【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 3】肉と脂と炭水化物がテンコ盛りの自作ラーメン「オレ二郎」で究極の自己満足を得る!(提供元:オムロン ヘルスケア)

日夜、仕事に遊びにグルメにと、多忙な中年男性たち。彼らが抱える最大の心配ごとといえば、健康ではないだろうか。

 

さまざまな数値の中でも血圧は、健康状態を知る上でもっとも大事なバロメーター。そこで、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんが、“健康不安世代”の代表として立ち上がった! 日々の“ラーメン生活”の中で定期的に血圧を測ることで、どんな作用を及ぼすのか検証する、というのが主旨だ。

 

全3回の同企画で最終回となる今回は、人気ラーメンブロガー・nonchさんが不定期に開くホームパーティに突撃し、自作の「ラーメン二郎」を堪能することに。すかさず持ち込んだのは、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」。スタイリッシュで軽いうえにスマホ連携機能まで備えており、習慣化を後押ししてくれる逸品である。

 

【プロフィール】

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田中

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム「DANCE TO YOU」に続き、2017年6月にはニューアルバム「Popcorn Ballads」を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題に。12月25日にはCDとアナログ盤でもリリースするとともに、同年夏に行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。

 

チャーシューつまみにビール! そんな欲望を叶えるオレ二郎

ここは、都内某所で年に一度だけ極秘裏にオープンする「オレ二郎 西新宿店」。普段はブログ「そんなに食うなら走らんと」を主宰するnonchさんが、ラーメン仲間に腕を振るう場所だ。日々、「オレ勝軒」「天下オレ品」「蒙古タンメン オレ本」なども自作するnonchさんの原点でもある「オレ二郎」。今回は田中さんたっての希望で、さらにインパクト大な“自作二郎”を作ってもらうこととなった。

 

「nonchさんは、ラーメンブロガーのレジェンド的な存在。全国を食べ歩くラーメン好きであり、しかも独学で激ウマのラーメンも作れる超人です。僕も昔から『そんなに食うなら走らんと』が大好きで、知人に頼み込んで紹介してもらったほど。過去には僕の著作『Ra:』(学研プラス)に、しずるの村上君と一緒に出てもらった恩もあります」(田中さん)

↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた↑「ラーメンオレ二郎 西新宿店」のキッチンには、大きなスープの寸胴(右)と、麺を茹でるための鍋(左)が。nonchさんはこの日のために、丸2日間かけてスープを仕込んでいた

 

↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが↑寸胴の上層には、大量の背脂。その下にはじっくり煮込まれた珠玉の豚骨スープが

 

一連の企画「ラーメンと血圧計のオイシイ関係」は、初回に王道のラーメンを提供する新宿の「若月」、第2回にはラーメンの殿堂「新横浜ラーメン博物館」を訪れた。血圧を計測するにあたってラーメンの味はなんでもいいのだが、あえて凶暴な二郎系をオーダーするとは、田中さんには相当な自信があるとみえる。

 

「毎日計ってきた成果をはっきり証明するには、それなりの相手じゃないと。まぁ僕が個人的に“オレ二郎”を食べたいという気持ちのほうが強いんですけどね(笑)。だから今日は『ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ(キャベツとモヤシのトッピングを多めに盛り付け、ニンニクと背脂とタレを増量という意味のコール。“呪文”とも呼ばれる)』でいきますよ! nonchさん、手加減は無用です」(田中さん)

 

nonchさんも「もちろん! この段階では化調(化学調味料のこと)を入れてないけど、TT(田中さんの呼び名)のぶんは、思いっきり化調入れるからね」と、やる気満々。麺も、この日のために熟成を含めて2日間かけて仕上げてきたという。

↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている↑こちらもnonchさんによる自家製麺。ラーメン二郎と同じく、「オーション」という精製度の低い強力粉を使って打たれている

 

↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ↑nonchさんはイタリア製と日本製、2種類の製麺機を保有している。今回使ったのは、大量生産するときに使う前者の「ATLAS MOTOR」(左)だ

 

↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた↑この方がnonchさん。手際よく準備を進めるなか「まずはつまんでよ」と、チャーシューを前菜として出してくれた

 

まずは、通称「ブタ」と呼ばれるラーメン二郎のチャーシュー。一番の特徴が、ロースやバラではなくウデ肉を使うことである。塊がスーパーで売られていることはあまりないが、nonchさんはなじみの業者から仕入れているとのこと。

↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ↑味付けは、スープで煮込むだけと想像以上にシンプル。だがその調理時間によって、食感や味のしみこみ具合が変わってくるという。今回は約2時間半だ

 

↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている↑やがてブタの盛り合わせが登場。下には茹でたキャベツとモヤシが敷かれ、上にはニンニクがオン。タレもかけられている

 

「今日のnonchさんも気合入ってますね~。メチャメチャウマいっす!二郎は、どの店も行列しているので、ラーメンを食べたらすぐ退出して次のお客に席を譲る、というのが暗黙のルール。だからお酒やチャーシュー単品を出すところって基本的にないんです。でも、本心としてはブタをつまみにお酒を楽しみたい。そうなったら自分で作るしかないんですよ。こういう欲望を叶えられるのが、自作のいいところですよね」(田中さん)

↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう↑壁にはnonchさん直筆のアツいメニューが。あえてもう一筆加えるとしたら「ニンニク入れますか?」だろう

 

そしていよいよ麺料理。「どの丼で食べる?」と気を利かせてくれるnonchさん。出てきたのはさまざまなラーメン店のロゴが入った器。驚くことに、入手困難なマニア垂涎のアイテムもあるじゃないか!

↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も↑なかには10万円分食べないともらえない「蒙古タンメン中本」や、店主から直接もらったという非売品の「中華そば 二代目にゃがにゃが亭」の丼も

 

まずはウォーミングアップということで、希少な一杯を作ってくれた。なんと、まぜそばスタイルのオレ二郎。このタイプは「ラーメン二郎 横浜関内店」の「汁なし」が有名であるが、その他多くのラーメン二郎では提供されていない。

↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく↑まぜそばのベースとなるタレ。このうえから麺、トッピングとどんどん重ねていく

 

↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である↑完成。二郎のラーメンは「天地返し」という、トッピングと麺をひっくり返す技が食べ手に用いられるが、まぜそばの場合はより重要である

 

「大量の豚ガラとゲンコツで抽出した濃厚なスープとタレ。ワシっとした力強い麺。背脂が生み出す甘味。ジャンクさを強調するニンニク。それらがひとつになったパンチのある味わいは、まさしく二郎ですよ! 麺の仕上がりも素晴らしいし、豚肉をはじめ素材は本家二郎よりもいい物を使ってるので、ある意味本物を超えてます」(田中さん)

 

「雑なのが二郎のいいところ」と、nonchさんははにかむ。だが、素材の仕入れや選び方、煮込み時間など、大事なところは丁寧さを欠かさない。そして何よりも、長年の食べ歩きで鍛えた確かな舌と、何度もプロのラーメン店主に食べさせてうならせてきた経験がある。それらが、このおいしさの土台になっているのだろう。次に出てきた一杯にも、nonchさんのラーメン愛があふれていた。

↑その名も「燕三二郎」。ラーメン二郎的なスープと麺をベースに、新潟県のご当地麺「燕三条ラーメン」の要素を加えたハイブリッドな一杯。チャーシューは薄切りにしたブタで表現した。最大の特徴は背脂と刻み玉ネギ。煮干しのスープは今回なかったので、魚粉を加えてそれっぽさを演出

 

「二郎のスープの濃厚さは、ドロっと乳化させているからではなく背脂によるものなんですよね。豚骨の清湯(チンタン)と背脂が特徴の燕三条ラーメンとの共通点に着目して、サラっとアレンジするnonchさんのセンスに脱帽! しかもこの場合ニンニクや野菜トッピングがほとんどないから、スープ自体のおいしさがより際立っています」(田中さん)

 

とうとう完成の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」!

いよいよ“メインディッシュ”のラーメン作りがスタート。これには田中さんもnonchさんの元へ駆け寄り、間近でその工程を見守ることに。というよりも、どうやらカスタマイズをより細かく調整したいようだ。

↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛する“アブラ”である↑タレとスープを合わせ、いったん背脂は取り除く。この塊が、ジロリアン(ラーメン二郎マニアのこと)の愛するアブラである

 

↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に↑この状態ではどんな味になっているのか、田中さんは興味津々。そして味見をしてにんまり笑顔に

 

「二郎のタレは『カネシ醤油』という門外不出の専用醤油とみりん風調味料がベース。nonchさんはこれに近い醤油を仕入れて、あえて上質な本みりんを合わせているようですね。そして、よりジャンクにするなら化学調味料を。これは二郎おなじみの『グルエース』です」(田中さん)

↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する↑続けて麺も茹で上がり。「今日の麺だと6~7分ですかね~」とnonchさん。スープの中に投入する

 

↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ↑ヤサイもしっかりとスタンバイ。もちろんキャベツとモヤシだ

 

↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく↑ブタの上からこんもりと。ヤサイマシマシなので、山のように盛り付けていく

 

↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく↑先ほど取り出したアブラ。チャッチャと細かく切ってふりかけるのではなく、そのままのせるのが二郎流だ。上からでっぷりと投下していく

 

↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという↑nonchさんは宮醤油店の「特選かずさむらさき」をタレのベースに。煮沸させた本みりんを加え、5対1の割合で調合しているという

 

↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ↑ヤサイマシマシにすると、そのぶん水分量も増す。そのため、カラメもオーダーするのがベターなのだ

 

↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという↑ニンニクも必需品だ。nonchさん曰く、炊いたスープにもあらかじめニンニクを入れておくものの、熱で風味が飛んでいっていまうとか。そのため、適宜追いニンニクが欠かせないという

 

↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様↑「ニンニク入れますか?」と聞かれる前に待ちきれず、自らニンニクを追加する田中さん。しかもかなり大量に入れている模様

 

↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……↑盛り付けを終え、自ら運ぶ。こぼれないよう、丼から目を離さず慎重に……

 

↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!↑ついに完成! これが「ラーメンオレ二郎 西新宿店」の「小ブタ ヤサイマシマシニンニクアブラカラメ」だ!

 

↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう↑なんとか天地返しに成功。いただきましょう

 

「強烈な個性を持ったスープやニンニクに負けない、強靭な太麺。脇を固めるヤサイの存在感。二郎としかいいようがないこのウマさを、普通の設備でこれだけしっかり作れるnonchさん、あらためてスゴイっす。でも、この中毒性ってなんなんでしょうね。数多のインスパイアはあっても、だれも本家は超えられないというレジェンド。このラーメンは、業界におけるひとつの大発明ですよ」(田中さん)

 

自然と健康を意識することでバランスをとれるように

ひと通り食べたところで、最後の計測に。ここまで3ヶ月以上、毎日計ってきた田中さん。慣れた手つきで装着しながら、血圧計のある生活について述懐してくれた。

 

「ダイエットでもよく言われることだと思うんですが、毎日計ること、続けることが大切なんです。そうすると、自然と健康へ意識が向いていくんですよ。たとえば今日は、こってりしたラーメンを食べましたよね。だから、明日はあっさりしたラーメンにしようって気を遣えるようになったんです。これは僕自身、計るようになって変わりましたね」(田中さん)

↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない↑スマートに装着してスイッチオン。コンパクトかつスタイリッシュなデザインで、違和感もない

 

↑数値はこの通り。最低65/最高111という数値が計測された

 

その日の朝に計ったときの血圧は86/120だったそうで、なんとオレ二郎の凶暴なラーメンを食べた直後にもかかわらず下がったことになる。だが驚くなかれ、食べた直後はたいてい血圧はいったん下がる傾向にあり、暴飲暴食した後の朝こそ、数値は高くなりやすいとされている。忘れたころの血圧の上昇をチェックできるのは、やはり血圧を日常的に測定している効果である。

 

ちなみに、田中さんの暴飲暴食後の血圧の推移に上下があったかといえば……

↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレている気配はない↑とある一週間、田中さんが測定した血圧の推移。並んだ水色の縦棒が血圧だが、大きくブレているデータはない

 

とある一週間を見てみても平均して119/82と、年間600杯超=1日1〜2食がラーメンと食欲は荒ぶっていながらも血圧はいたって平穏。やはり常人とは異なる身体の持ち主のようだ。

 

「毎日続けているから、コンディションも把握しやすいんです。だから、今日のオレ二郎みたいな濃厚ラーメンを食べるってことになっても問題ありません。日々体調管理しているから、怖くないんですよ。それに、もし数値がちょっと悪くなってもそれがひと目で分かるのですぐ軌道修正できますから。食べること、飲むことが好きな人にはぜひオススメしたいですね」(田中さん)

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる上、腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れ、装着の向きを気にせず左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。薄手なら服の上からでも測定でき、腕まくりする面倒がない。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

血圧の数値を管理するようになって、田中さんは最近、水泳も始めたという。これも健康への意識が高まったことでもたらされた変化といえるだろう。毎日測定するのは大変では? と心配されるかもしれないが、ハードルとなる装着から測定までの面倒くささを排したツールを選べば、おのずと無理なく習慣化されていくもの。これは上記のとおり、測定が簡単なことに加えて、データがクラウドに蓄積され、スマホなどで日々の数値を一覧できる点も魅力だ。「今度こそは健康的な生活を!」と思っている人は、まず計ることからはじめてみるといいだろう。

 

撮影/真名子

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 2 】「ラー博」は行くたびに“進化”を味わえるラーメンの殿堂だ!(提供元:オムロン ヘルスケア)

仕事に遊びにグルメにと、毎日を忙しく過ごす世の中年男性たち。そろそろ健康に関する悩みを感じ始め、毎年の健康診断で“数値”に直面するのがおそろしい……そんなひとも多いはずだ。なかでも血圧は、健康状態を知る上でもっとも大事な数値のひとつである。そこでこの企画では、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんを招聘し、まずは血圧計を進呈。“ラーメン生活”に血圧の測定はどんな作用を及ぼすのか、全3回で検証してみよう。

 

使用する機器は、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」。スタイリッシュで軽いうえにスマホ連携機能まで備えており、習慣化を後押ししてくれる優れモノだ。気軽に持ち運べるのも魅力な本機を携え、今回はラーメンラヴァーの心踊るあのテーマパークに向かった!

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題となっているが、12月25日にCDとアナログ盤でリリースすることも決定。しかも同日には、今夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。また12月18日には東京・LIQUIDROOM、12月21日には大阪・梅田CLUB QUATTROでワンマンライブが開催される。

 

ラーメン界の文化遺産で最高峰の一杯を味わう

そう、世界中からラーメンラヴァーが集う、「新横浜ラーメン博物館」である! グランドオープンが1994年と、20年以上の歴史をもち、現在のラーメンの発展を語るに欠かせないスポットだ。いまでこそ全国各地の名店が首都圏に出店することも少なくないが、オープン当時はほぼ皆無。さらにいえば、名店の存在も現地でしか知られていなかったような時代だ。その招致を20年以上前から熱心に行い、実現してきた文化遺産ともいえよう。

↑エントランスを抜けると、そこはミュージアムショップとギャラリー。壁一面に、数千冊から厳選されたラーメンの書籍がおよそ500冊並ぶ。そして田中さんは博物館のパンフレットを見ながら、この日食べる店を熟考中……↑エントランスを抜けると、そこはミュージアムショップとギャラリー。壁一面に、数千冊から厳選されたラーメンの書籍がおよそ500冊並ぶ。そして田中さんは博物館のパンフレットを見ながら、この日食べる店を熟考中……

 

「ここはラーメン複合施設の先駆けであり、最高峰といえるでしょう。ご当地ラーメンをハシゴできるのはほかの施設も同様かもしれませんが、そのレベルの高さがハンパじゃないんですよ。僕も全国を食べ歩いてますが『よくこの店を引っ張ってきたなー』と、そのセンスに驚くこともしばしば。招かれるほうも、ご当地でこぢんまりとやっているお店だったり、店によっては店主がこっちに常駐することもあったり。実際のところ、従業員の問題とか本店の営業をどうするかとか、大変だと思うんですよね。だからそれを口説く情熱もスゴいなーと。ほかにもラーメンの歴史を学べるし、名店の丼ギャラリーなどのコレクションも圧巻。半日以上楽しめると思います」(田中さん)

↑店があるのは地下のフロア↑店があるのは地下のフロア

 

↑階段を下りると、ノスタルジックな昭和の光景が広がる。出店するラーメン店は不定期で入れ替わり、現在は9つのラーメン店が軒を連ねている↑階段を下りると、ノスタルジックな昭和の光景が広がる。出店するラーメン店は不定期で入れ替わり、現在は9つのラーメン店が軒を連ねている

 

田中さんが最初に足を向けたのは、「支那そばや」。ラーメン界のレジェンドのひとり、佐野 実さんが築き上げた名店中の名店である。田中さんに聞くと、最初に食べるべき店をどうするか迷うなら、ここがテッパンだという。

↑入口の脇に飾られた佐野 実さんの写真と一緒に。田中さんももちろん生前のご本人に会ったことがあり、佐野さんを慕う多くのラーメン店主とも仲がいい↑入口の脇に飾られた佐野 実さんの写真と一緒に。田中さんももちろん生前のご本人に会ったことがあり、佐野さんを慕う多くのラーメン店主とも仲がいい

 

「醤油味がラーメンのスタンダードですが、『支那そばや』はその最高峰のひとつと言えますね。全国を巡り厳選した素材でラーメンを作ったのは佐野さんがパイオニアですし、ラーメンはもっとおいしくできるという世界を切り開いたのも佐野さん。つまり、数ある料理のなかでラーメンの地位を高めたのが同店なんですよ」(田中さん)

↑「醤油らぁ麺」930円(「ミニ醤油らぁ麺」は570円)。山水地鶏や名古屋コーチンなど数種の地鶏に、多彩な魚介のダシを掛け合わせたスープ。そこに北海道産小麦「春よ恋」主体の、トゥルンとした舌ざわりの自家製細麺を使用↑「醤油らぁ麺」930円(「ミニ醤油らぁ麺」は570円)。山水地鶏や名古屋コーチンなど数種の地鶏に、多彩な魚介のダシを掛け合わせたスープ。そこに北海道産小麦「春よ恋」主体の、トゥルンとした舌ざわりの自家製細麺を使用

 

「奇をてらってないのに、こんなにおいしくなるなんて! スープ、麺、具材、それぞれの味が高いレベルで主張しながら、美しく調和しています。何度食べてもやっぱりすばらしい! ラーメンに詳しくない人でも『これはスゴい』っていうのが伝わるんじゃないですかね」(田中さん)

 

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海外や地方の名店の味が楽しめるのもラー博の魅力だ

次に向かったのは「無垢-muku-ツヴァイテ」。変わった店名と思いきや、なんとドイツ・フランクフルトに本店がある。「ツヴァイテ」とは英語の「セカンド」の意味であり、つまり2号店というわけだ。何やらこの店は田中さんも間接的に関わっているようで。

 

「2018年1月に放送スタートのTVアニメ『ラーメン大好き小泉さん』の音楽を担当させてもらってるんですけど、主役の小泉さんが同店のラーメンを食べるシーンがあって。そこで流れる音楽は、ドイツをイメージしてテクノっぽいサウンドにしました」(田中さん)

↑ドイツのビールやソーセージといった本国の名物も味わえるが、実は日本酒も充実。意外なことに「新横浜ラーメン博物館」は飲める施設でもあるのだが、日本酒好きなら同店は要チェックといえよう↑ドイツのビールやソーセージといった本国の名物も味わえるが、実は日本酒も充実。意外なことに「新横浜ラーメン博物館」は飲める施設でもあるのだが、日本酒好きなら同店は要チェックといえよう

 

ラーメンは、豚骨と鶏ガラを中心に3日間かけて炊いたスープがベース。そこに鰹節や昆布といった和のダシを加えたり、鶏油と魚介を攪拌させて加えたりして旨味の層を重ねる「無垢ラーメン」のようなメニューもある。またピッツァ用の小麦と、パスタ用のデュラム粉を配合した平打ちの太麺も特徴的だ。そんななかで今回注文したのは、豚骨と鶏ガラのスープを使った「無垢ツヴァイテラーメン」。

↑「無垢ツヴァイテラーメン」1200円。ベーコンとザワークラウト(キャベツのドイツ風漬物)を炒め、動物系のスープに溶け込ませた同店らしい一杯だ↑「無垢ツヴァイテラーメン」1200円。ベーコンとザワークラウト(キャベツのドイツ風漬物)を炒め、動物系のスープに溶け込ませた同店らしい一杯だ

 

「燻ったベーコンの風味やザワークラウトの酸味などが欧風テイストを醸し出す、独創的な味わい。よく見ると『ラルド』(ラード)という豚の背脂の加工品が入っていたり、奥深いスパイス感もあったり。でも決して異質ではなく、しっかりラーメンとして成立しています。ラー博にはいま『YUJI RAMEN』っていうニューヨークのお店も出てますが、国際的なラーメンを楽しめるのもここならではの魅力ですね」(田中さん)

 

そして3軒目。田中さんが選んだのは「龍上海(リュウシャンハイ)」。山形・赤湯のご当地辛味噌ラーメン「赤湯ラーメン」の元祖だ。創業時は醤油味だったが、自宅にスープを持ち帰って味噌を入れて食べていたのが誕生のきっかけだという。

↑「龍上海」の創業は1960年。「新横浜ラーメン博物館」は日清チキンラーメンが発売開始された1958年当時の街並みを再現しているが、それだけに違和感のない佇まいである↑「龍上海」の創業は1960年。「新横浜ラーメン博物館」は日清チキンラーメンが発売開始された1958年当時の街並みを再現しているが、それだけに違和感のない佇まいである

 

「『龍上海』は山形県外だとここしかないので、かなり希少ですよ。しかも、南陽市、旧・赤湯町で生まれたこのラーメンは、全国的に見てもかなり独特なんです。味噌味に負けないほどの強烈な煮干しスープというだけでも珍しいんですが、そこに辛味噌がのっていて、少しずつ溶かしながら食べる。そして、麺は極太、最後に青海苔が振られている。1960年にこんなアイデア満載のラーメンが山形で作られたっていう歴史を想像するだけでも楽しいですよね」(田中さん)

↑注文したのは「赤湯からみそラーメン」870円だ。左上は「ミニからみそラーメン」で570円。テーマパークならではの各店で用意されているミニラーメンは、通常量の約3/5の量になっている↑注文したのは「赤湯からみそラーメン」870円だ。左上は「ミニからみそラーメン」で570円。テーマパークならではの各店で用意されているミニラーメンは、通常量の約3/5の量になっている

 

煮干しの他にも豚骨、鶏ガラもしっかり感じるスープに、全国各地のさまざまな味噌を調合したタレを合わせる。そこにニンニクや香辛料などをブレンドしたオリジナルの“からみそ”を溶かしながら食べることによって、よりパンチのある味わいに変化する。ピュルっとしたもちもちの麺は180gと多めで、食べごたえも抜群。

 

「久々に食べましたけど、スープはもちろん麺のウマさに改めて感動。“からみそ”は全部混ぜるとかなり刺激的ですが、少しずつ溶かすタイプなので、辛い味が苦手な人でも食べられると思います。あとはスープ表面の脂の層にも注目。これによって冷めにくくなってるんですが、山形の寒い冬を乗り越えるための先人の知恵なのかなーと。こういった、地方ならではの風土が反映されるのもご当地ラーメンの面白さですね」(田中さん)

 

アツアツの辛いラーメンで体を温めた田中さん。では血圧はどうなのか、いよいよチェックしてみることに……。

↑すっかり慣れた手つきでサクっと装着し、軽々とスイッチオン。しばらくすると、ふだんの計測よりやや低めの結果が↑すっかり慣れた手つきでサクっと装着し、軽々とスイッチオン。しばらくすると、ふだんの計測よりやや低めの結果が

 

「3杯連食したからちょっと高めに出るかなと思ったんですが、そうでもなくてちょっと安心。いずれにせよ、毎日のデータがクラウドに蓄積され、スマホなどで日々の数値を知れるのは画期的ですね。しかも昨日と今日の比較、先週と今週の比較といった形でグラフから一覧可能。自然と気になって頻繁にチェックするようになるので、無意識のうちに暴飲暴食の防止に役立っていると思います。濃厚なラーメンを食べた次の日は、脂っこいものは控えようといった感じで」(田中さん)

↑田中さんの血圧の推移グラフ。Bluetoothでいったん接続すれば、以降は自動で接続し、測定するたびにワンタッチでスマホに転送され、データが蓄積されていく↑田中さんの血圧の推移グラフ。Bluetoothでいったん接続すれば、以降は自動で接続し、測定するたびにワンタッチでスマホに転送され、データが蓄積されていく

 

今回は、醤油の最高峰、ドイツの欧風、ご当地の辛味噌と食べ歩いた。あえて味のジャンルを変えて違いを楽しんだのだが、カラダにとってもメリハリやバランスは大切。食生活に自然とリズムを付けてくれるのが、気軽に測れるオムロンの血圧計の魅力といえよう。

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる。腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れるうえ、装着の向きを気にせず、左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

【店舗情報】

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新横浜ラーメン博物館

・住所:神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21
・電話番号:045-471-0503(代表)
・1日入場料:中学生以上310円、小学生・60歳以上100円、小学生未満無料
・営業時間:月~土11:00~、日祝10:30~(最終入場は21:00~23:00で変動/ラーメンのL.O.は閉館の30分前) ※開館時刻も繁忙期等で変動あり。
・定休日:なし
・アクセス:JRほか「新横浜駅」徒歩5分、駐車場あり(駐車サービス付)

 

撮影/三木匡宏

【ラーメンと血圧計のオイシイ関係 1 】自家製麺で480円という奇跡。新宿「若月」へ食べに帰ろう

仕事に遊びにグルメにと、さまざまな経験を重ねた中年男性。それくらいの歳にもなると大なり小なり健康に関する悩みが出始め、健康診断を受ければ数値の高低に一喜一憂する人も少なくない。なかでも血圧は、健康状態を知るうえで大切なバロメーターのひとつ。だが血圧を測るのは年に一度の健康診断くらいで、“専用機器も必要なため、頻繁にチェックするのは難しい”というのが一般的なイメージだろう。

 

ところが、だ。最新の血圧計はそんなイメージを鮮やかに覆してくれる。軽くてスタイリッシュ、しかもスマホ連携機能までも備えており、習慣化すら容易にしてくれる。その筆頭が、オムロンの「上腕式血圧計 HEM-7600T」である。

 

そこで今回、当サイトや雑誌『GetNavi』で連載をもつほどのラーメン好きミュージシャン、サニーデイ・サービスの田中 貴さんを招聘! 年間600杯以上のラーメンを平らげる田中さんが、これからもおいしくラーメン生活を送れるよう、まずは血圧計を進呈。これが田中さんのラーメン生活にどんな作用を及ぼすのか、全3回で検証してみることにした。

 

【プロフィール】

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田中 貴

サニーデイ・サービスのベーシスト。年間600杯以上を食べ歩くラーメン好きとしても知られ、TVや雑誌などでそのマニアぶりを発揮することも多い。バンドとしては2016年8月にリリースした通算10枚目のアルバム『DANCE TO YOU』に続き、2017年6月にはニューアルバム『Popcorn Ballads』を配信限定でリリース。Apple Music J-POPチャート第1位を獲得するなど話題となっているが、12月25日にCDとアナログ盤でリリースすることも決定。しかも同日には、今夏行われた日比谷野外大音楽堂公演の模様を収めたライブDVD「サニーデイ・サービス in 日比谷 夏のいけにえ」も発売。また12月18日には東京・LIQUIDROOM、12月21日には大阪・梅田CLUB QUATTROでワンマンライブが開催される。

 

新宿駅至近にある手間暇かけた珠玉の一杯が480円!

さて、なにはなくともラーメンである。だがラーメンといっても、ジャンルは多彩。数あるなかから、まずはオーソドックスな味わいの店に的を絞り、田中さんの著書「Ra:」で“東京を代表する大名店”と紹介されている店を訪れた。創業は1948年という老舗「若月」である。

↑昭和の情緒あふれる店内はカウンターのみで、壁にはメニューがズラリ。価格も、まるで時が止まったかのように安い↑昭和の情緒あふれる店内はカウンターのみで、壁にはメニューがズラリ。価格も、まるで時が止まったかのように安い

 

店の立地は、乗降客数世界一を誇る新宿駅のすぐ近く。巨大ターミナルの再開発の波に飲まれず、店がひしめき合う遺産的なスポット「思い出横丁」の中にある。界隈には焼鳥店や大衆食堂など、多ジャンルの飲食店が軒を連ねる。そこにあって“自家製麺”と書かれた看板と、通り沿いに設置された鉄板から放たれる芳醇な香り。このただならぬ魅力に、多くの通行人が吸い込まれていく。そんな「若月」で、長年愛される名物が「ラーメン」である。

↑「ラーメン 並」480円。透き通った豚骨の清湯(チンタン)スープがベースで、トッピングはメンマ、チャーシュー、のり、ネギという王道の醤油ラーメン。だが無二といえる魅惑的な食感の自家製麺をはじめ、高いレベルですべての素材が調和しており、圧倒的な存在感を放っている↑「ラーメン 並」480円。透き通った豚骨の清湯(チンタン)スープがベースで、トッピングはメンマ、チャーシュー、のり、ネギという王道の醤油ラーメン。だが無二といえる魅惑的な食感の自家製麺をはじめ、高いレベルですべての素材が調和しており、圧倒的な存在感を放っている

 

最大の特徴は自家製であること。いまや多くのチェーン店では、機械やセンターキッチンにより、原料費や人件費を抑えて量産されたラーメンが低価格で提供される。決して悪いことだとは思わないが、その何倍もの労力をかけ、スープや麺はもちろん、チャーシューやメンマもベテランの職人が丁寧に仕込む。これだけ真摯に作られた一杯が、チェーン店に引けをとらない480円。それが「若月」なのだ。

 

「最初に訪れたのは、上京してすぐの二十歳そこそこの時。西新宿から大久保に延びる『小滝橋通り』はいまでこそラーメン店が乱立していますが、当時は飲食店すらまばらでした。ただ、ビルの一角に中古レコード店が多くあって、連日のように通っていたんです。で、空腹になったらちょっと勇気を出して『思い出横丁』へ。そこで出合ったのが『若月』でした。オーソドックスな中華そばスタイルにしては太麺ってのが珍しく、妙に惹かれたんですよね」(田中さん)

↑「思い出横丁」の店はどこも狭小。「若月」も例外ではないが、だからこそ目の前で仕上げられる一杯をスピーディに楽しめる↑「思い出横丁」の店はどこも狭小。「若月」も例外ではないが、だからこそ目の前で仕上げられる一杯をスピーディに楽しめる

 

機会があるごとに立ち寄っては食べて、時には飲んで。やがて田中さんは店主の竹内次作さんとも顔見知りになり、話すうちに独自のラーメン哲学に感服したという。

 

「時間をかけて手作りしているのは、味へのこだわりはもちろん、原価を下げるためでもある。メンマひとつをとっても、乾燥メンマから4日もかけて戻して手で裂くという労力を惜しまずやってるんだから、頭が下がる思いですよ。業務用の水煮メンマより、食感も風味もケタ違いにいいですし。また、最初は麺を業者に注文していたみたいなんですけど、小規模のお店だと細かいオーダーに応えてくれなかったので自家製を決意したんだとか。そこで、知り合いの先輩に習いに行って製麺を覚えたそうなんです。できるものは何でも手作り。昔は当たり前だったことをちゃんと続けて、その丁寧さから生まれる珠玉のラーメンが480円。新宿駅のすぐ近くにあってこのコスパのよさは、もう奇跡ですよ」(田中さん)

 

自家製麺を始めた当初は、その太さに「こんなのラーメンじゃない」、「うどんじゃないんだから」など散々の言われようだったとか。ところが、いまとなってはこの太麺こそが「若月」の“売り”。半世紀以上続く老舗も、昔は新進気鋭の挑戦者だったのだ。そしてその情熱は絶えることなく、日本はおろか海外のラーメンファンをもトリコにしている。

 

焼きそばと餃子で飲んで締めにラーメンというフルコース

「若月」には、もうひとつの看板メニューがある。それが序盤で軽く触れた、鉄板で作られる焼きそばだ。

 

狭小の空間ながら鉄板を備えており、抜群においしいラーメンに加えて絶品焼きそばも楽しめる。そんな魅力も、「若月」が奇跡の店といえる理由かもしれない。今回は卵入りを注文してみた。

↑「焼そば 卵入り」480円。通常の「焼そば」は並が400円、大が480円とこちらも破格↑「焼そば 卵入り」480円。通常の「焼そば」は並が400円、大が480円とこちらも破格

 

↑焼きそばは肉の入らないシンプルなタイプ。卵が入ることで味がマイルドになる↑焼きそばは肉の入らないシンプルなタイプ。卵が入ることで味がマイルドになる

 

↑凹んで年季の入った鉄板。と思いきや、もともと凹んだ形状で製造してもらっている特注だという。約5年しかもたないそうだが、熱伝導を早くするため、鍛冶屋に特注で薄く作ってもらっているからだ↑凹んで年季の入った鉄板。と思いきや、もともと凹んだ形状で製造してもらっている特注だという。約5年しかもたないそうだが、熱伝導を早くするため、鍛冶屋に特注で薄く作ってもらっているからだ

 

「『若月』には“フルコース”といえる楽しみ方があります。それが、焼きそばと餃子をつまみながら酒を味わい、締めでラーメンという流れ。ただ、あんまり酒を追加注文しすぎると、『うちは飲み屋じゃないよ!』って女将さんにたしなめられちゃうかもしれないのでご注意を(笑)」(田中さん)

↑「餃子」380円。中身は自家製で、豚肉とキャベツ、ネギに生姜など具だくさん↑「餃子」380円。中身は自家製で、豚肉とキャベツ、ネギに生姜など具だくさん

 

さて、ひと通り食べたあと、おもむろに血圧計を取り出す田中さん。「こんな場所で?」と思われるかもしれないが、この最新の血圧計は、一見してそうとわからないデザインをしており、さして違和感はない。

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「僕は毎日ラーメンを食べているので、栄養バランスは大丈夫かなーって思ってたんです。でも血圧計があれば数値で体調管理できるので、この企画はありがたいお話ですね。最初は続けられるかなって思ったんですけど、数週間使ってみてすっかり慣れました。なんといっても軽くてコンパクト。操作も簡単だから、計ることへの面倒くささがまったくないんですよ」(田中さん)

テーブルなどに置いていても邪魔にならないので、血圧が気になったときにすぐ測定することができるのだ。

 

ちなみに、血圧と同時に測れる脈拍は、この日90前後とやや高め。食事をした直後に計ったことが影響していたのかもしれない。このように、一日のバイオリズムを知れるのも定期的に測っているからこそ。健康管理は、日々の自分と向き合うことが大切なのだ。毎日黙々と打ち続ける自家製麺が特徴の、「若月」のラーメンのように。

 

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オムロン ヘルスケア

上腕式血圧計 HEM-7600T

血圧計本体とカフが一体化した、チューブレスタイプの上腕式血圧計。本体に腕を通して装着し、測定ボタンを押すだけで簡単に数値をチェックできる。腕に巻いたとき、正しい測定位置から多少のズレがあっても正確に測れるうえ、装着の向きを気にせず、左右どちらの腕でもスムーズに装着が可能。健康機器には珍しい、スタイリッシュなデザインや、有機ELによる視認性の高さも魅力だ。

http://www.healthcare.omron.co.jp/

 

【店舗情報】

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若月

・住所:東京都新宿区西新宿1-2-7 思い出横丁内

・電話番号:03-3342-7060

・営業時間:11:00~翌1:00

・定休日:日曜

・アクセス:JRほか「新宿駅」西口徒歩3分

 

撮影/三木匡宏