動画再生回数1億回超えの韓国アート企業「d’strict(ディーストリクト)」が生み出したサブスクが面白い

近年、ミュージアムやレジャー施設、街中の屋外ディスプレイなどで、イマーシブな(没入感のある)映像コンテンツや広告を見かける機会が増えている。なかでもここ数年、世界的なトレンドとなっているのが、専用のメガネがなくても映像が飛び出して見えたり、投影されているものがあたかもそこにあるかのように見えたりする3Dサイネージだ。日本では、JR新宿駅東口の「クロスビジョン新宿」に投影される3D巨大猫で知られている。

 

韓国発のクリエイティブ企業の作品はSNSでの再生回数1億回越え!

このジャンルにおいて世界的に注目を集めているクリエイティブ企業がある。それが、韓国の「d’strict(ディーストリクト)」だ。彼らが2020年にソウルで発表した「WAVE」という作品は、SNSやロイター通信、CNNなどの海外メディアで話題になり、関連動画の合計再生回数は1億回を超えている。

↑ソウルの屋外ビジョンで公開された「WAVE」。街中に巨大な水槽が現れたかのようなリアルさ。波が水飛沫を上げながら躍動する様は圧巻だ

 

 

彼らはWAVEを公開したあとも、ニューヨークのタイムズスクエアで作品を公開したり、ドバイやラスベガスなど、世界8か所に体験型のメディアアート施設「アルテミュージアム」を作ったりと、国内外のメディアアートシーンで活躍している。

↑2021年、ニューヨークのタイムズスクエアに巨大な滝が出現。作品名は「Waterfall-NYC」

 

 

↑2023年12月には東京の表参道で、ファッションブランド「クリスチャン・ディオール」の広告作品を公開。ギフトボックスの中からコレクションのモチーフである「蝶」とバッグが現れ、幻想的な空間を作り出した

 

 

↑韓国の江陵や済州などにある「アルテミュージアム」は、非現実的な雰囲気を楽しめる新たな観光スポットとして人気だ。日本上陸も近いとの噂

 

作品を作るだけでなく新たにサブスクサービスも開始し日本で初お披露目

そんな彼らが2021年に、「LED.ART」というアートサービスの提供を開始し、2024年6月に幕張メッセで行われた日本最大級のサイネージの展示会「デジタルサイネージジャパン 2024」にて、その一部が日本でも初お披露目されたので紹介したい。

↑「デジタルサイネージジャパン」は、街中のメディアとして多様な役割を果たすデジタルサイネージの最新技術とその活用法を紹介するイベント

 

イベント初日には同社代表の李 誠浩(リ・ソンホ)さんも来日し、話を聞く機会をいただけたので、彼の声と共にお届けする。

↑展示会では、日本のLEDビジョンメーカー「LED TOKYO」のブースにて、LED TOKYOが開発した大型スクリーンに投影された

 

そもそもLED.ARTは、d’strictと韓国のデジタルスペースエクスペリエンス会社「CJ CGV」が共同で提供する法人向けのサブスクリプション型サービスで、会員は、世界で注目を集めているメディアアートを手頃な価格で活用できる。

 

法人向けのサービスではあるが、今後、普及することで一般消費者である我々が、街中で見かける機会はぐんと増えるだろうし、企業がこのサービスを導入することで、街の景色がガラリと変わる可能性を秘めたユニークなサービスである。

↑会場では、LED TOKYOのDXマーケティング事業部部長である福留尚弥さん (写真右)と、李さん(写真中央)のトークセッションも実施

 

李さんによるとLED.ART誕生のきっかけは、前述した「WAVE」の成功だったという。

 

「コロナ禍真っ只中の2020年にWAVEを発表した際、SNSで大きな話題となり、パブリックメディアアートの可能性を示すことができました。おかげで、世界各地からたくさんの問い合わせをいただいたのですが、WAVEのようなコンテンツを短時間で大量に生産するのは難しく、ほぼお断りすることになってしまいました。ですがこの経験から、WAVEのような魅力的な作品をあらかじめ作成しておいて、それをサブスクリプションで提供すればニーズがあるのではと考えるようになりました」(李さん、以下同)

 

サブスクリプション型というアイデアが生まれてから準備を進め、2021年にサービスの提供を開始。以降、韓国を中心にユーザー数を伸ばしているという。

↑左は大学病院、右は仁川国際空港での導入事例

 

「導入事例はすでに多くありますが、たとえばソウルの大学病院では、訪れた患者さんからヒーリング効果を得られると反響をいただきました。それを見たほかの病院からも導入したいとお声がけ頂いています」

↑今年の上半期に日本でも話題になった「涙の女王」という韓国ドラマでも、ヒロインが訪れるパーティー会場でLED.ARTが活用され、会場を華やかに演出した

 

「ほかにもクリスマスや年末のカウントダウンイベントなどの前後に、私たちのメディアアートがソウルの街を彩り、訪れた人たちのフォトスポットとして活躍しました」

 

没入感のある映像体験をイベントやアトラクションだけでなく日常に

「LED.ARTの最大のメリットは、映し出すコンテンツを変えるだけで空間の雰囲気を一瞬で変えられること。ディスプレイの形状や解像度に関係なく、ご活用いただける点も魅力です。都市開発などで新しい商業施設や空間を作る際に、集客する手段や来場者とのコミュニケーションツールのひとつとして、多くの企業から求められるようになると思います」

↑ジュエリーブランド「ティファニー」が主催する海洋生態系保護のためのチャリティーイベント「SAPPHIRE PROJECT」。オーストラリアで今年開催されたディナーイベントで導入された

 

↑韓国の観光公社がロンドンで開催したKorea Now Festivalの会場。映像を変えるだけで空間の雰囲気を一瞬で変えられる

 

日本国内でも都庁や東京駅のプロジェクションマッピングが話題になってはいるが、現在、メディアアートを使ったイマーシブな体験は、昨年東京・大阪・福岡で開催されたゴッホやセザンヌなどの絵画世界を体感できる「イマーシブ・ミュージアム」や、お台場の元ビーナスフォートにオープンした「イマーシブ・フォート東京」など、イベントやアトラクションが中心だ。

 

しかしLED.ARTの導入が進めば、病院や空港、ホテル、商業施設などで、日常的に非日常な空間を体感できる可能性があり、サブスクリプション型であるために、手頃な価格で季節に応じて流す映像を変えられるため、来場者は訪れるたびに、初めてそこを訪れたかのような気持ちになれる。

 

 

そして、都会のど真ん中で大自然やファンタジーの世界、近未来都市に迷い込んだような気分になったり。そこには新鮮な驚きとワクワク感がある。

↑韓国の龍山にある映画館やスパなどが揃うショッピングモール。季節に合わせてLED.ART作品が投影されている

 

自宅や商業施設に飾る絵画サイズが中心にはなるが、デジタルアートをサブスクリプションで提供するサービスは、LED.ART以外にもあるが、その大きな違いは何なのか。

 

「ほかのアート配信サービスは、様々なアーティストの方が自由に作品を登録できる場合がほとんどです。というのもこれらのサービスは、できるだけ登録作品数を増やすことを目指しているからです。そのため、時々、他の方が作った作品をコピーして作った作品が登録されてしまうケースがあるんです。

 

一方で私たちは、アーティストのオリジナリティや作品の真贋を自分たちの目できちんとチェックしたうえで、協業すべきかをきちんと見極めています。さらにアーティストに対しても、正当な報酬をお支払いするための購読料ポリシーを設けているので、それがメディアアート分野の今後の成長の支援にもつながると考えています」

↑2023年に「イギリスで最も人気の観光スポット」に選ばれた「The Outernet(ロンドン)」で、公開されたアート作品「FLOW」。最先端の巨大スクリーンいっぱいに巨人が舞い、西洋美術の歴史を表現。この作品ももうまもなくLED.ARTに登録される

 

 

現在、LED.ARTに登録されている作品は約180点(2024年7月時点)。前述した通り、彼らが目指すのは作品の量産ではない。とはいえ、彼らも選択肢(作品点数)の多さの重要性も認識してはいる。

 

「現在、アーティスト専属のキューレターと協力して、世界中のアーティストたちと積極的にコミュニーケーションをとっているので、今後は質にこだわりながらもいまよりも早いスピードで作品数を増やせると予想しています。2025年末までに1000作品に増やすのが目標です」

 

加えて、これまでの作品づくりの知見を活かし、空間自体のコンサルティングなども行い、より特別感のあるサービスを提供できるよう準備しているという。

 

さらに、現在の大型コンテンツの提供だけでなく、ホテルや高級リテールスペースでのフォトフレーム型メディアアートの需要の高まりに応えられるよう、小型のデジタルキャンバスとメディアアートをセットで提供する一体型サービスの準備もしているそうだ。

 

大型ディスプレイをコミュニケーションの手段に

 

 

李さんがLED.ARTで目指すのは、特定のサービスやブランドを紹介する広告目的で設置されることがほとんどである大型ディスプレイが、商業的な広告としてだけではなく、人々にとってもっと快適で魅力的な空間を作るためのコミュニケーション手段として定着することだという。

 

「私たちの最終ゴールは、メディアアートでその空間に新しいインスピレーションを生むことです。つまるところ芸術とういうのは、誰かが共感し、何かインスピレーションを得たときに生命力をもつと考えているからです。デジタルという特徴をいかし、一方的な配信媒体ではなく、人々がメディアアートを通じてお互いにコミュニケーションを取り合い、自分の好みを通じて人とつながっていく、そんなサービスに育てていきたいと思っています」

 

 

今回の展示会出展を経て、日本での本格的なサービス展開も目指しているとのこと。冒頭でいくつか紹介した彼らの作品のYouYube動画を見ていただければわかると思うが、彼らが作る作品は、リアルでありながらもどこか非現実的で、そこにはついじっと見続けていたくなる不思議な吸引力がある。

 

現状、d’strictが作成した作品がすべてLED.ARTに登録されているわけではないが、今後登録されていく可能性は十分にあるし、これらのクールな映像を作った会社が認めたクリエイターたちの作品が続々と登録されていくと考えると、おのずと期待は高まる。そしてこれらの作品が彩る街を想像したらワクワクせずにはいられない。

ビールサブスクの注目度高まる! 各社のポイントと代表格「ホームタップ」を深掘り!

近年一気に広まった“家飲み”トレンドの一角が、お酒のサブスクリプションサービス。今回は、冷えたビールがおいしい季節到来! ということで、「キリン ホームタップ」を中心に、まるでお店のようなビールを楽しめるサーバータイプについて紹介していきます。

↑「キリン ホームタップ」。2023年春から「夢の1ヶ月お試しプラン」(月額費用5060円(税込)~)がスタート

 

レンタル代不要なタイプなど多種多様

大手メーカーが展開するビールサーバーのサブスクでは、「キリン ホームタップ」のほかに「アサヒ ドラフターズ」も注目。こちらは2021年の夏に「もはやお店!アサヒビールのサブスクサーバー「THE DRAFTERS」で家飲みに革命が起きちゃった!」で紹介しているのでぜひ一読いただきたい。

↑「アサヒ ドラフターズ」。2021年時よりデザインのバリエーションやビアスタイルが増えるなど、進化しています

 

また、大手メーカー以外で注目すべきビアサーバータイプは、2つのタップ(蛇口)が特徴の「ドリームビア」。全国の多彩なクラフトビールを楽しめるのも魅力で、現在72ブルワリー166銘柄(2023年6月21日時点)と種類豊富です。また、海外のメジャー銘柄を中心にラインナップした「ブレイド」もよく知られています。

↑「ドリームビア」。随時取り扱い銘柄が追加、拡大しています

 

他にもビールの生樽(ケグと呼ばれます)からそのまま飲める仕様にして届けるサービスもあります。これらはサーバー自体が不要なためレンタル代が発生せず、また電源がいらないのもポイント。国内クラフトビールを豊富に揃える「ビールの縁側」や、海外の有名ビールを中心に扱うドラフト・ケグ・ジャパンのサービスが有名です。

↑「ドラフト・ケグ・ジャパン」の「ハイネケン樽生5L」。同社はアウトレットのビールも扱っており、お得なプライスも特徴です

 

ホームタップの特徴や実力を知るべく体験会へ

ビアサーバーレンタルタイプのサブスクのなかで、パイオニアといえるのが2015年サービス開始の「キリン ホームタップ」(当時の名称は「キリン ブルワリーオーナーズクラブ」)。あらためてどんなサービスなのかを紹介していきましょう。

↑キリンビールの横浜工場で行われたメディア向け体験会に参加してきました

 

キリン ホームタップ」は、ペットボトルに入ったビールが届き、専用サーバーで注ぐ本格的な生ビール体験が楽しめるサービス。味にもこだわりが凝縮されており、そのひとつが鮮度。

 

ビールは鮮度が命であり、光や酸素、温度などですぐに劣化してしまいます。そのため、ペットボトルは工場造りたてのビールが冷蔵便で届けられ、容量は1Lの飲みきりサイズ。さらに配送も一度にまとめず、原則月2回(スキップなども可能)に分けて届けるシステムとなっています。

↑「キリン ホームタップ」のカバーを開けたところ。ペットボトルに装着するキャップやストローも、利用量に合わせて新しいものが月額料金込みで送ってもらえます

 

選べるビールの銘柄は数種類あり、定番は「⼀番搾りプレミアム」と「スプリングバレー 豊潤<496>」。キリン以外のブランドを飲むことができるのも特徴で「よなよなエール」で知られるヤッホーブルーイングや、山梨県小菅村に自社工場を構える「ファーイーストブルーイング」など、クラフトビールを中心に、毎月3~4種類の期間限定品を取りそろえています。

↑下段のボトルが協力会社による期間限定ビールの一例。配送予定6日前であれば、限定ビールのみを送料費なしで注文することもできます

 

キリンビールの横浜工場で行われたメディア向け体験会では、「⼀番搾りプレミアム」を試飲させてもらいました。さらに、そのビールがどのように造られているかの工場見学も。なお、この工場見学は一般消費者向けにも開放されており、こちらは「噂の“元が取れる”工場見学「キリン一番搾りツアー」へ。やっぱし、ビール好きの聖地でした」で詳報しているのでぜひご覧ください。

↑今回の工場見学にて。「キリン ホームタップ」のビール用に導入されたのが、このライン。「⼀番搾りプレミアム」をはじめ、多くのペットボトルビールができたてで詰められています

 

「一番搾りプレミアム」は、通常の「一番搾り」がもつコク深さや爽やかな苦みに加え、清々しく華やかな香りが印象的。このリッチなアロマは、東北産ホップ「IBUKI」によるものでしょう。なお、この商品はギフト限定のため近所の店などではなかなか入手できません。それが楽しめる「キリン ホームタップ」は、この点でも特別感があります。

↑泡もご覧の通り。シルキーな飲み口は「キリン ホームタップ」ならではの美点

 

記録を更新する暑さが続く2023年の夏。そうとなれば、暑気払いはやっぱりビール! あらためてサーバーから飲んでみると多幸感もあって激ウマです。ここで紹介したサービスは気軽に試せるものも多いので、ぜひトライしてみてはいかがでしょうか。

 

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iPhoneのサブスク計画が延期? 開発や技術に問題か…

Apple(アップル)が「iPhoneのサブスクリプション」の導入を延期したことが、Bloomberg(ブルームバーグ)によって報じられています。

↑renan.ce / Shutterstock.comより

 

iPhoneのサブスクリプションに関しては、2022年末~2023年初めに導入されるとの情報が以前に報じられていました。米国ではiPhoneを24回の分割払いで利用できる「iPhoneアップグレードプログラム」が提供されていますが、導入が噂されるサブスクリプションではiPhoneはレンタルするもので返却する必要があるようです。

 

今回の報道によれば、Appleは現在「Apple Payの月賦払い」「iPhoneのハードウェアのサブスクリプション」という2つのフィンテック商品を開発しています。このうちのiPhoneのサブスクリプションは、「エンジニアリングと技術的な後退」により、延期されたとしているのです。

 

もともとiPhoneのサブスクリプションは、2021年の「iPhone 13」か2022年の「iPhone 14」と同時に導入される予定でした。これは「デバイスにより金額が異なり、まだ具体的な金額は決定されていない」とのこと。なお計画は中止されたわけではなく、Apple内部で引き続き進行中だとしています。

 

高額なiPhoneを購入せずに利用できるサブスクリプションは、大きな需要が見込めそうです。端末を壊した際の修理代金などは気になるところですが、プログラムの実現を楽しみにしたいものです。

 

Source: Power On newsletter via 9to5Mac

オープン初日におやつセットのプレゼントも! おやつサブスクサービス「snaq.me」初のリアル店舗が4月23日にオープン

スナックミーは、同社初となる、自分に合ったおやつと出会える常設のリアル店舗「snaq.me 清澄白河」を、4月23日にオープンします。

 

同店は、サブスクサービスでしか出会えなかったおやつや、素材にこだわり安心して食べられる限定のおやつを販売。数種類のおやつがセットになったポーチ「ディスカバリーポーチ」を用意しています。ディスカバリーポーチは全3種類で、税込価格はいずれも479円。

 

「ベイクド(焼き菓子)ポーチ」は、ビスコッティ、ブールドネージュ、クッキーなど、様々なラインナップの、特に人気の焼き菓子7種類をセレクトしています。

 

「DF&NUTS(ドライフルーツ&ナッツ)ポーチ」は、
全て砂糖不使用のドライパインや枝付きレーズンなど、素材の味を生かしたポーチで、特に人気のドライフルーツ&ナッツ7種類をセレクト。

 

「バラエティポーチ」は、プロテインバー「CLR BAR(クリアバー)」、ジャーキー「JQ(ジェイキュー)」など、バラエティ豊かな、様々なジャンルでトップの人気を誇るおやつを7種セレクトしたポーチです。

 

オープン当日の4月23日11時からは、同社のおやつを無料で体験できる「SHARE わぉ! DAY」を開催。1人1回限り、先着200人に、上述のディスカバリーポーチ3種類のうち、いずれか1種類をプレゼントします。

 

【店舗情報】

店舗名:snaq.me 清澄白河

所在地:東京都江東区高橋14-13 1F

席数:6席(ベンチ席)

営業時間:木・金・土・日 11時~17時

iPhone本体を使えるサブスクリプション、月額4300円から? 2022年末に発表か

先週、アップルがiPhoneなどのハードウェア製品を使えるサブスクリプション(定額支払いサービス)プログラムを検討しており、2022年末から2023年初めに発表するとの噂話がありました。これは大手金融機関モルガン・スタンレーのアナリストが今後の株価を占う材料として真剣に検討するなど、すでに噂の域を超えつつあります。

 

その続報として、それぞれのモデルの月額料金はいくらか、という具体的な予想が伝えられています。

 

今回も発信源は、アップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者です。すでにアップルは(米国では)iPhoneを24回分割払いで利用できる「iPhoneアップグレードプログラム」を実施していますが、そちらは支払いが終わればiPhoneは自分のもの。それに対して噂のサブスクはレンタルに近く、所有権が移ることはないと思われます。

 

そしてiPhoneアップグレードプログラムは月額35.33ドル(iPhone 13の場合)からですが、Gurman氏はサブスクが事実上はレンタルに過ぎないことから、もう少し安くなると考えています。そうした計算から、最新iPhoneの各モデルにつき、どの程度の費用が掛かるかが予想されています。

 

  • iPhone 13:月額35ドル(約4300円)
  • iPhone 13 Pro:月額45ドル(約5500円)
  • iPhone 13 Pro Max:月額50ドル (約6100円)

 

なぜアップルがサブスクを計画しているのか。それは当然ながら、より多くの収益を得ることだと推測されています。米CNBCは2019年に、投資家がアップルにiPhoneをサブスク方式で販売することを望んでいると報じていましたが、そこでも定期的な収益を得ることができるためとされていました。

 

平均的なアップル製品ユーザーは3年ごとにiPhoneを買い替え、約825ドルを出費しているとの調査結果もありました。これに対して、もし「iPhone 13が月額35ドルでリース」が本当だとすれば、3年間で1260ドルも支払うことになります。さらにユーザーが新機種に乗り換えた場合、アップルは中古端末を販売し、さらに収益を上げられるというわけです。

 

一方で、消費者にとっては、大きな金額を前払いせず、気軽に新機種にアップグレードできるメリットもあるはず。iPhoneを買う以上のお金があれば、アップルの株を買っておくのもいいかもしれません。

Source:Bloomberg
via:PhoneArena