オウガ・ジャパン(OPPO)は9月28日、日本向けの新スマートフォン「OPPO Reno 10 Pro 5G」を発表しました。特徴は、手触りにこだわったデザイン性の高さと、4眼にソニー製センサーを採用した高品質なカメラ、そして、28分でフル充電できる急速充電機能です。ソフトバンクはXiaomiと並ぶ「神ジューデンスマホ」としてOPPO Reno 10 Pro 5Gを取り扱います。
↑OPPO Reno 10 Pro 5G
OPPOの発表会の注目点は、「製品ポートフォリオ戦略を変更」が宣言されたことです。OPPOは日本向けにここ2年ほど高性能モデルを投入せず、お手頃価格なスマホのみを販売してきました。最上位モデルは2020年の「Find X2 Pro」が最後で、投入からすでに3年が経過しています。そんななかで、ミドルハイに位置づけられるOPPO Reno 10 Pro 5Gが登場したわけです。
折りたたみスマートフォンといえばサムスンの「Galaxy Z Fold4」が日本でも販売されていますが、価格は約25万円とその気になればノートPCも買えてしまうほど高価格です。しかしインドなどでスマートフォンを販売しているTecnoが発表した「Phantom V Fold」はGalaxyより10万円以上安い値段で登場します。早期割引価格だと13万円ちょっと、月々約1万円の1年払いで折りたたみスマートフォンが買えてしまうのです。
折りたたみスマートフォンには縦にたたむモデルもあります。このスタイルのモデルはサムスンの「Galaxy Z Flip4」が有名ですが、OPPOからも同じ縦折り式の「Find N2 Flip」が登場しました。本体を開いた状態では6.8インチ画面の普通のスマートフォン。ところが画面の真ん中から折りたたんで使うことができるのです。このまま机の上におけば三脚いらずで写真が撮れますし、動画やSNSを見るのも楽にできます。
今年は数多くの折りたたみスマートフォンが各社から登場しました。折りたたみスマホのカテゴリーを牽引するサムスンの「Galaxy Z Fold4」「Galaxy Z Flip4」だけでなく、モトローラやシャオミ、OPPOからも新モデルがデビュー。どの製品もスペックが向上しただけでなく、ヒンジ構造やディスプレイ素材を進化させることで、折り目が目立たなくなるなど使い勝手が向上しています。
サムスンの「Galaxy Z Fold4」「Galaxy Z Flip4」は画面を二つに折りたたむことのできる折りたたみスマートフォンという新しいジャンルの製品です。開くと7.6インチ画面の小型タブレットになるGalaxy Fold4、閉じると手のひらに収まるコンパクトサイズになるGalaxy Z Flip4とどちらも魅力的な製品ですが、価格が高めなことや折りたたみモデルの選択肢が少ないことから、まだ知名度はあまり高くありません。
カメラにも大きな特徴があり、老舗のカメラメーカーであるライカとコラボした5000万画素カメラを搭載しています。ライカならではのフィルム時代を思わせる味のある写真を撮ることができるというわけです。カメラは他に1300万画素の超広角、800万画素の2倍望遠を搭載。チップセットにSnapdragon 8+ Gen 1を搭載しており、価格は8999元(約12万2000円)です。
カメラは5000万画素の広角、5000万画素の超広角、5000万画素のスペクトル測定と3つの5000万画素カメラを搭載。さらにフロントカメラも4200万画素と超高解像度のものを外画面、内画面のどちらにも搭載。5つのカメラの総画素数は2億3400万画素にも達します。カメラ性能を重視しても購入できるモデルと言えるでしょう。チップセットはSnapdragon 8 Gen 1、価格は9999元(約20万2000円)です。
vivoもスマートフォンのカメラ性能には定評があり、ソニーのXperiaシリーズと同様にレンズメーカーのツアイスと提携したレンズを搭載しています。X Fold+のカメラは5000万画素+4800万画素超広角+1200万画素2倍望遠+800万画素5倍望遠。望遠を近距離、遠景と2つ搭載。デジタルで最大60倍の望遠撮影も可能です。チップセットはSnapdragon 8+ Gen 1。価格は9999元(約20万2000円)。
この「ガンダムスマホ」は好評版でそれに気をよくしたOPPOは2020年に今度はエヴァンゲリオンとコラボした「OPPO Ace2 EVA Limited Edition」を発売。そのパッケージは誰もが「まさか?」と思わせるもの。エヴァンゲリオンに出てくる円筒状のエントリープラグをそのままスマートフォンのパッケージにしてしまいました。
同製品は、「OPPO A シリーズ」の最新機種で、容量5000mAhのバッテリーを採用しています。OPPO独自の急速充電技術「33W SUPERVOOC」を搭載し、30分で約50%までの充電、約5分の充電で3時間の連続通話が可能です。夜間過充電防止機能も搭載しており、AIがユーザーの夜間の充電習慣を分析して、段階的に充電の電流電圧を調整。夜間の過充電によるバッテリーへのダメージを軽減できるので、夜間に充電する習慣のあるユーザーにもおすすめです。
筆者も実際に操作させてもらいました。まるで魔法のように、なめらかに画面が伸縮します。本体の左端に6.8mm幅の中心軸が内蔵されていて、そこをカーブしてディスプレイが巻き取られる仕組み。内部には左右から噛み合わさる仕組みの2 in 1プレートを内蔵し、2つのモーターが均等に動いて、安定した開閉操作を実現しているとのこと。スマホの内部構造ではバッテリーが大きなスペースを閉めますが、バッテリーのカバーも左右に分かれて広がる仕組みになっているそうです。
通常は、曲面ディスプレイを搭載した先進的なモデルに見えて、ディスプレイを伸ばすとタブレットに近い操作感に。シンプルにカッコよくて便利なデバイスです。発売されたら、買いたい! という人は少なくないですよね。筆者もその一人です。しかし、残念ながら、OPPO X 2021は、あくまでもコンセプトモデル(試作機)で、発売の予定はないそうです。
↑側面から見ると、ディスプレイが大きく曲がり込んでいる
OPPOは、このOPPO X 2021に関して122件もの特許を取得し、そのうち12件はローラブルメカニズム、つまりディスプレイを巻き取る技術に関するものだそうです。このOPPO X 2021をベースに、近い将来、商用モデルが開発・発売される可能性が極めて高いと思われます。期待して待ちましょう!
↑昨年6月に上海で開催された「Mobile World Congress Shanghai」では、OPPOとVivoが並んで出展し、来場者の注目を集めていた。OPPOは、2016年に中国市場での年間出荷台数で1位を獲得し、2017年第3四半期のスマホの出荷台数調査報告でアジアで1位、グローバルで4位にランクインしている