長らく人気だった自立型ペンケース(自立してペンスタンドのように使えるもの)のブームもそろそろ一段落し、最近の新製品はトレー/ポーチ型が増えてきているように感じる。
携帯時はポーチとして、使用時はガバッと大きく開口してペントレーに変形するのが、いわゆるトレー/ポーチ型ペンケース。
自立型にはない安定感や容量の大きさ、内部収納の整理しやすさなどが特に注目されているようだ。

基本的には、大容量を活かしてあれこれ文房具を持ち運びたい学生向けのジャンルではあるが、ビジネス面でも積極的に手書きでノートを取りたい人に便利なのは間違いない。
また、手帳と合わせて使うにも付箋やカラーペン、手帳用のスタンプといったツールを整理して持ち運べるのはメリットだろう。
今回は、そんなトレー/ポーチ型ペンケースの最新アイテムを紹介しよう。
開き方を改良した新型ペンケース
2023年に発売されたコクヨ「ツールペンケース<カバコ>」は、大容量と整理収納のしやすさで人気の高いトレー/ポーチ型ペンケースだ。
そのシリーズの新型モデルとして2025年6月に発売された「ツールペンケース<カバコ>(ハーフポケット)」(以下、カバコ ハーフポケット)は、従来の使い勝手の良さに加えて、さらにちょっと便利な機能が搭載されている。

ポーチ形態はペンケースとしてはやや大ぶりなサイズだが、基本的にはメインコンパートメントに無理せず収納できるのはペン10〜15本といった感じ。
というのも、使用する際はファスナーをフルオープンすると前面が倒れるようにして大きく開口する仕組みなので、入れすぎると開口の度に中身が溢れ出してしまうのだ(でも、この構造のおかげで中へのアクセスはかなり早い)。

前モデルでは、このとき側面のホックを留めて開口状態を固定していた。しかし、新しいカバコ ハーフポケットは開き方が改良されたのか、ただファスナーを開ききるだけでしっかりと開口したままにしておける。

半分ポケットの用途は…
内部はメイン収納に加えて、奥側のワイドポケット、3つに仕切られたメッシュポケット、そして開口の折り返し部分の右半分がファスナー付きメッシュポケットとなっている。この半分ポケットがハーフポケットという名前の由来だ。

じゃあ残りの左半分は何をするためのスペースか? ここはスマホを立てておくためのスタンドとなっている。

学習タイマーアプリで時間を計ったり、友人とDiscordのボイスチャンネルで会話しつつ勉強したり……。
このようにスマホを使う場合、スマホスタンド機能は便利だろう。もちろんスマホ経由でのビデオ会議にも有用だ。
ポーチは全体的にしっかりとした芯材を使っているうえ、底面にがっちりしたフレームが入っていて、立たせた状態での安定感はとても高い。
これならスマホを立たせた状態でもバランスを崩したりする心配はなさそう。こういった作りの良さは、いかにもコクヨっぽい。

収納時に迷わずに整理できる内部設計
ペンケースの性能としては、まずポケットの仕分けが良くできていると感じた。
奥側のワイドポケットは定規などの長物を収める用。3つのメッシュポケットはフチがゴムになっているので中身のこぼれ落ちがなく、消しゴムや付箋といった小物にぴったり。
サイズ的に「ちょうど収まりそうなツール」がイメージしやすく、収納時にユーザーが迷わずに整理できるようになっているのだ。

ハーフメッシュポケットはファスナーで閉めておけるので、使う機会は少ないがいざというときに必要な物とか、文房具類と混ざってほしくない物(例えば、ネーム印や予備のUSBケーブルなど)を入れておくのがオススメ。

また、開口した前面の折り返し部分もトレーとして扱えるので、メイン収納から取り出したペンを一時的にストックしておける。
メインの筆記具をいったん置いて、マーカーでラインを引いて……のように複数のペンを使い分けたいときにも、手元がスッキリとして使いやすい。


ほしい物にすぐ手が届く便利さ
これらのポケット類と筆記具などのメイン収納は、フル開口状態ならどこでも簡単に手が届き、効率的に出し入れすることができる。
整理しやすさ・容量・アクセス性のバランスがとにかく良く、使ってみれば誰でも素直に「おっ、使いやすいな」と感じられるはずだ。
サイズの大きさという点でどうしてもユーザーを選びそうだが、それ以外はかなり万人向けで、使ってみて損をすることはなさそう。

ペンケースとして携帯するのではなく、自宅やオフィスのデスクに置きっぱなしの文房具収納として使うのも良いかもしれない。
The post スマホが倒れないのはなぜ? コクヨ「ツールペンケース<カバコ>(ハーフポケット)」の絶妙なバランス力 appeared first on GetNavi web ゲットナビ.