プリンターで変わる6つの“タイパ”! キヤノン「PIXUS XK130」はライフ&ワークタイムを効率化させる

Sponsored by キヤノンマーケティングジャパン株式会社

 

タイムパフォーマンス、いわゆる「タイパ」を重視し、より良質な体験を効率的に得たいと考える人が増えている今の時代。そんな時代のニーズに応えてくれるのが、キヤノンの複合機「PIXUS XK130」です。

 

セットアップや各種操作が簡単なうえ、豊富な機能を備える本機を使えば、さまざまな用途での時短が可能で、仕事においてもプライベートにおいてもタイパ改善につながります。

 

タイパ時代の最適複合機「PIXUS XK130」、その魅力をじっくりとひも解いていきましょう。

↑現代の「タイパ」ニーズに応えてくれるキヤノンの複合機「PIXUS XK130」。仕事からプライベートまで、さまざまなドキュメント作業を効率化できるのが魅力

 

 

「XK130」でタイパアップ① 高速プリント&低ランニングコストで無駄な時間もコストもカット!

高品質プリントに定評のある「PIXUS XK130」。染料系のシアン、マゼンタ、イエロー、ブラックと、顔料系のブラックを組み合わせたキヤノン独自のインクシステム「5色ハイブリッドインク」を採用しており、お気に入りの写真は色鮮やかに、資料の小さな文字もシャープに見やすく印刷できるのが特徴です。

 

趣味や推し活、家族との思い出を撮影した写真はもちろん、ハイブリッドワークに用いる仕事の資料も高品質に印刷できるうえ、ユーザーをジリジリと待たせない印刷速度の速さも自慢ポイント。L判フチなし写真(カラー)印刷なら1枚あたり約16秒、A4普通紙印刷ならカラーが約10枚/分、モノクロが約15枚/分とスピーディーな印刷に対応。

 

複合機の前に貼りつき印刷が完了するのを待つ、そんな無駄な時間を大幅にカットできます。

↑「5色ハイブリッドインク」を採用。各色が独立したカートリッジ方式のため、なくなった色だけインクを交換すればOK。むだがなく経済的なうえ、交換時に手が汚れにくいのもメリット

 

↑L判の写真用紙「光沢・ゴールド」に写真を印刷。色鮮やかな高品質プリントなので、印刷のやり直しに時間やコストをかけずに済むのもうれしいポイント

 

↑仕事の資料なら、文字はくっきりシャープに印刷

 

また、A4普通紙・モノクロなら約1.6円(税込)/枚、A4普通紙・カラーなら約4.1円(税込)/枚、L判・フチなしカラーなら約10円(税込)/枚という低ランニングコストぶりも見逃せません。時間もコストもカットして、タイパアップを実現できるのがうれしいですよね。

 

「XK130」でタイパアップ② 高い機能性で無駄な時間をカット!

いまどきのプリンターとしての基礎的な性能・機能性の高さも、タイパ改善に寄与していることは見逃せません。

 

置き場所を選ばないコンパクトボディながら、背面給紙トレイと前面給紙カセットの2か所に用紙をセットできる「2WAY給紙」や、用紙の表と裏を入れ替える手間が省けて、用紙の節約にもつながる「自動両面プリント」を装備。いずれの機能も、用紙の入れ替えの手間や時間をカットできます。

↑洗練された雰囲気を醸し出すホワイト基調の「PIXUS XK130」。棚の上のちょっとした空きスペースに設置してみたところ、品よく溶け込み圧迫感もなし

 

↑A4/A5/B5用紙を最大100枚セットできる前面の給紙カセットと、背面の後トレイから給紙する「2way給紙」を採用。後トレイは普通紙なら最大100枚、郵便はがきなら最大40枚セットできるうえ、封筒などにも対応可能。用紙を使い分けたい時に、いちいち用紙を入れ替える手間と時間を省けるのが◎

 

↑コンパクトボディでも「自動両面プリント」機能はきっちり搭載。用紙の表と裏を入れ替える手間が省けて、用紙の節約にもつながる

 

「XK130」でタイパアップ③ 「プリンターは使うまでが面倒…」なタイムロスをカット!

「タイパ」意識の高いユーザーに注目してもらいたいのが、セットアップや各種設定の簡単さです。

 

「プリンターのセットアップは面倒……」と思っている人もいるかもしれませんが、「PIXUS XK130」は、液晶モニターに表示されたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ることで、スマートフォンとプリンターを直接ワイヤレス接続できる「QRコードダイレクト接続」機能を搭載。時間がかかりがちなセットアップ段階から、しっかり時短が可能です。

↑「え、これだけでいいの?」と驚いたのが、「QRコードダイレクト接続」。プリンターの液晶モニターに表示されたQRコードをスマートフォンのカメラで読み取れば、いともたやすくスマートフォンとプリンターを直接ワイヤレス接続が可能

 

加えて日常使いでポイントとなるのが、本体に備えた液晶モニターの使いやすさ。

 

「PIXUS XK130」は、ユーザーが画面をカスタマイズできる「Switch UI」に対応しており、ディスプレイに表示されるメニューをよく使う用途に合わせてカスタマイズしておけば、目的の機能にサッとアクセス可能で、継続的な時短につながります。

↑4.3型タッチパネル液晶モニターは大型で、文字やアイコンが大きく見やすい。また、ユーザーが画面をカスタマイズできる「Switch UI」により、シーンに応じて使いたい機能に素早くアクセスできる

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↑在宅ワークで頻繁に使用する機能をホーム画面に配置しておけば、素早く印刷やコピーができて便利。コンビニプリントや出社の手間を省くのはもちろん、自分にとって最適な使い勝手で作業が行えることで、仕事に集中できるというメリットも

 

 

「XK130」でタイパアップ④ 「PCを開く時間」をカットして手間なくプリント!

近ごろは、特定の用途以外でパソコンを使わない、あるいはそもそもパソコンがないという家庭も増えてきており、「プリントはしたいけれど、いちいちパソコンを立ち上げるのは面倒」という人も多いかもしれません。

 

でも、ご安心を。無料の専用スマートフォンアプリ「Canon PRINT」を使えば、モバイルプリントを楽しんだり、スキャンした文書をスマートフォンに取り込んだりといった用途をパソコンレスで、かつパソコンを使うより短時間で行えます。

↑専用スマートフォンアプリ「Canon PRINT」を使えば、パソコンレスのモバイルプリントを驚くほど手軽に楽しめる。スキャンした文書をスマートフォンに取り込む作業もあっという間!

 

たとえばパソコンライクに写真のレイアウトや加工ができるアプリケーション「Easy-PhotoPrint Editor」や、LINEのトーク画面からすぐにプリントできる「PIXUSトークプリント」が利用できます。そのほか、プリント番号を発行してSNSなどでシェアし、PIXUSユーザー間でコンテンツを共有するなんてことも可能です。こうした便利機能を使えば、スマートフォンひとつであらゆる作業を完結できます。

 

スマートフォンの活用が時短につながるのはもちろんですが、「パソコンの前に座らない」という選択肢を持てるのは、それだけでタイパアップにつながりますよね。もちろん、パソコンの前に座らなくていいので、テレビを観ながら、雑誌を読みながらなど「ながら作業」も可能。さらなる可処分時間の底上げが期待できます。

↑パソコンで作業するように写真のレイアウトや加工ができる「Easy-PhotoPrint Editor」

 

↑直感的な操作でフィルターをかけ、写真を雰囲気の異なる1枚に仕上げられるなど、実際に使ってみると想像以上に便利。証明写真や名刺、カレンダーなどの作成も可能

 

↑LINEのトーク画面からすぐにプリントできる「PIXUSトークプリント」は、友人にメッセージを送る感覚でプリントでき、思わず拍子抜けするほど簡単

 

↑プリント番号を発行してSNSなどでシェア、PIXUSユーザー間でコンテンツを共有、すぐにプリントできるのも便利

 

「XK130」でタイパアップ⑤ 「クラウドサービス」連携でスキャンデータを瞬時にシェア! スキャンすればすぐに思い出を共有できるように

家族や親戚、友人など、大切な人との写真共有によるデータコミュニケーションも大得意な「PIXUS XK130」。

 

LINEやGoogle Drive、OneDrive、boxといったクラウドサービスや、Google Photosなどの写真共有サービスとの連携が可能で、クラウド上から直接コンテンツを印刷できる「クラウドリンクログインレス」も便利。1度設定しておけば、クラウドにアクセスするたびにパスワードを入力する手間を省けます。

 

パソコンを使った場合に比べて時短できるのはもちろんですが、感心したのはプリンターでスキャンしたデータをダイレクトでクラウドサービスに共有できることでした。たとえば子どもの描いた似顔絵などを、家族間で素早くきれいに共有できるわけです。“大切な思い出”をきっかけにして、家族・友人間のコミュニケーションがより充実したものになる、あるいはコミュニケーションの機会が増えれば、それもまたタイパの改善と言えるでしょう。

↑プリンターでスキャンした子どもの絵日記をスマートフォンに取り込み、ダイレクトでクラウドサービスにアップ可能

 

↑かけがえのない“思い出”を大切な人たちと共有すれば、きっと今まで以上にコミュニケーションが活発になるはず

 

「XK130」でタイパアップ⑥ 新搭載のコピー機能で学習時間が効率的に!

仕事やプライベートだけでなく、学習の効率化にも貢献してくれるのが「PIXUS XK130」のスゴイところ。

 

原稿のカラー部分だけを消去でき、繰り返し学習などに便利な「カラー消去コピー」や、冊子コピーの出力時に上下同じ向きでコピーする「冊子コピー」など、コピー機能が細やかに進化しています。

 

子どもの学習はもちろん、大人の語学学習などにも便利なうえ、子どもと一緒に勉強する時間も増え、家族内のコミュニケーションのよいきっかけになりそうです。

↑コピー元原稿のカラー部分を消去してブラック部分だけをコピーできる「カラー消去コピー」。単語学習やドリル学習をはじめ、繰り返し学習に重宝するはず

 

↑「冊子コピー」は、冊子などのコピー出力時に上下の向きを揃えてくれるというもの。かゆい所に手が届く、これもまた時短につながる便利機能

 

タイパ時代の最適プリンター「PIXUS XK130」

高品質プリントや低ランニングコスト、使い勝手のよいコンパクトボディ、さらに、セットアップや各種操作が簡単で、スマートフォン連携も充実している「PIXUS XK130」。

 

クラウド連携機能も備えているため、手早く効率的に写真や文書をシェアしてさまざまにコミュニケーションできるなど、「タイパ時代に最適なプリンター」であることがおわかりいただけたのではないでしょうか?

 

プリンターを導入する、あるいは買い替えるだけで、こんなにもタイパが向上するというのは、今回のレビューで知ったうれしい発見でした。時代のニーズに応える完成度の高い1台として、ぜひチェックしてみてください。

 

 

 

撮影/ヒゲ企画

 

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新たにカードサイズの写真プリントに対応! 小型フォトプリンター「SELPHY QX20」

キヤノンは、スマホやタブレット端末から簡単に高画質な写真プリントが可能なコンパクトフォトプリンター「SELPHY QX20」 と、カードサイズのカラーインク/ラベルセット「XC-20L」「XC-60L」を2024年10月下旬に発売します。カラーはホワイトとグレーの2色。

 

記事のポイント

どこでも手軽にスマホで撮った画像などをプリントできると人気のコンパクトフォトプリンターに新モデル登場。従来のスクエアフォーマットに加え、新たにカードサイズのプリントに対応しました。また、新シャープネス処理により、くっきりと解像感のある写真が印刷できるように。シーンや好みに応じて選べるプリントの幅が広がり、より使いやすく進化しています。

 

「SELPHY QX20」は、2020年に発売された「SELPHY SQUARE QX10」の後継機種で、専用アプリケーション「SELPHY Photo Layout」を介して手軽に写真プリントが可能なコンパクトフォトプリンターです。従来のスクエアフォーマットに加え、新たにカードサイズにも対応し、インクカセットとラベルの交換のみで2種類のサイズの写真プリントが可能。ラベルはシール紙のため、自由な形に写真を切り貼りし、アルバム作りや手帳の装飾などを楽しむことができます。さらに、「SELPHY Photo Layout」の豊富なレイアウト機能や加工機能を活用することで、オリジナルの作品作りから思い出の共有まで幅広い楽しみ方を実現します。

カードサイズ(左)とスクエアフォーマット(右)の2種類に対応

 

熱でインクを気化させてプリントする昇華型熱転写方式により、空の細かな色合いや肌の質感などを、粒状感を抑えた滑らかな階調で表現することが可能です。また、新シャープネス処理により、解像感を向上しています。さらに、プリントの仕上げとして、ラミネート加工を施すことで、水滴や汚れから写真の表面を保護し、色にじみや色あせも防ぐことでアルバム保存100年を実現しています。

 

本体サイズはW約102.2 x H約145.8 x D約32.9mm、質量約455gの持ち運びに優れた小型・軽量設計により、場所を問わずさまざまなシーンでプリントが可能。また、従来機「SELPHY SQUARE QX10」と比較し、充電時間を約120分から約80分に、プリント時間を約43秒から約40秒に短縮し、使いやすさを向上しています。

 

20枚分のインクとカードサイズの用紙がセットになった「XC-20L」と、60枚分のインクと用紙がセットになった「XC-60L」も合わせて発売されます。

 

キヤノン
コンパクトフォトプリンター「SELPHY QX20」
2024年10月下旬発売
直販価格:2万2000円(税込)

 

今年はお得+納得の「Wトク」だ! キヤノン家庭向けプリンター 「PIXUS」に新製品

キヤノンは、家庭用インクジェットプリンター「PIXUS」シリーズの新製品3モデルと、特大容量タンク「GIGA TANK」を搭載した1モデルを発表しました。発売はいずれも9月中旬を予定しており、価格は下記のとおりです。

 

製品名/キヤノンオンラインショップ価格(税込)/発売予定日

PIXUS XK130/4万2900円/9月中旬予定
PIXUS TS8830/4万150円/9月中旬予定
PIXUS TS3730/9350円/9月中旬予定
G3390/3万3550円/9月中旬予定

↑PIXUS XK130

 

PIXUS XK130は、ランニングコストが特に優れているうえに高機能を備えたモデルです。L判フチなしで約10.0円/1枚の低ランニングコストを実現しました。

 

操作性にも優れており、本体に4.3型のタッチパネルを搭載するほか、無料のスマホアプリ「Canon PRINT」からの印刷にも対応しています。またタッチパネルは、よく利用する機能を自由にユーザーが設定できる「Switch UI」を採用しました。

↑視認性が高い4.3型液晶パネル

 

新機能として「カラー消去コピー」と「冊子コピー」も追加しました。カラー消去コピーは、原稿のカラー部分だけを消去して、ブラックを残してコピーする機能。たとえば学校で出た課題を繰り返し回答するのに利用したり、塗り絵を何度も楽しんだりできます。

↑一度仕上げた塗り絵もカラー消去コピーでもう一度楽しめます

 

冊子コピーは、冊子を開いて片ページずつコピーする際、通常だと上下逆に出力されるところ、出力の向きをそろえてコピーしてくれます。

 

インクはカラー染料と顔料ブラックのハイブリッドで、染料はC/M/Y/Kの4色です。また出力はモノクロ文書で約15枚/分、カラーで約10枚/分となっています。

 

PIXUS TS8830は、染料と顔料の6色インクを搭載し、スマホで撮影した写真なども高画質でプリントできるモデルです。染料はC/M/Y/K/GYの5色で、顔料はブラックとなっています。また、ランニングコストはL判フチなしで約22.9円/1枚です。

↑PIXUS TS8830

 

操作性や機能はPIXUS XK130と同様で、新機能のカラー消去コピーと冊子コピーも利用できます。出力速度も同じです。

 

エントリーにあたるPIXUS TS3730は、4色ハイブリッドのインクを搭載しています。またランニングコストは、L判フチなしで約28.1円/1枚となっています。タッチパネルは1.5型の液晶を搭載するほか、出力はモノクロ文書で約7.7枚/分、カラーで約4枚/分です。なお新機能のカラー消去コピーと冊子コピーは非搭載となっています。

↑PIXUS TS3730

 

G3390は、A4片面印刷の標準モードでブラックボトル1本あたり約6000枚、カラーインク各色1本あたり約7700枚の大容量インクボトルを搭載したモデルです。仕事の資料を大量に印刷する在宅ワーカーや、課題/レポートの多い学生ユーザーなどをターゲットにしています。

↑G3390。エコノミーモードにすることでブラックボトル1本あたり約7600枚も出力できます

 

操作性においては新たに2.7型のカラータッチ液晶を搭載。液晶パネルはチルト式になっており、45度まで上げられます。また、ホーム画面でスタートボタンを押すだけでコピーできる「1プッシュコピー」機能を搭載し、素早く簡単にコピーできるようになりました。

 

出力速度はモノクロ文書で約11枚/分、カラーで約6枚/分です。

 

今年は「Wトク」がキーワード

キヤノンによると、家庭で1台のプリンターを共有利用している層が増えているそうです。また用途も年賀状中心から、仕事や学習、写真印刷など多様化しているとのこと。

 

そのうえで、プリンターに求めるポイントとして「ランニングコスト」「操作性」「インクの価格」を挙げるユーザーが増えているといいます。こうしたことから、キヤノンは「コスト面を重要視する一方で、インク交換のしやすさからカートリッジ式を選ぶユーザーも多く見られ、使いやすさもプリンター選びの中で非常に重要なポイント」ととらえています。

 

これらの動向を踏まえて、2024年は印刷コストの悩みと多様化する印刷用途に応えるため「Wトク」というキーワードを展開。インクカートリッジが低価格かつ低ランニングコストでありながら高機能な「お得感」と、コンパクトな本体サイズと簡単に交換できるインクカートリッジ方式による「納得感」を合わせて、Wトクと表現しています。

 

PIXUS XK130はこのWトクを冠したモデルです。このキーワードがどこまでユーザーにヒットするか、今年後半の注目ポイントとなるでしょう。

↑PIXUS XK130の製品サイトには「Wトク」のロゴがあしらわれています

キヤノン電卓60周年! 世界初テンキー式卓上電子計算機から最新バイオマス原料使用の電卓まで、数々の名作を振り返る

キヤノンの電卓が、2024年10月で発売から60周年を迎える。同社は、第一号機で世界初のテンキー式電子計算機「キヤノーラ130」の発売以降、約400機種、累計2億9000万台もの電卓を出荷してきた。

 

この度、60周年を迎えるにあたり、キヤノン電卓の変遷を紹介するメディア向け説明会がキヤノンマーケティングジャパンの本社で実施された。時代の移り変わりと共に変化し続けてきたキヤノンの電卓には、一体どんな機種があったのだろうか? 会場には、千万単位機能電卓やカード型電卓、マウス・テンキーと一体化したパソコン連携型の電卓など、往年の機種がズラリと並んでいた。早速、キヤノン電卓60年のレガシーを紹介しよう。

 

世界初のテンキー式卓上電子計算機。価格はなんと39万5000円!

キヤノンの電卓の歴史は、1964年10月20日に発売されたキヤノーラ130から始まる。当時の計算機のほとんどは、各桁に0~9の10個のキーが並ぶ「フルキー式」だった。それを、キーの数を少なくして、より便利で手軽に操作することはできないだろうか、と開発されたのが、世界初のテンキー式を採用したキヤノーラ130。現在の電卓にテンキー式が採用されていることからも、同モデルがエポックメイキングな存在であることは明らかだ。

↑記念すべきキヤノンの電卓第1号機 キヤノーラ130。225×350×467mm、15kgとサイズも大きければ、当時で39万5000円と価格も超高額であった

 

同製品は、利便性から圧倒的な支持を得た。その人気は、発売に先駆けて東京・晴海で開催された「ビジネスショウ」でもすさまじく、当時の大卒サラリーマンの初任給が1万円台の時代に39万5000円という高額商品であるにも関わらず、企業からの申し込みが殺到したほどだったという。

 

利便性の証ともなるのは、キーの配置である。当時のキーと現在のキーを見比べてみると、驚くことにほとんど変わっていない。キヤノン コンスーマ新規ビジネス企画部 コンスーマ新規ビジネス推進課 チーフの長 健夫氏は「キヤノンの電卓は、60年前には今の仕様がほぼ成り立っています。そこに、時代のニーズに合わせて『00』キーや軽減税率対応の機能などを追加して、さらに利便性を追求した製品を開発してきました」と、ユーザーの利便性に配慮し続けた開発背景を語った。

 

21年間のロングセラー電卓「MP1215D-V」

こうしたユーザーへの配慮は、製品のロングセラーへもつながった。たとえば「MP1215D-V」は、同社製品の中で最もロングセラーのモデルで、1987年の発売以降、21年間もの間愛用され続けた業務用のプリンター電卓。レジスターのように電卓で計算したものを紙で印字して残しておける機能を有する同モデルは、主に金融機関などで利用され、現在も後続モデルの「MP1215-D VII」が活躍中だ。

↑残念ながら「MP1215」シリーズは展示されていなかったが、同じくプリンター電卓で1985年に発売された、世界初のAC/DC駆動のバブルジェット式「BP12-D」の実機を見ることができた

 

時代によって移り変わるニーズに合わせて開発されてきたキヤノンの電卓には、衛生意識の高まりから抗菌機能を備えたモデルも登場した。今や、同社製品の約半分が抗菌機能を備えているが、その始まりは1998年5月発売の抗菌電卓「HS-1200C」だった。抗菌電卓は国内で好評を博し、特に2009年発売の抗菌電卓「HS-121T」は、累計出荷98万台と、同社の電卓の中で最も売れたモデル(※)となった。

 

※2004年以降の累計出荷台数

↑キヤノンの抗菌電卓第1号機 HS-1200C。現在では、同社電卓の約半分に抗菌機能が備わっている

 

そのほか、千万単位の「0」を一括入力でき、桁数をカンマ区切りと「億千万」の漢字表示とで切り替えも可能な、千万単位機能電卓「LS-120TU」や、2つの税率設定キーを備え、軽減税率の計算などにも便利、かつ小型の電卓「LS-105WUC」などが国内人気の高い製品として紹介された。

↑LS-120TUではないが、同じく千万単位機能電卓の「LS-12TU II」。カンマ区切りと「億千万」の漢字表示切り替えは、上部右側の「表示」キーを押す。「億千万」それぞれの桁数の「0」を一括入力するには、上部左側に設置されている「憶」「万」「千」キーを入力する

 

↑税率設定キーを2つ備えたミニ卓上電卓LS-105WUC。カラバリも6色(グリーン・ピンク・ネイビー・ブルー・アイボリー・チャコール)と、充実している(画像は、ピンクとネイビー)

 

マウスの中に電卓!? ユニークな発想の電卓がズラリ

60年の間には、様々なアイデア製品も誕生した。電話番号を手帳に記して確認することが当たり前だった1978年には、21人分の名前と電話番号や生年月日が記憶でき、ワンタッチで呼び出し可能な電卓「パームトロニクLCメモ」が登場。

↑会場に展示されていた電話番号を記憶できる卓上電卓「DM-1000」

 

また、当時は現代よりもさらに小型軽量がフィーチャーされた時代でもあった。そうした世相から登場したのが、クレジットカードサイズの超薄型電卓「キヤノンカードLC-7」。1.9mmという超薄型で、8桁1メモリー。カラーバリエーションにはホワイト・ブルー・ブラックの3色を揃え、クレジットカードや定期券入れとしても利用できるレザータッチのケースもオプションで販売するなど、ファッション性も兼ね備えたアイテムだった。

↑会場に展示されていたのは、LC-7とは別モデルのプラスチック液晶を採用した初のクレジットカード型電卓「T19」。持ち運びやすい利便性はもちろん、ゴールドカードのような見た目とレザータッチのケースで高級感も与えている

 

「当時は、スーツやワイシャツのポケットに入れて持ち運べるという利便性が非常に重宝されました。このクレジットカード型電卓は、便利だと評判も良かったのですが、徐々に大型で見やすい方がいい、という方面にニーズが変化したことで、2008年頃には電卓のラインナップから消失してしまいました」(長 健夫さん、以下同)

 

2000年代は、パソコンが一般化した時代でもある。そこで、キヤノンが開発したのが、パソコンに接続して使用できるという電卓。中でも「KS-1200TKM」は、トラックボールとスクロールホイール付きで、通常の電卓として使用する「計算モード」とテンキーとして使用する「PC入力モード」が備わっていた。さらに、計算結果をPCにそのまま送信できるなど、1台で3役も4役もこなしてくれる同機種は、その便利さから多くの支持が集まった人気商品だったという。

 

そんな数あるユニークな電卓の中でもひと際目を引いたのが、2008年発売のマウス型電卓「LS-100TKM」だ。折りたたみ式ボディをパカッと開くと電卓が出て来る特異なデザインで、電卓・テンキー・マウス計3つの機能を搭載。本体を閉じたまま使用すればマウスに、開けばテンキー電卓として使用できる。こちらもパソコンとの連携が考慮されており、電卓で計算した結果をパソコンへと転送することが可能だ。

 

発売当時、営業を担当していたという長氏は「担当していた秋葉原の家電量販店さんでは、『これは面白い!』と、レジの前にワゴンで積んでいただきました」と、遊び心のあるマウス型電卓の人気を振り返った。

↑マウス・電卓・テンキーが一体化した1台3役のマウス型電卓 LS-100TKM。堅実なアイテムが多いキヤノン製品の中では珍しい、遊び心を加えたアイテムで、ユーザーからも「面白い」と好評だった

 

下降傾向にある電卓市場。一方で底堅い商品ニーズに期待も

このように、時代のニーズに合わせた機能とともに身近な存在であり続ける電卓だが、国内市場は下降傾向にあるという。2019年には454万台だった出荷数が、2023年には330万台にまで下落。同社がJBMIA(一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会)の統計を基に予測した出荷数量は、今後さらに下落する見込みだ。その要因には、少子化による教育現場での需要減少、電子マネーをはじめとした様々なビジネスツールの登場、そしてコロナ禍を経て浸透したリモートワークなどにより、出社機会が減少したことなどが挙げられる。

 

一方で、先にも紹介した、千万単位機能や軽減税率対応の電卓など、金融機関を中心としたビジネスパーソンに需要が高い製品も存在する。「代替となるデジタルツールが増える一方、アナログのよさが見直されているシーンも少なくない」と、現状を解説した長氏は、「市場のニーズに合わせた変革と、長年ご好評をいただいている点の維持を両立した、長く愛される商品を届けていきたい」と、今度の展望について述べた。

 

2024年2月には、12桁卓上電卓「HS-1220TUB」「TS-122TUB」と12桁ミニ卓上電卓「LS-122TUB」が発売された。この3機種は、同社の電卓として初めて植物由来のバイオマス原料をキーの素材の10%に採用している。現段階では、耐久性の問題からバイオマス原料の使用割合に限界があるが、今後はこの課題を解消していき、電卓を通じてエシカル消費の促進や持続可能な社会の実現に、より貢献することを目指すという。

↑キヤノンの電卓として初めて植物由来のバイオマス原料を採用した、環境配慮型電卓。左から「HS-1220TUB」、「TS-122TUB」、「LS-122TUB」

 

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外出先で会議が多い人に向けた減音デバイス、キヤノン「Privacy Talk」が4月に発売

キヤノンマーケティングジャパンは2月13日、マスク型の「減音デバイス」とイヤホンがセットになった「Privacy Talk MD-100-GY」を正式販売すると発表しました。発売は4月下旬を予定しています。直販価格は2万3650円(税込)。

 

Privacy Talkは、マスクのように装着することで、自分の声が周囲に聞こえないように減音するうえに、周囲の雑音も軽減。加えて、換気用のファンで通気性も確保しています。

 

 

減音デバイスには「音響メタマテリアル技術」を採用。迷路のような構造に人が発した音が通るようにすることで音を吸収する仕組みで、約20デシベルの減音効果を実現しつつ、呼吸のための空気の通り道確保と本体の小型化を実現したといいます。

 

 

また、オンラインMTG時の発話をクリアにするための声用マイクに加え、装着時の通気性を保つファン、さらにはそのファンの音を消すためのマイクも内蔵。これらにより、快適性を確保しつつもクリアな音声を届けることが可能です。

 

Makuake出品で定まったコアターゲット

Privacy Talkは、2023年7月にコンセプトモデルを発表。その後10月に「Makuake」のプロジェクトとして応援購入を実施しており、総額で1000万円を突破するなど、人気を集めました。

 

Makuakeに出品した目的について、キヤノンマーケティングジャパン ichikara Lab室長の吉武裕子さんは「新しい商品であるがゆえに、実際に『ほしい』と言ってくださる方と購入してくださるお客様は別だと思いますので、どういった方が購入されて、どのような使い方をされているのかを詳しく確認していくことをやっておりました」と説明。

 

また、「きちんと届けたいターゲットを定めて正式発表に向かっていけるところは、Makuakeを使ったことで大きな成果」になったそうです。

 

Makuakeを通じてのPrivacy Talkの購入者は、30~40代の男性が多く、居住エリアは首都圏が多かったそうです。これは想定ターゲットではあるものの、最初に購入したユーザーの動向を見ながら、改めてターゲットを絞り込むことができたといいます。

 

さらに、当初ゲーミング用途も想定していたものの、大きい声で発話すると音が割れるといった発見もあり、「落ち着いたトーンで話す製品」という訴求ができるようになったなど、利用シーンも定まってきたとのこと。

 

そうした知見やデータを蓄積した結果、Privacy Talkのメインターゲットは「周囲に多数の人がいる環境で、オンライン会議をするビジネスパーソン」がコアターゲットになったそうです。

 

発売当初はECサイトや直販サイトが販路の中心で、量販店などへの展開は検討中とのこと。外出先や移動中で会議に出席する機会が多く、聞かれたくない話をするときに悩んでいる人にとっては福音ともいえる製品。コアターゲットに当てはまる人は検討してみてはいかがでしょうか。

Web会議の音声不満を解決、キヤノンが“減音デバイス”「Privacy Talk」をMakuakeで販売

キヤノンマーケティングジャパンは10月27日、マスク型の「減音デバイス」とイヤホンがセットになった「Privacy Talk」を、クラウドファンディングサービスのMakuakeで販売すると発表しました。販売開始は10月31日の10時を予定しています。

 

Privacy Talkは、オンラインコミュニケーションをサポートするとうたうデバイスです。2023年7月にコンセプトモデルを発表し、今回製品として発売が決まりました。

 

キヤノンマーケティングジャパンによると、仕事でオンラインMTGが定着したなかで、外出先でオンラインMTGに参加する際に不満や困りごとも表面化しているとのこと。一番は回線状況が悪さだそうですが、その次に挙がったのが「自分の声が周囲の迷惑になっていないか気になる」「自分のマイクが周囲の雑音を拾い、オンライン会議先に不快感を与えていないか気になる」といった、音に関わることだとしています。

 

そうした不満に応える製品として登場したのがPrivacy Talk。場所を選ばず気兼ねなくオンラインコミュニケーションを取ることができ、機密保持にもつながるなどから、ビジネスユーザーをメインターゲットに据えています。

 

製品はオリジナルのファブリックカバーマスク、その内側に本体、イヤホン(取り外し不可)で構成されています。本体には、減音効果のある「音響メタマテリアル技術」を採用。迷路のような構造に人が発した音が通るようにすることで音を吸収する仕組みで、約20デシベルの減音効果を実現しつつ、呼吸のための空気の通り道確保と本体の小型化を実現したといいます。

 

また、オンラインMTG時の発話をクリアにするための声用マイクに加え、装着時の通気性を保つファン、さらにはそのファンの音を消すためのマイクも内蔵。これらにより、快適性を確保しつつもクリアな音声を届けることが可能です。

 

 

装着は一般的なマスクと同様ですが、肌と設置する面にはシリコン製のマウスパッドが取り付けられています。重さは約189gです。

 

お手入れは、本体部分は市販のウェットティッシュや柔らかい布でふき取り、ファブリックカバーマスクは中性洗剤とぬるま湯で手洗が可能。なお、ファブリックカバーマスクは本体から取り外せますが、装着した際に鼻まで覆えるようデザインされているため、市販のマスクに交換して使うことは避けた方がいいでしょう。

 

動作時間は約3時間で、充電時間は約1.5時間。USB Type-C経由で充電します。対応OSはWindows 10以降、macOS 11以降、iOS 12以降、Android 10以降となっており、接続はUSB Type-CとBluetoothです。

 

Makuakeでの販売価格は15%オフの1万9900円(税込)から。

 

周囲に自分の声を聞かれることなく、オンラインMTG相手にクリアに音を届けられるため、音のトラブルに悩んでいる人にとってはうれしいデバイス。また、空港のラウンジや新幹線の車内といった周囲が騒がしい場所でも使えるのであれば、移動の多いビジネスユーザーにとっての救世主となりそうです。

PIXUS XK120はコロナ5類になった今こその「最適プリンター」! 推し活にも使える6つの活用術

提供:キヤノンマーケティングジャパン株式会社

コロナ禍のあいだ、在宅勤務が増えたことで重宝されていたアイテム、プリンター。しかし、新型コロナウイルスが5類に移行されてから出社も増えて、プリンターをあまり使わなくなった……という方もいらっしゃるでしょう。

 

とはいっても、最新のプリンターの役割は、ビジネスシーンに限ったものだけではありません。キヤノンが2023年秋に発売する「PIXUS XK120」は“家族のための一番身近なクリエイティブツール”としてのポテンシャルを追求した一台です。

 

「クリエイティブツールってなんだ?」と思うかもしれませんが、まさにこのキーワードがピッタリ。今やすっかり定着した「推し活」に使えたり、週末に両親や友だちとご飯を食べるときに使えたりーー本記事では、そんな「PIXUS XK120」が“今だからこそ”輝く活用シーンについてお届けします。

↑新発売のPIXUS XK120。本体カラーはホワイトのみ

 

 

PIXUS XK120の特徴は?

↑本機の外見はいたってシンプル

 

本機は昨年登場した、在宅勤務・学習向けのハイスペックモデル「PIXUS XK110」の後継機種ですが、タッチパネルの大型化など、従来モデルからのアップデート要素も多数行われています。PIXUS XK120の主な特徴は、以下の3つです。

1.画面が大型化、「Switch UI」の導入による操作性の向上

2.外部デバイスとのスムーズな接続・連携

3.低ランニングコスト

では、それぞれ解説していきます。

 

【その1】大型画面と「Switch UI」で操作がしやすい!

本機の外見上の最大の特徴は、視認性の高い4.3型のタッチパネルを搭載していることです。従来モデルのタッチパネルは2.7型だったので、かなりの大型化を実現。これのおかげで、画面上のアイコンやテキストが見やすくなったうえ、「コピー」や「スキャン」、「プリント」などのボタンが押しやすくなりました。また、画面の大型化に伴い、電源ボタン以外のハードキーがなくなりました。そのため本機の外見には、従来機にはなかったすっきり感があります。

↑画面が大型化したぶん、ボタンが押しやすくなってミスタッチも減少。画面の角度は一定の範囲で自由に調節できます

 

ソフトウェアの面でも、操作性を向上させる仕組みが取り入れられています。それが、「Switch UI」です。たとえば仕事でコピーやスキャンなど使う場合は「仕事」用。A罫やB罫のレポート用紙を印刷できる「学習」用。アルバムの台紙やランチョンマットに使用できるパターンペーパー印刷などの「ライフ」用。といった具合に、複数のUIを作成できるのです。

↑シーンや使う人向けに、メニューをカスタマイズできます。初期設定では仕事、学習、ライフとなっています

【ギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

家庭向けプリンターは家族で共有するものですが、使うメニューはその個人によって様々です。しかし、多様な機能が搭載されている機種では、そのひとつひとつを呼び出すのに時間がかかります。Switch UIはその時間を短縮し、操作のストレスをなくしてくれます。

 

【その2】進化したアプリやQRコードで、外部デバイスとの連携がスムーズ!

プリンターはパソコンやスマホ、タブレットなどの外部デバイスと連携して使います。PIXUS XK120は、それがスムーズになるよう配慮がされています。特筆すべきは、スマホアプリの「新方式プリンターWi-Fiセットアップ」です。iPhone/iPadのみの対応だが、これを使えばWi-Fi接続の際、スマホ、タブレットに設定済みのWi-Fiの情報を自動で認識、面倒なパスワード入力をせずともプリンターを使えるようになります(※)。

※この機能を使えるのは、iOSデバイスのみ

↑無料スマホアプリ「Canon PRINT」の画面。印刷やスキャンなど機能が一目で見つけやすい

 

スマホにある写真などのデータ印刷やスキャンなどの操作も、無料スマホアプリCanon PRINTから一括して行えるので便利。一方、PC向けにも「Canon Inkjet Smart Connect」アプリが用意されており、PCからでもプリンターを効率よく使えます。Google DriveやOneDriveなどのストレージサービスとの連携も可能です。さらに、プリンタ―の操作パネルとアプリアイコンのデザインが統一されているので、迷うことなく使えます。

 

スマホとプリンターを一時的に接続したいときには、「QRコードダイレクト接続」が便利。プリンターの画面に表示されたQRコードをスマホから読み取るだけで簡単に接続できます。

↑画面に表示されたQRコードを読み取るだけで、スマホと接続できます。QRコードの表示までは、メインメニューから3回のタップでたどりつけるので便利

 

↑SDカードからのプリントも可能です

 

【その3】ランニングコストが低いから、お財布にやさしい!

PIXUS XK120のランニングコストは、L判フチ無の写真印刷で税込み約10.0円と低ランニングコストを実現しています。インクタンクは5色ハイブリッドの独立型。インク切れの際も、切らしてしまった色のカートリッジだけを交換できるので経済的です。

↑本機のインクカートリッジ。ブラックのインクは、文字をハッキリ印刷するための顔料インクと、染料インクの2種類を搭載しています

 

 

推し活、食事会、持ち物ラベルーー日常から非日常まで何でもござれ

冒頭で紹介したように、PIXUS XK120は、“家族のための一番身近なクリエイティブツール”としての側面を持っています。本機によって可能になる、コロナ禍以降のプリンターの活用法を、以下に紹介していきます。

 

■イベントや、人と会うシーンを盛り上げる

コロナ禍が落ち着いたことで、外でのイベントや、人と会う機会が一気に増えてきました。そんなシーンを盛り上げるのが手作りのアイテムです。

 

【その1】手作り「推し活」グッズで推しへの愛を表現!

いま流行りの「推し活」。ライブやイベントで「推し」に自らの存在に気付いてもらうためには、目立つグッズが必要になります。その代表格といえば、うちわや応援ボードです。親子で推し活をしている場合、どんなグッズを作るか、子どもと話し合うことで、イベントへの気持ちを盛り上げつつ、家族の仲を深めることにも繋がります。

 

もちろん、友人同士で推しへの愛を語りながら作ってもOK。ファンにとってはこれまた至福の時間が過ごせるでしょう。

↑推し活グッズといえばうちわ。オリジナルデザインのうちわなら、より目立ちやすくなります

 

【その2】「育てるアルバム」で祖父母と交流

コロナが5類に移行したこともあり、自身の親や遠方の親戚に会いに行く機会が増えてきました。近場に住んでいる人は、週末にご飯を食べに行くということも気軽にできる世の中になってきました。そんなときに作って持っていきたいのが、思い出を収めたアルバムです。

 

アルバム、というとかなりの作業が必要になると思うかもしれませんが、PIXUS XK120は外部デバイスとの連携がスムーズなので、そのハードルは低くなっています。壮大なアルバムを作らずとも、日常で撮った写真をプリントして台紙に貼り、コメントを簡単に書き込むだけでもOK。会うたびに写真が増えていく、アルバムを育てる作業として本機は大いに活躍するでしょう。

↑写真を並べるだけでなく、コメントを入れれば、温かみが増します

 

【その3】高級レストランみたいなホムパもお手のもの

昨今では、人を家に招きやすくなり、ホームパーティを開きたいという方もいるでしょう。そんなとき、おしゃれなメニュー表があれば、ちょっとしたレストランのような雰囲気を作れます。席に座る人の写真を載せた、席次表を作るというアイデアもあります。

↑席の前にこんな名札があったら、結婚式のようなおしゃれな雰囲気になります

 

■プリンターが、家族のコミュニケーションを活発&スムーズに

プリンターは家族で過ごす時間を陰で支える縁の下の力持ちになり得るアイテムです。家族と一緒に年賀状を作る、ハロウィンやクリスマスなどのイベントで部屋を飾りつけるグッズをプリントするなど、多様な使い方ができます。

 

【その4】やっぱりプリンターといえば年賀状でしょ!

家庭でプリンターが大活躍するシーンといえば、年末の年賀状作り。キヤノンでは、年賀状作りに使えるアプリ「PIXUS はがきクリエイター」やWEBサイト「Creative Park」を無料で公開しているので、PIXUS XK120と一緒に使って、自由自在な年賀状作りを楽しめます。1年を振り返りながら、家族とともに年賀状作りを楽しみましょう。

↑年賀状作りは、ただ作るだけの“作業”にしてはもったいないです。家族で一緒にデザインから考えて作れば、貴重な時間になります

 

【その5】部屋の飾りつけはプリンターで

ハロウィンやクリスマス、誕生日といったイベントでは、部屋を飾りつけることで非日常感を醸し出せます。キヤノン「P-note」や「Creative park」のWEBサイトから無料のテンプレート素材をダウンロードし、飾るアイテムを子どもと手作りして飾り付けを楽しめます。また一度作った飾り付けのデータをスキャンし保存しておけば、来年もそれを使い回したり、さらに加工してバージョンアップすることが可能です。

↑プリンターで作れる飾り付けで、部屋の雰囲気を非日常なものに変えられます。「P-note」や「Creative park」にある無料テンプレート素材は豊富

 

【その6】人の飲み物飲むな問題を解決!

文房具や冷蔵庫内の飲み物など、家族の誰のものかをハッキリさせておきたいときには、プリンターでシールを作りましょう。文字だけでなく、デザインを工夫すれば、一目で見分けがつくようになります。また、ラミネートフィルムを使いネームプレートを作れば、使い回しに便利ですね。

↑緑茶か麦茶か一目でわかるよう、貼ってみたラベルシール。ネームプレートを付ければ、ペットボトル飲料も家族の誰のものかわかりやすくなります

 

おうち時間が減っても、プリンターの活躍機会はたくさんある

ここまで紹介してきたように、コロナ5類に移行したことで、おうち時間が減ったいまでも、プリンターが活躍する機会はたくさんあります。むしろ、推し活グッズや祖父母に渡すアルバムなどは、今だからこそ生まれた需要です。

 

そして、PIXUS XK120は、そんなコロナ禍以降のプリンターとしての最適解といえる一台。アイデア次第で様々なものを作れるプリンターは、家庭の雰囲気を大いに盛り上げてくれます。

 

 

撮影/松川 忍

 

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

ミラーレスカメラ、本格撮影を楽しむなら14万円以下で十分説。

ミラーレスカメラは低価格機もあるが、ボディ単体で14万円程度のモデルでも機能や性能が充実。価格や性能比に優れ、高コスパに本格撮影が楽しめる。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【教えてくれたのは……】

カメラライター・河野弘道さん

ウェブや雑誌、広告などでの執筆・撮影・編集を軸に活動。普段はミラーレスと一眼レフの併用だが、最近は前者の比重が増大中。

 

上位機種譲りの高機能・高性能を小型・軽量ボディに凝縮!

キヤノンEOS R10

APS-Cサイズセンサー採用の中級機。上位機種EOS R3譲りでディープラーニング活用の被写体認識AF「EOS iTR AF X」を搭載し、人物や動物、乗り物を認識し自動追尾する。連写性能も高く、動く被写体に強い。4K60p対応の動画撮影機能も魅力だ。

・実売価格:13万2000円
・質量:約429g(バッテリー、SDカード含む)
・サイズ:約W122.5×H87.8×D83.4mm
・有効画素数:約2420万画素 APS-Cサイズ
・4K/60p(クロップ時)

 

【POINT!】動く被写体に強く一瞬を逃さない!

被写体認識AFと最高約23コマ/秒連写の組み合わせが秀逸で、動く被写体の一瞬を高確率で捉えられる。ボディ内手ブレ補正は非搭載なので、手ブレ補正機能付きレンズを組み合わせよう。

↑人物や動物の瞳を検出し、AF&追尾する瞳検出に対応。顔、頭部、胴体の検出も可能で、マスク使用時なども機能する

 

↑メイン・サブの2つの電子ダイヤルに加え、背面にマルチコントローラーを装備。AFフレーム移動などに使用可能だ

 

↑電子シャッター使用時にAF追従での最高約23コマ/秒連写が可能。子どもなど、動き回る被写体の一瞬を逃さず撮れる

 

↑バリアングルモニターを採用。加えて、画面のタッチ操作で動画記録の開始/停止ができ、自撮りやVlog撮影にも向く

 

【レンズキットでも20万以下!】

130gと軽量で手ブレ補正機能も搭載の標準ズームキット

EOS R10
RF-S18-45 IS STM レンズキット
実売価格14万8500円

35㎜判換算で約29〜72mm相当となる、標準ズームキット。約4段ぶんの手ブレ補正機能を搭載する。レンズは約130gと軽く本機に最適。

 

広角から望遠まで1本で楽しめる約8.3倍の高倍率ズームキット

EOS R10
RF-S18-150 IS STM レンズキット
実売価格18万1500円

35㎜判換算で約29〜240mm相当の高倍率ズームキット。手ブレ補正機能は約4.5段ぶん。最大撮影倍率0.44倍で、近接撮影にも強い。

 

軽量かつ丈夫なボディと素早く正確なAFが魅力!

ニコン
Z 50

Zシリーズ初のAPS-Cサイズ機。マグネシウム合金製ボディで、丈夫かつ軽量だ。ハイブリッドAFや、人物の顔と動物に対応の被写体認識AF搭載で、AFが素早く正確。自撮りもできるチルト式モニター採用する。ボディ内手ブレ補正は非搭載。

・直販価格:11万9900円
・質量:約450g(バッテリー、SDカード含む)
・サイズ:約W126.5×H93.5×D60mm
・有効画素数:2088万画素 APS-Cサイズ
・4K/UHD/30p

 

【POINT!】リアルタイムの表示を見ながら最高約5コマ/秒連写で撮れる

質感の高いボディとシンプルな操作性が魅力。連写は、基本設定で約5コマ/秒と少なめ(拡張機能で最高約11コマ/秒)だが、被写体の動きをほぼリアルタイムに表示しての撮影が可能だ。

↑薄型ボディだが、グリップは十分な深さで握りやすい。レリーズなどのボタンやダイヤル類も右手で無理なく操作可能だ

 

↑モニター右端に「拡大」「縮小/サムネイル/ヘルプ」「DISP」のタッチキーを配置。タッチ中心のシンプルな操作性を実現

 

↑画像を好みの仕上がりにできる、20種類の「Creative Picture Control」を搭載。静止画・動画両対応で、効果の度合いの調整も可能だ

 

強力な手ブレ補正や防塵・防滴仕様の採用などで安心感あり!

パナソニック
LUMIX
DC-G99D

レンズ内手ブレ補正との連動が可能なボディ内手ブレ補正を搭載し、最大5.0段分の補正が可能。防塵・防滴設計で、撮影環境を選ばない。連写はAF追従で最高約6コマ/秒。4K動画からの切り出しによる、「4Kフォト」にも対応する。

・実売価格:9万9000円
・質量:約536g(バッテリー、SDカード含む)
・サイズ:約W130.4×H93.5×D77.4mm
・有効画素数:約2030万画素4/3型
・4K/30p

 

【POINT!】防塵・防滴設計でフィールド撮影に向く

防塵・防滴に配慮された設計で、山岳などのフィールド撮影に向く。4/3型センサー採用により、小型な交換レンズが多いのも魅力。ただし、センサーが小さいぶん高感度撮影には不利だ。

↑ボディ内手ブレ補正を搭載。レンズ内手ブレ補正対応レンズ使用時には、2つの補正機構を連動させる「Dual I.S.」「Dual I.S.2」に対応

 

↑AF追従で最高約6コマ/秒の連写に対応。しかも、RAW+JPEGで45コマ以上、JPEGで300コマ以上連続撮影できる

 

↑防塵・防滴に配慮した構造を採用。防塵・防滴仕様のレンズと組み合わせれば、多少の雨やホコリなら問題ない

 

性能や機能を重視するなら14万円程度のモデルがベター

コスパ重視でミラーレスカメラを選ぶ場合、10万円以下の入門機を選びがちだ。だが、本格撮影を楽しもうとすると、機能や性能面で物足りなくなる。

 

そこでオススメなのが、ボディ単体で14万円程度、レンズキットで20万円以下の製品だ。おもに入門機より少し上の中級機だが、最新機能が搭載されることも多く、性能を加味すると非常に高コスパなモデルが多い。

 

なかでも、キヤノンEOS R10は、上位機種であるEOS R3にも搭載の被写体認識AFや、電子シャッターを活用した最高約23コマ/秒連写など、最近トレンドとなっている機能や性能を持つ。多くのシーンに対応できる、ハイ・パフォーマンスなモデルだ。

 

これに対し、ニコン Z50は販売開始こそ2019年末だが、頻繁にファームウェアアップデートを実施。人物と動物に対応の被写体認識機能などの機能追加のほか、使い勝手の向上も図られている。そのため、現時点では最新とは言えないまでも、十分に魅力的な製品で、本体の作りも良い。

 

パナソニックのLUMIX DC-G99Dは、センサーサイズが異なり、EOS R10やZ 50とは少し方向性も異なる。防塵・防滴性能など、ハードウェア面で優れており、連写などよりもタフさが重視されるシーンで重宝する1台だ。

「ゼロから作った」まるでスマホなキヤノンの新Vlogカメラ「PowerShot V10」発売

キヤノンは、スマホライクな縦型デザインのVlogカメラ「PowerShot V10」を6月下旬に発売します。カラーはブラックとシルバーの2色を用意。5月11日より予約を開始し、キヤノンオンラインショップでの実売価格は税込5万9950円です。また、トライポッドグリップが同梱されたキットは税込6万5450円。

↑PowerShot V10。シルバー(左)とブラック(右)の2色展開

 

 

スマホライクに高画質動画を撮影できる

PowerShot V10は、1.0型1310万画素のCMOSセンサーを搭載した動画専用カメラ。スマホで撮影するように片手で撮れる縦型デザインを採用するほか、-30度~30度まで角度調整ができるスタンドを備えており、三脚を用意しなくてもこれ1台で手軽に動画の撮影が可能です。本体には大口径マイクを内蔵しており、クリアな音声で撮影者の声や周囲の音を録音できます。

↑-30度~30度で自由に角度を調整できるスタンドを装備

 

↑三脚を使わず手軽に動画撮影できる

 

独自の映像エンジン「DIGIC X」により高画質な4K/30p、フルHD/60pの動画撮影が可能。レンズはワイドに撮れる焦点距離19mm相当で、撮影者を含めた自撮り撮影も手軽にできます。加えて、歩きながらの撮影でもブレを抑える「手ブレ補正動画」機能も備えています。

↑広角19mm相当でワイドに撮影可能。自撮りもしやすい

 

さらに、キヤノン初搭載となる「美肌動画モード」や14種類のカラーフィルターを備えるなど、スマホで撮影するユーザーを意識した機能も搭載しています。

↑14種類のカラーフィルターでシーンにあった映像に調整可能

 

Wi-Fi/Bluetoothでスマホとの無線接続に対応しており、スマホと連携してリアルタイム配信も可能。自宅のWi-Fi回線に接続してのインターネット接続やクラウドサービスへの自動アップロードが可能なほか、PCとUSB接続してwebカメラとして利用することもできます。

 

本体はW63.4×D34.3×H90mmのコンパクトサイズで、質量はわずか約211gとスマホ並みの軽さを実現。バッテリー内蔵式で、4K/30pで約55分、フルHD/60pで約1時間20分の撮影が可能です。

 

拡大する動画市場をターゲットに、「手軽さ」を強調

キヤノンマーケティングジャパン カメラマーケティング本部カメラマーケティング部の島田正太チーフは、本製品が拡大するVlog(Video Blog)市場をターゲットにしていることを説明。同社の調査によると、日ごろから動画を撮影している人のうち動画をSNSや動画サイトなどに投稿している人は4分の1ほど存在しており、その約半数の人がVlog動画を投稿しているとのこと。年齢では20代後半~30代が中心で、撮影はスマホを使う人が多いそうです。

↑キヤノンマーケティングジャパン カメラマーケティング本部カメラマーケティング部の島田正太チーフ

 

スマホ撮影者の多くは、スマホで手軽に動画撮影できることに満足している一方で、「動画撮影でスマホのバッテリーを消費したくない」「スマホのストレージを圧迫したくない」「画質に満足できない」といった不満を感じており、撮影機材の購入意欲は高いとのこと。

 

そこで同社では製品の開発にあたり、「誰でも扱いやすいスタイルをゼロから作り上げた」と説明し、スマホライクでありながらカメラとしては本格的なスペックで、スマホよりワンランク上の高画質、高音質な撮影を求める層に対してアピールします。

 

また、これまでデジタル一眼カメラなどで本格的な動画を撮影してきたユーザーに対しても、「スタンド装備で三脚不要な手軽さ」や「街中や店内で撮影していても目立ちにくいコンパクトサイズ」「内蔵マイクだけでも高音質な音声で記録可能」といった点を訴求し、買い替え・買い増し需要にアピールします。

 

これまで同社のラインナップではプロ~ハイアマチュアなど本格的な動画撮影をする層に向けた製品が多く、スマホで動画撮影するライト層とは住み分けてきた印象がありましたが、まったく新しいスタイルのVlogカメラを投入することで、拡大する動画市場でより幅広いユーザーにアプローチしていく姿勢を見せました。スマホ主体で撮影するユーザー層の関心をどれだけ集められるか、注目したいところです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

カメラ初心者でも手軽に使える! キヤノン「EOS R50」と小型・軽量な望遠ズームレンズ「RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM」が3月下旬発売

キヤノンは、APS-Cサイズミラーレスカメラ「EOS R50」と、小型・軽量のAPS-Cサイズカメラ用望遠ズームレンズ「RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM」を、3月下旬に発売します。実売価格(税込)は、EOS R50(ボディー)が11万1100円、RF-S55-210mm F5-7.1 IS STMが6万500円。

↑EOS R50(ブラック/ホワイト)

 

↑RF-S55-210mm F5-7.1 IS STM

 

EOS R50は、EOS Rシリーズ最小・最軽量となる小型・軽量ボディーに「EOS Rシステム」の撮影性能や通信機能を凝縮したミラーレスカメラ。

 

カメラ初心者でもシーンに適した撮影が簡単にできる全自動モード「シーンインテリジェントオート」の機能がさらに充実。撮影が難しい逆光や夜景などのシーンでも、カメラまかせで豊かな写真表現ができる「アドバンスA+」や、1回の撮影で明るさや色合いの異なる3枚の画像を自動で記録し、画づくりの違いを楽しめる「クリエイティブブラケット」を新たに搭載しています。2022年7月発売の上位機種「EOS R10」のAF被写体検出技術を継承し、人物、動物(犬・猫・鳥)、乗り物(モータースポーツでのクルマやバイク)の被写体検出に対応。電子シャッターによる撮影時は、AF/AE 追従で最高約15コマ/秒、電子先幕による撮影時は、AF/AE 追従で最高約12コマ/秒の高速連写が可能です。

 

クロップなしの6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K動画撮影が可能。商品の魅力などを紹介するレビュー動画を快適に撮影可能な「レビュー用動画」や、手持ち撮影時の手ブレを補正して、より自然なVlog撮影などができる「手ブレ補正動画」などの動画撮影機能を搭載しています。

 

RF-S55-210mm F5-7.1 IS STMは、全長約92.9mm、質量約270gの小型・軽量で、幅広い望遠域をカバー。レンズ内光学式手ブレ補正機構により4.5段、ボディー内手ブレ補正機構を搭載したカメラとの協調制御により7.0段の手ブレ補正効果を備えています。最大撮影倍率0.28倍の近接撮影や、リードスクリュータイプのステッピングモーター(STM)の搭載による自然でなめらかな動画AFなど、様々なシーンで快適な撮影が可能です。

小型・軽量ボディーながら、上位機種の高い基本性能を継承! キヤノン「EOS R8」……コンパクトで携帯性に優れた標準ズームレンズも

キヤノンは、小型・軽量のフルサイズミラーレスカメラ「EOS R8」とコンパクトな標準ズームレンズ「RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM」を、4月下旬に発売します。実売価格はEOS R8(ボディー)が26万4000円、RF24-50mm F4.5-6.3 IS STMが5万380円です。

↑EOS R8

 

↑RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM

 

EOS R8は、2022年12月発売の上位機種「EOS R6 Mark II」の基本性能を継承しながら、小型・軽量化したフルサイズミラーレスカメラ。

 

有効画素数最大約2420万画素フルサイズCMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」による高画質で、大きなボケ味や広いダイナミックレンジなど、豊かな表現が可能です。また、常用で最高ISO102400(静止画撮影時)の高感度撮影により、夜間や室内の暗いシーンでも、自由度の高い表現ができます。大きさは約W132.5×H86.1×D70.0mm、質量はEOS Rシリーズのフルサイズミラーレスカメラで最軽量となる約461gです。

 

幅広い撮影領域をカバーする高速・高精度なAFや優れた被写体検出のほか、AF/AE 追従で最高約40コマ/秒の高速連写(電子シャッター撮影時)など、EOS R6 Mark II基本性能を継承。クロップなしの6Kオーバーサンプリングによる4K/60P動画撮影や、フルHD/180Pハイフレームレート動画撮影、動画撮影ボタンを押す5秒前または3秒前から動画を記録できる「プレ記録」機能なども搭載しています。

 

RF24-50mm F4.5-6.3 IS STMは、全長約58mm、質量約210gのコンパクトサイズが特徴。レンズ内光学式手ブレ補正機構により4.5段、ボディー内手ブレ補正機構を搭載したカメラとの協調制御により7.0段の手ブレ補正効果を備えています。リードスクリュータイプのステッピングモーター(STM)の搭載による、自然でなめらかな動画AFなど、様々なシーンで動画撮影が可能です。

「そのルーティンやめました」キヤノン新プリンター「G3370」導入で激変した編集部員の生活に迫る

提供:キヤノンマーケティングジャパン株式会社

 

在宅勤務の普及以降、家にあったらすさまじく便利なはずなのに、買わずにやり過ごしてきたデバイスとして、編集部が挙げたいモノがあります。プリンターです。「え、プリンター?」と思った方は胸に手を当ててこの2年半を思い返してください。プリントが必要でコンビニの複合機に駆け込んだり、プリントを諦めて無理やりデータを誰かに送りつけたりしてませんでしたか? 一度くらいはあるはずです。

 

そんなプリンターの新製品として、この時期に発売されたのがキヤノンの「G3370」です。本機は3万円前後の手軽な価格でありながら、スマホ連携など多彩な機能を搭載。さらに、ランニングコストの低さや優れたメンテナンス性など、見どころの多いエントリーモデルです。

↑12月8日発売の新プリンター「G3370」

 

今回はG3370を、GetNavi web編集部員のNさんが自宅に体験導入。いままで家にプリンターがなかったというNさんですが、本機の導入によって変化したライフスタイルについて取材しました。Nさん、この2年半を埋めるかのように使い倒してたんです!

 

 G3370の4つの魅力

まずはG3370の魅力について見ていきましょう。ポイントは大きく分けて4つあります。

 

1.特大容量タンクを備え、低ランニングコストを実現

G3370のインクタンクは特大容量なので、一度のインク交換でブラック約7,600枚、カラー約8,100枚(ともにエコノミーモード)をプリント可能。インクの交換という面倒な手間が少なくなっています。当然、ランニングコストの低さも優れており、大量にプリントするというユーザーには持ってこいです。

↑G3370の大容量インク。ブラックは滲みにくい顔料インク、カラーは発色の良い染料インクだ

 

2.文書から写真まで、幅広い用途に対応

G3370は、文書から写真まで、幅広い用途に対応します。写真をプリントした場合でも、エントリーモデルとしては十分な画質。高精細な写真をプリントする場合であれば、より高画質なPIXUSシリーズに軍配が上がりますが、手軽にプリントしたいユーザーであれば満足できる画質です。

 

3.スマホとの連携がラクラク

ビジネス用途では、スマホのメッセージアプリなどに届いた資料をプリントしたいというニーズが増えています。 G3370はその要求にしっかり対応。スマホとのWi-Fi接続はもちろん、QRコードを読み込むだけでスマホとプリンターを接続したり、アプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」を通してプリントしたり、LINEアプリから直接プリントしたりなどが可能です。プリントのために、面倒なデータのやり取りをする必要がありません。

 

4.液晶による操作性の高さなど、使い勝手を意識した機能

G3370には、使い勝手の良さを意識した機能が数多く搭載されています。視認性に優れ直感的な操作が可能な1.35インチ液晶やわかりやすく押しやすいボタンを装備。

 

また、メンテナンス性が高いのもポイントです。インクジェットプリンターの不具合で多いのが、プリントヘッドの詰まり。しかし本機のプリントヘッドはユーザーが自ら交換できるので、修理に出すなどの手間を抑えられます。

↑G3370は今回使用したホワイトのほかに、カラバリとしてブラックも用意されています

 

 

 G3370の導入による6つの「やらなくなったこと」とは?

現代の家庭用プリンターに求められる機能を網羅したともいえるG3370。それを、GetNavi webの編集者Nさんが自宅に体験導入してみました。これまで自宅にプリンターを設置していなかったNさんですが、彼の生活はどのように変わったのでしょうか。本機の導入によって6つの「やらなくなったこと」があったというNさん。その詳細に迫っていきましょう。

 

やらなくなったことその1「web会議での頻繁な画面の切り替え」

在宅勤務の定着で圧倒的に増えたweb会議。会議中の資料は紙ではなく、画面共有や事前の送付によってシェアされることが多いですが、これまでNさんは会議の際、事前に送付された資料と会議画面、さらにはメモアプリなどをノートパソコン上で切り替えていたんだとか。その資料を「事前にプリントしておくようになった」といいます。

 

「G3370を使い始めてからは、手元には資料、パソコンは会議画面を固定するようになったため、いちいち画面を切り替えることなく、会議に集中できるように。これが実にラク! いままでチマチマとクリックして画面を行き来していたのはなんと無駄だったのかと思いました。それと、画面で共有される文字は小っちゃい! 見づらくて目も疲れると感じていたのですが、紙の資料はそれも解決。しかもメモも取りやすいと感じました」(Nさん)

↑大事な資料をプリントしてメモすることで、結果として会議の内容がより頭に入りやすくなった

 

やらなくなったことその2「スマホでスクショした情報のほったらかし」

スマホやタブレットで気軽にスクリーンショットを撮れるようになったいまでは、それをメモ帳がわりにしている人も多いでしょう。しかし、写真を撮るのが当たり前になった昨今、その”メモ”は写真アプリのなかに埋もれてしまいがちです。そこでNさんは、特に気になる情報をスマホからプリントしておくようになりました。

 

「編集者という職業柄、ガジェットなどの情報が気になることは多いんです。でも、日々多くの情報に接しているうちにそれが埋もれてしまって、ついつい忘れてしまうんですよね。それだともったいないし、何よりスマホのアルバムがスクショと写真でカオス状態に!  G3370を導入してからは、特に見逃したくない情報については、プリントしておくようになりました」(Nさん)

↑気になるアイテムやガジェットの情報はプリントしてファイリング

 

やらなくなったことその3「グリーティングカードなど、既製品のカードを買わなくなった」

キヤノンでは、おしゃれなカードやペーパークラフトなどの素材を無料提供する「Creative Park」を用意しています。 G3370も、ここで公開されている素材をプリント可能。Creative Parkには、お礼状などのテンプレートも豊富に揃っているので、他人に品物を発送するときの送り状やグリーティングカードなど、いままでは既製品のカードを購入していたところ、買わずに済むようになりました。

 

「フリマアプリで、商品を送る際にお礼状を入れる人が増えていると聞いて、僕も送る際は入れるようにしました。それだけで相手からいつも以上に感謝されたり、評価が高かったりします。とはいえ既製品のカードは高い! 無料素材のテンプレートはとてもありがたいです。あと、年賀状などを手軽に作れる無料サービス『PIXUS はがきクリエイター』も気になっています。こだわりの年賀状を簡単にデザインできるうえに、住所録もあり宛名面の印刷もできるので、年末に活躍してくれそうで楽しみです」(Nさん)

↑このようにデザインを無料でダウンロードできる

 

やらなくなったことその4「ビジネスでのデータの”ゴリ押し”」

手軽に扱えるタブレットなどが普及し、ビジネスシーンでの情報共有において、”データを画面に表示して見せる”機会が増えてきました。しかし、ここにも小さな不便が潜んでいたとNさんは言います。

 

「たとえば撮影現場で立ち会いするとき、誰かに資料を見せながら説明するのですが、タブレットだと立ち上げて、ファイルを開いて、と意外と時間がかかってたんですよね。しかもクラウドにファイルがあって、現場のWi-Fiが弱いとそれだけで相手を待たせてアタフタ! 撮影終盤になるとタブレットのバッテリーも切れちゃって……。説明用の資料をプリントしておくようになってからは、そうしたトラブルもなくスムーズに。改めてなんでもデータでいいわけじゃないと感じました」(Nさん)

 

やらなくなったことその5「コンビニに行かなくなった」

プリンターを家に設置していなかったとき、コンビニプリントを多く利用していたというNさん。コンビニプリントは便利ですが、いちいち店舗に行かなければならず、行き帰りの手間があるのは事実です。

 

「コンビニでプリントしたものに、手書きでメモを加えて再びスキャン……という場合、2回もコンビニに行かねばならず、これが結構な手間。料金もモノクロで10円/1枚、スキャン30円/1枚と、お手頃ですが頻繁に利用すると見逃せない出費ですよ! それがG3370で時短につながりましたし、ランニングコストも飛躍的に下がりました。トレンドメディアの編集者として、コンビニに並んでいる商品を見て、流行をキャッチするのは大事ですが、プリントのたびにコンビニに行くことが実は面倒だと思っていたので助かっています」(Nさん)

 

やらなくなったことその6「無駄に出社することがなくなった」

大量プリントの際はコンビニよりも会社のプリンターが便利。とはいえそれだけのために出社するのは「やはり面倒だった」と漏らすNさん。

 

「G3370はインクが特大容量なので、大量プリントでも安心できます。もちろん、会社の方がプリントは速いですが、そのために出社はちょっとバカバカしいと思っちゃいますよね。移動も含めると時間かかりますし。自宅でプリントできると、結果的に業務効率化や時短になり、在宅勤務も続けられるのでうれしいです!」(Nさん)

 

 G3370がもたらした新習慣。仕事もプライベートも充実させたその中身

G3370による恩恵を多大に受けたNさん。仕事の効率化や時短など、さまざまな効果を実感している彼は、本機の導入によって新たに得た習慣もあったといいます。続いてはその新習慣を紹介していきましょう。

 

逆にやるようになったことその1「スマホで撮影した資料をスキャン」

職業柄、資料を紙で渡されることもあるというNさん。ただし、紙ばかりになってしまうとそれはそれでかさばってしまいます。そこで活躍しているのが、 G3370で利用できるアプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」のスキャン機能。スマホのカメラを使って紙をPDF化できるので、かさばった資料をデータ化できます。また、Web会議時にスマホアプリでプリントして、メモした資料を再度スキャンなんてことも可能。プリントからスキャンまでをスマホアプリで完結できて便利だそうです。

 

「スマホのカメラで資料を撮影するだけでも悪くはないのですが、それをビジネスで共有する場合、上司に送るあたりから躊躇しちゃいますよね……。社外の人だともってのほか、となりそうです。その点アプリでスキャンしてデータを共有までできるので、紙の資料にメモ書きを入れてからスキャンし、そのデータを共有という使い方ができました」(Nさん)

 

【Canon PRINT Inkjet/SELPHYをフォトギャラリーでチェック】(画像をタップすると閲覧できます)

 

逆にやるようになったことその2「スマホの写真をプリント」

G3370はエントリー機という位置付けではありますが、写真のプリントにもしっかり対応しています。画質を求める場合であれば、より高画質なPIXUSシリーズに軍配が上がるものの、手軽にプリントしてみる場合は本機でも十分です。

 

「遠方に住む親戚に、写真入りで手紙を送るようになりました。あくまで私の感覚ですが、画質は十分綺麗だと感じましたし、花や動物を接写するなど、単独の被写体を捉えた写真は特にいい! 近況報告などでこういう写真を入れると高齢の親戚からは喜ばれるんですよね」(Nさん)

↑美しくプリントできるので満足

 

 

いまの仕事スタイル&プライベートを充実させる G3370

ここまで見てきたように、G3370は、在宅勤務の増加への対応に加え、プライベートも充実させる機能を備えた、いわば新時代のプリンターといえます。加えて、本体プリントヘッドやメンテナンスカートリッジの交換にも対応しており、長期的に使いやすい機種であるのも長所。便利かつ長く使えるプリンターをお望みの方に対して、自信を持っておすすめできる機種です。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

文/畑野壮太、撮影/篠田麦也

メダリスト2人が技を披露する柔道のPR動画が「かっこ良過ぎる」と話題に!

全日本柔道連盟が公式ツイッターで、柔道の魅力を訴求するプロモーション動画「JUDO×TECHNOLOGY」を公開。最先端の映像技術を用いた迫力ある映像が「かっこ良過ぎる」と話題になっている。

 

この動画は、スポーツ庁「スポーツ×テクノロジー活用推進事業」の一環として、財団法人全日本柔道連盟とキヤノンが、柔道の魅力を訴求するするために制作し、11月25日に公開された。

 

技を披露するのは、東京2020オリンピック競技大会の金メダリスト、大野将平とウルフ・アロンの2人。

 

内股、大内刈、巴投、大外刈、肩車、一本背負投などの技を、キヤノンが開発したボリュメトリックビデオ技術を用いて撮影・制作。100台を超えるカメラを使用して、あらゆる角度からの映像を生成し、技を360度あらゆる視点で見ることができる。

 

アロンは自身のツイッターでメイキングシーンを紹介し、「投げられ続ける青道衣にもご注目を」とコメント。豪快に投げられたのは宇田川力輝さんで、収録後の体調が気になるが、自身のツイッターで「投げられすぎて立てなくなりました!」と無事を報告し、「投げられすぎたかいのある素晴らしい映像になっています!」と映像をPRしているのでご安心あれ。

 

わずか2分5秒の動画だが、既存の柔道ファンはもちろん、これまで柔道に馴染みがなかった人でも、その魅力と奥深さは存分に感じることができるはず。そして最後に、メダリスト2人が組み合う夢のシーンを見る頃には、柔道の魅力にどっぷり引き込まれていることだろう。

アナタは全部ご存知ですか!? 2022年上半期売れたモノSELECTION「家電・デジタル」18選

早いもので、2022年ももう下半期!! ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「家電・デジタル」カテゴリから総ざらいしていく。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】レトルト亭

レトルト食品を湯沸かし不要でパウチごと温める斬新家電

【レトルト専用調理器】

2022年1月発売

アピックスインターナショナル

レトルト亭 ARM-110

実売価格7680円

お湯を使わずにレトルト食品を温められる調理器。レトルト食品を袋のまま投入し、本体に内蔵された低温ヒーターでパウチを挟み込んで温める。本体サイズは約W255×H200×D80mmとスリムなので、限られたスペースにも設置しやすい。

 

↑定格消費電力200Wと省電力なので電子レンジとの同時使用も安心。レンジでご飯を温めるなど並行して調理すれば時短になり、アツアツをいただける

 

↑ダイヤルを回すだけの簡単操作。目盛りの「小盛」は180g、「普通」は260g、「大盛」は300gまでがそれぞれで調理できる容量の目安だ

 

レトルト食品生産数量の推移(※1)によると、レトルト食品市場は10年間で概ね伸長傾向にある。例えばカレーは約1.1倍、シチューは約1.4倍、スープ類は約1.5倍の増加(※2)を記録しており、コロナ禍で引き続き市場の成長が見込まれる。

※1:公益社団法人日本缶詰ビン詰レトルト食品協会、2020年最新データおよび2011年以降推移データ
※2:それぞれ2020年と2011年の生産箱数に基づく

 

最近では丼ものや惣菜も登場しており重宝されているが、一方でお湯を沸かすのを手間に感じる人は多い。また、パックごはんやパスタもレンジで準備しようとすると時間がかかることも。そこで活躍するのが、レンジも湯沸かしも不要なレトルト亭だ。レンジでごはんを温めながら、パスタを茹でながら、カレーやパスタソースは本機にセットすれば、実に効率的。時短だし、先に温めていたごはんが冷めてしまうこともなく、アツアツを楽しめる。パウチごと温められるのでラップも要らず、洗い物とゴミを最小限に抑えられるのもうれしい。

 

商品化に際しては同社内でも、「レトルト食品の利便性を考えればレンジ1台で十分なのでは」といった、懐疑的な意見があったという。そこで生活者にダイレクトに訴求できるプラットフォームを試金石とするべく、クラウドファンディングを実施。結果として応援購入総額2200万円超、サポーター数3100人という実績を残し、その有用性を証明した。

 

各種メディアでの紹介やSNSでの反響も追い風となり、1月末の一般発売から4月末までの3か月間で約4万7000台を売り上げている。ライフスタイルの多様化に合わせて、さらなる利便性、安全性、省エネ性を追求する同社のプロダクトに今後も注目だ。

 

【ヒットの裏付け】クラファンで注目を集め一般販売も想定以上の好発進

試験的に行ったクラファンで購入総額2200万円以上を達成。バラエティ番組「家事ヤロウ!!!」の2022年ヒット予測で本誌編集長・川内が推薦して第1位に輝き、業界で話題を呼んだ。一般販売も好調。

 

コレも話題に!

ボタンひとつで温玉も作れる失敗知らずのゆで卵調理器

アピックスインターナショナル

ゆで卵調理器 エッグマイスター AEM-420

実売価格4490円

生卵をセットして注水、スイッチを押せば一度に4個のゆで卵が完成。固ゆでや半熟、コンロでは温度調節が難しい温泉卵も簡単に作れる。昨年4月の発売から1か月間で年間目標の3倍にあたる3万台、1年間で6万5000台を売り上げた。

 

ネクストヒット!? 同社の注目家電

ソーラー充電でき多彩なシーンで活躍!

アピックスインターナショナル

SOTOMO ソーラーパワーファン APF-560

実売価格1万1880円

背面にソーラーパネルを備え、屋内外問わず使える折りたたみ式の扇風機。太陽光発電した電気は内蔵バッテリーに蓄電されるので、アウトドアでの使用や停電時にも重宝する。USB接続で外部デバイスへの給電も可能。

 

【その2】バルミューダ×スタバ

独自のチューニングを施し店舗のおいしさを自宅で再現

【コーヒーメーカー】

2021年11月発売

バルミューダ

BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION

6万4900円

「スターバックス リザーブ」ブランドとコラボした限定モデル。カッパーとダーククロームが目を引く、洗練されたデザインが特徴だ。精緻な温度制御などの技術は踏襲しつつ、スターバックスの豆に合わせた専用の抽出モードを搭載。

 

↑モードはHot/Iced、サイズは店舗と同様にShort/Tallから選択可能。ドリッパーにはブランドロゴがあしらわれ、細部まで世界観にこだわった

 

【ヒットの裏付け】予約開始時は即完売で現在は販売店舗拡大中

店頭では予約開始から半日で、販売サイトでは2日間で完売。“おうちカフェ”需要が高まるなか、自宅でスタバ体験ができる唯一のコーヒーメーカーとしてファンの熱視線を集めた。

 

【その3】セカンド冷凍庫

省スペースで設置しやすく冷蔵庫の冷凍室の容量不足を解消

【冷凍庫】

2021年7月発売

AQUA

スリムフリーザー AQF-SF10K

販売終了

横幅36cm、高さ145cmのスリムボディながら容量102Lを実現。家具の間などデッドスペースに設置できると評判に。食材の大きさや形状に合わせてバスケットと棚を使い分けられるのも魅力。シンプルなデザインがインテリアに調和する。

 

↑現在は後継機種AQF-SF11M(実売価格5万1700円)が発売中。新色シャインブラックが加わり、サイズは変えずに容量が105Lに増加した

 

↑4段の引き出し式バスケットとガラス棚は取り外し可能。ガラス棚はフラットなので、型崩れが心配な食品も傾けることなく出し入れできる

 

【ヒットの裏付け】冷凍食品の消費が増えて冷凍庫も需要増

共働き世帯の増加やコロナ禍により冷凍食品や食材のまとめ買いをする人が増えたことで、ホームフリージングの需要が急増。当初想定した2倍以上の売れ行きで生産が追い付かず、数か月に渡って品薄状態が続いた。

 

【その4】Chiiil(チール)

リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新

【冷凍庫】

2022年4月発売

日立

Chiiil R-MR7S

実売価格8万5310円

キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。

 

↑本体サイズはW559×H750×D420mm。リビングや寝室など様々な部屋に設置しやすく、2台を組み合わせて縦置き・横置きもできる

 

【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成

昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。

 

【その5】水硬度炊き分け炊飯器

硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる

【炊飯器】

2022年4月発売

東芝ライフスタイル

真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。

 

↑内釜は大きな熱対流を起こす丸底形状を採用。加えて、より効率的に対流させるために中央部分に膨らみを設けた

 

↑業界初(※)のカラータッチ液晶を採用。ベースカラーはブラック/ホワイトに切り替えられ、非使用時は表示が消えるノイズレス仕様だ
※:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上

従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。

 

【その6】LOCABO

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増

【炊飯器】

2021年7月発売

forty-four

糖質カット炊飯器 LOCABO

実売価格1万4800円

糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。

 

↑炊飯時に水に溶け出した糖質(でんぷん)が外釜に溜まる二重構造。糖質最大45%、カロリー最大44%カットを叶える

 

↑炊き込みごはんもできる玄米炊飯機能や、炊き加減調整機能を搭載。スチームモードでは内釜を使って蒸し野菜も作れる

 

【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に

昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。

 

【その7】テイエール

茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略

【電気ケトル】

2021年10月発売

ティファール

テイエール 1.5L

実売価格1万4000円

7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。

 

↑タッチパネル式電源プレートを採用。飲み物に合わせて7段階(60/70/80/85/90/95/100℃)の温度設定が可能だ

 

↑茶こしの底を取り外せるので、残った茶殻も取り除きやすい。日々使うモノなので、手入れのラクさも購入の決め手に

 

【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成

1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。

 

【その8】BONECO

空気の質を追求するブランドのスタイリッシュな空気清浄機

【サーキュレーター兼空気清浄機】

2022年4月発売

BONECO

BONECO F220CC Clean & Cool Fan

3万9800円

スイスの老舗家電メーカーが“空気の質”にこだわり開発。キレイになった空気を強力なファンで室内の隅々まで循環させることで、効率的に快適な空間を実現する。最大運転音約60dBの静音設計で、夜間などシーンを問わず活躍する。

 

↑00.3μmまでの粒子を捕集するESPフィルターと、除菌効果のあるUV-Cライトを搭載。マグネット式カバーはすぐに外せてフィルターの手入れも簡単だ

 

【ヒットの裏付け】確かなブランド力が日本でも受容された

世界三大デザイン賞のひとつ「レッドドット・デザイン賞」受賞機種のデザインを踏襲。衛生意識の高まりを受け、クラファンで目標の407%を達成。国内一般販売が実現した。

 

【その9】DEEBOT X1

モップへの給水から洗浄・乾燥まで全自動化

【ロボット掃除機】

2022年3月発売

エコバックス

DEEBOT X1 TURBO

15万9800円

家庭用ロボット世界シェア2位の同社が発表したフラッグシップライン。5000Paのパワフルな吸引力に加え、モップへの給水から洗浄・乾燥までを自動で行う水拭きシステムを備える。独自のAI音声アシスタント「YIKO」による音声操作も可能。

 

↑中央のメインブラシと1対のサイドブラシを装備。写真下部の「加圧回転式デュアルモップ」は180回転/分で汚れを落とす

 

↑120万画素、148.3度の超広角レンズを有する高性能HDRカメラを搭載。AIが障害物を識別し、マッピングしてくれる

 

【ヒットの裏付け】モップの自動洗浄・乾燥機能に注目

モップの洗浄から乾燥までを自動化した革新性が話題に。「TURBO」はクラファンで先行販売を実施し、5400万円超で目標達成。同シリーズで自動ゴミ収集機能を搭載した最上位モデル「OMNI」も売れ行き好調だ。

 

【その10】セパレートコードレス

ダストボックスを分離してゴミ捨ての手間を軽減

【コードレススティッククリーナー】

2021年10月発売

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-NS10K

実売価格6万5340円

ダストボックスを本体からセパレートした、新発想のスティッククリーナー。手元重量0.45kgの軽い操作性でスムーズに床掃除できる。クリーンセンサーが目に見えない約20μmのハウスダストまで検知し、キレイになるとライトが赤→青点灯に。

 

↑「からまないブラシ」を採用。円すい形のダブルブラシが髪の毛やペットの毛を自然に除去し、手入れの際の負担を軽減

 

↑本体をクリーンドックに戻すとモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに自動収集。都度のゴミ捨てが不要に。ダストボックスをなくしたことで本体のスリム化にも成功

 

【ヒットの裏付け】発売から半年間で計画の185%を記録

掃除後の手入れやゴミ捨てを負担に感じる人が多いという同社の調査結果に基づいて本機を訴求。昨年10月の発売から今年4月までの集計で販売計画の185%を売り上げている。

 

【その11】NFT

圧倒的な取引量とユーザー数で世界最大のNFTマーケット

【NFTマーケットプレイス】

2017年12月開始

OpenSea

“NFT版Amazon”ともいわれる、アメリカのスタートアップ発の一大マーケットプレイス。NFTの制作から出品までは手数料がかからないので一般の利用者も始めやすく、8歳男児が自由研究で描いた絵が最高160万円相当で二次流通した事例も。ETHほか多数のブロックチェーンに対応。

 

↑ナイキは昨年末、NFTブランドのRTFKTを買収。今年4月にはメタバースで着用できるバーチャルスニーカーを発表した

 

↑現代美術家・村上隆のNFTアートも話題に。「Murakami.Flowers Seed」は6月8日現在8098ドルの値が付いている

 

Non-Fungible Tokenの頭文字をとった「NFT」は、非代替性トークンと和訳される。デジタル空間のアートや音楽などコンテンツにブロックチェーン技術を適用。唯一性が担保されたデジタル資産として、制作者・所有者を証明できる点で画期的だ。マーケットプレイスを通じて売買され、二次流通の取引では制作者に一定の手数料が支払われるのが主流。コンテンツ・権利分野のビジネスを中心に、新たな価値の創出が期待されている。

ここで紹介するOpenSeaは、昨年3月に2300万ドル、同7月に1億ドル、今年1月に3億ドルの資金調達を実施。設立からわずか4年で評価額15億ドルを突破し、現在世界最大のマーケットプレイスとして君臨している。

昨年のNFTの市場規模は、一昨年と比べて約70倍(※)に成長。所有権において現行の法整備では不十分であるなど課題も残るが、大手企業や著名人の参入、意外な作品の高騰などセンセーショナルな話題は尽きない。まだルールや活用方法が模索されている状況なので、いま興味がないという人も今後の動向に注視してほしい。
※:フランス・BNPパリバ傘下の調査会社ラトリエのレポートよると、NFT市場の2020年取引額は約2.5億ドル、2021年取引額は約176億ドル

 

【ヒットの裏付け】今年1月の取引額が過去最高の50億ドルに

NFTは昨年から急激に注目され始めた。Googleトレンドを参照すると検索数のピークとなっている今年1月には、OpenSeaでの取引額が過去最高の50億ドル/月を計上した。

 

このマーケットプレイスも注目!

クレカも使えてNFT初心者にやさしいシステム

Rakuten NFT

トレーディングカードのように、ショップから「パック」を購入するシステム。獲得したNFTは個人間で取引ができる。2月のサービス開始以来、アニメやJリーグ、歌手などのコンテンツが展開。クレカ決済や楽天ポイントも利用可能だ。

 

アーティストのファンに向けた特典を用意

Fanpla Owner

音楽アーティストのファンサイトを手掛けるFanplusが5月に開始。アーティストに特化しエンタメ領域のNFTコンテンツを展開する。NFT保有者向けの先行チケット販売や限定コミュニティの提供など、実利的な付加価値も提供予定。

 

アスリートたちのパフォーマンスがNFTで蘇る

META ALL-STARS

トップアスリートに着目した、3月オープンのプラットフォーム。第1弾ではプロ野球・新庄剛志、第2弾ではフィギュアスケート・浅田真央のコレクションをラインナップに加えた。個人間のマーケット機能は今後拡充される予定。

 

【その12】M10 HD

必要十分な内蔵メモリでエンタメ視聴も快適

【タブレット】

2022年3月発売

レノボ・ジャパン

Tab M10 HD(2nd Gen)

3万6080円(ZA6W0116JP)

薄型・軽量設計の10.1型Androidタブレット。4GB(RAM)/64GB(ROM)メモリを搭載し、快適に操作できる。1280×800ドットのワイドIPSディスプレイは視野角が広く、ファミリーでの動画視聴がしやすい。音声検索にも対応。

 

↑背面に800万画素のアウトカメラを搭載。サウンド面では、フロントスピーカーとドルビーアトモスで臨場感のある音場を実現。動画や音楽、ゲームなどのエンタメを満喫できる

 

↑厚さ約8.25mmのメタルボディに質量約420gの薄型軽量設計。スマホ用充電器などと共用しやすいUSB 2.0 Type-Cポートを備える

 

【ヒットの裏付け】実売台数ランキングでApple製品に肉薄

BCNランキング(※)「タブレット」部門ではiPadが上位を占めるなか3月、4月ともに3位と健闘。10.1型高解像度ディスプレイで動画視聴やゲームを楽しみやすいと好評だ。
※:PC・デジタル家電のマーケティング調査を行うBCNがPOSデータを基に集計した売れ筋ランキング

 

【その13】ハイブリッドチェキ

多彩な撮影エフェクトとクラシックな風合いを兼備

【インスタントカメラ】

2021年12月発売

富士フイルム

instax mini Evo

実売価格2万5800円

レバーを引くとその場でプリントされるチェキ。各10種類のレンズ/フィルムエフェクトの組み合わせで、100通りの写真表現ができる。アプリ連携でスマホの写真データを共有し、チェキプリントすることも可能。

 

↑背面に3.0インチのTFTカラー液晶モニターを搭載。画面を見ながら撮影して、選択中のエフェクトもひと目で確認できる

 

↑エフェクト選択はダイヤル式を採用。操作音までこだわったアナログな操作感で、“作品を創る”楽しさを味わえる

 

【ヒットの裏付け】デザインが好評で計画の2倍以上を販売

世界三大デザイン賞から「iFデザイン賞」「レッドドット・デザイン賞」を受賞した、高級感あるクラシックなカメラデザインが好評。2021年度は国内で計画の2倍以上を販売した。

 

【その14】EOS R3

高速連写と高画質を両立し多様なシーンに対応する

【ミラーレス一眼】

2021年11月発売

キヤノン

EOS R3

実売価格74万8000円(ボディ)

フルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を新搭載。電子シャッター撮影時には、AF/AE 追従で最高30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。高速性能を拡充し、プロやハイアマチュアのニーズに応える。

 

↑電子シャッターが約30コマ/秒を実現。従来のミラーレス機では難しかった、スポーツなどの素早い動きが撮影可能に

 

↑ブラックアウトフリーな電子ビューファインダーを搭載。表示パネルはシームレスな応答性を誇る約576万ドット有機ELだ

 

【ヒットの裏付け】現在は緩和されたが納品半年待ちが続いた

2300台/月を生産(※)しているが、国内をはじめ世界各国から注文が殺到。発売から約6か月間は半年待ちとなっていた。「視線入力」など直感的な操作性がプロ・アマ問わず支持される。
※:発売時から最需要期にかけての平均値

 

【その15】ゲーミングネックスピーカー

臨場感抜群の音響でゲーマーも納得

【ネックスピーカー】

2021年10月発売

パナソニック

ネックスピーカーシステム SC-GN01

実売価格1万9260円

人気ゲーム「FF XIV」のサウンドチームの協力で実現した4chネックスピーカー。RPG/FPS/ボイス強調と、3モードを切り替えられる。シリコンゴム製のパッドを採用し、質量約244gと軽量で、長時間プレイでも快適。

 

↑ボイスが届きやすい「エコーキャンセルマイク」を搭載。ゲームサウンドの干渉を抑え、快適なボイスチャットを叶える

 

↑側面に配したボタンでサウンドモードの変更やミュートの操作ができる。ゲームを中断せずに切り替えられて便利

 

【ヒットの裏付け】革新的な音響設計にゲーマーからの予約殺到

4基のスピーカー設計が革新的な「FF XIV」推奨モデルとして話題に。昨年10月の発売時には予約が殺到し、年明けの配送となる人が続出した。

 

【その16】ZE3000

独自開発の音質設計で残響や低域も鮮明

【ワイヤレスイヤホン】

2021年12月発売

final

ZE3000

実売価格1万5800円

新開発ドライバーの搭載により超低歪サウンドを実現。一音一音が埋もれず明瞭に聞き分けやすく、残響音までクリーンに拾える。IPX4の生活防水や、再生/停止と通話/終話のタッチ操作など、機能面も充実。

 

↑有線イヤホン設計のノウハウを生かした特徴的な形状。耳に接触するのは3点のみで圧迫感がなく、誰でもフィットしやすい

 

↑抜群の遮音性が好評の、ソフトな着け心地に仕上げたイヤーピース「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」を同梱。SS/S/M/L/LLの5サイズを揃える

 

【ヒットの裏付け】発売3か月時点で年間予想の3倍を販売

独自機構を実装し、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは難しかった、低域の調整や自然なボーカルの聴こえを実現。発売3か月で年間販売予想の300%を達成している。

 

【その17】ミライスピーカー

音量そのままで聞こえやすく高齢者の家族に好評

【テレビ用スピーカー】

2020年5月発売

サウンドファン

ミライスピーカー・ホーム

実売価格2万9700円

テレビの音量は上げずに、音の伝え方を変換することで聞こえ方を改善するスピーカー。空間全体に音が広がる設計で、部屋のどこでもくっきりと聞こえる。サイズはW86×H143×D212mmと小型でテレビ台などに設置しやすい。

↑AC給電とテレビから本体イヤホンジャックへの端子接続のみで準備OK。機械の操作が苦手な人でも使いやすい

 

↑特許取得の「曲面サウンド」技術を採用。年配者には聞こえづらい高音域も、特殊な音波で広範囲に届けられる

 

【ヒットの裏付け】在宅時間増も影響し販売2年目で昨対4倍

在宅時間の増加もあり、発売1年目の販売台数1万台強から2年目は5万台強まで伸長。家族のテレビ音量に悩まされている人からの需要が多いほか、PCに接続して使う人も。

 

【その18】チューナーレステレビ

Android TV搭載で“動画派”には必要十分

【チューナーレステレビ】

2021年12月発売

ドン・キホーテ

AndroidTV機能搭載チューナーレススマートテレビ

2万1780円(24型)、3万2780円(42型)

チューナーを非搭載とし、低価格を実現したスマートテレビ。Chromecast機能を使えば、スマホ画面をミラーリング表示して大画面で楽しめる。ノートPCのデュアルモニターとして活用することもできる。

 

↑地上波放送は見られないが、Android OSを搭載し充実のネットコンテンツを満喫できる。HDMI端子を3基備え、接続端子も十分

 

↑NetflixやYouTube、Amazon Prime Videoなどの人気サービスにはリモコンから素早くアクセス。音声操作にも対応

 

私が解説します

テクニカルライター

湯浅顕人さん

本誌AV記事などのテスターとしておなじみ。AV以外にもPCやガジェット、アウトドアなど幅広い知識を持つ。

 

チューナーレステレビの人気について湯浅さんは語る。
「ドンキのテレビは、放送を視聴するためのチューナーを外し、ネット動画視聴に特化。Android TVを搭載したスマートテレビなので、ネットに接続するだけで動画配信や動画共有サービスが楽しめます。チューナー非搭載とはいえ、42V型のフルHDテレビが3万円台前半なら、売れるのは当然。さらに、NHK受信料の支払い義務が発生しないのも大きなポイントです」(湯浅さん)

とはいえ“テレビ”である以上、放送を見たい気持ちも湧いてくる。
「リアルタイムにこだわらなければ、テレビ視聴アプリを利用して番組は見られます。しかも、TVerなどの見逃し配信なら無料です。近年、テレビ番組をリアルタイムで視聴しない人が増えていますが、そういったスタイルのほうが便利だと思う人にはぜひオススメします」(湯浅さん)

また、スマート化の波はプロジェクターにも押し寄せている。
「Android(OSやTV)搭載のプロジェクターも人気です。前出の“放送をリアルタイム視聴しない層”のなかにはテレビを常時置かなくていいと考えている人が一定数います。そういう層が、“たまには大画面で見たい”とプロジェクターを購入しているのでしょう」(湯浅さん)

 

【ヒットの裏付け】若者から支持を集め、初回生産6000台が1か月でほぼ完売

昨今では、自宅では動画配信サービスが視聴できれば十分という若年層も多い。20~40代を中心に人気で、初回生産ぶんの6000台は1か月でほぼ完売。5月までの累計で1万台以上を売り上げている。

 

コレもAndroid対応!

持ち運びやすいサイズでネット動画もゲームも投影可能

【モバイルプロジェクター】

2019年6月発売

アンカー・ジャパン

Nebula Capsule II

実売価格6万7160円

500ml缶よりコンパクトなモバイルプロジェクター。Android TV 9.0を搭載し、HD解像度で最大100インチの映像を投影できる。単体でスマホと連携が行えるほか、HDMIケーブルでレコーダーやゲーム機と接続可能。

 

↑独自のオートフォーカス機能を採用。様々な場所へ持ち運んで使用しても、面倒な調整不要ですぐに高精細な映像を楽しめる

 

正当に進化した最新型はファミリーに最適

【ホームプロジェクター】

2022年6月発売

popIn

popIn Aladdin 2 Plus

実売価格10万9800円

シーリングライトとスピーカーが一体の3in1プロジェクターの最新モデル。ワイヤレスHDMIアダプター(別売)によって、手持ちのゲーム機や映像機器、PCの画面も投影できるのが特徴。より好みに合ったコンテンツを大画面で楽しめる。

 

↑Android 9.0を搭載し、さらに同社オリジナルの動画配信サービスやアプリも提供。子どもから大人まで、豊富なコンテンツを楽しめる

高速連写と高画質を両立! 多様なシーンに対応するキヤノン「EOS R3」

早いもので、2022年ももう下半期!! そこで、上半期に売れたモノ・話題になったコトを総ざらい! 今回は「デジタル・AV」カテゴリの“売れたモノSELECTION”から、ミラーレス一眼「EOS R3」を紹介。

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

EOS R3

高速連写と高画質を両立し多様なシーンに対応する

【ミラーレス一眼】

2021年11月発売

キヤノン

EOS R3

実売価格74万8000円(ボディ)

フルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を新搭載。電子シャッター撮影時には、AF/AE 追従で最高30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。高速性能を拡充し、プロやハイアマチュアのニーズに応える。

 

↑電子シャッターが約30コマ/秒を実現。従来のミラーレス機では難しかった、スポーツなどの素早い動きが撮影可能に

 

↑ブラックアウトフリーな電子ビューファインダーを搭載。表示パネルはシームレスな応答性を誇る約576万ドット有機ELだ

 

【ヒットの裏付け】現在は緩和されたが納品半年待ちが続いた

2300台/月を生産(※)しているが、国内をはじめ世界各国から注文が殺到。発売から約6か月間は半年待ちとなっていた。「視線入力」など直感的な操作性がプロ・アマ問わず支持される。
※:発売時から最需要期にかけての平均値

今夏発売キヤノン“EOS R”シリーズ2機種! ハイエンドモデル「EOS R7」と軽量小型な「EOS R10」

キヤノンは、「EOS R7」を6月下旬に、「EOS R10」を7月下旬に発売します。

 

EOS R7は、RFマウントを採用する「EOS Rシステム」のAPS-Cハイエンドモデルで、EOS Rシリーズ初のAPS-CサイズCMOSセンサーを搭載したミラーレスカメラ。市場想定価格は税込19万7780円(ボディ)です。

 

メカシャッター/電子先幕による撮影時は、EOS Rシリーズ最速となるAF/AE追従で最高約15コマ/秒、電子シャッターによる撮影時は、AF/AE追従で最高約30コマ/秒の高速連写が可能。2021年11月発売「EOS R3」のAF被写体検出技術を継承し、人物や、犬・猫・鳥などの動物、乗り物(クルマやバイクなど)の、動きが速いシーンで快適な撮影が可能です。

 

新開発の有効画素数最大約3250万画素APS-CサイズCMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を搭載。また、7Kオーバーサンプリングによる高画質な4K動画撮影が可能で、「Canon Log 3」に対応しています。

 

ボディー内5軸手ブレ補正機構を搭載し、手ブレの発生しやすい環境でも快適に撮影できます。レンズ内光学式手ブレ補正機構(レンズ内IS)を搭載したRFレンズ装着時は、カメラとレンズそれぞれの手ブレ補正機構が協調することで、最高8.0段の手ブレ補正が可能。

 

EOS R10は、小型・軽量ボディに、EOS Rシステムの高い性能を凝縮し、本格的な静止画・動画撮影を、より手軽に楽しむことができるミラーレスカメラ。市場想定価格は税込12万8480円(ボディ)です。

 

メカシャッター/電子先幕による撮影時は、AF/AE追従で最高約15コマ/秒、電子シャッターによる撮影時は、AF/AE追従で最高約23コマ/秒の高速連写が可能。先述のEOS R7同様、EOS R3のAF被写体検出技術を継承し、人物や動物、モータースポーツなどの乗り物の、動きが速いシーンで快適な撮影が可能です。

 

新開発の、有効画素数最大約2420万画素APS-CサイズCMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を搭載し、有効画素数最大約3250万画素のCMOSセンサーを搭載する、2019年9月発売「EOS 90D」「EOS M6 Mark II」と同等の解像性能を有しています。

 

6Kオーバーサンプリングによる高画質な4K動画撮影が可能。レンズ内ISを搭載したRFレンズ装着時は、動画電子ISとレンズ内ISの協調制御によって手ブレをより効果的に軽減し、歩きながらの撮影など、多様な撮影シーンに対応可能です。

音と光で日常から切り離されたパーソナルな空間を演出……キヤノン、スポットライト型アルミスピーカーをMakuakeで先行販売

キヤノンマーケティングジャパンは、「albos Light & Speaker(アルボス ライト&スピーカー)」の先行販売を、応援購入サイトMakuakeで開始しました。

↑カラーバリエーションはブラックとシルバーの2種類

 

同製品は、「音響」と「照明」の2つの機能により空間を演出するスポットライト型のワイヤレススピーカー。スピーカーは、ボディ上部にフルレンジスピーカーを、下部にはパッシブラジエーターを配置。円筒型のフォルムによりボディ内の空気を振動させ、クリアで豊かな音の響きを360度全方位から体感可能。

 

ボディは美しさと堅牢性を兼ね備えたアルミ削り出しを採用。剛性の高いアルミ削り出しボディが共振を抑制し、大音量でも音割れしにくいサウンドを楽しめます。DSP(デジタルシグナルプロセッサ)を内蔵し、中高音から低音にかけての帯域バランスなどをデジタル技術によって調整。“人が心地よいと感じるサウンド”にこだわった音響処理を施しています。

 

ライト部、アーム部、ボディ部の3か所が可動できる設計です。片手で動かせる可動部はフリーストップ機構を採用し、任意の場所でピタッと止められます。

 

ライトには「高出力LED」を使用。検証を重ねたLEDの配置で、ムラのない均一ながつくられています。光色は「白色・暖色」の2色、調光(光の明るさ)は「弱・中・強」の3段階の切替えが可能で、目的やシーンに合わせて様々な使い方ができます。

 

先行販売期間は6月29日18時まで。価格は、各色先着100台まで3万6000円、以後各色先着150台まで3万8000円、各色250台までが4万円となっています。製品は、9月末頃までのお届けを予定しています。なお、正式発表および正式発売は未定とのことです。

高画質&低ランニングコストのプレミアムハイスペックモデルと、低価格シンプルモデル! キヤノン「PIXUS」3月中旬発売

キヤノンは、家庭用インクジェットプリンター「PIXUS(ピクサス)」シリーズの新製品として、「XK500」と「TS3530」のインクジェット複合機2機種を、3月中旬に発売します。

↑TS3530(ブラック)

 

XK500は、プレミアム6色ハイブリッドインクを採用した高画質写真プリントと、低ランニングコストを両立した、プレミアムハイスペックモデル。L判写真を1枚税込約10.8円で印刷可能です。4.3型液晶タッチパネルは写真印刷に適したUIを搭載し、SDカードに保存された写真データをパソコンを介さずにプリンターだけでトリミングしたり、クリエイティブフィルターで効果を加えたりできるほか、カレンダーやディスクレーベルの印刷も素早く簡単に行えます。カラーバリエーションはダークシルバーメタリックの1色。

↑XK500

 

TS3530は、プリント・スキャン・コピーの基本機能とWi-Fiを搭載し、使いやすさを追求した低価格なシンプルモデルです。インクカートリッジの着脱をしやすくするなど、使い勝手を考慮したデザインを採用しています。

↑TS3530(ホワイト)

 

実売予想価格は、XK500が税込5万1150円、TS3530が税込8800円です。

肉眼でも追いながら記録できる新感覚カメラ「キヤノン PowerShot ZOOM」をGetNavi編集長が検証!

これまでにありそうでなかった新感覚だ。望遠鏡(※1)のように覗き込んで写真も動画も撮影できる、キヤノン「PowerShot ZOOM」がヒット中。スポーツ観戦時にも活躍するという本機の実力を、GetNavi編集長が実際に使って検証してみた!

※1:夜間や暗いシーンでの撮影、天体観測では適していないシーンがあります

 

【今回紹介する製品】

「スポーツ観戦の本来の楽しさを味わいながら撮れるカメラです」(川内)
キヤノン「PowerShot ZOOM

 

デジタルカメラ

キヤノン
PowerShot ZOOM
実売価格3万5750円

望遠鏡のように片目で覗き込みながら写真も動画も撮影できるデジカメ。100㎜/400㎜/800㎜という3段階の焦点距離をワンタッチで切り替えられ、瞬時にズームイン/アウトが可能だ。最高約10コマ/秒の高速連写にも対応する。

SPEC ●撮像素子:有効約1210万画素 1/3型CMOS ●記録メディア:microSD ●動画:フルHD ●サイズ/質量:W33.4×H50.8×103.2㎜/約145g(メモリーカード含む/CIPA準拠)

 

私が認定します!


GetNavi編集長
川内一史

プロスポーツから少年野球までスポーツ観戦が大好き。2歳の息子が育ったら運動会を見に行くのも楽しみ。

「いま何が起きた?」がなくなってストレスフリー!

 

スマホカメラの性能がアップし、多少の暗所や望遠でもキレイに撮れるようになった。喜ばしいことではあるが、それでも筆者はスポーツ観戦などイベントに参加した際、スマホやデジカメを構えるのは極力控えている。というのも、モニターやファインダーに集中すると、目の前で起きた決定的シーンを見逃してしまいがち。ライブの価値が半減する気がするのだ。

 

そんな筆者にとって、PowerShot ZOOMは、Makuakeで2020年秋にクラウドファンディングがスタートしたときから超注目のアイテム。今回は野球観戦時に使ってみた。

 

片目でファインダーを覗き込みながら、もう片方の目で状況を把握できるのが新感覚。スマホや一般的なデジカメで撮影するときの「あれ、いま何が起きた?」がなくなるので超快適だ。観戦の延長で手軽に撮影できて、望遠性能もスマホカメラとケタ違いでストレスフリー。このカメラは革命的です!

 

 

 

【使い倒して納得! PowerShot ZOOMが売れているワケ01/高いズーム性能】

グラウンド外からの撮影でも表情までしっかり捉えられる

焦点距離は100㎜/400㎜/800㎜の3段階で切り替え可能(※2)。グラウンド外やスタンドからの撮影でも、光学+デジタルズームの800㎜なら選手の表情をしっかり捉えられた。ワンタッチで切り替えられるのがうれしい。

※2:35mm判換算。100mmと400mm時は光学ズームによる切り替え。800mm時はデジタルズームのため、画質が低下します

↑100㎜では被写体が小さいものの、光学ズームの400㎜でグッと寄れる。800㎜でさらに寄れるが、デジタルズームなので解像度はやや落ちる

 

↑それぞれの焦点距離で最高約10コマ/秒の連写ができるので、決定的なシーンも撮り逃さない

 

【使い倒して納得! PowerShot ZOOMが売れているワケ02/手軽な操作性】

片手でグリップした状態でスムーズに操作できる

筐体は片手に収まる小ささで機動力抜群。操作系統はすべてグリップしながら指が届くところに配置され、ズームイン/アウトや静止画/動画の切り替えがスムーズに行える。ハンドストラップが付属し、落下させる心配もない。

 

↑電源やズームボタンは天面に
↑静止画/動画切り替えボタンなどはファインダー下に
↑ポケットに入れられるサイズ感も魅力だ

 

【使い倒して納得! PowerShot ZOOMが売れているワケ03/円滑なスマホ連携】

専用アプリでスマホに転送して写真や動画を手軽にシェア(※3)

撮影した写真や動画は、専用アプリ「Camera Connect」を使ってスマホやタブレットに転送してその場ですぐに確認できる。家族や友人にデータを送ったり、SNSに投稿したりするのも簡単だ。アプリはiOS、Androidともに対応。

※3:キヤノン専用アプリケーション「Camera Connect」のインストールが必要。接続には事前にカメラとスマホをペアリングさせておく必要があります。また通信環境により、ライブビューに遅延が発生します

↑スマホ画面からリアルタイムでチェック可能。手ブレや撮り逃しなどのミスがあれば、すぐに気づいて撮影に復帰できる

 

≪CHECK!≫

シックな新色ブラックが登場

マットな質感のブラックがクールなBlack Edition(3万7950円)が登場。本体の性能は同等だが、オリジナルのネックストラップが付属する。

 

<メーカーのコダワリ>

キヤノン株式会社
イメージコミュニケーション事業本部
ICB事業統括部門
島田正太さん

“望遠”をもっと身近で便利に使ってほしい!

普段スマホで写真やビデオを撮影している方に、“望遠”をもっと身近に便利に使っていただきたいという思いが、企画・開発のきっかけです。コンパクトさと望遠鏡スタイルのデザインを実現するにあたり、各部品の構成、ユニットの配置もゼロベースから検討しました。

 

実際に撮影した動画はコチラ!

 

撮影/高原マサキ(TK.c) モデル/雅也(HEADS) 取材協力/日本橋ファイターズ

構図もピントもお任せ! キヤノン「PowerShot PICK」は超優秀な自動撮影カメラだ

キヤノンが11月に発表した自動撮影カメラ「PowerShot PICK」は、カメラの周囲にいる人物を自動認識して、適切な構図で自動撮影してくれるという新感覚のカメラ。GetNavi webでは先日の発表会のレポートを紹介しましたが、今回はゴン川野さんによる実機レビューをお届けします。

↑「PowerShot PICK」(ブラックとホワイトの2色。ホワイトはオプションのシリコンジャケット ブルーを装着した状態)

 

→発表会のレポートはコチラ

 

本体は全自動、操作はスマホアプリを使用

今回は、11月末に発売された自動撮影カメラ「PowerShot PICK」の実機を使い、その実力を検証しました。本機を使うにはまず、スマホ専用アプリとの連携が必須です。撮影データは本体に挿入したmicroSDカードに記録されますが、スマホから閲覧可能なだけでなく、ワイヤレスでデータ転送も可能。

↑スマホ専用アプリとの連携で多機能とシンプルな操作を両立している

 

↑動画と静止画を記録するためにmicroSDカードを使用

 

↑カメラの充電にはUSB-C対応の充電器(9V・2A)を使用する

 

リモート撮影からアルバム制作までスマホで完了

スマホに専用アプリ「MiniPTZ」をインストール後、アプリを起動するとカメラの電源を入れペアリングボタンを押すように指示されます。この手順に従ってカメラとスマホを接続、するとカメラにメモリーカードを入れてるようにうながされます。電源を入れ直すと、スマホアプリのカメラ画像が跳ねて「こんにちは!」というメッセージが表示されます。

↑カメラには電源ボタンとペアリングボタンがある

 

メッセージはこれ以外に、お久しぶりとか、カメラが倒れていませんか?、暗い場所なので暗い写真が増えています、明るい場所に移動しませんか、などの挨拶、警告、アドバイスなど多岐に及んでいます。

↑アプリを起動するとカメラとのペアリングの方法から、アラートまで表示される

 

カメラ機能を起動すると画面が入れ替わり、リモート撮影を開始できます。カメラの上下左右の首振りとズーム操作、静止画と動画の切り替え、シャッターボタンが押せます。自動追尾機能を使うかどうかの選択もここでおこないます。家族での記念撮影や、絶対に逃がしたくないシーンはリモート撮影が確実です。再生画面を選択すると、今まで撮影された画像をサムネールで一覧できます。

↑左が広角での撮影、中央がデジタルズームを使った望遠撮影、右がレンズを真上に向けた状態

 

自動撮影モードでは登録した人物を優先して追尾

カメラに複数の人物が認識されると、自動的に12人まで登録していきます。アプリが撮影された人の名前と生年月日を聞かれるので、入力するとその名前が表示されます。設定画面で「優先設定」をONにすると登録した人物を多く撮影するようになります。

↑左は登録した人物の名前を教えた画面、中央は人物の優先設定、右が再生画面

 

この後、撮影した静止画と動画から、自動セレクトしたアルバムが生成されます。また、こちらで選択した画像から、お気に入りアルバムの作成にも対応。iOSのアプリでは指定した日付と人物での思い出ハイライト動画も作成できます。動画の自動追尾機能は優秀で横顔でも認識されました。また、屋内でも野外でも音声コマンドに反応して、タイムラグの少ない写真が撮れました。

 

「PowerShot PICK」は思っていたよりも的確に顔認識で、狙った人物を撮影してくれます。メインの撮影は「PowerShot PICK」に任せて、お父さんはスマホでサブカットをおさえるという撮影方法でもよいでしょう。確実に撮影するには音声コマンドかリモート撮影がオススメです。いい写真を撮ってもらうコツはカメラの位置を高くすること。小型三脚などを利用して人間の目線に近い高さにカメラをセッティングすると自然な表情と構図になります。

 

気になる点は、時々、スマホとのワイヤレス接続が途切れること。また、充電池が空になると撮影できないので、設定の自動撮影モードをエコに切り替えたり、イベントがないときはカメラの電源を切るなどして、電池を長持ちさせる工夫をするといいでしょう。

自動追尾機能をONにして撮影した動画

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

家族の思い出を自動撮影! キヤノンの“新ジャンルカメラ”第3弾「PowerShot PICK」が11月発売

キヤノンは、自動撮影に対応した「PowerShot PICK」を11月末に発売すると発表。カメラの周囲にいる人物を自動認識して、適切な構図で自動撮影、スマホアプリとの連携により、ベストアルバムを作ったり、リモート撮影もおこなえる。キヤノンオンラインショップでの販売予定価格は4万5980円。

↑「PowerShot PICK」(ブラックとホワイトの2色。ホワイトはオプションのシリコンジャケット ブルーを装着した状態)

 

家族をメインターゲットにした新ジャンルカメラ

同社が2019年から発表している“新ジャンルカメラ”と位置付けているカテゴリーで、第1弾のカラビナ付き超コンパクトカメラ「iNSPiC REC」、第2弾の静止画/動画撮影ができる望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」に続く第3弾の製品。

 

撮影者のいらない撮影スタイルを実現する自動撮影が特徴で、従来のデジタルカメラに対する不満点、自撮りが難しい、なかなか自然な表情を捉えられない、撮影者が自身が参加中のイベントに夢中になれない、などを解消して、あらゆる思い出のシーンを自然な表情で残せるという。カメラは重さ170g、電源は内蔵リチウムイオン電池で約2時間駆動可能、レンズは19-57mm相当の画角を備える。

↑「PowerShot PICK」は新ジャンルカメラの第三弾として登場

 

↑カメラ底面には3脚用ネジ穴が設けられており、一般的な3脚に取り付け可能

 

顔認識とパン&チルトで被写体を自動追尾

「PowerShot PICK」は12人までの顔を登録して、登録した人物を優先的に撮影することが可能。さらに撮影した画像を同社独自のアルゴリズムでセレクトして、おすすめのアルバムを作ってくれる。これにより膨大な画像データから、ベストの画像を簡単にチョイスできる。iOS版では、セレクトした画像を組み合わせたハイライト動画の作成にも対応している。画像データは本体のmicroSDカードに保存され、Bluetoothでスマホ専用アプリに転送できる。

 

静止画だけでなくカメラが自動的に判断してフルHD動画も録画してくれる。撮影中の人物が移動した場合は、カメラが水平(パン)と垂直方向(チルト)に動いて自動追尾をおこなう。手持ち撮影時も有効な手ブレ補正機能も搭載。有効画素数約1170万画素の1/2.3型CMOSセンサーを使い光学3倍ズームレンズで撮影する。


↑12人までの人物を優先的に撮影するように自動登録できる

 

↑登録した人物は優先的に撮影され、ベストショットをまとめた「おすすめ」が自動生成される

 

音声コマンドとリモート撮影にも対応

任意のタイミングで撮影したい場合は、4つの音声コマンドに対応しており、写真撮影、ビデオ撮影、撮影の一時停止、他の被写体の撮影を声で操作できる。スマホ専用アプリとBluetoothでペアリングすれば、ライブビュー画面を見ながら、静止画と動画の撮影を行うことも可能。また、WindowsPC専用アプリケーション「Wireless Webcam Utility for Mini PTZ cam」をインストールすればWebカメラとしても使用できるが、音声は送れない。

↑4種類の音声コマンドに対応、冒頭に「ハローピック」を付けることでカメラを操作できる

 

↑スマホでライブビューを見ながら、ズーミング、カメラのパンとチルトをおこない撮影できる

 

↑屋外のイベントでも使用可能だが、防水機能がないため濡らさないよう注意が必要だ

 

「カメラを構えるとどうしても意識してしまい自然な表情が撮影しにくい」、「撮影者が1人だと、撮影者が写った写真が少なくなってしまう」といった悩みを解決する新発想のカメラということで、特に子どもの写真を撮ることが多いファミリー層にアピールする製品となっている。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

キヤノンのプリンターの新機種が発表! 家庭での仕事や学習を捗らせるUIを搭載

キヤノンは、家庭用インクジェットプリンター「PIXUS(ピクサス)」シリーズの新製品として、高機能と低ランニングコストを実現したプレミアムモデル「XK100」と、多機能モデル「TS853o」「TS7530」「TS5430」の全4機種を、2021年10月14日から順次発売します。

 

仕事や学習でよく利用する機能をまとめたUIを採用

↑PIXUS XK100

 

タッチパネルのホーム画面には「標準モード」に加え、XK100では、スキャンしたデータのクラウドへの送信やクラウド上にあるデータのプリントなど、自宅での仕事や学習によく利用する機能をまとめた「仕事/学習モード」を搭載。一方TS8530では、直感的にプリントやコピーができる「かんたんモード」を新たに採用しています。

↑PIXUS TS8530(ホワイト)

 

また、XK100は、タッチパネルでの操作を行うことなく、スタートボタンを1回押すだけの操作でコピーが可能です。

 

 家庭用インクジェットプリンターの利便性を高めるアプリとの連携

新製品4機種にも対応している新開発のWindows PC用アプリ「Canon Inkjet Smart Connect」は、直感的な操作でプリントやスキャンができるシンプルなUIの採用により、初心者でも簡単にインクジェットプリンターを使いこなせるよう配慮されています。

 

また、TS7530は、スマホアプリ「Canon PRINT Inkjet/SELPHY」の画面に表示されるガイダンスに沿って操作するだけで、迷うことなく簡単に本体のセットアップを行うことができます。

↑PIXUS TS7530(ブルー)

 

なお、製品の品番とカラー、発売日は下記の通りとなっています。価格はすべてオープン価格です。

モデル カラー 発売日
PIXUS XK100 シルバーメタリック 10月14日
PIXUS TS8530 ブラック/ホワイト/レッド 11月上旬
PIXUS TS7530 ブラック/ホワイト/ブルー 10月14日(ブラック/ホワイト)、11月上旬(ブルー)
PIXUS TS5430 ブラック/ホワイト/ピンク 12月上旬

 

「CP+2021」総括レポート前編:初のオンライン開催で見えたカメラメーカーの「ある変化」

2020年2月25日から28日にかけて、日本最大の一般向けカメラ、映像機器の見本市である「CP+2021」が、コロナ禍の影響から初のオンラインで開催されました。昨年は同様の理由から中止となってしまったイベントだけに開催を喜ぶファンの声や期待が大きかった一方で、オンラインではカメラやレンズの実機に触れることができないなど、大きな制約がある中での開催となり、出展者であるメーカーがどのような工夫をしてくるかといったことにも注目が集まっていたイベントです。

 

本稿では、4日間に渡ったオンラインイベントの様子や主要出展各社の特徴、主だった新製品、全体としてのトレンドなどについて前後編の2回に分けてリポート。前編となる今回は、CP+公式サイトと主要カメラメーカーについてです。

 

CP+公式サイトはカメラメーカー特設ページのポータル的役割に

まず、CP+2021の公式サイトでは、主催者(一般社団法人カメラ映像機器工業会・CIPA)イベントとして、会期初日に「キーノートスピーチ」「CIPAデジタルマーケット・セミナー」「上級エンジニアによるパネルディスカッション」の3つを実施。フォトアワード「ZOOMS JAPAN 2021」の受賞作品発表なども行われました。

 

主催者イベントについては、主に現在のカメラ市況の分析やトレンドについて解説するもので、業界関係者やプレス向けの色合いが濃いイベントです。とはいえ、今回はオンラインとなったことで一般の方の視聴も行いやすくなったので、来年も視聴したいと思った人もいたのではないでしょうか? また、今回のイベントでは、CP+公式サイト以外は参加メーカーのサイト上に特設ページを設ける形で行われたため、CP+公式サイトは、そのポータルとして機能していました。各社へのリンクは、参加者の目的ごとの絞り込みができるほか、SNSの情報なども確認できるようになっていて、ポータルとしての使い勝手は、初のオンラインイベントとしては悪くなかったと思います。

↑CP+2021公式サイトのトップページ。公式チャネルでは、主催者イベントのほか、出展各社の注目コンテンツをリンクしていた。また、出展社のセミナーの検索も可能

 

それでは、今回参加したカメラメーカーについて、それぞれ見て行きましょう。

 

【カメラメーカー1】OMデジタルソリューションズ(オリンパス)

オリンパスの映像事業部門が独立する形で2021年1月に誕生した新会社で、OM-Dシリーズをはじめとした、マイクロフォーサーズのミラーレスカメラなどを展開。CP+2021では、目立った新製品の発表などはなかったものの、同社のYouTubeチャンネル「OLYMPUS LIVE」を活用して、新会社の決意などを表明しました。カメラ機材や交換レンズを活用している写真家のトークや、撮影テクニックを解説するセミナーなども多数配信。既存の「OLYMPUS LIVE」のコンテンツも充実しているため、同社製品のユーザーだけでなく、これからカメラを購入しよういうユーザーにも役立つものになっていました。

 

↑配信では、写真家の山岸 伸さんと海野和男さんのプレミアムトークのほか、吉住志穂さん、佐藤岳彦さんのトークなどを実施。画面は、吉住志穂さんによる「OM-Dで撮る花写真」

 

【カメラメーカー2】キヤノン

TOKYO FMとタイアップした番組形式の映像配信、「CP+2021 ONLINE Canon Imaging Channel」を実施。ラジオ・パーソナリティーによるトークを交えつつ、写真家やタレントのトーク、製品の活用テクニックなどを配信。同社のフルサイズ・ミラーレスカメラ、EOS Rシリーズや新コンセプトカメラであるiNSPiC REC、PowerShot ZOOMなどのコンセプトやデザインワークについてのトーク、開発者による解説なども行われました。イベントに合わせた製品発表などはなかったようですが、フルサイズミラーレスのEOS R5、R6、交換レンズのRF50mm F1.8 STMなど、比較的最近発表・発売された製品の展示が多く、ユーザーの注目度も高かったのではないかと思います。ライブ配信ではリアルタイムのアンケートなども実施し、インタラクティブ性が高く参加者も十分楽しめたのではないでしょうか。

↑ライブ配信中心のコンテンツで、各プログラムの合間には、TOKYO FMのパーソナリティーらがトークを行うという本格的な番組構成。一日中見ていても飽きない工夫がされていた

 

↑プログラムは、「Catch the Technique」「Catch the Future」「Catch the Fun」「Catch the Community」の4つのカテゴリーに分けられ、さまざまなトークやセミナーが展開された。画像は、ハービー・山口さんによるトーク「モノクローム写真の魅力」より

 

【カメラメーカー3】ソニー

α7/9シリーズや各種交換レンズについてのコンテンツもありましたが、やはり2021年1月に発表されたフルサイズミラーレスカメラ「α1」、同年2月に発表されたフルサイズセンサー採用の映像制作用カメラである「FX3」、2つの注目機種に関連したコンテンツが多かった印象。この2製品を軸に写真家や映像作家による、機材紹介や使いこなしについてのセミナーやトークが数多く実施されました。今回は特に映像関連のコンテンツが多くなっている印象で、FX3などの専用機はもちろん、α7シリーズなどの動画撮影機能も含め、同社のカメラとレンズが動画撮影にも適している点や、そのための機能が理解できる内容になっていました。

↑オンライン上に同社のブースを再現することで、新製品などを体感できるように工夫されていた

 

↑セミナーやワークショップは、AとBの2ステージ構成。およそ40名のさまざまなジャンルの講師が登場し、イベントを盛り上げた。画像は山下大祐さんによる「瞬間と一時と、マルチに魅せる鉄道表現」より

 

↑ソニーの新製品「α1」。有効約5010万画素メモリー内蔵フルサイズ積層型CMOSセンサーを搭載し、約30コマ/秒の高速連写や8K 30pの動画撮影に対応するなど、現時点での“究極”とも言えるスペックのミラーレスカメラ。予想実売価格で88万円(ボディ)という超高価なモデルながら、プロだけでなく多くのハイアマチュアの注目を集めている。2021年3月19日発売予定

 

↑Cinema Line プロフェッショナルカムコーダー FX3。αシリーズミラーレスカメラと同じEマウント採用のプロ仕様ビデオカメラで、4K動画撮影対応で映像制作の現場に最適化した、豊富な機能を装備する。予想実売価格/50万4900円(ボディ)、2021年3月12日発売予定

 

【カメラメーカー4】ニコン

2020年後半に発売されたフルサイズミラーレスカメラ、NIKON Z 7II、Z IIとNIKKOR Zレンズの機能や特徴を中心に、写真家や映像作家などによるセミナーやトークを展開。Zシリーズの使い勝手の良さやレンズの写りの良さが伝わってくるコンテンツが豊富に用意されていました。今回は、写真だけでなく、映像制作の現場でZシリーズのカメラやレンズが適していることにも重点が置かれ、写真用にZシリーズを購入したユーザーにも、気軽に質の高い動画撮影を楽しんでもらおうといった方向性のコンテンツも用意。写真と動画の両方が高いレベルで楽しめるカメラとしてのZシリーズの魅力が伝わる内容になっていました。

↑オンラインステージはライブと事前収録のコンテンツを組み合わせて、4日間行われた

 

↑オンラインステージには19名の写真家や映像作家などが登場し、ニコンのカメラやレンズの魅力、現場での使いこなしなどについて解説した。画像は、動物写真家の半田菜摘さんの「Z シリーズで出会う北海道の野生動物」より

 

【カメラメーカー5】パナソニック

動画・映像制作Tipsサイト「Vook」とコラボし、ライブ配信プログラム「Creators Live! with LUMIX」を実施。2月26日は写真、27・28日は映像制作に主要テーマを分け、写真家や映像作家によるセミナーなどを配信しました。製品の紹介はもちろんですが、LUMIXを用いた写真や映像の作品制作の基本や、プロでも役立つ表現テクニックやTipsなども紹介。配信によるコンテンツは、ほとんどの内容がリアルタイム配信で、ためになる内容だけでなく適度に笑いありハプニングありの関西風味も加わって、長時間のコンテンツでも飽きずに見ていられる内容でした。

↑「Creators Live! with LUMIX」と題した、ライブ配信を実施。配信そのものは2月26日からの3日間だったが、内容が濃く、見応えのあるコンテンツが多かった

 

↑2月26日「写真を、究めよう。」、27日「動画を、はじめよう。」、28日「動画を、究めよう。」とテーマが設けられて配信された。3日中2日が動画関連となっていて、同社の動画への力の入れようが伝わる。画像は写真家・相原正明さんによるセッションより

 

【カメラメーカー6】富士フイルム

会期中のライブ配信によるコンテンツは用意されていなかったものの、発売になったばかりの新製品、FUJIFILM GFX100SをはじめとしたラージフォーマットカメラのGFXシリーズ、APS-CサイズカメラのXシリーズ、人気のインスタントカメラ“チェキ”など、製品タイプごとの動画コンテンツが用意され、特に同社の製品に興味のあるユーザーには、大変参考になる内容になっていました。また、同社の伝統ともいえるプリントサービスについても紹介され、プリントのお試しサービスも展開(2021年3月31日まで実施)。撮影からプリントまでを完結できる同社の総合力を実感できる内容になっていました。

↑FUJIFILM GFX100S、X-E4の2機種の新製品や人気のX-T4といったカメラだけでなく、プリントサービスについてのコンテンツも用意され、同社ならではの写真の楽しみ方が提案されていた

 

↑写真家によるトークなどのほか、上の画像のような開発者による対談なども実施。開発中のエピソードなども交えて、同社製カメラの使いやすさや魅力を伝えていた。画像は「X-E4 開発者トーク」より

 

↑FUJIFILM GFX100S。43.8×32.9mmの大型センサー採用で有効約1億200万画素の超高画素機ながら、約900gの軽量ボディを実現。5軸式で最大6段分の効果を持つ手ブレ補正を搭載し、超高画素で手持ち撮影が楽しめる。実売価格/76万8900円(ボディ)、2021年2月25日発売

 

↑FUJIFILM X-E4。携帯性に優れたスクエアなボディに、APS-Cサイズの有効約2610万画素センサーを搭載。ノイズが少なく高感度でも高画質に撮れるほか、4K動画撮影時も低ノイズだ。180度まで跳ね上げ可能なチルト式背面モニター採用で自撮りにも最適。画像のシルバーボディのほか、ブラックボディも用意。実売価格/10万8900円(ボディ)、2021年2月25日発売

 

【カメラメーカー7】リコー

動画配信としては、近日中の正式発表や発売が見込まれているAPS-Cサイズフラッグシップ一眼レフ「PENTAX K-3 MarkIII」や、シリーズ30周年を迎えた高級コンデジのGR、360度全天球カメラのTHETAに関連したコンテンツや写真家のセミナーが中心。このほか、ライブ配信を駆使して、PENTAX K-3 MarkIIIのオンライン・タッチ&トライ(予約制)が行われていたのは特徴的でした。また、新製品として2月25日発表の「HD PENTAX-FA31mm F1.8Limited」など3本のレンズや「J limited」と称されたPENTAX K-1markIIのカスタムモデル、開発発表が行われた「HD PENTAX-DA★16-50mm F2.8ED PLM AW」(仮称)についても紹介されていました。

↑PENTAXのKシリーズ一眼レフ、リコーGRシリーズ、THETAシリーズの3つが同社の主力機種だが、やはり今回は、貴重な一眼レフの新製品、PENTAX K-3 MarkIIIの注目度が高かったようだ

 

↑4日間に渡り、ライブ配信を含めた数多くのコンテンツを配信。特に2本のCP+公式チャネル枠は、写真家・森山大道さんが登場したり、『一眼レフに未来はあるか?』と称した挑発的な対談企画が行われたりして、同社ユーザー以外の注目も集めていた。画像は佐々木啓太さんによるセミナー「HD FA Limited 新しい3姉妹と語る写心」より

 

↑PENTAX K-3 MarkIII。同社のAPS-Cサイズ機のフラッグシップとして開発が進められているモデル。発売日や価格などは未定だが、基本性能が高いことはもちろん、操作性やファインダーの見え味などにもこだわった注目の一眼レフだ

 

 

↑左から「HD PENTAX- FA43mmF1.9 Limited」「HD PENTAX-FA31mmF1.8 Limited」「HD PENTAX-FA 77mmF1.8 Limited」。アルミ削り出しの外観やシャープな写りと美しく柔らかいボケ味を両立した写りなどが特徴の高品質な交換レンズ。カラーは画像のシルバーのほか、ブラックも用意。4mm F1.9が8万7000円、77mm F1.8が12万円、31mm F1.8が15万6000円(各メーカー希望小売価格・税別)、2021年4月下旬発売予定

 

各カメラメーカーのオンライン発表を見て…

今回のカメラメーカーの出展内容は、写真撮影だけでなく、動画撮影に力を入れたものが多かったのが特徴的でした。これは、質の高い動画撮影が可能なフルサイズミラーレスカメラが普及し始めたこと、プロを含む映像作家がフルサイズミラーレスカメラを積極的に使い始めたことなどがあると思います。特にパナソニックは、イベントを行った3日中、2日を動画向けのコンテンツとしていたのは特徴的で、内容的にも動画撮影の初心者からプロの作家まで満足のできるものになっていて、勝負をかけてきたな……という印象。今回の出展社では、リコーだけが現行のミラーレスカメラを持っていない状況ですが、同社は一眼レフの新製品を出すことで、一眼レフや同社のファンの心を掴む方向で勝負をしていて、そちらも魅力的に感じられる内容でした。

 

後編ではカメラメーカーより、さらに配信でのアプローチが気になるレンズメーカーの出展状況からトレンドを見ていきたいと思います。

 

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エントリー向け人気ミラーレスカメラがブラッシュアップ! キヤノン「EOS Kiss M2」登場

キヤノンは10月14日、小型・軽量なミラーレスカメラとして人気のエントリーモデル「EOS Kiss M」(2018年3月発売)の後継機として、「EOS Kiss M2」を発表。発売は2020年11月下旬予定で、キヤノンオンラインショップでの価格(税別)は、ボディ単体が7万7000円、EF-M15-45 IS STM レンズキットが9万2000円、ダブルレンズキットが10万8000円、ダブルズームキットが11万5000円となっています。

↑キヤノン「EOS Kiss M2」。カラーはブラックとホワイトの2種類

 

基本性能は踏襲。でもしっかりブラッシュアップ

EOS Kiss M2は、有効約2410万画素のAPS-Cサイズセンサーを搭載した小型・軽量のミラーレスカメラ。キヤノンの「EOS R5」など、最近では先端技術を搭載するフルサイズミラーレスが話題になることも多いですが、エントリーユーザーにとっては持ち運びやすくてコスパにも優れたAPS-C機は狙い目といえます。

 

2018年に発売された初代「EOS Kiss M」も大きさ約116.3(幅)×88.1(高さ)×58.7(奥行)mm、重さ約387g(バッテリー、メモリーカードを含む ※ブラックの場合)というコンパクトボディと、総合的な使い勝手・機能のバランスのよさで人気となりました。EOS Kiss M2は、その初代モデルとほぼ同じサイズ感と重さ。加えて、搭載するセンサーや映像エンジン、背面モニター、電子ビューファインダー、最高約10コマ/秒の高速連写(AF固定時)といった基本性能も継承しています。

 

一方で、AF性能や動画撮影機能、操作性などが進化。特に実用上の恩恵が大きいと思われるのがAFで、被写体の瞳を検出してフォーカスを合わせる「瞳検出」の精度が向上し、動く被写体を撮る際に使用するサーボAF時でも瞳検出が機能するようになりました。動画では、昨今増えている縦位置動画の需要にあわせ、「縦位置情報の付加」機能を搭載し、カメラを縦位置で撮影した動画でもスマホやPCで自動的に縦位置で再生できるようになりました。

↑キヤノンのレンズ交換式カメラでは初となる「タップで被写体選択」の機能を搭載。EVF内に表示されている顔/瞳を対象としたAFフレームの位置を、液晶モニターをタップすることで簡単に切り替えられるようになった

 

今回の新モデルは、全体としては前モデルの基本性能を踏襲しつつ、使い勝手を改善させたという位置づけ。目を見張る新機能や驚きの進化などはなく、パッとスペック表を見比べただけでは地味な印象を受けるかもしれません。

 

しかし言い換えれば、それだけ初代モデルの完成度が高かったということ。すでに初代モデルをもっている方が買い替える意義は薄いかもしれませんが、もともと完成度の高かったエントリー向け人気モデルの使い勝手がさらに向上したと考えると、新たにミラーレスカメラの購入を検討している人にとっては魅力的な選択肢となるでしょう。

「観る」と「撮る」を片手でこなす“望遠鏡型カメラ”! キヤノンの新コンセプトカメラが今回も即完の予感

キヤノンは2020年9月10日より、クラウドファンディングサイト「Makuake」にて新コンセプトの望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」の先行販売を開始。同日20時の時点で早くも目標金額を大きく上回る約2500万円の支援を集めています。

↑PowerShot ZOOM。「本体1台+急速充電器1台+クリアファイルセット」と充電器のつかない「本体1台+クリアファイルセット」の2種類が用意され、価格はどちらも3万1460円。各先着500名だが、すでに充電器付きのセットは完売している

 

即完したカラビナ型カメラに続くコラボ第二弾は“望遠鏡型カメラ”

本プロジェクトは、CANON × Makuakeコラボシリーズの第二弾。第一弾であるカラビナ型カメラ「iNSPiC REC(インスピック レック」は、目標台数1000台がわずか約13時間で完売となりました。

↑本体がカラビナ形状となっており、服やバッグに手軽に取り付け可能な「iNSPiC REC」。Makuakeでの反響を受け、2019年12月に正式に一般発売された

 

前回のヒットでキヤノンの新コンセプトカメラに対する期待という名のハードルはかなり高まっていたのですが、今回の望遠鏡型カメラ「PowerShot ZOOM」もかなり面白い製品です。

 

一言でいえば、ポケットサイズの単眼鏡にカメラ機能を付加したような製品です。こういうとカメラ機能がついでのように思われてしまうかもしれませんが、キヤノンだけあってカメラとしてもしっかりと作りこまれています。

 

例えば、最高約10コマ/秒の高速連写(フォーカスは固定)やFHDでの動画記録への対応。加えて、手ブレ補正機構やオートフォーカスといった機能も備えています。さらに、画像処理エンジンは同社のフルサイズミラーレス「EOS R」などにも採用されているDIGIC 8という本気ぶり。撮像素子は有効1210万画素の1/3型CMOSセンサーを採用しています。

 

ズームは35mm判換算で最高800mm相当の超望遠域まで対応しますが、そのズーム方法が少しユニークです。通常のカメラのように徐々にズームしていくのではなく、のぞきながら手元のボタンで100/400/800mm相当の3つを切り替える「瞬間ステップズーム」という方式を採用。微調整はできませんが、そのぶん瞬時に全体俯瞰/アップを切り替えられるというメリットもあります。

↑左下から100mm相当、400mm相当、800mm相当のイメージ。100mm/400mm時は光学ズーム、800mm時はデジタルズーム

 

「観る」と「撮る」を片手で実現する優れモノ

PowerShot ZOOMが活躍するシーンは、スポーツ観戦をはじめ、旅行、野鳥観察、子どものイベントなど多岐にわたります。本機の特に優れていると感じる点は、「観ながら」思い立った瞬間に「撮影」できて、しかもそれが片手で完結する点。従来だったら双眼鏡とカメラを持ち替えたりしていたシーンでも目を離すことなく撮影でき、見逃し・撮り逃しがありません。

↑ズーム倍率の切り替えは本体上部、写真/動画記録は親指が当たる部分に備えられたボタンで操作。片手で完結する手軽さがうれしい

 

また、145gと非常に軽量コンパクトな点もうれしいポイント。本機が必要とされるシーンは総じてできるだけ荷物を軽量化したいことが多いので、この手軽さは非常に魅力的です。

 

さて、本記事を書いている間にも着々と支援は集まっており、先着500名分用意されていた充電器付きのセットは早くも完売。このままの勢いだともう一方の充電器なしのセット(同じく先着500名)も早々になくなってしまう可能性が非常に高いです。反響の高さから今後一般販売される可能性もありますが、確実に手に入れたいならこのチャンスをお見逃しなく!

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

キヤノンの“第二世代”フルサイズミラーレスカメラに抱いた期待感

キヤノンは2020年7月9日に開催したオンライン発表会にて、フルサイズミラーレス一眼カメラや交換レンズなど複数の新製品を一挙に発表。その内容は、販売台数の落ち込みや新型コロナウイルス感染症によるイベント中止など昨今なにかと暗い話題の多かったカメラ業界において、久々に大きな期待感と高揚感を感じさせるものでした。本稿では、ついに全貌が明らかになったハイスペックフルサイズミラーレス機や、“隠し玉”的に発表された注目モデルなどを中心に、新製品の概要について紹介します。

 

キヤノンの最高峰、ここにあり! ハイエンドモデル「EOS R5」

今回の新製品の目玉は、なんといっても新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R5」でしょう。2月に開発発表されたあと、少しずつスペックや外観などが明らかにされ、正式発表をいまかいまかと心待ちにしていたカメラファンも多いはず。

 

ここで少し、キヤノンのフルサイズミラーレスカメラの歩みについて振り返っておきたいと思います。キヤノンがそれまでソニーの独壇場だったフルサイズミラーレスカメラ市場に参戦したのは、2018年秋のこと。同時期にニコンも新規参入し、さらに翌年にはパナソニックやシグマも加わるなど、カメラ業界でいま最も盛り上がっているカテゴリだといえます。

 

キヤノンは2018年10月に初号機となる「EOS R」を発売。翌2019年春には廉価版「EOS RP」を投入し、フルサイズ機とは思えない低価格で一気に普及を狙うなど戦略的に製品を展開していました。そこから約1年後に開発発表されたのが、同社ミラーレスシステムにおけるハイエンドモデル「EOS R5」です。

 

今回正式に発表されたそのスペックを見てみると、EOSシリーズ史上最高の解像性能を謳う有効約4500万画素の撮像素子と新映像エンジン「DIGIC X」、最高8.0段分の手ブレ補正、8K30p動画撮影機能(4Kでは120pにも対応)、電子シャッターによる最高約20コマ/秒の高速連写(メカシャッター時は12コマ/秒)などなど、ハイエンド機にふさわしい驚きの数字が並んでいます。当然、防塵・防滴にも対応。既存のユーザーにとっては特にEOS初となるボディ内手ブレ補正がうれしいニュースかもしれません。

 

AF性能も大幅に強化されており、独自のデュアルピクセルCMOS AFは「デュアルピクセル CMOS AF II」に進化。瞳検出・人物検出では精度の向上に加え人物の瞳・顔・頭部、動物 (犬・猫・鳥) の瞳・顔・全身検出にも対応します。

 

背面モニターはバリアングル式、電子ビューファインダーは約576万ドットの有機ELパネルを採用。気になるカードスロットは、CFexpressカード (Type B) とSDメモリーカード (UHS-II 対応) のデュアルスロット。

 

操作性もブラッシュアップされており、EOS Rで導入されたマルチファンクションバーは廃止されて、代わりに直感的なAFフレーム選択操作が可能なマルチコントローラーが搭載されています。

 

キヤノンがいまもてる技術をすべて詰め込んだという印象で、製品名に一眼レフ機の中核を担う「EOS 5D」シリーズなどで使われている「5」という数字を使っている点などからも、同社が本機に懸ける期待の高さがうかがえます。

 

発売は2020年7月下旬予定で、キヤノンオンラインショップの価格は46万円 (税別) となっています。

 

一般ユーザーはこちらに注目! 新・スタンダードモデル「EOS R6」

EOS R5の正式発表に関しては多くの人が予想していたと思いますが、想定外だったのが新たなスタンダードモデル「EOS R6」の発表です。こちらはEOS R5より約1か月あとになる8月下旬の発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格はEOS R5より15万5000円安い30万5000円 (税別)となっています。

 

気になるEOS R5との違いですが、これだけ価格差があるとかなりスペックも抑えられているのかと思いきや、ボディ内5軸手ブレ補正や連写性能など多くの部分でEOS R5と同等の性能を備えています。

 

目立って異なる部分としては、センサーが有効約2010万画素であること、動画が8K対応でないこと(4K 60pに対応)などが挙げられます。その他、メディアスロットがSDカードのデュアルスロットであること、上面の表示パネルが省かれていること、EVFが約369万ドットであること、外装の素材などなど、細かな部分で違いはいくつかあります。

 

とはいえ、センサーは同社一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X Mark III」のセンサーをカスタマイズしたものということで、信頼性は十分。むしろ画素数を抑えたことで低輝度合焦限界や常用最高ISO感度など暗所での撮影に関わるスペックではEOS R5を上回っている部分もあります。

 

8K動画や4500万画素の解像感、という点にこだわらないのであれば、価格差を考えてもEOS R6はかなりお買い得に思えます。キヤノンはEOS R6をR5の廉価版ではなく、フルサイズミラーレスにおける“新標準”モデルと位置づけていますが、この仕様を見れば納得です。

 

待望の超望遠ズームなど新レンズも続々登場!

今回の発表では交換レンズの新製品4本も発表されました。

 

1本目は、超望遠ズームレンズ「RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM」。一眼レフ用EFレンズのなかでもプロ・ハイアマ層から特に人気の高い「EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM」のミラーレス版ともいうべき存在ですが、あちらよりも焦点距離を100mm延長し、より幅広い撮影領域に対応しています。鏡筒に刻まれた赤いラインが目印の、キヤノンのレンズラインナップのなかでも特に高品質な「Lレンズ」の1本です。

↑RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM。2020年9月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は33万5000円 (税別)

 

続いて紹介するのは、小型軽量を新コンセプトにした超望遠単焦点レンズ「RF600mm F11 IS STM」と「RF800mm F11 IS STM」です。絞り値をF11固定とすることで、RF600mmは930g、RF800mmは1260gとおよそ超望遠レンズとは思えない軽量化を実現。小型なミラーレスボディとも相性がよく、手持ちで手軽に超望遠撮影を楽しみたいというユーザーにぴったりなレンズです。

↑RF600mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は8万8000円(税別)

 

↑RF800mm F11 IS STM。2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は11万3000円(税別)

 

これら3本のレンズに対応したエクステンダーとして、焦点距離を1.4倍に伸ばす「エクステンダー RF1.4×」と、2倍に伸ばす「エクステンダー RF2×」もあわせて発表されました。

↑エクステンダー RF1.4×(左)とエクステンダー RF2×。どちらも2020年7月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は「RF1.4×」が6万3000円、「RF2×」が7万5000円

 

最後の1本は、中望遠単焦点レンズ「RF85mm F2 MACRO IS STM」です。最大撮影倍率0.5倍、最短撮影距離0.35mに対応したハーフマクロレンズ。F2.0の明るさを生かしたポートレート撮影などにもおすすめです。

↑RF85mm F2 MACRO IS STM。2020年10月下旬発売予定で、キヤノンオンラインショップの価格は7万6000円

 

“第二世代”の登場でますます注目度が高まるフルサイズミラーレス

2018~2019年にかけてカメラメーカー各社が相次いで市場に参入したことで、一気に「フルサイズミラーレス」というカテゴリの注目度が高まりました。しかし、実力が未知数だったこと、専用レンズが少なかったことなどから、一眼レフからの買い替えは少し様子見しようというカメラファンも少なくなかったはず。結果、各社健闘してはいるものの、先駆者でありレンズラインナップも充実しているソニーの優位は変わらずといった印象でした。

 

ところが、ここにきてキヤノンが早くも第二世代を投入。その飛び抜けたスペックと完成度は、大きな衝撃を与えました。レンズラインナップが参入当初に比べて充実してきたこともあり、次のカメラはフルサイズミラーレスに……と検討するユーザーは一気に増えそうな予感がしています。

 

もちろん、キヤノン以外のカメラメーカーがこのまま黙っているはずはないので、今後ますます業界が盛り上がることにも期待したいですね。

 

ソニー、ニコン、そして――キヤノン「EOS R」の登場で「フルサイズミラーレスカメラ」はどうなる?

8月23日発表のニコン「Zシリーズ」に続き、キヤノンも9月5日に新型フルサイズミラーレスカメラ「EOS R」を発表しました。ニコンが高画素機の「Z 7」と高速連写機の「Z 6」の2製品の同時発表だったのに対し、EOS Rのみというのは、やや物足りなさも感じます。が、そこはさすがキヤノンというべきか、画素数を有効約3030万画素に高めつつボディの実売価格を20万円台半ばに抑えた意欲的な中級機に仕上がっており、今後のフルサイズミラーレスカメラの普及に大きく影響を与えるはずです。

 

ニコン、キヤノンという主要メーカーが相次いで新機種を投入したことにより、すでにα7/9シリーズで先行するソニーも含め、今後、このジャンル(フルサイズミラーレスカメラ)がさらに注目を集めることは間違いないでしょう。そこで本稿では、EOS Rのスペックや使用感などを踏まえつつ、現状の3社の立ち位置や課題、注目ポイントなどについて考察していきます。

キヤノン
EOS R
発売:2018年10月下旬予定
参考価格:25万6500円

有効約3030万画素のフルサイズセンサーを搭載する、ミラーレス一眼。新マウントとして、「RFマウント」を採用しています。外観はEOSやEOS Mシリーズの基本デザインを踏襲しており、従来モデルのユーザーなら違和感なく使えるはず。

●撮像素子/36×24㎜有効約3030万画素CMOSセンサー ●レンズマウント/キヤノンRFマウント ●常用ISO感度/100~40000 ●連写/最高約8コマ/秒 ●ファインダー/約369万ドット ●背面モニター/3.15型約210万ドット、バリアングル式タッチパネル ●サイズ/約W135.8×H98.3×D84.4㎜ ●質量/約660g(バッテリー、カード含む)

 

バランスの良さが光る実用的な一台。ユニークな新操作ギミックも

まず、キヤノン EOS Rの基本スペックをチェックしてみると、前述のとおり画素数は約3030万画素で感度は常用で最高ISO40000、連写が約8コマ/秒と、おおよそ他社の高画素機と高速連写機の中間的なスペックとなっています。とはいえ、実用上はプロスポーツなどを撮影するのでない限り十分以上の性能を持っており、デジタルカメラのEOSシリーズ共通の基本思想である「快速・快適・高画質」を体現したカメラだといえるでしょう。

 

AFも同社独自の像面位相差AFである「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、AF測距点も最大143点で画面の横約88%、縦約100%をカバー。加えてAF追従性能なども向上し、瞳AFへの対応や低輝度限界EV‐6を実現するなど、さまざまなシーンでAFの合いやすい仕様となっているのも特徴です。

 

操作性は、既存のEOS Mシリーズのものを踏襲しつつ、ボディ上面に「撮影情報表示パネル」や左右のタップ操作とスライド操作に好みの機能を割り当てられる「マルチファンクションバー」を、レンズ鏡筒部に「コントロールリング」を追加することにより、従来モデル以上に素早いカメラ操作を可能にしています。

↑ボディ背面右手側上部に配置された「マルチファンクションバー」は、バーの左右がボタン(タップ操作が可能)となっており、左右のスライド操作で素早い設定変更が可能。AFやISO感度、ホワイトバランス設定などの機能ショートカットが割り当て可能です(上)。撮影時と再生時で機能を変えることもでき、再生画像の拡大・縮小なども手早くできます(下)

 

↑レンズ鏡筒部に新設された「コントロールリング」。ISO感度や絞り、露出補正などの機能を割り当てて、素早く設定可能。適度なクリック感があり、使用感も上々

 

EVFは約396万ドットと高解像で、背面モニターは3.15型約210万ドットのバリアングル式タッチパネルとなっており、EVF、背面モニターともに快適な撮影が可能。サイズ感は、大きさに関しては他社製品に比べるとやや厚みがあり、大きめに感じられるものの、重さは約660g(ボディ、バッテリー、カード含む)と軽量で、グリップ部も十分な深さと高さがあって握りやすくなっています。

↑実際に手にしてみると、小型・軽量ボディながらEOS一眼レフ同様の高いホールド性に感心しました。EVFが高精細でクリアな点に加え、バリアングル式の背面モニターを搭載しているフルサイズミラーレスカメラはほかになく、本機の魅力の1つとなっています

 

このように、ボディ単体で見ると飛びぬけたスペックは多くはないものの、実際に手にしてみると、トータルでのバランスの良さが光り、実用的なカメラだと実感できます。

 

意欲的なレンズラインナップに高まる期待。マウントアダプターはまさかの4種類!?

レンズに関しては、マウントに新しい「RFマウント」を採用。EFマウント同様の内径54㎜の大口径を確保しながら、ミラーがないことでショートバックフォーカス化(レンズ最後端から撮像面までの距離が短いこと)を可能にし、レンズ設計の自由度や画質を高めることに成功しています。

 

ボディと同時に発表されたレンズは、24-105㎜F4、28-70㎜F2、50㎜F1.2、35㎜F1.8マクロの4本。大口径レンズ中心のラインナップで、その性能が気になるところ。特に28-70㎜F2は、フルサイズ用としてはこれまでにない、ズームレンズで開放F2の超大口径を実現しており、新たな写真表現が可能になるレンズとして要注目の1本です。

↑RF24-105㎜ F4L IS USM。F4の標準ズームとしては小型・軽量で質量は約700g。約5段分の強力なレンズ内手ブレ補正を搭載している点も魅力。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は15万円

 

↑RF50㎜ F1.2L USM。F1.2と極めて明るく、高解像、高コントラストな標準レンズ。美しく大きなボケ描写が得られ、収差も極めて少ない仕様となっています。発売は2018年10月下旬予定で、参考価格は31万5900円

 

↑RF28-70㎜ F2L USM。ズーム全域でF2の明るさを実現した標準ズームレンズ。3枚の非球面レンズと3枚のスーパーUD&UDレンズを使用し、実用的な大きさで大口径化。最短撮影距離も39㎝と被写体に十分近寄って撮れるのも魅力です。発売は2018年12月下旬予定で、参考価格は40万8100円

 

↑RF35㎜ F1.8 Macro IS USM。最大撮影倍率0.5倍のハーフマクロレンズ。F1.8と大口径で約5段分の手ブレ補正機構も搭載されているので、手持ちでの近接撮影が楽しめます。305gと小型・軽量で、通常撮影時も高画質が得られます。発売は2018年12月下旬、参考価格は6万8710円

 

現状では4本のみのラインナップということで、交換レンズの少なさを気にする人がいるかもしれません。しかし、別売の純正マウントアダプターを併用することでEFマウントレンズが一眼レフボディと遜色なく使えるので(EF-Mレンズ除く、EF-Sレンズはクロップで対応)、RFマウントにないレンズはEFマウントレンズで補完できます。EOS一眼レフユーザーにとっては、現在使用中のレンズがそのまま使えるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

興味深いのは、純正マウントアダプターを4種類も用意している点。特にEFレンズ使用時にコントロールリングを使えるようにしたアダプターが用意されている点がユニークです。

↑マウントアダプターは、通常の「マウントアダプター」(上から1番目、参考価格/1万3770円)のほか、コントロールリング付きの「コントロールリングマウントアダプター」(同2番目、参考価格/2万7500円)、フィルター内蔵型の「ドロップインフィルターマウントアダプター円偏光フィルター A付」(同3番目、参考価格/4万1310円)と「ドロップインフィルターマウントアダプター可変式NDフィルター A付」(同4番目、参考価格/5万5080円)の4種類を用意。発売は、上2つが2018年10月下旬、下2つが2019年2月下旬予定

ソニー、ニコン、そしてキヤノン――フルサイズミラーレスカメラ市場はどうなる?

キヤノン EOS Rの登場で国内主要3社がフルサイズミラーレスカメラで競争するという状況になりました。ユーザーにとっては選択肢が増えてカメラを選ぶ楽しみが増したわけですが、実際のところ、どのカメラを選べばいいかは悩ましい問題でもあります。

 

まず、このジャンルで先行するソニーは交換レンズが豊富で、ボディもスタンダードといえる「α7Ⅲ」、高画素な「α7RⅢ」、高感度な「α7SⅡ」、高速連写仕様の「α9」が揃い、従来モデルも併売しているので、必要な性能や予算に応じた選択ができるというメリットがあります。

 

ニコン Zシリーズは、高画素機のZ 7と高速連写機のZ 6を用意。専用レンズは現状では数が少ないものの、超大口径の高画質レンズが使えるメリットがあります。

 

キヤノンはボディこそ1機種ですが、ニコン同様に超大口径レンズがラインナップされている点がメリット。20万円台半ばでバランスに優れたボディが使えると考えるとお買い得に思えます(その点は、ニコン Z 6も20万円台で購入できて魅力的です)。

 

また、ニコンとキヤノンに関しては、モーター内蔵タイプであれば、従来の一眼レフ用レンズをアダプターを介して専用レンズ同様の使用感で使えるというのもメリットの1つです(ソニーもAマウントレンズが使えますが、AFについてはトランスルーセントミラー方式になります)。

↑11月下旬発売予定のニコン Z 6。有効2450万画素で約12コマ/秒の連写が可能です。操作性などは上位機種のZ7同様で、重さも675g(バッテリー、カード含む)と小型・軽量。参考価格は27万2700円(ボディ)とフルサイズミラーレスとしては比較的低価格。ただ、記録媒体が高価なXQDカードのみとなっている点が費用面でやや気がかり。アダプター併用で多くのFマウントレンズも使用可能な点は同社の一眼レフユーザにとってうれしいところ

 

↑ソニー α7Ⅲ。画素数は有効約2420万画素で約10コマ/秒の連写が可能。実売価格が23万3000円と最新のフルサイズミラーレスカメラとしては低価格。本機に限らず、α7シリーズは3世代目と熟成が進んでおり、カメラのレスポンスや操作性などがかなりこなれてきているのも魅力です

 

ニコンとキヤノンはレンズ性能を追求している一方で、最初のラインナップが高価なレンズ中心となっており、高画質かつ手ごろな価格の普及タイプレンズの登場が期待されます。これはソニーも同様ですが、Eマウントレンズは、すでに低廉なサードパーティー製レンズが登場しつつあります。

↑タムロン 28-75mm F2.8 Di III RXD(Model A036)。ソニーEマウントの大口径標準ズーム。高い解像力と柔らかなボケ描写を両立した高性能レンズながら、実売で9万4500円と購入しやすい価格も魅力。ニコンZマウント用やキヤノンRFマウント用の登場も期待したい1本です

 

このように各社特徴がありますが、共通しているのは、静止画だけでなく、本格的な4K動画撮影機能なども盛り込むなど、将来性の高いモデルを投入している点。今後を見越してこれからフルサイズカメラを買うなら、ミラーレスカメラが有力な選択肢になるでしょう。

 

将来的にミラーレスカメラの性能や機能は、まだまだ伸びてくるはずです。既存の一眼レフユーザーならまずはサブカメラとして、新規ユーザーなら使いやすいフルサイズ・エントリーとして、各社の20万円台のフルサイズミラーレスカメラ(ソニー α7Ⅲ、ニコン Z 6、キヤノン EOS R)を検討してみてはいかがでしょうか?

手のひらにプリンターを。「iNSPiC」で撮って、印刷して、貼ってみた。

キヤノンから、スマホ写真を手軽に印刷できるモバイルプリンター「iNSPiC PV-123」が新たに登場した。同社の小型プリンターといえば、これまでに「SELPHY」シリーズが発売されているが、今回の製品は主に女性や若年層をターゲットに、より軽量コンパクトで、いっそうカジュアルな用途を想定したモデルになっている。どんなふうに使ってどんなプリントができるのか、さっそく試してみた。

↑スマホ専用ミニフォトプリンター「iNSPiC PV-123」。実売価格は1万7150円。写真のブルーのほか、ピンクとゴールドのカラーバリエーションが用意されている

 

手軽に持ち運べる薄型軽量ボディ

まずはiNSPiC PV-123の基本スペックを確認しておこう。外形寸法は縦118×横82×高さ19mmで、バッテリー込みの重量は160g。手のひらに収まるくらい小さくて薄く、持ち運びの負担は少ない。

↑気軽に持ち運べるサイズと重量。パーティやイベントの盛り上げグッズとしてもうってつけだ

 

バッテリーは内蔵式のリチウムイオン充電池。インターフェースにはBluetooth 4.0を搭載。使用する際は、スマホとBluetooth接続し、専用アプリ「Canon Mini Print」を使って印刷を行う。1つ注意すべきなのは、カメラやPCとの接続はできず、スマホ専用になっている点だ。一眼レフやミラーレスカメラを使う写真愛好家向けというよりは、主にスマホのカメラで写真を楽しむライトユーザー向けと考えていいだろう。

 

筆者の場合、ふだんはスマホよりもデジタルカメラで撮ることが多いので、最初はスマホ専用という仕様に少々物足りなさを覚えた。ただよくよく考えてみれば、最近のカメラはスマホへの無線接続が当たり前なので、実用上の問題はあまりないだろう。特に今回使ったEOS Kiss Mは、撮影と並行して写真をスマホに自動転送できるので、撮影から転送、印刷までがスムーズに行えた。

↑キヤノン製品では、「EOS Kiss M」のほか「PowerShot SX740 HS」などがスマホへの自動転送に対応。他社製品の場合でも、スマホやタブレットに自動または手動で写真をコピーできるなら、iNSPiC PV-123で印刷が楽しめるだろう

 

また、スマホに保存した写真だけでなく、FacebookやInstagram、Google Drive、Dropboxから写真を読み込むことも可能だ。

シンプルな見ためどおりの簡単操作

プリント方式には、ZINK社のZero Ink Technologyを採用。インクカートリッジは使わず、シアン/マゼンタ/イエローのインクが配合された専用の感熱紙を使用し、そこに熱を加えることで色を作り出す仕組みだ。用紙は防水性のある光沢仕上げで、用紙サイズは5×7.6cmとなる。

↑キヤノン用ZINKフォトペーパーは、20枚入り(実売価格972円)と50枚入り(実売価格2320円)を用意。全面フチなしの光沢カラープリントに仕上げられる

 

↑本体側面に電源ボタンを搭載。ほかにボタン類は特にないシンプルな構造であり、操作はすべてアプリから行う

 

↑ストラップホールの横に、バッテリー充電用のマイクロUSB端子を装備。フル充電での印刷可能枚数は20枚

 

↑用紙をセットする際は、まず本体カバーをスライドして取り外す

 

↑用紙のパッケージには、用紙のほかのブルーシートが1枚入っているので、それを用紙の下に置いてセットする。そして本体の電源を入れるとブルーシートが読み取られ、キヤノンiNSPiCに最適化された色で印刷できるようになる

 

↑スマホアプリ「Canon Mini Print」から写真を選び、印刷を開始すると、最短約50秒でプリントが出力される

 

公称の印刷時間は1枚約50秒とやや長め。実測でも最短50秒で印刷できたが、写真の絵柄によっては100秒程度かかる場合もあった。焦らずのんびりと待つのがいい。1枚ずつではなく、異なる複数の写真をまとめて印刷することも可能だ。

 

光沢感のある仕上がりが魅力! アプリを使って加工もラクラク

プリントは、色鮮やかで光沢感のある仕上がりが得られた。特に明るい屋外で撮影した写真は見栄えのいい色に仕上がった。室内や夜間などの光量が乏しい場所で撮った写真は暗部がつぶれやすいので注意したい。印刷アプリCanon Mini Printの機能を使って明るめに補正してから出力するのもいいだろう。

 

本製品の見どころのひとつは、アプリを使って写真にさまざまな補正や加工を適用できること。具体的には、明るさ補正のほか、コントラストやカラーバランスの調整、回転、反転、ペイントなどに対応する。文字やクリップアート、フレームを合成したり、多彩なフィルターを適用したりすることも可能だ。さらにカメラ機能があり、自撮りアプリ「SNOW」のように、顔のパーツをリアルタイムで補正したり、顔にイラストを重ねたりしながら撮影もできる。

↑Canon Mini Printを使って写真にクリップアートを合成してみた

 

↑用紙は、耐水性があって破れにくいうえに、裏面はシールになっている。手帳に貼ったり、スマホケースをデコったり、アイデア次第でいろいろと楽しめるだろう

 

使用感としては、非常に手軽かつ簡単であり、印刷のハードルが低く感じられた。インクジェットプリンターによる写真印刷とはまったく異なり、ゲームセンターにあるプリントシール機で遊ぶ感覚に近い。あるいは、ラベルライターの写真版といってもいい。スマホやカメラ、PCなどの画面表示だけで完結せず、撮った写真をプリントしてアナログ化することで、さらに撮ることが楽しくなる、そんなツールといえそうだ。

↑用紙サイズは小さいが、フチなし印刷ができることが特徴のひとつ。また、フチありやコラージュ印刷もできる

 

“遠くを撮りたい”なら買って損ナシ!! キヤノンの超望遠レンズ「100-400mm」をプロが賞賛する理由

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第6回「キヤノン 超望遠ズームレンズ(100-400mm)」

 

ここ数年の間に、多くのカメラ・レンズメーカーから、焦点距離400mmまでカバーする、いわゆる「超望遠レンズ」が発売されるようになった。だが、キヤノンはかなり前から、このカテゴリに該当する一眼カメラ用交換レンズ「100-400mm」を発売している。しかも、現在ラインナップされているのは“二代目の100-400mm”であり、画質面でも操作面でも大きく進化させた製品なのだ。

↑高画質設計で操作性にも優れる、高い機動力が自慢の超望遠ズームレンズ「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」

 

現在、各社から発売されている400mmまでの超望遠ズームレンズには、コストパフォーマンスを重視した製品と、光学性能やAF性能を追求した製品がある(厳密に分類するのは難しいが)。

 

今回紹介する、キヤノン「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は後者に該当する製品であり、プロやハイアマチュアのシビアな要求に応える「L(Luxury)レンズ」の1本。その進化した超望遠ズームレンズの特徴や魅力を、実際に撮影した作例写真とともに探ってみたい。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

光学性能も手ブレ補正も大幅に向上した二代目モデル


キヤノン
EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM
実売価格23万9620円

先代のロングセラー製品「EF100-400mm F4.5-5.6L IS USM」の後継モデルで、最新の光学設計により画質が大幅に向上。蛍石レンズ1枚とスーパーUDレンズ1枚を含む新しい光学設計により、ズーム全域において、画面周辺部まで高画質を実現。さらに、独自の新開発コーティング技術「ASC(Air Sphere Coating)」の採用で、フレアやゴーストも大幅に抑制。IS(手ブレ補正機構)の効果も、従来モデルのシャッター速度1.5~2段分から「4段分」に大幅に向上している。不規則な動きの動体撮影に最適な「ISモード3」も新搭載。2014年12月発売。

●焦点距離:100-400mm ●レンズ構成:16群21枚 ●最短撮影距離:0.98m ●最大撮影倍率:0.31倍 ●絞り羽根:9枚 ●最小絞り:F32-40 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:94mm×193mm ●質量:約1570g ●その他:手ブレ補正効果4.0段分(CIPAガイドライン準拠)

 

約20年前に発売された初代「100-400mm」を振り返る

二代目モデルを語るうえで、まずはデジタル一眼レフが普及する前の“2000年以前”に発売された、超望遠400mmまでカバーする初代モデルについても触れておきたい。

↑最大径92mm×全長189mmと、二代目モデルよりもわずかに小さい。そして、質量は200g近く軽い1380g。ズーム方式は、速写性に優れる直進式を採用(二代目は回転式)

 

1998年12月に発売された本レンズは、報道写真の分野や動きの激しいスポーツ、近づけない動物など、プロフェッショナルや特殊な撮影現場で高いパフォーマンスを実現。L(Luxury)レンズに相応しい描写性能や、手ブレ補正機構「IS」の搭載により、望遠や超望遠撮影を重視するカメラマンに支持されてきた。

今回紹介する二代目「100-400mm」レンズは、そんな初代レンズから画質面でも操作面でも大きく進化しているのだ。

 

超望遠ズームのメリットを具体的なシーンで語る

望遠ズームレンズの最大の特徴は、近づけない被写体でもズーム操作によって“大きく写せる”という点である。そして、望遠側の焦点距離が長くなるほど、より離れた被写体も大きく写せるし、同じ距離なら画面上により大きく写すことができる。

 

それでは、筆者が実際に撮影していて感じたメリットを、この超望遠画角を生かした具体的な撮影シーンを挙げながら紹介しよう。

 

【その1】近づけない被写体を、超望遠画角で大きく写す

駅前に設置された木製の案内板に、削り出しのネコのキャラクターを見つけた。その可愛らしい表情を400mmの画角で切り取る。目線よりも高い位置になり、しかも周囲に柵が設置されている――。超望遠の画角を利用すれば、そんな“近づけない被写体”も大きく写すことができる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/400秒 -0.3補正 WB:オート ISO100

 

【その2】引き寄せ効果+前ボケ効果で幻想的な雰囲気に

離れた被写体が、あたかも近くにあるように写せる。これは「引き寄せ効果」と呼ばれるもので、望遠になるほど高まる効果である。この花もけっこう離れた位置に咲いているが、400mmの画角によって、手が届く位置にある花のような感覚で捉えられた。そして、手前にある草を「前ボケ」として画面内に取り入れることで、幻想的な雰囲気に仕上げることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/80秒 +0.7補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その3】一輪の花も大きく写せる、短めの最短撮影距離

花壇に咲く花のなかから、比較的近い位置にある一輪を主役に抜擢。そして、望遠端400mmの画角で、最短撮影距離近くの間合いで撮影。当然、マクロレンズには敵わないが、超望遠ズームレンズとしてはけっこう“寄れるレンズ”と言えるだろう。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/320秒 WB:オート ISO500

 

↑近年、望遠ズームレンズがモデルチェンジする際には、よく“最短撮影距離の短縮”が実施されている。本製品の場合も、従来モデルの1.8mから「0.98m」へと大幅に短縮された

 

【その4】離れたフラミンゴも大きくシャープに!

多くのフラミンゴが活発に活動する、動物園内の浅い池。その池の対岸近くに、これから羽ばたこうとする一羽を見つけた。そして、素早くズームリングを望遠端に設定し、羽ばたく瞬間を大きく捉えた。“望遠端で絞り開放”という条件になったが、レンズの光学性能とAF精度のおかげで、シャープな描写を得ることができた。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F5.6 1/1000秒 WB:オート ISO1000

 

【その6】進化した手ブレ補正機構ISでファインダー像も安定

超望遠の手持ち撮影では、わずかなカメラの動きで、ファインダー(または液晶モニター)の像が大きく揺らいでしまう。高速シャッターで撮影画像のブレは抑えられるが、それでは安定した構図を得るのが難しくなる。だが本レンズでは、手ブレ補正効果がシャッター速度「4段分」に進化した手ブレ補正機構ISにより、そのあたりの不安もかなり解消される。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/500秒 WB:オート ISO1250

 

【その7】贅沢な光学設計で画面周辺部まで画質が安定

中央付近はシャープだが、画面周辺部をチェックすると、像のアマさや乱れが見られる……。そのあたりが、コスパや大きさ・重さを重視して設計される“安価な望遠や超望遠ズーム”の泣き所。だが、本レンズは、色収差を抑える蛍石レンズ1枚やスーパーUDレンズ1枚などを含む贅沢な光学設計によって、ズーム全域で画面周辺部まで高画質を実現する。だから、画質が最重要視される風景撮影にも安心して使用できる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(182mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/125秒 -0.3補正 WB:オート ISO800

 

【その8】超望遠で離れた列車をじっくり撮る

こちらに向かってくる列車は、距離が近くなるほど体感速度が増してくる。そして、わずかなシャッターのタイミングのズレによって、写り具合(列車の位置など)も大きく変化する。もちろん、そういう状況の醍醐味もあるが、思い通りに写せない確率も高くなる。だが、超望遠域で距離を置いた撮影なら、列車位置の変化も激しくないので、シャッタータイミングによる失敗も少なくできる。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) シャッター優先オート F6.3 1/1000秒 WB:オート ISO500

 

快適さを左右する「操作性」も要チェック!

「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、従来モデルよりも手ブレ補正機構「IS」の補正能力を高めたことで、手持ちでの超望遠撮影の活用範囲が広がっている。また、ズームリングの調節機能の搭載によって、撮影スタイルや好みに応じて“ズームリングの重さ”が変えられるのも、本製品の魅力的な部分と言える。

 

こうした「操作性」は画質や大きさ・重さに比べるとパッと見ただけでは気づきにくい地味なポイントではあるが、長く使うことを考えると快適さを左右する重要なポイントだ。本製品に関してもいくつか取り上げておこう。

 

【その1】操作しやすい幅広のズームリング

三脚座を使用して三脚に固定し、望遠端の400mmまで伸ばした状態(フードも装着)。前方に配置される幅広のズームリングは、三脚使用時でも手持ちでも操作しやすい。

 

【その2】“ズームリングの重さ”を調整できる

ズームリングとフォーカスリングの間に「調整リング」が設置されている。このリングを「SMOOTH」方向に回転させるとズームリングの動きは軽くなり、反対の「TIGHT」方向に回転させると重くなる。

 

【その3】ワンタッチで切り替え可能な手ブレ補正機能ほか

マウント部近くの左手(カメラを構えた状態)側に、フォーカスと手ブレ補正機構「IS」関連の設定スイッチが並ぶ。上から、撮影距離範囲切り換えスイッチ、フォーカスモードスイッチ、手ブレ補正スイッチ、手ブレ補正モード選択スイッチ。

 

【その4】フードにはPLフィルターの操作窓を装備

レンズ前面を雨や雪などから守り、写りに影響を与える有害な光線をカットする、付属のフード「ET-83D」。そのレンズ取り付け部の近くには、C-PL(円偏光)フィルターを操作するための、スライド方式の操作窓が設けられている。風景派カメラマンにはありがたい機能である。

 

 

一般的な望遠ズーム「70-200mm」「70-300mm」と比較すると?

望遠側の焦点距離が長くなると、レンズ本体の大きさ(主に長さ)が大きくなり、また、画質劣化や開放F値の暗さなどの不安要素も増えてくる。そのあたりが、少し望遠側を抑えた70-200mmや70-300mmなどの望遠ズームと比較検討する際のポイントになってくるだろう。

 

特に、高画質設計で開放F値も明るい「70-200mm F2.8」や「70-200mm F4」は魅力的だ。あるいは、もう少し望遠域までカバーしたいという思いで、「70-300mm F4-5.6」などの望遠ズームレンズを選ぶ人も多いだろう(価格や大きさ重さの問題もあるが)。

 

そこで、300mmの画角と、本製品がカバーする400mmの画角を比較してみた。

<300mmと400mmの画角を比較>

300mm(上写真)と400mm(下写真)の比較。400mm/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM 絞り優先オート F5.6 1/320秒 WB:オート

 

100-400mmを使う場合、あまり焦点距離を意識せず、普通に400mmで撮影することが多い。だが、こうやって同条件(同じ被写体を同じ位置から撮影)で300mmと比べてみると、思った以上に400mmの“アップ度の高さ”を実感する。70-300mmクラスでも十分な望遠効果は得られるが、より被写体を大きく撮ることを重要視するのであれば、100-400mmクラスを選びたい。

 

しかも、本製品「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」は、L(Luxury)レンズに相応しい優れた光学設計を採用しつつ、大きさや重さは70-200mm F2.8クラスに近い値に収めている。その点でも、超望遠ズームのデメリットを1つ解消していると言えるだろう。

 

 

【まとめ】多くの人に推奨できる、バランスの良い超望遠ズームレンズ

超望遠撮影で描写性能やAF性能にこだわると、必然的にキヤノンのL(Luxury)シリーズのような製品を推奨することになる。もちろん、報道やスポーツイベントの現場などで使われているような超弩級の超望遠レンズ(極端な大きさ重さで、価格も100万円前後になる)もあるにはあるが、購入して使いこなせる人は限られるだろう。

 

だが、今回取り上げた「EF 100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM」なら、70-200mm F2.8望遠ズーム並みの大きさ・重さで価格帯も近い。だから、高画質な超望遠撮影を堪能したい多くの人にオススメできる製品なのである。

カバンに入るプリンター!? ワンランク上の便利を体感できるPC周辺機器4選

画期的なアイデアを採用したPC周辺機器が続々登場し、従来の使い方とは一味違う便利な商品がいくつも販売されています。そこで今回は、ワンランク上の便利さを体感できるPC周辺機器4選をご紹介。PCライフをより快適にしてくれるアイテムが満載なので、ぜひチェックしてください。

 

出典画像:UPQ公式サイトより

 

[その1]

軽量化に成功したコンパクトボディのプリンター

出典画像:キヤノン公式サイトより

キヤノン
PIXUS iP110
Wi-Fiを搭載したモバイルプリンター「PIXUS iP110」。スマートフォンアプリの「Canon PRINT Inkjet」を使用すれば、写真や文書、Webページを直接プリントできます。自宅にルーターがなくても「ダイレクト接続」を使えばプリントできるので、Wi-Fi環境をわざわざ用意する必要もありません。

 

<注目ポイント>
・専用アプリで写真や文書、Webページのプリントが可能に
・Wi-Fi環境がなくてもプリントできる「ダイレクト接続」
・どこにでも持ち運べる軽量ボディ
サイズはW322mm×H62mm×D185mmのスマート設計。ノートパソコンを思わせるコンパクトボディーで、重さは約2.0kg。カバンに収納して気軽に持ち運べて、好きな場所でプリントを楽しめます。高密度プリントヘッド技術「FINE」を内蔵しているので、プリントの仕上がりもピカイチ!

 

[その2]

ロケーションフリーのワイヤレスマウス

出典画像:サンワダイレクト公式サイトより

サンワサプライ
リングマウス2 400-MA077
サンワダイレクトの「リングマウス2」は、空中で操作できるワイヤレスマウスです。使い方は簡単で、レシーバーをパソコンに取りつけて指先にリングマウスを装着するだけ。後は「ドラッグボタン」や「右クリックボタン」などの5ボタンを押せば、パソコンを自由に操れます。遠隔操作もできるので、立ちながら説明するプレゼンシーンにぴったり。

 

<注目ポイント>
・両手を自由に使える「ロケーションフリーマウス」
・ワイヤレスで動きながらの操作が可能
・快適なパソコン操作を実現する5ボタン
レシーバーは、パソコンに挿したままでも邪魔にならない「超小型」サイズ。また、紛失しないようリングマウス本体には「レシーバー収納口」を備えています。ほかにも充電用の「USBケーブル」や携帯に便利な「収納ポーチ」など、付属品が豊富な点も魅力。

 

[その3]

データ保護に特化した「指紋認証式」USBメモリ

出典画像:ユニスター公式サイトより

ユニスター
指紋認証USBメモリ
大切なデータを強力に守る、多彩な機能を搭載した「指紋認証USBメモリ」。指紋の特徴点を複合的に照合する「特徴点認証方式」を採用しており、強力なセキュリティシステムを実現しています。本人拒否率はたった0.1%で、他人がアクセスできる可能性を徹底排除。世界水準をクリアしているアイテムなので、安心してデータ保護に活用しましょう。

 

<注目ポイント>
・本人以外を寄せつけない「高性能特徴点認証方式」
・10通りの指紋情報を登録できる「BioSenese」
・指が汚れていてもスキャンしてくれる「指紋認証」機能
内部ソフトウェア「BioSenese」は、指紋情報の追加登録やバックアップなどが行えます。またパスワードを設定すれば、より強力なセキュリティガードにパワーアップ。指紋情報は最大10指まで登録できるので、大人数でデータを共有する企業のプロジェクトワークにも最適です。

 

[その4]

未来感を感じさせる「透明ボディ」のタッチパネル式キーボード

出典画像:UPQ公式サイトより

UPQ
Q-gadget KB02
透明なデザインが特徴のタッチパネル式キーボードです。透き通ったガラス製のボディに触れると、本体に備わるLEDがブルーに発光。目で楽しめる未来感あふれる演出を楽しめます。またデスクに設置するとすっきりした雰囲気になるので、机周りをオシャレにしたい人はぜひゲットしてみて。

 

<注目ポイント>
・未来感あふれる透明なデザイン
・OSはWindowsとMacに対応
・さっと拭くだけでキレイになるガラスボディ
パソコンにセットできるのはもちろん、タブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスにも接続可能です。OSはWindowsとMacの両方に対応。カラーバリエーションは「ネイビー・アンド・レッド」と「ブルー・バイ・グリーン」の2種類があるので、好みの色を選んでください。

キヤノン最高峰の中望遠単焦点!! 「EF 85mm F1.4L IS USM」実写レビュー

吉森信哉のレンズ語り~~語り継ぎたい名作レンズたち~~ 第5回「キヤノン 手ブレ補正機構搭載の中望遠単焦点レンズ」

 

中望遠単焦点の85mmは、ポートレート撮影などに多用されるレンズである。本格望遠の200mmや300mmのように、遠くの風景の一部分を切り取ったり、野生や動物園の生き物をアップで捉えたり……といった、望遠らしい作画効果は期待できない。だが、被写体との距離を適度に保ちつつ、明るい開放F値を生かして被写体の前後を大きくぼかすことができる。そんな“玄人好み”の描写や表現が、85mm前後の中望遠単焦点レンズの持ち味である。

 

今回取り上げる「キヤノン EF 85mm F1.4L IS USM」は、Lレンズとしての優れた描写性能を実現しつつ、手ブレ補正機構「IS」も搭載している。これによって、手持ち撮影時の快適さやブレ防止効果が増す。ちなみに、キヤノンのLレンズの「L」は、贅沢や高級を指す「Luxury」の頭文字で、最高水準の描写性能や操作性・堅牢性を追求したレンズの称号になっている。

 

【今回紹介するレンズはコレ!】

Lシリーズの大口径中望遠に手ブレ補正機構「IS」を搭載


キヤノン
EF 85mm F1.4L IS USM
実売価格17万7200円

F1.4の明るい開放F値によって、夜間や屋内などの暗い場面でもフラッシュ光に頼らず撮影でき、大きなボケ効果を生かした高品位な撮影が可能な中望遠単焦点レンズ。高精度ガラスモールド非球面レンズ1枚を採用し、画面中心から周辺部までシャープな画質を実現している。また、特殊コーティング技術のASC(Air Sphere Coating)の採用により、逆光時のフレアやゴーストの発生も抑制。そして、シャッター速度換算「4段分」のブレ補正効果が得られる手ブレ補正機構「IS」も搭載している。2017年11月発売。

●焦点距離:85mm ●レンズ構成:10群14枚 ●最短撮影距離:0.85m ●最大撮影倍率:0.12倍 ●絞り羽根:9枚(円形絞り) ●最小絞り:F22 ●フィルター径:77mm ●最大径×全長:88.6mm×105.4mm ●質量:約950g ●その他:手ブレ補正効果4.0段分(CIPAガイドライン準拠)

 

85mmだけでF1.2、F1.4、F1.8の3本体制に

従来からのEFレンズ群には、2本の85mm単焦点レンズがラインナップされている。明るさをF1.8に抑えてコンパクトさを追求した「EF 85mm F1.8 USM」と、開放F値が抜群に明るい「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」である。後者のF1.2の製品は、最高水準の描写性能や操作性・堅牢性を追求したLレンズであり、1989年発売の前モデル「EF 85mm F1.2L USM」と同様、ポートレート撮影などの定番レンズとして、長年にわたってプロやハイアマチュアの高い評価を得てきた。

↑独特な外観フォルムが印象的な「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」。質量は“1kgオーバー”の1025gである。2006年発売で実売価格は21万5200円

 

このF1.2の製品は「EF 85mm F1.4L IS USM」の発売後も併売されている。つまり、現在キヤノンの85mmは、F1.2、F1.4、F1.8の3本体制に。それぞれに描写や大きさ・重さ、価格などが異なるので、自身の狙いに合ったものを選ぶといいだろう。

↑今回紹介するF1.4の製品は、従来の大口径タイプの85mm(F1.2)と比べると、鏡筒の太さが均一になったので、結構スマートな印象を受ける

 

“均一な太さ”でバランスの良い外観

一見してわかる通り、従来からの「EF85mm F1.2L Ⅱ USM」と、新しい「EF 85mm F1.4L IS USM」は、外観フォルムが大きく異なる。鏡筒の最大径はあまり変わらない(F1.2は91.5mm、F1.4は88.6mm)。しかし、F1.2の製品はマウント部付近が極端に細くなっていて、それが太い部分の印象を強めている。一方、F1.4の製品はマウント部から前方にかけて徐々に太くなっていて“均一な太さ”という印象がある。ただし、全長はF1.4のほうが20mm以上も長いので、全体的にはF1.4の製品のほうが大柄だ。

↑全体的に太さが均一で、スマートな印象の「EF 85mm F1.4L IS USM」。付属のレンズフード「ET-83E」は、丸型タイプで全長が短め

 

しかし、質量に関しては、F1.2のほうが75g重い(F1.2は1025g、F1.4は950g)。だから、F1.2の“重量感”を体感している人なら、今回のF1.4は「思ったよりも軽いな」と感じるのではないだろうか。

 

全長は長めだが均一な太さの鏡筒で、MF撮影で使用するフォーカスリングもF1.2よりも幅広になっている。そんな「EF 85mm F1.4L IS USM」は、全体的に“バランスの良さ”が印象的な製品である。

F値の調整でさまざまなシーンに対応

ここからは、実写チェックを見ていこう。

 

まずは、F1.4の開放から1段刻みでF2.8まで撮影し、その背景ボケの違いをチェックしてみた。当然、最も明るいF1.4がいちばん大きくボケるので、被写体(手前のバラ)の近くにある花や葉もボケが大きくて被写体が目立つ。だが、開放付近だと「口径食(※)」の影響によって、画面周辺近くの遠方の木漏れ日が、円形ではなくレモン型に変形している。1段絞ったF2だと、変形の度合いはいくぶん弱まる。2段絞ったF2.8だと、画面周辺の木漏れ日も、かなり円形に近づいている。

※口径食:レンズに対して斜めに入射した光の一部が鏡筒やレンズの縁で遮られて、周辺部の光量が減少する現象

F1.4

 

F2

 

F2.8/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート WB:晴天 ISO100

 

F値の違いによる描写がわかったところで、次はそれぞれのF値をどんな場面で使うのか、具体的に紹介しよう。

 

≪F1.4(開放)≫最大のボケ効果を得る

木陰の手前に咲いていたアジサイ。背景が薄暗いぶん、花の形や色彩が際立って見えた。木漏れ日や点光源がない背景なので、口径食による不自然な描写は気にしなくてよさそう。そこで、F1.4の開放に設定して、最大のボケ効果を得ることにした。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F1.4 1/1250秒 -0.7補正 WB:オート ISO100

 

≪F2≫背後の点光源を自然な形にぼかす

温室内に吊り下げられたベゴニアの花を、背景を大きくぼかして存在感を高めたい。だが、背景にはいくつかの光源(照明)が入るので、絞り開放(F1.4)だと口径食による“光源ボケの変形”が懸念される。だから、ボケ効果の大きさと変形の緩和のバランスを取って、1段だけ絞ったF2で撮影した。絞り羽根(重ね合わせ)の角が目立たない円形絞りを採用しているので、光源ボケの形(輪郭)も自然である。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F2 1/320秒 WB:晴天 ISO100

 

≪F2.8≫近距離での不自然なボケを避ける 

ミントの群生を撮影中、1匹のアブの姿が目に留まった。そこで、そのアブにポイントを置いて、最短撮影距離付近で狙うことにした。近距離の撮影では、被写界深度(ピントが合っているように見える、ピント位置前後の範囲)が浅くなるので、わずかなピント位置のズレでピンボケになったり、奥行きのある物の一部分しかシャープに描写されなかったりすることがある。そこで、F2.8まで絞って不自然なピンボケを防ぎつつ、適度なボケ効果を得た。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F2.8 1/2500秒 WB:晴天 ISO100

 

↑「EF 85mm F1.4L IS USM」の最短撮影距離は0.85m。85mmの中望遠レンズとしては一般的な値だが、F1.4の開放で撮影する際には、被写界深度の浅さによるピンボケや不自然なボケ具合に注意したい

 

≪F8≫奥行きのある風景をハッキリと描写

開放F1.4の大口径単焦点レンズだと、開放やその付近の絞り値で撮影することが多くなるだろう。しかし、遠方を狙った風景撮影などでは、適度に絞り込んで撮影したい(ここではF8に設定)。それによって、少し手前から遠方までシャープな“肉眼の印象に近い描写”を得ることができる。もちろん、Lレンズなので画質的にもハイレベルである。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F8 1/160秒 -0.3補正 WB:晴天 ISO100

手ブレ補正機構「IS」の能力をチェック

本製品では“F1.4と手ブレ補正機構”の両立を実現させている。通常、大口径レンズに手ブレ補正機構を搭載(内蔵)すると、どうしても大きくて重い製品になりがちである。だが、本製品はレンズ全体のメカ構造の工夫によって小型軽量化を実現している。その手ブレ補正機構「IS」の補正効果は、シャッター速度換算で「4段分」。単純に計算すると「1/8秒」くらいでの手持ち撮影が十分可能、ということになる。

 

では実際の効果のほどはどうなのか。以下の日陰になったお堂の撮影シーンで検証してみた。

↑感度ISO100・絞りはF4で、得られたシャッター速度は「1/50秒」。手ブレ補正機構が非搭載だと、ちょっと微妙な速度である/共通データ:キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F4 1/50秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO100

 

軒先部分の木製彫刻を拡大し、手ブレ補正オン/オフで比較してみよう。

「IS」(手ブレ補正)オン

 

「IS」(手ブレ補正)オフ

 

極端な低速シャッターではないので、手ブレ補正機構「IS」がオフの状態でも、一見して「ブレて失敗!」というカットはなかった。しかし、PC画面上で100%(原寸表示)の大きさでチェックすると、ISオフで撮影したほうは、木製彫刻の細部や輪郭部に微妙なカメラブレが発生したカットが多くあった。今回の使用ボディは有効画素数「約3040万画素」のEOS 5D MarkⅣ。カメラが高画素になればなるほど、わずかなカメラブレも見逃せなくなってくるのだ。

 

手ブレ補正の効果がわかっところで、手持ちで低速シャッターを生かした撮影にチャレンジしてみた。緑に囲まれた回る水車を、手持ちのまま「1/8秒」低速シャッターで撮影。これによって、勢いよく回る水車部分が大きくブレて、ダイナミックな動感が表現できた。もちろん、動きのない部分までブレてしまうと、ただの“手ブレ写真”になってしまう。手ブレ補正機構の搭載によって可能になる、撮影スタイル&写真表現なのである。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM シャッター優先オート F11 1/8秒 -0.7補正 WB:晴天 ISO100

 

明るさと手ブレ補正の融合が、写真撮影の幅を広げる

ズームレンズの場合、大口径タイプの製品でも開放F値は「全域F2.8」になる(ごく一部の製品を除けば)。だが、広角から中望遠の単焦点レンズなら、それより2絞り明るい“開放F1.4”の製品も多くある。しかし、それらには手ブレ補正機構が搭載されていない(ボディ内手ブレ補正を採用してないカメラで)。

 

まあ、明るさと光学性能の両立を考えると、それも止む無し。「手ブレ補正非搭載でも、抜群の明るさでカバーできる」。そういう考えで大口径単焦点レンズを選択・使用している人は多いだろう。だが、この「EF 85mm F1.4L IS USM」は、F1.4の明るさと手ブレ補正機構搭載の両方を実現した。それは例えば、次のような薄暗いシーンで活躍する。

 

夜の神社。そこの門の一部分を、85mmの画角で切り取る。近くに設置された灯りに照らされてはいるが、周囲はかなり暗くて、頼みの灯りも光量は乏しい。正直、F1.4の明るさを以てしても厳しい状況である(ある程度の画質劣化を覚悟して、極端な高感度撮影をおこなえば別だが)。しかし、感度をISO1600まで上げたら「1/4秒」の値は確保できた。この程度のISO感度なら、新しめの35mm判フルサイズ機なら十分高画質が得られるし、シャッター速度もISオンなら何とかなる値だ(安全速度よりもわずかに低速だが)。

キヤノン EOS 5D MarkⅣ EF 85mm F1.4L IS USM 絞り優先オート F1.4 1/4秒 -1補正 WB:オート ISO1600

 

F1.4の明るさと手ブレ補正機構搭載の両方を実現した本レンズを使えば、撮影領域や表現の幅はこれまで以上に広がるだろう。ワンランク上の撮影を楽しみたいなら、ぜひ手にしておきたい1本だ。

【2018夏版】ボーナス出 た ら買いたい「高付加価値一眼」ベスト5をプロが選出

本記事では、2018年の夏ボーナスに本命の一眼カメラをプロが実際に試してテスト。こだわった写真が撮れる各社の意欲作5製品+αを紹介、各項目を5点満点で採点しました。

 

【チェックした人】

カメラマン・永山昌克さん

写真スタジオ勤務を経てフリーに。写真や動画撮影のほか、カメラ誌やWEB媒体での執筆も多数。

 

【その1】

小型軽量ボディとハイスペックを両立したフルサイズミラーレス

ソニー

α7

実売価格24万4330円(ボディ)、26万9870円(ズームレンズキット)

人気α7シリーズの最新作。昨年発売のプロ向け高画素機α7R Ⅲから、防塵防滴ボディや高速連写を受け継ぎながら、画素数を2420万画素に抑えることで、一般ユーザーに手の届く価格を実現。全部入りともいえる中身の濃さを誇ります。

SPEC【画素数:2420万画素】【連写:秒約10コマ】【常用最高感度:ISO51200】【質量:約650g】●レンズマウント:Eマウント●モニター:3.0型約92万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W126.9×H95.6×D73.7㎜

新開発の裏面照射センサーを搭載し、常用最高感度ISO51200と低感度時の広ダイナミックレンジを実現。

 

上位機α7R Ⅲに勝る693点のAF測距点に対応。画面端の被写体にもスムーズにピントを合わせられます。

 

ほぼ無音で撮影できるサイレント撮影機能をα7R Ⅲなどから継承。最高約10コマ/秒の連写も上位機に匹敵します。

【作例】

フルサイズセンサーはボケ表現や高感度の強さに加え、発色が豊かで階調に深みがあるという利点があります。観覧車の鮮やかな色と金属感もリアルに再現できました。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×3

幅広い撮影シーンや被写体でオールマイティに活躍する性能

画質と機能、操作性と、いずれもハイレベル。動体から風景、人物、静物まで幅広いジャンルで役立つでしょう。交換レンズは急速に増えているものの、高価で大型のものが中心なので注意(永山さん)

 

【その2】

プロも愛用する高画素&高速フルサイズ

ニコン

D850

実売価格39万9600円(ボディ)

2014年に発売された「D810」の後継機。新センサーの採用によって高画質化を図ったほか、連写やAF、ファインダー、液晶モニター、動画機能などあらゆる部分が進化。AFは最上位機のD5と同じく153点測距に対応します。

SPEC【画素数:4575万画素】【連写:秒約7コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約1005g】●レンズマウント:ニコンFマウント●モニター:3.2型約236万ドット、チルト、タッチ対応●OVF:100%、0.75倍●サイズ:W146×H124×D78.5㎜

ファインダーには、同社製品では最大となる倍率0.75倍のペンタプリズムを採用。大きな表示で被写体をくっきりと見ることができます。

 

高感度に有利な裏面照射型の4575万画素センサーを搭載。大判印刷にも適した高精細な写りが得られます。

 

ボディは、悪条件での撮影に強い防塵防滴対応のマグネシウム合金製。グリップは深く、ホールド感も良好です。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×5

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×5

多彩なレンズを生かして本格撮影が楽しめる

画質にこだわりつつ、レスポンス面でも妥協したくない人にオススメ。ボディは大柄で重いため、気軽なスナップには不向きですが、大口径レンズとの相性はよく、本格スポーツ撮影やスタジオ撮影には好適です(永山さん)

【その3】

Kissシリーズが25周年を迎えてミラーレス化!

キヤノン

EOS Kiss M

実売価格8万10円(15-45キット)、10万890円(ダブルズームキット)

ファミリーカメラの定番「EOS Kiss」シリーズ初のミラーレス一眼。従来のKissに比べて一回り以上小さなボディに、デュアルピクセルCMOS AFなどの最新技術を凝縮。充実したビギナー向けガイド機能も搭載します。

SPEC【画素数:2410万画素】【連写:秒約7.4コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約387g】●レンズマウント:EF-Mマウント●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W116.3×H88.1×D58.7㎜

 

高速AF技術デュアルピクセルCOMS AFに対応。ピント合わせは快適です。

 

上下左右に回転するバリアングル液晶によって、自分撮りなども楽しめます。EVFも搭載します。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×3

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×3

中級一眼レフ並の画質とAF

高画素APS-Cセンサーが生み出す画質は、中級一眼レフに匹敵するレベル。AFなどレスポンス面も快適です。交換レンズは、他社に比べるとまだ少なめ(永山さん)

 

【その4】

所有欲を満たすスタイリッシュなデザインも魅力

オリンパス

OM-D E-M10 Mark

実売価格8万6650円(ダブルズームキット)

フィルムの一眼レフを思わせるデザインを採用した、エントリー層向けのミラーレス一眼。E-M10シリーズの3代目であり、新たに4K動画に対応したほか、アートフィルターなどの撮影機能がいっそう向上しています。

SPEC【画素数:1605万画素】【連写:秒約4.8コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約410g】●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W121.5×H83.6×D49.5㎜

 

入門機ながら強力な5軸手ブレ補正を内蔵。薄暗いシーンでも手持ちで安心して撮れます。

 

新搭載したAPモード。星空を光跡として表現するモードなど、一段上の撮影が楽しめます。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×3

機能:☆×4

操作性:☆×3

交換レンズの豊富さ:☆×4

充実した撮影機能とレンズが◎

画質はクリアで見栄えがいいですが、最新モデルにしては画素数は控えめ。撮影モードはオートからマニュアルまで充実。交換レンズも数多く揃っています(永山さん)

 

【その5】

AF追従で20コマ/秒を誇る高速連写番長

パナソニック

LUMIX G9 Pro

実売価格21万4920円(ボディ)、29万5920円(標準ズームキット)

動画に強い同社のミラーレス一眼のなかでも、特に静止画を重視したハイエンド機。世界最速をうたうAFと超高速連写によって、動体の決定的瞬間も確実に捉えられます。ボディはやや大きめのマグネシウム合金製。

SPEC【画素数:2033万画素】【連写:秒約20コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約658g】●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約368万ドット●サイズ:W136.9×H97.3×D91.6㎜

 

AF固定60コマ/秒の超高速連写に加えて、連写を長時間続けられる4K&6Kフォト機能も搭載。用途に応じて選べます。

 

天面にはミラーレス一眼では希少なサブ液晶を搭載。各種の設定状態をひと目で把握できます。

 

【永山カメラマンのジャッジ!】

画質:☆×4

機能:☆×5

操作性:☆×4

交換レンズの豊富さ:☆×4

やや高めの価格に見合った高性能

シリーズ最大画素数とローパスレス設計によって、精細な描写を実現。機能は盛りだくさんで、交換レンズも豊富。あらゆる被写体に対応できる実力です。

 

アクションカメラ、コンパクトデジカメ、ビデオカメラも狙い目!

非一眼カメラの分野でも高付加価値モデルが続々と登場中。レンズ交換ができない代わりに機動力に優れ、動画や静止画をより自由に楽しめる3台をチェックしました。

 

【アクションカメラ】

定番アクションカメラの画質や手ブレ補正が進化

GoPro

GoPro HERO6

実売価格4万4820

【映像解像度:4K】【写真解像度:12MP】【防水:10m】【質量:約117g】

人気のHEROシリーズ最新作。手のひらサイズの小型ボディに新プロセッサーを搭載し、4K/60Pや高精細なスローモーション撮影に対応。手ブレ補正も強化され、使い勝手は上々です。

SPEC●モニター:2.0型●記録メディア:microSD●インターフェイス:USB-C、マイクロHDMI●サイズ:W62.3×H44.9×D33㎜

 

【コンパクトデジカメ】

コンパクトなボディにAPS-Cセンサーを搭載

キヤノン

PowerShot G1X Mark Ⅲ

実売価格12万1860

【画素数:2420万画素】【連写:秒約7コマ】【常用最高感度:ISO25600】【質量:約399g】

小型ボディにAPS-Cサイズの大型センサーと光学3倍ズームを搭載。一眼レフEOSから継承した明快な操作性や、安定感のある画質、自由度の高いバリアングル液晶なども魅力です。

SPEC●センサーサイズ:APS-C●レンズ:24〜72㎜(35㎜フィルム換算)●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●サイズ:W115×H77.9×D51.4㎜

 

【ビデオカメラ】

カメラ内で編集ができる「あとから補正」が進化

 

パナソニック

HC-VX985M

実売価格5万4400円

【映像解像度:4K】【光学ズーム:20倍】【デジタルズーム:250倍】【質量:約395g】

光学20倍ズーム搭載のビデオカメラ。4K動画を編集する「あとから補正」が進化し、特定の被写体を追尾したり、アップにしたりできます。小型ボディやスマホとの連携機能も魅力です。

SPEC●センサーサイズ:1/2.3型●レンズ:30.8〜626㎜(35㎜フィルム換算)●モニター:3.0型46万ドット、タッチ対応●サイズ:W65×H73×D141㎜

2018年春の最注目カメラの実力は? “王者”キヤノンの「EOS Kiss M」徹底検証!

一眼レフの分野でトップシェアを誇るキヤノンは、最近、急激にミラーレス一眼に力を注ぎ始めました。なかでも最新作の「EOS Kiss M」は、同社の技術力を集結した今春最大の注目モデルです。今回は、そんな同モデルの実力を画質・休日力・旅行力の3分野で判定。休日力は家族の週末などにおける使い方での実力を、旅行力は旅先での使い勝手について評価しました。

 

Kissブランド初のミラーレスが早くも人気

キヤノンは、フィルム時代から続く入門者向けレンズ交換式カメラの定番シリーズ「Kiss」の名を冠した初のミラーレス一眼「EOS Kiss M」を今年3月に発売。ブランド力の高さに加えて、気軽に持ち運べる小型軽量ボディや充実した高機能が評価され、早くも人気機種となっています。

 

特に注目は、連写とAFが進化したこと。これまでの一眼レフのKissシリーズに遜色ない動体撮影性能を備えているのです。激しく動き回るペットや子どもの撮影用にもうってつけといえます。

 

また既存モデルでは、コストパフォーマンスに優れた「EOS M100」も狙い目。電子ビューファインダーは非搭載ですが、よりビギナー向けのシンプル操作やオプションのカバーを付けて着飾れる薄型ボディが特徴になっています。

 

【今回テストしたモデルはコレ!】

一眼レフを上回る高速連写と広範囲AFを実現

キヤノン
EOS Kiss M
実売価格9万4620円(15-45キット)、11万8560円(ダブルズームキット)

【2410万画素】【秒約7.4コマ連写】【常用最高ISO25600】【約387g】

新エンジン「DIGIC 8」の採用によって連写やAFが高速化したほか、無音で撮影できるサイレントモードや、目にピントを合わせる瞳AF、4K動画などの機能に新対応。また、モニターが前モデルのチルト式からバリアングル式に変更になり、初級者向けのガイド機能もいっそう充実しました。

SPEC●撮像素子:有効2410万画素APS-C型CMOSセンサー ●レンズマウント:EF-Mマウント ●液晶:3.0型、104万ドット ●メモリ:SDXCほか ●サイズ:W116.3×H88.1×D58.7mm

↑電子ファインダーと背面モニターを光軸上に配置。撮影時の視線移動が最小限で済みます

 

【特徴01】

同社ミラーレスでは初のバリアングル背面モニター

上下左右に可動するバリアングル液晶を搭載。ラクに自分撮りができるほか、カメラの横/縦位置を問わず、自由なアングルから撮影しやすいです。

 

【特徴02】

AFエリアが広くなり構図の自由度が大きく向上

独自の技術「デュアルピクセルCMOS AF」がさらに進化し、測距点は画面のほぼ全域をカバー。画面端にある被写体にもスムーズに合焦します。

 

 

画質・休日力・旅行力の3分野で実力を判定!

<評価内容>

●画質

色味:オート撮影時の色味を判定。偏りや、実際と記憶のどちらに近い色味かをチェックしました。

高感度:各機種の最高感度まで、同一条件でテスト。ノイズと解像度のバランスを確認しました。

※テスト条件:色味は、屋外にて感度を最低感度に設定し、そのほかの機能を揃えて撮影。高感度は、屋内にて条件を揃えて撮影。掲載カット以外にも、全感度で撮影して評価しました

 

●休日力

AF:AFの範囲や速度、精度。子どもやペットなど動き回る被写体を追えるか注目しました。

フィルター機能:画像をデジタル加工して個性的な描写にするフィルター機能。数と効果をチェック。

スマホ連携:撮影中のリモコン機能や、撮影後の転送機能などの使い勝手を判定。対応機能もまとめました。

 

●旅行力

軽さ:撮影時、携帯時ともに重要なフルセットでの質量を実測。軽いほど持ち歩きはラクです。

バッテリー性能:ミラーレス一眼の泣き所のバッテリー持ちを比較。USB充電への対応も確認しました。

モニターの見やすさ:屋外で撮ることの多い旅先。晴天下での背面モニターの見やすさをチェックしました。

【画質】8/10

色味:☆×4

やや赤っぽいが見栄えのする色

わずかにマゼンタに寄った発色で、実際よりもレンガの色が赤っぽく感じます。コントラストはやや高めで、適度なメリハリがあります。

 

高感度:☆×4

ISO6400まではノイズが目立たない

ISO12800では暗部ノイズがやや目立ちますが、それでも小さな印刷やウェブ用途なら十分に使えるレベル。ISO25600では、ノイズリダクション処理の影響で細部の解像感が低下します。

ISO6400

 

ISO25600

 

【休日力】14/15

AF(測距点の数&範囲):☆×5

スピーディなAF性能を実感

デュアルピクセルCMOS AFの測距点は143点で、横88×縦100%の範囲をカバー。実写では高速で正確なAF性能を確認できました。

 

フィルター機能:☆×4

撮影時または撮影後に適用可能

油絵風や水彩風、ソフトフォーカスなど7種類のフィルター効果と4種類のHDR効果を用意。撮影時だけでなく、撮影後の適用も対応可能です。

 

スマホ連携:☆×5

【Bluetooth:○、NFC:○、QRコード:×、自動転送:○】

撮影直後に自動転送できるのがラク!

スマホやタブレットからのリモート撮影や画像確認、撮影直後の画像自動転送が可能。QRコードはアプリダウンロード用のものは有り。

 

【旅行力】11/15

軽さ(※):☆×4

Kissシリーズでは最小軽量ボディ

総質量は540g。EVF付きでこの軽さは見事です。ボディだけでなく、キット付属の標準ズームが約130gと軽量なことも特筆に値します。

※:ボディ+キットレンズ+カード+バッテリー+ストラップの合計(編集部調べ)

 

バッテリー性能:☆×2

予備バッテリーを用意したい

CIPA準拠の撮影可能枚数は、ファインダー撮影でも背景モニター撮影でも約235枚。少々心もとない枚数です。USB充電非対応も残念。

 

モニターの見やすさ:☆×5

屋外でも視認性は良好

十分な輝度があり、屋外でもくっきり見られます。モニターを一時的に明るくする機能をカスタムボタンに割り当てられる点も便利です。

 

EOS Kiss Mの総合評価は?

ビギナーでも扱いやすいEOS Kissシリーズの伝統と、最新技術満載のEOS Mシリーズの高機能が融合した、小型軽量で使い勝手に優れたミラーレス一眼です。樹脂外装のボディにあまり高級感がないことと、バッテリー持久力の低さは惜しいですが、実用性は極めて高いです。

コスパ最重視ならコッチがおすすめ! 上位機と同じセンサーを備えたローエンドモデル

キヤノン
EOS M100
実売価格6万1630円(15-45キット)、6万9800円(ダブルズームキット)

【2420万画素】【秒約4コマ連写】【常用最高ISO25600】【約302g】

EOS Mシリーズのローエンドに位置するモデル。センサーやエンジンは上位モデル「EOS M5」や「EOS M6」と同等のものを搭載し、49点測距のデュアルピクセルCMOS AFにも対応。より薄型軽量なボディと、よりシンプルな操作系、おしゃれに着飾れるアクセサリーなどが魅力です。

SPEC●撮像素子:有効2420万画素APS-C型CMOSセンサー ●レンズマウント:EF-Mマウント ●液晶:3.0型、104万ドット ●メモリ:SDXCほか ●サイズ:W108.2×H67.1×D35.1㎜

 

【特徴01】

ファッション感覚で着せ替えが楽しめる

アクセサリーとして9種類のフェイスジャケットが同社オンラインショップで限定発売中。3色のボディカラーと組み合わせて、27通りのスタイルが選べます。

 

【特徴02】

ビギナーでも迷わず扱えるシンプルな操作性

ボタンやダイヤルの数は最小限に抑えられ、ほとんどの操作をタッチパネルによって直感的に行えます。ビギナーでも安心!

 

【EOS Kiss Mとココが違う!】

電子ビューファンダーはオプションでも非対応

標準でもオプションでも、電子ファインダーには非対応。液晶モニター撮影に限られるので、望遠レンズ装着時はやや安定感に欠けます。またAFや連写の性能も控えめ。

 

 

【レンズも注目】

この1本で写真が変わる! 軽量コンパクトで描写性能に優れたEF-M

キヤノンのミラーレス用「EF-Mレンズ」は現状では6製品。他社に比べて少なめであり、特にボケを楽しめる明るいレンズがあまりないのが残念です。ただ、描写力と携帯性はいずれも良好。ここでは、比較的ボケに有利な単焦点レンズと、利便性に優れた高倍率ズームを紹介しましょう。

 

大きなボケが欲しいならコレ!

キヤノン
EF-M22mmF2 STM
実売価格2万4060円

【焦点距離35mm相当】【フィルター径43mm】【全長23.7mm】【約105g】

焦点距離が短いため、あまり大きなボケは期待できませんが、圧倒的な薄さと軽さを誇り、描写性能にも優れたパンケーキタイプの単焦点レンズ。最短撮影距離は0.15mと短く、マクロ表現も楽しめます。

 

ワイドもテレも1本で撮りたいならコレ!

キヤノン
EF-M18-150mmF3.5-6.3 IS STM
実売価格5万2740円

【焦点距離29〜240mm相当】【フィルター径55mm】【全長86.5mm】【約300g】

EF-Mレンズでは最大となる約8.3倍の高倍率に対応しながら、質量わずか約300gの軽量コンパクトを実現。0.25mまで寄れる近接性能や、シャッター速度換算で約4段分の手ブレ補正も魅力です。

 

 

文・作例撮影/永山昌克

【傑作電卓10選】54年間の電卓開発の歴史で、キヤノンがやってきた結構なチャレンジ

どれだけスマホが進化したとしても、何かを計算する際には、やっぱり電卓が一番。特に計算ミスが許されないお金の計算などでは、電卓はこれ以上にない計算機と言って良いでしょう。現在、日本国内での電卓は主にキヤノン、カシオ、シャープの3社に集約されますが、その歴史はバラバラであり、そして各社とも異なる思いが隠されています。ここではシリーズで電卓の歴史を辿ります。第1回目の今回は、当時カメラが主要な商品だったキヤノンの電卓参入の歴史を、キヤノンマーケティングジャパン・濱田真司さんにうかがいます。

 

↑キヤノンマーケティングジャパン・電卓・ポインタ商品企画課の濱田真司さん。同社製電卓だけでなく、電卓カテゴリーのあらゆる歴史に詳しいお方です

 

 

198年分の曜日がわかる電卓!?

――キヤノンの長い電卓の歴史のなかでは、実験的な商品も数多く登場したようですね。

 

濱田真司さん(以下:濱田) はい。いまあったら売れるんじゃないかと思うような、結構チャレンジしている商品を出していました。1901年~2099年までの198年分の曜日を搭載したオートカレンダー付計算機。そして、ラジオを搭載した計算機。職業別の換算ができる電卓……。

 

――職業別の換算ってどんなことですか?

 

濱田 職種によって用いる単位が違う場合がありますよね。例えば大工さんなら尺や貫などを用いるので、これをメートル法にワンタッチで変換出来るように開発された電卓を出している時期がありました。

また、億、万、千の単位キーを搭載したモデル。これは現在も後継機種が販売されており、弊社の電卓のベストセラーとなっています。

 

【傑作電卓01】オートカレンダー付計算機「QC-1」

↑198年分のカレンダーと曜日がわかる電卓、「QC-1」。ボディのシルバーメタリックと合わせて、当時考えられた近未来的な印象

 

【傑作電卓02】ラジオつき電卓「RQ-1」

↑電卓とラジオと時計が合体した「RQ-1」。「衝撃のデビュー」とありますが、確かに電卓とラジオの融合は当時の市場では衝撃だったに違いありません

 

【傑作電卓03】職業別計算機「FC-4」

↑職業別計算機、「FC-4」。日本古来の尺貫法だけでなく、ヤード・ポンド法のほか、海里まで変換できます

 

【傑作電卓04】億万単位電卓「LC-40U」

↑キー配列に億、万、千を配列することで簡単に億万単位を計算できた「LC-40U」。現在もキヤノンの電卓の代表的な機能です

パソコンからマウス電卓も

――さらに電卓から派生したパソコンもあったようですね。

 

濱田 はい。弊社では一時パソコンを作っていた時期がありますが、これも電卓の技術から派生したものですね。オプションとしてタブレットが商品化されていたり、当時としては先進的だったようです。

 

――電卓そのものでも色々なチャレンジがあったのですか?

 

濱田 パソコンのキーボードの横に置くテンキーに電卓の機能を加えたものや、マウスと電卓が一体になったものも発売しました。テンキー電卓は販売店の要望を商品化したものです。マウス電卓は当時の新入社員のアイデアを採用して商品化したものですが、あまり売れなかったようですね(苦笑)。でも、お客さまはじめ、いろいろな方の声を商品化につなげるという気概はこれからも持ち続けていきたいです。

 

【傑作電卓05】テンキー電卓

↑一見、普通の電卓にも見えますが、これ実はパソコン用のテンキーボードに電卓機能を搭載させたもの

 

 

【傑作電卓06】マウス型電卓

↑普通のマウスかと思ってパカっと開けると、電卓になるというモデル。斬新なアイデアでしたが、支持は得られなかったそうです

 

 

 

日本人が使いやすい「千万単位」電卓

――斬新な開発も数多く行ってきたキヤノンの電卓商品ですが、以降、ヒットとなったり定番化した商品はどんなものですか?

 

濱田 近年、弊社の代表的電卓となっているのが千万単位機能がついた商品ですね。主に経理などビジネスで大きな金額を計算される方に重宝されています。

これは千、万などの大きな単位を一発で入力、表示できるもので、数字の後に単位ボタンを押せば簡単に大きな単位の数字が入力でき、さらにディスプレイに単位を表示して見やすくしたものです。銀行のATMでお馴染みの方式ですが、このタイプの電卓は他社さんではほとんど見かけないものです。

また、アパレルショップや飲食店などでは、抗菌仕様と清潔感あるデザインの抗菌シリーズが人気です。そして、ビジネスシーンで使いやすい機能とデザイン性を両立したビジネス電卓や、シニアの方向けに機能を絞り込んで開発したくっきりはっきり電卓など、様々なタイプの商品があります。

 

【傑作電卓07】千万単位電卓

↑キヤノンの定番電卓であり、千万単位が計算しやすいモデル「HS-1220TUG」。ATMと同じ入力方式ですが、他社にはほぼないものだそうです

 

 

【傑作電卓08】抗菌シリーズ

↑抗菌シリーズ「HS-1201T」。フラットで清潔感あるデザインです

 

 

【傑作電卓09】くっきりはっきり電卓

↑大型液晶を搭載し、数字を読みやすくしたくっきりはっきり電卓「LF-80」。電池交換しやすい単4電池を採用

 

【傑作電卓10】ビジネス電卓

↑スタイリッシュなビジネス電卓「KS-1220TU」。カラーバリエーションは4色

 

 

いまも根強く支持される電卓市場

――どれだけスマホが進化しても電卓は電卓として、絶対に必要だと思っています。やはり、大事な計算には使い慣れているものでないと不安……というのが大きいのだと思うのですが。

 

濱田 そうですね。使い手だけでなく、特に店舗での接遇やビジネスシーンなどでは電卓を使うことが、お客様の安心感や信頼につながると思いますし、そういった意味でも電卓の存在価値はなくならないと思っています。

 

――実際、現在の電卓市場はどうなっているのでしょうか?

 

濱田 電卓市場は一般的に500万台前後と言われていますが、これだけスマートフォンやパソコンが普及している状況と合わせて見ても、奮闘していると考えていますし、この先も電卓の市場が急激に縮小することはないと考えています。

 

一方で、今後電卓の機能が飛躍的に発展することは考えにくい。それよりはこれまで培ってきた経験やお客様の声を、時代のニーズに合わせて少しづつ変化させていくことで、これからもお客さまにご支持をいただける商品を提供し続けていきたいと考えています。

 

 

いつも身近にあり、親しんでいる電卓の裏側ではこんなに深い話があったとは想像できませんでした。これを知って改めて電卓を使ってみると、ちょっと感動ですよ。

 

 

撮影/我妻慶一

 

 

 

旅行&アウトドアに持って行きたいポータル家電6モデルをフラッシュセールより厳選!

GWも後半戦ですが、まだまだアクティブに楽しみたいもの。旅行やアウトドアで素敵な思い出を残すなら、カメラをはじめとしたポータル家電があると便利です。楽天市場では、掘り出し物の家電製品をお値打ち価格で大放出するフラッシュセールを開催します。期間は5月1日午前0時~5月7日午前9時59分までの6日間。今回は旅行&アウトドアで使いたいポータル家電を紹介します!

 

セール特設ページはコチラ

 

[その1]

登録した人物に自動でピントを合わせる「個人認証」機能が◎

キヤノン
PowerShot SX720 HS

セール価格2万5200円

キヤノンの「PowerShot SX720 HS」は、軽量で小型ながら光学40倍ズームを搭載したコンパクトデジカメ。新レンズの開発により、超望遠でも広角でもズーム全域での高画質化を実現しています。さらにズーム撮影中は「フレーミングアシスト(探索)」が被写体捕捉をサポート。カメラが人物の顔を検出すると顔が一定の大きさに保たれるよう自動でズームしてくれるので、遠くの被写体を見失うこともありません。

 

【ここがポイント】

イチ押しの機能は、登録した人物に自動でピントを合わせる「個人認証」です。よく撮影する人物の「顔」「名前」「誕生日」を事前登録しておくと、カメラがその人を見つけてピントと露出を優先的に設定。年齢や状況に合わせて撮影モードを自動で調整してくれます。

 

[その2]

外出時こそ真価を発揮するタブレット

レノボ
YOGA Tab 3-8 ZA0A0029JP

セール価格1万7880円

レノボの「YOGA Tab 3-8」は、外出時の使用に適したタブレットです。大容量バッテリーによりWebブラウジングや動画の視聴が約20時間利用可能。充電環境のない場所でもバッテリー残量を気にすることなく使用できます。さらにディスプレイサイズは持ち運びしやすい8インチで、約466gの軽量コンパクトボディーを採用。バッグの中でかさばる心配もありません。

 

【ここがポイント】

同商品は先進的なAnyPenテクノロジー対応モデル。一般的な鉛筆や金属製ボールペンなどを使ってタブレットを操作できます。導電性の有無やパネルへの接触面積からタッチを認識するため、外出時などにタブレット専用ペンを持ち運ぶ必要ナシ。ただし金属製のボールペンなどでタブレットを操作する場合は、画面が傷つかないように注意してくださいね。

 

[その3]

“超解像技術”でズームもキレイなデジタルハイビジョンビデオカメラ

パナソニック
デジタルハイビジョンビデオカメラ V360MS

セール価格2万4500円

パナソニックの「V360MS」は、“超解像技術”を搭載したビデオカメラです。超解像技術とは、被写体の特徴を見分けて解像度を向上する技術。遠くで遊んでいる子どもの表情はもちろん、季節に色づく風景なども大きくきめ細やかな映像で記録できます。

 

【ここがポイント】

同商品に搭載された「iAズーム」は90倍の高倍率ズームで撮影が可能。ズーム倍率が光学領域を超えても、ハイビジョン画質の美しさで記録できます。撮影中の映像を自動で水平にしてくれる「傾き補正」機能もうれしいポイント。

 

[その4]

新設計により軽量化に成功したズームレンズ

タムロン
18-270mm F/3.5-6.3 Di II VC PZD (Model B008TS)

セール価格2万6280円

タムロンの「B008TS」はデジタル一眼レフ用の高倍率ズームレンズ。従来のレンズから外観デザインをリニューアルし、新たに防汚コートが搭載されています。最前面のレンズには撥水性・撥油性にすぐれたフッ素化合物による防汚コートを採用。ホコリや水滴、手の脂などレンズ表面に付着した汚れをふき取りやすく、メンテナンスが容易です。

 

【ここがポイント】
“手ブレ補正機構”が搭載されている望遠レンズを持つと、ずっしりと重量を感じる人もいますが、「B008TS」は新開発の手ブレ補正機構によって軽量化を実現し、高級感ある外観デザインに仕上げられています。対応マウントはキヤノン用とニコン用。

 

[その5]

どんなシチュエーションでも快適なサウンドを届けてくれるヘッドセット

ソニー
ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット WF-1000X

セール価格2万1020円

Bluetoothに対応したケーブルレスのヘッドセット「WF-1000X」は、最高クラスのノイズキャンセリング性能を実現しています。ヘッドホンが常に周囲の騒音を分析し、3つのノイズキャンセリングモードの中からその場に適したモードを自動で選択。環境が変わって騒音が変化しても、常に最適な状態でクリアな音を楽しめます。

 

【ここがポイント】

音楽を聴きながら周囲の音も聞ける「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」も搭載。例えば駅や空港などのにぎやかな場所でも、音楽に浸りつつアナウンスに気づくことができます。どんなシチュエーションでも最適な音楽環境を作り出してくれるヘッドセットを、ぜひ体験してみて下さい。

 

[その6]

スリムなデザインのフィットネス用リストバンドで健康管理

Fitbit
Fitbit Alta HR FB408SBKL-CJK

セール価格1万6080円

毎日のアクティビティ、エクササイズ、そして睡眠を記録するFitbitのデバイス。「Fitbit Alta HR」はFitbit史上最もスリムなデザインで、さらに心拍計も搭載されているフィットネス用リストバンドです。一般的なスマートウォッチ同様、着信通知やテキストメッセージ、カレンダー通知などの機能にしっかり対応。またスマートフォンの専用アプリと連動させれば、健康管理機能を通してバランスの取れた生活をサポートしてくれます。

 

【ここがポイント】

搭載された心拍計で一日の心拍数を記録すれば、より正確な消費カロリーの把握が可能。また心拍数をもとに、浅い睡眠・深い睡眠・レム睡眠の時間まで記録してくれるので、睡眠の質を高めるのにも役立ちます。スリムなデザインなので、常に身につけていても邪魔にならないのがうれしいですね。

 

提供:楽天市場

カメラ、電卓、プリンター。キヤノンの歴史を繋ぐ「電卓」という特殊なプロダクト

どれだけスマホが進化したとしても、何かを計算する際には、やっぱり電卓が一番。特に計算ミスが許されないお金の計算などでは、正確でより使いやすい電卓はこれ以上にない計算機と言って良いでしょう。現在、日本国内での電卓市場は主にキヤノン、カシオ、シャープの3社に集約されますが、その歴史はバラバラであり、そして各社とも異なる思いが隠されています。ここではシリーズで電卓の歴史を辿ります。今回は、当時カメラが主要な商品だったキヤノンの電卓参入の歴史を、キヤノンマーケティングジャパン・濱田真司さんにうかがいました。

 

↑キヤノンマーケティングジャパン・電卓・ポインタ商品企画課の濱田真司さん。同社製電卓だけでなく、電卓カテゴリのあらゆる歴史に詳しいお方です

 

 

カメラ用に考えていたブランド名が電卓に

――キヤノンさんが電卓市場に参入されたのは1960年代ですね。

 

濱田真司さん(以下:濱田) はい。1950年代にはカメラメーカーとしての「キヤノン」というブランドは認知していただけるようになっていました。しかし、カメラだけではこれ以上の成長は厳しいかもしれないと考え、新分野への挑戦として、エレクトロニクスの分野で新しい商品を作っていこうと考えたのが、1960年代の序盤の時期だったようです。

 

――そのうちのひとつが電卓だったのでしょうか?

 

濱田 そうです。きっかけはやはりカメラでした。カメラのレンズを作るときは、緻密な計算が不可欠で、実際に開発時には機械式計算機を大量に使っていました。しかし、この時代はまだ電子式でなく、歯車を組み込んで計算していくという機械式で、騒音も激しく複雑。操作するためだけの計算員というオペレーターが必要なほどでした。

これを電子化することで、より便利で手軽なものは出来ないだろうかと考え、企業向けに電子式の卓上計算機を開発したんですね。これがキヤノン電卓の原点となった、「キヤノーラ130」というモデルです。ちなみに、「キヤノーラ」というブランド名は、当初、カメラの名称候補のひとつだったようです。

 

キヤノーラ130

 

 

世界初のテンキーを搭載したキヤノン製電卓

――定価はいくらくらいだったのですか?

 

濱田 当時の正価で39万5千円ですので、相当な高額商品だったと思います。ただ、当時の国家予算の単位だった兆を表現できる桁数だったことと、世界初の10キー式電卓ということで好評を得たようです。

 

――10キー配列はそれまでになかったのですか?

 

濱田 ありませんでした。それまではフルキーと言って、例えば1の桁で0~9、そして10の桁でも0~9と桁ごとに10個のボタンが配列されているものでした。それをテンキーに集約し、いまの電卓にも継承されていることを考えれば、画期的な開発だったと思います。

しかし、これは弊社に限ったことではないのですが、1960年代後半から1970年代にかけては、トランジスタの価格が安くなったことで参入企業も増え、一般の個人にも電卓が広まっていきました。反面、価格競争が起きるようになり、どのメーカーもかなり厳しい状況だったようです。そのなかで生き残るための戦略商品として、プリンター電卓を開発しました。

 

――まさに卓上レジスターのようなモデルですね。

 

濱田 電卓で計算したものを、紙で残しておくためのもので、主に金融機関で使われることが多いものでした。いまもその後継モデルは多くの金融機関様でご利用いただいています。

 

プリンター電卓

↑1973年に初代が発売され、45年経ったいまも大きなモデルチェンジをせず販売され続けているプリンター電卓「MP1215」シリーズ。現在は8代目として「MP1215-D Ⅶ」がラインナップされています

電卓は変化させてはいけない商品!?

――当時といまのモデルを見比べても、40年ほど経つというのにさほど変化がありませんね。

 

濱田 このプリンター電卓は現在までに8代のモデルチェンジをしているのですが、実はあまり大きな変化は加えていないんです。何故かと言うと、これは電卓という商品特有の理由があるからなんです。

 

――どういうことでしょうか?

 

濱田 それまでの操作性を変えてしまうと、毎日のように電卓を活用される職業の方にとってみれば、些細なキー配列や打感の違いも大きなストレスやパフォーマンスの低下につながりかねません。そういった意味では「変えない」こともお客様の満足度を高めるひとつの要素になる場合もあります。

 

↑キー配列はもちろん、キー個々のくぼみ一つとってみても、「こだわっています」と濱田さん

 

 

電卓開発が、キヤノンのその後の多くの商品に影響を与えた

――「変わらない」商品がある一方で、1980年代には電卓をベースにしたまったく新しいモデルも登場しますね。

 

濱田 電子英語辞典、電子漢字辞典、そしてワープロですね。デジタル技術を応用した新しい商品開発にも熱心に取り組んでいました。電子辞典にしてもワープロにしても、当時の最先端のデジタル技術を投入したものでした。いまの弊社には、カメラやプリンター、複写機というイメージがあると思いますが、電卓開発で培われた多くの技術や人材がその後のカメラの電子化やプリンター、複写機などの開発に貢献したんです。

 

↑慣れた手つきで電卓を押す濱田さん。キヤノン製電卓には細やかな配慮がなされていると自負されていました

 

 

一見シンプルに見える電卓ですが、知れば知るほど奥が深い世界です。後編の次回は、電卓から派生したさらなるチャレンジ商品、そして現在のキヤノン製電卓の秘密についてお聞きします。お楽しみに!

 

 

撮影/我妻慶一

「Kiss」の名前はダテじゃない!! キヤノン渾身のミラーレス「EOS Kiss M」丸わかりレビュー!

3月にキヤノンから、EOS Kissシリーズ初のミラーレスカメラ「EOS Kiss M」が発売された。これまで同社のミラーレスカメラはEOS Mシリーズとして独自の展開を遂げてきたが、本機は一眼レフカメラ入門機のベストセラーモデル「EOS Kissシリーズ」の思想を取り入れ、初心者でも扱いやすく、しかも上位機種並みの高性能という伝統を受け継いだモデルとなっている。ここでは、その実力や操作性などを、実写を交えて紹介する。

キヤノン
EOS Kiss M
実売価格/7万9380円(ボディ)、9万5580円(15-45㎜レンズキット)、12万9340円(18-150mmレンズキット)、11万4980円(ダブルズームキット)、11万2290円(ダブルレンズキット)

EVF搭載で小さな一眼レフのような外観を持つミラーレス一眼。ボディカラーは、ホワイトとブラックの2色が用意されている。製品名がボディ上面に記されていることもあり、正面から見るとスッキリとした印象を受ける。

 

【基本スペックをチェック!】

最新映像エンジン採用でエントリー機とは思えぬハイスペックに!

まずは、本機の基本スペックをチェックしてみよう。

 

撮像素子は有効約2410万画素のAPS-Cサイズで、現行のEOS Mシリーズと同等だ(厳密には、ほかのモデルは有効約2420万画素)。一方で、映像エンジンには最新の「DIGIC8」を採用。現行のEOS Mシリーズは「DIGIC7」採用なので、それによる進化が注目される。

 

実際、連写速度は約10コマ/秒(シングルAF時、サーボAF時は約7.4コマ/秒)と高速化。これはEOS Mシリーズ最上位モデルの「EOS M5」の約9コマ/秒を超え、同社製一眼レフの中級機「EOS 7D MarkⅡ」と同等だ。

また、常用最高感度はISO25600とほかのMシリーズ同等ながら、拡張感度設定によりISO51200相当まで対応している。AFも像面位相差AFとコントラストAFを併用した「デュアルピクセルCMOS AF」を採用し、測距点は最大143点にアップ。より細やかなAFが可能なので、フレーミングの自由度なども高まっている。

 

そのほか、Wi-FiやBluetooth、NFCへの対応により、スマホなどへの画像の転送もスムーズでSNSへの画像アップロードも快適。同社のミラーレスカメラとしては初の4K動画撮影にも対応し、写真や動画撮影を存分に楽しめる仕様となっている。

↑スマホなどとの接続は、Wi-FiとBluetoothに対応し、NFCでの接続も可能。専用アプリ「Camera Connect」により、スマホの画面を見ながらのリモート撮影やボディ側の画像の閲覧、スマホへの画像取り込みなどが可能

 

↑リモート撮影中のアプリ画面。シャッター速度や絞りなどのほか、ISO感度やホワイトバランス設定など、必要な操作をスマホから行って撮影することができる

 

【操作性をチェック!】

小型軽量ながらファインダー&バリアングル液晶搭載の本格派

次に操作性を見ていこう。まずは、ボディ背面のボタン類が右手側に集中配置されていることに注目したい。これは、EOS Kissシリーズの伝統を色濃く引き継いでいる点で、右手だけで撮影から再生といった操作のほとんどが行えるため、初心者でも迷わず操作しやすい。ちなみに、上面の撮影モードダイヤルなども右手側に配置されている。

↑電源スイッチを含むボタン類が右手側に集中配置されている。加えて、タッチパネル式液晶モニターの採用などによりボタン数も少なめなので、初心者でも操作に迷いにくくなっている

 

↑こちらの作例では、絞り優先オートで露出補正を+1にして明るく仕上げた。レンズは、122㎜(195.2㎜相当)の望遠を使用して絞りをF8に設定。背景を適度にぼかしつつ、チューリップの花をシャープに写した。EOS Kiss Mは、ボタンやダイヤルが右手側に集中配置されているので、こうした細かい設定も行いやすい

 

ユーザーインターフェイスも初心者にやさしい作りとなっており、各撮影モードを使うことで得られる効果が作例の表示により視覚的にわかる「撮影モードガイド」や、説明付きで分かりやすいメニュー表示などが採用されている。

↑「撮影モードガイド」の例。撮影モードダイヤルを操作することで表示され、どういった効果が得られるかが作例と解説文で理解できるようになっている。不要な場合は、設定により従来型の表示にすることも可能

 

↑初心者でも使いやすい「シーンインテリジェントオート」は、どんな被写体かをカメラが認識し、自動的に被写体に最適な設定で撮影できる。さらに画面のアイコンをタッチすることで背景のボケや彩度、コントラストなどを好みに応じて調整できる

 

また、小型軽量ながら高性能EVFや可動式液晶を備えている点も、本機の操作性を高めている一因だ。タッチパネルの採用もうれしい。

↑背面モニター使用時は、撮影・再生時のカメラ設定やピントの位置などを画面タッチ操作で設定できる。EVF使用時は、タッチパネルに触れることでAF位置を変えられる「タッチ&ドラッグAF」に対応する

 

↑EVFは約236万ドットの高精細タイプを採用。接眼部にアイセンサーが搭載され、背面モニターとEVFの自動切り替えが可能

 

↑背面モニターは、上下左右可動のバリアングル式。撮影ボジションを問わずラクな姿勢で、自由なアングルでの撮影が可能だ

【実写でチェック!】

携行性、AF、手ブレ補正――実に軽快に撮影が楽しめる!

実際に手にして撮影してみると、まず驚くのがその軽さだ。現行Mシリーズの最軽量モデルは「EOS M100」の約302gだが、こちらのモデルはEVFを搭載していない。EVF搭載モデルとしては、EOS M5があるが、こちらは最上位機種ということもあり約427gとやや重い。

 

その点EOS Kiss Mは約387gでM5よりも約40gも軽量となっている。ミラーレスカメラは小型モデルが多いこともあり、その見た目から実際よりも重く感じられるケースも少なくないが、本機は適度な大きさのグリップが備わっていることもあり、持ちやすく軽快に撮影が楽しめる。

↑十分な深さのあるグリップを採用。小型ボディであるため指は余りがちだが、軽量なので片手でも十分にカメラを支えられる

 

画質も十分に高精細で、ジャイロセンサーと撮像素子からのブレ情報を活用した「デュアルセンシングIS」により、手持ち撮影を行っても高精度に手ブレが補正され、ブレによる失敗が少ない。また、高感度でもノイズが発生しにくく、夕景や夜景、室内撮影なども安心して行える。

 

↑18-150㎜レンズの105㎜(168㎜相当)、ISO100、F6.3(開放)で撮影。画素数が有効約2410万画素と高く、小さな花の1つ1つまでシャープに写せた。画面の四隅でごくわずかに像が流れているが、絞り解放であることを考えると十分以上に優秀な写りだ

 

↑夜の東京タワーとこいのぼり。画面全体にピントが合うように絞りをF16まで絞っての手持ち撮影、というブレが心配になるシーンだが、ISO12800にすることで1/60秒で撮影できた。ノイズも目立たず、色再現も自然だ。

 

続いて、AFと連写性能をチェック。向かってくる列車をAIサーボAFでピントを合わせながら高速連写で撮影した。動きはそこまで速くなかったものの、AFが十分に追従していることを確認できた。

↑ AIサーボAFで撮影しているので、連写速度は約7.4コマ/秒。RAW+JPEGで撮影する場合は、10コマまで高速連写が可能だ。時間にすると約1秒と短く、その後は低速連写となる。そのため、撮影開始のタイミングが重要だ。動きが読めない被写体の場合は、JPEGのみでの撮影(約33枚撮影可能)がオススメ。

 

また、簡単な設定でさまざまな写真表現が可能な「クリエイティブフィルター」も楽しい。写真を印象的に仕上げたい場合に活躍するだろう。

↑「クリエイティブフィルター」の「水彩風」を使用。18㎜(28.8㎜相当)の広角で新緑と空を広く入れて撮影した。フィルターは、水彩風のほか「ソフトフィルター」や「ラフモノクローム」「トイカメラ風」「HDR」など複数が用意されており、フィルターによっては、効果の強弱などの調整も可能

 

【総まとめ】

扱いやすさと高性能を両立した、入門機を超えた入門機! サブカメラにも◎

EOS Kiss Mは、軽量で操作しやすく入門機として魅力的なのはもちろん、基本性能が高く、中・上級者にとっても不満なく使用できるパフォーマンスを持っている。そのため、入門者の最初の1台としてはもちろん、同社の一眼レフのサブカメラとして捉えても活躍が期待できる1台だ。

 

数少ない弱点としては、専用のEF-M交換レンズの数が執筆時点で6本と少ないのが気になるところ。ただ、この点に関しても「マウントアダプター EF-EOS M」を使用すれば、ほとんどすべての一眼レフ用EF&EF-Sレンズを使用することができる。

 

そのため、本機で大口径レンズを使っで大きなボケ描写をしたい、超望遠レンズで遠くの被写体を大きく写したい、といった場合には、このアダプターと目的に合ったEF&EF-Sレンズを揃えるのがおすすめ。むしろ、そうしたレンズや外付けフラッシュなどの拡張性の高さも魅力の1つと言えるだろう。

写真が変わる7つの「プロ視点」を伝授!! 都会のオアシス「新宿御苑」でちょっと遅めの桜撮影旅

桜(ソメイヨシノ)の開花の便りが届くと、それまで寒々しかった風景が一気に“春模様”に変わり、気持ちも高揚してくる。そして、開花、三分咲き、五分咲き、満開……と開花が進むにつれて、カメラマンの写欲も高まってくるのだ。ソメイヨシノが散ると、今度は、八重咲きのサトザクラが見ごろを迎える。そんな華やかな春の姿を求めて、都会のオアシス「新宿御苑」を訪れてみた。今回はこの桜撮影を例に、写真表現の幅を広げるコツをお伝えしたい。

 

【今回の旅の相棒】

キヤノン
EOS 6D MarkⅡと交換レンズ3本(EF16-35mm F4L IS USM/EF24-70mm F4L IS USM/EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM)

今回の撮影機材には、小型軽量で機動性に優れるフルサイズ一眼レフ「キヤノン EOS 6D MarkⅡ」を選択。そしてレンズには、広角、標準、望遠(超望遠域もカバー)という、3本の高性能な“L仕様”ズームレンズを用意した。

 

【撮影スポット】

新宿御苑(東京都・新宿区)

明治39年、皇室の庭園として造られた「新宿御苑」。第二次世界大戦後は国民公園として一般に公開され、多くの人に親しまれている。約58ヘクタールの広大な敷地には、イギリス風景式庭園、フランス式整形庭園、日本庭園などが巧みに組み合わせられている。そして、春の花見の名所としても有名で、ソメイヨシノの開花時期には大勢の来園者でにぎわう。また、ソメイヨシノが散ったあとも、4月下旬くらいまで、多くのサトザクラの花を楽しむことができる。

※酒類持込禁止、遊具類使用禁止

■新宿御苑ホームページ
https://www.env.go.jp/garden/shinjukugyoen/

 

【その①相反する要素を組み合わせる】

数々の桜と高層ビル群の取り合わせの「妙」を楽しむ

新宿御苑内の桜を“風景の一部”として見た場合、木立ちの向こうに見える高層ビルとの組み合わせが、1つの狙いどころになるだろう。桜の木を含めた樹林と、高層ビル群……。この相反する要素を組み合わせることによって、この場所の“都会のオアシス”ぶりが、表現できるのである。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(135mmで撮影) 絞り優先オート F11 1/40秒 -0.3補正 WB:太陽光 ISO100 三脚

 

ただし、写真の主役はあくまでも桜なので(多くの場合は)、まずは絵になる桜の木や枝を見つけること。そして、その主役が映える構図を心がけながら、印象的なビルを画面内に取り入れるようにする。

 

次の作例では、満開を過ぎたソメイヨシノと周囲の新緑を絡めて、広角ズームの超広角域でダイナミックに写し込んだ。そして、樹林の向こうに見える独特な形状のドコモタワー(通称)も取り入れ、都会らしさを演出している。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(16mmで撮影) 絞り優先オート F8 1/125秒 +0.3補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その②ドラマチックな瞬間を切り取る】

望遠ズーム+三脚で花びらが舞う“一瞬の絶景”を狙う

新宿御苑を訪れた4月上旬、ほかの桜スポット(都内)と同様、苑内のソメイヨシノは、かなり花弁が散っているようだった。しかし、まだ花が多く残っている木もあって、それらは風が吹くたびに花吹雪を散らしていた。そんなドラマチックな瞬間を、望遠ズームを使って切り取りたいと考えた。

 

だが、1枚の写真のなかに“ドラマチックな桜吹雪”を捉えるのは結構難しい。「いまだ!」と思ってシャッターを切っても、僅かにタイミングがずれて、思ったよりも桜吹雪が目立たない……という結果も多くなる。だから、可能ならばカメラを三脚に固定して構図を一定に保ち、桜吹雪が舞う瞬間を辛抱強く待つようにしたい。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(188mmで撮影) シャッター優先オート F5 1/2000秒 -0.3補正 WB:太陽光 ISO200 三脚

 

↑桜吹雪が舞った瞬間にとっさにシャッターを切ろうとすると、カットごとの構図の乱れも顕著になり、ピンボケやカメラブレの危険性も高まってくる。だから、こういった“瞬間待ちの撮影”では、三脚の使用をオススメしたい

 

【その③視点を変えてみる】

ポジションとアングルの変化で花の存在感を高める

新宿御苑内のサトザクラなどを観察していると、手が届く位置に咲く花が多いことに気づかされる。だから、焦点距離の長い望遠や超望遠レンズを使わず、標準系のレンズで近づいて大きく写すことができるのだ。

 

こういった“手が届く被写体”は、撮影ポジションやアングルを変えることで、写真の写り方が大きく変わってくる。それを意識しながら視点を変え、被写体と周囲(主に背景)がバランス良く見えるポイントを見つけて撮影したい。例えば、背後に絵になる建造物や木立ちなどがあったり、上空に爽やかな青空が広がっていたら、下から見上げるようなアングルで、それらの背景要素を積極的に取り入れよう。

↑大温室近くの芝生広場の端で、淡黄色の花のサトザクラを見つけた

 

↑淡黄色のサトザクラの名前は、ウコン(鬱金)。こういった品種名のプレートをチェックして、被写体に対する知識も深めたい

 

ウコンの背後には、背丈の高いユリノキがある。その木の高さと鮮やかな新緑も印象的である。ということで、近くのウコンの花(枝)を広角ズームで見上げて、背後のユリノキの高さも表現した。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(35mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/200秒 WB:太陽光 ISO100

 

【その④思い切って寄って撮る】

手が届く位置ならマクロの視点で花の表情を捉える

手が届く位置(距離)の桜の花なら、当然“一輪だけ”を大きく写すことも可能である。そんな撮影に最適なレンズと言えば、やはりマクロレンズになる。今回の撮影では、広角、標準、望遠の、3本の高性能ズームレンズを持参しているが、ここではそのなかの標準ズーム「EF24-70mm F4L IS USM」に注目。「最短撮影距離0.2m・最大撮影倍率0.7倍」という、マクロレンズ並のスペックを備えているのである。ということで、この標準ズームのマクロ機能を利用して、淡紅色のサトザクラの花を大きく捉えることにした。

↑淡紅色の花が高密度に集まり、木全体もボリュームが感じられる「長州緋桜」という名のサトザクラ。その木の下では、多くの来園者が“花見の宴”を楽しんでいた。この桜の花も、手が届く高さ(低さ)まで咲いている

 

↑マクロ切り換えレバー(ズームリングロックレバー)をMACROの方向にスライドさせ、ズームリングをテレ端の先の“黄色線ゾーン”まで回す。これで「最大撮影倍率0.7倍」のマクロ撮影が可能になる

 

こちらが実際の作例。すでに満開は過ぎた「長州緋桜」だったが、花弁の整った花もまだ多く残っていた。そのなかから、花弁が逆光に映える花を見つけて、周囲の葉やがくを絡めてアップで捉えた。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF24-70mm F4L IS USM(70mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/100秒 WB:太陽光 ISO100

 

こちらは、別の個体を順光で捉えたもの。花の様子(形状や質感)はよくわかるが、逆光時のような透明感は出ない。このように、同じ寄りの撮影であっても、選んだ個体や構図によって印象は異なってくる。

【その⑤低速シャッターで躍動感を出す】

風に揺れる桜をあえてぶらして動感を表現

今回の撮影には三脚も持参しているので、望遠ズームを使用する際に、構図を一定に保ったり、カメラブレを防ぐことができる。そして、三脚を使用すれば、手持ち撮影では困難な“低速シャッター撮影”も可能になる。この手法で撮影すれば、風に揺れる桜の枝を大きくぶれさせて、動感のある写真に仕上げることが可能になるのだ。

 

しかし、明るい日中の撮影で低速シャッター(1/4秒以下とか)に設定すると、露出オーバーで明る過ぎる写真になってしまう。また、レンズを絞り込み過ぎると、解像感が低下する回折現象によってアマい印象の仕上がりになる。EOS 6D MarkⅡには、この現象を補正する「回折補正」という機能が搭載されているが、それでも最良の画質を得るなら極端な絞り込み(最も絞った状態)は避けたいところ。

 

そういう場合には、色や階調に影響を与えずに光量を減らせる「NDフィルター」が便利。これをレンズ前面に装着すれば、明るい日中でも低速シャッターで適正な明るさに写せるようになるのだ。

↑まず、NDフィルターを使用する前に、ISO感度を最低値まで下げておこう。キヤノン EOS 6D MarkⅡの場合、メニュー操作で「ISO感度の範囲」の下限値を「L(50)」に設定する事で、ISO100より1段低い「ISO50」が使えるようになる

 

↑今回持参したNDフィルターは、光量が4絞り分ほど減らせる「ND16」というタイプ。つまり、そのままでは1/60秒までしかシャッター速度を下げられないケースなら、これを使うことで1/4秒まで下げられるようになる

 

実際の作例がこちら。解像感の高い描写を得るため、設定絞りはF16くらいに止め(使用レンズの場合)、ND16フィルターを装着して、1/2以下のシャッター速度を得た。このくらいの速度なら、風による枝も大きくぶらせて、迫力のある仕上がりになる。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(148mmで撮影) 絞り優先オート F16 0.4秒 WB:太陽光 ISO50 三脚

 

こちらはNDフィルターなしで、ほかは同条件で撮影したもの。得られたシャッター速度は1/40秒。細部をよく見れば、風によってぶれている部分もある。だが、その範囲やブレ具合は中途半端で、イメージするブレ効果とは程遠い。

 

【その⑥可動式モニターを活用する】

可動式モニターの活用で斬新なアングルを!

「撮影ポジションやアングルを変えることで、写真の写り方が大きく変わってくる」と、前のほうで述べた。しかし、その被写体が自分の目線より高かったり極端に低かったりすると、液晶モニターを見ながらのライブビュー撮影でも、構図やピントの確認が難しくなる。そんな極端なポジションやアングルでは、液晶モニターを見やすい角度に調節できる、可動式モニターを搭載するカメラが有利である。

↑液晶モニターが上下に可動する「チルト式モニター」を搭載する一眼レフも増えてきた。だが、EOS 6D MarkⅡには上下左右に可動する「バリアングル式モニター」が搭載されている。だから、カメラを縦位置に構えた状態でも、画面の確認が快適に行えるのだ

 

こちらが、上の状況で撮影した実際の作例。これを可動式モニターなしで撮ろうと思うと大変だ。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF16-35mm F4L IS USM(24mmで撮影) 絞り優先オート F11 1/30秒 -1.3補正 WB:太陽光 ISO100

 

【その⑦アスペクト比を変更してみる】

「16:9」のアスペクト比で空間の広がりを表現

写真のアスペクト比(長辺と短辺の比率)は、メーカーやカメラのタイプによって異なるが、現在のデジタルカメラでは「3:2」と「4:3」の2種類に大別される。キヤノンの一眼レフEOSには「3:2」が採用されているが、今回使用したEOS 6D MarkⅡは、3:2、4:3、16:9、1:1、と、4種類のアスペクト比が選択できる。

↑カメラの設定画面から、アスペクト比の変更が可能

 

これを利用し、被写体の形状やスケール感に応じて、通常の3:2とは異なるアスペクト比を選択するのもおもしろい。それによって、通常のアスペクト比とは異なる空間表現(広がりや集約)を得ることができる。

 

例えば、「16:9」のアスペクト比は、現在のハイビジョンテレビやビデオカメラのフォーマットとして馴染みがある。通常のスチルカメラよりも横長の画面なので、広い場所や連なる被写体を雄大に見せることができる。

キヤノン EOS 6D MarkⅡ EF100-400mm F4.5-5.6L IS Ⅱ USM(400mmで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/400秒 -0.3補正 WB:オート ISO200 三脚

 

桜のように特定の被写体を撮影しに出かけると、ともすれば似たような写真になってしまいがち。今回紹介したようなことを頭に置きつつ、写真表現の幅を広げてみよう。そうすれば撮影旅がもっと楽しくなるはずだ。

 

“NOレフ”時代のカメラ選び。中級ミラーレス購入前に確認すべきポイント

第1号機の発売から10周年を迎えたミラーレス一眼は、その進化のスピードを一層加速。今春発売のモデルの多くは一眼レフを超える高速連写と多点AFを実現しています。ここではそのなかでも、機能と携帯性、価格のバランスが取れたミドルクラスモデルの性能をチェックしました。

 

※「画質」は、ISO感度と絞り値、焦点距離を揃え、露出とホワイトバランスはオートで撮影して評価。「AF」は、カメラに向かって走るオモチャの電車をAF-Cモードで連写して評価。「電子シャッター」は、高速な扇風機を撮影することで、動体歪みの発生具合をテストしました。スジが多く写るものほど歪みが生じがちです。

 

【解説する人】

カメラマン 永山昌克さん

雑誌やWEBで撮影と執筆を行っています。休日は、父としてミラーレス一眼で息子たちの成長記録を撮影。

 

「一眼レフ」から主役を奪う「ミラーレス一眼」の急成長

本格的なカメラといえば、従来は一眼レフでしたが、最近ではミラーレス一眼が取って代わりつつあります。販売ランキングを見ても、市場の主役がもはやミラーレス一眼なのは明らか。世界シェアではまだ一眼レフが優勢とはいえ、逆転するのも時間の問題でしょう。

 

そんな主役交代を象徴するような製品がキヤノン「EOS Kiss M」です。Kissシリーズといえば、フィルムの時代からデジタルの時代まで、ファミリー向け一眼の定番として人気を集めているロングセラー機。それがついにミラーレス化したのです。

 

Kissの特徴である初級者でも迷わずに扱える操作性と安定感ある画質を継承しつつ、小さなボディに中級機に迫る高機能を凝縮。ミラーレス機にKissブランドを冠したことは、時代の流れと同社の意気込みの表れと言えます。

 

それを迎え撃つライバルは、ミラーレスの実績ではキヤノンを上回るパナソニックとオリンパスの新作。センサーサイズや画素数といったスペックではKiss Mに及びませんが、機能の豊富さや交換レンズの充実度では勝っています。

 

【その1】一眼の雄“Kiss”がついにミラーレスに出陣

キヤノン

EOS Kiss M

実売価格9万5580円(15-45キット)、12万420円(ダブルズームキット)

EOS Kissブランドを冠する初のミラーレス一眼。外観は既存モデルのEOS M5と似ていますが、モニターがチルト式からバリアングル式に変更されたほか、操作部のレイアウトを初級者にも扱いやすいように一新。瞳AFや4K動画などにも対応し、撮影機能が大幅に強化されています。

SPEC●レンズマウント:EF-Mマウント●モニター:3.0型約104万ドット、バリアングル、タッチ対応●EVF:約236万ドット●2410万画素●秒約7.4コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ:W116.3×H88.1×D58.7㎜/約387g

 

 

樹脂製ボディで、上級機ほど高級感はありません。EVFを内蔵しながら小型軽量ボディを実現したのは魅力大。

 

画質:未評価(※)

APS-Cセンサーと新開発エンジンを搭載

APS-Cサイズの有効2410万画素センサーと新エンジンDIGIC 8によってクリアで色ノリのいい発色を実現。押すだけのフルオートでも見栄えのいい画質が得られそうです。

 

AF:未評価(※)

センサーの全画素がAFと撮像の働きを兼ねる「デュアルピクセルCMOS AF」によってスピーディなAF駆動を達成。動きのある被写体にもサクサクとピントが合います。

 

電子シャッター:未評価(※)

シーンモードから「静音撮影」を選択することで、電子シャッターによる無音撮影ができます。ただし、その際は絞りや感度の選択、連写などはできず、カメラまかせになります。

 

【プロのイチ押し機能!】

シビアにピントを合わせる瞳AFに対応

人物の顔を検出した状態であれば瞳の部分にピンポイントでフォーカスを合わせる「瞳AF」に対応。同社ミラーレスでは初の搭載で、ポートレート撮影が快適になりました。

↑2瞳AF使用時は、モニターに顔検出の枠と瞳検出の枠の両方が表示されます

 

※:EOS Kiss Mの作例はすべて試作機で撮影したものです。そのため、評価を行っていません

 

 

【その2】独自のチルト式EVFで自在にスナップを楽しめる

 

パナソニック ルミックス

GX7 Mark

実売価格11万9750円(レンズキット)

2016年に発売されたGX7 MarkⅡの後継機。チルト式EVFを内蔵しつつ、センサーの高画素化や撮影機能の強化を実現。手ブレ補正は、ボディ内5軸+レンズ内2軸で強力。グリップには手触りの良いシボ素材が張られ、ホールド感も良好です。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約124万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:約276万ドット●2030万画素●秒約6コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ/質量:W124×H72.1×D46.8㎜/約450g

 

このクラスとしてはボタン類が多めで、直感的に操作できます。柔軟なカスタマイズに対応する点も魅力。

 

前機種で省かれたEVFのチルト機構が復活。最大90度可動でローアングル撮影がしやすいです。現状、GX7特有の機構となります。

 

画質:★×4

新センサーで細部まで解像!自然な発色も◎

前モデルよりも高画素化された有効2030万画素の4/3型Live MOS センサーによって、細部まで比較的くっきりと描写できた。発色にクセはなく、素直で自然な色再現。ISO3200くらいまでなら気になるノイズも見られませんでした。

 

AF:★×5

位相差AF非対応も動体予測に優れた高精度なAFを搭載

AFテストの合焦率は93%と好成績を記録。独自の空間認識技術を用いたコントラストAFを採用し、動体予測や顔・瞳認識にも対応。好きな測距点を登録できるカスタムマルチAFも便利です。

 

電子シャッター:★×4

撮影シーンに応じてメカ/電子シャッターの自動切り替えも可能

撮影メニューのシャッター方式では「自動切り替え/メカシャッター/電子シャッター」の3種類が選択できます。動体歪みの度合いは少なめ。歪みが気になる場合はメカシャッターを使うといいでしょう。

 

【プロのイチ押し機能!】

モノクロ撮影をとことん楽しめる

発色傾向をカスタマイズする「フォトスタイル」の新モードとして「L.モノクロームD」に対応。ハイライトとシャドウを強調しつつ、階調豊かなモノクロ表現が楽しめます。

↑「L.モノクロームD」では、フィルム風になる粒状感も調節可能です

 

【その3】高品位なデザインと豊富なアクセが魅力

オリンパス

PEN E-PL9

実売価格10万5840円(ダブルズームキット)

女性や若年層から絶大な支持を得ているPENの最新作。2016年発売のE-PL8から撮影機能が強化されたほか、よりビギナーに親しみやすいように操作系を改良。SNSとの連携機能や4K動画への対応、多彩なアクセサリー群も魅力です。

SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●モニター:3.0型約104万ドット、チルト、タッチ対応●EVF:非搭載●1605万画素●秒約4.8コマ連写●常用最高ISO25600●サイズ/質量:W117.1×H68×D39㎜/約380g

 

EVFは非搭載。チルト式の液晶は下方向に最大180度まで可動し、自分撮りもスムーズに楽しめます。

 

E-PL8ではストロボを外付けとしていましたが、本機は天面にポップアップ式ストロボを内蔵。使い勝手がよくなりました。

 

画質:★×3

低ノイズな高感度画質とクリアな発色は好印象も控えめな画素数が惜しい

最新モデルにしては画素数が有効1605万画素と控えめに感じられます。わずかな差とはいえ、2000万画素クラスに比べて細部表現はやや劣ります。クリアで抜けのいい発色は好印象で、高感度画質についてもISO3200くらいまでは十分実用的。

 

AF:★×5

コントラストAFながら優秀な合焦率を記録し瞳AF機能にも対応

AFテストでは、合焦率92%と優秀な成績を記録しました。AFは121点の測距点を持つコントラストAFで、顔優先AFや瞳優先AF、9点のグループターゲットAFなどにも対応しています。

 

電子シャッター:★×4

通常モードでは電子シャッターは使えませんが、アドバンスフォトモードの「静音撮影」を選ぶと、作動音がしない電子シャッターによる撮影が可能になります。動体歪みの度合いは合格レベルです。

 

【プロのイチ押し機能!】

さらに充実した16種類のアートフィルター

特殊効果によって雰囲気のある写真を手軽に撮れるアートフィルターに「ネオノスタルジー」が追加。ノスタルジックな雰囲気と現代性が融合したユニークな効果です。

 

↑アートフィルターの設定画面では、効果を確認しながら選べます

 

ミラーレスカメラ「キヤノンEOS M100・リミテッドピンクキット」の発売日が4/7に決定

ミラーレスカメラ「キヤノン EOS M100・リミテッドピンクキット」の発売日が2018年4月7日(土)に決定した。数量限定1,000台のみの販売となる。

 

EOS M100」の新色・ピンクのボディに、標準ズームレンズ「EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM」とオリジナルのストラップ&レンズキャップケースがセットになっている。ボディ単体では販売しない。

価格はオープンで、キヤノンオンラインショップ直販価格は69,500円(税別)。発表時は、2018年4月上旬発売予定とされていた。

 

リミテッドピンクキットも対象のキャッシュバックキャンペーン

発表会会場から写真でレポート

EOS M100の機能やスペック

 

 

【CP+2018/キヤノン】Kissシリーズ初のミラーレスに自動で動くスピードライト、そして“ガチャ”も!

キヤノンブースは、「すべての撮影者へ。ますます楽しく、豊かになるいフォトライフを。」をテーマに新製品のタッチ&トライはもちろん、セミナーやプリント体験などを通じて、写真の面白さを実感できる。新製品は、発表会レポートでもお伝えした「EOS Kiss M」「スピードライト 470EX-AI」など4製品を中心に展示。なかでもスピードライトには、人だかりができていた。

 

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ブースの中央に新製品など、製品のタッチ&トライコーナーを設け、その両サイドにセミナーコーナーを配置。数多くのセミナーで来場者が、長く楽しめるブースになっている。

 

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今回の注目機種の1つ「EOS Kiss M」。“ミラーレス初のKiss” とあって、老若男女問わず、タッチ&トライを楽しむ様子が印象的であった。3月23日発売予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、EOS Kiss Mボディ単体が73,500円でレンズキットは88,500円。このほかダブルズームキット(111,500円)、ダブルレンズキット(104,500円)、EF-M18-150 IS STMレンズキット(122,500円)も用意される(価格はいずれも税別)。

 

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「EOS Kiss M」は初心者向け機能として「クリエイティブアシスト」がオートモードから素早く呼び出せるように進化した。本機能では、明るさやコントラスト、ボケなど撮影表現に関わる機能をスマホ感覚のタッチ操作で感覚的に調整でき、仕上がりの変化を背面モニターで確認できる。

 

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今回の注目機種「スピードライト 470EX-AI」。自動バウンス機能搭載で、発光部が自動で動く様子に、初級者から上級者まで目を見張っていた。

 

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一度バウンス角が決まると、カメラアングルや縦横を変えても自動で同じ角度で照射される。ポートレートなど、次々とアングルを変えながら撮影するシーンでも安心。

 

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「EOS Kiss X90」は、従来の「EOS Kiss X80」の使いやすさはそのままに、画素数が約1800万画素から約2410万画素にアップ。より解像感の高い写真が撮れるようになった。3月29日発売予定で価格はオープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が54,500円でレンズキットが63,500円となる(いずれも税別)。

 

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「EOS M100」に新色のピンクが登場。数量限定1000台でボディのほか、「EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM」、オリジナルストラップ&レンズキャップケースを組み合わせた「リミテッドピンクキット」のみの販売。発売は4月上旬予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は69,500円(税別)。

 

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話題急上昇のキヤノン「ガチャ」がCP+会場に登場。ガチャの中身は、タカラトミー社製の超精巧カメラ模型「日本立体カメラ名鑑 Canonミニチュアコレクション」(なんとレンズ着脱なども可能!)やラグビーワールドカップ2019ピンバッジ。

 

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1日先着500名限定でガチャに挑戦。キヤノンマーケティングジャパン公式Facebookページにて2018年2月21日掲載のキャンペーン記事をシェアしてブース内インフォメーションで提示すると、ガチャに1回無料で挑戦できる。

 

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カメラのほか、プリンターやフォトブックも展示。プリンターコーナーでは、SDカードなどにJPEG画像を入れて持参すると、「PIXUS XK70」や「PIXUS XK50」で2Lもしくはスクエアサイズでのプリントサービスが受けられる(1人1枚まで)。

 

〈写真・文〉河野弘道

キヤノン EOS Kissシリーズのミラーレス「EOS Kiss M」や自動バウンスストロボなど、発表会場から写真でレポート

キヤノンは2018年2月26日に東京・品川で新製品発表会を行った。この発表会では、ミラーレスカメラで初めて「Kiss」の名を冠した「EOS Kiss M」を発表。位置付けとしてはEOS M5の下位機種ながら、AF測距点など一部のスペックは上位機種を凌駕。ボタン類を右手側に集中配置するなど、初心者でも使いやすい完成度の高いモデルとなっている。

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このほか、一眼レフのエントリーモデル「EOS Kiss X90」、バウンス撮影を自動化したクリップオンストロボの「スピードライト 470EX-AI」、人気のEOS M100のカラバリモデル「EOS M100・リミテッドピンクキット」も発表された。

ファミリー向けの EOS Kiss シリーズから、手軽に持ち歩けるミラーレス「EOS Kiss M」が登場

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EOS Kissシリーズは、1998年発売のフィルムカメラ「EOS Kiss」から25周年を迎え、ついにミラーレス一眼にもこの名前が採用された。EOS Kiss Mを実際に手にすると、その機能や性能からは考えられない小ささ・軽さに驚く。“入門機でも高性能” な点はまさにKissシリーズだ。

 

発売は3月下旬の予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が73,500円でレンズキットが88,500円。このほかダブルズームキット(111,500円)、ダブルレンズキット(104,500円)、EF-M18-150 IS STMレンズキット(122,500円)も用意される(価格はいずれも税別)。

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EOS Kiss Mは、新・映像エンジンの「DIGIC8」採用により、デユアルピクセルCMOS AFが進化し、最大99点の測距点で高速かつ高精度なAFが可能だ。加えて、対応レンズ使用時には最大143点の測距離点に拡大。画面の約100%×88%をカバーする。さらに連写も高速で、AE/AF追従で最高約7.4コマ/秒、AF固定で最高約10コマ/秒。画素数は約2410万画素で動画も4K/24p撮影に対応している。ボディカラーは、ホワイトとブラックの2色。

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EOS M5ではボディ背面から見て左側に配されていた撮影モードダイヤルが右手側に配置された。これにより、ほとんどの操作を右手のみで行えるようになり、初心者でも扱いやすくなった。一眼レフでも最近のKissシリーズは同コンセプトのレイアウトを採用しており、この点でもKissの伝統を受け継いでいる。

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EOS Kissのロゴは左手側の上面に配置。そのためか、ボディを正面から見るとシンプルなデザインに感じられる。

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背面モニターは3型約104万ドットでバリアングル式を採用。タッチ操作に対応しており、タッチシャッターも可能。設定操作なども素早く行える。

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EVFはM5同様の236万ドット。高精細でクリアな視野が得られる。

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Wi-FiやBluetoothが採用され、スマホなどとの連携ができ、NFC対応により素早い接続が可能。省電力なBluetoothでスマホとの常時接続が行え、画像や動画の転送やリモートライブビュー時には、Wi-Fi接続に自動で切り替わって高速なデータ転送が行われる。Wi-Fi接続時には、撮影と並行して画像転送が行われる「撮影時スマホ自動転送」機能が新たに追加された。

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本機は、ミラーレスカメラならではといえる、電子シャッターを使用の「サイレントモード」を搭載。わずかな音でも気を使うようなシーンでも無音で撮影できる。

 

解像力がアップした一眼レフカメラのエントリーモデル「EOS Kiss X90」

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EOS Kiss M5同様、3月下旬に発売が予定されている「EOS Kiss X90」。画素数がEOS Kiss X80の約1800万画素から約2410万画素にアップ。エントリー機ながら、上位機種同様の高い解像力が得られる。価格はオープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は、ボディ単体が54,500円でレンズキットが63,500円となる(いずれも税別)。

 

ピンクの「EOS M100」にアクセサリーがセットになったリミテッドピンクキット
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人気のEOS M100に新色のピンクが登場。数量限定1000台でボディのほか、EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM、オリジナルストラップ&レンズキャップケースを組み合わせたリミテッドピンクキットのみの販売となる。発売は4月上旬予定で、オープン価格。キヤノンオンラインショップ直販価格は69,500円(税別)。

 

画期的な自動バウンス機能を搭載したストロボ「スピードライト 470EX-AI」
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自動化されたバウンス機能が注目の「スピードライト 470EX-AI」。バウンス機構部にモーターが組み込まれたほか、ストロボ本体にメインとサブの2つのCPUが搭載され、ストロボの照射位置を気にすることなくバウンス撮影が行える。発売は4月下旬の予定で、希望小売価格は54,800円(税別)。

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470EX-AIの操作パネル。上部にある「AI.B」スイッチで自動でのバウンス撮影機能のオン・オフが設定できる。「0°」にするとバウンスなし、「S(セミオート)」にすると手動で設定したバウンス角を470EX-AIが記憶し、シャッターボタンを2回半押しすることで撮影位置を縦や横、斜めにしても同じ角度を保ってストロボ光が照射される。「F(フルオート)」では、「AI.B」ボタン(あるいはボディのプレビューボタン)を押すことで、自動で正面と上面にプリ発光を行い、壁や被写体までの距離を測定。最適なバウンス角を計算し、その角度に自動設定される。

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可動部側面に配置された「アングルセット」ボタン。セミオート時に手動でバウンス角を決める際、このボタンを押すことでバウンス角を記憶させることができる。

 

動画で動きを見てほしい!

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ストロボ光なし                                                                            直接発光

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バウンス発光

470EX-AIで実際に撮影した比較作例。ストロボ光なしだと顔に強い影ができて暗く、直接発光では、光が強く肌にテカリが出ている。バウンス発光することで、強い影が出にくく、肌にテカリが出ることもない。この写真はフルオートで撮影したが、自動でトップバウンスとなり、画面全体を適度な明るさで写せた。

 

 

写真・文/河野弘道

【総まとめ】9万円以下で買える「高級コンデジ」7モデルの良い点・惜しい点

昨今、コンパクトカメラ市場では特に小型軽量ながら高画質と高機能を兼ね備えた“高級コンデジ”と呼ばれるモデルが人気を集めています。なかでも9万円以下で購入できる比較的リーズナブルな高級コンパクトカメラを比較する本企画。最終回となる今回はその撮影機能をチェックしながら、各モデルの特徴をまとめてみました。

第1回(概要&基本スペック編):掘り出し物の宝庫!! アンダー9万円の高級コンパクトカメラおすすめ7選

第2回(サイズ感・操作性編):画質は折り紙付き、では使い勝手は? 「実売9万円以下」の高級コンデジ7モデルの「サイズ感」と「操作性」を比較レビュー

第3回(画質編):高級コンデジ自慢の「画質」はホンモノ!? 「実売9万円以下」7モデルで実際に検証してみた

20180215_y-koba5_0108_R↑上段左から、パナソニック「LUMIX TX1」、キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」、キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」、パナソニック「LUMIX LX9」、ソニー「Cyber-shot RX100M3」、リコー「GR II」、キヤノン「PowerShot G5 X」

 

【エントリー①】

キヤノン「PowerShot G5 X」

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左右のバランスが取れた一眼風デザインを採用した1型センサー機。レンズは開放値F1.8-2.8の光学4.2倍ズームで、撮像素子には有効2020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 6」で、感度はISO125~12800に対応しています。実売価格は8万5030円(2018年2月時点)。

20180215_y-koba5_0110_R↑天面に露出補正ダイヤル、背面にコントローラーホイールを装備

 

20180215_y-koba5_0111_R↑バリアングル液晶を備え、カメラの横/縦位置を問わず自由なアングルで撮影できます

 

20180215_y-koba5_0112_R↑前面や背面のダイヤル、ボタン類のカスタマイズができます

 

【連写性能】

1コマ目でピントが固定されるワンショットAF時で約5.9コマ/秒、ピントが連続的に合うサーボAF時で約4.4コマ/秒。最近の1型センサー機に比べて数値的にはやや見劣りしますが、特に遅いというほどではありません。ただし、記録ファイル形式にRAWまたはRAW+JPEGを選んだ場合は、連写速度は大幅に低下します。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は1920×1080/60pのフルHD記録に対応。動画撮影時の5軸手ブレ補正やマニュアル露出、自動水平補正なども可能です。そのほか、カメラ内で自動的に比較明合成が行える「星空」モードや、オートNDフィルター、MFピーキング、最短5cmのマクロモードなどの機能を搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・EVFを搭載しつつ、バリアングル液晶も備えている
・キヤノンの一眼カメラ「EOSシリーズ」用の外部ストロボやリモートスイッチが使える

●ココが惜しい
・撮影可能枚数が約210枚と少ない
・ピクチャースタイルが非搭載

●こんな人にオススメ!
・縦位置でのロー/ハイアングル撮影を多用する人
・外部ストロボを使いたい人

 

 

【エントリー②】

キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」

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キヤノンの高級コンパクト「PowerShot G」シリーズの中位に位置する1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 7」で、感度はISO125~12800に対応。光学4.2倍ズームを継承しながら画質とスピード、機能がさらに向上しています。実売価格は7万8580円(2018年2月時点)。

20180215_y-koba5_0114_R↑天面に露出補正ダイヤル、背面にコントローラーホイールを装備

 

20180215_y-koba5_0115_R↑液晶モニターを180度回転した状態。上方向だけでなく下方向にも動き、ロー/ハイアングル撮影時に役立ちます

 

20180215_y-koba5_0116_R↑レンズ鏡胴部のコントローラーリングや背面のボタンは、割り当てる機能を選択できます

 

【連写性能】

ワンショットAF時で最高約8コマ/秒。ピントが連続的に合うサーボAF時は、最高約5.4コマ/秒となります。JPEG/RAWを問わず、スピーディな連写が楽しめます。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は1920×1080/60pのフルHD記録に対応。静止画をつなぎ合わせて動画に仕上げるタイムラプス動画や、5軸手ブレ補正、動画撮影時のマニュアル露出、自動水平補正なども可能です。

 

そのほか、被写体やカメラの動きを検知して最適なシャッター速度に自動設定できる「流し撮り」モードや、星の光跡が撮れる「星空」モード、オートNDフィルター、MFピーキング、カメラ内RAW現像、最短5cmのマクロモードなどの機能を搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・明るい光学4.2倍ズームと、薄型軽量ボディを両立
・EOSと共通したメニューUIと発色傾向

●ココが惜しい
・EVFは非搭載
・外部ストロボには非対応

●こんな人にオススメ!
・サブカメラとして使いたいEOSユーザー
・薄型ボディでもテレ端(望遠端)100mm相当は欲しい人

 

 

【エントリー③】

キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」

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胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディの1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 7」で、感度はISO125~12800に対応しています。光学3倍ズームや外観デザインを前モデルから受け継ぎつつ、画質や手ブレ補正の性能を高めています。実売価格は5万5610円(2018年2月時点)。

20180215_y-koba5_0118_R↑ボタンやダイヤルは最小限で、多くの操作は液晶タッチパネルで行います。慣れるまでやや違和感がありますが、スマホ世代のビギナーには取っ付きやすいかもしれません

 

20180215_y-koba5_0119_R↑鏡胴部のコントローラーリングは、割り当て機能のカスタマイズができます

 

20180215_y-koba5_0120_R↑今回のモデルのなかでは唯一、Bluetoothを内蔵。スマホやタブレットと常時接続ができ、Wi-Fiにも素早く切り替えられます

 

【連写性能】

ワンショットAF時は最高約8.1コマ/秒、さらにRAW撮影なら最高約8.2コマ/秒の連写が可能。ピントが連続的に合うサーボAF時では最高約5.3コマ/秒となります。JPEG/RAWを問わず、スピーディな連写が楽しめます。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は1920×1080/60pのフルHD記録に対応。静止画をつなぎ合わせて動画に仕上げるタイムラプス動画や、5軸手ブレ補正、動画撮影時のマニュアル露出、自動水平補正なども行えます。

 

そのほか、被写体やカメラの動きを検知して最適なシャッター速度に自動設定できる「流し撮り」モードや、簡単に星の光跡が撮れる「星空」モード、オートNDフィルター、MFピーキング、カメラ内RAW現像、最短5cmのマクロモードなどを搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・圧倒的な薄さと軽さ
・実売5万円台で購入できる価格

●ココが惜しい
・十字キーがなく、タッチパネル主体の操作
・ワイド端は24mmではなく28mm相当

●こんな人にオススメ!
・携帯性を最優先する人
・タッチパネルで操作したい人

 

 

【エントリー④】

ソニー「Cyber-shot RX100M3」

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人気機種「RX100」シリーズの3代目として2014年に発売された1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「BIONZ X」で、感度はISO125~12800に対応。レンズは開放値F1.8-2.8の光学2.9倍ズームを装備します。実売価格は7万7330円(2018年2月時点)。

20180215_y-koba5_0122_R↑天面にモードダイヤル、背面にコントローラーホイールなどを装備

 

20180215_y-koba5_0123_R↑ポップアップ式の有機ELビューファインダーを搭載。側面のスイッチを押すと上にはね上がり、さらに接眼部をつまんで少し引き出して使用します

 

20180215_y-koba5_0124_R↑同社製品でおなじみの「PlayMemories Camera Apps」を搭載。同社サイトにアクセスし、さまざまな機能を追加できます

 

【連写性能】

ピントと露出が1コマめで固定される速度優先連続撮影モード時で最高約10コマ/秒。通常の連写モードの場合は約2.9コマ/秒となります。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は最高で1920×1080/60pのフルHD記録に対応。電子補正を併用した強力な動画手ブレ補正「インテリジェントアクティブモード」や、XAVC S形式とMP4形式の同時記録、120pのハイフレームHD撮影、全画素超解像ズームなども利用できます。

 

そのほか、光量を抑えて明るい屋外でも開放絞りでの撮影を可能にするオートNDフィルターや、自分撮りセルフタイマー、スイングパノラマ、ステップズーム、瞳AF、最短5cmのマクロなどの機能を搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・小型のEVFと上下に動くチルト液晶を両立
・軽量ながら24mmスタートの明るいレンズを搭載

●ココが惜しい
・タッチパネルは非搭載
・テレ端70mm相当はもの足りない

●こんな人にオススメ!
・薄型軽量ボディでもEVFが欠かせない人
・アプリを入れて機能拡張を楽しみたい人

 

 

【エントリー⑤】

パナソニック「LUMIX LX9」

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明るいレンズを搭載した高級コンパクト「LUMIX LX」シリーズの新モデルとして2016年に発売。レンズには開放値F1.4-2.8の光学3倍ズームを、撮像素子に1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジン」で、感度はISO125~12800に対応します。実売価格は8万2480円(2018年2月現在)。

20180215_y-koba5_0126_R↑天面にモードダイヤルや動画ボタン、後ダイヤルを搭載

 

20180215_y-koba5_0127_R↑鏡胴部には絞りリングを備え、絞り値をダイレクトに調整できます

 

20180215_y-koba5_0128_R↑30コマ/秒の高速連写に相当する4Kフォト機能を搭載。被写体の動きに応じて、3種類の4Kフォトモードが選べます

 

【連写性能】

1コマめでピントが固定されるAFSモード時で最高約10コマ/秒、ピントを合わせ続けるAFCモード時で最高約6コマ/秒に対応。電子シャッター使用時は、約50コマ/秒の超高速連写が使用できます。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は最高で3840×2160/30pの4K記録に対応。カメラを動かさずに映像に動きを与える「4Kライブクロップ」や、フルHDでのスローモーション撮影、5軸ハイブリッド手ブレ補正などの機能も利用できます。

 

そのほか、AF測距点を自由に設定できるカスタムマルチAFや、星空AF、顔・瞳認識AF、最高1/16000秒の電子シャッター、最短3cmのマクロなどの機能を搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・ワイド端F1.4を誇るレンズ開放値の明るさ
・薄型軽量ながら4K動画に対応

●ココが惜しい
・EVFは非搭載
・テレ端72mm相当はもの足りない

●こんな人にオススメ!
・レンズの明るさを重視する人
・4K動画が撮れるチルト液晶搭載機を求める人

 

 

【エントリー⑥】

パナソニック「LUMIX TX1」

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高倍率コンパクト「LUMIX TZ」シリーズと同等の薄型軽量を維持しながら、センサーの大型化を図った「LUMIX TX」シリーズの第1弾。撮像素子に1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジン」で、感度はISO125~12800に対応します。レンズは光学10倍ズームを装備。実売価格は6万6560円(2018年2月現在)。

20180215_y-koba5_0130_R↑天面にモードダイヤルや動画ボタン、後ダイヤルを搭載

 

20180215_y-koba5_0131_R↑背面の左上に0.2型のライブビューファインダーを装備。アイセンサーによって液晶モニターとの自動切り替えができます

 

20180215_y-koba5_0132_R↑本体に4か所、タッチ画面上に5か所のファンクションボタンを搭載。好きな機能を割り当てられます

 

【連写性能】

連写性能はLUMIX LX9とほぼ同等で、1コマめでピントが固定されるAFSモード時で最高約10コマ/秒、ピントを合わせ続けるAFCモード時で最高約6コマ/秒に対応。電子シャッター使用時に約50コマ/秒の超高速連写が使用できる点も同様です。

 

【動画/そのほかの機能】

動画は最高で3840×2160/30pの4K記録に対応。4Kで撮影しながらフルHD動画に切り出し、パンやズームイン/アウトの効果を加える「4Kライブクロップ」や、フルHDでのスローモーション撮影、5軸ハイブリッド手ブレ補正などの機能も利用できます。

 

そのほか、EVF使用時に液晶をなぞって測距点を動かすタッチパッドAFや、カスタムマルチAF、星空AF、顔・瞳認識AF、最高1/16000秒の電子シャッター、最短5cmのマクロなどの機能を搭載しています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・テレ端250mm相当になる光学10倍ズーム
・高倍率ズーム+EVF搭載ながら小型軽量ボディ

●ココが惜しい
・液晶モニターは固定式
・視度調整ダイヤルが不用意に動きやすい

●こんな人にオススメ!
・広角だけでなく望遠でも撮影したい人
・4K動画が撮れるEVF搭載機を求める人

 

 

【エントリー⑦】

リコー「GR II」

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28mm相当の単焦点レンズを搭載したAPS-Cセンサー機。撮像素子にAPS-Cサイズの有効1620万画素CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「GR ENGINE V」で、感度はISO100~25600に対応。レンズやセンサー、薄型ボディを前モデルから継承しつつ、Wi-Fiの内蔵など撮影機能の強化を図っています。実売価格は7万3800円(2018年2月時点)。

20180215_y-koba5_0134_R↑背面には、各種機能を呼び出すためのADJ.レバーや、AFファンクション切り替えレバーを搭載

 

20180215_y-koba5_0135_R↑フルプレススナップの設定画面。ピント位置を事前に設定した「スナップ時フォーカス距離」に瞬時にセットできます

 

20180215_y-koba5_0136_R↑マイセッティング登録機能では、カメラの各種設定の状態を登録し、必要に応じて素早く呼び出せます。マイセッティングに名前を付けたり、SDカードに書き出したりもできます

 

【連写性能】

連写は約4コマ/秒に対応。JPEGで999コマまで、RAWで10コマまで続けて撮影できます。今回取り上げた他機に比べてやや弱いという印象はぬぐえません。

 

【動画/そのほかの機能】

動画については最高で1920×1080/30pのフルHD記録に対応。連写や動画のスペックは他機に比べて少々見劣りしますが、そもそも「GR」シリーズでは連写や動画の機能はあまり重視されていません。

 

それよりも、薄型ボディと単焦点レンズを生かして軽やかにスナップ写真を撮るための機能が充実しています。例えば、フルプレススナップ機能では、シャッターボタンを一気に押し込むと、AF作動がキャンセルされ、事前に設定した距離で素早く撮影ができます。また自分の撮影スタイルに応じて、ボタンやダイヤルの割り当て機能を細かくカスタマイズすることも可能です。

 

そのほか、カメラ内で比較明合成ができるインターバル合成機能や、最大5枚の画像を重ねて記録する多重露光、最短10cmのマクロ、オプションの外部ストロボによるワイヤレス発光などの機能を備えています。

 

【まとめ】

●ココがうれしい
・APS-Cセンサー&単焦点レンズが生み出す高画質
・外部ストロボや外部ファインダー、ワイコンなどに対応

●ココが惜しい
・手ブレ補正は非搭載
・暗所ではAFが合いにくい

●こんな人にオススメ!
・単焦点レンズによるストリートスナップを楽しみたい人
・四隅までのシャープでクリアな描写を求める人

高級コンデジ自慢の「画質」はホンモノ!? 「実売9万円以下」7モデルで実際に検証してみた

高級コンパクトカメラとは、1型以上の大きなセンサーを搭載しつつ、小型軽量で高品位なボディと、多彩な撮影機能を備えたカメラのこと。なかでも9万円以下で購入できる比較的リーズナブルな高級コンパクトカメラを比較する本企画。第3回となる本稿では、描写性能をチェックしてみましょう。

第1回(概要&基本スペック編):掘り出し物の宝庫!! アンダー9万円の高級コンパクトカメラおすすめ7選

第2回(サイズ感・操作性編):画質は折り紙付き、では使い勝手は? 「実売9万円以下」の高級コンデジ7モデルの「サイズ感」と「操作性」を比較レビュー

20180130_y-koba5_0066_R↑上段左から、パナソニック「LUMIX TX1」、キヤノン「PowerShot G5 X」、キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」、ソニー「Cyber-shot RX100M3」、キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」、リコー「GR II」、パナソニック「LUMIX LX9」

 

【エントリー①】

キヤノン「PowerShot G5 X」

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左右のバランスが取れた一眼風デザインを採用した1型センサー機。レンズは開放値F1.8-2.8の光学4.2倍ズームで、撮像素子には有効2020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 6」で、感度はISO125~12800に対応しています。実売価格は8万9510円(2018年2月時点)。

 

[描写傾向]

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実写では、彩度とシャープネスがほどよく強調されたクリアな描写を確認できました。青空がややマゼンタ寄りになる、見栄え重視の傾向です。解像性能は、ズームワイド端の周辺がわずかに甘めですが、中央部ではシャープネスの高い写りが得られます。

20180130_y-koba5_0069↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

発色の調整機能としては「マイカラー」を搭載。より濃厚な色になる「くっきりカラー」や落ち着いた色合いの「すっきりカラー」など12種類の色調が選べます。今回の写真は、初期設定である「マイカラー:切」で撮影しました。レンズは広角24mm相当から中望遠100mm相当まで一般用途に使いやすいズーム域をカバーしています。

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20180130_y-koba5_0071_R↑上写真はワイド端(広角端)の24mm相当で、下写真はテレ端(望遠端)の100mm相当で撮影

 

最後は高感度画質をチェック。ISO800くらいまでは十分に実用的。ISO3200以上ではノイズ低減処理によって解像感が低下します。

20180130_y-koba5_0072↑高感度の画質。左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー②】

キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」

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キヤノンの高級コンパクト「PowerShot G」シリーズの中位に位置する1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 7」で、感度はISO125~12800に対応。光学4.2倍ズームを継承しながら画質とスピード、機能がさらに向上しています。実売価格は7万8850円(2018年2月時点)。

 

[描写傾向]

20180130_y-koba5_0074_R

実写では、適度に鮮やかで見栄えのいい描写を実感できました。解像性能は、ズームワイド端の周辺がわずかに甘めですが、中央部ではシャープネスの高い写りが得られます。

20180130_y-koba5_0075↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

発色の調整機能としては「ピクチャースタイル」を搭載。オートやスタンダード、ポートレートなど8種類以上の色調が選べます。今回の写真は、初期設定である「オート」で撮影しました。本機のレンズもG5 X同様、広角から中望遠まで一般用途に使いやすいズーム域をカバーしています

20180130_y-koba5_0076_R

20180130_y-koba5_0077_R↑ワイド端(上写真/24mm相当)とテレ端(下写真/100mm相当)

 

高感度画質は、ISO800くらいまでは十分に実用的。ISO3200ではノイジーになりますが、シャープ感はあまり損なわれません。

20180130_y-koba5_0078↑左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー③】

キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」

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胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディの1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「DIGIC 7」で、感度はISO125~12800に対応しています。光学3倍ズームや外観デザインを前モデルから受け継ぎつつ、画質や手ブレ補正の性能を高めています。実売価格は5万8540円(2018年2月時点)。

 

[描写傾向]

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実写では、彩度とシャープネスが高められた、見栄え重視の写りを確認できました。今回テストした7製品のなかでは最も高彩度な色合いです。調整機能である「ピクチャースタイル」を使って、自分好みの発色にカスタマイズすることも可能です。

20180130_y-koba5_0081↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

ピクチャースタイルは、オートやスタンダード、ポートレートなど8種類以上に対応。今回の写真は、初期設定である「オート」で撮影しました。レンズの焦点距離は28~84mm相当。薄型軽量ボディ優先のため、上のキヤノン機2モデルに比べるとズーム倍率が控えめとなっています。

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20180130_y-koba5_0083_R↑ワイド端(上写真/28mm相当)とテレ端(下写真/84mm相当)

 

高感度画質は、ISO800くらいまでは十分に実用的。ISO3200ではノイジーになりますが、シャープ感はあまり損なわれません。

20180130_y-koba5_0084↑左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー④】

ソニー「Cyber-shot RX100M3」

20180130_y-koba5_0085_R

人気機種「RX100」シリーズの3代目として2014年に発売された1型センサー機。撮像素子に1.0型有効2010万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「BIONZ X」で、感度はISO125~12800に対応。レンズは開放値F1.8-2.8の光学2.9倍ズームを装備します。実売価格は8万4390円(2018年2月時点)。

 

[描写傾向]

20180130_y-koba5_0086_R

実写では、クセのない澄んだ色合いと四隅までのシャープネスの高い描写を確認できました。発色の調整機能「クリエイティブスタイル」を利用して、自分好みの色合いにカスタマイズすることも可能です。

20180130_y-koba5_0087↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

クリエイティブスタイルでは、スタンダードやビビッド、ニュートラルなど14種類の色を選択できます。今回の写真は、初期設定である「スタンダード」で撮影しました。レンズは24~70mm相当をカバー。標準的なズーム倍率といえます。

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20180130_y-koba5_0089_R↑ワイド端(上写真/24mm相当)とテレ端(下写真/70mm相当)

 

高感度画質は、ISO800くらいまでは十分実用的。それ以上でも色ノイズは比較的少なめです。

20180130_y-koba5_0090↑左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー⑤】

パナソニック「LUMIX LX9」

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明るいレンズを搭載した高級コンパクト「LUMIX LX」シリーズの新モデルとして2016年に発売。レンズには開放値F1.4-2.8の光学3倍ズームを、撮像素子に1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジン」で、感度はISO125~12800に対応します。実売価格は8万3330円(2018年2月現在)。

 

[描写傾向]

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実写では、ナチュラルな色合いとズーム全域でのシャープな写りを確認できました。初期設定では、彩度強調を抑えた落ち着きのある色合いが得られます。

20180130_y-koba5_0093↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

発色の調整機能としては「フォトスタイル」を搭載。スタンダードやヴィヴィッド、ナチュラルなど7種類以上の色を選択できます。今回の写真は、初期設定である「スタンダード」で撮影しました。レンズは24~72mm相当をカバー。

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20180130_y-koba5_0095_R↑ワイド端(上写真/24mm相当)とテレ端(下写真/72mm相当)

 

高感度画質では、ISO800くらいまでは十分実用的。それ以上でも細部がつぶれず、解像感を維持している点には好印象です

20180130_y-koba5_0096↑高感度の画質。左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー⑥】

パナソニック「LUMIX TX1」

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高倍率コンパクト「LUMIX TZ」シリーズと同等の薄型軽量を維持しながら、センサーの大型化を図った「LUMIX TX」シリーズの第1弾。撮像素子に1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「ヴィーナスエンジン」で、感度はISO125~12800に対応します。レンズは光学10倍ズームを装備。実売価格は6万7850円(2018年2月現在)。

 

[描写傾向]

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実写では、ほどよく彩度を高めた見栄えのいい画質を確認できました。解像性能は、ズームテレ端で周辺がややソフトになる傾向がありますが、中央部はシャープな写り。また、レンズの焦点距離が長いので、滑らかで美しいボケの描写も楽しめます。

20180130_y-koba5_0099↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

発色の調整機能としては「フォトスタイル」を搭載。スタンダードやヴィヴィッド、ナチュラルなど7種類以上の色を選択できます。今回の写真は、初期設定である「スタンダード」で撮影しました。レンズの焦点距離は25~250mm相当と、このクラスの製品では抜群のズーム倍率を誇ります。

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20180130_y-koba5_0101_R↑ワイド端(上写真/25mm相当)とテレ端(下写真/250mm相当)

 

高感度画質は、ISO800くらいまでは十分実用的。それ以上でも細部がつぶれず、解像感を維持している点には好印象です。

20180130_y-koba5_0102↑左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【エントリー⑦】

リコー「GR II」

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28mm相当の単焦点レンズを搭載したAPS-Cセンサー機。撮像素子にAPS-Cサイズの有効1620万画素CMOSセンサーを搭載。画像処理エンジンは「GR ENGINE V」で、感度はISO100~25600に対応。レンズやセンサー、薄型ボディを前モデルから継承しつつ、Wi-Fiの内蔵など撮影機能の強化を図っています。実売価格は7万3800円(2018年2月時点)。

 

[描写性能]

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実写では、画像周辺部から中央部までシャープに解像するワンランク上の写りを実感できました。今回テストしたほかの6製品に比べると、画素数が約2割少ない1620万画素ですが、その代わりにセンサーサイズが大きいうえ、レンズの光学性能でも勝るため、結果として得られる細部描写力は一歩抜きん出たレベルといえます。発色は比較的鮮やかめ。青空はマゼンタ寄りになる傾向があります。

20180130_y-koba5_0105↑上の写真の周辺部(左)と中央付近(右)を100%で表示

 

発色の調整機能としては「画像設定」などを搭載。スタンダードとビビッドを選択できます。今回の写真は、初期設定である「スタンダード」で撮影しました。今回取り上げたなかでは唯一の単焦点レンズを搭載します(28mm相当)。

20180130_y-koba5_0106_R↑ワイド端(28mm相当)

 

1型センサー機に比べると、高感度ノイズは少なめ。ISO3200でも汚い印象は受けません。

20180130_y-koba5_0107↑左上から右下にISO200、800、3200、12800

 

【まとめ】画質はわずかな差、焦点距離に個性が出る

以上7モデルの実写を比較した率直な感想は、どのモデルでも撮影時にイメージした通りの美しい描写が得られ、その差はあまり大きくないということ。センサーサイズの大きいGR IIが細部描写力や高感度画質で一歩リードするものの、1.0型センサーを搭載した残り6製品の写りは、発色やノイズの傾向に若干の違いはあるものの、特に優劣はつけられません。

 

一方でレンズの焦点距離については、実写と数値を見てわかるように大きな違いがあります。ワイド端がやや弱い25mm相当のF2.8とはいえ、テレ端が250mm相当をカバーする「LUMIX TX1」はレンズの利便性で一歩リードした存在といえます。ただ、あえて28mm単焦点にこだわった「GR II」も非常に面白いカメラ。利便性を重視するか、面白さで選ぶか、あるいはその中間を取るか。悩ましいところです。

 

キヤノンのミラーレス一眼「EOS M」を大解剖! 初級機/中級機/上級機はどう違う?

キヤノンはミラーレスカメラへの参入がかなり遅かったが、最近は意欲的な製品を投入し、シェアを拡大中だ。特徴は、カメラとしての基本部分を同社の一眼レフから継承していること。4Kや無音シャッターに対応したモデルがまだないなど、機能面ではやや物足りなさもあるが、安定感のある画質や洗練された操作性など、実際に使うとわかる魅力は少なくない。そこでここでは、そうしたキヤノンのミラーレス一眼の代表機種を上級、中級、初級にわけて紹介。それらの特徴について解説する。

 

【上級機】3.2型の大型モニターと高精細EVFを備えた高機能モデル

↑●撮像素子:22.3×14.9㎜、有効約2420万画素CMOSセンサー ●背面モニター:3.2型約162万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~30秒、バルブ ●サイズ:115.6×89.2×60.6㎜ ●質量:約427g ●参考価格/12万1500円(ボディ)

キヤノン
EOS M5
実売価格(2018年1月時点):10万6740円(ボディ)

キヤノンの上級機である「EOS M5」は、EOS Mシリーズで初めてEVFを標準装備した高機能モデル。一眼レフを一回り小型化したようなデザインを採用し、下方向に最大180度動くチルト式の液晶モニターを搭載。高速AFや最高9コマ/ 秒の連写にも対応する。

●撮像素子:22.3×14.9㎜、有効約2420万画素CMOSセンサー ●背面モニター:3.2型約162万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~30秒、バルブ ●サイズ:115.6×89.2×60.6㎜ ●質量:約427g

↑センサーはAPS-Cサイズで、マウントは独自のEF-Mマウントを採用。アダプターを用意することで、豊富なEF/EF-Sレンズが使用可能になる

センサーはAPS-Cサイズで、マウントは独自のEF-Mマウントを採用。アダプターを用意することで、同社が一眼レフ用として展開する豊富なEF/EF-Sレンズも使用可能になる。

 

↑0.39型/約236万ドットのEVFを搭載。EVFをのぞいた状態で液晶モニターをなぞると測距点を動かせる「タッチ&ドラッグAF」にも対応している

0.39型/約236万ドットのEVFを搭載。EVFをのぞいた状態で、液晶モニターをなぞって測距点を動かせる「タッチ&ドラッグAF」にも対応しており、直感的かつ正確なピント合わせが可能だ。

 

↑天面には2つの電子ダイヤルと露出補正ダイヤルを装備。感度やホワイトバランスなどもダイヤルを回すことでスムーズに変更できる

天面には2つの電子ダイヤルと露出補正ダイヤルを装備。感度やホワイトバランスなどもダイヤルを回すことでスムーズに変更できる。

 

【中級機】EVFをオプションにしてさらなる小型軽量化を実現

 

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キヤノン
EOS M6
実売価格(2018年1月時点):9万6660円(ボディ)

一足先に発売された上位機EOS M5の画質と主要機能を継承しつつ、EVFを外付けのオプションにすることで、いっそうの小型軽量化を実現した中級機が「EOS M6」だ。露出補正ダイヤルの同軸上にサブ電子ダイヤルを備えるなど、高機能がシンプルに整理されている。外装は主に樹脂素材で、グリップ部には表面にシボ処理を施したラバーを採用。カラーバリエーションは、シルバーとブラックの2モデルを用意。

● 撮像素子:22.3×14.9㎜、有効約2420万画素CMOSセンサー ●背面モニター:3型約104万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~30秒、バルブ ●サイズ:112×68×44.5㎜ ●質量:約390g

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液晶はチルト可動式で、自分撮りやロー/ハイアングル撮影に対応。背面にファインダーのでっぱりがないぶん、小さなバッグでも気軽に持ち運ぶことができる。

 

↑液晶はチルト可動式で、自分撮りやロー/ハイアングル撮影に対応。外付けEVFとして円筒形デザインの「EVFDC2」などを使用できる

状況によってはファインダー撮影も行いたいというユーザー向けに、外付けEVFとして円筒形デザインの「EVF-DC2」(実売価格2万1770円/2018年1月時点)などを用意。

 

【初級機】コスパ良し! 自分好みにコーディネートできる薄型軽量機

↑ホワイト、ブラック、グレーの3色のボディカラーが用意され、別売の9種類の専用フェイスジャケットと組み合わせることでで27通りのカラーバリエーションが楽しめる。約180°チルト液晶&自分撮りモードで自分撮りが快適に行えるほか、BluetoothやWi-Fiでスマートフォンと連携でき、SNSへの投稿も簡単

キヤノン
EOS M100
実売価格(2018年1月時点):5万1650円

EOS M100は、シンプルさを追求した小型軽量ボディとフェイスジャケットによる豊富なデザインが大きな魅力。上位モデルと比べると、連写性能など一部の機能はやや控えめだが、センサーや画像処理エンジンはEOS M5、M6と同等のものを搭載する。それでいて、価格はかなり抑えられている点もメリットだ。

●撮像素子22.3×14.9mm、有効約2420万画素CMOSセンサー ●背面モニター:3型約104万ドット、チルト式タッチパネル ●シャッター速度:1/4000~30秒、バルブ ●サイズ:108.2×67.1×35.1mm ●質量:約302g

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ホワイト、ブラック、グレーの3色のボディカラーが用意され、別売の9種類の専用フェイスジャケットと組み合わせることで27通りのカラーバリエーションが楽しめる。

 

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上方向に約180°チルトする液晶や自分撮りモードによって、自分撮りが快適に行える。Bluetoothでスマホと常時接続することにより、スマホへの転送も簡単だ。

 

【キヤノン ミラーレス一眼・5つの特徴】高速AFと直感操作のタッチパネルが魅力

最近のEOS Mシリーズは、独自の「デュアルピクセル CMOS AF」に対応。従来機の弱点だったAF速度を改善し、快適なフォーカス駆動を実現している。操作面では、全モデルがタッチパネルを備え、各種設定を直感的に調整できる点や、中級機以上は一眼レフ風のダイヤル操作を採用している点が特徴といえる。手ブレ補正についてはレンズ側での対応となる。

 

■特徴1/高速AF

現行モデルの多くはキヤノンが誇る独自機能「デュアルピクセル CMOS AF」に対応。これはCMOSセンサーの画素1つ1つを独立した2つのフォトダイオードで構成し、全画素の情報を位相差AFに利用する技術だ。これによってシーンの明るさや動きの有無を問わず、素早いAF駆動が行える。

↑「デュアルピクセル CMOS AF」では、すべての画素が位相差AFセンサーとして機能する。撮像面の80×80%の範囲で高速AFが作動

「デュアルピクセル CMOS AF」では、すべての画素が位相差AFセンサーとして機能する。

 

↑従来の「ハイブリッドCMOS AF」では、CMOSセンサー上に位相差AF画素を配置。測距点の範囲でも測距スピードでも不利になる

一方、従来の「ハイブリッドCMOS AF」では、CMOSセンサー上に撮像用画素とは別に位相差AF画素を配置していた。そのため、測距点の範囲でも測距スピードでも不利になる。

↑動きの速い被写体ながら「デュアルピクセル CMOS AF」によって狙いどおりの位置に合焦。使っていて気持ちよく感じるAF性能だ。80ミリ相当 シャッター優先オート(F5.6 1/800秒)ISO800 WB:日陰↑動きの速い被写体ながら、「デュアルピクセル CMOS AF」によって狙いどおりの位置に合焦。使っていて気持ちよく感じるAF性能だ。80mm相当 シャッター優先オート(F5.6 1/800秒)ISO800 WB:日陰

 

■特徴2/タッチAF

EOS Mシリーズは初代機からすべての製品がタッチAFに対応。タッチした位置にピントを合わせ、そのままシャッターを切ることができる。特に、シャッターボタンに指が届きにくくなる自分撮りの際に役立つ機能といっていい。また各種の機能選択や再生コマ送りの操作もタッチパネルで行える。

↑タッチ操作の感度は「標準/ 敏感/しない」から選べる。タッチAFをオフにして、測距点の選択のみにタッチ操作を使うことも可能だ

タッチ操作の感度は「標準/ 敏感/しない」から選べる。タッチAFをオフにして、測距点の選択のみにタッチ操作を使うことも可能だ。

 ↑被写界深度が極めて浅いF1.8での接写だったが、タッチパネルを利用することで目の部分に確実にピントを合わせることができた。80ミリ相当 シャッター優先オート(F1.8 1/200秒) ISO800 WB:オート↑被写界深度が極めて浅いF1.8での接写だったが、タッチパネルを利用することで目の部分に確実にピントを合わせることができた。80mm相当 シャッター優先オート(F1.8 1/200秒) ISO800 WB:オート

 

■特徴3/ダイヤル操作

EOS M6やEOS M5は天面に2つの電子ダイヤルと露出補正ダイヤルを装備。絞りとシャッター速度、露出補正をダイレクトに調整できる。電源の状態を問わず、露出補正の設定値が瞬時にわかるのも便利だ。

 

■特徴4/手ブレ補正

EOS Mシリーズの手ブレ補正は、レンズシフト式でセンサーシフト式対応のモデルは存在しない。そのぶんボディが小型軽量となっているが、EOS M6とM5では電子式の5軸手ブレ補正を採用。安定感の高い動画撮影が楽しめる。

 

■特徴5/クリエイティブアシスト

クリエイティブアシストは、絞りや露出補正、ホワイトバランスなどの撮影用語を「ぼかす~くっきり」「暗く~明るく」「寒色~暖色」などの言葉に置き換えて、ビギナーでもさまざまな機能設定が簡単にできるように配慮したモード。これなら、カメラ初心者でも手軽に設定ができる。各項目はタッチ操作によるスムーズな調整が可能だ。

↑「すっきり~鮮やか」のスライダーを指でなぞると彩度調整ができるなど、ビギナーにも優しいインターフェイスを採用している

「すっきり~鮮やか」のスライダーを指でなぞると彩度調整ができるなど、ビギナーにも優しいインターフェイスを採用している。

↑クリエイティブアシストを選び、コントラスト+4で撮影。道路の文字や質感が強調され、平凡な風景ながら印象の強い写真になった。83.2ミリ相当 プログラムオート(F5.6 1/80秒) ISO250 WB:オート↑クリエイティブアシストを選び、コントラスト+4で撮影。道路の文字や質感が強調され、平凡な風景ながら印象の強い写真になった。83.2mm相当 プログラムオート(F5.6 1/80秒) ISO250 WB:オート

画質は折り紙付き、では使い勝手は? 「実売9万円以下」の高級コンデジ7モデルの「サイズ感」と「操作性」を比較レビュー

高級コンパクトカメラと聞くと「価格が高い」と考えがちですが、最新モデルにこだわらなければ、比較的リーズナブルに購入できる製品もあります。そんな財布に優しい高級コンパクトカメラ7製品を選りすぐり、その性能を比較する本企画。第2回となる今回は外観をチェックしてみましょう。

第1回(概要&基本スペック編):掘り出し物の宝庫!! アンダー9万円の高級コンパクトカメラおすすめ7選

20180112_y-koba7 (1)↑上段左から、パナソニック「LUMIX DMC-TX1」、キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」、ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M3」、リコー「GR II」、キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」、パナソニック「LUMIX DMC-LX9」、キヤノン「PowerShot G5 X」

 

※記事内の価格は2018年1月現在の、編集部調べによるものです

 

【エントリー①】

キヤノン「PowerShot G5 X」

20180112_y-koba7 (2)

左右のバランスが取れた一眼風デザインを採用した1型センサー機。レンズは開放値F1.8-2.8の光学4.2倍ズームで、撮像素子には有効2020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。発売は2015年。参考価格は7万4800円。

 

外形寸法は幅112.4×高さ76.4×奥行き44.2mm。質量は約377g。今回のモデルのなかでは最も重量があり、サイズもやや大きめ。胸ポケットに入れるのは困難です。とはいえ、EVFとバリアングル液晶を装備していることを考えれば、十分に小型軽量といえます。

20180112_y-koba7 (3)

前面には、電源に連動したレンズバリアや電子ダイヤルなどを装備。前面に縦向きで電子ダイヤルを備えるのは希少です。適度なクリック感があり、操作感は悪くありません。

 

20180112_y-koba7 (4)

背面には、EVFと液晶モニター、動画ボタンなどを搭載。液晶モニターの視認性は良好です。

 

20180112_y-koba7 (5)

天面には、モードダイヤルやホットシュー、露出補正ダイヤルなどを搭載。電源オフでも露出補正の状態がひと目でわかるのは便利です。

 

20180112_y-koba7 (6)

20180112_y-koba7 (7)

電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。外装には高品位な質感があります。

 

【エントリー②】

キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」

20180112_y-koba7 (8)

キヤノンの高級コンパクト「PowerShot G」シリーズの中位に位置する1型センサー機。2014年に発売された「PowerShot G7」の後継として2016年に登場しました。光学4.2倍ズームを継承しながら画質とスピード、機能がさらに向上しています。参考価格は6万7000円。

 

外形寸法は幅105.5×高さ60.9奥行き42.2mm。質量約319g。今回のモデルのなかでは平均的なサイズと重量です。

20180112_y-koba7 (9)

前面には、電源に連動したレンズバリアやセルフタイマーランプなどを搭載。グリップには突起があり、しっかりとボディを支えられます。

 

20180112_y-koba7 (10)

背面には、液晶モニター、動画ボタン、RING FUNC.ボタンなどを搭載。ボタン類は大きめで押しやすいといえます。

 

20180112_y-koba7 (11)

天面には、モードダイヤルや露出補正ダイヤルなどを搭載。鏡胴部のリングでは絞りやシャッター速度を素早く調整できます。

 

20180112_y-koba7 (12)

20180112_y-koba7 (13)

電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。起動は約1.2秒と素早く、ストレスを感じません。

 

【エントリー③】

キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」

20180112_y-koba7 (14)

胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディの1型センサー機。2015年に発売された「PowerShot G9 X」の後継として2017年に登場。光学3倍ズームや外観デザインを受け継ぎつつ、画質や手ブレ補正の性能を高めています。参考価格は5万9140円。

 

外形寸法は幅98×高さ57.9×奥行き31.3mm。質量は約206g。今回選んだモデルのなかでは最も薄くて軽い製品です。胸ポケットにすんなりと収まり、長時間入れたままで歩きまわっても苦になりません。

20180112_y-koba7 (15)

前面には、電源に連動したレンズバリアやセルフタイマーランプなどを搭載。両サイドには滑り止めの素材が張られており、小型ながらしっかりとホールドできます。

 

20180112_y-koba7 (16)

背面には、液晶モニターや動画ボタンなどを搭載。ボタン類の数は今回のモデルのなかで最も少なくシンプルで、ビギナーにも取っ付きやすいといえます。

 

20180112_y-koba7 (17)

天面には、再生ボタンやモードダイヤルなどを搭載。再生ボタンが背面ではなく天面にある仕様は珍しく、慣れるまではやや戸惑うかもしれません。

 

20180112_y-koba7 (18)

20180112_y-koba7 (19)

電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。側面のボタンによって素早くWi-Fi 接続ができるのが便利です。

 

【エントリー④】

ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M3」

20180112_y-koba7 (20)

人気機種「DSC-RX100」シリーズの3代目として2014年に発売された1型センサー機。レンズには開放値F1.8-2.8の光学2.9倍ズームを、撮像素子には1型の裏面照射型CMOSセンサーをそれぞれ搭載しています。参考価格は8万2780円。

 

外形寸法は幅101.6×高さ58.1×奥行き41mm。質量は約290g。「PowerShot G9 X Mark II」の薄さと軽さには一歩及びませんが、EVFとチルト液晶を備えた1型センサー機としてはかなりの薄型軽量ボディです。

20180112_y-koba7 (21)

前面には、電源に連動したレンズバリアやセルフタイマーランプなどを搭載。外観デザインの面では歴代のRX100シリーズで大きな差はなく、ひと目で見分けるのは難しいでしょう。

 

20180112_y-koba7 (22)

背面には、液晶モニター、動画ボタン、Fnボタンなどを搭載。ボタン類は小さめで、手の大きな人はやや窮屈に感じることもあるでしょう。

 

20180112_y-koba7 (23)

天面には、ポップアップ式のEVFやモードダイヤルなどを搭載。天面の後方には段差があり、ボディの薄さを際立たせています。

 

20180112_y-koba7 (24)

20180112_y-koba7 (25)

電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。側面のFINDERボタンを押すとファインダーがポップアップするギミックは、RX100シリーズのなかでもこのMark 3から採用されています。

 

【エントリー⑤】

パナソニック「LUMIX DMC-LX9」

20180112_y-koba7 (26)

明るいレンズを搭載した高級コンパクト「LUMIX LX」シリーズの新モデルとして2016年に発売。レンズには開放値F1.4-2.8の光学3倍ズームを、撮像素子には1型の高感度MOSセンサーをそれぞれ採用しています。参考価格は8万8020円。

 

外形寸法は幅105.5×高さ60×奥行き約42mm。質量は約310g。今回のモデルのなかでは平均的なサイズと重量です。

20180112_y-koba7 (27)

前面には、電源に連動したレンズバリアやセルフタイマーランプなどを搭載。グリップが薄くホールド性は少々もの足りなく感じますが、デザイン的にはオシャレです。

 

20180112_y-koba7 (28)

背面には、液晶モニターや4Kフォトボタンなどを搭載。カスタマイズ可能なFnボタンの多さも、本機のメリットのひとつです。

 

20180112_y-koba7 (29)

天面には、モードダイヤルや動画ボタンなどを搭載。電源は他社とは異なり、レバー式です。電源スイッチの形状はボタン派とレバー派で好みがわかれますが、個人的にはレンズ交換式カメラと共通の仕様であるレバー式が好みです。

 

20180112_y-koba7 (30)

20180112_y-koba7 (31)

電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。精悍な雰囲気が漂うフルブラックの外装です。

 

【エントリー⑥】

パナソニック「LUMIX DMC-TX1」

20180112_y-koba7 (32)

高倍率コンパクト「LUMIX TZ」シリーズと同等の薄型軽量を維持しながら、センサーの大型化を図った「LUMIX TX」シリーズの第1弾。レンズは光学10倍ズームで、撮像素子には1型MOSセンサーを搭載。発売は2016年。参考価格は6万9430円。

 

外形寸法は幅110.5×高さ64.5×奥行き44.3mm。質量は約310g。今回のモデルのなかでは質量は2番めに重く、サイズも大きめです。胸ポケットに入れるのは厳しいでしょう。ただ、光学10倍ズームという抜きん出たズーム倍率を持つ1型センサー機としては、画期的な小型軽量ボディであることは確かです。

20180112_y-koba7 (33)

前面には、電源に連動したレンズバリアやセルフタイマーランプなどを搭載。DMC-LX9と同じく前面や天面に製品名が記されておらず、底面に小さく書かれているだけ。デザイナーのこだわりを感じます。

 

20180112_y-koba7 (34)

背面には、EVFと液晶モニター、4Kフォトボタンなどを搭載。EVFと液晶モニターはアイセンサーによる自動切り替えに対応。便利ですが、やや敏感すぎるのは気になりました。

 

20180112_y-koba7 (35)

天面には、モードダイヤル、動画ボタン。後ダイヤルなどを搭載。電源は他社とは異なり、レバー式です。動画ボタンの位置に関しては、背面派と天面派にわかれますが、個人的には録画スタート/ストップの際にボディがブレにくい天面が好みです。

 

20180112_y-koba7 (36)

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電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。望遠端までズームアップすると、レンズの前玉部分はさらに数センチせり出しますが、そもそも小型軽量なので特にアンバランスには感じません。

 

【エントリー⑦】

リコー「GR II」

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28mm相当の単焦点レンズを搭載したAPS-Cセンサー機。2013年に発売された「GR」の後継機として2015年に登場。レンズやセンサー、薄型ボディを継承しつつ、Wi-Fiの内蔵など撮影機能の強化を図っています。参考価格は6万9140円。

 

外形寸法は幅117×高さ62.8×奥行き34.7mm。質量は約251g。高さを抑えた横に長い薄型ボディです。重量は「PowerShot G9 X Mark II」に次いで2番めに軽く、ワイシャツの胸ポケットにも楽々と収まります。レンズは、電源オンでせり出す沈胴式ですが、光学ズーム機構がないため、使用中でもボディは比較的薄いといえます。

20180112_y-koba7 (39)

前面には、電源に連動したレンズバリアやAF補助光ランプなどを装備。Wi-Fiを搭載したため、前モデル「GR」に比べると天面がやや膨らみ、高さが1.8mm増しています。

 

20180112_y-koba7 (40)

背面には、液晶モニターやADJ.レバーなどを搭載。ADJ.レバーはやや小さめで回しにくい点が気になるものの、多機能を素早く設定できるのは便利です。

 

20180112_y-koba7 (41)

天面には、ホットシューやアップダウンダイヤル、モードダイヤルなどを搭載。ホットシューには外部ストロボのほか、光学式の外部ファインダーなどを装着できます。拡張したい人にはうれしいポイントです。

 

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電源オフの状態(上)、電源オンの状態(下)。側面のEffectボタンでは「クロスプロセス」や「ハイコントラスト白黒」などの特殊効果を素早く呼び出すことができます。

 

【まとめ】携帯性はもちろん、ホールド感や装備とのバランスも考慮すべし

7モデル中、最薄・最軽量なのは「PowerShot G9 X Mark II」。装備を絞ったことで胸ポケットにもすっぽり収まる大きさとなり、携帯性は抜群です。ただし、他モデルもファインダーや可動液晶の搭載、あるいはレンズスペックといった点などでそれぞれ魅力があるので、譲れないポイントを決めて絞り込んでいくと良いでしょう。

 

撮影時のホールド感も重要なポイント。今回の7モデルを実際に手にしたときの印象は、グリップ部の突起が大きい「PowerShot G5 X」と「GR II」が特に持ちやすく感じました。「PowerShot G7 X Mark II」と「PowerShot G9 X Mark II」「LUMIX DMC-TX1」のホールド感もまずまずです。

 

一方、「Cyber-shot DSC-RX100M3」と「LUMIX DMC-LX9」はやや滑りやすい印象。いずれのモデルに関しても、持ちにくく感じる場合は、オプションのカメラジャケットを装着したり、サードパーティ製のグリップを探してみるのもいいでしょう。

 

外観デザインについては、いずれも物欲を刺激するような、高品位な雰囲気が漂っています。カラーバリエーションについては「PowerShot G9 X Mark II」のみがブラックとシルバーの2色を用意。個人的には、ラバーグリップがしっくりと手になじむ「GR II」と、カジュアルさと高級さをあわせ持つ「PowerShot G9 X Mark II」のデザインが気に入りました。

 

次回はいよいよ実写比較編です。

 

掘り出し物の宝庫!! アンダー9万円の高級コンパクトカメラおすすめ7選

画質に優れた小型軽量のカメラが欲しい。でも使える予算には限りがある。そんな人には、アンダー9万円の高級コンパクトカメラがおすすめ。そこで、スマホを超える高画質と高機能を備えつつ、携帯性や予算の面でも魅力の高い7製品を選りすぐり、その性能を比較してみました。本稿では、各モデルの概要と基本スペックをおさらいしていきます。

20180110_y-koba2 (1)↑上段左から、パナソニック「LUMIX DMC-LX9」、リコー「GR II」、キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」、キヤノン「PowerShot G5 X」、ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M3」、パナソニック「LUMIX DMC-TX1」、キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」

 

そもそも「高級コンデジ」って何?

一般的に高級コンパクトカメラとは、1型以上の大きなセンサーを搭載し、小型軽量で高品位なボディと、多彩な撮影機能を備えたカメラのこと。通常のコンパクトカメラよりもグレードが上という意味で「高級」と呼ばれていますが、実際には最新モデル以外なら、実売4万円台の高級コンパクトカメラもあります。

 

そこで今回はあえて高価なモデルは除外し、9万円以内で購入できる高級コンパクトカメラをピックアップしてみました。よりハイスペックな最新モデルに飛びつくのも悪くないですが、カメラとの付き合い方はそれだけではありません。限られた予算内で最良のモデルを選択し、余ったお金で撮影旅行に出かける。そんな賢い写真生活を目指してみましょう。

 

ここからは、今回取り上げた7モデルの概要と基本スペックを見ていきましょう!

※記事内の価格は2018年1月現在の、編集部調べによるものです

 

【その1】

EVF&バリアングル液晶採用で撮影が快適

20180110_y-koba2 (2)

キヤノン
PowerShot G5 X
参考価格7万4800円

左右のバランスが取れた一眼風デザインを採用した1型センサー機。レンズは開放値F1.8-2.8の光学4.2倍ズームで、撮像素子には有効2020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。発売は2015年。

20170111_G5X_2

 

注目したいポイントは、今回紹介する7製品のなかでは唯一バリアングル式の液晶モニターを採用していること。チルト式の液晶とは異なり、バリアングル式は上下だけでなく左右にも動くので、カメラの横位置/縦位置を問わず自由なアングルで撮影しやすいメリットがあります。

20180110_y-koba2 (3)↑レンズは光学4.2倍ズームで、センサーには1.0型有効2020万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (4)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは0.39型約236万ドット

 

【その2】

小型ボディにトレンド機能を過不足なく凝縮

20180110_y-koba2 (5)

キヤノン
PowerShot G7 X Mark II
参考価格6万7000円

キヤノンの高級コンパクト「PowerShot G」シリーズの中位に位置する1型センサー機。2014年に発売された「PowerShot G7」の後継として2016年に登場しました。光学4.2倍ズームを継承しながら画質とスピード、機能がさらに向上しています。

20170111_G7XMk2

本機ならではの特徴は、明るいレンズやチルト可動式液晶、タッチパネル、アナログダイヤルといった高級コンパクトのトレンドを過不足なく薄型軽量ボディに凝縮していること。

20180110_y-koba2 (6)↑レンズは光学4.2倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (7)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その3】

胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディ

20180110_y-koba2 (8)

キヤノン
PowerShot G9 X Mark II
参考価格5万9140円

胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディの1型センサー機。2015年に発売された「PowerShot G9」の後継として2017年に登場。光学3倍ズームや外観デザインを受け継ぎつつ、画質や手ブレ補正の性能を高めています。

20170111_G9XMk2

ユニークなのは、コンパクトデジカメで一般的な十字キーがなく、主要な操作のほとんどをタッチパネルで行うこと。撮影機能としては、オートNDフィルターや星空モード、クリエイティブフィルターの「背景ぼかし」などを搭載しています。

20180110_y-koba2 (9)↑レンズは光学3倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (10)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その4】

性能と価格のバランスに優れた人気シリーズの3代目

20180110_y-koba2 (11)

ソニー
Cyber-shot DSC-RX100M3
参考価格8万2780円

人気機種「DSC-RX100」シリーズの3代目として2014年に発売された1型センサー機。レンズには開放値F1.8-2.8の光学2.9倍ズームを、撮像素子には1型の裏面照射型CMOSセンサーをそれぞれ搭載しています。

20170111_RX100M3

シリーズ最新モデル「DSC-RX100M5」と比べた場合、AFや連写、動画などの性能はやや見劣りしますが、レンズやポップアップ式のEVF、チルト液晶モニターなどは同等ものを採用。実売価格も抑え目になっています。

20180110_y-koba2 (12)↑レンズは光学2.9倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (13)↑液晶モニターは3.0型約123万ドット。EVFは0.39型144万ドット

 

【その5】

開放値F1.4を誇る明るいレンズが魅力

20180110_y-koba2 (14)

パナソニック
LUMIX DMC-LX9
参考価格8万8020円

明るいレンズを搭載した高級コンパクト「LUMIX LX」シリーズの新モデルとして2016年に発売。レンズには開放値F1.4-2.8の光学3倍ズームを、撮像素子には1型の高感度MOSセンサーをそれぞれ採用しています。

20170111_LX9

最大の特徴は、ズームワイド端の開放値が、今回の7製品中で最も明るいF1.4を誇ること。薄暗いシーンでも感度をあまり上げずに高画質で撮影したり、比較的速いシャッター速度を使って手ブレや被写体ブレを低減したりできる利点があります。

20180110_y-koba2 (15)↑レンズは光学3倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (16)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その6】

薄型軽量ボディと250mm相当の望遠撮影を両立

20180110_y-koba2 (17)

パナソニック
LUMIX DMC-TX1
参考価格6万9430円

高倍率コンパクト「LUMIX TZ」シリーズと同等の薄型軽量を維持しながら、センサーの大型化を図った「LUMIX TX」シリーズの第1弾。レンズは光学10倍ズームで、撮像素子には1型MOSセンサーを搭載。発売は2016年。

20170111_TX1

見どころは、薄型軽量ボディでありながら、250mm相当の望遠撮影ができること。遠景の被写体を大きく引きつけた撮影のほか、ボケを生かした表現が気軽に楽しめます。また、ワイド側で最短5cm、テレ側で最短70cmまで近寄れるマクロ機能もあります。

20180110_y-koba2 (18)↑レンズは光学10倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (19)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは0.2型約116万ドット

 

【その7】

画質と携帯性を重視して、あえて単焦点レンズ採用

20180110_y-koba2 (20)

リコー
GR II
参考価格6万9140円

28mm相当の単焦点レンズを搭載したAPS-Cセンサー機。2013年に発売された「GR」の後継機として2015年に登場。レンズやセンサー、薄型ボディを継承しつつ、Wi-Fiの内蔵など撮影機能の強化を図っています。

20170111_GR2_2

注目は、画質と携帯性を重視してあえて単焦点レンズを採用したことと、ユーザーの撮影スタイルに応じて細かくカスタマイズ可能な独自の操作系を備えていること。外部ファインダーやワイコン(レンズに装着することで画角を広げられるアクセサリー)など、オプションのアクセサリーが充実している点も見逃せません。

20180110_y-koba2 (21)↑レンズは単焦点レンズで、センサーには1型よりも大きなAPS-Cサイズの有効1620万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (22)↑液晶モニターは3.0型約123万ドット。EVFは非搭載

 

機能の豊富さという点ではほぼ互角

以上の7モデルに共通した特徴としては、フルオートからフルマニュアルまでの多彩な撮影モードを備え、リングやダイヤルの回転操作でシャッター速度や絞り値の調整ができることです。また、RAW撮影やUSB充電、Wi-Fi機能についても全モデルが対応しています。

 

搭載している機能の内容には違いがありますが、機能の豊富さという点ではほぼ互角といっていいでしょう。拡張性に関しては、天面にアクセサリーシューを備えた「PowerShot G5 X」と「GR II」の2台がやや有利です。

 

メニューのUIについては、キヤノンの3台は「EOS」シリーズに、ソニー機は「α」シリーズに、パナソニックの2台はミラーレスカメラの「LUMIX」シリーズにそれぞれ近いデザインを採用しています。一眼レフやミラーレスのサブ機として選ぶ場合は、同じメーカー内であれば取っ付きやすいといえます。リコー「GR II」に関しては独自のUIですが、従来のGRシリーズから受け継がれたものです。

 

次回以降、それぞれの外観や画質などをチェックしていきます。

 

 

掘り出し物の宝庫!! アンダー9万円の高級コンパクトカメラおすすめ7選

画質に優れた小型軽量のカメラが欲しい。でも使える予算には限りがある。そんな人には、アンダー9万円の高級コンパクトカメラがおすすめ。そこで、スマホを超える高画質と高機能を備えつつ、携帯性や予算の面でも魅力の高い7製品を選りすぐり、その性能を比較してみました。本稿では、各モデルの概要と基本スペックをおさらいしていきます。

20180110_y-koba2 (1)↑上段左から、パナソニック「LUMIX DMC-LX9」、リコー「GR II」、キヤノン「PowerShot G9 X Mark II」、キヤノン「PowerShot G5 X」、ソニー「Cyber-shot DSC-RX100M3」、パナソニック「LUMIX DMC-TX1」、キヤノン「PowerShot G7 X Mark II」

 

そもそも「高級コンデジ」って何?

一般的に高級コンパクトカメラとは、1型以上の大きなセンサーを搭載し、小型軽量で高品位なボディと、多彩な撮影機能を備えたカメラのこと。通常のコンパクトカメラよりもグレードが上という意味で「高級」と呼ばれていますが、実際には最新モデル以外なら、実売4万円台の高級コンパクトカメラもあります。

 

そこで今回はあえて高価なモデルは除外し、9万円以内で購入できる高級コンパクトカメラをピックアップしてみました。よりハイスペックな最新モデルに飛びつくのも悪くないですが、カメラとの付き合い方はそれだけではありません。限られた予算内で最良のモデルを選択し、余ったお金で撮影旅行に出かける。そんな賢い写真生活を目指してみましょう。

 

ここからは、今回取り上げた7モデルの概要と基本スペックを見ていきましょう!

※記事内の価格は2018年1月現在の、編集部調べによるものです

 

【その1】

EVF&バリアングル液晶採用で撮影が快適

20180110_y-koba2 (2)

キヤノン
PowerShot G5 X
参考価格7万4800円

左右のバランスが取れた一眼風デザインを採用した1型センサー機。レンズは開放値F1.8-2.8の光学4.2倍ズームで、撮像素子には有効2020万画素の裏面照射型CMOSセンサーを搭載。発売は2015年。

20170111_G5X_2

 

注目したいポイントは、今回紹介する7製品のなかでは唯一バリアングル式の液晶モニターを採用していること。チルト式の液晶とは異なり、バリアングル式は上下だけでなく左右にも動くので、カメラの横位置/縦位置を問わず自由なアングルで撮影しやすいメリットがあります。

20180110_y-koba2 (3)↑レンズは光学4.2倍ズームで、センサーには1.0型有効2020万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (4)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは0.39型約236万ドット

 

【その2】

小型ボディにトレンド機能を過不足なく凝縮

20180110_y-koba2 (5)

キヤノン
PowerShot G7 X Mark II
参考価格6万7000円

キヤノンの高級コンパクト「PowerShot G」シリーズの中位に位置する1型センサー機。2014年に発売された「PowerShot G7」の後継として2016年に登場しました。光学4.2倍ズームを継承しながら画質とスピード、機能がさらに向上しています。

20170111_G7XMk2

本機ならではの特徴は、明るいレンズやチルト可動式液晶、タッチパネル、アナログダイヤルといった高級コンパクトのトレンドを過不足なく薄型軽量ボディに凝縮していること。

20180110_y-koba2 (6)↑レンズは光学4.2倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (7)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その3】

胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディ

20180110_y-koba2 (8)

キヤノン
PowerShot G9 X Mark II
参考価格5万9140円

胸ポケットにすっぽり収まる薄型軽量ボディの1型センサー機。2015年に発売された「PowerShot G9」の後継として2017年に登場。光学3倍ズームや外観デザインを受け継ぎつつ、画質や手ブレ補正の性能を高めています。

20170111_G9XMk2

ユニークなのは、コンパクトデジカメで一般的な十字キーがなく、主要な操作のほとんどをタッチパネルで行うこと。撮影機能としては、オートNDフィルターや星空モード、クリエイティブフィルターの「背景ぼかし」などを搭載しています。

20180110_y-koba2 (9)↑レンズは光学3倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (10)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その4】

性能と価格のバランスに優れた人気シリーズの3代目

20180110_y-koba2 (11)

ソニー
Cyber-shot DSC-RX100M3
参考価格8万2780円

人気機種「DSC-RX100」シリーズの3代目として2014年に発売された1型センサー機。レンズには開放値F1.8-2.8の光学2.9倍ズームを、撮像素子には1型の裏面照射型CMOSセンサーをそれぞれ搭載しています。

20170111_RX100M3

シリーズ最新モデル「DSC-RX100M5」と比べた場合、AFや連写、動画などの性能はやや見劣りしますが、レンズやポップアップ式のEVF、チルト液晶モニターなどは同等ものを採用。実売価格も抑え目になっています。

20180110_y-koba2 (12)↑レンズは光学2.9倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (13)↑液晶モニターは3.0型約123万ドット。EVFは0.39型144万ドット

 

【その5】

開放値F1.4を誇る明るいレンズが魅力

20180110_y-koba2 (14)

パナソニック
LUMIX DMC-LX9
参考価格8万8020円

明るいレンズを搭載した高級コンパクト「LUMIX LX」シリーズの新モデルとして2016年に発売。レンズには開放値F1.4-2.8の光学3倍ズームを、撮像素子には1型の高感度MOSセンサーをそれぞれ採用しています。

20170111_LX9

最大の特徴は、ズームワイド端の開放値が、今回の7製品中で最も明るいF1.4を誇ること。薄暗いシーンでも感度をあまり上げずに高画質で撮影したり、比較的速いシャッター速度を使って手ブレや被写体ブレを低減したりできる利点があります。

20180110_y-koba2 (15)↑レンズは光学3倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (16)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは非搭載

 

【その6】

薄型軽量ボディと250mm相当の望遠撮影を両立

20180110_y-koba2 (17)

パナソニック
LUMIX DMC-TX1
参考価格6万9430円

高倍率コンパクト「LUMIX TZ」シリーズと同等の薄型軽量を維持しながら、センサーの大型化を図った「LUMIX TX」シリーズの第1弾。レンズは光学10倍ズームで、撮像素子には1型MOSセンサーを搭載。発売は2016年。

20170111_TX1

見どころは、薄型軽量ボディでありながら、250mm相当の望遠撮影ができること。遠景の被写体を大きく引きつけた撮影のほか、ボケを生かした表現が気軽に楽しめます。また、ワイド側で最短5cm、テレ側で最短70cmまで近寄れるマクロ機能もあります。

20180110_y-koba2 (18)↑レンズは光学10倍ズームで、センサーには1.0型有効2010万画素MOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (19)↑液晶モニターは3.0型約104万ドット。EVFは0.2型約116万ドット

 

【その7】

画質と携帯性を重視して、あえて単焦点レンズ採用

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リコー
GR II
参考価格6万9140円

28mm相当の単焦点レンズを搭載したAPS-Cセンサー機。2013年に発売された「GR」の後継機として2015年に登場。レンズやセンサー、薄型ボディを継承しつつ、Wi-Fiの内蔵など撮影機能の強化を図っています。

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注目は、画質と携帯性を重視してあえて単焦点レンズを採用したことと、ユーザーの撮影スタイルに応じて細かくカスタマイズ可能な独自の操作系を備えていること。外部ファインダーやワイコン(レンズに装着することで画角を広げられるアクセサリー)など、オプションのアクセサリーが充実している点も見逃せません。

20180110_y-koba2 (21)↑レンズは単焦点レンズで、センサーには1型よりも大きなAPS-Cサイズの有効1620万画素CMOSセンサーを搭載

 

20180110_y-koba2 (22)↑液晶モニターは3.0型約123万ドット。EVFは非搭載

 

機能の豊富さという点ではほぼ互角

以上の7モデルに共通した特徴としては、フルオートからフルマニュアルまでの多彩な撮影モードを備え、リングやダイヤルの回転操作でシャッター速度や絞り値の調整ができることです。また、RAW撮影やUSB充電、Wi-Fi機能についても全モデルが対応しています。

 

搭載している機能の内容には違いがありますが、機能の豊富さという点ではほぼ互角といっていいでしょう。拡張性に関しては、天面にアクセサリーシューを備えた「PowerShot G5 X」と「GR II」の2台がやや有利です。

 

メニューのUIについては、キヤノンの3台は「EOS」シリーズに、ソニー機は「α」シリーズに、パナソニックの2台はミラーレスカメラの「LUMIX」シリーズにそれぞれ近いデザインを採用しています。一眼レフやミラーレスのサブ機として選ぶ場合は、同じメーカー内であれば取っ付きやすいといえます。リコー「GR II」に関しては独自のUIですが、従来のGRシリーズから受け継がれたものです。

 

次回以降、それぞれの外観や画質などをチェックしていきます。

 

 

10万円前後の「ミラーレス一眼」で最も万能なのはどれ? オリンパス/富士/ソニー/キヤノンを4項目比較

最近のミラーレス一眼は、一眼レフを超える勢いでカメラ市場を牽引中。特に熱いのは、実売10万円前後のミドルクラス機です。今回は、そんな人気の中級ミラーレス一眼4モデルを同時にテストし、その総合性能=万能性を検証。4項目を5点満点で評価しました。

 

【テストした人】

カメラマン 永山昌克さん

雑誌やWEB媒体で撮影と執筆を行う。休日は小さなカメラを持って子どもの成長記録を撮ることに余念がない。

 

画質とAFはハイレベル!操作性はそれぞれ個性アリ

「ミラーレス一眼は、携帯性に優れるがスピードや操作性に課題がある」と言われていたのは昔の話。最近のミラーレス一眼は、画質はもちろん、使い勝手の面でも一眼レフに引けを取らないレベルに達しつつあります。今回のミドルクラス4製品のテストでは、大きく進化した最新ミラーレス一眼の実力をまざまざと感じることができました。

 

特に感心したのは、動体に対してもしっかりと追従するAFと連写のレスポンスのよさです。オモチャの電車のほかに、本物の電車や走り回る子どもの撮影も試したが、いずれもストレスを覚えることなく、快適に撮影が楽しめました。

 

操作に関しては、メーカーごとに個性があり、人によって向き不向きが別れるでしょう。EVFやチルト可動の有無、ボディサイズや質量、グリップ感などにも差があるので、これらは要チェックです。

 

ファインダーを重視して一眼レフ、趣味性を優先して高級コンパクトという選択もありますが、なんでも撮りたいと考えるなら、「万能」なミラーレス一眼がオススメです。

 

【その1】

強力な手ブレ補正と握りやすいボディが魅力

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オリンパス

OM-DE-M10 MarkⅢ(画像右)

実売価格8万4860円(ボディ)、10万6450円(ダブルズームキット)

小さなボディに強力な5軸手ブレ補正を内蔵。薄型ながらしっかりと握れるグリップを備えるほか、左右のバランスが取れた正統派デザインも魅力。メニュー画面などのUIが前モデルよりシンプル化し、ビギナーでもわかりやすくなりました。SPEC●レンズマウント:マイクロフォーサーズ●EVF:約236万ドット●サイズ:W121.5×H83.6×D49.5㎜●有効約1605万画素●4/3型センサー●3.0型チルト式液晶●約410g

 

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「AP」モードを新搭載。星空や夜景を手軽に美しく撮れる「ライブコンポジット」などの独自機能をスムーズに選べます。

 

【CHECK01】画質:4

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

ほかの3台より画素数がやや少なく、細部表現では少し不利。クリアな色と滑らかな階調には好印象。

 

【CHECK02】AF:3 合焦率50%

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位相差AFに非対応のため、室内の動体AFは苦戦。屋外での電車の撮影では、まずまず良好な性能でした。

 

【CHECK03】操作性:4

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大型のダイヤルや光軸上に配置したEVFなど、カメラとしての使い勝手は上々。さらにチルト式液晶も備えます。

 

【CHECK04】スマホ連携:4

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BluetoothやNFCは非搭載。画面に表示させたQRコードを使って素早くWi-Fi接続ができるのが◎。

 

【その2】

高画質と高速連写を両立した小型モデル

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富士フイルム

X-E3(画像左)

実売価格10万7990円(ボディ)、14万2250円(レンズキット)

X-T2などの上位製品と同等のセンサー&エンジンを搭載しつつ、レンジファインダーカメラ風の薄型軽量デザインを採用。高精細なEVFやタッチ対応液晶を備えており、AFや連写も従来機より大きく進化した。ストロボは非搭載。SPEC●レンズマウント:Xマウント●EVF:約236万ドット●サイズ:W121.3×H73.9×D42.7㎜●有効約2430万画素●APS-Cセンサー●3.0型液晶●約337g

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連写スピードは、メカシャッターで最高8コマ/秒。さらに、電子シャッターでは14コマ/秒という超高速に対応します。

 

【CHECK01】画質:5

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緑や肌の色が美しい発色。高感度画質も低ノイズで、キットレンズも隅まで精密に解像する一段上のものです。

 

【CHECK02】AF:4 合焦率80%

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画面の広範囲をカバーする位相差AFによって、快適なAF性能を実現。追従特性のカスタマイズも可能です。

 

【CHECK03】操作性:3

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一般的な十字キーは非搭載。スティックとタッチパネルで各種設定を行う独自のスタイルは少々とまどいます。

 

【CHECK04】スマホ連携:4

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Xシリーズでは初めてBluetoothに対応。スマホと常時接続しておき、必要なときに素早く連携できます。

 

【その3】

4K動画撮影にも対応した最上位APS-Cセンサー機

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ソニー

α6500(画像右)

実売価格15万3720円(ボディ)

APS-CセンサーのソニーEマウント機として最上位に位置し、発売以来、高い評価を得ている人気機種。小型ボディにEVFとチルト液晶を備えており、ボディ内手ブレ補正も搭載。防塵防滴仕様で、秒間最大約11コマの連写にも対応します。SPEC●レンズマウント:Eマウント●EVF:約236万ドット●サイズ:W120×H66.9×D53.3㎜●有効約2420万画素●APS-Cセンサー●3.0型チルト式液晶●約453g

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動画は全画素読み出しの4K記録に対応。6K相当の情報量を凝縮して4K記録する仕組みで、非常に高精細な映像が得られます。

 

【CHECK01】画質:4

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良好な解像感と見栄えのする発色で、滑らかな階調が見事。標準ズームは、周辺画質がやや甘いのが惜しいです。

 

【CHECK02】AF:5 合焦率 93%

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4Dフォーカスシステムと呼ぶ425点の位相差AFを搭載。動き回る被写体にもほぼ確実に追従してくれました。

 

【CHECK03】操作性:3

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カスタムボタンが豊富で、ダイヤルの操作感も良好。タッチパネルの反応の悪さと液晶の横長さがやや残念。

 

【CHECK04】スマホ連携:4

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Bluetooth非搭載も、Wi-Fi、NFC、QRコード接続に対応。カメラにアプリを入れて機能拡張も可能です。

 

【その4】

独自構造のセンサーで高速&広範囲AFを実現

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キヤノン

EOS M6(画像左)

実売価格8万7450円(ボディ)、8万8660円(EVFキット)、9万8450円(レンズキット)、10万4230円(ダブルズームキット)

一足先に発売された最上位機EOS M5から、内蔵EVFを省き、外付けオプションとすることで小型軽量化を実現。わかりやすく簡潔にまとまったUIや、オプションのアダプターを介して一眼レフEOS用のレンズが使える点も魅力です。SPEC●レンズマウント:EF-Mマウント●EVF:外付け(実売2万1920円)●サイズ:W112×H68×D44.5㎜●有効約2420万画素●APS-Cセンサー●3.0型チルト式液晶●約390g

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最大180度回転するチルト液晶を採用。アングルを問わず、快適に撮影可能で、自分撮りまで無理なく行えます。

 

【CHECK01】画質:4

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オート露出とホワイトバランスに安定感があります。どんなシーンでも押すだけで見栄えのいい絵が得られました。

 

【CHECK02】AF:4 合焦率83%

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独自の「デュアルピクセルCMOS AF」に対応。動体に対しても的確にピントを合わせ続けてくれました。

 

【CHECK03】操作性:3

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ダイヤルで素早く露出補正できるのは◎ですが、特筆すべき点は少なめ。右肩のカスタムボタンは押しやすいです。

 

【CHECK04】スマホ連携:4

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Bluetoothにも対応。撮ってすぐスマホに写真を転送したり、スマホをリモコンにして撮影したりできます。

一眼レフカメラの“動体王”はどっち!? ニコン/キヤノンのミドルクラス定番2モデルを実写比較

一眼レフカメラは、スピーディな位相差AFを使いつつ、光学ファインダーを見ながら撮影できるので、動体撮影との相性ぴったり。ここでは、連写とAF性能にこだわった中級一眼レフ2機種の「動体対応力」を徹底比較。どちらが子どものイベント撮りなどに強いか、ケース別に1~5の5段階(最高は5)で検証していきます。

※記事内の価格は2017年12月末時点の編集部調べによるものです

 

【エントリー①】

タッチ対応チルト式液晶を採用した好バランスモデル

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ニコン
D7500
実売価格14万4180円(ボディ)

ニコンDXフォーマットの最上位機D500から画像処理エンジンとセンサーを受け継ぎつつ、ファインダーなどのスペックを抑えて、小型軽量化と低価格化を図ったモデル。AFは51点測距で、連写は最高8コマ/秒に対応しています。

20171222_yamauchi_19↑ファインダーに視野率100%のペンタプリズムを採用。クリアな見え方で倍率も大きく、長時間のぞいても目が疲れにくくなっています

 

【SPEC】

●有効画素数:約2088万画素 ●モニター:3.2型チルト式液晶 ●連写:最高約8コマ/秒 ●ファインダー倍率:約0.94倍 ●大きさ・重さ:W135.5×H104×D72.5mm・約720g

 

【CHECK 01】向かってくる動き:5(合焦率100%)

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遠方からカメラの方向に向かってくる急行列車を最高速で連写。全40コマを正確なピントで撮影できました。

 

【CHECK 02】複雑な動き:5(合焦率92%)

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左右前後に不規則に走り回る子どもを、高速連写+AF-Cモードで撮影。高い確率でしっかりと追従しました。

 

【CHECK 03】暗所での動き:4(合焦率84%)

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薄暗い水槽の魚を高速連写で撮影。-3EV対応というスペックどおり、暗所でも作動するAFを実感できました。

 

【CHECK 04】ライブビュー時:2(合焦率16%)

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動くオモチャをライブビューで撮影。残念ながらライブビューの場合、動体のAF撮影は実用性が高くなさそうです。

 

 

【エントリー②】

ライブビュー撮影時も正確&高速なAFが魅力

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キヤノン
EOS 9000D
実売価格10万1970円(ボディ)

ボディ右肩にサブ液晶を搭載したキヤノンの中級一眼レフ。一眼レフとしては小さくて軽いボディながら、オールクロス測距の45点AFに対応。ライブビューが高速な「デュアルピクセルCMOS AFや最高6コマ/秒連写も魅力です。

20171222_yamauchi_17↑バリアングル液晶を採用。ボディの軽量さやライブビュー時の高速AFと相まって、フリーアングル撮影の自由度が高くなっています

 

【SPEC】

SPEC●有効画素数:約2420万画素 ●モニター:3.0型可動式液晶 ●連写:最高約6コマ/秒●ファインダー倍率:約0.82倍 ●大きさ・重さ:W131×H99.9×D76.2mm・約540g

 

【CHECK 01】向かってくる動き:5(合焦率95%)

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同じく向かってくる急行列車を最高速で連写。40コマ中の38コマを正確なピントで撮影できました。

 

【CHECK 02】複雑な動き:4(合焦率71%)

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高速連写+AIサーボで撮影。光線などの条件によってたまに外すこともありましたが、まずまずの性能です。

 

【CHECK 03】暗所での動き:5(合焦率91%)

20171222_yamauchi_26

薄暗い水槽の魚を高速連写。こちらも-3EV対応というスペックどおり、優秀な暗所時AFを確認できました。

 

【CHECK 04】ライブビュー時:4(合焦率88%)

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高速走行するオモチャをライブビューで撮影。ファインダー撮影時と大きく変わらない優秀な動体AFです。

 

 

文・作例/永山昌克  撮影/高原マサキ(TK.c)

キヤノンの新TS-Eレンズ3本が12/22発売に決定

アオリ撮影が可能なキヤノンのTS-Eレンズ3本「TS-E50mm F2.8L マクロ」「TS-E90mm F2.8L マクロ」「TS-E135mm F4L マクロ」が、2017年12月22日(金)発売に決定した。3本とも、希望小売価格は315,000円(税別)。

左から「TS-E50mm F2.8L マクロ」「TS-E90mm F2.8L マクロ」「TS-E135mm F4L マクロ」。3本とも最大撮影倍率は0.5倍で、マクロ撮影が可能。左から「TS-E50mm F2.8L マクロ」「TS-E90mm F2.8L マクロ」「TS-E135mm F4L マクロ」。3本とも最大撮影倍率は0.5倍で、マクロ撮影が可能。

 

レンズの光軸を傾けるティルト機能と、レンズの光軸を平行に移動させるシフト機能により光軸と撮像面の関係を変化させ、フォーカス面の傾きや遠近感を調整するアオリ撮影が可能なTS-Eレンズシリーズ。「TS-E50mm F2.8L マクロ」と「TS-E90mm F2.8L マクロ」は、1991年4月に発売された従来機種から約26年ぶりにリニューアル。新たに「TS-E135mm F4L マクロ」がラインナップに加わった。

 

 

製品の詳細はこちら。

センサーは大きく、でもボディはコンパクトに! キヤノン「PowerShot G1 X Mark Ⅲ」の与えた衝撃

11月30日についに発売となったキヤノン「PowerShot G1 X Mark Ⅲ」。製品名からもわかるとおり、本機は「PowerShot G1 X Mark Ⅱ」の後継モデルであり、本格志向ユーザー向けのレンズ一体型カメラ(コンパクトデジカメ)である。その最大の特徴は、キヤノンのコンパクトデジカメでは初となる“APS-Cサイズ”CMOSセンサーを採用した点(有効画素数は約2420万画素)。そして、映像エンジン「DIGIC 7」との連携により、PowerShotシリーズのフラッグシップモデルにふさわしい高画質を実現している。それでいて、外観デザインや大きさ重さは、1.0型センサー採用モデルの「PowerShot G5 X」と大差ない小型軽量設計というから驚きだ。

20171128_y-koba2 (1)↑小型軽量設計の「PowerShot G1 X Mark Ⅲ」。その外観デザインは、1.0型センサー機「PowerShot G5 X」に酷似している。レンズは24-72mm相当の新開発キヤノンレンズを搭載。参考価格は13万7700円

 

センサーは大きく、ボディはコンパクトに進化

キヤノンのPowerShot Gシリーズは、2000年に発売された「PowerShot G1」から始まる。このモデルのセンサーは「1/1.8型・有効約334万画素CCD」だった。そのG1の登場から17年。センサーのフォーマットはついにAPS-Cサイズに到達。G1のセンサーと比較すると、大きさ(面積)は約8.7倍、有効画素数は約7.2倍と、その差の大きさに改めて驚かされる。

 

今回、PowerShot G1 X Mark Ⅲに採用された有効画素数約2420万画素のAPS-CサイズCMOSセンサーは、高い解像感、広いダイナミックレンジ、豊かな階調表現、といった特徴をもっている。また、フォトダイオードの開口率向上や光電変換効率に優れた構造の採用などにより、常用ISO感度は「最高25600」に到達。さらに、デュアルピクセルCMOS AFや最高約9.0コマ/秒の高速連写を実現している。それでいて、ボディサイズは従来モデルからかなりスッキリした印象だ(従来モデルとの比較の詳細は後半部を参照)。

20171128_y-koba2 (2)↑G1 X Mark Ⅲの小ささは、こうやって手にすると、さらに実感できる

 

20171128_y-koba2 (3)↑カメラ本体も小さいが、付属のバッテリーチャージャーCB-2LHもコンパクト!(しかも、差込プラグ一体型だし)

 

24-72mm相当の新開発キヤノンレンズを搭載

ボディサイズもさることながら、搭載されるズームレンズのコンパクトさにも感心する。24-72mm相当(35mm判換算の画角。実焦点距離は15-45mm)F2.8-5.6の光学3倍ズームレンズ。この仕様だけ見ると平凡だが、APS-Cサイズ用のズームレンズとしては驚くほど小さい。最前部鏡筒の直径はわずか40mmくらいなのだ。このコンパクトサイズで“広角端F2.8”の明るさを実現しているのは立派である。もちろん、描写性能にもこだわった光学設計になっている。両面非球面レンズ3枚と、片面非球面レンズ1枚を採用して、諸収差の発生を抑制。また、インナーフォーカス方式の採用により、高速なAF作動も可能にしている。

 

ただ、24mm相当の広角端はともかく、72mm相当の望遠端の画角は、物足りなく感じる人も多いだろう。少し言葉は悪いが「標準に毛が生えた程度の中望遠」の画角なのだから。しかし、このカメラには「プログレッシブファインズーム」と呼ばれる、画質劣化の少ない先進のデジタルズーム機能が搭載されている(ズームバーで黄色に表示される部分。画質設定がRAWの場合は使用不可)。この機能を使用すれば、高い解像感を保ったままで「144mm相当」までの望遠撮影が楽しめるのである。

20171128_y-koba2 (4)↑広角端15mm(24mm相当)

 

20171128_y-koba2 (5)↑望遠端45mm(72mm相当)

 

20171128_y-koba2 (6)↑光学ズーム望遠端(72mm相当)

 

20171128_y-koba2 (7)↑プログレッシブファインズーム望遠端(144mm相当)

 

上の作例を見てもらえばわかるとおり、24mm相当の広角端は、標準ズームレンズの広角としては十分ワイドな画角が得られる。だが、72mm相当の望遠端は、一般的な望遠効果を望むのは難しい。遠くの風景や近づけない被写体などで、思い通りの大きさで撮れない……という不満が出てくる。そんなときには前述の「プログレッシブファインズーム」を活用したい。

 

続いて、ボケ描写について見ていこう。次の作例は“72mm相当の望遠端・開放F5.6”という条件で撮影したもの。正直なところ、ボケ効果を追求するには、画角も開放F値も物足りない値である。だが、APS-Cサイズの大型センサー採用機なので、それなりのボケ効果は得られた。

20171128_y-koba2 (8)72mm相当 絞り優先オート F5.6 1/160秒 WB:オート ISO100

 

操作性を犠牲にせず小型化と多機能化を両立

ボディの小型化と多機能化を両立させようとすると、どうしても操作性が犠牲になりがちだ。しかし、このG1 X Mark Ⅲは、その点も考慮した設計・仕様になっている。

 

まず、上面に露出補正ダイヤルが設置され、前面グリップ上には電子ダイヤルが設置されている。これは1.0型センサー機・G5 Xと同じスタイルである。通常、この手の電子ダイヤルは、グリップ上部や右手側の背面上部に設置されることが多いのだが、G1 X Mark Ⅲの小型ボディだと、その位置に設置するのは少々厳しい。その点、前面グリップ上ならスペース的に無理がないし、操作性も良好である。

20171128_y-koba2 (9)↑露出補正ダイヤルや前面の電子ダイヤルは、ファインダーを覗いてカメラを構えたままでも快適に操作できる。それはレンズ鏡筒基部のスムーズリングも同様である(撮影スタイルや撮影シーンに合わせて設定したい項目の割り当が可能)

 

液晶モニターは、自在に角度が変えられる「バリアングル液晶」を採用。この方式は、上下チルト式とは違い、カメラを縦に構えた際にも対応できる。だから、画面の縦横に関係なく、地面すれすれからのローアングル撮影や、高い位置から被写体を見下ろして撮るハイアングル撮影が快適に行えるのである。

20171128_y-koba2 (12)↑バリアングル液晶の機能と、コンパクト設計(細身のレンズ鏡筒)を生かして、フェンスの隙間からローポジション&ローアングル撮影を敢行

 

20171128_y-koba2 (13)↑こちらが実際に撮れた写真。絞り優先オート 24mm相当 F11 1/60秒 WB:オート ISO160

 

20171128_y-koba2 (14)↑こちらの作例は、石造りのアーチをローポジション&ローアングル撮影することで、この被写体の存在感を高めている。それと同時に、手前に散らばる落ち葉の存在感も高まった。24mm相当 絞り優先オート F11 1/60秒 WB:オート ISO320

 

バリアングル液晶は「タッチパネル」機能も搭載している。画面をタッチしてAF位置が迅速に選択でき(タッチAF)、そのままシャッターを切ることも可能である(タッチシャッター)。また、機能の設定や画像の閲覧なども、タッチ操作で快適に行える。サイズも3.0型と十分な大きさがだが、ボディがコンパクトなぶん、モニター右側のボタン配置が少々窮屈な点がやや惜しい。

20171128_y-koba2 (11)↑タッチパネルが反応する領域を設定することも可能。これによって、ファインダー撮影時に“自分のスタイル”に応じた操作が可能になる

 

20171128_y-koba2 (10)↑3.0型液晶モニターがとても大きく見える、コンパクト設計のG1 X Mark Ⅲボディ。そのため、モニター右側のボタン配置が少々窮屈な印象。ボディをホールドする際に重要になる“親指を置くスペース”も少々物足りない

 

風景撮影などで悩ましい小絞り時の解像感が向上

レンズの絞りを過度に込んだ際に発生する「回折現象(※1)」は、画像の解像感を低下させる原因になる。その点、G1 X Mark Ⅲでは、映像エンジン「DIGIC 7」の高速処理性能による光学情報を活用した補正を実現。これにより、回折現象を高度に軽減することが可能になった。風景撮影などでの、画面全体にピントを合わせる(パンフォーカス)撮影で、細部までシャープに描写することが可能になる。

※1. 光や音などが進む際に、障害物に遮られるとその背後に回り込む現象。絞りの背後に回り込んだ光が撮像素子まで届かなくなるために解像力が低下する

20171128_y-koba2 (17)↑ここでの作画のポイントは遠方の赤く色づいた木(葉)になるが、手前に入れる近くの木の枝もシャープに写したい。そのためには十分に絞り込む必要がある

 

20171128_y-koba2_18_R

20171128_y-koba2_19_R↑F8からの部分切り出し(上)とF16からの部分切り出し(下)の部分比較。F8で撮影したほうと比べると、最も絞ったF16のほうは少し解像感が劣っている印象。だが、その差は通常のカメラほどではない

 

20171128_y-koba2_20↑逆光に映える手前のカツラの葉と、その後ろにそびえるメタセコイアの並木。その両方をシャープに描写するため、最小絞りのF16まで絞って撮影した。24mm相当 絞り優先オート F16 1/80秒 +0.3補正 WB:オート ISO100

 

“最短撮影距離10cm”を生かして被写体に踏み込む

G1 X Mark Ⅲの最短撮影距離は、広角端は10cm、望遠端は30cm(いずれもレンズ先端からの距離)。その際の撮影範囲を仕様表で確認すると、望遠端のほうがわずかに狭い。つまり、クローズアップ度が高くなる。だが、その差は本当に“わずか”である。筆者個人としては“広角端10cm”のほうを評価したい。広角域で被写体の近くまで接近する“肉薄感”は、望遠域とは違うダイナミックな描写・表現が得られるのである。

20171128_y-koba2_21↑渓流脇の岩場に落ちていた一葉の紅葉。広角端で最短撮影距離近くまで接近する。イイ感じ。24mm相当 絞り優先オート F2.8 1/60秒 -0.3補正 WB:太陽光 ISO200

 

20171128_y-koba2_22↑菊花展に展示されていた色鮮やかな棚作りの菊。広角端で最短撮影距離近くまで花に接近しつつ、広い画角で背後の様子も写し込む。これまたイイ感じ。24mm相当 絞り優先オート F2.8 1/250秒 WB:オート ISO100

 

【まとめ】驚くほどコンパクトだが仕様や機能は本格志向

キヤノンのコンパクトデジカメ初の“APS-Cサイズ”CMOSセンサーの採用。広角端で10cmまで接近できる、24-72mm相当の高性能な光学3倍ズームレンズを搭載。約236万ドットの高精細な有機EL 内蔵EVF。AF追従で最高約7コマ/秒の高速連写(実写の結果、画質設定がRAW+Lでも、速度が落ちずに15、16カットは撮影できた)。しかも、雨雪やホコリの多い場所でも安心な「防塵・防滴構造」を採用。

 

こういったハイレベルな仕様や撮影機能を持ちながら、1.0型センサー搭載機と見紛うほどの小型軽量なボディ。PowerShot G1 X Mark Ⅲは、軽快に使える本格派コンパクトデジカメである。

20171128_y-koba2_31↑同梱のネックストラップ NS-DC12とストラップアダプターを装着して、首からPowerShot G1 X Mark Ⅲをぶら下げる。このスタイルで半日ほどブラブラと散策したが、ほとんど負担は感じなかった

 

レンズ型マグカップ、カメラ型USBメモリー…ファン垂涎のキヤノン公式グッズが続々登場

カメラやレンズなどの製品をモチーフにしたキヤノン公式ファングッズが登場。レンズ型マグカップ、ミニチュアカメラ型USBメモリーなど、普段使いできるさまざまなアイテムを2017年12月14日(木)より順次発売する。

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キヤノンオンラインショップでは全アイテムを販売。一部のアイテムは家電量販店でも取り扱う。

 

キヤノンでは、これまでもミニチュアカメラ型USBメモリーなどのグッズは販売してきたが、種類を増やして欲しいとのユーザーの要望にこたえてラインナップを大拡充。「Canon Official Fan Goods」として、キヤノン製品をモチーフにしたさまざまなグッズを展開していく。

 

その第1弾として、マグカップ2種類、マグカップとコースターをセットにしたプレミアムギフトボックス、USBメモリーの4アイテムを2017年12月14日(木)に発売。2018年春には水筒、ランチバッグ、ピクニックマットの3アイテムを発売予定。12月発売分は、キヤノンオンラインショップで予約受付を開始している。

 

レンズマグ MC-MG001

2017年12月14日発売

オープン価格(直販価格:税別 3,500円)

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「EF70-200mm F2.8L IS II USM」を模したマグカップは、レンズキャップ型のフタ付き。本体は熱が表面に伝わりにくい2層構造の磁器製。フォーカスリングを再現したシリコーンゴム製のすべり止めリングは、洗うときに取り外せる。

 

レンズマグ MC-MG002

2017年12月14日発売

オープン価格(直販価格:税別 2,500円)

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持ち手が付いた磁器製のマグカップは、「EF50mm F1.2 L USM」がモチーフ。カップの下部に、レンズのリアキャップをイメージした溝が刻まれている。

 

プレミアムギフトボックス MC-MUG SET

2017年12月14日発売

オープン価格(直販価格:税別 5,800円)

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レンズマグ MC-MG001とMC-MG002、シリコーンゴム製のカメラ型コースターを専用化粧箱に収めたキヤノンオンラインショップ限定商品。コースターはカメラボディ型1枚とレンズ型2枚のセットで、重ねてもバラしても使える。メッセージカードも同梱される。

 

ミニチュアUSB F-1 16GB

2017年12月14日発売

オープン価格(直販価格:税別 9,980円)

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昭和46年に誕生した一眼レフの名機「F-1」をモチーフにしたミニチュアカメラ型USBメモリー。USB端子はカメラの側面に収納できるスライド式なので、使わないときも飾って楽しめる。キヤノンオンラインショップのみで限定3,000個を販売する。

 

サーマルボトル MC-TB001

2018年3月上旬発売予定

オープン価格(直販価格:税別 3,780円)

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キヤノンの歴代カメラがデザインされた魔法瓶タイプのステンレス水筒。ワンタッチでオープンして直飲みできる。持ち運びに便利なロック機能付き。

 

ランチバッグ MC-LB001

2018年3月上旬発売予定

オープン価格(直販価格:税別 1,580円)

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500mlのペットボトルも収納できる大容量のランチバッグ。本体表面はポリエステル製、内側はアルミシート貼りで保冷・保温効果がある。一眼レフカメラのストラップをイメージした持ち手がアクセント。

 

ピクニックマット MC-PM001

2018年3月上旬発売予定

オープン価格(直販価格:税別 3,780円)

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カメラ、レンズ、プリンターなど、製品カタログに掲載されたシステムマップの線画イラストがズラリと並んだピクニックマット。四隅の穴に市販のペグを通して地面に固定できる。表地はナイロン、裏地はポリプロピレンで撥水加工も施されているので、湿った場所でも安心。