【文房具総選挙2022】書類と一緒に小物もインできる便利な「収納する」文房具12点がノミネート

仕事や勉強、作業の効率をアップさせる高機能をもつ“はかどり文房具”の年間ナンバーワンを投票によって決定する、「文房具総選挙2022」がスタートしました。ここでは【機能別部門】「収納する」部門にノミネートされた12商品を紹介していきます。

 

【ノミネート商品をまずは写真でチェック!】

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

 

【「収納する」部門】

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。

 

No.28

パイロット
オトバコ
2200円

文房具とスマホをまとめられるペンケース。机の上に広げれば、ペン立て、ペントレイ、スマホスタンドとして活躍する。ワークスペースをすっきり片付けることが可能だ。

 

No.29

キングジム
クリアーファイル チャックタイプ
726円〜

中身を水や汚れから保護し、収納物の落下を防げるチャック付きのファイル。雨の日や屋外での仕事でも安心して活用できる。開口部がサイドにあるため、大きな書類や冊子を収納しやすい。

 

No.30

コクヨ
クリップノート〈BIZRACK〉
605円

穴を開けずにコピー用紙や書類を綴じられる、開閉式クリップが付いたファイル。ノートのように、綴じたままでもページをめくったり書き込んだりできる。薄型で持ち運びしやすい。

 

No.31

キングジム
チアーズ ツインペンケース
1375円

中身を分類しやすい2部屋構造のペンケース。部屋ごとに開口部の形が異なり、小物を入れやすいファスナータイプと、ペンを出し入れしやすいオープンタイプがある。ポップなカラーも人気。

 

No.32

キングジム
ナナメクリ
330円(ホルダー5P アソート)、418円(ファイル)

ホチキス留めした資料のように、書類を斜めにめくりながら閲覧できるファイル。書類を角にあるストッパーに挿し込んで固定するタイプと、クリップで固定するタイプの2種類展開だ。

 

No.33

サンスター文具
ファイルバッグ PAAT
1100円(A5サイズ)、1320円(A4サイズ)

マグネット製のダブルフラップを備え、“パッと”一瞬で開くことができるファイル。収納口が大きく開き、中身の出し入れがしやすい。芯材入りで、紙類を折ることなく持ち歩ける。

 

No.34

コクヨ
2つ折りクリヤーブック〈BIZRACK〉
660円

A4サイズの書類をA5サイズで持ち歩ける、2つ折りタイプのファイル。開くとA4サイズに広がり、書類を閲覧しやすい。書類の入れ口がサイドにあり、口が広いため出し入れがスムーズだ。

 

No.35

コクヨ
2つ折りドキュメントファイル〈BIZRACK〉
770円

A4サイズの書類と小物が入る、2つ折りのファイル。書類を3つに分類できるインデックス付きファイルと、小物を入れられるポケット、名刺などを挿し込めるスリットが付いている。

 

No.36

ミドリ
ペン&ツールポーチ マチ付
968円

色とサイズが異なる2つの内ポケットを備えたマチ付きポーチ。内ポケットの開口部が斜めになっており、中に入れた小物にも指が届きやすい。メッシュ素材で中が見えるのもうれしい。

 

No.37

キングジム
ホルサック クリアーホルダーファイル
550円(6枚収納タイプ)、726円(12枚収納タイプ)

市販のクリアーホルダーを冊子状に綴じられるファイル。綴じるときはホルダーをストッパーに挿し込むだけ。ホルダーの開口部を塞がない設計のため、綴じたままでも中の書類を取り出せる。

 

No.38

LIHIT LAB.
マグネットフレーム
275円

A4サイズの書類や写真をスチール面などに掲示できるマグネット式のフレーム。3辺にマグネットを搭載し、空いている辺から書類を出し入れする。書類を水や汚れから守れる。

 

No.39

キングジム
「ロッツ」フルオープンケース
1870円(A5サイズ)、2585円(A4サイズ)

小物と書類をまとめて持ち運べる薄型の収納ケース。開口部が大きく開き、中身を一覧できる。背面には、面ファスナーで開閉する書類入れも搭載。丈夫で軽いクラフトペーパー製だ。

 

※価格はすべて税込で表示しています。

トレンドと機能で分類した8部門・100商品!

2013年に始まった「文房具総選挙」は今回で記念すべき10回目。ノミネートされた文房具のラインナップに、その年の世相が見える!? 2021年度のはかどり文房具をフィーチャーした「文房具総選挙2022」は最新の傾向を反映した「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品ずつが選出され、合計100もの商品がノミネートされました。

 

【トレンド部門】
在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム 部門

在宅ワーク用ツールは、2021年度も引き続きホットなジャンル。今年は机上だけでなく、仕事環境を整備するインテリア寄りのアイテムまで選出しました。 15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/716263/

 

【トレンド部門】
キッズの学習がはかどる文房具 部門

子ども向けの学習情報ポータルサイト「学研キッズネット」とコラボした本部門。新しい教育方針を反映し、PCやタブレットと併用できる文房具も登場し始めています。15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717396/

 

【トレンド部門】
SDGs文房具 部門

文房具の分野でも、脱プラや森林保全、ペーパーレスなどに貢献できる、SDGsに配慮したアイテムが続々と登場。左利きでも使えるといった多様性にも配慮するなど、企業努力が光るアイテムたちに光を当てました。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717444/

 

【機能部門】
書く 部門

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。16商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717119/

 

【機能部門】
記録する 部門

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に選出。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717178/

 

【機能部門】
収納する 部門

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717298/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

開梱用カッターや瞬間接着剤など、ホームセンターに並ぶタフな文房具が多数登場。一方で、持ち運びやすいコンパクトな文房具も選出されています。10商品がノミネート。https://getnavi.jp/stationery/717325/

 

【機能部門】
印をつける・捺す 部門

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。
https://getnavi.jp/stationery/717346/

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

https://forms.gle/8fX4AHXHcWbvg7h66

【文房具総選挙2022】PCの傍らで広げやすいノートなど技アリの「記録する」アイテム11点がノミネート

仕事や勉強、作業の効率をアップさせる高機能をもつ“はかどり文房具”の年間ナンバーワンを投票によって決定する、「文房具総選挙2022」がスタートしました。ここでは【機能別部門】「記録する」部門にノミネートされた11商品を紹介していきます。

 

【ノミネート商品をまずは写真でチェック!】

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

 

【「記録する」部門】

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に、11アイテムがノミネート。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。

 

No.17

ダイゴー
isshoni.ノートナンバー
1045円(B6サイズ)、1100円(A5サイズ)

検索性に優れるページ番号入りのノート。ページごとのタイトルを巻頭のインデックスに記入して使う。ページ番号が斜めに印字されているため、ノートはタテヨコどちらでも使用可能だ。

 

No.18

大栗紙工
A4→A1note
990円

裏写りしにくいA1サイズの肉厚紙を、A4に折り畳みハードカバーで挟んだノート。書き込むときは紙を広げて使う。無地と「目標達成シート」「思考・アイデアシート」の3種類がある。

 

No.19

LIHIT LAB.(リヒトラブ)
軽量クリップボード<抗菌>
462円

重さが従来品の約半分(同社比)で、持ち運びしやすいクリップボード。中芯に中空ボードを使い、丈夫さと軽さを両立している。フック穴が付いており、吊り下げて掲示することも可能だ。

 

No.20

コクヨ
書類がすっきり分けられるクリップホルダー
880円

表紙の内側に、A4書類を挟めるインデックス付きポケットを3つ搭載。ポケットの端が浮いており、片手でも書類の出し入れがしやすい。持ち歩き時に表紙が開くのを防ぐゴムバンド付きだ。

 

No.21

マルマン
ジウリス ミニ
2750円

キーボードの手前にも置きやすい、片手サイズの横長バインダー。新開発のバインダー用金具を搭載し、本体が約1.5㎝コンパクトになった(同社比)。スリムながらも筆記用紙を約100枚収納できる。

 

No.22

NOLTY
NOLTYノート 横型スリム
横罫クロス/方眼マトリクス
各770円

筆記具を選ばずに、抜群の書き味を楽しめる「オリジナル手帳専用用紙」を採用。PCの手前に広げやすいサイズで、狭い机の上でも活躍する。ベーシックな6.0㎜の横罫と3.5㎜の方眼がある。

 

No.23

カウネット
パッとメモできるマウスパッド パメモ
657円

メモ帳としても使えるマウスパッド。ToDoの記入に便利な日付とチェックマーク、横罫が印刷されている。台紙に防滑加工が施されているため、片手でも書きやすく電話中のメモにも活躍。

 

No.24

セパル
ポケットクリップボード
715円

クリップボードに、書類が入るポケットをプラス。ポケットはA4サイズのクリアーホルダーが入る大きさで、中身の落下を防ぐフラップが付いている。フラップはマグネットの留め具付きだ。

 

No.25

学研ステイフル
Write White + ホワイトボードノート
1320円(A5タイプ)、1430円(B5タイプ)

ホワイトボードを綴じたノートの最新モデル。従来モデルは無地のみだったが、TO DOが1ページ、方眼が3ページ加わった(無地は2ページ)。書き込みがこすれて消えるのを防ぐ透明シート入り。

 

No.26

キングジム
ルーズリーフイン ホルダータイプ
550円

ルーズリーフの収納に特化したホルダー。ルーズリーフをポケットに挟むだけで分類・閲覧できる。綴じ具がないためスリムで持ち運びもラク。ポケットは4つあり、それぞれ最大10枚入れられる。

 

No.27

ホールマーク
Logppo 旅編
1540円

「したいことリスト」や「スケジュール」などを書き込むページを備えた、旅の記録を残せるノート。チケットやショップカードが入るポケット付きだ。およそ2泊3日の旅をまとめられる。

 

※価格はすべて税込で表示しています。

トレンドと機能で分類した8部門・100商品!

2013年に始まった「文房具総選挙」は今回で記念すべき10回目。ノミネートされた文房具のラインナップに、その年の世相が見える!? 2021年度のはかどり文房具をフィーチャーした「文房具総選挙2022」は最新の傾向を反映した「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品ずつが選出され、合計100もの商品がノミネートされました。

 

【トレンド部門】
在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム 部門

在宅ワーク用ツールは、2021年度も引き続きホットなジャンル。今年は机上だけでなく、仕事環境を整備するインテリア寄りのアイテムまで選出しました。 15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/716263/

 

【トレンド部門】
キッズの学習がはかどる文房具 部門

子ども向けの学習情報ポータルサイト「学研キッズネット」とコラボした本部門。新しい教育方針を反映し、PCやタブレットと併用できる文房具も登場し始めています。15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717396/

 

【トレンド部門】
SDGs文房具 部門

文房具の分野でも、脱プラや森林保全、ペーパーレスなどに貢献できる、SDGsに配慮したアイテムが続々と登場。左利きでも使えるといった多様性にも配慮するなど、企業努力が光るアイテムたちに光を当てました。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717444/

 

【機能部門】
書く 部門

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。16商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717119/

 

【機能部門】
記録する 部門

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に選出。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717178/

 

【機能部門】
収納する 部門

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717298/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

開梱用カッターや瞬間接着剤など、ホームセンターに並ぶタフな文房具が多数登場。一方で、持ち運びやすいコンパクトな文房具も選出されています。10商品がノミネート。https://getnavi.jp/stationery/717325/

 

【機能部門】
印をつける・捺す 部門

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。
https://getnavi.jp/stationery/717346/

 

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

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【文房具総選挙2022】ボールペンが群雄割拠状態! 付加価値がついた高品質な筆記具16点がノミネート

仕事や勉強、作業の効率をアップさせる高機能をもつ“はかどり文房具”の年間ナンバーワンを投票によって決定する、「文房具総選挙2022」がスタートしました。ここでは、【機能別部門】「書く」部門にノミネートされた筆記具16点を紹介していきます。

 

【ノミネート商品をまずは写真でチェック!】

 

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

 

【「書く」部門】

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。

 

No.01

ぺんてる
カルム 単色ボールペン/3色ボールペン/多機能ペン
165円(単色)、440円(3色)、550円(多機能)

ペン先を出し入れするときのノック音を従来製品に比べて66%低減。ノックをするときに手に感じる衝撃も和らげている。従来品の油性ボールペンに多い“ボテ”が出にくいインクを搭載。

 

No.02

ゼブラ
サラサナノ
220円

カラーボールペン「サラサ」の極細タイプ。ペン上部にスプリングを加えた「うるふわクッション」が、ペン先の紙への引っ掛かりを抑え、滑らかな書き味を叶えている。ボール径は0.3㎜。

 

No.03

三菱鉛筆
ジェットストリーム新3色ボールペン
550円

使用頻度の高い黒インクのノック部を軸のサイドではなく後端に設置し、直感的な操作を可能に。黒インクには、通常品に比べインクを70%増量した「長持ちリフィル」を使っている。

 

No.04

パイロット
ジュースアップ3/ジュースアップ4
550円(ジュースアップ3)、660円(ジュースアップ4)

滑らかに細書きできるゲルインクボールペン「ジュースアップ」の多色タイプ。先端部分に金属を使用した低重心設計とラバーグリップで、安定した筆記を実現している。ボール径は0.4㎜だ。

 

No.05

パイロット
瞬筆 二役 顔料インキ
385円

筆跡が1秒で乾く速乾筆ペンの顔料インクモデル。墨汁に近い黒色で、くっきりとした文字が書け、耐水性、耐光性にも優れる。「やわらかめ」と「かため」のペン先を備えたツインタイプだ。

 

No.06

ぺんてる
速乾ぺんてる筆
660円

発売45年を超えるロングセラー筆ペンに、速乾タイプが登場。従来品よりも5倍早く乾く顔料インクを搭載している。まとまりの良いナイロン製の穂先が、本物の筆のような書き味を実現。

 

No.07

パイロット
ドクターグリップ CL プレイバランス
770円

好みの重さと重心バランスにカスタマイズできるシャープペン。重量と素材の異なる2種類の「内グリップ」を組み替えて使う。「フレフレ機構」を搭載し、ペンを振るだけで芯を繰り出せる。

 

No.08

サンスター文具
2色線ペン twiink
198円

ひとつのペン先に、色の異なる2本のペン先チップを搭載した水性ペン。ペン軸を傾ければ単色で、紙に垂直に立てれば2色同時に線を引ける。二度書きやペンを2本持ち歩く手間が省ける。

 

No.09

ゼブラ
ビモア
1100円

筆ペンのようにペン先がしなる美文字練習に最適なボールペンと、練習帳のセット。筆運びのコツがわかるオンライン動画を見ながら練習する。プログラムは1日3分、7日で完了。

 

No.10

ゼブラ
フィラーレ ディレクション
2200円

キャップなしでも乾かない「モイストキープインク」を搭載した、高級感のあるツイスト式サインペン。伝えたいポイントを指し示したときに、指した箇所が目立つよう、先端が金色になっている。

 

No.11

サクラクレパス
ボールサイン iD プラス
385円

3色の黒インクから自分好みの黒を選び、個性を表現できるボールペン。削り出しの金属ペン先が、低重心で安定した書き心地を生んでいる。光沢感のあるシルバークリップが、上質感をプラス。

 

No.12

寺西化学工業
マジックインキ大型 キャップホルダー
440円

油性ペン「マジックインキ大型」のキャップの紛失や落下を防ぐホルダー。シリコン性で、キャップを開けるときに手が滑るのも防ぐ。目立って見つけやすい鮮やかなカラーを採用。

 

No.13

エポックケミカル
KOBARU MARU liner ツインズ
352円

ぷにぷにの感触の丸いペン先を採用した蛍光ペン。ペンの角度を気にせずにラインが引けて、力加減で線幅を変えられる。専用キャップで2本連結されており、持ち替える手間をカット。

 

No.14

セーラー万年筆
万年筆ペン先のつけペンhocoro
1485円(ペン先+ペン軸)、
2420円(ペン先2種+ペン軸1本)

万年筆のペン先を備えたつけペン。インクの種類や色を変えたいときに、洗浄やインクを入れ替える必要がなく、ペン先を軽く水で洗い流すだけ。ペン先を本体に逆向きに差し込んで持ち歩ける。

 

No.15

三菱鉛筆
ユニボール ワン F
330円

「スタビライザー機構」で、低重心で安定した書き味を叶えたゲルインクボールペン。軸に日常で目にする身近な色を採用し、「葉雫」や「霜柱」など情緒を感じる名前が付けられている。

 

No.16

パイロット
ライティブ
2200円

軽量ボディで持ち運びがしやすく、気軽に使えるカジュアルなデザインの万年筆。気密性の高い新仕様のインナーキャップがインクの乾きを防ぎ、スムーズな書き出しを実現している。

 

※価格はすべて税込で表示しています。

トレンドと機能で分類した8部門・100商品!

2013年に始まった「文房具総選挙」は今回で記念すべき10回目。ノミネートされた文房具のラインナップに、その年の世相が見える!? 2021年度のはかどり文房具をフィーチャーした「文房具総選挙2022」は最新の傾向を反映した「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品ずつが選出され、合計100もの商品がノミネートされました。

 

【トレンド部門】
在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム 部門

在宅ワーク用ツールは、2021年度も引き続きホットなジャンル。今年は机上だけでなく、仕事環境を整備するインテリア寄りのアイテムまで選出しました。 15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/716263/

 

【トレンド部門】
キッズの学習がはかどる文房具 部門

子ども向けの学習情報ポータルサイト「学研キッズネット」とコラボした本部門。新しい教育方針を反映し、PCやタブレットと併用できる文房具も登場し始めています。15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717396/

 

【トレンド部門】
SDGs文房具 部門

文房具の分野でも、脱プラや森林保全、ペーパーレスなどに貢献できる、SDGsに配慮したアイテムが続々と登場。左利きでも使えるといった多様性にも配慮するなど、企業努力が光るアイテムたちに光を当てました。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717444/

 

【機能部門】
書く 部門

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。16商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717119/

 

【機能部門】
記録する 部門

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に選出。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717178/

 

【機能部門】
収納する 部門

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717298/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

開梱用カッターや瞬間接着剤など、ホームセンターに並ぶタフな文房具が多数登場。一方で、持ち運びやすいコンパクトな文房具も選出されています。10商品がノミネート。https://getnavi.jp/stationery/717325/

 

【機能部門】
印をつける・捺す 部門

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。
https://getnavi.jp/stationery/717346/

 

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

https://forms.gle/8fX4AHXHcWbvg7h66

仕事や勉強がはかどる文房具の頂点は?「文房具総選挙2022」のポイントを一挙チェック!

2021年度に登場した新作文房具から、仕事や勉強がはかどる機能をもつ文房具100商品が選出! 一般からの厳正なる投票によって頂点を決する「文房具総選挙」、記念すべき第10回の栄冠は、いったいどの文房具に輝くのか!?

 

みんなの投票で頂点を決す……それが「文房具総選挙」だ!

選考委員として参加する文房具のプロたちが、2021年度に発売された文房具のなかから選考しノミネート。大賞・準大賞や各部門賞は、読者や文房具ファン、一般ユーザーからの投票により決定します。

ノミネートの条件は、この2点。

・仕事や勉強を効率化する機能を持っていること
・2021年4月以降に発売された、もしくは2022年3月23日までに商品の発売情報が公開されていること

投票は324日から受付を開始し、4月24日23:59まで。結果は524日に発表します。なお、ノミネートされた商品と入賞した商品はそれぞれ、「伊東屋」及び、本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」(252店舗)、さらにオフィス用品のECサイト「カウネット」で販売します。※一部商品を除く。

 

まずは前年の“大賞”受賞商品をおさらい

「文房具総選挙2021」は、アウトドアでも活躍する“無敵”なタフ系マーカーが大賞に!

過酷な環境でも安心して使えるタフネスマーカー

日本初の油性マーキングペンを生み出した老舗が作る、超タフな油性ペン。水に強いインクと耐摩耗性に優れた強化型ペン先を採用し、屋外や水回りで使え、災害時にも重宝する。ペン先は極太(写真)とおの型の2種展開。税込253円(おの型)、473円(極太)

 

では「文房具総選挙2022」の見どころは?

1.最新の“はかどり文房具”が100商品ノミネート!

コロナ禍をきっかけに、仕事や学習環境は、在宅とオフィス/学校と状況に沿って使い分け、異なる環境の下でも臨機応変に対応する必要に迫られるようになりました。いかにスムーズ、かつ快適に仕事や勉強を進め、パフォーマンスを発揮できるか。それをサポートするのが“はかどり文房具”です。

 

2013年にスタートした「文房具総選挙」は一貫して、このはかどり文房具をフィーチャー。“選挙”として情報を発信し、”投票“によって読者や文房具ファン、一般消費者に参加してもらうことで、それぞれが求めるはかどり文房具を選ぶ機会を提供してきました。今回は記念すべき10回目の開催! 上記の選考条件に合致した100点の文房具がノミネートされました。

 

2.「在宅&ハイブリッドワークがはかどる文房具」部門がスケールアップ!

この2年、コロナ禍をによって半ば強制的に“働き方改革”が進みました。パソコン作業に欠かせない小物を素早くまとめられるアイテムを中心に、スタンディングワークの目線に高さを合わせられるパソコン台や膝上に作業スペースを創出するトレーなど、作業環境を整備するアイテムも含めてノミネートしました。

 

筆記具をコアに、それを使う環境を構成するモノさえも、文房具(文具)であるーーーそんな“文房具”という言葉が示す範囲が拡大する傾向に対応しました。

 

3.環境への負荷や多様性に配慮した「SDGs文房具」をノミネート!

文房具のジャンルでも、サステナブル、もしくは多様性を求めるSDGsの観点を取り入れた商品が次々と登場しています。インクが長持ちするボールペンや、燃やしても有害物質を発生しないクリップ、ペーパーレスの“ノート”、左利きでもスムーズに使えるハサミなどを選出しました。

 

4.学研キッズネットとコラボし、キッズが喜ぶはかどり文房具を多数選出!

25周年を迎えた老舗、かつ国内最大規模の教育メディア「学研キッズネット」とのコラボレーションが実現。キッズ専門媒体の視点を取り入れながら、真にキッズの学習をサポートする文房具をノミネートしました。

 

5.3年ぶりにリアルイベントを開催! しかも2回!

全国的に「まん延防止等重点措置」が解除されたことで、3年ぶりにリアルでのイベントを開催します。来場者には、全ノミネート商品を触って確かめられるタッチアンドトライや、スペシャルゲストや選考委員たちによるトークセッションなどをお楽しみいただけます。

・4月2日(土) 銀座伊東屋 B1F「インスピレーションホール」 ※同日のトークセッションは、同時にオンラインでライブ配信いたします。

・4月24日(日) イオンスタイル新浦安 1F 催事場

 

6.公式ムック「文房具総選挙10th ANNIVERSARY BOOK」の発売決定!

10回目の開催を記念し、10年間の受賞商品を振り返るとともに、文房具トレンドを総括するムックを発売予定。文房具マニアとして知られるタレントやアーティストのインタビューなど、盛りだくさんの内容で構成します。また、最多受賞歴を誇る文房具メーカー、キングジム公認の特製「立つ! キングファイルポーチ」が付録として付きます。※詳細は追ってお知らせ!

 

トレンドと機能で分類した8部門・100商品をチェック

ノミネートされた文房具のラインナップに、その年の世相が見える!? 2021年度のはかどり文房具をフィーチャーした「文房具総選挙2022」は最新の傾向を反映した「トレンド部門」3部門と、機能によって分類した5部門の、合計8部門。部門によってボリュームの差があるものの、およそ10数商品ずつが選出され、合計100もの商品がノミネートされました。

【トレンド部門】
在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム 部門

在宅ワーク用ツールは、2021年度も引き続きホットなジャンル。今年は机上だけでなく、仕事環境を整備するインテリア寄りのアイテムまで選出しました。 15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/716263/

 

【トレンド部門】
キッズの学習がはかどる文房具 部門

子ども向けの学習情報ポータルサイト「学研キッズネット」とコラボした本部門。新しい教育方針を反映し、PCやタブレットと併用できる文房具も登場し始めています。15商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717396/

 

【トレンド部門】
SDGs文房具 部門

文房具の分野でも、脱プラや森林保全、ペーパーレスなどに貢献できる、SDGsに配慮したアイテムが続々と登場。左利きでも使えるといった多様性にも配慮するなど、企業努力が光るアイテムたちに光を当てました。13商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717444/

 

【機能部門】
書く 部門

「サラサ」や「ジェットストリーム」、「ボールサイン」など、人気シリーズの新モデルが多数登場。ノミネート商品が最多の16点という、激戦部門でもあります。16商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717119/

 

【機能部門】
記録する 部門

最新のクリップボードや狭いデスクでも広げやすいノート、メモ帳を中心に選出。ルーズリーフの利便性を高めるアイテムにも注目です。11商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717178/

 

【機能部門】
収納する 部門

例年はペンケースのノミネートが目立つ部門ですが、今年はドキュメントファイルが豊富に揃いました。小物を一緒に持ち運べる書類ファイルにも注目です。12商品がノミネート。
https://getnavi.jp/stationery/717298/

 

【機能部門】
切る・貼る・綴じる 部門

開梱用カッターや瞬間接着剤など、ホームセンターに並ぶタフな文房具が多数登場。一方で、持ち運びやすいコンパクトな文房具も選出されています。10商品がノミネート。https://getnavi.jp/stationery/717325/

 

【機能部門】
印をつける・捺す 部門

ハンコ関連商品に名品が多数登場し、部門名を「分類する・印をつける」から「印をつける・捺す」に刷新。もちろん、付箋やタグにも良品が揃っています。
https://getnavi.jp/stationery/717346/

<投票は4/24 23:59まで! 結果は5/24に発表>

https://forms.gle/8fX4AHXHcWbvg7h66

 

「文房具総選挙2022」選考委員の面々

最後に、以上の8部門・全100商品を審査、選考した「文房具総選挙2022」選考委員会を構成する面々を紹介しておきましょう。GetNaviやGetNavi webの連載記事でお馴染みの顔ぶれに、文房具ファンから支持されるショップのバイヤー、さらにGetNavi/GetNavi webの文房具担当を加えた7名で構成しています。

 


文具ソムリエール
菅 未里 さん
文房具に関するメディア出演や商品監修などで活躍し、著作も多数。GetNavi webで「菅未里の自腹買い文房具」を連載中。

 


文房具ライター
きだてたく さん
最新の機能派文房具から雑貨/ファンシー系オモシロ文房具まで、なんでも徹底的に使い込んでレビューする文房具ライター。文房具の楽しさを伝える講演活動なども精力的に行っている。GetNavi webで「きだてたく文房具レビュー」を連載中。

 


ライター/放送作家
古川 耕 さん
TBSラジオ「アフター6ジャンクション」「ジェーン・スー 生活は踊る」などで構成作家を担当。ライターや編集者としても活動し、「OKB(お気に入りボールペン)48総選挙」の総合プロデューサーも務める。「GetNavi」で「文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険」を連載中。

 


銀座 伊東屋
文房具バイヤー
吉田 聡 さん
銀座本店・池袋店・玉川店・新宿店と、大型店舗勤務。各店舗では、グリーティングカード・万年筆・事務用品などを担当、また新宿店では店長を務めた。今春よりバイヤーに就任。好きな文房具はぺんてる「プラマン」(200円のほうです)とLAMY「サファリ」の万年筆。

 


イオンリテール
大野 智さん
「年賀関連商品」や「シーズン商品」などのバイヤーを担当。最近はテレワーク関連の商品に興味津々。

 

雑誌「GetNavi」文房具担当
鈴木翔子
雑誌『GetNavi』にて文房具担当歴3年。子どもの頃からノートや手帳が好きで、買い集めてはいるものの、かわいい字やイラストが描けないのが悩み。マイブームはミドリの「MDノート」で自作した連用日記。

 

ウェブメディア「GetNavi web」文房具担当
和田史子
10年超の雑誌編集を経てウェブ編集部へ。好きなペンはビックのオレンジEG、プラマン、ユニボールエア。好きな紙はユポ、グラフィーロ、サンバレーオニオンスキン、藁半紙。後世に遺したい(遺したかった)文房具はショットノート。

 

「文房具総選挙」特集ページ

https://getnavi.jp/features/bunbougu-senkyo/

 

磁力を自動でオンオフ! 磁力で消しカスを集める消しゴム「マ磁ケシ」の仕組みがマジ凄い!

“リビング学習”という言葉も、すっかり定着した感がある。知らない方のために説明しておくと、リビング学習とは、子どもが自室ではなくリビングやダイニングなど、家族の共用空間で勉強する、学習スタイルのこと。

 

これによって、親の目の届くところでやるからダラダラしない、生活と勉強がシームレスになるので効率的、ノイズが多い場所で勉強をするから集中力がつく……などがメリットとして挙げられる。少し前の調査(※)でも、「小学生の約7割がリビング学習をしている」という結果が出ているほどで、今や子どもが宿題や予習をする場所は、リビングが主流と言っていいだろう。

※引用=リセマム「リビング学習する小学生は7割以上、男女で違いも…宿題調査」

↑リビング学習に便利、と話題のクツワ「磁ケシ」シリーズ

 

そんなリビング学習ブームにおいて注目されたのが、クツワの「磁ケシ」。生地に微細な鉄粉を練り込んであり、発生した消しカスを磁石で吸着させて集める機能を持つ消しゴムだ。

 

これを使うと、リビング学習中の子どもが床に消しカスを払い落とさなくなって、掃除がラクになる……というわけ。

↑スリーブ底部に内蔵したネオジム磁石で消しカスを吸着するので、お掃除も簡単だ

 

【関連記事】

この磁力は大人も引き付ける!話題の「磁ケシ」がペンになったらもっと便利だった

子ども心も大人心も鷲掴み! かわいい上によく消える令和の“ファンシー消しゴム”

 

絨毯やフローリングの隙間に落ちた消しカスは、掃除機をかけてもなかなか集めづらいもの。だからといって「床に消しカスを落とすな!」と叱るよりは、「消しカスは磁石で集めてゴミ箱に捨てなさい」というほうが建設的なのだ。なにより、子どもも楽しんで消しカスを捨ててくれる。(実際、消しカスを磁力で吸着させる作業は大人でも楽しい。)

 

消しカス吸着→廃棄がさらに効率化した最新「マ磁ケシ」

その「磁ケシ」シリーズの最新版として2021年10月に発売されたのが、「マ磁ケシ」だ。製品名に関しては、以前におじさん柄の「お磁ケシ」も出していたクツワだけに、「いつかやると思ってた」というのが正直な感想。そもそも「磁ケシ」も「字消し」のダジャレだし。

 

とはいえ、消しカス集めがさらに効率的に行える新スリーブを搭載した本製品は、かなりマジな優秀さなのである。

クツワ
マ磁ケシ
500円(税別)

 

従来の「磁ケシ」は、紙スリーブの後端に強力なネオジム磁石を内蔵したものだったが、「マ磁ケシ」ではプラ製のホルダーに変更。消しゴム(これまでと同様の鉄粉練り込み生地)側とホルダー後端に、それぞれ透明のキャップが装着されているのが特徴といえる。消しゴム側のキャップは、携帯時に消しゴムが折れないようにするためのものだろう。

↑ホルダーから消しゴムが長めに出ているので、携帯中にうっかり折れる可能性はありそう。普段はカバーをしておくほうが安心かもしれない

 

↑消字性能は従来同様にかなり高く、2B鉛筆の濃い筆跡もサラッと消せる

 

鉛筆の筆跡をゴシゴシとこすって消したら、お待ちかねの消しカス吸着タイムだ。

 

ホルダー後端にネオジム磁石を内蔵しているので、後ろ側の透明キャップを外して消しカスに近づけると、スッ、スッ、と消しカスを吸い付けて集めることができる。そうして机の上の消しカスを集めきったら、そのままホルダーにキャップをはめ戻す。すると、自動的に消しカスがパラパラとキャップ内に落ちていく。要するに、キャップが消しカスを一時的に溜めておくストッカーとして機能するのだ。

 

あとは勉強が終わったあとに、キャップ内の消しカスをまとめてゴミ箱に捨てればOK。

↑消しカスは、透明キャップを外したホルダー後端で吸着。近付けるだけでヒュッとくっつくのが楽しい

 

これまでであれば、スリーブに消しカスをつけたまま「磁ケシ」をゴミ箱の上まで持っていって消しカスを落とすか、机の上にティッシュなどを広げてカスを集めておく必要があった。

 

いちいちそういった手間をかけるよりは、専用の消しカス保管庫があったほうが、当然ながらラクに決まっている。キャップ内に集めた消しカスが密閉しておけるので、うっかり再度散らばらせてしまう心配もない。

 

↑消しカスを全て吸着させたら、そのまま透明キャップを装着。すると……

 

↑自動的に磁力がオフになって、消しカスはキャップ内に落ちる。最後に溜まったカスをまとめてゴミ箱に捨てれば掃除完了

 

ホルダー側面の左右両側に白いスライダが見えるが、実はこのスライダがホルダー内のネオジム磁石のオン/オフを行うスイッチとなっている。そのため、キャップをはめるとスライダが奥に押し込まれる→磁力がオフになって消しカスから離れる→消しカスが落ちる、という仕組み。

 

さらに、このスライダがキャップ端に軽く引っかかる構造になっているため、キャップを外すとスライダも勝手に元の位置に復帰する。つまり、消しカスを吸着させるための予備動作に連動して、磁力がまたオンになるわけだ。

↑キャップの付け外しにスライダが連動しているため、磁力のオン/オフをユーザーが意識して操作する手間はない

 

動きとして説明すると「ほほう、なかなか良くできてるな」と感じられるが、実際の使用時には、そういった機構の働きを意識することは全くない。ユーザーは何も考えることなく、ただキャップをはずせば消しカスがくっついて、キャップをはめると中に消しカスが落ちる、という機能を享受できるのだから、これはとてもよく考えられたものだと思う。

 

↑消しゴムが消耗したら、替えゴム(税別150円)に交換可能

 

使ってみれば、あきらかに従来の「磁ケシ」より便利。なにより、ホルダーに詰め替えできる替え消しゴムも用意されているので、ランニングコストも安くなる。少なくとも「磁ケシ」ユーザーであれば、乗り替えマジおすすめ、というやつだろう。

 

 

筆者・きだてたく文房具レビューのバックナンバーはこちら

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】マーキングに最適で指にも優しいダブルクリップが見た目に反して実用的!

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは? 今回は、こちら。

 

見た目もやさしさも併せ持つダブルクリップ

今回は、会社勤めの方にはおなじみの“ダブルクリップ”の名品を紹介しましょう。ダブルクリップとは、紙の書類をまとめる際に使う文房具です。下の写真のような、指でおさえる細いワイヤー状の持ち手に、黒色の四角い留め具がついている物が一般的ですね。

↑基本的な構造は同じですが、サイズはさまざまあります

 

デジタル化の波に押され消えていく道具かと思いきや、紙の書類を整理する時などには、まだまだ使用頻度が高い文房具です。

 

この、オフィスで使う“お硬い”イメージが強いダブルクリップですが、実は可愛らしい見た目のものも販売されています。

↑大阪の文房具メーカー、ベロスが販売。ハート型、星形、ほかにドーナツ型の計3種類があります

 

ベロス
モチーフクリップ
ハートクリップ/スタークリップ/ドーナツクリップ
各120円(税別)

 

レトロなデザインの「モチーフクリップ」は可愛らしいだけではなく、実はダブルクリップを使う時によくある、“あの悩み”を解決してくれる便利なクリップなんです。

 

ダブルクリップのネック……痛くない!

↑ダブルクリップは、ときに指先が変色してしまうほど力が必要なことも

 

ダブルクリップを使う時、多くの方が経験している不便さに“固さ”が挙げられます。ダブルクリップは100枚以上の紙をまとめて留める時に使われることが多く、留め具を開くには指の力が必要です。

 

力を込めても十分に留め具が開かず、なんて固いんだ! と思った経験はあるでしょう。比較的力が弱い女性やご年配の方には特につらい作業です。私もダブルクリップで資料を留める作業はあまり得意ではありません。

↑指でつまむ部分がモチーフで食い込みません

 

一般的なダブルクリップは、留め具を開く際にワイヤー状の持ち手が指に食い込みます。留め具を開くには強い力が必要なので仕方ありません。

 

しかし、ベロスの「モチーフクリップ」は一般的なダブルクリップとは異なり、持ち手の部分がワイヤー状ではありません。星型やハート型、ドーナツ型になっていて、指に接する面積がワイヤー状のものよりも広いため持ち手が指に食い込まないのです。

 

可愛らしいモチーフに惹かれて購入し、後から使い勝手のよさに気付く方も少なくないようです。ダブルクリップの固さに悩んでいた方には嬉しい誤算ですね。

 

モチーフクリップは冷蔵庫でも活躍中!

↑チューブ状の調味料整理にも便利です

 

私はモチーフクリップを書類整理だけでなく、冷蔵庫の整理で使うこともおすすめしています。チューブ状の調味料を整理する際に便利なんです。

 

私は身長が153cmと成人女性の平均身長よりも低く、冷蔵庫の扉の内側についているポケットの奥が見えません。

↑冷蔵庫のポケットに入れると見つけづらいチューブ入りわさび。右側中央に入っているのがわかりますか?

 

チューブ状の調味料は細長く冷蔵庫のポケットの中で倒れやすいので、私の身長では姿が見えず行方不明になってしまうのです。ストックがないと思って買い足したのに、冷蔵庫の奥底から一つ、二つ、と賞味期限切れのチューブわさびが出てきた……という方もいるのではないでしょうか。無駄な買い物をしてしまったとがっくりしてしまいます。

 

手帳にぴったりなミニサイズも登場

↑「ハートクリップミニ」「スタークリップミニ」「ドーナツクリップミニ」(各120円・税別)

 

2021年には、モチーフクリップよりもやや小ぶりなミニサイズが発売されました。手帳や参考書などのページを開いた状態で留めておく際に便利です。それぞれモチーフのイメージにあったカラー展開で、これまでのレトロポップなカラーと一味違うカラーリングも素敵ですね。

↑手帳のページを挟む場合にもぴったりなミニサイズ

 

仕事場でも自宅でも、一つ120円という価格で日頃のストレスを軽減できるのはお得です。まずは一つ試してみてください。

 

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

大人にふさわしいデザインでハイコスパ!「ライティブ」はビギナー万年筆の新本命だ

文房具ライターという仕事柄、「万年筆について語ってほしい」という依頼を受けることがある。特に「初心者におすすめの万年筆を教えて」という要望が多いのだが、その場合これまでは「パイロットの『カクノ』がいいですよ」と答えてきた。

↑コスパの良さで初心者に最適な万年筆「カクノ」(パイロット)

 

なにしろ、1000円+税という低価格ながら3000円級のニブ(ペン先)を搭載し、コスパは言うことなし。軸も握りやすく、字幅もEF(極細)・F(細字)・M(中字)と使いやすいところが揃っている。

 

逆にもう「スターターとしてこれ以外になに使うの?」というレベルの優秀さなので、本当に「カクノ」が発売されて以降、ずっとオススメしてきた次第。

 

そこへ昨年末、同パイロットが新たに、初心者に良さそうな万年筆の新製品を発売してきたのだが……お値段は「カクノ」の倍=2000円+税。果たして、1000円の価格差を払ってまで「カクノじゃない万年筆で始める」価値はあるのか? 今回はそこのあたりを検討してみようと思う。

 

シン・初心者用万年筆!?「ライティブ」登場

そのウワサの新しい万年筆というのが、パイロット「ライティブ」である。正直これまで、万年筆ビギナーの皆さんは1000円の「カクノ」でだいたい満足していたはずだし、ハマッた人はここを起点に5000円オーバー、1万円オーバーの万年筆へとステップアップしていたと思う。

 

そこをあえて「2000円+税って、どうでしょ?」と問いかける意味は、どこにあるのか?

パイロット
ライティブ
F(細字)・M(中字)
各2200円(税込)

 

まずポイントとなるのは、ビジュアルだろう。「カクノ」は鉛筆モチーフの太め六角軸で握りやすさを優先したデザイン。結果、雰囲気はどうしてもチャイルディッシュ寄りになる。

 

対して「ライティブ」は、メーカーリリースで「30~40代をメインターゲットに、ビジネスパーソンが初めて手にするアイテム」と謳っているぐらいで、なるほど、大人が握っていてもまったく違和感のないビジュアルと言える。

↑きちんと“万年筆感”のある書き味で、初心者の「最初の1本」としても間違いのない性能だ

 

樹脂軸ながらメタリック塗装やマット加工のものをラインナップしており、さほどチープには感じない仕上がりだ。それでいて、重量は約12.4gと非常に軽い。見た目もあって「茶碗を陶器だと思って持ち上げたら樹脂製だった」的な、うわっと驚くような軽さを感じてしまう。

 

そもそも万年筆は筆圧を必要としない筆記具なので、単純に軸重量が軽いと手が動かしやすく、書くのがラクなのだ。逆に、金属軸のずっしりした万年筆に慣れている人は、少し違和感と書きづらさを感じるかもしれない。

 

ちなみにニブは「カクノ」と同様、3000円帯の万年筆「コクーン」用のものを搭載。鉄ペンのほどよいカリカリ感はありつつも、充分に万年筆らしい書き味は味わえる。

↑「ライティブ」(左)と「カクノ」(右)のニブ。大人が使うには、カクノの笑顔マークがやはりちょっと邪魔かなー、と思っていた

 

焦点になるのはここでもビジュアルで、「カクノ」ニブに刻印されたスマイリーな顔がカワイイと取るか、子どもっぽ過ぎて恥ずかしいと取るか、ということだろう。

 

↑インクはもちろんカートリッジ・コンバーター両用式。大容量で吸い上げがラクなCON-70コンバーターも搭載可能だ

 

そしてなにより「ライティブ」最大のポイントにして、「カクノ」にないメリットが、本体キャップの性能だ。

 

キャップ内部に新仕様のインナーキャップを採用しているのだが、メーカーリリース曰く「ネジ式キャップとほぼ同等」という気密性なのである。(おそらく、プラチナ万年筆の「スリップシール機構」に似たものではないか?)

↑キャップ内部に見える半透明のものが、新しいインナーキャップ。パッチン嵌合(かんごう)なのに高い気密性がポイントだ

 

なにしろ万年筆ビギナーにもっとも多いトラブルが、筆記せずにしばらく放置したことでインクがドライアップして書けなくなる、というもの。であれば、メンテナンスの頻度を減らしてくれる高気密性構造は、初心者にとって非常にありがたい……というより、もはや必須の機能なのだ。

 

現時点ではまだインクを入れて1か月ほどなので、この新インナーキャップの性能を実感するまでには至っていないが、それでも「カクノより乾きにくいかも……」とは感じている。

 

↑カジュアルかつスタイリッシュな雰囲気。これで税込2200円なら充分に「価値あり」かも

 

これはあくまでも筆者個人の感覚だが、高気密の新インナーキャップだけでも充分に+1000円の価値はあると思う。

 

なにより、「カクノは子どもっぽ過ぎるから、もうちょいスタイリッシュかつコスパの良い万年筆が欲しい」という要望がパイロットに寄せられていたであろうことは想像に難くないし、「ライティブ」はまさにそのものズバリの回答と言えるだろう。

 

 

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「回転繰り出し式の高級サインペン」はイロモノ!? ゼブラ「フィラーレ ディレクション」が常備したいほど使い勝手抜群!

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第18回となる今回は?

 

第18話

ゼブラ
フィラーレ ディレクション
2000円(税別)

ボディに金属素材を使用し、高級感のあるデザインに仕上げたサインペン。ボールペンよりも筆記線が太く、遠目からでも見やすい。軸をひねってペン先を出す回転繰り出し式で、キャップがなくても乾かない「モイストキープインク」を採用。インクは黒と赤の2色。

 

スピーディーに書き始められ、ペン先を出しっぱなしでも乾きにくい

正直、最初はあまり期待していませんでした。「回転繰り出し(ツイスト)式の高級太軸マーカー」という世界的にも珍しい仕様を持つゼブラの「フィラーレ ディレクション」。この手のヤツって実際使ってみると案外使いづらかったりするんだよな……と、そんな経験則が頭をもたげつつ、それでも一応興味本位でポチってみたわけです。

 

それから2週間。ラジオの現場で毎日使ってみましたが……これ、すごくいいかもしれないです。

 

まず、ペン先を繰り出すツイスト機構。軸が太く、しかも1/4回転でペン先を出せるので、ほとんどノック感覚で書き出せるのがいい。キャップ式のマーカーよりもスピーディ、しかも無音で書き始められるのは(この連載で何度も書いているとおり)音を気にするスタジオの中ではとても都合がいいのです。

 

さらに同じくゼブラのノック式水性カラーペン「クリッカート」で初採用された「モイストキープインク」を採用しているため、ペン先を出しっぱなしにしても乾燥することがない。バタバタと慌ただしい環境で使うときには本当に助かります。キャップのことを気にせずそこら辺に放り出しておけるのが、こんなに快適でストレスフリーだったとは! 意外な発見でした。

 

いまは赤色を主に使っていて、発色がもうちょっと鮮やかだったら……とは思うものの、それを補って余りある使い勝手の良さで、個人的にはレギュラーの一本になりそう。先入観ってよくないね。お詫びに替芯10本ポチりました!

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第16話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第17話】アナログレコードの音色のよう? ノック音が静かで心地良いボールペン「カルム」はウェブ会議に最適だった

https://getnavi.jp/stationery/693174/

インクもラメも潤沢フロー! パイロット「ジュースアップ」のカラーブラックは黒が濃い&ギラっと輝く

この連載でも、「いま、ボールペンのインク色はカラーブラックが人気ですよ」という話を何度かさせてもらっている。ここであらためて、カラーブラックとは何か……と説明しておくと、ざっくり言えば「黒のようで黒でない、でも黒に見えなくもないダークカラー」のこと。

 

ブルーブラックやグリーンブラック、レッドブラックといった暗色を、いかにも「普通の黒ボールペンですけど?」みたいな感じでシレッと日常筆記に使うのが、文房具好きの間で流行っているという次第。

 

カラーブラックばかり6色揃えたサクラクレパス「ボールサイン iD」から人気に火が付いた印象だが、それ以外にもゼブラ「サラサクリップ」のビンテージカラーや、ぺんてる「エナージェル ブラックカラーズコレクション」といった選択肢も揃っている。

 

だが、逆にここまで揃うと、どれを選べばいいのか迷ってしまうのも事実。ならばいっそ、「ギラッと光るカラーブラック」という新しい選択肢を試してみるというのはどうだろうか?

 

ダークでラメ入り!? グロッシーなカラーブラックペン

パイロットのゲルボールペン「ジュースアップ」に新たにラインアップされたのが、ラメ入りカラーブラックインクを搭載した「クラシックグロッシーカラー」シリーズだ。

 

正直、筆者も話を聞いたときは「カラーブラックにラメ? それ効果あんの?」とちょっと困惑したのだが、使ってみると想像したよりずっと美しくて、ハマッてしまったのである。

パイロット
ジュースアップ クラシックグロッシー
0.5/0.4mm
各220円(税込)

 

シリーズは全6色で、クラシックグロッシー・ブラック/レッド/ブルー/グリーン/バイオレット/ブラウンというラインナップ。クラシックグロッシー・レッドだけ少し明るいが、それ以外は他ブランドのカラーブラックと比較しても暗めの色合いで、ブラック感はかなり強い。そこに粒子の細かなラメがほどよく混ざって、光の加減や見る角度によってギラッと光る、という寸法だ。

↑遠目で見る分には単なるカラーブラックだが……

 

↑筆跡には細かなラメがきれいに散らばっている。これがほどよいツヤを生んで美しいのだ

 

実は、ボールペンとラメの組み合わせは、構造的にあまり相性がよろしくない。というのも、ペン先にはインクが通り抜けるのがやっとという細かな隙間しかないので、基本的にラメの粒子が詰まってしまいがちなのだ。

 

ところが「ジュースアップ」に採用されているシナジーチップは、インクをたっぷりと流すことができるため、0.5mm/0.4mm径という極細ボール径でも詰まらずにラメを通せる、という仕組みだ。

↑インクフロー抜群のシナジーチップからは、インクとラメがたっぷりと供給される

 

あらためてカラーブラックとラメの組み合わせだが、先にも述べた通り、これが非常に美しい。常にギラギラする感じではなく、暗い中にたまにキラリと輝くのが上品なのである。

 

個人的にはクラシックグロッシー・ブラックが、まるでガンメタリックのような雰囲気で、非常にシブい。これまでは、カラーブラックのシリーズであえてシンプルなブラックを選ぶ意味なんてないよなー、と思っていたのだが、クラシックグロッシーの中ではブラックが断然オススメだ。

↑ジュースアップのブラックインクと比較。ラメの有無だけでなく、そもそものインク色自体も輝きに合うようチューニングされているようだ

 

もちろん、他のカラーブラックもラメが入ることで深みが出るようチューニングされているわけで、もっとも定番で見飽きた感のあるブルーブラックですら、グッと斬新な雰囲気になるのだ。従来のラメペンといえば、どうしてもファンシーなお子さまアイテムという認識だったのが、これは間違いなく大人向け。むしろ、ある程度の年齢を過ぎた人が使っている方が、ハイセンスに見えるラメペンなんじゃないだろうか。

 

 

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一番はかどる文房具はどれだ!? 2021年度の頂点を決す「文房具総選挙2022」開催決定

読者や文房具ファンの投票で結果が決まる、毎年恒例の「文房具」のアワードが今年も3月24日にスタート。しかも記念すべき10回目!

 

先の見えないコロナ禍のなか、仕事や学習環境は、在宅とオフィス/学校と状況に沿って使い分け、異なる環境の下でも臨機応変に対応する必要に迫られています。いかにスムーズ、かつ快適に仕事や学習を進め、パフォーマンスを発揮できるか。それを左右するのは、使うモノが持つサポート力です。

 

そこで我々「GetNavi」と「GetNavi web」は、日々の仕事や学習をはかどらせ、パフォーマンスを高める“はかどり文房具”をフィーチャー。読者及び一般消費者に向け、「文房具総選挙」という企画を通して、今選ぶべきアイテムを提案します。

 

文房具総選挙とは?

仕事や勉強などの効率をアップさせる「はかどり文房具」を、文房具事情に精通したプロによって結成された「文房具総選挙選考委員会」が選出するノミネート文房具のなかから投票によって選ぶアワード。読者や一般ユーザーが「これぞはかどる!」と実感したアイテムに投票し、順位づけ。大賞・準大賞や各部門賞を決します。2013年に第1回を開催し、今年が10回目となります。

過去の入賞商品などをまとめた「文房具総選挙」特集ページはこちらから
https://getnavi.jp/features/bunbougu-senkyo/

 

文房具総選挙のしくみ

選考委員として参加する文房具のプロたちが、2021年度に発売された文房具のなかから選考しノミネート。大賞・準大賞や各部門賞は、読者や文房具ファン、一般ユーザーからの投票により決定します。投票は3月24日からスタートし、結果は5月24日に発表します。

 

なお、ノミネートされた商品と入賞した商品はそれぞれ、「伊東屋」及び、本州・四国の「イオン」「イオンスタイル」(約200店舗)、さらにオフィス用品のECサイト「カウネット」で販売されます(一部商品を除く)。

↑「大賞」のエンブレム。(※写真は「文房具総選挙2021」のものです)

 

「文房具総選挙2022」概要

●対象カテゴリー:「書く」部門、「記録する」部門、「収納する」部門、「切る・貼る・綴じる」部門、「印をつける・捺す」部門、「在宅・ハイブリッドワークがはかどる文房具&環境整備アイテム」部門、「キッズの学習がはかどる文房具」部門、「SDGs文房具」部門の8部門
●ノミネート発表:2022年3月24日(木)
●投票期間:2022年3月24日(木)受付開始
●投票方法:ウェブの投票フォーム、及び投票イベントの会場(詳細は追ってお知らせします)
●投票イベント:全国の文房具ファン、ユーザーが参加し投票しながら楽しめるイベントを企画中。(詳細は追ってお知らせします)
●大賞発表:2022年5月24日(火) ※大賞のほか、準大賞、各部門賞、選考委員特別賞を発表
●入賞商品展示・販売:2022年5月25日(水)〜 ※予定
●入賞商品展示・販売会場:全国の伊東屋店舗(一部商品は除く)及び、本州・四国のイオン、イオンスタイル(約200店舗・一部除く)、カウネットのECサイト

 

3月24日に、全ノミネート商品を発表します。しばしお待ちください!

 

テープがカットしやすくなった! インクを使わない「はがせるマーカー」全9色……3月18日発売

カンミ堂は、フィルムテープ式ラインマーカーの新シリーズとして、人気の無地カラーのラインナップを充実させ、テープのカットしやすさが向上した、ミニサイズの「はがせるマーカー」を、3月18日に発売します。税別価格は、本体が360円、リフィルが270円です。

↑「はがせるマーカー」(本体)

 

↑「はがせるマーカー」(リフィル)

 

同社は2020年11月に、インク汚れの心配がなく、紙面に直に書き込まず、一定の幅でまっすぐなラインを引くことができ、あとで“はがせる”フィルムテープ式のラインマーカー「フセンマーカー」を発売。

 

今回新たに発売する、はがせるマーカーは、本体構造の改良を行い、ロールから引き出されているテープを“指先で直におさえる”仕様にすることで、軽い力でもしっかりと安定してロールの回転を止められ、テープが必要な長さ以上に引き出てしまうことを防ぎます。

 

本体の先端部分についているカッター刃を、本体底面に対して、35度ナナメに(刃先が内側に向いている状態で)、設置。テープをカットする際に本体自体を前傾状態にすることで、カッター刃が“より軽い力でカットしやすい角度”でテープに当たるようになり、スムーズにカットすることができます。

 

カラーバリエーションは、グリーン、ピンク、グレー、イエロー、オレンジ、ライトピンク、ライトブルー、パープル、暗記学習用ブルーの全9色。テープは、文字の上から引いても下の文字がくっきり読める高透明&高発色で、中身のテープを使い切ってもリフィルを詰め替えることができ、本体ケースはくり返し使用できます。

 

本体は、マーカーペンのように“多色持ち”がしやすいように、ペンケースなどに収めやすいコンパクトサイズ。使用時には上部カバーを開き、保管・携行時には閉じる新形状で、専用ディスペンサーとしての使いやすさを向上。使うときは手に持ちやすく、保管時はかさばらない仕様で、保管・携行時のサイズは、フセンマーカーの3分の2ほどにおさえています。ボディカラーは全種共通で、中身のテープの色や残量がひと目でわかりやすく、テープ自体のカラフルさも際立つクリアー仕様(無色透明)です。

2月22日「猫の日」に繰り出したい、猫じゃらし&じゃらされ系文房具2選

2月22日は「にゃん、にゃん、にゃん」の語呂合わせで、猫の日である。もちろんこれは日本限定の話であって、ロシアでは3月1日、ユーロ圏では2月17日、台湾は4月4日、アメリカ10月29日が猫の日として制定されているそうだ。あと、8月8日はインターナショナル・キャットデー(世界猫の日)。

 

世界全域でこうして記念日を制定してしまうぐらいだから、人類はとにかく猫が好きで好きで、もうほんとガチ好きでたまらないニャー、と言って間違いないだろう。

 

これは文房具業界を見ても分かることで、猫柄・猫モチーフの“猫文具”は、動物モチーフという区域を飛び越えて、完全にひとつの別ジャンルとして確立しているほど。そんな中でも、サンスター文具が2月22日の猫の日に向けて発売した「nyanko’s DAY」文房具シリーズがとりわけかわいかったので、ここは世界の全人類に向けて紹介しておこう! と思った次第である。

 

仕事や勉強には絶対に向かない、猫のためのボールペン

コロナ禍によって自宅時間が増えたためか、いま、ペット……特に猫を飼う人が大幅に増えているという。もちろん、気軽に飼っちゃってからの飼育放棄も増えるなど、いろいろと問題も出ているようだが……とはいえ、自宅でウツウツとしている時間にかわいい猫が加わることで、精神的な安らぎを得た人も多いと思うのだ。

 

で、そんな安らぎを在宅ワークしながらもっと感じたいよね、という欲張りな需要を満たすのが、「nyanko’s DAY」シリーズの「じゃらしペン」である。

サンスター文具
nyanko’s DAY じゃらしペン
900円(税別)

 

見た目は、耳かきの梵天(ふわふわした毛玉)っぽいのが付いただけのボールペンだが、実はその名の通り、猫をじゃらすことができる機能を搭載している。

 

というのも、後端の梵天から軸中央にかけて、弾力のあるシリコンゴムになっており、軽く振るだけでぷりぷりと動くようになっているのだ。で、この動きが猫の遊び欲をめいっぱい刺激する、というわけ。

↑ふわふわの梵天がシリコンの弾力で勢いよく揺れる。お、これは猫の好きそうな動き……!

 

↑中身は1.0mmの油性ボールペン。ペンとしてはかなりレガシーで、書きやすくはない

 

例えばこのペンでメモなんかを取ると、筆記するのに連動して、梵天がぷりぷりと動く。すると猫がつられて、ちゃい、ちゃい、とじゃれて邪魔してくるので、仕事にならず大弱り。というか、この時点ですでにかわいすぎて仕事どころじゃないのだ。(正直なところ、わざわざこのペンを使っている時点で、そもそも仕事する気はないな、と判断されても仕方ないんだけど。)

 

↑このペンで書いていると、自動的に猫が邪魔をしにくる仕組み

 

もちろん猫の中でも、大きくゆらーっとした動きが好きな猫や、硬い棒がしなるような動きが好きな猫、ちょろちょろと細かいアクションでじらされるのが好きな猫など、好みはいろいろ。だから、猫全般が確実に「じゃらしペン」に反応する、という保証はないので、念のため。

 

ちなみに我が家の猫2匹は、アグレッシブ気質なジム(オス・12歳)はぷりぷり動く梵天をヒャッハー! とハイテンションに追っかけてくれたが、ぼんやりと隅っこ暮らしを好むリリー(メス・12歳)は完全に無反応だった。

猫の手も借りたい人のための肉球付きペンケース

「じゃらしペン」は、猫を飼っている人が猫に向けて使う前提の文房具だ。対して同じ「nyanko’s DAY」シリーズの「ネコの手ペンケース」には、猫を飼っていない人でも猫と一緒に暮らす気分が味わえる(ような気がしないでもない的な感じ?)……という効果がある。

サンスター文具
nyanko’s DAY ネコの手ペンケース(茶トラ、三毛、サバトラ、白黒)
1800円(税別)

 

↑裏面にはこのとおり、立派な肉球が。ぷにっと感触が心地よい

 

要するに、猫の手形のペンケースなのだが、サイズ感がちゃんと程よく実物大。ふわふわとした毛並みの手触りも、それなりにリアルだ。もちろん手のひらにはぷにっとしたシリコン製の肉球も備えており、万全とは言えないまでも、まぁわりと猫っぽい。

↑容量は見た目よりたっぷり。筆記具なら15本以上は入って実用性も充分だ

 

なので、これをデスクに置いて作業をしている際、ふとしたときに視界に入ると「おっ、猫?」と思ってしまうのである。

 

↑在宅ワーク続きで荒んだ心を癒してくれる猫がいないなら、もうペンケースでもいいんじゃないか?

 

可能なら、いったん自分がこのペンケースを買ったことを忘れるぐらい作業に没頭すると、より効果的。もちろん、ペンケースが勝手に動いたりじゃれたり仕事の邪魔をしたりするわけではないが、ただ猫の手のようなものに対して「猫かな?」と思うだけでも、気持ちが充分に安らぐのは間違いない。猫は猫であるだけで尊いし、なんならもう猫っぽいだけでも充分に良いのだ。

 

住環境の都合などで猫が飼えないという場合は、こういったペンケースを導入するのも、ひとつの手じゃないだろうか。

 

 

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これは美しい! 「文房具総選挙」大賞受賞の「エアイン 富士山消しゴム」に、日本の春を感じる限定モデルが登場

プラスは、文房具総選挙2020で大賞を受賞した「エアイン 富士山消しゴム」の、限定カラー「エアイン 富士山消しゴム<限定>春」を、「富士山の日」に合わせて2月23日に発売します。税込価格は220円です。

 

同製品は、“いつもカドで消す感触”が味わえる消しゴム「エアイン」シリーズから生まれた、“消す”ことを楽しみながら、自分だけの富士山を作ることができる消しゴム。今回発売となるのは、「春の和菓子」をテーマに、日本のほっこり甘い春を感じさせる、新色の淡い桃色の本体樹脂を使った「桃富士」バージョンです。

 

ケースには花見だんごや桜もちなど、季節を彩るさまざまな和菓子をモチーフにした計6柄をラインナップ。日本のほっこり甘い春を感じさせるデザインに、ゴールドの箔押しで華やかさを加えています。ケース上部にはカーブ加工を施し、消すときの力を分散させ、消しゴム本体を折れにくくしています。12個入りのディスプレイ型の中箱は、プレゼントやお土産にも適しています。

やっと汚文字を克服できる!? 専用ボールペンとメモ帳のセットで筆圧コントロールを学べる「ビモア」で美文字への第一歩!

当連載でも過去に何度か告白しているし、ボールペン記事の作例写真なんかでもご覧の通り、筆者は本当に字が汚い。これは、文房具を使いこなして紹介する仕事の上では、ある意味致命的ともいえる欠点だろう。書いたものを自分で見ても「小学生みたいな字だな」という印象で、なんともお恥ずかしい限りである。

 

さすがに「使うだけで字がきれいになる魔法の筆記具」なんて存在しない!という結論にはたどり着いている。であれば、やはりなんらかの修練は必要かもしれない。

 

そこで今回は、特殊なボールペンと専用メモを使って「1日3分×7日間で手軽に学び、自分らしい美しい文字が身に付く」(※個人差はあります)という美文字練習キットを試してみたい。いかに面倒くさがりといっても、1日3分ぐらいなら練習を続けられるんじゃないだろうか。また、特殊なボールペンというのも気にかかる。

 

筆圧コントロールを学べば美文字になる!?

その美文字練習キットというのが、ゼブラの「ビモア」。メモ帳タイプの練習帳と、美文字練習に特化したゲルインクボールペンとがセットとなった製品である。

 

このセットと合わせて用意された練習動画を見ながら筆圧コントロールを学ぶことで、短時間(1日3分×7日間)の美文字習得が可能になるらしいのだ。

 

ゼブラ
bimore(ビモア)(ビモアボールペン+ビモア練習帳)
1000円(税別)

 

従来の美文字練習帳は、だいたい1日10~20分×30日をかけて、字の形やバランスを反復練習することに主眼を置いているものが多い。対して「ビモア」は、3分×7日という破格の短時間練習なのだが、そこで学ぶのが筆圧のコントロールだ。例えば横線を1本引くにしても、ストンと真っ直ぐ棒のように書くのではなく、グッと強く筆圧をかける→中央で力を抜く→最後はまたグッとかける。

 

つまり「線に筆文字のようなメリハリが出れば、字は上手く見える」という考え方である。なるほど、これならおぼえるべきことははるかに少なく済むし、効率的かもしれない。

↑筆圧コントロールは後軸をねじってオン/オフ

 

そこで使われるのが、筆圧がコントロールできるビモアボールペンだ。筆圧練習モード(軸をねじることでオン/オフ可能)中は、ペン先を強く紙に押しつけるとペン先端の黒いパーツがわずかに飛び出し、圧を抜くとスッと軸内に戻る。この動作によって、ペン先に擬似的な“しなり”が生じて、筆圧コントロールがやりやすくなる仕組みだ。

 

↑筆圧練習モードをオンにすると、メリハリのくっきり出た線が引きやすい

 

↑筆圧を強くかけると、黒いパーツが軸先からわずかに露出し、弱めるとひっこむ。この動きが“しなり”に近い感覚となる

 

この先端から飛び出す黒パーツにはどうも既視感があるぞ? と思ったが、どうやらゼブラ製の芯が折れないシャープペンシル「デルガード」の芯ガードパーツとほぼ同じもののようだ。

 

「デルガード」とは、強い筆圧に対して芯を守るためにパーツが飛び出すのが重要。対して「ビモアペン」は、筆圧を抜いたときにペン先ごと軸に戻ることで、線の変化を産むように機能する。どちらも筆圧がポイントになってはいるが、働きはまったくの別物。これはなかなかユニークなアイデアだと思う。

↑筆圧をかけると芯を守ろうと飛び出すデルガードの先端パーツ。素材は金属と樹脂で違うが、形状はビモアペンとそっくりだ

 

ではメモ帳では何ができる?

もう一方のメモ帳タイプ練習帳は、筆圧を意識しつつなぞり書きをする、というのがメイン。7日分に分割された課題ごとにQRコードが印刷されており、スマホで読むことで、書家・美文字研究家である青山浩之氏監修の練習動画が観られるようになっている。

 

言葉で説明するだけでは分かりづらい「筆圧の加減」も、動画ならたしかに分かりやすい。筆圧のかかり具合が先端パーツの動きで可視化されているのも、大きなポイントだ。

 

ちなみに、動画は再生時間だけでも各4分間以上。途中で動画を止めて練習するタイミングもあるので、1日の練習時間はだいたい7〜8分といったところ。3分というのは、ペンを動かしている実質的な時間を指しているのだろうか。

↑ビモア練習帳では、筆圧を意識したなぞり書きで反復練習をこなす

 

↑動画では「筆圧をどれぐらいかけるか」がゲージでも表示されるので、加減がつかみやすい

 

1日の練習前には、まず筆圧オフモードで課題文字を書くのだが、それを筆圧コントロールして書いた練習後の文字と比較すると、なかなか面白い。

 

見比べてみると、たしかに「おっ、ちょっと上手くなったかも?」という気になるのだ。誰でも筆や万年筆を使う際は、自然と筆圧をコントロールしていても、ボールペンで意識したことはあまりないだろう。その分、効果が実感しやすくなっているのかもしれない。

 

↑「目に見えて上達した」とは言いにくいが、少なくともマシにはなった気がする

 

さて、実際に7日間の練習を完遂した結果が、これだ。うーん、やはり文字の形やバランスの取り方を学んだわけではないので、胸を張って「美文字になりました!」とは言いづらい。

 

筆圧にばかり意識を向けると文字のバランスまで気が回らず、また逆も同じ。やはり、たかだか7日やったぐらいでは、無意識に筆圧をコントロールできる域にまで達するのは難しい。もうちょっと練習を繰り返す必要はありそうだ。

 

とはいえ、慎重にゆっくり書くことで線の強弱が出せるようなったため、雰囲気はそこそこマシになったように思う。自画自賛で恐縮だが。筆者のような根深い悪筆にはやや効果が薄いかもしれないが、元からある程度整った字が書ける人なら、この雰囲気アップは強い武器になるだろう。

 

ちなみに、インクフローの良い水性インクのペン(パイロット「Vコーン」、OHTO「筆ボール」など)ならば、ビモアペン同様に筆圧の強弱を活かせるので、練習の後にはこれらも試してみると面白そうだ。

 

 

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接着強度や速さより大事な条件がある!? 現時点で最強の瞬間接着剤はUHU「超速乾ピペット」と認定!

「マグカップの取っ手が折れた」とか「子どもの玩具のパーツが割れた」というようなことは、日常的にちょくちょくあること。そういう際に役立つのは接着剤だ。特に、くっつくまでの速度が速い瞬間接着剤は、そういった“ちょい補修”の強い味方と言える。いざという時に備えてストックしておくと、役立つことも多いのではないだろうか。

 

買うとなれば、ネット通販で「瞬間接着剤」を検索するか、ホームセンターの接着剤売り場に行くことになるだろう。そして、だいたいの人がそこでいったん、ちょっと固まってしまうはずだ。「“瞬着”っていっぱいあるけど、どれ買えばいいの?」問題の発生である。

↑ホームセンターの接着剤売り場は、商品点数も情報量も多すぎて「どれ買えばいいの?」ってなりがちだ

 

ざっと普通に購入できるものだけでも、お馴染み「アロンアルフア」をはじめ、「セメダイン3000」や「ロックタイト・ピンポインター」、アメリカ大手の「ゴリラスーパーグルー」などなど。そこに液状/ゼリー状という選択肢まで加わるのだから、迷うのも当然だ。100均ですら、売り場に瞬着が3~4種は並んでいるくらいなのだ。

 

瞬間接着剤は“接着力以外“の要素で選ぶ!?

接着剤を選ぶ基準として「ガッチリ接着できるか」……いわゆる接着強度の部分が第一に気になるだろう。

 

だがご安心を。いま市販されている瞬間接着剤は、だいたいどれでも問題なくガッチリとくっつく。さらに、接着できるまでの時間も誤差レベルの違いしかないときたら、なおさら「どれ買えばいいの?」となるだろう。

UHU(ウフ)
瞬間接着剤 超速乾ピペット
390円(税別)

 

そこでおすすめしたいのが、いま筆者が気に入っている瞬間接着剤、UHU「瞬間接着剤 超速乾ピペット」(以下、超速乾ピペット)である。UHUはドイツの接着剤メーカーで、世界的にもかなりのシェアを持つブランド。ただ、日本での本格展開が2019年からということもあって、まだまだ馴染みは少ないのではないだろうか。

 

↑ボトル底部に台座が付いており、立てて置いておける。ちょっとした工夫だが、これが作業時にとても使いやすいのだ

 

1.液量を調整しやすいボトルか?

ほとんどの人にとって「はじめまして」な接着剤が、どう優れているか? まずポイントになるのが、ピンポイントに接着できる優れたボトル容器である。

 

瞬間接着剤を使う時は、ボトルをぐっと押して液剤を出すのだが、このとき狙った以上に液が出過ぎることがよくある。実は、これが接着不良を起こす原因のかなり大きな部分なのだ。

 

瞬間接着剤で上手に接着するには、少ない量を広い面にできるだけ薄く広げるのがコツ。だいたい10円玉の面積に1滴ぐらいが適量とされている。逆に量が多いと、硬化までに無駄な時間がかかったり、接着強度が落ちたり、さらには白化(接着した周囲が白く曇るトラブル)の原因にもなる。

↑これくらいの接着面なら、ポトッと小さな1滴で充分だ

 

↑瞬間接着剤は空気中の水分と反応して硬化するので、乾燥する冬場は加湿器があるとよりくっつけやすくなる

 

一般的な瞬間接着剤のボトルは、出過ぎた液剤をボトルに戻すことができない。だから液がドバッと出た時点で、“接着失敗”がほぼ確定してしまう。ところが「超速乾ピペット」は、ボトル内側が弾性の強い樹脂製で、指を離すと弾力によって陰圧がかかるダイレクトストップ機構を搭載。液剤が出過ぎそう! と感じた瞬間に指を離せば、吸い戻されて流出が止まるのだ。これなら液剤の量もコントロールしやすく、接着をミスる確率も大幅に減らせるというわけ。

↑ボトルの内側はこんな状態になっている。弾力のあるボトルが出過ぎた液剤をチュッと吸い戻してくれる

 

↑出る量はわりと直感的にコントロールが可能

 

2.耐熱・耐水性は高いか?

これだけでも充分に“強い”のだが、さらにもうひとつ、高い耐熱・耐水性を持つのもポイントだ。例えば指に瞬間接着剤がついてしまったとき、40~50℃のお湯に指をつけてもみ洗いすると剥がれるぐらいで、そもそも瞬間接着剤は水と熱に弱い。(ほどんどの製品は耐熱限界が80℃)

 

対して「超速乾ピペット」は耐熱限界が120℃と、かなり高め。一度硬化してしまえば耐水性も充分なため、なんと接着したものを食器洗浄機にかけてもまったく平気なほど。食品衛生法によって、直接口に触れる食器を瞬間接着剤で補修することは許されていないが、マグカップの持ち手が折れたのを接着するぐらいなら問題なしだ。

↑折れた持ち手を補修したマグカップも、この通り食洗機で気軽に洗える

 

最近は国産の瞬間接着剤でも、液剤のコントロールができたり、耐熱・耐水性をもっていたりする製品がいくつか出ているが、さすがに「食洗機OK」を謳うほどの性能のものは見つからない。そこで、今のところはこれが最も使いやすくオススメの瞬間接着剤、ということになるわけだ。

 

 

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ガバッ! と開いて、見つけやすく取り出しやすい! キングジムの薄型収納ケース「ロッツ」フルオープンケース

キングジムは、小物と書類をまとめて持ち運べ、大きく開いて取り出しやすい薄型収納ケース「ロッツ」フルオープンケースを、3月4日に発売します。

 

同製品は、開口部が大きく開く立体設計で、収納物を一覧でき、中身が取り出しやすくなっています。薄型なので小物同士が重なりにくく、収納物をひと目で確認できます。ケースは、閉じると約3cmの厚みになるので、かばんや書棚にもすっきり収まります。

 

裏面には書類を出し入れできるポケットがあり、ケースを開くことなくスムーズに書類を出し入れできます。ケースの内側には仕切りがついているので、小物と書類を分けた収納が可能。素材は雑貨感のある風合いのクラフトペーパーを採用。約0.8mmと厚手の生地で、軽量ながら丈夫で持ち運びにも最適です。

 

サイズはA5とA4の2種類。カラーはカジュアルにもビジネスにも使いやすい落ち着いた風合いのアカ、ネイビー、ライトグレー、クロの4色展開です。税別価格はA5サイズが1700円、A4サイズが2350円。

なめらかボールペンの金字塔「ジェットストリーム」「ジュースアップ」に登場した多色ボールペンがその名に恥じない傑作だった

振り返れば2021年は、間違いなく「ボールペン超大豊作の年だった」と言えるだろう。特に下半期は、「ユニボールワン F」(三菱鉛筆)や「サラサナノ」(ゼブラ)、「カルム」(ぺんてる)など、画期的な新製品が立て続けに登場したため、多くの文房具ファンが「さて、どれから使おうかな」と贅沢な悩みを抱えている状態にある。

 

と、冒頭からあえて“豊作”ではなく“超大豊作”と表現したのには理由がある。実は2021年下半期は、“単色”だけでなく、“多色ボールペン”まで豊作だったのだ。

 

普段は単色の影に隠れ、やや目立たないポジションにある多色ボールペンだが、とはいえ手帳やノート用に「多色じゃないと困る」という熱烈なファンも多い。つまり、単色・多色ともに最新アイテムに注目が集まっている現状は、文房具業界にとって非常にワッショイ感の高い状況なのである。

 

あの人気ゲルボールペンが待望の多色化!

そんな中でも特に筆者が注目しているのが、パイロットのゲルインクボールペン「ジュースアップ」の多色化だ。細字にも関わらず潤沢なインクフローを実現したシナジーチップによる快適な書き味で、筆者も含めファンの多いボールペンだけに、これまでにも多色化を希望する声はかなりあっただろう。

 

そして、これがまさに、みんなが待ち望んでいた通りの「ジュースアップの多色」なのである。


パイロット
左:ジュースアップ4
右:ジュースアップ3
600500円(ともに税別)ボール径0.4mm

 

まずは、ビジュアル。黒・赤・青の3色タイプと、それに緑を追加した4色タイプがラインナップするが、どちらもウッカリすれば単色ジュースアップと見間違うレベルでそっくり。クリップや口金もほぼそのままで、ノックノブ周りを見ない限りは、とっさに判断できないかもしれない。「ジュースアップ」はシャープなデザインもポイントなので、見た目をしっかり継承してくれているのは、ファンとしてありがたいところだ。

↑上から「ジュースアップ」(=単色)、「ジュースアップ3」、「ジュースアップ4」。多色ノックのデザイン的主張が薄いのは、単色と見た目を揃えるためじゃないか? と思うぐらいによく似ている

 

しかも、3色タイプは軸径も約10.7mmと、単色とほぼ同じサイズ(単色は約10.5mm)。とてもじゃないが、3本のリフィルが入っているなんて思えないスリムさである。

 

スリムということは、手帳のペンホルダーに挿しやすい、ということになる。小型サイズ手帳の細いペンホルダーにも確実に挿せる多色ペンは、それだけでも価値があるのだ。パイロットは、以前にも油性ボールペンの「スーパーグリップG多色」で単色同様のスリム軸を作っているため、そのあたりのノウハウはしっかり蓄積されているのだろう。

↑ビジュアル面での最大の違いは、多色はグリップ部が短く、半透明というところ。うっすらと中のリフィルが透けて見えるのが面白い

 

見た目はそっくり。では書き味はどうだ?

↑0.4mmという細いボール径でもインクがダクダクと出るシナジーチップ。これこそジュースアップ、という書き味だ

 

そしてなにより、書き味がびっくりするぐらいそのまんま「ジュースアップ」なのである。多色ボールペンは構造上、リフィルがわずかにナナメに出てしまうというネガティブがある。これは細字になるほど筆記時の違和感として現れやすいのだが、多色ジュースアップにはそれがかなり少ないのだ(ゼロとは言わないけれど)。

 

あくまでも筆者の体感的な印象にすぎないが、もしかしたらシナジーチップのたっぷりフローによって、ペン先の傾きに伴う書き味の低下をある程度は打ち消せているのかもしれない。

↑そもそも選択肢の少ない非カスタム系のゲル多色だが、そんな中でも選ぶ価値あり! と感じられる優秀さだ

 

見た目や書き味は単色に近く、でも3色/4色が使える。要するにメリットしかないわけで、これは間違いなく優秀な多色ボールペンと言える。これまで単色ジュースアップを使っていた人は、なんならそのまま多色に移行しちゃっても問題ない、かも!?

 

「ジェットストリーム」の多色は複合型ノックで効率アップ

最新多色としてもう一点紹介したいのが、三菱鉛筆「ジェットストリーム 3色ボールペン」だ。「ん? なんで今さらジェットストリームの多色?」と思う人もいるかもしれないが、実はこれ、従来の多色ノックシステムをリファインした、完全に新しいジェットストリームの多色なのである。

三菱鉛筆
ジェットストリーム 3色ボールペン
500円(税別) ボール径0.5mm/0.7mm

 

最大の特徴が、このノックノブ。軸後端から出ているのは単色(黒)のノックだし、側面には赤・青の多色ノックが見えている。つまり単色+多色の複合ノックという、不思議なシステムを採用しているというわけだ。

 

単色ノックは、押し込むと黒リフィルが出て、もう一度押し込むとリリース。多色ノックはスライドさせるとリフィルが出て、別のノックをスライドさせるとリリース。どちらも見た目通りの挙動である。

↑黒は後端の独立したノック、赤・青は側面のスライドノックでペン先を出す。これまでになかった珍しいシステムだ

 

ただ、それに加えてリリースの方は、単色ノックは多色ノックのスライドでもリリースできるし、もちろん多色ノックも単色ノックでリリース可能。文章で説明するとややこしいが、実際に触ってみると、直感的に使えてまったく違和感が感じられないノック機構だ。

↑ほぼ無意識でも黒が選べるので、あきらかに書き出しが速い!

 

ではなぜこのような不思議な構成になっているかというと、単純に黒が使いやすいのである。多色ノックは、使用時にいちいちノックの色を確認する必要があり、これがどうしても手間。実際、従来の多色ボールペンを使用するときは、どんなに馴染んだものでも、チラッとノックノブを見て色を確認しているはずだ。

 

ところが、黒が間違いようのない単色ノックで出せれば、最も使用頻度の高い色が完全にノールックで効率よく書き始められるというわけで、これは間違いなく快適なのだ。

 

互換性も! 容量7割アップでインク長持ち

また、この「ジェットストリーム 3色ボールペン」から、新しい多色用の黒インクリフィル「SXR-ML-05/07」――通称「長持ちリフィル」を採用している。

↑インク容量70%アップの長持ちリフィル。パッケージは環境に配慮した紙パッケージだ

 

これは従来の多色用黒リフィルのチューブ内径を肉薄化したもので、なんとインク容量が70%もアップ。つまり、それだけたっぷりと書けるようになっているということだ。

 

外径や長さは変わらないので、従来のリフィル「SXR-80」及び「SXR-203」と互換可能。これまでのジェットストリーム多色(プライムは除く)にも搭載できるのは、なかなかに嬉しい。

↑クリップは金属パーツ埋め込みで強度アップ。折れる心配が減ったのはありがたい

 

「メインは黒で、赤や青はあくまでサブ」という使い方をしているジェット多色ユーザーであれば、このノックシステムと長持ちリフィルのメリットは、相当に大きいと思う。こちらも移行して間違いない、優秀な多色ボールペンである。

 

 

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プロ仕様に物欲がうずく! 強度3.5倍のステンレス鋼製ツメでマルチツール化するタジマの最強カッターはこれだ

「文房具店では売られていない文房具」というものがあることをご存知だろうか。謎解きとかいじわるクイズのような話ではなく、単に販路の問題というか、ジャンルの問題……要するに、ホームセンターで売られている“工具寄りの文房具”というやつだ。

 

例えば、ホームセンターで売られているマスキングテープは、本来の用途である塗装マスキング用なので、カワイイ柄なんて一切なし。その代わり、粘着力やテープ自体の硬さ(カーブした面を貼るのに関係してくる)なんかは、あれこれ選び放題だ。建築用や自動車塗装用など、文房具店の棚には基本的に並んでないやつばかりである。

 

こういった“ホムセン文房具”の魅力といえば、まず挙げられるのは「プロスペックである」ということ。建築現場などハードな環境下で使われることが多いため、耐久性とか作業強度が一般的な文房具とは大きく違う。もちろん、我々素人が普通に使うには過剰なことが多いのだけど……でも、どうせなら、そういうプロツールを使ってみたい! という気持ちもあるだろう。

 

そこで今回は、“プロ向けホムセン文房具”の代表格とも言える名品、タジマのカッターナイフを紹介したい。

 

強度3.5倍のツメを持つ! プロのためのカッターナイフ

ホームセンターでカッターナイフの棚を眺めると、やはりお馴染みOLFA(オルファ)の黄色いボディ(ただしL刃ばかり)がズラリと並んでいるのが見て取れるはず。ただ、そのOLFAと同じくらいの勢いで棚を占めているのが、タジマのカッターナイフだ。文房具好きにとっては「えっ、タジマ? どこそれ」だろうけど、工具ジャンルでは超メジャーメーカーである。

タジマ
ドライバーカッター L560 オートロック 黒
940円(税別)

 

そんなタジマのカッターナイフのなかでも、その機能とタフさでファンが多いのが、「ドライバーカッター」の名前で知られる「L560」である。正直、見た目はちょっと野暮ったい雰囲気なのだが、一度ハマってしまうと抜け出せない魅力があるのだ。

 

↑基本的にはタジマの専用L刃(写真は「タジマ凄刃黒」)を使用するが、OLFAなど他メーカー製の刃もほぼ問題なく使える

 

その最大のポイントが、ホルダー先端部分。刃を収納した状態で見える先端が、少し突き出した特殊なツメ状の形をしているのが分かるだろうか? 実はこのホルダー先端のツメが、マイナスドライバーとして使える、タフ過ぎな強度を持っているのである。

 

なにしろホルダー全体が、焼き入れによって硬度を高めた1mm厚のステンレス鋼製。なんと従来のカッターナイフのボディと比較して約3.5倍の強度を持っているのだ。

↑名前の元にもなっているホルダー先端のドライバー状ツメ。こじる・押さえる・挿し込むなど、マルチに活用できる多用途ツールだ

 

これが本当にめちゃくちゃ頑丈で、成人男性が力尽くで固くなったネジを回そうが、ペンキの缶フタに差し込んでグイグイこじ開けようが、ビクともしない。一度使ってみれば、このツメが潰れたり曲がったりするイメージが湧かなくなるほどの頼りがいを感じられるはずだ。

 

普通のカッターナイフのホルダー先端でも同じようなことはできなくもないが、数回もやればグニッと曲がってしまうのは間違いないだろう。

↑充分な強度があるため、ドライバーと変わらない感覚でネジを回すことができる

 

この強靱なホルダー部を包んでいるのが、エラストマー製のボディだ。ボッテリとしていて見た目は良くないが、すべり止め効果は抜群。軍手をつけた状態で握った安定感は、おそらく国産カッターナイフのなかでも最強だと思う。軽く持つだけでも安定して、本当に握りやすい。

 

作業現場ではカッターナイフを腰ホルダーに挿して持ち歩くこともあるが、ボディ全体がすべらないため、ホルダーからの抜け落ちといったトラブルが発生しにくいのもポイントだ。

↑ボディのどこでも、軍手で握って不安を感じないグリップ力がある

 

また、このボディの後端には、予備刃2本をストックできるマガジンを備えている。底部を引き抜くとすぐに予備刃が手に入るため、現場でいちいち刃を交換しに戻る手間がかからない。これもプロツールとして人気の機能だ。

 

“ご家庭DIY”レベルでは、予備マガジンのありがたみはほとんど感じられないかも知れないが、とはいえいざという時のために刃がストックできる安心感はありがたいのではないだろうか。

↑ボディ後端の替え刃マガジン。屋外作業などでは活躍しそうだ

 

正直なところ、見た目は格好良さに欠けている。が、グリップの良さと先端ツメの便利さは他に代え難い。正直なところ、これ1本が手に取れる場所に常備してあれば、「なにかをこじ開けるのに硬いものが欲しい」「ドライバーがいるけど工具箱を出してくるのがめんどくさい」みたいな状況がサッと解決できるわけだ。現場のプロでなくても、わざわざホームセンターにまで買いに行く価値はあると思う。

 

上位モデルは「ドラ」+「フィン」でより使い勝手がアップ!

「便利なのはともかく、もうちょっと見た目にスマートなのはないのか」というのは、ごもっとも。であれば、同じくタジマの「ドラフィン L560」はいかがだろうか。

タジマ
万能ツールカッター ドラフィン L560
1400円(税別)

 

焼き入れステンレス鋼製のドライバー状ツメは先の「L560」と同じだが、予備マガジンを排してボディをスリム化。エラストマーグリップも、握った際に掌に触れる部分だけに限っているため、かなりスッキリとした印象だ。白いボディカラーと合わせて、これならもう“野暮ったボディ”とは言わせないぞ。

 

さらに、「ドラフィン」の「フィン」(「ドラ」は先端のドライバー状ツメ)こと、ボディ後端のヒレ状のツメも大きなポイント。OLFAのハイパーシリーズにも同様のツメを備えた製品があるが、こちらもダンボールの開梱やこじ開け、折り筋つけなど、用途が広いマルチツールである。

↑先端のドライバー状ツメ(左)+後端のツメ(右)。作業によって使い分けるとより便利だ

 

ドライバーとして、もしくは狭い部分に差し込んでのこじ開けは先端の「ドラ」で、力を込めて押し込んだりするなら「フィン」で、と使い分けられるのが便利なのだ。

↑後端のツメは開梱作業にも使える。先端が丸いので、中身を傷つける心配もない

 

個人的には、一般家庭に備えておくなら「ドラフィン」の方がオススメしやすい。価格は「L560」よりも定価ベースで500円ほど高くなるが、使い勝手のよいカッターが欲しいのであれば、間違いないチョイスだ。

 

 

筆者・きだてたく文房具レビューのバックナンバーはこちら

 

アナログレコードの音色のよう? ノック音が静かで心地良いボールペン「カルム」はウェブ会議に最適だった

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第17回となる今回は?

 

第17話

ぺんてる
カルム
150円(単色タイプ・税別)、400円(3色タイプ・税別)、500円(多機能タイプ・税別)

静音設計を取り入れ、ノック時の操作音を従来品の66%に抑えた油性ボールペン。グリップには、カメラの持ち手を思わせる革シボ調の素材を採用。グリップの幅が広いため、どこを握っても手にしっかりフィットする。

 

心地良い静音が放送作家の琴線に触れた

ウェブ会議をするようになってから、これまで意識していなかったボールペンの「カチャカチャ音」がスピーカー越しに気になり始めた人、最近増えているんじゃないかしら。これはラジオの仕事をしている筆者には昔から切実な問題で、ノック音が小さなボールペン——ラミーの「ノト」やカランダッシュの「849」シリーズ、トンボ鉛筆の「リポーター」など——を見つけては、新人のアナウンサーさんやラジオを始めるパーソナリティにプレゼントしていました。

 

そんな筆者にとって、2021年12月に発売されたぺんてるの「カルム」はまさに待望の新製品。というのも筆者が知る限り、初めてノック音の静かさを全面に押し出したボールペンだからです。

 

手に取ってみると、単色タイプはしっとりしたマイルドな押し心地。ただし完全無音というわけではありません。それでも「無音ではなく〝心地良く調律された周囲になじむ音〟」を目指した、というとおり、金属パーツが立てる尖った高音はミュートされ、例えるならアナログレコードのような中音域の優しい音色。しかもゆっくりノックすればほぼ無音でノック可能。これなら十分合格でしょう。

 

かたや多色タイプは緩衝材をかませてかなりの消音を実現。こちらはいわば、小さめのモノラルスピーカーで聴いてる感じ?

 

ということで結論としては、この価格、この性能なら全然あり! 世界中のラジオ局で標準採用をおすすめします。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第15話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第16話】ぺんてる「エナージェル」に20周年限定で登場した「黒推し」モデルに、偉大なペンの矜持を見た

https://getnavi.jp/stationery/679166/

数量限定! 「ボールサインiD」にスケルトンとブラックの本体軸登場。インキの色は“黒”6色

サクラクレパスは、ノック式単色ゲルインキボールペン「ボールサインiD 限定軸色第一弾」を3月上旬より販売開始します。

↑ボールサインiD 軸色スケルトン

 

「ボールサインiD」は、クリップに金属を採用し、本体軸は、六角形と丸形を組み合わせた特別な形状で、角が指にあたる部分を丸くすることで、指にかかる負担を軽減させ、より自然に手にフィットするよう工夫を凝らしたデザインが特徴。インキ色は、ピュアブラック・ナイトブラック・モカブラック・フォレストブラック・カシスブラック・ミステリアスブラックのそれぞれ6色の黒インキを用意しています。

 

今回発売される数量限定 第一弾は、軸色がスケルトン(0.4mm)のモデルと、軸色がブラック(0.5mm)のモデルの2種類。税込価格はどちらも220円。

↑ボールサインiD 軸色ブラック

 

スケルトン軸は、“あえて見せる”こだわりの半透明ボディ。スタイリッシュな仕上がりになるよう、中の一部パーツも薄いグレーに着色し、スケルトンボディに馴染む仕様です。

 

ブラック軸は、ブラックのワントーンで洗練されたベーシックかつスタイリッシュなデザインに仕上がっています。

【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】極細ボールペンのカリカリ筆記を解消しただけじゃない「サラサナノ」の意外なこだわり

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは? 今回は、書き味を克服する内部機構に加え、意外な部分のデザインにも気を配ったボールペン。

 

秘密は内部のスプリング。カリカリしない極細ボールペン「サラサナノ」

2021年11月、なめらかな書き味で知られるジェルインクボールペン「サラサ」シリーズ(ゼブラ)に、新作が加わりました。芯が0.3mmの「サラサナノ」です。すでに「サラサクリップ」に0.3mmの商品はあるのですが、新たに登場したサラサナノは新しい機構を備えていることで、話題になっています。

ゼブラ
サラサナノ 0.3
各220円(税込)

 

一般に、ペン先が細ければ細いほど書き味はカリカリしたものになりがちです。筆圧が小さいボールに集中し、紙の凹凸を拾ってしまうからですね。

 

この問題を、サラサナノは大胆な方法で解決しました。内部に、衝撃を吸収するサスペンションとなる小型スプリングを入れたのです。芯やペン先を改良するのではなく、自動車のサスペンションが路面からの振動を和らげるように、内部のサスペンションによって振動そのものを緩和する手に出たのですね。

 

ゼブラが「うるふわクッション」と呼ぶこの機構の効果は抜群です。実は、サラサナノの芯・ペン先はサラサクリップ0.3mmと同じものを使っているのですが、書き味はなめらかになっています。

 

もっとも、サラサナノは発売直後から話題になっていましたから、文房具好きの方々なら、ここまで書いたことはとっくにご存じでしょう。しかし、注目すべきポイントは書き味だけではないことをご存じでしょうか?

 

シックな色が増えた

まず注目したいのが、色数の多さです。0.3mmという、市場にはけっして多くない極細ボールペンにもかかわらず、32色ものインクカラーが用意されています。

↑極細にもかかわらず、色数が豊富。使い道が広がります

 

なかでも興味深いのは、近年需要が増している、大人っぽいビンテージカラーがたくさん用意されていることです。片手ですぐに書き始められるノック式で極細、しかもなめらかな水性顔料で32色ものカラーバリエーションを持つのは、サラサナノくらいです。

↑大人っぽいビンテージカラーが多いのも特徴。トレンドを抑えています

 

驚くほど細部まで作り込まれたデザイン

さらに、ビンテージカラーと呼応するように、デザインに高級感ただよう、落ち着いたものへと変わりました。

 

情報量が多かったクリップですが、そこに記されているのはサラサナノの名前と「.3」という太さを表す数字だけ。「0.3mm」ではなく、「0.3」ですらないのです。

↑上は従来のサラサクリップ。情報量が多いですね。一方、下のサラサナノでは情報量がそぎ落とされ、見違えるようになりました

 

このクリップは胸ポケットの縁などに挟みやすい可動式なのですが、動かすための金具も、サラサナノでは見えないように隠されています。上からのぞき込むと、スプリングがあるのがわかりますね。

↑クリップを動かすための金属は、正面からは見えないよう隠されています

 

このクリップ、不思議な透明感があるのですが、それは白っぽい樹脂の上に透明な樹脂を重ねているためです。さらにその上に文字が乗っているため、光に当てると微妙に影ができます。複雑かつ美しい作りです。

↑白っぽい樹脂の上に透明な樹脂を乗せ、さらに文字を乗せた複雑な構造。美しいですよね

 

↑並べて鑑賞したくなります

 

グリップ部分も変わりました。以下の写真の上が従来品で下がサラサナノなのですが、滑り止めの溝の形が変わっているのがわかるでしょうか。メーカーのゼブラに聞いてみたところ、デザイナーによりデザインされた、「細く書ける」ことを表現した模様とのこと。そういわれると、なんとなくそんな気もしてきます。

↑「細く書ける」ことを表現したグリップの溝(下)。性能には関係ありませんが、作り手のこだわりが伝わってきます

 

税込み220円とサラサクリップの倍のお値段ですが、性能面はもちろん、このデザイン面での作り込みを見れば納得なのではないでしょうか。手に入れたら、ぜひ細部までその美しさを味わってください。

 

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

まるでホチキス留めのように、書類が“ナナメ”にめくれる! キングジム「ナナメクリ」ファイル&ホルダー発売

キングジムは、書類をホチキス留めされた資料のように斜めにめくれる書類収納用品「ナナメクリファイル」「ナナメクリホルダー」を2月4日に発売します。

↑ナナメクリファイル(左)と、ナナメクリホルダー(右)

 

ナナメクリファイルは、固くしっかりした表紙で、持った状態での記入や捺印も可能なファイルタイプ。クリップを回転させ書類ストッパーを固定することで、最大約20枚の書類を収納できます。書類を固定したままクリップが折り返せるので、書類を斜めにめくることができ、めくりやすく閲覧しやすい仕様です。カラーバリエーションは、オレンジ・ミドリ・アオの透明タイプ3色とシロ・クロの2色の、計5色展開。

 

ナナメクリホルダーは、最大約10枚の書類を、書類ストッパーの角まで挿し込んで固定するホルダータイプ。1パック5枚入りで、カラーストッパー部分がオレンジ・キイロ・ミドリ・アオ・クロの5色アソートパックです。

 

ファイルタイプ・ホルダータイプともに、下部に書類脱落防止ポケットがついており、保管・持ち歩き時も書類が抜け落ちにくくなっています。裏表紙には指掛けがあり、表紙の開け閉めや、書類の取り出しをしやすい仕様になっています。

 

税別価格は、ナナメクリファイルが380円、ナナメクリホルダーが300円。タテ向き・ヨコ向きどちらでも使えて、サイズはいずれもA4サイズです。

工作好きライターが惚れた! ホームセンターの「プロ仕様」ツール19選

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライターが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私がオススメします!

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

工作好きライター・きだてたくの“殿堂入り”ツール3選

《切る》ドライバー並みに強靭なホルダーを持った最強カッター

カッターナイフ

タジマ

ドライバーカッター L560 オートロック

1034円

焼き入れしたステンレス鋼製のホルダーを採用した、高強度なL刃カッターナイフ。先端部分のツメがドライバーと同等の硬さを持ち、ネジ締めやこじ開け、折り線付けなど多用途に使える。もはやドライバーにカッターの刃が付いたといっても良いレベルだ。

 

切るだけでは終わらない現場仕事の頼れる万能ツール

「タジマ」は、一般にはあまり知られていないブランドかもしれない。しかしプロの現場においては信用度の高さで超メジャーなブランドだ。

 

特に本品は、1mm厚のステンレス鋼に焼き入れを施した高硬度なホルダーと、そこから伸びた先端のツメで人気が高い。

 

このツメは、ドライバーとしてネジ締めに使ってもビクともしない頑強さ。塗料缶の金属ブタをこじ開けたり、建材の隙間に挿し込んで捻ったりと、万能ツール級の働きをしてくれる。刃を収納すればすぐに使え、いちいち工具を持ち替える手間がかからない“作業効率の高さ”も人気の秘密と言える。

 

ボディ全体がエラストマー樹脂でできており、軍手や作業手袋を着けたまま握っても滑りにくいノンスリップ仕様。力を込めてグイッと作業をするうえで、頼りがいのあるボディなのだ。

 

[Point 1] ツメの頑強さ

↑先端のツメの硬度は、一般的なホルダーの約3.5倍。塗料缶の口に挿し込んで、こじ開けるなどの作業をしても潰れにくくい

 

[Point 2] 作業効率の高さ

↑ボディには替刃を2本ストックできるマガジンを内蔵。その場で手早く刃を交換できるため、屋外作業中も刃を替えに戻る手間がない

 

《繋ぐ》常に最適な量をキープできるドイツ発の高機能接着剤

瞬間接着剤

UHU

瞬着接着剤 ピペット

実売価格386円

液だれせず、常に最適な量を出せる「ダイレクトストップ機能」を搭載。非常に高い接着強度を持つだけでなく、実用強度到達後(接着から24時間後以降)は食洗機の使用が可能という耐水性・耐熱性も備えている。

 

液量コントロール機能で接着力を最大限に引き出せる

ドイツの超有名接着剤ブランド「UHU」の瞬間接着剤で最も魅力的なのが、「ダイレクトストップ」と呼ばれる機能だ。

 

塗り終わったときにボディから指を離すと、内部に陰圧がかかり、ノズル先端に出た余分な液剤を吸い戻せるという機能。これにより、液の出過ぎや液だれを防げ、ピンポイントな精密接着が可能になる。

 

そもそも瞬間接着剤は、量が多すぎると完全にくっつくまでにかかる時間が延びるし、最終的な接着強度も落ちてしまう。“ベストな液量をピタッと出せる”ということは、つまり“接着力を最大限に引き出せる”ということとほぼ同義なのである。

 

[Point] 精密な接着が可能

↑液剤を少量ずつ出せる細口ノズルと吸い戻し可能なダイレクトストップで、点接着や継ぎ目への流し込み接着もしやすい

 

《貼る》超強力に接着できるのに剥がしたあとはすっきりキレイ

両面テープ

スリーエム ジャパン

スコッチ 超強力なのに あとからはがせる両面テープ プレミアムゴールド

実売価格770円(平滑面用)、830円(粗面用)

2cmで200〜450gの荷重に耐える超強力な粘着力を持ち、適量を使えば重量物も固定できる両面テープ。不要になったら、付属の「はがしツール」を使えば、のり残りなくきれいに剥がせる。粗面用と平滑面用があり、どちらも屋内外問わず使える。

 

強くて剥がせる両面テープは賃貸DIYの必需アイテム

賃貸住宅では、棚の増設などをしたくてもネジ釘の類は使いづらい。であれば使うべきは固定力が強く、それでいて跡を残さずきれいに剥がせる両面テープだ。

 

本品は、事前に脱脂清掃などをした面に貼り付けるのであれば、ハンディ掃除機ぐらいは余裕で吊り下げられる強度を誇り、実用面では間違いなし。

 

付属の専用ツールを使って正しく剥がせば家にダメージを残すことなくスッキリ。賃貸の住環境改善には、欠かせない逸品だ。

 

[Piont] 跡を残さずはがせる

↑剥がす際は「はがしツール」の透明糸でテープの粘着層を分離させ、壁面などに残ったテープを取付面に沿って引っ張るだけ

 

《切る》部門の名品3選

 

【その1】“鉄腕”の名にふさわしいオールマイティな切れ味に感動

万能はさみ

エンジニア

PH-55 鉄腕ハサミGT

2816円

小型ボディにストレート刃、ギザ刃、ワイヤーカッター、オープナーの4つの刃を備え、紙から針金、果ては防弾チョッキ用の特殊繊維までザクッと切り裂ける。力を込めやすいグリップには、指詰めを防ぐガードも付いている。

 

[ここがプロレベル!]

使用可能用途が広すぎるからハサミはコレ一丁あればOK

「“切れ味の良い厚刃”+“力を入れて握れる頑丈なグリップ”の組み合わせは、万能度高すぎ! 考え得る限り、たいていのものはカットできちゃうので、もはやほかにハサミを持っておく必要性はないのかも?」(きだてさん)

 

【その2】切れ味抜群の刃と高グリップボディの最強コンビ

カッターナイフ

オルファ

スピードハイパー AL型

実売価格464円

フッ素加工を施すことで、切れ味を高めたスピードブレードを搭載。ボディには、グリップ力抜群のX型のラバーを配している。後端に備えたニッケルメッキのツメで、こじ開け作業や開梱作業もスムーズにこなせる。

 

[ここがプロレベル!]

圧倒的な切れ味でダンボールがまるで薄紙のよう!

「ダンボールやスチレンボードがス〜ッと軽く切れる壮絶な切れ味は、一度体感するとほかの刃が使えなくなるレベル。様々なシーンで役立つツメの便利さも含めて、カッターナイフとしては最強クラスでしょう」(きだてさん)

 

【その3】中身を傷付けずに作業できる物流のプロが認める開梱ツール

ダンボールカッター

長谷川刃物

段ボールのこ 物流くん

660円

物流センターなどで多く採用されている、プロユースのダンボール用小型カッター。ダンボールの分解、開梱作業に最適化されたノコギリ状の厚刃を持つ。スライド式ホルダーと先端の丸い短刃を備え、安全性も高い。

 

[ここがプロレベル!]

求められているのは必要なぶんだけ切れる切断能力

「ダンボールの解体用ツールは、刃が鋭いと切れすぎてケガや中身破損の原因に。その点、本品はギコギコと力を入れたぶんだけが切れるのこぎり刃でコントロールしやすい。刃先が丸いので安全性、作業効率の点でも優秀!」(きだてさん)

 

《留める》部門の名品4選

 

【その1】水と紫外線に強いアメリカ生まれのタフテープ

補修用テープ

呉工業

<強力多用途補修テープ>ゴリラテープ クリスタルクリア

1650円

高い環境耐性と強い接着力を持ち、屋内外を問わずに貼り合わせ補修や補強ができる透明なテープ。紫外線に強く黄変しない。厚手ながらもほど良い伸縮性があり、曲面にもぴったりフィットする。8.2m巻。

 

[ここがプロレベル!]

水中でも貼れる強靭さと手で切れる優しさと

「何より驚いたのは、水中でも貼れるほどの超タフな耐水性。濡れた面にも貼れ、水漏れなどの補修にも重宝します。それでいて手でスパッとカットできる使い勝手の良さも備え、まさに強くてやさしいゴリラのイメージぴったり!?」(きだてさん)

 

【その2】強粘着材と厚いテープで重量物もがっちり梱包

梱包用テープ

スリーエム ジャパン

スコッチ 透明梱包用テープ プロ仕様

実売価格625円(ディスペンサー付き)、525円(ディスペンサーなし)

0.77mm厚のPPフィルムを使った厚手透明テープ基材に、強力なゴム系粘着剤を使った梱包テープ。重量物の梱包に使っても剥がれず、強い衝撃にも耐えてがっちりと固定できる。テープの長さは50m。

 

[ここがプロレベル!]

コレさえあればダンボールの底抜け知らず!

「一般的な梱包テープの約1.2倍の厚みで、クラフトテープや布テープと比較しても強度は圧倒的。これを超強力な粘着剤で貼り付けるんだから、書籍など重量物の入った箱に貼っても底が抜ける心配はほぼゼロ」(きだてさん)

 

【その3】繰り返し貼り剥がしできるゲル素材の両面テープ兼滑り止め

滑り止めテープ

ブルーフォレスト貿易

コアラグリップ ゲル両面テープ

1078円(1mm厚)、2178円(2mm厚)

壁紙にも安心して貼れるゲル素材の両面テープ。適度な厚みと粘着力で、家具や突っ張り棒などの滑り止め、壁などへの軽量物の掲示などに活躍する。貼り剥がしでき、水洗いすれば再利用も可能だ。1mm厚タイプは3m巻、2mm厚タイプは5m巻。

 

[ここがプロレベル!]

マグネット感覚で散らばる小物を壁にピタッ

「我が家では、リモコンや箱ティッシュを壁に貼り付けるのに使用。粘着力が適度で、小物を壁から外すときもベリベリ剥がすというよりは、磁石を外すかのような感触。アイデア次第で色々使え、持っているだけでワクワクする!」(きだてさん)

 

【その4】巻くだけの簡単圧着で漏れをストップ

漏れ止めテープ

ロックタイト

シーリングラップ 1.2.3

実売価格594円

テープ同士のみが接着する、粘着剤不使用のシリコンゴム製テープ。引き伸ばして補修箇所に巻き付けることで、水や空気漏れをブロックする。のり残りやベタつきがなく、貼り直しや再補修も簡単。黒、灰色に加え赤もあり、すべて1m巻。

 

[ここがプロレベル!]

粘着剤不使用なのに意外とマルチな非粘着テープ

「家庭レベルでは使い道がなさそうと思われがちですが、実は掃除機のホースの空気漏れなどもピタッと直せます。工具などのグリップに巻けば、軍手で握っても滑らない強力な滑り止めに。電気配線などの絶縁用途にも使えます」(きだてさん)

 

《繋ぐ》部門の名品3選

 

【その1】シリーズ最強! 水・熱に強いタフネス接着剤

瞬間接着剤

コニシ(販売元)/東亞合成(製造元)

ボンド アロンアルフア タフパワー

実売価格534円

従来のアロンアルフアの2倍の耐水性・3倍の耐熱性を持つ、シリーズ最強の瞬間接着剤。プッシュ部分に弾力のあるエラストマー素材が使われており、液量を思いのままにコントロールできる。

 

[SPEC早見表]

布:×

木材:○

軟質ビニール:○

プラ:○

金属:○

陶器:○

合成ゴム:○

ガラス:△

耐水性:○

耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

瞬間接着剤が苦手とする水周りの補修に活躍

「瞬間接着剤の最大の弱点だった耐水性・耐熱性が大幅に向上。さすがに常時水をかぶるような場所では接着力が弱まりますが、お風呂場の壁面タイルの剥がれぐらいなら難なく補修できます!」(きだてさん)

 

●「シリーズ最強」は耐水・耐熱性能において

 

【その2】計測・混合の手間を省く画期的な容器を採用

エポキシ接着剤

ロックタイト

インスタントミックス

実売価格329円

2種類の液剤をピストンで同時に押し出し、特殊なノズルの中で混合させるという画期的な構造を採用。エポキシ系接着剤の「2液を同量で均等に混ぜ合わせる」という手間をカットした。3分で硬化し、120℃まで対応。使い切りタイプ。

 

[SPEC早見表]

布:×

木材:○

ビニール:×

プラ:○

金属:○

陶器:○

合成ゴム:×

ガラス:○

耐水性:○

耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

強力だけど扱いにくいエポキシ接着が超手軽に!

「2液式のエポキシ系接着剤は、1液式接着剤に比べて超強力に接着できて高耐性な反面、液剤を混ぜ合わせるのがとにかく面倒。でも本品なら、初心者でもミスなく混合でき、プロ並みの接着ができます!」(きだてさん)

 

【その3】光を当てれば4秒で硬化!接着・補修・成形もお任せ

液体樹脂

Spirit of Wonder

ボンディック

実売価格2730円

液剤に付属のUVライトを照射すると、約4秒でカチカチに硬化。接着作業だけでなく、パテのように欠けた部分を埋める作業もできる。ケーブルの補修にも活躍。握りやすいグリップを搭載した「ボンディックEVO」(2830円)もある。

 

[SPEC早見表]

布:△

木材:○

ビニール:△

プラ:○

金属:○

陶器:○

合成ゴム:×

ガラス:○

耐水性:○

耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

溶接感覚で使える穴埋め接着が便利!

「折れたり欠けたりした部分の穴埋め接着作業は、従来の接着剤では不可能だったこと。本品なら、まるでプラスチックで溶接するかのように行えます。液を少量ずつ塗り重ねて、段階的に硬化させるのがコツ」(きだてさん)

 

●食品衛生法に適合していないため、食品・衛生に関わるものには使えません

 

【Pick Up!】プロ仕様の“剥がす”アイテムもスゴい!

[その1]

ドーイチ

固化したハードな接着剤はがし

1440円

剥がしたり除去したりするのが大変な、固化した接着剤やウレタンを溶かしてきれいにオフ。ベンゼンやトルエンなど、人体に害のある溶剤不使用なのもうれしい。

 

[その2]

AZ

超強力ラベルはがし雷神

202円

上からスプレーするだけで、紙ラベルをスルッと簡単に剥がせるようにする超強力な剥がし剤。強粘着のラベルにも対応し、経年変化でベタベタに劣化した粘着剤も、スプレーをして軽く拭き取るだけで除去できる。

 

 

《TOPIC》まだまだ深い! ニッチなプロ仕様ツール5選

【その1】剛厚テープで長距離も折れずに計測!

コンベックス

タジマ

剛厚Gロック-25 5.0m メートル目盛

4950円

一般的なコンベックスの約1.5倍もの厚さのテープを搭載。伸ばした際に折れにくく、しなりが少ないため、長い距離を測定しやすい。「水平に2m以上伸ばしても安定しているのはお見事。それなのにボディがコンパクトだから持ち運びしやすい」(きだてさん)

 

【その2】かわいい名前と見た目に反し耐荷重は脅威の12kg!

マグネットフック

コクヨ

超強力マグネットフック<たまフック> 大タイプ

2310円

マグネットフックとしては業界最強クラスの耐荷重約12kgを誇り、重い電動工具なども吊り下げられる。「磁力が強力なのに加えて、レバー操作で金属面から簡単に取り外せる機能性の高さもイイ!」(きだてさん)

 

【その3】凹凸面にも書ける現場仕様のタフネスマーカー

油性マーカー

寺西化学工業

ガテン無敵マーカーPRO

253円(おの型)、473円(極太)

コンクリートやレンガなどの凹凸面にも安定して書ける、強化型の硬いペン先チップを搭載。インクは赤と黒の2色で、ペン先の太さは2種類。「耐水性能が非常に高いので、水に濡れた面にもがっつり書けます」(きだてさん)

 

【その4】使わないときは薄さ1mm以下! プロ必携の縮尺スケール

定規

シンワ測定

折りたたみ縮尺スケール 8面 15cm

880円

不動産・設計業界で使われる三角柱型の縮尺スケールが、0.9mmの薄い折りたたみ式に。ノートや手帳に挟んで携帯できる。「筆箱でかさばる“三スケ”がこんなに薄くなるとは! 印字が消えにくい仕様も◎」(きだてさん)

 

【その5】極太芯を5本続けて使える大容量ペンシル

ノック式鉛筆

たくみ

ノック式鉛筆5連発

869円

一度に芯が5本入り、充填の手間なく使える建築用マーキングペンシル。落下を防ぐセーフティコードも付属する。「2mm径の芯5本をスムーズに出せる機構はかなりレア。キャップに簡易鉛筆削りが付いているのも便利です」(きだてさん)

 

 

●本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

パーツを組み替えて最適化! お馴染みのシャーペン「Dr.グリップ」の重心と重量をカスタムできる新モデルが快適

「低重心」が、2021年下半期の文房具トレンドワードだった。これまで、文房具マニアしか気にしてこなかった“筆記具の重心バランス”が、ここまでフィーチャーされるとは。300円帯ボールペンをはじめ、重心バランスをポイントにした製品が立て続けにここまで発売されるとは。なんとも驚かされたものである。

 

2022年を占う! 2021年「文房具」業界を席巻した二大トレンドのおさらい

 

正直なところ、見た目のデザインやインク色と違って、筆記具のバランスというのは実際に手に持って書いてみないと分からない。体感的というかフィジカルな部分であるため、作り手であるメーカーや我々のような紹介記事を書く側も、その利点を伝えるのがなかなか難しいのだ。

 

……というのは、単に文房具ライターとしての愚痴であって。一人の文房具好きとしては、重心バランスが筆記具の良さを語る論点としてあらためて持ち出されたことは、素直に嬉しいのである。書き味を構成する上で、とても重要なパラメータなのだし。

 

そこで今回は、そんな重心バランスがテーマの新しいシャープペンシルを紹介したい。

 

重心のポイントと重量を自分で決められる「ドクターグリップ CL プレイバランス」

パイロット「Dr.Grip(ドクターグリップ)」は、2021年に発売から30周年を迎えた。人間工学に基づいた握りやすい太軸+疲労を軽減するシリコングリップの組み合わせで、発売当時から現在までずっと高い人気を誇るシリーズだ。

 

ここで新たに登場したのが、グリップに重心位置変更ギミックを搭載したシャープペンシルモデル「ドクターグリップ CL プレイバランス」である。

パイロット
ドクターグリップ CL プレイバランス
0.3mm/0.5mm
各770円(税込)

 

基本的には、筆記具は低重心の方が安定して書きやすい。確かに、高重心(ペン後端に重みが片寄っている)では、ペン先がふらついてコントロールしにくかったり、長時間筆記で疲労が出やすかったりというデメリットはある。

 

とはいえ、低重心でも先端だけが重すぎるようだと、これはこれでコントロール性が下がるし、疲れも出る。また、個人それぞれのペンを持つ好みの位置というのもあって、これが重心的にバランスの良いところと一致するとは限らない……こういう部分が難しいのだ。

 

「だったらもう各々が好きに調整すればいいじゃん」というのが、重心位置変更ギミックというわけ。

 

グリップの内部構造とカスタマイズの仕組みは?

↑重心位置変更ギミックの核となる金属パーツ×3とシリコンパーツ×3。これを本体に3つ組み合わせて装着する

 

「ドクターグリップ CL プレイバランス」は、グリップが二重構造になっている。まず表面にあるのがシリコン製の外グリップで、これはペン先を外して下に引っ張ると、簡単にスポッと抜ける。その際に外グリップの中に残っているのが、内グリップパーツ。購入時はシリコンパーツ×1と金属パーツ×2の構成になっているはず。

 

この計3つの内グリップパーツの順番と組み合わせを変更することで、重心位置がカスタムできる仕組みなのだ。

 

↑シャープペンシルは重心が低すぎないほうが好みの筆者は、前にシリコン×1、後ろに金属×2の構成がお気に入り

 

最初から軸に搭載されているのに加えて、パッケージ内にはシリコンパーツ×2と金属パーツ×1も同梱されている。つまり各素材とも3つずつパーツが揃っているので、これを組み合わせてみよう。

 

まず、最も重くなるのが、当然ながら金属×3の組み合わせ。金属パーツは1つあたり約2.9gでシリコンパーツが約0.4gだから、シリコン×3の組み合わせよりも全体重量が約7.5g重くなる、という計算だ。

 

↑設定次第で重心位置・全体重量ともにかなり変わる。体感的にかなりの差を感じられるので、いろいろ試してみると楽しい

 

普通にずっしりしたペンが好き、という人であれば、シンプルに金属×3で解決だろう。重心位置も60mm以下で、この状態がもっとも低重心になっている。これでは全体的に重すぎるが、重心位置は低い方がいいというのであれば、前側に金属×1か2が良さそう。重心位置は1mmほど上がるが、かなり軽く動かせるようになるはずだ。

 

パーツ交換の手順は?

↑パーツ交換は、まず口金を外すところから。下向きに作業しないとタンク内の芯が軸内に落ちるので、そこは注意だ

 

↑あとは外グリップごとスポッと抜く。中のパーツはトントンと衝撃を加えれば取れる

 

↑装着時は先にパーツを軸に通してから、外グリップ・口金の順で戻す

 

パーツ交換は、まず口金をねじって芯タンクごと引き抜く。あとは外グリップを引き抜けば、内グリップパーツもそれについて抜けるはずだ。外グリップ内に残ったパーツは、口を下に向けて何度か軽くトントンと机に落とせば、順番に落ちてくる。奥の方にあるシリコンは摩擦でなかなか取れないかもしれないが、無理せず根気よくトントンするのがコツ。

 

装着する際は順番に軸側にパーツを差し込んで、外グリップを被せればOKだ。

 

グリップの重心と重量を変えるとどんな変化があるのか

↑重心が移動すると、筆記角も変わる。まずは自分がどういう握りで、どういう角度で書くのがラクか、を考えたい

 

重心位置が変わると、握りやすい位置も変わる。であれば当然の話、筆記角度も変わってくる。低重心で低い位置を握ればより紙に対して立った状態に。高重心で高い位置を握れば寝た状態になるというわけ。つまり重心位置は「自分はどういう角度で筆記するのが快適か」を考えながら調整すると、目安が付けやすい。

 

ちなみに、一般的にシャープペンシルは50~60度で書くのが正しいとされているが、それも絶対的な正解と言うわけではない。あくまでも、自分の書きやすさを中心に考えるべきだろう。

↑上下に振ると内蔵のオモリが移動することによって芯を出す“フレフレ機構”。ノックするたびに集中力が途切れる、という人にもおすすめ

 

シャープペンシルそのものの機能としては、やはりパイロット自慢のフレフレ機構がとてもありがたい。ノックノブを押さずに軸を上下に振るだけで芯が出るため、筆記時の芯の継ぎ足しが一瞬で済み、快適。一度これに慣れてしまうと、もうフレフレ機構のないシャープペンシルを使う気になれないほどに便利なのである。

 

自分にベストな重心バランスさえ確定できれば、このフレフレ機構の快適さと相まって、長時間の筆記もかなりスムーズにできるはずだ。

 

 

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【文具ソムリエール・菅未里の自腹買い文房具】ハンコ業界への逆風はやさしさで跳ね返す⁉️ 難読名字に対応した「ふりがな印」

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具とは? 今回は、逆風にさらされる業界のなかで、ちょっとした親切を形にした新しい試み。

 

難読名字のためのふりがなつきハンコ

ハンコを作っている印章業界が、逆風にさらされていると言われています。ペーパーレス・デジタル化の時代に、紙に捺(お)すハンコは時代遅れだというわけです。とくに昨今のコロナ禍では、「ハンコを捺すためだけに出社した」などというような話もあり、「非効率」「古い習慣」の代名詞になってしまっている感すらあります。

 

しかし、そんな逆風の下でも、ハンコが進歩し続けていることをご存じでしょうか?

名字を彫り込んだハンコは多くの場合、漢字だけですよね。しかし世の中には読みにくい名前を持っている人がいます。何を隠そう私、菅未里(かんみさと)がその一人でして、「すがみさと」「すがあかり」と読まれてしまうことがよくあるのです。

 

まあ私の場合、使用している漢字自体はそれほど難しくないのですが、どうがんばっても初対面では読めない名前の方も少なくありません。そういう方たちは、ハンコを捺したあとに名前を読み間違えられる(あるいは読めない)リスクがあるということになります。

 

私は読み間違えられることには慣れっこになってしまっていますが、少し困るのは、読み間違えを指摘すると、相手が必要以上に委縮してしまうことです。誰にも罪はないのですから、あまり謝らせてしまうのも申し訳ない。そこで最近、相手への気遣いとして、シヤチハタの「ふりがな印」を買ってみました。

シヤチハタ
クリエイティブ印「ふりがな印」
2365円(税込)

 

ふりがな印は、名前の漢字にふりがながつく画期的なハンコです。これでもう読み間違えられる心配はありませんね。

↑左がふりがな印。このように、漢字といっしょにふりがながふられています

 

私がおすすめする理由は、それだけではありません。本体はシヤチハタの超定番ハンコである「ネーム9」なのですが、ボディーのカラーバリエーションがとても豊富なんですね。私は「日本の伝統色」シリーズから「桜鼠(さくらねず)」を選びましたが、黒いボディのハンコに飽きている方にもおすすめできます。

↑私が選んだのは「日本の伝統色」シリーズの「桜鼠(さくらねず)」。淡くていい色です

 

また、文字のパターンも複数用意されています。縦書き・横書き以外にもふりがなの配置も変えられます。漫画のような吹き出しデザインまであります。

 

それから、文字数の上限は四文字なので、三文字の私のようにフルネームをハンコにすることもできます。前述のように、私は下の名前を読み間違えられることも多いので、フルネームである点は重要なのです。

↑私のように名前の文字数が少ない方なら、フルネームにふりがなをふれます

 

型にとらわれないハンコの使い方を

さて、このふりがな印、ハンコとして使いやすいのは言うまでもありませんが、ふりがながある点を活かして新しい使い方をしてみてはいかがでしょうか?

 

たとえば、名刺にふりがながない方も多いと思うのですが、そんな名刺の隅にポンと捺してはどうでしょうか。もし読みにくい名前であった場合、相手への親切になります。あるいは企画書や資料にサイン代わりに捺してもいいですね。

↑名刺に捺すと、相手は名前の読みに迷うことがありません

 

ちなみに、シヤチハタのハンコは5000回以上捺印できて、さらにインクの補充も可能です。私はハンコの薄さを上司に叱られたことがあるのですが、社会人のみなさまには早め早めのインク補充をお勧めしておきます。ただし、必ず専用品を使ってください。そうでないインクは不具合につながる恐れがあります。

↑インクは思っている以上に長く持ちますが、補充も可能。ただし専用品を使ってください

 

「古さ」の象徴のようにとらえられるハンコも、今回紹介したように進歩しています。ならば、使い方が進歩してはいけない理由はありません。ぜひ新しい使い方を探してみてください。

 

 

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

マグネットフックで耐荷重が12kg!? 工作好きライターが選ぶ「ホムセン プロ仕様のニッチな名品」5選

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックのニッチな名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

【その1】剛厚テープで長距離も折れずに計測!

コンベックス

タジマ

剛厚Gロック-25 5.0m メートル目盛

4950円

一般的なコンベックスの約1.5倍もの厚さのテープを搭載。伸ばした際に折れにくく、しなりが少ないため、長い距離を測定しやすい。「水平に2m以上伸ばしても安定しているのはお見事。それなのにボディがコンパクトだから持ち運びしやすい」(きだてさん)

 

【その2】かわいい名前と見た目に反し耐荷重は脅威の12kg!

マグネットフック

コクヨ

超強力マグネットフック<たまフック> 大タイプ

2310円

マグネットフックとしては業界最強クラスの耐荷重約12kgを誇り、重い電動工具なども吊り下げられる。「磁力が強力なのに加えて、レバー操作で金属面から簡単に取り外せる機能性の高さもイイ!」(きだてさん)

 

【その3】凹凸面にも書ける現場仕様のタフネスマーカー

油性マーカー

寺西化学工業

ガテン無敵マーカーPRO

253円(おの型)、473円(極太)

コンクリートやレンガなどの凹凸面にも安定して書ける、強化型の硬いペン先チップを搭載。インクは赤と黒の2色で、ペン先の太さは2種類。「耐水性能が非常に高いので、水に濡れた面にもがっつり書けます」(きだてさん)

 

【その4】使わないときは薄さ1mm以下! プロ必携の縮尺スケール

定規

シンワ測定

折りたたみ縮尺スケール 8面 15cm

880円

不動産・設計業界で使われる三角柱型の縮尺スケールが、0.9mmの薄い折りたたみ式に。ノートや手帳に挟んで携帯できる。「筆箱でかさばる“三スケ”がこんなに薄くなるとは! 印字が消えにくい仕様も◎」(きだてさん)

 

【その5】極太芯を5本続けて使える大容量ペンシル

ノック式鉛筆

たくみ

ノック式鉛筆5連発

869円

一度に芯が5本入り、充填の手間なく使える建築用マーキングペンシル。落下を防ぐセーフティコードも付属する。「2mm径の芯5本をスムーズに出せる機構はかなりレア。キャップに簡易鉛筆削りが付いているのも便利です」(きだてさん)

 

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

 

●本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

強粘着のラベルもスルッと剥がれる! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン プロ仕様の名品」2選【剥がす部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

プロ仕様の“剥がす”アイテム

[その1]固化した接着剤やウレタンを溶かす!

ドーイチ

固化したハードな接着剤はがし

1440円

剥がしたり除去したりするのが大変な、固化した接着剤やウレタンを溶かしてきれいにオフ。ベンゼンやトルエンなど、人体に害のある溶剤不使用なのもうれしい。

 

[その2]スプレーするだけで紙ラベルがラクに剥がせる!

AZ

超強力ラベルはがし雷神

202円

上からスプレーするだけで、紙ラベルをスルッと簡単に剥がせるようにする超強力な剥がし剤。強粘着のラベルにも対応し、経年変化でベタベタに劣化した粘着剤も、スプレーをして軽く拭き取るだけで除去できる。

 

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

 

 

接着剤はここまで進化したか! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン プロ仕様の名品」3選【繋ぐ部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

《繋ぐ》部門の名品3選

 

【その1】シリーズ最強! 水・熱に強いタフネス接着剤

瞬間接着剤

コニシ(販売元)/東亞合成(製造元)

ボンド アロンアルフア タフパワー

実売価格534円

従来のアロンアルフアの2倍の耐水性・3倍の耐熱性を持つ、シリーズ最強の瞬間接着剤。プッシュ部分に弾力のあるエラストマー素材が使われており、液量を思いのままにコントロールできる。

 

[SPEC早見表]

布:× 木材:○ 軟質ビニール:○ プラ:○ 金属:○ 陶器:○ 合成ゴム:○ ガラス:△ 耐水性:○ 耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

瞬間接着剤が苦手とする水周りの補修に活躍

「瞬間接着剤の最大の弱点だった耐水性・耐熱性が大幅に向上。さすがに常時水をかぶるような場所では接着力が弱まりますが、お風呂場の壁面タイルの剥がれぐらいなら難なく補修できます!」(きだてさん)

 

●「シリーズ最強」は耐水・耐熱性能において

 

【その2】計測・混合の手間を省く画期的な容器を採用

エポキシ接着剤

ロックタイト

インスタントミックス

実売価格329円

2種類の液剤をピストンで同時に押し出し、特殊なノズルの中で混合させるという画期的な構造を採用。エポキシ系接着剤の「2液を同量で均等に混ぜ合わせる」という手間をカットした。3分で硬化し、120℃まで対応。使い切りタイプ。

 

[SPEC早見表]

布:× 木材:○ ビニール:× プラ:○ 金属:○ 陶器:○ 合成ゴム:× ガラス:○ 耐水性:○ 耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

強力だけど扱いにくいエポキシ接着が超手軽に!

「2液式のエポキシ系接着剤は、1液式接着剤に比べて超強力に接着できて高耐性な反面、液剤を混ぜ合わせるのがとにかく面倒。でも本品なら、初心者でもミスなく混合でき、プロ並みの接着ができます!」(きだてさん)

 

【その3】光を当てれば4秒で硬化! 接着・補修・成形もお任せ

液体樹脂

Spirit of Wonder

ボンディック

実売価格2730円

液剤に付属のUVライトを照射すると、約4秒でカチカチに硬化。接着作業だけでなく、パテのように欠けた部分を埋める作業もできる。ケーブルの補修にも活躍。握りやすいグリップを搭載した「ボンディックEVO」(2830円)もある。

 

[SPEC早見表]

布:△ 木材:○ ビニール:△ プラ:○ 金属:○ 陶器:○ 合成ゴム:× ガラス:○ 耐水性:○ 耐熱性:○

 

[ここがプロレベル!]

溶接感覚で使える穴埋め接着が便利!

「折れたり欠けたりした部分の穴埋め接着作業は、従来の接着剤では不可能だったこと。本品なら、まるでプラスチックで溶接するかのように行えます。液を少量ずつ塗り重ねて、段階的に硬化させるのがコツ」(きだてさん)

 

●食品衛生法に適合していないため、食品・衛生に関わるものには使えません

 

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

持っていると「ワクワクするテープ」って? 工作好きライターが選ぶ「ホムセン プロ仕様の名品」4選【留める部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

《留める》部門の名品4選

 

【その1】水と紫外線に強いアメリカ生まれのタフテープ

補修用テープ

呉工業

<強力多用途補修テープ>ゴリラテープ クリスタルクリア

1650円

高い環境耐性と強い接着力を持ち、屋内外を問わずに貼り合わせ補修や補強ができる透明なテープ。紫外線に強く黄変しない。厚手ながらもほど良い伸縮性があり、曲面にもぴったりフィットする。8.2m巻。

 

[ここがプロレベル!]

水中でも貼れる強靭さと手で切れる優しさと

「何より驚いたのは、水中でも貼れるほどの超タフな耐水性。濡れた面にも貼れ、水漏れなどの補修にも重宝します。それでいて手でスパッとカットできる使い勝手の良さも備え、まさに強くてやさしいゴリラのイメージぴったり!?」(きだてさん)

 

【その2】強粘着材と厚いテープで重量物もがっちり梱包

梱包用テープ

スリーエム ジャパン

スコッチ 透明梱包用テープ プロ仕様

実売価格625円(ディスペンサー付き)、525円(ディスペンサーなし)

0.77mm厚のPPフィルムを使った厚手透明テープ基材に、強力なゴム系粘着剤を使った梱包テープ。重量物の梱包に使っても剥がれず、強い衝撃にも耐えてがっちりと固定できる。テープの長さは50m。

 

[ここがプロレベル!]

コレさえあればダンボールの底抜け知らず!

「一般的な梱包テープの約1.2倍の厚みで、クラフトテープや布テープと比較しても強度は圧倒的。これを超強力な粘着剤で貼り付けるんだから、書籍など重量物の入った箱に貼っても底が抜ける心配はほぼゼロ」(きだてさん)

 

【その3】繰り返し貼り剥がしできるゲル素材の両面テープ兼滑り止め

滑り止めテープ

ブルーフォレスト貿易

コアラグリップ ゲル両面テープ

1078円(1mm厚)、2178円(2mm厚)

壁紙にも安心して貼れるゲル素材の両面テープ。適度な厚みと粘着力で、家具や突っ張り棒などの滑り止め、壁などへの軽量物の掲示などに活躍する。貼り剥がしでき、水洗いすれば再利用も可能だ。1mm厚タイプは3m巻、2mm厚タイプは5m巻。

 

[ここがプロレベル!]

マグネット感覚で散らばる小物を壁にピタッ

「我が家では、リモコンや箱ティッシュを壁に貼り付けるのに使用。粘着力が適度で、小物を壁から外すときもベリベリ剥がすというよりは、磁石を外すかのような感触。アイデア次第で色々使え、持っているだけでワクワクする!」(きだてさん)

 

【その4】巻くだけの簡単圧着で漏れをストップ

漏れ止めテープ

ロックタイト

シーリングラップ 1.2.3

実売価格594円

テープ同士のみが接着する、粘着剤不使用のシリコンゴム製テープ。引き伸ばして補修箇所に巻き付けることで、水や空気漏れをブロックする。のり残りやベタつきがなく、貼り直しや再補修も簡単。黒、灰色に加え赤もあり、すべて1m巻。

 

[ここがプロレベル!]

粘着剤不使用なのに意外とマルチな非粘着テープ

「家庭レベルでは使い道がなさそうと思われがちですが、実は掃除機のホースの空気漏れなどもピタッと直せます。工具などのグリップに巻けば、軍手で握っても滑らない強力な滑り止めに。電気配線などの絶縁用途にも使えます」(きだてさん)

 

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

“現代のピカソ”ロメロ・ブリットのアートをまとったコラボノートが限定発売! 「ロメロ ブリット展」にて先行発売中

コクヨは、ポップ・アーティスト、ロメロ・ブリット氏のアートを表紙にあしらったコラボレーションモデルのキャンパスノートとソフトリングノートを、一部店舗にて1月下旬から数量限定で発売します。

 

バリエーションは、B6サイズの無線とじノートと、同社独自のやわらかリングを採用したソフトリングノートの2アイテムで、それぞれに6柄の計12品番を用意。発売に先がけ、1月8日より、テレビ朝日本社1F 六本木けやき坂スペースで開催中の「ロメロ ブリット展~The Pop Art World~」会場にて、先行発売を実施しています。

 

「ROMERO BRITTO キャンパスノート」は、6mm幅の罫線で、枚数は70枚。タイトル欄も同色のグレーに統一し、表紙だけではなく、裏表紙、表紙裏にもパターンがプリントされています。税抜価格は600円。

↑左から、「01 はな」「02 はあと」「03 あいす」「04 いぬ」「05 ひと」「06 がら」

 

「ROMERO BRITTO ソフトリングノート」は、B6サイズで、必要なページだけをきれいに切り離せるミシン目入り。ノートの枚数は80枚です。 罫線は、オン・オフを問わず多用途に使える5mmの方眼ドット罫を採用。前述のキャンパスノート同様、表紙だけではなく、裏表紙、表紙裏にもパターンがプリントされています。税抜価格は900円。

↑左から、「01 カップルカオ」「02 フィギュア」「03 カップピンク」「04 ブーケ」「05 ハイヒール」「06 ハートブルー」

防弾チョッキが切れるハサミに注目! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン プロ仕様の名品」3選【切る部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

《切る》部門の名品3選

 

【その1】“鉄腕”の名にふさわしいオールマイティな切れ味に感動

万能はさみ

エンジニア

PH-55 鉄腕ハサミGT

2816円

小型ボディにストレート刃、ギザ刃、ワイヤーカッター、オープナーの4つの刃を備え、紙から針金、果ては防弾チョッキ用の特殊繊維までザクッと切り裂ける。力を込めやすいグリップには、指詰めを防ぐガードも付いている。

 

[ここがプロレベル!]

使用可能用途が広すぎるからハサミはコレ一丁あればOK

「“切れ味の良い厚刃”+“力を入れて握れる頑丈なグリップ”の組み合わせは、万能度高すぎ! 考え得る限り、たいていのものはカットできちゃうので、もはやほかにハサミを持っておく必要性はないのかも?」(きだてさん)

 

【その2】切れ味抜群の刃と高グリップボディの最強コンビ

カッターナイフ

オルファ

スピードハイパー AL型

実売価格464円

フッ素加工を施すことで、切れ味を高めたスピードブレードを搭載。ボディには、グリップ力抜群のX型のラバーを配している。後端に備えたニッケルメッキのツメで、こじ開け作業や開梱作業もスムーズにこなせる。

 

[ここがプロレベル!]

圧倒的な切れ味でダンボールがまるで薄紙のよう!

「ダンボールやスチレンボードがス〜ッと軽く切れる壮絶な切れ味は、一度体感するとほかの刃が使えなくなるレベル。様々なシーンで役立つツメの便利さも含めて、カッターナイフとしては最強クラスでしょう」(きだてさん)

 

【その3】中身を傷付けずに作業できる物流のプロが認める開梱ツール

ダンボールカッター

長谷川刃物

段ボールのこ 物流くん

660円

物流センターなどで多く採用されている、プロユースのダンボール用小型カッター。ダンボールの分解、開梱作業に最適化されたノコギリ状の厚刃を持つ。スライド式ホルダーと先端の丸い短刃を備え、安全性も高い。

 

[ここがプロレベル!]

求められているのは必要なぶんだけ切れる切断能力

「ダンボールの解体用ツールは、刃が鋭いと切れすぎてケガや中身破損の原因に。その点、本品はギコギコと力を入れたぶんだけが切れるのこぎり刃でコントロールしやすい。刃先が丸いので安全性、作業効率の点でも優秀!」(きだてさん)

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

 

ディレクター用サインペン「フィラーレディレクション」は指示出しの全動作折込済みの隙のなさだった

ほとんどの業種において、コロナ禍で仕事の進め方が大きく変わった、というのはもはや疑いようのないところだろう。在宅ワーク・テレワークなんていうのはその最たるもので、これまでとは違うシステム下での働き方へと全体的にシフトしつつあるのは間違いない。とはいえ、流行の“DX”などということではなくて……シンプルに、“仕事用の文房具”もちょっと変わってきているよね、という話である。

 

例えば、最近は書類のファイリングツールに注目が集まっているのだが、これはオフィスではなく個人単位での書類管理の必要性が高まっている、ということだろう。

 

また、どっしり座って落ち着いて書きものをするのに最適な低重心のペン(先日紹介した300円帯ボールペンなど)の新製品が立て続けに出ているのも、実はそういう流れの中にあるのかもしれない。

 

【関連記事】2022年を占う! 2021年「文房具」業界を席巻した二大トレンドのおさらい

 

そういった中でまたひとつ、新しい仕事環境にフィットした面白い筆記具が登場したので、紹介してみたい。

 

部下に指示を出すならサインペンがいい! を体現するゼブラ「フィラーレ ディレクション」

ゼブラから発売された「フィラーレ ディレクション」は、ディレクション(=指示・指揮)の名の通り、管理職やグループリーダーなどの地位にある人が、部下に説明や指示をするのに最適! というサインペンである。

 

そういうポジションの人が使うものなので、もちろん見た目が安っぽいようでは話にならない。高級感があってどっしりした金属軸のツイスト式、という仕様だ。

ゼブラ
フィラーレ ディレクション
2200円(税込)

 

↑ボディをひねると、先端からサインペンのチップがニュッと現れる

 

そもそもこの「ツイスト式のサインペン」というのが、かなりユニーク。なにしろサインペンはボールペンよりもチップの表面積が大きいため、インクが乾燥しやすい。実際に思い返してもらえれば、皆さんがこれまで使っていたサインペンは、どれも密閉性の高いキャップ式だったはず。

 

しかしゼブラは、2019年に発売したノック式サインペン「クリッカート」で、大気中の湿気を自ら吸収して乾燥を防ぐ「モイストキープインク」という技術を開発している。ノック式ができるんだから、もちろんツイスト式サインペンだってなんの問題もなく作れちゃうのだ。

 

【関連記事】ペン先が乾かない、上書きしても滲まない!ゼブラのノック式水性マーカー「クリッカート」が全色集めたくなる優秀さ

↑ノック式の「クリッカート」(左)とは、同じモイストキープインクを搭載する兄弟のようなもの。ただし価格は20倍ほど違う

 

ところで、なぜ「説明や指示出しにサインペン」なのか? というと、これは簡単。筆記線がボールペンよりも圧倒的に太くてハッキリしているからだ。

 

例えば書類に指示書きをする場合でも、サインペンで太い文字を書いた方が伝わりやすいのは明らか。小さな文字をチマチマ書いていたら読み飛ばされるかもしれないし、なによりも長い文章は誤読の危険性もある。短いワードを大きくグイッと、が重要というわけ。もちろん、ビデオ会議でノートやスケッチブックに図を書いて見せるなどにも、太い線と大きい字の方が良いのは簡単に想像できるだろう。

↑画面内の小さなフレームでもきちんと読み取りやすいのが、サインペン字のメリット

 

トレンドに逆行⁉︎ 高重心の理由

さらに、この高級感のある金属軸にもちょっと面白い工夫がされている。握ってみると分かるが、このサインペンは重心がかなり上側に配置されているのだ。昨今の低重心筆記具ブームの中ではやや不思議な感じもするが、実はこれも意図があってのこと。

↑常識的にはかなり不自然な握り位置だが、「フィラーレ ディレクション」に限ってはこれが正解

 

試しにほどよくバランスの取れる部分を探っていくと、おそらく上写真のような持ち方になるはず。この持ち位置は先端が長くなる=移動量が大きくなるため、大きい字が書きやすいのだ。

↑この握りだと、自然と文字が大きく書けるのが面白い

 

ボールペンではNGとされる“寝かせ書き”のかたちになってしまうが、サインペンはチップが紙に触れていれば問題なくインクが出る。つまり、筆記にはなんの支障もないのである。

 

正しく重心バランスのとれる位置で持って書いてみると、安定して手に乗るためか、指先の操作に対する追随性も充分。スイスイと先端が軽く大きく動かせるので、思った以上に快適な書き味が得られた。これは本当に気持ちいい。

 

軸の先端にも隠された機能があった!

もうひとつ、軸のデザインに少し不思議な点があるのにお気づきだろうか。よく見ると、クリップや軸中のリングがシルバーなのに対して、先端だけがゴールドになっているのである。

 

実はこれにも理由がある。「フィラーレ ディレクション」を指示棒のようにして図表や文章を指し示すと、この先端のゴールドがキラッと非常に目立つのだ。

↑指示棒として使う際には、先端のゴールドパーツが視線を集める

 

しかも、前述の先端を長めに取る持ち方は、書きながら指し示す、というやり方にも最適。まったく、隅から隅までディレクションワークにフィットしたペンと言えるだろう。

 

リフィルの互換性に気づいてしまった……

↑専用の金属リフィルは交換も簡単。ところでこの形状とサイズ、どこかで見たような……?

 

モイストキープインクは、ペン先チップを収納した状態なら52週は乾燥知らず。うっかり放置してカスカスになる不愉快さを味わう機会もそうはなさそうだ。

 

また、インクが切れた場合は、専用リフィル(税込220円)と交換可能。用意されているインク色は黒と赤のみ……なんだけど、実はこのリフィル、金属軸である以外、径や長さは「クリッカート」のリフィルと同じ。つまり、互換性がある!

↑なんと「クリッカート」のリフィルと同じサイズ!

 

なんなら36色ある「クリッカート」から好きなインク色を選び放題ということで、より指示出しに目立つ色を模索してみるのも楽しいかもしれない。

 

 

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こういう両面テープがほしかった! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン殿堂入りプロ仕様ツール」【貼る部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

超強力に接着できるのに剥がしたあとはすっきりキレイ

両面テープ

スリーエム ジャパン

スコッチ 超強力なのに あとからはがせる両面テープ プレミアムゴールド

実売価格770円(平滑面用)、830円(粗面用)

2cmで200〜450gの荷重に耐える超強力な粘着力を持ち、適量を使えば重量物も固定できる両面テープ。不要になったら、付属の「はがしツール」を使えば、のり残りなくきれいに剥がせる。粗面用と平滑面用があり、どちらも屋内外問わず使える。

 

強くて剥がせる両面テープは賃貸DIYの必需アイテム

賃貸住宅では、棚の増設などをしたくてもネジ釘の類は使いづらい。であれば使うべきは固定力が強く、それでいて跡を残さずきれいに剥がせる両面テープだ。

 

本品は、事前に脱脂清掃などをした面に貼り付けるのであれば、ハンディ掃除機ぐらいは余裕で吊り下げられる強度を誇り、実用面では間違いなし。

 

付属の専用ツールを使って正しく剥がせば家にダメージを残すことなくスッキリ。賃貸の住環境改善には、欠かせない逸品だ。

 

[Piont] 跡を残さずはがせる

↑剥がす際は「はがしツール」の透明糸でテープの粘着層を分離させ、壁面などに残ったテープを取付面に沿って引っ張るだけ

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

 

液量が「ピタッと決まる」接着剤が気持ちいい! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン殿堂入りプロ仕様ツール」【繋ぐ部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

常に最適な量をキープできるドイツ発の高機能接着剤

瞬間接着剤

UHU

瞬着接着剤 ピペット

実売価格386円

液だれせず、常に最適な量を出せる「ダイレクトストップ機能」を搭載。非常に高い接着強度を持つだけでなく、実用強度到達後(接着から24時間後以降)は食洗機の使用が可能という耐水性・耐熱性も備えている。

 

液量コントロール機能で接着力を最大限に引き出せる

ドイツの超有名接着剤ブランド「UHU」の瞬間接着剤で最も魅力的なのが、「ダイレクトストップ」と呼ばれる機能だ。

 

塗り終わったときにボディから指を離すと、内部に陰圧がかかり、ノズル先端に出た余分な液剤を吸い戻せるという機能。これにより、液の出過ぎや液だれを防げ、ピンポイントな精密接着が可能になる。

 

そもそも瞬間接着剤は、量が多すぎると完全にくっつくまでにかかる時間が延びるし、最終的な接着強度も落ちてしまう。“ベストな液量をピタッと出せる”ということは、つまり“接着力を最大限に引き出せる”ということとほぼ同義なのである。

 

[Point] 精密な接着が可能

↑液剤を少量ずつ出せる細口ノズルと吸い戻し可能なダイレクトストップで、点接着や継ぎ目への流し込み接着もしやすい

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

 

「最強カッター」はツメ硬度も3.5倍! 工作好きライターが選ぶ「ホムセン殿堂入りプロ仕様ツール」【切る部門】

文房具と聞くと机上で使うモノを連想するが、ホームセンターで手に入るのは、工事現場や倉庫など、“プロの現場”で活躍するアイテムがほとんど。ここでは工作好きライター・きだてたくさんが惚れたプロスペックの名品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年1月号に掲載された記事を再編集したものです。本記事に掲載している商品の価格は2021年11月16日時点のものです。店舗や時期によって変わる可能性があります

 

ドライバー並みに強靭なホルダーを持った最強カッター

カッターナイフ

タジマ

ドライバーカッター L560 オートロック

1034円

焼き入れしたステンレス鋼製のホルダーを採用した、高強度なL刃カッターナイフ。先端部分のツメがドライバーと同等の硬さを持ち、ネジ締めやこじ開け、折り線付けなど多用途に使える。もはやドライバーにカッターの刃が付いたといっても良いレベルだ。

 

切るだけでは終わらない現場仕事の頼れる万能ツール

「タジマ」は、一般にはあまり知られていないブランドかもしれない。しかしプロの現場においては信用度の高さで超メジャーなブランドだ。

 

特に本品は、1mm厚のステンレス鋼に焼き入れを施した高硬度なホルダーと、そこから伸びた先端のツメで人気が高い。

 

このツメは、ドライバーとしてネジ締めに使ってもビクともしない頑強さ。塗料缶の金属ブタをこじ開けたり、建材の隙間に挿し込んで捻ったりと、万能ツール級の働きをしてくれる。刃を収納すればすぐに使え、いちいち工具を持ち替える手間がかからない“作業効率の高さ”も人気の秘密と言える。

 

ボディ全体がエラストマー樹脂でできており、軍手や作業手袋を着けたまま握っても滑りにくいノンスリップ仕様。力を込めてグイッと作業をするうえで、頼りがいのあるボディなのだ。

 

[Point 1] ツメの頑強さ

↑先端のツメの硬度は、一般的なホルダーの約3.5倍。塗料缶の口に挿し込んで、こじ開けるなどの作業をしても潰れにくくい

 

[Point 2] 作業効率の高さ

↑ボディには替刃を2本ストックできるマガジンを内蔵。その場で手早く刃を交換できるため、屋外作業中も刃を替えに戻る手間がない

 

工作好きライター

きだてたくさん

DIYから紙工作まで、モノ作りが大好きな工作系ライター。とはいえ手先が器用ではないため、高機能なプロツールに頼りがち。

 

文具ソムリエール・菅未里が振り返る2021年の「自腹買いアイテム」と「文房具トレンド」

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。文房具の新作からロングセラーまでを知り尽くした菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた愛用の文房具を1品ずつ紹介する連載を毎月お届けしています。

 

2021年が終わったところで、この1年で紹介しきれなかった自腹買い文房具(の一部)を披露していただきながら、文房具トレンドを振り返ってみましょう。

連載「文具ソムリエール・菅 未里の自腹買い文房具」アーカイブ
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

 

1.2つの要素がインクブームを後押し

↑自腹で買ったインクの数々。小瓶入りの商品が増え、気軽にさまざまな色を試せるようになりました

 

あらためて振り返ると、2021年はずいぶんたくさんの万年筆とインクを買いました。女性を中心としたインクブームが続いており、彼女たちが楽し気にSNSにインクをアップするので、その投稿を見るとつい買ってしまいます。

 

コロナの影響で、SNSを見る時間が増えたせいもあるかもしれませんね。これは私に限った話ではありません。インクブーム自体が、SNSに後押しされている感じがします。

 

印象に残っている商品には、「錦秋」(プラチナ万年筆)、「はちみついんく」(尚貴堂)、あとTono&Lims(トノアンドリムズ)によるインク、金木犀の香りがする「True Love~金木犀 香る街で~」などがありました。

 

さまざまな色を少しずつ楽しめるインクの“小瓶”が増えているのも、近年の特徴です。カナダ発の文具ブランド「Ferris Wheel Press(フェリスホイールプレス)」も選びきれないくらい魅力的なインクを出していますが、小瓶ですから場所をとりません。ということで、三色のセットを買ってみました(写真左上)。

 

気軽にさまざまな色を試せるようになったことで、インクブームはまだまだ続きそうです。

 

2.カスタマイズ文房具の盛り上がり

↑右上の片面バインダーは、ルーズリーフ専門店「ステッチリーフ」で好みの色のインデックスを入れてもらったもの。左のシャープペンは、グリップをカスタマイズできる「ドクターグリップCL プレイバランス」。右下はオリジナルのスタンプ台を作れる「いろづくり」(シヤチハタ)です

 

先日、前から行きたかったルーズリーフ専門店「ステッチリーフ」にようやく行けました。このお店は、ルーズリーフバインダーのカスタムを楽しめるのが特徴。私もしっかりオリジナルルーズリーフバインダーを発注してきました。

 

今は楽しみに完成を待っているのですが、ルーズリーフバインダーとは別に、その場で持ち帰れるプチカスタマイズとして、好きな色のインデックスを入れた片面バインダーも作ってもらいました(写真右上)。

 

カスタマイズの波は定番シャープペン「ドクタークリップ」(パイロット)にも及んでいます。私も、グリップの重さを好みにカスタマイズできる「ドクターグリップCL プレイバランス」を買いました。手の形は千差万別ですから、服のサイズを選ぶように、グリップも選べるのが理想ですよね。

 

3.ビジネスシーンでは「ハンコ離れ」でも……

↑左下に並んでいるのは、複数の色をグラデーションにした朱肉「わたしのいろ」。スタンプが、信じられないくらい美しくなります。右側に整列しているテープ「デコラッシュ」(プラス)も、手帳やノートのデコレーションに活躍してくれます

 

手帳デコレーションの需要が増したせいか、スタンプ関連商品も、今、熱くなっています。

 

カスタマイズの話題でも取り上げた、インクをパッドに垂らすことでオリジナルのスタンプ台を作れる「いろづくり」(シヤチハタ)もよかったですね。あまりに面白いので、専用インクは29色すべてを買ってしまいました。カスタマイズの波は収まるところを知りません。

 

同じシヤチハタから出た、複数の色をグラデーションにした朱肉「わたしのいろ」も、必ずチェックしてください。単色の朱肉では難しい、複雑な美しさを演出してくれます。ネットで即完売するだけあります。

 

実用から趣味、趣味からカスタマイズへ

さて、私が2021年に買った文房具を駆け足で見てきましたが、インクなどに見られる趣味性の追求と、カスタマイズ文房具の増加は、実は同じ現象の別の面を見ているだけなのかもしれません。

 

本来は実用品だった文房具がだんだんと趣味のアイテムに変化してきたのがこの10年ですが、どんな道具も、趣味性を追求すればするほど、個々人に合わせてカスタムするようになるからからです。自動車などの乗り物も、スポーツの道具も、服も、使い手によるカスタムが一般化しています。

 

遅ればせながら、文房具もその段階に入ったのかもしれませんね。この動きは2022年も続くに違いありません。

2022年を占う! 2021年「文房具」業界を席巻した二大トレンドのおさらい

2020年に引き続き、今年もやっぱりコロナで大変だったなぁ、という印象の強い2021年。では、文房具業界としては、2021年はどんな雰囲気だったかというと、世情の薄暗さに対して、実は近年まれに見る“面白い年”だったように思う。

 

コロナ禍で発売時期が遅れていた製品も徐々に出始めたし、ニューノーマルに対応した従来にないツールも数多く登場している。まだ業界全体で景気回復とまでは至らないが、それでも我々ユーザーが「わー、なんか楽しい新製品がいっぱいあるなー」と感じられるような前向きな雰囲気になっているのだ。

 

そこで今回は2021年の文房具シーンを振り返りながら、あらためて「コレ買い忘れてない?  買っておいたほうがいいよ」という2021年の傑作文房具を紹介していこう。おそらくトレンド的にはもうしばらく今の流れが続くはずなので、来年以降の予測としても読んでいただけるとありがたい。

 

1.ここ数年で最大級!? ボールペンの当たり年

2021年で一番に挙げたいのが、「ボールペンすごかったね!」という話。まず上期には、ファン待望の多機能ペン「ブレン2+S」(ゼブラ)や、ロングニードルで細字の書きやすさに特化した「モノグラフライト」(トンボ鉛筆)に注目が集まった。

↑ロングニードルチップで先端視界が広く、細かな字が書きやすい「モノグラフライト」

 

【ゼブラ「ブレン 2+S」】ボールペンかシャープか、メイン機能で選ぶべき最新個性派「多機能ペン」

【トンボ鉛筆「モノグラフライト」】なめらか筆記はもう常識! 最新ボールペンが「モノグラフライト」「イルミリー」で遂げたさらなる進化とは?

 

さらに夏には「オレンジEG」(BIC)廃番というショッキングなニュースに続いて、新定番を目指す「クリスタル オリジナル ファイン」(BIC)が発売されるなど、とにかく話題に事欠かなかった印象だ。

↑今年惜しまれつつ廃番となった「オレンジEG」(上)と、新登場の「クリスタル オリジナル ファイン」(下)

 

BIC「クリスタルオリジナルファイン」】「BICオレンジEG」廃盤! その後継ボールペン「クリスタルオリジナルファイン」はファンを納得させられる出来なのか?

 

例年であれば、これでも充分に「いろいろ出たなぁ」と言って構わないのだが、実はまだまだ。今年のボールペンに関する動きは、秋以降が本番だったと言える。

 

なにより最もインパクトがあったのが、「ユニボールワン」の軸を高機能化させた「ユニボールワン F」(三菱鉛筆)や、6色カラーブラック「ボールサイン iD」のアップグレード版「ボールサイン iD plus」(サクラクレバス)といった、上位モデルの登場だろう。

↑最適な重心バランスの「ユニボールワン F」は、 おそらく2021年で最も注目されたであろうボールペンだ

 

↑良好なフローのワンインク+スタビライザー機構で安定した握り心地を実現した軸は、相性抜群の組み合わせだ

 

これらの特徴としては、すでに人気の高い既存ボールペンのリフィルはそのまま、軸のデザインや重心バランスを見直すことで握りの安定感・書きやすさをアップさせていること。価格も従来モデルから100~200円ほど上がっているが、触ってみれば、間違いなくお値段以上の価値を感じられるクオリティである。

↑低重心化に加えて軸のマット塗装でグリップ感も向上した「ボールサイン iD plus」

 

【三菱鉛筆「ユニボールワン F」】【サクラクレパス「ボールサイン iD plus」強みは書き心地を高める低重心! 新価格帯「300円ボールペン」の真価とは?

 

実際問題として、インクやチップ周りに関しては2019~2020年の間でかなり高品質化しており、現状すぐにこれ以上のものを求めるのは難しい。そこでメーカーがたどり着いたのが、手付かずだった軸のバージョンアップなのだろう。

 

その結果として、高品質なインクと高機能な軸がかけ合わされ、ある意味「ボールペンの完成版」とも言える製品が登場した、というわけ。

 

↑ゲルインクの大定番「サラサクリップ」は、極細0.3㎜径でサラッと書ける「サラサナノ」にアップグレード

 

【ゼブラ「サラサナノ」】秘密は軸にあり!「サラサナノ」が極細ゲルインクボールペンなのにガリガリしない理由

 

ところでこのムーブメントがまだ2022年も続くとしたら、気になるのが、現時点でまだ軸のバージョンアップが終わっていないレジェンド級ボールペンの存在だろう。

 

例えば来年以降、「ジェットストリーム」や「フリクションボールノック」が同じ文脈でアップグレードされたらどうなる……? と考えるだけで、正直ワクワクが止まらないのだ。

2.ニューノーマルに慣れたユーザーの要望を製品化

2021年でもうひとつ大きな動きといえば、コロナ禍におけるニューノーマルに積極的に対応した文房具の登場だろう。

 

これまでにも「狭い作業スペースで効率的に仕事ができる」ことを主眼にした製品はあったが、在宅ワーク爆増の流れを受けて、ジャンルの枝がより太くなったという印象だ。

↑狭い机でも、自立する書類ファイル「ジリッツ」を使えば作業効率が落ちない

 

【キングジム「ジリッツ」】見やすくて省スペース! キングジムの自立するファイル「ジリッツ」の斬新な仕組みとは?

 

さらに言えば、ただただコロナ騒ぎに流されるだけだった2020年に比して、2021年はユーザーが新しい働き方を受け止めてきちんと咀嚼しはじめた、ということもあると思う。オンライン会議ひとつとっても、昨年までならただぼんやりとフレームに収まっていた同僚が、最近は妙に顔色良くくっきり写ってるな、と感じたことはないだろうか?

 

これは、「ノートPCにスタンドをセットすると画角が上がって顔写りが良くなる」、あるいは「照明にビデオライトを使うと見栄えが上がる」といったノウハウが次第に広まっていることに由来する。

↑クリップオンでカメラ写りが圧倒的に良くなる「Web会議用スクエアライト」

 

つまり、我々がオンライン会議にようやく慣れてきたことで、不満に感じるポイントも明確化してきた、ということなのだ。そしてそれによって、不満が解決できるツールの要望をメーカーが汲み取って製品化、という流れも生まれているのである。そもそも文房具メーカーの社員だって在宅ワークを1年以上みっちり経験しているわけだから、ケーススタディも万全だろう。

 

例えば「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」(コクヨ)のように、スタンドでノートPCの画角を上げつつ、オンライン会議に参加しながらメモを取りやすい、といった“オンライン会議特化型”の機能を持っている。これは、在宅ワークの環境的な不満をまとめて取り除くことができる、とてもよく考えられた製品だと思う。

↑キーボード上がデスクに早変わりする「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」は、狭い場所でのオンライン会議にとにかく重宝する

 

【コクヨ「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」】在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ

 

↑ソファや座椅子でも快適に仕事ができる「広々ひざ上デスク」も今年前半に注目を集めた

 

【ソニック「ユートリム 広々ひざ上デスク」】在宅ワークの「机がない!」問題を解決するか?「広々ひざ上デスク」の実力を検証

 

↑自宅のプアな椅子で腰を痛めたときは、「パタスタ」で机をスタンドデスク化がオススメだ

 

【カウネット「WORK FIT HOME スタンディングワーク用PCスタンド パタスタ」】いつもの机をスタンディングデスク化するカウネット「パタスタ」が座りっぱなしの腰痛を解消する!

 

今後はコロナも落ち着くことで、また現在とは違う仕事環境になることだろう。とはいっても、オンライン会議というものがなくなるとはとても思えないし、DX化の流れを考えれば在宅ワークももっと気軽なものになるに違いない。

 

であれば、来年以降もそういった新しい仕事環境に適応した文房具やツールは増えるはずだし、よりユーザーの不満を踏まえて解決力を高めた完成度になって出てくるのではないだろうか。

 

筆者・きだてたく文房具レビューのバックナンバー
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ぺんてる「エナージェル」に20周年限定で登場した「黒推し」モデルに、偉大なペンの矜持を見た

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第16回となる今回は?

 

第16話

ぺんてる
エナージェル ブラックカラーズコレクション
300円(1本・税別)、1800円(6色セット・税別)

全世界累計販売本数10億本を超えるボールペンの限定商品。王道のブラックに加え、オリーブブラックやボルドーブラックなどほのかに表情の異なる黒系インクを5色、全6色を揃える。極限までシンプルさを追求したボディデザインで、シーンを問わず使いやすい。

 

“偉大なペン”の遺伝子が息づく絶妙なリモデル

黒々くっきりとしたインクと滑らかな書き心地、速乾性で、日本のゲルインキボールペンの保守本流ともいえるのが、ぺんてるの「エナージェル」。ここ1〜2年のボールペン界で起こったデザイン面でのモードチェンジには少々立ち後れ、いまとなってはやや野暮ったいルックスではあるものの、それもある種の安心感であり、さらに定期的に透明軸やパターン柄、カラーモデルなどを投入することで、現役感をキープし続けています。

 

そしてこうした動きの決定打となり得るのが、2021年10月に発売された20周年限定の「エナージェル ブラックカラーズコレクション」。すべてのパーツをマットブラックで統一し、さらに黒インクのバリエーション違いを6色も用意したという、徹底的な「黒推しモデル」。こうしたインクの遊びはサクラクレパスの「ボールサインiD」でも見られましたが、こちらはルックスも黒一色に染めたことでさらにそれが押し進められた印象。何より近年のモードであるシンプルなシルエット重視に生まれ変わったため、歴代エナージェルのなかでも最もスタイリッシュなモデルとなりました。それでいてエナージェルらしさも失っていないあたり、絶妙なチューニングといえるでしょう。

 

ぺんてるがこれを新製品ではなく、エース格の製品で実現させた意味。それはいかにエナージェルが大きな意味を持つプロダクトなのかという証拠であり、実際それだけの価値があるのです。エナージェルという偉大なペンは。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第14話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第15話】ボールペンの書き心地は重心バランスがカギ! 三菱鉛筆「ユニボール ワン F」は驚異的なしっくり感を備える

https://getnavi.jp/stationery/674444/

“マグネット×てこの原理”の新構造! 1枚から30枚まで安定して挟める「ペーパージャケット」

バタフライボードは、“マグネット×てこの原理”の新たなクリップ構造で、あらゆる用紙を手間なく綴じてミニマルに持ち運べる「ペーパージャケット」を開発。現在、応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」にて先行販売中です。

 

同製品は、マグネットとてこの原理を掛け合わせることで、用紙を強力にホールドする、紙専用ジャケット。

 

クリップの端を軽く押すだけで用紙を簡単に装着でき、用紙の枚数が1枚でも30枚でも、最適な磁力で保持することが可能です。

 

カバーと本体は、開いた状態でも閉じた状態でも、マグネットで一体化し、1枚の板のように持ち運び可能です。

 

Makuakeでの応援販売期間は2022年3月15日まで。12月28日現在の主な支援コースは、超早割10%オフの3960円コース(ペーパージャケット1セット)、超早割10%オフの7480円コース(ペーパージャケット2セット)、超早割20%オフの1万7600円コース(ペーパージャケット5セット)など。

ガラスペンの書き方・手入れ、壊れた時の対処法は? インク沼に続く「ガラスペン沼」の世界と初心者向けの使い方のコツ

最近、若い女性を中心に人気が高まっているガラスペン。筆記具としてはもちろん、ガラス工房で職人の手によって一本一本つくられる“芸術品”として、その美しさに魅了される人が増えています。

 

2021年12月に日本初のガラスペンに特化した入門書として『見て、さわって、書いて、描く はじめてのガラスペン』(実務教育出版)を出版した武田健さんに話を聞きました。ガラスペンの魅力や使い方、さらにこのブームをブームで終わらせないための“ガラスペンのこれから”についても伺います。

 

インクブームから波及した、ガラスペンブーム

実は、発祥は日本と言われているガラスペン。武田さんによると、「はっきりとした時期はわかっていませんが、100年ほど前に日本のガラス工芸職人が、作品の一つとして『ガラスペン』をつくったことが始まりのようです」とのこと。ではなぜ、長らく脚光を浴びてこなかったガラスペンに、今になって注目が集まっているのでしょうか? 武田さんはその背景には、「昨今のインクブームが密接に関係しているのではないか」と言います。

 

「私がインクを好きになったのは2010年のこと。ちょうどその時期から黒や赤だけでなく、さまざまな色のインクが各メーカーから販売され始めました。気づけばここ数年でインクは大きなブームになっていて、今ではたくさん集める人も増えてきています。しかし万年筆は、一度インクを入れると使い切るまで取り換えることができません。そのため、たくさんインクを持っていても、なかなか自由に使うことができず、もったいないと感じている人が多くいました。

そこで、ペン先を洗えばすぐに別のインクを使うことができる “つけペン”が注目されるようになったのだと思います。そしてつけペンの中でも、含ませられるインクの量が多く、文字を書くのに適しているのがガラスペンです。ここ2-3年でインクファンの皆さんがこのことに気づき始め、ガラスペンの認知度が上がっていったのではないでしょうか」(武田さん、以下同)

 

↑インクアドバイザー・文具ライターの武田健さん

 

「インクを自由に変えて使えるところはもちろんですが、ガラスペンの魅力はなんといってもその美しさ。ひんやりとした感触や透明感のある見た目は、ガラスならでは、ですよね。並べたときも美しいし、書いているときもとても気分が上がります。

ガラスペンの多くは、日本各地にあるガラス工房で職人が一本一本手づくりしていて、いわばすべてが“限定品”。同じように見えても微妙に形が違ったり、書き味が違ったりするところも、ガラスペンの面白いところです。しかも、上質なものは数万円もする万年筆と比べて、ガラスペンは良いものでも1万円ほどで購入可能。手軽に所有できる芸術品として、これからもっと広がっていくのではないかと考えています」

 

意外と簡単! ガラスペンの使い方

ガラスペンを使ってみたいけど割れてしまいそうで怖い、と不安に思う人も多いはず。そこで武田さんに、ガラスペンの基本的な使い方や、使う時の注意点を教えていただきました。

 

1.ガラスペンを使う前に、まずは準備!

・ガラスペンを置くケース

「必要以上に恐れることはないですが、まずは『ガラスペンは割れ物である』という意識を常に持っておくことが大切です。ガラスペンを使うときには、机の上で転がらないようケースを用意しておきましょう。私は万年筆用のものを使っています」

 

・水と拭くもの

「そのほか、ペン先を洗う水と、ペン先を拭くためのティッシュや柔らかい布も用意してください。水はガラスペンが当たっても割れないようなプラスチックカップに入れておくのがおすすめです」

 

2.準備ができたら、インクをつけて書く

「準備ができたら、いよいよガラスペンを使っていきましょう! まずはペン先の半分くらいまでインクに浸けます。インクをペン先に付けるときは、ペン先がインク瓶の底に当たらないよう注意してください。インクは“毛細管現象”によって上へと引き上げられるため、ぽたぽたと垂れることはありませんが、余分なインクは用意したティッシュなどでそっと拭うといいと思います」

 

「書くときには、ペンを少し寝かせて、力を入れすぎないように注意。インクが自然と下に落ちるよう、くるくると回しながら書くのがコツです。書いていくうちに少しずつインクの濃淡が出てくるのも面白いところ。インクの付け方や紙にもよりますが、一回インクを付けると、だいたいはがき一枚分くらいの文字量を書くことができます。

私はガラスペンとインクの色味を揃えることが多く、その日の気分によって使い分けています。なかにはネイルと色を合わせる人もいるのだとか。色のコーディネートができるのも、ガラスペンの楽しみの一つです」

 

3.使い終わったあとの片付けも慎重に

「ガラスペンを使い終わったら、ペン先をティッシュなどで拭ったあとに水洗いをします。洗ったあとにもう一度拭けば、そのまますぐに別のインクをつけても問題ありません。インクの粘度が高く、ペン先の溝に残ってしまったときには、歯ブラシなどでこするときれいに落とすことができます」

 

↑武田さんが愛用する、上海発のステーショナリーブランド「KACO」の万年筆ケース

 

「ペンを片付けるときには、ペン先保護のためにゴムチューブをつけるのを忘れずに。ゴムチューブはガラスペンを購入したときについていることが多いですが、もしなければ、ホームセンターなどで販売しているので探してみてください。また私は、ガラスペンを収納するケースとして『KACO』の万年筆ケースを使っています。クッションがついているので、持ち運びたい方にもおすすめ。ガラスペン作家の方もよく使用されています」

 

↑自身のオンラインショップ「KEN’S NIGHT」で文具も販売している武田さん。コニーラップというラッピングペーパーでつくられたオリジナルのメモ帳は、表面がつるつるしていて裏写りもしないため、万年筆やガラスペンと相性抜群! 右下の可愛らしいイラストは、武田さんのSNSにもよく登場する似顔絵だそう

 

「私は万年筆を長文用、ガラスペンを短文用として使い分けています。ガラスペンはちょっとしたメモ書きや、新しいインクを買ってきたときの試し書きにぴったりです。中でも私がおすすめしたいガラスペンの使い方は、SNSにアップする文章をガラスペンで書くこと。私自身Twitterなどで、紙に手書きした文章に、使用したガラスペンとインクを添えて撮った写真を投稿しています。スマホで打ち込んだ文字だと皆一緒ですが、手書きの文字は一人一人まったく違って個性が出ますし、思いもより伝わるはずです。

また、インクを使って書くと濃淡が出るからか、癖がある字でも味が出るんです。私も最初は自分の字に自信がなかったのですが、万年筆やガラスペンで文字を書くようになってからは、自分の字も悪くないかもと思えるようになりました。ガラスペンは自己表現のためのツールの一つ。デジタルの時代にあえて“手書き”することの楽しさを、ぜひ皆さんに知ってもらいたいです」

 

↑武田さんのインク見本帳。手持ちのインクがどのような色かすぐわかるように、ガラスペンを使ってつくる人が増えているそう

 

武田さん愛用のガラスペン 5選

日頃からガラスペンを使用し、現在は75本ほど所有しているという武田さん。今回はその中からお気に入りを5本、紹介していただきました。

 

・紙に写る影まで美しい!「HASE硝子工房」のガラスペン

「大好きな作家さんの一人、HASE硝子工房の長谷川さんがつくったガラスペン。くるくるとしたらせん状の模様や落ち着いた色に、どこか和の雰囲気が感じられて、とても素敵ですよね。光が当たったときに紙に写る影もきれいで、使っていると気分が上がります」

 

さくらんぼづくしの愛らしい「八文字屋」×「Kokeshi」のコラボ

「こちらは山形で300年続く老舗書店・文具店『八文字屋』とガラス作家・藤田えみさんのブランド『Kokeshi』がコラボして生まれたガラスペン。山形産さくらんぼの佐藤錦をイメージした赤いトンボ玉や、軸にあしらわれたさくらんぼの刻印、ぽってりとしたフォルムがなんともかわいらしいですよね」

 

ご当地の伝統菓子がモチーフ!「八文字屋」×「GLASS STADIO しなぷす」のコラボ

「こちらも同じく八文字屋と、『GLASS STADIO しなぷす』のガラス作家・並木亮太さんとのコラボガラスペン。山形の老舗和菓子屋『乃し梅本舗 佐藤屋』が創作した伝統的な寒天菓子『空ノムコウ』をイメージしてつくられています。このようなご当地ものをモチーフにしてつくられたガラスペンは、その地域の人なら思わず欲しくなってしまうはず!」

 

繊細な美しさを随所に感じる「Shoko Yamazaki」のガラスペン

「オリジナルのインクなども手掛けているShoko Yamazakiさんがつくったガラスペン。私が持っているような小ぶりサイズのものは、小さな手の方でも使いやすいと思います。軸の中の繊細な網模様は、光を当てるとさらにきれいに見えます。また、軸の上についている小さな玉は、Shokoさんがつくるガラスペンの特徴。可愛らしいアクセントになっています」

 

・絶妙なカラーとフォルムが特徴の「OfunaGlass」のガラスペン

「大人気でなかなか買うことができない、川口剛さんが手がけるOfunaGlassのガラスペンは、絶妙なカラーグラデーションが魅力。私はターコイズが好きなのでこの色を選びましたが、販売されているものは一本一本色やデザインが異なるので、ぜひ好みのものを探してみてください!」

 

ガラスペンを選ぶ時、壊れてしまった時は?

「ガラスペンを購入するときには、まずはお店に行って、試し書きをしてみることをおすすめします。ガラスペンは一本一本書き味や太さが異なっていて、好みも人それぞれ。実際に試しながら、自分好みのものを探してみてください。作家さんによっては工房で直接販売しているところもあるので、そこで話を聞きながら購入するのも一つの方法だと思います。

また、ガラスペンは使っているうちにペン先が欠けてしまうこともありますが、工房に相談すれば、多くの作家さんが修理をしてくれます。私も過去、文字を書いている最中に、ペン先がポキッと欠けてしまったことがあったのですが、すぐに直してもらえました。このように修理しながら長く使えたり、購入後も直に作家さんとつながったりできるのもガラスペンの魅力だと考えています」

 

ブームで終わらせない! たくさんの可能性を秘めたガラスペン

ブームになっている一方で、実は作り手の数がまだまだ少ないというガラスペン。その理由は、「まだ歴史が浅いから」だと武田さんは言います。現在販売されているガラスペンの多くは、「ボロシリケイト」と呼ばれる硬質ガラスでつくられていますが、このガラスを使った工芸品の製法が体系化されたのはごく最近のこと。そのため、ガラスペン作家の“大御所”と呼ばれる人でも、つくり始めたのは2014年頃からだそう。

 

「ガラス作家さんは基本的に、ガラスペンだけを専門にしているわけではなく、アクセサリーやオブジェといったガラス工芸品をメインでつくっていることが多いんです。そのためこれからガラスペンをつくってくれる作家さんがもっと増えていったらいいなと思っていて……。いろいろな工房に足を運びながら、今まさに新しい作家さんを探しているところです」

↑武田さんがHASE硝子工房で購入したペンダント

 

「そしてガラスペンブームを一過性で終わらせないためにできることも考えていきたいと思っています。例えば、ガラス作家さんの“ものづくり”について深く知ることもその一つ。今は作品をSNSにアップしている作家さんも多くいて、直接コンタクトが取れたり、作家さんの思いを知ったりすることもできます。

私は以前、HASE硝子工房に行って作家さんの技術を目の当たりにしたことで、ガラスペンだけではなくペンダントも欲しくなって購入しました。こんなふうに、ガラスペンが好きな人はガラスのアクセサリーを身に付けてみたり、ガラスのペーパーウェイトをペンと一緒に使ったりするのもいいと思うんですよね。好きな作家さんのガラスペンを入口に、どんどん世界が広がっていくと、もっと楽しくなるはずです」

 

手軽に持てる芸術品として、毎日の暮らしを豊かにしてくれるガラスペン。まだまだいろんな可能性を秘めたこのガラスペンの魅力を、見て、触って、使って、体感してみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

インクアドバイザー・文具ライター / 武田 健

3000本以上の万年筆インクを所有し、様々なショップとのコラボインクをプロデュース。オンラインショップ「KEN’S NIGHT」ではオリジナル文具の販売も行っている。著書に「美しい万年筆のインク事典」、「和の色を楽しむ 万年筆のインク事典」(グラフィック社)。21年12月には日本初のガラスペン入門書となる「見て、さわって、書いて、描く はじめてのガラスペン」(実務教育出版)を出版。

 

『見て、さわって、書いて、描く はじめてのガラスペン』(実務教育出版)

 

カチカチうるさいノック音に悩まされない! 新作ボールペン「Calm(カルム)」の150円とは思えない内部機構と性能に驚愕

ボールペンに何を求めるか、というのは意外と人それぞれだ。“書き味”とか“インク色”なんていうのは実は二義的で、「先端の方で握りやすいグリップ」とか「愛用の手帳のホルダーにぴったり収まる軸のサイズ」などが選択肢として大きかったりもする。

 

そんなボールペン選びの中で、「ノック音がうるさくないやつ」という選択肢も当然にありうるだろう。例えば図書館などで勉強する機会が多い人は、自分が押したノックの「カチッ」という大きさにビクッとしたことがあるんじゃないだろうか? あの音、静かな場所だとかなり響くし。また逆に、オンライン会議中にずっとカチャカチャとノックを弄ぶ同僚にイラッとしたことだって、あるかもしれない。その場合、自分はそうあるまいとして「ノックが静かなペンがいいな」と考える人もいるだろう。

 

つまり、“音”もボールペン選びのファクターになりうるのだ。“ノック音が静かなボールペン”というのも、もっとジャンルとして広がってもいいのではないか。

 

ノック音がかすかなサイレント・ボールペン

ぺんてるから2021年12月に発売された「Calme」(カルム)は、まさに静音性にこだわったボールペンシリーズである。

 

ノックの静音性をウリにしたボールペンは、現行品だとLAMY「noto(ノト)」や三菱鉛筆「ジェットストリームプライム」などがあるが、どれも千~数千円という価格帯。いわば静音性は、高級ボールペンならではの付加価値だったわけだ。(高級筆記具に多く採用されている回転繰り出し式は、当然のことながらさらに静音性が高い)

 

対して「Calme」は単色で税込165円と、完全に普及品のお値段。これはまず嬉しいポイントだろう。

ぺんてる
Calme(カルム)単色
0.5mm/0.7mm径
各150円(税別

 

一般的なノック式ボールペンをゆっくりノックしてみると、まずノックノブを一番下まで押し込んだ時にカチッ、バネで少しノブが戻る時にカチッと、1アクションで計2回の音がするはず。

 

対して「カルム」は、まず一番下に押し込んだ時の音がほぼ無音・無衝撃。戻る時にわずかにクリック感があるが、こちらも非常に小さな音だ。ぺんてるは「従来比でノック音を66%低減」と謳っているが、体感上ではもっと静かにすら感じられる。

 

↑メーカーによると「完全に静音にするとノックした感覚がなく違和感があるので、そこの調整に苦労した」とのこと

 

一般的なボールペンのノックをものすごくざっくりと説明すると、ノックノブから伸びたノック棒で押し下げられることで回転子が回り、外カムに引っかかってロック=ペン先が出る。もう一度ノック棒を押し下げるとロックが解除される=ペン先が引っ込む、という流れ。このとき、回転子とノック棒、回転子と外カムでそれぞれ噛み合う際に鳴るのが、いわゆる“ノック音”と呼ばれるものなのだ。

 

対して「カルム」はノック棒と外カムが一体化した摺動子(しゅうどうし)と呼ばれるパーツが回転子を内包して、上下から挟む構造になっている。そのため、押し込み時にノック棒と回転子/回転子と外カムの噛み合いに衝撃が発生しにくく、つまりノック音が静かになるという仕組み。

↑カチャカチャした動作音が少ない、ユニークなノック機構

 

ノックを解除する際も、ノブに指をかけたままゆっくり戻せば、ほぼ無音。ノブから素早く指を離せば多少の衝撃音はあるが、気を遣ってノックする限り、極めて静かに書くことができるだろう。

 

改良型インクと革シボ調グリップで書き心地も良好

静音性に加えてもうひとつポイントとなっているのが、とても握りやすいグリップ。エラストマーにカメラのグリップをイメージした革シボ調の加工を施すことで、握ると指にしっとりと吸い付くような感触を与えてくれるのだ。しかもこの革シボグリップは、先端ほぼギリギリから前軸端まで続いているロング仕様なため、持ち癖に関係なく、どこを握っても気持ち良い。

↑革シボ調のロンググリップは、しっとりした手触りで握り心地が良い

 

搭載するリフィルは、低粘度油性インクの「ビクーニャ フィール」(ぺんてる)と共通となっている。ビクーニャは非常になめらかではあるが、ボテ汚れが多く、個人的にはかなり苦手なインク……と思っていたのだが、今回久しぶりに使用してみると「あれ? こんな書きやすかったっけ?」と驚いた。

↑改良型は、これまでのビクーニャインキとは明らかに書き味の違う、ゴー・ストップのしやすい適度ななめらかさ

 

搭載するリフィルは、低粘度油性インクの「ビクーニャ フィール」(ぺんてる)と共通となっている。ビクーニャは非常になめらかではあるが、ボテ汚れが多く、個人的にはかなり苦手なインク……と思っていたのだが、今回久しぶりに使用してみると「あれ? こんな書きやすかったっけ?」と驚いた。

 

ぺんてるによると、実は今回の「カルム」に合わせてビクーニャ フィールのチップを改良し、書きやすくバージョンアップしたとのこと。実際、多発していたはずのボテもほぼ発生しなくなり、適度なスルスル感で気持ち良く書けるようになったなー、という印象だ。

 

多色・多機能「カルム」も、もちろん静音性高し!

「カルム」は単色だけでなく、3色の多色タイプ、2色+シャープの多機能タイプも同時リリースとなっている。単色とは仕組みは違うが、当然ながらこちらも静音性の高さがポイントだ。

ぺんてる
カルム 多色タイプ多機能タイプ
400500円(税

 

↑ボディは単色とほとんど印象の差がないスマートさ。実際、数値上では直径で1mm以下の違いしかない

 

多色/多機能タイプは後軸内端に緩衝材が入っており、リリースされたノックノブがバネで戻る際のガチン! という突き当たりの衝撃を吸収するようになっている。こちらはトンボ鉛筆の多色ボールペン「リポーター」でも採用されていた機構で、目新しいというほどではないが、とはいえ明らかに他の多色よりも静かなのはありがたい。

↑軸後端に内蔵された緩衝材で、ノック戻りの衝撃を吸収。これで音を低減させている

 

↑こちらも書き味には満足感あり

 

リフィルは単色と同様、こちらも改良型のビクーニャ多色用リフィルになっている。穏やかにゆっくり書きもでき、勢いをつけた走り書きにも対応できる性能で、とても書きやすい。静音性だけでなく、革シボ調グリップの握りやすさ+改良型リフィルの書きやすさの好相性という点に限っても、充分に「買って良し」と言える出来ではないだろうか。

 

 

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クリアホルダーごとまとめるキングジムの力技ファイル「ホルサック」の実力は?

クリアホルダーはとても偉い。書類が折れ曲がらないように保護してくれるし、中身の出し入れが簡単なので、書類をまとめる収納/携帯ツールとしても実用的だ。人に書類を手渡す際にはパッケージとしてすら機能するし、透明だから中に何が入っているのか一目で把握できるのもいい。

 

そして、これだけ機能性に優れて多用途なのに、単価も安い。消耗品扱いなのが申し訳ないほどで、みんなもっとクリアホルダーを評価してあげて欲しいのである。

 

……と、いささか感情移入し過ぎた導入になってしまったが、仕事をする上でクリアホルダーが非常に重宝するのは間違いない。例えば、“1案件 1クリアホルダー”のように書類を整理している人が、日本中にはかなり大勢いるはず。つまり、情報をファイリングする単位としても役立っているのだ。もしクリアホルダーがなかったら、書類を探す手間だって大変なことになるだろう。

 

それだけ便利なクリアホルダーだ、活用しやすくなるツールと組み合わせれば、もっと便利になるのは当然の流れだろう。

 

クリアホルダーをファイリングすればより便利になる

“1案件ごとに書類を収納するストッカー”としてクリアホルダーを考えた場合、求められるのは「閲覧性」だと思う。抱えている案件が1つだけなら問題ないが、だいたいのビジネスマンは複数の案件を平行して動かしているはずだ。であれば、どのクリアホルダーにどの書類が入っているか、が把握しやすくなってくれた方がありがたい。そこで使ってみてほしいのが、キングジムの「ホルサック」だ。

キングジム
ホルサック 6枚収納/12枚収納
500円/660円(税別)

 

一見するとファイルのようだが、表紙を開いてもページらしきものはない。その代わりに、見慣れない尖ったパーツが6本(12枚収納モデルは12本)、ニョキニョキと中央から生えている。

 

↑クリアホルダーを綴じるキモは、この尖った謎パーツ

 

このパーツをクリアホルダーの上端に差し込み、そのまま下端をスリットに押し込むと……なんとクリアホルダー自体がホルサックに綴じてしまえるのだ。

 

差し込んだクリアホルダーは、ポケット式ファイルのページのように機能する。綴じたままで書類が出し入れできるし、ペラペラとめくって閲覧も可能だ。特に「ペラペラとページをめくれる」のが重要で、これなら、どのクリアホルダーにどの案件の書類がまとまっているか、を探すのが圧倒的にラクなのである。

 

↑クリアホルダー上端(開口部)に尖ったパーツの1本を差し込む

 

↑続いてホルダー下端をそのままスリットにグイッと押し込むと……

 

↑この通り、綴じた状態でページをめくるように閲覧できる。必要な書類探しがとてもラクだ

 

クリアホルダーを取り外すときは、綴じるときと逆手順で、下辺→上辺の順に抜けば、簡単に分離させられる。

 

外出するときは、今日のうちに回る予定のクライアント分のクリアホルダーをサクサクッと綴じて持ち出せばいいし、クリアホルダーを分離させてそのまま相手に手渡すこともできる。「ホルサック」の表紙でカバーされているため、クリアホルダー自体にはスレ汚れや折れ曲がりの心配もない。

 

↑上辺が開いている一般的な形のクリアホルダーであれば、だいたい問題なくファイリングできる。厚みがあったり複数ポケットタイプだったりしても問題なし

 

ちなみに、開いた状態で逆さにしてバサバサと強くふると、当然、中の書類やクリアホルダーが抜け落ちる可能性はある。そういう場合は「ホルサック」の表紙についているフラップを差し込んでしまえば、表紙ががっちり固定。勝手に開くこともないし、中身が飛び出す心配もない。一応、抜け落ちのリスクを減らすためにも、閲覧するとき以外はこうしてロックしておいたほうが確実だろう。

 

↑表紙は勝手に開かないように、半円のフラップを差し込んでロック

 

この製品、つまりザックリ言ってしまえば「書類をまとめてファイルしたクリアホルダーを、まとめてファイルする」という入れ子構造のツールだ。

 

言葉の上ではややこしいが、使ってみれば非常にシンプルな製品ので、どう運用したらいいのか? と迷うようなことはないだろう。机の上に書類の入ったクリアホルダーが積み上がっている人であれば、まず整理が圧倒的にしやすい。外回りが多く、クリアホルダーを何枚もカバンに入れて持ち歩いている人は、情報の出し入れ・携帯がスムーズになる。

 

クリアホルダーを日常的に使っている人なら、誰がどう使ったって仕事効率が上がることは間違いなしなのだ。

 

 

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【菅未里の自腹買い文房具】学生時代に愛用した定番ボールペン「シグノ」に25年間で起きた変化とは

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

超定番ボールペン「シグノ」の最新事情

今回紹介したいのは、三菱鉛筆のロングセラーボールペン「ユニボール シグノ」(以下、シグノ)です。……といっても、読者のみなさんもご存知ですよね、シグノは。

 

言わずと知れた大ヒット作です。ゲルインクならではの滑らかな書き味や顔料によるくっきりとした発色が評価され、今やゲルインクを採用したボールペンの超定番商品になっています。日本中のオフィスのペン立てにシグノがささっているのではないでしょうか。私も、10年以上愛用しています。

↑筆者もずっと愛用しているシグノ

 

三菱鉛筆
ユニボールシグノ 0.38mm
150円(税別)

※ほかに0.5mm、0.28mmもラインナップする。

 

そのシグノを今回あらためて取り上げるのには理由があります。子どもの頃にシグノを知った世代は、最近のシグノの変化をきっと知らないだろうからです。

 

31色にまで増えたインクカラー

もともと1979年発売のボールペン「ユニボール」の別ラインとして1994年に作られたシグノ。私はその2年後に登場した極細の0.38mmを愛用しているのですが、発売当初は、インクの色は8色でした。しかし今や、この0.38mmは31色にまで増えています。

 

その歴史は、インクカラーへの需要の変化を物語っています。

↑発売当初から今に至るまで売られている6色(かつてあった蛍光黄と蛍光桃2色は廃番)

 

2003年に4色が追加されました。

↑2003年に追加された4色

 

続いて、2008年にもカラーを追加。

↑2008年に追加された6色

 

さらに、2017年にも追加されています。

↑2017年に追加された12色。微妙なニュアンスカラーも多いですね

 

色数がどんどん増えている様子がわかります。なかなか違いが理解されにくいピンク系のインクも、たくさん用意されています。

↑ピンクの微妙な差も表現されています

 

今、グリーンブラックやブルーブラックのような黒ベースの大人っぽいインクが流行っていることをご存じかもしれませんが、早い段階で、そういったインクをボールペンに採用したのもシグノでした。

↑ビジネスシーンでも活躍する黒系インク

 

こういったインクは厳密にいうと“黒”ではないのですが、落ち着いた色ですから悪目立ちせず、仕事でも使えるでしょう。だから黒に飽きたビジネスパーソンにも人気です。

 

そういえば、黒系のインクといえば2008年に「ラベンダーブラック」が廃盤になったことを覚えているファンもいるかもしれません。実は、ラベンダーブラックは海外では今も売られているのですが、国内では手に入らないのは残念です。微妙なニュアンスカラーが充実しているシグノらしいエピソードです。

 

文字にもイラストにも活躍

このように色への探求心が尽きないのがシグノの特徴です。書きやすいのは前述の通りですが、色数が豊富なので、文字を書くだけではなくイラストや図形にも向いています。私はアイデア出しの際にシグノを使っていますが、気分に沿ったさまざまなカラーのインクを使いたいので、シグノがぴったりなのです。

↑文字を書くにも、イラストを描くのにも向いているのがシグノです

 

学生時代にお世話になった方も多いであろうシグノですが、今は、ここまでラインナップが増えているのです。

 

仕事にも、趣味にも。ノートにも、手帳にも。懐かしいシグノを見直してみませんか?

 

 

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ここまで最適化してくるとは! コクヨ「キャンパスノート」専用修正テープのこだわりぶりをチェック

さすがに「キャンパスノート」を知らない、という人はいないと思う。総合文具メーカーのコクヨから発売されている日本で最もメジャーなノートで、その年間生産数は1億冊! 間違いなく、文房具業界のレジェンドブランドのひとつだ。

 

このキャンパスブランドが、最近ちょっと面白い展開をしているように見える。例えば、2019年に発売された「キャンパス まとめがはかどるノートふせん」は、ノートの1ページにあと数行だけ書き足したい、といった際にページ端に貼って紙面を拡張できる、特殊な用途の付箋だ。キャンパスノートと同じ用紙に同じ罫線が印刷されているため、貼った際の違和感が非常に少ない、というのがポイント。要するに、キャンパスノートに使う専用ツール、と言える。

 

つまり「ユーザーがキャンパスノートを選ぶ理由」として、こういった専用ツールを作ったわけだ。もちろん、そもそもノート国内トップシェアという立ち位置があっての話ではあろうが、それにしても野心的なやり方だと思う。

 

今度は、キャンパスノートに特化した専用修正テープが登場

そして、そんなキャンパスノート専用ツールとして次に登場したのが、修正テープである。コクヨ「キャンパス ノートのための修正テープ」という名前からもはっきり分かる通り、まさにキャンパスノートのために作られたツールなのだ。

コクヨ
キャンパス
ノートのための修正テープ 5.5mm・6.5mm幅
6m220円/10m270円(ともに税別)

 

何がどうキャンパスノート専用か? というと、最大のポイントはやはり、キャンパスノートの紙色に合わせたテープ色だろう。これは貼り比べてみると一目瞭然で、一般的な修正テープはノート用紙に貼ると白すぎるのだ。そのため、修正した箇所がパキッと浮き出すように見えて、目立ってしまう。

↑「修正テープ」の部分を修正。肉眼だとなおのこと、一般的なテープの白さが目立つ

 

対して「キャンパスノートのための修正テープ」は、ほんのわずかに青みがかったグレー色のテープ。これがキャンパスノートに貼られると、なるほど、違和感はかなり少ないようだ。見る角度や光の当たり方によっては、ややテープ色が暗すぎるように見えることもあるが、それでも白浮きするよりははるかに目立ちにくい。

 

ラインナップは、テープ幅で6.5mmと5.5mmの2種(テープ長もそれぞれ6mと10mがあるので、正確には4種)を用意している。

↑ヘッドやボディのロゴ色もA罫(ピンク)用とB罫(青)用になっているので、使用時に間違えることはなさそうだ

 

修正テープを使い慣れている人であれば、このテープ幅に対しても「ん? なんか微妙に見慣れない数字だな」と感じるかもしれない。一般的な修正テープの幅は4mmや6mmといった整数であり、0.5という小数点以下の数字は存在しなかったからだ。

 

ではなぜ「キャンパスノートのための修正テープ」が6.5mm5.5mmなのかというと、それはキャンパスノートの罫線幅が7mmA罫)と6mmB罫)だからである

 

例えば6mm罫に対して5mm幅の修正テープを使うと、中央に貼っても上下に0.5mmずつの余白が出る計算になる。結果、修正しきれなかったはみ出しが発生してしまうわけだ。かといって6mm幅テープを使うと罫線まで消えてしまう可能性が高い。

↑テープ幅0.5mmの差で、修正しきれないはみ出しが発生している

 

そこで、罫線キワキワまで修正を入れられるよう、余白を可能な限り減らすための+0.5mm幅、という発想だ。ただし、罫幅から余白が少なすぎるため、美しくテープを引くためには、それなりに慎重に作業する必要はあると思う。

 

もうひとつ特徴的なのが、薄い金属板を採用した新しいテープヘッド。

↑金属板ヘッドがスパッとテープ端を切るため、修正テープが苦手な人でもカットミスが発生しにくい

 

紙面に当てて修正を入れたあとに本体を引き上げると、この金属板のフチでテープをきれいにカットする仕組みなのだ。このキレの良さはかなり優秀で、修正箇所に切り損ねてガタガタになったテープ端が残ることもなく、非常にスマート。「修正テープできれいに修正できない」というトラブルの大多数はこのカットミスに由来するはずなので、そこで失敗しにくいのはありがたい。

 

「キャンパスノート」以外でも使えるか?

この優秀なヘッドなら、キャンパスノート以外でも使いたいと思う人はいるかもしれない。

↑製品名下にテープを貼った状態。マルマンのルーズリーフ「ジウリス」はかなり色味が近いが、それ以外はやはり違和感あり

 

ただ、実際によく見てみると、ノート用紙の色って、意外と製品によって違う。そのため、キャンパス専用のこの修正テープを使うと逆により目立ってしまう、なんてこともある。例えばナカバヤシ「ロジカルノート」はやや紙面が赤っぽく、キャンパスノート用ではハッキリと浮いてしまうようだ(もちろん、罫線の合間に破線の補助線が入っている“ロジカル罫”に、そもそもマッチしてないという問題もあるが)。

 

もちろんメーカーとしては「だから、キャンパスノートに使ってくださいよ」と言ってるわけなのだが。

 

 

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マーカーとして使える蛍光タイプや布に使える耐水タイプも!最新「ドットマーカー」は描画以外にも便利

ボールペンやシャープペンシルといった、ド定番筆記具と比較するのは難しいが、それでも明らかに水性カラーペンの人気は、以前よりはるかに高まっているようだ。中高生は、女子を中心に“ノートのカラフル化”が進んでいるし、男子にだって細字カラーサインペンを日常筆記用に使っている人がそれなりにいる。

 

筆者は、公式書類でもない限りは「筆記は黒インクに限る」という固定概念に特に意味はないと考えている派なので、多彩なカラーペンを楽しむ層がもっと増えれば面白いと思う。

 

また、カラーペン自体も、色数だけでなくペン先チップやインク特性に特徴を持たせたものがここ数年でかなり増えている。

 

その中でも人気が高いのが、“ドットマーカー”タイプである垂直に円筒状や球状のチップを捺す(おす)だけできれいなドットが描けるため、手軽にノートや手帳の紙面を飾ることができるというものだ。トンボ鉛筆「プレイカラードット」や呉竹「ZIG クリーンカラードット」などが先行してすでにかなり売れているらしく、後続の製品もあれこれ出始めているようだ。

 

↑ポンポンとドットを捺していくことで、こんな絵も描けてしまう呉竹「ZIG クリーンカラードット」

 

【プレイカラードット】ビジネスマンの目からウロコ! 女子高生のカワイイ水玉ペンに意外な使い道があった

【ZIG クリーンカラードット】色味とタッチが絶妙…ボールペン代わりになるエモい「細字水性サインペン」

 

そこで今回は、そういったドットマーカータイプの製品を2点、紹介したい。かわいいもの好き男子や大人が使うのも、充分にアリだと思う。

 

蛍光&ドットが使いやすい最新マーカー「マルライナー」

まず紹介するのは、2021年8月に発売されたエポックケミカル「マルライナー」だ。従来のドットマーカーは「細字」と「ドットチップ」のツインタイプが主流だったが、こちらは単体で球状ドットチップの「マル」と細字の「ホソ」に分かれて展開している。その分、1本辺りのお値段は少しお安くなってます、ということだろう。

エポックケミカル
マルライナー マル 全24色
各140円(税別)

 

↑ただポンポンと捺してるだけでも楽しく遊べるのがドットマーカーの魅力だ

 

蛍光色の色数が多いのが特徴

何より目を惹くのが、その色数だ。ローンチで「マル」が全24色というのは、呉竹のクリーンカラードットと並んでドットマーカーではトップクラス。そもそも“多彩さ”がカラーペンの魅力である以上、色数の多さはシンプルに購入時の選択基準になり得るはず。その点で、エポックケミカル、勝負してきたな? と感じる。

↑スタンダードな蛍光から人気のマイルドなトーンまで、多彩に揃うラインナップ

 

そしてその24色の中に蛍光色が多く含まれている、というのも大きなポイントだ。というか、製品自体のスタンスが「丸いチップの蛍光マーカー」なのである。

 

黄色系・オレンジ系・青系・緑系・紫系・ピンク系にそれぞれ微妙なニュアンスのバリエーションがあるため、ありきたりな蛍光イエローは飽きたという人でも、選び甲斐がありそうだ。

 

“マーカー”としてのメリットも大きい

ただドットが描けるマーカー、というだけだと「うーん、使わないかな?」とパスする人はいるだろう。対して、ドットも描ける蛍光マーカーなら、蛍光マーカー+αの製品として欲しくなる可能性はある。

↑球状のチップを使うことで、太いライン&ドットが自在に

 

正直、ポンポンとドットを描くのは誰がやっても相当に楽しいので、蛍光マーカー目的で買ってドットマーカーにハマった、という人も出てくるんじゃないだろうか。

 

また、純粋に蛍光マーカーとして考えても、ドットチップにはメリットがある。

↑ドットだけでなく、“蛍光マーカー”としてもラインが引きやすく優秀!

 

↑紙に当てる角度を考えないと上手くラインが引けないチゼルチップ(写真上)に対して、どこから当てても問題ない球状チップ(写真下)。きれいにラインを引くのが苦手な人にはこっちが便利だ

 

マーカーペンのペン先チップといえば、先が平たくなった硬い“チゼルチップ”(たがね型)が主流だが、常に正しい角度で紙に当てないと均質な線が引きにくいという難点がある。対して球状のドットチップは、どの角度で紙に当てても同じように線が引けるのだ。力の入れ加減で線の太細が変わってしまうというデメリットはもちろんあるが、個人的にはチゼルチップよりも圧倒的に使いやすいと思う。

布用に特化したドットマーカー「ヌノデコペン ドット」もおすすめ

もうひとつ紹介したいのが、KAWAGUCHI「ヌノデコペン ドット」だ。そもそもKAWAGUCHIというのは手芸用品メーカーであり、さらに製品名からもなんとなく推察できるとおり、こちらは布にドットを捺すための手芸用ツインマーカー(ドット/細)なのである。

KAWAGUCHI
ヌノデコペン ドット 全15色
各280円(税別)

 

構造としては他のドットマーカーと同じで、柔らかいドットチップを捺すことでドットが簡単に描けるというもの。ただしインクが耐水性の強いタイプなため、布に描いて乾燥した後なら洗濯も可能となっている。もちろん、紙に使うのでも問題はない。

 

↑無地のコットントートにポンポン、でオリジナルバッグの完成。乾燥すれば洗濯もOKだ

 

基本的には、トートバッグやTシャツなどに自分でデザインしたドット柄を入れる、という使い方が楽しめそうだ。また、小さな子どもが複数いる家庭では、兄弟姉妹の靴下などに各自の色のドットを捺しておくことで、混ざってしまわないような目印にもなる。あとは保育園でのお着替え用着に、名前の横にかわいいマークなんか入れてあげると、喜んでもらえるんじゃないだろうか。

 

 

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後端ノックの新機構採用で「黒」がより使いやすくなった3色ボールペン! 黒インク約70%増量替芯も同時発売

三菱鉛筆は、なめらか油性ボールペン「ジェットストリーム」シリーズから、使用頻度の高い黒インクが使いやすくなった、3色ボールペン「ジェットストリーム 新3色ボールペン」と、インク量が通常品に比べ約70%増量した黒インク替芯「長持ちリフィル」を、12月13日に発売します。

 

今回発売となるジェットストリーム 新3色ボールペンは、インク色の中で使用頻度の高い黒インクを、使いやすく進化させた3色ボールペン。黒インクを使用する際のノック棒をペンの後端部分に配置し、シングルノックのような操作感で黒インクを繰り出すことができます。

 

インク色は黒・赤・青で、ボール径は0.5mmと0.7mmの2種類が選べます。軸色はボール径0.5mmがブラック、Wライトピンク、アイスブルー、ベリーピンク、グレージュの全5色、ボール径0.7mmがネイビー、ダークオリーブ、レモンイエローの全3色です。税抜価格は500円。

 

同日発売の長持ちリフィルは、チューブを薄くすることにより、同社通常品(SXR-80)と同じ形状で互換性を保ったままインク量をアップし、通常品比で約70%増量。チューブが薄くなることで、プラスチック使用量も通常品に比べ約30%減量、紙製のパッケージを使用しており、環境へ配慮しています。税抜価格は130円で、ボール径は0.5mmと0.7mmを用意。インク色は黒のみです。

 

また、長持ちリフィルは、ジェットストリーム 新3色ボールペンにも搭載されています。

書き味滑らかでオシャレでサステナブルなボールペン「Penon(ぺノン)」は時代が求める条件を全クリア

筆者は、基本的に文房具は“機能で選ぶ”派だ。日常的に高頻度で使うツールだから、機能が優れていた方が正しいに決まっているし、選ぶ意味があると思う。ただ、日常的によく使うからこそ、ルックスがショボいものを使う気にはならない、という“見た目で選ぶ”派の言い分も、もちろん理解できる。使うたびに「うーん、これ見た目がなぁ……」と思っていたら、テンションはダダ下がりだろう。

 

また、自分のテンションの問題に加えて、外からどう見られるかも重要だ。特に筆記具は意外と使うところを他人に見られているので、気を遣っておいて損はないのである。

 

はしゃぎすぎない、ジャストにかわいいボールペン

とはいえ、ただ「見た目の良い筆記具」と言っても、シック系やハイセンス系、ファンシー系、ファニー系といろいろ。そんな中で、かわいいけれど甘ったるくない&落ち着きすぎない品の良さで文房具ファンの間で注目を集め始めているブランドが、クラウドファンディングからスタートした「Penon」だ。達成率800%超えの人気に後押しされ、2021年9月からは一般販売がスタートしている。

Penon(ぺノン)
ネクタイペン/メガネペン
各1300円各1200円(ともに税込)

 

ベースは明るめの木軸に金属パーツをあしらったデザイン。これだけなら単に落ち着いてるペンだなーという印象だが、クリップにあしらわれた「メガネ」「ネクタイ」が、雰囲気を“ほど良くかわいい”感じにしている。

↑クリップにあしらわれた刺繍ネクタイとメガネフレームが、イイ感じに主張している

 

ペンとして使っている時に視界に入ると、「あ、メガネ(ネクタイ)だ」と気付くぐらいの目立ち度合いで、これ以上に主張が強いとやりすぎだし、逆に控えめすぎるとつまらない。このちょうどいいオシャレさのバランス取りは見事だ。

↑手に握るとこれぐらいの目立ち加減。メガネキャラをアピールしたい人の最適解とも言える

 

↑そのまま筆記に使っても面白いが、個人的にはやはり胸ポケットに挿したときが一番かわいいように思う

 

もうちょっと踏み込んでアクセントが欲しければ、「フラッグ」シリーズもあり。ペン後端からにょきっと刺繍の旗が伸びたルックスは、かなりユニークだ。旗の柄には、ハリネズミやリスといった刺繍映えするオシャかわな意匠に加えて、なぜかアゼルバイジャンやソマリアといったレアなものが揃っている国旗シリーズもラインナップしていて楽しい。

Penon
フラッグペン ショート/ロング
各1400円(税込)

 

↑ペン後端からかわいい刺繍旗がピコッと立っているのが、たまらないかわいさ

 

とはいえ、かわいいだけじゃなぁ……と思いながら使ってみると、意外や、書き味もなかなかに優秀で驚いた。ボール径0.5mmのニードルチップからたっぷりめに出るゲルインクは、サラサラ感が強く、なかなかに書いていて気持ちが良い。

 

ちなみにリリース情報には「セラミックボールを使用」とある。ニードル+ゲル+セラミックボールという組み合わせであれば、OHTO(オート)のOEMのような気はするのだけれど、確証はない。

↑正直、かわいいだけのペンだと舐めていたのだが、書き味の良さもかなりのもの。サラサラ好きにはハマる可能性大だ

 

もう一つの特徴が「サステナブルな文房具」だということ

↑リフィルは、替リフィルのパッケージに入れて郵送すればリサイクルされる仕組み

 

ところでこの「Penon」の特徴としてもうひとつ挙げられるのが、サステナビリティに対する取り組みである。

 

まず木軸は、伐採した量以上の植林が約束されている森林認証の木材を使用。リフィルも廃プラが出ないよう、無償で回収しリサイクルへ回す仕組みを作っているとのこと。もちろん、ユーザーレベルではあくまでも心がけ程度の話だが、身近な文房具からSDGsに取り組むメーカーを応援するのは、悪い話ではないだろう。

↑もちろんパッケージもエコなダンボール製。側面にフルート(ダンボールの断面)が見えているのがオシャレ

 

↑開封時は、ストッパーを外すと……

 

↑重なったジャバラがほどけて、このように開く。この構造はかなりカッコイイ!

 

ちなみにパッケージも脱プラを目指して、ダンボール製となっている。薄いダンボールをジャバラに重ねて厚みを出している構造がなかなか面白く、このままプレゼント用にしても違和感のないオシャレさなのだ。

↑パッケージ下部には、ちょっと工作マインドをくすぐるパーツが並ぶ

 

↑切り抜いて組み立てると、このとおりペンスタンドに

 

↑スタンドはまっすぐペンが立つので、やはりフラッグペンが最も似合う

 

さらによく見ると、パッケージからなにかパーツが切り抜けるようになっていた。これを切り抜いて組み立ててみる(のりか接着剤があるとラク)と、ペン1本が入るペン立てが出来上がるのだ。特に「フラッグペン」シリーズを立てるとしっくりハマる感じ。机に立てておくとなかなかキュンとくる雰囲気になるので、入手された方はぜひ組み立ててみて欲しい。

 

 

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ボールペンの書き心地は重心バランスがカギ! 三菱鉛筆「ユニボール ワン F」は驚異的なしっくり感を備える

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第15回となる今回は?

 

第15話

三菱鉛筆
ユニボール ワン F
300円(税別)

低重心で安定した筆記を叶える「スタビライザー機構」を搭載したゲルインクボールペン。より濃くくっきり書ける顔料インクを採用している。ボディは、くすみ色をベースに、時の経過を感じさせる褪せた色合いの7色展開。「消炭」や「無垢」、「花霞」など美しい色名にも注目だ。

 

重心の絶妙な位置調整で筆記具の可能性を拓く

2021年9月に発売された三菱鉛筆のボールペン「ユニボール ワン F」は、昨年発売されたユニボール ワンの上位モデル。もとのペン自体がすでに洗練されたものではあったのですが、本品はその高級版という枠には留まらない、より革新的で、今後極めて大きな意味を持つペンとなる可能性を秘めています。

 

その理由をひと言で言えば、「ペンの“重心バランス”を見直し、その最適解を提示してみせた」となるでしょうか。

 

近年、ペンの重心の位置が書き心地を大きく左右することが知られるようになり、特にペン先側に重心を寄せた「フロントヘビー」なペンが増えてきました。これはペンを短く持つ人にとっては確かに扱いやすいのですが、だからといってただ闇雲にペン先だけを重くしたのでは、また別の持ちにくさが生じてしまいます。

 

それに対してユニボール ワン Fは、重心の位置をペン先のやや後ろ、ちょうどグリップの真ん中あたりと定め、わざわざ内部に金属パーツを仕込んでチューニングを施しています。この効果は絶大で、持ったときのしっくり感、ペン先のコントロールのしやすさは驚異的なレベル。握った瞬間、明らかに「何か違う」と感じられるインパクトがあります。

 

これが意味するのは、“筆記具にはまだ未開拓の領域があり、進化の余地が残されている”というのを実証してみせたこと。ここで示した可能性により、ペンはまた新たな次元に突入するかもしれません。

↑ペン先に金属パーツを内蔵。オレンジ色の部分が、金属パーツを使用している部分を示している

 

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【第14話】ゲルインクボールペン「ボールサインiD」を低重心にする先端パーツをメーカーが公認した理由とは

ジムニーや納豆の色、生姜の香り…「ご当地インク」の魅力を600色保有するマニアが語る!

ここ数年、「インク沼」という言葉をよく耳にするようになりました。万年筆のインクにハマってコレクションすることを指します。

かつて、黒やブルーブラックといったシックな定番色ばかりだった万年筆のインクが、近年はカラフルになっていることで人気が加熱。さらにブランドや店、地域とコラボレーションした限定インクや、インクをミックスして好きな色にカスタマイズできる店が登場するなど、コレクター心をくすぐる商品や仕掛けが次々と生まれ、その人気に拍車をかけています。

 

今回は、そんなインク沼にハマったひとり、FM OZEで文房具をテーマとしたラジオ番組『他故となおみのブンボーグ大作戦!』を担当しているふじいなおみさんに取材。なかでもコレクションがライフワークとなっている“ご当地インク”の魅力を教えていただきました。

 

ご当地インクとは? すでに1000種類以上も存在

万年筆のインクは、手軽に扱える「カートリッジタイプ」が定着しているため、万年筆を日常的に使わない人には、ボトルタイプのインクは縁遠い存在かもしれません。ところが今、そのボトルタイプのインクが続々と発売されているのです。さまざまなカラーのボトルインクを手軽に楽しむために、最近では“ガラスペン”も注目されるなど、万年筆のインクを取り巻く話題は尽きません。

 

元々文房具マニアだったふじいさんも、店でカラフルな万年筆用のインクを見かけて一気にのめりこんでいったと言います。とくに沼にハマったのが、「ご当地インク」というジャンル。

↑文房具プレゼンターとして活動するふじいなおみさん

 

「“ご当地インク”とは俗称で、コレと言った定義があるわけではありません。広義では各地の文具店やメーカーが製造・販売する“お店限定インク”を意味しますし、狭義としては“その土地の色を表現したインク”と解釈できると感じています。2006年、北海道にある大丸藤井セントラルさんがセーラー万年筆とともに、店舗オリジナルインクを製造・販売したことがご当地インクの起源と言われていますが、2007年に兵庫県にあるナガサワ文具センターさんで『Kobe INK物語』を売り出したことが、ブレイクのきっかけとなりました。インクの色味が個性豊かでどれも可愛いのはもちろんですが、瓶も可愛くてコレクター心をくすぐるんです。現在では、1000種類以上のご当地インクがあると言われています」(ふじいなおみさん)

↑北海道の四季からイメージした植物などをモチーフにした「セントラルオリジナルインクシリーズ」。「これがご当地インクの元祖と言われています。『四季』というシリーズで、2020年に復刻されました。この3つに加えてラベンダーがあるのですが人気で入手できず……」とふじいさん

 

↑種類も豊富な「Kobe INK物語」

 

自宅には、600種類以上のインクを保管しているふじいさん。今回は特別に“インク沼”入門編におすすめのインクを紹介していただきましょう。

 

迷ったら“地元のインク”から探してみよう

まず、どのようにお気に入りのインクを探したらいいでしょうか?

 

「直感で選んでもらってもいいですが、インクと一言に言ってもたくさんの種類があるので、個人的なおすすめは“地元のインク”から始めることです。私は北海道出身なので、『函館トワイライトブルー(北海道・石田文具)』はもう、たまらない色ですね。函館山から見た夕暮れの空をイメージしたインクなのですが、インクを使うたび思い出が蘇り、懐かしく感じられます」

↑北海道の石田文具が展開するオリジナルインク。左から「函館トワイライトブルー」「函館山」「函館がごめ」

 

↑「函館トワイライトブルー」をオーナメントニブというペン先を装着したつけペンで書いてみると……青に加えて“夕焼けの赤”もうっすらと。液体として見える色味、書きたての色味、インクが乾いてからの色味と、同じインクでも表情が変わってきます

 

「また、最近では“香り付き”のインクも出ているんです。群馬県にある文具店・三田三昭堂さんと『からっぽペン』を作っている文具メーカー・呉竹さんがコラボレーションした『墨インク 珈琲』は、高級感ある切子ガラスの瓶に入ったインクなのですが、ちゃんとコーヒーの色と香りがするんです。また、長崎県にある文具店・石丸文行堂には、岩下食品とコラボレーションした『岩下の新生姜』の香りと色が楽しめるインクもありますよ」

↑墨インクには「墨インク 珈琲」の他にも、龍脳、伽羅、檜など6種類が展開されています

 

↑「岩下の新生姜万年筆インク」。長崎にある石丸文行堂からの提案で実現したインク。製造は文具女子からの熱い信頼を集める“トノリム”ことTono & Limsが担当

 

「岩下の新生姜万年筆インク」は、通販でも購入が可能。オンラインストアでは万年筆とセットになったスターターセットも販売されているので、ここから始める! というのも楽しいかもしれません。

 

「他にも、『どうしてこれを?』と思うような面白いインクも多数あります。例えば、北海道北斗市公式のキャラクター“ずーしーほっきー”の尻尾部分をイメージして作られた『ほっきーるーじゅ』(北海道・石田文具)、COLOR TRAVELERシリーズの中でも攻めたカラーの『讃岐うどんだしゴールド』(広島・多山文具)」。また北関東を中心に展開している趣味の専門店JOYFUL2が手がけた群馬県『上州焼きまんじゅうブラウン』と茨城県の『納豆ブラウン』は、色比べをするのも楽しいカラーです」

↑北海道の石田文具が展開するオリジナルインク。左から「函館八幡坂ブルー」「渋墨」「ほっきーるーじゅ」

 

↑同じく北海道の石田文具が展開するオリジナルインク。左から「金森赤レンガ」「遺愛学院」「函館カレー」

 

↑「讃岐うどんだしゴールド」は、広島県の多山文具が手がけるCOLOR TRAVELERシリーズのひとつで、他にも「牡蠣(オイスター)シルバー」「広島ソウルフードブラウン」など、名称も個性的なカラーがたくさん

 

↑左が群馬県「上州焼きまんじゅうブラウン」、右が茨城県の「納豆ブラウン」。他にも群馬・茨城・栃木にまつわるカラーが展開されています

 

「王道ながら攻めているインクもあって、紙の上で旅する万年筆をコンセプトに作られた『京阪電車ステーションカラー万年筆用インク』(京都・文具店TAG)や、スズキのジムニーや日産のスカイラインGT-Rなど車体カラーをイメージした車好きにはたまらない『名車インクコレクションシリーズ』(神奈川・湘南garage)、『セントラルオリジナルインクシリーズ』(北海道・大丸藤井セントラル)は、北海道に由来する植物や生物をイメージしたインクも人気のご当地インクです」

↑京都の文具店TAGと京阪電車が共同開発したインクは「七条駅(うすふじ)」、「清水五条(写真左・せいじ)」「祇園四条(写真右・うこん)」「三条(うすあけ)」の4駅が販売されました

 

↑「名車インクコレクションシリーズ」は、スズキと日産がそれぞれ監修も行なった本格アイテム。オンラインショップ湘南garageで購入可能

 

通販で購入できるもの、直接店舗に行かないと買えないもの、電話で取り寄せできるもの、イベント出展で購入できるものなど入手方法はさまざま。SNSのハッシュタグ「#ご当地インク」「#インク沼」などでインク仲間と情報交換を行うのも楽しいと教えてくれました。

 

インクの可能性は無限大。楽しみ方もさまざま!

たくさんのインクを紹介していただきましたが、ふじいさんは集めたインクをどのように保管・管理しているのでしょうか? 集めた後の楽しみ方について教えていただきました。

 

「コレクションして飾っておくのもいいですが、せっかくなら“書いて”楽しみたいですよね。ガラスペンがあれば、ボトルインクに直接ペン先を入れて紙に書くことができますし、万年筆もコンバーターを装着すれば、好きな色のインクを使うことができます」

※色が混ざってしまうこともあるので、使う前にはペン先&コンバーターをしっかり水洗いしましょう。

↑取材時にもたくさんのペンを持参してくれたふじいさん。書き味やインクとの相性なども考慮していると、インク沼から万年筆沼、さらに紙沼にもハマってしまい、沼の広がりは止めど無し

 

「実は、インクには消費期限(開封から2〜3年が目安)があるんです。光による変色もあるので、なるべく箱に入れて暗所で保管するのがいいでしょう。でも、正直この期限内に使いきれない! ということもあるので、お迎えしたら(手に入れたら)まず、カード型の『インク帳』に書き溜めておくことを習慣にしています。私は、1枚目に書き味、色味、購入した日など自分で作ったフォーマットに記入し、2枚目は『ヌルリフィル』(特殊加工したユポ紙)という最高の書き心地を味わえる特殊な紙に記入、3枚目としてインクにどんな色が配合されているのかチェックできるクロマトグラフィーにまとめています」

↑ふじいさんのインク帳。眺めているだけでも個性豊かなご当地インクの楽しさを味わえます

 

「また最近では、『インク採集キット』という蝶をモチーフにしたキットも販売されています。水の入ったビーカーの上に蝶を吊るし、羽の下にインクを垂らしてしばらく浸しておくと、羽全体にきれいな模様が浮かび上がってくる“インク蝶”を作るキット。小さなお子さんでも簡単にできるので、自由研究やおうち時間のお供としても楽しく使ってもらえると思います。同じ青でも、インク蝶を使うことでインクに含まれる色の分析ができるので、化学の勉強にもなりますよ」

↑これまでふじいさんが集めてきたインク蝶たち。本物の蝶のように鮮やかです

 

↑インク蝶を『岩下の新生姜万年筆インク』で作ってみると、ピンクだけでなくうっすら黄色の色味も浮かび上がってきました。インクを垂らし、水につけてから10分ほどでインク蝶は完成

 

さらにふじいさん、この度とうとう、オリジナルインクを作ってしまったのだそう! 一体どんなインクを作ったのでしょうか?

 

「今回、トークライブに合わせて『なんでもない日の小さな思い出』という名前のインクを、セーラー万年筆さんとのコラボで制作させてもらいました。ボトルについているイラストも、このインクで万年筆画家のサトウヒロシさんに描いてもらったもの。2020年末くらいからこの企画が始まり、セピア色のインクが完成しました」

↑2021年10月16日に行われたトークライブ『ご当地インクでSHOW!』に合わせて完成したオリジナルインク「なんでもない日の小さな思い出」

 

こうしてインクを集めていくうちに、ふじいさんの暮らしも華やかに楽しくなってきたそう。インク好きの仲間との交流を通じて新しいインクを知ったり、「あの子は名古屋出身だから、名古屋のインクでお手紙を書いてみよう」とインクが縁を深めてくれたり、ふじいさんを日々刺激してくれていると話します。

↑耳元にはインクボトルインクのイヤリングが。「ご当地インクの正装で来ました」とのこと。ありがとうございます!

 

↑この日履いてきてくれたスカートまで手作り! インク柄の布からオーダーし、自作したのだとか

 

手書きの機会は減っていますが、だからこそインクを通じて書く楽しさ、知識を深め広げていく楽しさ、日本の魅力を再発見する楽しさを感じられるはず。まずは、ご当地インク沼に浸かる所から始めてみてはいかがでしょうか。

 

【プロフィール】

ラジオパーソナリティ、文房具プレゼンター/ふじいなおみさん

北海道札幌市生まれ。FM OZEで放送中のラジオ番組「他故となおみのブンボーグ大作戦!」のパーソナリティ及び制作・技術を担当。他故壁氏さんとユニット「たこなお文具堂」として、文房具の楽しさを伝える活動を開始。万年筆インク(中でもご当地インク)コレクターであり、2015年生まれの娘とともに学童文具の観察を行う。

 

 

取材・文/つるたちかこ 撮影/我妻慶一

 

 

従業員8人、山形の町工場発! 大人のための「金属の積み木」20%早割中

ヒカルマシナリーは、「TSUMIKI Pen Stand」を、12月31日まで20%オフの早割価格で、同社ECサイトにて予約受付中です。通常販売価格は税込3万6340円ですが、期間中は2万9040円で購入可能。発送は2022年1月中旬~2月中旬に順次行われます。

 

同製品は、型に流し込む鋳造品ではなく、熟練した職人が材料から削り出しで作るステーショナリーアイテム。金属の切削面の美しさに注目し、積み木のように触って組み合わせを楽しめて、インテリアに馴染むようなデザインの製品開発が行われたそうです。金属毎の特性の違いや良さ、組み合わせの美が感じられるように、色、比重、硬度、防汚、磁性など、特性の異なる金属を使用しています。

 

バリエーションは「UMI」「TSUKI」「TONO」「HANE」の4種類で、いずれも鉄(黒染)、真鍮、ステンレス、銅が使われています。

 

ペン立てとして、1段から4段までペンやインテリアの雰囲気や、そのときの気分に応じてペン立ての形状や配色の組み合わせを変えられます。また、ペン立てとしてだけではなく、ペーパーウェイト、一輪挿しなど、様々な用途に展開できます。

音ハラスメント意識の強いミレニアル世代向け、ぺんてるから静音設計ボールペン「Calme」登場

ぺんてるは、単色ボールペンと多色・多機能ボールペンでそれぞれ異なる静音設計を採用した、静音油性ボールペンシリーズ「Calme(カルム)」を発表。12月15日から全国の文具取り扱い店舗で順次発売します。ラインアップと価格は以下のとおりです。

 

Calme 単色ボールペン/0.5mm、0.7mm/各165円(税込)
Calme 3色ボールペン/0.5mm、0.7mm/各440円(税込)
Calme 多機能ペン/2色ボールペン0.5mm+シャープペン0.5mm)/各550円(税込)
Calme 多機能ペン/2色ボールペン0.7mm+シャープペン0.5mm)/各550円(税込)

 

Calmeは、「音ハラスメント」意識を持った、20~30代を中心としたミレニアル世代に向けて、「自分も周りも“穏やかに心地よく”」をコンセプトに掲げた製品。シリーズ全体で静音性を実現するために、単色ボールペンと多色・多機能ボールペンで、それぞれ最適な機構を開発しています。これにより、ボールペンのノック時の操作音を、従来製品に比べて66%低減したそうです。

 

また、ノック時に手に感じる衝撃を和らげ、書きやすさを実現しているとのこと。

 

さらに、軸にはカメラに使われることが多い、革シボ加工技術を生かした革調のグリップを採用したほか、濃くて発色が良いうえになめらかな油性インキを搭載。使い心地にも注力しています。

 

単色ボールペンは軸色違いがあり、黒/カーキ/グレイッシュホワイト/レッド/ブルーを用意。また、インキ色は黒、赤、青があります。

 

一方の3色ボールペンと多機能ペンは、黒/カーキ/グレイッシュホワイトの軸色をそろえています。

人気のホワイトボードノートの進化版「Write White+」が学研ステイフルから登場

学研ステイフルはホワイトボードノート「Write White+」を発売しました。ラインアップは、「WW+ホワイトボードノート A5タイプ」全2種と、「WW+ホワイトボードノート B5タイプ」全2種をそろえ、価格はA5タイプが1320円(税込)、B5タイプが1430円(税込)です。

 

Write White+は、2020年11月に発売されて以降人気の高い「Write White」の進化版。ノートには、ToDoリスト/方眼/無地の3種類のフォーマットが入っており、仕事はもちろん、暮らしでも役立つとしています。

 

また、書いたものをうっかり消さないようにしたり、重ね書きしたりもできる、透明の保護シートが付いています。なお、A5タイプ・B5タイプともにページ数は6ページとなっています。

 

ゲルインクボールペン「ボールサインiD」を低重心にする先端パーツをメーカーが公認した理由とは

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第14回となる今回は?

 

第14話

UO
ステンレス製先栓
550円(税込)

「ボールサイン iD」のプラスチック製の口金の置き換えパーツ。純正のクリップと同じステンレス製で、装着すると高級筆記具のような低重心の書き心地になる。

 

↑ベースとなる、サクラクレパスのゲルインクボールペン「ボールサイン iD」

 

デザイン事務所とサクラクレパスのこだわりが生んだ完成形

2020年12月に発売されたサクラクレパスの「ボールサインiD」は、インクが普通の黒以外に、ブルーブラック、ブラウンブラック、グリーンブラック等々、黒系のバリエーションのみで6色も揃っているという、なんともマニアックな一本でした。直線的なフォルムながらエッジを丸めたデザインも良く、全体的にとても良いペンなのですが、一点、ペン先の三角部品(口金)が樹脂製で、色味・成形ともにやや浮いているのが残念でした。

 

ところがその半年後、このペンのデザインを手掛けた浜松のデザイン事務所「UO」がボールサインiD専用の口金パーツ「ステンレス製先栓」を限定発売したのです。しかもサクラクレパス公認で。

 

想像するにおそらく、もともと金属製としてデザインしていたものの、価格を220円に抑えるために泣く泣く断念……したものの、やはり本来の形でも使ってほしい、との熱い思いから販売に踏み切ったのだと思われます。そんな話、ほかに聞いたことないんですが。

 

しかもこれには続きがあって、2021年10月にはなんとサクラクレパス本体が、口金を金属製にした「ボールサインiD プラス」を発売することになったのです。価格は385円、インクは黒系3色のみとなってしまいましたが、それを補って余りある完成度の高さ。いや、初代の軽やかさだって決して悪くなかったんですけども。

 

ともあれ、現代国産ボールペンの解像度の高さ、ぜひあなたも手に取って味わってみてください。

 

↑削り出しの金属製の口金を搭載する「ボールサインiD プラス」もラインナップ。インクは、ピュアブラック、ナイトブラック、フォレストブラックの3色だ

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第12話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第13話】定番の油性ボールペン「ビックオレンジEG」がまさかの廃番! 後継モデルもさすがの書き味だが……
https://getnavi.jp/stationery/649279/

秘密は軸にあり!「サラサナノ」が極細ゲルインクボールペンなのにガリガリしない理由

ゲルインクボールペンの0.3mm径というのは、かなり扱いが難しいと、筆者は思っている。立ち位置は、現在のゲルインクボールペン市場では最も細いボール径。この“細さ”がクセモノで、どうしてもガリガリとした引っかかりの強い筆記感になってしまうのだ。

 

つまり、ボールが小さいだけに紙の繊維などの微細な凹凸に足を取られやすかったり、先端が鋭すぎて紙の表面を掘ってしまったり、という状態である。「このガリガリした書き味がいい!」という人以外にとって快適じゃないのはもちろん、このガリガリした衝撃によってペン先が跳ねてしまい、カスレが発生しやすいのも問題と言える。

 

筆者も、ゲルインクの細径が好きでメイン筆記具にしているが、それでも0.38mm(≒0.4mmクラス)。この0.1mmの差は数字以上に大きくて、正直、自分には0.3mmは使いこなせないなー、と諦めていたのである。

 

しかし、2021年11月に発売されたゲルインク0.3mmの新製品が、試してみるとなかなかに面白い。特殊な構造で、ガリガリ感を抑える工夫がされているのだ。

 

極細0.3mmでもガリガリしないゲルインクボールペンとは?

その新製品というのが、ゼブラから発売された「サラサナノ」。名前でお分かりの通り、ゲルインクの王者こと「サラサ」シリーズに新たにラインアップされた、0.3mm径のボールペンである。

 

ゼブラ
サラサナノ0.3mm、全 32
各200円(税別)

 

ちなみに、シリーズの大看板である「サラサクリップ」にも、以前から0.3mm径は存在している。ただ、個人的な感覚では「サラサとはいえ、やっぱり0.3はガリガリするよなー」という印象のペンだった。実は「サラサナノ」のインクリフィル部分は、この従来の「サラサクリップ」0.3mmと共通なのである。

 

えっ、じゃあ結局ガリガリじゃん! と考えるのは、早計に過ぎる。不快なガリガリを抑制する工夫は、リフィルではなく軸の方にあるのだ。

 

ガリガリ抑制の仕組みとは?

↑引っかかる感じが少なく、細い線がサラッと軽く書ける筆記性能は、非常に優秀

 

「サラサナノ」のボディには、バネが2本内蔵されている。1本はノックの制御を行うための口金内部の前バネ。こちらは、ノック式ボールペンすべてに入っているお馴染みのやつだ。

 

そしてもう1本が、軸後端に収まっている振動抑制用の後バネ。「うるふわクッション」と名付けられたパーツである。この後バネが、サスペンションとなってリフィルの上下動を吸収。ガリガリした振動を抑制する、という仕組みなのだ。

 

↑ペン先がバネで上下に動くことで、紙表面の凹凸を乗り越えやすく、強い筆圧を逃がす効果も得られる(写真提供:ゼブラ)

 

↑ノックボタンの下に位置する黒いパーツが「うるふわクッション」。これがバネを内蔵したサスペンションだ

 

サスペンションとはいっても、書く際にブワブワ動くほどではなく、タッチは硬め。筆圧をグイッと強くかけると少し沈むかな? 程度なので、違和感はないだろう。

 

しかし、この“硬いサス”こと「うるふわクッション」が、思った以上に良く効く。小さな字を書くにも、これまでなら紙の繊維に引っかかってガリガリと揺れていたペン先が、かなりスムーズに動かせるのである。この書きやすさは「本当にサラサ0.3と同じリフィルなの?」と驚くほど。他社のゲルインク0.3mm径と比較しても、引っかかりの少ない書きやすさはトップクラスだと感じた。

 

ザラザラしてペン先が引っかかりやすい付箋の書き味は?

↑コピー用紙やノートよりも平滑度が低い付箋の紙でも、サラサラと快適筆記

 

従来のゲル0.3mm径にとって、付箋は鬼門だったと言える。付箋は書き込み面積が少ないだけに、細い字で書き込みたい。しかし表面がザラッとしている(平滑度が低い)ため、特にペン先がガリッと引っかかる率が非常に高かったのである。

 

そこで「サラサナノ」を付箋書き込みに使ってみると……おおー、確実に書きやすい! 筆者は今まで、付箋への書き込みは油性の0.3mm径を使っていたのだが、今後は「サラサナノ」に切り替えても良さそうだ。

 

↑鼓型に削りこんだ不思議な形状の口金。メーカーリリースには「先端視界を確保しやすい」とあるが、あまりその効果は体感できなかった……

 

もうひとつ、口金の金属化も大きなポイントで、先端重量を増やして低重心化し、書きやすさを高めている。

 

これは明らかに、昨今のボールペントレンドのひとつ。先だってもこの連載で、“300円帯ボールペン”として「ユニボール ワン F」と「ボールサインiD plus」を紹介したが、つまりは従来の100~200円のボールペンを、リフィルはそのまま、軸や口金部分のアップグレードで低重心・高品質化させる……という方向性だ。

強みは書き心地を高める低重心! 新価格帯「300円ボールペン」の真価とは?
https://getnavi.jp/stationery/675698/

 

しかし、それらと同じ方向性でありつつ、それを一段安い200円帯で売ってしまうあたり、いかにも“学生の味方”であるゼブラらしい。

 

↑全32色のカラーラインナップ。人気のビンテージカラーなども揃って、ローンチの時点ですでに充実感が高い(写真提供:ゼブラ)

 

カラーラインアップも、0.3mm径としては一気に最多クラスとなる32色。これまで「サラサクリップ」0.mmが20色だったので、1.5倍以上も増えたということになる。

 

もともと、0.3mm径はインクカラーの選択肢が少なめということもあって、この32色という大ボリュームも「サラサナノ」を選ぶ理由として大きいのではないだろうか。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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強みは書き心地を高める低重心! 新価格帯「300円ボールペン」の真価とは?

日本の文房具業界とは本当に凄いところで、毎回なにか新しい動きがあるたびに「おお、そう来たか!」と驚かされている。例えばボールペンひとつ取ってみても、最近であれば低粘度油性の超極細化であったり、ゲルインクの多彩化であったりと、様々な“そう来たか”ムーブメントが生まれている。

 

そこへ今秋頃から、新たに文房具メーカーがぶつけてきた“そう来たか”が、これまで「アクロ300」(パイロット)ぐらいしかなかった、単色ボールペンの300円帯という新ジャンルである。

 

これまでの国産単色ボールペンは、だいたい100円~200円と、1000円以上という価格帯で分けられていた。端的に言えば、普通/高級、というシンプルなゾーニングだったのだが、この間にいきなり割り込んできたのが、300円帯なのだ。

 

この300円帯ボールペンが面白いのは、既存の100~200円帯ボールペンブランドを、見た目の高級感ではなく機能面でアップデートさせた、という部分だろう。

 

では、価格が300円前後になったことで、何がどう良くなったのか? 今回は、そのあたりをじっくりと確認したい。

 

300円帯になることで実現した「ユニボールワン」の完成形

まず300円帯という新ジャンルの先陣を切ったのが、2021年9月に発売された三菱鉛筆の「ユニボール ワン  F」。くっきり濃いゲルインクで、昨年大きな話題となった「ユニボール ワン」の新モデル、という立ち位置となっている。

 

搭載インクは黒のみなのに対して、ボディは「無垢」や「茜空」などくすみのある和色という演出も面白い。ボール径0.38mmが4色(消炭=Fブラック、無垢=Fグレー、花霞=Fピンク、日向夏=Fイエロー)、0.5mmが3色(霜柱=Fブルー、葉雫=Fグリーン、茜空=Fレッド)。ちなみにリフィルは従来と共通なので、インク色・ボール径ともに好みで入れ替えが可能だ。

 

三菱鉛筆
ユニボール ワン F
0.5mm径/0.38mm径
各300円(税別)

 

先ほど300円帯に対して「見た目の高級感ではなく機能面でアップデート」と述べたが、とは言え定価120円(税別)の「ユニボール ワン」と比べると、約200円アップした分のルックスの向上は充分にあるだろう。

 

ゴムグリップを廃して先軸を延長したことでなめらかな流線型ボディとなり、ペン先端までの流れがスラッと非常にシャープな雰囲気になった。ワイヤークリップやノックノブなど、目立つパーツは従来と同じなのに、パッと見の印象はずいぶんリッチに感じられる。

 

↑右が「ユニボール ワン F」。先端から口金、軸へと、一続きに流れる流線型が美しい

 

そして機能面での最大の変更が、「スタビライザー機構」と呼ばれるパーツによる低重心化だ。先端からチラリと金属の口金が覗いているが、実はこの口金パーツはグリップ中ほどまで続いており、先端からグリップにかけての重量を稼いでいる。

 

この“グリップ中ほどまでが重い”という前掛かりな重量バランスが、非常に絶妙。重心の取れた位置(スイートスポット)で握ると、不快な重さは感じず、しっとりと吸い付くような握り心地となるのだ。なるほど、これは確かにスタビライザー(安定装置)だと納得させられた。

 

↑グリップまで貫通している金属製のスタビライザーパーツ。これだけでもずっしりとした重みがある

 

↑握るスイートスポットはグリップ中~後側。先側の持ち癖がある人だと、握り位置を矯正されるような感覚があるかもしれない

 

↑「ユニボールワン」(上)との重心位置の比較。10mm以上も低重心化しているのが分かる

 

このしっとりと吸い付くようなバランスによって、ペン先が指の動きにきれいに追随。さらに先端の金属化で寸法精度が上がったことで、リフィルのカチャカチャする先ブレを抑え込む効果(ゼブラ「ブレン」ほどではないが、ブレにくい)も加わり、とにかく書き心地が良い。

 

普段はボールペンの重量バランスなんか気にしたこともない、というユーザーでも、握ればまず「ん?なんか今までと違うぞ?」と気付くレベルで、これは体験的にかなり斬新な製品だと思われる。

 

↑ただ重いのではなく、安定感の高さを感じる。正直、これは体験してみて欲しい

 

書いていて感じたのは「コスト的に『ユニボール ワン』ではできなかったこと(シャープなデザインやスタビライザーの搭載)が、価格帯のステージをひとつ上げることで可能になったんだな」ということ。

 

もしかすると、三菱鉛筆が開発時にまず想定していた「ユニボール ワン」の完成形こそが、この「ユニボール ワン F」というモデルなのかもしれない。価格は上がっているものの、むしろ「これが300円台で買えていいの?」という驚きすらある仕上がり具合である。

 

“ラインナップ全部黒”の「ボールサインiD」も300円化

サクラクレパスから2021年10月下旬に発売された「ボールサインiD plus」も、注目の300円帯ボールペンだ。こちらも、先行して発売されている「ボールサインiD」のアップデートモデルという立ち位置となっている。

サクラクレパス
ボールサインiD plus
シルバー軸(0.4mm径)/ブラック軸(0.5mm径)
各350円(税別)

 

6色のカラーブラック系ゲルインクでラインナップを揃えたことで、人気の高い「ボールサインiD」だが、後ろ重心めのバランスや、やたらとツルツルしてグリップ感の弱いボディは、筆者個人として少し残念に感じていた。

 

ところが「ボールサインiD plus」として300円帯にステージを上げたことで、このネガティブをスパッと解決してしまったのである。

 

↑「ボールサインiD plus」(右)は先端視界を確保するためか、段差をつけて先を絞った口金が特徴的。軸と口金の結合部で段差が減っており、先持ち癖の人にも使いやすくなった

 

↑「ボールサインiD」(上)との重心位置の比較。なんと15mm近くも低重心になっている

 

↑口金は単体で約4.0gと、かなりズッシリ

 

バランスについては、先端をプラから金属の口金に変更することで低重心化。やや後ろ重心気味だった「ボールサインiD」と比べると、書き味がかなり良くなったように思う。先端だけに重みがかかるため、早書きをする際には多少振り回される感覚はあるが、使っているうちに慣れるだろう。

 

実は、口金による低重心化に関しては、「ボールサインiD」のデザインを担当したUOデザインから、口金を金属化する「ステンレス製先栓」というカスタムパーツが今年6月に発売されていたのである(しかもサクラクレパス公認)。デザインした事務所に続いて、メーカーも同じ方向でアップデートしてきたということはやはり、これが本来あるべきボールサインiDの完成形だった、と考えるべきだろう。

 

↑個人的にはこれが最高にありがたい、軸のグリップ力アップ

 

さらに、これまでツルツルだったボディには、全体にマットなゴム系の塗装が施された。実のところ、改善点としてはこちらの方がとても嬉しい。

 

なにしろ「ボールサインiD」は、手汗をかくと握るのがつらいレベルでツルツルしていたため、インク色などは非常に気に入っていたものの、夏場には使えないなぁと感じていたのである。対して、新たに塗装されたボディは手触りもしっとりしており、握った指先に気持ちの良い摩擦がかかるようになった。これなら安心して握れて、長時間筆記でも指の疲労が減るはず。

 

↑価格は150円以上も上がるが、書きやすさの点でplusを選ばない理由はない! と感じるほど優秀

 

ただし、残念なことがひとつ。「6色全て黒」が話題だった同シリーズだが、「ボールサインiD plus」ではカラーラインナップを絞り、ピュアブラック(ブラック)、ナイトブラック(ブルーブラック)、フォレストブラック(グリーンブラック)の3色のみとなってしまった。価格を上げるうえで人気の高い色に絞った、ということは理解できるが、ミステリアスブラック(パープルブラック)を愛用していた筆者としては、削り落とされちゃったなー、という寂しい気持ちにもなった。

 

もちろんリフィルは従来と共通なので、入れ替えてしまえば済む話ではあるのだけど……とはいえノックノブのパーツカラーと齟齬が出てしまうのは、もったいないところである。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

24種類の新デザインをイッキに発売! “透け感”を楽しめるキングジムのマステ「SODA」

キングジムは、貼ってはがせる透明フィルム素材のマスキングテープ「SODA(ソーダ) 透明マスキングテープ」シリーズに、箔押しタイプや新サイズの10mm幅、「アデリアレトロ」とのコラボデザインを含む24種類の新デザインを、12月3日から発売します。

 

SODAは2020年12月に発売した、透明なデザインが特徴的な、貼って剥がせるフィルム素材のマスキングテープです。透明度の高いフィルム素材を使用しているので、下地の色を生かして貼ったり、複数枚を重ねて貼って、透け感を活かしたアレンジを楽しむことができます。

 

箔押しタイプは、金箔のみのシンプルで使いやすいデザインや、韓国で人気の紙吹雪デザインなど、箔押しならではの華やかさと透け感の組み合わせが新しい6種類のデザインを用意。税別価格は340円~420円。

 

最も要望が多かったという10mm幅タイプは、手帳の隙間を埋めたり、写真のフレームとして使うなど、細かい部分にも使いやすく、幅広いデコレーションが可能です。税別価格は300円(※10mm幅箔押しタイプは税別340円)。

 

石塚硝子のグラスウェアブランド・アデリアレトロのコラボデザインは、代表的な4つの図案「コレック」「風船」「ズーメイト」「野ばな」を、透明な質感を活かしてテープに落とし込んでいます。懐かしくも新しいカラフルでポップなデザインと、クリアな質感がマッチした、レトロな雰囲気のデコレーションが楽しめます。税別価格は340円~420円です。

 

詳しいラインナップは、以下のギャラリーをご覧ください(画像をタップすると閲覧できます)。

インテリアに馴染む壁掛けモデルが登場だ! キングジムの電子メモパッド「ブギーボード BB-15」12月15日発売

キングジムは、紙に書くような滑らかな書き心地の電子メモパッド「Boogie Board(ブギーボード)」シリーズ初のインテリアモデル、「ブギーボード BB-15」を、12月15日に発売します。価格は6000円(税別)。

 

「ブギーボード」は、同社が2010年に販売を開始した、付属のスタイラス(描画用のペン)や爪などで液晶画面に直接書き込みができ、ワンタッチで消去ができる電子メモパッド。

 

今回発売となるBB-15は、付属スタイラスのマグネット部分を本体に近づけるだけで画面を消去でき、壁にかけたままでもスムーズに操作可能。従来モデルと比べて外枠が細く、筆記面積が大きい正方形のシンプルなフォルムで、インテリアにも馴染むデザインです。

 

背面にあるマグネットで金属製のデスクや冷蔵庫に貼り付けることができ、市販のねじで壁にも取り付けられるので、様々なシーンで活用できます。付属のスタイラスは、内蔵マグネットで本体側面や金属面に固定可能。

 

ブギーボード専用スマートフォンアプリ「Boogie Board SCAN」にも対応。アプリでは、書いた内容を画像データとして保存でき、テキストを加えたりするなどの編集ができます。データ化した画像はフォルダで管理をしたり、共有もできます。

定番の油性ボールペン「ビックオレンジEG」がまさかの廃番! 後継モデルもさすがの書き味だが……

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第13回となる今回は?

 

第13話

 

 

ビック
BIC オレンジEG(左)
110円(税込)

1961年に誕生し、「オレンジBIC」の名で親しまれる油性ボールペン。手ごろな価格ながら、書き心地とデザイン性に優れ、“定番ボールペン”として世界中で愛されてきた。60周年を迎えた今年、廃番が決定。ファンの間に激震が走った。

 

↑後継モデル(110円・税込)の筆記距離は従来品より長い3.5km。インク残量が見やすいクリアボディだ

 

後継モデルでは拭えない淋しさから、いつか来るツールの“寿命”に思いを馳せた

「BIC オレンジEG」が廃番になると聞いて驚きました。OKB(お気に入りボールペン)総選挙を主催して10年間、様々な定番品がカタログから消えていくのを目の当たりにしてきましたが、これはさすがに大丈夫だろうとタカをくくっていたからです。なにせ1961年発売の大先輩。世界中で愛されている油性ボールペンの代名詞的な存在であり(欧米では特に)、それがまさか……いや、考えてみれば、まさにその巨大さゆえに、昨今のアナログ道具離れや、安価で高品質な日本製ボールペンの台頭のダメージを直に被っていたのかもしれません。

 

しかし、幸いにも後継となる「BIC クリスタルオリジナルファイン0.8 黒インク」がすぐに発表され、すでに市場に出回り始めています。こちらはその名のとおり綺麗なオレンジの透明軸で、筆記距離は1.75倍に伸び、環境への配慮も行き届いています。書き味はBICらしい重みと粘りがあり、旧ファンにも親しみやすいバランスになっているのは流石です。ただし、先代の“不透明軸ならではのレトロなキュートさ”は失われてしまいました———やはり、一抹の淋しさは拭いきれません。

 

いま、あなたが愛用しているそのツールだって、いつかきっとなくなる日が来る。そんなプロダクトの「寿命」に少しだけ思いを馳せてみると、目の前の風景が変わって見えてくるはずです。我々は別れから、残されたものの価値を知ることができるのです。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第11話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第12話】滑らかながら心地良い手応えを備える! 三菱鉛筆「ジェットストリーム」が15年にわたり最高のボールペンであり続ける理由
https://getnavi.jp/stationery/637544/

 

【菅未里の自腹買い文房具】透明なケースを2個くっ付けた奇抜なペンケースが実は理にかなっている理由

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

“クリア系文房具”が人気

ここ数年、透明で中身が見える“クリアボディの文房具”が人気です。ペンケースでは「Kept」(レイメイ藤井)、「クラシカルポーチ クリア」(コクヨ)などが有名です。ペンでは、おなじみの「フリクション」(パイロット)からも「透明ボディシリーズ」が発売されましたね。

 

クリアカラー人気は、ファッション業界の影響を受けたものかもしれませんし、さらに文房具メーカーの技術力アップも関係しているかもしれません。

 

そんな中で、クリアボディのペンケースには、複数の収納スペースを持つタイプが出てきています。「ピープ」(コクヨ)や「ミッテ」(サンスター文具)は、全体としてはクリアカラーなのですが、中に非クリアカラーの収納スペースが設けられており、外に見られたくない物を分けて入れられる作りになっています。

 

というわけで、今回紹介する「ツインペンケース」(キングジム)も、透明ながら2つの収納スペースを併せ持つペンケースです。

↑最近流行のクリアカラー。5色ラインナップしていますが、「ミドリ」は青みがかっていて涼しげですね

 

キングジム
チアーズ ツインペンケース
1250円(税別)

 

仕様頻度によって使い分ける

発売前に知る機会があったので、すぐに私がやっていたInstagramでのライブ用にサンプルを入手したのですが、色味が実にいいのです。全5色なのですが、どれもいい。私は悩みに悩んで「ミドリ」を購入しましたが、どの色を買っても正解だったと思います。

 

この商品、2つのペンケースがくっついているような、不思議な形をしていますね。この2つを持ってパカっと“割る”ようにすると、2つに分かれ、それぞれの中身にアクセスできるようになります。2つのスペースは、マグネットでくっついているんですね。

↑割るように90°開くと、それぞれのケースの入り口が現れます

 

↑すると、2つのペンケースからそれぞれ中身を取り出せるようになります

 

このようにスペースが分かれていることで何に役立つかというと、“使用頻度によって使い分けられる”ということです。クリアの方はファスナーで開閉しますが、クリアカラーの方(写真ではミドリの方のケース)にはファスナーがないので、すぐに中身を取り出せるのです。だから私は、こちらには普段よく使うペンを入れています。

 

↑色付きのケースには蓋がないオープンタイプのため、すぐに中身を取り出せます

 

もう一方の透明なスペースにはファスナーがついていますから、たまに使う付箋や修正テープ等を入れています。スペースはかなり大きく、マスキングテープなら通常の太さで10本が入ります。大容量も、この手のペンケースの魅力ですね。

↑この通り大容量でさまざまな文房具がたっぷり入りますが、スペースが2つに分割されているため、中身を整理し、取り出しやすいのです

 

↑15mm幅のマスキングテープもこの通り、すっきり入ります

 

大容量なのに取り出しやすい

一方、色のないクリアなケースは、ファスナーがきちんと側面まで来ているのもポイントです。こうなっていると口が大きく開くので、中身を取り出しやすいのです。コストダウンのためにファスナーが短いペンケースも少なくないので、ここは要チェックです。

↑ファスナーが側面まで来ています。取り出しやすさを考えたとき、見逃せないポイントです

 

さらに、ファスナーまで透明になっているのがわかりますか? 芸が細かいですね。

 

個性的なデザインはもちろん、大容量で、しかも2つのスペースがあるため無駄な出し入れも最小限。中身が見えるので取り出しやすいのもいいですね。「2つのペンケースをくっつけた」と聞くと奇想天外に思えますが、実は非常に理にかなっていて便利なのです。

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

100冊超から選抜!「手帳総選挙」で選んだ2022年のおすすめ手帳15選

デジタル化が進む一方で、“紙の手帳”の人気は衰え知らず。機能やデザイン、サイズ、紙質など、むしろ選択肢の幅は増えています。そろそろ翌年の手帳を準備する頃ですが、「どれを選べばいいのかわからない」と、“手帳迷子”になっている人も多いのでは?

 

今年で10回目を迎える「手帳100冊! 書き比べ総選挙!!」(以下、手帳総選挙)は、会場に並ぶ100冊以上の手帳を、持ち込んだ愛用のペンで書き比べして楽しんだり、自分に合った1冊を選び抜いたりしながら投票できるイベント。そこで編集部はこの「手帳総選挙」に参加し、定番から新作まで2022年に使いたいおすすめの手帳をピックアップしました。

 

今年で10回目を迎える「手帳総選挙」とは?

この手帳総選挙を主催するのは、手帳愛好家による日本手帖の会。2010年に発足し、会の活動として恒例となった手帳総選挙は、2021年で10回目を迎えました。東京、横浜、大宮、名古屋、神戸、仙台、博多と全国を巡回。ジャンル問わず魅力的な手帳が100冊以上展示され、実際にページをめくりながら使い心地を確かめられるのはもちろん、日頃使っているペンで書き込みも可能。お店ではなかなか書き込みができないので、実際に買ってみたら「インクが裏抜けしてしまう」「思ったよりも書き込みスペースが小さかった」など失敗することもありません。楽しみながらお気に入りの一冊を見つけられます。

 

↑定番の手帳から、初めて見るような個性的な機能をもつ手帳まで、100冊以上を展示

 

日本手帖の会で代表をつとめる折比嘉育郎(おりひかいくお)さんによると、ここ10年で手帳のトレンドが変化してきているそう。男性ユーザーを中心としたビジネス向けの手帳から、女性でも使いやすい手帳が増え、スケジュールを管理するツールから、日記や手書きを楽しむツールへと進化しているのだとか。2022年版はとくに、女性向けの手帳ラインナップも充実しているとのこと。

 

「最初は公民館を借りて始めました。自費で手帳を買ってきてみんなで書き比べしてみよう! というオフ会のようなイベントでしたが、回を重ねていくごとに東急ハンズさんやロフトさんなど一緒に取り組んでいただける店舗さんも増え、今年で10回目を迎えることができました。趣味で始めたものでしたが、全国規模に広がりたくさんの方と一緒に楽しめるイベントになったのはうれしい限りです。

 

徐々に女性の来場者数も増えています。スケジュール管理がデジタル化されていますが、近年は自分の暮らしを豊かにする振り返りや日記、これからの未来を考えるツールとして手帳を愛用される方が増えてきたように感じます。その変化も感じながら楽しんでいただきたいですね」(日本手帖の会 代表・折比嘉育郎さん)

 

↑エントリーナンバー1は世界初の手帳「レッツダイアリー」。会長である折比嘉さんのこだわりでもあるのだとか

 

ではここからは、第10回手帳総選挙で編集部が見つけた、2022年に使いたいおすすめの手帳を紹介していきましょう。

 

機能性もデザインも万人に支持される定番

まず紹介するのは、無駄のないデザインと機能で、1年を通じて使い続けやすいことから定番として安定した人気を誇る手帳の2022年版。

※手帳に貼られた番号は、「手帳総選挙」でのエントリーナンバーです。

 

・ほぼ日「ほぼ日手帳 Planner(A6)」

ほぼ日
「ほぼ日手帳 Planner(A6)」
2750円(税込)

1月始まり。「ほぼ日手帳」の使い勝手はそのままに、すべてのページが英語表記になったインターナショナル版。表紙に箔押しされた「手帳」の文字のみクラシックな日本語表記でありながら、「ほぼ日手帳」の定番でもある各ページ下に記載された“その日の言葉”も英語で表記されており、英語を勉強中の人にもうれしいですね。別売りのカバーを、お馴染みの多彩なラインナップから選べます。

 

↑1日1ページの書き込みができる“「ほぼ日手帳」らしさ”をそのままキープ。方眼サイズは4mmと少し大きめに。、巻末には「動物が出てくることわざ」「日本の丼」と日本文化が紹介されたおまけページがあり、海外の友人などへのプレゼントとしても喜ばれそう

 

・MARK’S「EDiT(エディット)週間ノート(セミA5)ポケット」

MARK’S(マークス)
「EDiT(エディット)週間ノート(セミA5)ポケット」
2640円(税込)

12月始まり。TO DO管理のしやすさに定評ある「EDiT」の週間ノートタイプ。2022年版ではこのポケット付きカバーが新登場し、持ち運びがさらにしやすくなりました。メモページも102ページと充実しているので、スケジュール管理とノート機能を1冊で完結できそうです。プリントされた文字の存在感が抑え目で、プライベートや仕事など幅広い用途で使えます。

 

↑月曜始まりのウィークリーページは、ざっくりと3分割されたバーチカルタイプで、自由にアレンジできるのが魅力。タイムスケジュールを書き込んだりタスク管理したり、メモとして利用したりライフスタイルに合わせて自在に使えます

 

・東急ハンズ「hands+ダイアリー タイムスケールブロック ウィークリー(B6)」

東急ハンズ
「hands+ダイアリー タイムスケールブロック ウィークリー(B6)」
2530円(税込)

12月始まり。東急ハンズオリジナルのスケジュール帳「hands+ダイアリー」から、チャート式に記入し管理できる、3か月ごとのチャート付きB6マンスリーと、ウィークリーが複合したタイプ。スケジュール帳に必要な要素を凝縮しており、日付など印刷された文字が大きく見やすいのも特徴。スケジュール・タスク管理としての機能はもちろん、日記帳としても愛用できるカジュアルさも持ち合わせています。オリジナルのコシのある紙を使用。

 

↑ウィークリーページはブロックフォーマットになっているので、時間管理をするよりメモや日記を記入するのに適しています。付属のカバーにはジップ付きのクリアポケットが付いており、ペンや名刺、チケットなど小物の持ち運びにも便利と、機能面がとにかく充実

 

続いて、紙の質感や色にもこだわった2022年手帳をピックアップ。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

紙の質感や色にもこだわった手帳

1年間使い続ける手帳なので、中の紙にもこだわっていきたいところ。毎日使いたいと思えるような質感や毎日使うペンとの相性のいい手帳を選びたいですよね。

 

・Luddite「ファンクションノートPRO」

Luddite(ラダイト)
「ファンクションノートPRO フリーフィールドV(バーチカル)(B6)」
「ファンクションノートPRO パラレルプランナー(B6)」
各 1980円(税込)

中の紙に、巴川製紙所が製造する手帳専用紙「トモエリバー」を使用。薄く嵩が抑えられる一方インク抜けが少なく、書き心地もなめらか。。この「ファンクションノートPRO」は、日付が空欄になっているため好きな日から使い始められます。他にも1日1ページごと書き込める「デイリープランナー」や、見開きで1週間の予定が書き込める「セパレート」、0〜24時まで予定が書き込める「バーチカル」などフォーマットが10タイプが展開。

 

↑月曜始まりのウィークリー。方眼罫のサイズも写真左の「フリーフィールドV」が5mm、「パラレルプランナー」が2.5mmと異なります

 

・パイロット「クルールフォンセB(B6)」

パイロット
「クルールフォンセB(B6)」
各1045円(税込)

1月始まり12か月分。筆記具メーカーのパイロットが考案した、手書きが映えるノート「couleurfonce(クルールフォンセ)」のダイアリータイプ。なんといっても紙色に特徴があり、ブラック・グリーン・ネイビーの3色がラインナップ。黒ペンでは見にくいため、パステルやメタリックカラーのペンを使って彩りを楽しめます。

 

↑使うカラーペンを1色に統一すればクールな印象、多色を使えば賑やかに、と印象も自在に彩れます。フォーマットはブロックタイプのマンスリー

 

・ニトムズ「STALOGY(スタロジー) エディターズシリーズ 365デイズノート(A6)」

ニトムズ
「STALOGY(スタロジー) エディターズシリーズ 365デイズノート(A6)」
1650円(税込)

ニトムズのデザインステーショナリーブランド「STALOGY」の、ダイアリーとして使えるノート。日付を自由に記入し始められるブランクタイプの1日1ページで、計368ページを綴じていながらコンパクトなのは、薄く軽い紙を使っているから。ノートのように丸めて手で持てる厚みです。鮮やかな色の表紙が目印で、ほかに赤や水色も。

 

↑ページには、時刻を表す数字、日付・曜日が上部につつましくレイアウトされるほかは、すべて方眼罫という、究極的に削ぎ落とされたデザインが特徴。思考を邪魔しない点も秀逸

 

お馴染みのノートと同じデザイン、同じ素材でスケジュール管理

多くの人にとって馴染みのある定番ノートと、同じデザイン、同じ紙、同じ罫線を採用した手帳も注目。

 

・ロディア「マンスリーダイアリー」/コクヨ「キャンパス ダイアリー」/マルマン「クロッキーダイアリー」

左=ロディア「マンスリーダイアリー(A5)」1月始まり
中=コクヨ「キャンパス ダイアリー ベーシックスタンダードタイプ(A5)」12月始まり
右=マルマン「クロッキーダイアリー(ポケットサイズ)」日付自由記入式
660円/495円/660円(すべて税込)

フランス生まれのブロックメモの代名詞「ロディア」、学童用ノートとして誰もが一度は使ったであろうコクヨの「キャンパスノート」、スケッチに多用されるマルマンの「クロッキーブック」に、それぞれダイアリータイプが発売されています。ロングセラーならではの品質で、スケジュール管理も快適に行えるはず。

 

↑撥水性と耐水性をもつ、ロディアらしいオレンジの表紙をめくると、ブロックタイプのマンスリーが登場。ブロックメモより厚手でコシのある紙を採用しています。キャンパスダイアリーは、キャンパスノートと同じオリジナルの「キャンパス用紙」で、白い紙は視認性も抜群。クロッキーダイアリーも、オリジナルの「クリームクロッキー」を採用しており、筆圧によって強弱もかすれも自在に表現できます

 

・デルフォニックス「Rollbahn(ロルバーン) ダイアリー横型(L)」

デルフォニックス
「Rollbahn(ロルバーン) ダイアリー横型(L)」
1650円(税込)

10月始まり。今年20周年を迎えたロルバーンのダイアリーは、2か月分見開きで使えるリングノートタイプ。横長で、ノートPCの手前に広げておくにも邪魔になりません。。ノートページが140ページ分もついており、スケジュール管理もメモもこれ1冊でまかなえそうです。

 

↑スケジュールはマンスリーページのみで、シンプルなスケジュール管理をしたい人におすすめ。ロルバーンでは定番のクリアポケットが12枚付き

 

・コクヨ「野帳手帳2022 ヨコ型 ハードカバー」

コクヨ
「野帳手帳2022 ヨコ型 ハードカバー」
1100円(税込)

1月始まり。コアファンも多い「測量野帳」のダイアリー。コクヨオリジナル帳簿用紙を中紙に採用、作業着やスーツ、コートのポケットにすっぽり入るサイズで、耐久性に優れたハードカバーで立ちながらでも記入しやすい点など、“野帳”らしさは健在です。

 

↑日曜始まりのブロックタイプのマンスリー。横型なので、1週間をページをまたがず確認できます。また六曜と月の満ち欠け(新月・満月・上弦・下弦)も記載されています

 

最後に、個性豊かなフォーマットをもつ2022年手帳を紹介します。


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

個性豊かなフォーマットをもつ手帳

最後に紹介するのは個性豊かな手帳たち。懐かしいデザインをそのまま受け継いだクラシカルな手帳から、365日分を横展開で確認できる手帳まで。

 

・博文館「懐中日記(B7)」

博文館
「懐中日記(B7)」
1210円(税込)

1月始まり。明治時代から使われており、日本最古の手帳とされる「懐中日記」。カバー表紙の絵柄は毎年の干支に合わせて作られ、これを楽しみに愛用しているファンも多いそう。文庫本ほどの大きさなので、本棚やカバンに常備しておき毎日忘れずに書き込めるはず。

 

↑1ページに2日分の記入欄が設けられており、予定のメモや日記を綴るほか、写真や切り抜きを貼ってもOKと、アレンジは自分次第。巻頭には「年始の所感」という“渋い”ページも

 

・新潮社「マイブック 2022年の記録(文庫サイズ)」

新潮社
「マイブック 2022年の記録(文庫サイズ)」
440円(税込)

1月始まり。新潮文庫をモチーフに、手帳へとアレンジしたもの。毎日1ページずつ書き込んでいくことで完成させる、自分だけの文庫本。文庫本と同じく右開き(縦書き)なので、たまには縦書きを楽しみたい、という人にもおすすめです。

 

↑目次、各ページに振られたノンブル(ページ番号)、あとがき、しおりなど、文庫本そのものの設計が新鮮。あとがきでは1年の振り返りを。奥付(同書のスタッフなどを記載する最終ページ)の著者欄が空欄になっており、自分の名前を記入できます

 

・Scikaku「ポケットプロジェクト」

Scikaku(サイカク)
「ポケットプロジェクト」
2485円(税込)

12月始まり。一見すると短冊のようですが、経本専門の製本職人の技術が集約された蛇腹形状になっており、広げると表裏で365日分超のスケジュールを網羅。ひたすら横方向へ展開するので、入り組んだプロジェクトの進行管理などにも重宝しそうです。付属のスリーブケースに収納して、角折れなどもなく持ち運べます。

 

↑蛇腹になった手帳を広げると、月間スケジュールのすぐ隣からガント&バーチカルのタイムスケジュールが出現。必要なところだけを開いて使いながら、伸ばせば過去も未来も一目で把握できる、プロジェクト管理にも使いやすい手帳です

 

・佐々木印刷「四角い手帳 3年ウィークリー(B5変形)」

佐々木印刷
「四角い手帳 3年ウィークリー(B5変形)」
2860円(税込)

1月始まり。ウィークリーを上下に3年分併記したフォーマットで、正方形のため、横一列に1週間をレイアウトしつつカレンダーも横に配置。記入スペースも十分なので、子育ての記録や3か年プロジェクトの進行管理などにも便利です。

 

↑見開きのウィークリーページに3年分の予定が書き込めるので、3年前の同じ日に何があったのかが一目瞭然。過去/未来を意識して毎日を送れるはず

 

選ぶのも楽しみのひとつ。試して投票して、1年の相棒を見つけよう

まだ紹介したい手帳はたくさんありますが、続きはぜひ手帳総選挙で確かめてみてください。東京では11月下旬に東急ハンズ銀座店で開催予定です。またクライマックスとして、12月には「手帳収穫祭2021」が開催予定。手帳総選挙の結果発表に加えて、ミニショップやミニギャラリーも多数出店するとのこと。毎年個性豊かな手帳がランクインしているとのことなので、今年の1位を予想しながら楽しめそうです。

 

【イベントデータ】

手帳100冊! 書き比べ総選挙!! @東京

日時=2021年11月27日(土)11:00~20:00/11月28日(日)11:00〜18:00
場所=東急ハンズ銀座店(東京都中央区銀座2-2-14 マロニエゲート銀座1)
参加費・予約=なし
イベント情報 https://tsj.connpass.com/event/200431/
問い合わせ https://twitter.com/NipponTecho/

 

手帳収穫祭2021

日時=2021年12月19日(日)10:00〜18:00
場所=すみだ産業会館ホールD(東京都墨田区江東橋3-9-10 墨田区・丸井共同開発ビル8階)
チケット購入=要
イベント情報 https://tsj.connpass.com/event/200440/
問い合わせ https://twitter.com/NipponTecho/

 

【プロフィール】

日本手帖の会代表 / 折比嘉育郎(おりひか・いくお)

本職はITエンジニアで知的生産システムの開発・運用に従事。日本手帖の会では、交流の場「手帳サロン」、書き比べ「手帳総選挙」等のイベント開催や、書籍監修、企業・学校向け講座、海外交流等の活動を行っている。

 

しおりとしても使える、カンミ堂の人気付箋シリーズから新製品「ココフセンページ」登場

カンミ堂は11月5日、携帯性と利便性に優れたフィルム付箋をラインアップする「ココフセンシリーズ」から、本やノートなどの冊子状のものに、しおりのように挟んで使えるマーク用途のフィルム付箋「ココフセンページ」を発表。11月24日に発売します。希望小売価格は297円(税込)です。

 

ココフセンシリーズは、カンミ堂の中で人気の付箋シリーズで、2011年発売の「ココフセン」は、本やノートなどの表紙にケースを貼り付けて、付箋をコンパクトに持てることから注目を集めたというアイテム。

 

今回発売するココフセンページは、ケースを本などにじかに貼ることに抵抗がある人が一定数いたことから、「マーク用途に使いやすい付箋のかたち」を考えたとしています。

 

付箋が収まっているケースは約幅54×高さ115~120×奥行き3.5mm。手のひらサイズの四角形状で、本やノートなどに挿し込みやすくなっているそうです。また、付箋は1枚ずつ引き出せるポップアップ方式を採用することで、付箋を取り出す手間やストレスを取り除いたといいます。なお、付箋の幅は約6mm。文庫本やノートなどの行に合わせて貼りやすい幅になっています。

 

付箋の素材には半透明のフィルムを採用することで、文字の上に貼っても文字が隠れることがないうえに、紙より薄く、しかも丈夫でやぶれにくくなっています。加えて、特殊な表面処理を施しており、油性ボールペンや鉛筆での筆記も可能です。

 

付箋のタイプは、ドットやストライプなどの柄が入った総柄タイプ、ページから飛び出る部分は色が濃く、文字にかかる部分は色が薄い見出しタイプ、使い方を選ばないシンプルな無地タイプの3つを用意。

↑総柄タイプの「ココフセンページ イエロー RS」。ケースがピンクの製品もあります

 

↑見出しタイプの「ココフセンページ アイボリー S」。ケースがパープルの製品もあります

 

↑無地タイプの「ココフセンページ グレー S」。ケースがブルーの製品もあります

 

なお、付箋の枚数は1ケースあたり120枚。1ケースに4色入っており、各30枚ずつとなっています。

2分割によって重要箇所がリンクする!「ココサス ポップアップ」で付箋の利便性は高速進化

付箋とは、本の要点が書かれたページに目印として貼ったり、書類にコメントを添付したり、という用途を持つツールだ。

 

……とは言ったものの、そもそもそれ以上の機能を与えるのは難しい。しょせんは「貼って剥がせる(再剥離性、という)のりを塗布した紙片」でしかないのだから。

 

ところが、その単なる“のり付き紙片”に新たな機能を付加したのが、2013年に発売されたビバリー「ココサス」だ。

↑発売当時、単に“貼る目印”だけじゃない機能性が話題になったビバリーの「ココサス」

 

矢印型の付箋がミシン目で2分割できるようになっており、矢印先端を書籍のページ内にある、注目すべき要点部分を指し示すように貼る。分離した矢印の根本部分はページ端に貼る。

 

書籍を閉じているときは、開くべきページを根本部分で確認。ページを開いたときは、見るべきポイントを矢印先端が教えてくれる、という仕組みである。従来の付箋にありがちな、「付箋を貼ったものの、ページのどこに要点があるか分からない」というトラブルも、この分割方式なら発生しないというわけだ。

 

便利な矢印付箋がポップアップに進化

筆者は、発売されたときからこの「ココサス」の大ファンで、今でも資料の読み込みをする際には、手元に欠かせないアイテムである(特に、蛍光マーカーでラインを引きづらい古い書籍には必須)。その「ココサス」に新製品が登場したとあっては、そりゃ注目せざるを得ないだろう。

ビバリー
ココサス ポップアップ
各520円(税別)

 

その新製品こと「ココサス ポップアップ」は、名前の通りポップアップ式ケースに収納された、“フィルム付箋タイプの「ココサス」”だ。

 

ケース中央からはみ出た付箋の端をつまんで、シュッと引くことで抜き出せて、ティッシュペーパーのように次の端が自動的に現れる。抜き出したフィルムの矢印は、従来の「ココサス」と同様に先端と根本に分割できるようミシン目が入っているので、これまた従来通りに「要点指示」と「ページ指示」に分けて使うことが可能。

↑ケースからシュッと引き抜くと、次の付箋の端が自動的に露出。何枚も続けて貼りたいときにはポップアップ式が便利だ

 

↑使用時は、ミシン目からピリッと切って……

 

↑ピンポイントに要点指示+ページマークに。一般的な付箋よりも圧倒的に分かりやすい!

 

資料の読み込みでは、付箋を何枚も立て続けに貼りたい。ところがベタベタと数多くふせんを貼ってしまうと、ページのどこに要点があったのかが分からなくなりがちだ。

 

つまり、「ココサス」の機能とポップアップ式の利点はガッチリと噛み合って、非常に相性が良いのである。実際に使ってみると、むしろなんで今までポップアップにしなかったの? というレベルで、使いやすいと感じた。

 

↑同じページ内に複数のチェックがあっても、色分けして貼れば分かりやすい。半透明フイルムなので、文字にかかっても問題なしだ

 

ポップアップケースの裏には、手帳や本に挟んで使うためのクリップが付いている。このクリップにもちょっとした工夫があり、二重になったクリップの内側で挟むとケースの上部がページ端から飛び出すように、外側で挟むと飛び出さないようになっているのだ。

↑裏面のクリップは、二重構造がポイント

 

例えば手帳に挟んで持ち歩く場合、普段は飛び出していると邪魔なので、クリップの外側を使う。いざ付箋を使うときはクリップ内側を使うと、ケース上部がインデックス代わりになって、アクセスしやすくなる。

 

もちろん、現時点で使うページに挟めばしおりとしても機能するわけで、シーンによって二重のクリップを使い分ければ、使い勝手も上がりそうだ。

↑挟む位置を変えるだけで、スッキリ収納(外側クリップ)・インデックスで分かりやすく(内側クリップ)と使い分けられる

 

現在では、文具店の店頭に数多くの“機能性付箋”が並んでいるが、「ココサス」はそのジャンルの先駆けとも言える画期的なもの。さすがに発売からすでに8年が経過して、愛用者以外にはやや影が薄くなっているのを残念に思っていたのだが……ポップアップタイプの発売をきっかけに再び注目されるようになれば、長年の愛用者としても嬉しいかぎりである。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

ミドリ70周年記念のXSシリーズ限定アイテムや「オジサン」文具セットなどが発売

↑真ん中左の「『ミドリ』70周年限定XS コンパクトハサミ」(税込660円)などをそろえた、グリーンで統一されたXSシリーズの限定文房具

 

デザインフィルは、文房具ブランド「ミドリ」の70周年を記念し、世界最小クラスの機能文具を集めた「XS」シリーズや、ロングセラーの「ダイヤメモ」など、22製品を限定アイテムとして発売しました。

 

ミドリは、1950年に便せんやノート、スケッチブックなどの紙製品の製造・販売から始まったブランド。現在では、紙製品を主力としながらも、紙とともに使うことで楽しくなる機能文具など、「デザインと紙」を領域に定めたうえで、トータルに文房具を展開しています。

 

今回発売した限定アイテムは、“色”をテーマにしたとする製品。ミドリの原点であるグリーンのアイテムや、ミドリのものづくりの姿勢を「芽、花、種」でイメージし、芽(グリーン)/花(ピンク)/種(ベージュ)の3色のやさしいペールカラーで表現したアイテムをそろえています。

↑「『ミドリ』70周年限定連用日記 扉 リサイクルレザー」は本文366ページで、3年連用と5年連用をそろえています。価格はどちらも3300円(税込)

 

↑「『ミドリ』70周年限定ダイヤメモM」。本文は40枚になっています。価格は132円(税込)

 

↑「『ミドリ』70周年限定ミニクリーナー」は616円(税込)

 

↑「『ミドリ』70周年限定マルチ定規30cm」は330円(税込)

 

↑「『ミドリ』70周年限定メッシュペンケース」は396円(税込)で、「『ミドリ』70周年限定メッシュペンポーチ」は506円(税込)

 

70周年記念の限定セットも登場

また、ミドリ70周年を記念して、人気アイテムの限定セットも登場。11月18日から発売します。

 

限定セットは、紙そのものの魅力を活かした日本製のシンプルなプロダクト「MD PAPER PRODUCTS」、世界最小クラスのステーショナリーシリーズであるXS、上から色を塗って自分らしくアレンジすることができる浸透印タイプのスタンプ「ペインタブルスタンプ 浸透印」、ミドリの人気者「オジサン」のセットが用意されています。

↑MD PAPER PRODUCTSからは、透明軸の「MD万年筆」とオリジナルボトルインクのセット「70周年限定 MD万年筆 ボトルインク付」が登場。価格は4950円(税込)。このほか、原稿用紙をイメージした5mm方眼罫を7色でデザインしたMDノートライトのセットや、「MD用紙」のブロックメモ3種セットなども販売されます

 

↑XSの修正テープやコンパクトホッチキスなど、全8アイテムを専用ケースに入れたキット「70周年限定 XSステーショナリーキット 8種入」。価格は5060円(税込)です

 

↑カードや封筒が付いた、浸透印タイプのスタンプ「70周年限定 ペインタブルスタンプ 浸透印キット」。お祝いや感謝の気持ちを伝えられるキットになっているそうです。価格は2640円(税込)

 

↑レターカッターやピークリップスなど、オジサン柄のさまざまなアイテムをオリジナルのミニバッグに詰め込んだスペシャルなセット「70周年限定 オジサン文具セット」。価格は3520円(税込)

 

なお、70周年限定 オジサン文具セットの発売に合わせて、オジサンのLINEスタンプもリリース。日常のコミュニケーションで使いやすいフレーズをあしらった、40種のスタンプを楽しめるそうです。

三菱鉛筆が世界で初めて紙製のリフィルを開発、プラスチックを約88%削減可能に

三菱鉛筆は、主原料に紙を使用したインク収容管を用いたリフィルの開発に成功したと発表しました。紙を主原料にしたリフィルの開発は世界で初めてとするほか、開発は日本製紙と昭和丸筒の協力を得たとのこと。

 

この紙製のリフィルは、3層の独自開発紙と最外層のパーチメント紙で構成された、全4層構造を採用。開発では、使用するインクの浸透性やガスバリア性などのインクに関わる特性と、紙管の機械的性質である反発力やリフィルの巻き強度などにおいてテストを重ねたとしています。

 

開発の結果、インクが長期間リフィル内にあってもインク漏れや染み出し、巻き形状のほつれなどは発生せず、形状を維持することが可能な構造を実現したそうです。これにより、従来のリフィルに比べてプラスチックを約88%減らすことが可能になります。

 

使用されるインクは、なめらか油性ボールペンの「ジェットストリームインク」。加えて、インク量はジェットストリーム スタンダード(SXN-150系)リフィルの約1.6倍となっており、従来品に比べて長い期間使用できます。

 

なお、製品化については今回アナウンスされていません。今後市販されるのを楽しみに待ちたいところです。

大容量でも倒れない! 自立するペンケース「エアピタ」の吸着力を検証【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、機能別部門「収納する」部門の部門賞に輝いたのが、クツワ「エアピタ」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「エアピタ」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「エアピタ」を手にする小山くん

 

検証した商品はコレ!

クツワ
エアピタ
1540円(税込)

 

幅広い用途で使える!吸着力抜群なシリコンケース

一見普通のシリコンケースに見える「エアピタ」は、底の部分に吸盤がついており安定して自立させて使えるアイテムです。

 

小山くんいわく、見た目以上に使用用途が多いのもポイントだそう。

 

例えば、ペンケースとして使えば、勉強机を広々と使用できる上に、折り返した蓋をスマホスタンドとして使えるとのこと。

 

この使い方について小山くんは「オンライン授業のときに、ここで映像を流しながらノートを取ることもできますし、スマホのタイマーアプリを使えば時間の区切りをつけながら勉強に取り組むこともできます」と提案。

 

さらに「ペンケースとしてだけではなく、例えば化粧品ケースとして使えば、外出先の洗面所で立てかけながら使うこともできますし、シリコン素材なので水捌けもよく中身が濡れる心配もありません」と小山くん。なるほど!

 

気になる吸着力を検証

吸盤付きのシリコンケースとのことで、気になるのはその吸着力。小山くんはMacBookにエアピタをくっ付けてみたようです。

「(土台の)材質によるものの、MacBookが持ち上がるくらいの吸引力があるので机の端で使用しても安心です」と話していました。

 

また、大容量なのもエアピタの魅力とか。実際に、小山くんの自宅にあったペン20本分が余裕で入るほどの大容量だと紹介していました。

 

もちろん大量のペンが入った状態で、スマートフォンをくぼみに置いても、全く倒れない様子。

試しに押してみても、全く倒れませんね。

 

ちなみに、スマホは横置きも可能。「動画も見やすいようになっています」と小山くん。

 

一方、吸着力は強力ですが、取り外しは意外と簡単。

ケースの底にある「PUSH」と書いている部分を押すだけで、簡単に取り外せるそうです。

 

ペン20本が入った状態で振っても、がまぐちが開くことはありません。

 

小山くんが実際に使用した感想

実際の商品を試した後で「学生さんのペンケースから、旅行先の化粧品ケースとしても使えますね」と小山くん。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

いざという時に安心! 老舗の技ありカッター「クランクハイパーAL型」をレビュー【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、機能別部門「切る・貼る・綴じる」部門の部門賞に輝いたのが、オルファ「クランクハイパーAL型」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「クランクハイパーAL型」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「クランクハイパーAL型」を手にする小山くん

 

検証した商品はコレ!

オルファ
クランクハイパーAL型
実勢価格890円

 

老舗メーカーの安心感とM字型のツメの便利さが好ポイント

「クランクハイパーAL型」は、通常のカッターに、M字型のツメを付属しているもの。

 

小山くんいわく「M字型のツメが万能」なのだそう。「もちろん老舗カッターメーカー・オルファさんだからこその信頼できる製品だと思います」と小山くん。

 

「ちゃんとゴム(のグリップ)がついているので、軍手をつけた上での作業でも滑らずに安心」。

 

さらに、「一段一段ロックが付いているので、事故なんかにも繋がりにくい信頼のおけるカッターなんじゃないかなと思います」と話します。

 

ネット通販を利用する人必見! 万能すぎるM字型のツメ

小山くんによると、このM字型のツメはネット通販を利用し、段ボールが多く届く人に便利なのだそう。

 

実際にテープ部分を切ってみた小山くんは、少し引っ掛かりはあるものの綺麗に切れた様子。

その使用感について「普通に切れちゃいますね。すごいグリップ感も良くて、手汗をめちゃくちゃかいちゃう僕でも、滑らずに使えました」とご満悦。もちろん通常のカッターの方も切れ味抜群です。

 

ちなみに、M字型のツメは斜めになっており、テコの原理でこじ開けられるほか、ネジ穴を潰してしまって空回りしてしまうネジの下に差し込み、ツメを当てながら回すことによってネジも取れるとのこと。

 

これらの機能を紹介した後で「こういう機能がカッターについているのは嬉しい」と話しました。

 

小山くんが実際に使用した感想

実際の商品を試した後で小山くんは「カッターとしては申し分なしですし、何よりもこの(M字型のツメ)工具だけで買うことってあんまりないんですけど、カッターについてきてくれているというので、ちょっとしたところで安心につながるのかなと思いました」と太鼓判。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

癒し効果がありながらしっかり働くゆるふわ指サック「はにさっく」を紹介【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、機能別部門「分類する・印をつける」部門の部門賞に輝いたのが、ライオン事務器「はにわの形の指サック〈はにさっく〉」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「はにさっく」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「はにさっく」を装着した小山くん

 

検証した商品はコレ!

ライオン事務器
はにわの形の指サック<はにさっく>
495円(税込)

 

なぜこれが、文房具総選挙で部門第1位に……?

「はにわの形の指サック〈はにさっく〉」は、はにわモチーフの指サック。

 

小山くんは、「文房具総選挙の1位が埴輪の形? と思うと思うんですけど、この商品は我に帰ったような気づきを与えてくれる商品です」と続け、その理由を次のように話しました。

 

「実際にこれを机の上に並べて置いてみてください。仕事を頑張ってて、疲れた時にふと埴輪を見てみてください。ものすごい癒しになるんですよ」と小山くん。

 

さらに続けて「僕たちは、利便性とか効率化に偏りすぎていたなと思いました。本来は、これくらいシンプルな商品で良いんですよ。指サックなら、紙を滑らずに取れたらいい。それに加えて、置いておくだけで日々、辛い仕事の合間とかに癒されることができる、それでいいんじゃないか」と視聴者に投げかけていました。

 

機能性も十分! ゆるふわなだけじゃない

もちろん指サックとしての機能は完璧とのこと。

 

続けて「デスクにおいていたら会話のきっかけにもなって、コミュニケーションの活性化にも繋げそうですね」とオフィスで使用するメリットを提案。

また「この商品は埴輪と指サックって似てるよねみたいな話から生まれたそうです」と制作秘話も明かしました。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

使い道は無限大! キングジム「オールインクリップボード」の全部入りぶりを体感【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、機能別部門「記録する」部門の部門賞に輝いたのが、キングジム「オールイン クリップボード」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「オールイン クリップボード」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「オールイン クリップボード」を手にする小山くん

 

検証した商品はコレ!

キングジム
オールインクリップボード
660円、1078円(カバー付き)(ともに税込)

 

幅広いニーズに応える!“全部入り”のクリップボード

キングジムの「オールイン クリップボード」は、クリアーポケットや名刺入れなど、名前の通り“全部入り”の機能満載クリップボード。

 

多機能を紹介した後で、小山くんは「さすがに立ち仕事で、これだけ収納する場所があれば、他のところに機能が欲しいと思うことは少ないんじゃないかなと思いました」とコメント。では、実際に「どのくらい入るのか?」を検証してみることに。

 

のど飴や印章もOK! どのくらい入るのかを検証

「かなり厚みが出るくらい入れてきちゃいました」と小山くん。

 

ペンや紙はもちろんのこと「名刺も1日で渡しきれない枚数が入ります」と感心。

 

チャックポケット部分には、印鑑や小物が入るポーチ、薬をイン!

 

メッシュ部分には「休憩中に食べるのど飴とか、ケータイも入ります」と紹介します。

 

機能をフルで使用した小山くんは「正直、何を入れようか迷うくらい。すっごいたくさんのものが入るので、例えば入館証を首から下げている方は、全然この中に入れられますし、持ち歩かなきゃいけない小物があっても入ると思うので、みなさんが実際何を入れようかなということを考えるのがいいんじゃないかな」と感想を述べていました。

 

気になるバインダー機能も満足度高め!

さらに「ここまでの容量は必要ないよ、という方には、クリップボードとメッシュのポケット、そしてカバーのないタイプもありますのでおすすめです」と、カバーなし・メッシュポケット付きの「オールイン クリップボード」を紹介。

クリップボードの性能については「すごく書きやすいですし、クリップもすごくしっかり掴んでくれるので、すごく安心して使えると思います」と満足そうに話していました。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

キーボード無し&期限をリマインド! 斬新すぎる新時代の「テプラ」をレビュー【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、トレンド部門「デジタルと連携してはかどる! デジアナ文房具部門」部門の部門賞に輝いたのが、キングジムのラベルプリンター「テプラ PRO SR-MK1」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「テプラ PRO SR-MK1」(通称:テプラMARK)のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「テプラ PRO SR-MK1」を手にする小山くん

 

キングジム
ラベルプリンター <テプラ>PRO SR-MK1
1万6500円(税込)

 

スタイリッシュな見た目がたまらない! 新世代のテプラ

「テプラ PRO SR-MK1」は、ラベルプリンターとしておなじみの「テプラ」の1機種。今までのテプラにはない、スタイリッシュなデザインが特徴です。

 

商品を持ちながら小山くんは「まず、気になるのがこのデザインですよね。僕が想像していたテプラって、キーボードがついていて、いかにも事務用品という見た目だったんですけど。これ見てみると、本当にテプラなの? って疑ってしまうくらいスタイリッシュですし、オブジェとして置いておいても違和感がないような見た目になっています」とデザインを絶賛。

その後、キーボードがない代わりにスマホでデザインして、印刷できるということを解説しました。

 

さらに、このテプラは、ACアダプタでも乾電池でも動くとのこと。「これはいいですよね。やっぱりテプラってちょこちょこって持ち歩くこともありますし、電池だけだといざというときに使えなくても困るので、どちらも対応しているのはありがたいなと思います」と小山くん。

 

スマートフォンアプリを使ったラベル作りに挑戦

今回、小山くんはスマートフォンアプリを使用してラベル作りに挑戦しました。

↑「専用アプリもおしゃれ」と小山くん

 

アプリには、プリセットから作成する「クイック作成」、細部まで自分で決められる「こだわり作成」のほか、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー、すべてにおいてデザインを統一してラベルを作りたいという際に便利な機能があります。

 

今回、小山くんは「クイック作成」を使用して、ラベルを作ってみた様子。

↑まずはアプリとテプラをペアリング。「電源ボタンがゆっくり点滅したら、ペアリングできている証拠です」と小山くん

 

豊富なデザインの中から、小山くんは容器用のラベルを選択。

 

デザインをチョイスしたら、あとは文字を入力して、そのまま印刷を選択すれば完成! なんとも簡単です。

 

「わー! できてるできてる! めちゃくちゃかわいいです!」と小山くん。「今回は、塩を作りましたが、砂糖を作るならここに“砂糖”と入力するだけなので簡単ですね」と絶賛していました。

 

続いて、こだわり作成のページから、イニシャルと日付が入るタイプシールの作成にもチャレンジ。

 

1つ1つのパーツを拡大したり、入力し直したりしながら……

 

「Thank you 小山雅斗ラベル」を作成しました。

 

↑動物のスタンプも簡単にチョイスして、なごみ系のラベルを作成できます

 

まるでリマインダー! 注目のタイムラベル機能とは?

また「テプラ PRO SR-MK1」には、登録した日付にアラームを送ってくれるリマインダーのような機能、タイムラベル機能が搭載されているのも注目です。

 

例えば、精肉の賞味期限をラベルで作った際に、アプリ側でもその賞味期限をお知らせしてくれるといった機能。

タイムラベル機能を使うには、アプリでマイラベルを選択し、印刷履歴から印刷したラベルを選びます。

 

そこからタイムラベル設定画面に飛び、アラームをかける日を編集すると、タイムラベル設定一覧に指定した時間が出るようになります。賞味期限はもちろん、課題の提出時間などを設定するのにも便利ですね。

 

以上のインプレッションによって導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

 

ボールペン派の物欲も刺激!? 速記や強筆圧に耐えるシャープペン「オレンズネロ 0.5」をレビュー【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、トレンド部門「勉強がはかどる! 学生応援文房具」部門の部門賞に輝いたのが、ぺんてる「オレンズネロ 0.5」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「オレンズネロ 0.5」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「オレンズネロ 0.5」を手にする小山くん

 

ぺんてる
オレンズネロ 0.5
3300円(税込)

 

芯が折れないシャープペン

「オレンズネロ 0.5」は、ぺんてるの人気シャープペンシリーズ「オレンズ」の最上位モデル「オレンズネロ」の芯径0.5mmモデル。

スタイリッシュでカッコいいデザインと、芯がなくなるまで折れずに書き続けられるのが特長です。

 

本当に芯は折れないのか、検証 

社会人になってからは、もっぱらボールペン派だという小山くん。今回は、本当に芯が折れることなく使い切ることができるのか、検証していきます。

通常のシャープペンシルは、2〜3回ノックした状態で筆記をするのに対し、「オレンズネロ 0.5」は最初のワンノックだけで、あとは芯を繰り出さずに使用するとのこと。

 

↑「オレンズネロ 0.5」で紙に文章を書いていく小山くん

 

「本当なのかチェックしていきます……」と半信半疑で紙に文章を書いてみたところ、しっかりと文章が書けました。

 

このあと、小山くんは4行にもわたる文章を筆記。その間、一度も芯が折れることはありませんでした。

 

小山くんが実際に使用した感想

実際に書いてみた感想を小山くんは「芯がなくなるまで、書き続けられちゃうんじゃないかと思いました。しかも僕、結構筆圧が強めなんですけど、全然芯が折れる感じがなかったです。これはね、ボールペンから変えてもいいかなって思っちゃいました」と満足そうに話しました。

 

さらに「学生さんとか、たくさんノートを取る授業もあると思うので、これを使うの、めちゃくちゃ良いと思います。さらに見た目もスタイリッシュでカッコ良いので、見た目にこだわりたい方にも良いと思います」と太鼓判。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

 

場所はとらないが用途は広い! 自立するファイル「ジリッツ」をレビュー【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、トレンド部門「仕事がはかどる! テレワーク&フリーアドレス文房具」部門の部門賞に輝いたのが、キングジム「ジリッツ」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「テレワーク&フリーアドレス文房具」部門で1位を獲得したキングジム「〈ジリッツ〉クリアーファイル」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「〈ジリッツ〉クリアーファイル」を手にする小山くん

 

キングジム
<ジリッツ>クリアーファイル
660円(10ポケット)、935円(20ポケット)(ともに税込)

 

利用用途が広い自立できるファイル

「〈ジリッツ〉クリアーファイル」とは、背にスタンドを内蔵したポケットタイプのクリアファイル。

小山くんは、ファイルを自立させることでできることを次のように提案、利用用途が広いことを説明しました。

 

「仕事中に書類を立てながら、作業できます。さらに事前にレシピを印刷することで、料理中にレシピを見ながら料理ができたり、音楽をやる方なら、楽譜立てがない場所でも楽譜を見ることができます」

 

また「ファイルが自立するということは見やすいだけでなく、省スペースで作業できるようになります」と小山くん。「在宅ワークでデスクが広くなくて困っている人にも、最適なアイテムなんじゃないかな」と話していました。

 

使い勝手の良さが魅力

さらに小山くんは機能性があるにも関わらず、使い勝手が良いのも魅力であると言います。

「機能性があるのに、普通のファイルと変わらないスリムさじゃないですか。これも実際触ってみて、すごくいいなと思ったポイントです。普段は普通のファイルとして使いながら、立てて使いたいときだけスタンドとして使える仕組みになっているので、むしろこれからファイルを買いたい人であればスタンド用途がなくてもジリッツを持っておくことは、あとあと便利になるんじゃないかなと思いました」

 

また、組み立てが簡単にできるのもジリッツの魅力。カメラに向かってスムーズな組み立て過程と、収納過程を見せながら「こういう小さいストレスがないところもいいなと思いました!」と嬉しそうに話していました。

 

小山くんが実際に使用した感想

さまざまな用途で使用できるジリッツ。料理中のレシピ立てとして使用してみたという小山くんは、その感想を次のように話します。

 

「今まで僕が料理中にレシピを見る時はスマホで見ていたんですけど、スマホでレシピを見ている時って少し手を離している間に画面が消えちゃったり、手が汚れているのにスクロールしなきゃいけなかったり、結構面倒が多いじゃないですか。それがジリッツを使うことで、一度印刷するという手間はあるもののレシピを見ながらの作業は楽になりました。レシピを溜め込むことでレシピブックとして使用できるのも、かなりありなのかなと思いました」

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

名前通りの無敵っぷり!文房具総選挙2021大賞「ガテン無敵マーカーPRO」の威力を検証【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、機能部門「書く・消す」部門の部門賞と同時に、見事「大賞」に輝いたのが、寺西化学工業「ガテン無敵マーカーPRO」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「ガテン無敵マーカーPRO」のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「ガテン無敵マーカーPRO」を手にする小山くん

 

寺西化学工業
ガテン無敵マーカーPRO
253円(おの型)、473円(極太)(ともに税込)

 

濡れているものに書ける無敵のマーカー

「ガテン無敵マーカーPRO」は、水に強いインクと耐摩耗性に優れた強化型ペン先を採用した油性ペン。

濡れても落ちないどころか、濡れたものにも書ける、商品名同様に無敵なアイテムです。

 

見た目も強い……。

 

実際にどのくらい落ちないのか徹底検証

今回は実際に濡れている環境で使用してみて、本当に書けるのかを検証するとのこと。

 

用意したのは濡れたジップロックと、濡れたスマートフォンケース(ハード)。

小山くん、水滴が画面越しでもわかるほど、しっかりと濡らした状態で検証に挑みます。

 

準備も完了したところで、いよいよ検証スタート! まずは濡れたジップロックから。

「見た感じは擦ったら消えそうですが……」と小山くん。

 

そのあまりの落ちなさに驚きを見せながら、机に置いて強めに擦ってみるも全く落ちず、手にもつきません。

 

興奮気味で、さらに文字を書き足す小山くん。今度は書いてすぐに擦ってみますが……

その威力は変わらず!

 

これには小山くんも「書き終わってから、かなり早めに触っているんですけど、全然取れないですね。これはちょっと感動します」と嬉しそう。次に、異素材のスマホケースに筆記。

こちらも威力は変わることなく、「正直、これは新感覚ですね」と小山くん。

 

「だって、濡れてなくても書いてすぐの状態で擦ったら落ちるじゃないですか。これ、本当に書いてから数秒で擦っているのに全然取れない!」と感動した様子を見せていました。

 

小山くんが実際に使用した感想

実際に検証してみて小山くんは「ここまで落ちないし、いろんな材質に書けるとなると、今までのペンとはちょっと違った用途だったりとか、今まで書いていたんだけど、洗うたびに落ちちゃうもの、例えばお子さんが使っているアイテムだとかに使っても、相当解決するんじゃないかな。大賞取るのも納得の強さです!」と振り返り。

 

そうして導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

 

書きたい気持ちを後押し、視覚的ストレスの少ない「ほぼ日ノオト」登場

ほぼ日は、目のストレスに着目し、デザイン心理学に基づいて作られた新しい罫線のノート「ほぼ日ノオト」を発表しました。発売は11月1日で、価格は単体が297円(税込)/5色セットが1485円(税込)です。

 

ほぼ日ノオトは、デザイン心理学に基づいたコンサルティングや空間開発の支援を展開する、千葉大学工学部発ベンチャーのBB STONEデザイン心理学研究所が開発したノート。「勉強しなさい、などと強制するのではなく、書きたい・学びたいという気持ちをさりげなく後押しするようなノートを作りたい」という考えから開発がスタートした製品だといいます。

 

ノートには、一般的な罫線と違い、長い横線と短い縦線が組み合わさっており、人間の錯視を利用して、線がつながっていないのに罫線に見えるよう設計されています。これにより、表や図が書きやすいほか、文頭が自然とそろった、きれいなノートをとれるそうです。

 

また、ノートを開いたときの威圧感が軽減され、長時間紙面と向き合っても視覚的ストレスが少ないとのこと。

↑使用例その1。勉強用のノートとしてはこのような使い方ができます

 

↑使用例その2。レシピノートだとこのような使い方が可能です

 

サイズはセミB5サイズ(179×252mm)で、カラーは全5色展開です。

完売多発のガラスペンって知ってる? プロが教える「文房具4大ヒット」

“いま”爆売れ中のモノを「日用品・ホビー」からセレクト。識者陣がヒットの背景を解説する。消費者ニーズに“ビッタビタ”な“ゴン攻め”商品の数々、知らないとマジでヤバいです!!

※こちらは「GetNavi」2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです

文房具ライター

きだてたくさん

最新の機能系からファンシーな雑貨系まで、文房具ならなんでもガッツリ使い倒してレビューするライター。GetNavi webでも連載中。

ヒットその1 お気に入りのインクはつけながらすぐに発見! ……万年筆インクの色味を手軽に楽しむならガラスペンが最適!

 

インクと併せてハマると奥深いガラスペンの世界

いまや全国各地でインク専門のイベントが開催されるほど、多彩な万年筆インクは文房具界で大きなブームだ。しかし色味を確認するにも、いちいち万年筆にインクを吸入して、書いたらしっかり洗浄して……と、楽しむための手間が多いのが難点。そこでいま注目されているのが、ガラスペンだ。インクをペン先につけるだけで試し書きに十分な量が書けて、洗浄も基本は水洗いでOK。気軽にインクをあれこれ“味見”するには最適なツールと言えるだろう。

 

「ガラスペンは美麗な一点ものも多く、かなりの奥深さがあります。ガラスだけに取り扱いには注意が必要ですが、使いこなせば文房具上級者間違いなしです」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】大量生産が不可能なため需要に追い付かない場合も

筆記具のほかに工芸品としても人気のガラスペン。昨年開催された「文具女子博 #インク沼2020」では専門の販売コーナーも設けられるほど。大量生産が不可能で、人気モデルでは発売されるとすぐに完売状態が続く。

 

【ガラスペンその1】インク付けが不要になった万年筆タイプのガラスペン

【ガラスペン】 2019年9月発売

ヤーチンスタイル

ネオン・コレクション

2万9700円

ガラスペンは基本的には“つけペン”だが、これは軸内部にインクを溜めてペン先へ染み出させるコンバーターを搭載。万年筆と同様の使い勝手の良さで、ガラスペンならではのキリッとした硬質の書き味を楽しめるのが魅力だ。

 

【ガラスペンその2】ナチュラルな木軸も魅力のペン先着脱式ガラスペン

【ガラスペン】 2019年8月発売

Gecko Design

デビル ディップペン

1万1000円

風合いの良い木軸の先端にゴムベルトでペン先を装着した、保管しやすいガラスペン。ペン先を逆さにして木軸にはめ直すことで、繊細なペン先を木軸に収納できる。スチールのペン先も付属。

 

【ガラスペンその3】色相艶やかなボディは柔らかい手触りも上々

【ガラスペン】 2017年9月発売

Pent by 大西製作所&まつぼっくり

アセテート キャップ付きガラスペン

1万8920円

丸みを帯びた軸デザインに、軽くて丈夫なホウケイ酸ガラスのペン先を採用。アセテートのボディが放つ光沢は瑞々しく、手に吸いつくような手触りも心地良い。ストッパー付きキャップが落下を防ぐ。

 

ヒットその2 抗ウイルスで高次元の安心を……コロナ禍のいまだからよく手にする文房具にこそ気を遣いたい

 

抗ウイルス機能の見極めが安心に使うポイント

抗ウイルス機能を持った製品とは、基本的に表面に付着したウイルスを減少させる効果があるものを指す。つまり、手指に付いたウイルスを消毒するところまでは期待できないのである。これは知っておきたい重要なポイントで、抗ウイルス効果を信用しすぎるのも問題なのだ。とはいえ、新たにウイルスが付着しないという点が評価され、筆記具を筆頭に抗ウイルス文房具への関心は高まっている。

 

「これまでの感染対策にプラスして導入する、という考え方なら、メリットは大きいです。国内製品ならSIAA(抗菌製品技術協議会)などの専門機関が効果を認定しているかどうかも、選ぶ際のチェック材料にしましょう」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】不特定多数の人が使うモノは抗ウイルスへの関心が高い

不特定多数の人が使う文房具では抗ウイルス製品の需要が高い。セーラー万年筆が発売する抗菌・抗ウイルスボールペン「セラピカキレイ」シリーズは、昨年4月〜9月の出荷量が前年同期の4.6倍に急増した。

 

【抗菌文具その1】文房具を清潔にするならまずはペンケースから

【抗菌文具】 2021年3月発売

ナカバヤシ

抗菌・抗ウイルス生地製ペンケース

1870円(スリム)/2310円(ワイド)

繊維上のウイルスを99%以上減少させる加工技術「クレンゼ(R)」を施した生地を用いる衛生仕様のペンケース。抗ウイルス効果は洗濯50回後まで続き、内部まで清潔な状態を保てる。

 

【抗菌文具その2】抗ウイルス仕様で清潔を保ちやすい

【抗菌文具】 2021年5月発売

ナカバヤシ

ロジカル・ケアタッチ・抗ウイルス表紙ノート

165〜462円

表紙に抗ウイルス加工を施してあるため、清潔を保ちやすいノート。病院などの医療現場や、備品管理台帳のように多人数で1冊を共有するようなケースでも比較的不安が少なく、使いやすい。

 

【抗菌文具その3】よく触れるペンは抗ウイルスが安心

【抗菌文具】 2020年10月発売

ナカバヤシ

KIREID 抗菌・抗ウイルス銅 低粘度油性ボールペン

1320円

表面に付いたウイルスを素早く不活性化させる銅合金「クリーンブライト(R)」をペン軸に採用。銅の弱点である変色にも耐性があり、美しい輝きが長持ちするのもうれしい。

 

ヒットその3 オフィスは膝上デスク! ……在宅ワーク中でも仕事する場所を選ばない

 

作業スペースの奪い合いは膝上デスク導入で解決

家族に複数の在宅ワーカーがいると、数少ない机をめぐって作業環境の奪い合いになりがち。仕事ができるスペースを探して家の中をウロウロ流浪するなんて、なかなかに悲壮な話だ。そこで昨年秋ぐらいからにわかに注目度が高まっているのが、クッション付きの天板を膝に乗せて使う膝上デスク。ソファーや座椅子にリラックスした姿勢で座っていても安定してPC作業ができるので、普通の机よりもむしろ快適! という意見もあるほどだ。

 

「場所を選ばないから、気分次第で『今日は違う部屋で仕事してみよう』なんてことも可能です。自宅内をさまようのが逆に楽しくなるかもしれません」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】需要増で新製品が続々登場、バリエーションも豊富に揃う

在宅ワークが増えた昨年以降新製品が続々と登場。テーブルのサイズやクッションの種類など様々なタイプが揃う。PC作業のほか、ゲームでコントローラーを安定させる、読書で本を置くなど幅広い使い方がされる。

 

【膝上デスクその1】普段の仕事机感覚で使えるマウスパッド搭載デスク

【膝上デスク】 2021年6月発売

ナカバヤシ

ノートPC・タブレット用 ひざ上テーブル

8613円

タブレット/スマホ用スタンドに加えて、左利き右利き両対応のマウスパッドを搭載。クッション部は中央が抜けていることで、膝に乗せた際の安定感を保ちつつ、長時間作業を続けても蒸れにくい通気性を確保している。

 

 

↑自宅内で作業場所を探す際に便利な手提げハンドルが付属。吊り下げて収納することもできる

 

【膝上デスクその2】ほど良い硬さのクッションでどんな姿勢でも作業が快適

【ひざ上デスク】 2021年5月発売

ソニック

広々ひざ上デスク

3850円

裏側の全面クッションは、どんな姿勢でも安定感抜群。落ち着いた姿勢で作業を進めることができる。タブレットスタンド付きの天板はフラットで、ノートPC+メモやノート筆記という組み合わせでも使いやすい。

 

ヒットその4 遠目からでもわかります……映えるだけじゃなく視認性が高くて使いやすい透明ペンケース

 

見た目だけと思いきや実は機能性も高かった

透明ペンケースのユーザーは、やはり若い女性がメイン層。しかし、性別や年齢を理由に使うのを渋るのはもったいない。実は、透明ならではの機能的なメリットが意外と大きいのである。視認性の高さはほかの素材と比べてはるかに勝るし、なにせ中身が丸見えだから、ケース内をゴソゴソ探る手間がほぼゼロ。使いたいモノをスパッと迷わず取り出せるのは、それだけで間違いなく使い勝手の良いペンケースと言える。

 

「透明なことに加えて、見せる・見せないをコントロールしたり、整理収納機能を持った製品を選べば、作業効率アップも期待できそう。実用性で透明を選ぶのはアリだと思います」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】使い勝手の良さとともにインスタ映えすると大人気!

機能性の高さが好評。最近ではSNSなどで映える文房具としても人気で、Instagramの「♯勉強垢」では愛用の文房具の写真がアップされることが多く、なかでも透明ペンケースは特に数多く投稿されている。

 

【透明ペンケースその1】見せると隠すの使い分けでペンケースをスッキリ整理

【透明ペンケース】 2021年4月発売

サンスター文具

クリアポーチ mitte(ミッテ)

1430円(フラット)・1595円(マチ)

透明ペンケース内部に不透明のポケットを備えることで、「見せる」と「隠す」を両立。使用頻度の高いお気に入りのペンは取り出しやすいケースの手前で見せ、使いかけのふせんは見栄えが悪いからポケットに隠す、といった分別が可能になる。

 

【透明ペンケースその2】ツインの透明ペンケースで効率的な分類収納

 

【透明ペンケース】 2021年6月発売

キングジム

チアーズ ツインペンケース

1375円

四角柱型で2部屋分割構造の透明ペンケース。筆記具とそれ以外の小物、というような整理分類がしやすい構造だ。中身を取り出すときは、磁石の留め具が付いた中央からパカッと割るようにして開くと、机に平置きしやすい形に変形する。

 

【透明ペンケースその3】自慢の文房具を魅せるための見栄えを考えたペンケース

【透明ペンケース】 2021年6月発売

コクヨ

ツールペンケースPiiip〈ピープ〉

1650円

人に自慢したいペンは透明ケースに、それ以外はインナーケースにと仕分けることで、見せたいモノに視線を集める“映え系”ペンケースに新色が登場。インナーは分離してミニペンケースとして使うこともできる。

 

「映える文房具」として大人気! 機能性もすこぶる高い「透明ペンケース」3選

“いま”爆売れ中の「文房具」を紹介し、識者がヒットの背景を解説する。今回は、「透明ペンケース」をご紹介!

※こちらは「GetNavi」2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです

 

遠目からでもわかります……映えるだけじゃなく視認性が高くて使いやすい透明ペンケース

文房具ライター

きだてたくさん

最新の機能系からファンシーな雑貨系まで、文房具ならなんでもガッツリ使い倒してレビューするライター。GetNavi webでも連載中。

見た目だけと思いきや実は機能性も高かった

透明ペンケースのユーザーは、やはり若い女性がメイン層。しかし、性別や年齢を理由に使うのを渋るのはもったいない。実は、透明ならではの機能的なメリットが意外と大きいのである。視認性の高さはほかの素材と比べてはるかに勝るし、なにせ中身が丸見えだから、ケース内をゴソゴソ探る手間がほぼゼロ。使いたいモノをスパッと迷わず取り出せるのは、それだけで間違いなく使い勝手の良いペンケースと言える。

 

「透明なことに加えて、見せる・見せないをコントロールしたり、整理収納機能を持った製品を選べば、作業効率アップも期待できそう。実用性で透明を選ぶのはアリだと思います」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】使い勝手の良さとともにインスタ映えすると大人気!

機能性の高さが好評。最近ではSNSなどで映える文房具としても人気で、Instagramの「♯勉強垢」では愛用の文房具の写真がアップされることが多く、なかでも透明ペンケースは特に数多く投稿されている。

 

【透明ペンケースその1】見せると隠すの使い分けでペンケースをスッキリ整理

【透明ペンケース】 2021年4月発売

サンスター文具

クリアポーチ mitte(ミッテ)

1430円(フラット)・1595円(マチ)

透明ペンケース内部に不透明のポケットを備えることで、「見せる」と「隠す」を両立。使用頻度の高いお気に入りのペンは取り出しやすいケースの手前で見せ、使いかけのふせんは見栄えが悪いからポケットに隠す、といった分別が可能になる。

 

【透明ペンケースその2】ツインの透明ペンケースで効率的な分類収納

 

【透明ペンケース】 2021年6月発売

キングジム

チアーズ ツインペンケース

1375円

四角柱型で2部屋分割構造の透明ペンケース。筆記具とそれ以外の小物、というような整理分類がしやすい構造だ。中身を取り出すときは、磁石の留め具が付いた中央からパカッと割るようにして開くと、机に平置きしやすい形に変形する。

 

【透明ペンケースその3】自慢の文房具を魅せるための見栄えを考えたペンケース

【透明ペンケース】 2021年6月発売

コクヨ

ツールペンケースPiiip〈ピープ〉

1650円

人に自慢したいペンは透明ケースに、それ以外はインナーケースにと仕分けることで、見せたいモノに視線を集める“映え系”ペンケースに新色が登場。インナーは分離してミニペンケースとして使うこともできる。

 

芯を潰した粘着テープの究極系? カードタイプになった3Mの梱包テープの使い勝手は群を抜いている!

先日、生活用具を収納する棚の整理をしていて気付いてしまったのだが、我が家、梱包テープが多すぎる。

 

まずクラフトテープと布テープとPPテープがあって、さらに手で切れるPPテープだの、両フチに粘着材がなくてめくって剥がしやすい布テープだのと、あれこれ機能を付加したタイプもあって、もはや棚に収まりきらなくなっている。荷物のやり取りが多いモノ系ライターという仕事柄、ある程度しょうがないとはいえ、困ったなー、と。

 

↑工具とかテープ類を突っ込んである自宅の棚。数えてみたら、梱包用だけで18本もあった。「空母でも梱包するつもりか」と妻に怒られた

 

だが冷静に考えると、こういった梱包テープの類にだって、非はあるんじゃないか? 実際に使うテープ部に対して、芯の間に空いたあの無駄な穴はなんだ。あの空間さえなければ、もっとすんなり収納できるだろう。

 

例えば都内で家賃15万円50平米の家として、一般的な梱包テープの穴の面積が約0.045m2なので、ざっくり計算であの空虚な穴1つあたり毎月135円がコストとして払われ続けることになる。(もちろん、棚などを使えば収納効率も違うので、そんな単純な計算はできないが。)これ、許せることだろうか!?

 

「スコッチ 透明梱包用テープ」は超薄型だから邪魔じゃない!

と、上記はさすがに言いがかりに近い話ではあるが、梱包テープが意外と場所をとって邪魔、という点に関しては同意いただけるんではないだろうか。もうちょっとスッキリ収納できてもいいのでは?

 

まさにそういう部分で最強なのが、3M(スリーエム)から発売された「Scotch(スコッチ) 透明梱包用テープ ポータブルタイプ」(以下、ポータブル梱包テープ)である。

 

3M
Scotch(スコッチ) 透明梱包用テープ ポータブルタイプ
7m
オープン価格(実勢300円前後)

 

なにがポータブルかというと、一目瞭然、あの穴がない! 2mm厚の紙板を芯として、そこに48mm幅のPPテープを巻き付けてあるというもので、とにかく薄くてスッキリ。感覚的には“カードサイズ”と言いたくなるくらいなのだ。

↑指で挟んで持てる梱包テープ、という新ジャンルだ。新品の状態で厚さは約5.5mm

 

↑50m巻のテープと比べると、サイズ差は歴然

 

並べて見ると、とにかく“収納面積の無駄にならなさ”が圧倒的。従来のPPテープ1個分のスペースがあれば、ポータブル梱包テープがどっさり積み重ねて置けるわけで、それはもうありがたいとしか言いようがない。テープ長は7m(従来品はだいたい50m巻)しかないが、そこを考えてもやはり相当な省スペースだろう。

 

なにより普通の家庭であれば、50m巻テープを使い切るのもなかなか大変。それならスリムな7m巻を備えておけば充分、という考え方もできるのではないか。

 

↑紙管のロールと比べるとややぎこちない動きになるが、使いづらいと感じるほどじゃない

 

使う時は紙板の芯を表、裏、とひっくり返すようにしてテープを伸ばしていくので、やはり紙菅芯から伸ばしていくのとは作業感が違う。とは言っても、まぁそういうものかと思って使えば、特に不具合は感じないはず。

 

テープ自体は0.06mm厚と、PPテープとしてはやや厚手という範囲。粘着もしっかりしているので、梱包だけでなく、ちょっとした補修作業にも充分に使えるだろう。

 

↑PPテープは、やはり手で切れる方が、圧倒的に面倒がない

 

さらに、テープが手でスパッと切れるというのもポイントだ。ちなみに、手で切るときは最初からグイッと力を入れて引き切るのがコツ。じわじわ力を入れると、テープが端から伸びていって切れなくなってしまう。ここは慣れが必要かもしれない。

 

とはいえ、「カッターやハサミが不要」+「ポケットに入れても邪魔にならないぐらいの薄さ」という組み合わせは、引っ越し作業などには最適ではないだろうか。

 

↑このサイズ感なら、ポケットに入れて持ち歩いても違和感なし。DIYでも役立ちそうだ

 

以前、この連載でも薄型の布テープ「アウトドアテープ」(ヤマト)を紹介したことがある。登山やキャンプの荷物にスルリと入るスリムさで、こちらも非常に優秀な製品だ。

“潰れたガムテ”がこんなに便利なんて! ヤマト「アウトドアテープ」がキャンプでも災害時も活躍する理由
https://getnavi.jp/stationery/537788/

 

すべてのテープ類が薄型になればいい、という極論を言うつもりはもちろんないが、こういった“収納に場所を取らないテープ”という選択肢がもうちょっと増えると、いろいろと便利だと思う。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

普通のデスクよりむしろ快適!? 在宅ワーカーにハマった「膝上デスク」2選

“いま”爆売れ中の「文房具」を紹介し、識者がヒットの背景を解説する。今回は、「膝上デスク」をご紹介!

※こちらは「GetNavi」2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです

 

オフィスは膝上デスク! ……在宅ワーク中でも仕事する場所を選ばない

文房具ライター

きだてたくさん

最新の機能系からファンシーな雑貨系まで、文房具ならなんでもガッツリ使い倒してレビューするライター。GetNavi webでも連載中。

作業スペースの奪い合いは膝上デスク導入で解決

家族に複数の在宅ワーカーがいると、数少ない机をめぐって作業環境の奪い合いになりがち。仕事ができるスペースを探して家の中をウロウロ流浪するなんて、なかなかに悲壮な話だ。そこで昨年秋ぐらいからにわかに注目度が高まっているのが、クッション付きの天板を膝に乗せて使う膝上デスク。ソファーや座椅子にリラックスした姿勢で座っていても安定してPC作業ができるので、普通の机よりもむしろ快適! という意見もあるほどだ。

 

「場所を選ばないから、気分次第で『今日は違う部屋で仕事してみよう』なんてことも可能です。自宅内をさまようのが逆に楽しくなるかもしれません」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】需要増で新製品が続々登場、バリエーションも豊富に揃う

在宅ワークが増えた昨年以降新製品が続々と登場。テーブルのサイズやクッションの種類など様々なタイプが揃う。PC作業のほか、ゲームでコントローラーを安定させる、読書で本を置くなど幅広い使い方がされる。

 

【膝上デスクその1】普段の仕事机感覚で使えるマウスパッド搭載デスク

【膝上デスク】 2021年6月発売

ナカバヤシ

ノートPC・タブレット用 ひざ上テーブル

8613円

タブレット/スマホ用スタンドに加えて、左利き右利き両対応のマウスパッドを搭載。クッション部は中央が抜けていることで、膝に乗せた際の安定感を保ちつつ、長時間作業を続けても蒸れにくい通気性を確保している。

 

 

↑自宅内で作業場所を探す際に便利な手提げハンドルが付属。吊り下げて収納することもできる

 

【膝上デスクその2】ほど良い硬さのクッションでどんな姿勢でも作業が快適

【ひざ上デスク】 2021年5月発売

ソニック

広々ひざ上デスク

3850円

裏側の全面クッションは、どんな姿勢でも安定感抜群。落ち着いた姿勢で作業を進めることができる。タブレットスタンド付きの天板はフラットで、ノートPC+メモやノート筆記という組み合わせでも使いやすい。

これも抗菌なの? コロナ禍でヒット中の「抗菌・抗ウイルス文具」3選

“いま”爆売れ中の「文房具」を紹介し、識者がヒットの背景を解説する。今回は、「抗菌文具」をご紹介!

※こちらは「GetNavi」2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです

抗ウイルスで高次元の安心を……コロナ禍のいまだからよく手にする文房具にこそ気を遣いたい

文房具ライター

きだてたくさん

最新の機能系からファンシーな雑貨系まで、文房具ならなんでもガッツリ使い倒してレビューするライター。GetNavi webでも連載中。

抗ウイルス機能の見極めが安心に使うポイント

抗ウイルス機能を持った製品とは、基本的に表面に付着したウイルスを減少させる効果があるものを指す。つまり、手指に付いたウイルスを消毒するところまでは期待できないのである。これは知っておきたい重要なポイントで、抗ウイルス効果を信用しすぎるのも問題なのだ。とはいえ、新たにウイルスが付着しないという点が評価され、筆記具を筆頭に抗ウイルス文房具への関心は高まっている。

 

「これまでの感染対策にプラスして導入する、という考え方なら、メリットは大きいです。国内製品ならSIAA(抗菌製品技術協議会)などの専門機関が効果を認定しているかどうかも、選ぶ際のチェック材料にしましょう」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】不特定多数の人が使うモノは抗ウイルスへの関心が高い

不特定多数の人が使う文房具では抗ウイルス製品の需要が高い。セーラー万年筆が発売する抗菌・抗ウイルスボールペン「セラピカキレイ」シリーズは、昨年4月〜9月の出荷量が前年同期の4.6倍に急増した。

 

【抗菌文具その1】文房具を清潔にするならまずはペンケースから

【抗菌文具】 2021年3月発売

ナカバヤシ

抗菌・抗ウイルス生地製ペンケース

1870円(スリム)/2310円(ワイド)

繊維上のウイルスを99%以上減少させる加工技術「クレンゼ(R)」を施した生地を用いる衛生仕様のペンケース。抗ウイルス効果は洗濯50回後まで続き、内部まで清潔な状態を保てる。

 

【抗菌文具その2】抗ウイルス仕様で清潔を保ちやすい

【抗菌文具】 2021年5月発売

ナカバヤシ

ロジカル・ケアタッチ・抗ウイルス表紙ノート

165〜462円

表紙に抗ウイルス加工を施してあるため、清潔を保ちやすいノート。病院などの医療現場や、備品管理台帳のように多人数で1冊を共有するようなケースでも比較的不安が少なく、使いやすい。

 

【抗菌文具その3】よく触れるペンは抗ウイルスが安心

【抗菌文具】 2020年10月発売

ナカバヤシ

KIREID 抗菌・抗ウイルス銅 低粘度油性ボールペン

1320円

表面に付いたウイルスを素早く不活性化させる銅合金「クリーンブライト(R)」をペン軸に採用。銅の弱点である変色にも耐性があり、美しい輝きが長持ちするのもうれしい。

 

人気モデルはすぐ完売!「インクの味見」に最適な「美麗ガラスペン」3選

“いま”爆売れ中の「文房具」を紹介し、識者がヒットの背景を解説する。今回は、「ガラスペン」をご紹介!

※こちらは「GetNavi」2021年10月号に掲載された記事を再編集したものです

 

お気に入りのインクはつけながらすぐに発見! ……万年筆インクの色味を手軽に楽しむならガラスペンが最適!

文房具ライター

きだてたくさん

最新の機能系からファンシーな雑貨系まで、文房具ならなんでもガッツリ使い倒してレビューするライター。GetNavi webでも連載中。

インクと併せてハマると奥深いガラスペンの世界

いまや全国各地でインク専門のイベントが開催されるほど、多彩な万年筆インクは文房具界で大きなブームだ。しかし色味を確認するにも、いちいち万年筆にインクを吸入して、書いたらしっかり洗浄して……と、楽しむための手間が多いのが難点。そこでいま注目されているのが、ガラスペンだ。インクをペン先につけるだけで試し書きに十分な量が書けて、洗浄も基本は水洗いでOK。気軽にインクをあれこれ“味見”するには最適なツールと言えるだろう。

 

「ガラスペンは美麗な一点ものも多く、かなりの奥深さがあります。ガラスだけに取り扱いには注意が必要ですが、使いこなせば文房具上級者間違いなしです」(きだてさん)

 

【トレンドのツボ】大量生産が不可能なため需要に追い付かない場合も

筆記具のほかに工芸品としても人気のガラスペン。昨年開催された「文具女子博 #インク沼2020」では専門の販売コーナーも設けられるほど。大量生産が不可能で、人気モデルでは発売されるとすぐに完売状態が続く。

 

【ガラスペンその1】インク付けが不要になった万年筆タイプのガラスペン

【ガラスペン】 2019年9月発売

ヤーチンスタイル

ネオン・コレクション

2万9700円

ガラスペンは基本的には“つけペン”だが、これは軸内部にインクを溜めてペン先へ染み出させるコンバーターを搭載。万年筆と同様の使い勝手の良さで、ガラスペンならではのキリッとした硬質の書き味を楽しめるのが魅力だ。

 

【ガラスペンその2】ナチュラルな木軸も魅力のペン先着脱式ガラスペン

【ガラスペン】 2019年8月発売

Gecko Design

デビル ディップペン

1万1000円

風合いの良い木軸の先端にゴムベルトでペン先を装着した、保管しやすいガラスペン。ペン先を逆さにして木軸にはめ直すことで、繊細なペン先を木軸に収納できる。スチールのペン先も付属。

 

【ガラスペンその3】色相艶やかなボディは柔らかい手触りも上々

【ガラスペン】 2017年9月発売

Pent by 大西製作所&まつぼっくり

アセテート キャップ付きガラスペン

1万8920円

丸みを帯びた軸デザインに、軽くて丈夫なホウケイ酸ガラスのペン先を採用。アセテートのボディが放つ光沢は瑞々しく、手に吸いつくような手触りも心地良い。ストッパー付きキャップが落下を防ぐ。

3年後の未来を描き、今を記録する……「3年連用日記」発売

マークスは、“未来を描く”ためのコンテンツが充実した「3年連用日記」を発売しました。価格は3520円。

 

同社の「連用日記」は2015年に誕生した、毎年書き続けることで、過ぎ去った日々を振り返るだけでなく、「未来のために、今を記録する」日記です。同年発売の「5年連用日記」に加え、今回は3年間の日々を綴る「3年連用日記」が新たに登場しました。

 

3年連用日記は、まずは「3年後までにしたい10のこと」「未来年表」などのコンテンツページに「3年後までに実現したいこと」を描き、記していきます。

 

メインの日記ページは、「3年後までにしたい10のこと」や「未来年表」の目標に沿った行動の記録や、日々の日記、よかったことだけを箇条書きしたり、育児日記、ペットや趣味、食事、体調管理の記録などテーマを決めて、自分らしいスタイルで続けられるシンプルなレイアウトです。1ページに3年分、毎年同じページに書き込むことで、1年前、2年前の様子が自然と目に入るので、振り返りを楽しんだり、自分の変化や成長に気づくことができます。

 

日々の日記だけでなく、「日本&世界の白地図」「記念のフォトページ」「心に響いたフレーズ集」などのページに、旅の足跡や記念写真、誰かの言葉や本で見つけたフレーズも一緒に記録できます。

 

表紙は、箔押しをさりげなく施したシンプルで上品なカバーで、くすみカラーのベージュ、甘すぎないコーラルピンク、深みのあるレッドと、飽きのこない色味を採用しています。

 

また、現在販売中の5年連用日記も、スタンダードなカラーのレッドとネイビーに加え、「キャメル」が新色に追加されています。

ウイスキーの樽から生まれた、“クセになる、なめらかな書き味”の多機能ペンが限定発売

三菱鉛筆は、ウイスキーの樽材をペン軸に再利用した「ピュアモルト」シリーズから、“クセになる、なめらかな書き味”の「ジェットストリーム」リフィルを搭載した多機能ペン「ピュアモルト ジェットストリームインサイド 4&1 5機能ペン」を、数量限定で10月26日に発売します。参考価格は2200円。

↑左上からホットワインレッド、トワイライトブルー、ブライトイエロー、ホリデイグリーン

 

今回発売する限定軸色は、秋冬の季節感を反映し温かみのある軸色に仕上げた、上位バージョン「oak wood premium edition」です。秋から冬にかけての景色の移ろいや、家の中でのゆったりとした時間を過ごす情景を、軸のカラーリング、ロゴ印刷色、軸色名で表現。

 

「ホットワインレッド」は、家でホットワインを飲んでいるときに白い湯気が立っている様子を、「トワイライトブルー」は、明け方の冬空と雲を、「ブライトイエロー」は、秋の散歩道で目にするイチョウ並木を、「ホリデイグリーン」は、クリスマスリースやオーナメントの色合いをイメージ。ピュアモルト限定軸色シリーズでは初めてのマット塗装を採用しています。

↑ホットワインレッド

 

ボール径は0.5mm。インク色は黒、赤、青、緑の4色で、芯径0.5mmのシャープも搭載。書類・資料の色分けした書き込みや、手帳への筆記に最適です。

 

ウイスキーを熟成した樽材(オーク材)をペン軸に使用している「ピュアモルト」シリーズは2000年に発売。ウイスキー樽の味わいや、木目の個体差、使い込むことによるエイジングを楽しめます。

アイデアと完成度に脱帽! コクヨの2つ折りファイルとコピー用紙で作るノートが書類の持ち歩きを快適化

前回、PC関連の便利アイテムとして、コクヨ「BIZRACK(ビズラック)」シリーズの新しいワークツール2点を紹介した。ところが「BIZRACK」の新アイテムはまだあって、それも紹介しないわけにはいかないぐらいに面白いのである。

在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ
https://getnavi.jp/stationery/659728/

 

が、その前にまず前提として述べておくべきポイントがある。それが、テレワークによって「書類を持ち運ぶ機会が増えているらしい」という話なのだ。これまではオフィスに置きっぱなしだった資料などの書類は、在宅で仕事をするならそれも持って帰らなきゃいけないし、出社する際には当然再び持って行くことになる(もちろん、持ち出せるものに限るが)。サーバーにファイルをアップロードして閲覧すればいいのでは? という話もあろうが、画面で見るよりプリントアウトした方が、取り回しがラクというケースも多いのである。

 

そこで今回は「BIZRACK」シリーズから、書類輸送に適した最新アイテムを紹介したいと思う。

 

コンパクトに書類を運べるドキュメントファイル

“書類”と一般的に呼ばれるものを大きく分けると、自分だけで見るためのものと、他人が目を通すものの2つになる。他人(社内でも社外でも)が見る用の書類であれば、そこはやはりシワなく折り目なくピシッとしているべき。だが単に自分が参照するためだけにプリントしたものなら、多少折れてようが読めるなら問題ないし、それよりは持ち運びしやすさを優先したっていいだろう。

コクヨ
2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>
700円(税別)

 

そういう感覚で運用するなら、「2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>」はかなり優秀だ。A4サイズの書類ホルダーを、その名の通り2つ折り(A5サイズ)にして携行できる。つまりコンパクト化されるため、単純に持ち歩きやすくなるという話である。

 

近年増えてきた感のある「書類の二つ折り収納」だが、小さなカバンにもスルッと入って助かるという人も多いのではないだろうか。実際、筆者はノートPCレスで外出する際には小さなボディバッグを多用しているので、今後はこの「2つ折りドキュメントファイル<ビズラック>」がヘビーに役立ってくれそうな気がしている。

 

↑表紙のゴム紐を外して開いた様子。A4書類を半折りの状態でストックできる

 

 

↑インデックスで仕切られた書類収納。インデックスの山が表紙と同色で見づらいので、ラベルシールか何か貼った方が使いやすいかもしれない

 

書類ホルダー部は、2山のインデックスで3つに分かれており、書類の分類収納が可能。案件ごとに分けてもいいし、至急/いつでもいい/終わったけど念のため保持、というように優先度で分けてもいいだろう。

 

同サイズの紙をざっくりと収納するツールなので、必要な書類を探す手間を考えれば、インデックスによる仕分け収納は必須と言える。

 

↑ペン類も飲み込むミニポケット。容量は大きくないが、簡易的なペンケースとしても機能しそう

 

書類ホルダー以外には、透明窓のミニポケットと名刺用のスリットがついている。特にミニポケット(厚さ8mmの物まで入る)は、付箋やラインマーカー、目薬など、書類仕事にあると助かる小物がまとめて持ち運べるのがありがたい。

 

PCを使わない書類チェックのような作業であれば、何ならこのドキュメントファイルひとつでこなせるわけで、これはなかなか気の利いた仕様だと思う。

 

↑名刺をストックしておくと、ファイル自体を紛失したときに戻ってくる確率が上がる(名前シール代わり)。特に必要なくても入れておくのがオススメだ

書類をオフィス外に持ち出すにあたって、空き時間に腰を下ろせる場所で資料を読み込んでおく……というような使い方なら、「2つ折りクリヤーブック<ビズラック>」もアリだ。

コクヨ
2つ折りクリヤーブック<ビズラック>
600円(税別)

 

こちらは10枚のクリアポケットを備えたファイルを、先のドキュメントファイルと同様に2つ折りにしたもので、パラパラとページをめくれる分、閲覧性が高い。外出先で、急に一覧や数字を参照する必要に迫られた場合などは、携帯しやすさも含めてかなり便利なのだ。

 

↑表紙を開くと、書類ホルダー兼用の中表紙が現れる

 

↑さらに中表紙を開くと、ペラペラとめくって見られるクリアポケットのページが出現。書類は側面から入れるサイドスロー式だ

 

↑中表紙はホルダー型のポケットも兼ねる。カドを差し込んで固定しておけるので、収納した書類が抜け落ちる心配もなさそうだ

 

実のところ、2つ折りのクリヤーブックはすでに他メーカーからいくつか先行製品が出ているのだが、それを踏まえても良さを感じるのが、展開時の表紙にあたるホルダー型のポケット。2辺が開くクリアホルダーのような形状のポケットなので、ひとまずざくざくと書類を入れておくのに使えるのである。

 

ポケット式はいちいち書類を収納するのが手間だが、こういうラフに使える要素が入っていてくれると、気軽に使えていいと思う。

コピー用紙と書類をまとめてノート化

書類を携行するだけに限らず、汎用性の高さで面白いのが「クリップノート<ビズラック>」だ。

コクヨ
クリップノート<ビズラック>
550円(税別)

 

背のクリップでA4サイズ程度の紙なら何でも挟みこんでおけるというもので、コピー用紙を挟めば無地のノートになるし、書類を一緒に挟んでおくことも可能だ。

 

また、ルーズリーフのように紙の抜き差し自在だが、リング穴は不要、という便利さが最大のポイントと言える。

 

↑背表紙には、回転式のクリップを2つ備える。閉じるとギュッと強めの圧がかかるので、紙の固定にも安心感がある

 

↑A4用紙を差し込んでクリップを戻せば、この通りしっかりち綴じられたノートの完成だ

 

以前にこの連載でも紹介したPageBase(ページベース)「SlideNote(スライドノート)」と同じコンセプトの後発製品だが、使い勝手の部分で違いがある。

第三のノート誕生! 入れ替え可能な“綴じ”ノート「SlideNote」は“アイデア出しは手書き”派の最適解!?
https://getnavi.jp/stationery/573803/

 

まず「SlideNote」は、背全体を挟む大きなスライドクリップが特徴だったが、この「クリップノート<ビズラック>」は樹脂製の回転クリップを2点に備えている。「SlideNote」はA4以下であればどんなサイズの紙でも綴じることができたが、こちらはクリップが上下端に分かれて配置されているため、基本的にはA4限定と言っていいと思う。

 

↑プリントアウトの書類と無地ページを混ぜ込んだ仕事ノートも、簡単に作れる

 

とはいえ背周りがコンパクトな分だけ、表紙は非常に開きやすい。表紙を360度折り返して使うこともできるほどで、これは閲覧だけでなく立ったまま筆記も可能というメリットがある。また、背が薄い=全体的にスリムということで、カバンに突っ込むときも、よりスムーズに入った。

 

↑表紙を折り返すことで、クリップボード的な使い方も可能だ

 

また、挟む紙が少なくても抜けにくい、というのも「クリップノート<ビズラック>」の重要なポイントだろう。回転クリップは紙1~2枚程度でもしっかり挟んでくれて、背を折り返しても抜ける気配はほとんど感じない。書類を挟んでの閲覧用ファイルとして使うのであっても、スポ抜けしての紛失を心配しなくて良いのは嬉しいところである。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

「うるふわクッション」で書き心地が進化! 極細ジェルボールペン「サラサナノ」

ゼブラは、極細ジェルボールペン「サラサナノ」を、11月5日に発売します。税込価格は220円。

↑上段左から、ビリジアン、緑、フレッシュグリーン、ライトグリーン、黄、オレンジ、レッドオレンジ、バーミリオン、赤、ピンク、ライトピンク、マゼンタ、紫、茶、グレー、黒
下段左から、セピアブラック、ダークグレー、ブラウングレー、レッドブラック、キャメルイエロー、カシスブラック、ボルドーパープル、グリーンブラック、ブルーブラック、ブルーグレー、青、コバルトブルー、ペールブルー、ライトブルー、ナイトブルー、ブルーグリーン

 

同製品は、ペンの上部にスプリングを加えた「うるふわクッション」を採用。筆圧に応じて中芯が上下に動くようになり、筆記時のガリガリ感がスプリングで吸収され、ペン先の紙へのひっかかりが少なくなって、インクが安定して出るようになりました。さらさらとした書き心地で、くっきりキレイな線を書くことができます。

 

豊富な32色のラインナップで、手帳に色分けして書き込んだり、日記を装飾したり、よりカラフルで多彩な表現が可能。

 

ジェルインクのみずみずしさをクリップやノックの透明部分で表現したデザインで、金属製の先端部分は、書いているところが見えやすいような形状になっており、ほどよい低重心を実現しています。

アップデートでペン機能を拡充! 筆圧感知でさらにリアルな“紙”に近づいた「クアデルノ」

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は、電子ペーパー「QUADERNO(以下クアデルノ)」の本体ソフトウェア機能のアップデートを、10月12日より開始しました。アップデート対象機種は、「QUADERNO A5 (Gen. 2) FMVDP51」「QUADERNO A4 (Gen. 2) FMVDP41」です。

 

アップデートではペン種の追加と筆圧対応(万年筆、筆ペン)が行われ、5種類のペン(ボールペン、万年筆、筆ペン、マーカー、ハイライト)が使えるようになりました。本物の紙とペンのような、はね・はらいなど繊細な表現が可能となり、筆圧をダイナミックに反映し、文字やイラストでも、表現に深みや奥行きを出すことができます。同製品は、紙のような使い心地で、アナログの良さを活かすことにこだわっていましたが、筆圧感知が追加されたことで、よりリアルな紙の体験に近づいています。

 

また、これまでハイライトは、テキストの上にしか引くことができず、利用用途が制限されていましたが、「手書きの上にマーカーを引きたい」や「グラフなどの図表の上にもマーカーを引きたい」などといったユーザからの要望があり、新しく赤・黄・青・緑の4色のマーカーとハイライトが使えるようになりました。ボールペン、万年筆、筆ペンの3種に新色の白色も増え、色のバリエーションも豊かになり、スケジュールやノートにも自由にマーカーを使って楽しむことができます。ペンの色に白が追加されたことによって、PDFを簡単に手書きで修正したり、まるで印刷された紙を修正ペンで消すかのような、白色のペンの使い方もできるようになりました。

↑左:PCやスマホ上の表示/右:クアデルノ上の表示

 

ペンツールパネルも進化し、消しゴムやハイライトへの切り替え、色・太さ等を1タップで切り替えることが可能。ペンや色が増えても、複雑な設定は必要なく、簡単にペンの設定を選ぶことができます。

透明PVC×国産本革で、素材にもこだわった! “透明感のあるシステム手帳”Makuakeプロジェクト開催中

文匠は、デザイン性と使い心地を大切にした文房具ブランド「LETS STATIONERY GOODS(レッツステーショナリーグッズ)」を、新たに立ち上げました。

 

 

同ブランドの名前の由来は、「Let’s enjoy the stationery!=さぁ文房具を楽しもう!」の頭字語を取ったアクロニムで、ブランドロゴは、各所に文房具を散りばめたデザインとなっています。

 

ブランド初となる新製品は、透明PVC×国産本革を使った透明なシステム手帳。高級素材にこだわり、中身を入れ替えてカスタマイズも楽しめます。現在、Makuakeにてプロジェクトを開催中です。一般販売価格は1万5500円ですが、10月12日11時現在、Makuake特別価格では、20%オフの1万2400円~となっています。

 

「中身が見える、誰かに見てもらう、自分らしく飾れる」ことをコンセプトに、“透明感のあるシステム手帳”を開発。カラーはナチュラル(茶)とブラック(黒)の2色展開で、サイズはバイブルサイズです。

 

中身はロゴを表す表紙と下敷きが付属。「透明=中身が見える」という利点から、表紙を自分の好きなデザインに変えることで、オリジナルのシステム手帳に見せることができ、SNSなどで共有して楽しといった使い方もできます。また、ビジュアルだけではなく、ユーザーに永く手帳を楽しんでもらうため、“高品質素材だけを使う”ことにもこだわっています。

 

透明のPVCビニール素材は片面非転写1.5mm厚で、一般的にプロダクトとして使われるPVCビニールは1mm程度かそれ以下の厚さがほとんどですが、1.5mmを採用したことで素材のゆがみが起こりにくく、安定した形状を維持でき、厚みもあるので簡単に破れにくくなっています。片面非転写で、ビニールに色移りや転写を防止し、コピー用紙や写真を挟んでも問題なく使用できます。

 

レザーは染料オイルで仕上げた、ソフトで触り心地の良い国産革を採用。使い続けることで、革に染み込んでいるオイルが艶と光沢を生み出し、経年変化による革のビジュアルと質感が楽しめます。

 

バインダーにはドイツのKRAUSE(クラウゼ)社製のものを採用し、バイブルサイズに対応した、6穴×リング径20mm仕様です。

在宅ワーク環境を快適化!コクヨのPC周辺アイテムでキーボード入力もメモもスムーズ

とある調査によれば、コロナ禍の1年で売り上げを伸ばしたファッション関連製品の第2位が、PCケース・バッグだったという。前年比で598%だというから、これは相当なものだ。

 

ちなみに第1位は当然ながらマスク類で、80,508%。“8万%”なんて、昨対(昨年比)でそんな数字、初めて見た。と、さすがにケタが違いすぎるマスクはさておき。

 

PCケース・バッグが大幅に売れ行きを伸ばした要因として考えられるのは、やはりオフィス・自宅間でノートPCを持ち運ぶ機会が増えたということ。あとは、在宅環境でのPC周辺環境を快適にしたいという要望もあるだろう。ウェブ会議など、これまであまりなかった業務に対応しやすい製品というのも、望まれているんじゃないだろうか。

 

仕事のやり方がコロナ前とは変わっちゃったんだから、仕事道具も変えていくのは当たり前、という話なのである。

 

そこで今回は、コクヨのワークツールブランド「BIZRACK(ビズラック)」から10月に発売される、新しい機能を持ったPC周辺アイテムを2点紹介したい。それぞれ、変わってしまった仕事環境に対して「こういうのがあると便利じゃない?」という提案が含まれており、なかなか面白いのである。

 

狭い机でのウェブ会議を快適にするPCスタンド

まず紹介したいのは、「スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>」。

 

“運搬”という用途が明白なPCケースと違って、PCスタンドというのはまだ認知度が低い。しかし、実は使うことで首・肩の負担を減らして作業ストレスを軽くする効果が期待できるため、できれば使った方がいいツールなのだ。

コクヨ
スライドボード付きノートPCスタンド <ビズラック>
4500円(税別)

 

収納時は13インチのノートPCとほぼ同サイズの薄い板状。このままPCと一緒にケースに入れて持ち運ぶのも問題なさそうだ。

 

そして、いざ使用するときは、表面のスタンド部を持ち上げ折り返してからノートPCを乗せると、ほどよい角度がついた状態になるという仕組み。さらに折り返し方を変えることで、角度は15度/25度の2段階に調節できる。

 

↑スタンドでノートPCに程よく角度をつけることで、作業効率はアップする

 

↑角度は2段階に調整可能。手首から肩にかけて無理のない角度を選ぶとラクだ

 

この角度がつくことで、今まで液晶を見下ろしていた視線が少し上がる。これによって、まず首の負担がかなり減るのだ。近年、スマホを見下ろし続けることによって頸椎を痛める“スマホ首”が問題になっているが、ノートPCの画面見下ろしもなかなかに問題なのである。

 

また、打健姿勢も変わって肩の位置が下がるため、肩胛骨周りの緊張が減る=肩こりもラクになるというわけだ。

 

↑スタンドなしの状態。首が前傾して、肩周りにもやや無理がある姿勢だ

 

↑スタンドで角度をつけてやると、首・肩が自然な位置に戻る。長時間の作業だと、これだけで体の負担が大きく違ってくるはず

 

↑PC内蔵カメラの高さも変わるので、スタンドを使えばWEB会議での写りもナチュラルに。ドーンと鼻の穴を晒さずに済むのはありがたいかも

 

とはいっても、ここまではあくまでも普通のPCスタンドのメリットでしかない。「スライドボード付きノートPCスタンド」が面白いのは、狭い机でウェブ会議が快適になる、とあるギミックの部分なのである。

 

そのギミックというのが、名前の通り手元から引き出せるスライドボードだ。

 

↑筆記具を使いたい場合は、スライドボードを引き出すと……

 

狭い机にPCを置いていると、ウェブ会議中にメモを取るだけの場所も取れない、なんてこともあるだろう。そういうときは、スタンド下端のタブをつまんで引くと、とフラットなボードが出てくる。これをパタンと折り返すと、ちょうどキーボードにフタをする形でボードが安定。

 

なんとこのキーボード上の板が、メモを取るための簡易的な机面として機能するのである。

 

↑キーボードが一時的に机として使えるように。ウェブ会議でのメモ取りはこれが快適

 

ボードはしっかりした硬さでたわみにくいため、上で筆記することで勝手にキータイプされてしまうようなことも、ほぼなかった。もちろん書きづらさもなし。書く場所がないからと、膝の上にノートやメモを置くより、はるかに快適だ。

 

また、画面とメモが同じ垂直軸上の近い位置で並ぶため、筆記時に際に画面から大きく視線を外さなくて済むのもありがたい。相手側から見ても、会話中にこちらが(メモを取るためとはいえ)顔を逸らしているのは、あまり感じの良くないもの。その点でも、キーボードの上で筆記できたほうが、印象の点で好ましいだろう。

 

↑文章を書く時などは、手元のグラつきがそれなりに気になる。ひとまずは「ウェブ会議用ツール」と考えて使うべきか

 

ただ、使ってみた感覚としては、スタンドとして使うには素材的な安定感がやや足りないかな、と感じることもあった。特に15度モードで使っていると、使用時に左右にグラグラと傾くことがあるのだ(25度だとだいぶ安定する)。これは、使いにくいと感じる人もいるかもしれない。

 

とはいっても、「狭い机でウェブ会議をする際のメモの取りやすさ」という視点で作られたPCスタンドは他にない。この利便性は一度味わってしまうと、なかなか離れがたい魅力があるのだ。

 

PCにくっつくガジェットポーチに、自立機能をプラス

合わせてもう一つ紹介したいのが、同じくBIZRACKシリーズの「スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビスラック>」。これはシンプルに、マウスや電源ケーブル、イヤホンといった、ノートPCと同時に使いたいガジェットを収納するポーチだ。

コクヨ
スタンド型ノートPCオーガナイザー <ビズラック>
3200円(税別)

 

↑前面の収納量はこんな感じ。ポケットは膨らむが、厚みのあるものも収めておける

 

↑裏面のメッシュポケットは横マチがしっかりあるので、見た目以上の容量がある

 

表側の素材はネオプレンで伸縮性のあるポケットが3列4個並び、裏側は全面メッシュポケットとゴムベルト、という構成。ポケットに必要なツールを入れた状態でゴムベルトをノートPCにかけてしまえば、一体化してまとめて持ち運べるのがメリットだ。オフィス内での移動はもとより、自宅内でだって、必要なものはまとまってくれていた方がありがたいのは、道理である。

 

↑自立させる際は、裏面のマグネットスナップをパチンと留めるだけ

 

↑中身が入ったまま自立するので、ツールスタンドとしても使える

 

で、いざ作業を始める段になれば、PCから外して、ゴムベルト両端の根本にあるマグネットスナップを噛み合わせる。すると、少し傾いた四角柱型に変形して自立する。

 

携帯時は一体化、作業時は自立してコンパクトに置ける。徹底的に場所を取らない仕組みはユニークだ。

 

↑タブ裏面にはうっすら段差があるので、そこにスマホ下端が乗ると安定する

 

さらに、自立状態で下端のタブをめくってスマホを乗せると、スマホスタンドとしても機能する。自立した本体が傾いていることで、スマホ画面が見やすいようになっているのだ。

 

PCで作業しつつ業務連絡はスマホで受ける、といったやり方であれば、この使い方はかなりスマートにハマるのではないだろうか。スマホでウェブ会議に出たり、ビデオ通話をしたりするにしても、使いやすいのは間違いない。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
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必要な文房具がポストに届く! 三菱鉛筆が手がける筆記具業界初のオンライン講座「Lakit(ラキット)」とは?

大手筆記具メーカーの三菱鉛筆が2021年、オンデマンド型のオンラインレッスン配信サービスの提供をスタート。サイトで好きな講座を選んで決済すると、必要な道具がまとまったキットが自宅のポストに届き、それを使って動画を視聴しながらレッスンを楽しむというものです。レタリングやチョークアート、デッサン、ドットアート、さらには刺繍などさまざまですが、どれもプロを目指して絵を学ぶというより、巣ごもり生活でできた暇な時間に趣味としてはじめてみたい、という人向けだそう。どういったサービスなのか、実際に“受講”を楽しみながらレポートしていきます。

 

“書く・描く”を自宅で楽しめるオンラインレッスン「Lakit」

「Lakit(ラキット)」は、「クリエイティブを楽しむためのキット付きオンラインレッスン」がコンセプト。そのレッスン内容は、「書く・描く」を中心とした1レッスン完結型のもの。講師はSNSを中心に人気を集めるクリエイターが務めています。

 

レッスンで使用する道具は、各レッスンの講師が選定済み。道具選びに悩むことなく始められるうえ、希望者にはレッスンに使用する道具をキットとして自宅まで配送してくれるサービスもあるので、街に道具を買いに行く手間も省けるのは魅力的です。「書く・描く」ことが好きな人、そのものを楽しみながら受講できることに重きをおいた、1レッスンで完結する作りになっています。

 

↑Lakit公式サイトのトップ画面

 

では、さっそく試してみましょう。

 

手帳を華やかに! イラストレッスン受講レポ

「Lakit」のレッスンラインナップの中から、今回は書籍、広告などのイラストを制作するほか、イラスト講師としても活動をするイラストレーターのカモさんによる『毎日の予定が楽しくなる! 手帳イラストのいろいろ』を受講してみることにします。実際のレッスンを写真で追っていきます。

 

1. 郵便ポストに届く

「Lakit」のレッスンを購入後、レッスン動画はすぐに視聴できるように。キット付きレッスンを受講の場合は、通常は購入後翌営業日にキットが発送され、その後、営業日基準2〜4日でポストに投函されます。

 

2. レッスンに必要な道具がまとめて届く

キットを開けてみると、今回のレッスンに使う水性サインペン「EMOTT」と水性サインペン「PURE COLOR」5色、練習用の文庫サイズのノートがセットに。これらの道具は、講師を務めるカモさんが裏移りのしにくさや、描き心地にこだわってセレクトしたもの。手帳への描きやすさや、レッスン後の持ち運びなども考慮されています。

 

3. PCやスマホで好きな時間に動画を再生

キットが到着したら、「Lakit」の会員ページにログインしレッスンを受講します。ライブではないため、自分の都合に合わせ、好きなタイミングで受講し、ストップ/リスタートも自在です。

 

今回のレッスンでは、最初に道具の使い方を習った上で、アイコンと飾りを描く練習を開始。最後には手帳イラストの枠を超えて、ノートの活用方法やメッセージカードの作成などのアレンジ例まで学びました。

 

↑日常使いに便利な、手帳に描くアイコンにも挑戦

 

円の次は、手帳の予定に出てくることが多い天気や予定を表すアイコンを描くのに挑戦。見よう見まねでは難しいマークも、ポイントを抑えながら描くことで、良い感じになります。

 

↑難しそうに見えていた飾りも、動画に沿って描けば簡単!

 

描くだけで映える飾りにも挑戦。EMOTTとPURE COLOR、2つのサインペンを適切に使い分けることで、かわいく描けました。

 

↑手帳だけでなく、ノートやメモにも使えそう

 

矢印や、吹き出しも我流で書いていた時よりも、心なしかかわいい印象。自分でルールを決めれば、手帳が見やすくなりそうです。

 

↑気持ちや動作を表すポイントのレクチャーも

 

比率を間違えたら、かわいくなりきれない棒人間もこの通り!先生曰く「丸く描くとかわいくなる」とのことでした。

 

↑自分の手帳に書いてみる

 

レッスンの最後には、今回練習したアイコンのアレンジ方法や使うシーンを紹介。動画は約60分で終了しました。せっかくなので、習ったアイコンや、文字とイラストを自分の手帳に書いてみたところ、見ているだけで楽しい1ページになりました。

 

気になる文房具も試せる!? 使う道具もさまざま

今回受講したレッスン以外にも、さまざまなレッスンがあるのが「Lakit」の魅力。それぞれ使う=届く道具も異なり、文房具ファンにはモノ視点での楽しみも!

 

デッサン

デッサン講師センザキリョウスケさんによる『鉛筆のいろいろな表現を楽しもう』は、デッサン用の鉛筆の削り方から、球体の書き方を解説してもらった後、身近なモチーフである立体物の描き方が学べる講座。モチーフの色や模様、明るさなどを鉛筆で表現することを学べて、はじめての方はもちろん、経験者も新たな発見が見つかる講座です。

 

↑鉛筆、練り消しゴム、カッターナイフ、スケッチブックがセットに

 

チョークアート

『チョークアートを描いて、ようこそ! の瞬間を飾ろう』は、ぼかしや混色などチョークアート特有の表現を楽しみながら、ウェルカムボードをつくるレッスン。チョークでお花や飾りを描く方法はもちろん、筆記体を描くコツや図案をトレースする方法など準備段階から習えるので初心者の方も無理なく楽しめる内容です。

 

キットには、チョークパステルや、ブラックボードポスカに加え、講師の若井美鈴さんが今回のレッスンのために作った図案シートも。マネして描けるので、初心者の人でも安心して楽しめます。

 

↑はじめてチョークアートを描く方にも使いやすいセット

 

水彩画

美術家・大谷尚哉さんによる『三色の絵の具で広がる、美しい空の水彩画』は、水彩絵の具の3色だけで空の表情を表現する方法が学べる講座。空の鮮やかさを表現する方法や、雲の描き方を学べます。

 

水彩画というと、なんとなくハードルを高く感じてしまいがちですが使用する道具は至ってシンプル。コンパクトで場所をとらないというのも講師のこだわりです。

 

↑自分で買うのには迷ってしまいそうな画材がキットで送られてきます

 

見立てアート

絵やコラージュの表現を通して、いろいろなかたちを何かに例える『見立てアート』は、大人だけでなく、想像力豊かなお子さんと一緒に楽しむのにもおすすめな講座。カラーペンで描いた図が何に見えるかを想像し作り上げていきます。

 

キットは、色画用紙やはがきサイズのカード、イラストボード、色鉛筆などの豪華セット。たくさんの道具を使って、いろんな色や形を楽しめます。

 

↑色や形を楽しめる道具が豊富

 

ほかにもこんなレッスンを体験できる!

さらに身近なツールで、ちょっと変わった趣向のイラストを学び、楽しめる講座もいろいろと用意されています。

 

にほんごハンドレタリング

『エレガント文字で大切な人に言葉を贈ろう』は、雑貨デザイナーであり、ゆる文字プランナーの宇田川一美さんから、にほんごハンドレタリングを学べる講座。普段、書く文字とは一味違う文字は、品があり華やかなため、大切な人へお祝いやお礼を伝えるシーンで活躍すること間違いなし。流れるようなラインとループを練習し、エレガント文字をマスターできます。

 

パンイラスト

フードイラストレーター・まるやまひとみさんによる「パンを描いて、おいしいを記録しよう」は、色鉛筆などを使って、おいしいパンの描き方を学べる講座。パンの描き方だけでなく、焼き色、光沢感・立体感の表現方法まで丁寧に教えてくれます。パンの焦げまで表現!

 

ステンドグラス風マンダラ

「ステンドグラス風マンダラで、こころ落ち着くひとときを」小さな丸い紙に色鮮やかなマンダラを描くレッスン。ステンドグラスのような美しい作品は、ゆっくり丁寧に模様を描くので、心が落ち着くひとときが過ごせるのも特長です。

 

人生の物語

「描き出して考えよう!人生の物語と今の自分」は、自分の人生を物語にたとえて、扉絵をデザインするように今の状態を可視化できるというもの。色鉛筆と、A5サイズの紙という身近なツールで楽しめます。作品を完成させる楽しさだけでなく、普段意識していなかった内面に気づいたり、挑戦したいことが見つかったりするのも、この講座のポイントです。自分の人生に向き合うきっかけにもなりそうです。

 

気軽に自分のペースで楽しめる! 実感した5つのメリット

今回、「Lakit」のレッスンを受講して気づいたメリットは、大きく分けて5つあります。

 

1. 道具をそろえる手間がない

「やってみたい!」とは思うものの、近所に買いに行ける場所がなかったり、何か一つだけ道具が見つからないと「やっぱりいいや」と思ってしまうもの。『Lakit』の場合は、講座を購入時に使用する道具が一式送られてくるキット付きレッスンがあるので、その心配がありません。

また、家にあるもので賄える方や、気軽に手に入れる手段がある方は、レッスンのみを購入することもできるので、不必要に家に物があるという状況を防ぐこともできます。

 

2. 使ったことのなかった文房具を試せる

気になる文房具を試すきっかけになるとのメリットもあります。レッスンの中で、クリエイターがおすすめする使用方法で楽しめるので、「どういう使い心地かがわからない」「買ったけど、使わなかったらどうしよう」という人にもおすすめです。

 

3. 好きな時間に好きなだけ楽しめる

オンラインで受けられるということもあり、時間や場所を問わずに学べるのは、普段なにかと忙しい現代人にとって魅力的。さらに、一度買った講座には視聴期限がなく、何度も見ることができるため、繰り返したり、一時停止しながら自分のペースで心ゆくまで学べるのもうれしいポイントです。

 

4. いろいろなジャンル、クリエイターを試せる

講座のジャンルが豊富なだけでなく、それぞれの講座を担当するクリエイターが、その道のプロなのも特長です。習いたい内容から選ぶだけのはもちろん、かねてからファンだったクリエイターの講座を申し込み制限などなく選ぶのもよいでしょう。

 

5. 普段の暮らしのなかで活かせる

多くのレッスンの場合、講座の最後には受講した内容の応用例や、活用シーンを紹介してくれます。習ったことを日常生活の中で実践すれば、いつもよりもちょっぴり楽しい毎日になりそうです。

 

「何か趣味がほしい」「新しいことを始めたい」「でも、忙しい」という人は、おうちで過ごす時間が多い今こそチャンス。このLakitをはじめ、最近はたくさんのオンライン講座が登場しています。気になるレッスンとちょっとした時間があれば、試しにいろいろと受講してみてはいかがでしょうか。

 

「OSAMU GOODS(オサムグッズ)」生みの親・原田治氏が「カワイイ」の裏側に込めたこと

昨今、若い女性を中心に人気を集めている「OSAMU GOODS」。アメリカンレトロなデザインとかわいらしいキャラクターに、多くの人が魅了されています。実はこの「OSAMU GOODS」が誕生したのは1976年。一世を風靡したイラストレーター・原田治氏によって生み出されました。

 

2016年に惜しくもこの世を去った原田氏。時代が変わっても愛され続ける彼のイラストレーションの魅力はどこにあるのでしょうか? 生前の原田氏と親交があったイラストレーター・信濃八太郎さんにお話を伺いました。

 

↑原田氏は1984年から2000年代初頭までミスタードーナツのノベルティにもイラストを提供。誰もが一度は原田氏のイラストレーションを目にしたことがあるはず!

 

↑2020年には、ミスタードーナツ事業創業50周年を記念して、「ミスド×原田治 エコバッグ」が販売されました

 

流行に左右されずにつくられた「OSAMU GOODS」

信濃さんは今から20年以上前、イラストレーションを学ぶ「パレットクラブスクール」に通っていました。このスクールを京都で立ち上げたのが、イラストレーターの安西水丸氏、原田治氏、ペーター佐藤氏、アートディレクターの新谷雅弘氏の4人からなる「パレットくらぶ」。信濃さんはこのスクールが築地で始まったときに原田氏に出会いました。

 

「僕は大学生のころから安西先生に師事していて、パレットクラブスクールに通うようになったのも安西先生が講師をしていたことがきっかけでした。原田先生と深く関わるようになったのは、卒業後にそのままスタッフとして勤務を始めてから。そこで原田先生の人柄にとても惹かれ、『OSAMU GOODS』の魅力も再発見することとなりました」(イラストレーター・信濃さん、以下同)

 

↑2019年に世田谷文学館で開催された「原田治展」。この企画展にあわせて復刻グッズが販売されるなど、再ブームのきっかけになりました

 

信濃さんは、「OSAMU GOODS」が今も人気を博している背景には、どのような理由があると考えているのでしょうか?

 

「時代が変わっても『OSAMU GOODS』が愛されているのは、原田先生が流行に左右されることなくイラストレーションを描き続けてきたからだと思います。

そもそもイラストレーションは、ファッションと同じように流行があり、時代によって求められるものが変わっていきます。例えば原田先生よりも少し前の世代にあたる1960年代後半は、ベトナム戦争があって、日本各地で学生運動が起こっていた時代でした。当時のイラストレーションは、その時代の雰囲気を反映するかのように、暗いトーンのものや社会性を帯びたものがもてはやされていたんです。

その時代の流れをガラリと変えた一人が、原田先生。1970年に雑誌『an・an』が創刊され、健全で明るいアメリカのライフスタイルを日本の若者に提示していこうとする中で、アメリカ帰りの“原田治”のイラストレーションが、アートディレクター・堀内誠一氏に見出されました。そこから原田先生のハイカラで洗練された、アメリカンテイストのイラストレーションが一気に広まっていったのだと思います。

原田先生をはじめ、僕が尊敬する『パレットくらぶ』のイラストレーターたちは、描く絵は違えども、どこか健康的で明るい雰囲気がありました。原田先生も、時代に流されない自分の軸を持っていて、『OSAMU GOODS』をはじめ、自分が良いと思ったものを信じてつくってこられたのだと思います。だからこそ、今も古びることなく、多くの人から愛され続けているのではないでしょうか」

 

ソーダファウンテン「コーム ジル(レッド)/ コーム ジャック(アイボリー)
1320円(税込)
パッケージデザインも可愛らしいコームは、1970年代後半に生産された「OSAMU GOODS」。20年以上の時を経て、現在復刻販売されています。

 

幼少期から育ててきた「感性」が原点になっている

時代の流れにあわせることなく、自分が良いと思ったものをつくり続けていた原田氏。それができたのは、原田氏が幼いころに見たものや触れたもののことをずっと大切にしていて、自身の“感性”に自信を持っていたからだと信濃さんは言います。

 

「原田先生は、築地で輸入食品の卸売りを営む家に生まれました。幼いころから舶来品を目にする機会が多くあり、そこでアメリカの缶詰のロゴデザインやビビットな色合いに惹かれたようです。その一方で、ご両親に歌舞伎や新国劇、映画に連れられ、日本文化にも深く触れられてきました。幼少期に受けた影響を“種”として、そこに水を与え、栄養を与え、ずっと大切に育ててこられたのだと思います。それが“原田治のつくるもの”の原点になっているのだと感じますね。

また原田先生の“審美眼”は本当に素晴らしいものでした。お会いして話をするときにはいつも、おいしいお茶とお菓子を、それに合う素敵な器とともに用意してくださったりして……。生活の中のあらゆるものに対して“美”の意識を持っていました。

そして僕が衝撃を受けたのは、原田先生が36歳のときに出版された書籍、『ぼくの美術帖』です。自身の愛する美術家や作品について綴られているのですが、若いときから膨大な知識を持っていたことに本当に驚きました。この書籍は『OSAMU GOODS』以外の仕事を断って一年間かけて執筆をしたそう。自分自身がつくるものだけでなく、自分がよいと感じたものを広く伝えたいという気持ちも持っていたことがうかがえます」

 

↑2019年に新装復刊した『ぼくの美術帖』。原田氏の美術への愛が溢れるエッセイです

 

生活の中に「美しくてかわいいもの」を取り入れてほしいという思いがあった

原田氏が幼少期から育ててきた感性が原点になった「OSAMU GOODS」。原田氏は「OSAMU GOODS」を通じて、人々の生活の中に「美しいもの」や「かわいいもの」を届けたいという思いも持っていました。

 

「原田先生は、自分が描くイラストレーションやキャラクターについて、『健康的で明るくて、誰が見てもハッピーな気持ちになれるものに仕上げたい。そこにスパイスとして、ちょっとした切なさやさみしさを混ぜたい』とよくおっしゃっていました。それが原田先生の思う“美しいもの”や“かわいいもの”なんだと思います。そこにたどり着くために、キャラクターの目の大きさや、目と目の距離、位置など、それらが1mmずれると見ている側にどう影響を与えるのかということも、徹底して研究されていたと聞きました。

 

実際、『OSAMU GOODS』が発売されたことで、大人はもちろん、子どもたちも“美しいもの”“かわいいもの”を日常生活の中で使うことができるようになりました。これは原田先生が残した大きな功績の一つだと僕は思っています。

 

ただ一方で、原田先生には描きたいものが他にもあったのではないかと思っていて……。仕事とは関係のない時間に、抽象画や抽象的なコラージュ作品をつくられていて、それが事務所にもたくさん飾られていたんですよね。また、僕がパレットクラブスクールでスタッフをしていたとき、原田先生が授業で縄文時代の美術の話をされたことがありました。教室の壁三面にガムテープを貼って現代までの時間軸に見立て、このガムテープのほとんどが“縄文時代”にあたるんだということを説明し、『争いのない平和な時代が一万年以上も続いた縄文時代の、土偶や土器に見られる屈託のない晴れやかな表情や美しさからもっと学ぶべきだ』とおっしゃっていたのが印象に残っています。

 

でも原田先生のことだから、今の時代に刺激的な形で“美術”を提示するにはどうしたらいいだろうと考えたと思うんです。そこで出した一つの答えが『OSAMU GOODS』だったのではないでしょうか。日本の生活の中に“本当に美しいもの”“本当にかわいいもの”を取り入れてほしいという思いが、『OSAMU GOODS』には込められていると僕は思っています」

 

OSAMU GOODSの裏には、原田治の“ドライな視点”がある

『OSAMU GOODS STYLE』(パイインターナショナル)が、2021年6月に待望の復刊! 1万点を超える「OSAMU GOODS」の中から原田氏が200点を選び、紹介した作品集です

 

「美しくてかわいいもの」を目指して、1mm単位の検証を重ねてつくられた「OSAMU GOODS」。信濃さんはさらに、「OSAMU GOODS」の裏にある、原田氏の「ドライな視点」にも魅力があると言います。

 

「僕は、原田先生が持つある種の“ドライさ”がすごく好きだったんです。スタッフの間で密かに名付けた、目の奥が笑っていない独特の“オサムスマイル”というのがありまして……(笑)。あまり歩み寄ろうとせず一定の距離を保ちながら、相手を喜ばせるようなコミュニケーションをする。そんな一面を持っている方でした。僕は『OSAMU GOODS』のデザインにも、それが反映されているように感じています。ただ“かわいい”だけではない、どこか突き放すようなドライさ、大人のにおいのようなものが『OSAMU GOODS』にはあって、そこが世代を超えて愛される魅力だと思っています」

 

最後に、信濃さんに、原田先生との印象的なエピソードをお聞きしました。

 

「僕が駆け出しのイラストレーターだったころ、自分の絵のことで悩んでいた時期がありました。その際に原田先生が僕の絵を見て、僕に何が足りていないのか、どんな勉強をしなくてはいけないのかを、オサムスマイルで延々と話してくださったことがあったんです。追いつめられるようで胃が痛かったのですが(笑)、僕がどういう方向に行くべきなのかをとても具体的にアドバイスしてくださいました。

それ以降もさまざまな画集や写真集を見せてくださったり、映画、文学、歴史、ファッションなど、あらゆる話をしてくださったり、いろいろと気にかけてもらいました。自宅に突然画集が送られてきたこともありましたね。同封されていた手紙を読むと『君にこういう絵を見せたらどんな絵を描くのか見てみたい』と書かれていて、なぜ僕にここまでしてくれるんだろうと思いつつ(笑)、本当にうれしかったです。

僕にとって原田治は、ドライで厳しい人でした。だけど、それゆえのやさしさやカッコよさを持っていて……。僕は原田先生の作品だけではなくて、その人間性にとても心惹かれるんです。『OSAMU GOODS』が好きな方にはぜひ、その背景にある思いや原田先生自身の魅力についても、知ってもらえたらうれしいです」

 

今買える、2021年発売の最新「オサムグッズ」

原田治氏がイラストに込めて伝えたかったことを、現代の私たちはグッズを通して受け取ることができます。続々と登場する新作のなかから、2021年に発売された「オサムグッズ」をいくつか、最後に紹介しましょう。

 

・2022年版手帳

マークス「EDiT 手帳 2022 スケジュール帳 1月始まり 1日1ページ B6変型 オサムグッズ」
各3600円+税

11ページのフォーマットが人気の「EDiT(エディット)」。自由度の高いドット罫をベースに、24時間に対応したバーチカルの時間軸を配したレイアウトと、なめらかな書き心地のオリジナル手帳用紙が特徴です。

このEDiTのカバーの表裏に、オサムグッズのイラストを採用。ピンクには「ジル」と「ジャック」、パープルには「キャット」と「ドッグ」があしらわれているほか、キュートな総柄デザインもラインナップします。

©️Osamu Harada/Koji Honpo Licensed by Cosmo Merchandising

 

マークス2021年12月始まり手帳 月間 B6 ストレージドットイット オサムグッズ」
各1500円+税

スライドジッパー付きのポケットをカバーにしたシリーズにも、オサムグッズバージョンが。ポケットには、ペンや付箋など、手帳の書き込みに必要なグッズなどを収納して身軽に持ち運べます。中ページは、ブロックタイプのマンスリー。1か月の予定を俯瞰して確認することができます。

©️Osamu Harada/Koji Honpo Licensed by Cosmo Merchandising

 

・文房具

学研ステイフル「オサムグッズ ボールペン」
各650円+税

クリップ部分に、ジルやジャックなどオサムグッズのイラストがあしらわれた油性ボールペン。軸の鮮やかなクリアカラーも持ち味です。インクリフィルは、三菱鉛筆「S-7L」が対応します。

©️Osamu Harada/Koji Honpo Licensed by Cosmo Merchandising

 

学研ステイフル「オサムグッズ A5 リングノート」
各780円+税

5mm方眼罫のA5版ダブルリング式ノート。全ページにオサムグッズのロゴが入っています。中紙は80枚・160ページ、ゴムバンド付き。

©️Osamu Harada/Koji Honpo Licensed by Cosmo Merchandising

 

学研ステイフル「カセットテープメモ」
各540円

昭和の技術遺産、カセットテープをモチーフとしたメモ。ネジまで再現されているのがニクイ。「A面」「B面」の2柄40枚入り。

©️Osamu Harada/Koji Honpo Licensed by Cosmo Merchandising

 

・バッグ&ポーチ

お馴染みのバッグブランド“レスポ”からも、オサムグッズとコラボレーションしたシリーズ「Lesportsac × OSAMU GOODS」が登場。

レスポートサック「オサム チェッカード フラッグ」
左「ヨーク サッチェル」1万5950円(税込)
中「スモール ジェニー」1万4850円
右「デラックス イージー キャリートート」1450

おなじみのジル、ジャックのほか、ハンプティダンプティなど、イギリスの童歌「マザーグース」をモチーフとして誕生した「オサムグッズ」のキャラクターの数々を、ポップアート調にアレンジし施したチェッカーフラッグプリント。全 16 型展開。

 

レスポートサック「オサム タイポグラフィー」
左「デラックス ミディアム ウィークエンダー」2万1450円
中「ダニエラ クロスボディ」8800
右「キャリアー バックパック」22000

「LeSportsac」のアーカイブプリントからインスパイアされたタイポグラフィーをベースに、オサムグッズのキャラクターを散りばめたデザイン。モノトーンカラーがシックな印象です。全 20 型展開。

 

ほかに、オサムグッズのキャラクターを大胆にレイアウトした「スペシャルスタイル」もラインナップ。

 

レスポートサック
左「Osamu Shopping Tote<エメラルド トート>」
右「Osamu LS Tote<エメラルド トート>」
各9900円

A4サイズが入る縦型トート。ショッピング中のジルを描いたデザインと、LeSportsacの「L」と「S」をフィーチャーしたデザインの2種。

レスポートサック
左「Little Betty Blue<レクタングラー コスメティック>」

右「Osamu Emblem<レクタングラー コスメティック>」
4070

水着姿のリトル・ベティ・ブルーが描かれたポーチと、オサムグッズのロゴをスタンプ調にデザインしたポーチに2種。カラーリングの効果も相まって、よりレトロなかわいさが際立っています。

レスポートサック
左「Jill and Jack<ミディアム スクエアー コスメティック>」

右「Cat and Dog<ミディアム スクエアー コスメティック>」
各3960

オサムグッズのメインキャラクターが全面に描かれたスクエア型ポーチ。グリーンはジルとジャック、イエローはキャットとドッグが表裏にデザインされています。爽やかなパステルカラーも魅力。

©Osamu Harada/Koji Honpo

 

【プロフィール】

イラストレーター / 信濃八太郎(しなのはったろう)

イラストレーター。1974年生まれ。日本大学芸術学部演劇学科舞台装置コース卒業。在学中より安西水丸氏に学ぶ。パレットクラブスクール修了。パレットクラブスクール、ペーターズギャラリー勤務を経てフリーに。現在、WOWOWシネマ『W座からの招待状』にて小山薫堂さんと案内人役を務めるほか、『W座を訪ねて』では全国の単館系映画館を取材している。東京イラストレーターズソサエティ会員。https://www.wowow.co.jp/detail/116390

 

現在信濃さんは、WOWOWで放送中の「W座からの招待状」に出演中。同番組では、ナビゲーターを務める小山薫堂さんが文章を、信濃さんがイラストレーションを、阿部海太郎さんが音楽を、濱田岳さんが朗読を担当して制作した、1分程度のアニメーションを「招待状」とし、毎週1本の映画を紹介しています。
https://www.wowow.co.jp/special/003858

 

 

 

サクラクレパスの大人のための筆記具からカスタム式のボールぺンが登場! 新色「漆黒」のインキも

サクラクレパスは2021年11月上旬から、「SAKURA craft_lab 006」を発売すると発表しました。

 

大人に「かく」喜びを届ける筆記用具として開発されているSAKURA craft_labシリーズ。ユーザーからの支持に加え、文房具店店員が自腹でも買いたい文房具を選ぶ「文房具屋さん大賞」を複数回受賞するなど、プロからも厚い信頼を寄せられている商品です。

 

いまだかつてない深い黒「漆黒」のインキも登場

今回発売される「006」は、カスタマイズ方式で組み立てるキャップ式単色ゲルインキボールペン。ボディ、コア、クリップ、レフィルのそれぞれのパーツを自由に選び、288通りのカスタマイズを楽しめます。ボール径は0.5mmで、インキカラーは、漆黒、ブラック、ブルーブラック、ブラウンブラック、ボルドーブラック、グリーンブラックの全6色を用意しました。新色として初登場する漆黒は、通常の黒よりも濃度が高く、いままでにない深く濃い黒となっています。

 

SAKURA craft_lab 006の税込価格は、ペンに組み合わせた状態で、2万8050円〜3万4650円。レフィルは、漆黒のみ275円、それ以外は220円です。

サクラクレパスの創業100周年記念商品第2弾は、エイジングを楽しめる金属製ボールペン

サクラクレパスは、創業100周年記念商品第2弾として、2021年10月下旬から「SAKURA craft_lab 001Sエイジングエディション」を発売します。本製品は、創業100周年記念商品第1弾として2021年2月に発売された「SAKURA craft_lab 001S」と金属研磨剤、吹き上げ用クロスがセットになったものです。

 

100周年記念商品の金属製ボールペンと限定ラベルの研磨剤がセットに

SAKURA craft_labは、2017年から続く、”大人に「かく」喜びを届ける筆記用具”ブランド。そのブランドから発売された同社の100周年記念商品第1弾は、「SAKURA craft_lab 001」をベースに、軸をオール金属にした回転式単色ゲルインキボールペンでした。

 

これだけでも十分に高級感があるのですが、今回発売されたエイジングエディションは、ボールペンに加え金属研磨剤と拭き上げ用のクロスがセットになり、金属の醸し出す余韻をより楽しめる製品になりました。また、金属研磨剤のチューブには、SAKURA craft_labの世界観をイメージしたラベルが貼られています。

 

SAKURA craft_lab 001Sのカラーは、真鍮(ブラスゴールド)と、洋白(ニッケルシルバー)の2色でしたが、エイジングエディションではブラスゴールドとなります。

 

ペンの軸には、「SAKURA1921-2021」の刻印が入ります。ボール径は0.5mm。ブルーブラックのインキが標準装着されています。

 

SAKURA craft_lab 001Sエイジングエディションの税込価格は1万3200円です。

緑色の中紙に、75色の罫線!? このノート、キワモノと思いきや意外と使い道があった

ノートを選ぶとき、大抵の人は「判型」と「罫線」で検討するのではないだろうか。そして、それ以外のことは、まず考えないような気がする。

 

もちろん、それが間違いだという話ではない。判型と罫線のタイプを自分の用途に合わせて選ぶのであれば、それで必要充分に役には立つはずだし。(逆に、そこを考えずにノートを選ぶなとも思う)

 

実のところ、ノートを選ぶのにもうひとつ、考えてみてもいい要素というのがあるのだ。それが「色」。

 

ただし「色」といっても、表紙の色のことではない。例えば、用紙の色は白でいいのか? とか、罫線の色はグレーでいいのか? とか、そういう部分である。今回は、それらの色が違うことで何が変わってくるのかを、実際の製品を見ながら考えてみよう。

 

“緑色のノート”で筆記ストレスが軽減!?

まずは、用紙の色について。そもそも紙と言えば白、というイメージは強い。ではなぜ白なのか? と言えば、鉛筆などのカーボンブラックと対極にある色なので、書いた文字や線が最もくっきり見えるから、というのが大きな理由だろう。

 

ただ、白というのは光が乱反射して見えている色である。つまり目への入射光量が大きいわけで、端的に言えば「白=まぶしい」のである。夏の日差しを思い出してもらえば分かると思うが、まぶしすぎる光は、目の疲れに直結する。

 

それなら紙は白くなくてもいいんじゃないか、ということで提案したいのが、緑色の用紙を採用したアックスコーポレーションの「グリーンノート」だ。

アックスコーポレーション
グリーンノート(無線綴じタイプ)
ドット入り罫5mm方眼
各170円(税別

 

↑ノートは白いもの、という固定概念を打ち破る緑色の紙面。罫線は黄緑色で印刷されている

 

人間の目は、だいたい380~780nm(ナノメートル)の波長範囲の光を見ることができる。いわゆる可視光という領域だ。

 

その中でももっとも見やすいのが、波長507~555nm。色でいうと、明るい緑や黄緑色にあたる。これが人間の目にもっとも負担の少ない色というわけ。

 

長々と面倒くさい話をしたけれど、要するに「緑色は目に優しい」とだけ理解してもらえればOKだ。

 

↑目に負担が少ないため、長時間筆記でも疲労感が少なめ。勉強用には効果がありそうだ

 

「グリーンノート」は、白い用紙と比較して光の反射を14%カット、と謳っている(メーカー公称値)。この14%がどれほどの数値かは、体感で推し量るしかない。

 

しかし実際に30分ほど筆記していると、確かに目の疲労は少ない。というより、集中力が途切れず長続きするような気がする。実は正直なところ、それほどの期待はしていなかったのだが……予想していた以上に、効果があると感じられた。

 

↑グリーンノートと従来の白いノートの見え方比較

 

↑筆記具による見え方の差。肉眼だと、鉛筆はややぼんやりして見えた

 

筆跡の見え方については、上の通り。もちろん白い用紙に書いた場合ほどパッキリとするわけではないが、それでも見づらさを感じるほどではない。この高すぎず低すぎずの適度なコントラストも、目に優しいのだ。

 

ただ、鉛筆・シャープペンシルの薄い芯(~HBぐらい)だと、中高年の目にはうっすらして見えるので、逆に目が疲れるかもしれない。なので、筆記具は自分の読みやすさに合わせたものを選んだ方が良さそうだ。

 

カラフルすぎる73色の方眼ノート

紙色の次は、罫線の色について考えてみよう。5mm方眼の色は、何色がいいんだろうか?

 

基本的には、罫線といえば薄い青やグレーがお馴染みだ。うっすらして筆跡の邪魔にならず、かといって書くガイドにならないほど視認性が悪いのも困る。そういった部分でノートを選ぶ人もいるだろう。

 

しかし、それはだいたい彩度の高低だけの話で、罫線色そのもの(色相)にこだわったことって、あまりないのでは。

 

kaku souvenir
73色の風景を包んだノート
1760
紙色は白・淡クリーム・ホワイトクリームの3タイプがある。

 

kaku souvenirの「73色の風景を包んだノート」は、その名の通り73色の方眼罫を印刷した特殊なノートだ。めくっていくと、用紙1枚ごとに違うカラーで印刷された方眼が現れる。それも、蛍光色や金・銀・銅色あり、もはや無地なのでは? ってぐらい視認できない薄い色ありで、かなり驚かされる。

↑ページごとに異なる色の方眼罫が現れるのは、なかなかのインパクト

 

ちなみに色のタイプは、

1. マンセル表色系
色相・明度・彩度に基づくマンセル表色系の基本5色相(赤・黄・緑・青・紫)をベースに20色

2. 蛍光色
蛍光グリーン・オレンジ・イエロー・ピンクの4色

3. プロセスカラー
色の3原色(シアン・マゼンタ・イエロー)+黒×極薄・薄・標準の3種で12色

4. ゴールド・シルバー・ブロンズ
金・銀・銅の3色

5. 適正8色
ノート罫線として適正と思われる8色×薄濃3種で24色

6. 黒と白
黒にシアン・マゼンタ・イエローを混ぜた深みのある黒を、配合を変えて9色+黒い紙に白罫線1色

……で、合計73色という構成になっている。

 

↑色や濃淡でずいぶんと方眼に対する印象が変わる。これまで罫線に使われていない色でも、使ってみると「これアリだな」と思うものはあるかもしれない

 

蛍光色ははなから罫線向きではないのは分かるし、視認できない極薄罫線が役に立たないことだって、おそらく見るまでもないだろう。

 

そこへ予想外に、暗めの紫色やオリーブドラブの罫線、使いやすいかも! みたいな発見もちょくちょくあったりするから、油断がならない。色に関しては好みの問題も大きいが、その自分の好みを確認するためにも、使ってみると楽しいのだ。

 

また、色によって「累日の睡蓮」や「傲慢なるマジェンタ」「純真無垢な好奇心」といったリリカルな色名が付けられているのもユニーク。ちなみに蛍光オレンジの色名は「24.5561の電磁」。24.5561Kはネオンの温度定点だな、というように、色名の元ネタをいちいち探っていくのも面白い。

↑蛍光色や金銀など、あきらかに罫線向きではないものも含まれていて、それはそれで楽しい

 

先にも述べたとおり、用紙1枚ごとに罫線色が違うので、もし気に入った罫線があったとしても、それをずっと使い続けることはできない。そういう意味で、このノートに「グリーンノート」のような実用性はないと言える。あくまでもさまざまな色の罫線を試して楽しむだけの、ファンツールとして捉えるのが正解だろう。

 

しかし、できればこの73色罫線から気に入った色を1つ選んでノートが作れたらいいなー、とも思うのだ。(個人的には「深雪に恋息吹」色で1冊作りたい。)「73色の風景を包んだノート」が罫線の色見本として使えるようになれば、より楽しめるんじゃないだろうか。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

【菅未里の自腹買い文房具】コワモテなのに内面はペンへの優しさに溢れたペンケース

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

大切なコレクションを傷から徹底防御するペンケース

文房具店の伊東屋には、「ロメオ」というオリジナルブランドがあります。ボールペンが有名な高級ブランドなのですが、ペンケースもラインナップしていることをご存知でしょうか? 今回、私が個人的にお勧めしたいのはこのペンケースです。

ロメオ
クロコ型押し コレクションペンケース(6本用)
1万5000円(税別)

 

牛革にクロコの型押しを施したペンケースです。いかにも大人っぽく、高級感あふれるデザインですが、実はこの内側に、おすすめしたい特徴があるのです。

 

起毛加工がペンを傷つけない

↑内側には起毛加工が施されているため、ペンが傷つきません

 

内側が起毛になっているのがわかりますか? 収納したペンに傷をつけない作りになっているのです。このケースにふさわしいペンに、傷などつけたくないですよね。

 

ペンが傷つく原因は、おもに2つ。落としたりぶつけたりすることと、ペンケース内でベン同士がぶつかることです。前者は気を付ければいいのですが、後者は、ペンケースによっては避けられません。

 

しかし、このロメオのペンケースなら大丈夫。上記のとおり、ケースの内側がやわらかい起毛になっていることに加え、ペンを個別にベルトで固定するので、互いにぶつかることもありません。

 

しかもこのベルト、横から引っ張ると締め付けることができます。つまり、太さが異なるペンを一緒に収納することが可能だということです。

↑このベルトを引っ張ると、ペンを締めつけることができます。太さが異なるペンも収納できます

 

さらには、上下にはフラップが付いています。これも、ペンがファスナーとぶつかって傷がつかないようにするためでしょう。なんと厳重な守りなのでしょうか。

↑上下に同じ素材のフラップがつき、ペンのキャップ部分と、尻軸をカバーしてくれます

 

ペン好きな方への贈り物にも

傷から手厚くペンを守るこのペンケースは、大切なペンを安全に持ち運びたい方にお勧めです。12本入りのケースもあるのですが、私は持ち運びが現実的な6本ケースのほうをお勧めしておきます。

 

高級感があるだけではなく、ペンをしっかりと守る実用性もあります。持ち運びもしやすいですし、価格も税込1万6500円と、中に入れるペンのことを考えると高すぎるわけでもない。

 

大切なペンを収納するのはもちろん、ペン好きの方への贈り物にしても喜ばれるのではないでしょうか?

↑ケースを開くと大切なペンを一覧でき、自慢のコレクションを持ち歩く際にもぴったりです

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

アロンアルフアの新商品「タフパワー」が登場! 耐水性と耐熱性が向上し、液量のコントロールも容易に

瞬間接着剤「アロンアルフア」を販売する東亞合成が、同シリーズの新商品「タフパワー」を10月から販売開始します。

耐水性・耐熱性が向上し、液量のコントロールも容易に

「タフパワー」は、接着剤を大幅に改良し、耐水性と耐熱性を向上。アロンアルフアシリーズのなかでも特に優れた耐水性・耐熱性(東亞合成調べ)で、水回りや熱に晒されやすい箇所の補修や工作に最適です。硬質プラスチック、合成ゴム、金属、木材、陶器、軟質ビニールなど、幅広い素材を接着できます。また、キャップを外してすぐに使えるワンステップ開封を採用して開封の手間を軽減。エラストマーとポリエチレンのハイブリット型容器を採用することで、液量のコントロールが容易になっています。

 

↑ワンステップ開封で、開けたらすぐに使えます

滑らかながら心地良い手応えを備える! 三菱鉛筆「ジェットストリーム」が15年にわたり最高のボールペンであり続ける理由

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第12回となる今回は?

 

第12話

三菱鉛筆
ジェットストリーム スタンダード
165円(税込)

2006年に登場し、「低粘度油性ボールペン」というジャンルを生み出したエポックメイキングなペン。“クセになる、なめらかな書き味”がコンセプトで、従来の油性ボールペンよりも摩擦係数が最大50%軽減された「ジェットストリームインク」を搭載している。くっきり濃く書け、乾きが速いのも特徴だ。

 

筆記具は、書き手と共に“在る”ことを求められている

ペン先のボールが回転している感じがきちんと伝わってくるのがいいなと、初めて使ったときからずっと思っていました。三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。

 

この感触は案外ほかでは味わえないもので、例えるなら「ギアの軽いロードバイクで軽快に飛ばしている感じ」とでもいいましょうか。ホバーのように地表から浮き上がるのではなく、「地面(=紙面)」をしっかりと噛む、そのかすかな手応えと感触をあえて残しているような気がします。

 

これまで当連載でずっと考えてきましたが、あらためて「良い筆記具」とは、いったいどういうものでしょうか? そもそも道具とは、己の内にある思考やイメージを外部に出力するためのものです。そんなバイパスを介さずに脳から直接出せればいいのに……と、もどかしく思うときもありますが、いまの技術でそれは不可能ですし、むしろ「道具」と格闘しているうち(それは「言葉」も含みます)、当人も思っていなかったような高みにまで連れて行ってくれることさえあります。つまり道具とは、使い手を拡張・変容させ得る動的な触媒であり、ならば目指すべきは、存在を透明化することではなく、「心地良く共に“在る”こと」。

 

2006年の発売以後、最高峰のボールペンであり続けるジェットストリームは、単に滑らかだからすごいのではなく、低粘度インクで「透明」になりすぎないよう、踏みとどまったところに、そのすごみと最大の発見があったのです。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第10話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第11話】書き味はペンと紙の組み合わせ次第! コクヨ「ペルパネプ」で「手書き」の妙味を体感できる

https://getnavi.jp/stationery/626085/

規格外の大容量と閲覧性の良さを両立した無敵ペンケース「デテクールコンボ」が文句なしの便利さだった

これは“最近の傾向”といえるほど明確な話ではなく、あくまでも筆者の肌感覚でしかないのだが。最近、ペンケースには比較的容量が求められているような気がするのだ。これには、「ペンのカラーラインナップ増加」と「在宅ワーク」という、2つの要素が前提となっている。

 

まず、昨今発売されたゲルインクボールペンはやたらとカラフル化しており、筆記具メーカー各社とも、主力のゲルインクはだいたい10~50色以上のボリュームになってきている。もちろん、それ全部買う! という人はそういないだろうが、とはいえ気になる色があれば手に入れたいわけで、結果的に手持ちのペンが増えて、ペンケースも大型化するという流れだ。

 

在宅ワークに関しては、自宅に仕事専用のデスクがない場合、ワークスペースまで「文房具+PC周りの小物」をまとめて持ち運びたい、ということになる。文房具だけなら小さいペンケースでもなんとかなるかもしれないが、ノートPC用のマウスやACアダプタなどのかさばる物もまとめるとなると、やはりガジェットケースを兼ねられるサイズの方がありがたい。

 

ということで、大容量ペンケースを求める人がわりと増えているんじゃないか、と思うのだ。

 

 

容量・機能ともに文句なし! の超大型ペンケース「デテクールコンボ」

さすがにメーカーもそのあたりはとっくに汲み取っているようで、ペンケースの大型化は着々と進んでいるように見える。とはいっても、単にたっぷり入るというだけであれば、極端にいえばビニール袋だってかまわないはず。やはりそこは、ペンケースならではの機能性っていうのも欲しいだろう。

 

その点も合わせて興味深いのが、2021年10月に発売予定のレイメイ藤井「デテクールコンボ」だ。

レイメイ藤井
デテクールコンボ
4500円(税別)

※写真右は、比較用に置いた従来品「デテクールモバイル」

 

ぶっちゃけ、かなりデカい。形状的なものもあって「小ぶりのランドセル?」と思ってしまうようなサイズ感。

 

さすがにこれを“ペンケース”と言い切るのはそれなりに度胸がいるが、とはいえ機能的には間違いなくペンケースだし、そもそもが同社の自立型ペンケース「デテクール」シリーズの最大モデルという立ち位置なのである。

 

↑前面カバーをペロリとめくって、後ろに回す。カバーの端を後部下端に当てるだけで、磁石で固定される

 

↑左側がペンケースユニット、右側が小物ケースユニットに分割されている

 

使用する際は、まずダブルジッパーを引き上げて、前面カバーをめくり上げる。めくったカバーを後ろに回すと内蔵する磁石でピタッと固定される、という仕組みは、シリーズ共通だ。

 

内部はざっくり2分割。ペンケースユニットと小物ケースユニットに分かれており、それぞれ下段は「デテクール」にお馴染みの、30度に傾いて出てくるバスケットになっている。

↑バスケットに指をかけて引き出すと、中身の出し入れがしやすい30度に傾く

 

↑スタンバイ完了。これだけたっぷり入っていても、どこに何が入っているのかひと目で確認できて、使いやすい

 

バスケット自体が自分の方に向かって差し出されている状態なので、ペンなどもスッと取り出しやすく、戻すのも投げ込むようにすれば簡単だ。

 

この出し入れの快適さ・効率の良さは他に類がなく、一度「デテクール」シリーズに慣れてしまうと、なかなか他のペンケースを使う気になれないほど。

↑机に肘をついたままの体勢で、手首に負担を掛けずにスッとペンが抜き取れる。このラクさは「デテクール」シリーズならでは

 

↑小物ケースユニットのバスケットは、ノートPC用のACアダプタもそのまま入る収納力をもつ

 

もうひとつ、バスケットは中で2つに仕分けられているが、直立したままだと奥側には視線が届きにくい。

 

ところが、傾ければ全体が見渡しやすくなるため、閲覧性が高まるというのもメリットだ。視線が行き渡らなければ、単に収納したまま死蔵するペンやツールが増えるだけ。大容量ペンケースには、この“閲覧性の高さ”が絶対に必要なのである。

↑上段には、ケーブル類や小物を放り込んでおけるトレーを配置

 

↑不要なら、トレーは外してしまってもOKだ

 

小物ケースユニット上段は平トレーで、バスケットに入れると沈みそうな小物を入れておくのに最適だ。さらに、マジックテープで固定しているので、バスケットに背の高いものを入れたい場合は設置高を調整できるほか、不要なら取り外してしまっても良い。ここは自分の使い方によってカスタムできる仕様だ。

 

↑ペンケース側上段ポケットには厚みのあるものが入るので、比較的応用が利く

 

また、ペンケースユニット上段はポケットになっている。消しゴムやテープのりなど、こちらも同様に、バスケットに入れてしまうと沈んでしまう小物を収納するのにちょうどいい。

 

↑ユニット単位で分離可能。本体が大きすぎて置く場所がない、なんていう場合にも便利だ

 

カスタムといえば、もうひとつ。実は、ペンケースユニットと小物ケースユニットは、それぞれが本体から単体で分離できるようになっている。例えば自宅内で使う場合、「今日は文房具は使わないな」と思ったら、小物ケースだけ出して持ち運べば済むという話である。

 

なにしろ本体サイズが大きいだけに、テーブルが狭いなど、置き場に困るシーンもあるだろう。分離させたユニット単位で運用できるなら、助かることも多そうだ。

 

筆者は実際、どう活用しているかというと……?

↑工作ツールを入れて運用している例。小物バスケットに「ポキステーション」(カッターの刃折りケース)がすっぽり入るのは、我ながらナイス発見だった!

 

ちなみに筆者は現在のところ、「デテクールコンボ」を工作用のツールを持ち運ぶためのケースとして運用してみている。ヤスリやカッターナイフ、ドライバーなど使用頻度のある程度高いものを入れてあるため、これがなかなか活躍してくれている。閲覧性の高さで「あのツールどこに入れたっけ?」みたいなトラブルがおきにくいこともあって、普通の工具入れよりも使いやすいぐらいだ。

 

ただ、工作用ツールは文房具よりも全体的にサイズが大きいため、できれば同じ構造で二回りほど大きい「デテクールギガコンボ」が欲しくなってしまうんだけど。

 

 

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変態的ペン先をもつ2色線ペン「twiink(ツインク)」がただのキワモノではない理由

最近の現役中学高校生のノートを見せてもらうと、たいてい驚かされるのが「紙面のカラフルさ」と「色使いの上手さ」である。筆者が中高生の頃(30年以上前)にシャープペンシル+一部に赤ペンで書いていたノートとは、全くの別物。要点や図表に3~5色ぐらいは平気で使い分けているし、それだけ色を使ってもスッキリ見やすいノートが多い=きちんと色分けのメソッドを持った上で書かれているのだ。うーん、すごい!

 

もちろん、平気で他人にノートを見せられるのは、ノートに自信がある人に限られるので、全ての中高生がスゴいノートを作れるわけではないだろう。それにしても、全体的なノート筆記の技術とクオリティは、我々の世代から大きく底上げされているように感じるのである。

 

そして、その要因のひとつに、発色の向上や色数の増大といった「カラーペンの進化」も含まれているはず。ということで今回は、そんなカラーペンの進化形のひとつを紹介したい。

 

正直、我々おじさん世代からとって見ると「え、どういうこと?」と首をひねるような、しかしそれでいて「面白そう……使ってみたい!」とも思わされる、かなり変わった進化形カラーペンなのだ。

 

「ペン先がツイン」という、カラーペンの進化

その変わった進化形というのが、サンスター文具から2021年6月に発売された「twiink(ツインク)」である。一見、外見からはその特異性は分かりづらいかもしれない。

サンスター文具
2色線ペン twiink(ツインク)
各198円(税込)

 

しかし、キャップを外してみると……なんと、色の違うプラ製の極細ペンチップが2本、平行に並んでいるのだ。この「twiink」、それぞれ単色線&単色線&二重線が書き分けられる、1本3役のカラーペンなのである。

↑カラーペンとしてはかなり珍しい、並列の細字ツインチップ

 

↑並列ツインチップといってまず思い当たるのは、コクヨ「2トーンカラーマーカー mark+」(下)。「twiink」(上)と比べるとやはり雰囲気は近い

 

【関連記事】チップからチップが生えてる…!? 次世代ラインマーカーの刺客、サンスター文具「Ninipie(ニニピー)」の仕組みと使い心地をレビュー

 

実際に二重線で文字を書いてみよう。視界がブレているみたいで、ちょっと酔ったような気持ち悪さもあるが、インパクトの大きさは間違いないところだろう。人目を引くので、店頭POPなどの文字書きに使うのも良さそう。とにかく「目立つ」の一点突破ペンとして持っておくのも面白いんじゃないだろうか。

↑単色で使う場合は、チップが1つだけ紙に当たるように角度をつける。そのままくるっと軸を回せば、素早く別の色にチェンジ

 

……と、ツインチップの二重線ばかりをフォーカスすると、単なる面白ペンでしかない。だが、実は「twiink」の真価は単色にこそある、と思うのだ。

 

単色で書くには、ペンチップが1本だけ紙に当たるような角度で握るだけ。特に違和感なく、普通に細字カラーペンとして書くことができる。そして色を変えたいと思ったら、手の中で軸をひねるように180度回転させれば、もう1色のチップ単色で書けるというわけ。

↑二重線/単線×2色と、持ち替えずに3つの書き分けができるのは面白い機能だ

 

通常通りカラーペンの色を変える場合を考えると、今使ってるペンにキャップを閉めて、持ち替えて、またキャップを開けて……と、どんなにスムーズにやっても数秒はロスをする。さらにその間に集中は途切れるしで、どうしても面倒くささを感じてしまうはずだ。

 

対して「twiink」は、色替えに要するタイムが1秒以下。単色ペンはもとより、ノック式多色ボールペンよりも確実に速い。ノートをカラフルに書きたい場合、この高効率さは見逃せないだろう。

 

↑カラーは8タイプで、ライトブルー・グリーン・バイオレット・ピンク・レッド・オレンジの6色を組み合わせている

 

↑「ライトブルー×レッド」(左)のように違系統色の組み合わせはひと目で分かるが、「オレンジ×ピンク」(右)のような同系色同士は、どちらの色か見分けづらいのが問題か

 

ちなみにカラーラインナップは、2色の組み合わせが8タイプ。基本的には暖色×寒色か、暖色同士または寒色同士という組み合わせになっている。選び方としては、単色ペンとして筆記する機会の方が多いはずなので、単色で使いやすい色から選ぶのがベストだろう。ただ、二重線になったときにインパクトの大きい組み合わせというのもあるので、そちらメインで選ぶのもアリだと思う。

 

 

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記念アイテムが当たるキャンペーンも! 「ミドリ」70周年スペシャルサイトがオープン

デザインフィルは、同社が展開するプロダクトブランド「ミドリ」の70 周年を記念して、70周年記念限定アイテムの発売やプレゼントキャンペーンなどの特別企画を開催します。

 

9月8日には70周年を記念したスペシャルサイトをオープン。同サイトでは、プレゼントが当たる「クイズに答えて記念アイテムを当てよう!「ミドリ」70周年クイズキャンペーン」も開催。ミドリの人気アイテムや歴史にまつわるクイズを、ヒントを参考にしながら回答すると、全問正解者の中から抽選で70名に「オリジナル一筆箋」(非売品)をプレゼントします。また、Instagram「文具のミドリ」公式アカウントでも、限定アイテムの発売に合わせた投稿型キャンペーンを予定しています。

 

70周年限定製品として、ブランドの原点や挑戦を象徴する深みのあるグリーン、ものづくりへの姿勢を「芽、花、種」でイメージしたペールカラーなど、「色」をテーマにした限定アイテムを10月に発売します。11月には、人気アイテムの魅力をたっぷりと楽しめる70周年限定セットも発売予定で、詳細は後日、70周年スペシャルサイトなどで発表される予定となっています。

芯径0.9mmで色鉛筆のような描画ができるカラーシャープが追加! 三菱鉛筆「EMOTT(エモット)」

三菱鉛筆は、“私らしい色づかいで、毎日を彩る”をコンセプトとして、デザイン性にこだわったブランド「EMOTT(エモット)」から、0.9mmのカラー芯を採用し、色鉛筆に近い表現ができるカラー芯シャープ「EMOTT(エモット)pencil」とカラー替芯「EMOTT(エモット)pencil 替芯」、多彩な色調で0.4mmの細い線を書き続けられる、新開発ペン先の水性サインペン「EMOTT(エモット)新5色セット」を、9月24日に新発売します。

↑EMOTT(エモット)pencil

 

↑EMOTT(エモット)pencil 替芯

 

カラーシャープEMOTT pencilは、0.9mmの太い径のカラー芯を採用し、描線の発色が良く、より濃い描画が可能です。また、筆圧をコントロールすることで濃淡を表現でき、描画の表情に深みをもたらすことができます。同製品は色鉛筆に近い表現ができるという特長から、“シャープペンシル”ではなく、“鉛筆”を意味する“pencil”からEMOTT pencilと名付けられています。また、カラー替芯も同時に発売。税込価格はEMOTT pencilが1100円、替芯は220円です。

 

活力に目覚めるカラー「リフレッシュカラー」(ライトブルー、グリーン、バイオレット、レッド)、太陽の恵みを受けた鮮やかなカラー「トロピカルカラー」(ライトピンク、ライトグリーン、オレンジ、フューシャ)、古き良き時代を思わせるノスタルジックな色合い「ノスタルジックカラー」(ブルーブラック、カーキグリーン、バーミリオン、イエロー)の、3つのカラーグループの4色セットを展開。セットには替芯ケース1本も入っており、替芯ケースには4色のカラー芯が各2本ずつ入っています。EMOTT pencil単色での発売はありません。

↑EMOTT pencil アソート リフレッシュカラー

 

EMOTT 新5色セットは、トレンドカラーの新色と既存色とを組み合わせた5色のカラーグループ。「ニュアンスカラー」「ボタニカルカラー」「ミッドナイトカラー」「バーチャルカラー」の全4種のカラーグループで、パッケージには、それぞれのカラーグループから連想できるイメージビジュアルが正面に施されています。それぞれの5色セットには、今回のセット限定の新色が組み込まれています(新色10色は単色での発売なし)。税込価格は1100円。

↑EMOTT(エモット)新5色セット

 

ニュアンスカラーは心地よい安らぎの色合いで、セット内容はエクリュ(新色)、アッシュローズ(新色)、シーフォグ、スレートブルー(新色)、サックスブルーの5色。ボタニカルカラーは幸せを彩る草花のナチュラルカラーで、アップルグリーン、カーネーション(新色)、グラジオラスレッド(新色)、ベージュ、コルク(新色)の5色です。静寂な夜空の幻想的なカラーがセットになったミッドナイトカラーはレモン、ペールラベンダー(新色)、バイオレット、ブルーブラック(新色)、ブラックの5色で、バーチャルを楽しむポップ・カラーのバーチャルカラーは、ピュアピンク、オレンジビーム(新色)、エメラルドグリーン、ブルー、ライトグレー(新色)がセットになっています。

シヤチハタ、桜や波など日本らしい和柄のゴム印セット「いろいとし」を発売

シヤチハタは、和柄デザインのゴム印セット「いろいとし」を9月2日から発売。販売はシヤチハタオフィシャルショップで、ラインアップは「和数字」「六花」「楚々」をそろえています。価格は和数字が1760円(税込)、六花が1980円(税込)、楚々が2200円(税込)です。

 

いろいとしは、桜や波など日本らしい和柄の印面をデザインしたゴム印セット。

 

和数字は、市松模様など日本らしい和柄の入った数字デザインのセットで、幅広い用途に活用できるとのこと。六花は、「長寿、健康、金運」などの幸運を呼び寄せると言われる六角形の花柄スタンプで、桜の枝や花びらなど、細かいモチーフが繊細に描かれています。楚々は、江戸時代から続く「源氏香の図」という香りを当てる遊びに使われていた柄が一部モチーフになっており、清らかな波のデザインに仕上がった、風情ある日本の伝統柄セットです。

 

また、パッケージにはゴム印と同様の和柄を採用。さらに、はんこ本体の木のぬくもりが伝わるデザインにしたとしています。

 

はんこは、枠やライン、波、小枝など、組み合わせ次第で自由にアレンジして楽しめるようデザインされています。これに加えて、インクの色の組み合わせを変えることで、より幅広いアレンジも可能とのこと。

 

季節の挨拶に出すはがきや、メッセージカードにピッタリ合いそうです。アクセントを加えるために、手に取ってみてはいかがでしょうか。

 

↑こんなアレンジもできそうです