狭小空間を120%活用する、等身大のガレージ作り『dopa(ドゥーパ!)』153号の内容をチラ見せ!

DIYライフマガジン『dopa(ドゥーパ!)』2023年4月号が、3月8日(水)に発売!

特集は「ガレージ工房」「DIYサウナ」の2本立てです。

 

 

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特集は「小さなガレージ工房の作り方」

映画や洋書に出てくるような大きなガレージは憧れだけど、日本の住宅事情を考えると実現はなかなか難しいもの。そこで本特集ではガレージの一角に作る小さな創作空間に注目。ビルトインガレージのコーナー、壁面の一部、2m四方の小屋……狭小ながらも創作熱が渦巻く作業場を舞台にした、等身大のリアルなガレージ工房特集をお届けします。

 

狭小空間を大活用!ガレージ工房実例集

ガレージの一部を工房として活用しているさまざまな事例を紹介。セルフビルド、ビルトインガレージ、キットガレージといったガレージの形態から、各設備の工夫・ポイント、そこで生まれる作品など、DIYerの創作空間とスタイルを徹底分析します。

 

木工、鉄工、革細工…小さなガレージの工房化マニュアル

小さなスペースを活かした工房作りのポイントを、各ジャンルにプロに直撃インタビュー。木工、溶接・金工加工、レザークラフト、これら3つの作業場を想定し、各ブースの作り方やポイントを紹介。工房作りの基本はもちろん、日々製作に励むプロ作家ならではの視点にもご注目ください。

編集部実践リポート ビックサイズのガレージを作る

2年前から始めた編集部のガレージビルドの完結編。ミキサー車をオーダーしたコンクリートフロア打設から、ガレージリビングとなる室内の木製の小上がり、大開口の折れ戸作りなど、素人集団のガレージビルドの様子を赤裸々に公開した、DIYドキュメンタリーをご覧ください。

 

第2特集 サウナタテタイ!DIYサウナビルド図鑑

本誌がDIYによるサウナの作り方を公開してから約1年半。手作りサウナは今や単なる小屋という形に留まらず、さまざまなバリエーションが生まれ、進化している真っ最中! そんな熱いサウナビルドのシーンから「これぞ!」と唸るユニークなサウナをピックアップ。Mook『Sauna Builder』で広めた世界から、さらに一歩踏み込んだ内容で手作りサウナの魅力をお届けします。

 

バラエティあふれる連載にも注目!

車中泊や旅を楽しむための軽バンカスタム、レザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイなど読み物も充実。

実践リポート・玄関ポーチの自転車収納をDIYでスマート化計画!

一家5人分の自転車が玄関ポーチを占拠するさまに辟易。

べつに誰に頼まれたわけでもないのに、突如ひとり勇み立ったDIY父ちゃんによる気まぐれチャレンジのドキュメント…。

 

Before

5台の自転車がぎゅうぎゅうに並ぶ玄関ポーチ。身動きしづらく、雑然としたさまが家族の精神に影を落とす…?

 

ドアが完全には開かない…

 

After

大人の自転車は宙吊り&縦置きで、床スペースを節約。子どもの自転車は自力で容易に動かせるよう床置きに。これで皆の心もスッキリでしょ!

 

余裕で全開!

 

<使用資材>

材の種類 長さ(mm) 数量 使用部位
SPF 2×4材 1820 4 棚支柱、宙吊り横架材
3040 1 棚支柱、宙吊りフック
SPF 1×4材 1820 10 棚板、宙吊りフック
SPF 1×1材 1820 3 棚受け、縦置きハンドル受け
相じゃくりスギ板(12×105mm) 2000 5 棚側板、ドア
1000 11 棚ドア
ヒノキ(9×30mm) 910 5 棚ドア横桟
水性屋外木部用塗料(1.6L) 1 全体
柱脚用金具 2 棚支柱
フェンスブラケット金具 1 宙吊り横架材
蝶番 4 棚ドア
取っ手 4 棚ドア
キャッチ 4 棚ドア
アンカープラグ(3.5×40mmビス) 2 棚支柱、縦置き後輪止め
胴クギ(19mm) 80 棚ドア
胴クギ(32mm) 60 棚側板
シリコンシーラント 1 各部
木工用接着剤 1 各部
丸棒(9mm径) 910 1 宙吊り横架材など
鉄アングル(30×30mm) 200以上 1 縦置き後輪止め
ビス(25スリム/41/65スリム/75/120mm) 適宜 各部

 

<使用道具>

丸ノコ、スチールカッター、インパクトドライバー(ドライバー1番&2番/ドライバー2番ロング/3mm径/3.5mm径/4.5mm径/9mm径/モルタル用5mm径ロング/モルタル用6mm径/鉄工用4mm径ドリルビット)、ノコギリ(アサリあり/なし)、カナヅチ、ノミ、コーキングガン、サンドペーパー、サシガネ、メジャー、水平器、ハケ、脚立

 

玄関ポーチ収納の改善で家族の精神的健康を…

ふと気づけば子どもが増えていた、ではマズいが、子どもの自転車ってのは、まさにそんな感じだ。

3人の子の成長に連れ1台ずつ増えていき、いつの間にか、わが家の玄関ポーチは一家5人分の自転車が占領。ドアが半開しかしない状態になっていた。

…なんて、いつの間にかも何も、当然、5台目のチャリがやってきた時点でドアが開かないことは判明していたのだが、決定的な不都合もないため見て見ぬ振りを決め込み、この状態で数カ月を過ごしてきたのだ。

しかし、こんな有り様、よくないに決まっている。決定的な不都合はないが、明らかに毎度毎度ちょっぴり不都合だし、重い荷物を持って出入りするときなど完全にイライラしていたもの。そうだ、わが家の揉め事のいくつかは、この玄関が原因に違いない。DIYerたるもの、ここはDIY収納術を駆使して玄関ポーチ事情を改善し、一家の精神的健康を取り戻さなければ…。

 

plan1 頭上壁面に棚を作る

既存のミニ物置の内容物が十分に収まる棚を頭上壁面に作り、ミニ物置分の床スペースをものにする!

 

壁裏の柱はハズしたようで意外とハズしていない

限られた敷地面積を有効活用するには、空中スペースを無駄なく使うのが常套手段だ。そこで目をつけたのが、もともと置いてあったミニ物置。これを頭上にリフトアップできれば、子どもの自転車1台分ほどの床面積があく。

というわけで、まずは既存の物置と同等か、それ以上の容量を持つ棚を空中に作ることに。しばらく逡巡したのちに選んだ方法は壁面利用。母屋の外壁に穴をあけることになるため躊躇したが、玄関ポーチの屋根が深く、台風でも雨は製作予定場所まで吹き込まないようなので決断。もちろん、それでもコーキングは念入りに行なうべきだろう。

ちなみに、壁面に穴をあけることなく4本の脚をつけてリフトアップすることも検討したが、収納物がけっこう重いことを考えると危険だし、脚が自転車収納の邪魔になりそうなので廃案となった。

さて、写真で説明するとおりの手順で行なった壁面棚作りだが、ハイライトは、序盤ながら、やはり外壁への下穴あけだった。壁の裏側に通っている家の柱に、棚の支柱をガッチリとビス留めしないと、重い収納物に耐えられない。だから下穴は、きっちり柱の位置にあけなければならない。失敗して壁に余計な穴をあければ、その分、浸水のリスクが増すから、絶対に避けたいところだ。

と、重要性を肝に銘じつつ挑戦した最初の下穴あけ。モルタル用ドリルがシュイーンとやや高い音を立てながら壁を削っていく。最初は探り探りだったため少し時間がかかったが、そのうちモルタル層を突き抜けたらしく、不意に手応えが軽くなった。

…ん? 手応えが軽くなっちゃまずいよね。それはつまり、裏に柱が通ってないってことじゃないの? あ、もしかして、もう少し右だったかなぁ? えー、いきなり失敗? 壁に余計な穴あけちゃったよー。

すっかりうろたえてしまった愚かなDIYerは、なぜかもう少し右に柱があると思い込み、発作的にドリルを突き立てる。力づくで失敗を取り消そうとするかのように、今度はアッという間にモルタル層を突き破ると、手応えは軽くなるどころかまったく無になり、回転するドリルに巻き取られるように断熱材のグラスウールが噴出して、ギョエェーッ!

そう、これこそが正しい失敗の姿だった。思い返せば、最初の下穴のときは手応えが軽くなってから赤茶色の粉が飛散していた。あれは柱が削れている証だったのだ。なるほど、相手がモルタルから木に変わると、あんなにドリルの手応えが軽くなるのね。これから同じ作業を行なう皆さん、そういうことです。断熱材ではなく木屑らしきものが飛び出してきたら、成功、you winですので、どうかうろたえないように。

こうして正真正銘の余計な穴をあけてしまったわけだが、この穴は、他の下穴以上にたっぷりとコーキング剤を注入してふさいだことは、言うまでもない。

壁面棚のわきに残る失敗の跡…

 

plan2 自転車収納を作る

既存の柱の間に横架材を渡し、フックをつけて自転車を掛ける宙吊り収納と、後輪とハンドルを簡易に固定して、自転車を縦に保持する縦置き収納を作る!

 

子どもに自転車宙吊りは無理、と彼女は言った

物置のリフトアップが完了したら、いよいよ自転車収納の計画を練る。これが楽しい。どんなふうにチャリをレイアウトしてやろうか。もちろん、コンセプトは空中利用だ。あっちにこのチャリを宙吊りして…その下にもう1台吊るせるかな? いや、子どものチャリなら、横に2台並べて吊るせるかも? うーん、やっぱり子どものチャリは立てて3台並べるか? チャリを立てるだけでも、けっこう床面積の節約になるからな。ねーねー、どー思う?

すっかり無邪気になってしまったボクの質問に、ヨメは凍てつくようなオーラで答える。

「子どもが自力で自転車を持ち上げて吊るすなんて無理でしょ。自転車を立てるのだって多分きついよ。私だって、いちいち重い自転車を持ち上げて吊るしたくなんかないし。てかムリ」

…なんたることだ。どんな不幸を経験すれば、この非協力的な態度がとれる? ちょっと考えてみ。そんなにダメ出しばかりしてたら、全然おもしろくない、極めて地味で当たり前な光景に仕上がってしまうでしょ。そんな地味なザマじゃ、『dopa』に載せても読者の目は引かないでしょ。あっちの空中にもこっちの空中にも、チャリが面白おかしくディスプレイされてる奇抜な画が欲しいのよ。

「でも、現実的に使えないもの作って雑誌に載せても、誰もそんなの作らないんだから、全然意味ないじゃん」

…なんたることだ。こんなところでDIY雑誌編集者にとって根源的な問いを投げかけられるとは。常日頃、誌面のインパクトと実用度至上主義の狭間で揺れているボクは、これですっかり弱ってしまい、気づけば、自分の自転車のみ宙吊り、ヨメの自転車はせめてもの縦置き、子どもの自転車はすべて床置きという、ほどよく実用的な玄関ポーチ自転車収納にまとめ上げていた。…この仕上がり、あなたはどう評価しますか? とりあえず、ドアは余裕で全開できるようになったし、わが家の玄関ポーチ収納事情は、すっかり改善されたと言っちゃってよさそうなんですが…。

製作・文・写真◎豊田D作

*小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。

*掲載データは2013年10月時のものです。

アンティーク風の物置兼自転車小屋が家族の収納スペース!/ガーデン収納DIY大作戦!(6)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

File05/アメリカンテイストのトタン物置はコチラ

File06&07/こだわりのサイクルガレージはコチラ

番外編1/スチール製物置のリメイク術はコチラ

 

<記事内ギャラリー *画像をタップするとご覧いただけます>

 

File08 パーゴラが家族みんなの収納スペースに!
アンティーク風物置兼自転車置き場

「水平の確認は手触りと目見当で行ないました!」という豪快なAさん

 

道路の外から物置を見た様子

 

物置内部。フレームを利用し、2×材で棚板を設置。庭仕事の道具や木工道具、バドミントンのネットなど子どもたちのおもちゃが収納されている

 

<DATA>
製作者…Aさん(37歳)
DIY歴…4年
製作期間…約半年
製作費用…約7万円
作品サイズ…幅3000×奥行3000×高さ2800mm
*物置は幅1500×奥行1500×高さ2500mm

 

 

元々、母屋の脇に大きな片流れ式のパーゴラを作ったのが事の始まり。完成したパーゴラを見た現場監督の奥さんが「ここに物置を追加して」と一言。「えぇ~、それ今言っちゃう~!?」と苦笑いしながらも指示にしたがい、物置や棚板を追加。「どうせなら子供たちの自転車も置けるようにしよう」とアイデアを盛り込んだ結果、物置と自転車置き場、野外作業場を兼ねる多目的スペースが完成。

物置小屋は既設のパーゴラの屋根の勾配に合わせ、現物合わせで2×材をカットし、躯体を組み立てた。アンティーク風の外壁は下から順に、合板(12mm厚)、ラス網、細かく砕いた発砲スチロールを混ぜた下地用のセメント、通常のセメントを塗布。ここに造形を施し、ペンキを塗って仕上げている。

パーゴラの垂木にはスギ板を横に並べて固定。シダーシェイクをイメージした屋根に仕上げた。母屋側のパーゴラ支柱の間には端材で受けを固定し、棚板を設置し、奥さんが家庭菜園で使用するガーデニングツールを収納することにより、パーゴラ下の空間を余すことなく活用している。

 

母屋側のパーゴラ支柱の間には受けを取り付けて棚板を設置。上下左右に方杖を入れ、強度もしっかり取っている

 

棚板の受けを母屋いっぱいまでの長さで取り付けることにより、支柱と母屋の間にあいたデッドスペースを解消。より幅広の道具も置けるように工夫してある

 

物置前の自転車置き場スペース。自転車のタイヤが当たり、プライマーが剥がれ、下地のレンガが顔をのぞかせたところをイメージ。造形にはペインティングナイフや千枚通しなどを使うといいという

 

モルタル造形で仕上げたアンティーク風の物置。横に取り付けられた1×材は、剥がれ落ちたモルタルを押さえているところをイメージした飾り兼補強材

 

物置の壁塗りはふたりの娘さんと楽しんだそう。「子どもがやるといい感じにラフになるんですよ」とAさん

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2013年10月時のものです。

自分仕様のこだわりサイクルガレージ2連発!/ガーデン収納DIY大作戦!(5)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

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File06 たっぷり収納できる引き戸の自転車小屋

外壁の塗装には、塗料の代わりにシーリング剤(アイボリー)を使用。防水・色付けとともに独特の質感も生み出している

 

<DATA>
製作者…Sさん(39歳)
DIY歴…10年
製作期間…3週間
製作費用…15万円
作品サイズ…幅4000×奥行1800×高さ2500mm

 

5年ほど前に自転車置き場を製作したSさんだが、雨風がしのげずに自転車がすぐに傷んで古ぼけてしまうため、娘さんが自転車通学になるのを機に、新たに自転車小屋をDIY。子供たちの自転車のほかに、キャンプ道具や釣り道具をいっぺんに収納できる大きな小屋だ。

角の4本の柱が外から見えるように、また物置っぽさをなるべく出さないことをコンセプトに作られたこの作品は、座ぐりを多用し、コーススレッドのみで組み立てられている。もうひとつこだわったのは小屋のスライドドア。窓は切断したポリカーボネート(厚さ5mm)をホゾ組みした1×2材で囲った。その窓をあらかじめ切断・塗装したOSBにはめ込んだら、塗装した1×4材をOSBの縁に固定し、底にキャスターをつければドアが完成する。

ドアのレールは根太に床下面から10mm下げた位置に固定。上のレールはスペーサーを垂木で作り、その上に板を張ることでドアの前面を押さえている。

 

明かりがとれるように屋根はポリカーボネート波板を使用

 

ドア下のレール部分。2×材の両端に角材をコの字型になるように取り付けて、車輪を走らせている

 

内装はまだ仕上げ途中だそうだが、天井の梁を利用したロッドホルダーの収納、カーテンレールを利用した靴干し場など、細かな収納アイデアが見受けられる

 

File07 ガレージの軒下を活用した奥行6mの狭小自転車小屋

柱は防腐剤、扉は屋外用のステイン塗料のあとにオークションで集めた看板を張った。いい雰囲気に仕上がっている

 

奥行きを6mとったため2台の自転車と一緒に、長物の木材や脚立、テーブルソーなども収納できる。高さも十分で天井収納も可能。なお、奥側にも扉がつけられている

 

<DATA>
製作者…Iさん(43歳)
DIY歴…3年
製作期間…10日
製作費用…約2万円
作品サイズ…幅900×奥行6000×高さ2550mm

 

Iさんはもともと車2台にオートバイ2台が入る大きなガレージを保有しているが、自転車を出すためだけに、ガレージの電動シャッターを開け閉めするのがわずらわしくなったため、ガレージ横の軒下(幅約1m)に自転車置き場の製作を思いつく。

自転車小屋は、自宅に合わせて切妻屋根に木製板張り調をイメージしたガレージを損なわないようにデザイン。地面は防草シートの上に砂利が敷き詰められているので、穴を掘らずに枕木を基礎&根太の代わりとして使っている。

 

支柱はウッドデッキ用の金具を使い枕木に固定。床板は廃材で、枕木は知人から譲り受けたものを使った

 

柱や垂木の固定にも金具が使われている。なお、ガレージの壁にはビス打ちされていない

*掲載データは2013年10月時のものです。

アメリカンテイストのトタン波板製物置を手作り!/ガーデン収納DIY大作戦!(4)

物置は手作りに限る。

理由その1、あいているスペースに合わせて作れる。
理由その2、収納したい物に合わせて作れる。
理由その3、好みのデザインで作れる。

すなわち物置は、自分の都合に合わせて作ったものと、そうでないものの、満足度の差がとりわけ大きいというわけ。

では、どうすれば自分仕様の物置が作れるか?

そのヒントも答えも、これから紹介する数々の手作り物置の中に、わんさと見つけられるはず。

File01/パーゴラ&デッキつき工房物置はコチラ

File02&03/かわいらしいデザインの個性的な物置はコチラ

File04/モルタル造形の南仏風物置はコチラ

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File05 2×4工法によるアメリカンテイストのサイクルガレージ

ドアは塗装した2×4材で枠組みを作り、外壁と同じトタンをはめ込んで、斜めにカットした2×4材を入れて上からビスで固定

 

手前に見えるのが以前作ったというキットガレージ。その奥に、カーポート、今回の自転車小屋と並んでいる

 

外壁に使用したトタンは、波形が大きいものをチョイス。普通のトタンよりも少し分厚いためグラインダーで切断するのに苦労したそう

 

<DATA>
製作者…Uさん(37歳)
DIY歴…12年
製作期間…4日
製作費用…約12万円
作品サイズ…幅1800×奥行3600×高さ2500mm

 

家族の自転車+キャンプ道具を収納できる物置として作ったUさんの作品がこちら。子どもたちが将来バイクに興味を持ったら、バイクガレージとして使えそうな、世田谷ベース風のアメリカンな小屋に仕上げたのがポイントだ!

この小屋は、材の加工にかかる手間と出てくる廃材を減らすために、900×1800mmのコンパネを基本サイズ(小屋の幅はコンパネ2枚、奥行はコンパネ4枚分)としている。設計図は描かずに製作したが、以前2×4工法で製作したキットガレージのノウハウが生かされ、施工自体はとくに問題なく進められたそう。基礎は羽子板つきブロックを6つ置き、土台には防腐剤塗装済の角材を使用。床板は張らず、整地した砂利を地面にしている。外壁はコンパネの上から防水シートで全体を覆い、トタン波板を張り付けた。

家族からは「ええやん」の一言だけで終わってしまったが、近所の人には「どこのメーカーのキット?」「いくらしたの?」との声。そんな質問をしてしまうのも、この出来栄えを見れば納得です!

 

屋根材はアスファルトシングル。屋根下には透明の中空板(ポリカプラダン)をつけて明かり取りに

 

看板はパソコンで普通用紙にプリントした文字を、カッターで切り抜いて型紙を製作し…

 

型紙をあてて、アルミ板の上からラッカー系のスプレー塗料を吹き付けた。取り付けはカラーを挟んだ長めのボルトを貫通させて中から留めた

 

内装はいたってシンプル。奥側には棚を作り、上はアウトドア用品、下はタイヤ収納として使用。両側面の柱には2×4材をつけ、簡易的な棚や一輪車の収納などに使っている。天井部分も長物収納として活用

 

電池式のセンサーライトをつけ、夜間の出し入れも可能に。100円ショップで購入

*掲載データは2013年10月時のものです。

キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジしてみました!/みんなのガレージ&工房(その3)

愛車を格納するガレージをキットで購入。ひとりでこつこつと組み立て、内部は趣味のDIYに使いやすくアレンジ。休日を木工三昧で過ごすスペースを自作で作り上げた。

このガレージは施主のSさんが、2005年に約半年かけて手作りしたグリーンベルのキットガレージ「ヒューロン」。製作前にはグリーンベルの主催する組み立て講習会にも参加し、2×4工法で組み立てるキット製作のノウハウを学び、万全の体制で自作にのぞんだという。

 

二段こう配二面切り妻のギャンブレル屋根が特徴的なSさんのガレージ工房。見えている内部壁面が工房のスペース

 

<記事内ギャラリー>

オーバーヘッドスライダーも自分で設置

基礎だけは業者に頼んだが、基礎から上はすべてSさんひとりによる作業。規格化された2×4工法のキットとはいえ、ひとりDIYで建物の組み立てというのはなかなか大変で、高所作業や暑い真夏に重なってしまった屋根のシングル張りは、果てしない作業に思えたそうだが、それだけに充実した組み立ての経験になったということだ。
ガレージドアはアメリカで見て以来あこがれていた電動式のオーバーヘッドスライダー。

ドアの材はガレージ本体と同じサイディング材を使って組み立て、リモコン付き電動オープナーはアメリカから輸入して取り付けた。

屋根垂木の間には断熱材を入れ込んだが、効果のほどは少ないという。その屋根部分の高さを生かして、屋根の内側に沿ってぐるっとロフトを設置。大容量の物置きとして活用している。壁の一面には手前から奥まで幅50cmの作業台を設置し、反対側の壁にはサブロクサイズの折りたたみ式作業台を取り付け、車を出せば広々とした工房・倉庫として使えるようにアレンジしている。収納には壁収納を目一杯に活用し、多くの道具、工具を収納している。

いい作品づくりのイメージやアイデアが浮かんだ週末は、このガレージにこもってDIY三昧に過ごすのが、Sさんお気に入りの休日の過ごし方だ。

 

オーバーヘッドスライダーを閉じた状態。ガレージ工房の塗装はSさんのオリジナル。ガレージ工房の奥には新しく建てたキットハウスが見える

 

 

ガレージ工房の片方の壁に沿って入り口から奥まで幅50cmの作業台が作りつけられている。収納は壁面を目一杯利用する

 

独自に雨ドイを設置。これで耐久性が大きく改善される

 

出入り用の側面のドアはアルミサッシ。ウッディな感じに改造したいという

 

内側から見たガレージドア。ガレージ本体と同じサイディングボードを使っている

 

下から見上げた屋根方向。屋根の内周を全部ロフトにして収納力をアップ。真ん中の梁に吊り下げられているのがドアオープナーのモーター部分

 

片側の壁にはサブロクサイズの合板をそのまま1枚天板にした作業台。サブロクサイズにしたのは天板が痛んできたら、簡単に交換できるため

 

写真の作業台。実は折りたたみ式になっていて、車を入れる場合は壁面に収納する

 

<DATA>
施主…Sさん(59歳・会社員)
DIY歴…10年以上
製作費用…約70万円
実働製作期間…約50日
面積…約22.5㎡

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年12月時のものです。

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その1・自作ガレージに自作工房をドッキング!

その2・ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージ

ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージを作っちゃいました/みんなのガレージ&工房(その2)

ビオトープ観賞用のデッキを作るはずだったが、バイクや車がかわいそう……と、ガレージ、カーポートを次々にDIY。愛車を雨からガッチリ守る、理想の空間を自作することに成功した。

施主のTさんは、まず、10年ほど前に自宅庭にビオトープを作り、観賞用の簡単なウッドデッキを製作。それが朽ちてきたため、改めてデッキをDIYしようと考えていた矢先、書店でガレージを紹介する本を見かける。

「雨ざらしのバイクがかわいそうだし、デッキ付きのガレージにしてしまおう!」とひらめき、Tさんはガレージ作りを始めたそうだ。

 

ガレージとカーポートは屋根の勾配を合わせてある。出入り口にはスロープを作ってバイクを出し入れしやすくした

 

【ギャラリー一覧】

金具を使ってカーポートを一体化

「デッキだけのはずが、知らぬ間に壁や屋根がついたガレージになってたんですよ(笑)」とTさんの奥さん。

本誌50号の「ガーデンシェッドを作る」やDIYシリーズ『日曜大工で作る!ガーデン収納&物置小屋』を参考に製作した2×4工法のガレージ。コンクリート平板の基礎の上に根太枠を置いた土台に、24mm厚合板の床下地、床板を張る。床板は、壁に使ったスギ板をプレーナー加工したものを使用した。ガレージ完成後には、車が不憫になりカーポート屋根を製作。一体化したような造りにするため、ガレージと屋根をシンプソン金具でつないだ。

現在は、ガレージのトタン屋根を屋上デッキに作り替える計画を立てている。「ここは群馬県内でも暑い地域。デッキ屋根にすれば空気の層ができるし、今よりは快適になるはずです!」と夢を膨らませている。

 

ビオトープ側にミニデッキを作った。ビオトープは穴を掘り、ビニールハウスのビニールを二重に敷き、その上にブルーシートを敷いて、土を埋め戻して形成した。水草はコウホネや菖蒲。コイが住んでいる。「いろいろなトンボが飛んできますよ」(Tさん)

 

バイクはカワサキのTR。エンジンとフレーム以外を改造した。電気は母屋の屋外コンセントから引いて、50Aまで使用できる

 

壁面収納のドアに市販の鏡を使用

 

ガレージドアを開けると、ビオトープを臨め、室内の雰囲気が変わる

 

ドアを閉めた状態。外壁にいろいろな看板を張ってアメリカンスタイルに仕上げた

 

ガレージとカーポート屋根の接続部

 

換気扇のフード。ガレージ内に熱がこもりやすいため、暑さ対策に換気扇を設置

 

<DATA>
施主…Tさん(46歳・会社員)
DIY歴…約10年
製作費用…約30万円
実働製作期間…約6カ月
面積…約9㎡

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年8月時のものです。

 

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その1・自作ガレージに自作工房をドッキング!

その3・キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジ!

自作ガレージに自作工房をドッキングしちゃいました!/みんなのガレージ&工房(その1)

毎回、読者自慢のDIYガレージ&工房を紹介するコーナー。オリジナリティーにあふれた、自作ならではの世界にひとつだけの作品を紹介していく。

第1回目は、週末を過ごす別荘に作った自作ガレージ&工房だ。

南アルプスの名峰を望む高原にキットガレージを改造した別荘をDIYで建てたKさん。現在、愛車のガレージになっているスペースは、その母屋を作るための資材や工具を置いておく小屋が必要ということから、母屋作りと同時進行で建てられた。

 

ガレージ&工房の前側全景。左側がガレージ、右側が工房となる

 

<記事内ギャラリー>

 

ガレージ側面に工房をドッキング

母屋を作りながら、家づくりの腕を上げていったKさん。ガレージ作りでは、自分で図面を引き、材木、資材をそろえて、週末ごとに現地に通い、完全DIYで製作し、資材置き場、工具倉庫、工房などとして使っていた。

このスペースを愛車のガレージとするのを機会に、ほこりを避けて愛車をきれいに保管したいので、新たにガレージ横に工房を増設し現在に至っている。

Kさんの作る建物は、基本的に2×4工法。このガレージ&工房もコンクリートのベタ基礎の上に土台を回し、その上に壁を立てこんでいくという工法で作られている。屋根、壁には断熱材を入れることで、夏の炎熱も防ぐことができる。

新しく増設した工房部分のメインドアはオーバーヘッドスライダー。専門業者に問い合わせると、組み立て作業も込みでないと注文できないということで、Kさん、自ら図面を引き、材料を発注し、自分で組み立ててしまったという力作だ。自作ガレージと工房は週末別荘暮らしの大切な設備として有効に使われている。

 

ドアを閉めた状態。ドアはクリア塗装されている

 

 

工房の前面ドアは自作のオーバーヘッドスライダーが取り付けられている(開けたシャッターを下から見た状態)

 

ケーターハムをガレージ奥まで入れるために、ロフトスペースを作って荷物や工具を上げてしまう

 

工房の天井には集じんシステムのパイプが取り付けられ、工房奥の集じん機で集じんできる

 

工房の室内作業台のスペースを大きく取った、長細いレイアウト。左に見えるドアでガレージと行き来する

 

<DATA>
施主…Kさん(65歳・自営業)
DIY歴…約6年
製作費用…約50万円
実働製作期間…約4カ月
面積…約39平米

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年6月時のものです。

 

その他の自作ガレージ&工房も要チェック!

その2・ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージ

その3・キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジ!

ギャラリーを併設した木工家の工房はハーフビルドで建てました!/みんなのガレージ&工房(8)

今回は、なかなか見ることのできないプロの木工家が仕事場にしている工房を紹介。工房の構造から外装を本職の大工が作り、内装はDIYで作るハーフビルドと呼ばれる方法で作られている。

 

<記事内ギャラリー>

 

東京都町田市郊外の山すそに建つ平屋作りのシンプルな工房。手作りのウッドデッキも見える

 

据え置き型の電動工具や、素材となるオニグルミの在庫が置かれた工房内部。内壁となる石膏ボードは張ってあるが、まだむき出しのままで仕上げを待っている

 

<DATA>
施主…Oさん(39歳・木工家)、Kさん(44歳・会社員)
DIY歴…7年(Kさん)、プロ10年(Oさん)
製作費用…約900万円
実働製作期間…2008年から進行中
面積…60㎡

家具作りの合間に内装作業もコツコツ進行中

家具作りの工房として基礎から外装、サッシ、シャッターまで、つまり鍵を掛けて戸締りできるところまで大工に建ててもらい、木工房として使いながら、作り残している内装は自分たちで製作している。

ここを仕事場としているOさんは注文家具の作家さん。国産無垢材にこだわったやさしいカーブを生かしたデザインや、植物油、自家製蜜蠟ワックスを使う環境に配慮した仕上げの作品で、ひとつひとつをていねいに作るため、いつも順番待ちの状態という評判の家具作家だ。音の関係で自宅では作品づくりのための電動工具を動かすことができないので、自宅から通いが可能な場所に土地を求め、この工房が建てられた。

工房は間口約5.4m。奥行き約7.28mで、100V電源のほかに、三相200Vの電源も引かれ、大型の電動工具にも対応できるようになっている。ギャラリーとして造られた工房奥にはトイレやシャワー、キッチンも完備し、長時間じっくりと作品づくりに取り組める環境も整備した。

内装作業は写真でご覧のとおり目線が通る高さまでは、ほぼ完成している。これからは脚立が必要な高い場所に取り掛かりたいということだ。平日は注文家具作りに追われるOさん、週末などを選んで夫のKさんと共同作業で、少しずつ作業を進めている。まだ時間がかかることはわかっているので、素材選びもじっくりと吟味しながら、こつこつと満足のできる内装作りを楽しんでいきたいということだ。

 

工房から見上げた屋根小屋組み部分。在来軸組工法で建てられていることがわかる

 

ギャラリーからは4連のフィックス窓を通して工房を見通せる

 

ギャラリーには薪ストーブが設置されている

 

昇降盤(プロの使う高精度のテーブルソーの仲間)は三相200V電源のモデル。上には木取りされた材が整理されている

 

ギャラリー奥のトイレ(左)とシャワー・脱衣所(右)のドアもDIY。素材はウォールナット。スペースの関係で左は開き戸、右は引き戸と工夫されている

写真◎高島宏幸

*掲載データは2013年8月時のものです。

趣味生活を思い切り楽しめる居住可能な工房をセルフビルド!/みんなのガレージ&工房(7)

第15回ドゥーパ!DIY大賞セルフビルド賞受賞。退職5年前から計画を開始した工房のセルフビルド。週末2日を作業にあてて、たったひとりで足掛け1年半をかけて作り上げた、夢にまで見たマイ工房。

 

<記事内ギャラリー>

 

 

間口11m、奥行き3.7mという細長いプランは、ひとりで楽に屋根、天井の作業が可能な寸法が3.7mというのが理由だからだ。ふたつある扉も、ウッドデッキも自作だ

 

工房のメインとなる工作室は12畳の広さを確保している。ソーホースを脚にした作業台の上にあるのはメンテナンス中の愛機

 

側面から見た工房、屋根仕上げはもちろん、壁仕上げ材もオンデュリンのクラシックシートを使っている

 

<DATA>

施主…Mさん(62歳)
DIY歴…3年
製作費用…約220万円
実働製作期間…約150日
面積…41㎡

 

ひとりセルフビルドのアイデアが詰まった工房

40年近く思い続けた自作ラジコン飛行艇への思いを、定年を機会に現実のものにするためにセルフビルドで完成させた工房は、自宅から離れた森の中なので、水洗トイレ、シャワールーム、ミニキッチン、エアコン、換気扇、ベッドなどを設置した、工房に寝泊りしながら模型作りに打ち込める設計になっている。

建て方の基本は独立基礎に2×4工法。いろいろと検討した結果、アマチュアでもひとりで作れる方法として、これら工法を選んだ。他にも、屋根を片流れに設定したり、浸透枡排水や簡易水洗トイレの導入など、セルフビルドしやすい方法を取り入れた。

実際の作業でも、基礎作りではコンクリート型枠を自作したり、2×4壁を立てる作業がひとりでできるように、ウインチのシステムを工夫するなど、ひとりセルフビルドならではのアイデアが投入されている。

機械技術者だったMさんなので、構造や力学的部分は自分で計算した上で、十分な安全マージンを取って作業することができた。

平屋12坪のスペースは、12畳の工作室と4畳半の塗装室(粉じんの出る研磨や切断もここで行なう)、資材保管室の3室に分けられ、工作室の端にシャワールーム、ミニキッチンが配置されている。

楽秋庵と名づけられたこの工房で、Mさんの念願だったラジコン三昧の日々はスタートラインに立った。

 

塗装室も4畳半の広さがある。コンプレッサーを使った塗装の他、粉じんの出る研磨や切断作業もここで行なう

 

工作室の壁際には長い作業台が作りつけられている。壁面収納で必要な工具にすぐ手が届く

 

4畳半のスペースのある資材置き場。部屋の奥にはモーターパラグライダーが袋に入って収納されていた

 

シンク、冷蔵庫、電子レンジのあるミニキッチン

 

お湯も出る独立したシャワールーム

 

簡易水洗トイレ

 

手回しウインチを利用した2×4壁枠の立ち上げ
支点を立てて角材に固定した壁枠を、ウインチを回してワイヤーでおこす仕組み

 

写真◎高島宏幸

*掲載データは2013年6月時のものです。

完全セルフビルド&ひとりでチャレンジしたバイクガレージ作り/みんなのガレージ&工房(6)

バイクガレージ、かつ自分の居心地のいい隠れ家、兼家族みんなのアウトドア用品を収納できる、多目的なマイガレージ。市販品に気に入ったモデルがないから自分で作ってしまいました。

 

<記事内ギャラリー>

 

2×6材を使った観音開きの自作木製ドアを開けたところ。ガレージドアは片側80cm、高さ176cmと施主の体格とバイクの取り回しを考えて作られている

 

限られたスペースを上手に使い、バイクガレージ部分、作業台、書斎、収納ときれいにレイアウトされている

 

<DATA>

施主…Sさん(35歳・自営業)
DIY歴…5年
製作費用…25万円
実働製作期間…45日
面積…9.4㎡

 

 

居心地のいいガレージ作り

以前、ハーレーの盗難に遭い、家を持ったら必ずガレージを手に入れると考えていたSさん。いよいよガレージを購入しようかと、カタログなどあたるものの、自分のイメージや予算などに合うガレージが見つからない。見つからないなら自分で作ってしまえ、それも「ひとりで」と決心したときから、DIYのガレージ作りが始まった。

基礎は重量ブロックの布基礎に、あとでコンクリート土間仕上げ。構造は2×4工法を採用して、壁下地、防水シート、スギ材の壁仕上げ。屋根は小屋組みに屋根下地、ルーフィング、アスファルトシングル仕上げとなっている。

製作前に「ひとりでやる」と決めてしまったので、ガレージの設計から仕上げまで、全部ひとりでやり遂げた。木工は家具作りの経験があるので、イメージどおりに楽しい作業だったが、コンクリートを使う左官作業は初チャレンジ。基礎や土間を作る左官作業での800kgにもなったコンクリートとの格闘は、まさにチャレンジ。人生で一番疲れた思い出になったという。

内装は建物が完成してから、少しずつ作りこみ、使いやすく居心地のいいガレージにしてきたという。その甲斐あって、現在では奥さん曰く「一度中に入るとなかなか出てきません(笑)」。というお気に入りの場所になっている。

 

ガレージの前は屋根付きカーポートなので、雨でもこの部分を作業場として使うことができる

 

サイディングはスギ材で仕上げ、屋根はアスファルトシングル葺き。角や窓のトリミングがアクセントになっている

 

ガレージ側面の自作窓は観音開き

 

ガレージ奥の自作窓は滑り出し窓

 

ドアには幅広の帯金で、しっかり施錠できる

 

機械工具類は赤く塗った有孔板に吊るして収納

 

キャスター付き糸ノコ台(左)の下には丸ノコ、ディスクグラインダーを収納。同じくキャスター付き道具箱(右)は糸ノコ作業に使いやすい高さに設定している

 

手前に引き出して、奥に板をはめることで広く使える、天板可動式のテーブルでスペースを有効に使う

 

写真◎高島宏幸

*掲載データは2013年4月時のものです。

傾斜地に建てたガレージの基礎はボイド管でガッチリ作りました/みんなのガレージ&工房(4)

田舎暮らしがきっかけで製作したガレージ。スライドドアに描いたひまわりがアクセント! 小屋と地面の段差をなくすため、アプローチまで作った。

 

<記事内ギャラリー>

 

スライドドア上に鳥の巣箱がたくさんつけられている。ローラーとレールは近所の金物店で購入。レールは下側にもつけたがゴミがたまりやすく、なくてもよかったかも…

 

愛車はヤマハドラッグスター250のカスタマイズ。安価で手に入れたカワサキのバイクのリアフェンダーを加工して前面カウルをつけた。右隣は奥様の愛車リトルカブ

 

<DATA>
施主…Sさん(55歳・デザイナー)
DIY歴…37年
製作費用…43万4000円
実働製作期間…5カ月
面積…約17㎡

 

バイクのためにアプローチもDIY

2006年に、Sさんは東京から田舎暮らしを楽しめる場所を求めて、山梨県に移住。

東京時代は愛車のバイクを野天駐車するしかなかった。それだけに、土地にゆとりがある場所に住むなら、ライダー憧れのガレージを作るしかないとDIY。

製作地が斜面だったため、ベタ基礎を予算の都合で断念し、ボイド管の独立基礎を採用。30〜40cmほど穴を掘って、砕石を敷き、捨てコンを入れ、鉄筋をさし、ボイド管をセット。そこにモルタルを流して固めた。この基礎石を12個作り、さらに安定度を高めるため、基礎には鋼製束を3個も設置している。

躯体は2×4工法で製作。床材は12㎜厚合板を2枚敷いた。屋根は採光のため、熱線遮断タイプのポリカ波板を使用。ひまわりイラストが印象的なスライドドアはOSBで作った。小屋を明るい雰囲気にさせているこのイラストは、近所に映画の撮影で使われるような有名なひまわり畑があり、遊び心で描いたのだとか。

小屋完成後にバイクを出し入れするためのアプローチを製作。コンクリートブロックとレンガで縁を作り、砂利を敷いたものだ。これが肉体的にいちばんハードなDIYだった。一輪車に砂利を載せては敷き、載せては敷きを繰り返す作業。「何往復したことか…。一輪車の容量は意外と少ないことを経験で学びました(笑)」

完成後はバイクガレージ、DIYの拠点、物置とフル活用。作り付けの棚作り、防虫対策など、実際に使いはじめてわかる問題点を解決しながら機能性を向上させている。

 

スライドドアのひまわりイラストはSさんのガレージのシンボル

 

横から見たアプローチ。縁を見ると、砂利埋めの大変さが想像できる。砂利がガレージ内に入っていかないようにレンガを敷いた

 

床下に枯れ葉が入らないようにするため、網で覆った。中に入ると、湿気が発生しやすく、カビが生えやすくなるのだとか

 

長い材の出し入れをしやすくするために側面部にドアを設置

 

チェンソーの刃の目立てのための自作の台。2×材に埋め込んだ万力でバーを固定させて使う

 

小屋の窓のストッパーは枠の溝に収められる。閉めているときは窓のデザインの一部のように見せることができる

写真◎佐藤弘樹

*掲載データは2013年2月時のものです。

キットガレージをDIYで自分スタイルにアレンジしてみました!/みんなのガレージ&工房(3)

愛車を格納するガレージをキットで購入。ひとりでこつこつと組み立て、内部は趣味のDIYに使いやすくアレンジ。休日を木工三昧で過ごすスペースに作り上げた。

 

<記事内ギャラリー>

 

二段こう配二面切り妻のギャンブレル屋根が特徴的なSさんのガレージ工房。見えている内部壁面が工房のスペース

 

<DATA>
施主…Sさん(59歳・会社員)
DIY歴…10年以上
製作費用…約70万円
実働製作期間…約50日
面積…約22.5㎡

 

オーバーヘッドスライダーを閉じた状態。ガレージ工房の塗装はSさんのオリジナル。ガレージ工房の奥には新しく建てたキットハウスが見える

 

 

オーバーヘッドスライダーも自分で設置

紹介するガレージは施主のSさんが、2005年に約半年かけて手作りしたグリーンベルのキットガレージ「ヒューロン」。製作前にはグリーンベルの主催する組み立て講習会にも参加し、2×4工法で組み立てるキット製作のノウハウを学び、万全の体制で組み立てにのぞんだという。

基礎だけは業者に頼んだが、基礎から上はすべてSさんひとりによる作業。規格化された2×4工法のキットとはいえ、ひとりDIYで建物の組み立てというのはなかなか大変で、高所作業や暑い真夏に重なってしまった屋根のシングル張りは、果てしない作業に思えたそうだが、それだけに充実した組み立ての経験になったということだ。
ガレージドアはアメリカで見て以来あこがれていた電動式のオーバーヘッドスライダー。

ドアの材はガレージ本体と同じサイディング材を使って組み立て、リモコン付き電動オープナーはアメリカから輸入して取り付けた。

屋根垂木の間には断熱材を入れ込んだが、効果のほどは少ないという。その屋根部分の高さを生かして、屋根の内側に沿ってぐるっとロフトを設置。大容量の物置きとして活用している。壁の一面には手前から奥まで幅50cmの作業台を設置し、反対側の壁にはサブロクサイズの折りたたみ式作業台を取り付け、車を出せば広々とした工房として使えるようにアレンジしている。収納には壁収納を目一杯に活用し、多くの道具、工具を収納している。

いい作品づくりのイメージが浮かんだ週末は、このガレージにこもってDIY三昧に過ごすのが、Sさんお気に入りの休日の過ごし方だ。

 

ガレージ工房の片方の壁に沿って入り口から奥まで幅50cmの作業台が作りつけられている。収納は壁面を目一杯利用する

 

独自に雨ドイを設置。これで耐久性が大きく改善される

 

出入り用の側面のドアはアルミサッシ。ウッディな感じに改造したいという

 

内側から見たガレージドア。ガレージ本体と同じサイディングボードを使っている

 

下から見上げた屋根方向。屋根の内周を全部ロフトにして収納力をアップ。真ん中の梁に吊り下げられているのがドアオープナーのモーター部分

 

片側の壁にはサブロクサイズの合板をそのまま1枚天板にした作業台。サブロクサイズにしたのは天板が痛んできたら、簡単に交換できるため

 

写真の作業台。実は折りたたみ式になっていて、車を入れる場合は壁面に収納する

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年12月時のものです。

趣味の木工とカー&バイクのメンテが楽しめるマイガレージライフに迫る!/手作りガレージ&工房(2)

老後の生活拠点として購入した那須の別荘。

母屋横のガレージ兼工房からは、週末ともなれば電動工具の小気味のいい機械音が響きわたる。

孫のために作る木工作品は、どれも愛情たっぷりの作品なのだ。

 

Case2 週末は趣味の木工とカー&バイクのメンテナンス。別荘に建てたハーフビルドのマイガレージ

ガレージ内、左半分が駐車スペース、右半分が木工用の工房

 

緑に囲まれたS邸のガレージ。シャッターのついた開口部の位置は自由に設定できるのだとか

 

<記事内ギャラリー>

 

<オーナーDATA>
製作者…Sさん(62歳・ホームセンターパート・DIY歴10年)
製作期間…5日間
製作費用…約180万円(基礎別)
ガレージスタイル…ハーフビルドによる木工房

 

 

基礎・構造は業者に、わずか5日間で完成!

将来の永住の地として購入した那須の別荘に、木工用の工房兼ガレージを建てたSさん。

「以前はオーディオが大好きで、スピーカーなんかも自作していたんです。それもDIYといえばDIYですよね」

自作のテーブルソー前で、笑顔で語るのがSさん。お孫さんの誕生をきっかけに、今はすっかり木工の魅力にはまってしまっているのだとか。自宅では思うように作業もできず、別荘購入の際、「木工もできるガレージを建てよう」と考えたのだという。

今回紹介するガレージは、Sさんにとって2棟目のガレージで、イソダウッドワークスのもの。基礎は地元の業者に依頼し、ガレージ材の搬入時1日だけ業者に躯体づくりを依頼した。「こつこつと時間をかけるのが苦手」というSさんは、その他の作業を独力で一気に5日間で仕上げてしまった。

「サイディングにはすべてスクリュークギを使用したのですが、これがなかなか打ち込みづらくて苦労しました」

ガレージ内は半分が木工用の工房で、もう半分は駐車スペース。もともと自動車ディーラーでメンテナンスの仕事をされていたことから、ガレージ内には当時使用していた工具類もずらりと並んでいる。

定年退職後は地元のホームセンターでパートタイマーとして働き、休日ともなれば奥様とこの別荘にやってくる。時間を忘れて木工三昧のSさん、奥様も趣味の裁縫に没頭し、「食事の時以外は顔をあわさない」と笑う。お孫さんが喜ぶ顔を思い描きつつ、今日も小気味の良い機械音を響かせている。

 

自作のテーブルソーで工作中のSさん。「道具を甘く見ると大けがをする」(Sさん)と、事故防止用のアクリル板も取りつけた

 

母屋デッキ上から見たガレージ。「やれることは自分で」がモットーのSさん。もちろん、このウリンのデッキもDIYによるもの

 

天井高も十分にあり、いずれはロフトを作って資材置場にする予定

 

現在製作中の“トトロの家”。もちろんこれもお孫さんのためのものだ

 

床面は整備工場用の特殊塗料を使用

ガレージの強度を考慮して、コンクリートのベタ基礎にしたSさんのガレージ。当初はコンクリート面むき出しのまま作業をしていたが、木屑とホコリに大苦戦。試行錯誤した結果、カーメンテナンスの仕事をしていた頃を思い出し、一般工場や修理工場などの床に使用される特殊塗料を使用することに。油にも強く掃除も楽になったという。

昔はモトクロスの選手だったというSさん。現在も50ccのバイクを1台所有

写真◎高島宏幸/取材協力◎イソダウッドワークス

*掲載データは2009年6月時のものです。

はじめてのDIYで完成した夢のマイガレージライフに迫る!/手作りガレージ&工房(1)

趣味の車いじりを思いっきり楽しみたい! でも、住まいはマンション。愛車はしがない青空駐車……。

「ガレージが欲しい!」、そんな夢をついに叶えたKさん。

ピッカピカのガレージには2台の愛車が気持ちよく納まっていた。

 

Case1 夢にまで見たガレージライフを実現!はじめてのDIYで完成したマイガレージ

開口部は4.8mあり、車2台が余裕で入る。サイディングに耐水合板を使用したことで、コストも抑えられている

 

<記事内ギャラリー>

 

<オーナーDATA>
製作者…Kさん(35歳・会社員・DIY歴 1年)
製作期間…3カ月
製作費用…約170万円(基礎別)
ガレージスタイル…車庫兼作業場

 

 

DIY初心者でも出来たハーフビルドガレージ

車いじりが大好きなKさんにとって、ガレージの設置は以前からの夢だった。2008年4月、現在の場所に中世ヨーロッパの建物を彷彿とさせるような瀟酒な母屋を新築した。

「実はこのガレージが欲しくて家を建てたようなものなんです」と笑うKさんの後ろには、約40㎡のガレージが。庫内には、チューンナップされた愛車のミニとパンダ、SRバイクが並んでいる。

「ここに越す前はマンション住まいで、車は青空駐車。雨が降ってしまうと車いじりができなくて、せっかくの休みも台無しになっていたんです」(Kさん)。ならばと、ガレージも設置できるような場所に家を建ててしまおうと考えたという。

これまでDIYにはまったく縁のなかったKさんだったが、どこか一部だけでも自分の手でガレージ作りができないものかと考え、ハーフビルドのガレージをネットで探しはじめた。そこで目に止まったのがイープランのハーフビルドガレージだった。

「基礎は地元の業者に頼み、ガレージの骨組みだけイープランさんに作ってもらいました」

とはいえ、これまで電動工具など一切触れたこともなかったKさん、それなりに不安もあったはずだが……。

イープランでは、はじめてハーフビルドに挑戦する施主には、〝ガレージインストラクター〟を派遣して、工具の使い方やガレージの組み立て方を丁寧に指導してくれるのだという。

こうしてKさんのイメージどおりに完成したガレージは、新築の母屋にもぴったりマッチしたものに。

「まだ完成したばかりで、ガレージ内もちょっとさびしいのですが、DIYで内部もどんどん充実させていきたいですね」と目を輝かせた。

 

屋根材はアスファルトシングルを使用。もちろん、すべてKさんがひとりで張りあげた

 

渋めの母屋にガレージがよくマッチしている。ガレージ右奥には空地があり、これからDIYで庭づくりに挑戦するという

 

2台の愛車がすっぽり納まった。車の後ろにはバイクも1台収納されている

 

アルミ製のスライディングドアは軽くて丈夫、しかも開閉が楽だ

 

ガレージ正面。真っ白のスライディングドアが眩しい

 

室内にはまだまだゆとりが。「内装にも凝りたい」とKさん

 

天井にはロフトも製作中。すべて端材で作った

 

イープランオリジナルのルーバーウインドウ。サイドのつまみを上げ下げするだけで、簡単に開閉できる

 

ゴム製床敷マットで作った作業台

無事ハーフビルドのガレージが完成して、愛車もいれた。でも、ちょっと殺風景!? てなわけで作ったのが、端材の2×材を使用したこの作業台。2×4材をテーブル状に組んでみたが、何か物足りない。そこで思いついたのが黒いゴム製の床敷マットを天板に張りつけること。タッカーで張りつけただけの簡単なものだが、これをつけたことで、ぐっとガレージアイテムっぽくなった。

DIYに目覚めたKさん自慢の作業台

写真◎高島宏幸/取材協力◎イープラン

*掲載データは2009年6月時のものです。

ビオトープ前でのんびり!デッキつきカーポート一体型ガレージを作っちゃいました/みんなのガレージ&工房(2)

ビオトープ観賞用のデッキを作るはずだったが、バイクや車がかわいそう……と、ガレージ、カーポートを次々にDIY。愛車を雨からガッチリ守る、理想の空間を作り上げた。

 

ガレージとカーポートは屋根の勾配を合わせてある。出入り口にはスロープを作ってバイクを出し入れしやすくした

 

<DATA>
施主…Tさん(46歳・会社員)
DIY歴…約10年
製作費用…約30万円
実働製作期間…約6カ月
面積…約9㎡

 

ビオトープ側にミニデッキを作った。ビオトープは穴を掘り、ビニールハウスのビニールを二重に敷き、その上にブルーシートを敷いて、土を埋め戻して形成した。水草はコウホネや菖蒲。コイが住んでいる。「いろいろなトンボが飛んできますよ」(Tさん)

 

金具を使ってカーポートを一体化

10年ほど前に自宅庭にビオトープを作り、観賞用の簡単なウッドデッキを作った。それが朽ちてきたため、改めてデッキを作ろうと考えていた矢先、書店でガレージを紹介する本を見かける。雨ざらしのバイクがかわいそうだし、デッキ付きのガレージにしてしまおう!とひらめき、Tさんはガレージ作りを始めた。

「デッキだけのはずが、知らぬ間に壁や屋根がついたガレージになってたんですよ(笑)」とTさんの奥さん。

本誌50号の「ガーデンシェッドを作る」やDIYシリーズ『日曜大工で作る!ガーデン収納&物置小屋』を参考に製作した2×4工法のガレージ。コンクリート平板の基礎の上に根太枠を置いた土台に、24mm厚合板の床下地、床板を張る。床板は、壁に使ったスギ板をプレーナー加工したものを使用した。ガレージ完成後には、車が不憫になりカーポート屋根を製作。一体化したような造りにするため、ガレージと屋根をシンプソン金具でつないだ。

現在は、ガレージのトタン屋根を屋上デッキに作り替える計画を立てている。「ここは群馬県内でも暑い地域。デッキ屋根にすれば空気の層ができるし、今よりは快適になるはずです!」と夢を膨らませている。

 

バイクはカワサキのTR。エンジンとフレーム以外を改造した。電気は母屋の屋外コンセントから引いて、50Aまで使用できる

 

壁面収納のドアに市販の鏡を使用

 

ガレージドアを開けると、ビオトープを臨め、室内の雰囲気が変わる

 

ドアを閉めた状態。外壁にいろいろな看板を張ってアメリカンスタイルに仕上げた

 

ガレージとカーポート屋根の接続部

 

換気扇のフード。ガレージ内に熱がこもりやすいため、暑さ対策に換気扇を設置

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年8月時のものです。

自作ガレージに自作工房をドッキングしちゃいました!/みんなのガレージ&工房(1)

毎回、読者自慢のガレージ&工房を紹介するコーナー。オリジナリティーにあふれた、DIYならではの、世界にひとつだけの作品を紹介していく。第1回目は、週末を過ごす別荘に作った自作ガレージ&工房だ。

 

ガレージ&工房の前側全景。左側がガレージ、右側が工房となる

 

<DATA>
施主…Kさん(65歳・自営業)
DIY歴…約6年
製作費用…約50万円
実働製作期間…約4カ月
面積…約39平米

 

ドアを閉めた状態。ドアはクリア塗装されている

 

ガレージ側面に工房をドッキング

南アルプスの名峰を望む高原にキットガレージを改造した別荘をDIYで建てたKさん。現在ガレージになっているスペースは、その母屋を作るための資材や工具を置いておく小屋が必要ということから、母屋作りと同時進行で建てられた。

母屋を作りながら、家づくりの腕を上げていったKさん、ガレージ作りでは、自分で図面を引き、材木、資材をそろえて、週末ごとに現地に通い、完全DIYで製作し、資材置き場、工具倉庫、工房などとして使っていた。

このスペースを愛車のガレージとするのを機会に、ほこりを避けて愛車をきれいに保管したいので、新たにガレージ横に工房を増設し現在に至っている。

Kさんの作る建物は、基本的に2×4工法。このガレージ&工房もコンクリートのベタ基礎の上に土台を回し、その上に壁を立てこんでいくという工法で作られている。屋根、壁には断熱材を入れることで、夏の炎熱も防ぐことができる。

新しく増設した工房部分のメインドアはオーバーヘッドスライダー。専門業者に問い合わせると、組み立て作業も込みでないと注文できないということで、Kさん、自ら図面を引き、材料を発注し、自分で組み立ててしまったという力作だ。自作ガレージと工房は週末別荘暮らしの大切な設備として有効に使われている。

 

工房の前面ドアは自作のオーバーヘッドスライダーが取り付けられている(開けたシャッターを下から見た状態)

 

ケーターハムをガレージ奥まで入れるために、ロフトスペースを作って荷物や工具を上げてしまう

 

工房の天井には集じんシステムのパイプが取り付けられ、工房奥の集じん機で集じんできる

 

工房の室内作業台のスペースを大きく取った、長細いレイアウト。左に見えるドアでガレージと行き来する

写真◎富士井明史

*掲載データは2012年6月時のものです。

作品をがっちり支える!基礎材のいろいろ・後編/ドゥーパ!資材館(12)

前回に引き続き、ウッドデッキ、小屋、フェンス、ガレージ&カーポートなどあらゆる作品の基礎を固めるための資材の数々を紹介。地味でごつい見た目のものばかりだが、作品をがっちりと支える重要な資材だ。

 

一般的な基礎石以外で作る独立基礎

湿気や雨水による土台の腐食防止、上部構造の水平維持ができれば、ほかの資材でも独立基礎材として使うことが可能。たとえばコンクリートブロックやコンクリート平板といった資材があてはまる。また、全体の水平が取れるなら自然石を流用するという手もある。

本来基礎材でない資材を基礎として使用する場合は、設置する方向に注意したい。たとえばコンクリートブロックを使用する場合は、上部からの重量に対して本来の強度が保障されるように空洞が上下に向くように使うことが大切。横倒しにして使うと、上からの圧力に対して強度が足りず、時間の経過と共に割れたり、崩れたりする可能性がある。また、高さが低い基礎材の場合、上部構造に湿気が及ぶおそれがあるので、基礎石の上に載る束柱を高くするなど考慮が必要だ。

 

<専用品の代わりに使える主な資材>

 

単管支柱台

上面に単管パイプを立てるための丸い穴があいた資材。ガードレールの設置にも使われ、形状的には束石の一種といえる

 

スライドブロック

上面の溝にボルトナットをかませ、看板などを固定できるようにしたコンクリート資材。室外機の土台としてよく使われている。長さがあるので基礎としても安定がいい

 

コンクリート平板

本来は道路の舗装、庭のステップストーン(踏み石)として使われる平板。60mm厚のものが一般的。ウッドデッキなどで、高さを抑えたいときに利用できる
基礎パッキンや鋼製束など(後述参照)とセットで使われることが多い

 

重量ブロック

JIS規格のコンクリートブロックの中で圧縮に対して最も強度がある。穴のなかにコンクリートを充填して、アンカーボルトなどを埋め込むことができる。写真は190×390×150mm幅のタイプ

 

コンクリート角材

歩道のエッジなどに使われるコンクリート製の角材。地先ブロックとも呼ばれる。写真は100×120×500mmのタイプ。長さがあるので基礎としても安定がいい

 

プラスチック製角杭

樹脂でできた角杭。ビスが効くので、腐らない掘っ立ての独立基礎として使用できる

 

フェンスブロック

本来はフェンスの柱を支えるためのブロック。上面にあけた穴は奥に行くほど狭くなるようにテーパーがついている。柱が止まったところで、柱の周囲にモルタルを打てば柱をしっかり固定できる

 

基礎石を自作してみよう!

製作費を抑えるために、基礎石自体を自作するという選択もある。簡単な方法はペール缶などにコンクリートを打てばそのまま基礎石として使える。もう少しスマートに作るなら木枠を組んでそこにコンクリートを打ち、コンクリートが固まったら木枠を取りはずせばOKだ。ここでは、厚めのボール紙でできたボイド管を使う基礎石作りを紹介。

*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

 

コンクリート土間の基礎

カーポートなどある程度の広さを持ったコンクリート土間を作る場合は、砕石を敷き込んで突き固めたあと、ワイヤーメッシュを配してからコンクリートを打つ。コンクリートは固さは十分だが、たわみに対する粘りがない。そのためワイヤーメッシュを入れずに作ると、車の重量が集中した部分が簡単に割れてしまう。

作業上のポイントは、コンクリートの厚みの中間部分にワイヤーメッシュを設置すること。スペーサーを利用してワイヤーメッシュを浮かしてコンクリートを打つようにしよう。また、平らにコンクリートをならすためには、一般的な左官コテでは小さいので、地面をならすトンボや土間ゴテと呼ばれる大型のコテなどを使うと効率よく作業できる。

 

<コンクリート土間で使う主な資材>

 

ワイヤーメッシュ

コンクリート土間のひび割れ防止に使用。6mm径や10mm径の鉄筋を150mm角の格子状に組んだ1×2mのものが一般的

 

鋼製束

腐食の心配がない鋼板製の束。高さの調節が可能。受け部分に大引きを取りつける

 

滑り止め加工用ゴム型

傾斜したコンクリート面に乾く前に押しつけて、滑り止めのくぼみをつける硬質ゴム製の型

 

プラスチック製スペーサー

高さ60mmと40mmで使い分けられる樹脂製のスペーサー

 

調整束柱

マルチポストとも呼ばれている。傾斜に合わせて高さの調整ができるのが便利

 

コンクリート土間の作り方

*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

*掲載データは2017年6月時のものです。

作品をがっちり支える!基礎材のいろいろ・前編/ドゥーパ!資材館(11)

今回紹介するのはウッドデッキ、小屋、フェンス、ガレージ&カーポートなどあらゆる作品の基礎を固めるための資材の数々。地味でごつい見た目のものばかりだが、作品をがっちりと支える重要な資材だ。

 

基礎作りにおける5つの「基礎知識」

1、作品の水平を保ったまま支えてくれるのが基礎の役割

設置されたエクステリア作品の水平を保ち、傾いたり沈んだりすることなく安全に上部を支える下部構造の構成部分のことを基礎と呼ぶ。基礎には、上に載る上部構造の重量を受け止め、長期間地面に接していても腐ったり変形したりすることのないよう、丈夫で耐久性のある材料が使われている。今回はDIYで作る小屋や物置、ウッドデッキ、ガレージ&カーポート、フェンスなどの基礎として使われ、ホームセンターで購入できる資材を中心に紹介している。

 

2、ウッドデッキや小屋作りでは独立基礎がベター

本格的な住宅では、敷地全体に鉄筋コンクリートの基礎をめぐらす、耐震性能が高いベタ基礎が採用されることが多い。DIYで作る小屋やウッドデッキなどは、束石を床下部分に並べ、必要に応じて立てた束柱の上に、大引きや根太が載る「独立基礎」のほうが施工は容易でコストも抑えられるのでおすすめ。

束石を配置し、その上に束柱を立て根太とつないだ設置例。独立基礎の典型的な構造だ

 

ピンコロの基礎に直接根太を置いて支持する独立基礎の設置例。根太の交差部分にもピンコロが配された頑丈な構造

 

3、柔らかい地面や大きな作品の基礎には砕石も併用する

基礎の設置で基本となるのは、地面の状態に応じた設置場所の調整だ。しっかり固められた状態の地面に小型の物置やエクステリア作品など比較的軽量なものを設置する場合は、地面の上に直に基礎材を設置してもいい。畑地のような柔らかい土地や、3坪以上ある小屋やウッドデッキでは、基礎材の設置部分の下に基礎材よりひと回り広く
50mm以上の厚さで水平に砕石を敷き詰め、基礎の沈み込みを防止する。作品に応じて、適格な基礎の選択とプランニングをすることが大切だ。

 

4、車庫の基礎は鉄筋入りコンクリート土間でがっちり作る

1トンほどの重さのある車が載るガレージやカーポートの基礎は、重量に対して十分な強度を持たせる必要があるため、コンクリート土間が最適だ。コンクリート土間は6~12mm径の鉄筋を井桁に組んだワイヤーメッシュを、100mm程度の厚さのコンクリートの中間部分に張り巡らせて作る。

上部構造の面積全体をカバーするベタ基礎の例。外縁の立ち上がり部分をコンクリートブロックで作っている

 

5、既設のコンクリート土間を利用する手もある

もともとあるコンクリート敷きのテラスなどの上にウッドデッキや小屋を建てる場合は、金属や強化プラスチック製の基礎材を利用するのも便利だ。なかには高さの調整が自由に行なえるのもあり(鋼製束など)、その場合は既存のコンクリートテラスにつけられた雨勾配による高低差にも対応できる。

テラスの上に基礎パッキンを敷き、その上に束柱を立てて土台を作った例

 

独立基礎

独立基礎は上部構造をしっかり水平に支えるとともに、本体部分の木部が地面に直接触れないように地面からある程度持ち上げて、地面の湿気や雨の跳ねかえりを避け、風通しをよく保つ役目も担っている。

このため独立基礎材はコンクリート製の角型をしたものが大半で、単純なサイコロ型をしたものはピンコロ、上すぼまりの台形をしたものは束石や沓石などと呼ばれている。束石や沓石は上面にホゾ穴があるもの、羽子板が立っているもの、ボルト穴のあいたもの、2×材を差し込める溝があるものなど実に種類豊富だ。

DIYの小屋作り程度の規模であれば、とくにどれを選んだほうがいいという制約はなく、製作するもののデザインや好みに合ったもの、購入する店舗の在庫や価格との兼ね合いを考えて選ぶといい。

 

<主な独立基礎>

 

沓石

「くついし」と呼ばれる基本的な基礎石。上面の各辺が9cm、12cm、15cmなどのサイズがある。上面にあいた穴はホゾ穴で、束柱の底面にホゾを作りここに差し込む

 

羽子板付き沓石

上面に羽子板ボルトが埋めてあるタイプの沓石。上に載る束柱を羽子板にビスやボルトで固定することができる。DIYでは多く使われるタイプ

 

2×4用束石

上面センターの穴には4×4材、側面の溝には各種2×材を差し込むことができる。ウッドデッキの基礎として使われることが多い

 

ピンコロ

コンクリートをサイコロ状に固めたシンプルな基礎材。サイズは150×150mm程度が多い。束柱や根太を固定することはできないが、価格的にはリーズナブル

 

多目的ピンコロ

ボルトを打てるナットが埋め込まれ、ホゾ穴のついたピンコロ。ナットサイズに合わせて羽子板ボルトやアイボルトを固定して使うことができる

 

独立基礎材の使い方

基礎が置かれる地面をある程度平らにならし、各基礎石(束石)の設置場所を決めてから、一度基礎石をはずし、基礎石よりひと回り広く50mm以上掘り込む。穴の底をよく突き固めたら砕石を充填し、砕石が動かないように突き固めて、コンクリートを打ち、その上に基礎石を配置する。並べた基礎石が互いに水平になっているか確認し、最後に土で埋め戻せば作業完了だ。

*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

*掲載データは2017年6月時のものです。

パーゴラからカーポートに大改造!手作りカーポート実例集【6】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

木製の背高フェンスを活用したカーポート

フェンスの幅いっぱいに屋根を延ばしカーポートに改造

 

こちらが改造前のパーゴラつきの休憩スペース

 

製作者Profile&カーポートDATA
山ノ内秀機さん(46歳)/DIY歴…20年/製作期間…10日/製作費用…2万5000円/サイズ…幅5100×奥行2100×高さ2500mm

 

以前、洗濯干し場の目隠しとして1×4材でフェンスを製作した山ノ内さん。その後、庭先で休憩できるようにとベンチとパーゴラを取り付けたが、家族からの要望で物置も兼ねたカーポートに作り変えた。作り変える際、フェンスの幅(5mほど)すべてを屋根つきにするため中央にも柱を立て、2本の4×4材をつなげて桁の長さを確保した。当初は、せっかく製作したパーゴラを壊すことにためらいがあったが、以前より実用的になったと好評なようだ。

 

息子さんのバイクや農機具類の置き場として活用中!

 

角の柱の接合部分。ボルトと併用し、L字金具で桁を下から支えるように固定

 

中央の柱の接合部分。ひとつの柱にボルトを2本使い、桁を延長

 

*この記事のデータや内容は2016年2月時のものです。

既存カーポートの増設にチャレンジ!手作りカーポート実例集【5】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

既存カーポートの空いている箇所に単管パイプで増設!

手前右側がDIYで増設した部分

 

製作者Profile&カーポートDATA
由埜さん(27歳)/DIY歴…7年/製作期間…12日/製作費用…7万5000円/サイズ…幅3000×奥行5000×高さ2500mm

 

家族で使う4台止められる駐車スペースには3台分のカーポートが建てられていたが、由埜さんが主に駐車するのはちょうど屋根がない部分。駐車中の夜露や、冬場の車の雪かきの手間を省きたいという思いから、単管パイプによるカーポートの増設にチャレンジした。柱は片側にしか立てていないが、積雪時など屋根に大きな負荷がかかっても耐えられるよう、屋根の端が既存のカーポートの上に載っかるような構造にしている。垂木はスギの角材を使用。単管パイプと木材は黒く塗装したので、高級感が出ているのもポイント!

 

既存のカーポートの端に載っかるように、ポリカ波板の屋根をかけた

 

既存カーポートとの屋根のすき間を埋めるために、キリの板で水切りを製作

 

こちらは背面部分の水切り。既存カーポートの形状に合わせて曲線に切っている

 

柱は各種金具とボルトを使い、ブロック塀と地面に固定している

 

上部は垂木クランプを使い、ブロック塀に引っかけるような形で固定

 

中央ふたつはレベルバンドで固定

 

基礎部分はベース金具とアンカーボルトで固定

 

*この記事のデータや内容は2016年2月時のものです。

単管パイプの超幅広カーポート!手作りカーポート実例集【4】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

トラスに組んで強度をアップ!雨水利用つきの単管パイプカーポート

超幅広な自転車置場&カーポート。見た目を考えて全体を黒色に塗装している

 

製作者Profile&カーポートDATA
安藤さん(51歳)/DIY歴…15年/製作期間…約30日/製作費用…約20万円/サイズ…幅8500×奥行5500・2700×高さ2500mm

 

自宅の駐車スペースが斜面ということで、市販のカーポートを立てることができなかったため、単管パイプで自作することにした安藤さん。特徴的なのはインターネットを参考に組んだという桁。柱をつなぐ横方向の2本のパイプ同士を、短いパイプを斜めに組み(トラス構造)強度を上げている。完成後には雨どいを取り付け、雨水利用も実施。これだけの屋根面積があると、一度雨が降ればかなりの量が取水でき、集めた水は洗車の仕上げや家庭菜園の水やりに役立っているそうだ。

桁のトラス部分。短いパイプを縦と斜め交互に細かく組んでいる

 

垂木には木材を使用。垂木クランプで固定

 

ポリカ波板の屋根。道路側に傾斜しているので、雪止め金具を取りつけている

 

基礎はコンクリート枡を2段重ねした型枠にセメントを流し込んで作った

 

雨水タンク。水が溜まりすぎると底から排水されるというオーバーフロー設計

広々デッキつきで使い勝手は抜群!手作りカーポート実例集【3】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

DIYの作業スペースも兼ねたルーフデッキつきカーポート

製作者の堀江さんはもともと美術教師を務めていたこともあって、フェンスのデザインもおしゃれだ

 

カーポートの上は約15平米の広々としたガーデンリビング!

 

製作者Profile&カーポートDATA
堀江和憲さん(64歳)/DIY歴…20年/製作期間…約60日/製作費用…約45万円/サイズ…幅3500~4900×奥行3800×高さ3250mm

 

アルミカーポートの屋根が強風で飛ばされたのをきっかけに、より丈夫なカーポートを作ることを決意した堀江さん。あれこれと試行錯誤をし、どうせならと工具棚や作業台を設置。さらに屋根の上がウッドデッキになったマルチなカーポートを作り上げた。以前のアルミカーポートの柱はそのまま使い、90mm角のスギ材を固定。柱の数も片側3本から両脇9本に。カーポート奥の柱は母屋の壁とも固定し、柱と根太の接続にはボルトを使うなど、耐久性にトコトンこだわっている。

カーポート内。車1台を止めるにはゆとりがある広さ

 

ひとりDIYだったので、屋根は一度組んでからロープを使って引き上げた

 

車を移動させればDIYの作業場としても活躍する

 

工具収納箱の背面の壁材にはポリカ波板を使用

ヒノキの間伐材でログ風に!手作りカーポート実例集【2】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

間伐材をふんだんに使ったログハウス風カーポート

屋根材(オンデュリン・長さ2m)を基準に設計。カーポートの幅が軽トラの車幅ギリギリになってしまったので、柱を少しだけ削っている

 

製作者Profile&カーポートDATA
金子 昇さん(52歳)/DIY歴…24年/製作期間…3カ月/製作費用…2万6000円/サイズ…幅2000×奥行5200×高さ2300mm

 

知り合いの製材所から不用品としてもらったヒノキの間伐材で作られたカーポート。庭の外観を壊さないようにと、道路から見える2面だけ壁をつけてログハウス風に演出している。残りの2面は、作業道具が取り出しやすいようにあえてつけていないそうだ。柱の基礎は、半分に切った廃材のオイル缶(高さ170㎜)を埋め、缶の中にセメントを流し込んで自作した。ほかにも解体した家屋のガラスで窓を作ったり、壁材には丸太を製材した際に出る端材を使うなど、なるべくお金をかけずに作ることにこだわった。

 

カーポート内。壁下の基礎はコンクリートブロックで、骨組みは2×4材で製作した

 

間伐材はチェンソーで加工して羽子板ボルトで固定している

 

車体をすべて収めると車のドアが開かなくなってしまうため、柱の手前で停めるようにして、奥を農機具置き場にした

木製にこだわったDIYカーポートは暖かみのある仕上がりに!/手作りカーポート実例集【1】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作り車庫を紹介!

 

ハードウッド&レンガ基礎のおしゃれカーポート

ブロック塀には漆喰を塗っている。温もりが感じられる仕上がり

 

製作者Profile&カーポートDATA
Kさん(34歳)/DIY歴…2年/製作期間…2週間/製作費用…約20万円/サイズ…幅3500×奥行4500×高さ3000mm

 

<記事内ギャラリー>

 

温かみがあって、年月を経ることでいい風合いが出るようにと、木製にこだわって製作されたカーポート。駐車スペースのサイズをもとに正確な図面を書き、必要な資材はインターネットで購入。構造材のほとんどはハードウッドで、強度を上げるためにボルトで接合している。基礎もレンガで作るなど、見栄えにもこだわった。さらにカーポート奥には階段も製作。これで、雨に濡れずに直接車までアクセスできるようになり、奥さんからは雨が降るたびに「カーポート作ってよかったね」と言われるなど、使用感・出来栄えともに大満足!

 

車を出した状態。屋根材には波板を使い、雨どいも取りつけている

 

玄関側の柱にはミニフェンスを設置。ネットを取りつけたので、ガーデニングも楽しめるようになっている

 

玄関とカーポートをつなぐ階段。庭の雰囲気と合わせ、レンガとコンクリートブロックで製作した

 

柱はL字金具とアンカーボルトでブロック塀に固定

 

基礎石代わりにレンガを使用。さらに基礎パッキンをかませて柱を立てている

 

*この記事のデータや内容は2016年2月時のものです。

近未来的デザインのメタリックなアーチガレージ!キットで作るワークスペース【1】

サイズやオプションが自由自在、デザインも豊富なキットガレージ。大きなプラモデル感覚でガレージ作りを楽しむのも選択肢のひとつ。

 

KIT / Model-P(GARAGE ONE)
メタリックなアーチガレージでオンリーワンの隠れ家を手に入れろ

まるで宇宙船の中のような質感と形状のユニークなガレージ。壁が鋼板なのでどこにでもマグネットを接着できる

 

Profile
大石 豊さん(43歳)、神奈川県在住、DIY歴25年

Garage Spec
材料費…15万円(キット代、組立工賃除く)
製作期間…約1年

他の人とは違うオンリーワンのガレージが欲しい、そんなあなたにアメリカンスチールスパン社のキットガレージを紹介したい。ガルバリウムのメタリックな外壁、アーチを描く形状。大石豊さんもこのモダンなデザインのガレージにひかれたひとりだ。母屋わきという施工現場の形状に合わせ、ハーフアーチの特注モデルをオーダーした。

このガレージの特長は自立型で内部に柱が不要。その高さをいかした空間づくりを楽しめることだ。大石さんの場合、頭上にふたつの大きさのデッキを固定し、ガレージ内部を3層構造に。1階はバイクカスタムの作業スペース、ハシゴを上がったロフトは読書やPC作業を行なうミニ書斎、最上段の大型シェルフはキャンプ道具など雑貨の収納スペースとして利用。見事、縦に空間を使い分けている。

「ガレージ本体は業者に建ててもらったんですが、2時間くらいで組み立て完了。そのスピードに驚きました。使用して約2年、雨漏りもなくノートラブルです」

母屋に自室がない大石さんは、平日夜、休日のほとんどの時間をここで過ごすという。バイクメンテやカスタムはもちろん、書類作業もロフトで片付けるのだとか。

「これがない生活は考えられない」まるで友人に宝物を見せる少年のように、うれしそうな表情を浮かべる大石さん。その充実したガレージライフが垣間見えた。

 

アメリカンスチールスパン社、Model-Pを半割にしたような特注ガレージ。寒川町の工務店に組み立てのみオーダー

 

1階は愛車HONDAモンキーZ 50Jのカスタム作業用フロア。かれこれ10年カスタムを続け、完全に別物のバイクに。右に見えるのが母屋の壁と勝手口。アクセスも抜群

 

ロフトに上がった様子。写真左が最上段のシェルフ。小さなちゃぶ台にノートPC、狭いながらも(狭いからこそ)居心地のいい男の書斎

 

ロフトに上がるハシゴは真ん中で折りたたむことが可能。1階で集中して作業する際は、ハシゴを上げて空間を広く使う

 

ロフトのフレームは平鋼を溶接した自作の棚受けと単管パイプで支えている

 

ガレージのアーチと母屋の壁の接続部分。母屋壁に大きなアングルを固定し、そこにアーチ部材を載せて固定。すき間にコーキングを打設して仕上げている

 

暑い季節は床置きタイプの冷風機を使用。それでも暑い場合は母屋の勝手口を開けて、エアコンの冷気を取り入れるのだとか(笑)

 

Kit Garage Info
近未来的なデザインのガルバリウムガレージ

豊富なラインナップのアメリカンスチールスパン社のガレージの中から大石さんがチョイスしたのはModel-P。これをベースにカスタムした特別モデルだ。メタリックでユニークなデザインはもちろん、内部に柱不要の構造、サビに強いガルバリウム鋼板の外壁も大きな特長。サイズは13タイプ、写真のガレージはP16-12(幅5140×奥行4635×高さ3610㎜)で価格は158万円(税込)。ほかのサイズや価格など詳細は下記まで。

株式会社ガレージワン
http://garageone-inc.com/
TEL:0120・009・788

 

写真◎佐藤弘樹