コンテンツ探しが楽に! Googleの新しいストリーミングデバイス「Google TV Streamer」

Googleは、Chromecast with Google TVの後継機種となる「Google TV Streamer」を発表。Chromecastの機能を備え、Google HomeとMatterのスマートホームハブとしても機能する本製品は、9月24日から発売します。価格は1万6000円(税込)です。

 

記事のポイント

サブスクコンテンツのどれを観ようかあれこれ迷っているうちに、時間が経ってしまったなんてことはよくあること。そんなあるあるを解決してくれそうなデバイスです。スマートハブにもなるので、ほかのGoogle製品と連携させると生活がより便利になるでしょう。なお、Google TV Streamerの登場によりChromecastの生産が終了します。

 

本機はNetflix、Disney+、Apple TVなどに対応するストリーミングデバイス。視聴したいコンテンツを簡単に見つけられるよう、Google AIとユーザーの好みに基づいて、すべてのサブスクリプションのコンテンツから候補を選別、1か所に整理して利用できます。また、Google TVのGemini機能により、コンテンツの概要、レビュー、シーズンごとの内容を確認できるようになり、個人の「次何みよう」に役立ってくれます。

 

本機は32GB のストレージ、改良されたプロセッサーなどを備えており、前世代のChromecastよりもアプリの読み込み時間が短縮され、ナビゲーションがスムーズになっているとのこと。

 

スマートハブとしては、Matterの接続をサポートし、鍵やモーションセンサーなどのスマートホームデバイスを素早く安全に接続できる技術「Threadボーダールーター」を内蔵。たとえばGoogle Home パネルと同期すれば、ソファから立ち上がることなくカメラを確認したり、照明や温度を調整したり、ブラインドを閉めたり、Google Nest Doorbellに応答したりといった操作も可能になります。

 

テレビの後ろに隠すのではなく、テレビの前に設置するデザインにしたという本機。ぜひ目立つ場所に置いてセンスの良さを見せたいですね。

 

Google「Google TV Streamer」
1万6000円(税込)

アップル「HomePod mini」に新色ミッドナイトが登場。コンパクトながら大音量を誇るスマートスピーカー

アップルがスマートスピーカー「HomePod mini」の新色「ミッドナイト」を発売しました。価格は1万4800円(税込)で、apple.com/jpおよびApple Storeアプリから購入できます。

↑端から端まで光るバックライトのTouchサーフェスを搭載し、あらゆる空間を引き立てます

 

HomePod miniは、高さが8.5センチを下回るコンパクトなデザインでありながら、大音量のサウンドを再生するとうたったスマートスピーカー。外装のメッシュには継ぎ目がなく、通り抜ける音を遮らないそう。

↑既存カラーには、イエロー、オレンジ、ブルー、ホワイトがあります

 

Apple Musicで音楽を聴いたり、Apple TV 4Kと組み合わせてホームシアターを楽しんだりできます。また、Siriも搭載しているので、日々のタスク管理や、スマートホームをコントロールする方法を検索するときにも使えますよ。

 

メーカー:アップル

製品名:HomePod mini

価格:1万4800円(税込)

Alexa搭載のスマートアラームクロック「Echo Spot」が刷新! Amazonプライムデーで48%割引

Alexa搭載のEchoシリーズ新製品「Echo Spot(2024年発売)」(以下「Echo Spot」)の国内における販売・出荷が、7月9日から始まりました。

 

手軽に始められるスマートホーム

Echo Spotでは、好みに合わせてカスタマイズできる時計のデザインや色のテーマ、新たに加わったアニメーションなど、初代Echo Spotと比べてAlexaからの回答がさらにわかりやすくなりました。Echo Spotは部屋のインテリアに合わせて、ディスプレイの色をオレンジ、バイオレット、マゼンタ、ライム、ティール、ブルーの6色から選べるほか、その明るさもカスタマイズできます。Alexaに天気を尋ねると、太陽、雨雲、雪の結晶などのアニメーションとともに気温が表示され、天気が一目で確認できます。

 

ディスプレイには、音楽の再生時に曲名が表示されます。曲をスキップするには、Alexaに話しかけるか、ディスプレイをタップします。音量をコントロールするには、Alexaに話しかけるか、Echo Spotの上部のボタンで調整します。またアラーム音も、通常のアラーム音に加えて「オーロラ」、「デイブレイク」、「エンデバー」、「フラッター」の4つが新たに加わりました。

↑アラーム音が鳴ってももう少し眠っていたい時は、Echo Spotの上部をタップしてスヌーズすることも

 

鮮やかなサウンドも楽しめます。Alexaに話しかけて、Amazon Music、Apple Music、Spotifyなどお気に入りの音楽配信サービスの楽曲やポッドキャスト、オーディオブックを再生できます。

↑クリアなボーカルと重低音を再生する1.73インチの前面放射型スピーカーを搭載

 

Echo SpotをAlexa対応のスマートホーム製品と接続し、スマートフォンを使ってAlexaアプリから定型アクションをあらかじめ設定することにより、毎日のルーティンを自動化することができます。例えば、好きな音楽と優しい照明の光で目覚めることができる朝のルーティンや、音楽を再生する夜のルーティンなどを事前に設定することもできます。

↑就寝時間にあわせて照明の明るさやエアコンの温度を調整なんてことも

 

Echo Spotの通常価格は1万1480円(税込)で、カラーはブラック、グレーシャーホワイト、オーシャンブルーの3色展開となり、Amazon.co.jp( https://www.amazon.co.jp/echospot )で、本日から販売・出荷。Amazonプライム会員のユーザーについては、7月9日からプライムデー終了の7月17日23時59分まで、Echo Spotを発売記念セール価格となる48%割引の5980円(税込)で購入できます。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

一部のGoogle Home/Miniがアプデで文鎮化。グーグルが修正へ

Google(グーグル)はスマートスピーカー「Google Home」「Google Home Mini」の一部において、アップデート後にデバイスが動作しなくなったことを認めました。

↑Colin Hui / Shutterstock.com

 

今回問題が報告されているのは、Google Home(2016年モデル)とGoogle Home Mini(2017年第1世代)です。Googleによれば、一部のGoogle HomeとGoogle Home Miniをアップデートした後に、4つの白いライトが点灯してデバイスが反応しなくなるケースがあるとのこと。この問題は今後のアップデートにて解決され、また問題が発生したユーザーはカスタマーサポートに連絡するように伝えています。

 

RedditやNestのコミュニティに寄せられた報告によれば、一部のユーザーはデバイスを再起動することで、再び動作を開始したとのこと。しかしほとんどのユーザーは、自分で問題を解決することができないようです。Google HomeとGoogle Home Miniにはリセットボタンがありますが、これを使ったリセットもできませんでした。

 

アップデートが配布された数週間前から報告が始まった、今回のトラブル。もし問題がおきた場合には、慌てずにGoogleのサポートに連絡しましょう。

 

Source: Reddit, Google Nest Community via 9to5Google

これは価格以上!プロがオススメするコスパ最高のスピーカー5選

音の出口となるスピーカーは、サウンドの要。コスパモデルならアクティブ、ワイヤレス、ポータブルなど、使用シーンに合わせて使い分けできる! 識者がオススメする5台のスピーカーを紹介。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

デスクトップで高音質を楽しめるコンパクトモデル

 

FOSTEX
PM0.1e

実売価格:1万5400円

シリーズ最小ながら、5.5㎝のグラスファイバー振動板のフルレンジユニットを搭載し、クリアな音質とフルレンジらしい優れた音場再生を実現。自然な響きを生み出す木製エンクロージャーで、木へのこだわりを体現している。

SPEC●ドライバー:5.5cmフルレンジ●出力:5W+5W●周波数特性:80Hz〜35kHz●サイズ/質量:W86×H175×D152mm/約775g(アクティブ側)

 

↑アクティブスピーカー背面に入出力やボリュームなどを集約。付属のケーブルでステレオミニ出力のPCやDAPをRCA入力に接続できる

 

【ここが価格以上!】

この価格で、アンプまで内蔵しています。木製エンクロージャーの採用により、価格を感じさせない高級感のあるデザインも◎。小音量でも迫力ある低音が聴けるため、狭小スペースでも良い音で聴きたい人に最適です」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

音楽再生から家電の音声操作までマルチに活躍するスマスピ

Amazon
Echo Pop

実売価格:5980円

Alexaを搭載したEchoシリーズの最新スマートスピーカー。AZ2プロセッサの搭載に加え、前面方向へのスピーカー配置により音質も良好だ。新設計された半球型のコンパクトな形状と4色のカラバリは、インテリアとの相性が抜群。

SPEC●ドライバー:49.5mm全面放射型スピーカー●接続:デュアルバンドWi-Fi(2.4/5GHz)、Bluetooth Low Energy Mesh、Matter●サイズ/質量:W99×H91×D83mm/196g

 

↑本体上部にはライトバーや音量ボタン(+/−)を装備。プライバシーにも配慮し、マイクのON/OFFボタン(中央)も搭載されている

 

【ここが価格以上!】

「歴代のEchoシリーズのなかでもかなりの低価格モデル。各種センサーは省略されていますが、IoT的な使い方をしないなら不要でしょう。Amazon製品なので、ビッグセール期間を利用すればさらに安く入手できるハズ!」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

リビングでも活躍するブックシェルフ型モデル

SHANLING
JET1

実売価格:8万3600円

30年以上にわたるハイエンドオーディオの製造技術を注ぎ込んで開発された2Wayパッシブ型スピーカー。コンパクトながら十分なパワーを持ち、デスクトップやブックシェルフだけでなくリビングルームでのリスニングでも活躍する。

SPEC●周波数特性:65Hz〜25kHz(±3dB)●感度:84dB(1m@2.83V)●インピーダンス:4Ω●推奨アンプ出力:25W〜50W●サイズ/質量:W203×H241×D156mm/3.75kg(1台)

 

↑ツイーターにAMT (Air Motion Transformer)を採用。歪みが少なく、精巧な空間表現と緻密で繊細なサウンドを実現する

 

【ここが価格以上!】

「ポータブルオーディオのイメージが強い同社初のデスクトップ向けスピーカー。一般的なオーディオスピーカーと同じパッシブタイプで、音質を重視しつつコンパクトに纏め上げ、デスクでの使い勝手を高めています」(AVライター・野村ケンジさん)

 

原音を忠実に再現しクリエイティブ環境に最適

Edifier
ED-MR4

実売価格:1万7980円

映像制作やDTMの作業時など、原音を忠実に再現するシーンで活躍するモニタースピーカー。細かい音までバランス良く再生でき、音楽の各パートのフレーズやノイズ、ズレなどを細かくチェックし、意図した音を表現可能だ。

SPEC●ドライバー:約106mmウーファー、約25mmツイーター●周波数帯域:60hz〜20kHz●出力:42W●サイズ/質量:W140×H228×D170mm/約4.5kg(2台)

↑背面の端子部。ノイズに強く、多くの録音機器に採用されているTRSバランス端子を搭載する。RCAアンバランスやAUXも装備

 

【ここが価格以上!】

「DTMなどでの利用を前提とした本格モニタースピーカーだけあって、音質はフォーカスの良さ、定位感の確かさが際立ちます。一方で、メリハリのしっかりした表現は、オーディオのリスニング用としてもナイス」(AVライター・野村ケンジさん)

 

煩わしいコードを気にせずリアスピーカーを設置できる

JBL
BAR 1000

実売価格:14万3000円

サウンドバー、ワイヤレス・サブウーファー、充電式ワイヤレス・サラウンドスピーカーによる7.1.4chサラウンドシステム。Dolby AtmosとDTS:Xに対応し、独自のMultiBeamを組み合わせることで完全な立体音響空間を再現する。

SPEC●最大出力:880W●音声フォーマット:Dolby Digital、Dolby Atmos、DTS、DTS:Xほか●HDMI:入力×3(ARC対応)、出力×1(eARC対応)●サイズ/質量(サウンドバー):W884×H56×D125mm/3.7kg

 

↑「3Dイマーシブサウンド」Dolby AtmosとDTS:Xに対応。独自のMultiBeamを組み合わせることで完全な立体音響空間を再現する

 

【ここが価格以上!】

「普段の視聴用にはサウンドバーで、しっかり映画を観るときにはちゃんとリアスピーカーを設置したい……というニーズを1台で満たせます。一見すると高価ですが、使い方の多様性や音質を考えれば高コスパと言えます」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

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※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

テレビ音声もハイレゾ音源も躍動感溢れるサウンドで!

ELAC
Debut ConneX DCB41

実売価格:8万9350円

ドイツの老舗ブランドELACのアクティブスピーカー。Bluetooth接続に加え、ARC対応のHDMI端子も備えており、テレビと連携もできる。フォノ・アンプを搭載したRCA入力を備え、MMカートリッジのターンテーブルをダイレクトに接続可能。

SPEC●ドライバー:19mm ソフトドームツイーター、115mm ポリプロピン・コーン型ウーファー●出力:50W×2 クラスDアンプ内蔵●周波数特性:50Hz〜25kHz●サイズ/質量:W140×H245×D
203mm/3.5kg(アクティブ側)

 

↑サブウーファー専用の出力端子を搭載。別途サブウーファーを追加すれば、より迫力ある低音が楽しめる。

 

 

【ここが価格以上!】

「高価なアンプを別途買い揃える必要がないのがアクティブスピーカーの魅力。「激安!」という価格ではありませんが、多彩な入力端子を備え、コレ1台で家中の機器に使えることを考えればコスパは高いでしょう」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

「光デジタル入力からフォノイコライザー付きアナログRCA入力まで豊富な入力端子を装備。HDMI端子もあり、テレビやPC用のスピーカーとして活用できます。音質、機能性(特にHDMI搭載)の両面で望外です」

 

奥行きのある立体音響がポータブルで楽しめる

アンカー・ジャパン
Soundcore Motion
X600

実売価格:1万9990円

空間オーディオ対応のポータブルスピーカー。部屋全体を包み込むような立体音響が満喫できる。独自のアルゴリズムによりリアルタイムで音楽や音声を解析し、スピーカーそれぞれに最適な音を分配して立体音響を実現。

SPEC●対応コーデック:SBC、LDAC●再生可能時間:最大12時間●充電時間:約6時間●出力:50W●防水:IPX7●サイズ/質量:約W310×H170×D81mm/約1930g

 

↑5基のドライバー(ツイーター5W×2/ウーファー15W×2/フルレンジ10W×1)を搭載。50Wの高出力を実現した

 

【ここが価格以上!】

「独自の空間オーディオシステムを搭載し、360度に広がる豊かなサウンドを実現。ハイレゾコーデックLDACに対応し、50Hz〜40kHzというワイドレンジと併せて、迫力と繊細さを兼ね備えたサウンドを楽しめます」(AVライター・野村ケンジさん)

 

防水・防塵と十分なスタミナはアウトドアで大活躍!

ソニー
ワイヤレスポータブルスピーカー
SRS-XB100

実売価格:8750円

独自のスピーカーユニットにより、音のパワフルさとボーカルの明瞭さが向上。低域を効果的に増強するパッシブラジエーターを搭載し、迫力あるサウンドを鳴らす。2台をBluetooth接続すれば立体感のあるステレオ再生が可能。

SPEC●ドライバー:約φ46mmフルレンジ●対応コーデック:SBC、AAC●再生可能時間:約16時間●充電時間:約4.5時間●防水:IP67●サイズ/質量:約φ76×H95mm/約274g

 

↑独自の偏心ユニットを搭載。最適化された重量バランスを備えたオフセンターユニット設計により、クリアなサウンドを実現した

 

【ここが価格以上!】

「防水・防塵なので、リビングだけでなくバスルームやアウトドアなど、シーンごとにスピーカーを用意しなくて済むのでおトクです。2台用意すればステレオになり、段階的にグレードアップできるのもうれしいポイント」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

大口径ドライバーを採用した高音質ゲーミングモデル

SteelSeries
Arena 3

実売価格:1万9990円

圧倒的に大きな4インチ径のドライバーを採用。ゲームサウンドの澄み切った高音、生き生きとした中音、パワフルな低音を忠実に再現する。可変可能なスピーカースタンドを採用し、ベストなリスニングポジションを調整可能。

SPEC●ドライバー:4インチフルレンジ●接続:3.5mmステレオミニ、Bluetooth●周波数特性:50Hz〜20kHz●サイズ/質量:W104.9×H126.2×D196.1mm/1129g

 

↑ゲーミングでは最大クラスとなる4インチの有機繊維のコーンを使ったスピーカードライバーを搭載。迫力のサウンドを創出する

 

【ここが価格以上!】

「Bluetooth接続のほか、PCやプレーヤー用の3.5㎜アナログ端子も装備。ヘッドセットも接続できます。シンプルな機能性ですが、デスクトップでのPCゲームにピッタリのサイズ感、迫力サウンドは十分に魅力的!」(AVライター・野村ケンジさん)

 

部屋のどこに置いても高音質サウンドが響き渡る

LGエレクトロニクス
XBOOM360 XO3

実売価格:3万5360円

音が360度に広がり、スピーカーを部屋のどこに置いても高音質なサウンドを楽しめる。3Wayシステムがバランスの取れたサウンドを創出し、ダイナミックな音の感動を余すことなく表現。アプリで1677万色ものライティングカラー調整が可能だ。

SPEC●チャンネル数:1.1ch●対応コーデック:SBC、AAC●出力:50W●接続:3.5mmステレオミニ、USB Type-C、Bluetooth●サイズ/質量:W165×H327×D165mm/約3.2kg

 

↑独自技術を使用した最適なリフレクター構造により、サウンドがあらゆる方向に広がる。どこにいても歪みが少なく明瞭かつ立体的に聞こえる

 

【ここが価格以上!】

「シルクドームツイーター、グラスファイバースピーカー、ウーファーで構成されるスピーカーシステムにより、繊細と迫力を併せ持つサウンドを実現。高級感のあるフォルムに反して、価格は意外とお手ごろです」(AVライター・野村ケンジさん)

Amazonの新Echo Dotなど、次にヒットしそうなオーディオ製品を紹介!

プロが厳選した最先端を行く“ヒット間違いなし!”豊かなサウンドを満喫できるオーディオ製品を紹介。

 

こちらは「GetNavi」2023年5月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

進化したAlexa搭載スマートスピーカー 高音質・多機能Eco Dot

Amazon
Eco Dot(第5世代)

実売価格7480円

<サウンドに磨きをかけ音声操作もより賢く進化>

音声アシスタントAlexa搭載スマートスピーカーの第5世代モデル。前モデルより10%サイズアップした44㎜のスピーカーを搭載し、高音・低音ともに音質が向上した。Alexaに話しかけるだけで、音楽やポッドキャスト、ラジオ、オーディオブックなどが楽しめる。

 

【プロも注目】

2台つなげるとステレオスピーカーになる点が秀逸。スマホやタブレット、VOD機器などの音質が物足りないとき、簡単にグレードアップできます」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

↑10%大きくなった44㎜径の前面放射型スピーカーを搭載。クリアな高音と、前世代比最大2倍という深みのある低音を実現した

 

【ヒットアナリティクス】
最新のAlexa“純正品”がわずか7480円はかなりキャッチー

「Amazon Alexa」はAIアシスタントのなかでも高い人気を誇る。その“純正品”であるEcho Dotの最新版ということで、ヒットの可能性は大。価格も7480円と、ライバル「Apple HomePod」の6分の1程度でスマスピ入門機として最適なモデルだ。

■先進技術:3/顧客ニーズ:4/市場の将来性:5/独自性:3/コスパ:5

 

小型ながら高音質機能が盛りだくさん!
Android OS搭載デスクトップオーディオ

FiiO
R7

実売価格12万4670円

<コンパクトボディに多彩な装備や機能を満載>

Android10 OSを搭載した、据え置き型のオーディオデバイス。DAC内蔵ヘッドホンアンプやプリアンプ、Bluetoothトランスミッター、DAP機能等を1台に集約し、単体またはオーディオ機器と組み合わせて使用する。

 

【プロも注目】
「PCにつながなくても本機のみで音楽再生が楽しめるのが実に便利。有線ヘッドホンだけでなくワイヤレスイヤホンが接続できる点も秀逸です」(AVライター・野村ケンジさん)

↑机に配置しやすいサイズ。再生データをUSB/光/同軸で外部DACにデジタル出力できる

 

【ヒットアナリティクス】
本機をポンとデスク上に置いて手軽にハイレゾを満喫できるのが秀逸

OSやWi-Fiを搭載するなど“全部盛り”なので、多彩な使い方が可能。Amazon Musicなどがデフォルトで楽しめる(※)ほか、パワードスピーカーのみで簡単に本格デスクトップオーディオが実現する。あれこれ揃えず、手軽にハイレゾを楽しめるのが◎。

※:アプリを利用するにはユーザー側でインターネット接続とインストール作業が必要

■先進技術:4/顧客ニーズ:5/市場の将来性:4/独自性:5/コスパ:4

 

聴きたい場所にペタッと貼れるステッカースピーカー

MUZEN
PETA Bluetooth
スピーカー

実売価格4400円

<磁石で接着面を振動させ迫力のサウンドを創出>

背面に磁石を備え、冷蔵庫などの金属面に貼って音楽を楽しめるBluetoothスピーカー。スピーカーから出力される音に合わせて磁石の接着面が振動し、コンパクトサイズながらダイナミックなサウンドを鳴らす。カラーはオリーブグリーン(写真)とパッションレッドの2色展開。

 

【プロも注目】

薄くて軽いマグネットスピーカーで、置き場には困りません。レトロな見た目とカラーがかわいい。冷蔵庫に貼って料理中の音楽をダイナミックに!」(「GetNavi」AV担当・松山葉南)

 

【ヒットアナリティクス】
かわいい見た目から鳴り響くサウンドはダイナミックであなどれない

金属に貼ると、スピーカーから出力される音に合わせて磁石の接着面が振動する“アンプリファイア効果”でダイナミックな音が楽しめる。1回の充電で約5時間の再生が可能。インテリアにも映えるレトロなデザインが特徴的で、手ごろな価格も人気を後押ししそう。

■先進技術:3/顧客ニーズ:4/市場の将来性:4/独自性:5/コスパ:5

 

【コレもCHECK】

コンパクトながら迫力のステレオサウンド

MUZEN
DISCO
Bluetoothスピーカー

実売価格1万6740円

ステレオスピーカーを搭載。立体的で奥行きのある音を楽しめる。本体に亜鉛アルミニウム合金を使用し、レトロ感を演出。

Appleのスマートスピーカーって買っていいの?Sonosは?最新スマスピのトレンド

春は新しい生活が始まる季節です。そして今年は年初から注目のスマートスピーカーが次々に発売を迎えています。つまり、音楽などエンターテインメントを楽しむ環境を整えるならばいまが狙い目。

 

今回は「音質」にもこだわり抜いた、Appleの「HomePod」とアメリカの人気スピーカーブランドであるSonos(ソノス)の新製品「Era 300」の特徴を比較しながら、最新スマートスピーカーのトレンドを紹介したいと思います。

 

「音質」にこだわるプレミアム級スマートスピーカーがいまおもしろい

↑Sonos「Era 300」(左側)とApple「HomePod」(右側)。2つの最新プレミアムモデルのスマートスピーカーをレビューします

 

スマートスピーカーといえば、SiriやAlexaなどAIアシスタントを声で呼び出して、スマート家電を遠隔操作できるガジェットとしての印象を強く持っている方も少なくないと思います。

 

最新のスマートスピーカーはその機能をもちろん搭載しながら、いっそうオーディオ製品としての「音質」にこだわっています。今回注目するAppleのHomePodとSonosのEra 300は、代表的なプレミアムクラスの高音質スマートスピーカーで、そろって特徴的な機能をそなえています。

 

トレンドその1 今後増えそうな空間オーディオにいち早く対応

ひとつは、両製品ともに360度全方位から心地よいサウンドに包まれるようなリスニング体験を実現する「空間オーディオ」に対応していること。空間オーディオによる立体音楽体験はヘッドホン・イヤホンによるポータブルリスニング、サウンドバーによるホームシアターにも急速に広がりました。

 

これからは空間オーディオに対応するスマートスピーカーも続々と増えそうです。トレンドを先取りできることからもHomePodとEra 300は要注目です。

↑ストリーミングサービス内の空間オーディオ対応楽曲を再生すると、立体的な音楽リスニングが楽しめます

 

トレンドその2 空間に合わせてサウンドを自動で最適化

HomePodとEra 300は、スピーカーを置いた空間の音響に合わせてサウンドを自動で最適化する機能も搭載しています。初期設定の手間をかけることなく「自動で最高の音質」に調整できるスマートスピーカーも主流になりそうです。ただし、HomePodとEra 300の自動最適化機能は少し使い勝手が違います。後ほど実機による使用感をレポートします。

 

トレンドその3 スマートホームの最新規格「Matter」に注目

AppleのHomePodは「Matter(マター)」というスマートホームの新しい規格に対応しました。従来HomePodシリーズで遠隔操作ができるのはApple独自規格のHomeKitに対応するスマートホーム機器だけでした。今後はGoogleやAmazonもサポートするMatter対応の生活家電や照明器具、ホームセキュリティ機器も広く遠隔操作ができるようになることも覚えておきましょう。

 

なお、SonosのEra 300はAmazon Alexaによるスマートホーム機器のコントロールに対応しています。

 

HomePodとEra 300の共通点その1 ホームシアター環境にも発展

HomePodとEra 300の特徴を個別に掘り下げる前に、さらにふたつの製品に共通する点をチェックしておきましょう。

 

空間オーディオのほか、サウンドの自動最適化機能と音声によるスマートホーム機器の操作に対応していることは先に触れました。

 

音楽再生については2台同じスピーカーをそろえると、ステレオ再生が楽しめます。またHomePodはApple TV 4Kにペアリングして映画に音楽、ゲームなどコンテンツのサウンド再生を受け持つことができます。大画面テレビに内蔵されているスリムなスピーカーのサウンドを補強する手段としてとても効果的、かつ経済的です。

 

Era 300は同じスピーカーを2台ペアリングしたうえで、Sonosのサウンドバー「Arc」、または第2世代の「Beam」を介してドルビーアトモスに対応する映画を楽しむ本格ホームシアターに拡張ができます。

↑2台のEra 300に、Sonosのサウンドバーを追加すると本格的なサラウンド再生システムに発展できます

 

HomePodは4万4800円(税込)、Era 300は6万9800円(税込)と、単体でも価格がプレミアムなスマートスピーカーです。すぐに2台のスピーカーと、ほかに連携する機器をそろえることは予算的に難しいかもしれませんが、将来の発展性が確保されているので「長く楽しめるスマートスピーカー」であると言うことはできるでしょう。

 

なお、HomePodとEra 300はどちらも無料の専用アプリを使ってサウンドのバランスを整えたり、さまざまな機能を設定できたりします。

 

HomePodとEra 300の共通点その2 自宅内で設置する際の自由度の高さ

Wi-Fiでホームネットワークに接続すれば、AppleのAirPlayを使ってiPhoneやiPad、Macなどで再生したコンテンツのサウンドをよりいい音で楽しむことができます。

↑SonosのEra 300もAirPlayによるワイヤレスリスニングに対応しています

 

ふたつのスピーカーは本体にバッテリーを内蔵していません。電源ケーブルによる給電が必要です。よって、屋外での使用には不向きですが、設定を済ませた後はホームネットワークの通信範囲内で電源が確保できる場所であれば、自由に設置できます。都度、サウンドの自動最適化機能を活用すれば、いつでもベストなサウンドが楽しめるわけです。

↑スピーカーの電源はケーブルによる給電が必要。持ち運びは可能なサイズ感なので、電源が確保できれば室内で場所を自由に移動しながら楽しめます

 

カスタマイズの自由度がとても高いEra 300

ふたつのスピーカーの共通点を確認できたので、続いて各製品の特徴を掘り下げてみたいと思います。まずはSonosのEra 300から。

 

Era 300は音楽ファンだけでなく、オーディオを趣味として楽しむ方々のこだわりにも応えられる、カスタマイゼーションの自由度がとても高いスマートスピーカーです。

 

音質などのカスタマイゼーションは専用アプリ「Sonos」から行ないます。このアプリがiOSとAndroidの両方に対応している点もポイントが高いと思います。なぜならHomePodを楽しむためには、最新バージョンのiOS搭載iPhoneまたはiPadOSを搭載するiPadが必要だからです。

↑専用アプリのSonosはAndroid、iOS両方のプラットフォームに対応。見え方はほぼ同じです

 

Sonosアプリでは、ユーザーが利用しているさまざまな音楽配信サービスをひも付けることもできます。たとえばAmazon Music UnlimitedとApple Musicを連携しておけば、Sonosアプリの検索機能からふたつの音楽サービスが配信する楽曲やアーティストの「横串検索」ができます。

 

筆者はよく海外のラジオを聴きながら仕事をしています。その際、Sonosアプリに内蔵されているインターネットラジオの検索・聴取機能「Sonos Radio」がとても重宝します。

↑Sonosアプリには音楽プレーヤー機能のほか、独自のインターネットラジオのポータル機能「Sonos Radio」や、複数音楽サービスの横串検索が搭載されています

 

先に触れたサウンドの自動最適化は「Trueplayチューニング」という機能を使います。こちらの機能もiOSとAndroidの両方に対応しています。iPhoneの場合は「高度なチューニング」を選ぶと、iPhoneのマイクを使って部屋の隅々まで音響環境を測定しながらより正確なチューニングができます。

↑Era 300が搭載する自動最適化機能のTrueplayチューニング。iOSはiPhoneのマイクを使った高度なチューニングが可能

 

もうひとつEra 300が魅力的なポイントは「多彩な音楽ソースの入力に対応している」こと。Bluetooth接続に加え、専用アクセサリーを介してアナログ音声入力ができるスマートスピーカーなのです。

 

Bluetooth接続については、HomePodは対応していません。もしBluetooth対応のポータブル音楽プレーヤーやWindowsパソコンのサウンドを音のいいスピーカーで楽しみたいのであればEra 300を選ぶべきです。

 

専用アクセサリーとしては、SonosがEra 300のために販売する変換アダプター「Sonos Line-In Adapter」があります。外部の再生機器、たとえばアナログレコードプレーヤーも繋げられるので、「ジャケ買い」してしまったアナログ盤を聴く環境を整えてみてはいかがでしょうか。

↑Sonos純正のUSB-Cに対応するアダプターを使ってEra 300とさまざまな音楽ソースプレーヤーをケーブルで接続できます

 

「シンプルにいい音」のコンセプトを極めたHomePod

AppleのHomePodは、手軽にいい音を楽しみたいiPhone/iPadのユーザーにおすすめのスマートスピーカー。毎日の音楽再生やSiriによるスマートホームの音声操作もとにかくシンプルなところが大きな特徴です。

 

基本的には数ステップで完了する初期設定を済ませてしまえば、あとは操作方法などを覚えなくても誰でも簡単に使いこなせます。HomePodは常時自動でサウンドの最適化をしているので、ユーザーがその設定を意識する必要がないのも特徴です。もちろん、iOS/iPadOSの「ホーム」アプリには「低音を減らす」のような、夜間の音楽リスニングに便利な設定メニューなどもそろえています。

↑iOSのホームアプリからHomePodをコントロール。夜間の音楽再生に便利な「低音を減らす」機能もあります

 

音声による楽曲の検索・再生に対応する音楽サービスはApple Musicに限られますが、AirPlayを使えばほかの音楽サービスやYouTubeなど、動画配信サービスの音声をHomePodに飛ばして聴くこともできます。

 

また、HomePodにiPhoneを近づけるだけで、iPhoneで聴いているサウンドを素早くHomePodに引き継げるHandoffという機能もあります。iPhoneと連携する機能の完成度がとにかく高いので、スマートスピーカーの購入を検討しているiPhoneユーザーには、まずHomePodシリーズをおすすめしています。

↑iPhoneで再生中のコンテンツを素早くHomePodに引き継げるHandoffも便利。外出先から帰ってきたときなど、聴いている音楽をスムーズにHomePodで再生できます

 

先にお伝えしたように、スマートホームの新規格であるMatterに対応したこともHomePodの魅力です。先日ソフトバンクグループのSB C&Sが、いち早くMatterに対応するスマートリモコン「SwitchBotハブ2」を発売しました。今後も続くことが予想されるMatter対応スマートホームデバイスの拡大に先回りして、いまHomePodを手に入れる価値は大いにあると思います。

 

クリアな音の広がりのEra 300、一体感に富んだサウンドのHomePod

最後に音の違いを確かめるために、Apple Musicで配信されている空間オーディオ対応の、松任谷由実のベストアルバム「ユーミン万歳!」から『中央フリーウェイ』を選曲して、Era 300とHomePodのサウンドキャラクターを聴き比べてみました。

↑Apple Musicで配信されている空間オーディオ対応の作品で、Era 300とHomePodを聴き比べました

 

Era 300は本体に全6基のスピーカーユニットを内蔵しています。うち1基のドーム型トゥイーターを天面上向きに配置したことで、空間オーディオに対応する楽曲は特に高さ方向に鮮やかな音の広がりをつくり出します。さらに、Sonosアプリから「ハイトオーディオ」を選んで高さ成分の調整もできます。

↑高さ方向の音成分を調整できるハイトオーディオ機能

 

クリアな音の広がり感は、ほかのスマートスピーカーを圧倒するほどにハイレベルです。ボーカルの声の輪郭はディティールの描写力に富んでおり、ボーカリストが歌に込めた感情をリアルに引き出します。また、空間の見晴らしが透明感に富んでいて心地よいです。ベースは力強く瞬発力も豊か。底力を感じさせます。

 

一方のHomePodは、内部下側に5基のビームフォーミングトゥイーターを全方位に向けて配置。加えて1基の大型ウーファーを設けて、スムーズで一体感に富んだサウンドを再現できるスマートスピーカーです。

 

中高音域は明るく開放的。歌声や楽器のメロディラインが煌びやかに感じられます。タイトな低音は重心が低く安定感が抜群。音像の立体感がとても鮮明です。エレクトリックピアノやストリングスの演奏がふわっと包み込むような、空間オーディオ体験も熟成されています。爽快なベースラインの疾走感は、ドライブがテーマのこの楽曲の魅力を存分に引き出します。

 

AppleとSonos、どちらのスピーカーも開発者が明快に意図した音づくりの方向性をしっかりと感じられると思います。価格はプレミアムですが、手に入れたあとは「うちのメインスピーカー」として長く愛着を感じながら活用できる良い買い物になるでしょう。

 

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音質の完成度に注目! Sonos新スマートスピーカー「Era」は大迫力だった

スタイリッシュなデザインと、音楽ファンの好奇心を刺激するサウンドチューニングが脚光を浴びるアメリカのスピーカーブランド、Sonos(ソノス)から最新のスマートスピーカー「Sonos Era 300」と「Sonos Era 100」が発売されます。

↑Sonosの新しいスマートスピーカー「Era 300」(左)、「Era 100」(中央)が3月28日に発売されます

 

今回発売される2機種がSonosの新しい「Era(時代)」シリーズのファミリー製品群です。

 

3月28日から日本を含む世界各地で同時発売。価格は上位の空間オーディオ再生に対応するEra 300が6万9800円(税込)、スタンダードモデルのEra 100が3万9800円(税込)です。どちらのモデルもカラーバリエーションはブラックとホワイトから選べます。

 

Sonosの「新時代」をつくる2つのスマートスピーカーが誕生

Era 300はコンパクトな本体に6基のスピーカーユニットを内蔵。ユニットは左右にウーファーとドーム型トゥイーターを計4基、同じドーム型トゥイーターを正面と天面に向けて1基ずつ搭載しました。さらに、トゥイーターの中高音域に広がりを持たせるため、ユニットの先端にホーン構造のウェーブガイドを設けています。

↑6基のスピーカーユニットを内蔵するEra 300

 

空間オーディオ再生は、Amazon Music Unlimitedが配信するドルビーアトモス対応の3Dオーディオコンテンツで楽しめます。また発売後に、Apple Musicの空間オーディオコンテンツの再生にも、ソフトウェアアップデートで対応を予定。

 

一方のEra 100は、日本で2018年夏に発売された「Sonos One」という、Amazon Alexa対応スマートスピーカーの後継機。「シンプルにいい音が楽しめるスピーカー」としてのコンセプトを継承しています。

↑Sonos Oneをブラッシュアップ。ステレオ再生に対応したEra 100

 

Era 300のエンクロージャ(筐体)はHourglass=砂時計をイメージしたという、横向きのオーバルデザインを特徴としています。かたやEra 100は縦長の筒型デザイン。Sonos Oneに比べるとサイズは少しだけ大きくなりました。

 

Era 300とEra 100はともにWi-Fi経由でホームネットワークに接続して、Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスを楽しめます。またBluetooth経由でスマホやPCに接続して、ワイヤレスで音楽を聴くことも可能。サポートするコーデックはAACとSBCで、aptXは非対応です。このほかワイヤレス再生でいうと、アップルのデバイスと連携してAirPlay 2にも対応します。

 

外部オーディオ入力は背面のUSB-C端子経由。別売りの純正変換アダプター「Sonos Line-In Adapter」とオーディオケーブルを介してプレーヤーと接続すれば、レコードやCDの音も楽しめます。

↑背面にUSB-C端子を搭載

 

↑USB-C/3.5mmオーディオジャック、USB-C/3.5mmオーディオジャック+イーサーネット端子を搭載するSonos Line-In Adapterも発売されます

 

7.1.4チャンネル相当の立体音響システムに拡張できる

Sonosはグラミー賞を受賞した音楽プロデューサーのManny Marroquin氏や、アカデミー賞を獲得したレコーディングエンジニアのChris Jenkins氏といった、音楽クリエイターたちを「Sonos Soundboard」と呼ばれるチームに招聘。同社オーディオ製品のサウンドチューニングを深めてきました。新しいEraシリーズも同様です。

↑Era 300のブラック。専用スタンドも発売されます

 

そのEra 300は2台をペアリングして、より分離感の高いステレオ再生環境を構築できます。また、Sonosのサウンドバー「Arc」「Beam(Gen 2)」やサブウーファー「Sonos Sub Mini」と組み合わせると、映画やドラマのドルビーアトモス音声をホームシアターでリアルに再現可能です。

 

ホームシアターのように再生システムを拡張する場合、2台のEra 300をペアリングしてからリアスピーカーとして視聴環境の後方にレイアウト。その際、SonosのサウンドバーはHDMI eARC接続でテレビと繋ぐ必要があります。なお、それぞれのスピーカーのセッティングはiOS/Android対応の「Sonos」アプリを使います。

 

単体はステージのような臨場感で、組み合わせるとまさしく「映画館の迫力」

単体でも使用できて拡張性もあるEra 300ですが、実力はどの程度のものなのか。単体、そしてSonosのサウンドバーなどと組み合わせたシアター環境の両方で試聴しました。

 

Era 300は少しドライで歯切れが良く、華やかなサウンドが魅力的なスピーカーです。ボーカルやメロディを演奏する楽器の旋律は明るく、音色も鮮やか。さまざまな音楽を楽しく聴けます。低音はスピーディーで切れ味鋭く、タイトで躍動感が充実。スケールの大きな音場を描きます。Era 300を置いた部屋が、たちまちコンサートホールやライブステージに変わるような臨場感がとても魅力的です。

 

サウンドバーのArcとサブウーファーのSonos Sub Mini、そして2本のEra 300によるサウンドも迫力満点でした。Amazon Music Unlimitedのドルビーアトモスによる3Dオーディオの楽曲を聴くと、歌っていたボーカルが高いステージに立ったように、音像の位置がグンと持ち上がり、高さ方向への空間の広がりがとても生々しく伝わってきます。

↑Sonosのホームシアター製品と組み合わせて本格的なドルビーアトモスシアターを構築できます

 

低音もさらに肉付きが良くなります。堂々とした鳴りっぷりが魅力的。加えて2台のEra 300が横方向の音の広がりも鮮やかに再現します。アクション映画の音は息を吞むほど豊かな切れ味。ドルビーアトモス対応の映画館をわが家に再現できる、Eraシリーズのシステムの拡張性にも注目です。

 

自動音場チューニングやAlexaによる音声操作にも対応

チューニング機能もアップデートしており、スピーカーを設置した場所に自動最適化する機能「Trueplayチューニング」はiOSアプリのほか、新しくAndroid対応のSonosアプリからも利用できるようになりました。Androidデバイスの場合、TrueplayはEra 300の内蔵マイクを使います。iOSデバイスの場合はスピーカーの内蔵マイクによるQuick Tuning、またはiPhone/iPadのマイクを使用し、部屋を移動しながらより高精度にチューニングするAdvanced Tuningを選べます。

↑iOS/Androidに対応するSonosアプリで自動音場補正が可能

 

↑Sonosアプリから高音・低音のバランス、ラウドネス調整もできます

 

使い勝手の面では、本体のフロント天面にボリュームスライダーを設けており、指でなぞると直感的に音量調整や楽曲スキップ操作ができます。また音楽再生は独自の「Sonos Voice Control」により音声で操作可能ですが、発売時点では英語・フランス語のみに対応。日本語対応は未定です。ただし、IoTスマートホームの音声操作はビルトインするAmazon Alexaから行なえます。

↑Era 300/Era 100は天面にタッチセンサーリモコンを搭載しました

 

1本でステレオ再生が楽しめるEra 100

Era 300はドルビーアトモスによる空間オーディオ再生に対応していますが、スタンダードモデルのEra 100は単体でステレオ再生が楽しめるスマートスピーカーです。

 

本体には2つの高音域用トゥイーターを正面向きに角度を変えて搭載。さらにSonos Oneよりも本体の背丈を少し高くして、25%サイズを大きくしたウーファーが深みのある中低音域を再現します。

 

本体には最新のオーディオ用プロセッサーと、機械学習処理をこなすCo-Neuralプロセッサーを搭載。音声操作ではSonos Oneよりも47%速い処理速度を実現しました。

 

Sonosアプリからは、iOSに加えてAndroidにも対応するTrueplayチューニングが可能。Era 100もまたSonosのサウンドバーやサブウーファーと組み合わせてシアター環境を作ったり、2台をペアリングしてステレオ再生を楽しんだりできます。Sonos Voice Controlによる本体の操作、およびスマートホーム機器のAmazon Alexaによる操作も可能。

 

BGMとして再生/音楽を聴き込むのどちらもいける1台

Era 100のサウンドを試聴したファーストインプレッションもレポートします。低音域の重心が低く、中高域はクールで華やかな印象。メロディの余韻がふわっと爽やかに広がります。コンパクトなルックスからは想像もできないほど、ジャズのベースラインを重厚に、またドラムスのビートを躍動感いっぱいに再現します。音楽のボリュームを上げても音像が破綻しない安定感も見事。底力が充実しています。1台でステレオ再生できるスピーカーなので、音像の立体感にも優れています。

 

BGM的に音楽を部屋に満たす、あるいは腰を落ち着けて好きな楽曲をじっくりと聴き込むスタイルのどちらにもフィットすると思います。

 

音質を徹底的に磨き抜いたEraシリーズに要注目

環境への配慮も見どころのひとつ。Eraシリーズはそれぞれ、環境に優しい素材を本体に採用しました。エンクロージャなどメインのパーツは再生プラスティックを採用。パーツどうしの接合は接着剤からビス留めに可能な限り変更しています。また消費電力、待機電力を抑える設計にもなっています。

 

今春はアップルのHomePod、アマゾンのAmazon Echo DotシリーズなどITテクノロジーメーカーのスマートスピーカーが出揃っています。その中で、Sonosのスマートスピーカーはオーディオブランドならではと言える音質の完成度が要注目です。音楽・映画をワンランク上のサウンドで楽しみたい方におすすめします。

 

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音質の完成度に注目! Sonos新スマートスピーカー「Era」は大迫力だった

スタイリッシュなデザインと、音楽ファンの好奇心を刺激するサウンドチューニングが脚光を浴びるアメリカのスピーカーブランド、Sonos(ソノス)から最新のスマートスピーカー「Sonos Era 300」と「Sonos Era 100」が発売されます。

↑Sonosの新しいスマートスピーカー「Era 300」(左)、「Era 100」(中央)が3月28日に発売されます

 

今回発売される2機種がSonosの新しい「Era(時代)」シリーズのファミリー製品群です。

 

3月28日から日本を含む世界各地で同時発売。価格は上位の空間オーディオ再生に対応するEra 300が6万9800円(税込)、スタンダードモデルのEra 100が3万9800円(税込)です。どちらのモデルもカラーバリエーションはブラックとホワイトから選べます。

 

Sonosの「新時代」をつくる2つのスマートスピーカーが誕生

Era 300はコンパクトな本体に6基のスピーカーユニットを内蔵。ユニットは左右にウーファーとドーム型トゥイーターを計4基、同じドーム型トゥイーターを正面と天面に向けて1基ずつ搭載しました。さらに、トゥイーターの中高音域に広がりを持たせるため、ユニットの先端にホーン構造のウェーブガイドを設けています。

↑6基のスピーカーユニットを内蔵するEra 300

 

空間オーディオ再生は、Amazon Music Unlimitedが配信するドルビーアトモス対応の3Dオーディオコンテンツで楽しめます。また発売後に、Apple Musicの空間オーディオコンテンツの再生にも、ソフトウェアアップデートで対応を予定。

 

一方のEra 100は、日本で2018年夏に発売された「Sonos One」という、Amazon Alexa対応スマートスピーカーの後継機。「シンプルにいい音が楽しめるスピーカー」としてのコンセプトを継承しています。

↑Sonos Oneをブラッシュアップ。ステレオ再生に対応したEra 100

 

Era 300のエンクロージャ(筐体)はHourglass=砂時計をイメージしたという、横向きのオーバルデザインを特徴としています。かたやEra 100は縦長の筒型デザイン。Sonos Oneに比べるとサイズは少しだけ大きくなりました。

 

Era 300とEra 100はともにWi-Fi経由でホームネットワークに接続して、Apple MusicやSpotifyなどの音楽配信サービスを楽しめます。またBluetooth経由でスマホやPCに接続して、ワイヤレスで音楽を聴くことも可能。サポートするコーデックはAACとSBCで、aptXは非対応です。このほかワイヤレス再生でいうと、アップルのデバイスと連携してAirPlay 2にも対応します。

 

外部オーディオ入力は背面のUSB-C端子経由。別売りの純正変換アダプター「Sonos Line-In Adapter」とオーディオケーブルを介してプレーヤーと接続すれば、レコードやCDの音も楽しめます。

↑背面にUSB-C端子を搭載

 

↑USB-C/3.5mmオーディオジャック、USB-C/3.5mmオーディオジャック+イーサーネット端子を搭載するSonos Line-In Adapterも発売されます

 

7.1.4チャンネル相当の立体音響システムに拡張できる

Sonosはグラミー賞を受賞した音楽プロデューサーのManny Marroquin氏や、アカデミー賞を獲得したレコーディングエンジニアのChris Jenkins氏といった、音楽クリエイターたちを「Sonos Soundboard」と呼ばれるチームに招聘。同社オーディオ製品のサウンドチューニングを深めてきました。新しいEraシリーズも同様です。

↑Era 300のブラック。専用スタンドも発売されます

 

そのEra 300は2台をペアリングして、より分離感の高いステレオ再生環境を構築できます。また、Sonosのサウンドバー「Arc」「Beam(Gen 2)」やサブウーファー「Sonos Sub Mini」と組み合わせると、映画やドラマのドルビーアトモス音声をホームシアターでリアルに再現可能です。

 

ホームシアターのように再生システムを拡張する場合、2台のEra 300をペアリングしてからリアスピーカーとして視聴環境の後方にレイアウト。その際、SonosのサウンドバーはHDMI eARC接続でテレビと繋ぐ必要があります。なお、それぞれのスピーカーのセッティングはiOS/Android対応の「Sonos」アプリを使います。

 

単体はステージのような臨場感で、組み合わせるとまさしく「映画館の迫力」

単体でも使用できて拡張性もあるEra 300ですが、実力はどの程度のものなのか。単体、そしてSonosのサウンドバーなどと組み合わせたシアター環境の両方で試聴しました。

 

Era 300は少しドライで歯切れが良く、華やかなサウンドが魅力的なスピーカーです。ボーカルやメロディを演奏する楽器の旋律は明るく、音色も鮮やか。さまざまな音楽を楽しく聴けます。低音はスピーディーで切れ味鋭く、タイトで躍動感が充実。スケールの大きな音場を描きます。Era 300を置いた部屋が、たちまちコンサートホールやライブステージに変わるような臨場感がとても魅力的です。

 

サウンドバーのArcとサブウーファーのSonos Sub Mini、そして2本のEra 300によるサウンドも迫力満点でした。Amazon Music Unlimitedのドルビーアトモスによる3Dオーディオの楽曲を聴くと、歌っていたボーカルが高いステージに立ったように、音像の位置がグンと持ち上がり、高さ方向への空間の広がりがとても生々しく伝わってきます。

↑Sonosのホームシアター製品と組み合わせて本格的なドルビーアトモスシアターを構築できます

 

低音もさらに肉付きが良くなります。堂々とした鳴りっぷりが魅力的。加えて2台のEra 300が横方向の音の広がりも鮮やかに再現します。アクション映画の音は息を吞むほど豊かな切れ味。ドルビーアトモス対応の映画館をわが家に再現できる、Eraシリーズのシステムの拡張性にも注目です。

 

自動音場チューニングやAlexaによる音声操作にも対応

チューニング機能もアップデートしており、スピーカーを設置した場所に自動最適化する機能「Trueplayチューニング」はiOSアプリのほか、新しくAndroid対応のSonosアプリからも利用できるようになりました。Androidデバイスの場合、TrueplayはEra 300の内蔵マイクを使います。iOSデバイスの場合はスピーカーの内蔵マイクによるQuick Tuning、またはiPhone/iPadのマイクを使用し、部屋を移動しながらより高精度にチューニングするAdvanced Tuningを選べます。

↑iOS/Androidに対応するSonosアプリで自動音場補正が可能

 

↑Sonosアプリから高音・低音のバランス、ラウドネス調整もできます

 

使い勝手の面では、本体のフロント天面にボリュームスライダーを設けており、指でなぞると直感的に音量調整や楽曲スキップ操作ができます。また音楽再生は独自の「Sonos Voice Control」により音声で操作可能ですが、発売時点では英語・フランス語のみに対応。日本語対応は未定です。ただし、IoTスマートホームの音声操作はビルトインするAmazon Alexaから行なえます。

↑Era 300/Era 100は天面にタッチセンサーリモコンを搭載しました

 

1本でステレオ再生が楽しめるEra 100

Era 300はドルビーアトモスによる空間オーディオ再生に対応していますが、スタンダードモデルのEra 100は単体でステレオ再生が楽しめるスマートスピーカーです。

 

本体には2つの高音域用トゥイーターを正面向きに角度を変えて搭載。さらにSonos Oneよりも本体の背丈を少し高くして、25%サイズを大きくしたウーファーが深みのある中低音域を再現します。

 

本体には最新のオーディオ用プロセッサーと、機械学習処理をこなすCo-Neuralプロセッサーを搭載。音声操作ではSonos Oneよりも47%速い処理速度を実現しました。

 

Sonosアプリからは、iOSに加えてAndroidにも対応するTrueplayチューニングが可能。Era 100もまたSonosのサウンドバーやサブウーファーと組み合わせてシアター環境を作ったり、2台をペアリングしてステレオ再生を楽しんだりできます。Sonos Voice Controlによる本体の操作、およびスマートホーム機器のAmazon Alexaによる操作も可能。

 

BGMとして再生/音楽を聴き込むのどちらもいける1台

Era 100のサウンドを試聴したファーストインプレッションもレポートします。低音域の重心が低く、中高域はクールで華やかな印象。メロディの余韻がふわっと爽やかに広がります。コンパクトなルックスからは想像もできないほど、ジャズのベースラインを重厚に、またドラムスのビートを躍動感いっぱいに再現します。音楽のボリュームを上げても音像が破綻しない安定感も見事。底力が充実しています。1台でステレオ再生できるスピーカーなので、音像の立体感にも優れています。

 

BGM的に音楽を部屋に満たす、あるいは腰を落ち着けて好きな楽曲をじっくりと聴き込むスタイルのどちらにもフィットすると思います。

 

音質を徹底的に磨き抜いたEraシリーズに要注目

環境への配慮も見どころのひとつ。Eraシリーズはそれぞれ、環境に優しい素材を本体に採用しました。エンクロージャなどメインのパーツは再生プラスティックを採用。パーツどうしの接合は接着剤からビス留めに可能な限り変更しています。また消費電力、待機電力を抑える設計にもなっています。

 

今春はアップルのHomePod、アマゾンのAmazon Echo DotシリーズなどITテクノロジーメーカーのスマートスピーカーが出揃っています。その中で、Sonosのスマートスピーカーはオーディオブランドならではと言える音質の完成度が要注目です。音楽・映画をワンランク上のサウンドで楽しみたい方におすすめします。

 

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スマートスピーカー×ワイヤレス充電器のベルキン「SOUNDFORM ELITE Hi-Fiスマートスピーカー」を使ってみた

今年1月に行われた世界最大級の電子機器の見本市「CES」でスマホ関連アイテムを取材していた筆者が、「これ、いいなぁ〜日本でも発売してほしいなぁ〜」と思っていた製品が10月に発売されました。それがベルキンの「SOUNDFORM ELITE Hi-Fiスマートスピーカー」。フランスの高級オーディオメーカー・Devialet(デビアレ)の音響技術を採用したほかGoogleアシスタントにも対応し、スマホの充電もできるという製品です。

↑ベルキンの「SOUNDFORM ELITE Hi-Fiスマートスピーカー+ワイヤレス充電器」。実売価格は4万2550円(税別)

 

普段からスマートスピーカーとワイヤレスチャージャーを使っている筆者にとっては、それらが1つにまとまり、音質もグ〜ンとグレードアップするであろう画期的な製品。ということで今回、ベルキンさんに実機をお借りして、さっそく使ってみました。

 

場所を選ばす設置でき、スマホも充電できる

本体は丸く、サイズはH168.5×W162×D162mmと小さからず大きからずというサイズ感なので、場所を選ばすに設置でき、楽に動かせます。上部がワイヤレス充電のクレードルになっていて、スマホを縦向きにして設置可能。筆者はGoogle Pixel 5とiPhone 11 Proを充電しましたが、おそらくQi対応のスマホなら、どの機種でも充電できると思います。

↑同梱品一式。本体のほかにはACアダプターと簡単な説明書が入っているのみ

 

↑高さはペットボトルよりも500mlのペットボトルよりも低く、かなりコンパクト。重さは1.25kg

 

背面下部にACアダプターの挿し込み口があり、出っ張りが気にならないようにピタッと挿せるようにデザインされています。エンクロージャーは温かみのあるファブリック調。カラバリはブラックとホワイトの2色から選べますが、筆者はブラックを借りました。

↑ACアダプターは本体にピタリと挿し込めて、デザインを損なわない

 

↑ホワイトのエンクロージャーは淡いグレー

電源をオンにしたら、スマホにインストールした「Google Home」アプリを用いて設定を行います。筆者はすでにGoogle HomeやChromecastなどを使っていたので、新しいデバイスとしてSOUNDFORM ELITEを追加するだけで、あっという間に設定できました。初めての場合も、画面の案内に従って設定すれば自宅のWi-Fiにつなげられて、「OK Google」などと話すだけで操作できるようになります。

↑画面に表示される手順に従うと、あっという間に設定完了

 

このスピーカーは、スマホとBluetoothで接続して、スマホの音声をダイレクトに出力できることもセールスポイント。つまり、スマートスピーカーだけでなく、フツーのBluetoothスピーカーとしても使えるわけです。

↑上部にタッチセンサーがあり、ここをタッチして音量を調整したり、マイクをミュートしたりもできる。左のBluetoothボタンを押すとスマホとペアリングできる

 

低音が心地よく響き、迫力あるサウンドが部屋に広がる

スピーカーは35mmのフルレンジドライバーと、70mmのウーファードライバーを2基搭載。オリジナル音源を忠実に再現する「Speaker Active Matching(SAM)」というDevialet独自のテクノロジーも搭載されています。

 

気になる音質ですが、期待していた以上に迫力がありました。ボリュームをかなり大きくでき、一般家庭でフルボリュームにするのは禁物。絶対に近所迷惑になってしまいます。住環境にもよりますが、マンションなどの集合住宅では50%くらいで十分満足がいく音量を得られるのではないかと。筆者は賃貸マンション暮らしで、リビングとベッドルームが繋がった約20畳(40平方メートル以上あるかな)の部屋で使いましたが、音が部屋全体に広がり、振動が壁に反響して、音楽に包まれるような臨場感を味わえました。

↑音は前方と左右に響くようだが、丸い形状ということもあり、全方位に広がるように感じる

 

筆者はオーディオに詳しいわけではないので、音質を表現するのは難しいのですが、音量に関係なく、奥行き感のあるサウンドが聴こえて、よく響く感じ。とくに低音が心地よく響き、楽器の音が生演奏を聴いているかのように聴こえ、ボーカルもクリアに聴こえました。Wi-Fi経由、Bluetooth経由のどちらも音質は同等です。

↑Wi-Fi経由でスマートスピーカーとして音楽を聴く場合は、「Google Home」アプリのイコライザー機能で好みの音質に調整できる

 

「YouTube Music」や「Spotify」で、J-POP、K-POP、クラシックなど、いろいろ聴いてみましたが、とりわけ高音質を実感したのが、Googleアシスタントのアラーム音。これまで使っていたスマートスピーカーで毎朝聴いていた音だけに、音質が大きく向上したことを実感できました。

 

スマートスピーカーとして使い勝手も申し分なし

音楽を聴きながらスマホを充電できることも、このスピーカーの利点。画面が見えるように置けるので、「YouTube」を見つつ、スピーカーから音声を流すといった使い方も可能。スピーカーの振動でスマホがカタカタと動くかと思いきや、その心配は無用。全く動きません。これはDevialet社独自の「Push-Push」というデュアルウーファー構造によって振動が除去されるため。スマホを載せた状態でも、迫力のある低音を響かせることができます。

↑「YouTube」でミュージックビデオを見ながら、音声を高音質で楽しむのもオススメ

 

声で操作するスマートスピーカーとしての使い勝手は、Google純正モデルと同等といっていいでしょう。「Google Home」アプリで設定でき、声を聞き分ける「Voice Match」にも対応。ほかのスマートスピーカーやスマートディスプレイとグループ化して使うこともできます。

 

内蔵マイクの性能も良さげです。スマートスピーカーは音量を大きくしていると、大きな声で話さないと反応してくれないことがありますが、このスピーカーは、少し離れた場所から普通の声量で「OK Google」と話しても、しっかり聞き取ってくれて、続く指令を聞き取るべく、ボリュームが絞られます。

 

約4万円でデビアレが買えると思えば高くはない!?

SOUNDFORM ELITEはスマートスピーカーとしては、やや高めですが、Devialet社と共同開発したモデルであることが大きなポイント。筆者はDevialetのワイヤレススピーカーを使ったことはありませんが、主力モデルの「PHANTOM」シリーズの価格を調べると、20〜40万円くらいするんですね。その音響技術を採用したスピーカーが約4万円で手に入れられると考えると、むしろ安いと言えなくもありません。Googleアシスタント対応のスマートスピーカーを使っていて、音質に物足りなさを感じている人は検討してみる価値はあるでしょう。

 

ワイヤレス充電は、いわばオマケのような機能ですが、個人的にはものすごく気に入りました。スピーカーに載せるだけで充電できる手軽さは手放せなくなること請け合い。しかも、スマホが再生中の楽曲を表示するディスプレイの役割も果たすわけです。この仕様を考えた人に敬意を表したいです。

↑ワイヤレス充電は最大10W。ケーブルでの充電に比べると時間はかかる

 

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約1万円で音質にも大満足! 「Google Nest Audio」を使ってみた

Googleが10月15日に、新しいスマートスピーカー「Google Nest Audio」を発売しました。機種名に「Audio」と付けられているように、音響性能に注力した製品で、従来の「Google Home」よりも75%音量が大きく、低音が50%強くなっていることがセールスポイント。価格は1万1550円です。

↑Googleの最新スマートスピーカー「Google Nest Audio」。価格は1万1550円ですが、2台購入するごとに2500円割引されます

 

初代の「Google Home」から使っていて、現在はディスプレイ付きの「Google Nest Hub」を使っている筆者が、「Google Nest Audio」を使ってみました。

↑左が従来のGoogle Home。Google Nest Audioはひと回り大きく、重さは約1.2kg

 

置き場所を選ばないサイズ感

Google Nest Audioは、75mmウーファーと19mmツイーターを搭載し、音質を大幅に向上させたことがセールスポイント。サイズは高さ175×幅124×奥行き78mm。従来のGoogle Homeよりもかなり大きいかと思いきや、ひと回り大きい程度で、置き場所は選ばず気軽に動かせるサイズ感です。

↑Google Nest Audioの内容物一式。充電器と簡単な説明書だけというシンプルなパッケージ

 

カラバリはChalk、Charcoalの2色から選べますが、筆者が借りたのはCharcoal。エンクロージャーの70%はリサイクルプラスチック素材が使われていますが、表面は手触り感のいいファブリック素材で、部屋のどこに置いても変に目立つことなく、すんなりと馴染みそうです。

↑Chalk(画像提供:Google)

 

↑Charcoal(画像提供:Google)

 

本体前面の上部にタッチセンサーが搭載されていて、中央をタッチすると再生・一時停止、右をタッチすると音量を上げて、左をタッチすると音量を下げられます。もちろん「OK Google 音楽を止めて」「音量を下げて」などと声で操作できますが、スピーカーの近くにいる場合は、タッチで素早く操作可能。これは、従来のGoogle Homeと同じです。

↑フロント面の上部にタッチセンサーを搭載

 

背面には、マイクをミュートできるスイッチを備えています。音声操作を使わないならスイッチをオフにしておいてもよいでしょう。

↑背面にマイクをミュートできるスイッチがあります

 

↑付属の電源ケーブルで常時電源につないで使う仕様

 

低音から高音まで豊かな音質で再生。イコライザー機能も使える

筆者は、Googleのスマホ「Pixel 5」でGoogle Nest Audioの初期設定を行いました。すでにGoogleのスマートスピーカーを使っているので、「Google Home」アプリでデバイスを追加するだけであっという間に完了。初めて使う場合でも、スマホに「Google Home」アプリをインストールし、画面の案内に従って操作するだけで設定できます。

↑セットアップはアプリの指示に従って簡単に行えます

 

筆者は「YouTube Music」の有料会員なので、「YouTube Music」の楽曲が優先して再生されるように設定しています。

 

気になる音質ですが、Official髭男dism、あいみょんなどの最近のJ-POP、BLACKPINK、TWICEなどのK-POP、さらに、リラックスしたい時に聴くクラシック楽曲などを聴いてみました。

 

Google HomeやGoogle Nest Hubよりも音量を大きくできるので、低音の迫力が増したように感じます。従来のGoogle Homeは、音量を大きくすると音の厚みに欠ける印象がありましたが、Google Nest Audioは、音量の大小に関係なく、音に厚みが感じられました。音質には好みがありますし、どの程度の音質に満足できるかは人によって差があるでしょうが、このサイズで、この価格なら十分と思える人が多いのではないでしょうか。

↑低音と高音の強弱を調整できるイコライザー機能もあり、「Google Home」アプリで好みの音質に調整可能

 

筆者のように、すでにGoogle Homeなど既存のスピーカーを持っている人は少なくないでしょう。Google Nest Audioを買ったからといって、従来のスピーカーがお役御免になるわけではありません。「Google Home」アプリには、複数のスピーカーをグループ化して、同時に再生できる機能があります。2台で再生して、より迫力のあるサウンドを楽しんだり、あえて1台をオフにして、音量を控えめにしたりと、臨機応変にスピーカーをコントロールできるようになります。

↑「Google Home」アプリで、複数のデバイスをグループに設定することができるます

 

筆者は、Google Nest AudioとGoogle Nest Hubを使っていますが、再生する楽曲の情報はGoogle Nest Hubのディスプレイで確認でき、Google Nest Audioの音量も調整できるので、非常に重宝しています。

↑Google Nest Hubで2台のデバイスの音量を調整できるのが便利

 

↑スマホで選曲してから、スピーカー(Google Nest Audio)かディスプレイ(Google Nest Hub)を選んでキャストして再生することも可能。グループ(リビングルーム)を選択すると、両方のデバイスで再生されます

 

「OK Google」のレスポンスも良好

いまさらいうまでもないことですが、Google Nest Audioは「Googleアシスタント」機能を備えたスマートスピーカー。「OK Google」や「ねぇ、Google」と話しかけて、さまざまな情報を調べることができます。

 

Google Nest Audioは音量を大きくできることもあり、音声の聞き取り性能が気になっていたのですが、そこは心配無用でした。3つのマイクを搭載し、聞き取り感度も向上しているようで、「OK Google」と聞き取ると、瞬時に音楽の再生音が小さくなり、続いて話す指令をしっかり聞き取ってくれます。従来のGoogle Homeでは音楽再生中は、やや大きめの声で話さないと聞き取ってくれないことがあったのですが、Google Nest Audioは、普通の話し声でも聞き取ってくれます。

 

筆者はGoogle Nest Audioでニュースを聞くことも多いのですが、ニュースやラジオアプリ「radiko」の音質も従来モデルよりも向上し、さほど音量を上げていなくても、少し離れて場所でも、音声が聞き取りやすくなりました。

 

Google Nest Audioは、YouTube MusicやSpotify、AWAなどのサブスクの音楽サービスを高音質で楽しみたい人はもちろん、いま使っているGoogle Homeの音質や呼びかけの反応に物足りなさを感じている人も、試してみる価値があると思いますよ。

↑Google Nest Hubなど、すでにGoogleアシスタントデバイスを持っている人の2台目としてもオススメ

 

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Amazonが初めて出した車用のアレクサ「Amazon Echo Auto」、その実力を本音レビュー

Amazonは9月30日、車内用「Amazon Echo Auto(以下:Echo Auto)」の発表会をオンラインにて開催しました。そこでは、騒音の多い車内で入力した音声を認識する工夫や今後の機能強化などについて具体的な利用シーンを交えて紹介されました。 ここではEcho Autoとはどんなものなのか、その姿に迫ります。

 

どんなクルマも運転席から声で操作できるようになる

Amazon Echoはすでに家庭用向けに発売されていますが、Echo Autoはその車載版として初めて登場しました。スマートフォンとEcho Autoがワイヤレスで連携し、スマホを介してEcho Autoがインターネットにアクセスする仕組みです。これにより「アレクサ」と呼びかければ、運転中であってもユーザーのリクエストに応えてくれるのです。

↑9月30日より日本でも発売となった「Amazon Echo Auto」。4980円(税込)

 

↑スマートフォンのAlexaアプリを介してAlexaと対話。Alexaの応答や音楽は車のスピーカーから聞こえます。写真はEcho Autoの設定画面を示したスマートフォンとEcho Auto

 

発表会でアマゾンジャパンのAlexaインターナショナル ゼネラルマネージャー大木 聡氏は、「TVドラマや映画の『スタートレック』をイメージしていただくのがベスト。私たちはこのスタートレックをインスパイアしてAmazon Echoを開発した」と説明。スタートレックでは宇宙船のクルーが宇宙船エンタープライズと自然言語でやり取りをしますが、「この世界観こそがAmazon Echoで実現したいところだった」(大木氏)と述べました。

↑発表会でEcho Autoの説明を行ったアマゾンジャパンのAlexaインターナショナルゼネラルマネージャー大木 聡氏

 

また、これを実現するにあたって重要な技術要素についても紹介してくれました。それが8つのマイクアレイの搭載です。大木氏は「このマイクはビームフォーミングと呼ばれる技術を実現するために搭載したが、ここには他にも学習を重ねることで近くにある声と遠くにある声を区別できる機能も実装した」ということです。これがノイズが多い車内でも認識率を高めることにつながったのですね。

↑Amazon Echo Auto本体の仕様。上面には8つのマイクをビルトインし、この装備が認識率を高めている

 

続いて、家庭用アレクサを使った利用例を説明した後、いよいよEcho Autoについての具体的な説明となりました。そこではビジネスシーンやファミリーでのEcho Autoの利用シーンを紹介するイメージビデオが披露され、アレクサが車内においても自然言語を理解して応えるシーンが紹介されました。挨拶に対して反応する様子をはじめ、音楽を楽しみ、スケジュールを確認し、さらに目的地付近の天気予報をチェックしたりする様子がすべて音声でやり取りできるので、運転中でも安全に操作できるのです。

↑ビジネスシーンでの用途を説明するビデオの一コマ

 

↑週末の家族でのドライブで利用するシーンも紹介された

 

Amazon Echo Auto ビジネス編

 

Amazon Echo Auto ファミリー編

 

大木氏はこのビデオから「2030年以降は車内でのインターフェイスが間違いなく音声が主役となっている」と説明。家庭で使ったアレクサの便利さが車内でもそのまま使えることのメリットを強調しました。

 

ただ、最後のQ&Aでは、米国では実現しているガソリンスタンドでの支払いなどの機能が日本仕様では非搭載であることも明かし、今後は日本も含め、最終的にはグローバルで同じ機能を持たせられるようにしたいと述べました。

 

また、アレクサは常にユーザーのそばに存在し、いつでもリクエストに応えられることがベースとなるとも。それは家の中だけでなく車内であっても同じ環境で使えることが理想であり、その実現に向けて最適化していくということです。

 

車載環境で実現することの難しさはあるものの、ウェイクワードの便利さについてはBMWやセレンスなどからも賛同を獲得。今はその普及に向けてアライアンス「Voice Interoperability Initiative」を結成したことも紹介されました。

↑多くのカーオーディオでもアレクサとの連携機能が搭載されるようになった

 

↑アレクサは今後発売される予定の日産「アリア」にも採用が決まっている

 

装着方法は簡単! やはり音声操作は快適だった

さて、今回発表されたEcho Autoを実際に購入して使ってみました。本体サイズはW85×D47×H13.28mmと手の中にも収まりそうなコンパクトさ。想像以上に小さくコンパクトです。本体上部には8つのマイクをビルトインされていることも分かりました。

↑Echo Autoのパッケージ

 

↑Echo Autoのパッケージに含まれたパーツ。右下がエアベントマウント。左下のシガーライターアダプターはUSB2端子が備わる

 

使い方はカーオーディオとBluetoothやミニステレオピンジャック経由で接続することから始まります。接続方法はスマホアプリで表示されるので手順に従っていけばOK。Bluetoothの接続も難しくはありません。およそ5分ほどで接続は完了しました。その簡単さは拍子抜けするほどです。

↑接続設定はスマートフォンのアレクサアプリを使って行う。セットアップするデバイスから「Amazon Echo」を選び、続いて「Echo Auto」を選んでいく。Echo Autoの取り付け方も選択しておく

 

本体への給電はUSB端子から行うものとし、それに活用するUSB端子付きシガーライターアダプターを付属しています。また、クルマへの取り付けは付属のエアベントマウントを使うか、エアベントへの取り付けが難しい場合はダッシュボード上などに直接貼り付けて利用することになります。今回は軽乗用車であるダイハツ・ムーヴに取り付けてみましたが、エアコンのエアベントへの取り付けは叶わず、後者の取り付け方法となりました。

↑ダイハツ・ムーヴにはダッシュボードの上に直付けして取り付けた。軽いので両面テープで十分固定できる

 

↑付属のエアベントマウントを使って取り付けた例。ルーバーが太めだと付かないことが多いようだ

 

試用感は想像以上に快適でした。基本的には大木氏の説明通り、家庭用のアレクサと同等の対応となりますが、音声で操作することの快適さが際立つのです。音楽を聴きたい時は「アレクサ、○○の曲かけて」と言えば、それだけでAmazon Musicから対象が絞り込まれて再生されます。スケジュールはあらかじめGoogleカレンダーなどとの連携が必要になりますが、「明日の予定は?」と呼びかけるだけです。つい、何ができるかいろいろと試してみたくなります。

↑アレクサは4つのカテゴリーで人々を便利にする

 

大木氏によれば「現段階では家庭で利用していたアレクサをそのまま車内へ持ち込んだフェーズに過ぎない。ユーザーの希望に応じて機能の拡張を果たしていく」と説明。つまり、今回のEcho Autoはアレクサを活用する第一歩に過ぎないと言うわけなのです。それはたとえばカーオーディオに限らず、クルマのキーの開閉やエンジンの始動といったことも可能になっていく可能性も十分考えられます。米国でも圧倒的支持を得ているアレクサだけに、今後の発展に向けて大いに期待したいところです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

生活へのハマりかたエグイ。画面付きスマートスピーカー「Amazon Echo Spot」の真価

年初から大きな注目を集めている「スマスピ」ですが、今回ついに「スマートディスプレイ」が登場しました。従来のスマスピでは不可能だったいろんなことができるようになった本モデルの特徴を探り尽くします。

 

生活にスポッとハマる置き時計風スマスピ

Amazon.co.jp

Amazon Echo Spot

1万4980円

音声アシスタントAlexaに対応し、丸型2.5インチ液晶を搭載したスクリーン付きスマートスピーカー。スピーカー部には1.4インチ径のシングルドライバーを装備。Bluetoothや3.5㎜ステレオ端子経由で、外部スピーカーへの出力も可能です。

SPEC●対応OS:iOS、Android、Fire OS●Wi-Fi:802.11a/b/g/n●Bluetoothプロファイル:A2DP、AVRCP●出力端子:3.5㎜ステレオミニ●サイズ/質量:W104×H97×D91㎜/419g

 

 

アシスタント端末として次のステージに踏み出した

年初から注目を集めていた画面付きスマスピ、すなわち「スマートディスプレイ」が日本にもついに上陸します。米国では、より大型のAmazon Echo Showという端末も展開しているのですが、同社が国内スマートディスプレイ第1弾として選んだのは、置き時計風のEcho Spot。丸っこい可愛らしいデザインが特徴の端末です。

 

画面が小さいからといってあなどるなかれ。タッチ対応の画面がひとつあるだけで、情報端末としての有用性は格段に向上します。Echo Spotは、発売開始時から食べログやJTBといった企業が専用スキル(アプリのようなもの)をリリースしており、声によってグルメスポットや宿泊施設などを検索可能。その結果を、ビジュアルでスムーズに確認できるのです。これは従来のスマスピでは不可能だった利用法。Amazon Echoシリーズは、アシスタント端末として次のステージへと踏み出したといえるのです。

 

↑ディスプレイ部分が少し斜めに傾いた、置き時計のような形状が特徴。カラーバリエーションとして、ホワイトとブラックの2種類をラインナップしています

 

↑Amazon Music内の楽曲なら、再生時に楽曲名やアルバムアートを表示してくれます。100万曲以上が聴き放題のPrime Musicにも対応

 

↑待機状態では、時計を表示しておくことが可能。時計の表示方法もデジタル表示やアナログ表示など、様々なデザインから選択できます

近隣店舗の特売商品を声で探して表示できる

↑チラシ・特売情報提供サービス「トクバイ」もEcho Spotに対応。特売情報を尋ねると、近隣店舗の特売品の画像や価格を表示してくれます

 

声だけのハンズフリーでレシピ動画を再生&操作

↑動画メディア「DELISH KITCHEN」が提供するスキルを導入すれば、人気のレシピ動画の再生が可能に。一時停止などの操作も声で行えます

 

今後はビデオ通話や見守り機能も利用可能に

↑Echo Spotは、本体上部にカメラを搭載。現状、日本では未対応ですが、今後、Echo Spot同士のビデオ通話や見守り機能などが利用可能になります

 

ディスプレイ上のリストから楽曲を選んで歌詞付き動画再生

↑「カラオケJOYSOUND」が提供するスキルを使うと、簡易的なカラオケを楽しめます。画面に表示されるリストからタッチ操作で選曲可能です

 

音声アシスタントサービスを展開するLINEもスマートディスプレイ市場への参入を表明。今冬発売予定の「Clova Desk」を発表しました。Clova WAVEで好評を博した赤外線リモコン機能も搭載しており、こちらも要注目です。

 

 

「育児日記」が新時代へ! 「スマートスピーカー」を使うとストレスが減って夫婦円満に

赤ちゃんが生まれると、多くのパパママは育児日記を始めます。授乳時間や量、排泄、沐浴、睡眠、体温など、赤ちゃんの様々な行動や日々の変化を記録しておくこの日記帳は、出産した病院からもらって書き始めることが一般的ですが、実はこの作業を続けるのが結構大変。

 

最初(特に第一子のとき)は楽しみながらできるのですが、人によっては、赤ちゃんのお世話や家事、仕事で忙しいため、段々と億劫になってきてしまうケースもあります。昨今ではアナログ式ではなく、スマートフォンやアプリを使ったデジタル式のものも出回っていますが、使いやすさには課題が残ります。

そんななか、大手ベビー用品メーカーのピジョンが運営する情報サイトのコモドライフは、駅すぱあとを開発した株式会社ヴァル研究所と組み、スマートスピーカーを使って音声で入力する育児日記を開発しています。このテクノロジーはどのようにして育児日記をラクにするのか? また、どのような効果を夫婦に与えるのでしょうか? 開発者と、モニターとしてこのプロジェクトに協力したご家族に取材してきました。

 

もう手を動かす必要はない

従来の育児日記は手を動かすことを前提としていました。アナログの日記帳は手でページを開いて、ペンで書き込みます。デジタルになっても手を動かす行為は消えません。スマホは指を使ってロックを解除し、アプリを探して起動するまで待ち、タップしたりスワイプしたりして文字を打ち込みます。便利になった部分もありますが、抱っこや授乳などをしているときは赤ちゃんから手が離せません。このような状況では、その場ですぐに書くこともスマホを操作することも簡単にはできないのです。

 

音声入力はこの前提を覆します。開発中のテクノロジーはGoogle Home miniとClova Friendsを使用(前者は「助手」、後者は「博士」と呼ばれている)。「OK Google」の一言で助手の音声コマンドが起動し、授乳をしたりオムツを変えたりしながらでも、「授乳開始」「おしっこ」などと言うだけで、その場で記録が取れるのです。そして、音声入力した情報はメッセージアプリのLINEを通してスマホに届く一方、IFTTTと呼ばれるwebサービスを通してGoogleスプレッドシートにデータとして保管される仕組み。手でなく、口を動かすという一見単純な変化のように見えますが、乳児期の子どもを育てるパパママにとっては手を動かす手間が省けるだけで御の字でしょう(このテクノロジーはスマートスピーカーがない場所でも使えます)。

↑博士(右)と助手

 

「そもそも育児日記が大変なら、やめてしまえばいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。しかし、赤ちゃんを病院に連れて行くとき、育児日記を読むと医者に赤ちゃんの体温や行動を正確に伝えられます。育児日記で赤ちゃんが最後にミルクを飲んだ時間や量を見ると、次のミルクの時間や飲む量を予測できます。1か月前の記録を見ると、赤ちゃんがどれほど成長したかが確認できるうえに自己肯定にもつながります。

 

このように、育児日記を付けることによって好循環が生まれます。また、インターネットを検索すると、育児日記を付けてこなかったことを後悔するパパママもいるそう。将来後悔することを回避するために、育児日記を書くということもあるでしょう。

 

さらに、育児日記がデジタルになって、夫婦間または祖父母などを含めた身内のグループと情報を簡単に共有できるようになりました。ピジョンとヴァル研究所が開発しているテクノロジーは、助手に伝えた情報をLINEを使ってグループメンバーに送ります。

 

モニターとして参加した松本さんご夫婦によると、平日は仕事で外出しているパパの岬さん(28歳)のスマホに、育児休暇中で家にいるママの愛子さん(29歳)から届いた通知の数は1日に40回前後。それに加えて、毎朝8時には博士がまとめた前日の記録も2人に送られます。このような方法で情報を共有することで、夫婦(今回の場合はご主人)が自発的に育児に参加するようになる。このように設計されていることに、このテクノロジーの意義があります。

実際にこのテクノロジーを10日間テストしてみて、被験者にはどのような効果があったのでしょうか? 岬さんは奥さまと生後4か月の侑君が何をしているのかをLINEを通して逐一知ることができるようになりました。「育児の大変さに気づくきっかけになった」とご主人は言います。「これまでは奥さんが育児でいかに苦労しているのかが見えていませんでしたが、このシステムによってそれらが見えるようになりました」

↑(左から)松本岬さん、侑君、愛子さん

 

この変化は行動にも現れ、岬さんは侑君が夜中に泣くと自発的に起きるようになり、奥さまに量を聞かなくてもミルクを自分一人で作るようになったそう。愛子さんは「夫にとって育児が他人事から自分事になりました。私のストレスも減りましたね」と言います。機械の認識ミスがあったり、薬や離乳食も記録できるようになればよいといった要望も出ていたりしましたが、ご夫婦はモニター期間終了後もこのテクノロジーを継続して使いたいと話していました。

データをどう活用する?

このテクノロジーはまだ開発段階です。「現状では、デバイスを使って育児を他人事から自分事にするということに主眼を置いている」と今回の育児共有化計画のディレクターを務める豊田博樹さんは言いますが、次の段階に進めば、課題はデータの活用でしょう。データからパターンを割り出し、赤ちゃんの行動を予測。さらに、パパとママに「何をすべきか」というアドバイスも示唆する。豊田さんは次の段階でこのようなことも視野に入ってくるだろうと述べていました。赤ちゃんの行動の予測は機械を使わなくともできますが、このような機能は夫婦の育児生活をサポートしてくれるかもしれません。

 

現在、育児日記はテクノロジーによって変わりつつあります。田中祐介、土屋宗一、阿曽歩著「近代日本の日記帳 : 故福田秀一氏蒐集の日記資料コレクションより」によると、育児日記は1930年代には日本にありました。「育児日記は、母子健康手帳が1930年第後半から40年代前半にかけて制度化されたときに徐々に使われるようになりましたが、その後、皇后美智子さまが『ナルちゃん憲法』を作りご自身で子育てをされたときに急速に広がったと聞いたことがあります」と助産師の浅井貴子さんは言います。ナルちゃん憲法が全国のママたちに大きな影響を与えたのが1960年代。それからもうすぐ60年が経とうとしています。育児日記は新たな時代に入ったのかもしれません。

LINE「Clova」は日本人に最も合うAIアシスタント? 家からクルマへと広がるその世界観に思うこと。

LINEが6月28日に事業戦略説明会を開催しました。イベントで特に注目されたのは独自のAIアシスタント「Clova(クローバ)」周辺の新しい取り組み。

 

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LINEの「AIスピーカー」が増えるらしい――“ディスプレイ付き”やミニオンズとのコラボなど見てきました!

 

今後は自動車でもClovaが使えるようになったり、AIアシスタントの声がカスタマイズできたりするようになるそうです。これって実は、みんなが期待していた”理想的なAIのカタチ“なのでは?LINEがClovaについて発表した新しい戦略を振り返りながら、それぞれの期待値を評価してみましょう。

 

スタートから1年。着実に成長するClova

説明会の壇上でClovaのプレゼンテーションを担当したのは同社取締役CSMOの舛田淳氏でした。舛田氏は「2017年10月にClova初のデバイスであるスマートスピーカー『WAVE』を発売して以来、ユーザー皆様からのフィードバックを得てAIはますます賢くなっています」と切り出しました。

 

↑LINEの事業戦略説明会に登壇して、Clovaのプレゼンテーションを担当した舛田淳氏

 

舛田氏によると、実はClovaの音声認識の「正確さ」についてはもともと高いレベルにあったのだとか。実際に筆者もWAVEを自宅で使っていますが、音声コマンドへの応答のスピード感はイマイチでも、日本語のコマンドに対する返答の精度はGoogleアシスタントに引けを取らないように感じます。反応速度についても舛田氏は「発売時に比べると、ずっと速くなっている」とアピールしています。

 

「対応するスマートスピーカーや、ソニーの「Xperia Ear Duo」のようなスマートイヤホンも増えて、Clovaのユーザーは昨年10月に比べて、現在は10倍近くにまで増えています。キャラクター性の強いClova Friendsシリーズのおかげで、ユーザー層も女性や高齢者の方やお子様も多く、いわゆるガジェット好きの男性ばかりではありません。Clovaは”家族のパートナー・アシスタント“として成長しています。」(舛田氏)

 

↑昨年の秋から順調なペースで増えているClova対応のスマートオーディオ機器。ソニーからClova搭載のイヤホンXperia Ear Duoも今年の春に発売されている

 

もしClovaが好きなキャラクターの声で反応してくれたら?

舛田氏は「これからClovaのここを強くしたい」ポイントとして、「音声認識・キャラクター・スキル」の3つを掲げました。スマートスピーカーは呼びかけてもいないのに起動すると、なんだかシラけてしまうどころか不気味ですよね。そんな誤反応が起きないように、音声認識のチューンアップを地道に鍛えてきて、現在は「ウェイクワードの誤認識率が発売時から1/3程度に減っています」と舛田氏は胸を張ります。スマートスピーカーでClovaを起動するときに声をかけるウェイクワードは「クローバ」のほかに「ねえ、クローバ」も追加されています。

 

↑Clovaをユーザーにもっと愛されるAIアシスタントにするために、LINEでは「音声認識率」「キャラクター性」「スキルの拡充」を3大強化ポイントに掲げている

 

↑ClovaはWAVEの発売以来、音声認識の精度やディープラーニングによる知識が着実にアップしていると説明

 

LINEではClovaに「キャラクター性」を持たせていくことで、AIアシスタントに対する親しみやすさを高めていくことも戦略のひとつとしています。なぜかといえば「シンプルで無機質、画一的なAIアシスタントがキャラクター性を持てば、よりユーザーの生活に溶け込めるから」だと舛田氏が考えを説いています。

 

6月にはClova Friends miniのドラえもんコラボモデルが数量限定で発売されて、速攻で売り切れたことがLINEの仮説を証明しています。反響に気を良くしたのか、秋には「ミニオンズ」とのコラボモデルも追加されるそうです。舛田氏はこれからもキャラクターとのコラボ販売は積極的にやっていきたいとしています。

 

AIアシスタントやスマートスピーカーをキャラクター化できる要素は外観だけではありません。LINEが目をつけたのはAIアシスタントの「声」でした。「もし将来、好きなアイドルや声優、恋人や家族の声がスマートスピーカーにセットできたら愛着が湧いてきませんか?」という舛田氏の問いかけに、筆者も妙に納得させられました。もし自分が好きな声優の潘めぐみや桑島法子の声で話しかけてくれるスマートスピーカーがあったら迷わず買います。

 

Clovaの声はプロの声優を起用して、生声からの音声合成により膨大な声のデータベースを数百時間以上をかけて制作したそうです。毎度そんな手間がかかるようでは、もう他の声優を使って1から作り直してもきっとビジネス的にも割が合いません。そこでLINEは最新の「DNN TTS(ディープ・ニューラル・ネットワーク テキストtoスピーチ)」という技術を使って、夢を実現しようとしています。

 

↑Clovaの声を好きなアニメキャラやアイドルの声に変えられるようになるかも

 

簡単に言うと、今あるClovaに“声まね”をしてもらうための音声合成技術なのだとか。

 

↑ある人物の声紋を認識して、Clovaがその人の“声まね”ができるようになる「DNN TTS」の技術が活かされるそうです

 

その成果は、舛田氏が自分の声から「DNN TS」の技術を使って作ったという「マスダ・クローバ(仮称)」のデモンストレーションを撮影した動画をぜひ見て下さい。

 

 

AIアシスタントの「声で遊べる」ようになったらと思うと筆者もワクワクしてきました。スマートスピーカーがいよいよブレイクする引き金になると思います。

 

Clovaに“スキル”と呼ばれるプログラムを追加すると、例えば同じホームネットワークに接続されているスマート家電を声で操作できるようになります。今は連携できるスマート家電も少ないため、Clovaのスキルが目立たないところもありますが、いよいよLINEでは外部パートナーがスキルをつくるためのソフトウェア開発キット「Clova Extensions Kit(CEK)」を公開予定。

 

↑外部のエンジニアがClova向けのスキルを開発しやすいように開発キット「CEK」が公開される

 

ローソンや東急ハンズ、大手証券会社などパートナーはCEKを使った連携サービスの開発を始めています。またパナソニック、東芝にシャープ、三菱など大手家電メーカーもClovaと連携するスマート家電の開発に乗り出しているようです。

 

Clovaを搭載するデバイスのユーザーは、今年の夏にオープンを予定する「スキルマーケット」から、使いたい機能をWAVEなどスマートスピーカーにインストールして楽しめるようになります。

 

↑夏にはユーザー向けのClovaスキルマーケットがオープンする

 

どうせなら役に立ったり、楽しいスキルの登場に期待したいですよね。LINEではCEKの公開に合わせて、開発者を後押しするためのコンテスト「LINE Boot Awards」を立ち上げます。賞金はなんと1000万円。

LINEはトヨタやフォードなど、大手自動車メーカーがコネクテッドカーのための共通プラットフォームとして立ち上げた「SDL(Smart Device Link)コンソーシアム」のメンバーです。Clovaを搭載するコネクテッドカーのコンセプトは、昨秋の東京モーターショーや今春のMWC2018でも紹介されていましたが、今後は「Clova Auto」と名付けて、冬のローンチに向けて開発を加速させます。

 

↑車載用Clovaはあらためて「Clova Auto」として今年の冬にデビュー

 

舛田氏は「ハンドルを握る手が離せないクルマの中でこそ、ClovaのようなAIアシスタントや音声入力インターフェースが活きる」と述べています。筆者もそう思います。でも車内にスマートスピーカーやスマホを置いてClovaを立ち上げておく感じだと見栄えもしないし、かえって危ないと思います。車内空間とより一体になったClova対応機器が欲しいですよね。LINEの事業説明会にはトヨタ自動車の常務役員 長田准氏がゲストとして登壇して、今年のクラウン、カローラ スポーツ、プリウスPHVなど新車両に搭載するナビゲーションシステムにClova Autoがビルトインされると発表しました。

 

さらに「LINE My Car Account」というサービスも立ち上げて、LINEとの連携も高めます。クルマに乗る前に自宅でナビの目的地を検索・設定したり、残燃料のチェックなどがスマホとLINEからできるようになります。

 

↑車に乗る前に、スマホのLINEからClova Autoにコネクトして、ナビのマップ登録やガソリン残量、エアコンの温度設定などができるように

 

車載通信機(DCM)を搭載していないクルマにも後付けでClova対応にできるナビゲーションシステムも、クラリオンなどSDLコンソーシアムに加盟する専業メーカーから年末以降に出揃いそうです。

 

↑Clova HomeとClova Autoに、ユーザーのスマホにインストールされているLINEがつながってAIを便利に活用できる環境を整えていく

 

舛田氏はプレゼンテーションの結びとして、「家庭から自動車、スマホのLINEアプリまでシームレスにつながる “Clova Everywhere=どこでもクローバ”」というテーマを壇上で掲げました。

 

スマートスピーカーやコネクテッドカーなど、AIアシスタント搭載のハード機器が充実するだけで普及が進むのだろうかと疑わしく思うかもしれません。実は今回のLINEの事業戦略発表の中には音楽配信サービスのLINE MUSICに音楽ビデオコンテンツを追加することや、LINEショッピングには欲しい商品をAIを使った画像検索で探せる新機能「ショッピングレンズ」などが発表されました。これらの新機能が、同時発表されたディスプレイ付のClova搭載スマートスピーカー「Clova Desk」に連携すれば、視覚的な体験が充実していよいよAIが私たちの生活に浸透してくるかもしれません。

 

↑LINE MUSICにはミュージックビデオのコンテンツが拡充される。スマホやタブレット、ディスプレイ付のClova Deskで楽しめるようになりそう

 

↑LINEショッピングには、画像認識AIを活かした「ショッピングレンズ」の機能が追加。アイテム画像をたよりに、商品を取り扱っているショップが探せる

 

Clovaは日本人の感性に一番マッチするAIアシスタントになれるのでは?という期待がわいてくる発表内容でした。

 

 

【急げー!】Amazonの液晶搭載スマートスピーカー「Echo Spot」を予約するなら6月24日までに必ず…!

Amazon.co.jpは、円形のディスプレイを備えたスマートスピーカー「Amazon Echo Spot」の予約販売を開始しました。7月26日より出荷される予定です。

 

↑Amazon Echo Spot。実売価格1万4980円

 

Echo SpotはAmazonのスマートスピーカーで初めてディスプレイを搭載したモデル。動画ニュースの再生やネットワークカメラの表示など、画面表示を生かした機能を利用できます。

 

例えば、Echo Spotに「今日の天気は」と質問すると、音声で応答するだけでなく、画面に天気のアニメーションが表示されるので、ひと目で分かります。

 

↑天気予報もアニメーションでわかりやすく表示

 

Alexaスキルでは、画面に現れたAIアナウンサーがニュースを読み上げる「NHKニュースのヨミ子」や、画面でレシピを確認できる「DELISH KITCHENの簡単レシピ検索」、歌詞を見ながらカラオケの練習ができる「カラオケJOYSOUND」などの新スキルが登場。ネットギア製のネットワークカメラ「Arlo」と組み合わせて使えば、Echo Spotで宅内外に設置したカメラの映像を確認できます。

 

フロントカメラを搭載しており、今後、Echo Spot同士やスマートフォンとのビデオ通話機能が追加されます。また、Echoシリーズ同士で、音声メッセージを送ったり、別の部屋にあるスピーカーを通じて会話する「呼びかけ機能」なども提供される予定です。

 

部屋に馴染むスタイリッシュなキューブ型デザインで、カラーはブラックとホワイトの2色。普段は時計を表示させて、目覚まし時計としても使えます。

 

↑使わない時は時計を表示しておくことができる

 

従来のAmazon Echoシリーズと同様に、声で呼びかけて音声で応答する機能はもちろん利用可能。内蔵スピーカーのほか、Bluetooth出力機能や3.5mmオーディオ端子を搭載するので、音楽再生などを外部スピーカーで楽しむこともできます。

 

6月24日まで、Echo Spotを2台同時に購入すると、2台目が半額で購入できるキャンペーンを実施中。Echo SpotとAlroのネットワークカメラを同時購入すると15%オフになるキャンペーンも実施されています。ビデオ通話や動画ニュースの表示など、まるでテレビと電話機が一体になったような新機能も含めて、要注目のスマートスピーカーです。

スマートスピーカーの音質に満足してる? パナソニックから高音質スピーカー「SC-GA10」登場

パナソニックは、Googleアシスタント搭載のスマートスピーカー「SC-GA10」と、Chromecast搭載の一体型ミニコンポ「SC-HC2000」の2機種を順次発売します。実売予想価格はSC-GA10が3万円前後、SC-HC2000が3万5000円前後(いずれも税抜)。発売日はSC-GA10が5月25日、SC-HC2000が6月22日を予定しています。

 

音にこだわったスマートスピーカー

SC-GA10は、Googleアシスタントを搭載したスマートスピーカー。Google製のスマートスピーカー「Google Home」と同様に、ストリーミング音楽の再生や天気情報・ニュースの確認などを音声で操作できます。

 

本体には、デュアルボイスコイルを採用した8cm径ウーファー1基と、シルクダイヤフラムのディフューザーを備えた2cm径ツイーター2基を搭載。また、背面パネルに低音を増強するバスレフポートを備え、小型ながら広がりのある迫力のサウンドを再生します。

 

BDレコーダーのディーガに保存した音楽ファイルをワイヤレスで再生できる「サウンドジャンプリンク」に対応するほか、Chromecast built-in対応スピーカーと組み合わせれば、複数の部屋で音楽を再生できる「マルチルーム機能」も備えています。

 

最大出力は40W(20W+20W)。BluetoothコーデックはSBC/AACに対応し、3.5mmステレオミニケーブルによるアナログ入力も可能です。サイズ/重量はW100×H284×D100mm/約1.7kg。

 

業界初のCheromecast搭載ミニコンポ

SC-HC2000は、業界初となるCheromecast搭載のスピーカー一体型ミニコンポ。CDやFM/AMラジオ、Bluetoothによる音楽再生のほか、AndroidスマホやGoogleアシスタント搭載のスマートスピーカーから、SpotifyやGoogle Play Musicなどの音楽ストリーミングアプリのデータを伝送し、高音質で再生することができます。また、Googleアシスタント搭載機器から音声によるワイヤレス操作も可能。

 

本体には大型マグネットを採用した大口径スピーカーユニットを搭載。低音を増強する「ツイステッドポート」により、薄型ボディながら豊かな低音を再生します。このほか、クリアで自然な音場を実現する「クリアサラウンド」機能や、デジタルデータのアナログ変換処理を省いて音質の劣化を防ぐ「フルデジタル伝送方式」、Bluetooth伝送された音声データを補完処理する「Bluetoothリ.マスター」などの高音質化技術を搭載しています。

 

本体に4GBの録音用ストレージメモリを内蔵しており、お気に入りCDを5枚まで録音可能。さらに、CDを入れ替えるようにワンボタンで録音音源を選択できる「デジタル5チェンジャー」も備えています。また、SC-GA10同様、ディーガとの組み合わせで「サウンドジャンプリンク」に対応するほか、Chromecast built-in対応スピーカーを使った「マルチルーム機能」にも対応しています。

 

最大出力は40W(20W+20W)。USBメモリ内のMP3音源を再生できるUSBポートのほか、3.5mmステレオミニのヘッドホン出力端子を搭載。サイズ/重量はW420×H225×D102mm/約2.5kg。

Google Homeユーザーが「買ってよかった!」と思った3つのポイント

「スマートスピーカー」が日本で発売されて、ようやく半年が経ちます。便利だとはよく耳にするものの、具体的にどんなことができるのかわからない、という人は多いでしょう。

筆者も会社では「Google Home」を、自宅では「Amazon Echo」を愛用しているのですが、本当はもっと便利に使えるのではないかと目下、模索中。すでに使っている人でも、筆者と同じく試行錯誤を続けている人がほとんどではないでしょうか?

 

そこで、生活に取り入れてさまざまな使いこなしを試している人を直撃。『iPadバカ』の著者でもあり、新しいガジェットやデバイスはひととおり試すのが信条、「Google Home」も発売と同時に入手したという商品開発コンサルタントの美崎栄一郎さんに、愛用中のGoogle Homeの魅力について聞きました。

 

1. スイッチを探らずに照明を点けられる

「Amazon Echo」や「Clova WAVE」など、現在いくつものスマートスピーカーが日本でも発売されています。そのなかから美崎さんがGoogle Homeを選んだのは、今後対応機器が増えそうだったからだといいます。それは、美崎さんが使い始めて一番便利になったと感じているのが“家電の操作”だからなのです。

 

Google Homeはスマートスピーカー、つまりインターネットにつながるスピーカーなので、同じインターネット回線上にある対応家電を声で操作することができます。この対応家電が発売時から多いのが、Google Homeの強みのひとつです。

 

「Google Homeを導入して一番ありがたいと思ったのが、連携している照明のオン/オフを声でできることです。1階から2階に移動するときに両手が塞がっていても、『OK Google、電気を点けて』というだけで照明が点くんです」

↑フィリップスの「Hue」など、Google Homeに対応した電球を連携させれば、声での操作が可能になる。

 

これまでは照明を点けるために、両手に持っていたものがあればいったん置いてから、また夜真っ暗な家に帰ってきた場合は壁を手で探ってスイッチを探し、電気を点けるというひと手間がありましたが、これがなくなったのは美崎さんの生活においてささやかなようでいて、実際は大きな変化だったのだとか。

 

美崎さんはエアコンのオン/オフや温度調整、加湿器のオン/オフ、ロボット掃除機の操作などにもGoogle Homeを活用していて、これらもすべて声で操作しているそうです。

 

「Suicaがここまで普及したのは、“切符を買う”という動作をなくして、本来の目的である“電車に乗る”という行為がスムーズにできるようになったから。エアコンを操作するときも、目的はリモコンを触ることではなく、オン/オフや温度調整をすることです。これまでは誰かに“エアコンをつけて”とお願いしていたのを、その“誰か”がGoogle Homeに交代してやってくれている感じですね」。

 

ロボット掃除機があらぬ方向に行ったときには、「止まって」と言ってストップさせるシーンもあるそうで、まるで犬に「待て」と言っているような気分になるのだとか。こう聞くと、Google Homeを導入すると、まるで家族が増えたように感じるようになるのかもしれません。

 

2. 文字入力のストレスから解放される

Google Homeが家電と連携できるとはいえ、家電を対応モデルに買い替えなければ、その利便性の恩恵には預かれません。ならばと、美崎さんがGoogle Homeをおすすめする理由はほかにもあります。

 

それは「スマホでの文字入力をしなくて済む」こと。

 

たとえば、スマホやタブレットで表示した対応コンテンツを、Wi-Fiを介してテレビに表示できるデバイス「Chromecast」。これをテレビに接続してGoogle Homeと連携すると、「OK Google、かわいい猫の動画を見せて」と話すだけで、YouTubeで“かわいい猫の動画”を検索し、テレビで再生してくれるのです。

↑Google Homeは「YouTube」や「Netflix」などの動画の検索、早送りなどの音声操作に対応する

 

「話しかけるだけでいいというのは、圧倒的にラク。“書く”という動作に比べ、“話す”というのは原始的ですよね。スマホでの文字入力は一定の学習が必要ですが、音声入力なら文字入力ができなくてもいいんです。老眼が始まった人にとっても、これは大きな強みになります」

 

また、仕事中は「OK Google、タイマーを15分後にセット」と話して時間を区切って作業をしたり、「OK Google、ニュースを教えて」と話してニュースを聴いたりしているそうです。とくに、好きなタイミングでニュースを聴けるのは、放送時間を待たなければいけないテレビのニュース番組を見るよりも便利ですね。

 

すでにiPhoneでは「Siri」、Androidでは「Googleアシスタント」がスマホの操作をサポートしてくれていますが、出先でいきなり話しかけるのはためらわれる人が多いはずです。しかし、Google Homeは室内での使用を前提としたものなので、操作時の恥ずかしさを感じることはありません。

 

さて3つめの「できること」とは? スマートスピーカーの本領発揮! といえる機能がありました。

3. 音楽再生時こそスマートスピーカーの本領発揮

Google Homeは、スマホとBluetoothで接続して単なるスピーカーとして使うこともできますが、せっかくなのでスマートスピーカーならではの機能も活用したいところ。なかでも美崎さんが気に入っているのが、楽曲の再生中にアーティスト名や曲名を教えてくれる機能だといいます。

 

「Google Homeを使い始めて『Google Play Music』を使うようになりました。普通のBluetoothスピーカーと違い、楽曲の再生中に『OK Google、この曲は何?』と聞くだけで、アーティスト名と曲名を教えてくれるんです。また、学習を重ねれば自分が好きな曲だけを再生してくれるようになるのも、スマートスピーカーならではですね」

↑「OK Google」や「ねぇGoogle」と話しかけるとライトが点灯し、音声の聞き取りモードになる。対応している音楽アプリは「Google Play Music」だけでなく、「Spotify」や「うたパス」なども

 

美崎さんがGoogle Homeを使い始めて、唯一気になっているのが、ディスプレイがないことだとか。

 

たとえば、「OK Google、明日の天気は?」と尋ねたときに、耳と目で確認できると安心です。今年の後半には、JBL、Lenovo、LG Electronics、ソニーがディスプレイ搭載モデルを発売するそうなので、今後の進化にも期待したいところです。

↑写真は今年発表されたLenovoのスマートディスプレイ。10インチモデルは249ドル、8インチは199ドルで、アメリカでは今夏発売予定。日本での発売は未定

 

日々のくらしのなかで「ちょっと面倒かも」と思っていたことが、もしくは面倒なことすら気づいていなかったことが、話しかけるだけで解決するスマートスピーカー。こんなに便利なアイテムを使わない手はありませんよ。

 

【プロフィール】

商品開発コンサルタント / 美崎栄一郎

1971年、横浜生まれ大阪育ち。大阪府立大学大学院工学研究科を卒業後、花王で約15年勤務し、「アタック」「ニュービーズ」「ワイドハイター」などの日用品から、化粧品のブランドである「レイシャス」「ファインフィット」まで幅広く手がける。その後独立し、現在は商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家として活動中。

 

取材・文=今西絢美

 

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【徹底検証】LINE、Amazon、Appleのスマートスピーカーで“買い”はどれだ!?

国内では先んじて発売されたLINEの「Clova WAVE」や、世界トップシェアの大本命「Amazon Echo」、2018年発売といわれるもいまだ謎の多いApple「HomePod」の3モデルが、着々とGoogle Home包囲網を張っています。それぞれの“切り札”となる機能をチェックしました。

 

私が比較しました:ジャーナリスト西田宗千佳さん

西田

スマートスピーカー市場の動向に精通。成功のカギは「パートナーデバイス」にあると見ている。

 

パートナー戦略でリードするAmazon Echoが優位

Google アシスタント搭載スピーカーが賑わう一方で、その他の音声アシスタント搭載モデルも盛り上がりを見せています。

 

国内メーカーとしてひとり気を吐いているLINEのClova Waveが10月に発売されると、およそ1か月後には米国市場で約70%のシェアを誇る大本命Amazon Echoが上陸。スマートスピーカー市場はまさに群雄割拠です。ジャーナリストの西田宗千佳さんは、Amazonの「連携力」が躍進の切り札になると語ります。

 

「AmazonはLINE、Googleからひと足遅れて11月に日本市場へ参入しましたが、パートナー戦略で他社を一歩も二歩もリード。盤石の体制を整えつつあります。LINEは、少なくとも現段階では音声認識の完成度で劣っており、早期改善が必須です」

 

また、日本での発売は未定ながら、2月にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売開始となったAppleのHomePodも、大注目のスマートスピーカー。実機のデモは行われておらず、西田さんはこれについての明言を避けましたが、今後の動向が注目されます。

 

ついに日本に上陸した世界一のスマートスピーカー

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Amazon

Amazon Echo

実売価格1万1980円

音声アシスタントAlexaを搭載。「スキル」と呼ばれるコマンドを呼びかけて、天気予報やニュースの読み上げやスマート家電の操作、飲食店でのテイクアウト予約注文といったサービスを利用できます。カラバリは3色を用意。

 

「Alexa」搭載スピーカーでできること

・Amazon Musicを利用して音楽を再生

・スポーツ試合の結果や次の予定を知る

・スマートホームをコントロール

・ショッピングリストやTo-Doリストの管理

・飲食店のテイクアウト注文

20171219_suzuki20↑上位モデルのAmazon Echo Plus(1万7980円)もラインナップ。スマートホームの操作が容易に行えるハブを内蔵しています

 

Amazon Echoの切り札! 連携サービスが多彩で気軽に始められる

国内での発表時点で100社以上の提携パートナーが存在し、265もの「スキル」を用意。スマート家電の操作やニュースの読み上げほか、娯楽やお役立ち情報などのサービスが満載で、誰でも気軽に始められます。

20171219_suzuki19↑エントリー機のAmazon Echo Dot(5980円)。機能は上位機と共通します

 

音質・機能ともにスタンダードで無難なセレクト

「音質・機能ともに、まさに“スタンダード”。本機かGoogle Homeのどちらかを選べば、まず失敗しないでしょう。価格も抑えられています。メッシュ部の交換が難しいのは欠点かも」

 

音声でメッセージも送れる日本メーカー希望の星

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LINE

Clova WAVE

1万4000円

AIアシスタントClovaを搭載。音楽再生や天気予報の案内、スマート家電の操作のほか、音声でLINEメッセージの送信もできます。バッテリー駆動にも対応し、宅内の好きな場所に持ち出して使用可能。

 

「Clova」搭載スピーカーでできること

・音声でLINEのメッセージ送信

・LINE MUSICを利用して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・天気予報や運勢などの案内

・BTスピーカーとして音楽を再生

 

Clova WAVEの切り札! LINE MUSICを聴き放題で1万2800円の格安価格に

同社が手がける音楽ストリーミングサービスLINE MUSICの利用(12か月間聴き放題)と本体がセットで1万2800円に。キャンペーンは2018年1月31日まで実施中です。4000万曲以上が聴き放題で楽しめる。通常料金は月額540円〜です。

20171219_suzuki24↑LINE MUSIC

 

20171219_suzuki25↑4つのマイクに加えて、ノイズキャンセリング機能を搭載。あらゆる方向からの音声を高精度で認識できます

 

音質は上々だが、アシスタントの完成度に疑問

「現状では音声アシスタントの完成度はいまひとつで、操作性には不満があります。他モデルと比べてサイズが大きく場所を取るのもネックですが、そのぶん音質は良好です」

 

国内発売が待望されるAppleの秘密兵器

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Apple

HomePod

349米ドル(未発売)

音声アシスタントSiriを搭載。Apple Musicと連動して音楽を手軽に楽しめるよう、アーティストやレーベルなど固有名詞の学習を強化しました。カスタムA8チップによる低音の管理をはじめ、音質に注力します。

 

「Siri」搭載スピーカーでできること

・部屋の中でどこに置かれているのか認識

・Apple Musicと連動して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・最新ニュースや天気予報のチェック

・iOS「ホーム」アプリと連動

20171219_suzuki29↑iPhoneなどと同じように、「Hey Siri」と話しかけてからリクエスト。本体に6個のマイクを搭載し、高精度での音声認識を実現します

 

HomePodの切り札! オーディオ機能を強化して最強のホームスピーカーに

それぞれにアンプを搭載した7個のビームフォーミングツイーターのカスタムアレイなど、オーディオ機能を強化。Apple Musicとの連携により、快適なリスニングを実現します。

20171219_suzuki28↑Apple Musicとの連携を強化。音楽・アーティスト関連の音声認識や検索の精度を高め快適に使えるように

 

「HomePodは、現時点ではまだ実機デモが行われておらず、詳細はベールに包まれています。日本での発売は未定ですが、2018年以降になるといわれています」

 

 

【西田宗千佳連載】日本での「スマートスピーカー」市場の勝者はどこか

「週刊GetNavi」Vol.63-4

スマートスピーカー市場も、アメリカでは「第二フェーズ」に入った感がある。それに対して日本は、製品の市場投入が英語圏に比べて1年以上遅くなり、ようやく去年秋に商品が出たばかりである。

 

日本でも、現状の2トップがAmazonとGoogleであるのは間違いない。LINEは、音声アシスタントの完成度の点でまだキャッチアップしきれていない。一方、アメリカと日本で大きく異なるのは、AmazonとGoogleのシェアの差である。アメリカでは圧倒的な強さを誇るAmazonだが、日本では1月末現在でもEchoが「限定的な販売」に留まっていることもあって、シェアを伸ばせていない。一方でGoogleは家電量販店などで積極的な販売を行っており、販売の中心はGoogle Homeになっている。

↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)

 

こうした結果、日本でのシェアではGoogleがAmazonを凌駕しており、世界的にも珍しい状況になっている。今後、Amazonが販売を全面解禁した時、シェアがどう推移するかは興味深いところだ。とはいえ、いずれにせよ、日本では海外ほどAmazonとGoogleの間にシェアの差が生まれず、激しい競争を繰り広げることになりそうだ。

 

筆者は、日本における競争のポイントが2つある、と思っている。

 

ひとつはやはり家電連携、特にテレビだ。

 

日本のテレビは特に複雑な商品で、音声アシスタントによって操作が簡便化されるなら、消費者にとってもプラスになる。4Kテレビへの買い換えは進んでおり、その時に音声アシスタント内蔵であることは、魅力のひとつになるはずだ。現状、テレビへの食い込みではGoogleが先行しており、有利な要素のひとつと考えられる。

 

AmazonのAlexaについては、海外から「Alexa対応家電」がもっとたくさん上陸すると、状況が変わってくるのではないか、と感じる。日本での家電連携ではGoogleアシスタントの方が充実している印象だが、世界に目を向けると、非常に多くの種類の家電があり、Googleアシスタントよりも分厚い市場を構成している。そうした「海外からの影響」がどのくらい日本にもやってくるか、という点の評価が、Amazon陣営の日本での評価を大きく分けるのではないだろうか。

 

LINEは現状、こうした争いに入っていくには実力が不足している。しかし、市場はまだ成長期にも入っていない。市場が本格的な成長期に入る前にソフトを進化させることができれば、マスへの訴求力・知名度の点ではかなり優位であり、巻き返しも不可能ではない。といっても、猶予は数か月もないと思われるので、改善は待ったなしだ。

 

そういう風に考えると、海外と日本では市場環境がかなり異なっているのが見えてくる。海外と日本でシェアトップが異なる可能性もあるし、市場を分け合う可能性もある。「日本語」という特殊事情に加え、市場のスタートが1年遅かった、という点が、大きく影響しているわけだ。
消費者としては、ここで「勝ち馬」を見抜かなければいけない状況を強いられるのではなく、「どれを買っても損をしない」のが理想なのだが、なかなかそうはいかない。現状、AmazonとGoogleのどちらを買っても大きく損はしないと思うが、海外ほどシェアトップの行方がはっきりしていない、ということは理解しておいた方がいいだろう。

 

●次回Vol.64-1は「ゲットナビ」4月号(2月24日発売)に掲載予定です。

 

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【西田宗千佳連載】スマートスピーカーはもう古い!? どこにでも入り込む音声アシスタント

「週刊GetNavi」Vol.63-3

今年のCESで話題だったのが、「スマートディスプレイ」と呼ばれる製品だ。Googleは自社ブースに、レノボ/JBL/LGの製品を展示したほか、ソニーも2018年中に製品化を予定している。

 

スマートディスプレイとは「タッチ画面付きスマートスピーカー」のことだ。認識結果が画面に出て、検索した情報が音声だけでなくテキストや画像でも表示される。もちろん、動画や音楽の再生も可能だ。Googleはスマートディスプレイと呼んでいるが、こうした商品を出すのは、なにもGoogleが最初ではない。Amazonはアメリカ市場では「Echo Show」という製品を発売中で、こちらでもGoogleに先んじている。というよりも、Echo Showが切り開いた方向性に「スマートディスプレイ」という名前をつけて拡大路線に入ろう、というのがGoogleの狙いである。

↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」↑Amazonが発売している「Amazon Echo Show」

 

そもそもスマートスピーカーは、スマートフォンから画面を取り去ったようなもの、という側面がある。日時や情報などを見るためにちょっとしたディスプレイがあれば、確かに便利ではあるだろう。実のところ、ディスプレイ付きスマートスピーカー(スマートディスプレイ)の正体は、「固定して使うタブレット」に近い。目覚まし時計やキッチンタイマーの代わりにタブレットを使う人はけっこういるが、そうした用途のためだけにタブレットを用意する人はあまりいない。しかし、タブレットほど複雑なアプリを動かさないまでも、ちょっとした情報が表示される「ネット専用端末」があれば、それはそれで便利ではある。従来は、そういうものを作ってもヒットする可能性は薄かったが、スマートスピーカーが「音声アシスタントを使った、音声による操作」という方向性を切り開いたことによって、「ちょっとしたネット専用端末」にもニーズが生まれた……と考えればいいだろう。

 

では、今後、スマートスピーカー的なものはすべてスマートディスプレイ的な製品に置き換わるのか……というと、おそらくそうではない。ディスプレイがいらないシーンは多いし、価格的にもずいぶん差がある。200ドル近いデバイスだとディスプレイ付きが中心になるかも知れないが、購入される大半はより安い製品になるだろう。

 

そして、もっと別の可能性がある。

 

すでにある様々なジャンルの家電に、音声アシスタントの機能が搭載されてしまう世界だ。例えばテレビ。ソニーやLGエレクトロニクスの2018年モデルには、Googleアシスタントの機能が内蔵される。テレビがスマートスピーカーと同じ役割を果たすだけでなく、テレビ内の機能を音声で動作させることもできるようになる。同じように、冷蔵庫や洗濯機、洗面台やトイレなどに音声アシスタントが搭載される可能性は高い。

 

そうなると、家の各所にスマートスピーカーを置く必要はなくなり、家電連携と音声アシスタントの機能を、家のどこにいても使うことができるようになるのだ。

 

各社はそうした世界をすでに想定しており、新しいデバイスよりも、音声アシスタント自身をアピールする戦略に切り換えつつある。GoogleがCESでアピールしたのも、あくまで音声アシスタントのコマンドワードである「Hey Google」であり、スマートディスプレイではなかったというのもその現れだ。

 

では、こうしたトレンドがどのように日本へ影響してくるだろうか? そのへんは次回のVol.63-4で解説していこう。

 

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【西田宗千佳連載】圧倒的トップシェアのAmazonは「横綱相撲」

「週刊GetNavi」Vol.63-2

スマートスピーカーへの注目度は、昨年2017年のCESで加熱した。Amazonのスマートスピーカーである「Echo」のヒットが確実になり、Amazonが採用する音声アシスタントである「Alexa」に対応した機器が多数展示されていたからだ。Amazon自身は大きなブースを出しておらず、存在感はそこまで大きくなかったものの、Alexa対応機器は700点以上展示されており、とにかく2017年のCESは「Alexa旋風」に見舞われていた。

↑Amazon Echo↑Amazon Echo

 

それから1年が経過した今年2018年のCESでは、今度はGoogleによる「Googleアシスタント旋風」が吹き荒れていたわけだ。

↑CES2018ではGoogleアシスタント専用ブースが展開された↑CES2018ではGoogleアシスタント専用ブースが展開された

 

そんななか、Amazonの存在感はどうだったのかというと、実は、会場ではほとんど「Amazon」という企業を意識することがなかった。昨年同様、今年も大規模なブースを構えなかったからだ。Amazon自身によるAlexaのアピールは、会場数か所にひっそりと垂れ幕が掲げられていた程度であり、目立ち方だけを見ると、AmazonとGoogleではGoogleの圧勝、という状況だった。

 

だが、これをもって、世界市場でGoogleが勝ち始めている……と考えるのは正しくない。むしろ、アメリカ市場の状況を知っている人から見ると、「Googleはかなり危機感を感じて勝負に出た」と感じるはずだ。

 

調査によって数値は違うものの、アメリカのスマートスピーカー市場のトップはAmazon。しかも、2位のGoogleに圧倒的な差を付けた「独占市場」の趣すらある。シェアは最低でも60%、調査によっては70%近い値も出ており、20%弱とみられるGoogleの値を大きく上回る。音声アシスタントはまだまだこれから普及が始まる技術ではあるが、現時点で大きな差を付けられていることは、Googleにとって好ましい状況ではない。

 

そこでGoogleは、家電に関する話題が集中するCESにターゲットを絞り、強いアピールをすることによって、Amazonに負けているというイメージを覆す作戦に出たのである。

 

対するAmazonは、少なくともCESでは無理なプロモーションは行わなかった。今後の出方は気になるが、筆者の目にはどちらかというと、「すでに強いので、パートナーを含めて落ち着いて戦う」つもりなのでは、と見えた。すなわち「横綱相撲」に入ったのだ。

 

一方で気になることもある。

 

今回のCESにおいてGoogleは、スマートスピーカーにディスプレイを内蔵した「スマートディスプレイ」を発表した。また、テレビや自動車などの中に音声アシスタントとして組み込まれることもアピールした。これらによって、勝負の軸をスマートスピーカー単体から「音声アシスタント全体」に切り換えようとしているのだ。この点はAmazonも同様の構えで、パナソニックが自動車向けにAlexaの搭載を決めたという発表には、担当副社長を登壇させている。今後、スマートスピーカーという単体製品から、より広い世界へ競争が拡大するのは間違いなく、Googleはその新しいフェイズで、スマートスピーカーでの不利をひっくり返そうとしている。

 

スマートスピーカーから音声アシスタント全体へという戦いの構図の変化は、どのような意味を持っているのだろうか? そのへんは次回のVol.63-3で解説していこう。

 

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【西田宗千佳連載】音声アシスタント戦争、GoogleはCESで勝負に出る

「週刊GetNavi」Vol.63-1

20180110_bln1_03↑Google Home

 

Googleが本気でCESに注力した理由

2018年1月9日から12日まで、米ラスベガスにて、毎年恒例のテクノロジーイベント「CES2018」が開催された。筆者も例年通り、年初からこのイベントの取材のために現地を訪れていた。

 

現地入りしてまず驚いた。ラスベガスの交通広告が「Hey Google」に占拠されているのだ。ラスベガスを走るモノレールまで「Hey Google」でラッピングされている。「Hey Google」とは、スマートスピーカーの「Google Home」などで使われている「Googleアシスタント」に、命令を呼びかける際に使うコマンドワードだ。これまで広告などでは「OK Google」や「ねぇGoogle」が使われてきたが、これから英語圏では「Hey Google」が基本となるようだ。

 

その後、CES会場に着いても、至るところに「Hey Google」とGoogleアシスタントのマークをモチーフにした看板があった。その看板は、ソニーのような大企業から、小さなネット連携スイッチを作るベンチャー企業まで、様々な場所にある。これは、Googleが各企業に対し、共同プロモーションを持ちかけているからだ。さらに、メイン会場の外にも、Googleは臨時の建物を作っており、GoogleアシスタントをはじめとしたGoogleのサービスと連携するハードウエアを多数展示。印象的なデモも行われていた。

 

そもそもCESはテクノロジーイベントだが、その中核はあくまでハードウエア。だから、Googleのようなネット企業は、これまで大きなアピールを行なってこなかった。しかし今年、GoogleはCESを占領するような勢いで、宣伝戦略・アピール戦術を繰り広げた。

 

その様子を見て、筆者は次のような思いを強くした。「あぁ、Googleは、音声アシスタントの領域で、Amazonに対して圧倒的な焦りを感じているのだな」と。

 

みなさんもご存知の通り、AmazonとGoogleは、スマートスピーカーの分野で戦いを繰り広げている。アメリカ市場では、2016年後半にAmazonが低価格な「Amazon Echo Dot」を発売して以降、スマートスピーカーが急速に普及。CESの主催者であるCTA(全米民生技術協会)の予測によれば、スマートスピーカーは2018年だけで4360万台が売れ、前年比で60%もの成長を果たす、とされている。現在、2社はスマートスピーカーの販売に加え、連携機器の獲得においても熾烈な競争に直面しているのだ。

 

だからこそGoogleは、膨大な宣伝費をつぎ込んでも、家電に注目が集まるイベントで、Googleアシスタントの存在感を強調したかったのだろう。

 

では、迎え撃つAmazonはどうするのか? 両社の戦いはどうなるのか? 気になる日本での状況にどんな影響があるのか? そうした部分は、次回のVol.63-2以降で解説する。

 

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スマートじゃない家電を声で操作するためのスマートスピーカー用周辺機器「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」レビュー

スマートスピーカーの売りのひとつが家電製品をコントロールできること。しかし、現在家庭にある家電製品の多くは無線LANなどによる通信機能を備えていないので、スマートスピーカーから操作できません。そこで数社から販売されているのが「スマート赤外線リモコン」。これをスマートスピーカーと連携させることで、声で従来の赤外線リモコン対応家電製品をコントロールできるようになります。今回はラトックシステムから発売された「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」のレビューをお届けします。

 

↑ラトックシステム「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」。実勢価格は7560円↑ラトックシステム「スマート家電コントローラ RS-WFIREX3」。実勢価格は7560円

 

RS-WFIREX3は、赤外線リモコン機能を備えたワイヤレスコントローラーです。スマートスピーカーと連携利用するために開発された製品ですが、スマートフォンだけでも利用可能。RS-WFIREX3を家庭内に設置していれば、外出先からでもテレビ、照明、エアコンなどの家電を遠隔操作できます。

 

↑天面の丸いパーツは照度センサー。左側面にはWPSボタンとmicroUSB端子が並んでいます↑天面の丸いパーツは照度センサー。左側面にはWPSボタンとmicroUSB端子が並んでいます

 

現在はAmazon Alexaにのみ対応していますが、今後のファームウェアアップデートでGoogle Homeもサポートする予定です。

 

↑冬の寒い日に屋外から暖房をつけて、帰宅前に部屋を暖めておくことも可能↑冬の寒い日に屋外から暖房をつけて、帰宅前に部屋を暖めておくことも可能

 

製品の内容物は非常にシンプル。製品本体以外には、USBケーブル、クイックスタートガイド、保証書しか入っていません。いまどき分厚いマニュアルが入っていないのには納得ですが、USB-ACアダプターぐらいは同梱してほしかったところです。

 

↑USBケーブルの長さは実測約150cm。USB-ACアダプターは同梱されておらず、別途5V1A以上のUSB-ACアダプターを用意する必要がある↑USBケーブルの長さは実測約150cm。USB-ACアダプターは同梱されておらず、別途5V1A以上のUSB-ACアダプターを用意する必要がある

 

RS-WFIREX3のセットアップは、(1)スマートフォンにアプリ「スマート家電コントローラ」をインストール、(2) RS-WFIREX3を無線LANルーターに接続、(3)家電製品のリモコンを登録、Amazon Alexaにスキル「スマート家電コントローラ」を登録……という流れになります。

 

↑まず専用アプリ「スマート家電コントローラ」をスマートフォンにインストール。今回はiPhoneで試したが、Androidスマートフォンにも対応している↑まず専用アプリ「スマート家電コントローラ」をスマートフォンにインストール。今回はiPhoneで試したが、Androidスマートフォンにも対応している

 

↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった↑製品底面にはQRコードが印刷されている。アプリで「カンタンWi-Fi接続」を選べば、MACアドレスなどを入力しなくても、無線LANルーターのパスワードを打ち込むだけで、無線LANへの接続は完了する

 

セットアップは非常にカンタン! ……と言いたいところですが、筆者が今回試したときにはちょっとトラブルが起きました。原因は不明ですが無線LANルーターへの接続が完了せず、アプリからRS-WFIREX3の初期化(ファクトリーリセット)を指示されたのです。さらに初期化もなぜかできなかったので、いったんUSBケーブルを抜いてしまいました。USBケーブルを挿し直したら初期化できましたが、完全にフリーズしてしまっていたようですね。

 

↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった↑再接続のために、USB端子の左横にある「WPSボタン」を押すようにと画面に指示が出たが、説明どおり約10秒間押してもファクトリーリセットは実行されなかった

 

家電製品のリモコン登録は多少の試行錯誤が必要です。というのもメーカーや製品によりますが、必ずしも自分が所有している家電製品のリモコンのプリセットが登録されているとは限らないからです。ちなみに今回、東芝製テレビ、パナソニック製照明、ダイキン製エアコンを登録しましたが、製品名、シリーズ名がピッタリ合うものはありませんでした。とは言え型番が違うプリセットをいくつか試せば使えるものは見つかりますし、いざとなれば学習機能も利用可能です。

 

↑リモコンのプリセットは、TV/セットトップボックス、ブルーレイ/DVDレコーダー、エアコン、照明、AV機器/ホームシアター、扇風機、掃除機、電源スイッチ、ディスプレイ分配器、加湿器、おもちゃ、その他の機器(加湿空気清浄機、NASなど)など多くの製品向けが用意されている↑リモコンのプリセットは、TV/セットトップボックス、ブルーレイ/DVDレコーダー、エアコン、照明、AV機器/ホームシアター、扇風機、掃除機、電源スイッチ、ディスプレイ分配器、加湿器、おもちゃ、その他の機器(加湿空気清浄機、NASなど)など多くの製品向けが用意されている

 

Amazon Alexaと連携するための設定はわかりやすいですね。もちろん事前に「Amazon Alexa」アプリをセットアップしている必要がありますが、Amazon Alexaの登録、変更はRS-WFIREX3のアプリから呼び出されます。Amazon AlexaアプリでRS-WFIREX3用のスキルを探す必要はなく、ほぼシームレスにセットアップが完了します。

 

↑まずは右上のメニューアイコンから「Amazon Alexaの登録/変更」を選択↑まずは右上のメニューアイコンから「Amazon Alexaの登録/変更」を選択

 

↑次に、利用する家電リモコンのアイコンをタップすると、この画面が開かれる。ここで「スキルの登録ページを開く」をタップすると、リモコンIDがクリップボードにコピーされたのち、「スマート家電コントローラ」のスキル登録ページに移行↑次に、利用する家電リモコンのアイコンをタップすると、この画面が開かれる。ここで「スキルの登録ページを開く」をタップすると、リモコンIDがクリップボードにコピーされたのち、「スマート家電コントローラ」のスキル登録ページに移行

 

↑初回設定時はこのまま「有効にする」をタップ。もし利用するリモコンが変わったり、増えたりして、改めて設定する際には「再登録(無効化&有効化)」を行う↑初回設定時はこのまま「有効にする」をタップ。もし利用するリモコンが変わったり、増えたりして、改めて設定する際には「再登録(無効化&有効化)」を行う

 

↑自動的にコピーされたリモコンIDをペーストして「登録」ボタンを押せばスキルの登録は完了↑自動的にコピーされたリモコンIDをペーストして「登録」ボタンを押せばスキルの登録は完了

 

↑Amazon Alexaアプリで「スマート家電コントローラが正常にリンクされました」と表示されたら、手動でRS-WFIREX3のアプリに戻り、Amazon Alexaと連携するリモコンを選択し、「登録」ボタンをタップ。これですべての設定は完了となる↑Amazon Alexaアプリで「スマート家電コントローラが正常にリンクされました」と表示されたら、手動でRS-WFIREX3のアプリに戻り、Amazon Alexaと連携するリモコンを選択し、「登録」ボタンをタップ。これですべての設定は完了となる

 

さて肝心の音声指示の使い勝手ですが、RS-WFIREX3にはひとつ大事な決まりごとがあります。それは、Amazon Alexaに呼びかける際には「家電リモコンで」または「家電リモコンを使って」という前置きが必要ということ。つまり、テレビをつける場合には「アレクサ、家電リモコンでテレビを8チャンネルに切り替えて」などと命令が少し長くなります。

 

これはRS-WFIREX3が、Amazon標準のスマートホームスキルではなく、メーカー独自開発のカスタムスキルを使っているためです。そのぶんRS-WFIREX3は単純な電源オン/オフだけでなく、テレビのオン/オフ、チャンネルの切り替え、ボリュームの変更、エアコンのオン/オフ、冷房/暖房/除湿/自動のモード切り替えと温度設定、照明のオン/オフ、明るさの変更などきめ細かな音声指示が可能です。

 

なお、「アレクサ、家電リモコンを実行して」と話しかけると、対話形式で操作することが可能です。対話形式のぶん即座にコマンドを実行できませんが、音声コマンドを覚えていないうちは重宝する機能ですね。

 

↑便利なスマート赤外線リモコンだが、スマートスピーカーと別に設置しなければならないのが難点。個人的には多少値上がりしたとしても、「Clova WAVE」のようにAmazon AlexaにもGoogle Homeにも赤外線リモコンを内蔵してほしいところ↑便利なスマート赤外線リモコンだが、スマートスピーカーと別に設置しなければならないのが難点。個人的には多少値上がりしたとしても、「Clova WAVE」のようにAmazon AlexaにもGoogle Homeにも赤外線リモコンを内蔵してほしいところ

 

「家電リモコンで」という前置きが少々億劫ですが、RS-WFIREX3はそのぶん細かな音声指示が可能。セットアップも他社製スマート赤外線リモコンより容易です。まだAmazon Alexaもスマート赤外線リモコンも発展途上の感は否めませんが、現時点でも家電コントロールを快適にしてくれることは間違いありません。どちらもファームウェアアップデートに対応しているので、より自然な会話でのコントロールは将来のアップデートに期待しましょう。

2018年のSNSは何が流行する? 2017年の流行ワードから紐解く2018年ITトレンド

ハッピーニューイヤー! ついに終わってしまいましたね、2017年。皆さんの2017年はどんな年でしたか?あっという間に過ぎた一年ですが、IT業界には様々なサービスが立ち上がり、アーリーアダプターたちの心を躍らせました。2017年の締めくくりとして、私が今年気になったIT界の流行を2018年の展望を踏まえてお話ししたいと思います。

1.「インスタ映え」

インスタ映え−−今年はこのワードを外すことはできないでしょう。写真共有サービスInstagramで「いいね」を多く集めそうな写真を撮影するために、人々は街へ出かけ、ショップは見栄えの良い商品や撮影スポットを用意しました。2017年初頭時点の国内ではまだそれほど普及していなかったInstagramが、ユーキャン新語・流行語大賞で年間大賞を受賞するほどメジャー化するとは思いも寄りませんでした。

 

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そもそも、Instagramは最近始まったサービスではありません。2010年にアメリカのベンチャー企業がアプリをリリースしたのがスタートで、当初は写真愛好家が好んで利用するサービスでした。大ブームが起きる前から使っていた国内のユーザーも、このブームにはさぞ戸惑ったことと思います。当初は正方形のみの写真を一枚投稿するスタイルでしたが、現在では長方形の画像を複数枚投稿することができ、フィルターの数も増えるなど、ユーザーのニーズに合わせて変化しています。

 

Instagramを運営するフェイスブックジャパンによると、「2017年日本で人気のあったハッシュタグ」は、1位「#猫/#ねこ」、2位「#写真好きの人と繋がりたい」、3位「#可愛い/#かわいい」、4位「ファインダー越しの私の世界」、5位「#ハンドメイド」です。ハッシュタグに単語ではなく文章を入れるのは、日本国内ならではのカルチャーだそう。ハッシュタグのフォローができる新機能も発表されたので、来年はさらにハッシュタグの使い方が重要になりそうです。

 

また、Instagramに「ストーリーズ」というショートムービーの投稿機能が登場したのも2017年です。「スターバックスに行ったらInstagramだけど、マクドナルドならTwitter」と言っていた女子高生たちも、24時間で自動的に消えるストーリーズには”盛れていない”風景を投稿しています。「2017年日本で人気のあったロケーション」には、例年とほぼ変わらず、1位「#東京ディズニーリゾート」、2位「#ユニバーサル・スタジオ・ジャパン」といった観光スポットが並ぶのですが、その投稿内容はより日常的で楽しいものに変わってきているとのこと。2018年は「インスタ映え」を意識しない自然な投稿がInstagramを埋め尽くすのかもしれません。

2.「スマートスピーカー」

2017年は日本の”スマートスピーカー元年”と言っても過言ではないほど、スマートスピーカーが次々と発売されました。前述のユーキャン新語・流行語大賞には、「AIスピーカー」がノミネート。「スマートスピーカーなのか、AIスピーカーなのか」という声も聞こえてきますが、IT界では「スマートスピーカー」と呼ぶべきという意見が主流のようです。

 

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国内市場でスマートスピーカーの先陣を切ったのは、LINE。「Clova WAVE」は独自の音声アシスタント「Clova」を用いたスマートスピーカーで、LINEを送信できることが大きな特徴です。続いて、グーグルの「Google Home」が発売されました。こちらの音声アシスタントは「Googleアシスタント」で、誰の声かを認識する機能を持っています。そして、スマートスピーカー市場で圧倒的なシェアを持つAmazonの「Amazon Echo」が発売されました。こちらに搭載されている音声アシスタントは「Alexa」。「スキル」と呼ばれるアプリのような仕組みを使うと、機能を拡張していくことができます。これ以外にも、ソニーやオンキヨーパイオニアなどがGoogleアシスタントやAlexaを採用したスマートスピーカーを発売しています。

 

”「OK,Google」と呼びかけるのが気恥ずかしい”などの声も挙がったスマートスピーカーですが、キーボードや文字パネルを使った入力ではなく、音声で入力可能な点が子どもやシニアに受け入れられているようです。とはいえ、指示をしても「わからない」と返されたり、聴きたい曲名を指定しても同名の別の曲がかかったりと、画面で選んで指示をした方が早いときも多くあります。

 

2018年には、音声アシスタントにSiriを搭載した「HomePod」がアップルより発売予定です。若年層を中心にiPhone人気が高い日本では注目の高い製品ですが、国内発売の予定はまだ未定です。家電や自動車、スマートホームとの連携が進んでいくことで、実用性のあるデバイスへの進化が期待できます。

3.「マストドン」

今年の春に旋風を巻き起こしたSNS、「マストドン(Mastodon)」をご存じでしょうか。マストドンは昨年ドイツで始まったサービスで、国内では2017年4月に爆発的な人気を呼びました。マストドンは各インスタンス(サーバー)に登録する分散型のSNSです。TwitterやFacebookとは異なり、ひとつのアカウントを登録すればマストドンのほとんどの投稿を見られるわけではなく、基本的には自分が登録したインスタンスの投稿を見ることになります。

 

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マストドンは各インスタンス(サーバー)に登録する分散型のSNSです。TwitterやFacebookとは異なり、ひとつのアカウントを登録すればそのサービスのほとんどの投稿を見られるわけではなく、基本的には自分が登録したインスタンスの投稿のみを見ることになります。

 

インスタンスは自宅サーバーでも立ち上げることができるため、ニッチな話題を語り合うために専用インスタンスを作ることもできます。国内向けとして立ち上がった「mstdn.jp」やpixivが運営する「pawoo.net」、ドワンゴによる「friends.nico」が有名ですが、特定のゲーム専用インスタンスや地域限定インスタンスなども数多く存在します。

 

ただ、春頃の盛り上がりとは裏腹に、12月現在では活用しているユーザーは少なくなっているようです。消滅したインスタンスもたくさんあります。SNS疲れから新たなSNSを求めてアカウントを取ったものの、中央サーバー型でないマストドンをうまく使いこなせなかったユーザーもいるでしょう。

 

マストドンが急速に盛り上がっていく様子は、個人的には「Google+」というGoogleが運営するSNSが開始された頃と重なりました。現在も位置情報ゲーム「Ingress」のユーザーが交流する場として活用されているGoogle+ですが、開始当初はアーリーアダプターがこぞってアカウントを取得し、乗り遅れては大変とばかりにフォロワー増やしに躍起になったものです。かくいう私もGoogle+の書籍を出しましたので、完全にブームに乗っかろうとしたわけです。2018年のSNSはInstagramが王者の位置を獲得するのか、新たなSNSがまた旋風を巻き起こすのか、とても楽しみですね。

4.「メルカリ」

クリスマスの翌日からクリスマスプレゼントとおぼしきアクセサリーががんがん出品されている「メルカリ」ですが、2017年も注目を集めたサービスです。

 

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「メルカリ」とは、インターネットでフリーマーケットのようにモノを売買できるサービスです。スマホのカメラで撮影してすぐ出品、購入も簡単ということで、若い女性を中心に人気があります。サービス開始は2013年で、12月に世界累計ダウンロード数が1億を突破したそうです。12月には「売れた商品の約半数が出品から24時間以内に売れている」と発表されました。

 

メルカリはその手軽さと売買のスピード感が特徴です。使いかけの化粧品や試供品、壊れた製品など、通常のネットショッピングでは価値がないと判断される品もあっという間に売れていきます。

 

今年の春には、現金が実際の金額より高値で売られていることで話題になりました。どうやらクレジットカードで決済して目先の現金を手に入れたい人を狙ったようですが、これをうけメルカリは現金紙幣の出品を禁止しました。その後、交通系ICカードやパチンコの景品などの出品もありましたが、24時間体制で監視して削除する対策が取られています。また、不正利用を防ぐために、利用者が初回出品する際に個人情報登録を義務化する方針を固めています。

 

そしてメルカリは、11月より「メルカリNOW」という即時現金化のサービスを開始しました。売りたいものをスマホで撮影するだけで査定金額が表示され、すぐ入金されるというサービスです。6月にサービスを開始した「CASH」と並んで、即時買い取りサービスは2018年も目の離せないカテゴリーです。

2018年注目の「Tik Tok」

さて、2017年に話題になったITワードを振り返ってきましたが、ここで2018年に注目したいサービスをもうひとつご紹介します。それは動画ソーシャルアプリ「Tik Tok」。

 

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ダンスや口パクのショートムービーを投稿するWebサービスで、若い女性を中心に流行り始めています。来年の今頃は、「Tik Toker」が世を席巻しているかもしれませんよ。

初めて買うなら音がいい方を選んでみては? JBLブランド初のスマートスピーカー「JBL LINK」で始める近未来的生活

今年、AmazonやLINE、Googleなど各社から相次いで発売されたスマートスピーカーは、IoT(Internet of Things)の素晴らしさを手軽に体験できる注目アイテム。でも、なぜこれほどまでに注目されているのでしょうか? その秘密は、近い将来、わたしたちの生活を大きく変えるかもしれない革新的な“UI”にあります。

 

従来、PCのキーボード・マウス操作やスマホのタッチ操作のように、デジタル製品のUIは「手」を使うものがほとんどでした。しかし、スマートスピーカーは音声で操作することを前提としたUIを採用しています。

gn160608-09↑PCやスマホなどは手で操作するUIを採用してきました

 

未来を舞台にした小説や漫画などで、登場人物が家のなかの壁や天井にむかって話しかけて、朝食を作らせたり出かける際に着る洋服の用意をさせたりしているシーンを見たことはありませんか? SFファンタジーの世界のなかの夢の技術だったものが、いよいよ現実になりつつあるのです。それを最も身近に体験できるデバイスとして登場したのが、スマートスピーカーというわけ。

 

今回、そんな最先端のテクノロジーを体験すべく、JBLから登場したスマートスピーカー「JBL LINK 10」をお借りして、その使い勝手を体験してみました。

 

音声アシスタント機能が生活を変える

JBL LINKシリーズは、Googleが開発するAIアシスタント機能「Googleアシスタント」を搭載したJBLブランド初のスマートスピーカー。バッテリーを内蔵し、連続5時間の再生ができる「JBL LINK 10」と、より大容量のバッテリーを搭載し連続10時間再生が可能な「JBL LINK 20」の2種類をラインナップしています。実売価格は、LINK 10が1万5000円前後、LINK 20が2万0000円前後(いずれも税抜)。カラーはどちらもブラックとホワイトの2色を用意しています。

↑JBL LINK 10。片手に収まるサイズ↑JBL LINK 10。片手に収まるサイズ

 

↑上部には操作ボタンを備えるものの、音声操作だけでほぼ事足ります↑上部には操作ボタンを備えるものの、音声操作だけでほぼ事足ります

 

本機に向かって、「OK、Google」という掛け声とともに話しかけると、質問に対する回答を対話形式で答えてくれるほか、天気情報、料理のレシピ、交通チェックなどの情報も音声で教えてくれます。Google Homeアプリでは、スマートスピーカーで何ができるのか、どういう風に言えばいいのか確認することも可能。初めて使う方でも迷わずに使えます。

↑↑Google Homeアプリでできることを確認可能

 

朝出かける前にチェックしておきたい天気情報を知るために、あなたはどのデバイスを使いますか? テレビをつければ画面上部にお天気マークが表示されていたり、30分に1回くらいは天気予報のコーナーが放送されたりしますね。スマホの検索欄に“今日の天気”と入力して調べる人や、天気予報アプリを利用する人もいるでしょう。

 

でも、スマートスピーカーならもっと簡単に天気情報を調べることができます。例えば、現在地の天気が知りたいときは、OK、Googleのあとに「今日の天気は?」と聞くだけ。もしこのあと大阪に出張する予定があるなら、「今日の大阪の天気は?」と聞いてみましょう。Googleアシスタントが音声で今日の天気や気温を教えてくれます。

 

忙しい朝は、朝食を食べながら着替えたり、持ち物の準備をしたり、1日のスケジュールを確認したり、色々なことを同時に行うことが多く、いくつ手があっても足りません。そんなとき、スマートスピーカーに聞くだけで知りたい情報を教えてくれるのはとても便利です。

 

JBLならではの高音質で音楽を楽しめる

スマートスピーカーでできることはそれだけではありません。JBL LINKはGoogle Play MusicやSpotifyなどの音楽ストリーミングサービスと連携させることができるので、「Spotifyで最新のヒット曲を流して」などと話しかけるだけで、簡単に音楽を楽しむことができます。Googleが発売しているスマートスピーカー「Google Home」でも音楽再生はできますが、音質の面ではやはりオーディオブランドJBLならではの高品位なサウンドに軍配が上がります。

↑音楽を↑音楽を再生したり停止したり、ボリュームを変えたりするのもすべて音声で操作できます

 

JBL LINKは本体に2つのフルレンジスピーカー(LINK 10は45mm径、LINK 20は50mm径)を搭載しているので、1台で360度に広がるワイドなサウンドを再生することができます。その音質は、ひきしまった低音とクリアな中高音が弾むような、イキイキとしたJBLらしさのあるもの。ロックやジャズ、ポップスなどを楽しく聴かせてきくれます。

 

再生や停止、音量調節などもすべて音声操作で行えます。大きな音で音楽を再生していても、「OK、Google」と言えば音量をミュートしてくれるので、音声コマンドが音楽にかき消されてしまうこともありません。

 

本体はIPX7準拠の防水仕様なので、水しぶきのかかる水周りやバスルームなどでも気兼ねなく使うことが可能。バッテリーを内蔵しているので、外に持ち出してアウトドアで使うこともできます(Wi-Fiのない場所では使える機能が制限されます)。

↑底面にはゴム素材を使っているので、水に濡れた場所でもすべりにくくなっています↑底面にはゴム素材を使っているので、水に濡れた場所でもすべりにくくなっています

 

本体がWi-Fiで直接通信を行うので、一般的なBluetoothスピーカーのように音楽再生中にスマホに着信があっても再生が止まることはありません。もちろん、屋外などではBluetoothスピーカーとして使うことも可能です。

 

スマートスピーカーでは、このほかにもIoT家電の操作なども行えますが、そのためには対応モデルを揃えねばならず、その利便性を享受するにはもうしばらく時間がかかりそう。当面は情報検索と音楽再生が主な使い道になりそうです。

 

それならば、初めてのスマートスピーカーには、ハイクオリティなサウンドが楽しめるオーディオブランドの製品を選ぶのがベストチョイス。最新の音声アシスタント機能を高品位なサウンドで体験してみたい方は、ぜひJBL LINKシリーズをチェックしてみて下さい。

オーディオメーカーならではの視点でIoTに挑む! オンキヨーが音にこだわったスマートスピーカー2種を発売

オンキヨーグループが開発したAI(人工知能)アシスタントを搭載するスマートスピーカー2モデルが11月末に発売されました。この2モデルは、それぞれ異なるAIアシスタントに対応しており、ユーザーが自分の好きなAIに対応したスピーカーを選べるようになっている点が特徴です。

 

Googleアシスタント搭載の「G3(VC-GX30)」はブラックとホワイトの2色展開。価格はオープンですが、想定売価は2.5万円前後になります。

↑Googleアシスタント搭載の「G3」。コンパクトなスクウェアデザイン。カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色↑Googleアシスタント搭載の「G3」

 

20171204-i02 (2)↑コンパクトなスクウェアデザイン。カラーバリエーションはホワイトとブラックの2色

 

アマゾンAlexa搭載の「P3(VC-PX30)」はブラックの1色で、オープン価格。想定売価は3万円前後です。G3は家電量販店などで一般販売されますが、P3については発売当初、アマゾンのオンラインショッピングサイトで一部のアマゾン・プライム会員向けに招待制として限定的に販売されます。

Alexa搭載の「P3」Alexa搭載の「P3」

 

↑Alexa搭載の「P3」。こちらはブラックの1色展開↑こちらはブラックの1色展開

 

オンキヨーグループは「マルチAI戦略」の名の下に、今年の春にはアップルのボイスアシスタント「Siri」に対応したLightning端子直結のイヤホン「RAYZ」シリーズや、Lightning接続のポケットスピーカー「RAYZ Rally」を発売しています。今回の2モデルは同じ戦略に続くスマートスピーカー。9月にベルリンで開催されたエレクトロニクスのイベント「IFA2017」で欧米向けモデルとして発表された製品が、それぞれのAIアシスタントの日本語対応を受けていよいよ国内で発売されます。

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音楽性を重視したスマートスピーカー

今回の新製品では「新しい音体験をつくること」を目指したと語るのは、開発プロジェクトを指揮したオンキヨー AI/IoT事業戦略室 室長の宮崎武雄氏です。「AIの技術革新は日々ものすごいスピードで進んでいます。2015年にスマートスピーカーが発売されたアメリカからは、音楽を好きな方々が声で操作できるスマートスピーカーに日々馴染んで、新しいリスニングスタイルのなかに定着しつつあるという声が聞こえてきます。音声操作という新しいインターフェースも加えて、これからのスピーカーは音楽を聴くためのツールだけでなく、様々な用途に『使うスピーカー』になるだろうとオンキヨーは考えています。今回発売した新製品を皮切りに、様々なパートナーと手を組みながらスマートスピーカーの多彩な使用シーンを開拓していきたい」。宮崎氏が意気込みをアピールしました。

 

ふたつの新製品はともに、オーディオメーカーであるオンキヨーの独自技術を活かした「音楽好きのためのスマートスピーカー」であると宮崎氏が製品の特徴を説明しています。各製品のポイントを紹介しましょう。

 

Googleアシスタントを搭載する「G3」はコンパクトな本体に2cmのトゥイーター、8cmのウーファーを搭載した2ウェイ構成のモノラルスピーカーです。ウーファーは同サイズの従来スピーカーユニットに比べて約1.5倍の振幅量を持たせて、駆動力の高いマグネットを搭載したカスタム仕様。この新開発のウーファーユニットを強固なフレームで固定して剛性を高めることで、サイズを超えたパワフルな中低音が再現されます。エンクロージャーを敢えて振動させて、独自の解析技術でコントロールしながら豊かな音の響きも加えました。オンキヨーのスタッフに聞いたところ「G3はどちらかと言えばクリアで繊細なニュアンスを再現できるサウンド」であるとのこと。

20171204-i02 (3)↑キューブ状のボディの「G3」。カラーは2色を用意

 

20171204-i02 (4)↑天面に操作パネルを搭載

 

アマゾンのAlexaを搭載した「P3」は、本体の正面側に2基の2.5インチ・フルレンジウーファーを搭載。背面側にデュアルパッシブラジエーターを設けて、厚みと広がりのある音を再現します。本機のサウンドの傾向は、「マッシブな低音が再現できる、エネルギッシュなアメリカンサウンド」を目指してチューニングしているそうです。

20171204-i02 (7)↑円筒形の「P3」。カラーはブラックのみ

 

20171204-i02 (8)↑こちらも天面に操作パネルを搭載

 

どちらのスピーカーも本体の天面に複数のマイクユニットを搭載しています。ある程度大きな音を出しながら音楽を聴いている時にも、マイクが音声コマンドを正確に拾ってくれるのか心配なところですが、そこは本体の設計ルールに従って、ノイズリダクション回路を含めたマイクシステムのチューニングを行ったことで、より正確で安定感のある性能を発揮するそうです。

 

その他のインターネットにつないで楽しめるスマート系サービスは、どちらも本家のスマートスピーカーと同じことができます。音楽配信サービスについては、G3がGoogle PlayミュージックとSpotify、P3がAmazon Music Unlimitedとdヒッツに対応。IPインターネットラジオはともにradiko.jpの聴取に対応したほか、P3はTuneInのサービスも聴けます。

 

複数のスマートスピーカーによるマルチルームリスニングについては、G3は同じGoolgeアシスタントを搭載するGoogle Homeと連携できるほか、グーグルのChromecast built-inの機能に対応するコンポーネントとWi-Fiを経由してつながることができます。

↑G3はGoogle Homeに対応したほかの家電や照明などと連携することも可能↑G3はGoogle Homeに対応したほかの家電や照明などと連携することも可能。「加湿器をつけて」と話しかけると横に置かれた加湿器が作動するデモが披露された

 

アマゾンのAlexaを搭載するスマートスピーカーには現在のところ本家の「Echoシリーズ」があります。こちらはマルチルーム再生機能の日本語対応が間もなくローンチ予定ですが、その後もEchoシリーズのAlexa搭載スマートスピーカーとはクラウドを介して同じホームネットワーク上で認識はできるものの、マルチルーム再生のタイミングがうまく同期しなかったり、いくつかの機能的な制限が生まれるようです。代わりにP3が搭載するDTSの「Play-Fi機能」を使えば、マルチルーム再生や2台のP3によるステレオ再生、Spotifyのストリーミングなど多彩なコンテンツへのアクセスが広がります。

 

なお、オンキヨーグループで展開するオンキヨー、パイオニアの両ブランドからはChromecast built-in、DTS Play-Fiに対応するネットワークオーディオ機器も「70機種以上」と数多くあるので、スマートスピーカー以外にもマルチルーム再生を楽しむための製品に豊富な選択肢が揃っています。

20171204-i02 (12)↑ネットワーク経由でAIアシスタントのサービスにつながるオーディオ機器を多数展開している

 

将来は家のアチコチにスピーカー&マイクが設置される?

「オンキヨーグループとして、今後も徹底してAIアシスタントを搭載するスマートスピーカーの開発・販売を強化していきたい」とオンキヨー&パイオニア マーケティングジャパンの社長である荒木健氏が壇上で宣言しました。「音楽を通じて一人ひとりの生活を豊かにしていきたい」という荒木氏は、AIのテクノロジーを活用して、今後はさらに多様な可能性が広げられると構想を語りました。スマートスピーカーについてもG3やP3のようにリビングやプライベートルームに置いて使うタイプのものだけでなく、天井に埋め込んだり、キッチンの壁にビルトインするタイプのスピーカーに、外付けのマイクやAIコントローラーを組み合わせてスペースを有効に活用しながら設置していく方法があると指摘しました。現在は国内の住宅総合メーカーとパートナーシップを組んで、お風呂の壁面を振動させて音を鳴らす「加振器」にAIアシスタントを組み込んだBtoB向け商品開発にも取り組んでいるようです。

↑オンキヨー&パイオニア マーケティングジャパンの荒木氏(写真左)とオンキヨーの宮崎氏(写真右)↑オンキヨー&パイオニア マーケティングジャパンの荒木氏(写真左)とオンキヨーの宮崎氏(写真右)

 

↑オンキヨーグループが提案する未来のAIを活用したホームオートメーションのイメージ↑オンキヨーグループが提案する未来のAIを活用したホームオートメーションのイメージ

 

↑バスルームで快適に音楽を楽しめる音響設備とAIの融合モデルも開発中だ↑バスルームで快適に音楽を楽しめる音響設備とAIの融合モデルも開発中だ

 

またGoogleアシスタントやAlexa以外にも、アメリカのSOUNDHOUND社が開発するAIアシスタント「HOUNDIFY」を組み込んだスマートデバイスや、オートモーティブ(自動車)用のインフォテインメント機器と同社のスマートスピーカーの技術をつないでいく方向にも様々な取り組みを模索しているのだとか。今回発売されたG3/P3は、オンキヨーグループのAI&スマート戦略の氷山の一角なのかもしれません。続く今後の展開も楽しみですね。

 

 

2017年冬のボーナス平均額は75万円!! さぁ、あなたは何を買いますか?

『ボーナス』、なんて素敵な響きでしょうか。

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1年頑張った自分へのご褒美をもらえたみたいでテンションが上がりますよね。東京都内にある1000の民間労働組合を対象に調査したところ、今年のボーナスの平均金額は75万2189円(参考:https://allabout.co.jp/gm/gc/472096/)と、前年比で0.04%増加しているとのこと。みなさんのお財布事情はいかがでしょうか?

 

私は社会人になってから一度だけボーナスをもらったことがあるのですが、性格上ポポポーンと使ってしまうためアットいう間になくなってしまいました(涙)。最近では貯蓄傾向が高めとのことでしたが、「何買おうかな~」なんて考えるだけでも楽しいですよね! この冬、ボーナスもらえる人ももらえない人も、さぁ一緒に妄想を膨らませちゃいましょう!

 

今年のうちにゲットしたい「スマートスピーカー」

各メディアでも話題の「スマートスピーカー」ですが、『GetNavi 2018年1月号』(GetNavi編集部・編/学研プラス・刊)によると、2018年になるとさらに多くの製品が登場するとのこと。今のうちにゲットしておけば、流行を先取りできちゃうこと間違いなしです。価格も安いものは5,000円前後で購入できるので、「ボーナスないけど買っちゃえ!」なんて人にもオススメ(笑)。現時点で、LINEとGoogleとAmazon等からスマートスピーカーが販売されており、来年にはAppleも参入するとのこと。現時点でのオススメを教えてもらいましょう!

 

オススメはGoogle Home Mini。機能面で見劣りせず、コスパと設置性は最高。良音のスピーカーと組み合わせて使えば文句なしだ。

(『GetNavi 2018年1月号』より引用)

 

「そもそも、何ができるの?」という方も多いかもしれませんが、簡単にいうと手を動かさずにスピーカーに話しかけるだけで、作業ができる機械のこと。話しかけると音楽を流してくれたり、天気予報を教えてくれるのはもちろん、LINEのスマートスピーカーでは音声でメッセージを送信できたり、Amazonでは飲食店からテイクアウトの注文をできたり、Googleはなんと6人の声を聞き分けられるモデルまであるそうです。そのうち、「OK、グーグル。私の仕事しておいて~」なんて時代も来ちゃうかもしれませんね!

 

毎日食べるものをもっと美味しく簡単に楽しめる「キッチン家電」

「ボーナスで白物家電を買っちゃえ!」という方、今のうちにゲットしておきたいのは、やはりキッチン家電でしょう!

 

特にこの冬のオススメは「炊飯器」。今年はお米の新品種も多く登場したことも影響しているのか、大手メーカーも気合の入った新商品が多いとのこと。お米の銘柄ごとに水の量を教えてくれるものから、南部鉄器の羽釜を使ったものまで本当に様々。違いなんてわかるの~? と思う方もいるかもしれませんが、『GetNavi 2018年1月号』では徹底比較されておりましたので、自分の好みと照らし合わせながらじっくり読んでみるのもいいかもしれませんね。

 

他にも、かたまり肉を360度回転させながら作り上げるローストビーフ家電の「ロティサリーグリル&スモークNB-RDX100(パナソニック)」や、ボタンを押すだけでワンランク上の卵かけご飯が作れる「究極のTKG(タカラトミーアーツ)」、時間のかかる煮込み料理がパパッとできる自動調理鍋など主婦にも嬉しい一品が勢ぞろいしていますよ。

 

ボーナスはなくても正月はくる! 「動画見放題サービス」で楽しむべし

「いやいや、私ボーナスないから」という方だって、何かご褒美は欲しいですし、年末年始も家でゴロゴロしたいじゃないですか~。そんなお供に「動画見放題サービス」はいかがですか? 最近では映画やアニメの配信だけでなく「独占動画」も続々と増えてきているので、年末年始も飽きることなくダラダラできちゃいます。動画配信サービスをいくつか比較してみましょう!

 

Netflix:月額702円~、1ヶ月間無料

U-NEXT:月額2,149円、31日間無料

dTV:月額540円、31日間無料

Hulu:月額1007円、2週間無料

Amazonプライム:月額325円(年間3,900円に加入の場合)、30日間無料

 

私もボーナスはありませんが、この冬から「Netflix」と「Amazonプライム」のダブル加入をしちゃいました! スマホで移動中に動画を見たり、寝る前に懐かしのドラマを見たりと加入してから動画三昧楽しんでおります。毎週何かしらの新しいコンテンツが追加されますし、もうこのままずっと動画ばっかり見ていたい〜! とダメ人間街道まっしぐらですが、この1年頑張りましたから、私も!!(と、言い続ける予定です。)

 

『GetNavi 2018年1月号』には、ボーナスがある人もない人も1年頑張った自分へのご褒美商品が満載。どれをゲットしようか、特に決めてないなぁという方でも一度ご覧になってみてはいかがでしょうか?

 

 

【著書紹介】

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GetNavi 2018年1月号

著者:GetNavi編集部

出版社:学研プラス

読者の「賢い買い物」をサポートする新製品情報誌。話題のスマートフォンから薄型テレビ、パソコン、デジタルカメラまでベストバイを断言!

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「スマートスピーカー」はくらしをどう変える?

最近話題の「スマートスピーカー」は、一度使い始めると便利で手放せなくなるアイテムです。とはいえ、「スマホがあれば十分」と思っている人も多いはず。たしかに、「Siri」や「Googleアシスタント」を使えば、スマホに向かって話しかけるだけで調べ物ができたり、タイマーをセットしたりといったことが可能です。

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では、スマートスピーカーの魅力はどこにあるのでしょうか。今回は、「Google Home」でわかる、スマートスピーカーの利便性について紹介したいと思います。

 

 

会話形式で検索や操作ができるスピーカー

そもそも「スマートスピーカー」とは一体何なのか。簡単に説明すると、知りたいことを教えてくれたり、タイマーをセットするなどの日常のタスクをこなすお手伝いをしてくれたりするスピーカーです。もちろん、音楽サービスも利用できますし、スマート家電の操作もできます。そして、それらをリモコンではなく声で操作できるというのが最大の特徴です。

 

Google Homeの場合は、「OK、Google」もしくは「ねぇ、Google」と呼びかけたあとに、してほしいことを話しかければ、その内容を実行してくれます。

 

Google Homeは2モデルがあり、音楽再生時の音質を重視するなら「Google Home」(1万5120円)、省スペース性を優先するなら「Google Home Mini」(6480円)がおすすめ。Google Homeはホワイトのみですが、別売りのベースに着せ替えれば本体の雰囲気が変わります。Miniはチョーク、チャコール、コーラルの3色から選べます。

Google Homeのサイズは直径96.4mm、高さ142.8mm。利用にはWi-Fi環境が必要になる。(写真提供/Google)Google Homeのサイズは直径96.4mm、高さ142.8mm。利用にはWi-Fi環境が必要になる。(写真提供/Google)

 

 

Google Home Miniのサイズは直径98mm、高さ42mm。手の平に収まるコンパクトなサイズ。(写真提供/Google)Google Home Miniのサイズは直径98mm、高さ42mm。手の平に収まるコンパクトなサイズ。(写真提供/Google)

 

名前にあるとおりGoogleの製品ですが、AndroidスマホだけでなくiPhoneでも使えます。Android 4.4以降またはiOS 9.1以降のスマホに対応しており、Googleアカウントさえあればいいんです。

 

 

“ながら調べ”がとにかくらくちん

Google Homeではさまざまな検索が可能ですが、調べ物ならスマホでもできますよね。とはいえ、何かほかのことをしながらだと、スマホに文字を入力して検索するのは面倒です。そんなときこそGoogle Homeの出番!

 

たとえば、「OK、Google。今日の天気は?」と話しかけるだけで、設定した住所に基づいた気象情報をすぐに教えてくれます。聞き方もいろいろあり、「今日は傘いる?」「今日は寒い?」といった、人に話しかけるようなくだけた言い方でも正しく認識するんです。

 

朝、その日の予定を確認したいなら、「OK、Google。今日の予定を教えて」と聞けば、Googleカレンダーに登録されている予定を伝えてくれます。最大6つのGoogleアカウントと音声をマッチングできる仕様なので、登録しておけば自分以外の人が予定を確認しようとしても、他人に予定を教えることはありません。また、自宅や勤め先の住所を設定しておけば、通勤経路の交通状況なども教えてくれます。

 

「今日はどんな日?」と聞くと、天気、通勤経路の交通状況、次の予定などがまとめてわかる「今日はどんな日?」と聞くと、天気、通勤経路の交通状況、次の予定などがまとめてわかる

 

外出の支度をしながらニュースを確認するには、「OK、Google。最新のニュースを教えて」と話しかけましょう。これだけで、NHKラジオニュースや日経電子版NEWSなどを耳で聞いてチェックできます。

 

総合ニュースだけでなく、ビジネス、スポーツ、エンタメなどの提供元も選択できる総合ニュースだけでなく、ビジネス、スポーツ、エンタメなどの提供元も選択できる

 

 

ユニークな質問にも回答

Google Homeはちょっとした調べ物にも役立ちます。たとえば、「月までの距離は?」と質問するだけで教えてくれたり、「トラの鳴き声は?」と聞くと実際の鳴き声を聞かせてくれたりするんです。子どもと一緒に使ってみると楽しそうですね。

 

ほかにも、翻訳機能やちょっとした計算、「チョコレートケーキは何カロリー?」といった栄養価についても教えてくれます。

 

これらの機能はスマホでも同じことができますが、調べるのにいちいちスマホを探したり取り上げたりしなくていいですし、何ができるのかどんどん試したくなるでしょう。

 

 

便利なサービスとの連携も拡大中

Google Homeは、Google検索だけでなく、多彩なサービスと連携しているのも特徴です。現在、対応しているのは、「Ameba」「SUUMO」「食べログ」「トクバイ」「なみある?」「日本史語呂合わせ」「ピカチュウトーク」「ベストティーチャー」「ホットペッパーグルメ」「Yahoo! MAP」「楽天レシピ」など。対応サービスは今後増えていく予定です。

 

たとえば、「OK、Google。楽天レシピと話す」と話しかけると、楽天レシピ上でレシピ検索が行えます。使いたい食材を伝えると、楽天レシピ上に出ている該当レシピを教えてくれます。検索結果はメールで送信してくれるので、実際に作るときにはスマホでレシピを見ながら作れるんです。

 

メールでレシピを送っておくと、あとからスマホですぐにレシピの詳細を調べられるメールでレシピを送っておくと、あとからスマホですぐにレシピの詳細を調べられる

もうひとつ便利だと思ったのが、Yahoo!MAP。このサービスでは自分の住んでいる地域のゴミの日を教えてくれます。「明日は何のゴミが出せるんだっけ?」と思ったときに、手早く調べられるのがいいですね。

 

Chromecast 製品との連携でより快適に

Google Homeでは音楽を聴くことも可能です。対応しているサービスは「Google Play Music」と「Spotify」。スマホの音楽を再生するのではなく、これらの音楽配信サービス上の楽曲を再生する仕組みです。

 

アーティスト名や曲名で調べて再生するだけでなく、「リラックスする音楽をかけて」と伝えてムードに合ったプレイリストを再生したり、「この曲名は?」と質問して再生中の曲を調べたりもできます。

 

また、スマホで再生しているコンテンツをテレビに出力できる「Chromecast」(4980円)とペアリングすれば、Google Homeに話しかけるだけで「Netflix」や「YouTube」のコンテンツをテレビで再生でき、一時停止や30秒戻しも声で操作できます。

 

「OK、Google。Netflixで~を見せて」と話しかければ、すぐに作品を検索してテレビに表示してくれる「OK、Google。Netflixで~を見せて」と話しかければ、すぐに作品を検索してテレビに表示してくれる

 

Chromecastには、「Googleフォト」上の写真や動画をテレビに表示する機能もあります。「ニューヨークで撮った写真を見せて」といったふうに話しかければ、Google Homeが勝手にニューヨークで撮影された写真を探してテレビに表示してくれるんです。旅先で撮った写真や動画を家族や友人と見たいときに、みんなが声で操作できるのは楽しそうですね。

 

また、フィリップスの照明器具「Hue」など、インターネットにつながるいわゆる“スマート家電”のなかには、Google Homeで音声操作できるものもあります。Hueの場合は、声で点灯させたり、照明の色を変えたりといったことが可能です。

リビングだけでなく、寝室にも1つあると便利。Hueと組み合わせれば声で照明を操作でき、ベッドから出なくて済むリビングだけでなく、寝室にも1つあると便利。Hueと組み合わせれば声で照明を操作でき、ベッドから出なくて済む

 

 

暇つぶしの遊び相手にもなってくれる

ここまでは「音声アシスタント」として優秀なアシスタントぶりをご紹介しましたが、実は雑談も楽しめます。

 

筆者が頻繁に遊んでいるのがなぞなぞ。「OK、Google。なぞなぞを教えて」と話しかければ、簡単なものから難しいものまで、さまざまななぞなぞを投げかけてくれます。ほかにも、今日の運勢を教えてくれたり、だじゃれを言ってくれたりと、かなり“遊び”の部分もあるんです。

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Google Home以外の選択肢も急増中

スマートスピーカーはGoogle Home以外にも選択肢が増えつつあります。代表的な製品が、Amazonの「Amazon Echo」と、LINEの「Clova WAVE」。

 

Amazon Echoは3モデルあり、家電との連携がしやすい「Echo Plus」(1万7980円)、高機能スピーカー付きの「Echo」(1万1980円)、コンパクトサイズの「Echo Dot」が揃います。

Amazon Echoシリーズは、2017年11月15日現在、招待メールが届いているユーザーのみ購入可能。Amazonの購入ページで招待メールをリクエストする必要があるAmazon Echoシリーズは、2017年11月15日現在、招待メールが届いているユーザーのみ購入可能。Amazonの購入ページで招待メールをリクエストする必要がある

 

Amazon Echoの特徴は、なんといっても対応スキル、つまり連携サービスの多さです。目覚まし時計の設定や予定、天気の確認なども当然できますし、音楽聴き放題サービス「Amazon Music Unlimited」を使った音楽再生も可能です。

 

それに対し、LINEの「Clova WAVE」(1万2800円)はLINEのアカウントに連携して利用するスマートスピーカーです。「LINE MUSIC」の音楽再生や、音声リモコンでの家電操作、LINEへのメッセージ送信や新着メッセージの確認などが行なえます。現状の機能はまだまだ少ない印象ですが、機能は徐々にアップデートされていく模様。生活の中心にLINEがある人にとっては使いやすいモデルかもしれませんね。

Clova WAVEを購入すると、1年間LINE MUSICが実質無料で利用できるClova WAVEを購入すると、1年間LINE MUSICが実質無料で利用できる

 

今回紹介した製品以外にも、まだまだ各社から登場するスマートスピーカー。「機械に向かって話すのは恥ずかしい」と思っている人こそ、その便利さに一度触れてみませんか?

 

 

取材・文=今西絢美 撮影=真名子

 

 

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Google、Amazonに続け! Microsoftも音声アシスタントスピーカーを米国で発売。現地メディアの反応は?

話しかけるだけで色々な操作をしてくれる音声アシスタントスピーカー。Google Homeの日本語版も販売が開始され、Amazonも「Echo」を年内には日本へと投入予定ですが、日本でも普及するのかどうか――。ガジェット通の皆さんは期待を持って注目しているのではないでしょうか。

 

アメリカではGoogleとAmazonが競争を繰り広げ、少しずつ機能やデザインの異なるアシスタント・デバイスを次々に発表しています。そんななかで長い間、音声アシスタントを提供しながらも、なかなか話題に登らないのがMicrosoftの音声アシスタント「Cortana」です。

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そこで、MicrosoftがHarman Kardonと共同開発したのが、音声アシスタントスピーカーの「Invoke」です。Cortanaが搭載されて価格は約2万2800円。ライバルに大きく遅れた形ですが、AppleのHome Pod(約4万円。未発売)やGoogle Home Max(約4万5000円。未発売)よりも安い価格設定で、果たしてここから追い上げることができるのか。10月末に販売が開始されると、すぐに海外テックメディアが取り上げました。

 

パッと見は初代Amazon Echoのようなタワー型のスピーカー。360度に音を広げる構造で、ウーファーが3つ、ツイーターも3つ、パッシブラジエーター2つを搭載し、低音も高音もパワフルに提供してくれるとのこと。早速のレビューを展開している海外メディアも「音質はAmazon EchoやGoogle Homeに比べるとかなり良い」と高評価です。

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GoogleもGoogle Home Maxでハイエンドスピーカーとしての性能を備えたバージョンを展開する一方、Amazon Echoも最新式は2.5インチウーファー、0.6インチツイーターを搭載してきています。各社が「スピーカーとしてもちゃんと使えるよ」という点をプロダクトの強みとして出してきていますが、Invokeもオーディオ機器ブランドのHarman Kardonと共同開発されると決まったときには、多くのユーザーが音質に期待しました。

 

機能面は物足りないけど、音質の良いものが欲しければ買う価値ありそう

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しかし、ただ音質が良いだけでは後発のアシスタントスピーカーとしては物足りません。実際のアシスタントとしての使い心地が気になるところです。

 

AmazonのAlexaやGoogle Homeと比べて一番大きい違いは音声認識の精度のようです。TIMEやArstechnicaといった大手メディアはレビュー記事で「Google Homeが自然な言葉の認識に最も長けており、Invokeは分かりやすい質問で聞き返す必要がある」とまだまだ改善の必要性を述べています。

 

では、Alexaに匹敵しているのかというと、Alexaには既に一般ディベロッパーたちが開発してきた何万というスキル(サードパーティーが開発した音声制御アプリ)が存在しているわけです。NestやPhilips Hueといったスマートホーム関連のプロダクトはInvokeだけではなくGoogleもAmazonも対応しており、プラスアルファの機能が求められるわけですが、発売されたばかりのInvokeに追加できるスキルはわずか100ほど(Amazon Echoは2万以上)。今後ディベロッパーたちによって増やされることが期待されます。

 

とはいえ、老舗オーディオブランドとMicrosoftによるプロダクトですから、失敗作というわけでもありません。音質の良いアシスタントスピーカーを手ごろな価格で求めているユーザーにとっては買いかもしれません。Twitter上のコメントを見てみると「Invokeのスピーカーは本当に良いよ! 音量が大きい!」とサウンドの面では絶賛されています。

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Skypeが利用できる点もセールスポイントです。スピーカーを通してそのまま通話をすることが可能。これはSkypeを多用する方には地味に有り難いポイントですよね。この一点で購入を決定する人もいるかもしれません。

 

Microsoftのプロダクトということでオフィス関連のソフトウェアを統合した機能を期待したユーザーも多かったようですが、機能面では他のスマートスピーカーと大きく違っていないようです。この点もスキルの追加と平行して期待していきたいところです。

 

日本語ユーザーとして一番気になるのは、日本語での認識がどれくらいの精度で実現されているのかどうか。こればかりは日本語版の開発を待つしかなさそうです。

Google Home mini導入レポ:「とりあえずAI」派に最強の使い勝手を発揮しました

グーグルのAIスピーカー「Google Home Mini」を購入しました。発売日の10月6日にグーグルのオンラインストアで予約購入して、「お届け予定日」とされていた10月26日から1日遅れて27日にわが家に到着。どうやら香港のエクスパンシスの倉庫から発送されて、羽田空港で税関審査を通過していたため1日ぶんの間が空いたようです。何はともあれ、さっそくセットアップして使ってみました。

小さくてかわいい、カラフルなスマートスピーカー

Google Home Miniは10月6日に日本上陸を果たしたスマートスピーカー「Google Home」の弟分です。ぱっと見でもわかる大きな違いはその名前にもあるとおり「ミニなこと」です。天面がファブリック素材になっていて、カラバリがチョーク(ホワイト)とチャコール、さらにオレンジっぽいコーラルの3色から選べるのもミニの魅力。予約開始のタイミングでチャコールだけ販売がスタートしていなかったことと、ありふれた白系じゃつまらないなあと思って、筆者はコーラルにしました。

 

↑手のひらサイズのGoogle Home Mini。明るい色合いのコーラルを選んだ↑手のひらサイズのGoogle Home Mini。明るい色合いのコーラルを選んだ

 

↑今年ドイツで買ってきて使えていないアマゾンの「Echo Dot」スピーカーとサイズを比較。Echo Dotよりも明るい雰囲気↑今年ドイツで買ってきて使えていないアマゾンの「Echo Dot」スピーカーとサイズを比較。Echo Dotよりも明るい雰囲気

 

届いたハコを空けてみます。ハコもミニです。中を空けるとコーラルの可愛らしいスピーカーと、アダプター部分が円形でスタイリッシュなホワイトの電源ケーブル。シンプルな取説が入っていました。6480円(税込)と安価な割にハコはまあまあシャレているけど、中味はやっぱりこんなもんだよねというパッケージの内容。無駄なものは一切省かれています。まあ安価なので文句は言えませんが。

 

↑Google Home Miniのハコ開け。ミニなハコにミニなAIスピーカーが入っていた↑Google Home Miniのハコ開け。ミニなハコにミニなAIスピーカーが入っていた

 

↑同梱されているのは本体とケーブル、簡単な取り扱う説明書↑同梱されているのは本体とケーブル、簡単な取扱説明書

 

スピーカーに電源アダプターを装着すると、アップルの初代iMacに同梱されていたUSBマウスによく似た感じになりました。サイズはそれよりも少し大きいぐらい。セブン-イレブンで買ってきたチーズブッセが規模感としては近い感じです。

↑チーズブッセとサイズを比較。かたちも似てる↑チーズブッセとサイズを比較。かたちも似てる

 

セットアップはとても簡単。できることはGoogle Homeスピーカーと一緒

ホームネットワークへの接続、セットアップはAndorid/iOS対応のアプリ「Home」に従って、ほぼおまかせで簡単にできてしまいました。GoogleアシスタントからできることはGoogle Homeと一緒なので、詳細な解説については別のレビュー記事に譲りますが、キホンだけ押さえておくと、Spotify/Google Playミュージックに常時接続して音楽ストリーミングを聴いたり、天気予報、ニュースサイトでの情報検索、HDMIアダプター「Chromecast」との連携によるNetflix、YouTubeのコンテンツ再生、ならびにフィリップスのスマートLED照明「Hue」などスマート家電の操作などなどが、「声で操作できる」のが革新的というわけです。AIと何気ない一般会話を楽しんでもいいかもしれませんし、友だちやペットのような親しい感覚で接せられるデバイスなのです。

 

なおGoogle Homeで楽しめるサービスはサードパーティーのパートナーにも広がっています。直近ではIPサイマルラジオサービスの「radiko.jp」や、「食べログ」で人気の飲食店を検索したり、「楽天レシピ」の料理レシピサービスなどが次々とGoogle Homeスピーカーのパートナーとして名乗りを挙げてきました。

 

音楽リスニングについては普通のBluetoothスピーカーにもなります。Homeアプリのデバイス設定から「ペア設定されたBluetoothデバイス」にアクセスしてペア設定モードを有効にするか、または音声コマンドで「Bluetooth接続」とリクエストするとペアリング待機状態になるので、あとはiPhoneやAndroidスマホなど好きな音楽プレーヤー機器につなげば、端末に保存した音楽を再生したり、SpotifyやGoogle Playミュージック以外の音楽ストリーミングサービスもGoogle Home Miniで聴くことができます。ただし、Bluetooth接続の場合はスマホからのストリーミングになるので、スマホでアプリを終了したり、端末の電源を切ってしまうと当然音楽は再生できません。

 

音質は? マイクの感度は?

兄貴分のGoogle Homeが「ミニになる」と、マイクの反応や音質には差が出てくるものなのでしょうか。それぞれGoogle Home Miniの実力をSpotifyの楽曲を聴きながらチェックしてみました。マイクの反応については本体がミニであることをみじんも感じさせないほど感度は良好。5m以上離れた部屋から呼びかけてもコマンドに応えてくれました。コマンドを受け付けると手面の4つのLEDが一斉に点灯します。

 

ちなみにGoogle HomeとMiniとでは本体のタッチ操作の方法が変わります。Google Homeは天面がタッチパネルリモコンになっていて、中心を長押しするとリクエストを開始、時計回りにスワイプすると音量アップといった具合に振る舞いますが、Miniは上面タッチ機能がまったくありません。本体の右をタップするとボリュームアップ、左側タップでボリュームダウン、背面にマイクのオン・オフスイッチがあるのみです。左右のタッチパッドは音楽をかけながら本体を持ち上げると、気づかぬうちに右側を長押ししてしまい、音量が爆音になることがあって怖かったです。

 

↑天面のLEDは横並びに点灯。本体の両サイドをタップするとボリュームの上下になる↑本体の両サイドをタップするとボリュームの上下になる

 

音楽再生の音質は思った以上に悪くありませんでした。ボーカルがクリアで、高域のヌケ感が爽やかです。ビル・エヴァンスのジャズピアノはキラキラとした、少し硬質なタッチのメロディが心地よくストレートに響いてきます。ただ、その代わり低音はほぼナシです。そこはサイズ並みな感じで以前にチェックしたGoogle Homeの厚めな中低域とは真逆な印象を受けました。ちょうどサイズが似ているボーズのBluetoothスピーカー「Bose SoundLink Micro Bluetooth speaker」と同じ曲をかけて聴き比べてみると、やはり音響面をしっかりと作り込んだボーズのスピーカーとは低音の鳴りには開きがありました。

 

↑ボーズのスピーカーはさすが音の面では作り込みがしっかりしている印象。特に小さいのに低音が出せる↑ボーズのスピーカーはさすが音の面では作り込みがしっかりしている印象。特に小さいのに低音が出せる

 

もしGoogle Home Miniを買って音質が満足できないようであれば、グーグルの「Chromecast built-in」の機能を搭載するWi-Fiスピーカーやオーディオシステムと組み合わせる手があります。例えばソニーの「SRS-X77」のように、Chromecast built-inの機能を搭載するスピーカーであれば、リビングにGoogle Home Miniを置いて、ベッドサイドやキッチンにSRS-X77を設置。Googleアシスタントに「ベッドルームのスピーカーでSpotifyからジャズを再生して」といった感じにコマンドを送ると、音声ストリームを飛ばしてベッドサイドの高音質なスピーカーで再生してくれます。もしスピーカーにアップコンバートや低音ブーストなどの機能などがあれば、こちらも合わせて活用しながら自分の好きな音に追い込むことができます。

 

Google Home Miniはこんな人にオススメ

Google Home Miniはどんな人にオススメなスマートスピーカーなのでしょうか。まずはとにかくスマートスピーカーがどんなものなのか試してみたい、体験してみたいという方には価格は手ごろだし、設置場所も取らないので非常におすすめです。ただし電源ケーブルをつなぐコンセントが必要なので、家中の「どこにでも置ける」とまでは言い切れません。アダプタにmicroUSB端子でつなげるので、モバイルバッテリーが使えたり、PCにUSB接続して使えないか試してみましたが筆者の環境ではうまくいきませんでした。モバイルバッテリーは使えるという報告もあるみたいなので、引き続き検証してみたいと思います。

 

↑背面に電源用のUSB端子とマイクのオン・オフ切り替えがある↑背面に電源用のUSB端子とマイクのオン・オフ切り替えがある

 

でもとにかくワイヤレスタイプのGoogle Homeスピーカーが欲しいという方は、JBLの「LINK 10」がバッテリー駆動もできるのでベターな選択肢です。Googleアシスタントにこだわらなければ、LINEのClovaを搭載するスピーカー「WAVE」も持ち運べるから便利です。

 

フィリップスの「HUE」など、Googleアシスタントで動かせるスマート家電がもう家にあるので、声でも操作できるようにしたいという方には、やはり安くてコンパクトな「Google Home Mini」がよい選択肢ではないでしょうか。インテリアに調和しやすいデザイン的にもアリだと思います。

 

↑テレビラックの木目にもぴったりマッチした↑テレビラックの木目にもぴったりマッチした

 

↑出窓に置いても様になるGoogle Home Mini↑出窓に置いても様になるGoogle Home Mini

 

Google Homeスピーカーに音質は期待していない、またはGoogle Homeと連携できるいい音のワイヤレススピーカーをもう持っているので、AIの部分だけあれば十分という筆者のような人たちにも「Google Home Mini」は遊べる楽しいガジェットです。キッチンや脱衣所、プライベートルームなどに置いて、気軽に音ものコンテンツを楽しんでみると「案外よくできたスピーカーじゃんか」と気づくことも多々ありました。

音楽のネットワーク再生を楽しみたい人の最適解になるかも

スマホやオーディオプレーヤーと基本1対1でつないで使うBluetoothスピーカーは持っているけれど、音楽配信サービスのストリーミング再生やマルチルーム再生にも用途が広がるWi-Fiスピーカーで、できる様々なことを体験してみたいという方には、じゃあ「Google Home Mini」を使ってみたらと、今の筆者ならレコメンすると思います。スマートスピーカーで何ができるのか、どんなことが便利になるのか知りたいという方は、取りあえずGoogle Home Miniを使ってみるのが理解への近道ではないでしょうか。

Google Homeは秘書でClova WAVEは家族なんだ。スマートスピーカーの”ファミリー力”を検証

この秋冬は急速にAI(人工知能)を搭載した「スマートスピーカー」が盛り上がっています。LINEが10月5日に「Clova WAVE」を、Googleが10月6日に「Google Home」、次いで10月23日に小型版の「Google Home Mini」を発売しました。音声で話しかけると応答するスマートスピーカーですが、何ができるのか、どこが違うのか気になる人も多いでしょう。そこで本稿では、「Clova WAVE」と「Google Home」について、機能を比較しつつレビューします。

 

■重厚感のあるClova WAVEと部屋に溶け込むGoogle Home

まずは両機のスペックから見ていきましょう。「Clova WAVE」は高さが201.05mm、幅が86.25mm、奥行きは139.84mm、重量は998gです。カラーはネイビーで、天面と底面はメタルのシルバー色。面と底面にLEDライトがあり、「Clova(クローバ)」、または「Jessica(ジェシカ)」と呼びかけると、緑色に点灯します。Clovaが応答中は白に、LINEを受信したときは紫色へと光のカラーが変わります。5000mAh /3.8Vのバッテリーを搭載しているため、屋内での持ち運びも可能。ちなみに、バッテリーはLINE MUSICを再生している状態で約8時間半持ちました。

 

↑Clova WAVEは呼びかけると待機状態になり、天面と底面のLEDライトが点灯する↑Clova WAVEは呼びかけると待機状態になり、天面と底面のLEDライトが点灯する

 

↑天面にタッチボタンがあり、ボリューム、プレイリストのショートカットキーが備えられている。音量はライトで確認できる↑天面にタッチボタンがあり、ボリューム、プレイリストのショートカットキーが備えられている。音量はライトで確認できる

 

Google Homeの高さは142.8mm、直径は96.4mm、重量は477g、本体カラーはホワイトです。ベース部分は取り外し可能で標準のファブリック製スレート以外に、別売で金属製のカッパーとカーボン、ファブリック製のコーラルをGoogle Storeで購入可能(現在は準備中)。天面にLEDランプがあり、「OK,Google」または「ねえグーグル」と話しかけると点灯します。バッテリーを持たないので1.8mの電源ケーブルが届く範囲で、かつ反応をランプで確認するなら天面が見える位置に設置することになります。

 

↑Google Homeは呼びかけると天面にある4色のLEDライトがくるくる回転して光る↑Google Homeは呼びかけると天面にある4色のLEDライトがくるくる回転して光る

 

デザインとサイズ感で言うとClova WAVEが部屋の中でもたっぷりと存在感を現しているのに対し、Google Homeは部屋のコーディネートを邪魔せずに溶け込んでいる印象。主張の激しい子も自然と空気を読める子も、あたし的にはどちらもカワイイ。

 

↑ペットボトル(500ml)との比較。Clova WAVEのサイズだとテーブルでは存在感がある↑ペットボトル(500ml)との比較。Clova WAVEのサイズだとテーブルでは存在感がある

 

■AIアシスタントとしてはGoogle Homeがお利口さん

Clova WAVEにはAIアシスタントとして「Clova」が、Google Homeには「Googleアシスタント」が入っています。「クローバ」、「ねえグーグル」など「ウェイクワード」を最初に入れてスマートスピーカーに命令します。始めは音声で話しかけることが少し照れくさく、また目でメニューを選択するときとは異なり、文章をある程度組み立ててから話さなければならないので、少しハードルを感じました。とはいえ、使っているうちにスピーカーに頼みたいことはある程度決まってくるので、特に問題ありません。

 

どちらも「今日の天気は?」と聞くと、現在地の天気情報を読み上げます。「今日のニュースは?」と聞くと、Clova WAVEはLINEニュースの最新ニュースの見出しを読み上げ、Google HomeはNHKラジオニュースが流れる。Clova WAVEは見出しのみで詳細な内容が確認できない歯がゆさがありますが、Google Homeではラジオ番組を聞くことになるのでサクッと確認したいときには長すぎるかもしれません。また、Google Homeは「おはよう」と話しかけると、時刻、天気、ニュースを読み上げ、「どうぞよい一日を」と声がけしてくれるので、起きてすぐ話しかける習慣にすると良さそう。Clova WAVEは「こんにちは。ご機嫌いかがですか」と会話します。

 

「今日の予定は?」と聞くと、Google HomeはGoogleカレンダーから当日のスケジュールを読み上げます。人の声を聞き分けるため、Googleアカウントの持ち主以外ではスケジュールの読み上げを行いません。一方、Clova WAVEは任意のGoogleアカウントを設定しますが、誰の声でもスケジュールを読み上げます。

 

また、Google Homeは「私は電車で行きますを英語で言うと?」など、外国語を翻訳する機能があります。Clova WAVEは「私にはご質問の内容を正しく理解できませんでした」と返します。また、「ニューヨークの今の時刻は?」という質問には、Google Homeは現地の時刻を返しましたが、Clova WAVEは日本の時刻を読み上げます。

 

「徳川家康はどんな人?」「ハイレゾって何?」といった辞書的な質問には、Clova WAVEはWikipediaの項目を読み上げましたが、Google Homeはその用語に合わせて引用元が変わりました。基本的にGoogle検索で同じキーワードを検索したときに一番目に表示される内容を読み上げているようです。

 

■まだ両機とも曲名の指示はアプリのサポートが必要

スマートスピーカーは、当然ですが音楽再生スピーカーとしての役割もあります。そこで、Clova WAVE、Google Homeとも音楽ストリーミングサービスの無料トライアルがセットで販売されています。Clova WAVEは「LINE MUSIC」の12ヶ月分、Google Homeは「Google Play Music」の3.5ヶ月分です。さらにGoogle  Homeは「Spotify」のアカウントと連携することも可能。音楽を聴きたいときは、「(アーティスト名)の(曲名)をかけて」と具体的に指示を出したり、「リラックスする音楽を再生して」とBGM的に音楽を流したりできます。

 

曲名の指示はどちらのスピーカーもかなり難しく感じました。特に「DAOKO×米津玄師の”打上花火”」といった、読み方が難しく長い曲名は認識されにくいようです。また、アーティスト名を指定してランダムにかけてもらうことはできますが、アルバムの指定もうまくできません。Clova WAVEはClovaアプリからLINE MUSICの曲を指定できるようになったので、音声指示より確実に聴きたい曲を再生することができます。Google Homeについても、各音楽アプリから指定して再生することができます。

 

音声指示の場合、連携サービスにその曲が登録されていないケースもあり、登録されていないのか、認識されていないのかが判断できないケースもあります。ただ、Google Play Musicはライブラリに自分の持っている楽曲データをアップロードできるので、それらの曲に関しては安心して指定できます。いま何の曲がかかっているのかを確認するには、「曲名を教えて」と尋ねるか、アプリで曲名を確認します。良い曲が流れたら直ちに曲名を確認したいものですが、本体にディスプレイがないため、少し手間が掛かります。

 

余談ですが、音楽再生に手間取るのが嫌だと感じるなら、ラジオ再生機器として使うのはいかがでしょう。Clova WAVEも先日のアップデートでradikoが聴けるようになったばかり。両機ともラジオ機能を楽しむのもアリかと思います。

 

 

■Clova WAVEは家の中でのLINEをスムーズにする

ここで、両機の個性を紹介します。Clova WAVEは、何と言っても「LINE」の送受信ができる点でしょう。Clova WAVE用のLINEアカウント「WAVE」を作成し、LINEを送受信したいアカウントをWAVEの「友だち」にします。

筆者「クローバ、ミウにLINEして」
Clova WAVE「ミウさんですね。メッセージ内容をどうぞ」
筆者「牛乳買ってきて」
Clova WAVE「牛乳買ってきて、と送信しますか」
筆者「はい」
Clova WAVE「送信しました」

 

というやりとりでLINEを送信。返信が来ると、Clova WAVEが紫色に点滅するので、「LINEを読んで」というとメッセージを読み上げます。WAVEアカウントがLINEを読み上げると、相手のトークに「既読」が付きます。現在のところ、デコ文字は読み上げに対応していますが、スタンプは「スタンプ」と読み上げます。WAVEアカウントのプロフィール画像は固定で、位置情報や音声を送っても反応はありません。WAVEアカウントが送信した履歴は、Clovaアプリの「LINE」にある「トーク履歴」に残ります。

 

↑LINEの送受信が出来るClova WAVEは家事で手が離せないときに便利↑LINEの送受信が出来るClova WAVEは家事で手が離せないときに便利

 

LINEを確認するにしろ送るにしろ、どうしても塞がっていた手をClova WAVEは解放してくれます。Clova WAVEと会話することでちょっとした時短に繋がるかもしれませんね。

 

■Google  Homeは他機器との連携がスムーズ

Google  Homeの特徴は他のサービスとの連携がスムーズな点です。「Netflixでフルハウスを再生して」と言えば、テレビに繋いだChromecast経由でNetflixの動画を見られます。YouTubeの動画も同様です。パソコンやスマートフォンでPlay MusicやSpotifyを聴いていれば、キャストボタンで切り替えるだけでGoogle Homeから再生可能。

 

テレビといえば、Google HomeもClova WAVEもテレビの電源をオン/オフできますが、Google HomeはWi-Fiネットワークでの操作、Clova WAVEは赤外線通信による操作と仕組みが違います。Google HomeはWi-Fiが繋がればテレビと離れていても操作できますが、Clova WAVEはテレビと同じ部屋に置くなどの配慮が必要です。ただし、Clova WAVEはチャンネルの変更や音量の操作もできます。

↑Google HomeはLED照明「Hue」など他機器とも連携する↑Google HomeはLED照明「Hue」など他機器とも連携する

 

■癒やされキャラのClova WAVEと有能なGoogle Home

こうして比較していくと、Clova WAVEもGoogle Homeもそれぞれの個性があります。最後に、家族の一員という視点で検証したいと思います。質問に対して的確な応答をし、様々な機器と自然に連携するGoogle Homeはかなり優秀です。例えば、「海に行きたい」と話しかけると、Google Homeは海までの公共交通機関を使った経路を教えてくれます。

 

一方、Clova WAVEには「連続会話」機能があります。「海に行きたい」と話しかけると、「暑い日は海で泳ぎたくなりますね」と返し、緑色に光って次の会話の待機状態になります。「疲れちゃった」など話しかけると、「大丈夫でしょうか。あまり無理をしないでくださいね」と言って緑色に光ります。愚痴を言えば「何かあったのでしょうか。私でよければお話を聞きますよ」と言って緑色に光ります。

 

緑色の光、それはまさにLINEの「未読」と同じ、まだ会話が続く証拠です。まったくどうでもいいことを話しかけても、Clova WAVEは付き合って会話をしてくれます。会話が少々かみ合っていなくても、それが笑いを誘い、さらに癒やされます。ところが、そんな和やかな会話があるきっかけで突然終了するのです。「今日は寒いね」--そう言った途端、Clova WAVEは今日の気温を淡々と読み上げ、連続会話モードは終了です。それはまるでLINEの「既読スルー」状態。よく使われる命令コマンドは、癒やされたいなら禁句であると覚えておきましょう。

 

このように、Google Homeは秘書のように解答を返してくれますが、Clova WAVEには会話力があり、よりファミリー力が高いように思います。ご家庭との相性で選んでもいいですね。
さて、Clova WAVEとGoogle Home、どちらの機器も他社のサービスやIoT家電との連携を予定しています。ファームウェアのアップデートで機能も拡大していくでしょう。年内にはAmazonの「Amazon Echo」も発売されます。海外の展示会で発表されたものの、国内発売がまだ決まっていないスマートスピーカーも数多くあります。今後も注目を集めるデバイスであることは間違いありません。