人を認識して風を送るシロカのコードレス扇風機「ビューンタワー めくばり」

シロカは、同社が販売するタワーファン「大風量タワーファン ビューンタワー」の新モデルとして、「大風量タワーファン ビューンタワー めくばり」を発表しました。“アタラシイものや体験の応援購入サービス”「Makuake(マクアケ)」にて、2025年3月27日より予約販売が開始されています。

「大風量タワーファン ビューンタワー めくばり」。

 

一般販売予定価格は2万7800円(税込)ですが、makuakeでは30%オフの1万9460円で購入できる超々早割などの割引プランを用意しています。

 

記事のポイント

スマートな形状で人気のタワーファン「ビューンタワー」に、人感センサー搭載&コードレス化でより便利になったモデルが登場。心地よい風を届ける独自技術で、大風量もそよ風のような微風も自在にコントロールします。

 

シロカの「大風量タワーファン ビューンタワー」は、その名の通り、遠くまで届く大風量と、そよ風のような心地よい静音性を両立したタワーファンです。7段階の風量調節が可能で、利用シーンに合わせた風を送ることができます。「風量が物足りない」「音が気になる」「お手入れが面倒」といった従来のタワーファンの課題を解決し、風の質と風量にこだわって開発されました。

 

今回発表された「ビューンタワー めくばり」は、従来の「ビューンタワー」の特徴を継承しつつ、新たな機能を追加したモデルです。

 

「ひとセンサー」とコードレスで、風を必要な場所へ

「ビューンタワー めくばり」の最大の特徴は、人を認識する「ひとセンサー」の搭載と、バッテリー内蔵によるコードレス化です。これにより、風をより効率的に、そして自由に届けることが可能になりました。

 

1. 「ひとセンサー」で風を最適にコントロール

「ひとセンサー」は、人の肩から上の形状(顔)を識別し、送風方向を自動で調整します。これにより、一人で涼みたいときも、複数人で風を分け合いたいときも、最適な風を送ることが可能です。

●涼しさがついてくる「ひとりじめ」モード

「ひとセンサー」が認識した人を追従して送風します。家事をしながら移動する際など、常に涼しい風を浴びたいときに便利です。

 

●欲しい範囲だけに風を送る「やまわけ」機能

複数人がいる空間で、「ひとセンサー」が認識した両端の人に向けて首振り運転をします。これにより、人がいない場所への無駄な送風をなくし、効率的に涼むことができます。

さらに、「まる・ちょき・ぱー」の3つのハンドサインで、電源 入/切や首振り あり/なし、首振り角度変更、風量変更の基本的な操作が可能。リモコンが手元になくてもその場で操作できます。

 

2. コードレスでどこでも使える

バッテリーを搭載したことで、コンセントの位置を気にせず、家中どこへでも持ち運んで使用できます。

コードレスでの使用可能時間

・風量7(最大):約1時間半

・風量4:約6時間半

・風量1:約28時間

※連続稼働15時間で自動電源OFF

 

従来の「ビューンタワー」の特徴も継承

「ビューンタワー めくばり」は、従来の「ビューンタワー」が持つ以下の特徴もそのまま受け継いでいます。

●部屋中に届く大風量も、そよ風のようなやさしい風も。心地よい風を届ける独自技術「ふわビューンUZU」

●広い部屋でも活躍する最大330度の首振り角度

●サッと外して丸洗いできるファンでお手入れ簡単

●欲しいところに風を届ける「ここピタ」機能

 

シロカ
「大風量タワーファン ビューンタワー めくばり」
2025年3月27日予約受付開始
一般販売予定価格:2万7800円

重量1kg未満でハンディ掃除機にもなる!シロカ「2wayコードレススティッククリーナー」

シロカは「2wayコードレススティッククリーナー」をリニューアルし、3月22日から販売を開始します。

記事のポイント

ハンディクリーナーとしても利用できるコードレススティッククリーナー。重量約0.9kgと軽めで、リニューアルにより静音かつ吸引力を抑えた「ソフト」モードが追加されるなど、幅広い利用シーンに対応できます。

 

重量約0.9kgの軽量設計ながら、ブラシレスモーターによるパワフルな吸引力を実現。軽さとパワフルさを両立させ、ゴミが気になるときに、ほうきでサッと履くような感覚で掃除できるのが特徴です。

 

本体を組み替えることで、スティック掃除機としてもハンディ掃除機としても使える2way仕様。スティック時はヘッドの可動域も広く、手首をひねるだけでヘッドが縦横に回転します。壁際やソファー下など、狭い場所も隅々まで掃除できるとしています。

 

動作モードは従来の「標準」「強」に加え、新たに「ソフト」を追加。「ソフト」モードは、洗面台まわりの小物やアクセサリーなどを避けて掃除したい場合、子供の勉強机に散らばった消しゴムのカスを吸い取りたい時など、細かな部分のほこりやチリだけを、ピンポイントに掃除する際に便利とのこと。

 

充電時間は約3時間、運転時間は「強」モードが最大約10分、「標準」モードが約25分、「ソフト」モードが約60分です。

 

カラーはシャンパンシルバー、ローズゴールドの2色展開。寝具やソファの掃除に便利な「布団ノズル」が付属します。

 

シロカ
2wayコードレススティッククリーナー
販売価格:2万7980円(税込)

「ズボラ家電女王」が本当に助けられた家電はどれ? 2024年「ズボラ家電」ベスト5

家事が苦手、時間がない、つい手を抜きたくなる……今回は、そんなズボラさんにこそ使ってほしい家電=ズボラ家電を厳選して紹介。2024年に発売された家電のなかで、「ズボラ家電女王」を自称する家電ライター・田中真紀子さんがもっとも優秀だったと感じた「ズボラ家電」ベスト5を挙げていただきました!

私が解説します!
家電ライター・田中真紀子さん

家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。自宅には最新家電を中心に200以上の家電を所有し、製品レビューも多数行っています。高校生の子どもと夫、犬の3人+1匹暮らし。

 

1.「ざく切りの食材を入れるだけ。余り野菜が使いこなせない私にとって、うれしい1台です」

シロカ 

おうちシェフ BLENDER SM-S151W

実売価格1万7820円(税込)

ヒーター機能付きで温・冷両方に対応するブレンダー。独自形状の8枚刃と回転制御によるパワフルな粉砕力で、固い野菜や繊維の多い葉物もなめらかな熱々スープに調理できます。保温やあたため直しも可能で、鍋に移す手間も必要なし。「ヨーグルト」メニュー、甘酒や味噌などの発酵調理ができる「こうじ」メニュー、薬膳の考えに基づいたお粥やスープが作れる「薬膳」メニューなど、12種類のオートメニューも搭載。

【田中さんのお気に入りポイント】

材料をザクザク切って入れ、ボタンを押すだけという手軽さで、温かくなめらかなポタージュが作れます。野菜室の余り野菜をうまく使いきれない私にとって、うれしい1台。フードロスも減らしつつ、栄養もしっかり摂れるということでヘビロテしています。野菜不足を感じているけれど、料理する時間がない人、料理が面倒な人にオススメですね。

↑かぼちゃも皮ごとざく切りでOK

 

2.「ダストステーション付属がやっぱり便利。拭き掃除もできちゃいます!」

東芝ライフスタイル 

TORNEO cordless(トルネオコードレス) VC-SL130DS

実売価格5万9800円(税込)

紙パック式の自動ゴミ収集機能付きダストステーションを採用したコードレススティック掃除機。ゴミ捨て頻度は約70日に1回であることに加え、独自の「オートエアー洗浄」によりお手入れ頻度も約70日に1回に。新開発の「ハイパワーコンパクトモーター」と「なめらか自走ヘッド」により、強い吸引力を保ちながら軽快な取り回しを実現しています。カラバリはシフォンベージュとアッシュブラックの2色。

【田中さんのお気に入りポイント】

コードレス掃除機も、ゴミを自動収集してくれるダストステーション付属がやっぱり便利。インテリアになじむデザインや、取りまわしやすさも気に入っています。何より面白いのが、アタッチメントをつけかえればゴミを吸いながら床の拭き掃除もできちゃう点。もうフロアワイパーと2台使いしなくてOKです。

↑「吸い拭き2WAYワイパー」を新開発。ワイパーに市販のフローリングシートを装着することで、ゴミを吸い取りながら拭き掃除も可能です

 

3.「究極にズボラできるロボット掃除機。まさか給排水までやってくれるなんて!」

SWITCHBOT

SwitchBotお掃除ロボット S10

実売価格11万9820円(税込)

給水・排水・清掃・モップ洗浄/乾燥・ゴミ収集まで自動で行うロボット掃除機です。2本のチューブを装備し、1本は配水管に、1本は下水管へつなぐことで、全自動で給水・排水を行います。水交換ステーションは幅40×高さ10cmとコンパクトで、洗濯機のそばやキッチン、洗面所、トイレなど、水道のある場所に設置できます。

【田中さんのお気に入りポイント】

究極にズボラできるロボット掃除機。自動ゴミ収集やモップ洗浄/乾燥に加えて、まさか床拭き用の水の給排水まで自動でやってくれるとは! 実際に使ってみると、タンクの給排水も意外と面倒だったな、ということに気づきます。タンクに汚水を溜めないから、ニオイも気になりません。

↑水交換ステーションの設置例。チューブの1本は配水管に、もう1本は下水管へつないで給排水を実現します

 

4.「疲れているときや献立を考えるのが面倒なときも、コレがあればなんとかなる!」

シャープ 

ヘルシオ AX-LSX3B

実売価格18万8800円(税込)

冷凍・冷蔵・常温といった温度帯や分量が異なる食材を同時に調理できる「まかせて調理」がさらに進化。新機能「ほかほかキープ」により、「まかせて調理」の調理終了後、最大30分間温かい状態を保持します。少量(1~2人分)のおかずを手軽に調理できる「らくグリ!調理」を新搭載。食材をのせた付属の「ヘルシオトレー」を庫内中央に置き、自動メニューを選択してスタートボタンを押せば、簡単にグリル調理ができます。

【田中さんのお気に入りポイント】

「まかせて調理」機能によって角皿に乗せるだけで美味しく調理できるので、まさにズボラ料理が可能。おかげで栄養バランスのよいおかずの品数が増えました。疲れているときや献立を考えるのが面倒なときも、「コレがあればなんとかなる!」という気持ちになれます。過熱水蒸気で調理するとハンバーグの油っぽさがなくなり、肉の旨みがアップするのもうれしいところ。低温調理など、さまざまな調理ができるのも便利です。

↑「まかせて調理」により、温度帯の違う食材も同時にムラなく加熱調理してくれます

 

5.「リビングに置けば、飲み物やアイスがほしいときにサッと出せます!」

アクア 

LOOC(ルーク)AQR-FD7P

実売価格6万5930円(税込)

日常の空間に溶け込む、家具のようなデザインの小型冷蔵庫をコンセプトとして企画・開発されたモデル。冷蔵室と冷凍室を備えながらも、他のインテリアと合わせやすい奥行45cmのコンパクトなシルエットが特徴です。フラットな天板には、オーブンレンジや単機能レンジはもちろん、照明や時計、ミラー、本、雑貨などの小物類もディスプレイできるよう設計しています。ドアは省スペースで開閉できるフレンチドアを採用。木目調のグレージュウッドとブラウンウッドの2色展開です。

【田中さんのお気に入りポイント】

家具のような見た目なので、リビングに置いてもオシャレ。リビングに置いておけば、わざわざキッチンに取りにいかなくても、飲み物やアイスクリームがほしいときにサッと取り出せて便利です。リビングで来客に自由に使ってもらう、なんてことも可能なので、キッチンを見られないで済むのも安心です。

↑左が冷凍庫、右が冷蔵庫。リビングに置いて飲み物やすぐに食べられるものを入れておくのに便利です

 

田中さん、2025年はどんなズボラ家電が出ると思いますか?

ズボラかつより自分好みの料理が作れる調理家電が出てくるのでは、と思っています。ヘルシオはすでに温度帯が異なる好きな食材を並べるだけで料理が作れますが、このように自分好みの食材を使いつつ、食感も自分好みに仕上げてくれるなど、カスタマイズできるものが出てくるのでは。

 

個人的には、片付けを指南してくれる家電が出たらうれしいですね。たとえば、モノの置き場所を覚えていて、違う場所に長時間ある場合は片付けを促してくれるとか、動線を見て置き場所のアドバイスをしてくれるとか。来年も、さらなるズボラを許してくれる家電の発売に期待したいです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

ヒーターを使わないから経済的! 広い部屋もしっかり加湿できるシロカ「気化式加湿器」

シロカは、リビングなどの広いお部屋もしっかりと加湿できる「気化式加湿器」(SD-E151)を2024年10月26日に発売します。実売予想価格は2万円前後(税込)。

シロカ「気化式加湿器」(SD-E151)

 

記事のポイント

自然な蒸発に近い気化式の加湿器で、過剰な加湿を抑えて経済的に使用できます。気化式の弱点でもあった加湿力の弱さと、菌の繁殖を防ぐために必要なこまめなメンテナンスの手間を克服し、1年中使える万能加湿器となっています。

 

気化式の加湿器は、水を含ませたフィルターに風をあてることで水分を気化させて加湿するもの。自然な加湿で過加湿を防ぎ、お部屋を一年中快適な湿度に調整してくれるというメリットがあります。一方で、ハイブリッド式などヒーターを使うものと比べると加湿量が劣るため、リビングなどの広いお部屋では十分に加湿できないことが弱点でした。

 

シロカの「気化式加湿器」は、本体前後の吸気口から大量の空気を吸い込み、2つのフィルターを通して加湿する独自構造で、最大加湿量は850ml/hを実現。リビングなどの広い空間もしっかりと加湿できます。

 

3段階の連続加湿モードと、湿度を60%に保つ「おまかせ」・湿度を50%に保つ「ひかえめ」の2つの自動加湿モードを搭載し、シーンに合わせて使い分けが可能です。

 

ヒーターを使わないため消費電力量が少なく、1か月の電気代は223円(1日あたり7.5円)と、お財布にも環境にもやさしい点が特徴。

(※最大出力30Wで1日8時間、計30日使用した場合。税込31円/1kWhで算出)

 

モーター音が気にならないDCモーターを使用し、静音モードでの稼働音は木の葉が触れ合う音程度の23dBで、睡眠時でも音を気にせずに使えます。

 

給水方法は「本体横の給水口から注いで給水」「本体を外して給水トレーに一気に給水」の2つのパターンから選べます。

本体横の給水口から注いで給水

 

本体を外して給水トレーに一気に給水

 

給水トレーと加湿フィルターには抗菌加工を施しており、衛生的に使用できます。また、銀イオンユニットにより菌の繁殖やぬめり、カビを抑え、抗菌加湿フィルターを清潔に保つとともに加湿能力の低下も防止。給水トレーは丸洗い可能で、いつでも清潔に使えます。

抗菌加工で菌の繁殖を抑えます

 

給水トレーは丸洗い可能

 

加湿フィルターの交換の目安は約12か月。交換用の加湿フィルターは、シロカ公式オンラインストアにて、3980円(税込)で販売予定です。

 

シロカ
「気化式加湿器」(SD-E151)
2024年10月26日発売
実売予想価格:2万円前後(税込)

 

「単機能か複合機か」論争を終わらせるモデルも! 2023年「レア機能家電」を家電のプロが振り返る

数多くの家電を取材してきた家電ライターの倉本 春さん。倉本さんに2023年の注目トピックを聞いてみたところ、ほかでは見られない貴重な機能を持つ「レア機能家電」が目を引いたとのこと。え、それどんな家電ですか……? ということで、倉本さんに3つの「レア機能家電」を厳選してもらい、どこがレアで、どこが便利だったのかを教えてもらいました!

 

【ここがレア】あえて庫内を低くしたから予熱が早い。トーストもめちゃウマ!

山善

高効率オーブンレンジ  YRZ-WF150TV

実売価格3万8280円

一般的な30Lの電気オーブンは、通常予熱に10分以上の時間がかっていました。一方、本製品は庫内の高さが135mmと低いこともあって、庫内容量は15L。オーブン調理では5分ほどで予熱が終了し、オーブンを使うストレスがかなり軽減されます。そして、なんといっても驚いたのがトーストの美味しさ。ヒーターとの距離が近く熱効率が良いからか、予熱なし・裏返し不要で食パンが約6分で美味しく焼けます。いままでさまざまな高級オーブンレンジを試しましたが、ここまで美味しく焼けたのは初めて! 本製品を使うようになって、我が家ではトースターの出番がなくなりました。

 

キッチンにトースターとオーブンレンジの両方を置くスペースがない人には特にオススメですし、普段からオーブンをよく利用する人に刺さる機能ではないでしょうか。電子レンジは100~600Wに1000Wの短時間高出力機能も搭載するなど、基本性能も充実しています。

↑低層設計にすることで、時短調理に加えて省エネも実現

 

【ここがレア】加湿ユニットが取り外せる! 「論争」に終止符を打つ目からウロコの製品

アイリスオーヤマ

加湿空気清浄機 10畳 AAP-SH20A

実売価格1万2880円

10畳対応の空気清浄機と7畳対応の気化式加湿器が一体化したモデル。最大の特徴は加湿ユニットが取り外しできること。加湿空気清浄機は加湿と空気清浄が1台でできるので部屋を広く使えますが、構造が複雑で掃除が面倒。本体が単機能製品より大きくて邪魔というデメリットがありました。その点、本製品は加湿ユニットが完全分離するので丸ごと水でジャブジャブ洗えるうえ、必要ないときはかたづけてコンパクトに利用できます。

 

いままで「空気清浄機は単機能タイプか? 加湿機能複合タイプか?」という論争がありましたが、本製品は「必要ないときは加湿ユニットを取り外す」というシンプルな方法ですべての問題を解決。目からウロコが落ちるような驚きを覚えました。

 

特に「我が家に加湿器は必要あるのか? 自分に加湿器のメンテナンスが続けられるのか?」と不安な家庭で使ってほしいです。アイリスオーヤマのマスクと同じフィルターを利用しており、空気清浄機としても高性能。フィルターの値段が安い(2178円)のも魅力です。

↑本体上部の加湿ユニットは取り外せるのでお手入れがラク。加湿機能を使用しないときに取り外せるのも便利です

 

【ここがレア】プレート調理、網焼きのほか、火を使わず本格土鍋で卓上調理ができる!

シロカ

おうちいろり SQ-D151D(土鍋あり)

実売価格3万9600円

網焼きやたこ焼きができるホットプレートは少しずつ増えていますが、本製品はこれらの付属プレートのほかに伊賀焼の窯元による本物の「土鍋」も付属。土鍋はIHでは発熱しないため、卓上調理するにはカセットコンロを使うのが一般的でした。しかし、本製品はコンロがなくても土鍋調理や土鍋を使った蒸し調理ができますし、網焼きからたこ焼き、ホットプレート調理まで一台でOK。調理ごとに複数の調理器具を揃えなくてよいのはうれしいですね。冬の卓上調理に大活躍する家電です。

 

「鍋は本物の土鍋で楽しみたいけど、卓上で火を使うのは怖い」「いろいろな卓上調理を一台でまとめたい」という人にオススメ。付属品に老舗の本物の土鍋を使っていたり、ホットプレート用深皿プレートに5mmの肉厚プレートを採用するなど、付属品にもこだわりを感じます。

↑火を使わずに1台で多彩な調理が可能です

うるおいとあたたかさを両立。シロカ「加湿機能付きセラミックファンヒーター ポカプラス」

シロカは、自分の周囲の湿度を保ちながらあたためる、気化式加湿器とセラミックファンヒーターが一体となった製品「加湿機能付きセラミックファンヒーター ポカプラス」を発表。12月1日に発売します。市場想定価格は2万5000円前後(税込)です。

 

ポカプラスは、気化式で加湿しながらあたためることで、乾燥を防止。40%、50%、60%の3段階で湿度を設定可能です。リモコンに湿度センサーを内蔵し、自分のそばにリモコンを置いておくことで、自分の周囲を快適な湿度に保つことができます。設定湿度に達したら、自動で温風単独運転に切り替え。設定湿度を下回ったら再度加湿+温風での運転を再開し、湿度を保ちながらあたためます。

 

エアコンとの併用もできるほか、加湿・温風単独での運転も可能。夏場にエアコンで空気の乾燥が気になるときや、冬場の帰宅後、すぐに足元をあたためたいときなど、シーンに合わせて使い分けられます。

 

また、左右の側面から空気を吸い込み、本体前面から送り出すシロカ独自の「ふわビューン UZU」構造を採用。温風単独運転時には約2.5m先まで風を届けます。さらに、日本ブランドのミネベアミツミ製モーターの採用により、高い静音性も実現。運転音は約25dBと、深夜の郊外や鉛筆でものを書く音などと同じレベルの静かさで、勉強やリモートワークなど、集中したい時間にも使用できます。

 

お手入れは給水タンクやフィルターの水洗いができます。加えて、給水タンク内には、水のぬめりとにおいの原因を抑える銀イオンカートリッジを取り付けています。

 

 

詳細な仕様は下記のとおりです。

カラー:ホワイト
電源:交流100V、50/60Hz
消費電力:1000W(温風強)、950W(加湿+温風強)、14W(加湿のみ)
本体重量(約):4.1kg
本体サイズ(約):幅21×奥行27×高さ35cm
コードの長さ(約):1.8m
水タンク容量(約):3L
加湿量(約):1時間あたり最大500ml(加湿+温風強運転時、室温20度/湿度30%の場合)
適用床面積(目安):木造和室約8.5畳(14平方メートル)、プレハブ洋室約14畳(23平方メートル)
安全装置:転倒自動停止装置、過熱防止装置
セット内容:本体、リモコン、取扱説明書(保証書)

【プロが推す高コスパ家電】「ぱりジュワッ」な仕上がりに感動! 約5万円オーブンレンジの2ヒート調理が便利すぎる

「コスパ」=「激安」とは限らない——。ここでは、家電のプロたちが実体験を踏まえた各自の指標で、「価格以上のパフォーマンス」を保証できる逸品を厳選。その魅力を語り尽くす。今回紹介するのはシロカの「シロカのおりょうりレンジ ぱりジュワッ」。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私が推します!】

家電プロレビュアー・石井和美さん

白物家電や日用品を中心に鋭いレビューを行う。戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、大型の家電もレビュー。

 

商品名に一切の偽りなし!! 主婦の味方「2ヒート」がスゴい

シロカ
シロカのおりょうりレンジ ぱりジュワッ
SX-23G151

実売価格:4万9800円

独自の「2ヒート技術」を搭載し、予熱と裏返し不要で“外ぱりっ、中ジュワッ”を実現。上部のヒーターと、マイクロ波で温度が上昇する特殊な「2ヒート皿」により、上下から食材を加熱、事前の解凍も要らずムラなく焼き上げる。

SPEC●定格消費電力:1400W●庫内容積:23l●出力:1000W、600W、500W、200W相当、100W相当●サイズ/質量:約W468×H338×D429mm(ハンドル含む)/約15.0kg(付属品含まず)

 

↑「刺身解凍」「酒かんあたため」など11種類の用途別メニューと、「照り焼きチキン」「マカロニグラタン」など66種類のお料理メニューを搭載。あたためや解凍から本格料理まで、調理の幅が広がる。80品掲載のレシピブックも付属

 

↑上段では2ヒート皿に食材をセットしてグリル調理、下段(庫内中央)では通常の電子レンジ調理を行う2段調理も可能。加熱方法の異なる2品を同時に調理できて大幅な時短に

 

↑出力を細やかにコントロールする独自の「やさしさ解凍」により、熱の通しすぎや加熱ムラを防止。ひき肉や刺身のサクといった加減の難しい食材も、解凍ムラを抑える

 

まさに製品名通りの“ぱりジュワッ”な仕上がりに

とにかく便利なのが付属の2ヒート皿。コレで焼き上げると、製品名の通り“ぱりジュワッ”な仕上がりに。某ファミレスでテイクアウトした辛味チキンが、2ヒート調理によりお店で食べるよりも“ぱりジュワッ”食感に仕上がったのには感動しました。おかずにもつまみにもなるのでお試しあれ。塩サバなどは、事前にレンジで解凍しなくてOKで、冷凍した状態のまま焼くことができます。時短性能も抜群です。

 

ほかにも、ボウルに材料と調味料を入れて加熱するだけの簡単レシピも実用的です。私がいつも作っているのは「トマトエビチリ」。火加減おまかせで失敗がなくエビはプリプリの食感に仕上がり、フライパン調理より油も少ないのでヘルシーになるのも魅力です。

 

レシピはヘルシーでやさしい味や簡単にできる品が多いので、子どもが自立するときに持たせたい家電のひとつ。本体がコンパクトで設置しやすいのも助かります。

 

スチーム機能を省いて、価格は抑えめ。2ヒート調理の汎用性が高すぎるので、文句なしのお値打ち品と言えます。

ヒーターに衣類乾燥まで、1台4役で活躍するシロカ「HOT&COOL サーキュレーター ポカクール」

シロカは、ヒーターとしても扇風機としても使え、部屋の空気を循環させるサーキュレーション機能や衣類乾燥機能も兼ね備えた、大風量かつ静音の「HOT&COOL サーキュレーター ポカクール」を10月5日に発売しました。価格は直販で2万4860円(税込)。

 

HOT&COOL サーキュレーター ポカクールは、冬はヒーター、夏は扇風機として、温風・送風のどちらでも使用できます。また、エアコンと併用することで、エアコンの気流を効率的に循環させる「サーキュレーションモード」や、脱臭・除菌をしながら衣類を効率よく乾かす「衣類乾燥モード」も搭載。

 

さらに、シロカの独自技術「ふわビューン UZU」による、約20m先まで届くパワフルな風(送風時)と、最小騒音値は約16dBという、“木の葉のふれあう音”と同じレベルの静音性も特徴です。

 

電源:交流100V、50/60Hz
消費電力: 温風1200W、送風38W
本体重量:約4.3kg
電源コードの長さ:約1.8m
外形寸法:約幅28.5×奥行26.5×高さ31.5cm
安全装置: 転倒自動停止装置、過熱防止装置
その他機能:切タイマー、チャイルドロック
セット内容:リモコン(テスト電池付き)、取扱説明書(保証書)

シロカ、0.98kgの超軽量クリーナー「かるピカ パワー」に便利なスタンドが付いた「SV-SP371」登場

シロカは、モーターでブラシを回転させる「パワーブラシ」によるパワフルな吸引力に加え、0.98kgの超軽量設計が特徴の「2way コードレススティッククリーナー かるピカ パワー」に、収納に便利な「スティックスタンド」が付いた「SV-SP371」を、10月14日に発売します。

 

SV-SP371は、0.98kgの超軽量クリーナー「かるピカ パワー」と、本体を立てたまま収納でき、充電アダプターを取り付ければ同時に充電もできる「スティックスタンド」がセットになったモデル。スティックスタンドは室内に置いても場所を取らないコンパクトサイズで、うっかり失くしてしまいがちな付属品も収納できる設計です。コードは背面に沿わせてきれいに収納できるので、充電中もすっきりとしたたたずまいを実現しています。

 

パワーブラシは掃除しづらいカーペットや畳などのごみも吸い取り可能。場所を選ばずに使用できて、部屋中すみずみまできれいに掃除できるとうたいます。また、スティッククリーナーとしてはもちろん、ハンディクリーナーとしても使用できます。

 

 

製品名:2way コードレススティッククリーナー かるピカ パワー

型番:SV-SP371

カラー:ホワイト

電源(充電アダプター):〈入力〉交流100-240V、50/60Hz共用〈出力〉直流13.5V、0.65A

消費電力(充電アダプター):本体充電時約10W、本体を外した状態約0.1W

集じん容積(約):0.2L

運転音(約):75dB

コードの長さ(充電アダプター):約2m

本体サイズ(約):幅7cm×奥行8cm×高さ42cm

本体サイズ組み立て時(約):幅21cm×奥行15cm×高さ105.5cm(本体+延長パイプ+フロアブラシ)

本体サイズ スティックスタンド収納時(約):幅23.3cm×奥行20.3cm×高さ111.3cm(スティックスタンドに本体、延長パイプ、フロアブラシを収納した場合)

本体重量(約):0.6kg(本体)、0.98kg(本体・延長パイプ・フロアブラシの合計)

使用電池:リチウムイオン電池(2500mAh、セル数:3本)

充電時間(約):4時間(室温や使用時間などにより異なります)

運転時間(約):強10分、標準25分(満充電時)

0.98kgの超軽量。それでいてパワフルなシロカ最新クリーナー「かるピカ パワー」登場!

シロカは7月29日に、パワーブラシによるパワフルな吸引力に加え、0.98kgの超軽量設計を実現した「2wayコードレススティッククリーナー かるピカ パワー(SV-SP351)」を発売します。

 

シロカは2020年から「2wayコードレススティッククリーナー」を販売しており、本体の軽さやパワフルな吸引力で好評を得ているといいます。新製品のSV-SP351は、本体の軽さを維持しつつ、より快適に掃除できるパワーブラシを搭載しています。

 

重量は、女性やご年配の方でも軽々使える0.98kgの超軽量ボディを実現。高いところの掃除も負担なく行なえます。コンパクトで収納にも困らないので、2台目の掃除機としてもニーズがあるでしょう。

 

新搭載のパワーブラシはモーター駆動で、カーペットや畳などのゴミもしっかりと吸い取れます。また、スティック掃除機としても、ハンディ掃除機としても使える2way仕様も特徴。テーブルの上や階段、車の中など、掃除したい場所によって使い分けられます。

 

 

 

スティッククリーナー時は、手首をひねるとヘッドが縦横に回転。壁際などの掃除もラクとしています。また、床とほぼ水平になるまで本体を倒してもヘッドが浮かないため、ベッドやソファーの下などの狭い場所も手軽に掃除可能です。

 

本体サイズは約幅7×奥行き8×高さ42cm。そのほか仕様は、充電時間約4時間、運転時間が強モードで10分、標準で25分、集じん容量は約0.2Lです。

日本の住宅事情にマッチした「分岐水洗式」食洗機の最新3機種の実力チェック

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は「分岐水栓式」タイプの製品を紹介。分岐水栓式(卓上型)は、2017年ごろにはパナソニック以外の選択肢がなかったが、現在は新興家電メーカーなども参入。設置スペースや好みに合わせて選びやすくなっている。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

設置を諦めていたシンク横にも置きやすいスリムなボディ

パナソニック
スリム食洗機 NP-TSK1

実売価格7万5240円

本体奥行をわずか約29㎝に抑えたスリムタイプ。ドアの開閉構造も見直し、シンク横などの従来機の設置を諦めていたスペースにも置きやすい。50℃以上の高温水流を用いた「ストリーム除菌洗浄」や、熱に弱い食器も洗って除菌できる「低温ソフト」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):24点
標準使用水量:約8ℓ
運転音(50/60Hz):約39/41dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550〈386〉×H500〈612〉×D290㎜/約13.7㎏

 

↑上に開く「リフトアップオープンドア」を採用。水栓や蛇口に当たりにくく、レギュラータイプの設置ができないスペースにも入る

 

↑長いピンを装備し、高さ22㎝までのロンググラスやマイボトルをセットできる。写真手前の小物入れは、使わないときは取り外せる

 

日本特有の住宅事情への回答がスリム食洗機

パナソニックの調査によると、家事の負担軽減、時間削減のために購入したい家電の1位は食洗機(※1)。しかし、その普及率は微増傾向にはあるものの、29・5%にとどまっているのが実情だ。特にビルトイン式を入れづらい賃貸では、5.7%と低水準(※2)。

同社は国内1号機の発売以来60年にわたり、「欲しいけど置けない」という日本の住宅事情にマッチする食洗機の開発に尽力してきた。競合他社が撤退していくなか、徹底したリサーチに基づいて開発したのが、シンク横にも収まりやすい、奥行29㎝の「スリム食洗機」だ。そのほかハイエンドクラスの「TZ-300」や小型の「プチ食洗」など、あらゆるニーズに対応する布陣で市場を牽引している。

※1:「家事に関するライフスタイル調査・第5弾」(2021年)
※2:内閣府「消費動向調査 主要耐久消費財等の普及・保有状況」(令和5年3月末時点)

 

【石井‘s Check】

置き場所に悩んでいた4人家族にぴったり

「本体奥行わずか約29㎝のスリムサイズに、約4人ぶんの食器が一度に入ります。ドアが小さく、開けても省スペースなので蛇口にも当たりにくい仕様。置き場所が狭くても、食器をたっぷり洗いたい人にオススメです」

 

【Other Choice】
独自の「ナノイーX送風」で洗浄前も後も清潔に保つ

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TZ300

実売価格10万4940円

大容量を備える高級モデル。「ナノイーX送風」を採用し、洗浄前と洗浄後に庫内のニオイの抑制や除菌ができる。電源を入れたときのみ静電タッチ操作部が浮かび上がるフルフラットデザインも秀逸。

標準収納容量(食器点数):40点
標準使用水量:約11l
運転音(50/60Hz):約36/38dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W550×H598〈579〉×D344mm/約20kg

 

【Other Choice】酵素パワーを発揮させるコンパクト設計モデル

パナソニック
プチ食洗 NP-TCR4

実売価格3万9120円

一般的な水切りかごと同等のサイズ。左右に長いピンがあり、水筒なども安定するワイヤーかごを装備した。酵素が活性化する温度帯(約50℃)の洗剤液を食器に直接噴射する「バイオパワー除菌」機能を搭載。

標準収納容量(食器点数):18点
標準使用水量:約9l
運転音(50/60Hz):約41/43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W470×H460〈467〉×D300〈598〉mm/約12kg

 

クリア窓で外観から美しく庫内も清潔なステンレス仕様

AQUA
食器洗い機 ADW-GM3

実売価格5万2800円

凹凸が少なく掃除がしやすいクリアウインドウ(強化ガラス)を採用。隅々まで強力に洗浄する庫内の様子が見渡せる仕様だ。上段が取り外し可能で庫内のスペースを効率的に活用できる、ロフト式2段ラックを装備。運転音を抑えるナイトモードもうれしい。

標準収納容量(食器点数):30点
標準使用水量:約10l
運転音(50/60Hz):約43dB
サイズ/質量(〈〉内はドア開放時):約W485×H475〈660〉×D390〈470〉mm/約17kg

 

↑庫内の壁面は、清潔を保ちやすくお手入れしやすいステンレス素材を採用。使用年数を経ても、気になる汚れやニオイがつきにくい

 

↑上段、中段、下段×2の計4基のノズルから噴射される高圧の水流で、脂汚れも弾き飛ばす。下段のWノズルは360度回転しながら勢い良く噴射

 

【石井‘s Check】

清潔感のあるステンレスは使い続けてもキレイなまま

「使い続けると庫内の汚れやニオイが気になってきますが、ステンレス素材なので清潔な状態を保つことができます。着色などもなく、お手入れもラク。洗浄力は高く、庫内に残りやすいギトギトの脂汚れもすっきり落ちます」

 

分岐水栓工事なしでバケツからの自動汲み上げも可能

シロカ
食器洗い乾燥機  温風乾燥タイプ SS-MH351

実売価格6万9800円

各コースの洗浄後に温風で食器を乾燥させて、水滴が残りにくい温風乾燥機能を搭載。洗浄を行わず温風乾燥のみの運転もできる。油汚れまでしっかりと落として、99.9%除菌ができる「トルネード除菌洗浄75」に加えて、UV除菌で洗浄後も清潔が長続き。

標準収納容量(食器点数):36点
標準使用水量:8.5l(分岐水洗使用時)
運転音(50/60Hz):56/58dB
サイズ/質量:約W550×H500×D350㎜/約21㎏

 

↑本機は分岐水栓工事なしでも使用可能。付属のバケツから自動で水を汲み上げる自動給水機能を使えば、賃貸などの台所にも手軽に設置できる

 

↑食器36点、約5人ぶんを一度に洗える大容量。上かごを取り外せば、最大28㎝までのフライパンも収納できてそのまま洗える

 

【石井‘s Check】

家族の大皿や調理器具も一気に洗える大容量

「4〜5人ぶんに適した大容量。上かごを外せば、27㎝までの大皿や調理器具などもラクに入ります。洗浄後自動でドアが開き自然乾燥を促す『オートオープン』機能搭載タイプもあり、庫内乾燥の電気代を節約できますよ」

 

【コレもCheck!】
超音波式のポータブルタイプも話題に!

BDP
The Washer Pro

実売価格9万9600円

■超音波式を採用した手のひらサイズの食洗機がクラファンで注目

工事不要で使える超音波式の食洗機。昨年クラウドファンディングで3.6億円を集め話題になった。シンクなどに水を張って形状を問わずなんでも洗浄できる一方、油汚れの洗浄や除菌性能では一般的な食洗機に軍配。超音波式の後継機種にも期待したい。

↑350Wの高出力で4万回/秒の振動によるパワフルな洗浄を実現。無数のマイクロバブルが汚れを破壊する。おろし金など複雑な形状でも有効

単身者にもマスト!?工事不要の「タンク式」食洗機4選

食洗機は、タイパ性能はもちろん洗浄力もメリット。手洗いでは使用できない高温の熱湯や高濃度の洗剤、さらに高圧水流によって、パワフルに汚れを落とすことができる。また、手洗いに比べると節水効果も優秀。今回は1〜3人向けの「タンク式」製品を紹介。給水の際に1往復で済む着脱タンク搭載モデルや、除菌機能搭載モデルなどもピックアップ。

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです

 

【私が解説します】

家電プロレビュアー・石井和美さん

戸建てのテストスペース「家電ラボ」を運営し、レビュー実績が豊富。自宅ではパナソニックの分岐水栓式を愛用する。

 

初動から注目を集めているコンパクトな単身者向けモデル

パナソニック
パーソナル食洗機 SOLOTA NP-TML1

実売価格3万7620円

食器約6点を収容でき、ほぼA4ファイルサイズという業界最小設計(※1)のコンパクトモデル。クリア窓を採用した背面まで見通せるデザインは、ひとり暮らしなどの手狭な住宅に置いても圧迫感が少ない。加圧高温水を噴射する「ストリーム除菌洗浄」機能で除菌効果もある。

※1:国内卓上型食器洗い乾燥機において

 

標準収納容量(食器点数):6点
標準使用水量:2.5l
運転音(50/60Hz):約41/43dB
サイズ/質量:約W310×H435×D225mm/約7.5kg

 

↑コンパクトでもパワフルな洗浄力を備える。搭載ボタンは2つのみで、徹底的に面倒を省いたシンプルな使いやすさがある

 

↑本体下部に引き出し型の着脱式タンクを装備。重たい水を何度も汲む手間と腕の疲労を軽減できる

 

↑使用後の残さいフィルターのお手入れは、残菜を捨てて水洗いするだけ。汚れが残っている場合はブラシでこすり落とす

 

【石井‘s Check】

■狭いキッチンに置いても圧迫感のない美しさ

「設置面積はほぼA4ファイルサイズなので、狭い場所にも置けます。卓上型にはレアな美しいデザインで、クリアな窓が圧迫感をやわらげ、狭いキッチンにも調和。独自の着脱式タンクは、ラクに給水でき手が疲れにくいです」

 

食洗機の新規市場を開拓する単身世帯向け食洗機の先駆け

平均世帯人数2.21人(※2)と減少傾向の昨今、「単身世帯」に食洗機を訴求するという革新的な提案で注目されているのが本機。サブスク型の定期利用サービス(月額1290円)も用意しており、そちらの予約開始時には、同社初代タンク式モデルに比べ3倍に上る注文があったという。

ひとり暮らしに限らず、コロナ禍を経て宅配や総菜の利用が増えた中食派家庭にとっても魅力的なはず。また、このサイズなら洗面所に設置して、家族のコップや洗面道具を洗浄する使い方もアリだ。

エポックメイキングなアイテムとして存在感を放っている本機。一過性のトレンドに終わらない、後発機種の登場や市場全体の活性化が期待される。

※2:総務省統計局「国勢調査結果」(令和2年10月1日時点)

 

【Other Choice】
ドア開閉方向や本体奥行に心遣いがあり設置しやすい

パナソニック
スリム食洗機 NP-TSP1

実売価格8万8110円
●分岐水栓にも対応

約4人ぶんの食器収容量を確保しながら、狭小キッチンに置きやすいスリムボディを実現。本体下部に配した給水口は、幅が広い設計でこぼしにくい。ドアが上に開く「リフトアップオープンドア」を採用。

標準収納容量(食器点数):24点
標準使用水量:約9l
運転音(50/60Hz):約39/41dB
サイズ/質量:約W550×H600×D341mm/約19kg

 

高温・高圧の洗浄に加えUV照射で除菌力アップ

シロカ
食器洗い乾燥機 UV除菌タイプ SS-MU251

実売価格5万3320円
●分岐水栓にも対応

従来機から洗浄時間や洗剤量を改善した、UVライト搭載モデル。最大約75℃の高温・高圧水流で360度から洗い上げる「トルネード除菌洗浄75」を採用した。洗浄後に自動でドアが開き庫内の自然乾燥を促す「オートオープンタイプ」も展開。

標準収納容量(食器点数):16点
標準使用水量:約6l
運転音(50/60Hz):56/58dB
サイズ/質量:約W420×H470×D440mm/約13.5kg

↑カトラリー類の洗浄に便利な小物かごが付属。かごを取り外せば庫内を広く使え、最大27㎝までの大皿も入る

 

↑ライトの照射のみを行う、UV除菌専用コースを搭載。スマホやマスクなどの小物にも対応し、10分ほどで除菌完了する

 

【石井‘s Check】

洗・乾機能はバランス良くUVライトで除菌も期待できる

「高水圧でこびりついた汚れを落とし、乾燥状態も上々、バランスが良いタイプ。UVライト照射で除菌効果も。水で洗わずにUVライトを照射するコースを搭載。水筒や哺乳瓶など、様々なモノを清潔にできて安心です」

 

爆売れ商品の後継モデルは小型化&洗浄力が進化

サンコー
ラクアmini Plus

実売価格2万6800円

賃貸にも設置しやすい工事不要の食洗機として大人気となったラクアシリーズのミニタイプ。Wノズルを新搭載し、洗浄力がアップした。最大2人ぶんの食器を、最大75℃の熱湯を用いた上下囲み洗いでしっかりと洗浄可能。

標準収納容量(食器点数):12点
標準使用水量:3.2l
運転音(50/60Hz):非公表
サイズ/質量:W308×H415×D315mm/約8kg

メイントレーに加えて、カトラリー用のバスケットを装備。皿類12点+箸やフォーク・スプーンを一気に洗える

 

↑小型のためキッチン周りのラックなどを設置スペースに充てても馴染みやすい。排水はホースからバケツに溜めてもOKだ

 

【石井‘s Check】

乾燥ができていないときはお皿の並べ方を見直して

「小型でも、油汚れのギトギトも落とせるほどパワフル。乾燥の際に少しだけ水が残ることがありますが、なるべくお皿同士が重ならないようにきちんと並べれば改善されます。珍しい黒いカラーも人気の秘訣」

 

タンク式の先駆けは洗浄力と機能性が進化

エスケイジャパン
Jaime 食器洗い乾燥機 SJM-DWM6UVC

実売価格5万4780円

タンク式食洗機の元祖に後継モデルが登場。上下の2段ノズルから約15気圧でパワフルに噴射し、最大75℃の高温水が汚れを除去する。強力なUVC除菌ライトの照射で除菌、PTCヒーターによる温風で素早く乾燥ができる。

標準収納容量(食器点数):15点
標準使用水量:約5.2l
運転音(50/60Hz):平均61dB
サイズ/質量:W420×H435×D435mm/約13.7kg

↑口が広く注ぎやすい上部からの給水方式を採用。洗いづらい内蔵タンクは抗菌素材を使用し、雑菌やカビに強く清潔に保てる

 

↑洗浄4コースと乾燥1コースに加え、1時間単位の予約タイマーやチャイルドロック機能などを搭載。タッチ操作で簡単だ

 

【石井‘s Check】

洗浄コースの使い分けやタイマー搭載など高機能

「洗浄コースは汚れ度合いなどに合わせて4コースから選択。温風乾燥コースでは、クイックに乾燥が完了します。さらに1時間単位で入りタイマーを設定できるので、割安な深夜電力の時間帯に使用することも可能」

 

予熱不要でムラなく熱々! シロカの最新オーブンレンジ「おりょうりレンジ ぱりジュワッ」

シロカは7月4日、予熱と裏返し不要で “外はぱりっと、中までジュワッと”仕上げられる独自技術「2ヒート(ツーヒート)技術」を搭載した、最新オーブンレンジ「おりょうりレンジ ぱりジュワッ」を発売します。市場想定価格は5万円前後(税込)。

 

近年注目を集めている、”電子レンジ調理”。火を使わず安全なうえ、油の使用量を抑えたヘルシーな調理が可能で、共働きの子育て世帯やシニア世帯からもニーズが高い調理方法です。シロカの「おりょうりレンジ」は、幅広い世代に、電子レンジだけで本格的な料理を楽しんでほしいという想いのもと、2022年から販売を開始。メインのおかずから常備菜、デザートまで作れる自動メニューが搭載されています。

 

おりょうりレンジ ぱりジュワッは、おりょうりレンジにオーブン機能を追加した製品。これまで同様、高出力での素早いあたためや、食材をムラなく解凍する「やさしさ解凍」に加え、シロカのオーブンレンジならではの、左右背面に隙間なく設置できる「ピタッと置き」などの機能を備えています。

 

 

独自の「2ヒート技術」により、予熱不要でレンジとグリルを組み合わせた調理が可能。本体上部のヒーターと、マイクロ波によって発熱する付属の「2ヒート皿」により、上下からしっかりと食材を焼き上げるので、外はぱりっと、中はジュワッと、ムラなく熱々に仕上がるそうです。面倒な操作や、食材を裏返す手間が必要ありません。

 

冷凍食材も、レンジで解凍してからグリルで焼き色をつける工程は必要なく、2ヒート皿に食材を乗せて、ボタンひとつで解凍から焼き上げまで可能。また、上段でグリル調理、下段で電子レンジ調理と、同時に調理もできます。

 

このほか、シンプルな操作性や、汚れがつきにくいうえにふき取りやすい庫内なども兼ね備えています。

 

消費電力はレンジで1400W、グリルとオーブンで1420W。自動メニュー数は79を内蔵しています。また、本体サイズは幅468×奥行き384×高さ338mmで、重さは約15kg。庫内容量は約23Lです。

寝苦しい季節は「4つの空調家電」が効果的! 2023年のトレンドは? 快眠おすすめモデルは? プロが解説

じめじめした季節に入り、夜も寝苦しくなってきました。より快適な睡眠環境を手に入れるためには、最新の空調家電を導入するのが効果的。そこで、家電ライターの田中真紀子さんをガイドに招き、睡眠に大きな影響を及ぼす空調家電「エアコン」「扇風機」「空気清浄機」「除湿機」の4カテゴリで、トレンドとなっている快眠機能と、オススメのアイテムを教えてもらいました!

 

【私が教えます!】

田中真紀子

白物家電、美容家電を得意とするフリーライター。雑誌、ウェブなどで執筆を手掛けており、検証およびレビュー記事では、ユーザー目線を大切にした主婦ならではの感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も多数。

 

その1.エアコン

【エアコンの快眠トレンド機能は?】

睡眠中の体温の変化に合わせて室温を制御する機能

「人は深部体温が下がると深い睡眠に入りやすく、起床に向けて徐々に深部体温が上がっていくため、入眠時の室温は低めに、起床に向けた室温は高めにするのが理想的。そんな睡眠中の体温の変化に応じて、室温を自動でコントロールしてくれるエアコンが登場してきています」(田中さん)

【トレンド機能搭載のおすすめモデル

パナソニック

エオリアスリープ PXシリーズ

実売価格13万6620円(税込)~

睡眠環境に特化した「快眠環境運転」機能を搭載するモデル。枕元に設置したベッドサイドセンサーと連携し、身体が心地よく感じる温度を睡眠の経過時間ごとに制御。寝ている場所の温度をより緻密にコントロールし、暑すぎず寒すぎない快眠環境を作ります。

↑眠りはじめは低めの温度で運転。その後、室温上昇の分岐点を自動で判定し、徐々に温度を上げていきます

 

その2.扇風機

【扇風機の快眠トレンド機能は?】

冷やしすぎないやさしい風量や「おやすみモード」の搭載

「睡眠中に強い風に当たり続けると、体が冷えすぎて睡眠の質が下がり、倦怠感やだるさにつながります。睡眠時に使うなら、そよ風のようなやさしい風量が設定できるものや、深部体温の変化に合わせて徐々に風量を下げるなど『おやすみモード』が搭載されたものが便利です」(田中さん)

【トレンド機能搭載のおすすめモデル

シロカ

DC 音声操作サーキュレーター扇風機 シロカのポチタマ扇 SF-V181

実売価格1万7810円(税込)

「ふわビューン技術」により静かで心地よい風とパワフルな風の両方を実現。風量が8段階で調整でき、睡眠時にもやさしく心地よい微風を送ります。「おやすみモード」を使えば、LEDの光を弱めるほか、設定した風量レベルで運転を開始して30分ごとに風量を1段階ずつ下げます。風量レベル1になるとそのまま風量をキープしてくれるので、睡眠を妨げません。音声で操作できるので、就寝中に手元にリモコンがなくてもベッドの中から操作できます。

 

その3.空気清浄機

【空気清浄機の快眠トレンド機能は?】

冷房ムラを防ぐ気流と高い静音性

「寝室の空気が汚れていると、睡眠中に粘膜が刺激を受けたり、菌やウイルスが身体に侵入したりしてしまい、身体は休むことができず、睡眠の質が落ちると言われています。そのため空気清浄機は快眠にも有効。気流を生かし、エアコン併用時にサーキュレーターとして使えるもの、安眠を妨げない静音性が高いものを選ぶといいでしょう」(田中さん)

【トレンド機能搭載のおすすめモデル】

ブルーエア

ダストマグネット

実売価格6万2700円~(税込)

独自技術「HEPASilent  テクノロジー」により、 0.1μmまでの微粒子を99.97%除去。同社初の「DustMagnetテクノロジー」を搭載し、独自の気流と帯電されたプレフィルター、2か所の吸引口の組み合わせにより空気中の汚れを効率的に除去します。パワフルな風で部屋の空気を循環させるため、心地よい気流を感じることもできます。静音性が高いため就寝時にも使えるほか、天面がテーブルとして使えるのでベッドサイドにもピッタリ。

↑側面2か所の供給口から独自の渦状の気流を生み出し、効率的に空気中のホコリを捕らえます

 

その4.除湿機

【除湿機の快眠トレンド機能は?】

お手入れのしやすさとカビを防ぐ清潔機能

「エアコン冷房は身体が冷えてしまうけれど、使わないと蒸し暑くて眠れないというときは、除湿機を使うのがおすすめ。室内の湿度が下がると身体の熱が放出されやすくなり、快適に眠れます。一方で、睡眠中に使用するからこそ衛生面への配慮が大切。万一除湿機内にカビが生えて、その胞子を吸ってしまうと肺炎など健康被害を起こすリスクもあるので、お手入れしやすい、カビが生えにくいといった清潔性へのこだわりが重要です」(田中さん)

【トレンド機能搭載のおすすめモデル】

シャープ

衣類乾燥除湿機 CV-R180

実売価格6万4300円(税込)

スピーディに衣類を乾燥させるほか、室内の除湿にも活躍するモデル。プラズマクラスターを搭載し、除湿しながらカビ菌なども抑制。「カビバリア運転」を使えば、湿度が60%以上で除湿、湿度50%以下でプラズマクラスターによる空気浄化と自動で切り替え。使用後は、本体内部に残った水分を乾燥させる「内部乾燥」で内部を清潔に保ちます。

↑「カビバリア運転」のイメージ。パワフルな風量と除湿、プラズマクラスターイオンの効果を組み合わせ、付着カビ菌の増殖を抑制します

新規参入で選択肢増の「オーブンレンジ」最新事情…個性派か高機能か、選び方とおすすめ7機種

お弁当を温めたり冷凍食品を解凍したり、日々の暮らしの中で欠かせない存在となっている電子レンジ。自炊しないならこれで十分なのでは? と思ってしまいますが、レンジ機能にオーブン機能がついたオーブンレンジ市場に近頃、なにやら異変あり。ひとり暮らしでも使いたくなる、魅力あるモデルが続々と登場しているのです。昨今相次ぐ新規参入メーカー発モデルのポイントや、おすすめのラインナップを家電YouTuberのまさとパパさんに伺いました。

 

電子レンジで十分?「オーブンレンジ」のメリットとは

↑写真提供=日立

 

「オーブンレンジ」とは、電子レンジ機能にオーブン料理ができる機能がついたもの。買ってきた惣菜を温め直したり冷凍食品を解凍したりするだけなら電子レンジで事足りますが、もっともシンプルでわかりやすいメリットは、オーブン機能があると食材に焼き色がつけられる、という点でしょう。グラタンやピザを焼いたり、パンをトーストしたり、揚げ物をサクサクに温めたりすることができるのです。

 

「オーブンというと、クッキーを焼いたりグラタンを作ったり、料理が好きな人にしか必要ないと思われがちですが、それだけではありません。電子レンジでコロッケを温めると、どうしても衣がしなしなとしてしまいますよね。

例えば、わたしがイチオシしている象印のオーブンレンジには、コロッケや唐揚げを温めるときにサクサクジューシーに仕上がる機能がついているんです。冷凍食品の温めもとても上手にできるので、ただ温めるだけでいい、と思っている人にもおすすめです」(家電YouTuber・まさとパパさん、以下同)

 

オーブンレンジのトレンドは「コンパクト」で「複雑な機能なし」

↑写真提供=象印

 

オーブンレンジは電子レンジより機能が増える分、どうしても大きくなりがち。でも、電気ケトルにコーヒーメーカーにジューサーに……と家電が並ぶキッチンに置くなら、できるだけコンパクトなものがいいはず。

 

「従来のオーブンレンジは、家族4人分をイメージして作られた、大型のものが主流でした。クッキーが二段で焼けたり、庫内が広くてローストチキンも入ったりするような30L以上のものですね。たくさんの自動調理機能がつき、食材や調味料を入れるだけで料理が完成したり、一度に何品もの料理を同時調理できたりと、時短調理もできる優れものです。

でも、一人、または二人暮らしで、料理はそこまでしないという世帯には、それほど大型でハイスペックなものはいらないですよね。新規参入したメーカーのオーブンレンジには、自動調理機能やスマートフォンでの操作機能などはついていません。その分、安価でコンパクトな作りをしているので、ひとり暮らしのキッチンにも置きやすく、購入しやすい価格に抑えることでより身近な家電になっているんです」

 

オーブンレンジを選ぶときの手順

↑写真提供=パナソニック

 

では、実際にオーブンレンジを選ぶとなったら、どういった視点で選べばいいのでしょうか? 順を追って教えていただきました。

 

1.設置場所のサイズを測る

「まず決めなくてはならないのは、キッチンのどこに置くか。オーブン機能のあるレンジは周辺が熱くなるので、周辺に放熱スペースを取ることも必要です。ゆとりを持って測っておきましょう」

 

・幅50cm×高さ40cm程度→30Lくらいの大型商品も視野に入れられる
・幅45cm×高さ35cm程度→18L〜20L程度のコンパクトなものから探す

 

2.使いたい機能を決める

サイズが決まったら、どのような料理に使いたいかを考えます。クッキーやパンを焼いたり、オーブン料理を作ったりしたいのか、おいしく温められるくらい程度でいいのか、それによって必要な機能が決まってきます。

 

「極端なようですが、シャープの『ヘルシオ』か、そうでない商品にするか、です。過熱水蒸気のみで調理できるヘルシオだけは、他のオーブンレンジと調理法が違い、とても個性的なオーブンレンジなんです」

 

・ヘルシー調理がしたい → シャープ「ヘルシオ」
・日常的にオーブンを使ったり、パン・クッキーなどを焼いたりしたい → 30L以上のオーブンレンジ(東芝、日立、パナソニック)
・オーブン料理もしたいが、1人または2人分で → コンパクトなオーブンレンジ(バルミューダ、シロカ、象印)
・おいしく温められるだけでいい → 機能特化型のオーブンレンジ(バルミューダ、象印)

 

3.「上位モデル」「下位モデル」のどちらにするか検討する

サイズや必要な機能が決まってきたら、型番を入手して比較していきましょう。

 

「よく教えてほしいと言われるのが、上位モデルがよいのか、それとも下位モデルでもそんなに劣らないのか、という点です。ここに “型落ち” (新製品が発売されたことで旧機種となった製品のこと)も加わると、迷ってしまいますよね。

わかりやすいのは、30L以上の大型オーブンレンジを購入したいなら、迷わず各メーカーの最上位モデルを買いましょう、という点です。こちらのオーブンレンジで予算を下げていくとなると、どうしても機能が少なくなってしまい、パフォーマンスの引き算になっているものが下位モデルになってくるのです。たくさんの機能を必要としないなら、下位モデルに落とすのではなく、欲しい機能だけが備わっている新規参入メーカーのものをおすすめします」

 

家電YouTuberおすすめのオーブンレンジ7選

では具体的に、30L以上と大型のハイスペックモデルと、必要な機能だけが高性能で備わったミドルレンジモデル、それぞれから、おすすめモデルをまさとパパさんにおすすめしていただきました。

 

■ ひとり暮らし〜2人家族用にぴったり! 新規参入のコンパクトなオーブンレンジ

・スタイリッシュなデザインで唯一無二の存在感

バルミューダ「バルミューダ ザ・レンジ
5万2800円〜(税込)
サイズ:18L
発売年:2017年

2017年に発売して以来、ロングセラーとなっているバルミューダのオーブンレンジ。小型ながらも機能は抜群で、発酵機能もついているなど、オーブンとしての満足度も高い商品です。

「バルミューダのオーブンレンジの特筆すべき点はやはり高いデザイン性でしょう。レンジが終わるチン! という音には実際のギターの音色が使われているなど、操作音や調理中の効果音も洗練されていて、新しい価値を生み出しています。自動あたため機能や解凍機能など、できることをぐっと絞っているのも、使い勝手がいいですね。一般的に1000Wの電子レンジが多いなかで800Wしかありませんが、十分だと思います」

 

・ “解凍” 上手になりたいならシロカがおすすめ

シロカ「SX-20G151
3万4980円(税込)
サイズ:20L
発売年:2022年

2021年に電子レンジ市場に参入したシロカが発売したオーブンレンジは、SX-20G151。コンパクトで左右と背面に隙間を開けず設置できるのも魅力的です。

「シロカのオーブンレンジの特徴は、解凍の技術に優れているところで。ムラなくじょうずに解凍ができるので、冷凍ごはんや冷凍食品などを解凍したい人に向いています。また、価格的にも手が出しやすいので、電子レンジだけでいいかなと思っていた人でも、オーブンつきのものを検討することができます」

 

・揚げ物がサクサクに温められる “サクレジボタン”

象印「オーブンレンジ EVERINO(エブリノ) ES-GT26
オープン価格(実勢価格6万5780円・税込)
サイズ:26L
発売年:2022年

まさとパパさんイチオシのEVERINOは、象印が17年ぶりに再参入したと話題になった商品です。

「おすすめなのは、コロッケや唐揚げなどをカリッと温められる、サクレジボタンがあること。焼き魚やハンバーグなども、電子レンジだけで加熱するとべちゃっとしがちですが、EVERINOにはレジグリという機能があり、レンジで温めてからグリル機能で仕上げてくれます。オーブン料理をたくさんするというよりは、おいしくリベイクしたい、という方におすすめしたいです」

 

■ 2〜4人家族で料理中心に使いたいなら、30Lの大型オーブンレンジ

・過熱水蒸気のみで焼き上げる独自の調理法

シャープ「ウォーターオーブン ヘルシオ AX-XA30
オープン価格(実勢価格17万4000円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

100℃を超える温度に加熱された水蒸気で調理するウォーターヒート技術を使い、焼き目をつけながら食材を焼き上げられるオーブンレンジです。

「油分や塩分などを落として焼くことができ、ヘルシー調理をしたい方にはヘルシオをおすすめします。2022年モデルは、あたため機能がバージョンアップし、焼き魚や照り焼き、冷凍パンなどをできたての状態に戻す “おいしさ復元” ができるようになりました」

 

・350℃でパンやピザもふっくら本格的

東芝「石窯ドーム ER-XD7000
オープン価格(実勢価格12万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

業界最高(2023年2月1日現在、国内家庭用100Vオーブンレンジにおいて)という350℃の高火力と、丸みを帯びた天井で熱対流がよいのが特徴の石窯ドームは、お菓子作りやパン作りをする人から絶大な支持を得ています。

「石窯ドームを選ぶなら、やはり350℃という機能をどう活かせるか考えたいですね。お菓子やパンを作る人にはもちろんおすすめですし、深さ5cmの深皿がついているので、シチューやアクアパッツァなども作ることができます」

 

・熱風旨み焼きでお肉の表面はこんがり、中はジューシー

日立「ヘルシーシェフ MRO-W10A
オープン価格(実勢価格10万5500円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

「熱風旨み焼き」という機能が備わっているオーブンレンジです。焼網の上に下味をつけた食品をのせ、液晶画面で肉の種類や形状を選択するだけで、赤外線センサーが食品の表面温度を見極め、ちょうどよく自動調理してくれます。付け合わせの野菜も一緒に調理できます。

「ヘルシーシェフはとにかく高機能で、自動調理に優れています。自動調理メニューが減ったりタッチパネルでなくなったりはしますが、機能としてはひとつ下のMRO-W1Aでも十分なくらいです」

 

・スチーム機能にすぐれている人気モデル

パナソニック「スチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10A
オープン価格(実勢価格15万円前後・税込)
サイズ:30L
発売年:2022年

スチーム機能にすぐれているオーブンレンジで、2022年モデルでは食器を入れると、ヒーターとスチームで除菌できるコースがつきました。グリル機能も進化し、自動調理のレシピも豊富です。

「塩分や脂を落とす調理や、餃子などもふっくらカリッと焼き上げられるスチーム&グリル機能など、毎日の料理のグレードをあげたい人にぴったりです。自動調理機能は忙しい人にも便利で、冷凍うどんなどもそのままグリルに入れて調理できます」

 

 

今やオーブンレンジは、自炊しない人にとっても必需品なのかもしれません。買ってきたお惣菜を今よりもっとおいしく温められたら、それだけでQOLが上がるはず。ライフスタイルに合うオーブンレンジを見つけて活用してみてはいかがでしょうか。

 

※価格はいずれも編集部調べ

 

プロフィール

家電YouTuber / まさとパパ

家電量販店での販売員歴10年のキャリアを活かし、家電YouTuberとして独立。業界にいたからこそわかる裏話やトレンド情報を発信している「まさとパパの家電チャンネル」は、チャンネル登録数6万人を超えるコンテンツに。家電を買う前にチェックすると失敗しないと、ユーザーから信頼されている。
YouTube

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

ホットプレートとお皿を兼ねた「HOT DISH」がヒット! 2022売れたモノセレクション

ここでは2022年に売れたモノを紹介! 調理家電では一人用のホットプレートやコーヒーメーカーに注目が集まった。

※こちらは「GetNavi」 2023年1月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私たちが選びました!

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌のほかウェブメディアなどで執筆活動を行う。掃除機や調理家電など生活家電全般の紹介記事を執筆。製品評価では特に使い勝手を重視する。

本誌副編集長

青木宏彰

本誌で生活家電・美容健康家電を長く担当。「家電コーディネーター」の資格を持ち、市場動向にも詳しい。製品評価では機能性に加えデザイン性も重視。

 

①【HOT DISH】 Makuakeでの公開1時間で目標金額を突破!

売上: 7/10

影響: 8/10

市場開拓: 9/10

Makuakeで先行販売し、目標額を大きく超える1503%の達成率を記録したIHポットプレート。プレートと皿を兼用するありそうでなかったデザインがInstagramを中心に評判に。

 

“スマートにズボラする”製品コンセプトがお見事

“スマートにズボラする”は近年の調理家電のテーマのひとつ。 本機はIHヒーター部もメカメカしくないフラットなデザインで、焼きプレートをセットした際に食卓によく馴染みます!!(青木)

 

作る・食べる・片付けるが完結するお皿のようなホットプレート

【IHホットプレート】

2022年6 月発売

エレコム

HOT DISH HAC-IH01DWH

実売価格2万1780円

IHヒーターとお皿型プレートが一体化。一人ぶんの調理に適したサイズで、収納も場所を取らない。保温モードを使えば、最後のひと口まで温かく食事を楽しめる。プレートとお皿が兼用で洗い物も少なくてラク。

 

↑シリコン製鍋つかみが付属し、熱々のプレートをさっと食卓に運べる。ふたも付属し、食材の水分や香りを逃さず調理

 

↑セラミックコーティングしたプレートの遠赤効果で食材の旨みを引き出す。焼きプレートは煮込み料理にも対応

 

②【芯温スマートクッカー】 Makuakeでのテスト販売で目標額の635%を達成

売上: 7/10

影響: 9/10

市場開拓: 8/10

Makuakeでのテスト販売で目標額の635%を達成して完売。22年11月1日に一般発売が開始すると、当日の楽天市場リアルタイムランキングで総合1位を記録した。

 

安全性と味を両立する絶妙な加熱が可能に!

本機は食材の内部まで十分に火を通しつつ食材の味と食感を損なわない絶妙な加熱が可能。まるで実験機器のような見た目も料理男子の心をつかみ、SNSでも話題になっています。(平島さん)

 

芯温計で食材の中心温度を計りつつ安全においしく低温調理

【低温調理器】

2022年11 月発売

テスコム

芯温スマートクッカー TLC70A

実売価格1万6500円

業界初、食材に芯温温度計を刺して調理する家庭用低温調理器。中心温度を測って設定温度を維持して加熱するため、食材の大きさや種類に関係なく手軽に調理できる。ジップロック(R)に入れて調理するので本体のお手入れも簡単。

 

↑ジップロック(R)に入れた食材を庫内にセットし、食材の中心に温度計の針を刺して加熱調理。ローストビーフもほったらかしで完成

 

↑「芯温調理モード」と庫内の加熱のみ行う「調理モード」を搭載。中心温度は40~85℃を1℃単位で、加熱時間は1分単位で設定可

 

③【ハイエンドコーヒーメーカー】 ECサイトや家電量販店の売上ランキングで上位をキープ!

売上: 9/10

影響: 7/10

市場開拓: 8/10

おうち時間が増えたことでコーヒーの挽き方・淹れ方にこだわる人が増加。22年も高級コーヒーメーカーが通販サイトや量販店の売り上げランキング上位につけている。

 

コーヒー好きの要望を叶える高級機が人気

コーヒー好きの要望を実現できる機種は多少高価でも人気。デロンギはボタンひとつでプロの手技を再現でき、カフェばこPROは挽き目はもちろん抽出温度まで好みで調整可能です。(青木)

 

挽きムラの低減によりコーヒーの味がさらに向上

【コーヒーメーカー】

2022年10 月発売

シロカ

コーン式全自動コーヒーメーカー カフェばこ PRO

実売価格2万9700円

シリーズ累計100万台を突破した人気全自動コーヒーメーカーの上位モデル。進化したコーン式ミルで豆の挽きムラを抑え、雑味の少ない風味豊かなコーヒーに仕上げる。

 

独自の自動泡立てを搭載した高級エントリー機

【コーヒーメーカー】

2022年9 月発売

デロンギ

マグニフィカ イーヴォ全自動コーヒーマシン(ECAM29081TB)

実売価格16万8000円

豆挽き、エスプレッソ抽出に加え、ふわふわミルクの泡立て機能も装備。タッチパネル操作で本格派の一杯が完成する。豆の個性を引き出すスペシャルティなどメニュー6種を搭載。

家電ライターも納得、1万円台のコスパ最強なシロカの電子レンジ

価格は安いのに機能がスゴイ超お買い得な家電を大特集! 今回は、毎日のお料理を楽しく&ラクにしてくれるシロカの電子レンジを紹介。

※こちらは「GetNavi」 2022年10月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が選びました!

デジタル&家電ライター

コヤマタカヒロさん

キッチン家電、デジタルギアを中心に幅広いジャンルに精通。「家電スタジオ・コヤマキッチン」を運営。

 

デザインの美しさに加えて「温め」に特化した機能が秀逸

【電子レンジ】

2021年10月発売

シロカ

電子レンジ SX-18D132

実売価格 1万7980円

ミラーガラスの扉が洗練された印象を与えるモデル。「温め機能」に特化しつつ、湿度センサーを使い、弁当や冷凍食品などを最適な温度に温める。熱を通しすぎない独自のプログラム「やさしさ解凍」で冷凍した肉や魚も上手に自動解凍。

SPEC●消費電力:1350W●レンジ出力:900W/600W/500W/200W/100W相当●庫内容量:18L●自動メニュー数:11●サイズ/質量:約W458×H282×D350mm/約9kg

 

「解凍」「温め」を極めた単機能レンジの実力派

自宅であまり料理をせず、惣菜や冷凍食品を温める程度だという人は、電子レンジのオーブン機能や過熱水蒸気機能は持て余してしまう。ならば、マイクロ波による「温め」機能に特化し、価格を抑えられた単機能レンジのほうがベターと言える。

 

昨今は単機能レンジにも出力を細かく切り替えできるもの、高機能センサーで加熱しすぎや加熱不足を防ぐものなど、基本機能を高めた製品が登場。なかでもシロカの電子レンジSX-18D132は、低価格ながらそうした必須機能をしっかり押さえた実力派だ。11種類のオートメニューのほか、最大900Wの高出力インバーターで食材をスピーディに温め可能。また、湿度センサーを使った自動温め機能も優秀で、コンビニ弁当もムラなくホッカホカにできる。

 

解凍機能も素晴らしく、100Wと200Wの出力を細やかに制御。半煮えになりやすい冷凍ひき肉を上手に解凍してくれる。「調理はガスコンロ派」という家庭でも、これは大いに重宝するだろう。

 

さらにキッチンに映えるデザインも魅力。使い勝手にも配慮し、勘ドコロの押さえ方が見事だ。

 

↑同社独自の特殊コーティング塗装「さっピカコート」を庫内の側面などに採用。付着する液体の接触角を大きく保ち、時間が経った汚れも拭き取りやすい

 

↑庫内に段差のないフラットテーブルはお手入れがラク。庫内が見渡しやすく、汚れた場合もさっと拭くだけできれいになり、清潔な状態をキープできる

 

↑独自プログラム「やさしさ解凍」で加熱ムラや熱の通しすぎを防止。200Wと100Wの低出力を使い分け、冷凍のひき肉や刺身のサクも上手に解凍する

 

↑庫内は約W295×H181×D324mm。フラットテーブルなので大きめのコンビニ弁当も温めOKだ。湿度センサーで温める際はふたやラップは外そう

 

↑調理モードを設定しスタートボタンを押せばあとはおまかせ。扉はミラーガラスで使用中以外、庫内が見えない。スタイリッシュな佇まいも魅力だ

「カキが縮む」問題をみごとに解決! シロカの電気圧力鍋「おうちシェフPRO L」の新たな魅力

シロカは、電気圧力鍋 おうちシェフシリーズに、大容量かつさらに幅広い調理に対応した新シリーズ「おうちシェフPRO L」を追加。11月12日にSP-5D152(実売価格3万3000円前後・税込)を、11月19日にSP-5D151(実売価格2万8000円前後・税込)を発売します。

 

最大6人分の料理を一度に作れる5Lの大容量

「おうちシェフPRO L」は、5Lの大容量で大人数や食材まるごと調理に対応。最大6人分の料理を一度に作ることができるため、大人数の家庭のほか、作り置きにも便利とのこと。丸鶏を使ったサムゲタンやローストチキンなど、食材をまるごと使った料理も調理できます。

↑丸鶏が入る5Lの大容量が魅力

 

本機は独自技術「スマートプレッシャー技術」を搭載。業界最高クラスの高圧力100kPaを一定にかけ続けることのできる圧力制御により、食材のおいしさを最大限に引き出します。また、自動減圧機能により、高圧力になるほど長くなる減圧時間の短縮も実現しました。高圧力を一定にかけ続けることで、食材がよりやわらかく、味の染み込んだ仕上がりに。魚は骨まで食べられるほど、ブロック肉はジューシーかつホロホロとほぐれるように、白米はふっくら、玄米はもっちりと仕上がるとのこと。

調理機能では、圧力調理や無水調理、蒸し調理、炊飯、スロー調理、温めなおしといった機能に加え、加圧せず低温でお好みの時間(最大24時間)調理を行う「低温調理」、内なべで下ごしらえができる「炒め」、発酵のプロ・マルコメ監修の「発酵」、温度をお好みで設定可能な「温度調理」が可能。

 

さらに「低温&圧力調理」と「糖質オフ炊飯」が新たに追加され1台12役となりました。「低温&圧力調理」は、低温調理後、自動で圧力調理に切り換わる機能。牡蠣など調理によって縮んだり硬くなったりしやすい食材も、食感やおいしさを損なわず、食材のおいしさをそのまま楽しめるといいます。また、付属の蒸しかごを使って調理する「糖質オフ炊飯」で炊飯すると、通常の白米に比べ糖質が約11%オフとなります。

↑「低温&圧力調理」で作った「牡蠣カレー」を試食。「しじみか?」というくらい縮むことがある牡蠣も、満足感のある大きさをキープ。柔らかでふっくら、かつジューシーに仕上がっていました

 

↑「糖質オフ炊飯」では、付属の蒸しかごを使って調理します

 

従来モデル(おうちシェフPRO)で好評だった日々の定番料理から作り置きおかず、世界の料理といったメニューに加え、「低温&圧力調理」で作る「牡蠣カレー」など食材そのもののおいしさを味わえるメニュー、「ベジタブルブロス」など食材を無駄にしないメニューといった、100種類の豊富なメニューを搭載。付属のオリジナルレシピブックには、オートメニューに対応する100レシピを掲載しており、毎日の献立選びにも役立ちます。

また、上位機種のSP-5D151では、ダイヤルとフルドット液晶で操作がよりわかりやすく、簡単にできるとのこと。メニュー名や材料一覧、現在の調理工程、残りの調理時間などを確認できるだけでなく、次に必要な操作を教えてくれる操作ガイド付きで、迷うことなく操作できるとのこと。

↑上位モデルのSP-5D151は、ダイヤルとフルドット液晶で操作がカンタン

 

さらに、「かしこい予約プログラム」で衛生面に配慮した予約調理が可能。最初に加熱し、菌が繁殖しにくい約75℃で保温するため、食材が傷みやすい季節の長時間予約も衛生的に行えるといいます。容量が5Lに増え、「低温&圧力調理」と「糖質オフ炊飯」も可能となった「おうちシェフPRO L」。人数の多いご家庭や、手軽に料理のレパートリーを広げたい方は、ぜひ注目してみてください。

春夏秋冬、ガレージ作業が快適に! シロカの温&冷風ポータブルクーラーをレビュー

日中は秋晴れの強い日射しで汗ばむこともあるが、陽が落ちると急に肌寒くなる中途半端なこの季節。ガレージ作業が好きな筆者としては1日を通して快適空間を保持できる製品を探していた。そこで気になったのが、ハイブリッドで温冷使えるシロカの「加湿つき温冷風扇 シロカのなごみSH-C252」である。本稿では、同製品を使ってみた様子をお届けする。

 

シンプルな機能で使いやすさは抜群!

シロカと言えば、日常にさりげなくなじむシンプルなデザインが評判の小型家電メーカー。同製品も角を落とした優しいデザインは、どんな部屋にも違和感なく溶け込んでくれそうな「シロカらしさ」が感じられる。

↑●本体サイズ:幅29×高さ74×奥行き33cm/●質量:8kg /●消費電力:温風(強)1250W、温風(弱)850W、冷風50W/●加湿量:最大450ml、温風時200ml ※:サイズ、質量にはキャスターを含む

 

操作パネルはシンプルで、電源のON/OFFと温風、冷風、送風、イオン、タイマー、スイングのみ。必要最低限に絞られた機能で、わかりやすい。付属のリモコンでも操作が可能だ。また、冷風運転でより風を涼しくするために給水タンクに入れる保冷剤が2個同梱されている。

↑本体の天面にある操作パネルおよびリモコン

 

↑水タンクに入れる保冷剤

 

本体背面には、天面の操作パネルとは別に主電源スイッチ、水フィルターユニット、水タンクを備えている。まずは主電源を入れてから操作パネル、もしくはリモコンでON/OFFを選択した上で、温風、冷風の切り替えを行う。風量は、温風で強・弱の2段階、冷風と送風で強・中・弱の3段階から選べるようになっている。

↑本体背面の防じん仕様のカバー(左)と、水フィルターユニット(右)

 

体に負担をかけない優しい涼風はエアコンとセット使いがおすすめ

水タンクを介すことにより、温風時は加湿機能として使えて、冷風時は気化熱を利用した自然な涼しさが提供される仕組みだ。夏場は付属の保冷剤を入れることで、より冷たい風が感じられる。ちなみに、水タンクの容量は5.5L。

 

今年の夏も酷暑、猛暑が続きエアコンをフル回転で使用していた人も多いと思うが、エアコンの冷気は涼しい反面、体を芯から冷やしてしまい体調不良の原因になることも。そんな時、エアコンの温度を高めに設定し、同製品と組み合わせることで体に負担の少ない快適な涼しさを得られる。気化式冷風の同製品は自然の冷風に近く、扇風機よりも涼しいのでおすすめだ。

 

冬場は燃焼系ヒーターと違い、部屋の空気を汚さないので安心して使えるのも大きなポイント。さらには火事や火傷なども気にしなくていいので、安全性も高いと言えるだろう。

 

ガレージライフの頼れる相棒として!

↑床のチェス柄にもマッチ

 

同製品を室内以外のシチュエーションでも活用できるのではと考えてみたところ、個人的におすすめの活用法はガレージや小型の倉庫での使用である。汗ばむ日中は冷風運転で稼働させ、陽が沈み涼しくなったらスイッチ一つで温風運転に切り替える。ガレージ作業に熱中してしまう筆者には、その手軽さが高ポイントだった。もちろん、キャスター付きなので移動がラクというのもうれしい。

 

冬場のガレージ・倉庫使用を考えてみる。燃焼系ストーブに比べれば熱量は大きくないが、火傷や火災のリスクが小さいので、オイルや可燃性の潤滑剤などが多いガレージでは安心だ。また、石油ストーブと違い換気する必要がないので、寒い日にガレージでバイクやクルマの整備をする時もシャッターやドアを閉めて作業できる。冬場の趣味の時間は快適になるだろう。

↑例えば、速乾させるために送風で運転したり、熱を取るために冷風をスポット的に当てたり、という使い方もできる

 

高齢者のヒートショック対策にもおすすめ

余談として、「SH-C252」は高齢者のいる家庭でも活躍してくれるだろう。冬場の脱衣所やトイレなど、室内の寒暖差が激しくなる場所ではヒートショックが懸念される。電源が取れる場所ならどこでも設置でき、移動も簡単な同製品は、そうした暖房の届かない場所にも置けるので、リスクを抑えることができる。また、シロカならではのシンプルな操作は高齢者にとって大きな味方になるはず。

↑暖房のない脱衣所やトイレに設置し、部屋全体の温度を管理することでヒートショックを防止。特に高齢者のいる家庭では重宝することは間違いない

 

同製品を使用してみた総合的な印象は、シンプル・イズ・ベストである。絶対的な熱量や冷量は石油ストーブやエアコンには及ばないものの、自然に近い暖かさや涼しさは満足できるものであった。なお、価格は1万6290円(税込 ※ヨドバシ.comでの価格)となっている。

これなら「当日の朝」でも焼き上がる!「超早焼きパン」搭載のシロカ「おうちベーカリー ベーシック」登場

シロカはホームベーカリーのエントリーモデル「おうちベーカリー ベーシック SB-1D251」を9月10日に発売します。実売予想価格は1万5000円前後(税込)。

↑サイズ(約):幅24.2×奥行30.8×高さ 25.7cm、本体重量(約):3.6kg(パンケース、パン羽根含む)、対応斤数:1斤、メニュー数:21、タイマー予約:13時間まで、消費電力:500W(ヒーター450W/モーター50W)

 

47分で焼き上がる「超早焼きパン」メニューを搭載

「おうちベーカリー ベーシック」は、47分で焼きあがる「超早焼きパン」メニューを搭載。通常、パンを焼くと半日程度かかることもありますが、これなら朝に仕込んで当日の朝のうちに食べることも可能です。「時間がなく、なかなかホームベーカリーの出番がない」「調理時間の長さでパン作りを諦めていた」という方も、ごはんを炊くのと同じ感覚で手作りのパンが楽しめるとのこと。

↑超早焼きパンのイメージ

 

↑47分で焼き上がる超早焼きパンをシロカで試食することができました。通常のパンよりは色白な見た目で、自然な小麦の味わいとしっとりした食感が楽しめました

 

基本のパンメニューはもちろん、ピザ生地やケーキ、ヨーグルトや甘酒、焼きいもといったパン以外のメニューまで、充実の21メニューを搭載。ちなみに、冬は自家製のもちができる「もちつき」メニューの需要が大きく、ホームベーカリーがよく売れるのだとか。また、付属のオリジナルレシピブックには94レシピを掲載しており、幅広いメニューを楽しめます。

↑付属のオリジナルレシピブック。日持ちして香気成分も失われにくいという「天然酵母パン」のレシピも掲載しています

 

洗い物はパンケースとパン羽根のみと少ないため、お手入れも簡単。さらに本機ではふたが取り外せるようになったことで、よりお手入れがしやすくなったといいます。液晶画面が見やすく、いまどの工程なのかがわかる表示となっているのもうれしいところ。幅24.2cmのコンパクトなサイズも魅力です。

↑ふたが取り外せるのが便利。ふたのガラス窓から中が見えるのもミソ

 

↑見やすい液晶画面。「こね」「発酵」「焼き」といった画面上部のアイコンが反転し、現在の工程を教えてくれます

 

自宅で手軽に焼き立てパンを食べたい方、初心者でもわかりやすいモデルを探している方、色々な料理が作れる手ごろな調理器がほしい方は、ぜひ注目してみてください。

冷房キンキンが苦手ならポータブルクーラーはどう? 酷暑の今夏はシロカ「除湿機能付きモデル」の追加がおすすめ

暑がりチームと寒がりチームが混在している4人家族の我が家。エアコンがフル稼働する夏は、設定温度や風向き、風量で意見が食い違うんです。でも結局、暑がりさんに合わせることになるので、エアコンの冷気が苦手な寒がりチームは、いつもと座る位置を変えたり、長袖を着てみたり……。かといって、暑がりさん専用小型扇風機をつけると、意外と風がまわりに散って、寒がりさんにはツライ。両チームが心地よく過ごすべく、暑がりさんにピンポイントで冷気を送れるものはないか? と探していたところ、見つけました! シロカの除湿機能付きポータブルクーラー SY-D151(実売価格3万9800円・税込)です。持ち運びが可能で、吹き出し口が細め! これはいいのでは? ということでレビューしてみました。

↑シロカの除湿機能付きポータブルクーラー SY-D151。本体サイズは約W22×D22×H41.4cm、質量は約7.2kg(本体のみの場合6.5kg)。電源コードの長さ1.8m。運転音54dB、消費電力約160W、風量は73m3/h。2時間、4時間、6時間のオフタイマーあり。除湿機能4.4L/日(タンク容量:1L)

 

インテリアとしてもいい感じ

個人的に、シロカの家電ってシンプルで好きなんです。このポータブルクーラーも、すっきりとしたフォルムで、操作パネルのデザインもおしゃれ。タッチパネルなので、軽く触れるだけで操作できて、とってもスマートです。アーチ状の金属の持ち手には薄いゴム製のカバーがかかっていて、収納はできない仕組み。持ち手も含めてデザインされていることで、洗練された印象を与えるのかも。

↑本体上部の操作パネル。ブラックのパネルに液晶で文字が浮かび上がります。配列もおしゃれ

 

風向きを決めるルーバーは上下にのみ動き、吹き出し口にちょこんとついたつまみで手動で調整。ルーバーの可動域はあまり広くないけれど、そこはポータブルと割り切りましょう。台座を用意したり、テーブルの上に載せたりすれば、顔に直で冷風を浴びることも可能。夏のお風呂上りなんかは最高ですよね。

 

排熱ダクトホースをうまく使えばかなり快適

取扱説明書によると、本機は「部屋全体を冷房することはできません」とのこと。その理由は、本体の中にコンプレッサーが入っていて、排気口から温風が出るから。冷風が出ているすぐ後ろから温風が出ているわけですから、部屋全体を冷やすことは難しいということですね。そのために、付属品として排熱用のダクトホースがついていて、できるだけ本体から遠くに温風を排気できるようになっています。なるほど!

↑付属品は、ダクトホース、ダクトホースを本体に取り付けるためのアダプター、ホースの先にはめる吹き出し口カバーの3点セット

 

↑ダクトホースはジャバラ状に縮められているので、アダプターを装着する際は両端のジャバラを少し広げ、反時計回りにねじ込みます。これ、広げないで作業すると永遠に回り続けるので要注意!

 

背面に接続するダクトホースは最短で約30cm、最大に伸ばすと1mになります。ジャバラなので、曲げるのも自由自在。これなら、排気口の向きを冷やしたい部屋の外に向けられるのがいいですね! 我が家では、窓を少しだけ開けておいて、カーテンの向こう側にホースの先を設置してみました。こうすると、冷房でキンキンに冷えるのは嫌だけど、冷風は感じたいというわがままに対応してくれる感じ。窓の外に排気せず、最大限にダクトホースを伸ばして使用するだけでも、温風が漂ってくる感じはなく、部屋全体がなんとな~くひんやりします。

 

冷え方としては、首振り機能がない、冷風の出る扇風機といった感じでしょうか。エアコンほど強力ではないので、すぐに部屋全体がしっかり冷える感じはないけれど、肌にまとわりつく暑さが取れて快適でした。なので、通常のエアコンを使わず、単独で使えばキンキンの冷房が苦手な寒がりチームには最適かも。もちろん、通常のエアコンをつけた状況下で、さらに冷房を強化したい暑がりチームにも使えます

↑排熱ダクトホースを室外に向けて、温風を逃がしてあげるとさらに快適

 

除湿機能で洗濯物がよく乾く!

本機は除湿機能付きということで、雨の日の洗濯物にも活用してみました。除湿モードを使えば、湿度が下がる=湿気が飛ぶ→洗濯物が乾きやすくなる、というわけです! 除湿モードは40%・50%・60%の3段階。湿度の高い日は50%や60%だと、ややモワッとするので、ほぼ40%で稼働。室内干しの洗濯物から50cmほど離れた場所に置くと、風量2で洗濯物がほんの少しゆらゆらする感じです。薄手のTシャツやタオルなどは、4時間くらいで、あらかた乾いてびっくり! デニムやバスタオルはさすがに浴室乾燥機での仕上げが必要でしたが、それでも、いつもより短時間で乾いてくれてうれしいです。

 

なお、本機には除湿した水分をためておく排水タンクが内蔵されています。市販のゴムホースを使って常時排水することも可能なようですが、我が家の場合は、本機をあちこちに移動して使いたいので、排水タンクで対応しました。水を捨てる時は、タンク上部の角にある排水用の三角のフタを持ち上げて、タンクを傾ければOK。排水タンクは容量1Lで満水だと意外と重いですが、片手でも作業は可能です。

↑水を捨てるときは引き出し状になっている排水タンクをまーっすぐ引き抜けば、満水時でも水はこぼれません。ただ、排熱ダクトの真下にあるので、ホースがちょっと邪魔でした

 

↑タンク上部の角にある三角のフタを持ち上げて水を捨てます

 

↑今回は使用しませんでしたが、排水で市販のゴムホースを使う場合はここに装着します

 

取扱説明書には、部屋の温度35℃、湿度40%の環境で使用すると5~6時間で満水になる、とありました。我が家では、雨天の洗濯物の乾燥メインで使用した場合で4時間、湿度高めの夏日の時で6時間くらい、気温は25℃以下だけど、ちょっと蒸すなぁという日に7時間くらいで満水になりました。なお、満水になるとアラームが鳴って自動停止するので、水があふれる心配はありません。

↑満水時、アラームと共にマークが赤く点灯し、自動停止します

 

↑お手入れは左右のフィルターのホコリを掃除機などでキレイにするだけです。簡単に外れるので、手間いらず

 

家じゅうどこでも持ち運べる手軽さがgood

ところで、夏場にドライヤーを使うとき、温風で汗ばんだりして、せっかくお風呂で汗流してきたのに! なんてことありませんか。そこで今回は洗面所に本機を持って行き、排気ダクトホースを廊下に向けて、冷風モード、風量1でスイッチオン。涼みながらドライヤーをかけると、これがまた気持ちいい! さらに、キッチンでも試してみたところ、こちらもgood。料理しているときはキッチンにエアコンの冷気が届かず、夏場には汗だくになることもあるんですが、本機があれば快適です!

↑洗面所でドライヤーとともに使用すると快適でした!

 

なお、先述の通り、こちらは部屋全体を冷やすために作られている製品ではないので、エアコンで部屋全体をゆる~く冷房して、本機でピンポイントで冷やす、という使い方がよさそう。市販のワットモニターで計測したところ、電気代は1日24時間換算で23~30円とそこそこかかります。なので、長時間つけっぱなしにせず、暑さが気になる時間帯だけ使うのがいいでしょう。

 

一方で、気になったのが運転音。取説に書いてある音の目安、54dBというのは、換気扇の音やエアコンの室外機と同じくらいなので、それなりの音がします。なので、本機を使用するときはテレビの音量をちょっと上げる必要がありました。とはいえ、寝室での使用で眠れないほどの騒音ではなかったです。あとは重さ。約7kgとちょっとずっしりきますが、片手で持って運べる程度なので、苦になるほどではありません。

 

今夏は厳しい暑さが予想されていることもあり、本機が活躍する機会は多いはず。除湿機能で湿気を取りつつ洗濯物の乾燥をサポートしたい方、ちょっとだけ涼しくしたい方、風弱めが好きな方、そして、我が家のように暑がりさんと寒がりさんとが両方いるご家庭には、大いにおすすめしたいところです。

 

内食時代に深まる「レンジ解凍」のお悩みにシロカが出した「一発解答」とは?

2022年で創刊40周年を迎えた、押しも押されぬモノ誌の決定版「モノ・マガジン」と、創刊23年目を迎えたピチピチの“新卒世代”「ゲットナビ」、2誌の編集長が1つのモノにおのおのの角度から迫るコラボ連載は、今回ではや第5回。今回は、進境著しい家電メーカー・シロカに潜入しました!

過去の記事はこちらから

 

二つの目で見ればピントが合う! ゲットナビ×モノ・マガジンの「ヒット」スコープ

– Target 5.シロカ「電子レンジSX-18D132」–

ところで、シロカというメーカーにどのような印象を持っていますか? シンプルな機能とデザイン、リーズナブルな価格、ジェネリック家電……これらはあながちすべて間違いではありませんが、いまはそれだけではないのです。同社の製品開発メンバーのひとり、佐藤一威(さとうくにたか)さんはこう語ります。

 

「従来は、既製品を工場から買い付けて、後からデザインして製品化するというやり方が主流でした。しかし、2年前に代表が交代したことを契機に、機能もデザインも新しくシロカらしい製品を作っていこうという、モノ作りの機運が高まったんです」

 

モノ作り企業に生まれ変わったシロカ。そのなかで生まれたヒット製品のひとつが、同社初の電子レンジSX-18D132(実売価格1万7980円/税込)。食材を温める機能だけを搭載したいわゆる単機能レンジですが、その大きな特徴は「解凍」機能にあります。

↑シロカ初の電子レンジSX-18D132と、開発を担当した佐藤一威さん。SX-18D132は現在ブラックのみでの展開となっています

 

手巻き寿司に失敗した社員の声がきっかけだった

コロナ禍で外出に制限がかかるなかで、スーパーで魚や肉を大量買いして自宅で冷凍保存するというライフスタイルが広まりました。メインの冷蔵冷凍庫とは別に“セカンド冷凍庫”を導入する家庭も増えています(川内家でも小型冷凍庫を買いました)。その一方で、従来の電子レンジの解凍機能に不満を抱く人も増加。シロカの社内からも声が上がったそうです。

 

「ある社員が、週末に手巻き寿司を楽しもうと刺身用のマグロをサクで購入して冷凍していたのですが、レンジ解凍がうまくいかず、ツナフレークのようになってしまいガッカリしたという話を聞きました。これはニーズがあるのではと考えて、やさしく解凍できる機能を持つ電子レンジの開発に着手しました」(佐藤さん)

 

ちなみに筆者もたまーに料理をしますが、電子レンジで最も使うのはやっぱり解凍。冷凍ごはんを温めたり、買い置きしていた肉を解凍したり。肉はどうしても火が入り過ぎてしまい、表面が焼けてしまうことがほとんど。どうせその後の調理で加熱するし……と、あまり気にしないように努めていましたが、やっぱり生肉をそのまま調理したときと比べると、味が断然落ちるんですよね。魚の刺身をレンジ解凍するなんて、完全に諦めてました。

↑シンプルでスタイリッシュなデザインも魅力。庫内もスクエアのため汚れた際などに手入れしやすい

 

解凍のカギは低出力での安定

佐藤さんはまず他社の単機能レンジをいくつか購入。社員から要望のあったマグロのサクと、ひき肉の解凍を試してみました。やはり取扱説明書通りに加熱しても、変色したり、ドリップが大量に出たりと、なかなかうまくいきません。一般的な電子レンジの解凍モードでは200W出力で加熱するのですが、これは「ずっと200Wで加熱する」のではなく、「通常の500W出力とオフを断続的に繰り返して平均200W出力にする」という方式を採用しています(下写真参照)。当然ながら最大出力が高いほど食材を傷めるリスクがあるため、佐藤さんはこれをいかに抑えて安定した出力を実現できるかを研究しました。

 

と、理屈ではいけそうな気がするものの、実際に試してみるとそう甘くはありません。加熱には、出力を制御しやすいインバータ方式を採用しましたが、それでも200W出力をキープするのは難しいもの。かといって出力を極端に下げると解凍に時間がかかり過ぎてしまったり、まったく解けなかったり。

 

「ひき肉は適度に脂身があるので、それが先に溶けることでうまい具合に全体へ熱が回るのですが、脂の少ないマグロの赤身は難しかったです。しかも刺身で食べることを考えるとかなり繊細。うまくいくまでの検証に3か月ほどかかりました」(佐藤さん)

 

検証した食材は開発スタッフがおいしくいただかなくてはならないため、開発中に「マグロに飽きる」という苦難を味わいつつも、試行錯誤の末に最大300W出力とオフを繰り返すという最適解にたどり着いたのです。良かった!

↑一般的な電子レンジの解凍モード(左)と、SX-18D132の「やさしさ解凍」(右)の出力イメージ。前者は500Wとオフを断続的に繰り返すのに対して、シロカでは最大出力を300Wに抑えることで食材へのダメージを軽減しています

 

実際に解凍を試してみたらガチだった

論より証拠ということで、実際に解凍を試してみましょう。比較対象として同価格帯の他社製単機能レンジも用意しました。

↑マグロのサク。冷凍庫から出したてのカチカチな状態です

 

↑他社レンジの解凍モードだとこんな感じ。中央部はまだカチカチなうえ、一部が黒く変色してしまっています

 

↑SX-18D132で解凍したものがこちら。他社製と比べて時間はかかるものの、すぐに包丁で切って食べられる状態になりました。解凍ムラが少なく、ドリップもほとんど出ていません

 

↑続いてひき肉で検証します

 

↑他社製では、しっかり解凍できたものの、ドリップが大量に出てしまいました。これでは風味が損なわれてしまいます

 

↑SX-18D132で解凍したもの。ドリップもなく、美しい仕上がりです。スーパーで売っている状態と見た目はほぼ変わりません

 

思っていた以上に違いがはっきりと見てとれました。SX-18D132は最大出力を抑えているため他社製よりも時間は数分長くかかるものの、何度も温め直したり、途中で様子をうかがったりする必要がないので、ストレスはそれほどありません。

 

冷凍ごはんもウマかった!

最後に、私が電子レンジで最もよく使うといっても過言ではない、冷凍ごはんの温めにもチャレンジしました。GetNavi web編集部の和田史子副編集長が、筆者、いやこの取材のために愛情を込めて凍らせた高菜ごはんを解凍してみます。

↑果たして解凍はうまくいくのか? そして気になるそのお味は――?

 

↑解凍後。しっとりとした仕上がりで、解凍ごはん特有のダマ感もありませんでした

 

↑見た目は良いので実食へ。ウッ……ウマい!(古)

 

肉・魚に良し、冷凍ごはんに良しということで、想像以上に使える電子レンジだと実感できました。和田さんの●入り道具として正式に認定いたします!

 

前田編集長のレポートは→https://www.monomagazine.com/46827/

 

 

撮影/青木健格(ワールドフォトプレス)

プロが注目する自動調理鍋ベスト3は?「いま、欲しいモノランキング」自動調理鍋編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 自動調理鍋選びの3か条

1 かき混ぜ・パック調理など高度な調理機能に注目を

かき混ぜ機能やパック調理など独自の高度な調理機能があると、レシピの幅や味の仕上がりに差が生まれる。自分の好みに合う料理をより多く作れる機能が何か考えて製品を選ぶのがオススメだ。

 

2 豊富なメニューから選びやすいことも重要

調理できるレシピ数が増えると、検索のしやすさも重要だ。目当てのレシピを直感的な操作で簡単に呼び出せるかがポイントとなる。さらに、液晶画面の見やすさも使い勝手を左右するので要チェックだ。

 

3 インテリアに溶け込むシンプルデザインが◎

日ごろ頻繁に使う家電だけに、キッチンへの馴染みが良くオシャレなデザインがベター。落ち着いたモノトーンのほか、目を引く色でも質感が上品で料理へのモチベーションが上がるデザインを選びたい。

 

私が選出しました!

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

 

“内食”ニーズを受けて自動調理鍋がより高機能化

自動調理鍋は、昨今のおうちごはん需要で「調理の手間を省きたい」「家で手軽にごちそうを作りたい」という人がますます増え、大幅に売り上げを伸ばした。この流れを受けてメーカー側もより高機能なモデルを続々と投入している。

 

ヘルシオ ホットクックは独自の「まぜ技ユニット」が進化。従来は加熱時のみに使えたかき混ぜ機能が食材をつぶす際やクリームの泡立てなどにも使えるようになり、用途が広がった。また、付属の蒸しトレイを使い、上下で2段同時調理も可能。購入後に同社クラウドへ接続してメニューのレパートリーを増やせる点も依然好評だ。

 

象印の自動調理なべはパック調理機能が充実し、調理後の洗い物を減らせるのがうれしい。ホーロー鍋を採用し、ガスコンロの直火で温め直しできるのも便利だ。

 

おうちシェフPROは95kPaの高圧力を一定制御する技術で、味の染み込み具合と柔らかさが従来機種より格段に向上。自動減圧機能で圧力鍋の難点である長い減圧時間を大幅カットできるのも魅力だ。

 

第3位 95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

 

第2位 パック調理で洗い物を時短!ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

 

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

 

第1位 まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

 

プロが注目する自動調理鍋ベスト3は?「いま、欲しいモノランキング」自動調理鍋編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 自動調理鍋選びの3か条

1 かき混ぜ・パック調理など高度な調理機能に注目を

かき混ぜ機能やパック調理など独自の高度な調理機能があると、レシピの幅や味の仕上がりに差が生まれる。自分の好みに合う料理をより多く作れる機能が何か考えて製品を選ぶのがオススメだ。

 

2 豊富なメニューから選びやすいことも重要

調理できるレシピ数が増えると、検索のしやすさも重要だ。目当てのレシピを直感的な操作で簡単に呼び出せるかがポイントとなる。さらに、液晶画面の見やすさも使い勝手を左右するので要チェックだ。

 

3 インテリアに溶け込むシンプルデザインが◎

日ごろ頻繁に使う家電だけに、キッチンへの馴染みが良くオシャレなデザインがベター。落ち着いたモノトーンのほか、目を引く色でも質感が上品で料理へのモチベーションが上がるデザインを選びたい。

 

私が選出しました!

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

 

“内食”ニーズを受けて自動調理鍋がより高機能化

自動調理鍋は、昨今のおうちごはん需要で「調理の手間を省きたい」「家で手軽にごちそうを作りたい」という人がますます増え、大幅に売り上げを伸ばした。この流れを受けてメーカー側もより高機能なモデルを続々と投入している。

 

ヘルシオ ホットクックは独自の「まぜ技ユニット」が進化。従来は加熱時のみに使えたかき混ぜ機能が食材をつぶす際やクリームの泡立てなどにも使えるようになり、用途が広がった。また、付属の蒸しトレイを使い、上下で2段同時調理も可能。購入後に同社クラウドへ接続してメニューのレパートリーを増やせる点も依然好評だ。

 

象印の自動調理なべはパック調理機能が充実し、調理後の洗い物を減らせるのがうれしい。ホーロー鍋を採用し、ガスコンロの直火で温め直しできるのも便利だ。

 

おうちシェフPROは95kPaの高圧力を一定制御する技術で、味の染み込み具合と柔らかさが従来機種より格段に向上。自動減圧機能で圧力鍋の難点である長い減圧時間を大幅カットできるのも魅力だ。

 

第3位 95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

 

第2位 パック調理で洗い物を時短!ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

 

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

 

第1位 まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

 

「まぜ技ユニット」で料理の仕上がりが違う! プロが絶賛するシャープの自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

まぜ技ユニット搭載により料理が絶妙の仕上がりに!

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

【調理容量:2.4ℓ】

【調理機能の種類:12】

【内蔵レシピ:145(※)】

【予約機能:搭載】

調理工程に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。食材をつぶす際などにかき混ぜ機能を使えるようになり、活用シーンが広がった。無線LAN接続で購入後もレシピ数が増え、レシピを決定したら専用サイト上に食材の買い物リストを作ることも可能。

SPEC●消費電力:800W●最大予約設定時間:15時間●保温:最大12時間●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg
※:内蔵レシピ数はメニュー集掲載数(手動メニューも含む)

↑温度センサーと蒸気センサーで鍋内温度や食材の火の通り具合を検知。自動で細かく火力調整し、料理上級者の味に仕上げる

 

↑まぜ技ユニットが加熱状況に合わせて絶妙なタイミングで具材をかき混ぜる。少ない調味料でもムラなく味が染みる

 

↑メニュー選択は調理カテゴリや食材など様々なルートから行える。フルドット液晶で文字が見やすく、音声案内付きなのもうれしい

 

↑ファスナー付き食品保存袋を使って低温調理も簡単。低温調理の際は食材がしっかりお湯に浸かるよう、必ず蒸しトレイをセットする

 

【IMPRESSION】 独自のかき混ぜ機能を備えメニュー選択の幅も広い!

「かき混ぜ機能のほか、低温調理など幅広い調理に対応。レシピも検索しやすく、クラウドと連携しメニューを増やせます。従来機種より横幅がコンパクトになり、設置性も優秀」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

タンク式「じゃない」工事不要の食洗機が登場! シロカからバケツを使った「自動給水式」の2タイプが発売

シロカは、水道工事が不要な自動給水式を採用し、食器乾燥方法の異なる2タイプの食器洗い乾燥機を5月21日より発売します。温風乾燥機能搭載の「食器洗い乾燥機 温風乾燥タイプ SS-MH351」と、自動でドアが開き食器と庫内の自然乾燥を促す「食器洗い乾燥機 オートオープンタイプ SS-MA351」があり、共に実売予想価格は7万前後(税込)となっています。

 

付属のバケツから自動で水を汲み上げる自動給水式を採用

水道工事が不要な食器洗い乾燥機は、手動の給水が必要なタンク式が主流ですが、本製品はタンクではなく付属のバケツから自動で水を汲み上げる「自動給水式」を採用しています。

↑付属のバケツから自動で水を汲み上げる「自動給水式」。本体に給水する手間が省ける

 

本体のサイズは奥行き約35cmとスリムながら、庫内は4~5人分の食器約36点をセットできる大容量となっており、最大27cmの大皿や、直径28cmまでのフライパンも洗えるのだとか。

 

洗浄面では、最高75℃の高温洗浄と最大2mに達する高水圧、あらゆる角度から洗い上げる360°洗浄を組み合わせた「トルネード除菌洗浄75」を搭載。また、UVライトの照射により、洗い上がりの99.9%除菌の状態を8時間以上持続できるそうです。UV除菌コースでは、スマートフォンケースやマスクなどの小物から、哺乳瓶といった背の高いものまで除菌することが可能です。

↑UVライトを照射することで、洗い上がりの除菌率を8時間以上キープできる

 

温風乾燥タイプ(SS-MH351)は、各コースの洗浄後に温風で食器を乾かす温風乾燥機能を搭載しています。送風乾燥だけの場合に比べて水滴が残りにくく、食器をしっかり乾かせるそうです。温風乾燥機能は単独でも使用可能です。

 

オートオープンタイプ(SS-MA351)は、洗浄後に自動でドアが開き蒸気を逃がすことで、結露を抑え、食器と庫内の自然乾燥を促すタイプとなっています。

↑オートオープンタイプ(SS-MA351)。オートオープン機能により庫内の蒸気を逃す

質感が上品でパック調理が便利! プロが注目する象印のオシャレ自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

パック調理で洗い物を時短! ホーロー鍋でより美味に

象印マホービン

STAN.自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

【調理容量:2.3ℓ】

【調理機能の種類:7】

【内蔵レシピ:33】

【予約機能:搭載】

「パック調理」機能を搭載し、洗い物を増やさずほったらかし調理が簡単に実現。専用の「パックホルダー」を使って同時に最大2品まで自動調理できる。また、蓄熱性が高いホーロー鍋を内鍋に採用し、加熱後に食材がゆっくり冷めるので味がよく染み込む。専用ふた付きで鍋ごと冷蔵庫に保存可能。

SPEC●消費電力:900W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大12時間(※)●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg
※:自動的に保温になるのは予約調理の場合のみ。保温できないメニューもあり

↑蓄熱性が高く腐食しにくい厚さ2mmのホーロー鍋を採用。冷蔵庫保存に便利なふた付きで、温め直す際はコンロに直接かけられるのも助かる

 

↑専用パックホルダーに食材と調味料が入った食品保存袋をセット。パックホルダーカバーを付けることで保存袋が浮くのを抑え、食材をムラなく加熱する

 

↑付属のレシピブックに33メニューのレシピを掲載。ウェブ上のメニューと合わせて約100種のレシピに対応する

 

【IMPRESSION】 パック調理は便利だが自動メニューは厳選

「本体はマットな質感で上品。パック調理は2品同時に作れ、洗い物が少ないのも便利です。ただし自動メニューが少なく、多くのメニューで温度と時間の設定が必要となります」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

業界最高クラスの圧力で豚角煮もホロホロに! プロが注目するシロカの自動調理鍋

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、自動調理鍋の注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

95kPaの高圧と自動減圧でさらにおいしく時短調理!

シロカ

おうちシェフPRO SP-2DM251

実売価格1万5800円

【調理容量:1.68ℓ】

【調理機能の種類:10】

【内蔵レシピ:83(※)】

【予約機能:搭載】

業界最高クラスの圧力95kPaで豚角煮も短時間でホロホロに。圧力調理、無水調理のほか、スロー調理など10種の調理法に対応する。加圧終了後に自動減圧機能が働き、調理時間を短縮。予約調理では最初に加熱し、設定時間近くに仕上げを行い、味を染み込ませて完成する。

SPEC●消費電力:700W●最大予約設定時間:12時間●保温:最大1時間(ご飯メニューは最大12時間)●サイズ/質量:約W240×H270×D260mm/約3.9kg

※:オートメニューの数(レシピブックに掲載のメニュー数)。手動調理モード6種を加えると89

↑95kPaの高圧力を均一に加え続けることで味がより染み込み、食感も柔らかに。染み込み度は一般的な鍋の約3倍!

 

↑付属のレシピブックに83種の自動メニューを掲載。肉・魚料理はもちろん、おもてなし料理など幅広いレシピが揃う

 

↑「オート」ボタンでコースを選び、当該レシピのメニュー番号を選べば設定完了。時短ボタンを押すことで調理終了後に自動減圧する(※)
※:時短モード対応メニューに限る

 

【IMPRESSION】 独自の加圧技術がスゴい!!︎ 調理設定はレシピ本が必要

「料理を柔らく仕上げる高圧力技術が秀逸。デザインは平凡ですが、白い色味がキッチンに馴染みます。メニュー選択は料理を番号で指定するため、レシピブックが都度必要です」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

本誌やウェブ媒体で生活家電全般の新製品紹介記事やレビュー記事を執筆。私生活でも電気圧力鍋を積極的に使っている。

家事えもんが予想! 2022年に爆売れ必至の調理家電はコレだ

インフルエンサーは、家電やガジェット、ファッションなどの様々な情報をライフスタイルとともに発信し続けています。 今回は「家事えもん」として親しまれる松橋周太呂さんに、2022年に爆売れ必至の調理家電を占ってもらいました!

※こちらは「GetNavi」2022年2月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

3度目の戦国時代が到来! ほったらかし調理家電

2014〜15年ごろと、2020年ごろに続いて、いま“第3次ほったらかし調理家電戦国時代”が到来中。各社が革新的な新製品を投入しています。

 

直火OKのホーロー鍋

象印マホービン
STAN. 自動調理なべ EL-KA23
実売価格3万3000円

同時に2品のパック調理が可能になり、“時産”性が向上。高い蓄熱性を誇る厚さ2mmのホーロー鍋は直火にかけることができ、料理好きが使い込める仕様になっています。調理後は専用の蓋をすればそのまま冷蔵保存できて便利!

 

忙しい毎日でも多彩な料理を楽しめるホットクック

シャープ
ヘルシオ ホットクック KN-HW24G
実売価格7万4800円

2〜6人ぶん作れる容量はそのままに、従来機よりもコンパクト化。「まぜ技ユニット」の回転速度が強化され、ホイップクリームなどの泡立てが可能になりました。ケーキ作りを楽しむ際のサポート役としても秀逸です。

 

独自の加圧技術を採用したシロカの「おうちシェフ」

シロカ
おうちシェフPRO SP-2DM251
実売価格1万5800円

独自の「スマートプレッシャー技術」を採用し、おいしく素早い調理を実現。加圧時間と圧力値を自由に調整可能で、好みに合わせた細やかな調理ができます。予約調理時は細菌が繁殖しづらい温度を維持するので衛生的。

 

▼選んだのはこのインフルエンサー

[家電芸人]松橋周太呂さん
「家事えもん」の愛称で親しまれる家事・家電芸人。「調味料検定通」を取得した料理好きで、メディアでは時短テクを多数紹介する。

シロカの電気圧力鍋が1万2800円! 人気家電が超おトクな「XPRICE」ブラックフライデー&サイバーマンデーは11月19日から

エクスプライスは、同社が運営する、エアコンや冷蔵庫などの家電を中心に販売するECサイト「XPRICE」にて、11月19日12時~11月30日18時の12日間、ブラックフライデー&サイバーマンデーセールを開催します。

 

期間中は最大50%OFFのお得な製品も登場し、シロカの電気圧力鍋を税込1万2800円などの特別価格で提供。「ブラック」フライデーにちなんで、総額96万円(クロ=“黒”)以上のクーポンを毎日配布します。

 

以下はセール対象アイテムです。

 

シロカ 電気圧力鍋(1台6役/スロー調理機能付き)SP-4D151(RD) レッド

↑ブラックフライデーセール価格1万2800円(税込)

 

スライヴ マッサージチェア(くつろぎ指定席)CHD-9200-BK ブラック

↑ブラックフライデーセール価格7万7777円(税込)

 

イワタニ カセットコンロ(カセットフー タフまる)CB-ODX-1-OL オリーブ

↑ブラックフライデーセール価格7777円(税込)

 

日立 エアコン白くまくんRAS-X40K2S(主に14畳用・単相200V)

↑ブラックフライデーセール価格10万8000円(税込)

 

象印 スチーム式加湿器EE-DC50-HA グレー(木造和室8畳/プレハブ洋室13畳まで)

↑ブラックフライデーセール価格1万9800円(税込)

 

東芝 有機ELテレビ REGZA 65X830(65V型地上・BS・110度CS 4K内蔵)

↑表示価格より1万円引きになるクーポンを配布(5名限定)

低糖質パンが作れる最新「ヘルシー・ホームベーカリー」3選を家電のプロがレビュー

FYTTE × GetNavi webが開催している「カラダ、ココロ、整う」プロジェクトは、コロナ禍になり、運動やエクササイズのあり方、栄養管理のあり方が大きく変わった新しい時代の「カラダとココロの整え方」を模索していくプロジェクトです。

 

本シリーズでは、9月までの12回、 カラダとココロに効く最新プロダクトをプロたちが解説。今回のテーマは、低糖質なパンや健康に良い発酵食品などが手軽に作れる「ホームベーカリー」を紹介します。家電のプロが実際に使用して、3項目をチェックした結果とともに見ていきましょう!

 

「カラダ、ココロ、整うプロジェクト」は7月〜9月まで毎週4本のヘルスケアやエクササイズにまつわる情報を集中的に配信中。無料の会員登録でプレゼントやモニター情報が届く特典も

 

【その1】

糖質を約87%カットしたブランパンが自宅で焼ける

ツインバード

Take bran!ブランパンメーカー BM-EF36W

実売価格1万2150円(税込)

低糖質のブランパンが焼けるホームベーカリー。小麦の外皮である「ふすま」(ブラン)を主原料とした特別なパンミックスで作るので、一般的な食パンと比べて糖質が約87%カットできます。1斤と1.5斤の2サイズ(ブランパンは1斤のみ)に対応。通常の食パンやもち、焼きいも、甘酒も作れる18種類のメニューも搭載します。最大15時間、10分単位で設定可能なタイマー付。付属のレシピブックには、2週間分の低糖質ブランパンのアレンジレシピを掲載しています。

SPEC●サイズ/質量(約):約W240×D350×H280mm/4.2kg●消費電力:450W●容量:食パンの場合 1.5斤 / 1斤●タイマー:15 時間(焼き上がりまで )

 

家電ライター 田中真紀子さんがチェック!

【機能】

専用のパンミックスで大幅な糖質カットが可能

ツインバードは低糖質ブームをいち早くキャッチし、低糖質なブランパンが自宅で焼ける専用コースを搭載したモデルを開発。鳥越製粉と共同開発したオリジナルの低糖質ブランパンミックスを使用することで、一般の食パンに含まれる糖質量を87%もカットしてくれます。ほかにも栄養価の高い全粒粉を使用した全粒粉パンメニュー、野菜ペーストを混ぜ込んで焼き上げるヘルシーなパンのレシピも用意しています。

↑焼きたてのブランパンが食べられます

 

【低糖質パンの味・食感】

ブランパンはもっちり食感で、口当たりは滑らか

ブランパンの練り工程を見たところ、生地の粘り気が強く、焼き上がりもフワッというよりもっちり練り上げた印象。とはいえ、中身自体はしっかり膨らんでいます。食パンのような伸びはありませんがやわらかく、口当たりも滑らか。ただ、半分ぐらい食べると、やはりブラン独特のボソボソした食感が気になってきます。ただし、そのぶんサンドイッチとの相性抜群! 見た目がおしゃれだし、具材とのなじみもよく、罪悪感なくたっぷり食べられます。

↑ブランパンはもっちりやわらか

 

↑サンドイッチにするとおしゃれ!

 

【収納・設置しやすさ】

奥行があるので設置スペースに注意

本体サイズは幅240×奥行き350×高さ280mm。高さを抑えているため、圧迫感はない一方、奥行きがあるので、ほかのモデルに比べると設置スペースが取られます。すっきりした白いカラーで、デザインは至ってシンプルな印象です。

 

【まとめのひとこと】

本気で糖質オフライフを始めたい人に

ダイエット中で糖質制限をしている人にとって、糖質87%カットのパンはかなり魅力的!  市販のブランパンと同様、少々食べにくい部分はありますが、サンドイッチにしたり、チーズをかけてトーストしたり、カレーをつけたりと、いろいろ工夫することで美味しく続けられると思います。本気で糖質オフライフを始めたい人におすすめです!

 

【その2】

低糖質パンのほか、マルコメ監修の⽢酒メニューも作れる

シロカ

おうちベーカリー SB-1D151

実売価格1万1760円(税込)

本体にはパンから乳製品までの20のプリセットメニューを搭載し、付属のオリジナルレシピブックには充実の103レシピを収録。ふわふわの生地とほんのりとしたやさしい甘さの生食パンもカンタンに作れます。160年以上の歴史を持つみそメーカー・マルコメが監修した⽶糀(こめこうじ)⽢酒が作れるのも大きなメリット。さらに塩糀・しょうゆ糀や、糖質オフの⼤⾖粉パンやブランパンなど、健康に配慮したレシピも豊富です。業界最小クラスのコンパクトサイズも特徴。

SPEC●サイズ/質量(約):約W232×D295×H253mm/3.6㎏(パンケース含む)●消費電力:500W●容量:1斤●タイマー:13 時間まで

 

家電ライター 田中真紀子さんがチェック!

【機能】

食感が異なる甘酒が作れる

おいしさだけでなく「健康」をキーワードとしているだけあって、大豆粉パンやブランを使った「糖質オフパン」が楽しめます。近年は甘酒が健康に良いと話題ですが、発酵のプロであるマルコメが監修した甘酒メニューは、食感が異なる「さらさら甘酒」「つぶつぶ甘酒」の2種類から選べるのもうれしい点。さらに全粒粉パン、米粉パン(グルテンなし)など20の豊富なメニューを搭載しています。

↑マルコメが監修した甘酒のメニューを搭載。甘酒には腸内環境を整える食物繊維やオリゴ糖、お肌に良いとされるビタミンB群を豊富に含んでいます

 

【低糖質パンの味・食感】

糖質76%オフの食パンは続けられそうな味

レシピにある低糖質パンは、「糖質40%オフのブランパン」。強力粉とふすま粉(ブラン)をほぼ同量入れて作るもので、その名の通り糖質40%オフになります。クセはあるものの、いわゆるブランパンより食べやすく、ブランパンは食べにくいと感じている人にはちょうどいい感じ。ただ、材料としてふすま粉、小麦たんぱくを用意する必要があります。

 

一方、今年4月には、日本製粉と共同開発した専用の食パンミックス「毎日おいしい 糖質76%オフ食パンミックス」が発売されました。ドライイーストも同梱されているので、用意するのは水だけととても簡単。こちらはブランを使わず、食パンの原材料である小麦を難消化性でんぷんに大幅に置き換えることで、糖質76%オフを実現したそう。肝心の味はやはり少しパサパサした感じはありますが、「糖質オフでこの味なら続けられそう」という及第点の味でした。

↑糖質76%オフの食パン

 

【収納・設置しやすさ】

かなりコンパクトで設置性ではトップクラス

本体サイズは幅232×奥行295×高さ253mm。「業界最小クラス」をうたうだけあって非常にコンパクトなので、ほかのホームベーカリーが置けなかった場所でもすんなり置けるかも。落ち着いたブラウンのカラーで悪目立ちしないのも魅力です。設置性ではトップクラスといえるでしょう。

 

【まとめのひとこと】

コンパクトかつお手頃価格で初心者にオススメ

コンパクトかつ価格も手頃なので、ホームベーカリーを買おうか迷っている初心者の方におすすめ。糖質オフのパンも、ブランを使ったものとブランを使わない専用ミックスから選べるほか、甘酒もマルコメ監修だけあって美味しいです。もちろんふつうの食パンもおいしく焼けるので、万が一糖質オフパンに飽きてしまっても大丈夫ですよ!

 

【その3】

メニュー数は43種類! 糖質約60%オフのパンも焼ける

パナソニック

ホームベーカリー ビストロ SD-MDX4

実売価格5万1700円(税込)

プロの技法を取り入れ、パン生地を「たたく」「伸ばす」工程を3次元で行う独自の「3D匠ねり」と、室温と庫内の温度を見はり、環境に合わせてプログラムを変える独自の「Wセンシング発酵」を採用。一年中安定した焼き上がりのパンをつくることができます。​また、生食パンづくりに適した「リッチ パン・ド・ミ」メニューを新搭載。「ねり」と「発酵」のプロセスを見直し、しっとりとしたきめ細かくやわらかい食感に焼き上げます。​さらに、「低糖質パン」メニューを新搭載。新たに日清フーズが監修した「低糖質パンミックス SD-LCM10」を使うことで、糖質約60%オフを実現しました。メニュー数は43種類と豊富。

SPEC●サイズ/質量(約):約W263×D356×H353mm/6.0㎏●消費電力:430W●容量:1斤

 

家電ライター 田中真紀子さんがチェック!

【機能】

ヘルシーなパンのレシピが多彩

同社オーブンレンジなどのブランド名となっている「ビストロ」の名を、初めてホームベーカリーに冠したハイスペックモデルです。プロの技法にならった「3D匠ねり」を新搭載したほか、室温と庫内の温度をはかり、最適なタイミングでイースト投入やプログラムを自動調整することで、一年を通して美味しいパンが焼けるのがウリ。新たに糖質60%オフの「低糖質パン」が焼けるメニューを搭載したほか、ライ麦パン、全粒粉パン、グルテンフリーのアレンジレシピなど、ヘルシーなパンのレシピが多彩です。

 

イースト自動投入機能も便利。気温や予約時間によって発酵が進んでしまうことなく、安定しておいしく焼くことができます。材料を入れるときも、「ドライイーストが濡れないように」と神経を使わなくていいのはうれしいですね。

↑「Wセンシング発酵」とイースト自動投入機能により、いつでも安定した品質のパンが焼けます

 

【収納・設置しやすさ】

スタイリッシュなデザインで出しっぱなしでも気にならない

本体サイズは、幅263×奥行356×高さ353mm。一見スリムに見えますが、実はほかのモデルに比べても意外と大きいです。ただ、カラーがブラックでスタイリッシュなので、収納せずに出しっぱなしにしてもいいでしょう。

 

【まとめのひとこと】

低糖質でも、美味しさにこだわりたい人はぜひ!

これまで「低糖質パンというと原料はブラン」が常識でしたが、本製品の低糖質パンミックスはブランを使わず、小麦粉から糖質成分を抜いたとのこと。この発想は意外でした。そして、そのぶん味も美味しい! しかも本製品の本当のウリ(?)は、生食パンのような味わいの「リッチ・パン・ド・ミ」が焼けるところ。食パンはとことんおいしく焼きたい、低糖質でも美味しさはあきらめたくない。そんなこだわりが強い人にぜひ使ってほしい1台です!

 

 

「カラダ、ココロ、整うプロジェクト」は7月〜9月まで毎週4本のヘルスケアやエクササイズにまつわる情報を集中的に配信中。無料の会員登録でプレゼントやモニター情報が届く特典も

 

肉が舌でほぐれるとは…! 1万円台で「電気圧力鍋の3要素」を満たすシロカ「おうちシェフPRO」試食会

水を使わず作るラタトゥイユ、しっとり柔らかいローストビーフ、真夏でも食欲の湧いてくるグリーンカレーや牛すじカレー、パーティに出せるフォトジェニックなアクアパッツァ、アヒージョ、サーモンのコンフィ! 骨付き肉をとろとろになるまで煮込んだマレーシアのバクテーや、身体がぽかぽかする薬膳スープ……などなど、自宅でおいしく簡単に作れたらいいのにな~と思いませんか?

 

とはいえ、こうした料理は手間がかかる割に上手に作れないこともありますよね。でも、シロカが9月24日に発売する電気圧力鍋「おうちシェフPRO」なら、これらが「手間なく、手早く、おいしく」作れるんです!

 

今回、本機の発売前にシロカを訪問し、開発の背景や上手な使い方を聞くとともに、試食する機会を得ることができました。その体験を通して、実はこのモデル、大変な掘り出し物なのでは……と感じた一部始終をお届けします!

↑おうちシェフPROのあるキッチンイメージ

 

「おうちシェフPRO」と「おうちシェフ」の2製品がラインナップ

「おうちシェフ」は、シロカが2016年に初めて発売した電気圧力鍋のシリーズです。2018年に現行機種が発売され、今回は3年ぶりの新モデル投入。上位機種「おうちシェフPRO」と、「おうちシェフ」の2製品によるラインナップとなりました。

 

このうち「おうちシェフPRO」は、MタイプとPタイプの2種類があります。両者の違いは、本体のカラーと流通経路。Mタイプは家電量販店などで販売し、Pタイプは通販専用です。機能や性能はまったく同じなので、好みのカラーに応じて購入先を選ぶと良いでしょう。

 

実売予想価格はおうちシェフPROが税込1万5800円前後、おうちシェフは税込1万2800円前後と、お財布に優しい価格帯です。

↑おうちシェフのラインナップ

 

おうちシェフPROが対応する調理方法は、従来モデルの「圧力調理」「無水調理」「蒸し料理」「炊飯」「スロー調理」「温め直し」のほか、「低温調理」「炒め(下ごしらえ)」「発酵」「温度調理」が追加されて、1台10役となっています(おうちシェフは、従来モデル同様の1台7役)。

↑おうちシェフPROは「圧力調理」「無水調理」「蒸し料理」「炊飯」「スロー調理」「温め直し」「低温調理」「炒め(下ごしらえ)」「発酵」「温度調理」の1台10役に対応

 

おうちシェフPROで作れるレシピの見本を見てみましょう。「キャベツと肉だんごのトマト煮」「ローストポーク」「アクアパッツァ」……どれも美味しそうじゃありませんか!

↑キャベツと肉だんごのトマト煮

 

↑ローストポーク

 

↑アクアパッツァ

 

圧力のキープと自動減圧でおいしい料理を時短で作る

おうちシェフPROがおいしい料理を短時間で作れる秘密は、独自技術の「スマートプレッシャー技術」にあります。これは圧力調理でおいしさと時短を両立するための、「高圧力」「一定圧力制御」「自動減圧機能」の3つを組み合わせた技術です。

 

おうちシェフPROの圧力調理は、最高圧力95kPaまで達します。一般的な圧力鍋の圧力は最高70kPa前後。しかも、圧力は上がったり下がったりして均一ではなく、ばらつきがあります。おうちシェフPROでは、高い圧力を均一に加え続ける特許出願中の新技術(一定圧力制御)を搭載。これにより、食材は柔らかく、味が染み込みやすくなる一方、栄養成分は逃しにくくなり、煮込み料理などがおいしくヘルシーに仕上がります。

↑一般的な圧力鍋に圧力のばらつきが生じる(右)のに対して、おうちシェフPROでは圧力が一定になるため(左)、おいしさをより引き出せるようになります

 

また、圧力調理は高圧力になるほど減圧に時間がかかります。一般的な圧力鍋では、この減圧時間をレシピの見込み時間に含めていないことも多く、「予定通りの時間に料理が完成しなかった」という声も耳にします。

 

その点、おうちシェフPROでは自動減圧機能によって、高圧力でも減圧時間を短縮し、料理がより早く完成するよう工夫されています。レシピブックの調理時間は減圧時間を計算に入れた記載なので、完成の目安がわかりやすくなっています。

↑自動減圧機能によって、自然減圧の場合よりも短時間で調理が完成。なお、レシピによって短縮できる時間の割合は変わります。自動減圧機能が利用できないレシピもあります

 

二年もの歳月をかけて減圧の制御機能を開発

減圧のコントロールは時間の短縮だけでなく、吹きこぼれの防止や具材の煮崩れ防止にも役立っています。加圧が終わった段階で圧力弁を一気に開放すると、気圧差が大きくなるため、炭酸水が噴き出すような勢いで蒸気が抜けてしまうので、とても危険です。鍋の中も圧力の急激な変化で具材がべちゃっと潰れて煮崩れしてしまいます。

 

このため、本機は少しだけ圧力を抜いてしばらく休止、また圧力を抜いて休止と、一定の圧力になるまで吹きこぼれないタイミングでゆっくりと抜いていきます。やがて、具材が煮崩れを起こさない圧力まできたら、一気に減圧していきます。

↑自動減圧により、野菜が煮崩れしにくくなります。左は減圧に失敗して煮崩れしてしまった例。右は減圧をコントロールしてキレイに仕上がった例

 

この減圧の制御は開発段階でとても苦労したポイントだそう。何度も繰り返し検証し、完成段階まで作り込むのに、およそ二年かかったとか。この機能が完成したからこそ、おうちシェフPROは製品化できたといえるのです。

↑おうちシェフPROの初期試作品。初期の段階から圧力調整弁を覆う蒸気ふたの左右には、まだ圧力表示ピンや手動排気ボタンがありません。取っ手などは後から変更が加えられたこともわかります

 

↑試作機の蒸気ふたを外したところ。この段階の圧力調整弁のデザインは従来モデルのもの

 

↑おうちシェフPROの圧力調整弁。弁のデザインが少し変化しているのが分かります。弁の左の白いボタンが圧力表示ピン、右のブラウンのボタンが手動排気ボタンです。現在は圧力表示ピンが下がっていて減圧(無加圧)の状態です。加圧中はピンがせり上がります

 

↑完成品の蒸気ふた(内側)。圧力調整弁から内部の蒸気が排出され、蒸気はこの蒸気ふたに当たって勢いが抑えられる仕組みです

 

↑蒸気ふたを分解したところ。蒸気ふたも改良が重ねられ、付け外しやパーツごとの分解がしやすくなっています。もちろん、すべて水洗いでき、お手入れもカンタン

 

食べたい時間においしく仕上げる予約調理が便利

おうちシェフPROの魅力は、スマートプレッシャー技術だけではありません。特に注目したいのが、出来上がり時間を設定して食材を入れておけば、食べたい時間に調理をおいしく仕上げる「予約調理」機能です。

 

こちらも予約プログラムの調整には試行錯誤を重ねたそうです。単にできあがりから逆算してタイマーで調理をスタートするだけでなく、仕上がりがおいしくなるよう下準備を自動で行います。具体的には、予約すると直後に食材に火を通し、細菌が繁殖しづらい温度帯で適温をキープします。

 

食材によってもっとも傷みにくい温度になるようレシピごとにプログラムされており、たとえば鶏肉を使うレシピでは保存時の温度が少し高めにするといった微調整を施します。予約調理を使えば、食材を入れてできあがり時間を指定するだけで、あとは「ほったらかし」で料理ができあがるわけですね。

↑予約プログラムは調理前の食材の保存だけでなく、調理が終わったあとの保温も、細菌の繁殖しやすい温度帯を避けるようになっています

 

このほか、おうちシェフPROは、マニュアルで温度調整も可能。低温調理の温度をレシピより低い温度で作ってみたり、煮物やスープを熱々の仕上がりにしてみたり、あるいはお肉の厚みやお魚の大きさに応じて加熱時間を加減したり、調味料の量を変えてみたり……と、いろいろと研究する楽しみもありそうです。

 

電気圧力鍋で作る「おいしい」とは何か? から始まった

新モデルは安全面も強化を図っています。圧力調理を行うときは、圧力調整弁のロックがきちんと密封状態になっていないと、スタートできない仕様になっています。

↑この状態では圧力調理はスタートできません。ロックはふたを閉じた後、ふたを反時計回りに回して、カチッと音がして鍵のマークと合わさればOK

 

こうして見てみると、おうちシェフPROには、多くの技術が注ぎ込まれた印象を受けますね。シロカでは既に発売中の人気トースター「すばやき」にも共通する「おいしさを科学的に引き出そう」という思想が、開発の根底にあります。

 

新モデルを開発するに当たり、そもそも「電気圧力鍋で作る『おいしい』って何だろう」という自問からスタートし、「食材の柔らかさ」「味の染み込み」「豊富な栄養素」の3つの要素を満たすことだと結論を出しました。電気圧力鍋でこれらを引き出すにはどんな工夫ができるか考えるうちに、高圧力と自動減圧に行き着いたのだそうです。「●●とは何か」から突き詰めて考えていくあたり、まるで哲学者のようですね。

↑おいしさを科学的に引き出す開発に取り組んだ、企画担当の峯村さん(左)と開発担当の佐藤さん(右)

 

試食した料理は、柔らかさと味の染み込み方が違う

実際におうちシェフPROで調理した料理を試食しました。まずは、厳密な温度制御が可能になったことで、新たに利用可能になった「低温調理」のメニュー「サラダチキン」用のチキンから。

 

あらかじめ内なべに水を入れて低温調理の設定温度まで温めておき、パッキン付きの密封パックに鶏のささみ、塩、バジル、ローズマリー、オレガノを入れ、内なべにパックごと入れてふたを閉めます。あとは完成まで待つだけと超お手軽! 調理時間は1時間です。

↑低温調理でサラダチキンを作る様子

 

とはいえ、試食会で1時間待つわけにもいかないので、用意されていた完成品をいただきました。柔らかくて、香りもしっかりしていておいしい!

↑できあがった鶏のささみ。試食すると柔らかくてとてもジューシー!

 

続いて、豚の角煮です。こちらは従来モデルでも作れるメニューで、スマートプレッシャー技術でどう変わるのか食べ比べました。先に従来モデルで作った角煮を食べたところ、こちらも味が十分染み込んでいるように感じます。しかし、最新モデルで作った方は、箸で崩した時点でお肉の柔らかさの違いがわかります。お肉のほぐれが良く、歯を使わず舌だけで食べられるほど。だしの味もよりしっかり染み込んでいました。これなら、歯に自信のない高齢者にもうれしいはず!

↑豚の角煮を作った様子。中央が新しいおうちシェフPRO、左奥が従来機

 

↑おうちシェフPROで作った豚の角煮。柔らかくて、歯を使わずとも舌だけでほぐれていく柔らかさ!

 

最後はふろふき大根です。大根にだしの味が存分に染み込んでいて、口の中で大根の繊維がほどけていきました。冬場におでんやブリ大根を作ってもおいしそうですね。

↑ふろふき大根。左の箸を付けているほうが従来モデルで作ったもの。右が最新モデルで作ったもの。あんまりおいしそうだったもので、撮影する前にうっかり食べてしまいました。大根、好きなんですよ!

 

シロカ広報のオススメは「簡単薬膳スープ」

レシピブックは、おうちシェフPROの高圧力や温度制御でおいしさが引き出せるメニューを厳選して掲載しているそうです。レシピブックは美麗な装丁で仕上がっており、ページを開いていくとカオマンガイやサムゲタンなど、海外のメニューも多く載っていて、食道楽の旅行気分に浸れるかも。

 

ちなみに、シロカ広報部に「特にオススメのメニューは?」と聞くと「簡単薬膳スープ」を教えてくれました。薬膳と聞くとマニアックな調味料や、特殊な生き物の干物などが思い浮かんで作りづらい印象もありますが、このレシピは普通のスーパーで手に入りやすい調味料でおいしく作れる構成になっています。また、シロカの社内では牛すじカレーも流行中だとか。夏場でも食欲が湧くように、生姜と山椒を使うレシピになっていて、牛肉がトロッと仕上がるのがポイントだそうですよ!

↑シロカ広報部のオススメだという簡単薬膳スープのレシピ

 

↑シロカ社内で流行中だという牛すじカレー

 

スマートプレッシャー技術によって、より味がしみこみ、より柔らかで本格的な料理が作れるおうちシェフPRO。おいしい圧力調理を自宅で作りたい。自炊のレパートリーを増やしたいけれど、手間や時間は割きたくない。家に帰ってきたら、食事ができあがっている生活に憧れがある。小さな子どもがいるので圧力鍋はちょっと不安があった……。そんな思いを抱く人に、ぜひ検討してみて欲しい電気圧力鍋だと感じました。

 

工事不要の「タンク式食洗機」なら、一人暮らしでもムリなく使える? シロカの最新モデル「SS-MA251」で試してみた

一人暮らしにとって、この一年は外食がしづらい日々。自宅で調理して食事する機会が増えれば、食器を洗う機会も同じように増えます。地味に時間を食うし、手が荒れる人もいますよね。食器洗い乾燥機は使いたいけれど、賃貸では水道工事もままならないし、シンク横に置き場所なんてない……。そんな一人暮らしにとって魅力溢れる製品が、工事不要のタンク式です! ただし、本当に一人暮らしにとってムリのないアイテムなのかは使ってみないとわからないところ。今回は一人暮らし視点で、シロカの食器洗い乾燥機の最新モデル「SS-MA251」(実売価格5万9800円・税込)をレビューしてみました。

↑シロカの食器洗い乾燥機 アドバンスシリーズ オートオープンタイプの「SS-MA251」。本体サイズは約W42×D44×H47cm、質量は約13.5kg(本体、かご、小物入れ、小物かご)。水道水圧は0.04MPa~1MPa、使用水量は約6L、専用洗剤の標準使用量は約4g。消費電力は726W/740W(50Hz/60Hz)

 

タンク式は設置場所の自由度が高い

タンク式は水をあらかじめタンクに溜めておき、そのタンクから洗浄水を供給する仕組みです。SS-MA251は分岐水栓を使って水道直結も可能ですが、今回はそれをせずに、給水カップを使いました。これなら水道工事は不要というわけです。

↑本体の背面下部。中央に出ているのは電源ケーブル。左端の黒いものが排水栓で、その右が給水栓(今回は使用せず)です

 

タンク式は水道から離れていても使えるため、設置場所の自由度が高いのが魅力。シンクやキッチンカウンターが狭くて、食洗機を置く場所がないという場合も、ワゴンやレンジ台などに設置できます。それどころか極端な話、台所以外の部屋にも設置できるんです。

 

一人暮らしや少人数世帯では、台所にスペース的な余裕があるというケースは、実はそれほど多くないのではないかと思います。かくいう我が家の台所も当初シンク脇に設置しようと考えていたのですが、吊り下げタイプのラックにギリギリでぶつかるため設置できないことが判明……。ラックを外すには工事が必要なので、他に置き場を考えることになりました。色々な場所に置いてみて試すことは考えていましたが、一番標準的なはずのシンク脇が試せなかったのは残念。排水はホースがシンクに届かないので、バケツを用意しました。

↑排水栓に付属の排水ケーブルを取り付けます。金属の留め具を回してしっかり固定します

 

設置場所は水平で安定した場所が推奨されています。傾いた場所だと、水漏れしたり、正しく動作しなかったりする場合があるようです。取扱説明書を読むと、本体の上部は70cm以上空けるようにという記述がありました。冷蔵庫の上に設置することも考えていたのですが、これだとこの条件がクリアできません。

 

また、排水をバケツなどに行う場合、排水ホースの先端は製品の設置面より低くする必要があります。つまり、床置きはほぼ不可能。……というわけで結局、台所のテーブルの上と、メタルラックの中の2か所の設置を試しました。メタルラックには普段オーブンレンジを入れてあり、それと入れ替えての利用です。

 

給水トレイのおかげで水入れが意外と簡単

使用時は必ず給水前に電源を入れ、ブザーが鳴って給水アイコンが消えるまで給水します。給水は給水カップ4~5杯。使用するたびにブザーが鳴るまで水を入れます(お湯の使用は故障の原因となるので不可)。なお、満水以上給水すると本体の底面から水がこぼれてしまうので注意が必要。

 

この水を入れる作業に関して、特筆しておきたいことがあります。従来機種から進化した部分の中でも、特に優れものだと思ったもの。それが、付属品の給水トレイです!

↑意外に良かった付属品の給水トレイ。「なんだよこれ」などと言うことなかれ

 

この給水トレイは本体上部の給水口に水を注ぎやすくするアイテムで、実は先にテーブルの上に設置して使っているときは「要らないんじゃないの?」と思っていました。ところが、メタルラックに設置してみて、この給水トレイの優秀さに気が付きました。壁際に設置すると、給水口が奥になるので、給水トレイがなかったら手を伸ばして給水するのが結構大変なのです。

↑給水トレイを使えば、給水口から遠い手前側からでも、2L近い水をこぼさないように簡単に入れられます

 

食器の数を上限まで入れるのは実は結構難しい

一度に洗える食器は約16点とのこと。取扱説明書では、大皿2点、中皿2点、小皿2点、中鉢2点、小鉢2点、茶碗2点、汁碗2点、コップ2点、小物類(箸、スプーン等)という内訳になっています。大皿は直径27cmまで対応。一人暮らしなら一日一度の運転で十分まかなえる量ですが、これだけ一度に入れるのは実は結構大変です。特に碗物に大きめのどんぶりを使っていたりすると、バランスが崩れて小鉢が入らないなんてことも……。あくまで目安です。

 

食器洗い乾燥機専用洗剤は、ドアの内側の所定のスペースに入れます。ドアを閉めると内側にたれてしまう構造なので、最初は使い方が間違っているのではないか? と疑問でしたが、特に支障なく洗浄できました。しばらく使っても違和感が拭えないものの、ここは慣れるしかなさそうです。

↑ドアのくぼみ(写真手前)に食器洗い乾燥機専用洗剤をセット。ドアを閉めるとこぼれそうですがこれでOK

 

運転音は予想以上に静かで振動も少ない

最後にコースを選んで「スタート」を押します。洗浄コースは「標準」「念入り」「おいそぎ」「ソフト」「高温すすぎ」「庫内洗浄」の6つから選べます。

 

SS-MA251は従来機種「SS-M151」と比べ、各コースでの洗浄時間がほぼ3分の2に短縮されています。標準では1時間5分、念入りでも1時間12分で終了します。

↑「おいそぎ」コースは軽い汚れのもの、あらかじめつけ置きや水洗いしたものを洗浄するコース。送風乾燥はなく、37分で終了します

 

運転開始時間を調整するタイマー機能も備えています。1時間単位で6時間後まで洗浄開始時間をセット可能なので、出かける前にセットして、帰宅するころに終了するように調整したり、就寝前にセットして起きるころに終わらせたりできます。

↑「予約」ボタンはいわゆるタイマー機能です

 

運転が始まると本体下部の噴射式の回転ノズルから水が勢いよく吹き出し、食器を洗浄していきます。ゴシゴシとこすって洗浄しない代わりに、専用洗剤は一般の台所用洗剤よりかなり強力になっています。時間も掛けて洗浄してくれるのでゆっくり待ちましょう。

↑下から水が噴き上がっているのがお分かりいただけますでしょうか。結構勢いもあります

 

使用前は騒音と振動も気になりましたが、思っていた以上に静かで振動も抑えられていました。稼働中の騒音をスマホアプリで計測してみると、運転コース「念入り」での動作音は45~50dBといったところ。他のコースでもほぼ同じでした。エアコンの稼働音より少し大きい、一般的なオフィスくらいの音です。隣室で扉を閉めて計測すると壁際でも30dBくらいに抑えられていました。遅い時間でもそこまで気にしなくて良さそうなレベルです。

↑稼働中の騒音は45~50dBでした

 

オートオープン機能で洗浄後に蒸気を逃がす

オートオープン機能を利用していると、終了まで残り2分になった時に「ピーッ」という電子音がして「ガチャッ」とドアが開きます。オートオープン機能は、洗浄後に蒸気を逃がし、食器と庫内を自然乾燥する独自機能(※)。このまま2分間待つと再び電子音が鳴ってカウントの表示が「The End」に。これ以上ドアを開くのは手動です。

 

なお、庫内に明かりは用意されていないので、ドアを明けた時に庫内が暗くなる場所に設置していると、庫内を確認しづらくなりそうです。

※おいそぎコースやその他のコースでオートオープンを設定している場合は、送風(1時間)を行いません

↑オートオープン機能でドアが自動的に開きます。なお、オートオープン機能が作動してドアが開いたあと5分間は扉を閉めてはいけません。故障の原因になるからだそうですが、この点は少し分かりにくいと感じました

 

しばらく待ってからドアを開き、奥からかごを引き出します。お皿や器の入れ方によっては、水が溜まっているところもありますが、汚れはキレイに落ちています。ふきんでサッと水滴を拭き取って片付ければおしまいです。

↑洗浄完了!

 

カピカピのカレーとごはん粒もキレイに落ちた

一通り使い方を把握したところで、汚れ落ちをテストしてみましょう。カレーとごはん粒がついた皿を用意し、小一時間ほど乾燥させてカピカピにしてから、SS-MA251のカゴに入れました。

 

特にごはん粒はスポンジで洗うときの大敵。なかなかきれいに落とせなくてイライラすることもありますよね。果たして結果は……?

↑テストのために用意したカレーとごはん粒が付着した皿。筆者の名誉のために触れておきますが、普段はもっとキレイに食べていますからね!

 

テストは「念入り」コースで実施(ついでに他の食器も入れて洗浄)。洗浄後のお皿はどちらもキレイに汚れが落ちていました。

↑洗浄後。汚れ落ちはバッチリです

 

設置の課題をクリアできれば便利なアイテム

実際に使ってみて感じたこととして、やはり本体の置き場所を考える必要があるという点が挙げられます。本体サイズは約W42×D44×H47cmと比較的コンパクトではありますが、一人暮らしという限られた生活空間のなかで、このスペースを確保するのは結構大変です。

 

洗った食器を乾かしておく場所が不要になるはずと思う人もいるかもしれませんが、筆者の場合は洗ったそばからふきんで拭き取って片付けているので、そもそもそんな場所は最初からありません。また、今回はテーブルの上とメタルラックの中を試し、使い続けるならメタルラックの中だろうという結論に達しました。とはいえ、オーブンレンジの置き場所を考え直さねばならないので、ここが悩みどころ。そう考えると、一人暮らしの筆者の場合、やはり設置の面での制約の大きさを感じてしまいました。

 

とはいえ、筆者と違って台所に設置スペースが確保できる人は、ぜひ検討して欲しい製品だと思います。実際のところ、使い慣れてくると一人暮らしにはこの容量でちょうどいいとも感じました。日々の食器洗いに掛けている時間を節約したい、キレイに洗うのが苦手、台所用洗剤で手が荒れてしまう……そんな人にはかなり魅力的ではないでしょうか。

 

水道工事が不要で、賃貸でも手軽に導入できるのも非常に大きな利点です。引っ越しのタイミングに併せて導入し、最初から台所のレイアウトに本機の置き場所を組み込んでしまうのも良さそうですね。

↑ちなみに、排水をシンクに直接流し込めない環境では、ホースストッパー付きのバケツがあると便利です(写真)。バケツも一緒に揃えるつもりなら、覚えておいて損はないですよ

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

パンだけじゃない!作れるメニューが増えて飽きないホームベーカリー5選

家で手軽にパンを作れるのが魅力のホームベーカリー。しかし、食パンを作るだけだとすぐに飽きて使わなくなってしまいそうと思っている人も多いのではないでしょうか。そこで注目してほしいのが、さまざまな種類のパンのほかに、パン以外のメニューも作れる多機能モデルです。乳製品やそば、ピザ生地、もち、発酵食品などを家で作ることができ、間違いなく料理の幅は広がるはず。今回は、料理で大活躍してくれる多機能なホームベーカリーを5つご紹介します。

 

目次

 


できたてチーズやそばも作れるホームベーカリー


シロカ ホームベーカリー SHB-712

材料をセットしてボタンを押すだけで手作りパンを焼くことができる全自動ホームベーカリー。パンの焼き方は、ふんわり柔らかな「みみやわらかめ」と、しっかり硬めで香ばしさを堪能できる「みみかため」の、2つのコースから選ぶことができ、好みのみみの硬さに仕上げることができます。また、できたてチーズが味わえるフレッシュチーズコースや、そば粉から作る本格的なそば生地コースなどの機能も搭載されており、パン以外の料理を作ることも可能。このほか、食べたい時間に焼き上げるタイマー機能や、操作音や焼き上がり時に鳴るブザーなどを消音するマナーモードを搭載し、細部にまでこだわったモデルです。

【詳細情報】
サイズ:260×360×310mm
重量:4.15kg

 


焼き上がりクオリティは抜群


パナソニック ホームベーカリー SD-MT3-W

パンのみみではなく中身を味わうワンランク上の食パン「パン・ド・ミ」を作ることができる、本格的なパン作りにこだわったモデル。焼き上げたパンは口どけがよく、甘くてリッチな味わいです。また、無添加パンや高級生食パン専門店「乃が美」が監修した食パンを作ることができ、充実の食パン生活を楽しめます。さらに、39のオートメニューを搭載しており、うどんやパスタ、餅、甘酒なども手作り可能。これに加えて、パン作りをサポートする専用レシピブックも付属するので、家庭で作れる料理の幅が広がります。購入者からは「驚異的なのは、やはりこのホームベーカリーの性能。わたしはパン作りにおいて全くの素人で、門外漢であるにも関わらず、全て説明書通りにやっただけでこれだけのパンを焼けるなんて」と驚きの声も。

【詳細情報】
サイズ:241×347×304mm
重量:5.7kg

 


1台で10種類のパンを焼ける


アイリスオーヤマ ホームベーカリー IBM-020-B

食パンはもちろん、ソフト食パン、フランスパン、全粒粉パン、米粉パンなど、パンだけで10種類も作れるホームベーカリー。パンの焼き上がりの色を「うすい」「ふつう」「こい」の3種類から選べるのも魅力です。さらに、ピザ生地やうどん・パスタ生地など、パン以外の生地を作ることができるうえ、もちやあんこ、ジャムまで手軽に作れます。このほか、最長13時間後まで10分単位で焼き上がり時間を指定できるタイマー機能や、シンプルな操作ボタンと調理の工程が一目でわかる液晶画面、部品を隅々まで洗えて清潔さを保てる点など、使い勝手にもこだわっています。

【詳細情報】
サイズ:249×362×294mm
重量:4.2kg

 


マルコメ監修の糀甘酒がお家で作れる


シロカ おうちベーカリー SB-1D151

パンはもちろん、乳製品などの毎日食べたいメニューを手作りできるホームベーカリー。本体に20のメニューを搭載しており、生クリームを使った生食パンや、天然酵母パンを手軽に作ることができます。また、発酵のプロであるマルコメが監修した本格発酵メニューにも対応。そのまま飲んでもおいしいうえに、料理にも使える糀甘酒などを作れます。なお、コンパクトな重量とサイズ感も人気で、購入者からは「以前使っていたものとは違い、軽いです。大きさも炊飯器を少し縦長にした感じで使いやすいです。焼き上がりも速いしメニュ-も豊富でうれしいです」とのコメントも。

【詳細情報】
サイズ:232×295×253mm
質量:3.6kg(パンケース含む)

 


小人数分のパンを焼ける優れもの


TWINBIRD ホームベーカリー PY-E731W

低糖質で話題のブランパンを焼けるホームベーカリー。また、食パンやソフトパンのほか、腹持ちがよくて米の風味をしっかり味わえる100%米粉パンなども焼くことができます。少人数分のパンを焼けることも特徴で、夫婦2人分の0.5斤、子どもを入れた3人分の0.8斤、家族4人分の1斤と、3サイズに焼き分けることが可能です。さらに、ピザ生地やもち、うどんなどパン以外を作るモードも充実しています。このほか、具入りパンを焼ける自動具入れ機能や、手軽にセットできる時計式のタイマーなどを搭載。朝から焼きたての具入りパンを味わうことだってできちゃいます。

【詳細情報】
サイズ:235×295×305mm
重量:5.3kg

 

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「ていねいに、うつくしく、こだわって。」──緻密なリサーチによりブランドカラーを鮮明に打ち出す「シロカ」に迫る!

手ごろな価格で性能十分な家電を多数手がける“バリューブランド”のルーツや、製品開発にかける想い、アプローチ方法についてインタビューを行う企画。今回は、シロカのヒット商品を紹介しながら、同社の成長の経緯とモノ作りの哲学に迫る!

※こちらの記事は「GetNavi」 2021年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

社名:シロカ

創業:2000年

本拠地:東京都千代田区

ヒット家電第1号:おうちベーカリー

2010年より家電事業に参入し、16年にシロカ株式会社へと社名変更。由来は白物家電。「ていねいに、うつくしく、こだわって。」をポリシーに、ユーザーのライフスタイルの充実を叶える機能とデザインを追求した製品を開発する。

 

【今回ピックアップする製品】

「健康」とコンパクトさにこだわった2020年の大ヒットモデル!

シロカ

おうちベーカリー SB-1D151

実売価格1万980円

身体にやさしい糖質オフパンや「米糀甘酒」などのヘルシーメニューを搭載。甘酒メニューはマルコメが監修し、「さらさら」「つぶつぶ」の2種類の食感が選べる。コンパクトサイズで設置場所を取らないのも好評だ。

SPEC●容量:1斤●消費電力:500W●自動メニュー数:20●焼き色:3段階●イースト菌投入:手動●具材投入:手動●予約タイマー:最大13時間●サイズ/質量:約W232×H253×D295mm/約3.6kg

 

↑シロカとニップンがコラボした糖質76%オフ食パンミックス(別売998円)。コレと水を入れれば誰でも手軽に糖質オフパンを作れる

 

↑上ブタに透明窓を備えており、コネの工程などを目視できて安心だ。パンの発酵具合も確認できるので、ついつい眺めてしまう!!

 

↑天面パネルでメニューを選んでスタートボタンを押すだけと操作は簡単。焼き色も「うすい」「ふつう」「こい」の3種類から選べる

 

【開発ストーリー】“憧れ家電”にフォーカスしてビジネスチャンスへ!

シロカが家電業界に参入した当時、ホームベーカリーは多くの人の憧れの家電である一方、あまり普及していなかった。同社はその要因を「価格」と考え、大手メーカーの3分の1以下の価格で製品化。本当に必要な機能を研ぎ澄ませて低価格を実現した。焼き上がりの味にもこだわってブラッシュアップを続け、大ヒットに。

 

↑2010年発売の初代モデルSHB-12W(当時価格6980円)。食パン2斤まで焼け、餅など13メニューを搭載した

 

↑2015年発売のSHB-712(実売価格1万4080円)。食パンの耳の硬さを調整できる。ジャムなど29メニューを搭載

 

【この人に聞きました】

シロカ 開発グループ マネージャー

小川大助さん

2016年入社。「すばやき」シリーズなどを担当。作る側のわがままにならない家電の開発を心がけている。

 

ホームベーカリーのヒットで家電業界に華々しく参入!

シロカは、シンプルなデザインと実用的な機能、リーズナブルな価格の家電で評判だ。自社ブランド第1号の家電であるホームベーカリーSHB-12W(2010年発売)が大ヒット。さらにその後コンベクションオーブンもヒットし、「シロカ=調理家電」のイメージを確立した。近年は扇風機や掃除機などのラインナップも広げている。

 

そんなシロカ製品のコンセプトは「やさしい家電」。調理家電なら「おいしさ」、季節家電なら「心地良さ」という〝中核価値〟を製品にしっかり備えることが重要だと、開発グループマネージャーの小川大助さんは語る。

 

「例えば最新作のすばやきトースターならば、ムラなくおいしく焼き上がる火力や水分含有率などを入念に研究して、製品開発につなげています」(小川さん)

 

また、もうひとつの定番人気モデルが電気圧力鍋だ。ボタンひとつで調理できる手軽さ、かわいらしいデザインが評判となり、のちの電気圧力鍋ブームの先鞭をつけた。

 

「ガス式圧力鍋は便利ですが、なかなか普及しませんでした。『ガス式圧力鍋は便利だけど蒸気がコワい』というイメージが最大の要因だったのですが、それを覆すため電気制御にして、安心して操作可能に。さらに、ポップなデザインにより、家庭に受け入れられるためのエッセンスを加えたのがヒットのポイントです」(小川さん)

 

【電気圧力鍋】

↑2017年発売のSP-D131。圧力調理のほか、無水調理やスロー調理など多彩な機能を搭載する。かわいらしいデザインも大ヒットの要因だ

 

【かまどさん電気】

↑伊賀焼の窯元・長谷園とコラボした炊飯器。人気土鍋「かまどさん」をそのまま電気化し、ツヤと甘み満点に炊き上げる。2018年発売

 

また、全自動コーヒーメーカーもコンパクトなボックス型デザインと味・香りへのこだわりがウケてロングセラーに。電気土鍋炊飯器のかまどさん電気は、“呼吸”する土鍋の性質を100%生かした加熱方法にこだわり、土鍋ごはん好きから圧倒的支持を集めている。

 

【全自動コーヒーメーカーカフェばこ】

↑累計販売台数50万台の全自動コーヒーメーカーの最新機種。手差しでも難しい蒸らしを自動化し、極上のコーヒーを手軽に味わえる

 

ロードマップに基づき商品企画を丁寧に具現化

シロカでは近年、商品企画の立案手法がより緻密になってきた。まず、カテゴリごとに「3年後にはこういう製品に進化する」「廉価版を発売する」などの中長期ロードマップを立てる。そのロードマップに則った企画を市場動向や新規機能とマッチングさせたり、商品化の際に絶対落とせない機能を複数挙げてその具現化について検証したりするなど、企画を細かく練っていくという。

 

「このやり方なら市場の声、お客様の声に寄り添った開発がいつまでにできるのかが初期段階である程度わかる。その結果、より『シロカらしさ』を商品に盛り込めるようになりました」(小川さん)

 

そんな製品開発の姿勢が最も顕著なのが、すばやきトースターである。内部構造や機能、ダイヤルのインターフェースを一新しており、特に構造に関しては特許を出願中。従来同社オーブントースターからかなり進化している。

 

「安いから欲しい」ではなく「多少高くても欲しい」家電に

2020年のシロカ製品で最も売れたのは、おうちベーカリーSB-1D151。ヘルシーメニュー搭載が特徴的だ。

 

「苦労したのは糖質オフパンメニュー。レシピの試作当初は強力粉を極力減らしたのですが、パンが膨らまずにおいしくなかった。そこで小麦タンパクの配合を変更。さらに本体の温度設定やコネの速度を試行錯誤しました。キッチンで邪魔にならないよう、小ささにもこだわっています」(小川さん)

 

「コスパが良い」と聞くと「安いから良い」という意味に捉えがちだが、シロカはそうは考えていない。

 

「私たちが思うコスパとは、『価格と価値』のバランスが取れているということ。いまは良いモノなら多少高くても売れるはずです。価格だけを追い求めると結局その市場はダメになる。『この機能があるからシロカでないと』と思ってもらえる〝ウリ〟を作っていくことが、これからますます重要になると思います」(小川さん)

 

【バリューブランドの真髄】新システムでトースターが劇的進化 斬新ケトルは“逆転の発想”がカギに

すばやきトースターは商品企画の仕組みを一新して開発された最初の製品。焼きムラの改善や、パンの中心部の水分含有率が一般的なトースターの2倍に増えるなど、従来機種より性能が一気に向上した。一方、おりょうりケトルは、ホテル用電気ケトルの故障原因の多くが「ケトル内でラーメンを作ったから」と判明し、逆に“ラーメンを作れるケトル”を着想した。

 

【すばやきトースター】

↑カーボンヒーター&熱風循環で外サクッ中もっちりのトーストになる。オートモードでクロワッサンも絶妙な焼き加減に

 

【おりょうりケトル ちょいなべ】

↑湯沸かしのほか、即席ラーメンの調理などに使えそのまま食べられる。単身世帯のミニ鍋としても人気だ

 

↑野菜や肉などの具材を入れて鍋料理もできる。鍋の底面に電源がないため、丸洗いも可能だ

「ていねいに、うつくしく、こだわって。」──緻密なリサーチによりブランドカラーを鮮明に打ち出す「シロカ」に迫る!

手ごろな価格で性能十分な家電を多数手がける“バリューブランド”のルーツや、製品開発にかける想い、アプローチ方法についてインタビューを行う企画。今回は、シロカのヒット商品を紹介しながら、同社の成長の経緯とモノ作りの哲学に迫る!

※こちらの記事は「GetNavi」 2021年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

社名:シロカ

創業:2000年

本拠地:東京都千代田区

ヒット家電第1号:おうちベーカリー

2010年より家電事業に参入し、16年にシロカ株式会社へと社名変更。由来は白物家電。「ていねいに、うつくしく、こだわって。」をポリシーに、ユーザーのライフスタイルの充実を叶える機能とデザインを追求した製品を開発する。

 

【今回ピックアップする製品】

「健康」とコンパクトさにこだわった2020年の大ヒットモデル!

シロカ

おうちベーカリー SB-1D151

実売価格1万980円

身体にやさしい糖質オフパンや「米糀甘酒」などのヘルシーメニューを搭載。甘酒メニューはマルコメが監修し、「さらさら」「つぶつぶ」の2種類の食感が選べる。コンパクトサイズで設置場所を取らないのも好評だ。

SPEC●容量:1斤●消費電力:500W●自動メニュー数:20●焼き色:3段階●イースト菌投入:手動●具材投入:手動●予約タイマー:最大13時間●サイズ/質量:約W232×H253×D295mm/約3.6kg

 

↑シロカとニップンがコラボした糖質76%オフ食パンミックス(別売998円)。コレと水を入れれば誰でも手軽に糖質オフパンを作れる

 

↑上ブタに透明窓を備えており、コネの工程などを目視できて安心だ。パンの発酵具合も確認できるので、ついつい眺めてしまう!!

 

↑天面パネルでメニューを選んでスタートボタンを押すだけと操作は簡単。焼き色も「うすい」「ふつう」「こい」の3種類から選べる

 

【開発ストーリー】“憧れ家電”にフォーカスしてビジネスチャンスへ!

シロカが家電業界に参入した当時、ホームベーカリーは多くの人の憧れの家電である一方、あまり普及していなかった。同社はその要因を「価格」と考え、大手メーカーの3分の1以下の価格で製品化。本当に必要な機能を研ぎ澄ませて低価格を実現した。焼き上がりの味にもこだわってブラッシュアップを続け、大ヒットに。

 

↑2010年発売の初代モデルSHB-12W(当時価格6980円)。食パン2斤まで焼け、餅など13メニューを搭載した

 

↑2015年発売のSHB-712(実売価格1万4080円)。食パンの耳の硬さを調整できる。ジャムなど29メニューを搭載

 

【この人に聞きました】

シロカ 開発グループ マネージャー

小川大助さん

2016年入社。「すばやき」シリーズなどを担当。作る側のわがままにならない家電の開発を心がけている。

 

ホームベーカリーのヒットで家電業界に華々しく参入!

シロカは、シンプルなデザインと実用的な機能、リーズナブルな価格の家電で評判だ。自社ブランド第1号の家電であるホームベーカリーSHB-12W(2010年発売)が大ヒット。さらにその後コンベクションオーブンもヒットし、「シロカ=調理家電」のイメージを確立した。近年は扇風機や掃除機などのラインナップも広げている。

 

そんなシロカ製品のコンセプトは「やさしい家電」。調理家電なら「おいしさ」、季節家電なら「心地良さ」という〝中核価値〟を製品にしっかり備えることが重要だと、開発グループマネージャーの小川大助さんは語る。

 

「例えば最新作のすばやきトースターならば、ムラなくおいしく焼き上がる火力や水分含有率などを入念に研究して、製品開発につなげています」(小川さん)

 

また、もうひとつの定番人気モデルが電気圧力鍋だ。ボタンひとつで調理できる手軽さ、かわいらしいデザインが評判となり、のちの電気圧力鍋ブームの先鞭をつけた。

 

「ガス式圧力鍋は便利ですが、なかなか普及しませんでした。『ガス式圧力鍋は便利だけど蒸気がコワい』というイメージが最大の要因だったのですが、それを覆すため電気制御にして、安心して操作可能に。さらに、ポップなデザインにより、家庭に受け入れられるためのエッセンスを加えたのがヒットのポイントです」(小川さん)

 

【電気圧力鍋】

↑2017年発売のSP-D131。圧力調理のほか、無水調理やスロー調理など多彩な機能を搭載する。かわいらしいデザインも大ヒットの要因だ

 

【かまどさん電気】

↑伊賀焼の窯元・長谷園とコラボした炊飯器。人気土鍋「かまどさん」をそのまま電気化し、ツヤと甘み満点に炊き上げる。2018年発売

 

また、全自動コーヒーメーカーもコンパクトなボックス型デザインと味・香りへのこだわりがウケてロングセラーに。電気土鍋炊飯器のかまどさん電気は、“呼吸”する土鍋の性質を100%生かした加熱方法にこだわり、土鍋ごはん好きから圧倒的支持を集めている。

 

【全自動コーヒーメーカーカフェばこ】

↑累計販売台数50万台の全自動コーヒーメーカーの最新機種。手差しでも難しい蒸らしを自動化し、極上のコーヒーを手軽に味わえる

 

ロードマップに基づき商品企画を丁寧に具現化

シロカでは近年、商品企画の立案手法がより緻密になってきた。まず、カテゴリごとに「3年後にはこういう製品に進化する」「廉価版を発売する」などの中長期ロードマップを立てる。そのロードマップに則った企画を市場動向や新規機能とマッチングさせたり、商品化の際に絶対落とせない機能を複数挙げてその具現化について検証したりするなど、企画を細かく練っていくという。

 

「このやり方なら市場の声、お客様の声に寄り添った開発がいつまでにできるのかが初期段階である程度わかる。その結果、より『シロカらしさ』を商品に盛り込めるようになりました」(小川さん)

 

そんな製品開発の姿勢が最も顕著なのが、すばやきトースターである。内部構造や機能、ダイヤルのインターフェースを一新しており、特に構造に関しては特許を出願中。従来同社オーブントースターからかなり進化している。

 

「安いから欲しい」ではなく「多少高くても欲しい」家電に

2020年のシロカ製品で最も売れたのは、おうちベーカリーSB-1D151。ヘルシーメニュー搭載が特徴的だ。

 

「苦労したのは糖質オフパンメニュー。レシピの試作当初は強力粉を極力減らしたのですが、パンが膨らまずにおいしくなかった。そこで小麦タンパクの配合を変更。さらに本体の温度設定やコネの速度を試行錯誤しました。キッチンで邪魔にならないよう、小ささにもこだわっています」(小川さん)

 

「コスパが良い」と聞くと「安いから良い」という意味に捉えがちだが、シロカはそうは考えていない。

 

「私たちが思うコスパとは、『価格と価値』のバランスが取れているということ。いまは良いモノなら多少高くても売れるはずです。価格だけを追い求めると結局その市場はダメになる。『この機能があるからシロカでないと』と思ってもらえる〝ウリ〟を作っていくことが、これからますます重要になると思います」(小川さん)

 

【バリューブランドの真髄】新システムでトースターが劇的進化 斬新ケトルは“逆転の発想”がカギに

すばやきトースターは商品企画の仕組みを一新して開発された最初の製品。焼きムラの改善や、パンの中心部の水分含有率が一般的なトースターの2倍に増えるなど、従来機種より性能が一気に向上した。一方、おりょうりケトルは、ホテル用電気ケトルの故障原因の多くが「ケトル内でラーメンを作ったから」と判明し、逆に“ラーメンを作れるケトル”を着想した。

 

【すばやきトースター】

↑カーボンヒーター&熱風循環で外サクッ中もっちりのトーストになる。オートモードでクロワッサンも絶妙な焼き加減に

 

【おりょうりケトル ちょいなべ】

↑湯沸かしのほか、即席ラーメンの調理などに使えそのまま食べられる。単身世帯のミニ鍋としても人気だ

 

↑野菜や肉などの具材を入れて鍋料理もできる。鍋の底面に電源がないため、丸洗いも可能だ

人気モデル多数! 最新「炊飯器」価格帯別ピックアップ3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、炊飯器。高級モデルは「吸水〜沸騰〜蒸らし」の各工程が高精度。ただし、下位機種にも上位機種の技術を踏襲した人気モデルが多いので要チェックだ。メーカーごとに異なる味の傾向、お手入れのしやすさを吟味しよう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新炊飯機、“買い”のポイント

加熱温度や蒸らしの温度調節によりふっくら&粒立ちの良い食感を実現

おいしさにこだわるなら米の銘柄や食感の「炊き分け」機能に注目

・内ブタや天面などのお手入れのしやすさも満足度に大きく影響

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

炊飯器の検証企画を多数手がける。製品チェックでは、ごはんの味に加え使いやすさやメンテのしやすさにもこだわる。

家電ライター

コヤマタカヒロさん

PCからキッチン家電まで幅広い分野に精通。家電テストの空間「コヤマキッチン」を運営し、米・食味鑑定士の資格も持つ。

 

「ふっくら粒立ちある食感」と「炊き分け」機能がトレンド

最新の炊飯器は「ふっくらしつつ粒立ちがしっかりとした炊き上がり」がトレンド。家電ライターのコヤマタカヒロさんはこう語る。

 

「象印マホービンの〝炎舞炊き〟、日立の“ふっくら御膳〟は特にその傾向が顕著。パナソニックの〝おどり炊き〟もごはんの食感のバランスが絶妙でオススメです」(コヤマ)

 

さらに、高級モデルが積極的に導入しているのが「食感炊き分け」機能。機種によっては数十種の炊き分けに対応する。

 

「近年、各地域から新種のお米が続々と登場。様々な品種を適切に炊き、最もおいしく味わうための『銘柄炊き分け』機能を搭載するモデルにも要注目です」(コヤマ)

 

一方、炊飯器選びで忘れてならないのがメンテのしやすさだ。

 

「内釜の重さや内ブタの洗いやすさが、毎日の家事の負担に大きく関わります。仕事や育児が忙しい家庭は特にここをチェックすると、購入後に後悔しません」(青木)

 

【《松》クラス】予算額11万円以上

この価格帯の炊飯器は高火力加熱や蒸らしでの温度調節などにこだわり抜いた製品ばかり。「炊き分け」機能も優秀で、どれも“米好き”が満足できる1台だ。高額なだけによく吟味しよう。

 

【No.1】炎のゆらぎまで再現することで甘く粒立ち良い味わいを実現

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き” NW-LA10

実売価格11万8680円

IHヒーターの細かな火力制御でかまどの大火力と炎のゆらぎを再現。甘く、粒立ってふっくら感のあるごはんに仕上げる。炊いたごはんの感想を入力すると炊き方を変えて食感を調整する「わが家炊き」機能搭載。麦ごはんも2通りの食感に炊き分けできる。

SPEC ●炊飯技術:炎舞炊き(ローテーションIH)●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・金芽米・雑穀米ほか ●サイズ/質量:約W275×H235×D350mm/約8.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄〜くろがね仕込み〜豪炎かまど釜
炊き分け 食感121通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

↑釜底の6つのIHヒーターをローテーション加熱して強い対流を生む。単位面積あたりの火力も従来比4倍以上(※)
※:2017年モデルNW-AT10型との比較

 

↑天面パネルはフラット形状で汚れを拭き取りやすい。内ブタの構造もシンプルで、手入れがラクなのがうれしい

 

↑内釜はIHと好相性の鉄素材をアルミとステンレスの層でサンド。蓄熱性・発熱効率・熱伝導性を高め、炎舞炊きの大火力を生かす

 

<クロスレビュー!>

ごはんを好みの食感にする「わが家炊き」がユニーク

「121通りの食感から、ユーザーの好みの食感に自動調整して炊く『わが家炊き』はほかの炊飯器にない機能。玄米や雑穀米メニューが充実し、ヘルシー志向の人も気に入るはずです」(青木)

 

米の味を追求するなら断然オススメ!

「ローテーション加熱で米を激しく舞わせてしゃっきり感ともちもち感、甘みの強い“うまいごはん”が炊けます。純粋に“米”のおいしさで選ぶなら、トップクラスの電気炊飯器です」(コヤマ)

 

【No.2】米のうまみを引き出す技術で全国の米どころが認める味に

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 Wおどり炊き SR-VSX100

実売価格12万円前後

米の鮮度を判別し、最適な炊飯に微調整。炊き上げ工程の強火時間を長くすることで、ハリのあるごはんに仕上げる。炊き込みごはんもベタつかずほぐれやすい食感に。58銘柄の炊き分け機能を装備し、「星空舞」など新銘柄にも対応。

SPEC ●炊飯技術:Wおどり炊き ●炊飯時消費電力:約1210W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽/分づき米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W275×H234×D361mm/7.7kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 ダイヤモンド竃釜
炊き分け 銘柄炊き分け58銘柄
保温時間 24時間(スチーム保温)

 

 

↑通電切り替えと加圧減圧の「Wおどり炊き」でもちもちのごはんに。IHの大火力で釜を包み込み、米のうまみを最大限引き出す

 

↑炊飯や保温などの基本操作は3つの物理ボタンでシンプルに。「銘柄炊き分け」などの細かい設定はタッチパネルで行う

 

↑追い炊き・蒸らし時に220℃の過熱水蒸気を釜内に噴射。米の芯まで熱を浸透させうまみをコート

 

<クロスレビュー!>

炊飯能力だけでなく操作性とメンテ性も秀逸!

「ごはんの味はもちろん、タッチパネルが操作しやすいのも好印象。銘柄炊き分けでは58もある登録銘柄からお目当てをスムーズに探せます。内釜も軽く、洗い物がとてもラクです」(青木)

 

甘みや食感のバランスも本体の総合力も最高ランク

「ごはんの甘みや食感のバランスが抜群。米のセンシング機能で、夏場など米の鮮度が落ちる時期でもおいしいごはんが食べられる。保温機能も優秀で、まさに最高ランクです!」(コヤマ)

 

【No.3】〈炊きたて〉50周年の“技”で極上のごはんを炊き上げる!

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPL-A100

実売価格12万4220円

同社の土鍋炊飯技術を結集した<炊きたて>50周年記念モデル。土鍋特有の細かく大量の泡が炊飯中に米を包むため米同士がぶつかって傷つきにくく、もっちりつややかなごはんに仕上がる。銘柄炊き分け機能は50銘柄。

SPEC ●炊飯技術:土鍋ご泡火炊き+丹精仕上げ ●炊飯時消費電力:1080W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦めし押麦ほか ●サイズ/質量:約W290×H220×D351mm/約7.4kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 四日市萬古焼本土鍋
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間

 

↑「丹精仕上げ」は蒸らし時に徐々に圧力を下げ、余分な蒸気を放出。ごはんの甘みとツヤを引き出す

 

↑露が溜まるフレーム部は傷がつきにくい「クリアハード」仕様。サッと拭くだけで汚れも落ちる

 

↑少量(1合)を炊く際は専用土鍋中ブタをセット。炊飯空間を狭くして炊きムラを防ぎ、香り高く仕上げる

 

<クロスレビュー!>

おひつに学んだ保温技術やお手入れのしやすさが光る

「香ばしい香りのごはんが絶品。木製のおひつが呼吸するように中の水分と温度を整える保温技術を採用し、炊きたての味が長持ちします。拭きやすい天面パネルやフレームも◎」(青木)

 

土鍋+ガス火で炊いたような香り高いごはんが堪能できる

「ガスコンロで土鍋を使って炊いたような香りが楽しめます。50銘柄炊き分けや少量炊飯など機能も充実。3段階の火加減調節でおこげが楽しめるのも他機種にない魅力です」(コヤマ)

 

【《竹》クラス】予算額6万円〜11万円

ここで紹介する3モデルは、どれも各社の最上位モデル。松クラスよりも価格こそ安いが、スペックはほぼ同等と考えていい。炊き上がりが好みなら迷わず買いだ!

 

【No.1】本物の炭(※)でできた釜でふっくら粒立ち良く炊き上げられる

(※)木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

三菱電機

三菱ジャー炊飯器「本炭釜 KAMADO」NJ-AWB10

実売価格11万円

IHと相性が良く発熱性の高い炭釜で大火力炊飯でき、ふっくら粒立ち抜群のごはんが炊き上がる。銘柄炊き分けは50銘柄に対応し、冷凍してもおいしい「まとめ炊き」モードなど機能も多彩だ。音声ナビと液晶のデカ文字表示で操作も快適。

SPEC ●炊飯技術:本炭直火炊き/八重全面加熱/本・熱密封かまど構造 ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:無洗米・玄米・胚芽米・発芽米・長粒米ほか ●サイズ/質量:W285×H249×D320mm/約5.8kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 本炭釜
炊き分け 銘柄炊き分け50銘柄
保温時間 24時間(始めの12時間はたべごろ保温)

 

↑二重の内ブタはワンタッチで取り外し可能。軽くて凹凸が少なく簡単に洗える。職人手作りの内釜を洗う際は丁寧に扱おう

 

↑八重構造のヒーターで米全体に熱を伝え粒感を立たせる。釜は羽釜構造にすることで熱を逃がさず香り高いごはんに

 

<クロスレビュー!>

ふっくらほぐれる食感と鮮やかな米のうまみが魅力

「ふっくらしつつ口の中でほぐれる食感と、鮮やかな米のうまみがしゃっきり派の人にオススメ。長粒米専用モードで、ジャスミンライスもおいしい。職人こだわりの内釜は大切に扱って」(青木)

 

非圧タイプは銘柄ごとの味の違いもわかりやすい!

「大手メーカーのフラッグシップ機では唯一の非圧タイプ。圧力をかけないのでしゃっきり感のあるごはんが炊けます。銘柄炊き分けも、米の甘み成分が出過ぎず銘柄ごとの味が引き立ちます」(コヤマ)

 

【No.2】京都の老舗米店がこだわる“外硬内軟”の味を実現!

日立

IHジャー炊飯器「ふっくら御膳」RZ-W100DM

実売価格8万1040円

京都の老舗米店「八代目儀兵衛」の炊飯の極意を電気炊飯器で実現。1.3気圧の圧力と107℃のスチームで米の輪郭と甘みを際立たせて炊き上げる。カーボンフッ素加工の内釜はそのまま洗米可能。

SPEC ●炊飯技術:極上ひと粒炊き ●炊飯時消費電力:1400W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米(発芽玄米)・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:W248×H232×D302mm/約6.0kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 大火力沸騰鉄釜
炊き分け 食感4通り(極上コース)
保温時間 40時間(スチーム)

 

<クロスレビュー!>

蒸気がほとんど出ないので棚に置いたまま炊けて便利

「ハリがあって中がふっくらなごはんの食感が絶妙。炊飯中にほとんど蒸気が出ない構造なので、棚に置いたまま炊けて使い勝手も良いです」(青木)

 

しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事な炊き上がり

「圧力とスチームを利用した炊き上がりは、しゃっきり感ともちもち感のバランスが見事。コスパ最高のフラッグシップモデルです」(コヤマ)

 

【No.3】伊賀焼の人気土鍋を電化し、ふっくら甘い至高のごはんに!

シロカ

かまどさん電気 SR-E111

実売価格6万4584円

伊賀焼の人気土鍋を使った機種。土鍋と好相性のシーズヒーターを採用してガス炊きを再現し、ふっくら甘く後味さっぱりのごはんに。土鍋がごはんの水分を最適な状態に保つため、冷めても美味。

SPEC ●炊飯技術:電熱ヒーター式 ●炊飯時消費電力:1300W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・おかゆ・おこげ ●サイズ/質量:約W300×H261×D300mm/約7.6kg

炊飯容量 1.0〜3.0合
内釜
炊き分け 食感3通り
保温時間

 

<クロスレビュー!>

土鍋炊飯がスイッチひとつで失敗なくできるのはスゴい

「火加減が難しい土鍋炊飯を電化し、スイッチひとつで失敗せずに炊けるのはスゴい。工芸品の風合いがあるデザインも高級感たっぷりです!」(青木)

 

保温機能などはないがそのおいしさはオンリーワン

「土鍋ならではの、甘みが強くもっちりして香り高いごはんが特徴。保温機能もないシンプルな作りですが、その味はオンリーワンです!」(コヤマ)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯では、松や竹クラスの高級モデルに搭載される高機能を厳選して搭載。ベースのコストを抑えた“一点豪華主義”的なモデルが狙い目だ。シンプルさを求めるならオススメ!!

 

【No.1】ベストの炊き上がりを銘柄ごとに実現する高コスパ炊飯器!

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄量り炊き 圧力IHジャー炊飯器 KRC-PC50-B

実売価格3万8280円

米の銘柄ごとに加熱工程と加圧時間を調整し、それぞれのおいしさを最大限に引き上げる圧力IH炊飯器。大型タッチパネルで操作もスムーズだ。「こだわり炊き分け」ボタンで、「冷凍ごはん」モードや「おむすび」モードなどを選べるのがユニーク。

SPEC ●炊飯技術:圧力IH式 ●炊飯時消費電力:1230W ●白米以外の炊飯メニュー:炊き込み・玄米・食物繊維米 ●サイズ/質量:W265×H242×D382mm/6.6kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 極厚銅釜
炊き分け 銘柄炊き分け40銘柄
保温時間 銘柄炊き分け40銘柄

 

↑内釜に米を入れると最適な水量が表示され、ベストの炊き上がりを実現可能。よそったごはんのカロリーも表示できる

 

↑大火力のIHヒーターで内釜を上下から加熱。1.25気圧・105℃で炊き上げることで、ごはんの柔らかさと粘り、甘みが増す

 

<クロスレビュー!>

高級モデルのような銘柄炊き分け機能が優秀

「高級モデルに搭載される銘柄炊き分け機能をこの価格で実現したのがスゴい。ごはんのカロリー表示機能や食物繊維モードなど、健康を気遣う人にやさしい機能も見逃せません」(青木)

 

水加減を自動で教えてくれてシニア世代も大助かり!

「水量は少しの違いでごはんの味を変えてしまうが、それを自動で教えてくれるのは視力が心配なシニア世代も大助かり。銘柄炊き分けや発酵コースなど+αの機能も充実しています」(コヤマ)

 

【No.2】かまどの熱対流を再現し、米をふっくら炊き上げる

東芝ライフスタイル

真空圧力IH炊飯器 RC-10VSP

実売価格3万6990円

丸底60℃の銅釜でかまどのような熱対流を生み、ふっくら甘いごはんに。独自の真空技術で米の芯まで吸収させ、時短でおいしく炊き上げる。冷めてもおいしい「お弁当コース」など白米メニューが充実。

SPEC ●炊飯技術:炎匠炊き ●炊飯時消費電力:1250W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・麦ごはん・雑穀米ほか ●サイズ/質量:W296×H265×D387mm/約5.9kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鍛造かまど銅釜
炊き分け 食感3通り
保温時間 40時間(※)(真空保温)

※:白米の場合

 

<クロスレビュー!>

真空技術が炊飯・保温に貢献!手入れがラクなのもうれしい

「真空技術でごはんの甘みを高めたり、長時間おいしく保温したりできるのが◎。凹凸の少ない内ブタなど手入れもすごく簡単です」(青木)

 

食べたい時間に炊ける「ねらい炊き」が有能!

「5分単位で炊飯時間を調節できる『ねらい炊き』機能が便利。炊き方が難しい白米と玄米の混合炊きは専用モードを使えばうまくいきます」(コヤマ)

 

【No.3】本格的な食感炊き分け機能を2万円台で実現できる

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー 極め炊きNP-BK10

実売価格2万5510円

最上位機種にもある「わが家炊き」機能(49通り)と、7通りの「炊き分け圧力」機能を採用。蒸らし工程で再度圧力をかけて、しゃっきりふっくらごはんに仕上げる。2種類の麦ごはんメニューも搭載。

SPEC ●炊飯技術:人工知能IH炊飯/うまみ圧力蒸らし ●炊飯時消費電力:1240W ●白米以外の炊飯メニュー:玄米・発芽玄米・麦ごはん・雑穀米 ●サイズ/質量:約W265×H220×D400mm/約5.5kg

炊飯容量 0.5〜5.5合
内釜 鉄器コートプラチナ厚釜
炊き分け 食感49通り(わが家炊き)
保温時間 40時間(極め保温)

 

<クロスレビュー!>

食感の差がはっきり出る「炊き分け圧力」が秀逸!

「『熟成炊き』は炊飯に時間がかかるものの、ごはんの甘み満点。『炊き分け圧力』は加圧時間に加え圧力自体を変えるので食感の差が歴然です」(青木)

 

ごはんの炊き上がりも保温も自分好みに調整できる!

「炊飯器の質問に答えれば、49通りの食感に調整したごはんが炊けるのが魅力。保温モードも味重視と長時間重視の2種類から選べます」(コヤマ)

 

【Topic1】5合でも3合でもない絶妙なサイズもヒット!!

一般的な5合炊きだと大きすぎ、3合炊きだと物足りない、というニーズに応えた炊飯器も人気。シニア夫婦など少人数世帯にウケている。

 

【No.1】最上位機も採用する最高の土鍋炊飯技術を3.5合炊きに採用

タイガー魔法瓶

土鍋圧力IHジャー炊飯器 <炊きたて> 土鍋ご泡火炊き JPJ-G060

実売予想価格10万9780円(12月1日発売)

同社最上位機種JPL-A100が誇る“土鍋ご泡火炊き”技術を3.5合炊きに投入。茶碗1杯ぶんから香り高い土鍋ごはんが味わえる。

 

【No.2】「炎舞炊き」「わが家炊き」など高機能を小型ボディに投入

象印マホービン

圧力IH炊飯ジャー “炎舞炊き”NW-ES07

実売価格8万1040円

ローテーション加熱の大火力を実現する「炎舞炊き」採用の4合炊きモデル。81通りの「わが家炊き」、7通りの炊き分け圧力機能を搭載する。

 

【No.3】職人こだわりの内釜が生む大火力で、粒感際立つ一杯に!

三菱電機

IHジャー炊飯器 本炭釜NJ-SWB06

実売価格8万5800円

純度99.9%の炭(※)を使った「本炭釜」搭載の3.5合炊き。炭の遠赤効果と独自の連続沸騰で炊いたごはんはしゃっきり、ふっくらと甘い。

※:木炭や竹炭とは異なる炭素材料を使用

 

【Topic2】コスパ重視なら1万円台モデルも注目!

1万円台でも十分おいしく炊ける炊飯器がある!! 低価格でも銘柄炊き分け機能やヘルシーメニューなど高価格モデル並みのスペックが光る。

 

【No.1】浸し・蒸らしに時間をかけ、極上ごはんを実現

日立

IH炊飯器 RZ-BC10M

実売価格1万4640円

しっかり浸し、じっくり蒸らす「極上炊き」でおいしく。内釜は取っ手付きで出し入れしやすい。煮込みができる調理コースも備える。

 

【No.2】糖質約20%オフでダイエッターにやさしい!!

アイリスオーヤマ

ヘルシーサポート炊飯器 RC-IJH50-W

実売価格1万8480円

9種類のヘルシーメニューを搭載。低糖質メニューではごはんの糖質を約20%までオフ。極厚火釜で通常の白米炊飯もおいしく炊き上がる。

 

【No.3】多彩な炊き分け機能と炊飯メニューを装備

アイリスオーヤマ

米屋の旨み 銘柄炊き 圧力IHジャー炊飯器 RC-PD50

実売価格1万6510円

9通りの食感炊き分け、40種の銘柄炊き分け機能を搭載。1.25気圧の圧力と高火力で米をふっくら炊き上げる。炊飯メニューも多彩。

湯切りが付いてどう変わる? 一人鍋にオススメの「卓上調理ケトル」がリニューアル

シロカは、2020年11⽉30⽇に「作って、食べて、そのまま洗える」が⼀台で完結する「おりょうりケトル ちょいなべ」をリニューアルして発売します。実売予想価格は1万3000円前後(税込)。

↑リニューアルした「おりょうりケトル ちょいなべ SK-M251」は、ブラック(左)とアイボリー(右)を用意。サイズはW280×D200 ×H190㎜

 

少人数世帯に便利な「調理できるケトル」がリニューアル

2019年2月に発売された「おりょうりケトル ちょいなべ」は、ケトルでありながら調理もできるのが特徴。40℃〜100℃まで温度調節が可能で、インスタントラーメンや鍋料理をはじめ、火加減が難しいチーズフォンデュや、湯せんによる熱燗なども作れます。また、ケトルはそのまま卓上で容器として使えて、使ったあとは丸洗いができるので、片づけ・お手入れがラク。一人暮らしや少人数世帯に便利なアイテムとして話題になりました。

↑一定の温度にキープできるので、焦げやすいチーズフォンデュも楽しめます

 

今回のリニューアルでは、麺類のゆでなども「ちょいなべ」でできたら、というユーザーの声を反映し、湯切りができるようになりました。麺のゆでから湯切りまでザルを使わずにできるので、湯切りした麺と調味料をあえるだけで、簡単にうどんやパスタなどの麺類の調理にも使用できるとのこと。設定温度に到達したら保温に切り替わるので、沸騰湯でゆでたい乾麺のパスタなどの調理はできるのか? という疑問は残りますが、ゆで麺を温める場合には問題なさそうです。

 

また、新たに搭載したモード切替スイッチにより、「なべモード」(設定温度に到達したら保温)と「ケトルモード」(設定温度に到達したら加熱終了)を用途に合わせて選べるようになりました。

↑湯切りがついて、麺の調理もラクになったとのこと

 

鍋がおいしいこの季節、コンロ不要で気軽に卓上で鍋が作れるのはうれしいところ。湯切りができるようになり、釜玉うどんやたらこスパなど、「ゆでた麺をあえるだけ」という料理が可能になったのもポイントです。特に手間を省きたい一人暮らしの方は注目してみてはいかがでしょうか。

タンク型&据置型なら賃貸住宅でもOK! 省スペースで高性能な「食洗機」最新モデルはどれだ?

日本ではまだまだ導入例の少ない家電のひとつに、食器洗い乾燥機(以下、食洗機)があります。2020年3月の内閣府消費動向調査によると、国内の食洗機の普及率は、2019年時点で27.3%。諸外国と比べ、国内の食洗機普及率はスローペースで推移しているようです。

 

この普及の遅さには、キッチンスペースが狭くて設置できないという日本の住宅事情が影響していると言えます。一方で、新築住宅の購入時にビルトインタイプが備わっている物件が増えつつあることや、コンパクトな後付けの据え置きタイプが登場したこと、その便利さから、食洗機への注目は高まりつつあります。

 

そこで、食洗機を導入するメリットと最新のおすすめモデルを、最新事情や製品情報に詳しい家電ライターの田中真紀子さんに教えていただきました。

 

実は水・光熱費を節約できる!「食洗機」のメリットとは?

食器を洗う手間と時間が省ける―――それ以外にも、食洗機にはさまざまな魅力があると田中さんは言います。

 

「まず、洗浄力は高いものの直接手では触れることができない、漂白成分入りの洗剤が使えます。また、50℃以上の高温のお湯が使え、高圧水流で清潔に洗えます。そのおかげで、乾燥を終えたお皿は輝き、ピカピカになったグラスは、注いだビールの泡がきめ細かくなるといううれしい効果も。密閉されたボックスのなかで稼働するため、お皿を洗う際に汚れた泡や水しぶきが飛び散ることもないので、食器洗い後のキッチン掃除が不要なのも助かりますね。

 

なかでも私がもっともすごいと思うのは、節水効果と光熱費の節約効果です。例えば、パナソニック製の食洗機で調査した結果によると、5人分相当の食器ならば、手洗いの約1/6の水で洗えるという結果が出ています(※)。機種により差はあるものの、手洗い時のガスや水道の使用料と比較すると、水道光熱費は半額くらいに抑えられるんですよ」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

(※)NP-TZ300(「汚れレベル3」でエコナビ運転OFFの場合):食器点数40点・小物20点、水温20℃、食器洗い機専用洗剤を5g使用する(1箱600g入り379円(税込))〈パナソニック調べ〉。使用水量は約11L。 ●手洗い:食器点数40点・小物20点、水温20℃。10Lのお湯(約40℃)でつけ置き洗いした後、洗剤を9.6mL使用(1本315mL入り163円(税込))〈日本電機工業会調べ〉して洗い、毎分6Lで食器1点あたり13.5秒、小物1点あたり5.5秒流し湯ですすいだとき、使用水量は約75L。〈日本電機工業会自主基準 標準汚染時〉

 

食洗機の優れている点

1. 洗浄力の高い洗剤が使える
食洗機専用の洗剤には、漂白成分や洗浄力を高める酵素が含まれているので、食器をよりキレイに洗える。

 

2. 高い湯温で洗える
油分が溶けやすく、洗剤の酵素が活性化する50℃前後の湯温で洗浄することができる。

 

3. 高温洗浄で除菌効果が得られる
設定によっては80℃近い高温で洗ったりすすいだりでき、目に見える汚れだけではなく、菌も落とせる。

 

4. 節水・節電になる
泡立ちがよい洗剤を使い、流しっぱなしですすぐ手洗いに比べ、食洗機は泡切れがよい専用洗剤を使っているほか、庫内に溜めた水である程度すすいだ後、仕上げにキレイな水ですすぐことで節水が可能に。

 

洗い残しや設置スペースなど、気になる問題点は?

手洗いよりも食器がキレイになり、時短と光熱費節約につながる食洗機。一方で、食器の入れ方によっては洗い残しができたり、設置のスペースを確保できなかったりという悩みもあります。

 

「洗い残しに対しては、食洗機を使う前に残菜やこびりつきを軽く落とし、噴射するお湯がまんべんなく当たるように、庫内に食器を入れましょう。まずは、取り扱い説明書をよく読み、お皿の配置などのポイントをつかんだ上で使い続けると、要領がわかってきます。

 

また、設置スペースに関して言えば、最近増えている後付けのタンク式は、水栓につなぐ必要がなくコンセントがあればどこでも使えて、設置工事が不要です。キッチンは狭いけれど、コロナ自粛で増えたお皿洗いの負担を今すぐ減らしたい! という場合は、タンク式を検討するのが良さそうです」

 

続いて、リフォーム工事不要で後付けできる据え置き型タイプと、キッチン以外でも使えるタンク式など、食洗機の最新モデルを紹介していただきました。



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

家電ライターがおすすめする、
賃貸住宅でも使える「据え置き型」「タンク型」食洗機 5選

賃貸物件にビルトイン型の導入は、ほぼ無理と言っていいでしょう。そこで田中さんには、リフォーム工事不要で後付けできる据え置き型タイプ3モデルと、キッチン以外でも使えるタンク式2モデルを紹介していただきました。

 

据え置き型(卓上型)

キッチンの水道横スペースに置き、蛇口に分岐水栓を取り付けて使用します。原状復帰の必要がある賃貸住宅にも導入でき、キッチンのリフォーム工事も不要なので、手軽に導入したい人におすすめです。

 

・ナノイーXで庫内のニオイ抑制! 1日の食器をまとめて洗える

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TZ300
実売価格 10万6700円前後(税込、設置費別)
サイズ:W550×D344×H598mm

国内の据え置き型食洗機の普及に大きく貢献しているパナソニック製の中でも、ハイスペックなタイプです。これから食洗機を使いこなしていきたい人にぴったり。「約50℃の水温と高圧水流で、食器の汚れと除菌をしてくれる『ストリーム除菌洗浄』を全コースに搭載。また、イオン『ナノイーX』の働きにより、洗う前の食器を入れておいてもニオイを抑制してくれます。熱に弱い食器を洗える『低温ソフト』コースもあるので、さまざまなシーンでストレスなく使えるでしょう。一度に約5人分の食器が洗えます」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

・重なる食器のすみずみまでキレイに! ナイトモードで深夜も安心

AQUA
食器洗い機(送付乾燥機能付き)ADW-GM2

実売価格 5万5000円前後(税込、設置費別)
サイズ=W485×D390×H475mm

ガラス面から食器の洗浄シーンが見られる上に、スタイリッシュなデザインが目を引きます。「上段、中段、下段にあるノズルから高圧の水流が噴射されるので、汚れが残りにくく、初心者でも使いやすいタイプです。庫内には匂い移りが少ないステンレス素材を採用し、約72℃ですすぐ『高温すすぎモード』を使えば、油汚れがしっかり落とせて、除菌効果もアップします。乾燥機能は送風のみですが、高温すすぎ時の余熱で乾燥が進みますよ。運転音を抑えるナイトモードを使えば、夜間でも安心して使えます」

 

・洗浄コースで食器を除菌! コンパクトなのに機能は充分

パナソニック
食器洗い乾燥機 NP-TA4

実売価格 7万29000円前後(税込、設置費別)
サイズ=W550×D344×H598mm

幅が約35cmと充分スリムなデザインですが、「設置脚」を使えば、シンクまでの幅が26.8cmのスペースにも設置が可能です。「こちらのシリーズは省スペースに設置できる上に、直径26cmのフライパン、まな板、カレーなどがこびりついた鍋などもおさまる収納力が魅力です。3段階の汚れレベルに合わせた運転モードの切り替えや、約30分で乾燥まで終えられるスピーディコース、除菌効果のある『ストリーム除菌洗浄』など、日常使いには充分の機能を装備。パナソニック製を選びたいけれど、予算を抑えたいという人におすすめです」

 

タンク型

食洗機に内蔵されているタンクに入れた水を使って、洗浄するタイプ。そのため、コンセントのある場所ならば、キッチン以外でも使用できます。キッチンスペースに余裕がない場合におすすめです。

 

・手軽に導入できて洗浄&除菌効果にも満足!

サンコー
水道いらずのタンク式食洗機『ラクア』

定価:2万9800円前後(税込)
サイズ=W410×D410×H440mm

タンクに水を入れて使えるので設置工事なく、購入後すぐに使用できます。従来の据え置き型のように、キッチンの蛇口と直接つなぐ方法も可能な2WAYタイプ。「水道がない場所でも使えるので、キッチンスペースに置く場所がないときや、設置工事費を節約したい人、購入後すぐに使い始めたい人にオススメです。約3人分の食器が入り3万円以下というリーズナブルな価格設定で、高い洗浄力と温風乾燥を実現しているのは見逃せません。50℃のお湯で油汚れをしっかり落とし、熱風で除菌乾燥ができます」

 

・360度からの洗浄で汚れたお皿もピカピカに!

シロカ
食器洗い乾燥機

定価 5万4780円(税込)
サイズ=W420×D435×H435mm

タンク式と据え置き型の2WAYタイプなので、キッチンに置けるかどうかで、設置方法が選べます。除菌率99.9%(※)という除菌力でしっかりと汚れを落としてくれます。「360度回転するノズルが上下に付いているので、食器全体にまんべんなく高温の洗浄液が行き届きます。時間帯や洗う食器の量や質に合わせて、標準、念入り、おいそぎ、ソフトという4つのコースから選択可能。タイマー機能も搭載しているので、夜間の電気代がお得な時間帯に回したり、外出時に稼働させたりと、手洗いにはない選択肢が広がります」

※試験機関:一般財団法人日本食品分析センター /試験方法:寒天平板培養法(菌の種類1種)。食器の種類、形状、位置や汚れの程度などにより結果は異なります。

 

最新の据え置き型・タンク型の食洗機を紹介しましたが、やはり利便性・容量の大きさで勝るのはビルトインタイプ。新築住宅や分譲マンションの購入、キッチンのリフォームを検討している場合は選択可能です。では、ビルトインタイプのおすすめモデルとは?



提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

利便性と容量の大きさが魅力!
ビルトインタイプの食器洗い乾燥機 2選

新築住宅や分譲マンションの購入、キッチンのリフォームを検討している場合は、ビルトインタイプの食洗機も選択可能です。

 

「大容量で、ファミリー層やまとめて洗いたい派には、こちらが便利です。卓上タイプと違い、キッチンが広く使えるのもうれしいところ。ただし、設置工事が必要で価格帯も高めになります」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

・フライパンや深めのお鍋もスッポリ! 上カゴアレンジで効率良く使える

パナソニック
ビルトイン食器洗い乾燥機
M8シリーズ 幅45cm ディープタイプ NP-45MD8S

定価 22万4400円(税込)
サイズ=W448×D630×H751〜851mm

買替えや後付け対応ができるタイプの中で最もハイグレードなタイプがこちら。「上カゴの形を4つのスタイルに変えられる『ムービングラックプラス』を搭載しています。上カゴをフルフラットにすればフライパンやポットを伏せて置けます。また、強力噴射を当ててもお弁当箱が裏返らないように上カゴのバーでホールドできるので、しっかり洗えて、除菌効果もバッチリ。上カゴを折りたためば、大きめの鍋やフライパンが入ります。洗い物を並べた後でも上カゴが左右にスライドできるので、下カゴに食器を追加したいときにも便利です」

※写真はシステムキッチンのドアパネルをセットしたイメージです。ドアパネルは、別売品です。

 

・食洗機先進国のドイツ製。容量と耐久性が秀逸!

ミーレ
食器洗い機 G 4820 SCU

定価 35万7500円(税込)
サイズ=W448×D570×H805〜870mm

1899年から続くドイツの家電ブランド、ミーレ(Miele)。日本のキッチンでも使えるサイズで約7人分の食器が洗え、20年の使用を想定した製品設計、長期間の修理対応も行っているのも強みです。「“食洗機先進国”のドイツ製は、大容量でパワフルなのがすばらしい! 予洗いなしで、油汚れをガンガン洗い流します。扉が手前に開き、引き出し式のバスケットに洗い物を入れていくタイプで、オートセンサーが汚れを検知して、隅までしっかりと洗ってくれます。洗い終わると自動で扉が開いて余熱で乾燥できるほか、標準使用水量もわずか8.7Lで、節電・節水効果も優れています」

 

2020年はいよいよ食洗機が脚光を浴びる!?

ビックカメラの調べによると、食洗機の売上は足元で増加傾向にあり、6月は前年比1.3倍の売上高になっています。「コロナ禍の自粛生活中に食洗機の必要性を感じた方の購入が増えたものと思われます。今後、食洗機のニーズがより高まる可能性は大いにあります」(ビックカメラ広報・齋藤俊明さん)

 

こまめな手洗いとアルコール消毒が欠かせない今、これから乾燥する季節になるにつれて、手荒れで悩む方は増えていきそうです。家事の時短、節約、エコ、除菌、そして手荒れ予防につながる食洗機の導入を、今こそ検討すべきときなのかもしれません。

 

【プロフィール】

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ= https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/entry-12313996618.html

感激を全部書いたら1万字に…! 話題の炊飯器「かまどさん電気」を家電ライターが渾身レビュー

2000年創業の新進気鋭の家電メーカー、siroca(シロカ)から本物の炊飯土鍋を使った電気炊飯器「かまどさん電気」(実売価格8万6184円)が発売され、話題になっています。本機は、シロカと三重県・伊賀焼の窯元「長谷園」が共同開発した製品。「長谷園」は炊飯土鍋「かまどさん」を発売し、累計出荷台数80万台以上の大ヒットを記録したことで有名です。この「かまどさん」の利点を取り入れ、これまで技術的に難しかった本格土鍋の電化を実現したのが、この「かまどさん電気」。特に「土鍋で炊いたごはんが一番!」という人から大注目されているのです。

筆者は土鍋ごはんをいただくたびに「おいしい!」と感じるのですが、「土鍋炊飯は火加減や手入れが大変」というイメージがあり、ふだんは手軽なIH炊飯器を使っています。ところが、発売日の前後に「かまどさん電気」を取材する機会があり、本機で炊いたごはんのおいしさに感心していました。そんなタイミングでいただいた今回のレビューのお話……断る理由がありません。そして、どうせやるのであれば、徹底的にテストしたい……そして、いままで数多く試してきた高級炊飯器と何が違うのか、明らかにしたい……というわけで、今回は本機で炊いたごはんの味や食感、使い勝手に関する6項目を検証。希少な“本格土鍋炊飯器”である本機の「IH炊飯器と比較してのメリット・デメリット」に迫っていきます。

 

【今回テストするのはコチラ】

人気土鍋の優位性を活かすべく、技術を結集した本格土鍋電気炊飯器

長谷園×siroca

かまどさん電気

SR-E111

実売価格8万6184円

“呼吸する土鍋”として知られる三重県伊賀焼の炊飯土鍋「かまどさん」を搭載。火力の調整なしにボタンひとつでふっくら甘いごはんを炊き上げる。土鍋の優位性を活かすため、IHヒーターでなくあえてシーズヒーターを採用し、二重のふたや土鍋内の水温を計るセンサー、土鍋冷却用ファン採用など、多くの工夫で、直火炊きに負けないおいしさを実現した。土鍋の乾燥モードなど独自機能も搭載。

SPEC●炊飯容量:1~3合(白米)、1~2合(玄米)●最大消費電力:1300W●加熱方式:電熱ヒーター式●炊き分け機能:食感3通り(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3通り(うすめ・ふつう・こいめ)●操作方式:タッチパネル式●コード長:約1.8m(マグネット着脱式)●サイズ/質量:約W300×H261×D300m/約7.6kg(土鍋含む)

 

【検証内容はコチラ】

「食感と味」のチェックは、本機で炊飯した白米のおいしさを確認。炊きたての味に加え、冷やごはん、冷凍再加熱したごはんの味もチェック。さらに、「食感炊き分け」「少量炊飯」の味・食感の違いも確認していきます。機能面では、「保温機能」「操作性と炊飯器の扱いやすさ」「メンテナンス性」と、さらに「独自機能」と「設置性」を検証します。

【テストその1 食感・味の傾向は?】

今回は、甘みや粘りが強い魚沼産コシヒカリ平成29年米を炊飯し、食感と味を確かめました。<炊き上がり>だけでなく、<冷やごはん(おにぎり)>や<冷凍・再加熱>もチェックします。

 

<炊き上がり>

ふっくら・しゃっきり、粒立ちの良さが他機種にない独自の仕上がり

まずは「白米・炊飯」メニューを選び、炊飯量は「3合」、仕上がりは「ふつう」を選択。「土鍋直火炊きのおいしさを電気で再現した」という炊き上がりは、抜けるような白さ。みずみずしい香りが食卓に広がります。

 

さっそく茶碗によそってひと口食べると、ふっくら柔らかながら、しゃっきりとした粒立ちの良さを感じます。この食感はほかの電気炊飯器にはない唯一無二のもの。甘みは豊かですが「くどさ」がなく、あと味が良いため、「もうひと口、もうひと口」…と箸が進みます。

↑炊き立てを茶碗に盛ったごはんは、白く透明感があって見た目にもおいしそう。口に入れると、たっぷりと保水してふっくらした食感をまず感じますが、噛むとほどよい具合にほぐれてゆきます

 

<冷やごはん(おにぎり)>

冷めても独特のふっくら感が感じられる!

冷やごはんは炊きたてをラップで包んで、室内に5時間置いて冷ましたあとに試食。冷めても独特のふっくら感が残っているのが好印象でした。さすがに食べた瞬間に感じるしゃっきり感は減りましたが、それでも噛むうちに米粒がほどよくほぐれていくため、あと味がいいです。食べ進めるうちに甘みも強く感じるようになり、おにぎり1個食べ終わると大きな満足感が残りました。お弁当にも合う食感という印象です。

↑ラップに包んで5時間室内に置いたごはん。軽くおにぎり状にして食べたところ、しっとりした中にふっくら柔らかな余韻を感じました

 

<冷凍・再加熱>

柔らかさと粘りが出てきたが、ほどける粒感は残っていた

炊き立てを急速冷凍し、20時間経ったものを電子レンジで加熱して試食。試食。米一粒一粒のハリ感が弱くなり、かなり柔らかく粘りがある食感になりました。炊き立てのときほど食感の良さは感じられない、というのが素直な感想です。ただ、食べている間にほどよくほぐれる感覚は健在で、甘みもみずみずしさをキープしています。

 

とはいえ、冷凍後の食感と味の変化を伝えるため、やや厳しい表現を使っていますが、食事の際に出てくるごはんとしては何ら問題なし。「ごはんがちょっと柔らかめになったな」と感じる程度です。

↑白さが減って、表面に粘りが出始めているのがわかります。ただ、実際に食べたときのごはんの「ほどける」感じはまだまだ残っていました

 

【テストその2 食感炊き分けの幅は?】

その炊飯器で「最もしゃっきり硬めの食感に炊き上げるモード」と、「もっとももちもちに炊き上げるモード」で炊飯。それぞれの食感の違いを見ることで、食感の幅を確認しました。

 

「やわらか」ではほどける食感のなかにやや粘りが

本機の食感炊き分け機能は「かため・ふつう・やわらか」で、他社の高級IH炊飯器と比べると少なめです。一方、土鍋ごはんならではの「おこげ」モードも搭載し、「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階でおこげのつき方を調整できます。まず、食感「やわらか」で炊いてみたところ、米粒にやや粘りを感じる炊き上がりになりました。それでも最後にごはんが「ほどける」食感は健在。甘みも豊かです。「ふつう」で炊いたごはんを冷凍・再加熱したときの食感に似ていますが、こちらのほうが、ごはんのみずみずしさを強く感じました。口の中でのほどけ具合も、冷凍・再加熱よりなめらかです。

↑食感「やわらか」で炊いたごはん。「ふつう」で炊いたごはんと、見た目の違いはほとんどありませんでしたが、食べてみると柔らかさと弾力が少し増していました

 

「かため」では、しゃっきり感がより際立つ食感に

一方、筆者の好みにもっとも合ったのが、「かため」に炊いたごはん。それほど硬い食感になることはなく、ほどよいふっくら感がありつつも、しゃっきりとした米の粒感が感じられる炊き上がりに。甘みもよりすっきりした印象で、特に和食などさっぱりしたおかずとの相性がいいと思います。

↑食感「かため」で炊いたごはん。見た目では、ごはんの周りの“おねば”が「ふつう」で炊いたときより少なく見えました

 

食感の炊き分けについては、全体に「やわらか」~「かため」で食感が激変するということはなく、あくまで土鍋炊きのふっくらしたおいしさをベースに、より柔らかく食べやすい食感にするか、粒感の立った食感にするか、といった程度の違いに留められている印象です。

↑本機では、おこげも「うすめ・ふつう・こいめ」の3段階で調整可能。「ふつう」で炊飯したところ、おこげの色はやや薄めですが、香ばしい風味はしっかり感じられました

【テストその3 少量炊飯の炊き上がりは?】

本機は3合炊きモデルで少人数世帯などに最適ですが、なかには「ひとり暮らしだけど、毎日炊きたてを食べたい」という人もいるでしょう。そこで、最小炊飯量の1合でごはんを炊いて、3合で炊いた場合との食感と味の違いを調べてみました。

 

3合でも1合でも食感に違いを出さない炊飯技術は見事!

1合炊きにすると、炊きたての香りがやや弱まり、甘みも控えめになった印象。しかし、ごはんのふっくら感やしゃっきり感は、3合炊きとそれほど違いを感じませんでした。高級炊飯器のなかには、少量炊飯専用プログラムでおいしく炊けるモデルもありますが、本機はこれに劣ることはありません。「炊飯量によって食感や味に違いがない」という意味では、極めて優秀な部類に入るといえます。

↑炊飯量1合で炊いたごはん。見た目には、ほんのわずかだけごはんのおねばが少なく見えますが、白くみずみずしい炊き上がりは言うことなし

 

ちなみに、炊飯量2合で炊いたところ、わずかに1合炊きよりもちもち感が強くなった印象でしたが、ふっくらかつしゃっきりした食感はそのままでした。こうした微妙な食感の違いは、食感を厳密に比較したからわかる程度のもの。米の量に対する水の量のわずかな違いと考えられ、ほぼ違いはないといえるでしょう。

↑炊飯量2合で炊いたごはん。おねばの量は3合炊きより1合炊きに近いように見えましたが、食感は3合に近い印象です。いずれにせよ、ほとんど差はありません

 

【テストその4 保温性能は?】

はじめに断っておくと、この「かまどさん電気」にはヒーターによる「保温機能」は備わっていません。それは「できるだけ炊きたてを味わってほしい」というメーカーの考え方によるものです。また、土鍋は蓄熱性が高いので、1時間程度は温かいごはんが食べられるとのこと。そこで、ここでは炊飯後土鍋に1時間保存したごはんの食感と味をチェックしました。

 

1時間後はほの温かく、もっちり感は出るもののベタつきはナシ

茶碗によそったごはんは、さすがにヒーターで保温した場合のようにアツアツとはいきませんが、ほの温かさを保っています。食感はしゃっきり感がわずかに弱まり、そのぶんもっちり感が出て甘みがより感じられます。注目は、ごはんのベタつきがないこと。これは鍋本体が多孔質なため、炊飯直後で土鍋内に水蒸気が多いときは鍋が水分を吸収し、逆に鍋の内部が乾燥してくると、吸収していた水分をまた鍋に戻すというはたらきがあるからだといいます。

 

もちろん、ヒーター保温の余分な加熱がないので、ごはんの劣化はほとんどなく、臭みも感じられませんでした。どうしてもアツアツが食べたければ、このごはんを軽くレンジでチンしてもいいでしょう。

↑土鍋で1時間“保温”したあとのごはん。水分を適切に保っており、ベチャつくことなくツヤツヤ輝いています

 

【テストその5 操作性/メンテナンス性は?】

土鍋ごはんはそのおいしさには定評がある一方、使い勝手や土鍋の手入れの手間がネックという人も多いです。「かまどさん電気」はそれらの課題を解消できているのか……? ここでは気になる操作性/メンテナンス性を検証していきます。

 

<操作性>

タッチパネルは快適だが、土鍋に水位線がない点に注意

本機のベースとなった炊飯用土鍋の「かまどさん」は、従来火加減調節が面倒だった直火炊き(ガス炊き)による土鍋炊飯を、一度中強火にかけたあと火を止めるだけ、あとはそのまま放っておくだけ…という工程に単純化し、大ヒット。「かまどさん電気」では、その手間をさらに減らしました。操作画面はタッチパネル式で、米の種類、炊飯メニュー、炊飯量、仕上がり(食感炊き分け)を選ぶだけ。

↑操作パネルはタッチ式。「米」キーで「白米/玄米/雑穀米」を切り替え、「メニュー」キーで「炊飯/おこげ/おかゆ」を、「炊飯量」キーで合数を、「仕上り」で炊飯時の食感と「おこげ」メニューでのおこげの濃さを調整します。

 

やや面倒なのは、金属製の炊飯器の内釜と比べて土鍋が重いことと、二重ぶたなのでふたを毎回二度セットする必要があること。また、土鍋に水位線がないため、専用の水カップで水の量を計って土鍋に給水する必要があることぐらいです。

↑土鍋のふたは二重になっています。重みのあるふたを二重にすることで、土鍋内を高圧に保て、高火力で炊飯しても吹きこぼれしない、中ぶたの2つの孔からうまみ成分の「おねば」が土鍋内に戻る、というメリットがありますが、炊飯時のふたのセットはやや面倒といえます。

 

↑本機の付属品。左上から水カップ、米カップ、しゃもじとしゃもじ置き、左下から鍋敷き、手ぬぐい。水カップには10㎖刻みの目盛りのほか、白米炊飯時の「1合・2合・3合」の水位線も入っています。本機でごはんを炊くときに水カップは必須ですね

 

使い始める前の作業「目止め」は「儀式」として楽しもう

ただし、炊飯後は二重ぶた(特に内ぶた)が熱いので、ミトンなどを使ってふたを取る必要があり、また取る際に蒸気が凝結したおつゆが垂れます。食卓にはふきんなどを用意しておいたほうがいいでしょう。

 

なお、本機を使い始める前には「目止め」を行う必要があります。これは土鍋表面の細かい気孔を米のでんぷん質で埋めて、水漏れを防ぐ作業のこと。と言っても、一度たっぷりの水でおかゆを炊いて水分を拭き取り、よく乾燥させるだけ。土鍋を使い始める前の“儀式”として、楽しむのがいいでしょう。ちなみに目止め工程で作ったおかゆは食べられます。

↑ちなみに本機は炊飯終了後に土鍋を本体から取り出して鍋敷きに乗せるのがオススメ。土鍋も本体も蓄熱性が高いため、炊飯後に土鍋を本体にセットしたままだと内部に残った熱でおこけができやすくなるそうです

 

<メンテナンス性>

土鍋の扱いには注意が必要だが「乾燥モード」が便利

本格土鍋を使う本機は、それなりにしっかりした手入れが不可欠です。まず、土鍋と2つのふたがかなり重く、また焼き物であるため、取り扱いに気をつけなければなりません。特に土鍋は約3.5kgあり、洗う際に流しにうっかり落とせば、土鍋が欠けるおそれもあります。

↑洗うパーツは土鍋、中ぶた、外ぶたの3つ。釉薬が塗られているので、汚れがそれほどこびりつきません

 

また、洗ったあとの乾燥も重要。一般的な土鍋は、しっかり乾く前に使うと、土鍋内部で水蒸気が膨張し、割れてしまう心配もあります。また、どこでどのくらいの時間乾燥させればいいのか、初心者にはわかりにくいもの。そんな方のために、本機には「乾燥モード」が搭載されています。土鍋を洗ったら水分をよく拭き取り、炊飯器本体に土鍋をセットして「乾燥モード」を選択するだけ。30分の乾燥時間で、しっかり土鍋を乾かしてくれます。

↑乾燥モードでは土鍋のみセットし、上ふたと中ふたは取り付けないようにします。乾燥モード終了後は土鍋を取り外し、風通しの良い場所で底面を上にしてしばらく自然乾燥させればOK

【テストその6 独自機能/設置性は?】

「独自機能」は各炊飯器に搭載されている、ごはんのおいしさにつながる独自の機能や技術、炊飯のバリエーションを広げる機能などをチェックします。また、使い勝手向上やお手入れの手間を省く便利機能も見ていきます。

 

「設置性」に関しては、横幅と奥行き、重さを確認します。また、炊飯中の蒸気の出方もチェック。さらに、設置性を高める独自の工夫があれば、それもチェックしていきます。

 

<独自機能>

本物の土鍋を使い、「多孔質」の良さを活かしているのが最大の独自機能

本機の独自性は、なんといっても本物の土鍋を使っていること。しかも、伊賀焼の人気炊飯用土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用に調整したものを採用しています。先の「食感と味」の項でも触れましたが、本機の土鍋は“呼吸する”のが特徴。三重県の伊賀でとれた古琵琶湖層の土を使用しており、焼成の際に土に含まれた微生物の化石(遺骸)が焼け、土鍋の中に細かな気孔が多く生まれます。この気泡が炊飯時の蓄熱性を高め、同時に炊飯後の土鍋内の湿度を絶妙に調節してくれるのです。

↑伊賀焼の土鍋「かまどさん」を電気炊飯器用にチューニング。本来土鍋は手工芸品なので、個体ごとに微妙にサイズが変わるものですが、本機の土鍋は工業製品である本体にぴったり収まるよう、誤差1mmの範囲で作るそうです

 

ただし、この土鍋を使うには、課題も多かったとか。ひとつは発熱効率の高いIHが使えないこと。IHを使うには、土鍋の中に発熱するための金属を埋め込んだり、金属を土鍋に溶射したりする必要がありますが、それだと土鍋の孔がふさがれて、呼吸できなくなります。そのため、本機ではあえて昔ながらの加熱機器である「シーズヒーター」を採用。さらに、土鍋内の水温を検知し、適切な炊飯制御をするための温度センサーを土鍋に装着しました。

↑底面にあるグレーの円盤がシーズヒーター。通常のシーズヒーターでは出力1300Wの熱に耐えきれず溶けてしまうため、熱に強いアルミ製のものが使われています

 

また、蓄熱性の高さゆえ、短時間で温まりにくく冷めにくい土鍋内を急速に高温化するために、プログラムに予熱工程を加えたり、蒸らし工程で熱が入りすぎるのを防ぐために本体下部に冷却専用ファンを搭載したりしています。このような、他の炊飯器にはない機能を結集することで、本格的な土鍋炊飯の電気化を実現したわけですね。

↑土鍋底面の「長谷園」と刻印された部分にセンサーが埋め込まれています。このセンサーがあるため、「かまどさん電気」の土鍋は、直火では使えません

 

↑炊飯器の本体穂ひっくり返すと、冷却用ファンが設置されています。土鍋は金属製の内釜と違って熱が逃げにくいので、ファンによる強制的な冷却が不可欠なのです

 

乾燥モードが便利なほか、玄米が驚くほど美味しく炊ける

一方、使い勝手の面では、土鍋の乾燥機能を搭載している点に注目です。「メンテナンス」の項でも触れたように、土鍋は毎回しっかり乾燥させることが不可欠ですが、本機には「乾燥モード」があるので、ボタンひとつでしっかり乾燥できます。30分経ったら土鍋を取り出して裏返し、残った湿気を飛ばせばOKです。これまで土鍋直火で乾燥の作業を負担に感じていた人こそ、そのメリットを感じることができるでしょう。

↑操作パネルの「乾燥」キーを押し、その後「炊飯」キーを押せば、乾燥開始。洗ったあとの土鍋をしっかり乾かします

 

もうひとつ、独自機能と言うべきかはわかりませんが、本機は玄米がとてもおいしく炊けます。玄米1合を仕上がり「ふつう」で炊飯すると、炊き上がりまで86分かかりましたが、米を洗ってすぐ炊飯し始めたのに、玄米としては驚くほどふっくら柔らかく炊き上がりました。

↑玄米の炊き上がり。玄米特有のヌカくさいニオイは抑えられ、甘みといい風味だけ残ったおいしいたきあがりでした。プチプチした食感もいいアクセントに。なお、玄米を洗う際は、硬い殻をあえて傷つけるように洗うとおいしく炊き上がります

 

<設置性>

本体と土鍋の大きさ・重さが購入のハードルになりそう

本機でメンテナンス性とともに購入の際のハードルになりそうなのが設置性です。3合炊きタイプながら直径は約30cm、重さは土鍋を含めて約7.6kgと、5合炊きタイプと比べても、かなり大きく重いです。本体に取っ手がついていないので、炊飯のたびに収納場所から取り出すのではなく、設置場所をあらかじめ決めておくほうが現実的でしょう。

↑「かまどさん電気」(左)と、筆者の自宅で使っている三菱電機 本炭釜KAMADO(右・5合炊き)との比較。これで3合炊きということで、かなりのサイズ感です

 

さらに、本機は炊飯中に蒸気をかなり放出します。特に玄米炊飯の際は、かなりの蒸気が出ますので、レンジ棚など天井の低い場所に置くのは避ける必要があります。ただし、デザインは黒~グレーのモノトーンで統一され、かなりスタイリッシュ。「見せ家電」として、対面式キッチンやテーブルの上に堂々と置いておくのもオススメです。

↑玄米炊飯時の様子。二重ふたのせいで噴きこぼれはありませんが、蒸気がかなり盛大に出ていました

 

↑釉薬を塗った土鍋のつやつやした光沢感と本体のつや消しのグレーの組み合わせがオシャレです

 

【テストのまとめ】

「もちもち」ではなく、ふっくら・しゃっきりした食感を楽しめるのが魅力!

炊飯用土鍋をまるごと使い、それに合わせて加熱方法から炊飯プログラム、冷却方法まですべてをチューニングした「かまどさん電気」。「ふっくらしながらもしゃっきり粒立ちのいい炊き上がり」が特徴です。高級炊飯器、特に圧力IH系のモデルはふっくら感が強いと同時にもちもち感が強く、やや柔らかめの炊き上がりになりますが、本機はそれらと一線を画した食感。個人的な印象で言えば、三菱電機の本炭釜KAMADOがやや近い食感だと感じました。また、今回3合/2合/1合の3種類の炊飯量で味と食感を比較しましたが、1合を炊いた際に炊きたての香りと甘みがわずかに弱いと感じた以外は、それほどの違いを感じませんでした。他のIH炊飯器と比較しても、本機の炊飯量による食感の変化は少ないと思います。

↑炊飯量1合で炊いたごはんは、白くみずみずしい炊き上がり

 

また、土鍋で炊いたごはんは冷めてもおいしいと言いますが、本機で炊いたごはんは冷めてもふっくら感が残っていた点が驚き。一方、炊飯直後のごはんを急速冷凍・再加熱したごはんは、他のIH炊飯器で炊いたごはんとの差がそれほどない印象でした。当たり前のことですが、やはり土鍋ごはんのおいしさを100%堪能したいなら炊きたてに越したことはありません。

 

炊き分けの幅や土鍋の保温能力にはそこまで期待できない

食感炊き分けは3通りですが、他の多彩な食感炊き分けができる機種に比べて、食感の幅は広くありません。ただし、本機の食感を「やわらか」や「かため」にすることで、ごはんの“かたさ”はそのままに、みずみずしさや粒感を微妙に変化させることが可能。おかずや気分に合わせて、食感を炊き分けるのも楽しそうです。

 

保温機能に関しては、本機は保温モード非搭載ですが、土鍋の蓄熱性が高いため、炊飯後もしばらくは温かいごはんを楽しめます。また、土鍋が炊飯直後の余分な水分を吸収、鍋内が乾燥し始めるとまた水分を戻すので、ごはんの最適な水分量を長く維持できるのもメリットです。ちなみに、紹介記事などで「1時間はごはんの温かさを維持できる」と書かれることもありますが、ヒーターで保温する炊飯器と違い、さすがに“アツアツ”の状態を維持するわけではないことは理解しておきましょう。

↑アツアツとまではいきませんが、蓄熱性がいいので、一定時間温かさを保つことができます

 

土鍋の扱いはやや手間だが、直感的に操作できて乾燥モードも便利

では一方の「使い勝手」についてはどうでしょうか? まず、操作パネルの使いやすさについては、他のIH炊飯器とまったく遜色ありません。炊飯モードが他の高級モデルより少ないこともあり、取扱説明書を見なくても直感的に操作できます。ただし、土鍋に洗った米と水を入れ、本体にセットするまでに少々手間がかかります。それは、土鍋に水位線がないので、専用カップで水の量を測る必要があるため。もうひとつは土鍋及び二重ぶたが少々重いことです。さらに炊飯直後の中ぶたはかなり熱く、素手で掴むと火傷するので注意しましょう。

↑水位線がないので、専用カップで水を計量する必要があります

 

メンテナンス性に関しても、土鍋及び2枚の陶器ぶたが重いので、洗うときに注意が必要。また、洗った土鍋をしっかり乾燥させる必要がありますが、本機には土鍋を30分で乾かせる「乾燥モード」も搭載されており、これまで土鍋の炊飯で不便を感じていた人には大きなメリットと言えます。

 

炊飯機能は唯一無二だが、設置性が最大のネックになりそう

本機の独自性は、何と言っても土鍋を使っていること。その特性を活かすべく、現行の高級炊飯器とは異なる技術を結集したことこそ、本機の独自機能の最たるものです。また上でも触れましたが、土鍋を自然乾燥する手間を省ける乾燥機能も本機ならでは。

↑伊賀焼の炊飯土鍋のメリットを活かすために、技術を結集

 

設置性については、実はこれが一番のネックになるかもしれません。3合炊きモデルながら、5合炊き高級炊飯器に匹敵する大きさと重さ(どちらかというと5合炊きのなかでも大きめで重めです)。通常の炊飯土鍋と比べても、こちらは土鍋の周りにヒーターや断熱素材、冷却ファンなどが入った本体があるのですから、圧倒的に場所を取ります。特に土鍋を洗ったあとは、本体とは別にその土鍋を乾燥させる場所を確保しなくてはなりません。炊飯中に蒸気も出ますから、ひとつの場所に置きっぱなしで使うなら、炊飯器の上に広い空間があって、換気もしやすい場所を選ぶ必要あり。購入を考える人は、その設置場所もしっかり考えておいたほうがいいでしょう。

↑乾燥モードの使用後、残った湿気を飛ばすための場所も必要になってきます

 

土鍋ごはんの再現性でいえば、現状でもっともオススメのモデル

本機は本物の土鍋を使用している以上、メンテナンスでIH炊飯器より手間がかかるのは事実。設置のハードルもやや高い本機は、正直言って、万人にオススメできる炊飯器とはいえません。ですが、他の炊飯器では味わえない食感は、なにものにも替えがたい唯一無二の魅力。なによりも土鍋ごはんのおいしさを求める人には、現状でもっともオススメできるモデルといえるでしょう。火加減の調節が不要で、乾燥モードを使えばワンボタンかつ短時間で土鍋を乾燥できるため、省手間という面でも魅力的。特に、すでにガスコンロで土鍋炊飯を行っていて不便を感じている人は、本機に乗り換えるのも大いにアリ。少量炊飯でもおいしく炊けるので、新婚夫婦や中高年の二人世帯にとっても、狙い目のモデルと言えるでしょう。

猛暑の個室でも、キンキンに冷えてやがる! 家電のプロおすすめ「ミニ冷蔵庫&ワインクーラー」5選

これだけの猛暑、もっともうれしいのはキンキンに冷えた飲み物ですよね。すぐに冷えた飲み物を楽しむには、個室に置ける省スペースな冷蔵庫&ワインクーラーが便利です。そこで今回は、家電のプロ・戸井田園子さんがオススメするコンパクトなアイテム5選をご紹介。便利に活用して、猛暑を快適に過ごしてみてはいかがでしょう。

 

その1 ワインクーラー

場所をとらずに、ワインと食材を同時に冷やす!

エスキュービズム

冷蔵庫一体型ワインクーラー SCW-208S

実売価格2万6800円

コンパクトな家電を得意とする「エスキュービズム」の冷蔵庫一体型ワインクーラー。ワインクーラー部分は1℃単位で8~18℃に温度設定ができ、4本×2段の計8本のワインを適温に冷やせます。冷却方式は静音性に優れたペルチェ式で、運転音は35~40dBとささやき声並みの静かさ。LED庫内灯付きで手元やワインボトルラベルが見やすいのも特徴です。冷蔵庫部分の容量は45Lで、見た目以上にたっぷり収納できます。

SPEC●サイズ/質量:W450×H730×D525mm/約18kg●消費電力:130W●年間消費電力量:547.5kWh/年●ドア開閉:右開き●定格内容積:68L(ワインクーラー:23L/冷蔵庫:45L)●収納本数:8本●冷却方式:ペルチェ式、ファン式併用

 

【戸井田さんのレコメンド】

セカンド用や一人暮らし向けにオススメ!

「冷蔵庫一体型のワインクーラーで、食材とワインを一緒に保存できるユニークなタイプです。ワインクーラーの冷却はペルチェ式で振動も少なく、振動に弱いワインの保存に最適。冷蔵庫は6~12℃の7段階で切り替えでき、2Lのペットボトルも収納可能です。年間消費電力量が500kWh超えとやや電気代はかかりますが(1年で約1万4782円)、ワインと一緒におつまみやソフトドリンクなどを冷やしておけるのは便利。デザインもすっきりスタイリッシュです。書斎や趣味の部屋などに置くセカンド冷蔵庫として、また、あまり料理をしないという一人暮らしの人にオススメ」(戸井田さん)

↑上部には8本のワインを収納でき、下部はおつまみなどを収納できる45Lの冷蔵庫となっています(画像出典:エスキュービズム公式サイト)

 

その2 ワインセラー

家庭でワインを美味しく保存するならコレ!

シロカ

12本収納ワインセラー SW-P121(左) 6本収納ワインセラーSW-P111(右)

実売価格3万2220円(SW-P121)、2万180円(SW-P111)

全自動コーヒーメーカーやノンフライオーブンなどで知られる家電メーカー・シロカのワインセラー。冷却方式はフロンガスを使わないペルチェ式。6本タイプは8~18℃、12本タイプは10~18℃までの温度設定ができ、ワインを冷やしすぎず適温で保存・管理できます。ワイン棚はボトルが取り出しやすい引き出し式。前面のガラスはUVカット仕様で、紫外線からワインを守ります。

SPEC●サイズ/質量:W340×H475×D500mm/約12kg(SW-P121)、W265×H405×D500mm/約8.8kg(SW-P111)●内容量:35L(SW-P121)、16L(SW-P111)●収納本数:12本(SW-P121)、6本(SW-P111)●消費電力:90W●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

高級感があり、初めてのワインセラーに最適!

「コスパが良いワインセラーとして、長く人気を集めている製品です。冷却方式は、振動が少ないペルチェ式でワインに最適。コルクを乾燥から守るための加湿トレーも付いています。ただ水を張るだけのトレーではありますが、湿度の多い季節は結露受けにもなります。内部が見えるUVカットガラスのドアや凹凸のないフラットなタッチパネルなど、価格の割に高級感アリ。初めてのワインセラーにオススメですね」(戸井田さん)

↑ワインとコルクを乾燥から守る加湿トレーつき(画像出典:シロカ公式サイト)

 

その3 保冷庫

2つの電源が選べるキュートな保冷庫

ドメティック

ミニフリッジ F16

実売価格8130円

20世紀初頭から冷却キャビネットを手がけ、ミニバーでも定評があるスウェーデンのドメティック社の保冷庫。丸みを帯びたフォルムとビビッドなカラーが目を引きます。コンパクトながら容量は15Lあり、ペットボトルや缶ビールもしっかり収納できます。2つの電源が選べるのが特徴で、通常のAC電源のほか、シガーソケットを使って車内での使用も可能。約5kgと比較的軽く、別の部屋に移動させるのもカンタンです。

SPEC●サイズ/質量:W270×H510×D265mm/約5.0kg●消費電力:37W●内容量:15L●冷却方式:ペルチェ式

 

【戸井田さんのレコメンド】

ドライブやキャンプのお供にも!

「本格的な冷蔵庫ではなく、あくまで保冷庫ですが、コンパクトさとその可愛らしいデザインが人気です。容量は15Lで、庫内の仕切り棚を外せば、1.5Lのペットボトルも4本収納可能に。電源はAC100Vの通常のコンセントのほか、クルマのシガーソケットに繋げるDC12Vの電源コード付きなので、ドライブやキャンプのお供に使えるのも魅力的。また、洗面所に置いて化粧品の保存などにも使えます。色はポップな4色展開なので、インテリアのアクセントとしてもいいですね」(戸井田さん)

 

その4 クールキャビネット

冷蔵・チルド・冷凍の“1台3役”のストッカー

AQUA

クールキャビネット AQF-GS13G(左) AQF-GS15G(右)

実売価格5万8710円(AQF-GS13G)、実売価格6万2360円(AQF-GS15G)

白物家電でおなじみの家電メーカー・アクアのファン式冷凍庫(冷蔵庫)。洗練された家具のようなデザインが高級感を醸し出します。庫内を冷凍・チルド・冷蔵の3つの温度帯に切り替え可能。熱伝導のいいアルミのフリージングトレイと冷気によって、通常モードの3倍の速さで食材を冷凍する急速冷凍機能も搭載されています。クリアトレイ&引き出し式バスケットで、食材を整理しやすく、奥のものも取り出しやすい設計になっています。

SPEC(AQF-GS13G)●サイズ/質量:W503×H1185×D598mm/約43kg●年間消費電力量:370kWh/年●全内容積:134L●冷却方式:ファン式

(AQF-GS15G)●サイズ/質量:W503×H1310×D598mm/約46kg●年間消費電力量:440kWh/年●全内容積:153L●冷却方式:ファン式

 

【戸井田さんのレコメンド】

冷蔵庫業界に新風を巻き起こしそう!

「家具のような見た目で、しかも3つの温度帯に変更できるいままでにない冷蔵庫。製品名には、『家具のように使って欲しい』という意味が込められていて、『冷蔵庫はキッチンに置くもの』という既成概念にとらわれず、『必要な場所で使おう』という新提案がなされています。扉を開けるハンドルは設けず、扉上部に手を掛けて開けるフラットデザインも魅力。ドアを閉めたまま操作ができるタッチパネルは天板の小口にすっきり納めてあります。

 

加えて、庫内全体を冷蔵(約3~5℃)・チルド(約0℃)・冷凍(約-18℃)の3つの温度帯に切り替えられるのが、極めて便利! この切り替えは前開きフリーザーとしては業界初です。ダイニングやリビングに置いてセカンド冷蔵庫にしたり、寝室や書斎のパーソナルユースにしたりとさまざまな使い方が可能で、今後の冷蔵庫業界に新しい風を起こしてくれそうなモデルです!」(戸井田さん)

↑冷凍(左)、チルド(中央)、冷蔵(右)と3つの温度帯に切り替えることができます(画像出典:AQUA公式サイト)

 

その5 小型冷蔵庫

ヒートパイプ採用でペルチェ式でもパワフル冷却!

Sun Ruck

冷庫さん SR-4802

実売価格1万4080円~

コスパの高いキッチン家電やインテリアを提供するブランド「サンルック」の小型冷蔵庫。冷却方式に庫内スペースを多くとれるペルチェ式を採用し、さらに放熱部分にヒートパイプを配置することで冷却能力を高めています。用途に合わせて「LO」「MED」「HI」の3段階の温度調節つまみを搭載。小型ながら500mlペットボトルなら庫内に8本、ドアポケットに4本、1.5Lペットボトルなら庫内に6本、ドアポケットに1本の収納力を誇ります。

SPEC●サイズ/質量:W430×H510×D480mm/約12.5kg●定格消費電力:83W●全内容積:48L●冷却方式:ペルチェ式●温度調節範囲:0~3℃(周囲温度28度時)

 

【戸井田さんのレコメンド】

幅広いニーズを満たしてくれるコンパクトサイズ

「楽天レビュー4.0以上と高評価の製品です。ペルチェ式で静音性に優れ、駆動部分が小さいので庫内スペースも広さを確保。個室に置きやすいコンパクトサイズで、寝室や書斎のドリンク専用冷蔵庫のほか、自分の部屋に置きたい実家暮らしの若者、こまめに水分補給が必要な高齢者、自炊をほとんどしない単身者など、幅広いニーズを満たしてくれそう。カラバリはウッド柄2色(ナチュラル・ダークブラウン)・赤・白・黒の5タイプあり、インテリアに合わせて選べるのもうれしいところ」(戸井田さん)

↑コンパクトながら庫内スペースは48Lを確保(画像出典:サンルック公式サイト)

 

編集部が選んだ売れたモノ・バズったものランキング11~1位。1位に輝いたのはTVから火がついたデジタル製品

いま、勢いよく売れてるモノだけを厳選! 家電、オーディオ、デジタル機器から、クルマ、ゲーム、文房具、食品までオールジャンルで「ヒットの背景」をおさらいしつつプロが改めて「オススメのポイント」を解説します。売れてるモノには、ちゃ~んと理由があるんです!! 本記事では編集部独自の2018年のヒットランキングを作成。

 

11位から1位までを発表! 数多くのヒット商品、話題の商品が生まれた2018年上半期のなかで、もっとも勢いのある商品はコレだ!

 

【11位】

筆圧感知スタイラス付属で用途が広がる「HUAWEI MediaPad 」

HUAWEI
HUAWEI MediaPad
M5 Pro
実売価格4万9460円(LTEモデル)、
4万770円(Wi-Fiモデル)

筆圧感知・傾き認識に対応したタッチペン付属の10.8インチタブレット。4基のスピーカーを搭載し、クリアなサウンドを楽しめる。約2.9時間でフル充電が可能。8.4インチモデルも用意する。

SPEC●OS:Android 8.0●CPU:HUAWEI Kirin960●メモリ:4GB●ストレージ:64GB●ディスプレイ解像度:2560 x 1600ドット●サイズ/質量:W258.7×H171.8×D7.3㎜/約500g

 

 

【10位】

トリプルカメラを搭載した大画面スマホ「NTTドコモ HUAWEI P20 Pro HW-01K」

 

NTTドコモ HUAWEI
P20 Pro HW-01K
実質価格5万7024円

6.1インチ有機ELディスプレイを搭載したハイエンドモデル。指紋認証および顔認証に対応する。画像荒れを抑えた5倍ハイブリッドズームや本格的なポートレートモードに対応するトリプルカメラも魅力だ。

SPEC●OS:Android8.1●CPU:HUAWEI Kirin970●メモリ:6GB●ストレージ:128GB●ディスプレイ解像度:1080×2240ドット●サイズ/質量:W74×H155×D7.9㎜/180g

 

 

【9位】

画面占有率はなんと91%! 圧巻のベゼルレスディスプレイ「HUAWEI MateBook X Pro」

快進撃を続けるファーウェイが送り出した極細ベゼルの13.9インチモバイルノート。その性能やデザイン性、さらにコスパの高さから「ポストMacBook Pro」とも称され、注目を集めている。

HUAWEI
MateBook X Pro
(MAW29CH75CNCNAUA)
実売価格22万6580円

画面占有率約91%のディスプレイには、3000×2000ドットの高解像度液晶を採用。sRGB
100%の色再現性や1500:1というコントラスト比を実現しており、迫力ある美しい映像を楽しめる。約14.6㎜の薄さと約1.33㎏の軽さも魅力だ。

SPEC●OS:Windows 10 Home●CPU:インテル Core i7-8 550U●メモリ:16GB●ストレージ:512GB SSD●ディスプレイ解像度:3000×2000ドット●バッテリー駆動時間:約12時間●サイズ/質量:W304×H217×D14.6㎜/1.33㎏

 

 

↑Webカメラはキーボード上に配置。使用時だけポップアップさせる仕組みなので、セキュリティリスクも軽減できる
↑キーボード上部の電源ボタンには指紋認証を搭載。電源オフの状態から約7.8秒という起動の早さもうれしい

 

↑本体側面にはUSB Type-CおよびThunderbolt 3端子に加え、USB端子も搭載。新旧問わず様々な周辺機器を接続可能だ

 

 

【MateBook X Pro ヒットのツボ】
「ほぼ画面」の極細ベゼルが話題に

画面占有率91%の極細ベゼルは注目度高。動画視聴に適した3000×2000ドットの高解像度ディスプレイや、4スピーカーによる高機能なサウンドシステムにも高い評価が寄せられた。

 

充実のスペック&拡張性で弱点の少ないスリムPC

ファーウェイが5月に発表した新しいノートPCは、画面占有率91%の極細ベゼルや高解像度ディスプレイが注目され、発売前から高い期待が寄せられた。

「ベゼルが細く、13・9インチという大きめの液晶を搭載しているにも関わらず、ボディサイズは大型化していない点が秀逸です。ベゼルレスデザインを突き詰めるために、通常はディスプレイ側に置くWebカメラを、キーボード側に埋め込むという徹底ぶりもすごい。スペックも充実していて、特に上位モデルは、この薄さ、このサイズの製品としては満点に近いと思います。インターフェイスも、SDカードスロットこそないものの、USB Typeーcや通常のUSB端子を用意するなど、十分に実用的。弱点の極めて少ない製品です」(ジャーナリスト・西田宗千佳さん)

 

 

【8位】

独自の音響&デザインが映像への没入感を高める「ブラビア KJ-55A1」

有機ELテレビ市場はソニーとパナソニックが拮抗中。ただし、ソニーは昨年5月発売のブラビア A1シリーズ1機種でこのシェアを獲得している点が見事だ。6月に各社が新モデルを投入したため、市場に大きな変化がありそう。

ソニー
ブラビア KJ-55A1
実売価格41万7600円

スタンドを背面に備えるユニークなデザインの有機ELテレビ。背面のアクチュエーターなどでパネルを振動させて音を鳴らす、独自の音響システムを採用する。2017年6月の発売から約1年間、1機種で同社のシェアを担った(※)。

※:今年6月に有機ELのA8Fシリーズが登場

 

■有機ELテレビ メーカー別シェアトップ3

1位: ソニー… 37.5%
2 位:パナソニック… 36.0%
3 位:LGエレクトロニクス… 23.6%

●BCN調べ。2018年1?5月の販売台数シェア

【7位】

価格は従来モデルと据え置きでスペックが向上した「格安4Kテレビ」

昨年6月のドン・キホーテの参入から始まった格安4Kテレビブームは、ノジマやゲオなどのPBを巻き込んで拡大。続々と新モデルが登場中だ。価格を抑えながら、着実にスペックを向上させている。

 

「HDR」規格に対応して映像の明るさがアップ!

情熱価格PLUS
LE-5001TS4KH-BK
実売価格5万9184円

 

ドンキ4Kテレビの第4世代は、高輝度映像を表示できる「HDR(HDR10)」規格に対応。映像の明るさがアップした。従来モデルに引き続いてダブルチューナー搭載で、2番組同時録画が可能だ。55V型、60V型もラインナップ。

SPEC●接続端子:HDMI×3、RCA入力×1、LAN×1、USB×1、ヘッドホン出力×1ほか●4Kチューナー:非搭載●コントラスト比:5000:1●サイズ/質量:約1125×705×244㎜/約11.9㎏(スタンド含む)

↑背面の右下に接続端子類を集約。HDMI端子を3基備えるが、そのうち4K/60p信号の入力に対応するHDMI 2.0端子は1基だ
↑50V型では、ディスプレイ部の厚さが約8.6㎝で、スタンドの奥行きは約24.4㎝。それほど場所を取ることなく設置可能だ

 

75V型の超大画面モデルが20万円以下の破格値で登場!

オプトスタイル
OPTVISION 75UDK800R
実売価格19万9800円

75V型の超大画面で20万円以下を実現したハイコスパモデル。LG製の液晶パネルを採用する。NetflixやdTVなどの4Kネット動画サービスに対応し、HDRの高輝度映像で楽しめる。4K/60p入力に対応するHDMI 2.0端子を1基搭載。

SPEC●液晶パネル方式:IPS●接続端子:HDMI入力×3、RCA入力×1、LAN×1、USB×1、ヘッドホン出力×1ほか●4Kチューナー:非搭載●サイズ/質量:W1681×H1047×D333㎜/約30.5㎏(スタンド含む)

 

【格安4Kテレビヒットのツボ】
大手メーカー製を買えない人が流れている

液晶テレビは大画面化が進み、大手メーカーの4Kテレビは50V型クラス・20万円台のモデルが主流に。それらを敬遠した一般層が、同サイズの格安4Kテレビに流れている。

 

 

ドンキの4Kテレビは累計で2万台以上を販売!

昨年6月にドン・キホーテのPB製品として登場した50V型・5万円台の4Kテレビは話題を呼び、瞬く間に完売。その後ハイペースで後継モデルがリリースされ、今年3月に発売された第3弾までの累計販売数は2万台を超えた。

 

折しも、今年12月からBS・110度CSで新4K放送が始まることがアナウンスされ、世間の4Kテレビに対する関心が高まりつつある。大手メーカーもエントリーラインを拡充して間口を広げているとはいえ、50V型は安くても10万円台。性能は比べるべくもないが5万円台のインパクトは絶大で、「とりあえず4KならOK」なユーザーを奪われている。

 

「5月に発売されたドンキ第4弾モデルのウリは、高輝度映像を表現できる『HDR』規格への準拠。HDCP 2・0に対応するHDMI 2・0端子を備えており、専用のチューナーさえあれば、新4K放送の信号も受信可能です。格安4Kテレビは“安いだけじゃない”新たなフェーズに突入しました!」(GetNavi・テレビ担当・川内一史)

 

 

【6位】

「完全ワイヤレス」は第2世代が登場!

耳栓型の完全ワイヤレスイヤホンは、人気モデルの第2世代が続々と登場。音質や機能がブラッシュアップされ、好評を博している。

 

スポーツモデルとして初めてデジタルNC機能を搭載

ソニー
WF-SP700N
実売価格2万1600円

ソニーの完全ワイヤレス最新モデルは、IPX4相当の防滴性能を備えたスポーツ仕様。左右独立型スポーツモデルとして世界で初めてデジタルノイズキャンセリング機能を搭載した。外音取り込みに対応し、屋外使用も安心だ。

 

 

MiGLOテクノロジーにより安定したワイヤレス接続を実現

モダニティ
EARIN M-2
実売価格3万2180円

完全ワイヤレスの“元祖”EARINの第2世代。NFMI(近距離磁気誘導)技術などを採用したMiGLOテクノロジーにより、高いバッテリー性能とオーディオ品質、そして安定したワイヤレス接続を実現した。ハンズフリー通話にも対応。

 

【5位】

ストリーミング時代の新スタイルは「ながら聴き」! 耳をふさがないイヤホン

ランニングやサイクリングといったスポーツシーンや、部屋で家事をしているときなどに音楽をBGMとして流す“ながら聴き”スタイルに最適。周囲の音がある程度聞こえるため、アウトドアでも安全性が担保される。

 

作業をしながら手軽に音楽を聴くのに最適!

ambie
ambie wireless earcuffs
1万2960円

イヤリングのように耳を挟んで装着する、ネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン。耳穴に挿し込まない設計のため、周囲の音を聞き取り可能で、鼓膜への負担も小さい。ソニーの技術を生かしたドライバーを採用し、音質もまずまず。

SPEC●Bluetooth対応コーデック:SBCほか●マイク方式:ECM(エレクトリックコンデンサマイク)●バッテリー:125mAhリチウムポリマー電池●サイズ:約W720×H15×D7㎜(ネック部375㎜)

 

↑音声アシスタントからハンズフリーでスマホ操作が可能。手が濡れているときなどに便利だ

 

↑独自の音導管設計により、耳穴に挿し込まなくても音がしっかり鼓膜へ届く。音漏れにも十分な配慮がなされている

 

環境音と再生中の音楽がブレンドされて聴こえる

ソニーモバイルコミュニケーションズ
Xperia Ear Duo XEA20
実売価格3万2270円

周囲の音と再生中の音楽がブレンドされる「デュアルリスニング」を実現した完全ワイヤレスモデル。音声やヘッドジェスチャーにより、スマホからの発着信やLINEメッセージの送受信、音楽再生などをハンズフリー操作できる。

SPEC●Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC●ドライバーユニット:10㎜ダイナミック型●急速充電:約7分充電で約1時間再生●防滴:IPX2●サイズ:約W17.5×H59.6×D10.2㎜

 

↑スマホアプリで使い方が表示される。LINEメッセージの送受信なども快適に行える

 

↑左右独立型でも装着感は快適。NFMI(近距離電磁誘導)を採用し、接続も安定している

 

【耳をふさがないイヤホン ヒットのツボ】
音質よりも手軽さを重視する傾向に

音楽ストリーミングサービスの普及で、音質よりもスマホで手軽に聴けることを重視するユーザーが増加。ハンズフリー通話や音声アシスタント呼び出しなど、機能も充実している。

 

 

オーディオだけでなくスマート機器として高評価

いまや音楽はストリーミングサービスによる「聴き放題」が主流。コンテンツにこだわるよりも、環境や気分に応じて楽しむユーザーが増えている。そこで、“ながら聴き”という提案をして成功を収めたのがambieだ。ワイヤレス版が4月に発売されると、3週間で初回生産出荷ぶんが在庫切れとなるほど爆売れした。

 

「音楽再生中に環境音や人の声も普通に聴こえるのは不思議な感覚。屋外でジョギング中でも安全に使えるのはもちろん、食事中の咀嚼のノイズや風切り音が聞こえないなど、オーディオ性能が秀逸です。また、常にスマホとつながっていることで、メッセージを確認したり、店を検索できたりするのは、あらためて便利だと感じました」(マンガ家・鈴木みそさん)

 

そのスマート機能をさらに高めたのが、完全ワイヤレスのXperia Ear Duo。センサーを内蔵し、音声だけでなくジェスチャーによる操作に対応している。

 

 

【4位】

これまで不可能だった電気による本格土鍋炊飯を実現「かまどさん電気」

sirocaが伊賀焼の窯元「長谷園」と共同開発した「かまどさん電気」は、長谷園の大人気土鍋「かまどさん」を軸に炊飯方式を開発。これまでの電気炊飯器にない、土鍋本来のふっくらした味わいが評判に。

土鍋炊きの絶品の味わいをボタンひとつで堪能!

長谷園 × siroca
かまどさん電気
実売価格8万6184円

伊賀焼の人気土鍋を電化。土鍋と相性のいいシーズヒーターを採用し、ガス炊きを再現する加熱プログラミングでふっくら甘く、かつさっぱりした後味に炊き上げる。土鍋がごはんの水分を絶妙に保ち冷めても美味だ。

SPEC●炊飯容量:1.0合~3合●消費電力:1300W●炊飯モード:白米・玄米・雑穀米・おかゆ・おこげ●タイマー予約:最大13時間●操作方式:タッチパネル●独自機能:土鍋乾燥機能●サイズ/質量:W300×H261×D300㎜/約7.6㎏

 

↑「長谷園」七代目当主、長谷優磁さんは土鍋炊きの味に対し、どんな妥協を許さなかった。そのこだわりが画期的な電気土鍋炊飯器を生んだ

 

↑本機に搭載の「かまどさん」は炊飯後のごはんの余分な水分を吸い、冷めると水分を戻す。だから時間の経過に関わらずごはんがおいしい

 

↑素焼きした土鍋「かまどさん」に釉薬をかけ、その後本焼きを行う。釉薬には加熱時に遠赤外線を多く発生させる素材を使っている

 

↑熱源に暖房器具などに使うシーズヒーターを採用。炊飯前に予熱工程を入れるなどしてガス炊きの味わいを再現している

 

【かまどさん電気 ヒットのツボ】
IHの家庭にも「土鍋ごはん」の夢を叶えた

累計80万台を売り上げる炊飯用専用土鍋の電気化に、料理好きが歓喜!! 「土鍋で炊きたいけど手間がかかりそう」「そもそも自宅キッチンはIH」という人のニーズにも応えた。

「ガイアの夜明け」で特集され高額ながら出荷数は約1万台に!

人気土鍋の電気化とあって、発売前からメディアにたびたび登場。テレビ番組「ガイアの夜明け」で開発現場が特集され、ネットで話題を集めた。価格は8万円台と高額だが、発売4か月弱で出荷台数約1万台と順調だ。

 

 

ガス炊きの土鍋ごはんが好きな人も満足の炊き上がり

炊飯器分野はバーミキュラなど異業種や新興メーカーが開発した新発想の製品が話題。「かまどさん電気」も新進気鋭のsirocaが伊賀焼の窯元「長谷園」とコラボした画期的な一品だ。家電コーディネーターの戸井田園子さんは同製品の注目ポイントを次のように解説する。

 

「長谷園は、火加減が難しい土鍋炊飯を容易にした炊飯用土鍋『かまどさん』を作る有名窯元。土鍋は、多孔質で水分調整機能が自然に備わっているおかげでおいしいごはんが炊け、根強い人気があります。本製品では、熱源にIHでなくシーズヒーターを使うことで、土鍋の特性を損なうことなく電化に成功しました」(戸井田さん)

 

実際に使った戸井田さんによると、その炊き上がりはふっくらとしつつしっかりした歯応えで、土鍋ごはんを愛する人も満足できる仕上がりだと言う。

 

「デザインも高級感があり、工芸品と工業製品が見事に融合。価格は高くても、いままで土鍋を愛用してきたこだわり派には響いています。ガス炊きの手間を省略しつつ、IHヒーターの家庭でも使える点も魅力的です」(戸井田さん)

【3位】

肉を回しながら焼く豪快さと文句ナシのおいしさが話題になった「ロティサリーグリル&スモーク」

自宅で本格的な炙り肉料理ができると大人気に。かたまり肉を回転させながら焼く仕組みもインパクト抜群だ。テレビ番組などメディアへの露出も多く、「家電大賞2017」ではグランプリを獲得した。

パナソニック
ロティサリーグリル&
スモークNB-RDX100
実売価格5万5000円

ローストビーフなど本格派の肉料理ができるグリル。かたまり肉を回転させながら遠近赤外線ダブル加熱で内部をしっとりジューシーに焼き上げる。燻製機能やオーブン、トースター機能も装備し、日常使いでも大活躍。

SPEC●消費電力:ロティ約990W/燻製約840W/グリル・オーブン約1350W●温度調節:120?240℃(7段階/燻製は除く)●オートメニュー数:8●サイズ/質量:W405×H280×D416㎜/約8.6㎏

 

↑1分間に2.5回転して上火で均一に加熱。「均一に焼けない」という不満を解消した( *50Hzの場合)

 

↑ローストビーフを作ると、外はこんがり、中は絶妙なさくら色に。肉の歯切れも素晴らしい。これをボタンひとつでできるのがスゴい

 

↑→遠赤外線で外をこんがり、近赤外線で中をしっかり加熱する。ゆっくり加熱することでたんぱく質の凝集を抑え、柔らかく仕上がる

 

ロティサリーグリル&スモーク ヒットのツボ】
肉ブームを背景に手軽さ・おいしさが大好評

近年、肉の年間消費量は増加傾向に。グルメ界隈でも「ローストビーフ」ブームが続いている。本機は自宅で手軽においしく肉の炙り焼きができるとして、“肉食系”の心を掴んだ。

 

家電大賞グランプリも受賞! 「アメトーーク!」オンエア後、1週間で約1000台売れた!

 

昨年末の「アメトーーク!SP」家電芸人回で紹介された際にはMCやゲスト、観客を軒並み唸らせ、放送後1週間で約1000台を売り上げた。また、一般の方のみの投票で決まる「家電大賞2017」でもグランプリを獲得。

 

 

360度回転して焼く機能はプロ級の味で見た目も映える

ロティサリーグリルは、当編集部と「家電Watch」編集部主催の、「家電大賞」でのグランプリ受賞も記憶に新しい。家電のプロ・戸井田園子さんは改めてその最大の魅力を、「肉を360度回転させて焼く炙り焼き機能」と言う。

 

「肉が回転する様子を見ているだけで気分が盛り上がりますよね!まさに家族で楽しむ〝魅せる〟家電で、ホームパーティの主役間違いナシという感じです」(戸井田さん)

 

なお、この機能は単に見た目だけでなく、調理法としても実に理にかなっていると言う。

 

「遠近赤外線による加熱、低速回転機構、細かな温度制御が見事で、特にかたまり肉を焼くと絶品の仕上がりに。火加減が難しいローストビーフもボタンひとつでプロの味が再現できます」(戸井田さん)

 

さらに、食材の風味がワンランクアップする燻製機能、一度に4枚のトーストが焼けるトースター機能など、便利機能も満載だ。

 

「冷凍パンモードも搭載。直径25㎝のピザも余裕で焼ける。グリル、燻製、オーブン、トースターと1台4役で使えて、ヒットも納得です!」(戸井田さん)

 

 

【2位】

コード式の存在意義を奪い去ったコードレス掃除機の決定版!「Dyson Cyclone V10 Fluffy」

Dyson Cyclone V10は、集じん力、スタミナ、ゴミの捨てやすさなど、多くの要素を強化した “頂上”モデル。ダイソンの従来モデルに不満があった人や、コードレス自体を買い控えしていた人も満足できる一台だ。

ダイソン

Dyson Cyclone V10 Fluffy
実売価格7万5362円

ダイソンのクリーナー史上、最強かつ最小・最軽量の新型モーターを採用。サイクロンなどの配置の直線化で気流ロスも低減し、吸引力がV8よりアップした。また、連続稼働時間が60分に延び、充電1回で家中の掃除が可能だ。

SPEC●サイクロン技術:Radial Rootサイクロン(14気筒)●ノズル:ソフトローラークリーナーヘッド●サイズ/質量:W250×H1232×D245㎜/2.58㎏

 

↑モーター回転数はV8の11万回転に対し、本機は12万5000回転。斜線型インペラの羽根を部分的に重ね、送風効率も向上

 

↑クリアビン横の赤いレバーを押し下げ、底ぶたを開いてゴミ捨て。クリアビンをゴミ箱の奥に突っ込めて、チリが外に舞いにくい

 

↑ハンドル底部に新たにゴム素材の滑り止めを設置。掃除中の壁への立てかけや、収納ブラケットなしの立て置きが可能に

 

■集じん力から細かい使い勝手まですべてに隙なし! 現行Fluffy3機種スペック比較

Dyson Cyclone V10 Fluffy
●実売価格 7万5362円●質量 2.58kg● 充電時間 約3.5時間●最長使用時間 約60分

Dyson V8 Fluffy
●実売価格 6万4584円●質量2.61kg● 充電時間 約5時間 ●最長使用時間  約40分

Dyson V7 Fluffy
●実売価格 5万3784円●質量 2.47kg●充電時間 約3.5時間●最長使用時間 約30分

 

ダイソン社はV10機以降コードレスに専念! 業界を牽引する同社の主力商品に

チーフ・エンジニアのジェームズ・ダイソン氏はDyson Cyclone V10発売を機に「もうコード式は開発しない」と宣言。ダイソンはコードレス掃除機シェア上位だが、なかでもV10は主力として売れている。

 

【Dyson Cyclone V10 Fluffy ヒットのツボ】
「ダイソン史上最強の吸引力」に業界激震

近年は、コードレス掃除機市場が伸長。各社がダイソンをベンチマークに続々と製品投入しているなか、V10は「ダイソン史上最強の吸引力」として数々のメディアが取り上げた。

 

 

一直線のデザインで吸引力も使用感もさらなる高みへ

ダイソンはコードレススティックの代名詞として認知度も信頼性も圧倒的。今春発売のDyson Cyclone V10は、その性能をさらなる高みに引き上げた機種と評価が高い。家電コーディネーターの戸井田園子さんは、モーターやバッテリーの進化とともにデザインの変化にも注目する。

 

「ヘッドからパイプ・モーター・排気まで一直線になったため、空気の流れがまっすぐになりました。これによって少ないエネルギーで効率良く吸引でき、集じん力がさらに向上。その効果がデザインをひと目見ただけでわかるのが、ダイソンらしいと思いました」(戸井田さん)

 

また、戸井田さんは基本性能の向上に加え、実際の使用感もより良くなったと絶賛する。

 

「デザインが一直線になり掃除中の手首の負担が軽減された印象。音もより静かになり、3段階の吸引力切り替えやハンドル裏に滑り止めがつくなど、細部まで改良が施されています。長年の課題だったゴミ捨ても、圧倒的にスムーズになりました」(戸井田さん)

 

従来の弱点を克服しさらに完成度を高めたV10は、すでにダイソンクリーナー使っている人も買い替えたくなる魅力が満載だ!

 

 

 

【1位】

“家電芸人”がテレビ番組で絶賛した効果で品薄になった「ネックスピーカー」

テレビ番組で紹介されたことをきっかけに、首にかけるタイプのひとり用スピーカーが大ブレーク。自宅でも映画や音楽などを臨場感たっぷりに楽しめて、騒音で周囲に迷惑をかけることもないと評判となった。

 

低音に合わせて振動し臨場感を高めてくれる!

↑装着イメージ

ソニー
SRS-WS1
実売価格2万6840円

背中から鎖骨へのラインに沿ったアーチ形状と、インナークッションにより、長時間の使用でも疲れにくく快適。操作ボタンが大きく、装着時も押しやすい。低音に合わせて本体が振動するため、映画鑑賞やゲームプレイ時に、作品の世界に没入できる。

SPEC●実用最大出力:1W+1W●スピーカーユニット:Φ30㎜径スピーカー×2●付属品:送信機、充電台、ACアダプター、音声ケーブルほか●サイズ:約W210×H75×D205㎜

 

【impression】
ふわりと広がる音質で映画鑑賞にピッタリ!

「映像視聴に適した、耳まわりでふわりと広がる音質。動きながら使用するには少し大きいため、ソファなどに腰かけて家族には迷惑をかけずに自分だけ大音量で聴く、という使い方に向いています」(湯浅さん)

 

↑耳を包み込むように響くスリットと、音の方向性を整えるスロープ形状のディフューザーを装備。調音ダクトが音の特性を均一に

 

 

↑左右のスピーカーに搭載したパッシブラジエーターが低音を増強。音とリンクする振動の強さは、強・中・弱の3段階から調整が可能だ

 

上向きのスピーカーにより音がダイレクトに耳へ届く!

↑装着イメージ

 

ボーズ
SoundWear
Companion speaker
実売価格3万4560円

両側に配置された上向きスピーカーと、首元に搭載する独自技術「ウェーブガイド」の組み合わせで、深みのある豊かなサウンドを実現。15分の充電で最大2時間再生できる急速充電に対応する。防滴仕様のため、夏場に汗をかいて濡れても心配無用だ。

SPEC●接続端子:Micro-B USB入出力端子●付属品:本体カバー(ブラック)、充電用USBケーブル●対応アプリ:Bose Connect(無料)●サイズ:約W178×H190×D44㎜

 

【impression】
軽量で首や肩への負担がほとんどなくて快適!

「肌触りが良く、首や肩への負担もほとんどない重さや形状です。ボーズらしく低音がとてもキレイで、迫力もあります。起動時にバッテリー残量と接続機器を読み上げてくれるのは便利」(湯浅さん)

↑フレキシブル設計のネックバンドに、11インチのウェーブガイドを2基搭載。深みがありつつもスッキリとしたサウンドを実現している

 

↑両端にあるドライバーユニットは上向きに設置されている。音が耳に向かって一直線に届くため、気になる音漏れを最小限に抑えられる

 

↑形状固定ワイヤーを内蔵し、身体に合わせて曲がり具合を変形可能だ。シリコンがねじれを適度に調整して、首まわりにフィットさせる

 

 

 

デュアルマイクには高性能ノイキャン機能を搭載

 

 

↑装着イメージ

 

JBL
SOUNDGEAR
実売価格2万1470円

31㎜径スピーカー4基とバスブーストのユニットを搭載し、臨場感あふれるサウンドを楽しめる。ハンズフリー通話用のデュアルマイクは、高性能ノイズキャンセリング機能と、声をクリアに抽出する機能を搭載。低ノイズの音声で快適に会話できる。

SPEC●実用最大出力:3W×2●インピーダンス:32Ω●スピーカーユニット:Φ31㎜径スピーカー×4、バスブーストユニット●付属品:microUSBケーブル●サイズ:約W210×H75×D205㎜

↑電源とBluetooth接続ボタンは装着時に右肩辺りに位置するので手が届きやすく押しやすい。電源はスライド式で、押し損ねもない

 

↑31㎜径スピーカー4基とバスブーストのユニットを首元に搭載する。JBLならではの迫力あるサウンドをダイレクトに楽しめる

 

↑低遅延のapt-X low latencyコーデックにも対応。VRゲームなど、映像と音声の同調が重視されるコンテンツでも快適に楽しめる

 

【imression】
全域に渡って高音質で定位感も感じられる

「低音から高音まで、広帯域に渡って高音質です。音が耳元だけでなく広がりを持って鳴り、定位感もあります。スライド式の電源は一回で確実にオンオフができるので、ストレスがありません」(湯浅さん)

 

【ネックスピーカー ヒットのツボ】
「アメトーーク!」で紹介されて売上急上昇!

「アメトーーク!」の家電芸人回(3月4日放送)で、土田晃之さんがソニーのSRS-WS1を紹介したことで大ヒット。市場が急拡大し、他社からもライバル機が続々と登場している。

 

 

 

ステレオ再生では常にべスポジをキープできる!

「きっかけはテレビ番組で取り上げられたことですが、ここ最近イヤホンリスニングによる難聴が問題になっているのも、ネックスピーカーのヒットを後押ししました」

 

そのように分析するテクニカルライターの湯浅顕人さんも、ネックスピーカーの魅力に取りつかれたユーザーのひとりだ。

 

「ステレオで聴くためには左右スピーカーの中間というベストポジションを常にキープしたいのですが、家事や作業などでどうしても一箇所にはいられません。かといってイヤホンやヘッドホンを自宅で使うのは煩わしさがあります。そこで両方のいいとこ取りであるネックスピーカーが手放せなくなっているんです」(湯浅さん)

 

再生方式は3モデルで少し異なる。ソニーはBluetooth非対応で、同梱の別体送信機をテレビなどと有線接続し、これを経由してWiーFiでワイヤレス再生を行う。ボーズは、再生機と直接BTで接続。JBLも本体はBT再生のみ対応だが、テレビ用BT通信機を同梱するSOUNDGEAR BTA(実売価格2万6870円)もラインナップする。

 

新興メーカー「シロカ」の苦闘は実るのか? 「居候」と呼ばれた男が「極上の土鍋炊飯器」に至る壮絶な4年間

2018年12月に新興家電メーカーのシロカと創業180年を超える老舗陶器メーカーの長谷(ながたに)製陶がコラボレーションし、土鍋を用いた炊飯器「かまどさん電気」を発表。開発にあたって、試作はおよそ500個を数え、開発期間は実に4年に及んだという。今年の2月、三重県伊賀市にある長谷製陶にて、発表会では伝えきれなかった開発の経緯などについてのプレスツアーが開催された。今回は、その模様を紹介していこう。

↑長谷園×siroca「かまどさん電気 SR-E111」

 

人気の炊飯土鍋「かまどさん」の魅力は「呼吸」にあり

江戸時代後期の天保3年(1832年)に創業し、現在は8代目当主の長谷康弘氏が代表取締役社長を務める長谷製陶は、約4年の歳月をかけて開発して2000年に発売した炊飯用土鍋「かまどさん」が人気の窯元だ。土鍋と丸い上ブタだけでなく、平たい内ブタを組み合わせた二重構造になっているため、吹きこぼれせずに安心してご飯を炊けるのが特徴になっている。

↑三重県伊賀市にある長谷製陶。敷地内には14か所の登録有形文化財の建物がある

 

「(かまどさんシリーズは)伊賀の土なしでは語れません。ここは約400万年前は琵琶湖の湖底だったため、当時の琵琶湖で生息していた生物や植物が地層に堆積。その土を焼くと有機物が燃えて気孔の多い構造になります。これに火を与えると蓄熱し、遠赤外線効果を発揮するだけでなく、昔から『呼吸する』と言われています。吸水性があるため、ご飯が炊き上がった後に余分な水分を土鍋が吸い、ご飯が乾くと鍋が勝手に補水するという、生き物のような機能を土がやってくれるのです」(長谷康弘社長)

↑長谷製陶の8代目当主であり代表取締役社長を務める長谷康弘氏。手に持っているのは「かまどさん電気」の土鍋だ

 

↑炊飯用土鍋「かまどさん」の試作品

 

土鍋を家電に組み合わせるのに高い精度が求められた

直火で炊飯する「かまどさん」の熱源を電気ヒーターで置き換えるのは並大抵のことではなかったという。

 

「(土鍋の)見た目は違いますが、伊賀の土で炊飯するために素材は変えていません。ぱっと見で違うのは取っ手がないところ。どこからでもつかめるように全面が取っ手になっています。持ちやすいだけでなく、吹きこぼれても(ヒーターに)伝っていかず、本体の溝に入るような形状になっています。また、土は乾いたり焼き上げたりすると収縮するのですが、家電製品に用いるとなると高い精度が求められます。そこには企業秘密もありますが、この機械に合った本物の土鍋を作りました。見た目は少し違いますが、すべて『かまどさん』の味を電気で実現する構造になっています」

↑左が炊飯用土鍋の「かまどさん」で、右が土鍋とヒーターを組み合わせて自動炊飯を可能にした「かまどさん電気」

 

時代の流れから「IH対応」にチャレンジしたものの失敗

7代目当主で長谷製陶会長の長谷優磁氏は、「かまどさん」シリーズで「オール電化」に対応する取り組みを行っていた過去について語った。

 

「ものづくりを続けるうえで、『作り手は真の使い手であれ』と考えています。時代が変わっても作り手は必ず使い手になり、自分も納得すること。文明が進化するとライフスタイルが変わりますが、生活者が『こんなのがあったらいいな』というものをキャッチしながら作っていくのが使命だと思います。時代が流れて熱源が変わり、安全のためにいつの間にか『オール電化』が登場し、『かまどさんの味を電気で実現してほしい』という要望があったのです」

↑長谷製陶会長の長谷優磁氏

 

とはいえ、かまどさんシリーズの『土が呼吸する』のと『蓄熱性』という特徴は崩したくなかった。そこで土鍋のフチにまで金属を溶射(吹き付けること)し、鍋自体がIHクッキングヒーターによって発熱するものを作り上げた。

 

「でも食べるほど、自分が開発した『かまどさん』と距離があるのです。それが我慢できなくて、苦労したのですが生産を中止したという経緯がありました」(長谷会長)

 

「IH対応」としている土鍋には金属板を土鍋内に配置するものがあるように、金属を溶射するのではなくて金属板を土鍋の内部に配置して焼き上げるという方法もある。しかし、前出の長谷社長は「金属を入れると土鍋が呼吸をしなくなってしまうことと、金属板が下に入ると熱くなり過ぎるため、おこげを通り越して炭になってしまうこと、この2つがボトルネックでした」と語った。

 

シーズヒーターを採用しセンサーで温度をキャッチ

こうした体験から「IHはやらない」と決め、大手家電メーカーからの要請も断ってきたと長谷会長は語る。そんな長谷会長に、シロカの現副社長、安尾雄太氏がコンタクトを取り、「シーズヒーター」という従来の電熱ヒーターの採用を提案した。

 

「赤熱化するシーズヒーターは、炭の火により近い遠赤外線を発します。その炎が(土鍋の鍋肌を)巻いてくれて、オフになったらそのまま冷却し、そこで蓄熱力が出る。それがマル秘のところで、一番苦労したところです。シロカから頑張ってうちの居候(※)が来てくれて、電気で調整してくれました。最初は蓄熱しすぎてトラブルが多かったのですが、(土鍋に)穴を開けてセンサーを入れ、温度をキャッチするというのが我々が頑張ったところです」(長谷会長)

※開発を担当したシロカの佐藤一威(さとう・くにたか)氏のこと。頻繁に長谷園を訪れて泊り込みの研究を続けていたことから居候(いそうろう)と呼ばれた

↑温度センサーを埋め込む前の、穴の空いたかまどさん電気用土鍋を持って説明する長谷会長

 

かまどさん電気の土鍋は中央部に内部の温度を検知するための温度センサーが埋め込まれている。ここがかまどさんの土鍋との大きな違いだ。そのため、形はほとんど同じではあるものの、直火での使用はできないようになっている。

↑鍋底には「長谷園」のロゴが
↑「長谷園」のロゴが入った鍋底のセンサー部

 

「外装が溶ける」「おこげができすぎる」など「家電化」には大きな苦労が

シロカでかまどさん電気の開発を担当した佐藤一威(さとう・くにたか)氏は、極めて原始的だった最初の試作品からのヒーター部の変遷を見せてくれた。最初期の試作品は、陶器で熱を遮断するように周囲にはガラスウールを、中にニクロム線の電熱線を配置したもの。しかし、まったくうまく炊けなかったという。

↑シロカでかまどさん電気の開発を担当した佐藤一威氏(右)。左が安尾雄太副社長

 

↑最初期の試作品

 

次に紹介した試作品では、ヒーターの熱を効率的に与えるために苦心し、何とか炊けるようにはなったものの、「ただ炊けるだけで、味はまずかった」と佐藤氏は語る。200VのビルトインタイプのIHクッキングヒーターなどに比べ、100Vと貧弱な家庭用電源で効率的に熱を土鍋に与えることばかり考えたため、外装が溶けるといったトラブルにもぶつかったという。

↑電気圧力鍋のような形状をした試作品。「IHに比べて熱効率が悪いので、電気の熱のロスがないようになんとか土鍋に熱を伝えようと考えました」(佐藤氏)

 

もうひとつ、最も苦労したポイントのひとつが「おこげができすぎてしまう」ことだった。土鍋の周囲を包むようにヒーターを配置したことで、温めやすくなったはいいが、土鍋自身の蓄熱性が高いため冷めにくい。そのため、火が通り過ぎてしまうのだ。佐藤氏はその点を踏まえ、現在の形に近い試作品(下写真)を作成した。ヒーター部の下部にファンを配置したのだ。

↑佐藤氏が手に持っているのが、現在の製品に近い形の試作品だ

 

「通常の炊飯器には保温のためにファンを付けていますが、こちらは風を送って全体を冷却するためにファンを設け、均等なすき間を設けてこれ自身も冷却するという構造を作りました。これでなんとか白米をおいしく炊けるようになりました」(佐藤氏)

 

予熱を入れることでようやくお墨付きをもらう

こうして白米をおいしく炊けるようになったものの、「今度は試食する中で、『これはかまどさんの味じゃないだろう』と散々怒られたのです」と佐藤氏は続ける。

 

「次に苦労したのが、お米を浸漬する、沸騰させる、蒸らすという炊飯プログラムの工程を、土鍋にどう最適化するかということです。直火炊きと同じようにしようと思ってガス火で炊いた温度特性を取り、それをそのまま再現したのですが、うまくいきませんでした。ガスの力と電気の力ではガスの方がエネルギーがあるので、家庭用電源では及びません。そこで、かまどさんとは別の発想が必要になりました」(佐藤氏)

 

その発想とは、土鍋に予熱を入れること。これも、最も苦労したポイントのひとつだ。

 

「IHのように急激に沸騰工程まで持っていきたいのですが、土鍋はそもそも温めるまでに時間がかかるので、ヒーターを弱めに入れて温める予熱工程を入れました。これは、寒い日に(土鍋内の)お米の温度と外の温度が乖離すると、土鍋が温まらないでお米が温まってダレてしまうため。その土鍋と中の温度の乖離をなるべく抑え、均一にするのに苦労しました。そして、ようやく(今年の)1月末に『かまどさんと同じ味になった』とようやくお墨付きをいただいたところです」(佐藤氏)

↑かまどさん電気でご飯が炊き上がったところ

 

本機の登場で「極上のご飯体験」を得る選択肢が増えたのは間違いない

プレスツアーでは、かまどさん電気で炊いたご飯が提供された。そのご飯はつややかでハリがあり、しっかりとした歯ごたえがありつつもモチモチ感も感じられる。最近はやりの圧力IH炊飯器で炊いた柔らかめの炊き上がりとは違い、ひとつひとつの粒感があり、冷めてもおいしく食べられるのが特徴だ。大手メーカー各社のプレミアム炊飯器が10万円を超える価格で販売されていることを考えると、直販価格7万9800円(税抜)という価格も決して高くはないのかもしれない。土鍋を洗ってから、毎回乾燥させなければならないというひと手間はかかるものの、人気の土鍋ご飯をボタン1つで炊ける手軽さは大きな魅力だ。

 

ただ、かまどさん電気では炊飯以外の調理ができないという点が残念に感じられる。「鍋とヒーターを組み合わせた炊飯器」という意味では、鋳物ホーロー鍋とIHヒーターを組み合わせた愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」がかなりコンセプトとして近い。しかしバーミキュラ ライスポットの場合、炊飯だけでなく無水調理(水を使わず、食材や調味料の水分だけを使って調理する方法)や煮物、炒め調理、低温調理などさまざまな調理に利用できる。実売価格もまったく同じ7万9800円(税抜・ライスポット ミニの場合は6万4800円)とあって、大きなライバルになるのではないだろうか。

 

とはいえ、他社のプレミアム炊飯器もほとんど炊飯以外の調理機能を搭載していないので、調理機能がない点はかまどさん電気だけの弱点というわけではない。かまどさん電気の登場によって、我々消費者にとってはまたひとつ「極上のご飯体験」を得られる選択肢が増えたことは間違いないだろう。

 

長谷園×siroca

かまどさん電気 SR-E111

●価格:7万9800円(税抜)●サイズ/質量:約W30×D30×H26.1cm/約7.6kg●炊飯モード:白米(炊飯・おこげ)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合、玄米(炊飯)1〜2合(おかゆ) 0.5〜1合、雑穀米(炊飯)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合●炊き分け:炊飯3種(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3種(こいめ・ふつう・うすめ)、おかゆ2種(ふつう・やわらか)●消費電力:1300W●操作方式:タッチパネル●タイマー:炊上り時刻セット方式●付属品:取扱説明書、レシピブック、ブランドブック、しゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷き

 

【おまけ】

話題の炊飯土鍋「かまどさん」はこのように作られる!

長谷製陶では工房見学も行われたので、その模様も紹介しよう。

↑土を練る工程。製品によって練る回数が異なるという

 

↑練った土を型の中に入れ、回しながら形を整えていく

 

↑土鍋を削って形を整えているところ

 

↑土鍋に取っ手を取り付けているところ

 

↑土鍋に釉薬を付けているところ

 

↑窯で焼き上げたらできあがりだ

 

↑こちらは昭和40年代まで使われていたという、16個の窯が連結された「登り窯」

 

↑こちらは4個の窯が連結された登り窯。年に1回だけ使われるという

 

プロが全力レコメンド! 3万円以下の「高コスパ生活家電」ベスト5

高級モデルではないが、「これで十分」と思える安くていいモノを紹介するコーナー。今回は、3万円以下で買える生活家電のおすすめ製品をピックアップ。家電のプロのオススメコメントとともに紹介します!

 

その1 コードレス掃除機

吸引口にブラシはないがヘッド設計に工夫あり!軽い使い心地でスリムなデザインもうれしい

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アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー

KIC-SLDC4-R

実売価格2万6784円

業界最軽量クラスの軽さを誇るコードレススティック掃除機。本体のスリム化や内部構造の見直しで質量約1.2㎏を実現し、高い場所もラクに掃除できます。ホコリセンサーでゴミの量を感知し、吸引パワーを自動調節可能。紙パック式なのでゴミ捨て簡単。ダストカップの掃除も不要です。専用紙パックは抗菌・防臭加工済み。

SPEC●使用時間:標準モード約20分、ターボモード約9分、自動モード約30分 ●充電時間:約3時間 ●集じん容積:0.3リットル ●サイズ/質量:W236×H1003×D162mm/約1.2kg

 

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壁置きパーツを使って壁際にスマートに収納。パーツは壁に両面テープで取り付けできる。本体とパーツは磁石で固定。

 

【ココがポイント】

回転する気流で床上のホコリを99%集じん

ヘッド内に回転気流を発生させる独自構造でダストピックアップ率99%を実現。ヘッドと床の隙間が狭く、大きなゴミは上からヘッドを被せて吸引するなど使い方のコツは必要です。

 

ライター・平島憲一郎のレコメンド

掃除・メンテ・収納の手間を軽減する工夫が満載

「ヘッドのブラシを省略しつつ、吸い付きが強い設計で集じん力は高い。デザインもスリムで、部屋置きしても部屋になじみます。本体裏に磁石があり、掃除の途中に冷蔵庫などに立てかけられるのも便利。しかも、メンテの手間が少ない紙パック式で、ユーザーの負担を極力減らしてこの価格はエライ!」(平島さん)

 

その2 シェーバー

ツイスト式のふたがギミック的に面白く、剃り味も携帯用・旅行用としては十分!

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ブラウン

モバイルシェーブ M-90

実売価格2260円

オフィスや出張先などで手軽に使える携帯型シェーバー。上位機種も採用するマルチパターン網刃が様々な方向に生えたひげを確実に捕らえます。キワゾリ刃装備で、口ひげやもみあげも手入れ可能。シェービング後にそのまま本体ごと水洗いできます。外出先でも出張先でも手間をかけずに手入れできます。

SPEC●刃の枚数:1枚刃 ●駆動方式:往復式 ●電源:乾電池式(単3形乾電池2本)●キャップ:ツイスト式 ●サイズ/質量:W57×H118×D23mm/120g

 

【ココがポイント】

浮き沈みする網刃である程度快適な深剃りが可能

一枚刃ながら網刃にはクッション性もあり、時間をかければまずまず深剃りができます。スライド式のふたを開けないと電源が入らず、誤作動を防げるのも◎。

 

【編集部家電担当・青木宏彰のレコメンド】

替刃を買うよりも安価でサブ機としては十分な剃り味

「深剃りでは1万円超えの機種に負けますが、サブとしては十分な剃り味。ひげが薄い人でこれをメイン使いする人も。替刃は販売していないですが、本体2000円強だし、替刃を買うより手ごろ!」(青木)

 

シェーバーならこちらもオススメ!

独立して沈む2枚刃で肌にやさしく深剃り

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パナソニック

メンズシェーバーツインエクス ES4815P

実売価格2790円

2枚刃がそれぞれ独立して沈み、肌にやさしいシェービングができる携帯シェーバー。「60°鋭角内刃」を採用し、濃いヒゲもスムーズに剃れます。水洗いで清潔さを保ち、切れ味も回復。

SPEC●刃の枚数:2枚刃 ●電源:乾電池式(単3形電池2本) ●キワゾリ刃:非搭載 ●サイズ/質量:W58×H101×D31mm/100g(乾電池除く)

 

その3 コーヒーメーカー

豆から挽いて抽出まで1台で叶う! 全自動で1万円台はおトクすぎ

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siroca

全自動コーヒーメーカーSC-A121

実売価格1万1200円

小型ながらミルを内蔵し、挽きから抽出まで全自動。ステンレスメッシュフィルターがコーヒー豆の油分まで抽出、蒸らし工程も入れ、コクのある味に仕上げてくれます。洗う部分は丸ごと取り外し可。

SPEC●抽出方式:ドリップ式 ●最大使用水量:0.58リットル ●消費電力:600W ●保温機能:30分 ●ミル段階:1〜4杯用(すべて中細挽き) ●サイズ/質量:W173×H270×D220mm/約2.2kg

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淹れる杯数に応じて「中細挽き」の挽き方を適切にチューニング。これにより、いつでも安定したおいしさになります。

 

【ココがポイント】

「蒸らし」の工程により味に深みが増す!

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抽出時に「蒸らし」を入れると、コーヒー粉の油脂分と水分がなじみ、お湯が全体に浸透しやすくなります。この“ひと手間”をプログラムしたことで、コーヒーが一気に深みを増しています。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

コンパクトで場所を取らずボタンひとつで本格派の味に

「抽出されるコーヒーは中細挽きで、ややワイルドな味わい。一度に4杯まで淹れられるので、ファミリーでも使えます。設置場所を取らず、デザインもシンプル。これが1万円そこそことはお買い得です」(戸井田さん)

 

その4 炊飯器

象印お得意の圧力技術は非搭載ながら内釜とIHで十分おいしく炊き上がる!

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象印

IH炊飯ジャー 極め炊き NP-VJ10

実売価格1万9220円

IHの高火力と米が対流しやすい丸底の内釜でごはんをふっくら炊き上げます。吸水時間を長くし、お米の甘みを引き出す「熟成炊き」機能を搭載。白米の食感を「ふつう」・「やわらか」・「かため」の3種から選択可。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合 ●炊飯1回の消費電力量:156Wh ●保温1時間の時消費電力量:15.0Wh ●サイズ/質量:約W255×H205×D375mm/約4.0kg

 

【ココがポイント】

同社の基本的炊飯技術だけでもかなりウマい

 

圧力炊飯や南部鉄器なしでも、象印が長年蓄積してきた高いレベルの炊き上がりを実現できると証明。多彩な炊飯機能はありませんが、厚さ1.7mmで丸い形状の羽釜とIHの高火力により実においしく炊き上がります!

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

象印のIH炊飯の技術で上位機に迫る味わい

「象印お得意の圧力炊飯は非搭載ですが、厚さ1.7mmで丸い形状の内釜と、IHの高火力により、上位機種に迫るおいしさです。再加熱して炊きたて感を蘇らせる『あったか再加熱』も実用性の高い便利機能です」(戸井田さん)

 

その5 ドライヤー

ダブルファンによるパワフルな風でより早く美しく髪をブローできる!

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コイズミ

モンスターダブルファンドライヤーKHD-W720

実売価格8610円

2つのファンを搭載し、2.0㎥/分の大風量で素早く髪を乾かせるヘアドライヤー。短時間で乾かすことで髪へのダメージも軽減できます。4か所からマイナスイオンをたっぷり放出し、髪に広く行き渡ります。

SPEC●消費電力(100V):1200W ●風量切換:ターボ/ハイ/ロー/クール ●マイナスイオン発生部:4か所 ●コード長:約1.7m ●サイズ/質量:約W270×H280×D100mm/約685g

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押している間だけ冷風ドライになる「クールショットスイッチ」を搭載。デジタルスイッチ式で操作性も高め。

 

【ココがポイント】

形の異なる2つのファンでパワフルに風を押し出す!

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実売価格8000円台で毎分約2.0㎥の大風量を実現できたのがスゴいところ。形状の異なる2つのファンで風を強く押し出し、より多くの風をより早く髪に届けます。

 

【家電コーディネーター・戸井田園子さんのレコメンド】

運転音は結構大きいけれどとにかく早く乾く!!

「内部に送風ファンが2つあり、ダイソンに迫る風量。マイナスイオンも大量に出るようで、髪が早く美しく乾くと高評価を得ています。運転音が大きいのが玉に瑕ですが、早く乾くので許容範囲!!ボディカラーが3色あり、老若男女問わず選びやすいのも魅力です」(戸井田さん)

ウチに来てくれて、ありがとう! 「速暖マイカヒーター」2か月使った感謝をレポート

昨年の9月、家電メーカーのシロカさんから、モニター用として「速暖マイカヒーター」が送られてきました。当時はいまいちその性能がわからず、「はぁ…ありがとうございます…」という態度でした。いまにして思えば、過去の自分を叱りつけてやりたい。「何だその態度は! コレがなかったら、もう、ひどいことになっていたんだぞ!」と。

 

すぐ温まり、運転音も小さくて第一印象はバッチリ

20180123-s3 (5)↑速暖マイカヒーター SH-M121

 

思い起こせば、本機を使い始めたのは昨年11月のこと。あれっ、今日何だか寒いぞ。こたつを出すのも面倒だし……そうだ、アレ使おう! と、それまで寝かせていた本機をダンボールから取り出して使ってみました。あれ、意外に本体は軽いですね。

 

さっそく使ってみたところ、すぐに熱がじんわぁと来て、ぽかぽかと温かさを感じます。ハロゲンヒーターや電気ストーブのように、ギラギラとまぶしくないのもいいですね。音は……よほど耳を近づけて、ようやく通電の音を感じるだけなので、運転音はほぼないといっていいでしょう。第一印象はなかなか良いです。

 

「マイカ」とは? 「遠赤外線の輻射熱」とは何か?

さて、本機に関連して、覚えておくと頭が良さそうに見えるプチ情報を。本機の名称にある「マイカ」とは雲母(うんも、またはきらら)とも呼ばれる天然鉱物のこと。遠赤外線を放出し、昇温が速い、一度暖まると冷めにくく、蓄熱性に優れるといったメリットを持っています。本機はこのマイカパネル3枚を内蔵し、これを媒介とすることで、単なる電気ストーブにはない価値を付与したわけです。

↑リモコンが付属。画面の明るさも操作可能で、本体に収納できます(右)↑リモコンが付属。画面の明るさも操作可能で、本体に収納できます(右)

 

なお、遠赤外線とは、赤外線という光線の一種。周囲の空気の影響を受けることなく、光と同じ速さで進み、物質に当たると分子の振動を活発にさせることで、その物質の温度を上昇させます。このようにして遠赤外線が伝える熱を、輻射熱(ふくしゃねつ)といいます。なるほど、輻射熱であれば、いくら空気が冷たくても肉体を直接温めてくれるから、すぐに温かく感じるのも納得ですね。ちなみに、太陽の暖かさや薪ストーブの熱もこの輻射熱だそう。ある意味、本機を前にまどろむことは、サンルームの陽だまりの中で、あるいは薪ストーブの前でまどろむのと同じになります。そう思えば、なんともぜいたくに思えてきませんか?

 

エアコンとの合わせ技でさらに至福の空間が

やがて季節は進み、本格的な冬になりました。そんな折は、すぐに温まる本機が便利。帰宅後、なにはともあれ、本機のスイッチを押すのが日課になりました。ちなみに、本機は上部から放出するヒーターの暖気によって、窓からの冷気をシャットアウトする効果もあるそう。窓と筆者の間に置いたら、たしかに冷気を意識することがなくなった気がします。

20180123-s3 (1)↑量販店モデルSH-M121には、付属のタオルハンガーを取り付けることもできます。スペースをとるので筆者は使いませんでしたが、タオルを干して加湿もできるという一石二鳥の効果が得られます。このほか下部に取り付けるシューズハンガーも付属

 

とはいえ、本機だけだと、暖房に不安があるのは事実。空気が冷たいままだと、やはりマイカヒーターがない方向から冷気が忍び寄ってくるのです。そこで筆者が編み出したのが、マイカヒーターとエアコンの合わせ技。エアコンを20℃の自動運転に設定することで最低限の室温を維持するとともに、マイカヒーターの「800W」(「中」に相当)の設定で、積極的に温かさを感じる――つまり、空気を対流させるエアコンに「守り」、輻射熱のマイカヒーターに「攻め」を担わせることで、立体的で効果的な暖房空間を実現しました。手前味噌になりますが、これは「世紀の発明」と言ってもいいのではないでしょうか。こうして作り上げた空間で、ぬくぬくとひとり晩酌し、読書する時間……まさに至福のひととき。足りないのは、人の温もりだけですね。

 

たしかに弱点はあるが、すべては許容範囲

ただし、もちろん、本機にも弱点はあります。ひとつは、電気代。800Wで1時間20円ほどとやや高いので、朝から晩までつけていると、思った以上の出費になるでしょう。もうひとつは、汚れやすいこと。ヒーターを覆う網の部分にホコリがつくので、乾いた布でこすり落とすなど、掃除をする必要があります。また、予約時のランプがまぶしいのも惜しい。本機は2つまでタイマー予約が可能(7:00~9:00と22:00~1:00など)なのですが、予約設定をした際は、パネルの上に白いランプがつき、この光量がやや強いんです。朝、起床に合わせて予約したい人は多いと思いますが、これだと眠るときに気になる人がいるかも。もうひとつ、タイマー予約中に通常運転を行うと、タイマーを優先して切りタイマーが作動する場合が……。急に寒くなったな! と思うとだいたいこの症状です。そこは忖度(そんたく)して、「通常運転の際は自動的にタイマーを止める」とかしてよ~と思うのです。タイマー止めてから使えよ、との反論もわかったうえで。

↑↑予約した状態。朝と夜など、タイマーは2つまで設定できます

 

…と、結構たくさん並べてしまいましたが、どれもこれも気にならない、むしろ愛すべき弱点です。電気代の面は、筆者のように日中働いていて、朝と夜、休日だけ使うといった人ならそれほど気にする必要はないでしょう。実際、エアコンと併用した筆者でも、そこまで電気代が増えたという印象はありません(筆者の場合、12月の電気代は4000円台)。ホコリがつくのは当たり前のことですし、タイマー問題も、切れたら「またまたぁ~」と声をかけつつ、すぐ電源をつければ、またすぐ温かくなります。予約白ランプの件も、そこまで気にする人でなければ大丈夫かと。

↑↑運転を示す赤ランプ。予約状態にすると、こちらが白く光ります

 

大寒波の日でも余裕を持って過ごせたことに感謝

何より、本機には弱点を補って有り余るメリットがあります。すぐ温かい、直接身体がじんわり温まるといった性質は、エアコンにはない大きなメリット。特に、一人暮らしや個室利用のほか、「リビングのソファのところだけ温めたい」といったピンポイントを狙う用途にはぴったりではないでしょうか。無風のため、ホコリを舞い上げず空気も汚さないうえ、2つの時間帯で予約できるのもうれしいです。

 

また、筆者は本体が約4.2Kgと軽い(通常のオイルヒーターは10kg以上)のも大きなメリットと考えます。キャスターつきで、気軽にゴロゴロと移動できるので、今日は動かしてキッチンで使いたいな、といった場合や、お掃除の際に移動させたいときに便利ですね。

 

みなさんにもぜひ、この良さに気づいてほしい。実際、大寒波が襲ったあの夜、本機がなかったらどうなっていたか……。2か月以上使ってみたいま、その感謝があふれてレポートした次第です。今後も寒い日が続くようですが、本機がいれば余裕を持って過ごせることでしょう。本当に、ありがたいことですね。

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シロカ

速暖マイカヒーター

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●実売価格:SH-M121(量販店モデル)2万1400円、SH-M111(テレビ・ネット通販モデル)2万108円●サイズ:約W288×H638×D485㎜(脚含む)/約4.2Kg●消費電力:1200W(強1200W、中800W、弱400W)●電源コード長:約1.8m●対応畳数(目安):10畳

 

家電のプロは「最新の空気清浄機」をどう見たか? 主要5モデルの実力チェック!

今シーズン登場した大手空気清浄機メーカーの最新モデルは、各社の最新技術を投入した意欲作揃いです。そんな最新モデルのなかから5機種を厳選。“家電のプロ”戸井田園子さんが、それぞれの実力をじっくり検証しました。

 

チェック人

家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

消費者目線に立った製品評価でおなじみ。空気清浄機の主要機種は欠かさず自宅でチェックしています。

 

空気清浄機利用者の悩みは花粉と面倒なフィルター掃除

空気清浄機の最近のトレンドは「花粉・ニオイ除去」「メンテナンスの軽減」。花粉除去に関しては、室内で気になる空気の汚れに「花粉」を上げる声が多く、それに対する機能を各社強化しています。メンテナンスに関してはフィルター掃除の自動化の流れができつつあります。

 

今回試した5機種のなかで、パナソニックと日立は花粉除去に効果的な気流制御技術を採用しています。ニオイ除去ではダイキンがツインストリーマにより有害化学物質を分解し、脱臭力が従来の2倍に向上。ダイソンは花粉からニオイ、有害ガスまで捕集できる高機能フィルターを採用しています。フィルターの手入れの手軽さでは、自動掃除機能採用の日立とシャープに注目。さらに「IoT化」もトレンドのひとつに。シャープはAIoTクラウド連携の自動運転機能を強化し、新たな可能性を示しています。

 

その1

花粉撃退気流など様々な気流で室内の空気を清浄!

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パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格8万3850円

ハウスダストのなかでも重い花粉を効率的に吸引する気流など多彩な気流を搭載。花粉除去性能は従来の約2倍に向上しました。OHラジカル量がナノイーの10倍の「ナノイーX」で脱臭力もアップ。●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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2本の気流で床上の花粉を本体下部に導き吸引。送風と吸気が干渉せず、花粉が舞い上がりにくいです。

 

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フィルターは簡単に着脱。集じんフィルターは掃除機でホコリ除去。脱臭フィルターは手入れ不要です。

 

戸井田’s CHECK 

状況を先読みする独自のプログラムで快適!

「多彩な運転モードで集じん性抜群。状況を先読みするなど、独自のプログラムで自動運転し、人が操作しなくても快適性を高めてくれます」

 

その2

AIで空気環境や使い方を学び最適な自動運転を選択

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シャープ

プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75

実売価格8万1460円

AIが空気環境や使い方を学習する機種。クラウド上のAIと連携し、花粉の時期には自動で花粉除去運転に切り替わります。空気清浄の効果が実感できるモードやフィルター自動掃除機能を装備。●サイズ/質量:W405×H666×D316㎜/約12㎏ ●空気清浄適用床面積〜34畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量750㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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部屋の隅々に風が行き渡る循環気流を実現。プラズマクラスターがホコリの静電気を除去し、効率良く集じんします。

 

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本体背面の「自動掃除パワーユニット」がプレフィルターを定期的に掃除。ゴミ捨ては約半年に1回。

 

戸井田’s CHECK 

人工知能が自ら考えて空気清浄するのが新しい

「AIで状況に合わせて運転する次世代型。フィルター自動掃除で手入れを軽減し、プラズマクラスターで付着菌やニオイの抑制も期待できます」

 

その3

増強したストリーマで花粉や有害ガスを分解

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ダイキン工業

加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70U

実売価格6万3500円

●サイズ/質量:W395×H600×D287㎜/12.5㎏ ●空気清浄適用床面積〜31畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量650㎖/h ●フィルター交換目安約10年

放電量を増やしたツインストリーマでフィルターに捕集した花粉を芯まで分解。有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍に向上しました。集じん力が持続する「TAFUフィルター」を新採用。

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集じん力が持続する「TAFUフィルター」を搭載し、電気集じんユニットをなくしたことで、メンテナンス性が向上しました。

 

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フィルター上部に2つのストリーマユニットを搭載。フィルターに効率良く照射できる設計です。

 

戸井田’s CHECK 電気集じん部を省略してメンテの手間を軽減!

「独自の電気集じんの長所を残しつつ、電気集じん部をなくして手入れを省手間化。加湿を併用しても空気清浄能力が落ちないのは同社のみです」

 

その4

従来比約2.5倍の吸い込み速度で花粉を素早く捕集する!

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格9万1580円

8畳の清浄時間わずか6分の高性能モデル。従来機種の約2.5倍の吸い込み速度の気流で花粉を素早く捕集する「快速花粉」気流を新搭載しました。自動掃除機能でプレフィルターの清潔さを維持。●サイズ/質量:W360×H673×D291㎜/13.4㎏ ●空気清浄適用床面積〜48畳 ●空気清浄時間8畳/6分 ●最大加湿量約800㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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背面両側からワイドに吸気。「快速花粉」気流は斜め前への送風で花粉の多い床上付近に気流を起こします。

 

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緑色の自動お掃除ユニットが、運転48時間ごとにプレフィルター上を移動しながらホコリを除去。

 

戸井田’s CHECK 

自動掃除機能をはじめメンテのしやすさが光る

「自動お掃除機能搭載に加え、前面パネルがガラス製で手入れがラク。洗って脱臭力が回復する脱臭フィルターを採用しているのも魅力です」

 

その5

PM0.1や有害ガスを高性能フィルターで徹底除去

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ダイソン

Dyson Pure Hot+Cool Link

空気清浄機能付ファンヒーター

実売価格6万5780円

360°集じんの空気清浄機と扇風機、ファンヒーターを融合。フィルターの活性炭量を増やし、室内の有害ガスの捕捉・分解能力を高めました。専用アプリで室内の空気の状態をモニター可能。●サイズ/質量:W222×H632×D222㎜/4.01㎏ ●空気清浄適用床面積〜8畳 ●空気清浄時間畳/約30分 ●加湿機能非搭載 ●フィルター交換目安約1年(※1日12時間使用の場合)

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PM0.1レベルの粒子を99.95%除去し、清浄な空気で送風。ホルムアルデヒドなどのガスも逃しません。

 

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360°グラスHEPAフィルターはメンテ不要で1年で交換。手入れは本体に付いたホコリの除去のみです。

 

戸井田’s CHECK 

空気清浄できる涼風・暖房機器として大活躍!

「いち早くIoTに対応した機種。純粋な空気清浄機としてより、きれいな空気で涼風・暖房できるのがうれしい。設置性も群を抜いています」

 

番外編

デザインで選ぶ加湿器

2017年下半期は、加湿機能が充実しているうえに洗練されたデザインの製品が続々と登場しています。部屋に置いて使うものだからこそ、インテリア性も十分に考慮して選びたいですね。

 

デザインで選ぶ加湿器その1

上から水を注ぐだけのタンクレス構造!

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バルミューダ

Rain Wi-Fiモデル

実売価格4万9680円

上から水を注いで給水できる加湿器。本体に取り入れた空気を酵素フィルターで分解し、清潔な蒸気で加湿します。操作は本体上部のリングを回して押すだけ。スマホ操作も可能です。●サイズ/質量:φ350×H374㎜/約5.7㎏ ●加湿方式気化式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約17畳 ●最大加湿量600㎖/h ●給水ボウル容量4.2ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その2

大容量の流線型ボディで給水の手間が省けて便利

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シロカ

5L加湿器 SD-C111

実売価格5980円

たまご型ボディがインテリアとしても楽しめる加湿器。容量5ℓで、最大加湿量でも約12時間加湿できる。超音波式なのでミストが熱くならず、子どものいる家庭でも安心。●サイズ/質量:約φ230×H300㎜/約1.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約5.0ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その3

除菌とカルシウム除去性能が大幅に向上した超音波式

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カドー

超音波式加湿器

STEM620

実売価格4万5900円

床や壁が濡れないマイクロミストで部屋全体を加湿。特殊抗菌プレートが水槽内のカビや雑菌を99.9%以上除菌します。水道水内のカルシウム成分除去性能も大幅アップ。●サイズ/質量:φ270×H855㎜/4.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・27畳 ●最大加湿量600㎖/h ●タンク容量2.3ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その4

のびやかなラインで床濡れを軽減する加湿器

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ドウシシャ

ハイブリット式加湿器

実売価格1万7150円

インテリア性の高いデザインを採用したハイブリット式。高さ89㎝の吹出口からミストを放出することで床濡れを防ぎます。加湿量を4段階で調整可能です。●サイズ/質量:約φ200×H890㎜/約2.2㎏ ●加湿方式ハイブリッド式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約3.0ℓ

家電ライターが選ぶ「トースター大賞」はどれ? 話題の高級トースター3モデルを4項目で実力チェック

近年、トースターでは、機能性を高めた高級モデルが登場し注目を集めています。買うなら少しでも自分に合ったものを選び、末永く使いたいところですね。そこで今回は家電ライター小口 覺さんに依頼し、パナソニック、シロカ、バルミューダの高級トースター3機種の「焼き上がり」「調節しやすさ」「メンテナンス性」「使い勝手」の4項目を、各5点満点でテストしてもらいました!

 

味の安定と実用度を 重視して評価した結果は?  

トースターはそれぞれ加熱方式に独自性があります。トーストの焼き上がりに注力したバルミューダ、フライの温めや焼き芋、モチなどもオートキーで設定できるパナソニック、余熱なしでノンフライ調理を可能にしたシロカと、得意技は三者三様。今回は食パンと総菜パンで味の評価を行いました。

 

エントリーその1

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パナソニック

コンパクトオーブン NB-DT51

実売価格1万4540円

外はこんがり、中までしっかり温まる「遠赤外線ダブル加熱」を採用。●サイズ/質量:約W331×H263×D305mm/約3.3kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンは外はしっかり、中はしっとりと焼けました。総菜パンも表面が焦げるようなことがありませんでした。

 

調節しやすさ:5/5点

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焼き色は専用のボタンにより5段階に調節できます。タイマー設定もデジタルでわかりやすいです。

 

メンテナンス性:5/5点

20171122_suzuki22
庫内が広く手を入れて掃除しやすいです。パンくずトレイも簡単に引き出せます。焼き網は着脱可能です。

 

使い勝手:5/5点

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庫内に高さがあるので、背の高いパンなども調理可能。奥が見やく、調理状態も確認しやすいです。

 

エントリーその2

シロカ ハイブリッド オーブン トースター ST-G111

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シロカ

ハイブリッド

オーブン トースター ST-G111

実売価格2万4300円

瞬間発熱ヒーターと、熱風循環方式を採用。ノンフライ調理も可能です。●サイズ/質量:約W350×H229×D362mm/約4.2kg

 

焼き上がり:4.5/5点

20171122_suzuki27

食パンの焼き上がりはちょうど良かったです。火力が強く、総菜パンなどは焦げやすい場合があります。

 

調節しやすさ:4.5/5点

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加熱モードの切り替え(4種類)や温度設定が可能です。タイマーはアナログのダイヤル式を採用。

 

メンテナンス性:5/5点

20171122_suzuki20

パンくずトレイは容易に引き出せます。焼き網は固定の線枠に載せるタイプで水洗いもしやすいです。

 

使い勝手:5/5点

20171122_suzuki30

食パンを4枚同時に焼けます。家族の多い、もしくはたくさん食べる家庭にはありがたいですね。

 

その3

バルミューダ BALMUDA The Toaster

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水蒸気でパンの表面をカリッと焼き上げるスチームテクノロジーを採用。●サイズ/質量:約W357×H209×D321mm/約4.3kg

 

焼き上がり:5/5点

20171122_suzuki28

トーストのカリッとした焼き上がりは圧倒的。中もモッチリ。総菜パンでは差が感じられにくい。

 

調節しやすさ:4/5点

20171122_suzuki25

トーストやクロワッサンなど、パン中心の4種類のモードと3つの温度設定が切り替えられます。

 

メンテナンス性:4/5点

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本体を持ち上げないとパンくずトレイが引き出しにくいです。焼き網は着脱できるので水洗い可。

 

使い勝手:4.5/5点

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調理前に専用カップで水を吸水口に注ぎます。ひと手間がかかりますが、これを儀式として楽しみたいです。

 

トースター大賞:パナソニック コンパクトオーブン NB-DT51

総評:どんなパンやメニューも 失敗することなく焼き上げる

NB-DT51は、これといった弱点が見当たらない、オールラウンドなトースター・オーブンです。メンテナンス性など日常的な使い勝手が良く、庫内に高さがあるため、トースト以外の用途にも活用しやすいです。前面には多くのメニューボタンが備わり、料理の初心者もワンタッチで調理できます。反面、デザインはオシャレとは言い切れず、設置スペースもそれなりに必要な点で、シロカやバルミューダを選ぶ余地もあります。

家電ライターが選ぶ「トースター大賞」はどれ? 話題の高級トースター3モデルを4項目で実力チェック

近年、トースターでは、機能性を高めた高級モデルが登場し注目を集めています。買うなら少しでも自分に合ったものを選び、末永く使いたいところですね。そこで今回は家電ライター小口 覺さんに依頼し、パナソニック、シロカ、バルミューダの高級トースター3機種の「焼き上がり」「調節しやすさ」「メンテナンス性」「使い勝手」の4項目を、各5点満点でテストしてもらいました!

 

味の安定と実用度を 重視して評価した結果は?  

トースターはそれぞれ加熱方式に独自性があります。トーストの焼き上がりに注力したバルミューダ、フライの温めや焼き芋、モチなどもオートキーで設定できるパナソニック、余熱なしでノンフライ調理を可能にしたシロカと、得意技は三者三様。今回は食パンと総菜パンで味の評価を行いました。

 

エントリーその1

20171122_suzuki31

パナソニック

コンパクトオーブン NB-DT51

実売価格1万4540円

外はこんがり、中までしっかり温まる「遠赤外線ダブル加熱」を採用。●サイズ/質量:約W331×H263×D305mm/約3.3kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンは外はしっかり、中はしっとりと焼けました。総菜パンも表面が焦げるようなことがありませんでした。

 

調節しやすさ:5/5点

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焼き色は専用のボタンにより5段階に調節できます。タイマー設定もデジタルでわかりやすいです。

 

メンテナンス性:5/5点

20171122_suzuki22
庫内が広く手を入れて掃除しやすいです。パンくずトレイも簡単に引き出せます。焼き網は着脱可能です。

 

使い勝手:5/5点

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庫内に高さがあるので、背の高いパンなども調理可能。奥が見やく、調理状態も確認しやすいです。

 

エントリーその2

シロカ ハイブリッド オーブン トースター ST-G111

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シロカ

ハイブリッド

オーブン トースター ST-G111

実売価格2万4300円

瞬間発熱ヒーターと、熱風循環方式を採用。ノンフライ調理も可能です。●サイズ/質量:約W350×H229×D362mm/約4.2kg

 

焼き上がり:4.5/5点

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食パンの焼き上がりはちょうど良かったです。火力が強く、総菜パンなどは焦げやすい場合があります。

 

調節しやすさ:4.5/5点

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加熱モードの切り替え(4種類)や温度設定が可能です。タイマーはアナログのダイヤル式を採用。

 

メンテナンス性:5/5点

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パンくずトレイは容易に引き出せます。焼き網は固定の線枠に載せるタイプで水洗いもしやすいです。

 

使い勝手:5/5点

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食パンを4枚同時に焼けます。家族の多い、もしくはたくさん食べる家庭にはありがたいですね。

 

その3

バルミューダ BALMUDA The Toaster

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水蒸気でパンの表面をカリッと焼き上げるスチームテクノロジーを採用。●サイズ/質量:約W357×H209×D321mm/約4.3kg

 

焼き上がり:5/5点

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トーストのカリッとした焼き上がりは圧倒的。中もモッチリ。総菜パンでは差が感じられにくい。

 

調節しやすさ:4/5点

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トーストやクロワッサンなど、パン中心の4種類のモードと3つの温度設定が切り替えられます。

 

メンテナンス性:4/5点

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本体を持ち上げないとパンくずトレイが引き出しにくいです。焼き網は着脱できるので水洗い可。

 

使い勝手:4.5/5点

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調理前に専用カップで水を吸水口に注ぎます。ひと手間がかかりますが、これを儀式として楽しみたいです。

 

トースター大賞:パナソニック コンパクトオーブン NB-DT51

総評:どんなパンやメニューも 失敗することなく焼き上げる

NB-DT51は、これといった弱点が見当たらない、オールラウンドなトースター・オーブンです。メンテナンス性など日常的な使い勝手が良く、庫内に高さがあるため、トースト以外の用途にも活用しやすいです。前面には多くのメニューボタンが備わり、料理の初心者もワンタッチで調理できます。反面、デザインはオシャレとは言い切れず、設置スペースもそれなりに必要な点で、シロカやバルミューダを選ぶ余地もあります。

ブレイク中の窯元は、なぜ大企業を蹴って新参メーカーと組んだのか? 土鍋炊飯器「かまどさん電気」誕生のナゾ

12月8日、かつてない電気炊飯器「かまどさん電気」が発表されました。こちらは三重県伊賀市の窯元(※)「長谷園」(ながたにえん)が開発した炊飯土鍋「かまどさん」を搭載した電気炊飯器。2000年創業の新興電機メーカー「siroca(シロカ)」と長谷園が組んで開発したモデルです。聞けば、この「長谷園」、名だたる大企業の誘いを蹴ってまでシロカと組んだとのこと。

 

プロがこぞって使う伊賀焼の土鍋を家庭用に改良したら大ヒット

20171212-s2 (9)↑今回発表された長谷園×siroca「かまどさん電気 SR-E111」

 

その経緯を、長谷園の7代目、長谷優磁(ながたに・ゆうじ)氏が語ってくれました。まずは、自社ブランドの「かまどさん」について。

 

「『作り手は真の使い手であれ』。これがずっと伝わっている工房訓です。これは、ただ単に自分の興味本位で作るのではなく、いま生活者がどんなものを求めているかを知ること。伝統の上にあぐらをかき、『昔はよかった』という回顧主義に走って昔の模倣を続けていたら、そのモノは廃れていきます。だから、『作り手』が『使い手』になって、その時代に求められるものをキャッチし、形にしていかなければいけない。そんな思いで生まれたのが『かまどさん』です」

※窯元(かまもと)…陶磁器を窯で焼いて作り出す所、あるいは作り出す人

20171212-s2 (15)↑「かまどさん」を手にする長谷優磁氏

 

「かまどさん」は伊賀焼の土鍋を、家庭で使いやすいように改良して生まれたもの。伊賀焼は高い蓄熱性を持つため、鍋全体が発熱して米をムラなく加熱できるうえ、鍋に空いた無数の気孔がご飯の水分を絶妙に調整してくれるのが特徴です。そのため、昔からプロの料理人の間で「伊賀焼の土鍋だとうまいご飯が炊ける」と評判でした。その特性を活かしながら、通常の2倍以上の厚みを持たせて曲線を深くし、独自の2重フタ構造を採用することで、「火加減が不要、吹きこぼれなし」という手軽さを実現したのが「かまどさん」です。

↑発表会では、↑発表会では、長谷園8代目の長谷康弘氏が伊賀焼の特性を説明してくれました。伊賀焼は400万年前の古琵琶湖層の土を使用。ここには微生物や植物由来の有機物が多く含まれていて、その土で土鍋を焼き上げると、有機物が燃え尽きて気孔だらけの状態になるとのこと。これを加熱すると、無数の気孔が熱を蓄える役割を果たすといいます

 

その味と使い勝手の良さが口コミで広がり、「かまどさん」はシリーズ累計80万台の大ヒット商品に。以降、これに注目した大手電機メーカーから、炊飯器の共同開発のオファーが殺到するようになりました。

 

「『うまいごはんができるのはどうしてなんだ? データを取らせてくれ』と何社もいらしたんです。だけど、データを1週間取って、それで守秘なんとかというヤツに判をつけ、とかいう書類だけ置いて帰っていきよる。取ったデータは、請求せな絶対に出しやせん。『そんなヤツとワシは一緒に仕事できるか!』と。工学部を出た博士か何かわかりませんけどね、『効率がどうしたら上がるか』ばかりで、ウマいものを食おうと思うてやっとらん。我々も次の新しいことをやろうとしていて、幼稚な試験をいっぱいやっていましたよ。それを大きなメーカーが来てバカにして帰っていった。そんなところに『電気炊飯器で一緒にやりたい』と、お電話を頂いたのがシロカさんだったんです」(長谷氏)

↑↑発表会の様子

 

シロカ副社長が「IHを捨てよう」と決意し、長谷氏の元へ

長谷園にコンタクトを取ったのは、シロカの現副社長、安尾雄太氏。安尾氏は事実上のシロカの創業社長ですが、現在は福島誠司氏に社長職を譲り、製品の開発に専念しています。安尾氏が長谷園に電話したところ、案の定、2回電話をかけて、2回ともオファーを断られたといいます。これは、長谷氏が電機メーカーへ不信の念を募らせていたというのも理由のひとつですが、安尾副社長がIHヒーター(※)での製品化を望んでいたのも理由だそう。長谷氏は、いままでの試験結果からIHヒーターと「かまどさん」を組み合わせても、決しておいしいご飯が炊けないことがわかっていたのです。そこで安尾副社長はIHヒーターを使うという考えを捨て、「シーズヒーター」という従来の電熱ヒーターの採用を決断したうえで、長谷氏に会いに行きました。

↑安尾雄太副社長。断られたのに何で会いに行ったのか? という問いに対して 「 断られたところに行くのが好きだから(笑)」と答えてくれました↑安尾雄太副社長。断られたのに何で会いに行ったのか? という問いに対して 「 断られたところに行くのが好きだから(笑)」と、独特のお答え

 

「最初はIH炊飯器で市場に殴り込みをかけるぞ、という思いでいました。いま電機業界では、安いモデルがシーズヒーターで、高級なものはIHというイメージ。わざわざシーズに落として使うのはどうなのか、という思いもあったのですが、結局、それは違うなと。そもそも土鍋はIHに反応しない(※)。IHに対応させるために土鍋の中に鉄板を入れてしまうと、呼吸をする土の特性を活かせないんですよね。だから、基本的に土鍋でIHはありえない。だったら、IHじゃなくてもいいじゃん、『かまどさん』が使いたくても使えない人、土鍋ご飯が難しそうだな、と思っている人に向けて出すならそれでいい、と割り切りができて。会長のところへ行って『シーズでやりましょう』と話をさせて頂きました」(安尾副社長)

※IHヒーターは、金属の調理器具に電流を通して、調理器具を自己発熱させるもの。ヒーター自体は発熱しません

20171212-s2 (4)↑鍋を取るとシーズヒーターが露出。中央にある突起が温度センサー

 

挑戦する姿勢に共感し、守るべき技術がなかったのがポイント

発表会のあと、長谷氏に安尾氏に初めて会ったときの印象を聞いてみました。「アイツ(安尾氏)は良かったよ。良かった。考え方が一緒やったし、気が合うたのかなあ。めったにないことやなあ、これ。そうやな、挑戦する姿勢というか。大きいメーカーは自分のとこのそれ(技術が)ありきで、自分のやと思うとるけど。アレ(安尾氏)は『うまいものを食うことが好きや』言うて。酒も好きやしさ」と、うれしそうに語ってくれました。

↑↑安尾副社長(右)との出会いを語る長谷氏(左)

 

長谷園が名だたる大企業ではなく、シロカを選んだ理由は、この長谷氏の言葉に集約されています。長谷氏は、安尾副社長の新しいものごとに挑戦する精神に共感し、お酒を酌み交わして、その人柄にほれこんだ。そして、「うまいものを食うことが好き」という安尾氏の言葉の裏に、データや効率とは別種の情熱を感じたというわけです。

 

もうひとつ、シロカが「炊飯器の未経験者だった」という点もポイントです。大きな電機メーカーの場合は、いままで培ってきた技術があるがゆえ、それを捨て去ることは難しい。さらに、「長谷園」というブランドを前に出すことも難しいでしょう。対照的に、シロカには守るべき技術や歴史がなく、すんなりシーズヒーターと「長谷園×siroca」のダブルブランドを受け入れることができました。その背景には、トップ自らが交渉に臨んだため、柔軟な対応ができたという側面もあるでしょう。どちらがいい、悪いではなく、組織の「違い」が出たというわけですね。

↑鍋底には「長谷園」のロゴが↑鍋底のセンサー部には「長谷園」のロゴが

 

開発期間4年、500個の試作の末に製品を開発

では、こうして開発にこぎつけた「かまどさん電気」の製品を見てみましょう。開発を担当したのは、シロカの社員ながら、頻繁に長谷園を訪れて泊り込みの研究を続けていたことから、長谷氏に「居候(いそうろう)」と呼ばれた佐藤一威(さとう・くにたか)さん。開発期間は実に4年、試作はおよそ500個を数え、試食に使った米は3トンと、驚くべき労力を投入して開発にこぎつけたといいます。

↑↑開発を担当した「居候」こと佐藤一威さん

 

製品の外観は、土鍋を熱源にズボっとはめ込むというそのものズバリの形状。しかしながら、このなかには、あらゆる試行錯誤の成果が詰まっているのです。特に苦労した点は、土鍋を工業製品に適合させること。熱の伝え方には苦心したそうで、当初は本体が溶けてしまったこともあるとか。この熱の問題には、形状や火の入れ方、時間の配分など、様々な部分で工夫を凝らし、これを克服しました。また、土鍋にサイズのバラつきがある課題に対しては、長谷園に新たな土鍋の製法を開発してもらい、克服したといいます。炊飯以外で特筆すべきは、乾燥モードを備える点。土鍋をセットしてスイッチを押すだけでOKなので、乾燥する手間を軽減できます。

↑タッチパネル式の操作部。↑タッチパネル式の操作部。炊飯モードとして白米、玄米、雑穀米を用意。また、かため・ふつう・やわらかの3種類から仕上がりを選べます。予約機能があり、保温機能はなし

 

↑付属品がコチラ。シロカオリジナルデザインのしゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷きが付属します。開発の経緯、長谷園の会長の思いをまとめたブランドブックも付属 ↑付属品の一例。シロカオリジナルデザインのしゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷きなどが付属します。このほか、78レシピを収録したオリジナルレシピブックや開発の経緯、長谷園の会長の思いをまとめたブランドブックも付属

 

発表会では、実際に「かまどさん電気」で炊いたご飯を試食できました。ご飯は粒の形がしっかり保たれ、粒が大きくてハリがあるので食べ応えは十分。噛むとほどよい甘さを感じ、それぞれの粒が心地よい粘りをまとっていたのが印象的でした。試食会では、炊いてからやや時間がたったご飯を頂きましたが、欲を言えば炊きたても食べてみたかったところ。それはまた、後日の楽しみに取っておきましょう。

20171212-s2 (1)↑発表会ではおかずとともに「かまどさん電気」のご飯が振舞われました

 

20171212-s2 (20)↑ご飯のハリとツヤは十分

 

ギリギリまで粘って100%の味に近づけたい

最後に、本機の開発を主導したシロカの安尾副社長に手ごたえを聞いてみました。

 

「製品の出来には、すごく満足しています。いま、販売先さんのなかで限られた人に製品をお見せしてるんですが、その方たちにはむちゃくちゃ反応がいい。ただ、7万円台の価格はウチやったことないので、そこだけですね」

 

確かに、シロカといえばシンプルでリーズナブルな製品を扱っているイメージで、ほとんどの製品は3万円以内。それが、急に7万9800円(税抜)の炊飯器を出すわけで、これはなかなかシビれる展開です。

 

「実は、まだ味はチューニングしている最中で、フィックスできていないんです。長谷さんにはOKを頂いていますが、僕らのなかでまだ100%になっていないという思いがあって。いまの時点でも『かまどさん』の味とほとんど差はないですが、まだ2か月ほど時間があるので、1%、0.5%というツメの部分をギリギリまで粘りたい。この2か月をやり切って、100%まで持っていきたいです」(安尾副社長)

 

「かまどさん電気」の発売は3月9日。100%にチューニングされた「かまどさん電気」を、いまから楽しみに待つことに致しましょう。

20171212-s2 (23)

長谷園×siroca

かまどさん電気 SR-E111

●発売:3月9日●価格:7万9800円(税抜)●サイズ/質量:約W30×D30×H26.1cm/約7.6kg●炊飯モード:白米(炊飯・おこげ)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合、玄米(炊飯)1〜2合(おかゆ) 0.5〜1合、雑穀米(炊飯)1〜3合(おかゆ) 0.5〜1合●炊き分け:炊飯3種(かため・ふつう・やわらか)、おこげ3種(こいめ・ふつう・うすめ)、おかゆ2種(ふつう・やわらか)●消費電力:1300W●操作方式:タッチパネル●タイマー:炊上り時刻セット方式●付属品:取扱説明書、レシピブック、ブランドブック、しゃもじ、しゃもじ置き、米カップ、水カップ、手ぬぐい、鍋敷き