お父さんが娘をガンプラ好きに誘導するために一緒に作るべきガンプラとは―ガンプラ愛好家・片桐 仁が選ぶ1体はコレ!

20170726_y-koba1_01題字/片桐 仁

 

ガンプラを好きすぎる片桐仁が、その魅力を伝える本連載。今回のテーマは、お父さんが娘をガンプラ好きに誘導するために一緒に作るべきガンプラです!

 

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今回紹介するのは、HGBF 1/144 すーぱーふみな。アニメ「ガンダムビルドファイターズ」シリーズの2作目「ガンダムビルドファイターズトライ」に登場する“ガンプラ”のキットです。このシリーズは改造したガンプラを使ってバトルする、いうならば「プラモ狂四郎」の現代版のような作品。ちなみにシリーズ第1作の最終話では、プラモ狂四郎に出ていたパーフェクトガンダムが登場しています。

 

ガンダムビルドファイターズシリーズ関連のガンプラが面白いのは、“作中に出てきたガンプラをガンプラ化している”というところなんです。で、このすーぱーふみなは、ヒロインのホシノ・フミナへ一方的な好意を抱く、浪速の天才モデラーがコンテスト出展用に製作したプラモ作品。フミナがバトルで使用するパワードジムカーディガンと、フミナ本人が一体化したマニアの妄想が具現化したようなビジュアルが特徴ですね。

02-71jDENEa6SL._SL1500_こちらがパワードジムカーディガン。このプラモとヒロインのホシノ・フミナを合体させたのが今回のキットです。 HGBF 1/144 パワードジムカーディガン 1,944円

 

で、商品化されたこの「HGBF  1/144すーぱーふみな」は、バンダイの技術力を全力で注いでアニメに出てきたプラモを再現したキットなんですが、特に頭部の造形のこだわりなんかは完全にどうかしてるレベル。

 

細い眉が顔と別パーツだったり、眼球がクリアパーツを上からはめ込む仕様だったり、ポニーテールが可動してなびく髪を表現できたり、カチューシャが軟式素材になってたりと芸が細かい!

03-20171101-0138このサイズなのに眉毛が別パーツ! 塗装を一切せずにシールとプラパーツの組み合わせで、ここまでの顔を作れちゃうとは!

 

04-20171101-0185左の内部パーツを右の顔パーツにはめ込んで、あと瞳にクリアパーツをはめれば完成

 

武器類はHGBF 1/144パワードジムカーディガンのものが流用されているとか、自作キット感があるのも面白いですよね。足部分は、だいぶ小さくなってますが、まんまパワードジムカーディガンのアンクルアーマーを再現してます。

05-20171101-0122アンクルアーマーはまさにパワードジムカーディガン!

 

このキットがヒットして以降、“女性型ガンプラ”通称「ガンプラコスヒロインズ」は人気のシリーズになりました。アーマーが着脱式で、脱いだアーマーがSDガンダムに変形するという、説明してると、自分でも何を言ってるのかよくわかんなくなる「ういにんぐふみな」や、ギャンの盾を持った「はいぱーギャン子」というギャン好き女子とギャンを合体させたキットなど、新作がどんどん登場してるんです。最近はさらに顔の造形が進化したキットがたくさん発売されていますね。

06-20171101-0128女性らしい体の曲線の造形も完璧。塗装なしでこの完成度の高さ

 

で、今回のテーマ。うちの息子たちはプラモ大好きで、下の子なんて幼稚園の頃からすでにひとりでガンプラを作ってましたけど、これが女のコだったら、なかなかそうはいかないはず。そもそもロボットに興味がない子も多いですからね。でも、このプラモであれば、少女アニメのキャラっぽいし、他のMSと比べると断然、女児にも魅力的なはず。

 

まずはこのキットから入って、次はセーラー服を着てハイヒールを履いてるけど顔はガンダムっていう『機動武闘伝Gガンダム』に出てきたノーベルガンダムを作る。で、そのあとは女性っぽさを感じさせる造形のキュベレイやハンマ・ハンマと、徐々に移行していけば、あんなに嫌がってた娘も、気付けばグフやゲルググもカワイイ! って言っちゃうようなガンプラ女子になってるはずです!

07-20171101-0164装備を外すと干渉が減り、さらにグリグリ動くので、いろんなポーズがかっちり決まります

 

 

 

 

 

「外務省いい仕事するじゃん!」 外務省がバンダイのプラモデルを大真面目に紹介する動画を公開して話題に!!

11月22日、日本の外務省が「プラモデル ~進化する小さな世界~」という動画を公開。ネット上で「本気度が凄い」「外務省いい仕事するじゃん!」と話題になっている。

出典画像:バンダイ 公式サイトより出典画像:バンダイ 公式サイトより

 

外務省が大真面目にプラモデルを紹介!

外務省のツイッターとフェイスブックにアップされた「プラモデル ~進化する小さな世界~」は、およそ4分半ほどの動画。


動画で紹介されているのは、プラモの歴史やプラモ展示会の様子、そして一大ジャンルを築いた「機動戦士ガンダム」のプラモ(ガンプラ)の解説や進化の歴史など。特にガンプラ部分には力が入っており、3分ほどを使って解説。精密なガンプラのパーツを作り出すために金型を100分の1ミリ単位で調節する場面など、日本が世界に誇る高い技術力を紹介している。

 

この動画に、SNSなどからは「金型初めて見たよ! やっぱり凄いっすねぇ!」「なんかすごい。バンダイの工場を見学してるみたい!」「バンダイの変態技術が外務省にまで認められたか…」「日本のプラモデルの良さがわかりやすく紹介されている」「こういうの見るとなんかガンプラ作りたくなってくるな」と大好評の声が続出。

 

また、「どうしたんだ外務省、いいぞもっとやれ!」「いい仕事してるな外務省」「ガンプラいいよな。やはり外務省さん素晴らしい」「バンダイの技術力もスゴイし、取り上げた外務省もスゴイ」といった称賛の声も上がっている。

 

外務省が行っている“ポップカルチャー外交”

今年6月に外務省は、漫画「ゴルゴ13」とコラボした「海外安全対策マニュアル」を公開し、「ゴルゴが外務省と組んだww」「ゴルゴ×外務省の漫画ってコラじゃないよね?」と話題になっていた。


さらに、9月からは漫画「乙嫁語り」や「エマ」などで知られる森薫によるマンガ「みんなで作ろう! 中央アジアクッキング」の連載が外務省のホームページ内でスタート。こちらも「外務省、森薫先生に目をつけるあたり有能」「森薫さんを起用するとかなかなか尖ってる」「森薫が最高だってことは外務省にまで届いていたか」と話題になっている。


ほかにも「日本国際漫画賞」や「世界コスプレサミット」を開催するなど、日本の文化を世界に広めるため“ポップカルチャー外交”に力を入れている外務省。2012年からは“外務省やわらかツイート”というTwitterアカウントを開設して情報を発信するなど、お堅いイメージを払拭しようとしているのかもしれない。

イエス・ノー枕のように使えるガンプラって!? ガンプラ愛好家・片桐 仁が驚きの活用法を新提案!

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本連載は、ガンプラを愛してやまない片桐 仁さんがその魅力をお伝えします。今回のテーマは、イエス・ノー枕のように使えるガンプラです!

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今回紹介するのはRG 1/144 ユニコーンガンダム。最近、東京・お台場に実物大の立像が完成した、あのガンダムのガンプラです。

 

RGは「リアルグレード」の略なんですけど、細かいディテールや質感表現を1/144のサイズに凝縮するっていう、進化し続けるバンダイの技術力の、その時点での集大成を見せつけるようなブランドなんです。

 

で、このRGのユニコーンガンダムは今年の夏に発売されたんですけど、何がすごいって、MGのものとほぼ同じ行程で変形できるんです。

 

最初のMG、ユニコーンガンダム Ver.Kaが発売されたのが2007年。ユニコーンモードからデストロイモードに完全変形するってことに大騒ぎしていたあの頃の自分に、9年後、1/144サイズで変形が実現するってことを教えてあげたい! 写真だとわかりにくいけど、これ、全長15㎝くらいですからね。こんなに小さいのにいろんな技術が詰まっていて、膝とふくらはぎが連動してスライドする変形ギミックなんかは、ほぼMGそのまま! しかも変形中にパーツがポロポロ落ちないように設計されている! ストレスなく変形が楽しめます。

20171107_y-koba1 (2)↑ふくらはぎ部分を変形させると、連動してひざにピンクのパーツが出現

 

あと、驚いたのが組み立て説明図。もともとRGって小さいパーツが多いから、フルカラーになっていてアイコンでいろんな注意書きが描かれているんですね。

 

今回のユニコーンガンダムの説明書には、ニッパーのイラストに斜線が入った、見慣れないマークが至る所に描かれてる。これ、「絶対切り取っちゃダメ!」っていうマークなんです。

20171107_y-koba1 (3)↑説明書の至る所に、切っちゃダメマークが!

 

変形するから、パーツに可動用の小さな突起があるんですけど、この突起が小さすぎて、ランナー(枠)の切り残しと見間違えてしまう可能性があるんです!

 

このマークが描いてなかったら、数か所は間違って切り取って、変形できなくなってるところでしたよ! ほんと親切! できれば今後はMGの説明書もすべてフルカラーにしてほしい!

 

そして、内部フレームのジョイントが、すでに組み立て済みの状態でランナーに付いているのもポイント。作るのもずいぶん楽になっています。

 

あとは顔の変形ね。MGやPGでは、アニメと同様、デストロイモードの顔が頭の部分に入っていて、変形の際にはそれを引き出して、ユニコーンモードの顔にパカッと仮面のようにかぶせるんですけど、さすがにRGでは、小さすぎるので、頭のパーツをクルッと回すことで顔が変わる仕様に変更になってるんです。で、顔の部分を頭から抜いて回してはめると説明書に書いてあるんですけど、ヘルメットのような部分の左右のパーツが可動して、パカッと開く。これがあることで、顔をつまみやすくなっている。いっちゃえば、ほんと少しだけ変形がラクになるんですね。

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20171107_y-koba1 (6)↑こんな感じで開く! で、頭を回転して変形!

 

変形のためだけに、その部分が開くようになっている。もう、この過剰なサービス精神、完全にどうかしています!

 

で、今回のお題。変形するユニコーンガンダムは、夜の夫婦の営みの意思を伝える、イエス・ノーまくらとして使うのにピッタリ! 寝室に置かれているのが、変形前のユニコーンモードだったらノー。変形後のデストロイモードなら、イエスってことね!

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20171107_y-koba1 (8)↑夜の営みがノーならユニコーンモード(上)、イエスならデストロイモード(下)に。ビーム・サーベルでやる気をアピール!?

 

変形に慣れてきたら、今日は半分だけデストロイモードって感じで、気分を伝えることができるはず。寝室に置いていても嫌がられないし、夫婦仲もよくなるし、もう最高です!

 

【今月の一体】

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バンダイ
RG 1/144 ユニコーンガンダム
4104円

1/144では初となるユニコーンモード←→デストロイモードの変身を実現。最小限の部品で最大限の可動を実現している。

 

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