ジェットストリームの書き味が「LAMY safari」で! 「LAMY safari JETSTREAM INSIDE」

三菱鉛筆は、「LAMY safari(ラミー サファリ)」シリーズに、なめらか油性ボールペン「JETSTREAM(ジェットストリーム)」のインクを搭載した「LAMY safari JETSTREAM INSIDE(ラミー サファリ ジェットストリーム インサイド)」を、1月29日に展開します。

 

また、交換用の替芯として「JETSTREAM替芯 M17」を、一部期間限定で発売します。

『LAMY safari JETSTREAM INSIDE』 左から: ビスタ、ブルー、レッド、アンブラ、イエロー(継続) ダークダスク、サンセット(期間限定)

 

記事のポイント

機能美と実用性を兼ね備え、長時間使っても疲れない「LAMY safari」に、「クセになる、なめらかな書き味」で知られる「JETSTREAM」のインクが合わさりました。文房具ファンにとってはたまらないコラボなのでは。「JETSTREAM替芯 M17」は、今使っているLAMYボールペンに搭載できるので、愛用者は替芯にも注目です。

 

今回展開するカラーは、「LAMY safari」シリーズの定番である「ビスタ」「ブルー」「レッド」「アンブラ」「イエロー」に加えて、期間限定のカラーとして「ダークダスク」「サンセット」を合わせた全7色。

 

新たに発売する「JETSTREAM替芯 M17」は、LAMYのボールペンにおいて既存で展開しているリフィル「M16」と互換性があるので、いま使っているLAMYボールペンに搭載できます。また、ボール径はEF(0.5mm)とF(0.7mm)の2種類を用意。

 

LAMY safari(ラミー サファリ)は、1980年の発売以来、特に若年層から支持を集めているロングセラーシリーズ。機能美と実用性を兼ね備え、さまざまなシーンで使えます。

 

特に、グリップ形状に工夫が凝らされています。三角形の断面を持つデザインで、長時間使っても手が疲れにくい、握りやすさ・快適さを追求した設計。さらにグリップ部分に若干の膨らみと凹凸を持たせることで、指の位置を自然に誘導し、筆記時の安定感と操作性を向上させています。

 

ボディは樹脂製。軽くなめらかな手触りでありながら、耐久性と耐衝撃性に優れます。

 

同シリーズの象徴ともいえる金属クリップは、少し丸みを帯びた形状が特徴。洋服やアクセサリーに引っ掛かりにくいよう配慮され、シンプルでありながら洗練されたデザインです。ポケットやノートなどにしっかりと挟めます。

 

三菱鉛筆
LAMY safari JETSTREAM INSIDE
インク色:黒
軸色  :ビスタ、ブルー、レッド、アンブラ、イエロー(継続)/ダークダスク、サンセット(期間限定)
参考価格: 3630円 (税込)

替芯  :M17EF(0.5mm)/M17F(0.7mm)
参考価格:1100円(税込)

数量限定「ジェットストリーム プライム 3色ボールペン」など! ちょうどいい上質感にリニューアル

三菱鉛筆は、「JETSTREAM PRIME(ジェットストリーム プライム)」シリーズより、「ジェットストリーム プライム 回転繰り出し式3色ボールペン」、「ジェットストリーム プライム 3色ボールペン」を、一部数量限定で12月18日に発売します。

 

高級感のあるボールペンの質感はそのままにカジュアルさをプラスし、“ちょうどいい上質感”へリニューアルしています。

↑左から「ジェットストリーム プライム 回転繰り出し式3色ボールペン」 、「ジェットストリーム プライム 3色ボールペン」

 

記事のポイント

2013年にジェットストリームシリーズ初、ビジネスシーンをイメージした高級感のあるボールペンラインアップとしてデビューした「JETSTREAM PRIME」。時代の変化に伴って働き方が多様化した現代、フォーマルな装いをする機会は減っています。ビジネスシーンでも、カジュアルな装いや個性を表現できるものが好まれるようになっていることを踏まえてのリニューアルです。使う場所、服装を選ばないボールペンを一本持っておくだけで、安心感が違いますね。

 

・ジェットストリーム プライム 回転繰り出し式3色ボールペン

使いやすさと持ち運びやすさに配慮しています。ボディは、回転繰り出し式の採用により、ノック棒のないプレーンですっきりとしています。

↑ボディは従来品より短くなっており、小さな手帳やカバンにも合わせやすい新設計

 

筆記抵抗を減少させた、かろやかな書き心地が特徴の「JETSTREAM Lite touch ink(ジェットストリーム ライトタッチインク)」を搭載しています。

 

カラーは、数量限定の2色を含め6色展開。日常的に使うものに合わせやすく、かつ、さりげなく個性を表現できるラインナップとのこと。

 

・ジェットストリーム プライム 3色ボールペン

ワントーンカラーに統一したボディ、マットな質感のクリップが目を引きます。フォーマルなシーンで使えるデザインを踏襲しつつ、ビジネスカジュアルなどにも合わせやすいボールペンです。

 

片手でも操作しやすいように、ノック棒が落ち込まず流れるような機構になっており、スマートに使えます。

 

カラーは、ベージュ、ローズピンク、ダークネイビー、ブラック、スモーキーグリーン。従来のプライムシリーズからの特徴だという「高級感のあるラインアップ」はそのままに、さらに幅広くパーソナルなシーンも支える色展開です。

 

三菱鉛筆
ジェットストリーム プライム 回転繰り出し式3色ボールペン
インク色:黒、赤、青
ボール径:0.5mm
軸色  :クラウディーホワイト、アイビーグリーン、コットンピンク、シトロンイエロー(継続)コージーブルー、ブリックオレンジ(数量限定)
参考価格:1本 2750円 (税抜 2500円)

 

ジェットストリーム プライム 3色ボールペン
インク色 :黒、赤、青
ボール径 :0.5mm/0.7mm
軸色0.5mm:ベージュ、ローズピンク、ダークネイビー/0.7mm:ブラック、スモーキーグリーン(全て継続)
参考価格  :1本 3850円 (税抜 3500円)

生活に寄り添う「JETSTREAM」はいかが? 一部数量限定で「優しいカラー」のラインナップ発売

三菱鉛筆は、より“かろやか”な書き心地を特徴とした「JETSTREAM Lite touch ink(ジェットストリーム ライトタッチインク)」搭載モデル「JETSTREAM シングル(Lite touch ink搭載)」「JETSTREAM 多機能ペン 4&1(Lite touch ink搭載)」の新軸色を一部数量限定で発売します。

↑左から「JETSTREAM シングル(Lite touch ink搭載)」ライトイエロー、フォレストブルー(継続)ソフトブラウン、ウォームピンク(数量限定)
「JETSTREAM 多機能ペン 4&1(Lite touch ink搭載)」ミッドナイトネイビー、ココアブラウン、ビターオレンジ、クリアピンク(数量限定)

 

記事のポイント

新軸色は、肩の力を抜いて、自分らしく、自由で心地よい日々を過ごしたいという気持ちに寄り添う優しいカラーラインアップ。ナチュラルでやわらかい色合いが自然と日常に溶け込み、リラックスしたひとときを演出するといいます。

 

JETSTREAM Lite touch ink(ジェットストリーム ライトタッチインク) とは?

『JETSTREAM Lite touch ink』は、従来のジェットストリームのインクと比較し、さらに筆記抵抗を減らし、より“かろやか”な書き心地を実現した新インク。またインクのボテ(*1)や紙すべり(*2)をさらに改良し、よりストレスの無い安定した筆記を提供するとのこと。

*1 ボテ:ボールを保持する部品の端に生じるインク溜まりが、紙に付くこと。
*2 紙すべり:紙質などの条件により、ボールがすべり筆記しにくい現象。

 

■自分らしく自然体でリラックスしたシーンを表現したボディカラー

自分らしく自然体で心地よく生活したい気持ちに寄り添う優しいカラーを表現。ナチュラルでやわらかい色合いが生活になじみ、リラックスしたパーソナルなシーンに寄り添う製品だといいます。既存の「JETSTREAM シングル(Lite touch ink 搭載)」 より、ライトイエロー、フォレストブルーを継続品として発売することで、軽やかでプレーンなラインアップの中にさりげない華やかさを加えます。

 

■現代のニーズに合わせたプレーンでシンプルな単色ボールペン

「誰にとっても、普通に使いやすい」設計を突き詰めた3つの特徴を持つとのこと。

ノック機構:筆記時の微細な振動や異音を抑える機構を搭載し、心地よい使用感を提供。
クリップ:折れにくさと手帳やポケットに収まりのよい形状を追求し、パーソナルなシーンに最適。
ボディ:先端までラバーで覆われた先軸は、機能性とシームレスなデザインを両立。

 

■ボールペン4色とシャープ機構を併せ持ち、どこでも持ち運びやすい4&1

1本でマルチに使える「多機能ペン 4&1」も、「使いやすさ」を追求。

ボディ:従来の多機能ペンより軸の全長を短くすることで、現代のパーソナルなシーンになじみ、小さな手帳などに合わせやすくなっている。
ノック部:カラー表示はノック部分全体ではなく、ユーザーから見える位置のみに絞ることで、デザイン性と利便性を両立。
シャープ機構:後端のキャップをノックして芯を繰り出すことができる機構により、感覚的にもノックがしやすく利便性が向上。

 

JETSTREAM シングル(Lite touch ink 搭載)
インク色:黒/ボール径:0.5mm/軸色:全4色

参考価格:1本 220円(税込)

 

JETSTREAM 多機能ペン 4&1(Lite touch ink 搭載)
インク色:黒・赤・青・緑/ボール径:0.5mm/シャープ芯径:0.5mm/軸色:全4色

参考価格:1430円(税込)

 

数量限定「カリモク家具」と「ジェットストリーム」コラボ第2弾! 「大人の積み木」がテーマの多機能ペン

三菱鉛筆は「ジェットストリーム」シリーズから、多機能ペン「JETSTREAM × karimoku 多機能ペン 4&1」を、11月5日に数量限定発売します。カリモク家具とのコラボレーション第2弾です。

↑「JETSTREAM × karimoku 多機能ペン 4&1」。左から、ピンク、インディゴブルー、グレイグリーン

 

記事のポイント

二社コラボのこだわりが、素材やカラーリング、デザインにまで細かに配されています。遊び心がありつつも、日常使いできる一本です。インク色は黒、赤、青、緑の4種類。「柔らかく上質な触り心地を実現している」とある通り、書き心地だけでなく、使い心地にもこだわっています。

 

テーマは「大人の積み木」。木製家具製造の過程で生まれた端材の中から、「ナラ材」を木製グリップに採用しています。

 

カリモク家具が展開するブランド「Karimoku New Standard」で実際に家具への塗装に使われているカラーチャートから色選定を行っており、木目や質感を生かした、大人向けの積み木イメージの塗装に仕上げています。

 

ボディ部分には、ソフトフィール調の塗装を採用。カラーリングをグレージュに統一することで、木製カラーグリップを引き立てるデザインとなっています。クリップには「JETSTREAM × karimoku」のロゴがさりげなく配され、カリモク家具とのコラボレーションであると示しています。

 

JETSTREAM × karimoku 多機能ペン 4&1
参考価格:3630円/本 (税込)
ボール径:0.5mm
シャープ芯径:0.5mm
ジェットストリーム 替芯 SXR-80-05 参考価格: 110円(税込)

滑らかながら心地良い手応えを備える! 三菱鉛筆「ジェットストリーム」が15年にわたり最高のボールペンであり続ける理由

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を、1点ずつピックアップしている。第12回となる今回は?

 

第12話

三菱鉛筆
ジェットストリーム スタンダード
165円(税込)

2006年に登場し、「低粘度油性ボールペン」というジャンルを生み出したエポックメイキングなペン。“クセになる、なめらかな書き味”がコンセプトで、従来の油性ボールペンよりも摩擦係数が最大50%軽減された「ジェットストリームインク」を搭載している。くっきり濃く書け、乾きが速いのも特徴だ。

 

筆記具は、書き手と共に“在る”ことを求められている

ペン先のボールが回転している感じがきちんと伝わってくるのがいいなと、初めて使ったときからずっと思っていました。三菱鉛筆の「ジェットストリーム」。

 

この感触は案外ほかでは味わえないもので、例えるなら「ギアの軽いロードバイクで軽快に飛ばしている感じ」とでもいいましょうか。ホバーのように地表から浮き上がるのではなく、「地面(=紙面)」をしっかりと噛む、そのかすかな手応えと感触をあえて残しているような気がします。

 

これまで当連載でずっと考えてきましたが、あらためて「良い筆記具」とは、いったいどういうものでしょうか? そもそも道具とは、己の内にある思考やイメージを外部に出力するためのものです。そんなバイパスを介さずに脳から直接出せればいいのに……と、もどかしく思うときもありますが、いまの技術でそれは不可能ですし、むしろ「道具」と格闘しているうち(それは「言葉」も含みます)、当人も思っていなかったような高みにまで連れて行ってくれることさえあります。つまり道具とは、使い手を拡張・変容させ得る動的な触媒であり、ならば目指すべきは、存在を透明化することではなく、「心地良く共に“在る”こと」。

 

2006年の発売以後、最高峰のボールペンであり続けるジェットストリームは、単に滑らかだからすごいのではなく、低粘度インクで「透明」になりすぎないよう、踏みとどまったところに、そのすごみと最大の発見があったのです。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第10話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第11話】書き味はペンと紙の組み合わせ次第! コクヨ「ペルパネプ」で「手書き」の妙味を体感できる

https://getnavi.jp/stationery/626085/

“軽くて滑らか”を超える開拓精神を見た! 異形のペン先をもつボールペン「ジェットストリーム エッジ3」

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】

文房具をこよなく愛す、放送作家の古川耕氏による連載。「手書き」をテーマとし、デジタル時代の今だからこそ見直される“手書きツール”を1点ずつピックアップしている。第5回となる今回は?

 

第5話

三菱鉛筆
JETSTREAM EDGE 3(ジェットストリーム エッジ 3)
2500円(税別)

0.28mmの超極細ボール径を搭載した「ジェットストリーム エッジ」の3色タイプ。インクは黒、赤、青の3色。後端のダイヤルを回すことで3色のリフィルが回転し、一定の場所から繰り出される機構が新開発された。

 

↑ペン先がアシンメトリーな扁平形状で、本体軸に対しリフィルが常にまっすぐ出てくるようになっている

 

ジェットストリームの開拓精神あふれる一本

2019年12月に三菱鉛筆から発売された「ジェットストリーム エッジ」は、ボール径0.28mmの世界最細油性ボールペン。見たことがないほど細い線が書けるが、そのぶんクセも強く、針で引っ掻くような硬質な筆記感には面食らうほどだ。そんな「エッジ」の発売からおよそ1年。2020年11月に発売された3色タイプ「ジェットストリーム エッジ3」では、その異形性がいよいよ剥き出しになっている。

 

極細のリフィルがペン内で斜めにならぬよう、ペン先を軸の中心からズラし、3色のリフィルをリボルバーのシリンダーのように切り替えて垂直に下ろす機構を採用している。このためペンを持つ向きが決められているが、使ってみるとさほど違和感はない。「普通のペンとは違う、何か特殊な道具を扱っている」という感覚はあるのだが、そもそもエッジは「普通ではない特殊な道具」なのであった。”3色ボールペン”という複雑なプロダクトに対応していった結果、異形の本質が顕在化した、という言い方が正確かもしれない。

 

もとより「エッジ」シリーズは低粘度油性のジェットストリームインクなくして生まれなかったもの。だが、進化を突き詰めた結果、自ら築いた2010年代以降の「軽くて滑らか」というボールペンの主流から大きく逸脱しつつある。しかし、こうした開拓精神こそジェットストリームの”本質”なのである。外見の必然性も込みで、志の高さを感じる一本だ。

 

【文房具愛好家・古川耕の手書きをめぐる冒険】バックナンバー

【第1話~第3話】https://getnavi.jp/tag/furukawakoh-handwriting/
【第4話】芯1本使い切るまでノック不要! メカまでシャープな「オレンズネロ」に真打登場

https://getnavi.jp/stationery/551859/

変態ボールペン「ジェットストリームエッジ3」が超極細芯なのになめらかな理由はペン先の“偏り”にあった!

「用途に合わせてボールペンを使い分けよう」と聞いてピン! ときた人は、“文房具リテラシー”がとても高い人だと思う。

 

もちろん、基本的にはお気に入りの書き味のペンが1本あれば充分なのだが、例えば、手帳に細かくみっちり書き込むには極細かつ、滲みにくいペンが便利だ。場合によっては多色が欲しいし、消せた方が便利かもしれない。対してハガキの宛名書きをするなら、太めでサラサラ書けるものがいいし、インクの耐水性も気になるだろう。

 

こういった用途すべてをお気に入りの1本でまかなうというのは、やっぱり難しい。だって、求められる要素がまったく異なるから。

 

といっても、その様々な用途にそれぞれ対応できるペンがある、という状況自体がごく最近の話。ひと昔前であれば、ボールペン=もったりした油性インクでボール径も0.7mmのみだったし、それですべての筆記作業をこなすのが普通だったわけで。

 

つまり、近年のボールペンの進化というのは、ざっくり言えば「環境に合わせた細分化」であり、「機能の先鋭・専用化」と言える。であれば現代において、ボールペンは用途によって使い分けたほうが便利、というのはご理解いただけるのではないか。

 

超極細字専用ボールペン「ジェットストリーム エッジ」が待望の多色化!

で、その機能の先鋭化した最先端のひとつとして挙げられるのが、三菱鉛筆から2019年末に発売された「ジェットストリーム エッジ」だろう。お馴染みの低粘度油性インクで0.28mmの超極細字がサラサラ書ける、まさに“すごく細い線を書くための専用ツール”である。

【関連記事】超細字なのになめらか!「ジェットストリーム」と「ハイテックCコレト」に登場した次世代ボールペンを検証
https://getnavi.jp/stationery/461727/

 

発売された当初は、その機能的なトンガリ具合に驚いたものだが、そこから1年も経たないうちに登場した多色タイプの「ジェットストリーム エッジ 3」(以下、エッジ3)に、また驚かされたのである。これ、見た目からしてすごい”変態ペン“なのだ。

三菱鉛筆
JETSTREAM EDGE 3(ジェットストリーム エッジ 3)
2500円(税別)

黒・赤・青の3色のインクを搭載する。 2020年11月25日発売。

 

↑エッジ3と、単色の「ジェットストリーム エッジ」(右)

 

見た目は、ワイヤークリップや六角の金属軸、タテ溝の入ったグリップなど、単色エッジの特徴的な要素をピンポイントに継承。ただ、単色エッジが軸後部に向かって細くなる独特な形状をしているのに対して、エッジ3は全体的に真っ直ぐ。

 

ただ、驚かされたのはそこじゃない。先端をよく見ると、芯先が出てくる穴が、コーンごと軸中心から大きくズレているのである。え、なにこれ、すっごく変だぞ!?

↑芯先が中心から大きく偏ったポイントノーズ。これが、エッジ3のもつ最大の特徴だ

 

いかにも”変態“チックな“偏心コーン”ことポイントノーズには、もちろん理由がある。これは、従来の多色ペンが誕生以来ずっと抱え続けてきた、“芯先ナナメ問題”を解決するためのカタチなのだ。

 

これまでの多色ペンは構造的に、内部のリフィルを軸中央にまっすぐ降ろすことができない。先端がコーンの内壁を沿って露出するため、わずかに芯先がナナメに傾いてしまうのである。つまり、芯が普通よりも“寝た”状態になる→ボールが正常に回転しにくい→インクがかすれるなどの症状が出やすい、というわけだ。

 

これはもちろんわずかなものなので、気にならない人にはまったく問題ない。だが、気になる人には「多色ペンはなんか気持ち悪い」と感じさせる要因にすらなり得るだろう。

↑エッジ用リフィルを、従来の多色軸に装填した図。軸の中心(赤線)に対して、露出したリフィル(青線)は4〜5度ほどナナメになっている

 

なにより、芯先がナナメになって起きるトラブルは、ボールが小さいほど発生しやすくなる。それが0.28mmの超極細ともなれば、やはり芯先はナナメにならないほうが安心。

 

そこで、ポイントノーズである。エッジ3は、軸後端のダイヤルでリフィルを選ぶ回転繰り出し方式なのだが、このダイヤルを回転させるとリフィルが軸内部で回転しつつ、ある位置で前方にグイッと押し出されるようになっている。この押し出される位置が、ちょうどポイントノーズの口に当たるのだ。

↑ポイントノーズから常にまっすぐリフィルが出る、新しい回転繰り出し方式の“スピロテック機構”

 

動きを見てみよう。

 

つまり、芯先はコーン内壁に当たることなく真っ直ぐに露出する。これで、多色ペンの“芯先ナナメ問題”は解決だ!

 

スピロテック機構は本当に快適な書き心地をもたらすのか?

ただ、正直なところ筆者は、多色ペンに対して不快な書き味を体感したことはあまりない。このスピロテック機構から、そこまでメリットを享受できるかしら? と訝しんでいた。

 

そこで、エッジ用0.28mmリフィルを従来の「ジェットストリーム」多色タイプに装填(エッジリフィルは共有可能)して試してみたのだが……あれ? ちょっと書きにくい?

 

普通に60度ほどの適正角度で握って書けばなんの問題もないが、少し寝かせ気味に持つと、途端にカスレや引っかかりを感じるようになった。確かにボールが小さいほど角度による回転不良は発生しやすくなるので、これくらいのささいなナナメでもトラブルにつながるようだ。

↑超極細字が、多色でもスムーズに書ける!

 

対して、エッジ3はとても快適。たったいま従来の多色ペンでは不良が出た角度でも、きちんとサラサラ書くことができる。なるほど、径が超極細にまでなると、わずかな差が大きく響くようだ。

 

また、ポイントノーズの特殊なフォルムも、使ってみれば違和感はほとんどなし。特に慣れるような手間もかからず快適だ。先端がニードルのように細いポイントチップは、筆記点がよく見えるし、超極細由来のカリカリ感と低粘度油性のなめらかさが上手い具合に噛み合って、とても気持ちよく書くことができる。

↑インク色選択は軸後端のダイヤルで。色表示はないので、リフィル先端の色帯を確認するしかないのは、ちょっと不便かもしれない
↑リフィル交換は、グリップ部をまっすぐ引き抜いて行う。ネジ式じゃないので最初は少し戸惑った

 

この書き味のバランスはなかなか秀逸で、ここまで極細でも、比較的紙を選ばない。特に手帳用の薄い紙でもひっかかりなく、細かい字がサラッと書けるので、多色と合わせて手帳用筆記具として重宝しそうだ。

 

単色エッジと違って軸がストレートなのも、手帳カバーのペンホルダーにすんなり入れて持ち運べるように考えてのことだろう(単色エッジは形状的に、ペンホルダーには入れづらかった)。

 

なにより、0.28mmの細い線と3mm方眼の相性は抜群なので、「ジブン手帳」ユーザーにはマストなペンとして人気が出るんじゃないだろうか。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/