本当に“使える”IoTって? ニューノーマル時代の家がコミュニケーションのハブになる

進化目覚ましいITの波に、我々の生活もIoT(Internet of Thingsの略。“モノのインターネット”と訳される。モノとインターネットをつなぐサービス等を指す)が入り込み、知らぬ間に便利さを享受しています。音声による家電操作を得意とする「スマートスピーカー」などが代表例ですが、実はIoTによる家電連携の分野は、そこまで普及していません。

 

ただ、新型コロナウイルスの蔓延により家にいる時間が増えたこともあり、インターネットを介して外の世界とつながる動きは加速度的に進むと思われます。そこでイチ早くIoTとAIの重要性を考え、サービスに取り組んできた大和ハウス工業の分譲地「セキュレアシティ藤沢 翼の丘」内にあるコンセプトハウスにお邪魔してきました。いや~、世の中本当に便利になってきているのを実感します!

↑神奈川県・藤沢市「セキュレアシティ藤沢 翼の丘」にある最新コンセプトハウス(6月6日オープン)。外見から分からないほど、中はハイテク化されたシステムが完備されている

 

なぜハウスメーカーがIoTに力を入れるのか?

小高い丘の上にあるモデルルームは、玄関からハイテク機器のオンパレード。IoTミラー、インターホン、自走式ロボット、コミュニケーションボード、2面にわたる巨大プロジェクターなど、種々様々です。一体なにができるのかワクワクしますが、大和ハウス工業の経営企画部IoT事業企画推進室・主任 齊藤邦久さんに聞いてみました。

 

「弊社は1996年からIoT関連(当時IT住宅)の研究を開始し、積極的に取り組んできました。ただ……実際のところ、国内のスマートハウス普及率は低く、例えば、スマートスピーカーの普及率はいまだ約6%と言われています。その問題点をしっかり考えたとき、導入のハードルの高さを解消したり家電メーカーを横断してパッケージングできたりするのは、やはりハウスメーカーであるという結論にいたりました」(齊藤さん)

 

なるほど、たしかにスマートハウスの導入・設定については「たかがテレビをオン・オフするのに、そこまで面倒なことをするほど困っていない」というのが本音のような気がします。

 

「ではどうすればいいのかというと、自宅を購入する際にある程度、最初からシステムとしてIoT機器が完備されていればいいわけです。家電メーカーは自社製品しかオススメできないし、IoT機器メーカーは建物に詳しくない、だからハウスメーカーが包括的にIoTを手掛ける意味がある」と、齊藤さんは言います。

 

IoT導入のメリットは「コミュニケーションを活性化させる」こと

さて家の中を見渡すと、一番目立つのがリビングにあるテレビ(?)です。

 

「これは『(仮称)α-board(アルファボード)』と名付けていますが、カレンダーやホワイトボード機能を活用して、家族で大画面を見ながら予定を立てられるなど、家族間コミュニケーションの活性化を目指したものです。また、IoT機器や電力の使用状況表示、制御インターフェースとしての利用も検討しています」(齊藤さん)

 

こちらはまだモック(見本)段階とのことですが、アプリも開発中らしく、今はスケジュール、ToDo、掲示板、通知などの情報が共有できます。こだわったのは、“モニターの大きさ”と“手書き”できるところ。同じことはスマホでも可能ですが、家族で使う場合はサイズが大きく全員が同時に見られることが大事とのこと。もちろんインターネットを介したテレビ電話もできて、その際もサイズ感が大きければ臨場感が増します。まるで、田舎にある実家の両親と一緒に食事をしている気分になるそうです。

↑コミュニケーションボードの「(仮称)α-board(アルファボード)」。50インチあり、どんな場所からも家族の情報が共有できる

 

また、手書きスタイルにこだわるのも、年齢によるデバイスの使い勝手の差をなくすためと、温かみを持たせるため。齊藤さんの場合は、子どもからの『パパ、早く帰ってきてね!』という手書きメッセージを受け取ったら仕事を張り切る模様。

 

↑連休の予定など、家族であれば誰でも書き込める。また手書き入力が可能なので、ITが苦手な人でも安心

 

スマホで撮った写真を転送して大画面で見ることができるので、家族で過去の思い出を振り返りやすくなります。こうしたIoT機器を使って、コミュニケーションを活性化させることがスマートハウス導入の目的なのだそうです。

 

↑リビングには、AIアシスタント機能を備えた自立走行するパーソナルロボット「temi」も設置。あらかじめ登録した場所まで自ら障害物を避けながら道案内したり、人の後を付いてきたりして、モニターによる外部とのコミュニケーションが可能だ

 

↑高齢者が動けない場合にtemiを呼び出して家族と連絡をとるなど、「移動型のテレビ電話」のような役割を果たす

 

外出する時間をカットし、自宅にいながらエンタメを楽しむ

また、気になるのがリビング横にある2画面のプロジェクター。大迫力のワイド画面が広がって、美しい風景の映像が流れています。

 

「IoT空間として、プロジェクター2基を使っています。サイクリングバイクを連動させてリアルな風景の中を走ったり、新型コロナウイルスで行けなくなった海外旅行もバーチャル体験できたりします。VRでも同じことは可能ですが、ヘッドマウントディスプレイをしたまま会話している姿は違和感しかない。やはり“家の中”ですから、コミュニケーションを大事にしたい。この大きさのプロジェクターであれば臨場感があるので、時空を超えたIoTサービスが提供できると考えています」(齊藤さん)

 

家にいながらオンラインでさまざまな体験ができるようになるので、旅行だけでなくスポーツ観戦・医療・ショッピング・遠隔授業・コンサートなど、外出するリスクや時間のロスも解消。たしかにスポーツ観戦は大迫力で、しかも2画面だから選手のTips情報なども表示され、より深く競技を楽しめるのが面白いと感じました。

↑自宅で実際に医師の方とコミュニケーションを取りながら、オンライン相談が可能になる日も近そうだ

 

↑遠隔授業であれば全国どこでも受講でき、親による送迎も必要がない

 

↑バーチャルショッピングをして、その中で店舗に入店してマッチングする洋服などを購入するサービスも検討中だ

 

家族の健康情報も“見える化”でチェック

玄関に置いてあるIoTミラーは、その日の天気や交通情報、家族からのメッセージなどが表示されていました。こちらもモック段階で、どのような情報が必要なのか調査中らしく、といっても未来を感じさせます。

 

「洗面所にも同様のミラーを設置していますが、健康に関する情報を表示しています。血圧、体重のほかテレビ画面なども。ただ実際にこれらの情報が本当にユーザーにとって有益なのかを考えなくてはいけません。可能だからといって何でもやるのは独りよがりになってしまいますから」(齊藤さん)

 

IoTはたしかに未来的ですが、必要ないテクノロジーは実装しても仕方ないということで重要性を精査しているそう。でも外出時に玄関で雨の予報に気がつけば、傘を忘れずに済みますね。これはちょっと欲しい……。

↑玄関のミラーには、時刻や天気、交通情報、家族からのメッセージなどを表示

 

↑ミラーに映す情報は思案中とのこと。「ユーザーにとって何が一番有益か」、それを考えるのがIoTにおいて重要だと齊藤さんは話す

 

↑洗面台は、子どもから大人まで身長に合わせて高さを変更することが可能。将来的にはセンサーを活用して自動で昇降させることを検討しているという

 

↑「ほこりセンサー」は室内のPM2.5などを検知。ゆくゆくは空気清浄機やエアコン作動のトリガーになるような使い方も検討されている

 

↑写真右側の「アトモフウィンドウ」は、IoTによってデジタル風景を映し、壁のない室内に窓を作るデジタルガジェット。3枚連なると活用の幅もより広がりそうだ

 

住む人に寄り添ったテクノロジーで新たな生活様式を確立する

「ユーザーにとって本当に必要な商品を提供するため、現在はコンセプトハウスで検証をしていますが、いかに住む人が快適かつ、コミュニケーションを増やせるかが目的。IoTは、そういった時間を作るために活用されるべきだと考えています」(齊藤さん)

 

遠隔地の家族と自然にコミュニケーションが取れたり、家事をテクノロジーが肩代わりすることで時間を生んだり、外出を避けてエンタメを楽しんだり……、まさに新型コロナウイルスによる新たな生活様式を叶えるためにIoTはうってつけですが、もともと推進していたからこそ、今の時代にマッチしたとのこと。ニューノーマルな住宅はますます進化を続けていきそうです。

 

取材・文/神谷たけし 写真/真名子

庭のなかの小さな家――ロマンすら感じる住宅がハワイの住宅事情を救ってくれるかもしれない

ハワイでは年々不動産価格が高騰しており、新しいコンドミニアムが建設されている一方で、地元の一般市民が購入できるような価格帯の住宅が不足傾向にあります。そんなハワイの住宅問題を解決する改善策のひとつとして進められているのが、一軒家の庭先などにミニサイズの家を建て賃貸住宅として人に貸し出すことができる取り組みです。

 

高騰するハワイの不動産価格

オアフ島のホノルル中心部のカカアコと呼ばれるエリアでは大規模再開発が進んでおり、40階建て近くの高層新築コンドミニアムが次々と建設されています。しかしそれらの住宅は、どれも超高級で、最低でも1億円近くの値がつくものばかり。

 

不動産投資を行う人たちの間で、「ハワイの不動産は価格が落ちない」なんて言われているのは、実際にその通り。ホノルルの不動産中間価格を年ごとに見てみると、リーマンショック後の2009年ごろには一旦下がったものの、2010年からは急激なペースで上昇し続けているんです。この傾向は売買だけに限らず、賃貸においても同じ。ホノルルにおける賃貸料も少しずつ上がってきているのです。

 

さらに、ハワイへ移住してくる人が増えていることも背景にあります。2010年以降から、増加する人口に対して供給できる不動産数が十分ではなく、住宅不足の問題がますます加速してきているのです。

そんな住居不足を解消する対策のひとつとして期待されているのが、ホノルル市が近年始めた「ADU(Accessory Dwellling Unit」という制度。これは、簡単に言うと、一軒家の庭先のスペースを利用して、小規模の住宅を建てたり増築したりして、賃貸用として貸し出しても良いというシステムです。

自宅の敷地面積が3500平方フィート(約325平方メートル)以上で、400平方フィート(約37平方メートル)までのADUが、敷地が5000平方フィート(約465平方メートル)以上なら800平方フィート(約74平方メートル)までのADUが建設可能。1ベッドルームから2ベッドルーム(日本の1LDK~2LDK)程度の大きさの住宅を建てることができます。

ADUを建てる側にとっては、自宅で賃貸経営をすることが可能となり、副収入が見込めることになります。また借りる側にとっては、住居の選択肢が増えていくとプラスの影響が期待されています。

ADUを簡単に建築する方法として、建物の中身がすでにできあがっている箱型の“ADUキット”を購入して、自宅の庭に運び、建設するというやり方があります。ADUハンドブックに記載されている建設費用(人件費は除く)は、最も低いもので$5万5500。およそ600万円以下で賃貸住宅を建てることができるそうです。

ちなみに、現在のハワイの平均的な賃料は、ワイキキの場合1ベッドルーム(日本の1LDKに相当)で$1500~1700(約16万円~18万円)、2ベッドルームは$2,000(約21万円)ほど。ADUの賃料は各オーナーが設定することになり、エリアによって異なりますが、おそらく一般的な賃料相場にあわせて設定されるものと思われます。

 

小さな島でできたハワイは、日本と同じように土地が限られているため、住宅問題は切っても切り離せないことなのでしょう。日本でも不動産投資を行う人はいますが、同じようにハワイでも、自宅のあまったスペースを活用して、賃貸収入を得ようと考える人が今度多くなっていくのかもしれません。

住宅設備は「トータルコーデ」じゃなきゃ! 「2種類の家庭」に暮らしを提案するショウルームが埼玉・与野にオープン

住宅設備の総合ショウルームである「パナソニック リビング ショウルーム さいたま」が12月2日、さいたま市中央区にグランドオープンしました。元々、ショウルームはさいたま新都心駅の近隣にありましたが、展示スペースの拡大、イベントスペースの設置、専用駐車場の完備などを目的とし、京浜東北線与野駅近辺に移転し、新たにオープンします。

 

日本有数のベッドタウンで県民はインドア派ゆえにショウルームは必須

与野駅はさいたま新都心駅の隣の駅で、ショウルームは与野駅の西口から徒歩7分の距離。さらには埼京線の北与野も徒歩圏内なので、アクセスはかえって良くなった感があります。加えて、県道159号線沿いにあるので、車でのアクセスのしやすさが段違いになっています。

↑ショウルームの面積も大きくなり、システムキッチンやバス、トイレ、洗面所の設置数もアップ。従来はさいたまスーパーアリーナのイベント次第では埋まってしまいがちだった駐車場も、専用駐車場になったことで安心してクルマで来場できます↑ショウルームの面積も大きくなり、システムキッチンやバス、トイレ、洗面所の設置数もアップ。従来はさいたまスーパーアリーナのイベント次第では埋まってしまいがちだった駐車場も、専用駐車場になったことで安心してクルマで来場できます

 

埼玉県は人口密度が全国4位で、昼夜間人口比率がもっとも低い(=昼の人口が少なく、夜の人口が多い=昼間は東京へ通勤している人が多い)という、日本有数のベッドタウンです。そのぶん戸建ても多く、実際に設備を間近で見られるリビングショウルームは、埼玉県民にとっても、パナソニックにとっても重要な存在です。そのため、ショウルームのサイズも東京の旗艦店に次ぐ大きさとなっています。

 

また、埼玉県は余暇・趣味・娯楽の行動者率が全国3位。その趣味や娯楽の内容も、音楽鑑賞・映画鑑賞・ゲーム・ガーデニングが上位です。つまり、アウトドアというよりは、インドア志向ゆえに、住空間の充実を求める土地柄にもなっています。その意味でも、埼玉県には住空間を提案してくれるショウルームが必須というわけです。

↑アラフォー向けの提案では玄関周りにガーデニングスペースを用意。いま話題の戸建て用の宅配ボックスや電気自動車の用のコンセントなども設置しています↑アラフォー向けの提案では玄関周りにガーデニングスペースを用意。いま話題の戸建て用の宅配ボックスや電気自動車の用のコンセントなども用意しています

 

アラフォーとアラカンの2組の家族を想定してトータルで提案

同ショウルームの特徴のひとつは、「アラフォーの共働き夫婦と5才の子どもがいる家庭」「アラカン(還暦=60歳前後)の夫婦と20才の娘がいる家庭」という2組の家庭を想定し、商品展示だけでなく暮らし方を提案する展示になっていること。現状の生活の不満を解消しつつ、憧れの住空間を提案しています。キッチンやバス、トイレなど、住宅設備をそれぞれを単品で選ぶより、トータルコーディネートされているほうが、リフォームや新築後がイメージがしやすいということです。

↑2組の家族を想定し、憧れの住空間を提案しています↑2組の家族を想定し、憧れの住空間を提案しています

 

↑アラフォー世代向けの提案。会話がしやすいアイランドキッチンやすっきりとしたテレビコーナーを完備↑アラフォー世代向けの提案。会話がしやすいアイランドキッチンやすっきりとしたテレビコーナーを完備

 

↑アラカン夫婦向けの提案。子供が独立をすることを見越して夫婦ふたりだけのゆったりとした空間に↑アラカン夫婦向けの提案。子どもが独立をすることを見越して夫婦ふたりだけのゆったりとした空間に

 

↑夫の趣味であるカメラをゆっくり楽しめるよう、リビングの一部をパテーションで区切り、秘密基地感覚の部屋を用意。約4畳ながら個人ならゆったりと使えそう↑夫の趣味であるカメラをゆっくり楽しめるよう、リビングの一部をパテーションで区切り、秘密基地感覚の部屋を用意。約4畳ながら個人ならゆったりと使えそう

 

クロスや床材も豊富に用意し、組み合わせがチェックできる

その他、壁紙(クロス)は定番の白以外も用意しているのも特徴。実際に色の組み合わせを確認することで、壁紙と住宅設備の組み合わせを失敗せずに選ぶことができます。

↑風呂周りも組み合わせで提案しています↑風呂周りもトータルで提案しています

 

↑洗面台もおしゃれで余裕のある使いやすいものを提案↑洗面台もおしゃれで余裕のある使いやすいものを提案

 

また、床材やドアの種類も豊富に取りそろえているので、こちらも実際に組み合わせて確認可能。ちなみに、天井まで届く高さ250cmのドアを用意しているのも、パナソニックならでは。ドアの高さに余裕があると開放感が増す効果があるそうで、実際に目にしてその感覚を味わうことができます。

↑床材も豊富に用意。色や太さなど実物で比較することができます↑床材も豊富に用意。色や太さなど実物で比較することができます

 

↑ドアも色、形を豊富に用意。床の色との組み合わせで比較もできます。奥にあるのはドアのサイズで、最大で250cmのドアも選べます↑ドアも色、形を豊富に用意。床の色との組み合わせで比較もできます。奥にあるのはドアのサイズで、最大で250cmのドアも選べます

 

土日には通いたくなるイベントが目白押し

イベントスペースでは、定期的にイベントを開催予定。識者による片付け教室や料理教室、実演販売士による実演ショー、IHクッキングヒーターの体験会などなどを用意。いちど住宅設備を導入したあとも、通いたくなるイベントが目白押しです。

↑土日にはイベントを盛りだくさん用意しています↑土日にはイベントが盛りだくさん。お菓子つめ放題…だと?

 

↑商談スペースも多く用意しているので、慌てずにゆっくり見て回れます↑商談スペースも多く用意しているので、慌てずにゆっくり見て回れます

 

ショウルームとしてのサイズは都心の旗艦店の方が大きいですが、「大きすぎて見て回るのが大変」「選択肢が多すぎて逆に決められない…」となりがち。その点、同ショウルームはトータルで提案してくれるので、選びやすいというメリットがあります。また、都心から30分~1時間程度で訪れることができるので、都内に住んでいる人にもオススメですよ。

 

パナソニックリビングショウルーム さいたま

●住所:〒330-0002 さいたま市中央区下落合1000-1●休館日:水・木(但し、祝日は開館)・GW・夏期・年末年始●開館時間:10:00~17:00