冬場は風邪などの感染症にかかりやすいシーズン。いったん患うと、熱で頭がボーっとしたり咳や鼻水が止まらなくなったりと不愉快な思いをしてしまいますよね。寒い今の時期でも風邪に負けない体づくりをして、元気いっぱいであたたかい春を待ちましょう。
体内に生えてる“毛”のすごいパワー
12月12日放送の「名医とつながる! たけしの家庭の医学」(テレビ朝日系)では、風邪の予防法について取り上げました。風邪をひく時は免疫の低下という要素もありますが、それより重要なのは「線毛」がきちんと働いているかどうか。線毛とは鼻の奥から気管支にかけて生えている毛で、わずか1/100mmの長さでありながら体内で重要な働きを担っています。
線毛は1秒間に15回も波打つように動く毛。たとえ風邪のウイルスに感染したとしても、ウイルスは線毛の動きで猛スピードで胃まで運ばれ、体に害を及ぼす前に胃酸で退治されます。しかし線毛のパワーが衰えていると、ウイルスは停滞。体内にとどまったウイルスは爆発的に増殖し、風邪の諸症状を引き起こすことに。
東京女子医科大学病院の玉置淳先生は、温度が低ければ低いほど線毛運動は弱くなり、ウイルスを外に運搬して排除する機能が低下すると解説。また、線毛運動は水分不足によっても衰えてしまうため、積極的に水を飲む機会が減る冬場は特に注意しましょう。空気が乾燥している今の時期は、気づかぬうちに皮膚や吐息から水分が出ていってしまうため、こまめな水分補給が必要です。一気に大量の水分をとると体外に排出されやすくなるので、水分補給をする際は1日に7~8回コップ1杯の水をとるようにしてくださいね。
ミントの香りで線毛を活発化
水分補給ができなくなる就寝中は、線毛の働きがにぶってウイルスが侵入しやすい環境。そんな時はミントの香りを吸いましょう。ミントに含まれるスースーする成分「メントール」が線毛の動きを活発化してくれます。番組では、ミントの中でもミントの葉からメントールを蒸留した、ミントオイルを使った線毛パワーアップアイテムを紹介しました。
1つ目は「ミントタオル」。水を張った洗面器にミントオイルを7、8滴垂らして混ぜ、タオルを浸すだけの簡単アイテムです。タオルは軽く水を絞ったら、寝室にかけておくようにしましょう。ミントタオルは夏場の暑さ対策としても有名なため、「夏も冬も活躍するとか。ミントって本当に有能」「冷たさを得るだけじゃなくこんな使い方もあるんだ!」と目から鱗が落ちた人も多いよう。
そして2つ目は「ミントマスク」です。水を入れた霧吹きにミントオイルを1滴たらし、マスクに2~3回スプレー。口腔内の乾燥を防ぐ効果も期待できるので試してみるといいかも。
ミントオイルは、ドラッグストアなどでは「ハッカ油」という名前で販売されています。線毛をパワーアップさせるため、見かけたらチェックしてみましょう。
文/プリマ・ドンナ