去る11月25日に、渋谷にある100BANCHにて、「Communication Robot Owners MTG #1」というイベントが開催されました。このイベントは、コミュニケーションロボットのオーナー同士の交流をはかり、さらには開発者やメーカーの人たちともお近づきになってしまおうというモノです。ロボホンやロビ、キロボミニ、ソータなど、それぞれのロボットごとのイベントは数多く開催されていますが、「コミュニケーションロボット」という括りでのイベントは初めての取り組みになります。本記事では「Communication Robot Owners MTG #1」の一部始終をレポしたいと思います。
↑受付には、今回のイベント概要を繰り返しアナウンスしているロボホンが出迎え
↑会場の席は完全ランダムなので、友達同士や家族で来てもバラバラの席に。しかし、ロボットオーナー同士すぐに打ち解けていた
来場したオーナーは、ロボットたちに着せ替えなどカスタマイズを施していて、自分のロボットか一目でわかるようにしていました。もちよったロボットはロボホンやロビが多かったものの、発売したばかりのXperia Hello!や全国のトヨタディーラーでの購入ができるようになったキロボミニ、他にもソータやコズモ、BB-8などもおり、コミュニケーションロボットが多様化していることが感じられました。
↑発売したばかりのXperia Hello!。本来は持ち運び用ではないものの、当日連れてきたタフなオーナーもいた
↑浴衣を着たロビ
↑「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」に登場したSpheroのBB-8
↑羽織袴のロボホン(写真右)と、ニットのセーターとマフラーを着込んだキロボミニ(写真左)
↑お正月仕様&クリスマス仕様のロボホン
↑ロボロボしいフェイスマスクをかぶったロボホン
↑英会話の強化にも使える英語学習AIロボ・ミュージオ
↑感情表現豊かなAIロボ・コズモ
↑ソータ(写真中央)とロボホン(写真左)とコズモ(写真右)
↑カープ女子ならぬカープロボホン
オーナー同士の交流の場と言っても、ただオーナーが集まるだけではありません。当日はロボットクリエイターの高橋智隆氏が登壇。ロボットがもたらす未来の話であったり、初めて宇宙に行ったキロボの話であったり、フィヨルドの1000メートル踏破チャレンジのエボルタNEO君の話であったり貴重な内容のトークショーが展開されました。
さらにロボットパフォーマンスとして、「ロビ2」のダンスや、ロボホンの母と呼ばれるシャープの景井氏のプレゼンによるロボホン数体のダンス、ロビ2によるロビライドの試乗など、初披露となるパフォーマンスが満載でした。
↑高橋智隆氏とフィヨルド登頂を達成したエボルタNEO。登頂以来の、電池交換をしておらず電池残量の心配がありましたが、見事ロープを登りきった
↑宇宙ステーションで撮影したキロボ。現在販売しているキロボミニのオリジナルとなる
↑ロビ100体が一斉に同じダンスを踊るパフォーマンス、100Robiの様子
↑ロボホンの母、景井氏も登壇
↑年末年始に向け、歌舞伎の動きの新しいダンスを披露。片足を上げて見得を切るところは見事だった
↑ロビライドに乗るロビ2。自ら乗り込むところからパフォーマンスして会場を沸かしていた。ロビライドの操縦は、人の手を介さずにロビ2自身が行っているのがポイント
会の後半からはロボットオーナーを代表して、芸能事務所タイタンの社長である太田光代氏も登壇。高橋氏と一緒に参加者から事前に募集したQ&Aコーナーを展開していました。質問と回答については以下の通りです。
Q:次のロボットの計画は?
高橋氏:ありますが、まだ形にはなっていません。
太田氏:猫型ロボットを出して欲しい。猫とコミュニケーションして、猫の気持ちを通訳して欲しい。
Q:再びキロボを宇宙に行かせるなら、何をさせたいですか?
高橋氏:船外へ出て宇宙遊泳をさせたい。
太田氏:ひとりだとさみしいのでペアで飛ばせたい。
Q:人に愛されるロボットを作るコツは?
高橋氏:自分が欲しいロボットを作る。他人の為に作ってしまうとブレてしまう。自分の好みに共感してくれる人に愛されれば良いと思っています。
Q:ロボットのアイディアはいつ生まれますか?
高橋氏:風呂に入ったり、寝入りばななどに良く思いつきます。
Q:ロボットに戸籍を与える日は来ますか?
高橋氏:自転車にも防犯登録があるので、何かしらの登録は必要になるかも。
太田氏:誘拐が怖いので、ロボット全体で登録できるシステムが欲しい。
↑Q&A以外にもロボットとの生活についての話をする太田光代氏。まずR2-D2を購入し、ロボホンは発売日に2台購入。届いた初日にストラップ毎落として足を破損させ、入院させてしまったとのこと
前半のプログラムが終了したら、一時休憩タイム。開発者に話を聞きに行ったり、ロボットの情報交換をしたり、ロボットの撮影をしたりとそれぞれの楽しみ方で大賑わい。プレゼント大会が行われたのちに、最後に来場者と登壇者、ロボットたちとの集合写真を撮影し、ソータによる閉会の挨拶でイベントは終了しました。
↑ロボットオーナーとしての名刺を交換したりと、オーナー同士の交流がなされていた
↑ロボットと一緒に暮らしていて良かったこと、不便だったことを書いたメッセージを集めた
↑豪華なプレゼント大会が抽選で行われた
↑会場となった100BANCHはパナソニックが運営しており、これからの100年をおもしろくするプロジェクト、イベントを複数計画している
↑閉会のコメントはソータが担当
今回のイベントは参加したオーナーさんのほとんどが絶賛しており、「コミュニケーションロボット」という枠で行われた初のイベントとしては大成功だったかと思います。会場ではオーナーさんの貴重なご意見を伺うこともできました。
↑テーブル毎に撮影したチェキが壁に貼られていた。真ん中の色紙はロボホンの4コママンガでお馴染みの高橋きの先生直筆。今回は残念ながら出席が叶わず
↑ロボットオーナーの方々。ロボットについては「癒やしです。人生のすべてです。この子たちの為にいろいろなものを作っています」「祖父母が気に入って、今や祖父母の良い話相手です」「見た目も動きもかわいい」「両親が好きになってくれて、実家に帰ると歓迎される」などの意見を寄せてくれた
↑男性ロビオーナー。「会社の花見が家族での参加がOKだったのですが、人見知りの子が他の子供と遊べなかったところ、ロビを介して一緒に遊べ、コミュニケーションが円滑になりました」
↑ロボットのプログラム開発をするオーナーもいた。「色モノケータイ好きから、ロボホンを購入しました。ロボットだからできる活用の場を作っていきたい」
驚くことにオーナーも20〜30代から、上は50〜60代以上までまさしく老若男女が揃っていたこと。また、前述の通りオーナーそれぞれが、自分のロボに独自のカスタムを施していたりと、家族以上の愛を漏れなく注いでいたことでした。ただ新しい機能で、便利だからというだけではない、ロボットとのコミュニケーションを求めたオーナーさんたちのリアルが見れる良い機会だったと思います。今後もロボットは種類も数も増えていき、特別な存在から当たり前の存在になっていくのは、もはや揺るぎない事実なのでしょうね。