【菅未里の自腹買い文房具】「KOKUYO ME」のマステカッターが大人買いも納得の名品ぶり

イベントやメディアへの出演、新作文房具のプロモーションなどに引っ張りだこの文具ソムリエール・菅未里さん。仕事柄、文房具を試す機会は多く、手元には山のような文房具が……。そんな菅さんが、自腹を切ってまで手に入れた、いま本当に気に入っている文房具とは?

 

“大人買い”した名品マスキングテープカッター

皆さんは、マスキングテープを何で切っていますか? もちろん、手で簡単に切れるのがマスキングテープのいいところではあるのですが、切り口を綺麗に整えたいときもありますよね。そんなときは、どうしますか?

↑手でちぎることが多いマスキングテープ。でも、このように切り口をきれいに切れるアイテムがあるのです

 

コクヨの名品「カルカットクリップ」をご存知ですか?

文具メーカーのコクヨから、マスキングテープを切るための「テープカッター カルカット(クリップタイプ)」(以降、カルカットクリップ)が発売されています。マスキングテープ本体に挟んで装着し使うタイプのカッターで、これなら簡単に切ることができますし、小さいので持ち運びも問題ありません。ハサミで切るよりずっと楽です。

 

手帳好きの間では人気のアイテムですが、意外と知られていないようです。似た商品は他にもあるのですが、カルカット刃を採用したカルカットクリップは切れ味が抜群。頭一つ抜けているといっていいでしょう。

 

が、今回ご紹介したいのは、実はカルカットクリップではないのです。

 

KOKUYO MEがカルカットクリップを彩った

↑奥がカルカットクリップ。手前が、今回紹介する「KOKUYO ME」ブランドの「マスキングテープカッター」

 

コクヨに、既存のコクヨ製品をファッショナブルにデザインし直して商品化する「KOKUYO ME」というブランドがあります。カルカットクリップもここから、名前を変えて発売されているのです。

 

それが「マスキングテープカッター」です。名称は地味なのですが、色が絶妙です。淡く明るいカラーが多かったカルカットクリップですが、今らしい、くすんだ色に生まれ変わっているのです。機能としてはカルカットクリップと同じなのですが、より大人っぽく、フォーマルな印象になっています。

KOKUYO ME
マスキングテープカッター
各400円(税別)

 

マスキングテープとの相性を楽しめる

もともと丸いフォルムが特徴のカルカットクリップですが、くすみカラーで彩られたことで、より大人っぽくなっています。私は迷わず写真の5色を大人買いし(ラインナップはこれに「ゴールデングリーン」を加えた全6色。)、マスキングテープとのマッチングを楽しんでいます。ちょうど、万年筆やペンと、インク、ノートの相性を楽しむような感じですね。

↑カッターの側面。刃はサイドについている

 

↑まさにクリップのようにテープを挟む。テープのデザインとカッターのボディカラーとの組み合わせも楽しめる

 

↑クリップを少し浮かせて必要な分だけテープを引き出し、再び挟んで刃でカットするだけ

 

もちろん実用性もばっちりですし、価格もひとつ400円+税と手頃です。場所も取りません。さらには、長く使えますし、デザインも落ち着いている。隠れた名品です。

 

 

「菅未里の自腹買い文房具」バックナンバー
https://getnavi.jp/author/misato-kan/

書けるマステとプチなカッターが出逢ったら……ロール付箋の上位互換となるベストカップルが誕生した!

【きだてたく文房具レビュー】最強のロール付箋が完成するマスキングテープ&テープカッター

 

全面糊タイプのロール付箋は、使ってみると便利さが実感できるアイテムだ。短く切ってノートのインデックスにしたり、長く使って食べかけの菓子袋を仮留めしたりと応用が利くため、ひとつ手元に常備しておくと、なかなか使い勝手が良いのである。

 

とはいえ、その便利なロール付箋にも不満がないわけじゃない。ここはちょっとアレだなー、と感じてもいた。それが、最近立て続けに発売された新アイテムふたつを組み合わせて使うと、なんと驚き、ロール付箋の完全上位互換として機能して、やたらと使いやすくなったのだ。

 

まず紹介したいのが、今年の7月にマークスから発売された「水性ペンで書けるマスキングテープ」。これはまさに製品名のとおり、テープの上から字が書けることを眼目にしたマスキングテープだ。

↑マークス「マステ 水性ペンで書けるマスキングテープ」小巻サイズ 6色 各388円↑マークス「マステ 水性ペンで書けるマスキングテープ」小巻サイズ 6色 各388円

 

マスキングテープといえば、そもそもマスキング、つまり塗装などをするときに塗料を弾くためのもの。文字が書けてしまうのは本来の用途からするとマズいのだが、それでもまぁ、油性インクであれば字が書けないことはない(あくまでも、書けないこともない、レベルの話だが)。

 

なので、マステユーザーの中には、油性ペン+マステをロール付箋のように使う人もいなくはなかった。

↑上ふたつは字が書けるマスキングテープ。紙に書くような感覚で、くっきりと水性インクが乗る。一番下の通常のマステは、インクを弾いてしまってきれいに書けない↑上ふたつは字が書けるマスキングテープ。紙に書くような感覚で、くっきりと水性インクが乗る。一番下の通常のマステは、インクを弾いてしまってきれいに書けない

 

ところが、この字が書けるマスキングテープは、なんと通常のマスキングテープではまず弾かれてしまっていた水性ボールペンや蛍光マーカーでも、くっきり字が書けるのである。

↑水性ペンで書ける意外の使い勝手は、通常のマステとほぼ同じ↑水性ペンで書ける以外の使い勝手は、通常のマステとほぼ同じ

 

これなら、ロール付箋のように好きな長さに切って貼って、上から字を書くのも自由自在。書類にコメントを書き足したり、手帳のマンスリーにスケジュールを追記したりするのにも便利だ。

 

特に筆者は、常用のボールペンが水性のゲルインクボールペンであるため、“いつものペンが使える”というのは非常にありがたい。ただ、普通の紙ほどはインクを吸わないので、書いた後の乾燥時間はややかかる。そこは注意が必要かもしれない。

 

↑粘着力もあるので、ちょっとした仮留めもそつなくこなす↑粘着力もあるので、ちょっとした仮留めもそつなくこなす

 

さて、冒頭にも書いたロール付箋の不満ポイントだが、それは粘着力だ。ロール付箋はあくまでも付箋として作られているため、粘着力が弱い。貼っておいたものが、知らず知らずのうちにへラッと剥がれてしまうこともよくあった。

 

ところが、この字が書けるマスキングテープの粘着力は「ロール付箋以上、普通のマステよりやや弱い」という程度。手帳やノートの上から剥がす時に紙の表層を連れてくることはないが、かといって勝手に剥がれることもない。ちょうどいい、という表現がぴったりくる感じだ。これぐらいの粘着力があれば、仮留め用にもより使いやすいだろう。

 

このマステに相性バッチリ! と感じたのが、11月に発売されたばかりのコクヨ「テープカッター カルカットクリップ」である。

↑コクヨ「テープカッター カルカットクリップ」各3色 10〜15㎜幅用 388円/20〜25㎜幅用 410円↑コクヨ「テープカッター カルカットクリップ」各3色 10〜15㎜幅用 388円/20〜25㎜幅用 410円

 

カルカットと言えば、コクヨから発売されているテープカッターシリーズ。特殊な形状の「カルカット刃」を採用し、テープがスパッと軽く切れて、しかも切り口がギザギザせず真っ直ぐになるということで、2014年の発売以降ずっと人気となっている。

 

つまりこのクリップタイプのマスキングテープカッター(以下、長いのでクリップカッター)は、カルカット刃を搭載した、クリップでマステのロールを挟んで使う、超コンパクトなテープカッターなのだ。

↑軽い力でサクッと切れる↑軽い力でサクッと切れる

 

使い方は、ふっくらした形状のクリップをマステのロールに直交するよう挟むだけ。あとは切りたいところまで回しながら移動させて、テープをちょっと上に引き上げるだけでキレイに切れる。

 

感覚としては手でマステをビリッとちぎるのに近いが、手応えは軽いし、さすがカルカット刃だけあって切り口もフラットだ。

↑左が一般的なテープカッター、右がカルカット刃の切り口。ギザギザが小さく、遠目にはほぼまっすぐに見える↑左が一般的なテープカッター、右がカルカット刃の切り口。ギザギザが小さく、遠目にはほぼまっすぐに見える

 

非常にシンプルな道具に思えるが、よく見るとさまざまな工夫がなされているのが分かる。例えばクリップでマステを挟む時、挟み口の受け側(下側)が動いて大きく開き、ロールに挿し込みやすいようになっている。で、一度挟むと今度はロールが抜けにくいように受けが閉じ、さらにテープがカッター刃に水平に当たるよう固定してくれるのだ。

↑挟む前は、受け側が大きく開く↑挟む前は、受け側が大きく開く

 

↑挟むと、テープが抜けにくいように閉じて固定する↑挟むと、テープが抜けにくいように閉じて固定する

 

さらにこの可動式の受け側は、マステのロールの厚さにも対応しており、テープ巻きの長いもの(ロールが分厚い)も、使い続けて少なくなったものも、常に同じような角度でカッター刃に当たるよう調節してくれる。

 

クリップ形式のカッターなのに、テープ残量によって使い心地が変わらないこの機構は、本当に良くできていると思う。

↑ロールの厚みが変わっても、刃の当たりが変わらない構造↑ロールの厚みが変わっても、刃の当たりが変わらない構造

 

このクリップカッターと、先の字が書けるマステを組み合わせて使うと、まず切り口がフラットになるのが使いやすい。付箋代わりにメッセージを書いて貼る時、テープを手で千切ると見栄えが悪いし、切り口から浮いて剥がれやすくなってしまう。やはり切り口はできるだけキレイな方が、いろいろとありがたいのだ。

 

また、カッターとして非常にコンパクトなのも、相性を高めるポイントのひとつ。文字が書けるマステは応用の幅が広いアイテムだけに、できれば筆箱に放り込んで常備しておきたい。であれば、カッターも筆箱に入って邪魔にならないサイズであるべきだろう。大容量の筆箱ならクリップカッターを挟んだままでも入るし、それが無理ならバラで入れておいてもいい。

 

このふたつを組み合わせて持ち歩くことで、何かの時に助かることもきっとあるはずだ。使い勝手の良さは保証する。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。