いなり寿司がすぐできる! キミは「味付けいなり揚げ」の存在を知っているか?――『いなり寿司のひみつ』

わぁい、いなり寿司。
日本人、いなり寿司だいすき!

 

学研の「まんがでよくわかるシリーズ」。じつは、インターネットがあれば無料で読めることを知っていますか? パソコンやスマホで読めば、猛暑のなか図書館に出かける必要がありません。紹介します。

 

いなり寿司のひみつ』(おだぎみを・漫画、望月恭子・構成/学研プラス・刊)

※「すぐに読む」を押して、0円・登録不要で読むことができます。

 

 

いなり寿司の語源(諸説あり)

基本は、甘辛く煮付けた油あげ(いなりあげ)の袋のなかに、酢めしを詰めたものだよ。

(『いなり寿司のひみつ』から引用)

 

なぜ「いなり」が、油揚げのことを指すのでしょうか? いなり寿司の語源は、稲荷信仰に関わりがあると言われています。稲荷神社は、日本全国の神社のうち3割以上を占めており、まつられているのは「五穀豊穣の神さま」です。その使いであるキツネの好きなものが「油揚げ」だと信じられているから……という説があります。

 

本書『いなり寿司のひみつ』によると、江戸時代後期にあたる1852年に発行された本には、すでに「いなり寿司の販売業者」のことが記録されていました。縁起が良くて、ほっとする味なので、昔から人気がある食べ物だったようです。

 

 

いなり寿司には地域差がある

いなり寿司の三角形と俵型の境界線は、正月などに食べる雑煮に入れる餅の形が四角か丸かを区切る境界線とほぼ同じ。

(『いなり寿司のひみつ』から引用)

 

俵型(にぎり寿司の形)が当たりまえだと思っていましたが……地域によっては三角型のいなり寿司もあるようです。ちなみに現代では、全国チェーンのコンビニによって、おにぎりの一種として三角型のお稲荷さんが珍しくなくなりました。

 

出典画像:セブン-イレブン公式サイトより

 

形状だけではなく、いなり寿司の中身にもバリエーションや地域差があります。たとえば、酢飯の味付け。関東は「白い酢飯」ですが、関西は「五目ちらし酢飯」を詰めます。東北地方の青森県では、紅しょうがで味付けした飯を詰める「ピンクいなり寿司」が有名です。

 

地域によっては、米飯を詰めるとは限りません。代わりに「おから」を詰めるところもあれば、お蕎麦やソーメンを詰めるところもあります。

 

ところで、一般家庭でも気軽に手作りしたいという需要に応えて、「味付けいなり揚げ」が市販されているのをご存じでしょうか?

工場で味付けいなり揚げができるまで

日本には、いなり揚げを研究開発している専門メーカーがあります。明治35年創業のみすずコーポレーションは、こうや豆腐や油揚げをはじめ、家庭用と業務用のいなり寿司に使われている「味付けいなり揚げ」の製造をおこない、国内外に出荷している会社です。

 

いなり寿司の皮ってなにでできているの?
ほら、あの、ご飯を包んでいる甘いところ。

(『いなり寿司のひみつ』から引用)

 

油揚げが「豆腐を油で揚げたもの」であることを初めて知ったとき、驚いた人は多いでしょう。醤油、味噌、湯葉、プロテイン原料など……大豆のポテンシャルは無限大です。

 

100年以上も大豆製品の研究に取り組んできたみすずコーポレーションでは、衛生的なオートメーション工程を実現しています。品質検査は、熟練工の目視と最新式センサーによるダブルチェックを実施。長野県に工場があるので、北アルプスの天然水を使用しているそうです。

 

豆腐を作ったあとには「おから」が排出されます。卯の花とも呼ばれていますが、ゴミの分類としては「産業廃棄物」扱いです。本書『いなり寿司のひみつ』によると、みすずコーポレーションでは1日60トンのうち「ほぼ100%」のおからをリサイクル処理・再利用しています。パウダー状に加工することによって、パンやクッキーの材料になったり、きのこの菌床になったり、猫砂の原料にもなるそうです。

 

 

レッツゴー! いなり寿司

今まで意識したことはありませんでしたが、食品マーケットで「家庭用の味付けいなり揚げ」を探したところ、確かに「みすずコーポレーション」の製品が並んでいました。わたしは五目いなりが好きなので、ミツカン「五目ちらしの素」も買って、いなり寿司を手作りしてみました。ほんとうに「酢飯を詰めるだけ」で完成しました。

 

いなり揚げは、「ミニおいなりさん」(みすずコーポレーション)を使いました。標準サイズよりも小ぶりで8個入りなので、1食分を手作りしたいときにはちょうど良いです。もちろん、ファミリーパック(16枚・32枚入り)もあります。

 

みすずコーポレーションでは、味付けにもこだわって研究を重ねています。いなり寿司だけでなく、うどんのトッピングにも流用できる味わいです。お試しください。

 

 

【書籍紹介】

 

いなり寿司のひみつ

著者:おだぎみを(漫画)、望月恭子(構成)
発行:学研プラス

口のなかに甘~いおいしさが広がるいなり寿司。シンプルだけれど、とっても奥が深い食べものなんだ。日本の伝統食として古くから食べられているけど、どんな歴史があるんだろう? なにから、どのようにつくられるんだろう? そんないなり寿司のひみつがたくさん詰まっているよ!
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【西田宗千佳連載】デジタル市場に欠けている「新人発掘」の能力

「週刊GetNavi」Vol.65-4

日本の電子書籍ストアは、その性質上、旧作のまとめ買いが大きな収益源になっている。まとめ買いは客単価の上昇につながるし、まとめ買いした顧客はそのストアを利用し続ける「固定客」になる可能性が高い。だから、電子書籍ストアは「まとめ買い」を推進することについては積極的である。

↑Amazon「Kindle Oasis」

 

一方、旧作重視の方針は、出版界全体の成長を考えるとプラスとは言い難い。過去の作品は重要だが、出版の世界は、常に新しいものが生まれることで成長してきた部分がある。新しいものが売れづらいということは新人を発掘しづらいということであり、将来の可能性を狭める結果になりかねない。

 

紙の書籍の世界でも、「新人発掘の困難さ」は大きな課題だ。過去には雑誌がその役割を担っていたのだが、雑誌の市場が急速にシュリンクしたため、雑誌だけでは新人を発掘して育てる役割を担えなくなりつつある。

 

代わりにその役割を果たしているのがウェブだ。ウェブの無料コミック誌や小説投稿サイトは、新人の登竜門となってきている。しかし、これも十分な役割を担えていない。無料メディアであるがゆえに、新人に十分な報酬を与えることができないからだ。現状、ウェブメディアからのマネタイズは「単行本化」で行われるのが一般的である。しかし、電子書籍の市場は旧作が中心であり、新人の単行本を発掘して売る機能が弱い。紙の市場でのビジネスのほうがまだ大きいのだが、書店の力も弱っており、結果、新人の著作の販売量は落ちてきている。

 

紙と電子書籍を比較し、電子書籍のコミックの市場が伸びてきたのは良いことだ。だが、両者の市場特性が異なり、電子書籍が「新人発掘の場」になっていないことは、出版業界全体にとってはプラスとは言い難い。雑誌のもっていた「新人発掘」の機能をどう電子書籍やウェブで実現するかが、喫緊の課題である。

 

旧作の電子書籍(特にコミックス)の販売手法では、日本が他国に先駆けて、販売数量を増やす売り方を見つけ、市場を活性化した。そのバイタリティを、新作の販売増加と新人発掘の機能に活かして欲しいと思う。当然、各電子書籍ストアの人々は、その方法論を考え続けているはずだ。

 

まったく同じ問題は、一足先に物理メディアからネット配信へと移行が進んでいた音楽でも起きていた。そんな音楽市場も、この新人発掘問題については完全な解決策を見いだせていない状況だ。

 

ただ、YouTubeのような広告による無料メディアからの収入確保の方法が見えてきたことや、SNSを介したマーケティング手法によってネット配信の視聴につなげる方法論が見えてきたこともあって、「新人がネットからヒットを生み出す」例が、アメリカなどでも見られるようになってはきた。アメリカの音楽市場は、一時停滞したものの、今はネット配信が牽引する形で大きな成長期を迎えている。そのなかで、新人をいかにネットから生み出すか、というテーマに取り組んで、成果がすこしずつだが出始めたところだ。

 

日本の電子書籍市場も、「コミックで紙を抜いた」ことを良しとせず、「新人発掘を含めた健全な成長」を目指さなくてはいけない。それが出来たとき、初めて出版は「紙かデジタルか」で迷う必要のない市場になるだろう。

 

●次回Vol.66-1は「ゲットナビ」6月号(4月24日発売)に掲載予定です。

 

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【西田宗千佳連載】「デジタルコミックが紙を抜いた」インパクトは本物か

「週刊GetNavi」Vol.65-1

日本の電子書籍市場は当初からコミックが中心

2月26日、出版科学研究所は2017年のコミック市場規模を発表した。その発表のなかで注目を集めたのが、コミック単行本の売上に関して、電子版(1711億円)が紙の書籍(1666億円)を上回った、というニュースだ。

 

このことは、出版業界を超え、世間一般に広くインパクトをもって受け止められた。「電子書籍なんてまだまだ」と思っている人が多いなかで、紙を超えた、という数字にはやはり驚きがある。実のところ、電子書籍を長く取材している筆者にとっても、少々意外な出来事であった。

 

日本の電子書籍の市場は、2011年頃からプラットフォーマーが増えはじめ、2012年秋に、アマゾンが日本でも「Kindle」をスタートしたことで、本格的に加速しはじめた。市場を牽引している。日本の場合、もともと出版市場を牽引しているのは雑誌とコミックであり、特にコミック市場は質・量ともに、世界に類を見ないほど充実したものになっている。だから、コミックが電子書籍市場を牽引するのも当然のことだ。

 

インプレス総合研究所が2017年7月に公開した調査によれば、2016年度の日本の電子書籍市場は1976億円で、そのうち8割をコミックが占める。だから、出版科学研究所による調査の2017年のデジタルコミック市場が1711億円、という数字は、多少大きめではあるが、不可能なものではない。

 

電子版のコミックの好調は「まとめ買い」が支える

このような好調さの背景には、電子書籍版のコミックを出版するのが珍しいものではなくなったことがある。いまだ紙でしか発売されていないタイトルももちろんあるが、メジャーなタイトルは、紙版の発売と同時(あるいは若干の遅れ)で電子書籍版が登場するようになっている。また、過去の作品であっても、販売が見込める人気作は、随時電子書籍化されている。

 

また、コミック特有の動きでり、市場の牽引に寄与しているのが「まとめ買い」だ。コミックは小説と異なり、人気作品の巻数が多い。だが、紙版だと、20巻・50巻・100巻を超えるような人気作品を、歯抜けなくすべて在庫している書店は非常に少なく、さらに購入後、自宅に置こうとすると場所の制約が大きい。これが電子書籍であれば、そうした問題はないのだ。そのため、電子書籍ストアはヒット作の「まとめ買い」キャンペーンを積極的にしかけている。ストアを工夫して1クリックで全巻が買えるようにしたり、全巻を買うと割引やポイント還元などの形でおトクになるようにしたり、といった施策を用意して、大人がコミックをまとめ買いしやすい環境を作っているのである。

 

こうした事情もあり、デジタルコミック市場では過去作と新作の販売割合が、紙の市場とは大きく異なる……と言われている。正確な統計はないが、筆者が電子書籍ストアから聞いている話だと、新作2割対過去作8割、という状況だそうだ。紙では新作のほうが圧倒的に売れるため、様相はまったく違う。やはり電子書籍の強みは「売れるタイトルの多彩さ」なのだ。

 

では、なぜこのような違いがあるのだろうか? そのあたりのことは次回のVol.65-2以降で解説する。

 

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容量4倍で電子コミックの大量保存OK! マンガ好きのための電子書籍リーダー「Kobo Aura ONE コミックEdition」

Rakuten Koboは、内蔵ストレージ容量を4倍に増強した7.8インチの防水電子書籍リーダー「Kobo Aura ONE コミックEdition」を年内に発売します。カラーはブラックのみで、価格は2万6784円です。

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「Kobo Aura ONE コミックEdition」は、シリーズ最上位モデル「Kobo Aura ONE」の7.8インチの大型ディスプレイや防水性能などはそのままに、内蔵メモリ容量を4倍増に当たる32GBに向上した電子書籍リーダー。容量を増強しても、厚さ(6.9mm)と質量(230g)は「Kobo Aura ONE」と変わりません。

20160906-a12 (1)↑「Kobo Aura ONE」

 

さらに防水技術「HZO Protection」を搭載し、水深2mの環境下で最大60分の耐久が可能なIPX8等級の防水機能を備えています。端末の内部に塗布されたコーティング技術により、ポート(USBケーブル接続口)カバーなしに浸水に耐えることができるため、万一の水没を気にせずに、風呂やキッチンなど水回りでも安心して使えます。

 

本機は、電子コミックを数多く読む国内ユーザーからの「より多くのコミックを端末で持ち運べるようメモリを増やしてほしい」という声を受けて開発されたもので、前モデルより大幅に増強した32GBの内蔵メモリ容量により、コミック約700冊分またはテキストベースの書籍約2万8000冊分を端末に保存できます(一般的なコミック1冊分のファイルサイズを約40MB、テキストベースの本1冊 分のファイルサイズを約1MBで計算した理論値)。また、7.8インチの大画面では300ppiの解像度のCarta E Ink HDタッチスクリーンで、コミックの細かい描写もはっきり、くっきりと読みやすい仕様になっています。

 

本機に搭載されている「ナチュラルライト」機能は、真っ白な昼光色からオレンジ色の電球色まで調節が可能。電球色に設定すると、睡眠の妨げになると言われるブルーライトを調節することができ、就寝前でも快適に読書を楽しめます。環境光センサーによる自動調光機能を搭載しているため、あらかじめ設定した好みの明るさ度合いをもとに、周囲の明るさに応じて自動で画面を明るくしたり暗くしたり調整できます。明るさの設定は、手動で調整することも可能。

↑ナチュラルライト機能を搭載↑ナチュラルライト機能を搭載

 

32GBの大容量メモリによりコミックを気軽に保存できる電子書籍リーダー「Kobo Aura ONE コミックEdition」。バッテリーが数週間持続するので、旅行や外出先などでもいつでも気軽に読書を楽しむことができそうですね。