『美しくやせる食べ方 ディフェンシブ~体を守る~栄養学』――アンチエイジングは身体の内側から始めよう

若い頃は、「シワもシミも美しさのうちだ」などと、考えていました。

 

実際、シワがあっても、シミができても、白髪が増えても、素敵な女性は変わることなく素敵でいるのを知っていたからです。ウィスキーグラスを片手に「暁子ちゃんにはまだわかんないだろうけど、トシを取るってのもいいもんよ」などと言われると、「あ~~~、なんてかっこいいのだろう」と憧れて、クラクラしていました。

 

 

老化は病気ではないはずなのに

けれども、実際、自分がその年齢に達してみると、そうは余裕を持ってはいられません。人間としてのスケールが違うといえばそれまでですが、シワもシミも白髪も「こりゃ、なんとかしなくちゃ」と、なります。

 

そして思うのです。「手遅れになる前に手を打とう」と。病気ではないのですから「手遅れ」はおかしいのですが、よる年並みに抵抗せずにいると、坂道を転げ落ちるように老婆になってしまうような気がします。

 

 

加齢はいつも初めての体験

おまけにトシをとるのは誰にとっても初めての経験です。風邪をひいたときのように、経験から対策を立てるのは難しいものです。

 

風邪をひいても、ヒトはそれまでの経験値で対処できます。たとえば、「去年、ぞくぞくするのに無理をして、結局一週間も寝込んだから、今年はこじらせないようにしなくては」と、自分なりに案配するものでしょう。ひどくならないうちに、予防接種をすることもできます。けれども、老化はそうはいきません。

 

誰もが毎日確実にトシをとり、そして、毎朝初めての自分、トシを取った症状、言い換えれば病状と向き合うのです。これって残酷なことだと思いませんか? おまけに、トシを取るのは肌や髪だけではありません。

 

眼がしょぼしょぼしたり、耳鳴りがしたり、腰が痛んだりします。最初は「疲れているのよ」と、ごまかしていても、やがて「これは立派な病気だ」と確信するに至ります。

美しく痩せ、加齢にあらがう

私は先日、眼に蚊のようなものが飛ぶので病院に行ったら、まだ若いお医者様に「これは加齢によるものですね~~」と、きっぱり診断されました。

 

か、加齢?! そ、そんな~~。しかし、それは過酷な現実として、私に降りかかってくるのでした。では、私は何をしたらよいのでしょう?

救いを求めて手に取ったのが『美しくやせる食べ方 ディフェンシブ~体を守る~栄養学』(藤本幸弘・著/学研プラス・刊)です。この本には加齢に対処する食事法が示されています。

タイトルからすると、痩身美容について書かれているようですが、読んでみるといかにして健康を維持し病気にならないようにするか教えてくれる本なのです。健康でいたいなら、病気になる前に、すべての臓器の予備力を上げ、防御能力を高めることが大切だといいます。そのためには「ディフェンシブ」な栄養学を実践することが大事だと教えてくれます。

 

 

未病の段階でせき止めろ

著者の藤本幸弘医師は驚くべき経歴の持ち主です。医学博士であり、工学博士であり、そして、薬学博士でもあります。物事のしくみを考えるのが好きだった著者は、医学・工学・薬学の博士号をとるため大学院に通い、十年かけて目的を果たしたといいます。

そして、病気を治すのが医師のつとめではあるけれど、病気になってから治すのではなく、未病の段階で健康を害する可能性があるリスクを回避するべきだというのです。そのためにすべきことを5章に分けて専門的に説明していきます。

 

第1章 美肌・美ボディを作る食べ方
第2章 もっとも重要な三大栄養素
第3章 代謝に不可欠なビタミン&ミネラル
第4章 抗酸化と抗糖化
第5章 栄養素を効率よく取り入れる

 

 

アンチエイジングに大事なものは

私は今までアンチエイジングとは、シワシミ白髪を押しとどめ、少しでも若く見えるように頑張るための医学的措置だと考えていました。

 

著者もレーザーを使い、シミやあざを取ったり、肌を若く保ったり、痩身に役立てたりする専門家です。私もトライしたいなと思いますが、美の土台である健康をしっかりと確立させることが大切です。バランスの良い食事こそが、健康の源であり、アンチエイジングの基本となります。「病は気から」とよく言いますが、「病は食事の偏りから」なのかもしれません。

 

 

がんを避ける免疫力

多くの人はがんを怖れます。もちろん私も怖いです。家族にもがんになって欲しくありません。けれども、健康な人間の体にも毎日、がん細胞ができているといいます。ただし、免疫力をあげれば、がんにならずにすむかもしれません。がんも一種の老化だからです。

 

『美しくやせる食べ方 ディフェンシブ~体を守る~栄養学』を教科書に、まず体の代謝をあげて美しい肌とボディを手に入れましょう。6大栄養素(糖質・脂質・タンパク質・ビタミン・ミネラル、そして食物繊維)を食事から摂取し、体を酸化させないようにすれば、健康で若く綺麗な自分を維持できると信じて、食事を大事にしたいと思います。

 

「まだまだあきらめないぞ」。そう思える本に出会えた幸福をかみしめているところです。

 

【書籍紹介】

美しくやせる食べ方 ディフェンシブ~体を守る~栄養学

著者:藤本幸弘
発行:学研プラス

アンチエイジング医療の第一人者である著者が提案する、「キレイにやせて、見た目を10歳若返らせる」食事術。主軸である「代謝、酸化、糖化」のメカニズムを中心に、女性の代表的な悩みに対応する食事法や、生活術を具体的に紹介する。

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
iBooksで詳しく見る
Bookbeyondで詳しく見る

中国で大注目!美容と健康に伝統の秘薬「阿胶(アージャオ)」

美容と健康に意識の高い中国人女性の間でいま一番の流行、阿胶(アージャオ)。漢方薬や漢方のサプリを販売する店舗の店先では、出来立ての阿胶が鍋でぐつぐつと湯気をあげていて、デパートの店頭では販売員が女性客に熱心に薦めている化粧箱入りの阿胶。女性の美と健康に効果てきめん、としきりに宣伝しています。阿胶っていったい何でしょうか?

 

20180222_kaki_FT_01

 

 

阿胶ってなあに?

20180222_kaki_FT_02

 

阿胶、その主な成分はコラーゲンです。この食べるコラーゲン、中国では美肌、シミ取り、アンチエイジング、生理不順の改善、骨粗しょう症の予防に効果的と言われています。コラーゲンを摂取することによる補血の効果。つまり、血液の本来持つ力を補うことによって血のめぐりが良くなり、ホルモンバランスが整うためなのだとか。

 

同時に良質の睡眠や体力の回復も見込めるので、女性にとってはまさに神薬! 店員さんが熱心におススメするのも、納得がいきますね。

 

さてこの阿胶の原料は動物、ロバの皮を煮出したものです。良質な皮を三日三晩かけて煮込み、溶け出したコラーゲンの成分にゴマやクルミ、ナツメなどの甘味を加えて食べやすくします。これを食前に一日1片食べると良いそうですが、食べ過ぎにはご注意。濃厚な成分で、胃もたれの症状や消化不良を起こすこともあるそうです。

 

 

中国では身近な存在「漢方薬局」

20180222_kaki_FT_03

 

中国では私たちが想像するよりももっと日常的に、漢方薬を服用しています。街にはコンビニエンスストアよりも多くの漢方薬店があるほど。病院で処方された処方箋をもとに薬の調合をしてくれたり、乾燥ハーブや木の根といった原料そのものを渡され、自宅で煎じる薬もまだまだ一般的です。また、処方箋が無くても錠剤や調合済みの「市販漢方薬」があり、こちらは気軽にサプリメントの感覚で飲みます。

 

例えば冬は乾燥対策や手足の冷えに効く漢方、夏は体内の熱やほてりの症状、湿気を取り除きたい、というような季節ごとの気になる症状や、加齢による体の不調や個人的、慢性的な体の悩みを調整するために取り入れているのです。日本のドラックストアなどでも見かける漢方薬は、この類になりますね。じわじわと体に効果が表れるもので、すぐに痛みを取り除いたり症状を改善するものでは無いのも漢方の特徴です。そこで、効果を実感しながら長く続けられる薬であることは大事な要素のようです。

 

長い長い歴史があり、楊貴妃や西太后も好んで摂取したと言われる阿胶。これほどまでに長い期間愛され、信頼されてきた神薬。今も昔も美と健康の追及は女子の永遠のテーマなのですね。

 

 

写真・文/伊勢本ゆかり、ホリ・コミュニケーション

 

 

酸味と甘みのバランスが絶妙な「山ぶどう」! 濃~い原液や赤ワインでアンチエイジング

20171102_ashida02https://www.shutterstock.com/

おいしい上に美容にも効果的な食べ物があれば、積極的に食卓に取り入れていきたいですよね。今の時期に収穫の最盛期を迎える「山ぶどう」は、美容や健康に役立つと話題になっているフルーツ。どのようなとり方をすればいいのかチェックしてみましょう。

 

濃厚な味わいの山ぶどう

20171102_ashida03

10月10日の「あさイチ」(NHK)では、俳優の藤原薫さんが山ぶどうを紹介しました。
山形県鶴岡市の朝日地区は、昔から山ぶどうが多く生産されている土地。
月山を中心に1,000mを超える山々に囲まれているため、強い風を防ぐことができます。

 

さらに、太陽の光を遮るものがないことや寒暖差が大きいことなども手伝い、豊かな味わいを持つ山ぶどうの栽培が可能に。
藤原さんは獲りたての山ぶどうをさっそく1粒食べ、「少し酸味があるけど濃厚な味がします!」とリポートしていました。

 

朝日地区で山ぶどうを育てる農家の方は、山ぶどうをぎゅっと絞って原液をつくり、お酒に入れて飲むこともあるんだそう。
SNSには、「ジャムにするとめっちゃおいしい」「炭酸入れた山ぶどうスカッシュがたまらん」「お菓子やゼリーづくりにも使える」といった声が上がっていて、アレンジ方法はさまざま。
オンラインショップでは1年を通して購入することができるので、気になった人はぜひチェックしてみて。

 

ポリフェノールが豊富な月山ワイン

20171102_ashida04

山ぶどうは、食用ぶどうよりも多くの「ポリフェノール」を含んでいるぶどう。
「ポリフェノール」には抗酸化作用があり、以前「主治医が見つかる診療所」(テレビ東京)や「健康カプセル! ゲンキの時間」(TBS系)でも取り上げられたように、若さのキープやアンチエイジングに役立つとされる栄養素です。
種と皮に多く含まれていることから、ぶどうを丸ごと使う赤ワインは「ポリフェノール」を効果的にとれるお酒。
寒いシーズンには電子レンジで温めるホットワインにして飲むのもおすすめです。

 

そして、山ぶどうを原料につくられた赤ワインは、香りがとても良く飲みやすいワイン。
今年の4月にフランスのワインコンクールで金賞を受賞し、世界的にも注目されています。
赤ワインを肉料理やチーズに合わせるのは定番ですが、蕎麦や天ぷらといった和食に組み合わせるのが山形流。
試食した藤原さんも「かなりマイルドに感じます! ホントに合いますね」と感激したよう。

 

また、地元の人が化粧水代わりに使うこともあるのは、山ぶどうの木からとれる「樹液」。
残念ながらまだ商品化はされていないのですが、現地で試した藤原さんからは「サラサラしていてすぐに乾燥が収まります。本当にいいものでした!」との感想が。
ゲストの八嶋智人さんは「樹液にもきっと、抗酸化作用もあるってことですよね」とうなずいていました。

 

酸味と甘みのバランスが絶妙な山ぶどう。
サビない体づくりをするために役立ててみては?

 

 

文/プリマ・ドンナ