寛容だけど…。日本で増える「ネパール人労働者」の意外な一面とは?

ネパール国内では経済成長を促すような産業が育っていないため、働き盛りの若者の多くは海外に出ます。日本でも最近は技能実習生の出稼ぎをはじめ、ネパール人の在留者数が増加(日本におけるネパール人労働者数は2022年10月に12万人近くになり、前年比で約20%増加)。もしかすると、職場など身近なところで彼らに接する機会があるかもしれません。そこで、ネパール在住のジャーナリストが、現地で知ったネパール人の国民性や思考パターンを説明します。

 

多民族国家だからこそ

↑ネパールの町並み

 

ネパールは約125の民族が共生する多民族国家であるため、一言で国民性を表すのは容易ではありません。

 

日本人は出身地が異なっていても同じ日本語を話し、共通する文化的な価値観を持っています。ところが、ネパールでは一応ネパール語を共通語として用いるものの、民族ごとに言語が異なり、家族の中ではそれぞれの民族語が話されます。民族によって宗教、祝日、習慣がまったく異なり、容姿もインド系、アジア系、ヨーロッパ系とさまざまです。

 

そのような環境で育ったネパール人は、自分と異なる環境で育った人に抵抗感を持たずに接することができる柔軟さを有しています。それぞれの価値観を尊重し、他人の個性や発言を寛容に受け入れる人が多いのです。その分ストレスを溜めにくいという長所もあるでしょう。

 

このように、おおらかな思考パターンが特徴である故に、日本でもネパール人は思ったことを何でも口に出したり勝手に行動したりしてしまうかもしれません。言動がストレート過ぎてトラブルに発展してしまう可能性もありますが、彼らの育った環境を理解していれば、日本人の国民性や慣習を丁寧に伝えることで良い関係を築けることでしょう。

 

責任を回避しがちな理由

↑無駄な責任は負わないネパール人

 

ネパール人を理解するうえで欠かせない、もう1つの考え方は、「負わなくてもよい責任はとことん回避して自分を守る」こと。無責任なように聞こえますが、これはネパールという国を理解すると納得できます。

 

ネパールは南アジアの最貧国であり、植民地になった歴史がないため良くも悪くも外国からの影響や支援が遅れています。いまだに停電は日常茶飯事で、雨が降れば脆弱な下水道施設から水が溢れ、外出などままならない状況になります。

 

先進国のインフラが整った国で生活しているとほとんど感じない人間の無力さを、ネパールでは日々痛感します。そのような不測の事態が頻発する国で、約束を守ったり、責任を最後まで全うしたりするのは大変困難といえるでしょう。

 

約束を果たせなかった言い訳が無数に存在するので、約束を破られた側も一方的に怒ることはできません。なぜなら、いつ自分が不測の事態で約束を破る側になるか分からないからです。このような社会的背景があるため、ネパール人はよく言い訳をしますし、相手もある程度はその言い訳を受け入れるのです。

 

このように、ネパール人の柔軟かつ寛容な性格や思考パターンを理解すれば、貴重な労働力として活躍している彼らと不要なトラブルを避けることができるでしょう。一方で、来日したネパール人は、日本人の勤勉さや時間厳守を徹底する姿勢に感銘を受けているようです。ネパール人に限らず、どの国の人であっても、互いの国民性の長所を認めて尊重し合う関係性を築いていきたいものです。

 

執筆・撮影/延原 智己

大韓航空が「乗客の体重」を測定へ。一体何のため?

飛行機に乗るときは、預け入れ荷物の重さを量り、規定の重さを超えれば超過料金がかかるのが一般的。ですが、最近ではそれに加えて、乗客自身の体重まで測定する航空会社が出てきているのです。

↑あなたの体重も量ります

 

乗客の体重測定の意向を発表したのは、韓国大手の大韓航空。地元メディアの報道によると、8月28日から9月6日までの期間、ソウルにある金浦空港発の国内線において乗客の体重を測定するとのことです。

 

その理由は、韓国国土交通省が飛行機の重量とバランスの基準を更新するため、最新のデータの提供を求めているから。航空会社では、乗客の標準的な体重について5年ごとに計算しなければならず、そのために測定を行うのだそうです。

 

乗客は搭乗ゲートに置かれた体重計に、手荷物を手にしたまま乗り、そのデータは匿名で記録されるとのこと。このデータはあくまでも調査の目的で利用するものであり、一定の体重を超えたからといって追加料金の請求があることはないそうです。

 

匿名になるとはいえ、自分の体重までチェックされるとなるとドキッとしたり、嫌な気分になったりする人がいるかもしれません。しかし、2023年6月にはニュージーランド航空も一定期間だけ体重の測定を行っていました。このときの目的も、大韓航空と同じように、機体の重さやバランスに関するデータを収集するためです。

 

確かに乗客数が分かったとしても、その重さが全部でどのくらいになるのかをきちんと把握できていないと、飛行の際に機体のバランスにも影響が出てくるはずです。実際、7月には英国のイージージェットが、機体が重すぎて離陸できず、19人の乗客に飛行機を降りてくれるように呼び掛けるという珍事が起きていました。

 

そんな事情を知れば、航空会社が乗客の体重を量るという取り組みも理解できるかもしれませんね。もし今後、自分が体重測定を求められる場面があったら、恥ずかしがらずに協力しましょう。

 

【主な参考記事】

USA Today. Boarding pass please? Now stand on this scale. Korean Air will soon weigh passengers. Aug 24 2023

大韓航空が「古い制服」を再利用! かわいいファーストエイドキットに

客室乗務員やパイロットなど、航空会社の制服は、転売されたり悪用されたりしかねないリスクが付き物。そこで大韓航空は、これまでは廃棄されるだけだった古くなった制服を再利用して、ファーストエイドキットにすることにしました。

↑これからは制服を再利用

 

出来上がったファーストエイドキットは、手のひらサイズのポーチに、解熱剤や風邪薬などの医薬品が入れられたもの。このポーチに、かつて大韓航空の従業員が着用していた制服の生地を使用しているのです。

 

ポーチは黒色と水色の2種類があり、黒いほうはパイロットの制服、水色のほうは客室乗務員の制服から作られています。パイロットの制服の袖や肩にはラインが入っていますが、そのラインの部分もポーチのデザインに生かされていて、「パイロットらしさ」を感じさせてくれます。また、水色は大韓航空を象徴するコーポレートカラーでできているため、これまた航空ファンの心をくすぐる仕上がりかもしれません。

↑かわいらしいデザインのファーストエイドキット(画像提供/大韓航空)

 

今回の取り組みは「アップサイクル」と呼ばれます。アップサイクルとは、本来なら廃棄されるはずだった物を、アイデアやデザインによって新しい付加価値を加えて別の物に創造すること。制服として使われていた物がファーストエイドキットになることは、廃棄物を減らし資源を大切することにもつながります。

 

今回のポーチは、太陽光発電を利用している工場で作られ、生地の洗浄工程では環境にやさしい生分解性の洗剤が使われるなどの配慮もされたとのこと。出来上がった500個のファーストエイドキットは、ソウルにある高齢者の福祉センターと小学校に寄贈されたそうです。

 

同社はこれまでもアップサイクルの取り組みを行ってきており、機体の一部をネームタグにしたり、救命胴衣をトートバッグに生まれ変わらせたりして、同社のオンラインストアで販売しています。他の航空会社も大韓航空に続くかもしれません。

 

【主な参考記事】

Simply Flying. Korean Air Is Turning Old Uniforms Into Upcycled First Aid Kits. Aug 23 2023

ルフトハンザ航空のCEOが客室乗務員を初体験! 現場で何を見た?

企業の規模が大きくなればなるほど、現場と経営陣のギャップは大きくなるものかもしれません。そんな溝を埋めるためか、先日、欧州の大手航空会社のトップが空の現場に出向き、社員と共に働いたことが海外の航空業界専門メディアで注目されています。

↑現場の視点から見えることは?

 

ルフトンハンザドイツ航空は、グループ全体の従業員数は10万人を超える大手企業。その最高経営責任者(CEO)を務めるイェンス・リッター氏が先日、フランクフルトからサウジアラビアの首都リヤド、そしてバーレーンまでを結ぶ国際線に搭乗しました。

 

同CEOが乗ったのは、乗客としてではなく、客室乗務員のアシスタントとして。行きはビジネスクラスで、帰りはエコノミークラスで乗客にサービスを行ったのです。

↑現場でアシスタントとして働いたイェンス・リッターCEO(画像提供/LinkedIn)

 

この経験について、CEOは自身のLinkedInに投稿。「私はルフトンハンザグループで長年働いていますが、客室乗務員として働く機会は一度もありませんでした」と、初めて現場に出たことを明らかにしました。そして、「メニューに記載されている食事と、機内に積み込まれた食事が合わないなど、計画通りに行かないことがいかに多くあることかと驚いた」と、社員たちが直面する現場での苦労や課題について身をもって体感したようです。

 

このCEOは、以前パイロットとして勤務していた人物。そのため、フライトの現場でのことはある程度経験して知っていることも多かったでしょう。それでも、夜の飛行時は睡魔と闘ったりするなど、たくさんの発見があったよう。「びっくりするほど多くのことを学べた」と言うCEO。「現場に出たことで、今後オフィスで決定を下す際は変わってくると思う」

 

単なるPR活動に終わらず、実際にルフトハンザのサービスがより良くなることに期待しましょう。

 

【主な参考記事】

One Mile at a Time. Lufthansa CEO Works Trip As A Flight Attendant. Aug 21 2023

LinkedIn. https://www.linkedin.com/feed/update/urn:li:activity:7098227992987852800/

個性的なバンライフのために、カップルが200万円で改造した意外なクルマとは?

キャンピングカーで寝泊まりしながら、行きたい場所を旅してまわる生活。そんなバンライフを1匹の犬と共に満喫しているカップルが自宅に選んだのは、元は警察の機動隊で使われていたバンでした。

↑以前このバンは…

 

このカップルは普段からTikTokでバンライフを投稿しており、先日「これが私たちの車両付きの小さな家」と“自分たちの城”を紹介。もともと警察の機動隊のクルマだったというバンですが、警察車両に入っているオレンジのラインと「POLICE」の文字、さらに上部の警光灯はないため、「警察で使われていた」と聞かなければわからない見た目です。

↑ビフォー&アフター

 

ただ、クルマの中には「Screen Guard Release(防護盾をおろす)」「Do not drive with side door open(サイドドアを開けたまま走行しないように)」「fire extinguisher(消火器)」などのマークがそのまま残されていて、確かに警察車両として使われていた形跡があります。

 

ただし、これらを除けば、車内にはベッド、ソファ、ミニキッチン、簡易トイレなどが設置されており、快適なキャンピングカーそのものです。飼い犬や彼女がベッドで寝そべる姿や、ソファでくつろいでいる日々の様子を紹介した投稿を見れば、彼らがこのクルマをとても気に入って、快適に暮らしていることがわかります。

↑車内の様子

 

投稿を見たユーザーからの「改造にいくらかかった?」という質問に、彼らは「だいたい1万4000ドル(約200万円※)」と回答。ただし、そのうち車両代が1万ドル(約145万円)かかったことを明かしています。ソーラーパネル、ヒーター、冷蔵庫なども買ったというから、このカップルはかなり上手にやりくりして、自分たちの家を作り上げたのかもしれません。

※1ドル=約146円で換算(2023年8月25日現在)

 

日本では、警察車両として使われたクルマが中古車市場に出回ることはないようですが、もしレアなクルマがあったら、それをキャンピングカーに活用するというのも面白いかもしれませんね。

 

【主な参考記事】

New York Post. Man converts police riot van into a tiny home on wheels for $14,000. Aug 23 2023

中国の飛行機に乗ったら見慣れない物が。よく見てみると…

小さな身体にものすごい生命力を宿し、世界中から嫌われているゴキブリ。そんな“招かれざる客”が飛行機に侵入し、ネット上で人々をザワつかせました。

↑ふと窓を見たらびっくり

 

ある乗客が中国国内を結ぶ飛行機に乗り、ふと隣の窓を見ると、黒い物体がとまっていることに気づいたそう。よく見たら、それは大きなゴキブリでした。外に逃げ出したいのか、このゴキブリは窓にへばりついていたんだとか。

 

この乗客は「ゴキブリは数分程度とどまったら、すぐにどこかに行く」と思っていたそう。そのため、客室乗務員に伝えることもしなかったのです。

 

しかし結局、このゴキブリはときどきモゾモゾと動いていたものの、およそ3000kmのフライト中もずっと窓にへばりついたままでした。ついには目的地に到着するまで、ずっと窓にいたのだといいます。

↑上空もどうってことなかった(画像提供/Zhaxi Delei Tianzhu ShouCang/Weibo)

 

航空会社職員の話によると、もともと貨物室または乗客の預け入れ荷物の中にいたゴキブリが、何かのきっかけで飛行機の中に紛れこんでしまい、二重ガラスの間に挟まってしまった可能性があるそう。

 

この人物がSNSに投稿した動画は、再生回数があっという間に1億2000万回以上を突破。「“ヤツ”は1万メートル上空でも生き延びた?」などと、ゴキブリの生命力に脱帽するコメントが多く寄せられていたようです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. A cockroach on a plane is going viral for appearing to stay alive and twitching while lodged in a plane window next to one fascinated passenger. Aug 21 2023

猫が13歳で「縄跳び」のギネス新記録を樹立! どこまで行ける?

最近、米国ではペットの猫が縄跳びでギネス記録を更新しました。

↑もっと長く一緒に跳ぼう

 

「キット・キャット」と呼ばれるこのオス猫は飼い主が回す縄を1分間に9回も跳びました。連続して跳んではいないものの、1回ごとに飼い主と呼吸を合わせて跳んでいます。

 

キットキャットは生後6か月で人前で縄を跳び始め、「猫は訓練できない」という見方を覆したと飼い主は言います。現在この猫は13歳。人間でいえば68歳と高齢であるため、跳ぶ回数を最低限に抑えているそう。

 

しかし、まだ13歳といったほうが良いのかもしれません。近年、動物医療や食事の向上により、ペットの寿命は伸びています。『サイエンス』の記事によれば、動物の寿命については「身体が大きいほうが寿命は長い」という説や、逆に「身体が小さいほうが寿命は長い」という説があるそう。猫の場合は後者が当てはまるようで、サイエンスの記事では、ペットの猫の平均寿命が15歳なのに対して、犬は12歳とされています(犬の平均寿命は15歳という専門家もいます)。

 

生物老年学の観点から見ると、猫は犬と比べて社会性が低いがゆえに、猫同士でウイルスを感染しにくく、捕食者に対する守備にも長けるようになったと言われています。そのため、猫は20年以上も生きるヤマアラシのようだとも喩えられますが、実際、2022年には英国でペットの猫が27歳(人間に換算すると120歳)となり、世界最高齢を記録しました。

 

「ペットの猫や犬はどれくらい生きられるようになるのか?」と専門家は研究を続けており、そこには人間の老化を解明するためのヒントもあるのではないかと期待されています。スポーツの世界に目を転じれば、トップアスリートの寿命は延びています。それと同じように、今回ギネス記録を更新した13歳の猫が自身の記録を塗り替える可能性もあるかもしれません。

 

【主な参考記事】

UPI. Jump-roping cat breaks Guinness World Record. August 18 2023

自動車教習所の従業員がクルマで職場に突っ込む! 米国の交通安全ってどうなってるの?

8月上旬、米国のコロラド州で自動車教習所の従業員が、クルマで職場に突っ込んでしまいました。この交通事故は日本の一部メディアでも報じられましたが、米の交通安全はどうなっているのでしょうか?

↑よほどクルマの運転を習いたかったのか…(画像提供/Lakewood Police Department)

 

今回の事故が世界的な注目を集めた理由は、その皮肉さ。奇しくもクルマが突っ込んだ場所は、「運転を学ぼう(Learn to Drive)」という看板のほぼ真下でした。地元の警察が事故現場の写真をXで共有していますが、これほど皮肉なことはないと揶揄するコメントが溢れました。クルマの運転でやってはいけないことを身を持って示してくれたという声もあります。


恥をかいた同教習所は、このスタッフが教習官ではないことを強調。働き始めてからわずか2日目の新入社員で、教習官になるための訓練はまったく受けていないと言います。このクルマ(ヒュンダイのツーソン)も同従業員の自家用車とのこと。どうやらクルマを駐車しようとしていたところで運転操作を誤ったようで、幸いにも大事故にはならず、ドライバーが軽傷を負った模様です。

 

しかし、こんなことが起きる米国の道路は、どれほど安全なのでしょうか? 日本でもドライバーが運転操作を誤り交通事故を起こしたり、自動車教習中の事故も起きています。でも、米国では交通事故で亡くなる人が多くいます。

 

世界銀行は、各国において交通事故で死亡した人が1年間にどれくらいいるのかを調べており、10万人当たりの割合を公表しています。最も新しい2019年のデータを見てみると、日本では3.6人だったのに対して、米国は12.7人。スウェーデン(3.1人)や英国(3.2人)、フランス(5.1人)、カナダ(5.3人)といった先進国と比べると、米国は突出しており、ブラジル(16人)や中国(17.4人)よりは低いものの、ロシア(12人)と比較的に近いようです。

 

そんな背景を知って今回の事故に対するコメントを見渡すと、まっとうな意見が見つかります。ある人は「自転車はこんな事故を起こさない」とコメント。「より安く、より安全な交通手段を優先させるべきでは?」と述べています。

 

その一方、米国では自動運転車への信頼度も高い傾向を保っています。YouGovの調査によれば、自動運転車は「とても安全」と考えている人の割合は36.7%(2022年12月)から少し減少して33.5%(23年6月)になったものの、「だいだい安全」と考えている人が22.3%から24.7%に上昇し、「まあまあ危険」と考える人(22.8%)を逆転しました。「とても危険」と思う人はわずか8.9%です。

 

今回の交通事故を見た人の中には、「冗談だろ!?」と思いつつ、「やはり自動運転車が必要だ」と真面目に考える人がいても不思議ではないでしょう。米国でクルマは自由の精神を象徴していますが、やはりそれは揺れているのかもしれません。

 

【主な参考】

Fox News. Employee at Colorado driving school plows through front of business’ building. August 10 2023

米で「洗車機」が急停止! ブラシが狂い、愛車のフロントガラスにまさかの悲劇が…

短時間でクルマをきれいにしてくれる洗車機。便利な存在ですが、大切な愛車にダメージを与えることも……。米国では最近、洗車機を利用したらフロントガラスが大破して、修理費用に400万円以上かかったという男性が現れました。

↑ここでも事故は起こり得る

 

コロラド州デンバーに住む男性は、洗車機での体験をTikTokに投稿。どこにでもある一般的な洗車機を利用しただけなのに、大切なクルマのフロントガラスが粉々になってしまった場面を紹介しています。

 

洗車の様子を店の映像カメラで見ていたところ、最初はクルマが順調に洗車レーンに入っていったのですが、途中で回転していたブラシが大きな音とともに停止。ゆっくり前進していたクルマもストップしてしまったのです。

 

どうやら、後部に取り付けていた自転車用のラックが洗車ブラシに引っかかり、それによって洗車ブラシがぐるりと回転して、フロントガラスに対して垂直に当たるようになってしまったようです。

 

その結果、洗車ブラシがぶつかったフロントガラスの上部は陥没するように穴があき、クルマの内部には粉々に割れたガラスの破片が散乱。クルマは大ダメージを受けたのです。

↑ピカピカになるはずが…(画像提供/b_stott26〔TikTok〕)

 

洗車機で起きた予想外の散々な体験ですが、さらに驚いたのがその修理費用。この男性はフロントガラスの修理代を3000ドル(約43万円※)程度だろうと思っていたとのこと。しかし、修理工場から出された見積額はその10倍の3万ドル(約430万円)。修理工場が損傷を受けた部分を次々に見つけ出し、修理代金が跳ね上がったそうです。

※1ドル=約145.3円で換算(2023年8月18日現在)

 

ただし、この男性は今回の体験について、洗車機の会社に腹は立てていないそう。対応してくれている担当者がとても協力的で、代車としてレンタカーを手配し、修理の全額を支払ってくれるとのこと。

 

「最初は少し動揺していたけど、今は早く自分のクルマを返してもらって、全て終わりにしたいと思っているよ」と話しています。

@b_stott26 Almost died in the carwash 🤠#carwash #fyp #fullsend #monday #sad #storytime ♬ Oh No – Kreepa

 

【主な参考記事】

Need To Know. Lad drives into car wash and ends up with broken windshield – and £23,000 repair bill. Aug 16 2023

放っておいたら悲惨なことに…。ブラジルの海辺で「ペンギン」が人間に救われる

陸ではよちよち歩きでも、ひとたび水の中に入れば、自由自在に素早く泳ぎまわるペンギン。でも、いつも泳ぎが得意とは限らないようです。

↑助けてー

 

そんなペンギンが目撃されたのは、ブラジルのビーチ。ある夫婦が海辺でくつろいでいたところ、波打ち際で何かが手足をバタバタしていることに気づきました。夫が走って近づくと、それは人間ではなく、ペンギン。高波が次々と押し寄せるなか、その波の中でもがき苦しんでいるようだったのです。

 

夫は両手でペンギンを抱き上げ、海から救出。ペンギンのほうは、人間に捕獲されても暴れるような素振りは見せず、むしろ安心したかのように大人しく撫でられていたのでした。

↑救助されたペンギン

 

この夫婦は、海洋動物の保護を行っている地元の海洋研究所に電話して、このペンギンを引き渡したそうです。

 

一連の様子を撮影した動画を見ると、確かにこの日は海が大荒れ。波打ち際でも、高く強い波が押し寄せており、人間でさえその中を歩いていくのは難しいほどの状態でした。

 

このペンギンは泳ぎが下手だったわけではなく、エサを食べておらず痩せ細り、弱っていたのだとか。この男性に助けられなければ、死んでいたかもしれません。海洋研究所で回復して、海のなかを元気に泳ぎまわれる日がくることを願いたいものです。

 

@leila.ferreira7♬ som original – Leila Ferreira

 

【主な参考記事】

Need To Know. Incredible moment man rescues struggling PENGUIN from waves. Aug 15 2023

ブラジルで脳腫瘍の手術中にギターが登場! 現場は前代未聞の光景に…

手術台で眠る患者に、医師が執刀する手術現場。きっと、必要最低限の会話だけが響く、緊張感走る空間でしょう。でも、ブラジルのある病院で先日行われた手術では、患者によるギターの演奏と歌声が響き渡り、執刀医や看護師たちから拍手が起きたというから驚きです。

↑執刀医は脳の中に何を見た?

 

この患者は、マウリシオ・アルキンダー・シュテルンベルクさん(55歳)。脳腫瘍を切除するため、ブラジルのサンパウロにある大学病院で手術を受けることにしました。手術台に身体を横たえた彼の頭部はドレープと呼ばれる布で覆われ、医師たちが頭部を手術していきます。しかし、彼はそこにギターを持ち込み、手術を受けながらギターを弾き、大声で歌を披露したのです。

 

実はマウリシオさんは地元のミュージシャンであり、音楽プロデューサーとしても活躍する人物。手術中に演奏してもらうことで、医師は彼の脳の言語機能を確認していたのです。脳腫瘍を切除する手術では、手術中に患者を全身麻酔から覚まして会話できる状態にして、言葉に深く関わる「言語野」や、身体の動きに関わる「運動野」に影響がないかを確認しながら手術を行うことがあるのだそう。

 

マウリシオさんが手術中にギターを受け取り、手指を動かしながらアカペラで歌う様子を撮影した動画を見てみると、まるでステージに立っているかのように、かなり大きな声で気持ちよさそうに歌を歌っていることが分かります。一曲終えると医師や看護師たちが拍手。なんとも陽気で明るい雰囲気に包まれていたのです。



手術室の外で心配しながら待っていた妻のソニアさんは、マウリシオさんの様子について看護師に聞いたところ、「ギターを弾いて歌っているから、大丈夫に違いありません」と言われたのだとか。4時間にわたる手術は無事成功したそうです。

 

【主な参考記事】

Need To Know. Patient croons and strums guitar while undergoing brain op. Aug 14 2023

1日1000回も自分を叩く!? トンカチで身体を鍛える「キューバのアイアンマン」

マッチョな身体を作るには、筋トレが役に立ちます。しかし、キューバには前代未聞の手法でボディメイクをしている男性がいました。

↑いまや一種のスペクタクル(画像提供/PRIMER IMPACTO)

 

リノ・トマセン・カマチョさんが行っているのは、腕、手首、拳、肘、脚の脛など、身体のあちこちを自分でトンカチで叩くという、なんとも手荒なトレーニングです。

 

カマチョさんは、このトレーニング方法を15歳のときから始め、1日1000回も身体を叩いていると言います。そんな彼を人々は「キューバの鉄人」と呼ぶそう。トンカチで叩いた拳は、傷のようになって皮膚の色が変わり痛々しい状態になっていますが、彼にとってはそれも一種の勲章かもしれません。

 

最近では、この珍しい手法が話題となり、カマチョさんは地元のTV番組に出演するなど、ちょっとした有名人になっているようです。キューバの首都ハバナで行われる著名なコンサートのオープニングに出演することも決まったそうで、ますます箔が付いています。

 

もはやカマチョさんのトンカチトレーニングは、一種のパフォーマンス。道端でトンカチで身体を叩く様子を人々に見せたり、ときにはサルサの音楽に合わせてノリノリで叩いたり。将来、関節炎にならないように、ほどほどに叩いてほしいものです……。

 

【主な参考記事】

Need To Know. Ironman hits himself 1,000 times a day with mallet. Aug 15 2023

米の女性が旅行から帰宅、トイレで待ち構えていた恐ろしい物とは…

旅行から帰宅すると、自宅にヘビが陣取っていた……。米国のアリゾナ州で暮らすある女性が、そんなギョッとする体験をしました。しかも、彼女がヘビと対面したのは、びっくり仰天な場所でした。

↑まさかの事態が…

 

その女性は、アリゾナ州の都市ツーソンに暮らすミシェルさん。4日間の旅を終えて帰宅すると、自宅でヘビと対峙することになったのです。しかも、その場所はトイレ。

 

用を足そうと便器のふたを開けると、なかに体長1メートル以上の黒いヘビがいたのです。まさかの事態に驚いた彼女は、父親に助けを求め、父親がヘビを捕まえようとしましたが、ヘビはシューシューと音を鳴らして逃げ回り、捕まえることはできなかったそう。

 

そこで、地元でヘビの捕獲を行う会社に電話し、退治してもらうことに。捕獲の様子を撮影した動画によると、彼らは慣れたもので、素手でヘビをつかむと、すぐに便器からヘビを引きずり出しているのが分かります。

 

捕獲されたヘビは、体長が1~1.2メートルほど。人間に向かって口を大きく開け、威嚇している様子は恐怖でしかありません。捕獲した会社によると、このヘビに毒はないとのことで、そのヘビを安全な生息地に放して一件落着となったそうです。

 

ちなみに、ミシェルさんが依頼したのは、地元で24時間体制でヘビの捕獲を専門に行う会社。その名も「Rattlesnake Solutions」。日本語に直訳すると「ガラガラヘビ解決策」となります。そんなサービスがあるくらいですから、この地域ではヘビに遭遇することが、決して珍しいことではないのでしょう。

 

ヘビが捕獲された後も、3週間は同じトイレを使うことができず、別のトイレを使っていたというミシェルさん。電気をつけずにトイレを使うことはなくなり、今もゆっくりとフタを開けているそうです。

 

【主な参考記事】

Khon2. Snake in a toilet: Slithering visitor to Arizona home camps out where homeowner least expects it. Aug 11 2023

モザンビークの「KFC」が世界一おいしいって本当? 現地取材で明らかになった新事実

世界140か国以上に店舗を構えるケンタッキーフライドチキン(KFC)。その中で一番おいしいフライドチキンを食べられるのはどの国なのかご存じでしょうか? 実は在モザンビーク日本大使館が「モザンビークのKFCが世界一おいしい」と紹介しています。その真偽を確かめるため、モザンビーク在住の筆者が取材してきました。

↑取材したモザンビークのKFC

 

そもそも、なぜモザンビークのKFCが世界で最もおいしいと言われるのでしょうか?

 

現地の日本大使館によれば、その主な理由はコールドチェーンがモザンビークでは十分に発達しておらず、加工した鶏肉を運搬することが難しいから。そのような事情により、店内で絞めたチキンを使用しているため、新鮮で世界一おいしいフライドチキンを食べることができるとのことです。

 

しかし、本当に世界一のフライドチキンなの? 今度は公用語のポルトガル語でインターネットを検索してみましたが、特にそれらしき情報は見当たりません。それではと思い、噂の真相を探るべく、早速、近所のKFCを直撃してみました。

 

世界一(?)のコーラとともに…

↑やっぱりうまい

 

まずは店員に「モザンビークのKFCは世界で一番おいしいと言われているが本当か?」と尋ねると、「その通りだよ。ここのフライドチキンは新鮮で、熱々だからね」と笑顔で即答。期待が高まります。

 

ただし、店でチキンを絞めるのかどうか事実関係を確認したところ、「店で絞めることはしないさ。でもモザンビーク産の冷凍チキンは間違いなく新鮮だよ」との答えでした。

 

実際にフライドチキンのセット(約700円)を注文し、モザンビーク製のコカコーラと一緒に食べてみました。ちなみに、同国のコーラも以前に日本のあるテレビ番組でコーラ研究家に世界一おいしいと紹介されていました。どうやら砂糖に秘密があるとか……。

 

さて、フライドチキンに戻ると、確かにジューシーでふわふわサクサク。熱々でおいしいです!

 

もちろん、モザンビークのKFCが本当に世界一かどうかは他国のお店と食べ比べてみないとわからないでしょう。それでも、世界一おいしいとされるコーラと一緒に食べることで、フライドチキンがより一層おいしくなるというのが筆者の率直な感想です。

 

今回の取材で、モザンビークのKFCスタッフが自分の店のチキンのおいしさに自信を持っていることを知り、「世界一おいしい」のだと意識しながら食べることで、今までにない満足感を得られたような気がしました。

 

執筆・撮影/Miguel

塩素ガスを食べろって!? スーパーのAIが「爆笑」レシピを次々に提案

ニュージーランドの「Pak’nSave」というスーパーが、AIに食事のメニューを考えてもらうアプリを開発し、お客さんに試してもらっています。しかし先日、このアプリがとんでもないレシピを提案し、話題になってしまいました。

↑塩素ガスを食べることの意味は分かる?

 

このアプリは、インフレで生活費が上がる中、冷蔵庫にある残り物で創造的に料理ができると喧伝されていました。家にある食材を入力すれば、献立やレシピがコメント付きで自動的に生成される仕組みですが、当初は「オレオと野菜の炒め物」など、おかしなレシピが作られてSNSで笑われていました。

 

事態はもっとおかしな方向に進みます。最近では一部のユーザーが悪ノリして、より多くの食材をアプリに入力。すると、さらに奇妙で、まずそうな料理が提案されるようになってしまいました。

 

例えば、「アロマ風ウォーターミックス」と名付けられたレシピ。名前は良さげですが、実際には中毒症状を引き起こす塩素ガスの作り方でした。このAIは「喉の渇きを潤し、気分をリフレッシュするのに最適なノンアルコールドリンク」とコメント。おまけに「冷やして飲めば、爽やかな香りが楽しめます」とアドバイスしており、随分無邪気なものです。

 

ほかにも、このAIは「息がスッキリする漂白剤ノンアルカクテル」や「アリ用殺虫剤と糊(のり)のサンドイッチ」といったレシピを生み出しました。これらがSNSに寄せられ、悪い意味で盛り上がってしまったようです。

 

困ったPak’nSaveの広報担当者は、一部のユーザーに悪用されたことを遺憾としつつ、このAIの制御機能を微調整していくと述べたそうです。そのうえで、このアプリが提案するレシピは人間が確認していないことを強調。栄養バランスが取れているかどうか、そもそも提案されたレシピが食べられるかどうかについてスーパー側は保証せず、最後は「ユーザー自身がご判断ください」と述べています。

 

ごもっともですが、この話はAIの悪い一面を象徴してしまったように見えます。専門家の間では、AIがユーザーの意図や世の中の価値観と合致するようになることが必要だという意見があります。この考えは「AIアラインメント」と呼ばれていますが、まだ誰もAIを安全に制御する方法を見つけ出していないそう。今回の出来事はAIが悪用されたうえ、食の安全は眼中にないようなので、新たな失敗事例になってもおかしくはありません。

 

出来損ないでありながらも、家のキッチンに進出してきているAI。最近では、ChatGPTが夕食のメニューをうまく考えてくれるというケースもあるようです。「AIやロボットが料理をしてくれるようになる日も近いのでは?」と考えが飛躍しますが、未来予測プラットフォームのMetaculusによれば、2030年までにAIが一般的なキッチンで料理を手際よく完ぺきにできるようになる確率は、現時点でわずか20%。献立づくりから材料選び、下ごしらえ、調理、盛り付けまで、AIはまだまだ人間のレベルに達しないと考えている人が多いようです。今回の出来事を見る限り、その予測は外れていない気がします。

 

【出典】

The Guardian. Supermarket AI meal planner app suggests recipe that would create chlorine gas. August 10 2023

コストコの返品は便利すぎる!? 変革期を迎えた米国の「返品制度」

日本上陸以来、着々と店舗数を増やし続ける会員制倉庫型スーパーのコストコ。価格の安さもさることながら、「自己都合OK」「食べかけでもOK」など驚きの返品ポリシーはその特徴の1つでしょう。しかし米国では、コストコに限らず、原則的にどんな商品も返品が可能。そんなやり方で小売店は果たして利益を確保できるのでしょうか? 米国の返品制度の仕組みについて紹介します。

 

返品の損害はメーカー負担

↑返品されても小売店は大丈夫だったが…

 

消費者を優遇した返品ポリシーは、買い物天国・米国を支える重要な制度。返品手続きはとても簡単で、理由さえ問わないお店もたくさんあります。

 

この返品ポリシーが浸透した背景には、「返品の損害は小売店の負担ではなくメーカーが保証する」という米国式の仕組みがあります。これがあればこそ、小売店は緩い返品ルールを設けて売り上げ増につなげられるのです。メーカー側も返品による損害を計上したうえで価格を設定し、返品率が高くなれば商品価格を上げることで対応してきました。

 

米国と同じ返品ポリシーを日本で展開するコストコも、メーカー側に返品できる仕組みのようです。同社の場合は会員制で大規模な年会費収入があるため、それを返品損害に充てることもできるでしょう。

 

返品率の高さをカバーするために

このような返品制度であっても、これまで通り想定内の返品率ならば大きな問題はないはずでした。

 

しかし、新型コロナウイルスの影響でオンラインショッピングを利用する人が急増し、返品率も大きく上昇。米国の2020年の返品率は10.6%でしたが、2021年には16.6%、2022年は16.5%と高く、その額は年間8168億ドル(約116.9兆円※) にものぼります。

※1ドル=約142円で換算(2023年8月2日現在)

 

こういった返品率の高さはメーカー側の収益に大きく影響し、特に中小企業では死活問題にまで発展。そのため、「返品時の損害を含めた金額で商品価格を設定する」という暗黙の商習慣に対し、最近はさまざまな取り組みが始まりました。

 

例えば、「返品期間を90日から30日に短縮」「領収書とオリジナルパッケージの提出が必須」「自己都合は少額の手数料を徴収」といったルールの構築です。返品を繰り返している悪質な常習者は、返品を拒否されるケースも出てきました。

 

また、返品された商品を“新中古品”として再販する試みも活発です。返品商品は多くが破棄処分となるため、環境汚染の観点でも問題視されていました。再販は家電などの高額商品をリーズナブルに入手できる方法として人気が高まっており、拡大する可能性があります。

 

コロナ禍におけるオンラインショッピングの拡大もあり、米国の返品制度は今まさに変革期を迎えています。従来の緩い返品ポリシーは消費者にとって歓迎すべき内容であるものの、メーカーの損害分が商品価格に上乗せされるのであれば不条理な制度とも言えそうです。

 

さまざまな課題を抱える返品制度ですが、消費者ニーズに応えながら時代とともにどのように変化するのか、注目していきたいと思います。

 

執筆/長谷川サツキ

英メディアの記者が驚いた日本の暑さ対策! 食い入るように見た物とは?

日本は暑さをどうしのいでいるのか? 欧米諸国が慣れない熱波に襲われる中、日本のライフスタイルやデザインに世界的な注目が集まっています。

↑欧米が注目する日本の涼味

 

最近では英・BBCの旅行記者が、新婚旅行で真夏の日本を訪れました。彼らの目に映った日本は、伝統と超未来都市が調和した国。この暑さでも日本人は平然としているように見えたようで、さまざまな発見があったようです。日本人には「ものの哀れ」という価値観(美的理念)があったり、暑さに関連する語彙が日本語にたくさんあったり(例えば、酷暑、夏バテ、暑気払い)、お盆の時期には怖い話や怪談で盛り上がったり。もちろん、打ち水も取り上げています。

 

彼らを驚かせた日本の物やスタイルの中には、私たちにとっても面白いものがあります。その1つは、道路のあちこちにある自販機で販売されている、ポカリスエット。パッケージに英語で書かれた名前(POCARI SWEAT)がネイティブにとっては少しおかしかったようですが、日本人はこのようにして真夏に塩分を補給しているのかと思ったようです。飲んでみると冷たくて風味があり、「猛暑から救ってくれた」と同記者は述べています。

 

しかし、ポカリで身体を潤した彼らが日本の路上でもう1つビックリしたことがありました。それが、とび職人の作業服であるニッカポッカ。BBCの記者はこのズボンを「MCハマー(米のラッパー)のパラシュートパンツをもっとバギーにした感じ」と説明しており、どうやら涼しいと思っているようです。通りすがりの日本人がニッカポッカをはいており、その姿がうらやましかったようです。

 

日本の真夏のスタイルに感銘を受けた同記者は、さらに日本が生んだ涼をとるための物として「冷たいUVスプレー」「アイスリング(クールリング)」「かき氷機」の3つを紹介しています。いずれも外国ではあまり見られないような発明に思われますが、この中で唯一昔から存在している、かき氷機を取り上げている点は面白いですね。かき氷は東南アジアにもありますが、日本の多くの家庭ではいまだに昔ながらのかき氷機が使われていると述べられており、この点がハイテクな日本を想定する外国人には驚きなのかもしれません。

 

外国人ならではの視点が満載ですが、このような日本の物やスタイルが欧米にどう取り入れられていくのかは興味深いところ。同記者はお土産にユニクロのエアリズムのパンツをたくさん買い、日本に大満足して帰国したそうですが、ひょっとしたらこれからはニッカポッカも外国人にウケるようになるかもしれません。

 

【出典】
BBC. Want to cope with heatwaves? Look to Japan’s creative cooling solutions. August 8 2023

搭乗券のバーコードは絶対に見せるな! 旅の思い出をSNSで安全にシェアする4つの基本

空港に到着して搭乗チケットを手にしたら、旅への高揚感から、ついついスマートフォンで撮ってSNSに投稿したくなるかもしれません。でも、この行為にはリスクがあるとサイバーセキュリティの専門家が警鐘を鳴らしています。

↑やめておいたほうが…

 

仮想プライベートネットワーク「NordVPN」のサイバーセキュリティを専門とするAdrianus Warmenhoven氏は、旅行中に旅先で撮った写真をSNSに投稿すると、まず自宅に誰もいないことを知らせてしまう危険があると言います。もしSNSの別の投稿やプロフィールから、自宅の住所に関する情報がわかれば、それをもとに空き巣に入られる可能性も否定できません。

 

さらに危険なのが、飛行機の搭乗券を写真に撮ってSNSに投稿する行為。名前や連絡先などの個人情報が印刷されていなかったとしても、搭乗券にバーコードが写っていたらアウト。ハッカーはそのバーコードをスキャンして、その人物のフルネームはもちろん、予約番号、連絡先などの情報を入手できるというのです。

 

Adrianus氏によると、ハッカーはそれらの情報を手にすると、航空会社の人間を装って電話をかけて、帰りのフライトを確認するためにクレジットカード情報を聞き出す可能性もあるそう。そうなると、クレジットカードでお金を盗まれる被害に発展しかねません。

 

予約している別のフライトをキャンセルされたり、個人情報を盗み出されて悪用されたりすることも考えられます。さらに、盗まれた情報がダークウェブ上で売買され、悪用されることも……。

 

そこで覚えておきたいのが、旅行での思い出をSNSにシェアするときの4つのポイントです。

 

1: 旅行に関する投稿は、帰宅した後に行う

自宅を空けている最中に、あなたが旅行中であることを広く伝えることはやめましょう。

2: アカウントは非公開が安全

不特定多数の人が投稿を見ることができるように設定することは危険。友だちだけが閲覧できるように、「非公開」の設定にしておくと安心です。

3: 個人情報をSNSにのせない

基本中の基本かもしれませんが、自宅の住所、電話番号などの個人情報をSNSにのせるのはNG。さらに、飛行機の搭乗券、パスポートなどを写真に撮ってのせるのも絶対にやめましょう。

4: フリーWiFiに注意

旅行先では、空港、ホテル、カフェなどのフリーWiFiを使う場面があるかもしれません。ただし、フリーWiFiは安全ではない場合も多いため、注意が必要です。

 

コロナ禍を経て、この夏、久しぶりに旅行に行く人もいるかもしれません。セキュリティに関するこれらのアドバイスを参考にして、ぜひ楽しい思い出を作ってください。

 

【主な参考記事】

Msn. Why you should NEVER upload a picture of your boarding pass while away. Aug 1 2023

泥棒が侵入先のガレージで犬と遭遇! 常識では考えられない行動を防犯カメラが捉えた

最近、犬好きとみられる泥棒が、盗みに入った家の飼い犬と甘〜い時間を過ごした様子が、バッチリ防犯カメラに収められていることが報じられました。犬好きの人間は、盗みの最中という一刻を争う危機的状況であっても、手を止めて犬を撫でたくなるものなのかも……。

↑犬とめちゃくちゃ遊ぶ泥峰

 

7月15日午後10時40分頃、米・サンディエゴにある一軒の住宅に、1人の泥棒が盗みに入りました。泥棒が目を付けたのは、推定価格1300ドル(約18万6000円※)の自転車です。

※1ドル=約143円で換算(2023年8月8日現在)

 

泥棒が自転車を手で引いて外に出たところで、家の中からこの家で飼われている犬が、泥棒に向かって駆け寄ってきました。ただ、犬は泥棒に向かって吠えたり威嚇したりするどころか、しっぽを左右に振ってなんだかうれしそう。まるで「撫でて!」「遊んで!」と言っているようです。

 

すると、この泥棒は大の犬好きだったようで、驚くことに一旦ガレージまで引き返して自転車を置くと、犬の顔や体中を両手で撫でまくって応えてあげたのです。その行為は、やさしい愛犬家そのもの。犬のほうも、この人物がそんな犬好きだということを見抜いているのか、地面に寝転がって腹を見せて、警戒心ゼロで懐いています。犬に顔中をなめられると、「hahaha!」と歓喜の声をあげながら、まさに相思相愛なラブラブな時間を過ごしたんです。

 

しまいには、泥棒が犬に「クールな子だね、今まで知っている中で一番クールな子。アイラブユー、ぼくの恋人!」と話しかけているではありませんか。

 

結局、泥棒はひとしきり犬と戯れると、「お父さん(犬の飼い主のこと)は、ガレージは開けっ放しにしてはいけないよ」と伝え、自転車を持って外に出ていきました。

 

自転車を盗む様子も、犬と甘い時間を過ごした様子も、防犯カメラにばっちり取られていた、この泥棒。まだ警察には捕まっていないようですが、犬好きが弱点となって、すぐに御用となることに期待したいものです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Burglar takes break from robbing home to cozy up with overly friendly family dog: ‘I love you, too’. Aug 7 2023

輸送中のクマが脱走!? 中東の飛行機にとんでもないハプニングが…

飛行機の出発が遅れることはよくあることですが、先日ドバイで起きたフライト遅延の理由は実に驚くべきことでした。それがクマの脱走です。

↑クマが脱走!?

 

クマの脱走が起きたのは、イラク航空の飛行機。同国の首都・バグダッドを飛び立ち、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ国際空港に着陸した飛行機は、機体整備などが行われた後、再びドバイからバグダッドに向けて出発する予定でしたが、出発が遅れてしまいます。

 

そして、イラク航空はその理由について「飛行機の貨物室からクマが逃げ出した」と説明。どうやら、ドバイ国際空港に到着したとき、輸送されていたクマが輸送用の檻から脱走をはかったよう。そして、イラク航空はUAE当局と連携し、専門の係員を派遣する事態に発展しました。

 

結局、鎮静剤を使ってクマを捕獲したようです。イラク航空は、クマは国際航空運送協会(IATA)が認めた基準に従って輸送されたと発表。飛行機については、機内点検を行ってクマによるダメージが及んでいないことを確認してから、バグダッドに引き返したといいます。しかし、同航空会社はクマがイラクからUAEに輸送された理由や、クマの状態について明らかにしていません。

 

ただし、クマのように危険な動物が脱走できてしまうと、人間にまで被害を及ぼすことになりかねないため、イラクの首相がこの一件について調査するよう命じる事態になっています。

 

過去には、小型飛行機が緊急着陸時にヒツジに衝突したり、ある家族が引っ越しのために飼い犬を英・ロンドンから米国に運んだ際、その犬がなぜかサウジアラビアまで運ばれたり、動物の輸送にはハプニングが起きるときもあります。しかし、動物にとってみれば、檻に入れられて飛行機で運ばれることは、きっと訳がわからない時間のはず。人間が想像する以上に大きなストレスが動物にはかかっているのかもしれません。

 

【主な参考記事】

The National News. Bear sedated at Dubai airport after escaping from crate on flight from Iraq. Aug 4 2023

AP News. Delayed passengers growl after a bear escapes from crate in cargo hold of an Iraqi plane in Dubai. Aug 6 2023

あの世でも幸せに! 異色の「バービー棺桶」、エルサルバドルで人気沸騰

公開から3週間で世界興行収入が10億ドル(約1430億円※)を突破した、映画『バービー』。女性たちはバービー人形をイメージさせるカラフルなドレスやヘアスタイルを楽しむなど、世界中に“ピンク旋風”が巻き起こっています。そんなブームに乗って、エルサルバドルでピンク色の「バービー棺桶」が登場しました。

※1ドル=約143円で換算(2023年8月8日現在)

↑型破りな棺桶はいかが?

 

エルサルバドルのある葬儀社が、バービーカラーに染まったド派手なピンク色の棺桶の販売を開始しました。このピンク色の棺桶は、映画公開前からもともとあったそうですが、『バービー』が公開されて大人気になると、葬儀社のオーナーは「このトレンドに乗らないと!」と思ったのでしょう。棺桶のフタの内側部分にバービーのイラストを貼り、「バービー棺桶」にして販売を始めたということです。

 

エルサルバドルでは、生前に自分の葬儀の準備をすることもあるそうで、「将来、自分が死んだときにはここで眠りたい」と考える人が早速購入。すでに10個売れたといいます。

 

エルサルバドルの葬儀で一般的に好まれる棺桶は、黒、茶色、白、グレーなど地味な色が多いそうですが、ピンク色の型破りに明るい棺桶に入れば「あの世でもハッピーに過ごせそう」と思う人がいる模様。この葬儀社のオーナーは、「人々が求めているから、もっとバービー棺桶を作るつもり」と語っています。

 

ちなみに、エルサルバドル以外の中南米の国々でも、バービー人気が沸騰。これに乗じて、バービーとは関連のないことにも、バービーのモチーフやピンクカラーが取り入れられています。

 

例えば、行方不明者が11万2000人もいるとされるメキシコでは、ある女性が行方不明になった姉妹を思ってバービー人形を作り、行方不明者を捜索しようとしない地元警察の現状を人々に呼びかけ訴えているそう。また、ペルーでは巨大なバービー人形を作って反政府デモの抗議活動が行われたこともあります。「バービー人気にあやかりたい」と思う人が各地で増えているようです。

 

【主な参考記事】

ABC 7 NY. Barbie movie inspires funeral home in El Salvador to offer pink coffins. Aug 5 2023

68台のiPhoneを身体に巻き付けて密輸しようとした男性、不自然な歩き方でバレて逮捕される

中国・青島港で、68台ものiPhoneを身体に巻き付けて密輸しようとした男が港湾当局に逮捕されました。

↑すごく歩きにくそう…(Image:CNBeta)

 

この男性は7月31日、申告不要のルートで税関をすり抜けていったとのこと。しかし、税関職員が行動や服装におかしな点があることに気づきました。紺色の半袖シャツを着ていたものの、重く硬い足取りで異常な姿勢で歩いていたため、取り押さえたそうです。

 

そこで調べてみると、腰や腹部、ふくらはぎに68台もの使用済みiPhoneが、テープでぐるぐる巻きにして縛られていました。公開された写真では、iPhoneを薄いラップに包んだ上で、梱包用テープで両脚の内側と外側に固定されていたことが分かります。

 

関税を逃れるため、衣服にスマートフォンなどを隠して密輸することは目新しいことでも、珍しいことでもありません。ただ、一度に密輸される台数が多すぎることや、その方法があからさまである点が注目を集めている次第です。

 

もっとも、これほど多くのiPhoneをテープで身体に巻き付けて密輸しようとした人は、今回が初めてではありません。たとえば。2017年には102台のiPhoneと15個の高級腕時計を含む42ポンド(約19kg)を服の中に隠していた女性が逮捕されました

 

また2015年には、香港から中国に94台ものiPhoneを密輸しようとした男性が逮捕されましたが、そちらもテープやラップで身体に巻き付けていました。この男性は、まるでiPhoneの鎧を着ているように見えることから「アップルマン」と呼ぶ声もありました。

 

いずれの場合でも、税関職員は異常な歩き方から気づいた模様です。大量のiPhoneを巻き付けたまま優雅に歩くことは、誰にとっても難しそうです。

 

Source:CNBeta
via:AppleInsider

ロシア人の生活を支えているのは「露店」!? 厳しい経済状況を生き残る術とは

ソ連の崩壊や経済制裁など、経済的に厳しい状況を何度も経験してきたロシア人。「一体どんな生活をしているの?」と思っている人もいるのではないでしょうか? 実はロシア人は、いつ降りかかるかわからない災難に対応するために、自給自足の生活が身に付いているのです。その一例としてロシアの露店文化を紹介しましょう。

↑お土産や日用品を販売しているバザール前の露店。コスパがよく何でもそろう(筆者撮影)

 

ロシアではショッピングモールや鉄道駅の前、目抜き通りなど、人通りが多い場所にビニールシートを敷いたり机を並べたりして、露店を営む人が多く見られます。自分の庭でとれた野菜や果物、乳製品、骨董品、衣類など、とにかく何でも売っているのが特徴。

 

黒パンを発酵させた旧ソ連圏伝統の飲み物である「クワス」は、ロシア人に広く親しまれている微炭酸で酸味のある健康飲料。その販売スタンドを営む人も多く、客は自分が好きな容量を購入できます。

↑クワスを販売するスタンド。300ml〜2Lの間で好きな容量を選ぶ(筆者撮影)

 

どこかで買い込んだ食料品を、道端に停めた自家用車の荷台に広げて売る光景を目にすることも。日本とのあまりの違いに衝撃を受けることもしばしばです。

 

露店を営む3つの理由

↑ロシアの田舎に行くとダーチャと見渡す限りの家庭菜園が広がる(筆者撮影)

 

ロシア人が露店を営む理由の1つは、家計のやりくりです。最新の調査結果を見てみると、2022年におけるロシア人の平均月収は6万5338ルーブル(約10万2000円※)でした。

※1ルーブル=約1.56円で換算(2023年7月26日現在)

 

ただし、モスクワやサンクトペテルブルク以外の地方都市では5〜7万円という月収も珍しくありません。年金は1万5000円〜2万円が平均的水準です。

 

しかも、生鮮食料品は日本より安いものの、その他の食料品は日本並みで、電化製品にいたっては日本よりもはるかに高くなっています。

 

このように厳しい経済状況が常態化しているロシアでは、年金生活者などが品物を露店で販売し生活費の足しにしているのです。

 

2つ目の理由は、ソ連時代から残るダーチャの存在。ロシア人は暮らす家とは別にダーチャと呼ばれる別宅を所有していることが多く、暖かい時期にはそこで家庭菜園を営みます。

 

野菜をピクルスにしたり、果物をジュースにしたりしますが、消費しきれない収穫物は露店で販売します。自給自足と露店ビジネスが盛んな背景には、ダーチャの家庭菜園があるのです。

 

3つ目の理由は、露店を規制する法律がないこと。ビニールシートやクルマなどを利用して気が向いた時に開くため、規制しきれないのが実情なのでしょう。

↑家庭菜園で収穫されたイチゴ。大部分をジュースやジャムにして残りは露店で売る(筆者撮影)

 

このように、経済的な理由とダーチャという文化を背景として、ロシアには露店文化が根づいています。スーパーではなかなか買うことができない新鮮な野菜や果物、日用品などがお手ごろ価格で販売されている露店は、おしゃべりをする社交場としても広く親しまれており、まさにロシア人の生活の一部なのです。

 

執筆/寝るカズキ

 

1か月働いて約250万円!「UNO」が初めて募集するチーフプレイヤーとは?

カードゲームの「UNO(ウノ)」をつくるマテル社が、初の「チーフUNOプレイヤー」を募集しています。

↑今回のゲームは超難しい?

 

チーフUNOプレイヤーの仕事は、4週間にわたって「UNO Quatro(ウノ クアトロ)」で遊び、このゲームを人に教えること。また、動画チャンネルのコンテンツを作ることにも協力します。

 

勤務形態は、週4日勤務で、1日あたり4時間出社。勤務地は米・ニューヨークで、9月13日から勤務開始。1週あたりの報酬は4444ドル(約64万円※)。4週間働けば、1万7776ドル(約254万円)が手に入ります。
※1ドル=約142.6円で換算(2023年8月2日現在)

 

この仕事に応募するための条件は、応募者自身のTikTok投稿にUNOのプロモーション動画を組み合わせて、以下の4つの質問に答えること。

 

  • UNOで遊んだ1番の思い出は?
  • リバースを使って最高だったときは?
  • あなたがチーフUNOプレイヤーになるべき理由は?
  • 好きなUNOのゲームは?

 

マテルは気さくで、オーラがあり、優秀で、どこにでもUNOを持っていく人を探しているそう。募集の締め切りは8月10日。UNOが大好きで、ニューヨークで働くことができる人は応募してみては?

 

【出典】
Sky news. ‘Chief UNO Player’ wanted – as toy company Mattel offers five-figure sum for one month’s work. August 1 2023

犬とサメの赤ちゃんがビーチで追いかけっこ! 種を超えた友情が芽生えた?

犬とサメがビーチで追いかけっこをして遊んでいる動画が、TikTokで話題を集めています。

↑珍しい追いかけっこ

 

TikTokでシェアされた動画に写るのは、水深10cm程度と思われる浅瀬のビーチをテンポよく歩く1匹の小型犬。よく見ると、犬のななめ前には小さなサメが泳いでいます。このサメは、T字の形が特徴的なシュモクザメ。体長は犬よりも小さく、まだ赤ちゃんのようです。

 

そんなシュモクザメの赤ちゃんが水の中をぐんぐん進み、その後を追うようにして犬も歩き続けています。犬はサメから視線をそらさず、終始しっぽを振っている様子を見ると、楽しい友だちを見つけたと思っていたのかもしれません。

 

犬とイルカの友情を描いた『ゼウス&ロクサーヌ/イルカにのった犬』という映画が1990年代後半に公開されましたが、今回も種を超えた友情が生まれたのかも……。

 

このほっこりする動画は550万回以上も再生されています。ただ、犬がサメに攻撃をしたことはなかったようですが、サメの赤ちゃんからすれば、命の危険を感じて、必死に泳いで逃げていただけなのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Brave dog and baby shark spotted splashing together in adorable video. Aug 1 2023

サメが麻薬を摂取している⁉ 米の専門家が危惧する理由

毎年のように世界中で報告される、サメによる襲撃事件。米国ではサメにまつわるニュースが次々に報じられていますが、最近では新たに驚愕の可能性が明らかになりました。サメは麻薬を摂取しているのではないかと専門家が指摘しているのです。一体どういうことでしょうか?

↑まさかそんなことが…

 

サメの専門家であるトム・ハードさんが、米国のある番組の調査で語っているのは、「フロリダ沖で、サメがおそらくコカインを摂取しているだろう」ということ。それは、南米から米国に大量の違法薬物が流入しており、特にフロリダは米国側の密輸地点になっていることが関係しています。

 

密売業者は船にコカインなどの薬物を積み、麻薬の密輸を行っているそうで、米国側も警備を強化していますが、輸送中に警察に見つかると、密輸業者は船に積んでいた薬物を海に投げ捨てているというのです。

 

2023年6月の1か月間に米国の沿岸警備隊がフロリダ南部とカリブ海周辺の海域から押収したコカインの量は、約6400kg。1億8600万ドル(約265億円※)相当以上になると見られています。これだけ大量の違法薬物が押収されているのですから、密輸犯が万が一のときに、薬物を海に投棄して逃走するケースは数多くあるのでしょう。

 

ハードさんは、サメが自分の縄張りを泳いでいる際、そのような薬物を見つけたら、それが何であるか確かめるだろうと語っています。「サメには手がなく、口しかありません。だから、近づいて噛みつくわけです。そうすれば、サメがコカインを摂取することになるでしょう」

 

サメがコカインを摂取している可能性が高いなら、気になるのが、それによってどんな影響があるのかということ。ハードさんは「コカインが、サメにとって麻酔薬として作用するのか、あるいは鎮痛剤として作用するのかは分からない」と、現段階でその影響は不明であると言います。

 

それでも「私たちの生活は海を頼りにしていて、食料も海にある。ここは麻薬を投棄するような場所ではない」とハードさんは話しています。

 

【主な参考記事】

Newsweek. Are Sharks Eating Cocaine Dumped by Smugglers?. July 26 2023

米フードデリバリーの配達員が客の食べ物をがぶり。同情の声があがる理由とは?

日本人にはなかなか理解できない海外のチップ文化。チップは法律で決められていることではなく、あくまでも慣習の1つですが、チップを払う側と受け取る側で考え方が違うことから、米国でもたびたび議論が起きています。例えば、先日、チップの金額に不満だったフードデリバリーのドライバーが、とんでもない行動を起こしました。

↑不満爆発

 

米国のフードデリバリーサービス「ドアダッシュ」のドライバーとして働いているある男性が、自身のSNSに「少ないチップに反抗する」様子を動画で紹介したのです。

 

それによると、彼は顧客から5ドル(約710円※)のチキンバーガー1個を16km離れた場所まで配達する依頼を受けた模様。チップの目安となる金額は州によって異なりますが、食事代金の総額に対して20%前後を支払うのが一般的です。今回は5ドルの注文だったので、チップは1ドル程度にしかなりません。

※1ドル=約142.5円で換算(2023年8月4日現在)

 

そのドライバーは、自分が依頼された仕事が「安すぎる」と感じたのでしょう。彼はドアダッシュに「クルマのタイヤがパンクした。現在ロードサービス待ち」と、実際はパンクなどしていないのに、うそを報告。その間に顧客のチキンバーガーを食べ始めたのです。

 

自分が受けた仕事の金額やチップに不満だからと言って、「パンクした」といううそをついて、顧客の注文まで食べてしまったこのドライバー。動画には「そもそも、この依頼を断る選択肢はなかったのか?」「(注文を届けたら)お客さんが現金でチップをくれるかもしれないのに」と、彼の行為を否定するコメントが寄せられました。

 

しかし、レストランのウエイター/ウエートレスなどと同じように、フードデリバリーのドライバーも時給が低めに設定されていて、チップが大きな収入源になっていることも事実。そのため、コメントの中には「よかった、楽しんで!」「私も同じ言い訳をしたことがある」など、彼の行為に賛同する声も少なからずあったようです。

 

賛否を呼ぶこのドライバーの行為。決して褒められたものではありませんが、彼のように不満を抱えている労働者は多いのかもしれません。弱者を守る制度が求められているようにも見えます。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. DoorDash Driver Says He Lied About Getting A Flat Tire So He Could Eat A Customer’s Order Who Didn’t Tip Enough. July 31 2023

ソマリアの短距離選手にど素人疑惑! 学生スポーツの国際大会で「遅すぎる走り」に批判殺到

「大学生のオリンピック」とも呼ばれるFISUワールドユニバーシティゲームズ。2年に1度開催され、各国の大学生または大学院生が参加するスポーツの大会です。現在、中国の成都で開かれているのですが、ミステリアスなことが起こり、波紋を呼んでいます。

↑真ん中の選手が渦中の人

 

問題となっているのは、先日行われた女子100mのレースでのこと。このレースに出場した、ソマリアのナスラ・アブカル・アリ選手(20歳)が、「遅すぎる」結果に終わったのです。

 

スタートの合図が鳴ると、数秒後には周囲の選手からあっという間に引き離され、結果はビリ。1位の選手が11.58秒でゴールしてから遅れること約10秒、ようやくゴールにたどり着いたのです。

 

100mに20秒以上もかかるのは、国際試合にはふさわしくない“素人並みの記録”。そんなことから、彼女のレースの動画がSNS上で広がり、「彼女はなぜ選手として選ばれたんだ?」という疑問の声が上がりました。

 

確かに動画を見ると、スターティングブロックに足をかけるときに、ぎこちなさがあるうえ、ジョギングしているような走りと、最後はスキップしているようにも見えます。そんな“素人っぽさ”も、このネット上の波紋に拍車をかけたのかもしれません。

 

これを受けて、ソマリアのスポーツ大臣がこの選手について公的に謝罪。大臣は、この選手がどうやって選ばれたか把握していないと述べ、ソマリアオリンピック委員会の委員長を停職処分する旨を発表しました。

 

ソマリアの大学組合は、ソマリアの公式チームとしてこの選手を中国に派遣していないと述べているそうで、この選手がどうやって出場したかは謎のままのようです。

 

【主な参考記事】

The Guardian. Somali sports minister sorry after ‘slowest ever’ 100m runner goes viral. Aug 2 2023

過去数十年で最大規模の「ネッシー捜索計画」、8月下旬に実施へ。ボランティアも募集

いまから90年ほど前に、スコットランドのネス湖で目撃されたという未確認生物「ネッシー」。これまでも目撃談が報じられ、恐竜の生き残りではないかなど、さまざまな噂が飛び交ってきました。そんなネッシーを探すため、8月下旬に、ここ数十年間で最大規模となる捜索が行われます。

↑いつか必ず見つけてやる…

 

ネッシーの目撃情報が増えたのは、1930年代までさかのぼります。ネス湖にあったドラムナドロキット・ホテルの支配人が見たというもので、「water beast(水獣)」と呼ばれてきました。それ以来、科学者も巻き込んで捜索や研究が行われてきましたが、いまだにその存在は謎に包まれています。

 

そこで、現地にあるネス湖エキシビジョンセンターでは、8月26日と27日に、1972年以来となる大規模捜索を実施する予定です。

 

これまで使われたことのない測量機器が用いられるほか、ドローンによる赤外線カメラで上空からサーモ映像を撮影し、水面の異常などを確認する予定。また、水中でのネッシーの鳴き声をキャッチするため、水中の音響を検出する機械も使われるということです。

 

このような操作内容に伴い、水面の変化を観察するためのボランティアが募集されています。集まったボランティアには、当日の朝に注意点や記録方法などの説明が行われ、午後にはその日の変化などを振り返る報告会が行われるそうです。

 

ボランティア応募フォームは、英語のほか、フランス語、イタリア語などの複数の言語で用意されています。日本語での応募フォームはありませんが、ネッシー好きの方は応募を検討してみては?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Can YOU find Nessie? Largest search for Loch Ness Monster in decades will begin later this month with volunteers wanted to help with huge surface water survey. Aug 3 2023

The Loch Ness Center

ブランケット1枚でエコノミー席がVIP席になる!? 飛行機でプライバシーを確保する奇妙な方法

飛行機のエコノミー席は、前後や両隣との間隔が近く、決して完ぺきなプライベート空間ではありません。そこで、ある人物が考え出したのが、エコノミーなのにVIP席仕様にできるユニークなトラベルハックです。

↑ブランケット1枚でエコノミー席が変わる

 

TikTokで58万回以上再生されている動画によると、そのハックはブランケットを頭上の棚に挟んで座席部分までたらし、周囲の視線を遮ってプライベートな空間を確保するというもの。

↑ 天才的なアイデア?

 

この人物はちょうど飛行機の一番後ろの座席に座っていたようで、ブランケットで座席右側の空間をシャットアウト。左側と前の席との空間は遮られていないようですが、それでもプライベート感はアップしているようです。

 

この人物と通路を挟んだ隣の席に座っていたカリフォルニアの男性は、この動画をTikTokに投稿。「高度3万フィート(約9100m)で、ソーシャルディスタンスをワンランク上のレベルに引き上げる」というコメントを付けて、このハックをシェアしました。

 

ブランケットは機内で乗客に配られるものですから、特別なツールやアイテムもなにもいらない。しかもお金もかからずにできるこのハックに、「賢い!」「天才!」といったコメントがあふれています。

@vashak27 When you take social distancing to the next level at 30,000 feet 😂✈ #HighFlyer #AirplaneMode #FlightFails #SocialDistancing #EconomyClassLuxury #TravelTikTok #FunnyMoments #Airlines #PlaneLife #Trending #Viral ♬ original sound – Giga Vashakidze

 

この男性は、米・サンディエゴからイタリアのベニスに向かう飛行機でこのハックを目撃したそう。12時間以上にもおよぶ長時間フライトを、狭いエコノミー席で過ごすのは、なかなかの苦痛。こんなアイデアが使えたら、少しはましな時間になるのかもしれません。

 

ただし気になるのが、このハックを行って客室乗務員に注意されなかったのかどうか。同じような疑問を持った人が動画にコメントを残していますが、彼はそれには回答していないため、この人物がフライトの間中この「VIP席」をキープできたかどうかは不明です。

 

【主な参考記事】

Msn. Passenger shares hack for turning economy seats into ‘VIP section’. Aug 2 2023

アマゾンから突然届いた100個以上の荷物。箱の中身は…?

7月下旬、米国・バージニア州の女性に、アマゾンから注文していない商品が100箱以上も届きました。

↑もっとたくさん届くことがあるかも

 

届いた箱の中身は、ジョギングやサイクリング用のヘッドライト1000個、グルーガン800個、そして多数の双眼鏡。

 

困り果てた彼女ですが、実はこの女性は環境科学の教授で自然保護論者。商品をクルマに積んで、道端で会う人全員にあげることにしました。

 

しかし、なぜこんなことが起きたのでしょうか? 専門家によれば、中国の販売業者がアマゾンの物流倉庫から在庫を処分するために、送付先をランダムに選び、不要になった商品を送ったとのこと。これで業者はアマゾンに支払う費用を抑えることができるといいます。

 

同社はこの事件を調査し、悪質な業者を突き止めたそう。この女性にも荷物が届かなくなったようです。

 

万が一、私たちに同じようなことが起きたら、処分するだけでも大変ですが、この女性のように無料で配ったり、慈善団体に寄付したりして片付ける方法も考えられます。彼女は「たくさんの人に変わっているね」と言われているそうですが、アマゾンでこんなことが起こることこそビックリです。

 

【出典】
WUSA9. Amazon takes action against vendor after hundreds of Amazon boxes stack up on Virginia woman’s doorstep. July 29 2023

「洗濯物を外に干せない国」アメリカ。摩訶不思議な理由とは?

天気のいい日に洗濯物を干すと、パリッと乾いて気持ちのいいものです。しかし、米国では庭先やベランダに洗濯物が干してある風景はめったに見かけません。今回は、日本ではあまり知られていない米国の「干す権利」にまつわる問題について紹介します。

 

屋外で洗濯物を干さない理由

↑快晴でも洗濯物を外に干さないの!?

 

米国人が洗濯物を干さない最大の理由は、約80%の家庭が洗濯乾燥機を所有しているため、外に干す必要がないからです。

 

ただし、理由はそれだけではありません。日本では「洗濯物を干す権利」が当たり前に認められていますが、米国では思った以上に根深い問題として今なお議論が続いています。

 

米国でも、かつては洗濯物を外に干すことが当たり前でした。しかし、1950年頃に洗濯乾燥機が登場すると、1960年代には中上流家庭に広く普及するようになります。その頃から、不動産に大きな影響力を持っている施設やエリアの管理組合「HOA(Home Owners Association)」や、地主の多くが、「洗濯物を屋外に干す行為は景観を損ない、不動産の資産価値を下げる」として禁止するようになったのです。

 

米国の不動産では景観が重視され、その良し悪しが不動産価格に直接影響します。美しく整えられた外観を目指すHOAは、庭先やベランダにぶら下がった洗濯物は「洗濯乾燥機を購入できない低所得者のイメージを与える」として排除。他にも、「洗濯物の紐に子どもが絡まって事故に発展する危険性がある」「犯罪を誘発する」といった理由もあるようですが、「不動産の資産価値を守る」というのが一番の理由であることは間違いないでしょう。

 

今も多くのHOAが洗濯物を屋外に干すことを禁止しており、その影響で米国では洗濯物が干された風景はめったに見られなくなったのです。

 

なんと複雑な問題

↑当たり前ではない景色

 

一方で、「自宅で自由に洗濯物を干す権利」を主張する声もあり、この問題は長年議論されてきました。そして2013年、ハワイやフロリダなど19の州で正式に洗濯物を干す権利が保証され、「洗濯物を屋外で干すことを禁止する行為は違法」と規定されました。

 

また、環境問題の観点から、エネルギーを消費する洗濯乾燥機よりも、自然の力で乾かす方法のほうが好ましいという考えが広がってきています。衣服が傷みにくく、コスト削減にもなるといったメリットも多く、洗濯物を干すという行為が見直されているのです。

 

しかし、禁止するかどうかを自治体に任せている州もまだまだ多く、「洗濯物を干す行為は法律で禁止されている」と信じている米国人も少なくありません。いまだに「洗濯物を干せない国」である米国。今後どのような変化があるのか、気になるところです。

 

執筆/長谷川サツキ

 

米で人気拡大中の「ピックルボール」が思わぬ問題に直面! 長所がかえって仇に…

近年、話題を集めている米国生まれのスポーツ、ピックルボール。テニスと卓球を混ぜたようなこのスポーツは、誰にとっても始めやすく、身体にかかる負担や他の選手との距離感が「ちょうどいい」ということで、この数年間で競技人口を増やしていました。ある調査によれば、2020年から2022年の間に競技人口は159%増加し、890万人に上るそうです。

↑注目を集めるがゆえに…

 

しかし最近では、人気急拡大の反動が起きている様子。ピックルボールに反対する声が広がっているようです。

 

【関連記事】

米国で人気沸騰中! 三拍子揃った「ピックルボール」とは?

 

長所は短所になります。まず、テニスと比べて、ピックルボールは他の選手との距離感が取りやすいという利点があります。しかし、それゆえに、おしゃべりが盛り上がってしまうそう。また、ボールを打つ「カーン」という音もピックルボールのファンにとっては気持ちのいい音ですが、そうでない人にとっては雑音。ピックルボールはラリーが続きやすいとされていますが、複数のゲームが同時進行していたら、なおさら近隣の人たちにとってはうるさくなります(ひどい場合には、プライベート領域を侵害されたと思う人もいるそう)。

 

テニスをしたい人にとってもピックルボールは問題。ピックルボールはテニスコートを使用することも特徴の一つですが、テニスをしたい人からしたら、ピックルボールにコートを占領されたようなもの。ピックルボールはテニスコートを使わず、専用のコートを作るべきという意見が少なくないようです。

 

そんな中、YouGovは「あなたの家の近くにピックルボールのコートが建設されるとしたら、どう思いますか?」という質問を米国の成人9166人に聞き、結果を7月28日に公開しました。最も多かった回答が「中立的(neutral)」で47%、次が「分からない(Not sure)」(21%)、3番目に多かったのが「いいと思う(Like it)」(16%)。ピックルボールに逆風が吹き荒れる今日の状況が反映されています。

↑近所にピックルボールのコートができたら、あなたは…

 

解決策はピックルボールの専用コートを建設することにありそうですが、それを許可する人が、果たしてどれほど出てくるのか……。ピックルボールが「ご近所トラブル」をどう解決するのか、注目されます。

 

【主な参考】

CNN. Pickleball is America’s fastest-growing sport. These people hate it. March 11 2023

YouGov. If a new pickleball court were built in close proximity to your home, would you…?. July 28 2023

観光需要の回復で…。飛行機の二酸化炭素排出量が見事にリバウンド!

夏真っ盛り、家族や大切な人と飛行機で国内外を旅行する人も少なくないでしょう。もはや気候変動のことはすっかり忘れて、旅モードになっているかもしれませんが、それでもカーボンフットプリントが後をついて来る世の中です。盛り上がる旅行気分に水を差すようですが、現在、飛行機はどれくらい二酸化炭素を排出しているのでしょうか?

↑旅行のニーズが戻って、飛行機も忙しい

 

世界中で旅行の需要が徐々に回復すると同時に、飛行機の国内および国際線から毎月排出される二酸化炭素の排出量も増加しています。Our World in Dataのデータ(下記のグラフを参照)によれば、この数値は新型コロナウイルスのパンデミック(2020年1月頃)後に激減していましたが、同年4月以降、緩やかな右肩上がりに。国際線より国内線のほうがCO2排出量が多い傾向が続いていました。

 

↑リバウンドする飛行機のCO2排出量(世界の国内線および国際線の月当たりの二酸化炭素排出量:2019年1月15日〜2023年3月15日)

 

しかし、2022年4月以降、このトレンドは逆転。最新のデータ(2023年3月15日)では、国際線の排出量が3327万トンであったのに対し、国内線は3259万トンでした。2つの数値を合わせると6587万トンとなり、2019年3月15日のレベル(6391万トン)を超えています。

 

空の旅を楽しんでいる人が明らかに世界中で増えているようですが、サステナビリティを理由に飛行機に乗ることに対してちょっぴり罪悪感を持つ人には、「Adva」や「Earth Hero」といった個人のカーボンフットプリントを計測するアプリがあります。

 

このようなアプリは、サステナブルな旅行やライフスタイルを意識している人には役に立つかもしれませんね。一方で、世界中を安心安全に旅したければ、ワクチンパスポートが使えると言われていますが、これについては空港や機内で考えてみては? よいご旅行を。

 

【出典】

Bastian Herre, Veronika Samborska and Max Roser (2023) – “Tourism”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: ‘https://ourworldindata.org/tourism‘ [Online Resource]

 

「ユニバーサル・スタジオのライドかよ!」米でサメが船を攻撃して大揺れ

またまたサメが米国でニュースになっています。

↑かなり揺れた

 

今度はメジロザメがフロリダ沖で漁船に近づき、何度もモーターを攻撃している様子がドローンで捉えられました。この動画はYouTubeに投稿されています(以下を参照)。


この船に乗船していた人物は「サメがあんなふうに船を揺らすなんて思ってもいなかった」と語っています。「地震が起きたときのように揺れたよ。船の後方に回り、サメの攻撃する姿を見て、『冗談だろ』と思った。ユニバーサル・スタジオのライド・アトラクションかよって感じだった」

 

乗組員は無事でしたが、このサメの襲撃によって船のエンジンはひどく損傷したそうです。

 

【参考】

UPI. Bull shark repeatedly attacks fishing boat’s motor in Florida. July 31 2023

「ジェラートにのせる生クリーム」は無料? 有料? 火花を散らすローマ対ミラノ

ジェラートの本場・イタリアでは、猛暑の癒しとなるこの食べ物に生クリームをのせる習慣があります。この食べ方は日本であまり見かけないので、驚く人もいるかもしれませんね。しかし最近、あるアニメをきっかけに、この生クリームについてSNSで論争が巻き起こっているのです。イタリア人は一体何を騒いでいるのでしょうか?

↑生クリームはのせますか?

 

イタリアに行ってジェラート屋を訪れたら、必ず耳にするのが「生クリームはのせますか?」というフレーズです。

 

日本人ならば戸惑ってしまうこのセリフ。でも周りを見れば、ジェラートの上に高々と生クリームをのせて食べているイタリア人ばかりです。実はこの生クリームが、論争のテーマとなりました。

 

イタリアの漫画家ゼロカルカーレは、ユーモアを交えつつ社会問題を取り上げる名手として評価されています。その彼の作品『Questo mondo non mi renderà cattivo世界は僕を切り裂けない』がNetflixで放映され、ある場面の背景が論争に火をつけました。そこには「生クリームは無料! われわれはミラノにいるわけじゃありませんから」と書かれていたのです。

 

実際に、ジェラート屋で生クリームをのせてもらうと分かります。

 

ローマを中心とする南部では無料、ミラノ周辺は有料なのです。イタリア人も常々不可思議に思っていたこの事象が、アニメのワンシーンによって再注目され、SNS上で論争が勃発したというわけです。

 

消費者もジェラート職人も黙っちゃいられない

↑たかが生クリーム、されど生クリーム

 

そもそもローマとミラノは、東京と大阪のように文化が異なります。その埋めがたい相違は、ジェラートにのせる生クリームにまで及びました。

 

Twitter上には「ローマ出身の伴侶はミラノに20年も住んでいるのに、いまだにミラノで生クリーム代を払うことに文句を言う」「ジェラートの上の生クリームはモノではなく気持ちだ、誰が気持ちにお金を払うか」など、ジェラート愛好者による発言がSNS上にあふれたのです。

 

ジェラート職人も黙ってはいません。ラ・レプッブリカ紙によると、「原材料にこだわるのならば物価高の昨今、生クリームが有料なのは当然」という職人がいれば、「生クリームはお客さんへのちょっとしたご愛敬なのだから無料のままがふさわしい」という職人も。論争は大いに盛り上がりました。

 

日本ではあまり馴染みがない「ジェラートと生クリーム」の組み合わせですが、イタリアではごく当たり前。味がまろやかになり、フラッペ感覚になるというのがその理由です。

 

生クリームの無料提供はローマで絶大な支持を得ていますが、物価高や質へのこだわりなどによって今後どう変わっていくのか? ローマっ子はやきもきしている、といったところでしょう。

 

米の女性が夫の誕生日に宝くじ。幸運の女神が微笑んだ

7月27日、米・ミシガン州の女性が、夫の誕生日に宝くじで28万8903ドル(約4000万円※)に大当たりしました。
※1ドル=約140円で換算(2023年7月28日現在)

↑多分、最高の誕生日プレゼント

 

この女性は積み立て賞金が15万ドルを超えたのを見て、宝くじを買うことにしたそうです。

 

宝くじに当せんした日は、夫の誕生日。この夫婦はご近所さんの自宅に招かれ、誕生日のお祝いをしていました。そのときに義理の兄弟から当選番号を知らせるメッセージが届き、妻がそれを見て驚嘆。「当たった! 当たったわ!!」

 

人生が変わるような今回の幸運について、妻は「これで生活にゆとりが出ます。夫は早めに引退できるようになるし、私たち両方が引退した後の家計のやりくりについても心配が減ります」と述べています。

 

現在、この女性は46歳。夫の年齢は不明ですが、今回の出来事は家族の将来設計にとって思いもよらない“誤算”。私たちも大切な人の誕生日に運を試してみたくなるようなニュースですね。

 

【出典】
UPI. Michigan woman wins lottery jackpot on husband’s birthday. July 27 2023

デンマーク人が飛行機を使わずに世界一周を達成! 何年かかった?

飛行機を使わずに、世界一周を達成した男性が現れました。かかった年月は、なんと10年。一体どうやってこの偉業を成し遂げたのでしょうか?

↑飛行機を使わず、よく頑張った!

 

この男性は、デンマーク出身のペダーセンさん(44歳)。壮大な旅の始まりは、2013年10月まで遡ります。当初はおよそ4年かかると予想していたそう。しかし、実際にはそれをはるかに上回る3512日をかけて、最後の国であるモルディブに先日到着。その後、デンマークに戻っていきました。

 

10年という長い年月をかけて世界を旅したペダーセンさん。主に公共の交通機関を利用し、飛行機を使わないというルールは、ときには困難な局面をもたらしたに違いありません。自身の旅について発信している彼のブログには「かなり強烈で、厳しい経験をした」と書かれています。

 

同ブログによると、これまでに必要になったパスポートは10枚。そして旅費を抑えるために、1日あたり20ドルに予算を制限していたそうです。

 

つらかったのは、新型コロナウイルスのパンデミック期間。2020年の初め、彼はちょうど香港にいて、そこで数か月間、足止めされることになったといいます。長いこと、各国が海外との往来を規制してきたため、一つの国から別の国に移動するのにも予想以上に時間がかかったのでしょう。彼は自身の10年間の旅について、「ストレス、失望、危険、困難。この偉業には、かなり暗い面があった」と表現しています。

 

とはいえ、無事にデンマークにたどりついた際は、100人以上の家族や友人が温かく出迎えてくれたそうで、自身のインスタグラムに「HOME!!」と喜びを爆発させています。きっと今ごろは、久しぶりの母国での生活を満喫しているのではないでしょうか。

 

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【主な参考記事】

People. Danish Man Claims He Visited Every Country on Earth Without Using a Plane. July 27 2023

豪の電車で「犬」がまさかの一人旅! 大冒険の結末は?

1人で電車に乗ることは、小さな子どもにとって「大冒険」。それは犬にとっても同じかもしれません。オーストラリアで、ある犬が1匹で電車に乗って旅するという珍事が起きました。

↑迷わず電車に乗り込んだラブラドール

 

この可愛らしいハプニングが起きたのは、メルボルンのフリンダース・ストリート駅。午前8時20分に出発する電車に、「ストーム」という名前の1匹のラブラドールが乗り込んできたのです。

 

駅のカメラが捉えた映像によると、ストームはホームを歩きまわり、電車の入口の前で少し立ち止まると、躊躇することなく乗り込み、その直後にドアが閉まったのが分かります。映像には他の乗客は写っていませんが、ストームはしっぽを振りながら、なんだか楽しそう。

 

電車の中にいた乗客は、飼い主と見られる人物が一緒にいないストームの姿に、きっと驚いたことでしょう。結局、乗客からの連絡を受けたのか、電車が8駅ほど停車して再びフリンダース・ストリート駅に戻った際、電車の運転士がストームを連れてホームに降り、別の職員にストームを引き渡しました。

 

ストームはマイクロチップを装着していたため、その情報から飼い主に連絡が行き、ストームは飼い主のもとに無事帰っていったそうです。

 

ちなみにメルボルンでは、電車やトラム、バスにペットを連れて乗車することは認められていますが、今回の珍事で電車が30分ほど遅れたそうです。ただ、ストームはもともと人懐っこい犬のようで、職員に保護されて飼い主の迎えを待っている間も、職員たちに撫でられて「特別な対応」を受けたとのこと。

 

ストームの大冒険は、こうしてハッピーエンドで幕を閉じたそうです。

 

【主な参考記事】

New York Post. Dog joins early morning commute by hopping on train alone: ‘He just needed an adventure’. July 25 2023

フロリダの海が38.4℃まで上昇し、風呂並みの熱さに。世界新記録の可能性も

日本をはじめ、世界中が連日のように厳しい暑さに見舞われています。沖縄とほぼ同じ緯度にある、米国のフロリダでは先日、海面の温度が37.8℃にまで達したことが分かりました。

↑フロリダの海が熱い

 

この記録が観測されたのは、フロリダ州南部のマナティ湾。米国海洋大気庁(NOAA)によると、現地時間の7月24日午後5時、沖に浮かんだブイが37.8℃を観測。その1時間後には38.4℃まで上昇し、午後8時まで38℃前後の温度が続いたそうです。

 

このブイがあった場所は、水深がわずか1.5メートルほどの場所。38℃前後といえば、ぬるめのお風呂並みの温度です。この記録について、元NOAAのハリケーン科学者であるジェフ・マスターズ氏は「驚くべき事態」と表現しています。

 

マスターズ氏によると、これまでの海面気温の最高記録は、クエート湾で観測された37.6℃と見られており、フロリダの今回の温度は世界記録になる可能性があるそうです。

 

ここまで海が熱くなると、心配されるのが海に生息している生き物への影響。先日、南フロリダの沖合では、以前修復されたサンゴが白くなり100%死亡していることが確認されたばかりです。サンゴはハリケーンによる高波を防ぐ役割を担っているほか、フロリダの大切な観光資源の1つ。このまま海面や海水の温度が高くなれば、多くのダメージが出てくることは想像に難くないでしょう。

 

国連の世界気象機関の気候サービス部長は7月、「(地球の現在の暑さは)未知の領域。エルニーニョがさらに進行し、今後はさまざまな記録が更新され、その影響は2024年頃まで続くだろう」と述べています。

 

【主な参考記事】

CBS News. Florida ocean temperatures surpass 100 degrees Fahrenheit, potentially a world record. July 25 2023

「空き缶とペットボトルのリサイクル」で米一家が10億円の不正利益。どんなからくり?

米国では、飲み終えた空き缶やペットボトルをリサイクルすると、換金できる制度が普及しています。1本あたりの換金額は微々たるものでも、缶とペットボトルが大量になれば、その額はかなりのものに。例えば、カリフォルニアに暮らすある一家が、空き缶とペットボトルのリサイクルだけで760万ドル以上(約10億6000万円※)を稼いだというから驚きです。

※1ドル=約139円で換算(2023年7月28日現在)

↑ちりも積もれば山となるが…

 

カリフォルニアでは、プラスチックやアルミ製のボトルに入った飲料を購入する際、1本につき5~10セント(約7~14円)が加算されます。しかし、飲み終わったあとの缶やペットボトルを州内にあるリサイクルセンターに持ち込めば、加算された分が返金されるシステムになっています。

 

そんなリサイクルシステムを利用して、760万ドル以上もの大金を得たというのが、カリフォルニアのある一家。とはいえ、1本あたり10セントが換金されると仮定しても、760万ドル以上を得るためには、7600万本もの缶とペットボトルが必要になります。この家族は8人だったと報道されていますが、これだけの飲み物を一家族だけで飲んだとは到底思えません。

 

このからくりは、この一家が他州から大量の空き缶と空きペットボトルを輸入していたことにありました。一家は、カリフォルニア州のようなリサイクルシステムがないアリゾナ州から、8か月間で約178トンもの空き缶とペットボトルを輸入。それをカリフォルニア州のリサイクルセンターで換金したのです。

 

これは、カリフォルニア州のリサイクルプログラムのシステムを欺く行為。現地の検察は調査を始め、早速100万ドル以上に相当する、違法に輸入したと見られる空き缶やペットボトルを発見したとのこと。

 

カリフォルニア州では、重窃盗罪には最高3年間の禁固刑が科されるため、この一家は数年程度の懲役刑を受ける可能性があると報じられています。

 

カリフォルニアでは、2022年にも同様にアリゾナからカリフォルニアに空き缶を輸送した“リサイクル詐欺”で6人が起訴されており、2010年から2019年にリサイクル詐欺で有罪判決を受けた人は少なくとも93人に上るそうです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! News. One family pocketed $7.6 million by taking cans and bottles from Arizona and recycling them in California. That’s fraud, prosecutors say. July 27 2023

米アマゾンの配達員が配送先のプールに乱入!? 飛び込んだ理由に感服

米・カリフォルニア州にあるデスバレー国立公園で先日、気温が49.4℃に達し、登山中だった71歳の男性が死亡しました。まさに殺人的な暑さに見舞われている2023年の夏に、同国のある住宅でアマゾンのドライバーが、暑さのためか、宅配先の自宅にあるプールにダイブしたことが話題になっています。

↑まさか本当に…

 

地元メディアなどで紹介されている動画によると、ドライバーはその住宅にある小さなプールに、服も脱がず帽子もかぶったままでダイブ。しかも、ジャンプ台を使ってきれいに頭から飛び込んでいる様子がしっかりと映されています。

 

実はこれ、ドライバーが勝手にプールに飛び込んだわけではなく、宅配先の顧客からの配達指示に「もし泳ぎたければ、ぜひどうぞ」というコメントが添えてあったから。つまり、厳しい暑さの中で荷物を配達するドライバーのことを気遣い、「もしよかったらプールに飛び込んで涼んでいいですよ」という、顧客からの粋な計らいだったわけです。

↑きれいに飛び込んだー!

 

ドライバーは、このコメントに気づいたのでしょう。防犯カメラの映像では、届ける荷物を裏庭のドアのところに置くと、おもむろにプールに歩いていき、スマホや鍵などの最小限の荷物を取り出すと、そのままジャンプ台に向かって飛び込んだのです。

 

その後、ドライバーはプールから上がり、自分の荷物を持ってすぐに去っていきました。

 

この動画には、「こんな親切を行う人が世界にはもっと必要だ」「彼を責めようとは思わない」「ドライバーにはこんなふうに優しく接しよう」など、この顧客の心遣いを歓迎するコメントが寄せられていました。

 

なかなか真似はできないものの、日本でも厳しい暑さのなか働いている人をねぎらう心の余裕を持ちたいものですね。

 

【主な参考記事】

People. Watch Moment Amazon Driver Dives Fully Clothed Into Customer’s Swimming Pool to Cool Off. July 26 2023

英航空会社で珍事! 機内食を提供できず、助けを求めたのは…

飛行機で出される機内食は、旅の楽しみの1つかもしれません。長距離フライトならなおさらですが、最近、ロングフライトの便で、「カーネルおじさん」でおなじみの「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」のチキンが振る舞われるというハプニングが発生しました。

↑“非常食”として提供したのは…

 

その航空会社は、英国を拠点とするブリティッシュ・エアウェイズ。バハマの南東にあるタークス・カイコス諸島からロンドンまでを結ぶ、およそ12時間の長距離路線でこの珍事が起きたのです。

 

その理由は、機内食の冷蔵保存ができていなかったから。機内食は普段通りに用意されていたものの、乗客への提供ができないと判断され廃棄することになったそうです。乗客には早々に「機内食の提供は最小限になる」とアナンスされていたとのこと。

 

そして、経由地であるバハマの首都・ナッソーに立ち寄った際、地元のKFCから調達されたという乗客分のフライドチキンが積み込まれ、機内の乗客に配ったというのです。

 

この珍しい便に乗り合わせた乗客が投稿したSNSによると、客室乗務員がケンタッキーフライドチキンの大きなバケツとトングを手に、乗客にフライドチキンを配っていたのだとか。

 

ただし、急遽調達できたフライドチキンの数に限りがあったのか、乗客1人に配られたのはわずか1ピースだけ。目的地に到着した際に軽食用の食事券が配られたそうです。

 

機内食を楽しみに乗り込んだ乗客にとっては物足りないフライトになったのかもしれませんが、KFCファンにとっては思いがけない幸運だったかもしれません。

 

【主な参考記事】

People. Airline Passengers Were Served KFC After the Plane’s Catering Went Bad: ‘We Had to Wing It’. July 26 2023

フランス発の不思議な恋愛スタイル!「トロウプル」は新時代の愛の形!?

新しい恋愛スタイルの「trouple(トロウプル)」が、いまフランスで話題になっています。この言葉は3人組カップルのことを指し、まさに自由な恋愛先進国フランスの価値観を象徴しているとも言われます。不倫や浮気で社会的制裁を受ける日本とは、恋愛感に大きな差異があるようですが、一体どんなものなのでしょうか?

↑幸せな新しい三角関係

 

トロウプルは「trio (3人)」と 「couple(カップル) 」を縮めた言葉に由来し、一緒に暮らす(過ごす)ことを前提とした3人組の恋愛グループを指します。

 

特に10代〜20代前半の若者の間で支持されていて、「女×女×男」「男×男×男」など、構成される性別は無関係。3人の関係が平等であり、決めたルールを守り、愛し合っていることが重要とされています。

 

このように、日本であればひんしゅくを買ってしまう「二股」「浮気」という形が、フランスの若者の間では公認の新たな恋愛スタイルとして受け入れられているのです。

 

新時代の個人主義の影響

トロウプルが生まれた背景として、3つの社会的な要因が考えられます。

 

1つ目は、個人主義社会であるフランスの恋愛観。既婚者の場合は浮気や不倫が離婚の原因となり、場合によっては裁判になるものの、日本のように集団バッシングといった社会的制裁が発生するということは考えられません。

 

2つ目の要因は、新しい考え方が広がっていること。現在フランスではフェミニズムやジェンダーフリーへの関心が非常に高まり、「男性・女性の枠組みを超えた人間としての個を尊重すべき」という価値観が、10代〜20代の若い世代を中心に支持されています。

 

3つ目の要因として、フランスで同性婚が定着したことが挙げられます。養子を迎え入れる同性カップルも増えており、「女性×男性」というカップル以外の形が既に定着しつつあります。

 

このような背景の中で生まれたトロウブル。フランスにおいても新しい概念ですが、自由度のある恋愛スタイルを模索している一部のフランス人の間では大注目されています。フランス人の全てが恋愛に奔放な気質ではないものの、「それぞれの価値観の中で自らの恋愛スタイルを貫く」という考え方は、日本よりだいぶ進んでいるようです。

 

執筆/Mayumi Folio

中国の少年が「1分間縄跳び」で世界新記録! 日本人の記録がついに破れる

中国の16歳の少年が、1分間に縄跳びを374回行い、「1分間スピード縄跳び」のギネス世界記録を更新しました。

↑参った!

 

これまでの最高記録は、日本人の三村大輔さん(芸名:縄跳び超人みっちゃん)の348回で、10年間破られていませんでした。

 

しかし、今回のギネス新記録はこの少年の最高記録ではないそう。2022年に1分間で398回も跳んだことがあるといいます。

 

本人からすれば、まだまだといった感じでしょうか。恐るべし。

@guinnessworldrecords Most skips in one minute – 374 by Zhou Qi 🇨🇳 #guinnessworldrecords #skiptok #skipping ♬ original sound – Guinness World Records

 

【出典】

UPI. Chinese teen skips rope 374 times in one minute. July 26 2023

英国で「和食器」が静かなブーム。一流シェフやレストランを魅了する理由とは?

英国のヨークシャーは、森や丘など多くの自然に囲まれ、歴史ある小さな街が点在する英国らしいエリア。そこでいま、日本の和食器が静かに人気を集めています。大量生産された安価な陶器をたくさん持つことに疲れた英国人が、和食器に出会い、その美しさに共鳴。和食器を通じて「質の良い物を長く使い続けることが豊かな暮らしをつくる」というメッセージを発信しています。

↑英国人に響く美しさ

 

英国の食器には歴史があります。17世紀から陶器生産が始まり、ウェッジウッド、ミントンなどの有名ブランドが生まれました。英国の人々は陶器を愛してきましたが、その人気に便乗して陶器産業が繁栄した結果、とめどなく量産されるようになりました。

 

ヨークシャーで食器を扱っている「メイド・イン・ジャパン・テーブルウェア(MIJT)」のオーナーであるロージーとフィリップは、陶器産業から大量生産される食器にうんざりしていました。「品質が低くて退屈」と思っていたからです。そして、二人は「忙しい現代社会において日々の食事はもっと丁寧に味わうべき」との思いから、一つひとつ心を込めて作られる和食器に魅力を感じるようになり、そのシンプルさや美しさ、機能性にほれ込んだのです。

 

MIJTが取り扱う製品のほとんどは、岐阜県にある家族経営の窯で作られています。この家族は周りにある山などの自然からインスピレーションを得て、何世代にもわたって釉薬(ゆうやく)や器の形を改良してきたそう。

 

その窯で生まれる食器は輪郭や模様、質感などが少し不均一ですが、不完全さの中に美しさを見つけるという日本の「わび・さび」の考え方を取り入れています。シンプルで実用的な形状は、毎日の暮らしに寄り添い、食べ物を美しく見せ、まるで芸術作品のようだとMIJTのサイトで紹介されています。

 

求められるライフスタイルと調和

↑ヨークシャーには食器のお店が多い

 

同社は小売りだけでなく卸売りも手がけていて、国内の一流シェフやレストラン経営者の間でも人気があります。和食器は日本からヨークシャーの倉庫に送られ、英国全土に発送されているそうです。

 

大量生産・大量消費の時代が過ぎて「作る責任・使う責任」が求められる現在、英国では「上質な品を長く使い続け、丁寧に暮らす」というライフスタイルが支持されています。日本の陶芸家が作る和食器に共鳴する英国人が増えているのも、不思議ではないかもしれません。

 

熱波に襲われる英国が目を付けた「日本の小さなイノベーション」とは?

近年、欧米は熱波に襲われています。そんな中、英国メディアが日本の発明に注目。それは「ファンジャケット」です。

↑もっと小さいものがあります

 

英・ガーディアン紙は7月25日付の記事で日本の暑さ対策についてテクノロジーを中心に説明。ファン(扇風機)ジャケットについて同紙の東京特派員は「今年の夏、日本でぜひとも必要なジャケットは、後ろ側の下部に扇風機を2台取り付けているものだ」と述べています。

 

日本がファンジャケットを必要とするのは今に始まったことではありません。同記事ではジャケットの歴史を元ソニーのエンジニア・市ヶ谷弘司さんが1990年代後半に発明した「空調服」まで遡っています。2015年にはマキタが同社初のファンジャケットを発売。今日ではファンジャケットが十分なほど市場に出回っているといい、日本が開発したもう一つの暑さ対策イノベーションとして、ガーディアン紙はソニーのウェアラブルクーラー「REON POCKET」を取り上げています。

 

この記事に対する外国人の反応はさまざま。Twitterでは「素晴らしい」「この暑さが続けば、自分にも(ファンジャケとが)必要になるかもしれない」というコメントもあれば、「#Brave New World」とディストピア(?)のように捉える人もいます。一方で「ばかげている」という声もあり、より多くのバッテリーが使われ、ファン自体が熱を生み出すうえ、重い物を余計に持ち歩くようなものだと見えるようです。

 

しかし、扇風機やクーラーをここまで小さくする日本の技術や発想(例えば、空調服のコンセプトは空間全体ではなく身体だけを冷やすこと)は、海外ではあまり見られないでしょう。異常気象に直面する欧米においてエアコンの需要が伸びている中、日本の小さな技術への注目度も高まるかもしれません。

 

【出典】

The Guardian. The fan jacket: the Japanese innovation keeping workers cool in extreme heat. July 25 2023

153kmも離れていたのに! ワニは元いた場所に帰れることが判明

海に出たサケは生まれた川に戻ってくることがよく知られていますが、ワニにも同じような能力があることが最近の研究で明らかになりました。なかには、153km離れた場所から元いた場所まで帰ってきたワニもいたそうです。

↑遠くからでも帰れます

 

この研究は、米国のフロリダ魚類野生生物研究所が行いました。フロリダ州南部は、人間の数もワニの数も増えており、それによって人間がワニに襲われる事件が相次いでいる地域。そこで、ワニを遠方に移動させる対策が行われているのです。その効果について調べるため、捕獲した17頭のワニにGPSを装着し、7頭を遠隔地へ移し、残りの10頭は比較のために捕獲された場所でそのまま観察しました。

 

すると、遠く離れた場所に移した7頭のうち4頭は、捕獲された場所に自分で戻ってきたことが判明。そのうち3頭は、28km以内の場所に移動させたワニで2週間以内に捕獲された場所に戻り、もう1頭はなんと153km離れた場所に移したのに、2年半以上かかって元の場所に戻ってきたというのです。

 

戻らなかった3頭は、109km以上離れた場所に移したワニだったため、ワニが元いた場所に戻ってくる能力は移動距離に関連性があると見られるわけです。ただし、戻らなかった3頭については、GPSが「メキシコ湾に漂流」と表示されたことから、元いた場所まで戻ろうとして、その途中に死亡した可能性があるとのことです。

 

これまで、フロリダでワニの事件が起きるたびに、ワニを離れた場所に移動する措置が取られていました。しかし、今回の研究結果から、その対策は無意味である可能性が出てきているのです。

 

150kmといえば、東京から静岡くらいまでの距離ですが、そんな長距離を帰ることができるワニの能力には驚くばかりです。

 

【主な参考記事】

Yahoo! news. Florida crocodile relocated 95 miles away was back again 2.5 years later, study shows. July 19 2023

次のパンデミックが来たら…。従業員の幸せを守れる企業の条件とは?

コロナ禍は遠い記憶になりつつありますが、世界は次のパンデミックに備えています。では、企業はどうやって従業員を守るべきか? 経営の専門家がコロナ禍の英国、米国、インドにおける働く人たちの幸せについて調査し、3つの戦術を引き出しています(※1)。次のパンデミックにも勝てる組織の作り方とは?

↑次の危機に備えよ

 

1: 信頼の構築

組織のリーダーや管理職は、自分たちが信用に足る人物であることを部下に示すことが大切。常に従業員のことを思い、正直かつ誠実に行動することがリーダーには求められます。言動の一致も大切で、雇用を守ると決心していれば、実行に移すこと。また、状況が難しくなれば、危機感を共有すること。上司を信用する従業員は幸せの度合いが高くなり、危機的な状況でも物事に前向きに取り組むことができるようです。

 

2: サポート体制の充実と活用

サポート体制は2種類用意しておくべきとのこと。正式なものと私的なものです。前者には従業員援助プログラム(精神的ストレスやアルコール依存症など従業員が抱えている問題を企業が外部機関を使って治療する制度)や柔軟な労働環境、メンタルヘルスアプリがあります。一方、後者はマネージャーに秘密を打ち明けたり、仕事やストレスへの対処法を同僚と話したり、平たく言えば風通しの良い職場を指しています。従業員にとっては家族や友人と相談することも気分を楽にさせる方法です。

3: 生き残るためではなく、成功するために

危機において経営陣は、従業員の適合能力をただ育むだけではなく、従業員がもっと効果的に行動できるようにするために実用的な方法を模索することが必要。これには定期的な話し合いや日/週単位の振り返り作業が含まれます。このような活動を通して、従業員の働きがいを保つことができるそうですが、究極の目的は、従業員が人として成長すると同時に、地に足をつけて、状況に合わせて変化し、身を守ることができるようになること。

 

専門家は3つ目の戦術を英語で「adapt to thrive」と呼んでいますが、孫子風に解釈してみれば、リーダーは部下に愛情や温情をかけ、危機感を共有しながら、風林火山のように動く組織を目指すとなるでしょうか(※2)。全ての企業に当てはまる方法ではないと専門家は強調していますが、私たち一人ひとりが次のパンデミックに備えておいたほうが良さそうです。

 

【参考】
※1: Luke Fletcher and Nishat Babu. Three COVID-era lessons to help support employee wellbeing in times of crisis. The Conversation. July 24 2023

※2: 守屋淳(2014)『最高の戦略教科書 孫子』日本経済新聞出版社

狭い空間を生かすのが絶妙!「日本の布団」に英国が大注目

住宅価格と住宅ローン金利の急速な上昇や慢性的な住宅不足により、最近の英国人は狭い空間での暮らしを強いられています。そこで注目を集めているのが、小さなスペースでも豊かな暮らしを実現できる日本の家具。なかでも丸めて収納可能な寝具の「FUTON(布団)」が大人気です。

↑日本的ライフスタイルを広げるFUTON

 

英国のファミリー向け住宅は3〜4寝室がある家が人気で、ゲストルームを作れることが理想的とされます。しかし、最近は住宅価格やローン金利が高騰し、大きな家どころか住宅購入自体が難しくなっています。

 

それでも住宅を探す人は増え続けているため、一軒家を分割譲渡した物件やシェアハウスが増え、省スペースのタワーマンションの建設も加速。暮らしのスペースはどんどん狭くなっていると言えるでしょう。

 

狭い空間を最大限に生かす

そのような状況で注目されているのが、日本でよく見られる場所を取らない省スペース家具です。

 

1980年に英国で設立されたFuton Companyは、40年以上にわたって国内に高品質の布団や家具を提供。小さな場所を生かした日本の家具デザインに影響を受け、省スペースでの暮らし方を提案する店舗「FUTON」を展開し、革新的な商品を幅広く取り扱っています。

 

例えば「BED IN A BAG」は、丸めて収納ができる布団。日本では布団を畳んで収納するのは当たり前ですが、ベッド文化が定着している英国ではとても画期的なアイデアなのです。

 

また、畳や木で作られた和スタイルのパーテーションを利用し、部屋を仕切ってさまざまな用途に使うことを提案しています。

 

さらに、玄関周りの家具が充実しているのも大きなポイント。英国は土足文化のため、基本的に玄関に靴箱などの収納がありません。同社ではチェストや棚を置くことで、玄関の小さなスペースでも最大限に生かすように推奨しています。

 

FUTONの店舗を訪れていた現地の客は、「畳める布団はゲスト用にも使えるかもしれない」「タタミや木のぬくもりのおかげで小さなスペースでもリラックスできそう」など、商品に共感していました。英国の住宅難は今後も続く見通しのため、狭い空間を利用できる日本の家具や布団はより注目されていきそうです。

 

米レストランが従業員に「マスク着用禁止令」! 従わない場合は厳しい処分も

新型コロナウイルスが世界中に広がり、マスクの着用が当たり前だったこの3年間。医療機関はもちろん、飲食店をはじめとした多くの接客業で、マスクを着けることがいわばマナーとしてすっかり定着しました。しかし最近、米国ではついに「マスクの着用禁止」に踏み切る店が出てきたのです。

↑やっぱり接客は笑顔で

 

従業員のマスク着用を禁止したのは、カリフォルニアに拠点をおくファストフードチェーンの「イン・アンド・アウト・バーガー」。アリゾナ、コロラド、ネバダ、テキサス、ユタの5つの州にある店舗がガイドラインを刷新しました。「カスタマーサービスの重要性と、従業員の笑顔を見せる能力を高めること」を目標としており、「マスクを外して、お客様に笑顔を見せてサービスしていこう」という意向なのです。

 

従業員が健康上の理由でマスクを着けたい場合は、診断書を上司に提出する必要があり、そのうえで会社が支給する医療用のN95マスクを着用しなければなりません。もし会社の方針に従わない場合は、解雇などの処分を受ける可能性があるとのこと。

 

米国では、日本よりもかなり前の段階から、ほとんどの人がマスクを着けなくなっているものの、それでも接客業の人の中には現在もマスクを着けて仕事をしている人もいます。そんな接客を見かねて、イン・アンド・アウト・バーガーは「マスクを取ろう」という方針を打ち出しました。

 

日本ではマスクを着けないことに対して、衛生面での不安を感じる人が根強くいるかもしれませんが、「接客は笑顔があってこそ」という基本を思い出させるニュースではないでしょうか?

 

【主な参考記事】

News Nation. In-N-Out Burger bans protective masks for workers in five states. July 18 2023

アルゼンチンの砂浜に大量出現!「ペニスフィッシュ」とは?

淡いピンク色の細長い謎の物体。アルゼンチンの砂浜に大量に打ち上げられ、グロテスクで異様な雰囲気をかもし出しているのは、「ペニスフィッシュ」と呼ばれる生き物です。

↑「ペニスフィッシュ」と呼ばれるユムシ

 

アルゼンチンの南部にある都市、リオ・グランデ。ここにある砂浜に最近「ペニスフィッシュ」が大量に打ち上げられました。25㎝ほどの細長い形状で、全体が薄いピンク色に覆われ、ブヨブヨとした弾力のありそうな見た目で、なんとも不気味。

 

男性の性器にそっくりであることから、ペニスフィッシュと名前が付けられたのですが、正式には英語では「スプーンワーム」、日本語では「ユムシ」と呼ばれています。海岸の砂や泥の中に穴を掘って、そこで生息しているのだそう。

 

このアルゼンチンのビーチでも、普段は海底で生息していたものの、先日起きた激しい嵐で浜まで打ち上げられてしまったものとみられています。

 

2019年にもカリフォルニアの海岸で、嵐が起きたときに大量のペニスフィッシュが浜に打ち上げられたことがあったと報じられています。

 

ちょっぴり恥ずかしいニックネームを付けられているペニスフィッシュですが、韓国や中国などのアジアの一部では食用として販売されているのだとか。酢やコチュジャンベースのタレとよく合うのだそうです。

 

【3年前にカリフォルニアのビーチに打ち上げられたペニスフィッシュの動画】

 

【主な参考記事】

Mirror. 10-inch ‘penis fish’ swarm Multillar beach – leaving locals covering their eyes. July 19 2023

アフリカのために7日間泣き続ける! ギネスに挑んだ男がとんでもない目に…

いまナイジェリアでは、ギネス記録を打ち立てるというブームが訪れているそう。先日は「100時間連続で料理する」新記録をナイジェリア人シェフが達成。このギネスブームに乗って、今度はある男性が「7日間泣き続ける」というギネス記録に挑戦しました。しかし、チャレンジは想像以上に過酷で一時的に視力を失うという、とんだ災難を経験したそうです。

↑先が見えていなかった…(画像提供/Ghana Page〔YouTube〕)

 

この男性はギニア生まれのナイジェリア人、テンブ・エベレさん。インフルエンサーであるテンブさんは、7日間泣き続けてギネスに自分の名前を刻むという目標を立て、新記録樹立のチャレンジに挑んだのです。

 

しかし、その試みはあえなく失敗。BBCのインタビューを受けた彼は、「7日間泣き続けるのは、思ったよりも大変だった。もっと戦略を立てて、泣き叫ぶのは減らすべきだった」と語っています。

 

両手で頭を抱えながら泣き叫んだり、時には静かに涙を流したり。そんな状態を続けているうちに、頭痛を覚え、目は腫れていったそう。そして、45分ほどの間、目が見えなくなったというのです。時計が「5時間55分」を表示する頃、彼は力尽きるように床に座りこみ、「もう無理だ」とでもいうように顔を左右に振っている様子も。結局、6時間を過ぎたところでギブアップしたようです。

 

静かに涙が頬をつたう程度ならまだしも、声を上げて泣き叫ぶのは、かなりエネルギーを使う行為。頭痛に見舞われ、目が腫れて視界がぼやけるというのも、うなずけることかもしれません。

 

ちなみに、テンブさんの涙はアフリカの若者たちに向けたもの。「自分たちができることには限界がないことを示したい」と泣いていたそうです。7日間も連続して泣くという、無謀とも思えることに挑戦したテンブさんですが、その心意気は、十分にギネス記録に値するものだったのかもしれません。

 

【主な参考記事】

Hollywood Unlocked. Man Says He Went ‘Temporarily Blind’ After Attempting To Cry For 7 Days To Obtain Guinness World Record. July 17 2023

米夫婦、別荘の購入直後に宝くじに当せん! 思わぬ幸運に妻が絶叫

7月11日、米・ノースカロライナ州の男性がビーチハウス(海岸にある貸別荘)を購入した帰りに宝くじを購入。10万ドル(約1400万円※)が当たりました。
※1ドル=約139.5円で換算(2023年7月19日現在)

↑オーマイゴーッド!

 

この男性が当初購入しようと思っていた2枚の宝くじは売り切れていたので、代わりに違うものを買ったそう。それが幸運を呼び込みました。この男性は妻に宝くじを渡して運転。その間に妻がスクラッチを削ると大絶叫。クルマを側道に止めて、夫婦で頭の中を整理したそうです。

 

ご夫婦はこの10万ドルでビーチハウスのローンを完済し、リノベーションする計画のようです。

 

【出典】

UPI. Man wins $100,000 lottery prize after buying beach house. July 17 2023

約20年前の「瓶入り手紙」、大西洋を漂流しても無傷だった理由は?

2023年4月、米・ミシガン大学の学生、キャシディ・ビーチさんが、瓶入りの手紙を西インド諸島のサウス・ケイコスの人気のない崖で拾いました。

↑肝心な所は…

 

手紙を開けてみると、日付は2004年9月30日。この瓶は20年近く前に大西洋に投げられていました。執筆したのは、米・マサチューセッツ州のナンタケットという島の漁師・ぺンネル・エームスさん。ビーチさんがGoogle検索したところ、エームスさんは、瓶入りの手紙を海に投げ続けていたことが分かりました。

ビーチさんは、手紙に書いてある通りエームスさんに連絡を取り、ついに7月ご夫婦と対面。地元メディアもこの出来事を報道しています。

 

もともとはペンネルさんの趣味でしたが、エームスご夫婦は2000年に瓶入りの手紙を海に投げ始めたとのこと。しかし、瓶の多くは行方不明になったり、なかの手紙がカビだらけになったり、試行錯誤の連続だったと言います。そこで、ご夫婦は思い切ってプロ向けの打栓機と合成コルクを購入。すると、瓶を拾った人から連絡が来るようになりました。ご夫婦は6年間にわたりナンタケット沖でボートから数百本の瓶を投げていたそうで、これらの瓶はアイルランドやフランス、英国、キューバなどに漂着していました。

 

ビーチさんは、発見したときの瓶について「コルク栓でしっかり閉まっており、フジツボは全く付いていなかった」と話しています。この瓶は古いほうで、実際にご夫婦が瓶を拾った人と会うのはこれが2回目だったということで喜びもひとしお。不法投棄かどうかは置いておき、ご夫婦の瓶入り手紙道楽にはあっぱれです。

 

【出典】
Nantucket Current. Nearly 20 Years Later, Message In A Bottle From Nantucket Found In West Indies. July 17 2023

「ピンクバーガー」でさらに注目度アップ!「バービー」の驚くべき力とは?

2023年の夏は映画『バービー』が公開されるとあり、世界各国でバービー人形が話題になっています。最近でもブラジルのバーガーキングがバービーとコラボしてピンク色のバーガーなどを発売しました。でも、バービーは人形やテレビ、映画の中のキャラクターとしてだけ存在しているわけではありません。デジタル世界ではバーチャルインフルエンサーとして大成功しているのです。

↑昔も今も影響力は絶大

 

1959年に米国の玩具メーカー・マテルが作ったバービー人形は、2000年代初めにパソコンゲームに登場。2015年にはYouTubeで動画版のブログを開始し、最近ではTikTokにも参加しています。前者での登録者数は1140万人、後者では110万人。この結果、バービーは世界で最も成功しているバーチャルインフルエンサーの1人となっています。

 

ブランドマスコットをバーチャルインフルエンサーとして擬人化する企業は増えているようです。バービーはその一例ですが、ユーザーの意見や感情などに影響を与える珍しい力を持っているそう。マテル社では、6歳以上のユーザーがAmazonのアレクサを使ってバービーと会話ができるようにしています。

↑世界で話題の「バービーコラボメニュー」(画像提供/バーガーキング・ブラジルのInstagram)

 

映画『バービー』の予算は1億ドル(約138億円※)以上とされており、ノスタルジアを武器としたマーケティングを展開していると専門家は見ています。ブラジルのバーガーキングのバービーとコラボしたバーガーが本当に郷愁を誘うかどうかは分かりませんが、ソーシャルメディアでは賛否を呼んでいる様子。魅力的なバービーに惑わされない人もいるようです。
※1ドル=約138.2円で換算(2023年7月18日現在)

 

【出典】
Jul Parke. Barbie isn’t just a movie star now — she’s also a virtual social media influencer. The Conversation. July 17 2023

節約・時短・おしゃれ! ついに「魚の缶詰」が英国人のハートをつかむ

インフレが続き、西ヨーロッパで最も食品価格が上昇している英国。そんな状況でもグルメを楽しもうと、お手ごろ価格の魚の缶詰を木製ボードにおしゃれに並べるメニューがトレンドになっています。日本人と比べると英国人は魚をそれほど食べませんが、魚の缶詰に何が起きているのでしょうか?

↑こんなに素晴らしい食べ物だったとは…

 

日本の場合、缶詰は災害時など非常用のストックや酒の肴として買われることが多いと思います。ただ、地震の心配があまりない英国では、パンデミックによる長期ロックダウンが起こるまで、非常用に缶詰をストックする習慣はほぼありませんでした。

 

朝食メニューに使われるベイクドビーンズ、サラダに使うツナ、パスタに使うトマトなどの缶詰以外はどのように使えばよいのか分からない英国人も多く、缶詰自体がやや“ダサい”と見られていました。この20年間でグルメ志向が高まったとされる英国において、缶詰はやや忘れ去られた存在になっていたと言えます。

 

しかし2023年に入り、米国で誕生した簡単タパス風メニュー「#魚の缶詰でデートナイト」がトレンドとなって英国に上陸。お手ごろ価格の魚の缶詰を開け、そのままボードに置き、パンやピクルスを添えるだけで、SNS映えするメニューに大変身ということで、一躍話題になりました。

 

英国において、魚の缶詰はTikTokで広く知られるようになり、その後に新聞が取り上げたことで3月~4月頃に大きな話題になりました。アイデア一つで魚缶のイメージがガラリと変わるという驚きとともに、食品や外食費の値上がりに頭を抱えていた人々の心をつかんだのです。

 

物価高が長引いていることもあり、外食せずとも自宅で「節約・時短・おしゃれ」を実践できるということで、このトレンドは今も続いています。

 

また、英国人は陽光溢れるスペインやポルトガルなど、地中海地方への旅行が大好き。魚の缶詰ボードは休暇先で味わったタパスのようなおつまみ系料理に似ており、そのイメージを簡単に再現できるのも人気の一因のようです。これまで家飲みのおつまみはナッツやポテトチップスのような乾き物がメインでしたが、魚の缶詰の登場でバリエーションが広がったと言えるでしょう。

↑イメチェンしています(筆者撮影)

 

このトレンドを反映してか、かつては地味だったスーパーの魚の缶詰のデザインも、人気イラストレーターの手によっておしゃれにイメージチェンジ。デリにも魅力的なビジュアルの缶詰が増えています。

 

ハム、ソーセージ、パテなど肉の加工肉をボードに盛り合わせたフランスの「シャルキュトリー・ボード」にならい、「シーキュトリー(海のシャルキュトリー)」や「魚の缶詰シャルキュトリー」といった新語も生まれました。パンデミック期に保存食として再評価された缶詰ですが、しばらく進化は止まらないようです。

 

執筆/ネモ・ロバーツ

「ゴールデンレトリバー」誕生155周年! どんどん独特になる人間との関係

7月10日、数百匹のゴールデンレトリバーが世界中から英国のスコットランドに集まり、同犬種の誕生155周年を祝いました。参加者は米国、カナダ、ニュージーランド、日本を含む12か国から駆けつけたとのこと。

↑世の中はかなり変わった

 

ゴールデンレトリバーは1868年、スコットランド北部のグレンアフリックにあるグイシャカンハウス(Guisachan House)で狩猟犬として生まれました。レトリバーは「射止めた獲物をくわえて戻るように訓練されたイヌ」という意味。ブラッド・ハウンドと金色の毛色を持つ犬種を混血してつくられたとされています(参考:ブリタニカ国際大百科事典)。

 

The Scotsmanの記事(2023年6月23日付け)によると、英国における犬の人気ランキングは以下の通り。

1: ラブラドールレトリバー
2: フレンチブルドッグ
3: コッカースパニエル
4: ブルドッグ
5: ダックスフンド
6: イングリッシュスプリンガースパニエル
7: ゴールデンレトリバー
8: ジャーマンシェパード
9: スタッフォードシャーブルテリア
10: パグ

 

ゴールデンレトリバーは7位ですが、人気のある大型犬であることは間違いないでしょう。

 

155年の間に変わったことといえば、人間のペットに対する見方が挙げられるかもしれません。YouGovが2022年に行なった調査によると、犬を飼っている英国人1012人のうち自分を「オーナー(Owner)」と考えている人は最多の48%でした。次に多かったのが「親(ペアレント)」で37%。「親友(Best friend)」は28%で、「友達(Friend)」は19%。「Master(マスター)」は8%でした。YouGovのデータジャーナリストは、近年では親という考え方が増えている一方(特に犬を飼っている30代で顕著)、マスターはすっかり廃れたようだと述べています。

 

日本と同じように、英国でもペットの家族化が進行しているのかもしれません。人間と動物の交流を研究するある文化人類学者によれば、私たちは、人間の子どもやペットであれ、感覚のある他者を育てるために進化してきたとのこと。子どもの代わりにペットを飼う夫婦が増えたように、今日では「誰を・いつ育てるのか?」はかなり自由に考えることができます。これまで人類の歴史において、人間は全く異なる種の動物ではなく、人間自身の子どもを育てることに力を入れてきましたが、昨今では歴史的に「独特な」ことが起きているようです。

 

【主な参考記事】

UPI. Hundreds of golden retrievers gather in Scotland for breed’s anniversary. July 14 2023

The Scotsman. Britain’s Most Popular Dogs: Here are the 24 most popular breeds of dog according to the UK Kennel Club – from Frenchie to loving Labrador. June 23 2023

YouGov. Cat mums and dog dads: around one in three consider themselves their pet’s “parent”. May 6 2022

Shelly Volsche. New research suggests cat and dog ‘moms’ and ‘dads’ really are parenting their pets – here’s the evolutionary explanation why. The Conversation. October 28 2021

老後破産はありえない? 日本と対照的なニュージーランドの不動産事情

人生100年時代と言われる昨今、日本では老後破産という言葉が浮上し世間の不安を掻き立てています。ニュージーランドでも高齢化が進んでいますが、日本とは違い老後破産のリスクは極めて稀です。その理由は、日本と大きく違う不動産事情にあると言えます。

 

不動産購入は投資感覚で

↑あの家に投資しよう

 

ニュージーランドでは、一生に何度かマイホームを買い替えることが一般的です。若いうちに小さな家を購入し、家族が増えると大きめの家に買い替え、子どもが巣立つとダウンサイズするというのが王道のコースです。

 

日本のような「一生に一度の買い物」という考え方とは異なり、不動産投資の感覚がかなり強いため、ニュージーランド人は貯金が少ない割に持ち家比率が高いとされています。老後破産を防げる理由にはこの持ち家比率の高さが関係しているようですが、その背景を見ていきましょう。

 

老後破産を防げる2つの理由

不動産投資によって老後破産のリスクを抑えることができる理由の1つ目は、家を売るときの税金の違いにあります。

 

日本と違って、ニュージーランドでは不動産の売却税や相続税が課税されません。そのため、家を売却した際に得た利益をそのまま次の家の購入資金に充てることができるのです。

 

2つ目の理由としては、中古物件でも年々不動産価値が上がることが挙げられます。

 

新築物件重視の住宅市場である日本と対照的に、ニュージーランドでは中古物件の流通が市場の約90%を占めています。そして新築物件の平均価格が上がるにつれて、中古物件の価値も上昇するのです。

 

現に、中古物件を含めた全住宅物件の中央値を比較してみると、1992年から2023年までの30年間でなんと約11万ニュージーランド・ドル(約964万円※)から約88万ドル(約7710万円)になるなど、価格が驚異的に伸びています。中古物件であっても年々価値が上がっているため、資産を増やすことができるのです。

※1ニュージーランド・ドル=約87.6円で換算(2023年7月11日現在)

 

子どもたちが心配…

↑私は大丈夫だけど、子どもたちは…

 

このような理由により、ニュージーランドでは持ち家がある限り老後の見通しは明るいでしょう。しかし、世界的な物価の高騰や不景気の波はニュージーランドにも押し寄せ、現在では初めての住宅である「ファーストホーム」の購入が以前と比べて難しくなっているようです。

 

20代のマイホーム購入率は1991年から2018年の間に約61%から約44%まで下がりました。家を持てない若い世代が、将来を見据えて今後不動産投資以外にどのような資産運用をしていくのか、ニュージーランドとしても大きな課題であり、注目していきたいと思います。

「腕立て伏せ」で世界新記録! 桁違いの回数にびっくり

最近、オーストラリアの男性アスリートが腕立て伏せを1時間に3249回行い、ギネス世界記録を更新しました。

↑人間はそんなに腕立て伏せができるなんて知らなかった…

 

この快挙を達成したのはダニエル・スカリさん(30歳)。実は2022年4月、腕立て伏せを1時間に3182回を行い、世界新記録を樹立していました。しかし、その年の11月にオーストラリア人のライバルにその記録を破られていたのです(3206回)。

 

タイトルを奪還できた要因としてスカリさんは全身運動のバーピーを挙げています。このトレーニングをしながら彼の身体は未知の領域に挑んでいたそう。また、スカリさんは12歳のときに左腕を骨折し、それ以降ずっと痛いそうですが、バーピーのおかげでこの痛みとうまく付き合えていると言います。

 

次の目標は、体幹トレーニングのプランクで世界最長記録を更新すること(ここでもスカリさんは記録保持者だったそう)。健闘を祈りましょう。


【主な参考記事】

UPI. Athlete does 3,249 pushups in hour to break world record. July 13 2023

 

「店内で見るだけで5ユーロ」観光客に困ったバルセロナの酒店が苦肉の策

観光地はもちろん、珍しい景観の場所や絵になるスポットを訪れたら、スマホで写真を撮る方はきっと多いでしょう。でもそんなフォトジェニックな場所が店の中だったら、そのお店は迷惑と感じているかもしれません……。

↑記念写真だけなら770円

 

多くの観光客が訪れるスペインのある酒店が、自撮り客予防のためにお金を徴収するという苦肉の策を講じているそうです。

 

この酒店はバルセロナにあります。歴史を感じる古い建物の一画にある店で、高給ワインがずらりと並べられ、ワインのお供になるチーズや肉類なども販売しているそうです。1898年創業の老舗店で、重厚な趣のある店内にはカウンターや家具もあり、確かにおしゃれです。

 

そんな同店では、商品を買うつもりもないのに、店内を眺めるためだけに入って来る観光客が多いのだとか。十分な広さのある店なら問題はないのかもしれませんが、そうでないお店なら、本当に「ワインやチーズをゆっくり選びたい」と思っている客に迷惑をかけてしまいます。

 

そこでこの店では、こんな風に書いた1枚の貼り紙を掲示したのです。

 

「店に入って見るだけでも、1人5ユーロかかります。ご理解のほどよろしくお願いいたします」

 

商品を購入しないのに店に入ったり自撮りする方には、5ユーロ(約770円※)を徴収することにしたのです。

※1ユーロ=約154.5円で換算(2023年7月14日現在)

 

実際、このお店が、ただの冷やかし客や写真を撮るだけの客にお金を徴収したのかは定かではありません。しかし、バルセロナは近年、あまりにも多くの観光客が訪れ、オーバーツーリズムに直面しています。バルセロナ市は観光税の引き上げといった対策を行っていますが、このように独自の対策を行う店も増えているのかもしれません。

 

店に入るだけでお金を徴収するとは、少々行き過ぎと批判も起こりそうなこの対策。現地で暮らす人、商売をする人、そして観光客がうまく共存する方法が、世界各国の観光名所で求められています。

 

【主な参考記事】

Independent. Barcelona shop introduces €5 charge for tourists who take selfies instead of buying things. July 13 2023

昔は350万円、今は22億円。米の「プライベートアイランド」の価格が60年で660倍に

自分だけの島を持てたら——。そんなふうに思っている方は、少なくないかもしれません。米国のフロリダに浮かぶ小さな島が現在1650万ドル(約22.7億円※)で販売されています。この島は約60年の間に価格が660倍にもなっているというから驚きです。

※1ドル=約137.5円で換算(2023年7月14日現在)

↑投資してみる?

 

フロリダ半島に連なる島々、フロリダキーズから400mほど沖合にあるのが、現在売り出し中のプライベートアイランド「イースト・シスター・ロック・アイランド」。1.4エーカー(約5600平方メートル)の敷地に、3LDKの住宅が建てられ、飲料水用の貯水槽もあり、食料を持ち込めば1週間程度の滞在ならできそうです。

 

このプライベートアイランドの最初の所有者は、ニュージャージー州の医師、クラウス・メッケラーさん。もともとこの島は、ただの岩が水面から突き出ていただけだったとか。クラウス医師は、1970年代にこの土地を2万5000ドル(約350万円)で購入。建設業者を雇い、建設機械を持ち込んで岩山を平坦にし、居住できる島にしたのです。

 

研究の一環でサルを飼育できる場所にしようと考えていたとのことですが、その計画は頓挫し、結局、家族で休暇を過ごす場所として使ったのだとか。

 

その後、1995年に現在の所有者であるウィルフォード家に75万ドル(約1億円)で売却されました。そして、現在1650万ドル(約22.7億円)で売り出されているのです。もとはただの岩山だったところに、家などを建てたとはいえ、およそ60年の間に660倍の価格になっている計算になります。

 

ちなみに、現在は太陽光パネルや蓄電池付きのタービンが設置され、電力も供給できるそう。さらにセントラルエアコンと、海水を脱塩できる装置もあり、バケーションレンタルの施設として旅行者に貸し出し、利益を得ることもできると言います。

 

プライベートアイランドを持つという夢が膨らむ話ですね。

 

【主な参考記事】

The Philadelphia Inquirrer. A New Jersey doctor built his own island. It’s now on sale for $16.5 million. July 10 2023

 

25mプールは47秒。地球上最大のサメ「メガロドン」は泳ぐのが遅かった

1500万年前から360万年前に生息していたサメの「メガロドン」。地球上で最も大きく、最も強く、食物連載の頂点に立つ捕食者だったと言われています。しかし、そんなメガロドンの速度は、泳ぎの下手な人間と同程度だったことが最近の研究で示唆されました。

↑メグは泳ぎが遅い

 

メガロドン(通称「MEG(メグ)」)の体長は20メートル。体重は最大で100トンになったと言われており、地球上で最も巨大で、他の生物にとって脅威的な存在であったと考えられています。しかし、ある研究チームがこのメガロドンの泳ぎについて研究を行ったところ、「泳ぐ速度は決して速いわけではない」という結論に至ったのです。

 

これまでのメガロドンの研究では、化石の「歯」に着目するものがほとんどでした。しかし今回の研究では「鱗」に着目。そこから、メガロドンがどんな泳ぎをしていたか解析したのです。

 

すると、速く泳ぐサメに共通して見られる竜骨と呼ばれる特徴がないことが判明。そして、導き出したメガロドンの最高速度は時速1.9km。これまで推測されていた時速5kmをさらに下回る遅さであると示唆されたのです。

 

オリンピックで史上最多となる28個のメダルを獲得している元競泳選手のマイケル・フェルプス氏のトップスピードは、時速9.6kmになります。メガロドンの時速1.9kmは、25mプールを47秒かけて泳ぐ速さ。水泳選手ではない一般の人を考えても、決して泳ぎが上手とは言えないペースです。

 

サメといえば、素早い動きで獲物に襲いかかるというイメージがありますが、メガロドンには当てはまらないのかもしれません。

 

【主な参考記事】

MSN. The Meg could only swim at 1.2mph (5 times slower than Michael Phelps). July 11 2023

ミレニアル世代で顕著。米の夫婦の35%が経験する「睡眠離婚」とは?

「睡眠離婚」をご存知でしょうか? 米国で2000人以上を対象に行われた調査で、睡眠離婚している人が全体の3分の1以上に及び、特に若い世代はその割合が高いことが明らかとなったのです。

↑もう別々に寝れば?

 

睡眠離婚とは夫婦やカップルがそれぞれ別の部屋で寝ること。米国睡眠医学会が2005人の米国人に行った調査で、「いつも別の部屋で寝ている」は15%、「別の部屋で寝るときもある」は20%と、睡眠離婚している人が全体の35%に達していたことが分かりました。

 

世代別に見ると、睡眠離婚している割合は以下の通りです。

  • Z世代(18~26歳):28%
  • ミレニアル世代(27~42歳):43%
  • X世代(43~58歳):33%
  • ベビーブーム世代(59~76歳):22%
  • サイレント世代(77歳~):19%

 

離婚睡眠の割合が最も高いのは、ミレニアル世代で43%。Z世代を除き、世代が低くなるほど睡眠離婚の割合が高くなっているのが分かります。

 

「離婚」という言葉がついていることから、ネガティブなイメージをもたれるかもしれませんが、睡眠離婚にはメリットがあります。

 

パートナーのいびきや寝言などが原因で十分な睡眠が取れていないと、自分の睡眠不足の原因となる人に恨みがましい気持ちが生まれるかもしれません。「睡眠不足は気分を悪くし、パートナーと口論しやすくなることが分かっています。それが夫婦やカップルの関係に悪影響を及ぼすこともあります」と、米国睡眠医学会の医学博士は述べています。

 

実際、耳栓をして寝ている人は15%、アイマスクを付けている人は18%と、快適に快眠できるようになんらかの工夫をしている人が少なくありません。そのため、しっかり睡眠をとって毎日を元気に過ごすためには、睡眠離婚という選択肢を考えることもありなのかもしれません。

 

一方で、夫婦やカップルが一緒に寝ることにもメリットはあります。例えば、睡眠時無呼吸症候群やいびきなど、片方の睡眠状態に気づいて治療を早期に始めることができるかもしれません。また、ハグすることで「抱きしめホルモン」と呼ばれるオキシトシンなどが分泌され、幸福感を感じられることもあります。パートナーとの睡眠に問題がないのなら、ぜひ同じベッドで寝て、問題がある場合には別々に寝ると良いそうです。

 

【主な参考記事】

CBS News. More than a third of Americans have a “sleep divorce,” survey finds. July 11 2023

American Academy of Sleep Medicine. AASM Sleep Prioritization Survey

トウモロコシ畑で金貨700枚以上が見つかる。米国版「徳川埋蔵金」の価値は…

米国のトウモロコシ畑で、古い金貨が700枚以上も見つかるニュースが飛び込んできました。その中には、かつてオークションで10万ドル(約1390万円※)で落札されたことのある“お宝”も含まれているといいます。今回見つかった金貨の価値は、全部で一体いくらになるのでしょうか?

※1ドル=約138.5円で換算(2023年7月13日現在)

↑米国版の徳川埋蔵金

 

この金貨が見つかったのは、ケンタッキー州のトウモロコシ畑。この畑の持ち主である男性が、偶然、畑の中から大量の金貨を見つけたというのです。

 

出てきた金貨は全部で700枚以上。金貨には、1854年から1862年と製造された年号が刻まれていました。

 

ケンタッキー州は、1861年から1865年にかけて起きた南北戦争の間、激しい戦闘が行われた場所。当時、不透明な将来に不安を感じた富裕層が、持っていた金貨などを隠したと言われており、今回見つかった金貨も当時に隠されたものと考えられます。いわば、“米国版の徳川埋蔵金”とも言えるでしょう。

 

1863年製の20ドル金貨は、かつてオークションで10万ドルで落札されたことがあるそう。今回見つかった700枚以上の金貨は、1863年製も含め、同じ年代のものばかり。総額がいくらになるのか検討もつきませんが、現地のニュースでは早速「The Great Kentucky Hoard(ケンタッキーの埋蔵金)」と表現されています。

 

この金貨を見つけた男性の名前や場所は明らかにされていませんが、「正気とは思えない事態だ」と叫んでいるのだとか。予想もしないお宝に巡りあえば、誰でもぶっ飛んでしまいますね。

 

【主な参考記事】

National Post. Man uncovers more than 700 gold coins on his cornfield: ‘Most insane thing ever’. July 10 2023

英国人記者が見た日本の「コメ離れ」。2050年がヤバい

7月9日、英・ガーディアン紙が日本のコメ離れについて記事を掲載しました。英国人記者はこの問題をどう見ているのでしょうか?

↑かなりピンチ

 

この記事を要約すると、日本のコメ離れの原因は、主に社会の変化(核家族や共働き世帯の増加、少子化)と食の多様化(例えば、若い世代のパンを好む傾向)にあると述べています。特に「Gohan(ごはん)」の調理時間が長いことが問題視されており、共働き世帯の生活はとても忙しいため、「ごはんよりパンのほうが楽」と考える日本人が増えていると分析。有効な解決策もなく、日本は米の衰退を食い止めることができないだろうと悲観的に語っています。

 

確かにそうかもしれませんが、少し疑問が湧きます。まず、なぜガーディアン紙はこのタイミングでこの問題を取り上げたのでしょうか? 日本人がごはんを食べなくなっていることは今に始まったことではありません。同紙は高度経済成長期にコメ離れの種はまかれたと述べていますが、日本では異なる見方も存在しており、戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が学校の給食にパンを導入したことによって、コメ離れが始まったという意見も根強くあります。

 

同紙は触れていませんが、日本でコメ離れという「危機」が長年にわたって進行している一方、世界では米危機(global rice crisis)が起きていると欧米のメディアは報じています。世界経済フォーラムによると、稲作は世界のメタン排出量の12%を、温室効果ガス排出量の1.5%を占めており、気候変動の一因となっているとのこと。そのため、稲作の「サステナブル化」が優先事項だと言います。そうだとすれば、AIやIoTなどのテクノロジーの実用化がこの分野で進むのかもしれません。

 

また、ガーディアンの記事では言及されていませんが、コメ離れがこのまま続くとすれば、どうなるのでしょうか? 2022年10月20日付の日本経済新聞の記事によれば、「農林水産省は2023年産の主食用米の需要量(23年7月~24年6月)が680万トンになる」と予測したとのこと。これは10年連続の減少になりますが、このトレンドはもっと続くかもしれません。2050年には350万トンになるという予測もあり、それとともに水田面積もさらに減るかもしれません。

 

世界中で進む食の「グレートリセット」の恐ろしい実態を明らかにしたジャーナリストの堤未果氏は『ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか?』(文春新書)で、日本の水田について次のように述べています。

 

国土の7割を森林が占め、亜熱帯から亜寒帯まで幅広い気候を持つ島国、先進国で唯一野生の猿が生息し、四季の移り変わりを感じながら、細やかな虫の声を音楽のように聞き分ける私たち日本人の感性は、水田という小宇宙と共に育まれてきた。

その価値を、一体私たちは、この先どれだけ、次世代にバトンタッチできるだろう。

 

コメ離れは農業や経済だけではなく、文化や健康の問題でもあります。ガーディアンの記事では「NO RICE. NO LIFE」というメッセージの入ったシャツを着た日本人男性の写真が掲載されていますが、その意味は英国人記者が思うより重大かもしれません。

 

【出典】

Justin McCurry. ‘Bread is much easier’: how Japan fell out of love with rice. The Observer (The Guardian). July 9 2023

 

妻が家族を養ったら夫はどう思う? 英の調査で男の本音が明らかに

日本では、結婚している世帯の多くは共働きです。昨今ではワークライフバランスが奨励され、家事や育児を積極的にするパパが増えていますが、もし夫(男性)が働かなくなったらと考えてみてください。「妻(女性)が働き、夫が家庭」になった場合、この夫婦はどれくらい幸せになるのでしょうか? 英・バース大学で社会政策を教えるヘレン・コワレウスカ准教授が調べました。

↑本来なら俺が…

 

同准教授は、欧州9か国で生産年齢層の4万2000人を対象にアンケート調査を行い、自分の生活満足度を0〜10の10段階で評価してもらいました(0が最低、10が最高)。すると、多くの参加者が5〜8と回答したとのこと。

 

しかし、よく見てみると男女差が明らかになりました。まず男性の場合、妻だけが働いていると、失業中の夫の生活満足度は5.86でした。逆に自分だけが働いていると、夫の満足度は7.16に上がったのです。

 

一方、女性の場合、夫だけが働いてると、失業中の妻の生活満足度は6.33。逆に、自分だけが働いていると妻の満足度は7.10になりました。

 

これは「妻が働き、失業中の夫は家庭」という夫婦関係においては、男性のほうが精神的に参ってしまうことを示しています。この傾向はドイツで顕著だったようですが、英国やアイルランド、スペイン、フィンランドを含めて欧州全体で見られたとのこと。失業中の男性には、仕事に出かける妻を見送ることなどは耐えきれないため、「妻も働かなければ良い」とさえ思ってしまうそうです(実際、夫婦ともに失業している場合のほうが、男性の生活満足度は高くなるとのこと)。妻だけが働いている場合、仕事のない夫の満足度は最低になってしまうようです。

 

多くの国で、家族を養うことは、男性意識の中心を占めており、男性らしさや理想的なパパ像と密接につながっているとコワレウスカ准教授は述べています。失業している場合、男性にとっては世間の目もつらく、孤独感に苛まれ、メンタルヘルスに不調をきたします。そんな夫をそばで見ている妻にとっても、これはこたえます。

 

世界各国で中間層が没落している中、このようなジェンダー規範は、失業を乗り越えようとする夫婦の妨げになるとコワレウスカ准教授は論じています。「家族を養うこと」と「男性らしさ」の関係を断ち切ることは容易ではありませんが、この問題に挑み続けることが依然として不可欠であると同教授は強く主張しています。いつか男性は「家族を養う」という役割から解放されるのでしょうか?

 

【出典】
Helen Kowalewska. Couples in which the woman is the only earner report lower life satisfaction – new research. The Conversation. July 4 2023

妻が家族を養ったら夫はどう思う? 英の調査で男の本音が明らかに

日本では、結婚している世帯の多くは共働きです。昨今ではワークライフバランスが奨励され、家事や育児を積極的にするパパが増えていますが、もし夫(男性)が働かなくなったらと考えてみてください。「妻(女性)が働き、夫が家庭」になった場合、この夫婦はどれくらい幸せになるのでしょうか? 英・バース大学で社会政策を教えるヘレン・コワレウスカ准教授が調べました。

↑本来なら俺が…

 

同准教授は、欧州9か国で生産年齢層の4万2000人を対象にアンケート調査を行い、自分の生活満足度を0〜10の10段階で評価してもらいました(0が最低、10が最高)。すると、多くの参加者が5〜8と回答したとのこと。

 

しかし、よく見てみると男女差が明らかになりました。まず男性の場合、妻だけが働いていると、失業中の夫の生活満足度は5.86でした。逆に自分だけが働いていると、夫の満足度は7.16に上がったのです。

 

一方、女性の場合、夫だけが働いてると、失業中の妻の生活満足度は6.33。逆に、自分だけが働いていると妻の満足度は7.10になりました。

 

これは「妻が働き、失業中の夫は家庭」という夫婦関係においては、男性のほうが精神的に参ってしまうことを示しています。この傾向はドイツで顕著だったようですが、英国やアイルランド、スペイン、フィンランドを含めて欧州全体で見られたとのこと。失業中の男性には、仕事に出かける妻を見送ることなどは耐えきれないため、「妻も働かなければ良い」とさえ思ってしまうそうです(実際、夫婦ともに失業している場合のほうが、男性の生活満足度は高くなるとのこと)。妻だけが働いている場合、仕事のない夫の満足度は最低になってしまうようです。

 

多くの国で、家族を養うことは、男性意識の中心を占めており、男性らしさや理想的なパパ像と密接につながっているとコワレウスカ准教授は述べています。失業している場合、男性にとっては世間の目もつらく、孤独感に苛まれ、メンタルヘルスに不調をきたします。そんな夫をそばで見ている妻にとっても、これはこたえます。

 

世界各国で中間層が没落している中、このようなジェンダー規範は、失業を乗り越えようとする夫婦の妨げになるとコワレウスカ准教授は論じています。「家族を養うこと」と「男性らしさ」の関係を断ち切ることは容易ではありませんが、この問題に挑み続けることが依然として不可欠であると同教授は強く主張しています。いつか男性は「家族を養う」という役割から解放されるのでしょうか?

 

【出典】
Helen Kowalewska. Couples in which the woman is the only earner report lower life satisfaction – new research. The Conversation. July 4 2023

ハンバーガーはどこの国で生まれた? 米国人に聞いたら意外な答えが…

ハンバーガーは米国の代表的な料理ですが、この食べ物はもともとどこの国で生まれたと思いますか? YouGovが米国の成人3425人にアンケート調査を行い、7月4日に結果を発表。すると、意外な事実が明らかになりました。

↑どこから来た?

 

米国で生まれたと思っている人が最も多く、回答者の39%に上りました。次に多かったのが「分からない」(29%)。正しく「ドイツ」と答えた人は28%でした。4%は「他の国」と述べています。

 

【もともとハンバーガーはどこの国から来たと思いますか?】

↑Germany(ドイツ)、The U.S.(米国)、Somewhere else(他の国)、Not sure(分からない)

 

ハンバーガー(Hamburger)の語源は、ドイツ語の「ドイツの都市・ハンブルグから(from Hamburg)」。この言葉は米国で19世後半にドイツ人の移民が急増するとともにレストランのメニューで使用されることが増えたそうです。当初はメイン料理として、バンズがない「ハンバーガー・ステーキ」が提供されていましたが、次第にバンズで挟まれるようになると「ハンバーガー・サンドイッチ」と呼ばれるようになり、短くして「ハンバーガー」になったとされています(参考: American Heritage Dictionary)。

 

年齢層別に見てみると、「ドイツ」と回答した人が最も少なかったのは65歳以上で、逆に最も多かったのは30〜44歳の年齢層でした。しかし「米国」という回答に目を移すと、ここでも最多となったのは30〜44歳の年齢層で(43%)、その次に65歳以上が来ます(42%)。また、18〜29歳の場合、「米国」と「分からない」がともに32%で、「ドイツ」という回答は30%でした。45〜64歳と65歳以上と比べると、18〜29歳の年齢層のほうがハンバーガーの起源を正しく知っているようです。

 

【年齢層別に見た場合】

↑ドイツ生まれであることを知っているのは若い世代のほうが多い

 

ハンバーガーはドイツから米国にやって来て、米国の文化・社会に合わせながら変化を遂げ、同国を代表する「ファーストフード」として世界に普及していきました。ハンバーガーのように、もともと海外からやって来て、受け入れ国を代表するようになった食べ物は日本でも見られます(諸説ありますが、天ぷらはその一例)。このような側面が食べ物——広くいえば文化——の魅力の一つでしょう。

 

【出典】

YouGov. Do you believe the food known as hamburgers are originally from…? July 4 2023

日本も導入すべき! オランダの「地下収納ゴミ捨て場」が超合理的

オランダのごみ捨て場は、ごみ箱は地上にありますが、ごみ自体は地下に収納される形になっています。外からごみが見えないため景観も良く、臭いに悩まされることもなく、日本のようにカラスなどにごみ袋を荒らされる心配もありません。ごみ捨て場の課題を解決できる、オランダの画期的なごみ収集方法を紹介します。

 

景観を乱さず、臭わない

↑アムステルダムの地下収納ごみ捨て場(筆者撮影)

 

首都アムステルダムやロッテルダムのような都市では、ごみ捨て場に設置されたごみ箱が地下の収納庫とつながっています。地上のごみ箱にごみ袋ごと捨てると、そのまま地下に収納される仕組み。

 

地下に隠れている収納部分は深さ2メートルほどあり、収集員は収集車のクレーンを使って、ごみ箱ごと地下から引き揚げてごみ袋を回収。このシステムは自動化されているため、収集員は一人で済みます。日本のように複数の収集員が手作業で行う必要がないので、効率的なうえ人員不足も解消できます。

 

オランダがこのシステムを導入している理由としては、合理性や景観を重視する国民性が挙げられます。オランダのごみ収集は、住民にとっても効率的なのです。

 

まず、ごみ回収箱の種類は燃えるごみやプラスチックなどの普通ごみと、ビン類、紙類のみで、日本のように細かく分別されていません。細かい分別は住民ではなく、ごみ収集所で行うのです。

↑ごみ収集車がクレーンで収納庫を引き揚げる様子 (出典:@ami_huis https://note.com/katsuoweb_ami/n/n697e2c8f3980

 

また、地下収納のため、日本のようにごみ捨ての時間や曜日が限定されておらず、いつでも捨てることが可能。ごみ収集車が来るのも週2回ほどで、分別回収が必要な日本のように、ほぼ毎日ではありません。

 

日本ではきちんと分別していないごみは回収されないこともあり、放置されたごみが溜まってしまうこともあります。景観に悪く、周辺の住民も迷惑しますが、そもそもオランダでは「収集拒否」という考え方がないので、そういったトラブルは発生しません。

 

また、オランダでは多様な人種が住んでいるため、日本のような分別ルールを住民に同じように課す仕組みを運用するのは難しいという事情もあるかもしれません。それよりも、ごみ収集所で分別するほうが、はるかに合理的であり、景観も守られます。

 

このようなオランダのごみ収集方法は、ごみにまつわる住民の不便さや問題を解消できる画期的なシステムと言えるでしょう。日本も取り入れることができたら、住民のストレスやトラブルの軽減につながると思われます。

 

執筆/Etsuko Iwahori

裸は珍しい? 海外で入る前に必読の「世界のサウナエチケットマップ」

日本では、サウナに全裸で入るのが一般的でしょう(タオルは持っていきますが)。でも、国によっては全裸ではなく水着の着用が当たり前だったりします。そんなことを知らずに、海外のサウナに全裸で入ったら、赤っ恥をかくことになるかもしれません。そこで紹介したいのが、「サウナエチケットマップ」です。

↑サウナ好き必読のエチケットマップ

 

英国の大手スパ予約サイト・Spa Seekersが、世界中のサウナのエチケットをまとめました(データがないため、分からない国もあります)。世界各国のサウナの習慣を調べ、サウナの入り方を「全裸」「タオルを巻く」「水着」の3つに分類。それをマップ上にわかりやすく表しているのです。

 

では、世界はどのようにサウナに入っているのでしょうか?

 

【全裸】23か国

日本のように全裸でサウナに入る国は、全部で23か国。日本以外では、スウェーデン、ドイツ、チェコ、フィンランドなど、比較的ヨーロッパの国が多く含まれています。全裸が推奨される国では、水着などを着用することは「不衛生」と考える傾向があり、サウナで座るときはタオルを持っていくことが望ましいです。

 

【タオルを巻く】24か国

裸にタオルを巻いてサウナに入る国は、英国、ニュージーランド、カナダなど。水着を着用する必要はありませんが、全裸はNGで、タオルを巻く習慣があるそうです。

 

【水着】41か国

水着を着用したスタイルが求められるのは、米国、インド、中国、オーストラリア、フランスなどの国です。

 

調査の結果、世界で最も一般的なサウナの入り方は水着を着用するスタイルでした。これらの国のサウナで、いきなり全裸で入っていったら周囲に驚かれるし、どんな目で見られるか分かりません。

 

もちろん、各サウナごとにも独自のルールを敷いている場合もありますから、海外でのサウナにお出かけの際は、どんな入り方をするのか事前に確認することをお忘れなく。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. What people wear in saunas around the world: Fascinating map reveals the countries where you should put on a swimsuit – and where being naked is the rule. July 4 2023

Spa Seekers. What To Wear In The Sauna Around The World

10代に大ウケ! インドネシアのマクドナルドが「ウェディングパッケージ」を販売

熱烈なディズニーファンはディズニーランドで、鉄道ファンなら電車を貸し切って結婚式を挙げる……。ウェディングにはさまざまな形がありますが、最近そこに進出したのが、マクドナルドです。一部のマクドナルドファンは、声を上げて喜んでいるに違いありません。

↑斬新な組み合わせ

 

インドネシアのマクドナルドのインスタグラムアカウントで6月26日、発表されたのが「Wedding Mekdi」パッケージ。なかには、チキンバーガー100個と、4個入りのマックナゲットが100箱入っていて、価格は350万インドネシアルピア(約3万3000円※)。チキンバーガーとナゲットは200個以上から注文を受けるそうです。また、バーガーとナゲット以外にも、さまざまなメニューを選ぶことができるとのこと。

※1インドネシアルピア=約0.0095円で換算(2023年7月7日現在)

 

残念ながら、マクドナルドの店舗で結婚式を行えるプランではありませんが、ケータリングメニューとして利用できるシステムです。別料金でフードワゴン(屋台)を出すことも可能なようで、マクドナルドファンにはうれしいかもしれません。

 

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インドネシアでは、別のファストフードチェーンで店内での結婚式を行えるプランが登場しているそう。そんなことを追い風に、現地のマクドナルドもウェディング向けの商品を発表したようです。

 

「自分の人生の節目となる結婚式の日に、マクドナルドのハンバーガーを食べたい」と思っている熱烈なマクドナルドファンもきっといるに違いありません。このウェディングパッケージを紹介した投稿には、2万5000以上の「いいね」がつき、早速SNS上で拡散。特に10代の人たちが反応したと報じられています。

 

マクドナルドと結婚式の「マリアージュ」は米国を含め他国に展開される可能性もあるかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. McDonald’s launches $200 wedding package in historic menu change. July 5 2023

McDonald’s Indonesia Instagram. June 26 2023

楽しい海が突如パニック! 米の海水浴場に「サメ」が相次ぎ出現

海水浴客でにぎわう夏休みの海。その中に突然、サメが現れたら……。映画『ジョーズ』のワンシーンを彷彿させるような出来事が米国の各地のビーチで起きています。

↑映画じゃない

 

まずはニューヨーク州のロングアイランドにあるビーチ。州立公園地域局長によると、ドローンでビーチ周辺の監視を行っていると、浜から約180mあたりで、50匹近くのシロワニザメとみられるサメの大群が泳いでいることを発見したそう。

 

米国は現在、夏休みの真っただ中。辺りは多くの海水浴客で溢れていましたが、ビーチは一時閉鎖されることとなったのです。

 

また、フロリダのビーチでも、エメラルドブルーに輝く海の中、海水浴客の間を縫うようにサメが現れています。サメに気づいた周囲の海水浴客はパニックに。慌てて浜辺に戻ろうとする様子が動画でもわかります。

 

 

ニューヨークやフロリダなどでは近年、サメが浜に近づく報告が増えているそうです。先日報告された、ニューヨークのビーチにおける咬傷の報告は5件。サメの目撃談などから、これらはサメによるものの可能性が高いとされています。

 

サメが浜辺に現れる原因の一つとして、餌となる小魚が浅瀬に近づいていることが考えられるそうです。

 

【主な参考記事】

USA Today. Multiple suspected shark bites reported by New York beachgoers over Fourth of July weekend. July 5 2023

出だし絶好調! 米の男性、プロポーズ成功の1週間後に宝くじで5600万円に当選

恋人にプロポーズして見事に成功。おまけに、その1週間後には宝くじに当たるという二つの幸運に恵まれた男性がいます。

↑信じられないほど幸先の良いスタートを切ったニックさん

 

この男性は、ニック・ミラーさん、31歳。米・アイオワ州で家族とともに農業を営んで暮らしています。彼は6月23日に恋人にプロポーズし、彼女は快諾。2人は結婚を決めたのです。

 

そんな幸せの絶頂にいる翌日の朝、ミラーさんはコーヒーと朝食を購入しようとコンビニに立ち寄りました。すると「スーパー・7s・プログレッシブ」という宝くじが販売されていることに気づいたのです。これは蓄積型の宝くじで、最低でも5万ドル(約720万円※)の賞金があたるというもの。4月に当選者が出たのを最後に、ずっと当選が出ないまま賞金が倍増していました。

※1ドル=約144円で換算(2023年7月7日現在)

 

そこでニックは30ドル(約4300円)で宝くじを購入。その場で当選を確認できるため、自分のトラックに戻って当選番号と照合してみると、見事に番号が合致していたのです。何度も番号を見返して、宝くじのモバイルアプリでも確認しましたが、当選したことに間違いはありませんでした。当たった金額は、39万101ドル(約5600万円)です。

 

彼は、恋人と一緒にフロリダでの1週間の旅行を予定していたため、その間は恋人や家族にも当選したことを黙っていたそう。そして、旅行から戻った7月3日に宝くじの本部に出向いて、賞金を受け取ったのです。

 

これから結婚式を予定していて、新居も購入するというニック。宝くじの当選金はそれらに充てるそうです。今回の当選は、新婚カップルの新しい生活に向けて大きな弾みとなるでしょう。

 

【主な参考記事】

USA Today. After proposing to his girlfriend, Iowa man wins nearly $400,000 in the lottery. July 5 2023

KIRO7. What a weekend! Iowa man gets engaged, wins 390K lottery prize the next day. July 5 2023

ニューヨークの地上191mにバスケットボールコートが誕生! 誰がプレーできるのか…

おそらく西半球で最も高い場所にあるバスケットボールコート。そんな名所が、まもなくニューヨークの超高層ビルに誕生します。コートがあるのは、なんとビルの66階。誰が、何のために、こんな場所にバスケットボールコートを作っているのでしょうか?

↑地上最高のバスケコート(画像提供/The Brooklyn Tower)

 

このビルの名前は「ザ・ブルックリン・タワー」。2024年のオープンに向けて、ニューヨークのブルックリンで建設が進んでいる超高層ビルで、建物の高さは地上300m以上になる93階建てです。

 

もともと、現在は廃業した銀行の建物として建設されていましたが、それを買い取ったデベロッパーが、商業施設を併設した主に富裕層向けの新しい高層ビルとして再開発を進めているのです。

 

そして、66階の場所にできるバスケットボールコートは、このビルの居住者向けの施設として作られているそう。このビルの住居の販売価格は、最も安いスタジオ(ワンルーム)で87万5000ドル(約1億2600万円※)で、4ベッドルームは800万ドル(約11億円)。スタジオ(ワンルーム)の賃貸でも、月3591ドル(約51万円)という高額物件です。

※1ドル=約144.5円で換算(2023年7月6日現在)

 

当然ながら、ビルにある共用施設も豪華そのもの。屋外プールやフィットネスセンター、ピラテス&ヨガスタジオ、バーベキューエリア、ライブラリー、シアタールーム、レストランまで、ありとあらゆるものが揃っており、このバスケットボールコートもそんな共用施設の目玉の一つとして作られているのです。同じ66階には、ラウンジやバーもあり、ニューヨークの街並みを眺めながら思い思いのひとときを過ごせるのですね。

 

地上約191mにあるコートでプレイしたら、新しい優越感に浸れるのかもしれません。いつも以上に高くジャンプできた気がしたりして……。

 

【主な参考記事】

New York Post. NYC skyscraper to open one of the highest basketball courts in the world — at 629 feet. June 30 2023

きっと世界新記録! 米の病院で10組の双子が同時に誕生

世界では毎年、約160万人の双子が産まれていて、その割合は子ども42人に対して1人なのだとか。でも、ロサンゼルスのある病院では、空前の双子ブームが到来。同時期に10組もの双子が産まれたと、現地メディアが報じています。

↑双子ラッシュ!(画像提供/Fox 11 Los Angeles)

 

双子が次々に誕生したのは、米・ロサンゼルスにある「シーダーズ・サイナイ」という病院。7月3日に報じられたニュースによると、この病院で一度に10組の双子が産まれたというのです。現在、NICU(新生児集中治療室)には、10組の双子の赤ちゃんがすやすやと眠っているそう。

 

この驚きのニュースに、NICUの副看護師長も興奮。「もちろん、私たちは双子や三つ子などの出産には慣れていますが、一度にこれだけの双子が産まれたことは初めて。気が抜けません」と話しています。

 

双子の出産時の体重は900~2700グラムで、男の子の双子が多いそう。同時期に双子を出産したママやパパは、お互いに連絡先を交換するなどしているようです。

 

ちなみに、165か国に及ぶ双子の研究では、晩婚化や体外受精などの技術向上などにより、双子の数は昔と比べて増加傾向にあることが分かっています。

 

「一度に同じ病院で産まれた双子の数」なんていう世界記録はないかもしれませんが、今回の10組の双子の誕生は、世界的な記録に匹敵するハッピーなニュースであることは間違いないでしょう。きっと、この病院は今、たくさんの幸せで包まれているに違いありません。

 

【主な参考記事】

Fox11. ‘Twin boom’: Nearly a dozen sets of twins born at Cedars-Sinai simultaneously. July 3 2023

BBC. Twins peak with more born than ever before. Marck 12 2021

私たちはどれくらいのエネルギーを使って生活しているの?

7月4日、東京電力福島第一原発の処理水を海洋放出することについて、国際原子力機関は日本の計画が国際基準に合致していると報告しました。この判断を巡り、国内外ではさまざまな意見が出ていますが、そもそも私たち一人ひとりはどれくらいのエネルギーを使いながら生活しているのでしょうか? 海外と比べながら見てみましょう。

 

【一人当たりのエネルギー消費量(1965〜2021年)】

↑エネルギー消費量が最も多い地域はNorth America(北米)で、その後はEurope(欧州)、Japan(日本)、China(中国)、World(世界)、Asia(アジア)、South America(南米)、Africa(アフリカ)の順となる

 

Our World in Dataによると、2021年における日本の一人当たりのエネルギー消費量(※)は3万9545キロワットアワーとのこと。これは欧州とほぼ同じです。アジア諸国や世界の消費量が2万キロワットアワー前後なので、日本と欧州はその2倍程度となります。しかし日本と欧州、北米の3地域の消費量は、ピークの時期はそれぞれ異なるものの、緩やかに減少しているようです(北米は1980年頃、欧州は1990年頃、日本は2010年の前から減少傾向が始まっています)。
※電力だけでなく、交通や暖房、調理などで使うエネルギー消費も含まれる

 

一方、中国は右肩上がりを続けており、2021年には3万キロワットアワーを突破。日本と欧州のレベルに迫りつつあります。米国を含む北米のエネルギー消費量は突出しており、2021年は5万3945キロワットアワーになりました。

 

全体的に見れば、1965年以降、世界各国のエネルギー消費量は増えています。私たちの生活はエネルギー(特に石油)を使えば使うほど、物質的にはより豊かになりました。しかし現在、世界各地でエネルギー危機が起きていると同時に、グリーンエネルギーへの移行が急速に進められています。これからのエネルギーの使い方、消費量、そして私たちの生活は、従来と大きく変わるかもしれません。

 

【出典】

Hannah Ritchie, Max Roser and Pablo Rosado (2022) – “Energy”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: ‘https://ourworldindata.org/energy‘ [Online Resource]

「自営業」と「会社員」はどちらが良い? 米の調査で勝ったのは…

米シンクタンクのピュー研究所が米国人の仕事について世論調査を行い、最近その結果を発表しました。その内容は自営業者にとって良いことずくめとなりましたが、会社員は本当に悪いことだらけなのでしょうか?

↑あなたも独立してみる?

 

この調査では、自分の仕事を「楽しい(enjoyable)」「やりがいがある(fulfilling)」「ストレスが多い(stressful)」「手に負えない(overwhelming)」と思っている人は、自営業者と会社員でどれくらいになるかを明らかにしました。以下のグラフがその結果。

↑米国の自営業者はハッピー(画像提供/ピュー研究所)

 

自営業者の65%が「楽しい」「やりがいがある」と回答しており、どちらも会社員を上回っています。「楽しい」「やりがいがある」と回答した会社員はそれぞれ50%と47%で、極端に少ないわけではありません。しかし、それとは反対に今の仕事は「ストレスが多い」「手に負えない」と回答した会社員は、自営業の約2倍になりました。

 

これから米国で「楽しくて、やりがいのある」仕事をする自営業者や起業家は増えるのでしょうか? 必ずしもそうとは言えません。YouGovの調査(2023年1月。米国の成人462〜515人が対象)では、「今の仕事が好きで会社に残りたい」という人が50%以上いることがわかりました。「今の仕事は好きだけど、近いうちに別の会社へステップアップしたい」と思っている人はわずか11%。逆に、「今の仕事は嫌いで、転職したい」人と、「今の仕事は嫌いだけど転職する気はない」人は、2022年1月以降、両方とも11%から13%へと推移しています。つまり、これらは米国にでさえ「安定志向」の会社員が一定数いることを示しているでしょう。

↑米国にも「安定志向」(出典/YouGov ※グラフは編集部で作成)

 

この傾向は今後も続くかもしれません。現在、AIやIoTを用いた第4次産業革命が進行しており、それに伴うリスキリングの必要性が叫ばれ、インフレが終わりません。このように不安定な時代では、たとえストレスばかりで、仕事は手に負えず、あまり楽しくなくても、会社員でいることには、それなりのメリットがあるでしょう。それで仕事が好きになれば、なおさら良いですね。

 

【出典】
Pew Research Center. Self-employed people in the U.S. are more likely than other workers to be highly satisfied with their jobs. June 30 2023

YouGov. How Americans feel about their job. 2023年7月4日閲覧

4.86→2.32。日本と世界で「出生率」が70年間で激減

7月4日、日本で18歳以下の子どもがいる世帯の数が2022年に初めて1000万を下回ったことが、厚生労働省の調査で分かりました。1000万世帯を切ったのは調査が始まった1986年以来、初めてのこと。2022年には新生児の数も1899年以降、初めて80万人未満となっています。海外はどうでしょうか?

 

【出生率のグラフ】

↑日本だけでなく世界中で低下

 

世界を見渡せば、出生率は下がる一方です。Our World in Dataのデータ(上記)によれば、女性一人当たりの子どもの数は、世界平均が2.32人(2021年)。1950年の4.86人から半減しています。日本の場合は3.66人から1.3人に減少。人口が急増している他のアジア諸国やアフリカでさえ、出生率は低下しています。

 

世界的な出生率低下の3大要因とされているのは、女性のエンパワーメント(教育や社会進出など)、小児死亡率の低下、子育てにかかる費用の増加です。

 

【出典】
Max Roser (2014) – “Fertility Rate”. Published online at OurWorldInData.org. Retrieved from: ‘https://ourworldindata.org/fertility-rate‘ [Online Resource]

コロナ禍で一番大変だったのはどの世代? 英の調査でぎょっとする事実が発覚

ポストコロナの日本。現在、小さな子どもたちの間で、新型コロナウイルスを含む、さまざまなウイルスが流行していますが、時間が経つにつれ、コロナ禍は過去の物になりつつあります。「一体あれは何だったのか?」と当時を振り返る人もいるかもしれませんが、世界はコロナ禍についてどう考えているのでしょうか? 英国のデータを見てみましょう。

↑街から人が消えたときもあった…

 

ロックダウン(都市封鎖や行動規制)が日本より早く終わった英国では、YouGovが6001人の英国の成人を対象にパンデミック期間についてアンケート調査を行い、6月下旬に結果を公表しました。

 

【世論調査:振り返ってコロナ禍はどうだった?】

↑ Very Hard(とてもつらかった)、Fairly hard(なかなかつらった)、Not very hard(あまりつらくなかった)、Not hard at all(全然つらくなかった)、Don’t know(分からない)。(画像提供/YouGov)

 

ネガティブに捉えている人が多く、「とてもつらかった」と「なかなかつらかった」を合わせると53%に上ります。しかし反対の意見も少なくなく、「あまりつらくなかった」と「全然つらくなかった」を合わせると43%になります。

 

もう少し細かく見てみると、さまざまなことが浮かんできます。年齢層別に見てみると、全体的な傾向はそのまま当てはまりますが、いくつか特筆すべき点があります。「なかなかつらかった」という答えが最も多かった年齢層は65歳以上でしたが、「とてもつらかった」という回答が最も多かったのは25~49歳でした。

 

また、「全然つらくなかった」という回答は、18~24歳では8%だったのに対して、50~64歳ではその倍の16%になりました。逆に「なかなかつらかった」という回答は、18~24歳で39%だった一方、50~65歳では36%に少しだけ下がっています。後者は「全然つらくなかった」という回答でも最多の16%になりました。もしかしたら、この年齢層では少し余裕がある人が多いのかもしれません。

 

男女別に見てみると、「つらくなかった」という回答が総じて多かったのは男性。反対に「つらかった」という回答は女性のほうにより多く見られました。「なかなかつらかった」と「とてもつらかった」を見てみると、この差が顕著に表れています。

 

【男女別に見た場合】

↑「なかなかつらかった」と答えた人は男性が34%だったのに対して女性は41%、「とてもつらかった」の場合は男性が13%、女性は17%になる(画像提供/YouGov)

 

コロナ禍は過去の物になりつつあるとは言え、この英国のデータは、日本にも通じるさまざまな問題をあぶり出しています。

 

【出典】
YouGov. In retrospect, how hard would you say you found the COVID‑19 pandemic period? June 21 2023

プラスチックでも紙でもない! オランダが選んだ「ステンレス製ストロー」

環境意識が高いオランダでは、飲食店や家庭を中心にステンレス製ストローが普及しています。日本のコンビニで売られているようなストロー付きの飲料も、オランダではほとんどストローが付いてきません。洗って何回でも使えるステンレス製ストローは、オランダでは必須アイテムと言えます。

↑オランダで広く使われているステンレス製ストロー(左)。HEMAのストロー4本とブラシセット(画像提供/HEMAサイト)

 

プラスティックのストローは大量のゴミとなり海洋生物などに悪影響を及ぼすことから、オランダでも長らく問題視されてきました。プラスティックに代わる素材として紙のストローが普及し、大手カフェチェーンでも使用されるようになりましたが、環境への負荷削減にはつながるものの、使い捨てのためゴミになってしまうことは避けられません(紙のストローは飲みづらいという人も少なくないかも)。

 

その点、ステンレス製のストローは繰り返し使えるため、環境への負荷が少ないうえ、素材がしっかりしているので錆びたり劣化したりする心配もありません。従来のストローの欠点を克服したストローと言えるでしょう。

 

専用ブラシで洗う

ステンレス製ストローは専用の細いブラシと一緒に販売されているので、使用後にそのブラシで洗えば衛生面も問題はありません。丈夫な素材でさびる心配もなく、長く使用できるうえ、軽いので持ち運びにも適しています。いまやオランダでは、「マイ箸」だけでなく「マイストロー」も持ち歩く時代になりつつあるのです。

 

オランダで人気の日用品店HEMAでは、ステンレス製のストロー4本と専用の洗浄ブラシのセットを約700円で販売。オンラインショップでも購入することができます。

 

プラスティックのストローが一般的だったころは、環境に悪いと知りつつも代替品がないため、罪悪感を持ちながら使っていた人も少なくなかったのではないでしょうか? 筆者も環境に負荷のない素材でできたストローを待ちわびていた1人です。安心して使えるステンレス製ストローは今後、日本でも普及するかもしれません。

 

執筆者/Etsuko Iwahori

”He made a party”は誤りじゃない? 英語の新しい方言「スパングリッシュ」とは

“We got down from the car and went inside.”
“He made a party to celebrate his son’s birthday.”

 

米・フロリダ国際大学のフィリップ・M・カーター准教授によると、米国のフロリダ州南部で新しい方言が生まれつつあるそうです。それが「スパングリッシュ(Spanglish)」。上記の二文はその例です。標準英語との違いは後述しますが、この方言はスペイン語と英語の話者が接触を続けてきた結果できつつあると言います。

↑フロリダ州の南部で話されている

 

1959年に起きたキューバ革命以降、何十万のキューバ人が南フロリダに渡り、スペイン語と英語の言語接触(※)が起きていました。

※2つ以上の異なる言語が地理的に近接していたり、政治的、経済的理由により接触すると、片方がもう片方にさまざまな影響を与えること(参考:大修館書店『英語教育用語辞典』)

 

フロリダ州の人口の多数はバイリンガルです。例えば、同州のマイアミ・デイド郡では、65%以上の人口が自分のアイデンティティーをヒスパニックまたはラテンアメリカ人としています。同州のドラルやハイアリアといった都市では、その人口はそれぞれ80%と95%に達するとのこと。キューバ系米国人の中では、第2世代以降、スペイン語が話せなくなった子孫もいますが、今日でもマイアミでは英語と同様にスペイン語がかなりたくさん話されているのです。

 

この言語接触によって作られつつある方言は、専門用語で「翻訳借用/カルク(calque)」と言います。この用語は、ある言語が外国語の語を借り入れて用いるとき、その外国語の元の意味をなぞり、翻訳して取り入れることを指します(例:“airport”は「空港」〔air→空 port→港〕)。これは大昔からさまざまな場所、さまざまな言語で起きてきました。

 

ここでは、現在マイアミで起きている翻訳借用(スパングリッシュ)を具体的に3つ見てみましょう。

 

【例1】

標準英語:”get out of the car”(クルマから降りる)

マイアミのスパングリッシュ:”get down from the car”

借り入れ元のスペイン語は”bajar del carro”。これを英語に訳すと”get out of the car”になりますが、スペイン語の”bajar”は、英語で”to get down”を意味します。だから、多くのマイアミ人にとってクルマから「降りる」は、”getting out”ではなく、”getting down”と解釈してOKとなるのです。

 

【例2】

標準英語:”married to“(〜と結婚する)

マイアミのスパングリッシュ:”married with

こうなる理由は、スペイン語で「〜と結婚する」を指す”casarse con”は、英語に訳すと”married with”となるからです。

 

【例3】

標準英語:”give/have/hold a party”(パーティーを開く)

マイアミのスパングリッシュ:”make a party”

スペイン語で「パーティーを開く」は”hacer una fiesta”で、これを英語に訳すと”make a party”となります。

 

このように、キューバ人の米国への移民によって、英語では新しい語法が生まれています。英語は昔から他の言語の影響を受けてきましたが、いま特にスペイン語の影響が顕著になっているようです。

 

【出典】
Phillip M. Carter. Linguists have identified a new English dialect that’s emerging in South Florida. The Conversation. June 12 2023

エルトン・ジョンだけじゃない。30代からでもあり得る「声の老化」とは?

先日、英国で大規模野外音楽フェスティバルのグランストンベリー・フェスティバルが開催されました。最も大きな注目を集めた出演者の一人は、エルトン・ジョン。76歳でヘッドライナーを務め、同イベント史上最大の700万人以上がBBC(英国放送協会)で視聴したとされていますが、彼の演奏を見たある解剖学の教授は、その声が以前とかなり変わったことに気付いたそう。年を取ると、なぜ人の声は変わるのでしょうか?

↑年を取り、声が変わっても歌い続けるエルトン・ジョン

 

英・ランカスター大学のアダム・テイラー教授は、声の変化は老化とライフスタイルに関係していると言います。

 

まず、他の身体の部分と同じように声帯も年を取ります。年を取ると、喉頭(さまざまな軟骨に覆われており、内側に声帯がある)が硬くなっていき、軟骨というよりむしろ骨みたいになるとのこと。この変化に気づかない人も少なくないそうです、男性の場合、早ければ30代に始まると言います。

 

また、声帯を動かす筋肉も加齢とともに衰え始め、声帯を支える靭帯や組織は弾力がなくなり、喉頭と同じように硬くなるそう。発声器官ではその他の筋肉も同様に衰え、喉頭は衰えていくと言います。

 

人の声が変わる理由は、加齢だけではありません。ライフスタイルも関係しています。例えば、喫煙と飲酒は声帯の局部に炎症を起こし、粘液の分泌を増やすと同時に粘膜の表面がかなり乾いてしまうとのこと。

 

一部の薬も声を変えてしまいます。喉頭炎を抑えるための吸入ステロイド薬や筋肉弛緩剤、血液希釈薬などをテイラー教授は挙げています。

 

その一方、仕事で喉を使い過ぎることも声にとっては負担。歌手だけでなく、先生やインストラクターなど職業柄よく発声する人は気をつけたほうが良いそうです。

 

どうやって声を守る?

老化は防ぎようがないものの、できるだけ声を「若く」保つためには、エクササイズを続けることが役に立つとのこと。毎日、歌を歌ったり、声に出して本を読んでみたり。このような運動を続けることで、声の質や声帯の衰えを遅らせることは十分できるみたいです。

 

普段の生活では、できるだけいつも声帯を潤し、たばこやお酒の量を減らすことが大切。このような心掛けで、私たちが年を取っても、エルトン・ジョンみたいに歌っていられるかもしれません。

 

【出典】

Adam Taylor. Why our voices change as we get older. The Conversation. June 29 2023

43万円は無理! 家賃を抑えるために「米の大学院生」が取った驚きの手段とは?

平均家賃は1か月3000ドル(約43万円※)なんてざら。全米でもトップクラスに家賃が高いことで知られるのが、サンフランシスコです。一般的な学生にとって、そんな街で暮らしていくことはかなり厳しいもの。

※1ドル=約144.7円で換算(2023年6月30日現在)

 

サンフランシスコにある大学院に進学したものの、家賃の節約のために、およそ600km離れたロサンゼルスから「飛行機で学校に通う」という荒技を使った一人の学生がいます。

↑その手があったか!

 

ロサンゼルスのTV局、KTLAのインタビューに答えたのは、ビルと名乗るロサンゼルス在住の男性。ロサンゼルスは、地域にもよりますが、サンフランシスコに比べると家賃は低く、ビルも比較的余裕のある生活を送っているそうです。

 

しかし、サンフランシスコからクルマで30分ほどの場所にあるカリフォルニア大学バークレー校の工学修士課程に合格したことで、彼の生活は一変しました。

 

一般的には、進学先の学校の近くに引っ越すことを考えるはずですが、彼はサンフランシスコ周辺の家賃が高額であることと、大学院を卒業した後は再びロサンゼルスに戻る予定であることから、飛行機で通学することに決めたのです。

 

学校に通うビルの朝はこのようなスケジュールでした。

  • 午前3時:起床
  • 午前6時:ロサンゼルス国際空港発
  • 午前8時30分:サンフランシスコ着、BART(鉄道)に乗車
  • 午前10時:授業開始

 

ロサンゼルスの自宅に帰るのは夜中の12時近くになるそう。

 

片道4~5時間ほどかかる、無謀とも思えるこの方法。クラスメートや教授たちは、「きっと1週間で諦めるだろう」と思っていたそうですが、彼はこの方法で1年間、通学しきったのです。

 

ただし、気になるのが飛行機通学でかかる費用。ビルは詳細に費用をメモしており、それによると1年間の通学でかかった費用の合計は5592.66ドル(約81万円)。合計238回飛行機に乗り、9万2089マイルを飛行したそうです。

 

ビルが支払っていたロサンゼルスの家賃がいくらかは明らかにされていません。仮に1か月1500ドルを支払い、サンフランシスコでは3000ドルの家賃がかかるとした場合、サンフランシスコに引っ越すと、家賃だけで年間1万8000ドル(約260万円)も多く払うことになります。ビルがかかった通学費用と比べると、確かに“節約”になっていると言えるようです。

 

インタビューで「同じことをもう一度やる?」と聞かれたら、「Yes」と答えたビル。「人生のなかでも、おそらく最もクレイジーなことの一つだったと思う」と答えています。

 

【主な参考記事】

KTLA. California grad student commutes to class by plane to save on rent. June 29 2023

28歳のチンパンジー、初めて空を見る。言葉にならない表情に全米が感動

長年、研究所の施設の中に閉じ込められていたチンパンジーが、屋外に出て初めて空を見上げ、感極まる表情を見せている動画が米国で公開され、話題となっています。このチンパンジーに何があったのでしょうか?

↑この表情が全て

 

「バニラ」と名付けられた、28歳のチンパンジー。バニラは幼いとき、ニューヨークにある生物研究施設で小さなおりの中で暮らしていました。1995年にはカリフォルニアに移送されましたが、移送先の施設でも屋内のおりの中にいたとのこと。この施設の閉鎖に伴い、最近フロリダに移送され、チンパンジーのグループの一員に加わることになったのです。

 

そんなバニラがフロリダの新しい家で、初めて外に出てくる様子が動画に収められています。それを見ると、他のチンパンジーと抱き合っていたバニラがふと目線を上げ、空に気づくと、両目でしっかりと空を捉えながら、驚くような表情を見せたのです。一瞬、全ての動きを止めて空に見入る姿は、空の美しさに心を奪われているかのよう。この様子を米国の現地メディアは「畏怖の念を抱いていた」と表現しています。

 

その後もバニラは歩きながら、何度もチラチラと空を見上げていました。おそらく20年以上もの長い間、人工的なものに囲まれた空間にいたバニラにとって空はとても不思議で、なんとも言えない魅力にあふれていると感じさせるものだったのかもしれません。

 

米国では2015年にチンパンジーの医学研究が違法になるまで、バニラがいたような研究施設があったそう。それらの施設で飼育されていた何十頭にもなるチンパンジーの新たなすみかを見つけるのは困難で、保護団体などがその支援を行っているとのこと。

 

バニラの感動した様子を捉えた一方、今回の動画は、人間の研究のために多くの動物が犠牲になってきたことや、それによって動物本来の暮らしや自由を奪っているという悲しい現実を私たちに伝えています。

 

【主な参考記事】

CBS News. Chimpanzee caged for 28 years “in awe” after seeing sky. June 28 2023

USA Today. A 28-year-old chimpanzee was caged her entire life. Watch her see the sky for first time. June 28 2023

台湾で「ゴジララーメン」が話題! 食べる勇気はある?

ラーメンの器からはみ出ているのは一体……⁉ 思わずギョッとしてしまうこのラーメンは、その名も「ゴジララーメン」。台湾にあるレストランで登場して、話題になっています。

↑噂の“ゴジラ”ラーメン(画像提供/Nu Wu Mao Kuei. Facebook)

 

その店があるのは、台湾の雲林県東部にある斗六市(とろくし)の店「Nu Wu Mao Kuei」。“ゴジラの手”の正体はワニの前足で、台湾の東海岸にある台東市の養殖場から仕入れているのだそう。そのワニ肉を蒸したり煮込んだりして、ラーメンにのせているのです。

 

食べるのを躊躇しそうなこのラーメン。勇気を持ってトライした人は、地元のブロガーの何人かだけだそう。そのうちの1人によると、ワニ肉は、蒸してあるものは鶏肉に似ている一方、煮込んだものは豚足に近い味とのこと。スープには40種類以上のスパイスが使われているそうで、深みのあるスープに、ワニのだしが効いているのかもしれません。

ゴジララーメンの価格は1杯1500台湾ドル(約7000円※)。一日2食限定で、オンラインでの予約が必要です。“ゴジラ”にかぶりつきたいチャレンジャーは、台湾にお出かけしてみては?

※1台湾ドル=約4.65円で換算(2023年6月30日現在)

 

【主な参考記事】

Taiwan News. Taiwan restaurant launches ‘Godzilla’ crocodile ramen. June 26 2023

ただの水かと思いきや…。英国が驚いた魔法の水筒「エア・アップ」とは?

ただの水道水なのに、まるで清涼飲料水を飲んでいるような感覚を味わえる――。そんな体験ができる水筒「エア・アップ(air up)」が英国の子どもや若い世代の間で大人気です。一体どんな仕組みなのでしょうか?

 

だまされたと思って…

↑英国と欧州で話題沸騰のエア・アップ

 

エア・アップは水に味をつけるわけではありません。その仕組みは脳を騙すこと。香りを嗅ぐことで、あたかも味を感じているかのように脳を錯覚させているのです。香りがするフレーバーポッドを飲み口に取り付けることにより、香りが脳に働きかける効果を利用して味覚を感じさせるのです。

 

私たちの脳は味覚だけでなく、嗅覚からも食べ物や飲み物の情報を受け取っています。香り付きの気泡が水と一緒に口に入って鼻腔にも伝わることで、香りが「味」として感じられるのです。

 

理屈は簡単に聞こえますが、実際に製品化した例はあまりないかもしれません。このアイデアを考案したのはドイツの学生2人が始めたスタートアップ企業で、現在エア・アップの人気は英国だけでなく欧州大陸にも拡大。さらに世界的飲料メーカーのペプシコからの資金調達や、ハリウッド俳優で投資家としても知られるアシュトン・カッチャー氏の支援も受けて、米国にも進出しています。

 

香りは約30種類

↑さまざまな「味」が楽しめる

 

従来の清涼飲料水は砂糖やカロリーが気になりますが、エア・アップならば水だけでヘルシーなうえ、さまざまな「味」を楽しみながら水分補給が可能。専用のフレーバーポッドにはパイナップルやチェリーなどのフルーツ系から、アイスコーヒーやアイスティー、コーラまで約30種類の味が揃っています。

 

友人同士でフレーバーポッドを交換したり、水筒やストラップ、飲み口を好みの色にカスタマイズしオリジナルボトルを作ったりできるのも人気の理由。目隠しをして水の「味」を当てるTikTok投稿も人気。若い世代には清涼飲料水に頼らず楽しく水分補給できる水筒としてエキサイティングに映っているようです。

 

価格はフレーバーポッド2個付きのチャコールグレーボトルが29.99ポンド(約5500円※)で、他のカラーボトルは各34.99ポンド(約6420円)。別購入するフレーバーポッドの価格は味によって異なり、安くても3個入りで約4.99ポンド(約920円)となります。

※1ポンド=約183.4円で換算(2023年6月28日現在)

 

欧米では麦茶や緑茶のような冷たい無糖飲料を飲む習慣がほぼなく、清涼飲料水以外では水道水やミネラルウォーターが中心です。ただ、水ばかりでは飽きてしまうと感じる人も多く、エア・アップ人気は今後も広がることが予想されます。

 

執筆/ネモ・ロバーツ

 

「瞑想」が必修に! ニューヨークの公立学校がマインドフルネスを導入

目を閉じて静かに座り、自分の呼吸に集中して心を無にする「瞑想」。ストレスや不安を取り除き、心身にポジティブな影響を与えるといわれ、マイクロソフトの共同創業者であるビル・ゲイツなど、世界を牽引する事業家や有名人などが、こぞって行っています。そんな瞑想がニューヨークの公立学校で必修になりました。

↑無になれる?

 

これを発表したのは、ニューヨークのエリック・アダムズ市長。2023年初めに発表された市教育局のヨガ&マインドフルネス教師準備プログラムをもとに、ニューヨーク市内全域にある幼稚園から高校までの全ての公立校で、毎日2~5分間の瞑想を設けるというのです。

 

アダムズ市長は、「呼吸は神経を落ち着かせ、心を定め、バランス感覚や集中力を取り戻すのに役立つ」と、瞑想のメリットについて話しています。もともと瞑想を取り入れていたというアダムズ氏は、市長選での激しいストレスや不安を感じるときでも瞑想が役立ったと言います。

 

瞑想をどの時間に取り入れるかは、各学校の学校長や責任者に任せ、朝の時間や体育の授業中などが考えられるそう。また、子どもたちを強制的に瞑想に参加させるようなこともないと発表されています。

 

近年、米国の小学校ではマインドフルネスをカリキュラムに導入する動きが見られます。しかし、中学生や高校生ならまだしも、小学生や幼稚園の幼い子どもが、たとえ数分間という短時間であっても、じっと座って瞑想をできるかどうかは定かではないでしょう。それでも、小さいうちから毎日瞑想を行う習慣を続けていくことで、5年後、10年後に変化が生まれてくるのかもしれません。

 

【主な参考記事】

New York Post. Reading, writing and … breathing: Mayor Adams to require NYC public schools offer students 2-5 minutes of ‘mindful breathing. June 27 2023

なんて不幸な…。年収1000万円でも「低所得者」に分類される米国社会

年収1000万円でも「低所得者」に分類される……。日本以上の急激なインフレに見舞われてきた米国では、それに伴う生活費も上昇し、日本の感覚からすれば高収入と思われる金額であっても、不足のない生活は難しいのかもしれません。

↑幸せはどこにある?

 

米国では「アフォーダブル住宅」と呼ばれる住宅を建設している州があります。「アフォーダブル」とは「手頃な」の意味で、手の届く価格の住宅を人々に供給しようという取り組み。アフォーダブル住宅の申し込みには、たいてい所得制限が設けられており、その州や地域で中~低所得層のみを対象としているのです。

 

所得制限の金額は、毎年連邦政府のガイドラインによって見直しが行われ、カリフォルニア州では先日、2023年の所得制限を発表しました。カリフォルニア州南部の所得制限は、以下のとおりです。

 

【2023年の所得制限(単身世帯の場合)】

  • ロサンゼルス郡:7万650ドル(約1000万円※)
  • オレンジ郡:8万400ドル(約1160万円)
  • インペリアル郡:4万6200ドル(約660万円)
  • サンバーナーディーノ郡:5万2200ドル(約750万円)
  • サンディエゴ郡:7万7200ドル(約1110万円)
  • サンタバーバラ郡:8万2950ドル(約1200万円)
  • ベンチュラ郡:7万4400ドル(約1070万円)

※1ドル=約144.4円で換算(2023年6月29日現在)

 

カリフォルニア州住宅局では、この所得制限について、最新の所得データや世帯の中央値をもとに算出。アフォーダブル住宅などの住宅プログラムを受給できる人は、低所得から中所得層と位置付けています。

 

ご覧のように、郡によって所得制限の設定金額はかなり異なりますが、ロサンゼルス郡では年収が7万ドル(約1000万円)あったとしても「低所得~中所得」とみなされることが分かります。オレンジ郡やサンタバーバラ郡など、さらに高い金額が設定された郡もあります。

 

昨今の急激なインフレで、住居費から食費など、あらゆるものの価格が上がっている米国。当然、生活費も上がり、高収入と思われるような所得があったとしてもそれでは不十分なのかもしれません。日本では給料の水準が変わらないのに物価高に見舞われ、人々の生活が厳しくなっていると言われていますが、米国での暮らしも決して楽ではないようです。

 

【主な参考記事】

KTLA. Angelenos who make $70,000 a year are still considered ‘low-income’. June 26 2023

State of California. 2023 State Income Limits. June 6 2023

米マクドナルドのハンバーガーに「ダイヤ付の鼻ピアス」が入っていた!

およそ1か月ほど前に日本で相次いだ「カット野菜やサラダにカエルが入っていた」という食品へのカエル混入騒動。それ以外にもプラスチック片、ビニール片など、食品に異物が混入する報告は後を絶ちません。そんな中、米国から届いたのが「ハンバーガーの中に鼻ピアスが入っていた」というニュースです。

↑ダイヤモンドみたいでも気持ち悪い…

 

この混入事件が起きたのは、オハイオ州のマクドナルド。ある女性が、ボーイフレンドと3歳のめいと、3人分の食事をテイクアウトしました。自宅に帰ってハンバーガーを食べ始め、途中で口についたソースを拭きとろうとハンバーガーを箱においたところ、箱の中にコロンという音がしたそう。マヨネーズやソースを拭きとってよく見てみると、それは、なんと鼻ピアス。しかもダイヤモンドのような石付きだったのです。

 

彼女はすぐに食べていたハンバーガーを破棄して、鼻ピアスの写真を撮り、店に連絡を取りました。

 

彼女が鼻ピアスを飲みこまなかったことが、不幸中の幸い。「それに、幼いめいが食べているものに混入していたわけではなかったことに感謝した」と、彼女は語っています。ただし、誰かの鼻に挿入されていた鼻ピアスが混入していたという事実が分かったためか、彼女は2日間ほど胃の痛みに見舞われたそうです。

 

ちなみに、その後店からは何の連絡もなく、彼女は地元の公衆衛生局に事態を報告。公衆衛生局が問題のあったマクドナルドを検査し、従業員にも食品取り扱いのトレーニングを行ったとのことです。

 

【主な参考記事】

New York Post. McDonald’s customer says she found nose ring in her Quarter Pounder: ‘Stomach turned for like two days’. June 28 2023

競技発祥200周年のラグビー。英国でどれくらい人気がある?

ラグビーは競技発祥200周年を迎えています。このスポーツが生まれた英国の名門パブリックスクールのラグビー校では、6月24日に記念イベントが開かれましたが、現代の英国でラグビーはどれくらい人気があるのでしょうか?

↑母国のラグビー人気は?

 

世論調査などを行うYouGov社は「英国人が過去1年間にどのスポーツをしたか?」を2019年から毎年調査しています。1962~2015人の成人がアンケートに答えているとのこと。

 

そして、その一番新しいデータ(2022年9月)を見てみると、ラグビーをした人はたった1%。フットボール(サッカー)は10%、テニスとゴルフは5%、クリケットは2%となっています(なお、他のスポーツと答えた人は7%いた一方、「該当なし」という回答が76%でした)。

 

視点を変えて、「見るスポーツ」としてラグビーを見た場合、その人気は少し高まり、テニスやクリケットと並んで17%となりました(最新のデータは2022年9月)。しかし、フットボールの人気はその倍に及びます(38%)。

 

英国で大多数に愛されているとは言いづらいラグビーですが、近年の日本ではラグビーW杯が開催されたうえ、英国のパブリックスクール(ラグビー校を含む)が続々と開校しています。多くの近代スポーツが学校から生まれて普及していった歴史を踏まえると、日本におけるラグビーの人気に変化が生まれるかもしれません。

 

「フィアット」がカラー戦略を変更! 英国に衝撃が走る

イタリアの自動車メーカー・フィアット(FIAT)が最近、カラー戦略を変更しました。それに強い反応を示したのが英国メディア。なぜかといえば、ある色がなくなってしまうからです。

↑英国は寂しがる…

 

それはグレー。英・デイリー・メール紙によれば、フィアットはこの色を使ってクルマを生産することを止めたとのこと。その理由について、同社はグレーが「イタリアの文化」を体現していないからと伝えているそうです。

 

フィアットはブランドとしてこれから「喜び・色・楽観主義」の3つの価値観を強く打ち出していきたいそうですが、デイリー・メール紙は、この戦略は英国ではうまく行かないと述べています。なぜなら、近年の英国で販売されているクルマの中でグレーは一番人気がある色だから。同紙に掲載されている、2022年の英国におけるクルマの人気色ランキングを見てみると、グレーが25.7%で1位。2位は黒(20.1%)、3位が白(16.7%)。黒と白の人気は前年と比べたら少し下がった一方、グレーは0.9%増えています。

 

果たして、フィアットの決断は吉と出るか凶と出るか。楽観主義が試されます。

 

【出典】

Daily Mail. Fiat has stopped making cars in one particular colour because it doesn’t ‘embody the Italian way of life’ – but the decision could hammer UK sales. June 26 2023

 

 

 

「ベビー・トーク」は赤ちゃんの言葉の発達に役立つ? 役立たない? 豪の最新研究で分かったこと

育児中のパパ・ママの関心事の一つは、赤ちゃんがいつから話し始めるか? できるだけたくさん話しかけて、子どもが少しでも賢くなればと思っている人も少なくないかもしれません。

↑普通に話すだけではつまらない

 

幼児の世話をする人が、幼児に対して用いる言葉を「ベビー・トーク(baby talk)」もしくは「ケアテイカー・スピーチ」と言います。ベビー・トークのわかりやすい特徴として以下の3つが挙げられます(『英語教育用語辞典』〔大修館書店〕を参考)。

 

  • 短い文が多い
  • 明瞭な発音が用いられる
  • 誇張したイントネーションを伴うことが多い

 

実はこんなベビー・トークに関して研究者の間ではさまざまな意見があり、ベビー・トークは幼児の言語理解や習得を促進するという意見もあれば、逆にあまり役に立たないという人もいます。しかし、先行研究の多くは欧州の言語や中国の広東語、日本語を対象にしていたので、まだまだ研究の余地があります。

 

そこで、オーストラリアの研究チームが、同国の中央部で3000人以上に話されているワルピリ語のベビー・トークを調べ、最近その結果を発表しました。やはりベビー・トークは幼児の言語習得の役に立つと言うのです。

 

本稿で研究の内容に立ち入る余裕はありませんが、同研究チームによれば、ワルピリ語でもイントネーション(特に音の高さ)が変化することが初めて明らかになったそう。ワルピリ語のベビー・トークは英語のそれと似ているようですが、違う点もいくつかあったようです。

 

例えば、ワルピリ語のベビー・トークは音が高くなるうえ、母音の音がまるで幼児が発したかのような音に変わるとのこと。これによって幼児の注意が発話に向かいやすくなると考えられるそうです。また、ワルピリ語の話者は母音の音を変えることで、物に名前があることを幼児に教えていることも判明しました。このようにして、幼児は世界を認識していくのですね。

 

ワルピリ語の話者がこのようなベビー・トークをすることができるのは、母音の数が3つだからだと同研究チームは考えています(日本語は5つ)。つまり、母音の数によって、幼児の世話をする人たちが取るコミュニケーション戦略が変わるのです。

 

このような理由で、同研究チームはベビー・トークは役に立たないものではなく、幼児の言語習得を助ける大切なものであると述べています。今回の結果を踏まえれば、ベビー・トークは決して疎かにできませんね。

 

【出典】
Rikke Louise Bundgaard-Nielsen, et al. A new study of Warlpiri language shows how ‘baby talk’ helps little kids learn to speak. The Conversation. June 23 2023

文字VS絵。AIが芸術家に勝てないシンプルな理由

最近、AIは芸術にどんな影響を与えるのかという話が盛んに論じられています。AIを使うことで芸術家はもっと創造的になるのか? それとも悪い影響が出るのか……。さまざまな見方がある中、米・ラトガース大のエフマド・エルガマル教授は、AIを使うことで芸術家の創造力は抑えられてしまうと論じています。どういうことでしょうか?

↑しょせんアマチュア

 

コンピューターサイエンスを研究する一方、自身も芸術家であるエルガマル教授は、AIを使った芸術作品は以前から存在していたものの、新しいのは、画像生成AIツールに文字を入力することで(例えば「ヴァン・ゴッホ風の景色」という具合)画像を作ることだと論じています。つまり、DALL-EやMidjourneyといったAIツールにおいて、人間は言語を使って芸術活動を「制御(control)」していると言うのです。

 

そんなAIについて芸術家はどう思っているのでしょうか? それを知るため、同教授は、デジタル画像を生成するAIツールを使ったことがある500名の芸術家を対象にアンケート調査を行いました。

 

すると、画像生成AIツールがとても役に立つと回答したのは46%でした。その一方、32%はこのツールは便利であるものの、仕事に活かすことができないと言います。残りの22%は全然役に立たないと答えたそう。

 

芸術家にとってAIの限界点はどこにあるのか? それは、AIをきちんと制御することができないことにあります。AIを制御できる程度を10点満点で評価してもらったところ、多くは4~5点と回答。AIが作った画像は興味深いものの、仕事で活用するには不十分と見ています。プロの芸術家はAIを現実的に評価しているのですね。

 

もちろん、9割の回答者はAIの影響を受けると考えていますが、より重要な問題は、その影響がどんなものになるのか。プラスの効果を受けそうだと述べたのは、そのうちの46%であったのに対して、マイナスの影響と答えたのは7%。残りの37%は、どのような形でAIの影響を受けるのかは分からないと述べており、見方は一様ではありません。

 

このような結果の根本には、AIと人間のシンプルで決定的な違いがあります。AIの特徴は主に言語を使って画像を生成していること。対照的に、人間の芸術家はビジュアルで思考することが特徴であり、一般的に文字よりも絵——記憶や画集、写真集など——で創造力を働かせています。このような創造力と感性が本当に美しい作品を生み出し、芸術家にとっては自分と他を区別するアイデンティティーにもなり、逆に、この欠如がAIの限界であると同教授は論じています。AIに関する議論を考えるうえで、芸術作品を見る側である私たちも、この区別を頭に入れておきたいですね。

 

【出典】

Ahmed Elgammal. The folly of making art with text-to-image generative AI. June 23rd 2023. The Conversation

イタリアで「バカンスローン」が大人気! 2022年は96%も増加

「イタリア人はバカンスのために働いている」と言っても過言ではありません。だからバカンスを楽しむために、日本では聞き慣れない「バカンスローン」を組むことも一般的。コロナ禍では減少していましたが、旅行が解禁になった2022年の夏以降、このローンを組む人が急速に増えています。

↑こんなバカンスならローンを組む価値あり

 

イタリア人のバカンスは長く、最低でも2週間程度から1か月以上も休む人がいます。その分、宿泊費や食費、移動費、娯楽費などの費用がかさむため、イタリアの金融機関ではバカンス向けのローンが用意されているのです。

 

2023年のデータはないものの、2022年上半期のバカンスローンが興味深いトレンドを示しています。それによると、申し込み件数は7万件を超え、融資総金額は1億6000万ユーロ(約248億円※)に拡大。一人当たりの融資額は平均5597ユーロ(約87万円)で、ローン返済は毎月平均107ユーロ(約1万6600円)の約4年間・52回払いとなります。

※1ユーロ=約155円で換算(2023年6月19日現在)

 

また、バカンスローン申請数は2021年上半期と比べて96%増。コロナ禍の影響が縮小し、バカンスに行く人が増えたことが要因となったようです。ローン利用者の27.5%はコロナ禍により旅行を断念していた人たち。このことからもイタリア人がいかにバカンスを心待ちにしていたのかが分かります。

 

利用者の平均年齢は36歳である一方、30代以下が35%を占めるなど金銭的な余裕がない若年層が多いのが特徴。コロナ禍で結婚式やハネムーンを控えていた人たちもバカンスローンを使っており、その利用者を押し上げているとされています。

 

このように、ローンを使ってまでバカンスを楽しむイタリア人。今夏のバカンスローンの利用者はより一層増えそうです。

 

103歳でも現役続行! 米の「女性ロブスター漁師」が働き続ける理由とは?

米国に100歳を超えてもなお、船に乗りロブスター漁を続けている女性がいます。愛称は「ロブスターレディ」。ロブスター漁のキャリアは95年になり、先日103歳の誕生日を迎えました。

↑今日も漁に出るロブスターレディ

 

ロブスターレディとして親しまれているのは、バージニア・オリバーさん。1920年6月に、メイン州ロックランドに生まれました。メイン州はアメリカ北東部にある海に面した州で、ロブスターが名物として知られています。

 

バージニアさんは、8歳のときに父や兄と一緒にロブスター漁をはじめ、4人の子どもを育てながら漁を続けてきました。それから95年間、船に乗って漁に出ており、2023年シーズンのライセンスも更新したそうです。

 

そんなバージニアさんは、先日103回目の誕生日を迎え、家族や友達から祝福されている様子がニュースで報道されました。

 

笑みを浮かべたその表情からは健康そうな様子がうかがえます。船の舵を取り、巨大なロブスターを手にとり、さばいていく姿を見ても、とても100歳を超えた人とは思えません。地元ではバージニアさんをモデルにした「ロブスターレディ」という絵本もできているそうです。

 

バージニアさんは、現在でもロブスター漁を続ける理由について「水の上での自立した生活が気に入っているから」と語っています。責任を持って大好きな仕事を続けていること。それこそが、バージニアさんが生き生きと元気で暮らす秘訣なのかもしれません。

 

【主な参考記事】

News Center Maine. Maine’s ‘Lobster Lady’ celebrates 103rd birthday. June 22 2023

米の家族が古い1セント硬貨を100万枚も発見! 果たしてその価値は?

「将来、高い価値がつくかも」と思って、古い硬貨や紙幣をひそかに保管している人がいるでしょう。米国でも同じことを考える人がいるようで、ある一家の地下室で大量の古い1セント硬貨が見つかりました。その数は、なんと100万枚です。

↑地下室で大量に見つかった1セントの袋

 

この1セント硬貨を見つけたのは、カリフォルニアのレイズ夫妻。妻の父親と弟が数十年間住んでいた家を、父が亡くなり、弟が引っ越したことを機に、改築を計画。夫婦が掃除と片付けを行っていたある日、地下室の奧に、銀行の名前が印刷された大量の小袋を見つけたのです。中身を確認すると、出てくるものは1セント硬貨ばかり。さらによく見ると、1980年代に亜鉛製になった現在の1セントではなく、それ以前に使われていた銅製の1セントであることが分かったのです。しかもその数は、一つの小袋の重さから推定すると全部で100万枚。

 

地下室からすべての小袋をトラックに運び出すまで、何時間もかかったというレイズ夫妻。地元の銀行に紙幣に変更してもらえないか問い合わせしましたが、手数料として8%がかかるうえ、「1セント硬貨の在庫は十分にある」や「金庫室に余裕がない」などと、ことごとく断られてしまったのです。

 

そこでレイズ夫妻は、中古品の売買を行うフリマサイトに出品することにしました。販売価格は2万5000ドル(約357万円※)。硬貨だけの価値を考えれば、1万ドル(約143万円)ですが、現在は使われていない銅の硬貨であることから、それだけの価値を感じる人もいるかもしれないと考えたのです。

※1ドル=約143円で換算(2023年6月23日現在)

 

それから数週間が経ち、続報として報じられた地元ニュースによると、レイズ夫妻のもとには1000件近くの購入希望者が現れたのだとか。「メッセージが殺到して、圧倒された」という夫妻。最終的な売却額は明かされませんでしたが、無事に希望者に全てを売却したそうです。

 

この大量の硬貨を保管していたレイズ夫妻の父は、ドイツからの移民。戦時中に生まれ、物資が不足する時代を身をもって体験したことから、将来のために1セント硬貨の価値が上がるだろうと考え、収集を始めたのではないかと考えられるそうです。

 

【主な参考記事】

News Nation. Sold! California family sells 1 million pennies found in relative’s home. June 21 2023

KTLA. Family finds 1 million copper pennies while cleaning out Los Angeles hom. June 8 2023

まるでサメじゃないか…。海外の美容歯科で失敗した英国人モデルの嘆き

美容整形や植毛など、自国で行うと高額の料金がかかるけれど、海外に行けば格安でできるものがあります。しかし、安さにつられると思わぬ落とし穴があることも……。

↑痛すぎる…

 

海外で歯科治療したら、「歯がボロボロになって、逆に高額の治療費がかかることになった」と涙を流す、ある英国人男性のエピソードをご紹介しましょう。

 

マンチェスター出身のアック・ジェームズさん、22歳。彼は、モデルとして仕事をしていたことから、カメラ写りをよくしようと、歯の治療を行うことを決めました。しかし、英国での治療費は高額で、手に届かなかったため、トルコのイスタンブールで治療を受けることにしたのです。

 

アックさんが2022年9月に受けたのは、歯の表面を薄く削って、薄い“付け歯”をつけるラミネートべニア加工。費用は3000ポンド(約55万円※)でした。当初は、白く輝く歯を手に入れて大満足だったのですが、治療からおよそ8か月経った2023年5月頃、異変が現れたのです。

※1ポンド=約182円(2023年6月23日現在)

 

デンタルフロスをすると、歯茎から出血が起こり、ひどい口臭が出るように。慌てたアックさんは、マンチェスターの緊急医を訪ね、口の中に膿瘍ができて感染症にかかっていると診断されました。

 

白くきれいな歯はもう跡形もなく、先端が細くなったサメの歯のよう。「ホラー映画に出てくるようだ。診断した歯科医に『自分の歯はめちゃめちゃ』と言われた」とアックさんは涙を流して嘆いています。

 

この治療のために必要と言われた金額は、なんと2万ポンド(約360万円)。彼が最初に治療を受けたイスタンブールのクリニックでは、およそ4分の1にあたる4500ポンド(約82万円)を提示されたため、彼は再びイスタンブールにわたってラミネートべニアを除去するそうです。

 

海外にある医療・美容機関のすべてが悪いわけではないはず。しかし、アックさんは「海外に行く前に、よく調べるように!」と人々に警告しています。

 

【主な参考記事】

Daily Mail. I paid £3,000 to get my teeth done in Turkey, now I look like a shark. June 21 2023

米国で日本の「軽トラック」がブーム! 新たなマーケットになるか?

いま、日本の軽トラックが米国でブームになっています。購入価格の2倍以上の輸送費がかかっても、「手に入れたい!」という人が多く、ニューヨークのある輸入業者は、手始めに5台仕入れたところ、1週間で全て売れてしまったそうです。

↑米国へレッツゴー!

 

日本の軽トラック(以下、軽トラ)は軽自動車に分類され、自動車税などの維持費を安く抑えることが特徴。一方、米国のトラックといえば、日本の軽トラをそのまま大きくしたようなピックアップトラックが主流です。運転席や荷台は広く、大型家具なども楽々運ぶことができます。人間の体格も土地の広さも、日本とは格段に大きい米国では、日本の軽トラのような小型車はほとんど存在しないようなもの。だからこそ、日本のコンパクトな軽トラが脚光を浴びているのかもしれません。

 

ニューヨークで輸入自動車を販売するある会社では、ここ数年だけで300台以上の軽トラを売ったそう。別の会社では、受注する自動車のうち、およそ3分の1を軽トラが占めるほど人気が高く、過去7年間で毎年売上を伸ばしてきたとのこと。

 

ディーラーによると、軽トラが人気の理由は安くてコンパクトだから。顧客の多くは牧場や農場の経営者。中には身軽に移動したいというサーファーや猟師もいるそうです。

 

50万人以上のユーザーを持ち、自身で中古車販売会社を経営する、あるTikTokユーザーは、ホンダの軽トラを850ドル(約12万円※)で購入し、米国までの輸送費に2086ドル(約30万円)がかかったと明かしています。上述のニューヨークの自動車販売業者でも、取り扱う軽トラの販売価格はおよそ5000ドル(約70万円)で、その大半を輸送費が占めているといいます。

※1ドル=約143円で換算(2023年6月23日現在)

 

本体価格をはるかに上回る輸送費がかかっても、安くて使い勝手のいい日本の軽トラを欲しがる米国人。ただし、左ハンドルがスタンダードの米国では、右ハンドル車は運転しにくいといったデメリットもあります。昨今、日本で軽トラは衰退しているという見方もありますが、果たして、米国でその人気はどこまで伸びていくのでしょうか?

 

【主な参考記事】

Daily Mail. Move over tiny homes! Americans are now importing mini Japanese ‘Kei’ pick-up trucks that cost as little as $3,000 – but buyer beware…. June 21 2023

大昔はジャンプしていなかった!? 最新研究が明かす「カンガルー」の進化の過程

カンガルーといえば、優れた飛躍力を持った動物。後ろ足で地面を力強く蹴り、高くジャンプしながら、時速70km近くの速さで走行します。しかし、最近の研究によって、はるか昔のカンガルーはジャンプをせず、二足歩行していた可能性が出てきました。

↑ジャンプはかなり特殊

 

これは、英国のブリストル大学とスウェーデンのウプサラ大学の共同研究チームが、学術誌『Alcheringa: An Australasian Journal of Palaeontology』に発表したもの。彼らはカンガルーおよびワラビーなどの近縁種の過去2500万年間におよぶ化石から手や足の骨を中心に解析しました。その結果、昔のカンガルーは現代のカンガルーのようなジャンプをしていたものは稀で、二本足で歩いたり、四つん這いになったり、さまざまな方法で移動していた可能性があることが分かったというのです。

 

例えば、2500万年から1500万年前のカンガルーは体重が12kg以下の小型のものが多く、四足歩行をしていた可能性が高いそう。約1000万年前頃になると、体重が20㎏を超える大きな身体のカンガルーも現れるようになり、大きな身体でジャンプ力を獲得するか、それとも速いスピードで走行できるか、2つの形態に進化する可能性が生まれたそうです。枝分かれして現代のカンガルーになったというステヌリン系のカンガルーは二足歩行していたと、この研究チームは推測しています。

 

およそ5万年前、多くの大型動物が絶滅する時期がありました。その頃までカンガルーの歩き方は今日と比べて実に多様だった可能性が高く、その中でもジャンプをするカンガルーは稀だったとのこと。この研究を発表したブリストル大学のクリスティン・ジャニス教授は、「現代のジャンプするカンガルーは、カンガルーの進化における“例外”である」と述べています。

 

【主な参考記事】

The Indian Express. Some ancient kangaroos ‘skipped’ hopping, finds new study. June 22 2023

University of Bristol. Skipping evolution: some kangaroos didn’t hop, scientists explain. June 14 2023