「手羽先センセーション」3周年記念ライブがVR配信中。新メンバーお披露目も!

withコロナの時代になり、ライブやイベント、スポーツ観戦のあり方が急速に変わる中で、VRを使ったライブイベントが続々と登場しています。アイドルグループ「手羽先センセーション」の3周年記念ライブが、7月29日よりマルチアングルVRサービス「REALIVE360」でアーカイブ配信されています。

 

同コンテンツでは、6月24日にNAGOYA ReNY limitedで行われた、手羽先センセーション3周年&新メンバー・佐野いちかさんのお披露目となった記念すべきライブが、ステージ上に設置された超高精細な11KVRカメラ3台による大迫力の映像で楽しめます。VR版限定コンテンツとして、佐野さんのステージからのご挨拶と、同メンバー6人に360度取り囲まれての限定特典映像を収録しています。

 

収録楽曲は、「夏情気性」「ウノウクノウカノウサノウ」「革命のセンセーション」「ニコピの方程式」「ハロー、ブランニューミー」「I’m Believer」「始まりのシグナル」「君キミ、恋病」「あしたのはなし」の9曲。

 

視聴料金(REALIVEチケット=シリアルコード)は、ライブが5000円(税込)、ライブ+限定特典映像(楽屋映像)が7000円(税込)、選抜3曲セットが2000円(税込)。視聴期間はシリアルコード入力から1年間となっています。

 

アフターコロナを見据える「新しい演劇」を作り出す−−「STAGE GATE VRシアター」の挑戦

創業以来30年間、舞台演劇の制作に携わってきたシーエイティプロデュースとVR撮影、VRサービスを提供するアルファコードがVRを使用した新たな観劇スタイル「STAGE GATE VRシアター」にて「ディファイルド」を公開しています。

 

コロナ禍にあって、演劇のスタイルが問われる今、VRと演劇が融合することで、どんな作品に仕上がっているのか、シーエイティプロデュース代表取締役江口剛史氏と、アルファコード代表取締役社長CEO VR事業統括 VR/MR コンテンツプロデューサー水野拓宏氏に話を聞いてきました。

 

江口剛史氏(右)と水野拓宏氏(左)

 

舞台の中に入り込むVR観劇

――演劇とVRの融合と言われてもどんなものか想像つきにくいのですが、ライブコンテンツをVRでどのように表現するのでしょうか。

 

水野拓宏氏(以下水野):VR(ヴァーチャルリアリティ)と言うとゲームやCGの世界を思い浮かべる人は多いと思いますが、私としては、VRは体験だと考えています。たぶん、VRで観劇というと、観客席のもっとも良い席にカメラが設置してあって、VRゴーグルを使用して視聴すれば、すべての人が一番良い席で観られると言う印象だと思います。

 

今回は、体験がテーマなので、舞台上に3つのカメラを用意し、犯人側、刑事側、中央と立場を変えて観ることができます。今回の舞台は朗読劇に近いので、そもそもVRで舞台を観る必要があるのかと問われると、たぶん、一般的な考え方で言えば必要性は低いと思います。

 

しかし、体験としてのVRに意味があると思います。舞台では犯人と刑事のふたりしか登場せず、その会話が中心となってストーリーは進んで行きますが、VRで観ている人は、そのどちらかの相棒や部下のような立ち位置として劇に入り込めます。また、自由に犯人側、刑事側とスイッチングができるので、どちらか一方に偏ることなく観られます。

 

江口剛史氏(以下江口):VR観劇と言っても、実際に劇場では観客が入っています。コロナ禍ですので、十分に席の間を作り、収容人員を抑えています。無観客でVRのみの配信も考えましたが、舞台役者にとってお客さんの反応は大事なので、そういう意味でも観客を入れて公演することにしました。

 

劇場で観ているお客さんはいつも通りの演劇として観て貰えます。劇場でVRゴーグルをかけて観劇するわけではありません。VR配信の方は舞台の中に入り込むイメージなので、単純に舞台をカメラに収め、動画で配信するものとは違うわけです。なので、劇場で観劇した人もVR配信を観るとまったく違ったものとして観ることができます。

 

――VRではライブ配信ではなく、数日後に配信されると聞きましたが。

 

水野:ライブ配信は挑戦してみたかったんですけど、今回は録画したものを配信しています。今回の公演は全部で39回あります。毎回キャストが変わるので、配信も舞台と同様に毎回違うキャストで配信されます。まだVRでの配信は始めたばかりで、39回すべてをライブ配信するとなると、かなりのリスクとなってしまいます。

 

そこで、すべての回をVRで配信する代わりにライブ配信は諦めました。ただ、配信はアーカイブスとして残るわけではなく、劇場と同様に決まった時間から始まり、見逃すと観られなくなってしまいます。好きな時間から見始められるわけではないので、ある意味ライブ感がある仕様となっています。

 

 

江口:VR配信は19時から行われており、上演時間は約70分です。VRに集中して観られる限度内の時間にしました。先ほど水野さんがおっしゃったように朗読劇に近いので、舞台上で役者が大きく動くわけではないですが、役者と同じ舞台に立って観られるので、役者の表情とかがよく分かるようになっています。

 

 

新しい演劇の価値を提供するためのVR

――そもそも演劇をVRで配信しようと考えたのでしょうか。

 

江口:現在、コロナ禍で現実離れした経験をしています。演劇界も緊急事態宣言やソーシャルディスタンスなどで、ほとんどが中止や延期に追い込まれました。つまり、今まで現実でできたことができなくなったわけです。演劇もこれまでと同じことをしようとしても、もうできないので、これまで以上のことをし、これまで以上の価値を提供しなくてはならないと思っています。その一環としてのVRです。

 

水野:ただ、演劇にVRを入れるのはまだまだ難しいところもあります。VRは、まだまだ完成の域にあるものではなく、現実とヴァーチャルの区別が付かなくなる程には至っていません。今回の舞台も撮影自体は11Kで行っていますが、配信では4Kまで落としています。11Kで配信したいけど、それはまだ難しいわけです。観る側もOculus GoやPico G2のような専用ゴーグルで観る人も居れば、スマートフォンで観る人も居ます。多くの人に観て貰うには低いスペックで視聴される可能性も考慮した結果です。

 

 

江口:今回の「ディファイルド」は、9.11のころに書かれた作品なんですが、コロナ禍の現状とすごくマッチしているんですよね。そういった部分を読み取って貰えると面白いと思います。なので、VRであるなし以前に十分に面白いコンテンツにはなっています。

 

水野:観劇の新しい形として、面白い試みではありますが、VRをヘビーに使って居るユーザーからみればVRにする意味があるのかって言われそうではありますね(笑)。ただ、VR配信をすることになって、改めて人がものを観ることを考えた時、人はあまり視点を大きく動かさないんですよね。なので、ゲームやCGのVRのように、仮想空間の中を自由に動けると言うわけではないですが、決まった画角の映像を観る通常の舞台中継配信とは、視聴者の感じ方や見方はその人次第となるわけです。

 

――なるほど、コロナ禍が新しい演劇の形を生み出したわけですね。コロナ禍が過ぎたあと、VR演劇はどうなっていくのでしょうか。

 

江口:そうですね。コロナ禍の現在としては、ウィズコロナとして、劇場での観劇のガイドラインを作り、それを遵守することで、公演をしていきたいと思っています。今回のVR演劇は客席数を減らしただけでなく、VR配信用のカメラは据え置きで、カメラマンなどのスタッフは配置していません。いかに密にならないかを考えています。

 

コロナ禍が終息したとしても、VR演劇は続けていきたいですね。演劇の稽古は密になりがちなので、集まって稽古をする必要のない朗読劇となりましたが、コロナ禍終息後は通常の舞台劇でVR配信をしてみたいです。

 

コロナ禍が終息しても地方の劇場で演劇をするのはしばらく難しいと思います。なので、どの場所でも観られるVRが地方のファンへの対応のひとつになるのではないでしょうか。

 

水野:舞台の上で行われている演劇をそのまま撮るだけでなく、VRならではのCG合成などの加工を入れて現実を超えるような体験を創ってみるのも面白いですよね。

 

STAGE GATE VRシアター vol.1 『Defiled-ディファイルド-』

・会場・日時:DDD青山クロスシアター 7月1日(水)~8月2日(日)39公演
・作:LEE KALCHEIM
・翻訳:小田島恒志
・演出:鈴木勝秀

・出演キャスト(総勢19名の出演者が2名1組となり、毎日日替わりで上演します)

猪塚健太/ 伊礼彼方/上口耕平/加藤和樹/岸 祐二/小西遼生/章平/鈴木壮麻 /成河/千葉哲也/中村まこと/羽場裕一/東 啓介/前山剛久/松岡 充/三浦宏規/水田航生/宮崎秋人/矢田悠祐 (※ 50 音順)

・主催/企画制作:株式会社シーエイティプロデュース
・撮影/技術協力:株式会社アルファコード

・ストーリー
ハリー・メンデルソン、図書館員。自分の勤める図書館の目録カードが破棄され、コンピュータの検索システムに変わることに反対し、建物を爆破すると立てこもる。目まぐるしく変化する時代の波に乗れない男たちが、かたくなに守り続けていたもの。神聖なもの。それさえも取り上げられてしまったら…。 交渉にやってきたベテラン刑事、ブライアン・ディッキー。緊迫した空気の中、巧みな会話で心を開かせようとする交渉人。拒絶する男。次第に明らかになる男の深層心理。危険な状況下、二人の間に芽生える奇妙な関係。果たして、刑事は説得に成功するのか。

・配信日時:2020年7月6日(月)19時~8月14日(金)19時(予定)
・配信方式:時間指定ストリーミング配信
・視聴料金:3500円 (税込)
・販売方法:チケットぴあにて販売(チケットぴあURL:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2019376

公式サイトはコチラ

 

■BlinkyLiveご利用方法

1. アプリストアにて「Blinky」のアプリをダウンロードしてください
・iOS版ダウンロード(http://apple.co/2XcmUI5
・Android版ダウンロード(http://bit.ly/3dW7VbY
・Pico Store (https://www.pico-interactive.com/jp/detail.html?id=164
※Pico G2 4Kはプリインストール済み
2. アプリ起動後、マイページから無料会員登録を行なってください。
3. ログイン後、ホーム画面や検索機能からお好きなコンテンツを選択しご視聴ください。
4. 有料コンテンツの視聴や有料スタンプを使用するにはポイント購入が必要になります。なお、コンテンツによっては、外部決済サービス(チケット会社等)の利用も可能です。

 

撮影/我妻慶一

最新技術と古典芸能の融合により、新たな「攻殻機動隊」が動き出す−−「VR能 攻殻機動隊」の魅力を担当者に訊く

人気SFマンガと最新VR技術、そして能が融合した新たなエンターテインメント『VR能 攻殻機動隊』。コロナ禍の影響で開催が危ぶまれましたが、予定通り8月22・23日に世田谷パブリックシアターで開催されます。すでにチケットは完売しており、この記事を読んで興味を持った人は、今回の舞台を観ることは叶いませんが、能と言えばロングランで公演するのが常なので、今後観る機会はあるはず。

 

 

今回は「VR能 攻殻機動隊」で脚本を担当する藤咲淳一氏と3D技術を担当する明治大学教授・福地健太郎氏、VR技術を担当する東京大学教授・稲見昌彦氏に話を聞く機会を得たので、VR能とは、攻殻機動隊と能がどのように融合するのかなど、聞いてきました。

 

まずは脚本担当の藤咲氏から。

 

能によって新しい「攻殻機動隊」の世界が開けていく

↑藤咲淳一氏

 

――VRと能と「攻殻機動隊」と言う組み合わせを聞いても、容易にどんな舞台か想像がつきませんが、どういったものなのでしょうか。

 

藤咲淳一氏(以下藤咲):実はすでに「攻殻機動隊ARISE」で立体視を使った3Dの舞台を演出の奥 秀太郎さんと一緒にやっているんです。さらにVRで能を表現することは、奥さんがすでにやっていました。そんな中、VR能で「攻殻機動隊」をやりたいと言う話がでまして、まあ面白半分で聞いていたんですけど、講談社が許可を出したわけです。まさか、実現するとは思っていませんでしたが、やることになりました。

 

――能で「攻殻機動隊」の世界を表現するのは難しそうですね。

 

藤咲:今回はアニメではなく原作を能にすることにしました。能は初めて観る人はたいてい寝てしまうんですけど、その段階を超えて能を理解しはじめると新しい世界が開けてきます。「攻殻機動隊」もネットが新しい世界として広がっていく話なので、そこは繋がるのではないかと思っています。「攻殻機動隊」を題材にしていますけど、見た目は普通の能なので、言葉もすべて能の世界に置き換えています。「攻殻機動隊」の話なんですけど、どこか日本の神話を観ている感じに捉えられるのではないでしょうか。

 

――いわゆるアニメを題材にした歌舞伎や舞台劇とは違い、基本的には能なんですね。

 

藤咲:話が「攻殻機動隊」なだけで、基本的には能ですね。現代能の新作と言う感じです。なので、脚本的にはアクションシーンをほとんどなくし、素子がバトーなどに出会う話がメインになっています。たぶん、上演時間は40分くらいかな? 公演自体は2時間くらいあって、古典の能なども上演されます。なので、「攻殻機動隊」をきっかけに能に触れて貰えればと思っています。

 

――能の世界や言葉を理解するには初見では難しそうですが、VR能を観る前に準備しておくことはありますか。

 

 

藤咲:そうですね。「攻殻機動隊」をいくつか観ておいていただけると良いですね。「攻殻機動隊」の話を知っていれば、能に変換されていても、あ、ここはあの場面だってわかります。話がわかると能の動きや所作などに注目できますので、そこに注目して欲しいですね。わからないと言うよりは、いろいろな想像ができ、個々でそれぞれに解釈できるようになっていますので、観た人なりの解釈で完結していただければと思います。

 

――最後にVR能の見どころをお聞かせください。

 

藤咲:ちゃんとバトーも素子もでます。原作を大事にしたうえで能に落とし込みました。攻殻機動隊が能になったとき、どうなっているのか、是非体験して欲しいです。ただ、初見での能は睡魔との戦いになるので、観に行く前日は夜更かしせず、しっかり睡眠をとっておいてください(笑)。

 

■プロフィール
藤咲淳一(ふじさく・じゅんいち)

1967年茨城県生まれ。代々木アニメーション学院卒。脚本家・演出家・小説家。プロダクションI.G所属。専修大学、デジタルハリウッド大学非常勤講師。 TVアニメでは『攻殻機動隊』『BLOOD』シリーズ、『ダイヤのA』『ポケットモンスター サン&ムーン』、映画「劇場版BLOOD」シリーズ、「アップルシードXIII』『攻殻機動隊 ARISE border1-4』など様々な作品のシリーズ構成・脚本を担当。 BLOODシリーズ、攻殻機動隊シリーズの小説版のほかオリジナル小説作品も手がける。漫画、ゲーム、舞台などメディアを横断した構成・執筆で活動。

 

 

次にVRゴーグルを使わずにVRを実現する技術、「ゴーストグラム」を開発した稲見氏と福地氏に、VR能とはどんな映像技術を使い、どんな演出が可能なのかを聞きました。

 

 

最初の5秒間だけ、技術的なことを見て欲しい

↑稲見昌彦氏(左)、福地健太郎氏(右)

 

――一般的にVRと言うとVRゴーグルを使用し、仮想空間を体験するものですが、それとは意味合いが違うのでしょうか。

 

福地健太郎氏(以下福地):一般的なVRはゴーグルを装着しているひとりひとりの視点が違いますよね。今回はVRゴーグルなしの裸眼で映像体験をする映像演出として使われています。なので、観客席のどの位置から見ても、基本的に同じものが見えるようになっています。もともとVR(ヴァーチャルリアリティ)は演劇用語でして、舞台装置としての言葉でした。

 

――では、VRやARなど、現在使われている映像技術としてのVRとはちょっと意味合いが違うのですね。実際の役者に3D演出を加えることは難しかったのでしょうか。

 

 

稲見昌彦氏(以下稲見):3Dの演出自体はそれほど難しいことはしてません。感覚的には特別な映像ではなく、いつも目で見ているものが3Dですよね。VRの演出としては、その見えているものが消えてしまうと脳が勝手に解釈することを利用しています。普段ありえない動きや映像を見せることで、最初は驚き、そのうちリアルか映像かの差がわからなくなってしまうのです。そこがVRになるんです。例えば、壁に手をかざすと壁が手に遮られて、壁の一部が見えなくなってしまいます。その手に壁の映像を映し出すことで、手と壁が同化して、奥にあるはずの壁が見えるような気がするんです。つまり手が消えたように脳が解釈するわけです。このあたりが、「攻殻機動隊」でもお馴染みの光学迷彩に繋がってきたりします。

 

福地:能は舞台道具などがなく、何もない空間で役者が演じ、役者の動きも小さいんです。舞台も暗めなので、すべてがVRで演出するのに適していると言えます。舞台のどこに映像を投影しているなど3D映像に関しては一応企業秘密と言うことで(笑)。

 

――VRと能と「攻殻機動隊」と言うと、接点がなさそうですが、意外と相性がよさそうですね。

 

稲見:「攻殻機動隊」の世界では、現実と虚構(ネットの世界)の区別がつかなくなっていますよね。それが今回のVR能にマッチングしていると思います。現実世界も「攻殻機動隊」の世界に近づきつつありますし、フィジカルとデジタルが融合したVR能は、映像を画面で見た時とは違った体験になります。

 

――VR能では役者の動きにあわせてリアルタイムで映像演出が行われるとのことですが、どうやって役者の動きを判断しているのでしょうか。

 

 

福地:今回はサーモグラフィーカメラを使用しています。先ほども言いましたが、能は役者以外に何もないので、サーモグラフィーで役者の動きを捉えやすいんです。何か他に熱源があったりすると、役者ひとりに合わせるのは難しいので、そこも相性が良かったですね。

 

――VR能を技術的な観点として注目して欲しい点はありますでしょうか。

 

稲見:最初の5秒間だけで良いので、技術的なことを観て欲しいです。どんなことをやっているのか、あの映像はどうやって映しているのか、など。あとは能と攻殻機動隊の世界観を感じて欲しいですね。技術はあくまでも能や攻殻機動隊の世界を彩る手段なので、意識下から抜けていって欲しいんです。観ているときは能や話に集中し、凄かったと思って貰えれば良いですね。個人的には舞台照明は注目して欲しいところです。

 

 

■プロフィール
稲見昌彦(いなみ・まさひこ)

1972年東京都生まれ。東京大学総長補佐・大学院情報理工学系研究科教授。専門はインタラクティブ技術、複合現実感、ロボット工学、リアルメディア。漫画『攻殻機動隊』に登場する技術「熱光学迷彩」をモチーフとした、再帰性反射を利用した光学迷彩を実際に開発した研究者として世界的に有名。米国『TIME』誌 Coolest Inventions of the yearに選定。著書に『スーパーヒューマン誕生!』がある。

 

福地健太郎(ふくち・けんたろう)

1975年東京都生まれ。東京工業大学理学部卒。明治大学総合数理学部教授として、インタラクティブメディアの研究に従事。インタラクティブ広告や舞台演出のためのソフトウェア開発を手がける。担当科目は「アカデミック・リテラシー」「メディア基礎実験」「映像・アニメーション表現」など。著書に『図解でわかる! 理工系のためのよい文章の書き方 論文・レポートを自力で書けるようになる方法』がある。

 

VR能 攻殻機動隊 – VR Noh ‘THE GHOST IN THE SHELL’

■スタッフ・キャスト

原作:士郎正宗(講談社)
出演:坂口貴信 川口晃平 谷本健吾(観世流能楽師)
大島輝久 (喜多流能楽師) ほか
演出:奥秀太郎
脚本:藤咲淳一
3D技術:福地健太郎(明治大学教授)
VR技術:稲見昌彦(東京大学教授)
製作:VR能攻殻機動隊製作委員会

 

■公演日

2020年8月22日 (土)
・13時30分開場 14時開演
・18時30分開場 19時開演

2020年8月23日 (日)
・10時30分開場 11時開演

 

■会場

世田谷パブリックシアター

公式サイトはコチラ

 

撮影/我妻慶一

【西田宗千佳連載】似て非なる「3DoF」と「6DoF」、VRらしいアプリの開拓はこれから

「週刊GetNavi」Vol.67-4

現状、スタンドアローンVR機器のビジネスにおいて、「Oculus Go」は、ライバルに一歩先んじているのは間違いない。理由は、「低価格」を実現し、そのうえで「この価格で実現できる新しい体験をすばやく提供する」ことに知恵を絞った作りになっているからだ。「ごろ寝VRシアター」で映像を見たり、VR空間で友人とチャットをしたり、ちょっとしたゲームを楽しんだりするのであれば、Oculus Goは十二分な性能を備えている。

↑Oculus Go

 

だが、低価格を実現し、映像体験に軸を絞ったがゆえに、Oculus Goは、スマホVRからあまり大きくジャンプしなかった。それに対し、レノボとGoogleがタッグを組んで開発した「Mirage Solo」は、スマートフォン用のVR技術を使いつつも、より本格的なVR体験を目指した技術が搭載されている。

↑「Mirage Solo」

 

違いは「ポジショントラッキング」にある。

 

Oculus GoもMirage Soloも、そして、ほとんどのスマホ用VRも、自分を中心に「向いた方向の映像が見える」点に変わりはない。頭を中心に360度、どちらを向いても位置は把握できる。これを「3 Degree of Freedam(3DoF)」と呼ぶ。これだけでも、かなりリアルなことは間違いない。

 

だが、3DoFでは「頭やからだの位置」は把握していない。部屋の中を自由に歩き回るには、頭の位置を正確に把握すること、すなわち「ポジショントラッキング」が必要になる。3DoFにポジショントラッキングを追加した状態を「6 Degree of Freedom(6DoF)」と呼ぶ。PC用のハイエンドVRやPlayStation VRは、この6DoFに対応している。そして、Mirage Goも、6DoFに対応する「WorldSence」という技術が使われている。

 

といっても、Mirage Soloの場合、HMDをつけていると外の様子は見えない。だから部屋を歩き回ると、現実問題として危険だ。そのため、自分を中心に半径75cmの距離しか移動できないようになっている。

 

「そんな狭いんじゃ意味がない」

 

そう思われそうだ。確かに、映像を見るだけなら、こんなに移動範囲の狭い6DoFはあまり意味がない。

 

しかし、冷静に考えてみてほしい。座ったまま「手前にあるものをのぞき込む」動作をする時、頭はどう動くだろうか? 頭が前に動くはずだ。椅子に座って上半身しか動かないような場合であっても、人間の自然な動きとしては、「頭の位置に沿った視界」が再現されるほうが望ましい。すなわち、より自然でリアルな体験を実現するなら、6DoFは「あるほうが望ましい」のである。

 

いまはまだ、Mirage Solo向けのアプリが少ない。しかし、今後6DoF対応のアプリが増えていくのであれば、「自然なVR体験」としては、Oculus GoよりもMirage Soloのほうが有利になる。PC用のハイエンドVRの代わりに使うなら、Mirage Soloのほうが機能差が少なく、アプリ開発は容易である。そのため、個人向けとしてはOculus Goが有利だが、企業で専用アプリケーションを作ったり、アトラクション用に大量導入したりするならば、Mirage Soloのほうが向いているのでは……という分析もある。

 

現在VR用HMDを開発している企業の間では、6DoF対応のものを作るのが主流だ。それがVRとしてはより望ましいからである。今年後半から来年にかけて出てくる機器では、Mirage Solo以外にも「スタンドアローン型で6DoF」のものが増えてくる。2年もすれば、6DoF搭載型が主流になっているだろう。

 

だが、Oculusもそれは十分わかっている。それでもOculus Goが3DoFであるのは、「完璧ではないが、それでも体験に足る製品を、とにかく低価格で出して広げること」が重要だ、と判断したからであり、そこに向けて商品を磨いたからである。

 

Mirage Soloはここからの成長によって、大きく化ける可能性がある。その過程を楽しむのもまた魅力だと思う。一方で、価格はOculus Goより高い。両者を分けたのは、「いまを採る」か「明日を採るか」なのだ。

 

●次回Vol.68-1は「ゲットナビ」8月号(6月23日発売)に掲載予定です。

 

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【西田宗千佳連載】「シアター」から「コミュニケーション」へ広がるVRの可能性

「週刊GetNavi」Vol.67-3

スタンドアローンVR機器において、最初の重要なコンテンツはなにか、といわれれば、筆者は「ごろ寝シアター」だ、と答える。VR機器は、視界のすべてを映像で置き換えるものだ。そこに「自分しかいない映画館」を作り、数百インチの大画面で映画を観るのは快適で新鮮な体験だ。特にOculus Goは、頭に機器を固定するためのバンドがゴム製で、寝転がってもゴツゴツとした感触がない。だから、ベッドやソファに寝転がれば、手軽に「天井方向に映画館のスクリーンがある」ような体験ができる。

↑Oculus Go

 

こうしたパーソナルホームシアターは、1996年に発売されたソニーの「グラストロン」が目指していた方向性であり、2013年にOculus Riftが登場するまで、「頭につけるディスプレイ」全般が目指していた未来そのものである。実際、これまでにもスマホ用VRがある程度人気を博し、「映像を見る」用途で広がったが、こうした市場はアダルトコンテンツが中心。結局のところ、さほど大きなビジネスには成長していない。

 

スタンドアローンVR機器が拓く「ごろ寝シアター」であれば、あらゆる映像をシアターの中で楽しめる。映像配信サービスの普及により、ネットにさえつながっていれば映像が楽しめるようになったことが、こうした機器の可能性を広げているのだ。そういう意味では、「今の世の中だから可能になった」、スタンドアローンVRならではの使い方と言えるだろう。

 

とはいえ、ごろ寝シアターだけがスタンドアローンVRの価値ではない。次に大きな価値となるのが「コミュニケーション」だ。Oculus Goには純正アプリとして「Oculus Rooms」というものが用意されている。これは、友人同士がバーチャル空間内に作った部屋に集まり、音声でのコミュニケーションを行う、というものだ。部屋の中では、写真や動画を一緒に見ることもできる。

 

バーチャル空間でのコミュニケーションは、これまでのビデオ会議よりも「一緒にいる感覚」が高い。バーチャル空間での自分は、簡素化された3Dのキャラクターになる。映像のほうがリアルだろう……と思えるが、実はそうではない。話に合わせて顔が動いて視線があったり、手を動かしたりできると、とたんに「実在感」が高まる。人間の脳が「そこにいる」と感じる際には、映像のリアルさよりも、会話に合わせて身振り・手振りがあるといった、非言語的なコミュニケーションが成立することのほうが重要なのだろう。

 

気軽にバーチャル空間で会えるようになると、コミュニケーションのあり方は変わる。ビジネス的な視点だけで見ても、「ミーティングの形の変化」は、大きな金銭的価値を持っているはずだ。

 

バーチャル空間でのコミュニケーション要素を持ったアプリは意外と多く、「一緒に映画を見る」「一緒にライブ中継を見る」といったアプリも登場し始めている。ただ、Oculusが標準でこうしたコミュニケーション系サービスを複数用意した一方、Mirage Soloのプラットフォームを提供するGoogleは、それらを用意していない。OculusのほうがVRビジネスの将来について、明確なビジョンを持っているため、こうした差が生まれているのではないか……と思える。

 

では、Mirage SoloはOculus Goに対して一方的に劣っているのだろうか? 実際には、そうではない。両者の違いについては、次回のVol.67-4で解説する。

 

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【西田宗千佳連載】VRはスマホの隆盛から生まれた

「週刊GetNavi」Vol.67-2

5月に相次いで登場した「スタンドアローンVR機器」である「Oculus Go」と「Mirage Solo」には、共通の技術的特徴がある。それは、スマートフォン由来の技術が使われている、ということだ。両機種とも使っているプロセッサーはQualcommのSnapdragonシリーズ。OSのコアとしてはAndroidを採用しており、そこからカスタマイズしたものになっている。そもそも、Mirage SoloはGoogleがスマホ向けVRプラットフォームとして作った「Daydream」を使っているし、Oculus Goの元になったのは、サムスンのGalaxy向けに開発されたデバイスである「Gear VR」である。

↑Oculus Go

 

コンパクトでそれなりにパワフルな機器を作るには、現状、PCのアーキテクチャでは無理があり、スマートフォン由来のものを使うのが理に適っているというわけだ。

 

だがそもそも、VRの技術進化はスマートフォンと大きく関係しており、今回のスタンドアローンVRの登場も、その流れのなかにある。

 

現在のVRは、2012年に初期の開発者向けバージョンが公開された「Oculus Rift」が源泉だ。1990年代のVR機器との最大の違いは、とても「安い」ことだった。理由は、スマホの普及によって、ディスプレイパネルやモーションセンサーの価格が落ち、それらを流用してVR機器が作れるようになったことにある。その後、スマホを差し込む簡易型の「スマホVR」が登場したが、これも、Oculus Riftが実現した仕組みが「スマホそのものでも実現可能なものであった」ことに起因している。

 

一方で、現在のハイエンドVR機器やスタンドアローンVRは、スマホの部品をあまり流用していない。モーションセンサーやプロセッサーは共通のものを使うが、肝心のディスプレイパネルは「VR専用開発」のものが主流である。

 

なお、技術的な素性は似ているが、スマホに最適なディスプレイとVRに最適なディスプレイは異なる。その背景には、VRはこれから数が増えると想定されており、ディスプレイメーカーがVR専用パネルの製造を行うようになっていることがある。しかも、それらは、スマホ向けの需要を見込んで用意したが、技術の進化で時代遅れとなった設備や、生産量の関係で余剰となった製造ラインを流用する形で作られている。Oculus GoもMirage Soloも、ジャパンディスプレイの同じVR用液晶を採用しているとみられているが、これはまさに、古い世代のスマホ向け液晶ディスプレイのラインを大幅に改修し、VR用液晶のラインに転用したもので作られている。

 

スマートフォンの増加によって、様々な最先端部品の製造コストが変化した。スマホ以降に登場したデジタルガジェットは、その影響を受けて作られているのだが、VR機器は特に直接的な関係があり、「VRはスマホの子ども」的な部分があるのだ。

 

では、「スマホの子ども」であるVRの先端に位置するスタンドアローンVRは、どんなコンテンツやサービスを我々にもたらすのだろうか? その点は次回のVol.67-3以降で解説していきたい。

 

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【西田宗千佳連載】スタンドアローンVRがもたらす「ごろ寝シアター」の世界

「週刊GetNavi」Vol.67-1

 

相次いで登場してきた独立型VRデバイス

5月1日、Facebook傘下のOculusは、PCやスマホと接続する必要がなく、単体で使える「スタンドアローンVR」機器の「Oculus Go」を発売した。同日米国で開催されていたFacebookの開発者会議「F8」で、本機が発表されると、いきなりウェブ上で販売が開始された。そのOculus Go発売と時を同じくして、レノボもスタンドアローンVR機器の「Mirage Solo」を投入。こちらは、GoogleのVR向けプラットフォームである「Daydream」準拠の機器である。どちらも非常によくできたデバイスであり、VRの世界を大きく変えるのは間違いない。

↑Oculus Go

 

↑Mirage Solo

 

これまでVRは、PCやPS4とつないで使う「ハイエンドVR」か、スマートフォンを簡易的なヘッドセットに差し込んで使う「スマホVR」の2つに大別できた。前者は、最先端の環境で、リッチな体験ができる。しかし、ケーブルが邪魔で、PCなどとヘッドセットの接続は面倒。トータルのコストも高く、「誰でも気軽に、日常的に」という世界ではなかった。

 

一方でスマホVRは、誰もが持っているスマホをそのまま使えて、簡易的なぶん、ヘッドセットが安価なことなどが魅力だった。しかし、画質が悪く、体験も「ちょっと映像を見るだけ」で、VRとしての深みがない。このタイプのVRを体験した結果、「VRってこんなもんか」と落胆した人もいたはずだ。

 

だが、Oculus GoとMirage Soloは、それら2つのあいだに位置する存在だ。価格はハイエンドVRより安く、ケーブルなどもないので気軽に使える。一方でディスプレイやレンズなどの設計が最適化されているため、スマホVRと比べると段違いの画質で、ハイエンドVRにも見劣りしない。ハイエンドVRほどできることに幅がなく、アプリも高度ではないが、それでも、いままでのスマホVRよりもずっと本格的なVRアプリが楽しめるのだ。

 

独立型VRデバイスはAV機器としても魅力的

「ああ、ゲームの話ね」

 

そう思った人は、ちょっと認識を改めて欲しい。VRが気軽になることは、我々に新しい価値をもたらす。それは「ホームシアター」だ。VRの本質は、自分の視界を映像で置き換えることで、360度すべてをディスプレイにしてしまうことにある。映画館のような巨大なスクリーンを配置し、「自分だけの映画館」を手軽に作れるというわけだ。ハイエンドVR機器では実現されていた要素だが、これがスタンドアローンVRでは、さらに実用的になった。特に、ヘッドバンドがやわらかいゴム製のOculus Goは、「寝転がって天井方向に巨大なスクリーンを出す」という使い方に向いているため、自分だけの「ごろ寝シアター」を簡単に生み出せる。これは、過去のどのAV機器にもなかった魅力だ。

 

この時期に、単体で使える新しいVRプラットフォームが相次いで登場してきたことには、実は理由がある。

 

その理由とはいったい何なのか? レノボとOculusの違いは? 将来AV機器はどうなるのか? こうした点については次回のVol.67-2以降で解説する。

 

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超絶没入感を『どこでもVR』で体験! 「Lenovo Mirage Solo with Daydream」の実機をとことんレビュー

今回レビューする「Lenovo Mirage Solo with Daydream」は、「Oculus Go」、「Vive Focus」に先んじて登場したスタンドアローン型VRデバイス。スマホ、外部センサー、PCとの接続を必要としないスタンドアローン型のGoogle Daydream VRヘッドセットとして世界初の製品です。4月24日に発表、予約が開始され、5月11日に販売が開始される本製品で、実際のVR体験まで踏み込んだレビューをお届けします。

 

なお、Mirage Soloと同時に、YouTubeの新VRフォーマット「VR180」に対応し、左右180度×上下180度の立体写真や動画を撮影可能なカメラ「Lenovo Mirage Camera with Daydream」も発売されます。こちらのレビューも合わせてお伝えしましょう。

 

↑「Lenovo Mirage Solo with Daydream」実売価格は5万5296円

 

↑「Lenovo Mirage Camera with Daydream」3万8664円

 

スタンドアローン型のVRデバイスであるMirage Soloは、スクリーンレス型VRビューワーのようにわざわざスマホを装着する必要はなく、またケーブル接続型VRデバイスのようにケーブルに縛られることも、ハイスペックなPCやゲーム機を用意する必要もありません。屋外も含めたどんな場所でも、電源を入れて頭に装着すれば、すぐVRコンテンツを体験できるのが最大のメリットです。

 

そしてMirage Soloの売りが「6DoF(6自由度)」への対応。3DoFの3次元回転に3次元移動が加わるので、仮想空間を自由に歩き回れます。

 

↑3DoF(3自由度)のVRでは頭の位置が固定されるが、6DoF(6自由度)のVRでは歩く、ジャンプする、しゃがむ、のけぞるなど、VR空間の中で自由に動き回れる。ただしMirage Soloは安全性に考慮して移動できる範囲が約1.5mに制限されている

 

↑Mirage Solo本体

 

↑右側面にはmicroSDカードスロット、USB Type-C端子が用意されている

 

↑左側面には電源ボタン、ボリュームボタン、イヤフォン端子が配置されている

 

↑本体底面。左にあるボタンでゴーグルの前後の距離を調整する

 

↑付属するコントローラー。上面にはクリック可能なタッチパッド、アプリボタン(-)、ホーム(Daydream)ボタン(○)、右側面にはボリュームボタン、手前には充電用のUSB Type-C端子が用意されている

 

↑Mirage Soloには、本体、コントローラー、充電器、USBケーブル(Type-C)、専用イヤフォン、マニュアルなどが同梱される

 

OSは「Daydream 2.0」、プロセッサーは「Snapdragon 835(APQ8098)」、メモリーは4GB、ストレージは64GBを搭載。5.5インチのQHD(2560×1440ドット)IPS液晶ディスプレイを内蔵し、通信機能としてはIEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 5.0を備えています。LTE(4G)通信モジュールなどによるモバイルデータ通信機能は備えていませんが、ハードウェア構成的にはスマートフォンに非常に近いです。

 

Mirage Soloで「6DoF(6自由度)」を可能にしているのが、本体前面にあるふたつのセンサー(RGBカメラ)。このふたつのセンサーにより空間内の動きを把握する「WorldSense」という技術を実現しています。

 

セットアップはAndroidスマートフォンとほとんど同じです。言語設定、Wi-Fi接続、Googleアカウントの登録……とおなじみの手順で進み、最後にチュートリアルが始まります。チュートリアルはミニゲームも盛り込まれているので、遊び感覚でコントローラーの使い方をマスターできるはずです。

 

↑VR空間の中にセットアップ画面が表示される。まるで目の前に大きなスマホの画面が表示されているよう

 

↑チュートリアルでは、主にコントローラーの使い方が解説される

 

↑チュートリアルが終わると、ホーム画面が表示される

 

さて肝心の使用感です。筆者はこれまでさまざまなVRデバイスを体験してきましたが、装着感はかなりよいです。重さは645gとそれなりにあるのですが、額のクッションで支えられているので、Mirage Solo全体が前につんのめるようなアンバランスさがありません。またフェイスクッションもアジア人の鼻の高さを考慮しているのか、外界の光が侵入してくることはなかったです。

 

↑額のクッションが功を奏し、ゴーグル全体が前にずり落ちていくことはない

 

↑ダイヤル式の調整機構で素早く脱着可能

 

VR体験は、3DoFのスクリーンレス型VRビューワーとは段違いですね。頭の動き、身体の動きがそのままVR空間に反映されるので没入感が深いです。一度6DoFのVRコンテンツを味わったら、3DoFのVR体験には戻れないほどの差がありますね。

 

しかし記事執筆時点で、6DoF対応コンテンツを見つけるのは非常に困難でした。Mirage Soloの発表会では、WorldSense対応アプリは320本以上、6DoF対応アプリは50本以上、日本語対応アプリは40本以上と発表されましたが、Playストアの製品情報には6DoFと3DoFのどちらに対応しているのか表示がありません。Mirage Solo発売までにPlayストアに6DoF対応コーナーを設けるアップデートを、Googleには強く求めたいところです

 

また、Gugenka from CS-REPORTERS.INCのVR添い寝アプリ「このすば!めぐみんとおやすみVR」(960円、秋予定)、スクウェア・エニックスのVRマンガ「PROJECT HIKARI」(価格未定、2018年予定)など日本初の6DoF対応VRコンテンツの発売にも期待しましょう。

 

↑Playストアには6DoF対応、3DoF対応などの表示はない。ちなみにこの「VR Karts:Sprint」は3DoF対応ゲーム

 

↑不時着した惑星の遺跡を探検する「Eclipse:光のエッジ」(980円)というタイトルは冒頭で6DoFに対応しておりしゃがむことができたが、ゲーム本編は3DoFに変わってしまった

 

5月1日に更新された「Blade Runner: Revelations(980円)は6DoF対応だが、記事執筆時点ではMirage SoloのPlayストアには表示されなかった。音声は英語のままだが、コマンドや字幕は日本語化されている。Mirage Soloを入手したら真っ先に購入するべきタイトル

 

↑レノボがMirage Solo用に作ったチュートリアルアプリ「VRを学ぶ」は6DoF対応。ホテルのテラスから町並みを覗き込むことも可能

 

Mirage Soloと一緒に発売されるMirage Cameraは、VRデバイスで鑑賞可能な左右180度×上下180度の写真や動画を撮影可能なデジタルカメラ。全天球の写真や動画を撮影できないかわりに、デュアルカメラにより臨場感ある3D撮影が可能です。またライブストリーミング機能も搭載しています。

 

画素数は1300万画素×2、F値は2.1、フォーカス方式は固定フォーカス。動画は3840×2160ドット/30fps、2560×1440ドット/30fps、1920×1080ドット/30fps、静止画は3016×3016ドット、2320×2320ドットで撮影可能です。

 

↑本体サイズは約105×55×22mm、重量は約139g

 

↑背面には液晶パネルが付いていないので本体だけでプレビューや、撮影した写真や動画の再生はできない。上面には、ファンクションボタン、パワーボタン、シャッターボタンが配置されている。ファンクションボタンでは撮影モードを切り替える

 

↑底面には三脚固定用のネジ穴が用意されている

 

↑左側面のカバーを開けると、microSDカードスロットと充電用のUSB Type-C端子が現われる

 

↑Mirage Cameraには、本体、バッテリー×2、キャリングポーチ、ACアダプター、USBケーブルが同梱される

 

↑スマホと接続すればプレビュー、撮影写真/動画の再生が可能なほか、GoogleフォトやYouTubeにアップロードできる

 

Mirage Cameraで撮影した写真、動画をGoogleフォトやYouTubeにアップロードすれば、Mirage SoloなどのVRデバイスで立体的なVR写真、動画として鑑賞できます。実際にMirage Cameraで撮影した写真、画像をいくつか下記に掲載しているので、ぜひご覧ください。

 

サンプル写真(1)

https://photos.app.goo.gl/VsbBJ0Dzf47MZBXR2

サンプル写真(2)

https://photos.app.goo.gl/ckVPwmim5TrIsaxn1

サンプル動画(3)

https://photos.app.goo.gl/ECCSN9bxPHWdbnwb9

 

Mirage Soloの6DoFに対応したコンテンツはまだ少ないですが、今後Oculus Go(6DoF非対応)やVive Focusが発売されることにより市場が拡大し、アプリが充実していくことは間違いありません。また手軽に立体的なVR写真、動画を撮影できるMirage Cameraなどにより、Mirage Soloで鑑賞できるコンテンツも増えていくでしょう。

 

Mirage Solo本体が6DoF対応なのに、コントローラーが3DoF対応に留まっている点は残念ですが、コストを考えれば納得はできます。Mirage Soloは本格的なVR体験を身近なものにしてくれるガジェットとしてオススメできる一台です。

 

↑どこででもVR! でも周囲の安全にはご注意を!!!

目の前にスライム、これは夢!? ファン必見の「ドラクエVR」を体験してきた

みなさん、ドラクエは好きですか、私は大好きです。そのドラクエの世界に入れるVRがある、なんて聞いたら行きたいですよね? 私は行きたいです。……というわけで向かいました、新宿にあるVR ZONE SHINJUKU。ひと館まるまるVRばっかり楽しめるアミューズメントパークです。ここに4月27日から、ドラクエVRが登場したんです。

↑キャッチコピーは「ドラクエに、入ろう」。その名のとおり、ドラゴンクエストの世界に入って歩き回りながら冒険する、フィールドVRアクティビティです

 

選べる3つの職業、これは悩む…ッ!

プレイヤーは4人パーティで参加するとのこと。職業は戦士1、戦士2、魔法使い、僧侶です。まずはどの職業にするか、前日からウンウン悩んでいました。せっかくドラクエのフィールドに行くなら、戦士になって剣でぶっちゅぶっちゅとスライムをぶっ叩きたいじゃないですか。それこそドラクエのVRじゃないですか。

 

だけどたぶん、普段カチカチコントローラー押してる人たちほど、みんな戦士になりたいに違いないですよね。ライターとしては人気の低そうな僧侶あたりを選んで「予想外に楽しいですよ僧侶!」とか書いた方がバズりそうだ……。

 

体験への我欲よりもバズ我欲を選ぶことにして、当日はロングスカートという、ちょっぴり僧侶っぽい格好で現地へ向かいました。

↑VR ZONE SHINJUKUの施設の外観・内観もドラクエ仕様に!

 

ちなみに「コスプレしたい」という提案は担当編集に断られ、体験スタッフにも安全上の問題か丁重に断られてしまいました。仕方がないので密かに「危ない水着」を着けて挑んでおります。

 

待機中、誰がなんの職業になるかを聞かれました。

 

スタッフ「職業は何にします?」

 

和久井「戦士でお願いします」キリッ

 

ぜんぜん僧侶じゃねえ……豆腐の意志でした、すみません……。

待機の間中、ドラクエのテーマが流れてるんですよ。もうその時点で身体が動いて行進とか始めちゃうわけです。アドレナリン沸き上がって「勇敢な戦士みたいに愛したいな……!」みたいな欲望が抑えきれませんでした。というわけで、和久井は戦士2としてドラクエワールドに参戦です。

↑ざっとストーリーと注意事項を教えてもらい、いざフィールドへ

 

↑装置を装着します

 

和久井は結構テニスをするんですが、戦士の装備はテニスラケットの5倍くらい重たかったです。ラケットならヒョイって感じだけど、剣はズシって感じ。

↑ゴーグルもけっこうな重さですが、戦士の盾と剣もそうとう重いです

 

↑1番手前が戦士の盾と剣、真ん中が全員共通のヘッドセットと背負う機器、1番奥が魔法使いと僧侶の杖。杖の軽さに驚愕!

「夢でも見てるのかな?」あまりのリアルさに驚愕!

VRのゴーグルをつけると、なにも見えません。

 

しかし画面が白く明るくなったなと思うと、あのBGMが……!

 

ドラクエ好きのみなさんならわかりますよね、BGMが鳴るだけで、自分がどこにいるのかが。「あああぁぁぁぁ~っ!!!」ってなりました。

 

画面が表示されると、自分はすっかりドラクエの世界に入り込んでました。全方位、どこを見てもフィールドです。そして目の前にぴょんぴょんスライムがやってきたりするんです。夢でも見てるのかな……?

PR事務局提供

 

とにかくいろいろリアル(?)だし、高所恐怖症なんでルーラがめちゃくちゃ怖かったです。キャッチコピーの「ドラクエに、入ろう。」に偽りなし。マジで入りました……マジで入りましたよ!!

 

各職業はご存じの通り、役割が決まっています。

 

戦士ならひたすら剣で敵をぶった切ります。魔法使いは攻撃魔法とバイキルトが使えます。僧侶は攻撃魔法と回復魔法。うちのパーティには魔法使いがいなかったのでバイキルトの体験ができなかったのですが、戦士の剣が天井くらいまでぎゅいーんとデカくなるらしいです。プレイヤー視点(PR事務局提供)の動画を用意したので、そちらでリアルなプレイの様子をご覧ください。

プレイ中はいくつかのフィールドを体験できるのですが、それぞれけっこうな時間戦ってました。その間、次々と現れる敵をぶっ叩き続けるんです。そうとうストレス解消になります。上司とか元カレ・元カノを思い浮かべてぶった切るとスッキリしそうです。

しかしぶっちゃけ戦士は体力勝負。持つだけで重い盾と剣を、とにかくぶん回し続けました。ラストの大ボスを倒すころにはめっちゃ肩で息してました。全身汗だくです。早く宿に入って休みたい……! 参考までに、プレイの様子を外から撮影した動画も用意しました。途中、敵の攻撃を避けながら剣を振り回していたら、ごっつ転びました。

そして感動的だったのは、僧侶さまです。

 

敵の攻撃にやられて体力が落ちたり死んだりすると、その都度僧侶が魔法をかけて助けてくれるんです。すると青い光が自分を包み込み、モノクロになった視界がカラーに戻ります。……ありがとう、僧侶! ゲームのときにはあまり感じなかった、僧侶に対する厚い感謝の気持ちが湧いてきましたよ!

てなことでまとめますと、どの職業を選んでも、それぞれ醍醐味があって楽しそうです。

 

戦士……体力自慢の方に。剣がマジで重いです。かよわい女子は結構厳しいかも。

魔法使い……派手な魔法が魅力。なりきり妄想度が高い人ほど楽しめるでしょう。

僧侶……パーティ全体を見回せるリーダー的な人に向いてそう。みんなにひたすら感謝されます。

とにかく、夢のように楽しい20分でした。

 

結束力が高まる! 合コンやデートにもおすすめ

本作ですが、会社のチームで行けば、きっと結束力が高まるはずです。なにしろドラクエのパーティだから。

 

男女2対2の合コンやデートでもいいかも。特に僧侶役の男性はモテます、ぜったいに。男性は自分をアピールするのに戦士を選びたくなるかもしれませんが、ぜったいに僧侶です。自分が困ったときにすぐ手を差し伸べてくれるんですよ、好きにならないわけがないです!

↑プレイ後の反省会もまた楽しい

 

注意点としては、めっちゃ汗かくので、着替えまではなんだけど、汗を拭くハンカチやタオルは必携です。折しも場所は歌舞伎町。「ちょっと5000Gで宿に入ってシャワーでも浴びてく?」とか親指立てて下世話なジョークを言ってもいいかもしれません。責任は負いませんが。

 

あと戦士はガチのランニングシューズかウォーキングシューズ装備をおすすめします。大立ち回りを続けるため、ローファーで行ったら足が痛くなりました。それと翌日、右側の僧帽筋と腕橈骨筋が筋肉痛です。僧帽筋とか、肩こり以外で存在を主張されたの初めて!!

 

少し心配していたVR酔いですが、激しく動き回っていたせいか、移動は徒歩だからか、まったく起こりませんでした。見えるものと実際の感覚にあまりズレを感じなかったことも理由のひとつかもしれません。「酔ったらどうしよう」なんていう心配は、BGMを聞いた瞬間に吹き飛んでしまい、原稿を担当編集さんに見せるまで思い出しもしなかったという……

次は魔法使いか僧侶をトライしたいです。1度やったら、職業を変えて2度3度入りたくなる。ドラクエVR、マジでやばいです!! コラボフードやオリジナルグッズも販売されているので、ファンとしてはそちらも見逃せませんね。

↑ドラクエコラボメニューも垂涎もの!

 

VR ZONE SHINJUKU

東京都新宿区歌舞伎町1丁目29−1

料金:3200円(施設入場料別途800円)

対象年齢:7歳以上
※13歳未満は保護者の同意が必要

チケット予約はサイトより
https://vrzone-pic.com/activity/dragonquestvr.html

 

撮影/我妻慶一

 

© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
© BANDAI NAMCO Amusement Inc.

 

Vtuberとは? それを支えるVRMとは? ドワンゴの本格展開で次なる「配信」の時代がやってくる

昨年末から、爆発的にネット界隈でトレンド化している「バーチャルYouTuber」、通称「Vtuber」をご存知でしょうか? かわいいキャラクターなど独自のアバターを使って実況や雑談を配信する配信者のことでして、引き続き注目を集め続けています。AI(という設定?)のキズナアイを皮切りに、現在も次々とVtuberが誕生していますが、ちょっと自分も興味あるなーなんて人もいるんじゃないですか?

 

そんな最中、4月16日にドワンゴが誰でも簡単にVtuberになれる「バーチャルキャスト」のサービスを発表しました。発表会ではさまざまなアプリケーションで動かせるVR向け3Dアバターファイル形式「VRM」やニコニコ本社生放送スタジオに「Vtuberパーソナリティバーチャル機能」も公開。

 

正直わからない方だとなんのこっちゃだと思います。そこで今回は、そんなVtuberに興味ありな方も、特に興味ない人にも、Vtuberがこれからの配信コンテンツを変えていく可能性があることを、バーチャルキャストの機能と共に解説したいと思います。

 

↑Vtuberを操って、他のVtuberとコミュニケーションがとれるバーチャルキャストを体験!

 

バーチャルキャストは、HTCのVRヘッドマウントディスプレイ「HTC Vive」を使用することで、好きな3Dキャラクターになりきって動画配信ができるサービスです。操作するキャラクターは配信中に切り替えることができます。

 

また、他のVtuberが配信している部屋に遊びに行く機能があり、同時に複数のVtuberを表示させることもできます。セカンドライフやPS Homeのような感じで、遊びに行きたいVtuberのところまで一気に移動できるのです。相手の配信時には、自分のアバターを追いかけて配信するので、遊びにいった先での配信画面と同じものが、自分のアカウントでも配信されるようになっています。

 

↑Vtuberの世界に入り込み、簡単に参加することができる「バーチャルキャスト」

 

↑ニコ動らしく生配信ではコメントも立体的に表示され、Vtuberがそれを持ったりすることができる

 

操作する側はHTC Viveを通して遊びに行った先のアバターが見えているため、実際に遊びに行った感覚になります。これまでVtuberは基本的にひとりで配信していましたが、バーチャルキャストによって複数のVtuberが集って、対話しながら配信することができるのです。当然、それぞれのVtuberは各配信先で操作しているので、実際に集合することはなく簡単に複数人での配信が行えます。

 

さらにバーチャルキャストで使える3Dモデルは、VR向け3Dアバターファイル形式「VRM」によって、さまざまなアプリケーションでも使えます。作ったモデルを3Dモデル投稿サービス「ニコニ立体」に投稿し、バーチャルキャストと連携し誰でも使えるように。もし3Dモデルを作れなくても、すぐにVtuberとしての活動が始められるのです。

 

↑さまざまな3Dモデル作成アプリで作ったモデルを統一のファイル形式で共有できる「VRM」を展開。写真のJpegファイルがパソコンでもデジカメでもスマホでも見られるような感じで、どの端末、ソフトでも共通して3Dモデルが見られる

 

そして3Dモデルを使った新たなサービスとして、生放送スタジオにVtuberを表示させ、実際に生放送の出演者のひとりとして、配信できるバーチャル機能がニコニコ本社のサテライトスタジオに追加されました。

 

透過型の有機ディスプレイを使いVtuberを映し出すことで、実際にそこにいるかのように、会話しながら配信することができます。このシステムは外に持ち出すことも可能とのことです。表示するVtuberのキャラクターは、自分で作ったキャラクターなどを持ち込むこともできます。基本的に上半身やバストアップの表示となるので、動く範囲も少なく、操作する人のブースもかなりコンパクト。外で利用する場合は、このブースサイズと同等のサイズを用意すれば、Vtuberを操作できるわけです。

 

↑透過型の有機ELディスプレイにVtuberを表示。このVtuberと目を合わせながら話をし、動画の配信を行う。いわば、ラジオブースでゲストとパーソナリティが話をする感じ

 

↑操作ブースは、手と顔の動きのみを検知するだけなので、このサイズでも十分だとか。顔の表情を変えるには違う操作が必要なので、手元をみせなくするか、もうひとりが操作するとのこと

 

↑実際にバーチャルキャストの体験中。HTC ViveでVtuberの世界に入り込んだ

 

↑他の配信に遊びに行っているところ。右側の女の子の顔がモザイクになっているのもバーチャルキャストの機能。真ん中の女の子は画面内にあるペンを拾って、後ろにあるホワイトボードに文字を書いている。左の女の子は視聴者のコメントの吹き出しを持っている。この画面も、それぞれの配信画面で同じものが流れている

 

Vtuber入門のハードルとなっていたであろう3Dモデル、そして3Dモデルを動かすシステムまで手軽に提供するバーチャルキャスト。簡単に説明させて頂きましたが、ただ配信を鑑賞するだけでなく自分が配信側に回る楽しみをイメージできたのではないでしょうか? Vtuber同士がひとつの画面でコミュニケーションとれるのも第2ステージに入った感じですし、Vtuberに少しでも興味ある人はものは試し。ここは一発、Vtuberはじめてみては?

世界初のスタンドアローン型! 仮想世界を自由に歩き回れるVRデバイス「Mirage Solo」が国内発売

「Gear VR」などスマホを装着して使用する「スクリーンレス型VRビューワー」は、ケーブル接続型VRデバイスと比べて手軽に体験できるという利点がある一方で「3DoF(3自由度)」という仕様から「頭を動かせる」VR体験に留まっていました。

 

レノボ・ジャパンから4月24日に発表および予約受付開始、5月11日より店頭で発売される「Lenovo Mirage Solo with Daydream」は、スタンドアローンVRとして世界で初めて「6DoF(6自由度)」に対応。3DoFの3次元回転に3次元移動を加えた、仮想空間を自由に歩き回れる真のVR体験を可能にします。

↑中央が「Lenovo Mirage Solo with Daydream」(5万1200円)。左が同時に発表されたVR180対応カメラ「Lenovo Mirage Camera with Daydream」(3万5800円)

 

↑ケーブルなどの物理的制約がないので自由度が高い

 

単体でVRが楽しめるスタンドアローン型の「Mirage Solo」

Mirage Soloは、グーグルの「WorldSense」技術を採用したスタンドアローンVRデバイスです。前面にふたつのカメラを搭載し、インサイドアウト方式のモーショントラッキングを実現。アウトサイドイン方式のケーブル接続型VRデバイスのように外部センサーを設置することなく、Mirage Soloだけでどこでも手軽にVRコンテンツを楽しめる手ごろさがウリ。

↑Lenovo Mirage Solo with Daydream。手前は同梱されるモーショントラッキングコントローラー

 

ゴーグル内には、SoC「Snapdragon 835」、4GBメモリー(RAM)、64GBストレージ(ROM)を内蔵。WQHD解像度(2560×1440ドット)の液晶パネルディスプレイも備えており、スマホを装着する「Gear VR」などとは異なり単体で動作します。視野角は110度です。プラットフォームとしては「Daydream」を採用し、これまでGoogleのスクリーンレス型VRビューワー「Daydream View」用にリリースされてきたVRコンテンツがそのまま動きます。

 

本体サイズは269.5×204.0×179.9mm、重量は645g。4000mAhのバッテリーが内蔵されており、約2.5時間連続で駆動します。

↑本体カラーはムーンライトホワイト一色。額部にクッション、頬部にゴム素材が使われており、片手で調整可能なストラップ機構が用意されています。装着感は良好です

 

↑本体にはUSB Type-C端子やmicroSDカードスロットを備えており、メディアに収録されたコンテンツを直接再生できる

 

VR180対応のデュアルカメラ「Mirage Camera」

同時に発表された「Lenovo Mirage Camera with Daydream」は、YouTubeの新ビデオフォーマット「VR180」に対応したVRカメラ。1300万画素のデュアル魚眼カメラが搭載されており、左右180度×上下180度の視野角で4K解像度(3840×2160ドット)の動画を撮影可能です。YouTubeの電子式6軸手ぶれ補正技術が採用されており、ブレの少ないVR映像を楽しめます。

↑Lenovo Mirage Camera with Daydream

 

記録媒体は本体内の16GBストレージ(ROM)またはmicroSDカード(最大128GB)。IEEE820.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.2の通信機能を備えており、YouTubeやGoogleフォトに直接アップロードしたのち、すぐにMirage Soloで鑑賞可能です。

↑Mirage Cameraのサイズは105×55×22mm、重量は139g。2200mAhのバッテリーを内蔵しており、連続で2時間撮影できます

 

Mirage SoloはこれまでリリースされたDaydreamのコンテンツを動作させられますが、従来のソフトは当然3DoFで動作します。そこで6DoF対応コンテンツの充実が期待されるところですが、4月24日の発表会ではグリー、スクエア・エニックスから6DoF対応コンテンツのリリースが発表されました。

↑グリーが発表した6DoF対応VRコンテンツ「釣り★スタ VR」は最大6人まで同時対戦可能

 

↑スクウェア・エニックスが発表した6DoF対応VRコンテンツ「PROJECT HIKARI」はマンガの世界に入り込めるような体験ができる

 

3DoFのVRコンテンツではMirage Solo本来のVR体験を味わえません。従来のDaydream対応コンテンツの6DoF化、ケーブル接続型VRデバイスからのDaydreamプラットフォームへの移植を強く期待したいところです。

 

「なにこのオッサン泣かせのVRゲーム」 大量破壊VRシューティング「ギャラガフィーバー」登場!

VRエンターテインメント施設「VR ZONE SHINJUKU」に、3月9日から大量破壊VRシューティング「ギャラガフィーバー」が登場。懐かしのゲームをVRで体験できるとあって、「これはプレイしたい!」「なにこのオッサン泣かせのVRゲーム」と話題を呼んでいる。

出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより

 

「ギャラガ」が最新のVR技術で蘇る!

同ゲームは、1981年にアーケードゲームとして稼働を開始したゲーム「ギャラガ」をベースにしたもの。ナゾの生命体「ギャラガ」が宇宙から次々と地球に攻めてきたという設定で、プレイヤーは武器を手にギャラガを撃ち倒していく。

出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより

 

公式サイトではゲーム紹介動画も公開されており、プレイヤーはブースに入るとヘッドセットを装着。スゴ腕サイエンティストのマッド博士から指示を受けると、マシンガンを模した武器を携えて仮想空間内の地上150mのポイントへと向かう。バトルシーンでは大小さまざまなギャラガが攻めてくるようすが展開。プレイヤーもマシンガンで迎撃して、破壊されたギャラガはキラキラと輝くキューブ状に分解して飛び散っていた。

 

「ぜーーーんぶ、こわしちゃえ!」のキャッチコピー通り、撃って撃って撃ちまくり敵を破壊するアクションが魅力の同ゲーム。ゲームファンからの注目度も高く、ネット上には「やばい、めっちゃ楽しそうwww」「高いところ苦手だけど、これはプレイしてみたい…」「まさか『ギャラガ』がVRゲームとして蘇るなんて思わなかった!」「ギャラガ愛を感じるVRゲームだね」「ラスボスの超巨大ギャラガを倒す爽快感ハンパなさそう!!」といった声が相次いでいる。

 

VRだからこその臨場感!

「ギャラガフィーバー」がプレイできる「VR ZONE SHINJUKU」は、2017年7月に新宿にオープンした国内最大級のVR施設。2016年には東京・お台場で「VR ZONE Project i Can」としてオープンしていた時期もあり、最先端のVR技術&独自の体感マシンによる没入感と現実感を3万7千人もの人が体験していた。

 

「VR ZONE SHINJUKU」では、これまでにも「ドラゴンボール」や「エヴァンゲリオン」といった人気コンテンツのVRアクティビティを展開。「VRかめはめ波を放ったら、えげつないくらい地面がえぐれて笑った」「かめはめ波を撃つという子どもの頃からの夢がVRのおかげで叶いました」「コックピットから見るエヴァの世界観に感動した!」と利用者を楽しませている。

出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより出典画像:「VR ZONE SHINJUKU」公式サイトより

 

VRアトラクションとして蘇った侵略者・ギャラガを、思う存分撃ち落としてみては?

三船敏郎モチーフのアバターも!『レディ・プレイヤー1』キャラアート解禁

スティーブン・スピルバーグ監督の最新作『レディ・プレイヤー1』から、主人公ウェイド・ワッツのアバターをはじめ、三船敏郎をモチーフにした日本人役トシロウのアバターなど、壮絶な宝探しのアドベンチャーを繰り広げるトレジャーハンターたちのキャラクターアートが解禁された。

 

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本作の舞台は、そう遠くない未来。混沌とした世界。夢がかなえられる超リアルVRワールド [OASIS]が、人々の唯一の居場所だった。天才的な開発者のハリデーは自らの死の際に、宝の卵を[OASIS]の中に隠したことを、全世界のプレイヤーに告げる。最初に見つけた者が [OASIS]の後継者になれるという。果たして全ての関門をクリアし、“大いなる遺産”を手に入れるのは誰なのか?人類が対戦する、壮絶な宝探しレースがスタートする。

 

今回公開されたキャラクターアートでは、現実世界の彼らと、VRワールド[OASIS]での彼らのアバターが描かれている。注目は、右上の日本人役のトシロウ。赤い兜と赤い鎧姿が勇ましい彼のアバター“ダイトウ”は日本の侍がモチーフ。トシロウ役を演じるのは、本作でスピルバーグ監督に見いだされた森崎ウィン。トシロウのアバター“ダイトウ”の顔は、“世界のミフネ”こと三船敏郎をモチーフにしていることを、原作者のアーネスト・クラインが明かしている。

 

左下中央は、主人公のウェイドのアバター“パーシヴァル”。青い髪をなびかせ、左の頬に印象的なマーキングを施している爽やかながらもワイルドなイケメン風。アーネスト・クラインは「パーシヴァルのイメージは、かなり日本のアニメなどから影響を受けているんだ」と日本キャラクターを意識したことを語っている。

 

右下中央は、ヒロイン・サマンサのアバター“アルテミス”。そして、左端の忍者風の“ショウ”や、 右下の“エイチ”と、個性的な5人のトレジャーハンターたちがどんな大冒険を繰り広げるのか期待が高まる。

 

『レディ・プレイヤー1』
4月20日(金) 全国ロードショー

配給:ワーナー・ブラザース映画

©2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED

 

 

「VR」の「eスポーツ」ってどんな感じ? チーム対戦型VRゲーム「TOWER TAG」をプレイしてみた

東京・台場にある屋内型テーマパーク東京ジョイポリスにて、新アトラクションとして対戦型VRシューティングゲーム「TOWER TAG」が2月9日よりサービス開始。筆者もメディア向けの先行体験会でプレイしてきましたので、その模様をご紹介したいと思います。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑TOWER TAGは東京ジョイポリス内のアトラクションとして設置されています

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑荷物や上着があっても、鍵付きのロッカーに預けられます。ロッカーが6個分あるのは、システム上は3 on 3まで遊べるからとのこと

 

柱を移動しながらチームで戦うガンシューティングバトル

TOWER TAGは、2 on 2のチーム戦で行うガンシューティングバトル。エリア内に無数にある柱を移動しながら、相手を撃ち倒すのが目的です。柱の最上部に向かって銃を向けると弾ではなくワイヤーが発射され、柱と接続可能。接続した状態で一定時間トリガーを引いていると、柱が自分のチームカラーになり、自陣エリアとなります。自陣エリアとワイヤーで繋がった状態で、銃を手前に引くと、その柱に一瞬にして移動。相手に弾を当てやすくなるように近づいたり、相手の側面に移動して無防備な横から攻撃するなど、移動によって攻撃手段に幅ができます。

20180212_y-koba2 (8)↑VRゴーグルで観られるゲームフィールド。無数の柱を飛び移りながら銃撃戦を行います。チームはオレンジのFireチームとブルーのIceチームで戦います。柱の色が自分のチームカラーに光っているところに飛び移れます

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑柱に移動するには、まず柱の色を自分のチームカラーに変えます。白い柱は中立の柱。柱の上部を狙うとワイヤーが発射されるので、そのままトリガーを押しっぱなしにします

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑柱の色が徐々に自分のチームカラーに変わっていきます。この写真だと7割くらい青くなっています。最後まで色を変えると自陣の柱となり、移動ができるようになります

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑自陣の柱にワイヤーを繋げ、銃を手前に引くとその柱に移動します。移動は一瞬で完了します

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑柱の上部以外を撃つと相手を攻撃する弾が発射されます。相手の弾道やワイヤーなどで位置を確認し狙い撃ちます

 

バトルはどちらか相手を倒すと1点獲得でき、2人倒すとリセットして仕切り直しになります。5分間の制限時間のなか、得点の高いチームが勝ち。倒された人はリセットされるまで何もできませんが、エリア全体を俯瞰でみられる状態になるので、仲間に相手の位置などを教えて、サポートすることができます。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑TOWER TAGで使用する銃型コントローラー。銃の位置情報もとっているので、VR画面内でも銃を確認できます

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑VRゴーグル。HTC VIVEを使用しています。大型のメガネでないかぎり、メガネオンで装着できます

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑ヘッドセット。チームメイトに声をかけながらプレイできるようにマイク付きです

 

銃撃戦中は姿勢を低くしたり、柱の陰に隠れるなど、相手の攻撃をかわす手段もあります。なので、実際に多少移動することになるのですが、元居た位置から1~2歩しか動かないので、以前東京ジョイポリスに設置されていたVRゲーム「ゼロレーテンシー」に比べるとほとんど動きません。柱間の移動も銃を手前に引くだけなので。それだけにすぐにゲーム内容を理解することもでき、VR酔いなども起こりにくい。VR初心者でも安心して遊べそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑遮蔽物や柱に身を隠すことも可能。しゃがんだり物陰に隠れたりして、相手の攻撃を回避します

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑ゲームエリア。チームメイトと2人で入ります。床が青くなっている部分がプレイヤーのエリアで1名あたりの広さは3×3m。そんなに動き回らないので、これでも十分な広さです。このエリアから出てプレイすることはありません

 

「VR eスポーツ」という新ジャンルとして発展を狙う

TOWER TAGは、ドイツのスタートアップ企業であるVR Nerds(ヴイアールナード)社が開発。開発者のなかにはサバイバルゲームで世界チャンピオンになった人もいるとのことで、ゲーム内容にも納得な感じです。ロケーション事業を行ったことがないこともあり、ロケーション事業のプロであるCAセガジョイポリスとのタッグが実現。実際にロケーション事業として展開するのは、この東京ジョイポリスが最初だそうです。そういう関係性もあって、ロケーションで実際に使ってみた結果がVR Nerds社にフィードバックされるという話です。

 

さらにCAセガジョイポリスは、ダーツライブとも提携を発表。まだ事業内容は未定とのことですが、成績やプレイデータの管理を任せるのではないでしょうか。CAセガジョイポリスはTOWER TAGを「VR eスポーツ」というカテゴリとし、eスポーツの1つとしての発展することを考えています。なので、ダーツライブでのダーツのレーティングや成績管理などを行うことが予想されます。

 

実際にプレイして感じたのは、結構シンプルな印象。フィールド上で相手を見つけるのは容易で、銃撃戦も物陰に隠れる以外の行動はできない感じ。銃は撃ち続けると連射速度が落ちてくるので、一定時間、インターバルが必要ですが、その間に攻め込まれるほどの隙になる感じでもありませんでした。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑実際にプレイしてみました。VIVEの装着はもうお手の物です

 

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑ゲームが始まるともうバトルフィールドのなかにいるのが当たり前になるほど、没入感はあります。自然と仲間や相手を探すのにキョロキョロとしてしまいます

 

お互いのチームが1人ずつ倒され、1対1になると膠着してしまう点には対策が必要かも。同じ柱に居続けると柱や壁が消えて隠れられなくなるとか。ほかにも銃の種類やサブウェポンなども欲しいところです。ちなみに結果としては5キルくらいを記録して圧勝しました。もし、eスポーツ化したらプロになれるかも知れません。すいません、嘘です。

 

まあ、改善点や要望はそのうちジョイポリスからVR Nerdsにフィードバックされ、対策してくれると思うので、それを期待したいところです。

 

1回のプレイ料金は800円。プレイ時間自体は5分程度で、VRゴーグルなどの装着時間やプレイの説明を聞く時間も含めると1回のプレイは15分くらいという感じです。「ゼロレーテンシー」とは違い、パスポートでの利用も可能なので、何度もプレイしたい人はパスポートを購入するのがオススメ。

 

改善点について言及しましたが、現状でもゲームとしては面白いです。仲間うちでワイワイやるのも良いですし、知らない人と協力しながらするのも良い感じ。いまのところ東京ジョイポリスのみでの展開ですが、今後は地方のジョイポリスやさまざまなアミューズメントスポットに導入される可能性もあるとのこと。全国展開して、ネット対戦が早いところできるようになってほしいところです。

「すごい相性良いと思う」VRモード搭載の「パワプロ2018」が話題! スポーツは近未来の楽しみ方で!

ゲームファンだけではなく野球好きからも愛され続けているロングセラーゲーム「実況パワフルプロ野球」シリーズ。4月26日発売予定の最新作「実況パワフルプロ野球2018」が1月9日にAmazonで予約開始となり、ネット上で盛り上がっている。

出典画像:KONAMI公式サイトより出典画像:KONAMI公式サイトより

 

シリーズ初の「VRモード」実装!

出典画像:SONY公式サイトより出典画像:SONY公式サイトより

 

「PlayStation4」と「PlayStation Vita」の両方から発売される同作では、シリーズ初となる「VR(仮想現実)モード」を搭載。専用の「VRヘッドセット」を装着し、ピッチャーマウンドから観客席をぐるりと見渡せるなど、リアリティのある「パワプロ」の世界が楽しめる。

 

しかしVRといってもコントローラーで操作するのは従来の「パワプロ」と変わらない。バッティングにおいてはキャッチャー目線になっており、ピッチングもピッチャーの背後からの視点。歴代シリーズのファンも違和感なく楽しめる仕様が嬉しい。

 

ネット上では「パワプロでVRってすごい楽しそう」「パワプロの新作はVRまで楽しめるのかよ! これは完全に買いだな」「パワプロの頭身をVRで見るのってどんな感じだろう」「VR持ってないけどこれを機会に買うしかない!」といった期待の声が続出。

 

また2018年1月6日に幕張メッセで開催された「パワプロチャンピオンシップス 2017 全国決勝大会」では、一足早く「実況パワフルプロ野球2018」のVRが体験できた。実際に体験した人からは、「見渡すと観客がしっかりみえてすごい!」「相当テンション上がった! めっちゃ楽しいよ」「パワプロとVRすごい相性良いと思う」と好評のようす。

 

VRが生み出す新感覚スポーツ体験

出典画像:J SPORTS VR公式サイトより出典画像:J SPORTS VR公式サイトより

 

出典画像:ソフトバンク公式サイトより出典画像:ソフトバンク公式サイトより

 

VRといえばゲームに特化しているイメージがあるが、VRを使用した新しいスポーツの楽しみ方も広まってきているようす。スマートフォン専用アプリ「J SPORTS VR」では、モバイル端末とVRゴーグルを合わせて使用することで臨場感あふれる映像を楽しめる。野球・ラグビー・サイクルロードレースなど様々なコンテンツが配信中。

 

またソフトバンクが開発したVRを使った新感覚のスポーツ「WARP BALL(ワープボール)」も話題になった。これはVRゴーグルを装着して、仮想空間内で相手のゴールにボールを入れて得点を競うスポーツ。仮想空間内ではグローブやバットを手に持っており、進みたい方向に頭を傾けて移動するなど、VRの特性をたっぷり生かしている。

 

この近未来スポーツにネット上では、「すごい時代になったよホントに」「なんか近い未来にもっと期待できる気がしてきた」「仮想現実で生活する未来が見えてきたな」などの声が。

 

とどまることを知らないテクノロジーの進化には驚くことばかりだが、次はどんな世界を見せてくれるのだろうか。

専門知識がなくても大丈夫? 誰でもVR/ARアプリを開発できる Amazonの「Sumerian」って何だ?

自社のVRヘッドセットをリリースしていたFacebook(傘下のオキュラス)、マイクロソフト、そしてGoogle。IT企業各社のVR/ARへの参入が本格化するなかで、もう1つのテクノロジー業界の巨人Amazonがどう動くのか注目されていました。

 

そんなAmazonは2017年11月、VR/AR開発向けアシストツール「Sumerian」を発表。このサービスは同社が提供するクラウドコンピューティングサービスのAmazon Web Service(AWS)の1つとして提供されます。

 

Sumerianには既存の3Dオブジェクト(建物、家具、3Dキャラクターなど)が用意されているほか、独自の3Dオブジェクトをアップロード可能。それらのオブジェクトを組み合わせることでVR/ARのアプリケーションを作成します。3Dグラフィックスやプログラミングなどの専門知識も不要とのこと。業界に大きなインパクトを与えています。

 

「Sumerian」利用の流れ

まず、エディターで新たなシーンを作成します。

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次にシーンが現れます。

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Sumerianには様々なオブジェクトが用意されています。ここでは部屋オブジェクトを選択。

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部屋に椅子や机などのオブジェクトを設置できます。

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キャラクターも作成できます。VR内で3Dオブジェクトを見たり触ったり、キャラクターと会話も可能(※音声認識技術のAlexaを活用)。キャラクターの行動を規定してプレゼンをさせるといったこともできます。

20171228_kubo09

SumerianはVRヘッドセットのOculus Rift、HTC Vive、およびiOSデバイスに対応しています。後々ではARCoreを搭載したAndroidデバイスにも対応予定。

 

Sumerianはビジネスで活用できます。人事部の方や消費者にとって便利かもしれません。

 

従業員研修

VRで実際の業務環境を再現でき、従業員は体験しながら業務を覚えることが可能。機械の操作方法や修理方法を覚えることもできるでしょう。

 

商品の利用体験の提供

VRで商品の利用体験を提供できます。ユーザーは商品を家に置くとどのようになるのか、商品を実際にどのように利用できるのかなど、より具体的なイメージを持つことができます。

 

Sumerianで開発されたアプリではありませんが、すでに小売業者はVRやARを活用し始めています。BOLD METRICS社はVR内で衣類を試着できるようなソリューションを開発。Sumerianで開発されたアプリはこれに近いものとなるでしょう。

Sumerianの利用料金そのものは無料。データを保存するためのストレージ「Sumerian scene storage」の利用に毎月1GB約6セント、シーン再生によって発生した通信量「Sumerian scene traffic」に毎月1GB約38セントの課金がなされます。

 

現在、Sumerianはプレビュー期間。前述の小売業界をはじめVRを活用したいと考えている企業は企業規模を問わず多いことでしょう。今後そういった企業が数多く利用するようになった場合、莫大な利益をAmazonにもたらすことになるでしょう。SumerianがVR/ARをより広く普及させるのかどうか、注目です。

 

【2018年クラウドファンディング予測】デジタルデバイスは3つのコンセプトを中心に動く!

日本でもすっかり耳慣れた「クラウドファンディング」。GetNavi webではKickstarterやIndiegogoといったアメリカのクラウドファンディングで大きな注目を集めているデジタル・デバイスを紹介してきました。

 

2017年はAmazon EchoやGoogle Homeなどスマートスピーカーが続々と登場した年だったこともあり、KickstarterやIndiegogoでもたくさんのスマートホーム関連のプロダクトが企画されました。

 

音声で操作できる照明や空調はもちろんのこと、既存のブラインドを遠隔操作またはタイマー操作できるデバイスから、ガスコンロのハンドルを取り替えることで火力を自動で調整してくれるスマートノブまで、デジタルでも何でもない一般家庭の家具をスマートホームの一部にしてくれる色々なアイデアが輝いた年でした。

 

これまでに見たことのないプロダクトが飛び出してくる面白さもある一方、その年のトレンドとなるテクノロジーに合わせてクラウドファンディングも動きます。そんな視点から2018年のデジタル・デバイス分野におけるクラウドファンディング予想をしてみたいと思います。

 

【トピック01】スマートホームの一部となりそうな「ワイヤレス充電」

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以前から一部のAndroidフォンで実装されていたワイヤレス充電。アメリカではスターバックスをはじめ色々なカフェやチェーン店で、スマホを置くだけで充電ができるワイヤレス充電パッドが目につくようになっています。そんななかでワイヤレス充電を標準装備したiPhone 8/Xが登場しました。この流れを受けて、ワイヤレス充電関連のデバイスは今後たくさん開発されるでしょう。

 

ワイヤレス充電が標準で実装されたスマホがどんどん増えることで、街中には充電パッドがどんどんと増えることが予想されます。それを見たクリエイターたちが何か面白いことを思いつくことは間違いなしです。

 

2018年はワイヤレスで充電できるスマホ以外のデバイスや、自宅のワイヤレス充電を一層便利にしてくれるプロダクトが飛び出してくるのではないでしょうか。ワイヤレス充電を機能の一部として取り入れたプロダクトはすでに出てきており、IKEAはスマホをワイヤレス充電するランプ「VARV」などを販売しています。ワイヤレス充電未対応のスマホをワイヤレス充電できるようにする「NillkinのiPhone6/6Sケース」もあります。そして、今年は接触しなくても複数のスマホをワイヤレスで充電できるデバイス「Pi」も販売される予定。アメリカでは音声アシスタントを中心としたスマートホーム拡張がどんどんと進歩していくと考えられますが、ワイヤレス充電との組み合わせは無限大です。

 

【トピック02】革命前夜のVR/AR技術

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2017年、大きく普及したのが主要メーカーによるゲーム機が出揃って一気に普及したVR(仮想現実)と、Appleによるディベロッパー向け開発キットARKitで様々な応用アプリが登場したAR(拡張現実)です。

 

iPhone 8/Xには3Dカメラが標準装備され、より高度なAR技術が使えるようになりました。VRもARもソフトウェア面での発展はまだまだこれからというところですが、MicrosoftのMixed Reality、FacebookのOculus、ソニーのPlayStation 4、HTC Viveと大手メーカーが大きく力を入れていることからも今後存在感を放ってくることは間違いありません。

 

さてこのVR/AR、面白いのはゲームやアプリなど特定の目的だけに特化するのではなく、コンピューターの操作を変えてしまうほどの新しいプラットフォームとしての側面も見せ始めている点です。

 

昨年12月にβ版として公開されたOculus Riftの新しいインターフェースは、まるでマトリックスのように空中に浮いているウィンドウを手で自由に操作するというもの。VR技術がどんどん従来のデスクトップのような機能を取り込みつつあるのはMicrosoftのMixed Realityでも同じです。

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一方、VRヘッドセットほど大きくなく、メガネのようなデザインを使って実際の視覚とディスプレイ表示を混ぜた「VUZIX」のようなスマートグラスも発表されてきています。

「これはGoogleグラスで失敗したんじゃなかったっけ?」と思った方は記憶力が良いですね。でも実はGoogleもGoogleグラスの開発を2017年に再開させているのです。

 

こうやって並べてみると革命的なイノベーションが起きる前夜のような盛り上がりを感じます。クラウドファンディング業界で果たして新しいハードウェアが登場するのか、それともサポートするための周辺プロダクトが姿を見せるのか注目です。

 

【トピック03】終わりなき睡眠追求

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最後に、アメリカのクラウドファンディングで何度も何度も登場するのが「睡眠改善デバイス」。現代人がいかに快適な睡眠をとれずに苦しんでいるかが伝わってきます。カップルのためにベッドの半分で分けて温度調節をしてくれるシーツから、LEDライトを使ってゆっくりと快適に起こしてくれるアイマスク、さらには夢をコントロールできるようになるなんてデバイスもクラウドファンディングからは飛び出してきています。

こうやって記事を書いている最中にもKickstarterやIndiegogoではいびきを軽減してくれるアイマスク、ベッドの下に設置して睡眠の邪魔にならずに睡眠パターンをトラッキングしてくれるデバイスなどが開発資金を集めています。この分野では2018年も引き続きたくさんのプロダクトが開発されることでしょう。

 

2018年のトレンドを予測してみましたが、Oculus RiftがKickstarterで登場し、一気にVRゲーム競争に火を付けたように、誰も想像していなかったプロダクトが世界をアッと驚かしてくれるかもしれません。それがあるから、クラウドファンディング・ウォッチングはやめられません。

2018年はこれが流行る! ヒット商品大予測

2017年も、もうすぐ終わりです。あなたにとって、どんな年だったでしょうか? 今年の流行語大賞は「インスタ映え」と「忖度」でした。某コンビニがこの流行に便乗して「忖度弁当」なるものを発売して、盛大にコケまくっていましたが。

 

それはさておき、今年も家電、映画、様々なモノが流行しました。「Get Navi」2018年2月号では、来る2018年に流行りそうな商品を分析しています。気になった商品をいくつか選んで紹介してみたいと思います。

80690040 - 3d rendering robot learning or machine learning with alphabets

 

ホームロボットが進化する!?

ソニーが一度は販売終了したロボット犬「aibo」。2017年、aiboが劇的な復活を遂げて話題になりました。1月11日に発売予定の「aibo ERS-1000」は、「AIBO」よりも愛くるしい顔になり、さらに関節の自由度も進化。より犬に近い動きを見せてくれるようになっています。

 

これまでのようにオーナーからの接触に応えてくれるのはもちろん、自分からオーナーにコンタクトをってくれます。これを可能にしたのがディープラーニングの技術です。自ら物事を学習できるようになり、行動の幅も大きく広がっているそうです。

 

満を持してのソニーのロボット犬復活で、2018年はホームロボットがいよいよ本格的に普及する年になるかも!?

 

自動運転の技術が確立される!?

近年、話題になっている科学技術といえば、AI(人工知能)です。近い将来、確実に実用化されるといわれるのが、自動車の自動運転でしょう。現在、街中にあふれているタクシーや長距離トラックなどは、AIが搭載された自動運転車に替わるといわれていますが、一足早く、「自動運転バス」が実現するかもしれません。

 

2017年10月から、沖縄で小型バスを自動運転する実証実験が始まりました。日本版のGPSといわれる「みちびき」の受信機が搭載され、国道などの主要な幹線道で走行できるよう、実験を重ねています。

 

このバスは2020年の実用化を目指しているそうですが、実験の進展によっては、もっと早く実用化されるかもしれません。人間の運転のような不注意による事故もなくなるため、自動運転が実現すれば、交通事故を大きく減らすことができます。未来に向けた取り組みが、大きな一歩を踏み出したのです。

 

 

自分好みの文房具で仕事がはかどる!

もっと身近な話題を見てみましょう。ビジネスマン、デスクワークの必需品といえば文房具ですよね。そんな文房具を、自分好みにすることができる「カスタム文房具」がヒットの兆しを見せています。

 

例えばボールペン。コクヨの「エラベルノ」という商品は、握り心地や書き味を自分好みに選ぶことができるのです。グリップは、太め、標準、細めの3つからチョイス。さらにインクも油性とゲルの2タイプの中から、ボール径なども択べるのです。

 

また、キヤノンITソリューションズの「ネットde手帳工房」は、手帳の表紙の色から、中身のレイアウト、文字のフォントまで、事細かにカスタマイズできるというから驚きです。本書では、2018年は、よりニッチな需要に応えてくれる文房具が続々登場しそう…と予想しています。

 

 

技術の進化が身近なものに!

「Get Navi」2018年2月号では、5つのトレンドから流行を分析していました。それらはすなわち、AI、ロボット、IoT、VR、自動運転です。こうしたSFの世界のような科学技術が、ここ数年の著しい進化によって、いよいよ身近なものになってきそうです。aiboの再発売は、その幕開けといえるかもしれませんね。

 

2018年は、どんな商品が私たちを驚かせてくれるでしょうか。今からとっても楽しみですね!

 

 

【著書紹介】

GKNB_BKB0000405916660_75_COVERl

 

GetNavi 2018年2月号

著者:GetNavi編集部
出版社:学研プラス

読者の「賢い買い物」をサポートする新製品情報誌。話題のスマートフォンから薄型テレビ、パソコン、デジタルカメラまでベストバイを断言!

Kindleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
BookBeyondで詳しく見る
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2018年はこれが流行る! ヒット商品大予測

2017年も、もうすぐ終わりです。あなたにとって、どんな年だったでしょうか? 今年の流行語大賞は「インスタ映え」と「忖度」でした。某コンビニがこの流行に便乗して「忖度弁当」なるものを発売して、盛大にコケまくっていましたが。

 

それはさておき、今年も家電、映画、様々なモノが流行しました。「Get Navi」2018年2月号では、来る2018年に流行りそうな商品を分析しています。気になった商品をいくつか選んで紹介してみたいと思います。

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ホームロボットが進化する!?

ソニーが一度は販売終了したロボット犬「aibo」。2017年、aiboが劇的な復活を遂げて話題になりました。1月11日に発売予定の「aibo ERS-1000」は、「AIBO」よりも愛くるしい顔になり、さらに関節の自由度も進化。より犬に近い動きを見せてくれるようになっています。

 

これまでのようにオーナーからの接触に応えてくれるのはもちろん、自分からオーナーにコンタクトをってくれます。これを可能にしたのがディープラーニングの技術です。自ら物事を学習できるようになり、行動の幅も大きく広がっているそうです。

 

満を持してのソニーのロボット犬復活で、2018年はホームロボットがいよいよ本格的に普及する年になるかも!?

 

自動運転の技術が確立される!?

近年、話題になっている科学技術といえば、AI(人工知能)です。近い将来、確実に実用化されるといわれるのが、自動車の自動運転でしょう。現在、街中にあふれているタクシーや長距離トラックなどは、AIが搭載された自動運転車に替わるといわれていますが、一足早く、「自動運転バス」が実現するかもしれません。

 

2017年10月から、沖縄で小型バスを自動運転する実証実験が始まりました。日本版のGPSといわれる「みちびき」の受信機が搭載され、国道などの主要な幹線道で走行できるよう、実験を重ねています。

 

このバスは2020年の実用化を目指しているそうですが、実験の進展によっては、もっと早く実用化されるかもしれません。人間の運転のような不注意による事故もなくなるため、自動運転が実現すれば、交通事故を大きく減らすことができます。未来に向けた取り組みが、大きな一歩を踏み出したのです。

 

 

自分好みの文房具で仕事がはかどる!

もっと身近な話題を見てみましょう。ビジネスマン、デスクワークの必需品といえば文房具ですよね。そんな文房具を、自分好みにすることができる「カスタム文房具」がヒットの兆しを見せています。

 

例えばボールペン。コクヨの「エラベルノ」という商品は、握り心地や書き味を自分好みに選ぶことができるのです。グリップは、太め、標準、細めの3つからチョイス。さらにインクも油性とゲルの2タイプの中から、ボール径なども択べるのです。

 

また、キヤノンITソリューションズの「ネットde手帳工房」は、手帳の表紙の色から、中身のレイアウト、文字のフォントまで、事細かにカスタマイズできるというから驚きです。本書では、2018年は、よりニッチな需要に応えてくれる文房具が続々登場しそう…と予想しています。

 

 

技術の進化が身近なものに!

「Get Navi」2018年2月号では、5つのトレンドから流行を分析していました。それらはすなわち、AI、ロボット、IoT、VR、自動運転です。こうしたSFの世界のような科学技術が、ここ数年の著しい進化によって、いよいよ身近なものになってきそうです。aiboの再発売は、その幕開けといえるかもしれませんね。

 

2018年は、どんな商品が私たちを驚かせてくれるでしょうか。今からとっても楽しみですね!

 

 

【著書紹介】

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GetNavi 2018年2月号

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日本発売が待ち遠しい! Googleの新型VRヘッドセット「Daydream View」は価格と手軽さが魅力

クリスマスが近づき、ギフトを提案する海外メディアが増えてきました。そのなかでもよく挙げられているのが、Googleが10月に発表したVRヘッドセット「Daydream View」の新モデル。なぜそんなにおススメなのでしょうか。本稿では、この新製品の特徴をざっとご紹介します。

 

新型のDaydream Viewは進化を遂げています。初代のモデルは2016年に発売されていますが、値段は79ドル(約8800円)でした。新モデルは20ドル値上げして99ドル(約11000円)。まだ発売されていませんが、新モデルが旧型と大きく異なる点は3点あり、価格が上がった分だけパワーアップしているようです。

 

・フルネルレンズにより視野角が90度から100度に拡大

・装着感の向上

・スマホの放熱を促すヒートシンク搭載

 

VR領域にはすでにGoogle以外にも有名企業が軒並み参入しています。Facebook傘下のOculus社のOculus Rift、HTCのVive 、SonyのPlayStation VRなど、多くのユーザーから支持を得ているVRヘッドセットが既に存在しており、それぞれのヘッドセットに対応したVRコンテンツを配信する各社独自のVRプラットフォームもあります。そんななかでGoogleは差別化するために「らしい」動きを見せます。

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VRプラットフォームDaydreamは、Googleがアンロイドのために開発したVRプラットフォームです。Android 7.1 NougatのOSそのものに組み込まれており、ソフトウェアとハードウェアの両方で仕様が規定されています。つまりDaydreamとはGoogleが定めたVR対応スマホ、ヘッドセット、開発環境の基準の総称のこと。Daydream対応のVRヘッドセットに対応のスマホをセットすることでVR環境を実現しています。

 

 

ライトユーザーをターゲットにユーザー数を増やす

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Daydreamの強みは2つあります。1つ目は値段。他社の本格的なVRヘッドセットは高価です。Oculus Riftは399ドル(約4万4000円)、HTC Viveは699ドル(約7万8000円)。一方の「Daydream View」新モデルは99ドルと安価です。

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2つ目は敷居の低さ。ユーザーはDaydream対応のスマホを持っていれば、後は安価なVRヘッドセット「Daydream View」を買うだけでVR環境を実現できます。この手軽さはユーザーにとって魅力的でしょう。「そこまで本格的なものでなくてもいいけど、とにかくVRを楽しんでみたい」と思うライトユーザーをターゲットにしていることは明らかです。

 

プラットフォームビジネスでは、ユーザーが増えれば増えるほど、そこから得られる価値が増加する「ネットワーク効果」が働きます。ライトユーザーをターゲットに、競合に先駆けて多くのユーザーの獲得を狙っているGoogle。新型のDaydream Viewのようにハードウェアを改良し、ユーザー体験を向上させるのは当然の流れと言えます。

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DaydreamのVRコンテンツは増加しており250以上のコンテンツがプレイ可能。ユーザー数が増えれば増えるほど、VRコンテンツのクリエイターにとって「Daydream」のプラットフォームとしての価値も増していきます。海外でも識者やユーザーは「近い将来、Daydreamはスマホに標準搭載されるだろう」とDaydreamを高く評価する声が多いです。

 

今年10月、OculusはOculus Riftの価格を当初の半額に近い399ドルにまで下げしました。おそらくDaydream Viewへの対抗策でもあるのでしょう。VRヘッドセットを販売する各社が自社のVRヘッドセットやプラットフォームへユーザーを囲い込もうとうするなか、Googleはまさに「Googleらしい」オープンなやり方でユーザーを獲得していこうとしています。