「インテリア・アプリ」の進化系が米国で登場! 約37億円もの投資を集めた超便利な「Modsy」とは?

「MODSY(モージー)」というサンフランシスコを拠点とするインテリアデザインのスタートアップは、最初の投資ラウンド(シリーズA)で1000万ドル(約11億3000万円)を集めました。これだけでもかなりの金額ですが、驚くのはまだ早いです。次のシリーズBでは、その倍以上の2300万ドル(約26億円)が集まったのです。現在、米国はこの話題で盛り上がっていますが、一体なぜこのスタートアップにそんなにお金が集まったのでしょうか?

 

同社のサービス内容は自宅の3Dモデルを制作し、家具の購入やレイアウトを手伝ってくれるというもの。「まぁ、アメリカは家が大きいからね」と興味が薄れてしまいそうですが、よく見てみると、住宅の狭い日本だからこそ「これは便利! やってみたい!」と思わせてくれる内容になっています。

 

「LIFULL HOME’s」と「RoomCo AR」を合体させてパワーアップ

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自宅の家具購入やレイアウトをサポートすると聞くと、以前にGetNavi webでも紹介した「LIFULL HOME’s」や「RoomCo AR」などを思い出す方もいるかもしれません。

 

「LIFULL HOME’s」は部屋の広さを測ってくれ、「RoomCo AR」はスクリーンを通して自分の部屋に家具がどう納まるかを確認でき、アプリ上でそのまま家具も購入できるARアプリでした。MODSYのサービスはこの2つの内容を組み合わせて、さらにレベルアップさせた内容になっているのです。

まず、デザインしたい部屋とその理由を選びます。新しい家に引っ越すからリビングルームのデザインをしないといけない、ただ模様替えをしたい、といった具合です。次にどんなスタイルが好きかを画像から選んで回答します。そして部屋の写真を何枚か送ります。

 

するとMODSYが部屋の3Dモデルを作成してくれます。それだけでなく、MODSYのデザイナーが部屋のスペースとユーザーの好みにあった家具を使って、部屋のデコレーションを3Dモデル上で提案。3Dモデルなので部屋のサイズやドアの位置なども正確です。

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もちろんMODSY上で使える家具はすべて実在するもの。気に入ったものはそのまま購入することができます。サイズや向きなども3D上でちゃんと確認できるというわけです。

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確かに店頭でどれだけカッコイイ家具を見つけても、いざ自宅にいれてみたら「ちょっと大きすぎた」「長すぎて入らない」「ドアにぶつかる」といったことって起きますよね。

 

3Dモデルには自分がすでに持っている家具を追加することも可能(1つ追加する毎に10ドルかかります)。家具の写真を数枚送ることでMODSYが3Dモデルを作ってくれるのです。

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複数の「捨てられない」家具がある状態で模様替えをすることはなかなか大変です。「このデスクって横向きにしたらこのスペースに納まるんじゃない?」と閃いて物をどかして動かしてみたものの収まらなかったり、収まったものの何となく落ち着かないレイアウトだったり。専門家がレイアウトを提案してくれるのは素人にとっては有り難いですよね。細かいレイアウトの調整をまず3Dモデルで何回も試行錯誤できるのもうれしい点です。

 

3Dモデル上で使える家具プロダクトも100以上の小売業者から集まっており、良いものがないという心配はなさそうです。

 

また、家具を買う目的がなくても、3Dモデルだけ欲しいという方はたくさんいそうです。気になるお値段は2つのプランが用意されています。

 

1つはベーシックプランで、1部屋につき69ドル(約7800円)となかなか手ごろな価格。3Dモデル、360度ビジュアル、カスタムデザインの提案が2回、デザインの変更には制限なし、そして家具購入には20ドルのクーポン付となっています。

 

もう1つのプランは「Modsy + Style Advisor」というもの。こちらは1部屋につき199ドル(約2万3000円)となっています。ベーシックプランのサービスに加えて、電話、チャット、ビデオを通じてマンツーマンでスタイルアドバイザーと相談でき、1人ひとりに合ったアドバイスやプロダクトのお勧めなどが聞けます(クーポンも20ドルではなく50ドル)。

 

家具を選んだり、模様替えをしたりするのは好きだけど、どうしても変な仕上がりになってしまうという私たち一般人の悩みに応えてくれる「Modsy」。新しいインテリアで心機一転するにはピッタリのサービスです。