まさに発明! 好きが高じて文具マニアがメーカーに作らせた文具が凄すぎ!

【きだてたく文房具レビュー】便利を加速する実用派の発明文具

文房具業界には、たまに発明おじさん(もちろん、発明おばさんも)が現れることがある。

 

「我が町のエジソン」と、地方のニュース番組で半笑い気味に紹介されるような人の話ではない。もうちょっとガチで、文房具マニアが見た瞬間に「えっ……ちょっと……これスゴくない!?」とザワつくような製品を、個人で考えて形にしちゃうレベルの、発明おじさんだ。

↑人間工学に基づいた扇形の「伊葉ノート」と、片手で簡単にテープが貼れる「ハリマウス」

 

ここ数年を振り返ってみても、片手でセロハンテープが貼れるテープディスペンサー「ハリマウス」を作った坂本さん、肘を支点にして動く人間の筆記姿勢に注目した扇形の「伊葉ノート」を作った宮坂さん……といった感じで、発明おじタレントは豊富である。

 

そんな中で、今まさに文房具マニアをザワつかせ中なのが、大阪の発明おじさん、横田さんだ。この横田さんが考え、プラスチック成形メーカーのエイジ化成が製品化した「横田文具」シリーズがかなり面白いので、今回はそれらを紹介したい。

 

ひょっこり便利な付箋ケース

付箋を1枚だけ取り出そうとした時、ついうっかり2枚3枚とまとめて剥がしてしまって持て余した、という経験はないだろうか。別にたいした損害があるわけではないのだが、軽くイラッとするアレだ。

 

「簡単にめくれる付箋ケース」は、そんな小さな不便さをカワイイ動きで解消する製品である。

↑エイジ化成「簡単にめくれる付箋ケース」大(75㎜×25㎜付箋対応)580円、中(75㎜×14〜15㎜付箋対応)560円。12.5㎜幅に対応した小サイズもある

 

ソリッドなケースの端に丸いローラーがちょこんと乗っており、付箋が1枚だけ欲しいなという時は、このローラーを指先でちょいと回す。

↑付箋を取り出すときに、赤いローラーを30度ぐらい回すと……

 

↑付箋が1枚だけ持ち上がるので、簡単に取り出せる

 

すると、そのローラーにつられて、付箋が1枚だけひょっこりと浮き上がるので、それを剥がして使う。この動きがなんとも愛嬌があって、つい何度もひょこひょこと繰り返してしまうぐらいにカワイイのだ。

↑複数のケースを横に並べると、磁力でパチッときれいに並んでくれる

 

付箋が1枚だけ確実に取り出せる……というこの機能は、付箋の使いやすさが劇的に上がる! というほどの話ではない。でも、使うとちょっとだけ、でも確実に便利になるのは間違いない。

 

あと、このケースの底板に磁石が仕込まれており、並べると自動的にパチッとスタックしてくれるのも、ささやかな便利さだ。

↑内蔵したスポンジの反発力で、付箋をローラーに密着させる。ローコストな仕組みだ

 

もうひとつ、付箋全体を持ち上げてローラーに密着させるための構造に、バネなどではなく、スポンジの反発力を使うという発想には「おお、なるほど!」と膝を打たされた。全体に均等に圧がかかって、故障しにくく、かつ安価。非常にうまくできているのだ。

 

スタンドにはさむだけで紙がシャキッ

我が家では、料理を作る時にレシピサイトをプリントアウトして、それを見ながら調理することが多い。タブレットに表示してもいいのだが、オートパワーオフがかかった時に画面を再表示するのが面倒(調理中だと手も濡れてたりするし)だし、油跳ねがかかるのも怖いしで、なんだかんだで紙の方がラクだったりするのだ。

↑エイジ化成「クタっとならないペーパースタンド」580円

 

ただ、紙は紙で、場所を取らないように掲示しておくのが難しい。これまでは小さな書見台のようなものを使っていたのだが、横田文具の「クタっとならないペーパースタンド」は、そういう用途にベストなんじゃないかと思う。

↑挟むだけで、魔法のようにコピー用紙1枚がシャキッと立つ

 

このペーパースタンド、一見すると単なる大きい置き型ピンチでしかない。ポストカードなど小さくて硬い紙ならこれで立つだろうが、A4のコピー用紙などコシのない紙ではクタッと倒れてしまうのではないか?

 

さにあらず。試しにプリントアウトしたレシピを挟んで置いてみると、なんとシャキッとA4の紙が自立するのである。

↑挟み口でわずかに紙を折り曲げてやるだけで、紙が自立。単純だけどこれは便利だ

 

タネを明かせばシンプルで、ピンチの挟み口の部分がわずかに手前に向かって曲がっており、これが紙の下辺を少しだけ湾曲させるのだ。たったこれだけの“曲げ”によって、多少揺れようが動かそうがきれいに立ったままで、紙面がよく見えるのである。うーん、よくできてる。

 

もちろんレシピ立て以外にも、書類1枚だけを見ながらPCに打ち込みしたいとか、そういった用途にも便利そう。シンプルだけど幅広く使えそうだ。

 

タブつきテープ量産ディスペンサー

あとで剥がす前提セロハンテープを貼るとき、テープの端を折り曲げてタブにしておくことがある。

 

すぐに解くことが決まっている梱包や模型の仮組み、一時的な掲示物を貼っておく時なんかには、タブで剥がし口を作っておくとラクなのだが、逆にいちいち手でテープの端を何枚も折り込むのが面倒だったりもする。

 

そういう場合にいいのが「タブも作れるテープカッター」だ。

↑エイジ化成「タブも作れるテープカッター」大 3200円/小 580円。小サイズは小巻・マステ対応

 

こちらも前出の2点と同様に非常にシンプルで、タブを作りたい時は可動式のカッター部を指でポンと押し込むだけ。あとは、タブをつまんだままテープを引き出して切ればOKだ。

 

もう1枚欲しいなと思ったら、またカッターをポンと押し込む。いくらでも剥がしやすいタブ付きテープが出来上がる。

↑タブを作りたいときは、テープカッター部(赤いパーツ)を押し込む

 

↑テープの先端が折り込まれ、仮留め用のタブ付きテープの出来上がり

 

↑テープを引き出すとカッターが自動的に降りるので、そこでカット

 

実はこれまでにも、タブ付きテープが作れるテープディスペンサーというのは存在した。店舗レジなどで買い物を詰めた袋を閉じるのに、タブ付きテープが作れるディスペンサーが使われているのを見たことがある人もいるだろう。

 

それらも仕組みは横田文具のものとだいたい同じなのだが、テープを切るとカッター部がバネで自動的にパチンと折り込むように動くものばかり。どうしても構造が複雑になるし、やや高価なものになってしまう(結果、業務用でしか使いようがなかった)。

 

筆者も、この製品を展示会で始めて見た際には「ああ、手でカッター押し込めばそれで済むんだ!」と思わず声が出たぐらいである。

↑タブ付きテープが作れるディスペンサー(既存品)。バネの力でカッターが動く

 

「タブも作れるテープカッター」は、あくまでも「タブ“も”作れる」とあるように、タブ作りはあくまでも手動で使うサブ機能。カッター部を指で押し込まずに切れば、普通のテープディスペンサーとして使えるのだ。

 

そもそもご家庭レベルであれば、タブ付きテープよりも普通のテープを貼る機会の方が多いだろう。わざわざ専用感の高い自動機を買わなくても、手動でいざというときだけタブが作れるディスペンサーで充分なのだ。

 

↑横田さんが発明した横田文具シリーズ。他にも、刃カバーが一体化して紛失しないハサミなどがある

 

横田文具シリーズ全般を通して感じられるのは「ちょっとした工夫で、ちょっとした不便をスッキリと解消してくれる」ということ。複雑な機構を使うことなく、あくまでもローコストで、QOLをちょっとだけ(しかし確実に)上げてくれる横田さんの発明コンセプトは、とても優しいものに感じられる。

 

横田文具が文房具の歴史を大きく変えることはたぶんないだろう。でも、個人的には横田さんのさらなる優しい発明を期待している。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

文具による強制執行だ! スマホはもういじりません付箋を中毒者に捧げたい

【きだてたく文房具レビュー】強制的にスマホ中毒者を解毒してくれる付箋

ぶっちゃけ、ここ数年というわずかな期間のうちに、生活からスマホが完全に切り離せなくなっている。なにせ今や、仕事の依頼もLINE経由で来るぐらいで、公私ともにスマホがないと“詰む”のである。

 

「スマホ中毒」「スマホ依存症」という言葉に自分が当てはまるのかはよく分からないが、実はここまでの150文字足らずをPCで打つ間に、スマホの画面を3回見ている。家族からのLINEと仕事関係の電話とソシャゲの時間限定イベント周回だ。今は『コトダマン』が面白くて止まらない。

↑最低限、歩きスマホはやめましょう

 

さすがに以前から「これ、良くないんじゃないか?」という意識はあった。ちょっとなんとかすべきじゃないか……などと思いながらクラウドファンディングサイトを巡回していた(もちろんスマホでだ)ときに、ちょっと面白いモノを発見した。

 

それは、スマホの利用を制限するための付箋だと言うのである。

↑ARUPaPa Product Design「スマホシマ箋」20枚×2冊 1200円

 

↑付箋としての粘着部分は、赤色で示した部分のみ

 

スマホの見過ぎを防ぐ付箋「スマホシマ箋」は、工業デザイナーの河端伸裕氏がクラウドファンディングサイトMakuakeで立ち上げたプロジェクトだ。

 

パリッ、サラッとした手触りの竹紙(竹パルプ100%)製で、サイズはかなりよく見慣れた4.7インチのスマホ画面とぴったり同じ。

↑iPhoneの4.7インチ液晶とぴったりサイズの紙面

 

使い方はもうお分かりだろう。「スマホをちょっと見るのやめたいなー」と思ったら、スマホシマ箋をダイレクトにスマホ画面の上から貼ってしまうのである(すべりの良い画面保護フィルムなどを貼っていると、貼り付きが悪くなるので注意)。

 

なるほど、これなら確かに画面は見えないし、あえて貼って隠してあるものを剥がしてまで見る、というのは、やはりどこか意識的なセーブがかかるものだ。ついでに「21時までは勉強」とか「原稿終わるまでに剥がしたら罰金1万円」といった抑制的なメモ書きを加えておくと、より効果的だろう。

↑画面に貼り付けるとこんな感じで情報をシャットアウト。書き込みも筆記具を選ばず自由に書ける

 

ちなみに発案者の河端氏がスマホシマ箋を思いついたのは、「公園のブランコで3歳くらいの子供と遊んでいるお父さんが、スマホの画面をずっと見ながら子供の背中を押していたのを見たのがきっかけ」とのこと。なるほど、そういう場合は「おとうさん、あそんで」と子供に書いてもらったのを貼っておくのは効きそうだ。

 

それにしたって、スマホ見るの止めたいなら画面隠しちゃえ、というのは恐ろしいぐらいにシンプルでプリミティブな解法。

 

ただしこのスマホシマ箋、先にも書いた通り4.7インチ液晶サイズということで、使えるのはiPhone(6、6S、7、8)のみ。さらには対応するOSもiOS10もしくはiOS11に限られている。

↑切り抜かれた2カ所の窓は、主に着信を受けるためのもの

 

どうして液晶画面に貼るだけのふせんで、対応OSまで指定されているかというと、つまりこういうこと。ふせんに空いた窓の位置と、画面上の表示位置を合わせる必要があるのだ。

 

下に空いた角丸の大きな窓はというと、電話を着信した際にスライドスイッチで受けるためのもの。いくらスマホ画面を隠して見ないようにしているからって、かかってきた電話まで受けないのはやりすぎだ、と発案者の河端氏も思ったのだろう。そこはちゃんと使えるようにしてあるのは、なかなか面白い。

 

上の窓は、発信者の電話番号や登録名が見える窓になっている。可能な限りスマホは使わないと決めたのだったら、ここで「どうしても出ないとマズい相手」だけ確認して、あとは後でかけ直すぐらいの心持ちでいたい。

↑手前に傾けてスリープを解除すると、上の窓で時間確認を行える(紙の上からでも操作は可能)

 

ついでに、事前に「手前に傾けることでスリープ解除」と設定しておけば、スリープになったiPhoneをちょっと持ち上げる動作をすれば、狭いながらも窓から時間を確認することも可能。

 

確かにスマホを持ち出してからは腕時計をする習慣もなくなったし、画面で時間が確認できないのは困るのだ。

↑スケジュール/タスク管理も、直接書いてしまえばスマホ要らず?

 

このように、スマホでできる最低限の行為はふたつの窓で確保してあるが、あとはもう完全に諦めたほうがいい。

 

スマホでスケジュール管理をしているという人は、ひとまずスマホ封印中の予定だけスマホシマ箋に直接書き込んでおこう。それで我慢だ。ちょっとした覚書をメモアプリに書き込みたいときも、とりあえずスマホシマ箋にメモっておけば、記録として残せるから良しとしよう。

 

SNS? LINE? ソシャゲ? 諦めろ、諦めろ。

 

実際にスマホを諦めてしまうと、当然のように作業は効率よく進むし、家族と話すこともあるし、電車の中でぼんやり車内吊り広告を見るのも悪くないと思い出す。もちろんずっとなんて耐えられるわけもないが、たまに時間限定で強制的にスマホ画面をふさいでしまうのも、面白いのかもしれない。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

米国は文具だってマッチョだぜ! 100℃の蒸気噴射にも耐えるエクストリームな付箋

【きだてたく文房具レビュー】雨にも風にも負けない付箋

先日、知人がSNSで「これ、欲しいな。誰かアメリカで買ってきて」と、埃まみれで屋外にべったりと貼られたふせんの写真を投稿していた。粘着力の強さとタフな環境でも使えるのが売りの、アメリカ製の付箋らしいのだが、どうもコレ、3Mの「ポスト・イット」シリーズのひとつのようだ。

 

ポスト・イットなら日本でも買えるんじゃないの? と思って製品検索をかけてみたのだが、出てこない。やはり、日本未発売の製品なのか。

 

こちらも探しているうちにどうしても欲しくなってきたので、結局アメリカのAmazon.comから取り寄せてみたのだが、確かにコレ、すごく面白い。日本でも早く発売して欲しい! という要望込みで、こちらで紹介してみよう。

↑3M「Post-it Extreme Notes」(45枚×3色パック)4.99ドル(日本未発売)

 

その製品というのが、3Mの「Post-it Extreme Notes」。

 

3Mが開発した“Dura-Holdペーパー”と耐水性の強力な粘着材を組み合わせたもので、とにかく貼る環境を選ばない超タフな現場系付箋である。

↑パッケージには、タフさを謳う表示が並ぶ

 

そもそもパッケージに「Use Indoor/Outdoor」「WOOD」「BRICK」「HOT/COLD」「WET」と列挙されている通り、まず屋外/屋内どちらでもOK。木材やレンガといった、普通の付箋ではすぐ剥がれてしまう凹凸のある素材にも貼り付けられる。さらに暑さ・寒さに耐え、濡れても問題なし。

 

とにかく「自分、タフさには自信あるッス!」というアピール圧がすごいのだ。

↑手触りは、“ユポ”や“ストーンペーパー”などの耐水紙よりも紙らしい質感がある

 

使用されているDura-Holdペーパー、手触りと見た目は繊維が太く、和紙に近い感じ。3Mのサイトではどういう紙なのかが明記されていなかったが、強く引っ張るとやや伸びる感触があり、樹脂を使った耐水性の紙なのかな、とも思う。

↑どんな筆記具でも、ほぼ違和感なく筆記が可能

 

ちなみにゲルインクや油性、水性、鉛筆でも写真の通りきれいに書ける(少し鉛筆のノリが悪いかな、ぐらい)ので、筆記具を選ぶことはなさそうだ。もちろん、ウェット面に使うなら、油性インクか鉛筆でないと全部流れてしまうだろうが。

↑凹凸磨りガラスへも、指で真下に強く引っ張って剥がれないぐらいの強度で貼れる

 

貼れる面に関して言うと、フラットな面は言うに及ばず、普通の付箋ではすぐに剥がれてしまう畳表や、ザラザラの凹凸磨りガラスにもしっかりとくっつく。

 

これなら、引っ越し作業の際に業者さんに荷物を置く場所の指示を貼っておく、みたいな使い方もできるだろう。

 

逆に粘着力が強すぎて、壁紙などは剥がすときに粘着材に持って行かれないかという怖さはあったが、こちらも普通のふせんのように端からめくるようにすればキレイに剥がれた。雑に勢いよくベリッと引っ張り剥がす、みたいなことをしなければ大丈夫そうだ。(ただし、経年劣化した壁紙などは破れる可能性があるかもしれない)

↑濡れた面に貼って、さらに上から水道を流しても剥がれない

 

もちろん、耐水性を謳っている通り、水濡れも問題なし。貼った上から水をジャバジャバとかけ続けても、剥がれてしまう気配はない。

 

ちょっとすごいなと思ったのが、濡れた面にもそのまま貼れてしまうこと。これはガムテープなどの粘着系でもだいたい禁忌で、建材用の養生テープぐらいしか対応できない機能だ。

 

続いて、耐久テストもしてみたい。

 

自宅マンションで、ベランダの壁面と外手すりに貼って一週間様子を見た。期間中は残念ながら雨こそ降らなかったのだが、都内でも最大風速23.2m/sという台風並みな風が吹いた日に加えて、最低気温6℃から最高気温26℃の寒暖差もあり、テストにはなかなか悪くない気候条件だった。

 

で、結果がこちらだ。

↑通常の付箋(左)と、台風並みの強風や寒暖差にも負けず、1週間そのままだったExtreme Notes (右)。タフすぎる!

 

さすがにあの強烈な風ではダメだろうなー、と思っていたのだが、Post-it Extreme Notesは最初に貼った場所にそのまま残っていた。正直なところ、これはさすがに驚いた。

 

ちなみに比較用に貼った強粘着ふせんの方は、貼った翌日にはもう剥がれ落ちていた。そもそも屋外利用は推奨されていない製品なので、これは当然だし、逆に「無理させてごめんね」といったところだ。

 

ここまでタフさを見せつけられると、こちらとしてもややムキにならざるを得ない。最後にボイラー式スチームクリーナーで高温の蒸気を吹き付けてみた。耐水+耐熱試験である。

↑ケルヒャーのスチーム噴射でも剥がれない付箋って、どうなの。もちろん、手でめくれば普通に剥がせる

 

マジかー。換気扇の油汚れでもスルッときれいに取れてしまう、100℃の蒸気でも剥がれないのか! いくらタフ自慢とは言え、限度ってのがあるだろう。

 

さすが、伊達にエクストリームを名乗ってない、といったところか。ここまでタフなら、屋外の建築現場や厨房の水場などでも何の心配もなく使えるだろう。

 

アメリカに限らず日本でもいくらでもエクストリームな使用環境はあるだろうし、やはりいずれは国内販売もしてもらいたいものだ。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。近著にブング・ジャムのメンバーとして参画した『この10年でいちばん重要な文房具はこれだ決定会議』(スモール出版)がある。

これはポケットか? ゴミ箱か? 中身ごと持ち歩くための付箋がやけに使える

【「毎日、文房具。」が●●な人にすすめたい文房具】手帳やノートに貼り付けたいポケット

 

最近、手帳やノートをカスタマイズする、周辺アイテムの人気が高まっています。後付けできるペンホルダーやポケット、インデックスシールなどさまざまなアイテムが出回っていますが、中でもユニークなのが、この「ふせんのごみ箱」です。

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商品名の通り、使い終わって剥がした付箋を、すぐに捨てられないときに活用できる“ポータブルごみ箱”。カラフルでポップなごみ箱の形をしたポケットで、手帳やノートの好きな場所に貼り付けて使用できるのです。

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ちなみに、使い方はこちらの記事「アレやったっけ……記憶力に自信をなくした世代に捧ぐ、タスク管理文房具http://getnavi.jp/stationery/208504/)でも詳しく解説されています。

 

「ごみ箱」という名前のアイテムではありますが、ごみ箱としての用途以外にもいろいろな使い方ができるのがうれしいところ。今回は、私の個人的な活用方法をご紹介しましょう。

 

1. 予備の名刺ケースとして使う

「ふせんのごみ箱」には2サイズありますが、小さい方は一般的な名刺のサイズにぴったりです。手帳の見返し部分に貼って予備の名刺を忍ばせておけば、名刺が切れた時や名刺入れを忘れた時にも安心。

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2. チケット類の持ち運びに使う

大きい方は展覧会やコンサートのチケットもすっぽり収まるサイズ。持ち運びに気を遣うチケット類も、折らずに収納できて、なくす心配もありません。透けるタイプの紙でできているので、中身がうっすら見え確認できるのもいいですね。

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3. 切手やフレークシールなど、小さなものを入れる

手帳用の後付けポケットはたくさん市販されていますが、こんな風に2辺が開いているものが多く、細かいものだと持ち運び中に飛び出してしまう心配がありました。

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「ふせんのごみ箱」なら開いているのは上部の1辺だけなので、切手やフレークシール(イラストに沿ってカットされた小さなシールのこと)など小さなものも飛び出しにくく、安心して入れておくことができます。引き出す台紙に挟んで入れておけば、奥の方に入り込んでしまって取り出しにくいといった心配もありません。

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4. 絆創膏など“あると便利なもの”を入れておく

頻繁には使わないけれど、ひとつ持っていると便利な絆創膏。「ふせんのごみ箱」に入れて手帳などに貼っておけば、いざという時に役立ちます。

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私は普段、予備の付せんやシールタイプのカットされているマスキングテープ「KITTA」を数枚、吸い取り紙としても使える万年筆のペン先クリーナー「suito」を数切れ入れて、いつも携帯するメモ帳に貼って持ち歩いています。

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5. 可動式ポケットとして使う

「ふせんのごみ箱」の背面シールは、付箋だけあって、弱粘着の貼って剥がせるタイプ。ですから一度貼り付けたあとも、ノートから手帳へ、手帳からクリアファイルへ……と場面に応じて移動させることができるんです。

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クリアファイルに貼り替えて持ち運んだり、テーブルの脚などに貼ってポケットとして使ったりすることもできますね。

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アイデアや使用シーンによって色々な使い方ができる「ふせんのごみ箱」。ぜひ自分だけの使い方を見つけてみてください。

 

こんなあなたにおすすめ!
・手帳用の後付ポケットを探していた人
・ポケットに細かいものを入れたい人
・ポケットを移動させて使いたい人

 

【商品情報】
カミテリア「ふせんのごみ箱」378円/486円
http://kamiterior.jp/fusenNoGomibako.html

 

【筆者プロフィール】
毎日、文房具。
2014年9月に創刊した文房具の魅力を紹介するウェブマガジン。文房具が大好きなライターたちが、良いと感じた文房具を厳選して紹介するほか、最近では文房具売り場のプロデュースやメーカーとのコラボ企画の運営など、活躍の幅を広げている。

ガンガン消費すべし! 付箋の「正しい使い方」、文房具のプロが教えます

【きだてたく文房具レビュー】惜しみなく使いまくるべきふせん2

 

「付箋はティッシュのように使え」。これは、テレビ東京の番組による「テレビチャンピオン文房具通選手権」3連覇チャンプ、“文具王”こと高畑正幸氏の言葉だ。

 

例えば、本を読んでいた時に何か関連して思いついたら、すかさず付箋にサッと書き込んでサッと貼る。もったいないから……とケチケチしていては、せっかくの浮かんだアイデアも本を読み終わったころには忘れてしまう。どちらかといえば、そっちのほうがもったいないだろう。

 

なので、付箋は常に手に届く範囲に置いておき、使う時は躊躇せずにガンガン消費する、というのが正しい使い方なのである。

 

今回は、そんなティッシュ方式で使うのに便利な付箋2種類を紹介したい。

 

デスクトップのティッシュ付箋

文具王の言葉にならって筆者がデスクに常備しているのが、3Mの「ポストイット 強粘着 ポップアップノート」。

 

75×75㎜の強粘着付箋(ポップアップ専用リフィル)が引っ張るだけで次々と、まさにティッシュのように出てくる付箋ディスペンサーである。

↑現在は、仕事中に思いついたことや、3時間以内に解決すべき急ぎの作業を書いてはPCモニターに貼って、片付いたら即捨てるという方式で使っている↑現在は、仕事中に思いついたことや、3時間以内に解決すべき急ぎの作業を書いてはPCモニターに貼って、片付いたら即捨てるという方式で使っている

 

定位置に置いておけば、電話を受けながらでも片手で付箋が取り出せるので、ほぼ卓上メモのような感覚。あまりに便利なので、自宅のPC前と作業デスク、会社のPC前の3台体制で運用中だ。

 

……なんだけど、ただちょっとしたワードをメモするだけだと、75㎜四方というサイズはちょっと大きく感じる時もあった。それがつい先日、この商品が『ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート』にリニューアル。これがまさに「待ってました!」という進化を果たしてくれたのである。

↑3M「ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート」1296円。こちらは最初から3色セットの「トリオ」↑3M「ポストイット 強粘着 ポップアップふせん/ノート」1296円。こちらは最初から3色セットの「トリオ」

 

↑2色セットの「コンビ」。もちろん付箋を入れ替えれば25㎜幅×3としても使用できる↑2色セットの「コンビ」。もちろん付箋を入れ替えれば25㎜幅×3としても使用できる

 

進化した箇所は写真でも分かる通り、従来の75×75㎜付箋だけでなく、75×25㎜、75×50㎜サイズにも対応。25㎜幅を3ライン、または50㎜幅を1ライン+25㎜幅2ラインというように、組み合わせて使えるようになったのだ。

↑左が75㎜幅のみの前モデル。右の新モデルは押し出しパーツが3ラインとなった↑左が75㎜幅のみの前モデル。右の新モデルは押し出しパーツが3ラインとなった

 

前モデルは付箋リフィルを押し出すスプリングがひとつだったのに対して、新モデルは3つ横並びに増えた。これで、最大3本の付箋を同時に押し出せるようになったということだ。

 

これなら、ちょっとしたメモは50㎜幅、書類にコメントを追記するときは25㎜幅というように、シーンによって使い分けが可能。もちろん75㎜幅もこれまで通り使える。

↑ポップアップ用の専用付箋リフィル。通常の付箋はセットしても使えない↑ポップアップ用の専用付箋リフィル。通常の付箋はセットしても使えない

 

↑使い始めは、詰め替えリフィルがセットになったお買い得な「スペシャルセット」もおすすめ。1868円↑使い始めは、詰め替えリフィルがセットになったお買い得な「スペシャルセット」もおすすめ。1868円

 

ひとつ、これは前モデルから共通の難点なのだが、このディスペンサーはあまりにも気軽にふせんが使えるため、専用の付箋リフィルの消費がやたらと早い。気がつくと付箋切れ、なんてことがしょっちゅうなのだ。購入時には、できれば詰め替え用にリフィルも揃えてまとめ買いしておくことをオススメする。

 

どこでも持ち運べるティッシュ付箋

デスクトップ用は上記のポップアップディスペンサーで良しとして、じゃあ外出先で付箋を使いたい場合はどうするべきだろうか。

 

そう考えている人はそれなりにいるようで、その解決策として使われている製品ももちろん存在する。

↑カンミ堂「クリップココフセン Mサイズ」予備リフィル1個付き 421円↑カンミ堂「クリップココフセン Mサイズ」予備リフィル1個付き 421円

 

カンミ堂の「クリップココフセン Mサイズ」は、ノートや手帳にクリップオンして持ち歩けるポップアップ型ふせんだ。

 

金属クリップに、ディスペンサーとして使える付箋ケースを貼り付けただけのシンプルなものだが、これが外出先でちょっとしたマーキング用に使うには、ちょうどいいサイズ感なのだ。

↑クリップで表紙に挟むだけなので、とにかく運用がラク↑クリップで表紙に挟むだけなので、とにかく運用がラク

 

例えば電車の中でビジネス本なんかを読んでいて、「あっ、ここメモっておきたい!」となった時にも、本の表紙にクリップココフセンをはさんでおけば話は簡単だ。その場でスパッと付箋を抜いて貼っておいて、あとで落ち着いてから再確認するだけである。

 

というか、単純にしおりの代わりとして使うだけでも充分に役に立つ。

↑外でも付箋が使える安心感というのは、意外と大きい。ユビキタスふせんである↑外でも付箋が使える安心感というのは、意外と大きい。ユビキタスふせんである

 

そもそもフィルム付箋なので、情報を書き込むといった用途にはあまり向いていない。手帳に未解決のToDoを書き込んだ時に目印として貼っておくとか、そういった目印用にザクザクと気軽に使うのがベストのように思う。

 

ところで、今回あえて通常の「クリップココフセン」(細いSサイズのもの)ではなく「クリップココフセン Mサイズ」と銘柄指定したのにはワケがある。

 

目印として使うにはSサイズで充分なのだが、Mサイズは幅広なだけでなく、フィルム素材自体が少し硬めに設定されているのだ。実際、本に貼ってカバンに放り込んでおくと、薄くて柔らかいSサイズのココフセンはクシャクシャになってしまうこともままあった。やはり、雑にザクザク使うなら、ちょっと硬めぐらいのコシがあったほうが使いやすい。

↑替えリフィルでも硬めが欲しい場合は、パッケージの「ふせん硬め」を目印に↑替えリフィルでも硬めが欲しい場合は、パッケージの「ふせん硬め」を目印に

 

使い切ってしまった場合は、クリップからケースを剥がし、クリップタイプではないノーマルの「ココフセン」(裏が貼って剥がせる粘着材タイプのもの)を貼り直せばOK。

 

ただし、硬めフィルムの使い勝手が気に入ったなら、補充の際も「ふせん硬め」とパッケージに書かれたものにすること。そこまでじゃなくていいや、という場合はノーマルのものでも充分だし、そっちのほうが少し割安だ。

 

【著者プロフィール】

きだてたく

最新機能系から駄雑貨系おもちゃ文具まで、なんでも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は文房具関連会社の企画広報として企業のオリジナルノベルティ提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。著書に『日本懐かし文房具大全』(辰巳出版)、『愛しき駄文具』(飛鳥新社)など。