ハワイの物価はどんな感じ? 日本より驚くほど安いアイテム4選

夏休みなどを利用して海外旅行に行く際、気になるものの一つは現地の物価。日本では高額のものなのに、海外では驚くほど安く購入できることがあります(逆も然りですが)。そこで、ホノルル在住の筆者が、ハワイで販売されている商品のなかから、日本よりも価格が低いアイテムを4つご紹介。価格の違いからは文化の違いが見えてきます。

 

ジュースより安い!? アメリカ産ビール

日本よりも安く、いつでも気軽に飲めてしまうのがビール。特に「バドワイザー」、「ミラーライト」などのアメリカ産ビールは格安です。350ml缶が30本入りで23ドル程度で購入できますから、1本あたり1ドル(8月20日現在で110円)もしません。日本ならバドワイザーは350ml缶1本あたり、安くても200円近くはするでしょう。

 

その一方、「サッポロビール」「アサヒビール」は日本生まれのメーカーですが、北米に自社工場があるため、アメリカ産ビールとほぼ同程度の価格でハワイでも販売されています。

 

暑くていつも喉が渇くハワイで、グビグビとローカルがビールを飲むのも、これほど安いのなら納得……と言えるかもしれません。しかし、ハワイでアルコールの購入と飲酒ができるのは21歳以上ですからご注意を。

 

パイナップル王国ハワイ

オアフ島には、あの「ドール」のパイナップル畑があるように、ハワイはパイナップル天国。一年を通してドールをはじめとした、地元産パイナップルがかなり安く売られています。スーパーのお買い得プライスなら、1個3~4ドルほど。日本だと、パイナップルを丸ごと1個購入するということもあまりないかもしれませんが、ハワイなら当たり前。ここでは缶詰でパイナップルを食べるなんて邪道なんです。ぜひ丸ごと1個買って、ナイフで切って食べてみましょう!

1Lあたり1ドル以下!ガソリン

2018年8月現在、ハワイ(オアフ島)のガソリンは1ガロン(3.8L)あたり3.6ドル前後。1Lあたりに計算すると、1ドル未満です。日本のガソリン代(レギュラー)は1Lあたり140~150円ですから(8月20日現在)、日本よりもずっと安いと言えます。

 

ただし、アメリカ本土と比べると、ハワイのガソリン代はかなり高いほう。ハワイのなかでも、マウイ島やハワイ島の離島になると、オアフ島よりもさらにガソリン価格は高めになる傾向です。

 

ほとんどが数万円台! エアコン

ハワイの一般的な家庭にあるクーラーは、壁に取り付けるタイプではなく、窓にはめるタイプが主流。しかも冷房機能のみのため、エアコンの価格も全体的にかなり低めです。たとえば、一番小さい150平方フィート(約7.7畳)の部屋用のものなら、100ドル台から購入可能。500ドルも出せば、かなり良い性能のものを選べそうです。電気屋でエアコン本体を購入したら、あとは自分で窓に取り付けるか、業者を探して取り付けの依頼をする必要があります(取り付けの料金は、100ドル~数百ドルほど)。

 

海外旅行先でスーパーに出かけると、現地の人の生活が垣間見えてくるものです。お土産選びのときなど、日本との違いを発見する楽しさを味わってみてはどうでしょうか。

これが最後になるか、ガソリン「だけ」のフェラーリが発表間近?

フェラーリは2019年以降、すべての市販モデルにハイブリッドモデルをラインナップすると発表しているが、このほど、フェラーリ最後のガソリン「のみ」となるモデルが「488GTB(グランツーリスモ・ベルリネッタ)」に新設定される情報が入った。

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情報の流出元はアメリカ・カリフォルニア州の車排出ガス規制に関する認証手続きなどをしている州政府機関である、カリフォルニア州大気資源局(CARB=California Air Resources Board)。その情報によればフェラーリ「488GTB(グランツーリスモ・ベルリネッタ)」に新たに設定されるとみられるハードコアのモデルは「488スペシャルシリーズ」と記されていて、3.9リッターV8ツインターボエンジンが搭載されるといい、「ハイブリッド」を示唆する記載は見当たらないという。

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また、「458イタリア」のテストミュールがそのスペシャルシリーズの開発車両である可能性が高いことも判明。「488GTB」から30psアップの700psを発揮し、0-100km/h加速は2.7秒という。

 

最後のガソリンのみのモデルとなるこのフェラーリのワールドプレミアは、2018年3月のジュネーブモーターショーが有力だ。

ガソリンには税金がかかるのに電気にはかからない…これって不公平?

2040年までにエンジンで走る自動車の販売を禁止するというフランスやイギリスの発表がきっかけとなった電動化の流れは、今年も進みそうだ。日本でも新型車の発売やインフラ整備についてのニュースが飛び込んでいる。

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ちなみにこの電動化という言葉には、電気自動車(EV)だけでなくハイブリッド車(HV)やプラグインハイブリッド車(PHV)も含まれる。つまり今後もガソリンやディーゼル自動車が使う軽油の消費は続くのだが、モーターとの併用で給油の頻度が減ることは容易に想像できる。この状況に不満を寄せているのが石油業界だ。ガソリンや軽油が売れなくなるという危機感もあるだろうが、不公平に感じる部分もあるという。

 

現在ガソリンには揮発油税とその暫定税率、地方税扱いになる地方揮発油税を含めると、合計1リッターあたり53.8円が税金となっている。この原稿を書いている時点でのレギュラーガソリン価格の約4割に相当する。実燃費リッター10キロの乗用車で年間1万キロ走行した場合には、5万円以上もの税金を支払っている勘定になる。

 

これに対し、EVやPHVを走らせる電気、燃料電池車(FCV)が使う水素には税金が掛からない。これを不公平だと言っているようだ。また当然ながら、EVやPHVが普及すれば税収減が不可避になるわけで、国家財政にとっても一大事になるだろう。ガソリン税は多くが道路の建設のために使われる。自動車重量税や自動車税も同じであるが、自動車税については環境性能の悪い大排気量車が割高になるので、環境効果にも寄与している。

 

日本の自動車関連の税金は高いとよく言われる。たしかに税金の種類は多いものの、ガソリン代は米国よりは高いが欧州よりは安い。軽油になるとその差がさらに広がる。また自動車税についても、米国や西欧諸国よりは高いものの、シンガポールのようにトヨタ・プリウスが税金その他で約1500万円に達する国もある。

 

それはともかく、ガソリン税収が減るとなれば、当然ながら道路を作るための予算も減少することになる。しかし今の日本は、これからも数多くの道路を新しく作らなければならない状況ではないはずだ。おまけに人口減少と少子高齢化が進んでおり、ドライバーの数は減ることが予想される。こうした中で、従来と同じ勢いで道路整備を続けていく必要があるのかという疑問が残る。

 

もちろん高度経済成長期に建設された橋やトンネルをはじめ、補修が必要になる道路は多くなるだろう。しかし補修には用地買収などの費用は掛からないはずで、新設道路並みの予算はいらないと考えるのが自然だろう。だから道路整備のための税金は減らして良いと考えるが、地球環境を考えると安易なガソリン価格引き下げには賛同しかねる。欧州などで実践しているように公共交通や自然エネルギー発電所の整備に税金を転用すべきだろう。

 

そしてもうひとつ、燃料に課税するというのは前時代的という感じもしている。現在の多くの自動車は電子制御化が進んでおり、当然ながら走行距離や燃料消費量もカウントすることが可能だからだ。携帯電話は充電時の電気に課金されるわけではなく、通話時間やパケット使用量などを機械が自動的にカウントし、それに応じて課金している。現在の自動車であればこうしたシステムができるはずだ。

 

いずれにしても、道路が税金によって建設されている以上、それをドライバーが税金によって支払うのは当然のこと。なんらかの形でEVやPHV、FCVなどにもエネルギー供給や消費に応じた課税はあってしかるべきだろう。

 

【著者プロフィール】

モビリティジャーナリスト 森口将之

モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。移動や都市という視点から自動車や公共交通を取材し、雑誌・インターネット・講演などで発表するとともに、モビリティ問題解決のリサーチやコンサルティングも担当。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本デザイン機構理事、日本自動車ジャーナリスト協会・日仏メディア交流協会・日本福祉のまちづくり学会会員。著書に『パリ流環境社会への挑戦(鹿島出版会)』『富山から拡がる交通革命(交通新聞社)』『これでいいのか東京の交通(モビリシティ)』など。

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