ゲーミングデバイスはハイスペックなパーツを用いて高いパフォーマンスを追求したゲーム向けのPC周辺機器。近年、オンライン会議や資料作成などの仕事使いにも有利であると注目度が高まっている。ビジネスシーンでも活躍する最強の7アイテムを紹介!
※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。 
 
 
私が解説します! 
テクニカルライター
湯浅顕人さん 
PC&AVのライター。オープンワールド系のFPSが好きで、収入の多くをグラボにつぎ込んでいる。
 
 
 
勝つために磨かれた性能は一般作業でも有利に 
おうち時間の増加やeスポーツの人気により、「ゲーミングデバイス」のラインナップが急増している。そして最近では、ビジネスの一般作業でも効率を上げるとして注目されつつある。
 
ゲーミングデバイスは大きく2つに分けられる。1つは従来から存在する周辺機器で、ゲームに適した性能が強化されたもの。「モニター」「ヘッドセット」「マウス」「チェア」などである。もう1つは「アーケードスティック」「ゲームパッド」など、ゲーム専用の機器。このうち、ビジネスシーンにも兼用できるのは前者だ。
 
なぜゲーミングデバイスがビジネスにも「使える」に留まらず、「より使いやすい」ということになるのか。それはゲームに勝つために、より高い性能が求められるという側面による。
 
たとえばモニターなら「画面がチラつかない」、ヘッドセットなら「小さな音もハッキリ聞こえる」、マウスなら「引っかからずに滑らか」「わずかな動きにも精密に追随」、チェアなら「長時間座っていても疲れない」といった点が追求されている。これらはいずれも、資料閲覧や作成、オンライン会議といったビジネスにも必要な要素。高いコストをかけてこれらの要素を高いレベルで満たしているデバイスが、一般作業でも高い性能を発揮するというのは、むしろ当然のことといえるだろう。
 
【その1】横に長い画面で資料を並べての作業も楽々 
【モニター】
LGエレクトロニクス 
34WQ650-W 
実売価格4万1830円
IPSパネルのワイドモニター。ゲームで有利となる映像のちらつきやカクつきを抑える機能や、表示のタイムラグを最小限に抑える機能を備える。横長画面は資料を表示しながらのオンライン会議にも便利。
SPEC● 画面サイズ:34インチ●アスペクト比:21:9●最大解像度:2560×1080●リフレッシュレート:100Hz●応答速度:5ms応答速度:5ms(GTG)●サイズ/質量:W817×H568×D260mm/7.9kg(スタンド含む)
 
↑暗い部分を自動認識して明るくする「ブラックスタビライザー」機能。明暗差の激しい映像を鑑賞する際にも役立つ  
↑必要十分な端子を装備。HDMI入力、DisplayPort入力、USB Type-C入力、ヘッドホン出力などを搭載する  
【Other Choice】ついにPCに参入したソニーのゲーミングブランド 
【モニター】
ソニー 
INZONE M9 
実売価格15万4000円
同社初PCゲーミング向けラインの27インチ4Kモニター。最大リフレッシュレート144Hz、応答速度1ms(GTG)で、動きの速いゲームも滑らかに表示できる。DisplayHDR600規格にも対応。
 
【その2】クリアな音質はオンライン会議にも◎ 
【ヘッドセット】
JBL 
Quantum ONE 
実売価格2万7220円
ハイレゾ認定のゲーミングワイヤレスヘッドセット。周囲の音が聞こえるトークスルー機能を備える。自分の声が相手に明瞭に届く「エコーキャンセリング」は、ボイスチャットのほかオンライン会議にも最適。
SPEC● ドライバー:φ50mm●最大入力:20mW●感度:95dB●再生周波数帯域:20Hz~40kHz●ケーブル長:1.2m●サイズ/質量:W270×H105mm/369g
 
↑左側に操作ボタンを配置。音量やマイクミュート、ANC、トークスルーの調節ができる  
↑独自のヘッドトラッキング機能を搭載。顔を左右に振っても音が適切な方向から聞こえる  
【Other Choice】遅延を最小限に抑えて映像と音声がズレない 
【ヘッドセット】
オーディオテクニカ 
ATH-G1WL 
実売価格2万7510円
低遅延で電波干渉にも強い2.4GHz帯を採用したワイヤレスヘッドセット。φ45mmの大口径ドライバーは、ゲーム内のわずかな物音を拾うだけでなくオンライン会議も快適にする。
 
【その3】高速で激しい打鍵もガッチリ受け止める 
【キーボード】
HyperX 
Alloy Origins Core 
実売価格1万3310円
露出したLEDがカラフルに光る。テンキーレスでマウスの可動域も広々。ページ内を高速移動する「HOME/End」「PgUp/PgDn」キーが独立しており、ドキュメントなどの閲覧も快適だ。
SPEC● レイアウト:日本語●キーロールオーバー:Nキーボード●タイプ:メカニカル●作動力:45g●動作寿命:8000万回●サイズ/質量:W360.0×H34.5×D132.5mm/900g
 
↑キーボードの傾斜角は3段階に変更可能。ユーザーの打鍵ポジションに合わせ、疲労感が少ないよう調整できる  
↑キースイッチにはメカニカルキーボードとしては打鍵音が小さい「赤軸」を採用。滑らかな打鍵感も実現した  
【その4】15ものボタンに機能を割り当て定型作業を効率化 
【マウス】
ロジクール 
G604 LIGHTSPEEDワイヤレス ゲーミング マウス 
実売価格1万10円
遅延を最低限に抑えた「LIGHTSPEED」と、省電力なBluetoothの2方式で接続できる。機能割り当て可能な15ボタンと、水平方向に対応した高速スクロールホイールを装備。
SPEC● 解像度:100~25600dpi●電源:単三形乾電池×1●電池寿命(最長):240時間(LIGHTSPEED)/5.5か月(Bluetooth)●サイズ/質量:W130×H80×D45mm/135g(電池含む)
 
↑側面にも6つのボタンを搭載。それぞれに「コピー」「ペースト」「タスク切り替え」など様々な機能を割り当てることができる  
↑移動の検知にはHERO 25Kセンサーを採用。快適な加速度や素早い動きへの忠実な追随を実現するとともに、省電力化も果たした  
【コレもあると最強!】広々としたパッドで“途切れて持ち直す”を低減 
【マウスパッド】
ロジクール 
G640R ラージ クロス ゲーミング マウス パッド 
実売価格2420円
W460×D400mmの大型マウスパッド。ポインタを大きく動かすとき「マウスを持ち上げて移動し直す」を減らすことができる。表面の適度な摩擦と、ズレにくい滑り止め加工も快適。
 
【その5】効率良い作業のために考え抜かれたPCデスク 
【デスク】
サンワサプライ 
100-DESKG003 
2万4800円(サンワダイレクト限定販売)
天板のサイズはW1400×D660mm。表面は全面マウスパッドで、マウスを広範囲にストレスなく動かせる。モニターアームのクランプも取り付け可能。手前にドリンクホルダーが付属する。
 
↑ヘッドホンホルダーを装備。ヘッドホンやヘッドセットを掛けておけば、オンライン会議時にも素早く取り出せる  
↑テーブルタップを設置できる、背面のタップトレイ。ケーブルを受けるスリットもあり、スッキリと配線可能  
【その6】PCナシでも操作画面を動画で記録&実況可能 
【キャプチャー】
アバーメディア 
Live Gamer Portable 2 PLUS 
実売価格2万7860円
ゲーム機やPCにHDMI接続して、プレイ映像のネット配信や動画ファイルへの録画ができる機器。操作説明のためにPC画面を録画したり、録画機能のないオンライン会議を記録したりといった応用も。
SPEC● エンコード方式:ハードウェア●最大入出力解像度:3840×2160@60fps●最大録画解像度:1920×1080@60fps●サイズ/質量:W147×H57×D47mm/185.5g
 
↑microSD/microSDHC/microSDXCに記録可能。最大容量は128GBで、exFAT形式なら長時間録画にも対応する  
↑音声入力端子は2つ。自分のヘッドセットからの音声と、ゲーム機からのボイスチャットの音声をミックスして録画できる  
【その7】長時間の作業で疲れにくくゆったりと仮眠もできる 
【チェア】
サンワサプライ 
150-SNCL016 
1万6800円(サンワダイレクト限定販売)
リクライニングとロッキングを搭載。バケットシートや脱着式ヘッドレスト、ランバー(腰椎)サポートなどで身体を支え、長時間座っていても疲れにくい。光沢感のあるPUレザーを採用。
 
↑多段階のリクライニング機構を搭載。頭まで乗せられるハイバックな背もたれは約150度まで倒すことができ、ゆったりと仮眠を取れる  
↑ヒジ掛けの高さは7段階で調節可能。机面に当たらないように調整することで、イスをより机の奥まで入れることができ、疲れにくい姿勢がとれる  
【ノートPC派にはコレ!】熱を表面ではなく内部から強制排出! 
【冷却ファン】
KLIM 
KLIM Cool + 
実売価格5281円
ノートPCに装着できる冷却ファン。一般的な筐体表面に風を当てるタイプではなく、ファンの排熱口に取り付けて熱を吸い出すタイプなので、より大きな冷却効果が期待できる。