冷凍野菜を手で砕いてそのまま調理!家電のプロがヒットを確信、冷やすだけじゃなく時短もする「個性派冷蔵庫」

2025年に流行するモノは何か、専門家が大断言する「GetNavi NEXTトレンド」。

 

今回は各家庭の使い方に合わせて作業効率を高めてくれる「個性派冷蔵庫」、需要が高まっている「防犯カメラ」など様々な家電のヒットの秘密を探る。

 

単に冷やす家電とは一線を画す【個性派冷蔵庫】

時短や節約を目的とした、まとめ買い需要が増加。作り置きして冷凍保存したり、便利な冷食をストックしたりするなど、昨今冷凍機能が見直されている。さらに、家具調デザインでインテリア性を高めるなど、単に冷やす家電とは一線を画した個性派モデルが増えている。

 

冷凍した野菜を手で砕いて調理できる!

三菱電機
MR-MZ54M
実売価格45万1000円

 

抜群の収納力と使い勝手を両立した「中だけひろびろ大容量」対応機。冷凍した野菜を手で砕いて調理ができ、野菜の使い切りや時短調理をサポートする「できちゃうV冷凍」を採用する。AIが部屋ごとに最適な運転を行うアシスト機能も搭載。

 

SPEC ●ドア:6(フレンチドア) ●定格内容積:540L ●省エネ達成率104%(2021年) ●年間消費電力量:276kWh/年 ●年間電気代(目安):7450円 ●サイズ/質量(本体):W650×H1833×D699mm/118kg

↑すべての部屋が仕切られ独立した「全室独立構造」を採用。部屋ごとの温度や扉開閉などを見張って冷気を循環し、ムダなくしっかり冷やす。

 

↑通常より低い温度で野菜を冷凍。調理の際、手でパリパリと砕いて鍋やフライパンに投入できるため、仕込みの手間が省ける。

 

【ヒット確定の根拠】凍ったまま調理できる独自機能で人気が上昇

「本機は生野菜を冷凍し、解凍することなく調理に使える機能を搭載。凍ったまま手で砕くことができるので、野菜炒めや餃子など、包丁いらずで調理可能。まとめ買いした野菜も腐らすことなく最後まで美味しく食べられます」(家電ライター・近藤克己さん)

 

冷凍容量比率52%を実現した「冷凍」特化型冷蔵庫

アイリスオーヤマ
冷凍冷蔵庫 IRSN-HF24A
直販価格6万9800円

 

235Lクラスの製品中、業界最大の冷凍容量比率52%の冷凍室を備えたモデル。中段と下段で全容量の約半分となる123Lの冷凍室を備える。中段は、冷蔵・ソフト冷凍・冷凍の3つのモードをボタン操作で切り替えが可能。

 

SPEC ●ドア:3 ●定格内容積:235L(冷蔵室112L/冷凍室123L) ●省エネ達成率100%(2021年) ●年間消費電力量:337kWh/年 ●サイズ/質量:W562×H1725×D563mm/約49kg

↑取り出しやすい上段トレイと、冷気が逃げにくい2つのクリアケースを採用。買い物かご約2.4個分の食品を収納できる。

 

【ヒット確定の根拠】ファミリー層の多くが大容量冷凍庫を待っていた

「一般家庭では、冷蔵庫の冷凍室がパンパンになりがち。冷凍食品のストックから余った料理の保存まで用途が広く、コロナ禍以降サブの冷凍庫を使う家庭も増えました。本機は全容量の半分が冷凍室で、しかも2段使えて便利」(家電ライター・小口 覺さん)

 

<コレも注目!>インテリアを彩るファニチャー冷蔵庫

アクア
家具冷蔵庫「LOOC」 AQR-FD7P
実売価格6万5930円

 

家具調の脚が付いたキャビネットのようなデザインの冷凍冷蔵庫。開閉スペースが気にならないフレンチドアで、右側に冷蔵室、左側に冷凍室を備える。グレージュウッドとブラウンウッドの2色をラインナップし、インテリアや置き場所に合わせたチョイスが可能。

↑本体および庫内はブラックで統一。内部のレイアウトは冷蔵室・冷凍室を縦に2分割するスタイルで、それぞれの容量を確保している。

 

強盗事件多発で、需要が急増【防犯カメラ】

自宅周りをしっかり見守り、防犯をさらに強化

パナソニック
モニター付き屋外カメラ VL-CV100K
実売価格5万4780円

 

屋外カメラとモニター親機がセットになったモニター付き屋外カメラ。スマホやインターネット環境がなくてもすぐに使用できる。2つの検知機能を搭載し、検知機能が働くと自動録画を開始するとともにモニター親機に音で通知する。

 

SPEC(カメラ)●撮像素子:400万画素CMOS ●サイズ/質量:W108×H108×D195mm/約620g
(モニター)●画面表示:約8型 カラー液晶ディスプレイ ●サイズ/質量:約W198×H131×D25.5mm(突起部除く)/約450g

↑新開発のスマホアプリ「いえモニ」と手持ちのスマホを連携可能(※モニター親機のネットワーク接続(有線LANにて)および、専用アプリ「いえモニ」のインストールが必要)。外出先から映像の確認ができる。

 

↑カメラとモニターの電源を入れるだけで、すぐに映像が確認可能。モニター親機はタッチパネルで直感的に操作できる。

 

【ヒット確定の根拠】Wi-Fi環境がなくても導入できる手軽さが◎

「強盗事件が多発していることから、防犯カメラの需要が急増。しかし、取り付けの際に、Wi-Fiが届かない、設定自体が難しいなど、ハードルがあります。本製品は、ネット環境がなくても導入できるのが最大のメリットです」(家電ライター・小口 覺さん)

 

たっぷりの水でパンの内部までおいしく焼き上げる【リベイクトースター】

独自の過熱水蒸気技術を用いて、好みの食感でパンを焼き上げる

シャープ
ヘルシオトースター AX-WT1-B
実売価格3万3000円

 

独自の過熱水蒸気技術を用いて常温・冷凍を問わず、様々な種類のパンを好みの食感に焼けるオーブントースター。約50mlの大容量水タンクの搭載により、たっぷりの水でパンの内部までしっかりと水分を与えながら焼き上げる。

 

SPEC ●定格消費電力:1410W ●水タンク容量:約50ml ●温度調節/時間調節(手動):約120〜260℃(20℃単位)/10秒〜30分 ●コード長:約1.4m ●サイズ/質量:W340×H270×D363mm/約5.0kg

↑液晶表示と大きなつまみを搭載し、直感的に操作できる。メニューや枚数を選んで決定を押せば、カンタンにふわふわ度や焼き加減を選択可能。

 

【ヒット確定の根拠】唯一無二の独自技術でトーストも冷食もおいしく調理

「おいしくリベイクできるオーブントースターのプチブームが到来していますが、ヘルシオは元祖のひとつ。過熱水蒸気を使う点で一線を画した焼き上がりで、ふわふわ・もっちり感が秀逸。オシャレなデザインも見逃せません」(家電ライター・田中真紀子さん)

 

モノトーン家電は終焉。いまや家電は新色の時代【くすみカラー家電】

大手家電量販店PB生まれのネオカラー家電シリーズ

エディオン
e angle カラーデザインシリーズ
実売価格4480円〜

 

家電量販店エディオンのPB商品「e angle」のアイテム。オーブントースター、グリル鍋、タンブラーミキサーからスタートし、いずれもティール・ピンクベージュ・モカホワイトのくすみカラーをラインナップする。

↑上からモカホワイト、ピンクベージュ、ティール。10月より、カーボンヒーターとセラミックヒーターが追加された。

 

【ヒット確定の根拠】ファッションに牽引され家電にもブームが到来

「若い女性を中心にくすみカラー(グレーがかったくすんだ色)が流行っており、家電にもその波が押し寄せています。昨今のレトロブーム、ファッション界での流行を受け、特に小型家電で今後さらに採用モデルが増えそうです」(家電ライター・近藤克己さん)

 

家電ライター:近藤克己さん
家電をはじめ、デジタル、防災、アウトドアまで幅広いジャンルを編集・執筆。特に家電は流通分野に詳しい。

家電ライター:田中真紀子さん
家電のトレンドや活用法を研究し、年間300以上の執筆監修に携わる。生活総合情報サイト「All About」白物家電ガイド。

家電ライター:小口 覺さん
ITから家電まで、業界のトレンドに幅広く精通。自慢したくなる家電を指す「ドヤ家電」の命名者としても知られる。

 

※「GetNavi」2025月2・3月合併号に掲載された記事を再編集したものです

ペットのニオイや抜け毛の悩みを一挙解消! 犬猫暮らしを快適にする最新家電

大切な家族の一員であるワンちゃん・猫ちゃんの幸せを考えた、“ペットファースト”な暮らしのお役立ちアイテムを紹介! ペットだけでなく飼い主の負担も減らし、おうち時間もお出かけ中も、ともに安心して過ごせる環境を整えよう。

 

今回のキーワードは「室内清浄」。ペットと暮らしていると、ペットの体臭やおしっこ・うんち臭、抜け毛などが気になりがち。清掃効率の高い家電を取り入れることで、いつでも清潔で快適な室内をキープできる。

 

トイレの下に敷くだけ! 多頭飼いでも健康状態を識別できる「ペットファースト」家電

 

安全性に配慮しながら、生活のニオイを強力脱臭

ペットがいる家庭では、室温管理や脱走防止のために窓を閉め切る機会も多いはず。そうするとどうしても空気がこもり、ペット臭など生活の中で発生するニオイが定着しやすくなってしまう。そこでオススメしたいのが、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」シリーズだ。

 

ジアイーノは、元々業務用として使われていた次亜塩素酸による高度な除菌・脱臭性能を備える。次亜塩素酸というと濃度によっては取り扱いに注意が必要だが、本機は人体や動物に害のないpH値と濃度に着目し、効果と安全性のバランスを重視。空間に放出される気体状の次亜塩素酸は、空気中の塩素ガスの環境基準(0.5ppm)よりも低い濃度となっている。F-MV5400には「集中クリーンモード」が搭載されているが、これも安全性に配慮した範囲内で濃度がアップ。来客前や調理後など、集中的に脱臭したいタイミングに便利だ。

 

さらに、花粉やハウスダスト、PM2.5などの空気中の微細な汚れから、ペットの抜け毛まで“集じん”する保護エレメント(HEPAフィルター)も搭載し、毎日の掃除の負担を軽減。次亜塩素酸によりカビ菌が発生しにくい“加湿”機能も備え、乾燥するこれからの季節にも最適な1台だ。

 

空間除菌脱臭機】布製品に付着した菌やニオイも、次亜塩素酸の力で除菌・脱臭

パナソニック
次亜塩素酸 空間除菌脱臭機 ジアイーノ F-MV5400
実売価格16万3350円(〜21畳/※1)

 

塩タブレットを投入することで生成される次亜塩素酸により、浮遊菌から付着菌まで除菌。脱臭効果も高く、調理臭などの一時的なニオイに加え、ペット臭などの発生し続けるニオイも脱臭する。加湿・集じんも可能な1台4役。

空気中を浮遊する菌を吸引し、本体内部で生成する次亜塩素酸水溶液で除菌(※2)。さらに、放出した気体状の次亜塩素酸が、付着菌も除菌する(※3)

 

次亜塩素酸の濃度を一時的にアップする「集中クリーンモード」を搭載。布製品などに付着した菌やニオイを集中的に除菌(※4)・脱臭(※5)

 

【エアコン】高濃度イオンでスピード消臭!進化したエコ自動運転も搭載

シャープ
プラズマクラスターエアコン Xシリーズ
実売価格14万9500円(AY-S22X/6畳用)~

 

CO₂濃度の上昇に応じて自動で室温を制御する「エコ自動運転」機能と、AIと連携した省エネ制御機能を搭載。5万個以上/cmまでイオン濃度を高めた「プラズマクラスターNEXT」が、菌やウイルスなどの作用を抑制し、付着したニオイを素早く消臭する。

スマホアプリ「COCORO AIR」との連携で、ペットモードに設定可能。ペットにとって快適な運転を行い、外出中も部屋の状態を通知してくれる

 

EDITOR’S RECOMMEND
消臭スピードがアップし、ペット特有のニオイも抑制

「従来のプラズマクラスター7000に比べ、消臭スピードが約2.6倍に。閉め切った室内でもペットの排泄物臭などが留まらず、イオンが風に乗って空気を浄化します(編集部)」

 

コードレススティック掃除機】シリーズ史上最軽量(※7) を実現! 毛が絡まず吸引力も持続する

東芝ライフスタイル
トルネオコードレス VC-CLW33
実売価格6万5780円

 

標準質量(※8)1.0kgの圧倒的な軽さを実現。床面に合わせてブラシの回転を制御する床見極めセンサーを搭載し、フローリングも絨毯もしっかりとゴミが取れる。デュアルトルネードシステムにより、吸引力が99%以上持続(※9)。

特殊編み込み加工を施した「からみレスブラシ」。絡みの原因となるブラシの根元に、髪の毛などが入り込みにくい構造になっている。

強力な気流でゴミを小さく圧縮。ダストカップは帯電防止加工(※10)でゴミが付着しにくく、ゴミ捨て時のホコリの舞い上がりも少ない。

 

EDITOR’S RECOMMEND
軽くて取り回しが良く、ゴミ捨ての手間も解消

「軽量かつ自走ヘッドでスイスイ掃除できます。ブラシに髪の毛などが絡まりにくく、ゴミが毛玉のようにまとまるので、抜け毛が多いペットのいる家庭にピッタリ!(編集部)」

 

布用洗浄機】吸引力はそのままに軽量化!布の汚れが水だけで落ちる

アイリスオーヤマ
リンサークリーナー ハンディタイプ RNS-B200D
実売価格1万7170円

 

同社のリンサークリーナー史上最軽量、約1.2kgのハンディタイプが登場。布製品の汚れに水を散布し、本機を滑らせるだけで汚れを強力に吸引する。DCブラシレスモーターを採用し、運転音が従来モデル比(※11)で約8db低減した。

細かい場所や高い場所の掃除もしやすい約60cnのバキュームホース付き。コードレス式なので、電源のない屋外や車内でも使える。

 

EDITOR’S RECOMMEND
ペットの吐き戻しや粗相を掃除したいときに活躍

「水や洗浄液を吹きかける機能は付いていませんが、コンパクトで気軽に手に取れます。ペットを飼っていると布の上に吐き戻しや粗相をすることも多く、あると便利!(編集部)」

 

除菌脱臭機】ニオイを上からキャッチ!壁に掛けられる除菌脱臭機

サンスター QAIS-air- 04A1J
実売価格3万2800円

 

独自の光触媒技術とUV光を使用した脱臭方式で、菌やウイルス、ニオイの原因物質を抑制。空気より軽いアンモニア臭を上から垂直吸引し、ニオイが広がるのを防ぐ。壁掛けができない場合は、専用スタンド(※6)で設置可能だ。

 

EDITOR’S RECOMMEND
省スペース&静音で設置場所を選ばない!

「ニオイが気になるペットのトイレやゴミ箱などの近くに省スペースで設置でき、運転音もとても静か。フィルター交換がなく経済的で、お手入れも簡単です!(編集部)」

 

編集部員がお試し!
ライター:保谷恵那 ニコ、テト

食いしん坊でケンカは負けなしのハチワレ猫・ニコと、遊ぶのが大好きでおしゃべりな黒猫・テトの保護猫兄弟。ともに4歳のオス。

 

室内環境だけでなく、「お出かけ」時のことにも気を配りたい。お留守番中のペットを見守ってくれるAIカメラから、一緒に外出する際のストレスを軽減するカートやキャリーまで、お出かけシーンの不安を解消するアイテムを紹介する。

 

編集部員がお試し!
ゲットナビ編集部:鈴木亮平、アビー

フレンチブルドッグの女の子、4歳。おやつと散歩が大好き。よくよく見るとTWICEのツウィに似ているのではと思う今日この頃。

 

高解像度カメラの見守りで、安心も癒しも同時に体感

留守中、ちゃんと過ごせているのだろうか。変なモノを口にしたりしてないかな。椎間板ヘルニアの手術をしてからというもの、ソファに飛び乗ったりして腰を悪化させていないか……外出するたびに、常に心配になっていた。そんななか、スマートカメラが悩みを解決してくれると聞き、高解像度でペット検出機能があるシャオミの「スマートカメラ C500 Pro」を使ってみることに。

 

まずはシャオミのスマートホームアプリ「Mi Home」を使って初期設定。アプリで画面を確認すると、500万画素の3K動画のため、画質はかなり良し。低照度の条件でもフルカラーの画像を撮影するので、1日を通して見づらいということはない。

 

結局、アビーは終始爆睡。たまーに起きて水を飲んだらまた眠る……。走り回ったりすることもなく、誰かが帰ってくるまで寝てる、そんな1日だった。でも自由気ままな姿に、また癒される。心配を軽減させてくれるスマートカメラ、癒しも十分に得られるのがイイ。これはオススメしたい。

画面を見ながら、上下左右気になるところをズーム。高画質なので、ちょっとした動きや表情も確認できる

 

ちなみに、スピーカーも搭載しており、留守番中の相手との会話なども可能。子どもやお年寄りが1人で留守番をしていて心配なとき、また緊急時などの会話に活躍してくれるはずだ。

録画したデータはクラウドまたはSDカードに保存可能。万が一誤飲などをしたときに原因を見つけることもできる。

 

スマートカメラ】広範囲でも指定エリアでも細部まで鮮明に記録できる

シャオミ
スマートカメラ C500 Pro
実売価格6680円

 

500万画素と3K解像度(※)の鮮明な画質を実現。音や動きを検知するAI検出機能では、広角の360度見守りに加え、最大6エリアの局所的な見守りも設定可能だ。ストレージはmicroSDカード、NAS、クラウドの3つに対応。
※:最大2960×1666ドット

アプリ「Mi Home」との連携で、各種設定のカスタマイズや双方向音声通話が可能。AIが異常を検出した際はプッシュ通知を受け取れる。

 

セキュリティ性能重視ならコレ!

スマートカメラ】最新のAIによる自動検知で、屋内外のセキュリティを強化

三井住友海上
MS LifeConnect AIスマートカメラ 屋内用 ADC-V523
3万4800円(本体) 月額1980円〜

 

損害保険会社が手掛けるセルフセキュリティのサブスクサービス。定期的な無償アップデートで常に最新の機能を利用でき、映像のクラウド保存も可能だ。屋外用カメラ(6万9700円)も同一アプリで管理できる。

最新のAIが人や動物などを見分け、設定したルールに基づいてスマホへ通知する。カメラを通じて、スマホから会話することも可能だ。

 

EDITOR’S RECOMMEND
動画をクリップ保存でき、防犯対策としても心強い

「1日のクリップ動画を短くまとめるハイライト機能があり、いつ何が起こったかを手軽に振り返れます。屋外カメラとの併用もでき、防犯対策としてもオススメ!(編集部)」

 

ペットカート】片手で簡単に折りたためて、収納しやすいコンパクト設計

GEX
OSOTO GRACE QC
実売価格2万6950円

 

本体バスケットごとワンタッチで折りたためる、犬猫兼用のペットカート。コンパクト収納かつ自立式で、クルマへの載せ降ろしや、玄関での保管がしやすい。リバーシブルハンドルなので、シーンに合わせてハンドルの向きを変えられる。

前輪とフレームの計4か所に、振動を吸収するサスペンションを搭載。でこぼこ道でも走行しやすく、ペットの負担も軽減する。

カートが使用できない場所での移動もラクなキャリーハンドル付き。荷物やペットを抱えながらでも、たたんだ状態で持ち運べる。

 

EDITOR’S RECOMMEND
快適な走行と使いやすさで外出のハードルが下がる

「片手で折りたためて、収納や持ち運びがスムーズ。走行に安定感があり、ペットと向き合うようにハンドル方向を変えれば、移動中もこまめに様子を確認できます(編集部)」

 

ペットキャリー】クルマ移動時の安全性と、ペットの負担軽減を両立!

OGK
ドライブペットキャリー PET-003
S:1万5620円 M:1万7270円

 

振動や急ブレーキ時のペットの負担を軽減するため、前面と底面に衝撃を約85%吸収するクッションを採用。ペットの飛び出しを防止するリードホルダーや、内側から開かないロックファスナーも備える。シートベルトで簡単に取り付け可能だ。

クルマだけでなく、自転車や徒歩移動にも便利な軽量設計。側面に3か所のベルト付きで、自転車のバスケットにしっかりと固定できる。

 

EDITOR’S RECOMMEND
軽量で折りたためるソフトタイプなのに丈夫!

「上部と左右が開閉し、ペットがスムーズに入りやすい仕様。ソフトキャリーながら丈夫で自立し、肩に掛けても変形しません。コンパクトに折りたためるのもイイ!(編集部)」

※価格はすべて税込 
※1:揮発した次亜塩素酸が一定濃度届く範囲の目安
※2:浮遊菌の場合、本体内の次亜塩素酸水溶液による、約6畳の密閉空間、約15分後の効果
※3:付着菌の場合、放出した気体状次亜塩素酸による、約21畳の居室空間、約12時間後の効果
※4:約21畳の居室空間における、約6時間後の効果
※5:脱臭効果は、周囲環境(温度・湿度)、運転時間、臭気によって異なる
※6:本体とのセットで実売価格3万6800円、単品で実売価格5500円
※「GetNavi」2024月12号に掲載された記事を再編集したものです

 

小さいのにパワフル! “最強”の乾燥力を実現した「ふとん乾燥機カラリエ mini TURBO」

アイリスオーヤマは、手のひらに収まるコンパクトな大きさでありながら、従来品と比較して最強の乾燥力を実現した「ふとん乾燥機カラリエ mini TURBO」を、2024年12月9日に発売します。直販価格は1万8480円(税込)。

「ふとん乾燥機カラリエ mini TURBO」

 

記事のポイント

ふとん乾燥機カラリエシリーズは、従来のふとん乾燥機には必須だったエアマットを外し、「毎日使える」をコンセプトに展開。2015年に最初の商品が発売されてから、2025年の2月で10周年を迎える人気シリーズとなっており、累計販売台数は650万台を突破しています。

 

同社が実施したふとん乾燥機に関するアンケート調査では、ふとん乾燥機を使用者からの不満の声として「サイズが大きい」というものが最も多く、未購入者からは「商品サイズが大きく、収納スペースが無い」という意見が寄せられているとのこと。

 

そこで、今回発売される「ふとん乾燥機カラリエ mini TURBO」は、小型高性能モーターと独自の流路設計により、本体の高さが約1/4で、B6用紙サイズほどの手のひらに乗るコンパクトなサイズを実現。重さも従来品に比べ約半分の軽さとなっています。そのサイズにも関わらず、従来品比で最強の乾燥力を実現しており、乾燥モードとダニモードでの稼働時間は従来品のなかで最短です。

 

また、自動モードは夏・冬の乾燥モード、ダニモードだけでなく、あたためモードを搭載しているため、1年を通して使用できます。さらに、手動モードでは温度を3段階(高温風・低温風・送風)、時間を7段階(5・10・30・60・90・120・180分)調整できるため、自分の好みの暖かさやベッドの大きさなど、使用シーンに合わせて調整できます。

 

靴乾燥ノズルも付属しているため、雨に濡れた革靴やスニーカーなどの乾燥も可能です。

 

アイリスオーヤマ
「ふとん乾燥機カラリエ mini TURBO」
2024年12月9日発売
直販価格:1万8480円(税込)

フライパンのコーティング技術を使用! アイリスオーヤマ、水タンクに汚れが付きにくく手入れが簡単な「スチーム式加湿器」を発売

アイリスオーヤマは、「スチーム式加湿器」(AHM-MH60)を、8月26日より順次発売します。価格は1万6280円(税込)

 

今回発売となる同製品は、同社のフライパンで採用している、最も非粘着性の高いコーティング技術を水タンクの内側に使用。水垢などの汚れが付きにくく、スポンジで擦り洗いできるので、従来品と比較して容易な手入れが可能です。水タンクと上ぶたは本体から取り外して水洗いできるので、加湿蒸気を清潔に保てます。

 

水タンクの容量は約3.0Lで、本体に設置したまま、ピッチャーやコップで水タンクに直接給水でき、重いタンクを持ち運ぶことなく簡単に給水可能です。水タンクを取り外して蛇口から直接給水もできるので、給水回数を減らすこともできます。35dB以下(24dB)の静音で稼働します。

 

マグボトルサイズのライト付き電源出た! アイリスオーヤマ、約2万円の「バッテリーステーション」発売

アイリスオーヤマは、外出やアウトドアで使用する際に持ち運びやすく、災害時に電源を確保でき LEDライト搭載のため照明としても使用できる「バッテリーステーション IBT-A60100」を、2024 年 7 月 16 日より順次発売します。実売予想価格は2万1780円(税込)。

 

持ち運び可能な蓄電池としてキャンプや車中泊などで使用できるポータブル電源。一般的なモバイルバッテリーよりも容量が大きく長時間使用できるので、スマートフォンやタブレットの充電はもちろんヒーターや扇風機など電化製品にも使え、防災備蓄としても注目を集めています。一方で、価格やサイズ、重量、汎用性といった観点で、一人暮らしや少人数世帯には不向きでもあり、コンパクトサイズの商品を求める声も多くありました。

 

今回発売する「バッテリーステーション」は、マグボトル程度のサイズで約 1.36 ㎏と小型・軽量ながら60,000mAh のバッテリーを搭載。手軽に持ち運べて普段の生活でも使いやすい USB タイプの電源で、最大100W の出力でさまざまな機器に給電できます。

 

スマートフォン(3,000mAh)で約13回、ノート PC(70Wh)で約2回、モバイルプロジェクター(10,000mAh)で約4回充電可能。USB 給電の電気毛布(10W)は約 83 時間、USB 給電のサーキュレーター(12W)は約15時間、連続して使用できます。また、USB Type-A・USB Type-Cの端子が3つずつあり、複数機器に同時に給電でき本製品を充電しながら使用することもできます。

 

また、屋外でも安心して使用できる防塵防水性能 IP54 に対応しており、停電時や夜の屋外で手元を照らせる LED ライトや電池残量を確認できる液晶パネルを搭載しています。

 

【商品概要】

製品寸法(ハンドル部含まず) 幅約77×奥行約82.5×高さ約155.8mm
製品質量 約1.36kg
内蔵電池 リチウムイオン電池
バッテリー容量 60000mAh 222Wh
定格電圧・定格容量 定格電圧5V 定格容量36000mAh
充電時間の目安 約5時間
(65W USB Type-C 急速充電器を使用した場合)

「単機能か複合機か」論争を終わらせるモデルも! 2023年「レア機能家電」を家電のプロが振り返る

数多くの家電を取材してきた家電ライターの倉本 春さん。倉本さんに2023年の注目トピックを聞いてみたところ、ほかでは見られない貴重な機能を持つ「レア機能家電」が目を引いたとのこと。え、それどんな家電ですか……? ということで、倉本さんに3つの「レア機能家電」を厳選してもらい、どこがレアで、どこが便利だったのかを教えてもらいました!

 

【ここがレア】あえて庫内を低くしたから予熱が早い。トーストもめちゃウマ!

山善

高効率オーブンレンジ  YRZ-WF150TV

実売価格3万8280円

一般的な30Lの電気オーブンは、通常予熱に10分以上の時間がかっていました。一方、本製品は庫内の高さが135mmと低いこともあって、庫内容量は15L。オーブン調理では5分ほどで予熱が終了し、オーブンを使うストレスがかなり軽減されます。そして、なんといっても驚いたのがトーストの美味しさ。ヒーターとの距離が近く熱効率が良いからか、予熱なし・裏返し不要で食パンが約6分で美味しく焼けます。いままでさまざまな高級オーブンレンジを試しましたが、ここまで美味しく焼けたのは初めて! 本製品を使うようになって、我が家ではトースターの出番がなくなりました。

 

キッチンにトースターとオーブンレンジの両方を置くスペースがない人には特にオススメですし、普段からオーブンをよく利用する人に刺さる機能ではないでしょうか。電子レンジは100~600Wに1000Wの短時間高出力機能も搭載するなど、基本性能も充実しています。

↑低層設計にすることで、時短調理に加えて省エネも実現

 

【ここがレア】加湿ユニットが取り外せる! 「論争」に終止符を打つ目からウロコの製品

アイリスオーヤマ

加湿空気清浄機 10畳 AAP-SH20A

実売価格1万2880円

10畳対応の空気清浄機と7畳対応の気化式加湿器が一体化したモデル。最大の特徴は加湿ユニットが取り外しできること。加湿空気清浄機は加湿と空気清浄が1台でできるので部屋を広く使えますが、構造が複雑で掃除が面倒。本体が単機能製品より大きくて邪魔というデメリットがありました。その点、本製品は加湿ユニットが完全分離するので丸ごと水でジャブジャブ洗えるうえ、必要ないときはかたづけてコンパクトに利用できます。

 

いままで「空気清浄機は単機能タイプか? 加湿機能複合タイプか?」という論争がありましたが、本製品は「必要ないときは加湿ユニットを取り外す」というシンプルな方法ですべての問題を解決。目からウロコが落ちるような驚きを覚えました。

 

特に「我が家に加湿器は必要あるのか? 自分に加湿器のメンテナンスが続けられるのか?」と不安な家庭で使ってほしいです。アイリスオーヤマのマスクと同じフィルターを利用しており、空気清浄機としても高性能。フィルターの値段が安い(2178円)のも魅力です。

↑本体上部の加湿ユニットは取り外せるのでお手入れがラク。加湿機能を使用しないときに取り外せるのも便利です

 

【ここがレア】プレート調理、網焼きのほか、火を使わず本格土鍋で卓上調理ができる!

シロカ

おうちいろり SQ-D151D(土鍋あり)

実売価格3万9600円

網焼きやたこ焼きができるホットプレートは少しずつ増えていますが、本製品はこれらの付属プレートのほかに伊賀焼の窯元による本物の「土鍋」も付属。土鍋はIHでは発熱しないため、卓上調理するにはカセットコンロを使うのが一般的でした。しかし、本製品はコンロがなくても土鍋調理や土鍋を使った蒸し調理ができますし、網焼きからたこ焼き、ホットプレート調理まで一台でOK。調理ごとに複数の調理器具を揃えなくてよいのはうれしいですね。冬の卓上調理に大活躍する家電です。

 

「鍋は本物の土鍋で楽しみたいけど、卓上で火を使うのは怖い」「いろいろな卓上調理を一台でまとめたい」という人にオススメ。付属品に老舗の本物の土鍋を使っていたり、ホットプレート用深皿プレートに5mmの肉厚プレートを採用するなど、付属品にもこだわりを感じます。

↑火を使わずに1台で多彩な調理が可能です

入れるだけで「チキンが驚くほどジューシー」アイリスオーヤマ「なるほど調理家電」を見に行った

アイリスオーヤマの家電といえばコスパが良いという印象がありますが、もうひとつの特徴が、ほかにはない「なるほど」機能の搭載です。直近では「低温調理器 ポケットシェフ」を発売。これは低温調理器なのに水が必要ないという画期的な製品。とはいえ、本当に水なしでも美味しい低温調理は可能なのでしょうか? そこで、アイリスオーヤマを訪問し、ポケットシェフを含めた「なるほど調理家電」3製品をチェックしてきました。

↑今回アイリスオーヤマにて試した3製品。左から低温調理器 ポケットシェフ PLTC-M01、IHジャー炊飯器 5.5合 RC-IGA50、ヨーグルトメーカー IYM-016

 

サラダチキンは驚くほどジューシー! 水を使わない低温調理器

↑10月4日に発売したポケットシェフ PLTC-M01。本体サイズは幅23×奥行24×高さ1cm、操作部は幅9×奥行6×高さ3.8cm。実売価格は9790円(税込)です

 

まずは低温調理器 ポケットシェフ PLTC-M01を使ってみます。低温調理器はその名の通り、沸騰しないくらいの低い温度で長時間食材を加熱する調理方法のこと。低温でじっくり火を通すことで、肉などはボイルするよりも格段に柔らかくジューシーに仕上がります。ただし、多くの低温調理器は水を張った鍋などに耐熱袋に入れた食材をいれる「湯せん」方式。このため、大きめの鍋が必要だったり、調理後に鍋を洗う必要があるなど少々手間がかかりました。ポケットシェフはこの手間を解消するため、水なしで調理ができるのが特徴です。

↑左がアイリスオーヤマの従来からあるスリム低温調理器 LTC-02。水を張った鍋などにいれると、設定温度に水を温めるというシンプルな仕組みでした。右は新発売のポケットシェフ

 

一般的な低温調理器が水を使う理由は、食材に均一に熱を伝えるため。その点を踏まえてポケットシェフは、本体にソフトバッグを採用。柔らかくしなる高密度ヒーターを採用することで、ヒーターがしっかりと食材に密着する仕組みです。

↑ポケット内部。模様のように見えるのが柔らかなフィルムヒーター。温度は5℃刻みで40~80℃まで設定できます

 

今回は、低温調理の定番ともいえるサラダチキンを作ります。手順は簡単。密封袋に鶏胸肉と調味料(塩・レモン・砂糖・鶏ガラスープの素)を入れて揉み、袋から空気を抜いてポケットシェフに入れるだけです。「袋からできるだけ空気を抜く」「3cm以上の厚みの食材は入れない」といった注意点はありますが、準備はかなり手軽です。

↑調味料と肉を袋に入れて、ポケットシェフに投入。あとはジッパーを閉めれば準備OK。300gくらいまでの鶏胸肉が調理できます。コンビニに売っている一般的なサラダチキンの2倍くらいのサイズです

 

↑操作部で温度と加熱時間を設定します。レシピによると、サラダチキンは80℃で120分。あとはできあがるまで待つだけ

 

できあがったサラダチキンは驚くほどジューシー! 上から押さえるとジュワッと肉汁が出てくるほど。うれしいのが、自分で味を調整できることです。コンビニのサラダチキンは味が濃すぎる、あるいは味に飽きたという場合も、自宅で作れば自由に調整可能。味もカレー粉を使ったり、ラー油やニンニクを入れて中華風にしたりとアレンジし放題です。もちろん、サラダチキン以外にもローストビーフやチャーシュー、あるいは魚のコンフィ(低温の油で加熱する料理)なども作れます。

↑完成したサラダチキン。カットすると中心まで火が通っているのがわかります

 

パスタは少々柔らかいが…多彩な料理が調理できるIH式炊飯器

↑IHジャー炊飯器 5.5合 RC-IGA50。シンプルな形状とマットな質感という、まさに今トレンドのデザイン。本体サイズは幅25.7×奥行30.9×高さ21.4cmで、実売価格は1万8480円(税込)。左の2モデルはWEB販売限定カラー

 

アイリスオーヤマはさまざまな調理家電を発売していますが、炊飯器は特に人気のあるジャンルです。そんな人気の炊飯器のなかでも、今年8月に発売したIHジャー炊飯器 5.5合 RC-IGA50は「自動調理モード」を搭載。パンやケーキ、パスタまで自動調理できるといいます。パンやケーキを調理できる炊飯器は(数は少ないながら)他社にもありますが、パスタが作れる炊飯器というのはかなり珍しいのではないでしょうか?

↑もちろんごはんの炊飯も美味しくできます。ご飯は4通りの食感(ふつう/もっちり/ふんわり/粒立ち)が選べるほか、50銘柄の炊き分け機能も搭載。アイリスオーヤマらしい炊飯に対するこだわりを感じます

 

今回は、気になるパスタ調理を試しました。作るのは自動調理モードのカルボナーラ。作り方はシンプルで、半分に割ったパスタにベーコンを散らし、水とコンソメ(顆粒)、オリーブオイルを投入するだけ。終了後に追加で味付けは必要ですが、鍋やフライパンでカルボナーラを作るよりかなり手軽です。ちなみに、パスタ自動調理メニューではカルボナーラだけではなくナポリタンや和風スパゲティも作れます。

↑調理終了後、生クリームに卵、チーズ、塩胡椒で味を調えたら完成。調味も炊飯器内でできるので、洗い物が少ないのもいいですね

 

試食してみると、パスタがかなり柔らかめ。「パスタは芯のあるアルデンテがいい」という人には向かないと思います。反面、柔らかいパスタを使うナポリタンのようなメニューや、小さな子どもがいる家庭には向いているでしょう。正直、パスタ料理を目当てに購入するのは個人的にオススメできませんが、RC-IGA50はカレーや角煮、ロールキャベツなどの自動メニューもあり、マニュアルで40~75℃の低温調理や95℃の煮込み調理もできます。「普段は美味しいごはんを炊飯しつつ、多彩なおかず調理もできる」という炊飯器として優秀であることは間違いありません。

↑完成したカルボナーラ。パスタが柔らかいのをのぞけば美味でした

 

初めて「おかわりしたい!」と思った! 豆乳ヨーグルトも作れるヨーグルトメーカー

↑ヨーグルトメーカー IYM-016。本体サイズは幅15.6×奥行15.8×高さ27.6cmで、実売価格は5980円(税込)。紙パックで直接作らない場合に使う専用容器や、水切りヨーグルトを作るための水切りカップなどが付属します

 

アイリスオーヤマの隠れた人気家電のひとつがヨーグルトメーカー。同社のヨーグルトメーカーは牛乳パックを使ってそのままヨーグルトが作れるのが魅力。洗い物が少なくて済むうえ、衛生的です。今年発売された新製品ヨーグルトメーカー IYM-016は、人気のヨーグルトメーカーに「豆乳ヨーグルト」用の自動メニューを搭載。しかも、豆乳の紙パックでもそのままヨーグルトが作れるようになりました。

 

牛乳パックをそのままセットできるヨーグルトメーカーは他社からも発売されています。一方、豆乳は紙パックが横長形状なので専用容器に移し替える必要がありました。その点、新製品は一般的な豆乳パックにも対応しています。また、豆乳ヨーグルトは牛乳で作るよりも低い温度で発酵させるのですが、豆乳ヨーグルト用の専用メニューがあるのも魅力的。

 

ちなみに、このヨーグルトメーカーはマニュアル操作で25~65℃まで1℃刻みで加熱温度を設定可能。このため、ローストビーフやサラダチキンなども作れます。

↑筆者はいままで、豆乳ヨーグルトの独特な香りがそこまで好きではなかったのですが、今回試食したものは人生で初めて「おかわりしたい!」と感じるほど美味しかったです

 

以上、アイリスオーヤマから発売された、ひとひねりある調理家電のファーストインプレッションでした。炊飯器はパスタの柔らかさこそ好みが分かれそうですが、おかずの調理機能が豊富な炊飯器と考えれば、どの家庭にとっても魅力的な調理家電として活躍しそう。低温調理機やヨーグルトメーカーは「サラダチキンが好き」「ヨーグルトを毎日食べる」など、ライフスタイルに合う人にとっては強力な味方になってくれそうです。

【プロが推す高コスパ家電】アウトドア好き必携! 2万円を切る充電式ポータブルウォッシャー

「コスパ」=「激安」とは限らない——。ここでは、家電のプロたちが実体験を踏まえた各自の指標で、「価格以上のパフォーマンス」を保証できる逸品を厳選。その魅力を語り尽くす。今回紹介するのはアイリスオーヤマ「充電式ポータブルウォッシャー」

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私が推します!】

家電ライター・近藤克己さん

生活家電を中心に、ユーザー目線を大切にしたレビュー・執筆を行う。ゴルフ・登山・サバゲーなどアウトドアが趣味。

 

アウトドアシーンで大活躍!! 洗車も圧倒的にラクになった

アイリスオーヤマ
充電式ポータブルウォッシャー JPW-T81-W/H

実売価格:1万9560円

8lの給水タンクと2000mAhのバッテリーを搭載し、電源や水道がない場所でも使用可能。トリガーガンとホースは給水タンク下に収納されており、コンパクトで持ち運びが容易だ。水流はヘッドを回して3パターンから切り替えられる。

SPEC●吐出圧力:最大約0.7MPa●充電時間:約2時間●水の使用温度:5〜40℃●防塵防水:IPX4●サイズ/質量:W316×H275×D216mm/約2.4kg(ホース、トリガーガン含む)

 

↑洗浄距離は最大2mで、離れた場所からでもしっかりと洗浄できるので、泥や水が跳ねるのを気にせずに使いやすい。水で落ちにくい汚れには40℃までの温水が効果的

 

↑アウトドアだけでなく、自宅用として窓サッシの掃除やガーデニングの水やりでも重宝。必要十分なタンク容量を備え、満水時で最大4分30秒(キリモード)散水できる

 

↑「ジェット」は直進的な水でパワフルに汚れを弾き飛ばす

 

↑「キリ」はやわらかな吐水で植物への水やりに最適

 

↑「シャワー」はペット用シャワーやキャンプ用具の洗浄にも

総重量10kg強程度と持ち運びも容易

水流の強さは散水ホース強程度ですが、バッテリーと水タンクの搭載により、電気と水道のないところでもシャワーやジェット水流が使えるのが利点。自転車・バイクの洗浄や海水浴・サーフィン後の潮水の洗い流し、ガーデニング・家庭菜園への水やり、お墓参りのときの墓石掃除と、様々なシーンで活用できます。

 

これまで自宅で洗車する際は外水道から駐車場まで長いホースを伸ばす必要があり、ホースの取り回しがかなり厄介でした。リールホースでは巻き取りクセがついているので途中でねじれて水が出なくなったり、ホースの長さが足りなくて車の方をいちいち動かしたり……。本機によりジャマなホースに煩わされることや、長いホースを引き出し・巻き取りするのに手間取ることもなくなり、洗車の労力がかなり軽減されました。

 

コンパクトで、水が満タンでも総重量10kg強程度と持ち運びも容易。アウトドアアクティビティで遊んだその場で靴や自転車などを洗浄すれば、泥・砂でクルマや玄関を汚してしまうこともありません。アウトドア好きは必携です。

【プロが推す高コスパ家電】薄型でスタイリッシュ! 1万円台で火力も十分なホットプレートに注目

「コスパ」=「激安」とは限らない——。ここでは、家電のプロたちが実体験を踏まえた各自の指標で、「価格以上のパフォーマンス」を保証できる逸品を厳選。その魅力を語り尽くす。今回紹介するのはアイリスオーヤマの薄型ホットプレート「HU-A10-B」。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私が推します!】

家電ライター・コヤマタカヒロさん

家電やデジタルガジェットに精通するライター。「米・食味鑑定士」の資格を持ち、調理家電の検証記事を多数手掛ける。

 

デザインと収納力、火力を兼備し晩酌のアップグレードにも

アイリスオーヤマ
薄型ホットプレート HU-A10-B

実売価格:1万4080円

最も薄い部分でわずか10㎜の薄型プレートにヒーターを内蔵した一体型構造を採用。プレート温度を一定に保ち、肉などの食材を均一に高火力で加熱できる。付属のX型の脚部パーツは収納に便利な開閉式で、温かみのある木目調が食卓を彩る。

SPEC●定格消費電力:1300W●温度調節:保温(約80℃)・LOW・MIDDLE・HIGH(約230℃)の4目盛りを目安に無段階●サイズ/質量:W465×H62×D266mm/約2.6kg(コントローラー、開閉式脚含む)

 

↑調理面のサイズはW405×D245㎜と、ステーキや目玉焼きなど様々なメニューを調理するのに必要十分。毎日の食事からパーティまで多彩なシーンで活躍する

 

↑油分の多い食材を焼くときには、「減煙」モードで使用することで油煙の発生を抑えられる。焼き肉やステーキなどもリビングダイニングで気兼ねなく楽しめる

 

毎使用後のお手入れもイージー。省スペースで収納ができるのはメリット

プレートが非常に薄型でデザインもスタイリッシュ。製品情報が発表されたのを見て気になり、すぐに借りて実際に試してみました。毎日使う人は少ないであろうホットプレートは収納に困ることも多いアイテム。使わないときはまな板スタンドなどに立てかけておけるので、省スペースで収納ができるのはメリットです。フッ素樹脂コーティング加工によってこびりつきにくく、コントローラーと開閉式脚を取り外せば丸洗いができるので、毎使用後のお手入れもイージーです。

 

気になる実力はと言うと、一見華奢な外見ながらパワーは申し分なし。一般的な家庭でのホットプレートの出番として想定される、焼き肉やお好み焼きなどが素早く焼けました。減煙モードで使用すれば油煙を抑えられます。

 

また、焼き鳥などの串モノも焼けるのが便利で、晩酌のシーンでも活躍します。一点、フチまで薄いデザインなので、油やタレなどでテーブルを汚してしまうのはやや心配。とは言え総合的には、従来のホットプレートの弱点を解消した、使い勝手の良い製品と言えます。

 

省家事・省空間を実現! アイリスオーヤマから1台2役の「お皿になるフライパン」発売

アイリスオーヤマは、調理後にそのまま皿としても使えるため、食器洗いの手間が省けるうえに、収納スペースも削減できる「お皿になるフライパン」を発売しました。

 

同社によると、新型コロナウイルス感染症の5類移行にともない、共働き世帯を中心に、在宅時間が減少しており、食器洗いなどの家事の時間を短縮したいというニーズが高まっているとのこと。また、狭小住宅の増加により、狭めのキッチンでも収納スペースを減らし、多様な用途で使用できる商品が求められているそうです。

 

そんななかで、今回発売されたお皿になるフライパンは、『「作って」そのまま「食べる」』をコンセプトに開発したとうたう商品。フライパンとして調理に使用した後に、そのまま皿として食卓に並べてもなじむよう、本体の色や形状にこだわって設計したといいます。フライパンとしても、皿としても使えるため、できたての料理を皿に移し替える手間が省け、洗い物の量が減り、食器洗いの時間も短縮できます。

 

全3種類のセット(6点、8点、12点)には、ガラスふた、保存時に役立つPEシールふた、取り外して使えるマルチハンドルや鍋敷きが含まれており、すべてを重ねて収納できるので、狭小住宅をはじめとする、限られた大きさのキッチンでもすっきりと収納可能。また、内側にセラミックコーティング施されており、調理中も焦げ付きにくく、お手入れも簡単とのこと。

 

なお、皿として熱いままテーブルに置く際は、鍋敷きを使用するようアナウンスしています。

商品名 お皿になるフライパン
セット点数 6点 8点 12点
規格 DPAN-6S DPAN-8S DPAN-12S
カラー 外側塗装:アイボリー 内側コーティング:白
フライパン・なべ 表面加工 内側:セラミック塗装加工/外側:焼付塗装加工
材料の種類 本体:アルミニウム合金/はり底:SUS430
ガラスふた 品名 強化ガラス
ゴム部 シリコーンゴム(耐熱温度250℃)
PEシールふた 原料樹脂 ポリエチレン(耐熱温度80℃)
マルチ
ハンドル
樹脂部 上部:ガラス入りナイロン(耐熱温度180℃)
下部:フェノール樹脂(耐熱温度150℃)
金属部 ステンレス
ゴム部 シリコーンゴム(耐熱温度250℃)
鍋敷き シリコーンゴム(耐熱温度250℃)
直販価格 6点:8780円、8点:1万4080円、12点:1万8480円
発売日 2023年9月21日

これは人力じゃムリでしょ! 毎分約1000回の振動で汚れを落とす約1万円の「電動フロアワイパー」

アイリスオーヤマは、高速前後振動することで手軽に水拭き、電源オフで乾拭きもできる「電動フロアワイパー」を、9月15日より発売します。価格は1万978円(税込)です。

↑電動フロアワイパー

 

高速前後振動で床の汚れや皮脂汚れを落とす

今回発売する「電動フロアワイパー」は、ヘッド部分に使い捨てウェットシートを装着し、足元の電源ボタンを踏むだけで簡単に水拭きできます。毎分約1000回の高速前後振動により、キッチンの油汚れや食べこぼし、ソースやケチャップなどが乾燥した汚れも、短時間でしっかり落とせます。さらに、視認しづらい皮脂汚れもひと拭きで落とせるため、床のざらつきやベタつきも取り除けます。

↑電源オン、オフは足元で簡単に切替可能

 

また、電源をオフにしてヘッドを振動させずに使い捨てドライシートを装着することで、フローリングワイパーとしても活用できます。掃除する場所や汚れの箇所によって水拭きと乾拭きを使い分けでき、ペットや子どもがいるところでも安心して使用できます。使い捨てシートは着脱式で手入れが簡単で、モップを濡らしたり、使用後に水洗いしたりする手間が省けます。

↑振動オン、オフで汚れの取り方の比較。 振動オフにしたシート(左)振動オンにしたシート(右)

 

ヘッド部分に搭載したLEDライトを利用して、家具の下など暗く見えづらい場所の汚れも確認しながら掃除できます。高速前後振動の幅を最適化し、手元のブレを少なくしたことに加え、製品質量は1.0kgと扱いやすいため、床だけでなく窓や網戸などの掃除にも活用できます。さらに、付属の繰り返し洗って使用できるマイクロファイバークロスを装着すれば、壁、タイルの溝や凹凸などの汚れもしっかり落とせます

↑ヘッドのLEDライトは見えづらい場所の掃除に便利

 

ボタン1つで低温調理も発酵調理も。豆乳ヨーグルトやサラダチキンを自動で調理できるアイリスオーヤマ「ヨーグルトメーカー」

アイリスオーヤマは8月31日から、牛乳または豆乳を使ってヨーグルトを自動で作れるとともに、サラダチキンなども低温で調理できるヨーグルトメーカーを、全国の家電量販店、ネット通販を中心に順次発売します。

 

アイリスオーヤマは、2016年にヨーグルトメーカーの販売を開始。牛乳パックのままセットした牛乳から、ボタン1つでヨーグルトや飲むヨーグルトを自動で作れることや、時間や温度を細かく調節することで、納豆やフルーツビネガーなどの発酵食品も簡単に作れることから、人気を集めています。

 

今回発売されるヨーグルトメーカーは、牛乳はもちろん、豆乳からもヨーグルトを自動で作れるのが特徴。豆乳に種菌を加え、本体にセットし、自動メニューを選択するだけで、手軽に豆乳ヨーグルトを作れます。本体セット部分は牛乳パックだけでなく、横幅の広い豆乳パックもそのままセットでき、衛生面にもすぐれています。

 

豆乳ヨーグルトのほかにも、6種類の自動メニューを搭載しており、火加減の難しいサラダチキンなどの低温調理も可能。また、タイマーは1時間刻みで1~48時間、温度は1度刻みで25~65度と細かく調節できるほか、シンプルなカラーと形状で、さまざまなキッチンになじみやすいデザインに仕上がっています。

 

本体サイズは約幅156×奥行き158×高さ276mmで、重さは約800g。専用容器の容量は約900mlです。価格は直販サイトで6578円(税込)となっています。

セカンド冷蔵庫にもいい。 書斎などに置きやすいアイリスオーヤマ 「奥行スリム冷蔵庫 66L」

アイリスオーヤマは、リビングや書斎、寝室などの収納家具とも奥行きを合わせやすい薄型設計の「奥行スリム冷蔵庫 66L」を8月中旬から順次発売します。直販サイトの価格は6万5780円(税込)。

 

コロナ禍を契機に、テレワークとオフィスワークを選ぶ働き方、ハイブリッドワークが定着。小型冷蔵庫を働く場所に設置し、仕事中にその場で冷たい飲み物を取り出したり、キッチンの冷蔵庫に収まらない食品を一時的に保管したりする用途で「セカンド冷蔵庫」の需要が高まっています。奥行スリム冷蔵庫 66Lは、そのなかで登場した製品です。

 

 

奥行きが39cmで、背面を壁につけて設置でき、テレビ台や本棚などのインテリアと奥行きを合わせやすいことに加えて、ミニマルなデザインとマットな質感により、リビングや書斎にも調和。ただし、壁の変色や汚れ、湿度が高いときの背面や壁の結露が気になる場合は、壁から3cm以上離すことを推奨しています。

 

また、庫内のガラス棚は取り外し可能なため、保存する食品のサイズに合わせて調節でき、高さのあるワインボトルや2Lペットボトルも収納できます。なお、省エネ基準達成率は約312%を実現しており、電気代を抑えられます。

おいしさ長持ち。食材の傷みや変色防げるアイリスオーヤマの「真空パック機」

アイリスオーヤマは7月7日から、食材などを真空保存することで、鮮度を保てる「真空パック機」と「耐熱ガラス容器」を順次発売しています。

 

真空パック機は、専用袋や専用容器を真空にして密閉保存できる製品です。食材を冷蔵・冷凍した際の冷凍焼けや酸化による変色、傷み、乾燥を防げるので、食感や風味、鮮度を保てます。真空パックにするとサイズもコンパクトで、冷蔵庫・冷凍庫内で場所を取りません。また、大容量の食材や、開封後に消費しきれなかった菓子も小分けにして密封保存できます。

 

本体サイズは幅389×奥行き150×高さ83mmで、重さは約1.4kg。また、電源はAC100Vとなっています。直販価格は1万1880円(税込)です。

 

別売の「耐熱ガラス容器」は、650mLと1500mLの2サイズ展開で、用途に合わせて選べます。スープや汁気の多い料理なども保存可能。食材の下ごしらえや味付け後に密封することで、味が染み込みやすく、時短料理や作り置きにも便利です。-20度から350度まで対応し、電子レンジやオーブンで加熱でき、食洗機などで洗えば繰り返し活用できます。価格は650mLが2178円(税込)、1500mLが2728円(税込)。

メリット・デメリットは? 最新「セカンド冷凍庫」の選び方とおすすめ7選

ここ数年、冷凍室の容量不足を補う “セカンド冷凍庫” の新モデルが次々と発売されています。コロナ禍によってライフスタイルが急激に変化したなかで存在感を増したことがうかがえますが、行動規制が緩和された今もなお、需要が衰えないのはなぜでしょうか?

 

家電プロレビュアーの石井和美さんに背景を聞くとともに、手に入れるならどのように選べばいいか、またおすすめモデルとは? くわしくお話を伺いました。

 

セカンド冷凍庫がなぜ注目された?

↑山善「YF-SU70(S)」

 

セカンド冷凍庫が注目されるようになりましたが、そのきっかけはやはり、2020年に始まったコロナ禍。

 

「2020年1月以降、たちまちさまざまなタイプのセカンド冷凍庫が発売され始めました。それ以前は、横長で上扉が開くタイプ、いわゆる業務用の冷凍庫が主流であり、家庭で使うにしては大きすぎる上に、取り出しにくいため、ニーズはほとんどありませんでした。
その後すぐにステイホームとなってスーパーに買いものに行く回数が減り、まとめ買いが増えました。大きな冷蔵庫を持っていても、冷凍スペースは限られています。まとめ買いした食品を長期保管するために、冷蔵庫機能より冷凍庫機能の需要が増えたのです。このような背景のなか、セカンド冷凍庫の人気に火がつきました」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

 

アフターコロナでも、セカンド冷凍庫が人気の理由

↑ハイアール「208L 冷凍冷蔵庫JR-SX21A(W)」

 

新型コロナウィルスの収束の兆しが見えるなか、セカンド冷凍庫の需要が続いているのはなぜなのでしょうか?

 

理由1.家計節約のためにまとめ買いをするようになった

「新型コロナウィルスの収束とともにセカンド冷凍庫の需要もだいぶ落ち着いてきたところはありますが、日常的に大型倉庫店舗や業務用のスーパーを利用する人は多く、まとめ買いが習慣化している人たちにとってセカンド冷凍庫が重宝します。また、食品や生活用品などの値段が高騰していくなかで、まとめ買いをして少しでも家計の負担を小さくしようとする傾向が強まっています。まとめ買いは、今後の食品の買い方として、ますます定着していくでしょう」

 

理由2.食品の冷凍技術の向上

「冷凍技術の進化により、短時間で食品を冷凍することができるようになりました。その結果、冷凍食品のクオリティが上がったことで冷凍食品を買う人が増えました。無添加でヘルシーかつバランスのとれた冷凍食品が豊富に販売されています。共働き世帯や小さなお子さんのいる世帯を中心に冷凍食品を賢く取り入れて、生活をラクにしたいというニーズが増えています」

 

理由3.デザイン性の向上

「家庭用として、居住空間で使いやすい前開きで縦長のデザインが主流となってきました。縦長の冷凍庫であれば場所をとりません。またデザイン性にも優れており、インテリアに馴染みどこにでも違和感なく設置することができます。キッチンのみならず、個室や廊下など場所を選ばずに置くことができるようになりました」

 

理由4.収納性の向上

「小分けの引き出し式のデザインになったことで冷凍食品を整理しやすく、目的の食品がすぐに見つけやすくなりました。
現在の大型冷蔵庫の冷凍室もそうですが、一昔前の冷凍庫は、冷凍スペースはただ大きなカゴになっているものが多く、どこに何が入っているかわかりにくかったり分類しづらかったり、整理しても中で崩れてしまったりすることも。コロナ禍以降に発売した冷凍庫は、コンパクトで、中の収納が4段から5段の引き出し式のカゴになっているものが多いです。引き出しが細分化されたことで、扉を開ければどこに何があるのかが分かりやすく、むやみにいろいろなカゴを引き出さなくても良くなりました。また、可動棚になったのもポイント。大きな食品を購入した場合、食品の大きさに合わせて、棚を外して入れることも可能です。
ご家庭によって買う食品の種類は多種多様なため、それぞれに合わせられるように融通をきかせている点が人気の一つです。家庭で使う冷凍庫ならではの工夫ですね」

 

買う前に知っておきたい! セカンド冷凍庫の選び方と注意したいポイント

↑山善「YF-SU70(S)」

 

実際にセカンド冷凍庫の購入を考えた場合、どのような基準で選べばいいのでしょうか? チェックポイントを教えていただきました。

 

・使用目的はなにか

「セカンド冷凍庫に何を入れたいかを把握しましょう。例えばチャーハン、ピザ、お肉なのか、それによりパッケージのサイズも違います。普段、何を多く買うかにより、収納するカゴの理想サイズが見えてきます。カゴ内側の寸法を検討することが大切です」

 

・サイズをしっかりと検討する

「最近では冷凍庫をネットで購入してしまう人が多いですが、いざ家に置いてみるとサイズがいまいち合わないということをよく聞きます。意外と多いのが、幅が狭いわりに奥行きがある場合です。家具と並べたとき、冷凍庫だけ突出してしまい不格好です。設置場所の幅や高さはもちろん、奥行きもしっかり測っておきましょう。
また、冷凍庫はしっかりとものを詰めておいたほうが電気代が安くなります。大きいサイズを買ってスカスカになっている位であれば、購入する食品がちょうど収まるサイズ感を選びましょう。実物を見て購入するほうが間違いがありません」

 

・右開き/左開きか

「置く場所によっては開き方により、とても不便になるので注意が必要です。購入前に、開く側を選べたり、設置後に自分で左右に扉を付け替えられるタイプも出ています」

 

・温度調整設定の機能があるか

「冷蔵、チルド、冷凍と庫内の温度調整設定を変えられるものも多くなってきています。季節によって温度調整をしたいなど希望があるのであれば、温度調整設定の有無を確認することをおすすめします」

 

・セカンド冷凍庫の上に物を置くか

「冷凍庫の上にコーヒーメーカーやトースターを置く人も多くいます。置く場合は、耐熱性能があるかカタログでチェックしてください」

 

・霜が付着しにくいか

「冷凍庫には直冷式とファン式があります。価格の安いもののほとんどが直冷式で、価格が高くなるにつれてファン式になります。
直冷式は価格が安いぶん、霜がつきやすいのが難点。定期的に中に入っている食品をすべて取り出し、付いている霜を取り除く作業が発生します。これがとても大変です。カタログを見れば必ず直冷式かファン式が書いてあるので、そこは必ず購入前に見てほしいです」

 

・運転音が静かか

「運転音は何デシベルとカタログに記載されているのですが、実際にはあまりあてにならないのです。普段は静かですが、急にパチッなどと音がなることがあります。音の原因は、冷凍庫の背面にある気体冷媒を取り込み圧縮する役割を果たす、コンプレッサーです。値段の高い機種はコンプレッサーにカバーが付いていますが、廉価品には付いていないことも。リビングや寝室に置くのであれば、音の静かなものを選ぶのが良いでしょう。静音性を前面に押し出している商品のほうが、静かというのは実感としてあります。あまり音のことには触れていないような商品はそこまで静音性を重視していない可能性があります」

 

・アース線の有無はどうか

「アース線とは、電化製品から漏れ出た電気を地面に逃すための線のことです。プラグの脇に細い線が出ているのを見たことはあるのではないでしょうか。アース線のある冷凍庫にも関わらず、アース付きコンセントがない場合、電気工事専門の人にアース付きコンセントを取り付けてもらう電気工事が発生します。しかし最近ではアースのない漏電対策の処理がされている機種がほとんどです。このような機種を選べば、コンセントに差し込むだけになるので心配いりません」

 

各モデルの機能や特徴だけでなく、あらかじめチェックしておくべきこともあります。

 

・設置場所を事前に確認しておく

「冷凍庫の熱を逃す放熱スペースを設ける必要があるか否かは冷凍庫によって異なります。狭い場所に置く場合、放熱スペースのいらない機種を選ぶようにしましょう。放熱スペースをしっかりと取る必要がある機種にもかかわらずスペースを設けることができない場合、電気代が上がってしまうリスクも。注意が必要です。
また、コンセントの位置もあらかじめチェックしましょう。冷凍庫はずっとつけているものなので、延長コードを使ってつなぐことは大変危険です。壁にあるコンセントに直接つなぐようにしてください」

 

・電気代を念頭におく

「セカンド冷凍庫の電気代は、現在、各メーカーが出しているフラッグシップモデルの省エネ性能の良い冷蔵庫と同等にかかることを念頭に置いておきましょう。フラッグシップモデルは、技術を集結させているため大容量でありながら電気代はとても安い。現在、家庭の冷蔵庫のにかかる電気代はおおよそ、1ヶ月あたり600円〜1000円位です。セカンド冷凍庫を入れた場合は、その2倍となる1ヶ月あたり1200円〜2000円くらいに電気代が上がります。電気料金自体がこれから上がってくるので、ランニングコストを考慮し購入を検討する必要があります。まとめ買いでうまく節約ができたり、冷凍おかずを買って時短したいなど、電気代がかかってでも導入するメリットを感じるかどうかがポイントです」

 

家電プロレビュアーがすすめる、最新セカンド冷凍庫と冷凍付冷蔵庫 7選

まとめ買いをした冷凍食品を収納しやすく、サイズもコンパクトな、最新の冷凍庫と温度調整機能のついた冷蔵庫を性能別におすすめしていただきました。

 

■ サイズで選ぶ

浅い奥行きで家具との相性も抜群。もう少しだけ保存スペースを増やしたい! がかなう冷凍庫

アイリスオーヤマ「奥行スリム冷凍庫66L IUSN-7A-W ホワイト」
実勢価格=6万5780円(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W552×D390×H800
・年間消費電力量:約256kWh / 年

 

「奥行を390mmと浅くデザインされているので、家具と並べたときに前面が揃いやすく圧迫感なく置けるのがポイントです。庫内の壁を薄くすることで、しっかりと保存スペースを確保しており、買いものカゴ1.5個分は入ります。家庭用冷蔵庫にある冷凍スペースでは少し物足りないという方におすすめです。色は白と黒の2色、インテリアのテイストに合わせて選べます」

 

業界最小幅を実現! 狭いスペースにも置け移動もできるキャスター付き

山善「スリム冷凍庫70L YF-SU70(S) シルバー」
実勢価格=4万9800円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W335×D580×H1170
・年間消費電力量:約158kWh / 年

 

「セカンド冷凍庫で、3パターンのサイズ展開があるのがめずらしく、ライフスタイルに合わせて収納力を選ぶことができます。今回紹介するのは中サイズの70L。またキャスターが付いているので移動するのもラクラクです。幅は業界最小※の335mmととてもスリム。スーパーでよく見かける小さめの冷凍食品を収納するにはちょうどよいサイズ感です」
※2022年7月26日時点でのメーカーの独自調査によるものです。

 

■ デザインで選ぶ

マグネットカバー着せ替え扉が新しい! 希望の温度設定を分けられる2ドアデザイン

ハイアール「208L 冷凍冷蔵庫JR-SX21A(W)」
実勢価格=7万円前後(税込)

・種類:冷凍冷蔵庫
・外形寸法(mm):W453×D632×H1775
・年間消費電力量:約247kWh / 年

 

「2ドアなので片方を冷蔵庫、もう片方を冷凍庫として分けて使うことができるのはとても便利です。扉にはドリンクの入れられるスペースがあるのもセカンド冷蔵庫としてはめずらしい。すぐに取り出したい食品をリビングに保存するのにはもってこいの商品です。独自の特徴としては、マグネットカバーで扉のデザインを気分により変えられること。海外では売られていたりするのですが、日本でははじめての発売となります。こんな冷凍庫の楽しみ方があってもいいですね」

 

扉の開きが左右自由につけ替えられる。置く場所を選ばない使い勝手のよさが魅力

シャープ「冷凍庫(ファン式)FJ-HM7K」
実勢価格=7万7000円前後(税込)

・種類:冷凍冷蔵庫
・外形寸法(mm):W495×D598×H770
・年間消費電力量:約277kWh / 年

 

「扉を自分で左右どちらにも付け替えられるので部屋のレイアウト変更も自由にできます。引っ越しがあっても場所を選びません。冷凍から冷蔵まで9段階での温度調整ができるので保存温度にこだわりのある方には人気があります。例えばビールの保存温度の適温は6℃、日本酒には−5℃などお好みの温度に設定ができます」

 

■ 機能で選ぶ

寝室や個室におすすめ、静音性能の高い冷凍庫

三菱電機「Uシリーズ MF-U12H 121L」
実勢価格=5万5000円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W480×D586×H1126
・年間消費電力量: 約400kWh / 年

 

「静音設計を特徴としているだけに、運転音はとても静かです。寝室など、音が特に気になる場所に置くにはおすすめです。4段に分かれた大容量引き出し式収納ケースは、整理しやすく、食品を見つけやすいので、まとめ買い後の保管にも最適。トップテーブルも約100℃までの耐熱性があるので、冷凍庫の上に、コーヒーメーカーやオーブンレンジ※を置くこともできます。さらに、まとめ買い志向の方には、218Lの大容量冷凍庫(6月30日発売)MF-U22Jもラインアップされていますので、検討してみてください」
※オーブンレンジのタイプ・サイズによっては、置けない場合があります。耐荷重は30kgまでです。

 

共働き家庭にうれしい! ソフト冷凍で食品を取り出したらすぐ切れる

ハイセンスジャパン「168L 冷凍庫 HF-A16S」
実勢価格=5万円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W521×D626×H1346
・年間消費電力量:約511kWh / 年

 

「ー7℃のソフト冷凍機能が特徴です。凍っていても解凍することなく、切ったりすくったりと、わずらわしい解凍の手間がなく、料理を作れるのがポイント。忙しい人や共働き世帯にはありがたい時短冷凍庫です。また、表扉の前面に温度調整のパネルがついているので、扉を開けずに中の温度を変えることができます。最大ー30℃まで設定でき、食品を急速に冷凍します」

 

作り置き派におすすめしたい! 食品を急速冷凍して保存できる

パナソニック「ホームフリーザー NR-FZ120D」
実勢価格=5万円前後(税込)

・種類:冷凍庫
・外形寸法(mm):W 480×D 586×H1126
・年間消費電力量:約365kWh / 年

 

「省エネ性が高いところがポイント。アルミトレイが付いていることで、作り置きをした料理を即座に凍らせることができます。食品は凍らす時間が短いほど、味を保つことができます。最初に最上部のトレーで凍らせ、凍ったならば下の引き出しに次々に収納していけばとても効率的です。作り置き派にはおすすめの商品です」

まとめ買いや作り置き、冷凍食品の活用など、忙しく働く世代の救世主となってくれるセカンド冷凍庫。デザインもおしゃれで収納もしやすくなっているのであれば、生活の中に取り込むメリットは充分にあると言えそうです。

 

プロフィール

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、ウェブ媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

コンパクトで電源・水道不要。アイリスオーヤマが「充電式ポータブルウォッシャー」発売

アイリスオーヤマは6月23日から、コンパクトで容易に持ち運びでき、電源や水道がない場所でも使用できる「充電式ポータブルウォッシャー」を、ECサイトや全国のホームセンターを中心に順次発売します。価格は直販サイトで2万1780円(税込)。

 

充電式ポータブルウォッシャーは、ノズルを調節することで「ジェット」「キリ」「シャワー」の3種類の吐出に切替えられるのが特徴。ジェットは直進的な水を吐出でき、外壁や車のちょっとした汚れを水流で手軽に洗浄できます。また、キリは園芸での散水に適しており、シャワーは自宅周りから外出先まで多様な用途の水洗いに対応できるとしています。

 

給水タンクの容量は8L。1度の給水で最長約4分半連続使用が可能とのこと。バッテリー容量は2000mAhで、最大約24分間連続使用できるそうです。

 

本体は、ホースとトリガーガンをまとめてコンパクトに収納できるため、たとえば車のトランクに積んだままでも場所を取らないといいます。また、質量も約2.4kgと軽量のため、女性でも持ち運べます。さらに、複雑な組み立てが不要で、長い水道ホースを繋くことなく、誰でも手軽に使用できるとしています。

 

 

■商品仕様

商品名 充電式ポータブルウォッシャー
型番 JPW-T81-W/H
カラー ホワイト/グレー
充電温度 5~35℃
連続使用時間※2 約24分
バッテリー リチウムイオン2次電池
バッテリー容量 2000mAh
バッテリー寿命 繰り返し充電 約400回
定格電圧 DC12V
充電電源
(充電アダプター)
入力 AC100-240V、50/60Hz、0.8A
出力 DC5V、3A
充電時間 約2時間
タンク容量 8L
ホース長さ 3m
水の使用温度 5~40℃
最大吐出圧力 約0.7MPa
最大吐出水量 約3L/min
製品寸法
(本体寸法)
幅316×奥行216×高さ275mm
製品質量
(ホース、トリガーガン含む)
約2.4kg
防水性 IPX4
付属品 充電アダプター、ノズルクリーニングピン
参考価格 オープン価格
発売日 2023年6月23日

 

1万円台前半の電気圧力鍋に注目! 家電のプロが選ぶ高コスパ調理家電ランキング第8位~10位

価格は安いのに機能はスゴい、超お買い得な家電を大特集。今回は家電ライターの平島憲一郎さんが選ぶ調理家電のランキング第8位~10位をお届けします!

※こちらは「GetNavi」 2023年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が選びました!

家電ライター 平島憲一郎さん

調理家電をはじめ白物家電全般の製品紹介記事やレビューを執筆。炊飯器の各社モデル比較検証なども手がける。

 

【第10位】小型でも容量たっぷり! 1台6役で大活躍する電気鍋

電気調理鍋

2021年2月発売

Toffy コンパクト マルチ電気鍋 K-HP3

実売価格  7150円

「煮る」「焼く」「蒸す」「炒める」「揚げる」「炊く」の6種の調理ができる多機能電気鍋。ヒーター一体型なので熱効率が高く、コンパクトながら約2.8Lの容量を実現している。2〜3人までの家族に最適。

SPEC●定格消費電力:1000W●満水容量:2.8L●温度調節:保温〜約230℃●コード長:1.2m●サイズ/質量:約W285×H220×D200mm/約1.72kg

 

↑お手入れは、電源コードを外して鍋を洗うだけ。パーツが少なく、焦げ付きにくいフッ素加工なので、手間なく洗える

 

↑ダイヤルを回して、保温から230℃まで無段階温度調節が可能。卓上で操作しながら、幅広い料理を楽しめる

 

ココに驚いた!

「ホームパーティで映えるデザインが魅力的。コンパクトサイズながら深さがあるので、意外に容量たっぷりです。鍋はフッ素加工が施されているため、汚れが落ちやすくラクに洗えます」

 

【第9位】ヘルシーメニューが充実し、幅広い年齢の世帯にフィット!

ホームベーカリー

2020年9月発売

シロカ おうちベーカリー SB-1D151

実売価格 1万2980円

基本のパンメニューに加え、糖質オフ食パンや糀作りなど健康メニューを含む20メニューを搭載。生クリームを使った絶品生食パンも自宅で楽しめる。小型サイズで設置しやすいのも魅力。

SPEC●対応斤数:1斤●消費電力:500W●タイマー予約:13時間まで●メニュー数:20●サイズ/質量:約W232×H253×D295mm/約3.6kg

 

↑本体にパンケースと羽根をセットし、材料を入れてメニュー、サイズ、焼き色を選択。あとは全自動でパンが焼き上がる

 

↑幅約23cmなので省スペースで設置可能。食パンサイズは1斤だが、タイマー予約を使えば毎朝焼き立てパンが食べられる

 

ココに驚いた!

「性能に定評のあるシロカのホームベーカリーが、健康メニューを充実させてこの価格は驚き! マルコメ監修の発酵メニューで作った糀甘酒は、料理に使うと味に深みが加わります。小型なので少人数世帯向き」

 

【第8位】多彩なレシピを簡単に調理でき、卓上でお鍋もできる2Way仕様

電気圧力鍋

2019年11月発売

アイリスオーヤマ 電気圧力鍋 PC-MA2

実売価格 1万2600円

圧力調理はもちろん、無水調理や低温調理、お鍋調理など多彩な料理が楽しめる高コスパモデル。白米炊飯やカレー、豚角煮の自動メニューも備え、ほったらかしで絶品の味に仕上がる。1〜2人世帯に最適。

 

↑高さを抑えた設計で、卓上でも取り分けやすく、ホームパーティに便利。フタなしでも加熱でき、鍋料理にも活躍する

 

↑炊飯やカレーなど6種類の自動メニューを装備。魚の煮付けやケーキもボタンひとつで作れ、食事のレパートリーが広がる

 

ココに驚いた!

「上位モデルのKPC-MA2よりも自動メニュー数が少なく、操作パネルもややごちゃついていますが、基本性能はほぼ同じ。幅広い調理をおまかせできて1万円台前半は魅力的です!」

完成までのド派手パフォーマンスとシズル感が堪らない! “魅せ調理家電” 最新事情

回転により調理ムラを抑える自動撹拌調理鍋のほか、駆動中の独特なパフォーマンスで驚きと楽しさをプラスする “魅せ調理家電” を紹介。家電のプロも魅せられた、手軽ながらもシズル感満点の調理過程は注目だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が試しました!

家電ライター

コヤマタカヒロさ

白物家電やガジェットの取材執筆を行う。「米・食味鑑定士」資格を持ち、調理家電の検証企画も多数経験。

 

トレンドキーワード

自動撹拌調理鍋

アイリスオーヤマとサンコーから、「回転」というアプローチを加えた自動撹拌調理鍋が同時期に登場。生活者が求める製品を数多く世に送り出す2社が新風を巻き起こす!

 

【その1】中華特有の調理手順や鍋振りも全自動で失敗知らず!

【電気調理鍋/2022年9月発売】

アイリスオーヤマ

自動かくはん式調理機 CHEF DRUM KDAC-IA2-T

実売価格6万6800円

 

低温調理や無水調理など様々な調理方法に対応。3段階の傾き設定と内鍋の自動回転により、炒めムラ・混ぜムラを抑え、揚げ物の場合は少量の油でしっかりと揚げられる。内鍋はフッ素樹脂コーティングに粒子状の人工ダイヤモンドを配合し、こびりつきを防げて手入れがラク。

 

SPEC●定格消費電力:900W●温度設定:40〜200℃●定格容量:2.0L(傾き30度のとき)●対応調理方法:低温、無水、発酵、スローなど●自動メニュー数:108種●保温時間:最大9時間●サイズ/質量:W370×H343×D279mm/約7.2kg

 

【準備】手順も気にせず投入しスイッチを押すだけ

今回は回鍋肉用の食材を用意し、自動メニューを選択。調味料も具材も、通常最後に回し入れる水溶き片栗粉までぶち込めばOK!

 

【回転調理!】自動回転で効率的に混ぜ合わせていく

見た目にも楽しい自動回転が、食材を一定の速度で効率的に撹拌。傾きは0/30/50度で調節できる。「業務用の炒飯ロボのノウハウを家電に落とし込んだという発想に脱帽」(コヤマさん)

 

【完成!】独創的なアイデアとど真ん中の性能に魅せられた!

「ユニークなだけで終わらず、全自動で任せられる範囲、時短性能、搭載メニュー数などの使い勝手に驚いた。パラパラの炒飯、栄養とうま味を閉じ込める無水調理、少量の油で揚げ物など、1台で何役もの調理をこなせます。電気調理鍋を持っていない人は特に試してほしい1台です」(コヤマさん)

 

【その2】傾きと回転による撹拌でムラなく理想の食感に仕上がる

【エアフライヤー/2022年9月発売】

サンコー

まわるエアフライヤードラム「クルクルクック」 RTTFYRCWH

実売価格1万8400円

 

油を使わずにカラッとヘルシーな揚げ物が作れるエアフライヤー。自動回転機能を搭載し、熱風が均一に循環することで、ほったらかしでもムラなく仕上がる。内鍋に付属の網を敷けば冷凍ピザや肉、魚を焼いたり、揚げ物を温め直したりと、オーブンとしても活用可能。

 

SPEC●定格消費電力:1000W●温度設定:40〜250℃●定格容量:6L●調理時間設定:1分〜1時間●予約時間:1分〜9時間59分●安全装置:搭載(電流ヒューズ、温度ヒューズ、サーミスタ)●サイズ/質量:W330×H340×D400mm/約6.0kg

 

【準備】調理内容に合わせた温度・時間を選択

タッチパネルで、ポテトの温めに適した温度と時間を選択。カリッとした食感が好きな人は、好みでサラダ油を軽くスプレーしても◎。

 

【回転調理!】混ぜながら加熱! ほったらかしで揚げ物が完成

撹拌するメニューでは、本体を傾けてセット。内鍋の回転との相乗効果で調理ムラを低減する。「底面の吸盤で安定感があるため、回転調理時に放置しても安心です」(コヤマさん)

 

【完成!】様々な料理に対応するパワフルさに魅せられた!

「最高250℃まで温度設定できるが、パワーがあるのでビギナーは過熱による食材の乾燥に要注意。そのぶんレパートリーが広く、料理が得意な人にとっては汎用性抜群です。回転による撹拌機能も秀逸で実売価格2万円切りはおトク。収納スペースに余裕があるなら買い!」(コヤマさん)

 

 

まだまだあります! 食卓を彩る “魅せ調理家電” Selection

【その1】温度調節機能などが進化した未来型ホットプレート

【ホットプレート/2022年10月発売】

abien

abien MAGIC GRILL(2022モデル)

実売価格2万3980円

 

極薄プレートを採用した革新的なホットプレートが刷新。独自の極薄ACフィルムヒーターによる加熱技術は踏襲しつつ、4段階の温度調節機能やセンサーレス制御を実現した。

 

SPEC●定格消費電力:約850W●温度設定:HI(約250℃)〜WARM(約100℃)の間で4段階●サイズ:W405×H79×D305mm(スタンド込み)

 

【その2】挟んで開いて使い分けできる1台2役のグリル

【ホットプレート/2022年4月発売】

エムケー精工

HASAMIZE(ハサマイズ) TK-H315K

実売価格1万5210円

 

上下2枚のホットプレートを装備。挟めば裏返し不要でじっくり加熱、開けば2枚のホットプレートになり、両方で加熱調理ができる。上面と下面は独立した温度調整が可能。

 

SPEC●定格消費電力:1300W(上下各650W)●温度設定:90〜220℃●サイズ/質量:W320×H185×D410mm/約4.1kg

 

【その3】強力熱風と新搭載のスチームで自在に焼き方をコントロール

【オーブントースター/2022年9月発売】

クイジナート

エアフライ オーブントースター TOA-38

実売価格2万9700円

 

大型ファンを備え、エアフライで揚げ物も調理可能。庫内には5本の石英管ヒーターを配し効率良く熱循環を行う。食パンの中をもっちり食感に焼き上げるスチーム機能を新搭載。

 

SPEC●定格消費電力:1450W●温度設定:90〜230℃●調理モード:トースト、グリルなど6種●サイズ/質量:W375×H310×D355mm/6.0kg

 

【その4】食卓を囲んでワイワイと串揚げやフォンデュを楽しめる

【卓上フライヤー/2022年8月発売】

ピーコック魔法瓶工業

テーブルフライヤー WCT-90

実売価格1万4080円

 

串揚げを食卓で楽しめる電気フライヤー。油ハネを抑える保護カバーの凹部は付属のフォーク固定に使える。チーズフォンデュやアヒージョなど、複数人で楽しめる料理に最適。

 

SPEC●定格消費電力:900W●温度設定:80〜200℃●付属品:専用フォーク8本など●サイズ/質量:約W284×H257×D215mm/約2.3kg

アウトドアに「家電」はもはや必須。2022年、外遊びを尽くしたライターによる4選

2022年はアウトドア三昧だった。春先にバイクを購入して25年ぶりのリターンライダーとなり、夏前にライター仲間に誘われて初めて行ったサバゲーの面白さに取り憑かれ、秋口にはこれまた仕事関係の人から誘われて軽登山を再開(コロナ禍によりこの2年間自粛していた)。その合間にちょこっとゴルフと、これまでの鬱憤を晴らすかのように外に出るようになった。やっぱり外遊びは楽しい!

 

ここでは、そんな外遊び三昧の1年間で実際に使って便利だった家電、ほかの人が使っているのを見て自分も欲しいと思った家電(というか電気が通るグッズ)を紹介していこう。

 

その1真夏のサバゲーで目にしたコードレス冷温庫

ハイコーキ

コードレス冷温庫 UL18DC

実売価格 6万5370円~蓄電池付属モデル)

真夏のサバゲーがとにかく暑い。ゲームフィールドが森林ならまだ涼しいのだけど、ゲームを終えて休む場所(セーフティエリアと呼ぶ)がものすごく暑い。熱中症予防のため、多くの参加者がクーラーボックスに氷とペットボトル飲料を詰め込んできていた。その中でこれはイイ! と思ったのが、電源対応保温保冷ボックスとポータブル電源の組み合わせ。

 

本製品は家庭用コンセント、車載シガーソケット電源、専用蓄電池対応の3WAYで、マイナス18℃の冷凍から、60℃の保温までがこなせるうえ、仕切板を使えば0℃と60℃のように2つの温度帯を同時に使うことも可能。真夏だけでなく、真冬のキャンプにも活用できるので、今後のアウトドア活動に大いに役立ってくれるはず。災害時などで停電した時には、家庭の冷蔵庫の中身を移して食材が腐るのを防ぐといった使い方もできるだろう。

 

その2】ツーリング中の地獄の暑さを緩和したファン付きベスト

アイリスオーヤマ

クールウェアFNCTベストセット 

実売価格1万4330円

続いてのオススメはファン付きのクールウェア。真夏のバイクツーリングの際、走行中は風を受けているので暑さはそれほど感じないが、町中で渋滞に巻き込まれたときが地獄だった。加齢によって反射神経が落ちていることから、筆者はすり抜けを一切しない。そのため、渋滞にハマると、周囲のクルマの排気ガス、直射日光、アスファルトの照り返し、自身のマシンのエンジンからの排熱で本当に辛かった。熱中症になりかけたときもあったぐらいだ。

 

そこで、インナープロテクターの上から本製品を着用したところ、背中から首筋、脇の下に風が流れて暑さを緩和してくれた。涼しい! というほどではないが、背中と首筋に風を感じるだけで体感温度はかなり違う。FNCTシリーズは風による膨らみが少ないので、体がパンパンにならないのもいい。キャンプやゴルフ、サバゲーにも使えそうだ。同シリーズのヒートベストも手に入れたので、冬のバイクツーリングやゴルフ、サバゲーに活用したい。

 

その3】ジムやサバゲーで大活躍した骨伝導イヤホン

Shokz

OpenRun Pro Mini 

実売価格2万3880円

AV機器になるが、Shokz(ショックス)の骨伝導イヤホンもよかった。コロナ禍で太ってしまい、市民体育館のジムに通うようにしたのだが、ランニングマシンで30分も走ったり歩いたりするのが退屈。最初は完全ワイヤレスイヤホンを使って音楽を聴いていたのだが、イヤホンで耳穴をふさぐと自身の鼓動がドックンドックンうるさくて不快でしょうがない。その点、本製品はこの不快さがまったくなく、快適に音楽を聴きながら走ることができた。

 

さらにサバゲーでも大活躍。仲間同士で連携して動くとき、一般的にはトランシーバーを使い、自分が話すときにはマイクのスイッチを押すのだが、グローブをした指では押しづらく、仲間と円滑なコミュニケーションが取りづらい。さらに、激しい動きでイヤホンがすぐ外れてしまうのも難点。そこで、本製品とスマホをBluetoothでつなぎ、LINEのグループトーク機能を使用。マイクも搭載しているので、仲間とハンズフリーでリアルタイムに相互通信ができ、円滑に連携できた。独り言やため息、鼻息まで拾ってしまうのはどうかと思ったが(笑)、ハンズフリーだし、耳を塞がず周囲の音にも気を配れるしで、まさにサバゲーにピッタリの製品だった。

 

その4】外遊び翌日の筋肉痛がウソのようになくなった!

アテックス

モノルルド リリースガン プラスアーム AX-HXL236

実売価格1万4800円

最後に、外遊び三昧の週末で意外に役立ったのが、ハンディマッサージャーだ。1日中歩きっぱなしの軽登山、ストップ&ゴーを繰り返すサバゲーともに、翌日は筋肉痛で足がバリバリになってしまう。バイクでツーリングした後も、1日中同じ姿勢で運転しているため肩と腰がコリッコリ。それが、アウトドア活動をした当日の夜に入念にマッサージすると、ウソのように翌日の筋肉痛がなくなるのだ。特に、ガンタイプのマッサージャーが便利。なかでも本製品は小さく軽いので、足の裏から肩、首筋まで全身マッサージしても手が疲れない。その名の通り、アームも付いているので肩甲骨の間や背中、腰回りなど手が届きづらい箇所でもムリなくマッサージできるのだ

以上、2022年にアウトドアで役立った家電4点を紹介した。みなさんもぜひ参考にして、2023年も楽しいアウトドアライフを送ってほしい!

1万円台で「自走式」を実現したクリーナーが1位に! 最強コスパ掃除家電ランキング1~5位

価格は安いのに機能がスゴイ超お買い得な家電を大特集! 今回は、掃除に役立つ家電をランキング形式で紹介しよう。

※こちらは「GetNavi」 2022年10月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が選びました!

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般の記事を執筆。コードレススティック掃除機やロボット掃除機のレビューも多数手がける。

【第5位】 吸引&水拭きの2Wayで使えて先進ナビ付きで5万円切りは驚き

【ロボット掃除機】

2022年7月発売

アンカー・ジャパン

Eufy RoboVac L35 Hybrid

価格 4万9990円

パワフルな吸引掃除と水拭き掃除機能を備えた2 in 1タイプ。最大3200Paの吸引力でカーペット奥のホコリも逃さず捕らえる。独自のナビゲーション技術で部屋の形状を認識し、複雑な間取りでも隅々まできれいに。

SPEC●ダスト容器容量:330mℓ●水タンク容量:200mℓ●連続掃除時間:最大145分●充電時間:約3〜4時間(自動充電・自動再開)●静音モード:約52dB●サイズ/質量:約φ350×H100mm/約3.3kg

 

↑同社で初めて自動ゴミ収集ステーションを搭載したEufy RoboVac L35 Hybrid+も発売。より快適な仕様になり、6万9990円とコチラもお買い得だ

 

↑水拭き時には汚れの状況に合わせて放出水量を3段階に調節。吸引と水拭きを同時に行うことで床面のベタつきがなくなり、裸足でも快適に過ごせる

 

【ココが価格以上!】 ブ吸引・水拭きに両対応し保証期間2年なのも安心

「吸引と水拭き掃除を1台で行えるうえ、スマホアプリで進入禁止エリアなど掃除場所のカスタマイズもできて5万円切りは衝撃的。最大24か月保証が付き、サポートもあるので安心です」

 

【第4位】 強力吸引にブロワー機能も備え2万円ちょいはレア!

【ハンディクリーナー】

2022年7月発売

AQUA

HANDY DUO! AQC-HH700

実売価格 2万1780円

高効率なブラシレスDCモーター採用で高い吸引性能を実現。ノズルを付け替えるとブロワーになり、窓のサッシに溜まったゴミなども吹き飛ばしてきれいに。シンプルでスタイリッシュなデザインも魅力。

SPEC●集じん容積:約0.15ℓ●連続使用時間:強モード約8分/標準モード約13分●充電時間:約3時間●付属品: 3wayノズルほか●サイズ/質量:W66×H418×D69mm/650g

 

↑ミニ回転ノズルは毛がらみしにくいブラシを採用。ファブリックに付着したペットの毛も逃さず捕集する。水洗い可能で清潔さもキープ

 

↑3wayノズルは先端の形状が可変。家電製品をやさしく掃除できる「ソフト」、小物まわりに適した「ブラシ」、狭い場所は「スキマ」と3通りで使える

 

【ココが価格以上!】 ブロワー機能搭載などで使用シーンが格段に拡大

「小型ボディに強力なブロワー機能を搭載し、サッシの溝や車内のシートの隙間に落ちたゴミもスムーズに除去。汎用性が高いうえ吸引力も十分で、価格以上の性能が凝縮されています」

 

【第3位】 電源も水道も不要で使えるパワー抜群のハンディタイプ

【高圧洗浄機】

2020年1月発売

アイリスオーヤマ

充電式ハンディウォッシャーJHW-201

実売価格 1万9580円

クルマやベランダの洗浄のほか、アウトドアなど外出先での使用にも最適な充電式洗浄機。1.8kgと軽量ながら、2.2MPaの吐出圧力を実現し、泥汚れなどの洗浄に問題なく使える。バケツに水を用意すれば水道なしでも使用可能。

SPEC●吐出圧力:2.2MPa●吐出水量:1.8ℓ/分●連続使用時間:強運転約15分/弱運転約40分●充電時間:約70分●使用温度範囲:0〜40゜C●サイズ/質量:約W884×H243×D82mm/1.8kg

 

↑吐出圧力2.2MPaは洗車など日常的な用途には十分。ヘッド部をひねって直噴モードにすれば、しつこい泥汚れも落とせる

 

↑充電器やバッテリー、拡散可変ランス、取水用ホースなどを同梱。ガンコネクターとランスを分解するとコンパクトにまとめられ、収納場所もとらない

 

【ココが価格以上!】 コンセント・蛇口不要で収納性も高いのがイイ!

「コードレス&非水道管給水タイプなので、ベランダの窓やアウトドアグッズの洗浄、駐車場やガレージでのクルマ洗浄もしやすい。使用後は簡単に分解でき、コンパクトに収納できます」

 

【第2位】 汚れ落ち十分なスチーム力と高い汎用性を7000円台で実現

【スチームクリーナー】

2017年7月発売

アイリスオーヤマ

スチームクリーナー コンパクトタイプ STM-304N

実売価格 7678円

高温スチームでレンジ周りの頑固な汚れも浮かせて落とすハンディ型。子どもが触れる場所の除菌も洗剤なしで行えて安心だ。豊富なアタッチメントで様々な場所を掃除できる。

SPEC●最大噴射圧力:約3気圧●タンク容量:0.3ℓ●連続使用時間:約12分●スチーム温度:約100゜C●サイズ/質量:W130×H240×D310mm/2.0kg

 

↑高温・高圧スチームで浴室の排水口など素手で触れたくないヌメリ汚れもパワフルに除去。排水口の除菌もでき、清潔な状態を保てる

 

↑10種のツールを付属し、様々な場所に対応。本体とハンドルをつなぐホースは約1.2mあり、細々した場所もスムーズに掃除できる

 

【ココが価格以上!】 頑固な油汚れにもスチーム掃除機が活躍

「家庭用としては十分なスチーム力に豊富なパーツまで付いてこの価格はコスパ抜群! ガスレンジや電子レンジなどの油汚れ除去、浴室・トイレ周りなど狭い場所の掃除に最適です」

 

【第1位】 スタイリッシュなボディに使いやすさを高める機能が満載

【コードレススティック掃除機】

2020年11月発売

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格 1万4300円

自走式ヘッドを搭載し、快適操作と高いゴミ除去力を両立。ゴミセンサーがゴミを感知すると自動で吸引力がアップする。紙パック式なのでホコリに触れずにゴミを捨てられて、排気もきれいだ。

SPEC●集じん方式:ダストパック式●集じん容積:約0.25ℓ●連続使用時間:強モード約7分/自動モード約30分●充電時間:約2.5時間●運転音:約63〜70dB●サイズ/質量:約W235×H1050×D135mm/約1.4kg

 

 

↑付属の壁掛けフックを取り付ければ、掛けるだけで充電スタート。壁に穴を開けられない場合は手元の滑り止めのゴムがストッパーになり、立てかけて置いておける

 

↑吸引ゴミを回収するダストパックは抗菌仕様。不織布素材で微細なゴミも捕捉し、排気もきれいだ。パックごとワンタッチでゴミ捨てでき、ホコリの飛散もない

 

↑軽く押すだけで床上をスイスイ前進。接続部に搭載した独自の関節ジョイントとヘッド底面に搭載したボールキャスターにより、左右の首振りもスムーズに行える

 

↑同梱のすき間ノズルを使って、ソファの隙間やテーブルの下、家具周りなど床以外の掃除にも対応。軽いので思い通りに動かしやすく、様々な場所で使用できる

 

↑本体はほぼフラットに倒せるため、ソファやベッド下の掃除もしやすい。ゴミが多いとハンドル部分のLEDが赤色に点灯し、隙々までしっかり掃除できる

 

自走式ヘッド搭載以外にも掃除への配慮が細やか

いまコードレススティック掃除機に求められる条件は、掃除のストレスをなくす快適な操作性と、掃除を時短できるゴミ除去力。それらを高レベルで両立し、かつ1万5000円以下の低価格を実現したのがTC-E263GYだ。

 

本機は驚くことに、この価格で自走式ヘッドを搭載。1万円台で「自走式」は希少で、ヘッドを軽く押すだけで前進するので掃除が超ラクになる。ヘッドの左右の首振りも高級機に劣らぬ滑らかさ。吸込仕事率70Wの吸引力はフローリングでの使用には十分で、ゴミの有無をセンサーで確認できるのも安心感があり、実用性が高い。

 

集じん方式は紙パック式で、ゴミ捨ての際にホコリに触るのが嫌な人には最適。ランニングコストが気になるが、使い捨てダストパックを25枚同梱。週に4日掃除する場合、これで目安として約2年ぶん目安の掃除に対応できる。

 

質量は1.4kgと軽く、スタイリッシュなデザインはどんなインテリアにも馴染みやすい。壁に立てかけても倒れにくいよう、ハンドル後方に滑り止めゴムを配置するなど、配慮も細やか。まさに価格以上の魅力を持つ掃除機と言える。

 

自動調理鍋・電気圧力鍋はどれがいい? 人気5モデル徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。 そこで、編集部では自動調理鍋の人気モデルを集め、その個性と実力を徹底的にチェック。どのモデルがどんなユーザーにおすすめなのか、実際に使って結論を出してみました!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、家電担当の松永舞香

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

アイリスオーヤマ

「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、カロリー別にレシピを逆検索できるのが特徴。

 

エントリーその2

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。

 

エントリーその3

 

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用しています。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も特徴的です。

 

エントリーその4

ティファール

クックフォーミーホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理後は自動で排気してくれるので、減圧時間を短縮できサクッと次の調理に移れます。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。

 

エントリーその5

パナソニック

IHジャー炊飯器 「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。「キッチンポケット」アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。
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【調査その1 味と食感】

ここでは「味・食感」を調査。①カレーと②豚の角煮、③ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします。

①カレーの味と食感の傾向は?

同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

野菜が柔らかく、甘み豊かでサラッとした味

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

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②豚の角煮の味と食感の傾向は?

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

脂のコクが強く、適度にジューシー

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

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③ごはんの味と食感の傾向は?

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェックしました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

もっちりして粘りが強い仕上がり

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

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【調査その2 操作性】

ここでは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ

豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメ。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

検索手段が豊富で拡張性も優秀

大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューはないが、シンプルな操作でわかりやすい

ワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

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【調査その3 独自機能】

ここではそれぞれのモデルが持つ独自機能について検証。各モデルで注目の独自機能をピックアップし、その使い勝手と料理の出来ばえを調査します。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

「カロリー選択機能」でレシピをカロリーから選べる

レシピをカロリーで選べる「カロリー選択機能」を搭載。自動調理の中に「カロリーで選ぶ」という項目があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めることが可能です。

↑自動調理の中に「カロリーで選ぶ」があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めていきます

「レシピの出合い方としては新しくて着眼点がナイスですね。ただ、ダイエットとなるとカロリーだけじゃなく糖質も気になるご時世なので、糖質で検索できるともっとうれしいと思います」(山田)

「『野菜シュウマイ』は1個39kcalで100kcal以下のメニューなんですけど、1人で4個食べたら116kcalですよね。食べる量でも変わってくるので、そのあたりもカバーできたらいいなと思いました」(小山)

このほか、グリル鍋として活用できる「2WAY仕様」も特徴で、「一石二鳥なのがいい。グリル鍋を持っているけどあまり使わない家庭であれば、これに買い替えて旧モデルは処分するというのもアリ」と、高評価の声が上がりました。

↑フタを外せばグリル鍋に。卓上で取り分けしやすい高さ設計になっているのもポイントです

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

下準備にも活躍する「まぜ技ユニット」を装備

最大の独自機能は、メニューに合わせて最適なタイミングで具材をかきまぜる「まぜ技ユニット」。ポテトのつぶしやアイスやホイップクリームの泡立てなど、調理の下準備の段階から活躍します。

↑「まぜ技ユニット」を本体にセットし、開いた状態  ※撮影のため「まぜ技ユニット」を伸ばした状態にしています。使用時には折り畳んだ状態でセットしてください

「お菓子作りで手間がかかる生クリームの泡立てを代行してくれるのはうれしいですね。コロッケの具も作れるので、自家製というハードルが高い料理にも挑戦するモチベーションになりそう。料理好きな人が時短の手助けのために活用するという点でも便利な一台だと思います」(松永)

このほか、ふたつの料理を同時に作れる「上下2段同時調理」という機能もあり、「料理好きな人や家事をこなす時間がない忙しい人目線でのメリット」との声が上がりました。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載

市販のジッパー付き食料保存袋に食材や調味料を入れ、2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載。休日などにまとめて冷凍常備菜を作ることが多い人にぴったりです。

↑「パック調理」では、ジッパー付き食料保存袋をセットしたら、指定の位置まで水を注いで加熱していきます

「惜しいのは、あまり大量に作れないところ。市販のジッパー袋っていくつかサイズがありますが、Lには対応してないんですよね。用途としては、作り置きして冷凍ストックを頻繁にするような人にはありがたいはず」(小山)

このほか、内鍋がホーロー製という点も大きな魅力。「コンロで直火調理できるのはうれしい」「ホーロー鍋は1万円ぐらいするものもあるから、それを考えるとお得」など、高評価の声がいくつも上がりました。

↑ホーロー鍋を採用した内鍋。重量はありますが、メリットが多く調理の幅が広がります。専用の鍋ブタ付き

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短を叶えるハイパワーの「圧力調理」は大きなメリット

時短に貢献する「圧力調理」に注目。消費電力が900Wでパワーが強いので、より時間が短縮できます。料理が好きで手作りしたいけどあまり時間がかけられない多忙な人にイチオシ。

↑「クックフォーミー」は圧力をかけるための密封構造となっており、フタを閉める際はガシャッとロックします

「ティファールはコンロ用の圧力鍋でも有名で、フライパンもトップブランドですよね。内鍋の熱効率にも、これまで培ってきた様々なノウハウが注ぎ込まれている気がします」(小山)

「時短が求められる世の中において、やっぱり速く調理できるのは大きなメリット。起きてすぐ朝食や弁当の準備、帰宅してすぐに夕食といった、家事で大忙しなパパやママの味方になってくれるでしょう」(山田)

このほか、210種と大量の自動メニューが内蔵されている点にも注目。本機のディスプレイで材料やその分量まで教えてくれる「ナビするレシピ」があるのも便利です。

↑カラーのレシピブックも付属し、バラエティに富んだ料理を作れます

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

随時アップデートされるレシピをダウンロードできる!

本機の独自機能は、随時アップデートされるレシピを独自の「キッチンポケット」アプリを通じて本機にダウンロードできること。なかでも、米国発のフードセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修のレシピが楽しめるのは大きな魅力です。

↑「アボカドのライムスープ」はカットした玉ねぎ、ズッキーニ、トマト、ひよこ豆などを入れ、アプリからメニューを選んで送信。本機の炊飯ボタンを押せば調理スタートです

「『ライス&クッカー』のユニークなレシピは新体験を提案するという価値もありますよね。レシピが随時追加されていくワクワク感も、本機の醍醐味だと思います」(山田)

「ここ数年でおうち時間が増えたなか、外食でトレンドメニューに触れる機会が減った人は多い。そういった層にもアプローチできるし、おしゃれな料理はホームパーティのメニューとしても活躍するはず」(小林)

このほか、製品名が「ライス&クッカー」なだけに、炊飯機能も充実。コースは多岐にわたり、お米は玄米や雑穀米などにも対応。エコ炊飯、早炊き、すし・カレー用、冷凍用、おかゆなど細かく炊き分けができます。

↑一般的な「銀シャリ」モードで炊き上げたごはんは、専門性を生かしたワンランク上のおいしさでした

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【調査その4 設置性・お手入れ】

ここでは、本体の大きさ、重さ、デザインを加味して設置性をチェック。使用後のお手入れのしやすさも踏査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

コンパクトで軽く、カジュアルなデザインが◎

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

サイズは大きめだが、デザインには高級感あり

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がない場合もあります」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

洗練されたデザインで圧迫感がない

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

コンパクトで、丸みのあるかわいらしいデザイン

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメ」(松永)

洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、そのぶんスピーディに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

コンパクトかつインテリアになじむすっきりしたデザイン

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

「IoT対応で高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【調査のまとめ】各モデルはどんなユーザーにオススメか?

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

初心者や少人数世帯にオススメしたいオールマイティなモデル

専用アプリはありませんが、豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。内蔵メニューは十分な数を網羅しており、料理はどれもクセのない味わいに仕上がる印象です。

 

ただし、圧力鍋なので洗うパーツが多く、お手入れの際は少々手間がかかります。ボディはコンパクトで設置性は上々。炊飯器やグリル鍋としても使えるため、家電を置くスペースが限られた世帯にはうれしいところ。約2万円とリーズナブルな点も含め、新生活を始める一人暮らしや少人数世帯、電気圧力鍋を初めて使う人にオススメできるモデルです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

全ての面で完成度の高い王道タイプ

価格が7万円を超え、設置にややスペースを取りますが、「ホットクック」は総じて完成度の高いモデル。女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい、素材の味を生かした料理の味に好感が持てるほか、メニューの検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。

 

お手入れの面では、「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの分解する必要はなく、洗う点数は少ないため、負担に感じることは少ないでしょう。全ての面でレベルが高い王道タイプといえます。多少高くても安心できるモノがほしい、専用レシピサイトを活用して定期的に追加される新しいメニューに挑戦したい、という方にオススメのモデルです。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ホーロー鍋でシンプルに調理したい方にぴったり

ホーロー鍋の優れた蓄熱性が活かされているためか、クオリティの高い料理が仕上がるイメージ。カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力です。操作性の面では、専用アプリやワンタッチの自動メニューがなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要ですが、そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメです。直火調理できるホーロー鍋が付属しているのも大きなメリット。炊飯時に米がホーロー鍋にくっつくのは難点ですが、洗うパーツは3点でOKとお手入れはカンタンです。

 

IoT機能や自動調理機能を使うより、手動メインでシンプルに使いたい方、ホーロー鍋がもたらす価値に魅力を感じる方、デザインの良い調理鍋を求めている方にはぴったりのモデルです。

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短効果が高く、忙しいご家庭にオススメ

内蔵メニューは210種と多彩なのが大きな特徴。カレーは具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味に仕上がりました。豚の角煮はシンプルな味わいながら、圧力調理でわずか30分で完成するのが大きな魅力。ごはんはパラッと硬めで、噛み応えもある炊き上がりで、カレーライスやチャーハンに使うとよく合いそうです。

 

操作面では、本体で自動メニューを探す方法がやや限られますが、アプリでのメニュー検索は快適(アプリと本体の連携はナシ)。ディスプレイに調理手順を表示する「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にはぴったりです。ただし、圧力調理を行うため、お手入れのパーツがやや多い点に注意。

 

総じて、ハイパワーな圧力調理による時短効果に魅力を感じる忙しいご家庭や、210種もある多様な内蔵メニューを活用してレパートリーを増やしたい方、「ナビするレシピ」を使って本体のみで調理を完結させたい方にはぴったりの一台です。

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

炊飯重視の少人数世帯・アプリ操作に抵抗がない世代に親和性が高い

カレーや豚の角煮は濃厚な味わいに仕上がる傾向。「炊飯器」と冠するだけあって、ごはんは上品な甘さと粒立ちが際立つワンランク上の炊きあがりになりました。操作性はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向けと言えるでしょう。コンパクトなボディと洗練されたデザインにより、設置性は良好。洗うパーツは2点のみでお手入れはカンタンでした。

 

総じて、料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、手ごろな価格やスマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高いモデル。また、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭に向いています。コンパクトかつ炊飯器/調理鍋の1台2役なので、家電の設置スペースを節約したい住宅事情の方にもオススメのモデルです。

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炒め物や揚げ物も「おまかせ」に! アイリスオーヤマ「自動かくはん式調理機 CHEF DRUM」登場

アイリスオーヤマは、回転する内なべで食材をかくはんすることで、炒め物や揚げ物、煮物といった多彩な料理を調理できる「自動かくはん式調理機 CHEF DRUM(シェフドラム) KDAC-IA2-T」を、2022年9月末より発売します。実売予想価格は6万5780円(税込)。

 

本体を傾け、回転する内なべで食材をかくはんして自動で調理

本製品は本体を0°・30°・50°の3段階に傾けられ、内なべが自動回転することで、調理の際になべを振ったり、かき混ぜたりする動作を再現できます。材料を投入してボタンを押すだけで、火加減や火の通し方が難しい炒め物、油を使った揚げ物、手間の掛かる煮物まで、自動で美味しく作るとのこと。また、食材をかくはんしながら調理するため、焦げ付きにくく、揚げ物は少量の油でしっかりと揚げることが可能だといいます。

調理方法は炒める・揚げる・煮込む・焼く・低温調理・無水調理・茹でる・発酵・スロー調理の9通りに対応しています。これまで手が離せなかった炒め物や揚げ物でもおまかせで調理でき、家事や仕事で忙しい方でも、手軽に料理のバリエーションを増やせるとのこと。

108種類の自動メニューを搭載しおり、カレーや唐揚げ、フライドポテトといった定番メニューはもちろん、チャーハンや回鍋肉、八宝菜、酢豚などの中華料理のほか、パエリアやポトフ、ジャム、甘酒、飴色たまねぎやホワイトソースなど、主菜・副菜・下準備に使う食材まで幅広く作ることができます。なお、自動メニューのレシピは、付属するレシピブック、または本体の二次元バーコードをスマートフォンなどで読み込んで確認できます。

 

このほか、予約調理が可能で、調理後も焦げ付きを気にすることなく保温や再加熱が可能。内なべは取り外して水洗いできるうえ、内なべは粒子状の人工ダイヤモンドをフッ素樹脂コーティングに配合しており、食材や汚れがこびりつきにくくお手入れがカンタンとのこと。

 

CHEF DRUMなら、いままでつきっきりで調理するしかなかった炒め物や揚げ物もおまかせできるのが便利。手軽に料理のレパートリーが増やせそうですね。

7項目で徹底チェック! アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」は少人数世帯やビギナーにかなりオススメ

自動調理鍋(電気鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。編集部ではそんな自動調理鍋の人気モデルを集め、その実力を徹底的に調査。今回は2万円台とリーズナブルな価格が魅力でデザインも評価が高く、新たにヘルシーな機能を追加したアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」を徹底的にチェックします!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

 

アイリスオーヤマ

「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」

実売価格2万1780円(税込)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、カロリー別にレシピを逆検索できるのが特徴。

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

↑まずはルーなしで55分間、具材を煮込んでいきます

 

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 
肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 
「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【調査その4】操作性をチェック!

多様な機能を本体だけでスムーズに操作できる

専用のアプリはナシ。メニュー検索などの操作は、前面の液晶パネルを見ながら木目調のダイヤルと「決定」「戻る」など4つのボタンで行います。ダイヤルなのでサクサクと選択ができ、その動きもスムーズ。パネルの大きさも十分です。

↑基本的なレシピは「自動メニュ―」に登録されており、全108種(ヘルシーメニュー52種+通常メニュー56種)の料理が選べます。このほか「手動メニュー」、よく使うレシピを登録できる「お気に入り」、内鍋の汚れやにおいを落とす「お手入れ」、代表的なメニューだけを表示する「かんたんモード」、レシピサイトのQRコードを表示する「レシピサイト」を用意

 

また、メニューは「カテゴリーで選ぶ」「五十音順で選ぶ」「食材で選ぶ」「レシピ番号で選ぶ」(番号は付属のレシピブック参照)など様々な方法で検索できるのが便利。なかでも、「カロリーで選ぶ」は“ヘルシープラス”というモデル名にも通じる、本機の独自性といえるでしょう。

↑自動メニューを「カロリーで選ぶ」機能がユニーク

 

詳細な作り方はレシピブックと公式サイトに掲載。分量も工程の順番も本体の操作に沿ってわかりやすく書かれているので、迷わず調理できます。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

 

【調査その5】独自機能をチェック!

ナイスな着眼点!「カロリー選択機能」

本機の代表的な独自機能は、レシピをカロリーで選べる「カロリー選択機能」です。これが商品名「ヘルシープラス」の由来ともいえるでしょう。あると便利そうな機能ですが、編集部では「確かに珍しいけど使うかな?」という意見も。

 

実際に使ってみれば、その利便性を体感できるはず。ということで、今回は「カロリー選択機能」を介してセレクト。1人前100kcal以下のメニューから、92kcalの「りんごコンポート」にトライしました。

↑自動調理の中に「カロリーで選ぶ」があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めていきます

 

「りんごコンポート」以外の100kcal以下メニューには、「ふろふき大根」「ひじきの煮物」「とりハム」「玉こんにゃく煮」などがありました。「このリスト眺めるだけでも勉強になりますね。意外に低カロリーな料理があったりして、面白い」という声も。

↑内鍋に、カットして砂糖をまぶしたりんごとレモン、水を入れて準備完了。47分で調理は終了し、冷蔵庫で冷やして完成です

 

↑夜食やダイエット中にもうれしいデザート、92kcalの「りんごコンポート」完成!

 

味は、りんごとレモンの酸味が調和したあっさり系の甘酸っぱさ。やわらかさと、サクッとした歯触りが共存し、上品さを演出します。改めて、編集部に「カロリー選択機能」の感想を聞きました。

「レシピの出合い方としては新しくて着眼点がナイスですね。ただ、ダイエットとなるとカロリーだけじゃなく糖質も気になるご時世なので、糖質で検索できるともっとうれしいと思います」(山田)

「『野菜シュウマイ』は1個39kcalで100kcal以下のメニューなんですけど、1人で4個食べたら116kcalですよね。食べる量でも変わってくるので、そのへんもカバーできたらいいなと思いました」(小山)

 

グリル鍋を持っていない人に特に便利な2WAY仕様

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の独自機能には、グリル鍋として活用できる「2WAY仕様」があります。これは、ふだんの食卓やホームパーティーなどで重宝する機能。フタが一体型ではなく、取り外せるのもそのためです。また、卓上で使用する際、椅子に座った状態でも中身が確認できるよう、高さが低めに設計されているのもポイント。

↑フタを外せばグリル鍋に。卓上で取り分けしやすい高さ設計になっているのもポイントです

本体の設定にも「グリル鍋メニュー」があり、一般的なグリル鍋のようにダイヤルを回して火力を調節可能。これには「一石二鳥の素晴らしさ。グリル鍋を持っているけどあまり使わない家庭であれば、これに買い替えて旧モデルは処分するというのも手かもしれないですね」と、高評価の声が上がりました。一台で調理だけでなく卓上鍋など多様に使えるモデルを探している人にオススメです。

 

【調査その6】設置性をチェック!

コンパクトかつ落ち着きのあるデザイン

↑一部に木目調のパーツを配したカジュアルなデザイン。そこまで重厚感はありません

 

本機のサイズは幅300×高さ224×奥行き301mmで、重さが約3.9kg。今回の5製品のなかでは比較的小さく、重さは最軽量です(調理容量は2.0Lで大差なし)。卓上でグリル鍋としても使用することを想定し背が低く設計されており、コンパクトさは秀逸といえるでしょう。また、マグネットプラグ式の電源コードは約2.0mと、今回のなかでは最長でした。

 

↑キッチンにもなじみ、極端な生活感は出ない印象

 

カラーはブラック、グレー、グリーンの3色(使用モデルはグリーン)。欧米のキャセロール鍋を思わせるデザインや、マットやパステル系を用いた落ち着きのある配色で、インテリアにもマッチしそうです。

 

実寸、存在感ともに圧迫する要素がなく、キッチンやインテリアに溶け込むデザイン性は優秀。比較的コンパクトなのでしまう際にもかさばらず、しまわずに棚などに置いてあっても馴染むでしょう。

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

 

【調査その7】お手入れをチェック!

パーツが細かく洗いづらいという宿命があり

「電気圧力鍋ヘルシープラス」は圧力調理鍋のため、フタ内部の設計が緻密です。パーツも多くて洗浄にやや手間がかかりますが、これは圧力鍋ならではの宿命。洗う際にはなくさないよう注意が必要で、細かいパーツは食洗機(食器洗い乾燥機)で洗わないほうがベタ―です。なお、本機はグリル鍋としても活用できるようにフタが丸ごと外れるのもポイント。

↑パーツが細かく、パッキンが洗いづらい、水はけも悪いなどは圧力鍋の宿命。ただし本機の内鍋は持ち手がないうえに軽く、コーティングも優秀。扱いやすさでは好評でした

 

↑小さいパーツは洗浄もしづらいため、特に注意を

 

【検証のまとめ】

初心者や少人数世帯にオススメしたいオールマイティなモデル

専用アプリはありませんが、豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。内蔵メニューは十分な数を網羅しており、料理はどれもクセのない味わいに仕上がる印象です。ただし、圧力鍋なので洗うパーツが多く、お手入れの際は少々手間がかかります。ボディはコンパクトで設置性は上々。炊飯器やグリル鍋としても使えるため、家電を置くスペースが限られた世帯にはうれしいところ。約2万円とリーズナブルな点も含め、新生活を始める一人暮らしや少人数世帯、電気圧力鍋を初めて使う人にオススメできるモデルです。

アイリスの「ポータブルクーラー」を使い倒して判明! 持ち運び可能なエアコンはこう使うべし

猛暑、酷暑と言われるようになって久しい、日本の夏。陽が落ちると涼しくなっていた昭和中頃と違い、エアコンが生活、もっと言えば生きることに必要不可欠になった。しかし、部屋や場所によっては設置できない場合がある。筆者が原稿を書いている仕事部屋もそのひとつ。賃貸マンションのため、共有スペースの通路には室外機を置けないのだ。なので、猛暑な近頃はエアコンがある他の部屋に移動してコソコソと原稿書きに勤しむのが恒例になっている。

 

そんな筆者が気になっていたのがポータブルクーラー。アイリスオーヤマが今年4月に発売したばかりの「ポータブルクーラーIPA-2203G」のレビューを任せられることになったので、使い倒してみた様子をお届けしたい。

↑アイリスオーヤマ「ポータブルクーラーIPA-2203G」●実売価格7万3180円(税込)●サイズ:高さ700×幅286×奥行き320mm ●質量:22kg ●冷風適用畳数:4.5〜7畳 ●消費電力:755/870W

 

8時間の使用でも電気代は約176円

さっそく届いた製品を開梱すると、大型の空気清浄機を思わせる佇まいで、白を基調としたデザインはどんな部屋にもマッチするシンプルなもの。消費電力は755/870Wとコーヒーメーカーや電気ストーブ、ハロゲンヒーター、乾燥機付き洗濯機と同等のもので、電気代は現在のレート(27円/kWh)で換算すると1時間の使用で約22円となる。部屋で仕事をする時間を8時間と考えれば176円の計算となり、セブン・イレブンのコーヒー(L)を買うのと同じくらいの出費になる計算だ。

 

本機を簡単に説明すると、本体前面の吹き出し口から涼しい空気を送り出し、後部の排出口から熱を含んだ空気を逃す仕組みだ。エアコンの室内機と室外機を一つのボディにまとめた、オールインワンスタイルと言える。熱の排出には、付属の143mmの蛇腹式排気ダクトに接続。付属する専用の窓パネルセットを使って窓にダクトを取り付けられる。

 

設置自体は簡単で、窓パネルを窓枠に設置して、排気ダクトを接続すれば完了。今回、筆者の家では家具配置の関係で窓枠パネルを設置することはできなかったが、アイリスオーヤマの公式動画を見ながら作業すればラクに作業ができるだろう。

筆者と同様に窓枠に設置しない場合でも、ポータブル式なので排出される熱気を逃がすことができれば、部屋間を移動して使用することができる。ただし、後述するが排熱する場所には注意が必要だ。

 

熱気がこもりやすいホームジムに置いてみた

手始めに、コロナ禍での体力不足を解消するためにホームジム化をしたリビングで、本機を試してみた。リモコンが同梱されているので、ダンベル運動の最中に本体に近寄る面倒がなく、手元で操作できるのはありがたい。

↑リビングの一角に作ったホームジムがヒンヤリ

 

↑排気ダクトを隣の部屋に伸ばし排熱した

 

↑操作パネルには電源、温度調整、風量調整(弱/中/強/自動)、モード切り替え(冷風/除湿/送風)、おやすみ運転の各ボタン、温度設定とタイマーの表示窓が設けられている。操作は簡単で直感的に扱える親切な設計

 

本体と電源を接続し、設定温度を25℃にしてスイッチをON。本体前面にある吹き出し口から、タイムラグなく涼しい風が吹き出して来る。風の温度を図ってみると設定温度通りとなり、部屋の温度がグングンと下がってくるのが分かる。

↑設定温度ぴったりの冷風が出ている

 

↑普通のエアコンとは違い、トレーニングをするベンチの真横に置けるため、ダイレクトに涼しさが味わえるのが大きな利点だ

 

風向きはルーバーを装備した送風口で調整。ルーバーの向きは水平方向から上に向けて調整でき、熱が溜まりやすい上部に対して効率的に送風するように設計されている。

 

元の室温や部屋の大きさ、熱の溜まり具合によって異なるとは思うが、スイッチを入れてから1時間ほどで6畳の室温を25℃へと下げることができた。気になるのは、排熱をしている部屋の具合だ。隣の部屋へと伸ばした排気ダクトの排気温度を計ってみると、ダクト周辺では40℃を記録。排気の熱が溜まった部屋は猛烈な暑さとなり、説明書の通りダクトを使って熱せられた空気を外に放出しなければならないことを実感させられた。

↑狭い室内への排熱はオススメしない

 

ポータブル製品は野外で使ってこそ真価を発揮する!

今回、家の中以外でもポータブルの機動性を活かした実験を行ってみた。それは、ガレージでの使用である。

 

筆者は若い頃、自動車の板金塗装工場で働いていたことがあり、そこには「スポットクーラー」と呼ばれる、ポータブルクーラーに似た冷却機器が置いてあった。このスポットクーラーはダクトホースで冷気をスポット(狭い範囲)で当てるクーラーで、IPA-2203Gも同じように使用できるのではないかと考えたのだ。

 

友人のガレージに本機を持ち込み試してみた結果、業務用スポットクーラーほどの冷却能力はないものの、背中に当たる風は十分に涼しく快適であった。冷風適用畳数が4.5畳〜7畳なので、一般家庭のガレージであればガレージ全体を冷やしてくれるクーラーとして大活躍することは間違いない。また、同製品には除湿機能が搭載されているので、クラシックカーや年式を経たクルマのコンディション維持も快適にできそうだ。

 

本機は質量が22㎏なので長時間の持ち運びには労力が必要だが、脚部にキャスターが付いているので短い距離の移動なら問題ない。基本的には室内での使用を想定されたモデルだが、電源を使用できるキャンプサイト、または大容量のポータブル電源が用意できればアウトドアシーンでも活用できるだろう。また、キャンピングカーでの車中泊用クーラーとしても利用することができる。

 

その場合、窓やハッチに手を加えて排気ダクトを外へと出す手間が必要になるが、車中泊での寝苦しさを一掃してくれるはずだ。お手軽で涼しいアウトドア気分を楽しむのなら、人気のベランピングや庭キャンでの使用もオススメできる。夏休みの思い出作りとして子どもたちとエアコンの効いたテントでキャンプ気分を楽しむのも悪くない。

アイリスオーヤマの「サーキュレーター衣類乾燥除湿機」を部屋干し派の家電ライターがレビュー!

雨の日や風が強い日は、浴室乾燥機能を使って洗濯物を乾かすのが便利です。しかし、筆者の家には浴室乾燥機がないので、梅雨の時期や悪天候の日は部屋干しをしています。部屋干しでは洗濯物がなかなか乾かないうえに、生乾き臭がしやすいのが難点ですよね。そこで活用したいのが、衣類乾燥除湿機です。さまざまなメーカーから製品が出ているので、どれを選んだらいいのか迷う人も多いと思います。

 

そこで、今回は価格と機能に定評のあるアイリスオーヤマの「サーキュレーター衣類乾燥除湿機 KIJDC-K80」をレビュー! 家電を愛する筆者が、2週間しっかり使ってわかった同社の衣類乾燥除湿機の魅力をご紹介。ぜひ、購入のヒントにしてみてください。

 

サーキュレーターとしても活躍する衣類乾燥除湿機

KIJDC-K80は上部にサーキュレーターが付いており、サーキュレーター、除湿機、衣類乾燥機として使える1台3役の製品です。各機能単体での使用もできるので、汎用性の高さはピカイチ。サイズは幅約334×奥行き285×高さ739mm、重さは11.5kgとなっており、想像していたよりもコンパクトでした。

↑消費電力は720W、定格除湿能力は8.0L/日

 

ただし、キャスターが付いていないので、移動させる際は本体側面の取手を掴んで動かす必要があります。衣類を乾かす場所が決まっているのであれば問題ありませんが、毎回動かすなら少し不便さを感じました。

 

そして、衣類乾燥除湿機を選ぶ際のポイントになるのが除湿可能面積の目安。部屋の広さと照らし合わせて選ぶことで、洗濯物が短時間できちんと乾きます。その際、木造、プレハブ、鉄筋など建物の構造により対応する広さが変わる点にも注意してください。できれば、実際の部屋の広さよりも少し広めの除湿可能面積のモデルを選ぶと安心です。筆者が設置したいのは6畳の仕事部屋なので、木造17㎡(10畳)、プレハブ25㎡(15畳)、鉄筋コンクリート33㎡(20畳)に対応した本モデルならばっちりです。

 

自由自在な首振りで洗濯物をしっかり乾燥

KIJDC-K80は、強力な乾燥風を洗濯物に当てて湿気を飛ばし、除湿機で湿気を取り除くという仕組みです。除湿機は「デジカント式」で、乾燥剤を使用し、フィルターに水分を吸着させて除湿。吸着した水分はヒーターで暖めて熱交換器内で冷やし、水滴にして内蔵タンクに排出します。除湿した水を溜めるタンクの容量は約3.5Lとなっており、1人分の衣類乾燥中では満水になるということはありませんでした。2人分の洗濯物を乾かしてみたところ、タンクが8割ほどいっぱいになる程度でした。満水になるとランプが点灯して運転を停止するので、そのまま溢れてしまうことはありません。使うたびに排水するのが良さそうです。

↑エアフィルターは背面にあり、1か月に1回程度、掃除機での掃除が必要

 

↑本体背面の下部にある水タンク。タンクには取手が付いているので扱いやすい

 

↑タンクの蓋の隅だけが開くようになっており、そこから溜まった水を流す

 

サーキュレーター部分は上に90度まで動かすことができ、さらに振り幅約3.6mの首振り機能を搭載。首振り角度は50/70/90度の3段階となっており、洗濯物が多いときは90度にすると広範囲に風が当たります。

↑サーキュレーターの角度を調整できるので、洗濯を干している場所の高さに関係なく使える

 

操作は天面の「運転 切/入」「サーキュレーター」「除湿」「首振り」「タイマー」の各ボタンを押して行うシンプルな仕様。運転をオンにすると「湿度ランプ」が点灯します。このランプは温度と湿度を測定して、空気中に含まれる水分量の目安を色で知らせてくれます。ランプを見るだけで洗濯物や部屋が乾燥しているかどうかがわかるので、便利な機能です。

↑洗濯物を乾かす際は濃いブルーになった。空気中の水分量が多いほどブルーになり、少ないとグリーンで表示される

 

「おまかせ運転モード」は、部屋の湿度が55%以上だと除湿を行い、それより低いと自動的に送風に切り替えてくれるモードとなっています。手動で切り替える必要がないのは、衣類乾燥除湿機を初めて使う人にもうれしい仕様です。カビは湿度60%を超えると繁殖しやすいと言われているので、洗濯物だけでなく、押入れや下駄箱のなかをカラッとさせたいときにも活躍するでしょう。

 

日中でも別室なら問題なく使える静音仕様

実際に洗濯物を乾かすときに気になったのが駆動音です。除湿の弱モードなら34dBと静かなのですが、洗濯物を早く乾かしたいときはサーキュレーターを「強」、除湿を「おまかせ」にするので、サーキュレーターの駆動音が「ゴーゴー」と大きめの音を立てます。このモードでは、リビングに洗濯物を干しながらテレビを観るといったことは少し厳しい印象です。

 

また、乾燥時は部屋の湿度が一気に上がるので、夏場は同じ部屋に居て何かをするのは難しいです。人がいない部屋や浴室などで利用するのがベストだと言えます。

 

サーキュレーターを「強」、除湿を「おまかせ」モードにして2人分の洗濯物を乾かした場合、2時間ではまだしっとりしていました。4時間ならどうかと試してみると、8割乾いたものの、厚手のバスタオルや靴下、服の脇の下などが乾いていませんでした。そこで、さらに2時間追加して計6時間乾燥したところ、バスタオルなどの部屋干しでは乾きづらい洗濯物もしっかり乾燥しました。もちろん生乾き臭も一切ありません!

↑洗濯物から衣類乾燥除湿機を1mほど離して全体に風が当たるようにして乾燥させた

 

KIJDC-K80には、2時間/4時間/8時間のタイマー機能が搭載されています。8時間あれば洗濯物は問題なく乾くので、タイマーをセットしたまま就寝したり外出したりするといいかもしれません。

 

[まとめ] 年中使えるからコスパが高い

KIJDC-K80の価格は4万400円(税込)となっており、同社の衣類乾燥除湿機のなかではもっとも高い価格設定となっています。そのぶん、おまかせモードで電気代を節約できるだけでなく、サーキューレーター単独で使えばエアコンとの併用が可能など、納得のいく機能が揃っています。

 

筆者の実家では「安い」という理由だけで同社のエントリーモデルを購入。そして、衣類乾燥除湿機をよくわかっていなかった母が洗濯物を干す場所の広さや機能をあまり把握しないまま使ったところ、思ったように乾燥しなかったと聞きました。干す場所や使い方を見直してようやく上手く使えるようになったそうなのですが、今回レビューしたKIJDC-K80であれば除湿可能面積や機能、使いやすさなどあらゆる点をクリアしているので、初めて衣類乾燥除湿機を使う人でもスムーズに使えること必至です。

 

雨が多い時期だけでなく、部屋干し派の人にとってもアイリスオーヤマの衣類乾燥除湿機は魅力的なアイテムです。カラッと乾いた洗濯物で気持ち良く過ごしましょう。

5大人気メーカーの「自動調理鍋」、毎日使いやすいのはどれ? 編集部員が徹底調査

自動調理鍋の人気製品について、これまで「味」「操作性」「独自機能」と各回でじっくりチェックしてきた本企画。今回はそれぞれの「設置性・お手入れ」にフォーカスを当て調査します。

 

▶過去の調査記事はコチラ
「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!
「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた
「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!
自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明
自動調理鍋は「独自機能」に決定的な差が!人気5モデルを編集部員&プロで徹底調査
時短の定番「自動調理鍋」…プロが大注目する2番手機能は?

設置性は実生活においてとても重要。本体が重すぎると一度棚の奥にしまってしまうとなかなか取り出さなくなってしまうし、キッチンに置いたときや食卓に設置したときの圧迫感も、大事なポイントですよね。また、使用後のお手入れ方法も気になるところ。

 

今回も前回と同様、GetNavi webの家電担当とフードアナリストの中山(筆者)が、生活のシーンをイメージしながらユーザー目線で徹底調査しました!

↑検証メンバー。左から筆者の中山、家電担当の小林、大型家電担当の松永、動画担当の小山、編集長の山田

 

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

 

【設置性】

コンパクトかつ落ち着きのあるデザイン

本機のサイズは幅300×高さ224×奥行き301mmで、重さが約3.9kg。今回の5製品のなかでは比較的小さく、重さは最軽量です(調理容量は2.0Lで大差なし)。卓上でグリル鍋としても使用することを想定し背が低く設計されており、コンパクトさは秀逸といえるでしょう。また、マグネットプラグ式の電源コードは約2.0mと、今回のなかでは最長でした。

↑一部に木目調のパーツを配したカジュアルなデザイン。そこまで重厚感はありません

 

カラーはブラック、グレー、グリーンの3色(使用モデルはグリーン)。欧米のキャセロール鍋を思わせるデザインや、マットやパステル系を用いた落ち着きのある配色で、インテリアにもマッチしそうです。

↑キッチンにもなじみ、極端な生活感は出ない印象

 

実寸、存在感ともに圧迫する要素がなく、キッチンやインテリアに溶け込むデザイン性は優秀。比較的コンパクトなのでしまう際にもかさばらず、しまわずに棚などに置いてあっても馴染むでしょう。

 

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

 

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

 

【お手入れ】

パーツが細かく洗いづらいという宿命があり

「電気圧力鍋ヘルシープラス」は圧力調理鍋のため、フタ内部の設計が緻密です。パーツも多くて洗浄にやや手間がかかりますが、これは圧力鍋ならではの宿命。洗う際にはなくさないよう注意が必要で、細かいパーツは食洗機(食器洗い乾燥機)で洗わないほうがベタ―です。なお、本機はグリル鍋としても活用できるようにフタが丸ごと外れるのもポイント。

↑パーツが細かく、パッキンが洗いづらい、水はけも悪いなどは圧力鍋の宿命。ただし本機の内鍋は持ち手がないうえに軽く、コーティングも優秀。扱いやすさでは好評でした

 

↑小さいパーツは洗浄もしづらいため、特に注意を

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【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

 

【設置性】

多機能なぶんサイズは大きめ

調理容量2.4Lに対し、サイズは幅345×高さ256×奥行き305mmで約5.8kg。今回比較した5モデルのなかで最も調理容量が多く多機能なぶん、サイズも大きめ。カラーはレッド系とホワイト系があり、ほかのキッチン家電に赤が多ければ前者を。そうでなければ、後者を選ぶと全体にマッチするでしょう。

↑使用モデルはレッド系。サイズ、重さともになかなかのものがあります

 

「ホットクック」は丸みを帯びた優美なデザインですが、大きいぶんキッチンやキッチンボードに置く場合でもスペースを取ります。なお、電源は約1.4mのマグネットプラグ式コードが付いてきます。

↑レッド系は華やかな色調。落ち着いた印象を好む人にはホワイト系がオススメです。2021年発売の新モデルでは、2.4Lモデルで約13%減の省スペース化を実現しました

 

「『ホットクック』は独自機能の『まぜ技ユニット』をフタに装着する仕様なので、そのぶん大きくなるのかも。無線LAN連携できたり、しゃべったりと多彩なので、機能性を重視する人向けですね」(小林)

 

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

 

【お手入れ】

想像以上に洗いやすいが「まぜ技ユニット」の水切りに注意

独自機能「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの、洗う点数は少ない「ホットクック」。コーティングが施された内鍋は軽めで洗いやすく、想像以上に手入れは簡単だという意見が多かったです。

↑右端の黒いパーツが「まぜ技ユニット」

 

ひとつ懸念として上がったのが「まぜ技ユニット」の水切りについて。内部に水が残りやすい設計のため、乾かすのに時間がかかるのがネック。

↑「まぜ技ユニット」自体は調理後もあまり汚れない印象ですが、食洗機ではウイングの1本1本まで洗いにくいため、手で洗うのがオススメです。

 

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がないときもあるからそこまで気にならないでしょう」(山田)

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【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

実売価格3万3000円

 

【設置性】

大きさや重さを感じさせないスタイリッシュさ

2.3Lの調理容量で、サイズは幅285×高さ225×奥行き310mm。重さは約7.0kgと、今回のなかで最重量の「STAN.」。サイズも大きめながら、洗練されたデザインで強い主張はないといえるでしょう。この重さは、頑丈で直火調理ができるホーロー製の内鍋による部分が大きいのかもしれません。

↑「STAN.」は奥行きこそそれなりにありつつも、幅はすっきり。本体の持ち手は底部にあり、1.4mのマグネットプラグ式コードが付きます

 

インテリアに馴染む佇まいが「STAN.」のデザインコンセプトで、実際に置いてみても美しさはお見事。本体の大きさや重さはあるものの、落ち着いた印象です。

↑クリエイティブユニット「TENT」とコラボレーションした、日常生活に溶け込むシンプルなデザイン性がウリの「STAN.」。カラバリは写真のブラックと、ホワイトがあります

 

ホーロー製の内鍋は直火調理できるのも特徴。コンロ用の鍋としても使える点を踏まえれば、7kgという重さは気にならないかもしれません。編集部からもデザイン性の高さが好評でした。

 

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

 

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

 

【お手入れ】

課題があるとすれば炊飯後の洗浄だけ

洗うパーツが3点でOKと、手軽さでも好評だった「STAN.」。ホーロー製の内鍋は重いのですが、「気になるレベルではない」「熱効率のいいホーローのメリットのほうが勝る」という声のほうが多数でした。

↑内鍋、内フタ、水受け皿の3点。食洗器でも洗いやすく、細かいパーツがないので紛失する心配もありません

 

ホーローの内鍋にご飯がくっつくので、炊飯後のお手入れは大変な印象でした。コーティングされていないので、炊飯した後は漬け置きが必要。自動調理鍋で炊飯もしたいという人は、この点も考慮しておきましょう。

↑内鍋は取っ手までホーロー仕様。他パーツとのつなぎ目がなく、ガシガシ洗えます

 

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

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【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

 

【設置性】

コンパクトでデザインは丸くなめらかな印象

「クックフォーミー」は2.0Lの調理容量に対して、サイズが幅324×高さ268×奥行き314mmで重さが約4.798kg。同じ容量で圧力鍋の「電気圧力鍋ヘルシープラス」よりやや大きく、重さがあるのはハイパワーであること(消費電力900Wで100Vぶん高出力)、レシピ数など機能のバリエーションが多いからかもしれません。

↑「クックフォーミー」の3Lタイプで、調理容量は2L。レシピ数は210種、専用レシピ本要らずの「ナビするレシピ」など多機能

 

約1.5mの電源コードが付きますが、マグネット式ではありません。プラグが台形の形をしているので上下構わず差せるわけではなく、「地味な部分だけど意外に面倒かも」という声が上がりました。

↑カラーは、今回使用したホワイトのほかにブラックがラインナップしています

 

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

 

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメです」(松永)

 

【お手入れ】

大小様々なパーツがあるため要注意

今回比較したモデルで、最もお手入れパーツが多かったのが「クックフォーミー」。「電気圧力鍋ヘルシープラス」同様に圧力鍋の宿命を背負っているのですが、こちらはさらに注意が必要でした。

↑大小様々なパーツが取り外せます。画像中央の受け皿のような部品が内ブタから取り外しにくく、球状の部品が転がるので要注意

 

内鍋はしっかりしたコーティングで洗いやすいものの、両サイドの取っ手が大きめでやや難点という声も。また、細かいパーツが多く紛失のリスクも背負っているので手洗いを推奨。シンクの排水溝にも落ちないよう、注意が必要です。

↑セラミックコーティング加工された内鍋。底には凹凸があり、食材がこびりつきにくく洗いやすい

 

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、スピーディーに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

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【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

 

【設置性】

炊飯器をベースにしたコンパクトさと様式美

炊飯容量0.09~1.0Lに対し、W250×H201×D321mmで約5.0kgの「ライス&クッカー」。外観のデザインは炊飯器がベースになっており、幅や高さは今回のなかで最もコンパクトでした。

↑カラバリはホワイトのみ。また、使用時以外は表示されないタッチパネル式を採用しているので、文字情報が少なくスタイリッシュです

 

炊飯器をベースにしたデザインや設計には、編集部内でメリットとデメリットがあるとの意見で一致。メリットは、電源コードが本体に収納できる巻き取り式であること。長さが1.0mなので「もっと長いと嬉しい」という声がありつつも、収納式は高評価でした。

↑白一色で統一感のあるデザインは、キッチンやダイニングでの馴染み方も抜群。「黒もほしい」という声もありました

 

一方でデメリットは、ハンドルのバランスの悪さ。というのも、ハンドルをつかんで持ち上げた際に重心が不安定になるのです。とはいえ、ハンドル部分にしゃもじを収納できるコンパクトさ、洗練されたデザインには賞賛の声が多数上がりました。

 

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

 

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

 

【お手入れ】

洗うパーツは2点のみでお手入れ簡単

今回最も洗うパーツの数が少なかった「ライス&クッカー」。対象は内釜と内フタ(ふた加熱版)のみ。

↑内フタのパッキンは取り外し不要ですが、内側に汚れが残りやすいので丁寧に洗いましょう

 

洗うパーツが2点のみというのは、実体験としてもきわめてスピーディー。また、内釜に持ち手がないので洗いやすいという点も高評価でした。

↑内フタには「うま味キャッチャー」という突起があるものの、こちらもパッキン同様取り外さずに流水洗いでOK

 

「『ライス&クッカー』はIoTで高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【設置性・お手入れの調査のまとめ】

アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」はコンパクトで軽く、カジュアルなデザインも良い。圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメ。

 

シャープ「ホットクック」は容量があるぶんサイズも大きめで、デザインには高級感があり。手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

 

象印マホービン「STAN.」はサイズが大きめながら、洗練されたデザインが秀逸。キッチンでも卓上でも圧迫感がなくスマートに使える。洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

 

ティファール「クックフォーミー」は比較的コンパクトで、丸みのあるデザインが特徴。洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

 

パナソニック「ライス&クッカー」は炊飯器がベースでサイズは小さめ。インテリアになじみやすい、すっきりとしたデザインも特徴。洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

 

次回は過去回をおさらいしながら「全体まとめ」をレポートします。

 
 
撮影/中田 悟

アイリスオーヤマ「クッキングケトル」は誰にオススメ? 競合モデルとの違いは?【レビュー動画ダイジェスト】

GetNavi webでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、編集部員の小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回は、アイリスオーヤマの「クッキングケトル ICK-M1200-B」(実売価格1万5450円・税込、以下クッキングケトル)のレビュー動画をダイジェストでお届け。

 

キッチンに溶け込むシックなデザイン

まずは小山くん、「クッキングケトル」のシックなデザインに注目。

 

「全体にブラックを基調としているんですが、ケトルの取っ手の部分が木目調になっていて、キッチンに溶け込んでくれそうなデザインをしています。ボタンもシンプルでわかりやすいですね。液晶パネルもあるので、土台の部分に関しては多少家電っぽさもあるかな。安っぽさもなく、1万円台とは思えないような質感になっています。ケトルも結構な大きさがあるので、袋麺が袋ごと入ってしまうぐらいの大きさ。鍋をするにも2人ぶんくらいなら余裕で作れそうです」

もうひとつ、気に入ったのが鍋敷きが要らない鍋底の工夫です。

 

「鍋の内側と外側の部分に若干の高低差があるんです。高低差があるので、熱い部分が机に接しないので、鍋敷きいらずで机に置ける。これは使い勝手が良さそうです! あと、ふたに湯切り穴が付いているんですね。ケトルで麺をゆでて、そのまま湯切りができちゃう。これは、パスタが好きな一人暮らしには、かなり便利な機能じゃないでしょうか!」

↑鍋底のヒーターと接する中央部分がわずかに凹んでいるため、机に置いても熱い部分が机に触れることはありません

 

↑ふたには麺をゆでるのに便利なメッシュ状の湯切り口が付いています

 

競合モデル「ちょいなべ」との違いは?

小山くんは、本機の競合モデルであるシロカの「おりょうりケトル ちょいなべ」との違いについても言及。

 

「アイリスオーヤマはデザインは取っ手の部分が木目調になっていたりとか、操作部がボタン式になっていて、色々な操作ができるようになっています。シロカはつまみをスライドさせて温度を調整するような仕組みなので、シンプルなデザインの印象になっていると思います。自動調理機能はアイリスオーヤマの独自機能。温度を考えずに番号を指定するだけで最適な調理をしてくれるので、より直感的に使えるのかな、と思います」

↑参考:シロカの「おりょうりケトル ちょいなべ」(実売価格1万2980円)

 

↑アイリスオーヤマの「クッキングケトル」で自動調理できるメニューは、「自動メニュー」として、土台部分にプリントしてあります

 

3つのシンプル料理を実際に調理

では、実際に調理していきます。まずは、インスタントラーメンのサッポロ一番みそ味を調理。水を入れた鍋に麺を入れ、自動メニューの「2番」にセットして約5分、完成です!

「うん、ちゃんとできてます。水と麺を入れて放っておくだけなので、かなりカンタン。ただ、麺は硬めが好みなので、そのあたりを調整するには、お湯を沸騰させてから麺を入れるだけでもいいのかな。そうすれば自分好みの硬さにできるのでは」

続いて、パスタを調理。パスタをそのまま入れるには鍋の大きさが足りないと思った小山くん、手軽さを重視し、パスタを半分に折って「温度100℃の7分間」で調理スタート。7分後にふたについた湯切りを使って麺のお湯を切っていきます。

 

「カンタン! これだけでパスタの麺ができちゃいました! スゴイ!」

↑ざるを用意しなくても湯切りができる!

 

↑カンタンに麺がゆで上がりました!

 

次は小山くんの大好物、「赤から鍋」を作ります。スープを入れて、具材をどんどん入れていくと……。

 

「結構、具材の量が入りましたね! これだったら、2~3人前は入ると思います。一人暮らしなら余裕ですし、ご夫婦やカップルの方でも使えるかな、と思います」

自動メニューの「1番」を押してしばし待てば完成!

 

「お肉にも火が通っていて、いい感じです。簡単に使えたので、めちゃくちゃいいんじゃないかな、と。うん、すごく美味しくできました!」

 

 

台所のモノを増やしたくない一人暮らしに最適

レビューを終えた小山くん、本機は「特に一人暮らしにオススメ」とアツく語ってくれました。

 

「これならケトルもいらないし、もしかしたら鍋もこれ一台で代用できるかもしれない。台所をスッキリさせることができるんじゃないかと思いました。調理家電を増やしたくないな、と考えている方には最適。特に男性でインスタントラーメンやパスタをゆでることが多い方、鍋を食べることが多い人にはオススメ。普段のお手入れもめちゃくちゃカンタンですが、ひとつ気になるのは、土台の中の清掃がちょっと難しくて、そこは改善の余地があるかな。ただ、この完成度で2万円を切る価格は本当にスゴイ。これから一人暮らしをする方、友人が一人暮らしを始めて何かお祝いをあげたいな、という方には最適な一品だと思います!」

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の家電を実際に試してみた動画を公開中。ほかの調理家電もたくさん紹介していますので、ぜひご覧ください!

 

本稿で伝えられなかったディテールもあるので要チェック!今回紹介した動画はコチラ

自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデルです。今回は各モデルで実際に調理し、「操作性」の違いをチェック。マイナーな部分ではありますが、各モデルまったく違う方向性を目指していることから、調査の結果、極めて大きな違いがあることが判明。以下で詳しくお伝えしていきます!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

【調査内容】操作や検索のしやすさ、手順のわかりやすさをチェック!

まずは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。専用のアプリがある場合は、アプリの検索・操作のしやすさや拡張性も調査しています。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

多様な機能を本体だけでスムーズに操作できる

専用のアプリはナシ。メニュー検索などの操作は、前面の液晶パネルを見ながら木目調のダイヤルと「決定」「戻る」など4つのボタンで行います。ダイヤルなのでサクサクと選択ができ、その動きもスムーズ。パネルの大きさも十分です。

↑基本的なレシピは「自動メニュ―」に登録されており、全108種(ヘルシーメニュー52種+通常メニュー56種)の料理が選べます。このほか「手動メニュー」、よく使うレシピを登録できる「お気に入り」、内鍋の汚れやにおいを落とす「お手入れ」、代表的なメニューだけを表示する「かんたんモード」、レシピサイトのQRコードを表示する「レシピサイト」を用意

 

また、メニューは「カテゴリーで選ぶ」「五十音順で選ぶ」「食材で選ぶ」「レシピ番号で選ぶ」(番号は付属のレシピブック参照)など様々な方法で検索できるのが便利。なかでも、「カロリーで選ぶ」は“ヘルシープラス”というモデル名にも通じる、本機の独自性といえるでしょう。

↑自動メニューを「カロリーで選ぶ」機能がユニーク

 

詳細な作り方はレシピブックと公式サイトに掲載。分量も工程の順番も本体の操作に沿ってわかりやすく書かれているので、迷わず調理できます。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

 

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

アプリやクラウドサービスと連動した拡張性が光る

「ホットクック」の液晶パネルの文字は大きめで視認性がよく、使用頻度の高いボタンは大きくなっているなど、使い勝手を高める配慮は見事です。ボタンのタッチも違和感なく反応し、パネル回りにも王道感アリ。このパネルを見ながら、主に上下キーと「スタート/決定キー」で操作します。

 

メニューの検索手段は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「予約メニューから探す」「メニュー番号で探す」「最近作ったメニュー」と豊富に用意。145(自動133+手動12)のメニューのなかから、スムーズに選べます。

↑「メニューを選ぶ」「手動で作る」「ダウンロードメニュー」といった調理機能のほか、「あたため直し」「お手入れ」「設定」モードも備えています。なお、無線LAN接続時にお知らせがあると、「COCORO KITCHEN」のランプが点滅

 

本体だけで操作できるのはもちろん、アプリ「COCORO HOME」および、クラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」と組み合わせてメニューをダウンロードできるIoT仕様になっているのも大きな特徴

 

ブラウザでアクセスできるクラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」は、オススメメニューを提案してくれるうえ、ホットクックユーザーの人気ランキングや食の興味など、様々な切り口からメニュー検索できるのがうれしいところ。随時レシピが追加されていき、ダウンロードすることでレパートリーが広がるのも魅力です。

↑「COCORO KITCHENレシピサービス」では、「調理中」や「急上昇ランキング」などが表示され、メニュー選びの参考になります

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

 

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューがないぶん操作はシンプル

「STAN.」は、天面の液晶パネルとボタンで操作するタイプ。パネルは横に細長い設計で温度と時間を表記する数字の部分は大きく、それ以外の文字は小さめで、電源オフ時には時計としての機能を果たしています。各ボタンは「保温/取り消し」「予約」「スタート/再加熱」の3つが大きめ。押し心地はスムーズですが、「戻る」や上下のボタンがないので、数字の設定などで狙った位置を超えてしまった場合は後戻りができず、やり直す必要があるのが少し面倒でした。

 

パネルには、あらかじめ「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」といったカテゴリーが最初からすべて表示されています。そこからひとつ選んだのちに時間(メニューによっては温度も)を設定し、「スタート/再加熱」ボタンで調理を開始。

↑調理する際は、カテゴリー→時間(メニューによっては温度も)→決定と3ステップ。慣れるまでは、付属のレシピブックや公式サイトを見ながら操作することになるでしょう

 

自動メニューが本体にあらかじめ登録されているわけではなく、調理時間なども入力する必要がありますが、慣れてしまえば実にシンプル。ワンタッチでダイレクトにメニューを選びたい人と、ここは好みが分かれる部分かもしれません。

 

なお、アプリはないものの、公式サイトにはレシピブック掲載の33レシピに加え、公式サイトのオリジナルレシピ98種類のメニューを掲載(ミールキットを除く・2022年4月時点)。食材からレシピ検索ができるほか、特集記事や著名人ユーザーの声がまとまっていて、よりよいライフスタイルを提案する構成となっています。

↑公式サイトのレシピ検索で「じゃがいも」を検索した例

 

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

 

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

「クックフォーミー」は前面のカラー液晶と、OKボタン付きのダイヤルで操作します。検索カテゴリーは「材料」「レシピ」「マニュアル調理」「お気に入り」があり、メインとして使うのは「レシピ」になります。というのも、「材料」は「芋類」か「炊飯」しかないからです。

 

また、内蔵レシピ数が210と豊富な一方で「メニュー番号で探す」のような機能はなく、レシピ検索時は「メインディッシュ」→「豚の角煮」といった流れでカテゴリーから検索する必要があります。頻繁に作る料理は「お気に入り」に登録するといいでしょう。

 

本機には液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」という機能があり、付属のレシピブックがなくても下準備から調理までを行うことが可能。これにより、レシピブックを見なくても調理できるため、迷うことはありません。一方で、下準備はできたか、フタは閉めたか、など確認のフローが多く、都度OKボタンを押して進めていくので、煩わしいと感じる人がいるかも。

↑パネルはカラー液晶。イラスト付きの「ナビするレシピ」で調理工程を表示する点もユニークです

 

なお、本体とリンクすることはありませんが、専用アプリ「クックフォーミー」が用意されているのもポイント。食材やレシピ名からの検索が可能で、季節やイベント系レシピを掲載するなど、献立選びやメニュー作りをサポートしてくれます。

↑アプリのレシピ検索画面。冷蔵庫にある食材からレシピ検索することもできます

 

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

 

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

「ライス&クッカー」は、天面に浮き上がるように表示されたボタンに触れて操作するタッチパネル式を採用。操作が可能なボタンだけ表示されることや、独自のステータス表記(炊飯調理時は「Co」、お手入れ機能時は「CL」等)など、慣れるまではわかりづらさがありますが、使わないときに存在を消すことから生まれる引き算の美学は実にスタイリッシュ。スマホアプリを重視している点などからも、若者がコアターゲットであることがうかがえます。

↑スタイリッシュな天面ディスプレイ

 

基本的に専用のスマホアプリ「キッチンポケット」を駆使して操作するので、本体パネルはほとんど使いません。ふだんスマホを扱うのと同じ感覚で、写真やメニュー名を見ながら検索、決定、本体に送信という手順です。よって、スマホを使い慣れている人ならスムーズに操作できるでしょう。アプリには自動調理メニューが複数ラインナップ(2022年5月12日現在で28種類)。なおかつ今後もレシピは追加されていくので、拡張性も期待できます。

↑例えばカレーなら、「キッチンポケット」の「カレー」レシピを選び「炊飯器へ送信」ボタンを押して準備完了。その後、「ライス&クッカー」の「炊飯」ボタンを押すことで本体が送信内容を承諾し、調理が始まります

 

アプリ内の調理カテゴリーは「炊飯コース」と「調理コース」に分かれています。「炊飯コース」では炊飯だけで25種の炊き分けが可能。「調理コース」では「自動」と「手動」があり、「自動」に用意されたなかから直感的にメニューを選び、本体に送信して調理するという流れです。なお、本機にレシピブックは付属しませんが、これもスマホアプリで使うことを想定しているからでしょう。

↑自動調理のレシピ。写真付きで選びやすいです

 

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

 

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

 

【操作性の調査のまとめ】

●アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」は豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメできます。

 

●シャープ「ホットクック」は、大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

 

●象印マホービン「STAN.」はワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

 

●ティファール「クックフォーミー」は本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。「ナビするレシピ」があるのでレシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

 

●パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け。

 

次回は「独自機能」を調査していきます。

撮影/中田 悟

「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで実際に炊飯し、味や食感の傾向、炊飯器としての実用性についてお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

ごはんの味・食感と炊飯器としての実用性をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

ごはんの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで豚の角煮を実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

肉の柔らかさや味のしみ込み具合をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

豚の角煮の味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルでカレーを実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

シンプルなカレーの手順と味をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

カレーの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そんな方たちのために、GetNavi webができることはないものか? いや、ならば我々が読者に代わって調査すれば良い! ……というわけで、編集部では自動調理鍋の人気モデ  ルを集め、その実力を徹底的に調査することに。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

今回取り上げるのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今後は、各モデルの「味・食感」「操作性」「独自機能」「設置性・お手入れ」を調査し、「まとめ」を含めた5本の連載記事として掲載。メーカーが謳う機能が生活にどう役立つか、実際のところはどうだったのか、使った者にしかわからない「本音の部分」を伝えるべく、調理と試食、ディスカッションを重ね、レポートしていきます。第1回となる今回は、「味・食感」を調査。カレーと豚の角煮、ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:6種類●内蔵レシピ:108●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W300×H224×D301mm/約3.9kg●カラー:ブラック、グレー、グリーン

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、甘み豊かでサラッとした味

●豚の角煮の味・食感は、脂のコクが強く、適度にジューシー

●ごはんの味・食感は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

SPEC●調理容量:2.4l●調理機能の種類:12種類(手動)●内蔵レシピ:145(うち手動メニュー12)●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg●カラー:レッド系、ホワイト系

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型

●豚の角煮の味・食感は、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●ごはんの味・食感は、もっちりして粘りが強い仕上がり

●素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい。ほったらかしで作れるレシピが多い点も魅力。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

SPEC●調理容量:2.3l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:7つのコース×時間設定(レシピブック掲載レシピ33、公式サイトオリジナルレシピ98 ※ミールキットを除く・4月27日時点)●予約機能:あり●消費電力:900W●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg●カラー:ブラック、ホワイト

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、とろみとコクが豊かなタイプ

●豚の角煮の味・食感は、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●ごはんの味・食感は、甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に鍋に米がくっつくのは難点ながら、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:210●予約機能:あり(※1)●消費電力:900W●サイズ/質量:W324×H268×D314mm/約4.798kg●カラー:ホワイト、ブラック(品番CY8708JP)

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※2)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※1:予約設定は、「圧力調理」時のみ設定可能です。 肉、魚介類、卵や牛乳などの生ものを調理するときは、予約設定をしないでください。食材は室温に置いておくと、状態が悪くなるおそれがあります ※2:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

●豚の角煮の味・食感は、シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●ごはんの味・食感は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

SPEC●調理容量:炊飯容量0.09~1.0l●調理機能の種類:炊飯25種類●内蔵レシピ:28(2022年4月時点 ※レシピはアプリから送信)●予約機能:あり(炊飯のみ)●消費電力:1200W●サイズ/質量:W250×H201×D321mm/約5.0kg●カラー:ホワイトのみ

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。カラバリはホワイトのみ。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がり

●豚の角煮の味・食感は、ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味

●ごはんの味・食感は、上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

●炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

↑まずはルーなしで55分間、具材を煮込んでいきます

 

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

↑レシピの検索は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「メニュー番号で探す」など、何通りかのパターンから探すことができるのが便利です

 

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

↑時間を「25分」に設定してスタート

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑食材が準備できたらダイヤル中央のOKボタンを押します

 

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

 【味・食感の調査のまとめ】

3つのメニューの味と食感の傾向は?

カレーの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

 

豚の角煮の味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

 

ごはんの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

 

各モデルはどんなユーザーにオススメか?

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

●「ホットクック」は、素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすいでしょう。ほったらかしで作れるレシピが多い点も見逃せません。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

●「STAN.」は、ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に米が鍋にくっつくのは難点ですが、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

●「クックフォーミー」は、質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

●「ライス&クッカー」は、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

次回は「操作性」を調査していきます。

撮影/中田 悟

 

アイリスオーヤマが「おしゃれ部屋」をプロデュース! 家電・インテリアの「色がバラバラ問題」を解消する新シリーズ展示会

アイリスオーヤマは、メディア向けにオンライン展示会を開催。一人暮らし、または二人暮らしのユーザーに向けたシンプルデザインの「Number Edition」(ナンバーエディション)シリーズを中心に、新生活に役立つアイテムを提案しました。

 

カラーを統一した2つのシリーズを提案

部屋の中に色の数が多いと、雑然としてまとまりのないイメージになってしまうのが悩みどころ。とはいえ、何もかも同系色でまとめるのは現実的には難しい……その課題をクリアするのが「Number Edition」です。家電をはじめ、家具や生活雑貨のカラーを合わせることで部屋に統一感をもたらし、落ち着きのある暮らしを提供することを目指して新たに開発されました。現在は、グレーやブラックを基調としたアーバンスタイルの「ASH Number」(アッシュナンバー)と、ホワイトを基調としたナチュラルスタイルの「WHITE Number」(ホワイトナンバー)の2つのシリーズを用意しています。

↑「Number Edition」の「WHITE Number」シリーズのキッチン家電と調理器具の一部

 

↑「Number Edition」から「ASH Number」シリーズの一部

 

炊飯器、電子レンジは付加機能に注目

「Number Edition」から最初に紹介されたのは「IHジャー炊飯器 RC-IL30」。上から見たときにしゃもじの形をイメージしたという、シンプルデザインの3合炊き炊飯器です。価格は1万4080円(税込、以下同)と低価格ながら50銘柄炊き分け機能や、お米の食感・かたさを9通りに変えられる「おこのみ炊き」、28~75℃の低温・発酵、115~125℃の調理機能を搭載。5.5合炊きのRC-IL50(1万6280円)も用意しています。

↑炊飯のほか、低温調理やパンやケーキの調理も可能

 

続いては庫内容量18Lの「スチームオーブンレンジ MO-F1808」。一人暮らしで最も使用頻度の高い、温め機能を強化しています。その名も「時短ブースト」。コンビニの弁当などの表示通りに出力と時間をセットし、温めスタート後にレンジボタンを再度プッシュすると自動で出力を上げる機能です。これにより、最大で約44%の時間短縮が可能になるとしています。価格は3万2780円。

↑一人暮らしの味方、時短レンチン機能を搭載したオーブンレンジ

 

「ダイヤモンドコートフライパン・片手なべ3点セットDCI-FK3S」は4158円。耐摩耗試験50万回をクリアしたタフさがウリです。ブラックとホワイトのほかにブラウンも用意しています。

↑キッチン用品もカラーを揃えるとスッキリした印象に

 

好評の静電モップ付きクリーナーもラインナップ

掃除機は2機種を用意しています。ひとつは「充電式サイクロンスティッククリーナー SCD-121P」。総重量が1.4kgと軽いにもかかわらず、ヘッドは自走式のパワーヘッドを装備。回転ブラシがカーペットの奥のゴミも掻き出します。ほこり感知センサーのほか、同社のスティッククリーナーで好評の静電モップも付いて、価格は2万7280円。

↑必要十分な機能が揃ったスティッククリーナー。静電モップはテレビ周りのホコリ取りなどに使えます

 

もうひとつの掃除機は、テーブル周りなどの細かいゴミ用に使える「充電式ハンディクリーナー IC-H50」。重さ500gと軽量かつスリムで扱いやすくなっています。すき間ノズルとソファ用のアタッチメントがついて、価格は8778円。

↑テーブルやキッチン周りなど、ちょっとしたゴミ・ホコリの除去にはハンディクリーナーが便利

 

ローテーブルや布団も同系色で統一できる

家電以外も見ていきましょう。コンパクトな「ウッドセンターテーブル WCT-800」は一人暮らしにぴったりです。天板の下にPCなどが収納できるオープンスペースと引き出しを備えており、散らかりがちなテーブルの上がスッキリ。価格は5478円。

↑天板下の棚と引き出しにより、テーブルの上がスッキリ

 

「マットレス付き布団10点セット KFS-M10S」も便利です。三つ折りマットレス、枕、掛け布団、敷布団など、これさえあればオールシーズンOK。アッシュ/レッド/ブルー/ブラウン/ブラックの5色を用意し、それぞれ裏返せばホワイトにもなるので、気分によって2色の使い分けができます。価格は9878円。安い!

↑1万円以下の布団セットはおトク! カラーは5色を用意

 

ハンガーにかけたままプレスができる画期的な衣類スチーマー

「Number Edition」以外の注目製品も見ていきましょう。まずは、これまでにない機能を搭載した、まさに“なるほど家電”な「プレススチーマー IRS-P2」。従来の衣類スチーマーは、高温スチームを当てることでハンガーにかけたまま衣類についたシワを伸ばすことができるアイテム。ただし、アイロンと違ってしっかりプレスすることはできないので、シャツの襟や袖口のシワ伸ばしや、パンツの折り目のプレスなどを苦手としていました。

↑プレススチーマーの外形寸法は幅124×奥行138×高さ250mm、重量約960g、定格消費電力1200W、アイロン面温度は約120℃

 

その点、本機はヘッドに2枚のプレートを搭載する独自の機構を採用しており、このプレートの間に衣類を挟めば高温でプレスできる「ズボンプレッサー機能」を搭載。ハンガーに吊るしたままで使用できるので、いちいちアイロン台を引っ張り出してアイロンを当てなくて済むのが便利です。スラックスの折り目だけでなく、プリーツスカートやワイシャツの襟、袖口のシワ伸ばしにも使えそう。もちろん「ズボンプレッサー機能」を使わず、通常の衣類スチーマーとしても使えます。価格は1万780円。

↑持ち手の後ろ側のレバーで2枚のプレートを開閉します

 

↑プレートの間に衣類を挟めば、ハンガーにかけたままプレスできます

 

庫内を撮影する冷蔵庫を買いやすい価格で実現

一人暮らしだけでなく、夫婦二人暮らしにも便利な「STOCK EYE (ストックアイ)カメラ付き冷凍冷蔵庫 296L」も注目の新製品です。名前の通り、ドア部分にネットワークカメラを搭載し、扉の開閉から約8分後に冷蔵室内およびドアポケットの一部を撮影し、静止画をクラウドに保存します。

↑「STOCK EYE カメラ付き冷凍冷蔵庫 296L」の外形寸法は、幅595×奥行600×高さ1890mm、2枚ドアで上部の冷蔵室容量が205L、下部の冷凍室容量が91L。年間消費電力は320kWh/年

 

「まだ牛乳はあったかな?」「卵はあといくつ残ってる?」というように、外出先からスマートフォンで冷蔵庫内の直近画像が確認できるので、買い忘れや二重購入を防げます。日立も同様の製品を発売しましたが、こちらは40万円以上の高級大容量モデルであるのに対して、アイリスオーヤマの製品は300Lクラスで13万円8000円と、新生活を始める人や少人数世帯でも使いやすい容量と価格設定になっています。

↑ドアポケットにカメラを搭載し、下段のドアポケットと冷蔵室内を撮影します

 

7つの部位で体圧を分散するマットレス

このほか、筆者個人としては、「セブンフィットマットレス」に注目しています。マットレスを頭・肩・背中・腰・大腿・ふくらはぎ・足の7つに分け、それぞれの硬さと形状を変えることで体圧を分散。就寝中の身体にかかる負担を軽減し、寝返りもしやすくします。

↑体圧を分散することで、身体への負担が小さいのが特徴

 

マットレスが合わないと身体に負担がかかり、睡眠が浅くなるほか、肩こりや腰痛の原因にもなります。筆者も長い間腰痛に悩まされていましたが、マットレスを変えることで痛みが軽減した経験があるので、身体の痛みに悩む方は注目してみてはいかがでしょう。厚みとサイズ違いで6種類を用意しており、価格は2万7280円~5万4780円。

↑ラインナップは6種類を用意。厚み40㎜のほうは手持ちのマットレスの上に敷いて利用するのに便利です

 

最後に、カラーマスクの新色も紹介しておきましょう。プリーツのない「DAILY FIT MASK」(5枚入り438円)とプリーツ型の「美フィットマスク」(7枚入り383円)の2種類で、それぞれピスタチオ/サンドベージュ/アッシュピンク/スイートローズの4色を新色として発売。春らしい色合いがいいですね。白マスクは飽きた! という人はぜひ注目してみてください。

↑人気のカラーマスク春の新色。モデルは同社の広報担当の方々

 

付属ツール6種類で3万円台! アイリスオーヤマの「サービス精神旺盛な掃除機」は本当に使えるのか、8項目でチェック

アイリスオーヤマのコードレス掃除機「充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B」はその名の通り、6種類ものツールが付属して重さもわずか1.4kg。しかも価格は4万円を切る価格とお手頃なのが魅力です。ただ、サービス精神が旺盛なのは良いが、実際の性能が価格以下では意味がない……ということで、掃除機の検証企画でおなじみの家電ライター・平島憲一郎さんが本機を隅々まで徹底的にテスト。「吸引力」「操作性」「静音性」「ゴミ捨て」「お手入れ」「設置性」「汎用性」「独自機能」の8項目にわたってチェックしました!

※本記事は、軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画を再編集したものです

 

【今回テストした機種はコチラ】

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万9100円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μm以上の微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【その1】フローリングとカーペットで吸引力をチェック!

【テストの内容はコチラ】

今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。

 

フローリング上でのテストでは、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

↑手前から重曹、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂、細かくちぎった脱脂綿、長さ15cmのポリエステル製人工毛を順番に置き、ゴミ除去能力をテストしました

 

【フローリングでの吸引力テスト結果はコチラ】

猫砂の取り残しは少なめで、重曹にわずかな取り残し

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

「自動モード」でテスト。猫砂以外はおおむね取れていますが、重曹にわずかに取り残しが見られました。猫砂は押し出されつつ前に弾かれるものも多かったですが、残った量は比較的少なめでした。

↑SCD-L1P-Bのヘッド裏です。ブラシ毛の硬さは他モデルに比べると柔らかめでした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4mmでした

 

【カーペットでの吸引力テスト結果はコチラ】

重曹やコルクパウダーの除去力に優れる一方、猫砂が取り切れず

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

「ターボモード」でテストしたところ、重曹およびコルクパウダーの除去はかなり優秀。一方、猫砂に関しては写真では上手に取れているように見えますが、カーペットの継ぎ目をめくるとそこに大量に潜り込んでしました。また掃除後にヘッドからダストボックスに回収し切れなかった猫砂がパラパラ落ちてきたのも残念でした。

 

【その2】操作性・静音性をチェック!

【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

コードレススティックの掃除機がけのしやすさは、標準質量(本体、延長パイプ、ヘッドの重さの合計)とヘッドの首振りのスムーズさ、人力での掃除機がけをアシストするヘッドブラシの回転力が重要です。今回はこの3項目に加え、ソファ下など高さのない場所や家具と壁のすき間などへのヘッドの進入しやすさ、掃除の快適さを高めるアシスト機能などを確認。さらに、前回の「吸引力」と内容が類似しますが、掃除機の取り回しと大きな関わりを持つ「壁際でのゴミの取れ具合」を検証(壁際に重曹をまいて吸引)します。このほか、広い住居スペースの掃除をする際に問題となる連続運転時間や、充電時間もスペック上でチェックしていきます。

 

静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。

↑掃除機を稼働していない状態での騒音レベルが33.6dBA(※)前後の環境でテストしました ※dBA…音圧レベルを人間が感じ取れる周波数で補正したもの。より人間の聴感に近い騒音レベルを表します

 

【操作性テストの結果はコチラ】

操作性は良好で、ゴミの量に合わせて吸引力も自動調整

標準質量は1.4kgで、ヘッドブラシは自走性が高く、操作感は軽快です。ただ、他の4機種と比べると、ヘッドの左右の首振りの際にわずかなぎこちなさを感じました。本体が床にペタッとつくので、家具下など高さのないスペースの掃除もスムーズです。ベッド下などでの首振りは、本体位置を下げながら徐々に左右に振ればOK。方向を変えるときは一度ヘッドを外に出すことで問題なく行えました。

↑自走式パワーヘッドを採用。なおかつヘッド自体の重さも従来モデルより約60%カットしていて、軽快に操作できます

 

本機にはゴミセンサー(ほこり感知センサー)が搭載されています。センサー感度は高く、わずかなゴミにも反応してランプが赤く光ります。また、自動モード、セーブモード時にはゴミの量に合わせて吸引力も自動調整します。ランプが大型で視認性が高いのもメリットです。

↑ゴミが少ないとダストカップ部分が緑に点灯します

 

↑ゴミが多いと赤に点灯

 

そのほか印象的だったのは、カーペットを掃除する際に、ヘッドがカーペットに吸い付く力が他の機種に比べて弱めだったことです。本機には「標準/セーブ/自動/ターボ」と4種の吸引モードがあり、「標準」だとそれほどくっつかず、自動だとちょっとくっつきが強くなる程度でした。

 

壁際は自動だとやや惜しい。バッテリー追加購入で長時間の掃除にも対応

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、自動モードだと床と壁の間にやや多めに重曹が残ってしまいました。一方、ターボモードではわずかに取り残しがあったものの、壁と床のすき間に入り込んだ重曹もほとんど取り切っていました。

 

連続使用時間は標準モードで約15分、セーブモードで約40分、自動モードで約22分。ターボモードでは約8分となります。ちなみに本機は着脱式バッテリーを採用しており、バッテリーを追加購入して交換すれば、稼働時間を倍増させることも可能。充電時間は約4時間です。

↑バッテリーは本体底部後方に収納。ふたをスライドするだけで簡単に取り外せます

 

吸引力アップにつれて音量は上がるが、高音域が耳につかない

自動モードでゴミがない場所での騒音レベルは65.0dBA。ヘッドブラシが回転するモーター音が耳につく一方、風切り音はそれほどうるさくありませんでした。自動モードでほこり感知センサーによってゴミを感知した場合は66.6dBAにアップ。パナソニックと比べると、吸引力アップ時の音量変化はより少なく感じました。

 

ターボモードでの騒音レベルは69.6dBA。標準モードやターボモードにすると風切り音は大きくなりますが、他のモデルほど高音域が耳につかないのが印象的でした。ちなみにセーブモードではブラシの過回転が止まるため、測定値は56.2dBAとさらに静かになりました。

↑自動モードでゴミがない場所での騒音レベル

 

【その3 】ゴミ捨て・お手入れをチェック!

【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】

ゴミ捨て頻度に関わるダストカップ容量と、ゴミを捨てるまでの手順をチェック。また、ゴミ捨てを容易にする機能や工夫も合わせて確認しました。

 

お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】

ダストカップや回転ブラシのほか付属ツールの静電モップも丸洗いできる!

ダストカップ容量は0.3Lながら、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ダストカップに表示された「ゴミ捨てライン」までゴミがたまったらゴミ捨てがオススメです。ゴミ捨ての手順は、ダストカップ底部のボタンを押してロックを外し、本体からダストカップを取り外してからダストカップ内のサイクロンユニットを外してゴミを捨てます。

↑サイクロンユニットの両側のつまみを持ちながらダストカップから抜いてゴミ捨てを行います

 

↑ゴミ捨て後にダストカップを本体に戻すときは、まずダストカップ上部の溝を本体側のつめに掛けてから、ダストカップ下部を「カチッ」と音が鳴るまで押し込みます。多くの機種はダストカップ下部にフックがあるので、このタイプは珍しいです

 

メンテナンス面ではダストカップ周りが水洗いに対応。カップやメッシュフィルター、排気フィルターなどに付着したゴミをかき取るのに使うクリーニングブラシも付属しています。ヘッド部の回転ブラシは長く使うと毛絡みができるのがやや面倒。またブラシがベルト駆動なので、手入れする際の着脱にも最初は手間取るかも。

↑左からダストカップ、サイクロンユニット下部、サイクロンユニット上部、スポンジフィルター、排気フィルター。すべて水洗いでき、メンテナンスの手間を軽減できます

 

↑サイクロンユニット上部のメッシュフィルターに絡まった毛ゴミは付属のクリーニングブラシで除去。クリーニングブラシはダストカップに装着するタイプでなく、充電スタンドなどに別途収納します。使いたいときにすぐに取り出せないのが惜しい……

 

↑回転ブラシはベルト駆動

 

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

【その4】設置性・汎用性・独自機能をチェック!

【設置性・汎用性・独自機能のテストの内容はコチラ】
「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな特徴的な機能を確認していきます。

 

【設置性のテスト結果はコチラ】

掃除機本体と付属ツールすべてをスタンドに設置できる!

SCD-L1P-Bにはセットするだけで充電できるスタンドを付属。掃除機をセットしたあとに電源プラグを本体に挿す手間がないのが便利です。また後ほど紹介しますが、同機には多彩な付属ツールを同梱。それらのツールがすべてスタンドに収納できるのもうれしいポイントです。

↑「フレキシブルホース」(延長ホース)や「布団用ヘッド」など5種類のアタッチメントとクリーニングブラシをすべてスタンドに設置可能。充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑スタンドに本体を収納する際は、延長パイプ裏側のコネクターの溝に充電スタンドの支柱部分のフックがかみ合うように挿し込みます

 

↑挿し込む深さが割と深めでセット後は安定している印象。スタンドの支柱が延長パイプのコネクターを失敗なく挿し込める形状になっているのも、配慮が感じられます

 

【汎用性のテスト結果はコチラ】

6種類のアタッチメントで家中を効率よく掃除できる

本機の付属ツール(アタッチメント)は静電モップも含め6種類と多彩。ふとん掃除から窓のサッシ、ブラインドカーテンなど幅広い掃除に対応できます。

↑写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

↑掃除機本体と付属ツールの間に「フレキシブルホース」を挟むと、片手で掃除機を持ちながらもう片方の手でツールを操作でき、こまごまとした掃除がよりスムーズに行えます

 

【独自機能のテスト結果はコチラ】

ホコリをサッと取り除ける静電モップや「ほこり感知センサー」も搭載!

アイリスオーヤマのスティッククリーナーの独自機能であり、ユーザー評価も高いのが「静電モップ」です。これはモップの毛を帯電させることで様々な場所についたホコリを吸着除去できるツール。モップを収めるケースが掃除機の延長パイプに装着できるため、床掃除の途中でテレビについたホコリが気になるときなどにモップをサッと取り出して使えるのでとても便利。モップについたホコリは充電スタンドの台座部分にある吸込口から吸引でき何度も繰り返し使用可能。汚れが目立ってきたら水洗いもできます。

↑ナイロンケースからモップを引き抜くときに静電気が発生。モップが帯電し、ホコリを吸着しやすくなります

 

↑ブラインドの掃除は面倒ですが、静電モップならブラインドの羽根の間に差し込んで横にスライドさせるだけでホコリを取ることができます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

また、本機は「ほこり感知センサー」を装備。センサーが感知したゴミの量によってランプの色が変わります。また、自動・セーブモードを選択するとランプの色が変わるだけでなく吸引力も変化します。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

 

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します。吸引力の変化は、パナソニックよりも少なく感じました

 

バッテリーは着脱式になっていて、別売のバッテリーを買い足せば最長80分の連続運転も可能。ただ、いまのところ専用充電器はなく、充電スタンドか本体を介してしか充電できません。掃除しながらの充電ができないのは、効率重視派にはやや物足りないかも。とはいえ、しょっちゅうバッテリーを取り替えて連続掃除する人でなければ、掃除機をスタンドに立てたら充電開始できるほうが手間がかからず便利だと思います。

 

【その5】テストのまとめ・こんな人にオススメ!

本機は「マルチツールセット」という名を冠するだけあって、とにかく多機能でアタッチメントが豊富なのが特徴。また、吸引力や操作性など各検証項目でほぼ平均かそれ以上の成績を残していて、猫砂の除去以外は大きく劣るポイントがありません。部屋中の幅広い掃除をそつなくこなせる掃除機を探している人には文句なしの一台。特に掃除中にテレビ周りや置物などのホコリが気になる人には、最適なモデルと言えるでしょう

 

【軽量クリーナー8項目テストまとめ】人気5モデルを隅々まで検証した結論は?

軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画もいよいよラスト。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回、「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックした第4回の検証結果を機種ごとに振り返り、それぞれどんな人にオススメかを考えていきます!

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は2020年モデル。2021年8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μm以上の微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

大きめのゴミもラクラク除去! 毛絡みもほとんどなし

まず「吸引力」(ゴミ取り能力)に関しては、フローリング上では文句なし。特に粒径の大きな猫砂は、量が多いせいもあってほかのモデルが取り残しを見せるなか、1ストロークでほとんどのゴミを取り切っていました。これはナイロンフェルト素材のローラーヘッドを採用したダイソン独自の「Micro Fluffyクリーナーヘッド」によるものです。ただ、このヘッドは万能ではなく、カーペットの繊維の奥に入り込んだ重曹のかき取りは苦手。その一方で、他モデルが苦労したカーペット上で猫砂除去は、フローリング以上に完璧でした。なお、壁際では、前方のローラーヘッドが届かない部分で取り残しが多く見られました。

↑本機が搭載する「Micro Fluffyクリーナーヘッド」。ナイロンフェルト製のローラーブラシで大きなゴミも微粒子ゴミも包み込んで捕集します。ほかのモデルと異なり、ヘッド前面カバーが大きく開いているために、吸引力テストでも大量の猫砂をどんどん取り込んで吸引できていました

 

「操作性」については、標準質量1.5kgという軽さとヘッド操作のスムーズさで、予想以上に軽快に掃除できます。運転ボタンがトリガー式からボタン式になり、掃除中ずっとトリガーを引いていなくてはならない負担がなくなったのもメリット。ヘッドが従来よりスリムになり、これまで入れなかった場所に入れるようになったのもうれしい点です。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

唯一気になったのは、ヘッドを横向きにスライドしにくかった点。一度ヘッドを引いて方向転換すれば問題ないのですが、ほかの操作が軽快だっただけに、この操作にひと手間増えるのがやや残念でした。連続運転時間は最長約20分で、強モードだと約5分。エコモード(標準モード)でも十分パワフルなので、普段の掃除はエコモードで行えばOKです。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

「静音性」テストにおいて騒音計で騒音レベルを測定したところ、他のモデルとの差はわずか。実際に耳で聞いた印象もかなり静かで、特にエコモードでは耳障りな風切り音などもありませんでした。以前はダイソンの掃除機というと「音がうるさい」という評価でしたが、最近のモデルは他社の静音モデルと肩を並べるくらい運転音が静かです。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

「ゴミ捨て」に関しては、パイプを抜いてレバーを押せばゴミ捨てできる手軽さが秀逸。クリアビンの形状が変わり、以前よりゴミ袋の奥に突っ込んでゴミ捨てできるようになり、ホコリの舞い上がりを抑えやすくなったのもうれしいポイントです。

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます

 

「お手入れしやすさ」については、ローラー型ヘッドの毛絡みがほぼ皆無で、お手入れの必要がないのが本当に助かる! 特に犬や猫などのペットを飼っている家庭には大きなメリットです。 一方、クリアビンの水洗いができない点は残念。ただしクリアビンの内側に多少の粉ゴミがくっついていても吸引力には影響しないので、気にならない人には問題ないでしょう。

 

「設置性」については、壁掛け式の「収納用ブラケット」を設置できる家なら文句なし。壁際設置なので生活のなかで邪魔になりにくく、ブラケットに設置すれば多少ぶつかっても倒れません。ただし、ブラケットは壁にねじ止めする必要があるので、賃貸マンションなどで壁に穴が開けたくない人は、ブラケットを使用せずに使うか、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Proを買うか、市販のダイソン掃除機対応収納スタンドを買うか、という選択になります。

↑Dyson Micro 1.5kgを壁掛け式の収納用ブラケットに収納。電源プラグをブラケットに装着すれば、掃除機をブラケットにセットと同時に充電開始できます。ブラケットには「コンビネーション隙間ノズル」などの付属ツールも収納可

 

「汎用性」につながる付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニモーターヘッド」の3種類。ただし、「コンビネーション隙間ノズル」はホコリをブラシで払いながらの掃除とすき間掃除の2Wayに対応。「ミニモーターヘッド」もベッドやクルマの座席などマルチな場面に利用でき、ツールの数以上の汎用性がありました。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

【こんな人にオススメ!】

本機は、ダイソンの「独自機能」である「Micro Fluffyクリーナーヘッド」による抜群のゴミ取り能力と軽快な操作性を両立しているのが最大の魅力。床のゴミや汚れを“面”で根こそぎ取り切る爽快さは、一度使うとヤミツキです。よりスピーディな掃除を望む人にはマストな一台と言えるでしょう。また、同ヘッドは毛絡みがほとんどないため、お手入れの手間が大幅に減るのも魅力。小さい子どもがいてお菓子の食べこぼしなど大きめのゴミが多い家庭、ペットを飼っていて大量の毛ゴミに悩む家庭には特にオススメです。ただし、カーペット上のパウダー系ゴミの除去はやや苦手なので、基本的にフローリングが多い家庭に向いています

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

使いやすさにこだわり、家中をストレスなく掃除できる

EC-AR5Xの特徴は、すべての掃除をスムーズに行うための工夫が満載であること。標準質量1.2kgの軽さとヘッドの適度な自走性により、軽い力で掃除できます。また、「ペタッとヘッド」により棚の下のすき間や家具と壁の狭いすき間もヘッドを付けたままスムーズに掃除できるのもポイント。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

掃除機にあらかじめ「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」を装着しておくことで、狭いすき間の掃除や卓上の掃除も床面掃除の流れのまま行えます。専用充電器と着脱式バッテリー2個を付属しており、最長約100分の連続掃除が可能。予備のバッテリーを充電できるので、バッテリーが切れて掃除が中断してしまうリスクも低減できます。また、掃除中に物を動かす際など、本体グリップから手を離すとセンサーが検知して自動で運転を停止するので、掃除を中断するのもカンタン。このほか、ちょいかけフックで椅子やテーブルなどにサッと立てかけられるなど、かゆいところに手が届く機能が揃っています。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、掃除機を置いて物をどけるなど、ほかの作業をしたいときに便利です

 

吸引力テストでは、粒径の大きい猫砂の捕集にやや難ありでした。ただ、今回はテストということでゴミの量を多めにしたため、吸引が追いつかなかった面も。実際の生活で床に落ちている程度の猫砂なら、それほど問題にならないでしょう。それ以外のゴミ除去に関しては、カーペット上でのコルクパウダーの取り残しがやや多く見られた程度。特にカーペットの重曹はかなり上手に除去できていました。壁際の掃除も、5モデルのなかでは最もしっかりできた1台でした。

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくしています

 

ゴミ捨てまでの手順はダストカップの脱着と、カップの“ふた”となっているフィルターカバーの脱着の2ステップ。特にEC-AR5Xはゴミ捨て時に押すボタンの表示がわかりやすく、ここにもメーカーの使いやすさへのこだわりが感じられました。お手入れのしやすさに関しては、ダストカップ周りから回転ブラシ、付属ツールまで水洗いに対応。回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒な印象を持ちました。

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます

 

掃除中の運転音に関しては、自動モードだと高域の風切り音がわずかに気になるものの、うるさいという印象はなし。設置性については、専用スタンド台付属で、しかもバッテリーは着脱して充電器で充電するタイプのため、非常に設置の自由度が高いです。本体は手に取りやすい位置に置き、充電器は目立たない部屋の隅で行う、という使い方も可能です。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられます

 

汎用性に関しては付属ツールが「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」など3つとやや少なめ。ただし、それらをすべて装着しながら掃除できるため、棚の掃除をするときも専用ツールを取りに行く必要がないのが便利だと感じました。

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能

 

【こんな人にオススメ!】

本機を含むシャープのRACTIVE Airシリーズは軽量・高機能コードレススティックの先駆的な存在だけに、軽いだけでなく細部に至るまで使いやすさに配慮した設計になっているのが見事です。吸引力も毎日の掃除には問題ないレベル。床掃除からほかの掃除への切り替えがラクなこともあって、何よりストレスの少ない掃除機を求める人には最適だと思います。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

吸引力・操作性が優秀で、平均点の高いモデル

本機はフローリングの吸引力テストでは、サイズの大きな猫砂の除去にやや問題があったものの、それ以外のすべてのゴミをほぼ除去。カーペット上でも多くのゴミをしっかり吸引できていて、特に猫砂は取り残しはかなり少なくなりました。壁際のゴミ除去もほぼ完璧で、吸引力は5モデルのなかでもかなり優秀な部類に入ると思います。

 

操作性に関しては、パワーヘッドの自走性の高さが魅力。ヘッドも左右に滑らかに動いてくれます。標準質量は5モデルのなかでは重いほう(とはいえ1.6kgで十分軽い!)ですが、掃除の軽快さは他モデルにまったく劣りません。

↑MC-SB51Jのパワーヘッドの自走性は、5モデルのなかで日立と並んで最もパワフル。スイッチを入れるとグングン前に進むイメージで、ほとんど負担を感じずに掃除できます

 

静音性について、本機は5モデルのなかで最も耳障りではない印象だったのですが、ひとつ問題が。本機はクリーンセンサーを搭載し、ゴミを見つけると自動で吸引力アップします。このセンサーの精度がかなり高く、掃除中に吸引力アップしている時間が長いのです。そのぶん効率的にゴミが除去できるのですが、吸引力をアップしている間はそれなりにうるさいです。どうしても運転音が気になる場合は、クリーンセンサーの感度設定を下げるという方法もあります。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると、赤く点灯して吸引力をアップします

 

ゴミ捨ては本体からダストボックスを外し、そこからフィルターを外してゴミを捨てるスタイル。お手入れの面では、ダストボックス周りや回転ブラシ、ふとん清潔ノズルが水洗いに対応し、汚れをサッと洗い流せます。また、回転ブラシはブラシ毛採用モデルのなかでは比較的毛絡みが少ないです。ダイソン並みとまではいきませんが、ブラシの毛絡み除去の手間が少しでも減るのはメリットです。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

一方、設置性に関しては、他のモデルのように専用スタンドや壁掛け式ブラケットが付属しておらず、やや見劣りしてしまいます。ただ、本体底部にゴム製のストッパーがついていて、充電中に壁に立て掛けておく際、滑って倒れにくいのは良かったポイント。これは掃除中に掃除機を家具や壁に立て掛ける際にも便利です。

↑通常は壁に立て掛けて設置。バッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置

 

付属ツールは2つのみ。ふとんやベッドの掃除に特化した「ふとん清潔ノズル」がついているのが特徴ですが、汎用性はやや低いです。

 

独自機能で特に注目なのは、先述のクリーンセンサー。約20μmの目に見えないゴミまで検知してランプが点灯し、同時に吸引力をアップします。特にふとん掃除の場合など「細かいゴミが本当に取れているのか?」と、気になりながら掃除している人も多いと思いますが、本機のランプが消え吸引力がもとに戻ると「ちゃんと掃除できた」実感が湧き、安心感が生まれます。

 

もうひとつの注目は、ヘッドの「壁ぎわ集じん」機能。前面カバーを薄型化することで回転ブラシがより壁近くまで届いて壁ぎわをしっかり掃除できるというもの。実際、壁際での重曹除去性能を試したところ、特に優秀でした。

↑回転ブラシをヘッド前面に近づくようデザイン。さらに前面カバーを薄くし、壁ギリギリのゴミにもブラシが届いて吸引できるようになっています

 

【こんな人にオススメ!】

このように、MC-SB51Jは設置性・汎用性以外はかなり平均点の高い一台です。吸引力を見ても、フローリングではカーペットや壁際でのゴミ除去力は優秀で、主に床の掃除をしっかり行いたい人にはマッチしそう。部屋の隅にうまく立て掛けるスペースが作れるなど、立て掛け収納に不安がない方や、市販のクリーナースタンドを用意できる方にはオススメできると思います。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

多彩な便利機能・独自機能で幅広い掃除をより快適に行える

本機は5モデル中最も軽い標準質量1.1kgを実現。軽量化のみにとどまらず、操作のしやすさ・掃除の快適性を高める工夫も凝縮されたモデルとなっています。「使いやすさを極める」という方向性はシャープと近いと言えるでしょう。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみると、まさに掃除機とは思えないほど

 

掃除してまず感じるのは軽量モデルとは思えない自走パワーの強さ。手はほとんど添えているだけでヘッドが勝手に前に進み、細かい操作も自在かつ軽快に行えます。ヘッドを押しても引いてもパワフルにゴミを除去できる「シンクロフラップ」、暗い場所でもゴミのある場所を照らしながら掃除できる「白色LEDライト」はPV-BL2H独自の機能です。

↑ヘッド前面にLEDライトを装備。暗い場所で床面を明るく照らしてくれるため、ゴミやホコリがどこにあるかが確認しやすいです

 

吸引力(ゴミ取り能力)は他モデルと比べるとわずかに劣る印象。フローリングでは猫砂のほか、コルクパウダーもやや取り残しが見られました。カーペット上では重曹の除去はまずまず優秀でしたが、猫砂と脱脂綿、コルクパウダーの取り残しが多め。壁際の重曹を吸引するテストでは、通常モードだとやや取り逃しがありましたが、強モードにすることでほぼ取り切れました。

 

運転音は、耳ざわりの柔らかい運転音だったのが印象的。風切り音などの高音部はそれほどうるさくないですが、ヘッドブラシがモーター回転する低い音はやや気になります。

 

ゴミ捨ては他モデルと同じ2ステップですが、ボタンを押してゴミ捨てできるため、ゴミに触るリスクが低いのが特徴。ダストカップ底部にたまったゴミを圧縮し、ホコリを舞いにくくする機能や、ふたが開くときにゴミを押し出す機能もついていて、快適なゴミ捨てをサポートしてくれます。ほかの多くの機種と同様、ダストカップ~フィルター周りと回転ブラシ、各種アタッチチメントが水洗いに対応。回転ブラシの毛絡み除去は面倒ですが、ブラシがベルト駆動でないため着脱しやすいのは助かりました。

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

設置性に関しては、専用スタンドを同梱し、付属ツールもスタンドに収納可能なのがポイント。付属ツールはどこにしまったかわからなくなりがちなので、収納する場所があるのはメリットです。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリム。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

汎用性では、付属ツールが3個と特に多いわけではありませんが、他のモデルにない「ほうきブラシ」を付属しているのが特徴。小物の多い引き出しのほか、サッシの溝や網戸の掃除に便利です。

↑長いブラシ毛の中の細いチューブからゴミを吸引するため、文房具のたくさん入った引き出しの中などもホコリだけ除去できます

 

【こんな人にオススメ!】

軽さと使いやすさを追求する点から「方向性はシャープと近い」と書きましたが、違いを挙げるなら、本機のほうが便利機能の数が多い点でしょう。特に自走性の高さ、白色LEDライト、ほうきブラシは魅力十分。床掃除からほかの掃除への切り替えのしやすさ、連続運転時間ではシャープに分がありますが、圧倒的な軽さに加え、PV-BL2Hの独自機能に魅力を感じる方は、こちらを選ぶといいでしょう。

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

多機能かつアタッチメント豊富で、幅広い掃除をそつなくこなせる

吸引力に関しては、フローリングでもカーペットでも、猫砂の除去にかなり苦戦。一方、猫砂以外は大きなゴミの取り残しはありませんでした。壁際の重曹の除去は自動モードでは取り残しが多かったものの、ターボモードを使うとほぼ取り残しはありませんでした。

 

操作性では、ヘッドブラシの自走パワーは十分。左右の首振りもじっくり検証するとわずかにぎこちなさを感じる程度で、普段掃除しているぶんにはまず不便は感じないでしょう。さらに「ほこり感知センサー」を装備し、「ゴミの量が多い」と判断すると赤ランプを点灯。吸引力も自動でアップするため、室内をしっかり掃除できます。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します

 

静音性の検証ではヘッドブラシのモーター音がやや耳につく程度で、それほどうるさくは感じません。ほこりセンサーによって吸引力をアップしても、パナソニックのクリーンセンサーほど音量変化は大きくなかったのも印象的でした。ターボモードはさすがに風切り音が目立ったものの、全体に他モデルより高音域が抑制されていると感じました。

 

ゴミ捨ては他モデル同様2手間で、お手入れ面でもダストカップ周りや回転ブラシ、静電モップが水洗い対応でした。なお、回転ブラシは定期的な毛絡み除去が必要です。

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

設置性に関しては、同梱の充電スタンドに掃除機をセットすることで安定した収納が可能。スタンドにセットすれば充電スタートし、充電中に本体からコードが垂れ下がることがないので見た目もスマートです。また、付属するツールをすべてスタンドに収納できるのも助かります。

↑充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑ふとん用ヘッドやフレキシブルホースなど多彩な付属ツールは充電スタンドにまとめて収納できます

 

SCD-L1P-Bは、床掃除以外に対応できるアタッチメントをなんと5種類も搭載。汎用性は5モデルのなかでもピカイチです。特に“売り”なのが静電モップです。こちらは掃除中に気になったテレビや収納棚などのホコリを除去でき、モップについたホコリは充電台にセットした掃除機でスマートに吸引できます。さらにバッテリーが着脱式で、バッテリーを買い足して連続運転すれば、最長80分の掃除も可能になります。

↑延長ホースにナイロンケースを装着し、そこに静電モップを収納。これで静電モップをつけたまま床掃除でき、ホコリが気になる場所ですぐにモップを取り出して使えます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

【こんな人にオススメ!】

「マルチツールセット」という名を冠するだけあって、本機はとにかく多機能でアタッチメントが豊富なのが特徴。また、吸引力や操作性など各検証項目でほぼ平均かそれ以上の成績を残していて、猫砂の除去以外は大きく劣るポイントがありません。部屋中の幅広い掃除をそつなくこなせる掃除機を探している人には文句なしの一台。特に掃除中にテレビ周りや置物などのホコリが気になる人には、最適なモデルと言えるでしょう

↑豊富なアタッチメントが魅力。写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

第1回で「吸引力」を、第2回で「操作性」「静音性」を、第3回で「ゴミ捨て」「お手入れ」を、第4回で「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックしてきた連載も今回で終了。検証を通して、ダイソンは大きなゴミも取り切る吸引力、シャープは軽さと使いやすさ、パナソニックはフローリング、カーペットを問わずゴミを吸う総合力の高さ、日立は軽さと独自機能、アイリスオーヤマはアタッチメントの豊富さなど、それぞれの強みが浮き彫りになった結果となりました。これら各モデルの個性がみなさんの生活にマッチしたのなら、日々の掃除はもっと楽しいものに変わるはず。今回の「まとめ」で気になったモデルがあれば、ぜひもう一度連載記事を見直して頂き、納得のいく選択をして頂ければ幸いです!

アイリスオーヤマ、”初”のBluetoothスピーカー搭載シーリングライトを発売

アイリスオーヤマは、同社で初となるBluetoothスピーカーを搭載した照明器具「スピーカー搭載 LEDシーリングライト」を、1月15日より発売します。実売予想価格は、8畳用で1万6280円(税込・以下同)、12畳用で2万1780円となっています。

 

気分やムードに合わせた光と、音楽を同時に楽しめる

本製品は、10段階の調光・調色が可能なLEDシーリングライトに、Bluetooth無線技術を使用したワイヤレススピーカーを搭載しており、天井から降り注ぐ音楽とそのジャンルやムードに合わせた照明の演出を同時に実現できる製品です。常夜灯のほか、リフレッシュやリラックスといったシーンで選べる照明演出が楽しめます。

 

スピーカーを内蔵しながら約2.0kg、高さ約10cmと軽量・薄型を実現しており、面倒な配線も不要で、女性でも容易に設置できるほか、天井をスッキリと見せることができます。また、スピーカーには最大で8台までの端末とペアリングが可能です。

コスパもデザインも良し! アイリスオーヤマの「クッキングケトル」でおもてなし料理に挑戦

一人暮らしをしていると特に、調理家電の購入は慎重になりますよね。実際にどれくらいの頻度で使うか分からないので、キッチンスペースを圧迫するだけの置き物にならないか……という不安が最大の理由でしょう。

 

筆者もそんな一人ですが、最近注目している製品はアイリスオーヤマの「クッキングケトル ICK-M1200-B」です。アイリスオーヤマの調理家電といえばコスパの高さに定評があります。本製品も実売価格1万4080円(税込・以下同)で、作れる料理も幅広いのでコスパは抜群!

 

クッキングケトルの王道調理である”湯沸かし”や”ラーメン”を、今さら紹介しても面白くないですよね。そこで、今回はこのクッキングケトルを使って、おもてなし料理に挑戦してみました。

 

ぬくもりを感じるオシャレなデザインがイイ!

本製品を見て最初に感じたのが「デザインがオシャレで気分がアガる」ということでした。マットな質感のボディと木の組み合わせにはぬくもりが感じられ、つい写真を撮りたくなってしまう佇まい。本体サイズは幅280×奥行き200×高さ187mmで、キッチンスペースはあまり取らないサイズ感です。

↑マットな塗装と木の取っ手がオシャレ。重さは約1.8kg、定格消費電力は1200Wです

 

ケトルとコンロは分かれており、ケトルがセットされていない時は自動で電源がオフになる安全構造となっています。また、ケトルの底がテーブルに接しない形状なので、鍋敷きは不要。ちょっと気が利いていると思いませんか?

↑ケトルはそのまま水洗い可能。マグネットプラグ式の電源コードで、引っかかってもすぐに外れる仕組みです

 

ケトルの注ぎ口には湯切り口が付いているので、野菜やパスタなどの麺を茹でる際にも重宝しそう。コンロが一口しかない一人暮らしのキッチンでも、これがあれば同時調理がしやすくなりそうです!

↑注ぎ口は湯切りがしやすくなっています。これはクッキングケトルならではですね

 

5つの自動メニュー機能を使えば材料を入れるだけで完成!

本体は、細やかな温度制御が可能なマイコン式を採用。手動で温度や時間を設定すればその温度をキープしてくれます。

↑手動で40〜100℃に設定可能。調理時間は、40〜70℃のときは4時間まで、80〜100℃のときは30分まで設定できます

 

手動での設定だけでなく「鍋」「サラダチキン」「インスタント麺」「炊飯」「煮込み」の5つの自動メニューも搭載しています。手順は簡単。材料をケトルに入れたら「自動メニュー」ボタンを押して、1〜5のメニュー番号を選択し、「スタート」ボタンを押すだけ。ほったらかし調理が叶います。

 

おもてなし料理に挑戦

筆者が最初に作ってみたのは、寒い季節にぴったりな「キムチ鍋」です。本製品にはレシピブックが付属していないので、公式サイトで紹介されているレシピを参考にしました。

↑公式サイトではキムチ鍋のほかに、ラタトゥイユやプリンなどのレシピが紹介されています

 

自分で調理するのは下準備のみ。材料をカットしたらケトルに投入し、「自動メニュー:1」を選択。約15分待てばキムチ鍋の完成です! 完成後は自動で保温状態になるので、アツアツの状態をキープできます。鍋物といえば普段はカセットコンロで調理することが大半でしたが、ケトル調理では火を使わないので、つきっきりにならずに済みます。IHだからといって時間が長くかかることもなく、これからの季節には大活躍しそうです。

↑1人分の鍋の量としてはちょうどいい。今回は2人分だったので2回作りましたが、2回目の完成を待つ時間もそう長くは感じませんでした

 

煮込み料理、ごはんもの、低温調理と幅広い調理に大活躍

鍋物が作れることは想定の範囲内。さらにクッキングケトルの良さを感じようと「ラタトゥイユ」「炊き込みごはん」「ローストビーフ」にも挑戦してみることにしました。

 

ラタトゥイユは、ケトルにカットトマト缶やにんにく、白ワインなどを入れ、その上にカットした野菜を並べて、オリーブオイルを回しかけたら準備は終わり。「自動メニュー:3」で調理を開始したら、18分ほどで完成しました。

↑トマトの旨味が野菜に染み込んでいて、熱くても冷めてもおいしい。おもてなし料理の前菜としてはもちろん、作り置きしておくと良さそう!

 

炊き込みごはんは、お米、調味料、にんじん、生姜、いわしの缶詰などを入れて、「自動メニュー:5」で調理を開始したら、約45分で完成です。炊飯器のように早炊きはできませんが、保温できるので、鍋で炊くよりも便利と言えます。普段、なかなか炊き込みごはんを作る機会がなかったのですが、これだけ手軽ならもっと作ってみたいなと思えました。

↑生姜の香りがしっかりするので、缶詰の魚の生臭さは一切ありません

 

ローストビーフなどの低温調理は手動で温度と時間を設定してもいいですが、今回は「自動メニュー:4」で調理しました。300gの肉の場合、調理時間は125分が目安。今回は少し肉が小さかったこともあり、思った以上に火が入ってしまいました……。低温調理は温度管理が難しいので、少し慣れが必要かもしれません。

↑低温調理は手動で温度と時間を設定するのがオススメ

 

今回、いくつか料理を作ってみて「クッキングケトル=鍋料理か麺類を作るもの」というイメージが大きく覆されました。ただし、炒め物や揚げ物、焼き物には使えないので、長時間コンロを占拠しそうな料理を作るのに活用するといいでしょう。

 

「クッキングケトル ICK-M1200-B」は実売価格1万4080円と、普通のケトルとして考えれば割高です。しかし、調理もできると考えれば妥当。鍋料理やスープ、ごはんもの、お菓子作り、低温調理といった幅広いシーンで使えるので、「買ったもののあまり使わない」といったことはなさそうです。一人暮らしや二人暮らしにちょうどいい卓上調理家電が欲しいと考えているなら、このクッキングケトルは有力候補になりそうです!

国内メーカー最軽量クラスのハンディが約7500円! プロが選んだ「Amazon高コスパ家電」セレクション

いまやAmazonは、生活に欠かせないという人も多いショッピングツール。自力で良品を探し当てるのもAmazonの楽しみのひとつだが、手っ取り早く“買い”の家電を知りたい人は要チェック。今回は、あらゆる家電ジャンルに精通したプロ・平島憲一郎さんに、コスパ最強のオススメモデルを聞いた!

※こちらは「GetNavi」 2021年12月号に掲載された記事を再編集したものです。価格は2021年10月8日時点のもの(編集部調べ)

 

収納と充電を兼務する充電スタンド付属してサッと使いやすい

【ハンディ掃除機】

アイリスオーヤマ

充電式ハンディクリーナー ブラック IC-H50-B

実売価格7480円

国内メーカーのハンディタイプとしては最軽量クラスの約500g。コンパクトながらDCブラシレスモーターを搭載し、パワフルな吸引力を実現した。バッテリー残量が少なくなるとランプで知らせ、充電スタンドに置くだけで充電できる。

SPEC●連続使用時間:約20分/標準、約15分/強●集じん容量:0.1ℓ●サイズ/質量:W56×H402×D57mm/0.5kg

 

↑コンパクトボディ&コードレスなので、必要な場所に持ち出してサッと掃除できる。グリップは細めで女性も操作しやすい

 

↑ダストカップは取り外して水洗いが可能。ゴミ捨て後のホコリの付着が気になる人も、丸洗いすれば清潔に保てる

 

【平島’s Check!】 “置くだけ充電”だから瞬時に掃除を始められる

スタンドに“置く”だけで充電でき、掃除するときにプラグを外す手間がない。サッと掃除を始めて終わったらすぐ戻せるのがうれしいです。集じん性能もハンディタイプとしては十分。

家電ライター

平島憲一郎さん

掃除機や空調系、調理系など白物家電の記事を数多く執筆。雑誌やウェブ媒体での検証記事で活躍している。

布汚れを水で洗えるリンサーが1万円台! プロが選んだ「Amazon高コスパ家電」セレクション

いまやAmazonは、生活に欠かせないという人も多いショッピングツール。自力で良品を探し当てるのもAmazonの楽しみのひとつだが、手っ取り早く“買い”の家電を知りたい人は要チェック。今回は、あらゆる家電ジャンルに精通したプロ・平島憲一郎さんに、コスパ最強のオススメモデルを聞いた!

※こちらは「GetNavi」 2021年12月号に掲載された記事を再編集したものです。価格は2021年10月8日時点のもの(編集部調べ)

 

落としにくい布の汚れも水だけで取り除く!!

【布製品洗浄機】

アイリスオーヤマ

リンサークリーナー RNS-P10

実売価格1万4481円

カーペットやソファなどの布製品専用の洗浄機。水だけで洗浄するので、乳幼児やペットがいる家庭も安心して使える。しつこい汚れにはブラシ付きのヘッドや温水(40℃まで)の使用が効果的だ。従来機に比べ運転音を約10dB抑制。

SPEC●付属品:ハンドツール2種(ブラシ付きヘッド、T型ヘッド)、ホルダー●サイズ/質量:W290×H270×D180mm/3.2kg

 

↑水を噴射して汚れを浮かせ、パワフルに吸引する仕組み。水拭きだけでは落としづらいシミ・汚れもきれいに除去できる

 

↑給水タンクの容量は余裕の約1.1ℓ。本体もコンパクトなので、掃除したい箇所までラクに持ち運んでクイックに対応できる

 

【平島’s Check!】 家庭用の布製品洗浄機としては唯一無二の存在感を放つ

業務用が主だったリンサーを家庭用として発売して話題に。連続噴射が可能になり、狭い場所に使えるT型ヘッドを付属するなど、従来機より一層使いやすく進化していて“買い”!!

家電ライター

平島憲一郎さん

掃除機や空調系、調理系など白物家電の記事を数多く執筆。雑誌やウェブ媒体での検証記事で活躍している。

「軽くて万能な掃除機」はどれ? 人気5モデルの「設置性・汎用性・独自機能」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第4弾。

設置のしやすさや付属ツール、独自機能をチェック!

「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回に続き、今回は設置しやすいかどうか「設置性」をチェック。さらに、付属ツールを使い床面以外の掃除にどのくらい対応できるかという「汎用性」、各モデルの“売り”となっている「独自機能」をチェックしたいと思います!

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【テストの内容はコチラ】

「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな各モデルの特徴的な機能を確認していきます。

 

<テストの結果はコチラ>

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

【設置性】壁掛け式ブラケットを使い省スペースかつ安定した収納が可能

本機は壁掛け式の「収納用ブラケット」を付属。「収納用ブラケット」は壁などに固定したうえで、ハンドル部をソケットに挿し込んで収納します。深くしっかりと挿さるため、ぶつかっても外れて落ちることがなく安心です。また、ブラケットに充電プラグをセットできるので、ソケットにハンドルを挿し込めば自動的に充電開始。掃除機本体から充電用コードが垂れている状態にならず、見た目もスッキリします。

↑Dyson Micro 1.5kgを収納用ブラケットにセット。自重でしっかり挿さるため収納時の安定度は高いです。また、ブラケットには付属ツールも装着可能。普段よく使うツールをまとめて収納できて便利です

 

ただし、この収納ブラケットは壁にネジ止めしなければならないのがネック。特に賃貸住宅に住む人など壁に穴が開けられない人は、ブラケットを使わず壁に立て掛けて収納・充電するか、ブラケットを取り付けるための“柱”を用意する必要があります。もしくは、ちょっと値段は高くなりますが、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Pro(直販価格6万9300円・税込※価格は編集部調べ)を購入する選択肢もあります(いまのところDyson Micro 1.5kg用の充電ドックは単体では販売されていません)。

 

【汎用性】少数精鋭のアタッチメントで幅広い掃除に対応

掃除機の汎用性に直結する付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニ モーターヘッド」の3つ。少数ながら狭いすき間や棚、寝具類の掃除、さらにクルマの中の掃除など幅広く対応できます。これに、延長パイプに付属ツールを装着しながら掃除できる「ツールクリップ」がつきます。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

「コンビネーション隙間ノズル」はブラシを出し入れすることで、狭いすき間の掃除や置物などについたホコリをブラシで払いながらの掃除など幅広い用途に対応できます。

↑「コンビネーション隙間ノズル」のブラシを収納した状態

 

↑ブラシを出した状態

 

↑「ミニ モーターヘッド」はコンパクトサイズながらモーター駆動のブラシを搭載し、パワフルにゴミを除去

 

↑硬質ブラシ毛を採用しており、ふとんやベッド、ソファ、クルマの座席周りなどの掃除に最適。ローラーヘッドが苦手なカーペットの掃除にも使えます

 

【独自機能】Micro Fluffyクリーナーヘッドによるゴミ除去力は圧巻!

独自機能に関しては、何と言っても大きなゴミから微粒子ゴミまでしっかり除去でき、毛絡みもほぼない「Micro Fluffyクリーナーヘッド」が他モデルにない魅力です。「Micro Fluffy クリーナーヘッド」は一般的なブラシ毛ではなく、ソフトなナイロンフェルト素材のローラー形状のヘッドを採用。フェルトでゴミを包み込んで捕らえるほか、ヘッド前面が大きく開いていても吸引力を高いままキープできるため、大きいゴミも小さいゴミもパワフルに除去してくれます。さらに、独自モーターと高性能バッテリー、高性能サイクロンによる遠心分離で、バッテリー残量がなくなるギリギリまで吸引力が落ちずに掃除できるのも特徴です。

↑ナイロンフェルト素材を採用した「Micro Fluffy クリーナーヘッド」

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

【設置性】バッテリーが外せるため、掃除機設置の自由度は他モデルを凌駕!

EC-AR5Xには専用のスタンド台が付属。さらに、バッテリーは本体から外して同梱の充電器で充電するので、本体の近くにコンセントがある必要がなく、設置性は極めて高いと言えます。なお、スタンド台に付属ツール(アタッチメント)は収納できませんが、本機はすべてのアタッチメントを掃除機に搭載したまま掃除できるので、まったく問題はありません。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑ちなみに、掃除中のスタンド台に圧迫感がないのも好印象です

 

【汎用性】アタッチメントは3つだが、ほかの掃除への切り替えは超スムーズ!

付属ツール(アタッチメント)は「スグトルブラシ」「ハンディノズル」「すき間ノズル」の3つ。これに「すき間ノズル」をパイプに装着するための「ツールホルダー」が加わります。寝具類の掃除への対応が弱いものの、床面以外の掃除への対応力はまずまず。何より「スグトルブラシ」の採用など、様々な掃除への切り替えが他モデルよりスムーズにできるのが大きなメリットです。さらに本体が軽いので、高い場所の掃除も軽快に行えます。

↑写真左からツールホルダー、スグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズル

 

↑スグトルブラシはパイプの先端に装着。装着した状態でパイプをヘッドに接続でき、部屋の隅や壁際などを掃除したいとき、ヘッドの中央部付近を足で軽く押さえながらパイプに付いているレバーを引くと、ヘッドが外れてスグトルブラシが使えるようになります。ヘッドは接続部がそのまま立った状態(写真)になるので、再びパイプを接続するのも、立ったまま簡単に行えます

 

↑ハンディノズルを本体先端に装着したままパイプに接続可能。パイプを抜くと(写真)、すぐに机や棚の上などの掃除ができます

 

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能。すき間ノズルは家具のすき間や窓のサッシなどの掃除に便利です

 

【独自機能】使いやすさを追求した様々な機能を搭載

EC-AR5Xの他モデルにない魅力は単に軽さに安住するのでなく、圧倒的な使いやすさを追求したところ。機能で言うと、スグトルブラシの着脱機能や本体が床についた状態で掃除できる「ペタッとヘッド」、掃除中にちょっと掃除機を置いてほかの作業をするときに便利な「ちょいかけフック」、掃除中グリップを離すと自動で運転を一時停止する「グリップセンサー」など多数挙げられます。また、バッテリーが着脱式、かつ2個搭載しているので片方が切れてももう片方に交換が可能。長時間の掃除に対応できるだけでなく、突然のバッテリー切れに対応できるという安心感につながります。

↑掃除機本体を床につくまで倒してもヘッドが浮かずに掃除できる「ペタッとヘッド」を採用。ソファの下など高さ6cmのすき間にも入り込んで掃除できるほか、壁際の狭い場所の掃除にも便利です

 

↑本体裏側に、滑りにくいゴム製の「ちょいかけフック」を装備。テーブルやキッチン台など平らな場所にも安定して置けます。ラウンド形状で、椅子の背などにも簡単に掛けられるのが便利

 

↑本体ハンドル部分に赤外線センサーを搭載。ハンドル部から手を離すとセンサーが検知して運転を一時停止。握ると自動で運転再開します。ムダなバッテリー消費を手間なくカットできます
↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられるので、充電は目立たない場所で行うこともできます

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

【設置性】ゴム製ストッパーつきで壁に安定して立て掛けて収納できる

同機には充電台(スタンド台)が付属していないため、壁や家具などに立て掛けての設置となります。子どもやペットがぶつかって倒れないよう、設置場所はどうしても部屋の隅のほうになり、かつコンセントの近くでなければならないので、設置性に関しては制約があると言えます。ただし、本体後方の壁に当たる部分には滑り止め用のゴムがついていて、立て掛けた状態でも安定します。掃除中にちょっと立て掛けたときも掃除機がずれて倒れるリスクが少ないのは助かるところ。

↑通常は壁に立て掛けて設置。ちなみにバッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置。ヘッドがよほど前にくるか斜めに立て掛けるなどしない限り自然に倒れることはありません

 

【汎用性】「ふとん清潔ノズル」で寝具類の掃除にも対応

付属ツールは「ブラシ付きすき間ノズル」と「ふとん清潔ノズル」の2つ。他モデルに比べると“少数精鋭”ながら、棚などの掃除や寝具類の掃除にもひと通り対応できます。

↑写真左が「ブラシ付きすき間ノズル」。右が「ふとん清潔ノズル」。「ふとん清潔ノズル」は水色の回転ローラーがふとんについたホコリやダニの死骸、フンなどを叩き出し、青のブラシで吸込口にかき込みながら吸引します

 

↑「ブラシ付きすき間ノズル」は隙間を掃除できるほか、ブラシを下げれば対象を傷つけずに掃除できます

 

【独自機能】クリーンセンサーで目に見えない微粒子ゴミの有無も確認できる!

MC-SB51Jの独自機能として注目なのは「クリーンセンサー」。約20μmの微粒子まで検知しランプが赤く点灯、同時に自動で吸引パワーをアップします。ダニの死骸やフンのサイズが約20μm、スギ花粉が約35μmなので、アレルギー対策として有効。何より肉眼では見えないフローリングやふとんの上の微粒子が除去できたと確認できる「安心感」が最大のメリットです。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると赤く点灯して知らせます。ゴミの量が多くなるにつれ、点灯から点滅、早い点滅に移行。吸引力も変化するので、それでもゴミの有無がわかります

 

さらに本機のパワーヘッド(パワーノズル)には壁際のゴミまでしっかり吸引できる「壁ぎわ集じん」機能を搭載。V字型に植毛したブラシにより、吸引力が弱くなるヘッドの両端のゴミも中央に集めて吸引できること、ブラシの毛の植毛密度が高いため、髪の毛やペットの毛、綿ゴミなどが毛絡みしにくいことも見逃せないメリットです。また、本体レイアウトも人が歩くときの腕の振りに近い動きで操作できるように設計されているとか。確かに同機は質量1.6kgと今回試した5モデル中最も重いですが、スムーズな操作という意味では、他モデルと大きな違いは感じられませんでした。

↑ヘッドの前面カバーを薄型にすることでブラシが壁際まで届く構造。検証でも壁と床の境目の微粒子ゴミ(重曹)をしっかり吸引できていました

 

↑ブラシ毛をV字型に並べることでかき取ったゴミを中央に誘引。ブラシ毛の密度が高いのも見た目でわかります

 

↑持った手からヘッドまでが直線上に並ぶうえ、ハンドル部に突起をつけることで手とハンドルがしっかりフィット。余計な力を入れることなく掃除機を操作できます

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

【設置性】コンパクトなスタンドにセットすれば見た目もスッキリ!

PV-BL2Hは専用のスタンド台を付属。スタンドのアーム部上方にある溝に延長パイプのフックを差し込むことで本体を収納します。設置場所は、延長コードを使わない限りはコンセントの近くになりますが、付属ツールもスタンドにまとめて収納できるので、設置性はまずまずと言えるでしょう。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリムなので、設置したときの見た目の圧迫感は少ないです。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

延長パイプ裏のフックとアームの溝を深く差し込むことで、掃除機を安定して収納できます。パイプもアームも色が黒なので、うまく挿し込めているかわかりにくいのがやや難点。うまく挿し込めないと自重で倒れてしまうので、慣れるまでは収納時にしっかり挿さっているのを確認する必要があります。

 

【汎用性】網戸掃除にも使える「ほうきブラシ」など3つのツールと軽量設計で部屋を立体的に掃除できる

付属ツールは上のキャプションでも触れた「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」、さらに本体と延長パイプの接合部に装着する「ハンディブラシ」の3つ。特徴的なのは「ほうきブラシ」で、サッシの溝や網戸などの掃除で活躍します。ふとん類に対応するツールはありませんが、本体は5モデル中最軽量で、テーブルや机、棚からエアコン周りなど高い場所まで、部屋中の掃除はひと通り対応できると思います。

↑写真左から「ハンディブラシ」「すき間用吸口」「ほうきブラシ」
↑ほうきブラシはほうきのように毛足の長いブラシと細いチューブが組み合わさっていて、ブラシでホコリを落としながらチューブの先端から吸引。文房具など小物が多い引き出しも、小物は吸い込まずホコリだけ除去できて便利です。また、網戸に絡まったホコリもブラシでかき出しながら効率よく吸引できます(ただし掃除後はブラシが汚れるので洗浄が必要)

 

【独自機能】軽さ・自走性・ゴミ除去力という“基本”にこだわった独自技術を装備

PV-BL2H独自の技術・機能としてまず挙げるべきは高い軽量化技術。ファンモーターの小型化・軽量化と強い吸引力を両立しつつ、延長パイプの軽量化、ヘッドの小型軽量化などでパワーヘッド搭載モデルとしてはトップクラスの軽さ(1.1kg)を実現しています。さらにこれだけ軽量化しながらも、ヘッドの自走性が5モデル中でかなり高い点も驚くべきところ。

↑PV-BL2Hが採用する3Dファンモーター。ファンを三次元形状にすることで風の流れを高効率化。小型でもハイパワーを実現しています。さらにモーター素材にアルミを採用してより軽量化してます

 

↑延長パイプで強度が必要な部分とそうでない部分をコンピュータ解析で探し出し、部分的に延長パイプを薄肉化して軽量化に貢献。実際に延長パイプだけ持つと驚くほど軽いです

 

さらにパワーヘッドにも高機能が凝縮されています。ヘッドの押し引きに後方のフラップが同期する「シンクロフラップ」搭載により、ヘッドを前に押すときだけでなく引くときもゴミをしっかり吸引してくれます。ヘッドに白色LEDライトを備えているのも5モデルのなかで本機だけ。暗い場所でもゴミの有無を確認しながら掃除できるのは大きなメリットです。

↑人差し指で押しているのがシンクロフラップ。これがヘッドの押し引きに合わせて開閉し、押すときはヘッド内のゴミが後方に取り残されるのをせき止めつつ内部の吸引力も維持します。一方、引くときはフラップがヘッドの前側に「開く」ことで後方のゴミをヘッド内に取り込みます

 

↑ヘッド前面中央に白色LEDライトを装備。薄暗い部屋やベッドの下などの床面を明るく照らし、ゴミの有無が確認ができます

 

↑ちなみに本機にもパナソニックと同様、本体底部にゴム製のストッパーがついています。掃除中にものを動かしたいときなど、掃除機を壁に安定して立て掛けられます

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

【設置性】掃除機本体と付属ツールすべてをスタンドに設置できる!

SCD-L1P-Bにはセットするだけで充電できるスタンドを付属。掃除機をセットしたあとに電源プラグを本体に挿す手間がないのが便利です。また後ほど紹介しますが、同機には多彩な付属ツールを同梱。それらのツールがすべてスタンドに収納できるのもうれしいポイントです。

↑「フレキシブルホース」(延長ホース)や「布団用ヘッド」など5種類のアタッチメントとクリーニングブラシをすべてスタンドに設置可能。充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑スタンドに本体を収納する際は、延長パイプ裏側のコネクターの溝に充電スタンドの支柱部分のフックがかみ合うように挿し込みます

 

↑挿し込む深さが割と深めでセット後は安定している印象。スタンドの支柱が延長パイプのコネクターを失敗なく挿し込める形状になっているのも、配慮が感じられます

 

【汎用性】6種類のアタッチメントで家中を効率よく掃除できる

本機の付属ツール(アタッチメント)は静電モップも含め6種類と、今回検証した5モデルのなかでは最も多彩。ふとん掃除から窓のサッシ、ブラインドカーテンなど幅広い掃除に対応できます。

↑写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

↑掃除機本体と付属ツールの間に「フレキシブルホース」を挟むと、片手で掃除機を持ちながらもう片方の手でツールを操作でき、こまごまとした掃除がよりスムーズに行えます

 

【独自機能】ホコリをサッと取り除ける静電モップや「ほこり感知センサー」も搭載!

アイリスオーヤマのスティッククリーナーの独自機能であり、ユーザー評価も高いのが「静電モップ」です。これはモップの毛を帯電させることで様々な場所についたホコリを吸着除去できるツール。モップを収めるケースが掃除機の延長パイプに装着できるため、床掃除の途中でテレビについたホコリが気になるときなどにモップをサッと取り出して使えるのでとても便利。モップについたホコリは充電スタンドの台座部分にある吸込口から吸引でき何度も繰り返し使用可能。汚れが目立ってきたら水洗いもできます。

↑ナイロンケースからモップを引き抜くときに静電気が発生。モップが帯電し、ホコリを吸着しやすくなります

 

↑ブラインドの掃除は面倒ですが、静電モップならブラインドの羽根の間に差し込んで横にスライドさせるだけでホコリを取ることができます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

また、本機は「ほこり感知センサー」を装備。センサーが感知したゴミの量によってランプの色が変わります。また、自動・セーブモードを選択するとランプの色が変わるだけでなく吸引力も変化。こうした仕様はパナソニックと基本的には同じですね。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

 

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します。吸引力の変化は、パナソニックよりも少なく感じました

 

バッテリーは着脱式になっていて、別売のバッテリーを買い足せば最長80分の連続運転も可能。ただ、いまのところ専用充電器はなく、充電スタンドか本体を介してしか充電できません。掃除しながらの充電ができないのは、効率重視派にはやや物足りないかも。とはいえ、しょっちゅうバッテリーを取り替えて連続掃除する人でなければ、掃除機をスタンドに立てたら充電開始できるほうが手間がかからず便利だと思います。

 

今回の検証のまとめ

【設置性】設置の自由度はシャープが高く、ダイソンは壁掛け式で安定的に設置できる

設置性について5モデルを分類すると、スタンド台収納タイプがシャープ、日立、アイリスオーヤマ、壁掛け式がダイソン、壁や家具への立て掛けタイプがパナソニックとなりました。

 

スタンド台を使った収納では、日立とアイリスオーヤマがアーム(支柱)にフックを差し込むタイプ、シャープがアームのパイプガイド部に立て掛けるタイプ。設置が容易なのはシャープでした。

 

収納時の安定性が最も高いのは壁掛け式のダイソン。ただし、収納用ブラケットはネジ止めが必要なので、壁に穴を開けたくない人、開けられない人は立てかけ収納するか、別途ブラケットを取り付けられるスタンドを用意する必要があります(ダイソン対応の掃除機スタンドはニトリなどで販売されています)。

↑壁掛け式のダイソンは安定性が高いですが、壁へのネジ止めが必要

 

また、ダイソンは収納用ブラケットにセットすれば自動的に充電開始となるのも便利。アイリスオーヤマも充電スタンドの支柱に掃除機を立て掛ければ充電スタートとなります。一方、充電器を付属するシャープはスタンドの設置場所と充電場所を分けられ、設置場所の自由度がより高いと言えます。

↑シャープはバッテリーのみを外して充電できるのがメリット

 

パナソニックはゴム製のストッパー(滑り止め)がついていますが、壁などへの立て掛けタイプのため、収納時の安定性はやや低め。倒れないか不安という人は市販のクリーナースタンドを用意するのも手です。

 

【汎用性】ツール数ではアイリスオーヤマ、掃除のスムーズな切り替えではシャープが優秀

汎用性で各モデルを比べると、まず一番アタッチメントの数が多かったのはアイリスオーヤマ。静電モップを含む6つのツールを駆使して高所の掃除から布団の掃除機掛けまで幅広い用途に対応できます。ダイソンはふとんやベッド、ファブリックソファ、クルマの座席掃除などに活躍するミニモーターヘッド、ブラシのあるなし2通りで使えるコンビネーションノズルなど多用途で使えるツールが多く、アタッチメント数は3つながら多彩な掃除が可能。パナソニックのアタッチメントは、ブラシ付きすき間ノズルとふとん用ノズルの2つと数としてはやや寂しさがあります。

↑アイリスオーヤマのツールは6つを用意しており、汎用性は高いです

 

一方、シャープはアタッチメント(付属の吸込口)はスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルの3つながら、それらをすべて搭載したまま床掃除ができ、床掃除から別の掃除に、あるいは床掃除中に別の掃除に切り替えるのをできるだけスムーズにしようというコンセプトが垣間見られます。日立も床掃除中にパイプを外せばハンディブラシが現れ、棚やテレビ台などのホコリ取りに素早く移行可能。さらに本機は同社独自のほうきブラシを付属しているのも特徴。ほうきブラシは網戸の掃除や小物がたくさん入っている引き出しの掃除などに大活躍してくれます。

 

【独自機能】パナソニックとアイリスオーヤマはゴミの「見える化」を高める機能に注目! 日立は使いやすさでトップクラス

独自機能に関してはダイソンはMicro Fluffy クリーナーヘッドによる高いゴミ除去力が特筆モノ。シャープはスグトルブラシやちょいかけフックなど使いやすさ、掃除のストレスをできるだけなくすための工夫が満載です。

 

センサーによるゴミの「見える化」を実現しているのはパナソニックとアイリスオーヤマ。個人的にこの機能は、ゴミを見つけるだけでなくゴミがなくなったのを確認でき、掃除できたのを実感できる機能としても非常に有効だと感じます。さらにパナソニックは、ゴミが残りやすい壁際の集じんに強いヘッドを開発し、床の掃除の精度を高めました。一方でアイリスオーヤマはアタッチメントの充実により、幅広い場所の掃除をカバーしようという姿勢が顕著。特に静電モップは静電気による効率的なホコリ除去から充電スタンドを使ったモップの除電・ホコリ吸引まで上手にシステム化できています。

↑ゴミが多い場所ではランプが赤く点灯するパナソニックのクリーンセンサー

 

軽さと自走性能を高め、快適な操作性をより高めているのが日立。ヘッドを押しても引いてもゴミ除去効率を高めるシンクロフラップ、白色LEDヘッドなど独自の機能も多く、使いやすさでは今回検証したなかでも1、2位を争うモデルだと思います。

 

次回は、これまで4回にわたって行ってきた比較検証をもとに各モデルの特徴をまとめ、どんなユーザーに適しているかまでおさらいしたいと思います。

電気ケトルと鍋のいいとこ取り! アイリスオーヤマがクッキングケトルを発売

アイリスオーヤマは、電気ケトルと鍋を一台にまとめた「クッキングケトル」を、10月27日より発売します。価格は1万5708円(税込)となっています。

 

煮込みから低温調理まで幅広い料理を楽しめる

同製品は、電気ケトルと鍋の用途を一台にまとめ、湯沸かしのほか、鍋や煮込み料理など多彩なメニューを調理できます。

↑鍋や煮込み料理も楽しめます

 

加熱方式にはマイコン式を採用。温度や時間を細かく制御できます。温度は40℃~100℃(10℃単位)、時間は40℃~70℃のときは4時間まで、80℃~100℃のときは30分まで設定が可能となっています。鍋の温度を自動で一定に保つため、ローストビーフやチャーシューなどの低温調理も楽しめます。

 

また、「鍋」「インスタント麺」「煮込み」「サラダチキン」「炊飯」の5つの自動メニューを搭載しており、より手軽に料理を楽しめます。

↑5つの自動メニューを搭載

 

鍋底は加熱部分が接地しない形状で、食卓に鍋を置く際に鍋敷きが不要です。鍋と蓋はまるごと水洗いができるため使用後のお手入れもカンタン。本体デザインはマットな質感のブラックを基調に、取手には木目を採用することで、キッチンのインテリアにバランスよく調和します。

↑加熱部分が直接テーブルに触れないので鍋敷き不要

 

「軽くてゴミ捨てがラクな掃除機」はどれ? 人気5モデルの「ゴミ捨て・お手入れ」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第3弾。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回に続き、「ゴミ捨て」と「お手入れ」のしやすさをチェックしていきたいと思います。

 

 

ゴミ捨てやお手入れがラクな製品を選べば掃除のストレスが減る!

掃除機を選ぶ際には、基本性能とともに、掃除後のゴミ捨てや掃除機そのものの手入れ(メンテナンス)のしやすさもチェックすべき。ゴミ捨てをしにくい機種だとついサボりがちになり、それが掃除機の吸引力低下や本体の故障につながります。さらに、ダストカップやフィルター、ヘッドの回転ブラシのメンテナンスを怠ると、集じん力に影響が出ることも。特にヘッドブラシに絡まった髪の毛やペットの毛の除去はかなり大変なので、こうしたお手入れの手間が少ない機種を選ぶほうが、結果的にストレスなく部屋をキレイに保てるわけです。

 

というわけで、今回は5モデルのゴミ捨ての手順、ダストカップ~フィルター、ヘッドブラシのお手入れの手順を、詳細にチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】

ゴミ捨て頻度に関わるダストカップ容量と、ゴミを捨てるまでの手順をチェック。また、ゴミ捨てを容易にする機能や工夫も合わせて確認しました。

 

お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】

【エントリーその1】ダイソン Dyson Micro 1.5kg

ゴミに触れずにゴミ捨て完了。ブラシの毛絡み除去がほぼ不要なのもとにかく便利!

クリアビン(ダストカップ)の容量は非公表(一部通販サイトには0.2Lとの表記あり)。ゴミ捨ての手順は、まず本体から延長パイプを抜き、赤いレバーを押しながらクリアビンを前に押し出すと底部のふたが開いてゴミ捨て、という2ステップ。ゴミに触らずゴミ捨てできるのは大きなメリットです。

↑パイプと本体の接続部にある赤いボタンを押すとロックが外れるので、そのままパイプを引き抜きます

 

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます。ふたが開く際にホコリが舞うので、ゴミ袋でクリアビンを包む、ゴミ箱の奥までクリアビンを突っ込んでふたを開けるなど、工夫をするのがおすすめ

 

本体集じん部内の、ステンレス製のシュラウド(筒型のメッシュのパーツ)には髪の毛やペットの毛が絡まりやすいですが、ゴミ捨て時にクリアビンを押す際に、ゴム製のスクレイパーが絡まった毛ゴミをこそげ取ってくれます。

↑クリアビンの根元の赤いリングがスクレイパー。これがシュラウドの表面をスライドしながら毛ゴミを取り去ります

 

↑落ち切らなかった毛ゴミがあった場合は、クリアビンを外して捨てることができます

 

クリアビンと集じん部のお手入れについては、クリアビンは水洗い不可で、水に濡らして固く絞った布などで拭き掃除する必要があります。なお、本体後部のフィルターは取り外して水洗いできます。

↑クリアビンは本体から外して拭き掃除。本体後部のフィルター(青紫の部分)は取り外して水洗いできます

 

↑特にホコリがたまりやすいクリアビンのふたの溝は布巾などで拭き取ればOKです

 

ちなみに、クリアビンを本体に戻すとき、うまく戻せず苦労しました。戻す際に本体とクリアビンの溝をぴったり合わせる必要があるので、最初に溝の位置を確認しながらクリアビンを外すのがオススメです。

↑クリアビンの側面にある2本の溝と、本体下部のガイド部分にある2本の溝がうまくかみ合うようにスライドしてクリアビンを取り付けます。ここがきちんとかみ合わないと、クリアビンが途中で身動きが取れなくなることもあるので要注意

 

ヘッドブラシに関しては、ナイロン製ローラー形状のため、髪の毛やペットの毛がほとんど絡まず、毛絡み除去の必要がないのが大助かりです。さらにこのブラシは水洗いにも対応。簡単に清潔な状態に戻すことができます。

↑ヘッドの端にあるキャップを外せば、ローラーブラシは簡単に取り外せます。毛絡みしにくいうえに汚れも水で洗って簡単に落とせるのは助かります

 

【エントリーその2】シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

ゴミ捨ての行程はスムーズ。ダストカップ周りがすべて水洗いできる

ダストカップの集じん容積は0.13L。ゴミ捨ての手順は本体からダストカップセットを外し、さらにダストカップからフィルターカバー部を取り外してゴミを捨てます。その際は取り外しボタンを使いますが、表示がわかりやすく初めてでも簡単にゴミ捨てできます。

↑ダストカップセット上部のグレーの「カップ取り外しボタン」を押すと、カップセットが本体から外れます

 

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます。筒型フィルターに巻きついた髪の毛やペットの毛は、フィルター下部をフィルター上部から引き抜くと簡単に捨てられます

 

メンテナンスは簡単で、本体に付属のクリーニングブラシで各パーツについたホコリを掃除できるほか、ダストカップ、高性能プリーツフィルター、筒型フィルター、フィルターカバーのすべてが水洗いできます。

↑クリーニングブラシはダストカップセットを外した本体内側に収納。使いたいときに見つからない、ということがないので便利です
↑左のダストカップ、中央の集じん部、右の高性能プリーツフィルターが水洗い対応。中央の集じん部はさらにフィルターカバー+筒形フィルター上、筒形フィルター下の2つに分解できます。ちなみにフィルターカバーのゴミ捨てボタンには「押す ゴミ捨て」としっかり書かれており、ゴミ捨ての際に迷うことがありません

 

ヘッド部の回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒。ブラシはベルト駆動タイプなので、お手入れの際に取り外し、お手入れ後はまた装着する必要があります。これが慣れないうちはかなり手間取ります。

↑回転ブラシを外したところ。ヘッド左側の細いベルトとブラシ左側のグレーのギア部分を取り付けるのがやや面倒です

 

↑ダストカップセットのほか、回転ブラシや付属ツールのスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルもすべて水洗い対応。プリーツフィルターなどは半日~1日かけてしっかり乾かす必要がありますが、汚れが一瞬でさっぱり洗い流せるのはとても爽快です

 

【エントリーその3】パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

ダストボックス周りや回転ブラシは水洗い可。ブラシの毛絡みがしにくいのもうれしい

ダストボックス容積は0.3Lですが、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ゴミ捨て時には取り外しボタンを押しながらダストボックスを外し、次にダストボックスからネットフィルターを外す2ステップでゴミ捨てできます。

↑左手親指の横にあるネットフィルターつまみを押しながらフィルターをダストボックスから外し、ゴミ捨てします

 

↑写真はゴミ捨て後にダストボックスを本体に装着しているところ。ダストボックスを外す際は、フィルターカバーの横にあるグレーの取り外しボタンを押し下げてロックを外します

 

ダストボックス周りや回転ブラシなどは水洗いに対応。静電気でなかなかキレイに落ちない微粒子ゴミも一瞬で洗い流せます。ただし、プリーツフィルターは風通しの良い場所に丸1日置いてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

↑ダストボックスの裏側にお手入れブラシを装備。ダストボックスやフィルターのホコリを落としたいときにサッと取り外して使えます

 

ヘッドの回転ブラシは他モデルに比べてブラシ毛が密に植えられているせいか、テストした限りはかなり毛絡みが少ないと感じました。ブラシはベルト駆動で着脱がやや大変ですが、毛絡み除去の頻度が減るのはうれしいポイントです。

↑本機で筆者宅のリビングを掃除したあとの回転ブラシ(ブラシカバーを外した状態)。他のブラシ毛採用モデルでは髪の毛やペットの毛がある程度絡んでいましたが、本機ではまったく毛絡みが見られませんでした

 

【エントリーその4】日立 ラクかるスティック PV-BL2H

「からまんプレス構造」が便利。フィルター類の汚れも水でスピーディに洗い流せる

ダストケースの集じん容積は0.15L。ゴミ捨ての際は、ダストケース正面の取り外しボタンを引きながらケースを取り外し、次にダストケース下の「ゴミ捨てボタン」を押してゴミを捨てます。ゴミに触れずに捨てられますが、ペットの毛などが多い場合は内筒フィルター周りにゴミが絡まりやすいので、その場合はフィルターを外してゴミ捨てする必要があります。

↑水色の「ダストケース取り外しボタン」を引くとロックが外れるので、そのままダストケースを手前に引いて外します

 

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

↑空気の流れを利用してダストケース下部に集めたごみをしっかり圧縮するとともに、内筒フィルター内に毛ゴミが絡みにくくなる「からまんプレス構造」を採用。少量のゴミだとダストケースの底部だけにゴミがたまり、ゴミ捨てがラクです。ただしゴミがたまりすぎるとメッシュフィルターまでゴミが回ってしまうので、こまめにゴミ捨てするのが良さそう

 

お手入れ面ではダストケース、各種フィルターから回転ブラシ、各種付属ツールまで、数多くのパーツが水洗い対応になっています。特にクリーンフィルター(プリーツフィルター)、スポンジフィルターのゴミはお手入れブラシだけで除去するより、水洗いするほうが断然スピーディ。ただし、洗浄後は24時間以上かけてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左から内筒フィルター、ダストケース、スポンジフィルター、クリーンフィルター。ダストケースにはお手入れブラシが装着されています。これらはすべて水洗い可能。クリーンフィルターのひだの奥にたまった微粒子ゴミは取り除くのが面倒ですが、水で流しながらお手入れブラシでかき出すことでスムーズにゴミ除去できます

 

↑ダストケース周り、回転ブラシのほか、写真奥にあるハンディブラシ、すき間用吸口、ほうきブラシも水洗いできます

 

回転ブラシはシャープ同様毛絡みしやすく、引っかかった毛ゴミを取り除くのがやや手間。ただしブラシはベルト駆動ではないため、お手入れする際の着脱は簡単でした。

↑ヘッドから回転ブラシを取り外したところ。回転ベルトがないため、カバーを取ったらすぐにブラシを取り外せます。回転ブラシの左右両端が色分けされているのがとても親切。装着するときも、ヘッドの黄緑の部分にブラシの黄緑の側をセットすることがひと目でわかります

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

ダストカップや回転ブラシのほか付属ツールの静電モップも丸洗いできる!

ダストカップ容量は0.3Lながら、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ダストカップに表示された「ゴミ捨てライン」までゴミがたまったらゴミ捨てがオススメです。ゴミ捨ての手順は、ダストカップ底部のボタンを押してロックを外し、本体からダストカップを取り外してからダストカップ内のサイクロンユニットを外してゴミを捨てます。

↑サイクロンユニットの両側のつまみを持ちながらダストカップから抜いてゴミ捨てを行います

 

↑ゴミ捨て後にダストカップを本体に戻すときは、まずダストカップ上部の溝を本体側のつめに掛けてから、ダストカップ下部を「カチッ」と音が鳴るまで押し込みます。多くの機種はダストカップ下部にフックがあるので、このタイプは珍しいです

 

メンテナンス面ではシャープやパナソニック、日立と同様ダストカップ周りが水洗いに対応。カップやメッシュフィルター、排気フィルターなどに付着したゴミをかき取るのに使うクリーニングブラシも付属しています。ヘッド部の回転ブラシはシャープや日立同様、長く使うと毛絡みができるのがやや面倒。またブラシがベルト駆動なので、手入れする際の着脱にも最初は手間取るかも。

↑左からダストカップ、サイクロンユニット下部、サイクロンユニット上部、スポンジフィルター、排気フィルター。すべて水洗いでき、メンテナンスの手間を軽減できます

 

↑サイクロンユニット上部のメッシュフィルターに絡まった毛ゴミは付属のクリーニングブラシで除去。クリーニングブラシはダストカップに装着するタイプでなく、充電スタンドなどに別途収納します。使いたいときにすぐに取り出せないのが惜しい……

 

↑回転ブラシはベルト駆動。構造はシャープやパナソニックと基本的に同じです

 

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

【今回の検証のまとめ】

ゴミ捨ては全モデル2手間で完了。ダストカップの水洗いとブラシの毛絡みに違いが出た

ゴミに触りたくないならダイソンと日立がベター

ゴミ捨てのしやすさに関しては全モデル2手間で完了し、とてもスムーズ。特にダイソンと日立はゴミ捨てボタンがついていてゴミに触らずゴミ捨てできます。近年のダイソンの掃除機はクリアビンが延長パイプと一直線に配置される構造になっているため、ゴミ捨ての際にクリアビンをゴミ箱の奥まで突っ込みやすくなっており、ホコリが舞いにくいのもうれしいポイント。ただし、ダイソンも日立もゴミがたまってくるとフィルター部にゴミがつくようになり、これをブラシなどで取るときはゴミに触れるリスクが高くなります。

 

また、モデルによって集じん容積の差が多少ありますが、それはあまり意識しなくても良いように感じました。というのも、集じん容量ギリギリまでゴミをためようとすると結局上限を超えてゴミをためがちですし、そこまでゴミがたまると吸引力が落ちるうえ、メッシュフィルターなどに絡みついたゴミを取る手間が増えます。どのモデルもたった2手間でゴミ捨てできますので、掃除後のこまめなごみ捨てを習慣づけておきましょう。

 

ダイソン以外はダストカップ周りがすべて水洗いできる

メンテナンスについては、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマがダストカップ周りの水洗いに対応。掃除機本体もキレイな状態で使いたい人にはこれは大きなメリットです。ちなみにダイソンもローラーヘッドは水洗いできて、その部分は評価できます。……とはいえ、できればクリアビンも水洗いに対応してほしいところ。

 

一方、回転ブラシのお手入れ、特に毛絡み問題に関しては「ほぼ毛絡みゼロ」のダイソンが優秀。また、パナソニックの回転ブラシも毛絡みが少なく、好印象でした。同社が上位モデルで採用する「からまないブラシ」には及ばないとはいえ、今回試したMC-SB51Jのブラシも毛絡み除去の手間を十分軽減できると思います。一方、回転ブラシの着脱しやすさについては、ベルト駆動でないダイソンと日立が有利です。

 

そのほか細かい話ですが、ダイソンはお手入れブラシが同梱されておらず、別途用意する必要あり。また、アイリスはお手入れブラシを搭載本体に装着できないのが惜しいところでした。

 

次回は、5モデルの「設置性」「独自機能」「汎用性」をチェックしていきたいと思います。

家電のプロはダイソン、日立の最新モデルをどう見た? コードレススティック掃除機5項目チェック

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。人気の同カテゴリのなかで、“いま購入時に押さえておきたいキーワード”とともに、最新モデルのそれぞれの魅力を明らかにしていく!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

<コードレススティック掃除機>

Trend Keyword「ゴミの見える化」

「軽量かつハイパワー」「フロアワイパー的な操作感」など、コードレススティック掃除機はトレンドが細分化している。「目視しづらい微細なホコリの可視化」が叶うモデルにもご注目を。

 

私がチェックしました!

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事などを執筆。クリーナーにもこだわりが強く日立製品を愛用。

 

「ゴミの見える化」でモチベが格段にアップ

せっせと掃除機を動かしても、「本当にゴミが取れているのだろうか」と不安になる場面は多々ある。特に、微細なホコリなどは目視しづらく、取り逃しやすい。従来から暗い場所を照らすLEDライトやゴミの有無を知らせるセンサーランプで“見える化”を推進する掃除機は人気だったが、今季、ダイソンと日立からその点を強化したユニークなモデルが登場した。

 

Dyson V12 Detect Slimはグリーンレーザーをフローリングなどに絶妙な角度で照射。明るい場所でもゴミがはっきりと浮かび上がる。さらに捕集したゴミの量を、花粉、ダニの死骸など粒子のサイズ別にディスプレイで表示。取れたゴミと量を瞬時に把握できて、モチベーションが上がる。

 

日立のPV-BL30Hは、白色に加え緑色のLEDライトをヘッドに採用。明るい昼間でもホコリや微粒子ゴミをしっかり照らし出す。軽量なうえ、ヘッドを押しても引いてもゴミが吸えるなど工夫が満載で、使い勝手は文句なしだ。

 

【その1】レーザー照射で微粒子をまんべんなく浮かび上がらせて取り逃しを防ぐ

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

ダイソンストア価格9万7900円

目視しづらい微細なホコリをグリーンレーザーで可視化し、取り逃しを防ぐ。吸引したゴミの量やサイズはセンサーで検知・計測。量とサイズは液晶ディスプレイでリアルタイムで数値化される。毎分最大12万5000回転のモーターにより吸引力が従来比50%アップ(※)。

※:Dyson Digital Slimとの比較

SPEC●ヘッド:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:毛がらみ防止スクリューツールほか●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm(※)/2.2kg

※:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時

 

集じん技術:Root Cycloneテクノロジー

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

クリアビン容量:0.35l

※:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑ヘッドの端から下向き1.5度の角度でレーザー照射。実際に使うと明るい場所でも写真よりはるかにくっきりと極小ゴミの存在を確認できた

 

↑ナイロンフェルト製ローラーで大小のゴミを包んで除去。その間のカーボンファイバーブラシが床面の静電気発生を抑える

 

↑吸気口に搭載したピエゾセンサーがゴミの量とサイズを計測。結果は手元の液晶ディスプレイにリアルタイムでグラフと数値で表示される

 

↑クリアビンで大きなゴミ、サイクロン部で微細なチリ、後方のフィルターで微粒子など本体全体でゴミを捕集。排気は部屋の空気よりきれいになる

 

↑ヘッドの左右への首振りが滑らか! 家具の隙間にもスムーズに入り込んで、ホコリを逃さず取り除くことが可能だ

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

高いゴミ取り性能に加えレーザー照射と液晶表示で楽しさを提供

レーザーのホコリ可視化性能が秀逸で、照射範囲内の微細ゴミをまんべんなく目視できる。吸引力もヘッドのゴミ捕集力も高く、カーペット用ヘッドも付属し様々な床に対応。“軽量志向”モデルと比べれば重いが、操作性は上々だ。クリアビンは水洗い不可だが、毛がらみしにくく水洗い対応のローラーブラシは便利。

 

[5点満点で評価]

吸引力:5.0/5.0

ブラシ性能 5.0/5.0

操作性:4.0/5.0

ゴミの見えやすさ:5.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.5/5.0

 

【その2】白と緑のLEDを計7灯搭載し広範囲で照らしてゴミを見つけやすく

日立

スティッククリーナー(コードレス式)パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

ヘッド先端の白色+緑色LEDライトで明るい部屋の微細なホコリを“見える化”。標準質量1.4kgの軽快な使い心地と、独自開発のモーターによるパワフルな吸引力を両立した。バッテリーは着脱式で、別売の電池を買い足せば1時間以上の連続掃除も可能だ。

SPEC●ヘッド:パワフルスマートヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:2WAYすき間ブラシ、ふとん用吸口、ハンディブラシほか●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

集じん技術:からまんプレス構造

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

ダストケース容量:0.15l

※:標準モードでパワフルスマートヘッド非使用時

 

↑計7灯のLEDライトによる圧倒的な明るさで、細かいゴミがよく確認できた。ただし、光が強すぎてゴミの陰影が出にくい場面もあった

 

↑ヘッドの回転ブラシには毛がからみにくい「からまん機構」を採用。ブラシがヘッドの前側に付いているため、壁際のゴミにもしっかり届く

 

↑独自開発のモーターはファンを三次元形状にして空気の流れを効率化し、強力パワーを獲得。モーター素材にアルミを使い、軽量化も実現した

 

↑ブラシ後方のフラップがヘッドの動きに合わせて開閉。ヘッドを引く際もゴミを吸引でき効率的だ

 

↑ヘッドを浮かさず掃除機を床面まで倒せる「ペタリンコ構造」を採用。棚やソファ下などのすき間も高さ10cm以上あれば入り込める

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

広範囲のLED照射と軽い操作性で使い勝手は上々

本機の最大の魅力は軽さと操作性。LEDライトは広範囲のゴミの状況を把握でき、掃除の快適性に大きく寄与。吸引力は軽量モデルとしては合格。押しても引いてもゴミを吸うヘッドなど様々な工夫も好印象だった。メンテ面ではダスト容器・回転ブラシなどが洗えるうえ、ブラシの毛がらみ防止機能もまずまずだった。

 

[5点満点で評価]

吸引力:4.0/5.0

ブラシ性能:4.0/5.0

操作性:5.0/5.0

ゴミの見えやすさ:4.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.0/5.0

 

【Other Choice】

【その1】「からまないブラシ」でノズルの毛がらみを除去する手間がほぼ不要に!

パナソニック

コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-SBU840K

実売価格9万9000円

髪の毛やペットの毛がからむのを抑える画期的なブラシを採用。同社コードレススティック史上最高の吸引力で微細なゴミも逃さない。「親子のノズル」で家具の隙間もスムーズに掃除可能。

SPEC●ヘッド:パワーノズル(からまないブラシ搭載)●バッテリー:内蔵式●付属ツール:ふとん清潔ノズル、ペタすき間ノズル、すき間用ノズルほか●サイズ/質量:W253×H1150×D218mm/2.6kg

 

集じん技術:サイクロン式

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約3時間

ダストボックス容量:0.2l

※:ロングモードでノズルブラシ回転オフ時

 

【その2】軽量性とパワーを高レベルで両立して清掃効率が格段にアップ

シャープ

コードレススティック掃除機「RACTIVE Air POWER」EC-SR5

実売価格5万3520円

従来比約1.4倍の吸引力と、質量1.6kgの軽量設計を両立。回転数が従来比2倍のブラシとくし歯形バンパーで絨毯の奥のゴミも捕集する。ソファの掃除に便利な小型ヘッドなど付属品も充実。

SPEC●ヘッド:倍トルヘッド(自走パワーアシスト)●バッテリー:着脱式●付属ツール:スグトルブラシ、コンパクトふとん掃除ヘッド、はたきノズルほか●サイズ/質量:W243×H1030×D179mm/1.6kg

 

集じん技術:遠心分離サイクロン

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約80分

ダストカップ容量:0.2l

※:弱モードで付属吸込口(すき間ノズル等)使用、バッテリー1個使用時

 

【その3】ホコリセンサーや静電モップなど独自の便利機能が満載

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格4万3780円

ゴミ取り性能は落とさずに本体と自走式ヘッドを軽量化。センサーが床上のゴミの量をランプの色で通知する。掃除中に棚などのホコリをサッと取れる静電モップクリーンシステムも搭載。

SPEC●ヘッド:自走式「軽量」パワーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:静電モップ、すき間ノズル、ブラシノズル、ミニヘッド、布団用ヘッドほか●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg(モップ帯電ケース含まず)

 

集じん技術:遠心分離サイクロン+準HEPAフィルター

最長運転時間:約40分(※)

充電時間:約4時間

ダストボックス容量:0.3l

※:セーブモード時

 

【その4】日常使いに十分な吸引力を備えたスタイリッシュな紙パックタイプ

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

質量1.4kgながら吸込仕事率70Wで日常使いに十分な吸引力。センサーがゴミを検知すると自動で吸引力を上げる。除去したゴミは抗菌仕様の紙パックで捕集し、ゴミに触らず捨てられる。

SPEC●ヘッド:自走式ヘッド●バッテリー:内蔵式●付属品:すき間ノズル、使い捨てダストパック25枚(本体に1枚装着済み)●サイズ/質量:W235×H1050×D135mm/1.4kg

 

集じん技術:抗菌ダストパック

最長運転時間:約30分(※)

充電時間:約2.5時間

紙パック容量:約0.25l

※:自動モード時

毛がらみを抑えるモデルに注目! 国内メーカー最新コードレススティック掃除機おすすめ4選

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。人気の同カテゴリのなかで、国内メーカーによる最新4モデルをご紹介!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】「からまないブラシ」でノズルの毛がらみを除去する手間がほぼ不要に!

パナソニック

コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-SBU840K

実売価格9万9000円

髪の毛やペットの毛がからむのを抑える画期的なブラシを採用。同社コードレススティック史上最高の吸引力で微細なゴミも逃さない。「親子のノズル」で家具の隙間もスムーズに掃除可能。

SPEC●ヘッド:パワーノズル(からまないブラシ搭載)●バッテリー:内蔵式●付属ツール:ふとん清潔ノズル、ペタすき間ノズル、すき間用ノズルほか●サイズ/質量:W253×H1150×D218mm/2.6kg

 

集じん技術:サイクロン式

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約3時間

ダストボックス容量:0.2l

※:ロングモードでノズルブラシ回転オフ時

 

【その2】軽量性とパワーを高レベルで両立して清掃効率が格段にアップ

シャープ

コードレススティック掃除機「RACTIVE Air POWER」EC-SR5

実売価格5万3520円

従来比約1.4倍の吸引力と、質量1.6kgの軽量設計を両立。回転数が従来比2倍のブラシとくし歯形バンパーで絨毯の奥のゴミも捕集する。ソファの掃除に便利な小型ヘッドなど付属品も充実。

SPEC●ヘッド:倍トルヘッド(自走パワーアシスト)●バッテリー:着脱式●付属ツール:スグトルブラシ、コンパクトふとん掃除ヘッド、はたきノズルほか●サイズ/質量:W243×H1030×D179mm/1.6kg

 

集じん技術:遠心分離サイクロン

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約80分

ダストカップ容量:0.2l

※:弱モードで付属吸込口(すき間ノズル等)使用、バッテリー1個使用時

 

【その3】ホコリセンサーや静電モップなど独自の便利機能が満載

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格4万3780円

ゴミ取り性能は落とさずに本体と自走式ヘッドを軽量化。センサーが床上のゴミの量をランプの色で通知する。掃除中に棚などのホコリをサッと取れる静電モップクリーンシステムも搭載。

SPEC●ヘッド:自走式「軽量」パワーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:静電モップ、すき間ノズル、ブラシノズル、ミニヘッド、布団用ヘッドほか●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg(モップ帯電ケース含まず)

 

集じん技術:遠心分離サイクロン+準HEPAフィルター

最長運転時間:約40分(※)

充電時間:約4時間

ダストボックス容量:0.3l

※:セーブモード時

 

【その4】日常使いに十分な吸引力を備えたスタイリッシュな紙パックタイプ

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

質量1.4kgながら吸込仕事率70Wで日常使いに十分な吸引力。センサーがゴミを検知すると自動で吸引力を上げる。除去したゴミは抗菌仕様の紙パックで捕集し、ゴミに触らず捨てられる。

SPEC●ヘッド:自走式ヘッド●バッテリー:内蔵式●付属品:すき間ノズル、使い捨てダストパック25枚(本体に1枚装着済み)●サイズ/質量:W235×H1050×D135mm/1.4kg

 

集じん技術:抗菌ダストパック

最長運転時間:約30分(※)

充電時間:約2.5時間

紙パック容量:約0.25l

※:自動モード時

スリムサイズなのにパワフルな風量! アイリスオーヤマ「大風量セラミックファンヒータースリム」

アイリスオーヤマは、「大風量セラミックファンヒータースリム」を、9月17日に発売します。税込み価格は1万4520円。

↑大風量セラミックファンヒータースリム(ホワイト/グレー)

 

同製品は、本体幅175mm×奥行191.5mmで、床面の設置面積はB5サイズよりも小さく、脱衣所やトイレなどの狭い空間でも設置しやすい大きさ。送風羽根の枚数を同社従来品比で約2倍に増やし、ファンの厚みを約30%アップさせたほか、風路設計の見直しやモーターのスペックの改良を行い、本体がコンパクトになっても、同社従来品と同等の大風量を実現しています。

 

吹出口面積が約10%広くなり、吹出口高さを約16cm高くしています。上下45度の手動ルーバーも搭載し、足元から腰付近まで幅広く温風を届けられます。

 

人感センサー搭載により、人を検知しない場所では運転を制御して余分な消費電力を削減。設定時間以上人を検知しない場合は一定時間冷却送風をした後、運転を停止します。運転停止後は、人を検知すると運転を再開。人感センサーの設定時間は90秒、5分、10分の3段階から選択できます。

 

ターボモード/標準モード/静音モードの3つのモードを搭載し、使用シーンに合わせて、適切な消費電力と運転音に調整可能。切タイマーが1時間/2時間と2段階に設定可能で、3時間経つと自動的に切れます。

「軽くて本当に使いやすい掃除機」はどれ? 人気5モデルの「操作性・静音性」を一気にチェック!

近年のコードレススティック掃除機は「軽量タイプ」が人気。しかもただ軽いだけでなく、十分な吸引力(ゴミ取り能力)と高い機能性を兼ね備えた高級モデルに注目が集まっています。

今回はそんな「軽量・高機能」なコードレススティックの最新機種のなかから、人気の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の最新モデルを取り上げ、さまざまな角度から実力を検証。フローリングとカーペットでの吸引力をテストした前回に続き、今回は軽量モデル一番のメリットとなる「操作性(取り回しの良さ)」、さらに「静音性」をチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

コードレススティックの掃除機がけのしやすさは、標準質量(本体、延長パイプ、ヘッドの重さの合計)とヘッドの首振りのスムーズさ、人力での掃除機がけをアシストするヘッドブラシの回転力が重要です。今回はこの3項目に加え、ソファ下など高さのない場所や家具と壁のすき間などへのヘッドの進入しやすさ、掃除の快適さを高めるアシスト機能などを確認。さらに、前回の「吸引力」と内容が類似しますが、掃除機の取り回しと大きな関わりを持つ「壁際でのゴミの取れ具合」を検証(壁際に重曹をまいて吸引)します。このほか、広い住居スペースの掃除をする際に問題となる連続運転時間や、充電時間もスペック上でチェックしていきます。

 

各モデルの静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。

↑掃除機を稼働していない状態での騒音レベルが33.6dBA(※)前後の環境でテストしました ※dBA…音圧レベルを人間が感じ取れる周波数で補正したもの。より人間の聴感に近い騒音レベルを表します

【操作性テストの結果はコチラ】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

従来モデルのユーザーが驚く軽さ。ボタン式採用で負担も軽減

製品名にも入っているように標準質量は1.5kgで、ダイソンの掃除機とは思えぬ(失礼!)軽さ。ダイソンの従来モデルのユーザーがこれを使ったら、快適な操作感にショックを受けると思います。

↑Dyson Micro 1.5kgはダイソンのコードレススティックのなかでも群を抜く軽さ。片手でラクラク持ち上げられ、小柄な人や年配の人でも軽快に使いこなせます

 

ヘッドの操作性について詳しく見ていきましょう。ヘッドは自走する感覚はありませんが、前後の移動は十分にスムーズです。左右の首振りは5機種中で最も軽い印象。軽すぎて思った以上に首が振れてしまうこともしばしばでした。また、畳の上ではわずかに動きが重く感じることも。これは他のモデルにはあまり感じなかったことです。

↑ヘッドは左右90度ずつしっかりと首振りできました

 

また、テーブルの脚周りを掃除するときなどに、ヘッドを脚にくっつけたまま横向きにスライドさせたくなりますが、本機の場合この動きがやりにくかったです。ヘッドを一度戻して首振りしなおせば済むことですが、少し気になりました。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

ヘッドが従来よりスリムになったぶん、家具の下など高さのない場所での掃除はスムーズ。ただ、本体を横倒しにして床にベタづけはできないため、ヘッドがギリギリ入る高さだと、奥まで掃除するのは難しそうです。一方、低い場所を掃除しているときでもヘッドの首振りができたのはメリットでした。

 

運転オン/オフは従来のトリガー式でなく、ボタン式。掃除中ずっとトリガーを引き続ける必要がなく、腕への負担がかなり軽くなったと感じました。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

壁際のゴミを取るならMAXモードがおすすめ

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では、ローラーが届かない部分にゴミの取り逃がしがありました。ナイロンフェルト素材のローラーは床にピッタリ密着するため、ヘッドの内側の吸引には効果的ですが、ヘッドの外側には吸引力が及びません。そのため、壁際の掃除ではブラシ毛採用のヘッドより不利になります。ただし、MAXモードにすると取り残しが減ったので、壁際をしっかり掃除したいときはMAXモードで掃除するか、付属のすき間ノズルを使ったほうがいいでしょう。

 

連続運転時間は通常モード(エコモード)でモーター駆動のないツールを使った場合、最長約20分。Micro Fluffyクリーナーヘッドなどモーター駆動ツールを使った場合は約18分、強モードなら約5分の連続運転ができます。バッテリーの充電時間は約3.5時間。

 

運転音はモーター音が気にならず好印象

エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBA。実際に聴いた印象でも、モーター音はほとんど気にならず、風切り音も耳障りな印象は比較的少ないです。ブラシを回転させるモーター音がほとんど聞こえないのも好印象。一方、MAXモードにすると騒音レベルは73.3dBAとなり、さすがに風切り音がうるさく感じました。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

「スグトルブラシ」「ちょいかけフック」など使い勝手を高める機能が多数

標準質量は1.2kg。ヘッドブラシの自走性は比較的弱めですが、手に持った感覚は驚くほど軽いです。ヘッドの操作もストレスがなく、特に左右の首振りがスムーズでした。

↑本体からヘッドまで全部合わせて1.2kg。長さも985cmと5モデル中最も短く、小柄な人でも扱いやすいと思います

 

↑ヘッドは左右それぞれ90度に首振り可能。テーブルの脚周りの掃除でも、左右に非常に滑らかに動いてくれました

 

本体を床にペタッとつけてもヘッドが浮かないので、ソファやスチール棚の下など低い場所も奥のほうまで掃除可能。低い場所にヘッドを入れたままヘッドを首振りさせることも、まずまずスムーズにできました。また、本体が軽量なので高い場所もラクラク掃除できます。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

↑本体が軽いので、エアコンなど部屋の上部の掃除もさっさと済ませられます

 

EC-AR5Xで最も重宝するのが「スグトルブラシ」です。これはワンボタンでヘッドが外れ、狭い場所が掃除しやすい小型ブラシが露出する機能。いちいちアタッチメントを取りに行く手間がかからず、毎日の掃除が極めてスムーズになります。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

またセンサー機能では、フローリングやカーペットなど床の状況を検知して吸引力を自動調整する、床面検知機能に注目。掃除モードを「自動」にするとこの機能が働くので、カーペット上でいちいち吸引力を上げる、という手間が減ります。また、本機は「グリップセンサー」も装備。これは掃除中にグリップから手を離すと運転を一時停止し、握りなおすと運転再開する機能です。掃除中に椅子を動かしたりする際に手動で電源オフにする必要がないのがとても便利です。さらに本体裏に「ちょいかけフック」がついていて、掃除中にテーブルやイスなどにサッと掛けられるのも重宝しました。

↑掃除中にグリップから手を離すと自動的に運転を停止。もう一度握ると再び運転を始めます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、ちょっと掃除機をどけて他の作業をしたいときに便利です

 

壁際の掃除は優秀。バッテリー2個付属で運転時間は長い

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では自動モードを使用したところ、ほぼすべての重曹を取り切っていました。壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみ薄っすら残る程度。自動モードでこの取れ具合は優秀です。

 

連続運転時間は弱モードでモーター駆動のヘッドを使わない場合、最長約50分。モーター駆動ヘッド使用時は弱モードで35分。自動モードなら約23分、強モードは約9分です。ただ、EC-AR5Xは着脱式バッテリーを採用し、バッテリーを2個付属。これを連続して使えば、掃除できる時間は2倍になり、弱モードなら最長100分の掃除が可能になります。充電時間もバッテリー1個につき約80分とスピーディです。

↑EC-AR5Xはバッテリー2個とバッテリー充電器を付属。バッテリーが切れたら別の充電済みバッテリーに交換し、その間に空のバッテリーを充電しておく、という使い方もできます。本体ごと充電する必要がないので場所を取らないのもメリット

 

自動モードでも高域の風切り音がやや気になった

自動モードでの騒音レベルは66.3dBA。全体に「うるさい」という印象はないですが、やや風切り音のような高い音が気になりました。強モードにすると騒音レベルは72.1dBAに。風切り音がかなり大きくなり、またブラシが回転する低いモーター音も耳につくようになりました。

↑自動モードでの数値はダイソンとほぼ同じ

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

パワフルな自走式ヘッドやクリーンセンサーで快適に使える

標準質量は1.6kg。シャープや後述する日立のモデルを持ったときに比べるとわずかに重みを感じますが、比較しなければ十分軽快に使えます。特に優れているのはヘッドブラシの自走性の高さ。首振りがなめらかで、細かい取り回しがスムーズに行えます。

↑ヘッドブラシの回転力は本当にパワフル! 手に持っているだけでヘッドが勝手に前に進みます

 

↑左右それぞれ90度近くまで可動。本体のグリップ(持ち手)を軽くひねるだけでキビキビと首振りしてくれます

 

↑グリップの内側に適度な突起があり、細かく動かすときもしっかりホールドできます。グリップが大型なので、掃除する場所に応じて握る位置を変えることも可能

 

また、家具の下など、高さのないすき間の掃除も本体を倒しながら快適にできました。便利だったのが、本体を倒し、低い場所にヘッドを突っ込んだ状態でも首振りがスムーズにできたこと。他機種ではそもそもその状態で首振りできなかったり、一度首を振ると元に戻せなかったりすることが多く、ヘッドの方向を変えるには一度その場所からヘッドを引き出さなければならないことも。その点は丁寧に作られているなと感心しました。

 

さらに、MC-SB51Jにはゴミを見つけるとランプが赤く光り、自動で吸引力を上げる「クリーンセンサー」がついています。このセンサーは感知力が高く、少量のゴミにも反応するのが便利。逆に、ランプがつかなくなると「キレイになった」という実感がわきました。

↑ゴミが多いとクリーンセンサーが赤く点滅し、吸引力がアップ。センサーは約20μmの微粒子(ダニの死骸・フンなど)にまで反応。スギ花粉(約35μm)も逃さず除去できます

 

「壁ぎわ集じん」機能で壁際のゴミ取り力は文句なし

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際のゴミ取り力は5機種中最も優秀でした。「AUTO」モードで検証したところ、重曹はほとんどを除去。「HIGH」モードにすると、壁の下のすき間にわずかに残っていた重曹もほぼ取り切りました。本機のヘッドは、壁際のゴミまでしっかり吸い込む「壁ぎわ集じん」機能を搭載。これも今回の優秀なテスト結果を生んだ要因のひとつと思われます。

↑ブラシの位置が前面にあり、かつヘッド前面カバーが薄いため、ブラシが壁際までしっかり届いてゴミを捕集できます

 

運転時間の目安は、「AUTO」モードでパワーヘッド使用時は約10~22分、すき間ノズルなど付属ノズル使用時だと約30分。「HIGH」モードだと約6分となります。充電時間は約3.5時間です。

 

落ち着いた運転音。「HIGH」モードでもそれほどうるさく感じない

オートモードでの測定値は63.4dBA。モーター音も風切り音もあまり気にならず、5モデルのなかでは最も落ち着いた運転音に感じられました。ただし、上記の測定値はゴミがないときの騒音レベル。同機はクリーンセンサーで自動的に吸引力がアップするため、掃除中に突然音量アップすることがあります。

 

「HIGH」モードでの測定値は68.5dBA。「AUTO」モードでセンサーが働いたときもこのくらいの騒音レベルでした。モーター音も風切り音も、他の機種ほど「うるさくなった」という印象はありませんでした。

↑「AUTO」モードの数値は優秀

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

最軽量1.1kgと自走式ヘッドの推進力で操作のストレスはほぼナシ

標準質量は、5モデル中最も軽い1.1kg。さらにヘッドブラシの自走パワーが強力で、手は本当に「添えているだけ」という感覚で力を入れずに掃除機がけができます。ヘッドも左右にスルスル滑る感じで、家具の端や壁際などの細かい場所の掃除も極めてスムーズでした。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみるとまさに「掃除機とは思えない」軽さ。これでパワフルな吸引力やモーター駆動のブラシヘッドを搭載しているのはスゴいです

 

↑延長パイプには、自動車の部品の軽量化にも活用されている「トポロジー最適化」という技術を採用。強度的に厚みが必要な部分と必要でない部分をコンピュータで解析し、写真の凹凸形状と組み合わせながらパイプを部分的に薄肉化し、強度保持と軽量化を両立したそう

 

↑軽量なのにヘッドの自走性が高いのが驚き。ヘッドがどんどん前に行こうとするのを、手首で制御しながら掃除している感じです。長さもシャープとほとんど同じコンパクトさで、背が低い人もラクに使いこなせます

 

高さのない場所でも、本体をペッタリ床につけてヘッドを突っ込み、ラクラク掃除できました。ヘッドの前後幅が小さく、壁と家具のすき間などにも横向きにして入れることができるので、サクサク掃除できます。

↑本体を床につけてもヘッドが浮き上がらないので、家具下などの掃除にも便利

 

ヘッド中央前面にLEDライトを搭載。廊下や納戸、ベッドの下など薄暗い場所ではこのLEDライトでゴミの有無がわかるので、とても掃除しやすかったです。

↑ヘッドにLEDライトを搭載

 

↑LEDの光でゴミが取れているのか確認できるのが便利です

 

標準モードでの壁際の取り残しも、強モードなら解消できる

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、標準モードだと床と壁の間に重曹が少し残ってしまいました。シャープやパナソニックに比べると、取り残しがやや多かった印象です。強モードだと、壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみうっすら残ったものの、ほぼ吸引・除去できていました。壁際のゴミ取り能力はまずまずといえるでしょう。

 

連続使用時間はパワーヘッドを使わない標準モードで最大約45分、パワーヘッド使用時は約30分。強モードでは約8分稼働します。ホコリなど通常のゴミなら標準モードでも十分除去できるので、掃除は通常モードで行うと良いでしょう。充電時間は約3.5時間です。

 

高い音は控えめ。ブラシが回転する低音がやや気になる

標準モードでの騒音レベルは64.5dBA。風切り音のような高い音がそれほどうるさく感じられず、耳ざわりは柔らかでした。ただし、ヘッドブラシが回転する低い音はやや気になります。一方、強モードでの騒音レベルは71.0dBA。このモードになると風切り音がかなりうるさく感じられます。そのぶん低音があまり気にならなくなりました。

↑標準モードでの騒音レベル

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

操作性は良好で、ゴミの量に合わせて吸引力も自動調整

標準質量は1.4kgで、ヘッドブラシは自走性が高く、シャープや日立並み…とまではいかないものの操作感は軽快です。ただ、他の4機種と比べると、ヘッドの左右の首振りの際にわずかなぎこちなさを感じました。本体が床にペタッとつくので、家具下など高さのないスペースの掃除もスムーズです。ベッド下などでの首振りは、本体位置を下げながら徐々に左右に振ればOK。方向を変えるときは一度ヘッドを外に出すことで問題なく行えました。

↑自走式パワーヘッド採用。なおかつヘッド自体の重さも従来モデルより約60%カットしていて、軽快に操作できます

 

本機はパナソニックの製品同様、ゴミセンサー(ほこり感知センサー)が搭載されています。センサー感度は高く、わずかなゴミにも反応してランプが赤く光ります。また、自動モード、セーブモード時にはゴミの量に合わせて吸引力も自動調整します。ランプが大型で視認性が高いのもメリットです。

↑ゴミが少ないとダストカップ部分が緑に点灯します

 

↑ゴミが多いと赤に点灯

 

そのほか印象的だったのは、カーペットを掃除する際に、ヘッドがカーペットに吸い付く力が他の機種に比べて弱めだったことです。本機には「標準/セーブ/自動/ターボ」と4種の吸引モードがあり、「標準」だとそれほどくっつかず、自動だとちょっとくっつきが強くなる程度でした。

 

壁際は自動だとやや惜しい。バッテリー追加購入で長時間の掃除にも対応

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、自動モードだと床と壁の間にやや多めに重曹が残ってしまいました。一方、ターボモードではわずかに取り残しがあったものの、壁と床のすき間に入り込んだ重曹もほとんど取り切っていました。

 

連続使用時間は標準モードで約15分、セーブモードで約40分、自動モードで約22分。ターボモードでは約8分となります。ちなみに本機は着脱式バッテリーを採用しており、バッテリーを追加購入して交換すれば、稼働時間を倍増させることも可能。充電時間は約4時間です。

↑バッテリーは本体底部後方に収納。ふたをスライドするだけで簡単に取り外せます

 

吸引力アップにつれて音量は上がるが、高音域が耳につかない

自動モードでゴミがない場所での騒音レベルは65.0dBA。ヘッドブラシが回転するモーター音が耳につく一方、風切り音はそれほどうるさくありませんでした。自動モードでほこり感知センサーによってゴミを感知した場合は66.6dBAにアップ。パナソニックと比べると、吸引力アップ時の音量変化はより少なく感じました。

 

ターボモードでの騒音レベルは69.6dBA。標準モードやターボモードにすると風切り音は大きくなりますが、他のモデルほど高音域が耳につかないのが印象的でした。ちなみにセーブモードではブラシの過回転が止まるため、測定値は56.2dBAとさらに静かになりました。

↑自動モードでゴミがない場所での騒音レベル

【テストのまとめ】操作性はどれも文句なし。快適さをアップする工夫に注目

国内メーカーは使い勝手を高める付加機能が光る

今回は全モデルが軽量だったこともあり、基本的な操作性は文句なし。特に日立のPV-BL2Hは、1.1kgという軽さに加えてヘッドの自走性も高く、驚くほど軽快に掃除機がけができました。また、日立に次ぐ軽量1.2kgのシャープ EC-AR5Xも操作は超スムーズ。さらにスグトルブラシの採用など、掃除の快適さをアップさせる工夫が満載で、家具の隙間なども手軽に掃除したい人にオススメです。

 

Dyson Micro 1.5kgは、ダイソンの歴代製品のなかでトップクラスの軽さ、操作のしやすさが光ります。独自のソフトローラークリーナーヘッドは横にスライドする動きに惜しい部分もありますが、そこは同ヘッドのゴミ捕集性能の高さとトレードオフの関係にあるといえそうです。

 

ゴミセンサーは「掃除した感」がほしい人にオススメの機能。この機能を搭載したパナソニックのMC-SB51Jは、今回のモデルのなかではやや重めながらヘッドの自走性が高く、家具下など低い場所の掃除も快適でした。また、同じくゴミセンサー機能搭載のアイリスオーヤマ SCD-L1Pも自走式軽量ヘッド、着脱式バッテリーの採用など、独自の視点で掃除のしやすさを高めていると感じました。

 

壁際の掃除では独自の工夫をした2メーカーが有利に

壁際の掃除ではシャープとパナソニックが優秀。シャープはヘッド前面のバンパーの形状をくし歯状に変え、パナソニックはヘッドの前面カバーを薄型にするなど、壁際のゴミを吸引しやすくする工夫を施した結果が表れた形です。一方、ダイソン、日立、アイリスオーヤマは標準モード/自動モードでは壁際掃除がやや苦手な印象。ただし、テストに使った重曹はかなり比重が重い粒子なので、比重が軽い綿ゴミやホコリなら取り残しは少ないと予想できます。

 

連続使用時間を最も使用頻度が高いであろう自動モードや標準モードで比較すると、日立が約30分と長い点に注目。また、シャープは付属のバッテリーを2個使えば46分の掃除が可能なので、より広いフロアを掃除したい人にオススメです。

 

どのモデルも耳障りな風切り音を低減

静音性では、全モデルとも耳障りに感じる音の要素を低減する工夫がなされていると感じました。特に高音域の風切り音は、自動モード/標準モードならどれもほぼ気にならないレベル。深夜でなければ、ご近所に気を遣わず掃除できると思います。特にパナソニックは自動モード・強モードともに5モデルのなかでも静か。ただし、クリーンセンサーが働くと急に音量が上がるので、掃除中の運転音が気になる人はクリーンセンサーの感度設定を変更すると良いでしょう。

 

次回は5モデルの「ゴミ捨て」と「お手入れのしやすさ」を検証したいと思います。

アイリスオーヤマ設立50周年! ユーザー目線で作られた「なるほど!」と膝を打つ家電たち

家電を含む生活用品全般を取り扱うメーカー、アイリスオーヤマ。プラスチック製品の下請け加工会社・大山ブロー工業所を前身とし、1971年に大山ブロー工業として株式会社化し、今年で50年目を迎えました。

 

その長い歴史の中で数多くのヒット商品が誕生。【前編】では、同社のターニングポイントとなった商品を紹介しましたが、今回は家電開発部 調理家電課マネージャー・河阪雅之さんと、ともに、「なるほど!」と膝を打つようなアイデア商品を紹介していきます。

↑アイリスオーヤマ家電開発部 調理家電課マネージャー・河阪雅之さん

 

ユーザーインの発想から生まれた、「分離」して新しい価値を生む家電

--アイリスオーヤマの成長の裏側には、いつもユーザー目線の画期的な商品があります。どういった観点から家電商品の開発を行っているのでしょうか?

 

河阪雅之さん(以下、河阪):一般的に、既存メーカーが独自の優れた技術から商品を生み出していく考え方を“プロダクトアウト“と呼びます。一方、アイリスオーヤマで大事にしているのは、“ユーザーイン発想“という考え方。ユーザー第一主義で、つまりユーザーの目線から商品を作っていくということです。

 

市場調査を全くしないわけではないですが、家電であれば、「トレンドに捉われない」開発を行っています。例えば「あってもほとんど使わないだろう」と思えるような付加機能をたくさん搭載している家電があります。そのせいで商品の価格が上がってしまうのであれば、アイリスオーヤマならそれをあえて外し、ユーザーにとって本当に必要な機能だけにして、手に取りやすい価格にするという作り方ですね。

 

――一つの機能で複数の効果を生み出すような、「発想の転換」によって、機能をシンプルにした商品もありますよね。

 

河阪:はい。「両面ホットプレート」が一例です。これは1枚のホットプレートを2枚に分けることで、例えば片方でお肉を焼き、もう片方では魚介類を焼けます。とても単純な発想ですが、全く別の価値が生まれ、また折り畳みにすることで収納性もアップ。おかげさまで、ヒット商品になりました。

↑両面ホットプレート(2021年)

 

――「複数の機能を持たせる」という意味では、「分離式量り炊きIHジャー炊飯器3合」も同様でしょうか?

 

河阪:そうですね。この商品の特徴は2つあります。1つはお米の重さを自動で量り、炊飯に最適な水の量をお知らせしてくれる機能。もう1つは、IHクッキングヒーターとしても使える機能です。ご飯を炊いたあと、おひつ部分を取り外せば、クッキングヒーターとしておかずを作ることもできます。この“分離機能“はビジュアル的にもインパクトがあり大ヒットしました。

↑分離式量り炊きIHジャー炊 飯器3合(2016年)

 

逆に「合体」によって別の価値を生む家電も

――ここからは、ちょっと変わった機能や形をもつ個性的な家電を挙げていただきましょう。「サーキュレーター衣類乾燥除湿器」は、さきほどの“分離”の逆で、送風と除湿の機能を“合体”させていますね。

 

河阪:扇風機は人が当たって涼むために風を出すものですが、一方の、サーキュレーターは直進性の高い風を当てるという特徴があります。その特徴を活かして、衣類などを乾燥させるための「送風」と「除湿」に特化したのがサーキュレーター衣類乾燥除湿器です。

 

例えば、夜に衣類を洗濯したとしても、朝までに乾いていなかったら着られませんよね。そういった場合に、この商品を使えば効率良く乾燥、除湿ができます。

↑サーキュレーター衣類乾燥除湿機8L(2020年)

 

――変わった形状のサーキュレーターでは、「サーキュレーターアイ DCsilent」も挙げられますね。

 

河阪:はい。これは、お部屋などで空気の循環、換気の効果をもたらすものです。素早く換気したいとき、冷房や暖房をつけてすぐに効果を得たいときなどに使うと効果を発揮します。扇風機と違って風の直進性の高さがサーキュレーターの特徴ですが、この商品は形状をボール型にし、風を中心に集める構造にすることで、直進性を高めています。また、一般的なサーキュレーターに比べ静穏性に優れているため、寝室でも使用することができます。

↑サーキュレーターアイ DCsilent(2021年)

 

――続いて、クリーナー系商品をチェックしてみましょう。まず、「充電式サイクロンスティッククリーナーマルチツールセット」は、どのような特徴があるのでしょうか?

 

河阪:通常のスティッククリーナー同様、お部屋の様々な場所や車の中などを細かく掃除できるのですが、弊社のほとんどのスティッククリーナーに共通する最大の特徴は、「静電モップクリーンシステム」を搭載している点です。

 

本体に静電気をためたモップが付属しており、掃除機をかけながら同時に棚の上などのほこりを掃除できます。また、掃除後のモップはスタンドに立てた掃除機で除電しながら吸い取ることで、手を汚さずに掃除することができるのです。

 

下重心で「置くだけ充電」ができるものは多くあるのですが、下重心のモデルは、肝心の吸い取りの際、不便になることもあります。そのため上重心にするとともに便利な「置くだけ充電」を実現させた機能的な商品だと自負しています。

↑充電式サイクロンスティッククリーナーマルチツールセット(2021年)

 

業務用掃除機を、そのまま家庭用に転じたクリーナー

――ちなみに機能“合体”型の商品ではありませんが、クリーナーに分類される商品のなかには、あまり聞き慣れない「リンサークリーナー」という家電もあります。どういった商品なのでしょうか?

 

河阪:こちらは、もともとは業務用、じゅうたんやフロアカーペットを掃除する際、水をかけて汚れを浮かして、水と一緒に汚れを吸引する構造をもつクリーナーです。

 

これを家庭用にして販売したところ、好評価をいただきました。特に「犬や猫などのペットがじゅうたんの上で粗相をしてしまった」「ソファなどのファブリック系の家具を汚してしまった」といった場合に役立つというお声を多くいただいています。

↑リンサークリーナー(2019年)

 

 

数あるアイリスオーヤマの家電の中でも売れ筋筆頭なのは?

――アイリスオーヤマの商品群の中で、特に力を入れているのはどれですか?

 

河阪:どの商品群も力を入れていますが、顕著にヒットしたのがふとん乾燥機です。特に「カラリエシリーズ」は、累計400万台を突破しています。

 

まず、「ふとん乾燥機カラリエハイパワーツインノズル」からご紹介しましょう。従来のふとん乾燥機は「乾燥用のマットを使って乾燥させる」ものが主流で、収納や扱いに面倒がありました。そこでアイリスオーヤマでは、「マットがいらない、軽量でコンパクト」なものを開発し、カラリエハイパワーツインノズルに辿りつきました。

↑ふとん乾燥機カラリエハイパワーツインノズル(2020年)

 

河阪:カラリエハイパワーツインノズルは名前の通り、2つのノズルを足元・胸元の方などの2か所から温風を出すことで、ふとん2組を同時に乾燥させることができます。もちろん、ダニ対策にも十二分の配慮がされています。

 

もう一つのカラリエインテリアタイプはデザイン性に特化させたふとん乾燥機です。申し分ないパワーが備わっていて、部屋にも馴染みやすい商品になっています。

↑ふとん乾燥機カラリエインテリアタイプ(2021年)

 

音声操作シーリングライトに採用した、ありそうでなかった仕組みとは?

――音声操作シーリングライトは他の家電メーカーさんからも多く発売されていると思います。アイリスオーヤマならではの特徴は、どんな点でしょうか?

 

河阪:大手家電メーカーからは、ネット接続をするスマート家電が多く出ていますが、弊社の商品はネット接続や設定をせずに、電源に繋げてスイッチオンにするだけで、音声操作によって電気のオンオフ、調光調色などができるシーリングライトです。

 

夜遅く家に帰ってきたら、まず電気を点けるためのリモコンを探すのが大変でしょう。また、コロナ禍の今では帰宅後に手を洗ったり消毒する前に、家の中のものを触るのもできるだけ避けたいですよね。これは、「明かりを点けて」と話しかけるだけで、電気が点きます。ハンズフリー、ノータッチで電気が点けられる画期的な商品ではないでしょうか。

↑音声操作シーリングライト(2019年)

 

一般的な家電メーカーとは真逆の発想によって生まれた家電ばかり!

――様々な商品を見てきましたが、アイリスオーヤマには「なるほど!」と思える画期的な商品が多いと感じました。

 

河阪:ありがとうございます。我々は、「最新技術を商品に反映させる」より「ユーザーの目線で商品に反映させる」ことを優先してユーザーインを考えてきました。

 

アイリスオーヤマとして最初に開発したプラスチック製の養殖用ブイもそうでしたが、まずは「ユーザーにとっての使い勝手を良くすること」。これは弊社の商品開発において、ずっと変わらないポリシーです。これから先も、その姿勢はずっと変わることがないと思います。

 

50年以上、ユーザーの生活に寄り添ってきたアイリスオーヤマ。今回の取材で、紹介した「なるほど!」と膝を打つような家電群は、同社だからこそ開発できた商品なのだと改めて感じました。

 

また、今までは家電の大半が中国の大連で作られていましたが、近い将来、岡山県に工場を設立し、家電製品の国内生産を開始する計画もあるそう。これにより、アイリスオーヤマらしいアイデアと、国内の技術力を融合した家電が続々と登場していくことでしょう。アイリスオーヤマの未来に要注目です。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

家電のプロが愛する毎日が楽しくなる「ヘルシー調理家電」3選レビュー

FYTTE × GetNavi webが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

 

本シリーズでは、9月までの12回、 カラダとココロに効く最新プロダクトをプロたちが解説。第8回となる今回のテーマは、美味しくて毎日使いたくなる「ヘルシー調理家電」。忙しくても手間なくほったらかしで調理でき、幅広い使い方が楽しめるモデルをご紹介します。家電のプロが実際に使用して、「機能」「操作性」「収納・設置しやすさ」「メンテナンス」の4項目をチェックした結果とともに見ていきましょう!

 

「カラダ、ココロ、整うプロジェクト」は7月〜9月まで毎週4本のヘルスケアやエクササイズにまつわる情報を集中的に配信中。無料の会員登録でプレゼントやモニター情報が届く特典も

 

【その1】

牛乳パックをセットすれば自家製ヨーグルトが完成!

アイリスオーヤマ

ヨーグルトメーカー KYM-013

実売価格3420円(税込)

プレーンヨーグルト・飲むヨーグルト・発酵食品が自宅で簡単に手作りできるヨーグルトメーカー。牛乳パック(1000mlまたは500ml)にヨーグルト菌を入れて本体にセットするだけで、簡単・衛生的に自家製ヨーグルトができます。酸味を抑えた液体状のヨーグルトに仕上がる「飲むヨーグルトモード」も搭載。菌・温度・時間を設定することで、塩麹や醤油麹、甘酒、納豆、天然酵母など、様々な発酵食品を作ることが可能です。

SPEC●サイズ/質量(約):約W156×D156×H274mm/630g●消費電力:40W●タイマー:1~48時間(1時間刻み)●自動メニュー: プレーンヨーグルト、カスピ海ヨーグルト、甘酒/塩麹、飲むヨーグルト(500ml/1000ml)●設定温度:25℃~65℃(1℃刻み)

 

家電ライター 近藤克己さんがチェック!

【機能】

ワンタッチで飲むヨーグルトが作れる

面倒な温度・時間設定をすることなく、自動メニューをワンタッチするだけで飲むヨーグルトを作れるのが最高! 自家製ヨーグルトは、出来上がった後に牛乳パックからかき出すのが最も面倒なのですが、飲むヨーグルトならコップに注ぐだけなので、手が汚れないし、洗い物も少なくてすみます。

↑飲むヨーグルトはコップに注いで楽しめます

 

ヨーグルトを作るときは、最初だけヨーグルト菌のタネとなる市販のヨーグルト、または飲むヨーグルトが必要ですが、1回作ればそれがタネとして使えるため、以降は牛乳だけで何度でも作れます。ヨーグルトは味、食感ともに市販の商品と比べても遜色なく、掛け値なしに美味しい。タネにするヨーグルトをいろいろ変えて、味がどう違うか試してみるのも楽しいです。豚肉に絡めて焼くと美味しい塩麹や、「飲む点滴」と言われる甘酒も自動メニュー化されていて、手軽に健康的な発酵食品を作れるのもうれしい!

↑栄養たっぷりの甘酒も作れます!

 

【操作性】

メニューから選ぶだけで迷わず使える

プレーン(ヨーグルト)、飲むヨーグルト500ml/1000ml、カスピ海(ヨーグルト)、甘酒、塩麹の5つの自動メニューから選ぶだけなので、操作はとっても簡単。水キムチなどのアレンジメニューも、レシピブック通りに温度と時間を設定するだけ。迷いなしです。

 

【収納・設置しやすさ】

出しっぱなしでも邪魔にならない

ボディサイズは電気ケトルくらいの大きさ。キッチンボードに出しっぱなしにしても邪魔になりません。筆者は炊飯器用スライドテーブルに炊飯器および電気ケトルと並べて置いており、出しっぱなしで使うことで使用頻度が上がりました。

 

【メンテナンス】

ほぼ汚れないのでメンテは不要

ヨーグルトを作る前に、柄の長い専用スプーンや混ぜ棒を熱湯消毒する手間はありますが、牛乳パックをそのまま使うので、スプーンと混ぜ棒以外の洗い物はなし。本体もほとんど汚れません。時々、本体の外側と内側を水拭きするぐらいです。

 

【まとめのひとこと】

健康的な発酵食品のレパートリーが増える!

付属のレシピブックにはギリシャヨーグルトや醤油麹、納豆、フルーツビネガーなどのアレンジレシピのほか、クリームチーズやヨーグルト漬物、タンドリーチキンなど、自家製ヨーグルトや甘酒などを使った料理も収録。発酵食品のレパートリーが増えて飽きがきません。在宅が長引いて食生活に不安を抱えている方、より健康的な食生活を目指す方にオススメの1台です。

↑キウイを使ったフルーツビネガーも作れます。炭酸水で割れば風呂上がりの一杯に最高!

 

【その2】

健康に良い料理が美味しく作れる1台6役のマルチオーブン

テスコム

低温コンベクションオーブン TSF601

実売価格1万6280円(税込)

庫内をムラなく加熱するコンベクションファンを搭載した1台6役のマルチオーブン。トースト、オーブン調理、油を使わないノンフライ調理、発酵や乾燥調理、低温調理などが可能です。低温長時間の加熱機能を搭載し、35℃~最高230℃で調理可能。タイマーは最長12時間(低温モード時)まで対応しており、ほったらかし調理が可能です。庫内は25cmのチルドピザもそのまま入るサイズで、食パンは4枚まで調理可能。あし付き網が付属し、ドライフルーツなどを2段で調理できます。全40レシピを収録したレシピブックが付属。

SPEC●サイズ/質量(約):約W346×D395×H243mm/4.7kg●消費電力:1200W●温度調節:35~230℃(20段階)●モード設定:高温、高温+ファン、低温、低温+ファン、トースト●タイマー(デジタル):高温30秒~60分、低温5分~12時間、トースト30秒~15分

 

IT・家電ジャーナリスト 安蔵靖志さんがチェック!

【機能】

低温調理とノンフライ調理でヘルシーな料理が美味しく仕上がる

35℃から90℃まで5℃単位(70℃からは10℃単位)での低温調理ができるので、最近流行のサラダチキンやローストビーフ、ローストポーク、鶏レバーなどを調理できるほか、ヨーグルトなど発酵食品作りにも使えます。サラダチキンは高温でゆでたものに比べて圧倒的にみずみずしく、鶏むね肉を使ってもパサパサにならないのが魅力。ローストポークはしっかりと中まで火を通しつつ、レア風のしっとり感が残っていました。鶏レバーも絶品で、箸で持つだけで崩れるくらいみずみずしく、ナイフでそのままパンに塗れるほどの柔らかさでした。

↑鉄分やビタミンAを豊富に含む鶏レバーも絶品に仕上がりました!

 

高温コンベクションオーブン機能も備えているので、油を使わない唐揚げなどのノンフライ調理も得意。ノンフライ唐揚げは、鶏の皮から出てくる油だけでも十分に「揚げ物感」が出るだけでなく、通常の唐揚げより衣がカリッと仕上がるのが面白いです。低温+ファン機能を使うことで、ドライフルーツやドライ野菜などを作れる点にも注目。こちらは味が凝縮されていて、生とはまた違う味わいと食感が楽しいです。

 

【操作性】

ジップロックが使えるのが圧倒的に手軽

低温調理はジップロックのお墨付き(ジップロック公認)になっており、同ブランドのフリーザーバッグやコンテナを使って調理できるのが魅力。通常、低温調理はお湯につけて調理しますが、本機だとジップロックに入れてそのまま調理できるので圧倒的に手軽です。

↑ジップロックを使って、様々な肉を同時に低温調理することも可能です

 

また、高温で30秒~60分、低温では5分~12時間と設定できる時間の幅がかなり広いことから、デジタルタイマーが採用されています。ダイヤルを回すだけで正確に調理時間を設定でき、残り時間も数字で出てくるので、かなり使いやすかったです。

↑タイマーはダイヤル式で、12時間まで設定可能です

 

【収納・設置しやすさ】

一般的なトースターに比べると一回り以上大きい

空気を対流させるファンなどが付いていることもあり、一般的なトースターに比べると一回り以上大きい印象です。電子レンジほど大きくはないですが、既存のトースターを置き換える場合、ギリギリのスペースだと入らない可能性があるので注意してください。

 

【メンテナンス】

下部のトレイを取り外すスタイル

一般的なトースターと同様、下部のトレイを取り外してパンくずなどを取るスタイル。食材から汁や油などが垂れやすいノンフライ調理の場合は手入れがしにくい可能性があるので、そこだけは注意してください。ちなみに、低温調理はフリーザーバッグやコンテナを用いるため、カスが出ることもなく、きれいに調理できます。

 

【まとめのひとこと】

調理の幅が広がる点でかなりオススメ!

トースターとして使えるだけでなく、低温調理やノンフライ調理を活用して健康的な料理ができるのでかなりオススメ。このほか、注目したいのが乾燥機能。ドライフルーツやドライ野菜もいいですが、自宅でビーフジャーキーやポークジャーキー、鮭とば風スティックができるなど、添加物なしのお手製おつまみを作る楽しみもあります。低温調理も水を使わず手軽にできて、調理の幅が広がるという点で圧倒的に魅力的な製品だと思いました。

↑乾燥機能で調理したポークジャーキー。カリッカリに仕上がっていて、豚肉のうま味が凝縮されていました

 

【その3】

なめらかな豆乳やスープがほったらかしで作れる

レコルト

レコルト ソイ&スープブレンダー RSY-1

実売価格1万1000円(税込)

豆乳やスープが簡単かつなめらかに作れるヒーター内蔵のブレンダー。豆乳を作るのに最適な「SOYMILKモード」、あたたかいスープやパスタソースなどが作れる「SOUP/PASTEモード」、加熱せずスムージーやジュースが作れる「JUICE/CLEANモード」など、ボタンで選べる3つの調理モードを搭載しています。食材を入れてボタンを押したら、あとはほったらかしでOK。細かく食材を刻みながらヒーターで加熱し、メニューに応じて温度を自動でコンロトールします。家庭用の氷も粉砕するパワフルなモーター&4枚刃を採用しており、スープが舌触りよくなめらかに仕上がるのも魅力。定番のスープやソースなどのレシピをたっぷり掲載したレシピブック付き。

SPEC●サイズ/質量(約):約W136×D104×H216mm/990g●容量:約350ml●消費電力:230W(SOYMILKモード、SOUP/PASTEモード)、95W(JUICE/CLEANモード)●定格時間:2分30秒(JUICE/CLEANモード)

 

家電ライター 田中真紀子さんがチェック!

【機能】

ポタージュはお店で出てくるような仕上がりに!

手間がかかるポタージュも、最初に材料を入れるだけで、ほったらかしで完成。どんな材料を入れても驚くほどなめらかに仕上がります。例えばコーン缶と玉ねぎ、牛乳で作ったスープは、お店で出てくるようななめらかさ。個人的には緑色の野菜を入れると、より栄養を摂っている感じがして満足感が高まります(笑)。

↑ポタージュは驚くほどなめらかな仕上がりに!

 

冷蔵庫の余り野菜も、有効に活用できるのがうれしいです。ブロッコリーやほうれん草、枝豆やジャガイモ、玉ねぎ、きのこ、ベーコンなど、冷蔵庫にあるものを入れれば、朝から野菜たっぷりのスープが食べられますよ。さらに風味豊かな豆乳作りもカンタン。特にできたては甘みと大豆の香りが感じられ、豆そのものの旨みが存分に味わえます。野菜のスムージーも作れるので、栄養不足が気になるときに大活躍しています。

 

【操作性】

材料を切ってボタンを押すだけ

材料をザクザク切って入れ、ボタンを押すだけという手軽さ。簡単に使えるので、週2~3回は使っています。

↑ボタンは3つだけなので、迷わず操作できます

 

【収納・設置しやすさ】

スリムなサイズで出しっぱなしでも映える

電気ケトルよりさらにスリムで、キッチンに置いておいても邪魔になりません。見た目もかわいいので出しっぱなしにしてもインテリアとして映えるはず。今は赤を使っていますが、白も買おうか検討中。出しっぱなしにしておけば目につきやすく、すぐ使えるので、自然と使用頻度が増える好循環が生まれています。

 

【メンテナンス】

丸洗いできないのでお手入れはやや面倒

丸洗いできないので、お手入れが少し面倒。いちおう洗剤と水を入れてブレードを回す(かくはんする)「JUICE/CLEANモード」はついていますが、底面の焦付きが落ちにくいので、結局はブラシなどでこそぎ落とさなければいけません。特に外れないブレードの下の汚れが取りにくく、毎回四苦八苦しています(笑)。

 

【まとめ】

「健康的な食事を作りたい、でも忙しい」というジレンマから解放してくれた

我が家のキッチン家電の中でも、特に使用頻度が高いのがソイ&スープブレンダー。自分や家族の健康のために、栄養を意識した食事を作りたいけれど、忙しくて手間をかけられない……そんなジレンマから解放してくれました。また、スープは市販のレシピ集からアイデアをもらいながら、オリジナルのレパートリーを増やして楽しんでいます。栄養不足が気になっている人に、ぜひおすすめしたいアイテムですね。

↑ざっくり切った材料を入れるだけなので、下ごしらえはとっても簡単!

 

 

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「軽くて本当に吸う掃除機」はどれ? 人気5モデルの「吸引力」を一気に検証!

ここ数年、コードレススティック掃除機の分野では「軽量化」がトレンドになっています。しかも単なる「軽量化」でなく、高機能・高性能な上位モデル・高級モデルの「軽量化」です。

吸引力が強く多機能な掃除機は魅力的で、誰でもほしくなるもの。でも以前のモデルは、パワーがあって機能も多いぶん重くて使いづらい部分も多くありました。なかには機能がシンプルで、吸引力が多少落ちても掃除したいときにサッと使える軽量モデルを買い足す人も少なからずいました。

 

そんななかで、近年は軽量モデルに対する要求も高度化。「軽くてもやっぱりガンガン、ゴミを吸ってほしい」「便利機能は多いほうがいい」というユーザーのワガママに答えたのが、上記の「軽量・高級モデル」なわけです。

ということで現在市場に出ている「軽量・高級」なコードレススティック掃除機は、以前の軽量モデルと比べるとはるかに優秀! とはいえ、製品ごとに得意なこと、不得意なことの微妙な違いがあります。そこで今回は、コードレススティックの人気メーカーの製品5モデルをピックアップし、その性能や機能の違いを徹底的にチェックしていきたいと思います。

 

その第1回は、基本の「吸引力」(ゴミ除去性能)について検証します。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8340円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(※)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※:付属吸込口(すき間ノズル等)使用時

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

 

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

 

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

 

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

フローリングとカーペットで吸引力をテスト!

【テストの内容はコチラ】

今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。

 

まずはフローリング上でのテストを行いました。ここでの吸引力設定は、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。

↑フローリングの床面に、手前から重曹、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂、細かくちぎった脱脂綿、長さ15cmのポリエステル製人工毛を順番に置き、ゴミ除去能力をテストしました

 

【フローリングでのテスト結果】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

猫砂がわずかに残る以外はすべてのゴミを除去

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

「標準モード」でテスト。猫砂がわずかに取りきれずに残っているほかは、すべてのゴミを除去できていました。また、ヘッドが通過した端から端まで残さず重曹が取れていることに注目できるでしょう。ヘッドは中央の吸込口付近が最も吸引力が強く、端のほうになるほど吸引力が落ちるため、掃除機によっては端に微細なゴミの取り残しが残るものですが、その点Dyson Micro 1.5kgはしっかり重曹が除去できていました。

 

一方、ヘッドの回転が強すぎて、吸引しきれずヘッドから猫砂が少し飛び出してしまいました。実際の掃除ではヘッドを引くときに残ったゴミも捕集できるので、それほど問題はないと思われます。

↑独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)を採用。赤と青のナイロンフェルト製ローラーブラシで大きなゴミも微細なゴミもまとめて包み込むため、ヘッド前面が大きく開いていてもヘッド内部の吸引力を維持できます

 

↑写真のように同機のヘッドは前面カバーが大きく開放され、大きめのゴミを押しのけることもありません。カバーから床面までの距離(すき間)を測ったら約32mmありました

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

多くのゴミを逃さず吸引するも、猫砂の吸引はやや苦手

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「自動モード」でテスト。猫砂以外は逃さず吸引し、特にコルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はヘッドが近づいてきた時点で吸われ始めていました。一方猫砂は、カバーに大きめのゴミが通れるすき間があるため、徐々にヘッド内に回収されていきましたが、問題はそのあと。ブラシでかき取ったものの本体内に吸引できず、多くの猫砂が床面に残ってしまいました。

↑EC-AR5Xのヘッド裏。回転ブラシには硬さの違う2種類のブラシ毛を採用。赤い毛のほうが硬めでややよじれのある、ホコリなどをキャッチしやすい毛質でした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくなっています。ちなみにカバーから床面までの距離は最も狭い場所が約2.5mm、最も広い場所が約7.5mmありました

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

通常のゴミは問題なし。猫砂は苦手でヘッド両端に重曹がわずかに残る

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「オートモード」でテスト。コルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はしっかり除去できましたが、猫砂は取り残しが目立つ結果に。猫砂の量が多かったこともあり、猫砂エリアを通過するときは猫砂に“乗り上げる”感覚もありました。また、重曹は両端に少し取り残しが見られますが、これはヘッド両端のブラシがない部分で起こった取り逃がしのようです。

↑MC-SB51Jのヘッド裏。上記の「ヘッド両端のブラシがない部分」とはグレーのフェルト地が貼られている部分のことです。回転ブラシは同社独自の「V字型」をしており、この形状により吸引力の強いヘッドの中央部にゴミが集まりやすくなるのだそう。さらにヘッド前面のカバーが薄く、ブラシがヘッドのより手前まで届くようになっているのも特徴です

 

↑同機のヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4.5mmでした。ところどころに大きめのゴミを取り込むための“溝”がありますが、今回テストしたように猫砂が堆積している状態だと取り切れないこともありそうです

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

綿と髪の毛はキレイに吸引。猫砂に苦戦し、重曹、コルクパウダーが少々残る

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「標準」モードでテスト。脱脂綿と髪の毛はキレイに吸引しましたが、猫砂はヘッドが上に乗り上げる感じで、かなり残ってしまいました。また、ヘッドが通過した両端に重曹がうっすら残っているほか、コルクパウダーも周りに少し弾いてしまっていました。

 

↑PV-BL2Hのヘッド裏です。シャープEC-AR5Xとよく似た、2種類のブラシ毛の組み合わせで、赤い毛が硬くよじれていてゴミをよりかき取りやすい形状になっていました

 

↑ヘッド前面カバーから床面までの距離は約3mm。カバーは薄いゴム素材で、今回の猫砂も少量が散らばった状態ならうまく取り込めるのかもしれません

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

猫砂の取り残しは少なめで、重曹にわずかな取り残し

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「自動モード」でテスト。猫砂以外はおおむね取れていますが、重曹にわずかに取り残しが見られました。猫砂は押し出されつつ前に弾かれるものも多かったですが、残った量は比較的少なめでした。

↑SCD-L1P-Bのヘッド裏です。ブラシ毛の硬さは他モデルに比べると柔らかめでした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4mmでした

 

【カーペットでのテスト結果】

続いて、カーペット上でのゴミ取り性能をチェックしてみました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

 

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

重曹がカーペットの繊維の奥に多く残る結果に

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Dyson Micro 1.5kgは「MAXモード」でテスト。カーペットではフローリングとはまったく違った結果となりました。まず粒子が細かく、比重が重い重曹がカーペットの繊維の奥に残ってしまっています。コルクパウダーと脱脂綿もわずかに残りました。これは恐らく、回転ブラシがローラー形状のため、カーペットにゴミを擦り付ける形になったためではないかと思います。ただ、猫砂の取り残しがわずかだったのは意外でした。これは下がカーペットのため猫砂が滑りにくく、外に弾かれることなく吸引されたためでしょう。

 

ちなみに、「MAXモード」でカーペットを掃除すると、カーペットへの吸い付きが強すぎて、掃除がしにくいことがわかりました。カーペットの材質との相性もあると思いますが、場合によっては「標準モード」を使ったほうがいいでしょう。

 

【ついでにチェック!】

ミニモーターヘッドをカーペットに使ってみた!

ちなみに、同機には「ミニモーターヘッド」という付属ツールが同梱されています。これはふとんやソファなどの掃除に使う小型のパワーブラシなのですが、こちらはブラシ毛を採用しています。通常のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)で苦手だったカーペットでの重曹で吸引テストをしてみました。

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「標準モード」でテストしたところ、ヘッドと前面カバーのすき間が狭いため最初は少し重曹を押していましたが、ソフトローラークリーナーヘッドと比べると大幅に取り残しが減りました。ハンディクリーナーなので力が入れやすく、片手でカーペットを押さえながら掃除できたのもスムーズに掃除できた理由です。ちょっとしたカーペット上の汚れを除去するなら、ミニモーターヘッドを使うのもアリですね。なお、最初は「MAXモード」でテストしたのですが、これも吸い付きが強すぎて掃除がしにくかったため、「標準モード」であらためてテストし直しました。

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

重曹の除去は優秀! 脱脂綿とコルクパウダーでやや取り残しあり

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EC-AR5Xは「強モード」でテスト。同機にはさらにパワフルな「フルパワーモード」もあるのですが、これは5秒使うと強モードに戻るので、テストには使いませんでした。

 

テスト結果は、重曹がかなり除去できていて、取り残しが少なかったです。ダイソンと違ってブラシ毛を採用しているメリットでしょう。ただし、両端にはタテに筋が入るような状態で、重曹の取り残しがありました。脱脂綿の取り残しもわずかに見られます。コルクパウダーはやや取り残しが多い印象ですが、猫砂の取り残しはフローリングと比べて大幅に減っています。カーペットは下が沈むため、ヘッドと床面のすき間が狭い掃除機でも、大きめのゴミが取りやすいのでしょう。また、前面カバーのあいだにすき間があるおかけで、かなりの量の粒ゴミをヘッド内に取り込めていました。なお、このモデルもヘッドのカーペットへの吸い付きは強い印象です。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

細かいゴミはバランス良く吸引。猫砂が惜しい

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「HIGHモード」でテストしましたが、結果はなかなか優秀。まず重曹はシャープEC-AR5Xよりわずかに劣るものの、かなり優秀な取れ具合でした。コルクパウダーと脱脂綿もわずかにカーペットの繊維に引っかかっていますが、シャープより取り残しは少ない印象。1ストロークでこれなら通常の掃除にはほぼ問題ないと思います。猫砂はヘッドが通過した両端に取り逃がしたものと、吸い切れずにヘッド前面まで押してしまったぶんが少し残る程度。ただし、本体に回収できなかった猫砂があったようで、掃除後にヘッドを持ち上げるとパラパラと落ちてきました。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

重曹の除去は優秀。コルクパウダーと猫砂でやや取り残しあり

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「ターボモード」だと摩擦が大きすぎるのかブラシの回転が止まってしまうので、「強モード」でテストしました。重曹の取れ具合はほんのわずかにシャープに及ばない程度。パナソニックや後述のアイリスオーヤマとは互角、という印象です。両端部分にやや多めの取り残しが見られました。コルクパウダーと猫砂はヘッドカバーを通過できず、前面に押し出す格好に。特にコルクパウダーは細かい粒がカーペット全体に残ってしまいました。猫砂と脱脂綿は吸い切れなかったものが前面にたまって残る形に。

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

重曹やコルクパウダーの除去力に優れる一方、猫砂が取り切れず

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「ターボモード」でテスト。重曹は見た目ではパナソニックや日立と同程度取れていました。コルクパウダーの除去は、5機種のなかでもダイソンに次ぐ優秀さです。一方、猫砂に関しては写真では上手に取れているように見えますが、カーペットの継ぎ目をめくるとそこに大量に潜り込んでしました。また掃除後にヘッドからダストボックスに回収し切れなかった猫砂がパラパラ落ちてきたのも残念でした。

 

【テストのまとめ】ダイソン、シャープはフローリングメインの家庭がオススメ。パナソニック、日立、アイリスは汎用性が高い

 

フローリングテスト結果/ダイソンが大きい粒ゴミの捕集に威力を発揮

フローリングに関して優秀だったのはDyson Micro 1.5kg。特にゴミのなかでもサイズが大きい猫砂の捕集に威力を発揮していました。ただ、猫砂以外の重曹やコルクパウダー、脱脂綿など小さいゴミ、軽いゴミの吸引では他モデルも十分なパワー。シャープEC-AR5X、アイリスオーヤマSCD-L1P-Bは重曹もコルクパウダー、脱脂綿、髪の毛をほぼ完璧に除去。パナソニックMC-SB51Jはヘッドが通過した端の部分に重曹がわずかに残る程度でした。また、日立PV-BL2Hはヘッドの端が通過した部分に重曹が少し残ったほか、コルクパウダーをわずかに弾いて取り逃がしていました。ただし、それらはもう一度ヘッドで吸えばすぐ取り切れるので、実際の掃除ではまったく問題ないでしょう。

 

カーペットテスト結果/重曹の除去で国内メーカーが有利

一方カーペットの掃除では、ブラシ毛を採用しないDyson Micro 1.5kgは重曹の除去がうまくできませんでした。逆にブラシ毛採用の4モデルは重曹の除去は比較的良好で、特にシャープ EC-AR5X、次いでパナソニック MC-SB51J、アイリスオーヤマ SCD-L1P-Bでよく重曹が取れていました。他方、猫砂についてはほとんどを取り切ったダイソンが相変わらず有利。パナソニックもヘッドが通過したあとは端の部分を除きほとんどの猫砂を除去できていました。

 

この結果を踏まえて、各モデルがどんな家庭にオススメか考えてみました。まずDyson Micro 1.5kgは大きめなゴミが床面に多く見られがちな、小さい子どものいる家庭やペットを飼っている家庭にオススメ。フローリングがメインの家ならぴったりです。シャープ EC-AR5Xもカーペット掃除がやや苦手な印象で、フローリング中心の家にオススメ。パナソニック MC-SB51Jはカーペットの掃除がほかのモデルより得意な印象。フローリングでも猫砂以外はほぼ完璧にゴミ除去できており、「吸引力」目線で幅広い家に対応できると思います。同じくアイリスオーヤマ SCD-L1P-Bも猫砂以外のゴミなら、フローリング/カーペットともバランスよく捕集。「吸引力」では汎用性が高いと思います。日立はカーペット上での猫砂とコルクパウダーの捕集力ではパナソニックにやや劣るものの、フローリング/カーペットとも苦手な印象はなく、どんな家庭でも使えるでしょう。

 

ローラーヘッド採用のダイソンのみ傾向が違いますが、ほかの機種については、ゴミ除去力が大きく違うわけではありません。ですからそれを理由に購入する掃除機を選ぶより、今後検証する「操作性」や「お手入れ」「汎用性」を見て製品を選ぶべきでしょう。

 

次回は「操作性・静音性」について検証したいと思います。

「アイリス史上最高」とうたう炊飯器「瞬熱真空釜」に期待! 自信の根拠は「お家芸」のLED技術にあり

かまどで炊いたごはんは美味しい。それは、“薪による高温の炎で釜を包み込み、釜の中で米をかき混ぜ、踊らせているから炊きムラがなく、粒立ったごはんが炊ける”から。これが日本の炊飯器づくりの常識。だからメーカー各社はこれまでかまどごはんの再現に情熱を燃やし、釜の中でいかに米を踊らせて美味しいごはんを炊き上げるかに腐心してきました。

 

……しかし。

 

「かまど炊きのごはんは、実は踊っていませんでした」

 

アイリスオーヤマの河阪雅之マネージャーが言い切ったとき、発表会の会場には「なんだってー!!!!」というメディア関係者たちの心の声が響き渡っていたに違いありません。いままでの常識が覆された瞬間でした。

↑「かまどのごはんは踊っていませんでした」と衝撃的なことをサラッと言う家電開発部調理家電課の河阪マネージャー

 

色をつけた米を炊いたら、ほとんど移動していない事実が判明

アイリスオーヤマは2015年から炊飯器事業に参入し、“おいしいごはんは水加減と火加減がポイント”という考えのもと、水加減は米の量に合わせて最適な水量を告知する「量り炊き」、火加減は米の銘柄に合わせて自動で加熱調節する「銘柄炊き」機能を開発し、製品に搭載してきました。

 

さらにごはんを美味しく炊き上げる要素として“釜”に注目し、宮城県の自社工場内の研究所で徹底的に研究してきたとのこと。研究メンバーは精米事業やパックごはん事業に携わり、全員が食味鑑定士の資格を持つ米のスペシャリスト。かまど炊きごはんの専門店に何度も通い、最終的には工場の敷地内にかまどを作ってしまったそうです。そうしてかまど炊きを深堀りしている中で偶然見つけたのが、先述の「かまどごはんは米が踊っていない」という事実。

 

「当初は高火力で激しく対流していると思っていましたが、食紅で色をつけた米を炊いたら、ほとんど移動していませんでした」と、河阪マネージャー。ではなぜ踊らないのか。「一般的な炊飯器は釜底にヒーターがあり、下の方から熱せられ上部との温度差が生じて釜の中で対流が起こります。しかし、かまどは釜全体を炎が包み込むことで、全体が瞬間的に均一の温度になる。そのため、釜の中の水は対流せずに米は踊りません」。釜全体の温度が均一だから、米が踊らなくても炊きムラがなくて美味しいというわけです。

↑アイリスオーヤマが実際にかまどでごはんを炊いてみたら、3色に染めた米が混ざらず、きれいな層になっていた

 

LEDの技術を応用し、釜全体に瞬時に熱を伝える技術を開発

このかまど炊飯の仕組みを炊飯器で再現するために、アイリスオーヤマは部門の壁を越えて製品開発に取り組みました。同社はLED照明器具で大きなシェアを持っており、これに使用されている熱伝導技術のヒートパイプを活用したのです。ヒートパイプとは、真空パイプ内部に閉じ込められた作動液と呼ばれる液体が加熱されることで瞬時に沸騰して気体化し、パイプ内を超高速で移動して均一に熱を伝えていく仕組み。

↑LED照明器具に利用されているヒートパイプ。真空のパイプの中で熱せられた作動液が瞬時に蒸発し、パイプ全体に超高速で熱を伝える

 

新開発の炊飯器では内釜を2層化し、層の間に設けた真空層に作動液を注入。ヒートパイプ同様、釜底を熱することで瞬時に釜全体に熱が行き渡る「瞬熱真空釜」を開発しました。これにより、従来の炊飯釜に比べて熱伝導速度はなんと約100倍になったといいます。

 

なお、気体化した作動液は放熱しながら釜上部に到達すると液体に戻り、釜底中央に戻って再度熱せられると気体になって熱を伝導。液体⇔気体の状態変化を繰り返すことで、熱を伝え続けます。真空層は密閉されているので、作動液が減ることはありません。

↑二重になった釜の内部に作動液を封入

 

↑釜底部を加熱すると作動液が一瞬で蒸発して釜全体に熱を伝導

 

↑内釜のカットモデル。真空層は4mm

 

米を傷つけず素早く熱を伝えることで、粒立ちの良さを実現

「瞬熱真空釜」により、釜全体に素早く熱を伝えることができるようになり、釜内部で対流を起こさなくてもムラなくごはんが炊けるようになりました。米が踊らないから米に傷がつかず、粒立ちとハリ、ツヤが保たれ、見た目から美味しそうに炊きあがるとのことです。

 

「炊飯によって米が水分を含む度合いを過剰水和率というのですが、これが0~30%ならば粒立ちを感じるごはんとなり、50%以上になるとベチャっとした食感になります。『瞬熱真空釜』で炊いたごはんは、釜底から上層まで、どこをとっても粒立ちが良く美味しい。本物のかまどで炊いたような粒立ち、米本来の旨味、のど越しの良さを再現できました」(河阪マネージャー)

↑従来の釜は加熱している底面から徐々に熱が上がっていくが、瞬熱真空釜は釜全体が加熱して、均一に熱が入っていく

 

↑従来の釜(右)は中の米が激しく踊って撹拌されているが、「瞬熱真空釜」(左)は動きが少なく、米が傷まない

 

↑「瞬熱真空釜」で炊いたごはんは、米の形をそのまま残している

 

↑釜の下から上まで過剰水和率が30%以内と低く、粒立ちを感じるしゃっきりしたごはんが炊きあがる

 

この「瞬熱真空釜」を使った「瞬熱真空釜炊飯器」は同社のフラッグシップモデルという位置付けで、量り炊き機能、50銘柄炊き機能、カロリー表示機能と、同社炊飯器の特徴的な機能が全部入りとなります。実売価格は5万5600円(税込)。

↑「瞬熱真空釜IHジャー炊飯器5.5合炊き RC-IF50-B」は8月6日に発売済。本体サイズは幅249×奥行き353×高さ239mm、質量6.1kg

 

↑内釜の「瞬熱真空釜」は二重になっているため約2kgと重め。水と米が入ったらさらに重くなるために取っ手をつけた

 

↑瞬熱真空釜はフラッグシップモデルとなり、これまで同社が開発した機能を搭載している

 

お米マイスターも「瞬熱真空釜」のごはんを絶賛

この日、東京都目黒区で米穀店を営むお米マイスターの西島豊造氏が登壇し、「瞬熱真空釜」で炊いたごはんを実際に食べた感想を語りました。

 

「従来の炊飯器は圧力炊飯方式が一般的で、もちもちした食感が特徴でした。また、お米を踊らせていたので、ギラギラした眩しい艶がありました。甘みがあって美味しいが、粘り気が強くて食べにくい側面もあったのです。瞬熱真空釜のごはんは、お米の形が崩れておらず、やさしい艶があり、ふっくらした見た目。味はしつこさ、くどさのない甘さ。粒感がありながら硬くはなく、噛むごとに甘さがやさしく広がる。のど越しがよく、身体が半分寝ていてもスルッと入っていく。朝ごはんに最適です」

↑一般的な圧力炊飯に対して、「瞬熱真空釜」は見た目、食感、味、のど越し、すべてが優れていると、絶賛する西島氏

 

なお、同社は2011年3月に発生した東日本大震災の復興支援を目的に、2013年に精米事業に参入しました。東北の美味しい米を世界に届けることで復興を後押ししたい、そんな思いからスタートしたそう。米の鮮度を保つために玄米の保管から精米・包装までをすべて15℃以下で行う低温製法米、厳選した一等米の玄米を低温で精米してパック詰めした生鮮米を開発してきました。炊飯器事業も、そんな日本の米をもっと美味しく食べてもらい、日本の米の消費量を拡大して米農家をバックアップしたいとの思いで始めたものです。

 

今回は、コロナ禍の影響により発表会での試食がなかったので、実際にどんな味、食感がするのかを体験できなかったのは残念なところ。西島氏が「これまでにない、言葉で表現できない新しい食感。ぜひ買って食べてみてほしい」と絶賛するので、期待値が相当上がっています。アイリスオーヤマでは、「同社史上もっとも自信のある製品が完成したことで、これまでにない規模のプロモーションを仕掛けていく」とのこと。コロナ禍が落ち着いたら、ぜひ試食したいですね。特に東北産の米で炊いたごはんを早く食べてみたいものです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

はじまりは養殖用ブイだった! 市場に新風を吹き込んだ「アイリスオーヤマの歴史的商品を振り返る」

家電を含む生活用品全般を取り扱うメーカー、アイリスオーヤマは、2021年で株式会社化から50周年を迎えました。もともとはプラスチック製品の加工をメーカーから請け負っていた大山ブロー工業所(1958年創業)が前身ですが、後に「脱下請け」を志し、さまざまなオリジナル商品を開発・販売を開始しました。これがヒットし、50年前の1971年に大山ブロー工業株式会社として再出発をすると、1964年時点で500万円だった売り上げは、8年後には7億6000万円に。そして、1991年に大山ブロー工業株式会社から「アイリスオーヤマ株式会社」に社名を変更。これまでに開発してきた多くの商品は、消費者の絶大な支持を獲得しています。

 

今回は、そんなアイリスオーヤマの50年を前編・後編の2回にわたって振り返ります。前編となる本記事では、アイリスオーヤマの成長につながった「歴史的商品」を、同社広報室・羽鹿奈々さん(はしか なな)の解説の下、取り上げていきます。

↑アイリスオーヤマ広報室・羽鹿奈々さん

 

「下請けで一生を終えるのはイヤ。メーカーになりたい」として最初に開発したものは養殖用ブイ!

--1958年の創業当初はプラスチック加工の下請け業者だった大山ブロー工業所ですが、創業者の大山森佑さん(おおやま もりすけ)が1964年に亡くなり、19歳という若さで現・会長の大山健太郎さんが代表に就任します。この太郎さんの代表就任が、アイリスオーヤマへと繋がっていったのですね?

 

羽鹿奈々さん(以下、羽鹿):おっしゃる通りです。当初はプラスチック加工をメーカーから請け負っていたのですが、現会長の大山健太郎は「町工場で終わりたくない」「メーカーになりたい」「メーカーとして、自社ブランドの商品を開発・製造したい」という強い思いを抱きました。そして、代表就任から2年にして発売したのが、プラスチック製の養殖用ブイです。

↑養殖用ブイ(大山ブロー工業所・1966年)

 

羽鹿:従来のブイはボール状のもので、ガラス製がほとんどでした。重くて割れやすく、特に輸送時には不向きだったそうです。そのブイの問題点を改善するためにプラスチック加工のノウハウを生かし、プラスチック製のブイをオリジナルで開発したところヒットしました。これをきっかけにプラスチック成型技術を活かした商品をどんどん生み出していくことになります。

 

――育苗箱やプランターも開発したそうですね。

 

羽鹿:はい。それまでの商品が木材だったり陶器だったりして不便だったところに、プラスチックで作ることで、多くの方に便利だと受け入れていただけたようです。特に1970年に発売した育苗箱は、木製で腐りやすかった素材をプラスチックにしたことで、耐久性が高まり、お手入れもしやすくなったことから大ヒット。これは、翌年の法人化への後押しをした商品にもなりました。

 

また、それから10年後に発売したプランターも、当時としては画期的だったんです。ガーデニングというと、それまで農家以外の一般家庭では手を出しにくかったそうですが、プラスチック製のプランターを弊社で開発したところ大ヒット。結果的に日本のガーデニングブームを牽引することになったと自負しています。

↑育苗箱(大山ブロー工業所・1970年)

 

↑プランター(大山ブロー工業・1980年)

 

「セーターがない!」という夫婦喧嘩から着眼したクリア収納ケースが大ヒット

――犬舎も発売し、ヒットとなったそうですね。今では当たり前のプラスチック製の犬小屋も、当時は珍しかったのでしょうか?

 

羽鹿:そうなんです。かつての日本で犬を飼う場合、番犬として屋外で飼われることが多かったんです。外で飼うわけですから頑丈な犬舎が望ましいのですが、木製が主流だったので、雨風にさらされると劣化が早まったり、腐ってしまったりという問題がありました。

 

その点、プラスチックであればお手入れがしやすく軽くて頑丈。そんな背景から、プラスチック製の犬舎を開発・販売したところ爆発的なヒットとなりました。

↑犬舎(アイリスオーヤマ・1987年)

 

――今では一般的になった商品としては、クリア収納ケースも挙げられますね。

 

羽鹿:そうですね。現会長の大山健太郎が釣りに出かけようと、セーターが入っている収納棚を探したそうですが、中が見えないため、どこにそのセーターがあるか分からなくなってしまったんです。

 

そのことで奥さんと軽く夫婦喧嘩になったそうで、「中が見えない不満をどうにかしたい」という着眼に至りました。「いっそ、中が見えるようにしちゃえばいいじゃないか?」ということで、透明の素材でクリア収納ケースを作ったんです。

 

当初は取引先の方から「こんな中が見えてしまうケースなんて売れるわけがない」と言われたそうですが、実際は大ヒット商品になり、今では世界中にも広まるようになりました。弊社にとっても、クリア収納ケースは大きなターニングポイントとなった商品でした。

↑クリア収納ケース(アイリスオーヤマ・1989年)

 

2000年代以降、電気製品やマスクなどの開発も

――ここまでは、持ち前のプラスチック加工技術を活用した商品群ですが、特に2000年代以降は、電気製品やマスクといった分野の開発も行っていきますね。

 

羽鹿:はい。ガーデニング商品群の延長でイルミネーションライトを販売したのですが、この経緯から電気製品にも着目。特に「LEDはもっと身近に使えるようにすべき」として、アルミ部品の素材をプラスチックに変えることで、誰もが手に取りやすい価格にでき、LED電球の普及に貢献しました。

↑イルミネーションライト(アイリスオーヤマ・2000年)

 

↑LED電球(アイリスオーヤマ・2009年)

 

↑LED直管ランプ(アイリスオーヤマ・2010年)

 

羽鹿:販売当初、大手電機メーカーが1万円近くで販売していたLED電球ですが、2009年夏時点で、市場相場の半値にあたる5000円のLED電球を販売。さらに8か月後には1980円という低価格を実現しました。このことで一般家庭にも手に取っていただきやすくなり、業界にも強いインパクトを与えることになりました。後に弊社が家電商品に取り組むことにも繋がった商品です。

 

――今では必需品となったマスクは、コロナ禍以前から熱心に取り組んでいましたよね。

 

羽鹿:マスクの生産を開始したのは2007年でした。2009年は新型インフルエンザが世界中に広がりパンデミックとなりましたが、ウイルスの活動を抑えるとされる銀イオンを配合した特殊不織布マスクを開発し好評を得ました。

↑マスク(アイリスオーヤマ・2007年)

 

↑ナノエアーマスク(アイリスオーヤマ・2020年)

 

 

「なるほど家電」第1号となったクッキングヒーター

――アイリスオーヤマでは、それまでになかった画期的な家電を「なるほど家電」と呼んで、販売していますが、その第1号となった商品は何ですか?

 

羽鹿:IHクッキングヒーターです。それまでは、電圧が200Vのモデルが多かったのですが、100Vにすることで電気工事も不要に。より生活者の方に寄り添った商品だったと自負しています。

↑2口IHクッキングヒーター(アイリスオーヤマ・2012年)

 

――ふとん乾燥機、エアコン、極細軽量スティッククリーナー、サーキュレーター、テレビといった家電の開発にも本格的に乗り出します。

 

羽鹿:これらも「なるほど家電」として開発したものです。いずれもお客様が思わずなるほど、便利だと言ってしまう、痒い所に手が届くような商品です。例えば「使いやすい」「お掃除がしやすい」「お手頃価格」など。これらの取り組みや商品によってユーザーの方にとっての選択肢の1つとなればと思います。

↑ふとん乾燥機カラリエ(アイリスオーヤマ・2015年)

 

↑ルームエアコン(アイリスオーヤマ・2017年)

 

↑極細軽量スティッククリーナー(アイリスオーヤマ・2018年)

 

↑サーキュレーターアイ(アイリスオーヤマ・2018年)

 

↑4Kテレビ(アイリスオーヤマ・2018年)

 

アイリスオーヤマは、もはやスタジアムを作れる!?

――またちょっと変わったところでは、スポーツ施設用の椅子、サーマルカメラ、お米、飲料水なども開発・販売されているんですね。

 

羽鹿:弊社ではB-to-C(一般消費者向け)だけでなく、B-to-B(企業向け)の商品も多く扱っており、こういったスポーツ施設用の椅子や、非接触で温度を測定できるサーマルカメラなども開発しています。意外に思われるかもしれませんが、実は弊社の商品ラインナップでは、スタジアムの内装をトータルで提案できるようになっているんです。

 

――ということは、例えば人工芝なんかもあるのですか?

 

羽鹿:取り扱いがあります。これは結構意外に思われる方が多いようですね。

↑スポーツ施設用の椅子。2019年にスポーツ施設事業に本格参戦した

 

↑AIサーマルカメラ(2020年に取り扱い開始)

 

――食品や飲料はどのようにして開発・販売に至ったのでしょうか?

 

羽鹿:お米は東日本大震災がきっかけで、被災した東北の農家の方々のお力になれればという思いから取り組んだものです。通常、お米は5kg、10kgなどまとまった量で販売されていることが多いですが、一人暮らしの方だと、ちょっと多くて食べきるまでに傷んでしまうこともあります。そこで弊社では2合分の使い切りサイズのお米を用意しました。新鮮な状態で食べきることができる商品です。気になっていた銘柄を2合パックでお試ししていただくこともできます。

 

また、飲料水もやはり震災がきっかけで、ライフライン復旧までの備えの重要性を再認識し、いざというときに備えられるように始めたものです。弊社は仙台に本社があることもあり、まだ完全復興とは言えない東北地域の方々のお力になれるようなことも、社の方針の一つに掲げています。

↑2013年に精米事業参入した

 

↑飲料水(アイリスオーヤマ・2021年)

 

ユーザーイン発想を最優先に、さらなる未来へ

――アイリスオーヤマの歴史的商品を見てきましたが、いずれも従来あった商品より「使う人」に寄り添ったものが多い印象を受けました。

 

羽鹿:弊社の開発の根底には「SRG(シンプル・リーズナブル・グッド)+ユーザーイン発想」があります。製品を使う方の視点を第一優先に開発をするという意味ですが、例えば「使用頻度が限られる機能をあえて廃して、本当に必要な機能だけを残す」「安すぎず高すぎない、手に取りやすい価格を実現しよう」といった考え方です。この発想の上で常に高品質を目指しています。

 

従来からの「ユーザーイン発想」はそのままに、これから先の未来はさらにハイクオリティの商品をお届けしていきたいと考えています。

↑法人化をした1971年頃、仙台工場(後のアイリスオーヤマ大河原工場)建設予定地で、未来に夢を馳せた若かりし頃の仙台工場(現、大河原工場)建設予定地と大山健太郎・現会長(左)

 

アイリスオーヤマの歴史的商品は、市場に新発想を持ち込んだことがあらためてわかりました。【後編】では、現在手に入る、思わず膝を打ってしまうようなアイデア商品の数々を紹介します。

長時間冷たさが続く! 丈夫なハードタイプの保冷剤5選

暑くなってくると、レジャーシーンを中心に重宝するのが保冷剤。そんな保冷剤には、「氷点下タイプ」と「0℃タイプ」があるのをご存知でしたか? 氷点下タイプは冷凍食品やアイスなど溶けやすいものを保存したり持ち歩くのに使います。0℃タイプは肉や魚、飲み物など、主に“凍らせたくないもの”に使われます。また、常に冷凍庫で保冷剤を凍らせておけば、停電など不測の事態が起きても、冷凍庫内で保管されている食品を溶かさずに済むこともあります。いくつかあると便利な保冷剤のなかから、ネット通販で人気の5選を紹介します。

 

目次

 


アイスも溶けない! 氷点下タイプの保冷剤


ロゴス 倍速凍結・氷点下パック XL

-16℃の表面温度を長時間持続する、LOGOS(ロゴス)の「氷点下パック」がバージョンアップ。事前準備の凍結時間が、18~24時間と従来品の約半分に。氷点下を保つから、食べ物や飲み物、そして冷凍食品やアイスクリームまで保存できます。購入者からは「使用枚数を増やせば、丸一日ならアイスクリームを溶かさずに保存できるほど効果あります」と、長時間氷点下を保つことを評価する声も。

【詳細情報】
サイズ:25.5×19.5×3.5cm
重量:1.2kg

 


お手頃価格だからまとめ買い推奨!


アイリスオーヤマ 保冷剤ハード CKB-500

「アイリスオーヤマ 保冷剤 ハード CKB-500 」は吸水性樹脂製の、0℃タイプの保冷剤です。凍るまでの目安は、冷凍庫(-20℃設定)で約10時間と比較的短時間。使う前日に冷凍庫に入れておけば、翌日には冷えた状態で持ち運べます。購入者からは「色々、比較検討した中で、コストと性能で選んでみましたが、バッチリ! 氷とセットで使っていますが、激安クーラーボックスでさえ、7時間経っても氷は残っていました」と、高評価を得ています。

【詳細情報】
サイズ:15×2.8×18cm
重量:500g

 


抗菌タイプだからクーラーボックスの中を清潔に保つ!


キャプテンスタッグ コールドパック 〈M〉750g

CAPTAIN STAG(キャプテンスタッグ)の「コールドパック 〈M〉750g」は、0℃タイプの保冷剤です。抗菌加工が施されており、食品類に付着する水分で、中が不衛生になりがちなクーラーボックスにおすすめです。保冷時間は約8時間~10時間。購入者からは「築地でマグロや鯛などのお刺身を買うときに使っています。市場への買い出しには必須です」「夏に大活躍しました。丈夫で長持ちしそう!」という声も。

【詳細情報】
サイズ:19.5×17×2.9cm
重量:750g

 


0℃タイプでも高い保冷力!


アイスジャパン 保冷剤 フリーザーアイスハード500 FIH-15

アイスジャパン「保冷剤 フリーザーアイスハード500 FIH-15」は、凍結までかかる時間は10時間ほど。抗菌仕様なので、水分が多く不衛生になりがちなクーラーボックスの中でも安心。0℃タイプで冷えすぎないから、熱中症対策にもおすすめ。ユーザーからは「28Lのクーラーボックスの底にロックアイスを置き両サイドにこの商品を2つ入れてスポーツタオルで蓋。真夏の体育館に朝~夕まで置いていましたがロックアイスは多少溶けて入るけどほぼそのままの大きさでした」と高評価です。

【詳細情報】
サイズ:15×18×2.8cm
重量:500g

 

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シュレッダーの切れ味がよみがえる! 手を汚さずに使えるメンテナンスシート5選

オフィス・家庭を問わず、個人情報が書かれた書類や、社外秘の重要書類を廃棄するときにはシュレッダーを使いますが、ずっと使っていて「最近切れ味が悪くなった」「騒音が気になるようになった」と感じたことはありませんか? 原因は刃の劣化によるものかもしれません。きちんとメンテナンスを行えば、刃の切れ味や静音性を復活させることができます。そこで今回は、ネット通販で人気のシュレッダー用メンテナンスシートを紹介します。油を差すタイプではなく、適量の潤滑油がシートに含まれているタイプのため、油を差しすぎる心配もありません。

 

目次

 


継続的な使用にうれしい13枚入り!


コクヨ シュレッダーメンテナンスシート

適量の潤滑油がシートに含まれているため、細断するだけで刃の劣化を防ぎ、なめらかな回転を保ちます。継続的に使用できる13枚入り。なめらかな回転と切れ味を持続させるために、2~3週間に1度、のべ30分間の使用(1枚)がおすすめです。A4幅の機種に対応します。ユーザーからは「キリキリ音が少しでも抑えられれば、と思い使用したが、結果大正解だった。メンテナンスシートを使用後、逆回転、正回転を繰り返し、ブレード全体に油を行き渡らせるとより効果が出る」という声も。

【詳細情報】
内容量:13枚

 


A4・A5用紙幅のどちらにも対応!


アイリスオーヤマ シュレッダー簡単お手入れシート SMS06

細断することでシートに内包されている潤滑油が刃に行き渡り、刃の劣化を防ぎます。刃の回転が滑らかになるので、細断構造部の摩擦音を小さくする効果もあります。A5サイズ以上対応のシュレッダーに使用可能。使用頻度は月1回程度。レビューでも「今までの物はいかにもオイルをしみ込ませている感じが強く、切れた物もかなり油っぽい感が有りました。これはドライ感が強く、切れた物もさらっとしています。性能面での優劣はわかりませんが、ゴミ箱に入れる時はべたつかず感じいいです」と好評です。

【詳細情報】
内容量:6枚入り

 


紙詰まりを防ぐだけでなく静音性もキープ!


アコ・ブランズ GBC シュレッダ用メンテナンスシート

シュレッダーを、手を汚さず簡単にメンテナンス。シート内に含まれた潤滑剤がシュレッダーの刃に塗布され、紙詰まりを防ぎます。また、カッター部分のゴミ(紙粉)を落し、静音性をキープ。定格細断枚数が3枚以上のシュレッダーで使用可能です。ユーザーからは「紙詰まりするようになって初めて使ってみました。結果…大変良い! 1枚使用しただけで購入時のように調子良くなりましたよ」「シュレッダーの騒音はこのメンテナンスシートを使う事で明らかに減ります。またリピートします」と高評価を得ています。

【詳細情報】
内容量:12枚入り

 


使用感の良さに定評があるメンテナンスシート


ナカバヤシ シュレッダ専用メンテナンスシート

オイルがカッター表面に潤滑性を与え、細断能力の低下や異音の発生を抑えます。投入幅A4・A5、細断枚数2枚以上のシュレッダーに対応。「家庭用シュレッダーをたまに、かつ大量に使用する場合にちょうどいい。オイルのほうがコスパには優れるが、頻回使用しないのでこれで十分。オイルシートがパッケージされていて、べたつきもなく、使用後に一枚入れ潤滑にさせて次に備えます。」「使用すると、滑りが良くなるのか、サクサクできます。やっぱり、定期的にメンテナンスした方がいいですね!」と、レビューでも優れた使用感を評価する声が多数あがっています。

【詳細情報】
内容量:12枚入り

 


潤滑油&研磨剤のダブル効果で刃の切れ味を改善!


サンワダイレクト シュレッダー メンテナンスシート 研磨剤使用・刃研ぎ&潤滑シート

定期的にメンテナンスをすることで、刃の切れ味を改善、本体やモーターの負荷を緩和しシュレッダーを長持ちさせます。シートには潤滑油だけでなく研磨剤も使用しているため、紙詰まりを防止するだけでなく、使用するたびに刃を研ぐ効果が得られます。ダストボックスのゴミを捨てる毎に1回の使用がおすすめです。ユーザーからは「使いやすくシュレッダーのダストボックスが汚れないのがいいところです」「購入時の状態からほぼ3割程度しか機能していませんでしたが、これで9割くらいまで復帰しました」という声も。

【詳細情報】
内容量:12枚入り

 

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「ご飯が食べたい! でも…」という方へ。プロがオススメする「ヘルシー炊飯器」3選レビュー

FYTTE × GetNavi webが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

 

本シリーズでは、9月までの12回、 カラダとココロに効く最新プロダクトをプロたちが解説。第4回となる今回は、「ヘルシー炊飯器」です。

 

ご飯が食べたい! でも、太りたくない……という方は多いはず。そこで今回は、ご飯の糖質をカットするモデルや、食物繊維やミネラルが豊富な麦・玄米などがおいしく炊けるモデルなど、健康な身体づくりに役立つ炊飯器をご紹介。家電のプロと食のプロが実際に使用して、「機能」「操作性」「収納・設置しやすさ」「メンテナンス」の4項目をチェックした結果とともに見ていきましょう!

 

「カラダ、ココロ、整うプロジェクト」は7月〜9月まで毎週4本のヘルスケアやエクササイズにまつわる情報を集中的に配信中。無料の会員登録でプレゼントやモニター情報が届く特典も

 

【その1】

ヘルシーメニューも充実するタイガーの最上位モデル

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉土鍋ご泡火(ほうび)炊き JPL-G100

実売価格14万800円(税込)

内なべに蓄熱性の高い「本土鍋」を使用し、独自の「土鍋ご泡火(ほうび)炊き」を採用したタイガーの最上位モデル。最高温度約280℃の高火力を実現し、従来比約4倍の遠赤効果による輻射熱で甘みと旨みをじっくりと引き出します。さらに、土鍋ならではの細かく均一な大量の「泡」がお米を包んで表面を守るため、旨み成分であるデンプンを閉じ込めます。炊飯時の蒸らし工程では、新たに「間欠(かんけつ)呼吸」を採用。高温を維持しながら仕上げることで、お米の甘みを引き出します。少量炊飯でもおいしく炊ける「一合料亭炊き」機能も便利。2種類の「麦めし」メニューを搭載するほか、麦、雑穀、玄米を炊込みにしておいしく食べられる3種類の「炊込み」メニューを搭載し、ユーザーの健康面もサポートします。

SPEC●サイズ/質量:約W290×D351×H220mm/7.4㎏●炊飯容量:0.09~1.0l(0.5~5.5合)●最大消費電力:1080W●カラバリ:ミネラルブラック、エクリュホワイト

↑内なべには「本土鍋」を採用(左)

 

家電ライター・田中真紀子さんがチェック!

【機能】

少量でも満足感があり、麦めしもおいしく炊ける

糖質が気になるご飯は、できるだけおいしく炊いて、少量で満足する、というのが私の糖質オフの考え方。この炊飯器は、内なべに本物の土鍋を内釜に使用し、「ハリつやポンプ」が過剰な熱と蒸気を排出するので、粒立ちがよく、しっかり噛み締められるので満足感がさらにアップ。また、炊きたての食感はなめらかでのどごしが良く、噛むほどにほどよい甘みが感じられ、風味もしっかり味わえるのが気にいっています。中ぶたを使えば、1合でもちゃんとおいしく炊いてくれるので、食べる分だけ都度炊いて、炊きたてを味わえるのもうれしい点。ヘルシーな麦めしもクセ少なめにおいしく炊き上げますし、麦めしの炊き込みメニューもあるので、麦めしが苦手な人にもオススメ。

↑専用の中ぶたを使えば、少量炊飯でも香り高く、甘みのあるご飯に仕上げます

 

【操作性】

液晶表示が大きくて見やすい

液晶表示が大きくて見やすく、設定内容は音声で知らせてくれるので、細かいモードなども戸惑うことなくスムーズに設定できます。強いて言えば銘柄炊き分けが70種類と豊富なので、この設定は少し面倒ですが(笑)、一度設定したらしばらくは変えないので問題なし。

 

【収納・設置しやすさ】

温かみのあるデザインで出しっ放しでもOK

5.5合炊きでは標準的な大きさ。炊飯器というと、てりっとしたツヤのあるものが多いなか、本機は素焼きの陶器のようなマットで有機的な質感が独特で、出しっ放しでも問題なし。コロンとしたフォルムも優しく、本体自体も職人の手仕事のような温かみを感じる点が気に入っています。

 

【メンテナンス】

内ぶたが外しやすくてはめやすい

炊飯するたびに洗う内ぶたが、とにかく外しやすくてはめやすい! マグネットを採用しているので、近づけるだけで、スッと引き寄せられてバチッとはまり、手で押し込む必要もありません。

 

【まとめのひとこと】

ご飯をしっかり味わいたい方にオススメ

内なべに本物の土鍋を使用していることもあり、正直価格は高いですが、実際にご飯を炊いてみると、「これぞ土鍋ご飯だ!」と納得してしまいます。糖質を気にしてご飯を食べる頻度が少なくなったからこそ、ひと口ひと口をしっかり味わいたいという方にオススメ。また、健康食として注目されている麦めしをよりおいしく食べたい方は、ぜひ検討してみてほしいモデルです。

↑土鍋ならではの炊きあがりが魅力です

 

【その2】

ご飯の糖質を最大で約20%カットできる

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50

実売価格1万2620円(税込)

「低糖質炊飯メニュー」を搭載した炊飯器。通常の炊飯器で炊いたご飯より水分を多く保持させることで、同重量のご飯に含まれる糖質を最大で約20%減らすことができます。重量に対して減らす糖質の割合は、「10%カットモード」と「20%カットモード」から選択が可能。低糖質炊飯のほか、もち麦、押し麦、雑穀米、胚芽米、玄米など全9種類の「ヘルシーメニュー」から炊き分けられるため、健康志向のユーザーにはぴったり。肉じゃがなどが作れる「煮込みメニュー」やヨーグルトや塩麹が作れる「発酵メニュー」もあるので、調理家電としても活躍します。

SPEC●サイズ/質量:W262×D329×H219mm/4.4kg●炊飯容量:0.09~1.0l(0.5~5.5合)●消費電力:1030W

↑内釜には二重構造の「極厚火釜」(左)を採用

 

ライター/おいしいものナビゲーター・今西絢美さんがチェック!

【機能】

糖質カットは10%と20%を使い分けるのもアリ

白いご飯を食べたいけれど、糖質が気になるという人にぴったりなのが「低糖質炊飯メニュー」です。10%カットと20%カットが選べるので、ダイエット中は20%カット、健康維持のためだけなら10%カットといったふうに使い分けるのもアリ。「低糖質炊飯メニュー」のご飯を実際に食べてみると、たしかに普通よりも柔らかいのですが、甘みなどの味わいはしっかりキープしています。

 

10%カットで炊いたご飯は食べやすいのですが、20%カットで炊いたご飯は、かなり柔らかく、硬めの炊き上がりを好む人は要注意。本気のダイエッター向きという印象です。また、冷凍する場合も10%カットのほうが食べやすいですね。20%カットを冷凍する際は雑炊にするなど、ご飯の柔らかさが気にならない食べ方をするといいでしょう。

↑糖質20%カットのご飯は水分量が多いので、かなり柔らかい!

 

計9種類のヘルシーメニューを搭載していて、健康を意識して白米以外のご飯を食べる人にもぴったりです。なお、白米や胚芽米の場合は5.5合まで炊けますが、低糖質炊飯メニューや玄米、発芽玄米などは3合までしか炊けないので注意しましょう。

 

【操作性】

天面ボタンをタッチするシンプルな操作

使い方は一般的な炊飯器とほぼ同じ。天面のボタンをタッチしてメニューを選択するするシンプルな操作です。

↑操作はシンプルでわかりやすいです

 

【収納・設置しやすさ】

キッチンになじみやすい丸いフォルム

サイズは一般的な炊飯器とほぼ同じ。白くて丸みを帯びたフォルムはキッチンにも馴染みやすいはず。

 

【メンテナンス】

パーツは取り外して丸洗いできる

一般的な炊飯器と機能は異なるものの、内ぶたや蒸気口キャップのふたを外してカンタンに丸洗いすることが可能。常に清潔に使えます。

 

【まとめのひとこと】

罪悪感をカットしつつ、ご飯のある食事を楽しんで

ご飯の味わいはそのままに、糖質カットしたご飯が炊けるのは、糖質オフを心がけている人なら重宝するはず。「ご飯を食べない」という選択に精神的な負担を感じるなら、本機で炊いたご飯で罪悪感を軽減しつつ、気持ちが満たされる食事を楽しみましょう!

 

【その3】

通常は3日かかる「酵素玄米」が炊いてすぐ食べられる

酵素玄米Labo

Labo炊飯器

実売価格7万4800円(税込)

酵素玄米研究家と、超高圧炊飯器エンジニアのユニットが開発した非IH式の炊飯器。酵素玄米のための、酵素活性・炊飯・保温熟成の特許を取得しています。酵素玄米とは、炊いた玄米に小豆と塩を入れ、圧力をかけて3日間程度保温、熟成させたご飯のこと。熟成させることで柔らかくもちもちとした食感になり、甘みと旨みが増えて消化しやすい点が魅力です。「Labo炊飯器」は約3日間の熟成が不要で、酵素玄米を炊いたらすぐ食べられるところが画期的。3合の場合は約80分、4合の場合約85分で炊飯。急ぎたいときは「酵素玄米早炊」で炊くと55~65分で炊きあがります。また、玄米の有害物質といわれる「アブシシン酸」が発生しないのも特徴。このほか、「低温仕込み」モードで温度(25~70℃)と時間(1~48時間)を設定することで、甘酒・醤油麹・パンなどさまざまな発酵食や低温調理もカンタン。「調理」モードで圧力鍋として使えば、時間のかかる煮豆や煮込み料理も短時間で調理できます。

SPEC●サイズ/質量:W270×D380×H280mm/約5.9kg●炊飯容量:酵素玄米4合、白米6合

↑「低温仕込」モードではヘルシーなマグロのコンフィなどがカンタンに作れます

 

フードアナリスト・中山秀明さんがチェック!

【機能】

満足度が高い酵素玄米が短時間で炊けるのがうれしい

健康食として注目されているその酵素玄米。一般的には3日程度の熟成が必要とされていますが、本機は強力な圧力と酵素玄米に適した独自の火加減を組み合わせることで、最短で約1時間で炊けるのがスゴいです。

 

炊きあがった酵素玄米は素材の旨みが凝縮されていて、ほんのり効いた塩の味わいとマッチ。小豆のアクセントも絶妙で、圧倒的な“口福感”に包まれます。もちもち感が素晴らしく、冷めても美味でした。なお、3日熟成させた酵素玄米ご飯も食べましたが、餅にも近い粘りがあってさらにもっちもち。また、あくまで個人の主観ですが、もちもち食感のおかげで自然と咀嚼(そしゃく)回数が増えるので満足度が高く、腹持ちもいい気がしました。

↑自然栽培玄米、小豆と古代米がブレンドされた「にじいろ酵素玄米ミックス」で炊飯。炊きあがった酵素玄米は食感の良さがバツグンでした

 

【操作性】

一般的な炊飯器と変わらずわかりやすい

一般的な白米炊飯器と使い勝手はほぼ変わらず、操作はシンプルです。洗米などの準備をしたら、炊飯はワンボタンでOK。炊飯後、自動的に玄米熟成する保温モードも優秀です。

↑前面のダイヤルでモード選択などが可能です

 

【収納・設置しやすさ】

一般的な炊飯器とほぼ同じサイズ感

一般的な炊飯器と同程度のサイズ。通常のご飯も炊けますし、炊き込みごはんやおかゆなども作れる汎用性があるので、買い替えても問題なし。

 

【メンテナンス】

内鍋のコーティングがはがれないように注意

お手入れは普通の炊飯器と特に変わりません。長く使いたい場合は、内鍋のコーティングがはがれないように、洗米は別のザルとボウルで行い、内鍋で塩(玄米と小豆のおいしさを引き出し、ミネラルバランスをとる目的で投入)を混ぜる際はシリコン製の泡だて器を用意して混ぜるのがベターです。

 

【まとめのひとこと】

酵素玄米を毎日食べたい方はぜひ検討を!

普通の白米より原材料のコストがややかかりますが、酵素玄米はヤミツキになるおいしさ。特に、通常より短時間で手軽に作れるという独自性は、大きなメリットです。忙しいけど酵素玄米ごはんを毎日食べたい! という人は、買い替えを検討してもいいでしょう。

 

 

 

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お米はおどらせずに炊くと粒立ちがよくなる、アイリスオーヤマの新炊飯器「瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合」

 

アイリスオーヤマは、LED照明で使用している熱伝導技術「ヒートパイプ」を業界で初めて炊飯釜に採用したとうたう炊飯器「瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合」を発表。8月6日から販売します。参考価格は6万980円(税込)です。

 

アイリスオーヤマによると、かまど炊きの研究を重ねた結果、釜全体が炎で覆われて短時間で均一に加熱されることで水が対流しにくいうえに、「お米をおどらせない」からお米が傷つかず、粒立ちのいいツヤのあるごはんが炊けることがわかったそうです。

 

そのかまど炊きのような炊き上がりを実現するために、ヒートパイプを採用。また、釜の内側と外側の間に4mmの真空空間を設けたうえ、特殊な液体を空間内部に封入した設計を取っています。これにより、ヒーターで液体が加熱されると蒸気になり、瞬時に釜上部まで移動し、放熱することで釜上部と下部の温度差を最小限に抑えられるとのこと。

 

 

この温度差を抑えることで、水の対流も抑えることができ、その結果お米をおどらせずに炊き上げることが可能。お米がおどらないと、米同士の摩擦で傷がつきにくく、粒立ちのいい、ツヤのあるごはんになるとしています。

 

 

このほか、お米の分量に合わせて必要な水量を計測する「量り炊き」や、お米の特長を生かして炊き上げる「銘柄炊き」、ごはんのカロリーを知らせる「カロリー軽量」など、多彩な機能を搭載しています。

 

 

炊飯容量は最大で5.5合。また本体サイズは幅249×奥行き353×高さ239mmで、重量は6.1kgです。

 

水の対流によってお米をおどらせて炊く炊飯器がある中で、逆の発想を取った瞬熱真空釜 IHジャー炊飯器5.5合。その味が気になるところです。

スマホやPCから自宅でも外でもテレビを見られるチューナー「LUCAステーション」がアイリスオーヤマから

 

アイリスオーヤマは、スマホやタブレット、PCなどのデバイスからテレビを視聴できるようにする、Wチューナー搭載ワイヤレステレビチューナー「LUCAステーション」を発表。7月15日に発売します。参考価格は3万580円(税込)です。

 

LUCAステーションは、自宅のアンテナケーブルと無線LANルーターに有線で接続して、専用アプリを利用することで、スマホやタブレット、PCで地上デジタル放送やBS・110度CSデジタル放送の番組を視聴できるチューナー。自宅はもちろんのこと、外出先でもテレビ番組を視聴できます。

 

 

また、手持ちの外付けHDDとLUCAステーションを接続すれば、録画の予約も可能。専用アプリの番組表から録画したい番組を選んで録画ボタンを押すだけです。さらに、Wチューナーを搭載しているため、番組を視聴中に裏番組を録画することもできます。なお、対応の外付けHDDは2TB以下となっています。

 

 

このほか、テレビを見ながらネット検索ができるながら見や、画質や字幕の設定、視聴制限の設定などが可能です。

 

対応OSはiOS 13以降/Android 9以降/Windows 8.1以降。また本体サイズは幅67×奥行き118×高さ124mm、重量は約205gです。

 

どうしても見たい番組があるのに外出しないといけない、あるいは家の好きな場所でテレビを見たいなど、あらゆるニーズに応えられそうな製品です。これは人気が出るかもしれません。

フードライターが4項目でレビュー! カラダ作りに効く「おいしい&ヘルシー調理家電」3選

FYTTE × GetNavi webが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

 

本シリーズでは、9月までの12回、 カラダとココロに効く最新プロダクトをプロたちが解説。第1回となる今回は、「ヘルシー家電」です。

 

基礎代謝を上げて太りにくい身体を作る=筋肉量を増やすには、高たんぱく質で低脂肪の料理を心がけたいところ。また、栄養バランスの取れた食事を重視するなら、自炊して食事管理するのが一番ですよね。とはいえ、ただでさえ忙しいのに、イチから自炊をしていたらプライベートな時間がなくなってしまう……。そんな課題を解決するべく、ここでは放っておくだけでヘルシーかつおいしい料理が調理できる最新家電をご紹介。フードライターが実際に使用して、「機能」「操作性」「収納・設置しやすさ」「メンテナンス」の4項目をチェックした結果とともに見ていきましょう!

 

 

「カラダ、ココロ、整うプロジェクト」は7月〜9月まで毎週4本のヘルスケアやエクササイズにまつわる情報を集中的に配信中。無料の会員登録でプレゼントやモニター情報が届く特典も

 

【その1】

約2~3食分のしっとりサラダチキンが出来上がる!

プリズメイト

サラダチキンメーカー PR-SK023

実売価格4950円(税込・以下同)

その名の通り、低糖質で高たんぱく質なサラダチキンを手作りできる専用家電。材料を入れてボタンを押して放っておくだけで、ヘルシーなサラダチキンやサラダフィッシュが簡単に作れます。コンパクトながら、鶏胸肉300gがぴったり入るサイズで約2~3食分を一度に作ることが可能。柔らかモード・スピードモード・連続モードの3つのモードがあり、シーンに応じて使い分けることができます。サラダチキンやサラダフィッシュのレシピをはじめ、それを使ったアレンジレシピが50種類掲載されたレシピブックが付属。カラバリはレッド、ライトベージュ、ネイビーの3種類を用意しています。

SPEC●サイズ/質量:W235×D127×H155mm/952g●容量:700ml●消費電力:約450W●温度:やわらかモード時:65℃(±5℃)、スピードモード時:170℃、連続モード時:160℃●連続使用可能時間:約5時間●付属品:鍋、ふた、レシピブック

↑材料を入れてモードを選び、放っておけばOK。運転音はかなり静かです

 

フードアナリスト・中山秀明がチェック!

【機能】

しっとりジューシーなサラダチキンが完成

50種類以上のアイデアが載ったレシピブック付きで、多彩な料理が作れます。なかでも主役はサラダチキン。鶏胸肉1枚に最適なサイズで、しっかりスピーディに調理してくれます。さらに、自家製でも市販のものと遜色ないおいしさに作ることができるのが感動的。肉の弾力にハリがあり、しっとりジューシー。「作りたてのサラダチキンは本当においしい」と改めて気付くことができると思います。健康的かつ楽しい食生活を、手間なく送りたい人にぜひ!

↑完成したサラダチキンはしっとりしていてツヤツヤしています。絶妙な火の通り加減になりました

 

【操作性】

3つあるボタンから好みのモードを選ぶだけ

コンパクトなので1kg以下と驚くほど軽く、持ち運びも楽ちん。操作は3つあるボタンから好みのモードを選んで押すだけ、というスマートさ。シンプルでありながら、様々な料理を作れるので優秀です。鍋の持ち手が熱くならない点も、使いやすくていいですね。

【収納・設置しやすさ】

コンパクトで収納しやすい!

コンパクトなので収納しやすいのはうれしい点。また、そもそものルックスがインテリアになじみやすいスタイリッシュなデザインなので、キッチンやダイニングにそのまま置いていても映えると思います。

【メンテナンス】

鍋の部分を取り外して丸洗いできる

鍋の部分を取り外して、ジャブジャブと丸洗いできる点がいいですね。マットな質感で見た目にも落ち着いて見えるうえ、ツヤツヤのタイプよりも傷や指紋が付きづらく、拭き掃除が簡単です。

↑鍋は取り外して洗えます。コーティングされているのでこびりつきにくく、洗うのもラク

 

【まとめのひとこと】

コンパクトで使いやすい万能な電気小鍋

名称こそ「サラダチキンメーカー」ですが、平たく言えば万能な電気小鍋です。筆者はもつ煮を作ったことがありますが、1時間程度で十分おいしく仕上がりました。コンパクトで使いやすいので、特にひとり暮らしの方にはオススメです!

 

その2】

レシピを選び、ボタンを押すだけで自動で調理

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋 KPC-MA2

実売価格1万2925円

65種類のメニューの自動調理が可能。表示画面に従って料理のカテゴリーや食材からレシピを選択し、ボタンを押すだけで調理できます。30~100℃の温度調整ができるため、自動調理メニューには圧力調理だけでなく、ヨーグルトや塩麹などの発酵食品、ローストビーフや鶏ハムといった低温調理まで幅広い料理にも対応。使用頻度の多いレシピはお気に入り登録することで、お気に入りメニューからレシピを選択して調理できます。自動調理メニューのほか、圧力調理、温度調理、鍋モード、無水調理、蒸し調理、低温・発酵調理の6種類の手動調理メニューも搭載。予約調理機能を搭載しているため、帰宅時間に合わせて自動調理ができるのも便利です。また、ふたを開けて鍋モードにすることで、「グリル鍋」としても使用でき、卓上に置いて鍋料理やチーズフォンデュなどを楽しむこともできます。

SPEC●サイズ/質量(約):W282×D286×H213mm/3.6kg●容量:調理容量1.4L、満水容量2.2L●炊飯容量:白米3合、玄米2合●消費電力:800W

↑グリル鍋として使用することも可能。卓上で鍋ものをするときに便利です

 

ライター/おいしいものナビゲーター・今西絢美がチェック!

【機能】

幅広いメニューがおまかせで作れて、ヘルシーなレシピもたくさん!

付属のレシピブックでレシピの詳細を確認でき、自動メニューで作る料理を指定すれば本機におまかせにできるので楽チン。1台で幅広い調理ができるのも便利です。オススメは野菜を手軽にたくさん食べられる自動メニューの「無水カレー」。カレーはカロリー面や糖質面でダイエットの大敵ですが、野菜をたっぷり使って糖質オフのルーを使えば罪悪感は軽減されるはず。にんじんや玉ねぎなどの根菜にも短時間で火が通り、まるで2日目のカレーのような仕上がりです。低温調理でできる高たんぱく質、低脂肪の「とりハム」が作れるのも魅力。自家製ならではのしっとりした食感が楽しめますし、カレー味やにんにく味など、自分なりにアレンジを加えれば飽きずに食べられますよ。

↑しっとりしたとりハムが完成! お酒のおつまみとしても優秀です

 

↑野菜たっぷりの無水カレーもオススメ

 

操作性】

料理を選んでボタンを押すだけ

内なべに材料を入れたら、本体のつまみを回して作りたい料理を選び、「決定」ボタンを押すだけのシンプルな操作性です。もちろん、手動メニューもあるので、一般的な圧力鍋と同じ感覚で使えます。

 

↑自動メニューは本体で直接探すことが可能。レシピブックからレシピ番号を探して入力してもOK

 

【収納・設置しやすさ】

サイズは5.5合炊きの炊飯器とほぼ同じ

サイズ感は5.5合炊きの炊飯器とほぼ変わりません。スタイリッシュなデザインなので、キッチンに出しっぱなしにしても違和感がないのが強みです。

【メンテナンス】

フタが外れるからお手入れしやすい

多くの電気調理鍋は、炊飯器のように本体とフタが外れない仕様ですが、アイリスオーヤマの電気圧力鍋は一般的な圧力鍋のようにフタが丸ごと外れるのでお手入れにも便利。カレーなどのニオイが残りやすい料理を作ったときは、「お手入れ」モードを使ってキレイにするのがオススメです。

 

【まとめのひとこと】

1台で何役もこなすコスパの高さは抜群!

1万円台の価格で1台何役もこなすので、コスパの高さが際立った一台です。2人用のモデルだけでなく4人用のモデルもあるので、家族の人数に合わせて選びましょう。忙しいと手の混んだ料理を作るのがおっくうになりがちですが、本機を使えば、健康を意識した食事を手軽に作れるはず!

 

【その3】

たんぱく質が最もおいしくなる温度で加熱できる

葉山社中

BONIQ 2.0

実売価格2万2000円

累計出荷台数9万台を超える家庭用低温調理器の最新モデル。フリーザーバッグに調味料と食材を入れて空気を抜き、一定の温度で決まった時間、湯せんができます。たんぱく質が最もおいしくなる温度で加熱できるため、サラダチキンをはじめ、高たんぱく質で低脂質なレシピがおいしくできると評判です。初号機よりも約36%のサイズダウンで設置・収納しやすくなったほか、完全防水になり、丸洗いが可能に。クリップ式のホルダーを装着すれば鍋や大容量コンテナにも簡単に取り付けできます。ボトムキャップにはマグネットが装着されており、磁石がつく材質であれば自立も可能。専用アプリで操作できるのも便利です。カラバリはヘイズブラックとミスティホワイトの2色を用意しています。

SPEC●サイズ /質量: Φ53×H315mm(ホルダー含む)/1kg●温度範囲:5~95℃(温度誤差:+/- 0.1℃ ※冷却機能は有りません)●湯せん容量:5〜15l●コード長:1.5m

↑別売コンテナを使った調理イメージ

 

フードアナリスト・中山秀明がチェック!

【機能】

赤身肉を絶妙の食感に仕上げる

小刻みに温度設定できるコントロール性能が優秀で、肉のほかに魚、野菜、スイーツなどバリエーション豊富な料理が作れます。専用機器ならではの未知なる食感に、驚くことうけあい。たとえば、脂身が少ない赤身肉はヘルシーですが、火加減が難しくて硬い食感になりがち。その点、本機ならレアでジューシーな絶妙の食感に仕上げてくれます。レストランのようなクオリティが、家でも再現できるのはうれしい限り。発酵マシンとしても使えるので、ヨーグルト、甘酒、麹といった健康食を手作りするのにも向いています。

【操作性】

温度と時間を設定すればスピーディに調理スタート

温度と時間を設定してオンにするだけなので、操作はスマート。1000wとパワーも強く、設定時間までの到達がスピーディでストレスなし。調理中はほったらかしでOKなので、その時間をほかのことに使えるという点もいいですね。

【収納・設置しやすさ】

磁石やクリップ式のホルダーで鍋に固定できる

専用の鍋も用意されていますが、ふだん使っている鍋を活用することもできます。底面の磁石やクリップ式のホルダーで鍋に固定できるのも便利。本機は細長い形なので、しまう場所には困りません。スタイリッシュなデザインなので、頻繁に使う人はキッチンに置きっぱなしにしていてもOKです。

↑クリップ式のホルダーで鍋に装着しやすいです

 

【メンテナンス】

防水仕様で丸洗いできるのがうれしい

基本的に、調理といっても油などには触れないので汚れません。水には浸かりますが、本機が防水仕様になっているため丸洗いでき、衛生面は万全です。細かいパーツを外したりする必要もなく、メンテナンスは簡単です。

 

↑防水仕様なので、丸洗いもOK

 

【まとめのひとこと】

ユーザーの声を反映した間違いのないモデル

BONIQは日本初の低温調理器専門ブランドのため国内利用者が多く、ユーザーの声を反映して進化し続けている点がポイント。日本製のためサポートの安心感があるのも特徴です。パワーの強さ、設定温度の細かさに優れているのはもちろんのこと、スタイリッシュなデザインも魅力的。あらゆる面で間違いのないモデルといえます。

 

 

FYTTE × GetNaviwebが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

チャーハンなどのアレンジもおすすめ! 健康にこだわった「パックごはん」

米の、一人あたりの年間消費量が減っているなか、電子レンジで温めるだけですぐにおいしく食べられる「パックごはん」の生産量は増加しているそうです。保存期間が長いことから、非常食として買い置きしている家庭も多いのだとか。そんなパックごはんですが、最近では白米だけでなく、玄米や雑穀米といった栄養にこだわったものなど、バリエーションも豊富になり、様々な商品が発売されています。米を炊く必要がなく用意も簡単で、チャーハンなどちょっとしたアレンジメニューに使える手軽さも人気です。そこで今回は、おすすめのパックごはん5選をご紹介します。

 

目次

 


厳選米を使ったこだわりのガス直火炊きごはん


サトウ食品 サトウのごはん 新潟県産コシヒカリ

厳選された新潟県産コシヒカリを100%使用。ガス直火炊き製法で、昔ながらの“はじめチョロチョロ中パッパ”を忠実に再現して炊き上げました。さらに、瞬時に殺菌処理する無菌パック製法により、食味にも影響なくいつでも炊きたてのおいしさを実現。1パックが電子レンジで2分と簡単・便利に調理できます。ご飯を容器からきれいに取り出すことができるのも、うれしいポイント。ユーザーからは「他メーカーと違い、ごはんを器に移してもごはん粒全部がそっくり移りきれいに食べられる」との声も。ほかにも「残ったごはんを温め直して食べても劣化がないのが素晴らしい」「レトルトのごはんとは思えないくらいおいしい」と高評価。

【詳細情報】
内容量:200g

 


食物繊維たっぷりでカロリー計算しやすいマンナン入りごはん


大塚食品 150kcalマイサイズ マンナンごはん

大塚食品「マイサイズ」シリーズの「マンナンごはん」は、富山県産コシヒカリとマンナンヒカリを使用したパックごはんです。精白米だと140gでは235kcalになりますが、マンナンごはんでは140gで150kcalと低カロリー。しかもポリデキストロース、セルロースなどの食物繊維は玄米ごはんの1.8倍と豊富で、ダイエットにもうれしいですね。欧風カレー、グリーンカレー、ビビンバ、麻婆丼など豊富な種類の「100kcalシリーズ」と合わせれば、150kcal+100kcalと、計算しやすいのもポイントです。ユーザーからは「マンナン特有の臭みなどもなく、普通の白いご飯のよう」との声も。

【詳細情報】
内容量:140g

 


甘みのあるふっくらもっちり玄米ごはん


JA加美よつばラドファ 金のいぶき 発芽玄米ごはん

玄米をわずかに発芽させたことで、柔らかく甘みのあるおいしい発芽玄米ごはんに仕上げました。「金のいぶき」は玄米食用として開発された新品種。低アミロースで胚芽の大きさは通常玄米の約3倍もあります。ギャバ、オリザノール、フェルラ酸などを豊富に含んでいるため、甘味成分であるぶどう糖が多く、お米本来の甘みを味わえます。アミロースは低いほど粘りが強いため、アミロース含有率が10%前後の金のいぶきは、ふっくらもっちりとした炊き上がりに。「常温でも一番モチモチしていて、たべやすくおいしかった」「他社のと食べ比べてみたところ、食物繊維や栄養が一番豊富でした。生活習慣病が気にかかってくるお年頃世代に特におすすめです」「プチプチした食感が面白い」などの評価が聞かれます。

【詳細情報】
内容量:150g

 


こだわりブレンドのもち麦ごはん


アイリスオーヤマ 低温製法米のおいしいごはん もち麦ごはん角型150g

アイリスオーヤマ「低温製法米のおいしいごはん もち麦ごはん角型150g」は、こだわりの低温製法米ともち麦をベストブレンド。食物繊維たっぷりのもち麦が、おいしいパックごはんになりました。温めるだけですぐに食べられるから、手軽にレタス約1個分(2.8g)の食物繊維をとることが可能。大麦は白米と比べ約20倍の食物繊維を含むと言われています。その大麦のなかでも、水溶性の食物繊維、β-グルカンを多く含む、もち性の麦をもち麦と呼んでおり、豊富な食物繊維が健康維持に効果的だそう。ぷちぷちとした食感が楽しく、もっちりとしているので噛みごたえも抜群で、ダイエットにもおすすめです。ユーザーからは「もちもちしておいしい」「家にストックして好きな時に食べれるのがいい」と言う一方で「ちょっと麦の香りがきつい」との声も。

【詳細情報】
内容量:150g

 


栄養バランスを手軽にアップできる十六穀ごはん


はくばく おいしさ味わう十六穀ごはん 無菌パック

うるち米に、もちあわ、黒米、黒豆、アマランサス、発芽玄米、キヌア、たかきび、小豆、黒ごま、白ごま、もちきび、大麦、赤米、ひえ、はと麦、とうもろこしが入った、レンジでチンするだけで簡単に食べられる十六穀ごはんです。白米と比べると、ミネラルやビタミンB類、食物繊維などが約2倍。偏りがちな食生活の栄養バランスを手軽にアップできるのはうれしいですね。また、農薬使用に関しては国内基準をクリアし、残留農薬自主検査等厳しい自社基準に合格した原料のみを使用しています。ユーザーからは、「もちもちしてこれはおいしい」「適度な歯応えがあるので自然に良く噛んで食べるようになりました」と高評価。味の評価のほかに「通常だと容器に付いた米粒を箸で取るのが大変だが容器離れが良くてストレスがない」との声も。

【詳細情報】
内容量:150g

 

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パンだけじゃない!作れるメニューが増えて飽きないホームベーカリー5選

家で手軽にパンを作れるのが魅力のホームベーカリー。しかし、食パンを作るだけだとすぐに飽きて使わなくなってしまいそうと思っている人も多いのではないでしょうか。そこで注目してほしいのが、さまざまな種類のパンのほかに、パン以外のメニューも作れる多機能モデルです。乳製品やそば、ピザ生地、もち、発酵食品などを家で作ることができ、間違いなく料理の幅は広がるはず。今回は、料理で大活躍してくれる多機能なホームベーカリーを5つご紹介します。

 

目次

 


できたてチーズやそばも作れるホームベーカリー


シロカ ホームベーカリー SHB-712

材料をセットしてボタンを押すだけで手作りパンを焼くことができる全自動ホームベーカリー。パンの焼き方は、ふんわり柔らかな「みみやわらかめ」と、しっかり硬めで香ばしさを堪能できる「みみかため」の、2つのコースから選ぶことができ、好みのみみの硬さに仕上げることができます。また、できたてチーズが味わえるフレッシュチーズコースや、そば粉から作る本格的なそば生地コースなどの機能も搭載されており、パン以外の料理を作ることも可能。このほか、食べたい時間に焼き上げるタイマー機能や、操作音や焼き上がり時に鳴るブザーなどを消音するマナーモードを搭載し、細部にまでこだわったモデルです。

【詳細情報】
サイズ:260×360×310mm
重量:4.15kg

 


焼き上がりクオリティは抜群


パナソニック ホームベーカリー SD-MT3-W

パンのみみではなく中身を味わうワンランク上の食パン「パン・ド・ミ」を作ることができる、本格的なパン作りにこだわったモデル。焼き上げたパンは口どけがよく、甘くてリッチな味わいです。また、無添加パンや高級生食パン専門店「乃が美」が監修した食パンを作ることができ、充実の食パン生活を楽しめます。さらに、39のオートメニューを搭載しており、うどんやパスタ、餅、甘酒なども手作り可能。これに加えて、パン作りをサポートする専用レシピブックも付属するので、家庭で作れる料理の幅が広がります。購入者からは「驚異的なのは、やはりこのホームベーカリーの性能。わたしはパン作りにおいて全くの素人で、門外漢であるにも関わらず、全て説明書通りにやっただけでこれだけのパンを焼けるなんて」と驚きの声も。

【詳細情報】
サイズ:241×347×304mm
重量:5.7kg

 


1台で10種類のパンを焼ける


アイリスオーヤマ ホームベーカリー IBM-020-B

食パンはもちろん、ソフト食パン、フランスパン、全粒粉パン、米粉パンなど、パンだけで10種類も作れるホームベーカリー。パンの焼き上がりの色を「うすい」「ふつう」「こい」の3種類から選べるのも魅力です。さらに、ピザ生地やうどん・パスタ生地など、パン以外の生地を作ることができるうえ、もちやあんこ、ジャムまで手軽に作れます。このほか、最長13時間後まで10分単位で焼き上がり時間を指定できるタイマー機能や、シンプルな操作ボタンと調理の工程が一目でわかる液晶画面、部品を隅々まで洗えて清潔さを保てる点など、使い勝手にもこだわっています。

【詳細情報】
サイズ:249×362×294mm
重量:4.2kg

 


マルコメ監修の糀甘酒がお家で作れる


シロカ おうちベーカリー SB-1D151

パンはもちろん、乳製品などの毎日食べたいメニューを手作りできるホームベーカリー。本体に20のメニューを搭載しており、生クリームを使った生食パンや、天然酵母パンを手軽に作ることができます。また、発酵のプロであるマルコメが監修した本格発酵メニューにも対応。そのまま飲んでもおいしいうえに、料理にも使える糀甘酒などを作れます。なお、コンパクトな重量とサイズ感も人気で、購入者からは「以前使っていたものとは違い、軽いです。大きさも炊飯器を少し縦長にした感じで使いやすいです。焼き上がりも速いしメニュ-も豊富でうれしいです」とのコメントも。

【詳細情報】
サイズ:232×295×253mm
質量:3.6kg(パンケース含む)

 


小人数分のパンを焼ける優れもの


TWINBIRD ホームベーカリー PY-E731W

低糖質で話題のブランパンを焼けるホームベーカリー。また、食パンやソフトパンのほか、腹持ちがよくて米の風味をしっかり味わえる100%米粉パンなども焼くことができます。少人数分のパンを焼けることも特徴で、夫婦2人分の0.5斤、子どもを入れた3人分の0.8斤、家族4人分の1斤と、3サイズに焼き分けることが可能です。さらに、ピザ生地やもち、うどんなどパン以外を作るモードも充実しています。このほか、具入りパンを焼ける自動具入れ機能や、手軽にセットできる時計式のタイマーなどを搭載。朝から焼きたての具入りパンを味わうことだってできちゃいます。

【詳細情報】
サイズ:235×295×305mm
重量:5.3kg

 

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「カオマンガイ」のウマさに悶絶! 新人編集者がアイリスオーヤマの電気圧力鍋「KPC-MA2」で感動体験【動画ダイジェスト】

GetNaviでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回はアイリスオーヤマの電気圧力鍋「KPC-MA2」のレビュー動画をダイジェストでお届け。完成した「カオマンガイ」のウマさに感動する小山くんの様子をぜひチェックしてみてください!

↑この企画でさまざまなアイテムを紹介するGetNavi編集部の新人・小山雅斗くん

 

いきなり送られてきた「KPC-MA2」で料理に挑戦!

「実は僕の家に突然こんなものが送られてきまして…」と段ボール箱を取り出した小山くん。「これはアイリスオーヤマの『KPC-MA2』という電気圧力鍋なんですが、編集長の山田から送られてきまして…。『これを使って美味しいものを作って、製品の魅力を余すことなく伝えてください』とのことです。了解しました。これで何か美味しいものを作っていきましょう!」

↑小山くん宅に届いたアイリスオーヤマ「KPC-MA2」

 

編集長直々の指令とあって、張り切って開封した小山くん。本体を目にするや、「想像以上にスタイリッシュですね! めっちゃかっこいい!」とすっかり気に入った様子です。

 

「アイリスオーヤマの製品は『ザ・白物家電』のようなイメージを持っていたので、こんなカッコイイのが出てきてビックリです! 前面にスイッチが4つしかないしシンプルで、使い勝手も良さそう」

 

↑スタイリッシュなデザインに感激する小山くん

 

箱の中からは、本体や取扱説明書、電源コードをはじめ、計量カップや蒸し物に便利なプレート、レシピブックまで出てきました。小山くんが喜んだのはレシピブック。

 

「たくさんレシピが載ってます。これはありがたいですね。今回はこのレシピブックから何を作るかを探していきたいと思います!」

↑本体には蒸し物にレシピブックや便利なプレートなどが付属されています

 

レシピブックを見て、いよいよメニュー選びをスタート。

 

「何があるのかなぁ~。あ、電気圧力鍋で豚の角煮はもう王道ですよね。あ、カオマンガイがある~! めちゃくちゃおいしそう! え! カスタードプリンとか、甘いモノも作れちゃうんだ」

 

悩んだ末に選んだ料理は、「カオマンガイ」。こちらは鶏のスープで炊き込んだご飯の上に、ゆで鶏をのせたタイ料理です。選んだ理由は、「お米の料理を圧力鍋で作れるというのを知らなかったので、今回は作ってみたいと思います!」とのこと。

↑今回はカオマンガイを作ります

 

準備は不安になるほどカンタン

ここで、改めてレシピに目を通した小山くん、「え、これめちゃくちゃ工程少なくないですか? もしかしたら、調理するパートがすぐ終わっちゃいそう」と、簡単すぎて意外に思った様子。実際に準備は驚くほどカンタン。内鍋に水と鶏ガラスープ、塩、米を入れ、そこへ塩こしょうで味付けした鶏もも肉、ねぎとしょうがを投入したら準備完了です。

 

「これはフタしてスタートして大丈夫ですよね?え、めちゃくちゃカンタン。簡単すぎて不安になってきました。あとは自動メニューのレシピ番号を選んで……『フタをしめて弁を排気に合わせてください』と。あ、液晶画面で指示してくれるんだね。これであと1時間15分待つともうこれで出来上がるみたいです。めちゃくちゃ簡単!」

↑食材をすべて入れたら、レシピブックに載っているレシピ番号を選んで画面の指示に従えばOK。できあがり時間もディスプレイに表示されます

 

フタを開ければ本格的なカオマンガイが!

ここで、場面は調理が完了する1分前にジャンプ。「料理ができるまでの時間でけっこういろいろできましたね。洗い物をしたり洗濯物をしたりできました」と、待ち時間で色々なタスクを消化できたことに満足そう。

↑あっという間にでき上がり。フタを開ける前からワクワクします

 

そして、いよいよ料理が完成! フタを開けてみると、視線の先には完璧に仕上がったカオマンガイが!「うわぁ~おいしそう! めちゃくちゃいいニオイがします!」

↑フタを開けたら、本格的なカオマンガイができていました

 

まずは鶏肉をカット。「うわっ、やわらかい! やさしく切らないと崩れちゃう!」とその柔らかさにびっくり。さらに小山くん、YouTube担当だけに、盛り付けを「映え」させようと必死の努力を行います。お皿にはきゅうりとトマトを並べ、茶碗を利用してごはんをお皿に丸く盛り付けました。そこにさきほどの鶏肉をのせて特製ダレをかければ完成!「完璧にカオマンガイだ! 見て下さい! すっごいおいしそう!」

↑トングで掴んだだけで鶏肉が崩れそうなほど柔らかく仕上がりました

 

↑見事、おいしそうなカオマンガイが完成!

 

予想を超える味わいに大満足!

一口食べた小山くん。「おーいしい!完璧にカオマンガイができてる! ずっと放っておいただけなのに、う~ん、ホントおいしいです! やっぱり圧力鍋を使っただけあって、鶏肉がホロホロになってます。すっごいやわらかい……」と感動が止まりません。

↑あまりの美味しさにスプーンが止まらない小山くん

 

ここで小山くん、「KPC-MA2」で、実際に料理を作ってみて良かったところを振り返ってくれました。

 

「まず一つは、待っていれば勝手にできてるというところがホント最高だと思いました! スイッチを押してから完成するまでに、洗濯物とか洗い物ができるし、もう一品作りたい人は、これに一品まかせている間にコンロでもう一品作れます。あとは、圧倒的に簡単なので、これから料理しようと思っている一人暮らしの方とか、料理が面倒くさいな……という人にいいなと思いました。このぐらい簡単だったら、もっといっぱい料理したいと思えますね」

ここで、改めて試食に戻った小山くん、「いやぁ、ちゃんとお米に鶏の出汁がしみこんでて、最高においしいですね」という言葉とともに、カオマンガイを一気に完食!

 

小さいパーツを洗う必要があるのがやや面倒

料理が完成したところでレビューは終了! と思いきや、小山くんにはどうしても後片付けが気になるようで……。

 

「これだけいいものだと、たくさん使いたいなと思うので、毎回洗うのが大変だとイヤですよね。だから、実際に洗ってみたいと思います。コレが簡単だったらもう100点だ!」

 

ということで、水を入れると30分で汚れを落としてくれる「お手入れモード」をお試し。

 

「あ、これは(内鍋に)しつこい汚れやニオイが付いたときのためのモードですね。普段は洗剤とスポンジで大丈夫みたいです。今回は、とりあえずニオイが強いものを使ったので、試してみましょう。30分経つと…すごい油が浮いてますね。かなり汚れは落ちている気がします」

↑お手入れモードを試した小山くん。内鍋に鶏の脂が浮き出しました

 

続いて、手洗いを試してみた小山くん。「洗いやすさに関しては、特段洗いやすいということはありませんでした」とのこと。その理由は?

 

「内釜はスイスイ洗えるんですが、(フタの裏にあるパーツを手にして)こういう小さいパーツも洗わなければいけないんですよ。パーツを取るのが難しくて、この部品が洗いやすいわけではないな、と。だからといって、洗うのが難しいわけではないので、そこまで片付けがおっくになることはないのかな、と」

↑手洗いするときは、こうした小さな部品を外して洗う必要があります

 

では最後に、アイリスオーヤマの電気圧力鍋「KPC-MA2」を使ったシメのひと言を!

 

「思ったっより便利、思ったよりオシャレでした! ご家族がいらっしゃる方から、一人暮らしの方まで誰が持っていても役立つ商品だと思います。ただ、将来的には、小さな部品がないとか、もっと洗いやすくなれば、さらに使い続けるのがラクになるかな、と。とはいえ、めちゃくちゃいい商品でした!」

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の掃除機や高級シェーバーを試した動画も公開中。ぜひチェックしてみてください!

 

【今回紹介した動画】

「フタがない問題」をついに克服。アイリスオーヤマの大ヒット商品「両面ホットプレート」の新作が「買い替え候補」に急浮上

巣ごもり需要の高まりに伴い、昨年からホットプレート人気が加速しています。筆者もひとり暮らしではあるものの、定期的にホットプレートを取り出しては、冷蔵庫にある色々な食材を焼きながら晩酌を楽しむ機会が増えました。

 

数あるホットプレートのなかでも、アイリスオーヤマの「両面ホットプレート DPOL-301」は人気モデルのひとつ。折りたたみ式かつ2面のホットプレートが使えることから、ホームパーティや少人数の世帯でも使いやすいのが魅力で、同シリーズの累計販売台数は17万台を突破(2021年2月1日時点アイリスオーヤマ調べ)を誇っています。

 

そんな両面ホットプレートですが、これまではフタが付属しておらず、少し不便を感じる点があったのも事実。しかし、3月のリニューアルでフタが付属するようになったんです! 小さな変化によって、どう使いやすくなったのかを実際に試してみることにしました。

↑新たにフタが付属したアイリスオーヤマの「両面ホットプレート DPOL-301」

 

3種類のプレートが付属するからお得感がある

アイリスオーヤマの両面ホットプレートは2015年に発売しており、今回初めてリニューアルしました。折りたたむと従来のホットプレートに比べて、かなりコンパクトになります。

↑折りたたみ時のサイズは、幅約15.9×奥行き33.6×高さ34.3cm。重さは約5.4kg

 

↑幅と高さは2リットルペットボトルに近い。これならひとり暮らしのキッチンでも収納しやすそう

 

収納時のサイズだけでいえば同等のサイズのホットプレートはほかにもありますが、広げるとファミリー向けのホットプレートとほぼ同じくらいの調理面になります。ホットプレートといえば、食器棚の上に置くなど、なんとなく置き場所に困る卓上調理家電のひとつ。その点、本製品なら「置き場所がないから」と購入を断念することもなさそうです。

↑使用時のサイズは幅約65×奥行き33.6×高さ9cm。小さい机に置くとホットプレートでいっぱいになるくらいだった

 

このホットプレートがいいのは、お好み焼きやホットケーキを焼くのにぴったりな「平面プレート」、アヒージョやケーキポップも作れる「たこ焼きプレート」、凹凸加工が施されて焦げ付きにくい「ディンプルプレート」の3枚が付属する点です。さらにフタが付属するのですが、この4点を本体に収納して片付けられるのも特筆すべきポイント!

↑プレートは1枚ずつなので、左右で別々の調理をしながら使える

 

さらに、これらをホットプレート内にまとめて収納できるので、肝心なときに必要なプレートが見つからないということもありません。フタの持ち手はシリコン製なので、収納時は押し込んで片付けられます。

↑ホットプレートのフタの持ち手が飛び出ているせいで片付けにくいことがあるが、本製品はやわらかいシリコン製なので押し込んで収納でき、プレートと一緒に本体に収納できる

 

冷凍食品をホットプレートで炒めてちょい呑みを満喫

ひとりでホットプレートを使うとなると、定番の焼き肉やお好み焼きだとちょっとヘビー……。そこで、冷凍庫にあったシューマイと冷凍野菜ミックスを使って簡単なおつまみを作ってみることにしました。

 

2面あるプレートはそれぞれ温度を調整可能で、保温(約80℃)のほか、140〜250℃の範囲で調節できます。クレープやホットケーキは約140℃、たこ焼き・お好み焼きは約200℃、焼き肉・ステーキなどの肉料理は約250℃で使うといいのだとか。今回は200℃でシューマイを蒸し、250℃で野菜ミックスを炒めていきます。

↑プレート手前のつまみを左右に動かして温度を調節する。加熱中はオレンジのランプが点灯するのでわかりやすい

 

シューマイを蒸し焼きにする段階でフタの出番! これまではフタがなかったのでアルミホイルで代用していましたが、フタがあるとこうした蒸し調理もしやすいですし、パエリアや煮込み料理などでも使いやすくなりますね。

↑付属するフタは1つなので、2品同時に蒸し調理ができない。もちろん、2品同時に完成させる必要がないなら気にする必要はないが、フタだけ追加購入できるようになるとありがたい

 

蒸している間にもう片方のホットプレートで野菜を炒めます。刻みニンニクを軽く炒めたら、そこに野菜ミックスを投入。調味料でさっと味付けすれば完成です。

 

シューマイを蒸し終えたら、あとは水分を飛ばして焼き上げるだけ。せっかくなので今回は両面をしっかり焼いて餃子のように仕上げてみることにしました。

↑ガス火よりも蒸し上がるのに時間が少し長くかかった。とはいえ焦げ付かずにふっくら仕上がったので、フライパンで焼くよりも失敗しにくい

 

焼きシューマイも野菜炒めもいい感じに完成! フライパンでも同じことができますが、ホットプレートを使うだけでひとりでもちょっとしたパーティ気分を味わえるだけでなく、調理中に洗い物を気にしなくていいのがうれしいですね。

↑シュウマイも炒めものもあっという間に完成。保温しながら食べられるのもホットプレートのいいところ

 

また、ホットプレートを朝食作りに活用するのもオススメ。食卓にいながら片面で食パンを焼き、もう片面でおかずが作れるので、キッチンを占有することもありません。その間、別の誰かがキッチンでお弁当作りに専念するといったことも可能です。

↑フタがあるので目玉焼きを蒸し焼きにすることもできる。すぐに食べなくても保温しておけるので、家族の朝食の時間がバラバラでも安心だ

 

手持ちのホットプレートを買い替えるか否か?

なお、筆者は来客があるときのことも考えてファミリーサイズのホットプレートを使っているのですが、正直「場所を取りすぎて邪魔だな」と思うことがあります。だからといって1〜2人用の小ぶりなホットプレートでは人を招いたときに困るので、買い替えには至らず……。

 

その点、アイリスオーヤマの両面ホットプレートは収納の面でもプレートの大きさの面でも最適。いままでも買い替えを検討したことはあったのですが、「フタがない」問題が気になって見送っていたのです。しかし、今回フタが付属するようになり、「買い替えてもいいな」と思えるようになりました。

 

ということで、本製品は筆者のように「ある程度のサイズは欲しいけど、収納しやすいホットプレートがいい」と考える人にはかなり強力な選択肢になりそうです。価格は1万6280円(税込)で、3種類のホットプレートが付いていることを考えると比較的リーズナブル。また、本体カラーはブラック、ブラウン、レッドの3色から選べるのも気が利いているポイントです。

 

おうち時間をあの手この手で楽しむことを考えたいいまこそ、アイリスオーヤマの両面ホットプレートの出番。卓上調理でラクをしながら気分を盛り上げましょう!

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

ここまで「高低差」が出せるとは! アイリスオーヤマから「パイプが抜ける」サーキュレーター扇風機

アイリスオーヤマは、「コンパクトサーキュレーター扇風機 KSF-DC151TC」を5月12日より発売します。参考価格は2万1780円(税込)。

↑「コンパクトサーキュレーター扇風機」ポールを取り外した状態(左)と通常の状態(右)。サイズは約W247×D277×H369~612㎜、質量は2.6㎏(電源コード含む)。定格消費電力は25Wで、適用床面積(目安)は24畳。風量調節は10段階でタイマーは2/4/8時間(入切タイマー)

 

ポールを取り外し、本体背面のスタンドに収納できる

「コンパクトサーキュレーター扇風機」は、扇風機と空気を撹拌するサーキュレーターの機能を併せ持つ1台2役のアイテム。ユニークなのは、本体のポールを取り外し、本体背面のスタンドに収納できる点。これにより、本体の高さを約612mmから約369mmまで変えることができます。扇風機として使用するときはポールを取り付けて本体を高くし、サーキュレーターとして使用するときや収納するときは、ポールを取り外してコンパクトにすることが可能です。

↑ポールを外して高さを変えられます

 

↑ポールを外した状態だと、収納がラク

 

サーキュレーターとしての送風機能では、前面カバーにドーム型形状のスパイラルグリル(※)を採用するのが特徴。風が中心に集まることで、風の直進性が高まり、より遠くまで風を送ることができます。24畳の部屋まで対応するため、リビングなどの広い部屋でも強力に空気を循環・撹拌するとのこと。強力な風を部屋干しの洗濯物に当てて乾燥を促す使い方も可能です。

※グリル……吹出口のこと

↑スパイラルグリルによって強力なスパイラル気流を生み出すとのこと

 

また、高性能なDCモーターを搭載することで、10段階に細かく風量調整することも可能。部屋の空気を撹拌するためのパワフルな送風のほか、長時間あたっても疲れにくいやさしい微風まで調整できます。前面カバーは容易に取り外しできるので、日々のお手入れもカンタンです。

 

5月に入って、そろそろ暑さを感じ始めた今日このごろ。夏に向けてサーキュレーターも扇風機もどっちも欲しい、という方はぜひチェックしてみてください。

↑部屋干しに活用するのもアリ

 

新参の「アイリスオーヤマ」は、なぜ家電業界で飛躍できた? ヒット商品のキーマンに聞く

手ごろな価格で性能十分な家電を多数手がける“バリューブランド”のルーツや、製品開発にかける想い、アプローチ方法についてインタビューを行う企画。本記事は、アイリスオーヤマのヒット商品をピックアップしながら、同社のモノ作りの強みを掘り下げていこう。

 

【アイリスオーヤマ基本DATA】

社名:アイリスオーヤマ

創業:1958年

本拠地:宮城県仙台市

ヒット家電第1号:ノンフライ熱風オーブン

1958年、大山ブロー工業所として創業。80年代にペット用品や収納用品などの製造・販売で躍進し、91年、アイリスオーヤマ株式会社へ社名変更した。生活者目線で不満や不便を解消する「ユーザーイン」発想で需要を創造。

 

【今回ピックアップする家電】

ボール型形状が室内の空気を強力に攪拌!

↑SPEC●適応畳数:20畳●消費電力:27w●風量:8段階(静音モード5段階)●首振り角度:上下60度/左右120度●送風モード:連続、強制攪拌●タイマー:2/4/8時間●サイズ/質量:約W210×H290×D210㎜/約1.3㎏

アイリスオーヤマ

サーキュレーターアイ DC silent

実売価格1万6280円

DCモーターとボール型形状で、パワフルな送風と図書館並みの静音性を両立。上下・左右に首振りする3Dランダム送風で、室内の空気をムラなく攪拌できる。約1.3㎏の軽量コンパクト設計で持ち運びもしやすい。

↑ドーム形状のグリルが風を中心に集まりやすくし、気流の直進性がアップ。表面性の広い羽根で1回転ごとの送風量も向上

 

【インタビューに答えてくれた人】

アイリスオーヤマ 家電開発部 季節家電課マネージャー

福増一人さん

入社以来、季節家電の設計・商品化ひと筋。代表商品はサーキュレーターアイ。2020年はファン付き衣類も担当。

 

ボール型形状の実現は大きな挑戦だった!

アイリスオーヤマがボール型形状の採用を決めたのは、大きなチャレンジだったそう。というのも、従来の市場にはなかった形状で、送風性能に問題をきたすことがないか半信半疑だったからだ。しかし、球体の曲率やプロペラとの距離を調整し実験を繰り返した結果、風がドリルのように中心にまとまることが判明。送風性能の大幅アップに成功した。

↑2018年発売の初号機。形状とモーターの大幅な改良により、従来機種より風速が約20%、到達距離が約50%アップした

 

↑20年発売の音声操作機能付き。高性能音声認識回路とマイク内蔵で、声をかけるだけで操作可能に

 

大阪R&Dセンター設立が家電業界進出の大きな転機に

アイリスオーヤマは、低価格・高品質に加え、思わず膝を打つ便利機能を備えた「なるほど家電」を展開。LED電球の大ヒットを足掛かりに、2009年に家電業界へ本格参入した。

 

家電業界で飛躍する契機となったのは、大阪R&Dセンターの設立だ。当時、海外メーカーに押されて業績が悪化していた大手家電メーカーは、大規模な人員削減を敢行。早期退職した技術者の海外流出が懸念されていた。折しも家電部門の強化を図っていた同社は、〝日の丸家電〟を支えてきた彼らを日本から手放すのは損失だと考え、技術者の受け入れを積極的に進めたのだ。

 

「大手メーカーの開発部門の多くは大阪にあるため、当社も家電の開発拠点を大阪に作りました。そこで様々なメーカーの家電知識を集めて開発を進めたことが大きな財産となっています」(家電開発部・福増一人さん)

 

最初のヒット家電は、14年発売のノンフライ熱風オーブン(※1)。油を使わずにフライ調理でき、後片付けもラクと人気を集めた。同シリーズはその後もたびたびメディアで取り上げられ、ロングセラー商品となっている。

 

「いくらなら買うか」という買い手目線で価格を決める

アイリスオーヤマの家電が低価格・高品質を実現できる理由は2つある。ひとつは海外に大規模工場を持っていることだ。

 

「国内外に複数の工場を所有していますが、メインは中国の大連工場。ラインはほぼ自動化し、品質が均一かつ低コストで製造可能です。また、当社はプラスチックや不織布など様々な素材を製造しているため、余分な仕入れコストがかからないのも低価格の実現につながっています」(福増さん)

 

2つ目の理由は値付け方法だ。製品の価格を決める際、通常は「この機能とこの機能で原価はいくら。売値はこれくらい」と値付けをする。だが同社では「この機能を備えた商品を作りたい」と考えたら、「いくらなら買いたいと思ってもらえるか」で売価を想定してから、逆算して原価を決める。開発前に仕様や機能の見積もりを行い、それらがクリアできてから企画を提案するのだ。

 

また、製品開発では「ユーザーイン」という考え方を徹底。これは開発者が実際に製品を使い、生活のなかでの困りごとを基に「あったらいいな」と思う機能を製品化する考え方だ。そこから「この手があったか」と消費者を唸らせる製品が生まれる。

 

「そんな家電の典型がモップ付きのスティッククリーナー(※2)です。開発者が自宅をクリーナーで掃除中に棚の上のホコリが気になり、『掃除機を置いてモップを取りに行くのは面倒』『掃除機がけとモップがけを同時にしたい』と考えて生まれました。対面式のIHコンロ(※3)も、夫婦でお鍋をするときの『私だけ火加減を見続けて、食べるのに集中できない』という奥さんの不満から生まれたのです」(広報室・高橋里奈さん)

 

社長の決裁が下りるや超スピーディに開発へ着手

製品開発は超スピーディだ。それを端的に表すのが、毎週月曜の朝9時半から7時間にわたって開かれる「新商品開発会議」である。

 

「社員の提案議題に対して、その場で社長のハンコが押されます。決裁の全責任をかけて、社長もこと細かく提案を追及していきます。社長からのGOサインが出たら、開発部のほか知的財産関係の部署、応用研究、品質管理など各部署が一斉に製品化に向けて動き出します。順序や段階を踏んでではなく、すべてが同時に進行していくので、スピーディな製品開発が実現できるのです」(福増さん)

 

そんなアイリスオーヤマで昨年最も売れた家電はサーキュレーターシリーズだ。累計販売台数は700万台を突破したという。アイリスオーヤマは現在日本のみならず、欧米やアジアの各国でも商品展開している。そしてそこでも重要なのはやはり「ユーザーイン」の発想だという。

 

「今後もそれぞれの国の住環境やニーズに合わせて製品開発を行い、世界中の方が快適な生活を送れる製品を提案していきたいと思います」(福増さん)

 

【インタビューに登場したアイテムたち】

(※1)FVH-D3A ノンフライ熱風オーブン

食材に含まれる油分を利用し、食材をカラリと揚げる。庫内を熱風が循環し、食材全体をムラなく加熱。メディアでも頻繁に取り上げられた。

 

(※2)極細軽量スティッククリーナーモップ付き

掃除機の延長パイプ部に静電モップを搭載。掃除中に見つけたホコリを拭き取れる。家電と日用品との組み合わせがアイリスらしい発想だ。

 

(※3)卓上IHコンロ 対面操作式

操作パネルがコンロの両側に付いた、ありそうでなかったIHコンロもヒット。食事相手と協力して火加減調節できるのが便利と評判に。

 

【コラム・バリューブランドの神髄】製品企画のプレゼンはわずか5〜10分で採否が決定!

「新商品開発会議」では、開発担当者が社長や経営陣、各部署の部長などを前にプレゼン。企画に疑問点が挙がると責任者がすぐ回答でき、効率が良い。与えられた時間は質疑応答を含めて5〜10分。短い時間でいかに端的にわかりやすく伝えるられるかが勝負となるため、アイリスオーヤマの技術者はプレゼン力がかなり鍛えられているとのこと。

新参の「アイリスオーヤマ」は、なぜ家電業界で飛躍できた? ヒット商品のキーマンに聞く

手ごろな価格で性能十分な家電を多数手がける“バリューブランド”のルーツや、製品開発にかける想い、アプローチ方法についてインタビューを行う企画。本記事は、アイリスオーヤマのヒット商品をピックアップしながら、同社のモノ作りの強みを掘り下げていこう。

 

【アイリスオーヤマ基本DATA】

社名:アイリスオーヤマ

創業:1958年

本拠地:宮城県仙台市

ヒット家電第1号:ノンフライ熱風オーブン

1958年、大山ブロー工業所として創業。80年代にペット用品や収納用品などの製造・販売で躍進し、91年、アイリスオーヤマ株式会社へ社名変更した。生活者目線で不満や不便を解消する「ユーザーイン」発想で需要を創造。

 

【今回ピックアップする家電】

ボール型形状が室内の空気を強力に攪拌!

↑SPEC●適応畳数:20畳●消費電力:27w●風量:8段階(静音モード5段階)●首振り角度:上下60度/左右120度●送風モード:連続、強制攪拌●タイマー:2/4/8時間●サイズ/質量:約W210×H290×D210㎜/約1.3㎏

アイリスオーヤマ

サーキュレーターアイ DC silent

実売価格1万6280円

DCモーターとボール型形状で、パワフルな送風と図書館並みの静音性を両立。上下・左右に首振りする3Dランダム送風で、室内の空気をムラなく攪拌できる。約1.3㎏の軽量コンパクト設計で持ち運びもしやすい。

↑ドーム形状のグリルが風を中心に集まりやすくし、気流の直進性がアップ。表面性の広い羽根で1回転ごとの送風量も向上

 

【インタビューに答えてくれた人】

アイリスオーヤマ 家電開発部 季節家電課マネージャー

福増一人さん

入社以来、季節家電の設計・商品化ひと筋。代表商品はサーキュレーターアイ。2020年はファン付き衣類も担当。

 

ボール型形状の実現は大きな挑戦だった!

アイリスオーヤマがボール型形状の採用を決めたのは、大きなチャレンジだったそう。というのも、従来の市場にはなかった形状で、送風性能に問題をきたすことがないか半信半疑だったからだ。しかし、球体の曲率やプロペラとの距離を調整し実験を繰り返した結果、風がドリルのように中心にまとまることが判明。送風性能の大幅アップに成功した。

↑2018年発売の初号機。形状とモーターの大幅な改良により、従来機種より風速が約20%、到達距離が約50%アップした

 

↑20年発売の音声操作機能付き。高性能音声認識回路とマイク内蔵で、声をかけるだけで操作可能に

 

大阪R&Dセンター設立が家電業界進出の大きな転機に

アイリスオーヤマは、低価格・高品質に加え、思わず膝を打つ便利機能を備えた「なるほど家電」を展開。LED電球の大ヒットを足掛かりに、2009年に家電業界へ本格参入した。

 

家電業界で飛躍する契機となったのは、大阪R&Dセンターの設立だ。当時、海外メーカーに押されて業績が悪化していた大手家電メーカーは、大規模な人員削減を敢行。早期退職した技術者の海外流出が懸念されていた。折しも家電部門の強化を図っていた同社は、〝日の丸家電〟を支えてきた彼らを日本から手放すのは損失だと考え、技術者の受け入れを積極的に進めたのだ。

 

「大手メーカーの開発部門の多くは大阪にあるため、当社も家電の開発拠点を大阪に作りました。そこで様々なメーカーの家電知識を集めて開発を進めたことが大きな財産となっています」(家電開発部・福増一人さん)

 

最初のヒット家電は、14年発売のノンフライ熱風オーブン(※1)。油を使わずにフライ調理でき、後片付けもラクと人気を集めた。同シリーズはその後もたびたびメディアで取り上げられ、ロングセラー商品となっている。

 

「いくらなら買うか」という買い手目線で価格を決める

アイリスオーヤマの家電が低価格・高品質を実現できる理由は2つある。ひとつは海外に大規模工場を持っていることだ。

 

「国内外に複数の工場を所有していますが、メインは中国の大連工場。ラインはほぼ自動化し、品質が均一かつ低コストで製造可能です。また、当社はプラスチックや不織布など様々な素材を製造しているため、余分な仕入れコストがかからないのも低価格の実現につながっています」(福増さん)

 

2つ目の理由は値付け方法だ。製品の価格を決める際、通常は「この機能とこの機能で原価はいくら。売値はこれくらい」と値付けをする。だが同社では「この機能を備えた商品を作りたい」と考えたら、「いくらなら買いたいと思ってもらえるか」で売価を想定してから、逆算して原価を決める。開発前に仕様や機能の見積もりを行い、それらがクリアできてから企画を提案するのだ。

 

また、製品開発では「ユーザーイン」という考え方を徹底。これは開発者が実際に製品を使い、生活のなかでの困りごとを基に「あったらいいな」と思う機能を製品化する考え方だ。そこから「この手があったか」と消費者を唸らせる製品が生まれる。

 

「そんな家電の典型がモップ付きのスティッククリーナー(※2)です。開発者が自宅をクリーナーで掃除中に棚の上のホコリが気になり、『掃除機を置いてモップを取りに行くのは面倒』『掃除機がけとモップがけを同時にしたい』と考えて生まれました。対面式のIHコンロ(※3)も、夫婦でお鍋をするときの『私だけ火加減を見続けて、食べるのに集中できない』という奥さんの不満から生まれたのです」(広報室・高橋里奈さん)

 

社長の決裁が下りるや超スピーディに開発へ着手

製品開発は超スピーディだ。それを端的に表すのが、毎週月曜の朝9時半から7時間にわたって開かれる「新商品開発会議」である。

 

「社員の提案議題に対して、その場で社長のハンコが押されます。決裁の全責任をかけて、社長もこと細かく提案を追及していきます。社長からのGOサインが出たら、開発部のほか知的財産関係の部署、応用研究、品質管理など各部署が一斉に製品化に向けて動き出します。順序や段階を踏んでではなく、すべてが同時に進行していくので、スピーディな製品開発が実現できるのです」(福増さん)

 

そんなアイリスオーヤマで昨年最も売れた家電はサーキュレーターシリーズだ。累計販売台数は700万台を突破したという。アイリスオーヤマは現在日本のみならず、欧米やアジアの各国でも商品展開している。そしてそこでも重要なのはやはり「ユーザーイン」の発想だという。

 

「今後もそれぞれの国の住環境やニーズに合わせて製品開発を行い、世界中の方が快適な生活を送れる製品を提案していきたいと思います」(福増さん)

 

【インタビューに登場したアイテムたち】

(※1)FVH-D3A ノンフライ熱風オーブン

食材に含まれる油分を利用し、食材をカラリと揚げる。庫内を熱風が循環し、食材全体をムラなく加熱。メディアでも頻繁に取り上げられた。

 

(※2)極細軽量スティッククリーナーモップ付き

掃除機の延長パイプ部に静電モップを搭載。掃除中に見つけたホコリを拭き取れる。家電と日用品との組み合わせがアイリスらしい発想だ。

 

(※3)卓上IHコンロ 対面操作式

操作パネルがコンロの両側に付いた、ありそうでなかったIHコンロもヒット。食事相手と協力して火加減調節できるのが便利と評判に。

 

【コラム・バリューブランドの神髄】製品企画のプレゼンはわずか5〜10分で採否が決定!

「新商品開発会議」では、開発担当者が社長や経営陣、各部署の部長などを前にプレゼン。企画に疑問点が挙がると責任者がすぐ回答でき、効率が良い。与えられた時間は質疑応答を含めて5〜10分。短い時間でいかに端的にわかりやすく伝えるられるかが勝負となるため、アイリスオーヤマの技術者はプレゼン力がかなり鍛えられているとのこと。

アイリスオーヤマなら「空気清浄機能付きエアコン」に手が届くかも!? 部屋の空気と内部をキレイに保つ新モデルをチェック

アイリスオーヤマはこのほど、エアコンの新製品「airwill(エアウィル)内部清潔エアコン GFシリーズ」を発表しました。5月24日発売で、参考価格は定格能力2.2kWタイプ(IAF-2205GF)が9万8780円(税込、以下同)、3.6kWタイプ(IAF-3605GF)が15万1800円、4.0kWタイプ(IAF-4005GF)が17万3800円となります。

↑airwill GFシリーズ 。外形寸法は、室内機が幅798×奥行き350×高さ295mm、室外機が幅745×奥行き300×高さ555mm。なお、GFシリーズは、フィルター自動清掃機能や無線LAN、音声コントロール、センサー運転など他の付加機能は搭載しません

 

高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ空気の汚れをキャッチ

GFシリーズの特徴は、空気清浄機能を搭載していること。本体内部の熱交換器の上面と前面に独自開発の高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ室内の空気に含まれる汚れをキャッチします。一般的なエアコンは、目の粗いメッシュタイプのプレフィルターのみのため、大きめのホコリしか除去できませんが、GFシリーズでは高い集じん能力を持つ高性能フィルターにより、ウイルスやカビ菌、花粉、PM2.5等の微細な汚れもキャッチするとしています。

↑熱交換器を覆うように高性能フィルターを設置し、取り込む空気すべてを浄化します

 

↑高性能フィルターにより、ウイルス・カビ菌ともに約30分で99%以上を除去するとしています

 

↑従来のプレフィルターも高性能フィルターを覆うように搭載しています。天面フィルターを外すとプレフィルターも一緒についてくるので両者を切り離し、プレフィルターは従来どおりシーズンごとに掃除します。プレフィルターは水洗い可。高性能フィルターは掃除不要で水洗いはできません

 

冷暖房の能力を損なわないよう、フィルターの表面積を「深さ」で補う

高性能フィルターはHEPAフィルターではありませんが、同社では「HEPAフィルターに準じる性能」としています。というのも、空気清浄フィルターは目が細かければ細かいほど集じん能力が高まり、より微細な物質を除去できますが、その分、空気が流れにくくなります。エアコンに搭載する場合、冷房・暖房の能力を高めようとすると大きなパワーが必要となり電気代が上がってしまうことになりかねません。そこで同社は、フィルターの折り込みを深くすることで表面積を稼ぎ、空気の流れを妨げることなく集じん能力を高めました。なお、フィルターは交換方式で、同社では3年をめどに交換することを推奨(交換用フィルターは別売)。

↑フィルターのプリーツを深くすることで表面積を稼ぎ、集じん能力を高めました

 

↑前面フィルター(高性能フィルター)は前面カバーを開いて取り外します。3年毎の交換が必要

 

↑赤外線を使ったデモ映像にて高性能フィルターの能力をアピール

 

↑カラーパウダーを使った実験でも、フィルター非搭載モデル(左)は熱交換器に真っ赤な粉末が付着していますが、GFシリーズ(右)はきれいなままです

 

また、冷房を10分以上使用した場合、運転をオフにすると自動的に温風10分間→送風10分間の運転を行ってエアコン内部を乾燥させ、結露によるカビの繁殖を防止します。取り込む空気をフィルターで浄化することに加え、エアコン内部もクリーンに保つことで、部屋に吹き出す空気もきれいなままキープできます。

 

空清のみのモードや「おやすみモード」も搭載

運転モードは、自動・冷房・暖房・除湿・空清の5モード。空清モードはいわゆる送風モードですが、前述のように空気を吸い込む面の全体がフィルターに覆われているため、冷暖房せずに単に風を送るだけで空気清浄が可能なことから、空清モードと名付けられました。さらに、冷房・暖房運転時には「おやすみモード」も設定可能。就寝始めの時間帯は設定温度通りに運転し、運転開始1時間頃から冷房時は徐々に温度を上げ、暖房時は徐々に温度を下げて冷やしすぎ・暖めすぎによる不快感を抑えるといいます。

↑リモコンには「空清」ボタンも用意しており、「空清」単独運転も可能です

 

本機の登場で空清付きエアコンの選択肢が広がった

製品ラインナップの充実とともに、アイリスオーヤマは独自の取り付け工事ネットワークの構築も実現しています。毎年、7月から8月上旬までの期間はエアコン販売のピークとなり、取り付け工事を依頼しても1~2週間待たされるのは当たり前で、長いときには1か月待ちとなることも。そこで、同社は既存の配送網を活用することで独自の施工ネットワークを構築し、自社ECサイト(アイリスプラザ)および一部のホームセンターで購入したユーザー向けに、取り付け工事サービスを提供します。

 

昨年、国内の空気清浄機市場は1.5倍増となりました。新型コロナウイルスのまん延により、室内の空気の質が改めて注目された結果。空気清浄機能や換気機能を搭載したエアコンは既に存在しており、こちらも販売台数を伸ばしています。しかしそれはフラッグシップが中心で、高価なモデルがほとんど。今回、ここにアイリスオーヤマが加わったことで、価格面での選択肢が広がりました。今年の夏もまた、猛暑が予想されていることもあり、買い替えや買い足しを予定している方は、本機も含めて早めに検討してみてはいかがでしょうか。

 

アイリスオーヤマなら「空気清浄機能付きエアコン」に手が届くかも!? 部屋の空気と内部をキレイに保つ新モデルをチェック

アイリスオーヤマはこのほど、エアコンの新製品「airwill(エアウィル)内部清潔エアコン GFシリーズ」を発表しました。5月24日発売で、参考価格は定格能力2.2kWタイプ(IAF-2205GF)が9万8780円(税込、以下同)、3.6kWタイプ(IAF-3605GF)が15万1800円、4.0kWタイプ(IAF-4005GF)が17万3800円となります。

↑airwill GFシリーズ 。外形寸法は、室内機が幅798×奥行き350×高さ295mm、室外機が幅745×奥行き300×高さ555mm。なお、GFシリーズは、フィルター自動清掃機能や無線LAN、音声コントロール、センサー運転など他の付加機能は搭載しません

 

高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ空気の汚れをキャッチ

GFシリーズの特徴は、空気清浄機能を搭載していること。本体内部の熱交換器の上面と前面に独自開発の高性能フィルターを搭載し、吸い込んだ室内の空気に含まれる汚れをキャッチします。一般的なエアコンは、目の粗いメッシュタイプのプレフィルターのみのため、大きめのホコリしか除去できませんが、GFシリーズでは高い集じん能力を持つ高性能フィルターにより、ウイルスやカビ菌、花粉、PM2.5等の微細な汚れもキャッチするとしています。

↑熱交換器を覆うように高性能フィルターを設置し、取り込む空気すべてを浄化します

 

↑高性能フィルターにより、ウイルス・カビ菌ともに約30分で99%以上を除去するとしています

 

↑従来のプレフィルターも高性能フィルターを覆うように搭載しています。天面フィルターを外すとプレフィルターも一緒についてくるので両者を切り離し、プレフィルターは従来どおりシーズンごとに掃除します。プレフィルターは水洗い可。高性能フィルターは掃除不要で水洗いはできません

 

冷暖房の能力を損なわないよう、フィルターの表面積を「深さ」で補う

高性能フィルターはHEPAフィルターではありませんが、同社では「HEPAフィルターに準じる性能」としています。というのも、空気清浄フィルターは目が細かければ細かいほど集じん能力が高まり、より微細な物質を除去できますが、その分、空気が流れにくくなります。エアコンに搭載する場合、冷房・暖房の能力を高めようとすると大きなパワーが必要となり電気代が上がってしまうことになりかねません。そこで同社は、フィルターの折り込みを深くすることで表面積を稼ぎ、空気の流れを妨げることなく集じん能力を高めました。なお、フィルターは交換方式で、同社では3年をめどに交換することを推奨(交換用フィルターは別売)。

↑フィルターのプリーツを深くすることで表面積を稼ぎ、集じん能力を高めました

 

↑前面フィルター(高性能フィルター)は前面カバーを開いて取り外します。3年毎の交換が必要

 

↑赤外線を使ったデモ映像にて高性能フィルターの能力をアピール

 

↑カラーパウダーを使った実験でも、フィルター非搭載モデル(左)は熱交換器に真っ赤な粉末が付着していますが、GFシリーズ(右)はきれいなままです

 

また、冷房を10分以上使用した場合、運転をオフにすると自動的に温風10分間→送風10分間の運転を行ってエアコン内部を乾燥させ、結露によるカビの繁殖を防止します。取り込む空気をフィルターで浄化することに加え、エアコン内部もクリーンに保つことで、部屋に吹き出す空気もきれいなままキープできます。

 

空清のみのモードや「おやすみモード」も搭載

運転モードは、自動・冷房・暖房・除湿・空清の5モード。空清モードはいわゆる送風モードですが、前述のように空気を吸い込む面の全体がフィルターに覆われているため、冷暖房せずに単に風を送るだけで空気清浄が可能なことから、空清モードと名付けられました。さらに、冷房・暖房運転時には「おやすみモード」も設定可能。就寝始めの時間帯は設定温度通りに運転し、運転開始1時間頃から冷房時は徐々に温度を上げ、暖房時は徐々に温度を下げて冷やしすぎ・暖めすぎによる不快感を抑えるといいます。

↑リモコンには「空清」ボタンも用意しており、「空清」単独運転も可能です

 

本機の登場で空清付きエアコンの選択肢が広がった

製品ラインナップの充実とともに、アイリスオーヤマは独自の取り付け工事ネットワークの構築も実現しています。毎年、7月から8月上旬までの期間はエアコン販売のピークとなり、取り付け工事を依頼しても1~2週間待たされるのは当たり前で、長いときには1か月待ちとなることも。そこで、同社は既存の配送網を活用することで独自の施工ネットワークを構築し、自社ECサイト(アイリスプラザ)および一部のホームセンターで購入したユーザー向けに、取り付け工事サービスを提供します。

 

昨年、国内の空気清浄機市場は1.5倍増となりました。新型コロナウイルスのまん延により、室内の空気の質が改めて注目された結果。空気清浄機能や換気機能を搭載したエアコンは既に存在しており、こちらも販売台数を伸ばしています。しかしそれはフラッグシップが中心で、高価なモデルがほとんど。今回、ここにアイリスオーヤマが加わったことで、価格面での選択肢が広がりました。今年の夏もまた、猛暑が予想されていることもあり、買い替えや買い足しを予定している方は、本機も含めて早めに検討してみてはいかがでしょうか。

 

寝室にぴったり! 静音運転を実現し「強制攪拌」もできるアイリスオーヤマ「サーキュレーターアイ DC silent」

アイリスオーヤマは、「サーキュレーターアイ DC silent」を4月1日に発売します。参考価格は1万4800円(税抜)。

↑サイズ/質量は約W210×D210×H290mm/約1.3kg。適用床面積は20畳。切タイマーは2/4/8時間

 

パワフル送風を実現しながら静音性が向上

本製品は、8段階の風量調整ができるため、用途に合わせた細かな調節ができるのが特徴。また、1~5段階までの風量で35dB以下の静音運転(ささやき声や郊外の深夜の目安が30dB、図書館や市街地の深夜で40dBが目安)を実現し、寝室でも快適に使用できるとのこと。

 

また、ボール形状のスパイラルグリル(※)を採用。従来品の平面状の前パネルと比較して風が中心に集まることで、風の直進性が高まりより遠くまで風を送ることができます。高さ×幅がA4のコピー用紙と同等のコンパクトなサイズながら、20畳の部屋まで対応できるため、広い部屋でも強力に空気を循環・撹拌できます。

※グリル……吹出口のこと

↑スパイラルグリル採用で、より遠くまで風を送ることができます

 

さらに、最大風量で左右・上下の首振りをする「強制撹拌モード」を搭載。ボタン一つで20畳までの広い部屋の空気を一気に撹拌することができるほか、同モードを活用して換気も効果的に行えます。強力な風によりエアコンによる温度ムラを抑え、換気や室内干しのサポートにも使える「サーキュレーターアイ DC silent」。室内で過ごすことが多くなったいま、ぜひ注目してみてください。

↑梅雨どきは部屋干しのサポートにも利用可能

 

3月25日、あのアイリスオーヤマから初のノートPC発売! テレワークからオンライン学習まで幅広くサポート

アイリスオーヤマは、「LUCA Note PC」を、2021年3月25日に発売します。税別価格は4万9800円で、インターネット通販や全国のホームセンターを中心に販売予定です。

 

同製品は、CPU「インテル Celeron プロセッサー 4コア」を採用することで消費電力を抑え、冷却用ファンも不要となるため、図書館や自宅などの静かな場所でも、稼働音を気にせず快適に使用できます。また、自宅でのテレワークから家庭内学習まで、様々な世代や場所での使用を想定し、14インチの液晶画面で見やすく、キーボードはキートップが16.3×17.2mmと大きめのサイズでタイピングしやすいよう配慮しています。

 

新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、日本政府はICTを活用したテレワークや大学を中心としたオンライン授業を推奨。また、文部科学省が推進するGIGAスクール構想は、2023年度を目標に小学生から高校生までの1人1台の学習者用端末の導入や校内LAN整備の標準化、緊急時における家庭でのオンライン学習環境の整備への実現を提唱しており、デジタル教育化は急速に進んでいます。

 

同社はこれまで、デスクやチェアなどの家具、Webカメラや液晶ディスプレイ、ヘッドセット、Wi-Fiルーターなど、オンラインによるテレワークや家庭学習などをサポートするOA機器を相次いで発売してきました。今回はそんな同社初のノートPCということで、注目度も高まっています。

 

SPEC●OS:Windows 10 Pro 64bit ●ディスプレイ:14インチ フルHD(1920×1080) ●CPU:インテル CeleronプロセッサーNシリーズ Gemini Lake 4コア ●メモリ:LPDDR4 4GB ●無線LAN:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac ●インターフェース:USB3.2 Gen1 Type-A×2 Type-C×1/miniHDMI×1(HDMI 2.0対応)/3.5mmオーディオジャック×1/microSDカードスロット×1 ●カメラ/マイク/スピーカー:インカメラ100万画素/内蔵マイク/8Ω 1Wx2内蔵 ●サイズ:約W323.15×D219.4×H19.3mm(突起部除く) ●重量:約1.3kg ●価格(税別):4万9800円

「糖質カットごはん」の味はどう? 約1万5000円のアイリスオーヤマ「ヘルシーサポート炊飯器」をチェック

例年、この時期は正月太り対策真っ盛りのタイミングですが、今年は外出する機会も大幅に減らさざるをえない状況。体重増加は免れられない……と諦めの境地になっている人もいるのでは? 筆者もこの数か月は食生活を意識したダイエットをしていますが、家にいる時間が長いと食の誘惑が多くなるのも事実。とくにこの時期は”自分へのご褒美”と称して己を甘やかしがちです。

 

そんな筆者が最近気になっているのが、アイリスオーヤマの「ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50」です。この炊飯器は糖質を最大20%減らしながらも、ごはんのおいしさを損なわない「低糖質炊飯メニュー」を搭載しているとのこと。これなら本格的なダイエットをしている人だけでなく、「最近体型が気になり始めた」という健康を意識し始めた人にも良さそうです。ただし、糖質がカットされて味が落ちてしまうのは考えもの。実際はどうなのか、本機を使って糖質カットごはんを炊いてみることにしました。

↑サイズは幅26.2×高さ21.9×奥行き32.9cm、重さは4.4kg。炊飯容量は0.5〜5.5合でIH式となっている

 

水分をより多く含ませて炊き、重さあたりの糖質を減らす

糖質がカットできる炊飯器はこれまでにもサンコーが「糖質カット炊飯器」を発売しており、決して目新しい機能ではありません。しかし、その糖質カットの方法は「ごはんに含まれた糖質を水に溶かして排出する」という方法だったので、お米本来のうま味成分が流れ出ていました。普通のごはんに比べるとあっさりしていて、物足りなさを感じたのも事実です。

 

それに対し、ヘルシーサポート炊飯器は、米に通常よりも水分を多く含ませることで、同質量のごはんに含まれる糖質量を減らすことができます。つまり、うま味成分はそのままで、水分量だけが多くなるという仕組み。同じ重さのごはんを食べたとき、ヘルシーサポート炊飯器なら通常の白米よりも全体の糖質量が少なくなるんです。

 

炊飯器は普通の炊飯器と同様、本体と内釜がひとつあるだけのシンプルな設計です。ここにお米と水を入れ、「低糖質メニュー」で炊くだけでOK。浸水工程は炊飯時間に含まれているので、事前に浸水する必要もありません。

↑内釜の「極厚火釜」(左)はアルミとステンレスの二重構造で、ムラなくふっくら炊ける

 

IH式なので硬い穀物の炊飯も得意なのがヘルシーサポート炊飯器の強み。また、もち麦/押し麦/雑穀米/胚芽米/玄米/発芽玄米/おこわ/食物繊維と低糖質メニューの計9種類のヘルシーメニューを搭載しています。

↑内釜には各モードの水量が書かれている。メニューが多いぶん水量の記載が多いので、間違えないようにしたい

 

柔らかいが、普通のごはんと味は変わらない

それではさっそく気になる低糖質メニューでごはんを炊いてみましょう。ヘルシーサポート炊飯器炊飯器には「低糖質10%カットメニュー」と「低糖質20%カットメニュー」の2種類があります。通常の炊飯よりも米に水を多く含ませるので、白米メニューの炊飯時間が約52〜61分なのに対し、低糖質10%カットメニューは約58〜66分、低糖質20%カットメニューは約60〜69分となっているようです。

 

一点注意したいのが、低糖質カットメニューは3合までしか炊けない点。5.5合炊きではあるものの、それは白米、無洗米、胚芽米、玄米(7ぶつき米)となっています。

↑天面のボタンをタッチして操作する。「低糖質」ボタンでカットする割合を選んだら、「炊飯」ボタンをタッチ

 

まずは低糖質10%カットメニューで炊いたごはんから見ていきましょう。炊きあがりは、たしかに普通のごはんよりも水分が多いように見えます。とはいえ、ごはんの形は崩れておらず、しゃもじを入れると柔らかくはあるものの、まぁこんなものかな、という印象。

↑普通のごはんよりも水分量が多いように見えるのは確か。べちゃべちゃというほどではない

 

茶碗によそって食べて見ると、普段食べるごはんに比べると柔らかいものの、ごはんの甘みなどはきちんと感じられます。「低糖質ごはん=あっさりしている」というイメージがあった筆者にとっては、味わい自体が普通のごはんとほぼ変わらないのは驚きました。ただし、硬めのごはんが好きな人にとっては慣れが必要なのも事実。これは割り切るべきポイントになりそうです。

↑白米メニューよりも柔らかいが、ごはんの味自体は変わらない。柔らかめのごはんが好きな筆者は、これなら置き換えてもいいと思えた

 

続いて、低糖質20%カットメニューで炊いたごはんへ。炊きあがりは明らかに水分が多く、失敗したのか? と不安になりましたが、これがデフォルトなのでご安心を。粒の形は崩れていませんが、10%カットのときとは明らかに違います。

↑水分が多いのが見てわかる。しゃもじで混ぜるときにごはんを潰さないように注意

 

さて、肝心の味と食感はどうか? 少し緊張しながら食べてみると……や、柔らかい。おかゆよりも粒感はあるのですが、初めて食べたときは驚きました。何も知らずにこれが出てきたら「今日、ごはん炊くの失敗した?」と聞いてしまいそう。とはいえ、味は普段食べている白米と同じ。ごはんを食べている満足感はあります。

↑柔らかいごはんが好きな筆者もさすがに驚くような柔らかさ。その反面、水分量が多いのでお弁当など冷めてから食べるときには良さそうだ

 

冷凍したごはんは糖質10%カットならアリ

最近は炊いたごはんを冷凍してストックしている家庭が多いので、糖質10%カットと20%カットのごはんを冷凍し、解凍するとどうなるのかも試してみました。食感に変化が生まれるのかが気になるところです。

↑今回は比較対象として通常モードで炊いた白米も用意。解凍した時点で、やはり糖質カットで炊いたごはんは水分量が多いことがわかる

 

食べてみた正直な感想は「10%カットはアリだけど、20%カットはちょっと厳しそう」というもの。いずれも炊きたてのものよりもベチャッとしており、10%は許容範囲内でしたが、20%は炊きたてのほうが確実においしく感じました。

↑低糖質10%カットメニューのごはんは、冷凍保存したもので粒感があるので食べやすかった

 

↑低糖質20%カットメニューは炊きたてよりもベチャついている。雑炊を作るなどアレンジすればおいしく食べられそう

 

今回は2種類の糖質カットごはんを食べ比べてみたところ、ゆるやかに糖質制限を意識するぐらいであれば、低糖質10%カットメニューを食べるのは「アリ」だなと思いました。低糖質20%カットメニューは、「本気で糖質制限したいが、どうしてもごはんは食べたい」という人向け。まさにいまの筆者がこの状態なので、ごはんが食べたいとき、ちょっと罪悪感を軽減してくれるのがありがたいです。また、玄米などのヘルシーメニューが充実しているのも魅力的ですね。

 

価格は1万4800円(税抜)で、IH炊飯器としても購入しやすい価格帯です。メタボが気になり始めたら、ヘルシーサポート炊飯器の導入を検討してみては?

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。

アイリスオーヤマの意外に知られていない「ちょうどいいポータブルモニター」でオン・オフがはかどる10の場面

昨今は、かつてないほどにテレワークや関連ICTツールへの理解が深まりました。職種によっては、ノートPCが1台あれば、場所を問わずに満足な作業が行える時代を迎えています。しかし、ノートPCのディスプレイサイズや、求められる作業内容によっては、作業スペースも窮屈に感じながら我慢している人も、まだまだいるのではないでしょうか。

 

コンパクトに携行しやすく、どこでもノートPCの作業画面を拡張できる「ポータブルモニター」は、そんな人におすすめな周辺機器のひとつ。ビジネスシーンのみならず、プライベートでも役立つ応用が効く存在だからこそ、これまで手を出してこなかった人にも、ぜひ検討してほしいアイテムです。

 

ここでは、手頃かつ高性能なポータブルモニターとしてアイリスオーヤマが提供する「ILD-A1616MS-B」「ILD-A16262KS-B」の2機種を紹介します。アイリスオーヤマといえば、良コスパの家電や日用品を出していることでお馴染みですが、ディスプレイ関連の商品も充実。特に、このポータブルモニターは11月に発売されたばかりの新商品。まだ知る人ぞ知る、これまた良コスパアイテムになっています。

 

この2機種は、共に15.6インチ、アスペクト比16:9のノングレアディスプレイを搭載。1920×1080ドットのフルHD解像度で、高精細な画像を表示できます。どちらも専用カバーが付属しており、携行時は保護カバーとして、使用時にはスタンドとして利用可能です。

↑アイリスオーヤマ「ILD-A1616MS-B」

 

 

インターフェースとしては、右側面にminiHDMI 1基とUSB Type-C 2基の入力用ポートを配置。ケーブル類は、USB Type-AーType-Cケーブル、USB Type-CーType-Cケーブル、HDMIーminiHDMIケーブルの3本が同梱されます。

 

価格は「ILD-A16262KS-B」が2万7280円(税込、以下同)、「ILD-A1616MS-B」が3万2780円で、5000円ほど異なります。両者の主な違いは表示色数で、前者は26.2万色、後者は1677万色。主な想定利用用途がテキストベースの書類作成などの場合には、前者を選んだ方が安くなります。一方で、写真やデザインの色味を確認するクリエイティブな業務や、ゲームや動画コンテンツを楽しむような用途まで想定するならば、後者の方が適しています。

 

さて、ポータブルモニターを導入することで日常にどんな変化が起こりうるのでしょうか。以下、10のメリットをまとめましたので、チェックしていきましょう。

 

1.ノートPCを2画面化して業務効率をUP

アイリスオーヤマのポータブルモニターでは、初期設定などは特に必要ありません。HDMIやUSB Type-Cケーブルを用いて出力元のデバイスと接続し、ポータブルモニター側で入力先を選択すれば使用準備が整います。特にUSB Type-Cケーブルの場合には、ディスプレイ側への給電も同時に行えて便利。

↑2画面化すれば、事務作業の効率を改善できます

 

ノートPCの場合、PC側の設定によって、画面の「拡張」か「ミラーリング」での出力が可能です。例えば、拡張を選択した場合には、ノートPCの画面端とポータブルモニターの画面端が繋がった状態になり、ドラッグアンドドロップでファイルやウィンドウの移動が可能になります。具体的には、メールチェックやブラウジングなどを行うための、より広い表示スペースを確保可能。頻繁にアプリウィンドウを切り替えることがなくなり、作業効率のアップに繋がるでしょう。

 

筆者の場合、メーラーを起動しながら、タスクを管理しているスプレッドシートやカレンダーを同時に起動して、スケジューリングをやるのに外付けディスプレイは必須。外付けモニターが設置できないリビングなどで、息抜きしながら作業をするにはポータブルモニターが便利に感じました。

 

2.快適なオンラインミーティングの実現

Web会議ツールを用いたオンラインミーティングでは、ビデオ通話をしながら議事録の作成やメモ取りも同時に行わなくてはなりません。プレゼンターやスライドが表示されたビデオ通話のウィンドウと、メモや資料を手元に広げるためのウィンドウを同時に表示するには、11〜14インチ程度のノートPCだけでは厳しいもの。

 

こんな場合にも、ポータブルモニターへの画面拡張を行えば、それぞれのウィンドウをゆったりと表示可能に。見やすく、精神的にもゆとりをもった状態でテレワークに臨めるでしょう。

↑オンライン会議では外付けモニターがあると便利

 

筆者は、オンライン取材をしながら、相手の話すコメントをメモしたり、知らなかった情報を素早く検索したりすることも多くあります。ウェブ会議中の映像を動画としてスクリーンショットで残すことも多いので、画面を維持したままサブウインドウをポータブルモニターの方で表示できるのは助かりました。

 

3.相手に画面を見せながら説明できる

一方「ミラーリング」を選択している場合には、ノートPCに表示している映像と同じ画面が、ポータブルモニターにも表示されます。例えば、取引先との打ち合わせの際、対面に座った相手に対して、資料を見せやすくなります。携行しやすいポータブルモニターならではの運用方法といえます。

↑ポータブルモニターにノートPCの画面をミラーリングすれば、対面の相手に資料を見せやすい

 

少人数での打ち合わせで、わざわざプロジェクターを起動するまでもないような場面、資料を印刷するまでもないような場面に備えて、こうした使い方ができるように備えておくと便利です。何度もノートPCの画面を相手側に向けて、自分が画面をぐるっと覗き込みながら説明したり、横並びで座り直したりする必要もないので、スマートな印象も与えられるはず。

 

なお、同梱されるケーブル類は長さが十分にありました。距離を保ちたい場合でも、ある程度の距離感を保って資料を見せやすいと思います。

 

4.モニターを置けないフリーアドレスでも活躍

コンパクトなポータブルモニターは、その名の通り、簡単に移動できるのがメリット。そのため、座席が固定されていないフリーアドレス制を採用しているオフィスでも、外付けモニター代わりに活躍してくれます。

↑フリーアドレス制のオフィスでも2画面化が行いやすい

 

ポータブルモニターならば、ノートPCがType-Cの映像出力に対応していれば、ノートPCとの接続はType-Cケーブル1本のみで済むので、簡単に持ち運びができ、1日単位や、半日、あるいは数時間おきに場所を移動するような環境でも快適に運用できるわけです。

 

筆者の体感では、ノートPCとポータブルモニターを重ねて持ち運んでも、そこまでストレスにはならない重さでした。急な打ち合わせなどで会議室に移動するようなシーンでも、サッと移動でき、時間を取らないことも好印象です。

 

5.薄いのでカバンに入れての携行も簡単!

通勤や外回りでも、カバンに収納して持ち運びやすいこともポイント。本体のサイズは幅35.6cm×高さ22.7cmで、15インチのノートPCと同程度ですが、奥行きは0.9cmで非常にスリム。重さも550gしかありません。付属のスタンドは、閉じるとぐるっとディスプレイを保護できるカバーにもなっているので、ケースなどに入れなくても安心して携行できます。

↑ビジネスバッグにもサッと収納できるサイズ。軽いのでPCと一緒に持ち歩いても苦になりません

 

また、先述の通り、Type-Cケーブルなどを用いてPCから給電できる場合には、ポータブルモニター用の電源アダプターも不要となり、より荷物を減らせます。

 

ただし、筆者は13インチほどのノートPCのみを入れられるようなスリムなバックパックなどを使うこともあります。こうした場合には、モニターが収まらないこともありそうでした。カバンのサイズのチェックは忘れずにしておきましょう。

 

以上、ビジネスシーンでポータブルモニターを導入するメリットを紹介してきましたが、実はプライベートでも便利に活用することができます。以降は、仕事以外の場面でのメリットを紹介していきましょう。

 

6.家族に気兼ねなくゲーム機をつないで遊べる

ポータブルモニターに映像を出力できるのは、なにもノートPCだけではありません。例えば、家庭用ゲーム機と接続して、映像を出力することも可能です。

↑家庭用ゲーム機からの映像出力も可能

 

家族がテレビを独占してしまい、なかなかテレビゲームができないような状況でも、ポータブルモニターを活用すればゲームを大画面でプレイできます。テレビが1台しかない家で便利なのは言うまでもなく、複数のテレビがある家庭でも、別の部屋に行かず、同じ空間にいながら遊べれば団欒の時間を大切にできるでしょう。

 

ゲーム機本体にディスプレイが備わっている場合もありますが、タイトルによっては画面が小さいとやりづらいもの。しかし、15.6インチのモニターがあれば大抵のゲームは快適に遊べます。

 

7.スマホを繋げば大画面で動画視聴を楽しめる

映像出力モードをサポートするUSB Type-Cポートを備えたスマホやタブレットと接続した場合も、ミラーリング出力が可能です。ストリーミング動画や、ゲームアプリなどを大画面で楽しめるでしょう。スマホを手に持ちっぱなしで視聴すると腕が疲れますが、モニターを活躍すれば解決。もし、少し離れたところに置いても大画面だからよく見えます。

↑ネット動画は大きな画面で見れば迫力も倍増します

 

映画やドラマ、アニメなどを楽しむのはもちろん、在宅勤務の運動不足を解消するためにトレーニングやヨガなどのレッスン動画を視聴する場合にも、これくらいのサイズがあると快適ですよ。

 

ちなみに、上位モデル「ILD-A1616MS-B」の画質は色味の情報が多くて、諧調豊かに感じました。

 

8.モバイルバッテリーを使えば屋外でも使用可能

旅行先や出張先でデュアルモニター環境を再現したい、または大画面でゲームを遊びたいといった場合などにも、電源さえ確保できれば、ポータブルモニターを活用できます。

 

例えば、電源を確保できる車内なら、後部座席で動画を視聴するのに使えるでしょう。テレワークのスペースとして車を使っている人も、設置スペースさえ工夫すれば画面拡張に使えるかもしれません。

 

また、別途ポータブルバッテリーを用意すれば、アウトドアシーンでも活用可能に。キャンプをしながら大画面で動画を再生したり、ワーケーションのような場面での運用も期待できます。

 

9.子どもが画面に触れても誤操作なしで安心

ポータブルモニターは、あくまで映像を表示するディスプレイですので、タッチ操作には非対応です。そのため、小さな子どもやペットがいる家庭でも、タッチ操作によって誤操作してしまう心配はありません。

 

例えば、小さい子どもにタブレット端末などを渡して子ども向けのネット動画などを見させる場合、子どもがタブレットの画面を触ってしまうと、再生が止まってしまったり、別のアプリが誤って起動してしまうようなことがあります。しかし、こちらのポータブルモニターにスマホやPCから映像を出力させておけば、子どもが画面を触ってしまっても誤操作してしまうことがなく、安心して使用できます。

↑子どものうっかりタッチにも反応しないから安心

 

10.スピーカー内蔵だから音声も楽しめる!

PC用の外付けモニターには、スピーカーが備わっていないものも多く存在しますが、「ILD-A1616MS-B」と「ILD-A16262KS-B」に関しては、1Wのスピーカーを2基搭載し、ポータブルディスプレイからのステレオ再生が可能です。例えば、先述したように、ゲーム機やスマホを接続して利用する場合にも、別途スピーカーを用意せずとも、モニターから音を出して楽しめます。

↑スピーカーを内蔵しているので、動画の音声も手軽に聴くことができます

 

実際に使ってみた印象として、スピーカーの音量自体は部屋全体に広がるほどではありませんが、モニターの目の前で視聴するぶんには満足できる音量だと感じました。例えばキッチンで料理動画を見ながら、初めて作るレシピにチャレンジするなど、スピーカーがあるだけで使用用途がグッと広がります。モニターのボタン操作で簡単に音量の微調整もできたので、オフィスや自宅のリビングなど、ほかの人がいる空間でも扱いやすいと思います。

 

ちなみに、左側面には、3.5mmのヘッドホン端子を備えています。必要に応じて有線イヤホンなども利用可能です。

 

ノートPCや家庭用ゲーム機、スマホなどのちょっとした不便を解消してくれるポータブルモニター。在宅時間が長くなり、デジタル機器の重要性が増したいまだからこそ、ディスプレイの“ちょい足し”でより快適な体験を実現してみてはいかがでしょうか?

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

冬の新作家電続々登場! コードレススティック掃除機、価格帯別“買い”3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、コードレススティック掃除機。コードレススティック掃除機は、ゴミ取り性能と連続使用時間、掃除アシスト機能の豊富さで価格が変わってくる。自宅の掃除に本当に必要なスペックを見極めつつ、現実的な価格帯のなかから最適な一台を選ぼう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新コードレススティック掃除機、 “買い”のポイント

吸引力や本体の軽さだけでなく、取り回しもよく吟味する

・付属アタッチメントや稼働時間など本当に必要なスペックを見極める

・部屋置きできるデザインは使用頻度が上がり、部屋をきれいに保ちやすい

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

家電コーディネーターの資格を持つ編集者。コードレススティック掃除機の比較検証企画も数多く担当している。

家電ライター

田中真紀子さん

白物家電や美容家電などの検証記事を多数執筆。コードレススティックの最新モデルも数多くお試ししている。

 

軽さと使いやすさのバランスに秀でた製品が増加

近年のコードレススティック掃除機市場は、軽量化がトレンドに。だが、今季はその傾向が変化し始めたと、業界に詳しい家電ライターの田中真紀子さんは語る。

 

「これまで吸引力・軽量化が追求されてきましたが、いまは『大切なのは吸引力や軽さだけではない』というムードに。使いやすさのバランスを訴求したものが増えています」(田中)

 

特にその傾向を明確に打ち出したのが、パナソニックのパワーコードレスだ。従来の高い吸引力に加え、新構造の「からまないブラシ」を搭載し、ノズルの手入れの手間を大幅に軽減した。

 

「クリーンセンサーで目に見えないゴミも検知して知らせるなど、部屋の清潔さにとことんこだわる人にはオススメです」(青木)

 

さらに、デザインがオシャレなモデルも各価格帯で増えている。
「見た目が良く部屋置きできると掃除を始めやすく、結果的に室内をきれいに保てます」(田中)

 

【《松》クラス】予算額7万円以上

この価格帯の機種は、軒並み吸引力や使いやすさの総合力が高い。あとは「吸引力とメンテナンス性」「吸引力と軽さ」など、推しポイントが自分に合ったモデルをチョイスしよう。

 

【No.1】パワフルな吸引力と使い勝手が優秀!! ブラシはほぼメンテ不要に

パナソニック

コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-SBU840K

オープン価格

同社コードレススティック史上最高の吸込仕事率約200Wを誇る。髪の毛やペットの毛がからみにくい「からまないブラシ」を採用し、毛ゴミを取り除く手間がほぼない。床掃除からすき間掃除へとアタッチメント交換なしで移行できる「親子ノズル」を装備。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約3時間 ●付属品:ペタすき間ノズル、すき間用ノズル、ふとん清潔ノズル、ロングホース ●サイズ:W253×H1150×D218mm

最大稼働時間 約90分(※1)
ノズル からまないブラシ
質量 2.6kg(スティック時)
アタッチメント数 4

※1:ロングモード使用でノズルブラシ回転オフ時

 

↑ノズル前方のカバーを薄くし、ブラシが前まで届く設計に。ゴミが残りやすい壁ぎわまでしっかり掃除できる

 

↑円すい形のダブルブラシを両側から駆動。高速回転で毛ゴミを中央部に移送し、2本のノズルの間から吸い取る

 

↑リチウムイオン電池を8セル搭載の大容量バッテリー採用。パワフル吸引と最大約90分の長時間稼働を両立する

 

↑クリーンセンサーで見えないゴミも検知。ゴミが多いとランプが赤く点滅し、きれいになると青く点灯する

 

<クロスレビュー!>

微細ゴミも逃さず吸い尽くしたい人に激オシ

「普段使用しているクリーナーのあとにこれを使ったら、微細ゴミが驚くほど取れました。センサーの点灯できれいになったことが実感でき、部屋をとことんきれいにしたい人にオススメです」(青木)

 

吸引力もスタミナも抜群でコード付きのように心強い

「吸引力が高く運転時間も長いので、家中掃除できてコード付き掃除機のような使い方が可能です。『からまないブラシ』の採用で、お手入れが格段にラクなのも大きなメリットですね」(田中)

 

【No.2】同社最強の吸引力と豊富な付属品で家中カバー!

ダイソン

Dyson V11 Absolute Extra (SV15 ABL EXT)

実売価格9万7900円

同社のコードレススティック掃除機で最も吸引力の強いハイエンドモデル。フローリング用とカーペット用2種類のノズルをはじめとする多彩なアタッチメントを備え、家中カバーできる。稼働残り時間は液晶ディスプレイに表示され便利だ。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、LED隙間ノズル、専用充電ドックほか ●サイズ:W250×H1134×D246mm

最大稼働時間 約60分(※2)
ノズル Fluffy TM クリーナーヘッド&ダイレクトドライブクリーナーヘッド
質量 2.76kg
アタッチメント数 8

※2:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑毎分最大12万5000回転の高速駆動を誇る自社開発モーターを搭載。微細ゴミも大きなゴミも強力に除去する

 

↑フェルト素材採用のクリーナーヘッドが大小のゴミを包み込んで逃さず吸引。髪の毛もからみづらい

 

↑付属の「LED隙間ノズル」はノズル全体が光る設計。家具の間を広範囲に照らして掃除できるのがうれしい

 

<クロスレビュー!>

様々なシーンで大活躍! 運転音が静かなのも◎

「カーペット用ノズルも備え、あらゆる床面で高いゴミ除去力を発揮。かつ運転音は思いのほか静かです。バッテリー残量が表示され、吸引モードによって表示時間が変わるのも秀逸!」(青木)

 

ノズルが床に密着しゴミをぐんぐん吸引する!

「業界トップクラスの吸引力。ノズルが床に密着し、どんなゴミもぐんぐん吸い込みます。追加購入したバッテリーを付け替えれば最長120分掃除でき、大掃除の際も活躍します」(田中)

 

【No.3】1.6kgと軽量ながらじゅうたんのゴミもパワフルに捕集

シャープ

コードレススティック掃除機RACTIVE Air POWER EC-SR5

実売価格7万4050円

新開発モーターと高電圧バッテリーの組み合わせで、フルパワー時の吸引力が従来比で40%アップ。質量1.6kgでパワーと軽さをハイレベルに両立した。ブラシ用モーターの進化により、じゅうたんや壁ぎわのゴミも逃さず捕集する。

SPEC ●集じん方式:遠心分離サイクロン ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約80分(バッテリー1個)●付属品:すき間ノズル、はたきノズル、コンパクトふとん掃除ヘッドほか ●サイズ:W243×H1030×D179mm

最大稼働時間 約90分(※3)
ノズル 倍トルヘッド
質量 1.6㎏(スティック時)
アタッチメント数 6

※3:付属吸込口(すき間ノズルなど)使用時

 

↑回転数が従来比2倍の「倍トルヘッド」と、櫛歯型バンパーでじゅうたんのゴミをしっかりとかき出す。壁ぎわのゴミも効率良く除去可能だ

 

↑エアコンなど高いところの掃除に便利な「はたきノズル」をはじめ、アタッチメントが多彩。部屋中の掃除が一台で完結する

 

<クロスレビュー!>

80分充電&最長90分稼働のバッテリー性能が秀逸!

「80分でフル充電でき、最長90分掃除可能なのはスゴい!  松クラスのなかでは断然軽量なモデルで、ノズルも自走性が高く、使用中の身体への負担が少ないのがうれしいです」(青木)

 

軽さ・パワー・拡張性・使いやすさの総合力が高い

「軽くてパワフル、アタッチメント豊富と性能バランスが良いです。ムダなバッテリー消費を防ぐセンサーや、掃除中にサッと立てかけられるフックなど、使いやすさへの配慮も見事」(田中)

 

【《竹》クラス】予算額4万円〜7万円

竹クラスは、松クラスよりも吸引力・稼働時間は落ちるものの、特徴ある機能を前面に打ち出した製品が多い。長所がはっきりしているぶん、わが家に適した機種を選びやすいとも言える。

 

【No.1】日本の住環境に最適化したダイソン史上最も軽い掃除機

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg (SV21 FF)

実売価格6万4900円

ノズルやサイクロン、バッテリーの技術はそのままに、質量1.5kgを実現。モーターの再設計で強力に吸引できるうえ、45%小型化したノズルで取り回しがよりラクになった。電源がボタン式になり、長時間連続で掃除しても疲れにくい。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズルほか ●サイズ:W207×H1091×D222mm

最大稼働時間 20分(※4)
ノズル Micro Fluffy TM クリーナーヘッド
質量 1.5kg
アタッチメント数 5

※4:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑人間工学に基づき、重心がハンドルに近い重量バランスを実現。手で持つと1.5kgよりさらに軽く感じられる

 

↑5段階の捕集設計で0.3μmの微細なホコリを99.99%キャッチ。部屋の空気よりきれいな空気を排出する

 

<クロスレビュー!>

軽くてもダイソン品質! 音は静かで排気もきれい

「軽さのみならず、ゴミ取り性能もさすがのクオリティ。排気もきれいで運転音も十分静かです。『ダイソンを使ってみたいけれど、重いのがちょっと……』という人は満足できるはず」(青木)

 

圧倒的な軽さに驚き!! 吸引力や運転時間は十分

「ダイソンがここまで軽量化したことが驚き。吸引力や運転時間はV11より落ちますが、日常使いには十分です。本体の長さも短めなので、小柄な人もムリなく使えます」(田中)

 

【No.2】体感重量は1kg未満! 軽い使い心地がクセになる

エレクトロラックス

コードレス掃除機 Well Q7 WQ71-2BSWF

実売価格5万4780円

豊富なアタッチメントを付属し、高い場所、寝具まで家中掃除できる。掃除機の重心が下に設定され、体感重量は1kg未満と軽快な使い心地を実現。掃除の途中に自立させられるのも便利だ。

SPEC ●集じん方式:サイクロン方式 ●集じん容積:0.3L ●充電時間:約4.5時間 ●付属品:スーパーロングノズル、UVベッドノズルほか ●サイズ:W258×H1105×D140mm

最大稼働時間 約50分(通常モード)
ノズル パワープロフロアノズル
質量 2.8kg
アタッチメント数 6

 

<クロスレビュー!>

ふとん用UVノズルまで付いて5万円台はコスパが高い

「フロアノズルが床上を滑るように移動して、ラクに使うことができます。ふとん掃除用のUVライト付きノズルも付属して、この価格はコスパ◎」(青木)

 

デザイン性・吸引力が優秀! フローリングに向いている

「同社ならではのデザイン性と、吸引力が魅力。特にフローリング掃除に強いタイプで、フローリングの溝のチリまで取り逃しません」(田中)

 

【No.3】サッと取り出してすぐに使える日本家庭のための掃除機

シャーク

Shark EVOPOWER SYSTEM コードレススティッククリーナー CS401J

実売価格4万9500円

日本家庭の声を反映し、取り出してすぐに使えるスリムデザインを採用。ヘッドのフィン状ローラーが床面に密着してムラなくゴミを捕らえる。アクセサリーは手を使わずワンタッチで充電台から着脱可。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:非公表 ●充電時間:約3.5時間(バッテリー1個)●付属品:ミニモーターヘッド、マルチノズル、布団ノズルほか ●サイズ:W267×H1005×D124mm

最大稼働時間 24分(※5)
ノズル ブラシレスパワーフィン
質量 約1.9kg
アタッチメント数 4

※5:スティックでバッテリー2個使用時

 

<クロスレビュー!>

スリムなデザインで置き場所の自由度が高い

「スリムなデザインでどこに置いても部屋に溶け込みやすく、手に取りやすい場所に置けます。ヘッドがブラシレスで、手入れもラク」(青木)

 

床掃除の操作感が軽く本当にストレスなく使える

「計算された長さと重量バランス、自走ヘッドで操作が軽やか。充電台からハンディ部だけ引き抜いて使えるなど、使っていてストレスフリー!」(田中)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯のクラスは運転時間が短めのものが多く、ワンルームでの使用や汚れをスポット的に掃除する用途がオススメ。購入時には、アタッチメントなど+αの機能に注目して選ぼう。

 

【No.1】自走式ヘッド搭載で操作がラク!! コンパクト収納もうれしい

日立

スティッククリーナーPV-B200H

実売価格3万480円

自走式ヘッド搭載でラクに動かせる。ノズル前面が壁に付くと前から底面に風が流れる「きわぴた構造」を採用し、壁ぎわのゴミもスッキリ吸引できる。捕集したゴミはサイクロンの力で圧縮し、ゴミ捨て頻度を低減。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約4時間 ●付属品:ブラシ吸口、すき間用吸口、充電台ほか ●サイズ:W270×H1100×D170mm

最大稼働時間 約40分(標準モード)
ノズル スムースヘッド(自走式)
質量 2.8kg
アタッチメント数 2

 

↑ノズル前方にLEDライトを装備。家具のすき間など暗い場所でもゴミがよく見え、取り逃がしを防げる

 

↑掃除が終わったらハンドルを折りたたんでコンパクトに収納可能。自立構造なので部屋に出しっぱなしでもOKだ

 

↑スティックから本体を取り外せばハンディ掃除機に。付属のすき間用吸口を装着し、狭い場所の掃除にも対応できる

 

<クロスレビュー!>

スティックからハンディへの切り替えがとてもスムーズ

「本体を立てたままハンディ部を取り出せるのは、使ってみるととてもスムーズでありがたい。ヘッド幅が27cmあり、1ストロークで広範囲を掃除できるのもメリットです」(青木)

 

重心が下にあるので手元が軽く操作しやすい

「足元重心タイプで手元が軽いので、長時間掃除しても疲れにくいです。ノズルのLEDライトやゴミ圧縮などの機能も魅力的。本体が重めなので、そこだけ店頭でチェックを」(田中)

 

【No.2】静電モップまで本体に装備! 多彩なツールで幅広い掃除に対応

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー SBD-E4P

実売価格3万7180円

床掃除をしながら付属の静電モップでテレビ周りなどのホコリを手軽に除去。ヘッドの自走感も上々だ。さらにミニヘッドなど多彩なツールが揃い、屋内からクルマの中まで1台で幅広く対応できる。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●紙パック容量:0.3L ●充電時間:約3時間 ●付属品:静電モップ、ミニヘッド、布団用ヘッド、フレキシブルホースほか ●サイズ:W255×H1039×D190mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル 自走式パワーヘッド
質量 1.7kg(※6)
アタッチメント数 7

※6:モップ帯電ケース含まず

 

<クロスレビュー!>

アタッチメントが豊富でこの価格は満足度が高い

「自走式ヘッドに5種類のアタッチメントに静電モップが付いて3万円台は良心的。連続稼働時間は短めなので、毎日少しずつ掃除する人向き」(青木)

 

掃除動線にばっちりハマった静電モップが超便利

「床以外のホコリをすぐに取れる静電モップがとにかく便利。紙パック式なのでゴミ捨て時にホコリが舞うのが気になる人にオススメです」(田中)

 

【No.3】ゴミセンサーなどの高機能をシンプルデザインのボディに搭載

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

1.4kgと軽量ながら豊富な機能を搭載。「ゴミセンサー」がゴミを感知して吸引力の強弱を自動制御し、ソファの奥など見えにくい場所の掃除をサポートする。インテリアになじむムダのないデザインも魅力だ。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約2.5時間 ●付属品:すき間ノズル、収納フックほか ●サイズ:W235×H1050×D135mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル パワーブラシ(自走式)
質量 約1.4kg
アタッチメント数 1

 

<クロスレビュー!>

排気がきれいなので子育て世帯にもピッタリ

「紙パック式で、専用紙パックには抗菌仕様の不織布素材を使用しており排気がきれい。壁掛け式の充電台で、床に収納場所を取らないのも◎」(青木)

 

家具やモノが多い部屋でも小回りが利くのがうれしい

「シンプルでスタイリッシュなデザインが好印象。軽量なうえノズルが左右に180度動くため、モノが多い狭い場所でもスイスイ掃除できます」(田中)

 

【Topic1】あのバルミューダから新感覚の掃除機が登場!

空気清浄機やトースターなどで圧倒的なブランド力を誇るバルミューダから、掃除機が発売されて話題に。ユニークなコンセプトに要注目だ。

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner

実売価格5万9400円

水面に空気を噴出して浮揚するホバークラフトに着想を得て開発。ダブルブラシの高速回転でゴミを除去しつつ床面との摩擦を低減し、浮いているような操作感を実現。持ちやすいスティックハンドルと低重心設計で思い通りに操作できる。質量3.1kg。

 

↑回転するブラシが浮遊感を生む。さらに、ヘッドの360度スワイプ構造により従来にない自由自在な動きを実現

 

↑椅子の脚の間など狭い場所も軽やかに走行。フローリングのほか、フロアカーペットや畳も問題なく掃除できる

 

【Topic2】ハンディもデザインと付属ツールをチェック!

ハンディタイプのクリーナーはデザイン性がさらに多彩。スリムなボディや、収納時のコンパクト性などがセレクトのカギとなる。

 

【No.1】

シャーク

Shark EVOPOWER Plus W35P

実売価格2万8050円

スリムボディにパワフルな吸引力を装備。フローリング用延長ノズルでちょっとした床掃除にも対応できる。充電バッテリー2個搭載。●サイズ/質量:W53×H419×D61mm/約620g

 

【No.2】

レコルト

コードレス スティッククリーナー

実売価格1万3200円

落ち着いたデザインでどんな部屋にも違和感なく置ける。DCモーターによる強力な吸引力で微細ゴミから食べこぼしまでスピーディに除去。●サイズ/質量:W58×H344×D58mm/約515g

 

【No.3】

ツインバード

コードレスハンディークリーナー サットリーナサイクロンff

実売価格1万6500円

床用吸込口を使いスティックでも使える。6つのツールと本体を充電台にコンパクト収納可能だ。伸縮ホース内蔵の「マジックパイプ」も便利。●サイズ/質量:約W345×H180×D105mm/約1kg

ネットで評判の家電を検証! バズりモノ実力診断、調理家電6選

SNSやテレビ番組などで評判の調理家電を、評論家やライターがじっくりと試用。使ってみてわかったホントのトコロを、じっくりこってりとレビューします!!

※こちらの記事は「GetNavi」 2020年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【No.1】最速14分でおいしく炊ける!! 茶碗への盛り付け不要でラク(コヤマ)

<炊飯器>

サンコー

おひとりさま用超高速弁当箱炊飯器

実売価格6980円

0.5合なら約14分、1合なら約19分半でごはんが炊ける超小型炊飯器。本体底面部のヒーターで釜の側面までしっかり加熱し、高速で炊き上げる。ユニークな弁当箱形状がバズり、累計販売台数5万台を突破した。

SPEC ●最大炊飯量:0.18l(1合)●炊飯時間: 約14分(0.5合)、約19分(1合)●サイズ/質量:W240×H80×D100mm/840g

家電ライター

コヤマタカヒロさん

白物家電とデジタルガジェットのレビューが得意分野のライター。米食味鑑定士の資格を持つ。

 

発売直後に即完売! 超話題の弁当箱型炊飯器

このおひとりさまサイズの小型炊飯器は、2019年12月に発売されるや否や即完売した超話題の商品だ。現在もその人気は衰えることなく、9月には新色2色が追加でラインナップ。累計販売台数は5万台を突破している(※9月現在)。弁当箱のような形状で、カバンに入れて持ち運びしやすいだけでなく、最短14分でごはんが炊けるのが最大のウリ。職場に米を常備しておいて、ランチに炊きたてのごはんを堪能する、なんてことも実現してしまうのだ!

 

使い方はシンプルで簡単。付属の計量カップで米を量ってセット。無洗米を使えば、米を研ぐ手間も省ける。あとは規定量の水を注ぎ、蓋を閉めてスイッチを入れるだけでOKだ。昼休み、コンビニにおかずやドリンクを買いに行くなどしている間に、ホカホカのごはんが炊けているというワケだ。

 

炊き上がったごはんはとてもみずみずしく、艶やか。火の通りもムラがなく、炊きたてならではの香りと、シャッキリ感が楽しめた。コンビニ弁当の冷めたごはんやレンチンしたごはんとは比較にならないおいしさを堪能できた。お茶碗などに移すことなくそのまま食べられるのも便利。本体は防水仕様となっており、食後は丸洗い可能で手入れもラクだ。ごはんだけでなく、パスタや魚の調理もできて、職場でも家でも大活躍間違いなしのアイテムである。

 

★米と水を入れて電源オン! 約14分待つだけで一人前炊き上がり

付属の計量カップで米を入れてスイッチオン。ただ、この計量カップが小さく、0.5合の場合は1杯半、1合の場合は3杯ぶんとやや半端なのがちょっと面倒。別途計量カップを用意するのも手だ。

 

★粒立ちが良くシャッキリとみずみずしいごはんが出来上がり

本当に約14分で粒が立ち、表面が艶やかでみずみずしい仕上がりに。ただし標準ではシャッキリ食感に炊き上がるため、柔らかめが好きなら水量を増やす、浸水時間を長くするなど調整が必要。

 

★パーツ分解が簡単で防水仕様。水道で丸洗いできるのがうれしい

本体は防水仕様なのでそのまま水洗い可能。清潔な状態で収納したり、持ち帰ったりできる。ただし、上蓋はパッキン、金属蓋、プラスチック蓋を取り外して洗う必要があり、やや手間はかかった。

 

【診断結果】

 

【No.2】フライパンやホットプレートよりも薄く・丸く・きれいに焼けた!!(中山)

<クレープメーカー>

アイリスオーヤマ

クレープメーカーPCM-800-W

実売価格2530円

付属のトレーに生地のタネを入れ、そこにバターを塗った本体プレートを浸すことで焼き上げるユニークな調理家電。プレートは直径約20cmで、十分なサイズの生地が焼ける。その斬新さからテレビ番組やSNSで話題に。

SPEC ●定格消費電力:800W ●電源:AC100V ●コード長:約1.4m●サイズ/質量:W200×H60×D420mm/0.66kg

フードライター

中山秀明さん

フードアナリスト。内食や外食分野がメインだが、GetNavi webなどで調理家電記事を執筆することも。

 

ホットプレートとは逆の発想で薄いクレープを焼き上げる

クレープと言えば、フルーツやクリームを生地で包む定番スイーツ。SNS映えも良く、女子を中心に昔もいまも人気が高い。ただし、生地を均等な薄さに焼き上げるのが難しく、手作りするにはある程度の技術やコツが要るのも事実。そんなハードルをグンと下げてくれる、クレープ作り専用の家電が本機だ。好みの食材でデコったり、ミルクレープにアレンジしたりと、力作をInstagramにアップする人も多数。2000円台とプチプラなのも魅力で、その実力の高さに、テレビ番組などでも話題となっている。

 

実際に使ってみると、実にユニークで理にかなっている!! 生地をプレートに流して焼くのではなく、“生地を入れたトレーにプレートを浸して焼く”という逆転の発想が斬新。本体は0.66kgと軽いため片手で扱え、生地は十数秒で焼き上がる。あとはスイーツに仕立てたり、肉類やチーズなどを包んで食事系にしたりと自由自在だ。

 

コンパクトで、フック用の穴が空いているなど収納性にも配慮。改善点を挙げるとすれば、焼く前にプレートに塗るバターが溶けてこぼれやすいこと。また、プレートをトレーから反転させる際に、焼き上がった生地がトレーに滑り落ちてしまうなどの失敗もある。少々慣れは必要だが、スイーツ好きの人はぜひ試してみてほしい。

 

★10〜15秒程度浸して好みの焼き加減で返すだけ

ホットケーキミックスなどを生地のタネに使えば、手軽にクレープを作れる。専用プレートに10〜15秒ほど浸し、好みの焼き加減になったら返すという簡単操作。焼けたらヘラなどでクレープを剥がして出来上がりだ。

 

★持ち手に穴が空いていてフックなどに掛けられる

0.66kgと、大人であれば片手でラクに扱える軽さ。サイズも比較的コンパクトで、収納する際にかさばる心配はないだろう。持ち手の先端に穴が空いていて、フックなどに引っ掛けられる点もうれしい。

 

★デザートクレープのほか食事系アレンジも楽しい

アレンジは自由自在。筆者はチョコバナナクレープのほか、ソーセージやハムを使ったタイプも試作した。ハム、チーズ、目玉焼きによる定番ガレット「コンプレット」風クレープもまずまずの出来映え。

 

【診断結果】

 

【No.3】自分で作ったできたてのサラダチキンは既成品以上のウマさ!(中山)

<電気調理器>

PRISMATE(プリズメイト)

サラダチキンメーカーPR-SK023

実売価格4950円

設定された温度とタイマーにより、ボタンを押して放っておくだけでサラダチキンやサラダフィッシュが作れる。温度と時間の異なる3つのモードボタンを搭載する。特にダイエッターの間で話題となったアイテムだ。

SPEC ●定格消費電力:約450W ●電源:AC100V ●調理時間:20分、2時間、5時間の3モード ●コード長:約1.5m ●サイズ/質量:W235×H155×D127mm/952g

フードライター

中山秀明さん

飲食関連の仕事が多く、健康に気を使うフードアナリスト。ヘルシー分野にはより注目している。

 

作ったチキンを食べて納得。小型&簡素ながら実力あり!

「コロナ太り」と聞くとギクッとする人も多いはずだ。筆者も例外ではない。そこで励んでいるのが低糖質ダイエット。強い味方となるフードといえばサラダチキンである。毎日のように食べる食材だからこそもっと安く済ませたい──そう思っていた矢先、今春発売されたのが本機だった。瞬く間にネットの口コミで話題となり、テレビ番組などでも引っ張りだこに。筆者も使ってみたが、期待していた以上に傑作だった!

 

まず機能のシンプルさ。温度と時間が設定されたボタンが3つあり、そのひとつを押すだけという潔さである。ほったらかし調理できるのもラクで良い。調理性能も素晴らしく、ごく普通の鶏むね肉が、しっとりとした食感に仕上がり、パサパサ感は皆無。自家製という達成感を抜きにしても、既製品以上のウマさだと感動した。

 

汎用性が高く、チキン以外の肉や魚を調理しても良いし、小鍋としての活用も可能。50種もの料理が載ったレシピブック付きなのがその証拠だ。コンパクトながら、鶏むね肉なら300gと、市販されているサラダチキンの2〜3食ぶんを作れるキャパシティがあるのもうれしい。安全性も考慮されていて、内鍋の両サイドに持ち手が付いており、熱さを感じることなく取り外せる点も助かる。食欲の秋、ますます活躍しそうだ。

 

★温度と加熱時間が異なる3つのボタンを使い分け

約70℃で約2時間加熱する「やわらかモード」、約100℃で約20分加熱する「スピードモード」、約100℃で5時間連続使用できる「連続モード」の3つのモードをボタンで選ぶ。操作はそれを押すだけ。

 

★断面はしっとりツヤツヤ絶妙な食感に舌鼓必至!

鍋の両サイドには持ち手が付いている。直接触っても熱くないのでミトンは不要だ。調理した鶏むね肉をカットしてみると、断面はしっとりツヤツヤの仕上がりで、絶妙な火の通り加減に!

 

★作れる料理の汎用性が高くレシピ本も付いてくる

サラダチキンやサラダフィッシュを作るだけでなく、小鍋として活用することも可能。筆者は残った煮汁に味を付けてスープを作り、つけ麺を楽しんだ。付属のレシピ本にアイデアが載っているので参考になる。

 

【診断結果】

 

【No.4】食材にスーッと軽く刃が入っていく。その切れ味にビックリ!(平島)

<電動ナイフ>

サンコー

充電式コードレス電動肉&パン切り包丁「エレクトリックナイフ」

実売価格5280円

柔らかい食パンや肉などがきれいに切れる充電式電動ナイフ。スイッチを入れると重なった2枚刃が前後に動き、断面を潰さずにカットできる。家電芸人のかじがや卓哉氏がテレビ番組で紹介するなど様々なメディアで話題に。

SPEC ●刃渡り:190mm(2枚刃)●充電時間:約1.5時間 ●連続使用時間:約70分 ●付属品:ACアダプタ(ケーブル長約2m)●サイズ/質量(本体):W56.5×H240×D73mm/460g

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心にレビュー記事を執筆。ありものの食材で手早く料理する派。包丁にはこだわりあり。

 

食材の断面を潰さないから仕上がりが美しい!

エレクトリックナイフは、楽天市場のパン切り包丁ランキング1位を獲得するほどの人気アイテム。しかし筆者としては、電動ノコギリのようなやり方で食材を美しく切れるのか少々疑問だった。

 

実際に本機で食パンをカットしてみると、その切れ味の良さに感動! パン切り包丁だとパンを押し切るため生地が潰れることがあるが、本機はパンに圧をかけずに切れて、ギザギザの刃とは思えないほど断面がきれい。バゲットはクラストに刃が入るのに少し時間がかかるが、スムーズに切れた。

 

チャーシューの切れ味も実に爽快。予想外に刃が軽〜く肉に入っていく! 本体はやや重みがあるが、刃を肉に垂直に当てれば自重で切れる感じだ。刃の角度を保ちつつ力を入れて切る包丁と違い、本機はモーターまかせで切れる。人は刃の角度を保っていればOKだ。

 

強いて不満を挙げるならば、食材によっては底面の切り落としが難しい点。しっかり切ろうとするとまな板が傷つくことも。包丁のようにスッ、スッと切れないのも少々違和感があった。また、柄が太く、小回りを効かせるにはコツがいる印象。お手入れ時は刃にスポンジが引っかかるのも要注意だ。

 

ともあれ、肝心の食材カットの仕上がりは文句なし! 食パンやローストビーフのカットが苦手な人、SNS映えを狙う人は、購入する価値ありだ。

 

★焼きたての温かい食パンも美しく、薄くカット可能

カットしたのは柔らかな焼きたての食パン。ナイフの刃を入れると、パンに押しつけることなく、そのままスーッと下まで切り進めることができた。切りクズはほとんど出ず、断面もきれいだ。

 

★刃を真っすぐ入れるだけで肉をスパッと薄切りできる!

通常の包丁でチャーシューを切ろうとすると力が入り、断面がボロボロになりがち。本機なら、まるで羊羹を切るように刃が真っすぐ下に入っていき、きれいな薄切りチャーシューに仕上がった。

 

★刃のお手入れはやや面倒だがコードレスなので使い勝手は◎

ナイフの刃は本体から取り外して洗う。洗剤で洗う際に、スポンジを使うと繊維がギザギサの刃に絡まりがちに。とはいえ本体はコードレスなので手入れ時も取り回しがしやすく、使い勝手は良い。

 

【診断結果】

 

【No.5】スロー調理や低温調理にも対応。甘みたっぷりのごはんも25分で炊けた!!(安蔵)

<電気圧力鍋>

A-Stage

Re・De Pot

実売価格1万4800円

3つの調理モード(圧力・スロー・温め)や無水調理など様々な料理に対応。1.8気圧の高圧で白米・炊き込みごはんも25分で粒立ち良く炊きあげる。人気色のブラックは公式オンラインショップで一時在庫切れに。

SPEC ●定格圧力:83kPa ●予約:最大12時間、1時間刻み(圧力調理、炊飯のみ)●自動メニュー:炊飯、おかゆ、無水カレー、肉じゃが、クリームシチュー、さばの味噌煮、豚の角煮、りんごのコンポート ●容量:1.2l(4合)

IT・家電ジャーナリスト

安蔵靖志さん

生活家電やデジタル機器に関する記事を執筆。テレビやラジオ、雑誌など幅広くメディアで活躍する。

 

デザインが良く調理機能は多彩。少人数世帯にもぴったり!!

近年、小型の電気圧力鍋は売り上げを伸ばしているカテゴリ。そんななか、蔦屋家電での先行発売で話題を呼んだのが、Re・De Potだ。リーズナブルな価格でデザイン家電を手がけるA-Stageの製品。寸胴鍋型フォルムがキッチンにも食卓にも映える。マットな質感のオシャレな見た目は、他社の電気調理鍋にはない魅力だ。

 

調理モードは「圧力・スロー・温め」の3種類。シンプルな機能ながら、1.8気圧の圧力は小型モデルとしてはやや高めである。また本機は、25分でごはんをふっくら炊けるのも特徴。浸水なしで実際に炊いてみたら、やや硬めながら甘みのあるごはんに仕上がった。柔らかめの食感が好みの人は少し浸水させるか、水をやや多めにすると良い。

 

自動メニューは豚の角煮や無水カレーなど8種類。豚の角煮は良い塩梅のほろほろ肉に出来上がり、大満足だ。また、特設サイトでレシピが公開されており、そのなかからスペアリブの炊き込みごはんに挑戦。米と肉、調味料を入れてスイッチを入れて35分。ジューシーな肉がぜいたくな、ふっくら炊き込みごはんに仕上がっていた!

 

なお、調理容量は1.2l(ごはん4合)とコンパクトなので、単身から家族まで幅広く対応。内鍋はフッ素加工で食材がこびりつきにくく、手入れもしやすい。

 

★フォルムとカラバリが独特。キッチンをオシャレに彩る

蓋部分に厚みのある寸胴型フォルムが可愛い。マット調で落ち着きがありつつも華やかさのあるカラーリングは、電気圧力鍋のなかでは群を抜いてオシャレ。食卓にそのまま出しても違和感がない。

 

★豚の角煮もプロが作ったような出来!

豚の角煮は自動メニューで、加圧時間20分ほどで出来上がった。肉にもしっかりと味がしみて口の中でほろりととろけて抜群のおいしさに。そのほか自動メニューは肉じゃが、サバの味噌煮なども搭載。

 

★凝った炊き込みごはんも超簡単に作れた

スペアリブの炊き込みごはんは、材料と調味料を鍋に投入し、モード1(炊飯)を押すだけでできる。お店のメニューにあっても遜色ないほど、ジューシー&ホカホカに作れて大満足!!

 

【診断結果】

 

【No.6】海鮮から焼き鳥までOK! 自宅で居酒屋気分が味わえる(今西)

<卓上調理器>

岩谷産業

炉ばた焼器 炙りや

実売価格5470円

網焼きと串焼きに対応した卓上調理器。直火を使わず、ガスの火で赤熱させた輻射板の熱で食材を焼くので、ムラなく焼き上がる。強火から弱火まで無段階の火力調節が可能。キャンプ好き発のバズりアイテムだ。

SPEC ●ガス消費量:約169g/h ●連続燃焼時間:約90分 ●焼網サイズ:約280×180mm●サイズ/質量:W409×H134×D214mm/約2.4kg

おいしいものナビゲーター

今西絢美さん

調理家電を中心にレビューを執筆。最近のお気に入りは、「卓上焼き鳥器×レモンサワー」 での晩酌。

 

呑んべえライフがはかどる最強の卓上調理アイテム

カセットガス式の卓上調理器「炉ばた焼器 炙りや」は、2016年の発売以来、キャンプ好きの間で大人気のアイテムだ。そして、おうち時間が増え、居酒屋へ脚を運ぶ頻度が圧倒的に減ってしまったいま、自宅で活躍する調理家電として再び脚光を浴びている。

 

オススメの一番の理由は、炭を起こさなくても室内で七輪焼きの楽しさが再現できること。海鮮や肉を自分のペースで焼きながらお酒を嗜めば、呑んべえライフが充実すること必至! 実際に肉を焼いてみたところ、ホットプレートで焼くよりもふっくら仕上がったので驚いた。これは直火ではなく、輻射板の熱で焼くので水分が逃げにくくなるから。ゆるく呑みたい日はスーパーで買った練り物を炙ってみたところ、オーブントースターや魚焼きコンロで温めるよりも見張りやすく、居酒屋気分が盛り上がるのが良かった。

 

また、焼き網を外し、本体側面の串焼きステーを立ち上げれば、焼き鳥や串に刺した海鮮を焼くこともできる。スーパーで買ってきた焼き鳥を本機で温めるだけでも、本格的になる。ただし、火加減は自分でこまめに調整しなければならず、多少の慣れは必要だ。汁受けトレー付きで、脂が下に落ちても手入れしやすい点はうれしい。

 

カセットガス式で電源要らずのため、庭などで炙り焼きをしながら晩酌するのも秋の夜長に最高だ。

 

★カセットガス式だから場所を選ばず“炙り”が楽しめる!

直火ではなく輻射板の熱で焼き上げるので、食材の水分が飛ぶことなくふっくら焼き上がる。電気ではなくカセットガスで使えるため、アウトドアでも手軽にBBQを楽しめるのがポイント。

 

★そのへんで買ってきた練り物もちょっと炙れば居酒屋クオリティ

スーパーやコンビニで買った練り物を焼くだけでも立派なおつまみに変身。網を外して串焼きステーを上げれば、焼き鳥や海鮮の炙り焼きなど、じわじわ加熱する料理も作れるので居酒屋気分が高まる。

 

★汁受けトレー搭載で後片付けも楽チン

食材から出てきた脂は、水を入れた汁受けトレーに落ちてくれるので、後片付けがしやすい。特に焼肉をするときには重宝する。水を入れ忘れると炎が上がる可能性があるのでご注意を。

 

【診断結果】

ボタン1つで最適な画質・音質に! 自動調整機能が楽チンなアイリスオーヤマの4Kテレビ

アイリスオーヤマは、テレビ向けブランド「LUCAシリーズ」より、番組に合わせて最適な画質と音質に自動調整する「AIオート機能」搭載の4K液晶テレビを11月25日に発売します。

↑アイリスオーヤマ「AIオート機能4Kチューナー内蔵液晶テレビ」

 

ラインナップは75型/65型/55型/50型/43型の5サイズで、75型以外のモデルには独自の技術による音声操作リモコンが付属します。実売価格は、75型が32万8000円、65型が17万8000円、55型/が12万9800円、50型が9万9800円、43型が9万4800円(いずれも税抜)。

 

2つの自動調整機能でいつでも最適な画質・音質に

新モデルでは、ドラマやスポーツ、ニュースなど、テレビ番組の内容に応じて画質や音質を自動調整する「AIオート」機能と、映像や音声を強調させて見やすく・聞き取りやすくする「はっきり」機能の2つの調整機能を搭載。いずれもリモコンからワンボタンでオン/オフを切り替えることができます。

↑リモコンのボタンを押すだけで簡単に切り替え可能

 

「AIオート」は、放送波に含まれるテレビ番組のジャンルを検知し、AIデータベースにもとづいてセッティングされた7つの設定から最適なものを自動で選定。番組ごとに最適な画質、音質に自動で調整してくれます。

↑左がAIオートオフ、右がAIオートオン(イメージ)

 

例えば、「スポーツ」では背景や選手の動きをよりクリアに、音は観衆の声が良く聞こえるように表現。「映画」ではフィルム感を感じさせる温かい色合いに調整し、セリフも聞き取りやすくしてくれます。

 

「はっきり」機能は、テレビの画像が見にくかったり音声が聞き取りにくいとき、リモコンのボタンを押すだけで、映像と音質を自動調整してくれるもの。明るくはっきりしたコントラストと色の表現で人の表情やシーンを分かりやすく再現し、ニュースやドラマなどのセリフやコメントを明瞭に聞き取りやすく変化させます。目や耳の衰えを感じる高齢者の方にも最適な機能です。

↑「はっきり」機能はコントラストや明るさを強調して、見やすい画質に調整します

 

好評の音声操作リモコンが付属

このほか、75型以外のモデルには2019年モデルで好評だった独自の音声操作リモコンが付属。ウェイクアップワードのあとに予め設定された28種類の操作ワードを音声操作リモコンに向かって発話するだけで、電源のオン・オフやチャンネル変更、音量の調整などを手軽に操作できます。

↑音声操作リモコン

 

操作ワードは定型なので、一般的なスマートスピーカーなどのAI音声アシスタント機能よりも認識性能が高く、すばやく反応することが特徴です。

 

チューナーは新4K放送用が2基、地デジ/BS/CS放送用は3基搭載しており、別売のUSB HDDを接続すれば4K放送の裏番組録画や、地デジ放送の2番組同時録画も可能。

 

パネルの解像度は4K(3840×2160ドット)で、バックライトはLED直下型。倍速表示は非対応。ネット動画機能も搭載していません。HDRはHDR10およびHLGに対応しています。

 

同社では、アイリスオーヤマならではの工夫を凝らした家電を「なるほど家電」とネーミングしていますが、こちらのテレビも他社にはない使いやすい機能を多数備えており、思わず“なるほど”とうなってしまいそう。見やすさ・聞き取りやすさ・使いやすさにこだわった4Kテレビをお探しの方は、ぜひホームセンターなどの店頭でチェックしてみて下さい。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

こういう夏家電を待っていた! アイリスオーヤマ「らしい」新製品で超注目の6選

恒例となりました、自称「アイリスおじさん」によるアイリスオーヤマの季節家電紹介コーナー。今回紹介する2020夏家電は、「そうそう、そういうのが欲しかったんだよ!」という、アイリスらしいひと工夫ある商品が目白押しです。これからようやく夏本番となりますが、まだまだ間に合うし、基本的に一年中使える製品がほとんどなので、どうぞチェックしてみてください!

 

【その1】好評の音声操作に対応するサーキュレーター

まずは、同社でおなじみの音声操作家電シリーズです。スマートスピーカーと接続して音声操作できる家電は多くありますが、アイリスの場合はスマートスピーカー不要、スマーフォン不要、面倒なセットアップ不要ですぐに音声操作ができるのが特徴です。

 

昨年、同社はLEDシーリングライトと4K対応液晶テレビを発売し、スマホ操作に不慣れな人でも簡単に音声操作ができると好評を博しており、今回はサーキュレーターとエアコンの2製品で音声操作対応モデルを新たに発売しました。筆者はこの2つの家電こそ、音声操作機能が欲しいと常々思っていたので、今回の発売は本当にうれしい!

↑サーキュレーター扇風機2機種。左が羽根サイズ15cmモデル「KSF-DCV151T」で参考価格は1万7800円(税別、以下同)、右が羽根サイズ18cmモデル「KSF-DCV181T」で参考価格は1万9800円。首を伸ばした最大高さは15cmモデルが700mm、18cmモデルが750mm

 

まずは、サーキュレーター系を見ていきましょう。サーキュレーター扇風機2機種とサーキュレーター(ブランド名:サーキュレーターアイ)1機種が音声操作に対応しています。サーキュレーター扇風機は上下左右の3D自動首振り機能がとても便利で、筆者も1年を通して使用しています。ただ、もともとがサーキュレーターとして開発されたために羽の直径が15cmと小さめで、扇風機として使うには風の拡散が小さいことがいささか不満でした。今回、この不満を解消すべく羽根の直径が18cmのモデルが新たにラインアップされ、扇風機ニーズも満たしてくれるようになったのです。さらに、15cmモデルとともに待望の音声操作対応となりました! ありがとう! アイリス!

 

サーキュレーター扇風機の場合、「ねえ、せんぷうき」または「はい、せんぷうき」がウェイクワード(起動させるトリガーとなる言葉)になり、音声で操作できるのは、電源のオン/オフ、風量の強/弱、上下首振り、左右首振り、首振り停止の7動作となります。なお、サーキュレーターアイのウェイクワードは「ねえ(はい)、さーきゅれーたー」となりますが、操作ワードは扇風機と同じです。

 

音声操作が可能だと、腰をかがめてボタンを押す必要もありませんし、障害物で付属のリモコンが効かなくてイライラする必要もありません。特に夜中に暑苦しくて目覚めたとき、あるいは寒くて起きてしまったときも便利。音声で「ねえ、せんぷうき、でんげんをいれて」「ねえ、せんぷうき、でんげんをけして」と寝ぼけまなこで呪文を唱えるだけで扇風機が動いたり止まったりしてくれるのです。もちろん、風量の強弱も操作可能。なんて便利なのでしょう! 扇風機から離れている時や食事の準備で両手がふさがっているとき、風呂上がりなど、どんな時でも声で操作できるのはうれしいです。

↑右が音声操作機能搭載サーキュレーターアイ「KCF-SCV151T」の参考価格は1万2800円(左は音声操作非対応モデル)

 

【その2】高温・多湿を感知し、自動で冷房運転を行う音声操作エアコン

一方、音声操作機能を搭載したエアコン「airwill(エアウィル) GVシリーズ」は4機種をラインアップ。こちらは、面倒な設定なしでマイク付きの専用リモコンに話しかければ操作が可能。壁に設置しておけば、就寝中の暗がりの中でも電源のON/OFFや温度の調整が可能。真夏の蒸し暑い屋外から帰ってきたときも、真冬の凍える屋外から帰ってきたときも、いち早くスイッチを入れられます。音声設定ワードは12種類です。

 

このほか、室温が28℃以上になったとき、または23℃以上で湿度が高いときに、最適な風量・風向で自動的に冷房運転を始める「高温多湿みはりくん」機能も搭載しています。暑くても我慢してしまって、室内にいながら熱中症にかかるという事故が毎年起こりますが、同機能はこれを防いでくれるでしょう。ホント、こんなエアコンを待っていたのです。

↑音声操作機能を搭載した「airwill(エアウィル) GVシリーズ」は4機種をラインアップ。参考価格6万800円(冷房6~9畳用/税別・工事費別)~12万8000円(冷蔵15~23畳/同)

 

↑エアコン本体の中心に温度・湿度センサーを搭載し、高温多湿になると自動的に冷房運転を始めます

 

【その3】野外音楽フェスなどで人気を呼んだファン付きウェアに参入

お次は、アイリスオーヤマとしては珍しいアパレル製品、ファン付きの「クールウェア」です。ファン付きウェアはもともとは工事現場作業員向けに開発された商品で、昨年、野外音楽フェスに参加する人々の間で口コミで広がり、一気にヒット商品になったことを背景に、アイリスも今年から参戦したものです。ファン付きウェアは、背中の2つの小型ファンが外気を取り込み、身体から熱を奪いながら首元へと風が抜けることで涼しさを感じる仕組み。着てみると、これが予想以上に涼しいのです。

↑写真はセット商品の「クールウェア長袖セット」。見た目はパンパンに膨らんだオッサンですが、首元を風が抜けていって涼しいです

 

↑「クールウェアPROベスト」のネイビー

 

↑背中側の両脇に送風ファンを装着して使います

 

アイリスのクールウェアはサーキュレーターで培ってきた技術を活用し、9枚の羽根のファンを使うことで小型ながら静音・大風量を実現しています。風量を4段階に調節できるのも便利。今回、ベストタイプと長袖タイプの2モデル(サイズはM/L/LL)、それぞれグレー・ネイビー・迷彩の3種類のカラーバリエーションを用意しました。

 

ウェアの価格は「クールウェアPRO長袖」が4980円(税別、以下同)、「クールウェアPROベスト」が4380円。これに、ファン(2個セットで2780円)と6500mAhの専用バッテリー(1万800円)が必要になります。バッテリーの駆動時間は、風量1:約35時間~風量4:約8時間。このほか、5000mAhバッテリー/ファン/ウェアのセットも発売しています。「クールウェア長袖セット」「クールウェアベストセット」ともに1万800円で、色はグレーのみです。

↑ウェアの内ポケットに専用のバッテリーを収納します

 

↑「クルールウェアPRO長袖」のグレー(左)と迷彩(右)

 

【その4】60℃以上にならないよう温風温度を自動で切り替えるドライヤー

夏用というわけではありませんが、ドライヤーの新製品も発売されました。「モイストプロドライヤー(HDR-MC1)」(参考価格1万6800円・税別)です。

↑「モイストプロドライヤー」はブラック/ホワイト/ピンクの3色展開。消費電力は1200W、風量1.1立法メートル/分、質量約700g

 

本体に搭載した超指向性赤外線センサー(サーモセンサー)により、髪の表面温度が60℃以上にならないように温風温度を自動で3段階切り替え、髪を熱によるダメージから守ります。なぜ60℃なのかというと、60℃以上の高温になると髪の毛を構成するたんぱく質が変質してしまうから。60℃を超えないよう温度自動コントロールすることで、髪の水分比率が16%向上するとしています。また、マイナスイオン発生装置も搭載し、静電気の発生を抑えて髪の広がりを低減します。

↑温風吹き出し口の根本にサーモセンサーを搭載

 

↑濡れている箇所では早く乾くように温度の高い風を出します。LEDが赤く光り、温度の高い温風が吹き出ていることがわかります(写真)。一方、乾いている箇所では温風の温度を自動的に下げて、髪の表面温度が60℃以上に上がらないようにします。温風温度が下がると、LEDは緑色に変化します

 

↑生卵で実験。右のドライヤーはサーモセンサーをオフ、左はオン。右の卵は温度が上昇することでタンパク質が変化して徐々に白身が固まっていますが、左は60℃を超えずに制御しているため生のままです

 

【その5】時短でふとんが乾かせるハイパワーのふとん乾燥機

このほか、春に発売した製品もこの機会にいくつか紹介しましょう。まずは「ふとん乾燥機カラリエ ハイパワー(KFK-301)」(参考価格1万9800円・税別)。DCブラシレスモーターの採用とヒーターの出力向上により、ハイパワーな運転を実現しました。高温風時の消費電力は900Wと、既存ツインノズルモデルの760Wから大幅アップしています。

 

新搭載のターボモードを使えば、夏時期のふとん乾燥時間が合計50分、ダニモードは80分、冬時期のふとんあたためモードは5分と従来より時短になりました。さらに、ホースが従来の450mmから750mmに大幅延長、ホース先端のフラップ(ふとんを持ち上げる板)も140mmから200mmにサイズアップし、温風をより広範囲により早く届けられるようになりました。

↑「ふとん乾燥機カラリエ ハイパワー」。ホースが長く、フラップが大きくなりました

 

夏は寝汗でふとんに湿気が溜まりますが、最近の夏はゲリラ豪雨が頻発してなかなかふとんが干せないことも。そんなときに本機があれば毎日でもふとんにこもった湿気を取り払え、快適な睡眠をとることができます。なお、ふとんから吹き飛ばした湿気がまたふとんに戻らないよう、除湿機やエアコンを併用するとより効果が高いです。

 

ふとん関連でもう一つ、ふとん専用掃除機「ふとんクリーナーハイパワー(KIC-FAC4)」(参考価格1万9800円・税別)。たたきパッドによる約7000回/分と高速回転ブラシによる約8000回/分のたたきを合わせ、合計1万5000回/分ものたたきでふとんの奥のゴミを浮き上がらせ、前モデルより吸引力が約140%アップしたハイパワーモーターで強力に吸い取ります。

↑吸引力が140%アップした「ふとんクリーナーハイパワー」

 

ゴミの量でダストカップの光の色が変わる「ダニちりセンサー」で、汚れ具合を視認できるのも便利。また、ハイパワーモーターの排熱をふとん側に吐き出すことで掃除と同時にふとんの乾燥もできます。ヘッド幅が従来モデルより5cm大きくなって掃除の効率が上がるなど、とにかく改良点がてんこもりなふとん掃除機です。

↑ゴミが多い場所はダストカップが真っ赤に光ってお知らせ

 

天日干しではダニを死滅させることは不可能で、ダニ対策にはふとん乾燥機がもはや常識ですが、それだけではアレルゲンとなるダニの死がいとフンがふとんの中に残ってしまいます。ふとん乾燥機を使ったら、本機のようなハイパワーな掃除機でふとんを掃除したいところですね。

 

【その6】「まぶしさガード」で目が疲れにくいデスクライト

最後に、テレワークで売り上げ好調なデスクライトを紹介しておきます。「LEDデスクライト ホワイト(LDL-501RN-W)」(参考価格4980円・税別)は、直下照度2200lx、昼白色、無段階調光のLEDライトで、一番の特徴は、光源の周りに装着した「まぶしさガード」。これにより、ユーザーの目に光源が入らずまぶしくないので、目が疲れにくいのです。

 

コロナ自粛で自宅作業になったものの、シーリングライトだけでは手元が暗い、でも市販のデスクライトはまぶしくて目が疲れて仕事がはかどらない、という人に同モデルは売れています。台座にはスマホスタンドおよびUSBポートを1口搭載。台座は左右付け替え可能で、右置き/左置きの両方で使えます。

↑「LEDデスクライト ホワイト」。光源を取り囲んでいる黒い帯がまぶしさガード。わずか1cm程度の帯ですが、これにより光が拡散せずに手元だけが照らされるようになります

 

記事でアイリスオーヤマの商品を紹介するたびに、筆者もいくつか自腹買いしているのですが、今回も魅力ある製品が揃っていて、どれにしようかな……と迷ってしまいます。とりあえず、音声操作できるサーキュレーター扇風機とまぶしさガード搭載のLEDデスクライトは買おうと思っています!

 

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冷凍食品の“まとめ買い”にはどっちが安心? 最新冷蔵庫と小型冷凍庫の選び方

“withコロナ“の時代といわれる今、人混みを避ける生活やリモートワークが定着しつつあり、自宅で食事をする機会が増えました。冷凍食品に関する日刊紙『冷食日報』の2020年5月8日付け記事によると、今年4月の家庭用冷凍食品の販売金額は、前年同月と比べて19.5%増という結果に。新型コロナウイルスの感染拡大による自粛生活で、長期保存が可能な冷凍食品へのニーズが高まったことがうかがえます。

 

そうした中、従来の冷蔵庫では、冷凍室のスペースが足りなくなっている家庭も少なくないでしょう。そこで、冷凍室の容量が多い大型冷蔵庫への買い替えがいいのか、小型冷凍庫を買い足す方がいいのか。さらに、最新モデルとその選び方について、家電プロレビュアーの石井和美さんに伺いました。

 

冷蔵庫の販売数は昨年の4割増!
大容量冷蔵庫への買い替え需要が拡大

実際に、冷蔵庫の需要は高まっているのでしょうか? ビックカメラの冷蔵庫販売実績によると、2020年6月の冷蔵庫の販売実績は、前年同月比と比べて4割増という結果に。

 

「今年は400L以上の大容量タイプの冷蔵庫がよく売れています。最新モデルは、冷凍室の容量が大きい上に、冷凍技術の進化により、素材の味が損なわれないような機能が搭載されています。素材の鮮度やおいしさを長時間キープできる、野菜室の進化も好評です。また、省エネ性にも優れているので、ランニングコストを視野に入れて、新しい冷蔵庫への買い替えをされる方も多いようです。小型冷凍庫に関しては、比較的設置スペースに余裕があることが多い郊外でのニーズが高く、こちらも販売数は上昇しています」(ビックカメラ広報・IR部・齋藤俊明さん)

 

それでは、冷凍室が充実した最新冷蔵庫と、冷凍食材のストックに適した小型冷凍庫について見ていきましょう。

 

収納しやすく、おいしく簡単に冷凍できる!
最新「大型冷蔵庫」の冷凍室の魅力

たくさんの食材を収納できて取り出しやすく、おいしく簡単に冷凍ができるというのが、ここ最近の大型冷蔵庫の冷凍室の魅力だと、石井さんは話します。

 

「冷凍したい食材が増えている今、冷凍室はパンパンの状態になりがちですが、使いたいものが見つけやすく収納できるような、冷凍室内の仕切り収納が充実しているタイプが増えています。ほかにも、食材を小分けせずに冷凍しても、使いたい分だけ取り出せる冷凍技術や、冷却スピードを上げることで、食品の鮮度や旨味をキープする機能も搭載されています。この急速冷凍機能を使えば、お弁当のあら熱が数分でとれるので、忙しい朝にはとても助かります」(家電プロレビュアー・石井和美さん、以下同)

↑解凍なしで使いたい分だけ取り出せる三菱電機の「切れちゃう瞬冷凍」なら、事前の小分けが不要で時短に(写真提供=三菱電機)

 

設置スペースや冷凍したい食品の数で決める!
最新の「小型冷凍庫」はココがスゴイ

食材を週末にまとめ買いする生活スタイルが定着し、小型冷凍庫へのニーズが高まっています。小型冷凍庫を買い足したいときは、どのようなタイプを選べばいいのでしょうか?

 

「小型冷凍庫は大きく分けて、前開きと上開きの2タイプがあります。前開きはスリムな縦長タイプが多く、場所を取りません。扉を開いて食材の位置も把握しやすく、引き出しタイプならば、底に食材が埋もれてしまう心配もありません。冷凍食品の種類が多い方にオススメです。

 

一方、上開きは縦長タイプが多く、たっぷりと入れることができます。下向きに流れる冷気が逃げにくいので、開け閉めの度に温度が上がりにくく、庫内温度の上昇が防げます。ただし、詰め込んでしまうと、下の方にある食品が取りにくいというデメリットがあります。冷凍する食材、設置場所を考慮して、用途にあったものを選びましょう」

↑今年に入り、小型冷凍庫の売り上げは各メーカー軒並み上昇中。アイリスオーヤマでは当初計画比2倍の売り上げで推移している。(写真提供=アイリスオーヤマ)

 

冷蔵庫の買い替えか、小型冷凍庫の買い足しか……どっちを選ぶべき?

最新の冷凍技術を搭載した大型冷蔵庫を購入するのは、大きな買い物になります。今使っている冷蔵庫が壊れていないのであれば、数万円で購入できる小型冷凍庫を買い足す方が、予算を考えると手取り早いように感じますが……。

 

「冷蔵庫は約10年で寿命を迎えます。最近の冷蔵庫は冷凍室に高度な機能が付いていたり、野菜をおいしく長く保存できたりする上に省エネタイプで、10年前と比べて電気代が半額近くになるものもあります。今お使いの冷蔵庫が、購入から5年以上経過しているのであれば、電気代や冷凍庫の性能を考えると、2台持ちよりも新しい冷蔵庫への買い替えを検討した方がいいかもしれません

 

一方で、今お使いの冷蔵庫が購入から5年未満で、自宅に小型冷凍庫を設置するスペースが確保できる場合は、2台持ちをすることで、冷凍食材のストックがかなり増やせます。小型冷凍庫の電気代は年間でも約5000円前後なので、電気代をかけてもメリットの方が多いと感じる場合は、“セカンド冷凍庫”を購入するのがよさそうです

 

では具体的に、どの冷凍冷蔵庫/小型冷凍庫がおすすめなのか、現在販売中のモデルから石井さんに選んでいただきました。

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電プロレビュアー選! 冷凍室の容量が多い最新大型冷蔵庫3選

冷凍食材がたっぷり収納できて取り出しやすく、まとめ買い食材を無駄なくおいしく使い切れるような、最新の冷蔵庫の魅力を見ていきましょう。

 

・冷凍室の収納力がバツグン! たくさんの冷凍食材を使いやすくストックできる


シャープ「SJ-AF50F」
実売価格:26万8000円(税込)

・外形寸法 W685×D699×H1833mm
・年間消費電力量:約250Wh

「容量502Lの庫内の中で、製氷室を含む冷凍スペースが170Lという大容量の『メガフリーザー』があり、冷凍食品の収納力が抜群です(記事トップのイメージ写真参照)。中央左上の引き出しがアイスルーム、その下が上段冷凍室。アイスキャンディーなどの小物を収納するのに向いています。メインの冷凍室は3つの引き出しに分かれており、一番上の引き出しは自由に動かせる「4切り名人(しきりめいじん)」付き。冷凍食材のサイズに合わせて仕切りの位置が調整できます」

 

・面倒な小分け冷凍の手間が激減! 食材の用途に合わせて冷凍パターンが選べる


三菱電機「MR-WX60F」
実売価格:36万800円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1821mm
・年間消費電力量:約270Wh

「101Lある通常の約-18℃の通常の冷凍室のほかに、解凍しなくても使いたい分だけ取り出せる約-7℃で凍らせる『切れちゃう瞬冷凍 A.I.』が27L、それ以外にも冷蔵室の下段にチルドよりも低温の約―3〜0℃で食材が保存できる『氷点下ストッカーA.I.』があります。数日以内に使うもの、1週間後に使い切るもの、長期保存したいものなど、用途に合わせて3つの部屋を使い分ければ、解凍時の面倒な小分けの手間が大幅に省けます」

 

・3段トレイで冷凍食材を段階別に管理。おいしく凍らせて取り出しやすい!


日立「R-HX60N」
実売価格:42万円(税込)

・外形寸法 W685×D738×H1833mm
・年間消費電力量:約254Wh

「冷凍室は製氷室を含み180Lという大容量で、お弁当用の常備菜やカット野菜のストックをすばやくホームクリージングできる深さ5cmの薄物ケースと、深さ9cmの小物ケース、500mlのペットボトルを立てて収納できる深さ14.5cmの大物ケースという3段ケースに分かれおり、500mlのペットボトルを立てて収納できるスペースもあります。7月30日に新発売する『R-KX57N』は、『ぴったりセレクト』機能として、冷凍室と野菜室のスペースを選択できる機能付き。冷凍食品を大量にストックしたい場合は、野菜室をなくし、2段とも冷凍室にすることもできるので、こちらも魅力的ですね」

 

家電プロレビュアー選! あると安心の小型冷凍庫3選

冷蔵庫の冷凍室との使い分け方や、ストックが多い冷凍食材のサイズ感、小型冷凍庫の設置場所をイメージしながら、使いやすいものを選んでいきましょう。

 

・冷凍食品のストック量や内容で臨機応変に温度調整ができる!


アイリスオーヤマ「ノンフロン前開き式冷凍庫 60L IUSD-6A 全2色」
実売価格:2万7280円(税込)

・外形寸法 W480×D500×H850mm
・年間消費電力量:約212Wh

「庫内容量は60L。前開きのクリアトレータイプなので、中身が一目で確認できます。3段に分かれているので、使いたい食材の引き出しのみ取り出せば、冷気が逃げにくく食材の温度変化を最小限に抑えられます。冷凍する食材の量や室温により、冷凍庫内の温度を5段階から調節ができるので、必要以上の冷却をすることなく、無駄な電力消費を防げます。高さ85cmで、上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます。こちらのサイズ以外にも、庫内容量が42Lの小型タイプや75Lの大型タイプがあります」

 

・冷凍状態をしっかりキープ! かさばる食材の長期保存にぴったり


ハイアール「145L上開き式冷凍庫 JF-NC145F」
実売価格:2万4435円(税込)

・外形寸法 W720×D565×H885mm
・年間消費電力量:約202Wh

「たっぷり入る145Lの上開きタイプです。約33Lの買い物カゴ4.3個分もの食材をストックすることができます。遠方にある実家から送られてきた家庭菜園のとうもろこしやトマトなどの夏野菜や、趣味の釣りで獲得した魚、大容量パックのアイスクリームなど、長く保存したい食材やかさばる食材のストックに適しています。急冷スイッチ付きなので、旨味を閉じ込める短時間冷却ができます。水抜き栓があるのでお手入れも簡単です。ドアを閉めたままタッチパネルで庫内温度設定のできる前開きタイプも人気があります」

 

・小分けにした冷凍食材が一目瞭然でサッと取り出せる!


パナソニック「冷凍庫(ホームフリーザー) NR-FZ120B」
実売価格:4万6530円(税込)

・外形寸法 W480×D586×H1126mm
・年間消費電力量:約430kWh

「冷蔵庫の冷凍室スペースでは容量が足りない、冷凍食材を多く活用されているご家庭にオススメです。高さ約112cm、幅48cmというスリムな形で、容量は121L。500ml凍結用ボトルが立てて入る『深型バスケット』と3段のバスケット、その上にはアルミトレイのスペースがあります。アルミトレイ部分に余ったごはんや常温食材を置いて、「急冷」設定をすれば、効率よく冷凍が進みます。ドア前面の操作パネルで外から温度調節や急凍設定が可能。上部は100℃まで耐えられるので、冷凍庫の上には電子レンジが置けます」

 

最後に番外編として、2020年人気の冷凍食品と、冷凍の新常識となりそうな“下味冷凍”についてみていきましょう。

 


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【番外編】冷凍庫にストックしておきたい! 人気の冷凍食品

最新冷凍庫をチェックしたところで、人気の冷凍食品をチェックしていきましょう! 新型コロナウイルスによる自粛期間を経た今、どんな冷凍食品が売り上げを伸ばしたのでしょうか。ニチレイフーズの広報担当・中澤佐穂さんに、今年の人気の5アイテムを教えてもらいました。

 


ニチレイ「本格炒め炒飯」
実売価格386円(税込 ※編集部調べ

「中華料理店のプロの技を再現した『三段炒め製法』によるパラッとした香ばしさと、丁寧に仕込んだ自家製焼豚のおいしさが特長です。好きな量を解凍して食べられるので、リモートワークの昼食用に、ストックしておくと重宝します」(ニチレイフーズ・中澤佐穂さん、以下同)

 


ニチレイ「特から」
実売価格610円(税込 ※編集部調べ

「ジューシーな肉汁とカラッとした衣が『特別なおいしさ』、1個約32gの『特大サイズ』、1袋415gの『おとくトクなボリュームパック』という、3 “特”が魅力の鶏のから揚げです。そのまま味わう以外にも、暑い時期は、たっぷりの夏野菜と合わせた南蛮漬けアレンジはいかがでしょうか?」

 


ニチレイ「極上ヒレかつ」
実売価格354円(税込 ※編集部調べ

「2020年春に発売した新商品です。箸でも切れるやわらかな肉質と、サクッと食感の良い衣が特長で、大変ご好評いただいております。そのまま食べる以外にも、パンに挟んでかつサンドにしたり、卵でとじたヒレかつ丼にしたりして楽しむのもオススメです」

 


ニチレイ「蔵王えびグラタン」
実売価格397円(税込 ※編集部調べ

「宮城県の蔵王山麓にある蔵王酪農センター直送の新鮮なミルクを使用したホワイトソースに、モッツァレラチーズなど4種のチーズをブレンドしたミルク感のあるグラタンです。電子レンジでチンしている間に、野菜サラダと白ワインを用意すればちょっとリッチな夕食メニューの完成です」

 


ニチレイ「そのまま使える高原育ちのブロッコリー 250g」
実売価格248円(税込 ※編集部調べ

「標高約3000mのエクアドルの高原で、陽光をたっぷり受けて育った緑鮮やかなブロッコリーです。下茹でしてあり、自然解凍でそのまま食べられるので、お弁当はもちろん、サラダやシチュー、パスタなどに加えれば、彩りアップや野菜不足の解消になります。常備しておくと便利です」

 

チャック式ビニール袋を活用した「下味冷凍」も人気!

冷凍食品をストックする以外にも、多めに購入した野菜や肉、魚を使いやすく小分けにしたりカットしたりして冷凍する、ホームフリージングをすれば、食事作りがグンとラクに。最近は、肉や魚に下味をつけてから凍らせる「下味冷凍」が人気です。

 

例えば、鶏もも肉や薄切りの豚肉を一口大にカットし、焼肉のたれとともに、チャック式ビニール袋に入れ、空気を抜いて冷凍保存しておけば下味冷凍の完成。冷凍時と解凍時に焼肉のたれの旨味が肉に浸透するので、解凍後はお好みの野菜とともに炒めるだけで、しっかりとした味わいのボリュームあるおかずが完成します。

 

冷凍庫は食品のおいしさをキープし、時短調理にも一役買ってくれます。その上、大規模災害の発生頻度が増している近年、自宅の冷凍庫に防災のための備蓄庫としての役割を持たせるという考え方も広まりつつあります。この機会に自宅の冷凍庫を見直してみてはいかがでしょうか?

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 


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「格安家電」は本当に使える? 低価格「掃除&空調家電」の良いところ・悪いところを本音レビュー!

格安アイテムを識者が○・×でジャッジする本企画。今回のテーマは掃除&空調家電です。価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

その1

超軽量1.2㎏で部屋中を軽快に掃除できるコードレススティック

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDC4

実売価格1万4958

質量約1.2㎏の超軽量な紙パック式スティック。ヘッド内に縦回転の気流を発生させる独自のヘッドを搭載し、床面を傷つけずに集じんします。ほこり感知センサーにより自動でパワー制御し、バッテリー消費を抑制。

SPEC●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.3ℓ ●ヘッド:サイクロンストリームヘッド ●充電時間:約3時間 ●使用時間:約30分(自動モード) ●サイズ/質量:約W236×H1003×D162㎜/約1.2㎏

↑紙パックは不織布製で、パックホルダーのクリップに挟んで固定。量販店で25枚入りが400円弱で購入可能です

 

【Check!】

吸引力:○

独自の回転気流で集じん

「ヘッド内で発生した回転気流で吸引。チリなどの微細なゴミは逃さず集じんします。ブラシレスで床面を傷つけないのも特徴です」(平島さん)

 

センサー:○

センサーでゴミの量を検知

「自動モードで、ほこり感知センサーがゴミの量に合わせて吸引力制御。ランプの色が変わってきれいになったとわかるのも◎です」(平島さん)

 

じゅうたん吸引:×

Before

After

ブラシなしでの吸引は困難

「ヘッドにブラシがないため、じゅうたんの毛に絡まったゴミは吸引が困難。羊毛ゴミも粒ゴミも残ってしまいました」(平島さん)

 

総評

「ヘッドにブラシが非搭載で、カーペットには不向き。あくまでフローリング、畳の軽量ゴミ専用と考えれば、この軽さと価格は大きな魅力です」(平島さん)

※「KIC-SLDC4」はミント、羊毛、ビーズ計10gで吸引力を検証

 

その2

長いサイドブラシと強力吸引でペットの毛やゴミを逃さない!

アイライフジャパン

I LIFE V3s Pro

実売価格1万6900円

長いサイドブラシと強い吸引力でペットの毛やゴミを効率よく集じんできるロボットクリーナー。薄型デザインで家具の下もスムーズに走行。自動掃除のほかエッジ掃除などのモードを装備し、スケジュール予約も可能です。

SPEC●集じん容積:0.3ℓ ●電池仕様:リチウムイオン電池(2600mAh) ●充電時間:約4時間40分 ●掃除時間:約2時間 ●掃除モード:自動、スポット、エッジ、毎日スケジュール(予約) ●サイズ/質量:φ306×H76㎜/2.05㎏

*楽天市場やヤフーショッピングなどで購入可能
↑機能も操作も超シンプル。自動モードは本体かリモコンの「CLEAN」ボタンを押すだけ。その他のモードや設定は、リモコンで行います

 

↑高さ7.6㎝で、ルンバなど一般的なロボット掃除機より薄型。脚が短い棚やソファの下もスムーズに潜り込んで掃除します

 

【Check!】

集じん性能:○

ペットの毛も逃さず吸い取る!

「ペットの毛など、軽いゴミがよく吸える印象。吸引口がブラシレスで毛ゴミが絡まないのは、ペットのいる家への配慮でしょう」(平島さん)

 

稼働時間:○

稼働時間120分で徹底掃除

「稼働時間120分で、自動モードでも室内を徹底掃除します。電池が切れそうになると、自分でしっかりと充電台に戻るのも優秀です」(平島さん)

 

スケジュール機能:×

曜日ごとの予約設定ができない

「リモコン付きで予約操作可能ですが、曜日ごとの予約ができないのは残念。ここは価格を考えると我慢すべきでしょう」(平島さん)

 

総評

「ランダム走行、落下防止センサー付きなどベーシックな機能のみでこの集じん能力はスゴい。充電台にもしっかり帰還してくれます」(平島さん)

※「I LIFE V3s Pro」は猫飼いの評価者自宅で吸引力を検証

 

その3

パワフルな吸引力と軽さが魅力のコード式スティック

ツインバード

サイクロンスティック型クリーナー TC-E152B

実売価格2450

吸込仕事率100Wで十分な吸引力のコード式スティック。本体約1.7kgの軽さと持ちやすいハンドル形状で、快適に掃除ができます。ハンドルを外せばハンディになる2Way仕様で、すきまノズルも付属。

SPEC●消費電力:500W ●吸込仕事率:100W ●集じん方式:サイクロン式(フィルター式) ●集じん容積:約0.5ℓ ●コード長:約5.0m ●サイズ/質量:約W230×H1050×D155㎜/約1.7㎏

↑ワンプッシュでダストケースが開く「ラクステ」機能を搭載。溜まったゴミに触らず捨てられます

 

↑ゴミ捨てなどでヘッドを外す際は、ロックボタンを押しながら引き抜きます。その手間がやや面倒かも

 

【Check!】

吸引力:○

Before

After

この吸引力がこの価格とは立派

「電源コードがあるモデルで、低価格でも吸引力は強い。フローリングではミントの吸い残しがややありました。運転音は大きめです」(平島さん)

 

汎用性:○

2Way仕様で床も棚も掃除

「ハンドルを外してハンディクリーナーとしても使え、床も棚も1台で掃除可能。コードが約5mもあり、長さは十分です」(平島さん)

 

排気:×

排気で床のゴミが吹き飛ぶ

「本体後部にある排気口から出る風がかなり強め。床に風が当たってゴミを吹き飛ばしてしまうこともあるので要注意です」(平島さん)

 

総評

「低価格で強い吸引力を実現できるのはコード式の大きな魅力。またとても軽いため、特にコードの差し替えが少ないワンルームでは使い勝手抜群です」(平島さん)

※TC-E152Bはミント、羊毛、ビーズ計10gでで吸引力を検証

 

その4

軽量化による使いやすさと吸引力を両立したふとんクリーナー

アイリスオーヤマ

超吸引ふとんクリーナー KIC-FAC2

実売価格8618

約1.6㎏という軽量設計と高い吸引力を両立。新形状の叩きパッドが毎分約6000回振動してゴミを浮かせて吸引し、ハウスダスト除去率98%を実現します。ダストカップが光って汚れの量を知らせてくれます。

SPEC●消費電力:400W ●集じん容積:0.2ℓ ●振動回数(叩き):毎分約6000回 ●センサー機能:ダニちりセンサー ●コード長:約4m ●サイズ/質量:W250×H212×D459㎜(使用時)/約1.6㎏(電源コード含む)

↑ヘッドの可動範囲は75°。家具の形状に合わせてスムーズに動くので、曲面の多い枕やクッションも快適に掃除できます

 

【Check!】

ホコリ除去力:○

叩きパッドでホコリを出す

「毎分6000回の高速叩きとサイクロン気流でチリを除去。ふとん叩きの形状を模した叩きパッドで、ふとんの奥のホコリも叩き出します」(平島さん)

 

センサー:○

センサーがゴミの量を感知

「約20㎛のゴミまで感知する『ダニちりセンサー』を搭載。ゴミの量でダストカップの色が変わり、ふとんの汚れ具合の確認が簡単です」(平島さん)

 

メンテナンス性:×

フィルター掃除がやや面倒

「フィルター掃除はフィルターを水中で取り外し、流水で洗って乾かす。チリの飛散防止に有効ですが、やや手がかかります」(平島さん)

 

総評

「この価格帯にしては良好な集じん性能で、操作もスムーズ。センサーが色でチリの量を知らせるのは、掃除できていることが実感できてうれしい」(平島さん)

その5

寝室に置いても邪魔にならない奥行約13㎝の薄型タイプ

日立

クリエアEP-NZ30

実売価格8510円

奥行約13㎝の薄型コンパクト設計で、寝室や個室に最適。アレルオフフィルターでタバコなどのニオイや花粉をキャッチし、0.1~2.5㎛の粒子を99%捕らえる。リモコン付きで、本体から離れた場所からも操作しやすい。

SPEC●空気清浄適用床面積:〜15畳 ●清浄時間:8畳を18分 ●最大風量(50/60Hz):3.2/3.3㎥/分 ●運転音(50/60Hz):46/49dB ●フィルター:アレルオフフィルター ●サイズ/質量:W400×H424×D133㎜/4.0㎏

↑操作は、3種類の運転モードと風量の3段階切り替え、2時間タイマーの設定だけ。取説不要で誰でも簡単に操作できます

 

【Check!】

コンパクト性:○

薄型設計で圧迫感が少ない

「厚さは、わずか13.3㎝。小さめの部屋に置いても圧迫感が少なく、パネルの前後・左右・上下からしっかり吸気して清浄します」(平島さん)

 

汎用性:○

卓上やトイレなど幅広い場所に対応

「4.0㎏と軽量なので、床置き・卓上兼用で使えます。小型で脱臭モード付きなので、トイレで使うのもオススメです」(平島さん)

 

モニター:×

エアモニターがないのは残念

「空気の清浄度がわかるエアモニターが付いていないのは残念。本体上部にリモコンを収納できる場所があるのはちょっと便利です」(平島さん)

 

総評

「1万円以下のモデルのなかではしっかりした作り。フィルターもアレル物質やニオイの抑制効果が高く、コスパが高いです。作動音も静かめでいい!」(平島さん)

 

その6

最大6・5ℓの除湿力、雨の日も部屋を快適な状態に保つ

LOWYA(ロウヤ)

boltz(ボルツ)コンプレッサー式除湿機

実売価格1万3990

1日あたりの最大除湿量が6.5ℓと室内を強力に除湿できるのが魅力。湿度を40%、50%、60%、連続の4段階で設定し、運転中は好みの湿度を維持してくれます。運転音は図書館レベルの45.3dBで、就寝中も快適に使えます。

SPEC●適用畳数:11畳(鉄筋) ●消費電力(50/60Hz):155/175W ●除湿能力(50/60Hz):5.5/6.5ℓ ●タンク容量:約1.8ℓ ●サイズ/質量:W290×H478×D190㎜/約9.4㎏

↑タンクは女性でも扱いやすいサイズ感で、満水でも簡単に排水できます。だがタンク容量は少なめです

 

↑フラップを自分で動かして風向きを調整。衣類乾燥時は風向きを変えて乾かしたい服へ優先的にアプローチ

 

【Check!】

除湿力:○

パワフル除湿で室内干しに対応

「6.5ℓ/日の除湿力で部屋干しの洗濯物も素早く乾燥。ただ、湿度を検知して風量や風向きを調節する機能は非搭載です」(平島さん)

 

ランニングコスト:○

1日37.8円で快適に過ごせる

「除湿力が高く、ランニングコストの安いコンプレッサー式を採用。1日8時間使用で1日の電気代は37.8円です」(平島さん)

 

容量:×

タンク容量がやや少ない

「排水タンク容量が約1.8ℓとやや少なめ。湿度の高い夜は約6時間でタンクが満杯になり、運転が自動停止します」(平島さん)

 

総評

「コンプレッサー式でこの価格はコスパが高い。必要十分な性能が手堅くまとめられています。大型のタンクだと排水が大変、という人にはオススメですね」(平島さん)

 

 

生活家電監修/戸井田園子

こんなに安くて大丈夫!? 売れ行き好調「格安調理家電」の使い勝手をプロが○×判定!

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。

 

生活家電分野では、近年、多くの有名メーカーから安くてコスパに優れた製品が登場。一方、最新ハイスペック機種も取り揃える大手メーカーでは、成熟した機能が光る中・下位モデルが人気です。第1回のテーマはそんな生活家電のなかでも「調理家電」をピックアップ! 本稿では、オーブントースター、電気圧力鍋、オーブンレンジ、炊飯器、ヨーグルトメーカーをご紹介します。

 

【○×判定した人】

家電ライター・平島憲一郎さん

調理家電から掃除機、美容・健康家電まで、生活家電記事全般を担当。検証企画も多数手掛けています。

 

最新格安家電は機能の成熟と高級機能導入の二極化へ

生活家電分野は、大手各社が最上位機で最先端技術を競い合う一方で、実際に売れ行きがいいのは低価格モデル。人気の理由は単に安いだけでなく、以前の先端機能が定番化し、使いやすい製品へと〝熟成〟したからです。

 

例えば象印のこんがり倶楽部は、オーブントースターながら上は250℃から下は80℃まで幅広い温度調節が可能。前面扉を外して洗えるのも便利です。日立のオーブンレンジMRO-TS7は、3万円を切る価格ながら本格的な過熱水蒸気機能を搭載。1〜2人世帯に便利な少人数調理機能も人気です。

 

一方後発メーカーでは、従来の高級機能を低価格に落とし込む動きが顕著。sirocaは電気圧力鍋に無水調理・スロー調理機能を搭載、アイリスオーヤマもマイコン式炊飯器に銘柄炊き分け機能、1万円台のスティック掃除機にゴミ発見センサーを採用しています。

 

今回は低価格を前提としつつも、多くの製品で十分な実用性を確認できました。ユーザー側で必要な機能と、割り切る機能を線引きできれば、満足度はかなり高いはずです。

 

その1

トーストがモチサクッ、揚げものがカリッとジューシーに温め直せる

ZOJIRUSHI

オーブントースター こんがり倶楽部 ET-WM22

実売価格3670

上下遠赤外線ヒーターによる1000Wの高火力で加熱できます。80℃〜250℃までの温度調節が可能で、温めからこんがり加熱まで対応する。汚れがつきにくいシリコン加工トレーを付属。

SPEC●消費電力:1000W ●タイマー:最大15分 ●庫内寸法:約W270×H110×D220㎜ ●トレー内寸:約W220×D200㎜ ●サイズ/質量:約W400×H235×D280㎜/約3.7㎏

↑焼き網は、食パンが1度に2枚まで置けるオーソドックスなサイズ感。揚げものの温め直しは、アルミホイルを敷いた付属トレーの上へ

 

↑6枚切りの食パンを250℃で2分半焼きました。こんがり焼けたトーストは外が「サクッ」、中は「モッチリ」で耳までおいしかったです!

 

【Check!】

温度調整:○

下が80℃まで温度調節可能

「ダイヤルを使い、加熱温度を80℃〜250℃に調整可能。特に80℃の低温加熱ができるオーブントースターは少ないです」(平島さん)

 

メンテナンス性:○

扉や焼き網を外して洗える!

「前面扉、焼き網、くず受け皿は簡単に取り外して洗える。全部外したあとは庫内の掃除もしやすく、手入れがすごくラクチンです」(平島さん)

 

汎用性:○

フライ温めやお菓子作りにも活躍

「幅広い調理に対応。フライ温めは油がしっかり抜け、衣カリッと中はジューシーに。溶かしチョコやマドレーヌなどのお菓子作りにも活躍します」(平島さん)

 

総評

「機能自体に突出したものはないが、基本の加熱機能、メンテ性などしっかりしています。特に、温度調整の幅の広さは、この価格帯では魅力です」(平島さん)

 

 

その2

圧力調理だけでなくスロー調理にも対応する格安の電気圧力鍋

siroca

電気圧力鍋 SP-D131

実売価格1万5800円

ボタンを押すだけで失敗なく料理が作れる電気鍋。圧力調理のほか無水調理など6種類の調理を行えます。ガス火で3時間はかかる豚の角煮が約35分(※)に時短。スロー調理は約85℃の加熱で食材の煮崩れを防げます。

SPEC●調理容量:1.3ℓ ●消費電力:700W ●使用最高圧力:70kPaゲージ圧 ●プリセットメニュー数:8 ●タイマー:最大12時間(白米・玄米のみ) ●コード長:約1.2m ●サイズ/質量:約W220×H249×D238㎜/約2.7㎏

※:下ゆでなしの場合

 

↑調理後は内なべ、内ふた、ふた本体、パッキン、圧力切替弁を洗います。内ふたは中央の突起をつまんで外します

 

↑スロー調理で作った肉じゃがは、じゃがいもの角を見事に維持。しかも箸を入れるとほろりと崩れ、中はしっかりと出汁が染みていました

 

【Check!】

トレンド機能:○

Before

After

 

旬のスロー調理は文句なしの完成度

「人気のスロー調理機能を搭載。肉じゃがを作りましたが、じゃがいもの角も煮崩れせず、かつ均一にしっかりと火が通っていました」(平島さん)

※肉は事前に加熱が必要

 

操作性:○

プリセットメニューが便利

「プリセットメニュー搭載で、無水カレーなどが簡単操作で作れます。ただし種類は8種。メニューがもう少し多いとなおうれしい」(平島さん)

 

容量:×

容量が小さく大量調理は不可

「調理容量が1.3ℓと小さく、大人数家族や大量に作り置きしたい家庭には不向き。ただ、そのぶん設置面積が小さいのは魅力です」(平島さん)

 

総評

「圧力のかかりは“高圧”までいかず、容量も小さいですが、幅広い調理に対応できるのは魅力。プリセット以外の調理も簡単で、献立の幅が広がります」(平島さん)

 

 

その3

実売3万円以内で本格派の過熱水蒸気機能を搭載

日立

ヘルシーシェフ MRO-TS7

実売価格2万9000円

過熱水蒸気機能によりヘルシーなノンフライ調理ができます。1人分、2人分を自動調理できる「少人数メニュー」も搭載。ヒーターが露出しない構造と庫内側面のシリコン系塗装で、内部の掃除がラクです。

SPEC●総庫内容量:22ℓ(フラット庫内) ●最大消費電力:1450W ●センサー種類:赤外線センサー+温度センサー ●オーブン最高温度:250℃ ●オートメニュー数:90 ●サイズ/質量:W483×H340×D427㎜/約14.0㎏

↑庫内底面はフラットで汚れをサッとひと拭き。汚れが落ちやすいシリコン系塗装を側面に採用するなど、手入れも快適

 

【Check!】

トレンド機能:○

 

過熱水蒸気で焼き魚も柔らか

「ノンフライなどヘルシー調理に最適な過熱水蒸気機能を搭載。加熱時間は手動で調整が必要ですが、ブリの照り焼きもふっくら焼けました」(平島さん)

 

操作性:○

少人数分の調理がワンタッチ

「オートメニューを1人分や2人分で作れる『少人数メニュー』が便利。ただ、重量センサー非搭載なので、食材量はレシピを厳守です」(平島さん)

 

センサー:×

独自の3つの重量センサーがない

「オーブン調理後の庫内でレンジ加熱できる日立独自の『トリプル重量センサー』が非搭載。ただ通常加熱は赤外線センサーで十分です」(平島さん)

 

総評

「この価格帯では珍しく給水タンク付きで本格的な過熱水蒸気調理が可能。庫内22ℓと小さく少人数メニューも豊富なので、1〜2人世帯には最適です」(平島さん)

その4

米の銘柄によって炊き方を変える銘柄炊き分け機能搭載の炊飯器

アイリスオーヤマ

銘柄炊きジャー炊飯器 KRC-MB30

実売価格9698円

米の銘柄によって炊飯プログラムを変える「銘柄炊き」機能を搭載。大型ボタンとわかりやすいディスプレイで操作性も高いです。玄米などの炊飯のほか、煮込み調理や付属の蒸しプレートを使った蒸し調理にも対応。

SPEC●炊飯容量:0.5〜3合 ●炊飯時消費電力:475W ●コード長:約1.0m ●付属品:しゃもじ、計量カップ(白米用、無洗米用)、蒸しプレート ●サイズ/質量:W232×H201×D274㎜/2.8㎏(電源コード含む)

↑検証では富山産コシヒカリを炊飯。モチモチ感は控えめですが、まずまずのふっくら感と甘みが感じられる炊き上がりに

 

【Check!】

トレンド機能:○

全国31銘柄の米を炊き分け

「パネルに表示の6銘柄を含む、全国の31銘柄を炊き分け可能。従来は高級機能だった銘柄炊き分けができるのはおトクですね」(平島さん)

 

内釜:○

厚さ3.1㎜の内釜を採用

「厚さ3.1㎜の内釜で釜内全体に熱を伝え、米の一粒一粒をふっくら炊飯。炊き上げたごはんは弾力控えめのさっぱり食感でした」(平島さん)

 

加熱方式:×

非IH式はモチモチ感が不足

「加熱方式がIH式でないので、火力が足りずにごはんのモチモチ感が出にくいです。ただ、モチモチ感を求めない人には問題ないかも」(平島さん)

 

総評

「銘柄炊き分けができるのは魅力ながら、基本の火力が足りず、感動のおいしさのレベルまでは行かず。それでも普段の食事には十分な味だと思います」(平島さん)

 

 

その5

発酵時間や細かい温度調整を行い好みのヨーグルトが作れる

アイリスオーヤマ

ヨーグルトメーカー プレミアム IYM-012

実売価格4298円

牛乳パックをそのまま使って自家製ヨーグルトが作れます。ヨーグルトの種類に合わせて温度と時間を細かく変更、硬さや酸味の微調整もできる。付属の調理用容器を使って、甘酒や塩麹も作れます。

SPEC●消費電力:30W ●使用環境温度:5〜35℃ ●温度設定:25〜65℃(1℃刻み) ●タイマー:1〜48時間(1時間刻み) ●サイズ/質量:W147×H280×D147㎜/570g

↑設定時間が経過するとランプが消えて調理終了。できたてのヨーグルトは緩めですが、冷蔵庫で落ち着かせると粘度が出ます

 

↑牛乳パック用のふたを付属。ヨーグルトを作る際や冷蔵庫で保存するときに、パックの隙間からの雑菌の流入を防げて衛生的です

 

【Check!】

使いやすさ:○

牛乳パックのまま作れる!

「作り方は市販のヨーグルトをパックの牛乳に混ぜて本体にセットするだけ。容器の煮沸などが不要で、簡単かつ衛生的に作れます」(平島さん)

 

汎用性:○

甘酒や塩麹なども作れる

「カスピ海ヨーグルトやギリシャヨーグルトのほか、甘酒や塩麹、納豆なども作れます。これだけ多機能で5000円切りはスゴい」(平島さん)

 

温度調節:○

細かい温度変更で固さを調整

「発酵温度を1℃刻みで調節できるのは魅力。種のヨーグルトの種類で固まりが緩いとき、温度を1℃上げて硬さの調節ができます」(平島さん)

 

総評

「従来の低価格機にない細かな温度調節機能が魅力。発酵食品をいろいろ作りたい人のほか、ヨーグルトだけ作る人も好みの硬さを追求できます」(平島さん)

 

 

監修/戸井田園子

“モップ付き掃除機”に「その手があったか…」と家電ライター脱帽! アイリスオーヤマ、約2万7000円の軽量コードレスを発売

手ごろな価格と、生活者視点に立った”なるほど”という機能を盛り込んだ家電、通称「なるほど家電」の開発に力を入れているアイリスオーヤマが、新製品を発表しました。今度の新製品はクリーナー。一体どんな「なるほど」が詰まっているのでしょうか。

↑コードレスタイプのスティッククリーナーKIC-SLDCP5(左)とコード付きキャニスター型のKIC-BTP2(右)

 

今回アイリスオーヤマが発表したのは、コードレスタイプの「極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5」と、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」の2機種。コードレスタイプのKIC-SLDCP5の発売日は6月20日、参考価格は2万6800円(税抜)。KIC-BTP2の発売日は7月上旬、参考価格は1万9800円(税抜)です。

 

清掃用品の知見を活かしてモップ付きモデルを開発

まずは「極細軽量スティッククリーナー」から見ていきましょう。このクリーナーの特徴は本体にハンディモップを付属していることです。

↑極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5

 

「当社で調査を行ったところ、ユーザーのうちクリーナーとハンディモップを併用している人が80%以上いるということがわかりました。掃除はクリーナーだけでは完結しません。そこで、掃除のたびにハンディモップを取りに行かなくてもいいように、清掃用品の開発で培った知見を活かし、クリーナーにハンディモップが付属した製品を開発しました」(アイリスオーヤマ 家電事業部執行役員統括事業部長の石垣達也さん)。

↑本体のパイプ部分にハンディモップがつきました

 

使う前に帯電して吸着しやすくし、使ったあとは除電してホコリを吸引

モップには帯電しやすいポリプロピレン素材を採用。掃除機の本体裏にあるナイロン製のケースからモップを取り出すと、ケースとモップが擦れ合って静電気が発生します。これにより髪の毛、綿ゴミ、ホコリなどを吸着しやすくなるというわけです。掃除をしたあとは、スタンド下部にモップを差し込むと、掃除機のスタンドに搭載している放電プレートが除電し、掃除機本体でモップについたホコリを吸引できます。しかもモップは洗って何度も使用できます。

↑スタンドでふわふわっと動かしてホコリを落とします

 

↑金属のプレート(白く見える部分)で除電します

 

「開発当初は、モップについたホコリを思うように吸い取れず、試行錯誤を繰り返しました。いろいろ試すうちに、ケースに金属プレートを施して除電するという方法にたどり着きました。この仕組みの開発が今回の開発の中で苦労した点のひとつです」と同社 家電開発部執行役員部長の原 英克さんは語ります。

 

実際に使ってみると、モップの付属が予想以上に便利

発表会では、リビングをイメージしたコーナーがあったので実際に掃除をしてみました。本体質量は1.4kgととにかく軽量。自走式の「サイクロンパワーヘッド」(後述)を搭載しており、取り回しがスムーズです。「ほこり感知センサー」があるので、キレイになったかどうかが直感的にわかるのも快感でした。

 

また、ハンディモップをクリーナーごと持ち運べるのは予想以上に便利。エアコンなど高い位置のホコリやテレビまわりなどホコリが気になった時にササッと掃除ができます。ハンディモップをケースに入れれば、すぐに床掃除に移れるので、モップを探したり、収納したりする手間がいらないのがラク。

↑モップの長さは2段階に伸縮できるため、高い場所にも対応します

 

しかも、モップについたホコリを最終的にクリーナーで吸い込めるので、モップをキレイな状態にキープできるのもうれしいポイントです。確かに、「モップ付き掃除機」はシンプルな発想ですが、さすがはアイリス、「その手があったか」と思わせるだけの十分な実用性がありました。ちなみに、本体は自立するので、ハンディモップで掃除をしている間は立てて置けるのも便利。なお、集じん方式は紙パック式で、本体集じん容積は0.3L。本体購入時に81枚もの交換用紙パックが付属します。

↑紙パックはクリップで固定する方式。固定するには、ちょっとコツがいります

 

サイクロン気流を発生させるヘッドを新開発

↑サイクロンパワーヘッド。ヘッドの手前に「パワーブラシ」を搭載し、綿ゴミや髪の毛を回転ブラシでかきだし、奥の吸引口に「サイクロンストリーム」を発生させて大きなゴミなどを吸い込みます

 

なお、今回の新製品「極細軽量スティッククリーナー KIC-SLDCP5」と、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」に共通して搭載されているのが、新開発の「サイクロンパワーヘッド」です。これはヘッドの中にサイクロン気流を作り出すというもの。ヘッドの真空度を高めた吸引口で、高速回転するサイクロン気流を発生させ、砂などの比重の重いゴミを浮き上がらせて吸引するという仕組みです。実際に試すしてみると、粒上のゴミもしっかりと吸い込み、一度の往復でキレイになっていました。

 

【動画】

ヘッドの前の粒状のゴミをパワフルに吸引しているのがわかります。

 

キャニスター型は細くてやわらかいホースが特徴

今回発表したもう1つの新製品、キャニスター型の「軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2」は、本体重量3.0kg(ヘッド、伸縮パイプ、ホース含む)と業界最軽量クラス。集じん容積は1Lです。特徴は先述の「サイクロンパワーヘッド」と、細くてやわらかいホースを搭載したことです。ホースはこれまで直径41mmだったのですが、新製品では34mmにまで細くなったことで、場所を取らずコンパクトに収納できるようになりました。

↑軽量紙パッククリーナー KIC-BTP2

 

「ホースを細くすると、空気の通り道が細くなるので吸引力は低下していきます。そこで、必要なゴミ取れ性能を実現するため、モーターとのバランスを調整しました。ホースを細くするとデメリットになりそうですが、当社が重視しているのは最終的な『ゴミ取れ性能』です。サイクロンパワーヘッドの搭載とヘッドの工夫により、ゴミを取る性能はしっかりと確保しました」(同社 家電開発部執行役員部長の原さん)。

 

そのほか、ゴミの吸引を可視化する「ほこり感知センサー」、2WAYタイプのすきまノズルを搭載しています。また、ゴミ捨て時に手が汚れない紙パック式を採用しています。

↑細くて柔らかいホースは扱いやすく、本体が軽いので階段での持ち運びなどもラクに感じそう

 

2018年はクリーナーのメーカーシェア3位を目指す

アイリスオーヤマの家電事業の中で、クリーナー部門はLED照明に続く2番めの規模です。同社では今年中にキャニスター、スティック、ロボットなどのフルラインアップを市場に投入する考えです。数量メーカーシェア目標は、現在国内市場5位のところを、2018年には3位まで上げていきたいとのこと。日本の家族構成やライフスタイルを意識した、「なるほど」なアイリスのクリーナーに注目です。

【2018年版】梅雨に必須の「衣類乾燥除湿機」はどれがいい? 家電のプロが選ぶべき「方式」と「最新モデル5選」を伝授

NEW! 2018年6月8日更新

6月6日、気象庁は近畿、東海、関東甲信地方の梅雨入りを発表した。これから洗濯物の外干しがしにくい季節になるため、注目したいのが「衣類乾燥除湿機」だ。昔からある「除湿機」と同じだが、最近のモデルは衣類乾燥にフォーカスした機能を搭載したモデルが増えており、「衣類乾燥除湿機」として販売しているケースが多い。そこで今回は、梅雨時期だけでなく冬の結露対策、部屋干しにすることでPM2.5や花粉対策にもつながる衣類乾燥除湿機のオススメモデルを紹介しよう。

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選ぶなら断然「コンプレッサー方式」か「ハイブリッド方式」

衣類乾燥などで日常的に使う上で重要なのが除湿機の運転方式だ。除湿機は大きく「コンプレッサー方式」と「デシカント方式」の2つに分かれる(2つを組み合わせた「ハイブリッド方式」もあるが)。

 

これは洗濯乾燥機の乾燥機能の違いと同様で、コンプレッサー方式は洗濯乾燥機の「ヒートポンプ方式」、デシカント方式は「ヒーター方式」とほぼ同じと考えていい。コンプレッサー方式は空気を圧縮して内部の湿気を凝縮して水に変える方式だ。デシカント方式は内部のゼオライトと呼ばれる乾燥剤に吸着した湿気をヒーターによって蒸発させて、熱交換器で凝縮させて水に変える方式となっている。

 

コンプレッサー方式は構造が複雑で小型化しにくいことや、低価格化しにくいことがデメリットだが、熱を使わないため省エネ性が高く、室温が上がりにくいというメリットもある。ただし室温が低い場合は除湿性能が下がるため、冬場の結露対策を中心に使う人にはあまり向いていない。

 

一方のデシカント方式は構造がシンプルで小型化しやすい一方、ヒーターを用いて水分を蒸発・凝縮させるため消費電力が高く、室温も上がりやすいというデメリットがある。そのため、以下で紹介する「オススメのモデル」では梅雨での使用を想定し、デシカント方式以外を挙げることとした。

 

両方を組み合わせたのがハイブリッド方式だ。コンプレッサー方式とデシカント方式を切り替えて使えるというもの。1年中活躍するが、より大型化して価格も高くなるので、その点だけ注意してほしい。

↑
↑パナソニックのハイブリッド式モデルの乾燥イメージ

 

【一人暮らしなど少人数世帯にオススメのモデル】

まずは一人暮らしや夫婦2人世帯などにオススメの、コストパフォーマンスの高いモデルから紹介しよう。

 

A4サイズの設置スペースに置けて消臭機能も搭載

↑画像クリックで楽天市場の最新価格比較情報ページにジャンプします(以下同)

【コンプレッサー方式】

シャープ

プラズマクラスター除湿機 CV-H71

実売価格3万5760円

本機は空気浄化技術、プラズマクラスターを搭載しており、部屋干し衣類の「生乾き臭」(約3時間後の効果)や衣類に付いた「汗臭」(約6時間後の効果)のスポット消臭が可能なモデル。幅304×奥行き203mmと、ほぼA4用紙サイズに収まるコンパクトさなので、湿気やニオイの気になるさまざまな場所に置いて使いやすい。定格除湿能力は6.3L(関東などの50Hz地域)/7.1L(関西などの60Hz地域)/日と十分な能力を備えており、衣類乾燥時間(約2kg)は約180分。

 

吹き出し口は上下90°に手動で切り替えられる程度で、左右への吹き分けには対応していないなど、プラズマクラスター機能以外の機能はかなりシンプルだ。ただし衣類乾燥、除湿ともに消費電力は1時間あたり165W(約4.5円 ※50Hz地域の場合)/180W(約4.9円 ※60Hz地域の場合)と低いため、安心して使える。

 

コンパクトかつハンドル一体型で持ち運びもカンタン

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【コンプレッサー方式】

デロンギ

タシューゴ アリアドライ マルチ 衣類乾燥除湿機 DEX16FJ

実売価格2万2390円

本機はオイルヒーターやコーヒーメーカーなどで有名なデロンギが、生活家電として初めて日本市場に送り込んだモデルだ。こちらもシャープのCV-H71と同様、幅335×奥行き225mmとかなりコンパクトで、定格除湿能力は6.5L(50Hz地域)/7.2L(60Hz地域)/日とシャープより若干高い。

 

こちらはルーバーの角度が変えられないため、衣類乾燥に用いる場合はハンガーラックの下などに置く必要がある。とはいえ、発売から1年が経過し、価格が2万円台前半とこなれてきたのは大きな魅力だ。

↑衣類の下に置いて使う
↑衣類の下に置いて使用。ハンドル一体型で持ち運びもラク

 

↑付属の排水ホースをつなげば連続排水にも対応する
↑付属の排水ホースをつなげば連続排水にも対応する

 

【ファミリー向けのオススメモデル】

続いてはファミリー向けの、除湿能力の高いモデルを紹介したい。

 

空気清浄機能付きで除湿能力も高いおトクなモデル

【コンプレッサー方式】

アイリスオーヤマ

空気清浄機能付除湿機 DCE-120-2

実売価格3万4250円

粒径0.3μmの超微小粒子状物質を99.97%除去できる「HEPAフィルター」や、タバコやペットのニオイを吸収する「活性炭フィルター」などを備える空気清浄機能付きの衣類乾燥除湿機。定格除湿能力が12L/日と高く、空気清浄機の適用床面積も約28㎡(約17畳)と広いので、年中活躍してくれるのが魅力だ。

 

左右に吹き分けるルーバーは付いていないが、本体の「スイング」ボタンを押すと上下に自動スイングする機能を備えている。幅343×奥行き300mmと設置スペースはある程度必要になるが、能力が高いので利用シーンは幅広いだろう。約4Lの水タンクを備えており、市販のホースを使うことで連続排水にも対応する。

 

「光ガイド」で除湿機能が“見える化”した高性能モデル

【コンプレッサー方式】

三菱電機

サラリ MJ-M120NX

実売価格4万2700円

センサー機能の「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載することで室内にある濡れた衣類を識別し、それらに対して重点的に乾燥した風を送る機能を備えた衣類乾燥除湿機。

 

「3次元広角狙えルーバー」と「ロング気流」によって、本体の上方から前方まで上下約160°、左右約100°と幅広い場所に送風できる。赤外線センサーを使った「部屋干し3Dムーブアイ」が洗濯物の乾き具合を常にチェックし、湿っている箇所にだけ送風するため、効率的に衣類を乾かせるのが大きな特徴。最新モデルでは、部屋干し3Dムーブアイがセンシングしている箇所を光でお知らせする「光ガイド」を搭載する。どこに重点的に送風しているのかがひとめで分かるので安心感が強い。

↑ルーバーの中央部分に「部屋干し3Dムーブアイ」と「光ガイド」を搭載する
↑ルーバーの中央部分に「部屋干し3Dムーブアイ」と「光ガイド」を搭載する(写真は同じ機能を持つ従来モデル)

 

この光ガイドを使って、大急ぎで乾かしたい衣類だけを重点的に乾燥する「ズバッと乾燥モード」も搭載。定格除湿能力は11L(50Hz地域)/12L(60Hz地域)/日で、約3Lの水タンクを備える。幅360×奥行き210mmと、奥行きがそれほどないため設置スペースは比較的コンパクトになっている。市販のホースを使うことで連続排水も可能。

↑部屋干し3Dムーブアイを使って室内をセンシングしているところ。光ガイドが動き回るため、機能が“見える化”されているのが安心感につながる
↑部屋干し3Dムーブアイを使って室内をセンシングしているところ。光ガイドが動き回るため、機能が“見える化”されているのが安心感につながる(写真は同じ機能を持つ従来モデル)

 

最大12.5L/日の除湿とワイド送風が可能なハイブリッドモデル

【ハイブリッド方式】

パナソニック

ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機 F-YHRX120

実売価格4万9600円

梅雨や夏に強いコンプレッサー方式と、秋・冬にも活躍するデシカント方式を組み合わせたハイブリッド方式を採用するモデル。

 

吹き出し口から約50cmの高さで送風幅約165cm、100cmの高さでは約230cmというワイド送風が可能な点が魅力だ。また、真ん中を中心に広範囲までカバーする「ウェーブ送風」、厚手の衣類などを乾かすために風を集中して送る「スポット送風」、靴などを乾かす際に低いところにしっかり風を送る「下向き送風」などの機能も備えている。

 

こちらもシャープのCV-H71のプラズマクラスターと同様、微粒子イオン「ナノイー」放出機能を備えている。「衣類乾燥」、「除湿」、「送風」それぞれのモードで自動的にナノイーを放出し、洗濯物の除菌や部屋干しの臭いの抑制(約6畳空間での約7時間後の効果)、衣類にしみついたニオイの脱臭(約6畳空間での約60分後の効果)にも役立ってくれる。

 

湿度を低めの約40%にキープしながらナノイーで収納衣類をケアする「クローゼットモード」も搭載している。ウォークインクローゼットのあるお宅には最適のモデルだろう。

 

定格除湿能力は9L(50Hz地域)/10L(60Hz地域)/日で、最大除湿能力は11.5L(50Hz地域)/12.5L(60Hz地域)/日。約3.2Lの水タンクを備える。幅370×奥行き225mmと、こちらも三菱のMJ-120MXと同様に比較的コンパクトだ。こちらのモデルは連続排水には対応していない。

 

しっかり乾かしたいなら予算に応じたコンプレッサー方式を選べばOK

ここまで5機種を紹介してきたが、どれも決して安くはない。とはいえ、1万円台で買えるデシカント方式のモデルは梅雨や夏の時期にはかなり暑くなってしまうので、あまりオススメできない。ベッドルームなど狭い部屋で衣類乾燥するならエアコンの除湿機能を使う手もあるが、やはり衣類をしっかりと乾かしたいのであれば衣類乾燥除湿機をオススメしたい。

 

コンプレッサー方式を採用したモデルなら、今回紹介したモデルよりももっと安い型落ちモデルでももちろんOKだ。風をしっかりと衣類に当てられれば確実に乾燥するので、センサーなどを搭載していなくても大丈夫。センサー機能などがあればより確実に乾かしてくれるが、予算が厳しいという人は、コンプレッサー方式のモデルの中からコスパ重視で選んでも問題なし。これらをうまく活用して、衣類の乾きにくい梅雨時期を乗り切ってほしい。

ホースが伸びて2本になると、こんなに便利! 今年の梅雨、アイリスオーヤマのふとん乾燥機が大活躍の予感

アイリスオーヤマは、シリーズ累計100万台を突破した「ふとん乾燥機 カラリエ」の新モデル「ふとん乾燥機 カラリエ ツインノズル」を6月1日に発売します。価格は、参考価格は1万6800円(税抜)。

 

2つのノズルでふとん2枚を同時に乾燥!

本機は、ホースを差し込むだけでふとんを乾燥できるアイテムで、その名の通り伸縮ノズルを2本搭載しており、ふとん2枚を同時に乾燥できます。また、2本のホースの長さをそれぞれ調整することで、胸元から足元までの広範囲に温風を送ることが可能。また、従来と同様、フラップを搭載することで、敷ふとんと掛けふとんの間に空間を作り、より広範囲に温風が行き渡ります。

↑ホース先端のフラップを持ち上げることで、ふとんの間に空間を作り、効率よく温風を送ります

 

↑2枚のふとんが同時に温め可能

 

さらに、内部ファンの構造とモーターの改良により、従来のモデルと比較して約36%増という業界最高水準のヒーター出力を実現。より強力にふとんを乾燥でき、冷たいふとんでも急速に温めることができます。ホースの長さは約1.5倍に延長。ベッドサイドからの使用や高さのあるベビーベッドにも適応し、より広範囲に温風が行き渡ります。

↑従来モデル(上)と新モデル(下)とのホース長の比較

 

↑ホースの延長により、高さのあるベッドでも奥までノズルが届きます

 

梅雨で濡れがちなくつを乾かす機能もあります。2つのくつ乾燥アタッチメントが付属しており、2足の靴を同時に乾かすことが可能。質量は約2.2kgと軽量で、持ち運びはカンタンです。

↑くつアタッチメントを使って、2足同時にくつを乾燥できます

 

↑2本のホースは背面に引っ掛けてコンパクトに収納できます

 

今回、2本のホースを搭載することで、ふとん2枚同時が可能となった「ふとん乾燥機 カラリエ ツインノズル」。一般家庭で家族全員のふとんに使ってもいいですし、1枚のふとんに使えば、よりムラなく短時間で乾燥させることができるので、一人暮らしの人が使っても便利です。また、広報さんによると、夏のふとん自動乾燥モードは、温風のあと送風で仕上げるので熱がこもらず、サラリとして快適とのこと。梅雨を気持ちよく過ごすために、ぜひ活用してみてはいかがでしょうか。

↑本機の操作部。夏のふとん自動乾燥は送風で仕上げとなっています

 

アイリスオーヤマ

ふとん乾燥機 カラリエ ツインノズル KFK-W1

●発売:2018年6月1日●参考価格:1万6800円(税抜)●消費電力:760W●サイズ/質量:W168×D195×H360mm/2.2kg●コード長:1.9m●付属品:くつ乾燥アタッチメント×2、アロマケース●安全装置:温度センサー、サーモスタット、温度ヒューズ●タイマー:15、30、45、60、75、90、120、180分

 

梅雨の淀んだ空気を吹き飛ばせ! 楽天フラッシュセールから梅雨時期にぜひ使いたい家電6選

梅雨の時期は、窓を開けて空気を入れ替えることもままなりません。部屋の中で快適に過ごすためには、部屋干しの洗濯物に使える乾燥機や除湿機などの家電があるといいですよね。そこで、楽天市場では掘り出し物の家電製品をお値打ち価格で大放出するフラッシュセールを開催します。期間は6月1日午前0時~6月7日午前9時59分まで。梅雨の不快さを解消してくれるお得な商品が目白押しなので必見ですよ!

 

セール特設ページはコチラ

 

[その1]

赤外線で床温度を測るエアコン

三菱電機
霧ヶ峰 MSZ-GE2217

セール価格3万9300円

三菱電機の「霧ヶ峰 MSZ-GE2217」は、床の温度まで測ってくれるセンサーを搭載したルームエアコン。床温度センサー“フロアアイ”によって、夏は足元を冷やしすぎず、冬は足元から温かくできます。除湿モードは好みに合わせて強・標準・弱の3つを選択可能。

 

【ここがポイント】

「冷房節電」設定時は、フロアアイが床温度によって“冷房”と“爽風”を自動で切り替えます。わざわざリモコンで操作しなくても快適な室温を保ってくれますよ。さらに内側の熱交換器には親水性コートが採用されているので、ドレン水が広がって油汚れをガード。清潔感をキープするため、本体の前面パネルも取り外してお手入れできます。

 

[その2]

「トリプル脱臭」でどんなニオイもスピード脱臭する加湿脱臭機

富士通ゼネラル
加湿脱臭機 PLAZION DAS-303E

セール価格1万9650円

独自の「トリプル脱臭」によって、ニオイの問題を3ステップで解決する「加湿脱臭機 PLAZION DAS-303E」。大容量吸着フィルターで強力脱臭後、残ったニオイもオゾンの力で脱臭します。最後に本体から消臭成分を放出するので、部屋干しの洗濯物やカーテンなどの布製品をはじめ、家具や壁紙に付着したニオイにも効果的。

 

【ここがポイント】

多くの悪臭に含まれる主要成分“アンモニア”に強い触媒を20%増量し、除去スピードも従来の脱臭機より格段に早くなっています。さらに脱臭力が甦る脱臭フィルターオートクリーン機能が搭載されているので、フィルターを交換する必要もありません。

 

[その3]

寝具に合わせて最適なケアをしてくれる布団クリーナー

レイコップ
ふとんクリーナー RS2-100J

セール価格2万9800円

レイコップの「ふとんクリーナー RS2-100J」なら、布団だけではなく枕やマットレスもケアしてくれます。新機能「ふとんケアコントロール」は、布団ブラシ、たたき、吸引力を寝具に合わせて最適な状態に設定。敷き布団モード・掛け布団モード・羽毛布団モードの3つを切り替えて、様々な寝具に使えます。

 

【ここがポイント】

吸引したハウスダストの量を感知して、標準フィルターを洗浄するタイミングをアラームで教えてくれる圧力センサーを搭載。コンパクトに収納できるスタイリッシュなデザインなので、寝室のインテリアとしても自然に馴染みます。

 

[その4]

下吹きルーバーで床面の湿気もしっかり除湿

三菱電機
衣類乾燥除湿機 MJ-P180NX

セール価格3万8500円

1日18Lというパワフルな除湿能力を誇る三菱電機の「衣類乾燥除湿機 MJ-P180NX」。本体の正面についた下吹きルーバーで、ふとんやカーペット、床面の湿気もしっかり除湿できます。市販のホースをつないで排水すれば、タンクの水を捨てる手間もありません。浴室のカビ対策や大量に洗濯した時など、この季節に大活躍すること間違いナシ。

 

【ここがポイント】

通常時はタンクが満水になるとアラームで知らせてくれますが、夜干しモードにすればアラームは鳴りません。さらに就寝時にもほとんど気にならない低騒音で運転するうえ、タンク満水時は送風運転に自動で切り替わります。

 

[その5]

軽量・コンパクトで持ち運びに便利なふとん乾燥機

アイリスオーヤマ
ふとん乾燥機カラリエFK-C2

セール価格8500円

アイリスオーヤマの「ふとん乾燥機カラリエFK-C2」は、軽くて小さいコンパクトなデザインが特徴。羽毛や綿、合成繊維など、対応する布団の種類も豊富です。温度センサー・サーモスタット・温度ヒューズといった安全装置がついているので、布団を温めすぎてしまう心配もありません。

 

【ここがポイント】

布団の乾燥はもちろん、衣類の乾燥も可能。付属の「くつ乾燥アタッチメント」を使えば、濡れた靴まで乾燥できます。布団にホースを入れるだけの手軽さや、シンプルな操作パネルも嬉しいポイント。

 

[その6]

スタイリッシュなデザインで1年中使えるタワー型ファン

小泉成器
ホット&クール ハイタワーファン KHF-1282

セール価格1万3800円

上下の吹き出し口にそれぞれ独立したファンを装備した「ホット&クール ハイタワーファン KHF-1282」。イスやソファに座っても、全身にまんべんなく風が届く設計です。温風と送風どちらにも対応しているため、季節を選びません。スタイリッシュなタワー型のファンなので、1年中部屋に置いても省スペースな点もうれしいポイント。

 

【ここがポイント】

人感センサーを搭載し、感知範囲から人がいなくなると約2分後に運転を停止。その後、人の動きを感知すると自動的に運転を再開します。リモコンも付属しており、本体上部にはリモコンホルダーも搭載。就寝時のタイマー機能を使えばさらに快適です。

 

提供:楽天市場

梅雨をカラっと快適に! 「ジメジメ」撃退に役立つオススメ除湿機&乾燥機5選

5月も中盤に差しかかり、いよいよ梅雨の時期が近づいてきました。雨の日が続くと洗濯物は部屋に干さなければならず、ジメジメして気分が良くないですよね。そこで今回は、部屋干しができない梅雨に大活躍する便利な除湿機・乾燥機を紹介。うまく活用して梅雨を快適に過ごしましょう!

 

[その1]

パワフルな除湿能力を誇る“プラズマクラスター除湿機”


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シャープ

プラズマクラスター除湿機CV-H180

楽天市場実売価格 5万5149円

シャープの「プラズマクラスター除湿機CV-H180」は、本体の奥行が約25cmとコンパクトにもかかわらず、1日18Lというパワフルな除湿能力を誇ります。本体内部に残った水分を乾燥させる「内部乾燥」機能や、ホコリの侵入を抑える「ホコリブロックプレフィルター」を搭載。さらに市販されている内径15mmのホースをつなげば、本体に水を溜めない「連続排水」機能も使えます。

 

<注目ポイント>

・広範囲の送風が可能

・生乾き臭を消臭する「臭い戻り対策」運転を搭載

・移動に便利な4輪キャスターつき

可動域の広い自動スイングルーバーの送風で、洗濯物の乾燥も可能です。2段ハンガーや長い物干し竿に洗濯物を掛ける場合など、様々な部屋干しスタイルにも対応。しかし、湿気の多い日は、洗濯物が乾燥したあとでも、衣類に湿気が戻り、生乾き臭が発生してしまうことも。そこで衣類乾燥運転終了後も、“プラズマクラスターイオン”を照射し続ける「臭い戻り対策」運転を搭載。また、部屋干しした衣類に高濃度プラズマクラスターイオンを集中的に照射し、衣類の生乾き臭や衣類についた汗臭の消臭、タバコの付着臭を分解・除去することもできます。

 

[その2]

省スペース&エネ設計の衣類乾燥除湿機


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デロンギ

デロンギ タシューゴ アリアドライ マルチ 衣類乾燥除湿機 DEX16FJ

楽天市場実売価格 2万3750円

設置スペースはほぼA4サイズとコンパクトな衣類乾燥除湿機。一体型ハンドルがついており、持ち運びに便利です。最大7.2L/日、コンクリート住宅で約18畳まで対応と、クラス最大級のパワフルな除湿性能が特徴。部屋になじむ上質なホワイトカラーの本体には、電源ボタンとモードボタンのみのシンプルでわかりやすい操作部を採用しています。消費電力が少ない「コンプレッサー式」を採用しているため、一時間あたり約4.5円の省エネ設計。

 

<注目ポイント>

・コンパクトサイズで設置と持ち運びに便利

・クラス最大級のパワフルな除湿性能

・「Wフィルター」が花粉や黄砂を抑制

銀イオン抗菌フィルターと抗アレルゲンフィルターの「Wフィルター」が、菌や花粉、ダニのふん、死がいをブロック。梅雨の時期や秋の台風シーズンはもちろん、花粉や黄砂の対策に使えるのもメリットのひとつです。

 

[その3]

洗濯物の乾き残りを検知する「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載


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三菱電機

サラリ 衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX

楽天市場実売価格 3万9999円

充実した部屋干し機能を備えた三菱電機の「衣類乾燥除湿機 MJ-M120NX」。横幅最大約180cmのワイドな送風を誇り、洗濯物のすみずみまで風を送ります。さらに赤外線センサーの「部屋干し3Dムーブアイ」機能が、洗濯物の乾き残りを検知。その部分に光を当てて知らせるとともに、集中的に送風して乾燥させてくれます。

 

<注目ポイント>

・横幅最大約180cmのワイド送風

・「部屋干し3Dムーブアイ」で乾き残りを検知

・様々な乾燥モードに対応

経済的な「節電モード」なら、洗濯物の量に応じて自動で送風と除湿を組み合わせてくれます。「夜干しモード」は、低騒音で寝ている間にもしっかり乾燥させる機能。また狭い範囲に送風する「ズバッと乾燥モード」を使えば、大急ぎで乾かしたいときにも便利です。

 

[その4]

“スパイラルドライ気流”で乾燥時間を短縮


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アイリスオーヤマ

衣類乾燥機カラリエ KIK-C510

楽天市場実売価格 7582円

約3.5kgと軽量・コンパクトで持ち運びに便利な衣類乾燥機兼サーキュレーター。ポイントは、ワイドファンが生み出すスパイラル気流と、ミニファンから出る高温の温風を組み合わせた“スパイラルドライ気流”。より遠くまでパワフルな温風を届け、素早く衣類を乾燥させてくれます。また、振り幅約260cmの首振り機能を搭載。さらに上下にも送風角度が変えられるので広範囲に風を送ることができ、洗濯物が多いときでも乾きムラを抑えます。

 

<注目ポイント>

・衣類乾燥に理想的な“スパイラルドライ気流”

・振り幅約260cmの首振り機能を搭載

・送風モードでサーキュレーターの役割も

衣類以外にも押し入れや浴室など、湿気が気になる場所に温風を送って除湿効果を得ることも可能。送風モードを使えば部屋の空気を循環させ、エアコンの効率を上げるサーキュレーターとしても活躍してくれますよ。

 

[その5]

必要なものがすべて本体に収納できるふとん乾燥機


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日立

ふとん乾燥機 アッとドライ HFK-VH880

楽天市場実売価格 1万800円

速乾性に優れたふとん乾燥機。アタッチメントなど、必要なものがすべて本体に収納できるので場所をとりません。使い方も簡単で、アタッチメントをホースにつなげて布団にセット。あとはスイッチを押せば、約30分という短い時間で布団の乾燥ができます。

 

<注目ポイント>

・オールインワン収納で使用後もすっきり

・約30分のスピード乾燥

・U字型のアタッチメントで敷布団の裏側も乾燥

U字型の「ふとん乾燥アタッチメント」は、湿気のたまりやすい敷布団の裏側まで乾燥できるのがポイント。このほか、くつ乾燥や衣類乾燥も可能です。足元の暖めは約5分でできるので、冬の寒い時期にも大活躍。本体にはハンドルがついており持ち運びがラクなうえ、タテヨコ自在に置けるのもメリット。通常のコースと比べ、運転音と温風温度を抑えたふとんに優しい「低騒音コース」も搭載しています。

 

※商品価格は、2018年5月11日時点の楽天市場の最安値を記載しています。

 

提供:楽天市場

1人焼き肉が楽しくなる! 焼き肉屋クオリティを実現する調理グッズ4選

焼き肉がどれほど好きでも、頻繁に焼き肉屋へ通うのは経済的にも難しいですよね。たとえお金があってもなかなか1人では行きづらいものです。そこで今回は、自宅でもお店で食べるような焼き肉を楽しめるグッズをご紹介。卓上グリルや食材の鮮度を保つアイテムなど、焼き肉以外にも活用できる商品が盛りだくさんなので、ぜひチェックしてみて下さい。

出典画像:プレスリリースより

 

[その1]

煙を気にせず炭火焼きが楽しめる

出典画像:グリーンライフ 公式YouTubeチャンネルより

グリーンライフ
L-390S 少煙シチリン
手軽に炭火焼きを楽しむなら七輪が便利ですが、煙が出ると気兼ねしてしまいます。グリーンライフの「少煙シチリン」は、煙の原因となる食材から出た油が炭に落ちない構造で、煙の発生を約90%カット。内部の傾斜が遠赤外線効果を発生させ、食材をふっくらジューシーに焼き上げます。

 

<注目ポイント>
・煙の発生を約90%カット
・遠赤効果でふっくらジューシーに焼ける
・ブルーシートや卓上で使用可能
火床は本体から取り外すことができるため炭の始末も簡単で、汚れがつきにくく後片づけもスムーズ。2重構造によって外側に熱が伝わりづらく、テーブルの上にも直接置けるのでベランダや縁側での使用に適しています。

 

[その2]

上下からのW加熱で肉をひっくり返す手間を軽減

出典画像:プレスリリースより

オークローンマーケティング
Easy Grill
オークローンマーケティングの「Easy Grill」は、煙が出にくい卓上グリル。赤外線で上から直接食材の表面を加熱することにより、炭火で焼いたように仕上がります。さらにプレートへの伝導熱でも加熱してくれるので、食材をひっくり返さなくても問題ナシ。

 

<注目ポイント>
・360°自動で回転
・赤外線と伝導熱のW加熱
・タイマー機能も搭載
円状のプレートが360°自動で回転するため、焼きムラを気にする必要もありません。プレートの真ん中に向かってついている傾斜と穴が食材から出た余分な油を下に落とすので、油ハネしづらいのも嬉しいポイント。別売りのフラットプレートを使えばピザやお好み焼きも作れます。

 

[その3]

30年以上愛され続けている焼き肉のたれ

出典画像:上北農産加工 公式サイトより

上北農産加工
スタミナ源たれ
「スタミナ源たれ」は、発売から30年以上愛され続けている焼き肉のたれです。人気の秘密は、そのままでは市場価値が低いワケありのにんにくやりんごを贅沢に使っているから。市場価値が低いのは見た目の評価だけで、味に関しては同等かそれ以上かもしれません。そんなりんごやにんにくをさらに吟味して手作業で分別して造っており、寝かせて熟成させることで高水準の焼き肉のたれが生まれます。

 

<注目ポイント>
・生の原材料を贅沢に使用
・素材を吟味して手作業で分別
・野菜炒めや竜田揚げの下味にも最適
原材料には国産の生野菜をふんだんに使用。生姜やたまねぎなど辛みの強い食材を使っていますが、しょうゆ漬けすることによって野菜本来の甘さを感じられます。生の原材料はお肉や野菜の美味しさを最大限引き出してくれるのも特徴の1つ。

 

[その4]

真空パックで食材の鮮度を長持ちさせるアイテム

出典画像:アイリスオーヤマ公式通販サイトより

アイリスオーヤマ
真空保存フードシーラー VPF-385T
アイリスオーヤマの「真空保存フードシーラー VPF-385T」は、食材を真空状態に保って酸化を抑えてくれます。使用方法は簡単で、専用ロールを本体にセットして袋状に作成。食材を入れてスイッチを押せば自動で空気を抜いて入口を塞いでくれます。

 

<注目ポイント>
・ボタン1つの簡単操作
・ニオイ移りも防止
・冷蔵庫の省スペース化にも便利
専用パウチを使えばそのまま湯せんできるうえ、電子レンジにも対応。食べかけのお菓子などにも使えて湿気から守ってくれます。真空パックは通常保存よりも雑菌の繁殖を約1/50に抑えてくれるので、長期間で食材を無駄なく使えるのがうれしいポイント。

冷凍用ごはん、カレー用ごはんも炊ける! 「全部入り」炊飯器をアイリスオーヤマが発売

アイリスオーヤマは、炊飯器の新モデル2種「銘柄量り炊きIHジャー炊飯器3合/5.5合」を5月12日に発売します。参考価格は、3合炊きのKRC-IC30が2万5800円(税抜)、5.5合炊きのKRC-IC50が2万7800円(税抜)です。

↑3合炊きのKRC-IC30(左)、5.5合炊きのKRC-IC50(右)

 

量り炊きモード、カロリー計量、こだわり炊き分けの3つの機能を一台に搭載

今回発売するIHジャー炊飯器は、従来の「量り炊きモード」に加えて「カロリー計量」、そして圧力IHジャー炊飯器のみに対応していた「こだわり炊き分け」という、3つの機能を一台に搭載しています。

 

「量り炊きモード」は、釜に入れた米の量に対して最適な水の量を自動計算し、炊飯できる機能です。水を注ぐ際、最適な水の量の基準値との差が5cc以下になるよう、水量を表示し音でガイドするため、「かたすぎる」「やわらかすぎる」といった炊きあがりのムラを抑えることができます。また、米の重量を基に必要な水の量を算出するため、合数単位でなくても最適な水の量で炊飯が可能。さらに、選択した銘柄に合わせて水の量と火力、加熱時間を自動調整するので、銘柄ごとの特徴を最大限に引き出します。

↑本機の操作パネル。右上には、炊き分けの銘柄を表示しています

 

「カロリー計量」は、茶碗によそったごはんのカロリーの目安をお知らせする機能。ごはんのカロリーを重量を基に算出して表示するため、食事制限をしている人や体型を維持したい人の栄養管理をサポートします。玄米、おかゆモードで炊飯した場合でもカロリー計量が可能です。

↑「カロリー」ボタンを押してごはんをよそうと、カロリーを表示

 

「こだわり炊き分け」は、料理や食べ方に合わせて水の量や加熱工程を調整するモード。ルーとの相性を考えた「カレーモード」や、解凍してもおいしく食べられる「冷凍ご飯モード」、レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を増加させる「食物繊維米モード」など、食べ方に応じた炊飯モードを用意しています。

↑「こだわり炊き分け」のモード

 

水が迷わずに計量できて、カロリーがわかるほか、用途に応じた炊き分けも可能となった本機。3万円以内と手ごろな価格もうれしいですね。本機でより手軽に好みのごはんを楽しんでみてはいかがでしょうか。

健康オタクのライターが「買ってソンなし」と断言! 約5000円のヨーグルトメーカー、自腹購入の満足度がスゴイ

今年の1月、アイリスオーヤマを取材した際に、個人的にとても気になった商品がありました。ヨーグルトメーカー KYM-013(実売価格5230円)です。実は、筆者は10年ほど前にもヨーグルトメーカーを購入したことがありましたが、いつの間にか使わなくなり、数年前に捨ててしまいました。使わなくなったのには理由があるのですが、同社の新製品はそれを解決する機能があり、「また使ってみたい!」と思わせるものでした。結果、取材したその夜にネット通販サイトをポチってしまったのです。

 

「ワンタッチで飲むヨーグルトが作れる」と聞いて衝動買い


私を衝動買いさせたパワーワードは「飲むヨーグルト」。10年前に購入したヨーグルトメーカーを使わなくなった理由は、「面倒だから」。ヨーグルトメーカーは一般的に、1ℓまたは500mℓの牛乳パックでヨーグルトを作るのですが、1ℓの縦に長い牛乳パックは、付属の長いスプーンを使ってもヨーグルトをすくいづらく、手までヨーグルトまみれになってしまうこともしばしば。毎日、ヨーグルトを食べるたびに長柄スプーンを洗うのも面倒です。この面倒くささが元で、徐々にヨーグルトメーカーを使わなくなったというわけ。一方、飲むヨーグルトならばスプーンは必要なく、ただグラスに注げばいいのです。手も汚れないし洗い物も増えません。

 

実は、他のヨーグルトメーカーでも飲むヨーグルトを作ることができますし、同社の前モデルでも作れます。プレーンタイプを作る時より温度設定を下げ、時間を短くすればよいのです。例えば、同社モデルの場合ならば、プレーンが42℃/9時間に対して、飲むヨーグルトは30℃/8時間。しかし、これを毎回設定するのは面倒です。その点、新モデルではボタン一つで飲むヨーグルトが作れる自動メニューを搭載しました。「ワンタッチで飲むヨーグルトが作れる」と聞いて、筆者の食指が動いたわけです。

 

作り方は牛乳パックにドリンクヨーグルトを入れてセットするだけ

作り方は簡単。市販の牛乳パックに市販のドリンクヨーグルトを混ぜるだけ。牛乳9に対してドリンクヨーグルト1の割合なので、1ℓの牛乳パックに100mℓタイプのドリンクヨーグルトがちょうどよいです。好きなドリンクヨーグルトをタネに使えるのも良いところ。毎回、異なるドリンクヨーグルトを使う楽しみもあります。牛乳パックから100mℓ分の牛乳を取り出し、ドリンクヨーグルトを加えたらよく混ぜてからセット。自動メニューで「飲むヨーグルト1000mℓ」を選んで(「飲むヨーグルト500mℓ」も選択可能)、スタートボタンを押せば完了。8時間後にはトロトロの飲むヨーグルトができあがります。ちなみに、一度作ったら、それをタネにして何度も作ることが可能です。

↑1ℓの牛乳パックから100mℓ分を取り除き、市販のドリンクヨーグルト100mℓを加えて混ぜてセット。8時間後には飲むヨーグルトのできあがり

 

↑グラスひとつで手軽に飲めて、洗い物が少ないのもいい!

 

腸活に良いとされる米麹甘酒もカンタンに作れる

実はもう一つ、購入の決め手となった機能があります。同じく自動メニューで追加された「甘酒」です。齢50を迎え、健康面でいろいろ不安な今日このごろ。気が付くとネットで「健康」に関するアレコレを検索している毎日です。そのなかで、筆者の目に留まったのが、発酵食品と食物繊維を積極的に摂取して腸内環境を整える健康法「腸活」。腸活で注目されている甘酒も自動メニュー入りしたと聞いたら、もう買わないわけにはいきませんでした。

 

特に良いとされているのは米麹を使った甘酒で、本機ではこの米麹甘酒が作れるのです。作り方はまず、炊飯したごはん約1合を付属の専用容器に入れ、熱湯250mℓを加えてよくかき混ぜまず。その後、水150mℓを加えて温度を下げ、市販の乾燥米麹を砕いたものを入れて、再度攪拌。これをセットし、自動メニューで「甘酒」を選んでスタートすれば、約9時間後に完成です。

↑ごはん1合分、熱湯、市販の乾燥米麹、水を入れ、よくかき混ぜてセット

 

↑9時間後に甘酒が完成。甘酒の独特の香りは弱く、クセがなくて飲みやすいです。そのまま飲んでもいいですが、牛乳で割ればより飲みやすくなります

 

筆者は酒粕を使った甘酒の、あの独特の匂いと味が苦手ですが、米麹甘酒はそのような匂いや味は少なく、ほんのりした甘さがあってとても飲みやすいです。ただ、そのままでは粘りの強いおかゆのような食感なので牛乳で割って飲むとのど越しが良くなり、飲みやすくなります。残りは冷蔵庫に入れれば数日は保存できるので、毎日、手軽に甘酒が飲めるというわけです。

植物性乳酸菌が豊富な水キムチも手動で作れる

付属のレシピブックには塩麹や醤油麹、水キムチ、フルーツビネガーなどの多彩なメニューが並んでいます。今回は、そのなかから、水キムチとフルーツビネガーを作ってみました。

 

水キムチは唐辛子を使わないキムチで、植物性乳酸菌が多く含まれており、整腸作用があるといわれております。つまり、これも腸活のひとつというわけ。作り方はカンタンです。ダイコンなどの材料に塩をふって10分ほど寝かせたあとに専用容器に入れ、米のとぎ汁、砂糖、酢を加え、ヨーグルトメーカーを35℃/5時間に手動で設定。スイッチが切れたらそのまま数時間放置して自然発酵させます。完成した水キムチは、唐辛子を使っていないので辛さはなく、薄いぬか漬けのような食感で、さっぱりしていて美味しいです。

↑ダイコン、ニンジン、キュウリ、タマネギ、ショウガ、ニンニクを水キムチの食材として選んでみました。酢、塩、米のとぎ汁を加えて混ぜてセットするだけ

 

↑水キムチはほんのりと米ぬかの香りと味がして、さっぱり食べられます。ニンニクはかなりニオイが強いので加えないほうがよいでしょう

 

本機で作ったフルーツビネガーを炭酸で割れば、風呂上りの一杯に最高!

一方、酢は内臓脂肪を減らしたり、血糖値の急激な上昇を抑えるなどの効果があるといわれる健康食品。とはいえ、あまりに酸っぱくてそのまま飲むのは無理ですよね。というわけで、本機でキウイを使ったフルーツビネガーを作ってみました。皮をむいて切ったキウイ4個分と、砂糖200g、市販の穀物酢200mℓを専用容器に入れ、ヨーグルトメーカーを40℃/7時間に手動設定。完了したらよくかき混ぜて冷蔵庫に保存します。砂糖とフルーツが入っていても、やはり酸っぱい! このままでは飲めないので、炭酸水で割って飲むことにしました。すると、炭酸の泡と酢の酸味、キウイの香りが混ざりあって爽やかなのどごしに。この時期のお風呂上がりの一杯に最適で、これなら毎日酢を摂るのも苦になりません。

↑フルーツビネガーはキウイ4個分と砂糖200gと酢200mℓで作ります。これだけ砂糖を使ってもできあがりは酸っぱいです

 

↑市販の炭酸水で割れば爽やかな風味となり、風呂上がりの一杯に最適!

 

「健康によさそうだから」と、ネットに転がっている健康法をたくさん試してきましたが、面倒くさくてどれも長続きしませんでした。やはり、毎日続けるには、「やり方が簡単」というのがもっとも重要です。その点、本機はタネを牛乳に混ぜてセットするだけで飲むヨーグルトが作れて、後片付けもカンタン。ヨーグルト以外の発酵食品もたくさん作れるので、飽きずに続けられるのが良いところです。5230円の実売価格でこれだけ使い倒せるのですから、間違いなく買って損はありません。

工場のラインから人が消えた…!? アイリスオーヤマ、1兆円企業に向け「自動化」を徹底した新工場を設立

アイリスオーヤマは2022年に売上高1兆円の目標を掲げています。2018年計画である売上高5000億円の2倍。その目標に向け、商品の開発・生産体制を強化する計画を打ち立てており、その試金石となる新工場「つくば工場」が4月24日に茨城県稲敷市にオープンしました。同社にとって初めての自動工場とのことですが、それはいったいどのようなものなのか? 同日に行われたメディア向けお披露目会に参加して確かめてきました。

 

関東圏のLED需要に対応すべく新工場を建設

アイリスオーヤマつくば工場は、圏央道・阿見東インターチェンジから約2kmの阿見東部工業団地内に建設されました。同工場はLED照明の生産と、家電製品および法人向け建築内装資材の物流倉庫として機能します。これまで、日本国内市場向けLED照明は中国大連工場で8割、佐賀県鳥栖工場で2割を生産してきましたが、今後はつくば工場2割、鳥栖工場1割、大連工場7割と、国内生産率を拡大します。

↑アイリスオーヤマのつくば工場。土地面積6万3213㎡、地上6階建て、延床面積10万8506㎡の物流倉庫一体型工場です。投資額は土地が約20億円、建物・設備などが約80億円の合計100億円

 

つくば工場では、特に関東圏の需要増に対応していくとのこと。首都圏では2020年の東京オリンピックに向けて都市開発が進み、大型商業施設、オフィス物件の新築案件が目白押しで、LED照明の需要も急増しています。さらに、既設物件でも照明のLED化が年々進行しているため、同社では2020年以降も需要は衰えないと判断し、つくば工場を新設。大山健太郎社長は、つくば工場建設の目的について次のように説明しました。

↑大山健太郎社長

 

「売上の50%は首都圏が占めています。現在、関東市場をカバーする物流倉庫は埼玉県と静岡県にはあるが、供給量は現状でめいっぱいのところまできています。売上高1兆円を達成するために、つくばに大規模な物流倉庫併用の倉庫を建設しました」

 

工場内の物流倉庫の能力は約5万2000パレットと、同社としては国内最大級。生産能力は、シーリングライトとオフィス・商業施設向け一体型ベースライトそれぞれ最大週7000台。つくば工場の販売計画は初年度200億円ですが、「5年以内には400億円に倍増します」(大山社長)とのこと。

↑つくば工場で生産されるシーリングライト(左)と一体型ベースライト(右)

 

3ラインすべてが自動化され、スタッフは各ラインに一人だけ

つくば工場の最大の特徴は自動化です。これまで多くの家電製品の国内工場を見学してきましたが、ほとんどが人力を前提とした生産ラインでした。1mごとにスタッフがならび、ベルトコンベアの上を流れてくる本体に、自分が担当する部品を手仕事で次々と装着していくのです。それに対して、このつくば工場は、LED基盤の実装、一体型ベースライト、シーリングライトの生産の3ラインすべてが自動化されています。

↑LED基盤の実装ライン。写真奥側から基盤が流れてきてLEDチップがはんだ付けされ、AVG(無人搬送車)によって隣の製品組み立てラインに運ばれます。人間が介在する余地はありません

 

床をAGV(無人搬送車)が走り回り、部品のピッキング、組み立て、エイジング(実負荷試験)、梱包までをロボットが行います。スタッフはシステム監視のために1ラインに1人だけ。つまり、現在は3ラインなので3人だけなのです。「国内の人手不足はさらに深刻化していくでしょう。当工場では今後、大量生産型の汎用品を人手をかけずに生産していきます」と大山社長。

↑同ラインで実装されるLED基盤(扇型基盤が3枚装着されて1台のシーリングライトになります)

 

↑シーリングライトの組み立てライン。LED基盤とその他の部品を組みわせ、エイジングも行います。最後の梱包まで自動化

 

中国からの建築内装部品の物流倉庫としての機能も兼備

物流倉庫も自動化しています。奥行き110m、高さ30m、幅80mの巨大倉庫内をコンピューター制御された台車が縦横無尽に動き回り、商品の入出荷を自動管理しています。

↑80メートルの広さに何基もの自動倉庫が収められています

 

↑奥行き110、高さ30メートルの自動倉庫内部

 

さらに、本工場は、LEDや家電製品だけでなく、昨秋から参入した建築内装部品の物流倉庫として機能するとのこと。「新築ビルでは、LEDライトだけでなく床から天井まであらゆる資材が必要になります。大手ゼネコン関係者に当社の大連工場を見学してもらったら、『あれも作れる?』『これも作れる?』とたくさんの要望をいただきました。そのため今、OAフロア、タイル、壁材、消火栓ボックス、天井の点検口、階段の手すりなど、ありとあらゆる建築内装資材の新製品を揃えているところです。建築資材関係は流通が複雑ですが、当社はメーカーベンダーでありながら流通機能も持っています。つくば工場の完成を機に、大きな流通改革ができると考えています」(大山社長)

↑建築内装部品の一例。中国工場で生産された製品の数々が、つくば工場から関東一帯に出荷されます

 

いままで、アイリスオーヤマは、「ユーザーインの製品開発」という信念のもと、機能てんこ盛りで高額な家電製品は作らず、シンプルな製品をリーズナブルな価格で提供し続けることで、ユーザーの支持を得て家電分野で成長を続けてきました。さらに今回、つくば工場に自動生産・自動倉庫システムを新設したことで、コストを抑えながら大量生産と安定供給が図れるため、今後も低価格で質の良い製品が安定的に作ることができるとしています。他メーカーにとっては大変な脅威ですが、ユーザーにとってはうれしい限り。同社がさらなる支持を得て、1兆円企業となる日もそう遠くはないのかもしれません。

【2018年エアコンガイドまとめ】買うべきモノが見えてくる! 家電のプロに聞いた「賢い選び方&おすすめモデル15選」

本格的な夏場になってしまうと、販売店に注文が殺到して設置工事が順番待ちとなり、エアコンの価格も高騰。エアコンを買い替えるならいまがチャンスです。ただ、どうやって選べばいいか、わからない…そんな人のために、GetNavi webでは、家電のプロ・戸井田園子さんにお願いし、エアコンのガイド記事を3回にわたって公開してきました。各記事のテーマはそれぞれ「リビング向け・機能性重視モデル」「リビング向け・デザイン重視モデル」「個室向け・買い足し用モデル」。今回は、この3本の記事をまとめましたので、ぜひ一気にチェックしてみてください。ご自身がどんなモデルを求めているのか、はっきりわかるはずですよ!

 

教えてくれるのはこの人!

家電コーディネーター

戸井田園子さん

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雑誌やテレビなど、数多くのメディアにひっぱりだこの家電専門家。ユーザー目線に立ったわかりやすい解説で、読者の厚い信頼を受けています。

 

【その1「リビング向け・機能性重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

リビングのエアコン選びで注意すべきポイントは?

価格の安さだけを追わず、センサー機能の良いモノを選んで!

「リビングのエアコンの場合、価格の安さだけを優先しすぎるのはNG。ハイエンドクラスか、そのひとつ下のクラスまでで選んでほしいです。なぜなら安価なモデルを選ぶと、センシング能力や吹き分け機能が劣ってくるため、複数の人の快適を維持しにくくなります。快適性が損なわれることで、複数の人が無闇に温度変更したりON/OFFしたりするようになると、電気代がかさむ羽目に。その意味では、ある程度本体に投資した方が、使い初めてからストレスがたまらず、節約につながる可能性が高いです。特に、センサー機能が良いものを選んでほしい。センサーが良いと、温度を一定に保つ精度が高くなる=快適かつ省エネにつながります。

もうひとつ注目したいのが、清潔性を維持する機能。最近の家は、リビング・ダイニング・キッチンが一部屋になっているLDKが多いうえ、キッチンが対面かつ吊り戸棚や下り壁がない、オープンな空間構成も多いです。必然的にリビングにも調理の湯気や煙が回りやすくなり、エアコンの内部も汚れやすくなります。だからこそ、フィルターの自動お掃除だけでなく、フィンや熱交換器など、内部の汚れがつきにくい仕様のものを選びたいところ。『自動お掃除』といっても、フィルターだけのものもあるので、カタログなどでしっかりと確認を!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその1

人工知能が“ちょっと未来”の体感温度を先読み!

三菱電機

霧ヶ峰 Zシリーズ

MSZ-ZW4018S

実売価格18万9800円

高精度赤外線センサーと人工知能が連携する「ムーブアイ mirA.I.(ミライ)」搭載で、ひとりひとりの“ちょっと未来”の温度の感じ方を予測して「先読み運転」をするハイスペックモデル。「ハイブリッド運転」モード時は、暑い昼間は冷房、涼しい朝は「爽風」(消費電力最小15W)というように自動で切り替わり、「エアコン」と「扇風機」のいいとこどりで快適性と省エネを両立します。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF(後述):7.0●省エネ基準達成率:142%

 

家電のプロのレコメンド!

「人の体感温度を予測して先回り運転する『ムーブアイmirA.I』が画期的です! 複数の人がいても、ひとりひとりの体感温度を考慮してくれるのでファミリー向き。最上位のFZシリーズとほぼ変わらないスペックですが、FZに比べるとデザインがノーマルな仕上げとなっているぶん、価格はおトクになっています。また、『フィルターおそうじメカ』を取り外せる新構造で、中まで掃除しやすく清潔に維持できます」(戸井田さん)

 

【ココもポイント!】

「APF」の数値と「適用畳数」を吟味しよう!

APFとはAnnual Performance Factorの略で、1年間、規格に定められた環境下で運転した場合のエネルギー消費効率のこと。数値が大きいほど冷房・暖房時の消費電力量が少なくなるので、予算内でこの数値がなるべく大きいものを選びましょう。なお、APFは普及価格モデルだと4~5点台、最上位モデルだと7点台になります。

 

また、スペックの適用畳数の読み方は、「冷房11~17畳」という場合だと、木造住宅で11畳(左の数値)、鉄筋住宅で17畳(右の数値)に適しているという意味になります。11~17畳の範囲で使えるというわけではないので、ご注意ください。また、夏場を前にしたエアコン選びで見落としがちなのが、暖房の能力。暖房の適用畳数は冷房よりも小さいため、冷房の適応畳数が部屋のギリギリのモデルを購入してしまうと、夏場はいいが冬場はなかなか暖まりにくいといった事態になります。暖房の適応畳数は余裕をもって選びましょう。

↑スペックの例。適用畳数とAPFに注目してみましょう

 

リビング向け・機能性重視モデルその2

冷暖房開始時の“ブースト”で一気に快適な室内に

ダイキン

うるさら7 Rシリーズ

AN40VRS-W

実売価格31万820円

ダイキン最上位「Rシリーズ」のモデル。エアコンの基本性能を最大限に引き出す「ブースト制御」を行い、これまで以上に素早く快適環境を実現します。冷房時の「クールブースト」制御では、快適な湿度への到達時間が従来比40%も短縮しました。天井に沿って大風量で吹き出す「サーキュレーション気流」や、設定温度到達後も除湿を行う「デシクル制御」、0.5℃単位で温度をコントロールする「ピット制御」などで心地よい冷房環境が保てます。

●サイズ/質量:W798×D370×H295mm/15kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.3●省エネ基準達成率:128%

家電のプロのレコメンド!

「空気中の水分をエアコンが取り込んで加湿する『無給水加湿』ができる唯一のシリーズなので、少々お高くてもこちらがおすすめ。気流を制御して、部屋全体をムラなく均一に冷暖房するタイプで、風が当たるのが嫌いな人でも快適に過ごせます。ダイキンは基本性能に確かな実力があり、気象条件が厳しいエリアの人には特にオススメしたいですね」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその3

左右に付いた可動式ファンが2種類の気流を生み出す

富士通ゼネラル

ノクリアXS

AS-XS40H

実売価格18万6840円

最上位機種で好評だった、本体両横の可動式サイドファン「デュアルブラスター」を搭載したモデル。吹き出し口の角度が変わるデュアルブラスターで、温度と速さの違う2種類の気流「ハイブリッド気流」を生み出し、部屋全体をムラなく快適にします。また、AI機能「ノクリアセレクト」によって、深夜の暖房運転は静音運転に自動で切り替わるなど、AIが分析・判断して使用環境に応じた最適な運転を行います。

●サイズ/質量:W786×D378×H293mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.6●省エネ基準達成率:114%

家電のプロのレコメンド!

「両サイドについた扇風機のようなファンが特徴の『デュアルブラスター』にコンパクトタイプが登場しました。これまではファンがある分、横幅が大きかったですが、このXSシリーズは全機種が横幅786mmになり設置性がアップしています。部屋の温度・湿度を計測し、独自のアルゴリズムで分析して最適な運転を行う『毎日快適モード』も搭載。子どもだけの時も、季節の変わり目も、この機能をONにしておけば、無駄なく運転してくれて安心・快適です!」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその4

空気の汚れに応じて動く「アクティブクリーンフィルター」を搭載!

パナソニック

エオリア Xシリーズ

CS-X408C2-W

実売価格25万3000円

独自の「アクティブクリーンフィルター」と、ナノメートルレベルの凹凸表面処理を施した新開発の「ホコリレスコーティング」で、部屋の空気環境の清潔性と快適性を向上させた「Xシリーズ」の新モデル。20畳相当の高い集じん能力を持つ可動式「アクティブクリーンフィルター」は、PM2.5や浮遊ウイルス、花粉までしっかり除去します。また無線LANを内蔵し、スマホから遠隔操作はもちろん、部屋の空気清浄効果を確認することも可能です。

●サイズ/質量:W799×D385×H295mm/16kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.2●省エネ基準達成率:146%

家電のプロのレコメンド!

「2018年度モデルは、空気が汚い時だけフィルターが出てきて空気清浄効果を高める『アクティブクリーンフィルター』が目玉です。空気が汚れていないときは、エネルギー効率を重視して密度の高いフィルターは格納されるという仕組みが画期的でユニーク! 空気清浄機を置かずに済むので、そのぶん費用も浮きますし、リビングが少しでも広く使えるのはうれしいですね。空気の浄化効果と脱臭効果が高い『ナノイーX』も搭載されているなどメリット満載。価格がややお高くても、家族が長時間過ごすリビングには、ぜひオススメしたいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・機能性重視モデルその5

熱交換器を凍らせて一気に洗浄する「凍結洗浄」を新搭載

日立

白くまくん Eシリーズ

RAS-E40H2

実売予想価格21万3840円

手入れのしにくい熱交換器の洗浄を、年間通して定期的に行う「凍結洗浄」を搭載。エアコン内部の熱交換器を自動で凍らせて一気に溶かし、ニオイの一因となるホコリや油汚れを洗い流せます。通風路、フラップ、フィルターに除菌効果があるステンレスを採用した日立独自の「ステンレス・クリーン システム」と合わせて、高い清潔性が特徴です。

●サイズ/質量:W798×D323×H295mm/重量13kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.3●省エネ基準達成率:108%

家電のプロのレコメンド!

「内部の汚れを落とす『凍結洗浄』が、2018年モデルから搭載されています。最上位モデルのような汚れに応じて洗い方をコントロールする機能はないですが、不在時の自動洗浄のほか、タイマー洗浄も可能です。エアコン内部がステンレス製なので汚れがつきにくく、キッチンが同じ空間にあるLDKにオススメ。また、人の数、居場所、動きなどをセンシングする『くらしカメラ F』の搭載により、温度・風向・風量をコントロールしてくれるので、部屋にいる全員が快適に過ごせます」(戸井田さん)

 

【その2「リビング向け・デザイン重視モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

デザイン重視のエアコン選びで注意すべきポイントは?

冷暖房の能力と設置環境をしっかりチェック!

「デザイン重視モデルの場合、冷暖房の能力の展開が少ないものもあるので要注意。設置したい部屋に見合った能力があるか最初に確認を! また、こうしたデザイン重視のモデルは、薄型のフォルムを採用した手前、『自動フィルターお掃除機能』を諦めている場合があります。その場合は、日々のメンテナンスが自分で管理できるのか、しっかりと吟味して判断してください。

 

もうひとつ、デザイン重視モデルのイメージ画像は、壁の中心に設置している場合が多いです。これは、余白がある状態で設置すると美しく見えるデザインになっているから。実際に設置する場所が天井や壁ギリギリだと、イメージ通りにならないこともあるので、設置環境には注意してください!」(戸井田さん)

画像出典:三菱電機「霧ヶ峰FLシリーズ」製品紹介ページ

 

リビング向け・デザイン重視モデルその1

光を受けて華やかに輝く、ソリッドなデザイン

三菱電機

霧ヶ峰 FLシリーズ

MSZ-FL4018S

実売価格21万200円

2016年度の「グッドデザイン賞 グッドデザイン・ベスト100」にも輝いた「FLシリーズ」。正面から吹き出し口が見えない端正なフォルムでインテリアとも調和します。透明パネルとその裏面のヘアライン加工で表面を美しく仕上げ、光が当たる角度によって多彩な表情を生み出します。新色「オニキスブラック」、深みのあるメタリック調の「ボルドーレッド」、きらめくパール調の「パウダースノウ」の3種類のカラバリを展開。

●サイズ/質量:W890×D233×H307mm/17kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:6.7●省エネ基準達成率:111%

家電のプロのレコメンド!

「発売当初は、これまでにないデザイン性が大きく話題になったシリーズです。シンプルかつシャープなフォルムと、素材感や仕上げにこだわったパネルは美しいのひとこと! 三菱のメイン機能である赤外線センサー『ムーブアイ極』や、冷暖房と送風を組み合わせる『ハイブリッド運転』、不在時はセーブ運転から自動オフになる『スマートSTOP』など、基本的な性能は網羅。ただし、薄型にしたためフィルター自動掃除機能は非搭載です。とはいえ、内部のメカに特殊なコーティングがしてあり汚れがつきにくく、フラップも外せるのでお手入れはしやすいです」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその2

機能とデザイン、どちらも兼ね備えたハイスペックモデル

三菱電機

霧ヶ峰 FZシリーズ

MSZ-FZ4018S

実売価格25万4000円

「霧ヶ峰」のプレミアムモデル。高精度赤外線センサーとAIの連携で、少し未来の体感温度を予測する、世界初の「ムーブアイmirA.I.(ミライ)」を搭載します。「先読み運転」設定時には、左右独立駆動のファン「パーソナルツインフロー」が部屋にいるひとりひとりの温度の感じ方に合わせて、気流の強弱と方向を細かくコントロール。また、「プレミアム除湿」は、2つのファンの動きを制御することで寒くなりにくい快適な除湿を実現しています。

●サイズ/質量:W890×D358×H285mm/22kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:7.8●省エネ基準達成率:130%

家電のプロのレコメンド!

「FLシリーズと同様、シャープですっきりしたパネルを採用し、デザイン性は高いです。外見だけではなく、内部の構造も他にはない最先端のデザインモデル。従来の筒型ファンではなく、左右独立したふたつのプロペラファンを搭載し、それぞれに違う温度帯(最大5度差)の風を送り出すことができます。エアコン内部はハイブリッドナノコーティングが施され、カビの発生を抑制するモードやフィルター自動掃除など、清潔性も万全。デザイン・最先端技術の双方が揃ったハイスペックモデルです!」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその3

7色のカラバリ展開で、部屋の雰囲気とピッタリのカラーが選べる

ダイキン

risora(リソラ)

AN40VSP-W

実売価格23万5440円

壁から突き出たエアコンの圧迫感をなくすため、185㎜という業界最薄を実現したスタイリッシュな新モデル。前面パネルは表面加飾でマット質感やツヤ感を実現しています。カラバリは「ラインホワイト」「グレイッシュブラウンメタリック」のほか、綾織りの質感を表現した受注生産の「ツイルゴールド」など全7色。ダイキンの最上位機種「うるさら7」と同じく、温度と湿度を制御し続ける「プレミアム冷房」を搭載し、心地よさも追求しています。

●サイズ/質量:W798×D185×H295mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:5.0●省エネ基準達成率:102%

家電のプロのレコメンド!

「ダイキンがこの3月に発売した、カラバリが豊富なインテリアエアコンです。7色展開で、部屋のインテリアイメージに合わせてコーディネートしやすいのがポイント! 実は、かなり前に三洋電機が似たような製品を発売し、インテリア関係者の間では大いに話題になりましたが、当時は省エネや快適性重視の流れに負けて消えてしまいました。今回、売れ行きが好調ならば、ようやく時代が追いついたといえそうです。もちろん、ダイキンらしく基本性能に不安はなし。フィルターの自動お掃除機能は非搭載ですが、有害物質を分解する技術『ストリーマ』で内部を清潔に保つとともに、フィルターで捕らえた物質にストリーマを照射し、気流を清潔に保つ機能があります」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその4

空気清浄機能を持ち、丸みのある前面パネルも美しい

東芝

大清快 E-Rシリーズ

RAS-E405R

実売価格16万2000円

強力な空気清浄機能「プラズマ空清」を備えた「E-Rシリーズ」の新モデル。プラズマ空清ユニットが吸い込んだ汚れを帯電させて熱交換器に吸着し、屋外に排出することで、空気中に浮遊する花粉やカビ、PM2.5を99%除去します。さらにPM0.1レベルの微細な粒子も90分間で90%以上除去できるようになりました。前面パネルは落ち着いた質感のマット調。フィルター自動お掃除で取れたホコリは「楽ダストボックス」にたまり、掃除機で3か月に1度吸えばいいので手入れが簡単です。

●サイズ/質量:W790×D255×H250mm/11kg(室内機)●適応畳数:冷房11~17畳、暖房11~14畳●定格能力:冷房4.0kW、暖房5.0kW●APF:4.9●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「個人的には、スタンダードなエアコンの中では、東芝の『大清快』が一番キレイなデザインだと思います。両サイドを包むように巻き込んでいる前面パネルがすっきりとした印象。特別尖ったデザインではないですが、さりげなく完成度が高いのが良いですね。なかでもオススメは自動フィルター掃除機能が搭載されているセカンドラインの『E-Rシリーズ』。空気清浄機と呼べるレベルのしっかりした空気清浄機能が搭載されているのがウリ。また、本機はふたつのシリンダーを持ち、パワーがそれほど必要ないときはひとつだけ動作させるなど、省エネなのもポイントです。ちなみに、すべてのグレードで同じデザインなので、予算に応じてどれを選んでもデザイン面では問題ありません」(戸井田さん)

 

リビング向け・デザイン重視モデルその5

ヨーロッパの美意識が生んだ、インテリアの一部となる新スタイル

ダイキン

UXシリーズ

C40RTUXV-W

実売価格7万1195円(室内機のみの価格)

「ダイキンヨーロッパ」が工業デザイナーAlexander Schlag(アレキサンダー・シュラッグ)氏と共同でデザインしたモデル。ヨーロッパでは主流スタイルとなっている、室外機ひとつに複数の室内機を接続するハウジングエアコンです。室外機がひとつで済むため、住宅の外観も損ないません。室内機は風の流れをイメージして曲面を基調とした前面パネルを採用。左右両端の厚みを129mmに抑え壁との一体感を演出しています。飛行機のフラップのように前面パネルがスライドして、気流の吹き出し口が登場するなど、動きのクオリティにもこだわっています。

●サイズ/質量:W998×D212×H303mm/11kg(室内機)

家電のプロのレコメンド!

「いままでにない流れるようなフォルムのデザインが画期的! 壁掛けタイプですが、ハウジングエアコンなので単体で設置することは難しく、新築時やリフォーム時に導入するのがオススメ。特にインテリアデザインにこだわって家を新築する際は、ぜひ検討してほしいモデルです」(戸井田さん)

 

【その3「個室向け・買い足し用モデル」の選び方&おすすめモデル5選】

買い足し用エアコンを選ぶときのポイントは?

付加機能が削られていてもOKかよく吟味を!

「目的は買い足しなので、価格面のメリットを重視してOK。廉価モデルの場合、エネルギー効率(APF※)や低温時の暖房能力など、基本性能が悪くなることもあるので、スペックが低くなりすぎないよう確認を! 最上位は8畳だとAPF7.0前後なのに対し、廉価モデルは5.8くらいが相場になっています。期間消費電力量にすると100~50kWhくらいの差があり、電気代だと年間2700~1350円くらいの差に。ですから、使用頻度が高い部屋なら10年使うことを前提に、電気代も考慮して上のグレードを検討するほうが良い場合もあります。

また、廉価モデルは基本性能がそこまで落ちていなくても、付加機能がぐっと削られている場合が多い傾向があります。特に、内部の自動掃除機能はほぼ非搭載、搭載していてもフィルターのみという可能性が大なので、それでも良いかしっかり検討を。不在時自動オフなどの機能がない場合もあり、子ども部屋に使うとき、つけ消しの管理が任せられない場合があるので、こちらもよく吟味してください!」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその1

スマホで遠隔操作して帰宅時には快適な温度に!

アイリスオーヤマ

ルームエアコン Wi-Fi・人感搭載シリーズ

IRW-2817C

実売価格7万5384円

アイリスオーヤマが大型白物家電事業への参入第一弾として2017年に発売し、話題となったエアコン。無線LANを内蔵しているため、スマホでの遠隔操作が簡単にできるのが特徴。帰宅途中にスマホでエアコンの電源をオンにしておけば、家に帰ったときに快適な温度で迎えてくれます。睡眠モードは温度設定を1時間ごとに変更可能など、アプリで生活リズムに合わせた細やかな設定も可能。人の動きを検知する人感センサー搭載で、人がいない時は自動で省エネ運転をしてくれます。

●サイズ/質量:W795×D230×H250mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房8~12畳、暖房8~10畳●定格能力:冷房2.8kW、暖房3.6kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「無線LAN内蔵モデルで、しかも廉価ということで昨年発売以来注目のモデルです。そろそろ発売後1年が経過しますが、2018年にモデルチェンジの予定はなく、今後も現行モデルとして継続販売。価格面でもおトク感があります。人感センサーも搭載されていて、不在時はセーブ運転に切り替わります。オートオフにはなりませんが、付けっ放しだとわかれば外から遠隔操作もできるので、オフにならないのは妥当な仕様ですね。エアコン内部の清潔維持機能がないのが惜しいですが、この価格では十分な機能があるといえます」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその2

清潔性の維持機能が充実し、「プラズマ空清」を搭載

富士通ゼネラル

nocria(ノクリア) Dシリーズ AS-D25H

実売価格10万5100円

熱交換器を加熱して除菌する業界初の「熱交換器(アルミフィン)加熱除菌」が搭載されたスリムモデル。熱交換器を55℃以上に加熱するため、付着したカビ菌や細菌に効果があります。部屋の空気を清潔にする「プラズマ空清」は、0.3~2.5μmの粒子を88%キャッチ。しかもフィルター方式ではない電気集じん方式のため、高い集じん力が持続します。本体の高さは250mmとスリムで、窓上の狭い空間にも納まる設置性の高いモデルです。

●サイズ/質量:W777×D319×H250mm/12kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のCシリーズと比べても価格差はないので、こちらがオススメです。『熱交換加熱除菌』に加えて、抗カビ・抗菌コーティングされた『ハイドロフィリック熱交換器』なので汚れもつきにくくなっています。フィルター自動おそうじ機能や人感センサーを利用した自動セーブ・自動オフ機能も搭載。一年中適切な運転をセレクトしてくれる『毎日快適モード』も便利ですね。このクラスではかなりの高スペックで、コスパが高いモデルです」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその3

高濃度プラズマクラスターが部屋の空気と本体内部をキレイに!

シャープ

H-Dシリーズ AY-H25D

実売価格11万4400円

高濃度のプラズマクラスターを発生させる空気浄化技術「プラズマクラスター25000」搭載モデル。冷暖房を使わない時期でも、プラズマクラスターを単独運転することで空気をキレイにできます。「部屋干しモード」は、部屋干しのイヤなニオイを抑えつつ、暖房と除湿を効率よく組み合わせて、2時間の運転で約4kgの洗濯物を乾かせます。リモコンのカレンダー情報と外気温の変化で季節を判定し、エアコンが自動で適切な運転を選んでくれる機能もあるので、手間なく省エネができます。

●サイズ/質量:W770×D254×H260mm/9kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●APF:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「ひとつ下のグレードと1万円程度の差なので、こちらのモデルがオススメ! フィルター自動おそうじ機能は非搭載、かつルーバーを取り外しての丸洗いもできませんが、シャープ独自の空気浄化機能のプラズマクラスターが搭載されていて、冷暖房を使わないときもプラズマクラスター発生機として単独運転ができます。また『パトロール』機能は、エアコン停止中でもカビが発生しやすい環境になると、自動的にプラズマクラスターを放出。同時にエアコン内部にもプラズマクラスターを満たし、送風ファンにカビが発生しにくい環境にしてくれます。熱交換器にも『親水性コート』が施されていて汚れが落ちやすいなど、清潔さをキープする環境はまずまず整っています」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその4

大風量と、一瞬で快適な温度に近づける「ワープ運転」が魅力

三菱重工

ビーバーエアコンTWシリーズ

SRK25TW

実売価格8万6172円

三菱重工ならではの、ジェットエンジンの翼形状設計に使われる技術を応用した「JET BODY」が特色のモデル。ファンと熱交換器の配置や吹き出し口の道筋を最適化することで、電力を抑えながらも、大風量の風を部屋の隅々まで行き渡らせます。吹き出し温度約6℃と強力な冷風を吹き出す「ワープ運転」は、今すぐ涼しくなりたいときに効果的。また、2018年度モデルから伊藤園の茶殻をリサイクルした茶殻樹脂をフィルターホルダーに配合し、資源の有効活用にも取り組んでいます。

●サイズ/質量:W798×D280×H250mm/10kg(室内機)●適応畳数:冷房8畳●定格能力:冷房2.5kW●APF:6.0

家電のプロのレコメンド!

「本体の高さは250mmで、窓上にも設置可能なコンパクトタイプです。フィルター自動おそうじ機能は非搭載ですが、酵素と尿素の力でフィルターに吸着した汚れ(アレル物質)を抑制する『バイオクリア運転』や、運転停止後に自動的にエアコン内部を乾燥させてカビの成長を抑制する『内部クリーン運転』など、清潔維持機能はあります。不在時セーブやオートオフ機能はなく、省エネ機能に関してはやや惜しい。エアコンの周辺を設定温度にすばやく近づけて、15分で元の運転に戻る『ワープ運転』は、お風呂上がりや帰宅直後などに便利です」(戸井田さん)

 

個室向け・買い足し用モデルその5

基本機能の冷房・暖房・除湿に特化したシンプルなエアコン

コロナ

Nシリーズ CSH-N2518R

実売価格6万9800円

冷房・暖房・除湿が簡単操作で行える、基本機能に特化した日本製モデル。ワイドで心地よい気流をつくる「ビッグルーバー」を搭載。室内機内部を乾燥させ清潔に保つ「内部乾燥モード」は、運転停止後や冷房シーズン終了時に便利です。また、エアコン本体前面パネルは簡単に取り外して丸洗いも可能。室内熱交換器に溜まったニオイをドレン水で封じ込める「ニオイカット制御」によって、冷房開始時のイヤなニオイも抑えます。

●サイズ/質量:W795×D235×H290mm/9.5kg(室内機)●適応畳数:冷房7~10畳、暖房6~8畳●定格能力:冷房2.5kW、暖房2.8kW●AFP:5.8●省エネ基準達成率:100%

家電のプロのレコメンド!

「冷房・暖房・除湿の基本性能があればOKという人向けの、超シンプルタイプです。シンプルといっても、運転停止後やシーズン終わりに、内部(熱交換器、通風路、送風ファン、ルーバー等)を乾燥して清潔に維持できる機能は搭載されています。自動フィルターおそうじ機能は非搭載なものの、フィルターは抗菌・防カビフィルターになっているのは安心。省エネモードやオートオフ機能はなく、フィルターのおそうじも必要なので、自己管理をするのが前提のモデルですね」(戸井田さん)

不快なジメジメを撃退! アイリスオーヤマ個別説明会で出合った「この夏、必須の空調家電」4選

2017年のアイリスオーヤマの家電事業は売上高が660億円、前年比で136%の成長と、好調ぶりが目立っています。そんな会社の勢いを象徴するかのような、やる気満々の広報さんから「夏に向けた製品を揃えたので、ぜひ見に来てください」と連絡が来ました。筆者にとって、同社の個別説明会は恒例となりつつあり、いつもの飯田橋オフィスまで足を運ぶことに。果たして、今回はどんな製品を見せくれるのでしょうか。

 

タワーファンのメリットは縦長の風を作り、上下方向に自在に風を送れること

今年は例年より暖かい日が続き、4月なのに気温が25℃を超える日もあって、夏になったら一体どうなってしまうのだろう……と心配になる今日このごろ。というわけで、最初はタワーファンです。暑いけどエアコンをつけるまでもない初夏に活躍する製品です。実はタワー型はあまり市場が広がっておらず、扇風機が圧倒的に売れています。しかし、タワーファンには意外に知られていないメリットがあるので、これから扇風機を買おうと思っている人は一考の余地ありです。

 

4月13日発売の新製品は、前モデルより風量が20%アップ、風速が40%アップとパワフルになりました。上下のルーバーは最大約90°の角度で送風ができ、左右首振り機能も搭載。今回発売したのは2モデルで、リモコン付属のマイコン式「KTWF-C82T」はサイズが幅260×奥行き260×高さ793mm、質量3.6kgで参考価格は9980円(税別)。メカ式の「KTEF-D82T」のサイズは幅260×奥行き260×高さ803mm、質量3.6kgで参考価格は7480円(税別)。

↑左は既存モデルの木目調タイプで参考価格は8980円(税別)。中央がメカ式の「KTEF-D82T」で、写真右がマイコン式の「KTWF-C82T」

 

↑マイコン式はリズム風モードとタイマー機能を搭載し、リモコンも付属しています

 

一般的な扇風機は大きなファン(羽)が1つしかないので、上半身に風を当てると下半身や足元には風が当たりません。対してタワーファンは大人の腰の位置程度の高さから縦長の風を送り出し、ルーバーの向きを変えることで上下方向に自在に風を送り出すことができます。同社のタワーファンはルーバーが上下で分かれているので、下段は足元、上段は上半身と全身に風が送ることができるのが特徴。足元を冷やすと体感温度が下がるため真夏の暑いときに便利なほか、ソファに座る人間の上半身と足元に寝ているペットに同時に風を送るといった使い方もできます。

 

スリムなので、首振り機能を使ってもスペースを大きくとらずに邪魔にならないですし、冬の使わない時期にクローゼットにしまいこむ際にも省スペースですみます。ファンガードによってファンに直接触れないようになっており、小さな子どもがいる家庭にも安心ですね。

↑ルーバーは上下独立して動かせる(手動)。ファンガードで直接ファンを触れない安全設計

 

デシカント式衣類乾燥除湿機は軽々と持てて静音性も抜群

次に紹介されたのが衣類乾燥除湿機の新製品2モデル。コンプレッサー式(※1)とデシカント式(※2)の2機種なのですが、デシカント式の「KIJD-H20 衣類乾燥除湿機」(参考価格1万7800円・税別)がなかなかに秀逸でした。何が良いのかというと、とにかく軽い。本体重量は約4.4kg(タンクに水がない状態)で、簡単にひょいと持ち上げて部屋を移動できます。前モデルは取っ手が本体左右についていて両手で運びましたが、新製品では幅広のアーチ型の取っ手を上部に付けたことで、片手でラクに持てるようになりました。

 

※1:コンプレッサー式…コンプレッサー(圧縮機)で冷媒を循環させ、湿った空気を冷やして、湿気を水滴にする方式。高温時の除湿能力が高いですが、コンプレッサー内蔵のため、本体が大きくなりがち

※2:デシカント式…乾燥剤に水分を吸着させる方式。吸着した水分はヒーターで温められたのち、水滴に戻ってタンクにたまります。低温時の除湿能力が高く、コンパクトですが、ヒーターを利用するため、消費電力が高いです

↑KIJD-H20はサイズも幅約325×奥行165×高さ約510mmと小さめ。タンク容量は約2.0L、除湿能力は2.2L/日(木造3畳・鉄筋コンクリート6畳)。ルーバーは手動

 

脱衣所やお風呂の乾燥や衣類乾燥、クローゼットの中、リビングの湿気取りとさまざまな場所で使えそうです。さらに特筆すべきは、運転音が34dB(30dBだと深夜の郊外、ささやき声と同じくらい)と静かなこと。梅雨時期の寝苦しい夜に使うと、湿気だけが取り除かれて快適な夜を過ごせそうです。ただ、デシカント式は除湿にヒーターを使用しており室温が上昇するので注意しましょう。

↑スイッチ部は電源の入/切とタイマーのみのシンプル設計

 

コンプレッサー式の衣類乾燥除湿機はパワーと運転モードが魅力

コンプレッサー式の「KIJC-H65 衣類乾燥除湿機」の参考価格は2万2800円(税別)。約9.7kgとやや重いため、気軽に移動はできませんが、そのぶん、除湿パワーがデシカント式の2倍以上とパワーが強く、大量の洗濯物の室内干しに最適です。運転モードも多彩で、「衣類乾燥モード」では3時間の連続除湿後に部屋の湿度が60%以下なら運転をストップし、60%以上ならまだ乾いていないと判断して自動的に運転を1時間延長します。「自動モード」では湿度55%以上で除湿を開始し、55%以下なら送風に切り替えるというように、部屋を乾燥させすぎないように自動調整します。

 

デシカントモデルのルーバーが手動式なのに対して、コンプレッサーモデルはオートルーバー機能を搭載しており、スイング幅を90°の広角と上向き、下向きの3段階に設定できます。

↑コンプレッサー式「KIJC-H65 衣類乾燥除湿機」の見た目はデシカント式と大きくは変わりませんが、ルーバーが自動式なのが大きく異なる点。本体サイズは幅約319×奥行204×高さ約535mm。タンク容量は2.5L、除湿能力は5.5L/日(木造7畳・鉄筋コンクリート14畳)

 

↑ルーバーの自動スイング、除湿モードの選択が可能です

 

風速と到達距離がアップしたコンパクトサーキュレーターも登場

3つめは、3月下旬に発売した強力コンパクトサーキュレーター「サーキュレーターアイ」の新シリーズです。新製品は、前パネルを従来の平面から球面にしました。これにより、本体内部を通る風が中心に集まって風速が上がるため、風の直進性が高まり、遠くまで風を送ることが可能に。同時にモーターも改良したことで、風速が約20%アップ、到達距離は約50%アップして、25メートル先まで風が届くので、18畳の部屋でもこれ1台で空気循環が可能になります。エアコンの設定温度も抑えられるので、電気代もセーブできそう。静音モード時は運転音が35dBと静かなので、常時運転しても気にならないのもいいですね。上下左右首振りが可能な「PCF-KSC151T」のサイズは幅210×奥行き210×高さ290mm、質量2.0kgで、参考価格は1万800円(税別)。

↑小型で見た目がキュートになったサーキュレーターアイの上下・左右首振りタイプ「PCF-KSC151T」

 

↑前パネル(ファンガード)が球面になったのが大きな変更点。これにより風を押し出す力が強くなり、風速が上がりました

 

大量の洗濯物が干せる頑丈な室内物干しにも注目

家電ではありませんが、4月末発売予定の室内物干しも見せていただきました。洗濯物を室内干しした際の嫌な臭いを防ぐには、なるべく速く乾燥させることが重要です。そのためには、洗濯物の間を空けて、乾燥機やサーキュレーターの風が通る十分なスペースを作る必要があります。家族が多く、大量の洗濯物があるのなら、しっかりした室内干しがあると便利です。新製品はがっちりした作りで、ピンチハンガーを複数ぶら下げても壊れたり、倒れたりする心配がなさそうです。上部のバーは伸縮式になり、洗濯物の量によって伸ばしたり縮めたりできるようになりました。ハンガーが動かないように固定する留め具も付属しているので、サーキュレーターの風で「いつのまにか洗濯物が片方に寄って乾かなかった」ということも防げます。参考価格は7980円(税別)。

↑かなり大きめの室内物干しですが、家族4人分の洗濯物を干すなら十分の大きさ

 

↑ハンガーが動かないようにする留め具が付属

 

今回紹介してもらったのは、かなり生活に密着した製品ばかりで、生活必需品といってもいいものばかり。個人的には、わが家のリビングは家具が多く、夏も冬もエアコンの風が部屋全体に行き渡らないので、小さいながらも遠くまで風が届く「サーキュレーターアイ」がかなり気になりました。タワーファンや衣類乾燥除湿機を含め、3万円を切るリーズナブルな価格もうれしいですね。この夏は、アイリスオーヤマの空調家電を上手に使い、夏を快適に過ごしてみてはいかがでしょうか。

「糖質オフ炊飯器」の実力は? 注目の「ヘルシー調理家電」6選をプロがおいしさ+3項目でジャッジした!

世の中の健康志向が高まる昨今、調理家電の中にもヘルシーを売りにする機種が増えてきました。ここでは最近話題の糖質オフ炊飯器など、注目家電の「おいしさ」をメインに、「使える」度を専門家が判定します!

※「おいしさ」+3項目の判定は新井さんと平島さん2人による評価です

 

【私たちが評価します!】

家電ライター

平島憲一郎 さん

調理家電をはじめ生活家電全般の記事を執筆。最近体重が気になっています。

 

フードスタイリスト

新井美代子さん

雑誌や広告を中心に、レシピ開発やスタイリングなどの分野で活躍しています。

 

チェックその1 糖質オフ炊飯器

糖質が33%も少ないごはんが家庭で手軽に炊ける

サンコー

いつものご飯を低糖質に

「糖質カット炊飯器」

実売価格2万9800円

糖質を33%カットしたごはんが炊ける炊飯器。炊飯中にお湯に溶け出した糖質を排出することで、食物繊維量はそのままに糖質を33%カットします。ごはんの再加熱機能や肉や魚、野菜の「蒸し料理」モードも装備。●サイズ/質量:W280×H330×D400㎜/6.9㎏

二重構造の釜で自動で水を入れ替えて炊飯

↑本機の釜は二重構造。炊飯中の湯を茹でこぼしたあと蒸すことで、ふっくら炊き上げます

 

糖分を含む湯を下部タンクに排水する仕組み

↑茹でこぼしたお湯は下部の排水タンクへ。溜まったお湯は糖分を含んで白濁しています

 

↑炊飯メニューはごはんの硬さを5種類から選ぶだけと、超シンプルです

 

↑内釜は底にあいた穴にごはんが詰まるなど、洗うのに少々手間取ります

 

【糖質カット炊飯器の「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×3

操作性:★×4.5

洗いやすさ★×2.5

コスパ:★×4

「お米の糖質を除去したぶんうまみは減るため、味に関しては厳しい評価になります。内釜にこびりつき防止コートがなく、洗いにくいのも残念」(新井さん)

「おかずと一緒に食べると味はそれほど気にならない。糖質カットしてこの味なら私はアリ。シンプル機能で操作も簡単です」(平島さん)

 

【これも要チェック!!】

糖質を約47%オフできる「とらひめ」が炊ける調理器

タイガー魔法瓶

とらひめ調理器

JPE-A10Z

実売価格5万1840円

糖質が白米の約47%オフの米粒状加工食品「とらひめ」が炊ける調理器。とらひめ(別売・10袋4104円)だけでなく、麦めしや玄米、白米もタイガー独自の炊飯技術でおいしく炊き上げます。●サイズ/質量:W272×H211×D329㎜/約4.5㎏

 

チェックその2 油分オフのノンフライヤー

ダブルレイヤー付きで一度に500g分の唐揚げが作れる

フィリップス

ノンフライヤー

HD9216/66

実売価格2万6780円

ノンフライ調理をはじめ多用途に使えるノンフライヤー。庫内に最高200℃の熱風を高速循環、揚げ物だけでなく、グリルやベイク、ローストにも対応します。ダブルレイヤー付きで、唐揚げなどの調理量が2倍に。●サイズ/質量:W315×H384×D287㎜/5.8㎏

↑付属のダブルレイヤーをバスケットのネット上に設置。2層調理が可能に

 

【ノンフライヤーの「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×4.5

操作性:★×4

洗いやすさ:★×3.5

コスパ:★×3.5

「2段で調理できるようになったのが◎。唐揚げでも上段と下段で味付けを変えられます。操作も温度と時間を設定するだけで簡単。ただ形状的に少し洗いにくいですね」(新井さん)

 

チェックその3 野菜麺が作れる電動野菜スライサー

シャキシャキ食感の野菜のスライスでサラダも美味!

ドウシシャ

電動やさいスライサー

ベジ丸 DBS-18IV

実売価格3980円

スイッチを押しつつ本体を押し込むと野菜のクルクルスライスができる機種。ディスクの交換によりクルクルスライスと千切りの2種類が作れます。小麦粉でなく野菜を使ったヘルシー麺メニューも楽しめます。●サイズ/質量:約W160×H195×D123㎜/約720g

↑カップ内で野菜を回しながらカット。長いスライスに子どもも喜びます

 

【電動やさいスライサー「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×4

操作性:★×2.5

洗いやすさ:★×2.5

コスパ:★×3.5

「シャキシャキの野菜サラダに加え、ジャガイモをスライスしてポテトチップスなども作れます。細身の野菜が固定しにくく、刃も着脱しにくいのが残念」(平島さん)

 

チェックその4 カロリー計算炊飯器

ごはんのカロリーを瞬時に表示して食べ過ぎを防ぐ!

アイリスオーヤマ

銘柄量り炊き IHジャー炊飯器

KRC-ID30-R (3合)

実売価格2万3760円

炊飯したごはんをよそうと、そのぶんのカロリーを表示する3合炊き。米の銘柄で異なる最適水量を計算、銘柄ごとに火力と加熱時間も自動調整します。カロリーチェックしながらお米のおいしさを最大限に堪能。●サイズ/質量:W226×H220×D280㎜/4.3㎏

↑ごはんを茶碗によそうと、内釜から減った重さからカロリーが換算され、表示されます

 

【銘柄量り炊きの「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×4.5

操作性:★×4

洗いやすさ:★×4

コスパ:★×5

「高級炊飯器に負けないふっくらした炊き上がりに仰天。下部はIH調理器にも使え、内釜も軽くて洗いやすい。これでカロリー計算もでき、コスパ抜群です」(新井さん)

 

チェックその5 栄養を凝縮させるフードドライヤー

ヘルシーなドライフードが自宅で簡単&たっぷり作れ

ダイアモンドヘッド

ROOMMATE ヘルシーフードドライヤー EB-RM33A

実売価格6980円

最大12時間のタイマー付きフードドライヤー。5段トレイを備え、一度に大量のドライフードができます。温度設定は35〜70℃で、低めの温度設定で、酵素やビタミンが豊富と話題のローフードも作れます。●サイズ/質量:約W303×H237×D248㎜/約1.87㎏

↑冷蔵庫に余った野菜や果物をたっぷり乾燥。食材をムダなく使えます

 

ヘルシーフードドライヤーの「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×4.5

操作性:★×4.5

洗いやすさ:★×4

コスパ:★×4

「薄く切った食材を並べて温度設定するだけで、買いすぎた野菜や果物が絶品ドライフードに。しっかり水気を拭き取って乾燥すれば、ほぼお手入れ不要」(平島さん)

 

チェックその6 油分オフのホットプレート

肉の余分な脂を落としふっくらジューシーに焼ける

レコルト

Home BBQ(オイスターホワイト/限定カラー)

実売価格9720円

テーブルでBBQスタイルを楽しめるクッキングプレート。250℃まで温度調節できる強力ヒーターを搭載、プレート穴から水を張ったトレイに脂を落とし、肉をヘルシーかつジューシーに焼き上げます。●サイズ/質量:約W420×H165×D230㎜(収納時)/約2.95㎏

↑肉や野菜など好きな食材を並べて、自宅にいながら本格BBQを堪能

 

【Home BBQの「おいしさ」+3項目を判定!】

味(おいしさ):★×4

操作性:★×4.5

洗いやすさ:★×3

コスパ:★×4.5

「グリルプレートは波型なうえに穴付きで、余分な脂が落ちて油ハネも少なく使いやすい。洗うパーツが3つあってやや面倒ですが、汚れ落ちは良好です」(新井さん)

プロが全力レコメンド! 3万円以下の「高コスパ生活家電」ベスト5

高級モデルではないが、「これで十分」と思える安くていいモノを紹介するコーナー。今回は、3万円以下で買える生活家電のおすすめ製品をピックアップ。家電のプロのオススメコメントとともに紹介します!

 

その1 コードレス掃除機

吸引口にブラシはないがヘッド設計に工夫あり!軽い使い心地でスリムなデザインもうれしい

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アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー

KIC-SLDC4-R

実売価格2万6784円

業界最軽量クラスの軽さを誇るコードレススティック掃除機。本体のスリム化や内部構造の見直しで質量約1.2㎏を実現し、高い場所もラクに掃除できます。ホコリセンサーでゴミの量を感知し、吸引パワーを自動調節可能。紙パック式なのでゴミ捨て簡単。ダストカップの掃除も不要です。専用紙パックは抗菌・防臭加工済み。

SPEC●使用時間:標準モード約20分、ターボモード約9分、自動モード約30分 ●充電時間:約3時間 ●集じん容積:0.3リットル ●サイズ/質量:W236×H1003×D162mm/約1.2kg

 

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壁置きパーツを使って壁際にスマートに収納。パーツは壁に両面テープで取り付けできる。本体とパーツは磁石で固定。

 

【ココがポイント】

回転する気流で床上のホコリを99%集じん

ヘッド内に回転気流を発生させる独自構造でダストピックアップ率99%を実現。ヘッドと床の隙間が狭く、大きなゴミは上からヘッドを被せて吸引するなど使い方のコツは必要です。

 

ライター・平島憲一郎のレコメンド

掃除・メンテ・収納の手間を軽減する工夫が満載

「ヘッドのブラシを省略しつつ、吸い付きが強い設計で集じん力は高い。デザインもスリムで、部屋置きしても部屋になじみます。本体裏に磁石があり、掃除の途中に冷蔵庫などに立てかけられるのも便利。しかも、メンテの手間が少ない紙パック式で、ユーザーの負担を極力減らしてこの価格はエライ!」(平島さん)

 

その2 シェーバー

ツイスト式のふたがギミック的に面白く、剃り味も携帯用・旅行用としては十分!

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ブラウン

モバイルシェーブ M-90

実売価格2260円

オフィスや出張先などで手軽に使える携帯型シェーバー。上位機種も採用するマルチパターン網刃が様々な方向に生えたひげを確実に捕らえます。キワゾリ刃装備で、口ひげやもみあげも手入れ可能。シェービング後にそのまま本体ごと水洗いできます。外出先でも出張先でも手間をかけずに手入れできます。

SPEC●刃の枚数:1枚刃 ●駆動方式:往復式 ●電源:乾電池式(単3形乾電池2本)●キャップ:ツイスト式 ●サイズ/質量:W57×H118×D23mm/120g

 

【ココがポイント】

浮き沈みする網刃である程度快適な深剃りが可能

一枚刃ながら網刃にはクッション性もあり、時間をかければまずまず深剃りができます。スライド式のふたを開けないと電源が入らず、誤作動を防げるのも◎。

 

【編集部家電担当・青木宏彰のレコメンド】

替刃を買うよりも安価でサブ機としては十分な剃り味

「深剃りでは1万円超えの機種に負けますが、サブとしては十分な剃り味。ひげが薄い人でこれをメイン使いする人も。替刃は販売していないですが、本体2000円強だし、替刃を買うより手ごろ!」(青木)

 

シェーバーならこちらもオススメ!

独立して沈む2枚刃で肌にやさしく深剃り

20180222-yamauchi-050

パナソニック

メンズシェーバーツインエクス ES4815P

実売価格2790円

2枚刃がそれぞれ独立して沈み、肌にやさしいシェービングができる携帯シェーバー。「60°鋭角内刃」を採用し、濃いヒゲもスムーズに剃れます。水洗いで清潔さを保ち、切れ味も回復。

SPEC●刃の枚数:2枚刃 ●電源:乾電池式(単3形電池2本) ●キワゾリ刃:非搭載 ●サイズ/質量:W58×H101×D31mm/100g(乾電池除く)

 

その3 コーヒーメーカー

豆から挽いて抽出まで1台で叶う! 全自動で1万円台はおトクすぎ

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siroca

全自動コーヒーメーカーSC-A121

実売価格1万1200円

小型ながらミルを内蔵し、挽きから抽出まで全自動。ステンレスメッシュフィルターがコーヒー豆の油分まで抽出、蒸らし工程も入れ、コクのある味に仕上げてくれます。洗う部分は丸ごと取り外し可。

SPEC●抽出方式:ドリップ式 ●最大使用水量:0.58リットル ●消費電力:600W ●保温機能:30分 ●ミル段階:1〜4杯用(すべて中細挽き) ●サイズ/質量:W173×H270×D220mm/約2.2kg

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淹れる杯数に応じて「中細挽き」の挽き方を適切にチューニング。これにより、いつでも安定したおいしさになります。

 

【ココがポイント】

「蒸らし」の工程により味に深みが増す!

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抽出時に「蒸らし」を入れると、コーヒー粉の油脂分と水分がなじみ、お湯が全体に浸透しやすくなります。この“ひと手間”をプログラムしたことで、コーヒーが一気に深みを増しています。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

コンパクトで場所を取らずボタンひとつで本格派の味に

「抽出されるコーヒーは中細挽きで、ややワイルドな味わい。一度に4杯まで淹れられるので、ファミリーでも使えます。設置場所を取らず、デザインもシンプル。これが1万円そこそことはお買い得です」(戸井田さん)

 

その4 炊飯器

象印お得意の圧力技術は非搭載ながら内釜とIHで十分おいしく炊き上がる!

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象印

IH炊飯ジャー 極め炊き NP-VJ10

実売価格1万9220円

IHの高火力と米が対流しやすい丸底の内釜でごはんをふっくら炊き上げます。吸水時間を長くし、お米の甘みを引き出す「熟成炊き」機能を搭載。白米の食感を「ふつう」・「やわらか」・「かため」の3種から選択可。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合 ●炊飯1回の消費電力量:156Wh ●保温1時間の時消費電力量:15.0Wh ●サイズ/質量:約W255×H205×D375mm/約4.0kg

 

【ココがポイント】

同社の基本的炊飯技術だけでもかなりウマい

 

圧力炊飯や南部鉄器なしでも、象印が長年蓄積してきた高いレベルの炊き上がりを実現できると証明。多彩な炊飯機能はありませんが、厚さ1.7mmで丸い形状の羽釜とIHの高火力により実においしく炊き上がります!

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

象印のIH炊飯の技術で上位機に迫る味わい

「象印お得意の圧力炊飯は非搭載ですが、厚さ1.7mmで丸い形状の内釜と、IHの高火力により、上位機種に迫るおいしさです。再加熱して炊きたて感を蘇らせる『あったか再加熱』も実用性の高い便利機能です」(戸井田さん)

 

その5 ドライヤー

ダブルファンによるパワフルな風でより早く美しく髪をブローできる!

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コイズミ

モンスターダブルファンドライヤーKHD-W720

実売価格8610円

2つのファンを搭載し、2.0㎥/分の大風量で素早く髪を乾かせるヘアドライヤー。短時間で乾かすことで髪へのダメージも軽減できます。4か所からマイナスイオンをたっぷり放出し、髪に広く行き渡ります。

SPEC●消費電力(100V):1200W ●風量切換:ターボ/ハイ/ロー/クール ●マイナスイオン発生部:4か所 ●コード長:約1.7m ●サイズ/質量:約W270×H280×D100mm/約685g

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押している間だけ冷風ドライになる「クールショットスイッチ」を搭載。デジタルスイッチ式で操作性も高め。

 

【ココがポイント】

形の異なる2つのファンでパワフルに風を押し出す!

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実売価格8000円台で毎分約2.0㎥の大風量を実現できたのがスゴいところ。形状の異なる2つのファンで風を強く押し出し、より多くの風をより早く髪に届けます。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

運転音は結構大きいけれどとにかく早く乾く!!

「内部に送風ファンが2つあり、ダイソンに迫る風量。マイナスイオンも大量に出るようで、髪が早く美しく乾くと高評価を得ています。運転音が大きいのが玉に瑕ですが、早く乾くので許容範囲!!ボディカラーが3色あり、老若男女問わず選びやすいのも魅力です」(戸井田さん)

「この味でこの価格はおトク」と評価された炊飯器は? 最新8モデルを2人の家電のプロが食べ比べ! 

各メーカーから、数多くの炊飯器が登場していますが、いったいどんな炊き上がりになるのか、実際に炊いてみないとわからないのは困ったものですよね。ここでは、2017年下半期に発売された最新の炊飯器8モデルを一堂に集め、大試食会を決行。家電のプロの二人が炊き上がりを徹底チェックしました!

 

試食したのはこの人

家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

幅広い媒体で活躍する家電のプロ。

 

家電ライター 平島憲一郎さん

平島

生活家電中心に性能検証記事などを執筆。

 

【調理ルール】

千葉産のコシヒカリを「白米・標準」モードで炊飯。3.5合炊き以下は2合、それ以外は3合ずつ炊きました。

 

その1

新素材配合の土鍋でより旨み濃厚に炊き上げ

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タイガー魔法瓶

土鍋圧力IH炊飯ジャー 〈THE 炊きたて〉JPG-X100

実売価格13万4520円

土鍋釜に「炭化ケイ素」を新配合し熱伝導が約2.5倍に。かまどと土鍋の熱を米にしっかり伝え、甘みと香り濃厚なごはんに仕上げます。音声ガイド機能で操作も快適。●サイズ/質量:約W261×H220×D325㎜/約7.3kg●炊飯容量:1~5.5合

20180124_yamauchi_21↑内釜の「プレミアム本土鍋」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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十分なツヤと強い粘りが、米粒の表面から見て取れます。おこげもしっかり存在!

「炊き上がった瞬間のみずみずしさが印象的。粘りよりも弾力がある感じです。本格派の土鍋ごはんですね」(戸田井)

「米の甘みとおこげの豊かな香りは他の追随を許しません。おこげのパリパリ感も従来よりアップした印象」(平島)

 

【総評】

おこげの香り高い、甘み濃厚なごはんに仕上げます。内釜が土鍋で、やや取り扱い注意。人感センサーの使い勝手は賛否がわかれそうです。

 

その2

加圧追い炊き機能採用でごはんの甘みがさらに向上

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パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器「Wおどり炊き」SR-SPX107

実売価格9万1110円

IH通電の高速切り替えと可変圧力での2つのおどり炊き技術「Wおどり炊き」を搭載。炊飯終盤さらに加圧する「加圧追い炊き」を新採用し、ごはんの甘みともちもち感が向上しました。●サイズ/質量:W266×H233×D338㎜/7.0kg●炊飯容量:0.5~5.5合

20180124_yamauchi_17↑内釜の「ダイヤモンド竃釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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米一粒一粒が白色のおねばをまとっており、炊き上がりツヤやか。粘りも十分にありました。

「粘り・硬さなど含め、バランスが良い炊き上がりですね。万人受けするタイプのごはんだと思います」(戸田井)

「炊き上がりの食感は柔らかめで程良いモチモチ感。味も甘みの中にコシヒカリの風味が感じられました」(平島)

【総評】

やや柔らかめでモチモチの炊き上がり。ツヤ、甘み、香りも十分。軽い内釜など手入れもしやすく、高度にバランスが取れています。

 

その3

炭釜による大火力で粒立ちよくふっくら炊飯!

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三菱電機

本炭釜 KAMADO NJ-AW108

実売価格12万9600円

発熱効率が高い炭釜を採用し、粒立ちの良いふっくらごはんに炊き上げます。新搭載の密封弁でごはんの潤いを保ちます。15通りの食感炊き分け、35種類の銘柄炊き分けが可能です。●サイズ/質量:W285×H249×D320㎜/約5.7kg●炊飯容量:0.5~5.5合

20180124_yamauchi_29↑内釜の「本炭釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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米一粒一粒の内部に水分を保持。ハリとツヤがあり、口の中でほどける食感が特徴です。

「非圧力らしいしっかりとした歯ごたえがあります。炊いた直後の香りや粒感が良いです。和食と相性◎」(戸田井)

「香りは鮮烈かつ濃厚で、食べると甘みの中に米本来の味が感じられます。ハリと弾力のある食感も魅力」(平島)

 

【総評】

単なる甘みや香りでなく、米の持つ風味まで感じさせる炊き上がりは圧巻。炭釜は洗う際に割れたりしないよう、注意が必要です。

 

その4

南部鉄器の羽釜が生む熱対流で絶品の炊き上がり

 

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ZOJIRUSHI

圧力IH炊飯ジャー『極め炊き』NP-QT06

実売価格10万7760円

南部鉄器の羽釜を採用。大火力と高圧力で米を豪快にかき回す独自の技術で、少量炊きでも甘み満点に仕上げます。自動で好みの食感に炊ける「わが家炊き」機能も搭載。●サイズ/質量:約W265×H225×D320㎜/約6.0kg●0.5~3.5合

20180124_yamauchi_25↑内釜の「南部鉄器 極め羽釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

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炊き上がったごはんには、しっとりしたツヤ感がありました。ツヤ自体はやや控え目な印象。

「一粒一粒がしっかり膨らみ、ごはんの粒が大きく感じます。もちもちした炊き上がりは象印ならではです」(戸田井)

「蓋を開けると新米の瑞々しい香りが広がりました。程良く柔らかで、モチモチ感の強い炊き上がりです」(平島)

 

【総評】

象印の5.5合炊きの最上位機種に比べると甘みもモチモチ感も控えめ。内釜は南部鉄器だが、小型なのでそこまで重さを感じません。

 

その5

鋳物ホーロー技術と火力調整で極上ご飯を実現

20180126-s1

バーミキュラ

バーミキュラ ライスポット

実売価格8万6184円

高気密の鋳物ホーロー鍋技術とIHの火加減調節技術を融合。3層コートのホーローの遠赤効果などで、米本来の旨みを引き出します。無水調理鍋としても利用可能です。●サイズ/質量:約W311×H208×D296㎜/約6.9kg●炊飯容量:1~5.5合

20180124_yamauchi_08↑同社製の鋳物ホーロー鍋を内釜に使用

 

【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (3)_R

ハリとツヤのある炊き上がり。やや冷めてくると、食感に締まりが出た印象がありました。

「米がぎゅっとした感じの、しっかりとした炊き上がりです。噛むと甘みもしっかり感じられます」(戸田井)

「新米のせいか、やや柔らかめの食感。甘みもほどよくほのかにおこげの香りがあり、食べ飽きない味です」(平島)

 

【総評】

ツヤ、甘み、香りともに奥深さが感じられます。炊飯設定は極シンプル。鍋と蓋が重いのと、米粒がこびりつきやすいのが難点です。

 

その6

独自の真空・圧力技術でごはんの甘みと粘りがUP

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東芝

真空圧力IHジャー炊飯器備長炭かまど本羽釜 RC-10ZWL

実売価格9万4220円

独自の真空ひたし・圧力炊飯技術で、ごはんの甘みと粘りを引き出す炊飯器。11通りの食感炊き分けに加え、ごはんの甘みがアップする「甘み炊き」コースも搭載。●サイズ/質量:W245×H228×D328㎜/約7.2kg●炊飯容量:0.5~5.5合

↑内釜の「備長炭かまど本羽釜」↑内釜の「備長炭かまど本羽釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (1)_R

ごはんのツヤは文句なしの美しさ。炊飯後、少し時間が経つと米粒にハリも出てきました。

「強い個性は主張しない、食べやすい炊き上がり。真空で米の芯まで吸水させるので早炊きでもおいしい」(戸田井)

「強い粘りがあり、食感は柔らかめな食べ応えのあるごはんです。炊きたてごはんの濃厚な香りも魅力」(平島)

 

【総評】

炊きたてごはんの香り、甘みともに濃厚。圧力式で内蓋の手入れがやや大変です。タッチパネルの文字が小さく、操作はコツがいりそうです。

 

その7

銘柄ごとに給水量を計算最適な炊き上がりに!

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アイリスオーヤマ

銘柄量り炊きIHジャー炊飯器 KRC-ID30-R

実売価格3万5424円

米の銘柄ごとに最適な水量を計算するモデル。各銘柄で火力と加熱時間も自動調整し、米の特徴を引き出す炊飯が可能です。よそったごはんのカロリー表示機能も新搭載。●サイズ/質量:W226×H220×D280㎜/4.3kg●炊飯容量:0.5~3合

内釜の「極厚銅釜」↑内釜の「極厚銅釜」

 

【炊き上がりはコチラ!】

20180131-s0 (2)_R

 

白く透明感のあるツヤが特徴。食感は適度にしゃっきりしています。冷えてもおいしく食べられます。

「甘み・香り・もちもち感はやや控えめ。ですが、価格を踏まえれば、この炊き上がりは文句なしです!」(戸田井)

「もちもち感がありつつ、やや硬めの炊き上がりで、甘みの余韻も良い。この味でこの価格はおトク!」(平島)

 

【総評】

ツヤは控えめだが透明感のある仕上がりで甘み十分。内蓋も内釜も手入れしやすいです。コスパで考えると超優秀です。

 

その8

高温浸しと圧力スチームでふっくらツヤやかに炊飯!

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日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳 RZ-AW3000M」

実売価格7万7720円

高めの水温で浸し米の吸水を高めるとともに、独自の圧力スチーム技術でふっくらツヤやかなごはんに炊き上げます。0.5合もおいしく炊く「少量炊き」機能を搭載します。●サイズ/質量:W268×H237×D352㎜/約6.6kg●炊飯容量:0.5~5.5合

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【炊き上がりはコチラ!】

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しっかりと保水した米は、ツヤも上々。口に入れると適度にほどけて食感が良いです。

「甘みもふっくら感もあり、標準的。もちもちとしゃっきりの炊き分けがしっかりできています」(戸田井)

「ほどよい粘りがありつつ、やや硬めの食感。最初は甘み弱めに感じましたが、食べるうちに甘みが増幅」(平島)

 

【総評】

モチモチとしゃっきりの中庸的な食感が特徴。大型縦長の液晶パネルはメニューの視認性が高いです。「戻る」ボタンがないのは惜しいところ。

熱血広報が「ドヤ顔」でプレゼン! 家電で絶好調のアイリスオーヤマ「冬の4大新作」はどうだった?

アイリスオーヤマはシンプルで低価格ながら、エッジの効いた家電を発売し、近年評価がうなぎのぼりのメーカー。今回、「冬の新製品が出そろったので、見に来ませんか?」と同社の広報さんからお誘いをいただきました。前回うかがった際は、オジさんのオアシスの和室にぴったりな丸型LEDランプや、冷蔵庫にひっつくスティック掃除機など、なかなかユニークな製品を紹介してくれたので、今回も期待が高まります。というわけで、暮れも押し迫ったある日、東京ドームにほど近い同社の東京オフィスを訪れました。

 

【注目製品その1】

健康にいい飲むヨーグルトが手軽に作れるのがうれしい!

「最初はこれです」と、同社広報の松下沙樹さんが紹介してくれたのは「ヨーグルトメーカー KYM-013」(参考価格は税別5980円)。あれ? これって昨年発売したものからあまり変わっていないような……。ところが、実は「いま人気の『飲むヨーグルト』が自動で作れるようになりました!」とのこと。同社によれば、健康志向の高まりとともに、ヨーグルトの整腸作用や体調維持などの効果に注目が集まっており、特に手軽に飲めるドリンクタイプは2016年には前年比で約125%も伸びているといいます。

↑新発売のヨーグルトメーカー KYM-013(参考価格は税別5980円。このような形で市販の牛乳パックが収まります↑新発売のヨーグルトメーカー KYM-013。このような形で市販の牛乳パックが収まります

 

昨年発売した前モデルは、温度を1℃刻みで25~65℃、発酵時間を1時間刻みで1~48時間まで細かく設定でき、ヨーグルトだけでなく甘酒や塩麹などの発酵食品も作れることで評判になりました。ヨーグルトも一般的なプレーンタイプだけでなく、低温発酵で作るとろみのあるカスピ海風ヨーグルトや、飲むヨーグルトも作れます。ただし、前モデルではユーザーが自分で温度と時間を設定する必要がありました。

 

その点、新製品では飲むヨーグルトをはじめ、プレーンヨーグルト、カスピ海ヨーグルト、甘酒の5種類の自動メニューを搭載。ワンボタンで温度と時間を自動で調節し、好みの発酵食品が簡単に作れるようにしたものです。飲むヨーグルトは、市販の牛乳パック容器の大きさに合わせて500mlと1000mlの2モードを用意。プレーンヨーグルトは40℃で9時間、飲むヨーグルトは30℃で8時間の設定です。ちなみに、とろみをもっと強くしたい、逆にさらっとさせたい、というときには温度と時間を自分で設定し、好みののどごしを探すことができるのも便利です。

 

筆者は健康維持のため、1年ほど前からヨーグルトにチアシードを混ぜて毎日食べています。50歳を超え、体調に不安を抱えているにもかかわらず、酒宴が増えて内臓の状態が心配になってきたため。とはいえ、固形のヨーグルトを食べるのはなにかと面倒で、ときには忘れることも。その点、本機で手軽にドリンクタイプが作れれば、朝の起き抜けや飲み会のあった夜にもグイッといけるので、飲み忘れることもなさそうです。

↑市販の牛乳9割に対して、市販のドリンクヨーグルトを1の割合で加えて作ります。一度作ったら、それをタネにして何度も作ることが可能。なお、自動メニューで作ると、若干とろみが強い感じです↑こちらが本機で作った飲むヨーグルト。市販の牛乳9割に対して、市販のドリンクヨーグルトを1の割合で加えて作ります。一度作ったら、それをタネにして何度も作ることが可能。なお、自動メニューで作ると、若干とろみが強い印象です

 

レシピブックも一新。ヨーグルトを作る際にできる水分「ホエー」を使ったメニューもあります↑レシピブックも一新。ヨーグルトを作る際にできる水分「ホエー」を使ったメニューもあります

 

【注目製品その2】

両側から操作できる目からウロコのIHコンロ

↑卓上IHコンロ(対面操作式) IHC-TM141。操作パネルはメインとサブがあり、サブ操作パネルは電源の入/切、火力調整、火力表示のみ。メーン操作パネルはこれに加えて、タイマーボタンや揚げ物モードが選べるコース選択ボタン、ブレーカーが落ちることを防止する1000Wセーブ機能のボタンなどを搭載↑卓上IHコンロ(対面操作式) IHC-TM141。操作パネルはメインとサブがあり、サブ操作パネルは電源の入/切、火力調整、火力表示のみ。メーン操作パネルはこれに加えて、タイマーボタンや揚げ物モードが選べるコース選択ボタン、ブレーカーが落ちることを防止する1000Wセーブ機能のボタンなどを搭載

 

次に紹介されたのは、いまの季節に大活躍間違いなしの「卓上IHコンロ(対面操作式) IHC-TM141」。参考価格は1万800円(税込)。広報の松下さんによると、「両側に操作パネルを搭載し、テーブルの対面同士で操作できるようにしました!」とのこと。シンプルながら、これはまさに目からウロコの製品! そういえば、家族で鍋料理をするとき、電源ケーブルの位置の関係から操作パネルが反対側になることも。その際は、火加減を調節するには鍋を迂回して操作するか、そちら側にいる家族に頼むなど、意外に面倒でした。しかし、両サイドに操作パネルがあれば、気づいた人がすぐに火加減を操作できるので、鍋の吹きこぼれや煮えすぎ、肉の焼き過ぎなど、ありがちな失敗が減りそうです。ちょうど鍋1つぶんの大きさで、薄型なので収納する場所に困ることもないでしょう。

 

【注目製品その3】

サーキュレーター+除湿機がスタイリッシュに進化した!

↑本体サイズは幅287×奥行き234×高さ640mmと、設置面積はほぼA4サイズなので、クローゼットや洗面所などの狭いスペースにも置けます。参考価格は2万4800円(税別)↑本体サイズは幅287×奥行き234×高さ640mmと、設置面積はほぼA4サイズなので、クローゼットや洗面所などの狭いスペースにも置けます。参考価格は2万4800円(税別)

 

3つめは、「サーキュレーター衣類乾燥除湿機 DDC-50」です。その名の通り、除湿機とサーキュレーターの2つの機能を1台に搭載したモデル。下部の衣類乾燥除湿機にはデシカント式を採用し、そのヒーターの熱を利用した乾燥風を、上部のサーキュレーターで強力に送風。室内に循環させることで、室内干しの洗濯物を70分で乾かすことができます。除湿機とサーキュレーターはぞれぞれ単独運転ができるので、除湿機で部屋やクローゼットの湿気取りを行い、サーキュレーターでエアコンの冷気・暖気をかき混ぜるなど、一年中使うことができます。

 

実は、同社では同様の製品を2013年に発売しているのですが、前モデルはサーキュレーターと除湿機をそのままくっつけたような、ちょっと無理やりなデザインです。こんな感じのロボット、昔どこかで見たな……というのが第一印象でした。ところが、「新製品は違いますよ! リビングに置いても違和感がないようにスタイリッシュになりました!」と、広報の松下さんは自信満々。たしかに、立柱状の一体型デザインはシャープな印象が際立ち、インテリアにもマッチしそうです。

↑↑従来モデル(左)から進化した新モデル(右)。サーキュレーター部の自動首振り機能は、水平方向に50°・70°・90°の3段階で設定可能。上下は水平から上方90°まで手動で調節できます

 

↑サーキュレーターと除湿機はそれぞれに強弱設定ができます↑天面の操作部。サーキュレーターと除湿機の強さはそれぞれ弱/中/強の設定ができます

 

【注目製品その4】

オジ飲みで使いたい? 華やかでカワイイデザイン家電

「最後は“インスタ映え”です!」と松下さんが押してきたのは、レトロかつカワイイデザインが特徴の「rikopa(リコパ)」シリーズの新モデル。ミニホットプレート、オーブントースター、電子レンジの3機種です。それぞれに、アッシュピンク、アッシュブルー、アイボリーの3色を用意しているので、好みの色で統一し、キッチンに彩どりを与えることができます。複雑な機能は削ぎ落としているため、価格もリーズナブル。「お気入りのデザインの家電が作る朝食で始まる休日の朝……。料理を華やかに魅せる家電によって、1日も華やかにスタートするのです!」。…松下さん、熱いよ。…でも確かに、これならダイニングテーブルやキッチンカウンターなど、いつも目につくところに置きたくなりますね。先日、ライター仲間のおっさんたちだけで「忘年もつ鍋会」を開催しましたが、こんなカワイイアイテムがあれば、華やかなシーンが撮れてSNSにアップできるかも……。

↑電子レンジ IMB-RT17(写真左)は1万3800円、オーブントースター EOT-R1001(写真中)は5980円、ミニホットプレート MHP-R102(右)の参考価格は7480円↑同社広報の松下さんとrikopa(リコパ)の新モデル。電子レンジ IMB-RT17(写真左)は1万3800円、オーブントースター EOT-R1001(写真中)は5980円、ミニホットプレート MHP-R102(右)の参考価格は7480円

 

 

↑ミニホットプレートにはセラミックコーティングがほどこされた平面プレートとたこ焼きプレートが付属。フタも付属しているので蒸し焼き料理もできます↑ミニホットプレートにはセラミックコーティングがほどこされた平面プレートとたこ焼きプレートが付属。フタも付属しているので蒸し焼き料理もできます

 

サーキュレーター衣類乾燥除湿機やホットプレートなど、実用性一辺倒ではなく、デザインに配慮した製品も登場している点が印象的。健康が気になる筆者はやはり、ドリンクタイプが簡単に作れるヨーグルトメーカーが気になりますね。今回も、これを買ったらどうなるか……と具体的にイメージしたくなる製品ばかり。実りある個別説明会でした!

家電のプロが「もっとも勢いがある」と感じたメーカーは? 2017年「注目の家電」と「業界の流れ」を振り返る!

2017年も各社からさまざまな家電製品が登場しました。なかでも、家電のプロの目から見て、いったいどんなアイテムが印象に残ったのでしょうか。前編では、IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏に調理家電について語っていただきました。後編となる今回は、調理家電以外で注目したアイテムや、2017年の業界の流れについてお話を聞いていきましょう!

 

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安蔵靖志(あんぞう・やすし)

IT・家電ジャーナリスト。家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演中。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっています。

 

パワー、持続力ともに高い「コードレスキャニスター掃除機」がいよいよ出てきた

――2017年、調理家電以外で「これは!」と思ったものはありますか?

 

安蔵 いよいよ出てきたな! と思ったのは、シャープと東芝から相次いで登場したコードレスキャニスターのクリーナーです。実は以前にも発売されたことがあったのですが、当時はパワーとバッテリー容量がいまひとつなのに、価格も安くなかったので普及しませんでした。今回、シャープと東芝から出た製品は、パワー、バッテリーともしっかり確保されていて、実用性は十分です。

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シャープ

コードレスキャニスター掃除機

RACTIVE Air(ラクティブ エア) EC-AP700

実売価格6万9480円

紙パック式のコードレスキャニスター掃除機。本体質量1.8kg、標準質量2.9kgの軽量ボディが特徴です。着脱式のバッテリーを採用し、予備バッテリーを用意すれば連続して運転できます(自動モードで約30分×バッテリー2個=約60分)。バッテリーパックは本体と離れた場所で充電が可能。サイクロン式の「EC-AS700」もあります。

 

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東芝

コードレスキャニスター VC-NXS1

実売価格10万9190円

独自開発のモーターにより、強力な吸引力を実現。自走式のパワーヘッドで、スイスイお掃除できます。標準モードで最長約60分の運転が可能。裏表のない二面式の本体も特徴。また、大容量のダストカップを装備したダストステーションが付属しているので、本体のダストカップのゴミ捨てが不要です。

 

――今回は普及すると思われますか?

 

安蔵 訴求の仕方次第ですね。コードレスキャニスターで裾野を広げるためには、新しモノ好きのユーザーに訴求するだけでなく、高齢者を含めたマジョリティに訴えねばなりません。そのためには、今までのキャニスターと同じ使い勝手を実現して、高齢者でも迷わず使えるようにし、なおかつ充電は「充電台に置くだけ」というシンプルさが求められます。シャープも東芝もここはクリアしているので、あとは「いかに認知を広げるか」ということではないでしょうか。

 

ロボット掃除機ではパナソニックのRULOが他社と差別化できていた

――ロボット掃除機市場はいかがでしょうか。

 

安蔵 色々と出ましたが、どれか1台を選ぶならパナソニックの「RULO(ルーロ)」を推します。

 

――あ、センサーを増やした新モデルでしたよね。

 

安蔵 はい。特に上位モデルのMC-RS800は、人工知能も搭載して、マッピングしながら間取りを学習して効率よく掃除します。このマッピングが面白いんですよ。一度間取りをマッピングすれば、スマートフォンの専用アプリから「エリア指定モード」を利用して、掃除してほしくない場所を指定できるんです。例えばペットがいる家庭なら、エサの置き場所を指定すれば、そこを避けて掃除してくれます。ルンバの場合はバーチャルウォールという機材を設置する必要がありますし、その他のメーカーでは、磁気テープを貼る必要があることも。磁気テープだと、さすがにリビングの見栄えがね……。その点、RULOならリビングに余計なモノを置くことなく、除外エリアを指定できます。これは、大きな差別化ができているポイントですね。

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パナソニック

RULO MC-RS800

実売価格12万9220円

独自の三角形状を採用し、部屋の隅のゴミにも強いのが特徴です。新機種ではレーザー、超音波、赤外線の3種類の障害物検知センサーを搭載し、壁や障害物にぶつからないようにお掃除。スマートフォンからの操作にも対応します。

 

エアコンではアイリスオーヤマのWi-Fi搭載が衝撃的

――空調関連ではいかがでしょう。印象的な製品はありましたか?

 

安蔵 ユニークさという意味では、日立の凍結洗浄エアコンは印象的ですね。なかなか真似できないだと思います。しかし、なんといってもエアコンで衝撃的だったのは、新規参入したアイリスオーヤマがWi-Fiを標準搭載したこと。パナソニックやシャープも最上位のシリーズでは無線LANを内蔵していますが、アイリスオーヤマは8万~10万円台の低価格帯でWi-Fi搭載を実現し、業界を震撼させました。

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日立

ステンレス・クリーン 白くまくん

プレミアムXシリーズ
実売価格税込30万230円(※14畳タイプRAS-X40H2)

熱交換器の自動お掃除機能「凍結洗浄」は、熱交換器をいったん凍らせて霜を蓄え、一気に溶かすことで、従来取り除くのが難しかったホコリやカビを洗い流す新方式。エアコン内部をキレイにして清潔な空気を送り出します。[くらしカメラ AI]で部屋を検知し、人がいない時間を選んで自動で洗浄するのも特徴。

 

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アイリスオーヤマ

IRW-2817C(10畳用)

実売価格10万7780円

Wi-Fiと人感センサーを標準搭載し、屋外からのスマートフォンでの遠隔操作を実現したルームエアコンです。低価格とWi-Fi搭載で大きな注目を集めましたが、現在は販売終了。

 

安蔵 エアコンを遠隔操作しようという動きは2012年ごろからあったのですが、当時は法律の問題で電源ONができず、普及に弾みがつきませんでした。法改正を受けて、各社とも電源オンに対応するようになったのですが、これまでずっと「オプション(別売)対応」でした。そこにアイリスオーヤマが先陣を切ってWi-Fiを標準搭載し、パナソニックとシャープが続いた形です。パナソニックとシャープは最上位モデルのみですが、来年は下位モデルにまで広げて欲しいところですね。もちろん、他のメーカーも追随してくるでしょう。

 

――遠隔操作とは、それほど便利なものなんですか?

 

安蔵 もちろん。できたほうが誰にとっても便利です。家に帰る前に部屋を涼しくしておきたい、あるいは暖かくしておきたいとは誰しも思うでしょう。ましてやペットを飼っていると、春先の気温が落ち着かない時期などは「暑くて苦しんでいないかな……」などと心配してしまいます。この心配がなくなるだけでも、導入する価値がありますね。個人宅だけでなく、アパートやマンションなどの集合住宅に導入すれば、賃貸物件のアピールポイントの1つになるはずです。ペット可の賃貸物件とは、特に相性がいいのではないでしょうか。

 

もうひとつ、遠隔操作といえば、洗剤と柔軟剤を自動投入するパナソニックの洗濯機が良かった。こちらもスマホとの連携が可能なうえ、洗剤の量を自動で計量してくれるので、帰宅時間に合わせて洗濯が終了するよう、スマホで設定できるようになっています。

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パナソニック

ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9800

実売価格35万3620円

液体合成洗剤や柔軟剤をあらかじめ入れておけるタンクを搭載し、洗濯の際は最適な量を計算してタンクから自動で投入。手間が省けて洗剤の入れすぎなどもなくなります。外出先からスマートフォンで洗濯の仕上がり時間などを設定可能。

 

2017年は「見える化」の機運が高まった

――空気清浄機の分野ではいかがでしょう。

 

安蔵 これは、家電業界全体にも言えるのですが、2017年は「見える化」の機運が高まってきた印象があります。そもそも、空気清浄機というものは、本当に効いているのかがわかりづらい。メーカーもその点に配慮して、例えば運転状況が屋外からスマホで確認できるようにし、スマホアプリで空気の状況を示すことで、空気清浄機の効果を見せる……といった形で「見える化」を進めてきた印象ですね。ダイキン、シャープ、ダイソン、ブルーエアなどがこれに対応していますが、例えばダイキンの加湿空気清浄機「MCK70U」は、PM2.5、ホコリ、ニオイの3種類の汚れを6段階のレベルで「見える化」しています。今後はパナソニックなども当然対応してくるでしょう。

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ダイキン

MCK70U

実売価格5万7070円

独自のストリーマ技術を強化し、有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍になりました。0.3μmの微小な粒子を99.97%除去するTAFUフィルターを新たに搭載。ルームエアコンと同じアプリで、スマートフォンから室内の空気を見える化。遠隔操作も可能です。

↑ダイキンのアプリ画面↑ダイキンのアプリ画面

 

安蔵 「見える化」という意味では、「部屋干し3Dムーブアイ」を搭載した三菱電機の衣類乾燥除湿機「サラリ」が抜群に良かった。衣類乾燥除湿機では「一択」と言っていいと思います。

 

――「一択」ですか! どこがそんなにいいんでしょうか?

 

安蔵 「光ガイド」という機能がいい。これは、濡れた部分だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に温風を当ててくれる機能です。これがあるだけで、「ちゃんと働いてくれているな」と、確認できるので、安心感がまるで違います。発想が面白いうえに理に適っている、という極めて良いプロダクトですね。また、フィリップスの電動ハブラシは、スマホと連携して正しく磨けているか、コーチングできるものが出ています。こちらも「見える化」のひとつと言えるでしょう。

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三菱電機

サラリ MJ-120MX

実売価格4万3090円

経済的なコンプレッサー方式を採用する衣類乾燥除湿機。約180cmのワイド送風で、洗濯物を一気に乾燥できます。温度、湿度、赤外線センサーを用いて乾き残りを見つけ、緑色の「光ガイド」を照射しながら集中乾燥します。

↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して重点的に送風するのが特徴だ↑除湿をスタートしてから約5分ほど経過すると、濡れた箇所だけ検知して緑色の光で照らし、重点的に送風します

 

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フィリップス

sonicare(ソニッケアー) HX9964/55

実売価格3万8880円

4種類の高性能ブラシヘッドを備えた電動ハブラシ。スマートフォンの専用アプリで歯磨きをリアルタイムに追跡し、きちんと磨けているかどうかをセンサーでチェックします。

 

メーカーで「勢いがあるな」と感じたのはパナソニックとシャープ

――ちなみに、2017年、安蔵さんが「勢いがあるな」と感じたメーカーはどこですか?

 

安蔵 まずはパナソニックですね。先述の「ロティーサリーグリル&スモーク」「洗剤を自動投入する洗濯機」をはじめ、創業100周年で気合いの入った商品が数多く発表されました。私は毎週、家電を紹介するラジオ番組をやっているんですが、面白いモノを立て続けに出すものだから、紹介したいのがパナばかりになってしまって。こんなに続けて大丈夫か……と思ったこともあります。

↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニック ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100(実売価格5万1230円)↑前編でも紹介したパナソニックのパナソニックの「ロティサリーグリル&スモーク NB-RDX100」(実売価格5万1230円)。かたまり肉を回転させて焼くことができるほか、オーブン、トースター、燻製器としても使用可能

 

もうひとつ際立っていたのが、実はシャープだと感じています。もともと、どん底の時期に「蚊取空清」や「ロボホン」などのチャレンジングな商品を出していましたが、これは凄いことですよ。2017年も、そのチャレンジ精神は健在。先述のコードレスキャニスター掃除機のほか、冷蔵庫の分野では大容量の500Lクラスで左右どちらでも開く「どっちもドア」を実現したモデルや、AIoT(※)に対応したモデルを開発しています。どっちもドア&AIoTモデルが出なかったのはちょっと残念でしたが、いずれ開発されるでしょう。また、効果は床置きの方がいい部分もあるとは思いますが、発想の面では天井に取り付けることで邪魔にならないLEDシーリングライト付きの空気清浄機、「天井空清」も面白いですね。さらに勢いのあったメーカーの次点を挙げるとすれば、低価格でWi-Fi搭載エアコンを出したアイリスオーヤマでしょう。

AIoT……AI(人工知能)とIoT(モノがインターネットを通じてクラウドやサーバーに接続され、情報をやりとりすること)を組み合わせたシャープの造語。単なるIoTではなく、ユーザーの好みを学習して提案するなどが可能となります

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シャープ

SJ-GX50D

実売価格30万5680円

クラウドサービス「COCORO KITCHEN」に対応したAIoT冷蔵庫。献立や食品保存方法などを教えてくれます。チルドルーム内を清潔に保つ高密閉構造の「プラズマクラスターうるおいチルド」を新採用。

 

――では最後に、2018年の家電がどのように進化していくか、予想をお願いします!

 

安蔵 意外性に欠けると思いますが、やはり期待したいのは家電のスマート化。いま、スマートスピーカーは一部のギークが楽しんでいるだけですが、できることが増えると魅力も増していきます。メーカーには、他社が対応したら自社も……というのではなく、「何が何でも対応してやろう」くらいの意気込みで対応してほしいです。極端な話をすれば、情報をやりとりするインターフェイスさえしっかり作っておけば、アプリの開発やアップデートはある程度「後追い」でもできるはず。そんなイメージで、開発スピードをどんどん上げていってほしいですね。

 

――魅力的な調理家電が数多く登場し、「遠隔操作」「見える化」などがキーワードとなった2017年。2018年も、「何だコレ!」と、我々の度肝を抜くような、斬新な家電に登場してほしいところ。みなさんもぜひ、新たなアイテムの登場に期待してみてください!

 

2017年の注目の調理家電を紹介した前編はコチラ

2017年、家電のプロが選ぶ一押しの全自動コーヒーメーカーはコレだ!

2017年は機能性を高めた高級モデルが登場して注目を集めたコーヒーメーカー。今回は注目のコーヒーメーカー4モデルをピックアップして、味わいや使い勝手を家電ライターの小口 覺さんが徹底テストしました。一押しモデルは果たして――!?

 

味と実用度を重視して4モデルを評価  

テストしたコーヒーメーカーは、いずれも豆を挽くミル内蔵のモデル。豆のまま購入することで、劣化(酸化)のスピードが抑えられ、挽き立ての味と香りが楽しめるのが特徴です。味の傾向は、フィルターの種類で大きく異なる結果となりました。また、本体がよりコンパクトなのは構造がシンプルなメッシュフィルター採用の2モデルです。

 

今回は味だけでなく、日常の扱いやすさも重視して4つのコーヒーメーカーをテストしました。評価項目は「味わい」「調節のしやすさ」「メンテナンス性」「使い勝手」の4つの項目で、各項目5点満点、合計の最高点は20点としました。それではテスト結果をご覧ください!

 

[エントリー01]

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パナソニック

沸騰浄水コーヒーメーカー NC-A56-K

実売価格1万8327円

沸騰浄水機能により水のカルキを90%以上カット。フィルターはペーパーフィルターを採用。

●サイズ:約W220×H345×D245mm●質量:約2.9kg

 

[計19点]

評価項目01 味わい ★★★★★

コーヒーの苦みはしっかりあり、雑味がありません。4モデルの中でいちばん喫茶店のハンドドリップの味に近いと感じました。

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評価項目02 調節しやすさ ★★★★★

挽き加減は「粗挽き」と「中細挽き」から、抽出コースは「マイルド」と「リッチ」から選べます。

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評価項目03 メンテナンス性 ★★★★

バスケットごと本体から取り外すことができ、手を汚すことなくフィルターをごみ箱に捨てられます。

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評価項目04 使い勝手 ★★★★★

水容器は着脱式なので、水道からも直接注ぐことができます。目盛りは両面に表記されます。

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[エントリー02]

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象印

珈琲通 EC-NA40

実売価格2万3300円

保温効果のあるサーバーが付属します。フィルターはペーパーフィルターを採用。

●サイズ:約W240×H375×D250mm●質量:約4.5kg

 

[計20点]

評価項目01 味わい ★★★★★

「濃い」では苦みもしっかり出ますが、全体的に上品な味。4モデルの中ではもっともあっさりしています。

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評価項目02 調節しやすさ ★★★★★

挽き加減は「粗挽き」と「中細挽き」から、抽出コースは「普通」と「濃い」が選べます。

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評価項目03 メンテナンス性 ★★★★★

フィルターケースのみ取り外すことができ、手軽に手を汚さず、フィルターをごみ箱に捨てられます。

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評価項目04 使い勝手 ★★★★★

水容器は着脱式で、水を注ぐ場所を選びません。浄水カートリッジケースがセットされています。

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[エントリー03]

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シロカcrossline

全自動コーヒーメーカー SC-A121

実売価格1万400円

コンパクトながら4杯まで淹れられます。フィルターはメッシュフィルターを採用。

●サイズ:約W173×H270×D220mm●質量:約2.2kg

 

[計14点]

評価項目01 味わい ★★★★

苦みがしっかりあるコーヒーらしい味。表面にコーヒーの油分が浮いているのもわかります。

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評価項目02 調節しやすさ ★★★

挽き方は中細挽き固定で、濃さは変えられません。淹れる杯数によって「豆モード」を選択します。

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評価項目03 メンテナンス性 ★★★

メッシュフィルターをミル付きバスケットごと取り外して、流しなどで洗う必要があります。

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評価項目04 使い勝手 ★★★★

水は肩の所にある吸水口から注ぎます。給水の目盛りは視認しやすく、本体の大きさは4モデル中もっともコンパクトです。

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[エントリー04]

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アイリスオーヤマ

IAC-A600

実売価格6780円

リーズナブルながら挽き方も選べます。フィルターはメッシュフィルターを採用。

●サイズ:約W177×H292×D286mm●質量:約2.5kg

 

[計16点]

評価項目01 味わい ★★★★

しっかりした味で、多少は渋みが感じられます。粗挽きだとシロカよりもマイルドになりました。

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評価項目02 調節しやすさ ★★★★

豆の挽き方を「豆1(粗挽き)」と「豆2(中挽き)」から選べます。ダイヤルなので、切り替えは簡単。

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評価項目03 メンテナンス性 ★★★★

メッシュフィルターをミル付き水タンクごと取り外して洗います。ハンドル付きで外しやすいのも◎。

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評価項目04 使い勝手 ★★★★

水は本体の上部から注ぎます。目盛りが階段状の立体構造になっていて、視認しやすいのも嬉しい特徴です。

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[20点満点の一押しモデルはコレ!!]

象印

珈琲通 EC-NA40

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総評:誰にとっても飲みやすく 長時間保温できる点を評価

味わいについては、フィルターの種類によって傾向が異なりますが、そこは好みによるところも大きいですね。ただ、ペーパーフィルターのほうがやさしい味で多くの人にとって飲みやすいと感るのは確かでしょう。差が付いたのはメンテナンス性。使い終わったフィルターの捨てやすさなど、細かな気配りが「珈琲通 EC-NA40」には感じられました。魔法瓶効果のあるステンレスボトルで保温でき、長時間温かいコーヒーが楽しめるのもメリットです。

 

【解説してくれた人】

家電ライター

小口 覺さん

生活家電は体感で評価。専用ミルを購入するなど、とくにコーヒーの味にはこだわりを持っています。

 

 

協力:楽天市場

「鍋奉行」が2人いても大丈夫! 「対面2か所」で操作できるIHコンロをアイリスオーヤマが発売

一般社団法人日本ホームパーティ協会が「2017ホームパーティの開催頻度」について調べたところ、「近年ホームパーティに参加する頻度が増えた」という回答が60%に到達。友人や知人を自宅に招いて食事をする機会は年々増加しているようです。総合スーパーなどの店頭では、様々な種類の鍋つゆが次々と発売されており、こちらも鍋を作る機会の増加に貢献しています。

 

2か所の操作パネルと5つの安全機能がうれしい

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そんなニーズの高まりを背景に、アイリスオーヤマは、「卓上IHコンロ(対面操作式)」を12月15日に発売します。価格は1万800円です。その大きな特徴は、操作パネルを相対する2か所に設けた点です。これにより、操作パネル側に回り込むことなく火力調節や電源のオン・オフを行えます。そのため、鍋がふきこぼれた場合でも、気づいた人が近いほうのパネルで素早く対応できるのが便利です。

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火力は保温から1400Wまで7段階で調節でき、揚げ物モードでは150℃から200℃までの6段階で温度を一定に保つことができます。また、1分から9時間59分までタイマー設定が可能なため、長時間の調理にも安心して使用できます。

 

さらに、安全性に配慮する便利な機能も用意。1000Wセーブ機能により、最大消費電力が1000Wを超えないよう制限して運転できるため、ブレーカーが落ちる心配がなく使用できます。また、調理中に異常がある場合、パネルにエラーが表示され、加熱が停止するなどの5つの安全機能を搭載。具体的には、なべなし探知機能/小物探知機能、内部回路過熱防止機能、トッププレート過熱防止機能、揚げ物鍋そり探知機能、切り忘れ防止機能などを搭載しています。

 

従来のカセット式のガスコンロやIHヒーターは、操作パネルをどこに向けるか、意外に迷うもの。その点、本機の2か所の操作パネルは、ありそうでなかった便利な機能です。「なるほど家電」をコンセプトとするアイリスオーヤマだけあって、プラスワンの「なるほど」を加えてくる点はさすが。特に鍋の火加減にうるさい「鍋奉行」が2人いた場合は困ったものですが、本機ならそんな心配もありませんね。鍋がおいしく感じるこの季節、手に入れてみてはいかがでしょうか。

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アイリスオーヤマ 

卓上IHコンロ(対面操作式)IHC-TM141

●発売:12月15日●価格:1万800円●サイズ/質量:W290×H45×D360㎜/2.5kg●定格消費電力:1400W●火力調節:加熱 保温+6段階(80W相当~1400W)、揚げ物 6段階(150~200℃)●使用可能なべ径:直径12~24㎝(揚げ物 直径18~22㎝)●コード長:1.8m●タイマー:1分~9時間59分

「置いただけ…?」のデザインを払拭! 「サーキュレーター衣類乾燥除湿機」がスタイリッシュに進化した

アイリスオーヤマは、除湿機とサーキュレーターの一体化により短時間で衣類を乾燥できる「サーキュレーター衣類乾燥除湿機」を12月1日に発売します。価格は2万4800円(税別)です。

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冬場に強いデシカント方式を採用し、デザインの一体感も向上

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サーキュレーター衣類乾燥除湿機は、サーキュレーターにより業界最大クラスの風量を実現。デシカント式除湿機のヒーターの熱を利用した乾燥風を、サーキュレーターで室内に循環させ、効率的に洗濯物の湿気を取り除くことが可能。これにより、70分のスピード衣類乾燥を実現しました。

 

なお、デシカント式とは、ゼオライトという乾燥剤に水分を吸着させ、吸着した水分はヒーターの熱で取り除くという方式。低温での除湿力が大きく、冬場でも安定した除湿能力を発揮します。また、ヒーターの利用による発熱があるため、部屋が暖かくなるという効果も得られます。

 

また、自動首振り機能を搭載しており、左右の首振り角度は50°、70°、90°の3段階にボタンひとつで切り替え可能。上下の角度は水平から90°の範囲を手動で調節することができます。洗濯物の量が多いときは広範囲に、少ないときは角度を絞って集中的に乾燥風を当てるなど、洗濯物の量に合わせて使用できるのが便利です。

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さらに、除湿機とサーキュレーターはそれぞれ単独でも使用でき、季節に応じて1年中いつでも活用できます。たとえば、サーキュレーター単体でエアコンと併用することにより、部屋全体の空気を循環させ室内の温度ムラを解消するといった使い方も可能。設置面積は約A4サイズと省スペースで設置ができるのも便利です。

 

運転音は29dB(※)と静かで、就寝中でも音を気にせず使用できます。また、切タイマー機能も搭載しており、外出中や就寝中などでも切り忘れを気にせず衣類が乾燥できます。

※騒音(dB)の目安:40dB…図書館内、30dB…深夜の郊外、ささやき声、20dB…木の葉の触れ合う音

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ちなみに、本機のベースとなったのは、同社の従来機「DCC-6515C 衣類乾燥除湿機(ヒーター付き)(※)」(上写真左)。従来モデルは、「(除湿機の上にサーキュレーターを)置いただけではないのか?」と言われかねないデザインでしたが、今回は除湿機とサーキュレーターの一体感が高まり、デザインも洗練されています。

 

また、サーキュレーターと除湿機がそれぞれ単独で使用できる点、上下左右に首振りが可能な点、ボタン一つで左右の角度を自動で調節できる点など、使い勝手も従来機より大幅に向上しています。今回の進化により、さらに幅広い層に受け入れられることは間違いありません。

※従来機(DCC-6515C)は、高温時の除湿力が大きく、室温上昇が少ないコンプレッサー式を採用

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アイリスオーヤマ

サーキュレーター衣類乾燥除湿機 DDC-50

●発売:12月1日●価格2万4800円(税別)●サイズ/質量:W287×H640×D234㎜/7.8kg●電源電圧:AC100V、50/60Hz●消費電力:590W●タンク容量:約2.5L●使用温度:0~40℃●コードの長さ:約1.6m