キーコーヒー伝統の「コーヒーセミナー」がオンライン化! プロも学ぶ授業を実際に受けてみた

コーヒー党にとってのコロナ禍は、美味しいコーヒーに出会う機会が減ってしまうことも悩みではないでしょうか。筆者は自宅作業が増え、家でコーヒーを入れる回数も格段に多くなりました。

 

コーヒーは奥が深いもので、喫茶店と同じ材料と器具を使っていても、“あの味”を出すにはコツがいります。喫茶店の味に近づけるのは容易ではありません。そんな悩みにあのキーコーヒーがズバリ答えてくれました。同社は6月、コーヒーについて動画で学べる「キーコーヒー オンラインセミナー」を公開しました。

↑キーコーヒー オンラインセミナー

 

キーコーヒーの「コーヒーセミナー」とは?

キーコーヒーのコーヒーセミナーは、コーヒーの入れ方から豆の選び方、焙煎方法、味わい方までコーヒーにまつわるあらゆる技術を扱うカルチャースクールです。一般の人だけでなく、これから喫茶店を始める人などコーヒーのプロもこの講座で技術を学んできました。

 

今回のオンラインセミナーは、そのエッセンスを詰め込んだ誕生した動画プログラムです。

 

これまでのコーヒーセミナーは東京・西新橋の会場でしか受けられない講座でした。それに対してオンラインセミナーでは、パソコンやスマホがあれば視聴可能。さらに講座料金も、オンラインなら1講座1000円(税込)と会場で受けるセミナーよりも手頃な価格に設定されています。

 

「オンラインコーヒーセミナー」体験してみた

7月時点で視聴できる内容は、オンラインセミナーの内容は「ペーパードリップを学ぶ」「アイスコーヒーの楽しみ方」の2編。どちらもおよそ1時間ほどの内容で、コーヒーの豆選びから入れ方などまでを丁寧に紹介しています。

 

筆者は 「アイスコーヒーの楽しみ方」編を体験してみました。

 

最初は豆選びや器具の選び方などを解説。実践編ではペーパードリップしたコーヒーを急速に冷やす「急冷法」による抽出を紹介しています。

 

講座内容は細かくチャプター分けされていて、スキマ時間を使って学習できるようになっています。特に有用なのがドリップの方法を実演した動画。コーヒーの粉にお湯を落とすタイミングが丁寧に解説されていて、大変参考になりました。

↑実演動画はお湯を注ぐタイミングを的確に表示してくれるので、コーヒーを入れる時のタイマー代わりに使えます

 

コーヒーを入れる粉とお湯の量と投入タイミングで大きくされるもの。講座の解説動画にあわせて実践すれば、誰でも高品質なコーヒー抽出ができるような作りになっています。

↑筆者もアイスコーヒー作りを体験(こちらは実際に西新橋の会場で体験した際の写真)

 

↑お湯の量と注ぐタイミングを間違えなければ、抽出中の粉はフワッと膨らみます

 

 

講座の動画は購入から1年間、何度も視聴可能。喫茶店の味をマスターするまで、何度も挑戦できるのもオンライン講座ならではの良い点です。

 

このほか、アイスコーヒー編では、カフェオレやグレープフルーツ割など、家庭の材料で作れるオシャレなアレンジレシピも紹介。ガムシロップの作り方なども解説しています。また、オンラインコーヒーセミナーでは、無料で視聴できる動画も用意されています。ドリップコーヒーバックの手軽な入れ方やラテアートの作り方など、こちらも注目の内容です。

 

会場のコーヒーセミナーも再開

キーコーヒーでは新橋会場「Berangkat」でのコーヒーセミナーも7月17日より再開しています。感染症対策を重視し、半日の短いプログラムのみの展開ですが、実際に会場でプロの講師によるレクチャーを受けることができます。オンラインセミナーでコーヒーへの関心を深めたら、こちらを体験してみるのも一興です。

↑「アイスコーヒーの楽しみ方」講師の金井さん(左)と、「ペーパードリップを学ぶ」講師の藤田さん

 

↑新橋の「Berangkat」は今年1月にオープンしたばかりのコーヒーセミナー用スペース。会場名はインドネシア語で「旅立ち」の意味。インドネシアの伝統的な船をイメージした作りとなっています

 

コーヒー好きなら1度はやってみたい! 「携帯コーヒーグッズ」を使って旅先で本格コーヒーを愉しむ方法

筆者は毎日5杯はコーヒーを飲んでいる、根っからのコーヒー党。家でドリップしたコーヒー、喫茶店でいただくコーヒー、レストランで食後に飲むコーヒーと、その時とその場所で違う味わいを楽しんでいます。

 

そんな筆者がキーコーヒーさんの取材でインドネシアのコーヒー農園を訪問した(記事はコチラ)とき、考えていたのが「旅先でハンドドリップのコーヒーを飲みたい」ということ。コーヒー産地のインドネシアだけに、おいしいコーヒーもたくさん味わえますが、自分で抽出したコーヒーは、格別な味がするに違いありません。

 

そこで、「コーヒードリップ4点セット」を用意して、現地で調達したコーヒーを味わってみました。

 

↑今回用意した「コーヒードリップ4点セット」。コンパクトに持ち運べる製品をピックアップした

 

今回は、旅先のコーヒー豆を旅先の水でドリップして飲もうということで、豆はインドネシアで調達。「トアルコ トラジャ」現地でしか手に入らない製法のコーヒー豆を購入しました。

↑インドネシアでしか買えない「トアルコ トラジャ」。詳細は後述

 

【オススメアイテム01】

シリコンボディで超コンパクトな「ケトル」

コーヒーを調達したら、ドリップするためにまず必要なのは「お湯」です。そこで用意したのはミヨシの「折りたためるトラベルケトル」


ミヨシ

折りたためるトラベルケトル

実売価格4298円

この電気ケトル、水を入れる部分がシリコン製になっているのがポイント。蛇腹状に畳んで厚みを3分の2まで圧縮できます。スーツケースに入れても無理のないサイズで、500mlのお湯を沸かせます。電圧は100~127Vと220~240Vに対応で、高電圧の国でも、スイッチを切り替えて使用可能。バリ島のホテルでは250Vと表示されていたので、240Vの設定で利用しました。スイッチは手動切り替えなので、海外で使用する際は忘れずに確認しましょう。

 

↑折りたたんでコンパクトに収納できる

 

↑海外で使う際は電圧チェックを忘れずに

 

【オススメアイテム02】

「コーヒーミル」もスマートでなくっちゃ

せっかくハンドドリップで入れるなら、コーヒー豆は挽き立てにしたいもの。そこで、携帯できるコーヒーミルを探しました。選んだのはハリオの「コーヒーミル・スマートG」


ハリオ

コーヒーミル・スマートG

実売価格4320円

持ち運びを念頭に置いた製品だけに、圧倒的なコンパクトさ。ポイントはハンドルを取り外せることで、側面のバンドに差し込んで、その名の通り、スマートに収納できます。

 

↑ハンドルを外して横に収納。持ち運びを考えた作りだ

 

一回に挽ける容量は24gと、コーヒーカップ2杯分ほど。ハンドルは重めで家で使うには不便ですが、旅先でちょっと飲むくらいならこれで十分でしょう。見慣れない景色のなかで、まったりとハンドルを回しながら、豆の挽かれる音を楽しむのも乙なものです。

【オススメアイテム03】

はがきサイズの「コーヒードリッパー」

コーヒードリッパーに選んだ「Tetra Drip」は、まさに持ち運びを意識した折りたたみ式。はがきサイズの3枚の板を組み合わせて、円錐型のコーヒードリッパーを組み立てられます。薄いためカバンの中で場所をとらない上に、その重さはわずか25gと軽量です。

ミュニーク

Tetra Drip

実売価格1500円

本製品、3つの板には窪みと出っ張りがつけられており、組み立てはそれをかみ合わせるだけ。最初は多少のコツがいりますが、慣れると1分もせず組み上がります。

 

1500円とお手ごろな価格もうれしいところ。なお、「Tetra Drip」のラインナップには今回試したポリプロピレン製の製品のほかに、デザインもクールなステンレス製やチタン製も用意されています。

 

↑三角錐型に組み立てる

【オススメアイテム04】

繰り返し使えるペーパーいらずの「コーヒーフィルター」

コーヒーフィルターは「MilleCafé(ミルカフェ)」をチョイス。「1000回使える」といううたい文句のこのフィルターは不織布で作られており、使い捨ての紙フィルターを用意せずに使えます。

 

MilleCafé(ミルカフェ)

実売価格780円

インドネシアで主流のコーヒーの飲み方は、細かく挽いた豆に直接お湯をかけて飲むというもの。ドリップはまだまだ普及しておらず、コーヒーフィルターが並んでいるお店も珍しいという状態。フィルター不要というミルカフェの特徴に助けられました。

 

一般的なコーヒーフィルターに近い形ですが、実は底面は穴が開いており、そのまま粉を入れたら下に落ちてしまいます。ドリップするときは底の部分を折ってふさいで、お湯を注ぎます。

 

↑底を折ってドリッパーにセット。一般的なコーヒードリッパーと同じ感覚で使える

 

下部に空いた穴が役立つのは抽出後。使い終わったコーヒーの粉を落として捨てられます。後は水洗いして乾かしておくだけと、メンテナンスも手軽です。

 

【インドネシアのオススメのコーヒー】

日本では買えない「トアルコ トラジャ」

今回使用したコーヒーは、キーコーヒーがインドネシアで運営するコーヒーショップ「トアルコ トラジャ コーヒー」で購入しました。

↑インドネシア・スラウェシ島のマカッサル市にあるトアルコ トラジャ コーヒー

 

実はこのトアルコ トラジャ コーヒーでは、ここだけでしか買えないレアなトアルコ トラジャを販売。それが「ハニープロセス」という製法で仕上げたコーヒー豆です。コーヒーは、コーヒーの実を包んでいる(1)果皮、(2)果肉、(3)ヌメヌメ、(4)殻と順に取り除いていき、最後に(5)種子(生豆)を取り出すというプロセスで加工されます

 

トアルコ トラジャの通常の製法では、(3)のヌメヌメ成分を完全に取り除いた後に乾燥させますが、「ハニープロセス」はあえてヌメヌメを一部残した状態で乾燥させます

 

↑このコーヒーを買いに来る観光客も多いという

 

ハニープロセスと言うだけに、その味わいはハチミツのように甘いテイストが含まれたもの。トアルコ トラジャがもともと備えているキリっとした酸味も甘味が加わって、ますます深みのある味に仕上がっています。現地の水を使っていることもあってか、太陽がさんさんと降りしきるなかでもすっきり飲めるおいしいホットコーヒーでした。

 

 

ちなみにトアルコ トラジャ コーヒーでは、トアルコ トラジャのより狭い地域ごとに栽培された「マイクロロット」と呼ばれるコーヒー豆も購入できます。こちらも日本で出回ることはめったにないので、マカッサルを訪れた際のお土産にいかがでしょうか。