電気自動車(EV)で尾瀬と再生可能エネルギーの源を巡るエコな旅

「電気自動車(EV)で尾瀬に行きませんか?」 そんなお誘いを受けたのは6月下旬。子どもの頃から「夏の思い出」で尾瀬の名前は有名だったし、映像を通して尾瀬がどんなところなのかは認識しているつもりだ。しかし、一度も行ったことがないがないままいまに至ってしまった。そんなときに舞い込んできたこの話。入っていた仕事のスケジュールを変更し、この一泊二日のツアーに参加することにした。

 

再生可能エネルギー+EVでCO2排出が限りなくゼロのドライブへ

ツアーの誘い手は東京電力。なぜ目的地が尾瀬なのかは後述するが、今回の旅先には、再生可能エネルギーの1つである水力発電の元となっている丸沼ダムも含まれる。同社は以前から再生可能エネルギーの活用を模索していたが、そんな矢先、福島原発の事故が発生した。それ以降、人々の意識は脱原発、再生可能エネルギーへと一気に向き始めることとなる。しかし、東京電力が元々、水力発電にも力を入れていたことはあまり伝えられていないのではないだろうか。

 

一方、EVはBMWの「i3」を利用した。このクルマ、基本はモーターによってだけ走行する“ピュア”EVで、2016年に最初のマイナーチェンジでバッテリーの容量アップが図られ、満充電で390kmが走行可能となっている。 ボディにはカーボンフレームを採用したり、内装には再生可能な素材を多用したりするなどi3はエコなイメージで形成されている。つまり、このイメージが東京電力の水力発電を主としたクリーンな再生可能エネルギーの方向性とピタリ符合したというわけだ。

↑尾瀬までのドライブに利用したBMW i3 ロッジ エクステンダー付き

 

↑出発前の満充電の状況。バッテリーだけで167kmが走れ、レンジエクステンダーの分を加えるとトータル246kmを走れることを示している

 

ただ、EVと言えども、エネルギーの源である電力は、たとえばCO2を発生する火力発電を使う。単独でこそCO2が発生しないと謳いながら、使用するパワーソースはCO2を発生して生み出されている。それでは意味がない、という声が多かったのも確かだ。そこで東京電力が考案したのが「アクアエナジー100」という新プランである。これは水力発電100%のプランで、マイカーがEVであればこのプランによってCO2排出が限りなくゼロに近くなる。料金は通常プランよりも約2割増しになるが、このプランはそうした声にもしっかりと答えていこうという東京電力の意思の表れでもあるのだ。

 

もはや異次元の走り!! EVならではのドライブを体感

さて、尾瀬までのi3でのドライブはとても快適だった。EVならではの力強いトルクは、どの速度域からでも強力な加速力を発揮してくれる。長いことガソリン車に乗ってきた立場からすれば、これはもはや異次元の走り。しかも、回生ブレーキを併用することで、アクセル1つで相当な走行領域をカバーする。あらかじめ予想がつく範囲ならブレーキペダルを踏まずにクルマをコントロールできるほどだ。充電に30分ほどかかるけれど、休憩を取りながら計画的に充電していけば、疲れを取りながらドライブしていけるのだ。

↑出発は東京・お台場にある「BMW GROUP Tokyo Bay」。ここから約200kmを充電しながらEVとして走行した

 

↑i3は、EVならではの強力なトルクで、高速域でも力強い加速を発揮してみせた

 

こうして戸倉までi3で走行した。ここから先はクルマでの乗り入れができないため、尾瀬の玄関口である鳩待峠までは乗り合いバスを使って移動。そこから宿泊施設のある尾瀬ヶ原へ約1時間の道のりを徒歩で向かった。目的地までは遊歩道が整備され、それをたどっていけば迷うことは一切ない。途中のブナ林が木陰をつくってくれ、時折吹く風がとても爽やかで、尾瀬に来たことを感じさせてくれた。

↑宿泊に使った国民宿舎「尾瀬ロッジ」。環境負荷を抑えるため、身体を洗うにも石鹸は使えない

 

尾瀬の夜は更けるのが早い。なにせ歓楽街はホテル内のバーのみ。それも8時過ぎには店終いしてしまう。というのも、翌日の朝食が6時から7時という、普段の生活ぶりとはまったく違う時間軸で動いているからだ。とはいえ、時間には余裕があったのでちょっと外へ出てみると、驚き!そこには真っ暗で何も見えない世界が広がっていた。この日はあいにくの曇り空で星も見えない。つまり、眼に映るものがなかったのだ。もしかすると、こんな光景を見たのは初めての体験だったかもしれない。

そして尾瀬探索へ――元はダム建設の計画もあった!?

翌朝8時過ぎ、ツアーの一行は尾瀬探索へと向かった。実はここに今回の旅の狙いが隠されていた。というのも、実は尾瀬の約4割が東京電力の所有地なのだ。もともと水力発電のためにこの一帯を取得したとのことだが、観光客の増加や住民の反対などもあり、ダム建設は計画を断念。さらに国立公園特別保護地区に指定され、開発は事実上不可能となった。それでも、東京電力は土地を手放すのではなく、尾瀬の自然を保全するという立場で尾瀬の土地を守り続けてきたというわけだ。

 

ここで意外な話を聞いた。中高年の世代にとって尾瀬と言えば自然の宝庫として知らない人はいない。そう思っていたが、最近の若い人たちはこの尾瀬そのものをよく知らないのだという。というのも、筆者が音楽の授業で習った「夏の思い出」には水芭蕉を含む尾瀬の光景が歌われているが、最近の音楽の授業ではこの歌が歌われなくなってきているというのだ。つまり、尾瀬そのものを特に意識することがなくなれば、その知名度はどんどん下がる。最盛期には70万人が訪れていたが、いまでは30万人程まで減ってしまっているのもこうした背景があったのだ。

 

しかし、尾瀬ヶ原に入るとその風景は想像していた以上に素晴らしかった。広大な湿原のなかに木でできた遊歩道が延び、前後に燧ケ岳(ひうちがだけ)と至仏山(しぶつさん)がそびえる。周囲には池や白樺も点在し、時折吹く風が池の水面でさざ波や木々の揺れを作り出す。聞こえるのは風の音と鳥の囀りぐらい。その静けさは話す声もつい控えてしまうほどだ。この日はすでに尾瀬のシンボルとも言える水芭蕉は葉っぱが広がってしまい、本来のシーズンは終わってしまっていた。とはいえ、「ニッコウキスゲ」や「ヒオウギアヤメ」など、数々の花が咲いていたのは収穫だった。

↑尾瀬ヶ原から燧ケ岳を望む。標高は2356mで東北一の高さを誇る。燧ケ岳の噴火によって川がせき止められ、尾瀬湿原を作り出したと言われる

 

↑南に立つ至仏山。標高は2228mで山頂から眼下に見る尾瀬ヶ原は特に素晴らしいという

 

↑尾瀬ヶ原は湿地帯であるだけに小さな沼も数多く点在。これが尾瀬の風景を映し出して広がりを感じさせていた

 

↑7月ともなると水芭蕉の見頃はとうに過ぎていて、大きな葉っぱに育ってしまっていた。見頃は6月初旬だという

 

↑ニッコウキスゲ

 

↑ノアザミ

 

↑コオニユリ

 

↑カキツバタ

 

遊歩道に見る、自然環境への配慮

自然風景以外で注目したいのが、遊歩道に使われている木材だ。よく見ると1枚の木材ごとに、東京電力や群馬県、福島県、新潟県など設置した団体名と、設置年が刻印されている。木材である以上、一定期間が経てばやがては朽ちてくるのだが、長持ちさせるためのニスなどの化学薬品は一切使わない。環境に影響を与えないよう、最大限の配慮が徹底されているのだ。もし、尾瀬を訪れることがあれば、遊歩道の木材を確認してみるといい。

↑尾瀬ヶ原のなかを走る遊歩道はすべて天然木を無加工で使う

 

↑遊歩道に使われる板には1枚ずつ、東京電力や群馬県、福島県、新潟県など設置した団体名と、設置年が刻印されている

 

↑遊歩道のところどころには熊に存在を知らせるため、鐘を鳴らす設備が設置されている

 

↑遊歩道の途中には、パワースポットを思わせる自然の岩も見られた

国の重要文化財にもなっている「丸沼ダム」

尾瀬の魅力の一端を味わったあと、次は水力発電の元となっている丸沼ダムを目指す。来た道を戻るわけだが、帰る方向は途中から上り坂となり、最後は結構キツイ階段状の坂を上らなければならない。途中に休憩用ベンチがあるのがとてもありがたかった。ここで休みを取りながら何とか乗り合いバスの乗車口に到着。普段の体力のなさが露呈してしまった格好だ。

↑帰りはほぼ上りが続く。これがかなり堪えた

 

さて、いよいよ最後の目的地である丸沼ダムに到着。ここは普段は無人なんだそうだが、今回は我々の取材対応のため、扉を開けて施設内への立ち入りも許可していただいた。

↑昭和6年に完成した丸沼ダムは、一世紀近くに渡って水を溜めてきた。この堰堤の向こう側が上流側

 

丸沼ダムの正式名称は「丸沼堰堤(えんてい)」と呼ぶ。昭和39年に定められた河川法によって、高さ15mを超えるものを「ダム」と呼び、それを下回るものを「堰堤」と呼ぶのだそうだ。ただ、過去の河川法ではその区別が曖昧で、昭和39年以前に建設されたダムについてはダムと堰堤の名称が混在しているのだという。ここでは一般的に呼ばれている「丸沼ダム」としたい。

 

その丸沼ダムは昭和3年に建設が始まり完成は昭和6年。当時の資材不足を反映して、コンクリートが少なくて済む「バットレスダム」となっている。現在、日本には8か所でこの方式が採られ、実際に運用中のものだけに絞れば6か所。そのなかでも丸沼ダムは、「ぐんまの土木遺産」として指定され、国の重要文化財としても登録されている価値ある施設となっている。

↑丸沼ダムは近代産業遺産として評価され、国の重要文化財にも指定されている

 

ダムらしからぬ!? ユニークな放水方法

施設内に入り、そこで目にした光景はなかなかの素晴らしさ。丸沼を東西に分けるように堰堤が延び、ここで高低差を作り出している。面白いと思ったのは放水の仕方だ。ダムの放水と言えば、ダムの中腹から勢いよく放出する様子を思い浮かべるが、この堰堤では上流から水を取り込んで下流の沼底から排水する仕組みを採る。そのため、ダムらしい迫力は感じない一方、沼で釣りをしている人たちにとっても不安を感じさせることがない。これにより、丸沼堰堤の近くは絶好の釣り場として使うことが可能。青々とした水面が美しい。この日も大勢の人がボードに乗って釣り糸を垂れていた。

↑丸沼ダムの上流側

 

↑丸沼ダムの下流側。ワイヤーが横切る少し先付近で沼底からの放流は行われる

 

そしていよいよダムの中へと入っていく。施設内へ通じる扉を開けると目に飛び込んできたのは70段以上の階段。ダムの最下部まで階段が続き、その様子はまるでタイムトンネルのようだ。ここを慎重に降りていき、外へ出るとダムの全景を見渡せる場所へ到着。幅88.2m×高さ32.1mの施設を目の当たりにするとその迫力も十分。これが1世紀近くも延々と水を溜め続けてきたのかと思うと、その歴史の重みにも圧倒されてしまった。

↑70段もの階段を降りて、ダムの最下部へ進む

 

丸沼ダムの見学を終え、一通りの取材は終了。帰りに立ち寄った片品村役場では、観光案内所でダムの詳細なスペックが記載してあるダムカードを配布している。特に片品村内で宿泊を伴った場合は限定カードとなり、これはダムマニアの間では静かなブームを呼んでいるほどだという。訪れた日は村役場の一角に新たな道の駅「尾瀬かたしな」のオープンの準備している最中だった。ここにはもちろん、EV向けの充電施設も準備されている。尾瀬の魅力をたっぷりと堪能できた2日間だった。

↑片品村役場の一角に7月21日オープンした道の駅「尾瀬かたしな」

 

↑「尾瀬かたしな」の一角には片品湧水群からの水飲み場も用意(未消毒なため、飲用は各自の責任となる)

 

「廃炉の現場」を知る――東京電力、福島第一原子力発電所の「今」を伝えるWEBコンテンツを公開

東京電力ホールディングスは、より多くの方々に「廃炉の現場の今」をお伝えするWEBコンテンツ、福島第一原子力発電所のバーチャルツアー「INSIDE FUKUSHIMA DAIICHI~廃炉の現場をめぐるバーチャルツアー~」を3月29日より公開。

画像出展:INSIDE FUKUSHIMA DAIICHI~廃炉の現場をめぐるバーチャルツアー~公式サイトより

 

その目的として、事故から7年、原子炉・使用済燃料プールの安定冷却や汚染水対策、作業・労働環境の改善が進んでおり、今後、燃料取り出しなど本格的な廃炉作業が進んでいくことをきっかけに、より多くの方に廃炉作業や廃炉の現場を知っていただくことを挙げています。

 

このコンテンツでは、そうした廃炉作業の進捗状況を、一部を360度映像を使って閲覧できるほか、各現場や設備でのよくあるご質問にも回答。同社は、今後もホームページなどを通じて情報公開を積極的に行うとともに、廃炉作業の進捗をわかりやすく伝えていきたいとしています。

「電気+ガス」のセットプラン、東京電力と東京ガスではどっちがおトク? 5項目で比較してみた

2016年4月に電力が自由化され、2017年4月には都市ガスが自由化されました。電気とガス、どちらも自由化されたことで新規参入が可能となり、さまざまな企業がお得なプランを打ち出しています。そんななかで注目なのが電気とガスのセット販売。バラバラの会社で契約するよりもセットにしたほうが「セット割」が発生してお得になるのです。

 

そこで今回は、電気は東京電力エナジーパートナー(以下、東京電力)、ガスは東京ガスで契約しているというご家庭に向けて、東京電力の「電気+ガス」セットと東京ガスの「電気+ガス」セット、乗り換えるならどちらがお得かを検証してみました。割引額や付与されるポイント、オプションとして用意されているサービスなど、1つ1つをチェックしていきましょう。

※本稿の内容は、2018年2月現在発表のプラン・サービスに基づき検証しています。また、お住まいの地域や契約プランによって価格が異なる場合があります

 

それぞれのプランの概要

東京電力と東京ガスのそれぞれの「電気+ガス」のセットは以下のようになっています。

 

【東京電力】

電気:「スタンダードS」(もしくは「スタンダードL」)

ガス:「とくとくガスプラン」

「スタンダードS」プランは、ほとんどの家庭が現在契約している、10~60Aまでアンペア数が選べる「従量電灯B」に相当します。「電気+ガス」セットにするためには「従量電灯B」を「スタンダードS」契約に切り替える必要があります。

■東京電力のプランの詳細はコチラ

 

【東京ガス】

電気:「ずっとも電気1」(もしくは「ずっとも電気2」)

ガス:従来の「一般料金」契約(もしくは「ずっともガス」)

「ずっともガス」プランは、一般料金に比べ、ガスの使用量0~10㎥までの単価が高く、基本料金の区分けも変わるものの、ガス料金1000円につき5ポイントのパッチョポイントが付与されるプランです。

■東京ガスのプランの詳細はコチラ

 

では、ここからは利用世帯が多いであろう代表的なプランを例に、いくつかの項目にわけて、詳しく見比べていきましょう。

 

①電気料金

■東京電力「スタンダードS」

「スタンダードS」は2016年4月から始まった新しいプラン。昨年11月に料金改定されて、これまでの従量電灯Bとほぼ同一の料金体系となりました。違いは電気料金1000円につき5ポイント付与、毎月届く検針票が紙ではなくウェブ化されるという点です。

※大型冷蔵庫を使う店舗や家電が多い家庭向けの、60Aを超える「スタンダードL」プランも「電気+ガス」セット割を受けられますが、本稿では一般的な「スタンダードS」を紹介しています

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↑「スタンダードS」の料金表(※2018年2月現在)。東京電力ウェブサイトより

 

■東京ガス「ずっとも電気1」

「ずっとも電気1」は、30~60Aで電気を契約する家庭を対象にしたプランです。10A~60Aまで契約できる、電気使用量が少ない家庭向けの「ずっとも電気1S」というプランも2018年4月から新設される予定ですが、こちらは電気とのセット割・270円引きが適用されないので(※)、270円割引を狙うなら30A以上の「ずっとも電気1」になります。

※「ずっとも電気1S」とガスをセットで契約した場合は、基本料金および電力量料金の合計額(税込)の0.5%にあたる金額を割引

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↑「ずっとも電気1」の料金表(2018年2月現在)。東京ガスウェブサイトより

 

【比較】

1人暮らし・少人数世帯なら東京電力、電気をたくさん使うなら東京ガスがお得

両者の料金表を比較すると、東京ガスも東京電力も基本料はまったくの横並び。違うのは1段料金、2段料金、3段料金の区切りと各単価です。東京電力のほうが1段料金の単価が安く、一方、3段料金に入ると東京ガスのほうが安く設定されています。つまり、電気をある程度たくさん使う家庭では東京ガスの電気に切り替えたほうがお得、逆に1段料金でとどまっている1人暮らしや少人数世帯では東京電力のほうがお得という計算になります。

 

②ガス料金

■東京電力「とくとくガスプラン」

「とくとくガスプラン」は2017年4月に始まったサービス。基本料金、単価とも東京ガスの一般料金に比べて約3%ほど安く設定されているのが特徴です。いまなら開始から1年間、「スタート割」でさらにガス料金が5%引きになるキャンペーンも実施中です。

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↑「とくとくガスプラン」の料金表(2018年2月現在)。東京電力リリースより

 

■東京ガス「一般料金」/「ずっともガス」

東京ガスの「一般料金」契約は、いわゆる通常のガス契約。一方の「ずっともガス」プランはガス料金1000円につき5ポイントのパッチョポイントが付与されるものの、ガスの使用量が一定以下の場合、一般料金契約よりもガス料金が高くなる場合があるので、一度シミュレーションしてから選択するとよいでしょう。

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↑東京ガスの一般料金の表(2018年2月現在)。東京ガスウェブサイトより

 

【比較】

ガスの使用量に関わらず東京電力がお得

東京電力の「とくとくガスプラン」は、後発ということもあって東京ガスを意識した価格設定になっており、東京ガスの一般料金と比べるとどの使用量の段階でも約3%価格が安くなっています。そのためほとんどガスを使わない家庭でも、たくさん使う家庭でもお得になります。特に、ガス暖房を使っていたり、ガスコンロによる煮炊きが多かったり、ガス給湯器のお風呂に毎日入っていたり……といった家庭では、「とくとくガスプラン」に乗り換えると、「3%+スタート割5%割引」で年間にするとかなりの額が節約できるでしょう。

 

③セット割

■東京電力「ガスセット割」

電気の「スタンダードS」プランとガスの「とくとくガスプラン」をセットで契約することで、毎月の電気料金から100円引きされます。

 

■東京ガス「ガス・電気セット割」

電気の「ずっとも電気1」プランとガスのセット契約で、毎月の電気料金の基本料金から270円引きされます。

 

【比較】

東京電力は確実に毎月100円割引、東京ガスは条件付で毎月270円割引

どちらも電気とガスをセットにすることで割引が受けられますが、東京ガスは月額270円割引になるので、電気とガスをセットにするメリットがより大きいと言えます。ただし、東京ガスの270円割引を受けるには、契約アンペアが30A以上の「ずっとも電気1」プランへの加入が条件となっており、現在15Aや20Aなどを東京電力で契約している家庭では乗り換えるメリットは小さいでしょう(電気使用量が少ない家庭向けプラン「ずっとも電気1S」も4月に開始される予定ですが、その場合のセット割は電気代の合計額から「0.5%引き」になります)。

 

④ポイントサービス

■東京電力

電気の「スタンダードS」プラン加入で、毎月の電気料金1000円につき5ポイント付与。このポイントは、電気料金の支払いにも利用できます。

 

■東京ガス

電気の「ずっとも電気1」プラン加入で、毎月の電気料金1000円につき15ポイント付与。加えて、ガスが「ずっともガス」プランの場合は毎月のガス料金1000円につき5ポイント付与。さらに、2019年3月までは「ずっとも電気」+「ずっともガス」で契約した場合に、毎月のガス料金1000円あたり+10ポイントされます。

 

【比較】

ポイント量では東京ガスに軍配

付与されるポイントに関しては東京ガスに軍配が上がります。どちらのポイントも1ポイント1円相当で、Pontaポイント、Tポイント、WAONポイント、nanacoポイントなど主要なポイントに交換できます。

 

⑤そのほかのサービス

■東京電力

・「ガス機器修理サービス」(無料)

・「生活かけつけサービス」(月額300円・税別)

・「家電修理サービス」(月額200円・非課税)

東京電力の「とくとくガスプラン」を契約すると、もれなくついてくるのが「ガス機器修理サービス」。ガスコンロ、ガス給湯器、ガスファンヒーターなどが故障した際に、無料の修理が受けられます。新品設置から10年以内の機器なら最大50万円(税込)の修理まで費用自己負担がありません。何台でも何回でも修理OK、しかも24時間365日修理を受付けてくれるという非常に頼もしいサービスです。

 

そのほか、電気設備や水まわり、カギ、窓ガラスのトラブルなどがあった際に24時間365日いつでもかけつけてくれ、応急処置費用は上限2万円(税込)まで無料の「生活かけつけサービス」(月300円・税別)や、新品購入から10年以内のエアコンや冷蔵庫、洗濯機などの家電を最大50万円まで自己負担なしで修理してくれる「家電修理サービス」(月200円・非課税)などのオプションが用意されています。

 

■東京ガス

・「生活まわり駆けつけサービス」(基本無料)

・「電気トラブルサポート」(基本無料/2018年4月よりサービス開始)

・クックパッドのプレミアムサービスの機能「人気順検索」が利用可能(無料)

ガスと電気をセットで契約すると、水まわり、玄関鍵、窓ガラスのトラブル時に駆けつけて対応してくれる「生活まわり駆けつけサービス」が月会費無料で受けられます。24時間365日受付し、一次対応の出張費・30分以内の作業費が無料。ただし、設備取替などの二次対応での費用や、部品代・特殊作業代といった別料金が発生する場合もあります。

 

また、「ずっとも電気」の契約者は「電気トラブルサポート」も月会費無料で受けられます(2018年4月よりサービス開始)。これは「停電」「分電盤やブレーカーの不具合」「照明器具の不点灯・チラつき」などのトラブルが起きた場合、専門スタッフが応急対応を行うサービス。無料の範囲は一次対応の出張費・60分以内の作業費となっています。

 

ほかには、レシピサイト「クックパッド」のプレミアムサービス「人気順検索」が同社のWEB会員サービス「myTOKYOGAS」内で無料で利用可能になるという面白いサービスも。料理好きには見逃せませんね。

 

【結論】東京電力か、東京ガスか? それは月々の電気代&ガス代が決め手!

これまで細かくチェックしてきましたが、東京電力と東京ガス、どちらのセットに乗り換えるのがお得なのかは、それぞれの家庭の電気とガスの使用状況で変わってくるため一概には言えません。本稿で紹介しきれていない料金プラン含め、両社のサイトで細かいシミュレーションができるので、片方だけではなく双方の試算を出して比較・検討するのがオススメです。

 

ただ、ざっくりまとめると、電気をたくさん使っていて、電気代が高いと感じている人は東京ガスの電気に乗り換えれば、3段料金に突入した場合の単価が安く、セット割も270円引きなのでメリットも大きいです。逆に電気は節約していて電気代はそれほどではないものの、ガスファンヒーターや、ガスオーブン、ガス給湯器などを使用していてガス代が高いという家庭では、「スタート割」の恩恵が大きいため東京電力のガスに乗り換えたほうがお得になる可能性が高いです。

 

どちらにせよバラバラの契約よりも、大部分の家庭で「電気+ガス」のセットに変えたほうがお得なことは確か。4月の新年度スタートを機に、家計の見直しを検討してみては?

 

東京電力、東京ガス以外の「電気+ガス」セット

ちなみに東京電力、東京ガス以外にも「電気+ガス」のセット契約で割引になるサービスを行っている企業がいくつかあります。以下に例を挙げてみました。

 

■京葉ガス 「マイホームあかり」

千葉県北西部で都市ガスを供給している京葉ガスのサービス。電気とガスの「ペア割」で毎月の電気基本料金から170円が割引になります。

 

■ニチガス 「プレミアム5+プラン」

関東近県にプロパンガスや都市ガスを供給するガス大手のニチガス。「プレミアム5+プラン」では、提携している東京電力の「スタンダード」プランとの「電気セット割引」で月額料金が100円割引になります。ほかにも「ビットコイン割引」などユニークな割引もあります。

 

■青梅ガス「ガスセット割引」

東京都青梅市を中心としたガス会社・青梅ガスでは電気料金プラン「OGプランB」を提供しています。ガスとのセット契約「ガスセット割引」は、電気使用量1kWhあたり1円が電気料金から割引となります。