あえての”ノンアル派”が急増中! プロが教える「ノンアルコールビール」の選び方

ノンアルコールビールといえば、”クルマを運転するときに選ぶ”という消極的な理由で飲むものだと思っていませんか? 実は、最近はそういったシチュエーションだけでなく、食事中やお風呂上がりなど日常生活で飲む人も増えているそうです。

 

とはいえ、「できるだけビールに近い味がいい」と思うのがビール好きの本音。かくいう筆者もノンアルはめったに飲まないので、”ビールに近いかどうか”が基準だと思っていたのですが、どうやらそうではないようです。

 

そこで、日本ビアジャーナリスト協会でも活動しているビアライターの富江弘幸さんに、ノンアルコールビールを飲み比べながら選び方のポイントを教えていただきました!

↑1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、新聞社勤務。現在は日本ビアジャーナリスト協会ウェブサイトや『ビール王国』などで記事を執筆するほか、ビアジャーナリストアカデミーの講師も務める

 

 

一番搾り麦汁の香りと旨みが際立つ「キリン 零ICHI」

最初に富江さんに飲んでもらったのが、「一番搾り製法」を採用した「キリン 零ICH(ゼロイチ)」です。麦汁をろ過する際の二番麦汁を使わず、最初に流れ出た一番搾り麦汁だけを使用しています。

↑キリンビールの「キリン 零ICH(ゼロイチ)」

 

「ノンアルコールビールには珍しく、麦の香りや味がしっかり感じられます。一番搾りに比べると、スッキリ感がありますね。香りもフルーティー。全体的にはビールに近い印象ですが、甘みは控えめ。食事に合わせるのに良さそうです」(富江さん)

 

富江さんがビールとの違いについて触れましたが、その味に違いがあるのは当然のこと。なぜなら、ノンアルコールビールは普通のビールからアルコールを抜いているわけではなく、”まったく別の製法でビールに近いものを作っている”からなんです。そんな飲料をビールに近い仕上がりにする一番搾り製法は、技術革新の賜物と言えそうです。

 

 

透明な「オールフリー オールタイム」はサイダー感覚で

全国のコンビニ限定で販売されているサントリーの「オールフリー オールタイム」は、職場でも気兼ねなく飲めるようにと「透明」「ペットボトル入り」の2つの特徴を持ったノンアルコールビール。この見た目のインパクトで記憶している人も多いでしょう。

↑サントリーの「オールフリー オールタイム」

 

 

「香りはサイダーのようなフルーティーさがありますね。飲んでみると麦の感じはほとんどせず、酸味が少し強いめなのでスッキリします」(富江さん)

 

筆者も実際に飲んでみましたが、たしかにこれはサイダーみたい! ホップ由来の苦みも加えられているのですが、ほのかなライムフレーバーや強めの炭酸がサイダーのように感じさせるのかもしれません。

 

「視覚や嗅覚は味覚に影響を与えるのですが、オールフリー オールタイムはビールっぽさを求める人には少し合わないかもしれません。逆に、スポーツのあとや仕事の合間など、リフレッシュしたいときにいいですね」(富江さん)

 

 

フルーティーな香りが際立つ「サッポロ 麦のくつろぎ」

発酵由来の香り成分を組み合わせる「ナチュラル香味製法」で、ノンアル特有の「人工的な香りや後味」を改善したという「サッポロ 麦のくつろぎ」。富江さんもこのフルーティーな香りが気に入ったそうです。

↑サッポロビールの「サッポロ 麦のくつろぎ」

 

「サッポロといえば『サッポロ生ビール黒ラベル』がフラッグシップブランドです。黒ラベルはホップの爽やかな香りが立つ印象ですが、それに近いフルーティーな香りがします。この香りのおかげで、ビールの味にも少し甘みがあるように感じますね」(富江さん)

 

また、麦芽を使わずに苦味料でホップに近い苦味を出すなど、ビールっぽさをかなり意識しているようです。富江さんによると、「ビールよりは苦味が弱いものの、この苦味のおかげで喉が引き締められて次のひと口に切り替えやすい」とのこと。

 

 

苦味でビールらしさを演出する「アサヒ ドライゼロ」

ビールにはやっぱり苦味を重視するという人におすすめなのが、「アサヒ ドライゼロ」。普段から「アサヒ スーパードライ」を好んで飲んでいる人であれば、この再現性の高さに気付くはず。

↑アサヒビールの「アサヒ ドライゼロ」

 

 

「ほかのノンアルコールビールと比較すると、苦味が強いです。こうすることでビールらしさを出しているのでしょう。香りもスーパードライに近いですし、麦芽を使わないのにここまで近付けているのには驚かされます」(富江さん)

 

また、アサヒビールでは「アサヒ ドライゼロスパーク」という商品も8月末まで期間限定発売していました(現在は店頭在庫のみ)。ドライゼロと比較すると、炭酸の強さを130%に高めたペットボトル入りとなっています。

↑アサヒビールの「アサヒ ドライゼロスパーク」。8月末で販売終了

 

「味わいはドライゼロとほぼ同じですが、炭酸は非常に強いです。缶ビールや瓶ビールはグラスに注ぐ前提で作られているので、炭酸が強めに入っているのですが、これはグラスに注いでも缶から飲んでいるかのようですね」(富江さん)

 

 

どのビールの味に近いかで満足感が変わる

今回は5種類のノンアルコールビールを富江さんに飲み比べてもらいましたが、いずれもはっきりと特徴が異なりました。これだけ違うと、どう選べばいいのかがピンと来ていない人もいるでしょう。そこで富江さんが提案するのは、「自分がどのビールの味が好きかを知っておくこと」だといいます。

 

「そもそも”ビールの味”とひとことで言っても、アサヒスーパードライとサントリー ザ・プレミアム・モルツでは苦味、甘み、酸味、のどごし、香りがまったく異なります。そうなると、自分がどんなビールが好きなのか、どういった特徴をビールに求めているのかを意識することが重要なんです」(富江さん)

 

自分の好みを知るためにも、まずはいろんなビールに触れてみることが大切。さて、今夜も自分を知るためにいろんなビールを飲んでみるしかありませんね!

ビアライターが飲み比べてわかった!コスパ最強な「高アルコールビール」の正しい選び方と飲み方

 

巷で大ブームの高アルコール飲料。1缶飲めばある程度気分良く酔えるので、家飲みでのコスパの高さは最強といわれています。

 

最初は「RTD(Ready to Drink)」と呼ばれる”注いですぐ飲めるお酒”、その代表例である缶チューハイで高アルコールブームに火が付きましたが、ここ最近はビールにおいても高アルコールのものが続々と登場しています。とはいえ、チューハイとは違い、ビールの味の違いは飲み比べないとわかりづらいもの。

 

そこで、日本ビアジャーナリスト協会でも活動しているビアライターの富江弘幸さんに、主要メーカーの高アルコールビールを飲み比べてもらいました。そこで判明したのが、高アルコールビールの意外と知られていない新たな飲み方だったんです!

↑1975年東京生まれ。法政大学社会学部社会学科卒業。卒業後は出版社・編集プロダクションでライター・編集者として雑誌・書籍の制作に携わる。その後、中国留学を経て、新聞社勤務。現在は日本ビアジャーナリスト協会ウェブサイトや『ビール王国』などで記事を執筆するほか、ビアジャーナリストアカデミーの講師も務める

 

 

アルコール感の強さや麦っぽさに違いがある

今回飲み比べるのは、「キリン のどごし STRONG」「アサヒ グランマイルド」「サントリー 頂〈いただき〉」「サッポロ LEVEL9贅沢ストロング」の4種類。日本メーカーの一般的な缶ビールが4〜5%なのに対し、これらは7〜9%のアルコール度数となっています。

 

普段はクラフトビールを飲む機会が多いという富江さん。 そんな富江さんはどのようなジャッジをするのでしょうか?

 

 

キリン のどごし STRONG(アルコール度数:7%)

↑黒い缶が目を引く「キリン のどごし STRONG」。酒税法上の区分は「リキュール」。キャッチコピーは「ガツンときてスカッと爽快」

 

 

「通常の5%のビールに比べると、アルコール特有のピリッとした感じがします。いわゆる、第三のビールらしい味わいですね」というのが富江さんの第一声。そう、今回紹介する高アルコールビールの多くが、「ビール」ではなく「リキュール」に分類されているのです

 

「アルコール度数が高いお酒は味のバランスを保つために甘みを強くすることが多いのですが、これも少し甘みを感じます。最初に麦っぽい味わいはほとんど感じませんが、あとから穀物の味わいを感じます。発酵度を高めて甘味を強くしすぎないことで、後味がスッキリしている印象。軽い苦みを感じるので、次のひと口に進みたくなりますね」(富江さん)

 

【特徴】
パンチ力あり。アルコールがガツンと来るものの、軽い苦みが次のひと口を誘う。

 

 

アサヒ グランマイルド(アルコール度数:7%)

↑今回登場したラインアップのなかで唯一「ビール」に分類される「アサヒ グランマイルド」。キャッチコピーは「続くやわらかなコク」

 

「アサヒ グランマイルド」が登場した背景には、今年4月に酒税法が変更になったことが挙げられます。スパイスや果物などこれまでに認められていなかった副原料を使ったものも「ビール」と呼べるようになったので、ビールメーカー各社がさまざまな副原料を使用したビールを登場させており、その流れのなかで誕生した銘柄です。

 

「アルコール度数が7%というだけあり、しっかりしたビールの味わいです。とはいえ、アルコールの香りをレモングラスで上手くマスキングしていて、同じ7%のビールのように”ガツン”と来るアルコール感はありません」(富江さん)

 

また、高アルコールビールは一気に飲み干さずに少しずつ飲むことから、時間が経ってからの飲み心地も富江さんはチェック。

 

「通常、ビールは時間が経つと嫌な苦みや香りが出やすいのですが、アサヒ グランマイルドはそういったことはないですね。同社のアサヒ スーパードライともまったく違いますし、ビールの新しい可能性を感じさせてくれるビールです」(富江さん)

 

【特徴】
アルコールを感じすぎず、ちびちびと飲みやすい。爽やかさもあってバランスがいい。

 

 

サントリー 頂〈いただき〉(アルコール度数:8%)

↑「サントリー 頂〈いただき〉」の品目は「リキュール」。キャッチコピーは「最高峰のコク刺激」

 

今回飲み比べたなかで、富江さんが万人受けしそうだと話していたのが「サントリー 頂〈いただき〉」です。以前は7%だったアルコールを今年2月から8%にして、使用する麦芽を増量するなどのリニューアルを加えています。

 

「麦っぽくて甘みが強いですね。アルコールの刺激は舌にピリッと感じます。甘みとアルコールをしっかり感じられるので、満足する人は多そうです」(富江さん)

 

ちなみにパッケージには「コク」が強調されているのですが、ビールにおけるコクとはどういうことなのでしょうか?

 

「いろいろな味が複雑に絡み合っていることを指す場合が多いです。たとえば、出汁をそのまま飲んでもコクはありませんが、味噌や醤油で味付けするとコクが生まれます。ビールの場合は、ベースに甘みがあって、そこに苦みや酸味が加わることで”コクがある”と言うんです。このビールもまさにそうですね」(富江さん)

 

【特徴】
甘みとアルコール感が強い。味の良さとアルコール度数の高さを求めるときに◎。

 

 

サッポロ LEVEL9贅沢ストロング(アルコール度数:9%)

↑今回紹介するなかではもっともアルコール度数の高い「サッポロ LEVEL9贅沢ストロング」。分類は「リキュール」

 

「アルコール度数9%だけあり、アルコール感がしっかりあります。とはいえ、それに負けない麦感もしっかりあって、”麦のお酒”という感じがすごくしますね」と、「サッポロ LEVEL9贅沢ストロング」を飲んだ富江さんは語ります。

 

「アルコールの刺激はほかのものよりも強いので、ビアカクテルや氷を入れて飲むのがおすすめです。ほかの高アルコールビールよりも甘みが控えめなので、割っても味を邪魔することはないはず」(富江さん)

 

【特徴】
アルコールの刺激や麦感を求める人に向く。ビアカクテルとして飲むのもアリ。

 

 

ビアカクテルという選択肢が増えるのも高アルコールならでは

高アルコールビールは、柑橘系のジュースで割ってもいいですし、ジュースを凍らせて氷を作り、それをビールに浮かべてもいいのだとか。

 

「オレンジジュースやレモネード、グレープフルーツジュースなどを使うのがおすすめ。氷をジュースで作ることで、味が徐々に変化していくのを楽しめます。ほかにも、トマトジュースで割ってレッドアイにしてもいいでしょう。トマトの青臭さが消えて、トマトジュースが苦手な人でも飲めるはずです」(富江さん)

↑ビアカクテルを作る際は1対1の配分がベスト。もともとのアルコール度数が高い高アルコールビールなら3.5〜4.5%になる

 

 

高アルコールビールは”酔いたいときのお酒”という認識が強いので、富江さんのこの提案はなかなか意外じゃないですか? また、「ビールに近いかどうか」を選ぶ基準にするものだと思っていた人にとっても、「自分がおいしいと思えるかどうか」を軸にすれば、その選択肢の多さに気付くはず。楽しくおいしく酔えるお気に入りの高アルコールビールを探してみませんか?

 

 

 

これが酒税法改正の恩恵だ! 終わらない暑夏に飲むべきビールは副原料にこだわったニュータイプ

これまでビール飲料は、原料の違いによって「ビール」「発泡酒」「第三のビール」などと分けられてきました。ビールとは「麦芽比率が67%以上で副材料は米、麦、トウモロコシのみに限定されるアルコール飲料」のことです。そこに果実や香味料が含まれるものは、発泡酒。また、麦芽以外の原料でつくられたビール風味の飲料は、第三のビールと呼ばれ、新ジャンルを確立してきました。ところが、2018年4月の酒税法改正によってビールの定義が変わり、多くの副原料が認められるようになったことで、市場は新たな盛り上がりを見せています。

 

ビールがよりおいしく感じるシーズンに、その動向は気になるもの。そこで、今回の改正が消費者にどんな影響を及ぼすのか、どのようなビールが新登場したのか、フードアナリストの中山秀明さんに聞きました。

 

酒税法改正でビール飲料の価格差がなくなっていく

酒税法とは、そもそもお酒の税率について定められた法律。お酒は、原材料の比率やアルコール度数などによって、税率が変化します。

 

「これまでビールは約77円、発泡酒は約47円、第三のビールは約28円が酒税でした(すべて350mlの場合)。今後は2020年から段階的に、ビールの減税が計画されています。反対に他2種類は増税し、最終的に2026年には、すべてのビール類の税率が55円に一本化される予定なんです。この改正によって、商品の価格差がなくなっていくので、『ビールより安いから発泡酒を飲もう』という発想は変わるでしょうね。また、これまでのビールの価格も2020年以降安くなっていくと思うので、ビール党の人にはうれしい改正となります」(中山さん、以下同)

 

認められるようになった副原料は10種類

今回の新税制にともない、ビール類飲料に認められる原材料も見直されました。たとえば、これまで果実やハーブなどを副原料に使うと、ビールとして認められず発泡酒扱いになっていたのですが、今後は副原料を添加しても、その重量が麦芽の5%以下であればビールと認められるようになったのです。

 

「今回認められたのは、下記の10種類です。今までは、レモンを使用したものに“レモンビール”という商品名をつけることはできませんでしたが、これからはビールという名称が使えるようになります。これを受けて、副原料を使ったビールがより多く発売されており、消費者としてはバリエーション増によって選ぶ楽しみが増えるでしょう」

 

【ビールへの添加が認められるようになった副原料】
果実/コリアンダー・コリアンダーシード/胡椒や山椒などの香辛料/ハーブ/野菜/ソバやゴマ/はちみつや黒糖といった含糖質物・食塩・みそ/花/茶・コーヒー・ココア(これらの調製品を含む)/牡蠣・昆布・わかめ・かつお節

 

各社の新ビールは香りや味が豊か!

酒税法改正を受け、どのようなビールが発売されているのでしょうか? 早速、各社の商品を見ていきましょう。

 

・飲みやすいのに高アルコールの「アサヒ グランマイルド」

4月に発売されたアサヒビールの新しいビール「アサヒ グランマイルド」は、「ゆっくり時間をかけて楽しむお酒」をテーマに作られており、飲みごたえのあるアルコール分7%であることが最大の特徴。

 

「7%とアルコールはやや高めなのでパンチは強めですが、アルコール臭が控えめなので、とても飲みやすい印象があります。ビール独特のアルコール臭を軽減させ、飲みやすさを考えて副原料にスターチやレモングラスを使用しているのだとか。レモングラスの風味は意識しないと感じないレベルで、定義拡大ビールというよりは、正統派ビールに近い印象です」


アサヒビール「アサヒ グランマイルド 350ml」
225円(編集部調べ)
アサヒビールお客様相談室 Tel:0120-011-121

 

・ほうじ茶を使った香ばしい味わいの「HOJICHA Brown Ale」

キリンビールのクラフトビールブランドであるSVB(スプリングバレーブルワリー)のファンクラブ「CLUB SVB」の会員と、直接コミュニケーションを取りながら共創したビールです。旨味に着目して昆布や炒り玄米などの副材料を使って開発を進め、焙煎した麦芽とほうじ茶の香ばしさを感じられるように作られました。

 

「キリンは自社のクラフトビアブランドを持ち、個性的なビールの開発を積極的にしながらバリエーションを増やしています。また、お茶という意外な副原料を使っていながらも、ビールを飲んだという感覚をしっかり感じられます。飲んだ後に喉の奥から鼻に抜けるほうじ茶の香ばしさと、柔らかく漂う麦芽の風味が特徴的で、特にお寿司や和菓子などに合いそうです」


SVB「HOJICHA Brown Ale(330ml×6本)」
2332円
キリンビールお客様相談室 Tel:0120-111-560

 

・塩と胡椒が麦の旨味を引き出す「Innovative Brewer グルメビア」

マイルドな塩味でお馴染みの岩塩・アルペンザルツと、皮を削ってシャープな辛味になった黒胡椒で麦のおいしさを引き出したビールです。ライムピールを加え、爽やかな味わいが楽しめます。

 

「Innovative Brewerブランドは、昨年10月の立ち上げ以降、既存のビール概念に縛られない自由な発想でビールを発売しています。塩胡椒という挑戦的な味わいも、この会社ならではでしょう。一見、塩と胡椒でトガった味というイメージを持つかもしれませんが、塩胡椒は縁の下の力持ち的な立ち位置で、一口目から複雑さを持ったどっしりとした旨味を感じられます。また、ライムの酸味による後キレのよさがあり、余韻が爽快です」


ジャパンプレミアムブリュー「Innovative Brewer グルメビア 350ml」
288円(編集部調べ)
サッポロビールお客様センター Tel:0120-207800

 

・カリブ海を思わせる爽やかさ「海の向こうのビアレシピ〈柑橘の香りの爽やかビール〉」

6月から数量期間ともに限定で、コンビニエンスストアのみで発売されているこちらのビールには、数種類のホップとフレッシュな香りが楽しめます。

 

「サントリーは、新ブランドを立ち上げ、チャネルや数量を限定して多彩なスタイルを市場投入しています。こちらのビールも数量限定で、コンビニエンスストアのみの販売に絞っています。味は軽やかでスカッと爽快。シトラスがほんのり香るフレーバービールという印象です。フルーティさよりも、フレッシュさを強調するために柑橘が使われているように感じました。メキシコのピルスナービールの飲み方でおなじみの、ライムを入れて飲むビールを彷彿とさせる爽やかさです」


サントリー「海の向こうのビアレシピ〈柑橘の香りの爽やかビール〉350ml」
220円(編集部調べ)
サントリーお客様センター Tel:0120-139-310
※限定商品ですので店頭にない場合もございます。

 

このほかにも、各社からさまざまなビールが登場しています。たとえば、高知の生姜や静岡のわさび、緑茶、和歌山の山椒、沖縄の黒糖など、地元の名産を使ったビールなども新発売に。この夏は、たくさんのビールを飲み比べる楽しみがありそうですね。

 

【プロフィール】


フードアナリスト/中山秀明さん

フードアナリスト・ライター。なかでもビールに関する執筆が多く、大手メーカー、マイクロブリュワリー、ブリューパブ、クラフトビアレストランなど、小売り、外食問わず全国各地へ取材に赴いている。

 

取材・文=吉川愛歩 撮影=矢部ひとみ 構成=Neem Tree

 

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新潟「八海山」の蔵元がビールの新ブランドを発表! 41才独身、絶景のビール醸造所で我を忘れる 

金曜の午後。高台の窓辺から、ビールを片手に夏の風景を見渡す至福の時間(とき)。成功者となった筆者のプライベート…だったらいいのですが、単なる取材のワンシーンです。ここは、新潟県南魚沼市にある「猿倉山(さるくらやま)ビール醸造所」。銘酒「八海山」(はっかいさん)の醸造元・八海醸造が新たにオープンする施設です。

 

銘酒「八海山」の製造元が運営する、新ビール醸造所の取材見学会へ!

清酒の「八海山」といえば、1980年代の地酒ブームで全国にその名を轟かせ、以降は「淡麗辛口」(※)の代表格として地酒ファンに愛されています。その蔵元・八海醸造は現在、塩麹や麹ぽん酢などの調味料をはじめ、日本酒を使った洋菓子、スキンケア製品など、酒造りから派生する製品を積極的に製造・販売。近年は「麹だけでつくったあまさけ」を大ヒットさせ、酒蔵としては異例の成長を続けている企業です。

※淡麗辛口…甘味と酸味が少なく、さっぱりしている日本酒の味を表す言葉

↑清酒「八海山」の特別本醸造

 

そしてこの夏、八海醸造は、自らプロデュースした観光施設「魚沼の里」において、新たに「猿倉山ビール醸造所」をオープンさせ、地ビールの新ブランドを発表するとのこと。筆者は5年間、居酒屋で働いていた際、「八海山泉ビール」を扱っていたこともあり、それがいったいどう変わるのかは興味深いところです。また、八海醸造の好調ぶりを支えるものとは何なのか、自分なりに肌で感じてみたい……そんな思いもあり、新ビール醸造所の取材見学会に参加すべく、一路、魚沼に飛ぶことに致しました。

 

建物の傾斜と斜面の勾配を合わせ、自然環境との一体感を表現

ビール醸造所のある「魚沼の里」は、上越新幹線の浦佐駅からタクシーで15分、在来線の六日町駅からタクシー10分の場所に位置しています。筆者は浦佐駅からプレス向けに用意されたバスに乗り、「魚沼の里」に到着。やっぱり空気が違いますね。あたりには夏草のニオイがただよい、どこからかカナカナカナ……とひぐらしの音が聞こえてきます。「下から見える醸造所を、ぜひ撮影してください。下からが一番キレイなんです!」と広報さんがおっしゃるので、右手に茂る豊かな杉林を見ながら、しばらくアスファルトの坂道を登ることに。

おお「猿倉山ビール醸造所」が見えてきましたね。深緑の山を背景に建つ三角形の建物…確かに、これは印象深いです。下から見上げると、まるで1枚の洋画のような収まりのいい景観……これは計算し尽くされた気配がぷんぷんします。

 

実際、建物を設計した鹿島建設の星野時彦さんに話を聞いたところ、建築と地形の調和を目指したそうで、「建物の傾斜を斜面の勾配に合わせてひとつの山のように見せ、自然環境がそのままデザインになったような一体感を表現したかった」と話してくれました。ちなみに、星野さんは冬の醸造所もお気に入りだそうで、「雪にすっぽり埋まり、雪と一体になった姿を見てほしい」とのことです。なんだか訪れるのは大変そうなイメージですが、みなさんも機会があれば、ぜひ。

↑星野さんがスマホで見せてくれた醸造所の冬の姿

 

こんなにゆったりした配置で大丈夫? 店内の開放感がありすぎて少々心配に

中に入ってみると、カウンターの奥、ガラス張りの向こうのスペースに銀色の巨大なタンクが並んでいる様子が飛びこんできて、ああ、私はビール醸造所に来たのだな……という実感が湧いてきます。一方、タンクの反対側には、高さ3mはありそうな大きな窓があり、抜群の採光とパノラマビューを両立。天井は極めて高く、冷暖房費が大変そう…とこちらが心配になるほど。

 

少々色ムラがあるコンクリートの床の上には木製の家具が点在し、明るい色の木目のカウンターと相まって、モダンで温かな雰囲気が感じられます。しかし……なんと贅沢な空間の使い方でしょう。各テーブルの間隔がおかしい(広すぎ)です。特に飲食店はシビアに客席の間隔を詰めて利益率を上げるといいますが、こんなにゆったりした配置で大丈夫なのでしょうか?

 

ビール製造20年目を迎え、従来の製造設備を「魚沼の里」に集約

やがて、スピーチのために八海醸造の南雲二郎社長がマイクを持って登場。洗いざらしのシャツに色あせたジーンズというラフな姿からは、従来の蔵元はもちろん、通常の社長のイメージとはほど遠く、「ほかと同じにはならないぞ」という同社の気概を表しているようです。

 

「ビールの醸造所を造ったのは、平成10年(98年)のこと。なぜビールを作ったかというと、日本酒メーカーには『ほかのアルコール飲料を作ってみたい』という思いがどこかにあるんですよ。それが、規制緩和で(年間最低醸造量)60KL以上造れば、ビールメーカーになれるということになった。『だったら作ろうじゃないか』ということで始めたんです。

 

そして今年、ちょうどビールを造り始めて20年目を迎え、醸造設備が老朽化していまして。そろそろ改修する時期に来ていましたし、このまま150KLほどしか造れない設備だけでやっていると、需要期に思う存分売ることができない。そこで、日本酒や焼酎、その他アルコール飲料を造っている『魚沼の里』にアルコール事業を集約しようと。訪れた方に楽しみながら感じてもらえるビールメーカーになろうじゃないか、ということで、今回この建物と設備を増設したわけでございます」

 

ゆったり過ごしてもらうことで「品質以上の品質」を感じてもらいたい

この醸造所の移転により、醸造量は約150KLから約300KLに増えたとのこと。ただし、醸造所を作ったのは、単なる増産のためだけではないと南雲社長は語ります。

 

「もちろん、外に売っていくことが本業になるわけですけれど、やはりお客さまに製造の現場に来ていただいて、商品の質を確かめてもらうのも重要。どうせ飲んでもらうなら、ゆったりと充実した時間を過ごしながら飲んでいただきたい。そのほうが、『品質以上の品質』を感じてもらえる可能性があるわけで」

さらに南雲社長は、この場所に醸造所を作ろうと思った理由を語りはじめました。

 

「実はここは元々、南魚沼市のヘリポートだったんですよ。平らに整地されていて、よく空いた時間にここから魚沼盆地を眺めていました。ここから西へ目をやると、魚沼盆地の六日町がほとんど見渡せるんです。そういう特徴のある場所で、我々が造ったビールをソファにゆったりと座って飲んでもらいたいと思って。ここを作るとき、上ってくるのも大変なのに、大丈夫ですか? などと言われましたが、何か特徴的なことをやるには犠牲がいる。都会の人が、毎日の生活から解放されて、豊かな気持ちになって楽しんで帰ってもらいたい。その思いで、この高台に醸造所を作りました」

 

なるほど、あれほど間隔を空けた席の配置は、客にゆったり過ごしてもらい、疲れた心を癒してほしい、という願いが表れたものだったのですね。もうひとつ、これだけの環境でビールを味わえば、いやおうなく美味しく感じるはず。さきほどの南雲社長の言葉を借りれば、「品質以上の品質」を感じるわけで、製品のイメージアップにつながることは間違いありません。

 

新ブランド「ライディーンビール」の3種類を実際に試飲

さて、続いて、ビールの新ブランドのお披露目です。新ブランドの名は「RYDEEN BEER(ライディーンビール)」。その名を聞いた瞬間、YMOの楽曲「ライディーン」の電子音が脳内で流れ始めましたが、もちろんそちらは無関係。ブランド名は仕込み水の水源「雷電様の清水」に由来しているとのこと。

ライディーンビールのラインナップは「ヴァイツェン」「アルト」「ピルスナー」「IPA」の4種類。すべて330mℓで460円(税抜)。今後は季節の商品もいくつか投入していくといいます。

 

取材見学会では、9月末発売予定の「ピルスナー」を除いた3種類のビールを実際に味わうことができました。まずは、下くちびるを上の歯でしっかりと噛み締めて発音したい「ヴァイツェン」から。ほのかな甘み、爽やかな微炭酸に小麦の香り……キレイでのどごしが良く、ひっかかりがまるでありません。乾杯酒には最高ですね。

↑キレイな黄金色の「ヴァイツェン」

 

こはく色が目を引く「アルト」は、ローストした麦芽を使用したビール。アタックで心地よい甘みを感じますが、ボディは意外にライト。するする飲めるので、こちらを1杯目に選んでもバッチリですね。わずかにコーヒーを思わせるようなコクと酸味、無ろ過ならではのまろやかさも感じられます。

↑ライディーンビールの「アルト」

 

もうひとつ、緑色のラベルの「IPA」は、「ライディーンビール」になって追加された新商品とのこと。「IPA」とは「インディア・ペールエール」の略で、18世紀末、イギリスからインドへどうしたら腐らせずに送れるか?……との課題をクリアすべく、アルコール度を高め、防腐効果のあるホップを大量に入れたのが始まりだといいます。そんな「IPA」は、目が覚めるようなインパクト。なんという強いアロマか。そして、なんと鮮烈で心地よい苦みであることか……!

↑強いインパクトを持つ「IPA」。ギョーザやエスニック料理など、クセの強いものにも合いそうです

 

これらのビールは、醸造所の中央にある「猿倉山ビールバー」で、できたてを生ビールで味わうことができます(1杯430mℓで600円)。その生ビールを筆者は「味を伝えるため」との使命感から(途中からはただ飲みたいから)、決して少なくない量のおかわりをさせて頂きました。試飲を通して感じたライディーンビールの印象は、非常にキレイな味わいだったということ。爽やかで軽快、清澄。まるで山の冷たい清水を手ですくって飲んでいるような……フレッシュで生命力のある味わいでした。

↑生ビールを注ぐ「猿倉山ビールバー」のスタッフ

 

↑醸造所の奥はガラス張りになっており、ビール製造場のタンクが見えるようになっています

 

リカーショップやベーカリーも併設し、「4大エンタメ」が同施設で完結する

「猿倉山ビールバー」では、地元の食材を取り入れた料理も用意しています。雪ひかりポークを使ったホットドッグ(600円)や、黒埼(くろさき)茶豆(490円)、ソーセージ盛り合わせ(1500円)など。また、同バーを運営する企業「ロストアンドファウンド」がジェラート店を展開していることもあり、地元で生産される八色(やいろ)すいかやプラムなど、季節のフルーツを使った使ったジェラート(420円~)も提供しています。

 

このほか、醸造所の中にはウイスキーやジンなどの蒸留酒を中心とした「リカーショップ猿倉山」や「さとやベーカリー」も併設。酒と食、景観とおみやげという観光の4大エンタメが、すべてこの醸造所で完結するというわけですね。

しかしこの醸造所、建物といい、空間プロデュースといい、ビールや料理を含め、オシャレなのに軽薄な印象がなく、ホンモノ感があります。それぞれの分野のプロがしっかり作りこんでいるな……といった印象。その道のプロを巻き込んで、上手に分業できる点も同社の強みなのでしょう。

↑左から猿倉山ビールバーの運営元「ロストアンドファウンド」の覺張(がくはり)雄介氏、さとやベーカリーの運営元「ブランドゥブラン」の佐藤浩一氏、八海醸造の南雲二郎社長、鹿島建設の星野時彦氏

 

到着から2時間あまり、日が陰り始めたころに「猿倉山ビール醸造所」の取材見学会は終了。いやあ、楽しかった。お酒を飲みながら、絶景を前にボーっとする……何と幸せな時間なのでしょう。日ごろカサカサに乾いていた心が、うるおいを取り戻していくのがわかります。すでに同醸造所は7月20日にオープンしているので、みなさんもぜひ、訪れてみては。ちなみに、ビールを飲むからクルマで来られないのは痛いよねぇ…という方のために。八海醸造では8月11~15日、18、19日、25、26日は六日町駅と浦佐駅から無料シャトルバスを運行するそうです。どうせなら猛暑を逆手に、冷たーいできたてビールを存分に楽しんでみてはいかがでしょう。

 

【8月22日】「クラフトビール×コストコ食材」のマリアージュを堪能できる無料イベント開催決定!!

キリンビールがとことんこだわったクラフトビールシリーズ「グランドキリン」。ここ数年勢いを増しているクラフトビール市場において、特に存在感を放っている注目のブランドです。そのグランドキリンを試飲しながらクラフトビールについて学べる無料イベントが、8月22日(水)に開催されることが決定しました!

クラフトビール×コストコ食材のマリアージュを堪能

新作ビールを試せるだけでなく、本イベントではなんと、あのアメリカ発の会員制スーパー「コストコ」の食材を使った料理とのマリアージュも楽しめます! 料理を監修するのは、人気ブログ「コストコ通」の管理人で、コストコの第一人者としてテレビ出演や雑誌への寄稿なども行っているコス子さん。いったいどんなマリアージュが提案されるのか、非常に気になりますね!

※写真はイメージです

 

さらに、イベント内ではクラフトビールについて基礎から知ることができる講座も開催予定とのこと。こだわりのビールを片手に美味しい料理に舌鼓を打ちながら、クラフトビールのうんちくまで語れるようになる、しかも参加費は無料…!! 「クラフトビールについて知りたい」「コストコ食材とビールのマリアージュが気になる」「とにかく美味しいビールが飲みたい」などなど、少しでも気になるところがあれば要チェックのイベントと言えそうです。

 

【イベント概要】

日時:8月22日(水) 19時~21時ごろ

場所:GOBLIN代官山(代官山駅から徒歩3分)
https://goblinspace.jp/space/goblin-daikanyama/

参加費:無料

定員:40名(事前予約制/応募多数の場合は抽選)

参加は下記の応募フォームよりご応募ください。
https://pf.gakken.jp/user/op_enquete.gsp?sid=GNW&mid=003235Ez&hid=8CBVaBqIW_0

 

 

 

今夏のクラフトビールは「サワー」「副原料」、そして「ブリューパブ」というキーワードで読み解く

トレンドとともに少しずつ認知が広まるクラフトビールですが、より深掘りすると、そのなかでも最先端のトピックがあり、めまぐるしく更新されています。そこで今回は覚えておくと使える重要キーワードを3つ紹介。新商品や店舗といったとれたて情報と一緒にお届けしたいと思います。

 

ビーントゥバーとのコラボで生まれた意外すぎるサワーエール

最初に紹介するのは「T.Y.HARBOR BREWERY」(ティー・ワイ・ハーバーブルワリー)。こちらはクラフトビールブームのずっと前、1997年から醸造している天王洲の名門ですが、今回、画期的なコラボレーションビールを限定発売しました。それが「カカオサワーエール」。

 

 

手を組んだのは、チョコレート専門店の「Minimal」(ミニマル)。クラフト=手づくりといった意味がありますが、チョコレート業界でいえば「ビーントゥバー」がそれにあたるといっていいでしょう。これは、カカオ豆からチョコレートになるまでの工程を一貫して行った商品などのことを示しますが、国内の旗手といえるのが「Minimal」です。

↑昨年筆者が取材した際の「東武池袋 Metro Kitchen & Store」。本店は渋谷の富ヶ谷にあります

 

ビール×チョコといえば液色の黒いタイプを想像するかもしれません。実際にカカオのコクを生かしたビールは見かけます。でも今回はまったく違うビアスタイル。テーマは“夏に飲みたくなるカカオビール”で、見た目は淡い黄金色。味はフルーティで爽やかな、夏らしいテイストなのです。

↑余韻に残るフレーバーに、若干カカオのニュアンスも。ビールの温度が高くなると、よりカカオ風味を感じやすくなるそうです

 

使われているのは、カカオの果肉「カカオパルプ」と、フレーク状の「カカオニブ」というチョコレートの素材。個人的には「さすが『T.Y.HARBOR』!」と思いました。なぜなら、クラフトビール大国・アメリカではサワーエールに人気が出ており、日本でも愛好家を中心に広まっているからなのです。よく「アメリカではIPA(インディアペールエール。ホップを効かせた苦味が特徴で、アメリカでは柑橘的な苦みも)が人気」という話が挙がりますが、いまの米国はサワーエールのほうが新たなトレンド。日本でもいずれ浸透していくと思いますが、カカオのサワーエールはきわめて珍しく、この一杯は注目です!

 

↑天王洲のブルワリーに併設している「T.Y.HARBOR」のほか、系列店の「SMOKEHOUSE」(原宿)ではS(250ml)600円、M(420ml)980円で樽生を提供。「Minimal 富ヶ谷本店」ではボトル1本750円を200本限定で発売しています

 

 

【SHOP DATA】

T.Y.HARBOR (ティー・ワイ・ハーバー)

住所:東京都品川区東品川2-1-3 ボンドストリート

アクセス:りんかい線ほか「天王洲アイル駅」B出口徒歩5分

営業時間:11:30〜14:00 L.O.(土日祝〜15:00 L.O.)、17:30〜22:00 L.O.、17:00~22:00 L.O.(土日祝11:00~)

定休日:なし

 

 

副原料で飲みやすさや料理との相性まで追求する動きも

先ほどのサワーエールはカカオを使ったビールでしたが、今春に施行されたビールの定義拡大(これまで法的に発泡酒とされてきた一部が、ビールとして認められた)により、市販の缶やビンでもフルーツやハーブなどの副原料を使った商品が増えています。つまりは副原料のビールがトレンドのひとつなのですが、個人的に今夏注目した一本が「スプリングバレーブルワリー」(以下SVB)の「HOJICHA Brown Ale」。

↑「HOJICHA Brown Ale」。キリン通販サイト「DRINX」では330mlビン(右)×6本セットが2332円で、SVBの各店では360m(左)が880円で提供されています

 

最近登場している多くの副原料ビールは、果物やハーブなどこれまでにない組み合わせによる斬新なフレーバーが特徴。それに加えて「HOJICHA Brown Ale」は、「ドリンカビリティ」(「飲みやすさ」的な意味)やフードペアリングを追求しているのもポイントです。

↑開発者はSVB京都の三浦太浩ヘッドブリュワー。「HOJICHA Brown Ale」はSVBの新たなスタンダードを目指して造られたそう

 

同商品はファンコミュニティ「CLUB SVB」会員と意見交換しながら、SVB京都の三浦太浩さんが中心となって1年間かけて共創したビール。うまみに着目し、これまでほうじ茶のほかに昆布や玄米などを使って試作を重ね、最終的には「ほうじ茶の特徴をより前面に押し出してほしい」という意見を反映して完成させたそうです。

↑飲んだ後に喉の奥から鼻に抜けるほうじ茶の香ばしさと、やわらかくただよう焙煎した麦芽の風味が特徴的

 

個人的には以前SVBで実験的に提供されたほうじ茶ビール「あがりエール」の知見も生かされていると感じました。自宅で「HOJICHA Brown Ale」を楽しむなら、ぜひ寿司とのペアリングを楽しんでみていただけたらと思います。

↑過去にSVBの「寿司×クラフトビールフェス」で登場した「あがりエール」。ほうじ茶の香ばしさと渋味が、麦芽の甘みと調和してあなごの寿司にベストマッチしていました

 

今回「HOJICHA Brown Ale」の取材時、SVB東京ではビール注ぎの伝道師・福島“茶坊主” 寿巳さんがスタッフに研修中。ということで、特別に茶坊主さんにも最近のクラフトビールシーンについて話を聞いてみました。

↑レクチャーする福島“茶坊主” 寿巳さん。数々の飲食店で経験を積むほか、国内屈指のクラフトビアレストランでマネージャーとして活躍。独立後も研究を重ね、個人や企業に各種ビールセミナーを行っています

 

「クラフトビールの拡大で、様々なビアスタイルで飲むことはそれほど特別ではなくなりました。でも、スタイルによって苦みや爽快感など個性はバラバラですよね。そしてその味の特徴を最大限に楽しむには、ワイン同様に最適なグラスが不可欠であり、注ぎ方や温度にもベストがあるんです。いま、ブリュワリー(ビールの醸造所)や造り手はどんどん増えていますが、多彩なおいしさをしっかり感じていただくためには飲み方も非常に大切。僕ひとりの想いではなかなか難しいですが、提供現場のクオリティも底上げしていけたらと思います」(茶坊主さん)

↑SVBの定番ビール「496」で注ぎ分け。左が茶坊主さんで右が筆者。なるべく泡を立てないように注いだのですがこの結果に。違いは炭酸の密度や、ビール本来の味の強さなどではっきりあらわれました

 

筆者も注いでみたものの、大失敗。日本で最も飲まれている爽快な「ピルスナー」は泡もおいしさのひとつですが、今回試した「496」はコクや苦みが際立っているタイプで、泡はむしろ本来のおいしさを邪魔しかねない存在であることがわかりました。クラフトビールは特徴的なグラスに泡のない状態で注がれることがありますが、それはお店のこだわりのあらわれだといえるでしょう。

 

【SHOP DATA】

SPRING VALLEY BREWERY TOKYO(スプリングバレーブルワリー東京)

住所:東京都渋谷区代官山町13-1 ログロード代官山

アクセス:東急東横線「代官山駅」正面口徒歩4分、JRほか「恵比寿駅」西口徒歩8分

営業時間:月~土 8:00〜24:00(L.O.22:30)、日 8:00〜22:00(L.O.21:00)

定休日:なし

 

 

青山初のブリューパブは場所だけでなくメニューもお洒落!

ラストは、最近増えつつあるブリュワリー併設型のレストラン「ブリューパブ」です。特に、これまではあまりなかった都市型のマイクロブリュワリーが新設ラッシュ。今回はその最新店ということで、青山エリア初のブリューパブを紹介します。

↑「BEER& 246 aoyama brewery」の外観。右に見えるのが醸造タンクで、4本が鎮座しています

 

店名は「BEER& 246 aoyama brewery」(ビアランド ニーヨンロク アオヤマ ブリュワリー)」。“最高のペアリング体験”がコンセプトとのことですが、ペアリングに推奨しているフードがかなり特徴的です。一般的なおつまみもあるのですが、注目したいのはスイーツ。「東京ミッドタウン日比谷」への出店で話題の「Pâtisserie & Café DEL’IMMO」(デリーモ)のショコラティエ・江口和明シェフが考案したメニューがあるのです。

↑写真はイメージですが、「ブラックビールのガトーショコラ」650円や「ショコラオランジュ」950円など専門店レベルのスイーツが用意されています

 

オリジナルのビールは現在醸造中。完成までに時間がかかるため、11月ごろに提供開始とのことです。とはいえもちろんビールはラインナップされていて、シグネイチャーは6タイプ。すべて東京生まれの老舗クラフトビアブランド「アウグスビール」となっていて、価格は270mlが680円、360mlが980円。ちなみに醸造も「アウグスビール」のスタッフが行うとか。

↑左から、「ミックスベリージェノバモヒート」「ニューヨークキューカンバー」「東京グレナディン」。すべて780円

 

また、フルーツ、野菜、コーヒーなど、さまざまな素材を使って自分好みの味にアレンジができる「ビアサワー」も個性的。ホワイトビール×レモネードの「レモンビアサワー」やIPA×エスプレッソの「ポートランドエスプレッソ」など、見た目にも新感覚の味わいを楽しめます。

↑店内は暖色の明かりが灯る大人の空間。カウンター席もあります

 

 

【SHOP DATA】

BEER& 246 aoyama brewery(ビアランド ニーヨンロク アオヤマ ブリュワリー)

住所:東京都港区北青山2-3-1 B1

アクセス:東京メトロ銀座線「外苑前駅」徒歩5分

営業時間:平日11:00~14:00(L.O.13:30)/17:30~23:00(L.O.22:30)、土15:00~22:00(L.O.21:30)

定休日:日祝

 

 

ところで、この6月にアメリカのクラフトビール大手「ブルックリンブルワリー」の創業者であるスティーブ・ヒンディさんが来日しました。その際にヒンディさんは「アメリカのクラフトビールは、いまでこそ約15%を占めるようになりましたが、30年前まではほぼ市場に存在していませんでした。日本ではまだ数%と聞いていますが、アメリカ同様にこれから一層伸びていくと確信しています」と語っています。

↑スティーブ・ヒンディさん。米国クラフトビールカルチャーにおける最重要人物のひとりであり、「東京ビアウィーク2018」に合わせて来日しました

 

今回は、「サワー」「副原料」「ブリューパブ」と、抑えるべき最新クラフトビールトピックスを紹介しましたが、どれもアメリカではすでにおなじみのビアカルチャー。こうして、徐々にその存在を強めていくのでしょう。クラフトビールの最前線には今後も注目していきたいと思います!

フランスの若者がこぞって飲む大人気のお酒! 「キューバニスト・モヒート」とは?

いまも昔もフランスの若者が飲み会の席で飲むのは、実は意外にもワインよりビール。なかでもビアカクテルは根強い人気を誇ります。そのフランスのビアカクテル市場で長らく王者として君臨していたのが、テキーラ入りビアカクテル「デスペラード」。 しかし最近になって、この絶対的な王者との世代交代が始まったと噂されているのが、2017年春に登場した「キューバニスト・モヒート」です。キューバニスト・モヒートとは何なのか、なぜ人気となったのか−−。その秘密に迫ります。

 

インパクトが大きいパッケージ

↑「キューバニスト・モヒート」33cl×3本入り 4.59ユーロ

 

パーティーの席でコーラやペリエは盛り上がりません。そして、フランス人にとって普通のビールを飲むより、ずっとおしゃれで特別感を持つのがビアカクテルなのです。

 

そのビアカクテル市場で長らく独走状態だったテキーラ入りの「デスペラード」(蘭ハイネケン社)とウォッカの入った「スコール」(仏クローネンブルグ社)が、つい最近までよく飲まれているビアカクテルの2大ブランドでした。ここにベルギー資本のビール醸造会社「AB InBev社」が手掛ける「キューバニスト」ブランドが参戦したのが約5年前。キューバニスト・モヒートの発売をきっかけに、ブランド全体が王者デスペラードに迫る勢いで着実にシェアを伸ばしてきたのです。キューバニスト・モヒートを手掛けるAB InBev社によると、2016年にはフランスでの売り上げが47%上昇。

 

キューバニスト・モヒートの特徴の1つはアルコール度数。せっかくのパーティーに強いお酒で酔いつぶれてしまってはもったいない。そんなときにピッタリなのがこの「キューバニスト・モヒート」です。アルコール度数は5.9%。通常のモヒートが20%前後なので、その3分の1以下に抑えられています。だから、このお酒は手軽に、ほどよく酔いたいときにちょうどよいアルコール飲料なのですね。また、他のビアカクテル同様、瓶の中に直接ライムを入れて飲むと、よりカクテル気分も味わえます。

そして、なんと言っても「キューバニスト・モヒート」のインパクトあるパッケージが目を引きます。フランスでは近年ラテンアメリカ文化のブームが続いており、このラベルは南米伝統の祭り「死者の日」を彷彿とさせるもの。「mnBevフランス」のディレクターによれば、パッケージや瓶に描かれている「骸骨マスク」は、キューバの伝統的な祭りにインスパイアされたものだそうです。キューバニストのコンセプトに「祭り」という概念を取り入れたく、南米の祭りを象徴する「骸骨」をモチーフにしたとのこと。

AB InBev社は、フランスのビール好きに人気な「レフ(Leffe)」や、日本でも定評ある「ヒューガルデン(Hoegaarden)」を携える企業。ビールの香りを楽しみ、味わうのが好きなフランス人の嗜好や購買動向を知り尽くしている会社でもあります。

モヒート人気に着目し、パーティー好きな若者をターゲットにしたことが功を奏する

キューバニスト・モヒートが、ビアカクテル市場でシェアを伸ばすことができたのはなぜでしょうか? まず、米調査会社ニールセン社によると、同ブランドが設立された2013年時点において「モヒート」はフランス人がバーで注文するカクテルの1位でした。もともとモヒートの人気は高かったのですね。

でも、それだけでは不十分なので、キューバニスト・モヒートはフランスやイギリスの若い人々をターゲットにしたプロモーションを展開。これが功を奏したのです。キューバニストのプロモーションの場は、主にパーティー会場です。学生主催の大規模な「ソワレ」のオフィシャルスポンサーや、毎回テーマや場所など趣向を凝らし、DJを呼んで盛り上げる「ハウス・オブ・マスク」パーティーの主催なども手掛けています。パリでは若者に人気の米テレビドラマ「ストレンジャー・シングス」を模した内装による、シークレット・パーティーへインフルエンサーを招待するなど、若い世代へのブランド浸透に力を入れてきたことが、今日の結果に繋がったと見てよいでしょう。キューバニスト・モヒートは満を持しての登場だったのです。

クラフトビールを飲めるお店が急増中! クラフト専用ディスペンサー「タップ・マルシェ」で飲める話題の銘柄4選

最近話題の「クラフトビール」。かつては専門店で楽しむものというイメージの強いお酒でしたが、いまでは一般的な飲食店でも飲めるようになり始めています。

 

そんなクラフトビール市場を牽引するのが、キリンビールが飲食店向けに展開する「タップ・マルシェ」というクラフトビール専用ディスペンサーの存在です。2017年4月には首都圏で1000店舗以上に導入され、2018年3月には全国展開を開始。4月現在、すでに2500店以上がこのディスペンサーを導入しています。

 

 

これまでのタップ・マルシェで飲めたのは13銘柄。今回新たに4銘柄の追加が発表され、計7ブルワリー、17銘柄のクラフトビールが飲めるようになります。新登場の4銘柄を発表会で試飲してきたので、その詳細をお伝えしましょう。

 

 

世界が認めるクラフトビールが手軽に飲める

1つめのブルワリーは「伊勢角屋麦酒(いせかどやビール)」。1575年創業で、もともとは二軒茶屋餅を販売していた角屋ですが、やがて味噌やたまり醤油の醸造を手がけ、1997年からはクラフトビールの製造を始めました。そんな同社からは「ペールエール」と「ヒメホワイト」が登場します。

 

 

ペールエールは伊勢角屋麦酒のフラッグシップビールともいえる存在で、“ビール界のオスカー賞”とも謳われる「ワールドビアカップ(WBC)」での受賞経歴もある、世界に認められた銘柄です。

 

「イセペ」と呼ばれるこのビール、柑橘系の香りが立ち、かなりフルーティーな味わいなんです。それでいて後口のキレが良く、バランスのいいクラフトビールとなっています。

 

そもそも「エール」とはビールの種類を指す言葉で、大麦麦芽を使用しています。香りとコクがあり、フルーティーな味わいが特徴となっており、まさに伊勢角屋麦酒のペールエールは、王道のペールエールだといえます。

↑左が「ペールエール」、右が「ヒメホワイト」。同じクラフトビールでも色合いがこれだけ異なるのは、原材料や製法によるものだ

 

それに対して「ヒメホワイト」は、ベルギースタイルのホワイトエール。やさしい酸味で口当たりが柔らかく、軽やかな飲み心地となっています。柚子とコリアンダーも使われているので、少し和風なテイストがあるのが面白いところ。

 

ちなみにこの銘柄は、伊勢の神域の木の樹液から採取した「KADOYA 1」という野生の酵母を使っているのだとか。クラフトビールの苦みが苦手な人も、このホワイトビールなら抵抗なく飲めそうです。

 

 

新世代のブルワリーが生み出す「東京」をイメージしたビール

2つめのブルワリーは、2017年5月に山梨県小菅村に醸造所を開いたばかりの「ファーイーストブルーイング」です。2011年に設立され、当初はベルギーで「KAGUA」などのクラフトビールを委託製造していましたが、昨年ようやく国内での醸造を開始しました。

 

 

そんな同社の「東京IPA」は、フルーティーで華やかな香りと、しっかりとした苦みを併せ持ったインディア・ペールエール(IPA)です。日本ではまだまだ少ないベルギースタイルの醸造方法を用いており、”これぞクラフトビール”な味わいはクラフトビール好きなら気に入ること間違いなし。

 

↑左が「東京IPA」、右が「東京ホワイト」

 

それに対し、「東京ホワイト」は、フルーティーさが際立つものの、その香りから想像するような甘さはなく、苦みも少なくなっています。爽やかな口当たりで、こちらもヒメホワイトと同様、クラフトビール初心者におすすめです。

 

「ペールエール」「ヒメホワイト」は5月28日から、「東京ホワイト」「東京IPA」は6月18日から発売されます。とはいえ、タップ・マルシェにセットするビールは飲食店が自由に決めるもの。日本各地のタップ・マルシェ導入店で、さまざまなクラフトビールに出会ってみてください。

 

 

 

 

オランダが羨まっ! 春の訪れとともに彼らが嗜む絶品ビールとおつまみを紹介

代表的なオランダのビールといえばハイネケンやグロールシュ。これらは日本でもすっかりお馴染みですが、オランダのビールメーカーは、日本のビールでも見られるように季節ごとの限定ビールを発売しています。ウキウキと心躍る春は、ホップが香る爽やかなビールが最高。そこで今回は女子ウケ間違いなしの爽やかな香りを堪能できる、春限定販売のビールと春のおつまみをご紹介します。

 

季節にあわせた限定ビールを楽しむのが粋!

オランダは、ビール大国として知られるベルギーやドイツに隣接。オランダ国内の大手ビール会社や街のクラフトビール醸造所でも、たくさんのビールが製造されています。なかでも注目したいのは季節限定のビール。夏には味も色もライトで甘味の強い「ホワイトビール」、秋から冬にはアルコール度数が高くダークな色合いで香り高い「ボックビール」など、気候や季節の食べ物にあわせたビールが店頭を賑わせます。ラベルのデザイン性も高く、思わずジャケ買いしてしまうボトルが並びます。

 

春の限定ビールは「Lente bok(レンテボック。春のボックビール)」と呼ばれ、毎年3月21日から6月21日までの期間に限定販売されます。フルーティーでホップの香り豊かなフレッシュビールで、アルコール度数は6.5%程度。グラスに注いだときの明るい色合いが春の陽差しに映えるというのも特徴の1つです。

 

代表的なLente bok2銘柄を紹介しましょう。まず、オランダが誇る最大手のビールメーカーHeineken(ハイネケン)の傘下にあるビールブランドの1つ「Brand(ブランズ)」は1340年創業の老舗ブランド。深みのある良質なビールを安価で製造し続ける醸造所として知られています。焙煎したモルトとフレッシュでホップの香りは春の魔法のようなフルーティーな味わい。

 

「Grolsch(グロールシュ)」は、栓抜き不要のおしゃれなスイングトップ瓶が日本でも人気のビールメーカーです。開栓時にまるでシャンパンを抜くときのような音がするので、パーティー気分を盛り上げます。こちらのLentebokは、かんきつ系やカモミールの花、はちみつを連想させる柔らかな甘い味に仕上がっています。

陽気な乾杯の席には美味しいおつまみが欠かせません。オランダの定番おつまみは「ビターボーレン」という牛肉コロッケのような揚げ物にマスタードを付けたものと名産のチーズです。

春になると、オランダを含むヨーロッパのマーケットにはホワイトアスパラガスが登場します。それを柔らかく茹でて、焦がしバターと卵のクリーミーなソースをあわせた「オランデーズ」はフルーティーな春のビールにピッタリ! ビールもおつまみも旬なものを楽しむというのは、日本の食文化に通じるものがあるような気がしませんか?

 

日差しの少ない厳しい冬を越え、春の陽ざしの下で飲む喜び

オランダの冬は朝9時頃まで暗く(写真下)、日中もほとんど太陽が出ることがない厳しい季節です。日照時間不足から冬季うつ病になる人も多く、それを防止するためのサプリメント摂取も推奨されているくらい。特にクリスマスと新年が終わり、大きなイベントのない1~2月は気分が落ち込みやすく、会社でも町でも機嫌の悪い人が続出します。そこで、オランダの「リア充」は気分を晴らすために、友人とホームパーティーで音楽とお酒を楽しんで冬を乗り切ります。

そして冷たい風が吹こうとも、春が近くなり、少しでも太陽が出ていれば、オープンカフェで昼間から春のビールを飲むのがオランダの流儀。春限定ビールのケースを抱えて笑顔を浮かべる大人が続出する春はもうすぐです。

昼からグイッといっちゃう?爽やかな「一番搾り 匠の冴」で意外な食事との組み合わせを発見!

休日の昼下がりから、プシュッと缶ビールを開けるのって最高の贅沢ですよね。そんな爽快な気分のときに飲みたくなるビールが4月3日(火)に新登場します。その名も「一番搾り 匠の冴(さえ)」。

 

「一番搾り」といえばキリンのフラッグシップブランドですが、「匠の冴」はキリンとセブン&アイ・ホールディングスの共同開発により生まれたビールです。お酒を飲み始めた頃から“ビールといえば一番搾り”派の筆者が、さっそくその味をご紹介したいと思います!

 

 

「スッキリしている=味が薄い」ではないのがスゴイ

↑「一番搾り 匠の冴」は、350ml缶221円(税込・以下同)、500ml缶286円で販売される。これは通常の一番搾りと同じ値段だ

 

缶をひと目見るだけでは、これまでの一番搾りとはデザインが少し異なるものの、あまり大きな差はないような印象を受けます。

 

今回はセブン&アイとの共同開発とはいえ、従来の一番絞りのパッケージを踏襲することで、ちょっと高級な感じが。そう、“共同開発だから安物”というわけではないんです。

 

まずはひと口いただいてみると……かなりスッキリした味わいです。ビールの苦みが苦手な人も、この澄み切った味わいなら抵抗なく飲めると思います。

↑口に含んだ瞬間から軽やかさがわかる。喉ごしもよく、外国産のピルスナービールのような印象を受けた

 

こう書くと、「じゃあもともとビール派の自分には物足りなさそうだな」と思われるかもしれませんが、そんなことはないのでご安心を。一番搾りならではの麦芽の旨みがしっかり感じられるので、飲んだあとの満足感もあります。

 

かく言う筆者も、「スッキリ」と「薄い」は同義だと思っていたのですが、まったくそんなことはありませんでした。むしろ、最近はビールを何杯も続けて飲むのは飽きてしまうと感じていたので、雑味のない味わいの匠の冴なら何杯も続けて飲めそうです。

 

 

おいしさの秘密は「氷点下熟成」にアリ

匠の冴は、これまでの一番搾りが追求していた「麦芽100%」による混じり気のない麦芽だけの旨みと、「一番搾り製法」による一番搾り麦汁だけを使った純度の高い旨みに加え、新たな製法を試みています。

 

新製法は「氷点下熟成」と呼ばれるもので、通常の一番搾りは1~3℃で熟成するのに対し、匠の冴は凍る手前の氷点下の温度帯で熟成させています。こうすることで、すっきりした味わいに仕上げる際の雑味になるタンパク質などが取り除かれるのだとか。

↑左が匠の冴、右が一番搾り。飲み比べてみると、匠の冴はかなりライトな飲み心地で、一番搾りのほうが麦の旨みを強く感じたのは新たな発見だった。

 

アルコール度数は、一番搾りと同じ5%なので、“新たなバリエーションの一番搾り”として捉えると良さそうです。

 

 

スッキリしているから合わせる料理の幅も広い

今回の試飲会では、セブンプレミアムの商品とのペアリングの一例が紹介されました。試食したのは、「サバとトマトのさっぱりマリネ」「ちょっと大人のポテサラ塩辛クラッカー」「クリームチーズスフレ」の3点です。

 

サバとトマトのさっぱりマリネは、「さばの塩焼き」とミニトマトをマリネしてバジルを添えた一品。コンビニ惣菜がこんなにオシャレなメニューに変身するのが意外です。脂ののったサバとスッキリした匠の冴との相性も抜群。マリネには白ワインを合わせるのが一般的ですが、ビールと合わせるのもアリだなと思わされます。

 

ポテサラ塩辛クラッカーは、「ポテトサラダ」と「熟成いか塩辛」を組み合わせたザ・おつまみ。ポテサラとビールが合うのはわかるのですが、塩辛とビールも実はイケる! 匠の冴に雑味がないので、この組み合わせもお酒が進みます。

 

意外だったのが、「クリームチーズスフレ」と匠の冴の組み合わせ。筆者もたまにデザートにビールを合わせていただくことはあったのですが、結局は両者が味を主張しすぎて決しておいしくはなく……。

 

セブンプレミアムのクリームチーズスフレには、ミルクのコクと爽やかな酸味があります。それらの味わいを匠の冴が優しく包んでくれるので、デザートすらスッキリいただけました!

「一番搾り 匠の冴」は4月3日より全国のセブン‐イレブン、イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート等で購入できます。どんどん暑くなるこれからの季節、匠の冴でスッキリしたビールの良さを知ってみてください。

「火星で最初のビールになる!」と意気込むバドワイザー。ビールの“宇宙味”は生まれるか?

アポロ13号の月面着陸――。当時はまだ生まれていなかった人でも、その写真や映像はどこかで見たことがあるはず。歴史的な瞬間を捉えた写真は、世界中の人々の記憶に刻まれるものです。そんな作品を生み出すのは並大抵のことではありませんが、別の方向から宇宙開発の歴史に名を刻もうとしている企業があります。バドワイザーで有名なアメリカ大手ビールメーカーのアンハイザー・ブッシュ社は、「火星に人類が到着した時にバドワイザーを飲んで祝ってもらう」という目標に向かって宇宙空間でのビール醸造法研究に投資しているのです。

 

長い間、人類は火星探査を行っています。NASAは2030年までに有人探査に向けて人間を火星に着陸させる計画を進行中。2030年といったら13年後。13年前の自分が「2017年なんてまだまだ先」と考えたことを想像していただくと、「うーん意外とスグだな」と驚いてしまいませんか。

 

この計画は今年3月に発表されていましたが、ビールの原材料である水やホップなどを火星で確保・管理することは難しいとされています。そこで、バドワイザーは12月4日にSpaceXの宇宙船で国際宇宙ステーションに大麦の種を送り込み、無重力・微重力環境において発芽するのか、どのような速度で成長するのかといった実験を行いました。バドワイザーの公式リリースによると、バドワイザーに使われる大麦は地球上であれば発芽してから2週間ほどで約15センチほどに成長するとのこと。しかし火星は太陽光が地球よりも少ないので、これが種の育成を難しくするかもしれません。

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また、国際宇宙ステーションで30日間保存された種が無重力空間からどういう影響を受けるのかについても観測されるとのこと。美味しいビールを醸造するためには大麦から始まるということですが、こちらの実験結果はビール製造だけでなく、宇宙空間での植物栽培についての基礎研究としても活用されます。

 

風邪のときに何を食べても味がしないのと同じ

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宇宙飛行士が火星でバドワイザーを飲む。確かにこの映像が実現すれば、バドワイザーとしてもかなりのマーケティング効果が期待できそうですよね。しかし気になるのは「宇宙でビールを飲んで美味しいのか?」という点。米ワシントン・ポスト紙(Amazonが数年前に買収)は「重力がないと体液が下にとどまらないので鼻腔も詰まりがちになる。そうするとビールも味がしないだろう。風邪(で鼻がつまっている)のときに何を食べても味がしないのと同じだ」と指摘しています。これはちょっと残念。それにしても体液が下にとどまらないとは、どういう感覚なのでしょうね。

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他にも大気圧が低いため、炭酸の泡もシュワシュワっと上がってはこないだろうとのこと。缶を開けたときの「プシュッ!」という音もないわけですね。そう言われるとビールじゃなくて別の種類のアルコール飲料の方が良さそうな気がしてきます。米テクノロジー雑誌のWiredも「蒸留酒の方が良い」と指摘しています。

 

それでも、この計画にはワクワクしてきます。近年ではAmazonやSpaceXといったアメリカの民間企業が競って宇宙船を開発中。「火星で最初のビールになる!」とバドワイザーが名乗りを上げたことからも同国の精神が伺えますよね。他のビールメーカーが続くのか、そしてビールはどう進化するのか、要注目です。

「とりあえずビール」って英語でなんて言う?【ちょっと気になる日常英語コラム】

仕事の後の一杯って美味しいですよね。居酒屋に入って席に着くやいなや「とりあえずビール!」と注文する人も多いのではないでしょうか。
そんな「とりあえずビール!」というセリフ、英語でも言ってみたくないですか? 今日は、ビールに限らず「とりあえず◯◯で」と言いたい時に使える、お役立ち表現を紹介します!

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「とりあえず」ってどんな意味?

店に入って言う「とりあえずビール」って英語で何て言うんだろう?と考えた時に「とりあえず」という表現が思い浮かばないと英語で言えそうにないですね。

 

では、日本語の「とりあえず」ってどんな意味で使われているのでしょうか?

 

国語辞典で調べてみると「まず第一に、何はさておき」と書いてあるので「とりあえずビール!」は「何はさておき、まずはビールを一番にください!」ということですよね。

 

そんな「まずは◯◯を下さい」「まずは◯◯から始めます」と言うシチュエーションにぴったりの表現が、実は英語にもあるんです。

 

「とりあえず」を英語で言うと?

その表現とは “start” を使った “start off with” というフレーズです。これを使うと、

 

I’ll start off with a beer.

とりあえずビール1つ

 

という感じに表せてしまいます。

 

“start off” とはCambridge Dictionaryによると、

 

to begin by doing something, or to make something begin by doing something

 

という意味なので、”I’ll start off with a beer” は「私はビールで始めます」というニュアンスになります。

 

カフェやレストランなどで「〜を下さい」と言う場合には、”Could/Can I have 〜?” を使わずに “I’ll have 〜(私は〜にします)” と言うこともあります。

 

なので、”I’ll have a beer” と言ってもいいのですが、そこで “I’ll start off with 〜” を使うことによって「まず最初は~をください」というニュアンスが出せるんですね。

Kirin

私は以前働いていた職場のレストランでこのフレーズをとてもよく耳にしました。

 

また、”I’ll start off with 〜” の表現は飲み物に限らず、前菜や軽い食事を「まずは〜を下さい(〜で始めます)」と注文する場合などにも使えます。

 

さらには、料理の注文に限らず「まずは簡単なエクササイズから始めましょう」と言うような場合にも “Let’s start off with some gentle exercises” のように使ったり、何かにコメントを述べる場合に “I’ll start off with some positives” のようにも使えます。

 

「今のところは」を英語で言うと?

「とりあえずビール」とはちょっとニュアンスが変わってきますが、注文する時に「◯◯と△△と□□と…」と注文して「とりあえずそんなところで」と言うこともありますよね。

 

「今のところはそれだけで、後で追加で注文します」というニュアンスで使われる「とりあえずそんなところで」というフレーズ。

 

そんな「とりあえず」には “for now” が活躍します。“for now” とは、

 

until a later time

 

という意味なので、まさしく「今のところは」という訳がピッタリですよね。

 

使い方としては、一気にいろいろと注文しないで、

 

I’ll have edamame and a Guinness for now.

とりあえず今のところは枝豆とギネスで

 

と注文しておいて、後からさらに追加することができます。

 

また、”start off with 〜” が「まずは最初に〜を下さい」という意味の「とりあえず」に使うのに対して、”for now” は「今のところはそれを下さい」という意味なので、一番最初の注文に限らず使えます。

 

「◯◯と△△と□□と…とりあえず今のところはそれで」は、

 

That’s all for now.

That’s it for now.

 

と言えばオッケーです。

 

海外ではちょっとだけ注意が必要

日本では「とりあえずビール」で注文できることもありますが、海外(少なくともニュージーランド)では “start off with a Heineken” などと具体的に銘柄で注文した方がいいかもしれません。

 

ビールの種類、瓶ビールなのか生ビールなのか、またグラスの大きさもいろいろあるので、”a beer” だけだと何が欲しいのか分かってもらえないことが多いです。

 

これはワインやコーヒーでも同じなので、どのワインをグラス/ボトルで、どの種類のコーヒー(ブラックなのかカプチーノなのかetc.,)が欲しいのかを具体的に言えばOKです!

 

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