郵便物や宅配便の受け取りは、せっかちな現代人にとって悩みの1つ。「今日届くはずなんだけど、届いてるかな……」と期待しながら郵便箱を覗きに行くという経験は誰にでもありますよね。玄関に郵便物が入れられる人は簡単にチェックできますが、マンションなどの集合住宅や郵便箱が外にある家はポストを見に行くだけでもちょっと面倒。何度も見に行くのは億劫です。「郵便物がポストに届いたらスマホに通知してくれたらラクなのに。そんなガジェットはないかな……」
そんなガジェットはKickstareterにありました。その名も「Mynder」です。スマートフォンがあれば誰でも簡単に使えるこの製品は現在、同クラウドファンディングでキャンペーンを行っています。いまのところ一部の人にはウケているようですが、資金を調達できるかどうかは分かりません。
本製品の仕組みは簡単です。まず、センサーが付いた小さなデバイスを自分の郵便箱の中に設置します。そのデバイスは郵便物が箱の中に入れられる瞬間を検知して、ユーザーのスマートフォンにメッセージまたはメールで通知してくれます。
誰でも簡単に使えて、「日常の面倒な郵便物の確認を減らす」という目的にフォーカスしているMynder。ハードウェア自体にはプリペイドのSIMカードを装着するようになっており、携帯電話の電波が届く所であれば、どこでも機能します。細かいWi-Fi設定や面倒な年間契約などは一切必要なし。アプリをダウンロードする必要もなく、プリペイドの残額が足りなくなれば金額を追加するだけです。そうすれば、世界中どこにいても通知を受け取ることができるのです。
メッセージ形式だけでなく、電話をかけて音声メッセージでの通知も行ってくれるので、機械が苦手な家族のために購入してあげても良いかもしれません。
バッテリーは1回の充電でなんと1年間も持続するとのことなので、ありがたいですね。
開発したJames Mallettさんはカナダ在住。冬になると軒先に雪が大量に積もるそうです。雪のなか少し離れた郵便箱を見に行くために雪の山を一生懸命ショベルでどかして、ふたを開けたのに郵便物はなし。そんな虚しいことが毎週のように続くのに疲れて、このプロダクトを思いついたとか。
Jamesさんのような場合でなくても、「郵便箱を見に行ったけど、すでに家族が取りに行っていた」ということは私たちにもよくありますよね。Mynderは複数のユーザーに通知を送ることもできるので、そのようなことも防げそうです。
現在キックスターター上で資金獲得キャンペーンを実施中。いまなら1つ6800円ほどで予約購入可能(日本への発送は約1700円の発送料が必要)。今年10月に発送予定となっています。
キャンペーン終了まではまだ1か月以上ありますが、資金獲得は苦戦している模様。コメント欄には「私は郊外によくある郵便箱を使っているけど、これは長い間悩まされてきた問題を解決してくれる良いプロダクト!」といった声が書き込まれています。確かにテクノロジーが発達した現代において、何度もポストを見に行くということはアナログかもしれません。
ただし、都市部では必要のないチラシが多かったり、あまり興味を惹かないキャンペーンハガキがガンガン入ってきたりと、本当に必要な手紙や書類よりもジャンクメールが多いのも実情。両者を区別できる、もう一歩進んだ機能がないと、E-Mailのように迷惑メールだらけになってしまうかも。そのあたり、上手い活用方法ができれば、便利なガジェットとして普及していくかもしれません。