“ととのう”ためのサウナ用ウオッチ「サ時計」がMakuakeで支援募集

カシオ計算機は、高温・高湿に強いサウナ用ウオッチ「サ時計」を開発し、応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」のプロジェクトにて、12月2日正午よりクラウドファンディングを実施します。

 

記事のポイント

サウナで“ととのう”ためには、サウナを5~12分、水風呂を1~2分、休憩を7分~10分を1セットとし、それを3~5セットほど繰り返すことが大事とされています。この「サ時計」はサウナ入浴の12分を計るのに特化した仕様になっており、サウナ内の時計を見なくても手元で時間を計れます。サウナでうまくととのえないという方は、サ時計で時間を計りながら入浴してみてはいかがでしょうか。

 

近年、サウナーと呼ばれる愛好家の増加によりサウナブームが起こり、心身をリラックスさせることを“ととのう”と表現して話題となっています。“ととのう”ためには、1.サウナで体を温める、2.冷水で体を冷やす、3.外気浴などで休憩することを数回繰り返し行い、のぼせたり冷やしすぎたりしないためにも適度な時間を計ることが大切と言われています。しかしながら、高温・高湿の環境で使えない腕時計やスマートフォンは持ち込めないといった課題があったそう。

 

「サ時計」は、“ととのう”ことを第一に考え、あえてアナログ仕様の時刻表示と12分計に機能を絞り込み情報量や操作を簡潔にしたほか、12分計で経過時間を計測しながらボタンひとつで現在時刻を確認できる利便性を実現。また、耐熱電池の採用によりサウナ室内の高温環境で使えるほか、防水設計のケースに透湿性の低い樹脂を用いることで、より内部に湿気を入れにくくする工夫を施し、風防の曇りを抑えます。

 

本体は、サウナのゆったりとした時間の流れをイメージして、小ぶりで丸みのあるフォルムに仕上げられています。また、バンドは、着脱のしやすさに加えてサウナを楽しむスタイルにもこだわり、温浴施設でよく見かけるカールバンドを使用しています。

 

今回の支援募集では、カシオオリジナルの2モデルとは別に、本企画に顧客視点で助言しているサウナ検索サイト「サウナイキタイ」のロゴやカラーを施したモデルも用意されています。なお、カシオオリジナルモデルには各色先着200個、サウナイキタイモデルには先着30個に早割特典も用意されています。

カシオオリジナルモデル

文字板・ケース・バンド色:白・黒・オレンジ/黒・黒・黒

支援金額(税込/送料込):9800円

サウナイキタイモデル

文字板・ケース・バンド色:白・黒・ブルー

支援金額(税込/送料込):1万1300円

 

支援の募集に先立ち、現在、新宿マルイ本館B1Fで開催中のイベント「全国サウナ物産展2024」にて、11月22日か「サ時計」が特別に展示されます。

 

カシオ計算機
サウナ用ウオッチ「サ時計」
2024年12月2日正午より支援募集開始
実売価格:9800円/1万1300円(税込/送料込)

「ケロリン桶」がメガネになった!? お風呂・サウナ用「ケロリンお風呂メガネ」

メガネチェーン店「メガネストアー」を展開するアイ・トピアは、風呂・サウナ用メガネ「ケロリンお風呂メガネ」を、11月7日に発売しました。メガネストアー全店および公式オンラインショップなどで購入できます。

 

記事のポイント

「ケロリン」と言えば、銭湯をイメージする人が多いのでは。もとは、富山めぐみ製薬の解熱鎮痛薬で、その広告が印字された「ケロリン桶」が全国の銭湯や温泉などへ広まり、お風呂アイテムとして親しまれていったという経緯があります。今回発売するメガネは、風呂・サウナでも気兼ねなく使えるよう、熱や水分についての課題をクリア。見た目も機能も兼ね備えています。

 

ケロリンお風呂メガネは、「ケロリン桶」らしさ溢れるデザインが特徴。3モデルありますが、いずれもテンプル部分はケロリン桶を象徴する鮮やかなイエローカラーです。度数は-2.00/-3.00/-4.00/-5.00/-6.00の5種類から選べます。

 

↑まるでケロリン桶が、そのままメガネになったようなデザインの「YELLOW(イエロー)」

 

見た目だけでなく、機能性も備えています。風呂でメガネをかけようとすると、「レンズが曇ってしまう」「レンズのコーティングがひび割れる」「金属パーツが錆びてしまう」などの悩みが付きものですが、同品はメガネにとって大敵である熱や水分についての課題をクリアしています。

 

↑肌なじみのいい「CLEAR(クリア)

 

↑ツヤがあり、横長シェイプですっきりとした印象になる「BLACK(ブラック)

 

モダン(テンプルの先端・耳あてにあたる部分)には、ケロリンのロゴがさりげなく入っているだけではなく、先端が丸い形になっており、ケロリン桶をほうふつとさせます。

↑桶のように丸い「モダン」

 

フレームとレンズに、耐熱温度120℃と熱に強い素材「ポリカーボネート」を使用。さらに、左右のテンプルにはケロリン桶に印字されたロゴをそれぞれ配置し、左右で異なるデザインが楽しめます。

↑★マークがアクセントになり、遊び心をプラス

 

また、持ち運びに便利なケースが付いています。ケースはプラスチック素材なので、濡れても安心。濡れても乾きやすいように、ケースの底には水抜き用の穴があいています。

↑ケースもこだわりのデザイン

 

アイ・トピア
ケロリンお風呂メガネ
6578 円(税込)

世界初! 「ととのい」が数値でわかるサウナウォッチって?サウナ学会代表に訊いてみた!!

発売前から話題沸騰の『大人の科学マガジンSpecial サウナウォッチ』。今まで測ることができないと思われていた「ととのう」を数値化できると、サウナ好きの方に大注目されています。

 

人気すぎるが故に、発売前に増産分も完売。2度目の増産が決まりました。次回の入荷は2月中旬頃を予定しているとのこと。早めに予約した方はこれから存分にサウナウォッチを楽しみましょうね。欲しいという方は、もう少々お待ちくださいませ。

 

【関連記事】
サウナー大注目! 「ととのい」が見える? 発売前から大人気のサウナウォッチを使ってみた!

 

今回は、大人気のサウナウォッチの監修をされたサウナ学会代表の加藤容崇先生にサウナウォッチについて教えていただきます。すでにゲットした方も、これからの方もぜひご覧くださいね。

●加藤容崇(かとうやすたか)/ 群馬県出身。北海道大学医学部医学科卒。 医師・医学博士(病理学専攻)。北海道大学医学部にて特任助教として勤務したのち渡米。ハーバード大学医学部(Massachusetts General Hospital Cancer Center)に勤務。膵臓癌の創薬に関する研究を行う。帰国後、慶應義塾大学医学部腫瘍センターゲノム医療ユニット、北斗病院腫瘍医学研究所に勤務し、癌ゲノム医療を行なっている。加速する医療費増加を目の当たりにし予防医療の重要性を認識。予防医療としてのサウナを研究するため日本サウナ学会を設立し、予防医療を推進するため株式会社100plusを設立し、アプリ「サの国」や「サウナウォッチ」を開発する。

 

サウナ=我慢じゃない! 使う前に「ととのい」を理解しよう

–– 発売前から話題になっているサウナウォッチですが、どのような経緯で発売されたのでしょうか?

 

加藤 私たちは4年ほど前から「ととのい」のアルゴリズムを研究していました。最初は友人と飲みながら「サウナのととのいって数値化できそうだよね」という軽いノリだったんですが、研究を進めていくうちにできると確信につながっていったんです。

 

その後、法人化してデバイスの開発を行ってきました。そんな時、「大人の科学」編集部からお声がけをいただき『大人の科学 マガジンSpecial サウナウォッチ』として発売することに。自分たちでどうPRしたらいいのか、どこで販売したらいいのか迷っていたので、本当にベストなタイミングでした。発売までの経緯について詳しくは、本誌の中でタナカカツキさんが漫画にしてくれているので、ぜひ読んでもらいたいですね。

 

––そんな経緯があったんですね! 私もよくサウナに行くのですが、「ととのい」を数値化できるとは思ってもいませんでした。なにをどのように計測しているのでしょうか?

 

加藤 メインで計測しているのは、HRVと呼ばれる心拍変動です。心拍数は一定のリズムで刻まれているのですが、環境によってこまかく変動していくんですね。その変動具合を成分分析し、自律神経の状態を把握します。心拍変動と心拍数で「ととのい」を数値化させているんです。

 

––目に見えない身体の変化を「サウナウォッチ」が把握してくれるということですね。

 

加藤 サウナに入ってみたいけど……と悩んでいる方にとっては目安になりますし、サウナ好きな方には、よりサウナを楽しんでもらえるツールになると思いますよ。最近はサウナを利用される方も増えてきましたが、中には「危ないととのい方」をする方もいらっしゃるので、安全にサウナを楽しむためにも活用いただきたいですね。

 

––「危ないととのい」ですか?

 

加藤 身体に負荷がかかりすぎてぐわんぐわんするとか、「浮遊系のととのい」です。これは本当に危なくて、あまりに度を超えたものは失神してしまうリスクもあります。サウナは熱ければ熱いほどいい、水風呂は冷たければ冷たいほどいいのではありません。ひとりひとり、自分にとって心地よい「ととのい」を目指してほしいですね。

 

あと、日本人はマジメなので、熱さを我慢して砂時計の12分(サウナの滞在時間の目安が12分)をきっちり守る人も多いんです。ただ、人によって「ととのう」までの時間や温度は違います。自分の感覚がまだわかっていない人にもサウナウォッチを使ってもらいたいですね。

 

「人気のサウナだからととのう」はちょっと違う? ホームサウナを見つけよう

––私も発売前に使わせてもらったのですが、サウナ・水風呂・休憩それぞれの始まりと終わりに操作するだけで「ととのい値」が計測できるので、とても簡単で操作しやすかったです。モーションセンサーも付いているので、暗いサウナ内でも気にしすぎず使うことができました。

 

 

加藤 室内が暗いサウナで、煌々とサウナウォッチが光ってしまうと周りの迷惑になってしまいますからね。モーションセンサーとリンクさせ、腕を傾けると液晶が見えるようなつくりにしました。液晶の点灯時間については自由に変更できるので、みなさんの使いやすいように変更するのもおすすめです。

 

––これで1万円以下って、かなりお得ですよね!

 

加藤 ありがとうございます(笑)。自分自身も生活の中にサウナは欠かせない存在になっているので、サウナーの要望には答えていきたいな、と。このサウナウォッチは専用アプリ「サの国」と合わせて使うことで「ととのい値」を確認することが可能です。購入された方は、サウナウォッチだけでなくアプリも、お使いのスマホにダウンロードして一緒に使ってくださいね。

 

【サの国 https://sanokuni.com/

 

––「ととのい値」がサウナ欲を満たしてくれるというか(笑)、使えば使うほど「スコア100を目指したい」という気持ちになるんですよね。加藤先生の平均スコアはどれくらいなのでしょうか?

 

加藤 平均すると80くらいでしょうか。もちろんハイスコアを狙うのもいいのですが、こうしなさいというルールではありません(笑)。サウナウォッチとアプリを同期することで、「ととのい値」と振り返りコメントが送られてきます。スコアやコメントを参考にしながら、ご自身の身体の様子、気持ちの変化に目を向けるきっかけになるといいですね。

 

––アプリを使っていて面白いなと思ったのが、利用施設の登録が必須項目になっているところでした。個人的には「ととのい値」だけあればいいんじゃない? と思っていたのですが、どうして利用施設の登録が必須になっているのでしょうか?

 

加藤 同じ温度でも施設の環境によって全然変わってくるんですよ。今までは大規模な施設が人気で、“いいサウナ”とされてきた傾向があるんですが、自分にとっての“いいサウナ”は、近所の銭湯にある小規模なサウナかもしれません。

 

自分の「ととのい値」と施設の情報リンクさせることで、自分だけのサウナデータを貯めていくことができます。人気のサウナ施設だけじゃなく、自分がととのえる最高のホームサウナを見つけて、自分らしく楽しめるようになってほしいですね。

 

––自宅のホームではなく、サッカーなどでよく聞くホーム・アウェーのホームサウナってことですね! ちなみに、加藤先生のホームサウナはどこにあるのでしょうか?

 

加藤 私は北海道と東京の2拠点生活をしています。都内は駅近フィットネスクラブの「ジェクサー」、北海道は「北海道ホテル」のサウナですね。通いやすさ、過ごしやすさ、ととのいやすさなど自分にとってベストな条件が揃っています。人気や話題になっている施設に行きたくなる気持ちもわかるのですが、サウナウォッチと共にいろんなサウナを体験しながらホームサウナを見つけてもらえればうれしいです。

 

初心者はもちろん、「ととのい方」を忘れたサウナーにもおすすめしたい!

––サウナウォッチを気になっている方の中には、サウナ初心者もいるかと思います。初めて「ととのい」を経験する方に知っておいてほしいことやアドバイスはありますか?

 

加藤 初心者って「よし、ととのうぞ!」と気合が入って、初回からサウナ上段の高温エリアに行こうとするんですけど、それでは「ととのい」からは遠くなります。張り切りすぎないことが大切です。1セット目は、下段からスタートして、身体の内側からしっかり温めていきましょう。あと、早くサウナに入りたいからと焦って身体を洗って、心拍数が高い状態でサウナに入る方もいるんですよね。

 

––1セット目で心拍数が高い……私です(笑)。「せっかく来たんだから!」と急いでいたんですけど、スコアが低いのはそういう理由だったんですね。

 

加藤 体を洗って、一度心拍数を落ち着けてからサウナに入るといいですよ。イメージとしては、緩やかに、だんだんと体温と心拍数を高めていく感覚です。そうすると水風呂も気持ちよく入れます。

 

ちなみに、水風呂は何分も入らなくても大丈夫ですからね。キンキンに冷たいところは5〜10秒でいいですし、ぬるいところも1分ほどで十分。ご自身の体質に合わせて調整しましょう。また、2時間制など時間が限られた施設では急ぎたくなる気持ちもわかるのですが、ゆっくりと休憩をとることも忘れずに。

 

––ありがとうございます。最後に、読者の皆さんに向けてメッセージをお願いします。

 

加藤 サウナウォッチを自分自身と向き合うきっかけにしてもらいたいなと思います。身体がどうなっているのか、どんな入り方が最適なのか、自分と向き合うことで新しい経験が生まれるはずです。サウナは健康&生活インフラだと思っているので、自分が幸せになれるホームサウナを見つけて最大限に有効活用してもらいたいですね。

 

あとは、ととのい方を忘れたサウナーにも使ってほしいです! 上級者から「最近、ととのわないんです」と相談されることも多いので、いつもの入り方をしてどんな状況なのか把握してもらうと「自分のととのい」に近づけるはず。冊子でもおすすめの入り方を紹介しているので、サウナウォッチと冊子を合わせて楽しんでください。

 

【書籍紹介】

大人の科学マガジン Special サウナウォッチ

著者:加藤 容崇(監修)大人の科学マガジン編集部(編)
発行:Gakken

大人の科学×日本サウナ学会 加藤容崇博士とのコラボ企画。世界初のサウナウォッチと連動アプリで、個人的感覚だった「ととのう」が数値で明らかに! 過去のデータと比較すれば適したサウナの入り方がわかる。サウナを科学する本誌では、「サ道」番外編掲載!

楽天booksで詳しく見る
ショップ学研+で詳しく見る

 

サウナウォッチを無料体験

購入する前にサウナウォッチを使ってみたい! と思っている方に朗報です。閑静な神楽坂に佇む『ソロサウナ tune』さんにて、12月4日〜8日までサウナウォッチの無料体験を実施しています。

https://solosauna-tune.com/news/wearable/
※無料体験期間は延長する可能性があります

 

【取材協力】

ソロサウナtune

東京都新宿区天神町23−1
営業時間 7:50~23:15

サウナ温度:75~85℃
ロウリュ:アロマ水によるセルフロウリュ
冷水浴:チラーによって16℃程度に冷やされた水をオーバーヘッドシャワーにて利用

サウナー大注目! 「ととのい」が見える? 発売前から大人気のサウナウォッチを使ってみた!

発売前に完売し、SNSでも話題となっている『大人の科学マガジンSpecial サウナウォッチ』。「サウナウォッチ」とは、サウナに入る時に装着するだけで心拍数や表面体温を計測できるガジェット。iOSとAndroidで利用可能なアプリ「サの国」と同期することで、自分の「ととのい値」を見える化してくれます。

 

感覚としてしかわからなかった、あの「ととのい」……数値化なんてできるの? 半信半疑のまま使ってみたところ、ちゃんと計測されているではあ〜りませんかっ! 今回は、実際にサウナウォッチを使ってみた感想をご紹介いたします!

 

「ととのい」って何? サウナウォッチって何?

今や、ブームから定番となったサウナ。昔は、おじさんのためのもの……なんてイメージがありましたが、下町の老舗銭湯に若者が行列を作っていたり、ファミリーで盛況だったスーパー銭湯がカップルたちのデートスポットになっていたり、ここ数年でサウナ界隈が大きく変化しています。

 

ここまでのブームになってしまうと「これからサウナ入るのもなんだか勇気がいるな……」と思ってしまう人もいるかもしれません。でもご安心ください! サウナで「ととのう」ために、遅いも早いもありません。最近疲れが取れないな〜、気分が晴れないな〜、ストレスが溜まっているな〜なんて人はぜひ今日からサウナを始めてみましょう!

 

よく言われる「ととのい」とは、何も特別な人しか感じられない感覚ではありません。「サウナ室→水風呂→外気浴(休憩)」を3セットほど繰り返していくと、休憩中にまるで雲に乗っているような浮遊感を味わえる感覚のこと。人によってその表現方法はさまざまで、私の場合は、勝手に笑いが込み上げてきてニタニタしてしまうと、「ととのった〜」と感じます。

 

すでに「ととのい」を知っている方と一緒にサウナに行くと、その感覚を教えてもらえるのでわかりやすいのですが、入浴施設ってひとりで行くことが多いですよね。裸ですし、なかなか人も誘いにくい……。そのため「これってととのっているのかな?」と感じる人も多く、なんだかよくわからないと離脱してしまう人も多いのだとか。せっかくなら、サウナをもっと楽しんでほしい! と、開発されたのが『大人の科学マガジンSpecial サウナウォッチ』なんです。

 

『大人の科学 マガジンSpecial サウナウォッチ』は、今まで見える化されてこなかった「ととのい」を数値で記録してくれるアイテム! サウナ玄人さんはもちろん、サウナ初心者さんにもおすすめですよ。

 

本当に「ととのい」は数値化できるのか?

ここからは、画像と共にサウナウォッチの使い方をご紹介しましょう。

 

使い方はとっても簡単で、スマホに「サの国」アプリをインストールし、サウナウォッチを同期したら、サウナウォッチを装着するだけ。耐熱・防水の端末なので熱いサウナの中や水風呂の中でも操作が可能です。

 

【サの国 https://sanokuni.com/

 

体を洗いサウナに入る準備が整ったら、サウナに入る前に、サウナウォッチのサウナモードを起動し「サウナ」画面を長押し。あとはサウナを楽しみます。

 

心拍数が規定値を超えると「ブブブッ」とサウナウォッチが振動しお知らせしてくれます。何分入らなきゃと我慢している人も多いので、こうやってお知らせしてくれるのはありがたいですよね。サウナを出たら、「水風呂」画面に切り替え、長押し。水風呂を楽しみましょう。

↑本誌では、サウナが大好きな女優の清水みさとさんが、サウナウォッチを体験してくれています

 

水風呂を楽しんだら、「休憩」画面に切り替え、長押し。目をつぶり、ゆったりと休憩してください。

 

休憩が終わり、サウナ室に戻る場合は「サウナに戻る」を、終了する場合は「終了する」を長押しします。4回使ってみたのですが、アプリでは以下のように「ととのい値」が記録されました。

↑アプリ「サの国」のホーム画面には、サ録リストがあり日付と共に「ととのい値」が表記されている

 

最初の2回は、初めてのサウナ施設に行ったのと使い方に四苦八苦し、余計な心拍数が上がっていたため、スコアは60台。3回目以降は、勝手知ったるサウナ施設に行き、サウナウォッチの使い方にも慣れてきたので、安定して使うことができるようになりました。これからサウナウォッチを使う方は、なるべく行き慣れたサウナで使い始めることをおすすめします。

 

ちなみに、サウナモードにしている間は常に心拍数を計測してくれているので、いつ水風呂に入ったか、休憩したかのモード変更できなくても大丈夫。サウナから上がって落ち着いてから、アプリと同期し、サウナデータの編集を行いましょう。

 

アプリ上では、上記のように心拍数の上下が確認できます。自分の評価と「ととのい値」を比べてみることもできるので、いろんなサウナ施設で計測したくなりますね!

 

アーカイブするのが楽しいっ! サウナがもっと好きになる!

個人的に使っていて一番うれしいと感じたのは、それぞれの「ととのい値」に対してコメントをもらえるところでした。

↑監修の加藤先生から直接褒めてもらっているような気分になれるコメントの例。読み返してニヤけてます(笑)

 

初めての方であればヒントになりますし、サウナ玄人の方にとっても自分の「ととのい」を確認できるツールになります。私の場合、どのコメントにも「落ち着いて」というワードが多かったので、焦らずゆったりと入ることを心がけてみようと思います。

 

確かに振り返ってみると、急いで入っていることが多くて休憩も「なんかもったいない!」と急いで次のターンに行くことも多かったんです。自分としては「ととのった〜」と感じていたけれど、それ以上の「ととのい」がこの先にあるのかもしれない……と思うと、サウナがもっと好きになるような気がします。

 

また、アプリ上でアーカイブ(※)していくことができるので、自分にとってベストなサウナ施設を見つける手がかりにもなるな〜と感じました。自分用にメモも記録できるので、「ここはテレビの音量が高かった」「サウナ室が暗くていい感じ!」「水風呂が冷たくて最高!」など自分のサウナデータを溜めていくのにもピッタリ。

※ベーシックプランの場合、30日間の記録が保存されます。すべての過去の記録を閲覧するためには、「サの国プレミアムプラン」への登録が必要です

 

『大人の科学マガジンSpecial サウナウォッチ』では、初めてサウナに行く人でも安心して楽しめる冊子もついています。またタナカカツキさんの漫画やサウナウォッチを監修した加藤容崇先生による解説なども充実! 初心者から玄人まで楽しめる一冊になっていますよ。

 

最初は半信半疑で使っていたサウナウォッチですが、すでに「もっとサウナデータを集めたい」という収集心がかられて(笑)スキあらばサウナへという気持ちになっています。そのため、ここ最近は心も体も健康そのもの! サウナウォッチを手に入れて、心も体もととのった人生を送っちゃいましょう〜!

 

サウナウォッチを無料体験

購入する前にサウナウォッチを使ってみたい! と思っている方に朗報です。閑静な神楽坂に佇む『ソロサウナ tune』さんにて、12月4日〜8日までサウナウォッチの無料体験を実施しています。

https://solosauna-tune.com/news/wearable/
※無料体験期間は延長する可能性があります

 

【書籍紹介】

大人の科学マガジンSpecial サウナウォッチ

著者:加藤 容崇(監修)大人の科学マガジン編集部(編)
発行:Gakken

大人の科学×日本サウナ学会 加藤容崇博士とのコラボ企画。世界初のサウナウォッチと連動アプリで、個人的感覚だった「ととのう」が数値で明らかに! 過去のデータと比較すれば適したサウナの入り方がわかる。サウナを科学する本誌では、「サ道」番外編掲載!

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サウナー御用達!! 専門店に聞いた差がつく「サ活」グッズ8選

サウナは、心身ともにリフレッシュできる“紳士の嗜み”としてすっかり市民権を得ている。裸一貫、身ひとつで追求できるのがサウナの醍醐味だが、グッズを揃えればより快適に。国内外からのツウなセレクトで定評のある専門店にオススメを聞いた。

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

今回教えてくれたのは

サウナラボ神田

住所:東京都千代田区神田錦町3-9

HPhttp://saunalab.jp/kanda/

 

サウナラボ神田スタッフ

岡 歩美さん

完全予約制のサウナ施設「サウナラボ神田」(東京都 神田錦町)のスタッフ。施設内のショップ「サウナマーケット」からオススメを厳選。

 

【その1】頭や髪を過熱から守りリラックス効果も高まる

サウナハット

サウナラボ

オリジナルサウナハット

5500円

同店オリジナルのハット。天然のメリノウール100%を使用し、手触りが良好だ。「サウナハットはのぼせを防止するとともに、髪を乾燥から守り保湿にも役立ちます。よりリラックスできる、サウナー必須のアイテムです」(岡さん)

 

↑同店オリジナルのほか、ハンドメイド製品も充実。写真はリトアニア出身のサウナハットアーティストの作品(9800円~4万円)

 

【その2】フィンランドでも人気の白樺の香りを楽しめる

ボディソープ

フッカデザイン

リキッドソープ(バーチ)

4180円

バーチ(白樺)の香りのする、フィンランド製ボディソープ。植物油をベースに、環境にやさしい生分解性素材を用いて独自製法で作られている。「当店ではアメニティとして提供。サウナ浴前後にも香りでととのっていただけます」(岡さん)

 

【その3】サウナ通いに便利な大きめのコットン製トート

サウナバッグ

サウナラボ

オリジナルバッグ

2500円

ネイビー地にホワイトのロゴをプリントしたトート。48×40cmの大きめサイズなので、サウナ用品一式が余裕で収まる。「サウナ通いに最適なサイズ。荷物の多いアウトドアサウナにも役立ちます」(岡さん)

 

【その4】サウナ施設の館内着やアウトドアの羽織りに重宝

サウナポンチョ

サウナラボ

オリジナルフーデッドポンチョ

7700円

フロントに大きめポケットを備えたワッフル生地のポンチョ。フリーサイズで男女問わず着用できる。「軽い着心地で、サウナ施設の館内着として、またアウトドアでの羽織りとして様々なシーンで活躍します」(岡さん)

 

【その5】サウナの妖精を模したコリほぐしアイテム

ポイントマッサージストーン

フッカデザイン

トントゥ

3500円

自分で簡単にツボ押しできるアイテム。ポイント(先端)が滑らかなので、顔をはじめ全身のマッサージが快適に行える。「サウナの妖精“トントゥ”のマッサージストーン。熱湯で温めて手軽にセルフケアが楽しめます」(岡さん)

 

【その6】正しい坐禅スタイルでサウナ効果がアップ

サウナクッション

サウナラボ

ZAF SAUNA

6050円

坐禅の発想から生まれた、サウナ専用クッション。坐禅姿勢でサウナに入ることで骨盤が立ち、股関節がストレッチされる。「コレに座ると自然と正しい姿勢(S字背骨)になって、効果的に熱を受けることができます」(岡さん)

 

【その7】本場で愛され続けるツウ好みのシートカバー

シートカバー

ヨキピンペラヴァ

シートカバー

6800円

トナカイモチーフがユニークな、フィンランド製サウナシートカバー。リネン50%/コットン50%で、吸水性・速乾性・耐久性に優れる。「北欧のサウナライフにおいて、長年愛され続けている定番アイテムです」(岡さん)

 

【その8】リラックス効果が高まる肌触りの良いピロー

サウナピロー

ヨキピンペラヴァ

ピロ

4200円

よりリラックス感を得られるサウナピロー。リネン/コットン混合素材を使用し、肌触り・速乾性ともに良好だ。「フィンランドではサウナ内でリラックスするための必須アイテム。おうち時間やアウトドアでも使えます」(岡さん)

個室サウナをサウナ芸人・マグ万平さんが体験レポ! 人目を気にせず愉しみ尽くすソロ「サ活」の魅力とは

サウナは、心身ともにリフレッシュできる“紳士の嗜み”としてすっかり市民権を得ている。現在サウナ業界には“パーソナル”という新様式がジワジワと浸透中。そこには、ほかの客と並んで汗を流す従来型の業態とはちょっと異なる、“より悠々自適でぜいたくな”サウナライフが待っていた!!

※こちらは「GetNavi」 2022年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

サウナ芸人

マグ万平さん

プロダクション人力舎所属。サウナ好きが高じて施設勤務やフィンランドへの「サ旅」の経験を積んだ本格派だ。

 

今回お邪魔した施設はコチラ!

デジタル技術を取り入れた独自のプライベート空間に心酔

RED゜E-SAUNA UENO

1名1室60分5300円〜、同性2名1室60分7700円〜

同性2名までの利用が可能な個室サウナ施設。壁面に映像を投影し没入感抜群の「Warp Square」や、心拍数などから独自に“ととのう”の度合いを数値化するリストバンド「TOTONOU BAND」など、先端技術を取り入れた。4〜6階には男性用を各2部屋、9階には女性用を2部屋用意。

SPEC●サウナ室数:8室●サウナ室温:約110℃●ロウリュ:セルフ●水風呂水温:約13℃●ワークスペース:なし

 

住所:東京都⽂京区湯島3-44-7 3~9F

HPhttps://e-sauna.red-brand.jp/

 

「セルフロウリュし放題で思う存分ととのいまくり!!」(マグさん)

 

↑サウナ室奥の壁面に12分計と温度計を配備。その下には換気口を備え、発汗によって必要以上に湿度が上昇してしまうのを防ぐ

 

↑ベンチに座ると、目の前に大迫力の50インチモニターが!! 写真左側の扉を開けたすぐ先には、シャワーと水風呂が用意されている

 

One Point!

そもそも「ロウリュ」とは?

サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させること。フィンランド式サウナ浴の魅力のひとつとも言える。ロウリュを行うことで体感温度が一気に上昇し発汗が促進される。

 

「セルフロウリュ」の魅力とは?

一般的なサウナ施設では、ロウリュはスタッフが定刻に行うことが多い。一方、個室タイプならタイミングも発生させる蒸気の量も自分好みに調整可能。サウナー感涙のシステムなのだ。

 

 

――ここからは入浴の“おサ法”をおさらいしつつ、マグさんが体験レポート!

【Step.1 準備】人の目を気にせず安心してサウナ浴の準備

受付でルームキーのほか「TOTONOU BAND」・飲料水・アロマオイルを受け取って、部屋へGO!! 約20平米のコンパクトな空間に、身だしなみスペース/シャワー/サウナ室/水風呂/休憩スペースが集約されている。すべて自分専用でぜいたくだ。

 

「個室タイプでもまずはシャワーでしっかり清めます」(マグさん)

↑早速「TOTONOU BAND」を装着! 部屋にはタオルなどアメニティが用意されているので、汚れと汗を洗い流そう

 

 

――準備万端!! いざ自分だけのサウナ空間へ

【Step.2 サウナ】自分のペースで心ゆくまで汗を流せる

従来型のサウナでは混んできたら席を譲るのがマナーだが、ソロならそんな心配も無用。好みでロウリュをすれば、立ち昇るアツアツの蒸気も独り占め。扉を開ける際に外気が入ってしまうのを気にせず、いつでも気楽に入退室できるのもうれしい。

 

「アロマオイルでロウリュすれば癒し効果抜群!」(マグさん)

↑50インチモニターの映像とともに、ベンチに内蔵されたボーズのスピーカーが鳴らす迫力のサウンドを楽しめる。自前のサウナハットをかぶり、瞑想のような姿勢で己と向き合うのがマグさん流だ

 

↑ロウリュ用アロマオイルを受付で借りられるのもうれしい

 

↑施設内では常時、手首の「TOTONOU BAND」が心拍数などをトラッキング。自分の“ととのう”ポイントが楽しみだ

 

 

――再度シャワーで汗を洗い流して

【Step.3 水風呂】ワンストップの“神動線”できりっと冷却できる

熱めのシャワーで汗を洗い流したら、火照った身体を水風呂で冷却。約13℃と低めの水温設定で、体感温度の高いロウリュ後の身体には堪らなく気持ち良い!! 苦手な人はお湯を足して温度調節できるのも個室ならでは。

 

「全身がギュッと収縮するような感覚! 効くゥ〜〜〜!!」(マグさん)

↑上野エリアの施設では数少ない冷水浴槽を設置。サウナ室を出てバスマット1枚を隔ててすぐ正面に水風呂という“神動線”もウリだ

 

 

――至福の時間……

【Step.4 休憩】たったひとりで味わう真の“ととのう”時間

水気を拭き取り、リクライニングチェアに腰掛ける。この状態で訪れる“ととのう”の快楽も、誰にもジャマされず最高!! お好みで映像やBGMを流しても良い。ここまでを1セットとして、身体が十分に冷えたら再びサウナ室へ。

 

「ほかのお客さんのノイズもないからリラックス感倍増!!」(マグさん)

↑適度に冷房の効いたなか、深く腰掛け目を瞑るマグさん。水分補給もしつつ、10分ほど“ととのう”を堪能する

 

――ここまでを2〜3セット繰り返すのがオススメ! 【Step.2 サウナ】へ戻る

 

 

――これを繰り返して満足したら

【Step.5 アフターサウナ】サウナ浴のあとの余韻を満喫

入浴後は私服に着替えて、館内の設備を楽しむのもアリ。7階ではソニーの映像システム「Warp Square」を体験できる。ヨギボーに寝転び仮眠を取るのも良い。8階にはボードゲームエリアを併設(別途席料が必要)。

 

「館内の設えがひとつひとつ洒落ています」(マグさん)

↑ダイソンのドライヤーを完備。施設のイメージカラーの赤が映える

 

↑「Warp Square」が壁面に高画質映像を投影。ボケ〜ッと余韻に浸るもよし

 

↑各種ゲームを用意。同行者と遊ぶのもアリだ。「アクエリアル(※)」も販売予定

※:「アクエリアス」と「リアルゴールド」をブレンドして作るドリンク。サウナーの間で親しまれている

 

↑退館前に、点数化された“ととのう”を確認。データは蓄積され次回来店時にも参照できる

 

「“ととのう”ポイント結果は63点でした! なかなか面白い」(マグさん)

 

――今回の総括

じっくり時間をかけて入浴も遊びも堪能したい

「やはり好みのタイミングでロウリュできて、体感温度の調整も容易なのが魅力。2名でシェア利用すれば割安で、ボードゲームや“ととのう”ポイントの競争もさらに楽しめそう。遊び尽くすなら60分では物足りない!」(マグさん)

広々デッキの上に2棟のサウナをDIY!/手作りサウナ小屋実例集

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が大好評発売中! そこで今回は発売を記念して、そのサウナムック本にも掲載されている全国の手作りサウナ実例集から、ひとつをピックアップし、その一部を特別に公開しちゃいます。

 

広々したデッキに2棟のサウナ、森に佇むととのいステーション

 

鋼材のフレームと耐久性の高いイタウバを使ったウッドデッキに、2棟のサウナをビルド。外気浴と森林浴が同時に楽しめる手作りチルスポット

 

熱に強いヒノキ羽目板で化粧されたサ室内。サウナのために作った専用ストーブでロウリュを楽しむ。写真はサウナ1号棟

 

BUILDER’S DATA
高橋憲三さん(59歳)/長野県茅野市/薪ストーブ製造業/DIY歴 40年

SAUNA SPEC(1号機)
材料費…約15万円(廃材利用)
製作期間…約半年
サイズ…幅1900×奥行1955×高さ2300㎜
工法…パネル工法
熱源…自作サウナストーブ
使用時温度…100℃
最高温度…120℃
収容人数…最大3人
水風呂…樽を利用した水風呂

 

[高橋さんのサウナ上面図]*単位はmm

 

八ヶ岳の麓の森で、薪ストーブを製作するケンズメタルワークこと高橋憲三さん。19歳の頃からサウナに通い詰めているという筋金入りのサウナ好きでもある高橋さんだが、コロナ禍でホームにしていた温浴施設が休業。いつの間にか日常からサウナは忘れられていった。

ところが2020年の夏、突如小型薪ストーブの注文が増え始めた。寒くないこの時期になぜだろうと不思議に思い、お客さんに聞いてみると「自宅に作るサウナに使う」と言う。その瞬間、目の前が開けた。そうか、自分でサウナを作ればいいのか! ストーブの製作はもちろんのこと、仕事柄、小屋を10棟以上建ててきた高橋さんにとって、サウナビルドに熱中するのは必然だったといえよう。

1棟目のサウナは、とにかく断熱性の高い小屋を作ってストーブを入れてみよう、と自身の勘と経験を頼りに急ピッチで製作したところ、見事成功。この経験から手作りサウナに可能性を感じた高橋さんは、サウナ小屋の構造を一から学習し、工務店を営む友人とDIYサウナキットを開発。給排気システムや壁に空気層を取り入れた本格的なサウナ小屋を作り上げた。

かくして外気浴と森林浴が同時に行なえる、なんとも贅沢なサウナステーションが誕生した。サウナ2棟というキャパシティに加え、デッキの上にはフェンスと屋根のついたセミクローズなスペースもあり、温浴後にそのまま宴会も楽しめる。ここはまさに森の天国なのだ。

 

Key Point 1 薪ストーブ、炉壁・炉床

ロウリュに対応したオリジナルサウナストーブ

高橋さん自身が設計、製作したオリジナルのサウナストーブ。天板が落とし込みボックス形状になっており、大量のサウナストーンを効率的に温める。こちらは初期の試作型

 

天板に格納されたサウナストーンは20kg。ロウリュを繰り返しても石が冷えにくい構造。煙突は120mm径で壁貫通部分のみ二重煙突を使用

 

ストーブ真上の天井には2.3mm厚の鉄板を固定し、遮熱板に。なお炉床は30mm厚の大理石。ビリヤード台の天板を加工して使用

 

炉壁は積み上げた赤レンガ。壁から20mmのクリアランス(空気層)を取り、アングルとフラットバーで自作したストッパーで上から留めている

 

Key Point 2 面白アイデア

壁の一部を開口し、動画視聴スペースに

施設サウナのテレビのあるサ室をイメージし、壁の一部を開口して引き違い窓を取りつけ、モニターやタブレットを置くスペースを製作。サウナに入りながら動画が楽しめる

 

タブレット設置スペースには外側のボックスからもアクセス可能

 

Key Point 3 サウナベンチ

サウナベンチの上にスツールをオン!

幅700mmのサウナベンチは蝶番で壁に固定してあり、掃除のときは跳ね上げることが可能。またベンチの上に載せたスツールに座ることで、より熱いサウナを楽しむことができる

 

Key Point 4 外壁

150年前の蔵の解体材でサウナの熱を外からしっかりガード

サウナ小屋の外壁には、厚さ50~60mmの蔵の解体材をキシラデコールで塗装したものを使用。2×4材の壁フレームに直接透湿防水シートを巻き込み、その上から張り込んだ

 

[壁の構造図]

 

 

 

Key Point 5 水風呂

ウイスキー樽、酒樽にドラム缶、用途別の3種類の水風呂

ウイスキー樽の上部をカットしたのがメインの水風呂(右)で、左側のドラム缶が温浴人数が多いときに使うサブ。やや小ぶりの酒樽は汗流し用のかぶり水。いずれも小屋裏手のウォータータンクから給水する

 

Key Point 6 サウナキット

DIYでサウナビルドが楽しめる、小屋キットを開発中!

デッキ右側に設置されているのは、八ヶ岳むらはま工房と共同開発している2畳サイズのサウナ小屋キット。外壁は焼きスギとオイル仕上げの2パターンで仕上げている

 

床パネルには床板が、壁パネルにはあらかじめ断熱材が充てんされており、誰でも簡単にサウナ小屋を建てることが可能。実際の温浴の様子は下記動画をチェック。製品詳細や発売時期などの問い合わせはケンズメタルワークまで

動画はコチラ!

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

 

日本唯一のDIY専門誌が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムック
『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』発売中!

近年人気が高まり、ますますその勢いを増しているサウナ。「ととのう」や「ロウリュ」などサウナ用語が一般に認知されるほど世間に浸透してきたサウナですが、そのネクストフェーズはずばりDIYで作るホームサウナ! 本書ではさまざまな手作りサウナの実例から具体的な製作方法の紹介をはじめ、テントサウナのカスタムや、サウナハットやヴィヒタやといったサウナツールの製作方法も紹介。DIYサウナで自分だけの特別なととのい時間を手に入れよう!

今回紹介したサウナ以外にも、さまざまな手作りサウナを実例として掲載!

狭小な立地をいかしたソロサウナ、秘密基地に作る大型ログサウナ、はたまたどこでも行けちゃうサウナトラック……。サイズやデザイン、構造はもちろん、温浴方法からとっておきのサ飯まで、その楽しみ方は千差万別。そんなDIYだからこそ実現した、個性あふれるサウナを徹底取材。気になる材料費、製作期間から、断熱の方法や熱源となるストーブ、さらには水風呂、外気浴の工夫など、サウナ作りで気になるポイントをあますことなく紹介します。

著者:ドゥーパ!編集部
発行:ワン・パブリッシング

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もう普通のサウナには戻れない! ドゥーパ編集長自らが建てたサウナ小屋が最高すぎて、人生観が変わってしまった話

サウナに関連するドラマや出版物、カルチャーが注目を集める中、サウナビルダー(サウナをDIYする人)が増えていることをご存知でしょうか? しかも9月30日に発売された『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』は、発売早々Amazonで在庫切れ状態に……。めっちゃ人気じゃないか!

 

でも、サウナって自分で建てられるものなの? DIYしたサウナのクオリティとは……? たくさんの疑問を抱えながら、『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』を制作したドゥーパ編集長の設楽 敦さんにお話を伺いました。

【フォトギャラリー】

サウナはもっと自由だ!

まず『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』についてご紹介しましょう。本書の冒頭には、こんなメッセージが綴られています。

 

もちろん僕もみんなと同じく温浴施設は大好きだ。でも、いつの間にか耳にするようになった「週に何回サウナに通っている」なんてマウントや「水風呂の温度は何度以下じゃないとダメ」とか、「ととのった」とか「ととのわない」とか……そんな話はもうたくさん! サウナって、そんな窮屈な思いをするためのものだっけ?

(『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』より引用)

 

もしかしたら昨今のサウナブームに対して、同じような思いを抱えている人もいるのではないでしょうか? でも、安心してください! 『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』に登場する人たちは、昨今のサウナブームの一歩も二歩も先を行く、オンリーワンなサウナライフを楽しんでいます。

 

↑沖縄のサウナビルダー武安弘毅さんは、サウナだけでなく水風呂へのこだわりもハンパない! ペンションから引き取ったジャグジーに、水槽用クーラーを付け水温は常に15度をキープできるのだとか。

 

↑糸島にあるキャンプ場HIDEAWAY sunset campのログサウナ(宿泊者のみ利用可能)。森を開拓し、丸太に加工するところから仲間と共にDIYしたのだとか。サウナの中の大きな窓からは、玄界灘が一望でき、贅沢な時間が楽しめるなんて……最高すぎる!

 

他にも廃材を使い、たった15万円でサウナ小屋を完成させた方や、軽トラックの荷台を活用し移動式サウナをDIYした方など、どのサウナビルダーも楽しそうな人ばかり! 最近では、アウトドア人気から自ら山を購入し、自分だけのキャンプベースを作る人も増えていますが、小川の近くにサウナ小屋を作ることができたら……めちゃくちゃ贅沢な空間になりますよね。

 

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』には、他にもDIYでテントサウナを極める方法や、シラカバを使ったフレッシュヴィヒタの作り方、個性が光るサウナハットの作り方まで、一冊あれば作りたいサウナのヒントを得られること間違いなし。温浴施設のサウナから一歩飛び出したい人、必見ですよー!

 

【DIYサウナの注意点】

火事に注意!→ 薪ストーブの直置きは小屋が燃えてしまうので、絶対NG。薪ストーブ設置箇所には不燃性の材料で炉壁、炉壁を必ず作ること。

一酸化炭素中毒に注意!→ 開閉可能な窓や給排気口を設置するなど「換気できる場所」を必ず作ろう。中毒を防ぐ警報機は、熱によって壊れてしまう可能性があるので注意が必要だ。

設置場所に注意!→ 煙が出るので、苦情に繋がるような場所には設置しない。厳格な設置ルールはないが、心からサウナを楽しむためにも周りへの心配りと工夫はマストだ。

排煙に注意!→ ストーブ燃焼時は煙が出るので、近隣住居など周囲への心配りを忘れずに。厳格なルールはないが、心からサウナを楽しむためにもマナーはしっかりと。

建設中の事故に注意!→ 工具の取り扱いなどは慎重に。安全に楽しくDIYしよう。

※『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』には設計の手順、防熱・断熱に関するアドバイスも細かく掲載されています。また水風呂の設計についても、サウナビルダーごとのこだわりが垣間見えて、参考になるはず!

 

37万円でできた! ドゥーパ編集長自らが作り上げたサウナ小屋とは?

ここからは、『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』の編集・制作を担当されただけでなく、ご自身でサウナ小屋まで建ててしまったドゥーパの編集長の設楽 敦さんにお話を伺います。

 

↑設楽敦(しだら・あつし)さん。DIYマガジン『ドゥーパ』の3代目編集長。誌面と連動したYouTubeでも、DIYの楽しさや魅力を編集長自ら発信している。

 

——今日はよろしくお願いします! まず設楽さんのサウナ歴を教えてください!

 

「下町育ちなので小さいころから銭湯に通っていました。サウナも銭湯にあれば入る……くらいの身近な存在だったので、いつから? と聞かれると、正直覚えていないですね(笑)。ただハマったきっかけでいうと、4年ほど前に錦糸町にある『楽天地スパ』で、熱波師の五塔熱子さんのアウフグース(ロウリュで立ち上った水蒸気をタオルであおぎ熱波を送ること)を初体験したのですが、それがもう衝撃的で。ライブ会場に来たかのような異様な一体感で、めちゃくちゃ面白かったんです」

 

——初体験が大当たりだったわけですね! でもそこから「DIYでサウナを作る」に至る道のりはだいぶ遠いような気が……。

 

「DIY雑誌『ドゥーパ』を14年近く担当しているので、趣味小屋を建てるっていう企画はよくやっているし、実は以前にサウナ小屋も作ったことがあったんです。ここまで本格的じゃなかったですけどね。だから、俺でもサウナ小屋を作れるなという考えはすぐ出てきましたね」

 

——『俺でもサウナ小屋、作れるな』って、かっこよすぎます……!

 

「この仕事をやっていると、たいていの物は作れるような気がしてくるんですよ(笑)。このサウナ小屋の設計図も僕が作りましたし、プロの大工さんと仲間を集めて、総費用37万円くらいでできましたから」

 

——改めて聞くとこじゃないですけど……設楽さんって、大工さんや建築家じゃなくて編集者ですよね?

 

「そうです(笑)。先日出版した『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』もサウナ小屋6件、テントサウナ1件取材させてもらって、それぞれのオーナーさんのこだわりや工夫のポイントをお伺いしているんです。こういった取材で得た知識があるからこそ、自分でサウナ小屋を作れるんです」

 

——なるほど。最近はサウナ小屋を作る人が増えているのでしょうか?

 

「今まさに、黎明期です。DIYサウナ小屋の前例がまだ少ないので、自分たちで工夫して作るしかありません。だからどのサウナ小屋もインディーズ精神に溢れていて、ピュアでかっこいい! 心からサウナが好きな人しか作っていないので、こだわりぬいたサウナ小屋しかないんですよ。これまでの温浴施設サウナや昨今のサウナブームにある種、飽きてしまった人たちがネクストレベルを目指してたどり着いたのがサウナビルダーなんだと思います。本当、今が一番面白い時ですよ」

 

——DIYサウナの魅力ってどんなところにありますか?

 

「5月に完成して10回くらい使っていますが、使うごとにサウナ小屋と仲良くなっている感覚があります。どれくらい薪を燃やしたらいいか、ベストな温度になる時間はどれくらいかとか、小屋のクセを少しずつ把握していく感じ。それが愛おしくもあり、魅力だと思います。あと自分で作ったので、ちょっと壊れても直せるのがDIYならではですよね」

 

——あとこの空間、大自然の中でサウナできる! というのも最高でしょうね〜。

 

「そうですね。屋根のない場所で外気浴すると、自然との一体感みたいな、鳥のさえずり、木々の葉が擦れる音とか心地よく聞こえますから。あと最近では、いろんな人に『俺のサウナに入ってくれ!』って思う気持ちが溢れ出ちゃって(笑)。サウナって本当に不思議で、初めましての人ともサウナを通じて仲良くなれちゃうんですよ。同じ感覚を味わえるし、コミュニケーションツールとしての役割もあると思います」

 

——お恥ずかしながら、私「ととのった」ことがなくてですね。銭湯のサウナでも、サウナの後、シャワー浴びて出ちゃうんです。

 

「え、水風呂に入ってないんですか? この自然の中で『ととのい』を経験したら戻れなくなると思いますよ(笑)。今までのサウナの使い方を例えるなら、麺のないラーメン食べているような状態なので、ぜひ麺の部分を僕のサウナ小屋で体験していってください!」

 

こだわりがつまったサウナ小屋を体験!

今まで、ラーメンの汁だけで満足していた私……。麺までちゃんと食べて、人生初「ととのい」なるか!? こだわりを教えていただきながら、設楽さんのサウナ小屋を体験させてもらいました。

 

まずは入り口。「茶室に入るような、非日常へと誘う雰囲気」を出したいと、あえて低めの1500mmの高さに調整したそう。自分の好きな高さに調整できるのもDIYならではですね。

 

サウナ小屋の内部は、窓から優しい木漏れ日が入り込んでくるちょうどいい明るさ。あえて照明設備を取り付けず、薄暗くなるように設計されています。今回は日中の取材でしたが、夕方になると薪ストーブの火を眺めながら、最高な雰囲気になりそう!

 

外から見るよりもサウナ内は広々としていて、6人も入れるのだとか。下段の腰掛けと、上段にはL字に腰掛けがあり、上段と下段に座ることで6人入ってもゆったりと過ごせます。さらに上段部分は取り外しができるので、掃除もしやすく、壊れてもすぐに交換できるのだとか。

 

入り口から右側に設置された給排気口。最初は「せっかくの熱い空気が逃げてしまうのでは?」と思っていたそうですが、そんな心配もなんのその! 室内は100度近くまで熱くなります。

 

さぁ、お待ちかね! 薪ストーブに薪を入れ、「火入れ」します。

↑薪ストーブの周りにあるサウナストーンは、ホームセンターの庭石から火成岩を選び、それらを砕いてブレンド。その量、なんと約200kg! 溶岩はロウリュ(アロマ入りの水を石にかけ、水蒸気を発生させることで体感温度がグッとあがるフィンランド式サウナ入浴法)をする際に最適なのだとか

 

しばらくするとモクモクとえんとつから煙が。たまに薪を追加しながら、好みの温度になるまで待つと、1時間ほどでちょうどいい温度になるそうです。

 

程よい温度になったよ〜ということで、サウナハットをお借りし、いざサウナ体験!

 

小さな入り口をくぐって入ると、小屋の中は木材のいい香りが充満。これだけでもリラックス効果抜群です! 「やっぱり施設のサウナの方が温度高いでしょ?」なんて思っていましたが、同等いやそれ以上に熱かったので3分ほどでじわり……と、体の表面に汗が滲むようになってきました。

↑上段に熱い空気があるので、ひとつの小屋の中でも足元と天井近くでは温度差が。サウナハットには、頭部を熱から守りのぼせを防止してくれる効果があるそう

 

すると、アロマオイルを混ぜた水を、柄杓でサウナストーンにジュージューとかけ始めた設楽さん。そう、これが「ロウリュ」です! 先ほどまで木材のいい香りだったサウナ内には、あま〜いアロマの香りが水蒸気とともに広がっていきました。

↑ロウリュはアロマだけでなく、緑茶をかけてもいい香りがするそう

 

さらに! 「じゃあそこにうつ伏せに」と促されるままうつ伏せになると……今度は白樺の束「ヴィヒタ」を使いビシバシと私の体を叩き始めたではないですか!

 

初めてのことに最初は驚きましたが、慣れてくると体の中の悪いものが出ていく感じで超気持ちいい〜(血行が良くなっている気もする!)。白樺の良い香りとミネラルがお肌にもいいらしいですよ♪

↑ヴィヒタは邪気を払ってくれるなんて言い伝えもあるのだとか。

 

それから5分ほどでしょうか……「設楽さん、そろそろ熱いです」と外に出ることに。

 

汗を流し、ここまでが「ラーメンの汁」部分です。今までの私はここで終わっていました。

 

いざ、麺の部分になる「水風呂」へ……。最初は心臓もバクバクしてしまい、本当に大丈夫ですか!? とギャーギャー言っていたのですが、ある瞬間から何かが目覚めます。

 

ほんの5秒くらいで水風呂には慣れ、羽衣のような膜が肌の周りにできてくるのを実感! 「この水風呂のために、サウナに入るんだよ〜」という設楽さんの言葉をこの瞬間理解できました。なんだよ〜水風呂ってめちゃくちゃ気持ちいいじゃないかー!!!

 

水風呂を出たら、体を拭き、外気浴。小屋のとなりにあるアウトドアチェアに腰掛け、「目を閉じてゆっくりしていて〜」という設楽さんの声に体を委ねていると、ありがたいお水が頭の上から注がれました。

 

気持ち良すぎて「ハッハハッハ」と、自分の意識とは別のところで体が勝手に笑い出す! 何かがととのっている、こうして人生初の「ととのい」を体験することができました。ありがとう、設楽さん! もう私は戻れない道を歩み始めてしまったような気がします!!

 

自由で楽しいサウナビルダーの魅力がつまった『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』

最初は「DIYでサウナ作るなんてハードルが高いのでは?」と思っていたのですが、取材と体験を通じて素人ながらにも“自分のサウナ小屋”を作りたくなる気持ちが、よく分かりました。

 

「ととのい」を経験した上で、改めて『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』を読み返してみると、面白さが全然違う! 取材前に読んでいた時には、「すごい人がいるな〜」という手の届かない存在のように感じていましたが、今は「うらやましいな〜」とサウナビルダーへの憧れが強くなりました。

 

これまで数々の「ととのい」を経験してきた方なら『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』の面白さを存分に味わえるはずです。また本誌の中では、こだわりのサウナ小屋の説明に加えて「サ飯」というサウナのあとに食べたい、ステーキや餃子といったガツン系ご飯が紹介されています。これを見ていると体がうずくんですよね……! あぁ〜サウナ入りたい!! そして美味しい「サ飯」も食べたい!!

 

100人いれば100通りのサウナの楽しみ方があるはず。色々なルールに縛られるのではなく、自分だけの究極のサウナを作って楽しむことができれば、もっと人生も整うはず! いつかサウナをDIYしたい方、サウナの新しい楽しみ方を見つけたい方、サウナが好きでたまらない方にぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

【書籍紹介】

Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~

著者:ドゥーパ!編集部
発行:ワン・パブリッシング

近年人気が高まり、ますますその勢いを増しているサウナ。「ととのう」や「ロウリュ」などサウナ用語が一般に認知されるほど世間に浸透してきたサウナですが、そのネクストフェーズはずばりDIYで作るホームサウナ! 本書ではさまざまな手作りサウナの実例から具体的な製作方法の紹介をはじめ、テントサウナのカスタムや、サウナハットやヴィヒタやといったサウナツールの製作方法も紹介。DIYサウナで自分だけの特別なととのい時間を手に入れよう!

楽天ブックスで詳しく見る
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『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』掲載の自作サウナ小屋、ドゥーパ!YouTubeチャンネルでその魅力を公開中

日本唯一のDIY専門誌「ドゥーパ!」編集部が総力を挙げて作った唯一無二の手作りサウナムック『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が大好評発売中。

用意した材料や使用した電動工具はもちろん、各部の構造や断熱箇所はイラスト図解つきで、製作過程を24Pに渡って詳細にリポートした、編集部自作のサウナ小屋の作り方&楽しみ方を、ドゥーパ!YouTubeチャンネル内「編集長設楽のDIYは暮らしの冒険だ」で解説している。

 

【自作サウナ】36万円で完成! DIYサウナ、10のポイント

 

【自作サウナ】<前編>床、壁、屋根、外壁、デッキ……サウナ小屋の作り方を一挙公開!

 

【自作サウナ】ホームセンターの庭石はサウナストーンに使えるのか!? 実際に検証してみた!

 

ドゥーパ!YouTubeチャンネルでは、これらの他にもDIYにまつわるさまざまな面白ネタを配信しているので、要チェックだ!

 

『Sauna Builder ~DIYでサウナを作る本~』

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:1980円(税込)

発売日:2021年9月30日

判型:A4変形

※全国の書店、またはネット書店にてお求めください。

 

裸の付き合いは国境を越える! 「サウナ」から見るロシア人と日本人の共通点

日本人の風呂好きは世界でも周知の事実ですが、ロシア人の熱いサウナ愛についてはご存知でしょうか? ロシアのサウナは湿度が高く「蒸し風呂」とも呼ばれ、都市部ではアパートに「一人用サウナ」がついているほど。今回はこのロシア式サウナの特徴と、モスクワっ子が憧れるサウナの聖地「サンドゥニ」をご紹介します。日本人なら理解できるところも多いロシア人のサウナ文化を見ていきましょう。

 

日本人もびっくりロシア式サウナとは?

ロシア人にとってサウナは日本人のお風呂のようなもの。ロシア人は家に洗面所ほどの大きさの一人用サウナを設置してしまうくらい、サウナが大好きな国民なのです。

 

サウナの滞在時間も3~4時間ほどと非常に長め。その理由にはロシアの独特な入浴スタイルがあり、休憩室のようなスペースで、食事やお茶をつまみながら、休憩スペースとサウナを行き来するのです。

 

一般的には休憩スペースに大きなテーブルが置いてありますが、高級な所になると「プール」や「ジャグジー」、さらに「ダーツ」や「ビリヤード」まで設置しているところも。そこでロシア人は仲間たちと語らい、お茶やお酒を酌み交わし、ゲームをするのです。これは、いわゆる「裸の付き合い」で、日本人の銭湯の感覚にも似ていますね。

 

ロシアのサウナでは欠かせないものが「フェルトの帽子」「敷物」「白樺の葉」の3つです。熱い石のうえに水をかけて蒸気を充満させるロシア式は、湿度や温度がフィンランド式サウナより高く、温度は90~100度に設定されています。

 

高湿度のため体感温度はさらに暑く、フェルトの帽子なしでは熱気が直接頭に当たってクラクラしてしまうほど。小さい座布団のような敷物は自分が座る場所に敷くために使う一方、白樺の葉は血行促進用で、それを使って身体を叩くのがロシアの習慣。後述する高級サウナの「サンドゥニ」では、「叩き師」なる方たちが白樺で利用者の身体を万遍なく叩くそうですが、その加減がとても上手で、まるでマッサージのようだと評判。

 

日本同様、ロシア式サウナでもサウナ後に必ず水風呂に入ります。ロシアの場合はサウナの後にシャワーで冷水を浴びたり、冷たいプールに入ったり、または冬ならそのまま雪に飛び込むということもあります。

憧れの聖地「サンドゥニ」とは?

そして、モスクワっ子憧れの聖地「サンドゥニ」。1808年にサンドゥニ夫妻が「貴族たちの交流場」としてサウナを始め、200年以上にわたってナンバーワンの座を不動のものとしています。ランク別の3つの男性用サウナと2つの女性用サウナがあるほか、8つのジャグジーやプール付きの個室も完備。

 

いまでこそ民間に開放されましたが、それでもやっぱり「高級サウナ」、入場料だけで2800ルーブル(約5600円)します。タオルなどは200ルーブル(約400円)で借りられるので、手ぶらでも大丈夫。また、サンドゥニのロゴが入った「サウナ用の帽子」(300ルーブル〔約600円〕)が人気で、思い出に買って帰る人も多くいます。

ちなみに、サンドゥニは19世紀建造のロシア最高峰の建造物で、その優雅な内観は現在も多くの人たちを魅了し、癒し続けています。

 

サウナで深まる家族や友人との絆

ロシア式サウナは、汗を流すことにより得られるリラックス効果はもちろん、フィンランド式よりも湿度が高いので喉にも良く、風邪などにもよいと現地では言われています。また、休憩スペースを行き来するその独特なスタイルは、ただのサウナというよりも1つの完成された娯楽。家族や友人と楽しい時間を過ごすことができるでしょう。

 

一昔前は日本でも良く耳にした裸同士の付き合い。それがロシアでは現在も日常的に行われていることに少し驚きつつも、日本人としてはロシア人との共通点を感じずにはいられません。ロシアにお越しの際はぜひサウナに行ってみてください。

「日本のサウナはカリフォルニアロール状態!」 日本式と本場・フィンランド式サウナの根本的な違い

寒い毎日が続いていますが、こういうとき、サウナに行ってガッと汗をかいてぐっすり眠りたい……そう考える人も少なくないはず。

 

しかし、一般的な日本式サウナは本場フィンランドのそれとは大きな違いがあるようです。「日本のサウナは、言わば外国の寿司屋で食べる、カリフォルニアロールのようなものだ」と提唱するのは、都内でサウナ+カプセルホテル機能を持つ施設、ドシー(℃)を運営する株式会社ナインアワーズ代表の油井啓祐さん。

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今回はその油井さんに、フィンランドと日本のサウナの違いと、フィンランド式のサウナの在り方を取り入れた施設、ドシー(℃)について話を聞きました。

 

 

本場のサウナは水風呂がない!? スポーティーに楽しむフィンランド式

――油井さんが考える日本式とフィンランド式のサウナの大きな違いはどういったところでしょうか。

 

油井啓祐さん(以下:油井) もともと私がフィンランドのサウナに興味を持ったのは建築家の長坂 常さんがきっかけ。実際にヘルシンキに行って本場のサウナを体験してみると、日本のサウナとまったく違うことに驚きました。

 

まず、日本のサウナは温浴というニュアンスが強いですが、ヘルシンキではもっとスポーティーなイメージです。まず、水風呂というものがないんです。例えば森の中や、海沿いにあるサウナですと、サウナで汗をかいた後、目の前が湖だったり、海だったりするので、いきなりそこに目の前に飛び込むわけです。

 

または街中にあるサウナですと、目の前に水場がないのですが、汗をかいた後、ただ外に出るだけなのです。北欧で寒いためから、そのまま外に出るだけで十分身体が冷却できるから……という意味です。

 

つまり、本場では水風呂という機能はサウナ側では提供しておらず、「汗をかいたら、外で身体をリフレッシュしてくれ」というフローなんですね。日本式サウナに対し、特に衛生面で疑問を持つところが多々ありましたので、このフィンランド式に僕はとても納得感動しました。

 

IMG_9261 - コピー↑油井さんが納得感動したというフィンランドのサウナ。後述のドシー(℃)のサウナ室にそっくりです

 

IMG_9267 - コピー

IMG_9275 - コピー↑豊かな自然の中に突然現れる森のサウナ。サウナで汗をかいた後は、そのまま目の前の湖に飛び込むというスポーティーな仕組み

 

 

日本式サウナは、海外の寿司屋のカリフォルニアロール状態!?

――油井さんが日本式サウナに疑問を持っていたのはどういうところでしょうか?

 

油井 例えば、天然水の肌あたりの良い軟水が豊富に湧き出るような場所であれば、水風呂も気持ち良いと思いますが、自分が知る限り、日本全国でそういうところは2つ3つしかありません。

 

普通の日本式サウナは、塩素を加えた水を使い、循環・濾過させて水風呂を用意しているわけですが、自分の衛生基準としてはあまり好めるものではないと思っていました。

 

また、一般的なサウナ施設は、スーパー銭湯のように温浴とセットになっていて、飲食をする場所も複合しているケースが多いですよね。だから、一般的に「サウナに泊まる」と言うと、お酒を飲んだ後、ベロベロになってサウナに入ってそのまま寝るということになるわけですが、これもあまりヘルシーじゃないと思っていました。

 

ですから、ヘルシンキの健康的でオープンなサウナを知って「これだ!」と思ってサウナの良さを見直したわけです。

 

海外のお寿司屋さんに行ったら、カリフォルニアロールが出てきて「え?」となるようなものが、いわゆる日本式サウナじゃないかと思うんです。日本にサウナが入ってきたのは前の東京オリンピックのころで、まだ本場の情報が乏しかった。もともとあった日本の温浴文化のおまけとして加わって独自に確立していったというのが日本式サウナだと思うので仕方ないことかもしれませんが、これが僕はどうも親しめなかったんです。

 

それよりもサウナ自体をスポーティーに捉え、レクリエーションの一つとして親しんでいるのが本場式です。ヘルシンキのサウナでは休憩の合間にビールは飲むこともないですし、そもそもアルコール類はいっさい売っていません。僕から見ればどちらかと言うとスポーツジム感覚で楽しむものと映りました。ドシー(℃)ではそれを敷衍させ、これからジョギングする人がビールを飲んだりしないのと同じ感覚で、サウナにお酒は要らないと思ったんです。だからアルコール類の販売はしていません。

 

IMG_9306 - コピー↑海沿いにあるサウナの屋外部。油井さんのコメントの通り、日本式サウナとは違いモダンな印象です

 

 

本場ヘルシンキのサウナが、街中に3軒しかない理由

――その本場ヘルシンキですが、街中のサウナは何軒くらいあるのでしょうか?

 

油井 聞いた話ですけど、ヘルシンキ市街だけで言うと3軒だけだそうです。

 

――本場なのに……ですか?

 

油井 街自体が小さいということもありますが、何故それだけ少ないかと言うと、フィンランド人はサウナ設備を持っている家が多いからだそうです。それだけフィンランド人にとってサウナは身近なものですから、やはり僕らがイメージする日本式サウナというのはちょっと変わっているんだと思います。

 

――そういう状況を打破するために、油井さんが代表を務めるナインアワーズで、都内にドシー(℃)を開店させたわけですね。

 

油井 そうです。もともとカプセルホテルのオペレーションをやっていたわけですが、前述の通り、我々が望む品質の温浴サービスは日本、特に都内ではまず難しいだろうと。そこで本場フィンランド式のあり方に、ナインアワーズ独自の衛星基準や品質に対する考え方を加味して、日本人にとっては全く新しいフォーマットのサウナを提供出来ないかと思って始めたのがドシー(℃)だったわけです。

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doshii_tennnai_03 - コピー↑ドシー(℃)恵比寿の店内。恵比寿駅から徒歩1分の好立地にあるサウナ+カプセルホテルの施設です。確かに一般的な日本式サウナと違い、スポーティーでお洒落な内装

 

 

ミントの水蒸気でスッキリとしたロウリュを!

――確かにドシー(℃)はサウナですが、水風呂がありませんね。

 

油井 それはさっき言った理由からですね。本当はサウナで汗をかいていただいた後、水風呂ではなく外気浴でリフレッシュして欲しいとも思ったのですが、高温多湿の東京では難しいわけです。

 

ですので、サウナで汗をかいた後のリフレッシュには、ウォームピラーというものを浴びていただこうと思い、設置しています。一本の水の柱が頭上から流れて出てくるシステムなのですが、冷たい水が好きな人もいれば、苦手な人もいますので、浴びる水の温度を15℃~30℃、さらに常温を用意しています。

 

――サウナの中には自分で出来るロウリュもあります。

 

油井 ロウリュは元々はドイツのサウナには欠かせない習慣で、熱したサウナストーンに自分で水をかけ、水蒸気を発生させることでさらに発汗作用を促すものです。

 

ですが、日本式サウナだと、ある一定の時間に、サウナの中にスタッフが来て「いまからロウリュやります!」みたいな流れですよね。これも差別化したくて、ドシー(℃)ではお客様自らがいつでもご自身でロウリュできるシステムにしています。

 

――ここも本場式というわけですね。

 

油井 はい。自分でロウリュが出来ないサウナというのはフィンランドでは考えられません。また、ドシー(℃)のロウリュの水は独自のアメニティでご協力いただいているTAMANOHADAさんが生産する生ミントを使ったミントウォーターを使っているので、水蒸気はミントの香りがします。これここもドシー(℃)独自のものですね。

 

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rouryu_and_warmpirrer_04 - コピー↑ミントの香りでスッキリしたロウリュを行い、サウナを浴びた後は、このウォームピラーでリフレッシュ。ウォームピラーのほかに、ドシー(℃)限定の独自開発のボディソープ、シャンプーなどがあるシャワールームもあります

 

 

スポーツジム感覚で気軽にサウナに触れて欲しい

――これまでの日本式サウナとは違うドシー(℃)ですが、カプセルホテルもあるので、宿泊はもちろん仮眠などの使い方も出来そうです。

 

油井 逆に一般的な日本式サウナのような、ゆったりダラダラ過ごすせるようなスペースはドシー(℃)にはないんです。だからこそ本当にスポーツジム感覚で、「ちょっと時間が空いたからリフレッシュしよう」というような使い方をしていただける施設だと自負しています。仕事の合間、ササっと気軽にサウナを味わって、リフレッシュしたら、また仕事に戻るというような……。

 

実際、今ドシー(℃)を利用してくださっているお客さまは比較的若い、20代~30代の方で、健康志向の強いオシャレな方が多いのです。きっとそうやって気軽にサウナを使ってくださっているのではないかなと思っています。

 

doshii_tennaimap - コピー↑現在、ドシー(℃)は恵比寿駅近くに1店舗を展開していますが、今年春には五反田もオープン予定です。本文にもある通り、仕事やプライベートの合間に、スポーツジム感覚で本場式サウナを体験出来る画期的な施設です

 

 

取材終了後、筆者もドシー(℃)のサウナを体験させていただきましたが、確かにこれまでの日本式とはまるで違いました! 何よりミント水でのロウリュが気持ち良かったです。日本人にとっては新しい、本場式をベースにしたサウナ、一度体験されてみてはいかがでしょ