目標金額の6700%達成!! 格安なためにかえって怪しいポケットサイズ高性能PC「Mi MINI PC」

Windows 95の発売から20年以上が経ち、コンピューターの主役はデスクトップからラップトップ、そしてスマートフォンやタブレットへと移りました。しかし、あらゆるデバイスが高性能になり、人々のワークスタイルも多様になるなかで、どんどんマーケットに出てきている新種のデバイスがあります。それは、タブレットやスマートフォンの利便性を持ちながらも、外付けスクリーンに接続することで従来のデスクトップの快適さも味わえる「ミニPC」です。

 

そんなガジェットの代表格が昨年オランダの会社Ockelによって開発されたミニPC「Sirius A」です。GetNaviでも「ポケットに入るほど小さいサイズでありながら、6インチのタッチスクリーンを持つWindows 10搭載の立派なコンピューター」として紹介させて頂きました。

 

移動中やちょっとした隙間時間にはタッチスクリーンで作業をし、オフィスや自宅ではディスプレイとキーボードに接続する。こんなスタイルが新しいスタンダードになるかも、と紹介させて頂きましたが、その後も続々とミニPCが新しく発表されています。特に低価格で話題沸騰中なのがIndiegogoで1億5000万円弱の資金を集めているポケットサイズのミニPC、「Mi Mini PC」です。

 

128GBの容量、8GBのRAM、Windows 10で2万円以下

基本コンセプトはOckelによるSirius Aと同じです。128GB、8GBのRAM、そしてWindows10搭載、タッチスクリーン付でHDMIやUSB-Cといった各種ポートがついているポケットサイズのミニPC。しかし、驚きなのは破格の約1万7500円で早期予約を受け付けていることです(配送料別)。

 

最終的に一般販売された時の価格は約3万3000円を予定しているとのことですが、それでもSirius Aが7万円を越えていることを考えるとかなり格安なことが分かります。

 

CPUは2.56GHz Intel Atom x7、ポートはHDMI、USB、USB-C、イーサネットポートを備えているようです。Bluetooth接続、Wifi(デュアルバンド)はもちろん、折りたたみ式のキーボードまで付いてくるとのこと。ディスプレイに接続して作業もできれば、5インチのタッチスクリーンでそのまま操作もできます。OSはWindows 10の他にもAndroid 5.1 OSを選ぶことも可能。バッテリー持続時間は6時間です。

スピーカーもイヤフォンジャックもついているので移動中の映画やドラマ視聴にも最適。もちろんゲームにも使えます。ゲーム用のコントローラーアドオンは20ドル追加で購入可能。

ビジネスシーンでも、従来ではラップトップやタブレットで行っていたプレゼンのスライドコントロールといった作業もこれでできます。

 

さらに、50ドルの追加料金を払うだけでストレージを512GBにアップグレードすることも可能。

こんな価格がなぜ実現できるのか?

高スペックに対してあまりに価格が安いので、コメント欄には「本当にこんな価格が実現できるの?」「現状のマーケットで見つけられる最安値の中国性のSSDでも512GBは168ドルはするけど」といった疑問の声が殺到しています。キャンペーン元である香港のチームは、パーツを大量に一度に仕入れることでこの価格を実現すると説明。SSDの製造元はどこなのかという質問に対しては「Kingstonです」と回答し、RAMの製造元(Hynix)やLCD(5ポイントのマルチタッチ)などに関する懐疑的なユーザーたちからの質問にもきちんと答えています。それでも「こんな価格が実現できるなんて信じられない」というコメントはいまでも書き込まれているので、実際にプロダクトがユーザーたちに届き、実際の感想がネットに登場するまでは疑問の声を集め続けるのでしょう。

記事執筆時点でキャンペーン終了まであと3日ほどとなっていますが、すでに目標金額の6700%となる1億5000万円近くの資金を集めています。タブレットでもなく、スマホでもない、汎用性の高いミニPCに対する需要が高いことがよく分かりますね。

 

ダイソンよりも買い? Xiaomiの3万2000円のコードレス掃除機「Roadmi F8」が気になる

クラウドファンディングでのプロダクト開発は新しい時代に入ってきました。マーケットに存在していなかった新しいコンセプトを発表して話題になるというのが従来のトレンドでしたが、クラウドファンディングがすっかり定着した現在、続々と現れているのが「すでに存在している大手ブランドのプロダクトを改良したプロダクト」です。

 

ダイソン「V8」と同じ性能だけど価格はお手ごろ

その代表格がIndiegogoで大人気を博している「Roidmi F8」。こちらのプロモーション動画を見ていただくと、これが「ダイソンのコードレス掃除機」を念頭において作られたプロダクトであることが分かります。

軽量、コードレス、スティック式でマーケットを牽引してきたダイソンがさらに進化した最新の「V10」を発表したのも記憶に新しいですよね。GetNaviでは様々な側面から使い倒したレビューで「圧倒的に快適」と絶賛されました。

 

Roidmi F8はテック大手であるXiaomiによるブランドとなっており、大手企業が他社のプロダクトを修正し、機能を追加した形になっているのが特徴。すでに目標金額の7倍を超える資金を集める人気プロダクトとなっています。

 

V10は毎分最大12万5000回転に対してRoidmi F8は毎分10万回転。これはダイソンの前バージョン「V8」の11万回転よりも若干劣っています。稼働時間はV10(モード1)が60分に対して、Roidmi F8は55分とほぼ同じ。充電時間はV10の3.5時間に対してRoidmi F8は2.5時間と短くなっており、ここにその有利な点がありそうです。フィルターはHEPAフィルタと同じ。隅間に入り込める縦長筒型やブラシ、付属のヘッドも揃っているため、基本的な操作性も同様のようです。

V10は収納ブラケットを設置しなくてもゴムの滑り止めを使って壁に簡単に立てかけられるようになっていますが、Roidmi F8はゴムの滑り止めがついておらず、マグネット式の収納ブラケットに立てることを念頭に置いているようです。

そして一番気になるのが価格。V10の実売価格7~8万円台に対して、IndiegogoキャンペーンではRoidmi F8は早期予約でなんと半額以下の3万2000円で手に入るんです(配送料は別途必要。通常価格は約4万4000円)。まさにダイソンのコードレス掃除機が欲しいけれど、8万円弱は出す気になれない…という方をターゲットにした安価版となっているんですね。発送は今年の8月を予定しているとのことですが、掃除機としての性能に問題がなければダイソンにとっては大きな競合となるでしょう。

V10にはない機能がたくさん

さらに後発プロダクトのメリットとして、V10には搭載されていない機能もたくさん付いています。まずセールスポイントとして前面に出されているのがアプリとの連携。アプリを通してバッテリー状況、ゴミの溜まり具合、フィルターの交換までどれくらいかを確認することが可能。サイクロン式掃除機のデメリットとして、頻繁なゴミ捨てやフィルター交換が挙げられますが、それをアプリでサポートしてくれるわけです。

 

ちょっとした空き時間に掃除機をかけられるのがメリットなスティック型コードレス掃除機ですが、ゴミが溜まってしまって吸引力が落ちているなんてことはよくあります。Roidmi F8のアプリはゴミ捨てが必要になればスマートフォンに通知を送ってくれるので、そんなミスも防ぐことができそうです。

アプリと連携した掃除機は珍しいですよね。Red Dotアワード2018年、iFデザインアワード2018年の受賞プロダクトとなっているRoidmi F8ですが、「世界初のスマート・高性能掃除機」と売り出されているのはこのアプリの存在があるからです。

 

また地味ながらも便利なのがヘッド部分に取り付けられたLEDライト。これがまさにサーチライトのような働きをしてくれます。本棚の下やソファーの下、暗くてよく見えないところに隠れているゴミやホコリも効率よく吸い取ることができますね。

まだ製品を実際に試したレビューは出てきていませんが、「大手XiaomiがダイソンのV8と類似のパフォーマンスのコードレス掃除機を遥かに安い値段で出してきた」と海外メディアでは取り上げられています。ユーザーたちの感想に期待しましょう。

「遺伝子診断」で睡眠をサポート!? 世界中が興味津々の「Dreamlight」

睡眠をサポートするデバイスは色々なものが世に出ています。温度を調節するマットレス、光で起床を誘導するアイマスク、睡眠パターンをモニタリングしてくれる枕、枕元でホワイトノイズや波の音を出して睡眠を誘導してくれるサウンドデバイスなど。しかし、そんな競争の激しい睡眠ガジェット市場で一際注目を集めているのが「Dreamlight」です。現在Indiegogoで予約受付中のこの製品は既に13万ドルを超える資金を獲得しているのです。

 

遺伝子テストとシワ取り機能

とにかく機能がてんこ盛りのハイクオリティ睡眠ガジェットになっているDreamlight。そんななかでも特に注目を集めているのが「遺伝子テストの結果と組み合わせてユーザーの睡眠パターンに最適な睡眠・起床リズムを提案」してくれる機能と「寝ている間に赤外線によって目元のシワ取り治療をしてくれる」というものです。遺伝子テストとシワ取りの機能が付いた睡眠ガジェットはこれまでなかったのではないでしょうか。

 

アメリカで人気の「23andMe」といった遺伝子テストでは既に「レム睡眠を長くする遺伝子傾向の人は朝型である」といった結果が出ています。Dreamlightは、これと実際にモニタリングしたユーザーの睡眠パターンを組み合わせて、「最善の睡眠と目覚めについてのアドバイスを行い、『カフェインの摂取は控えた方がよい』などの事実に基づいたアドバイスをユーザーに合わせて行う」とのこと。これは次世代の睡眠ガジェットの感がありますね。

 

赤外線美容治療についても「Dreamlightの赤外線光治療は睡眠中に目の周りの血流を促進させ、肌のキメと健康を改善します。赤外線光はすでに幅広く使われている治療法で、2014年のUS National Library of Medicineの研究によると肌のダメージを良くするという結果も出ています」と説明しています。

 

Indiegogoのコメント欄では「妻と娘のために買った」「バレンタインデーに妻に贈るために買う」といった声もたくさん書き込まれています。健康な睡眠と美容のためになる本製品は確かに多くの人に喜ばれそうなプレゼントですね。

もちろん、睡眠をサポートするデバイスとしてもよく考えられたプロダクトとなっています。マスク全体にプレッシャーがかかるのではなく、目の周りなど圧力を不快に感じるところは圧迫されないようにデザインされているとのこと。それでいてマスクには心拍数モニター、起床と睡眠を誘導するためのライト、そしてヘッドフォンといった睡眠をサポートするための技術がしっかりと装着されているわけです。

 

寝返りや心拍数をモニターして睡眠パターンを分析し、最適な起床時間を設定することで、アラームではなく光や心地よい音楽や環境音で徐々に目を覚ましてくれるそうです。アラームの音で突然叩き起こされるよりもずっとリラックスした状態で起きられそうですね。

 

睡眠する時にはオレンジ色の光によって深呼吸を誘導してくれます。埋め込まれているヘッドフォンからはホワイトノイズや雨の音、音楽といったリラックスできる音を出すことが可能ですが、どんな音が心地よいかはユーザーによって違いますよね。そこで、Dreamlightはアプリで音の性質を細かく調整できる仕組みになっています。自分にとってベストな音を作ることができるわけですね。

また、飛行機での移動が多い方はアプリ上で目的地と次の移動の時刻などを入力することで、少しずつ目的地の時刻に合わせた睡眠パターンへとシフトさせてくれます。これで時差ボケも防げるかもしれません。

マスクの生地部分は取り外せるようになっており、洗濯が可能。毎日使うものだからこそ、清潔に保てるのは嬉しいです。またUSB充電に対応しているのでどこでも気軽に充電が可能です。

「Dreamlightはユニークかつ実際的な機能を持っており、睡眠もさらに良質な休息となります。試したけれどたしかに効き目がありました」と海外メディアにも多く取り上げられています。特に遺伝子データとの組み合わせは多くの人の興味を集めており、コメント欄にも「これは素晴らしいアイデア!」と多くの声が書き込まれています。

 

私たちが生きていくうえで欠かせない睡眠には、光や音、時間、体質など色々な要素が組み合わさっています。Dreamlightはそれらを網羅しているので、多くの人たちが使いたくなるのも納得。遺伝子テストもセットになったパッケージが約2万8400円(発送料別)となっており、発送は今年の4月となっています。

電球に埋め込むとは天晴れ……アメリカ人が脱帽したセキュリティーカメラ「LightCam」

カメラの小型化が進んで、屋内にも屋外にも様々な目的のセキュリティーカメラの設置が可能になりました。子ども部屋で寝ている赤ちゃんをリモートで確認できたり、裏庭に誰かが侵入していないかをモーションセンサー付のカメラで監視できたり、様々な場所で活躍しています。

 

しかし、セキュリティーカメラとして使う場合、パッと見て設置しているのが分かってしまうと元も子もありませんよね。カメラに撮影されていると分かっていて空き巣や窃盗を行う人はいないでしょう。そうかと言って、隠れた場所に電源を引いて、ちょうど良い角度でカメラを設置するとなると、かなり本格的な工事が必要になったり。そんな悩みを簡単に解決してくれるスマートなプロダクトがいま、Indiegogoで注目を集めています。

 

電球として設置できるセキュリティーカメラ「LightCam」

アメリカには売れそうなプロダクトを有名な一流投資家たちにプレゼンテーションする人気テレビ番組「シャーク・タンク」がありますが、Indiegogoで「シャーク・タンクに出演するべき!そしたら歴史を作れるよ」と大絶賛のコメントを受け取っているのが「LightCam」です。こちらの紹介ビデオを見ていただくとそのスマートさが一目瞭然。

本製品は、電球のソケットに差し込む形で電灯としても機能するセキュリティーカメラになっているのです。電源はソケットから供給されるので、追加の電源をひっぱる必要はなし。

 

電球部分は縦に伸ばしたり縮めたりすることができるので、使いたい場所やランプの形状に合わせて自然な大きさに調整することができます。

 

そして、ランプの下の部分には小さなHDカメラ(1080p)が備わっています。こちらのビデオではカメラがよく分かるように本体とは違う色が使われていますが、最終プロダクトではもっと目立たないデザインと色使いになるとのこと。

もちろん、カメラ部分は360度回転させることができ、伸ばして角度を変えることもできます。

 

人の視線の高さの電灯に忍ばせることも、天井から通常の電灯として吊るすことも可能。

電源を延長コードで持ってこないといけない場所でも、ランプの中の電灯につながっていれば、カメラのための電源だとは気付かれないでしょう。

本製品は既に存在するソケットに挿入するだけなので、屋内の部屋はもちろん、雨にも耐えられるので庭やベランダなど屋内、ガレージなどにも気軽に設置できます。

 

カメラを隠すという点でも優れていますが、インテリアやエクステリアの邪魔にならないという点でも有り難いですよね。

 

メモリを内蔵しており、最長で7日間の撮影を記録することができるそうです。もちろん、自分が利用しているクラウドサービスとつなげれば半永久的に撮影を続けることも可能。

 

モーションセンサーも備わっているので、カメラが動きを検知すればスマートフォンに通知を送ることもできます。また、赤外線ライトによる夜間撮影も可能なので、暗い場所や夜間でも大丈夫。セキュリティーデバイスとしての実用度が高そうですよね。

さらに、スピーカーとマイクも内蔵されています。玄関先に設置すれば訪問客とマイクを通して会話できるように設計されているのですね。「名案!」と絶賛される理由が分かります。

 

本製品に対するコメントには「このプロダクトの応用方法は数え切れないよ!」という声もあり、予約購入者たちがいかに興奮しているのかが伝わってきます。

 

料金は1つ1万1600円、2つセットで2万1000円ほどとなっています(発送料別)。発送は今年8月の予定。セキュリティを強化したいけど、大きな予算はないというご家庭には最適なデバイスです。

 

「真空パック」が手の平デバイスで! 料理も保存もはかどる密封ガジェット「Air Lock Vacuum Sealer」

 

料理するときに真空にして調理したいものってありますよね? 例えば、ローストビーフとか。もしくは、一度に使い切れない食材や料理を小分けして空気をなるべく抜いて、冷凍したいことってありますよね? 特に肉は傷むのが早いので、買ったらすぐに小分けして冷凍したいもの。ここで役に立つのが小分け用の保存袋。この分野では旭化成のジップロックが有名ですね。

 

しかし、海外にはそれを超えるかもしれない新しい保存袋があります。それは、現在Indiegogoで絶賛販売中の「Air Lock Vacuum Sealer」です。

名前から分かるように、本製品は真空パックになるアイテム。一般的なジッパー付き保存袋と同様に口を開けて食品を入れ、プチプチと袋の口を閉じ、付属のバキュームデバイスで内側の空気を吸い取る仕組みです。

 

これまでも真空パックを作るデバイスはいくつか発売されてきましたが、デバイスが大型だったり、操作が大掛かりだったりして、「一家に一台」というものはなかなか見つかりませんでした。

 

本製品は違います。デバイスも手のひらに納まるくらい小型。USBで充電できるので電池も不要。丈夫かつ再利用可能な袋。これら全部がセットになって2000円以下という手軽な価格設定になっているのです(袋は4つ付/配送料金は別途)。

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何よりうれしいのは、その簡単な操作方法でしょう。デバイスを袋に着いた吸引口に押し付けるだけで15〜30秒ほどで空気を抜いてしまいます。シリアルやおせんべいなどが湿気で柔らかくなるのを防ぐのにも最適。容量は1ガロン(3.8リットル)と大きいので助かりそうです。

 

ジッパー付き保存袋をウェブで検索すると、「キッチンテーブルの角を使って空気を抜く方法」や「水に沈めると空気が簡単に抜ける」「ストローで空気を抜く」といったアドバイスがたくさん見つかり、多くの人が空気を抜こうと努力しているのがよくわかります。

 

というのも、ジッパー付き保存袋に入れる目的は空気に触れて食品が酸化してしまうのを防ぐため。空気でパンパンに膨らんだジッパー付き保存袋では、場所を取るやら保存期間も短いやらで本末転倒なわけです。また、空気を抜かずに肉を冷凍庫に入れて保存しても、いざ使おうと思ったときに霜がいっぱいについて味も落ちてしまいます。

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その点で本製品は優れています。本製品は米Amazonでも販売されており(正規価格は約2800円、袋10枚のみを約1100円で購入可)、「保存や肉のマリネに最適」「汁漏れや空気抜けがなく何度も再利用できた」「お気に入り!」とポジティブな書き込みがたくさんあります。問題点がないわけでもなく、「スイッチが簡単にONになってしまうので、カバンのなかでONになってしまった」「空気を抜くのに思ったより時間がかかる」といった声も書かれています。

 

でも、これがあれば、週末に1週間分の晩御飯を調理して冷凍保存しておいたり、肉を大量に購入して長期保存したりするのも一気に楽になりそうです。急な飲み会の誘いや外食で自炊のスケジュールが狂ってしまったり、いざ自炊をしたい時に食材がなかったり、社会人には自炊習慣を阻む様々な障害がありますが、「Air Lock Vacuum Sealer」で小分けの長期保存ができるようになれば、それもうまく解決できそうです。

待っていました! 欧米の自転車愛好家を魅了する、カッコいい折りたたみ式ヘルメット「LID」

財布にも環境にも優しい自転車通勤ですが、交通量の多い大都市では安全面でちょっと不安になりますよね。アメリカやヨーロッパの都市では自転車でのヘルメット着用は一般的ですが、電車やバスなどと組み合わせて通勤している人にとってヘルメットはちょっとした荷物になってしまいます。特にラッシュ時の満員電車でヘルメットが場所をとるのはちょっと申し訳ないですよね。

 

自転車で頻繁に移動する方にしてみると、ヘルメットの場所取り問題はより深刻です。カバンには入らないけれど、自転車と一緒に放置するのは心配……。そんな悩ましい問題を解決してくれるのがIndiegogoで目標金額の154%となる350万円の資金を獲得した折りたたみ式ヘルメット「LID」です。

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日本でも海外でも保管時の場所をとらない折りたたみ式のヘルメットはいくつか販売されていますが、どれも災害時や作業場などを念頭においたもので色のバリエーションはもちろん、見た目は完全に業務ヘルメットというものがほとんど。

 

しかしLIDは折りたたみ式でありながら、都会的でスタイリッシュなデザインになっています。確かに折りたたみと言われなければ、一般的かつ洒落たヘルメットかと思いますよね。折りたたむとバッグのなかにスッキリ納まります。

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LIDはM-L(55~58cm)のワンサイズのみの販売で、重さは410gです。ヘルメットのなかにはマグネット式の固定デザインがちゃんと組み込まれているので、広げると頑丈なヘルメットになります。

 

ヘルメットの大きさは4段階で調整可能。後部にはマジックテープも付いている一方、ストラップには喉付近の擦れを防ぐためにパッドも付いています。さらに、本製品はユーザーの頭の形に自動的に合うように作られているとのこと。なかにはクッションも装着されているので、フィット感は抜群でしょう。

 

また、折りたたみの隙間をうまく活用して空気が流れるように設計されています。そのためヘルメットのなかが暑くて蒸れてしまうこともありません。

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頭の後ろ部分に点滅ライトをクリップできるようになったこのヘルメットは、どれもマットな仕上がりになった黒、白、緑、オレンジ、ピンクの5色から選べます。

 

リサイクル素材を使っており環境にもやさしいとのこと。ペダル式の乗り物、スケートボード、ローラースケート用のヘルメットの欧州安全基準であるEN1078にも合格、同様にアメリカの安全基準であるCPSCにも準拠しているそうです。

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お値段は1つ約1万1000円(発送料別)。発送は来年の5月を予定しているそうです。

自転車通勤は確かに環境にも財布にも優しいけれど、自転車の置き場やヘルメットの持ち運びが問題で、まだ一歩を踏み出せずにいる方は多いのではないでしょうか。LIDは使い心地も良いようでTwitterやブログでは「LIDは最高!」と絶賛する自転車愛用者たちの声が見つかります。

 

すでにヘルメットを使っている人はもちろんのこと、「2018年の目標は自転車通勤!」と決意している方にもぜひ検討していただきたいプロダクトです。

睡魔に勝つなら、このウェアラブルを使え!! クラウドファンディング史上最高傑作の1つ「AYO」

これまでGetNavi webでは画期的なアイデアで話題を呼ぶクラウドファンディングのプロダクトをたくさん紹介してきました。しかし最終的なプロダクトをちゃんと届けて、さらにその後も継続的に人気商品となった物となると数は一気に少なくなります。

 

2015年にIndiegogoで見事に4000万円以上の開発資金を集めたデバイス「AYO」はそんな数少ない人気プロダクトの1つです。

 

人工の「太陽光」で体内時計をリセット

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本製品は、「太陽からの自然なブルーライト(青色光線)を模した光」を目に当てることで朝、太陽を浴びたときのように身体にエネルギーを与えてくれるというもの。最長で20分ほど使用することで内因性光感受性網膜神経節細胞(ipRGC)が刺激され、概日リズムを修正してくれる仕組みになっています。

 

仕事中に眠気に襲われたときにエナジードリンクや昼寝の代わりに使用したり、時差ボケをリセットするために使ったりすることができるようです。

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海外メディアにも「光のセラピーを提供するAYOのグラスは人生を変えてくれるかも」「“太陽を着る”ことで睡眠を改善し、エネルギーをチャージしてくれるアイウェアデバイス」と取り上げられ、現在はIndiegogo Marketで1つ約3万3500円で販売されています(海外発送は発送料別)。

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仕事で忙殺されたときに私も1日に4杯も5杯もコーヒーを飲んでしまい、夜眠れなくなってしまうことがあります。エナジードリンクには砂糖がたくさん含まれているし、職場ではそうそう簡単に昼寝はできません。なので、このデバイスは確かにありがたいですよね。これをオフィスで付けるのはちょっと勇気がいるかもしれませんが、逆になんだかスゴイ集中しているように見えるかもしれません。

 

AYOの光は太陽の光を模した仕組みになっており、有害な紫外線や赤外線を含まないため安全であると説明されています。臨床試験を通過し科学的に照明された光セラピーに基づいたテクノロジーを使っており、分析のためのセッションは1万回以上に及ぶとのこと。アメリカ連邦通信委員会やEUのCEマーク(安全認証)にも準拠しているそうです。

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専用のアプリを使って自分の睡眠・起床サイクル、エネルギーブーストのタイミング、時差ボケなどをプログラムに入力することで、AYOを使う最適なタイミングを知らせてくれるそう。

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私も日中デスクに向かって作業をすることが多いのですが、どうしても昼ごはんを食べた後に眠気に襲われて、14時や15時の生産性が低下してしまいます。17時くらいになってやっとエンジンがかかってきた……というタイミングで終業という情けない生産性パターンを繰り返しています。AYOでこの問題を解決できるかもと考えると真剣に購入を考えてしまいます。

Indiegogoには「素晴らしいプロダクト! 待ったかいがあった!」というコメントも多く書き込まれており、実用性は多くの場面で認められているようです。AYOの人気はどんどん広まっており、なんとKLMオランダ航空が機上販売を開始したとのこと。確かに出張で時差ボケを常に抱えているような人たちにとっては非常に有り難いですよね。

 

スマートグラスも今後トレンドになりそうですし、睡眠やメディテーションをガイドするためのアイウェアもこれまで紹介してきました。頭まわりに装着するデバイスの進化は留まる所を知りません。

Google Glassの二の舞を避けられるか!? Amazon Alexa&骨伝導技術を使ったアシスタントデバイス「LET Glass」

メガネタイプのデバイスに様々な機能を搭載したスマートグラス。数年前にGoogle Glassが失敗したのが記憶に新しいですが、AR技術の発展でメガネタイプのデバイスはまた盛り上がりを見せています。Google自身もGoogle Glassの開発を再開しました。

 

今クラウドファンディングに出てきているのは、スマートフォンの代わりになるスマートグラスではなく、ウェアラブル的なプロダクト。これから紹介する「LET Glass」はAmazon Alexaを内蔵し、内蔵マイクと骨伝導スピーカーによって完全にハンズフリーな音声コントロールを実現した「アシスタントデバイス」となっています。

 

骨伝導というと「ORII」というスマートリングを覚えている方もいるかもしれません。こちらは骨伝導技術を使って、スマートフォンを取り出さずにSiriなどの音声アシスタントをコントロールすることができるというものでした。

 

年末の「クラウドファンディング2017年ベスト3」でも述べましたが、最近のIoTのトレンドは「物理的かつシンプルな操作を取り入れることで生産性・効率性を上げるもの」。アプリに何でもかんでも詰め込むのではなく、デスクに1つボタンがあったり、指を耳元に当てて音声で予定をカレンダーに書き込んだりするなど、スマートフォンでの操作をあえて避けて、物理的な動作でコントロールすることでデバイスとしての便利さを高めるように設計されたプロダクトが話題になってきています。

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そんなORIIの便利さをさらに高めているのが「LET Glass」です。メガネフレームに組み込まれた骨伝導スピーカーと内臓マイクを使って音声アシスタントをコントロールすることで、もはや指を耳元に当てる必要すらなくなっているのです。もちろんレンズは自分の度数のものを入れることができるので、身につけるデバイスが増えるわけでもありません。

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側面にタッチ式のインターフェースがあるので、着信があればそこをタップして通話を開始。完全に手ぶらで会話ができます。骨伝導のスピーカーを通して音楽を楽しむことも可能。Siriなどの音声アシスタントとつなげることもできるので、電話をかけたり、リマインダーを設定したり、カレンダーに予定を書き込んだり、運転のナビを頼んだりと色々な操作がスマホを取り出さずに行うことができます。

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耳を塞ぐイヤホンと違って、道を歩いていても周りの音がちゃんと耳に入ってきます。外でも安心して使えますね。

 

LETGlassの最大のポイントはAmazonの音声アシスタントAlexaが搭載されていること。これによりAmazonでの買い物が便利になります。また、家ではインターネットに接続された電化製品や照明などを操作することも可能。Google NowやAppleのSiriにも対応しており、スマートフォンやアプリを声で操作することもできます。

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現在Indiegogoで予約受け付け中。1つ約1万3000円という安値にもビックリしてしまいます(発送料別)。眼鏡のフレームだけでも同じくらいの値段がしてもおかしくないですが、スタイリッシュなデザインと機能のことを考えるとこれは破格の値段ですよね。

見た目は普通の眼鏡で、重さも27グラムと軽量。充電は30分で完了し、一度の充電で約10日間はもつそうです。海外メディアも「ファッションとテクノロジーのニーズを両方満たしており、しかも半分の値段で提供している」と評価しています。

 

すでに目標金額には到達しており、ストレッチゴールのアイデアが次々とIndiegogoのコメント欄に書き込まれて盛り上がっています。なかでも人気は「充電できる眼鏡ケース」。確かにこれがあれば便利ですよね。発送は来年の5月を予定しています。

 

スタイリッシュなデザインとハイテク機能を兼ね備えたLET Glass。Alexaを搭載し、価格を低く抑えたことで、アシスタントデバイスとして広い人気を獲得できるのでしょうか。スマートグラスの今後を占う意味でも注目です。

愛猫みたいな肌触りとリズムが気持ちいい! 自分と一緒に呼吸をしてくれる、小さな抱きまくら「Somnox」

2018年のクラウドファンディングのトレンドを予測した記事では「睡眠グッズは今後もどんどん増えるだろう」と述べました。クラウドファンディングに留まらず、昨年はAmazonでも売れ筋ランキングに快眠グッズが大量に登場し、需要の大きさが伝わってきます。

 

睡眠用たわしや王様の抱き枕といったユニークな快眠グッズがありますが、KickstarterとIndiegogoでも1つ5万円を超える価格にもかかわらず大ヒットを飛ばしているプロダクトがあります。それが「Somnox」です。

 

動物のように呼吸する抱きまくら「Somnox」

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Somnoxはちょっと大きな猫くらいの大きさのそら豆のようなクッションになっています。言ってみれば「抱きまくら」ならぬ「抱えまくら」でしょうか。1番のポイントはゆっくり呼吸しているかのようなリズムでユーザーの身体に「浮き沈み」を伝えてくれる点です。

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抱えて横になることで、まるで腕の中にゆっくり呼吸する生き物が寝ているかのような感覚になるわけです。不思議なもので、これを抱えて睡眠をとるとユーザー自身もSomnoxの呼吸リズムに合わせてゆっくり、深く呼吸するようになるとのこと。睡眠時の呼吸を改善することでリラクゼーション効果を生み、ストレス軽減にもつながることが多くの研究で明らかになっていると開発者は説明しています。

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さらに心臓の鼓動のような音を小さく再生させることもできるようです。そうなると、これはもう完全に猫ですね。

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子守唄やメディテーションをするための音声ガイドを再生することもでき、自分で再生したい音楽ファイルがあればそれをアップロードすることも可能。

 

また、カバーは取り外せるので洗えます。ちゃんと長く使われることを考えてくれていますね。

Kickstarterでは1つ約4万7000円で予約を受け付けており、500人以上のバッカーから2700万円ほどの開発資金を集めています。現在はIndiegogoで1つ約6万7000円で予約受付中(発送料別)。睡眠グッズとしてはかなり高価ですが、それでも引き続き予約購入者を集めているようです。

 

Kickstarterでは「プロダクトが届くのが待ちきれない!」「これは本当に素晴らしいアイデア!」と期待の声がたくさん集まっています。マットレスメーカーのaupingとパートナーを組んでクッション部分を開発している点も多くの人の信頼を勝ち取った一因のようです。

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海外メディアのなかには一足先にテスト版を使って眠ってみた記者たちのレビューを掲載しているところもあります。「眠りに入るのが早くなって、眠りも深くなった」「呼吸の仕方を学んだ」と全体的にポジティブな評価を受けているようです。Twitter上でも「睡眠薬を使わずにすんだり、(一緒に寝ている)パートナーの邪魔をしないですむのは素晴らしいイノベーションだ」と絶賛されています。

 

Kickstarterで予約したユーザーたちは2018年7月に商品を受け取る予定となっているので、実際に使った人たちの感想が楽しみですね。Indiegogoでの予約者への発送は9月になっております。

【2018年クラウドファンディング予測】デジタルデバイスは3つのコンセプトを中心に動く!

日本でもすっかり耳慣れた「クラウドファンディング」。GetNavi webではKickstarterやIndiegogoといったアメリカのクラウドファンディングで大きな注目を集めているデジタル・デバイスを紹介してきました。

 

2017年はAmazon EchoやGoogle Homeなどスマートスピーカーが続々と登場した年だったこともあり、KickstarterやIndiegogoでもたくさんのスマートホーム関連のプロダクトが企画されました。

 

音声で操作できる照明や空調はもちろんのこと、既存のブラインドを遠隔操作またはタイマー操作できるデバイスから、ガスコンロのハンドルを取り替えることで火力を自動で調整してくれるスマートノブまで、デジタルでも何でもない一般家庭の家具をスマートホームの一部にしてくれる色々なアイデアが輝いた年でした。

 

これまでに見たことのないプロダクトが飛び出してくる面白さもある一方、その年のトレンドとなるテクノロジーに合わせてクラウドファンディングも動きます。そんな視点から2018年のデジタル・デバイス分野におけるクラウドファンディング予想をしてみたいと思います。

 

【トピック01】スマートホームの一部となりそうな「ワイヤレス充電」

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以前から一部のAndroidフォンで実装されていたワイヤレス充電。アメリカではスターバックスをはじめ色々なカフェやチェーン店で、スマホを置くだけで充電ができるワイヤレス充電パッドが目につくようになっています。そんななかでワイヤレス充電を標準装備したiPhone 8/Xが登場しました。この流れを受けて、ワイヤレス充電関連のデバイスは今後たくさん開発されるでしょう。

 

ワイヤレス充電が標準で実装されたスマホがどんどん増えることで、街中には充電パッドがどんどんと増えることが予想されます。それを見たクリエイターたちが何か面白いことを思いつくことは間違いなしです。

 

2018年はワイヤレスで充電できるスマホ以外のデバイスや、自宅のワイヤレス充電を一層便利にしてくれるプロダクトが飛び出してくるのではないでしょうか。ワイヤレス充電を機能の一部として取り入れたプロダクトはすでに出てきており、IKEAはスマホをワイヤレス充電するランプ「VARV」などを販売しています。ワイヤレス充電未対応のスマホをワイヤレス充電できるようにする「NillkinのiPhone6/6Sケース」もあります。そして、今年は接触しなくても複数のスマホをワイヤレスで充電できるデバイス「Pi」も販売される予定。アメリカでは音声アシスタントを中心としたスマートホーム拡張がどんどんと進歩していくと考えられますが、ワイヤレス充電との組み合わせは無限大です。

 

【トピック02】革命前夜のVR/AR技術

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2017年、大きく普及したのが主要メーカーによるゲーム機が出揃って一気に普及したVR(仮想現実)と、Appleによるディベロッパー向け開発キットARKitで様々な応用アプリが登場したAR(拡張現実)です。

 

iPhone 8/Xには3Dカメラが標準装備され、より高度なAR技術が使えるようになりました。VRもARもソフトウェア面での発展はまだまだこれからというところですが、MicrosoftのMixed Reality、FacebookのOculus、ソニーのPlayStation 4、HTC Viveと大手メーカーが大きく力を入れていることからも今後存在感を放ってくることは間違いありません。

 

さてこのVR/AR、面白いのはゲームやアプリなど特定の目的だけに特化するのではなく、コンピューターの操作を変えてしまうほどの新しいプラットフォームとしての側面も見せ始めている点です。

 

昨年12月にβ版として公開されたOculus Riftの新しいインターフェースは、まるでマトリックスのように空中に浮いているウィンドウを手で自由に操作するというもの。VR技術がどんどん従来のデスクトップのような機能を取り込みつつあるのはMicrosoftのMixed Realityでも同じです。

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一方、VRヘッドセットほど大きくなく、メガネのようなデザインを使って実際の視覚とディスプレイ表示を混ぜた「VUZIX」のようなスマートグラスも発表されてきています。

「これはGoogleグラスで失敗したんじゃなかったっけ?」と思った方は記憶力が良いですね。でも実はGoogleもGoogleグラスの開発を2017年に再開させているのです。

 

こうやって並べてみると革命的なイノベーションが起きる前夜のような盛り上がりを感じます。クラウドファンディング業界で果たして新しいハードウェアが登場するのか、それともサポートするための周辺プロダクトが姿を見せるのか注目です。

 

【トピック03】終わりなき睡眠追求

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最後に、アメリカのクラウドファンディングで何度も何度も登場するのが「睡眠改善デバイス」。現代人がいかに快適な睡眠をとれずに苦しんでいるかが伝わってきます。カップルのためにベッドの半分で分けて温度調節をしてくれるシーツから、LEDライトを使ってゆっくりと快適に起こしてくれるアイマスク、さらには夢をコントロールできるようになるなんてデバイスもクラウドファンディングからは飛び出してきています。

こうやって記事を書いている最中にもKickstarterやIndiegogoではいびきを軽減してくれるアイマスク、ベッドの下に設置して睡眠の邪魔にならずに睡眠パターンをトラッキングしてくれるデバイスなどが開発資金を集めています。この分野では2018年も引き続きたくさんのプロダクトが開発されることでしょう。

 

2018年のトレンドを予測してみましたが、Oculus RiftがKickstarterで登場し、一気にVRゲーム競争に火を付けたように、誰も想像していなかったプロダクトが世界をアッと驚かしてくれるかもしれません。それがあるから、クラウドファンディング・ウォッチングはやめられません。

【2017年クラウドファンディング・ベスト3】第1位は超シンプルかつアナログだけど効果抜群のアレだ!

GetNavi webでは今年、多くのクラウドファンディング・プロダクトを紹介してきました。目を見張るものも多くあれば、意味不明なものもたくさんありました。そこで本稿では、私が紹介したクラウドファンディングのプロダクトから独断と偏見でベスト3を紹介します! テーマはビジネスパーソンなら絶対に気になる「習慣改善プロダクト」。ベスト1は私自身もつい購入してしまったあのプロダクトです!!

 

3位: ORII

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コミュニケーションツール、スケジュール管理、画像・ビデオ制作、さらには文章作成まで幅広く活躍するスマートフォンは今や仕事の必需品。しかし同時に、集中して仕事をサクサクこなす上では最大の敵でもありますよね。

 

メッセージをチェックするだけのつもりでスマホを見たら、ちょっと気になってニュースアプリを読み始めてしまう、またはインスタグラムを見てしまう……とスマホのスクリーンにはたくさんの誘惑が潜んでいます。

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そんな誘惑を断ち切る一番の方法は「スマホを一切見ない」です。それを助けてくれるのがKickstarterで見事約3800万円の開発資金を獲得したスマートリング「ORII」です。

 

骨伝導+ノイズキャンセリング機能のついたリングを通じて、指を耳に当てるだけで電話に出ることができます。音声アシスタントを通じてスマホの操作も可能なので、スマホを取り出さずに、耳に指を当て、音声で指示を出すだけでカレンダーの予定通知、予定設定、アラーム、リマインダー通知、メッセージ送受信、天気予報、翻訳、予約、道順検索と様々なことができるようになります。

スマホの画面で通知を全部チェックするのではなく、スマートリングを通して音声で処理していく。これを使いこなしたら、不必要なスマホチェックが一気に減りそうですよね。2000人以上の人が予約購入をしているのも納得です。

 

現在はIndiegogoで1つ約1万5000円で予約受付中。発送は来年の2月を予定しているとのことで、ユーザーの感想が待ちきれません。

 

2位: Tiller

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2017年仕事の効率を上げてくれるクラウドファンディング・プロダクトの第2位は「Tiller」です。ビジネスパーソンにとって効率性の敵はマルチタスク。複数の仕事を効率よく、しかも締め切りに間に合わせてこなしていくには、かなりの集中力とマネージメント力が必要です。

 

Tillerは円盤をクルクルっと回して、事前に登録したタスクリストから今取り組んでいるタスクを選んでタップするだけ。それぞれのタスクにかかった時間を測ることができます。

 

時間の使い方は分かりやすいグラフで確認できます。データはチームでシェアすることも簡単なので、チームプロジェクトにも役立ちそうです。

元々はデザイナーやプログラマーなど複数のクライアントやプロジェクトを掛け持ちするフリーランサーを念頭に置いて作られたようですが、どんな仕事でも便利そうですよね。

 

時間管理や効率性のチェックをしてくれるスマホアプリはたくさんあるものの、いちいちスマホを開いて、アプリを選んで入力するという手間が面倒で使わなくなってしまうことが多いもの。その点、Tillerは作業中に一切自分の視線を変えずにパッと手を伸ばしてクルッと円盤をひねるだけなので、かなり使いやすいです。デスクトップに現れるインターフェースもデバイス同様、シンプルかつスタイリッシュ。Tillerを見ると「プロダクトって本当に、デザインが命だよなぁ」と思わされます。現在は公式ページで1つ約1万5000円で予約受付中。発送は来年の4月予定となっています。

 

1位: HabitStrap

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そして1位はついつい私も購入してしまったアナログかつ強力な習慣獲得プロダクト「HabitStrap」です。2016年12月にKickstarterでのキャンペーンを見事成功させ、2017年2月にはプロダクトの発送を開始しています。

 

仕組みは実にシンプルです。赤いリストバンドは一度取り付けるとハサミで切らない限りは外せないようになっています。リストバンドの白い枠の中に自分が身につけたい新しい習慣を書き込みます。私の場合は「ランニング」と書き込みました。

 

そして自分がランニングをするたびに、横に並んでいる66個の白いラインを黒いマーカーで埋めていくというもの。新しい習慣を身につけたり、悪い習慣を断ち切ったりするためには66日かかるという研究レポートに基いているようで、見事66個の白いラインが全部埋まれば、HabitStrapを切ってしまうというルールです。その時にはもうHabitStrapがなくても新しい習慣が身についているはず。

 

習慣を身につけるためのサポートアプリはたくさん出ているものの、時間管理のものと同様に、どうしても日が立つと開かなくなったり、通知を無視してしまったりするもの。習慣を断ち切る/身につけるには、もっと拘束力があるものが必要なんですよね。

私も夏の始まりにHabitStrapをつけてランニングを始めました。毎日はできないものの、ランニングをする度に白いラインを塗りつぶし、約5か月でHabitStrapを切り捨てることができました。まだ外して1か月ほどですが、今でも週に3回はランニングができています。

 

使ってみてよく分かったのはHabitStrapを身につけることで「周囲からのプレッシャー」を受け取ることです。腕に赤いリストバンドをつけているので多くの人が「それ何?」と質問してきます。その度に「ランニングの習慣を身に着けようとしているんだ」と説明。そうすると、それが毎回、自分へのプレッシャーになります。

 

また、一度説明をした友人と会う時にも、前に会った時からラインがいくつ塗りつぶされているかをチェックされるので「ランニングしてマークを増やさないと恥ずかしい」という気持ちにもなるのです。なんとも後ろ向きなモチベーションですが、私のような意志の弱い人間にとってはこの周囲からのプレッシャーはすごく役に立ちました。ランニングの実績が目に見えて蓄積されていくのも大きなモチベーションでした。来年はもう1つHabitStrapを購入して、何か新しいスキルの習得に取り組みたいと思います。

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習慣改善というテーマで選ばせていただいいた2017年のベスト3。いかがでしたでしょうか? クラウドファンディングでは目の付け所が良いプロダクトがどんどん生まれています。玉石混合とはいえ、来年も目が離せません。

プロジェクターは「四角く」なくていい! クラウドで度肝を抜く支援額を実現した「Nebula Capsule」

部屋の壁や天井いっぱいに映画を映したい――。そう思っている人は結構いるはず。そんな夢を叶えるために開発されたのが「Nebula Capsule」。クラウドファウンディングのIndiegogoにて123万4410ドル(約1億3700万円)の支援金調達に成功した大注目の小型プロジェクターです。

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Nebula Capsuleは直径2.67インチ(約67.8mm) x 高さ4.72インチ(約120mm)で、350mlの缶とほとんど同じサイズです。重さも14.8オンス(約419グラム)と350mlの缶ジュースよりほんの僅かに重いだけ。

 

非常に小型サイズなプロジェクターではありますが、100インチ(縦約1m24cmx横約2m21cm)の映像の投影が可能です。

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画質は、輝度とコントラストを向上させるためにTexas Instrument社のDLPチップを使用。明るく(100ルーメン)鮮明な映像を映し出します(解像度は854×480)。天井に映った美しい映像は家族のだんらんにピッタリですね。

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ビジネスシーンでも活躍します。会議にNebula Capsuleを持って行きサッとプレゼン。USBを差し込むだけで準備もラクです。

 

Nebula CapsuleはAndroid 7.0  Nougaを搭載しており、単体だけでもYouTubeやNetflix、Spotifyを投影できます。

 

スクリーンミラーリングでタブレットやスマホのデバイス画面を投影したり、HDMIケーブルでDVDやゲーム機、USBメモリと接続して映像を投影したりすることも可能です。有線と無線両方で接続できるのはユーザーにとってありがたいですよね。

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Nebula Capsuleはスピーカーだけの使用も可能。しかもスピーカーは360度対応です。普通のスピーカーであれば立ち位置によって聞こえ方が変わってしまいますが、Nebula Capsuleならどこにいても同じサウンドを楽しめます。大人数が集まるパーティなどの場で使用にもってこいです。

 

このNebula Capsuleを開発したのは、スマホ用のバッテリーやケーブル、スピーカーを販売するベンチャー企業Anker。Ankerは元グーグル社員によって2011年に設立されました。

 

Nebula CapsuleにおいてもAnker独自のバッテリーの強みが光ります。このプロダクトは1時間で70%充電、2.5時間でフル充電可能。1回の充電で最大2.5時間の映像投影、または40時間の音楽再生ができます。

 

海外でも「USBやWi-Fi、無線・有線接続両方で映像を投影できるのはありがたい」「これは印象的なプロジェクターだ」と評判上々な模様です。

 

Indiegogoにおいて349ドル(約3万9000円、送料別)で予約受付中。発送は2018年1月より開始とのことです。

 

 

弁当箱の応用、これは思いつかなかった! Apple製品のアクセサリーをスッキリまとめてくれる海外で人気の「Bento Stack」

毎日の通勤やちょっとした外出時にもデジタルデバイスや充電器、イヤホンといったアクセサリーを持ち歩くことが普通になりましたよね。しかし、これが少し厄介。カバンにどれだけキレイに入れても、オフィスについたらケーブルや充電器がこんがらがっていることが多々あります。カバンの収納スペースの使い方を決めている人も「もっと楽に収納と持ち運びができたらいいのに」なんて思っていませんか?

 

Indiegogoで見事に1000万円以上の資金を集めている「Bento Stack」はその名の通り、日本の弁当箱からヒントを得たプロダクトです。

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すっきりした見た目がカッコイイBento Stackは、アップル製品の充電器やイヤホン、AirPodケース、Apple Watchのバンド、さらにはApple Pencilと様々なアクセサリーや周辺ケーブルを一気にスマートに収納してくれるのです。日本文化がこんな形でプロダクトの設計に使われるなんてちょっと感激ですよね。

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開発者は「日本のミニマリスティックなデザインのモダンな弁当箱からインスピレーションを受けた」と紹介ビデオで語っています。

 

全部が1つのケースに入っているというのは確かに便利。オフィスについたらBento Stackをデスクにおいて、必要な物だけを取り出せば良いわけですね。カバンに入れるのも楽です。

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何より見た目がごちゃごちゃしないのは涙ものです。ケーブルの根本がカバンのなかの本やデバイスに押しつぶされてしまったり、ケーブル自体がラップトップの下に引っかかって取り出せなかったりということは日常茶飯事。Bento Stackに入れておけばスッと取り出せてスッと入れることができます。なかの仕切りは動かせるので、自分の持っているアクセサリーの組み合わせに最適なデザインに調整することも可能。

 

フタの部分もしっかりと収納スペースになり、Apple Watchのバンド部分を収納できたり、Apple Pencilを収納したりすることができます。

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こちらはスクリーンを斜めにディスプレイするためのマウントとしても活用可能。ちゃんと考えられたデザインですね。

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デザイン、値段、機能のバランスが逸品!!

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Indiegogoのコメント欄には「素晴らしいアイデア! 手に入れるのが待ち遠しい!」という声だけでなく「値段も良心的で最高」と手ごろな価格も絶賛されています。Bento Stackは1つ約4300円(発送料別)から予約受付中ですが(発送は12月の予定)、確かにどれだけ便利でも結局これはケース。高価過ぎると手が出しづらいですよね。だからといって安いメッシュバッグなどを買うのも不格好。その点、デザイン、機能、そして値段のバランスがうまく整ったBento Stackは魅力的です。

 

箱は用途に合わせて小さい収納箱としても使えます。一段だけでも利用可能。つまりデバイスのヘビーユーザーでもライトユーザーでも、ニーズに合わせたサイズで使えるというわけです。

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日本人としてはパッと見ただけで使い方もピンと来る、嬉しくなるプロダクトです。これまではオフィスに着いたら、いちいち1つずつケーブルやアクセサリーをバッグから取り出していましたが、Bento Stackならデスクについてスッと取り出すだけで終わり。多くの人がこれを欲しがるのも納得ですね。