【大阪の最新喫煙所まとめ】万博、あべのハルカスから朝倉未来プロデュースの話題スポットを現地取材

2025年1月27日に「大阪市全域」で路上喫煙が禁止となり、約半年が過ぎました。前回の取材では、喫煙所の数が不足している状況をお伝えしましたが、2025年日本国際博覧会(以下、大阪・関西万博)の会場内2か所に喫煙所が設置されるなど、現在進行形で喫煙者と非喫煙者が心地よく共存するための環境づくりが着々と進んでいます。

今回は、GetNavi web編集部が実際に大阪市内を巡り、万博をはじめとする注目の喫煙所を取材。その現地の様子を詳しくレポートします。

万博会場に待望の喫煙所が設置! 喫煙者たちのオアシスに

会期の折り返しを迎えた大阪・関西万博。これまでの喫煙所は東ゲート外側の2か所だけでした。しかし、「喫煙所が遠くて不便」といった声や、「隠れ喫煙」があとを絶たない現状などを受け、ついに会場内にも喫煙所が設置されました(6月28日運用開始)。

場所は、会場内リング北側と、EXPOメッセ(WASSE)南側の2か所。メタンガスが発生する可能性を危惧して、ガスが検出されていない安全な場所に設置されました。

↑景観を損なわない、シンプルでスタイリッシュな外観(EXPOメッセ(WASSE)南側)。

早速現場を訪れてみると、どちらの喫煙所も満員御礼。喫煙者がひっきりなしにやってきて、思い思いに一服を楽しんでいました。

↑こちらは会場内リング北側の喫煙所。スペースに収まりきらないほど、多くの喫煙者たちで常に賑わっていた。

喫煙者の数が喫煙所のキャパシティをオーバーしていた印象は否めませんが、「来場者の利便性向上」と「隠れ喫煙の撲滅」の一助になったに違いありません。

↑会場内に新設された喫煙所は2か所(大阪・関西万博公式HPより)

リングを想起したデザインが若者文化にマッチ!朝倉未来プロデュース「SMOKING DOWN」

↑リングをイメージした、インパクトのあるデザイン。

次に向かったのは、JR大阪駅、各線梅田駅から徒歩圏内にある曽根崎お初天神通り商店街に今年4月1日オープンした「SMOKING DOWN」。格闘家・朝倉未来さんが喫煙所不足を実感したことで、自らが私財を投じてプロデュースし、設置した話題の無料喫煙所です。

↑お初天神通り商店街に面した好立地。黒バックに白と赤のロゴが目を引く。

喫煙所内のデザインは、朝倉さんが代表を務めるBreaking Down(ブレイキングダウン)の金剛リングがモチーフにされており、前方の大型スクリーンでは朝倉さんが出演する動画が流れていました。

↑入口の扉には、朝倉さんのサイン(丸印)も!

日本を訪れる世界中の人から「日本って綺麗だな」と感じてもらいたい、という朝倉さんの願いが込められた、格闘技好きならずともワクワクする空間でした。

ポールダンスと喫煙所? エンタメを掛け合わせた大阪ミナミの新・喫煙スポット

続いてご紹介するのは、大阪の路上喫煙禁止という社会の変化を逆手に取り、独自の視点と行動力でWinWinの関係を築き上げた喫煙所です。

大阪メトロ長堀橋駅7番出口を出てすぐ、ビル地下1階にあるボールダンスバー「ポールダンスSPOTまんぐーす」では、昨年末(2024年)にバーの一角を改造して無料の喫煙所をオープン。オーナーのAYAさんに話を聞きました。

↑サイケデリックでオシャレな喫煙所内。あらゆる点でオーナーAYAさんの商才が光る。

「きっかけは、知り合いのリフォーム会社の方のアドバイスでした。大阪府の補助金を活用して無料の喫煙所を設置したらどう?って。うちは人通りが多いエリアなので、以前から吸い殻のポイ捨てが多くて困っていたんですよ。そこに来て、大阪市内全域での路上喫煙禁止の実施でしょう?

設置費用と5年間の維持管理費が受け取れて、社会貢献にもなる。喫煙難民を救えるし、吸い殻の処理に困ることも減るでしょう。紹介元への依頼もできて、ビジネスチャンスにも繋がるのでは? これはWinWinどころの話じゃないな、と思って申請しました」

↑外に置かれた看板を見て、ふらりと立ち寄る一見さんも多い。

喫煙所内でポールダンスのショーの映像が見られるとあって、多くのメディアからの取材が殺到。テレビや新聞で知ったことを機に、お店を訪れたお客さんも多かったようです。

「喫煙所を利用する方は途切れませんね。正確には数えていませんが、夕方には備え付けの灰皿が山盛りになるくらい。おかげさまで、お店の客足も好調です。

↑喫煙所のサイネージは、反転してしまうが店内でも見られる仕様。

たくさんのメディア報道のおかげで、思いもよらないお話もいただくことも多く、喫煙所の設置が転機となりました。

これにより法人成りをして、会社を設立。現在は異彩を放つ事業家の方たちと共に、斬新な広告事業の構築に取り組んでいるところです。9月からは喫煙所がより一層話題のスポットに変わりますので、楽しみにしていてくださいね」

日本一高い場所で一服! あべのハルカス展望台の「絶景喫煙所」

最後に訪れたのは、高さ300メートルを誇る超高層複合ビル「あべのハルカス」58階 天空庭園(屋外広場)の一角にある喫煙所です。

↑眼下に広がる大阪の街を眺めながら、のんびりと一服できる。

この喫煙所は、展望台の入場料を払えば、誰でも利用可能。三層構造になっている展望フロアのもっとも低い階層にあたり、屋外の心地よい風を感じられる「天空庭園」に併設されています。

↑日本で一番高いビルの喫煙所からの絶景をぜひ。

なお、あべのハルカスよりも高いビルはほかにもありますが、展望フロア内にあるという点では、ここが日本で一番高いビルの喫煙所!(編集部調べ)夏休みのお出かけの際に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

以上、大阪市内のちょっと目を引くユニークな喫煙所をご紹介しました。どんどん進化する大阪市の喫煙所。今後の動向も楽しみです。

取材・文/水谷花楓

今回取材した喫煙所スポット

「大阪・関西万博」会場内リング北側/EXPOメッセ(WASSE)南側
住所:大阪市此花区夢洲
利用可能日時:大阪・関西万博の営業時間と同じ

「SMOKING DOWN」
住所:大阪市北区曽根崎 2-11-23 ステージお初天神表参道ビル 2F
利用可能日時:365日 10時~25時
※利用状況等に応じて利用可能日時は変更となる場合あり

「ポールダンスSPOTまんぐーす 長堀橋駅前店」
住所:大阪府大阪市中央区東心斎橋1丁目 4-1オリエンタル東心斎橋ビルB1
利用可能日時:月曜~土曜(祝日を除く) 14時~翌0時

「あべのハルカス」58階 天空庭園
住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43
利用可能日時:展望台の営業時間と同じ

The post 【大阪の最新喫煙所まとめ】万博、あべのハルカスから朝倉未来プロデュースの話題スポットを現地取材 appeared first on GetNavi web ゲットナビ.

夏の万博は夜に楽しむ!行列の少ない穴場パビリオンは?ドローンショーやイルミなど昼に味わえない万博

大阪・夢洲で開催されている、大阪・関西万博。開幕から78日目となる6月29日には、累計来場者数が1000万人を超え、大きな盛り上がりを見せています。でも真夏のいま、昼間から行くのは暑いと考えて、躊躇している人もいるでしょう。また、パビリオンに入るためには長時間並ばねばならず、遅い時間から行ったら楽しめないのでは……と想像する人もいるのでは?

でも、そんなことはありません。確かに一部のパビリオンは入場数時間待ちであったり、予約がないと入れないケースもありますが、30分程度並べば入れるパビリオンも多数あります。また夜にはドローンショーや各所のライトアップもあるので、昼間とは違った楽しみを味わえるのです。

↑夜の万博会場、大屋根リング上から眺めた、パビリオンのライトアップ。

本稿では、並ばずに入れるかつ魅力的なパビリオンや、夜のドローンショーの様子を、会場に足を運んだ筆者がレポートします。

30分程度並べば、入れるパビリオンは多い

万博のパビリオンでは、イタリア館、フランス館などに人気が殺到しています。これらのパビリオンへ入場するには、数時間は待たねばならないため、夕方から来場して並ぶのは現実的ではありません。

でも、30分程度並べば入れるパビリオンは多数あるのです。並ばないパビリオン=つまらないと思われるかもしれませんが、そういうわけでもありません。展示が少ないパビリオンもなかにはありますが、内部の人流がスムーズであるためにあまり待たずに入れるというケースもあります。

↑トルコ館のエントランス。入り口には「並ばずに入れます」との掲示がありました。

その筆頭が、サウジアラビア館です。同館は小さな建物が林立してひとつのパビリオンを構成していますが、その中庭では伝統の織物を織っている姿を見学できたり、時間によっては同国のアーティストによるコンサートも催されています。コンサートスペースには座席も用意されており、階段に座れることもあるので、運良く座れれば疲れた足を休ませることもできます。

↑羊の毛織物を編んでいる様子を見学できます。触らせてもらったところ、かなり丈夫な作りであったのが印象的でした。

SNSでも、「並ばずに入れるのに面白いパビリオン」として人気を集めているサウジアラビア館。筆者が訪れたときは多数の人で混雑していましたが、ほとんど並ばずに入れました。パビリオン内部の人流は少しずつであっても常に流れており、コンサートも含めて、十分かつスムーズに楽しむことができました。

↑サウジアラビア館内でのコンサートの様子。ゆったりと流れる音楽で、リラックスできる空間でした。

また、人気を集めているヨーロッパ各国のパビリオンのなかでも、意外に穴場なのがスペイン館。30分ほど並ぶ必要はありますが、イタリア館やフランス館に比べて、かなり手頃な存在です。

↑スペイン館のエントランスを入ったところ。海を思わせる幻想的な展示がなされていました。

パビリオン内は、海に関する展示が中心。かつての難破船のストーリーや、海藻の培養テクノロジーなど、大航海時代から続く海洋大国らしい内容が展開されています。

↑海藻を培養する設備の展示。いかにも、研究所らしい雰囲気がありました。

またカフェスペースでは、同国のビールを飲むことも可能。併設されているレストランに入るには並ぶ必要がありますが、ビールだけであればほぼ待たずに飲めます。万博で海外気分を味わうなら、ぜひ海外産のものを食べたり飲んだりしたいところです。

これらのパビリオンに加え、筆者はブラジル館、コロンビア館などを回りましたが、それほど長時間並ばずとも入ることができました。並ばずに、あるいは短時間並ぶだけで入れるパビリオンはそこかしこにあるので、夕方以降に訪れて、入れる場所がなく困ることはありません。

↑10分ほど待つことで入れたコロンビア館。内部では、同国の生物多様性をアピールする展示が展開されていました。

毎晩恒例のドローンショーを大屋根リングの上から眺める

夜に万博会場にいることの意味は、昼間より涼しいことだけではありません。ドローンショーやライトアップなど、夜独特の催しを体験できるのです。

↑ライトアップされたパナソニックのパビリオン「ノモの国」。ライトアップに使う電力は、純水素型燃料電池で発電したものを使用しているそうです。

万博の象徴である大屋根リング内に並ぶパビリオンは色とりどりの照明で照らされ、大屋根リングの周囲2kmには、1600台のLEDスポットライトが点灯。大屋根リングのライトは、通常は白色の照明が小さく揺らぎながら灯されていますが、30分ごとに、季節に合わせた演出が行われ、カラフルな色の光がリングの縁を走ります。

↑大屋根リングの縁には、多数のスポットライト型照明が設置されています。1600台にも及ぶこれらのライトはパナソニックの街演出クラウド「YOI-en」によって、クラウドを介して1台1台が個別制御されています。
↑30分に1度の季節の演出では、照明の色が変化。筆者が訪れた際には、夏至に合わせた演出が行われていました。

さらに毎晩、海側のエリアではドローンショーが催されます。ライトアップなどと合わせたこの一連の演出は「One World, One Planet.」と題されたもの。「いのち輝く未来社会のデザイン」という万博のコンセプトとリンクした演出が、会場の各所でなされます。

↑ドローンショーでは、世界を木に見立てた「One World Tree」が空に浮かび上がります。また、ドローンショーの展開に合わせて、大屋根リングのライトアップも変化します。

この演出がなされている時間帯は、大屋根リングに多くの人が登り、空と地上で展開されるスペクタクルを眺めます。筆者は今回初めて大阪・関西万博を訪れましたが、この光景を目にしただけでもここにきた意味があったと思わされました。

↑夜の大屋根リングからの眺めはまさに絶景で、写真をひたすら撮影した筆者。あとから確認すると、撮った写真の枚数は731枚にも及んでいました。

今回の万博の会場には、大屋根リング以外の遮蔽物がないため、昼間に来場すると暑い日差しから逃れる術がほとんどありません。なので特に夏場のうちは、夕方の来場のほうが、体力的な負担も少なく楽しめます。暑いから、夏の間に万博に行くのは控えよう……と考えているなら、夜を狙って会場を訪れてみてはいかがでしょうか。

The post 夏の万博は夜に楽しむ!行列の少ない穴場パビリオンは?ドローンショーやイルミなど昼に味わえない万博 appeared first on GetNavi web ゲットナビ.