あのカフェが、お客さんの心を離さないヒミツとは――『自分でカフェを作りたい人の本』

最近、ふと思う。いつまで今の仕事ができるだろうか。座ったままキーボードを叩くという作業が中心のフリーランス生活を25年続けてきた。今さらライフスタイルを根本的に変えようとするのは無理な話だから、できる限り長く続けていきたいっていうのが本当のところだ。だから、70歳を過ぎて第一線で書き続けている偉大な先輩方の姿に、20年後の自分の姿を重ねて見るよう心がけている。

 

80年代がテーマのバー

贅沢を言わせていただけるなら、今の仕事のほかにぜひやってみたいことがひとつある。カウンター10席くらい、4人用テーブル2つくらいの規模のバーだ。一人バイトさんに入ってもらえば、カウンターの片隅や空いているテーブルにラップトップを置いて、原稿を書くこともできるだろう。

 

店のコンセプトは80年代洋楽。“STILL IN 80’s”とか“80’s FLASHBACK BAR”みたいな名前がいいな。アメリカ西海岸の都市の郊外にあるローカルバーの雰囲気を出したい。こういうお店ができるなら、営業時間中はお店にいて、原稿を書きながら意味のある時間を過ごすことができる。

 

 

サッカー元日本代表が働くカフェ

今はまだ完全な夜型人間だが、もう少し年齢がいったら徐々に朝方にシフトしていくかもしれない。それでも、理想として思い描いているのはお店に出ながら原稿を書くというスタイルだ。ならば、どんな可能性があるか。レストランはお客さんの邪魔になるから、店の一角を作業スペースにするのは無理だろう。昔ながらの喫茶店に憧れる部分もあるが、そういう業態はグルメコーヒーを出すチェーン店に太刀打ちできない可能性が高い。

 

少し前、テレビでサッカー元日本代表の加地亮さんの現在の仕事を紹介する番組を見た。ご存知の方も多いと思うが、今は奥さまが経営されているカフェのスタッフとして働いていらっしゃる。

 

このお店の雰囲気、なんとなくアメリカ西海岸っぽい。もっと絞り込むならパサディナとかシアトルっぽくて、インテリアもとてもかわいかった。カップやソーサーなんかにもこだわりが感じられた。

 

あくまでもバーにこだわりたい気持ちもある。でも、窓越しの木漏れ日がやさしくテーブルに降り注ぐような、そういうお店ならいるだけで楽しいだろうなと思った。まあ、当然ながらバーにしてもカフェにしても、妄想の中だけでの話なんだけどね。

 

 

お客さんの心を離さないヒミツとは

そんな筆者が、妄想から一歩踏み出して具体的な行動に出るきっかけを感じさせてくれる本を紹介したい。『自分でカフェを作りたい人の本』(五味美貴子・監修/学研プラス・刊)は、カフェ経営のノウハウだけについて語られたものではない。個性豊かな13のお店の紹介を通じて、13人の経営者のライフスタイルが見えてくる作りになっている。

 

「おいしいコーヒー」「おしゃれなインテリア」「スイーツ」「くつろぎの空間」。それぞれの経営者がこだわり、極めようとするもの。お客さんが求めるもの。いずれもさまざまあるだろう。“はじめに”に、次のような文章がある。

 

この本を手に取ってくださっているあなたは、いつかこだわりを詰め込んだカフェをつくる側になりたいと思い描いているはず。カフェに人を惹き付けるオリジナリティが求められている今、お客さんの心をしっかりとつかんで離さないヒミツを知っておくことがとても大切です。

『自分でカフェを作りたい人の本』より抜粋

 

お客さんの心をしっかりとつかんで離さないヒミツとは、もっと具体的に言うとどんなものなんだろう。

 

 

覚悟とパッション

カフェ経営にしてもフリーランスにしても、そしてほかのどんな仕事にしても、確実な出発点は計算ではなく、パッションと表現されるものだと思う。本書に紹介されている13人の経営者が語る言葉を通じて感じられるのも、まずはパッションだ。

 

 

カフェの経営に必要なのは「忍耐力」と「アイデア」。続けていればしんどいときが多々ありますが、まじめにやっていれば、必ずお客さんが見てくれていて、評価してくれるのです。

何事もポジティブにいることも仕事のひとつだと思って、日々暮らしています。いつもポジティブでいる人が経営しているお店って、空気感や雰囲気に出ると思っています。

オープンしたときからずっと来てくださっていたお母さんと娘さん。成人式の日に「これからも長い付き合いになると思うので、晴れ着を見せに来ました」と母娘でいらっしゃいました。胸が熱くなりました。

『自分でカフェを作りたい人の本』より抜粋

 

お客さんの心をしっかりとつかんで離さないヒミツとは、第一にパッションなのだ。

 

 

ハウツー本というよりも哲学書

13のお店と、その店主のみなさんの人生。ページをめくるたびに、カフェ経営のハウツー本のはずなのに、哲学書を読んでいるような気になってくる。それぞれのお店のアイデンティティがダイレクトに伝わってくる写真も、とても美しい。

 

もちろん、カフェ経営が片手間でできるほど甘いものではないことはわかっているが、筆者の脳裏には、小さなお店のカウンターやテーブルでキーボードを叩いている自分の姿が浮かびつつある。

 

【書籍紹介】

自分でカフェをつくりたい人の本

著者:学研プラス、五味美貴子
発行:学研プラス

日本全国のカフェを取材して伺った、資金計画、物件探しなどの「リアルな話」のほか、カフェ・コンサルタント、カフェ開業の専門学校講師によるオープンまでに必要な資格や役所への届け出、仕入先の見つけかたなどの必須ノウハウを紹介。

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
bookbeyondで詳しく見る

 

「生きてるだけで太る」中年オヤジこそ食べに行け! 電機メーカー経営の「GATE CAFE(ゲートカフェ)」が意外にいいぞ

オフィス街、問屋街として知られる東京・小伝馬町。「あのあたり、オシャレなカフェがなくて不便なのよ~」と、嘆く人に朗報です。12月13日、小伝馬町駅と馬喰町駅の中間地点に「GATE CAFE」(ゲートカフェ)がオープンしました。同店を経営するのは、同じビルにオフィスを構えるツインバード。ツインバードは、ものづくりの盛んな新潟県燕市に本社を置く電機メーカーで、コスパの高い調理家電や生活家電で知られています。今年の10月には冷蔵庫・洗濯機市場へ本格参入したばかり。

20171213-s4 (6)

そんなツインバードがこの「GATE CAFE」をオープンさせたのは、お店自体の営利目的だけでなく、ユーザーに同社が提案するライフスタイルを体験してもらい、様々な情報を収集・発信するため。その大きな目玉は、同社ホームベーカリーで作る低糖質ブランパンと、同社の地元・新潟から届く野菜や食材を取り入れたメニューです。

 

料理メニューはお野菜たっぷりで中年男性にもうれしい

実際にフードメニューを試食させて頂いたところ、どのメニューも野菜が新鮮でみずみずしく、素朴な味わいのブランパンとも良く合います。野菜だけでなく、チーズや肉、サーモンや半熟卵などがミックスされているので、ほどよいボリューム感もあり。居合わせた別媒体の女性に話を聞いてみると、「野菜が多いのがうれしい。食物繊維たっぷりで低糖質のブランパンは、ダイエットにもいいですね。サラダは意外にドレッシングが効いていて、飽きずに食べられます」とのこと。

↑↑入口には「本日の新潟野菜」のボートを掲げています。今日のメニューには「わさび菜(西区)」「レッドマスタード(西区)」「赤水菜(新潟市)」を使用

 

↑ランチセットの「新潟野菜とグリルチキンのさっぱりサラダセット」(1000円)↑ランチセットの「新潟野菜とグリルチキンのさっぱりサラダセット」(1000円)。サラダとブランパン、本日のスープとドリンクがセットになっています

 

41歳独身の筆者としては、たっぷりのお野菜とともに、しっとりおいしい牛肉が味わえて、オレンジのアクセントも楽しい「ローストビーフとオレンジのサラダ」が気に入りました。男性にはちょっと物足りないんじゃないの? という方もおられるかもしれませんが、筆者のように、加齢により代謝が落ちて「生きているだけで太る」という世代にはうれしいメニュー。実際、同店は20~40代のOLがメインターゲットだそうですが、40代男性もターゲットにしているそうです。

↑↑「ローストビーフとオレンジのサラダ」(ブランパン付き・1000円)

 

開放的な店内でまろやかな雪室珈琲が楽しめる

ドリンクはコーヒー、季節のスムージー、フルーツビネガー、ソフトドリンクを用意しています。コーヒーは新潟の雪室(ゆきむろ)で熟成させた雪室珈琲を使用。苦味が少なく酸味がまろやかで、いつまででも飲んでいたい…と思わせるようなやさしい味わい。フルーツビネガーは、同社のビネガーメーカーを使用して作ったもので、ソーダ割り、水割り、お湯割りから選べます。

↑↑店内では「雪室珈琲」も販売

 

店内は、入口付近にレジとカウンター席を配し、さらに入るとテーブル席へと至る奥行きのある空間。床や壁、カウンターなどには明るい色の木材が配され、親しみのある雰囲気を醸しています。テーブル席の頭上は吹き抜けとなっており、開放感があるのもポイント。

20171213-s4 (22)↑同店のテーブル席

 

同社家電が購入できるほか、燕三条のブランド品を展示

さらに、同店はツインバードとその地元・燕三条のアンテナショップとしての役割があるのも特徴。ツインバード製品の試用や購入が可能なほか、地元・燕三条が誇る様々なブランドの製品を展示しています。

20171213-s4 (2)↑ブランパンが作れる同社製品「Take bran! ブランパンメーカー BM-EF34G」(左・実売価格1万6320円)。右は低糖質ブランパンミックス(実売価格1290円)

 

なかでも、燕三条は金属加工で定評があるだけに、ガラスケースに展示されている金属製品の美しさは圧巻です。「磨き屋シンジケート」のタンブラーや「SUWADA」の爪切り、山崎金属工業のカトラリー、「藤次郎」の包丁などがズラリ。時間を忘れて見惚れてしまう人も少なくないでしょう。

↑藤次郎の包丁↑「藤次郎」の包丁と新潟県の銘酒「麒麟山」。その隣にはツインバードの酒燗器も見えます

 

20171213-s4 (20)↑山崎金属工業のカトラリー

 

20171213-s4 (17)↑展示は、よく見ると左から右へ向かって春・夏・秋・冬へと季節が流れていくコーディネート。心にくい演出ですね

 

それにしてもこの「GATE CAFE」、癒し系のコーヒーの味といい、清潔感があって開放的な店内といい、興味深い展示といい、これは長居しちゃうなぁ~といった印象です。これは社割が効く(たぶん)ツインバードの社員の方がうらやましい。リラックスするのはもちろん、Wi-Fiや電源も完備とのことで、落ち着いて仕事や商談をする場合にもぴったりですね。強いて言えば、新潟ならではの郷土料理があったらな…といったところですが、それでもこの雰囲気と食材を味わえるだけで十分です。小伝馬町、馬喰町を訪れた際は、ぜひ寄ってみてはいかがでしょう。

20171213-s4 (23)

【SHOP DATA】

GATE CAFE

住所:東京都中央区日本橋小伝馬町14-4ツインバード日本橋ゲートオフィス1F

営業時間:平日7時〜18時

定休日:土・日・祝日

席数:34席(Wi-Fiほか全席に電源を完備)

20171213-s4 (5)

伝統の島唄が楽しめる郷土料理店!? 知る人ぞ知る「奄美の名店」5選

奄美と聞いて思いつくのは、豊かな自然……ですが、実は奄美の食文化も、自然と負けず劣らず豊かでバラエティに富んでいるんです。ここでは、島唄が楽しめる家庭料理のお店からオムレツが名物の隠れ家的レストランまで、5つのお店を取りあげました。

 

【①奄美郷土家庭料理 かずみ】

伝統の島唄を聞きながら郷土料理を楽しめる

20171021_BLnak1_1

みんなで唄い踊り、島の文化にどっぷり浸かれる異空間

奄美大島イチの繁華街、名瀬にある「郷土料理かずみ」は、奄美に古くから伝わる島唄を聞ける貴重なお店。おかみさんの西和美さんも有名な唄者(うたしゃ)で、CDをリリースし、武道館にも立ったほどの腕前です。

 

お店は17時にオープンしますが、島唄が始まるのは、ある程度料理を出し終わった19時過ぎから。島唄は、男女の言葉の掛け合いに節をつけていくのが基本的なスタイルで、三味線を弾く男性の唄者に応えるように、和美さんが調理の手を止めて張りのある唄声を聞かせてくれます。

 

ここでは、島唄をじっくり聞くのではなく、一緒になって唄い、踊るのが特徴。店内に響く唄に合わせて手拍子するのはもちろん、太鼓も合わせた島唄「六調」が始まると、全員が立ち上がって唄い、踊り始めます。和美さんも「島唄はあらたまって唄うものではありません。唄が下手でも唄うし、三味線が弾けなくても弾く。誰でも楽しめる。それが島に息づく島唄なんです」と笑顔で語ります。

 

島唄には都会の疲れを癒し、元気を与えてくれる不思議な魅力が詰まっているんです。

20171021_BLnak1_2↑料理はおまかせコース3000円からで、ボリュームも満点。素材は100パーセント奄美で採れたもの

 

20171021_BLnak1_3↑おかみさんの西和美さんは有名な唄者(うたしゃ)。お店は40年の歴史があり、リピーターも多いです

 

【お店情報】

奄美郷土家庭料理 かずみ

奄美市名瀬末広町15-16

TEL:0997-52-5414

営業:17:00~23:00 不定休

※要予約

※島唄を希望の方は、予約時にお伝えください

 

 

【②架空食堂「Kurau」】

ジューシーなソーセージが自慢の奄美創作料理

20171021_BLnak1_4

奄美産を独自に表現する、知る人ぞ知る名店

奄美大島の繁華街、名瀬にある創作料理「架空食堂kurau(くらう)」。ヨーロッパの家庭料理をテーマに、奄美の食材を使ったオリジナリティーあふれるメニューがそろいます。特に人気のあるのが、奄美でもほとんど市場に出回っていない「あかりんとん」という地元産の豚肉を使った自家製ソーセージ。あぶらに甘みがあるとてもジューシーなソーセージで、来店する方の8割が注文するほどの名物。そのほかにも、あかりんとんの加工肉をベースにした創作料理が並びます。

 

また奄美のフルーツを組み合わせた料理や、魚介を使った料理など旬を生かしたメニューにも人気があります。奄美の地ビール「あまみガーデン」とともに食べる地元の食材は絶品。

 

店主の安田さんは奄美育ち。その後福岡に渡り、さまざまなレストランで修業。そのときに働いたビストロでの経験を生かして、いまから約6年前に奄美でお店を出しました。地元の人たちに愛され、いまでは姉妹店「Au pas camarade(お・ぱっきゃまらど)」もオープン。同じ名瀬にあるブラジル創作料理店で、豚肉料理スペアリブが好評だといいます。

 

知る人ぞ知る名店として、地元の人たちにも知れ渡っている両店。郷土料理とは一風変わった、奄美ならではの料理を楽しみたい方におすすめです。

20171021_BLnak1_5↑お店一番人気の自家製ソーセージ(手前 700円)と、あかりんとんのリエット(奥 450円)

 

20171021_BLnak1_6↑席数はカウンター8席、テーブル12席。お店は基本的に2人で切り盛り

 

【お店情報】

架空食堂「Kurau

奄美市名瀬金久町16-6

TEL:070-5817-0493

営業:18:00~夜更け 不定休

 

 

【③ラフォンテ】

奄美の気候にベストマッチ。農園直営の本格ジェラート店

20171021_BLnak1_7↑(写真左)パッションフルーツ、タンカン、真塩のジェラート、(写真右)黒糖、マンゴー、島ざらめキャラメルのジェラート。トリプル(3種類)で税込520円

 

島ならではの素材で作るジェラードは絶品

奄美空港から名瀬方面に向かう県道82号線沿いにあるジェラード店「ラフォンテ」。直営のいずみ農園で育ったフルーツで作られるジェラートは、どれも素材の味を十分に生かしたフレッシュな味わいです。マンゴー、パッションフルーツ、タンカンなどの南国フルーツはもちろん、チョコレート、イチゴ、ミルクなどの定番、さらには黒糖、真塩、島ざらめなどここでしか味わえないジェラードがそろいます。

 

お店一押しの島ざらめキャラメルは、奄美産のさとうきびを使って作られ、ざらめのコクがジェラードにマッチし、深みのある味わい。また、南国ならではのパッションフルーツのジェラートは、収穫が追いつかないほどの人気ぶりです。

 

お店のオーナー、泉さんは奄美出身の女性。夫とともにUターンで島に戻り、夫が農園を始めたことから、その素材を生かしたジェラード店を立ち上げました。

 

「私も主人も何度かイタリアを訪れたのですが、そのときに食べたジェラートのおいしさが記憶に残っていました」と始めたきっかけを話してくれた泉さん。

 

2011年にスタートしたお店ですが、いまでは観光客や若い女性、ファミリー層に人気があり、客足が途切れることがありません。目の前に広がる広大な農園と山々を眺めながら食べるジェラートは格別。1年中暖かい奄美の気候にもピッタリです。

20171021_BLnak1_10↑県道82号線沿いに立つ、白がまぶしいかわいらしい建物。奄美の澄んだ青空に映えます

 

20171021_BLnak1_9↑「カラフルなジェラートがあくまで主役」と、内装はベージュとホワイトのシンプルな色調

 

20171021_BLnak1_11↑代表の泉さん。2017年で6周年を迎え、島で人気のジェラート店になりました

 

【お店情報】

ラフォンテ

大島郡龍郷町赤尾木1325-3

TEL:0997-62-3935

営業:11:00~17:00(平日)、11:00~18:00(土日祝日) 火曜日定休

http://lafonte.amamin.jp/

 

 

【④元祖 鶏飯みなとや】

奄美の食文化に出会える名店

20171021_BLnak1_12

スープがなくなったら閉店

奄美の郷土料理といえば、「鶏飯」。白いご飯に、ほぐした鶏肉、錦糸卵、シイタケ、漬け物、ネギ、のり、干したみかんの皮などを乗せ、鶏ガラスープをかけて食べます。味は具だくさんのお茶漬けのような感じで、シンプルな具材にコクのあるスープがしっかりとマッチしています。大人なら2~3杯はいけるでしょう。

 

「元祖 鶏飯みなとや」は、店名にもある通り、ここが鶏飯発祥の地。もともとはいまから400年前に薩摩藩の役人方をもてなすために作られた料理で、当時は炊き込みご飯でした。それを昭和21年に、この店の創業者である岩城キ子(きね)が現代風にアレンジ。鶏スープをかけた現在の鶏飯を作り上げました。

 

みなとやは、島では有名なお店で、客足は途絶えません。人気の秘密は、素材の新鮮さにあります。お客さんに提供するのは、その日の朝から作った新鮮なスープのみ。朝4時ころから仕込みをし、鶏をまるごと3~4時間かけてじっくりと煮込みます。アクと余分な脂を取りながら、とろ火で煮るのがおいしさの秘けつだとか。このスープがなくなったら、その日の営業は終了となるなど、質の落ちるものは出さないというポリシーがあります。

 

いまでは奄美の一般家庭でも広く食べられている鶏飯。島の食文化を知る上でも、訪れておきたい名店です。

20171021_BLnak1_13↑自分で具材を乗せ、スープをかけます。ご飯は軽め、具材はたっぷりがおいしいです

 

20171021_BLnak1_15↑店の前には鶏の石像が。みなとやの創業者が鶏飯を編み出しました

 

20171021_BLnak1_14↑「心を込めて作るとおいしくなる」とおかみさんの池山さん

 

【お店の情報】

元祖 鶏飯みなとや

奄美市笠利町外金久81

TEL:0997-63-0023

営業:11:00~14:30ラストオーダー(売切次第終了) 不定休

http://minatoya.amamin.jp/

 

 

【⑤陶工房カフェ夢紅】

時間を忘れて癒やされる隠れ家レストラン

20171021_BLnak1_16↑手前が名物のカルボナーラオムレツ(1200円)。ペペロンチーノ(右、800円)、アンチョビ(上、1100円)も人気

 

島の雰囲気にどっぷり浸かれる愛ある空間

奄美空港から名瀬に向かう途中にある隠れ家的レストラン「陶工房カフェ夢紅」。地元の人から熱烈に愛される知る人ぞ知る名店です。料理はイタリアン。ペペロンチーノ、アンチョビの定番のほか、カルボナーラオムレツというイタリアのまかない料理も提供しています。

 

お店の売りは、何といってもその立地。お店は木造1軒屋を改造したカフェで、ウッディーな店内は南国の雰囲気が漂います。そしてテラスの目の前には、美しいビーチとキラキラと輝く太平洋が広がっています。ビーチに降りて行けば、そのまま海辺で波と戯れることができます。亜熱帯気候の奄美のそよ風を受けながら飲むトロピカルジュースは格別。都会の喧騒を忘れ、エネルギーを充電するためにはもってこいの場所。

 

お店を経営するのは、陶芸家の中嶋夢元さんと奥さん。夢元さんは、山口県山陽町とここ奄美大島に陶芸の窯を持ち、その工房でロクロを回す。独特の世界観を持つ器には定評があり、定期的に東京などで個展を開いています。レストランでもその器を使って料理が盛られ、訪れた人たちを魅了しています。

 

「心地いい場所を作りたかった」という奥さん。のんびりゆったりと時間を過ごしたい人にとっておすすめのスポットです。

20171021_BLnak1_17↑グァバ(左)、パッションフルーツ(手前)、バナナ(奥)のジュース。ドリンクは600~700円

 

20171021_BLnak1_18↑デイゴの木の向こう側には美しいビーチが。「この景色が素晴らしい」とマスター

 

↑仲のいい夫婦がレストランを切り盛り。料理はもっぱら奥さんが担当↑仲のいい夫婦がレストランを切り盛り。料理はもっぱら奥さんが担当

 

【お店情報】

陶工房カフェ夢紅

奄美市笠利町与湾神ノ子字殿地

TEL:0997-63-2341

営業:昼頃~夕方 火・水定休

http://yumekurenai.com/

夜に輝く1万本のホワイトローズ――セブ島で話題のロマンチックすぎるカフェ

フィリピン中部にあるセブ島はいまやメジャーな観光地として日本でも定着していますが、今回はセブ島でいま話題になっている、見渡す限りバラだらけのカフェを紹介。1万本ものバラで演出された光景は最高です。

20171020_BLnak6_1

いま、流行に敏感なセブっ子の話題をさらっているのが、1万本のバラに囲まれてロマンチックなひと時を過ごせる「10,000 ローゼズカフェ&モア」です。

 

このカフェを作り上げたのが、新進気鋭の若きインテリアデザイナー、ミゲル・チョ。男性が女性に告白したくなるような、とびっきりロマンチックな空間を作りたいという情熱にかられた彼は、愛情をストレートに表現できるバラが雰囲気づくりには最適だと考えました。

 

そこで海外の事例を参考に、一般的に花束として使われるバラを、あたり一面に敷き詰めることにしました。といってもバラを植えて栽培するのではなく、カフェの周りに白いLED製のバラを配置。こうすることで、昼間は真っ白なバラ園、夜は光り輝くロマンチックで幻想的な異空間を作り出すことに成功しました。

20171020_BLnak6_2↑昼間は美しいバラ園に。オープン当初からセブ中の話題となりました

 

2017年2月、セブ空港のあるマクタン島の末端に10,000 ローゼズカフェ&モアをオープンさせると、たちまち街の人気スポットに。昼間はやすらぎを求めて家族連れや友達同士、夜は静かに愛を語らうカップルや、意中の女性の心を一気に引き寄せたいと願う男性が数多く訪れています。

 

カフェは2階建てで、テーブルは室内、屋上デッキ、海に面したアウトサイドの3か所。特に屋上デッキとアウトサイドは、心地よい海風を受けながらリラックスできる人気のシート。対岸のセブシティを眺めながら味わうコーヒーは格別。セブに行きたくなる理由がまた1つ増えました。

20171020_BLnak6_3↑海に面したロケーションで、テーブルは室内、アウトサイド、屋上デッキにあります

 

文/MIKA…セブに住み始めて2年。現地スタッフと交流しながら、セブの魅力を発信中です。

協力:Kiminiオンライン英会話

 

※本記事は航空会社・バニラエアの機内誌「バニラプレス 2017年11-2018年2月号」に掲載された内容の転載になります