やっぱり「猫は液体」だった!? 使っているうちに様々な猫の形になる消しゴム「ネコゴム」

サンスター文具は、猫の目がついた自分の好きな形に育てられる消しゴム「ネコゴム」を発売中です。税込価格は330円。

 

同製品は、「第27回文房具アイデアコンテスト」一般部門 優秀賞を受賞した作品で、「消しゴムを、消費するモノから創造するモノへと価値を変えた画期的なアイデア」という評価のもと、「ロクイチブング」として商品化。

 

「猫は液体になれる!?」と言われるように、様々な形に変形できる猫を消しゴムで表現することができます。長期間、同じものを使用していると飽きてくる消しゴムも、自分の好きな形に育てていくことで、愛着を持って使っていくことができるかもしれません。

触れば驚く!世界の名画を立体プリントした「アートペン」が今までにない感覚!

美術館に併設されたミュージアムショップが人気を集めている。近年は気の利いたグッズ展開に工夫を凝らす展覧会も増え、ユニークなオリジナル文房具がゲットできることも多いのだ。

 

例えば、いまミュージアムショップで買える大注目のボールペンとして「タッチミー! アートペン」の存在を知っているだろうか。これはペン軸に立体的な特殊印刷を施したもので、まさに名前の通り、“触れるアート”という感じ。その印刷精度の高さと美しさは、チェックしておいて絶対に損のないレベルなのである。

 

ミュージアムショップで人気の「触れる名画」ボールペン

ペノンの「タッチミー! アートペン ゴッホ」シリーズは、お馴染みの「ひまわり」や「星月夜」といったゴッホの名画を、六角の木軸にプリントしたボールペン。

ペノン
タッチミー! アートペン ゴッホ(全10本)
各1500円(税込)

 

↑ダンボールを重ねて組んだ、プラスチックや接着剤不使用のサステナブルなパッケージ

 

所沢の角川武蔵野ミュージアムで11月まで開催されていた「ファン・ゴッホ ー僕には世界がこう見えるー」展でお目見え。現在も同ブランドのECサイトなどで販売されている。

 

そもそもミュージアムショップの売り上げ1位といえば、どの展覧会でもポストカードと相場は決まっている。そんななか、このゴッホ展において「タッチミー! アートペン」は、ポストカードに次ぐ売り上げを、それ以下を引き離して記録したという。

 

やや言い方は悪いが、1500円もするボールペンがそこまで売れるとは、ちょっとした事件に近い。

↑筆者がチェックしたタイミングでは、人気の絵柄がすでに複数売り切れていた

 

なぜそこまで人気を集めたのか、これは実際に見てもらうほうが話が早いだろう。

 

ペノンのアートペンはいったいどこが凄いのか?

木軸に施された立体印刷は、ゴッホのあの鮮烈なタッチを再現したかのようで、印刷や写真ではなく、本物の油彩の質感そのものだ。正直、ペン軸に名画が印刷されたものは従来、ミュージアムグッズとしてさまざま発売されてきたが、この立体印刷は迫力のケタが違う。

↑ゴッホ「自画像」も、本物の油彩を間近で見るようなリアル感

 

↑ペンを握ると、ゴッホの力強いタッチが指先から感じられる

 

↑「星月夜」と、ペン軸(右)の比較

 

このアートペンにいったいどのように印刷を施しているかというと、六角形の木軸の1面ずつにまず立体感のある特殊印刷を施し、次いで上からまた1面ずつ彩色印刷を施していく。つまり計12回の印刷によって、ようやくペン1本ができあがるという、壮絶に大変な作業だ。

 

その上、面と面の境での印刷ズレの誤差は0.2mm以下という驚異的な精度である。当然ながら木軸は1本ごとに微妙な差があるし、湿度で歪みも発生する。それを0.2mmの精度で12回印刷するのがどれほどのものか、想像できるだろうか。(しかも次の印刷面を出すために軸を回転させるのは、手作業!)

↑立体印刷ができる特殊なインクジェットプリンターで、1面ずつ印刷を重ねていく

 

もはや、ペンの製造行程自体がアートなのでは? という気分である。

 

ボールペンとしての機能性も特筆もの

このペノン、そもそもペンとしての性能が優秀なのもポイントのひとつ。ゲルインクを搭載したニードルポイントのペン先は、たっぷりとしてフローがあり、書き味なめらか。正直、サラサラした気持ちよい書き味だけでも、このペンを選ぶ価値があると思うほどだ。

【関連記事】欲張りすぎでは…書き味滑らかでオシャレでエコなボールペン「Penon(ぺノン)」は時代が求める条件を全クリア

 

↑馴染むとクセになる、サラサラ感強めな書き味

 

ラインナップは、このゴッホシリーズに加えて、印象派シリーズ(モネ「睡蓮」、ルノアール「春のブーケ」など10本)もそろう。さらには浮世絵(北斎・国芳など)シリーズなども展開予定とのこと。今後は全国で開催される美術展・展覧会にあわせるように増えていくようだ。

 

↑アートペン第2弾となる印象派シリーズの10種

 

展覧会を見た後にポストカードや図録を買って帰るのもいいが、これからは「触れるペン型名画」も選択肢のひとつに入ってくるかもしれない。お気に入りのアートに直接触れながら書く楽しみ、ぜひ体験してみて欲しい。

 

学習がはかどる新機能「暗記モード」追加! 電子ペーパー「クアデルノ」本体ソフトウェアのアップデート提供開始

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は、電子ペーパー「QUADERNO(クアデルノ)」本体ソフトウェアのアップデートを、12月20日より提供開始しています。アップデート対象機種は「QUADERNO A5 (Gen. 2)」「QUADERNO A4 (Gen. 2)」。

 

新機能として、暗記したいところを自由に隠すことができる「暗記モード」を追加。オリジナル単語帳の作成だけでなく、取り込んだテキストや、クアデルノで作成した授業ノートをそのまま暗記学習に活用することもできます。

 

そのほか、ページをめくるときに、スワイプした指を画面から離さずに止めることで、連続してページをめくることができるようになりました。

 

スリープ画面を3つのモードから選択することが可能です。「標準」では購入時に設定されていたスリープ画面(QUADERNOのロゴ画像)に設定され、「選択したページ」では、お気に入りのイラストや画像など、クアデルノ内のドキュメントの任意のページをスリープ画面に設定できます。「スリープ前の画面」では、スリープ直前にクアデルノに表示されていた画面を設定できるので、スリープモードでバッテリーを節約しながら、長時間同じ画面を表示し続けることができます。

 

また、2022年3月より「βテスト」という形で公開していたアップデータ社の「My Note Cloud」が、12月15日に正式リリースとなりました。My Note Cloudクアデルノとクラウドを連携するWebサービスで、クアデルノに書き込んだノートを自動的にクラウドへ保存したり、クラウドに保存されたノートをPCやスマートフォンで見ることができます。

手帳とセットで携行したい! 見出しパンチ「ツメカケ」のメリットと使う際の注意点

2022年もあと少し。すでに手帳を準備した人も多いだろうが、まだ迷っている、という人もいるかもしれない。とはいえ手帳選びに関しては、基本的に個人の好みや用途、そして慣れに関わる部分が大きい。だから一概に、「あなたにはこの手帳がオススメですよ!」という話はしづらいのである。

 

そこで手帳そのものに関しては、それぞれが選んだものを使っていただくとして。今回は「手帳にプラスしてこれ使うと面白いよ」というアイテムを紹介したい。これがあれば、いつも使っている手帳が便利にバージョンアップする可能性もあるのだ。

 

「今日」はココ! 手帳をめくりやすくする見出しパンチ

というわけで手帳にプラスすることを提案したいのが、サンスター文具の見出しパンチ「ツメカケ」。いわゆるクラフトパンチに近い、紙を型抜きするためのパンチングツールだ。

サンスター文具
見出しパンチ ツメカケ
700円(税別)

 

構造は単純。上面から見て左右それぞれに紙を差し込むことができ、中央のボタンをグイッと押し込むと紙が型抜きできる、というだけ。

↑本体の左右それぞれで、パンチによって抜ける形が分かれている

 

1.パンチングで手帳に“ページジャンプ”機能を追加

まず上画像の右側に紙の縁をくわえるように差し込んで、グイッとボタンをプッシュしてみよう。

↑用紙の縁を挟み込んで、中央のボタンを押し込むと……

 

↑半円に近い形(幅14.4mm、深さ5.5mm)が抜ける

 

このように、半円に近い形を抜くことができる。とはいっても今の時点ではまだピンとこないかもしれないので、次はノートや手帳の縁をどんどん抜いていってみよう。

↑ノートの縁を区切り単位で抜いていくと、切り欠き見出しの完成だ

 

手帳なら、月ごとや週ごとのように区切りで合わせて抜いてやると、こういった切り欠き式の見出し(インデックス)が作れてしまうのである。

 

例えば「そういえば今年5月になにか予定があったかな?」と確かめたい場合は、5月と書かれた部分に指をあててパラパラッとめくる。すると一発で5月のページに辿り着くという仕組み。このページジャンプ機能さえあれば、欲しい情報に即アクセスできて助かるのだ。

↑例えば「C」の項目にジャンプしたいときは、「C」の見出しを押さえてペラペラとめくる

 

↑これで自動的に目的のページへジャンプできる。奥のページまでパンチで抜くのはけっこう面倒な作業だが、一度がんばって作業してしまえば、あとは快適だ

 

実のところ、これに近い切り欠き式インデックスを最初から備えている手帳はあるのだが、その手帳が自分好みのページ構成になっているとは限らない。であれば、自分好みの手帳に後から切り欠きインデックスを作ってしまうほうが、確実ではないだろうか。

 

2.パンチングで手帳に“オートセーブ”機能を追加

パンチ本体の逆側は? というと。

↑反対側に差し込んでパンチすると……

 

↑扇形(7.5mm×7.5mm)のカド抜きができあがり

 

こちらはページの角(だいたいは下の角)に差し込んでグイッと押し込み、扇状の切り欠きが作れるようになっている。これは、すでに書き終わったページの角を抜き取っていくことで、瞬時に最新ページへ飛べるようになる機能。つまりオートセーブ機能的なやつだ。

↑手帳の右ページを書ききったら、最後にカドをパンチ!

 

こちらも、最初から角に切り取り線が入った手帳は販売されているが、もちろん先ほどと同様、その手帳が自分好みのヤツとは限らないわけで。

 

例えば、見開き1週間タイプの手帳であれば、週末に手帳を見て振り返りをしつつ、最後にグイッと角を抜く。すると次からは、最新の週ページへ即アクセスできるようになる、というわけ。いちいち書き込みページを探してめくっていく手間がゼロになるので、これだけでもかなり効率アップだ。

↑すると次回からは、右下に指を当ててめくるだけで……

 

↑現在使用中の最新ページが一発で開く

 

使う際に気をつけたいこと

「ツメカケ」を実際に運用する際に気をつけておくべきなのが、インデックスを作るときの“ズレ対策”だ。

 

なにしろページ後半にいくに従って結構なページ数を抜く必要が出てくる。そのとき抜く位置がちょっとでもズレてしまうと、かなり目立ってしまうのである。見た目は悪いし機能面にも支障が出るし、それでいてやり直しはきかないし。

↑罫線がある用紙を抜くなら、本体の上端と罫線を合わせるのがラク。無地の用紙は……正確に合わせるのは正直、諦めた方がいいかもしれない

 

本体の下辺を罫線に合わせるなどの位置合わせは必須。加えて、位置を合わせたい罫線を鉛筆などで1ページずつマーキングしておくと、失敗の確率はグッと減らせるだろう。面倒かもしれないが、一度やり終えてしまえばあとは便利でしかないので、個人的には頑張ってマーキングしてしまうことをオススメしたい。

 

ちなみに、角に関しては位置合わせが全く不要なので、失敗したくない人は、角抜きだけに用途を限定してもいいかもしれない。

↑ボタンは押し込みながら1/4回転させればロックできる

 

↑誤動作/故障防止のためにも、携帯時はボタンロックをかけておくほうが安心だ

 

本体サイズは指でつまめる程度のコンパクトさである上、なにより手帳用のツールということもあって、持ち歩きたいという人も多いのでは。

 

その場合は、ボタンを押し込みつつ、中央のスリットにツメをかけて反時計回りに90度回転させると、ロックがかかる。これなら厚みも減らせてペンケースに収納しやすくなるし、持ち運び中に誤作動をおこす心配もない。(ロックリリースは逆回りに回転させればOK)

 

携帯にまで気を遣ってくれているあたり、なかなか良くできているツールだと思う。

 

↑抜いたクズは裏面のカバーを開いてそのまま廃棄するだけ

 

あともうひとつ、このパンチはあまり抜く力が強くない(最大でコピー用紙2枚ほど)。そのため、樹脂シートやクリアホルダーなどには絶対に使わないこと。でないと中で詰まって困ることにもなりそうだ。なんなら厚紙でさえ避けた方がいいかもしれない。

 

とにかくノートや手帳の用紙だけ。それもできれば1枚ずつ丁寧に抜くのがポイントだ。

 

実際に使ってみると、上手くパンチを抜くのにちょっとコツというか、物理的な器用さが求められてしまうのは難しいところ。万が一にも手帳に穴を開けて失敗すると、精神的にもダメージは大きそうだ。

 

とはいえきちんと使いこなせれば作業効率がアップするのも間違いないので、まずは適当な紙でパンチの練習をしてから本番手帳にチャレンジすることをおすすめしたい。

 

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】不動人気の「ジブン手帳」1日1ページ版がライフワークバランスを整える

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

夜勤ありのビジネスパーソンにおすすめしたい、
「ライフワークバランスを整える手帳」

私は毎年、手帳を複数冊購入します。「手帳は一冊で十分」と考えている方には驚かれると思いますが、スケジュール管理だけでなく目標管理や行動記録として役立ち、複数の手帳それぞれに役割があるのです。

 

2022年に、仕事とプライベートのバランスや睡眠時間の把握に役立った「ジブン手帳 DAYs mini」。これを2023年もリピートすることにしました。

 

「ジブン手帳 DAYs mini」とは、大人気シリーズ「ジブン手帳」の1日1ページタイプです。

↑2023年版は金運が上がりそうな黄色を購入

 

コクヨ
ジブン手帳 DAYs mini 2023(B6スリム)
3200円(税別)

 

特徴は、日付と曜日が横軸に、時間軸がページ中央の縦軸に配置されている点。横軸は前後の日付と曜日がわかりやすく、縦軸のほうは24時間表示になっています。

↑「ジブン手帳 DAYs・DAYs mini」は1日1ページの横軸と縦軸がポイント。左は月頭のページで右は1月1日のページ。休日なので赤字で印刷されている

 

時間軸は24時間均等にスペースが取られているので、夜間勤務や早出があるなど勤務時間が一定ではない仕事の方におすすめです。24時間軸を設けたタイプでも、早朝と深夜のスペースは小さく圧縮されている手帳もあるので、24時間が均等にスペースを取られていると夜勤でもしっかり書き込みができて便利ですよね。

↑横軸と縦軸をクローズアップ。平日は黒とグレーの配色。土曜は青、日曜は赤で平日と休日が視覚的にわかりやすい

 

1ページに仕事とプライベートの予定を対比させて記入

24時間軸を境に左右にスペースが分かれている「ジブン手帳 DAYs mini」。私は左側に仕事の内容、右側にプライベートの内容を書いています。

 

仕事の予定ばかりになっている時に家事が疎かになっていることに気付きやすく、仕事が進まずに落ち込んだ時には書き込んだ家事を見て「でも家事はこれだけやった!」と自分を励ましています。

↑左は仕事、右はプライベートの内容を書き込んで、ライフ・ワーク・バランスを見る

 

約3mmの方眼罫になっており、30分刻みで細かく予定や行動を記入できます。仕事中に集中力がないなと感じた時には30分ごとに行動を変えて手帳に書き込み、気分転換のきっかけにしています。

 

月単位で目標や習慣の進捗を確認

また、毎月の頭にはその月の目標ややりたいことを書き込むページがあるため、月単位の目標を立てることができます。「今年はあれをしよう」という大きい目標ではなかなか進まない事も、毎月に分解すれば意外に達成できるものです。

↑目標を書いたページは月末に見直して次の月の参考にできる

 

マンスリーページも機能的です。月間のスケジュールを一目で見ることができるだけでなく、左端にはチェックボックス、下部にも書き込みスペースがあります。

↑マンスリーページ全体

 

よく見るとマンスリーページも約3mmの方眼罫になっていて、細かく綺麗に予定を記入できます。私はこのページをスケジュール管理ではなく買い物記録一覧にして無駄遣いを防いでいます。

↑お金を使わなかった日は「ノーマネーデー」としてかわいいシールを貼っている

 

マンスリーページの下部にはハビットトラッカーとして使えるスペースがあるため、毎日行う小さな目標を決めて、その目標を達成できた日にシールを貼っています。(いずれ書かなくてもそれが習慣になっていることが目標!)

↑キムチが苦手な筆者だが、美肌を目指して毎日キムチを食べる目標を立てている

 

他にも目標ややりたいことを書くリスト、振り返りページなど毎日を充実させるコンテンツがたくさんあります。

↑「今年やりたい100のリスト」「今年の振り返り」のページもある

 

6か月ごとの2分冊で持ち歩きも楽

こんなにコンテンツが充実していると、重さを心配する方もいるでしょう。実はこの手帳、前半(1月~6月)と後半(7月~12月)の2冊に手帳がわかれているので、持ち運びも負担になりません。サイズは写真のminiタイプB6スリムとA5スリムタイプ(税別3800円)の2つから選べます。

↑6月が終わったら後半の手帳にビニールのカバーをかけ替えて使う

 

手帳で運命が変わるかも!?

気が付くと一年が過ぎているという忙しい人にこそ、この手帳を使って毎日、毎月の目標を立てて振り返り、2023年の終わりには「今年は充実していたな」と前向きな気持ちで手帳を眺めて欲しいと思います。

 

マザー・テレサが言ったとされる有名な言葉をご存知でしょうか?

 

思考に気をつけなさい、それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい、それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい、それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい、それはいつか性格になるから。
性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから。

 

手帳は行動や習慣を見直す大切なツール。いつか運命を変えるかもしれません。

 

キャップの動きが斬新! コクヨの最新「テープのり」はコスパを極めた隙なしモデルだった

テープのりは、粘着剤に埃やゴミが付着すると使いものにならない。だから携帯時にゴミが付かないように、普段はヘッド周りをキャップでカバーする必要がある。

 

実はこのキャップが、テープのりを選ぶ上でけっこう大事な要素だという気がしている。

↑ヘッドの一部だけをカバーする簡易キャップ(左)と、しっかり密閉するフルカバーキャップ(右)。どちらにもメリット・デメリットはある

 

防塵性能の点では、隙間なくヘッド部を包み込むフルカバータイプのキャップが最強。ところが、貼り作業をする際には、大きなフルカバーキャップが邪魔になりがちだ。対して粘着剤のついたテープ面にフタをするだけの簡易キャップは邪魔になりにくい反面、携帯時に勝手に外れて粘着剤を汚すこともしばしば。

 

どちらが正解という話ではないが、とにかくキャップの性能は気にしておいた方が良いのである。

 

親指でスパッと開くフリックキャップが優秀!

2022年6月に発売された「ドットライナーフリック」は、コクヨのテープのり「ドットライナー」シリーズの最新版。

 

何がどう新しいかといえば、もちろん冒頭で延々と話した通り、キャップの性能が斬新でスゴいのである!

コクヨ
ドットライナーフリック
290円(税別)

 

「フリック」という名前の元になっているのが、フルカバータイプのフリックキャップ。まずキャップ基部に親指を当ててグッと前に押し進める。そのまま親指を横方向(左右どちらでもOK)に軽くずらすと、バネの力でキャップが勢いよくスパッと本体横に回り込む。これがキャップの開いた状態となる。

↑フリックキャップを開けて作業しているシーン。なにやら違和感のある光景だ

 

文章で説明するとやや複雑そうではあるが、実際に開けてみると一瞬のワンアクション。本当にスパッ! と爽快に開いてくれるのだ。爽快すぎて、用もないのについつい何度もスパッスパッと開け閉めしたくなる。

 

 

↑キャップがボディ側面に回り込んで開く、完全に新しい開閉方式だ

 

キャップを“前に押し進め”つつ同時に“横にずらす”、という複雑な動作が必要となるため、ペンケースの中で勝手に開くことが絶対にない、というのも大きなポイントだ。ただでさえ防塵性能の高いフルカバーなのに加えて、うっかりトラブルもありえないとくれば、これはかなり安心だろう。

 

使い勝手の点においても、キャップが本体横に回り込むという珍しい所作が、なかなかに効果的。

↑上にスライドするフルカバーキャップ(左)とフリックキャップ(右)では、ヘッド周りの視界がかなり違う

 

従来のフルカバーキャップは本体上側にスライドするタイプが多いのだが、これが作業時にヘッド周辺の視界を遮り邪魔になることもあった。キャップを自分から見て裏側に回り込むよう開ければ、ヘッドは常に隠れることがないので、細かなのり付け作業もスムーズだ。

 

使い切りタイプに近いコンパクトさも魅力

↑使い切りタイプでシリーズ最小の「ドットライナープチモア」と比較。全長だけ見ると差を感じるが……

 

↑幅や厚みはほとんど変わらない。つめ替えタイプでこのサイズ感はちょっと驚きだ

 

もうひとつ、つめ替えタイプながら使い切りタイプに近いコンパクトさも嬉しいポイントである。

 

同シリーズの使い切り最小「ドットライナープチモア」と比べると、全長はさすがに10mm以上大きいが、幅・厚みはほぼ変わらない。特に厚みはペンケースへの収納しやすさに関わる部分なので、これが変わらないのは優秀だと思う。つめ替えタイプとしては、まず間違いなく業界最小クラスと言えるだろう。

↑つめ替えは、ケースをパコッと外してユニットを入れ替えるだけ

 

それでいて、テープ長はなんと12mのロングテープを搭載。このサイズ群での詰め替えテープ長はだいたい8~11mが普通なので、たっぷり使えるのはありがたい。

 

メーカー資料によると、粘着剤と基材(テープ)を従来モデルより薄く作ることで、ロングテープ化したという。本来、粘着剤の層が薄くなると粘着力は弱くなりやすいが、「ドットライナーフリック」はテープ面でドット状にならんだ粘着剤の密度を上げる(従来比120%)ことで、強い粘着力を保っているのだそう。

↑従来の粘着剤(上)と比べると、フリック用粘着剤(下)の方がかなりドットが大きい。これで面積あたりの粘着剤の密度を高めているわけだ

 

高コスパの詰め替えタイプで、コンパクトで、ロングテープで、フリックキャップの使いやすさ! 正直「これはかなりすごいテープのりが出てきたなー!」という印象である。

 

それと何度も言うが、フリックキャップを開けるのがめちゃくちゃ気持ちいいので、機会があればそこだけでも試してみて欲しい。

 

とじるときに「バチン!」と大きな音がしない! 厚さ13mmのスリム仕様「クリップボード(薄型・静音クリップ)」

コクヨは、「クリップボード(薄型・静音クリップ)」を、2023年1月18日に発売します。税別価格は730円。

 

同製品は、厚みが約13mmと薄型で、とじるときに「バチン!」という大きな音がしない新設計のクリップを搭載。軽い開閉操作で、クリップは開いた状態でキープできます。

 

クリップは最大でコピー用紙約30枚を保持可能。ペン(軸径14mmまで)のクリップを引っかけられるへこみ、吊り下げフックにかけたり紐をつけたりできる穴をつけています。

 

A4タテ型で、カラーバリエーションは、ネイビー、ホワイト、グリーン、ピンクの4色。A4ヨコ型(ネイビー、ホワイト)も用意しています。

パイロット「ジュース」発売10周年! 限定「クラシックカラー」第1弾は「ナチュラルスムージー」をイメージした6色

パイロットコーポレーションは、 ゲルインキボールペン「Juice(ジュース)」の発売10周年を記念したゲルインキボールペン「ジュース クラシックカラー」を、12月22日から数量限定で発売します。税別価格は100円。

 

今回発売される同製品は、おしゃれなカフェのメニューをイメージさせる「Juice10周年 ANNIVERSARY MENU」がコンセプト。第1弾は「ナチュラルスムージー」をテーマに、果物をイメージした落ち着いた色味のストロベリー、オレンジ、バナナ、キウイ、ミント、ブルーベリーの6色をラインナップしています。ボディカラーにアイボリーを採用した、シンプルで温かみのあるデザインが特徴です。ペン先はノートや手帳に最適な0.5mm(極細)です。

 

同時に6色セットの「ナチュラルスムージーセット」、3色セットの2種「グッドモーニング!セット」、「グッドアフターヌーン!セット」も発売します。グッドモーニング!セットは、平日の朝に飲みたいスムージーをイメージした、キウイ、バナナ、ブルーベリーの3色がセットになっており、グッドアフターヌーン!セットは、平日の放課後に飲みたくなるようなスムージーをイメージした、オレンジ、ストロベリー、ミントの3色がセットになっています。税別価格は、ナチュラルスムージーセットが600円、グッドモーニング!セットとグッドアフターヌーン!セットが、それぞれ300円です。

振動で芯が出るのを防ぐ「フレフレロック」搭載! 静音設計シャープペンシル「THE Dr.Grip」

パイロットコーポレーションは、「ドクターグリップ」シリーズの新モデルとして、12月16日に「THE Dr.GRIP(ザ・ドクターグリップ)」を発売します。税別価格は900円。

 

「ドクターグリップ」は、人間工学に基づいた、握りやすさを追求した太い軸径と弾力性のあるラバーグリップにより“疲れにくい”のが特徴の筆記具シリーズ。シャープペンシルには、ペンを振るだけで簡単に芯を送り出せる、同社独自のフレフレ機構を搭載しています。

↑左から、ネイビー、ダークグレー、オリーブ、ボルドー、シルバー

 

今回発売する同製品は、移動中の衝撃などで、フレフレ機構により芯が出てしまうことを防止する「フレフレロック」機構を搭載。フレフレロックをオンにすると、フレフレ機構が作動せず、ペンを振っても芯が出ることがありません。ロックをオンにしたままでも、ノックすることでの芯の繰り出しは可能です。フレフレロックは、グリップ部分を回すことでオン・オフを切り替え可能。同機構により、携帯時の振動により誤って芯が出てしまい、ペンケース内やバッグの中を汚してしまうことを防げます。

 

従来品と比べ、芯の繰り出しにおけるノック音とフレフレ機構の操作音をそれぞれ約50%低減した静音設計を採用。ノック音は部品の形状を見直し、フレフレ機構の音はボディ内部のスプリングの強度を調整して、部品同士の接触を抑えることで、操作音を低減させています。

 

デザインは、マット調のメタリック塗装のボディに合わせて、金属パーツには光沢を抑えたパールブライトメッキを採用し、ドクターグリップシリーズ上位モデルとしての上質な質感を表現。芯径は0.5mmです。

これぞ待っていた進化! ギザ刃が痛いクラフトテープのカッターが安全スマートに生まれ変わった

文房具マニアもこじらせてくると、「地味な文房具の地味な進化にグッとくる」ようになる。何を持って“地味”と呼ぶかは人によるだろうが、例えば「ホワイトボード用イレイザーが汚れたら積層シートを剥がしてリフレッシュ可能」とか「カッティングマットが裏返すと粘土板になる」なんていう進化は、誰しも「わー、地味だなー」と感じるものだろう。

 

こういった例を目にする度に「メーカーは、こんな地味なものまで開発コストをかけて進化させるのか!」という感動に近い感情がこみあげてきて、嬉しくなってしまうのである。

↑例えば、誰もが見たり使ったりしたことのある、このギザギザのテープカッターも進化しているのだ

 

最近では、ガムテープ(クラフトテープ)に装着して切るための金属製のギザギザが、安全かつスムーズにテープが切れるよう進化した、という。

 

わー、すっごい地味! 地味だが、でもシンプルなあのギザギザがどう進化したのかは、気になるところだ。

 

ギザギザが剥き出しだったガムテープ用カッターがどう進化した?

その進化型クラフトテープ用ギザギザというのが、2022年11月にミドリ(デザインフィル)から発売された「クラフトテープカッター」である。名前も地味だ。

 

ただ見た目に関しては、シンプルながらギミックの存在を感じさせるデザインがなかなかに格好いいと思う。

ミドリ(デザインフィル)
クラフトテープカッター
900円(税別)

 

下部にはアームが備わっており、これをテープの巻芯を挟み込むように装着する。アームの根元にはバネが付いているので、テープの消費によって全体の直径が変わるのにしたがってアームも移動し、がっしりとしがみつき続けるという仕組みだ。

 

↑バネ付きのアームをぐいっと開いて、クラフトテープの巻芯に挟み込む

 

↑クラフトテープにテープカッター装着完了

 

そもそも従来のギザギザカッターのなにが良くなかったかといえば、それはもう端的に「危険だった」のである。頑丈なクラフトテープを切り裂くための鋭い金属(だいたいブリキ製)ギザ刃が露出しており、使用中にこれでひっかき傷を作ったり、衣服を鉤裂きにするなんてことがよくあったのだ。

 

↑従来の一般的なテープカッター。尖った刃が剥き出しなので、どうしたって安全とは言い難い。しかもけっこう切りづらい

 

↑新しい「クラフトテープカッター」はスパッとテープが切れるが、よく見ると刃が露出していない!?

 

対して「クラフトテープカッター」の刃部分は安全性が高い。そもそも通常時は、刃がガードパーツに覆われて露出していないのだから、うっかり傷つきようもない。ガードパーツを指でグイグイ押しても、刃が出てこないのである。

 

それがテープを切ろうとすると、軽い力でサクッと切れる……いったいどういうことだ?

 

ギザギザ刃が安全な理由とは?

↑指でガードパーツを後退させると、細かな金属のギザ刃が出てくる

 

このガードパーツ、「少し持ち上げながら押し込むと後退して刃が露出する」という、ちょっと変わった機構になっている。そう聞くと何やら面倒くさそうに感じるが、実はテープをめくり上げつつ刃に押し当てようとすると、ほぼ自動的に「ガードパーツを持ち上げながら押し込む」動作になるのだ。

↑意識してクラフトテープを切るように動かさないと刃が出てこない、ユニークな機構だ

 

↑指で押しただけでは切れないため、安全性は非常に高い

 

だから、ユーザーは何も考えなくても、テープを切ろうとすると勝手に刃が出て切れる。でもそれ以外にはガードパーツが動かないので安全、という仕組み。

 

これはめちゃくちゃ良くできている!

↑左の従来型に比べ、テープの切り口はかなりフラットだ

 

もうひとつ気に入ったのが、テープの切り口に関するところ。ギザギザカッターは文字通り切り口もギザギザとしてしまうが、このギザの尖った部分を足がかりにしてテープが剥がれてしまう、ということがある。

 

切り口がフラットであればもちろんそんなトラブルは起きづらいので、このフラットさだけでも充分に使う価値はあると思う。あと、見た目もスマートだ。

 

刃は交換にも対応している

↑金属刃はひっくり返して再利用できる高コスパな仕様

 

ちなみにこの金属刃は、本体上面のネジを外してやるだけで簡単に交換できる。クラフトテープのネチャネチャした粘着剤が付着すると切れ味がガクンと落ちてしまうので、多用するなら、刃の交換はおそらくマストとなるはず。

 

ただ、刃そのものが左右対称の設計となっているため、一度外した刃をひっくり返して装着すれば再利用が可能。1枚の刃が2回使えるようになっているのは、ありがたいポイントだ。一度刃をひっくり返したタイミングに合わせて替刃を購入すれば、いざという時に慌てずに済む。

 

↑単にテープが切りやすいというだけでも、梱包作業の効率は確実にアップする

 

実際に使ってみると、ユーザーは従来のギザギザよりも格段の切れ味と安全性を享受できているのは間違いない。しかも、そのために何かを意識することはなく、いつも通りサクサク切るだけ。

 

これは確実に便利で、素晴らしい進化と言えるだろう。特に昨今は、フリマアプリのためにダンボール梱包を行うケースが増えていることだし、家庭・職場を問わず1個は備えておくべきアイテムだと思う。

 

人気再燃中!「シーリング(シーリングワックス)」の基本手順と、封緘だけじゃない楽しみ方とは?

SNSなどを中心に、近年ふたたび「シーリング」の人気が高まっています。デジタル時代の今になって、いったいなぜ? その理由やトレンド感のある使い方について、日本初のシーリング専門書『シーリングワックスの本』の著者である、平田美咲さんに解説していただきました。

 

「シーリング」「シーリングスタンプ」「シーリングワックス」とは?

「シーリング」とは、英語で「Wax Sealing」というとおり、手紙を蝋で封じること。かつて中世ヨーロッパの貴族が文書の差出人を証明したり、封筒を閉じたりするために使っており、外交を通して日本にも伝来しました。その後、徐々に一般庶民の間にも広まっていったものの認知度は低く、つい最近まで知る人ぞ知るアイテムとして存在しつづけました。「シーリングワックス」とも呼ばれます。

 

その「シーリングワックス」とは封じる際に使用する蝋(封蝋)を、「シーリングスタンプ」とは溶かした蝋に押し付け封緘(ふうかん)する金属印をいいます。

 

第一次 “シーリングブーム” は10年以上前のこと

令和になって訪れたシーリングブーム。平田さんによると、実は10年ほど前にも小さな注目を浴びたといいます。

 

「2010年頃、マスキングテープなどのパーソナル文房具がブームとなり、その流れに乗ってシーリングやシーリングワックスも存在が広まっていきました。とはいえ、そのころはヨーロッパ製の輸入ものが主流だったため、取り扱っているお店は本当にごくわずか。手間がかかるという点からもあまり浸透しませんでした。軽いブームになったとはいえ、まだまだ手紙好きやアンティーク好きの人が『手紙に封をするもの』『アンティークな道具』として楽しむもの、もしくはごく一部の人が『結婚式の招待状などに高級感をプラスするアイテム』として使っている状況でした」(平田美咲さん、以下同)

 

なぜ再びシーリングが話題になっている?

「それから10年以上が経った最近、中国や韓国でシーリングを楽しむ人が増え始めたことで、日本国内での人気も復活してきています。SNSなどを通じ、あらためてシーリングの魅力が伝わったうえ、さまざまな種類のシーリングスタンプやたくさんの色数のシーリングワックスが安価に出回りはじめたこともあり、より手軽に始められるようになったのです

 

その結果、これまで『手紙に封をするもの』『アンティークな道具』もしくは『ウエディングアイテムなどの添えもの』だったシーリングが、『コラージュや、ジャンクジャーナルなどの作品作りに使う画材』として手軽に楽しまれるようになりました。シール感覚でさまざまなものをデコレーションするようになったのです。また、道具の種類が増えたことでコレクション感覚で楽しむ人も出てきています」

 

ジャンクジャーナルとは、イラストやマスキングテープ、リボンなどをコラージュしたアート作品のこと。シーリングは、封筒を閉じる機能ではなく、アートを構成する要素のひとつとして受け入れられるようになったわけです。

↑コラージュの材料としてはもちろん、手帳や日記のデコレーションにもぴったり。

 

↑リボンでくるんだ紙ナプキンに添えるだけで、特別感のあるテーブルコーデが仕上がります。

 

シーリングの基本的な道具

必要な道具が多そうなシーリングですが、実はワックス、スプーン、キャンドル、スタンプがあればOK。どれも身近なもので代用可能なので、意外と手軽に始めることができます。

・ワックス

溶かして使います。シーリングワックス専用の蝋は、普通のロウソクよりも粘り気があるのが特徴。おもにタブレットタイプとスティックタイプがあり、タブレットタイプはプラスチック感が強く強度があります。一方のスティックタイプは芯付きと芯なしの2種類で、芯付きの場合はワックスに直接火をつけて溶かすことができます。色付きのグルースティックでも代用可能です。

 

・スプーン

タブレットタイプのワックスを入れて溶かすときに使います。専用スプーンもありますが、計量スプーンやカレースプーンなどでもOK。深さのあるものがおすすめです。

 

・キャンドル

ワックスを溶かすために使います。ライターやアルコールランプでも大丈夫です。キャンドルホルダー(写真一番右)があれば、スプーンをキャンドルの上に置いておくこともできます。

 

・スタンプ

垂らしたワックスにギュッと押しつけ、模様をつけます。刻印が入っていればどんなものでもスタンプとして使えるため、ラバースタンプや消しゴムハンコ、金ボタン(※)で代用可能。プラスチック製のものは熱に弱いためNGです。※金ボタンは、接着剤でコルク栓などをつけて持ち手を作る必要があります。

 

シーリングの基本的な手順

シーリングワックスの基本的な使い方について、平田さんにレクチャーしていただきました。

 

1.ワックスを火にかける

タブレットタイプのワックスを4~5個程度スプーンに入れたら、火にかけて溶かします。スティックタイプの場合はスティックの先をスプーンに押し付けるか、直接火をあててワックスを溶かしてください。

 

2.スジが残るまで溶かす

竹串や爪楊枝などでワックスを混ぜ、「の」の字を書いたときにスジが残る程度まで溶かします。

 

3.火にかけすぎた場合は少し冷ます

火にかけすぎるとブクブクと沸騰し、気泡ができてしまいます。沸騰してしまったときは火から外し、固まらない程度にゆっくり混ぜながら気泡をなくしましょう。また、ワックスがゆるすぎると垂らしたときに広がってしまうため、溶かしすぎた場合も火から外して、少し固まるのを待ちましょう。

 

4.ワックスを垂らす

シーリングワックスをつけたい部分に、スタンプの直径と同じくらいの大きさでワックスを垂らします。少し回しながら垂らすことできれいな正円になります。

 

「ちなみに結婚式のカード用に大量生産したい場合などは、グルーガンタイプを使うのがおすすめです。一つひとつ溶かして垂らす手間が減り、より簡単に作ることができます」

 

5. スタンプを捺す

ワックスが冷めないうちにスタンプを押します。模様をくっきりと出すために、強く力を入れて押すのがポイントです。

 

6. そっと外して完成

ワックスが固まったら、そっと外します。早めに外すと形がゆがんでしまうため、焦らず30~40秒ほど待つようにしましょう。また、外した後も固まっていないうちに触ってしまうとワックスがつぶれてしまうので、しばらく触れずに置いておきましょう。

 

「ワックスの垂らし方や押す力によってフチの広がり方が変わります。多少いびつでも、それが味となり魅力的に見えますよ」

 

これって失敗…? シーリングワックスの応急処置

「ワックスを溶かしすぎてしまった」「一発でうまくできるか不安」「思い通りのワックスの色がない」など、シーリングワックスを作る際に気になることについて、平田さんに対処法を教えていただきました。

 

・ワックスが余ったら固めて再利用しましょう

ワックスは再利用できるので、余ってしまったワックスはクッキングシートやシリコンマットに垂らしておきましょう。失敗してしまったときも、火にかけて溶かせば作り直すことができます。また、使い終わったスプーンはキッチンペーパーでワックスをふき取り、きれいな状態で保管しましょう。

 

・失敗はクッキングシートやシリコンマットで回避

失敗したくない場合は、クッキングシートやシリコンマットの上に作るのがおすすめ。冷めたら簡単にはがすことができるので、超強力両面テープや多用途用接着剤、シーリングワックス用両面テープなどで好きな場所に貼り付けられます。

 

・ワックスを混ぜて自分好みの色に!

複数色のワックスを混ぜることで好きな色を作ることができます。また、あえて色が混ざらないように溶かし、垂らすときに少し回すことでマーブル色のシーリングワックスになります。

 

もっと個性を出したい! シーリングのアレンジに挑戦

自分らしくアレンジできるのも、シーリングの魅力のひとつ。基本をおさえたら、ひと手間加えた作り方にもチャレンジしてみましょう。

 

・色を塗って細かな模様を際立たせてみる

文字や細かな模様など、デザインを際立たせたいときには、ペンで色を塗るのがおすすめ。ペイントマーカーなら、よれずにくっきりと塗ることができます。

 

ペンを立ててしまうと模様以外の部分にも色がついてしまうため、少し倒すのが上手に塗るコツです。

 

・ツートンカラーでもっと華やかにしてみる

色違いのシーリングワックスを重ねることで背景と模様の色を変えられます。難しいテクニックは必要ないので、意外と簡単に作ることができますよ。

 

まずは2色のうち上に乗せるシーリングワックスを作り、スタンプや模様の形に沿ってはさみで切ります。

 

切り終わったシーリングワックスを絵柄に合わせてスタンプに押しつけます。スタンプを下に向けても落ちないくらい、ぎゅっと指で押しましょう。うまくつかない場合にはサラダ油やベビーオイルなどを薄く塗って貼り付けるのもおすすめです。

 

2色目のワックスを垂らし、1色目のワックスを中心に落とすようにスタンプを押します。その後は基本の作り方と同じく、ワックスが固まったらゆっくり外しましょう。

 

・ラメやドライフラワーを使って雰囲気を変えてみる

溶かしたワックスの上にラメを落とし、スタンプを押すだけでOK! ワックスが固まらないうちに素早く落とすのがポイントです。

 

「最近のブームで模様のないスタンプも出回りはじめました。シンプルでまた違った印象のシーリングワックスになります」

 

ドライフラワーの上にワックスを垂らせば、ドライフラワーの華やかさがより目を引くシーリングワックスが完成。透明のワックスを使い、下に置いたドライフラワーを透かせるのも、今っぽくておすすめだそう。

 

たとえ失敗しても溶かして再利用できたり、少し形がいびつなほうが仕上がりに味が出たりと、初心者でもトライしやすい点がシーリングの魅力。専用の道具を揃えなくても身近なもので代用できるので、気軽にチャレンジしてみたくなります。

 

また「少し手間がかかるところも、シーリングの魅力のひとつです」と平田さん。便利なものにあふれて手間をかけることが少なくなってきた今だからこそ、シーリングワックスで特別感のあるギフトや手紙を贈ってみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

グラフィックデザイナー・イラストレーター / 平田美咲

フリーランスとして主に雑誌や書籍のデザイン、イラストを手がけるかたわら、リメイク雑貨、クラフト作品を発表するなどマルチに活動中。シーリングワックスに出会い、その魅力にとりつかれる。専門書が無かったことから2008年『シーリングワックスの本』(誠文堂新光社)を執筆。著書に『増補版シーリングワックスの本』(誠文堂新光社)、『印刷・加工テクニックブック』(誠文堂新光社)、『ボールペンイラストレッスンBOOK』(誠文堂新光社)、『エコ*コモノ』(青山出版社)、『かわいいエコ*雑貨』(小学館)、『かわいいパッケージクラフト(全3巻)』(汐文社)などがある。

 


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片付けの癖もつく? 本1冊でも倒れないリヒトラブの「ブックスタンド」が想像以上に快適

ライターという仕事柄、資料を見ながら文章を書くことが多い。間違ったことを書かないよう、慎重にやっているのだ。(それでもしょっちゅう間違うけど。)だから、仕事机の奥にブックスタンドを置いて、そこにあれこれ資料を並べているのだが、立ててある中から抜き差ししていると、空いた隙間を起点に、横へダーッと雪崩のように崩れることがある。

 

この横方向への雪崩は見た目がよろしくない以上に、抜いてあった本を戻しにくい、本に妙な曲がり癖がつく、などデメリットが多い。そこで試してみたのが、なんと「1冊でも倒れないブックスタンド」という名称のブックスタンドである。分かりやすい!

 

本の出し入れが多いならこのブックスタンドが最強かもしれない

あらためて今回紹介するのが、LIHIT LAB.(リヒトラブ)から2022年10月に発売された「1冊でも倒れないブックスタンド」である。

 

アピールポイントはそのまま名前の通り、本を1冊立てただけでも倒れることがない、という点だ。

LIHIT LAB.(リヒトラブ)
1冊でも倒れないブックスタンド
1000円(税別)

 

それにしても「これブックスタンド……?」というような、やや謎めいたフォルムをしているではないか。なにより気になるのが、本を差し込んでいく部分にズラッと並んでいる、奇妙な三角形のパーツ。

 

実はこれこそが、本1冊でも倒れない機能のキモなのだ。

↑ピアノの鍵盤よろしく、ズラリと23個並んだ三角形のストッパー

 

それほどアピールするのなら、じゃあ本を1冊だけ立たせてもらおうじゃないか!

 

ということで、試しにスタンド中央の辺りに差し込んでみよう。スタンドの背板に向けて差し込んでいくと、途中で三角パーツことストッパーが本の小口(本の断面)にぶつかり、そのままスーッと持ち上がる仕組みとなっている。

↑本をスタンドの奥に向かって差し込むと……

 

↑本の幅だけストッパーが持ち上がる。これで本の固定完了だ

 

ストッパーが持ち上がるのは、小口に当たった部分=本の幅の分だけなので、その両サイドにある元の位置のままのストッパーが、本を倒れないよう支える役を担うわけ。

 

↑本を立てていくと、こうなる。どこに立てても本が横倒れすることはない

 

持ち上がったストッパーは、本を引き抜くとスーッと下がって、元の位置に復帰する。これによって、例えば本が数冊並んでいる中から1冊を抜き取ったとしても、すぐにストッパーが抜いた穴を埋めるため、倒れる余地がないのだ。しかも、抜き取った場所がそのままブランクとして残るため、本を戻すべき位置がはっきり分かるのも大きなポイント。

 

“元に戻す”癖づけができる!?

棚で“歯抜け”になっている部分が明確に見えていれば、本を出しっぱなし・抜きっぱなしにせず、元の位置に戻そうという意識が働きやすい。結果、本が散らかりにくく片付けやすい、ということになる。

 

この効果がかなり重要で、整理整頓が苦手なタイプの人でもかなり有効に働くはずだ。

↑本が抜けた部分は、その幅の分だけ空いたまま残る

 

↑背後から見るとこんな感じ。本を抜いたところはストッパーが戻って、残っている本を支えてくれるのだ

 

増幅も簡単!

ちなみにこのブックスタンド自体は連結が可能なので、横幅が欲しいなと思ったら、単純に継ぎ足していけばいい。

↑スタンド自体の幅が物足りない場合は、側面に設けられた連結器を使おう

 

↑好きなだけつなげて増設が可能だ

 

側面の連結器に差し込み合わせるだけなので、連結/解除は簡単。とりあえず1台から試してみて、気に入れば増やしていく、というのがいいだろう。

 

↑本を押し込んでも机面からズレにくい、かなりガッチリと効くゴム足が付く

 

また、使ってみて感心したのが、底面に備えたすべり止めのゴム足。これがとても優秀で、本を差し込んでいってもスタンド自体が後ずさることなく、しっかり止まってくれるのが使いやすかった。

 

こういう地味なところまで気が配られているのは、ユーザーとしてもありがたいものだ。

 

銀座伊東屋で選ぶ「2023年手帳」は自分を記録するジャーナリングやライフログに注目!

これまで“スケジュールを管理する道具”として使われてきた手帳。ところが最近は、コロナ禍をきっかけに外に出る予定が減り、家で自身を見つめ直す時間が増えてこともあって、スケジュール管理以外の使い方をする人が増えています。なかでも、自身の頭の中で考えていることや一日のとった行動を書き出す「ジャーナリング」や「ライフログ」といった使い方は、自分の生活を見直すきっかけになると徐々に広がっており、2023年のトレンド的な使い方といえるでしょう。

 

ノートではなく手帳でジャーナリングをしたりライフログを残したりするメリットや、おすすめの手帳について、銀座 伊東屋 本店で手帳売場マネージャーをつとめる芝﨑いづみさんに話を伺いました。

 

2023年版の手帳のトレンドは?

近年、手帳の使い方には変化が起きています。外出する予定がぐっと減ってしまったため予定だけでは手帳が埋まらず、自分の予定以外のことを書く人が増えているのです。

 

「最近は自分の予定だけではなく『タスクやToDoの管理』『上司や部下、家族のスケジュール管理』『ジャーナリングやライフログ』『日記』なども手帳に書く人が多くいます。そのため、好まれるレイアウトにも変化が起きていて、いまはガントチャート、ブロックウィークリー、1日1ページの手帳がトレンドです」(銀座 伊東屋 本店 手帳売場マネージャー・芝﨑いづみさん、以下同)

 

・ガントチャート

長期の予定管理がしやすく、ビジネスマンに人気。作業計画を工程ごとに分解してスケジュールを管理できるため、全体の流れや進捗状況などを視覚的に判断しやすい。

 

・ブロックウィークリー

見開き1ページを7日分のブロック+メモスペースに区切った手帳。ブロック型のため、箇条書きでタスクやToDoを書く、縦3つに区切って食事記録をつける、日記や備忘録といった文章を書くなど、さまざまな用途で使えるのが特徴。

↑「これまでブロックウィークリーはごく一部のブランドが出している印象でしたが、今年は主要メーカーもこぞって発売するなど徐々に一般化してきています」と芝﨑さん。

 

・1日1ページ

自由に書けるスペースが広く、ジャーナリングやライフログなどの書きものが好きな人に人気。文字だけではなく絵を描いたり、コラージュをしたりして楽しむこともできる。

 

いま注目の「ジャーナリング」「ライフログ」とは?

さまざまなトレンド的な使い方がある中、コロナ禍で特に注目を浴びているのがジャーナリングやライフログです。

 

そもそもジャーナリングとは、時間を決めて頭に思い浮かぶものをひたすら紙に書き出すことをいいます。書くことで自分の考えを客観的に見直し、冷静に物事を考えられるというメリットがあります。

 

一方のライフログは、したことや会った人、食べたものなどを記録することをいいます。書き残しておくことで、自分の行動を客観視できたり、「自分も結構頑張っているな」「昔よりも色々できるようになっているな」と自分自身を肯定できたりします

 

「コロナ禍に入り、日記帳の売れ行きが良くなりました。まん延し始めたころは自粛生活が余儀なくされていたので、皆さん自分の生活を見直す時間に使っていたのだと思います。いまはその延長でジャーナリングやライフログに注目が集まっているのかもしれないですね」

↑写真やマスキングテープなどでデコレーションすることで、より見返したくなるライフログへ(伊東屋HPより)

 

ノートではなく手帳を使うメリットとは

ジャーナリングやライフログは紙とペンさえあればできてしまいます。それなら「ノート」でもいいのでは? 芝崎さんに、あえて手帳を使うメリットについて教えていただきました。

 

メリット1.自分好みのレイアウトを選べる

「手帳の場合、罫線や方眼、無地などさまざまなフォーマットがあります。また、ブロックタイプやレフトタイプ(左ページに7日分の横長のメモ欄、右ページにフリースペースがあるウィークリー手帳)、1日1ページなどレイアウトも多種多様です。書く量や内容に合わせて選ぶことができるので、『そんなにたくさん書くことがない』と不安な方も始めやすいと思います。

文章を書くことが苦手であれば、バーチカルタイプ(見開きで7日分の予定が見渡せる手帳。縦に区切られており、1日のタイムスケジュールが記入できる)の手帳でライフログをつけるのもおすすめです。時間軸が書いてあるので、その日の出来事を時間単位で書くだけで大丈夫です」

 

メリット2.持ち運びやすい

「かばんに入れても邪魔にならない重さ・厚みでつくられていることが多いので、持ち運びやすいのが特徴です。徐々に外出自粛が緩和されてきているので、カフェなどに書くものを持っていき、自宅以外の場所でジャーナリングやライフログをする方も多いのではないでしょうか」

 

メリット3.あとから見返しやすい

「日付が入っていたり、インデックスがついていたりするため、あとから見返しやすいのも手帳の大きな特徴です。『先月は何をやっていたっけ』などと過去を振り返る際、見たいページをすぐに開くことができます」

↑銀座 伊東屋 本店の芝﨑さん。

 

次のページでは、銀座 伊東屋 本店で買える手帳のなかから、ジャーナリングやライフログにぴったりのフォーマットや機能をもった手帳を紹介していただきます。

ジャーナリングやライフログにおすすめの手帳 5選

「手帳でジャーナリングやライフログをやってみたい」という人のために、芝﨑さんのイチオシ手帳を教えていただきました。

 

MARK’S(マークス)
「EDiT 1日1ページ B6変型」
3740円(税込)

「1日1ページといえばEDiT」というほど定番かつ人気の手帳。マンスリー+1日ページの構成です。どのページもフラットに開くので、最初から最後まで書きやすくなっています。B6、A6、A5のほか、名刺サイズのB7(画像右)もあります。

 

ページのサイドに時間軸が入っているので、バーチカルタイプのようにスケジュール管理やライフログに使うこともできます。

 

ミドリ
「MDノート ダイアリー 文庫 1日1ページ」
2530円 (税込)

ミドリオリジナルのダイアリー用紙「MD用紙」が使われた手帳。厚みのある紙なので、万年筆などを使っても裏抜けの心配がありません。マンスリー+1日1ページの構成で1日1ページには日付が入っていないため、思い立った日からスタートできます。「毎日ジャーナリングやライフログをするのは大変」という人にもおすすめです。

 

↑無地部分の多いシンプルなレイアウトのため、より自由度が高いのが特徴。

 

Letts(レッツ)
「11X A5」
4620円(税込)

レッツは世界ではじめて手帳を製造・販売したとされるイギリスの老舗メーカー。高級感のある装丁やフォントが魅力的です。1日1ページのみの構成で、とにかく文字をたくさん書きたいという人におすすめの一冊。

 

↑クラシカルな雰囲気にファンが多く、何年も続けて購入する人が多いのだとか。

 

NOLTY(ノルティ)
「エクリPlus B6」
1925 円(税込)

ビジネス手帳の王道・ノルティの新作。マンスリー+ウィークリーの構成です。広いフリースペースが特徴的なウィークリーページは、ここ2.3年で各社が出し始めた最新のレイアウトなのだとか。

 

↑フリースペースは縦に割っても横に割ってもOK。左ページは週の前半、右ページは週の後半といった形でジャーナリングやライフログを数日分まとめて書くこともできます。

 

A.P.J
「finie B6 見開き4日ウィークリー」
2200円(税込)

マンスリー+見開き4日の構成。見開き4日のレイアウトはビジネス手帳に多く、これまではビジネスマンが業務日誌として使うことが多かったそう。よりカジュアルに使えるfinieはジャーナリングやライフログに最適。

 

↑「1日1ページでは多いけれど、ウィークリーでは少ない」という方におすすめです。

 

■番外編 ジャーナリング・ライフログにおすすめのノート

LEUCHTTURM1917(ロイヒトトゥルム1917)
A5 ノート ドット方眼
3190円(税込)

バレットジャーナル用として愛好者の多いロイヒトトゥルム1917は、ジャーナリングやライフログにもぴったりです。無地や罫線などフォーマットを選べるほか、カラーバリエーションも豊富なので、自分好みの一冊が見つかるはずです。中には同ブランドの手帳と合わせて購入していく人もいるのだとか。

 

↑ノートの冒頭に目次、各ページの下部にはページ数が入っています。各ページに書いたことを目次にも書き留めておくことで、あとから見返しやすくなります。

 

スマートフォンのアプリでも、ジャーナリングやライフログは可能です。とはいえ、芝﨑さんによれば“手で書く”ことが、よりストレス解消にもつながるそう。スケジュール管理はデジタル派という方も、ジャーナリングやライフログにはぜひ紙の手帳を使ってみてはいかがでしょうか。

 

※記事中で紹介した商品は、いずれも季節商品のため、販売終了となる可能性があります。

 

【プロフィール】

銀座 伊東屋 本店 手帳売場マネージャー / 芝﨑いづみ

入社以来手帳を担当。国産から輸入メーカー、オリジナルまでさまざまな手帳を扱い、お客様のご希望に合った手帳を提案している。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】トラベラーズノートの「クラフトファイル」が領収証管理に便利だった

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

領収証入れにぴったりの紙製ホルダー

少しずつ旅行や出張が増えてきました。新型コロナウイルスの感染対策で、この2〜3年は旅行を控えていたという人も多いはず。そこで、旅行や出張に付き物である大量の領収書やレシートを、楽に楽しく整理できるツールを紹介します。

 

楽しい旅ほど、毎日の食事やお土産のレシートでお財布がいっぱいになってしまいます。お財布からレシートを取り出した後、どこにしまったのかわからなくなって経費の精算期日に間に合わなかった、という経験もあるのではいでしょうか。(そして大抵期日が過ぎてからどこからともなくひょっこり出てきて悔しい思いをする……)

 

そんな思いを何度も経験した私が出張で使っているのは、デザインフィルの縦長ノート「トラベラーズノート」……ではなく、トラベラーズノートに取り付けられる「クラフトファイル」です。

↑新品(左)と、筆者が使用中のクラフトファイル(右)

 

デザインフィル
020 Kraft Paper Folder クラフトファイル
400円(税別)

 

トラベラーズノートと組み合わせて使うことを前提としている商品ですが、単体で使ってもとても便利。適度な厚みと強度があって、領収書管理にぴったりなのです。

 

クラフトファイルは開くと左右にポケットがあるので、それぞれ経費精算する領収書と、しないレシートで分けて収納すると、帰宅後に混乱することもありません。

↑縦長なので長めのレシートも楽に入れられる

 

新幹線の領収書やチケットは、ポケットの前面につけられた切れ込みにぴったり。帰りの新幹線のチケットを入れておくのにもよさそうです。

↑ポケットの前面の切り込みはショップカードや切符など小さな物にちょうどいいサイズ

 

さらに、背の部分に筋が入れられているので、レシートをたくさん入れて厚みが増しても、ファイルが勝手に開いてしまう心配はいりません。

↑中央の折り線の左右に薄く筋が入っているのがわかる

 

そしてカスタマイズ。トラベラーズノートシリーズといえば、さまざまなリフィルから必要なものを選んで組み合わせられる、カスタマイズが特徴ですよね。

 

私は立ち寄った京都のトラベラーズファクトリーでスタンプを押して、購入した「イノダコーヒ」のシールも貼りました。

↑旅先のご当地のスタンプを押してアレンジ

 

スタンプを押せるのは紙製ならでは。無地でシンプルなので出かけるほどに模様が増え、自分だけのクラフトファイルが完成していく様子を楽しめます。

 

領収書管理は旅の付き物。面倒だからこそ、旅を楽しみながら使えるツールで乗り切りましょう!

 

MONO×Campus×Dr.Grip/FRIXION……文房具4ブランドがコラボ! ゆるかわ大人カラーの「シアーストーン」リンクコーデを提案

コクヨは、2023年春の「限定キャンパスノート」にて、トンボ鉛筆「MONO(モノ)」、パイロットコーポレーション「Dr. Grip(ドクターグリップ)」「FRIXION(フリクション)」と、学びアイテムを通じたコラボレーションを実施。コラボ製品を含めた3種の限定デザインのパックノート5冊を12月8日に、限定ソフトリングノートを12月26日に、それぞれ数量限定で発売します。

 

“書くもの(筆記具)”、“書かれるもの(ノート)”、“消すもの(消しゴムなど)”を通じて、学生の学びの時間を総合的に応援したいという思いから、2022年に初めて実施された、キャンパスノート、MONO、Dr. Gripのコラボ。第2弾ではFRIXIONを加えた4ブランドでの実施となります。それぞれのアイテムで、淡いカラーの洗練されたストーン柄「シアーストーン」のおそろいデザインを採用し、色や柄を組み合わせることができるので、さらに幅の広がるリンクコーデを楽しめます。

↑「限定スマートキャンパスノート <シアーストーン> 5色パック(ドット入り罫線)」パウダーブルー、ピンクベージュ、アッシュグレー、ミストグリーン、ペールパープル

 

今回のコラボでは、ドット入り罫線のキャンパスノートから、「スマートキャンパス」と、やわらかいソフトリングを採用した「キャンパス ソフトリングノート」の2種類が登場。

↑「限定キャンパス ソフトリングノート <シアーストーン> (ドット入り罫線)」パウダーブルー、ピンクベージュ、アッシュグレー、ミストグリーン、ペールパープル

 

コラボ限定柄のほか、こんがりと焼いたような色の「ベイクドカラー」と、グミやガム、ポテトチップなどの菓子をモチーフにした「スナックモチーフ」の2種類も用意。それぞれ教科別に使いやすい5色パックで、ドット入り罫線の仕様となっています。

↑「限定キャンパスノート <ベイクドカラー> 5色パック(ドット入り罫線)」

 

税別価格は、スマートキャンパス(限定パックノート)がオープン価格、限定キャンパス ソフトリングノートが300円です。

↑「限定キャンパスノート <スナックモチーフ> 5色パック(ドット入り罫線)」

 

MONOの6アイテムは2023年2月中旬に、ドクターグリップとフリクションは2023年2月16日に発売を予定しています。製品画像は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます)。

パイロットの定番万年筆「カスタム74」に数量限定モデル! 発売30周年を記念して登場

パイロットコーポレーションは、同社の定番万年筆「カスタム74」の発売30周年を記念して、万年筆「「カスタム74」 30周年記念モデル」を、数量限定で発売中。税別価格は2万8000円です。

 

カスタム74は1992年に発売。当時はボールペンの普及により強い筆圧が一般化し、硬いタッチの書き味へと変化した日本人の好みに合わせて開発された万年筆で、なめらかな書き味と、用途や好みに合わせて選べる豊富なペン種を特徴としています。

 

現在発売中の30周年記念モデルは、カスタムシリーズのこれまでの“歴史”と、定番としての“普遍性”をテーマに、これからも永く愛用してもらいたいいう思いから誕生。ネーミングの“カスタム(注文品)”の由来通り「使う人の様々な“書く”に応える」というシリーズコンセプトに基づき、気分やシーンに合わせてカスタマイズが可能な、3色の本体軸をセットしています。

 

軸色のアンバーは「過去」、コバルトブルーは「現在」、ターコイズグリーンは「未来」を表現しており、14金・ロジウム仕上げのペン先には、30年の歴史を表す30枚の月桂樹の葉をデザインしています。ペン種はF(細字)、FM(中細字)、M(中字)と、サインに最適なS(シグネチャー)をラインナップし、キャップのリングには「PILOT CUSTOM 74 30th ANNIVERSARY JAPAN」の文字を刻印。清々しい鮮やかな青色の限定色インキ「Anniversary Blue」が付属し、カスタムシリーズの歴史と品質へのこだわりを紹介した「CUSTOM74 30th Anniversaryブックレット」とともに、専用箱に収められています。

手帳用紙を使用した、薄さと軽さが特徴! スタイリッシュな手のひらサイズノート「EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート・B7」

マークスは、手帳&ノートブランド「EDiT(エディット)」から、「手帳用紙を使った小さな方眼ノート・B7」を、2023年1月中旬より発売します。税込価格は1320円~1540円。マークス公式オンラインストア「オンライン・マークス」、マークス直営店では、現在先行発売中です。

 

同製品は、2012年にグッドデザイン賞を受賞した、1日1ページ手帳のB7サイズ「スープル」をベースとした、手のひらサイズのB7ノート。

 

同社オリジナルの、“薄さと軽さ”が特徴の手帳用紙「NEO AGENDA for EDiT(ネオ・アジェンダ・フォー・エディット)」を、EDiTのノート用紙として初めて採用。320ページで約90gの軽量仕様で、適切に管理された森林の木材を使用した、森林認証紙です。

 

フォーマットは、グレーの5mmドット方眼で、上部左右に区切りのラインがあり、タテ方向にもヨコ方向にも使用可能。ビジネスシーンでのアイデアメモやレビューに使用したり、プライベートではデイリーログ、食べものや旅行の日記など、様々な使い方ができます。

 

表紙は上質な質感のPU素材にゴム付きのシンプルなルックスで、「ミッドナイトブラック」、「オリエンタルレッド」、「ライトラテ」、「ボトルグリーン」など全12色のカラーバリエーションを用意(小口がゴールド仕上げの「シャンパンゴールド」「アンティークゴールド」は、オンライン・マークスおよびマークス直営店限定カラー)。

 

発売を記念してInstagramとTwitterにて、「EDiT 手帳用紙を使った小さな方眼ノート 発売記念SNSキャンペーン」を開催中。同社公式アカウントをフォローし、Instagramから応募する場合は「いいね」を、Twitterから応募する場合は「リツイート」をすれば応募完了。応募者の中から、限定色を含む全12色セットを3名にプレゼント。応募締め切りは12月7日まで。

 

 

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製品情報がわかりやすくなった! 紙製パッケージで環境に配慮した「ジェットストリーム 多色多機能用リフィル」

三菱鉛筆は、「ジェットストリーム」シリーズから、「ジェットストリーム 多色多機能用リフィル」の「1本入」「5本入」を、リニューアル発売しました。

 

税別価格は、1本入りが100円、5本入りが500円です。また、数量限定で5本入と同価格の「6本入」も同時発売。インク色は、1本入が黒、赤、青、緑の4種類で、5本入と6本入は黒のみです。

 

同製品は、パッケージを環境面に配慮した紙製にすることで、年間約25tのプラスチック使用量を削減(同社概算による)。購入時に製品を見つけやすくするため、パッケージ表面のデザインを変更しています。ボール径やインク色など購入時に重要視する情報を中心部に大きく表示し、表面のQRコードを読み取ることで、ボールペン本体との互換性を確認することもできます。

 

リフィルを購入時に、使用済みのリフィルと見比べながら探すユーザーが多いことから、リフィル本体の印字の視認性を改良。印字はインクの入った状態、インクがない状態のどちらでも、はっきりと確認できます。リフィルは従来と比較し、インク量を10%増量。1本のリフィルを、より長く使用できます。

フリマアプリなどの荷物梱包作業に役立ちそう! クラフトテープがスッと切れる「クラフトテープカッター」

デザインフィルは、同社が展開するプロダクトブランド「ミドリ」から、クラフトテープ専用カッター「クラフトテープカッター」を発売しました。税込価格は990円。

 

同製品は、クラフトテープを軽い力できれいにカットできるカッター。軽い力でテープの切り口がまっすぐに切れる特殊加工の刃を使用した、シャープな切れ味が特徴。刃が露出しないように、安全カバーが付いています。カット時は、テープが安全カバーを上方向へ持ち上げてカットするので、刃先が指に当たりにくい設計になっています。本体に付属したクリップでテープを挟みこむシンプルな構造で、簡単にテープの着脱ができます。

 

カッター刃本体が左右対称の形状になっており、刃を反転させることで新しい刃として使用可能。刃を取り外して別売りの専用替刃「クラフトテープカッター替刃」に付け替えることもできます。クラフトテープカッター替刃は税込418円。

 

カラーは、黒、カーキ、ベージュの3色展開。シンプルなデザインで、収納しやすいコンパクトサイズです。ストラップ穴も付いており、紐やチェーンなどを通して、吊り下げて保管することもできます。

2022年下半期のトレンドをプロが予想! フード・日用品ジャンルの最旬キーワード9選

Withコロナがすっかり定着し、新しいライフスタイルやムーブメントが生まれゆくなか、2022年下半期はどうなっていく……!? これから売れるモノ、流行るコトを「フード・日用品」ジャンルのプロたちに断言してもらった。乗り遅れ厳禁、「聞いてないよォ〜」とは言わせませんッ!!

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

自宅やオフィスでも活用できる省スペースの収納棚を展開

≪その1≫スノーピークTUGUCA

 

↑キャンプ好きライター湯浅顕人さんが予想!

 

柱1本でも活用できるためより部屋に導入しやすい(湯浅)

↑スノーピーク/TUGUCA シングルシリーズ/オープン価格

 

自由にレイアウトできるスノーピークの家具ブランド「TUGUCA」から「シングルシリーズ」が展開される。

 

「従来、TUGUCAを利用するには最低2本の柱(TUGUCA タテ)が必要でした。しかし、シングルシリーズの登場で1本の柱でも使えるようになり、汎用性がアップしました」(湯浅さん)

 

コストや設置スペースも考慮され、より導入しやすい製品に。

 

「最大の魅力は、キャンプでいつも行う“自分の居場所や状況に合わせて家具のレイアウトを自由に変える”ということが、室内でもできる点です」(湯浅さん)

 

スノーピークの多彩な製品は、シンプルで飽きがこないデザインを採用。それを受け継いだTUGUCAに限らず、同ブランドのキャンプギアを自宅に置いても違和感なくマッチする。

 

「スノーピークの取り組みのひとつに、キャンプをしない人にもインドアでキャンプギアを使用する楽しさやメリットを伝える活動があります。今後は、そういった活用方法も増えていくのではないでしょうか」(湯浅さん)

 

【ヒットアナリティクス】自由度とサイズを改良して単身世帯にも訴求

アウトドア用品でおなじみのスノーピークが、4月から家具ブランド「TUGUCA」を展開。注目のシングルシリーズはカスタマイズ性とサイズの進化を遂げ、単身世帯にも住空間の新しいあり方を提示している。

先進技術:★★★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★

独自性:★★★★★

コスパ:★★★★

 

自由にレイアウトを変更できる「TUGUCA」に、柱1本でも使えるオプションが追加。柱の四方に棚を取り付け、小物類を置ける。理想の空間を最小限に実現できるのでワンルームなどにも設置しやすい。

↑発売時期や価格は未定だが、シングルプランターも展開予定。ハーブやちょっとした植物を育てられる。柱にたくさん取り付け、樹木や森を再現するのも◎

 

↑別売りのシングルトレーS/M、シングルフック(すべてオープン価格)を装備して使用可能。Mサイズのトレーは、ちょっとした机代わりにもできる十分な広さだ

 

様々なプロジェクトが始動! 長い充電時間をタープで有意義に!

↑トヨタのEV×スノーピークのタープ

 

トヨタ自動車とスノーピークとの協同プロジェクト。環境にやさしい電気自動車に乗る人が急増中だが、充電時間が長いことが問題に。そこでハッチにスノーピークのタープを繋げて、待ち時間を有意義にする取り組みを行う。

 

リサイクルチタンで環境にやさしいギアを

↑日本製鉄の純チタン×スノーピークのギア

 

日本製鉄が、純チタンで世界初となる環境配慮型素材「トランティクシー(R)エコ」を開発。原料の50%以上をリサイクル素材に置き換え、製造工程でCO2発生量を50%以上削減できる。スノーピークのチタン製品に導入予定。

 

水質にまでこだわった究極の泡ミスト

≪その2≫浄水ヘッドシャワー

↑編集部 金矢麻佳が予想!

 

より純度が高い水のバブルで毛穴汚れをしっかりオフ(金矢)

↑【シャワーヘッド/2022年6月発売】/MTG/リファファインバブル ピュア/3万2500円

 

【ヒットアナリティクス】セルフ美容のニーズに応える新基軸ギア

コロナ禍で「おうち美容」の需要が高まり、出荷本数が一気に伸長。4月にシリーズ累計100万本を突破するなど好調だ。価格は決して安くはないが、ヘッド交換でバスタイムが美容時間になる手軽さと、さらなる美を追求する新しい浄水機能で、さらにヒットしそう。

先進技術:★★★★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★

独自性:★★★★★

コスパ:★★★

 

2層構造の浄水カートリッジを搭載。水中の残留塩素や汚れにアプローチし、淀みのないキレイな水を浴びられる。さらに、毛髪の太さよりも小さい1〜100μm未満の2種類の泡が毛穴の奥の汚れまで洗浄し、肌本来の美しさを引き出す。

↑MTG/リファピュアカートリッジ/2500円

 

リファファインバブル ピュアに装着する専用のカートリッジ。交換時期は約3か月(1日8分使用時の目安)

 

↑加圧溶解と2段階のキャビテーション構造を採用。ウルトラファインバブルとマイクロバブルの2種類の泡を一気に生み出してくれる。絹のような柔らかい肌当たりの水流を実現した

 

睡眠科学で培ったノウハウをおしりに応用!

≪その3≫おしりの枕

↑編集部 金矢麻佳が予想!

 

3点で理想の姿勢に導き長時間の座り心地を快適に(金矢)

↑【骨盤サポートクッション/2022年6月発売】/西川/Keeps 骨盤サポートクッション/1万1000円

 

【ヒットアナリティクス】Makuakeの先行予約販売で目標達成率1500%突破!

リモートワークの推奨や酷暑による在宅時間の増加に伴い、長時間座っても疲れにくいクッションは引き続き注目度が高い。6月より先行発売中のMakuakeで目標達成率1502%(※)を達成するなどすでに爆売れ状態。9月の一般発売を前に売れる素地は整った。

※:7月上旬時点

先進技術:★★★★

顧客ニーズ:★★★★★

市場の将来性:★★★★

独自性:★★★★

コスパ:★★★

 

体圧分散性に優れた快適な座り心地のウレタンクッション。座骨・仙骨・大腿部でバランス良く臀部を支え、長時間座っても疲れにくい。大臀部の接地面にエアホールを備え、蒸れを軽減してくれる。抗菌仕様なのもうれしい。

↑独自の立体構造で骨盤をしっかりサポート。座骨の前滑りを防ぎ、非使用時に比べて背骨が立った理想的な座姿勢を長くキープできる

 

↑クッションなしでは約85%の圧力が座骨に集中(右)。対して、本品の使用時は圧力が分散され、座骨にかかる圧力を約30%まで減少する(左)

 

平成レトロのエモさをZ世代が熱烈支持!

≪その4≫COE365

↑編集部 金矢麻佳が予想!

 

青春時代のエモい世界感が“共感買い”を誘います!(金矢)

↑【ノート/2022年2月発売】/プラス/COE365 ノート College(カレッジ) セミB5サイズ 6.5mm罫/187円

 

【ヒットアナリティクス】SDGsな視点とエモいデザインがZ世代に刺さる

Z世代の共感を呼ぶエモい絵柄とQRコードの仕掛けに加え、古紙や再生プラスチックの使用を打ち出すなど、時代に即したサステナブルな商品設計で訴求を強化。インフルエンサーを起用したSNSでの広告展開により認知度もアップし、Z世代の購買意欲を刺激する。

先進技術:★★★

顧客ニーズ:★★★★★

市場の将来性:★★★

独自性:★★★★★

コスパ:★★★

 

「COE365」は“エモい”と“エコロジー”を掛け合わせた“エモロジー”がテーマの文具シリーズ。イラストレーターの純頃が描く、懐かしい学生時代のデザインに仕上げた。「朝の通学電車」「放課後の教室」など5種類の絵が表紙を飾る。再生紙を使用。

↑パッケージのQRコードを読み取ると、シーンにリンクする「エモ音」を聴ける。自然を感じるBGMで、リラックスして勉強できる仕様に

 

↑罫の色は見やすくてかわいいパープルを採用。適度な筆記スペースを備えた6.5mm幅のドット罫は、文頭を揃えやすく図形も描きやすい

 

日本初! 炭酸水で作る自由なビール

≪その5≫ビアボール

↑フードライター 中山秀明さんが予想!

 

好みの濃さでビールを楽しめるアイデアがユニークです(中山)

↑【ビール/2022年11月発売】/サントリー/ビアボール 家庭用小瓶/768円

 

【ヒットアナリティクス】洋酒の王者サントリーの発想に期待が高まる

これぞサントリーの“チャレンジ精神”。ハイボールやレモンサワー、ジンソーダなど同社が仕掛けてヒットし、定着した酒は数多く誕生している。一部の飲食店では先行発売されており、動向に注目したい。

先進技術:★★★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★

独自性:★★★★★

コスパ:★★★★

 

炭酸水で割って味わうのが前提の濃厚な味とアルコール度数16%が特徴。麦芽本来の旨みと深いコクや、フルーティで爽やかな香りは時間が経っても崩れにくい。好みの味で飲む多様性や、ビールの奥深い楽しさを訴求した意欲作。

↑炭酸水とビアボールを3:1で割るのが最適。炭酸水を入れずに氷のみで作るビアロックもオススメだ。業務用の中瓶は、10月4日に発売

 

新鮮な魚や肉をコンビニで手軽に購入できる

≪その6≫ローソン冷凍刺身

↑フードライター 中山秀明さんが予想!

 

アルコール凍結技術で新鮮な魚を味わえます(中山)

↑【冷凍食品/2022年1月発売】/ローソン/カンパチお刺身/505円

 

【ヒットアナリティクス】業界が注目している液体急速冷凍がカギ

冷凍食品業界でいま注目を集めているのが、液体急速凍結という技術。これをコンビニでいち早く取り入れ、ヒットさせたのがローソンだ。同社は2025年度の冷凍食品の売上高を2020年度に比べて5倍ほど増やすと発表しており、今後の新作にも目が離せない。

先進技術:★★★★★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★★

独自性:★★★★

コスパ:★★

 

鹿児島県の養殖場で水揚げされたカンパチを、スライス後に凍結。液体急速凍結機によるアルコール凍結技術を採用し、新鮮な脂の旨みやハリのある身の食感を実現した。ほかに真鯛お刺身(505円)も展開。

 

SQF取得のファームとタッグした鮮度の良い馬肉(中山)

↑【冷凍食品/2022年1月発売】/ローソン/鮮馬刺し赤身スライス/808円

 

世界で初めて生食用食肉で国際規格「SQF(Safe Quality Food)」を取得した「千興ファーム」が加工。さっぱりとしながら上品な甘みのある鮮度抜群な赤身肉と、少し甘めな付属のタレがよく合う。肉はスライスされ、盛り付けるだけと手軽。

 

イタリア・トスカーナ生まれの定番おやつ

≪その7≫ボンボローニ

↑フードライター 中山秀明さんが予想!

 

長時間発酵のふわふわ生地が濃厚クリームとベストマッチ!(中山)

↑【イタリアンパン/2021年8月発売】/パニフィーチョ ヴィヴィアーニ/ボンボローニ/440円/住所:東京都杉並区永福4-5-18-1F

 

【ヒットアナリティクス】ファミマやイオンが商品化ポストマリトッツォはコレ!

今年のスイーツ界で騒がれているトピックが、“ポストマリトッツォ”。近しい存在のイタリア伝統菓子がいくつか候補に挙げられるなか、頭ひとつ抜けたのがボンボローニだ。Z世代ではすでに話題になっており、6月にはファミリーマートやイオンが商品化。

先進技術:★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★

独自性:★★★

コスパ:★★★

 

コロンと丸い揚げパンにレモンクリームやチョコクリームがたっぷり入った、イタリア発のおやつ。口に含むとクリームの濃厚なコクと、生地がバランス良くマッチする。同じ店の看板メニューの1つであり、売り切れ必至だ。

↑長時間発酵したふわふわ生地に、コーティングした砂糖がよりおいしさを引き立たせる。イタリアでは国民的な朝食パンとして親しまれている

 

中国発祥の蒸留酒

≪その8≫白酒(ばいじゅう)

↑フードライター 中山秀明さんが予想!

 

フルーティな香りですっきり飲める低アル白酒(中山)

↑【果実酒/2022年7月発売】/江小白/江小白(じゃんしゃおばい)/600円

 

【ヒットアナリティクス】ガチ中華に最適な酒は本格な中国酒で決まり!

グルメ界では最近、中国出身者が現地の郷土料理を提供する「ガチ中華」が注目度を高め、その料理に合わせる本格的な中国酒「白酒」が脚光を浴びている。今年は「一般社団法人 日本中国白酒協会」も設立され、勢いに拍車がかかることは間違いなし。

先進技術:★

顧客ニーズ:★★★

市場の将来性:★★★★★

独自性:★★★★

コスパ:★★★

 

江小白に果汁が入った甘くみずみずしい果実酒。フルーティな香りながら、すっきりと飲みやすい味わいに仕上げられている。ストレートはもちろん、カクテルやソーダ割りとも相性が良い。黄色ボトル(かぼす味)は日本未入荷。

 

↑4月に世界的な酒類コンペティション「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション2022」が開催。江小白が金賞に輝いた

 

↑クールなパッケージやコンパクトサイズで、若い世代から人気を集める白酒。甘みとフルーツの香りが爽やかで、まろやかな味が好評だ

 

料理もガチ中華! 個性溢れる8店舗を集めて様々な中国料理を楽しめる!

↑【外食サービス/2022年6月オープン】/香福味坊 秋葉原駅昭和通口/住所:東京都千代田区神田佐久間町1-21 千代田テラスビル地下1階

 

美食家に愛される中国料理の人気店「味坊集団」が、日本最大規模の店舗を秋葉原にオープン。タイプの異なる8店舗を凝縮し深化させ、早点(中国式朝食)から大卓の宴会まで中国料理の様々なスタイルを提供する。

 

複数の専門業態が1つの店舗に集結

≪その9≫文化祭型飲食店

↑フードライター 中山秀明さんが予想!

 

日本のハレ文化を体験しながら酒場7店舗で酔い気分に(中山)

↑【外食サービス/2022年7月オープン】/食と祭りの殿堂 浅草横町/住所:東京都台東区浅草2-6-7 東京楽天地浅草ビル4階

 

【ヒットアナリティクス】著名な外食企業も取り入れる文化祭型

これまでの複合店は数社が出店し合う“フェス型”が多かったが、1つの企業が自社で個々の専門業態を展開するのが“文化祭型”。塚田農場を展開するエー・ピーカンパニーも文化祭型の「アルチザンアパートメント」を開業するなど、注目の高さが窺える。

先進技術:★★

顧客ニーズ:★★★★

市場の将来性:★★★★★

独自性:★★★★

コスパ:★★★

 

寿司やホルモン、うなぎ、韓国料理など多彩な酒場7店舗が集結。ハレの日のようなにぎやかな装飾やネオン看板に溢れ、大道芸人が飲みの場を盛り上げる。週末には店内に「よさこい」や「阿波踊り」などが乱入。

 

いづも

↑コンセプトは“現代に伝えたい大衆文化うな串”。いまでは高価となった江戸の伝統食うなぎを、串などでリーズナブルに提供する

 

浅草すし

↑外食を盛り上げるユニークな創作寿司が食べられる店。江戸前寿司を基本の軸にしながら、素材の旨みを生かした料理は絶品だ

 

ハンマート

↑若者に人気のニュートロ空間×フォトジェニックな本格コリアンがテーマ。鮮やかなネオンが彩る店内で、韓国旅行気分に浸れる

 

ホルモンペペ

↑秘宝館を思わせるアバンギャルドな空間に、名物のホルモン鍋など様々なアテがズラリ。ほかに類を見ない、背徳な美食がここに

コクヨのAmazon限定バッグインバッグが年始来最安値!【Amazonブラックフライデー2022情報】文房具・オフィス用品編

Amazon.co.jpにて11月25日から開催中の「Amazonブラックフライデー」。GetNavi webでは、2022年Amazonブラックフライデーから、気になるセール情報をピックアップして紹介します。このページは、文房具やオフィス用品などの注目アイテム6点を紹介します。

 

ゲーミングチェアのリーディングブランド、AKRacingの「ゲーミングチェア デスクチェア Pro-X V2」がセール対象に。ゲーマーだけでなく長時間PCに向かって作業をするクリエイターや、在宅勤務にもオススメです。

 

デスクチェアランキングで上位のイトーキ「サリダ YL9-BLEL (可動肘 ハイバック ブラック)」もブラックフライデーセールに登場。イトーキオンラインショップのベストセラーアイテムです。

 

お手頃価格ながら機能性を備えたコスパの良いデスクチェア、アイリス「オフィスチェア MOC-61BK」も、セール特価でさらにお安く。

 

スマートフォン連動で簡単にラベル作成が可能な、CASIO「カシオ ラベルライター ネームランド i-ma スマホ専用 KL-SP10 テープ付セット KL-SL-SET (3.5mm-18mm幅)」も、セールの対象に。Amazonではテープ付きのセット販売も行なっています。

 

2022年11月に新発売の会議用スピーカーフォン、アイリス「スピーカーフォン CMS-201」がブラックフライデーで早くも登場。360度全方位集音が可能で、エコーキャンセリング 機能もついています。

 

KOKUYO「【Amazon.co.jp 限定】 コクヨ バッグインバッグ インナーバッグ ツールペンスタンド ハコビズ インディゴブルー AMカハ-HB11DB」が、年始来最安値で登場。Amazon限定カラーのインディゴブルーが対象です。

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】高機能ハサミの金字塔「フィットカットカーブ」にハサミのもうひとつの役割を知る

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

10周年の「フィットカットカーブ」が記念で発売した限定モデルが美しい

↑意味もなく刃を開いて見つめてしまいたくなる美しさ

 

見てください、この美しい刃! レインボーカラーの刃がきらめいていますね。思わずビジュアル買いしたこのハサミは、プラスの「フィットカットカーブ発売10周年記念モデル」です。

 

ハサミや包丁など刃物には、安価な商品から贈答用の高級品まで様々な種類がありますが、家庭用ハサミでこの高級感を醸し出す物が、今まであったでしょうか?

 

フィットカットカーブは2012年に発売されたハサミで、「従来品の約3倍の切れ味!」と謳い、実際その切れ味は話題になりました。現在ではシリーズ累計3900万丁以上を売り上げている、大ヒット商品です。

 

プラス
フィットカットカーブ シリーズ
300円〜2700円(税別)

 

↑10周年記念モデルのプレミアムチタン・ピュアホワイト

 

特長は「ベルヌーイカーブ刃」。刃の内側が曲線になっていて、物を切る際に刃の根元でも先でも、どの位置で切ってもしっかり対象物をキャッチしてくれます。

 

↑こちらはレインボーカラーではないタイプのフィットカットカーブ。内側部分が曲線になっているのがわかる

 

↑一般的なハサミと比較すると、刃がカーブを描いていることが見てとれる

 

フィットカットカーブは、この10年でフッ素コーティングモデルや洗えるチタンコーティングモデルなど、様々なバージョンが発売されました。なかでもこちらの「チタンコート」は、さびや汚れに強く、軽い切れ味を長持ちさせてくれます。

 

↑PREMIUMの文字がキラリ

 

ハサミは「買い換え時がわからない」「100円均一の物でも十分」というユーザーも多く、なかなか違いがわかりにくいと言われることが多いのですが、私がこのハサミを買った最大の理由は、レインボーカラーの刃がなんだか運気を上げてくれそうと思ったからでした。

 

以前、ある刃物屋さんに「ハサミには未来を切り拓くという意味もあるんですよ」と教えていただいてから、使うハサミの切れ味をより一層気にするようになり、加えて見た目も美しいものがいいと感じるようになったのです。

 

ハサミの切れ味が落ちた時だけでなく、ビジュアルや気持ちよく使えそうだという理由で買い足してもいいのではないでしょうか。

 

↑同時発売された「コンパクトはさみツイッギー」(左上)にもレインボーカラーがラインナップ

 

レインボーカラーの刃は一目で違いがわかるので、接客業などお客様に見える場所でハサミを使うシーンがあるならおすすめですよ。

 

今回紹介したはさみは発売10周年記念の限定モデルなので、気になったならすぐに手に入れてください。切れ味よく美しく未来を切り拓いていきましょう!

 

人気の機能を全部のせ!? 新「フリクション」が2022年の最注目ボールペンと断言する理由

2022年10月、文房具界隈にちょっとしたザワつきが起きた。というのも、YouTubeのパイロット公式チャンネルで「FRIXION 3.0 デビュー!」という旨のティザームービーが公開され、そこで新型の「フリクションボールノック」を11月に発売する、と発表されたのである。

 

2007年に発売された初代フリクションボールが“FRIXION 1.0”だとして、ノック式のフリクションボールノックが2.0になるのか、あるいは画期的なシナジーチップ搭載の「フリクションポイントノック04」を2.0とするのか、そこは分からない。

 

ただ、なににせよそれぐらいのインパクトがないと、ステージを一段上げた3.0などという表現はしないはず。つまり、とにかくすごい新フリクションが登場するに違いないのである!

 

新型フリクションボールは注目機能を全部のせ!?

……と、そこまで発売前にハードルをガン上げしてきた3.0こと「フリクションボールノックゾーン」(以下、ノックゾーン)が、いよいよ11月18日に発売となった。

 

昨年に比べてボールペンの話題がやや盛り上がりに欠けた2022年だが、このタイミングでいよいよビッグタイトル来たか! という感じである。

パイロット
フリクションボールノックゾーン ラバーグリップモデル
ボール径0.5mm(左)・0.7mm径(右)
各500円(税別)

 

ラインナップは、税別3000円のマーブル調樹脂グリップモデル税別2000円の木製グリップモデルと、写真のラバーグリップモデル(税別500円)があるが、今回は上位2モデルの用意が間に合わず、ラバーグリップモデルのみのレビューとなる。

 

とはいっても、主な違いはグリップと口金の素材だけであり、基本機能は共通だ。

↑全体的な雰囲気は従来のフリクションボールノックに近いが、細部にはあれこれ違いも見える

 

まずビジュアルだが、従来のフリクションボールノックと比較して分かりやすいのが、全長の違いと金属リングだろう。

 

長さはノックゾーンが4mmほど長くなっており、その分だけスマートに感じられる。加えて、最近のパイロットが「アクロ1000」「ILMILY油性ボールペン」など1000円前後のやや高額なシリーズに導入している軸中央の金属リングが、落ち着いた高級感を演出している。

 

つまり、パイロットとしては「ノックゾーンは高級フリクションですよ」とアピールしているようだ。最も安いモデルですら従来の2倍以上の価格なので、実際高級フリクションと言って、間違いはないだろう。

↑ノックゾーン(上)と従来のボールノック(下)の比較。ロゴも薄く落ち着いた雰囲気だ

 

↑後端の消去ラバーも、ノックゾーン(左)は先端から丸みが無くなり台形に

 

↑新型ラバーは先端カドを使って消せるので、コントロールしやすい

 

1.新インキ「プレミアムフリクションインキ」を充填した金属製レフィル

ノックゾーンに搭載された目玉機能は3つ。まず「プレミアムフリクションインキ」なる新インキを搭載した、金属製の「Ver.2レフィル」。これまでフリクションのインクは、「黒が灰色に見える」と言われてきたほどアッサリしたものだったが、プレミアムフリクションインキは従来よりもくっきり濃い発色に。

 

なるほど、黒で書き比べてみると、かなり濃くくっきりとした黒さが見て取れる。インクの薄さが苦手でフリクションを嫌うユーザーというのは意外と多かったようだが、これなら納得してもらえるのではないか。

 

シナジーチップの潤沢なインクフローによって、クッキリとした濃さを表現していたポイントノック04と比較しても、確実に黒くて濃い。

↑比べてみると、確実に濃いプレミアムフリクションインキ。メーカー公称で黒の濃度は30%アップしているという

 

しかも、その濃いインクを搭載したリフィルは、金属化によってパイプの肉厚を薄くすることで、インク容量を従来比70%増量。筆記継続距離も40%アップとなっている。

 

ただ、このリフィルはかなりずっしりとした重量があり、結果としてペン全体の重心がやや後ろ気味に来ているのは気になるところだ。

 

ちなみにこれは、ラバーグリップモデルの場合。サンプルを試してみた感じでは、木製グリップとマーブル調グリップなら、グリップ重量と相殺されて、ほどよいバランスとなっているように感じた。重心が気になるタイプの人は、高級グリップモデルの方を試してみると良いだろう。

↑金属製の Ver.2レフィルはインクたっぷり。ただし単体で500円(税別)ということで、単純なコスパは落ちている

 

↑従来の樹脂リフィルと比べると、重量はほぼ倍

 

ノック時の衝撃を吸収する「ノイズカットノック」

ノックノブを押し下げると、その手応えが柔らかいことに気付くかも知れない。それが静音性を高めた「ノイズカットノック」機能である。ノックパーツ内部にバネを追加することでノック時の衝撃を吸収。ノック音を従来比78%カットしたとのこと。

 

個人的な体感として、78%カットという数値的な部分はピンと来ないが、とはいえノックの高音域がバッサリとカットされて響きにくくなっているのは、聞けばすぐに分かると思う。

 

また、押し込んだ状態のノックノブを内蔵バネのテンションで固定することで、ペン自体を振ったときにノブがカチャカチャ鳴らないようになっている。これも地味に嬉しい効果だ。

 

 

↑ノック機構の中にバネを内蔵することで、衝撃を吸収してノック音を低減 ※画像はイメージ

 

3.ペン先のブレを抑える「チップホールドシステム」

3つめの機能が、ノック式特有のペン先のブレを抑制する「チップホールドシステム」。口金の中に三又形状の「チップホルダー」という新パーツを搭載し、これがノックON時のリフィル先端を、ギュッとホールドする仕組みである。

 

書いてみると、確かに先端ブレはほぼ完全に抑えられているようで、筆記感はスムーズ。特に細かな文字を密度高く書こうとすると、ブレはない方がありがたい。

↑特に30分以上の長時間筆記になると、ブレ抑制の安定感が手の疲労低減に効いてくる

 

↑透明口金の中に透けて見えるのが、新パーツの「チップホルダー」。これによってペン先がカチャカチャせず快適だ

 

2022年の最強ボールペンかもしれない

ところでこの3つの機能、なにか聞き覚えがある人もいるのではないだろうか? 例えば「Ver.2レフィル」のインク容量70%アップは、三菱鉛筆「ジェットストリーム 新3色ボールペン」に搭載された「長持ちリフィル」を思い出すし、「ノイズカットノック」もノックの静音性を高めるという方向性はぺんてる「Calm」と同じ(機構は別物だが)。もちろんペン先がブレない「チップホールドシステム」だって、ペン先がブレないゼブラ「ブレン」とよく似ているような……。

↑近年話題の機能を全盛り+フリクションインキは、まさに最強!?

 

つまり「ノックゾーン」は、ここ数年で注目された“強いボールペン”の機能を取り込んで合成した、いわば、特撮番組の最終回に登場する合体ラスボス怪獣のようなものなのだ。そこへ加えて、消せるフリクションインクという他の追随を許さない必殺ワザまで持ち合わせているわけで……これはシンプルに「ぼくがかんがえた最強ボールペン」そのものなんじゃないか?

 

文房具好きなら、なにはさておき入手しておくべき1本だと思うし、そうでなくとも「すごいフリクション」というだけで、ひとまず試す価値は充分にあるだろう。

 

「NOLTY 能率手帳ゴールド」60周年記念アイテム第二弾は万年筆! パイロットの特別協力で誕生した「能率手帳ゴールド 60th キャップレス万年筆」

日本能率協会マネジメントセンター(JMAM)は、「NOLTY 能率手帳ゴールド」が2023年版で誕生から60周年を迎えることを記念した限定製品第二弾として、総合筆記具メーカーのパイロットコーポレーション特別協力のもと、「キャップレス」シリーズの能率手帳ゴールドオリジナルバージョンの万年筆「能率手帳ゴールド 60th キャップレス万年筆」を、本数限定で12月1日から順次発売します。税込価格は3万6300円。

 

「キャップレス」シリーズは、パイロット社が1963年から販売を開始した、キャップの無い万年筆シリーズ。1962年に誕生した能率手帳ゴールドと同世代であり、ともに約60年間「書く」という普遍的な価値を提供してきたブランドということから、今回の限定製品が誕生。能率手帳ゴールドとあわせて使うことで、一人ひとりが内面に持つ柔らかさと強さが引き出されるような包容力のある「黒」を表現した万年筆です。

 

ボディ部分は「エンジンターン」という技法で幾何学模様が刻み込まれたマットブラック、ペン先やグリップペン、クリップなどの部分パーツは無地のマットブラックで立体感を演出。ペン先とボディの中央にあるリングにはアクセントとなるゴールドを配置し、リング部分には、「NOLTY GOLD 60th Limited Edition」のスミ入り刻印を施し、シリアルナンバーが入ります。ノック式ボールペンのようにワンノックで素早く書くことができます。

 

能率手帳ゴールドを模したオリジナルボックスに入っており、1段目には万年筆とカートリッジインク、2段目にはノートがセットされた特別パッケージを用意。付属の羊革(ヤンピー)ノートは、万年筆と相性が良いと評判のオリジナル手帳専用紙・ゴールド用紙を採用した、全174ページの無地ノートです。

サイズも重さも新しい! オンライン会議仕様の「ペーパーフリップボード」がホワイトボードの常識を変える!?

2022年のISOT(国際文具・紙製品展)では最新のホワイトボードがいくつか出展されており、特にオンライン会議に使用する前提で設計された、手持ちタイプのものが人気だった。

 

実際、ここ2年ほどの間で、オンライン会議の進め方はかなり洗練されてきた感がある。その中で「手持ちのノート型ホワイトボードで情報をまとめる」というスタイルが、一定数の人に定着してきたのだろう。つまり、需要が増えたわけだ。

 

その証拠になるかは分からないが、文房具関係で国内最大のアワードである「日本文具大賞」デザイン部門で今年グランプリを受賞したのも、手持ちのホワイトボードである。今回はそのホワイトボードを実際に試して、使い勝手などをレビューしてみたい。

 

正方形が意外とオンライン会議にハマる!?

2022年で31回目となった日本文具大賞でデザイン部門グランプリに輝いたのが、コスモテックの「wemo paper flip board」(以下、ペーパーフリップボード)だ。

 

wemoといえば、腕に巻き付けて使うシリコン製のメモで知られるが、今回はウェアラブルではなく、手持ち製品となっている。

 

コスモテック
wemo paper flip board(ウェモ ペーパーフリップボード)
3500円(税別)

 

従来の手持ちホワイトボードといえばノートタイプが基本で、ほとんどがA4~B6などの定型用紙サイズをベースにしていた。対してこちらは288×288mmと大きめの正方形。ボード色が白ではなく薄いグレーという部分も含めて、いきなりルックスからしてユニークである。

↑手持ちボードとしてはかなり大きめ。表面には5mmのドット方眼が印刷されている

 

↑ホワイトボードならぬ“グレーボード”だが、黒のマーカーで書いた際の視認性に問題はない

 

もちろんこの正方形+大きめフォルムは、見た目のインパクトを追求したものではなく、オンライン会議に用いた際に「ボードと顔が一緒にフレームインできて視認しやすい」ように考えられているという。成人男性の顔が平均して縦231mmだそうで、つまり「ペーパーフリップボード」の縦寸に近い。なので、ボードと顔が並んで横長のフレームに収まったとき、違和感が少ないというわけだ。

↑ボード+顔が無駄なくフレームに収まるため、スッキリした印象を与える

 

従来のノート型ホワイトボードは、横型に使う前提(というより、「ホワイトボードは横長で使う」というイメージで固定されがち)である。そのため、ボードを大きくフレームインさせようとすると顔が入らず、顔を一緒に写そうとするとボードが小さくなって見えづらい。縦使いすれば写りは改善されるが、その代わりに横方向へ書き進めるスペースが足りなくなる。

 

そう考えていくと、オンライン会議用ホワイトボードのフォルムは、顔に近いサイズの正方形が正解に近いのではないか、と思えてくるのだ。

 

持ち上げ続けられる軽さ

「ペーパーフリップボード」のもうひとつのポイントが、ダンボールにフィルムコーティングをしたボードであるということ。他のノート型ホワイトボードと比べて厚みがありながら、軽いのである。このサイズで実測97gは、意識せずに持ったときに「え、軽っ?」と声が出るレベル。

↑側面から見ると、ダンボール製なのが分かる。この軽さも納得だ

 

オンライン会議中、他のメンバーに見えるようにボードを手で持って掲示し続けるシーンは、よくありがち。そういう場合、軽さはシンプルに正義と言えるだろう。

 

ホワイトボードとしての筆跡の消し心地はどうか?

↑ボードは筆跡のこびりつき感が薄く、スルッと消えるのが楽しい

 

ボード表面のコーティングに関しては、とにかく「筆跡の消し心地」に特化した、高性能なフィルムコーティングが施されているとのこと。そもそもコスモテックは、液晶パネルなどに使われる機能性フィルムのメーカーなので、そのあたりの技術は間違いないところだろう。

↑10分〜96時間経過の筆跡で消字テストを実施

 

↑まずは従来のホワイトボード。96時間ぐらいなら消えないわけではないが、ゴシゴシと強めにこすらないと、このように定着跡が残ってしまう

 

↑対して「ペーパーフリップボード」は、普通にこするだけで96時間経過の筆跡までスルッと消えた

 

ホワイトボードマーカーは、インクがボード表面で薄い塗膜になるため、それをイレイザーでこすってはぎ取れば、消すことができる。これが、ホワイトボードが書き消しできる仕組みだ。

 

しかし、書いてから長く時間が経つとインクがボードに定着してしまい、消しづらくなることも多かった。そこで試しに一般的なノート型ホワイトボードと比較してみると、なるほど、消字能力の差は歴然。これが消し心地にこだわったフィルムコーティング(おそらく平滑度を高めたもの)の性能なのだろう。

 

↑ちなみに、付属のマーカーホルダーもイレイザーとして使用可能。ただし汚れてしまうので、個人的にはオススメしない

 

気になった点といえば……

ただ、このフィルムの平滑度の高さが仇となって、ボード表面がやたらと光を反射するのは、使いづらさを感じてしまった。

 

例えばオンライン会議で顔写りを良くしようとして照明を使うと、角度によってはボードが強くテカッてしまい、視認性が大幅に下がってしまうのだ。加えてボードがグレーカラーなのも、光の反射が目立つ要因のひとつだろう。

 

ボードの「消し心地」と「テカリの少なさ」はトレードオフの関係なので、つまりはどちらを選ぶかという話。個人的には、テカらない方がありがたいのだけど……。

↑グレーのボードは、蛍光灯やLEDなど白色光の反射が目立つ

 

↑ボードへの写り込み(写真では窓から外の風景が写り込んでいる)で個人情報が露呈することもあるので、要注意だ

 

ノート型ホワイトボード自体が出回りだして10年以上が経つが、オンライン会議のシステムと組み合わされたのは、冒頭で述べた通りまだおよそ2年前のこと。形状やサイズなども含めて、「これが大多数のオンライン会議にマッチしたボードである!」という仕様は、まだ固まっていないのである。

 

しかし、「ペーパーフリップボード」の正方形フォルムや軽さは、かなり最適解に近いようにも感じた。オンライン会議用ホワイトボードが今後どういう進化をするかは分からないが、少なくとも現時点で最も要チェックな製品なのは間違いないだろう。

 

懐かし文具が復刻!? マックスの棒状ホッチキス「モティック」は自立型ペンケース全盛の今こそ価値がある

ホッチキス(ステープラー)というのは、想像以上に紛失しやすい文房具である。消しゴムのように小さいわけでもなくある程度のサイズがあるのだから、そう簡単に紛失しないだろうと思いがち。実は、このサイズこそがクセモノなのだ。

 

机の引き出しに収めるには微妙に背が高いし、ペントレーに置いておくには邪魔な大きさ。かといって机の上に転がしておいて常に目に付くほどの存在感はない。つまり、決まった“住所”を作りづらいため、使ったあとに適当にポイと置いてしまう→次に使いたい時に見つからない→「あれ? ホッチキスどこ?」というコンボが頻発するわけだ。

 

ではどうすればいいか? 一つの提案として「ホッチキスをペン立てに立てちゃう」というのはどうだろう。

 

スティック型ホッチキスは紛失予防に効く!?

当然ながら、ペン立てのフチにホッチキスを引っかけておくだけでも充分に紛失対策にはなるが、見た目がどうもスマートさに欠ける。ならば、スティックタイプのホッチキス「モティック」がいいかもしれない。

マックス
スティックタイプホッチキス「MOTICK(モティック)」
HD-10SK
各750円(税別)

 

長さ約148mmで、「棒っぽい」としか言いようのないフォルム。これを外見だけでホッチキスだと見抜くのは、なかなか難しいだろう。

 

使用時は、丸いボタンをスライドさせると先端のカバーがガチャっと持ち上がり、中のマガジン(針を装填するボックス)がわずかにせり出す。これでホッチキスっぽい雰囲気に変形して、準備は完了だ。あとは通常どおり紙束を挟んでカバーを押し込むと、ガチャンと針で綴じることができる。

↑丸ボタン型のスライダを押し出す。片手で変形させられるのは手軽でいい

 

綴じた針を平らにするフラットクリンチや、二重テコで綴じ荷重を半分にする、といった近年お馴染みになっている機構は搭載していない。使用感は、まったくもって普通に「ホッチキスだな」って感じだ。

↑綴じる際は、普通のホッチキスと同じように使えばOK。綴じ枚数は10枚前後

 

つまりポイントとなるのは“スティック型のフォルムだけ”なのだが、ここが重要なのである。

 

まず冒頭でも述べたとおり、住所不定になりがちなホッチキスに定住先を作りやすい、ということ。ペン立てに立てておけば、細長くはあるが筆記具とは全く違うシルエットなので、けっこう目立つ。使いたいときに素早く見つけてサッと取り出せるのは、それだけでとても便利な機能といえる。

↑筆記具やハサミと一緒にペン立てに立てておけば、常に所在がハッキリして紛失しにくい

 

携帯する場合も、スリムさを活かしてペンケースに入れておきやすいのがメリット。

 

これまでも携帯しやすいミニホッチキスはいくつか発売されているが、自立型ペンケースに入れると、底に沈んでしまって取り出しにくいというデメリットがあった。しかしスティック型なら、自立型ペンケースとの相性は抜群だ。

↑自立型ペンケースからヒョイと取り出せる出し入れのしやすさは、携帯ホッチキスとしてポイントが高い

 

マガジンに収納できる針は、10号針100本までとなっている。補充する際は、後端のキャップを引き抜くと、プッシャーと呼ばれるパーツがズルズルと出てくる(長い!)ので、針を装填して、プッシャーで押し込んでキャップをはめる。

 

携帯性に優れたミニホッチキスならだいたいが50本装填なので、ゆとりのある100本装填はそれだけでも優位といえそうだ。

↑プッシャーユニットのプラスチック製軸は簡単に折れそうなので、あまり無理な力をかけないよう注意したい

 

↑マガジンは透明なので、針の残量が外から確認できる

 

昭和末期の早すぎたホッチキスが、令和に能力をフル発揮!?

ちなみにこのスティック型ホッチキス、年季の入ったベテラン文具オタクの中には、見覚えのある人がいるかもしれない。実はこれ、1988年にマックスが発売していた「HD-10SL B&G」のリメイクなのである。(B&Gはボーイズ&ガールズの略)

↑マックスがバブル期に発売していたスティック型ホッチキス「HD-10SL B&G」

 

カバーなど細部にはちょこちょこ違いがあるが、大まかな仕様はサイズも含めてほぼ同じ。筆者も、「モティック」を初めて展示会で見たときに「あっこれほぼHD-10SLじゃん。なつかしー」と驚いたほど。

↑スライダによる開閉、透明マガジンなど機構的な部分はほとんど共通している

 

残念ながら、「HD-10SL B&G」が発売当時にヒットしたとは聞かない。中古品は探せば見つかるので、それなりに出回っていたようではあるが。しかし、自立型ペンケースが普及した今なら、携帯用ホッチキスとしての価値はグッと高まっているはずだ。

 

なにより復刻の面白さやフォルムのユニークさもあって、文房具好きならマストで買っておくべきアイテムだと思う。もちろん、ホッチキスをすぐなくしちゃう人もマストバイだ。

 

後から痛感する快適さ! カシオのエルゴノミクス電卓は一体どこが凄いのか?

エルゴノミクス(人間工学)という言葉が一般化したのは、おそらく1990年代初めの頃だったと思う。これは大ざっぱに言えば、「道具やシステムを人間の心理・生理に合わせて設計する」という考え方で、長時間座っても腰への負担の少ないイスや、より高効率で打鍵できる左右分割型キーボードといったあたりが、比較的定番のエルゴ製品群といえるだろう。

↑手首の負担を減らすエルゴマウス。長時間の作業でも疲労が少ない、気がする

 

例えば、筆者が愛用しているマウスもエルゴデザインを取り入れたもの。一般的なマウスは、卵形をした本体の上に手のひらを被せる形で保持するが、手のひらを下に向けた状態を維持するのは、意外と手首に負担がかかる。

 

机に対して手のひらが垂直に(チョップするような形)立つようにマウスを握れたほうが、姿勢として自然なので、疲労もしにくいというわけ。見た目にはちょっと違和感があるものの、慣れるととてもラクなのだ。

 

つい先日発売されたカシオの新しい電卓も、このエルゴノミクスに基づいたデザインの製品で、なかなかユニークな形状をしている。しかも使ってみると、「ほほう!」とヒザを打ってしまうほど“エルゴが効いて”いて、面白いのである。

 

エルゴノミクス電卓は3度の傾斜が決め手

その“エルゴ電卓”というのが、2022年10月に発売されたばかりの人間工学電卓シリーズ「JE-12D」と「DE-12D」だ。

 

ちなみにJEが一般的なサイズ(ジャストタイプ)で、DEが液晶も見やすい幅広の少し大きめサイズ(デスクタイプ)。キー配置などに多少の違いはあるが、根本的な機能に差はない。

カシオ
人間工学電卓
ジャストタイプ JE-12D:9500円(税別)
デスクタイプ DE-12D:1万円 (税別)

 

事前に「なかなかユニークな形状」とハードル上げをしてしまったので、もしかして上の写真を見た限りだと「いや、普通じゃん?」という感想になるかもしれない。そこで、少し視点を下げて、真横に近い位置から見てみよう。すると……

↑真横から見ると、キーが階段状に下っているのがよく分かる

 

お分かりいただけただろうか? なんと電卓のキーが左から右に向かって階段を下るように傾いているのである。

 

これが、カシオが提唱する「人間工学階段キー」という構造で、操作面を約3度傾けることによって、右手3〜5本の指で打鍵するのに最適化されているのだ。

↑開発時には、専門機関と共同で、電卓を操作する手指の状態を分析したという

 

どうしてこれが、右手で打ちやすいのか?

 

冒頭のエルゴマウスの話でも触れたように、人間の手の構造上、机の上で手のひらを真下に向け続ける姿勢は負担がかかる。実際、力を抜いて自然な姿勢を取ろうとすると、小指側を下に向けるように傾くはずだ。

 

その自然な姿勢のまま右手で打鍵するなら、左から右へ下がる傾きのキーが打ちやすいのは当然なのである。

↑盤面の傾きはわずかだが、操作している際の手の位置は明らかに違ってくる

 

実際に計算作業のため15分ほど立て続けに打鍵してみたのだが……打ちにくいとか打ちやすいといった感覚がよく分からない。

 

キーの傾きを感じることもなく、めちゃくちゃナチュラルに入力できて、違和感がなかったのだ。要するに、この電卓を使うことによって入力スピードが爆上がりする! とか、そういう話ではなさそうだ。

 

ではいつ効果を感じたのか?

むしろ効果を感じたのは、その直後、比較のために従来の電卓を打鍵したときだ。

↑試しに100問ずつ計算テストを解いてみたが、いったん階段キーに慣れてしまうと、従来の電卓での作業効率がガタ落ち

 

うーん、ナニこれ? 無茶苦茶入力しにくい! 指がスムーズに動かないし、打鍵したつもりがうまく入力されてなかった、なんてことが多発する。

 

つまり、わずか15分使うだけで階段キーの方に馴染んでしまったようなのだ。頭ではさほどピンと来なかったのに、身体の方が「そうそう、斜めが正解だから」と納得してしまったような、不思議な感覚である。

 

ほかにもこの機能がプレミアム

↑キートップは印刷ではなく樹脂2色成形なので、すり減って数字が読めなくなることもない

 

↑メイン電源はソーラーだが、計算中に光を遮られても作業内容を保護できるよう、電池も併用したツーウェイパワー方式を採用

 

↑持ったときの指がかりが良いように、指紋のような波形パターンが施された裏面

 

結論

とはいえ、これが万人に最適な電卓かというと、そういうわけではない。まず左利きの人にはどうしようもない、というのは分かるだろう。試しに左手で入力してみると、傾きのせいで手首がよじれすぎて、筋がつりそうになってしまった。

 

また、最も電卓を日常使いする職種であろう会計士や経理事務といった人は、右手でペン・左手で電卓入力、という姿勢の人が多い。そういう場合もこの傾きはネガティブとなる。(逆に左利きの会計士の人には便利かもしれない。)

 

結果としてこの電卓を便利に使えるのは、まず右利きで、かつ仕事でがっつりと電卓を使う(左手入力が必要)ほどではない人、ということになる。

 

そういう人が1万円前後の電卓を求めるか? というのはいささか疑問だが、とはいえこの階段キーの面白さと使いやすさは、使ってみれば誰でも納得できるレベルだと思う。試してみる価値はあるはずだ。

 

美文字はビジネスマナー! 書道家が教える美文字の三原則とは?

デジタルガジェットの普及によって、手書きの機会が減った人は多いでしょう。仕事のやりとりはメールやSNS、チャットで済ませる人が大半のはず。ところがコロナ禍をきっかけに、再び「手書き」が見直されているといいます。「美文字」の書き方を著書やメディア出演で伝えている書道家の涼風花さんに、その第一歩となる基本的なコツを教えていただきました。

 

コロナ禍で手書きの需要が増した理由

書道家で、美文字の書き方を教えることもある涼風花さん。コロナ禍以降、「上手な字を書きたい」という声が増えていることを感じるといいます。

 

「理由の一つは、人と会う機会が減ったせいで、手紙のやりとりをすることが増えたことです。年賀状の需要も増えていますよね」(書道家・涼 風花さん、以下同)

書道家の涼 風花さん。

 

ところが、ビジネスパーソンが手書きを学ぶべき理由はそれだけではありません。ビジネスシーンでも手書きのメリットは少なくないとか。

 

「付箋やメモを使って、手書きで連絡をすることがありますよね。手書きの文字は頭に入りやすく、強い印象を与えるんです。PCで打った資料でも、一言だけ『がんばりましょう』と手書きのメッセージがあると、受ける印象がずいぶん変わります」

 

会えない人とのつながりを保つだけではなく、頭にすっと入り、相手に強い印象を与えられる。そんな手書き文字ですが、苦手意識がある人も多いはず。いったいどうすれば字は上達するのでしょうか?

 

まずは自分に合ったペン選びから! 涼風花さん愛用のペン4選

まずはペン選び。とくに「文字が綺麗に書ける」ペンがあるわけではないといいます。でもやっぱり、ペンにこだわることは大事です。

 

「好きなペン、気に入ったペンを使うことが大切です。というのも、ペンが合っていないと、字が上手に書けないことをペンのせいにしがちだからです。それでは上達しません」

その上であえて付け加えると、にじみにくい油性ボールペンかゲルインクボールペンで、太さは0.5mm~0.8mm程度がおすすめだそう。

 

「あまり細いとペン先がカリカリしてしまいますが、太すぎると字が真っ黒になり、読みづらい。ほどほどの太さがいいと思います」

 

肘を支点にすれば美しい線が引ける

続いてペンの持ち方。綺麗な線を引くコツは、「肘(ひじ)を支点にする」ことだといいます。

 

「手首を支点にしてペンを動かすと、まっすぐな線が引けません。肘を支点にして、腕を大胆に動かしてみてください」

↑ペンを自然な姿勢で握ります。親指と人差し指でペンを挟み、中指でしっかりと支えます。右は指が巻き込まれ不安定な状態。

 

↑手首ではなく肘を支点に前後に動かすイメージで筆記を。右のように手首を細かく動かしてしまうのはNGで、線が安定せず、綺麗な字にはならないのだそう。

 

コツは3つだけ!「美文字」の基本構造

実は、美文字のコツは大きく分けると3つだけ! それが、「線を等間隔に引くこと」と、「全体として右上がるにすること」そして「右下に重心を置くこと」です。

 

1.並ぶ線は“等間隔”にする

「複数の線がある字なら、字の間の間隔を等しくするだけで美しく見えます」。たしかに、等間隔で線が並んでいると、ぱっと見でも綺麗に見えます。「山」のように横線が並ぶ字も、「間」のように多くの横線がある字でも同じです。

↑縦線が3本並んだ「川」の字。線の間にある2つのスペースを等間隔にするだけで綺麗に見えます。

 

2.横線も横に並ぶ縦線も“右上がり”に

二つ目のコツは、文字を全体として右上がりにすること。横線はもちろん、「川」の字のように縦線が並ぶ字でも、右に位置する線ほど、始点の位置を少しずつ上げていきます。

↑水平な線は、右上がりが基本。これだけで美しい印象になります。

 

↑縦線が並ぶ「川」ですが、始点の位置が右に行くほど高くなっています。

 

3.字は右下に「重み」を加える

「等間隔」と「右上がり」に加え、右下に重心を置くことが美文字のポイント。たとえば水平の線なら、右上がりに引いた後、最後を少しだけ水平に「伏せる」ことで右下に重みが加わり、落ち着きが出ます。

↑線は基本通り右上がりになっているが、右下に行くほど、線を強く伏せていることがわかります。また、右下の払いも長め。すると、字の右下に重さが加わり字全体のバランスがとれるのです。

 

+αのコツ 文字の中に余白を作る

「等間隔」と「右上がり」「右下に重心」が美文字の三原則ですが、細かいコツは他にも。たとえば、文字を一つのボックスとして見たときに、一部にあえて余白を作ると、すっきりと美しく見えるのだそう。

↑等間隔・右上がりの原則を守っているのはもちろんですが、真ん中の横線が微妙に途切れている点に注目。ここに余白を設けることで、字が重ったるくならないのです。

 

↑線を右上がりにしつつ、二か所に余白を作ることで、全体として右下に重心が来るようにしています。

 

個性こそが手書き文字の魅力!

細かい技法は無数にありますが、紹介した3つのコツを抑えるだけで、字は驚くほど綺麗になると涼さんは話します。

 

「手書きの文字の魅力は、個性でもあります。活字のように皆が同じ字を書いても面白くありません。それよりは、お伝えした3つのコツを抑えた上で、好きな筆記具で、好きなように字を書いてみてください」

 

【プロフィール】

書道家 / 涼 風花(りょう・ふうか)

栃木県日光市生まれ。7歳から書道を始め、14歳で書道師範、硬筆資格も取得。2017年のNHK大河ドラマ『直虎』や翌年の『西郷どん』で書道指導を行う。著書に『手紙・はがき美文字練習帖』(マイナビ出版)がある。大王製紙「elis」や日本ゲートウェイ「レヴール」、栃木県参議院選挙など自身もCM出演多数。

HP

 

新色「ペンシルブラック」を追加した7色展開! ホワイトボディの「ボールサインiDプラス」限定モデル

サクラクレパスは、ノック式単色ゲルインキボールペン「ボールサインiDプラス」の数量限定モデルを、12月中旬より販売開始します。税込価格は385円。

 

ボールサインiDプラスは、「ボールサインiD」に「上質さ」「握りやすさ」「書きやすさ」をプラスしたシリーズで、文房具総選挙では「GetNavi賞」と「書く部門 第4位」を受賞しています。

 

ボールサインiDプラスでは、既存のボールサインiDの6色の黒インキから、人気色である「ピュアブラック(ブラック)」、「ナイトブラック(ブルーブラック)」、「フォレストブラック(グリーンブラック)」の3色展開でしたが、今回の限定モデルでは、ボールサインiDと同じ「モカブラック(ブラウンブラック)」、「カシスブラック(レッドブラック)」、「ミステリアスブラック(パープルブラック)」だけでなく、限定色「ペンシルブラック(グレーブラック)」を加えた、7色の黒インキでのラインナップを用意。黒よりも柔らかい色味で、下書きや自分の書いた文字をあまり目立たせたくないときにもおすすめです。

 

ボディの色もこれまでのiDシリーズにはないホワイトを採用しており、明るい印象のデザインに仕上がっています。

↑ボール径は0.5mmのみでの展開

エモさとサステナブルな商品設計でZ世代直撃のノートが売れそう

Withコロナがすっかり定着し、新しいライフスタイルやムーブメントが生まれゆくなか、2022年下半期はどうなっていく……!? これから売れるモノ、流行るコトを「フード・日用品」ジャンルのプロたちに断言してもらった。今回はエモさがたまらんノートをご紹介。

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

平成レトロのエモさをZ世代が熱烈支持!

COE365

↑編集部 金矢麻佳が予想!

 

青春時代のエモい世界感が“共感買い”を誘います!(金矢)

↑【ノート/2022年2月発売】/プラス/COE365 ノート College(カレッジ) セミB5サイズ 6.5mm罫/187円

 

【ヒットアナリティクス】SDGsな視点とエモいデザインがZ世代に刺さる

Z世代の共感を呼ぶエモい絵柄とQRコードの仕掛けに加え、古紙や再生プラスチックの使用を打ち出すなど、時代に即したサステナブルな商品設計で訴求を強化。インフルエンサーを起用したSNSでの広告展開により認知度もアップし、Z世代の購買意欲を刺激する。

先進技術:★★★

顧客ニーズ:★★★★★

市場の将来性:★★★

独自性:★★★★★

コスパ:★★★

 

「COE365」は“エモい”と“エコロジー”を掛け合わせた“エモロジー”がテーマの文具シリーズ。イラストレーターの純頃が描く、懐かしい学生時代のデザインに仕上げた。「朝の通学電車」「放課後の教室」など5種類の絵が表紙を飾る。再生紙を使用。

↑パッケージのQRコードを読み取ると、シーンにリンクする「エモ音」を聴ける。自然を感じるBGMで、リラックスして勉強できる仕様に

 

↑罫の色は見やすくてかわいいパープルを採用。適度な筆記スペースを備えた6.5mm幅のドット罫は、文頭を揃えやすく図形も描きやすい

重要ポイントを手軽に強調! オーバーラインとアンダーラインが同時にひける「Mixline」

サクラクレパスは、「Mixline(ミックスライン)」の販売を、11月下旬から開始します。

↑左から、蛍光イエロー×グリーン、コーラルレッド×レッド、ソフト蛍光ピンク×ローズ、ブルーグリーン×レッド、ブルー×オレンジ、グレー×オレンジ

 

同製品は、学生が勉強時に、教科書やノートの語句をオーバーラインで色分けしつつ、さらに重要な語句をアンダーラインと組み合わせて目立たせるという使用方法から着想を得て開発されたラインマーカー。

 

目に優しいソフトカラーのオーバーラインと、文字をしっかりと強調するアンダーラインを同時にひくことができます。

 

アンダーラインが同時にひける太字(筆記幅約4.0mm)と、文字書きにも使える細字(筆記幅約0.4mm)のツインタイプで、1本でマーキングと文字書きの2通りの使い方ができます。

 

インキは耐水性・耐光性のある水性顔料インキを採用しており、蛍光イエロー×グリーン、コーラルレッド×レッド、ソフト蛍光ピンク×ローズ、ブルーグリーン×レッド、ブルー×オレンジ、グレー×オレンジの全6種。3色セットのジューシーカラー(蛍光イエロー×グリーン、コーラルレッド×レッド、ブルー×オレンジ)と、ナチュラルカラー(ブルーグリーン×レッド、ソフト蛍光ピンク×ローズ、グレー×オレンジ)も用意しています。

 

税込価格は242円、3色セットは726円です。

ようやく実用に耐えうる金属鉛筆が登場! 話題の「メタシル」の使い道とは?

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第25回となる今回は?

 

第25話

サンスター文具
メタシル
900円(税抜)

黒鉛を含んだ特殊合金の芯と、アルミボディを組み合わせた八角形のメタルペンシル。黒鉛と合金の粒子が摩擦で紙に付着することで筆跡になる。削らずに16km書き続けられ、水や水性マーカーなどで筆跡がにじまないのも魅力。

 

使い道に悩むのも楽しい“難しいペン”

このペンは難しい。

 

筆記具にこんな感想を持ったのは初めてですが、手にしてから日毎に募る気持ちはそうとしか言えず。今日も漫然と筆先を滑らせながら、このペンの理想の居場所を考え続けています。

 

サンスター文具が今年6月に発売した新製品メタシル。いわゆる金属鉛筆と言われるもので、合金製の粒子を紙に擦り付けて書く筆記具。摩耗が少なく、とても長い距離を書けるのが特徴ですが、黒鉛を混ぜていないぶん発色が薄く、そのためこれまで実用に耐えうる製品はほぼありませんでした。

 

しかし今回のメタシルは、黒鉛の量を調整して鉛筆2H相当の濃さを実現(しかも消しゴムで消せる!)。見た目も込みで完全に実用品としての雰囲気を纏っており、その物珍しさも手伝ってか、ネットで発表されるやいなや注文が殺到。発売を2か月遅らせるほどの注目を集めました。

 

書いてみると、金属軸の固いペン先から紙の上にいつもの鉛筆の線が浮き上がってきます。いつまで経っても芯が太らず、なのにペン先が紙を擦る音は、紛れもなく鉛筆のそれ。脳がバグる。

 

とは言えやはり、薄いっちゃ薄い。罫線すら邪魔になる薄さで、これは小さな手帳やノートには不向きでしょう。逆に、無地の白紙ならほかにない無類の心地良さが楽しめます。これはスケッチ用、それともアイデア帳向け? なんていろいろ悩むのが楽しい、“難しいペン”なのです。

↑芯に含まれる黒鉛の量を調節。鉛筆2H相当の濃さの筆記を実現した

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第23話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第24話】ドイツ発の「ラミー サファリ」が漢字に特化! ペン先をチューニングした話題の限定モデルの書き味は?

https://getnavi.jp/stationery/775853/

リュックの底に沈まず机でも自立! バッグインバッグ「ハサンドスタンド」はイン/アウトで隙なしの優れもの

筆者は小学校低学年の頃、あまりにもランドセルの中が乱雑で汚いことを担任の教師に怒られ続け、しまいには右手の甲に「せいりせいとん」と油性マーカーで書かれたことがある。(親が泣いた。)

 

もちろんそんな江戸時代の刑罰みたいなことで性根が治るわけもなく、それから数十年経っても、未だカバンの中は乱雑そのものだ。

 

とはいえ、外出先で仕事をすることも多いため、ノートPCやガジェット類、ペンケース、ノートその他もろもろとリュックに詰め込みがちなのだが、中が整理されていないため、何かを取り出そうとするたびにゴソゴソと引っかき回すことになる。これは面倒くさいし、誰かに見られると恥ずかしい。

↑中が整理されてないリュックは、荷室の底に沈んだものを取り出すのも一苦労。これは効率も悪いので、なんとかしたい……

 

特に小物類は荷室の底に沈んでしまうため、取り出すにあたっての手間が大きい。使用頻度の高い小物(モバイルバッテリーや名刺入れなど)はもっと軽快にスッと出し入れしたいのだ。そこで今回試してみたいのが、小物を宙に浮かせておける、新方式のバッグインバッグである。

 

「ハサンドスタンド」は挟むバッグインバッグだから、リュックの底に沈まない!

クツワの「ハサンドスタンド」は、2021年末からクラウドファンディングで資金調達がスタートし、2022年6月にリターン品が頒布されたばかりの新しいバッグインバッグだ。

 

“小物を宙に浮かせる”というと何やら超技術ガジェット的なものを想像してしまうが、さにあらず。もうちょっとシンプルな方式で、小物用ポケットを荷室の上の方に増設しちゃおう、という製品である。

クツワ
タブラシリーズ
ハサンドスタンド
2800円(税別)

 

「ハサンドスタンド」は、ポケット群とフラップに分かれた二つ折り構造。ここにリュック荷室の仕切りを挟みこむことで、小物を沈ませることなく収納できるポケットを増設できるのだ。

↑使用時はポケットとフラップに分けて二つ折りに

 

裏面にはネオジム磁石が入っており、いったん挟んでしまえばバチンと固定されるので、仕切りから勝手に外れてしまう心配はしなくてよさそう。

↑「ハサンドスタンド」が使用できるのは、荷室に仕切りのあるカバンに限る

 

↑仕切りを挟みこんで固定すれば、中空に浮いたポケットゾーンが生まれる仕組み

 

↑裏面の磁石(丸く縫い取りされた4箇所)が引き合うことで、挟んだときにズレにくくなる

 

3段のポケットにはマチがないが、手前2段はウェットスーツにも使われる伸縮性の高い生地なので、多少の厚物は収納が可能だ。奥は外装と同じ硬めのポリエステル生地で、A5サイズのノートや手帳がちょうど収まる感じである。

 

何を入れるかはもちろん個人の自由だが、「いつもリュックの底に沈んで取り出すのに苦労している小物」を入れておくのが、当然ながらベストだろう。

 

実際、筆者はどう活用した?

↑筆者の運用状況。取材時に取り出す機会の多い小物+A5ノートを入れて効率化を図った

 

筆者は、名刺入れと常備薬、ボイスレコーダー、ハンドメモなどを収納してみた。上記のアイテム群、今までは小さなポーチに放り込んで運用していたのだが、このポーチがまさに“ザ・底に沈むやつ”で、いつも取り出すのにイライラ。なかでも名刺入れは慌てて取り出すシーンが多いので、困っていたのである。

 

それが「ハサンドスタンド」によって個別に荷室上空に浮かぶようになったことで、当たり前ながらアクセス性は超向上。欲しいときに欲しい物がサッと手に取れるというのは、大幅なストレス減となる。

 

↑ネオプレン素材のポケットは良く伸びるので、マチはなくとも厚物が収納可能

 

バッグから出したらスタンドモードに切り替え!

また、「ハサンド」の面白い機能として、スタンドモードがある。荷室の仕切りから取り外したら、フラップ面を折り目に沿って曲げ、端に付いている金属タグを磁石にくっつけて固定。するとポケットが自立する、というわけだ。

 

例えばポケットに文具類をまとめて収納し、使用時はリュックから取り出して立たせておくと、ペンケース代わりにもなる。

 

↑スタンドモードにするには、フラップを折って「HASAND」と刻印された金属タグを磁石に固定

 

↑するとこの通り、カバンから取り出した状態で自立する

 

↑机に立てて設置すれば、小物の出し入れがよりスムーズに!

 

個人的には「いいものを手に入れた……!」という気分でいっぱいだが、実際導入するにはリュック自体の仕様を確認しておかねばならない。

 

まず荷室に仕切りがあるのは大前提として、仕切りの厚みは15mm以内で、幅は240mm以上。さらに荷室自体の深さが170mm以上というのが、必要条件だ。逆に言えば、これを満たしていれば別にリュックじゃなくてもトートやビジネスバッグでだって使用可能ということでもある。

 

↑カバンの中のアクセス性がここまで高められるバッグインバッグは、そう多くない。個人的にはもはや手放せない逸品だ

 

筆者と同じく、日頃からリュックの底をゴソゴソかき回して「面倒くさいなぁ……」と呟いているタイプの人は、導入してみて損はないだろう。

 

コクヨが「HASA」で示した、ややお高くて高品質な「日本のハサミ」で陥るハサミ沼

日本のハサミ(紙を切る用の文具ハサミ)は、低価格帯の層が信じられないぐらいに分厚い。ざっくり言えば、切れ味に対して値段が安すぎの“円高ハサミ安”状態にあると思ってもらっていいだろう。実際問題、500円ちょっと出せば誰でもだいたい満足できるハサミが買えてしまうんだから、すごい話である。

↑500円前後でこれだけ高品質なハサミが揃う。日本の文房具は本当にすごい

 

とはいえ、文房具に詳しいおじさんこと筆者としては、「そこで満足しちゃって本当にいいの?」とも思うのである。お値段高め……と言っても充分手が届く範囲に、これまでと比べても驚くほどハイクオリティなハサミがあるとしたら、気にならないだろうか?

 

ちょっといいハサミにはお値段なりの価値がある!

あらためて国産の文具ハサミを価格で大まかに分けると、普及クラスの500円前後帯、素材や刃に工夫のある1000円前後帯、そしてハイクラスとなる3000円前後帯、となる。(100均のものや、逆に8000円~1万円以上の高額製品もあるが、その辺りはひとまず対象外とする)

 

今回紹介したいのは、コクヨから2022年10月12日に発売されたばかりのハイクラスなハサミ「HASA」シリーズだ。

コクヨ
HASA(ハサ)

写真左から・すべて税別
HASA-001(強力):2200円
HASA-002(強力・ロング):2500円
HASA-003(紙・工作用):2200円

 

HASAというのは、実はコクヨ製ハサミの型番のこと。例えばコクヨの500円前後帯ハサミ「サクサ」の型番は「ハサ-P280」となっている。

 

そんな型番をそのまま製品名に用いて、さらに001から003という立派な番号を振る。これはコクヨによる「我が社のハサミのフラッグシップです」という宣言に違いない。

↑刃に刻印された「ハサ」の型番

 

3本はそれぞれ機能が分かれている。001:万能多用途、002:多用途で大型強力、003:細かな切り作業向き、という感じ。001と002は刃先まで切れ味が続くカーブ刃なので、ダンボールなどの厚物も安定してサクサク切れるのがポイントだ。ただしカーブ刃は構造上、刃先まで厚くなってしまうため、紙工作や切り抜きなどの細かな作業には使いづらい。そこで003では、あえてストレート刃にすることで、取り回しをよくしているのだ。

↑001・002はカーブ刃、003のみがストレート刃。刃はどちらのタイプも高品質な貝印製となっている

 

↑コクヨ独自のカーブ刃で、だいたいの紙モノはサクサクと切れる万能性がポイントだ

 

面白いのは、見た目を含む印象をとにかく地味~に抑えていること。パッと見で分かる外見的特徴があるわけでなし、画期的なギミックもなし。黒いシンプルなハンドルも見た目は超絶に地味(ただしエッジレスでめちゃくちゃ握りやすい!)。

 

つまりこれ、ただ「ハサミとして高品質で良く切れるよ」という部分だけを抽出して磨いたような製品なのである。

↑指の当たるカドを徹底的に削ぎ落としてフィット感を高めたハンドル。これがちょっと驚くほどに握りやすい

 

「そもそも500円ハサミで充分に切れるのに、何千円も出す意味が分からない」と考える人はもちろんいるだろう。実際そういう人は500円でもなんの問題もないはずだし、それはそれで正解と言える。

 

だが、ここで問題にしたいのは実用性ではない。何度も言うが、500円ハサミもハイクラスハサミも、実用的に「切れる」という点では同じ。価格によって大きく変わるのは、官能性とでも言おうか……切るときの気持ちよさの部分なのだ。

↑鋭い刃はなめらかに切れるため、ブレが少なく、まっすぐに切りやすい

 

ただ普通のコピー用紙を切るにしても、安価なハサミの場合は、「ジョリ……」という濁点混じりの音と手応えで切れる。

 

対してHASAシリーズは、「シュー……」という感じ。音が静かだし、なによりハンドルから伝わる手応えがまったく別物。鋭い刃は紙に入っていく際の抵抗が少なく、なめらかに切れているのが誰にでも分かるはずだ。

↑薄いフィルムが重なっている「プチプチ」をスパーッと切れるのは、ハイクラスハサミの証明のようなもの。爽快感のある切れ味だ

 

このなめらかに切れる感覚が、端的に「気持ちいい」というわけ。官能性にお金を出す・出さないは、あくまでも個人の嗜好の問題なので、「買うべき」だとか「オススメ」なんてことは、気軽には言いづらい。

 

が、少なくとも、気持ちいい切れ味を体験してみたい! という人に対しては「買っても損はしないと思うよ」と言っておこう。

 

とはいってもシリーズ3本全部買うとそこそこの金額になるし、悩ましい……という場合は、ひとまず002をおすすめしておきたい。

↑002はダンボールが一気に切れて気持ち良い。パワフルな厚物用ハサミは1本備えておくとなにかと役立つのだ

 

↑パワフルに切るだけでなく、カーブ刃を活かして刃先でダンボールを細かくささらにすることも可能。万能だ

 

繊細に切るには向いていないが、家庭内にある紙類(ダンボール含む)を長い刃でサックサックと切れる力強さは、頼り甲斐満点! なにより、この手の頼れるパワープレイ系文具ハサミは、市場の選択肢がわりと少ない。だから、持ってない人はこの機会に買っておくといいんじゃないかな、と思うのだ。

 

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】京都の老舗らしからぬ!? ダジャレ炸裂の評価印を大人買い

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

京都で見つけた、ユニークなダジャレ評価印

新型コロナウイルスの影響でなかなか立ち寄ることができなかった京都へ、数年ぶりに行ってきました。京都には魅力的な文房具店さんがたくさんあるため、一日では周りきれないほどです。

 

今回は数ある素敵な文房具店のなかでも、ユニークなハンコが揃う老舗を紹介します。

 

京都新京極にある田丸印房は、大正元年に創業した老舗ハンコ店です。創業時は雑貨店でしたが、時代の移り変わりとともに、印章を中心とした商品展開に変わっていったそうです。

 

↑新京極の通りの一角にずらりと並ぶハンコ

 

京都に長くお店を構えている雰囲気が漂う店頭には、ハンコがつまった商品棚が並びます。

 

↑店内には草花や歌舞伎など大小さまざまなハンコがある

 

地元の方はもちろん、観光エリアにあるため修学旅行で立ち寄る方もいるそうです。

 

↑店舗の入り口付近には、ひときわ鮮やかな棚が!

 

なかでも目を引いたのが、こちらの棚。

 

↑お店の入り口にある棚にカラフルなハンコがぎっしり!

 

この棚に入っているのは、教員や指導員が使う「評価印」と呼ばれるもの。評価印とは、一般的に「よくできました」「がんばりましょう」という文字とともに花のモチーフがあしらわれているものが多く、読者の皆さんも学生時代、成績表や宿題などに評価印が捺されているものを見たことがあるのではないでしょうか。

 

しかし、田丸印房の評価印は一風変わった絵柄とコメントが魅力なのです。

 

↑「やったねこ!」(猫柄)、「OK!」(桶柄)、「モ~すこし!」(牛柄)、「そうでスネーク」(蛇柄)などユニークな柄の数々

 

コメントには、動物や食べ物を掛け合わせたダジャレの連発! なかには「まっイッカ」(イカ柄)や「ソーダね」(ソーダ柄)など、使いどころの見当がつかない物もあります。

 

↑評価印シリーズの人気ベスト6。第1位「見ました」、第2位「ストロベリーグッド」、第3位「よくがばんバッタ」、第4位「まんてんとうむし」、第5位「wonderful」、第6位「済」(タコの墨柄)

 

どこに使うかはさておき、一目みると、なんだかどれも欲しくなってしまう不思議な魅力がありますね。

 

5個購入でケースもサービスとあれば、悩む理由はありません。たくさん購入してしまいました。

 

↑購入した評価印10個。5個ずつサービスの箱に入れていただいた

 

この評価印は人気商品で、40年ほど前からオリジナルの絵柄のスタンプを作り始め、現在では柄の数は3500種類を超えているのだとか。

 

↑手持ちのカラーインクと合わせると、より楽しい印象に

 

新作はあるかなと店頭へ探しに行くのも楽しそうです。

 

京都になかなか行けないという遠方の方は、田丸印房さんのサイトでも購入可能です。サイトでは「ほめる・たたえる(70〜100点)」、「ふつう(40〜70点)」、「しかる・はげます(0〜40点)」と用途別で見られるので便利ですよ。

 

これから手帳の季節ですから、手帳に日々の自己評価を捺していくなんて使い道もよさそうです。

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ

90年代を風靡した「ハイブリッドミルキー」が筆ペン化…そこに注入された技術にぺんてるのプライドを見た!

あなたがアラフォー以上なら、1996年に発売されたぺんてるのゲルインクボールペン「ハイブリッドミルキー」を覚えているかもしれない。売り上げは年間1億本オーバー、店頭在庫が追いつかずメーカーがお詫び広告を出す、など数々の伝説を持ち、まさに20世紀末のレジェンド文房具と言っても過言ではないだろう。

↑20世紀末の超大ヒットボールペン「ハイブリッドミルキー」(写真は2019年の復刻版)

 

ペン型修正液の技術をもとに作られた特殊なパステルカラーインクは、黒い紙や写真印画紙に書き込みしてもくっきり発色するのが特徴。ほぼ同時代に登場した「プリント倶楽部」(プリクラ)やポラロイドカメラ「チェキ」などとの相性が良く、“コギャル”の必須アイテムとも呼ばれていたほどで、実際、筆者の体感として、当時の女子中高生の認知度は100%に近かったように思う。

 

残念ながら現在は廃番(2019年に数量限定で復刻したが、そちらも今やほぼ入手不可能)となっているが、あのミルキーなパステルカラーインクを楽しみたいのであれば、オススメの製品がある。なんと「ハイブリッドミルキー」の筆ペンバージョンが、新たに発売されたのだ。

 

伝説のミルキーインクで筆塗りできる「カラーブラッシュ」登場

実は昨今、画材として「筆ペン」が注目されているのをご存知だろうか? 多くのアーティストがカラーインクの筆ペン=カラーブラッシュを作品作りに使うなど、世界的に人気が高まっているのだ。

 

そんなカラーブラッシュブームの中、再びぺんてるから投入されたのが、あのミルキーインクと同様の不透明パステルインクを搭載した筆ペン「ミルキーブラッシュ」である。

ぺんてる
ミルキーブラッシュ
各500円(税別)

 

↑カラーは全8色。黒地の上からでも全色がくっきり見えるのは、さすが「ハイブリッドミルキー」の直系だ

 

試しに書いてみると、間違いなく“ハイブリッドミルキーのあのインクっぽさ”を感じられるはずだ。黒い画用紙などの上に書いても下地をしっかり隠ぺいして、くっきりとミルキーな発色が楽しめるようになっている。

 

さらに、コシの強い筆先からグイグイと塗り広げていく楽しさもあって、かなり遊べそうな印象だ。

↑筆ならではの書き味とミルキーインクの組み合わせは、思った以上にインパクトがあって楽しめる

 

ただ、かつて実際に「ハイブリッドミルキー」を使っていたなら、塗ってみて「ちょっと色が薄い?」と感じるかも知れない。

 

というのも当然で、「ミルキーブラッシュ」用のインクは、当時の発色よりもかなりあっさりめにチューニングされているのだ。筆ペンはボールペンよりもインクの流量が大きいため、ミルキーインクをそのまま使うと濃すぎて大変なことになる。そのため、筆ペンで面塗りしやすい濃度、派手になりすぎない色味、最適な隠ぺい力といった最適化を施してあるというわけだ。

↑「ミルキーブラッシュ」と「ハイブリッドミルキー」の比較。同じピンクでも色の濃さはだいぶ異なる

 

とはいっても、くっきりした強い発色が醍醐味ではあるので、筆塗りする前にはまず軸をしっかりシャカシャカと振っておきたい。インクの攪拌を入念に行うことで顔料を均質化し、ムラのない発色が発揮されるのだ。あとは、軸後端のノックボタンを何度か押して、しっかりインクを押し出すこと。特に黒など濃い色の紙に書く場合は、筆先にインクが溜まるぐらいノックした方が、隠ぺい力を発揮しやすい。

 

とにかくインクをリッチにドバッと使うのが、「ミルキーブラッシュ」を堪能するコツと言えそうだ。

↑書く際は何度かノックして、筆先にインクが溜まるぐらいまで押し出した方が楽しい

 

↑軸のドット柄は透明で、タンク内のインクが透けて見えている。インク残量や顔料の沈殿具合も分かりやすい

 

筆ペンとしての書き心地は、さすがぺんてるといったところ。コシのある筆先は、細書きから大胆な広塗りまで自由に使い分けられる。ミルキーインクも粘りすぎず程よく塗り広げられるので、画材としても充分に実用的だ。

 

紙工作の彩色や、メッセージカード作りを派手に目立つよう仕上げたいのであれば、強くオススメできる。

↑筆のなめらかでコシのある書き味は「さすがぺんてる!」という印象だ

 

ぺんてるといえば、修正液と筆ペンに関して高い技術を持つメーカー。つまり、修正液を元にしたミルキーインクと筆ペンの組み合わせは、まさに「作って当然」レベルの話なのである。

 

それでも、筆ペン用にインクを最適化するなど、完成までには5年の歳月がかかったという。「レジェンドボールペン直系の子孫」にぎゅっと詰まったぺんてるの技術を、ぜひ体験してみてほしい。

 

波打つダブルのギザ刃とフッ素コートで敵なし!? ALLEXの段ボールカッターで硬い段ボールもザクザク開梱

開梱ツールとしてのダンボールカッターには、コンシューマー向けとプロ向けの区分が明確に存在する。売り場でそういう分類がされているわけではないものの、その違いは分かっている人からすれば一目瞭然なのだ。

※正確には、一般向け/開梱に慣れた人向け、という区分だが、ここでは端的にコンシューマー/プロとしておく。

↑コンシューマ向け(上)とプロ向け(下)のダンボールカッター。刃のサイズが見分けの目安だ

 

違いはどこで見分けるかと言えば、刃の大きさだ。プロ向けのダンボールカッターは、比較的刃が大きい。コンシューマー向けダンボールカッターの刃は、開梱時に中身にまで切り込んでしまわないよう、だいたい数mmほどの小さなものになっている。誰が使ってもミスしにくい仕様なのだ。

 

プロ向けは形状も、ナイフ然としたものが多い。大きな刃を使ってワンアクションでザックリと大きく効率的に切れる代わりに、注意しないと中身に傷をつけてしまうこともあるだろう。でもそこは「プロだったら上手いやり方ぐらい心得てるよな?」という話なのだろう。

 

Wギザ刃でザクザク開梱できるダンボールカッター

今回紹介するダンボールカッターは、間違いなくプロ向けの方。「ダンボールカッターmini DK-4」(以下、DK-4)は、国産ハサミのアイコンとも言える「ALLEX 事務用はさみ」でお馴染みの林刃物から2022年4月に発売された製品だ。

林刃物
ALLEX ダンボールカッターmini DK-4
540円(税別)

 

グリップから伸びた刃は刃渡り約45mm。やや荒めのトゲトゲしたギザ刃だが、さらにそのギザ刃自体が全体的にギザギザと波打つWギザ刃仕様なのが、最大の特徴だ。フッ素コートされた黒さもあって、やや禍々しい(まがまがしい)というか、“中二マインド”をくすぐる格好良さである。

 

↑細かなギザ刃が全体的にギザギザしている、フラクタルなWギザ刃構造

 

そもそもダンボールは硬くて厚いため、カッターナイフなど鋭い刃物で切ろうとすると、どうしても力がかかってしまう。そこを無理に切ろうとすると、一気に勢いよく刃が走ってしまい、大怪我の元になりがちだ(切れ味の悪い包丁が危険なのと同じ)。

 

だから、ギザ刃をギコギコとノコギリのように動かして少しずつ着実に切っていくのが、安全で、正解と言えるのだ。

↑刃を前後に動かしつつ切ると、ダンボールの分解もあっという間だ

 

さらに刃全体が波打ったWギザ刃仕様なら、ダンボールを切り始める際のフック感が非常に高い。刃を軽く当てただけで「あっ、いまダンボールに食い込んだ!」という感覚が手に伝わってくるし、実際にそこからズレることなくサクッと刃が入っていくのは、とても気持ち良いのだ。

 

また、約1.3mmというゴツい刃厚も重要なポイント。少しばかり強引な切り方になっても、分厚く頑丈な刃に任せてゴリ押しできる、という安心感がある。

↑テープを切るときはかなり寝かせ気味に。ハンドルのフィンガーガードがダンボールに当たるぐらいでちょうどいい

 

↑そのままズズズと引けば、ギザ刃の先端できれいにテープが切れる

 

開梱に使うときのコツは、刃を水平に近いところまで寝かせてテープに当てること。あとはそのまま角度を変えずに最後まで引けば、テープはきれいに切ることができる。もちろん、この切り方なら中身へのダメージもまず心配無用。

 

Wギザ刃は表面ツルツルのクラフトテープやPPテープでも食い込みが良好なので、こういう切り方をするのが効率的なのだ。

↑切り終わると、だいたいこれぐらいは目詰まりしている

 

↑使用後はキッチンペーパーなどで拭うといい。フッ素コートのおかげか、紙粉と一緒に粘着剤のベタベタも取れる

 

フッ素コートに関しては、ひとまず1週間通して開梱に使用したが、粘着剤がベトついて困る、という事態は起こらなかった。

 

ただ、思ったよりも刃の目に紙粉が詰まりやすい傾向もあるように感じた。紙粉が詰まると当然切れ味も落ちるので、小まめに取り除くのがいいだろう。キッチンペーパーで目に沿って何度か拭ってやれば、詰まりは解消できるはずだ。(ギザ刃とはいえ怪我には注意)

 

コクヨ社員直伝! オフィスのファイリング術を家庭に応用する方法

いざというときに必要な家電の説明書やインターネットの契約書、日々の買い物で溜まっていくレシートなど、自宅で整理・保管しなければならない書類は意外とたくさんあります。さらに最近では在宅ワークの機会が増え、仕事用の書類を自宅で管理するようになったという人も多いはず。そうなると当然、書類の整理が必要になりますが、数多くの書類を自宅で上手に整理整頓するのは、至難の業ではないでしょうか。

 

そこで、コクヨ株式会社(以下コクヨ)でオフィスデザインをしながら、ファイリングコンサルも手掛ける齋藤敦子さんに、オフィスのファイリング術を自宅に取り入れ、部屋を整理整頓する方法について教えていただきました。さらに記事の後半では、具体的な実践方法を紹介。同社ステーショナリー部門の佐藤祐子さんのお家を訪問し、家庭でのファイリング術を実際に見せていただきます。

 

大切なのは、自分に合った方法で整理整頓すること

書類が散乱したデスクやあちこちに物が置きっぱなしになったリビング……。やっとの思いで片付けても数日後には元に戻ってしまうという人は、そもそも「整理整頓」ができていないのかもしれません。齋藤さんは「『片付け』と『整理整頓』は意味が少し異なります」と、話します。

 

「『整理整頓』=『片付けること』だとイメージしがちですが、厳密にいえば片付けは『整頓』の方のみを指す言葉です。『整理』は “理(ことわり)” を整えるという漢字からもわかるように、仕事がはかどるように配置などを考え、整えていくということ。そのため、必要な物が必要なときにすぐに取り出せることが、整理整頓されている状態だといえます。

自宅で整理整頓をするときには、自身の生活や理想の空間をイメージして、それに合わせた方法を考えていくことが大切です」(コクヨ・齋藤敦子さん、以下同)

 

Step 1.整理整頓したいものを「頻度」と「期限」で分類する

見た目が美しく整っているだけではなく、必要な物が必要なときにすぐに取り出せる「整理整頓」された部屋にするためには、まず何をすべきなのでしょうか?

 

「まずは整理整頓したい場所を決めて、そこに置いているものを『頻度』と『期限』で分類していきます。デスクの上を整えたい場合は、書類を細かく分類してみてください。例えば、今動いているプロジェクトの資料は、使用頻度が高く、期限が過ぎたら処分できる書類。参考資料は、使用頻度はそこまで高くないけれど、定期的に見るので期限が長い書類。このように、同じ仕事用の書類でも使用する頻度や保管の期限が異なりますよね。

もちろん書類だけでなく、趣味で集めているグッズ、リビングに置いてあるこまごまとした生活用品など、他のものでも同じように分類することが可能です。分類できたら次は、それらをどのように収納していくかを考えていきます」

 

収納アイテムを考えるときのポイントは大きく4つあるそう。今回は主に、書類やデスク周りのものを収納するアイテムを選ぶときのポイントを教えていただきました。

 

【収納アイテムを選ぶ時の4ポイント】

1.わかりやすさ

「一つ目は、パッと見たときのわかりやすさです。例えばコクヨのオフィスでは、重要書類は赤のファイル、議事録は青のファイルに入れるなど、書類ごとにファイルの色を分けています。色分けすることで、どのファイルに何の書類が入っているのかが一目でわかるので、管理がしやすくなるんです。もしすでに自宅で使っているファイルがあるという人は、ラベリングをしたりピクトグラムのマークを貼ったりしてみてもいいと思います」

 

2.取り出しやすさ

コクヨ ファイルボックス〈NEOS〉ターコイズブルー 420円(税抜) コクヨ ファイルボックス〈NEOS〉(スタンドタイプ) ターコイズブルー 420円(税抜)

 

「必要なときにすぐ取り出せるかどうかも、収納アイテムを考えるときの大切なポイント。例えばファイルボックスは主に横型と縦型の2タイプがありますが、毎日使う書類などは、取り出しやすい縦型に収納するのがおすすめです。一方横型は保管向きで、引き出しやすかったり、ラベルが貼りやすかったりするメリットがあります。書類の使用頻度や用途によっては、横型のほうが使いやすい場合もあるので、自分なりに判断して使い分けられるといいですよね」

 

3.増減のしやすさ

(以下、すべてコクヨ〈ノビータ〉)左から 取扱説明書ファイル〈ノビータ〉黒 1360円(税抜) 領収書&明細ファイル〈ノビータ〉白 24ポケット840円(税抜) マルチホルダー〈ノビータ〉ライトブルー 540円(税抜)

 

「書類は増えたり減ったりすることがあるので、収納スペースを調整できるようなアイテムを選ぶと便利でしょう。 『ノビータ』シリーズのファイルは、書類が多いと背幅が厚く、少ないと薄くなる仕様になっていて、厚みの調整ができるのでおすすめです。複数枚で綴じた書類や、ステッカーなど厚みのあるものを入れてもファイルが不格好にふくらんでしまうことがありません」

 

4.持ち運びやすさ

コクヨ モバイルバッグ〈mo・baco〉7700円(税抜)

 

「最近は働く場所が多様化しているので、持ち運びやすさも大事なポイント。家でもオフィスでも使えるツールバッグのようなアイテムの人気が高まっています。私もいろいろな場所で仕事をするのでツールバックを活用していて、パソコン、資料、文具などをまとめて入れて持ち歩いています。また、持ち出すことの多い資料はカバンに入れても折れにくい硬めのフォルダを使用するなど、資料によって使い分けるといいと思います」

 

Step 2.使用頻度と保管の期限によって「配置する場所」を考える

「頻度」や「期限」ごとに分類し、使用するアイテムを選んだ後は、「配置」を考えていきます。

 

「配置は、頻度が高いものは取り出しやすいところに置く、頻度が低く期限がないものは遠くに置く、というのが基本です。書類以外でも、充電器、イヤフォン、文具など日々使うものは近くに置いて、それらのストックは別の場所に収納するようにすれば、お部屋をすっきり見せることができると思います。

とはいえ、実際にやってみないとわからないことも多いはず。例えば、郵便で届く各種税金納付書などの書類は、実際に作業するタイミングまでファイルに入れて遠くにしまいこんでしまうと、いつの間にか期限を過ぎてしまった、ということにもなりかねません。このように、頻度が低くても出し入れしやすいところに収納したほうがいいものもあったりするのです。

そもそも整理整頓が初めから上手くいくことはありません。最初は、アイテム選びや配置を考えるのが難しいと感じることもあると思います。でも、やりにくいなと思ったら、どんどん改善していけばいいんです。大切なのは自分なりに改善しながら、続けていくこと。まずはほんのちょっと、机の上からでもいいので、実践してみてください!」

 

このファイリング術を基本として、自宅で実践するには? 次のページで、具体的に紹介していただきます。

 

小さいけれど機能性はバッチリ! プラス「チームデミ」から、かわいいミニ文房具が登場

プラスは、8つのアイテムをコンパクトなケースに収納したステーショナリーセット「チームデミ」から、3アイテムを10月24日に発売します。

↑シザーズ

 

今回発売となる、サクサク切れる「シザーズ」、10 枚とじの「ステープラー」、カッティングに便利な「カッター+ルーラー」は、いずれもペンポーチにすっぽり収まり、持ち運びやすいミニサイズです。

↑ステープラー

 

本体は、セット品とは異なるオリジナルカラーを採用した、くすみカラーの「わかば」「ふじ」、バイカラーの「もも」「くるみ」の、全4色のラインナップ。各アイテムは、既存の「チームデミ」ケースへの収納も可能です。

↑カッター+ルーラー

 

シザーズは、対象物をしっかりとらえて最適な刃角度をキープできるベルヌーイカーブ刃で、刃の根元から刃先まで軽く快適に切ることができます。

 

ステープラーは、10号針を一度に50本セット可能。最大10枚の紙(コピー用紙64g/m2)をとじることができます。針の交換時、閉じきらない構造になっているので、最初の1本まで無駄なく使えます。簡単に針を取り除けるリムーバーも備えています。付属品として、、ホッチキス10号針300本が付いてきます。

 

カッター+ルーラーのカッターは、サビに強いステンレス刃を使用。全面フッ素コートにより、テープを切ってもべたつきません。大型カッターと同じ0.5mm厚刃を採用し、丈夫で折れにくく、切れ味も長続きします。ルーラー(定規)はポーチに入れやすい10cmで、片側の金属板はカッター作業に適しています。裏面シボ加工により、黒い紙の上でも目盛りが見やすくなっています。

 

税込価格は、シザーズが660円、ステープラーが693円、カッター+ルーラーが550円です。

受験生を応援! メッセージを書ける絵馬型ボックス入り「富士山消しゴム」……登山の日に発売

プラスは、“消す”を楽しみながら自分だけの富士山を作ることができる「エアイン 富士山消しゴム」から、合格祈願をテーマにした限定品「エアイン 富士山消しゴム<限定>富士絵馬」を発売します。

 

同製品は、縁起のいいモチーフをあしらった絵馬型ボックス入りで、受験生に向けた応援メッセージを書き込めます。メッセージを添えてプレゼントとして贈るだけでなく、自分自身の願掛けにも使うことができます。受験終了後は、思い出とともに小物入れとしても使用可能。

↑絵馬型ボックス(招き猫)

 

絵馬型のボックスは、招き猫、だるま、さくらの3種類のモチーフで、縁起の良い和柄をあしらったデザインです。消しゴム本体の樹脂色も新色で、華やかながらも落ち着いた色合いの「薄紅富士(うすべにふじ)」と「薄青富士(うすあおふじ)」の2色セット。

↑絵馬型ボックス(だるま)

 

ケースのデザインも招き猫、だるま、さくらの計6柄。成功の象徴でもある金色の箔押しを施し、受験のモチベーションアップを後押しします。

↑さくら(薄青富士)

 

発売日は、受験が登山に例えられることから「登山の日」に合わせた10月3日。税別価格は600円です。

「NOLTY 能率手帳ゴールド」シリーズ60周年記念! 限定モデル第一弾「デイリーブック」「メモティ」発売

日本能率協会マネジメントセンターは、同社が販売する「NOLTY」フラッグシップモデル「NOLTY 能率手帳ゴールド」が、2023年版で誕生60周年を迎えることを記念した、限定製品を発売します。

 

第一弾として、日付なしタイプのデイリー手帳「NOLTY 能率手帳ゴールドデイリーブック(日付なし)」と、ポケットノート「NOLTY 能率手帳ゴールドメモティ」を、9月20日より順次発売(同社公式通販サイトでは9月20日より予約販売を開始、文具店では10月より順次発売)。60周年限定製品の第二弾は12月に発売を予定しており、詳細は11月に公開予定とのことです。

↑NOLTY 能率手帳ゴールドメモティ(ネイビー)

 

今回発売されたNOLTY 能率手帳ゴールドデイリーブックとNOLTY 能率手帳ゴールドメモティは、2019年にNOLTY(能率手帳)誕生70周年を記念して販売した限定製品の中で、再販のリクエストが多く寄せられたNOLTY 能率手帳シリーズの「デイリーブック」と「メモティ」の、能率手帳ゴールド版。

↑NOLTY 能率手帳ゴールドメモティ(ボルドー)

 

NOLTY 能率手帳ゴールドデイリーブックは、能率手帳のアイデンティティである時間目盛り付きのスケジュール欄の下に、方眼(3.5mm)の記入スペースを確保したデイリータイプ。日々の日記を長めに書き込んだり、チケットやシールを貼ったりしてコラージュを楽しむことができます。日付が印刷されていないので、気が向いた日からいつでも始められます。表紙は能率手帳ゴールドと同じ革(ヤンピー)を使用し、小口(手帳の断面)には本金が施されています。カラーバリエーションはブラックのみで、税込価格は8800円。

↑NOLTY 能率手帳ゴールドデイリーブック(日付なし)(ブラック)

 

NOLTY 能率手帳ゴールドメモティは、表紙は能率手帳ゴールドと同じ革(ヤンピー)を使用し、小口(手帳の断面)には本金加工を施したポケットノート。中面はすべて3.5mmの方眼ノートページで、ゴールド用紙の書き味がメモ帳で味わえます。読書ノートや料理のレシピ、アイデア帳など、テーマごとに分けるといった使い方もできます。カラーバリエーションはブラック、ネイビー、ボルドーの3種類を用意。税込価格は6930円です。

↑NOLTY 能率手帳ゴールドメモティ(ブラック)

編集長もヘビロテ&3台使い中!カウネット「新作ミーティングバッグ」でハイブリッドワークが激変してます

オフィスと自宅や外出先で仕事をするハイブリットワークと呼ばれる働き方が企業に定着しつつある。どこで仕事するにも共通のお悩みが、ノートPCや資料を持ったままの移動だ。この悩みを解決する助っ人が、カウネットの人気アイテム「ミーティングバッグ」シリーズだ。オフィス内の持ち運びバッグは現在いくつかのメーカーから発売されているが、カウネットの「ミーティングバッグ」はその先駆け的存在であり、なんと15種類ものバリエーションが展開されている。新たに発売された期待の新商品『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と『机上台にもなるミーティングバッグ』。今回は、GetNavi web編集長の山田佑樹が実際に体験。カウネットのミーティングバッグが長年愛される理由を分析した!

 

↑山田編集長…在宅勤務中心からハイブリッドワークにシフトし、現在は週1~2回ペースで出社。オフィスでは作業によって2台のPCを使い分けている。目下のお悩みは、多くの仕事道具を抱えて別室へ移動することとノートPC作業で前かがみになり腰が痛くなってしまうことだ

 

「オフィスと自宅の2台持ち全然ありです。」(山田)

↑今回紹介する「ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ」。ノートPCやタブレットなど、紙資料やドリンクなども余裕で収まるバッグでありながらノートPCスタンドとしても活用できる優れものだ

 

出社時の山田は多忙だ。契約関連や経理関連といった管理職としての実務を行う一方で、編集部の新しいメンバーとのコミュニケーションなどもこなしている。この幅広い作業をサポートするのが、事務作業用の「レッツノート」と、取材、執筆、ミーティングなどに使う「MacBook」という2台のノートPCだ。

 

仕事の効率化をはかるため、固定席の広いデスク領域を使って行う事務作業には「レッツノート」に加え、外付けのキーボードとマウスを使用。取材用の「MacBook」は、オンラインミーティング時、より広いディスプレイ領域を確保するためのサブディスプレイにiPadを活用している。

 

1台のPCですべてをカバーした方がより仕事効率は上がるが、機密性の高い情報を扱う作業は社外で行うわけにはいかない。結果として、仕事の内容によって2台のPCをチェンジするスタイルが長く続いている。ここでストレスになるのが、別室に移動して仕事を行う時。仕事によってPCをスイッチするだけではなく、マシンに合わせて周辺機器などのツールも変えて持ち運ばなければならないからだ。

 

整理収納ができて持ち運びもラクに

「普段は必要なものをまとめて手に持ちつつ脇に抱えて移動します。ノートPCだけなら片手でも持てますが、カタログなどの紙資料、さらにコーヒーカップなどのドリンクが加わると、安定感が悪いので両手で支えるので地味にストレス。会社によっては、両手が塞がれた状態のままエレベーターで移動するケースも多いと思いますので、特に社内会議の多い横軸部門の人はよりストレスになると思います」

 

カウネットの『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』は、まさにそんな社内移動の困りごとを解決する製品で、収納、移動、PCスタンドを1台にまとめたバッグだ。

 

「最初に感じたのは、これまで手持ちだった荷物をすっきり収納できる便利さと、取っ手のついた持ち運びやすさです。ノートPCも周辺機器も、紙資料もすべてバッグに収まり、スマートに片手で持ち運ぶことができます」

↑これまでは移動のたびに両手で大荷物を持っていた山田。『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』を使うとここまでスマートに。両手を塞がないので移動中の安定感にもつながるとご満悦

 

続いて『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』の大きな特徴である、デスクに置いた時ミーティングバッグがそのままPCスタンドになるという機能も山田が試した。

 

「これまでのミーティングバッグは、モノの収納と持ち運びが重視されていましたが、バッグがスタンドとしても使えるので、現場でも仕事をサポートしてくれます。会議室やフリーアドレス席でも使いましたが、ディスプレイが高い位置になるので、背筋が伸びスッと伸びて、長時間PC作業を行った時も疲労は軽減されると思いました。キーボードもデスクに直接置いて使うよりも打ちやすい印象です」

↑キーボードの打鍵感も違和感なく、山田はいつもと変わらずにミーティングのポイントをメモしていく。必要なツールはその場でバッグの中から取り出せるため、周囲に充電器やケーブル類が散らかることもない

 

狭すぎず広すぎないサイズ感にカウネットの工夫が光る

さらにを山田を唸らせたのが、絶妙といえるサイズ感だ。

 

内寸法325mmというサイズにカウネットのモノ作りのノウハウが詰まっていると感じました。A4サイズのファイルが収納でき、13インチクラスのノートPCや、大きめの電子ペーパーもぴったり収まりました。ジャストサイズにするとギリギリ収まらないモノが出てきたり、少し大きめに作ると中に入れたモノがガタついてしまいます。この内寸法にはミリ単位の工夫があるなと思いました

↑容量も大きくミーティングなどに使うものは一式しっかりとバッグ内に納まる。ご覧のようにリモートワークのヘッドセットやドリンクもすっきり収納。仕切りがあるので、資料探しに時間を費やす無駄も省ける

 

オフィスでの利便性は在宅ワークの部屋移動でも実感

ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』をオフィスで使うメリットは在宅勤務にもそっくり当てはまるという。

 

「現在も週3〜4回は在宅勤務しています。リビングで撮影しながら、合間にオンラインミーティングといったことも多いので、そのときはキッチンや洗面所に移動することも。自宅の中でも細かな移動が多いので本製品があると段違いにラクです。

あとはリビングで仕事しているので終業後は仕事道具を片付ける必要があるのですが、本製品があると整理整頓が非常にラク。これまでバッグインバッグをいろいろ試したり、仕事用カバンに入れたりと試行錯誤してきたのですが、すべて解決しました。

僕の事例は特殊かもしれませんが、共働き世帯で夫婦とも在宅勤務日がかぶってデスクが狭いケースや、部屋を移動しないといけないケースは往々にしてあるはず。オフィス⇄自宅で持ち運ぶアイテムではないので、オフィスに1台、自宅に1台の2台運用だとさらに活躍してくれるはずです」

↑PCスタンドとして使用する際もペロッとめくるだけで中から資料の取り出しもラク。「商品リーフレットなど紙でしか提供されない資料はまだまだあるので、そうしたものを本製品にひとまとめにできます」(山田)

 

【今回ご紹介した商品】

ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ

色:グレー/ネイビー
寸法:A4サイズ対応 幅350×奥行120×高さ260mm/内寸法:幅325×奥行115×高さ250mm

カウネットミーティングバッグ特集はこちら

 

<コレも言わせて!>

視線の高さで自然と姿勢も◎

ミーティングバッグを使わないこれまでのミーティングスタイル。右上の写真と左上の写真を見比べると姿勢の悪さは一目瞭然。しかも、周囲に散乱した紙資料やケーブル類を収納できるので机上もスッキリさせることができる。

 

【組み立て方も紹介!】

1…斜めの部分の向きに注意しながらBを本体ケース(A)の中に入れる。2…Bの上部分を本体ケースの両側にそれぞれ入れる。3・4…Cを本体ケース(A)に入れ、仕切りを作る。(バッグとして使う場合)5・6…マジックテープを移動させマチを作る。完成。(ノートPCスタンドとして使う場合)7…本体ケース(A)の両側のくぼみを利用し、斜めに。8…滑り止め位置を合わせて完成。

 

「“アクティブ”書類が多い人にうってつけ」(山田)

机上台にもなるミーティングバッグ』は『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と同じく、仕事に必要なモノをひとまとめに収納して持ち運べるミーティングバッグだ。収納、移動に加え、前面がフルオープンになっているため、引き出しのようにモノの出し入れができ、机上スペースの有効活用にも役立つ。

↑バッグの上にノートPCを置いてもホールド感は抜群。収納スペースはフルオープンになっているので、資料やツールの出し入れもラクチン。幅もあり、山田の外付けキーボードもすっぽり入った

 

モノの出し入れがとてもスムーズ

2台のPCを仕事の内容によって使い分ける山田は、事務用マシンでの使用にメリットを感じたという。

「事務用マシンは主に固定席で使っていますが、書類が多い時は個室や会議室に移動して広いスペースで広げながら作業をすることもあります。サイズは『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と一緒ですが、手前がフルオープンになっているので、固定席で使う外付けキーボードとマウスが容易に出し入れできます。打鍵の多いオフィスワーカーに人気のHHKBのキーボードもジャストサイズで入りました」

 

収納物がきれいに整理できる仕切りが付いているのも使いやすさに磨きをかける

「収納スペースの7~8割はノートPC本体とキーボード、マウス、電源コードで埋まってしまいますが、残りのスペースは“アクティブな書類”入れに使うことができます。ペーパーレス化が進んだ現在も、締結進行中の契約書など、紙ベースで進んでいるものが一定数あります。A4ファイル1冊分が十分収まるので、このスペースにジャストで入ります」

↑ノートPCを置いても土台が沈むことはなく、PC台として丈夫で安心して使える。フルオープンでモノの出し入れがラクといったポイントに加え、仕切りによって上下二段となり整理収納をサポートする

 

姿勢を正し目線が相手と同じ位置に上がる

置き台として使った時の高さもよく、この高さが相手に好印象を与えることにもつなげるという。

 

「机上に直接置いてPCを操作すると、うつむき加減になり、目線も低くなってしまいます。このバッグに置くと顔の位置が上がるので会議参加者の印象もよくなります。特にリモート会議では、カメラ位置が高くなり顔が正面を向くので、仕事の効率面プラス、相手の好感度もあがるのではないでしょうか」

↑ノートPCを設置する高さがアップするため自然に顔の位置も上に。カメラの位置も高くなるので、フリーアドレスやリモート会議では、ふつうに会話をするような目線で相手と向き合える。外付けのキーボードがあると打鍵もラクに

 

【今回ご紹介した商品】

机上台にもなるミーティングバッグ

色:グレー/ネイビー
寸法:A4サイズ対応 幅350×奥行120×高さ260mm

カウネットミーティングバッグ特集はこちら

 

編集長、実際に使ってどうでしたか?

この2製品には“ザ・カウネット!”と呼ぶべき、ミーティングバッグ作りのノウハウが詰まっています。『ひとつの目的に対してひとつの製品』と割り切り、必要以上に機能を盛り込まないことも使いやすさにつながっています。あれもこれもと機能を積みすぎると、製品が本来伝えようとする価値がぼやけ、結局、ユーザーが自分に合う製品か否かの判断がしにくくなってしまいます。2製品とも機能を絞り込むことで“こういうのを探していたんだよね”と、ユーザー側がアクセスしやすくなっていると思いました。デスクワークや会議時の非効率を解決するというお悩みから生まれたものですが、出発点は異なる属性の製品です。『働く人のお悩みの声を吸い上げて解決する』という、カウネットの真骨頂が出ていると感じました

 

仕事に使うツールや資料の収納と軽快な移動は共通し、PCスタンドと使うか、机上台として使うかはユーザー次第。このわかりやすさこそ、カウネットのミーティングバッグが愛される理由だ。

 

≪カウネット発ミーティングバッグ一覧≫

働く人たちの「お困りごと解決」をコンセプトにカウネット独自の視点で企画・開発してきたカウネットのプライベートブランド「カウコレ」プレミアム。ミーティングバッグも「カウコレ」プレミアムで生まれた商品だ。その第一人者・カウネットは、現在さまざまなシチュエーションに合ったミーティングバッグを展開中。あなたの働き方にぴったり合ったモノが見つかるはず。

カウネットミーティングバッグ特集はこちら

 

 

撮影/三木匡宏 執筆/安藤政弘

サインペンでもiPadでも楽しめる「カリグラフィー」の始め方と揃えるべきアイテム

手帳や手紙を飾る手段として昨今人気を集めているのが、カリグラフィー。金属製の専用ペンにインクをつけて強弱をつけながら、微細なラインの美しさを引き出す世界に、のめり込む人が多くいます。最近は、直接人に会う機会が減っている分、ギフトを大切な方に贈るときには、心を込めてしたためたメッセージを添えたいというニーズにも応えているようです。

 

モダンカリグラフィーの講師をしているMayuさんに、カリグラフィーの魅力と基本的な書き方、さらに揃えたいアイテムを教えていただきました。従来は専用の万年筆を使っていたカリグラフィーですが、昨今はデジタルツールでも、その世界観を楽しめるのだとか!

古代ローマから続く手法、「カリグラフィー」とは?

↑上:トラディショナルカリグラフィー(カッパープレート体)、下:モダンカリグラフィー

 

カリグラフィー(calligraphy)とは、ギリシャ語で「美しい書き物」という意味。もとはローマ時代の碑文に使われた「ローマンキャピタル」という大文字体で、以降、さまざまな書体へと移行しながら、欧文活字のモデルへとなっていきました。

 

「字を美しく見せる意味では書道に通じるものがあり、“西洋書道”とも言われています。歴史とともに数々の書体が受け継がれてきました。

基本の形を正確に書くことで、読みやすく整った美しさを目指すトラディショナルなカリグラフィーに対し、イギリスの産業革命とともに発展した『カッパープレート体』を踏襲しつつ、書き手がルールにとらわれず、より自由に独自のアレンジや遊び心を表現することを尊重されるのが、“モダンカリグラフィー”。自分らしい表現を楽しみたいニーズから、最近はこのモダンカリグラフィーが人気ですが、正解のある美しさを形どおりに書く方が好みなら、トラディショナルなカリグラフィーがスタートとして向いているかもしれません。

入り口がどちらであっても、レパートリーを広げるためにさまざまな書体を学ぶ人も多くいます。私は、主にモダンカリグラフィーを書いていますが、いろいろなスタイルを表現したいという思いから、また別のトラディショナルな書体も学び始めました。ご自身の好みや、文字の雰囲気を比較して、これを書いてみたい! とワクワクするものから始めてみてくださいね」(モダンカリグラフィー講師・Mayuさん、以下同)

日本で人気が高まったきっかけは? カリグラフィーで文字を彩る魅力とは

上:トラディショナルカリグラフィー(カッパープレート体)、下:モダンカリグラフィー

 

歴史のあるカリグラフィーですが、モダンカリグラフィーが日本に入ってきたのは、たった10年ほど前だとか。

 

「わたしがモダンカリグラフィーと出会ったのは、1日体験のワークショップに参加した2016年でした。『これは楽しい、もっとうまく書けるようになりたい!』と思ったものの、当時はまだモダンカリグラフィーを教えてくれる先生が見つけられなかったんです。そこで、まずはカッパープレート体を習い始めました。

そうこうしているうちに、日本におけるモダンカリグラフィーの第一人者である島野真希さんが講座をスタートされたので、習うように。当時は、ウエディングを控えた女性が、ゲスト用のネームプレートをおしゃれに書きたいという目的で習うパターンが多かったようです。最近は自分のお仕事に生かしたいという方も増えていて、例えば、アイシングクッキーの文字のデザインにしたり、アロマやお花のレッスンで取り入れたりというお声も聞きます。

モダンカリグラフィーは自分好みにどんどんアレンジしていけるので、個性が出しやすいのも、今の時代にマッチしているのかもしれません」

 

【関連記事】第一人者・島野真希さんに聞く「モダンカリグラフィー」の魅力と初心者が上達するコツ

モダンカリグラフィーを始めるときに揃えたい、基本の道具

本格的に始めたいなら、以下のような道具が必要になります。専用のペンとインクと紙。まずは、これさえ用意すればOK。

・ペンホルダーとニブ

「ペンホルダーは左側に“ニブ”をセットするオブリークタイプとストレートタイプがあります。ニブとはペン先のこと。しなやかさやサイズに、いろいろなタイプがあります。私が初心者の頃から愛用しているのは、アメリカ製の『Hunt101』。とてもしなやかで、太い線と細い線のコントラストが出しやすいんです。筆圧が強めの方には日本製の『Nikko G』もおすすめですよ」

・インク

「練習用には水性インクが使いやすいでしょう。私が愛用しているのは、アメリカ製の『Higgins Eternal Black Ink』です。ただ、海外製は手に入りにくいこともあるので、パイロット社の『証券用インク』もおすすめです」

・紙

「練習用には、表面がなめらかでインクがにじみにくいものを選びましょう。インクがにじむと、描いた文字の美しさが損なわれてしまいます。適した紙を選ぶことでモチベーションが下がるのを防げますよ。コピー用紙なら『FCドリーム』『RHODIA(ロディア)』や『マルマン レポートパッド』などもおすすめです」

・水

「ペン先のインクを洗うための水を用意しておきましょう。ニブ、つまりペン先にインクが付いた状態で長時間書いていると、ニブに付着したインクが乾燥し、インクフローが悪くなってしまいます。細いストロークが繊細に描けなくなったなと感じたら、水洗いのタイミングです」

・キッチンペーパー

「洗ったニブの水分を拭き取るために手元に置いておきましょう。ティッシュだと細かい繊維がニブにからみやすくなるので、キッチンペーパーがおすすめです」

インクとペンを使いこなそう!カリグラフィーの書き方

ここからは、具体的に書くプロセスを見ていきましょう。

1.ニブにインクを付ける

「インクを溜めておくための穴『ヴェントホール』がふさがるラインまで浸します。インクをつけすぎた場合は、ボトルの縁でインクを落とし、量を調整しましょう」

2.罫線に沿って、ラインを引いてみる

「こちらの用紙は私のレッスンで使用しているオリジナルですが、最初はこのように罫線の入っている用紙を使った方が書きやすいと思います。太い線、細い線などを何度も書いて、ペンの感覚をつかんでいきます」

3.紙を斜めにして、文字を書いてみる

「最初は習字のように、見本を参考にしながら文字を書いてみます。慣れてきたら太さや形も自由にアレンジして、オリジナルのモダンカリグラフィーを楽しんでください」

4.慣れてきたら、オリジナルの形へとアレンジする

「シンプルなメッセージだとしても、デジタルや基本フォントでは出せない、個性や魅力が引き出されます」

基本を押さえれば、サインペンでも手軽に書ける!

上で説明した基本の道具がなくても、カリグラフィーは楽しめます。例えばサインペンでも可能です。

 

「こちらは『ぺんてる 筆タッチサインペン』です。ペン先がやわらかすぎず、適度なしなりがあって筆のようなタッチで文字が書けるため、ニブと同じように筆圧で線の太さの強弱を出せます。より手軽に始めてみたい方は、文房具店でも手に入りやすい筆ペンからトライしてみてもいいかもしれません」

 

ぺんてる「筆タッチサインペン」
1本 165円、6本セット990円(ともに税込)
ロングセラーのぺんてる「サインペン」シリーズの、筆タッチ感をプラスしたアイテム。カラーバリエーションは24色で、モダンカリグラフィーやイラストに最適。

 

呉竹「水性ペン ZIG MS カリグラフィー II 12色」
2640円(税込)
3.5mm芯&2.0mm芯のツインタイプのカリグラフィー用マーカー。使いやすい12色のセット。

 

ぺんてる「筆ペンデュアルメタリックブラッシュ」
1本550円、8色セット4400円(ともに税込)
ブラック+メタリックレッド、ブルー+メタリックグリーンなど、1 色の中にラメの別色が入ることで、見る角度によって色味の変化が出るように。毛筆なので強弱のあるラインが書けます。

リボンや容器には耐水性のサインペンがおすすめ

リボンなどの布製品やガラス瓶のような容器、バルーンなどにカリグラフィーのメッセージを書きたいときは、ペン先がしなる耐水性のサインペンがおすすめ。

 

「サインペンは太さの強弱のない単一的な線になるので、ナチュラルな雰囲気になります。こちらは色味も素敵で、ゴールド、シルバー、カッパー以外にもエメラルドやアメジストなど全9色の展開があります。カリグラフィーの文字が上手に書けなくても、このペンを使って、リボンや容器にメッセージを書いてみるだけでも、魅力的なギフトになりますよ」

 

東山「漫画ライナー」
1本330円、4本セット1320円(ともに税込)
耐摩耗性に優れ、しなりがあるので超極細0.7mmから2.0mmの太線まで、自在にアレンジできます。紙以外にも、ガラス、皮革製品、プラスチック、陶器、貝殻、金属などの表面に使用可能。

 

東山「カリグラフィー燦」
4色セット1320円(税込)
線幅3.0mm芯のカリグラフィー用マーカー。ホワイト、ブラック、シルバー、カッパーと、エメラルド、サファイア、アメジスト、ルビーの4色セット2種展開です。替え芯付き。紙、レジン、皮革、陶器、ガラス、木などに使用可能。

インクとペンがセットになった“万年筆タイプ”が便利

セーラー万年筆「ハイエース ネオ クリア カリグラフィー」

1870円(税込)
ペン幅は1.0mm、1.5mm、2.0mmの3パターン。使い方や書き方を記載したガイドとインクカートリッジが入っていて、初心者から使いやすいタイプ。公式サイトには、ダウンロードして使えるペン幅別の練習用紙も用意されています。

ここまで、アナログのペンを使ったカリグラフィーを紹介してきましたが、デジタル時代のいまだからこそ、アプリを使って楽しむカリグラフィーもチェックしておきましょう!

気軽にトライできる!iPadアプリで楽しむカリグラフィー

最近はアプリでも気軽にカリグラフィーが楽しめるのだとか。

 

「iPadとタッチペンがあれば、気軽にカリグラフィーが楽しめます。デジタルの最大の魅力は、消したいところだけ簡単に消すことができ、書いたものをコピーして増やしていくこともできる点。私は、プリンターやレーザーカッターなどほかのデジタルツールと組み合わせた制作をしたいときに、iPadで使える創作アプリを活用しています」

 

Mayuさんが愛用しているのは、iPad専用のイラスト制作アプリ「Procreate(プロクリエイト)」(1220円/税込)。Apple Pencilを使って、鉛筆や水彩などのアナログ風のある絵やイラストが書けるツールです。

 

Apple Pencilを使って、ささっとモダンカリグラフィーの文字を書いてみせてくれたMayuさん。「Apple Pencilを使っても強弱をつけたラインが簡単に書けてしまうので、ある程度、カリグラフィーを習得していれば問題なく使いこなせます」

 

書いたものをコピーして柄のように配置するのも簡単。「手書きではなかなかここまでの作業をするのは大変ですよね。便利な機能です」

 

↑トレーシングペーパーに印刷して、花束やお菓子のラッピングペーパーに。

 

「モダンカリグラフィーの魅力は、自分らしい美しい文字を追求できるだけではなく、その文字をいろいろな用途でアレンジして使いこなせることだと思います。友人へのギフトやパーティシーンだけではなく、手帳を彩ったり、お部屋の収納のラベリングに活用したり。ライフスタイルの中で使いたいシーンを見つけて、自分らしく楽しめたらいいですね」

 

カリグラフィーのような美しい文字を楽しめるツールとして、ほかにもガラスペンがあります。Mayuさんはつい最近購入し、今は試用期間中なのだとか。ペーパーレスで手書きを楽しめる電子ノート「クアデルノ」で、モダンカリグラフィーのアレンジを楽しむのもいいですね。

 

紙にインクと専用ペンを使って書くこと、サインペンを使うこと、デジタルコンテンツを使うこと、いろいろな手段を使って、オリジナルのカリグラフィーを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

【プロフィール】

Mayugraphy Tokyo 代表 / Mayu

2016年、バースデーパーティやプロップスタイリングを中心に活動する中、モダンカリグラフィーに出会い魅了される。以来、自身の手書きデザインを取り入れることで洗練された世界観に手書きの温かみが加わり、見る人を一瞬で惹きつける。2021年、動画コースのオンラインスクール開校。オリジナルWorkbook発売。対面、Zoom、動画の3つのレッスンには、趣味として楽しむ人や、お仕事に活かしたい人まで、国内外のべ300名以上が受講。個人向けのレッスンの他、Webメディアへの作品提供、百貨店や結婚式場でのブランドPRの筆耕サービス、オリジナルアイテムのデザイン開発など企業とのコラボレーションも手掛ける。
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編集長もヘビロテ&3台使い中!カウネット「新作ミーティングバッグ」でハイブリッドワークが激変してます

オフィスと自宅や外出先で仕事をするハイブリットワークと呼ばれる働き方が企業に定着しつつある。どこで仕事するにも共通のお悩みが、ノートPCや資料を持ったままの移動だ。この悩みを解決する助っ人が、カウネットの人気アイテム「ミーティングバッグ」シリーズだ。オフィス内の持ち運びバッグは現在いくつかのメーカーから発売されているが、カウネットの「ミーティングバッグ」はその先駆け的存在であり、なんと15種類ものバリエーションが展開されている。新たに発売された期待の新商品『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と『机上台にもなるミーティングバッグ』。今回は、GetNavi web編集長の山田佑樹が実際に体験。カウネットのミーティングバッグが長年愛される理由を分析した!

 

↑山田編集長…在宅勤務中心からハイブリッドワークにシフトし、現在は週1~2回ペースで出社。オフィスでは作業によって2台のPCを使い分けている。目下のお悩みは、多くの仕事道具を抱えて別室へ移動することとノートPC作業で腰が痛くなってしまうことだ

 

「オフィスと自宅の2台持ち全然ありです。」(山田)

↑今回紹介する「ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ」。ノートPCやタブレットなど、紙資料やドリンクなども余裕で収まるバッグでありながらノートPCスタンドとしても活用できる優れものだ

 

出社時の山田は多忙だ。契約関連や経理関連といった管理職としての実務を行う一方で、編集部の新しいメンバーとのコミュニケーションなどもこなしている。この幅広い作業をサポートするのが、事務作業用の「レッツノート」と、取材、執筆、ミーティングなどに使う「MacBook」という2台のノートPCだ。

 

仕事の効率化をはかるため、固定席の広いデスク領域を使って行う事務作業には「レッツノート」に加え、外付けのキーボードとマウスを使用。取材用の「MacBook」は、オンラインミーティング時、より広いディスプレイ領域を確保するためのサブディスプレイにiPadを活用している。

 

1台のPCですべてをカバーした方がより仕事効率は上がるが、機密性の高い情報を扱う作業は社外で行うわけにはいかない。結果として、仕事の内容によって2台のPCをチェンジするスタイルが長く続いている。ここでストレスになるのが、別室に移動して仕事を行う時。仕事によってPCをスイッチするだけではなく、マシンに合わせて周辺機器などのツールも変えて持ち運ばなければならないからだ。

 

整理収納ができて持ち運びもラクに

「普段は必要なものをまとめて手に持ちつつ脇に抱えて移動します。ノートPCだけなら片手でも持てますが、カタログなどの紙資料、さらにコーヒーカップなどのドリンクが加わると、安定感が悪いので両手で支えるので地味にストレス。会社によっては、両手が塞がれた状態のままエレベーターで移動するケースも多いと思いますので、特に社内会議の多い横軸部門の人はよりストレスになると思います」

 

カウネットの『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』は、まさにそんな社内移動の困りごとを解決する製品で、収納、移動、PCスタンドを1台にまとめたバッグだ。

 

「最初に感じたのは、これまで手持ちだった荷物をすっきり収納できる便利さと、取っ手のついた持ち運びやすさです。ノートPCも周辺機器も、紙資料もすべてバッグに収まり、スマートに片手で持ち運ぶことができます」

↑これまでは移動のたびに両手で大荷物を持っていた山田。『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』を使うとここまでスマートに。両手を塞がないので移動中の安定感にもつながるとご満悦

 

続いて『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』の大きな特徴である、デスクに置いた時ミーティングバッグがそのままPCスタンドになるという機能も山田が試した。

 

「これまでのミーティングバッグは、モノの収納と持ち運びが重視されていましたが、バッグがスタンドとしても使えるので、現場でも仕事をサポートしてくれます。会議室やフリーアドレス席でも使いましたが、ディスプレイが高い位置になるので、背筋が伸びスッと伸びて、長時間PC作業を行った時も疲労は軽減されると思いました。キーボードもデスクに直接置いて使うよりも打ちやすい印象です」

↑キーボードの打鍵感も違和感なく、山田はいつもと変わらずにミーティングのポイントをメモしていく。必要なツールはその場で取り出せるため、周囲に充電器やケーブル類が散らかることもない

 

狭すぎず広すぎないサイズ感にカウネットの工夫が光る

さらにを唸らせたのが、絶妙といえるサイズ感だ。

 

内寸法325mmというサイズにカウネットのモノ作りのノウハウが詰まっていると感じました。A4サイズのファイルが収納でき、13インチクラスのノートPCや、大きめの電子ペーパーもぴったり収まりました。ジャストサイズにするとギリギリ収まらないモノが出てきたり、少し大きめに作ると中に入れたモノがガタついてしまいます。この内寸法にはミリ単位の工夫があるなと思いました

↑容量も大きくミーティングなどに使うものは一式しっかりとバッグ内に納まる。ご覧のようにリモートワークのヘッドセットやドリンクもすっきり収納。仕切りがあるので、資料探しに時間を費やす無駄も省ける

 

オフィスでの利便性は在宅ワークの部屋移動でも実感

ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』をオフィスで使うメリットは在宅勤務にもそっくり当てはまるという。

 

「現在も週3〜4回は在宅勤務しています。リビングで撮影しながら、合間にオンラインミーティングといったことも多いので、そのときはキッチンや洗面所に移動することも。自宅の中でも細かな移動が多いので本製品があると段違いにラクです。

あとはリビングで仕事しているので終業後は仕事道具を片付ける必要があるのですが、本製品があると整理整頓が非常にラク。これまでバッグインバッグをいろいろ試したり、仕事用カバンに入れたりと試行錯誤してきたのですが、すべて解決しました。

僕の事例は特殊かもしれませんが、共働き世帯で夫婦とも在宅勤務日がかぶってデスクが狭いケースや、部屋を移動しないといけないケースは往々にしてあるはず。オフィス⇄自宅で持ち運ぶアイテムではないので、オフィスに1台、自宅に1台の2台運用だとさらに活躍してくれるはずです」

↑PCスタンドとして使用する際もペロッとめくるだけで中から資料の取り出しもラク。「商品リーフレットなど紙でしか提供されない資料はまだまだあるので、そうしたものを本製品にひとまとめにできます」(山田)

 

【今回ご紹介した商品】

ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ

色:グレー/ネイビー
寸法:A4サイズ対応 幅350×奥行120×高さ260mm/内寸法:幅325×奥行115×高さ250mm

カウネットミーティングバッグ特集はこちら

 

<コレも言わせて!>

視線の高さで自然と姿勢も◎

ミーティングバッグは使わないこれまでのミーティングスタイル。上の写真と見比べると姿勢の悪さは一目瞭然。しかも、周囲にはケーブル類や紙資料などが散乱し決してスマートとはいえない。

 

【組み立て方も紹介!】

1…斜めの部分の向きに注意しながらBを本体ケース(A)の中に入れる。2…Bの上部分を本体ケースの両側にそれぞれ入れる。3・4…Cを本体ケース(A)に入れ、仕切りを作る。(バッグとして使う場合)5・6…マジックテープを移動させマチを作る。完成。(ノートPCスタンドとして使う場合)7…本体ケース(A)の両側のくぼみを利用し、斜めに。8…滑り止め位置を合わせて完成。

 

「“アクティブ”書類が多い人にうってつけ」(山田)

机上台にもなるミーティングバッグ』は『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と同じく、仕事に必要なモノをひとまとめに収納して持ち運べるミーティングバッグだ。収納、移動に加え、前面がフルオープンになっているため、引き出しのようにモノの出し入れができ、机上スペースの有効活用にも役立つ。

↑バッグの上にノートPCを置いてもホールド感は抜群。収納スペースはフルオープンになっているので、資料やツールの出し入れもラクチン。幅もあり、山田の外付けキーボードもすっぽり入った

 

モノの出し入れがとてもスムーズ

2台のPCを仕事の内容によって使い分ける山田は、事務用マシンでの使用にメリットを感じたという。

「事務用マシンは主に固定席で使っていますが、書類が多い時は個室や会議室に移動して広いスペースで広げながら作業をすることもあります。サイズは『ノートPCスタンドにもなるミーティングバッグ』と一緒ですが、手前がフルオープンになっているので、固定席で使う外付けキーボードとマウスが容易に出し入れできます。打鍵の多いオフィスワーカーに人気のHHKBのキーボードもジャストサイズで入りました」

 

収納物がきれいに整理できる仕切りが付いているのも使いやすさに磨きをかける

「収納スペースの7~8割はノートPC本体とキーボード、マウス、電源コードで埋まってしまいますが、残りのスペースは“アクティブな書類”入れに使うことができます。ペーパーレス化が進んだ現在も、締結進行中の契約書など、紙ベースで進んでいるものが一定数あります。A4ファイル1冊分が十分収まるので、このスペースにジャストで入ります」

↑ノートPCを置いても土台が沈むことはなく、PC台として丈夫で安心して使える。フルオープンでモノの出し入れがラクといったポイントに加え、仕切りによって上下二段となり整理収納をバックアップする

 

姿勢を正し目線が相手と同じ位置に上がる

置き台として使った時の高さもよく、この高さが相手に好印象を与えることにもつなげるという。

 

「机上に直接置いてPCを操作すると、うつむき加減になり、目線も低くなってしまいます。このバッグに置くと顔の位置が上がるので会議参加者の印象もよくなります。特にリモート会議では、カメラ位置が高くなり顔が正面を向くので、仕事の効率面プラス、相手の好感度もあがるのではないでしょうか。物理的にキーボードの位置も高くなりますがキー操作に違和感はなく、作業中の姿勢もグッとよくなります」

↑ノートPCを設置する高さがアップするため自然に顔の位置も上に。カメラの位置も高くなるので、フリーアドレスやリモート会議では、ふつうに会話をするような目線で相手と向き合える

 

【今回ご紹介した商品】

机上台にもなるミーティングバッグ

色:グレー/ネイビー
寸法:A4サイズ対応 幅350×奥行120×高さ260mm

カウネットミーティングバッグ特集はこちら

 

【組み立て方も紹介!】

1…Cを本体ケース(A)に入れる。2・3…Bを本体ケース(A)に入れ、仕切りを作る。完成

 

編集長、実際に使ってどうでしたか?

この2製品には“ザ・カウネット!”と呼ぶべき、ミーティングバッグ作りのノウハウが詰まっています。『ひとつの目的に対してひとつの製品』と割り切り、必要以上に機能を盛り込まないことも使いやすさにつながっています。あれもこれもと機能を積みすぎると、製品が本来伝えようとする価値がぼやけ、結局、ユーザーが自分に合う製品か否かの判断がしにくくなってしまいます。2製品とも機能を絞り込むことで“こういうのを探していたんだよね”と、ユーザー側がアクセスしやすくなっていると思いました。デスクワークや会議時の非効率を解決するというお悩みから生まれたものですが、出発点は異なる属性の製品です。『働く人のお悩みの声を吸い上げて解決する』という、カウネットの真骨頂が出ていると感じました

 

仕事に使うツールや資料の収納と軽快な移動は共通し、PCスタンドと使うか、机上台として使うかはユーザー次第。このわかりやすさこそ、カウネットのミーティングバッグが愛される理由だ。

 

≪カウネット発ミーティングバッグ一覧≫

働く人たちの「お困りごと解決」をコンセプトにカウネット独自の視点で企画・開発してきたカウネットのプライベートブランド「カウコレ」プレミアム。ミーティングバッグも「カウコレ」プレミアムで生まれた商品だ。その第一人者・カウネットは、現在さまざまなシチュエーションに合ったミーティングバッグを展開中。あなたの働き方にぴったり合ったモノが見つかるはず。

 

 

撮影/三木匡宏 執筆/安藤政弘

修正テープの最終回答では? 真っ直ぐ引けてキレよくピタッと貼れるプラス「ホワイパーPL」を褒めてあげたい

不器用な人は、修正テープに厳しい意見を持ちがちである。ソースは筆者。なにしろ、修正テープはいろいろと難しいのだ……。

 

まず、テープをガタつかせずにまっすぐ引くのが高難度だし、狙った場所だけ的確に修正するのも無理ゲー気味。テープのキレが悪いと斜めに削いだような修正跡が残ることもある。こういったミスやトラブルをほぼ毎回体験するのだから、それは厳しくなって当然という話だろう。

 

とはいえ、これらがクリアできる修正テープであれば、素直に「わー、すごい優秀だよー!」と褒め称えるのもやぶさかではない。ということで、褒めよう。わー、プラスの新しい修正テープ、すごい優秀だよー!

 

不器用勢にも快適なペン型修正テープ「ホワイパーPL」

その新しい修正テープというのが、プラスから9月末に発売予定のペン型修正テープ、「ホワイパーPL」(以下、PL)である。

プラス
ホワイパーPL
230円(税別)/5mm幅×6m

 

修正テープの中でも、ペン型/スリムタイプというジャンルは、さほど珍しいものではない。ペンケースに収納しやすい、ペン立てに立てておける、といったメリットがある一方で、全体的に見ると、握る際のバランスが悪いものも多く、使いづらさを感じるケースもあったのだ。

↑我が家にあったペン型修正テープ。見た目や握った印象も含めて、ホワイパーPL(写真右)が最も“ペンっぽい”と感じる

 

↑修正時の握りはこういう形で。軸がスリムなので、とても保持しやすい

 

対してPLは、まずこのバランスがとても良い。握った状態では、軸後端のテープリールが手に乗り上げる形状となっているため、リアヘビーさを感じにくいのだ。

 

また、軸のやや上方に指を置く配置によって、ヘッド周辺の視界がすっきりと開けているのもポイント。修正箇所がよく見えるので、細かな修正をするのにとても快適である。

↑握り位置の高さで、ヘッド周りが見やすい=修正位置を把握しやすいというわけ

 

↑ヘッドを押し付けると、うっすらとしなって紙に密着する。これがテープの引きミスを大幅に減らしてくれる

 

ペン先にはクッションヘッド機構を備え、筆圧をかけると適度に上下(+わずかに左右ロール)にしなる構造となっている。これがサスペンションとなって、ヘッドの紙への密着度がアップ。テープがガタつくことなく、ぴったりと修正できるという仕組みだ。

 

特に不器用さに起因する引きミスのほとんどは、ここで解消されるはずである。しかも筆者レベルの不器用さであっても、ほぼ思った通りにテープが引けたので、間違いなく優秀と断言できる。

 

↑プラス独自のファインキーパー機構によって引く際の荷重が一定となり、最後まで安定して引くことができる

 

↑「薄さらテープ」は密着性も高く、これまたとても優秀

 

テープ自体には、プラス自慢の「薄さらテープ」を採用。従来品より白色層を11%薄くしたテープは、修正跡が目立ちにくく、かつペンで再筆記しても削れにくい、とても良くできたものだ。

 

実際、このテープが使えるという一点だけでも、プラスの修正テープを選ぶ価値はあるなー、と思うほどのクオリティである。

 

↑ただ一点残念なのが、“リバースモード”の不搭載。クッションヘッドによって、押すとヘッドが浮いて空転しまうのだ

 

使い切りではあるものの、握りやすさ・引きやすさ・収納面とかなりオールマイティで、個人的には本当に良くできた修正テープだと思う。修正テープに苦手意識を持っている人にも、間違いなくオススメできる1本である。

 

玄関のマストツール認定! サンスター文具「シュット」は段ボールも封筒も中身を傷つけずシュッと開封

ダンボールの開梱ツールは、文房具のなかでも、ここ数年で非常に人気の伸びたジャンルと言えるだろう。以前は流通の現場で使われるプロツールだったのが、通販を利用する機会やコロナ禍の巣ごもり需要などもあって、一般家庭で使われる率が急速に高まっているのだ。

 

もちろん開梱ツール自体もいろいろと発売されており、それぞれに特長がある。

 

例えば、ダンボール梱包に無類の強さを発揮するのが、小型セラミック刃で効率的に梱包テープが切れる「ダンボールカッター」(ミドリ)。「カイコーンPRO」(オルファ)は、レターパックや紙袋梱包にも対応できる万能さが魅力だし、「ローラーケシポン 箱用オープナー」(プラス)は、個人情報保護スタンプ兼用なのが大きなポイントだ。

↑筆者宅で運用中の開梱ツール群。用途に合わせて使い分けているが、妻からは「似たようなツールが多すぎる!」と怒られる……

 

どれを使っても間違いないので、逆に「結局、どれを買えばいいの?」と迷うこともあるだろう。実際、筆者もいまだにどれをメインに使うか決めかねてるところがあるし……。

 

そこへ、さらなる“気になる開梱ツール”が仲間入り。正直、これ以上同じような道具を増やしてどうするんだ? という気もしないではないが……ひとまず試してみよう。

 

荷物も郵便もこれひとつでシュッと開く最新ツール

その“気になる開梱ツール”とは、サンスター文具の「SHUTTO」だ。パッと見は、なにをする道具か分からない地味な雰囲気なのが、実はなかなか実用性の高いマルチツールなのである。

サンスター文具
SHUTTO(シュット)
700円(税別)

 

まずメインの機能が、ダンボールオープナー。梱包テープをサクッと切って開梱できるカッターだ。

 

使う際はまず本体を挟むように持って、人差し指で上部のボタンを押し込む。すると安全ロックが解除されるので、そのまま本体下カドをテープに押し込むと、刃ガードがスライドして金属刃が露出する仕組み。

↑ダンボールのアイコンで示されている部分(刃ガード)が後退して、刃が出てくる

 

この金属刃はかなり鋭いが、長さはたった3mm弱。つまり一般的な輸送用ダンボールの厚み以下なので、梱包の中身に刃が触れる危険はほぼないだろう。刃ガードも含めて、安全性が高いシステムと言えそうだ。

 

あとはダンボールの合わせ目に沿ってスーッと引いていけば、テープが切れて開梱完了である。

 

使ってみて特に印象的だったのは、金属刃の切れ味が非常に鋭い、という点。刃が当たってさえいればテープはほぼ抵抗なしに切れるし、なんならダンボールまで切れてしまう。

↑少し強めに当てないと刃が出てこないので、グイッと押し込む感じで使いたい

 

ただし刃長がかなり短いので、合わせ目から脱線してダンボールに切り込んでしまいがち。こうなるときれいに開梱できなくなるので、少し丁寧にコントロールしてやる必要はありそうだ。

↑力を加減すれば、一枚切りの要領でシュリンクフィルムだけを切り開くことも可能(ただしちょっとコツが必要となる)

 

逆側には「レターオープナー」の機能が備わる

さて、もうひとつ機能として備わっているのが、レターオープナーだ。ダンボールオープナーと逆側にスリットがある(封筒のアイコンで示された場所)ので、ここに封筒を通すと、内蔵の金属刃で開封できる。

 

封筒タブの合わせ目から刃を入れて切る構造なので、カット幅はほぼゼロ。つまりこちらも中身にダメージを与える危険はないタイプだ。

↑封書は本体のスリットに差し込んで引くと……

 

↑切り屑もなく簡単に開封できる。レターオープナーはあると地味に便利なので、できれば備えておきたい

 

実のところ、ダンボールオープナーとレターオープナーが一体化したツールは、これが初! というわけでもないのだが、どちらも不満なく使えるレベルにあるのは珍しいかもしれない。実用性はかなり高いぞ、コレ。

 

さらに本体にマグネットを内蔵しているので、使わないときは金属面に固定しておけるのもありがたい。

↑冷蔵庫でもどこでも場所を決めて貼り付けておけば、ツール自体が紛失する危険性はかなり減らせる

 

例えば玄関ドアに貼り付けておけば、届いたものを受け取ったその場でサクッと開けて処理できるわけで、とても便利なのだ。

 

ダンボールと封書、自宅に届くものがだいたいこれ1つで開けられてしまうのは、どう考えても効率的だろう。特に、現時点でオープナーの類を持っていないという人は、導入すれば確実にQOLが上がるんじゃないだろうか。ぜひお試しあれ。

 

ミニマルなデザインがクールでスタイリッシュ! スティックのり「ピットハイパワー限定カームデザイン」

トンボ鉛筆は、スティックのり「ピットハイパワー」の、バーコード表示などを本体から省き、「PiT」ロゴなども小さく控えめにした、シンプルなデザインの限定品「ピットハイパワー限定カームデザイン」を、9月15日に発売しました。税別価格は120円。

 

同製品の本体に表示したPiTブランドのロゴタイプは一般品の約6分の1(面積比)で、ブランドカラーを採用せず白抜きやグレーで表現しています。本体は、重要表記事項のみを選び出し、企業ロゴタイプ、品名、品種、品番とサイズ、注意を控えめに表示。表示サイン類を抑えることで、デザイン性を高めています。

 

一般品ピットのり本体に記載している注意表記(用途、使用方法、使用上の注意、注意)、環境情報、問合せ先、販売元、バーコードや、その他の情報は、本体をカバーしている外装保護フィルムに印刷しており、フィルムをはがすとシンプルなデザインが現われます。

 

名前の「カーム(CALM)」は、「おだやかな」「落ち着いた」「平穏な」などの意味があり、そのような思いがデザインに込められています。

 

サイズは「S」(容量10g)タイプ。ボディカラーはホワイト、グレー、グレージュ、カームブルー、カームピンクの、5色のニュアンスカラーです。

 

算数や図工の授業で大活躍! 学校の先生と共同開発した「先生おすすめコンパス」

レイメイ藤井は、「先生おすすめコンパス」を、10月初旬に発売します。

↑先生おすすめコンパス(鉛筆タイプ)

 

同製品は、安全針カバーや、見やすい黒針、開きやすい軽量コの字構造脚など、初めて使う子どもの安全に配慮した機能が特徴の、学校の先生と共同開発したコンパスです。

↑安全針カバーと見やすい黒針

 

同社から発売中の「シルバーカラーコンパス」の特徴はそのままに、パッケージやカラーリングを一新し、「先生おすすめコンパス」としてリニューアル。鉛筆タイプのほか、芯タイプやシャープタイプなど、使い方に応じて選べます。

↑軽量脚コの字構造

 

税別価格は、鉛筆タイプ、芯タイプが450円、シャープタイプが600円。カラーバリエーションは、鉛筆タイプのみブルーとバイオレットの2色(他はブルー)です。

大きく開いて中身が見やすい! 筆記具と小物を分けて収納できる「ツイニーペンケース」

レイメイ藤井は、「ツイニーペンケース」を10月初旬に発売します。税別価格は1500円。

 

同製品は、大きく開き中身が見やすいツイン収納ペンケース。メインポケットはトレーのように手前が大きく開き、中身が取り出しやすくなっています。軸径10mmのペンなら最大30本、軸径12mmのペンなら最大23本収納可能で、色鉛筆やカラーペンのセットを入れたりするのに適しています。

 

スリムポケットは独立した収納スペースで、小物を入れるのに最適なサイズとなっており、筆記具と一緒にイヤホンや充電ケーブルなどを仕分けて収納できます。

 

カラーバリエーションは、ブラック、グレー、ネイビー、グリーン、バイオレットの5色です。

「ここは 文具の店だ。どんなようだい?」スクエニ×デザインフィル共同開発「ドラゴンクエスト文具屋」

デザインフィルは、スクウェア・エニックスと、「ドラゴンクエスト」(以下ドラクエ)の文具ブランド「ドラゴンクエスト文具屋」の共同開発を行いました。

 

同製品は、「日常=冒険」をコンセプトにした、「毎日が冒険になる文具。」として、全16アイテムをラインナップ。

 

「冒険ダイアリー2023」は、スライムの形にデザインされたカバーをはじめ、中身のスケジュールやメモページまで、日常生活をドラクエの冒険のように記録できるダイアリー。日々のタスクをクエストに見立てた「週のクエスト」「月のクエスト」を設定したり、「ドット絵も描ける方眼メモ」や、ドラクエの記念日(ゲームタイトル発売日)の記載もあります。スライムのカバーは、スライムをイメージした「スライムブルー(青)」と、高級感のある「プレミアムブラック(黒)」の2色を用意。ダイアリーを使い終わった後は、文庫本ブックカバーとしても使用できます。10月7日発売予定で、税込価格は3850円です。

↑冒険ダイアリー2023(スライムブルー)

 

↑冒険ダイアリー2023(プレミアムブラック)

 

「経験値ハビットトラッカー」は、目標達成の日数を塗りつぶして習慣化する、ゲーム感覚で楽しめる日記。ドラクエ仕様のデザインで、日常生活の中で経験値を獲得して、レベルアップできる気分が味わえます。ラインナップは「スライム」と「ドットフィールド」の2種類で、10月30日発売予定。税込価格は1320円。

↑経験値ハビットトラッカー(スライム)

 

↑経験値ハビットトラッカー(ドットフィールド)

 

「浸透印スタンプ」は、ドラクエの戦闘画面をモチーフにしたスライムのドット絵「スライムがあらわれた!」と「キングスライム」デザインの2種類展開。どちらも正方形のデザインで、スタンプは約1000回押すことができます。メッセージを書いたり、上から色を塗ったりして楽しめます。10月7日発売予定で、税込価格は1430円。

↑浸透印スタンプ(上:キングスライム、下:スライムがあらわれた!)

 

「スライムも描けるクリップ定規」は、スライムやロトの紋章など、ドラクエシリーズでおなじみのキャラクターやシンボルなどを簡単に描くことができるテンプレート定規。薄型でクリップ付きなので、ダイアリーやノートに挟んで持ち運ぶこともできます。10月7日発売予定。税込価格は1210円です。

↑スライムも描けるクリップ定規

 

「デコレーションシール」は、モンスターやドット絵をモチーフにした「ドットデザイン」「スライムデザイン」「ぷっくりスライム」「ぷっくりドットモンスター」の4種類展開。スライムやドラキーなどシリーズ常連モンスターをはじめ、フィールドやコマンドウィンドウのデザインなど様々なラインナップで、前出の冒険ダイアリーにもピッタリのサイズです。10月7日発売予定で、税込価格はドットデザインとスライムデザインが385円、ぷっくりスライムとぷっくりドットモンスターが495円です。

↑デコレーションシール(左からドットデザイン、スライムデザイン、ぷっくりスライム、ぷっくりドットモンスター)

 

「真鍮ボールペン」は、メタリックで高級感のある「スライム」が施されたボールペン。手に馴染むフォルムで、さらさらとした滑らかな書き心地が味わえます。ラインナップはスライムをイメージした「スライムブルー」と、メタルスライムをイメージした「メタルスライムグレー」の2種類。10月30日発売予定で、税込価格は2970円です。

↑真鍮ボールペン(スライムブルー)

 

↑真鍮ボールペン(メタルスライムグレー)

 

「2本差しペンケース」は、スライムのフォルムが目を引く、2本までのペンをさせるコンパクトなペンケースです。スライムをイメージした「スライムブルー」配色と、スライムの形をしたポケット穴、「ドラゴンクエスト文具屋」ブランドロゴのスライムもデザインされています。10月30日発売予定。税込価格は1760円です。

↑2本差しペンケース

 

「ロールテープ」は全2種類。「スライム」は、スライムとキングスライムたちが並んだデザインが特徴的な、ミシン目入りのロールテープです。通常のテープのように、スライムがつながった状態で使うだけでなく、切り離しても楽しむことができ、シール感覚で使えます。「ドットフィールド」 は、ドラクエ世界のドット絵のフィールドがデザインされた、ミシン目入りのロールテープ。スライム同様、そのままつながった状態で使ったり、切り離してパズルのように組み合わせて、自分だけのオリジナルフィールドを作って楽しんだりすることもできます。10月7日発売予定で、税込価格は858円です。

↑ロールテープ(スライム)

 

↑ロールテープ(ドットフィールド)

目の前のタスクは1つに絞る! 仕事の順序に悩むビジネスパーソンを子ども向けツール「まずコレ!ふせん」が救うかも

お恥ずかしい話ではあるが……という書き出しも、この連載で何度目だろうか。まったく、生きているだけでお恥ずかしいことだらけである。

 

さて今回の恥ずかしい話とは、仕事を順序立てて片付けることができない、ということだ。というのも、筆者は物事のプライオリティ(優先順位)を考えるのがとても苦手。とにかく眼前のことにリソースを奪われがちなので、例えば「クライアントA社に一刻も早くメールして確認を取る」という最優先事項がリストにあったとしても、先にB社(特に急ぎじゃない相手)からメールを受信しちゃったら、それを読んで返事をしちゃう。

やるべき事の優先順位を考えて、目の前のことをいったん無視する、というのができないのである。そこで、思い切った改善案を打ち立ててみた。小学生用うっかりミス防止ツールの導入である。

 

目に見えるタスクを1つに絞る「うかサポ まずコレ!ふせん」

学童文具メーカーのソニックは、うっかりが起こりにくい仕組み作りをサポートする「#うかサポ」なる製品群を展開している。今回取り上げる「うかサポ まずコレ!ふせん」は、一見すると小ぶりな定期入れという感じ。そもそもは小学生の忘れ物を防ぐ管理ツールとして作られているのだが、これが上手く使えば、タスク管理超苦手マンの切り札になりそうなのだ。

SONiC(ソニック)
うかサポ
まずコレ!ふせん 携帯ケース付き
500円(税別)

 

↑表カバーの下には、タブ付きの透明シート×2がセットされている

 

↑さらにその下に、指示通りに専用付箋をセット

 

↑これで使う準備は完了

 

表のゴムベルトを外して透明窓付きの表カバーをめくると、まず透明のシートが2枚重なっており、さらにその下には専用付箋が挟みこまれている構造。

 

使うときは、まず付箋に「とにかく一番にやるべきこと」を書いて、上側の透明シートに貼る。もしその次にやるべきことがあるなら、もう一枚付箋に書いて、下側の透明シートに貼る。以上。

 

↑付箋に最初にやるべきタスクを記入して、透明シートに貼っておく

 

↑こんな感じでToDo確認。今やることを限定することで、集中しやすくなるのだ

 

カバーを閉じると、見えるのは「一番にやるべき=絶対に今やること」だけ。なので、これ以外のことはやらない! と心に誓わなければならない(コレが大事)。逆に、ここに表示されている以外はやらなくていい、と考えればラクかも知れない。

 

で、表示されているタスクを達成したら、付箋を剥がす。すると次にやるべきことが指示されるので、同じようにこなせばよい。

↑タスクを完了したら、シートから付箋を取り除く。次はまた表示されたタスクに取りかかろう

 

この作業が完了すればひとまず優先度の高いタスクは片付いた、ということになるだろう。そうしたらいったん落ち着いて、次の優先タスク1位と2位をふせんに書き出し、貼る。この繰り返しである。

 

↑さすがに専用付箋のデザインが子どもっぽすぎるな……と思うなら、普通の付箋(50×75mm)に交換してもOK

 

どうしてこんなに手間のかかることを……? と思われる方もいるかもしれない。普通にToDoリスト作ってこなしていけばいいじゃない、という話だ。分かる。

 

しかし、筆者のように物事の順序立てが苦手なタイプだと、リストにいくつものタスクが並んでいる時点で順序付けができなくなり、結果、リストを無視してしまいがち。対してタスクが目に見えている1つだけであれば、順序を考えるまでもない。つまり、悩まずに済むわけで、これは気分的にとても救われるのである。

↑自宅で使うときは、首から下げると良さそう。視界からあまり遠ざけないのがポイントだ

 

現時点で、手帳を始めとしたビジネス用タスク管理ツールは「できる人にやさしく、できない人に厳しい」形になりがちだ。だから筆者ほど酷くはないにせよ、似たような悩みを抱えている人は意外と多いんじゃないだろうか?

 

そういったタスク管理に振り落とされた人たちにとって、学童向けのツールは大いなる助けになるのかもしれない。子ども用だからなー、と恥ずかしさを感じる人もいるかもしれないが、付箋さえ入れ替えてしまえば、バレる心配は薄い。ガンガン使っていけばイイと思うのだ。

 

家で使いたい連絡板とは? 省電力の電子メモパッド「ブギーボード」のインテリアモデルがちょうどいい!

最近いろいろと試しているのが「家庭向けのホワイトボード」。というのも、我が家は夫婦ともにフリーランスで日中はほぼ在宅。常に顔を合わせているので、例えば「ティッシュのストックがもうないから、外に出たときに買ってきて」なんて連絡も口頭で済ませるんだけど……だいたい忘れちゃうのだ。そしてたいてい、言った言わないでモメる。

 

夫婦どちらかが外で仕事をしていれば、こういった家庭内の連絡もSMSやLINEを使うが(=連絡事項が文面として残る)、共に在宅だとそれもよそよそしいし、ちょっと面倒くさくもある。であれば、家族間の連絡事項はホワイトボードで伝えるぐらいがちょうどいいんじゃないかな、と思ったのだ。

 

ただ、ホワイトボードはそもそもオフィス用品としての色が強いため、家に持ち込むと、どうしてもその周辺だけ“事務事務しい”雰囲気になってしまう。これがどうにもいただけない。もうちょっとオシャレというか、すっきりスマートなデザインのボードってないものか。

 

スタイリッシュに飾っておける「ブギーボード」のインテリアモード

そうしてたどり着いたのが、キングジムの「ブギーボード BB-15」(以下BB-15)だ。液晶に加圧して筆記する“電子メモパッド”というジャンルなので、正確にはホワイトボードではないが、用途はまったく同じだ。なにより見た目に事務用品っぽさがなく、かなりスタイリッシュ。

キングジム
ブギーボード BB-15
6000円(税別)

 

↑スタイラスなどで板面に圧を加えると蛍光グリーンの筆跡になるのが、ブギーボードシリーズの特徴。筆圧で線の強弱もつけられる

 

まず印象的なのが、ベゼル(枠)の薄さである。最近のスマートフォンなども“ベゼルレス”が注目されているが、やはりベゼルが分厚いと、それだけでどうしても野暮ったく感じてしまう。

 

「BB-15」は、シリーズ従来モデルと比較すると非常にスッキリとしたルックスで、パッと見からして「おっ、かっこよくなったなー」と思えるはずだ。

↑従来モデル(左)と比較すると、ベゼルはかなりスリムで洗練された雰囲気に

 

なぜベゼルを薄くできたかというと、お馴染みの画面消去ボタンをなくした、というのが最大のポイントだろう。

 

ブギーボードは、「スタイラスなどで画面を加圧すると筆跡が残せて、消去ボタンを押すと画面が消えてリセットされる」というのが基本の仕組みだ。となれば消去ボタンは必須なのだが、BB-15はボタンの代わりに消去ポイントを画面右下に設置。ここに専用スタイラスの上部(マグネット内蔵)を近づけることで、画面がリセットできるようになっている。

 

ちなみに専用スタイラスがない場合でも、なにか適当な磁石を使っての画面リセットは可能だ。

↑スタイラスの磁石(後端灰色の部分)を「erase」と書かれたポイントに近付けると、盤面が一瞬でリセットされる。ただし従来モデル同様、“この文字だけ”のような部分消去はできない

 

↑ベゼル側面・上面にスタイラスをくっつけておくこともできる

 

ちなみに、実は誤解されがちな部分だが、ブギーボードは画面のリセットを行う際にわずかに電力消費をするだけ(コイン型電池1つで約2万5000回の消去が可能)で、液晶表示には電力がいっさい使われていない。

 

そのため、たとえ電池切れになろうと、表示されているものが勝手に消えるという心配は不要なのだ。

 

↑背面の磁石で冷蔵庫や玄関ドアに貼っておけば、家庭内の伝達事項はこれでまかなえるはず

 

↑スマートな外見は、壁にかけてあっても違和感が少ない

 

裏面には、マグネットおよびフックをかける用のくぼみが備わっている。つまりこれ、最初から完全に壁掛けで使う前提なわけだ。このあたりが「シリーズ初のインテリアモデル」と名乗るゆえんだろう。

 

もちろん、ホワイトボード(連絡ボード)として考えると「お値段やや高い」「画面内の部分消しができない」などのネガティブはある。だが、逆に「消耗品は電池のみ(しかもほぼ消耗しない)」「ボード面が汚れずカスも出ない」のはありがたいし、なによりこのスタイリッシュな雰囲気は、これまでのホワイトボードにはなかった部分だ。

 

そのあたりを考えると、家庭内の連絡用にBB-15を選ぶ理由は充分にあるんじゃないだろうか。

 

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具8選!

文房具業界で著名な識者たちが、「このペンの書き心地ヤバい」「このカッターの切れ味ヤバい」など、思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】ペン先の繰り出しから書き始めまでほぼ無音

ゼブラ

フィラーレディレクション

2200円

手書きで相手にわかりやすく伝えられる、ビジネスシーン向けのサインペン。キャップレスでスムーズな書き出しを実現します。軸が太く握りやすいボディは、金属素材を使用して高級感のある仕上がりに。

 

この文房具プロがセレクトしました!

放送作家

古川 耕さん

TBSラジオ「アフター6ジャンクション」などを担当する放送作家兼ライター。本誌連載「手書きをめぐる冒険」ほか文房具関連のコラムを多数執筆。

 

ラジオの放送作家という仕事柄、常に〝音を立てない筆記具〟を探しています。スタジオは、ボールペンのノック音やペンのキャップを開け閉めする音が意外と響くため、注意が必要。この水性サインペン「フィラーレ ディレクション」は、ほぼ無音の状態でペン先を繰り出して書き始めることができます。さらに、高い吸湿性のモイストキープインクを使用したことで、ペン先が出しっぱなしでもドライアップを気にせずに使えるのもポイント。おかげでキャップを紛失する心配もなく、「あとで閉めなきゃ……」という小さなストレスからも解放されました。この快適さはヤバいです。

↑上部の軸をひねることで、先端からペン先が出る回転式を採用。書き出しの際に音がほぼ出ないため、会議中でも使いやすい

ペン先を繰り出すツイスト動作も極めてスムーズで、慣れればノックタイプのボールペンよりも素早く書き出せます。手に馴染みやすい太軸なのも好印象。リモート会議などで、あらためて手元の〝音〟が気になり始めた人にぜひオススメしたいです!

 

<ここが使える! >空気中の水分を吸収する乾き知らずのインク

空気中の水分を吸収する成分を配合した「モイストキープインク」を搭載。その場の湿度の変化に応じて適度な状態を保つため、乾燥せず書き続けられます。

 

 

【その2】安全かつ効率的に開梱できるコレはもう手放せない

オルファ

替刃式カイコーンPRO

実売価格652円

ハードな現場でも使える、頑丈で安心設計の開梱用カッター。段ボールだけでなく、カーペットなどの厚手素材を切れる性能の刃を装備。水分に触れても錆びにくいステンレス刃を採用し、長く愛用できます。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文具ソムリエール

菅 未里さん

メディアやイベントを通じて、文房具の魅力を発信。商品の監修やプロデュースも行っている。GetNavi webにて「菅 未里の自腹買い文房具」を連載中。

 

コロナ禍で在宅時間が増えるなか、通販を利用する機会が多くなりました。毎日届く荷物の段ボールをカッターやハサミで開けるのに時間を取られて、段々と面倒になっていたんです。

↑ボディ後部に備える金属製テープスリッターは、梱包テープに突き刺して切り開くための開梱ツール。高い剛性で、安定した作業ができる

 

そんななか出会ったのが、替刃式カイコーンPRO。カッターのように刃の出し入れをすることなく、すぐ開梱作業ができるので効率的で時短に。刃がむき出しになっていないので、うっかり手を切ることもなくなりました。荷物の中身を傷付けないようにカッターの長さを調整する必要がないのもポイントです。加えて、段ボールに貼られている住所シールや伝票を剥がす際に、ボディ後部に搭載したテープスリッターでラベルの隅をめくれば簡単に剥がすことができます。爪でカリカリと剥がす必要がないので、深爪やネイルをしている人も指先を痛めません。開梱から後片付けまで、安全かつスムーズに作業ができる、素晴らしいツールです!

 

<ここが使える!>特殊なガード付きの刃で届いた荷物を安全開梱

刃先のガードによって、刃が荷物の中身に触れにくく安全に開梱できます。刃の切れ味が落ちた場合は、ワンタッチで替刃を交換でき、ケガのリスクを抑えられます。

 

 

【その3】自分をほめて伸ばして前向きにさせる魔法のノート

GOOD & SHARE

ほめほめノート

1320円

自己肯定感を高められるノート。用紙はほど良くペン先が引っ掛かって滑りすぎない「淡クリームキンマリ」で、書き心地の良さを追求。180度に開く糸かがり製本により、ページを手で押さえずに書けます。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文房具プレゼンター

ふじいなおみさん

ラジオパーソナリティとして「他故となおみのブンボーグ大作戦!」に出演。「文房具屋さん大賞PRESENTS『こども文房具2022』」(扶桑社刊)を手がけた。

 

仕事をしていると、1つのミスで「自分は何もできない」と自信を失って落ち込むことがありますよね。そういったときに支えてくれるのが本品です。

 

ページにある10行の記入欄に「自分がいまできていること」を書き込みます。例えば「プレゼンを成功させた」といった大きい事柄はもちろん、「遅刻せずに仕事に行けた」「ちゃんと納期を守れた」など、難しくないことでもOK。1冊30日ぶんなので、1か月続けると300個の“ほめ”が溜まります。

自信を取り戻したいときに読み返すだけで、「自分ができること」に気づかせてくれます。効果抜群の心の栄養剤になりますよ!

 

<ここが使える!>コツをつかめてほめ上手になれる

冒頭には、上手にほめるための3つのコツを掲載。罫末の「みんなのほめノート」を参考にすればコツをつかみやすく、次々と自分の「ほめ」を書き込めます。

 

【その4】消しやすさは大手メーカー製品に決して負けてない

ホシヤ

キープ 消しゴム

110円(中)

静岡県や山梨県、東北・九州地方の一部で高い人気を誇る、プラスチック字消し。しっかりとした硬さで、力を入れなくても滑るように消せます。サイズは、小(66円)、中(110円)、大(220円)の3種類を用意。

 

この文房具プロがセレクトしました!

ユーチューバー

ろぺるんさん

YouTube「ろぺるん Roperun」チャンネルで文房具を紹介。小学3年生のころ母親から買ってもらった三菱鉛筆「クルトガ」をきっかけに、文房具の世界へハマった。

 

あまり知られていない消しゴムですが、実は隠れた名作。最大の魅力は消しやすさで、大手メーカーの消しゴムと比べても遜色ありません。コシがあるため軽い力でも硬度F、HB、B、2Bをキレイに消すことができます。消しゴムがポロポロと崩れにくく、消しカスの量が少ないため、消し心地も抜群。また、ブドウやメロン、モモ、青リンゴ、レモンの香りがする「パステルキープ」(110円)も展開されています。スリーブもパステルカラーでオシャレです。

 

地域によっては店頭であまり見かけることがなく、知名度が低いのが残念。これを機に身近な文房具店に出回ってほしいです。

 

<ここが使える!>硬めなコシのおかげで消すときに紙が折れにくい!

素材には、塩ビと炭酸カルシウムを採用するため、一般的な消しゴムと比べてやや硬めの質感。スケッチブックや薄い紙でもグシャッと折れにくく破れにくい。

 

【その5】美しくて上品なデザインと静音性にときめき

パイロット

キャップレスLS

3万8500円

半世紀以上におよぶロングセラー「キャップレス万年筆」の旗艦モデル。ワンノックで書ける利便性はそのままに、高い静音性と滑らかな操作性を実現。ほど良い重量感とともに、やさしい書き味に。

 

この文房具プロがセレクトしました!

ブンボーグA(エース)

他故壁氏さん

775ライブラリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のラジオパーソナリティ。筆記具とノートを中心としたパーソナル文具全般に興味がある。

 

ノックして書き出せる軽快さが人気を博した従来のキャップレスは、ノックするときにどうしても“ガチッ”と鳴り、“ガチッ”と大きな音を出して戻る仕様でした。そこを見直し、アップデートしたのが「キャップレスLS」。

↑気密性の高いシャッター機構を内蔵。未使用時は、密閉した空間にペン先を収納してインクの乾燥を防ぐ。筆記時は、ノックでシャッターが開き、ペン先が出る仕組みだ

 

新機構「ノック&ツイスト式」を搭載したことで、ノック音を出さず静かにペン先を繰り出すことができます。また、ペン先を戻すときはノックではなく尾冠の突起を回すため、完全無音でスムーズに収納可能。このアクションを体験してしまうと後戻りできないほど。例えるなら、高級乗用車に乗った際のドア開閉の気持ち良さです(笑)。18金のペン先は柔らかなタッチで、ふせんのような紙でもスラスラと書けて心地良いです。

 

キャップレスLSの「LS」は〝ラグジュアリー&サイレント〟の頭文字。その名前の通り、高級感のあるデザインと、最高峰の内部機構技術による静音性を兼ね備えた、最強のキャップレス万年筆です!

 

↑ボディの中央部には、パイロットの宝飾加工技術を生かしたカットリングを施しました。手にするたびに輝き、ラグジュアリー感を格上げしてくれるワンポイント

 

<ここが使える!>驚異的な滑らかさを叶えたほかにはない逸品

従来品よりも静かなノック音に加えて、尾冠ノブを軽くひねると、ゆっくりペン先が収納される機構も見事。ミニマルながら機能性とデザイン性を両立した珠玉の1本。

 

 

【その6】耐水耐熱性と精密性に優れたUHUが〝優勝〟

UHU

瞬間接着剤 超速乾ピペット

実売価格386円

ドイツの世界的な接着剤ブランドUHUが手がける、超強力で精密な塗布を実現する瞬間接着剤。液だれせず、常に最適な量を出せる「ダイレクトストップ機能」を搭載。プラモデル製作など細かい作業でも扱いやすいです。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文房具ライター

きだてたくさん

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、文房具ならなんでも使い倒して徹底レビュー。GetNavi webでも文房具全般の記事を担当している。

 

瞬間接着剤のベストな液量は、10円玉大の面積当たりにほんの一滴。しかし、作業時にうっかり液が垂れて出過ぎることも多いため、これが接着ミスの大きな原因となっていました。

 

超速乾ピペットは、金属チューブの下に弾力のある樹脂ボトルを備えた二重構造を採用。指先の感覚で液量を繊細にコントロールできるのがポイントです。陰圧で思い通りの接着剤をピタッと出せるので、とにかく接着を失敗しにくいですよ。また、自立するボトルによって、接着後の液だれに慌てず済むのもうれしいところ。ボトルの口が白くカピカピに固まりにくいので、安心して次回も使用できます。食洗機使用に対応する液剤は極めてレアで、食器に安心して使えます。

↑従来の瞬間接着剤の最高温度が80°C以下なのに対して、本品は120°Cという圧倒的な耐熱性を誇る。実用強度到達後(接着から24時間後以降)は、食洗機も利用できて便利

 

実用性の高さでは、おそらく他の追随を許さないレベル。ドイツ製でまだ日本では馴染みのないブランドですが、いまから注目しておいて間違いはありません。

↑ボトル下部には、リング状の台座を装備。接着剤を寝かせずに立てて置ける。接着対象を固定する作業で焦らずに行えたり、保管時に省スペースで収納できたりとありがたい

 

<ここが使える!>あらゆる素材をくっつける万能な瞬間接着剤

どんな細かな隅や継ぎ目にも流し込める、細型ノズルを装備。液量コントロールがしやすいため点状の接着も可能。プラスチックはもちろん、磁器やコルク、ガラス、ゴムなどにも使えます。

 

 

【その7】刃がグラつかずブレないため理想の切れ味を実現

エスディアイジャパン

GLANZ

実売価格1980円

刃ブレやグラつきを抑える完全刃ブレ防止機能を搭載。切れ味の良い鋭角刃がピタッと固定するため、紙によるアートの制作や普段のカッティングで精度の高い仕上がりを発揮します。替え刃の交換も手軽です。

 

この文房具プロがセレクトしました!

有隣堂 文房具バイヤー

岡﨑弘子さん

YouTube「有隣堂しか知らない世界」チャンネルに出演。ただ商品を紹介するだけでなく、素直なコメントがユーザーに定評だ。チャンネル登録者数は14万人。

 

このカッターの良さは、なんと言っても刃がブレない、グラつかないこと。その秘密は、本体の後部に備えるロック板で、出した刃を固定することができるからです。そのため正確なカッティングが可能。30度の刃は先端が鋭いので切るのが難しく思われますが、ほど良く本体が重いため重心が安定し、細かい作業も難なくできます。消しゴムハンコを作ったり、分厚い紙や革細工用の革を切ったりと、用途を選ばずあらゆる場面で活躍します。

 

一般的なカッターに対して少し価格は高いですが、これ以上に使い勝手の良いモノはいまの市場に存在しないと思います。

 

<ここが使える!>硬い素材も安心してグイグイ切れる!

刃の素材は丈夫なダイキャスト(亜鉛合金)を使用し、素材に刃を取られる心配はなし。バードカービングや粘土細工、DIYのハードユースにも対応します。

 

【その8】センターラインがあるから情報を整理しやすい

マルマン

ニーモシネ A5 7mm 横罫センターライン付 N166

実売価格605円

紙面を左右に2分割したノート。自分の考えをまとめやすく、仕事の効率などを高められます。裏表紙には丈夫なクラフトボード紙を使用しており、手で持ちながらでも書きやすい! サイズや仕様の種類も豊富です。

 

この文房具プロがセレクトしました!

インスタグラマー

まるさん

Instagram「@ yy.ggr」で勉強も仕事も楽しくなる文房具をピックアップ。元文房具店の販売員としての目線による商品のセレクトが好評で、多くのファンがいる。

 

見返したときにわかりやすいノートを作れるのが本品の魅力です。一番のお気に入りポイントは、センターラインがあること。例えば左に見聞きした内容を、右に自分の意見を書くといったことができて情報が整理しやすいです。言語学習での使用にオススメで、英文と日本語訳を左右に分けて書くと一覧で見やすくなります。

 

天綴じ仕様のおかげで、手にリングが当たらずストレスなく書けるのもうれしいポイント。さらに、用紙の上部に施したミシン目でキレイに切れるため、会議中に取ったメモをその場で切り取って持ち歩けるところも気に入っています!

 

<ここが使える!>最適な濃度の罫線色で読み返しやすい!

罫線色は書くときに見やすく、読み返すときは目立ちにくいように絶妙な濃さのグレーを採用。罫頭にタイトルスペースがあるのも読み返しやすさの特徴です。

「ほぼ日手帳」2023年度版は「ONE PIECE magazine」とコラボ! 手帳本体だけでなく手帳カバーやオリジナル文房具も発売……10月1日

ほぼ日は、同社が企画・販売を行う「ほぼ日手帳」2023年度版で、マンガ「ONE PIECE(ワンピース)」の世界を楽しめるムック本「ONE PIECE magazine」とコラボレーションを行い、手帳本体のほか、4種類の手帳カバーと2種類の週間手帳(weeks)、手帳と一緒に使えるオリジナルの文房具などを、10月1日11時に発売します。

 

「ほぼ日手帳2023本体 ONE PIECE オリジナル」は、A6サイズ・1日1ページの手帳本体「ほぼ日手帳オリジナル」の、コラボ特別版。カバーだけでなく手帳の中までコラボを行うのは「ほぼ日手帳」初となります。原作から抜き出した言葉やイラスト、そしてキャラクターの誕生日も365日分掲載し、巻末のおまけページまでもONE PIECE仕様です。表紙は、主人公の「モンキー・D・ルフィ」のイメージカラーである赤に、ONE PIECEのロゴを加えました。税込価格は2970円。

 

手帳カバー「ONE PIECE magazine/麦わらのルフィ RED」(オリジナル・A6)は、ONE PIECE作者の尾田栄一郎さんが、同ムックのために描き下ろしたルフィを真っ赤な背景にレイアウトした、オリジナルサイズの手帳カバー。発色の良いシルク印刷でプリントしており、裏側にはルフィの大切な麦わら帽子が描かれています。裏側のポケットの中にも、作中に出てくる力強い名ゼリフが印刷されています。カバーの内側には、尾田さんによるネームのプリントも。税込価格は4070円です。

 

手帳カバー「ONE PIECE magazine/麦わらのルフィ BLUE」(カズン・A5)は、鮮やかなブルーの地をバックに颯爽と立つルフィを、発色のいいシルク印刷でプリントした、カズンサイズの手帳カバー。麦わらのルフィ RED同様、尾田さんが同ムックのために描き下ろしたもので、ルフィが左手に持った海賊旗が裏面に回り込むかたちでデザインされています。こちらも裏側のポケットにはこっそり、作中に出てくる名ゼリフが印刷されているほか、カバーの内側には尾田先生によるネームもプリントされています。税込価格は5170円。

 

手帳カバー「ONE PIECE magazine/Going Merry LOGBOOK」(オリジナル・A6/カズン・A5)は、ゴーイング・メリー号をモチーフに作ったカバーです。手触りのなめらかなブラックの本革を使い、手帳本体を包むデザインの3つ折りカバーで、メリー号の顔をかたどった金色のボタンがついています。内側の布部分には海図をプリント。メリー号の帆をイメージして作った、コットンの巾着に入っています。税込価格は、オリジナルサイズが1万4300円、カズンサイズが1万9800円です。

 

weeks(週間手帳)からは、2つのデザインを用意。「ONE PIECE magazine/GRAND LINE」は、麦わらの一味がたどった航路をモチーフにしたデザインで、鮮やかな水色の地を空と海に見立て、航路で出会うキャラクターたちを散りばめています。「ONE PIECE magazine/新世界へ!」は、サウザンド・サニー号に乗った麦わらの一味が新世界へいざ出航するという躍動感にあふれた名シーンをデザインし、ルフィのセリフ「『新世界』へ~~!!!!」の文字が裏面に大きく入っています。税込価格はどちらも2970円。

 

そのほか、コラボ限定オリジナル文房具として、3サイズ展開で手帳とあわせて使える下敷き「ほぼ日の下敷き Memories」、ビッグサイズの持ち手つきスタンプ「どんどん押せる どん!!スタンプ」、作品内でおなじみの効果音が107枚のシールになった「どんどん貼れる どん!!シールブック」、アクリル製のクリアスタンプ「あれこれ使えるクリアスタンプ」、麦わらの一味10人の目元を一筆箋の片面にレイアウトした「麦わらの一味になれる 横書き一筆箋」、原作から抜き出したひとコマがメモ帳になった「気持ちが伝わる スクエア一筆箋」、トニートニー・チョッパーの顔がフィルムふせんになった「貼ってはがせる チョッパー百面相ふせん」を発売。税込価格や詳細は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます)。

100種類以上のラインナップ! 英語版の拡充や「本」タイプも新たに登場……「ほぼ日手帳 2023」

ほぼ日は、「ほぼ日手帳 2023」を発売しました。

 

「ほぼ日手帳」は、2023年版で22年目を迎えるロングセラーで、2022年版は世界の156の国や地域で、72万部を売り上げています。2023年版は「生まれる。」をテーマに、初の手帳本体コラボを実現した「ONE PIECE magazine」のほか、多様なブランドやアーティスト、作家とコラボレーションした100種類以上のラインナップが登場しました。

 

2023年版の主なラインナップは、ディズニーキャラクター「おしゃれキャット」「101匹わんちゃん」、小説家・原田マハさんとつくった週間手帳「Maha Art Techo」、伊丹十三さんのイラストが表紙になった週間手帳「mon oncle」、手書きのカレンダーが表紙の週間手帳「365にち(こよみ)」、絵本「ぐるんぱのようちえん」の手帳カバーやグッズ、過去最多のラインナップとなった「MOTHER」シリーズ、「PYT」の手帳カバーやPCケース・バッグ、「土屋鞄製造所」の革の手帳カバー、14種類の「ミナ ペルホネン」手帳カバー、「PORTER」と作ったバッグ型の手帳カバー、そのほか、アーティストの作品をデザインした手帳カバーなど。「ほぼ日手帳 day-free」2023年版のイラストは、100%ORANGEさんのパラパラマンガが採用されています。税込価格や詳細は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます)。

 

海外での人気の高まりを受けて、英語版のラインナップも増加。これまで英語版本体はA6サイズの「Planner」のみでしたが、A5サイズの「カズン」と、週間手帳の「weeks」の英語版も新たに登場します。「日々の言葉」(「ほぼ日刊イトイ新聞」の記事から厳選した言葉を抜き出してページ下部に掲載)や、おまけページも、すべて英語で表記しています。「weeks」には、久保田寛子さんがデザインした英語版限定の表紙「オーロラ当番」も用意。

 

2018年の誕生から6年目をむかえた、5年分の記録を1冊にまとめることができる「ほぼ日5年手帳」(用紙A6と用紙A5の2種類)2023年版は、366日分の「日々の言葉」やパッケージの色をリニューアルしています。

 

12月には、毎日持って歩く「本」のようなほぼ日手帳「ほぼ日手帳 HON」も新発売。オリジナルと同じ文庫本(A6)サイズで、1日1ページの中身も、180度開く構造もそのままながら、表紙とカバーが一体化しており、カバーをかけずに使えるほぼ日手帳です。表紙デザインは全4種類。ひとつは、ダークネイビーにゴールドの箔が斜めに入ったデザインで日付を書き表すときに使う記号、スラッシュ(/)をモチーフにしています。詳細は10月に発表予定とのことです。

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! オルファ 替刃式カイコーンPRO

文房具業界で著名な、文具ソムリエールの菅 未里さんが思わず呆れるほどに感心した文房具を紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

安全かつ効率的に開梱できるコレはもう手放せない

オルファ

替刃式カイコーンPRO

実売価格652円

ハードな現場でも使える、頑丈で安心設計の開梱用カッター。段ボールだけでなく、カーペットなどの厚手素材を切れる性能の刃を装備。水分に触れても錆びにくいステンレス刃を採用し、長く愛用できます。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文具ソムリエール

菅 未里さん

メディアやイベントを通じて、文房具の魅力を発信。商品の監修やプロデュースも行っている。GetNavi webにて「菅 未里の自腹買い文房具」を連載中。

 

コロナ禍で在宅時間が増えるなか、通販を利用する機会が多くなりました。毎日届く荷物の段ボールをカッターやハサミで開けるのに時間を取られて、段々と面倒になっていたんです。

↑ボディ後部に備える金属製テープスリッターは、梱包テープに突き刺して切り開くための開梱ツール。高い剛性で、安定した作業ができる

 

そんななか出会ったのが、替刃式カイコーンPRO。カッターのように刃の出し入れをすることなく、すぐ開梱作業ができるので効率的で時短に。刃がむき出しになっていないので、うっかり手を切ることもなくなりました。荷物の中身を傷付けないようにカッターの長さを調整する必要がないのもポイントです。加えて、段ボールに貼られている住所シールや伝票を剥がす際に、ボディ後部に搭載したテープスリッターでラベルの隅をめくれば簡単に剥がすことができます。爪でカリカリと剥がす必要がないので、深爪やネイルをしている人も指先を痛めません。開梱から後片付けまで、安全かつスムーズに作業ができる、素晴らしいツールです!

 

<ここが使える!>特殊なガード付きの刃で届いた荷物を安全開梱

刃先のガードによって、刃が荷物の中身に触れにくく安全に開梱できます。刃の切れ味が落ちた場合は、ワンタッチで替刃を交換でき、ケガのリスクを抑えられます。

 

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】ネジ? 実は磁石! 直径4.5mmの極小強力マグネットは控えめで美しいメイドインジャパン

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

デザインや思い出を壊さない控えめなツール

小さなネジ・・・・・・の紹介ではありません。こちらは小さな小さな、マグネットです。

美術館や旅先で素敵なポストカードを買ったり、お気に入りの写真を現像したりした時、どこかに飾っておこうかなと考えたことはありませんか?

 

格好よくポストカードや写真を飾りたいと思っても、画鋲(がびょう)やテープを使うと飾る物を傷めてしまいそうで心配です。そんな時にマグネットを使ってボードに貼ることを思いつくでしょう。しかし、そのマグネット選びが難しい。

 

マグネットというと会社の会議室で使うような事務的なデザインだったり、サイズが大きすぎて飾る物よりもマグネットが目立ってしまったり・・・・・・なかなかピンとくるものがありません。

 

あくまで脇役として控えめに、でもしっかりサポートしてくれるマグネットはないものかと探してたどり着いたのがSOGUの「φ4.5 MAGNET」です。

 

SOGU
φ4.5 MAGNET
1500円(税別・10個)

 

↑一円玉と比べてもこの小ささ

 

↑パッケージもおしゃれ!

 

直径4.5mmという極小サイズながらしっかりとした磁力があり、ポストカードや写真はもちろん、A4用紙2~3枚程度であればまとめて貼り付けておくことも可能です。

 

何よりも存在を主張しないところがいい。

 

↑ポストカードの四隅を、このマグネットで固定

 

↑拡大してみましょう

 

ポストカードの隅につけてもこの通り。小さいので目立たず、ポストカードのデザインを壊しません。

 

↑使わない時にボードにつけておいても圧迫感がなく、控えめな印象です

 

眼鏡のネジと見間違えるほどに小さいマグネットですが、つまみ部分にネジを使用しているため、ネジ足のギザギザとした溝が滑り止めとなって、指でつまみやすいのも特長です。

 

一般的に男性は女性よりも手が大きいので、小さすぎると扱いにくいのではないかと心配になる人もいるでしょう。それが実はこのマグネット、1mm違いで試作をしては男性と女性、それぞれの手で評価を繰り返しこのサイズに決定したそうです。

 

マグネットの強さとつまみの扱いやすさ、どちらも徹底的に使い勝手を追求して決まったサイズなんですね。

 

 

インテリアに馴染む控えめマグネットで、格好良く思い出を残しましょう。

 

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ

6年ぶり最新ポメラ「DM250」はビジネスで即活躍する完成度! 興味がある人は即購入を

キングジムの人気デジタルメモデバイス「ポメラ」から、最新の「DM250」が登場しました。前モデル「DM200」から6年ぶりの最上位モデルです。

↑7月29日に発売されたDM250。キングジム公式オンラインストアでは、6万280円(税込み)で販売されています

 

ポメラは、テキスト入力に特化したデジタルメモデバイス。用途をあえて絞ったことや、携帯性に優れることから、文章作成の機会が多い人たちの支持を得て、ロングセラーとなった製品です。そのなかでDM250は、バッテリーが約24時間持つうえ、充電やPCとの接続で使えるUSB Type-Cを搭載するなど、着実な進化を遂げています。

 

それでいて、DM200が備えていたテキスト入力のしやすさを継承。さらに、縦書きの脚本などの作成に適したシナリオモードを追加したほか、校正支援機能「ATOK for pomera[Professional]」を強化したり、1ファイルあたりの保存可能文字数を20万字に増やしたりと、文章を書くうえでの基本性能も向上しています。

 

【製品フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

長文を書くのに向いているといった理由から、ヘビーユーザーの多いポメラ。DM250は、そうしたユーザーのニーズにしっかり応えています。一方で、まだポメラを使ったことのない人は、活用できるのでしょうか。

 

そんな疑問に答えるべく、今回はポメラ初心者の20代と30代に持ってもらい、ビジネスシーンでどのように使ったのかをレポートしていきます。

 

【使ってもらった人】

↑左はフリーで編集・ライターをしているほか、企業の広報活動や制作会社での編集・制作をこなす20代の山口 真央さん。本業をいくつも抱える「複業」を実現しています。一方の右はGetNavi webの編集部員で、ワールドカテゴリや海外ニュースを主に担当する30代の久保田 遼。子育てをしながら編集部で記事を制作しています

 

 

すぐに使えて、作業に集中しやすいところがビジネスで活躍

そもそも、文章を書くことに特化したポメラは、以下の3つの特徴が大きなポイントです。

・インターネットは利用できない

・起動が速い

文字入力にこだわっている

 

ひとつ目のインターネットが利用できない点は、PCやタブレット、スマホなど、ほかのテキストを打つデバイスとは決定的な違いです。

 

複数の本業を抱える“複業”スタイルで仕事をする山口さんは、この点について「PCだと、チャットツールの通知がきてしまい、意図せず作業が止まってしまいがちです。ポメラはそうしたことがなく、作業に集中できるのがうれしかった」と言います。

 

一方、編集部の久保田は「ほかのデバイスと違って、セキュリティ性が高いのではと感じました。普段何気なくクラウドサービスを使っていますが、不意にファイルをアップロードしてしまったり、漏洩してしまったりする可能性は否定できません。ポメラはその心配がないため、見られたくない文章を書く心理障壁が下がるように感じました」とのこと。

 

もうひとつは、起動の速さ。ポメラは本体を開いてすぐに文章を書き始められます。これには、2人ともかなりの魅力を感じたようで、最初に使用感を聞いたところ「起動の速さがとにかくいい」と口をそろえていました。

 

特に山口さんは「PCだと、開いて、アプリを立ち上げてと、数秒待つことになりますが、そのストレスから解放されました」と、ポメラならではのメリットを感じていました。

 

最後は、キーボードです。日本語配列はもちろん、日本語入力に特化した親指シフトに対応。また、DM250は設定でUS配列に変更できます。さらに、キーを押し込んだときの沈み込み方にこだわるなど、入力の快適さにも力を注いでいます。

↑キーボードはデフォルトで日本語配列になっており、設定で配列を変更できます。キーピッチは17mmと十分な距離を確保。なお、キーボードの左上には電源ボタンがあります

 

このキーボードについて、山口さんは打鍵感に戸惑った様子を見せつつも「開いたときに、ヒンジ部分に角度が付くのはいいですね」とコメント。また、久保田は「打ち心地がよかったです」と述べ、特に不満なく使えたようです。キーボードは普段使っている製品に左右されるところ。人によって、使い始めは山口さんのように戸惑うこともありそうですが、慣れたらまた違った評価になるかもしれません。

 

すぐに作業を始められて、作業に集中しやすいうえに、公開してはいけない文章を書くのにも最適。ポメラの特徴はビジネス作業で十分に実力を発揮しそうです。では、複業で活躍する山口さんと編集部の久保田はどういったシーンでDM250を活用したのか、またどんな使い方ができそうだと感じたのか、具体的に見ていきましょう。

 

自宅で使っていた電子ペーパーがポメラに置き換え、Web会議でも活躍

山口さんは主に自宅作業時で活用したそうです。

 

「家での使用は快適でした。特にメモするときは、いままで電子ペーパーで手書きのメモを取ったり、PCでメモを取ったり、あるいは付箋に何か書いたりと、複数のデバイスやアイテムを使っていたのですが、ポメラに一元化できました

 

また、スマホで電話をしながらポメラを片手で開いてやり取りを書き留めたり、PCでWeb会議をしながらポメラでテキスト入力したり、といった使い方もしたとのこと。その際、ATOK for pomera[Professional]の校正支援機能が活躍してくれたと言います。

↑Web会議中に入力はポメラにお任せ

 

「PCやタブレットなどの、ネットに接続できるデバイスは閲覧用、ポメラは入力用と使い分けました。そうすることで、単純にディスプレイが増えたという印象ですし、ポメラで入力に集中できたのもありがたかった点です。

 

それと入力中、誤字になりそうなところを変換時に直してくれました。ATOK for pomera[Professional]による予測変換の精度の高さを感じました。あとで見返しても誤字はなかったと思います

↑DM250はATOK for pomera[Professional]の機能がより強化され、このように勘違いで覚えた誤用の修正提案もしてくれます。特にWeb会議のように、PCでながら作業する場合、誤字が出やすいですが、ATOK for pomera[Professional]が支援してくれるおかげで、誤字は見当たらず。あとで見返す際も見やすいですし、会議の相手にそのまま送るのも安心です

 

もうひとつの使い方として挙がったのがシナリオモードです。

 

「上段と下段に分かれているシナリオモードは、Webメディアのタイアップ記事の構成を作るときに利用しました。上段は記事の大きな流れを書き、下段に内容や詳細をまとめていくと見やすかったです」

↑DM250から搭載されたシナリオモード。「今回の使用中はチャンスがなかったのですが、たまにラジオの構成台本やYouTubeの動画脚本を作ることもあって、そういうときに活用できそうとも思いました」と話してくれました

 

Web記事の構成案や、台本・脚本などを作成する機会は、それほど多くないかもしれません。ですが、一般的なビジネスの現場であれば、プレゼンで発表する場はあるはず。そういったときに、たとえば資料を見せながら、どういった説明を口頭でするかなどをシナリオモードでまとめておく、という使い方ができるでしょう。

↑バッテリーが少なくなってきたら、付属のUSB Type-CケーブルとACアダプターで充電します

 

本業、副業、さらには複業と、ひとつの事業にとどまらないワークスタイルが、今後のビジネススタイルの大きなポイント。そうした働き方を実践する山口さんを見ると、ポメラをあらゆる現場で使用していることがわかりました。作業の内容やアウトプットが違う複業であっても、文章を書く・まとめることは必須。そんな場面でポメラが活躍してくれます。

 

外出先ですぐ入力が便利、プライベート利用や論文執筆もよさそう

編集部の久保田は、外出先での活用が多かったそうです。

 

「外出先で企画のアイデアが浮かんだときや、情報整理をしたいときなど、自分の考えを言語化するために使いました。やはり取り出してすぐに入力できるのがいいですね。それと、1回の充電で24時間程度使えるため、外で使う際にバッテリーを気にすることがなく、安心できました

↑外出先でポメラを活用。思いついたことをすぐに書くのはもちろん、あとで見返すほか、集中して作成した文章をいつもとは違う環境で推敲することもできます

 

加えて、プライベートのほか、意外な使い方もできそうとのこと。

 

「読書メモとしても使いました。読んでいる最中に浮かぶアイデアを大事にしていて、そういったことを書き留めたり、純粋に本についてのメモを取ったりできました。

 

あとは、論文の執筆に良さそうだと感じました。以前、大学院に在籍していたのですが、論文は執筆中、基本的に指導教授にしか見てもらいません。自分の研究にはアイデア勝負の側面があるので、校了前の論文は、できるだけ“内密”にしておきたい文章の1つ。だから、先にも述べたようにポメラと相性はいいと思います

 

久保田の使い方を見ると、持ち運びやすく、バッテリーも長時間持つため、外出の多いビジネスユーザーも活用できることがわかります。また、元々は長文を書くユーザーに人気のポメラ。オフィシャルに公開できない論文や原稿作成にも向いています。こうした使い勝手の幅が広いのも魅力です。

 

ポメラをもっと使うこなす方法は? 開発者に聞いてみた

ここまで、ポメラ初心者でもビジネスシーンで使えるところを見てきました。ただ、使っていくなかで気になる点もあったそうです。そこで、ポメラに関する疑問点を、キングジムの開発本部 電子文具開発部 デジタルプロダクツ課のリーダー、清水 翔平さんに話を聞きました。

↑キングジムの清水 翔平さんにオンラインで話を聞きました

 

編集部(以下、――) DM250はバッテリーの容量が増えたぶん、重量も増加しています。もっと軽いと、ネットに接続できるノートPCと一緒に持ち運べそう、という意見がありましたが、軽量化についてはいかがでしょうか。

 

清水さん(以下、清水) DM200からは確かに40g増えていますが、対してバッテリーは約6時間延びています。逆にいうと、バッテリーを減らしても数十gの減量です。それならばと、今回はバッテリーを優先しました。とはいえ、剛性を失わない程度に内部で使っている板金に複数の穴を開けるなどして、軽量化の努力はもちろん続けています。

 

また、確かにノートPCと持ち歩くのは大変かもしれませんが、タブレットであれば、持ち運びのハードルも下がるかなと考えています。その際、ポメラはBluetoothキーボードとしても使えるので、タブレットとポメラをBluetoothで接続して、タブレットをディスプレイに、ポメラをキーボードにするといった使い方も可能です。ぜひ活用してみてください。

 

―― ありがとうございます。もう1点、ATOK for pomera[Professional]」の予測変換機能の精度が非常に高いのを感じました。さらに踏み込んで、校閲機能まであるといいんじゃないかという意見も出たのですが、近い機能はありますか?

 

清水 近い機能ですと、「正規表現検索機能」があります。たとえば、長文を書いているとき、ひとつの表現が頻出した場合に同じ言葉を使っているか検索する、あるいは「取る/撮る/録る」といった、同じ音の漢字をまとめて検索する、などが可能です。表記ゆれなどのチェックに役立つはずです。さらに、直したいところが複数あった際は、置換で一気に修正もできます。正規表現検索機能を活用していただければ、校閲もしっかりできるでしょう。

↑正規表現検索機能。ここに載っているのは一例で、ほかにも検索方法はあるそうです

 

 

ポメラに興味のある人は、いまが買いどき

これまで使ったことのないデバイスを、ビジネスでいきなり取り入れてみるのは抵抗感がある、という人もいると思います。ですが、DM250は初めて使った人にとっても、ちょっとしたメモから論文作成まで、ビジネスシーンで幅広く活躍することがわかりました。製品の完成度が高いからこそ使いやすいのでしょう。6万280円(税込み)という価格は一見すると高価ですが、使用シーンの多さを見ればその価値は十分あります。

 

特に使い始めてみると、パッと開いてすぐに入力できるポメラは、自宅・外出先問わず、メモを取る場面でなくてはならない存在になりそうです。

 

今後は、複業スタイルで働く人も、ビジネスで外出する人も増えるでしょう。そうしたときに、これまで見てきたように、Web会議で文章をまとめる、動画の脚本を書く、あるいは外出先でメモを取るなどの場面でポメラを使う機会は大いにあります。また、慣れてくればヘビーユーザー同様、長い文章を書く際もポメラが手放せなくなるはず。

 

働き方が多様化すればするほど、ビジネスで文章に触れるシーンは増えていくため、ポメラが必要になるわけです。

 

そのなかで、DM250はコアとなる文章を書く基本性能を向上させつつ、長時間のバッテリーやUSB Type-Cの搭載といったトレンドもおさえており、今後数年の活躍が見込めます。ポメラは気になってはいるものの、なかなか手が出なかった、という人はいまこそ手を伸ばしてみる時期でしょう。

 

【フォトギャラリー】※画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません。

 

撮影/篠田麦也

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! ゼブラ フィラーレディレクション

文房具業界で著名な古川 耕さんが思わず呆れるほどに感心した文房具を紹介! そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ペン先の繰り出しから書き始めまでほぼ無音

ゼブラ

フィラーレディレクション

2200円

手書きで相手にわかりやすく伝えられる、ビジネスシーン向けのサインペン。キャップレスでスムーズな書き出しを実現します。軸が太く握りやすいボディは、金属素材を使用して高級感のある仕上がりに。

 

この文房具プロがセレクトしました!

放送作家

古川 耕さん

TBSラジオ「アフター6ジャンクション」などを担当する放送作家兼ライター。本誌連載「手書きをめぐる冒険」ほか文房具関連のコラムを多数執筆。

 

ラジオの放送作家という仕事柄、常に〝音を立てない筆記具〟を探しています。スタジオは、ボールペンのノック音やペンのキャップを開け閉めする音が意外と響くため、注意が必要。この水性サインペン「フィラーレ ディレクション」は、ほぼ無音の状態でペン先を繰り出して書き始めることができます。さらに、高い吸湿性のモイストキープインクを使用したことで、ペン先が出しっぱなしでもドライアップを気にせずに使えるのもポイント。おかげでキャップを紛失する心配もなく、「あとで閉めなきゃ……」という小さなストレスからも解放されました。この快適さはヤバいです。

↑上部の軸をひねることで、先端からペン先が出る回転式を採用。書き出しの際に音がほぼ出ないため、会議中でも使いやすい

ペン先を繰り出すツイスト動作も極めてスムーズで、慣れればノックタイプのボールペンよりも素早く書き出せます。手に馴染みやすい太軸なのも好印象。リモート会議などで、あらためて手元の〝音〟が気になり始めた人にぜひオススメしたいです!

 

<ここが使える! >空気中の水分を吸収する乾き知らずのインク

空気中の水分を吸収する成分を配合した「モイストキープインク」を搭載。その場の湿度の変化に応じて適度な状態を保つため、乾燥せず書き続けられます。

 

2023年の手帳のキーワードは「自由&デコ」! 手帳は日々の人生を記録するログツールに進化

毎年この時期になるとソワソワしてくるのが「手帳選び」。どんな手帳で2023年を迎えようか悩んでいる方もいるはず。また、スマホでの予定管理が当たり前になってきたため、手帳はご無沙汰……なんて人もいるのではないでしょうか?

 

2022年8月27日(土)に開催された「ロフト 2023ダイアリー展示会」に潜入してみると、手帳の新たな使い方をたくさん発見できました! 今回は2023年おすすめの手帳とその周辺アイテムを一緒にご紹介していきたいと思います。

 

2023年のキーワードは「自由」&「デコ」

「ロフト 2023ダイアリー展示会」では、23企業が集まり2023年の手帳が展示されていました。各社定番商品から新商品まで様々。この展示会を企画した株式会社ロフトの広報室滝田有貴さんにお話を伺うと、2023年は「自由度の高い手帳に注目!」とのこと。

 

手帳といえば、ウィークリーやマンスリーなど定番のテンプレートが主流でしたが、近年は自分で自由にテンプレートを作れるような手帳も増えているのだとか。フリーエリアが多く自分なりの手帳を作り、SNSなどでシェアする人も増えているそうです。

 

長年愛用するファンに加えて、SNSなどでライフログを公開する人にも使われているのが
比較的フリーエリアも多い「ほぼ日手帳」。2023年は大人気ワンピースとのコラボを初展開しています! 手帳本体のコラボでは、 これまでのほぼ日手帳にあった日々の言葉もすべてワンピースの名言になっているので、毎日楽しみながら使い続けられそう。

↑ほぼ日手帳の「ONE PIECE magazine」コラボシリーズ。手帳本体(ONE PIECE オリジナル)2970円
(10月1日より通常販売開始)

 

またこれまでの手帳は未来の予定を管理するものが一般的でしたが、ここ数年「ログ」をつけるアイテムとしても手帳が活用されているのだとか。例えば、文房具の会から発売されている「インクのあいぼう(ビバリー)」は、ペンやガラス瓶を持った動物たちなどがかわいく描かれたスタンプ(全13種類)。インク沼の方がインクログ・インク見本をつくるのにぴったりなアイテムです。過去にマスキングテープを収集する「マステ沼」の人たちに向けた「ますてのあいぼう」が発売されていたのが好評だったことから、今回の発売に至ったそうです。

↑「いんくのあいぼう」(画面左下)。「手帳のあいぼう」や「ますてのあいぼう」と合わせて使うのがおすすめ

 

それでは、GetNavi編集部が厳選したおすすめの2023年手帳をご紹介していきましょう! 今回は「自由」にテーマを絞り、4つの手帳をご紹介させていただきます。

 

組み合わせは自分次第!『STYLE NOTEBOOK(LACONIC)』

最初にご紹介するのは、LACONICの「STYLE NOTEBOOK」。こちらは、日付すら書かれていません! 思い立ったその日から気軽に始めることができる、超自由なスケジュール帳です。仕事とプライベートのスケジュールをわけたり、趣味ごとにログを残したり、使い方は自分次第。気軽にスケジュール管理をしたい、ログをまとめたい人にもおすすめです。
ノートの種類は全部で10種類。

↑STYLE NOTEBOOKシリーズ(396円)

6週分のスケジュールが書き込める月間ダイアリーの「MONTHLY」、6ヶ月分の週間予定が書き込める「WEEKLY」、1日1ページ60日分のスケジュールが書ける「DAILY」、見開き4日間で合計100日分のスケジュールが書き込める「100DAYS」、プロジェクト管理やシフト表などにも使いやすい「GANTT CHART」、30回分の会議議事録を残せる「MEETING」、ToDoリストとして使える「TO DO」、家計簿にもおすすめの「SPREADSHEET」、4つのテンプレードでアイデアをまとめられる「THINK」、さまざまなログやメモを残せる「MY LIFE」から好きなものを選び使うことができます。別売りのカバーをセットすれば2冊一緒に持ちあることも可能ですよ。

 

手軽に漫画日記が作れる『コミックダイアリーシリーズ(アートプリントジャパン)』

アートプリントジャパンの「コミックダイアリー」は、これまでスヌーピーやムーミンといったキャラクターデザインのものが販売されてきました。2023年は、キャラクターがいないフリー版が登場! イラストを描いたり、文章を書いたり、全てのページに吹き出しと背景が描かれているため、記録するだけで「自分だけの漫画風ダイアリー」を作ることができます。

↑コミックデザインダイアリーフリー(1760円)

ウィークリーになっているので、1週間の振り返りも楽しくでき、そのままSNSにアップしても映えるようなデザインです。シールや写真を貼り付けて、吹き出し内に気持ちを書き込むだけでもサマになるので、飽きっぽい人でもこれなら続けられそう……(笑)。また、LINEスタンプなどでも人気の「ちいかわ コミックダイアリー」も発売中! 毎日をユーモアたっぷりに振り返りたい人にもおすすめの手帳です。

 

予定もログもどちらも満足度が高い『NOLTY/PAGEM minette(ロフト限定版)』

メモし放題で自由に使えるのが能率手帳ことNOLTYの「PAGEM minette」です。手帳としての使い勝手の良さはもちろんのこと、ウィークリーページのメモ欄がとにかく大きくて使いやすい! マステやシール、スタンプでデコれるので「日付にとらわれず自由にログを残したい」という人におすすめの手帳です。

↑ロフト限定 PAGEM by NOLTYシリーズ(1980円)

家族の予定を全て書き込みたいママさんや、いくつかの仕事やプロジェクトを掛け持ちしている社会人、学業にバイトと全ての予定を一冊にまとめたい学生さんなど幅広い方に活用いただけるシリーズです。一度使うとその使い心地の虜になる人も多いので、なかなか続かない、2023年こそ目標達成したい! そんな思いを抱えている人にもおすすめです。

 

新しいことを始めたくなる?『縁起のいい日手帳(暦生活)』

最後にご紹介するのは、ログよりも未来の予定を立てたい人におすすめの手帳です。SNSでもたびたび話題になる「一粒万倍日」や「天赦日」といった縁起のいい日をまとめてくれたのが「縁起のいい日手帳」。カラーは4種類ありますが、一番人気はゴールド! 持っているだけでも運気があるような気がしますね。

↑縁起のいい日手帳 マンスリー(1100円)/ウィークリー(1320円)

マンスリー部分には、目標ややりたいことを書けるスペースも。「宝くじいつ買おうかな」「引越しはいつがいいかな?」「婚姻届を出すなら……」など、未来の予定を縁起のいい日で決めることもできます。比較的フリースペースも充実しているので、シールなどでデコレーションして使うと気分もアガりそうです。

 

シールやスタンプで個性的に! おすすめのデコアイテム

今回の展示会で注目が集まっていたのは「デコアイテム」。特にたくさんの人が訪れていたのは、リアルなお花を使った株式会社シエルの「デコマルシェモチーフ」でした。

↑デコマルシェモチーフ(297円〜)

手帳や手紙にちょっと添えるだけで、ページがぐっと華やかに! 自然素材を使っていますが、ドライフラワーよりもすこししっとりとしているので、ポロポロと崩れることもほとんどありません。他の人とは違うデコレーションを楽しみたい、自分の手帳をSNSに投稿したい、という方にもおすすめですよ。

 

また今年のトレンド「くすみカラー」ですが、2023年以降も続きそうな予感です。

↑手帳スケジュールシール(286円〜)

文字が苦手でも、イラストが描けなくても、シールがあればかわいい手帳が作れますよ。デザイン文具の総合メーカーMIDORIが手がける手帳スケジュールシールは、みているだけでもかわいい……! シンプルなデザインから、今年話題の「くすみカラー」も展開されています。手書き風で、半透明になっているので、手帳に貼ると自分で描いたような印象に! シンプルな手帳を買って、お気に入りのシールで自分だけの手帳をつくるのも楽しいかもしれませんね。

 

「自由&デコ」がテーマの2023年の手帳をウォッチしてきました! ロフトの店頭では、すでに手帳コーナーも展開されています。あなたは来年、どんな手帳を使いたいですか? 目的や用途に合わせて楽しい手帳ライフを過ごしましょう!

 

【インフォメーション】

ロフトでは、2022年9月3日より全国のロフトとロフトネットストアにて「文房具の会 デコレーションパーティー2022」を開催中。昨年に続き2回目の開催となる今回は、日常の出来事などを何でも自由に記録する「ライフログ」や、インクやシールの収集を趣味にするいわゆる「文具沼」の方におすすめのアイテムを中心に展開。インクのカラー見本を作るときに使いたいスタンプや、ノートや手帳などのちょっとした余白に貼りたいシール、レトロな雰囲気のアイテムなどが揃います。

【文房具の会 デコレーションパーティー2022】概要

■期間:2022年9月3日(土)~11月4日(金)

■開催店舗:渋谷ロフト、銀座ロフトなど全国のロフト134店舗およびロフトネットストア

 

また、9月3日より「ロフト コスメフェスティバル 2022AW-1st-」も開催。18回目を迎えるロフトの恒例企画「コスメフェスティバル」。1stでは、「Focus on the Happy」をテーマに、フルメイクをより楽しめるカラーコスメやアクセントとなるラメ系アイテム、いつものお手入れにプラスできるスペシャルケアアイテムほか、より良い生活習慣を手助けするアイテムなど、4つのキーワードをもとにセレクト。ロフト先行販売品や販路限定商品、おすすめアイテムをあわせて146ブランド、全581種類を取りそろえます。

【ロフト コスメフェスティバル 2022AW-1st-】概要

■開催期間:2022年9月3日(土)~2022年10月14日(金)

■開催店舗:全国のロフトおよびロフトネットストア(※店舗により取扱商品、規模は異なります)

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! GOOD&SHARE ほめほめノート

文房具業界で著名な文房具プレゼンターのふじいなおみさんが、思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

自分をほめて伸ばして前向きにさせる魔法のノート

GOOD & SHARE

ほめほめノート

1320円

自己肯定感を高められるノート。用紙はほど良くペン先が引っ掛かって滑りすぎない「淡クリームキンマリ」で、書き心地の良さを追求。180度に開く糸かがり製本により、ページを手で押さえずに書けます。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文房具プレゼンター

ふじいなおみさん

ラジオパーソナリティとして「他故となおみのブンボーグ大作戦!」に出演。「文房具屋さん大賞PRESENTS『こども文房具2022』」(扶桑社刊)を手がけた。

 

仕事をしていると、1つのミスで「自分は何もできない」と自信を失って落ち込むことがありますよね。そういったときに支えてくれるのが本品です。

 

ページにある10行の記入欄に「自分がいまできていること」を書き込みます。例えば「プレゼンを成功させた」といった大きい事柄はもちろん、「遅刻せずに仕事に行けた」「ちゃんと納期を守れた」など、難しくないことでもOK。1冊30日ぶんなので、1か月続けると300個の“ほめ”が溜まります。

自信を取り戻したいときに読み返すだけで、「自分ができること」に気づかせてくれます。効果抜群の心の栄養剤になりますよ!

 

<ここが使える!>コツをつかめてほめ上手になれる

冒頭には、上手にほめるための3つのコツを掲載。罫末の「みんなのほめノート」を参考にすればコツをつかみやすく、次々と自分の「ほめ」を書き込めます。

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! ホシヤ キープ消しゴム

文房具好きユーチューバーが思わず呆れるほどに感心した文房具を紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

消しやすさは大手メーカー製品に決して負けてない

ホシヤ

キープ 消しゴム

110円(中)

静岡県や山梨県、東北・九州地方の一部で高い人気を誇る、プラスチック字消し。しっかりとした硬さで、力を入れなくても滑るように消せます。サイズは、小(66円)、中(110円)、大(220円)の3種類を用意。

 

この文房具プロがセレクトしました!

ユーチューバー

ろぺるんさん

YouTube「ろぺるん Roperun」チャンネルで文房具を紹介。小学3年生のころ母親から買ってもらった三菱鉛筆「クルトガ」をきっかけに、文房具の世界へハマった。

 

あまり知られていない消しゴムですが、実は隠れた名作。最大の魅力は消しやすさで、大手メーカーの消しゴムと比べても遜色ありません。コシがあるため軽い力でも硬度F、HB、B、2Bをキレイに消すことができます。消しゴムがポロポロと崩れにくく、消しカスの量が少ないため、消し心地も抜群。また、ブドウやメロン、モモ、青リンゴ、レモンの香りがする「パステルキープ」(110円)も展開されています。スリーブもパステルカラーでオシャレです。

 

地域によっては店頭であまり見かけることがなく、知名度が低いのが残念。これを機に身近な文房具店に出回ってほしいです。

 

<ここが使える!>硬めなコシのおかげで消すときに紙が折れにくい!

素材には、塩ビと炭酸カルシウムを採用するため、一般的な消しゴムと比べてやや硬めの質感。スケッチブックや薄い紙でもグシャッと折れにくく破れにくい。

超スリム形状でペンのように使える! 筆記具感覚で扱える修正テープ「ホワイパーPL」

プラスは、筆記具のようなスリム形状で、ペンと同じように握って使うことができる修正テープ「ホワイパーPL」を、9月26日に発売します。税別価格は230円。テープ幅は5mm、テープ長は6mの使い切りタイプです。

 

製品名の「PL」は、「ペンライク」の略称で、先端が細く修正位置を狙いやすい、スリムな形が特徴。筆記具と同水準の“細さ”なので、ペンケースでの持ち運びや、ペン立てでの保管にも最適です。

 

安定したグリップ感のある形状で、軽い引き心地を保ちながらテープを紙面に密着させ、転写荷重を最初から最後まで最適にキープする独自機構「ファインキーパー」を採用。使い始めはテープが浮き上がらない荷重にとどめ、使い終わりが近づくにつれて引き心地が重くなるのを制御し、テープが浮いたり途切れたりするトラブルを減らします。

 

大きくしなって手振れを抑えるとともに、本体の傾きも補正し、紙面への密着性を高めた「クッションヘッド機構」や、白色層を薄くすることで、紙面とテープの段差を減らしてきれいに再筆記できる「薄さらテープ」を搭載しています。

 

本体カラーはスイーツのようなネーミングで、SODA(ブルー)、PEACH(ピンク)、BUTTER CREAM(アイボリー)の、くすみ系パステルカラー3色です。

スティックタイプだからペンケースに入れやすい! 軽量コンパクトなホッチキス「MOTICK」

マックスは、ペンケースに入れやすい形状のスティックタイプホッチキス「MOTICK<Mobile stick stapler>(モティック)」を、9月16日に発売します。税別価格は750円。カラーバリエーションは明るいペールトーンの、ブルー、ピンク、バイオレットの3色です。

 

サイズはW21×D148×H19(使用時32)mm、質量は28gの、軽量コンパクトボディで、ペンケースなどへの収納を意識した、先端に丸みをもたせて底面を平らにしたデザインが特徴。ペン立てやポーチ、バッグのペン入れなどの収納にも適しています。

 

ボタンをスライドするだけのワンアクションで、開いて「使う」と、使用後に「たたむ」が簡単に切り替え可能。装てんできる針は100本(50本×2連)。針を入れるマガジン部分は、減り具合を目視で確認できる「スケルトンマガジン」仕様です。

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! パイロット キャップレスLS

文房具業界で著名なブンボーグA(エース)他故壁氏さんが、思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

美しくて上品なデザインと静音性にときめき

パイロット

キャップレスLS

3万8500円

半世紀以上におよぶロングセラー「キャップレス万年筆」の旗艦モデル。ワンノックで書ける利便性はそのままに、高い静音性と滑らかな操作性を実現。ほど良い重量感とともに、やさしい書き味に。

 

この文房具プロがセレクトしました!

ブンボーグA(エース)

他故壁氏さん

775ライブラリーFM「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のラジオパーソナリティ。筆記具とノートを中心としたパーソナル文具全般に興味がある。

 

ノックして書き出せる軽快さが人気を博した従来のキャップレスは、ノックするときにどうしても“ガチッ”と鳴り、“ガチッ”と大きな音を出して戻る仕様でした。そこを見直し、アップデートしたのが「キャップレスLS」。

↑気密性の高いシャッター機構を内蔵。未使用時は、密閉した空間にペン先を収納してインクの乾燥を防ぐ。筆記時は、ノックでシャッターが開き、ペン先が出る仕組みだ

 

新機構「ノック&ツイスト式」を搭載したことで、ノック音を出さず静かにペン先を繰り出すことができます。また、ペン先を戻すときはノックではなく尾冠の突起を回すため、完全無音でスムーズに収納可能。このアクションを体験してしまうと後戻りできないほど。例えるなら、高級乗用車に乗った際のドア開閉の気持ち良さです(笑)。18金のペン先は柔らかなタッチで、ふせんのような紙でもスラスラと書けて心地良いです。

 

キャップレスLSの「LS」は〝ラグジュアリー&サイレント〟の頭文字。その名前の通り、高級感のあるデザインと、最高峰の内部機構技術による静音性を兼ね備えた、最強のキャップレス万年筆です!

 

↑ボディの中央部には、パイロットの宝飾加工技術を生かしたカットリングを施しました。手にするたびに輝き、ラグジュアリー感を格上げしてくれるワンポイント

 

<ここが使える!>驚異的な滑らかさを叶えたほかにはない逸品

従来品よりも静かなノック音に加えて、尾冠ノブを軽くひねると、ゆっくりペン先が収納される機構も見事。ミニマルながら機能性とデザイン性を両立した珠玉の1本。

 

ドイツ発の「ラミー サファリ」が漢字に特化! ペン先をチューニングした話題の限定モデルの書き味は?

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第24回となる今回は?

 

第24話

ラミー
ラミー サファリ ホワイトレッドクリップ万年筆 漢字ニブ
6000円(税別)

1980年に登場した「ラミー サファリ」の漢字筆記に特化した数量限定モデル。新開発のペン先は柔軟性が高く、“トメ”“ハライ”など漢字特有の表現をサポートする。2022年5月の発売後すぐに完売し、8月以降再販予定。

 

デザイン文房具の最高峰が発売40年目にしてリブート

万年筆のペン先はアルファベット圏と漢字圏とで求める性能が異なり、ゆえに日本語を書くなら国産品がいい、と言われています。画数が多くてハネやハライのある漢字はペン先の繊細なコントロールが必要となるため、専用にチューニングされたペン先のほうが向いている、と。

 

それを踏まえて今年5月に限定発売された「ラミーサファリ ホワイトレッドクリップ万年筆 漢字ニブ」を見ると、ペン先(ニブ)は両サイドのカットによって従来品よりも柔らかく、手作業で研磨されたV字状のペンポイントのおかげで、細さ・太さを書き分けられるようになっています。これはまさに漢字に特化した仕様。実際これで漢字が上手く書けるかどうかは別問題なわけですが(拙連載・第22話参照)、間違いなくいままでのサファリ万年筆よりは明らかにふくよかな書き味となり、万年筆らしい豊かなニュアンスが楽しめるようになりました。

 

「サファリ」シリーズと言えば、ドイツ・ラミー社が誇るデザイン文房具の世界最高峰。いわば“殿堂入り”モデルとして、性能をそこまでシビアに問われる地位にはいませんでした。しかし、ペン先ひとつにチューニングを施しただけで、ペン全体が丸ごとリブートされたような進化を遂げたのです。これで本品は現代カジュアル万年筆のトップランナーに仲間入り。しかも外見は発売40年を超えてなおこのクールさですから、これはパワフルな一本の誕生です。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第22話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第23話】ニードルチップの書き味も超優秀! 最強のSDGsボールペン「ペノン」が果たす意外な役割とは
https://getnavi.jp/stationery/764549/

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! UHU 瞬間接着剤超速乾ピペット

文房具業界で著名な文房具ライターきだてたくさんが、思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

耐水耐熱性と精密性に優れたUHUが〝優勝〟

UHU

瞬間接着剤 超速乾ピペット

実売価格386円

ドイツの世界的な接着剤ブランドUHUが手がける、超強力で精密な塗布を実現する瞬間接着剤。液だれせず、常に最適な量を出せる「ダイレクトストップ機能」を搭載。プラモデル製作など細かい作業でも扱いやすいです。

 

この文房具プロがセレクトしました!

文房具ライター

きだてたくさん

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、文房具ならなんでも使い倒して徹底レビュー。GetNavi webでも文房具全般の記事を担当している。

 

瞬間接着剤のベストな液量は、10円玉大の面積当たりにほんの一滴。しかし、作業時にうっかり液が垂れて出過ぎることも多いため、これが接着ミスの大きな原因となっていました。

 

超速乾ピペットは、金属チューブの下に弾力のある樹脂ボトルを備えた二重構造を採用。指先の感覚で液量を繊細にコントロールできるのがポイントです。陰圧で思い通りの接着剤をピタッと出せるので、とにかく接着を失敗しにくいですよ。また、自立するボトルによって、接着後の液だれに慌てず済むのもうれしいところ。ボトルの口が白くカピカピに固まりにくいので、安心して次回も使用できます。食洗機使用に対応する液剤は極めてレアで、食器に安心して使えます。

↑従来の瞬間接着剤の最高温度が80°C以下なのに対して、本品は120°Cという圧倒的な耐熱性を誇る。実用強度到達後(接着から24時間後以降)は、食洗機も利用できて便利

 

実用性の高さでは、おそらく他の追随を許さないレベル。ドイツ製でまだ日本では馴染みのないブランドですが、いまから注目しておいて間違いはありません。

↑ボトル下部には、リング状の台座を装備。接着剤を寝かせずに立てて置ける。接着対象を固定する作業で焦らずに行えたり、保管時に省スペースで収納できたりとありがたい

 

<ここが使える!>あらゆる素材をくっつける万能な瞬間接着剤

どんな細かな隅や継ぎ目にも流し込める、細型ノズルを装備。液量コントロールがしやすいため点状の接着も可能。プラスチックはもちろん、磁器やコルク、ガラス、ゴムなどにも使えます。

 

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! エスディアイジャパン GLANZ

有隣堂の文房具バイヤー岡﨑弘子さんが、「このカッターの切れ味ヤバい」と思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

刃がグラつかずブレないため理想の切れ味を実現

エスディアイジャパン

GLANZ

実売価格1980円

刃ブレやグラつきを抑える完全刃ブレ防止機能を搭載。切れ味の良い鋭角刃がピタッと固定するため、紙によるアートの制作や普段のカッティングで精度の高い仕上がりを発揮します。替え刃の交換も手軽です。

 

この文房具プロがセレクトしました!

有隣堂 文房具バイヤー

岡﨑弘子さん

YouTube「有隣堂しか知らない世界」チャンネルに出演。ただ商品を紹介するだけでなく、素直なコメントがユーザーに定評だ。チャンネル登録者数は14万人。

 

このカッターの良さは、なんと言っても刃がブレない、グラつかないこと。その秘密は、本体の後部に備えるロック板で、出した刃を固定することができるからです。そのため正確なカッティングが可能。30度の刃は先端が鋭いので切るのが難しく思われますが、ほど良く本体が重いため重心が安定し、細かい作業も難なくできます。消しゴムハンコを作ったり、分厚い紙や革細工用の革を切ったりと、用途を選ばずあらゆる場面で活躍します。

 

一般的なカッターに対して少し価格は高いですが、これ以上に使い勝手の良いモノはいまの市場に存在しないと思います。

 

<ここが使える!>硬い素材も安心してグイグイ切れる!

刃の素材は丈夫なダイキャスト(亜鉛合金)を使用し、素材に刃を取られる心配はなし。バードカービングや粘土細工、DIYのハードユースにも対応します。

プロが唸ったオンリーワンでヤバい文房具! マルマン ニーモシネ横罫センターライン付ノート

文房具好きのインスタグラマーが思わず呆れるほどに感心したアイテムを紹介。そのヤバさを余すことなく紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

センターラインがあるから情報を整理しやすい

マルマン

ニーモシネ A5 7mm 横罫センターライン付 N166

実売価格605円

紙面を左右に2分割したノート。自分の考えをまとめやすく、仕事の効率などを高められます。裏表紙には丈夫なクラフトボード紙を使用しており、手で持ちながらでも書きやすい! サイズや仕様の種類も豊富です。

 

この文房具プロがセレクトしました!

インスタグラマー

まるさん

Instagram「@ yy.ggr」で勉強も仕事も楽しくなる文房具をピックアップ。元文房具店の販売員としての目線による商品のセレクトが好評で、多くのファンがいる。

 

見返したときにわかりやすいノートを作れるのが本品の魅力です。一番のお気に入りポイントは、センターラインがあること。例えば左に見聞きした内容を、右に自分の意見を書くといったことができて情報が整理しやすいです。言語学習での使用にオススメで、英文と日本語訳を左右に分けて書くと一覧で見やすくなります。

 

天綴じ仕様のおかげで、手にリングが当たらずストレスなく書けるのもうれしいポイント。さらに、用紙の上部に施したミシン目でキレイに切れるため、会議中に取ったメモをその場で切り取って持ち歩けるところも気に入っています!

 

<ここが使える!>最適な濃度の罫線色で読み返しやすい!

罫線色は書くときに見やすく、読み返すときは目立ちにくいように絶妙な濃さのグレーを採用。罫頭にタイトルスペースがあるのも読み返しやすさの特徴です。

読書や学習に使いやすい「ミニサイズ」登場! カンミ堂「ココフセン」に新色と新サイズが追加

カンミ堂はフィルムふせん「ココフセン」の、「Mサイズ」に4種の新色と、新規格の「ミニサイズ」を追加。8月26日に発売します。

 

定番のMサイズで今回追加となるのは、ニュアンスカラーや落ち着いたグレー系、パステル系といった、無地タイプの4種類。税別価格はいずれも410円。バリエーションの詳細は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません)。

 

ミニサイズは、“タテに短い”が特徴。ココフセンの従来規格はふせんのタテの長さがすべて42mmですが、ミニサイズは24mmで、約半分近くの短さです。

 

紙の本での読書や学習時に「ふせんを本の文字にかぶせて貼ることに抵抗がある」という人や、小さめサイズのノートや手帳を使っている人なども、便利に使えるサイズとなっています。

 

ミニサイズのカラーバリエーションは、前述のMサイズ新色と同じ(シャーベット、カラフル、ムーンライト、クールグレー)4色です。税別価格はいずれも290円。パッケージ画像は、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます。一部SNSからは閲覧できません)。

2023年は「脱・ポジティブ」を目指したいあなたへ……阿佐ヶ谷姉妹プロデュース「阿佐ヶ谷姉妹のおおむね良好手帳 2023」

永岡書店は、阿佐ヶ谷姉妹プロデュースによるスケジュール手帳「阿佐ヶ谷姉妹のおおむね良好手帳 2023」を、9月7日に発売します。税込価格は1980円。

 

同製品は、“脱・ポジティブ”でありのままの自分を楽しむヒントや、おばさんゆえの気配りなど、阿佐ヶ谷姉妹の二人らしいアイデアを詰め込んだ手帳。

 

カバーはピンクとライトブルーの2色から選んで使える仕様で、手帳術やコラム、あったら便利な様々な暮らしのメモページを収録。二人によるアイデアと気配りが随所にちりばめられています。

 

デザインは白畠かおり氏、イラストは楠木雪野氏がそれぞれ担当し、二人が好きな豆苗、黒豆煎餅、猫などのモチーフも、紙面や特典シールに詰め込まれています。

分冊仕様だから軽くて持ち運びやすい! 手帳を作り続けて68年の老舗、日頃の記録をきちんと残す「HIGOLOG」を発売

伊藤手帳は「ユメキロック」新製品として、手帳「HIGOLOG」(ヒゴログ)を、10月5日から同社のECサイト(ユメキロック直営店・楽天市場店・Amazon店・Yahoo店)にて販売を開始します。税込価格は3740円。

 

同製品は、半年分冊(上半期:2023年1月~6月/下半期:2023年7月~12月)タイプのデイリー手帳(B6)2冊と、小型ミニマンスリー手帳(A6)1冊のセット。

 

デイリー手帳は分冊仕様で、持ち運び時の重さの問題を考慮しています。リフィルの重さは198gで、インスタントカレー1箱分相当の重さだそうです。

 

デイリー手帳部分は1日1ページにその日の記録(ログ)を記入でき、1ページは3分割仕様です。左半分は縦方向に1時間ごとの時間軸(5~23時)を設定し、時間と時間の間の「・」へ記録を見出しのように記入できます。右半分の無地メモは記録(ログ)の詳細を記入でき、ページ下部の方眼メモは、その日の振り返りや気づきなど、「まとめ」を記入できます。

 

ミニマンスリーを見ながら日々の記録を記入できるので、ページ送りの手間を省けます。

 

手帳カバーはネイビーとアイボリーの2色を展開し、手帳用紙は、適切に管理された森林の木材を使用した森林認証紙を使用し、サステナビリティへの貢献を考慮しています。

ニードルチップの書き味も超優秀! 最強のSDGsボールペン「ペノン」が背負うメッセージとは?

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第23回となる今回は?

 

第23話

ペノン
PENON フラッグペン S ウクライナ
1400円(税込)

フラッグペンはロングとショートの2タイプあり、パッケージを組み立てると専用のペン立てが完成する。6月には「フラッグペン L アニマル」シリーズにシマエナガ・キツネ・クマの新柄が登場。8月より名入れサービスも開始予定だ。

 

アクチュアルなメッセージ性を持つボールペンに平和を祈念

クラウドファンディングで話題となったゲルインクボールペン「ペノン」は、2021年9月から一般販売が始まりました。

 

ノックパーツに小さな刺繍の旗が付いた「フラッグ」シリーズや、ネクタイやメガネをモチーフにしたモデルなど、どれもまず雑貨としてかわいい。それでいてニードルチップの書き味も優秀で実用性も十分(某国内メーカーの協力を受けているそう)。さらに本体には森林認証された木材を用い、パッケージも脱プラ仕様。また、替え芯のリサイクルシステムを独自に構築するなど、SDGs的な配慮とその実践が素晴らしく、まさにいまの時代に相応しい優等生的なプロダクトと言えるでしょう。

 

加えて今回、どうしても皆さんに知ってほしいことがあります。それは、全34か国ある「国旗」シリーズを買うと、売上の一部が国連の難民支援機関に寄付される仕組みになっていること。この試みは2021年暮れに始めたものだそうですが、最近になってウクライナ国旗の注文が増えたため、公式サイトでも目立つ位置に置くようにしたそうです。

 

私も長年文房具について書いてきましたが、このようなアクチュアルなメッセージ性を背負ったボールペンってちょっと記憶にありません。「Tシャツはメディアである」なんて言い方がありますが、ボールペンもまた然り。実はこの原稿もウクライナ国旗のペノンで書きました。しばらく使い続けようと思います。平和を祈って。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第21話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第22話】緩急自在! ペンの気軽さで万年筆の情感を込められるぺんてる「プラマン」で、美文字の窮屈さから逃避せよ https://getnavi.jp/stationery/752272/

メッシュ素材の「ペン&ツールポーチ」が進化! 内ポケット付きとマチ有りを両立した価値とは

ペンケースに関する昨今のトレンドといえば、間違いなく“透明化”だろう。全体が透明のPVC(塩ビ)製のものや、一部が透明窓になったものなど、タイプはいろいろあるが、ともかく“中に何が入っているのか、外から視認できる”という部分が共通のギミックだ。

 

中身の視認性が良いということはつまり、ペンケースの中をゴソゴソ探す手間なく、使いたいペンやマーカーなどに素早く手が届く、ということと同義。このアクセス性の高さは、ペンケースを快適に使う上でとても重要な機能と言える。

 

今回はそんな透明ペンケースの中から、さらに使いやすさに一工夫をこらした最新の製品を紹介したい。

 

メッシュ素材で内ポケットの中まで見せるペン&ツールポーチ

透明ペンケースというと、素材にPVCを使ったツヤツヤ・テカテカのものがほとんど。ただ、ナイロンメッシュ素材で透けて見えるタイプも、透明ペンケースにカテゴライズされる。メッシュはもちろん透明度でPVCに劣るが、テカテカしすぎない質感で派手すぎず、使う人を選びにくいというメリットがある。

ミドリ
ペン&ツールポーチ マチ付きタイプ
880円(税別)

 

ミドリ「ペン&ツールポーチ マチ付きタイプ」は、名前の通り、以前にこの連載でも紹介したメッシュ素材の「ペン&ツールポーチ」に大きなマチがついたもの。これによって、文房具の収納によりマッチした形状になった、というのが大きな変更ポイントだ。

内ポケットが色分けされたメッシュポーチ「ペン&ツールポーチ」の考え抜かれた機能とは?

 

↑マチ無しタイプのポーチ(左)との比較。よりペンケースに近いスタイルになっている

 

↑三角柱のような大きなマチで、容量は超たっぷり

 

先代ポーチは筆記具の収納をペンポケット(容量2~3本)で賄っていたのに対して、新しいマチ付きタイプはポーチ全体で筆記具を収納し、ポケットは小物用に割り振っている。全体的な容量で言えば、筆記具で20~25本ぐらい。なかなかの大容量と言えるだろう。マチが大きいため、ACアダプタやメガネケースなど、厚みのあるものも収納しやすくなっている。

↑ACアダプタ+ペン10本でも、まだまだ余裕!

 

↑中が丸見えなので、筆記具がいっぱい入っていても、使いたい1本にすぐ手が届く

 

なにより「ペン&ツールポーチ」シリーズで特徴的なのが、ポーチ自体のメッシュとは別で色分けされた2つのポケットだ。

 

このポケットがポーチと同色だった場合、例えば消しゴムがポーチの底にあるのか、ポケットに入っているのかがとっさに見分けづらい。ところが、ポケットが色分けされていれば、この見分けが瞬時に可能。出し入れのアクセスもしやすくなるという仕組みである。

↑底面に接しない&色分けのメッシュポケットは、高い視認性をキープしつつ、ポーチ全体の中身と混ざらない隔離性も持つ

 

ポケットは、カードサイズ/小物用の2種類。基本的には、筆記具に埋もれると取り出しにくいものが中空に吊り上げておける、と考えると運用しやすい。消しゴムやネーム印、ふせん、USBメモリはもちろん、目薬やリップスティックなどが衛生的(ポーチ底に溜まりやすい埃・汚れに触れない)に収納できるのも嬉しいところだろう。

 

また、カードポケットに自分の名刺を入れておけば、どこかにポーチを置き忘れたとき、善意の取得者から連絡をもらえるかもしれない。メッシュはPVCよりも透明度が低い=名刺の個人情報が“うっすら見える”レベルに止まるため、こういった使い方もしやすいのだ。

↑名刺を入れると、外から名前は見えるけど電話やメルアドなどは見えない、ぐらいの隠れ具合

 

もちろん、見えていることは自覚しておく必要がある。が、うっかり紛失が多い人にとっては、これも意外と重要な要素と言える。

 

↑上から覗き込んでもポケットの色分けははっきり見えて、出し入れが簡単

 

従来の透明ペンケースだと、ポケットが透明なので見分けづらかったり、ポケットの素材が不透明で中が見えなかったり、と整理収納がやりづらいものが多い。むしろポケットがない方が使いやすいほどなのだ。

 

とはいえ小物を入れるならポケットは欲しいところ。このメッシュ色分けポケットは、視認性を保ちつつ整理収納もできる、他の透明ペンケースにはない優れた工夫というわけだ。

 

2022年上半期のヒットを総ざらい!! 売れたモノSELECTION「日用品」編

ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「日用品」カテゴリから総ざらいしていこう。圧倒的な低価格を実現した「ワークマン キャンプギア」や、不動の人気を誇るAOKIの「アクティブワーク」の新作など、注目アイテムが目白押し。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?

※こちらは「GetNavi」 2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

≪その1≫ワークマン キャンプギア

SG基準対応のソロテントが5000円切りの衝撃価格!

【キャンプギア/2022年2月発売】

ワークマン

BASICドームテント1人用

4900円

耐水圧約2000mmを誇る、SG基準対応のソロテント。クロスポールタイプの吊り下げ式を採用し、1人でも簡単に設営できる。ダブルウォール仕様のため、結露が発生しにくく過ごしやすい。前室が作れるキャノピーポールが付属。

 

↑天井の収納メッシュシートにはフック穴を装備。ランタンやスピーカーなどを吊り下げられ、テント内のスペースを確保しやすい

 

↑テントやポールをコンパクトにまとめられる収納袋が付属。すべて収納して約2.5kgと軽量だ。片手で持ちやすいハンドル付き

 

高い難燃性を備えた組み立て式のローチェア

【キャンプギア/2022年2月発売】

ワークマン

燃え広がりにくいローチェア

1780円

シートに焚き火の火の粉が飛んでも燃えにくい加工を施した、組み立て式ローチェア。座面と地面の距離が近く、足を伸ばしてゆったりと座れる。付属する収納袋は、脚のフレームに引っ掛けてちょっとした小物入れとして活躍。

 

↑脚部分にポール同士を連結するショックコードを内蔵。コードに沿って差し込むだけで迷わず組み立てられ、収納時もバラけにくい

 

密を避け、自然のなかで非日常を味わえるアウトドア人気が加速している。そんななか、高機能ウエアを多く取り扱うワークマンがアウトドア市場に本格参入。2月下旬に公式通販サイトで発売直後、約4万人が同時にアクセスできるサーバーが一時ダウンした。その後も順調に売上を伸ばし、3月期の売上高は過去最高に。

 

この好調を陰で支えているのが、アウトドア業界のインフルエンサーとして活躍し、キャンプギアの開発にも携わるアンバサダーたちだ。キャンプに精通し、消費者にも近い“プロ”と組むことでユーザーのニーズを的確に吸い上げ、満足度の高い商品に昇華させた。さらに、SNSで多くのフォロワーを持つアンバサダーたちの拡散力を生かしたのも大きい。

 

そして、業界の常識を覆す圧倒的な低価格。作業服で培った技術をキャンプギアに応用し、生産コストを抑えることに成功した。例えば「BASICドームテント1人用」は、セカンドテントとしても申し分のないスペックを備えながら、5000円以下の価格を実現。安さと性能で客層を広げ、発売2週間で1万個以上を売り上げた。また、用途を選ばない仕様が注目を集め「燃え広がりにくいローチェア」も6万個以上を販売。新製品も続々と登場しており、人気にますます拍車がかかりそうだ。

 

【ヒットの裏付け】20万人がアクセスし一部商品は即完売!

低価格ながら扱いやすいとキャンプ初心者や女性を中心に話題。公式通販サイトで発売直後20万人がアクセスし、「BASICドームテント1人用」は2週間で1万個以上が売れた。製造数の少ない商品は数分で完売。

 

コレも話題に!

#ワークマン女子

イグジットメルサ銀座店

住所:東京都中央区銀座5-7-10 中村積善会ビル 5F

ウィメンズやメンズの洋服、キャンプギアなどを揃える「#ワークマン女子」が、東京・銀座に上陸。オープン初日は、平日にもかかわらず多くのユーザーが詰めかけ、40分待ちの入場規制が敷かれるなど注目の高さを窺わせた

 

 

≪その2≫STTA

絞ると瞬時に吸収力が復活する超速乾スティック型タオル

【スポンジタオル/2022年2月発売】

アイオン

STTAスティックタイプ

2750円

吸収性と排水性に優れたポータブルタオル。絞ると吸水力が戻る特殊スポンジを使用し、乾燥を待つことなく何度でも使える。手洗い後や雨天時に付いた水滴をサッと拭き取れ、そのままカバンに入れて持ち運び可能。

 

↑微細な気孔が網目状に張り巡らされた独自の特殊素材「ソフラス」を採用。珪藻土の3倍の吸水量と、6倍の吸水速度を備える

 

↑サイズφ40×H155mmと、コンパクト設計。リュックのサイドポケットなど小さい場所にも収納しやすい

 

【ヒットの裏付け】発売から1週間で初回生産ぶんが完売!

2月に楽天市場で発売するや、わずか1週間で初回の生産ぶんが売り切れ。品薄状態が続いた楽天市場では、アイオンの謝罪文が掲載され、1人2個までの購入制限がかかった。

 

 

≪その3≫1/1タンブラー

冷めた飲み物をレンチンで温め直せる二重構造を採用

【タンブラー/2022年6月一般発売/クラファン発】

シービージャパン

1/1タンブラー

2750円

保冷・保温対応のステンレス製タンブラー。ポリプロピレン製のインナーカップを内蔵した二重構造により、冷めた飲み物を電子レンジで再加熱できる。コーヒーや紅茶、お茶出しで便利なフィルターが付属。食洗機にも対応する(※)。

※:アウタータンブラーを除く

 

↑インナーカップのみを電子レンジで加熱。飲むのに適した温度に温められるため、冷ます時間を設けずに済む

 

↑冷たい飲み物にもOK。真空断熱のアウタータンブラーにより、1時間後でも上昇温度は約3℃に抑え、冷たさを長時間キープできる

 

【ヒットの裏付け】Makuake開始3時間で目標金額を達成

4月20日にMakuakeで販売スタートすると3時間で目標金額20万円を達成し、一部の商品は即完売。終了時点では、応募購入総額が197万6585円で、目標達成率は988%を記録した。

 

 

≪その4≫温め耳せん

じんわり耳を温める安らぎで快眠へと導く

【耳せん/2021年10月発売】

小林製薬

ナイトミン 耳ほぐタイム

実売価格767円

副交感神経が密集する耳を温めてリラックスさせ、安眠を促す耳せん。約20分持続する発熱体の温かさに加え、周囲の雑音を遮断する防音効果で入眠の妨げをブロックする。イヤーピースのサイズは2種類を用意。

 

↑同梱されている発熱体を耳せんにセットして装着するだけと簡単。側面はフラットなため、横向きで寝ても邪魔にならない

 

↑リピーターからの要望を受け、発熱体のみ購入できるつめ替用(オープン価格)が登場。従来品より2回ぶん多い14個入りで、おトクに使える

 

【ヒットの裏付け】SNSで話題になり出荷個数は119万個を突破

小林製薬が男女4万人を対象にした調査で「月1回以上寝付きが悪い」と回答した人が約48%。手軽さや効果がSNSで話題になり、1か月で年間販売目標30万個を超え、7か月で119万個を出荷した。

 

 

≪その5≫泡ピタ

便器のフチ裏汚れに泡が密着してこすらず洗える

【トイレ洗剤/2021年9月発売】

ライオン

ルックプラス 泡ピタ トイレ洗浄スプレー

実売価格380円(編集部調べ)

トイレ内の掃除場所に合わせて使い分けができる2Wayトリガーを採用。便器のフチ裏の尿ハネ汚れにはモコモコ泡、便座や床に拭き取りやすいユルい泡と、レバーを引く早さによって泡の形状を変えられる。

 

↑フチ裏に飛び散った尿汚れに泡がしっかり密着。垂直面でもたれずに泡がくっつき、約60秒で汚れを溶かす。こすり洗いが不要だ

 

↑汚れを落とすほか、除菌や消臭、ウイルス除去(※)にも活躍。また、ボトルを逆さの状態で使用しても、問題なく泡をスプレーできる

※:すべての菌・ウイルスを取り除くわけではない

 

【ヒットの裏付け】生活者のニーズに応え2か月で500万個販売

ライオンが男女2000名を対象に行った調査で、約9割が「トイレ掃除でフチ裏の汚れが気になる」と回答。生活者のニーズに合致した性能により、発売2か月で500万個を売り上げた。

 

 

≪その6≫逆さジョイ

サッと使える新発想のボトルで食器洗いの効率を劇的アップ!

【手洗い用液体洗剤/2021年10月発売】

P&G

除菌ジョイコンパクト 逆さボトル

実売価格202円(編集部調べ)

注ぎ口に特殊なキャップを搭載し、握るだけで洗剤が出せる“瞬間洗い出し”を可能に。逆さボトルにより、ボトルをひっくり返す手間がなく食器洗いをスムーズに行える。最後まで洗剤を使い切れるのも経済的。

 

↑フタ部分には握る力を緩めると瞬時に洗剤が止まる特殊機構を採用。液だれがなく、容器やシンク周りが汚れる心配がない

 

↑中身の洗剤も改良。除菌効果を備えた「除菌ジョイ」、消臭もできる「ジョイW洗浄」、香りの良さにこだわった「香りジョイ」を展開する

 

【ヒットの裏付け】発売後1か月で出荷量630万本を達成

P&Gが300名を対象に行った調査で、約9割が「料理の合間に食器洗いをしている」と回答。家事の効率が上がると話題になり、発売後1か月で累計出荷量が630万本を突破した。

 

 

≪その7≫スパークリングタブレット

上質な泡と天然ハーブに癒される重炭酸Na配合のタブレット入浴料

【入浴料/2021年9月発売】

クナイプ

スパークリングタブレット

1540円(6錠入り)

重炭酸Naを配合した入浴料。お湯を中性にすることで重炭酸イオンがしっかり溶け込み、温浴効果が長続きする。きめ細い炭酸の泡と天然エッセンシャルオイルの豊かな香りで、癒されるバスタイムに。

 

↑同社は創業時より、植物由来の成分を使用。防腐剤や鉱物油などは入っておらず、生分解性の高い原料を厳選する

 

↑オーガニック認証されたアルガンオイルを配合。保湿性に優れており、しっとりとした肌へ導いてくれる

 

【ヒットの裏付け】眠りの質を高めると約3秒に1錠が爆売れ中!

眠りの質を高めてくれる入浴料としてSNSで話題に。年間販売計画の2倍の売り上げを達成し、3秒に1錠が売れている計算だ。クナイプの入浴剤全体が、2021年9月の売り上げは前年同月比約195.4%を記録。

 

 

≪その8≫アクティブワーク

洗練されたデザインに仕上げた窮屈感のない軽やかなスーツ

【スーツ/2022年1月発売】

AOKI

アクティブワークスーツ(R) 第8弾 カーキ

5970円(上下セット)

大ヒットした「アクティブワークスーツ(R)」の第8弾モデル。春らしく明るめなカーキが、爽やかな印象を演出する。3方向に伸びるストレッチ性を備えた「エアーニット」素材や、最軽量約300gにより、窮屈感のない着心地を実現。

 

↑裏地には、肌触りの良い軽量ストレッチメッシュ素材を採用。高い通気性のおかげで、汗をかいても乾きやすいのがうれしい

 

↑ウエストはボタン仕様。両サイドにゴムシャーリングを備え、フロントの紐でもウエストを調節できるため快適に穿ける

 

耐水圧2万4000mmを誇る環境にやさしい素材を採用

【バックパック/2022年2月発売】

AOKI

アクティブワーク 3Wayバックパック

6589円

環境に配慮した「クリスタルプロテクション」素材を使用。高い耐摩擦性に加えて2万4000mm以上の耐水圧を備え、ビジネスだけでなくアウトドアでも活躍する。廃棄時に燃やしてもダイオキシンが出ないと地球にもやさしい。

 

↑外部の衝撃から守るウレタンクッション材入りのノートPC室を搭載。止水ファスナーを備え、雨の日でも安心して持ち運べる

 

AOKIが展開する機能性に優れた「アクティブワークスーツ(R)」の勢いが止まらない。2020年2月の発売以降、セットアップで約5000円の安さが話題を呼んで売り切れ続出。累計3万着を販売する定番シリーズとなった。低価格に加え、ストレッチ性や長時間着ても疲れにくい立体縫製など、十分な機能性によって人気を不動のものにしている。

 

1月には、さらなる軽量化を図った第8弾を投入。特に、シリーズ初の新色カーキはビジネスシーンから街着まで使えると予約販売開始で完売し、追加販売も行うほど。さらに2月末に発売した3Wayバックパックも売り切れたが、ユーザーの声に応えて増産が決定。高機能素材、抗菌機能などを付加して6000円台と、コスパの良さが消費者の心をつかんだ。

 

【ヒットの裏付け】汎用性&コスパの高さで累計販売数は3万着以上

快適な着心地かつきちんと感もあるビジカジスタイルを手ごろな価格で購入できると注目を集め、累計販売数3万着を突破。第8弾のカーキは約3か月で完売し、バックパックも約2か月で売り切れた。

 

コレも話題に!

AOKI

パジャマシューズ(TM)

7689円

世界中で話題になった「パジャマスーツ」シリーズから、きちんと感と快適性を両立したシューズが登場。幅広いシーンで履けると注目を集め、初速売上数は旧モデルの約1.5倍。一部商品は完売し、追加生産された。

 

 

≪その9≫Miles

エコな移動手段ほどおトクなSDGs時代のポイ活アプリ

【アプリ/2021年10月開始】

Miles Japan

Miles

無料

あらゆる交通手段での移動距離に応じて、マイルが貯まるアプリ。環境にやさしい移動方法ほど、獲得できるマイルの倍率がアップする。サービス内にある特典は、貯めたマイルと交換して受けることが可能。

 

↑提携企業数は200以上。小売や公共交通機関、動画配信サービスなどで、マイルと交換で幅広い特典が受けられる

●サービス開始当時の企業一覧の一部

 

↑森林保全活動など様々な団体に、マイルを寄付できる。特典や寄付の内容は随時更新されるので、アプリを要チェック

 

【ヒットの裏付け】日本でも話題を呼びDL数は250万超え

2019年に米国でスタートしたときに多くの反響を呼び、2021年10月に日本へ上陸。ローンチ後1か月で100万ダウンロードを達成した。6月現在のダウンロード数は250万超え。

 

 

≪その10≫ゼロデナイト

イヤな虫を1年間寄せ付けない世界初の有効成分を配合!

【虫ケア用品/2022年2月発売】

アース製薬

イヤな虫 ゼロデナイト 1プッシュ式スプレー 60回分

実売価格3278円

世界初の新規作用性を持つ有効成分を配合。虫を眠るように致死させるのが特徴で、暴れ回る虫を処理する不快感を解消してくれる。ペットや人への安全性は高く、安心して使えるのも魅力。

 

↑6〜8畳用のくん煙タイプ(実売価格3390円)も用意。水を入れるとミクロの粒子が部屋の隅々にまで行き渡る

 

↑部屋全体と、家具や冷蔵庫の隙間などに1プッシュするだけで、50種類以上の害虫を駆除できる。効果は約1年間持続

 

【ヒットの裏付け】不快害虫殺虫剤市場の成長に50%以上貢献

コロナ禍で在宅時間に換気のため窓を開ける時間が増えたことにより、自宅で虫と遭遇する場面が急増し、不快害虫殺虫剤市場は前年比111%に拡大。本品は高い駆除効果が評価され、市場成長で貢献度53%を占めている。

 

 

≪その11≫レースボクサー

快適な穿き心地と美しさを追究したレースボクサー

【男性用下着/2021年12月発売】

ワコールメン

レースボクサー ボクサーパンツ

3960円

総レース仕立ての男性用アンダーウエア。大胆さと繊細さが同居する大ぶりの花柄を施し、センシュアルに仕上げた。裾部分にスカラップを採用したことで縫い目がなく、穿き心地を向上。パンツにも響きにくい。

 

↑レース素材は通気性が良く、ムレを軽減。強度とストレッチ性の高い糸を使用し、ほど良いフィット感を実現した

 

↑フロント部は、たっぷりダーツを取った立体設計。鼠径部から局部までにゆとりを持たせ、快適に包み込む

 

【ヒットの裏付け】ジェンダーレスな意匠と穿き心地の良さで即完売

ジェンダーの垣根を越えるデザインと機能性が受け入れられ、3か月間の売り上げ目標枚数を約10日で達成。公式通販サイトの限定カラー(ピンク、イエロー)は販売終了だが、定番の5色は今秋以降に再販予定だ。

 

 

≪その12≫ユニボールワンF

低重心で安定した書き心地を楽しめる

【ボールペン/2021年9月発売】

三菱鉛筆

ユニボールワン F

330円

低重心で安定して書ける「スタビライザー機構」を搭載。軽い力でもスラスラ書けて手が疲れにくい。ゲルインクの「ユニボール ワン」を装備し、高コントラストでくっきりと文字が見える。速乾性が高く、滲みにくいのも魅力。

 

↑リフィルを保持する先軸に寸法精度を高めた金属製のペン先「スタビライザー機構」を採用。デザインのシャープさも際立たせる

 

↑日常生活で目にする身近な色を表現した軸色。原色ではなく、くすんであせたような「フェイデッドカラー」で、7色の軸を揃える

 

【ヒットの裏付け】発売から半月で年間売上目標の7割を達成

ボールペンとしてはやや高めの価格設定にもかかわらず、発売から半月で年間売上目標の7割を達成。“映え”るカラー展開でSNSでも話題となり、年間目標の約2倍以上を売り上げている。

 

 

≪その13≫マ磁ケシ

消しクズを磁石で集める鉄粉入りの消しゴム

【消しゴム/2021年10月発売】

クツワ

HiLiNE マ磁ケシ

550円

鉄粉を練り込み、消しクズを磁石で集められるようにした消しゴム。本体のケース底に内蔵したネオジム磁石で引き寄せる。ちょっとした遊び感覚で楽しめ、勉強もはかどりそう。本体のカラーは8色展開。

 

↑キャップを外すと磁力がオンになり消しクズを回収。キャップをはめると磁力がオフになり、キャップ内に消しクズをためられる

 

↑従来同様に高い消字性能。2B鉛筆の濃い筆跡もキレイに消せる。筆箱に入れても消しゴムが折れないよう、キャップが付いているのもポイント

 

【ヒットの裏付け】機能性で親子2世代に支持され7万個を販売

机まわりや床を汚さない革新的なギミックが親世代にも歓迎され、販売数は7万個を記録。文房具総選挙2022「キッズの学習がはかどる文房具部門」では4位に入賞した。

 

 

≪その14≫銘菓カプセルトイ

パッケージ裏の文字まで再現! 精巧すぎるミニチュア銘菓

【カプセルトイ/2021年9月発売】

ケンエレファント

銘菓ミニチュアコレクションⅡ

1回400円

お馴染みの銘菓を精巧に再現したカプセルトイ。第2弾は、メリーチョコレートや榮太樓總本鋪などのミニチュアを揃えており、中身を取り出せたり、食品表示ラベルを判読できたりと、ディテールまでこだわっている。

 

↑第1弾の銘菓ミニチュアコレクションで人気だった、坂角総本舖「ゆかり」(写真上)。坂角総本舖が包装紙などをTwitterで公開し話題に。A4サイズで印刷すると贈答品のミニチュアも作れる(写真下)

 

【ヒットの裏付け】超精巧な作りがユーザーに刺さり売り切れ続出!

カプセルトイ専門店が続々登場するなど、第4次カプセルトイブームが到来中。特に、銘菓や名産品は再現性の高さとサイズ感のかわいさがSNSで人気だ。品切れと再販を繰り返す。

消しクズを磁石で集める鉄粉入りの消しゴム「マ磁ケシ」

ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「日用品」カテゴリから総ざらいしていこう。圧倒的な低価格を実現した「ワークマン キャンプギア」や、不動の人気を誇るAOKIの「アクティブワーク」の新作など、注目アイテムが目白押し。今回は「マ磁ケシ」を紹介。

※こちらは「GetNavi」 2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

マ磁ケシ

消しクズを磁石で集める鉄粉入りの消しゴム

【消しゴム/2021年10月発売】

クツワ

HiLiNE マ磁ケシ

550円

鉄粉を練り込み、消しクズを磁石で集められるようにした消しゴム。本体のケース底に内蔵したネオジム磁石で引き寄せる。ちょっとした遊び感覚で楽しめ、勉強もはかどりそう。本体のカラーは8色展開。

 

↑キャップを外すと磁力がオンになり消しクズを回収。キャップをはめると磁力がオフになり、キャップ内に消しクズをためられる

 

↑従来同様に高い消字性能。2B鉛筆の濃い筆跡もキレイに消せる。筆箱に入れても消しゴムが折れないよう、キャップが付いているのもポイント

 

【ヒットの裏付け】機能性で親子2世代に支持され7万個を販売

机まわりや床を汚さない革新的なギミックが親世代にも歓迎され、販売数は7万個を記録。文房具総選挙2022「キッズの学習がはかどる文房具部門」では4位に入賞した。

低重心で安定して書けるスタビライザー機構を搭載したボールペン「ユニボールワンF」

ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「日用品」カテゴリから総ざらいしていこう。圧倒的な低価格を実現した「ワークマン キャンプギア」や、不動の人気を誇るAOKIの「アクティブワーク」の新作など、注目アイテムが目白押し。今回は「ユニボールワンF」を紹介。

※こちらは「GetNavi」 2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ユニボールワンF

低重心で安定した書き心地を楽しめる

【ボールペン/2021年9月発売】

三菱鉛筆

ユニボールワン F

330円

低重心で安定して書ける「スタビライザー機構」を搭載。軽い力でもスラスラ書けて手が疲れにくい。ゲルインクの「ユニボール ワン」を装備し、高コントラストでくっきりと文字が見える。速乾性が高く、滲みにくいのも魅力。

 

↑リフィルを保持する先軸に寸法精度を高めた金属製のペン先「スタビライザー機構」を採用。デザインのシャープさも際立たせる

 

↑日常生活で目にする身近な色を表現した軸色。原色ではなく、くすんであせたような「フェイデッドカラー」で、7色の軸を揃える

 

【ヒットの裏付け】発売から半月で年間売上目標の7割を達成

ボールペンとしてはやや高めの価格設定にもかかわらず、発売から半月で年間売上目標の7割を達成。“映え”るカラー展開でSNSでも話題となり、年間目標の約2倍以上を売り上げている。

文房具シティ・大阪で3年ぶりに開催「文紙MESSE(ぶんしメッセ)」で見つけた今すぐ欲しくなる新作5点

夏は文房具のシーズン……いや、正確には「文房具の展示会」シーズンである。この時期に発表された新製品が秋冬に発売される、というのがお定まりの流れなのだ。もちろん、そういった展示会のほとんどは、文房具の小売り・バイヤーといった事業者向け。

 

だが、われわれ一般人もウェルカムで開放されているものがある。なかでも最大規模なのが、大阪で毎年8月に開催されている「文紙MESSE(ぶんしメッセ)」だ。

↑今年は8月2日-3日に開催された、大阪の文紙MESSE

 

↑会場内には妙なフォトスポットもいっぱい。ついつい撮っちゃう

 

こちらは在阪メーカーを中心に、会場内にずらりと新製品が並び、そこへ大人から子どもまでがワイワイと遊びにやってくるという、非常にお祭り感のあるイベントである。しかも今回は、コロナ禍を経て3年ぶりのリアル開催。非常に盛り上がりを見せている会場で、気になる新作文房具をチェックしてきた。

 

1.サクラクレパスの最新ボールペンは、初代のDNAを受け継ぐシンプルデザイン

最初に取り上げたいのが、サクラクレパスの新ボールペン。高級ラインで人気のシリーズから、最新作の「SAKURA craft_lab 007」(11月中旬発売予定)が、文紙MESSE初日に情報解禁となった。

サクラクレパス
SAKURA craft_lab 007
各4000円(税別/予価)

 

ここ数年は、重厚感や素材感など毎回いろいろな切り口を見せてくれたcraft_labシリーズだが、今作は原点回帰がテーマに。2017年に発売され大いに話題となった初代「001」をベースに、さらに今のテイストにあわせてリファインしたものになっている。

↑007(上)と001(下)の比較。007は繰り出し機構を軸中央に配置するなど、スリムデザインへのこだわりが見て取れる

 

「001」はクラシカルさ・レトロさを多分に盛り込んだデザインだったが、「007」はそこからかなりスマートに。いわゆる“令和デザイン”と呼ばれる、余分な凹凸を減らしたシンプルな軸に近づけているように思う。

 

それでいて、きちんと高級感のある重厚さも備えており、「あー、これクリスマスシーズンにプレゼント用でめちゃ売れるヤツだな……」と判断せざるを得ない。

 

軸色は昨今の定番となっているくすみ系だが、アルミ梨地加工の“枯れ感”もあって、なんとも渋い。まさに“大人のかっこいいペン”という印象だ。

↑軸色はくすみ感が強く、これまで以上に落ち着いた印象だ

 

ちなみにインク色は、「ボールサインiD」シリーズでもお馴染みのカラーブラック系に加えて、特濃ブラックの「漆黒」もラインナップされている。

2.携帯性に優れたスティックタイプのホッチキスは、針をたっぷり収納

個人的にちょっと楽しみなのが、MAXの新しいホッチキス「MOTICK」(10月発売予定)だ。スリムなスティックタイプで収納に優れ、立つペンケースに入れても沈まないボディがポイントとなっている。

マックス
MOTICK
各750円(税別/予価)

 

これまでにもコンパクトな携帯型ホッチキスはいくつかあったが、ボディが小さい=針の容量が少ない、というデメリットがあった。つまり、持ち歩けても、うっかり針切れで使えないというケースがありうるわけだ。

↑使用時は中央のスライダを前に押し出すと……

 

↑ジャキッとハンドルが開いて、針が打てる状態に。ワンタッチで使いやすい構造だ

 

対して「MOTICK」はスティック型ということで、マガジンにはきっちり針100本を収容。これなら出先でバチバチ使うにも安心できそう。

↑あとは普通のホッチキスと同様に、バチンと押し込んで針を打ちこむ

 

↑針は後端側から100本を装填。プッシャーが長い!

 

携帯するだけでなく、このフォルムならペン立てに立てての常備も問題なし。筆者のような整理下手は、毎回のように「ホッチキスどこいった!?」と引き出しや小物入れを探す手間が発生するため、ペン立てのように常に視界に入る場所に立てておけると、探す手間が確実に省けそう。これはなかなかにありがたいのだ。

3.工夫されたインクパッドで、赤ちゃんの手形が捺しやすい

シヤチハタのブースでは、スタンプパッド「パームカラーズ」(発売中)が面白かった。赤ちゃんの手足にインクをつけて紙や布に捺すための、手形・足形用インクパッドだが、この形状にちょっと工夫があるのだ。

シヤチハタ
パームカラーズ(布用) 全10色
各700円(税別)

 

実は赤ちゃんの手形を採るのは意外と難しい。というのも、彼らの手はキュッとグーの形に握っているのが基本姿勢。つまり、まずはこの手を開かせないことには、手形を捺すことができないのである。

 

しかし「パームカラーズ」には、フタを折り返すと端がナナメになる傾斜型ちょうつがいを採用。この傾斜を赤ちゃんの握った手にこじいれていくと、少しずつ手を開かせることができる仕組みなのだ。

↑ヒンジの傾斜を赤ちゃんの指の間に差し入れて、開かせつつインクを塗布する。これは上手いアイデアだ

 

↑布用インクなので、スタイやトートバッグに捺してグッズを量産可能

 

あとはそのままインクパッドを手のひらにポンポンと当てて、色紙などにぎゅっと捺せば、かわいい手形が残せるわけだ。

 

もちろんインク(水性顔料)は肌に優しく、ウェットティッシュなどで簡単に拭き取れるタイプ。それでいて耐水・耐光性には優れているので、手形足形は長期間の保管が可能。

 

これは2021年秋に発売された製品だが、コロナのせいで生まれたばかりの孫と会う機会の少ない“じいじ・ばあば”たちに大ヒット中なのだそう。

4.伝統工芸とのコラボがユニーク! 全国の織物に触れられるボールペン

大阪市内でノベルティの製造販売をしている蝶屋物産は、日本全国の織物を軸に巻いたボールペンシリーズ「yuEN」を発表。西陣織や大島紬、小千谷縮など20種以上の伝統織物のホンモノを手作業で軸に巻いており、視覚だけでなく手触りまで楽しめるペンになっている。

蝶屋物産
yuEN
ボールペンシリーズ
発売時期・価格未定

 

実際に手に取ってみると、なるほど、織りの密度や絹糸の滑らかさなどが指に感じられて、かなりリッチな気分になれる。今や着物を着ることもないし、こういった織物に触れる機会なんてほとんどないわけで、筆記具の形からあらためて伝統織物を認識するというのも面白いのではないだろうか。

↑どっしりした織の手触りが気持ち良い、沖縄のヤシラミ花織ボールペン。1本1本手作業で巻き付け作業をしているとのこと

 

↑複雑な図案が美しい西陣織も、豪勢なボールペンに

 

ちなみにペン自体の価格も、元の織物のお値段によってそれぞれ異なるそう。さすが高級な大島や西陣などはほかに比べてちょっとお高めになる、とのことだ。

5.子どものウッカリを減らす! 学童ペンケースは透明がトレンドに

学童文具メーカー(と言いつつ最近は大人向けも強いが)のソニックのブースでは、「うかサポ 両面筆入」(11月発売予定)を前面で大プッシュ。実は、ここ数年かなり激化している学童向けペンケースの新ジャンルとして「鉛筆先端の見える化」を提案してきた。

ソニック
うかサポ 両面筆入
各1700円(税別)

 

小学生のメイン筆記具といえばやはり鉛筆だが、子どもはうっかり削るのを忘れたり、芯がボッキリ折れたまま放置してあったりと、油断がならない。しかし、それはペンケースの外から芯の状態がチェックできないのが悪いんじゃないだろうか。芯が見えていれば、「あっ、折れてるから削らなきゃ」と気付けるはず。

↑鉛筆の芯先が外からいつでも確認できるので、うっかり削り忘れ防止に効果的

 

↑もうひとつ、人気の鉛筆削り「トガリターン」も落ち着いた半透明のリビガク仕様が新発売。これはオシャレだ

 

そこで、ペンケースの先端を一部透明化。こうすることで、芯の状態が常に確認できるわけだ。

 

最近は学校側から「ペンケースは無柄で装飾のないものに限る」という指定も多いそうだが、一部透明は柄や装飾の範疇から外れるのでセーフ。鉛筆削りも搭載しているので、いざというときにも安心のペンケースなのである。

 

文紙メッセでは、これら新製品の展示発表だけでなく、一般ユーザーを対象にしたワークショップやイベントなどもいっぱいだ(もちろん、感染症対策は万全)。さすがにコロナ前と比較するとギュッとコンパクトになった感はあるが、それでもメーカーと文具ファンが一体となった盛り上がりは、以前と変わらない。

↑会場内のあちこちでワークショップも開催。夏休みの親子連れが集まっていた

 

↑文紙MESSEは物販があるのも特徴のひとつ。いつもよりお得だったり、限定のレアモノがあったりと、これまた見逃せない

 

文房具好きなら行く価値めちゃ高なイベントなので、機会があれば来年以降、ぜひ行ってみてほしい。ほんと、楽しいから。

 

あの衝撃はいまでも忘れない!「ドクターグリップ」が起こした革命とは?

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

“手書き時代”に革命を起こした1本! ドクターグリップ

太軸ペンの大定番であるドクターグリップは昨年、発売30周年を迎えた。人間工学に基づいた握りやすいグリップは、いまも中高生から社会人まで幅広い層に支持されている。

 

疲れにくくて芯が折れにくい機能全盛りの最強ドクグリ

パイロット
ドクターグリップエース

880円

シリーズのフラッグシップモデル。疲れにくいグリップに加えて、芯折れ防止のアクティブサスや、残り芯1本を知らせるラスイチサインなど多彩な機能を持つ。

 

↑芯に強い荷重がかかると、先端パイプが軸にもぐって衝撃を吸収。安定した筆記感が途切れず長続きするのがうれしい

 

PLAYBACK!

↑1999年発売のスケルトンカラー版。芯を振って出すフレフレ機構が透けて視認できることもあり、歴代でも人気が高いモデルだ

 

細軸とモダンなデザインが美しい、“大人の”筆記具! サクラクレパス「SAKURA craft_lab 007」11月上旬発売

サクラクレパスは11月上旬、回転式単色ゲルインキボールペン「SAKURA craft_lab 007」を発売します。税別価格は4000円。

 

「SAKURA craft_lab」は、大人に「かく」喜びを届ける筆記具開発ラボとして、大人の感性を刺激する筆記具を生み出すために誕生。これまで、「001」が「文房具屋さん大賞」2018で大賞を受賞、「002」が2018年度グッドデザイン賞、「004」が2020年の文房具屋さん大賞でデザイン賞に選ばれています。

 

今回発売される007は、001のDNAを継承しつつ、細軸のモダンなデザインと、情緒感のあるやわらかな軸色が特徴。流線型の真鍮製グリップは、細やかなクロスローレット加工が施されています。

 

細めのアルミ軸は、化学梨地によるやわらかな色合いで、モダン建築のような段差付きの頭冠には、さりげなくサクラマークを印刷。

 

カラーバリエーションは「#44 ストーミーグレー」「#46 セージグリーン」「#133 ディジョンイエロー」「#43 ミッドナイトブルー」「#223 プラムワイン」の5色で、インキ色は、漆黒、ブラック、ブルーブラック、ブラウンブラック、ボルドーブラック、グリーンブラックの6色。

あの「ローラー消しゴム」がいまでも人気って知ったましたか?

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

消しカスを集めるにはコツがいる! ローラー消しゴム

1980年代に人気となったローラー消しゴムは、ケースに付属するローラーを消しカスの上で転がし、巻き込むことで掃除ができるというもの。雑貨店などではいまでも女子人気が高い。

 

消しカスは下に落とさずコロコロ掃除が正解!

funbox(旧サカモト)
ローラー消しゴム

220円

お馴染みの菓子パッケージがモチーフの、かわいいローラー消しゴム。机上の消しカスを手軽に掃除できるため、親世代が子どもに買い与えることも多いとか。

 

↑ローラーを消しカスに強く押しつけず、ケースに流し込むように転がすのがコツ。うまくコロコロできると楽しい

 

 

みんな消しカスを集めて自作してましたよね? 令和のねり消し最前線

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

消しカスを集めて自作した人も多い! ねり消し

本来のねり消しは、木炭デッサンやタイプライターのカーボンを素材の粘りで吸着させる実用品。しかし昭和50年代に、手触りの面白さから小学生の間で大ブレイクした。現在も玩具系文房具の代表格として人気が続いている。

 

ネリネリと無意味に練り続けたくなるあの手触り、健在です!


シード
ピッカリグリーンねりけし
110円

蓄光顔料入りで、暗い場所でぼわっと光るねり消し。独特な弾力強めの手触りが楽しいが、汚れると蓄光効果が落ちるので注意。ブルーもある。

 

暗闇で光る!

↑意外にも強力な蓄光効果にびっくり! 太陽光またはUVライトをしっかり当てておくと、かなり明るい光を放ってくれる

 


シード
岩石ねりけし
110円

岩石のような見た目なのにびょーんと伸びるのが面白い、ギャップ萌えねり消し。人工大理石を作る際に用いられるカラーチップが混ざっている。

 


レモン
コーラの香り!ねり消しゴム
143円

爽やかなコーラフレーバーは香り付きねり消しの定番。香料の品質が向上しているのか、1980〜90年代の製品より自然なコーラっぽさがある。

 


ヒノデワシ
まぜねり
110円

3色それぞれ違う香りのねり消しセット。混ぜて練り合わせることで、オリジナルのカラー&フレーバーねり消しを生み出すことができる。

 


ヒノデワシ
ねりけしくん
110円

従来の実用ねり消しに近い雰囲気を持つシンプルタイプ。グリーンとブルーの2色で、気分スッキリ眠気の覚めるミントフレーバーを配合する。

 


funbox(旧サカモト)
香り付きねりけし
242円

キャラメルとコーン、ストロベリーとグレープなど2つの香りが楽しめるお菓子ねり消しシリーズ。かなりリアルに菓子の香りがする。

(C) MORINAGA & CO.,LTD.
(C) Tohato

 


レモン
スウィーツな香り!ねり消しゴム
143円

バニラやチョコなど、スイーツ感たっぷりの甘〜いフレーバーが特徴。ラメ入りのケースにスイーツの写真やイラストを合わせた愛らしいパッケージで現代の小学生にも大人気だ。

 


ヒノデワシ
ねりけしねんど「うみのトモダチ」
110円

3色それぞれ香りが異なるねり消しを粘土のようにこねて、チンアナゴなど海の仲間が作れるセット。作ってみると意外と難しく、大人もハマる。「やまのトモダチ」シリーズも用意。

 

PLAYBACK!

↑1919(大正8)年創業のヒノデワシが製造していた初期のねり消し(年代不詳)。タイプライターで打った誤字に用いてぼかす(消えはしない)ための実用品だ

緩急自在! ペンの気軽さで万年筆の情感を込められるぺんてる「プラマン」で、美文字の窮屈さから逃避せよ

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第22回となる今回は?

 

第22話

ぺんてる
プラマン
200円(税別)

「細い棒状のプラスチック」と、それを覆う「やじり型のプラスチック」が合わさった、唯一無二のペン先の水性ペン。ペン先の角度によって筆跡が細くも太くもなり、ペンと同じ気軽さで万年筆のような情感のある線が書ける。

 

↑プラスチック2層構造のペン先。書くときの角度を変えれば筆跡に緩急を付けられる

 

たまには“正しい文字のかたち”から逃げるのもイイ

ペンの良し悪しを評価するときに、「このペンは上手い字が書ける」と褒めるときがあります。しかし一体、この「上手い字が書ける」とは具体的にどういうことなのでしょうか?

 

例えば、普段からトメ・ハネ・ハライを意識している人は、それらが表現できるペンを「美しい字が書ける」と思うでしょう。クセ字の人なら、均一の線が描けるペンを「整った字が書ける」と気に入るかもしれません。つまり人にはそれぞれの“上手い字像”があり、逆に言えば自分の「上手く書けなさ」とどう折り合いをつけるのか、その至らなさを少しでも補うために、この世には様々なペンが存在していると言ってもいいでしょう。どうやら「上手く書けるペン」とは個人的なもののようなのです。

 

そしてこの「上手く書けなさ」の要因を大別すると、「“正しい文字のかたち”は知っているが、それを上手く再現できない人」と、「そもそも“正しい文字のかたち”が自分の中に入っていない人」とに分かれるでしょうか。

 

しかし、ここには逃げ道もあります。例えばぺんてるの水性ペン「プラマン」は、ペンの角度を寝かせたり立てたりすることで、自在に線に緩急を付けられます。インク吐出量も多く、まるでデフォルメされた万年筆のような大味な線は、「正しいかたち」から逃げるのにうってつけ。いつものペンに窮屈さを感じたとき、ぜひ手に取ってみてください。意外な風通しの良さを感じることができます。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第20話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第21話】何にでも書ける無敵の油性ペン!「ガテン無敵マーカーPRO」はインパクト抜群のハードな1本

https://getnavi.jp/stationery/740277/

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】大容量ペンケース「エルガバ」はL字にガバっと開いて文房具以外も整理しながら収納できる

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは?

 

ガバっと開いて何でも放り込める大容量ペンケース

どんなに道具が優秀でも、それを収める容れ物が不便では、煩わしさが軽減されない・・・・・・私が常々感じていることです。特に使用頻度の高い筆記具をおさめるペンケースは、使う人にとって最適なものでなければいけません。

 

ペンケース、その名前の通りペンだけを入れている人もいるでしょう。しかし、なかにははさみ、クリップ、SDカード、イヤホン、常備薬などペン以外の物を入れている人も多いのではないでしょうか。

 

今回は何でもとりあえずペンケースに入れておきたい人におすすめのペンケースを紹介します。

 

↑シンプルな見た目のエルガバ。落ち着いたくすみカラーが使いやすい

 

クツワ
エルガバ
1500円(税別)

 

取っ手のように長く飛び出たジッパーが目立つ、このペンケースの名前は「エルガバ」。L字でガバっと開くので「エルガバ」です。

 

ジッパーを開くと手で支えなくても蓋が開いた状態を保ち、ペンケースの中身がしっかり見えるようになっています。

↑シンプルな見た目からは意外な三段構造

 

ペンケースの中はトレー、フラップ、蓋の三段構造になっていて、大きな物を入れるトレーと小物を入れる蓋、もしくはフラップと、入れる物のサイズによって収納場所を分けられるようになっています。

 

収納力抜群の三段構造

トレー部分にはペンはもちろん、ハサミなどスペースをとる文房具も入れられます。トレータイプは、ペンケースの中身を俯瞰して見られる一覧性があり、何が入っているのかすぐにわかって取り出しやすく効率的です。

↑三段構造の全体が見やすい

 

蓋とフラップには、メッシュのポケットがついているので、小物の収納に向いています。リモート会議で必要なイヤホンやデータを入れたSDカード、乾燥対策のリップクリームや常備薬なども入れられます。

↑トレー部分に入れるとごちゃごちゃしがちな小物を入れられる、メッシュポケット付き

 

快適な仕事環境を作るためには、文房具以外にも必要な物がたくさんありますから、使用頻度が高いものをすべてペンケースにまとめられるのは便利ですね。

 

外装にも工夫がいろいろ

そして気になるこの長く延びたジッパー、ただの飾りではないんです。

↑エルガバの特徴でもある側面に飛び出たジッパー

 

机の上のスペースをより広く使うために、フックに引っかけて使うこともできますし、社内を移動する時に手にかけることもできます。

 

会議室に行くために資料の上にペンケースを乗せて運んでいたら、バランスを崩してペンケースだけ滑り落ちてしまったという経験はありませんか? エルガバならスマートに社内移動できますよ。

 

さらに、エルガバはやや硬さがあるため、鞄の中で潰れてしまうということが起きにくいのも安心です。

↑セミハードで長方形。カバンの中ですっきり綺麗に収まります

 

カバンの中でペンケースがぺちゃんこに潰れてしまい、ペンケースが見つかりにくいといったこともなく、さっと取り出せるのも嬉しいですね。

 

このように、社会人にも使いやすいペンケース、メーカーのクツワによるとコスメポーチや工具入れにもおすすめだとか。使いやすいペンケースは、ペンを入れる用途以外でもさまざまに活躍しそうです。

 

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ

万年筆・マスキングテープ・ルーズリーフ……マニアも納得するこだわりのラインナップ! 偏愛家の心を満たす3つの文房具専門店

店主の好きなモノだけを集めた店や、書く楽しみを伝える店など、個性的な文房具店が日本全国に存在する。そのなかには、ひとつに特化することで深く先鋭化した店も多い。ここでは、そんなマニアも唸らせる専門店を紹介しよう。

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

万年筆好きに愛される70年以上の歴史を持つ老舗

モリタ万年筆店

(住) 大阪府大阪市中央区高麗橋2-2-11

https://www.morita.ne.jp

大阪北浜で70年以上も営業する老舗の万年筆店。国産や海外の筆記具を取り扱っており、2006年には開業60周年を記念してプロフェッショナルギアの定番とスリムのオリジナル万年筆を販売する。修理・調整も対応。

 

万年筆

 

【ココにマニアも納得!】 圧倒的な商品数から最適な万年筆を選べる

店内に設置されたガラスケースには、常時1000本以上の万年筆が所狭しと並んでいる。知識が豊富な店主による接客が受けられるため、自分に最適な万年筆を購入することが可能。

 

 

白い壁を華やかに彩るマスキングテープの宝庫

mt lab.

(住) 東京都台東区寿3-14-5

https://www.masking-tape.jp/sp/event/mt-lab/store.html

マスキングテープのパイオニアブランド「mt」を象徴する旗艦店。300種類以上のマスキングテープに加えて、直営店の限定デザインも用意する。小巻の限定テープがもらえる「mt ガチャ」(1回150円)も好評。

 

マスキングテープ

 

【ココにマニアも納得!】 災害時にも役立つ画期的なアイデア商品

暗闇で光る「蓄光テープ」(918円)。出口への動線として家具などに貼っておけば、停電時にも役立つ。10mm幅「mt ex黒地定規」(121円)は、実用性が高いと男性からも人気。

 

 

自分好みにアレンジした世界で1つのルーズリーフを

ステッチリーフ

(住) 東京都台東区浅草橋1-32-2 1F

https://www.stitch-leaf.net

表紙、背表紙、裏表紙、ステッチなど各パーツを選んで、オリジナルバインダーを作れるルーズリーフ専門店。手縫いで制作してくれるため、温かみのある仕上がりに。A5サイズなら3665円から注文できる。

 

ルーズリーフ

 

【ココにマニアも納得!】 自宅からもオーダーできるオリジナルバインダー

オリジナルバインダーは、店頭だけでなくインターネットからもオーダーできる。公式HPにある専用のシートに必要事項を記入して、データをメールで送ればOK。数週間で自宅に届く。

 

 

文房具から画材、書籍、カフェまで! 日本最大規模の複合文具店・コーチャンフォー新川通り店

店主の好きなモノだけを集めた店や、書く楽しみを伝える店など、個性的な文房具店が日本全国に存在する。思わず足を運んで寄ってみたくなる文房具店をピックアップ。

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

書籍やカフェも楽しめる複合型の文房具店

文房具のほか書籍、CDショップ、カフェなどがワンフロアに軒を連ねる、日本最大規模の複合店。定番の文房具のほか、専門的な画材や舶来筆記などを揃える。同店でしか購入できないオリジナル文房具もラインナップ。

 

コーチャンフォー新川通り店

(住) 北海道札幌市北区新川3条18-1-1

https://www.coachandfour-shinkawa.jp

 

文具コーナー担当

軽部峻文さん

「様々なコーナーを巡って買い物を楽しめるのが最大の魅力。広大な店内を歩き疲れたら、カフェやレストランなどで休憩するのがオススメです。時期によって、コラボカフェも開催!」

店主のときめきや縁で繋ぐ夕方17時開店のちいさな文房具店・ぷんぷく堂

店主の好きなモノだけを集めた店や、書く楽しみを伝える店など、個性的な文房具店が日本全国に存在する。思わず足を運んで寄ってみたくなる文房具店をピックアップした。

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

夕方17時からユルく開店するユニークな小さい文房具店

 

ぷんぷく堂

(住) 千葉県市川市八幡5-6-29

https://www.punpukudo.jp

店主

櫻井有紀さん

「子どもが書きやすい鉛筆を探しにご来店したお客様にクツワの『ホクサイン』をオススメ。何度も購入するほど気に入ってもらえてうれしかったです。こういう出会いが楽しい!」

 

 

店主のときめきや縁で繋ぐいつまでも飽きない商品棚

夕方17時になると、軒先に赤い提灯が吊されてドアが開く。ぷんぷく堂は、ユルい文房具店だ。

 

こぢんまりとした店内には、店主の櫻井さんが厳選したかわいい商品がズラリと並ぶ。一角にある、オリジナル文房具の数々も圧巻。櫻井さんは、2017年の日本文具大賞のデザイン部門グランプリを獲得した“ひとり文房具メーカー”としても知られた人である。

 

「ひとりと言っても、紙メーカーの営業さんとの雑談が開発の元になったりと、様々なご縁で作られた商品が多いんです」(櫻井さん)

 

いまも新商品を準備中とのこと。常に新しいモノを生み出し、ユーザーを驚かせてくれる。

 

↑オリジナル商品のほか、コラボアイテムも豊富。特にイラストレーターmizutamaさん×「あなたの小道具箱」(3410円)は、大人気だ。フエキくんやSuicaのペンギンともタッグ

一歩入ればそこは昭和!? そのレトロ感がたまらない古文房具専門店・中村文具店

店主の好きなモノだけを集めた店や、書く楽しみを伝える店など、個性的な文房具店が日本全国に存在する。思わず足を運んで寄ってみたくなる文房具店をピックアップ。

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

時代を飛び越えたようなレトロ文房具で溢れる空間

 

中村文具店

(住) 東京都小金井市中町4-13-17

https://nakamura-bungu.com

店主

中村研一さん

「古文房具って、要するに『昔に使われていた日用品』ですから、現行の文房具と比べたら不便なんです。ですが、その不便さも含めて楽しんで使ってもらえたらうれしいですね」

 

 

 

地域再開発で閉めた店がレトロな文房具でリスタート

JR中央線の武蔵小金井駅から数分歩くと見える青い建物が、古文房具の専門店こと中村文具店だ。

 

終戦直後から駅前商店街にあった文房具店が、周辺の再開発によって閉店。それを三代目の中村研一さんが、改めてアンティークな文房具の店として復活させた。

 

「閉店するとき、倉庫から大量に古い文房具のデッドストックが出てきたので、閉店セール品として販売しました。もの珍しさにその情報がSNSで発信され、多くの文房具好きマニアが訪れてくださったんです」(中村さん)

 

もともと古いモノを集めるのが趣味だった中村さんは、これをきっかけに古文房具店としてオープンしたら面白いのでは、と考えたそう。店内には紙製品や鉛筆削り、ミニナイフ、タイプライターなど昭和レトロな商品が数多く置かれており、思わず「懐かしい!」と声を上げてしまう品揃えだ。

 

レアなモノを探して全国からマニアが訪れるだけでなく、映画やドラマの小道具として古文房具を貸し出したこともあったとか。現行品にないレトロさが魅力の文房具を探すのであれば、まずはこの店に足を運んでみてほしい。

 

↑棚には懐かしい文房具に混ざって、最新のボールペンや鉛筆などが並ぶ。珍しい商品に惹かれて入る小学生から、書きやすい筆記具を求めて訪れる年配の方まで利用している

 

↑60年前に撮影された「初代・中村文具店」の写真が店内に飾られている。同店の歴史を感じられる1枚は、写真立てもレトロな店内に合わせてアンティーク調にする徹底ぶり

 

性能もデザインもこだわった多彩な筆記具がそろう店・カキモリ

店主の好きなモノだけを集めた店や、書く楽しみを伝える店など、個性的な文房具店が日本全国に存在する。思わず足を運んで寄ってみたくなる文房具店をピックアップ。

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

 

カキモリ

(住) 東京都台東区三筋1-6-2

https://kakimori.com

スタッフ

岡本華歩さん

「つけペンで新たにペンニブが仲間入り。Gペンっぽい見た目ですが、先端にペンポイントがついて万年筆に近い書き心地です。手入れも簡単なので、万年筆初心者の方にもオススメ」

 

 

性能もデザインもこだわった多彩な筆記具を揃える

カキモリは東京・蔵前の住宅街にひっそりと佇む文房具店。清潔感のあるオシャレな外観で、年齢性別問わずユーザーが訪れる。

 

既製品の万年筆やボールペン、レターセットを販売するほか、表紙から中紙、留め具までを選んで自分だけのノートを作成することもできる。さらに、代表的な商品であるオリジナル万年筆インク「Kakimori ink」は、独創的。“ぽたり”と垂らしたガラスの液体が、雫のまま自然と固まったような造形の瓶と、深みのある瑞々しい顔料インクが特徴で、ファンの心をつかんでいる。

 

「ペン先が入れやすいよう8度だけ傾けた瓶口や、つけペンの軸を汚しにくいよう底浅の設計で使い勝手も抜群。倒れにくいのもポイントです。また、インクの名前も『ぽっ』や『とろり』など、古語を使用して印象的にしました」(岡本さん)

 

書き心地はもちろん、デザインも優れた商品を多数ラインナップ。そのなかから、触れて試してみれば自分にピッタリなつけペンやインク、ノートなどを見つけられるだろう。より一層“書くこと”を楽しめるはずだ。

 

↑好評を博す同店のオリジナルつけペンは、自分にピッタリなペン先を様々な素材と形状から選べる。今季に登場した漆軸(写真の中央)は、手仕事感の高い仕上がりが魅力

 

↑店内2階に併設された「inkstand」。スタッフと相談しながら17色のベースカラーを調合し、世界で1色のオリジナルカラーを作れる。店舗に行けなくても郵送でオーダー可能

昭和感高め! 手軽にカラフルで美しいアート作品を描けた「デザイン定規」

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

アート作品を描ける英国発祥の定規! スピログラフ定規

定規の穴にペンを挿して歯車を回すことで、複雑な幾何学模様が簡単に描けるツール。1970年代には女子を中心に人気となった。以降も特に仕様を変えることなく売られ続けている。

 

ぐるぐると回すだけで美しい幾何学模様が描ける

レモン
デザイン定規

110円

見た瞬間に「懐かしい!」と声が出る、昭和感高めのレトロなスピログラフセット。ペンを置く穴の場所やペンの色を変えれば、手軽にカラフルで美しいアート作品を描ける。

 

↑歯車は3種類。歯車のサイズや筆記具穴の位置といったパラメータを変えるだけで模様がガラッと変わる

アラフォー世代以上なら知らぬ者のない、伝説の手のひらサイズ文房具セット「チームデミ」

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

よく使う便利ツールがひとつに! チームデミ

アラフォー世代以上なら知らぬ者のない、伝説の手のひらサイズ文房具セットが2020年にリメイク。印象やツール構成はほぼそのままで、よりスマートかつ高機能に生まれ変わった。

 

昭和のかわいさはそのままで令和版にアップデート

プラス
チームデミ

6600円

世界的なプロダクトデザイナー・深澤直人氏が手がけた、令和版のチームデミ。ハサミがベルヌーイカーブ刃に変更されるなど、使い勝手もアップデートされている。

 

↑新型ケースはマグネットヒンジを搭載。外見に不要な凹凸が響かないシャープさと、壊れにくさを両立している

 

↑従来の7ツールに、令和版は製品名プレート型のSIM交換用ピンをプラス。見た目の雰囲気を崩さない工夫がうれしい

 

PLAYBACK!

↑プレゼントとしても人気が高かった1984年発売の初期チームデミ。販売累計650万セットを超える文房具界のレジェンドとも言える存在だ

ポーズを自在にとって自立する!「ポーズー」のペンケースとは思えない愛おしさに大人も沼落ち注意

自立する、中身の出し入れに工夫がある、整理収納できる……などなど、ペンケースの高機能化が止まらない昨今である。もちろん便利な方がいいのは当たり前だし、ペンケースの使い勝手によって作業効率が変わってくるケースも充分に考えられるだろう。

 

だが、ちょっと待って欲しい。ペンケース、ただ単に便利なだけで良いのだろうか?

 

実のところ、少し大きめの文房具店でペンケースコーナーを見てもらえば、今の疑問の意味は伝わると思う。並んでいるペンケースのうち3〜5%ぐらいが、いわゆる“ぬいぐるみペンケース”なのだ。そんなバカな! と思われるかも知れないが、実際に現場は「えっ、ここ玩具売り場じゃなくて?」というぐらい、ぬいぐるみペンケースが並んでいるのである。

↑我が家にある、ぬいぐるみペンケース(の一部)。ビーバー、鵜、ツチノコ、ザリガニなんてものまでペンケース化されている

 

つまり我々がよく知らないだけで、機能性絶無のぬいぐるみペンケースには、需要がガッツリある。便利じゃなくたって、かわいければ間違いなく売れるのである。

 

中でも、6月にキングジムが発売した新しいぬいぐるみペンケースは、かわいさを超大幅にアップさせるギミックを搭載。アラフィフおじさんも「やだ、欲しいかも…(トゥンク)」と思わずときめくレベルなのだ。

 

かわいさ倍増!? 骨格でポージング自在のペンケース「ポーズー」

ぬいぐるみペンケースとは文字通り、綿入りでフカフカしたぬいぐるみの中に文房具が収納できるようになっているもの。ベーシックな動物型から鳥、魚、昆虫、植物など種類は多いが、おしなべて機能性は皆無。とにかくかわいければそれで良し! というジャンルである。

 

そこへキングジムが新たに打ち出してきたのが、「<ポーズー>ペンポーチ」シリーズ。

キングジム
「ポーズー」ペンポーチ
トラ・ライオン・ネコ・パンダ・レッサーパンダ
各2250円(税別)

 

5種類の動物が並んでるだけでも確実にかわいいのだが、とはいえこの時点では、従来のぬいぐるみペンケースと見た目はなんら変わらない。まぁ普通にかわいいよねー、ぐらいの感じだ。

 

↑背部のジッパーで開口してペン類を収納。胴体にもみっちり綿が詰まっているので、出し入れはしにくい

 

「ポーズー」が従来と違うのは、外からは見えない身体の内側。なんと背中と両手足に“骨格”を内蔵しているのである。この骨格は、フレキシブル三脚によく見られる多関節構造で、グネグネと自由に折り曲げることが可能。これによって、綿が詰まっているだけのぬいぐるみでは絶対に不可能なポーズ固定ができるようになったのだ。

 

単にボサーッと伸びているだけの素立ち姿と、しなやかで躍動感のあるポーズ、どちらがよりかわいいかなんて、考えるまでもないだろう。

↑多関節骨格で思うようなポージングが取れる!(※骨格の画像は実際のものではなく、あくまでイメージ)

 

↑勇ましいファイティングポーズや……

 

↑グラビア風、雌豹のポーズ(ライオンだけど)も自在。背骨が動かせるのがかなり楽しい

 

使ってみて気付いたのは、このかわいさに思ったより機能性があるな、ということ。机の上でかわいいポージングをさせておくだけで気持ちが和むし、なんなら疲れたときのリフレッシュ・ツールとしても有効。冒頭で「機能性は絶無」なんて書いちゃったけど、ごめんなさい。かわいいの、仕事にも役立つかも。

↑「仔ライオンが甘えて仕事の邪魔をするのが困る」という設定でポージング。気分が半端なく和むのだ

 

↑自立型ペンケースとして、狭いスペースでも置ける

 

↑机の端にぶらさげると、より省スペースに使えそうだ

 

機能性の話で言うと、ポーズをつけて、狭い机のスペースを有効活用するべく自立させておく、というのもありだ。筆記具の出し入れが効率的になるわけではないので、自立させて特に便利になるわけではないが、かわいいから良しとしたい。

 

また、スマホを抱え込ませることでスマホスタンドとして使えるのは、意外なメリットだ。休憩時間に動物動画を見るときは、ぜひこの姿勢を有効活用したい。

↑四肢でがっちり掴んでくれるので、スマホスタンドとしての安定感も抜群!

 

ただ、ペンケースとして筆記具を収納してしまうと、背骨の骨格を曲げることはできなくなる。つまりポーズの自由度は大幅に下がってしまうということ。考えてみれば当然なのだが、かわいさを取るかペンケース機能を取るかのトレードオフが発生してしまうのは悔しいところだ。

 

そこはもう「かわいいからしょうがない」と言い切るしかないのだけれど。

 

え!? これふつうの鉛筆じゃないの! 最新の「ロケット鉛筆」に驚嘆する

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

分離・合体を楽しむメカニカル玩具!? ロケット鉛筆

ロケット鉛筆は、1960年代の台湾生まれ。連結した芯が次々と出てくる面白さがウケて、70年代には日本でも大ヒットした。現在も100円ショップを中心に販売されている。

 

これ普通の鉛筆……? いいえ、最新ロケット鉛筆です

レモン
六角軸ロケット鉛筆

143円(3本入り)

かつては連結芯が見える透明軸がほとんどだったロケット鉛筆だが、現在は普通の木軸鉛筆風のルックスが人気。もちろん芯が次々出てくる楽しさは変わらない!

 

↑消しゴムユニットを外すと挿し込み口が露出。丸くなった芯をここから押し込むと、先端から新しい芯が出る機構は不変だ

ズラリと並ぶカラー芯が子ども心をくすぐった「差し替え式色鉛筆」が懐かしい!

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

色が多ければ多いほどうれしかった! 差し替え式色鉛筆

軸内にズラリと並んだカラー芯を先端に入れて使う、差し替え式の色鉛筆。かつては8色組から36色組まで幅広く存在したが、現在は20色組が一般的で、入手しやすくなっている。

 

ズラリと並ぶカラー芯にワクワク感が高まる!

レモン
20色ポケットカラーペン

143円

いまも購入できる現行品の差し替え式色鉛筆は、軸内に17色、先端1色、後端2色の計20色組。横から芯を差して新しい芯を出す使い方は従来と変わらない。

 

↑軸後端には芯を2色セット可能(写真は金と銀入り)。少しコツは必要だが、カラフルな二重線を書くことができる

このレトロ感がたまらない! アラフォー歓喜の「どうぶつのり」

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

レトロで愛らしい表情に癒やされる! どうぶつのり

1975年に登場して以来、でんぷんのりのアイコンであり続けたフエキのどうぶつのり。発売後しばらくは名前がなかったが、2008年に黄色い子犬が「フエキくん」と命名された。

 

待望の復刻版発売でどうぶつファミリー再集結

不易糊工業
どうぶつのり復刻セット

825円

終売となっていたピンクのうさぎと青のゾウボトルが、フエキくんと共にセットで限定復刻。古くからのファンだけでなく、学生や子どもたちにも大人気だ。

 

↑コーンでんぷん100%のフエキのりは安全性が高く、環境にやさしい。ふわっと漂うキンモクセイ香料も昔と変わらない

 

PLAYBACK!

↑どうぶつのりは「かわいい容器で楽しい工作」をコンセプトに誕生。主に小学校で使われ、園児にはミニボトルの「どうぶつ50」も人気だった

君は、あの「バトルえんぴつ」を覚えているか?−−いま買える懐かし文房具の世界

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

雨の日の休み時間はコレ! 運次第で大逆転も!! バトルえんぴつ

鉛筆を転がして戦いを繰り広げるバトルえんぴつ、通称バトエンは、1993年の発売以降、小学生男子を中心に大ブームに。現在も様々なゲームキャラなどで展開が続いている。

 

最強の生物を決めろ!図鑑から飛び出して大バトル

学研ステイフル
最強王図鑑『異種最強王図鑑』バトルえんぴつ4本セット

528円(4本入り)

動物や絶滅生物など、それぞれの最強を決めるシミュレーション図鑑「最強王図鑑」シリーズから誕生したバトルえんぴつ。24種類あり、遊びながら生物の知識が身に付く!

 

↑バトル記録表入りノートやお助け消しゴムなどがセットになったスターターキット。バトルをより楽しめると人気だ

 

PLAYBACK!

↑一大旋風を巻き起こしたドラゴンクエストのバトルえんぴつは来年誕生30周年。最盛期には国内で生産される鉛筆の約20%がバトエンだったとか

ゲーム機みたいな3段合体筆箱!−−アラフォー歓喜のいま買える懐かし文房具

子どものころに使っていた文房具は、なぜかいまでも記憶にハッキリ残っているものだ。そんな懐かし文房具の“最新Ver.”を見てみよう。進化したものもあれば、変わらないものもある!

 

※こちらは「GetNavi 20227月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ギミックがあればあるほど心躍る!ハイテク筆箱

もちろんハイテクと言っても、実際に最先端技術が使われているわけではない。持っているだけでワクワクするような何だかカッコいいギミック、目新しい機能が盛り込まれていれば、それは子どもにとってのハイテク筆箱なのだ。

 

用途に合わせてスイッチング!ゲーム機みたいな3段合体筆箱

クツワ
ドッキングZ(ダイナソーグリーン)

2530円(店頭在庫がなくなり次第終了)

カバンや引き出しのサイズに合わせて左右のパーツを着脱させることで、効率的に持ち運べる3段合体筆箱。パーツをひとつ付けた状態ならランドセルに横向きで収納できるのもポイントだ。

 

はかどりツールとして現代に生まれ変わった

そもそも小学生用のハイテク筆箱は、“勉強の邪魔”として親や学校に敵視されていた時代が長い。特に1970年代に各メーカーから発売されて大ブームとなった変形筆箱は、やがてオモチャめいた多ギミック化の道を進んだことで90年ごろには全国的にPTAで学校持ち込み禁止となったのだ。

 

以降、基本的に平成時代の筆箱は「シンプルなほど良い」という価値観に支配されることとなる。しかし、令和のいま、小学生の筆箱は再びハイテク化しつつあるのをご存知だろうか。例えば、脱ゆとりの学習指導要領で膨れあがった教材と共にランドセルに入るスリム変形筆箱。こちらは収納力を保持しているのが特徴だ。また、GIGAスクール構想に対応し、タブレットと共存可能な変形筆箱もある。

 

かつてオモチャ扱いされていたハイテク筆箱は、いまや別物。勉強を効率化させる〝はかどりツール〟として生まれ変わったのだ。

 

3段階に変形!

↑ベースはコンパクトで軽量な両面筆箱。しかし両側にガシン!ガシン!と消しゴム入れ&鉛筆削りを合体させることで、より機能的な形態に変形する

 

↑授業中に突然芯が折れても困らない鉛筆削り器は、小学生のマスト装備。切れ味に定評のある中島重久堂製の刃でスルスル削れる

 

↑軟質樹脂ホルダーは、丸・三角・六角軸/細め〜太めの鉛筆をすべてしっかりホールド。芯先ガードで尖った芯も折らずに持ち運び可能だ

 

PLAYBACK!

1966年

↑比較的初期の変形筆箱「2F(ツーエフ)」は中皿をスライドさせることで文房具を取り出しやすいよう工夫。シンプルかつ実用的なデザインだ

 

1972年

↑2重ダイヤル錠の鍵付き筆箱「ロックンロック筆入」には、親や友達にもヒミツの小物を入れておける。ただし手慣れた子なら指先の感覚だけで解錠できたとか

 

1979年

↑「合体コンボ」は鉛筆挿しや定規ホルダーを磁石の力を使って分離・合体。ユニットを自分好みに配置し直すことで、取り出しが効率化できる

 

1990年

↑ダイヤルを回してボタンを押すと、ペンや定規が飛び出す「タッチポン・アルファ」。小物ボックスやリピート・メモなど面白いギミックが満載だ

 

2019年

↑3サイズにチェンジする「ドッキングZ」発売

 

2021年

↑GIGAスクール構想対応筆箱「タツール筆入」は、フタを固定することでタブレットスタンドに変形。横置きなら最大13インチのタブレットまで対応する

 

 

フィルム付箋タイプマーカーが進化!「はがせるマーカー」は真っ直ぐ線を引くのが苦手な人を本当に救えるのか?

世の中には、意外と多くの“ラインマーカー下手クソ勢”が存在する。実のところ、筆者もその同志だ。どれほど下手かというと、線がまっすぐ引けず蛇行する、線幅が一定にならない、引き終わりが想定位置から常にズレる、使う度にインクが指につく……など、よくもそんなに失敗できるな? と我ながら驚くほどである。

↑ラインマーカーを使う度に「我ながら下手だなー……」としみじみ思う

 

しかし、線が不安定なのも指にインクがつくのも、基本的にはラインマーカーが抱えている構造的な欠陥と考えられないだろうか。(我ら下手クソ勢が極端に不器用とか、そういうのはひとまず置いておくとして。)

 

線幅が常に一定して曲がらず、引き終わり位置が分かりやすく、しかも手につくようなインクを使わない。そんなラインマーカーさえあれば、もうマーキングするのに困ることはないはずだ。

 

例えば、2020年に発売されたカンミ堂「フセンマーカー」は、その理想にかなり近づいた製品だと思う。インクではなく半透明のフィルム付箋テープを文字の上に貼ってマーキングするので、曲がらず線幅も変わらず、インクが手につくこともない。

↑付箋テープのラインマーカーとして話題になった「フセンマーカー」(カンミ堂)

 

ただ、細かな使い勝手の点で、やや不満を感じることもあったのだ。そこで試してみたいのが、同社から今年発売された新しい付箋タイプのマーカーである。

 

何が進化した? フィルム付箋テープのラインマーカー「はがせるマーカー」

2022年に発売されたカンミ堂「はがせるマーカー」は、「フセンマーカー」の不満点を解消するべく開発された、いわばフィルム付箋タイプマーカーのVer.2.0にあたるもの。実際に使ってみると、なるほど、確かにブラッシュアップが施されているのは感じられた。

カンミ堂
はがせるマーカー全9色
各360円(税別)

 

まず一目瞭然なのは、コンパクト化

まず、ひと目で分かるのがサイズの違い。「はがせるマーカー」はつまめば手にすっぽり隠れてしまうほどにコンパクトだ。

↑「フセンマーカー」(左)とのサイズ比較。テープリフィルは共通なので、それ以外の部分を大きく削り込んだ印象だ

 

ラインマーカーは何色かを使い分けることが多いツールだが、これならペンケースに複数色をストックしていても、以前ほどかさばりを感じることはないだろう。

 

使い心地は? 紙を傷つけることなくプツッとカット

↑まずはケースの半身をカチッというまで回転させる

 

使用する際には、まず本体ケースをぐるりと後ろに120度ほど回転させる。最後まで回すと、カチッとクリックを感じるところでカバーが固定されて、携帯モードからライン引きモードへ変形完了だ。

 

あとはマーキングを始めたい場所にテープ端を指で押さえつけ、本体底面を紙に当てたまま水平に動かしてラインを引いていく。

↑テープ端を左手でしっかり押さえながらラインを引く。本体底面が紙から離れないように引くのがコツ

 

マーキングしたい文末までラインが引けたら、テープカットだ。テープ出口付近を人差し指でふさぐようにして押さえたら、本体を軽く前転するように傾けてちょっと引く。すると、プツッと軽い手応えで内部の刃がテープを切ってくれる。

↑ハイライト部がテープカッター。ここを軸にして前へ傾けて……

 

↑軽く引くとカット完了。本体が透明になったことで、切る位置が見やすくなったのもありがたい

 

以前の「フセンマーカー」は、刃が下に降りてテープを切る構造だったため、うっかりすると刃で紙をガリッと削ってしまうことがあった。対して「はがせるマーカー」は、刃が紙に触れない位置で固定されているので、紙削りトラブルが発生しない。このカット方法の改良は、端的に「使いやすくなったな!」と感じる部分だ。

↑ふせんテープなので、貼ったラインを剥がすことができるのも便利

 

ラインマーカーらしいカラーが増えてバリエーション充実

テープ色に関しては、これまでの「ピンク」「グリーン」「グレー」「暗記用ブルー」「ストライプ柄」「スクエア柄」から、「イエロー」「オレンジ」「ライトピンク」「ライトブルー」「パープル」が追加。よりラインマーカーっぽい色が増えたことで、色を分けてのマーキングがやりやすくなった。

 

ちなみに、テープ自体は「フセンマーカー」と共通だが、ボディが全クリアになったことで、装備しているテープ色の視認性もアップしている。

↑2つ入りの替えリフィル(9色)は各270円

 

完全にマーカーの置き換えアイテムとなれるのか?

また、本体価格が従来から100円以上安くなっているのも、大きな改良ポイントと言えそうだ。もちろん通常のインク式ラインマーカーが1本100円強で購入できることを考えれば、コスト的に優れているとは言い難いが……それでも「試しに2~3色使ってみるか」と考えやすくなったのは間違いないだろう。

 

しかし、総じて不満のないパーフェクトなマーカーになったか? と問われると……正直なところ、まだ使い勝手で微妙なところは残っていると感じた。なにより、ラインを引くのに必ず両手での作業が必要になるため、軽快さに欠けるのは間違いない。やはり修正テープのように片手で引けるようにならないと、根本的な解決にはならなそうだ。

↑多少のクセはあるが、それでもノートや資料の仕上がりがグッと美しくなるので、使う価値はあるだろう

 

とはいえ、現状ではこれが「もっとも線がまっすぐ美しく引けるマーカー」であることには、間違いないだろう。万が一に失敗しても、剥がして引き直せるし。少なくとも、ラインマーカー下手くそ勢の自覚がある人なら、導入する価値はあると思う。

 

名品誕生の陰にドラマあり! 「ぺんてる」と「キングジム」の開発者が語るヒット文房具の舞台裏

画期的な機能が盛り込まれた文房具は、年間に数百点ほど発売されます。それらは誰がどのように考えて誕生したのでしょうか? 話題の新製品を生み出した「ぺんてる」と「キングジム」の開発者のこだわりと情熱に迫ります!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【Episode.1:ぺんてる】人、そして空間に寄り添う静音設計の「静かなるペン」

 

ぺんてる

カルム 単色ボールペン/3色ボールペン

165円(単色)、440円(3色)

静かな空間で意外と耳障りな“カチカチ”というノック音を抑制した、静音設計の油性ボールペン。音によって周囲に迷惑をかけることなく、また持ち手への衝撃も和らげることで集中力を保ち、ストレスフリーな書き心地が楽しめます。

 

ボールペンは“音ハラ”になる!? “書く”行為を見直して着想

ここ10数年において、油性ボールペンは、主に書き味の良さを争点に開発競争が行われてきました。とはいえ、各メーカーのペンを実際に使用し、そこまで筆記感に大きな差があるか? と言えば、なかなか判断しがたいのも事実……。そこで、ぺんてる マーケティンググループの中沢英和次長は、そもそも書くという行為そのものを見直してはどうか、と考えたそうです。

 

「筆記感だけではなくて、書くことによる周囲への影響–例えばペンが発する音についても考えてみようと思ったんです」(中沢さん)

 

そこから開発が始まったのが、自分も周りも穏やかに心地良く過ごせるような、不快と感じるノック音を軽減する静音設計。ノック音を軽減する構造を考えた結果、手に感じる衝撃も和らげることに成功。筆記時の思考の負担を軽減することにつながりました。

 

「“静音”という特徴だけではすぐに離れられてしまう。握りやすさや書き味もきちんと担保したいという思いがありました」(中沢さん)

 

すべてに妥協せず、手触り良く摩擦感のあるグリップ、最適なチューニングの先端チップを揃えた「カルム」は、静かで書きやすく、使う人、周りの人に心地の良いペンとして結実したのです。

 

開発者

ぺんてる マーケティンググループ

中沢英和さん

企画初期から「カルム」に携わり、着想から3年を経て商品化。「3Dプリンタも活用しつつ、設計者と検討を重ねました。プロトタイプは資料としてすべて保管しています」

 

多色・多機能モデルも静音化

↑ペン軸後端の内部にクッション材を搭載することで、多色・多機能ペンのノックが元の位置に戻る際の「ガチン」という強い衝撃を抑制。従来比66%の静音化を果たしました(※1)
※1:※当社比、音圧パスカルでの比較

 

新開発の静音ノック機構

↑ノック時に動くパーツを上下から挟んで受け止めることで衝撃をしっかり吸収。新しいこの機構によって、単色ペンのノック音を従来品と比べて69%抑制することに成功しました(※1)
※1:※当社比、音圧パスカルでの比較

 

ユニークなカーキが注目色

↑単色の軸色は、インク色に基づいた黒・赤・青に加えて、白とカーキ(共に黒インク)をラインナップ。特にカーキはボールペンとしては珍しい軸色として、注目カラーとなっています

 

高級感のある革調グリップ

↑エラストマー素材に革シボ調の加工を施したロンググリップ。高級カメラの持ち手と同様の加工になっており、握るとサラリとした感触ながらしっかり馴染む手触りとなっています

 

改良リフィルはキレ味UP

↑ぺんてる独自の低粘度油性インク「ビクーニャ」の改良型リフィルを搭載。先端チップを最適化することでボテ(筆跡のインク汚れ)を軽減し、キレの良い書き味に進化しています

 

プロトタイプを特別公開!

ノック周りの設計に労あり

↑多色モデルは緩衝材を入れる後端部の形状に様々な制約が発生。クリップ部もノックとして機能するように設計し、動きを見ながら破損しない強度を確保するための試作を何度も行いました

 

透明パーツの初期型試作

↑開発のかなり初期段階に3Dプリンタで作られた、パーツの組み合わせを確認するための試作モデル(単色)。ノック部分などは実際には動きませんが、大まかな雰囲気はすでに完成バージョンに近いです

 

色の確認は実物と同じ筒で

↑塗装も様々に条件を変えて試作を重ねました。表面の凹凸やカーブした部分にできる陰などによって色味が違って見えてしまうため、色の確認は実物と同じサイズや質感の筒を用いています

 

ヒケが出ない形状の模索……

↑クリップノックの頭は指当たりを考慮して切り欠き形状に。ただ、削る面積が小さいと製造時にヒケ(樹脂表面のくぼみ)が出やすいので、頭を大きく削るなどして最適な形を検討しました

 

<このヒット文房具もCheck>静かに繰り出せるキャップレス・サインペン

 

ゼブラ

フィラーレ ディレクション

2200円

 

仕事でも使いやすい高級感ある金属軸の水性サインペン。軸をひねることで先端からペン先を繰り出すツイスト機構は、サインペンとしては極めて珍しいです。キャップ開閉などの音が発生しないため、スムーズかつ静かに書き出せるのがポイント。

 

↑新開発のモイストキープインクは、空気中の水分を吸収することで長期間に渡って潤いを保つ特殊なインク。キャップをはめなくても乾きにくいため、ツイスト式を実現できました

 

【Episode.2:キングジム】ペラペラめくって見られるクリアーホルダー収納「シン・綴じ具ファイル」

 

キングジム

ホルサック クリアーホルダーファイル

550円(6枚収納タイプ)、726円(12枚収納タイプ)

書類を入れたクリアーホルダーを挿し込むだけで冊子状にまとめておける収納ファイル。ページをめくるように閲覧できるので検索性が高く、書類の出し入れもスムーズに行えます。ホルダーをまとめてスッキリ持ち運ぶにも使いやすいです。

 

ビジネスから〝推し活〟まで万能ホルダーファイル

書類をサッと収納しておける、と言う気軽さにおいて、クリアーホルダーに勝るツールはないかもしれません。しかし、どのホルダーにどの書類が入っているかを探すのは意外と手間。閲覧性の悪さはストレスだ、と開発者の後藤さんは考えました。

 

「クリアーホルダーをポケットファイルのページみたいに綴じられたら、収納と閲覧が両立できそうだなと思ったんです」(後藤さん)

 

ただ、これまでにない商品で綴じ具の形状が独特なため「使い方がわからない」というクレームもあるのでは……と、発売当初は心配もあったそう。しかし、フタを開けてみれば懸念していたトラブルはほぼなし。問題なく、ユーザーが求める書類/クリアーホルダー管理のニーズにマッチしたようです。

 

「実はこちらが考えていたビジネス用途だけでなく、イラストの保管、アニメやアイドルグッズの図柄入りクリアーホルダーを保存するファイルとしてもお使いいただいていると聞いています」(後藤さん)

 

開発者も想定していなかった使い方も加わることで、さらに人気は高まっています。

 

開発者

キングジム電子文具開発部

後藤なつきさん

「購入者の声を聞くと、いろんな用途で愛用されているようでうれしいです」今後は推し活用にカラバリも増やせたら……と考え中。

 

挿し込んでカンタン収納

↑クチバシみたいなホルダーストッパーをクリアーホルダーの左上角に挟んで挿し込んだら、あとは下部を押し込むだけでホールド完了。簡単にクリアホルダーを冊子状にまとめられます

 

表紙を留めてラクに携帯

↑フラップの丸まったタブを表のスリットに挿せば、表紙をしっかり留めておくことも可能。これならカバンの中で勝手に開いて書類が散らばる心配もないので、持ち歩きやすいですね

 

ホッチキス留め感覚で書類がめくれるファイル

キングジム

ナナメクリファイル

418円

左上のクリップで書類の角を固定することで最大約20枚までファイリングしつつ、ホッチキス留めしたように書類を斜めにめくって閲覧できる。書類がバラつかないよう右下で固定もできるため、持ち運びファイルとしても活躍。

 

一点綴じで書類がめくれる

↑左上に備えたスライド式のクリップの一点だけで書類を綴じておく構造。これによって、まるで角をホッチキス留めしたようにストレスなく、ペラペラとめくって閲覧できます

 

折れるクリップで快適さを追求

↑クリップの根元が二重ヒンジになっているのがポイント。書類を斜めにめくる際にクリップごと裏側に折り返せるので、書類が紙の弾力で戻る心配がなく、スムーズにめくれます

 

地味に効果的な指掛けもあり

↑右下にある半円の切り欠き(指掛け)は表紙をサッと開くきっかけに使えるほか、収納ポケットから書類の角を指で押し出すのにも便利。地味にありがたい“気遣い装備”です

 

プロトタイプを特別公開!

折り紙のような綴じ具構造

↑綴じ具は表裏で質感が違っており、見た目を揃えるために折り方を工夫。最終版(右端)は、クチバシの先端を上下に振り分けて折り合わせることで表裏の向きを揃えました

 

開発者

キングジムステーショナリー開発部

戸上みず紀さん

「試験や試作を何百回と繰り返して商品化に至りました。A3サイズを希望する声もあり、今後色々な方向で展開したいと思っています」

 

面倒臭がりが開発したラクにめくれるファイル

複数枚に渡る書類をまとめて閲覧する際、最も取り扱いが簡単なのがホッチキス留め。直感的にペラペラめくれるし、書類に直接書き込めるのも便利です。

 

ただ、ことあるごとにガチャガチャと綴じる作業が必要になるのはやっぱり面倒でしょう、と自称“面倒臭がり”の戸上さんは言います。

 

「書類のファイリングと、ホッチキス留めの斜めめくりを合わせたらラクかも……、というのが開発のきっかけです」(戸上さん)

 

試作を繰り返すなかで、斜めめくりをスムーズに行うには、書類をしっかり固定するのはもちろん、クリップが後側に折れる(倒れる)ような柔軟性も重要だとわかったそう。

 

「ヒンジはとてもこだわりました。紙の反発力で手前に戻ってこないよう、クリップや書類の厚みも計算して作っています」(戸上さん)

 

ポリプロピレンに筋を入れたヒンジは、自社製品で多く使われている手法。しかし紙1枚の重量でも戻らない柔らかなヒンジを作るためには、何度もテストを行う必要があったそうです。使用する際はぜひ、この部分に注目を。

 

プロトタイプを特別公開!

書類留めクリップが進化

↑最初は帯に書類の角を挿すだけの簡単構造だったが、保持力が弱すぎました。以降はクリップ化、素材の変更で保持力を強めつつ、サイズもコンパクトにするなどの工夫が盛り込まれました

 

約1世紀で劇的に進化! キングジムファイルヒストリー

1927年

人名簿

創業者である宮本英太郎が作った、キングジム最初の製品。ハガキの差出人欄を切り抜いて貼ることで名簿ができるアイデアがポイント。ハガキ切り抜き用のテンプレートも付属。

 

1954年

キングパイプファイル

大量の書類をまとめて保管できる、日本初のパイプ式ファイル。それまで書類は厚紙表紙と紐で綴じるのが定番でしたが、以降は抜き差しが簡単なパイプ式ファイルが定着していきます。

 

1964年

キングファイルG

パイプファイルの綴じ具を改良し軽量化した現在のファイルの原型モデル。これが大ヒットし、黒枠に青窓のキングファイルはオフィスにおけるスタンダードツールとしてその後定着していきました。

名品誕生の陰にドラマあり! 「ぺんてる」の開発者が語るヒット文房具の舞台裏

画期的な機能が盛り込まれた文房具は、年間に数百点ほど発売されます。それらは誰がどのように考えて誕生したのでしょうか? 話題の新製品を生み出した「ぺんてる」の開発者のこだわりと情熱に迫ります!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

人、そして空間に寄り添う静音設計の「静かなるペン」

 

ぺんてる

カルム 単色ボールペン/3色ボールペン

165円(単色)、440円(3色)

静かな空間で意外と耳障りな“カチカチ”というノック音を抑制した、静音設計の油性ボールペン。音によって周囲に迷惑をかけることなく、また持ち手への衝撃も和らげることで集中力を保ち、ストレスフリーな書き心地が楽しめます。

 

ボールペンは“音ハラ”になる!? “書く”行為を見直して着想

ここ10数年において、油性ボールペンは、主に書き味の良さを争点に開発競争が行われてきました。とはいえ、各メーカーのペンを実際に使用し、そこまで筆記感に大きな差があるか? と言えば、なかなか判断しがたいのも事実……。そこで、ぺんてる マーケティンググループの中沢英和次長は、そもそも書くという行為そのものを見直してはどうか、と考えたそうです。

 

「筆記感だけではなくて、書くことによる周囲への影響–例えばペンが発する音についても考えてみようと思ったんです」(中沢さん)

 

そこから開発が始まったのが、自分も周りも穏やかに心地良く過ごせるような、不快と感じるノック音を軽減する静音設計。ノック音を軽減する構造を考えた結果、手に感じる衝撃も和らげることに成功。筆記時の思考の負担を軽減することにつながりました。

 

「“静音”という特徴だけではすぐに離れられてしまう。握りやすさや書き味もきちんと担保したいという思いがありました」(中沢さん)

 

すべてに妥協せず、手触り良く摩擦感のあるグリップ、最適なチューニングの先端チップを揃えた「カルム」は、静かで書きやすく、使う人、周りの人に心地の良いペンとして結実したのです。

 

開発者

ぺんてる マーケティンググループ

中沢英和さん

企画初期から「カルム」に携わり、着想から3年を経て商品化。「3Dプリンタも活用しつつ、設計者と検討を重ねました。プロトタイプは資料としてすべて保管しています」

 

多色・多機能モデルも静音化

↑ペン軸後端の内部にクッション材を搭載することで、多色・多機能ペンのノックが元の位置に戻る際の「ガチン」という強い衝撃を抑制。従来比66%の静音化を果たしました(※1)
※1:※当社比、音圧パスカルでの比較

 

新開発の静音ノック機構

↑ノック時に動くパーツを上下から挟んで受け止めることで衝撃をしっかり吸収。新しいこの機構によって、単色ペンのノック音を従来品と比べて69%抑制することに成功しました(※1)
※1:※当社比、音圧パスカルでの比較

 

ユニークなカーキが注目色

↑単色の軸色は、インク色に基づいた黒・赤・青に加えて、白とカーキ(共に黒インク)をラインナップ。特にカーキはボールペンとしては珍しい軸色として、注目カラーとなっています

 

高級感のある革調グリップ

↑エラストマー素材に革シボ調の加工を施したロンググリップ。高級カメラの持ち手と同様の加工になっており、握るとサラリとした感触ながらしっかり馴染む手触りとなっています

 

改良リフィルはキレ味UP

↑ぺんてる独自の低粘度油性インク「ビクーニャ」の改良型リフィルを搭載。先端チップを最適化することでボテ(筆跡のインク汚れ)を軽減し、キレの良い書き味に進化しています

 

プロトタイプを特別公開!

ノック周りの設計に労あり

↑多色モデルは緩衝材を入れる後端部の形状に様々な制約が発生。クリップ部もノックとして機能するように設計し、動きを見ながら破損しない強度を確保するための試作を何度も行いました

 

透明パーツの初期型試作

↑開発のかなり初期段階に3Dプリンタで作られた、パーツの組み合わせを確認するための試作モデル(単色)。ノック部分などは実際には動きませんが、大まかな雰囲気はすでに完成バージョンに近いです

 

色の確認は実物と同じ筒で

↑塗装も様々に条件を変えて試作を重ねました。表面の凹凸やカーブした部分にできる陰などによって色味が違って見えてしまうため、色の確認は実物と同じサイズや質感の筒を用いています

 

ヒケが出ない形状の模索……

↑クリップノックの頭は指当たりを考慮して切り欠き形状に。ただ、削る面積が小さいと製造時にヒケ(樹脂表面のくぼみ)が出やすいので、頭を大きく削るなどして最適な形を検討しました

 

<このヒット文房具もCheck>静かに繰り出せるキャップレス・サインペン

 

ゼブラ

フィラーレ ディレクション

2200円

 

仕事でも使いやすい高級感ある金属軸の水性サインペン。軸をひねることで先端からペン先を繰り出すツイスト機構は、サインペンとしては極めて珍しいです。キャップ開閉などの音が発生しないため、スムーズかつ静かに書き出せるのがポイント。

 

↑新開発のモイストキープインクは、空気中の水分を吸収することで長期間に渡って潤いを保つ特殊なインク。キャップをはめなくても乾きにくいため、ツイスト式を実現できました