南米の砂漠で女性が愕然…。目に飛び込んできた異様な光景とは?

太陽の影で茶色の濃淡が生まれる、美しく幻想的な砂漠の景色。海外のある女性インフルエンサーが、チリの砂漠を訪れました。しかし、そこで信じられない光景が目に飛び込んできたのです。

↑タラパカ砂漠に異様な光景が…

 

ソフィア・フィオレラさんは、友人と一緒にチリの都市アルト・オスピシオから約15分の場所にあるタラパカ砂漠を訪れました。彼女は、砂漠でスノーボードを楽しむ“サンドボード”の動画をInstagramでたびたび紹介しており、ここでもそんなアクティビティを楽しむ予定だったのでしょう。

 

しかし、彼女が目撃したのは、美しい砂漠の景色ではなく、捨てられた大量の服。しかも一部の場所だけではなく、クルマを走らせると服が捨てられたエリアが延々と続いているのです。

↑大量に捨てられている服や靴

 

クルマを降りて、捨てられている物を拾い上げてみると、ジャケット、NIKEのシューズ、バスタオル、パンツなど、どれもまだ着られそうなものばかり。その中にはスパイダーマンのコスチュームもありました。着古したり破損したりした服というより、不要になって捨てられてしまった物ばかりのようです。おそらく、販売には適さなくなった物を企業などが適切に処分せずに、このような場所に放棄していったのでしょう。

 

ソフィアさんは「世界のごみ捨て場。これが、市内からわずか15分のタラパカ砂漠の悲しい現実です」とコメント。

 

不要な服には捨てるのではなく寄付するという選択肢もあるはず。私たちも世界で起きているこんな悲しい現実を知り、なんらかの対策を考えていかなければならないのかもしれません。

@sofiamangini_Lo subo de nuevoooo!!! Vertedero de ropa en alto hospocio, que esta pasando aqui?♬ Suspense, horror, piano and music box – takaya

 

【主な参考記事】

Need To Know. Huge ‘graveyard’ of clothes found in middle of desert. November 15 2023

ニューヨーク発の貨物機に緊急事態! コンテナから脱走したのは…

先日、米・ニューヨークの管制官がキャッチしたのは、飛行中のパイロットの叫び声。

↑私も迷惑

 

「馬がコンテナから抜け出した!」

 

このパイロットは、飛行機で輸送中の馬がコンテナから逃げ出してしまう緊急事態に見舞われたのです。

 

11月9日、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港を飛び立ち、ベルギーに向かったエア・アトランタ・アイスランドの飛行機。ボストン上空に差しかかったあたりで、輸送中だった馬がコンテナから抜け出してしまいました。

 

そのまま飛行するには問題なかったとのことですが、飛行中に馬を確保するのは難しいことから、できるだけ早くニューヨークまで戻る必要があったそう。

 

このときパイロットが管制官に連絡した音声記録には、慌てたパイロットの声が残っているそう。「私たちは、生きた動物、馬を乗せている貨物機です。馬がコンテナから抜け出したんです!」と、パイロットは叫んで伝えたのです。

 

燃料を多く積んだままでは重量の問題から安全に着陸できないため、結局この飛行機はおよそ20トンの燃料を機外に排出して、ニューヨークの空港に戻ったそう。その後の詳細は明らかにされていませんが、飛行機は再びニューヨークを飛び立ち、長いフライトの末、今度はベルギーに無事到着したそうです。

 

馬にとっては大きなストレスになっているかもしれない、飛行機での輸送。こんなハプニングは、馬にとっても一大事だったに違いありません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Horse forces plane to make emergency landing after breaking free in cargo hold. November 14 2023

並外れたものばかり?「禁じられた作品」を展示する美術館がバルセロナに誕生

これまで世界で生まれた芸術作品の中には、政治的な意味合いが含まれて抗議を受けた物、検問に引っかかって展示が中止された物などがあります。そんな“いわくつきの作品”ばかりを集めた美術館が、スペインのバルセロナに誕生しました。

↑マクジーザス(画像提供/Euronews Culture/YouTube)

 

美術館の名前は、「Museu de l’Art Prohibit」。日本語では「禁じられたアートの美術館」と訳します。その名の通り、収集されているのは、世界中で非難を受けたり抗議を受けたりしてタブーとなった42の作品。

 

例えば、マクドナルドのマスコットキャラクター、ドナルド・マクドナルドが十字架に架けられた『マクジーザス』。元イラク大統領のサダム・フセインにそっくりな人形をホルマリン漬けにした『サメ』。また、「あいちトリエンナーレ2019」で展示され、慰安婦を象徴することから猛反発を引き起こした『平和の少女像』も42の作品の中に含まれています。

 

このような訳ありの作品は、見る人をギョッとさせたり深く考えさせたりするものの、この美術館の存在自体にも賛否両論の声が集まっているようです。

 

この美術館を開いたのは、これらの禁止された作品200点のコレクションを所有しているというカタルーニャの実業家、タチョ・ベネト氏。「ここには(検問アートの)居場所がある」と、同氏はこれらの作品を展示する正当性を主張しています。同美術館を訪れた人の中には「驚いた。並外れたものばかりで、本当に興味深い」「通常なら見られないものを見られることは、良いことだと思う」などと、この美術館や作品について評価している人も少なくないようです。

 

その一方、例えば、写真家のアンドレス・セラーノが自らの尿で容器を満たし、その中に十字架を入れた作品は、フランスで展示された際、何者かに作品が破壊され、米国で展示された際にも大騒動を巻き起こしました。平和の少女像も日韓問題にかかわるだけあって、また物議を醸すかもしれません。

 

なんらかの騒動や抗議を引き起こしてきた作品が再び美術館の中に並ぶことで、どのような結果を招くことになるのか? この美術館に世界が注目しています。

 

【主な参考記事】

France24. ‘Extraordinary’ museum of censored art opens in Spain. October 28 2023

Hindustan Times. Spain’s museum of forbidden art opens, showcasing previously censored works. October 28 2023

米で「インスタントラーメン専門店」が大好評! 激安で食べられる秘密は?

お湯を沸かしたら数分後に食べられるインスタントラーメン。日本はもちろん、中国、インドネシア、ベトナムなど、アジアを中心に広く食べられています。そんな文化を取り入れたのが、米・ニューヨークにある「インスタント・ヌードル・ファクトリー」。好評のため、間もなく2号店をオープンするそうです。

↑話題のセルフサービス即席ラーメン店(画像提供/Picture Perfect Luis/YouTube)

 

インスタント・ヌードル・ファクトリーが提供するのは、名前の通り、インスタントラーメンのみ。スクリーンで好きなラーメンを選ぶと、袋を開けただけのインスタント麺が紙製のラーメンどんぶりに入れられて出てきます。店内には、どんぶりの上からお湯を注ぐことができるIH調理器があるので、客はそれを使って自分でラーメンを調理します。

 

同店で扱っているインスタントラーメンは115種類。店内の壁にはインスタントラーメンのパッケージがずらりと展示されていて、世界各国から集められたことが分かります。「出前一丁」「サッポロ一番」「カップヌードル」など、日本でもおなじみの物もちらほら。

 

セルフサービスで徹底的にシンプルなオペレーションになっているためか、価格は良心的。インスタントラーメンの価格は2.4ドル(約360円※)から、高いもので6.5ドル(約980円)。ねぎやコーンなどのトッピングを無料で3つまで選ぶことが可能。追加料金を払えば、エビシュウマイ(2.5ドル)、パルメザンチーズ(1ドル)、豆腐(3ドル)なども添えることができます。

※1ドル=約151円で換算(2023年11月16日現在)

 

シンプルなインスタントラーメンなら、5ドル以内で食べられて、店にはウェイターもいないからチップも不要。物価の高いニューヨークで、これだけのプチプラで食事できるというのは驚きかもしれません。

 

そんな破格の軽食スポットとして人気を呼んだためか、11月下旬には同じニューヨーク内に2店舗目をオープンする予定だそう。

 

「スーパーで安く購入できるインスタントラーメンを、なぜ自分で調理して外食するのか?」と、SNS上で起きている疑問に対して、オーナー夫婦は「コーヒー豆とミルクを自分で買ったほうが安いけれど、カフェでラテを買うのと同じ」と話しています。

 

インフレで物価上昇が続く米国では、こんな激安ラーメンスポットが静かな人気を集めていくのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. NYC restaurant serves instant ramen — that you have to cook yourself. November 14 2023

体内に52個もチップを埋め込む女性がギネス記録に。思わぬ代償も…

皮膚の下に埋め込むチップ。例えば、決済用のチップを手に埋め込めば、機械に手をかざすだけで、決済が済みます。そんなチップを体内に52個も埋め込んだ女性が、ギネス世界記録に認定されました。記録のタイトルは「技術的インプラントを最も多く埋め込んだ女性」。まさにサイボーグです。

↑テクノロジーで人間を超えた…?(画像提供/Guinness World Records)

 

カナダ生まれで、現在は米カリフォルニアに暮らすアナスタシア・シンさん(48歳)。彼女は自身の身体に合計52個ものチップを埋め込みました。全チップの機能のリストを作り、チップが埋め込まれていることをレントゲン写真で証明。先日、ギネスに認定されたのです。

 

シンさんが埋め込んだ52個のチップには、例えば次のようなものがあります。

 

・玄関の鍵を開けるためのチップ
・PCの電源を入れるチップ
・登録先に電話するチップ
・金属製の物質を見つけ出すチップ

 

52個のチップのうち半分以上はマイクロチップですが、最も大きなものでは幅6.35cm、厚さ1.27cmのものもあるとか。

 

シンさんがチップに目覚めたのは、娘から「コンピューターのロックを解除するのに、マイクロチップを埋め込められる?」と、尋ねられたことがきっかけでした。「それなら、安全性を確認するために、私がやったほうがいい」と、自身の身体に埋め込むことにしたのです。それ以来、チップでさまざまなことができる生活にすっかり魅了されていったようです。

 

ただ、これだけの数のチップを埋め込んでいることで、デメリットも生まれているそうです。それは、MRI検査を受けられず、埋め込んだチップにはメンテナンスが必要だということ。「病気にかかってMRI検査が必要になったら、チップを全て取り除く」と、シンさんは話しています。

 

ちなみに、磁気を帯びたチップのおかけで、シンさんは左手に“第六感”を持つようになりました。例えば、壁の後ろにある電線を見つけて、変圧器などで電流が流れているかどうかを感じることができるそう。そんな意味では、サイボーグになったら気を感じやすくなるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Mirror. Woman named ‘world’s ultimate cyborg’ after having 52 metal chips implanted into body. November 9 2023

Guinness World Records. Woman inserts technological implants into her body to become human cyborg. November 8 2023

飛行機の座席にある「秘密のボタン」を知ってる? 人生が変わるらしい…

あまり知られていないけれど、知っていると便利なボタン。飛行機の座席には、そんな秘密のボタンがあるのを知っていますか? ヴァージン・オーストラリア航空の客室乗務員が明かしたその動画は12万回近く再生され、多くの反響を呼んでいます。

↑秘密のボタンを大公開

 

秘密のボタンがあるのは、通路側の座席の通路側にあるひじ掛けの裏。ひじ掛けを上げ下げするときの起点となる“ヒンジ”のあたり。そのボタンを押すと、ひじ掛けが上がるのです。

 

座席と座席の間にあるひじ掛けには前方にボタンがついていて、自由に上げ下げできることは、よく知られていますよね。でも、通路側のひじ掛けは固定されていて動かないと思っている方が多いでしょう。

↑ここにあった!

 

ただ、この通路側のひじ掛けがあるせいで、立ち上がって歩き出そうとしたときに、バッグの紐などが引っ掛かりやすいもの。そんなときは、このボタンを押してひじ掛けを上げておけば、大丈夫。立ち上がったり座ったりするときにも動きやすくなるのです。障がいを持つ方や、けがをして自由に身動きがとりにくい方にとっても、きっと便利でしょう。

 

このボタンを紹介する動画は、瞬く間に広がり、「もっと多くの人が見るべき」「人生が変わった!」などと多くの反響を呼んでいます。

 

航空会社や機体の種類によっては同じようなボタンがないかもしれませんが、次のフライトのときは、ぜひ試してみてはいかが?

@virginaustralia

Like a pro💅 #lifehack #airline #airport #fyp

♬ Ultimate life hacks – Kelly – The Life Bath

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Flight attendant reveals secret button that’s hidden on plane seats – and why pressing it could make your plane journey more comfortable. November 6 2023

珍しい米の「2ドル札」、その価値がとんでもないほど上昇!

今日の米国ではあまり流通していない2ドル札。日本円でわずか300円ほどに相当する紙幣ですが、いまではその価値が5000ドル(約75万円※)近くもあるというのです。

※1ドル=約151円で換算(2023年11月10日現在)

↑2ドル札は持ってる?

 

米財務省は1900年代前半に2ドル札を普及させようと、1917年までほぼ毎年発行されてきました。しかし、現金で使いにくい金額だったためか、あまり広まらなかったそう。そのため、政府はしばらく2ドル札の新規発行を行っていませんでした。その結果、現在の米国では、2ドル札はまったく使われていないわけではないものの、なかなかお目にかかることのない存在になっています。

 

2017年に流通した2ドル札は12億枚で、2022年は15億枚。米国全体で流通する貨幣の総額が541億ドル(2022年)とされているので、それと比べると2ドル札の流通量はごく一部であることが分かります。

 

そんな2ドル札の価値がぐんぐん上がっていると報じられています。例えば、2003年に発行された2ドル札は最近のオークションで2400ドルで落札され、その後4000ドルで転売されました。紙幣のオークション会社では、現在は6000ドル近くでも転売できる可能性があると推測しています。

 

また、ジョージ・ワシントンが描かれた現在の1ドル札が登場した1869年は、コレクターの間で「レインボー紙幣」と呼ばれており、同年の2ドル札は3000ドル以上で取り引きされていて、eBayに7999ドルで出品されているものもあるのだとか。

 

日本でも2000年に発行が開始した2000円札は、すっかり見かけなくなっています。2000円札は米国の2ドル札と同じように、将来何倍もの価値をもたらすことになるかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

CBS News. Have a $2 bill lying around? It could be worth thousands. November 7 2023

防犯カメラに黒い影、玄関にあったウーバーイーツの料理が消えた…

ウーバーイーツで配達してもらった料理を食べようと思ったら、何者かに持ち去られていた。そんなハプニングが、米・フロリダ州のある一家で起きました。防犯カメラに映っていた黒い大きな影とは……?

↑誰だ?

 

先日、ウーバーイーツを利用したのは、フロリダ州に暮らすグティエレス一家。タコベルの食事を注文して配達完了の知らせが来たので、数分後に娘と一緒に玄関を開けると、そこには何もなかったのです。

 

玄関の防犯カメラを確認すると、確かにウーバーイーツのドライバーが玄関のすぐ外にタコベルの袋を置き、確認のためにスマホで写真を撮っていることが確認できます。しかし、すぐその後に玄関に現れたのは、大きな黒いクマ。クマは急ぐことなく悠々と玄関に向かうと、迷うことなくそこに置かれたタコベルの袋をくわえ、立ち去っていったのです。

↑いただきま〜す

 

この犯人に、「驚くことはなかった」と話しているグティエレスさん。この地域では、クマがよく出没しており、そのため、クマと鉢合わせないように家を出る前には防犯カメラをチェックする家庭が多いのだとか。

 

おまけに、このクマはタコベルの食事を食べた後に再び玄関まで現れ、持ち去るのを忘れたソーダを持って行ったのだそうです。

 

グティエレスさんは、今回のウーバーイーツにかかった45ドル(約6800円※)を返金してもらえたそうで、今後はウーバーイーツを利用しても、玄関に置いてもらうのはやめるとのことです。

※1ドル=約151円で換算(2023年11月10日現在)

 

【主な参考記事】

USA Today. Not your average porch pirate: Watch the moment a bear steals a family’s Uber Eats order. November 7 2023

「省エネ家電に買い替え」、家計の負担はどれくらい? 米の消費者団体が怒りの声

脱炭素社会を目指して、世界各国が省エネルギー政策を打ち出しています。その中には省エネ家電への買い替えの促進があり、日本の環境省も古い家電を使い続けるのはもったいないと訴えています。ありがたいことに、買い替えによって電気代をどれくらい節約できるのかを伝えてくれているのですが、消費者にとってはもう一つ肝心な問題があります。買い替えにはいくらかかるのか?

↑地球の前に我が家が潰れてしまう!

 

最近、その点を明らかにしたのが、米国のある消費者団体です。同国ではバイデン政権が気候変動対策に注力しており、米国民に家電製品をエコなものに「アップグレード」するように促しています。

 

では、同政権がつくった家電を巡る一連の規制は、家計の支出にどれほど影響を与えるのか? 米消費者保護団体の「The Alliance For Consumers(AFC)」が分析を行い、10月下旬にその結果をX(旧ツイッター)に公開しました(以下)。この投稿は大反響を呼びましたが、ずばり買い替え費用が家計をかなり圧迫するとAFCは指摘しています。

「バイデンのドリームハウス」と名付けられたこの調査結果は、バイデン政権の規制を「アメリカンドリームをもっと高くするだけだ」と批判しています。このドリームハウスを見学させてもらうと、具体的な出費の増加が分かります。一部を抜粋しましょう。

 

・給湯器:2800ドル増
・食洗機:225ドル増
・ガスレンジ:800〜3250ドル増
・エアコン:1100ドル増
・洗濯機:200ドル増

 

一家庭において家電の費用は合わせて9166ドル(約140万円※)も高くなります。
※1ドル=約151円で換算(2023年11月9日現在)

 

新しい家電で省エネ性能が増しているからといって、古い家電より効果が弱いことはよくあるともAFCは指摘。そうだとすれば、バイデン政権の規制はこのように解釈できるそうです。

 

もっとたくさんお金を払え。メリットは少ないが、心配することはない。君たちのために私たちが気候変動の面倒を見てあげよう(そもそも君たちがエコな選択をするとは信用していない)。だから気候変動は我々に任せろ。その費用だけ払ってくれ。

 

「バイデン政権はただ規制をいじっているだけではなく、実際には既に市場に出回っている家電製品の発売を止めるようなことをしている。気候変動の影響を受けてこのような判断が下されているが、私たちの生活を変えてやるという思惑もある」とAFCのエグゼクティブディレクターは述べています。自由を大切にする米国人にとって政府は大きくなり過ぎているのかもしれません。

 

省エネ家電への買い替えは結構ですが、地球の前に生活が破綻してしまわないように、一般家庭は家計をきちんと管理しておくべきかもしれません。

 

【出典】

FOX. Consumer group exposes costs of Biden admin’s war on home appliances. October 30 2023

ニューヨークのマンホールから謎の緑の液体が…。地下で何があった?

道路のマンホールから不気味すぎる鮮やかな緑色の液体があふれ、側溝にたまっている……。映画『ゴーストバスターズ』に出てくる緑色のモンスターを彷彿させるこの映像は、先日ニューヨークで実際に撮影されました。この正体は一体……?

↑何だこれ?(画像提供/INDEPENDENT/YouTube)

 

雨が降ったのか、側溝には小さな水たまりができています。でも、そこで自然界では存在しないような蛍光のグリーンの液体が混ざり、異様な雰囲気を放っているのです。

 

これは先日、ニューヨークのワンワールドトレードセンター近くの道路で見つかったもの。緑色の液体は道路のマンホールからあふれ出てきているようなのです。

 

ぎょっとするこの小さなハプニングは、地元はもちろん世界のニュースで報じられることになったのですが、緑色の正体は結局明らかにはなりませんでした。

 

しかし、配管工が水漏れを検出するときに使う蛍光の緑色の塗料が原因だろうと言われています。配管や下水工事では、水漏れ箇所を検出するために、わかりやすい緑色の塗料を使っているのだとか。今回道路に出てきたものも、どこかの配管で使われた塗料入りの水があふれでたものと見られます。

 

ちなみに、配管工事で使われる緑色の塗料は無害とのこと。一瞬驚くような緑色ですが、特に大きな問題があったというわけではなさそうで、きっと近くの人も一安心したのではないでしょうか。

 

【主な参考記事】

Independent. Bubbling green sludge leaks from New York City manhole cover in bizarre footage. November 3 2023

必見!「まん丸の虹」を英警察が激写

私たちがふだん目にしている虹は、ごく一部だけ。その全景は半円ではなく、円です。そんな虹を見たことがある人はきっと少ないでしょう。しかし最近、円を描いたレアな虹を英国の警察がカメラに収めてくれました。

↑こんな虹は見たことがない!(画像提供/NPAS South West & Wales Region/X)

 

英国の南西・ウェールズ地区の国家警察航空局は、警察のヘリコプターから撮ったという一枚の写真をXに投稿しました。それは、7色の虹が丸く円を描いている様子。パッと見ただけでは、何の写真かわからないかもしれませんが、確かに円の縁は私たちがよく知っている虹のように、7色に輝いており、それがきれいな円を描いていることが分かります。

 

そう、虹は半円でもなく、きれいな円を描いているものなのです。虹はそもそも、空気中に水滴があるとき、太陽とは反対側に現れます。ほとんどの場合、地平線によって視界が遮られるため、地上から見るときは虹の一部しか見えないのです。でも、今回のようにヘリコプターなどで上空にいると、こんな風に完全なまるい円の虹を見ることもあるのだそう。

 

とはいえ、めったに出会えない「まん丸の虹」。この写真の投稿には「常識ではありえないことだ!!」と驚きのコメントが寄せられています。

 

パソコンやスマホの画面越しですが、こんなレアな虹を見れたあなたも、きっと幸運な世界の一人。今日はラッキーなことが訪れるかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

News.com.au. Rare photo of full circle rainbow captured from police helicopter. November 8 2023

キッチンを広く使いたい? シンクの上にヒントがあった!

最近、欧米のメディアでは「小さいキッチン」に関する記事をよく目にします。「狭いキッチンをいかに使うべきか」悩んでいる人が少なくなさそう。どんなアイデアが生まれているのでしょうか?

↑シンクの上に注目

 

調べていると、驚くような発想を見つけました。

 

それは、キッチンのシンクに蓋をして調理スペースを広げること。

↑シンクが調理台に!(画像提供/Livingetc)

 

「これは思い付かなかった!」という人は少なくないのではないでしょうか? 一般的に考えたら、日本の住宅でシンクを活用する場合、その横に設置する水切りトレーが思い浮かぶでしょう。確かにこれで調理台は拡張されているかもしれませんが、活用しているのはシンクの一部分だけ。「キッチンシンク用目隠しフタ」もありますが、シンク全体に蓋をして調理スペースを拡大するために設計された物ではなさそうです。

 

シンクを完全に蓋で塞ぐという発想が、どうして私たちにあまりなかったのか? ついつい考えてしまいますが、それにはそれで不便なこともあります。水で食べ物を洗えなかったり、汚れた調理道具や食器の置き場所に困ったり……。

 

でも、今回のアイデアを見ると、いつもシンクをオープンにしておく必要もないことが分かります。料理をたくさんしなければならないときや親子で料理をするときには、広い調理スペースが必要。そんな場合にはシンクの上のスペースを少しだけ拡張するなんていわず、もっと大胆に考えて、シンク全体に蓋をして調理台に変えちゃうのもアリでしょう。

 

料理の状況に応じてシンクの使い方を変えてみると、キッチンが広く見えるようになるかもしれません。

 

【出典】

Livingetc. How do I make the most of small kitchen countertops? Experts reveal 4 clever tips to maximize space. November 5 2023

 

「英国一孤独な羊」が見つかる。崖の下で2年間も…

本来なら群れをつくり、仲間たちと一緒に行動する羊。それなのに2年もの間、1匹だけで暮らす羊が英国で見つかりました。「英国一孤独な羊」は、どうして1匹だけで生活するようになったのでしょうか?

↑誰か助けて

 

英国在住のターナーさんは2021年、スコットランドのハイランド地方を旅行で訪れました。バリントアという小さな町から、海岸沿いをカヌーで進んでいたところ、1匹の羊を見つけたのです。

 

そこは険しい崖が続き、人間はもちろんのこと、動物も限られたものしか生息できそうにない場所。このときターナーさんは、「この羊は崖を登って仲間たちのもとに戻るのだろう」と考えていたそうです。

 

しかし、それから2年後に彼女が再び同じ場所を訪れカヌーに出ると、驚くことにその羊はまだ1匹だけでいたのです。羊はターナーさんたちの存在に気づくと、近くの岩場まで駆け寄って鳴き声をあげ、カヌーが進むと、岩から岩へ飛び移り、追いかけるように鳴いていたそうです。

 

おそらく、この羊は崖の上に仲間と一緒に来た際、誤ってそこから転落してしまったのでしょう。そして孤独なまま、少なくとも2年はここで生き続けているようなのです。

 

ターナーさんによると、2年前に見かけたときに比べて羊の毛が伸び、そのせいか、身体全体が大きく見えたそうです。

 

取り残されてしまった羊について、「心が引き裂かれる思い」と話したターナーさん。この羊を救出するために、彼女はドローンを飛ばして、協力してくれる人を呼びかけているそうです。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Is this the loneliest sheep in Britain? Drones are sent in to check on animal left stranded on a cliffside beach in the Scottish Highlands for TWO years. October 26 2023

米造幣局から「硬貨1トン」が盗まれていた! 被害額は…

紙幣や硬貨を製造する造幣局。「お金を盗むなら、そこを狙うのが手っ取り早い」と思ったのかは分かりませんが、ある窃盗グループが米国の造幣局から出発したクルマを襲い、中に積んでいた硬貨を奪う事件が4月に起きていました。最近この詳細が明らかになり、強盗犯は1トンもの硬貨を盗み出していたのです。

↑事件現場に散乱した大量の硬貨(画像提供/6abc Philadelphia/YouTube)

 

事件のあらましを説明しましょう。硬貨を積んだトレーラーがフィラデルフィアにある造幣局からマイアミに向かいました。ドライバーは夜、仮眠をとるために駐車場にトレーラーを止めていたところ、6人組の強盗犯が襲撃。ドライバーを引きずり下ろし、トレーラーをボルトカッターで開け、中にあった硬貨を小さな袋に詰め込み、待機していた別のトラックに運び出したのです。

 

トレーラーに積まれていた硬貨は10セント硬貨で、重さは約6トン。全部で75万ドル(約1億1300万円※)にも相当します。強盗犯は、ここから約100万枚の硬貨を奪ったと見られていましたが、実際は200万枚以上、23万4500ドル(約3500万円)相当の硬貨を盗み出していたのです。

※1ドル=約150円で換算(2023年11月2日現在)

 

その重さはおよそ1トン。トレーラーの周囲には、運び出す際に落ちた大量の硬貨が散乱する事態になりました。

 

強盗犯は奪った硬貨の一部を地元の銀行などに持ち込んで、紙幣に交換したと見られていますが、結局逮捕。彼らは硬貨以外にも、カニ、エビ、肉、ビール、酒、冷蔵庫など、あらゆる物品を盗んできた窃盗グループだったことも明らかとなったのです。

 

大量の硬貨を強引に奪ったものの、ド派手な強盗劇で世間の注目を集めてしまい、それが逮捕されるきっかけになったのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Wgau. Tons of change: New details released in theft of 2 million dimes. October 25 2023

The Philadelphia Inquirer. Philly men charged with stealing more than $200,000 … in dimes. October 21 2023

「究極のカルチャーショック!」米国人がシンガポールで驚いたこととは?

すりや置き引きが当たり前に起こる国の人からすれば、高価なものが誰からも奪われずに置いてある光景は、驚異に映るのかもしれません。シンガポールを旅行したある米国人が、「シンガポールでの究極のカルチャーショックだった」と表現して、SNSで話題となったのは、高級自転車が路上に立てかけられているシーンでした。

↑安全性で米国のはるか先を行くシンガポール

 

ニック・ウィッカ―さんが自身のXに投稿したのは、シンガポールの道端での写真。テイクアウト専門店のカウンターの近くに、2台の自転車が置かれています。これは、LVMH傘下のイタリアの自転車ブランド「ピナレロ」のドグマF12。1台1万5000ドル(約225万円※)もするのだそうです。

※1ドル=約150円で換算(2023年11月2日現在)

 

この自転車の所有者は、このテイクアウト店で注文して近くで食事をとっているのかもしれませんが、米国ではすぐに誰かに目をつけられて、自転車を奪われそうなもの。そんなことから、ニックさんは米国とシンガポールの治安の違いを目の当たりにしたのでしょう。

 

この投稿の閲覧数は111万回以上になり、5400以上のいいねがつき、大きな反響を呼んでいるのです。「米国人を驚かせる、“先進国”でよくあることだ」「どこでもこれがスタンダードであるべき」「私たちの国でも同じことができるはず」などのコメントが寄せられ、人々の社会的なマナーや秩序の良さに改めて感嘆した人が多かったようです。

 

ザ・エコノミスト・インテリジェンス・ユニットによる「世界の都市安全性指数2021」によると、シンガポールの安全性指数は、1位のコペンハーゲン、2位のトロントに次いで、世界第3位。特に犯罪率でのスコアは、東京と大阪に次いでシンガポールが高かったと評価されています。つまり、シンガポールは日本と同様に、安全性が高い都市のようなのです。

 

治安がよく、安全な場所は、旅行者にとってもメリットが大きいもの。そんな面でもシンガポールは魅力的な都市の1つといえそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. American tourist shocked to see $15,000 bike left safe, unattended on Singapore street. October 31 2023

The Economist Intelligence Unit. Safe Cities Index 2021

米で「ビッグマック」がとんでもない価格になってしまった…

パンデミックの頃から始まった物価上昇。「収入は上がらないのに、物価ばかりが上がる」と嘆いている人が日本でも多いでしょう。しかし、そんなインフレは米国でもっと激しく、最近ではマクドナルドのビッグマックセットが2700円になる店もあることが分かりました。

↑気軽に食べられない

 

米マクドナルドでは先日、第3四半期の収益が66億9000万ドル(1兆円以上※)で、前年比から14%増加したと発表しました。この増益の原因は、戦略的なメニューの値上げだといいます。

※1ドル=約151円で換算(2023年11月1日現在)

 

メニューの価格は店舗によって異なりますが、例えば、コネチカット州のダリエンという町にある店では、ビッグマックにフライドポテトMサイズ、ソフトドリンクMサイズがついたセットメニューは、18ドルとのこと。これは、日本円で2700円ほど。ファストフード店とは到底思えない金額です(なお、日本でビッグマックのバリューセットの価格は750円〜)。

 

これだけの物価上昇の理由は、材料費やエネルギー価格の上昇、さらに人件費の上昇でしょう。実際、カリフォルニア州では、最低賃金をこれまでの時給16.21ドル(約2500円)から時給20ドル(約3000円)に引き上げる法案が決まったばかり。これを受けて、カリフォルニア州にあるマクドナルドのほか、チポトレというファストフード店は、値上げを発表しています。

 

あらゆるものの値段が上がりまくる米国。さすがに、マクドナルドでビッグマックのセットが20ドル近くするのなら、「気軽にマクドナルドに行こう」という気にすらならない現地人も増えてきそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. McDonald’s revenue soars as it hikes menu prices: ‘$18 Big Macs’. October 30 2023

New York Post. McDonald’s, Chipotle hiking menu prices after California raises fast-food minimum wage. October 31 2023

どうしてネパールの道路はジャングルに囲まれているのか?

ネパールの田舎を旅すると、道路のすぐ横がジャングルで驚くかもしれません。場所によっては国立公園の中を道路が通っていますが、ネパールの人たちにとってジャングルは生活と切っても切り離せない身近で大切な存在。ジャングルと融合したネパールの暮らしをお届けします。

↑道路の脇はジャングルへの入り口

 

恵みの宝庫

ネパールの道路でよく見かけるのは、ヤギや牛、水牛の群れ。長距離バスや自動車、バイクの通行が妨げられるのも日常茶飯事です。放牧者が動物たちを引き連れ、道路からジャングルの中に入っていきますが、ジャングルの中で草や葉っぱを食べさせるのが目的です。

 

それ以外にも手ぶらで、もしくは袋や道具を手にして、ジャングルの中に入っていく人がたくさんいます。そして、ジャングルから出てくる時には、もれなくたくさんの荷物を持っているのです。

 

定番の収穫は薪です。女性たちは頭の上に何本もの薪を乗せて、バランスを取りながら歩いています。今でもネパールの田舎では土で塗り固めたかまどで調理をするので、薪はその燃料となります。

↑家畜を連れてジャングルへ

 

家畜の餌となる葉っぱはジャングルの木に登って切り落とし、人間が見えなくなるほど大量に背負って出てきます。袋にどっさり入っているのは、青菜のように調理して食べる葉っぱや、木の実、いろいろな種類のきのこなど。ジャングルはおいしいものの宝庫でもあります。

 

雨期には特にきのこが大人気。その日に食べる分だけでなく、乾燥させて日持ちさせたり、ジャングルに取りに行けない人に売ったりと、貴重な食料であり収入源です。

 

また、何人かの女性たちが誘い合って採りに行くのが、宴会などで使うお皿を作るための葉っぱや、ほうきの材料になる植物、家を塗るための土などです。このように、ジャングルの恵みは生活に欠かせないものなのです。

 

均衡を保つ難しさ

↑取りすぎ?

 

ところが、最近のネパールは不便な山から交通の便のよい平野地方に引っ越してくる人が多く、平野地方のジャングルに人がどんどん集中するようになりました。そのため、この貴重なジャングルの恵みも乱獲の危機にあります。

 

特に薪は無謀な森林伐採にもつながりかねません。そこで、ジャングルを守るための組織やルールがつくられ、薪を採りに行ってよい日を決めたり、薪や家畜の餌となる葉っぱを採集するための料金を徴収したりしています。ジャングルの管理人にルール違反が見つかると、罰金が科されます。

 

ジャングルとの距離が近く、その恵みが生活に不可欠なネパールでさえもジャングルを守ることは簡単でなく、このような取り組みがなされているのです。

 

現地の人にとっては不便で面倒ですが、将来にわたりその恵みを受け続けるには欠かせない手段といえるでしょう。ジャングルがもたらしてくれる豊かさと、人と共存していく難しさについて、改めて考えさせられます。

 

執筆・撮影/Yui.N

2024年、北米で「自宅のキッチン」にちょっと意外な変化が起きる!

景気が悪いせいで、最近の英国では家がだんだん狭くなっているといわれています。でも、北米ではそんなトレンドと異なる動きが起きているようです。

↑こんなキッチンで料理がしたい

 

最近、米国の食べ物サイト・Delishが2024年のキッチンのトレンドについて記事を掲載しました。同媒体は北米のインテリアデザイナーに取材したり、業界団体のナショナル・キッチン・バス・アソシエーションの資料を調べたりして、10個以上のトレンドを見つけていますが、北米の家ではキッチンが拡大しているように見えます。

 

どういうことでしょうか? わかりやすい例を4つ挙げます。

 

1: 裏庭と一体化したキッチン

レストランやバーのように、裏庭やベランダとつながったキッチン空間が人気。大きな窓が付いたドアを開け放つことで、外の空間をキッチンの内側に持ってくるというデザインが面白いです。

 

2: 寝室に侵出するコーヒーマシン

コーヒーマシンを寝室に置こうというアイデア。ホテルのような空間を演出してくれるそうです。小さい子どもと親が一緒に寝ている家庭では少し先の話かもしれませんが、(大人用の)寝室のベッドの横にコーヒーメーカーを置けば、モーニングコーヒーをゆっくり、静かに楽しめるようになるそうです。こんな考え方を含め、コーヒーやお酒といった飲み物を入れるための専用ステーションを設置する需要が拡大しているようです。

 

3: セカンド冷蔵庫がいっぱい

冷蔵庫は必ずしもキッチンだけにあるものではないようです。北米の家では、日本でいうセカンド冷蔵庫として「引き出し式冷蔵庫(drawer refrigerator)」が、子どもの遊び部屋やトレーニング室、書斎などでどんどん設置されているそう。コロナ禍後でホームバーの人気が復活したことも、セカンド冷蔵庫の需要を押し上げているようです。

 

4: 巨大化するアイランドキッチン

いま北米ではアイランドキッチンが熱いようです。小さめのアイランドキッチンを2台設置する人もいれば、その反対に、横長のものを1台提案するデザイナーもいるそう。いずれにしても、アイランドキッチンはどんどん大きくなっており、食卓テーブルに取って代わっているようです。

 

このように、北米の家ではキッチンの空間が拡大しているようです。なぜでしょうか? 自炊が定着したからでしょう。

 

コロナ禍において自宅で料理をする人が世界各国で増えました。2021年に行われたある調査によれば、米国ではコロナ禍が終わっても自炊を続ける人が7割以上もいたそう。家計が楽になったり、健康的な食事ができたり、趣味として料理を楽しむようになったり、さまざま理由が挙げられています。自宅でキッチンが拡大していることは、この自炊トレンドが続いているからと考えられます。

 

日本の一般的な家のキッチンは北米のように広くないかもしれませんが、キッチンを庭とつなげてみたり寝室とミックスさせてみたり、頭の中で思いつくままにアレンジしてみると、ホームクッキングがもっと楽しくなるかもしれませんね。

 

【出典】
Delish. The 12 Kitchen Design Trends You’ll See Everywhere In 2024. October 27 2023

ネパールに不可欠の交通手段になった「日本製のバン」。何と呼ばれているでしょう?

ネパールで運行しているバスの種類の1つに「ハイス」というものがあります。これはミニバス(バン)のことで、中長距離移動では大型バスより早く着くためネパール人に重宝されています。さて、このハイスの名前の由来は何だと思いますか?

 

なぜ「ハイス」と呼ぶ?

↑ネパールの移動を支えるハイス

 

ネパールのバスは大きさや種類によってデラックスバス、ツーリストバス、ACバスなどの名称があります。では、なぜミニバスがハイスと呼ばれているのかといえば、それはトヨタの「ハイエース」を使っているからです。

 

バイク、スクーター、タクシーなど、ネパールでは乗り物に日本製が多く使われており、日常の移動に欠かせない存在。ハイスもその1つで、主要な観光地であるポカラとカトマンズ間の移動にハイスを利用する人も目立ちます。

 

ハイスの特徴はなんと言っても目的地までの所要時間が短いこと。とにかく速いです。ネパールは基本的に道幅が狭く、特に山道は曲がりくねっているため、大型バスはどうしてもスピードが出せません。その点、小型のハイエースならカーブが多くてもスピードを保ったまま走り抜けられますし、渋滞中でも合間を縫うようにして追い越しができます。

 

もう1つの特徴は、大型バスに比べて定員数がはるかに少ないこと。時間になっても乗客が満員になるまで出発しないのがネパール流なのですが、ハイスは少人数で満員のため、大型バスよりも早く出発できます。

 

小グループ旅行に貸し切で使うのにぴったりなこともあり、中流階級の人たちの結婚式の花嫁行列でも重宝されます。

 

ネパールでは、花婿たち一行が花嫁を迎えに実家を訪ね、花嫁を連れて自分の家に戻ってくるという儀式が結婚式の一環として行われます。遠くの地方から花嫁を迎えることも少なくなく、その場合はクルマで迎えに行きます。乗用車と大型バスをチャーターできるほど裕福でない家でも、ハイスならば花嫁花婿が乗るにも見栄えが良く、予算や定員数もちょうど良いのです。

 

狭いことが難点

↑狭いし、カーブが多くて速いので、酔っちゃう

 

目的地まで早く到着できて、大きさもちょうど良いハイスなのですが、難点が1つ。それは、ぎゅうぎゅう詰めになるまで乗客を乗せること。2人用シートに3~4人乗ることも珍しくありません。

 

「ハイスは狭い!」と言う人もいますが、その主な原因は、できるだけ大勢の人を乗せて稼ぎたいというバス側の思惑。この狭さとスピードで車酔いする人が続出するのもハイスの特徴かもしれません。

 

そういった多少の難点があるとはいえ、やはり、ネパール人の生活にハイスが欠かせないことは確か。山や平野など地域間の地形の差や道路状況、経済的な格差など、多様性に富むネパールにぴったりとフィットしている移動手段と言えます。

 

執筆・撮影/Yui.N

13種類の笑顔を使い分けるタイ人、「微笑みを絶やさない」の裏にある意味とは?

現在、約6万人のタイ人が日本で暮らしています。タイ人の国民性としてよく挙げられるのが、微笑みを絶やさないこと。しかし、どうしてそうなのでしょうか? そこで、宗教的・制度的な側面からタイ人の微笑みを深堀りしてみることにしました。身近にいるタイ人との付き合い方や働き方についても何らかのヒントが得られるかもしれません。

↑微笑みを絶やさないタイ人の親子

サクディナー制と上座部仏教

なぜタイ人はいつも微笑みを絶やさないのでしょうか? その答えは、近代まで残っていた階級制度「サクディナー制」と「上座部仏教」の教えに、タイの国民性が深く根ざしていることにあります。

 

サクディナー制は、国王が社会の頂点として国土と人民の支配権を持ち、貴族、僧侶、農民などが身分に応じて国王から貸与された土地保有面積を数値化した階級制度。15世紀に定められ、1932年の立憲革命まで存続しました。

 

長く続いたサクディナー制は、自分と他人の身分や立場を明確にし、「互いの面子をつぶさないことが最も重要」であるという価値観をタイ社会に浸透させました。制度が廃止された現在でも、相手は自分と比べて立場が上なのか下なのかを無意識に慮り、その基準に沿って行動するという国民性が存続しているのです。

 

その一方、タイ人は「出家して悟りをひらき、煩悩の苦に満ちた生を解脱する」という上座部仏教の教えにも大きな影響を受けています。男子が一度は出家して僧侶としての修行を行うという文化もあり、仏教が持つ寛容の精神を持って日々功徳を積んでいくことが行動規範です。

 

基本的にタイ人は、今の社会的立場は前世の業によるものということを信じ、自分の社会的立場を知って分に応じたふるまいをすることが大切だと考えます。そのため自分の置かれた立場や運命を受け入れやすく、不満や怒りを表に出さない傾向があります。

 

こういったことが背景となり、タイ人は微笑みを絶やさないといわれているのです。

 

気配りの世界

↑基本的にタイの男子は一度は出家し僧侶としての修行を行う

 

サクディナー制と上座部仏教の影響により、タイ人は人と関わりを持つ社会を「気配りの世界」とらえています。そして、この世界では「グレンチャイ」がとても重要です。

 

グレンチャイは日本語で「遠慮する」の意味で、タイでは人間関係において相手との心理的距離感に常に配慮するという教えです。特に自分より立場が上の人に面倒をかけることは、相手の面子をつぶす「分をわきまえない言動」であり、自分の面子も傷つき社会的評価が下がってしまうという考え方です。

 

気配りが行き届いているといわれる日本人と似た部分もありそうですが、タイ人は「タンマ(仏教的公正)」に沿った行動規範にならっているため、気遣かったり敬意を払ったりすることや、自己抑制という意識が徹底しています。

 

ただ、ビジネス現場などではグレンチャイが障害となることもあります。具体的には、配慮しすぎたあまり上司への緊急報告が遅れたり、上司の指示が理解できないのに質問せず「わかりました」と対応したり、といったことがよく見られます。

 

そのため、自分が上司の立場になった場合は、その都度「マイ・トン・グレンチャイ(遠慮しないで)」と伝え、タイ人スタッフとの風通しをよくすることが大切。そういったコミュニケーションを重ねることにより、グレンチャイの壁が低くなるからです。

 

微笑みは13種類

グレンチャイはタイ人の微笑みにも表れているので、会話する際にもそれを念頭に置くことが大事です。

 

タイ人の微笑みは13種類あるといわれています。しかし、そのうちポジティブな感情を表す微笑みはわずか3種類で、残りの10種類はネガティブな感情を隠すためとされます。タイ人の微笑みを理解するには、言葉だけでなく、表情、ジェスチャー、目線、声のトーン、身体の距離といった非言語的な要素も注意深く観察する必要があるのです。

↑タイでは1980年代から経済発展が進む

 

タイ人はサクディナー制と仏教の教えに基づき、自分と他人の面子を守り、「グレンチャイ(遠慮)」を美徳とする世界に生きています。タイ人がいつも絶やさないさない微笑みは、複雑な感情を伝えるコミュニケーションツールでもあるのです。

 

私たち日本人がタイ人の微笑みの本当の意味を読み取るのは簡単ではないでしょう。でも、微笑みの背景にある宗教的・制度背景を知ることにより、互いの理解を深めることができるかもしれません。

 

執筆/諏訪薗 和人

米写真家が「ヘビ対オオアオサギ」の撮影に成功! 壮絶な戦いの結末は…

翼を広げると2メートル近くにもなるという大型のサギ。この野生動物とヘビが対峙したら、どうなるでしょう? 米国の写真家が先日、そんな貴重な対決シーンをカメラに収さめました。果たして結果は?

↑オオアオサギのくちばしに巻き付くヘビ(画像提供/Florida Today/YouTube)

 

北米最大のサギといわれるオオアオサギ。魚を食べるほか、ネズミのような動物も鋭いクチバシで攻撃して丸のみするのだとか。そんなオオアオサギがヘビと格闘しているシーンが、米フロリダ州のセントマークス国立野生生物保護区で目撃されました。

 

野生動物たちの姿を撮影しているという写真家のジョージ・スティンソンさんが周囲をクルマで回っていたとき、この戦いに気づいたのです。彼はすぐにクルマを降りて、レンズを向けました。

 

オオアオサギの口元がふくらんでいるので、ヘビの一部を口の中に入れているようですが、ヘビはオオアオサギの長いクチバシから顔にかけて、グルグルと巻き付いて応戦。オオアオサギのほうも、のたうち回るようにして対抗していたのだとか。

 

結局、4分ほど戦いを続け、互角の相手だと思ったのか、双方が相手から離れ、この対決は引き分けに終わったそうです。

 

動物の写真を撮るには「忍耐と運が大切」と、スティンソンさんが言うように、そう簡単に劇的なシーンに遭遇して撮影できるものではありません。だからこそ、今回の撮影について「お宝ショットが撮れた!」と興奮したよう。スティンソンさんのこれまでのコレクションの中でも、トップ10に入るお気に入りのショットになったそうです。

 

【主な参考記事】

USA Today. Epic battle between heron and snake in Florida wildlife refuge caught on camera. October 26 2023

シーソーのように傾く米の飛行機、一体何が起きた?

英国のLCCで7月、機体が重すぎて離陸できず、一部の乗客に飛行機を降りてもらったという珍事が起きたように、飛行機にとって重さとバランスは重要なもの。そんな当たり前のことを再確認させるハプニングが、今度は米国で起きました。空港のゲートに到着した機体が、シーソーのように傾いてしまったのです。

↑バランスを崩した飛行機

 

このハプニングが起きたのは、ニューヨークのジョン・F・ケネディ国際空港。搭乗ゲートに止まっていたジェットブルーの飛行機(エアバスA321ceo)が、後方に傾いて尾翼は地面に付き、逆に前方部分は完全に持ち上がって、車輪が注に浮いてしまったのです。

 

この原因は、機体の重量のバランスが崩れたこと。ちょうど、積み込んでいた乗客の荷物を運び出していたところで、そのバランスが崩れてしまったそうなのです。ジェットブルー側も「降機中の重量とバランスの変化で起きた」と事態を認め、今回のことを検証してフライト前に機体の検査を行うとのこと。

 

今回のハプニングで負傷者は出ておらず、結局、飛行機はその後もとに戻ったそうです。

 

ふだん利用している飛行機は、こんなふうにバランスを崩すことはめったにありませんよね。でも私たちが思っている以上に、機体の重量とバランスは大切なようです。

 

【主な参考記事】

CNN. JetBlue plane tilts back while unloading at JFK Airport, no injuries reported. October 23 2023

オーストリアの「寝台列車」がカプセルホテルを導入!? その出来は…

ヨーロッパでは近年、温室効果ガスを多く排出する飛行機より、環境への影響がより小さい、列車を使った旅に人気が集まっています。そんな中、オーストリア連邦鉄道は新しい寝台列車「ナイトジェット」を発表。まるでモダンなカプセルホテルのような1人用個室が備えられた最新型の列車です。

↑モダンなデザインだけど、どこかで見たことがあるような…

 

ナイトジェットは7両編成で、店員は254名。客室は2人用、4人用個室のほか、1人用個室も備えており、1人旅をしたい人にも設計されているところが特徴です。

 

特に魅力的なのは、その1人用個室。カプセルホテルのように、個室が上下2段に連なっています。中には、折りたたみ式のテーブル、鏡、読書灯、荷物ラック、ロッカーなど、限られたスペースながら、必要最低限の設備がコンパクトに備わっています。なにより、プライベートな空間が守られているから、1人旅する人や女性でも安心して利用できそうです。

↑プライバシーを確保した1人用個室

 

2段ベッドが供えられた2人用個室には、専用バスルーム付きのものもあり、ホテルの客室に限りなく近い、よりプライベート感のある空間となっています。家族での旅行なら4人用個室が良いでしょう。

 

車内には無料Wi-Fiがあり、スマートフォンのワイヤレス充電器も完備。コントロールパネルのボタンを押せば、飛行機でCAを呼ぶように、車内のサービススタッフに来てもらうことも可能です。

 

このナイトジェットの最高時速は230km。オーストリアからローマ、ヴェネツィア、ミラノなどのイタリアの人気都市を結ぶ路線などで導入される計画で、最初の運行は2023年12月とのこと。

 

長い道中でも快適に過ごせる列車があれば、車窓の風景を眺めながら、そこで過ごす時間もまた楽しいもの。飛行機で短時間でアクセスできる場所でも、あえて列車で時間をかけて訪れる。ヨーロッパでは、そんな旅のスタイルがいままで以上に定着していくかもしれません。

 

【主な参考記事】

CNN. Solo sleeping pods aim to revolutionize European train travel. October 6 2023

宝石店の金庫に閉じ込められた米男性、消防が駆け付けたら想定外の出来事が…

銀行や宝石店の金庫にうかつに入って閉じ込められたら、すぐに救出されると思いますか? 最近、ニューヨークの宝石店の宝石保管庫に男性が1人で閉じ込められたのですが、消防が救出を断念したという出来事が起こりました。

↑これは無理だ…

 

多くのブランドのショップが連なる、ニューヨークの五番街。複数の宝飾品店が入っていることから、「ワールド・ダイヤモンド・タワー」と呼ばれる建物に10月24日、消防と警察が出動しました。その理由は、あるジュエリーショップの宝石保管庫に男性が閉じ込められたから。

 

男性がどのように中に入ったのかは明らかにされませんでしたが、内部を映す防犯カメラで中に男がいることを確認。消防と警察は男性と会話しながら、救出をすることにしたのです。

 

消防が持ってきたのは、厚さが76㎝はあるという保管庫の壁を切断できる特別な道具。およそ10時間をかけて、その壁を突き破り保管庫の金属の鉄板に到達しました。

 

しかし、男性を救出するためには、そこからさらに道具を中に突き進めなければならず、それでは男性に危害を及ぼす可能性が出てしまったのです。そのため、10時間もかけた救出劇はここであえなく中断。男性はそのまま保管庫で夜を明かさなければならなくなったのです。

 

ただし、保管庫はタイマーがセットされており、翌日の25日の朝7時には扉が自動でオープン。男性は無傷で救出されたそうです。

 

現地の報道では、この男性が何者なのかは明らかになっていません。しかし、「頑丈な金庫や保管庫には簡単に入ってはいけない」という教訓になったかもしれません。

 

【主な参考記事】

AP News. Man trapped in jewelry vault overnight is freed when timer opens the chamber as scheduled. October 25 2023

米ファストフード店に「鹿」が乱入! 店内は大パニック

世界各地でちらほら耳にする、野生の動物が街中に出没するニュース。先日、米国ではファストフード店に鹿が押し入るハプニングが起きました。

↑鹿が乱入!

 

現場となったのは、ウィスコンシン州南部の町、ベロイト。ここにある、パスタのファストフードショップ「ヌードルズ・アンド・カンパニー」に鹿が紛れこんだのです。

 

午前11時30分頃のお昼どき。店内の奧にある注文カウンターには、10人以上の客が列になって並んでいます。ほとんどの店内席にも客が座ってにぎわう中、正面の入口の窓を突き破り、突然、鹿が店内に走り込んだのです。

 

店にいた全員がすぐに異変に気付き、パニック。一斉に店の外や離れた場所に逃げたり、逃げ場のない客は椅子の上に立ち上がったり……。そして、鹿は正面の注文カウンターを通り抜け、厨房に直行。

↑食べれそうな物がなかった?

 

ただ、この鹿は空腹だったわけではないようで、キッチンの食べ物やモノをあさることはせず、すぐに通り抜けていき、1分もせずに外に出て行ったそう。防犯カメラの映像を見ても、鹿が店内を荒らす素振りは見せていなかったことがわかります。

 

同店では、その日は店を閉め、被害状況の確認や店内の清掃等を行うことになりました。しかし翌日には、「2バック・マック&チーズ(バックは鹿の意味)」と名打ったスペシャルメニューを販売。

 

人も店も鹿も、被害がなかったという今回のハプニング。店側は、およそ半日間営業できなくなる事態になりましたが、きっと地元ではちょっとした話題の店となったのでしょう。それを逆手にとって、スペシャルメニューの販売で売上アップを狙ったのかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

Fox6. Deer disrupts Wisconsin Noodles & Company lunch. October 24 2023

ポルトガルの世界最高齢の犬、31歳で天国へ旅立つ

ペットフード協会が発表した最新の調査によると、犬の平均寿命は14.76歳。大型犬と小型犬で寿命は違いますが、多くの犬が10代で天寿を全うしています。そんな中でギネス世界記録に認定されたいたのが、ポルトガルのボビ君、31歳です。

↑世界最高齢の犬・ボビ君

 

ボビ君は、ポルトガルを原産とし、かつて牧羊犬としてよく利用されていたという、ラフェイロ・ド・アレンティジョ。この犬種はだいたい、10年から14年ほど生きるそうですが、ボビ君は1992年生まれで、およそ半年前に31歳の誕生日を迎えていました。

 

これまで犬の世界最高齢の記録を持っていたのは、オーストラリアン・キャトル・ドッグ。29歳5か月という記録は1939年からずっと破られることがありませんでした。

 

しかし、この記録をついに打ち破ったのがボビ君。2023年2月にはギネス世界記録に「世界最高齢の犬」として認定されたのです。

 

そんなボビ君が先日、31歳と165日という年齢で天国へ旅立ちました。これは人間の年齢に換算すると、なんと217歳近くにもなるのだとか。

 

ボビ君と飼い主が暮らしていたのは、ポルトガル中部のコンケイロスという村。田舎の新鮮な空気をたっぷり吸い、飼い主からの愛情をたっぷり受けて、リードでつなぐことなく生き生きと過ごしていたそう。そして、人間と同じ食事をとっていたことを飼い主が明かしています。

 

ペットフード協会の調査で、犬や猫の寿命が年々長くなってきていることが明らかになっています。人間の世界では「人生100年時代が訪れた」と言われていますが、犬や猫の場合も、それは同じなのかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

Daily News. World’s oldest dog dies in Portugal at 31 years. October 25 2023

エッフェル塔でまさかの足止め、プロポーズ作戦が狂った彼氏にひらめきが舞い降りた

パリの人気観光地、エッフェル塔。そこに男がよじ登り、エレベーターが一時停止となり、観光客が展望台で立ち往生する事態になりました。でも、そんな非常事態を逆手にとり、恋人にプロポーズした男性がいます。

↑うれしい誤算

 

米国の首都・ワシントンで暮らしているアミールさんとカットさんのカップル。2人は先日、パリ旅行でエッフェル塔を訪れました。しかしちょうどそのとき、1人の男が塔をよじ登っているのが見つかったのです。

 

そのため、警察と消防が出動する事態に発展。展望台までつなぐエレベーターは一時停止となり、アミールさんとカットさんを含め、そのときに展望台にいた観光客は、地上に戻れずそこに留まらなければならなくなったのです。このときの展望台の様子を映した写真によると、多くの観光客が床に座りこみ、スマホをいじったりしながら、エレベーターが再び動き出すまで時間を持て余していることがうかがえます。

 

そんな退屈な時間を逆に利用したのがアミールさん。彼はこの日、ディナーでカットさんにプロポーズしようと計画していました。しかし「想像よりも長くここにいることになるかもしれない」と思ったそう。また、恋人のカットさんはエッフェル塔の近くでプロポーズされることをいつも願っていたのだとか。そんなこともあり、アミールさんは「今がそのときだ!」と感じ、プロポーズしたのだそうです。

 

カットさんの答えは「イエス!」。2人はエッフェル塔で愛を確かめ、これからの人生を一緒に歩むことを誓ったのです。

 

展望台で立ち往生するという予期せぬ事態がもたらした、思わぬハッピーストーリー。2人のプロポーズは、きっと忘れられないものになったことでしょう。

 

【主な参考記事】

Fox News. Stranded atop the Eiffel Tower, man proposes to his girlfriend: ‘This is the moment’. October 20 2023

エッフェル塔でまさかの足止め、プロポーズ作戦が狂った彼氏にひらめきが舞い降りた

パリの人気観光地、エッフェル塔。そこに男がよじ登り、エレベーターが一時停止となり、観光客が展望台で立ち往生する事態になりました。でも、そんな非常事態を逆手にとり、恋人にプロポーズした男性がいます。

↑うれしい誤算

 

米国の首都・ワシントンで暮らしているアミールさんとカットさんのカップル。2人は先日、パリ旅行でエッフェル塔を訪れました。しかしちょうどそのとき、1人の男が塔をよじ登っているのが見つかったのです。

 

そのため、警察と消防が出動する事態に発展。展望台までつなぐエレベーターは一時停止となり、アミールさんとカットさんを含め、そのときに展望台にいた観光客は、地上に戻れずそこに留まらなければならなくなったのです。このときの展望台の様子を映した写真によると、多くの観光客が床に座りこみ、スマホをいじったりしながら、エレベーターが再び動き出すまで時間を持て余していることがうかがえます。

 

そんな退屈な時間を逆に利用したのがアミールさん。彼はこの日、ディナーでカットさんにプロポーズしようと計画していました。しかし「想像よりも長くここにいることになるかもしれない」と思ったそう。また、恋人のカットさんはエッフェル塔の近くでプロポーズされることをいつも願っていたのだとか。そんなこともあり、アミールさんは「今がそのときだ!」と感じ、プロポーズしたのだそうです。

 

カットさんの答えは「イエス!」。2人はエッフェル塔で愛を確かめ、これからの人生を一緒に歩むことを誓ったのです。

 

展望台で立ち往生するという予期せぬ事態がもたらした、思わぬハッピーストーリー。2人のプロポーズは、きっと忘れられないものになったことでしょう。

 

【主な参考記事】

Fox News. Stranded atop the Eiffel Tower, man proposes to his girlfriend: ‘This is the moment’. October 20 2023

豪州の海岸に打ち上げられた「ホホジロザメ」の頭部、下半身を食べたのは…

海の食物連鎖の頂点に君臨するといわれるサメ。そんな最強の存在であるはずのサメが、オーストラリアの浜辺で、身体を食いちぎらた状態で打ち上げられていたのです。誰の仕業か? 同国の政府機関が調査を始め、ある生き物の名前が浮上しました。

↑無残な姿で見つかったホホジロザメの死骸(画像提供/Sky News/YouTube)

 

ホホジロザメの死骸が見つかったのは、ビクトリア州ケープ・ブリッジウォーターの浜。地元の人が見つけたとき、このサメの身体は半分ほど引き裂かれていたそう。このニュースを報じた動画を見ても、サメの頭部は残っていますが、下半身は原型をとどめていないことが分かります。

 

海の中で最強の存在ともいわれるサメに、これほどのダメージを与えたのは一体何者なのか? その答えを明らかにするために、ホホジロザメの死骸は政府機関に送られることになりました。

 

フリンダース大学のマイヤー博士は、「まだ100%明らかではないが、シャチがサメの肝臓を食べるために、サメを攻撃した可能性が高い」と話しています。

 

マイヤー博士によると、シャチは食べ物の好き嫌いが多いのですが、ホホジロザメやアオザメ、イタチザメの肝臓を好むそう。マンボウやジュゴンの腸も好きなのだとか。

 

さらに、サメの死骸が見つかったポートランド周辺の海は、ホホジロザメが多く生息する海域で、シャチが獲物を狙う場所。そのため、今回見つかったサメは、シャチの群れに襲われて内臓を食べられた可能性があるというわけです。

 

サメ対シャチの対決は、シャチに軍配が上がるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

ABC News. Killer whale attack suspected as great white shark carcass washes up on Victoria’s coast. October 17 2023

なぜ数十億匹の「ズワイカニ」はアラスカの海から消えたのか? 真犯人は…

2022年の冬に高騰したズワイガニ。2023年もまた価格が上がって、高級食材がますますピンチになるかもしれません。数十億匹ものズワイガニが姿を消しているというアラスカの海で、一体何が起きているのでしょうか?

↑消えたズワイガニの真相は?

 

アラスカの海でズワイガニが激減していることが明らかになったのは、2021年のことでした。米国海洋大気庁の生物学者は、調査データを見て「ぶっ飛ぶほど驚いた」と表現。「調査結果が間違いであり、翌年にはもっと多くなると祈っていた」と言うほど、ズワイガニの数が明らかに減っていたのです。

 

しかし、その次の年もその数は回復することなく、初めてズワイガニ漁を禁止する措置が取られ、残念ながら2023年も2年連続でズワイガニ漁の禁止が先日、決まりました。

 

なぜ大量のズワイガニが海からいなくなったのか? 漁師の中には「乱獲が原因?」という声もあったようですが、この理由が科学者たちの研究で明らかになってきたのです。

 

それは、海水温の上昇。私たちもここ数年は特に、「気候変動で地球が異常に暑くなっている」ことを実感しているはず。アラスカに近い北極周辺では、他の地域よりも4倍の速さで気温が上昇していることが指摘されているのです。

 

ズワイガニは水温が2℃以下の地域で多く生息しており、12℃までなら活動できると言われています。しかし、近年の海水温の上昇によって、カニの代謝に異変が起こり、必要な食べ物の量が増えたそう。ところが、ベーリング海は海水温の上昇で食べ物を見つけることが難しくなり、「ズワイガニが餓死した可能性が高い」と科学者は考えているのです。

 

数十億匹ものズワイガニが消えたというアラスカ沖。アラスカの海は、日本や世界中の海につながっていて、これはアラスカだけの話ではないはずです。日本周辺や他国の海にも、いずれ同じような影響を及ぼすのかもしれません。

 

【主な参考記事】
CNN. Billions of crabs went missing around Alaska. Scientists now know what happened to them. October 19 2023

 

「行方不明の猫」が12年ぶりに米夫婦と再会。その日はなんと…

ペットが10年以上も行方不明になっていたら、多くの飼い主はもう諦めてしまうでしょう。でも、米国で先日、奇跡のようなストーリーが起こりました。12年も前に姿を消した猫が、500km以上離れた場所で見つかり、飼い主と再会したのです。

↑まさか再び会えるとは…(画像提供/abc7)

 

シアトルに暮らすアンジェロさんとシェリーさんの夫婦。彼らは10年以上前、サンディエゴに住んでいて、そのときに飼っていたのが、猫のバターズちゃんでした。ただバターズちゃんは「冒険好きで外に出るのが好きだった」そうで、ある夜、突然姿を消してしまったのです。周囲を探しても見つからず、それ以来家に戻ることはありませんでした。

 

シェリーさんは「近くに峡谷があるので、コヨーテに食べられてしまったのではないかと考え、もうバターズには会えないと思っていた」そう。

 

そんな彼らのもとに先日、1本の電話がかかってきました。その相手は、サンディエゴを管轄とするカリフォルニア州リバーサイド郡の担当者。驚くことに「バターズちゃんが見つかった!」という内容です。

 

もうとっくに死んでいると思っていたことから、「いたずら電話だと思った」という彼ら。でも、バターズちゃんの名前を知っていることから、それが本当のことであると悟ったようです。

 

バターズちゃんが見つかったのは、元々暮らしていたサンディエゴからは346マイル(約557km)も離れた、カリフォルニア州のブライスという場所。リバーサイド郡の動物管理を行う担当者が、自宅の庭を歩いている猫を見つけ、その猫にマイクロチップが埋め込まれていると気づき、それを読み込んで、バターズちゃんの名前や飼い主の連絡先を突き止めたのです。

 

こうして、動物保護を行う支援団体によるサポートも受け、シアトルにいるアンジェロさんとシェリーさん夫婦のもとにバターズちゃんは届けられ、12年ぶりの再会となったのです。

 

バターズちゃんが見つかったという電話を受けたのは、奇しくも、夫婦にとって29回目の結婚記念日だったそう。バターズちゃんがどうやって500km以上もの距離を移動し、どんなふうに12年も生き延びてきたかは不明ですが、夫婦に思わぬ喜びをもたらしたことには変わりはありません。

 

【主な参考記事】

ABC News. SoCal tabby cat reunited with owners 12 years after running away: ‘I thought he was dead’. October 9 2023

Riverside County Department of Animal Services. So Cal cat missing 12 years reunited with family now living in WA. October 10 2023

米で「野生のクマ」がBBQのパテを盗み食い! 食後に飲んだのは…

ジュージューと肉を焼く香ばしい匂いがしてきたら、そのもとはどこにあるのか見つけ出したくなりますよね。無意識のうちに、そんな行動を起こすのは、野生の動物だって同じ。米国で最近、BBQグリルで焼いているパテを盗み食いする動物が現れました。

↑見ーつけた!(画像提供/New York Post/@melmelll7197)

 

テネシー州の小さな町ガトリンバーグで、ある一家が屋外にあるBBQグリルで夕食用にハンバーガーのパテを焼いていました。人が姿を消したのか、その隙に現れたのが、黒いツキノワグマのファミリーです。

 

クマはBBQグリルの匂いを嗅ぎまわると、おいしい食べ物は閉められたふたの中にあると分かったのでしょう。後ろ足2本で立ち上がり、今度はふたの隙間あたりの匂いを念入りにクンクンと嗅ぎ、器用に手でふたを開けてしまったのです。

 

中にあったのは、ハンバーガー用のパテ10枚。まだ片面は焼けていない生のままのようですが、クマはこれを次々にむさぼり、あっという間に全て平らげてしまいました。おまけに、パテの次には、近くにあったダイエットコークの缶をひっくり返し、それも飲み干していったのだとか。

 

この一部始終を捉えたカメラの映像によると、このグリルのすぐ横は木々が生い茂っていて山や林があるようです。そのため、近くで暮らしていたクマが匂いを嗅ぎつけてここまで来てしまったのかもしれません。

 

パテとコークのおいしさに目覚めて、このクマが再び一家のもとにやって来ないといいのですが……。

 

【主な参考記事】

New York Post. Bear caught on video crashing family barbecue, feasting on 10 burgers and Diet Coke. October 18 2023

米国が新しい「糖尿病診断技術」を開発! 必要なのは声だけ?

わざわざ病院に足を運んで、大がかりな検査を受けなくても、病気の可能性やリスクがわかるようになっている現代。最近では新たに人の声だけで糖尿病かどうかを判断する方法が生み出されました。

↑声を聞かせて

 

この方法を開発したのは、米国のクリックラボ。彼らは、これまでの研究で、肥満や生活習慣の乱れなどがきっかけとなる2型糖尿病にかかった患者は、そうではない人と比べて、発声に違いがあることを見つけ出しました。

 

そこで、2型糖尿病患者とそうではない人、あわせて1万8000人の声を録音して分析。人間の耳では聞き分けられないような、声の速さや強度などのわずかな変化を検出して、AIモデルに学習させたのです。

 

その結果、6~10秒ほどの録音した声を聞かせるだけで、その人物が糖尿病にかかっているかどうかを判断するシステムができました。その精度は、女性で89%、男性で86%だったとのこと。

 

この方法が確立すれば、スマホで自分の声を録音して、自宅にいながら簡単に糖尿病の診断を受けることが可能になります。AIの能力が上がり、スマホの音声録音機能がさらに向上すれば、その精度がさらに高くなることも期待できるでしょう。

 

【主な参考記事】

Independent. New AI can screen for diabetes in seconds by listening to your voice. October 18 2023

広州交易会が開幕! 世界のバイヤーが今、中国で目を付けている家電は何?

10月15日、中国では第134回広州交易会(広州で春と秋の2回開催される)が始まりました。イタリア、ロシア、ベトナム、韓国、南米諸国など200か国以上から5万人以上のバイヤーが参加したそう。世界のバイヤーは中国で何を探していたのでしょうか?

↑今年は中国で何を買い付けた?

 

今回は次の2種類の家電に注目が集まったようです。

 

1: エアコン

ポータブルエアコンなどを作る「POSI」は、欧州連合(EU)の基準を満たすために省エネ性能を高めているようです。欧州では2027年までに全てのエアコンが冷媒にR290を搭載しなければならないようですが、中国のエアコンメーカーはEUの新しい規制をクリアして見せると意気込んでいます。

 

一方、深圳市を拠点とする「スカイワース(Skyworth)」は太陽光発電型エアコンを発表し、2024年から発売していく予定。消費電力量は10〜20%減らすことができると言われています。

 

2: ヒートポンプ

初めて聞く方もいるかもしれませんが、ヒートポンプとは「低温部から熱量を吸収し、高温部に運んで放出する装置。冷暖房に利用される」(日本国語大辞典)。

 

近年、中国のヒートポンプは欧州で需要が高まっている模様。でも、2022年までは部屋を涼しくしたりお湯を沸かしたりするための機能が求められていましたが、今はそれらに加えて床暖機能も必要とされているようです。

 

2023年、中国メーカーの白物家電に対する欧米の需要は低下しているそう。そんな状況に対応するため、中国のメーカーはもっと省エネでスマートな製品に注力しているようです。欧州では10月から炭素国境調整メカニズムが始まり、その影響がこれから家電に及ぶのではないかと言われています。

 

意気揚々の中国メーカーも内心、心配しているかもしれません。

 

【出典】

YICAI. Chinese Green Home Appliances Draw Attention as Overseas Buyers Throng Canton Fair. October 17 2023

なぜハワイの沖で…? 一生懸命泳ぐブタが見つかる

犬かきのように両足で水をこぐ、一匹の黒い動物。ハワイのオアフ島で先日、ボートで海に出た地元の家族は、海の中を一生懸命に泳ぐ何かを発見しました。近づいてみると、それは小さなブタでした。

↑なぜここに?(画像提供/KHON2/YouTube)

 

その家族が撮影した動画を見ると、ブタはコバルトブルーに輝くハワイの海を一生懸命に泳いでいるのが分かります。ただ、ブタが泳いでいた場所はビーチからかなり離れた場所。岸まではまだかなりの距離がありそうです。

 

そこで一家は、ロープを使ってブタを捕まえ、ボートに救出してあげたのです。ブタをボートに乗せるまで、格闘すること約45分。ボートに救出されたブタは、疲れ切っていたのかすぐに寝てしまったそうです。

 

このブタがどこからやってきたのか、なぜ海を泳いでいたのかは不明。ただ、ボートに助けられるとずっと眠っていたというから、よほどクタクタになっていたのでしょう。もしこの家族に助けられなければ、どうなっていたか分かりません。

 

岸まで届けられたブタは、そこで開放してもらい、野生に戻っていったそうです。

 

【主な参考記事】

Hawaii News Now. Good Samaritans help save pig struggling to stay afloat in waters off Kaneohe Bay. October 17 2023

お菓子しか食べられなかった英少年、意外な方法で「偏食」を改善

お菓子以外の食事を与えると、叫んだり吐き気をもよおしたり……。そんな反応を見せ続けていた子どもが、お菓子以外の食べ物を食べられるようになった方法は、催眠術によるものでした。

↑どうすれば止められるのか…

 

英国のイプスウィッチで暮らすロッコ君(8歳)。普段、彼が食べている物はポテトチップス、チョコレートバー、チョコレートソースだけ。母親が、野菜やチキンナゲットなどの食べ物を与えようとしても、叫んで拒否して、吐き気を感じることすらあるそう。

 

そんなロッコ君は、ただ単に好き嫌いの激しい子どもというわけではなく、回避・制限性食物摂取症(ARFID)を患っているようなのです。ARFIDは摂食障害の1つですが、拒食症、過食症とは異なり、極端な偏食を見せ、時には食べ物に対して恐怖を起こす可能性もあるそう。

 

また、ARFIDは4歳頃までに症状が出てくる傾向があるといいます。ロッコ君の場合も、食べ物の好き嫌いは離乳食を食べ始めた頃から見られ、クラッカー、ビスケット、チョコレートなどのお菓子ばかりを食べていたそうです。

 

そしてロッコ君が、栄養士や心理学者などと会い、ARFIDという症状を知り、彼がそれにあてはまること可能性が高いことが判明したというのです。

 

ロッコ君は、摂食障害の治療を専門に行う催眠療法士のセッションを数回受け、ホウレンソウ、リンゴ、ナシを食べたそう。そして今では、お菓子以外の10種類以上の食べ物を食べられるようになりました。

 

子どもでも大人でも、スナック菓子ばかりの食生活を送る人は少なくありませんが、そんな人の中にはロッコ君のような症状を持っている人もいるかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. ‘Fussy’ boy, 8, who lived on chocolate bars, Nutella and Pringles and cried if given chicken nuggets can finally eat normally after being hypnotised. October 17 2023

なぜスポーツブランドは「文房具」を売る? 英単語を調べたら意外な発想があった

アディダス、プーマ、ミズノなど、日本ではスポーツブランドの文房具が販売されています。同じような文房具は海外でも見られますが、よくよく考えてみると、「なぜスポーツメーカーが文房具を販売するのか?」と疑問が湧きます。実は意外と面白い組み合わせかもしれません。

↑良いコンビ?

 

そう考えるようになったきっかけは、あるおかしな出来事。最近、英国で大手スポーツ用品小売業者の「スポーツダイレクト」が、一部の文房具キットで「文房具」のつづりが誤ったまま店頭で販売されていることが分かりました(以下の通り)。

 

【誤】STATIONARY
【正】STATIONERY

 

このスペルミスは珍しいことではありません。オックスフォード英語大辞典(OED)では、この2語は間違えやすいので用法に気をつけてと言われています。ちなみに、OEDによるそれぞれの意味は……

 

【Stationary】動かなかったり変わらなかったりする状態(例:the lorry crashed into a stationary car. トラックが、止まっているクルマに突っ込んだ)
【Stationery】執筆に必要な紙などの道具

 

このように意味や用法が違うので、スペルミスは英国人にさぞおかしく見えたことでしょう。SNSでは「スポーツダイレクトの社員は学校で勉強しなおしたほうがいい」とか「”Stationary”か”Stationery”のどちらが正しいか分からなかったから、スポーツダイレクトは両方使うことにしたんだろう」と揶揄されたようです。

↑痛恨のスペルミス(画像提供/Daily Mail)

 

しかし調べてみると、実はこの2語には共通点がありました。それは語源が同じこと。

 

それぞれの用語の起源をたどると、どちらもラテン語の”stationarius”に辿り着きます。この言葉は、”stationery”の歴史では「行商人と違い常設の店舗を持つ商人」を指すのに対して、”stationary”のほうでは「駐屯地」を意味するなどの違いがあるようですが、もっとさかのぼると、どちらも”station”に行き着きました。”station”はもともと「(動かないで)じっと立つ」という意味です(American Heritage Dictionary)。

 

文房具は持ち運ぶ物とそうでない物に分けることができそうですが、部屋を見ると、ただそこにじっとある(立っている)文房具がありますよね。ノート、鉛筆、万年筆、定規、鉛筆削り……。誰かに使われても、しばらくしたら元の場所に戻ってきて、次に使われる機会を静かに待つ。その佇まいを美しく感じることもあるかもしれません。動かない状態のほうが文も書きやすい。

 

英語の文房具の根本には「動かない」という要素がありそうですが、そこに誰かが正反対の要素(「動く」)を持つスポーツを結び付けた。これは面白い発想です。文房や書斎といった部屋に運動は似合いませんが、スポーツブランドの文房具は「静」と「動」をうまく1つにまとめたようにも思えます。スポーツブランドのロゴがあるだけで、文房具やそれを使う人に運動の感じが漂うようになりますよね。

 

編集という観点から見ると、そんなデザインだからこそ、スポーツブランドの文房具は世の中に受け入れられたのではないかと思います。でも、それをやって良いブランドと、やらないほうが良いブランドがあるのでしょう。スポーツダイレクトを日本で知る人はあまりいないかもしれませんが、英国でさえ同社に好意的な見方をしている人の割合は、ナイキやアディダスのそれに及びません。同社のスペルミス事件について、ある人はこうコメントしています。

 

たぶんスポーツダイレクトは、この商品がずっと(売れずに)棚の上にあるだろうから、”stationary”のままにしたんじゃないかしら? だって一体、誰がこの会社の文房具を買うっていうの?

 

文房具の語源通り、スポーツ・ダイレクトの文房具キットは、じっと動かないまま棚に残りそうです。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Sports Direct mocked for glaring spelling mistake on stationery set for kids. October 10 2023

「ポルターガイスト」の恐怖に圧倒される米夫婦、自宅のカメラが衝撃の場面を捉えた

誰もいないのに物が落ちたり、家具が勝手に壊れたり、人々を恐怖におとしいれるポルターガイスト。そんな超常現象が自宅で起きているという夫婦が米・ペンシルべニア州にいます。自宅のカメラで捉えられた恐怖のシーンはSNSに公開されて大きな話題となり、ハロウィーンを前に多くの人たちが凍り付いています。

↑この家に何がいるのか…

 

ロッキングチェアが…

夫婦が寝室で寝ている夜中、リビングの様子を撮影した動画があります(以下)。誰も座っていないのにロッキングチェアが揺れ続け、テーブルの上にあったウィジャボードが勝手に動いています。ウィジャボードとは、外国版のこっくりさんとも言われる、降霊術に使われるボードのこと。しかも、金属がきしむような音がときおり聞こえるところも不気味です。

 

壁にかけた十字架が…

ソファの後ろの壁に十字架がかかっているのですが、あるとき、部屋の電気が勝手に点滅をはじめ、その十字架が勝手にくるっと180度回転。そのとき、部屋には腐った卵のような硫黄のニオイがたちこめていたそうです。これを目撃した妻は、あまりの恐怖に別の部屋に走って逃げています! この動画は、TikTokで4100万回以上も再生されています。

 

部屋のドアが勝手に…

ポルターガイストは夜に起こるものと思われるかもしれませんが、この自宅では日中でもあり得るよう。妻が寝室で片付けなどをしていると、半開きだったドアが突然バタンと閉まったのです。恐怖のあまり、ベッドに後ずさりして枕を抱えこむ妻……。勇気を出してドアのノブを触ってみても、鍵がかかっており、ドアが開きません。たまたま電話中だった夫に「今すぐ家に帰ってきて!」と叫ぶように懇願。棚の上にあったものも勝手に床に落ちる中、ふいにドアの鍵が開き、妻は別の部屋に走って逃げていったのです……。

 

合理的な説明が難しいこれらの動画。彼らのTikTokやYouTubeには、これ以外にも多数のポルターガイスト現象が収められています。怖いもの知らずの方は、ぜひ一度見てみては?

 

【主な参考記事】

New York Post. ‘Paranormal’ activity terrorizes family: ‘We are not gonna let this thing run our lives’. October 12 2023

米女性がパトカーそっくりにクルマを塗装、惨めな結末が待っていた

警察マニアなら、警察官の制服を着たり白バイに乗ったりすることに憧れるかもしれません。でも、自分のクルマをパトカーそっくりの色に塗ったとしたら、それは単なる趣味で済むのでしょうか……? 最近、米国でそんなことをしでかしてしまった女性が現れました。

↑違反となったクルマ(画像提供/7News/YouTube)

 

彼女は先日、フロリダの道路を運転中、1人の警察官に呼び止められました。この警察官が彼女を止めたのは、運転していたクルマが、「フロリダ・ハイウェイ・パトロール(FHP)」のそれにそっくりだったから。

 

FHPは、フロリダの高速道路の安全を監視している警察組織。ボディ全体は黒と薄いベージュの2色で塗装され、サイドにはFHPのクルマと同じような警察のマークが描かれており、「FSO GUARD」と書かれています。おまけに、ルーフには警察車両さながらの青色のランプまでついているのです。

 

警察官が話を聞いたところ、彼女は「FSO GUARD」という警備会社のオーナーで、このクルマを自動車オークションで購入したそう。ただ、破損していた部分があり、ハリウッドにある自動車工場にこのクルマを持ち込んだとのこと。そして、以前FHPのクルマを見かけたときにその配色が気に入ったことから、同じ色で塗装するように依頼したというのです。

 

しかし、クルマを警察車両と同じ色にすることは違法。彼女は「知らなかった」と主張しているようですが、そんな言い訳は通じるわけはありません。おまけに、クルマはルイジアナ州で最初に登録されたもので、フロリダ州では登録されていないことも発覚。このような理由で、彼女は本物の警察車両に乗せられて逮捕されたのでした。

 

【主な参考記事】
CBS News. Woman charged after reportedly having look-alike FHP cruiser. October 11 2023

信じる? 信じない? 未確認生物「ビッグフット」が米コロラド州で目撃される

未確認生物の「ビッグフット」。人間のように二足歩行する猿人と見られていますが、最近、米・コロラド州の山の中でその存在を目撃したというカップルが現れました。公開された動画はSNSで話題となっています。

↑コロラド州で目撃されたビッグフット(画像提供/FOX 26 News)

 

「大きな脚」という名前が付けられているように、がっちりとした脚が印象的な猿人のような存在。ビッグフットはそう言われており、これまでも米国でたびたび目撃されてきました。今回ビッグフットと思われる生物が目撃されたのは、コロラド州の田舎を走る列車の中から。窓の外に広がる山の斜面に、確かに二足歩行の生物が動いているのが確認できます。

 

最初にビッグフットらしき生物に気づいたのは、1組のカップルでした。彼らは鹿を見ようと列車の中から周辺を観察しており、その存在に気づいたのです。そして、カップルの1人が「ビッグフットを見たんだと思う」と話しているのを別の乗客が耳にし、すぐにスマホを手に取り、動画を撮影したのです。

 

その動画では、周囲の木々と同じような色をした大きめの生物が歩き、しゃがみこんでいる様子が映されていました。歩いている姿や身体の線などは人間に近いように見えなくもありませんが、このあたりは、野生の鹿がいるような山の斜面。人間がいるとするなら、やや不自然なエリアかもしれません。

 

乗客が撮影した動画はネット上で口コミで広がっていますが、動画を見た人からは「人間みたいに歩いている」「コスチュームでしょ⁉」「フェイクだろ」などのコメントが寄せられ、ビッグフット説に疑問を持つ声の方が大半のようです。

 

これまでもあちこちで目撃情報があるビッグフット。あなたは、この動画を見てビッグフットの存在を信じますか?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. ‘Bigfoot’ is spotted walking through the shrubs on rural Colorado mountain as astonished train passengers record latest sighting of the mythical beast. October 11 2023

1週間の支出はいくらだと思う? ドバイの大富豪の妻が「お金の使い方」を公開

収入が破格なら、お金の使い方も桁外れ。そんな大富豪の暮らしっぷりをのぞいてみませんか? ドバイ在住で大富豪の夫を持つ女性が明かした、ある1週間の収入と支出をご紹介しましょう。

↑豪遊のレベルが違う

 

TikTokに75万人のフォロワーを持つ、リンダ・アンドラーデ。大富豪の夫を持ち、自らをラグジュアリー・インフルエンサーと名乗って、ドバイで豪勢な暮らしを送っています。そんな彼女が先日、「今週の家計簿」を紹介した1本の動画を投稿。庶民の金銭感覚とはかけ離れすぎた、桁違いの生活を明かし、話題を呼んでいます。

 

リンダさんの収入と支出は次の通り(※1ドル=約150円で換算〔2023年10月13日現在〕)。

 

【収入】

  • 口座への入金 141万1008ドル(約2億1100万円)
  • 現金での収入 22万9141ドル(約3400万円)
  • 収入合計:164万149ドル(約2億4500万円)

 

【支出】

  • 買い物(洋服) 35万6214ドル(約5300万円)
  • 買い物(チョコレート)7210ドル(約108万円)
  • 買い物(ゴールドジュエリー)20万1200ドル(約3000万円)
  • 娯楽 5万2210ドル(約780万円)
  • ランダムな水曜日 21万6789ドル(約3200万円)
  • 支出合計:83万3623ドル(約1憶2400万円)

 

ファッションに5000万円以上を使い、チョコレートの買い物だけで100万円超え。3000万円以上使ったという「ランダムな水曜日」の項目では、船に乗っているシーンを見せているため、水曜日には不定期で“お出かけ”を楽しんでいるのかもしれません。

 

ドバイは物価の高い場所として知られていますが、それにしても、頭がクラクラしてきそうな金額。そして忘れてはいけないのが、これは1年間や1か月のものではなく、たった1週間の明細だということ。

 

この投稿には、「マクドナルドで10ドル使って泣いているのに」「本当に現実なの?」「私の学生ローンを払ってくれる?」など、彼女をうらやむコメントがあふれています。

 

彼女いわく「強盗に遭うのが怖いし、いつも満点の恰好をしなければならない」などのデメリットがあるという、億万長者との結婚生活。見た目以上に大変なのかもしれません。

@lionlindaa Wells fargo loves me #money #howmuchispendinaday #millionaire ♬ Habibi (Albanian Remix) – Ricky Rich & Dardan

 

【主な参考記事】

Mirror. ‘I’m Dubai millionaire’s wife – people can’t believe how much I spend in a week’. October 11 2023

日本を食った中国で台頭する、意外な「家電大国」はどこ?

世界の白物家電業界を動かす中国。しかし現在、同国の市場で台頭している国があります。

↑家電製品たち、君たちはどこから中国にやってきたの?

 

それはトルコ。

 

トルコ? 白物家電において日本の消費者にはあまり馴染みがない国かもしれません。外務省の資料を見てみると、トルコの主要貿易品目の輸出には「機械類(11.1%)」や「電気機器・部品(5.3%)」と書かれています。日本はトルコの主要援助国なのですが、トルコの主要貿易相手国の輸出において日本はわずか0.2%で第71位。大手家電量販店でトルコブランドをあまり見かけなくても変ではない気がします。

 

トルコの代表的な白物家電メーカーの中には「ベコ(Beko)」があります。親会社は「アルチェリク(英語表記はArcelik)」で、2021年に日立製作所から家電事業を買収したことでも知られています。日本でもベコの食洗機や洗濯乾燥機は販売されていますが、ベコの製品を知らなくても、サッカーファンなら同社がスペインのFCバルセロナの公式スポンサーであることは知っているかもしれません(かつては英・プレミアリーグのクラブやFA杯のスポンサーになっていたことも)。

 

どうやってトルコのメーカーは中国で人気を伸ばすようになったのでしょうか? ベコが欧州でスポーツビジネスを展開してきたように、トルコのメーカーは海外市場の開拓に注力してきました。例えば、アルチェリクはトルコがEUに加盟した1990年代半ばに海外に進出。グローバル市場における売り上げの多くは西欧諸国(特にドイツ)が占めてきたようです。西欧で売れている理由について、英国の経済紙・The Economistはこう述べています。

 

ベコのキッチン機器や他の家電製品は、金融危機で消費者の需要が低価格な製品に移行したので、英国で最も人気がある家電ブランドの1つになった。

 

ベコの魅力の1つは価格にあるようです。以前からトルコ政府は製造業を支援してきました。国家が介入して、重要な産業を補助金で保護し、外国企業との競争は避ける。トルコの経済史にはそんな過去があります。1980年代に経済政策が変わったものの、EUに加盟した後でも政府の支援は何らかの形で続いている模様。トルコに移住する人に向けたあるサイトは同国の白物家電事情についてこう述べています。

 

品質が良いことに加えて、トルコブランドの白物家電の特徴は、政府が自国のメーカーを支援しているため、価格がかなりお手ごろであるという点です。

 

そして、トルコのメーカーは中国市場に目を向けます。中国国営英字紙のチャイナ・デイリーによれば、早い段階で一帯一路に参加したトルコから中国が輸入した白物家電の金額は、2022年に約78億円(※)に上り、特に冷蔵庫が人気を集めているとのこと。ベコは北京や上海などの都市に計946店舗を構える一方、中国のさまざまなeコマースプラットフォームでも旗艦店を運営しているようです。業界の事情通は、トルコのメーカーが中国における研究開発や中国メーカーとのコラボに大きな可能性を見出しているといいます。
※1ドル=約149円で換算(2023年10月12日現在)

 

研究開発はトルコメーカーの強み。アルチェリクはトルコ最大の産業コングロマリットの1つであるコチ財閥が所有しています。資本が潤沢なので、同社は研究開発に積極的に投資してきました。その結果、中国の白物家電市場においてトルコが中国に次いで2位に上り詰めたという見方もあります。

 

そんな自国ブランドの発展はトルコ人にとっても誇り。トルコのデイリー・サバ紙は「トルコは白物家電市場において世界有数の製造国として知られている」と自信たっぷりに述べています。この新聞社は政府に近いとされていますが、国内メーカーの凋落を嘆く日本のメディアと論調が違うことを感じてしまいます。

 

白物家電市場において日本を食った中国をトルコが食う日は、いつかやって来るのでしょうか?

 

【主な参考記事】
China Daily. Turkish home appliances gain popularity in China. September 28 2023

「ドリンクサーバー」が危ない! 米のファストフード店で大腸菌が検出される

ファストフード店にあるドリンクサーバー。米国の店では、客がドリンクカップを持って自分で好きな飲み物を入れるセルフサービス式が一般的です。自由に何度もおかわりできるとあって自由度が高いのですが、最近発表された研究でドリンクサーバーから大腸菌などの細菌が検出され、衛生面に不安があることが明らかとなりました。

↑まずいことが明らかに

 

米・ロマリンダ大学医学部の研究チームは、カリフォルニア州南部のコーチェラ・バレーの地域でファストフード店にあるドリンクサーバーを調査。その結果、集めた72のサンプルのうち41%で細菌類を検出したのです。見つかったのは、大腸菌をはじめ、食中毒菌の1つであるリステリア菌や水まわりでよく見つかる緑膿菌など。

 

また、ドリンクサーバーの注ぎ口近くをぬぐった綿棒の80%、店の水道水の50%からも、同様の細菌類が検出されました。

 

実は、ファストフード店のドリンクサーバーでこのような細菌が見つかったのは、今回が初めてではありません。例えば、米国のマクドナルドでコークゼロを飲もうとした客がカップの底に小さな蛆虫を見つけたこともあります。ワシントン州のハンバーガーレストラン「フルーガルズ」では、アイスクリーム製造機が適切に洗浄されておらず、菌に汚染され、ミルクシェイクを飲んだ客の6人が入院して、そのうち3人が死に至っています。

 

そのため、今回の内容を発表した研究者は、カリフォルニアの一部地域だけで調査を行ったものの、「その地域だけで起きていることとは思えない」とコメント。

 

この指摘は、米国だけではなく日本を含め世界各国に対して、それとなく警戒感を漂わせているようにも思います。

 

【主な参考記事】

New Yorkl Post. Deadly ‘superbug’ bacteria detected in soda fountains: study. October 10 2023

米女性が104歳でスカイダイビング! 世界最高齢記録を更新後に逝く

「死ぬまでにやりたいこと」の1つに、スカイダイビングをあげる人がいるかもしれません。最近、米国では104歳でスカイダイビングを行い、世界最高齢記録を樹立した女性が現れました。

↑冥土の土産になったスカイダイビング

 

米・シカゴに住むドロシー・ホフナーさん。彼女は10月1日に、シカゴ郊外でスカイダイビングに挑戦。約4000メートルの上空から飛び立ち、およそ7分のスカイダイブを楽しみ、無事に地上まで戻ってきました。

 

これまでスカイダイビングをした人の世界最高齢記録は103歳。2022年にスウェーデンの女性が打ち立てたものです。しかし、ホフナーさんはそれを上回る104歳での挑戦に成功(初めてスカイダイビングをしたのは100歳のとき)。ギネスに公式記録として申請しているところとのことです。

 

スカイダイビングを終えたホフナーさんは、地元新聞社の記者に「次にスカイダイビングするときは、近所に住む109歳の友人を誘おうと思う」とおどけていたそう。

 

ホフナーさんは「次は熱気球に乗りたい」と話していたそうですが、その数日後に亡くなったことがわかりました。死因は明らかにされていませんが、いくつになっても果敢にやりたいことにチャレンジし、スカイダイビングも楽しんだホフナーさん。きっと、人生をエンジョイして、悔いを残すことなく天国に向かったのではないでしょうか。

 

【主な参考記事】

New York Post. 104-year-old woman dies after breaking world record for oldest skydiver. October 10 2023

どうやって猛暑を乗り切った? 英国の答えは日本人でも驚く家電だった…

ある日、英国のニュースを見ていたら、エアコンに関する記事を見つけました。そのリードが実に興味をそそるもので、思わず読んでしまいました。

↑今年の夏も暑かった…

 

「そのときのことは今でもよく覚えている。奥さんとの会話で最も短いやり取りの1つだった。去年、ある夏の暑い夜、私たちはベッドで本を読んでいた。7月の猛暑日で夜も汗が止まらない。ベッドの横にある温度計を見ると、気温は29.8℃。『エアコンを買うべきかな?』と奥さんに聞くと、『そうしましょう』と二つ返事」

 

こんな冒頭文で始まる家電の記事なのですが、英国のこの夫婦(夫がその記事の著者)はどんなエアコンを買ったのでしょうか?

 

日本の一般的な家庭でよく見るエアコンを買ったのかな……と思いきや、答えはポータブルクーラーの「Meaco MC Series 12000」(約8万円※)。日本ではあまり聞いたことがない空調メーカーの製品かもしれませんが、英国人の発想は日本人と違いますね。
※1ポンド=約182円で換算(2023年10月10日現在)

 

日本でもポータブルクーラー(ポータブルエアコンとも呼ばれる)は販売されています。日本のある家電量販店のサイトは、その機能や魅力をこう表しています。「職場の自分のデスクに置いたり、夏のアウトドアに持って行ったりするのに便利なアイテム」「室外機がなくても使用できる」

 

確かに日本ではこのように使われると思われますが、英国の場合、ポータブルエアコンは部屋全体を涼しく(もしくは暖かく)するために使われるようです(構造や性能の違いは割愛させていただきます)。日本人が広い空間を涼しくしようと思ったら、ポータブルではないエアコンの購入を検討するのが一般的だと思いますが(エアコンが嫌いな人を除く)、英国人は必ずしもそう考えないようです。

 

近年、英国や欧州の夏はこれまでにないほど暑くなっているのに、どうしてこの夫婦はポータブルエアコンだけで猛暑を乗り切ろうと思ったのでしょうか?

 

この夫婦は、1年にわずか3週間程度しか使わないであろう物に数百ポンドを費やすのはぜいたく過ぎると考え、ポータブルエアコンでさえ買うのを躊躇していたそうです。

 

でも、他にも理由はあるはず。この夫婦の1年間使ってみた感想を見てみましょう。

 

著者の結論は、ポータブルエアコンは期待していたほどの冷房効果は得られないけど、買ったことに後悔はしておらず、それなしで猛暑を過ごせるとは思えない。

 

そう述べたあと、著者は「このポータブルクーラーを絶対に買うべきではない理由」と「絶対に買うべき理由」をそれぞれ詳しく挙げています。

 

絶対に買うべきではない理由
・環境に良くない
・電気代が高くなる
・効率的に部屋を涼しくしない(日本のエアコンのように本体にパイプが付いていて、壁に穴を開けて外に暖かい空気を排出する仕組み。しかし、涼しくしたい部屋に暖かい空気が入り込んでしまうとか)
・ポータブルという割には、大きくて、重たくて、扱いにくく、見苦しく、うるさい
・水のタンクを空にしないといけない
・小さな部屋でしか機能しない

 

絶対に買うべき理由
・欠点も多いけど、確かに部屋は涼しくなる
・それほど高くはない買い物(安いものもあるし、シーズン終了後には価格が落ちる)
・思っている以上によく使う(著者は数週間しか使わないと思っていたけど、結果的には数可決も使用)
・持ち運びづらいけど、異なる部屋で使用できる
・手動で電源をオン/オフにする必要がない(アプリで運転を予約することも可)
・多用途(暖房や除湿機として使うことも可)

 

絶対に買うべきではない理由に注目すると、その中で見苦しさが指摘されています。なるほど。もしかしたら英国人は費用と同じくらいエアコンの見た目(形)も気になるのではないか?

 

そう思って調べてみると、欧米のエアコンには窓型もありました。文字通り窓辺に設置するエアコンですが、これについては「ugly(見苦しい、不快)」という評判が目につきます。また、イタリアの家庭では、エアコンの普及率が50%程度のようで、そこには古い家には設置できないという理由がありますが、「美しくない物は隠す」というイタリア人の美的感覚を考慮すれば、デザインを理由にエアコンの導入に抵抗感を持つ人がいても不思議ではありません(室外機は部屋の内側から目に見えない外壁の上に設置するのが一般的)。このような理由で、どうやって見栄えの悪いエアコンや室外機を隠すかに頭を悩ませている人も少なくない模様。

電気代を節約できそう! イタリア人のエアコンを使わずに「猛暑を乗り切る」シンプルな方法

 

日本人にとっても窓にエアコンを設置することは必ずしも美しくないかもしれませんが、このように見ると、英国(ひいては欧米)と日本では「エアコン観」が違うことが分かります。熱波に襲われている近年の英国は、携帯扇風機といった日本の小さな暑さ対策に注目するようになりました。エアコンを小さくして持ち運べるようにしたポータブルエアコンは、英国が日本から導き出した答えの1つなのかもしれませんが、「来年の夏はもっと大きなエアコンを使ってみては?」と思ってしまいます。

 

【主な参考記事】

Mirror. Are portable air conditioning units worth it? Here’s why you should and shouldn’t buy one. September 7 2023

どうして室外機を壁の上に置くの? 日本人と発想が違うイタリア式「部屋のレイアウト」

家電や家具をどう置くか? 家の掃除や部屋の片付けをしながら考えることがあると思いますが、この問題は個人のセンスが問われているだけでなく、文化や社会の影響も受けています。滅多に地震が起きないイタリアでは、家電やキッチン用品は日本の一般的な家庭ではあまり考えられない場所に配置されます。イタリア式のレイアウトについて3つ例を取り上げて、それらの背後にある考え方を見てみましょう。

 

1: エアコンの室外機

↑外から見える分には構わない

 

一般的に、イタリアの家庭でエアコンの室外機が設置される場所は「家の外壁面の上部」。日本では、大抵の場合、室外機をベランダの床など安定した場所に設置しますが、イタリアでは壁面上部にキャッチャーを固定して室外機を載せることが多いです。

 

なぜ床に置かないのか? その理由は「隠す収納」を好むイタリア人にとって室外機は目障りであり、外壁のキャッチャーに載せれば部屋の中からは見えないから。また、ベランダのスペースをフルに使えるため、地震対策を考えずに済むイタリアでは当たり前なのです。

 

住民の美意識が高い富裕層地区などでは、外観の統一感を重視しているため、ベランダに置いてよいものが決められていますが、中間層を含む庶民的な地区で外観はあまり気にされません。中庭がある建物では、外から見えない中庭のベランダに室外機やパラボナアンテナなどが設置されています。

 

2: 洗濯機と乾燥機

↑これが美しい

 

日本では洗濯乾燥機が人気ですが、イタリアでは乾燥機能が充実した一体型洗濯機は高価であるため、洗濯機と乾燥機を別々に購入するのが一般的です。家電量販店では「修理が簡単」「どちらかが壊れたときに片方だけを買い替えれば安く済む」「一体型はヒートポンプ搭載の最上位機種でないと乾燥機能に難がある」とよくアドバイスされるほど、この2つの家電は別々に購入するのが“常識”。

 

そして、並べて設置するよりも省スペースになり見た目もすっきりするため、洗濯機と乾燥機は上下に重ねて置かれます。日本人にとってはあまり考えられない置き方ですが、イタリア人はスペースの有効活用や見た目を最優先するので、転落防止器具も設置しないなど安全面を気にする様子はほとんどありません。

 

3: 食器の水切りコーナー

↑意外と合理的?

 

イタリアでは、ほとんどの家庭に食洗機が備えられていますが、同じようにシステムキッチンにビルトインされているのが「食器の水切りコーナー」。シンク上の棚の扉の中に洗った食器を立てかけて、そのまましまっておける作りになっています。

 

水切り棚は、(食洗機を使うほどの数ではないときに)手洗いした食器を置くほか、食洗機の中に放置しておきたくないけれど、食器棚にはしまわずにいつでもすぐに使いたい食器を置いておくなど、食洗機と併用して使われています。

 

食器の水切りコーナーを日本のようにシンクの横に置かないのは、やはりイタリアでは隠す収納が基本になっているから。食洗機やオーブン、冷蔵庫などのキッチン家電やごみ箱は全てシステムキッチンにビルトインするというほど、隠す収納を徹底したイタリアらしい構造およびレイアウトといえます。ちなみに、このコーナーにも安全ロック装置は付いていません。

 

隠すレイアウト

↑ローマにある集合住宅。エアコンの室外機は床に置かれる場合もあるが、なんとなく絵になる(撮影/mike nguyen/Unsplash)

 

イタリア人は人を家に呼ぶのが大好きで、どこの家もいつ来客があってもいいように整理整頓されています。家具や家電のレイアウトに隠す収納が取り入れられているのも、それが最大の理由。

 

一般的に日本の家は居住スペースが狭いので、隠す収納はハードルが高くなってしまうかもしれませんが、それでもイタリア人の収納やレイアウト術を取り入れることができる部分はあるかもしれません。まずは部屋を見回して、目障りなものを特定する。そして、それらをしまうための収納スペースを作る。キッチンの場合、表に出ている小さめで使用頻度が少ないハンドミキサーやパン焼き器などは目に見えない場所にしまう。リビングなら、子どもの学校グッズやおもちゃなどは、使わないときには見えない所にしまっておき、使う際に取り出す。

 

このように考えると、イタリア人の隠す収納は当たり前のことをやっているだけとも思われますが、「隠す」という視点を持てるかどうかで、部屋のレイアウトの発想が違ってくるかもしれません。

 

筆者/Ciho

「Airbnb」で家を貸した米のお金持ち、まさかの地獄が待っていた…

米・ロサンゼルスにあるAirbnbで、ゲストが1年半も住み着いてしまった……。困ったオーナーが立ち退きを求めると、なぜか裁判所はオーナーの要請を却下。それどころか、10万ドル(約1480万円※)を支払わなければならないというのです。他の人に貸し出して収入を得られないうえ、おまけにそんな大金を求められる理由とは?

※1ドル=約148.5円で換算(2023年10月6日現在)

↑いっそここに住んじゃおうかしら?

 

ロサンゼルスの高級住宅地、ブレントウッド。サッシャ・ジョバノビッチさんは、自身が所有して家族とともに住んでいる家の一部をAirbnbとして貸し出していました。そこに2021年9月から利用したのが、1人の女性ゲスト。彼女は1泊105ドル(約1万5000円)で、6か月間の契約で入居しました。

 

しかし、6か月後の2022年4月になっても、彼女は退去することなく、今もそのまま住み着いているというのです。最初の6か月間の滞在費は、手数料を含めて20793ドル(約308万円)。彼女はこの費用を支払ったとみられていますが、その後の居座っている期間については支払いもありません。

 

これに対してジョバノビッチさんは、女性の立ち退きを裁判所に求めたのです。しかし、裁判所が出した答えは「彼女に立ち退きを求める正当な理由はなく、彼女の退去には、ジョバノビッチさんが引っ越し費用を支払わなければならない」というもの。彼女が求めた引っ越し費用は10万ドル(約1480万円)にもなるというのです。

 

実はこの判決は、家賃が高騰する中、収入が低い人でも安定した生活を送れるようにする、ロサンゼルス市の家賃安定化条例に基づいたもの。どうやらこの女性は、住宅を確保することや、新型コロナウイルス感染症の合併症のリスクを抱えていることから、「立ち退きを強いられるのは安心できない」と主張しているようなのです。

 

そこでジョバノビッチさんは、ロサンゼルス市の住宅局を巻き込んで、彼女の退去を申し立てようとしました。しかし、同局はこの住居が貸し出しを認められた物件ではなく、シャワーも許可なく作られていると、2つの違反を見つけたのです。そのため、市の規則に遵守していることを証明できるまでは、彼女の退去も撤回しなければならないと言われるはめに……。

 

しかも、この女性は迷惑行為、精神的苦痛、違法な商行為など、15の違反行為でジョバノビッチさんを告発。ジョバノビッチさんは、滞在費5万8000ドル(約860万円)を取り戻す損害賠償請求と、立ち退きを却下した裁判官を控訴しており、事態は泥沼化しています。

 

ジョバノビッチさんは、彼女のことを「地獄からやってきた入居者」と表現し、家族が暮らす部屋のすぐ近くで、いまだに彼女が住んでいることについて「銃弾が飛ばない戦争のようだ」と語っています。

 

【主な参考記事】

New York Post. Airbnb guest ‘from hell’ squatting at home for 500 days — wants owner to pay $100K. October 4 2023

飛行機のドリンクホルダーに手を突っ込んでみたら、まさかの事態に…

飛行機や新幹線などの乗り物についているドリンクホルダー。その輪っかの部分に、なぜか手を突っ込み、取れなくなった乗客が海外で現れました。

↑変なことを思い付いたぞ

 

シンガポール航空のホーチミン行きの飛行機に乗り込んだ、シンガポール人のアブラハム・デ・ローレさん(29歳)。飛行機に乗っておよそ1時間が過ぎると、彼は何を血迷ったのか、座席の前にあるドリンクホルダーに自分の手を突っ込んだのです。

 

すると、手が抜けなくなる事態に……。

 

彼いわく、「ドリンクホルダーに自分の手が入るかどうか試してみようと思った」のだそう。しかし、彼の思惑に反して、手がホルダーにハマってしまったのです。

↑ヤバい!

 

この間抜けな事態を、隣に座った友人がさっそく動画で撮影。恥ずかしい姿に、男性は友人に小声で「CAを呼ぶな!」と言っているのですが、たまたま通りかかったのか、1人のCAが男性の手元に気づくと、思わず笑ってしまっています。

 

手伝おうと手を差し伸べるCAに対して、滑りをよくして手を抜こうと考えたアブラハムさんは「バターをください!」と頼むのですが、「ああ、バターはありません……」と言われる始末。

@kdarshen Indeed a great way to fly #singaporeairlines #flysq #agreatwaytofly #bestie ♬ bunyi asal – haa

結局、手のひらの角度を変えたり、あれやこれやと10分ほど格闘し、最後は力任せに手を引き抜き、無事にドリンクホルダー地獄から抜け出すことができたのです。

 

私たちは突然、変なことを思いついて「やってみよう!」という衝動にかられますが、ドリンクホルダーにだけは手を入れてはいけないようです。

@kdarshen Replying to @Hungry Bangladeshi Aunty the update you guys were waiting for #bestie #singaporeairlines #flysq #agreatwaytofly ♬ original sound – Darshen

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. Curious man gets his hand gets stuck in airplane cup holder mid-flight to Vietnam. October 3 2023

「お手頃に美食を食べられる世界の都市ランキング」が発表! 1位に輝いたのは…

ミシュランガイドに掲載されたレストランは、どうしても高級店が多く、食事にもそれなりのお金がかかってしまいます。そこで、英国の金融企業・John Lewis Financeは、「お手ごろな価格でおいしい料理を食べられる店が多い都市」を調査。お得にグルメを堪能できる世界の都市がランキング形式で発表されました。

↑コスパの良いレストランがたくさんある都市は…

 

世界的な飲食店の格付けである「ミシュランガイド」。最高ランクである三つ星は、「そのために旅行する価値のある卓越した料理を出す店」とミシュランではうたっています。そんなお店では、当然ながらそれなりの価格の料理がメニューにずらりと並びます。

 

そこで、John Lewis Financeではミシュラン独自の基準を参考に、ミシュランガイドに掲載されている世界の1万6000軒のレストランから、平均で25ポンド(約4500円※)未満で食事を楽しめる店をピックアップし、「お財布にやさしいグルメな店が多い都市」をランキング形式でまとめました。その結果は以下の通りです。

※1ポンド=約181円で換算(2023年10月6日現在)

 

  • 1位 東京(77軒)
  • 2位 韓国(59軒)
  • 3位 大阪(46軒)
  • 4位 バンコク(43軒)
  • 5位 京都(40軒)
  • 5位 台北(40軒)
  • 7位 台南(35軒)
  • 8位 広州(24軒)
  • 9位 ジョージタウン(23軒)
  • 10位 台中(22軒)

 

9位のジョージタウン(米国)を除き、すべてアジアの都市が占める結果となりました。1位は東京で、3位の大阪、5位の京都を含めて日本の3都市がランクイン。欧米ではインフレが日本以上に進んで物価高であることから、飲食店の平均価格も上がっているのでしょう。その結果、アジアの都市の名前が多く挙がったのは、当然かもしれません。

 

ヨーロッパに限って見てみると、上位の都市には、コペンハーゲン(デンマーク)、パリ(フランス)、プラハ(チェコ)、リヨン(フランス)、ナポリ(イタリア)などが並んでいます。

 

グルメを重視した旅行を考えているのなら、この結果を参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

【主な参考記事】

John Lewis Finance. Discover the world’s best cities for affordable MICHELIN dining.

2040年までに月に家を建てる! NASAが大胆宣言

初めて人類が月に降り立ったのは、1969年。それから50年以上のときを経て、NASAが先日明らかにしたのが、月に家を建てるという計画です。長期滞在する宇宙飛行士が利用するほか、民間人も利用できるそうですが、本当にそんなことが可能なのでしょうか?

↑月の家? ローンは何回払えばいいんだ…

 

NASAによると、この計画は3Dプリンターを月まで運ぶことから始まります。そして、月の上層にある岩や鉱物の欠片、粉塵などを材料にコンクリートを作り、それをもとに3Dプリンターで家を建設するという考えです。

 

驚くほどの大金がかかるようですが、それでも民間人も宇宙旅行を楽しめるようになったいま。宇宙飛行士が長期滞在するほか、民間人も利用できるといい、そうなれば地球外に誕生する初めての民泊施設といえるかもしれません。

 

ただ、多くの人の頭に浮かぶのは、「本当にそんなことが可能なのか?」という疑問ではないでしょうか。NASAは、現在進めている「アルテミス計画」で、2025年以降に月に物資などを運び、月面拠点を作り、月での持続的な活動を目指しているわけで、月の家も2040年までに実現したいと発表しています。

 

このニュースを報じた米・ニューヨーク・タイムズ紙では、話を聞いたNASAの科学者は誰もが、アルテミス計画の目標を達成し続けることができれば、2040年までに月の家を建設するという目標も「達成可能だ」と答えたと紹介しています。

 

逆に、アルテミス計画が難航するなら、月の家の実現も難しいのではという専門家もいるようです。

 

NASAは2025年に宇宙飛行士の月面着陸をしたい計画で、それに先立ち、2024年11月には4人の宇宙飛行士を乗せた「オリオン」を打ち上げ、月を周回する予定が発表されています。月の家が本当にできるのかどうかは、これからのアルテミス計画の進捗を見ていれば分かるかもしれません。

 

【主な参考記事】

The New York Times. Maybe in Your Lifetime, People Will Live on the Moon and Then Mars. October 1 2023

初の「AIオーブン」が英で登場! 3分で最高のステーキを作るのに酷評される理由は?

AIを搭載したグリル。英国のスタートアップが初めて開発したもので、わずか90秒で「完ぺきなステーキ」を調理できるとうたっています。AIを搭載することで、どんなことが可能になるのでしょうか?

↑本当に完ぺき?

 

オーストリアのスーパーでは、植物性原料を使い3Dプリントした「ビーガンサーモン」が販売され、イスラエルの企業は実験室で作られた3Dプリントの培養肉を開発するなど、進歩が目覚ましい近年の食品業界。そんななか届いたのが、今回のAI搭載型グリル「Perfecta」のニュースです。

 

これは、英・アストン大学工学部の卒業生が立ち上げたスタートアップが開発したもの。焼き過ぎて表面が乾燥してしまうことが多く、調理時間も長いという、従来のステーキの調理法に不満を感じていたことから、開発が始まったといいます。

 

ステーキを焼くときは肉から落ちた脂によって、庫内に煙が広がり、それによって肉が乾燥することから、「Perfecta」では、トースターでパンを焼くように肉を垂直に固定して焼きます。

↑ステーキを垂直に焼く

 

そして、このグリルの最大の特徴は「NeuralFire」と呼ばれるAIを搭載していること。機械のセンサーが、肉の厚みや大きさ、脂肪の量などを読み取り、あらかじめ登録した好みの調理法に合わせて最適な調理を実現するというのです。さらに、従来のガスバーナーでは、260~316℃程度の温度にしかなりませんが、最大900℃まで達するという赤外線バーナーを採用したことで、なんと90秒でステーキをベストな状態に焼き上げるというのです。

 

もちろん、鶏肉や魚、ピザなどの調理もできるPerfectaは、ステーキ好きの人にとって理想的なグリルと思えます。英国ではすでに予約可能で、2024年第3四半期には発売予定といいますが、価格はなんと3500ドル(約52万円※)です。

※1ドル=約148.5円で換算(2023年10月5日現在)

 

あまりにも高価なため、このニュースを読んだ人からは「そんな無駄な金があるなら、まともなステーキレストランに行く」「私は自分でステーキを完ぺきに調理できる」「ガスグリルを使うよ」「“AI”を付けるブームにのっているだけ」など、否定的なコメントがたくさん。機能に対して価格が見合っていないと思う人が多いようです。

 

仮にAIを搭載していたとしても、もう少し手ごろな価格でなければ、広く使われることは難しいのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Raising the steaks! World’s first AI-powered grill promises to cook the perfect steak in just 90 seconds – but it has an eye-watering $3,500 price tag. October 3 2023

実は欧米で少ない「フィルター付き洗濯機」、これから大変なことが起きるかも

ドラム式洗濯乾燥機を使っていると、「フィルターが目詰まりしています」というメッセージを目にすることがあります。「昨日も掃除したはずだけど……」と思いながら乾燥フィルターを取り出してみると、ほこりや糸くず、毛などがもっさりと付着しているということも。

↑新しいフィルターを付けましょう

 

それぐらいごみを捕まえるのがうまいフィルター。縦型洗濯機には糸くずフィルターが、ドラム式には換装フィルターと排水フィルターが搭載されていますが、日本ではそんなことは当たり前。でも、海外では必ずしもそうではありません。

 

米国の家庭やコインランドリーでは、フィルターの付いていない洗濯機が多いようです。乾燥機の糸くずフィルター(lint trap)の存在は広く知られているようですが、洗濯機の中にはフィルターが付いていない物もあり、フィルター付きの洗濯機を見たことがない人さえいる模様。20世紀初頭に動力(水力)を利用した洗濯機や電動式を初めて開発した国だけに、意外な感じもします。

 

しかし、これからはそんな状況が変わっていくかもしれません。最近、カリフォルニア州議会が洗濯機にフィルターの取り付けを義務付ける法案を審査しています。どうして今なのでしょう?

 

主な理由とされているのは、マイクロファイバーによる海洋汚染や水質汚染を食い止めるため。多くの洋服にはポリエステルやナイロンといったプラスチック素材が使われていて、洗濯機で洗うとマイクロファイバーを大量に排出するとされています。微小なプラスチックの破片は水処理施設を経て海や河川に流れているようで(先進国の場合、マイクロファイバーは下水処理施設で7割以上回収されているという見方もあります)、これを防ぐために洗濯機を変える必要があると考えた民主党の議員が立案したそう。まだカリフォルニア州知事(民主党)は承認していないようですが、似たような動きは欧州でも2023年5月に起きていました。

 

法案が成立した場合、2029年1月1日までに販売される家庭用と商業用の洗濯機は全てフィルターを備え付けなければならなくなります(フィルターを搭載していない古いモデルでも、同日までに購入されたものであれば使用し続けても良いとされています)。フィルターの穴の大きさは100マイクロメートルとされており、洗濯機はラベルでフィルターの搭載を表示しなければなりません。違反した場合には罰金が課せられます。

 

この法案にはコインランドリー業界が反対。商業用の洗濯機で使用する水の量は家庭用と比べてはるかに多いため、フィルターはすぐに目詰まりしてしまうというのが反対根拠の1つです。また、商業用の洗濯機でフィルターを機能させるためには機械を根本的に作りかえなければならないとも。このような理由により、この法案で大きな打撃を受けるのは小規模のコインランドリー業者だと主張しています。そうだとすれば、大変です。

 

日本にも影響はあるのでしょうか? 環境という視点で洗濯機を見ると、使う電気や水の量を抑えるエコモードがあります。また、ドラム式洗濯機の排水フィルターは「排水時に出たゴミがたまる」(パナソニック)という機能を担っていて、住環境(排水管や排水溝)を汚さないようにしているとも解釈できます。それらに加えて、マイクロファイバーフィルターを導入するというのは、日本人にとっても新しい機能かもしれません。

 

家を見渡せば、すでにたくさんのフィルターがあります。洗濯機、掃除機、エアコン、換気扇、空気清浄機、レンジフード、ウォーターサーバー、コーヒー……。家電だけではありません。インターネットの世界にもフィルターは存在しますが、これらは全く無関係とも言えません。家電とインターネットは「IoT」でつながり、IoTによって家庭のエネルギーは管理しやすくなり、その結果、環境の改善につながると論じるITの専門家もいます。

 

米国でも日本でも洗濯機の「スマート化」が進んでいますが、マイクロファイバーフィルターが洗濯機に導入されると、ユーザーやその家族のプラスチック排出量を自動的に計測することが可能になるのではないかとも考えられます。さらにその先を想像すれば、適切な排出量を守る人にはメーカーなどから特典がもらえたりして……。フィルターのお手入れがもっと大事になるかもしれません。

 

【主な参考記事】

Forbes. California May Crack Down On Washing Machines Without Filters—Here’s Why. September 27 2023

イタリアに「部屋の片付け」のヒントあり! 日本と正反対の方法とは?

多くのイタリア人は、家の中の美観に並々ならぬこだわりを持っています。家に人を招待して食事をすることが大好きなので、彼らの家を初めて訪ねると必ず待っているのが、整理整頓された自宅の見学ツアー。そこでよく疑問に思うのが、どうすれば家をこれほどきれいに保つことができるのか? そこで今回は、片付けが大の苦手なイタリア在住6年の筆者が、イタリア人から学んだ「家の整理整頓術」を紹介します。

↑イタリア人の片付け術を教えてあげよう

 

家は社交の場

日本人にとって自宅はとてもプライベートな空間かもしれません。しかし、一般的にイタリア人にとって家は「社交の場」であり、友人や親族などと時間を過ごす場所という感覚に近いようです。

 

「人を招き入れる」という意識が強いことから、見せることを前提とした空間づくりを心がけているのです。初めての訪問ではリビングやキッチンだけでなく、ベッドルームやトイレなど隅から隅まで見せてくれます。

 

筆者がイタリア人と共同生活を始めて2年弱が経ちましたが、一番驚いたのがゴミ箱の少なさ。日本ではリビング、キッチン、寝室、トイレ、洗面所と各部屋に設置している家庭が一般的ですが、イタリアではそうではありません。必ずと言っていいほどイタリア人はゴミ箱をキッチン下の扉内、もしくはベランダなど外の空間にまとめて設置します。

 

便利さよりも「美しくない物は見せない」という見た目の美しさを重視するイタリア人ならではのこだわりと言えるでしょう。ある調査では、アンケートに参加した10人中6人が家を整理整頓することを重視していることが分かりましたが、外側の美しさを大事にする考えがその価値観を支えているとも言えそうです。

 

ちなみに、筆者の自宅にはリビング・寝室を含む4部屋とバスルーム(洗面所・トイレ・シャワーが一体化した空間を指す)がありますが、ゴミ箱があるのはキッチンのシンク下と、2つあるバスルームのうちの1つだけ。最初はとても不便に感じていましたが、慣れてしまえば特に気になりません。

↑生ゴミ・プラ・その他に分けてゴミ箱はシンク下に(筆者撮影)

 

「見せる収納」対「見せない収納」

日本のキッチンをYouTubeで見た複数のイタリア人が「なぜこんなに散らかっているの!?」と私に尋ねました。動画を確認したところ、筆者には整理されている普通の台所にしか見えません。

 

どうやら彼らには、調理器具や調味料がいつでも手に取れる位置に置いてあることが気になるようです。特に、醤油やソースなどが並んでいるとデザインに統一感がなく、整理整頓されていない印象を与える模様。「見せる収納」が基本である日本の家は、片付いていないように見えてしまうのです。

 

対照的に「見せない収納」を尊重するのがイタリア人。フルーツを盛りつけたカゴや、コーヒー粉を入れた美しい陶器など、インテリアの一部にもなり得るようなものだけを厳選してキッチンに置いています。

↑電子レンジを置くことさえも反対された筆者の自宅のキッチン

 

日本人の片づけといえば、「こんまり」メソッドが米国などで昨今ブームになりましたが、それでさえイタリアで話題になったことはないと思われます。家族のつながりや古い歴史を持つものを大切にするイタリア人には、「心がときめかなければ捨てよう」という考えは受け入れにくいようです。

 

では、イタリア人は「捨てられないけど保管しておきたい(大量の)物」を一体どこに収納するのか? その答えは、物置やガレージです。彼らはこれらのスペースを上手に利用しており、単身用のアパートでも、地下に小さな個別の専用スペースが用意されているケースが多く、家の中に収納しきれない物はそこで保管します。

 

自宅を美しく保つことに強いこだわりがあるイタリア人は、物を「見せない」テクニックに長けています。それは逆に、自宅のプライベート空間まで人に「見せる」ことが前提となっているからでしょう。

 

友人や知り合いを頻繁に自宅に招いて食事や会話を楽しみたいという思いがある限り、モデルルームのような家がイタリアからなくなることはなさそうです。でも、そんなイタリア人の整理整頓術や考え方には、日本の家の片付けにも使えそうなヒントがありそうですね。

 

執筆/素山えりか

2023年冬の「電気代に要注意の家電」は何? 英国が警告

物価高に苦しむ英国。暑かった夏が終わったばかりですが、冬がやってくれば光熱費の出費はさらに増えると見られています。では、同国の専門家は、どの家電が特に電気代を上げると警告しているのでしょうか? 英の大衆紙「エクスプレス」が要注意の家電を5種類取り上げ、対策を紹介しています。

↑どれが家計にはヤバそう?

 

1: 洗濯乾燥機

エネルギーの専門家によると、現在の英国では洗濯乾燥機を1回使用したときの平均消費電力量は4.5キロワットアワーで、月平均では52.25キロワットアワーとされています。「このように洗濯乾燥機の消費電力は馬鹿にならないので、できるだけ服は外に干すようにしてエネルギーとお金を節約しましょう」と専門家は述べています。

 

2: 食洗機

英国における食洗機の平均使用電力量は3.6キロワットアワーとされています。「使えば使うほど電気代は増えていくものなので、お皿の量が一杯になったときに回すようにしたり設定をエコにしたりして節約しましょう」と専門家はアドバイス。一般的に、エコ設定は通常モードより少ない水を使うので、費用を減らすことにつながるはずと言われています。

 

3: 冷蔵庫

英国では冷凍室付き冷蔵庫を“a fridge freezer”と呼びますが、このタイプの冷蔵庫の1日の平均消費電力量は1.9キロワットアワーと英国の専門家は見ています。出費を抑えるためには、冷凍庫から余計な氷を定期的に取り除いたりドアの開け閉めを極力減らしたりすることが大切。少し温かい食べ物は、冷蔵庫内の温度を乱すので、きちんと冷ましてから冷蔵庫にしまいましょうと専門家は助言しています。

 

4: 洗濯機

英国の洗濯機は1回使うと平均して2.1キロワットアワーの電力を消費しています。使用量を減らしたりエコ設定を使ったりすることはもちろん、予洗いは使わないほうがいいと言われています。服などについた汚れを落とすには、温水ではなく水で十分とも。

 

5: オーブン

英国のガスオーブンの平均消費電力量は1.5キロワットアワーで、電気オーブンの場合は0.87キロワットアワー。使用しないときは完全に電源を切り、必要な場合のみ予熱をするようにと言われています。

 

こうして見ると、英国人も家電の電気代を気にしていることが見えてきます。雨の多い英国で「冬でも洗濯物は極力外で干すべき」と言われているあたりに事態の深刻さが表れていますが、今年は再び暖冬となるのでしょうか? 多くの人がエルニーニョ現象の影響を気にしています。

 

【出典】
Express. Five home appliances ‘draining your wallet’ this winter – how to ‘save money’ on bills. September 27 2023

「インドの秋葉原」で受けた「量のおもてなし」の裏にあるもの

人口世界一になり、以後ますますの発展が期待される国・インド。この地には、いままさに成長著しい国の姿を、肌で体感できる場所がある。それが、“インドの秋葉原”ともいうべき電材街だ。経済発展に伴い多くの建物が新たに建てられている同国では、配線器具などの電材の需要が急増中。それをまかなっている場所こそ、国の各地にある電材街である。

 

筆者は今夏、インド南東部の大都市・チェンナイの電材街を、同国内で配線器具のシェア1位を誇るパナソニックのスタッフとともに訪問した。そこで待ち受けていたのは、カオスという言葉を絵に描いたような街の風景と、インド流の“量のおもてなし”だった。

 

人が多すぎる! カオスな電材街を歩く

インドには、乾季、暑季、雨季と、3つの季節がある。筆者が訪れたときは雨季だった。3日間同地に滞在した私が肌で感じた限りでは、チェンナイの雨季の暑さは、日本の夏と案外変わらない。一方で街の熱気は、我が国を凌駕しているものがあった。

↑チェンナイの街角。人や車がひしめいている

 

まず、道を埋め尽くす人の多さ。車道にまで歩行者が溢れており、新宿や渋谷といった繁華街と比べても、人の密度はこちらのほうが上に感じる。そしてその人波を強引にかき分けるようにして、車やバイクが通過していく。インドの道では、車の量が非常に多いうえ、歩行者より車が優先されがちだ。信号のない横断歩道では、自分が歩行者のとき、渡るタイミングはかなりシビアだ。道を歩くだけでも常に注意が必要で、歩きスマホなんて自殺行為である。

↑人波をかき分けて、荷物を高く積んだ車が遠慮なく進んでいく

 

↑電材街の入り口付近。道端の露店では、果物やジュースなども売られていた

 

↑カラフルな果物を見ると、ついつい食欲をそそられてしまう。インドのフルーツは甘みの強いものが多かった

 

道の左右に目をやると、電材の販売店が所狭しと並んでいる。LEDのカラフルな光に照らされた店舗もあり、日中の訪問ではあったが、きらびやかで大いに目立っていた。

↑カラフルなLEDで彩られた店舗

 

店舗で受けた盛大な“量のおもてなし”

カオスな街中を歩いた筆者は、パナソニックのスタッフの案内のもと、同社の電材を販売する代理店を訪問した。まず訪れたのが、スレッシュ・エレクトリック・コーポーレーション。パナソニックがインド進出の先駆けとして2007年に買収した現地企業・アンカー社の創立当初から、60年以上の取引がある老舗の代理店だ。

↑スレッシュ・エレクトリック・コーポレーションの店構えは、老舗の風格を漂わせていた

 

店内の狭い通路を通って奥に進んでいくと、多くのスタッフや社長のジャヤンティラルさんが出迎えてくれた。そこから始まったのが、“量のおもてなし”だ。

↑製品サンプルを手に持つ、ジャヤンティラルさん

 

出迎えと同時に、まずバラの花を1輪いただく。そしてすぐに茶菓子が出され、それを食べているとおかわりが卓上に運ばれてくる。おまけにジュース、おみやげのストールまでいただいた。片手には茶菓子の乗った皿、もう片手にはジュースのコップ、首にはストール、胸ポケットには1輪のバラ。現地に駐在経験のあるパナソニックのスタッフによると、これがインド流のおもてなしだという。

↑店内では、パナソニック製品をはじめとした配線器具の箱が、天井近くまで積まれていた

 

独特な風味の菓子をつまみながらジャヤンティラルさんに電材についての話を聞くと、アンカー社がパナソニックに買収されてからのポジティブな変化について教えてくれた。彼によると、最も大きな変化はブランドイメージの向上だという。

 

「パナソニックの製品は高品質であることに加え、増え続ける需要を満たせるだけの高い生産力を持っていることから、顧客からの信頼が厚い」と彼は語る。インドにおいて、日本企業全体の評判が高いことも、その信頼度に影響している。製品にクレームが入るケースはほとんどないそうだ。

↑パナソニックの主力製品のひとつ、PENTAモジュラー

 

凄まじい歓待を受け、“異国に来た”という感動に浸った筆者だったが、時間の都合もあり惜しみながら同店をあとにし、次の店舗へと向かった。そのとき筆者のお腹は茶菓子によって満たされ、首にはいただきもののストールが巻かれている大満足状態。そんな状態から再び、インド流のおもてなしを受けることになる。

 

訪問2店舗目は、パナソニックのインド国内主力商品であるROMAシリーズの販売数で同国内1位を誇る代理店、スマン・エンタープライズ。パナソニックとの取引は2010年になってからという、新進気鋭の店だ。

↑スマン・エンタープライズの店舗は、洞窟のような通路を抜けた先にあった

 

1店目同様、入ってすぐバラの花をもらう。そしてヒンドゥー教における祈りのための印・ティーカを額につけてもらった。筆者は今回のインド訪問でパナソニックの工場を複数訪れていたが、そこでももれなくティーカをつけるというおもてなしがあった。

 

椅子に座ると、茶菓子と飲み物が提供される。飲み物は本場のチャイで、日本で売られているそれより香りや甘みが強い。さらに、すでにストールが巻かれた首に、もう1本のストールが追加された。この歓迎ぶりにも、2回目ともなると慣れる…と思いきや、日本ではなかなかない経験ゆえ、ワクワク感は変わらない。

↑スマン・エンタープライスでのおもてなしを受けた後の筆者の自撮り。首には橙と白の2本のストール、胸ポケットにはバラの花が2輪、額にはティーカと盛りだくさんだ

 

パナソニック・スリシティ工場と、電材街の視察を通していただいたもの。工場ではパラの花束とストール(赤)をいただいた

 

同店社長のラケッシュさんは、ROMAシリーズが売れる理由を、「製品の品質に加えて、物流面での信頼性が高いから」だと語る。広大な国土を誇るインドでは、製品の配送はしばしば大きな課題となる。その点、パナソニックの製品は注文してから届くまでの時間が短く、顧客を待たせずに済むという。

↑ラケッシュさん。手に持っているのは、ROMAシリーズを最も多く売り上げたことを讃える賞状

 

↑店内の壁面には、多数の製品サンプルが並んでいた。写真中央がROMAシリーズ。アンカー社時代から継続して販売されているブランドで、ミドルレンジにあたるシリーズだ

 

↑製品サンプルのなかでも特に異色だった、D-subジャックと天井ファンの風力調整用のツマミがついたモジュール

 

「ロングセラー商品であることも、ROMAシリーズの強み」だと、ラケッシュさんは言う。インドでは配線器具を保証期間が過ぎたあとも使い続け、故障してから交換するという人が多い。変わらず販売されているROMAシリーズなら、故障時の取り替えがしやすいのだ。ROMAシリーズには、10年という長い保証期間が設定されているが、なかには20年以上も使い続ける人もいるという。

↑店舗脇の倉庫には、大量の製品が保管されていた。山積みの在庫が、たった3日ではけてしまうという

 

盛大なおもてなしの裏にあるもの

電材街への訪問を終えた筆者の胸に去来した思いは「インドのおもてなしはすさまじい」。工場などへの訪問でも薄々感じていたことではあったが、これだけ多くのものを贈る“量のおもてなし”は、日本にはあまりない。

 

筆者が盛大な歓待を受けられたのは、訪れた店のスタッフたちが、日本のメディアによる取材を喜んで受け入れてくれたからにほかならない。そして、パナソニックを含む現地に進出している日本企業が、インドの人々から大きな信頼を得ているからだ。筆者が受けたおもてなしの裏にある、地道な努力を忘れてはいけないだろう。

「死ぬまでに旅行でしたいこと」は何? 世界で最も人気があったのは…

「エンパイアステートビルの展望台からニューヨークの街並みを眺めたい」「パリのエッフェル塔にのぼりたい」など、誰でも1つは「いつか行ってみたい場所」や「海外でやってみたいこと」があるでしょう。そんな世界中の「死ぬまでに旅行でしたいこと」をまとめたリストを英国の旅行会社が発表しました。世界で最も人気の旅行先とやりたいこととは?

↑やっぱり楽園に行きたい!

 

英旅行会社のKuoniが発表したのは、世界各国の死ぬまでに旅行でしたいこと。Googleで検索される、110以上の死ぬまでにしたいことを世界219の国ごとに分析し、上位にあがったものをまとめました。また、国別のほかに、219か国全てのデータを合わせて、「世界で人気の『死ぬまでに旅行でしたいこと』」もリストアップ。以下に、そのリストからトップ20を取り上げます。

 

世界で人気の「死ぬまでに旅行でしたいこと」TOP20

  • 1位 モルディブに行きたい(モルディブ)
  • 2位 ナイアガラの滝で水しぶきをあびたい(カナダ、米国)
  • 3位 モナ・リザを見たい(フランス)
  • 4位 ボラボラ島に行きたい(フランス領ポリネシア)
  • 5位 自由の女神の展望台をのぼりたい(米国)
  • 6位 オーロラを見たい(アイスランド、ノルウェー、スウェーデン、グリーンランド、フィンランド)
  • 7位 ストーンヘンジを見たい(英国)
  • 8位 タージ・マハルに行きたい(インド)
  • 9位 タイムズスクエアを見たい(米国)
  • 10位 ブルジュ・ハリファを見たい(アラブ首長国連邦)
  • 11位 ポンペイ遺跡に行きたい(イタリア)
  • 12位 サグラダ・ファミリアを見たい(スペイン)
  • 13位 チンクエ・テッレに行きたい(イタリア)
  • 14位 ビッグ・ベンを見たい(英国)
  • 15位 チチェン・イッツァまで歩きたい(メキシコ)
  • 16位 ヒマラヤ山脈で登山したい(ブータン、インド、ネパール、中国、パキスタン)
  • 17位 アルカトラズ島に行きたい(米国)
  • 18位 ホワイトハウスに行きたい(米国)
  • 19位 死海で浮きたい(イスラエル、ヨルダン)
  • 20位 ヨセミテ国立公園で景色を眺めたい(米国)

 

1位だったのは「モルディブに行く」ことで、特にヨーロッパやオセアニア、アフリカの国々でモルディブの人気が高いようです。また、世界的な著名観光地の名前が多くあげられる中、3位の「モナ・リザを見たい」のように、芸術作品の名前をあげる人もかなりの数いるようです。

 

ちなみに、日本で一番人気だった死ぬまでに旅行でしたいことは「ピサの斜塔を見たい」(イタリア)でした。あなたの死ぬまでに旅行でしたいことは何ですか?

 

【主な参考記事】

Daily Hive. Canadian attraction one of world’s most popular bucket-list travel spots. September 1 2023

Kuoni. The world’s most popular travel bucket list experiences.

まさかUFOが…? 50年間で2万人が行方不明になった謎の「アラスカトライアングル」

北米で行方不明者が続出している謎のエリアがあります。その名も「アラスカトライアングル」。50年間も次々と人が失踪しているにもかかわらず、真相が一向に分からないのです。

↑どこへ消えたのか?

 

アラスカ州最大の都市アンカレッジと、カナダ国境近くにある都市ジュノー、それにアラスカ最北部の都市バロー。この3都市を結んでできる三角形の地帯では、これまでに多くの行方不明者が出ており、「アラスカトライアングル」と呼ばれています。

 

その数は、過去50年間で2万人。ここで一体どんな事件が起きてきたのでしょうか?

 

例えば、1950年に起きた事件。8人の乗客と36人の乗客を乗せた軍用機が、この地域で消息を絶ち、捜索が行われたものの何も見つからなかったそうです。1972年には、米下院院内総務だったヘイル・ボッグス氏が乗った飛行機も同じようにこのエリアで行方不明になりました。

 

この地域は、ツンドラと呼ばれる凍結した荒野や林がある場所。ハイキングする人や観光客が行方不明になるのなら少しは納得できるかもしれませんが、飛行機が消息不明になるのは不可解。おまけに、その後なんの痕跡も見つからなかったというのも、腑に落ちません。

 

アラスカはUFOの目撃情報が多いとも言われ、人口が少ないことから超常現象を引き寄せていると考える専門家もいるそう。アラスカトライアングルの謎は依然として解明されておらず、その謎は深まるばかりです。

 

【主な参考記事】

The Sun. UNEXPLAINED Mystery of the Alaska Triangle as theory says strange disappearance of 20k people in 50 years is tied to Bigfoot & UFOs. September 26 2023

なぜ同じ道で「がん」が続出するのか? 米ミネソタ州南部を震撼させる「キャンサーロード」

米国ミネソタ州南部で、がんにかかる人が続出し、死亡する人まで出ている地域があります。「キャンサーロード(がんロード)」と呼ばれるこの場所で一体何が起きているのでしょうか?

↑ミネソタ州南部の水に何が起きているのか?

 

ミネアポリスから南に約150km弱。がん患者が多いのは、わずか3kmほどの1本の道路沿いのエリア。ここでがんにかかったのは4世帯12人。7人は死に至っています。20歳の若さでがんになった人もいて、乳がん、大腸がん、血液のがんなど、かかったがんの種類もさまざまです。

 

この原因として住民が疑っているのが、この地域の農地で使われている化学肥料。そこに含まれる硝酸塩が、川や池、井戸などに流れ込んでいるのではないかと言われているのです。実際、乳がんや大腸がんなどは、これまでの研究で硝酸塩と関連があると指摘されています。

 

また、この地域があるミネソタ州の隣に位置するウィスコンシン州では、卵巣がん、直腸がん、膀胱がん、腎臓がんなどの298の症例について、飲料水に含まれる硝酸塩が原因であると示唆する研究結果も発表されています。

 

実際、ミネソタ州のキャンサーロード周辺にある井戸の飲料水では、硝酸塩の含有量が安全値を超えているのだそう。

 

米国では、1974年に「飲料水に含まれる硝酸塩の制限値を1リットルあたり10mgとする」法律が制定されていますが、新たな研究で、1リットルあたり5mgでもがんのリスクが増加することが明らかになりました。

 

これ以上の健康被害を出さないためにも、早急な分析と対応が求められているようです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Life and death on ‘Cancer Road’: Why is ‘every family’ suffering on this 2-mile stretch? September 27 2023

米航空会社が過剰予約でボランティアを募集、乗客が驚いた協力金の額とは?

飛行機で発生するオーバーブッキング(過剰予約)。そんなとき航空会社は、なんらかの特典を提示して「別の便に変更しても構わない」乗客を探します。でも、フライトを変えてもいいという乗客を探すのが難航したら……? 先日、海外で起きたオーバーブッキングで、米・デルタ航空が豪華すぎる特典を提示して話題になりました。

↑どなたか50万円で当機を降りませんか?

 

ボストン発ローマ行きのフライトで、デルタ航空は過剰に予約を取っていたことが判明。飛行機を降りる乗客を13人見つけなければならない事態になりました。そこで行われたのが、オークション形式のアナウンス。

 

機内の様子を撮影した乗客の動画で、乗務員が「ギフトカードでお買い物できますよ!」と、ショッピングチケットの特典を紹介し、別の便に変えてもいいという乗客を誘い出しています。でもなかなか手をあげる乗客がいない模様……。

 

すると「では、3500ドルでどうでしょう?」と、特典をさらに釣り上げていくのです。3500ドルといえば、現在のレートでおよそ52万円(※)。ギフトカードをもらうのか、それとも現金をもらえるのかは不明ですが、かなりの金額です。それでも、まだ必要な人数に達していなかったようで、しまいに乗務員は4000ドル(約59万円)を提示したのです。

※1ドル=約149円で換算(2023年9月29日現在)

 

この高額の特典には、さすがの乗客たちもビックリ。SNSに投稿されたこの動画には「クレイジーだ!」「4か月分の家賃だ!」「それだけあれば人生が変わる!」なんてコメントが寄せられています。

 

結局、2000ドルから4000ドルと、次の便まで過ごすのに必要な一泊分のホテルの用意というなんとも豪華な特典を、13人のボランティアが受け入れて、このフライトは無事に出発したのだそうです。

 

もしも時間や予定に余裕があるのなら、そんな特典でラッキーな旅を過ごすのも悪くないかもしれません。

 

【主な参考記事】

The Street. Passengers on overbooked Delta flight offered $4,000 to get off. September 26 2023

イタリアの飲食店で法外な請求を受ける人が続出! まさかその理由は…

最近、イタリアの飲食店の口コミサイトで増えているのが、「ケーキのカットで料金を請求された」「ジェラートの追加のスプーンで料金を取られた」など、従来なら無料で行われるサービスなのにお金を請求されたという体験談。しかも、特定の店で起きているのではなく、複数の店で同じようなことが起きているようなのです。

↑オーバーツーリーズムに悩み続けるベネチア

 

例えば、シチリア島にあるレストランを訪れた、ある家族のケース。この家族は店でケーキ20個のカットを頼んだところ、レシートの一番最後に「20ユーロ(約3100円※)」の項目があり、ケーキの取り分けの料金を請求されたというのです。

※1ユーロ=約157円で換算(2023年9月28日現在)

 

また、別の観光客のケースでは、イタリア北部のコモ湖にある高級レストランで「サンドイッチを半分にカットするように頼んだら、2ユーロ(約310円)を取られた」という例や、ジェラート店で「シェア用のスプーンを1個追加でもらったら、1ユーロ(約150円)を加算された」なんて話も。

 

これまでの常識からいえば、無料で行われるこれらのサービス。しかも、どこかひとつの店で起きたことではなく、あちこちで同様の経験をする観光客がいるのはなぜなのでしょうか?

 

その背景にあるのは、物価の高騰と観光客の急増と考えられます。ウクライナ侵攻やパンデミックの影響で、世界各国がインフレに直面しているように、イタリアでも同じく物価の高騰が起きており、しかもイタリアは周辺の国よりも物価が約240%も高いという報道もあります。

 

そして、これに追い打ちをかけているのが、観光客の急増。イタリア観光局では2023年の夏、同国を訪れる観光客数は6800万人と予測しており、コロナ禍前より300万人以上多いのだそう。そして、実際にこの夏はイタリアの各地が観光客であふれ、ついにはオーバーツーリズム対策として、来春からベネチアで観光客を対象に入場料を徴収する取り組みを試験導入することが決定したほどです。

 

そんな事情もあり、観光客は、サービスの値段を上げたり追加料金を徴収したりする格好のターゲットになりやすいのかもしれません。しかし、地元メディアが「クレイジーレシート」と呼ぶこのような対応が今後も続くのなら、イタリアが世界中の観光客から嫌われてしまうことになるのかも……。そうなれば観光客は減るかもしれませんが、評判も落ちるかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Italian ice cream shop charges outrageous fee — just for an extra spoon. September 25 2023

New York Post. Italian restaurant charges a whopping $22 — just to slice a birthday cake. August 14 2023

CNN. $2 to cut a sandwich in half: The outrageous rip-offs targeting tourists in Italy. August 19 2023

約300年前に何が起きた? 世界最古のタイムカプセルがポーランドで見つかる

ポーランドの小さな町にある博物館の建物から、世界最古と見られるタイムカプセルが見つかりました。およそ300年前に作られたタイムカプセルの中に入っていたものとは……。

↑見つかったタイムカプセルの1つ(画像提供/Muzeum Ziemi Wschowskiej/Facebook)

 

タイムカプセルが見つかったのは、ポーランドのフスホバにある博物館。この博物館は、大きな塔もある聖スタニスラウス教会の建物にありますが、その教会の改修工事を行っている際、塔のてっぺんから球体状の大きな塊が見つかり、その中に入っていました。

 

中にあったのは、4つのタイムカプセル。それぞれの箱の上部には、1726年、1786年、1884年、1914年と大きく刻まれており、どうやらそれらのタイムカプセルが作られた年号のようなのです。それぞれの箱の中には、ヒツジやヤギの皮で作られたとみられる紙でできた文書と、18世紀から19世紀の硬貨が何枚か包まれていました。文書には「町や教会も飲み込んだ大きな火災があった」という記録が書かれていたとか。

 

また、銃が撃ちこまれ、文書の一部に穴が開き、鉛の弾丸も一緒に残っていたものもあったそうです。もしかしたら、かつての戦争で使われた銃の弾が、タイムカプセルの1つに撃ち込まれたのかもしれません。

 

今まで世界で見つかり年代が確認されているタイムカプセルで最古だったのは、2014年に米国のボストンにあるマサチューセッツ州議事堂で見つかった1761年のタイムカプセル。このときは、同国の初代大統領であるジョージ・ワシントンの絵の裏に隠されていました。

 

もしポーランドで見つかったタイムカプセルが本当に箱に書かれている年代のものであれば、これよりもさらに古いものになります。専門家によって調査が行われていると思われますが、歴史のロマンが漂ってきますね。

 

【主な参考記事】

The First News. ‘World’s oldest time capsule’ – dating back to 1726 – is found in Polish church spire, containing 300-year-old coins, Latin documents and a lead bullet. September 22 2023

実は知らずに使っているかも!? 循環型素材「RENU」が凄いことになっている

今年4月に公開した記事で紹介をした布製ランドセル「NuLAND(ニューランド)」でも使われている、循環型リサイクルポリエステル生地「RENU(レニュー)」。総合商社の伊藤忠商事が2018年に立ち上げた「RENUプロジェクト」の核となる素材で、現在までに国内だけでも100以上のブランドでRENUは採用されています。

※「NuLAND」は合同会社RANAOSの登録商標です。「RENU」は伊藤忠商事株式会社の登録商標です

 

衣料業界が抱える課題の解決策「RENUプロジェクト」

「祖業である繊維部門において、私たちの部署では繊維原材料の輸出入という昔ながらの事業を行う一方、市場のニーズを汲み取ったうえで、環境に配慮した素材の開発、販売も行っています」と話すのは、伊藤忠商事で「RENUプロジェクト」に携わる林進平さんと鎌形勇輝さん。

↑左:伊藤忠商事株式会社 繊維カンパニー ファッションアパレル第三部 繊維原料課 課長代行・林進平さん/右:鎌形勇輝さん

 

「世界中で生産される衣料品の数は年間約1000億着とも言われていますが、実はその陰で、大量の繊維ゴミや廃棄衣類が発生しています。その大半が焼却や埋め立てによって処理され、地球環境への影響が懸念されてきました。繊維業界が抱える衣料廃棄問題のソリューションを、繊維が祖業である商社として提案するのが『RENUプロジェクト』。

 

これまで廃棄されてきた衣類や生産時の繊維ごみをリサイクルやリユースするサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現が目的です。そのための手段として現在進行しているのが、ポリエステルのケミカルリサイクルです」(林さん)

 

RENUプロジェクトでは、化学メーカーの帝人が持つ「DMT法」と呼ばれるポリエステルのリサイクル技術が活用されています。古着や繊維ごみのポリエステルを最小単位に分解してから再重合し、再生ポリエステルの糸を作り、そこから新たな製品が生み出されるのです。

 

再生ポリエステルというと、一般的には使用済みのペットボトルを原料にしますが、ペットボトルの場合、原料の色素を完全に取り除くのが難しいそう。その点RENUは、衣類の元々の色や雑物を除去し、石油由来のポリエステルと同等のクオリティを実現可能だと言います。

↑「RENUプロジェクト」は繊維業界の廃棄問題の解決ができないかという純粋な思いから生まれた。https://renu-project.com/

 

RENUとして生まれ変わるのは約10

古着の回収作業は、パートナー企業のecommitが担っています。

 

「実は日本では、毎年約50万トン、1日に換算すると大型トラック130台分の衣類が廃棄されていると言われています。

 

そこで、一般のお客様から衣類を集め、リユースやリサイクルに繋げる『Wear to Fashion』という取り組みを2022年からスタート。北海道以外、全国に回収ネットワークをお持ちのecommit様の回収拠点は現在1000か所以上に及びます。衣料だけでなく、靴や鞄、小物も含まれ、現在、年間6000トンの回収を目指しています。

 

各地で回収された古着や繊維ごみは集積センターで選別されますが、古着を処理する時にいちばん環境に負荷がかからないのはリユースです。リユースできないものは、リサイクルやアップサイクル、サーマルリカバリーとして活用します。RENUの場合、現在の技術ではポリエステル100%でないとケミカルリサイクルができません。

 

衣類のタグを見ていただくとわかると思いますが、ポリエステル100%の衣類は意外と少なく、回収衣料の中でポリエステルにリサイクルできるのは10%程度だと思います。ですので、複合素材の衣類をどうやってリサイクルするかが課題としてあります」(林さん)

↑衣類廃棄問題を解消し、サーキュラーエコノミーの実現を目指す

 

反響は大きくパートナーは100を超える

2018年のRENUプロジェクト発足から約5年が経ち、賛同するパートナー企業(ブランド)は増え続けているそうです。DESCENTE、THE NORTH FACE、アシックス、ニューバランス、ユナイテッドアローズ、無印良品、ワコール、アオキ……ほか、身近な企業やブランドが多数。もしかしたら、気付かないうちにRENUが使われた衣類を着ているかもしれません。

↑例えばファミリーマートで販売中の商品(インナーTシャツ)でもRENUが使用されている

 

「『従来のポリエステルと比較しても品質に大きな差がないので使いやすい』『サステナブルな取り組みとして展開しやすい』という声を多くの企業様からいただいて、現在国内だけでも100を超えるブランド様にRENUを採用いただいています。

 

また、サステナブル・コレクションを展開するH&M様にRENUが採用されたことで注目を集め、これが海外での採用にブーストがかかるきっかけになりました。欧州、アメリカ、中国、韓国などのブランドにも広がっています。

 

日本では、『サステナブルだから買う』という消費者の方はまだまだ少ないと思います。しかしRENUは、従来のポリエステルと同じ物を作れるというのが大前提にあるため、『ほしいと思って手に取った商品がRENUでできていた』というのが当たり前になる世界観を目指しています。ですから、RENUを使っていることをうたわないブランド様もいらっしゃいますが、それは構わなくて、採用していただければいいというスタンスを取っています」(林さん)

 

年間でTシャツ1億5000枚が廃棄されずにすむ

我々消費者も気づかないうちに環境課題の解決に一役買っているかもしれないわけですが、実際、RENUを採用することで、どの程度の環境負荷の軽減ができるのでしょうか。

 

「本来なら廃棄されるはずのものが原材料になるわけですから、1年間RENUのパートナー工場でリサイクルポリエステルを生産することで、Tシャツ換算で約1億5000万枚を廃棄せずにすみます。それによりCo2の削減量は自動車の走行距離に例えて地球約1670周分、水の削減量も500mlペットボトル約6500万本分になります」(鎌形さん)

 

新事業会社RePEaT設立で繊維to繊維の地産地消を

環境問題はもちろん世界中の課題です。ただ、RENUプロジェクトを世界中で展開していきたいものの、バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約)があるため、原材料となるごみ(繊維廃棄物)を輸出入することは相応のハードルがあるそうです。そのため、ポリエステルのケミカルリサイクル技術をライセンスする合弁事業会社として、RePEaT(リピート)を昨年12月に設立。

 

「RENUプロジェクトを世界中に広げたいと考えていましたが、自社で各国に工場を作っていくのは現実的ではありませんでした。想いばかりが募るなか、DMT法の技術を持つ帝人様から『ケミカルリサイクルの技術をライセンスとして提供する事業を一緒にやりませんか』とお声がけいただいたのです。もちろん二つ返事でお受けしました。

 

その際、国際的なベアリング企業である日揮様のノウハウや技術があれば、エネルギー効率を上げ、環境インパクトを軽減できるのではないかと考えました。繊維業界では珍しいタッグと言われますが、3社による合弁事業会社を設立したのです。

↑RePEaTのホームページ。https://repeat-inc.com/

 

RePEaTでは、ポリエステル製品をケミカルリサイクルする技術、廃棄衣料品や繊維ごみなどの回収システム、生産設備の設計や稼働に関するノウハウなどをライセンス提供し、コンサルティング的な部分も補っています。各国ごとの規制に沿って、使用済みポリエステルのリサイクルから流通までのエコシステムを構築し、地産地消による地球規模でのサーキュラーエコノミーを実現することが目的です」(林さん)

 

3月には中国の企業と契約。現在も、アメリカ、ドイツ、フランス、中東、インド、ベトナム、台湾、トルコなど、世界中の多くの企業が興味を示しているそうです。

 

サステナブルを意識しない世界を目指す

ライセンス契約を結び、世界各国にRePEaTの工場を増やしていきたいと話す一方で、RENUプロジェクトの今後についても言及してくれました。

 

「RENUの採用企業は増えていますが、まだ圧倒的に日本企業が多いので、今後は海外企業との取り引きを増やしていきたいです。また現在、回収・選別の部分は基本的には人海戦術なので、回収物が増えることを前提に、ecommitではオートメーション化も考えています。

 

さらに、課題である複合素材のリサイクル技術も確立できれば、サーキュラーエコノミーの実現に近づくと思います。先にも述べましたが、RENUプロジェクトのゴールは『ほしいと思って手に取ったら商品がRENUでできていた』です。消費者がサステナブルを意識しなくても、いつのまにか地球に優しい商品を手にしている世界を目指しています」(林さん)

 

伊藤忠商事には、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という創業者の言葉から生まれた企業理念“三方よし”があります。RENUプロジェクトはまさに、それを具現化する事業と言えるでしょう。

 

 

実は知らずに使っているかも!? 循環型素材「RENU」が凄いことになっている

今年4月に公開した記事で紹介をした布製ランドセル「NuLAND(ニューランド)」でも使われている、循環型リサイクルポリエステル生地「RENU(レニュー)」。総合商社の伊藤忠商事が2018年に立ち上げた「RENUプロジェクト」の核となる素材で、現在までに国内だけでも100以上のブランドでRENUは採用されています。

※「NuLAND」は合同会社RANAOSの登録商標です。「RENU」は伊藤忠商事株式会社の登録商標です

 

衣料業界が抱える課題の解決策「RENUプロジェクト」

「祖業である繊維部門において、私たちの部署では繊維原材料の輸出入という昔ながらの事業を行う一方、市場のニーズを汲み取ったうえで、環境に配慮した素材の開発、販売も行っています」と話すのは、伊藤忠商事で「RENUプロジェクト」に携わる林進平さんと鎌形勇輝さん。

↑左:伊藤忠商事株式会社 繊維カンパニー ファッションアパレル第三部 繊維原料課 課長代行・林進平さん/右:鎌形勇輝さん

 

「世界中で生産される衣料品の数は年間約1000億着とも言われていますが、実はその陰で、大量の繊維ゴミや廃棄衣類が発生しています。その大半が焼却や埋め立てによって処理され、地球環境への影響が懸念されてきました。繊維業界が抱える衣料廃棄問題のソリューションを、繊維が祖業である商社として提案するのが『RENUプロジェクト』。

 

これまで廃棄されてきた衣類や生産時の繊維ごみをリサイクルやリユースするサーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現が目的です。そのための手段として現在進行しているのが、ポリエステルのケミカルリサイクルです」(林さん)

 

RENUプロジェクトでは、化学メーカーの帝人が持つ「DMT法」と呼ばれるポリエステルのリサイクル技術が活用されています。古着や繊維ごみのポリエステルを最小単位に分解してから再重合し、再生ポリエステルの糸を作り、そこから新たな製品が生み出されるのです。

 

再生ポリエステルというと、一般的には使用済みのペットボトルを原料にしますが、ペットボトルの場合、原料の色素を完全に取り除くのが難しいそう。その点RENUは、衣類の元々の色や雑物を除去し、石油由来のポリエステルと同等のクオリティを実現可能だと言います。

↑「RENUプロジェクト」は繊維業界の廃棄問題の解決ができないかという純粋な思いから生まれた。https://renu-project.com/

 

RENUとして生まれ変わるのは約10

古着の回収作業は、パートナー企業のecommitが担っています。

 

「実は日本では、毎年約50万トン、1日に換算すると大型トラック130台分の衣類が廃棄されていると言われています。

 

そこで、一般のお客様から衣類を集め、リユースやリサイクルに繋げる『Wear to Fashion』という取り組みを2022年からスタート。北海道以外、全国に回収ネットワークをお持ちのecommit様の回収拠点は現在1000か所以上に及びます。衣料だけでなく、靴や鞄、小物も含まれ、現在、年間6000トンの回収を目指しています。

 

各地で回収された古着や繊維ごみは集積センターで選別されますが、古着を処理する時にいちばん環境に負荷がかからないのはリユースです。リユースできないものは、リサイクルやアップサイクル、サーマルリカバリーとして活用します。RENUの場合、現在の技術ではポリエステル100%でないとケミカルリサイクルができません。

 

衣類のタグを見ていただくとわかると思いますが、ポリエステル100%の衣類は意外と少なく、回収衣料の中でポリエステルにリサイクルできるのは10%程度だと思います。ですので、複合素材の衣類をどうやってリサイクルするかが課題としてあります」(林さん)

↑衣類廃棄問題を解消し、サーキュラーエコノミーの実現を目指す

 

反響は大きくパートナーは100を超える

2018年のRENUプロジェクト発足から約5年が経ち、賛同するパートナー企業(ブランド)は増え続けているそうです。DESCENTE、THE NORTH FACE、アシックス、ニューバランス、ユナイテッドアローズ、無印良品、ワコール、アオキ……ほか、身近な企業やブランドが多数。もしかしたら、気付かないうちにRENUが使われた衣類を着ているかもしれません。

↑例えばファミリーマートで販売中の商品(インナーTシャツ)でもRENUが使用されている

 

「『従来のポリエステルと比較しても品質に大きな差がないので使いやすい』『サステナブルな取り組みとして展開しやすい』という声を多くの企業様からいただいて、現在国内だけでも100を超えるブランド様にRENUを採用いただいています。

 

また、サステナブル・コレクションを展開するH&M様にRENUが採用されたことで注目を集め、これが海外での採用にブーストがかかるきっかけになりました。欧州、アメリカ、中国、韓国などのブランドにも広がっています。

 

日本では、『サステナブルだから買う』という消費者の方はまだまだ少ないと思います。しかしRENUは、従来のポリエステルと同じ物を作れるというのが大前提にあるため、『ほしいと思って手に取った商品がRENUでできていた』というのが当たり前になる世界観を目指しています。ですから、RENUを使っていることをうたわないブランド様もいらっしゃいますが、それは構わなくて、採用していただければいいというスタンスを取っています」(林さん)

 

年間でTシャツ1億5000枚が廃棄されずにすむ

我々消費者も気づかないうちに環境課題の解決に一役買っているかもしれないわけですが、実際、RENUを採用することで、どの程度の環境負荷の軽減ができるのでしょうか。

 

「本来なら廃棄されるはずのものが原材料になるわけですから、1年間RENUのパートナー工場でリサイクルポリエステルを生産することで、Tシャツ換算で約1億5000万枚を廃棄せずにすみます。それによりCo2の削減量は自動車の走行距離に例えて地球約1670周分、水の削減量も500mlペットボトル約6500万本分になります」(鎌形さん)

 

新事業会社RePEaT設立で繊維to繊維の地産地消を

環境問題はもちろん世界中の課題です。ただ、RENUプロジェクトを世界中で展開していきたいものの、バーゼル条約(有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関する条約)があるため、原材料となるごみ(繊維廃棄物)を輸出入することは相応のハードルがあるそうです。そのため、ポリエステルのケミカルリサイクル技術をライセンスする合弁事業会社として、RePEaT(リピート)を昨年12月に設立。

 

「RENUプロジェクトを世界中に広げたいと考えていましたが、自社で各国に工場を作っていくのは現実的ではありませんでした。想いばかりが募るなか、DMT法の技術を持つ帝人様から『ケミカルリサイクルの技術をライセンスとして提供する事業を一緒にやりませんか』とお声がけいただいたのです。もちろん二つ返事でお受けしました。

 

その際、国際的なベアリング企業である日揮様のノウハウや技術があれば、エネルギー効率を上げ、環境インパクトを軽減できるのではないかと考えました。繊維業界では珍しいタッグと言われますが、3社による合弁事業会社を設立したのです。

↑RePEaTのホームページ。https://repeat-inc.com/

 

RePEaTでは、ポリエステル製品をケミカルリサイクルする技術、廃棄衣料品や繊維ごみなどの回収システム、生産設備の設計や稼働に関するノウハウなどをライセンス提供し、コンサルティング的な部分も補っています。各国ごとの規制に沿って、使用済みポリエステルのリサイクルから流通までのエコシステムを構築し、地産地消による地球規模でのサーキュラーエコノミーを実現することが目的です」(林さん)

 

3月には中国の企業と契約。現在も、アメリカ、ドイツ、フランス、中東、インド、ベトナム、台湾、トルコなど、世界中の多くの企業が興味を示しているそうです。

 

サステナブルを意識しない世界を目指す

ライセンス契約を結び、世界各国にRePEaTの工場を増やしていきたいと話す一方で、RENUプロジェクトの今後についても言及してくれました。

 

「RENUの採用企業は増えていますが、まだ圧倒的に日本企業が多いので、今後は海外企業との取り引きを増やしていきたいです。また現在、回収・選別の部分は基本的には人海戦術なので、回収物が増えることを前提に、ecommitではオートメーション化も考えています。

 

さらに、課題である複合素材のリサイクル技術も確立できれば、サーキュラーエコノミーの実現に近づくと思います。先にも述べましたが、RENUプロジェクトのゴールは『ほしいと思って手に取ったら商品がRENUでできていた』です。消費者がサステナブルを意識しなくても、いつのまにか地球に優しい商品を手にしている世界を目指しています」(林さん)

 

伊藤忠商事には、「売り手よし、買い手よし、世間よし」という創業者の言葉から生まれた企業理念“三方よし”があります。RENUプロジェクトはまさに、それを具現化する事業と言えるでしょう。

 

 

タイのセブンイレブンを「野生のサル」が襲撃! 持ち去ったのは当然…

野生の動物が人間の食べ物を奪ったり人を襲ったりする事件は、日本でもしばしば発生しています。そんな事件は海外でも同じく起きていますが、タイでは先日、セブンイレブンに野生のサルが現れました。

↑狙いはもちろん…(画像提供/New York Post)

 

事件が起きたのは、タイのとあるセブンイレブン。2匹のサルが現れて、店の外に置かれていたカゴによじ登り、その中に入っていたバナナをくわえて持ち去ったのです。2匹は、近くにあった電線や柱を器用に飛び回って、何度か同じカゴからバナナを取っていきました。さらに店の裏手では、生ごみのようなものをあさっていた別のサルもいたようです。

 

店員が追い払おうとしても、サルたちは電線などによじ登るだけで、逃げだすそぶりも見せません。この様子を捉えた動画を見ると、周囲にはあっけにとられたまま傍観する人たちも写っており、サルたちが街中でそれほど警戒することなく、走りまわっていることかがうかがえます。

 

タイでは近年、野生のサルがこのように街中に現れて、人の食べ物を奪い取ったり、人を追いかけたりする事件が発生しているそう。観光地では、新型コロナウイルスのパンデミックで観光客の姿が消えてしまうと、サルがさらに攻撃的になって、建物に侵入するケースなどが増えるといいます。

 

タイ政府は、サルの保護区を作ったり、集団で不妊手術を行うプログラムを設けたり、個体数を管理しようとしているそう。しかし、サルたちが自然にある果物ではなく、人間の街中にあるバナナを奪うようになっている現実を知ると、やるべきことはまだ他にあるのではないかとも思われます。

 

【主な参考記事】

New York Post. Wild monkeys raid Thailand 7-11, make off with banana haul in bizarre theft: video. September 20 2023

米当局が承認しちゃった!「ニューラリンク」が脳インプラント人体実験の参加者を募集

ツイッターの名称を「X」にして、全アカウントを有料化することを示唆したり、なにかと話題になっているイーロン・マスク。そんな彼が設立した脳インプラント企業「ニューラリンク」が、脳にチップを実際に埋め込む人体実験のボランティアを募集しています。

↑こんな日がまた一歩近づいた

 

ニューラインクが開発を進めているのは、人の脳に埋め込む超小型デバイス。例えば、身体が麻痺したり不随になったりした人の脳に埋め込んで、自分の意思で身体を動かせるように支援するというのです。

 

ただ、人の脳にそんなデバイスを埋め込むことには、高い技術が必要なうえ、安全性への懸念や倫理的な課題もあり、これまでにも賛否両論が巻き起こってきました。しかし同社は先日、米国食品医薬品局(FDA)から人体を使った臨床試験を始めるための承認を得たと発表。晴れて脳内にチップを埋め込むボランティアを募集しているのです。

 

同社によると、募集しているのは22歳以上の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者で、信頼できる介護者がいる人。ボランティアには複数年にわたって脳にチップを埋め込み、同社スタッフからの訪問などを受けていくそうです。

 

これまでサルなどの動物を使った実験を行ってきた同社。ただし、マスク氏が臨床実験を急いだことから、必要以上に多くの動物を死に至らしめたことも報道されています。開発できれば革命的な技術になることは間違いないものの、その道はまだまだ険しそうです。

 

【主な参考記事】

Forbes. Elon Musk’s Neuralink Wants Volunteers For First Human Trial Of Its Brain Implant Chip. September 19 2023

「プリングルズ×キャビア」が米で大人気! 1個最大2万円でも「最高の組み合わせ!」

ひげと蝶ネクタイのキャラクターでおなじみの、米国発のポテトチップス「プリングルズ」。そんなプリングルズが同国で、手軽なスナック菓子とは対極にある高級キャビアとコラボレーションし、1個2万円のラグジュアリーなお菓子になってしまいました。

↑最高にホットな組み合わせ

 

このコラボレーションが生まれたきっかけは、TikTokでプリングルズにキャビアをのせた食べ方が話題になっていること。プリングルズをクラッカーのように見立てて、そこにバターやキャビアをのせて、オードブルのようにして食べるという方法で、プリングルズ以外にも「ドリトス」や「レイズ」といったポテトチップスブランドで試す人も続出しています。この話題は、米国の人気リアリティ番組『リアル・ハウスワイフ』のシーンにも登場するなど、今とってもホット。そんなブームにプリングルズも乗ったというわけです。

 

今回、コラボレーションで販売されているのは、49ドル(約7200円※)、110ドル(約1万6000円)、140ドル(約2万円)の3種類。高級感あるブラックボックスに、プリングルズとキャビア、クリーム、専用のスプーンなどがセットになって、オンラインで販売されています。

※1ドル=約147.6円で換算(2023年9月22日現在)

 

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身近なポテトチップスに、あまり口にすることはないであろうキャビアを組み合わせて楽しむ。そんな意外性のある食べ方もできるプリングルズは、ますます人気を呼ぶことになるかもしれません。プリングルズのインスタグラムには「欲しい!」「天才」「最高の組み合わせ!」などと、このコラボレーションを喜ぶコメントが数多く寄せられています。

 

間もなくやってくるパーティシーズンにも活躍しそうなこのコラボ。キャビアを提供するブランド側にとっても、新しい顧客層へアプローチする良いきっかけになっているかもしれません。

 

【主な参考記事】

USA Today. Caviar and Pringles? Not as strange as you think. New combo kits priced as high as $140. September 20 2023

PRINGLES X THE CAVIAR CO. 

パナソニックが「インドの地」で行う社会貢献。若者に技術と希望を与える「アンカースキルスクール」

インドに進出し、配線器具の同国内シェアで1位を獲得しているパナソニック。高い品質と大量生産の両立で、急増する需要に応え続ける同社が、その裏で行なっている社会貢献活動がある。同社のインド国内最大の生産拠点であるハリドワール工場のそばで、若者のスキル養成をする学校「アンカースキルスクール」だ。自らの将来のために技術を磨く若者が多く集う、同校を訪ねた。

 

インドの地で、生徒たちに伝えられる松下幸之助の魂

「教育が受けられず、職に就けない若者を救いたい」

アンカースキルスクールは、そんな想いのもと、2016年10月に設立された。インドでは、14歳までは政府による義務教育があり無料で受けられるが、高等教育は有償だ。アンカースキルスクールが位置するハリドワールでは、2022年の時点で25万人が金銭的都合などから高等教育を受けられずにいるという。

↑アンカースキルスクールの門。校名に冠されている「アンカー」は、パナソニックがインド進出を加速するため、2007年に買収した現地メーカーの名称だ。現地での知名度が高いことから、買収後もこのブランドは残されている

 

↑室内に入ったところで上を見上げると、「若者のスキル開発と雇用適性を磨くことによって、社会の幸福に貢献する」という学校のミッションと、パナソニックの創業者である松下幸之助の写真が掲示されていた

 

アンカースキルスクールでは、16〜35歳の生徒に、部品の成形、配線器具などの組み立て、家電・携帯電話の修理の技術を教えている。授業料はかからず、ランチや交通費もスクールから支給。卒業後の就職斡旋まで無償で行なっている。入学から修了までの期間は2〜3ヶ月で、1年の間に500人ほどの卒業生を輩出している。

↑入り口近くの壁には、多くの卒業生たちの写真が飾られていた

 

↑生徒たちに支給される、スクールオリジナルのテキスト

 

↑通学のためのオリジナルバッグも支給される

 

成形、組み立てを教えるクラスでは、パナソニック・ハリドワール工場から譲り受けた機械を使用し、技術指導を行っている。これらのクラスの卒業生の多くは工場に就職することになるが、現場で即戦力になる人材を育成できる環境が整っている。

↑組み立てのクラスの様子。生徒たちがブレーカーの組み立てを実践していた

 

↑教室の壁に大きく貼り出されているKAIZEN(改善)の文字

 

↑成形のクラスには、大型の成形機も用意されている。圧縮成形と射出成形の両方を2ヶ月で学ぶ

 

家電と携帯電話の修理を教えるクラスが定員オーバーするほどの人気に

特に人気で、定員オーバーになることも多いのが、家電・携帯電話の修理を教えるクラスだ。経済発展が著しい同国では、家電や携帯電話の需要が急増しているが、コストの問題で1台の機種を長く使い続ける人が多いという。それゆえ、修理のニーズが非常に大きいのだ。こちらの卒業生は、6割がメーカーの修理サービスセンターに就職するというが、独立開業をする人も多い。

↑家電修理のクラスでは、座学の授業が行われていた

 

↑修理する家電のジャンルは、冷蔵庫、洗濯機、浄水器、クーラー。教室には実機が置かれていた

 

↑携帯電話の修理のクラス。iOS、Android両方について学ぶ

 

↑教室前方のモニターには、半導体が大きく映し出されていた

 

アンカースキルスクールで実践的技術を習得した卒業生は、少なくとも月1万ルピー(日本円2万円弱)程度を稼げるようになるという。ハリドワール地域の平均月収は約8500ルピーだというから、同校でスキルを身につける意義は大きい。

↑報告書などを作れるようになるため、パソコン関連のスキルは、全クラス共通で教えているという

 

取材では、同校を卒業し、社会に出て働いている方々から話を聞くことができた。卒業後、パナソニック・ハリドワール工場に就職したアブシェイク・パルさん(23歳)は、「学校による就職斡旋があったことが大きな助けになった」と語る。アンカースキルスクールは企業からの評判が高く、卒業生を採用するために、各社の人事担当が学校をわざわざ訪れるという。生徒たちが自分で企業を探さずとも、学校にいるだけで就職活動ができるのだ。

↑アブシェイク・パルさんは、「スキルを身につけたことで、自分に自信がついた」と語る

 

サテンドラ・クマールさん(20歳)は、アンカースキルスクールで携帯電話の修理を教わり、2022年に卒業したのち、独立開業する道を選んだ。「トレーニングの質が良かった」と、同校で学んだ感想を述べる彼は、地域の平均収入の3倍以上にあたる月3万ルピーを稼げるようになったという。

↑サテンドラ・クマールさん。彼らの話を聞いた部屋の壁には、数々の企業のロゴがプリントされていた。同校の卒業生のうち、パナソニック以外の企業に就職する人も多いという

 

人口が世界一となり、注目されているインド。経済発展が進む一方で、根強く残るカースト制度の影響もあって、貧富の差は大きい。アンカースキルスクールの取り組みは、その格差を是正する力になるという点で、意義のあるものといえよう。

この学校の生徒たちは、自らの未来を切り拓くための技術を手に入れている。アンカースキルスクールは、知識や技術を習得する場のみならず、若者たちに将来への希望を与える場としても機能しているのだ。

米軍基地にクリスピー・クリーム・ドーナツの配送車が到着。匂いに釣られてやって来たのは…

甘いお菓子には、食べ出すと手が止まらなくなる麻薬のような作用があると言われています。そんなスイーツは、クマすら夢中にさせてしまうのかも……。

↑クマがドーナツに夢中(画像提供/Shelly Deano)

 

先日、米・アラスカで「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の配送車にクマが侵入して、ドーナツをむさぼり食うというハプニングが起きました。

 

アラスカにある米軍基地内で配送を行っていたクリスピー・クリーム・ドーナツの1台のバン。店に立ち寄った際、配送員が後方のドアを開けっ放しにしていたところ、クマの親子が中に入り込み、バンにのせていたドーナツを夢中で食べていたというのです。

 

配送員がバンから姿を消していたのは、おそらく20分ほど。その間に近くをうろついていクマが、おいしそうな匂いに釣られてバンの中に入ったのでしょう。

 

中の様子に気づいた配送員は、クマたちを追い出そうと車体を橫から叩いたそうですが、まったく動じることなく、ドーナツを食べ続けていたのだとか。クルマを叩いても逃げる気配がないことから、基地内の警備員を呼んでサイレンを鳴らしてもらい、ようやくクマは森のほうへ逃げて行ったそうです。

 

アラスカの米軍基地では、これまでにも野生動物が現れることがあったと発表しており、今後も注意していくと述べています。

 

また、クリスピー・クリーム・ドーナツは、これまでも配送時にはいつもバンのドアを開け放していたそうですが、今回のことをきっかけに、ドアをしっかり閉めていると話しています。

 

【主な参考記事】

CBS News. Bears caught on camera raiding Krispy Kreme doughnut van at Alaska military base: “They don’t even care”. September 19 2023

イエス? ノー? 欧米で物議を醸す「プロポーズ」の新トレンド

プロポーズはどこでする? 結婚を考えているカップルにとっては重要な問題かもしれません。ある日本企業の調査によれば、女性が選ぶ人気の場所として「2人の思い出の場所」や「どちらかの家」が多く挙げられています。プライベートな空間が前提となっていると考えられるでしょう。

↑もしかしてやり過ぎ?

 

しかし近年、その前提が崩れつつあります。欧米でプロポーズは2人だけで行うものではなくなりつつあり、急速に「パブリック化」している模様。しかもそこでは、民間企業が商機を捉えているようです。

 

例えば、2023年初めには米・ニューヨークで、ある男性がタイムズ・スクエアにあるディスプレイの一部を借りました。そこにパートナーの女性と彼らの息子の写真を映し出して、見ず知らずの人たちに囲まれながら、この男性は片膝をついてプロポーズ。女性は「イエス」と答え、この作戦は見事に成功しました。

 

男性向け結婚サイトのThe Plungeによれば、プロポーズの場所には4つのレベルがあるそう。

 

レベル1: プライベート型(2人だけ)
レベル2: セミプライベート型(家で友人もしくは身内に囲まれながらプロポーズ)
レベル3: イベントなしのパブリック型(公園や海といった公共の場で行うものの、プロポーズに参加するのは2人だけ)
レベル4: パブリックイベント型(キスカムやフラッシュモブ、スカイライティングを行ったり、撮影クルーやオーケストラを雇ったりして劇的にプロポーズ)

 

この見方をすれば、レベル1のプライベート型からレベル4のパブリックイベント型へシフトしているというプロポーズ。この変化はコロナ禍で生まれたとされています。ロックダウンで自分やパートナーのためにお金を使いたいと考える人が急増したそう。

 

その結果、欧米ではプロポーズプランナーに相談することがトレンドになりました。依頼主の多くは男性で、英国では花婿候補が平均して2000〜2500ポンド(約36万〜46万円※)をプロポーズプランナーに支払っていると言われています(2人だけの特別な場所を用意してもらうのに16万5000ポンド〔3000万円以上〕を支払う人もいるそう)。業者に頼めば、プライベート型からイベント型まで、さまざまなプロポーズプランを作ることができるようで、なかにはヘリコプターやプライベートジェットを使う場合もあるようです。
※1ポンド=約183円で換算(2023年9月20日現在)

 

パブリックイベント型プロポーズには批判もあります。例えば、第三者(見ず知らずの人たち)が押しかけるような場所では、プロポーズされた人はプレッシャーを感じて「イエス」と言わざるを得ないという意見があります。

 

別の見方では、プロポーズプランナーの流行は日常生活のインスタグラム化を反映しているとのこと。日常生活のあらゆる瞬間が写真に撮られたり、動画に記録されたりして、共有されるようになってしまったと嘆いている人もいます。

 

実際には、パブリックイベント型プロポーズを受けても、断る(ことができる)人がいないわけではありません。2022年に米国では、アイスホッケーのプロリーグ・NHLの試合において、他の人が大勢いる観客席で男性が女性にプロポーズ。キスカムまで用意していたそうですが、この結婚の申し込みはあえなく失敗。女性は男性の耳元で何かを囁くと、1人でその場を立ち去ったのです。男性はがっかりして、恥ずかしそうですが、一連の出来事は動画に収められ、YouTubeに公開されてしまいました(以下の動画を参照)。

 

このようなことを考慮すれば、安全なプロポーズは従来のプライベート型になります。プロポーズを断ることができない状況に相手を追い込むこともなければ、プロポーズをした人が相手に「ノー」と言われても公衆の前で恥をかくこともありません。それでも、成功したパブリックイベント型プロポーズに遭遇するようなことがあったら、そのときはカップルを祝福してあげたいですね。

 

【主な参考記事】

The Week. Are public marriage proposals getting out of hand? September 5 2023

年収3000万円でも幸せになれない国はどこ? 答えは米国ではない意外な国

幸せに生きるためには、いくらかのお金が必要。しかし、幸福を感じるために必要な金額は国によっても大きく異なるもので、なかには年収が3000万円以上あっても幸せではない国もあるようです。幸福を感じるために必要な金額を国別にまとめたレポートが発表されているので、そこから、いくらお金があれば人は幸せになれるのかを見てみましょう。

↑幸せに生きるためにはいくら必要?

 

各国の「幸せを感じるために必要な年収」を8月下旬に発表したのは、外国為替プロバイダーのS Money。米・パデュー大学が行った研究で、人が幸せを感じるためにはある一定の収入が必要で、収入がそれ以上増えても幸福度には影響を及ばさないことが分かっています。その一定の幸福度に達する年収について、S Moneyは国際通貨基金(IMF)のデータから現地通貨に換算し、最後は米ドルに計算し直して、178か国の「幸せを感じるために必要な年収」を比較しました。

 

その結果、幸せと感じられるための年収が高い世界の上位10か国は次の通りとなりました(※1ドル=約148円で換算〔2023年9月21日現在〕)。

 

「幸せを感じるために必要な年収」が高い世界の国トップ10

  • 1位 イラン: 23万9700ドル(約3500万円)
  • 2位 イエメン: 17万2140ドル(約2500万円)
  • 3位 オーストラリア: 12万1191ドル(約1800万円)
  • 4位 ジンバブエ: 11万8342ドル(約1750万円)
  • 5位 ノルウェー: 11万7724ドル(約1740万円)
  • 6位 スイス: 11万5745ドル(約1710万円)
  • 7位 ニュージーランド: 11万4597ドル(約1700万円)
  • 8位 イスラエル: 11万2506ドル(約1670万円)
  • 9位 アイスランド: 11万1908ドル(約1660万円)
  • 10位 米国: 10万5000ドル(約1550万円)

 

最も高い収入がないと幸せを感じられない国だったのが、イラン。なんと約24万ドル(約3500万円)もの年収がないと幸福になれないことが判明しました。同国は人口の半分以上の人が貧困な暮らしをしており、2023年2月時点のインフレ率は約47.7%。日用品の価格が高騰しており、そんな社会的な背景がこのような結果を導いたようです。

 

ちなみに「幸せを感じるために必要な年収」がもっとも低い国はシエラレオネで、8658ドル(約128万円)。日本は7万3994ドル(約1100万円)で25位でした。

 

もちろん、国によって物価も平均年収も違うし、その人の性格や人生観によっても、幸せと感じるかどうかは変わってくるもの。このレポートで示された年収はあくまでも1つの目安です。でも、幸せには相対的な側面があるので、このレポートで何か見えてくることがあるかもしれません。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. The price of happiness in every country revealed: Fascinating map details the annual salary each nationality needs to be content – so how much cash would keep YOU cheerful? September 14 2023

S Money. The Price of Happiness in Every Country. August 24 2023

フランスで新お餅デザートの「モチグラス」が大人気! その衝撃的な味とは?

近年、お餅で包まれた日本のアイスクリーム「雪見だいふく」にそっくりな「モチグラス」がフランスで流行しています。見た目の可愛らしさもあり、若い世代の間で人気を集めるようになりました。でも、その味や色味などは雪見だいふくとかなり違います。フランスでどのように変化したのでしょうか?

↑色とりどりのモチグラス

 

フランスのモチグラスは日本より小さめの一口サイズのものが多く、何種類かが詰め合わせになっているアソートタイプが一般的です。まるで高級チョコレートのように、きれいな箱入りで包装されていたり、マカロンのようなカラフルな彩りでセットされていたりします。コンビニなどにはモチグラス専用の冷凍庫もあり、自分で好きな味を選んで購入することができます。

 

日本人からすると、モチグラスの味はかなり斬新で、日本発のアイスクリームというより「東南アジアの味覚」に近いと言えます。抹茶味やあずき味などの和テイストだけを打ち出すのではなく、マンゴー、ココナッツ、黒胡麻、ドラゴンフルーツ、タピオカミルクティーなど、アジアンテイストを中心にバラエティ豊かに展開していることもモチグラスの特徴です。

 

東アジアへの熱視線

このように、モチグラスは変化を遂げながらフランスに定着しつつありますが、これは画期的なことです。

 

食の多様性と創造性を高く評価しつつも伝統を重んじるフランスでは、トレンドフードといえども定番商品としては受け入れられにくい傾向があります。そのため、海外発祥のモチグラスがブームを超え、定番フードとしてフランスで受け入れられつつあることは、とても珍しいのです。

 

その背景には、現在フランスに東アジアブームが再来していることが挙げられます。1990年代から続く日本ポップカルチャー人気に続き、近年ではK- popの大流行や台湾グルメブームなど、東アジア熱が再燃しているのです。このような観点から見れば、モチグラスは日本を含む東アジアへの憧れを象徴しているとも言えるでしょう。

 

モチグラスのブームは一過性にとどまらず、新たなデザートとしてフランス社会に完全に受け入れられる可能性をも秘めています。モチグラスをめぐる今後の動向から目が離せません。

 

執筆/Mayumi Folio

なぜ米国はハリケーンに名前を付けるのか? 意外な理由があった

最近、米国とカナダにハリケーンが上陸しました。そんな中、欧米のメディアで話題になっているのが、どうして人間は自分たちの存在を脅かす物事に名前を付けるのか?

↑怖いからこそ…

 

日本で台風は数字(⚪︎号)で表されますが、米国はハリケーンに名前をつけます(例えば、最近のものは「リー(Lee)」と「マーゴット(Margot)」)。名前は適当につけられているのではなく、そこにはルールがあります。例えば、大西洋で発生したハリケーンの名前は6年周期となっており、男性と女性の名前がリストアップされています(詳しくは以下の記事を参照)。そのため、2022年に聞かれた名前(Alex、Bonnie、Colinなど)が2028年にも登場する予定。

「ハリケーンの名前」はどうやって決まるの? 台風との違いは?【ちょっと気になる日常英語】

 

では、なぜ恐ろしい大気現象を人の名前で呼ぶのでしょうか? 一説によれば、人間が人間ではない物事に名前を付けるのは自然なことで、そうすることによって私たちは世界の不確実性(生と死、健康と病といった不安や緊張)に対処しているとのこと。私たちは人間でない物事(例えば、環境)を人格化することでコントロールしたいと思っているようです。

 

心理学ではこのことを「人格化のエフェクタンス動機づけ」と呼んでいますが、予測不可能な物事を予測可能なものに変えることで、私たちは安心感を得るのです。

 

この考え方は新型コロナウイルスにも応用されました。中国の研究者は、このウイルスが同国で大流行し始めた頃、新型コロナを「ミスター(Mr)コロナウイルス」と呼び、人間のように扱ったら、人々の反応にどのような変化が見られるのかを調べました。実験では「新型コロナウイルス」と書かれた感染予防メッセージと「ミスターコロナウイルス」と書かれたものを用意し、読み手の反応を比較したところ、後者のメッセージを読んだ被験者のほうが感染予防のための行動をより積極的に取ることが分かったのです。

 

この結果を受けて、人格化のエフェクタンス動機づけは公衆衛生にも役立つとされています。その反面、深刻な事態を引き起こす病気や大気現象にかわいらしい名前を付けることは、場合によっては不適切になる懸念もあり、バランスの取れた表現を見つけることが大切だと言われています。

 

日本では台風も新型コロナもあまり人格化されていないと思われますが、上述の見方をすれば、もしかしたらそこでは「周りから不謹慎と思われることを避ける」という社会心理が働いているのかもしれません。ちょっと表現を変えるだけで語感が変わり、私たちの行動も変わるだけに、怖いものを名付けるときは慎重さとユーモアのセンスが問われるようです。

 

【主な参考記事】
BBC. Why we personify threatening events. September 18 2023

米大手運送会社「UPS」のドライバーは週にいくら稼ぐ? 驚きの給与が発覚

全米で最大規模といわれる貨物運送会社のUPS。最近、同社のドライバーへの注目が上がっているようです。

↑羨望の的

 

きっかけとなったのは、掲示板サイトRedditにUPSのドライバーが自分の給与明細をのせたこと。それによると、1週間で2400ドル(約35万円※)も稼いだというのです。

※1ドル=約147.6円で換算(2023年9月15日現在)

 

そのドライバーが1週間に働いた時間は49時間。時給にすれば49ドル(約7200円)、月給は9600ドル(約140万円)になる計算です。Redditの投稿には「私はUPSのドライバーです。高校卒業以上の資格は何も持っていません」と書かれていたそう。

 

なぜこのドライバーがこれほどの給料をもらえたのでしょうか? この投稿文には「なんでこれが可能なのか? それは私の組合、チームスターズ(のおかげ)」と書かれています。

 

確かに2023年8月、米国のUPSの従業員およそ34万人が加盟する「チームスターズ」という労働組合は、従業員の賃上げや従業員間の賃金格差是正などを盛り込んだ契約内容を提示し、会社側と合意したことが、日本でもニュースとして報道されました。

 

日本と同じように、米国の宅配サービス業界ではドライバー不足が進んでいるといわれ、このような労働交渉が行われたのでしょう。

 

それにしても、あまりの高給ぶり。Redditには羨ましがる声や反発する声など、さまざまなコメントが入り混じっているようです。例えば、「アマゾンのドライバーだって同じ仕事なのに、時給は17ドルほどだ」と指摘する声もあり、また「労働組合がある仕事はいかに儲かるか」と、労働組合の存在を褒めたたえる声もあるようです。

 

なお、日本の宅配ドライバーの平均年収は300万円台~400万円ほどといわれており、UPSとの差が大きいことを感じずにはいられないかもしれません。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. A UPS driver posted their $2,400 weekly paycheck to Reddit. Here’s the flood of comments it sparked.. September 14 2023

世界初! 米スタートアップが車椅子対応の自動運転車「WAV」を発表

宅配や地域の交通サービスとして無人運転車の開発が世界各地で進んでいます。最近では米・サンフランシスコ発のスタートアップが、車椅子に対応した無人自動運転車「WAV」を発表し、注目を集めています。

↑クルーズ社の「WAV」(画像提供/Kyle Vogt/X)

 

黒と白の四角い箱のように見えるクルマ。それが、サンフランシスコを拠点とするクルーズ社が発表した新型車両「WAV」です。同社によれば、世界で初めて車椅子に対応した無人自動運転車とのこと。

 

同社は、無人の自動車を開発し、すでにサンフランシスコの市内でドライバー不要の完全自動運転車のサービスを提供しています。今回はそのテクノロジーをさらに上回り、車椅子の方にも広く利用できるよう設計されています。

↑スロープが出てくる(画像提供/Kyle Vogt/X)

 

自動車が停止して、ワゴン車のようにサイドの扉が大きく開くと、自動で車体が下がり、スロープが出てきます。このスロープを使って、車椅子ごと車内に乗り込むことができるようになっています。

 

しかし、クルーズ社に対してはさまざまな声が上がっているのが現状。というのも、8月に街中を走行している同社の完全自動運転車が消防車と衝突事故を起こしたからです。

 

カリフォルニア州陸運局が調査を開始しているものの、サンフランシスコの市民やユーザーたちは、その安全性に疑問を持ち始めている模様。クルーズ社のクルマが走行できないようにトラフィックコーンが置かれたり、あげくの果てにはハンマーで破壊される事件が起きたりしています。

 

より多くの人が、気軽に外出できることを目指しているこれらの無人運転車ですが、本当に信頼されるようになるまでには、長い道のりが必要かもしれません。

 

【主な参考記事】

SFGATE. Cruise unveils steering wheel-less car for wheelchair users before attaining federal approval. September 14 2023

米のハイカーが「悪魔の崖」で何かを発見! ドローンを飛ばすと、あり得ない物が…

米・カリフォルニア州にあるデビルズ・スライド。「悪魔の崖」という名前がついているように、ここは、海岸に突き出た岬にある崖です。むきだしになった岩肌には、荒々しい波が打ち付け、とても人が行くような場所ではありません。そんな所に謎の家が発見されたのです。しかも、そこは誰かが暮らしているか、人が定期的に訪れているようなのです。

↑あれは一体なんだ!?(画像提供/Nick/YouTube)

 

この謎の家は、デビルズ・スライドでハイキングしていた人物が崖に何かがあると気づき、ドローンを飛ばして発見されました。場所は、直角に近い崖の下のほう。発見者がドローンを使ったように、人が簡単に行けるような場所ではないし、ましてや家を建てることなんて不可能なはずなのですが……。

 

撮影された動画をクローズアップして見ると、家は流木を組み合わせて作ったようで、同じく海から拾ってきたのか、椅子やサンドバックのようなものが見えます。さらに、ハイキングトレイルまで、ロープのようなものが伸びていることも確認されたそう。

↑こんな場所で一体どうやって…(画像提供/Nick/YouTube)

 

Tシャツが干されているような様子もうかがえ、ここには確かに、誰かが住んでいるのか、もしくは誰かが定期的に訪れているのかもしれません。

 

この家について紹介した地元メディアは、デビルズ・スライドがあるサンマテオ郡に問い合わせしたそう。その結果、「ここはサンマテオ群の土地ではない」と回答を受けたとのこと。この崖がどの地域に属するのか、そして一体だれがここに暮らしているのか、さらなる調査が必要とのことです。

 

【主な参考記事】

SFGATE. Mysterious driftwood home appears on Bay Area cliff face. September 14 2023

新種発見! ブラジルに現れた世界初の「犬とキツネ」のハイブリッド

種を超えた交配で生まれた動物がブラジルで見つかりました。初となる犬とキツネのハイブリッドで、どちらの特徴も持ち合わせていると言います。

↑世界初の「犬とキツネ」のハイブリッド

 

学術誌『Animals』に先日発表された研究によると、2021年にブラジルのバカリア地方で、自動車と衝突した1匹の動物が病院に運ばれました。

 

その動物は、キツネのように大きくとがった耳を持ち、一方で、鼻は長く、目は茶色で、中型犬の特徴も持ち合わせていたのです。動物病院のスタッフは、キツネの世話をしているのか、犬の世話をしているのか、判断が難しいと感じたそう。

 

地元の大学の研究者たちがこの動物の遺伝子解析を行い、母親はキツネで、父親は品種が不明の飼い犬であることを突き止めたのです。研究者の一人は、この生き物が非常にユニークな動物であることを強調。犬とキツネのハイブリッドが確認されたのは、世界で初めての例になるそうです。

 

ちなみにこの動物は、最初は動物病院で警戒する姿勢を見せていたものの、野生の犬のような攻撃性はなく、少しずつスタッフに心を開く様子を見せたそうです。また、一般的なエサは食べず、生きたネズミなどを食べたのだとか。

 

今回発表された研究論文では、この動物は世界で初めて確認された犬とキツネのハイブリッドではあるものの、世界にはこのようなハイブリッド動物が数多く存在する可能性があると指摘されています。

 

【主な参考記事】

TVP World. Fur real? World’s first dog-fox hybrid identified in Brazil. September 14 2023

いつ破産すると思う? 宝くじで2950億円を当てた米男性を世間が大心配するわけ

もし20億ドル(約2950億円※)もの宝くじを当てたら、何にお金を使いますか? 米国史上最高額の宝くじを当て、一躍億万長者の仲間入りをした男性は、どんなふうにお金を使い、世間にどう思われているかをご紹介しましょう。

※1ドル=約147.4円で換算(2023年9月15日現在)

↑買ったはいいけど、維持できる?

 

カリフォルニア出身のエドウィン・カストロさんは、31歳だった2020年に20億4000万ドルの宝くじに当せん。当せん金は現金で受け取ることを希望し、税金を差し引いて6億2850万ドル(約926億円)を手に入れました。

 

1か月後、彼はこの大金でハリウッドヒルズにある2550万ドル(約37億円)の豪邸を購入。さらに、故郷のカリフォルニア州アルタデナでも400万ドル(約6億円)の日本風住宅を1軒買い、ヴィンテージのポルシェ911に乗っているそうです。

 

そして先日、3軒目となる家をロサンゼルスで購入したそう。その金額は4700万ドル(約69億円)。この家は7室のベッドルームと11のバスルーム、さらにシアタールームやプールもある大豪邸。一夜にしてハリウッドセレブと肩を並べる大金持ちになってしまった彼には、まだまだお金が有り余っているようです。

 

このニュースに対して、30代で何もせずにビリオネアになったカストロに「うらやましい!」という声がある一方で、批判する意見も少なくありません。3つほど取り上げてみましょう。

 

1: いつ破産するか?

いつ彼が破産するのかが予想されています。高額の不動産を3軒も手にしたものの、この調子で行けば「最終的には高い経費を払えなくなるのでは?」と一部の人は思っています。「5~6年以内に破産宣告するのでは?」という見方も。

 

2: お金の使い道が賢くない

1つ目に関連して、豪邸3軒の固定資産税やメンテナンスなど、莫大な維持費を心配する声も少なくありません。「彼は賢くないのでは……?」と指摘する声もありました。

 

3: 他人を助けるためにお金を使ったら?

「自分のためだけにお金を使うのではなく、困っている人に使えばいいのに」という声も。「私なら、ほとんどを投資して、あとは他人を助けるための非営利団体を作りたい」なんて意見もありました。

 

お金の使い方は人を判断する材料の1つですが、ある日突然使いきれないほどの大金を手にしたら、あなたはどうしますか?

 

【主な参考記事】

Yahoo! Finance. Winner of $2.4 billion Powerball lottery purchases third home for $47 million. Sep 13 2023

最高時速は463km! 最新の「ドローン」で救急医療はどれくらい早くなる?

現在、「空飛ぶタクシー」と呼ばれるドローンが、新しい交通手段として世界各地で開発されています。そんな中、米国のスタートアップ「ジャンプエアロ」が発表したのが、この無人航空機を使った救急医療。このテクノロジーで救急医療はどのように変わるのでしょうか?

↑救急医療の未来の形(画像提供/ジャンプエアロ/YouTube)

 

垂直離着陸が可能で、渋滞の心配がなく、短時間で移動することができる空飛ぶタクシー。世界各国がそのいち早い商業化を目指し、開発競争を繰り広げています。そんな空飛ぶタクシーを医療分野に利用しようと進めているのが、カリフォルニアを拠点とするジャンプエアロで、同社は先日、新しい緊急医療対応モデル「パルス(Pulse)」を発表しました。

 

パルスの目的は、田舎で緊急事態が起きたときに、8~10分以内に救急救命士を派遣すること。心臓発作や脳卒中などは、発生からすぐに対応することが必要で、1分、2分の差が命取りになったり、脳の損傷に大きく影響したりします。しかし、都市部から離れた田舎では、従来の救急車がかけつけるまで15~20分ほどの時間がかかることも。そこで、パルスを導入することで、できるだけ多くの命を救おうとジャンプエアロは考えているのです。

 

パルスは8つのローターを備えた、1人乗り。離陸すると一定の高さになるまで垂直に上昇しますが、飛行中は地面と平行になって、機内のパイロットはうつぶせの状態で進みます。速度は最大250ノット(時速463km)に達し、50km圏内の現場まで8~10分で到着することを目指しています。

 

パルスの出動にかかるコストは明らかにされていませんが、サイズや対応範囲などを考慮すると、ドクターヘリよりも大幅にコストダウンできるものと見られています。また、パルスは患者を輸送することを目的としているわけではなく、救命救急の初動対応を行い、患者を安定させることを第一のミッションと考えています。従来の救急車と組み合わせることで、より多くの命を救うことが可能になるかもしれません。

 

エアロジャンプの目標は「年間10万人以上の命を救う」こと。その目標の実現に向けて日々開発が進められています。

 

【主な参考記事】

Forbes. Jump Aero’s First-Responder eVTOL Is a Big Jump. September 12 2023

Jump Aero.

株価上昇でウハウハ! ベッカム共同所有の「eスポーツ」企業が大手メディアと放映権契約

eスポーツの成長をサポートしているサッカーの元イングランド代表デビッド・ベッカム。同氏はeスポーツ企業の共同オーナーとなっていますが、最近、その株価が上昇したと英国のメディアなどで報じられました。eスポーツはビジネスとして巨大化しつつあるようです。

↑ベッカムもウハウハ?

 

ベッカム氏は2020年にギルドeスポーツ社への投資を始め、同社の共同オーナーになりました。「新たなスタンダードを作るというビジョンを持ち、将来に向けてeスポーツの選手たちをサポートする」とベッカム氏は意気込みを述べていました(ロイター通信)。

 

ロンドンに本社を構えるギルドeスポーツは2019年9月に設立。『FIFA』や『ロケットリーグ』で競うプロのチームやアカデミーを運営する同社は、eスポーツ企業として初めてロンドン証券取引所に上場。株主にはベッカム氏のほか、著名投資家のジョージ・ソロス氏のファミリーオフィス「ソロス・ファンド・マネジメント」が含まれているとされています。

 

2022年にギルドeスポーツは、欧州の大手メディア企業のスカイ・グループとスポンサー契約を結びましたが、最近、ギルドeスポーツはテレビ番組のストリーミング配信を行う同グループのSky Glassを公式テレビパートナーとして選出。この契約によってギルドeスポーツは数年にわたって放映権収入を得ると見られます。

 

このニュースでギルドeスポーツの株価は約11%上昇。市場価値は4700万ポンド(約86億円※)となり、ベッカム氏が4%近く保有する株の価値は18万5000ポンド(約3400万円)に増えたと報じられています。
※1ポンド=約183円で換算(2023年9月12日現在)

 

eスポーツの放映権ビジネスは世界的に大きくなりつつあるようですが、このフィールドでもベッカム氏は、現役時代と変わらずにキープレイヤーの1人であるようです。

 

【出典】
This is Money. David Beckham-backed online gaming group Guild Esports seals Sky TV deal. September 11 2023

快適な空の旅になるはずが…。プレミアムエコノミーを台無しにした珍客のまさかの行動とは?

最近、海外では、ある夫婦がシンガポール空港を訴えています。フライトに問題があったようですが、快適になるはずだった空の旅を何かに邪魔されたようです。

↑勘弁してくれー!

 

この夫婦はパリ発シンガポール行きの飛行機に搭乗。プレミアムエコノミークラスの座席に座っていると、どこからか不思議な音が聞こえてきたそうです。「鼻息がずいぶん荒いけど、夫のスマホからかな」と妻は最初に思ったとか。

 

しかし、さらに周りをよく見て、彼らは驚きました。その音の出所は犬だったのです。

 

この夫婦の隣に座った人がエモーショナルサポート犬(精神疾患がある人の情緒面をサポートする犬)を同伴しており、この犬の頭が夫の足元にあったそうです。

 

しかも、この犬は高度3万フィート(約9100メートル)でおならを連発。シンガポールに到着するまでの13時間、辺り構わず、ずっとおならをしていたそうです。

 

耐え切れず、夫は隣の乗客に文句を言いますが、この犬を通路に置いておくと機内サービスを邪魔してしまうと言い返されます。そこで、席の移動を客室乗務員に申し込んだそうですが、結局、エコノミークラスの最前列の席になり、まさかのダウングレード……。

 

このようなことが起きて、この夫婦はシンガポール空港にチケットの払い戻しを要求。同空港会社側は、この夫婦には搭乗前に席がエモーショナルサポート犬の隣であることを伝えるべきだったと述べ、おわびの印として95ポンド(約1万7000円※)分のトラベルバウチャーを渡したそうですが、「こんなものでは不十分だ」とこの夫婦の怒りは収まっていないそうです。
※1ポンド=183.5円で換算(2023年9月12日現在)

 

【出典】
Daily Star. Couple sue airline over ‘farting dog’ that ‘ruined their 13-hour flight’. September 10 2023

まさかハーバードが…。米の名門大学が最下位になったランキングとは?

世界の大学ランキングで常に上位に入る米・ハーバード大学。最近この名門大学が、ある調査で最下位になり、米国に衝撃が走っています。

↑知られざる側面があった

 

ハーバード大が最低の評価を受けたのは「言論の自由」。米大学の表現の自由を守るために1999年に設立された非営利団体「Foundation for Individual Rights and Expression(FIRE)」が、米国の大学254校を対象に調査してまとめた「2024年版大学における言論の自由ランキング(The College Free Speech Rankings)」で、ハーバード大がビリになったのです。

 

この調査には約5万5000人の学生が参加し、各大学における言論の自由を13の側面から評価しました。例えば、評価項目には「自分の考えをどれくらい言いやすいか」「リベラル派/保守派にどれくらい寛容か」「大学側のサポート体制」「銃規制や中絶といった問題について、どれほどオープンに議論することができるか」があります。

 

最下位になったハーバード大では、どんな結果が得られたのでしょうか?

 

ハーバード大の言論の自由(回答者数:209人)】

26%: キャンパスで話をさせないために登壇者をやじり倒すことは決して許されないと回答した人の割合

50%: キャンパスで自己検閲したことはほとんどない、または一度もないと回答した人の割合

39%: 自分の発言を他人が誤解して、自分の評判が傷つくのではないかと心配したことはないと回答した人の割合

3.3人: 保守派の学生1人に対するリベラル派の学生の割合

総合得点は0点で、言論環境は非常に悪い。

 

1位になったミシガン工科大学と比べてみましょう。

 

ミシガン工科大学の言論の自由(回答者数:135人)】

52%: キャンパスで話をさせないために登壇者をやじり倒すことは決して許されないと回答した人の割合

52%: キャンパスで自己検閲したことはほとんどない、または一度もないと回答した人の割合

49%: 自分の発言を他人が誤解して、自分の評判が傷つくのではないかと心配したことはないと回答した人の割合

1.1人: 保守派の学生1人に対するリベラル派の学生の割合

総合得点は78.01点で、言論環境は良い。

 

このように見ると、確かにハーバード大とミシガン工科大との間に差があることが明白です。

 

FIREの調査を受けて、Fox Newsがハーバード大の学生に取材したところ、大方の人は同大学は自分の意見を言っても安全な場所であると述べていたとのこと。学生によっても見解は異なるようですが、もしかしたら本音ではないのかもしれません。

 

【出典】

FIRE. 2024 College Free Speech Rankings.

DNA検査に賛否両論! 紛糾するフランスの「犬のふん」を片付けない問題

「美しい街並みに憧れて実際に訪れてみると、その汚さにうんざりする」と言われるほど路上放置されているフランスの飼い犬のふん。この問題に対してついに行政が本腰を入れ、マナー違反摘発に乗り出しました。賛否を呼ぶその対策とは?

 

公共空間の掃除は行政の仕事

↑やめろと言われても犬のふんを放置するフランス人

 

フランス人はペット好きで、都会で犬を飼っている人もかなりの数に上ります。そのため至る所に犬のふんを持ち帰るゴミ袋が設置され、場所によっては家に持ち帰らなくても済むように専用のゴミ箱まであります。さらに、公園や歩行者道路など公共の場所には、砂地でできた犬専用のトイレスペースも設置されています。

 

ところが、フランスでは近代までふん尿が道路に捨てられていたという歴史もあり、犬のふんに限らず公共空間の清掃は行政あるいは清掃業者が行うという考え方が根強く残ります。「個人が公共空間をきれいに保つ」という感覚が希薄なことが、ふん放置問題を引き起こしてきた原因の1つと言えるでしょう。

 

データで対抗も…

これまでもフランス全土では、警察官がふんを持ち帰らない人を見かけた場合や近隣住人からの通報があれば、罰金が科されていました。ところが、フランス南部のベジエ市は2023年7月から、さらに厳しい規制に着手。犬のDNA検査を飼い主に義務付ける条例が発令され、2年間限定で試験運用されることになったのです。

 

動物の権利や捨て犬問題対策のために、すでにフランスではペットのID登録を義務化していますが、ベジエ市では犬のID情報にDNAデータを紐づけるという方法を導入。かかりつけ獣医が専用キットで犬のDNAサンプルを採取して指定の研究所に送り、研究所が犬に番号を割り当てます。

 

もし飼い主がサンプル採集を拒否したりペットのIDカードを持っていなかったりした場合、38ユーロ(約6000円)の罰金が科せられます。飼い主が警察に犬のIDとDNA検査証明書の提示を求められて提示しない場合も、38ユーロの罰金。また、飼い犬のふんを放置すると、清掃料として120ユーロ(約1万9000円)の支払いを求められます。

※1ユーロ=約158円で換算(9月4日現在)

 

ベジエ市民やフランス国民の反応については、日頃からふんを放置しない人や犬を飼っていない人には賛成派が目立ちます。一方で、犬を飼っている人の中には「やり過ぎ」という反発の声も多く、賛否両論です。

 

ベジエ市長によれば、中心部だけで月に1000個以上のふんを回収しているとのことで、小さな町としてはかなりの数と言えるでしょう。マナーを守らない飼い主には罰則が必要との考え方は、どちらかと言えば推奨される雰囲気になりつつあるようですが、この実験がどんな結果を生むのか注目です。

 

執筆/Mayumi Folio

 

 

セレブの世界に没入!? 一度は受けてみたい米大学の「ユニークな授業」

米国の大学では9月から新学期が始まりますが、少し変わった授業が注目を集めているようです。現代の学生の興味を引くために、大学側はどのようなコースを作っているのでしょうか? Fox Newsの記事からいくつか取り上げてみましょう。

↑真面目な学問だけではつまらない

 

1: セレブ研究①

テキサス州立大学には、「ハリー・スタイルズとセレブリティ崇拝:アイデンティティ、インターネット、欧州の大衆文化」があります。2023年春に開講したそうですが、英歌手のハリー・スタイルズについて同大学で論じられるのはこれが初めて。この授業で学生はセレブの世界に没入し、それがどうやって発展してきたのかを文化や政治の観点から学びます。ちなみに、この授業を担当する准教授はハリー・スタイルズの大ファンみたいです。

 

2: セレブ研究②

セレブをトピックとして取り上げたコースは他にもあります。アリゾナ州立大学にはエンターテイナーの人気について学ぶクラスがあり、そこでは米歌手のテイラー・スウィフトを社会心理学の観点から分析するようです。ゴシップや人間関係、リベンジといった課題に直面したこの歌姫は、どう行動したのか? テイラー・スウィフトの作品とつなげながら考察していくと担当の先生は述べています。元恋人のハリー・スイタイルズにも言及するのでしょうか?

 

3: パラノーマル研究

10年以上前からですが、カリフォルニア大学ロサンゼルス校には「エイリアン、心霊現象、幽霊」と呼ばれるコースがあります。この授業では、文と文のつながりを分析する談話分析や科学的手法を用いて、人々がエイリアンや心霊現象、幽霊についての話をどう理解しているのかを考察するそう。なぜ私たちは超常現象を信じるようになるのか? 1コマ3時間にわたる授業で白熱した議論が展開されるようです。

 

4: 歴史に酔いしれる

最後に、テキサス・クリスチャン大学には「ウィスキースクール」があり、ウィスキーの裏にある歴史や科学を学ぶことができます。ウィスキーは米国の歴史や世界の文化をどう形成してきたのか? ワンパターンの説明や先入観から離れて、新しい視点で歴史を捉えることができるといいます。

 

どれも受講してみたくなるような授業ですね。最近、米国人の大学への信頼は学費ローン問題などによって揺らいでいますが、身近にある楽しそうな話題から学問をしていくことは若い世代にウケるかもしれません。

 

【参考記事】

Fox News. 5 surprising college courses that parents or kids are paying for — on Taylor Swift, aliens, whiskey and more. September 10 2023

米夫婦の新居が浸水、家の壁から大量に出てきたのは…

米国では、家の壁の中から変な物は出てくることが時々あります。タバコやバイアグラが見つかったりヘビが隠れていたり。そして最近また、珍しいものが家の壁から大量に出てきてニュースになっています。

↑これは一体…

 

ある1組の夫婦がニュージャージー州の家に引っ越してきました。新居で暮らし始めて2日目、その地域は嵐に見舞われたのです。そして地下室が浸水し、濡れた家具などの撤去を行うはめになっていました。

 

壁の一部も浸水したため、石膏ボードをはがしていたところ、壁のむこうにある隙間から酒の空き瓶が出てきたのです。しかも、数本どころではなく滝のように、次々と流れ出てきました。

 

この様子を撮影した妻の動画で、夫が「信じられない」というようなあきれた表情をしていることが分かります。結局、壁に隠されていたのはすべてラム酒の空き瓶で、その数は99本。

 

さらに驚いたのは、この空き瓶を隠した犯人がSNS上でわかったこと。この動画がSNSで広がり、前にこの家に住んでいたという男性が動画を目にして、この夫婦に連絡を取ったというのです。

 

その男性によると、空き瓶はさらにもっとあるとのこと。また、彼はもう3年間は禁酒していることを明かしたそうですが、おめでたい人ですね。

 

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【主な参考記事】
New York Post. We discovered a big, boozy surprise in the walls of our new home. September 7 2023

まさか掃除用流しでオレンジジュースを…? 中国のレストランに非難の嵐

食品の安全性について、たびたび問題視されている中国。最近では、とあるレストランで、清掃用具が置かれたシンクの蛇口から水道水を注いで、オレンジジュースを作っていることが動画で発覚しました。

↑カメラが決定的瞬間を捉えた(画像提供/全民話燒/YouTube)

 

問題があったのは、中国の浙江省温州市にあるレストラン。ある客が撮影した動画によると、オレンジジュースがたっぷり入った大きな鍋が無造作にシンクに置かれているのがわかります。しかし、そのシンクがあるのは、掃除用のモップやブラシがある場所。どうやら、調理用のシンクではなく、掃除用のシンクのようです。

 

カメラが向けられていることに気づくと、スタッフはすぐにその鍋を手にして、別の場所に移動しました。他のスタッフが、客の撮影をストップさせようとしますが、すでにバッチリとカメラに写ってしまったあと。

 

客は、この店では粉末のジュースのもとを、掃除用のシンクの水で溶かしてオレンジジュースを作っていると、店内にいる他の客たちに伝えたのです。さらにこの動画はネット上で拡散し、非難が広がりました。

 

現地の報道では、この店では声明を発表し謝罪。レストランのマネージャーは解雇され、オレンジジュースづくりに関与したスタッフは停職処分を受け、食品衛生の研修を受けるよう命じられているそうです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. Restaurant in China sparks outrage after patron films how they make orange juice. September 5 2023

「超富裕層」が住む国トップ10が発表! 日本は何位?

富裕層の中でもトップクラスの人だけが当てはまる「超富裕層」。この人たちはどこにいるのでしょうか? 海外の調査会社・Altrataは資産が3000万ドル(約44億円※)を超える超富裕層について調べ、最新のレポートを発表しました。

※1ドル=約147円で換算(2023年9月8日現在)

↑日本にはどれくらいいる?

 

同レポートによると、世界の超富裕層は39万5070人。その内訳を国別にみると、日本もトップ10にランクインしているのです。

 

【世界の超富裕層が暮らす国トップ10】

  • 1位 米国(12万9665人、総資産15兆530億ドル)
  • 2位 中国(4万7190人、総資産5兆3170億ドル)
  • 3位 ドイツ(1万9590人、総資産2兆3100億ドル)
  • 4位 日本(1万4940人、総資産1兆4170億ドル)
  • 5位 英国(1万4005人、総資産1兆4270億ドル)
  • 6位 カナダ(1万3320人、総資産1兆4160億ドル)
  • 7位 香港(1万2615人、総資産1兆5030億ドル)
  • 8位 フランス(1万1980人、総資産1兆2940億ドル)
  • 9位 イタリア(8930人、総資産9870億ドル)
  • 10位 インド(8880人、総資産1兆1440億ドル)

 

超富裕層が暮らす国トップ10を見ると、断トツの1位は米国。超富裕層の人数も総資産もずば抜けて多いことがよく分かります。その後には中国とドイツが続いていますが、4位に入ったのが日本。なんと超富裕層に該当する人は1万4940人にもなります。

 

世界の超富裕層のおよそ4分の3が、この上位10か国に住んでいるそうで、世界の貧富の格差がそれだけあるということでしょう。

 

また、超富裕層が暮らす場所を都市別に見ると、下記のようになります。

 

【世界の超富裕層が暮らす都市トップ10】

  • 1位 香港
  • 2位 ニューヨーク
  • 3位 ロンドン
  • 4位 ロサンゼルス
  • 5位 サンフランシスコ
  • 6位 シカゴ
  • 7位 シンガポール
  • 8位 パリ
  • 9位 東京
  • 10位 ワシントンDC

 

超富裕層の絶対数が多い米国の都市が上位を占めるのは当然ですが、それを抜いて1位になったのが香港です。東京は9位に入っていました。

 

日本でも格差が広がっていると言われるように、豊かな暮らしをしている人と、そうではない人の差が大きくなっているようです。特に東京を中心に一部の限られた人は、世界的に見ても超裕福な暮らしをしているのかもしれません。

 

【主な参考記事】

ALTRATA. World Ultra Wealth Report 2023. September 2023

ライブ配信中にびっくり仰天! アラスカ沖の深海で「謎の金の卵」が見つかる

金色に輝く謎の物体。アラスカの深海で調査を行っていた米国海洋大気庁(NOAA)は、水中で黄金色の不思議な物体を見つけました。深海はまだまだ謎が多いと言われていますが、この物体は一体何なのでしょうか?

↑一体何だこれは!?(画像提供/The Guardian/YouTube)

 

NOAAは、8月23日から開始して9月16日まで行う海洋調査の中で、不思議な物体に遭遇しました。場所は、アラスカ沖の深さ3200メートルの地点。海底なのか、岩なのか不明ですが、そこにくっつくように、金色の卵のような物体が確認されたのです。

 

自然界には似つかわしくない色で、卵のように盛り上がっています。この発見は、NOAAによるライブストリーミング中に起きたもので、解説していた研究者も驚きを隠せなかったよう。正面部分には丸い穴が開いているように見えることから、「何かが侵入したり、出てきたりした可能性があるかも」と予測しています。

 

NOAAは遠隔操作でこの物体を吸引して確保。実際にこの物体を手にした研究員によると、皮膚のようにデリケートな触感だそう。これからDNA検査などを行い、正体を突き止めるそうですが、なかから得体のしれないものが出てきたりする可能性も否定できないとか……。

 

宇宙よりも到達が難しく、謎が多いという深海。ここに生息する生きものの3分の2は、まだ科学的に未知とも言われています。なんらかの生物の卵の殻なのか、孵化したものなのか、新種の発見につながるのか。今後の調査の結果に期待が高まります。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Mysterious ‘golden egg’ is discovered on the seafloor off Alaska – and experts say they’ve never seen anything like it. September 7 2023

中国のアップルストアで「iPhone」を見つめる女性。次の瞬間とんでもない行動に!

世界中で絶大な人気を誇るアップルのiPhone。アップルストアなどのスマホ販売店では、店頭に見本用として置いているスマホをケーブルで台などにくくりつけて、簡単に盗難できないようにしています。しかし、中国福建省のとあるアップルストアで先日、1人の女性客がそのセキュリティワイヤーを自分の歯で噛みちぎるという荒業に出ました。

↑万引き対策が破られた

 

防犯カメラの映像によると、女性はまず店内でMacBookを見ていた模様。そして次に、最新のiPhoneをディスプレイしている台に向かいました。その最新のiPhoneがセキュリティワイヤーとつながれていることを確認するような素振りを見せると、それを自分の口元に運び、噛みついたのです。

 

両腕をディスプレイの台に置きながら、何度か噛んでは、その具合を確認するしぐさを繰り返し、最後はセキュリティワイヤーをしっかりと噛み切ったのでしょう。自分のバッグにそのiPhoneをしまい、何事もなかったかのように店を後にしたのです。

 

店では警報器が鳴ったそうですが、店員は誰も彼女の暴挙に気づかなかったとのこと。しかし、30分後には彼女は警察に捕まり、「最近スマホを失くし、新しいものは価格が高いので、盗難を考えてしまった」と話していたそうです。ちなみに、このセキュリティワイヤーは決して細いものではないと報じられています。

 

店員には気づかれなかったものの、防犯カメラにバッチリ映り、それがネットで拡散してしまったこの暴挙。ネット上では「最初に防犯カメラのワイヤーを噛み切ればよかったのに」「噛み切る労力を考えると、彼女はiPhoneをゲットしたと言える」などの反応があり、このニュースを報じた記事でも「ワイヤーを噛み切ることを奨励するわけではないが、その努力は間違いなく賞賛に値する」と皮肉っています。

 

【主な参考記事】

LAD Bible. Woman tries to bite through anti-theft cable to steal iPhone 14. September 5 2023

「世界のUFOホットスポット」の1つは日本! 米国防総省も注目する都市はどこ?

米国の国防総省が発表した「未確認異常現象」報告の中で、UFOの目撃情報が多い世界の地域が明らかとなり、その1つに日本が入っていることが分かりました。UFOのホットスポットになっているのは、日本のどこなのでしょうか?

↑日本によく来ているようです

 

8月末、未確認飛行物体を調査する米国防総省の全領域異常解決局(AARO)は、UFOのような未確認飛行物体に関して、機密解除された情報を提供する専用のウェブサイトを立ち上げることを発表しました。未確認異常現象に関する写真、動画、情報などが広く一般に公開されることになっています。

 

そして先日、世界で確認された未確認異常現象の場所を表示したマップを含めた資料を公開。それによると、世界地図の中で未確認異常現象が多く確認されて赤や黄色に色付けされた場所は、ごく一部のみ。大まかに取り上げると、米国の西海岸と南西部、中東、そして日本を含むアジアなのです。日本については、全域にわたり、未確認異常現象の報告が多いホットスポットであるというのです。

 

日本の中で名前が挙げられている場所には、広島、長崎、そして福島県福島市飯野町にある標高462メートルの小さな山、千貫森(せんがんもり)があります。特に飯野町はUFOの目撃例が多く、UFOに関する資料を展示する「UFOふれあい館」もある場所です。

 

このニュースを報じたNew York Postでは、日本では大規模な原子力事故が起きてきたと指摘。それがUFOの目撃情報の多さと関連があるかは不明ですが、もしかしたらその可能性があるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Japan is full of UFO ‘hot spots’ — and they all have this in common. September 5 2023

New York Post. Pentagon launches new ‘one-stop shop’ website for declassified UFO information — which will include photos, videos. August 31 2023

電気代を節約できそう! イタリア人のエアコンを使わずに「猛暑を乗り切る」シンプルな方法

残暑が厳しいのは日本だけではありません。イタリアでも35度を超える酷暑がまだ続いていますが、日本と異なりイタリアの家庭は約50%しかエアコンを所有していません。イタリア人はなぜエアコンを持たないのか? そして、どのように猛暑を乗り切っているのでしょうか?

↑エアコンを付けられなくても暑さを乗り切る方法はある

 

イタリアの家庭のほぼ半数がエアコンを所有していません。そこには、いくつか理由がありますが、代表的なものを3つ挙げます。

 

1: 歴史的な建物の外観を変えてはいけない

イタリアには歴史的な建物が多くあります。これら建物の外観を守る法律が定められているため、簡易にエアコン設置ができないケースが多いのです。

 

2: 電気料金の大幅な値上げ

ロシアによるウクライナ侵略後、2022年には電気料金が20%も値上り、エアコンの購入を控える動きが強まりました。

 

3: 環境への意識の高さ

エアコンの使用は環境負荷が大きいとの認識が高く、2022年の国立統計研究所の調査ではイタリア人の約70%が「エネルギーの無駄遣いに注意している」と回答しています。

 

このような理由により、イタリアの家庭の半数にはエアコンがありません。では、そんなイタリア人はエアコンなしで、どのように猛暑を乗り切っているのでしょうか?

 

この時期、イタリアでよくネット検索されるのが「エアコンなしで猛暑をしのぐ○○の方法」。よく挙げられている方法が3つあります。

 

1: 温度の低い朝晩以外は窓を締め切る

気温が高い日中は雨戸と窓を締め切り、直射日光と熱風が室内に入って温度が上がるのを防ぎます。

 

2: 氷と扇風機で快適な室内温度をつくる

室内の温度が高くなった時は、扇風機の前にボール一杯の氷をセット。涼しい風を室内に行き渡らせて室内温度を下げます。

 

3: 不使用の家庭用電気器具の電源を切る

電源が入ったコンピューターやテレビなどの家庭用電気器具は、熱を放出して室内温度を上げる要因の1つ。不使用の家庭用電気器具の電源を切ることで、室内温度の低下につなげます。

 

日本と同様に酷暑が続いても、イタリアではエアコンをつけること自体が当たり前ではありません。保健省も「暑さを乗り切るために役立つ10のヒント」を公布し、健康のためにエアコンを使用しつつも、電気エネルギーの大量消費に注意することを推奨しています。

 

熱中症予防などまずは身体への配慮が一番なのはもちろんですが、知恵を絞り、環境に配慮しながらエアコンを適切に使うことが大切です。イタリア人の暑さ対策を試してみれば、私たちも電気代を減らすことができるかもしれませんね。

ちょっと魅惑的? オランダの航空会社が「大人専用席」を試験導入

赤ちゃんが泣き出したり、後ろに座っている子どもが自分の座席を蹴ったり……。飛行機の中で小さな子どもと居合わせて困ったことがある人は少なくないかもしれません。そんな方のために、欧州の航空会社が2023年の秋に「大人専用席」の試験導入を始めます。

↑魅惑のアダルトゾーン(画像提供/コレンドン航空)

 

大人専用席を試すのは、オランダのコレンドン航空。同国のアムステルダムとキュラソーを結ぶ路線で11月3日から「大人専用ゾーン(アダルトゾーン)」を設けます。この路線で使用するのはエアバスA350-900。アダルトゾーンは飛行機前方に設けられ、足元にゆとりのあるXL席9席と標準席の93席(合計102席)があります。このゾーンは壁とカーテンで区切られるそう。

 

機内では、しっかりと睡眠をとりたい人、仕事をしたい人、読書にふけりたい人など、過ごし方は人によってさまざま。静かに過ごしたいと思う人には、きっと快適な空間になるのではないでしょうか。

 

また「周囲へ迷惑をかけていないか」とやきもきする子連れの方にとっても、大人専用席があることで、気持ちが少し楽に感じられるかもしれません。

 

コレンドン航空はプレスリリースで、「私たちはお客様のさまざまなニーズにこたえられるよう努めています。フライト中のさらなる安心感をもたらし、お子様連れの方にもプラスの効果があると考えています」と発表しています。

 

ただし、この大人専用席は、片道で45ユーロ(約7200円※)、XL席の場合は100ユーロ(約1万6000円)の追加料金がかかります。この追加料金を払う価値があると思うかは人それぞれでしょう。

※1ユーロ=約160円で換算(2023年8月31日現在)

 

同航空の大人専用席の試験導入で、それなりの効果や乗客からの良いフィードバックがあれば、他の航空会社も同じような試みを始めることになるかもしれません。

 

【主な参考記事】

USA Today. Babies to the back: This airline is testing an ‘Only Adults’ zone. Aug 28 2023

「フリクションボール」がイタリアの小学生に大人気! その意外な理由とは?

書いた文字を消せるボールペンとして知られている「フリクションボール」。この便利な文房具のメインユーザーは日本では20〜30代のビジネスパーソンですが、実はイタリアでは小学生にとって不可欠な存在になっています。一体どうしてそうなったのでしょうか?

↑イタリアの小学生がフリクションボールを使う理由は?

 

便利なフリクションボールは、イタリアでもさまざまな商品が販売されています。日本では仕事で使う人が多いですが、イタリアでは当たり前のように小学生が使っているのです。

 

この現象について調べてみると、その背景にイタリアの教育方針があることが分かりました。

 

日本の学校では書き損じのないきれいなノートや答案を書くために、鉛筆やシャープペンシル、消しゴムが使われています。しかし、イタリアの学生は間違えた箇所や思考の過程がわかるよう、ノートの筆記やテストには鉛筆ではなくボールペンを使うのが一般的なのです。

 

ただし、小学生のうちは書き損じが多いため、消して書き直せるフリクションボールが重宝されます。ボールペンに慣れることができるうえ、鉛筆と同じように簡単に消すことができるので、授業で使うのには最適といえます。

 

キャップタイプの青、黒、赤と替芯は多くの文房具店で取り扱われている一方、9月から始まる新学期の前には大型スーパーなどで大々的に販売され、店内にズラリと並びます。しかし、学校では使わない青、黒、赤以外の色や少し値段が高いノックタイプはオンラインショップでの取り扱いのみで、街中で見かけることはほぼありません。

↑スーパーにズラリと陳列されている

 

価格は文房具店でだいたい5ユーロ(約790円※)と普通のボールペンの約10倍以上ですが、替芯もあって本体は長く使えます。担任の先生がフリクションボールを指定買いさせてクラス全員が使用するほど、小学生の間には浸透しています。

※1ユーロ=約158円で換算(2023年8月29日現在)

 

間違え方も含めて思考の過程を重視するイタリアの教育方針により、同国の小学生にとってなくてはならないものになったフリクションボール。間違いや考え方を消さずに残しておく機能が、子どもたちの知能の発展に役立っているようです。この発想は、私たちがボールペンを使う際にも応用できそうですね。

 

執筆/Ciho

宝くじで7300万円が当たった米国人のまさかの行動にびっくり! 人生どうなる?

宝くじに当たると不幸になる。巷でよく言われていることですが、分福をしたらどうなるでしょうか?

↑え、まさか…

 

最近、米・ケンタッキー州の男性が宝くじのスクラッチで50万ドル(約7350万円※)に当せんしました。
※1ドル=約147円で換算(2023年9月5日現在)

 

しかし、次にこの人は何をしたでしょうか?

 

なんと、スクラッチを買ったお店で自分の近くにいた同店の従業員たちに100ドル(約1万4000円)ずつあげたのです。

 

宝くじに当たってすぐに幸福を分ける人は、そう多くはいないでしょう。

 

この当せん者がなぜそうしたのかは不明ですが、従業員たちに100ドルを渡すときに、こう言ったそう。

 

「メリークリスマス」

 

この粋なプレゼントで周囲の人たちのマイナス感情(例えば、妬み)は少し和らいだかもしれません。

 

【出典】
UPI. $500,000 lottery winner shares the wealth with store workers. September 1 2023

パナソニックの配線器具がインドでシェア1位。急成長する国にハマった日本で培った技術とは?

人口世界一となったインド。アジアの中心国のひとつとして、ビジネスにおいても大きく注目されています。インドにはすでに多くの日本企業が進出していますが、そのなかでもパナソニックは現地企業を買収し、大規模工場を新設、インド国内の配線器具シェアで1位を獲得しています。

経済発展により多くの建物が新設されていることから、インドでは配線器具の需要が急増中。パナソニックはその需要に応えるべく、日本から持ち込んだ技術を活かして、高品質と大量生産の両立を実現しています。ビジネスの枠にとどまらない、同社の配線器具がインドで普及することの意義を、同地を訪れ探りました。

↑デリーでは、写真のような大型マンションが至る所で建設中

 

シェア1位の原動力。従業員4800人の巨大工場

今回筆者が訪ねたパナソニックの現地工場は、ハリドワール工場とスリシティ工場。この2つの工場は、ブレーカーやスイッチ、コンセントの差し込み口といった配線器具を製造しているという点で共通していますが、異なった性格を持っています。

 

ハリドワール工場は多くの人の力と機械による自動化が融合した量産力が特徴。一方のスリシティ工場は、工場のほとんどの機能を自動化したハイテク工場です。

↑インドで売られている同社製のコンセント。差し込み口の横に、スイッチが付いているのがインド式です

 

筆者がまず訪れたのがハリドワール工場。ハリドワールは、首都・ニューデリーの北東、200kmほど離れた場所に位置しています。ガンジス川の上流沿いにあたる同所は、ヒンドゥー教の4大聖地のひとつです。筆者が訪ねたときは宗教行事の真っ最中で、多くの巡礼者を目にしました。

↑ガンジス川の水を汲みに向かう巡礼者たち

 

宗教の聖地であるハリドワールは、工業都市としての顔も持っています。その規模感は大きく、現地の工業団地に拠点を置く企業の数は、なんと650社以上です。パナソニックのハリドワール工場も、その工業団地のなかにあります。

↑ハリドワールの街の風景。夏が旬のマンゴーを売る屋台(写真右下)があちらこちらに見られました

 

ここはもともと、インドの現地企業であるANCHOR社の工場でした。2007年、パナソニックがインド進出を加速させるべく同社を買収したことで、この工場はパナソニックのものとなったのです。ANCHOR社は、買収時点でインド国内トップシェアを誇る配線器具メーカーでしたが、パナソニックになって以降もシェアを拡大し続けています。そんな同社の最大の生産拠点が、ハリドワール工場です。

↑ハリドワール工場入り口にある看板。現地での知名度が大きいことから、パナソニックによる買収後もANCHORのブランドは残しています

 

この工場では、月産3500万個の配線器具を製造しています。パナソニックによるインド国内全体での配線器具生産数は月産5000万個なので、ハリドワール工場はその3分の2以上を生産していることになります。

 

ちなみに、2007年の買収時、ハリドワール工場の生産力はいまの3分の1だったそう。生産力が大きく向上したのは、パナソニックが持つ効率化のノウハウを現地に持ち込んだからです。

↑ハリドワール工場で製造されているスイッチギア(ブレーカー)

 

↑工場内には、どのようにして生産性を上げてきたのかの説明が書かれていました。溶接とプレス加工の工程を隣接させたこと、さらにはオートメーション化する計画について触れられています

 

↑ズラリと並んだ射出成形機。正確な射出成形は、パナソニックが日本で積み上げてきた技術です

 

ハリドワール工場の従業員数は、約4800人。日本国内の同社の配線器具主力工場である津工場でも、従業員は約1800人なので、ハリドワール工場の人の多さが窺い知れます。ハリドワール工場ではパナソニックによる買収以降、生産能力を高める過程で自動化に至った工程もありますが、現在でも多くの製品が人の手で作られています。

↑スイッチの組み立て工程で働くスタッフ

 

↑スイッチギアの検品。機械の力と人力が融合する様子はハリドワール工場のあちらこちらで見られます

 

↑完成品は、自動運搬車によって倉庫まで運ばれます

 

この工場は、部品の成形を担うUnit1と、部品を組み立てて製品を仕上げるUnit2に分かれています。特にUnit2では多くの人が従事しており、組み立ての工程に従事している従業員は2900人。うち女性が2000人を占めています。子育て中の女性も働けるように、工場内には託児所も整備されています。

↑Unit1で製造した部品を収納する巨大な倉庫

 

↑Unit2でスイッチギアの組み立てを行う女性従業員たち

 

↑託児所には多くの子どもたちがいました

 

↑託児所の横にあった巨大な食堂

 

ハリドワール工場で繰り広げられる人海戦術を可能にしているのが、現地の人件費の安さです。パナソニックの担当者によると、インドの人件費は年に8%くらいの割合で上昇しているとはいえ日本に比べれば安く、自動化のための大きな設備改修を急ぐメリットが薄いのだといいます。

↑もともと人力だったところをすべて自動化した工程もあります。写真はアイソレーターを組み立てる機械

 

↑金型のメンテナンスをする様子。金型は一部内製で、残りは現地のサプライヤーが供給したものを使用しています

 

パナソニックにとって、ハリドワール工場という存在は、“現在の”インドでの展開を牽引する最大の原動力です。ANCHOR社の大型工場に、日本で培ってきた高品質の製品を効率よく生産するノウハウを取り入れることで、生産力を2007年の買収時の3倍に拡大。急成長を遂げる国において、パナソニックがシェアを伸ばし続けられているのは、この工場があってこそといえます。

↑工場内の通路。スコールが降ると、ここが川のようになるのだそう

 

↑退勤時の様子。定時になると、建屋から一気に人が出てきます

 

未来を担う新工場は、たった300人で月1000万個の配線器具を生産

インド市場の現在を支えているのがハリドワール工場なら、未来を担うのがスリシティ工場です。スリシティは、インド南東部の港湾都市・チェンナイから、50kmほど離れたところにある工業団地。2008年に設立されたこの工業団地には205社が進出しており、日系企業も約20社が拠点を置いています。

↑スリシティ工業団地入り口にある看板。LEDディスプレイになっており、温度などの情報も表示されます

 

パナソニックがスリシティに工場を開設したのは2022年4月。この工場では自動化が徹底されており、わずか300人のスタッフで、月産1000万個の配線器具を製造しています。

↑スリシティ工場の入り口

 

↑敷地の外では、牛が闊歩していました

 

ハリドワール工場と数字を比較してみましょう。ハリドワールは4800人で月産3500万個。単純計算で1人あたりの月産個数は約7300個です。一方のスリシティは300人で1000万個、1人あたり月産3.3万個になります。

 

この数字だけで、2つの工場が明らかに違う性格を持っていることがわかります。同工場の担当者によると、ある工程では1台の機械を導入するだけで、人員100人と同程度の生産能力を賄えるといいますから、機械の力は偉大です。

↑射出成形された部品が青いカゴに入れられ、自動運搬車に積まれていくところ

 

↑成形された部品が運び込まれる自動倉庫。この倉庫には、自動運搬機が運ぶ青いカゴ1万個ぶんの部品を収納でき、組み立て機のある上階から注文が入ると、自動で部品を運び上げます

 

↑金属部品のプレス加工機。1分間に150回のプレスが可能

 

↑スイッチの高速組み立て機。高品質を維持しながら高い生産力を実現するため、日本の津工場から機械を持ち込んだそう

 

自動化には欠点もあります。設備をフル稼働させないと、生産コストが高くなってしまうという問題です。そのためスリシティ工場では、需要の多い、ミドルエンド向けの製品を専門に生産。ハリドワール工場で生産していた製品のうち、自動化の需要が高かったものも、スリシティ工場にシフトしています。

↑完成品の取り出し、梱包の工程のみ、人力で行われています。ネジなどの同梱品を入れる作業は、人の手で行うのが早いのだそう

 

スリシティ工場の特筆すべき点として、広大な空きスペースがあります。工場の敷地・13万3584㎡のうち、建物が立っているのはわずか3分の1。さらにその建物のスペースも、わずか3分の1しか使っていません。つまり、敷地全体の9分の1しか稼働していないことになります。

↑工場内の巨大な空きスペース

 

この広大な空きスペースは、スリシティ工場の拡張の余地が非常に大きいことを意味しています。パナソニックによると、現存する建屋内の設備拡張により、現在月産約1000万個の生産力を2025年には1700万個、2030年には2500万個に増やすとのこと。また2030年以降には、空き地となっているエリアに新棟を建設する計画です。

↑工場敷地内にある空き地。遠くに小さく見える白い壁までが、スリシティ工場の敷地です

 

スリシティ工場の拡張計画は、インドの成長を見込んでのこと。しかしそれだけが理由ではありません。パナソニックは、インドを拠点に、中東やアフリカなどへの進出も窺っているのです。

 

特にアフリカには、印僑と呼ばれるインド系移民が多く住んでいます。海によって隔てられてはいますが距離的には遠くなく、インドはアフリカ展開へ向けた拠点として優れた場所なのです。スリシティ工場は、インド国外にまで広がる展開を見据えた、同社の未来を担う新工場といえます。

 

シェア拡大を通して、「安心・安全」な電気設備を届ける

パナソニックは、海外電材事業の目指す姿として、「配線器具を基盤に、サステナブルで安心・安全なくらしの設備インフラを提供し、レジリエンスに強い環境負荷ゼロ社会に貢献する存在となる」という目標を掲げています。インドにおける同社のシェア拡大は、その先にある安心・安全を普及させる試みとも言い換えられます。

 

今回インドに初めて訪れた筆者も、タコ足状態になった電線を街のあちらこちで見て、電気設備の安心・安全は同国において普及されていくべきと感じました。同国でパナソニックの製品がシェアを拡大することには、ビジネスの面にとどまらない意義があるのです。

↑デリーの街中の電線。漏電などはないか、見ていて少し不安にもなります

 

どうして助手席に牛が…? 不思議なセダンに米国人さえあぜん

犬や猫をクルマに乗せることはあっても、それ以上の大きな動物は難しいもの。そんな常識なんてなんのその、牛を乗せた乗用車が米国の道路に現れ、人々を驚かせるハプニングがありました。

↑このクルマ、何がどうなっているんだ?

 

ネブラスカ州の都市・ノーフォークの警察は先日、ある通報を受けました。それは「牛を乗せた自動車が走っている」というもの。しかも、動物や家畜を乗せて走る専用のトラックではなく、ごく一般的なセダン。そこに大きな牛が乗せられて一般道を走っていたのです。

 

当然、牛はクルマの中に収まるわけもなく、助手席に4本の脚を乗せているようですが、胴体はクルマの外に大きく飛び出しています。おまけに、この牛は立派な角を持っていて、まるで周囲のクルマや人を威嚇しているように見えなくもありません。牛の重さでクルマは助手席側に傾いていますが、何事もないかのように道路を走り抜けていきます。

 

漫画の中に出てくるようなこの異様な光景に、人々はきっとあっけにとられたことでしょう。警察に通報する人や、スマホで動画を撮る人がいたようです。そして、通報を受けた警察が、このクルマを止めて事情を聴くことになったのです。

 

よく見ると、自動車の助手席側はフロントガラスも天井部分も壊されて、牛のスペースが確保されています。さらに助手席側の扉には、柵のようなものも取り付けられ、牛が落ちないようになっているようです。

 

この地域では、動物の運搬のために乗用車の改造をする人が多く、ネブラスカ州運輸局では改造の承認なども行っているそうです。結局、警察はこの牛を運んでいた人物に、注意して運転するよう伝えただけだったのだとか。

 

乗用車で牛を運ぶなんてぶっ飛んだ発想をして、おまけに実行してしまうとは、さすが米国。海外に旅行に行ったら、こんなクレイジーな光景を目にすることだって、あり得るかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

NBC News. Car with giant bull named Howdy Doody crammed into passenger seat pulled over by Nebraska police. Aug 31 2023

パイロットが伝授!「揺れる飛行機の安全」を確認する簡単な方法とは?

乱気流によって飛行機が激しい揺れに見舞われたら、「もしかして、飛行機に何か問題があるのでは?」「ひょっとしてこのまま墜落?」などと、よからぬことを想像してしまうかもしれません。そんなときにおすすめなのが、ペットボトルを逆さにすること。あるパイロットが、飛行機の安全性を確認する方法としてSNSで紹介して話題になっています。

↑揺れて心配する前に…

 

オーストラリア人のパイロット、ジミー・ニコルソンさんは、休みの日に妻と一緒に飛行機に乗ったときのことをTikTokで紹介しました。どうやら飛行機は乱気流に遭遇したようで、ひどい揺れ。乗客の身体は左右や上下に揺れ、機内で悲鳴が起きるほどでした。ジミーさんも「自分が経験した中でも最悪の揺れかもしれない。たしかに快適ではない」と認めています。

 

そんな状況で彼が紹介したのが、ペットボトルを逆さにするという方法。動画では、飛行機自体も乗客の身体もかなり揺れているように見えますが、ペットボトルの水に注目してみると、それほど動いているわけではなく、水面が安定しているのが分かります。このように水位がほとんど変わらなければ、飛行機は安定して進んでいるということだそうです。

 

また、座席上部には通気口があり、ここを開けると外の新鮮な空気が機内に流れこみやすくなるので、窓の外を見て気持ちをリフレッシュするといいそうです。

 

とはいえ、彼の隣に座っている妻は、心配そうに胸に手をあて、飛行機の揺れですっかり動揺している様子。彼は、「このような揺れはまったく普通のこと。飛行機は空から落ちたりしないし、乱気流よりずっと悪い状況にも耐えられるように作られている」と話しています。

 

もしも、自分が乗った飛行機が乱気流で揺れることがあったら、彼が言った方法を思い出して、心を落ち着かせてみてはどうですか?

@jimmy_nicholson

Horrible turbulence on our flight today. Im a Pilot and actually fly this aircaft type (Airbus). Here’s why you have nothing to worry about #pilot #turbulence

♬ original sound – Jimmy Nicholson

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. An off-duty pilot filmed himself staying calm during ‘horrible turbulence’ and showed how he flipped his water bottle upside down to check if he should be worried. Aug 30 2023

カナダの30代夫婦が「スクールバス」を自宅に改造! 家計への効果にびっくり

インフレが続く経済状況で若い夫婦が生活していくことは決して簡単なことではありません。しかも住宅ローンの金利が5~6%と、日本よりずっと高いカナダでは、マイホームを持つハードルはかなり高くなります。そんな中、スクールバスを自宅に変えて、毎月の貯金に成功しているカップルが同国に現れました。

↑家としても使えるかも

 

エミリー(31歳)さんとマット(32歳)さんの夫婦は、日々のあらゆることで請求書がかさみ、働きづめの毎日に嫌気がさし、思い切った決断をしました。それは、古いスクールバスを自宅にすること。YouTubeで、ドイツから北米までを旅するカップルの存在を知り、非常に興奮したという2人。そこで、バスの中の間取りや、スクールバスでどの場所にどのくらい滞在するかを決めたタイムラインを作り、計画していったのです。

 

そして、2019年8月に5500ドル(約80万円※)で中古のスクールバスを購入。6万5000ドル(約945万円)をかけて、内部を改装し、1匹の犬と2匹の猫とともに、そこで新しい暮らしをスタートさせたのです。

※1ドル=約145円で換算(2023年9月1日現在)

 

車内にはミニサイズのキッチンに冷蔵庫も完備。シャワールームもトイレもあり、リビングとベッドルームも別に設けられています。スクールバス自体が一般的なキャンピングカーよりも大きいせいか、“彼らの城”はかなり広々とした印象。キッチンやシャワールームも、一般的なキャンピングカーについている簡易的なものよりも大きめサイズのよう。バスの外側も塗り替えられて、まさにオリジナルの家に生まれ変わっています。


 

そして、このスクールバスに移り住んだ大きな成果の1つが、日々の生活費を大幅に減らせたこと。以前、マイホームを所有していたときは、生活費も含めて毎月6000ドル(約87万円)もかかっていたところ、現在では3000ドル(約43万円)ほどで済んでいるそうです。

 

クルマを止めて生活する場所を探さなければいけないといったデメリットはあるものの、今の暮らしがとても気に入っているという2人。好きなところを旅してまわりながら、将来的には一般的な家を購入して、スクールバスのキャンピングカーは他の人に貸し出すことも考えているそうです。

 

【主な参考記事】

Need To Know. We sold EVERYTHING to live in a school bus with our three pets – now we save £2400 month. Aug 29 2023

15年間待っていた。豪の女性がふるさとで「金」を大発見!

世界情勢が混沌とし、金への注目度が高まる中、オーストラリアでは最近、若い女性が金塊を大発見しました。アナログとも思える方法で金が見つかったのは少し意外な場所。この金は長い間、この人に見つけてもらうのを待っていたのかもしれません。

↑よく知っている場所にあったなんて…

 

金を見つけたのは、オーストラリア人女性のタイラー・マホニーさん(27歳)とその家族。彼女のインスタグラムには、セルフィーや友だちと遊ぶ様子など、若い女性らしい投稿で溢れています。でも、そこに時々投稿されるのが、金を手にしている彼女の様子。そう、タイラーさんはフルタイムで金を採掘しているプロなのです。


先日、タイラーさんはドキュメンタリー番組に出演し、自身のキャリアで最大の金を掘り起こしたときのことを紹介しました。

 

金を見つけたのは、彼女が小さいときに住んでいた場所。昔はよくそこで兄弟と遊んでいたそうですが、今回の仕事で15年ぶりに戻ったそうです。

 

機械は使わず、手動の道具と豚を使って、父と兄と一緒に地面を掘り起こしていると、黒い鉄の塊の中に数多くの金色の斑点が見えてきました。「金の鉱脈のようだった」とタイラーさんは言います。

 

結局、3人がこの日に採掘した金は、全部でおよそ12万7000ドル(約1850万円※)相当。金を溶かしてゴールドバーにしたとのことです。

※1ドル=約145.6円で換算(2023年9月1日現在)

 

経済が不安定なときに安全な資産として重宝される金ですが、マホニーさんは久しぶりにふるさとに戻って正解でしたね。お宝というのは案外、身近な場所にあるものなのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. I’m a real-life gold digger — I found $125K with just a few hand tools and a pig. Aug 30 2023

日本でも導入して! 炭酸水が無料で飲めるパリの「ラ・ペティラント」

フランスでは冷たい飲料水を無料で飲める給水機が至る所に設置されていますが、パリの街角には炭酸水が出る水飲み場もあります。炭酸水が好きな人にとってはうらやましくなる公共サービスですが、一体どんな背景があるのでしょうか?

↑炭酸水も公共サービス

 

パリに1200か所ある公共の無料飲料水機のうち13か所の給水機では、水だけでなく炭酸水を飲むことができます。容器を持参すれば自宅に持ち帰ることも可能で、フランスでは食事時など日常的に無味無糖の炭酸水を飲む習慣があるため、多くの人が利用しています。

 

「ラ・ペティラント」と呼ばれるフランス初の炭酸水給水機は2010年に設置が始まりました。炭酸水給水機が導入された1つ目の理由は、ペットボトルのごみを削減するためです。販売されている炭酸水には、緑や赤など着色されたペットボトルが使用されています。透明なものよりリサイクルコストがかかるので、回収しても焼却ごみとして廃棄せざるを得ません。無料の炭酸水給水機を設置すれば、色付きペットボトルの削減にもつながります。

 

2つ目の理由として、健康意識の向上が挙げられます。炭酸水は糖分やカロリーを含まないため、特に健康志向の人たちの間で人気があります。彼らが集まる公園やランニングスポットに設置することでニーズを満たすと同時に、市民の健康意識をより高める狙いがあります。

 

さらに、ラ・ペティラントの特徴として、水質の安全性と泡立ちの良さも挙げておかなくてはなりません。パリの地下帯水層から汲み上げる水の品質は極めて高く、品質を保証するために年間を通じて検査が行われています。炭酸水は、冷却システムで7度まで冷やした水に一気に二酸化炭素を加えることで繊細な泡が発生し、常に強い泡立ちが楽しめる仕組みです。

 

環境保護と市民の健康志向に応えるために設置が始まったラ・ペティラント。美食家で炭酸水好きなパリ市民にすっかり受け入れられていて、さらなる増設が期待されています。

 

執筆/Mayumi Folio

中国でエレベーターが急降下! 人が空中に飛ぶ

乗っていたエレベーターが急降下したら……。そんな悪夢のような出来事が中国で実際に起こりました。なかにいた人は、降下の勢いで天井にぶつかる事態に。一体何が起きたのでしょうか?

↑エレベーターが突然落下

 

この事件が起きたのは、8月26日、湖南省長沙市のとある住宅のエレベーター。報道によると、なかに居合わせた3人のうちの1人、リーさんは25階に住んでいて、そのエレベーターに乗りました。すると、降下していたエレベーターが4階に達した時点で止まり動かなくなったというのです。リーさんたちは慌てて他の階のボタンを押そうとしたのですが、ボタンのライトが全て消え、その後に突然、エレベーターが急降下を始めたのです。

 

防犯カメラがこの恐怖の瞬間を捉えた映像を見ると、エレベーターの急降下によって3人は空中に投げ出されて、1人は天井にぶつかり、その後3人は床にたたきつけられるようになり、しばらくそのまま床に這いつくばるようになっていたことが分かります。

3人は不動産会社に連絡し、救急車で病院に搬送されたそうです。リーさんは幸いなことに、足に軽い打撲を負っただけで済みましたが、他の2人は腰の骨などを折るけがを負ったとのこと。もし、高齢者や小さな子どもが乗っていたら、さらに大きなダメージを受けていたかもしれません。

 

後日、エレベーターの製造を行った会社が現場で調査と修理を行い、乗り合わせた3人は全ての治療費を同社に請求するそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Sudden elevator plunge sends passengers flying, injures 3: shocking video. Aug 29 2023