絶対に楽しい! オーストリアの「地中にある世界一長い滑り台」とは?

水しぶきをあげながら滑り台を滑走するウォータースライダーさながらに、チューブ状になったトンネルを最大時速30kmで勢いよく滑り降りるアトラクションがオーストリアにあります。しかも、この滑り台があるのは地中。「地中にある世界一長い滑り台」なんです。

↑ドキドキ…(画像提供/Schlossberg Rutsche The Slide Graz/YouTube)

 

スタート地点からゴールまでの高低差は64m。ここにチューブトンネルになった長さ175mの滑り台が設置されてるのが、「シュロスベルク・スライド」と名付けられたアトラクション。これがあるのは、オーストリア第2の都市グラーツ。標高473mのシュロスベルクという山の中に作られているんです。

 

この山にはかつて要塞が作られていましたが、19世紀にナポレオンがオーストリアに侵攻した際、その要塞も破壊された歴史があります。また、滑り台のスタート地点とゴール地点は、第二次世界大戦中に防空壕として使われたトンネルを利用しているのだそうです。

 

この滑り台を体験するときは、まずはエレベーターでスタート地点まで向かいます。そして、袋状になったマットに両足を入れて、滑り降りていくというスタイル。ウォータースライダーとは違って、水着で滑るわけではないので、普段着のまま気軽にチャレンジできそうです。

 

このアトラクションの利用料は、1人1回6ユーロ(約1000円※)。身長が130cm以上あれば誰でも楽しめるそうです。ヨーロッパ旅行の際は、ぜひチェックしてみては?

※1ユーロ=約167円で換算(2024年5月16日現在)

 

【主な参考記事】

Daily Mail. The world’s longest underground slide, which is hidden inside a MOUNTAIN in Graz in Austria. May 14 2024

世界一の眺め! 2年先まで予約が取れない欧州のホテルとは?

「世界で一番の景色」を望むことができるホテルが欧州にあります。トイレとバスは共用で、決して豪華な施設なわけではありません。それなのに2年先まで予約がいっぱいという評判のホテルをご紹介しましょう。

↑山に没入(画像提供/Dolomitenhütte/Instagram)

 

オーストリアのチロル州にある都市リエンツから、ゆっくりハイキングしておよそ3時間。そのホテルがあるのは、イタリアとの国境近くの「ドロミテ」と呼ばれる山々の中。まさに「アルプスの少女ハイジ」のような世界が広がります。

 

ホテルの名前は「Dolomitenhütte(ドロミテンヒュッテ)」。周囲は山しかない、まるで山小屋のようなホテルです。そして、「世界一の眺め」と言われるのは、客室から望む絶景。床から天井まですべてガラス張りになっていて、ドロミテの山の美しさを全身で体感できるのです。ベッドに寝転がっていても、自分が山々の中に溶け込んでいるような感覚になりそうです。

 

このホテルは、山中にあるためか、決して豪華なホテルというわけではありません。客室に専用のトイレとバスはなく、他のゲストとの共用トイレとバスが設けられています。それにも関わらず、キャンセル待ちをしている人が2年先までいるほどの人気っぷり。

 

料金は、シリアルやフルーツなどの簡単な朝食つきで、1泊わずか85ドル(約1万3000円※)。この低料金で、この絶景はかなりのお得感があり、訪れる人が後を絶たないようです。

 

「自然に囲まれた場所で、何もせずに心身を癒したい」と思う方には、最高の場所と言えるかもしれません。

 

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【主な参考記事】

Daily Mail. Stunning hotel room that boasts the ‘best view in the world’ has TWO-YEAR waitlist – but costs just $85 a night including breakfast. February 24 2024

オーストリアの「寝台列車」がカプセルホテルを導入!? その出来は…

ヨーロッパでは近年、温室効果ガスを多く排出する飛行機より、環境への影響がより小さい、列車を使った旅に人気が集まっています。そんな中、オーストリア連邦鉄道は新しい寝台列車「ナイトジェット」を発表。まるでモダンなカプセルホテルのような1人用個室が備えられた最新型の列車です。

↑モダンなデザインだけど、どこかで見たことがあるような…

 

ナイトジェットは7両編成で、店員は254名。客室は2人用、4人用個室のほか、1人用個室も備えており、1人旅をしたい人にも設計されているところが特徴です。

 

特に魅力的なのは、その1人用個室。カプセルホテルのように、個室が上下2段に連なっています。中には、折りたたみ式のテーブル、鏡、読書灯、荷物ラック、ロッカーなど、限られたスペースながら、必要最低限の設備がコンパクトに備わっています。なにより、プライベートな空間が守られているから、1人旅する人や女性でも安心して利用できそうです。

↑プライバシーを確保した1人用個室

 

2段ベッドが供えられた2人用個室には、専用バスルーム付きのものもあり、ホテルの客室に限りなく近い、よりプライベート感のある空間となっています。家族での旅行なら4人用個室が良いでしょう。

 

車内には無料Wi-Fiがあり、スマートフォンのワイヤレス充電器も完備。コントロールパネルのボタンを押せば、飛行機でCAを呼ぶように、車内のサービススタッフに来てもらうことも可能です。

 

このナイトジェットの最高時速は230km。オーストリアからローマ、ヴェネツィア、ミラノなどのイタリアの人気都市を結ぶ路線などで導入される計画で、最初の運行は2023年12月とのこと。

 

長い道中でも快適に過ごせる列車があれば、車窓の風景を眺めながら、そこで過ごす時間もまた楽しいもの。飛行機で短時間でアクセスできる場所でも、あえて列車で時間をかけて訪れる。ヨーロッパでは、そんな旅のスタイルがいままで以上に定着していくかもしれません。

 

【主な参考記事】

CNN. Solo sleeping pods aim to revolutionize European train travel. October 6 2023