100均で全材料を調達!親子で工作するハロウィンインテリア

ハロウィン発祥の地であるアイルランドでは、世界中から多くの人が集まる大規模なパレードが開催される一方で、伝統的な食事を食べたり、ゲームをしたりと自宅でのハロウィンパーティも楽しみます。その楽しみの1つが家を飾り付けること。

 

今年のハロウィンは、本場アイルランドのように、ちょっぴり不気味なモチーフや、オレンジや黒のインテリアで、ハロウィン気分を盛り上げましょう。

 

絵画・造形教室「ART LABORATORY」を運営する、画家でアイアン作家の甲斐荘暁子先生に、100円ショップで手に入る材料だけで作った親子で楽しめるハロウィン工作を教えていただきました。

 

 

ハロウィンをおさらい。
死者の魂がこの世に帰る1年に1度の日

アイルランドのハロウィン。

 

ハロウィンは、古代アイルランドのお祭り『サウィン(Samhain)』が起源です。サウィンは、『夏の終わり』を意味する言葉で、古代アイルランドで暮らすケルト人の暦では10月31日が夏の終わりの日であり、1年の終わりの日でもあります。このサウィンの時期は、現世と来世を分ける境界が弱まる時期と捉え、死者の魂が蘇ると考えられてきました。蘇った死者の魂を迎えるため、家を飾り付け、ご馳走を用意し親しい人たちと宴を開き祝ってきたのです。

 

ハロウィンは一年の中でも特別な行事のひとつで、毎年ハロウィンの時期にはすべての学校がお休みになるのだそう。子どもたちは何週間も前から仮装やゲームの準備をし、ハロウィンの工作や飾り付けを楽しみます。当日の夕食では、伝統的なドライフルーツが入ったパン「バーンブラック」を切り分けて食べます。バーンブラックのなかには、ドライフルーツや指輪や硬貨、ボタンなどが仕込まれていて、それによって運勢を占う楽しみもあるのだそう。そして、死者は悪霊とともに蘇って来ると考えられ、暗くなると多くのコミュニティでは魔よけのための焚火をします。

 

ハロウィンの背景をおさらいしたところで、ここからは甲斐荘先生に工夫と遊び心、そしてプロ考案ならではのセンスあふれるデコレーションの方法を教えていただきましょう。

 

あっと驚く仕掛けや温もりのあるライト…
手作りならではの工夫で楽しむ

小学生や小さな子どもがいる家庭でのハロウィンといえば、仮装して、友だちとお菓子交換をするのが定番。そのほかには、どんな楽しみ方があるのでしょうか?

 

「ぜひハロウィンにちなんだ工作を楽しんで欲しいです。親子で工作を楽しめば、1つのものを一緒につくる達成感を味わえますし、おしゃべりも増えます。会話しながらすすめることで新しいアイディアが生まれ、よりよいものができることもあるでしょう。また、ハロウィンの由来や意味を話せば、より一層思い出に残る作品になるはずです。作った作品で飾り付けを楽しめば、準備から当日までハロウィンをたっぷり楽しめます」

 

今回教えていただく工作は、4点。

 

「材料は100円ショップですべて揃い、手順が簡単で、ちょっとした失敗があったとしてもそれが素敵な味になる工作です。また、ライトを使って温もりのある雰囲気楽しんだり、目玉が入った棺桶ボックスで誰かを驚かせたり、そんなプラスアルファの楽しみもあります。
アイルランドでは、当日は友人や家族と食卓を囲むそうです。自分たちで飾り付けたお部屋とテーブルコーディネートで、ぜひ家族との楽しい時間を楽しんでください」(画家・アイアン作家の甲斐荘暁子先生、以下同)

 

■ まだらな色合いにほっこり! 張子のジャックオーランタン

「生のかぼちゃの代わりに、『芯材にひっつくねんど』と風船を使って作るジャックオーランタンです。芯材にひっつくねんどは、のびが良く、手にくっつきにくいので、お子さんでも扱いやすいんですよ。最近ではろうそくのようにゆらゆらと揺れるLEDライトが100円ショップで売られているため、雰囲気のある灯りを気軽に楽しめます」

 

【材料】

・芯材にひっつくねんど
・風船
・LEDキャンドルライト
・絵の具
・ペーパークラフトバンド
・すずらんテープ
・木工ボンド

 

【作り方】

1.風船を好きな大きさに膨らませたら、かぼちゃのもりっと膨らんだ形を表現するために、すずらんテープで縛る。

 

2.芯材にひっつくねんどに水彩絵の具を練りこみ、かぼちゃ色や好きな色で色づける。

 

3.目と鼻、口を空けてねんどを貼り付けるために、風船にマジックで目と鼻、口の形を描き、穴を避けながらねんどを風船に薄く伸ばしていく。ねんどを貼り付けたら、一晩置いて乾かす。

 

4.ねんどが乾燥したら風船を割り、持ち手となるペーパークラフトバンドを木工ボンドでくっつける。ぺーパークラフトバンドがボンドから剥がれやすい場合には、マスキングテープなどで仮止めをして安定させる。完成したランタンの中に、LEDキャンドルライトを入れる。

 

「写真にあるようなあたかかみのあるランタンにするには、オレンジに少しの黄色とピンク、紫をランダムに混ぜながら、練るといいでしょう。粘土に練り込んでいくことで、まだら模様になり、温もりを感じる色合いになります。色づきが濃かったり薄かったりすることが味になるので、お子さんでも失敗しません。かぼちゃの色はお好みで、お子さんの好きなピンクや水色で作ってもいいですね。暗くなってきたら、ぜひあかりを灯して、ちらちらと揺れる光を楽しんでください」

 

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■ かわいくて個性的!お手軽ガーランドライト

「切ったり、貼り付けるだけで簡単に作れるガーランドです。100円ショップで販売されているガーランドライトは、あたたかみのある光。丸い飾りから漏れる光もやさしくて素敵です。蜘蛛の丸い部分にはおかしが入っているので、ハロウィンが終わってからみんなで食べる楽しみもあります」

 

【材料】

・ガーランドライト
・黒いビニール袋
・丸いお菓子
・キョロ目シール
・ラッピングバック
・タイ
・丸いお菓子

 

【作り方】

1.ラッピング袋に、おばけやかぼちゃなど好きな絵を描く。ハロウィンにちなんだ絵柄でも、関係ない絵柄でもお子さんが好きな絵柄でOK。

 

2.黒いゴミ袋の角に、ポスカで三角形に切り取る線と三角形の頂点に5センチほどの、切り込み線を書き、ハサミで切る。

 

3.頂点に切り込みを入れて2つに分かれた山を、それぞれぎりぎりのところでひと結びし、おばけの角にする。

 

4.黒いゴミ袋を約15センチ四方の正方形に切り、少し大きめの丸いお菓子を入れ、てるてる坊主の形になるように包み、1本のモールでねじって止める。残りのモールをバランスを見ながら、蜘蛛の足になるように巻きつけ、キョロ目をつける。

 

5.蜘蛛は、ガーランドの好きな場所に吊るして、黒いおばけは、角の間から照明を入れて、テープで止める。ラッピングは、付属のタイを使って止める。壁に画鋲で、バランスを見ながら飾る。

 

「ハサミでビニール袋をカットをするときに、きれいに作ろうしなくても大丈夫です。ぜひお子さんに切らせてあげてください。ビニール袋がライトにふんわりとかかるので、線がゆがんでも気になりません。キョロ目が付けば、かわいさもアップし、どんな形でもかわいらしいおばけが完成します。ジグザグに切れるはさみを利用してもよいでしょう。蜘蛛やおばけ、ラッピング袋以外にも、折り紙などでおばけを作ったり、写真を飾ったり、好きにデコレーションするのもおすすめです」

 

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■ ゆらゆら揺れるおばけがかわいいおばけのモビール

「ガーランドライトで作った黒いおばけと蜘蛛を使ったモビールです。白いビニール袋を使って、ゆらゆら揺れる白いおばけも加えました。くるくる回る姿がまるで動いているみたいで楽しい工作です」

 

【材料】

・竹ひご
・白いビニール袋
・たわし用ヤーン(アイボリー)
・キョロ目シール

 

【作り方】

1.直径15cmほどの円を書き、はさみで切り取る。

 


2.ビニール袋を4つ折りにし、中心にヤーンが通るほどの小さな穴を開ける。

 


3.穴にヤーンを通し、ヤーンが動かないよう、セロハンテープで止める。

 


4.表にキョロ目を付ける。

 


5.竹ひごにお好みで色を付ける。

 


6.バランスを見ながら、黒いおばけ、白いおばけ、蜘蛛をヤーンを使って結びつける。※黒いおばけ、蜘蛛の作り方は、灯のガーランドを参考にする。

 

「ポリエステルのたわし用ヤーンが、揺れるたびにキラキラと光ります。ヤーンは色の種類が豊富なのでお好きな色を選び、それに合わせて竹ひごに色をぬってオリジナルの組み合わせを楽しむのもいいですね」

 

■ 開けてびっくり!棺桶おやつボックス

「蓋を開けると、あらびっくり。目玉や蜘蛛がつまった棺桶おやつボックスです。中味はおやつでできているので、人をびっくりさせながらも楽しませる、ハロウィンにぴったりの工作です。食卓に飾って、楽しいハロウィンを演出しましょう」

 

【材料】

・蓋付空き箱
・太めのマスキングテープ
・細めのマスキングテープ
・絵の具
・赤い紙パッキン
・黒いビニール袋
・白いビニール袋
・お菓子
・黒いモール
・タイ
・キョロ目

 

【作り方】

1.箱に太いマスキングテープを十字架に貼り、細いマスキングテープで周りを囲う。マスキングテープの上から、蓋全体を黒く塗る。絵具が乾いてからマスキングテープを剥がす。

 


2.おばけのガーランドの作り方の1を参考に、白いビニール袋を直径10cmほどの円に切り抜き、お菓子を包み、タイで止める。白の丸シールに目の瞳孔を描き、白丸に貼る。赤ペンで充血をかく。黒い蜘蛛の作り方は「灯のガーランド」を参考にして作る。

 


3.赤い紙パッキンを敷き、目玉、蜘蛛、お菓子を詰め合わせる。

 

「黒い絵具を水で溶きすぎると、マスキングテープに染みてしまうので、普段より硬めで塗ります。真っ黒に厚塗りすることで棺桶らしさを作れます。目玉の中に、ハズレのお菓子を隠してロシアンお菓子ルーレットなどのゲームに利用しても楽しいですね」

 

ハロウィンに親子工作を楽しめば、親子の会話も弾み、行事の理解も深まるきっかけになると話してくださった甲斐荘さん。誰でも簡単にチャレンジできるように、100円ショップで手に入れられる材料を使った作品をご紹介いただきました。ぜひ気軽にチャレンジしてみてください。

 

Profile

画家・アイアン作家 / 甲斐荘暁子(かいのしょう・あきこ)

東京都表参道と駒沢PREETY THINGS、神奈川県川崎市で3つの子ども向け、絵画・造形教室「ART LABORATORY」を運営する。武蔵野美術大学卒業。10年にわたり児童向け絵画教室を主宰。アートセラピーを取り入れた絵と工作の教室、マクラーレン南青山などでのワークショップを開催。
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冬限定「SPRING VALLEY Afterdark<黒>」、キリンビールから発売中!

※本稿はAIツールの要約を再編集した記事です。

 

キリンビールは、クラフトビールブランド「SPRING VALLEY(スプリングバレー)」から、ブランド初となる缶商品の黒ビール「SPRING VALLEY Afterdark<黒>」を冬限定で発売中です。

 

本商品は、2015年から「スプリングバレーブルワリー」直営店で販売している「Afterdark」をベースに、缶商品として開発したものです。「Afterdark」は「International Beer Challenge 2021」などの世界5大ビール審査会で金賞をはじめとする数々の賞を受賞し、その品質と美味しさは高い評価を受けています。

 

コーヒーのような香りと柔らかな甘みを感じることができ、黒ビールが苦手な人でも楽しむことができるようです。また、一般的に黒ビールの中で有名な“スタウト”のビアスタイルは華やかでしっかりした味わいの「エール」ですが、本商品はすっきりとした味わいが魅力の「ラガー」です。醸造家が厳選した特別な麦芽を使用し、焙煎することでコーヒーのようなロースト香を味わえます。

 

パッケージは金色×茶色のグラデーションで、黒ビールの「重そう・苦そう」というイメージを覆す、柔らかな味わいを表現しています。また、缶裏面には味覚特徴やクラフトビールならではの楽しみ方のヒントが記載されています。

 

そのまま飲むのはもちろん、グラタンやビーフシチューなどコクやとろみのある食事との相性が良く、また食事の後のチョコレートなどの濃厚なデザートとも好相性です。

 

価格は350ml缶が242円(税別)、500ml缶321円(税別)。

クリスマスリースを季節の花材で制作…フローリストが教えるドライフラワーリースの作り方

吊るすだけで部屋を華やかにしてくれる“リース”。クリスマスに飾られる印象が強いですが、季節の花材を取り入れれば、インテリアアイテムとして一年中楽しむことができます。なかでもドライフラワーを使ったリースは、インテリアに取り入れやすいだけでなく、長い期間楽しめるのが大きな魅力。

 

ドライフラワー教室を運営するフローリスト・新井聡子さんに、ドライフラワーの魅力やリースのこと、クリスマスにぴったりのドライフラワーを使ったハーフリースの作り方などを教えていただきました。

 

 

日常にも取り入れたい、
「リース」に込められた意味

クリスマスシーズンになると、あちこちで目にするリース。この時期だけ家に飾るという人も多いかもしれませんが、新井さんは「日常的に、もっと気軽に飾ってほしい」と語ります。まずは、リースを飾る意味や込められた願いについて教えていただきました。

 

「リースには、『魔除け』や『無事に戻ってこられますように』という願いが込められています。その意味を知ると、普段使いはもちろん、新築祝いなどのギフトにもぴったりだと感じていただけるのではないでしょうか。

 

また、つなぎ目がない輪の形をしていることから『永遠』という意味が込められています。ウエディングでも『永遠の愛』という意味を込めて、リースブーケを取り入れる方が増えてきました。そして、造形心理という視点から見ると『円形』は、心が穏やかになるとも言われています。ですので、雰囲気が堅苦しいと感じる部屋やオフィスにリースを飾ると、そうしたセラピー効果を感じられるかもしれません」(フローリスト・新井聡子さん。以下同)

 

インテリアアイテムとしてもぴったり
ドライフラワーリースの魅力

フレッシュな生花のリースも魅力的ですが、今回おすすめしたいのが「ドライフラワー」を使ったリースです。その魅力はどんなところにあるのでしょうか?

 

「ドライフラワーの最大の魅力は、お手入れ不要で長く楽しめるということです。生花を楽しめる期間は1週間ほどとあっという間。一方でドライフラワーは、保存環境によっては1年以上楽しめるものも多くあります。また、お部屋のインテリアになじみやすいというのも魅力のひとつです。ドライフラワーは味気ないと感じる人も多いかもしれませんが、最近は発色のいいものも増えています。ナチュラル系のインテリアはもちろんのこと、自分のお部屋の雰囲気に合ったものを見つけることもできるはずです」

 

「もし賃貸にお住まいでリースを壁に掛けられないという方は『テーブルリース』として楽しんでみてはいかがでしょうか。真ん中にキャンドルや小型のアロマディフューザーを置くのもいいですね。華やかな雰囲気を演出できると思います」

 

長く楽しむなら?
直射日光・風・湿度を避け
応急処置は“ヘアスプレー”で

設置環境によっては、より長く楽しめるというドライフラワーリース。長持ちさせるコツをうかがいました。

 

「注意すべきは『直射日光が当たる場所』、『風が当たる場所』、『湿度が高い場所』を避けるということです。ドライフラワーはもともと乾いているものですので、光が当たると退色し、より乾燥が進んでパラパラと落ちてきてしまいます。風も同様に、乾燥をもたらす大きな原因のひとつです。また、湿度の高い場所もカビが生える危険性がありますので、洗面所などの水回りは避けたほうがいいかもしれません」

 

「触ってパラパラと花材が落ちてくるようになったら、捨てるタイミング。ですが、『もう少し長く楽しみたい!』と思うときもありますよね。そんな時は、応急処置として無香料のヘアスプレーや糊スプレーをさっとかけると花材が落ちづらくなり、長く楽しむことができますよ」

 

リースにぴったりの、季節のドライフラワー

「ドライフラワーからも季節を感じてほしい」という思いから、アレンジメントにも旬の花材を取り入れている新井さん。今回は、ドライフラワーリースにもぴったりな季節の花材をいくつか教えていただきました。

 

■ 3月……ミモザ

「3月に見ごろを迎えるのが、春を告げる花として親しまれている『ミモザ』です。イタリアでは、3月8日を『ミモザの日』と呼んでおり、男性が感謝を込めて女性にお花を贈る風習があるそうです」

 

■ 6月……スモークツリー

「もこもこの素材感が可愛いスモークツリー。乾燥しやすいので、ドライフラワーにぴったりな花材です。色もグリーンだけでなく、赤や白っぽい色など様々ですので、多彩なアレンジが楽しめるのも魅力です」

 

■ 9月~10月……パンパスグラス

「最近は花嫁が手に持つウエディングリースなど、ブライダルの現場でもよく見かけるようになったパンパスグラス。ふんだんに使うとふわふわとして、華やかな印象になります。保存環境によっては、3-4年ほど長持ちするものもあるので、アレンジにおすすめの花材です」

 

初心者でも簡単!
クリスマスハーフリースの作り方

最後に、クリスマスにぴったりの花材を使って、初心者でもチャレンジしやすい「ハーフリース」の作り方を教えていただきました。ハーフリースは、その名の通りリースの半分に花材を配置するリースのこと。リース土台の素材感や色を見せることができるのも特徴です。

 

「本来はリースワイヤーを使って花材を巻き付けていくのですが、今回はグルーガンを使用します。初心者の方でも比較的簡単に作ることができますよ」

 

【準備するもの】

道具
・グルーガン
・園芸用ハサミ

 

材料
・リース土台
・麻ひも
・ドライフラワー数種 ※今回使用する花材は以下の通り
(写真上段左から)ブルニア、ラムズイヤー、サンキライ(赤い実)、ブルーバード
(写真中段左から)コットンフラワー、ハス(ゴールド)、ドライオレンジ、松ぼっくり、トウガラシ
(写真下段)ブルーアイス

 

「クリスマスリースに取り入れる赤色の素材は、イエスキリストの血を意味します。サンキライの実が赤くなるのはこの時期だけですので、季節を感じることもできますね。また、ブルーバードなどの常緑樹は一年中緑色をしているのですが、そこから連想して『永遠の命』や『健康』といった意味があるそうです。
松ぼっくりやオレンジは、冬の寒さに負けず、来年もたくさんの食物に恵まれますようにという『豊作』の願いを込められています。また、『繁栄』や『豊かさ』を象徴する、金や銀のアイテムを取り入れてみるのもおすすめです」

 

【作り方】

1.メインになる花材を決める

まずは、最初に取り付ける「リースの主役」を決めましょう。「今回は、2つの茶色いコットンを主役にしたいと思いますので、そこから取り付けていきます。コットンは白だけでなく、色の付いているものも販売しているんですよ」

 

2.花材は斜めにカットし、グルーを付けて差し込むように取り付ける

「花材をカットする際は、必ず斜めにカットしてください。斜めにカットすることで、グルーが付く面が広くなるので落ちにくくなります」

 

「グルーは、そこまでたくさん付けなくても大丈夫。ツルの間に差し込みながら取り付けてくださいね」

 

3.主役の花材を中心として、そこから伸びるようにほかの花材を付ける

コットンの隙間を埋めるように、松ぼっくりも配置。この部分を主役に他の花材を取り付けていきます。「この中心部分を球根に見立てて、そこから花が伸びていくようなイメージで他の花材を取り付けていきましょう。今回はハーフリースですので、中心から上と下の方向に伸ばしていきます。リースは、流れが大事。それさえ意識していれば綺麗に仕上がると思いますよ!」

 

A.ブルーバード

まずはブルーバード。ブルーバードのようにボリュームのある花材は、房をいくつかに分けるのがポイント。同じように斜めに枝をカットしてグルーを付け、中心部分に枝を差仕込むように取り付けます。

 

上方向と下方向に、およそ同じ量のブルーバードを取り付けました。「リーフ作りの初心者さんは、上下同じ量の花材を取り付けるのがおすすめ。バランスを見ながら取り付けていきましょう」

 

B.ブルーアイス

ブルーアイスも、長さを見ながらカットして上下の流れに沿って取り付けていきます。「ブルーアイスは針葉樹でさわやかな香りを感じる花材です。差し込む枝の部分に葉があるとくっつきにくいので、ある程度枝の先端を綺麗にしてから使うといいですよ」

 

【POINT】上下左右からの見え方を都度確認

リース作りの過程で重要なのは、確認作業。座って作る場合は、途中でリースを持ち上げ、正面からの見え方だけでなく、上下左右全方向からの見え方を都度確認しましょう。

 

「どこから見ても、花材が綺麗に見えるように配置していくのがポイント。例えば、横から見たときのボリューム感や高さに差がないかなど……色々な角度から見て、調整しながら作っていくと綺麗に仕上がると思います」

 

C.ハス

アクセントとなるゴールドのハスを、コットンの隙間を埋めるように配置します。

 

D.ブルニア

キノコみたいな見た目がかわいらしくて人気のブルニア。実が付いている部分とそうでない部分で、いくつかの房に分けてから使います。

 

まずは、実がついていない素材を中心の花材から生えるように取り付けていきます。「同じ色の花材を取り入れる際は、テクスチャーが違うものをチョイスするのがおすすめ。同じグリーンでも、形と質感に特徴があるブルニアを取り入れるとそれだけでボタニカルな印象になります」

 

丸い実の部分は、ハス同様に中心部分の隙間を埋めるような形で配置しました。「同じ花材を取り付けるときは、高低差を意識しながら配置すると平坦な印象にならず綺麗に仕上がりますよ」

 

E.ラムズイヤー

白い毛で覆われたふわふわの質感がかわいらいしいラムズイヤー。つぼみの部分と葉の部分で切り分けて配置していきます。形が特徴的なつぼみの部分は中心付近に、葉は後ろ側などにも入れると、ボリュームと奥行きが生まれます。

 

F.ドライオレンジ

ドライオレンジは、接着する部分にだけグルーをつけて差し込むように取り付けていきます。

 

「接着する部分にだけグルーを仕込み、ハスに隣接するようにドライオレンジを配置してみました。全体のバランスを見て、お好みの場所に取り付けてみてくださいね」

 

G.トウガラシ

トウガラシも房を分けて、上下に配置。少し手前に立たせるように取り付けると立体感が生まれます。「濃い色は、真っ先に目が行く部分ですので最後に配置するのがベスト。今回のリースは赤がポイント色ですので、トウガラシやサンキライは最後に全体的なバランスを見ながら取り付けましょう。白いラムズイヤーの近くに配置すると、赤色が映えるのでおすすめです」

 

H.サンキライ

サンキライも同様に、房を分けて上下に取り付けます。「サンキライは、この時期に赤くなる旬の素材です。好みではありますが、長めにカットして、枝が見えるように取り付けていくとダイナミックな印象に仕上がりますよ」

 

5.出来上がったら、軽くリースを振る

リースが完成したら、きちんと花材がリースに付いているか確認するため、軽くリースを振ります。付いていない部分があればグルーで補強しましょう。

 

6.麻ひもを通して、完成!

あらかじめ輪を作っておいた麻ひもを、リースに括り付ければ完成です。スタイリッシュな印象にしたいのであれば、ワイヤーを通してもOK。仕上がったら壁に掛けて、見え方の確認も忘れずに!

 

 

グルーガンを使えば、簡単に作れるドライフラワーリース。花材のチョイスによって、雰囲気の違いを楽しめるのも魅力のひとつです。みなさんもぜひ、クリスマスだけでなく、季節の花材を取り入れたリース作りにチャレンジしてみてください。

 

 

Profile

フローリスト / 新井聡子

東京・品川区でフラワーサロンRANUN(ラナン)を運営するフローリスト。生花アレンジメントの経験を活かし、現在はドライフラワーを使ったアレンジメントを中心に、初心者にもわかりやすいレッスンを開講。アレンジメントやブーケ、スワッグなどのオーダーも受け付けている。フラワーライフセラピストや花育士など、花に関する数多くの資格を保有。造形心理学、色彩心理の知識を生かしたアレンジメントも得意。
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ドライフラワー作りのコツと意外なNGとは? ハンギング法で「ナチュラルドライフラワー」を作る方法

インテリアにシックな彩りをもたらす「ドライフラワー」。フラワーショップや雑貨店などでも比較的簡単に手に入れられる一方で、飾っていた切り花を自分の手でドライフラワーに仕上げてみたいと思う人も多いのでは? でも実は、 “飾った後の生花から、きれいなドライフラワーを作ることはできない” のだとか。

 

では、ドライフラワーを失敗せずに美しく作るには、どのような点に注意すべきなのでしょうか? 今回は、さまざまあるドライフラワーの作り方から「ハンギング法」をピックアップ。完成までの手順やコツ、ドライフラワーにおすすめの花など、ナチュラルドライフラワー作家の吉本博美さんに教えていただきました。

 

「ナチュラルドライフラワー」とは?

 

ドライフラワーには、見栄えが良くなるよう人工的に着色や退色されたものと、自然のままに乾燥させたものがあります。後者の「ナチュラルドライフラワー」は、自然でありながら鮮やかな色彩といきいきとした表情が魅力です。

 

「市販のドライフラワーの多くに、着色や漂白などが施されています。一見鮮やかですが、自然界には存在しない色になってしまったり、茎も不自然にまっすぐに伸びてしまったりして、本来の魅力を失ってしまっていることが多く、残念ですね。ドライ=枯れている、という印象があるせいか、ナチュラルドライフラワーは色彩が乏しいと思われがちですが、実はまったくの逆。ナチュラルドライフラワーだからこそ、深みを帯びた美しい色彩を出すことができるんです」(ナチュラルドライフラワー作家 吉本博美さん、以下同)

 

↑ナチュラルドライフラワー作家の吉本博美さん

 

その美しさは飾った後の鮮度が悪くなった花では出せない、と吉本さん。きれいなドライフラワー作りには、花の鮮度も欠かせません。また、湿度以外に直射日光も、花を傷める原因になるため、適切な手順と場所を選ぶ必要があります。正しい方法で乾燥させてこそ、色鮮やかで美しいドライフラワーを楽しむことができるのです。

 

ドライフラワーの作り方はさまざま

ドライフラワーには、ほかにもグリセリン法、シリカゲル法、ドライインウォーター法などがあります。たとえば、花の形を絵のように固定させて乾燥させたいときなどにはシリカゲル法、花瓶に飾ったまま徐々に乾燥させていきたい場合はドライインウォーター法などを選ぶことも可能ですが、花の自然な形を残すためにはハンギング法が最も適しています。さらに、ナチュラルドライフラワーには、人工着色料などを一切使用していないので環境への負担も少ない、というメリットもあります。

 

【ドライフラワーの製作方法 4種】

■ ハンギング法
束ねた花を逆さにし、吊るしてドライにする方法。手軽に作れて、乾燥中もインテリアとして楽しむことができます。

 

■ ドライインウォーター法
花を少量の水に挿し、少しずつ蒸発させながら花をドライする方法。花瓶に飾りながら作ることができます。

 

■ シリカゲル法
ドライフラワー用の「シリカゲル」を使用して花をドライにする方法。シリカゲルをたっぷりと容器に敷きつめ、その上に花が重ならない様に置いたら、花の上からもシリカゲルをそっと被せて埋め、てドライフラワーになるまで置いておきます。色や形が鮮やかに残りますが、茎は切らないといけないためアクセサリーやハーバリウムなどに使うドライフラワーにおすすめ。

 

■ グリセリン法
グリセリン溶液を使用して花をドライにする方法。花を溶液のなかに「漬ける方法」と挿して「吸わせる方法」があり、特に繊細な花や葉を落ちにくくしたい場合に選ぶ方法です。

 

高温多湿と直射日光を避けて吊るす

 

ドライフラワーと切り花との大きな違いは、保存期間です。切り花は1~2週間しか楽しめませんが、正しい手順で作ったドライフラワーなら半年ほど楽しむことができます。今回はナチュラルドライフラワーの作り方の手順とコツを教えていただきましょう。

 

まず、ドライフラワーは湿度を避けることが必須。制作に適した時期は、夏を除く1月~5月・10月~12月です。自宅に湿度計があるなら、50%以下を目安にすると良いでしょう。梅雨時や夏に作りたいなら、エアコンや除湿機を活用し、高温多湿を避けることが重要です。

 

「湿気がこもりやすいバスルームなどに吊るすと、花が蒸れて傷んでしまいます。通気性を重視して窓際を選ぶ人もいると思いますが、直射日光に当たるときれいな色に仕上がらなくなってしまうため、窓際から少し離れた場所を選ぶようにしてください」

 

例えば、ドアの上部分や、上枠にハンガーで引っかける、もしくは窓際でもカーテンで遮光するのが良いでしょう。

 

「エアコンや除湿機、サーキュレーター(扇風機)を活用するのも効果的ですが、エアコンや扇風機の送風が強すぎると、生花の花弁が散ってしまったり、形が崩れてしまったりすることも。送風を花に直接当てるのではなく、吹き出し口などから少し離れたところに吊るすことをおすすめします。避けて欲しいのは、浴室乾燥機。花を乾燥している間中、ずっと浴室を使わないのであれば有効かもしれませんが、基本に浴室は常に湿気がある場所ですので花が傷んで、これも失敗の原因になってしまいます」

 

【ナチュラルドライフラワー作りのポイント】

・高温多湿を避ける(湿度50%以下が目安)
・直射日光の当たらないところに吊るす
・エアコンや扇風機の送風を直接当てない
・浴室乾燥機で花を乾燥することは避ける

 

ハンギング法の手順

道具から確認していきましょう。

 

【準備するもの】

・生花(好きな花。今回は、バラ、ユーカリグニー、レモンリーフ、ホワイトレースフラワー、エリンジウムを使用)
・花切バサミ
・ハンガー
・小型ピンチハンガー(1本ずつ吊るすとき)
・輪ゴム
・S字フック

【作り方】

1.生花の前処理を行い不要な葉やトゲを取り除く。

茎についているとげや葉を取り除いていきます。葉はハサミでも手でも、やりやすい方法でかまいません。

 

ユーカリなどの葉ものも、下の方の葉を取り除きます。厳密なルールはないので、好みのバランスで調整してください。

 

必要な長さに切っていきます。短めに切れば乾燥も早くなります。スワッグを作るなら飾るときをイメージして切っておきましょう。

 

2.同じ種類の花をまとめる

同じ種類の花を束ねていきます。このとき、まとめてたくさん束ねるのではなく、数本ずつ束ねていくことがポイントです。花同士が当たってしまうと、傷んでしまったりカビてしまったりする原因になるので、束ねる高さを調節してみてください。

 

3.輪ゴムで束ねる

茎を交差させたまま1本の茎に輪ゴムをかけて支点にし、外側から巻いていきます。

 

しっかりと、茎が抜けないように輪ゴムを巻きつけたら、最後に輪ゴムをかけていない方の茎に、輪ゴムの端を引っかけて固定します。巻き方が緩いと乾燥でしぼんだ茎が滑り落ちてしまうので、まずはしっかりと輪ゴムで束ねておくことが大切です。

 

4.ハンガーに掛けて吊るす

ハンガーの間に片方の花を入れて、そっと吊るします。

 

5.湿度と直射日光を避けられる場所に吊るす

湿気が少なく、直射日光が当たらない場所を選んで吊るします。複数の花を吊るす場合には、それぞれの花が当たらないよう間隔を開けてハンガーにセットしてください。壁に当たると茶色く変色したり、壁面に染みがついてしまったりすることも。そのため、壁面近くに吊るす場合には、なるべく壁に花が直接当たらないよう気をつけましょう。

 

一本ずつ吊るす場合は、小型ピンチハンガーに挟みます。このときも、花同士が当たらないよう、間隔を開けるようにしてください。また、麻ヒモを引っ張ってピンなどで張って、そこにS字フックを引っかける方法もあります。室内に引っかける場所が無い場合は、突っ張り棒を使って吊るす場所を作りましょう。

 

6.完成

↑完成したナチュラルドライフラワー。左から、エリンジウム、バラ、ホワイトレースフラワー(上)、レモンリーフ、ユーカリグニー(下)

 

約1週間~2週間かけて乾燥させると、ナチュラルドライフラワーが完成します。

 

「完成を見極めるときには、花首(茎の先の花を支えてる部分)を指で触ってみてください。まだぐらぐらしているようだったら乾き切っていないサインです。花の種類によって乾燥させる期間は異なりますが、一般的には約1~2週間。例えば、バラは1か月近くかかるものもあります。よく早く乾かしたいからとドライヤーを使用する人もいるようですが、花の形が崩れてしまう恐れがあるのでおすすめしません。焦らずじっくりと乾燥させてあげてください」

 

美しいドライフラワーを長く楽しむためのメンテナンスのコツ

せっかく作ったナチュラルドライフラワーだからこそ、できるだけ長く楽しみたいものです。完成したあとのメンテナンスや替え時についても教えていただきました。

 

【メンテナンスのコツ】

1.害虫対策
梅雨や夏には、ドライフラワーにも害虫が出やすくなります。あらかじめ花の中心部にノズル式の殺虫剤を塗布しておくと、繁殖を防ぐことができます。

 

2.ホコリの除去
ドライフラワーに積もったホコリは、ドライヤーの弱風で払ってあげましょう。その際、直接風を当てないように気を付けてください。

 

3.ナチュラルドライフラワーの寿命
鮮やかな色彩を保てるのは約3~6か月です。高温多湿となる梅雨や夏は、さらに脱色する時期が早まり、約1~3か月。色褪せた状態が好みであれば無理に処分する必要はありませんが、これらのタイミングを替え時の目安にするとよいでしょう。

 

南アフリカやオーストラリア原産のタフでエキゾチックな花がトレンド

基本的にはどんな花でもドライフラワーにならないことはありません。とはいえ、なかにはドライフラワーにするのに適した花とそうではないものがあるそう。

 

「花に含まれる水分量が少なく、変色しにくい種類がドライフラワー作りには向いています。例えば、バラや千日紅、アネモネなど。逆に、チューリップやカーネーションなど、茎の水分が多い種類や花弁が少なく繊細で取れやすい種類は、きれいにドライフラワーにしづらいものもあります」

 

とくに、水分が多い花は乾燥に時間がかかるために、きれいな色味が出ないことも。そうしたなか、ドライフラワーの花材として昨今人気を集めているのが、南アフリカやオーストラリア原産の花なのだとか。

 

「南アフリカ原産のリューカデンドロンやプロテア、オーストラリア原産のバンクシアやカンガルーポーなど、エキゾチックな花が人気です。水分量が少なくて丈夫な花なので、ナチュラルドライフラワーにするのにも適しているんです。最近では、 “アンティーク調” のインテリアが人気なので、これらの花を使うと落ち着いた色合いに仕上がることも人気の理由のひとつだと思います」

↑上から、南アフリカ原産のプロテア・ナナ、プロテア・カーニバル、リューカデンドロン・ネブロッサム、リューカデンドロン・ジェイドパール

 

↑同じく南アフリカ原産のセルリア。オーストラリア原産のカンガルーポー、バンクシア

 

「今回お教えしたハンギング法には、特別な道具や技術がいらないので、ポイントさえ押さえれば初心者でも自宅できれいにドライフラワーを作れます」と吉本さん。自然乾燥のものは機械などで作られたものに比べて長く持つ、というのもメリットのひとつだといいます。

 

日々の暮らしの中で気持ちを落ち着けたいときなどには、ぜひ自然に移ろいゆく花の様子を眺めながらナチュラルドライフラワー作りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

プロフィール

ナチュラルドライフラワー作家 / 吉本博美

大手アパレルメーカーでデザイナー、プレスを務めた後、雑貨ブームや高感度なライフスタイルを牽引するDepot39に入社。2005年、東京・奥沢にて「libellule」ドライフラワーショップと教室を開始し、2015年に府中に転移して「Rint-輪と-」をオープン。現在、広島、長崎でも定期講習会を開催するほか、各地で展示会を開催。テレビや雑誌などさまざまなメディアで作品を発表する。著書に、『はじめてのナチュラルドライフラワー』(家の光協会)がある。
Instagram

 

Rint-輪と-

所在地=東京都府中市片町3-18-1
TEL=042-310-9615
不定休
営業時間はInstagramに随時掲載
HP

 

はじめてのナチュラルドライフラワー』(家の光協会)

 


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壊れた物を美しく直す「金継ぎ」(きんつぎ)の魅力とプロ直伝の実践方法

陶磁器の修復技法「金継ぎ」は、日本が誇る伝統技術の一つ。コロナ禍で在宅時間が増えたこともあり、チャレンジする人が増えているといいます。そこで今回は、漫画家でありながら、漆職人として金継ぎ教室も開催されている堀道広さんに、金継ぎの魅力や自宅でもできる金継ぎの方法を教えていただきました。

 

日本に古くからある修復技法、「金継ぎ」とは

そもそも金継ぎとはどのような技術で、どのようなものを直せるのか。堀さんに教えていただきました。

 

「金継ぎは、割れたり欠けたりした陶磁器を『漆』で繕い、金粉や銀粉などの装飾を施すことで、傷跡をきれいに見せる修復技法です。日本に古くからある伝統的な技術で、室町時代ごろにお茶の世界で始まったと言われています。
金継ぎは、割れたところを継ぎ合せたり、欠けたところを埋めたり、ひびが入ったところを補強したりと、器の破損状態によって修復方法が異なります。陶磁器であれば基本的になんでも直すことができますが、木の樹液である漆は完璧な素材ではないので、不向きな器もあります。例えば、素焼きに近いザラッとした手触りの器は漆を吸いやすく、きれいに仕上げるには難易度が高め。逆に、釉薬(陶磁器の表面をコーティングするガラス質)がかかった、ツルッとしている器は、初心者の方にもおすすめです」(堀道広さん、以下同)

 

15年ほど前から金継ぎの教室「金継ぎ部」を主宰している堀さん。昨今のブームの背景や金継ぎの魅力についてもお聞きしました。

 

「金継ぎ教室の生徒さんが特に増えたと感じるのは、東日本大震災の後くらいから。震災で壊れたものを直そうとする方も多くいましたが、大きな要因としては、陶芸作家や大量生産ではない手づくりのものが増えてきたからではないかと考えています。このくらいの時期から金継ぎ自体の知名度も徐々に上がり、最近はコロナ禍で、自宅で過ごす時間が増えたことをきっかけに、金継ぎを始める人も増えてきていると感じます。
金継ぎの役割は、『壊れたものを直して、また使えるようにする』こと。とても実用的なところがいいなと思いますし、そもそも壊れたものを直すという行為には、『やさしい気持ち』があると思うんですよね。そこが、金継ぎの魅力の一つだと考えています」

 

金継ぎに必要な道具は?

 

金継ぎをこれから始めてみたいという方は、まずは道具をそろえるところから。金継ぎには、漆だけでなく合成樹脂や接着剤を使って行う方法もありますが、今回は漆のみを使う場合の基本の道具を紹介します。修復方法や工程によって用意する道具はさまざまですが、ポイントになる道具をいくつかピックアップしました。

 

・漆
生漆(きうるし)、黒呂色漆(くろろいろうるし)、弁柄漆(べんがらうるし)などを、工程によって使い分けます。漆自体は一種類ですが、塗りやすいように精製されたものなどさまざまな種類があり、最近では陶磁器だけでなくガラスに使える漆も。専門店はもちろん、ホームセンターなどでも購入できます。

 

細筆
漆を塗るときに使用する筆は、粗が目立ちにくい細い線を引ける筆がおすすめ。堀さんは蒔絵筆を使っているそうですが、画材屋などで手に入る0号の細い丸筆でもOKです。

 

・ペンカッター
漆を削るときに使用します。堀さんはペンカッターの軸に市販の刃を付け替えたものを愛用中。ペンカッターの軸は100円ショップ、刃はホームセンターなどでも手に入れることができます。

 

・金粉
金粉は高価なため、堀さんの金継ぎ教室では真鍮粉(銅と亜鉛の合金)を使うこともあるそう。そのほか、銀粉、錫粉などを使っても装飾できます。

↑左から、金粉、真鍮粉、銀粉、錫粉を使ったときの仕上がりイメージ。それぞれに違った味わいがあります。

 

鯛牙
鯛牙は漢字の通り、鯛の牙でつくられた金工道具。金を蒔いたあとに継ぎ目を磨く工程で使用します。(メノウ棒でも代用できます)

 

そのほかに必要なのは、作業台として使用するガラス板ゴム手袋(ピタッとフィットする薄手のもの)、砥之粉強力粉(自宅にある小麦粉でOK)、サンドペーパーマスキングテープ木粉(「欠け」を修復するときに使用)、プラスチックのヘラ竹ベラなたね油テレピン油真綿磨き粉(砥石粉)、綿棒ウエス(ティッシュでも可)など。これらの使い方については、後ほどご紹介します。

 

忘れてはならないのが、なたね油(サラダ油、オリーブ油などの不乾性の植物油)と、テレピン油です。漆は水で落ちないため、筆は必ずなたね油などの不乾性の植物油、ヘラやガラス板はなたね油やテレピン油(または灯油などの溶剤でも可)を使って、落としましょう。

 

「必要な道具はホームセンターや画材屋でだいたい手に入れることができますが、キットなどを購入して一気に揃えてもいいと思います。インターネットの口コミなども参考にしながら、探してみてください」

 

いよいよ金継ぎにチャレンジ!

道具をそろえたら、いよいよ実践。今回は「割れ」を修復するときの金継ぎの工程を紹介します。

1.前処理をする

まずは前処理からスタート。漆職人の堀さんは普段、素手で作業されるそうですが、漆はかぶれる可能性もあるため、漆を扱うときはこれ以降の工程でも必ず手袋をするようにしてください。

 

ガラス板の上に「生漆」を出し、綿棒を使って継ぎ目に塗っていきます。漆はすぐに染み込むため、塗った後はウエスなどで余分な漆を拭きとり、一晩乾かしましょう。残った生漆はこの後の工程で使用するので取っておいてください。

 

2.接着用の「麦漆」をつくる

一晩寝かせた後は、破片を接着するときに使用する「麦漆」をつくります。まずガラス板の上に水と強力粉を出して、プラスチックのヘラで練ります。ヨーグルトくらいのものができたら、前処理のときに残った「生漆」を少しずつ混ぜ合わせましょう。生漆の量は、水と強力粉を混ぜたものの2倍くらいが目安です。

 

しばらく混ぜ合わせ、粘着性が出てよく粘る状態(写真のように10センチ伸びるくらい)になったら「麦漆」の完成です。生漆の量は、粘り気を見ながら調整してください。

 

3.破片同士をくっつける

次に、竹ベラを使って麦漆を破片の片面に薄く塗っていきます。初心者の方は漆をつい分厚く塗ってしまいがちですが、最低限の量を薄く塗ることがきれいに仕上げるコツです。

 

破片が複数あるときは、小さい破片同士からくっつけていくのもポイント。大きな破片から始めると、後で小さな破片をくっつけるときにうまく入らなくなることもあるためです。

 

破片に漆を塗ったらすぐにくっつけて、継ぎ目にマスキングテープを貼っていきます。マスキングテープは、写真のようなつぎはぎ状に、なるべく等間隔で貼りましょう。そうすることで、ほどよく空気に触れるので、漆が乾きやすくなります。

 

全ての破片をくっつけたら、マスキングテープを全体に巻いて、両手でギュッと接着します。すきまができないように力を入れて接着するのがポイント。その後、一週間ほど寝かせます。

 

4.余分な漆を削り、細かな欠けや溝があれば埋める

↑写真は、一週間寝かせた後の器。破片がしっかりと接着しています。

 

一週間寝かせて接着させた後は、継ぎ目からはみ出した麦漆をペンカッターで削っていきます。このとき、刃で手を切らないように注意。削った後、継ぎ目に細かな欠けや溝があるときは『さび漆』(※)で埋めましょう。

 

※水と砥之粉をからしほどの固さに練り、生漆を混ぜ合わせたもの。(練った砥之粉と生漆は10対6くらいの割合)これを竹ベラで継ぎ目全体に塗って一日寝かせ、サンドペーパーで削ると、細かな欠けや溝を埋めることができます。

 

5.「中塗り」と「研ぎ」を2~3回繰り返す

続いて行うのが、中塗り。ガラス板に「黒呂色漆」を出し、細筆で継ぎ目に塗っていきます。できるだけ細く塗ると仕上がりもきれいに。終わったら一晩寝かせます。

 

一晩寝かせた後、中塗りしたところをサンドペーパーで研いでいきます。その後、中塗り→一晩寝かせる→研ぐ、という工程をもう一度繰り返しましょう。余裕があれば3回目も。手間はかかりますが、繰り返すことで線がよりなめらかになり、強度も高まります。

 

6.金粉を蒔く

中塗りと研ぎを繰り返したら、いよいよ仕上げの工程。金粉を蒔く前に、継ぎ目に細筆で「弁柄漆」を薄く塗り(「地塗り」と言います)、15分くらい乾かします。塗ったところは触らないように注意しましょう。

 

また、この工程はなるべく失敗したくないところ。中塗りを3回繰り返すのをすすめているのは、継ぎ目に沿って漆をきれいに塗る練習をしてもらうためでもあります。とはいえ、もし漆がはみ出してしまっても、乾いた後に削れば大丈夫。慌てて綿棒などで拭ったりしないようにしてください。

 

漆が乾いたら、真綿に金粉を付けて、継ぎ目にくるくると円を描くように付着させていきます。金粉を蒔いたら一晩寝かせましょう。

 

寝かせた後は、鯛牙(またはメノウ棒)を使って小さな丸を描きながら撫でるように継ぎ目を磨き、光らせていきます。光沢が出たら完成!

 

金粉は「これ以上は光らない」という限度があるため、ある程度光ればOKです。

 

「金継ぎをした器は、通常のものと同じように扱っても問題ありませんが、電子レンジや食洗器の使用は避けてください。手間暇かけて直した器なので、大切に扱って、長く使ってくださいね」

 

“器の声” を聞きながら、いろいろな金継ぎにチャレンジしてほしい

今回は金粉で装飾する「割れ」の工程を紹介しましたが、金継ぎの楽しみ方はまだまだたくさんあります。最後に堀さんから、これから金継ぎを始める人へのアドバイスや、金継ぎをもっと楽しむための方法を教えていただきました。

 

「私は普段、金継ぎの教室で、『最初の金継ぎをいかにきれいに仕上げてもらえるか』ということを考えながら、皆さんのお手伝いをしています。それは、初めて金継ぎを体験した方に『こんなにきれいにできるんだ!』という感動を味わってもらい、その後も続けてもらいたいから。そのためには、ツヤのある器など、まずは失敗しにくいものから始めるのが良いと思います。その後、『割れ』の修復ができたら、『欠け』の修復もやってみたり、金粉だけでなく銀粉を使ってみたりと、いろいろな金継ぎにチャレンジしてみるのがいいのではないでしょうか」

↑写真は銀粉で装飾したもの。金粉とはまた違った雰囲気に仕上がります。

 

「また、自分が大事にしている器を直したいと思ったとき、『この器はどういうふうに直されたいだろう?』と、 “器の声” に耳を傾けてみてほしいです。考え方はさまざまですが、私自身は、陶磁器は土でつくられたものなので、直すときも自然の素材である漆を使って、丁寧に直したいと考えています。漆で行う金継ぎは、手間暇かけるほど仕上がりも美しくなるので、ますます愛着もわくはず。ぜひ気軽に楽しくチャレンジしてみてください!」

 

プロフィール

うるし漫画家 / 堀道広

うるし漫画家。国立高岡短期大学(現・富山大学芸術文化学部)漆工芸専攻卒。石川県立輪島漆芸技術研修所卒。文化財修復会社を経て、漆屋で職人として働きながら2003年漫画家デビュー。 以降、漆と漫画の分野で活動。著書に「青春うるはし! うるし部」(青林工藝舎)、「おうちでできるおおらか金継ぎ」(実業之日本社)など。都内近郊で金継ぎのワークショップ「金継ぎ部」主催。おおらか金継ぎの普及に努める。現在、アンドプレミアム(マガジンハウス)のウェブサイトにて、漫画「金継ぎおじさん」を連載中。
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イケアやニトリのクリスマスグッズも活用! ハロウィンの飾り付けを手軽にシックに仕上げる方法

ハロウィンといえば、仮装したりパーティを催したり、お菓子を配ったりなど、非日常感を味える“イベント”としてのイメージが定着しています。とはいえ、今年も昨年に続き、大々的なパーティを企画したり仮装に力を入れたりするのは難しいかもしれません。そこで、ハロウィンを日常に取り入れシーズンの到来を楽しむ方法として、インテリアをハロウィン調にアレンジしてみては?

 

新たに買わなくても家にあるものやクリスマス用のアイテムを活用し、コストを抑えて楽しめるテクニックを、スタイリストの鈴石真紀子さんに教えていただきました。ひとり暮らしからファミリー世帯まで気軽に取り入れられる、おしゃれなハロウィンアレンジは必見です。

 

専用グッズにこだわらなくてOK!
手軽に楽しむハロウィンインテリアのポイント

ハロウィングッズは例年、9月上旬頃からインテリアショップや100円ショップのイベントコーナーで見かけるようになります。モノトーンにオレンジやパープルの配色が目を引くガーランドや、ディスプレイ用のかぼちゃモチーフ、クモの巣オーナメントに仮装衣装など、さまざまなアイテムが並びますが、10月上旬には激減します。

 

「イベントグッズが店頭に並ぶ時期は、年々早まっているように感じます。これからハロウィンの準備を始める方は、専用アイテムが手に入らないこともあると思いますが、ちょっとした工夫でハロウィンの雰囲気を出すことができるんです。

インテリアにハロウィンを取り入れる際、まず考えるべきは、なにを買うのかではなく、どこをアレンジするのか。リビングの一角やソファ周り、玄関の棚上などに絞り込むことで、イメージがしやすく準備や片付けも簡単になります。シンプルな木箱があるなら、その箱をディスプレイスペースとしてアレンジするのもいいですね。木箱を黒系のマスキングテープで縁取り、黒×白柄のペーパーを貼り付けて、ミニかぼちゃを置くだけでもハロウィンらしさが出てきます」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

ハロウィンインテリアを手軽に楽しむポイント3

1.市販のハロウィングッズに頼り過ぎない
2.アレンジするのは部屋のワンコーナーに絞る
3.モノトーンの雑貨、空き箱やガラス器など、使えそうなものをピックアップする

 

わかりやすいオレンジじゃなくていい!
くすみカラーでハロウィンらしさを演出

モノトーンとオレンジ色の組み合わせは、それだけでハロウィンを連想させるインパクトのある色合わせです。

 

「1日だけのパーティや子ども部屋ならばいいのですが、リラックスしたいリビングや大人のひとり暮らしの空間には、オレンジ色の代わりにサーモンピンクやラベンダーなど、くすみ系の色味を加えるのもおすすめです。ハロウィンのアレンジは少し雑なぐらいでも、どこか味のある仕上がりになるもの。大小さまざまな瓶にハロウィンカラーのキャンドルをセットしたり、布やレースをラフに巻き付けたりして、リズムのあるディスプレイにしましょう。

クモやドクロモチーフの小物やガーランド、キャンドルなどは、100円ショップや雑貨店で購入できるシンプルなものをストックしておくと便利です。今の時期ならば、セールになっている可能性も高いのでチェックしてみましょう」

ハロウィンインテリアのクオリティを上げるポイント3

1.モノトーンをベースに、ハロウィンカラーに捉われず、差し色を加える。サーモンピンクやラベンダーがおすすめ
2.大小さまざまなサイズのものをランダムに配置。キレイにつくり込むというよりもラフな感じでゴーストタウンを演出する
3.クモやコウモリ、ドクロなどのモチーフは、アレンジの効くシンプルなものをストックしておく

 

手作りハロウィンインテリア 実践編

1. クリスマスグッズを活用したハロウィンインテリア

クリスマスアイテムを活用したアレンジから見ていきましょう。白樺のシンプルなツリーに飾っているのは、クリスマス用のボール型オーナメント。マスキングテープを貼って顔をつくるだけで、あっという間にハロウィン仕様になるのが驚きです。壁の右上には、クリスマスリースに白いメッシュの布と糸を巻き付けた、クモの巣リースを飾っています。かわいらしい雰囲気がありながらも、落ち着きのある空間になりました。

 

「シンプルな丸いオーナメントに三角形をベースにした顔を付けるだけで、ジャックオーランタンになります。お子さんと一緒につくるのも楽しいですよ」

 

「クリスマスリースを覆うように巻きつけたメッシュの布は、シフォンやレース、チュール、オーガンジーなど透け感のあるお好みのもので。布がない場合は、ストッキングや水切り用ネットを使ってもいいでしょう。糸やリボンをランダムに巻きつけて、クモやコウモリなどの小物を貼り付ければ完成です」

 

【使ったアイテム】

ニトリ「LEDツリー(40cm・シラカバウッド iBF)
1990円(税込)

 

ニトリ「ナチュラルリース(ゴールドモール iAN)
1490円(税込)

 

ニトリ「ボール10P(ホワイトシルバーミックス iKR)
499円(税込)

 

フライング タイガー コペンハーゲン「スパイダー冠
220円(税込)

※パーツを切り離して使っています。

※商品はいずれも季節商品のため、販売終了の可能性があります。

 

続いて、リビングのソファ周辺など、くつろぎスペースに取り入れるハロウィンインテリアを提案していただきます。

 


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2. くつろぎスペースに取り入れるハロウィンインテリア

人が集うリビングのソファ周りは、ファブリック類をチェンジしたり壁にハロウィンアイテムをさりげなくプラスしたり。

 

黒やグレーのクッションの中に、サーモンピンクの太いストライプ柄クッションを投入することで、落ち着いた中にもハロウィンらしいポップなニュアンスが加わります。流木タペストリーにフェルトのコウモリをあしらった、生成りの布地がミイラを感じさせるアレンジは、上級テクに見えますが簡単に作れるそう。

 

「黒いフレームは100円ショップやIKEA(イケア)などで購入できます。中に入れているハロウィンポスターは、フリーのイラスト素材をプリントしたものです」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

 

「このタペストリーは、以前娘のハロウィン仮装用に作った、ミイラコスチュームの巻きスカートのリユースなんです。平ゴムに紅茶染めした包帯や、チュールやリボン、細長くカットしたさまざまな素材の布をランダムに結びつけています。切りっぱなしのほつれた状態がミイラの雰囲気を出すので、ザクザクとハサミで切ったり、手で裂いたり、ミシンや針を一切使わずにつくれます。この巻きスカートを流木に結びつけ、コウモリの形にカットした黒いフェルトを両面テープで貼り付けました」

 

【使ったアイテム】

ニトリ「クッションカバー(シンプレBK)
399円(税込)

※ニトリのオンラインサイトのみ2点セットで販売しています

 

イケア「FISKBO フィスクボー フレーム ブラック21×30cm
299円(税込)

 

続いて、思わずインスタグラムなどSNSに投稿したくなるような壁面のアレンジを解説していただきます。

 


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3. フォトスペースとしてつくり込むハロウィンインテリア

思わずインスタグラムなどSNSに投稿したくなるような壁アレンジ。マスキングテープでつくったクモの巣や、ハロウィンガーランドをかけることで、にぎやかな壁面になりました。

棚の上には、空き瓶を再利用したキャンドルスタンドとアクリル絵具を塗ったカボチャが並びます。カボチャの下に敷いたクモの巣マットは100円ショップのもの。仮装した子どもたちには、紙ストローにハロウィンイラストを貼り付けたフォトプロップスを持って、ポーズを決めてもらいましょう。

 

「黒やグレー、シルバーなどのマスキングテープを使って、壁にクモの巣をつくります。少々いびつなぐらいがかわいらしく仕上がります。マスキングテープを放射線状に貼るところから始めると形作りやすいですよ。すべてフリーハンドでOK!」(スタイリスト・鈴石真紀子さん、以下同)

 

「ジュースやワインなどの空き瓶を洗ってラベルを剥がし、包帯や白いリボンを巻いて目玉シールをつけたり英字新聞の切れ端を貼ったりして、好みのアレンジに仕上げて並べます。瓶の口にハロウィンカラーのキャンドルをセットして火を灯しましょう。時間の経過とともに溶けた蝋が流れ、雰囲気のあるキャンドルスタンドに仕上がります。カッターナイフでキャンドルの底面の周囲を削って調整すると、瓶の口にさしやすくなります。キャンドルの火は必ず壁から離し、上のガーランドや横に置く小物類に引火しないように十分注意してください」

 

【使ったアイテム】

フライング タイガー コペンハーゲン「ガーランド
330円(税込)

※季節商品のため、販売終了の可能性があります。

 

フライング タイガー コペンハーゲン「ロングキャンドル」2本
110円(税込)

※カラーバリエーションは時期により変わります

 

ハロウィンインテリアは仮装と同じように、毎年違う雰囲気を楽しみたいもの。クリスマスアイテムを少し早めに出してハロウィン仕様にアレンジしたり、家にある布や箱などを有効に活用したりすることで、コストをかけずに楽しめるといいですね。今回紹介したアイデアを参考に、ハロウィンコーナーを作ってみませんか?

 

【プロフィール】

スタイリスト / 鈴石真紀子

スタイリスト。10歳と13歳の女の子のママ。雑誌や広告などで衣食住に関わるライフスタイル全般のスタイリングで幅広く活躍。フードコーディネーターとして、またフードユニット「coton.(コトン)」として、ワークショップややイベント出店、ケータリングなどの活動にも力を注ぐ。
Instagram
@marsuzu https://www.instagram.com/marsuzu/?hl=ja
@cotonfood https://www.instagram.com/cotonfood/?hl=ja

 

クリスマスのイルミネーション&アドベントカレンダーを100均グッズで可愛く作る方法

ハロウィンが終われば、あっという間にクリスマスがやってきます。新型コロナウイルスの影響が続く今年のクリスマスは、イベントやレストランに出掛けるよりも、自宅でのんびりと過ごす予定の人が多くなりそうです。

 

そこで今回は、クリスマスの雰囲気を家で簡単に、リーズナブルに楽しめる手作りのデコレーションアイテムを紹介しましょう。ルームスタイリストやDIY工作アドバイザーなど、多方面で活躍しているelie.さんに、作り方を教えていただきました。

 

[目次]
1. 空き瓶で作れる「クリスマスボトルライト」
2. 折り紙で作る「テトラパックライト」
3. 壁を飾る「アドベントカレンダー」

 

1. 空き瓶でもOK! 詰め込むだけでできる「クリスマスボトルライト」

ボトル型の容器に、まつぼっくりやクリスマスのデコレーションパーツ、LEDのジュエリーライトなどを詰め込むだけで作れるおしゃれなジャーライト。100円ショップのアイテムで作成可能です。詰め込むだけなので、最短5分ほどで完成します。

 

「食べ終わったジャムの瓶や、近くで拾ってきた木の実などを使えば、よりリーズナブルに作れます。また、夏には貝殻を入れ込むなど、中身を入れ替えるだけで1年中楽しめるので、是非1つ作ってみてください」(elie.さん、以下同)

 

【材料】

・PETジャーボトル
・LEDジュエリーライト
・お好みのデコレーションアイテム(数種)

 

【作り方】

1.デコレーションアイテムを敷き詰める

お好みのアイテムをボトルの中に入れ込んでいきます。赤や銀などクリスマスカラーのアイテムをアクセントに入れ込むと、よりクリスマス仕様に。「コツは、同じアイテムが固まらないようにランダムに入れ込むこと。ある程度入れたら、外側から見え方を確認しつつ位置を整えてください」

 

2. LEDジュエリーライトを仕込む

「半分くらい材料を詰め込んだら、LEDジュエリーライトをボトルの外周に沿うように入れ込んでください。白熱電球等の、熱を持つものは危ないので絶対に入れないでくださいね」

 

3. ボトル上部まで敷き詰める

「あとは残りの材料で、ボトルを埋めていくだけです。どんな風に入れ込んでもかわいいと思いますが、時々ボトルをぐるっと回してバランスを確認するといいですよ。最後に調整して完成です!」

 

elie.さんはさっそく、ラックやキッチンカウンターの上などに置いて楽しんでいるそう。プラスチック製のボトルであれば、落としても割れる心配はありません。

 

部屋のどこに置いてもかわいいアクセントに。おしゃれにクリスマス気分が味わえそうですね!

 

2つめは、折り紙で作る「テトラパックライト」です。

2. 折り紙で簡単クリスマスイルミネーション「テトラパックライト」

三角形がかわいく光るイルミネーションアイテム。こちらも全て100円ショップで購入できる商品で作成できます。

 

「難しそうな三角形も実はとっても簡単に作れますので、お子さんと一緒に是非チャレンジしてみてください!」

 

【材料】

・お好みの折り紙(数枚)
※折り紙1枚でライト2つ分のテトラパックが作れます
・LEDライト
・セロハンテープ
・ハサミ

 

【作り方】

1.折り紙に折り目をつけて半分に切る

「まずは折り紙に折り目をつけて、半分に切ります。これをLEDライトの分だけ用意してください。どんな折り紙でも大丈夫。お好みの素材や柄のものを使ってくださいね。同じ色で統一しても、1つ1つ変えてみてもかわいいと思います」

 

2. 輪っかを作る

「半分に切れたら両端をテープで止めて、輪っかを作ります。ピッタリくらいで貼るのがキレイですが、重なってしまっても大丈夫ですよ」

 

3. 輪っかの片方を閉じる

「輪っかの片方だけを閉じるように折り込み、テープでとめます。より手軽なホッチキスを使うのもオススメです」もっと簡単に作りたいときは、市販の長型封筒を使うのも手なのだとか。封筒の上半分を切れば、この写真のような形が出来上がるので、作業時間が短縮できますよ!

 

4. もう片方の入り口を垂直になるように折り込む

「もう一方の輪っかの入り口を、先ほど折ったところと垂直になるように折ります。ここをテープやホッチキスでとめれば、テトラパックが出来上がります。ここにLEDライトを挟み込みますので、まだ閉じないでくださいね!」

 

5.LEDライトを挟み込む

「折り込んだところを一度開いて、LEDライトを挟み込みます」

 

「LEDライトを挟み込んだまま、テープやホッチキスでふたを閉じてください。これをLEDの個数分作れば完成です! LEDライトは固定せず、軽く挟み込むだけでOKですよ」

 

LEDのスイッチをオンにすれば、ころんとした三角形がとってもかわいいライトが完成! 棚の上に飾るだけで、ちょっとした間接照明としてお部屋を優しく照らします。

 

「クリスマスが近づくと、クリスマスデザインの折り紙やラッピングペーパーが登場するので、よりクリスマスの雰囲気が演出できますよ。また、このテトラパックはラッピングとして使うのもオススメです。クリスマスのお菓子や小物を入れて、プレゼントしてみてはいかがでしょうか?」

 

最後は、同じく折り紙を使い、壁にかわいい仕掛けを施したクリスマスツリーを飾ります。

3. 壁にクリスマスツリーが出現⁉ 折り紙で作る「アドベントカレンダー」

12月1日からクリスマスまでの日にちをカウントダウンしながら、毎日1つずつお菓子やちょっとしたギフトを受け取るアドベントカレンダー。欧米では定番のクリスマスアイテムとして、多くの家庭で飾られているそうです。

 

今回は、そんなアドベントカレンダーを、折り紙と麻ひもを使って手作りしてみましょう!

 

【材料】

・お好みの折り紙(13枚程度)
・木製のピンチ(24~25個)
・麻ひも
・セロハンテープ
・ハサミ
・中身のお菓子

 

【作り方】

1.テトラパックを作りお菓子を仕込む

「先ほどの『テトラパックライト』と同じ要領で、テトラパックを24~25個作ります。今回は、1つ1つにお菓子を入れ込んでから封をしてくださいね」市販のアドベントカレンダーは24日までのものが多いですが、クリスマス当日の25日まで楽しめるものもあるそう。また、elie.さんのおうちでは、どれから開封してもいいようにと、あえて日付を書いていないのだとか。個数や日付の書き込みは、お好みでどうぞ!

 

2.出来上がったテトラパックをテーブルに並べる

「個数分出来上がったら、上から2個、4個、5個、6個、8個(25個の場合)と、ツリーの形になるようにテーブルに並べていきます。折り紙を何色か使っている場合は、互い違いに配置するなど、ここで色のバランスを見ながらレイアウトしてみてくださいね」

 

3.麻ひもをそれぞれの段の長さに切る

「並べたテトラパックにちょうどいい長さで、麻ひもを切っていきます。長さもお好みでOKです。ツリーを大きめに見せたいのであれば長め、コンパクトにしたい方は短めに、飾りたい場所に合わせて調整してください。また、紐の端っこを輪っかにしておけば、フックや画びょうで簡単に壁にとめられます」

 

4.木製ピンチを使って麻ひもにテトラパックを取り付ける

「麻ひもにテトラパックをつけていきましょう。木製ピンチを三角形の頂点を挟むとキレイに飾れますよ」

 

「あとは、飾りたい壁に下の段から張り込んでいきましょう。壁に穴を開けられない方は、マスキングテープなどの跡が残らないテープを使うといいですよ。壁に飾る場所がない人は、ツリーにお菓子入りのテトラパックをつけてみてはいかがでしょうか。とってもかわいいと思います」

 

最後にトップスターを取り付ければ完成です! トップスターも折り紙で作れる方法があるので、気になった方は調べてみてください。もちろん市販のものでもOKです。

 

壁のデコレーションとしても、ツリーの代わりとしてもとってもおしゃれ。写真映えもするので、SNSで注目の的になるかもしれませんね!

 

作る過程も、大切な人と過ごす大切な時間

作るのも、飾るのも簡単なクリスマスデコレーションアイテム。「ハンドメイドのいいところは、飾るだけじゃなく、作っている過程も楽しめるところだと思います。今年のクリスマスはおうちでまったり過ごしながら、お子さんや大切な人と一緒に手作りクリスマスを楽しんでほしいですね」

 

【プロフィール】

ルームスタイリスト・DIY工作アドバイザー / elie.

ルームスタイリスト、インテリアデザイナー、DIY工作アドバイザー、住宅収納スペシャリスト等の資格を持ち、多方面で活躍している2児の母。雑誌やTVなど、メディアにも多数出演している。ナチュラルテイストで統一された自宅のインテリアや、100均リメイク、簡単なDIYなどの情報を、ブログ・インスタグラムで紹介している。
Instagram https://www.instagram.com/elie.snowdiva/
ブログ https://snowdiva-elie.blog.jp/

 

待望の女優復帰!「のん」の創作意欲を受け止めるものとは?

連続テレビ小説「あまちゃん」での演技で鮮烈な印象を残し、最近でもLINEモバイルのCMや、映画「この世界の片隅に」での声優などの活躍が記憶に新しい「のん」さん。現在は“創作あーちすと”として、アートや音楽などの分野でも活動しています。

 

そんなのんさんは、実は昔から“洋服作り”が趣味で、忙しい仕事の合間をぬって、オリジナルのお洋服を作っているとか。

 

「私もママ友の影響でお裁縫にハマっているから、娘の洋服を作ってあげたいと思っていたところなの。のんさんが最近つくったものなどを聞いて、参考にしたいわ! まずは、お裁縫を始めたきっかけや、作品を作る上で大切にしていることについて教えてもらおうかしら」

 

参った!と思う日々のお悩みを5分で解決するウェブメディア「参田家のおうち手帖」から、参田(まいた)ファミリーのお母さんが、のんさんを直撃しました。

参田家(まいたけ)って誰? → https://maita-ke.com/about/

 

創作あーちすと のんさん

1993年7月13日生まれ。女優や声優として活躍するかたわら、現在は“創作あーちすと”として、絵や洋服、音楽など幅広いフィールドで活動を行う。9月6日より、自身が率いるガールズバンド「のんシガレッツ」として全国4都市を回るツアー「スーパーヒーローズ・ツアー のん 参上!!」を開催。9月30日には、「のん with SUPERHEROES」と銘打ち、中井戸麗市BANDを招いて日比谷野外音楽堂でライブを行う予定。
https://nondesu.jp/

 

思い立ったら徹夜で作るほど、創作意欲が止まらない!


お母さん「のんさんは洋服作りが趣味なのよね。どういうきっかけで、お裁縫に目覚めたの?」

 


のんさん「子どもの頃、おばあちゃんがよく私の洋服を作ってくれたので、“洋服は手作りできるもの”と、思っていました。小学生になって、友達と編み物を始めたのがきっかけで、手芸にハマりましたね。人生で最初に作ったのは、たぶん巾着。5年前くらいから洋服も作り始めました。デザインの型紙が付いている本を買って、ワンピースを作るところから始めました」

 


お母さん「ひとつの巾着から、のんさんの創作人生が始まったのね。のんさんはたくさんの作品を作り出してるけど、創作するときのマイルールはあるのかしら?」

 


のんさん「“作りたいと思ったときに作品を作ること”ですね。私は夜中に集中力が増すタイプなので、21時から朝まで、部屋にこもって作業を続けることも。何かを作りたいと思ったら、時間も気にせずに作り始めちゃいますね(笑)」

 


お母さん「朝までずっと!? 途中で集中力が途切れたりしないのかしら?」

 


のんさん「一度作り始めたら、完成するまで続けちゃうんです。でも最近では、健康に気を遣って途中でやめるようにしています(笑)。集中していると、眠気も忘れて作り続けちゃうみたいです」

 


お母さん「作りたいときに作ることが大切なのね。ちなみに、どんなときに洋服を作りたい! と思いつくの?」

 


のんさん「やっぱり、季節が変わると新しい洋服を作りたくなりますね。あとはお店に行って、布を選んでいるときにイメージが膨らんでくることもあります。アイデアを思いついたときは、家にあるスケッチブックに書き留めています。パッと手に取ったスケッチブックに描くので、どこに何を書いたかわからなくなるんですよね……(笑)」

 


お母さん「私も、子どもや愛犬の洋服を作ってあげたいのだけど、作っている途中で面倒になってしまいそうで……なかなか手をつけられないの」

 


のんさん「投げ出したくなったら、重く考えずに『ポイッとしてもいいや』と考えるようにしています。行き詰まったら、お菓子を食べて気分転換するくらい、気楽に考えるといいですよ!」

 


お母さん「なるほど。『早く完成させなきゃ!』と思わず、気楽にやることが大事なのね。普段作る洋服は市販のミシンで作ってるの? あと、よく使っている裁縫道具はある?」

 


のんさん「ミシンは特別なものでなく、一般家庭で使っているものを使っています。ステッチなど、手縫いの風合いを出したいときは手作業。あとは、完成して着てみてから少しずつ手直していくことも多いです。よく使っている道具は、縫い目をほどくときに使うリッパーですね」

 


お母さん「我が家のお裁縫箱にもリッパーは入っているわ。のんさんのお話を聞いていたら、私も何か作りたくなってきちゃった。まだまだ聞きたいことがあるから、休憩を挟んで、もう少しお話を聞かせて!」

【前編のまとめ】

自分の心に湧き起こった衝動に素直に向き合い、作品を完成させていくアーティスト・のんさん。自分の心の声に従って行動することは、普段の生活の中でも大事なことよね。それと同時に、ゆとりを持って自分自身と接するのんさんを見習わなくっちゃ。

創作に対する姿勢から思わぬ学びを得たところで、後編では、実際に洋服を作ったときのエピソードや、ツアーを控えた音楽活動のことを詳しく教えてもらうわ!

「のんの創作意欲を受け止めるもの」【後編】の公開はまもなく!

 

【イベント情報】

「スーパーヒーローズ・ツアー のん 参上!!」
ACT:のんシガレッツ
福岡・福岡イムズホール9月14日(金)開場18:00、開演19:00/仙台・仙台 Rensa 9月14日(金)開場18:00、開演19:00
前売り券5,000円、当日券5,500円

「のん with SUPERHEROES」
ACT:のんシガレッツ/仲井戸麗市BAND
9月30日(日) 開場16:00/ 開演16:45 日比谷野外大音楽堂にて開催。
全席指定6500円
http://event.1242.com/special/nws/

「のんひとり展ー女の子は牙をむくー」
広島パルコ本館6階パルコファクトリー
10月5日(金)〜16日(火)  10月5日はイベントを開催。

 

日々の「参った!」というお悩みを5分で解決!「参田家(まいたけ)のおうち手帖」

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