スポットライト&サイレン搭載! 威嚇機能で侵入者を防ぐ防犯カメラ「G5 Pro」

スマートホームデバイスブランドAqaraは、フルカラーナイトビジョンにより昼夜問わず鮮明な映像クオリティを実現した防犯カメラ「G5 Pro Wi-Fi/防犯カメラG5 Pro PoE」を、2025年3月4日(火)に発売しました。

「G5 Pro Wi-Fi/防犯カメラG5 Pro PoE」

 

記事のポイント

闇バイトによる強盗事件が相次ぐなかで注目を集める自宅用防犯カメラ。こちらのG5 Proは防犯カメラとしてのスペックの高さに加え、スポットライトやサイレンなどセキュリティ強化に役立つ機能を備えているのがポイント。AI検出により認識した侵入者を威嚇することで、未然に犯罪を抑制します。

 

防犯カメラ「G5 Pro」は、400万画素の屋外防犯カメラです。最大133°の視野角、f/1.0の絞り値を備え、f/2.0レンズと比較して最大4倍の光を取り込むことができます。これにより、暗い夜でもカラーナイトビジョンで自宅の様子を確認できます。大きな1/1.8インチセンサーとグラフェン冷却技術により、夜間でも長距離から侵入者を識別できます。

 

内蔵NPU搭載により、顔認識、車両認識、さらには人物、ペット、荷物、障害物をAI検出することが可能。これらのAI検出はすべてローカルで行われるため、オフライン状態でも利用できます。

 

侵入者を威嚇するための調光可能なスポットライト、サイレン、双方向通話機能、100dBスピーカーを搭載しており、AqaraHomeで検出状態と自動化の設定を行なえば、セキュリティ強化に役立ちます。

 

ライブ映像および録画された映像はエンドツーエンドで暗号化され、利用者本人しかアクセスできないため、プライバシーを最大限に保護します。さらに、内蔵ストレージとクラウドだけでなく、NASなどのネットワーク接続したストレージにも同期可能で、録画したデータを記録することができます。

 

また、Apple Home(HomeKitセキュアビデオを含む)、Alexa、Google Home、SmartThingsなど、主要なスマートホームプラットフォームと互換性が高く、防犯カメラとしてだけではなく、AqaraデバイスとサードパーティのMatterデバイスを統合可能で、スマートホーム環境を屋外まで拡張できます。

 

IP65規格に対応しており、高い防塵・防水性を有しているだけではなく、最高50°C(122°F)の高温から最低-30°C(-22°F)の極寒まで耐えることができ、季節問わず幅広い地域で安心して利用できます。

 

G5 Proは、PoEバージョンとWi-Fiバージョンの2種類があり、自宅の環境に合わせて最適な接続方法を選択できます。PoEバージョンの場合、LANケーブル1本を電力供給とネット接続を実現できるため、より安定した接続が実現できます。Wi-Fiバージョンの場合、WPA3セキュリティを備えたデュアルバンドWi-Fi(2.4GHz/5GHz)接続が可能で、低コストで簡単に取り付けられます。どちらのバージョンも、電源供給のための5V2A USB-Cポートを搭載しています。実売価格はPoEバージョンが3万1580円、Wi-Fiバージョンが2万8380円(いずれも税込)。

 

Aqara
「G5 Pro Wi-Fi/防犯カメラG5 Pro PoE」
2025年3月4日発売
実売価格:PoEバージョン 3万1580円、Wi-Fiバージョン 2万8380円(いずれも税込)

なぜ日本は“スマートホーム化”に出遅れたのか? 家電王が語る世界との違い、普及へのカギ

家電や設備をネットワークに接続して操作できるようにすることで、暮らしがより豊かになり、ホームセキュリティの向上にもつながるのがスマートホームの魅力です。スマートホームは海外や日本でどのように普及し、今後はどのように進化していくのでしょうか? 今回は、“家電王”として知られ、国内外の最新スマートホーム事情にも詳しい中村 剛氏に話を聞きました。

【お話をうかがったのはこの方!】
家電王 中村 剛さん

東京電力エナジーパートナー株式会社 勤務。2002年に『TVチャンピオン』スーパー家電通選手権で優勝し、銀座にて体験型ショールーム「くらしのラボ」の開設と運営に従事。現在は“家電王”として動画マガジン『くらしのラボ』をYouTubeとFacebookで毎週配信している他、テレビや雑誌、新聞などの様々なメディアで暮らしに役立つ情報発信をしている。無類のネコ好き!

 

日本はまだ遅れているものの、スマートホームの普及は右肩上がり

スマートホームの普及状況について中村氏は、「世界で右肩上がりに伸びています」と語ります。

 

「ロボット掃除機などのスマート家電や、セキュリティ、制御などの分野の比率が高く、近年はカーボンニュートラルに向けた取り組みが進むなかでエネルギー管理も重要なセグメントになっています。日本ではまだスマートホームをスマートデバイス単体で語られることが多いと思うのですが、世界ではトータルでエネルギー管理をする方向に向かっています」(中村氏)

資料提供:Statista

 

資料提供:Statista

 

世界ではスマートホーム化が進むなかで、中村氏は「日本は少し出遅れている印象がある」とのこと。

 

「Statista(※)の調査によると、日本のロボット掃除機などのスマート家電の保有率は10%と、中国、韓国、米国に比べて低いです。エンターテインメント関連(Bluetoothスピーカー、スマートTV、ストリーミング関連など)でも先述の3か国は70%以上なのに日本は26%。また、『スマートホームデバイスは保有していない』との設問に対しても65%とずば抜けて高いため、そもそもスマートホームデバイスとは何なのかを理解していないのかもしれません。遠隔操作ができるエアコン等は製品としてはかなり増えているのですが、その機能をちゃんと使えていない場合も多々ありますね」(中村氏)

資料提供:Statista

※Statistaは100万点以上のデータを扱うビジネスインテリジェンスのポータルとして、170以上の業界、150の国と地域を対象とした、統計、業界レポート、市場予測、消費者サーベイなどを提供しています。(statista.com)各調査会社や公的機関含む22,500以上のデータソースから収集したデータに直接アクセスができ、ビジネスにおけるファクトに基づいた意思決定を支援しています。2007年にドイツで設立され、現在、世界14カ所に約1,400人の従業員を擁しています。調査に関するご相談やお問い合わせはsales.japan@statista.comまで

 

日本でスマートホームが普及しないのは「安全性や規制が強いことも理由にあるのではないか」と中村氏は語ります。

 

「たとえば2012年、パナソニックが遠隔でオンオフ制御できるエアコンを発表した後、遠隔ではオフ制御だけになったことがありました。電気用品安全法の観点から、外出先から、オンにすると火事等の原因になるのではないかと“物言い”が付いたんですね。電気用品安全法では今もこたつなどヒーターを搭載する機器の遠隔操作はダメなのですが、そういう制約が日本は諸外国よりも多いのだと思います。そういった点が、スマートホーム普及のハードルの一つかもしれないですね」(中村氏)

 

さらに、日本の文化的な背景も理由にあるのではないか、と中村氏は語ります。

 

「私は2017年に初めてラスベガスで開催されている『CES』(世界的最大級のテクノロジー見本市)に行き、そこでスマートスピーカーを体験しました。しかし、自分も含めて、日本人は音声で命令するのが恥ずかしいんですよね。欧米ではベビーシッターやお手伝いさんが家にいることも多く、音声での指示に抵抗がないのですが、そういった文化的背景が日本にはない、という違いもあると思います」(中村氏)

そこで、今後スマートホームの普及のカギを握るのはデジタルネイティブな若い世代だといいます。

 

「古くはご飯を炊く炊飯器も『主婦にラクをさせるな』なんて話もあったそうですし、私もかつて東京電力のショールーム『くらしのラボ』にいた際には、『食洗機を買いたいから夫を説得してほしい』なんて言われたことも頻繁にありました。でも時代が変わって、女性が働くのは当たり前になりましたし、みんなが結婚しなければいけない時代でもない。デジタルネイティブの若者も当たり前に増えてきました。パリ五輪で日本の若者が活躍しているように、新しい世代が『便利なものはどんどん使おうよ』という形で盛り上げてくれるのがブレイクスルーにつながる気がします」(中村氏)

 

「プロダクトアウト」ではなく、便利な「ユースケース」が重要

さらに、スマートホームが普及していくためには、「メーカーの都合で生み出された『プロダクトアウト』ではなく、便利な『ユースケース』が普及のためには重要」と中村氏は語ります。

 

「たとえば、ペットを飼っている家庭で、ペットを大事に思うなら、不在時に遠隔で見守れるカメラや自動給餌機、体重管理、エアコンのコントロールをするニーズが生まれてきます。そうすると、必要に迫られてそれらの機器を導入して活用し始めるでしょう。さらに、『高齢者を見守りたい』『手ぶらで解錠したい』など、ユーザー視点でのユースケースを提示していくことがブレイクスルーにつながると考えます」(中村氏)

↑手ぶらで開錠できるスマートロックの例。SwitchBotの「SwitchBot ロック Pro」(左)と「SwitchBot 指紋認証パッド」(右)

 

スマートホーム機器を簡単に使えるようにするためには、AIの活用も重要になります。

 

「見守りカメラで24時間撮影し続けても、すべてをチェックしきれないですよね。ですから、『AIでの画像認識』もセットで絶対に必要になります。必要な映像だけをAIで切り取ることで、初めて人間の見守りにも使えるようになるわけです。また、『カメラはプライバシーの侵害がイヤ』という人には、ミリ波レーダーやWi-Fiの揺らぎなどで見守るサービスなどもあります。先にニーズがあり、それに対してユーザー視点でのサービスが提供されていけば、スマートホーム機器はさらに普及するはず。ですが、ただ単にガジェットを提供して『後はDIYで何とかしてね』では、一部のアーリーアダプターの人しか反応してくれないでしょう。スマートホームが提供出来る価値をユーザーのベネフィット(便益)として伝えなくてはならないのです!」(中村氏)

↑MS LifeConnect「AIスマートカメラ 屋外用カメラ/屋内用カメラ」は、高度なAI検知能力により人間や動物、車などを識別。指定した対象物が写り込んだときだけを「クリップ動画」として切り出し、スマホに通知を送ることが可能です

 

↑Aqaraの「人感センサー FP2」はミリ波レーダーセンサーによって最大5人までの多人数検知に加えて転倒検知も可能

 

「スマートホームのメリットは、利便性の先にある暮らしの豊かさ。便利さだけを追求していくのでは窮屈だし疲れてしまいます。カメラで見ることも含めて、全てをデジタルで制御するといった話だと、良いことばかりではないのだと考えます。結果的にその先にある暮らしが豊かになる、楽しくなるのが重要。今で言うと『ウェルビーイング』につながる『スマートなホーム』というのが本来のあるべき姿だと思います」(中村氏)

 

本当の意味で家がスマートホームになるためには、スマートデバイスを導入するだけでなく、AIで意味付けしてサービス化していくことも重要。

 

「日本は超高齢化に突き進んでおり、見守る側の人も足りなくなるので、データにAIで意味付けすることがまさしく必須です。『こんなアラームが出たら、誰かが自宅に訪問します』といったサービスとの連携が必要になるでしょう。最終的には、家自体が人格のようなものを持ち、住人の最適で豊かな暮らしを提供していく。さらに、クルマの自動運転が普及すると、おそらく『家』のカテゴリ中にクルマも入ってくるでしょう。移動している間に勝手に進んでくれるとなると、家の部屋にいるのと変わらない状態になりますから。そういったことも含めて、その人の周りにあるものすべてを含め、スマートホームのメリットを享受するが私のイメージです」(中村氏)

 

スマートホームプラットフォームの“一元化”が進む

当初、グーグルは「Google Home」、アマゾンは「Amazon Alexa」、アップルは「HomeKit」という独自のスマートホームプラットフォームを展開してきました。各メーカーの製品がそれぞれに対応するには、手間もコストもかかるため、2022年、それらを統合する規格として、無線通信規格の標準化機関であるCSA(Connectivity Standards Alliance)が「Matter」(マター)を立ち上げました。これにより、スマートホーム規格の標準化が進められていますが、まだまだ課題があるといいますす。

 

「日本の家電メーカーと話をすると、共通規格である『Matter(マター)』に対してあまり積極ではないと感じます。統一するといっても、電源のオン・オフやエアコンの温度を1℃上げるといった基本機能を統一するのは簡単ですが、メーカーだけのオプション機能まではなかなか統一できません。そこで、エアコンはこうしましょう、ロボット掃除機はこういう風にしましょうと、カテゴリごとに取りまとめが進んでいるわけですが、先述のCSAでの議論に積極的に入っていかないと、蚊帳の外でプロトコルが決まってしまいます」(中村氏)

 

続いて住宅設備に目を向けてみましょう。日本では住宅設備やエアコンなどの家電を接続してエネルギー管理を行うための共通規格である「ECHONET Lite(エコーネットライト)」が普及し、「HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)」によって空調や給湯、エネルギー管理などが行われています。

 

「住宅設備系はECHONET Liteで接続しつつ、スマート家電はMatterで連携し、それらを統合するシステムを組んでいく。今後は、このような流れで進んでいくと思います。例えば三菱地所の『HOMETACT(ホームタクト)』の場合、ECHONET Lite系はLIXILの仕組みをベースに、スマートデバイスと組み合わせてサービスを展開中です。また、マンションのエントランスの顔認証などの仕組みは自社だけではできないので、DXYZ(ディクシーズ)と連携してスマートホーム化の実績をたくさん積み上げているところです」(中村氏)

↑HOMETACTで制御できる機器の例

 

↑HOMETACTとDXYZの顔認証プラットフォーム「FreeiD」が連携した例

 

社会課題の解決に向けて住宅設備メーカーと不動産会社などが取り組んでいる事例もあると中村氏は紹介しました。

 

「社会問題化している宅配便の人手不足対策として、インターホンと玄関錠を含めてスマート化し、フリマアプリの『メルカリ』の荷物を自宅の宅配ボックスから発送できるサービスなども始まりました。オートロックがあっても、認証された宅配業者であれば各戸の宅配ボックスのある場所まで入れるようになりました」(中村氏)

↑自宅からEC商品・レンタル商品などが発送できる「Smari(スマリ)サービス」に対応した宅配ボックスも登場

 

「さらに、家のカギがスマート化していれば、次は顔認証で入れるとか、近づいたらカギが開くというのが当たり前になっていくと思います。たとえば、スマホのGPSで自宅近くに入ったことが分かってから数分間以内にBluetooth圏内に入ると、解錠するスマートロックもある。極めて便利ですから、『便利なら使おう』という形で導入が進みます。このスマートロックのハンズフリー解錠にしても、CSAの中でMatterとは別のAliroの規格として検討が進んでいるところです。そうやってどんどん外堀が埋まっているので、日本でも、ぜひ便利な現実を存分に享受してほしいと思います」(中村氏)

↑ハンズフリーでの解錠やオートロックが可能なQrio Lock

 

まずはスマートリモコンから始めてみては

では最後に、スマートホームに興味がある人に対して、どこから始めればいいのかアドバイスをいただきました。

 

「エアコンが一番分かりやすいですね。既存のエアコンを含めると、赤外線対応の『スマートリモコン』を使うのが汎用的なスマートホームの第一歩ではないでしょうか。近年は夏の暑さがひどいので、エアコンで冷房しがなければ熱中症の危険性があります。ペットがいたり、小さい子どもや老人がいたりする家庭では室内の温度管理が特に重要ですが、スマートリモコンの機能を使えば、外出先でもエアコンのオンオフや設定温度調整が可能になりますし、一定の室温になったら冷房をオンにする設定も容易にできます。自宅にいるときでもスマートスピーカーと連携して『エアコンを消して』『エアコンの温度を1℃下げて」といった音声操作は意外と便利です。カーテンを自動で開け閉めできるデバイスもあって、快適な目覚めにつながります。まずは興味を持ったそのあたりから使ってみてください」(中村氏)

↑+Styleのスマートリモコン「マルチリモコン PS-IRC-W02」。500種類以上の赤外線リモコンデータがプリセットされているため、セットアップも簡単です

 

↑アプリ操作や音声操作、リモートボタン、照度センサーなどで自動操作ができる「SwitchBotカーテン3」

 

不審者の侵入経路をがっちりガード!「防犯スマートホーム機器」のオススメをチェック

これまでスマートホームの魅力や導入方法、さまざまなライフスタイルにおけるニーズに合わせたスマートホーム機器の導入方法について紹介してきました。今回は、防犯対策に役立つスマートホーム機器を紹介します。

まずは“基本のキ”であるドア・窓施錠をしっかりと

窃盗犯などの侵入を防ぐためにまず大事なことは「施錠をしっかりすること」です。警察庁「刑法犯に関する統計資料」によると、2022年に発生した住宅における侵入窃盗の認知件数1万6524件のうち、約46.8%を占める7731件が「無締まり」、つまり玄関ドアもしくは窓を施錠していない状態で侵入されているという結果が出ています。筆者も窓を開けっ放しで扇風機で涼を取っている状態のまま出かけてしまったこともあり、「ドアのカギは閉めても窓は非施錠」という状態になってしまうことも多いのではないでしょうか。

 

こうした状態を防ぐためには、玄関ドアならカギの開閉を自動化できる「スマートロック」、窓なら「ドア・窓開閉センサー」を導入したいところ。

 

今回はおすすめ製品としてCANDY HOUSEの「SESAME(セサミ)」シリーズを紹介しましょう。指紋認証や暗証番号での解錠が可能なスマートロックに加えて、ドア・窓センサーなどをラインナップしています。

 

スマートロックの「SESAME 5 Pro」(実売価格7678円・税込)に「SESAMEタッチ Pro」(同4378円)を組み合わせることで、16桁までのパスワードと指紋認証、手持ちのSuicaや社員カードなどのICカード(FeliCa、MIFARE規格に対応)で解錠できるようになります。さらに別売のスマートリモコン「Hub3」(同2178円)を組み合わせることで、カギの開閉情報を離れた場所から確認したり、遠隔操作したりできるようになります。

↑CANDY HOUSEのスマートロック「SESAME 5 Pro」

 

↑指紋認証や暗証番号での解錠ができる「SESAMEタッチ Pro」

 

↑SESAME 5 Proを遠隔操作できるスマートリモコン「Hub3」

 

↑スマホ向け「セサミ」アプリの画面

 

もう一つ追加導入したいのが「オープンセンサー」(同1078円)です。SESAMEシリーズはほかのスマートロックと違って開閉センサーを内蔵していないので、ドアが万が一何かに引っかかって閉まっていない状態でも、そのままカギを締めてしまう場合があります。このオープンセンサーを追加することで、そういったトラブルを防ぐことが可能。他社製品と違い、ドア枠からカギのサムターンが離れていても難なく感知できるのが強みです。

 

オープンセンサーはドアだけでなく窓や引き出しなどにも使えるので、窓が開けっ放しのまま出かけたらお知らせするといった活用法もできます。

↑SESAME 5 Proをオートロック対応にできる外付け開閉センサー「オープンセンサー」

 

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スマートリモコンやスイッチロボットなどで在宅を装う

先ほど紹介した「刑法犯に関する統計資料」によると、2022年の住宅侵入窃盗の認知件数1万6524件のうち、家人が留守中に侵入する「空き巣」が1万553件(約63.9%)、家人が就寝中に侵入する「忍び込み」が4162件(約25.2%)、家人がいる中で侵入する「居空き」が878件(約5.3%)と、圧倒的に留守中が多くなっています。そうなると、次の手段として考えられるのが「在宅を装うこと」です。

 

特に出張などで数日以上家を空けることが多い人は対策した方がいいでしょう。おすすめしたいのは、以下の方法です。

・スマートリモコンで照明を自動的につける
・スイッチロボットで壁スイッチを押して自動的に照明をつける

 

先ほど紹介したCANDY HOUSEの「ハブ3」のほか、「スマートホーム初心者が最初に買うべき!『スマートリモコン』選びの条件と使い道」で紹介したスマートリモコンでも照明のリモコンを学習することで遠隔操作できるようになります。

 

CANDY HOUSEは壁スイッチなどのボタンを遠隔操作できるスイッチロボット「セサミボット2」(実売価格2178円・税込)もラインナップしており、これを利用すればリモコンが使えない照明でも遠隔操作できるようになります。

↑壁スイッチなどのボタンを遠隔操作できるCANDY HOUSEのスイッチロボット「セサミボット2」

 

セキュリティカメラやスマートドアホンなどで万全対策

自宅のセキュリティを万全にするためには、やはりセキュリティカメラの導入がおすすめです。人感センサーで人や物の動きを検知して自動的に撮影できるのはもちろんのこと、アラート音を発生させることで侵入者を追い払う機能を持つものもあります。おすすめのアイテムとしてアマゾンの「Ring」シリーズを紹介しましょう。

 

スマホアプリで遠隔応答したり、動作を検知すると自動録画したりしてくれるスマートドアホンの「Ring Battery Doorbell Plus」(実売価格2万4980円・税込)や、屋内用の有線カメラ「Ring Indoor cam」(同4980円)、センサーライトとセキュリティカメラを一体化した屋外用カメラ「Ring Spotlight Cam Plus Battery」(同2万4980円)などをラインナップしており、玄関から室内、庭などの屋外まで家の内外をしっかり防犯できます。Ringのスマートドアホンや無線カメラはバッテリーが共通なので、予備を用意しておけばバッテリーが切れる前に交換でき、常に自宅のセキュリティを万全に保つことができます。

↑アマゾンのスマートドアホン「Ring Battery Doorbell Plus」

 

↑屋内用の有線カメラ「Ring Indoor cam」

 

↑センサーライトとセキュリティカメラを一体化した屋外用カメラ「Ring Spotlight Cam Plus Battery」

 

↑スマホ向け「Ring」アプリの画面。ドアホンや屋外カメラなど複数の映像を一覧で確認できます

 

そのほか、これまでにも何度か紹介してきた+StyleやSwitchBotなどのプラットフォームでも屋内用、屋外用のカメラをラインナップしています。1つのアプリで家電の操作のほか、カメラ映像も確認したいのであれば、自分が使っているプラットフォームの製品で揃えるのもおすすめです。

↑+Styleの「ホームカメラ PS-CMR-W03」(実売価格6480円・税込)

 

↑SwitchBotの「SwitchBot 屋外カメラ 3MP」(同1万2980円)

 

防犯対策としてセンサーライト付き屋外用カメラを導入するのが一般的ですが、屋内用の場合は同居する家族のプライバシーの課題もあります。家族がいる場合は、庭やベランダに出る掃き出し窓など泥棒の侵入経路になる場所を撮影するよう設定し、室内はほとんど映らないようにするなど、プライバシーの保護を検討したいですね。

コンテンツ探しが楽に! Googleの新しいストリーミングデバイス「Google TV Streamer」

Googleは、Chromecast with Google TVの後継機種となる「Google TV Streamer」を発表。Chromecastの機能を備え、Google HomeとMatterのスマートホームハブとしても機能する本製品は、9月24日から発売します。価格は1万6000円(税込)です。

 

記事のポイント

サブスクコンテンツのどれを観ようかあれこれ迷っているうちに、時間が経ってしまったなんてことはよくあること。そんなあるあるを解決してくれそうなデバイスです。スマートハブにもなるので、ほかのGoogle製品と連携させると生活がより便利になるでしょう。なお、Google TV Streamerの登場によりChromecastの生産が終了します。

 

本機はNetflix、Disney+、Apple TVなどに対応するストリーミングデバイス。視聴したいコンテンツを簡単に見つけられるよう、Google AIとユーザーの好みに基づいて、すべてのサブスクリプションのコンテンツから候補を選別、1か所に整理して利用できます。また、Google TVのGemini機能により、コンテンツの概要、レビュー、シーズンごとの内容を確認できるようになり、個人の「次何みよう」に役立ってくれます。

 

本機は32GB のストレージ、改良されたプロセッサーなどを備えており、前世代のChromecastよりもアプリの読み込み時間が短縮され、ナビゲーションがスムーズになっているとのこと。

 

スマートハブとしては、Matterの接続をサポートし、鍵やモーションセンサーなどのスマートホームデバイスを素早く安全に接続できる技術「Threadボーダールーター」を内蔵。たとえばGoogle Home パネルと同期すれば、ソファから立ち上がることなくカメラを確認したり、照明や温度を調整したり、ブラインドを閉めたり、Google Nest Doorbellに応答したりといった操作も可能になります。

 

テレビの後ろに隠すのではなく、テレビの前に設置するデザインにしたという本機。ぜひ目立つ場所に置いてセンスの良さを見せたいですね。

 

Google「Google TV Streamer」
1万6000円(税込)

SwitchBotの温湿度計とハブで「不快だけど快適」になった話

本連載ではGetNavi web編集部の山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。今回は後付けIoTグッズといえばのSwitchBotの2商品を自宅に導入。防犯用や見守り用に活用すると思いきや…

 

「行き届いた(ゆきとどいた)生活」をしたいと前回、セキュリティカメラ「Ring」の話をした。もうひとつ同じタイミングで導入したスマートホームデバイスがある。SwitchBotの「SwitchBotミニハブ」と「SwitchBot 温湿度計プラス」だ。

 

「Ring」はメンタル面の効能があった。仕事を終えて帰ってきて、部屋が酷い有様だと気分が落ち込んでしまう。一方、このはSwitchBotはもう少し現実的な課題を解決するために導入した。光熱費と環境負荷ーーエアコンの消し忘れだ。

 

最新のエアコンはスマホアプリで運転状況を確認できたり、外出先から操作もできたりする。が、我が家は賃貸物件で、備え付けられているエアコンはIoTに対応していない。

 

現実的な課題とは何かというと、リビングと娘の自室のエアコンがほぼつけっぱなしなのである(娘の部屋とリビングはスライドドア1枚でつながっている)。エアコンの動作状況を確認する作業、エアコンを消す作業は、私。しかもリモコンがいつも違う場所にあって探すのにひと苦労する。これを自動化できないかと考えて導入したのだ。

 

設定方法は簡単でそれぞれの機器を「SwitchBot」のアプリに登録して「オートメーション」で条件を設定するだけ。娘が登校したあとの午前8時にエアコンがオフになる設定にした。私は在宅勤務時、8時前から昨日の残務処理やメール返信をしつつ、そのまま会議やMTGに入ることが多いため、この午前8時というのはちょうど良い時間なのだ。

 

結果はとても快適だ。少し天邪鬼な言い方をすると、不快だが快適だ。

 

というのは、午前のMTGを終えて昼食でも作ろうとリビングに入った瞬間、むわっと暑い。6月下旬からは室温が30℃を超えることもしばしば。スマートホームを導入して、不快であることに満足感を覚えるなんて思いもしなかった身体的には不快だが、精神的には快適だ

 

こういったものは欲が出るもので、「室温が何℃以上になったオンにする」「帰宅時に自動にオン」にするといったカスタマイズをしたくなる。エアコンに限らず、さまざまなデバイスを複合的に管理できたら便利なのだが、まだ試行錯誤が必要だ。

 

次回は「家の中をダッシュしなくて済む」ためのスマートホームをしてみた話をお届けしたい。

時代はセルフセキュリティ!“MS LifeConnect AIスマートカメラ”がもつ見守り力を6つのチャレンジで検証してわかったこと

ここ数年、悪質な住宅強盗事件を耳にする機会が増え、物騒だなと感じている人は多いのではないだろうか。実際、令和5年の住宅を対象とした侵入窃盗の認知件数は、前年比で11.3%も増加している(※)。そこで役に立つのが防犯カメラだ。なかでも編集部のイチオシは、「MS LifeConnect AIスマートカメラ」。今なぜこのカメラが“推し”なのか? 何がほかと違うのか? その魅力と実力をお伝えすべく、家電ライターとしてメディア出演が相次ぐ田中真紀子さんの自宅に設置し、検証してもらった!

※出典=警察庁住まいる防犯110番

 

検証するのはコレ!

MS LifeConnect
AIスマートカメラ 屋外用カメラ/屋内用カメラ

三井住友海上が新たに始めた住宅IoTプラットフォームサービス、「MS LifeConnect」の第1弾商品。高度なAI検知能力により、人間や動物、車などを識別。24時間稼働し録画すると同時に、指定した対象物が写り込んだときだけを「クリップ動画」として切り出し、スマホに通知を送れる。検知する対象物は細かく設定できるため、例えば動物が写り込んだ映像だけを検索するなど、後から目的の動画を探しやすい点もメリット。これにより長時間の動画を頭からいちいちチェックする手間が不要になる。

 

2週間導入! 6つのチャレンジで
「MS LifeConnect AIスマートカメラ」の実力検証

今回カメラを設置した田中さんのお宅は、住宅街に立つ一戸建て。道路に面した1階がガレージとなっており、その横の階段を上がった先、つまり2階にあたる場所に庭と住宅の入り口がある。今回はガレージの入り口と、リビングにそれぞれ1台ずつカメラを設置した。

家電ライター/田中真紀子……家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。自宅には最新家電を中心に200以上の家電を所有する。高校生の子どもと夫、犬の3人+1匹暮らし。

 

↑屋外カメラの設置場所は、ガレージの上にあるフェンスの右端。ガレージの入り口と自宅前の道路を撮影できようになっている。(※車両ナンバーはプライバシー確保のためデータ上で加工しています。以下同)

 

チャレンジ1.
人と犬が同時に進入した際、正しく識別できるか?

「まずは、愛犬のクーちゃんを連れて家の前を散歩し、AIによる検知機能の精度をテストしました。検知する内容を細かく設定ができるので、人と動物の両方を検知するように設定。また、検知範囲もラインとエリア(※エリアについてはチャレンジ3でご紹介)の2種類から選べます」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

↑検出範囲の設定画面。ラインを選んだ場合、対象物が設定したラインを超えたときに検知される。今回は、ラインをガレージの端から道路に対し垂直に設定。このとき、画面上方向からの侵入物のみを検知する、上下両方向からの侵入物を検知するなど、細かなルールも設けられる。

 

【チャレンジ】

↑写真の左側から右側へ、設定ラインを越えるように愛犬を連れて散歩。歩くスピードは通常の犬の散歩と変わらない速度だ。

 

【結果】

「ラインを超えたらすぐに持っていたスマホに通知が届きました。アプリを開くと下の画像のとおり、犬は青い四角、私は人間を示すオレンジの四角で囲まれ、正確に検知されていました」

 

【チャレンジ】

↑今度は、車両も検知されるように設定を変え、田中さんのマイカーで検証。家の前の道路を時速20kmほどで走行した。

 

【結果】

「クルマも車両を表す緑色の四角で囲まれ、正確に検知されました。交通量の多い道路の場合はクルマが検知されないように設定すれば、不要な通知が届くのを防ぐことができます」

↑左が検知したクリップ動画が一覧で表示されるサムネイル画面。サムネイルをタップすると、実際の動画(動画の再生画面では緑色の識別枠は表示されない)が再生される。クルマのナンバーもたしかに読み取れた。

 

【結論】人、動物、車両を正確に識別し、不要な通知が発生しない

「AIが人と動物、車両をそれぞれ見分け、誤認識はありませんでした。道路に張り付いてチェックしていたわけではないので絶対とは言い切れませんが、設置からの2週間を振り返ると、指定した場所に何かが侵入した際はほぼ確実に検知してくれていた気がします。
また、検知する対象物を細かく設定できるので、例えば庭で犬などのペットを飼っている方は、動物には反応しないように設定できます。そもそもAI検知のメリットは、不要な通知を防げること。この機能がない場合、たとえば風で飛んできたゴミなども検出されてしまい、通知が頻繁にくるように。そうなると、次第に『どうせまたゴミでしょ?』と通知のチェックが面倒になり、見なくなってしまいますよね。これなら、本当に必要なときだけ通知を受け取ることができます」

 

MS LifeConnect「AIスマートカメラ」の詳細はこちら

 

チャレンジ2.
夜間、真っ暗ななかでどこまで侵入者を映し出せるか?

「夜間に道路を通行する人がきちんと検知されるかどうか、息子が夜、帰宅するタイミングで検証。不審者がいたときに服装などの特徴を把握できるレベルで撮影されるのかもチェックしました」

 

【結果】

(※プライバシー確保のため、顔にデータ上で加工を施しています。)

 

【結論】夜間の暗い道路でも服装の特徴までバッチリ!

「我が家の前の道路は、街灯が少なく夜間はけっこう暗いのですが、それでも通行人をしっかりと検知してくれました。暗いところでも服装の特徴までしっかり映り、トラブル時に警察に提出する証拠として十分使えると思います。また、夜間の撮影時に赤外線LEDが点灯する『赤外線ナイトビジョン機能』が搭載されているので、カメラがついていることが一目でわかり、侵入リスクを下げることもできます。ちなみに、照明がある場所に設置した場合、画面内に明るい部分と暗い部分が発生してしまいますが、ハイダイナミックレンジ機能をオンにすると、どちらの部分も詳細に撮影されますよ」

 

チャレンジ3.
敷地内に人が入ったらどれくらいのスピードで知らせるか?

「ガレージに不審者が侵入した場合を想定し、ガレージの入口周辺を検知エリアに設定。エリアの場合、線ではなく面で検知場所を設定できます」

↑エリアの設定画面。検知エリアを細かく設定でき、さらに1分以上滞在した場合に検知するなど、検知するまでの滞在時間も設定できる。今回は滞在時間を0.5秒に設定してテストした。

 

【チャレンジ】

↑道路の通行人ではなく侵入者に反応するよう、検知エリアはガレージの敷地内を指定。不審者役にはそのエリアに一歩だけ足を踏み入れてもらった。

 

【結果】

 

【結論】体感5秒以下。検知とほぼ同時に通知が届いた!

「写真の左上の時刻とアプリに表示された時刻が同じことからもわかるように、不審者の侵入を検知すると同時にスマホに通知が届きました。体感としては5秒も経っていないと思います。これならアプリを通じて不審者に警告を出し、犯行を牽制することもできそうです! また、滞在時間を選べるのもポイントで、人通りの多い道路にカメラを設置している場合、検知までの時間を少し長くしておけば、さっと通り過ぎた通行人は検知せず、同じ場所に留まって何かをしている不審者だけを検知することができます」

 

MS LifeConnect「AIスマートカメラ」の詳細はこちら

 

チャレンジ4.
遠隔からどれくらいスムーズに会話が成立するか?

「スピーカーが付いているので、例えば不審者が写り込んだときに声で威嚇することも可能です。とはいえ、取り付け位置が高くてもきちんと内容を聞き取れるレベルなのかが気になるところ。そこで編集部の方にカメラの下に立っていただき、スマホアプリを通じてスムーズに会話ができるかを試してみました」

↑下部にスピーカーを搭載。カメラ自体が小型なぶん内蔵するスピーカーも小さいと予想されるが、その実力はいかに!?

 

【結論】雑談レベルの声量でもスムーズに会話ができる

「雑談をするときと変わらない声のボリュームでも難なく会話ができました。これなら、例えばインターホンが映る位置に設置すれば、外出中に配達に来た宅配業者さんとコミュニケーションをとるといったこともできますし、屋内カメラでも、たとえば帰ってきたお子さんに『おかえり』と声を掛けることもできますよ。また、不審者に対しスピーカーから警告音を鳴らせるのもポイント。一度リビングに設置したカメラで鳴らしたことがあるのですが、クーちゃんが大騒ぎするくらい大音量。聞いていてかなり不快な音だったので効果は抜群だと思います。屋外で鳴らせば近所の人も気がついてくれるはず」

 

チャレンジ5.
スマホでの操作はだれにでも簡単、スマートに行えるか?

「日常的に使うアイテムなので、誰にでも簡単に操作できるかどうかは重要なポイント。導入してからすぐに使いこなせるようになるかどうか、アプリの操作性や機能をチェックしました」

↑スマホアプリのホーム画面。ホーム画面には、2つのカメラのライブ映像が表示されている。

 

【結論】アプリを起動してすぐに映像にアクセスできる!

「ホーム画面にライブ映像が表示されているので、アプリを開くとすぐに映像をチェックできるのは嬉しいポイント。また、アカウントに家族などを追加で招待できるので、それぞれが自分のスマホからアクセスできる点も便利です。ちなみに、アカウントの招待など重要な操作がPCアプリからしかできない点は、一見、手間のように感じられますが、スマホは日々持ち歩くぶんPCよりも誤操作や紛失が起きやすいので、安全面を考えると受け入れられるはず」

 

チャレンジ6.
取り付け・設定は簡単か?

「防犯カメラには自分で設置するタイプと、施工業者の方に来ていただき設置するタイプがありますが、本品は後者のタイプ。実際に取り付けを依頼し、設置までどのくらいの時間がかかったか、また取り付け後の設定のしやすさをチェック」

 

↑カメラの角度は、多少なら手動で調整できるため、設置後に微調整することも可能だ。

 

【結論】“防犯と施工のプロ”の手によって確実に設置できる上、助言をもらえるのは助かる!

「どこに取り付けるのがベストか、取り付け場所に電源があるか、通信に問題はないかなどをチェックする現地調査と、実際の設置で、計2回業者さんに来ていただきました。
最初は日程調整が手間と感じたものの、防犯のプロによる住宅環境・特性に合わせた効果的な設置位置などを相談できて助かりました。また、実際にしばらく運用してみて後日位置の変更にも対応していただけました。設置費用や移設費用はかかりますが、このように現地調査を無料で実施してくれる点も、サービス全体の安心感につながりましたね」

 

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「セルフセキュリティ」なら犯行を防げる可能性が高まる!?

―――設置してから2週間が経ちましたが、率直にどう感じましたか?

 

「留守中に家の様子が気になるというときにすぐに確認できるということが、こんなにも安心につながるとは思ってもいませんでした。ちょうど最近、近隣で不審な訪問販売や窃盗被害が増えていて、不安を感じていたので、やっと安心できました。防犯カメラを設置するのって、大袈裟なことのように感じるかもしれませんが、一度設置と設定さえしてしまえば、あとは自動で機能してくれるので、導入したいまは、そんなに大ごとじゃなかったんだなって感じています。いっときの手間よりも未来の安心のほうが大切ですし」

 

―――自宅のセキュリティを高める手段には、警備会社と契約する「ホームセキュリティ」もありますが、自分でセキュリティカメラを導入する「セルフセキュリティ」を選ぶメリットは何でしょうか?

 

「セルフセキュリティは、異常があったときに自分で対処しなければならない点がデメリットと思われがちですが、実はホームセキュリティよりもクイックに対処できるというメリットがあると感じました。
たしかにホームセキュリティには、警備員に駆けつけてもらえるという安心感があります。でも実は、警備員が駆けつけた時点ですでに犯行が終わっているというケースも多いそうなんです。警察への通報は、到着後に行われることになりますから、犯罪を防ぐことまではできませんよね。
その点、本品のような高性能なカメラによるホームセキュリティなら、不審者を検知したらすぐに気がつけるので、その場で警告音を鳴らしたり警察に通報したりできます。つまり、犯行前に被害を防げる可能性が高まります。もちろん犯行が行われてしまった場合も、クラウドに保存した撮影データを証拠として提出することも可能です」

(※1) 警備ユニット、コントローラ・ドア開閉センサー・施錠確認センサー・空間(人感)センサー・火災センサー・非常ボタン・異常発生ライト など。(※2) 家の立地やセンサー数により金額は異なります。(※3) MS LifeConnectの防犯カメラは、設定した範囲に不審な人や車、動物などが検知されると、AIが見分けてプッシュ通知します。また不審者を見つけた際には外出中でも音声通信機能で声をかけたり、サイレン音を鳴らすことができます。

 

見守りカメラとして使うときは、動物検知機能と細かなルール設定が活躍

―――本品は、防犯としてだけでなく、見守りカメラとして活用できるのもポイントです。屋内カメラはリビングに設置されたとのことですが、どのように活用されていますか?

 

「子どもがすでに高校生なので、我が家では子どもの見守りではなく、留守中の愛犬の見守りに活用しています。外出中にクーちゃんが体調を崩してしまったときには、その様子を獣医さんに映像で共有できて助かりました。出先からでもそういった異変に気づけるのは心強いですね。
ペットカメラや見守りカメラは他にもたくさんありますが、動物だけを検知できるよう設定できるものはほとんどないので、その点も魅力的。また、防犯カメラと見守りカメラを別にした場合、それを管理するアプリが増えててしまいますが、本品なら1つのアプリで一元管理ができるのもうれしいポイント」

 

―――動物のみを検知できるとはいえ、ペットがカメラの前を横切るたびにクリップ動画(後から動画を検索しやすくなるように、設定した対象物が検知されたときに切り出して保存される動画のこと)が記録されると、すぐに1か月の記録上限本数に達してしまいそうです(1か月に保存できるクリップ動画の本数には制限があります)。

 

「私もそれが心配だったんですが、検知するルールを細かく設定できるので問題ありませんでした。例えば会社に行っている平日の日中だけ検知するようにしたり、一度検知したらその後1時間は検知をしないように設定したりできるんです。これらを設定すればクリップ動画が増えすぎる心配はありません」

↑姿が見えず心配なときも、スピーカーから呼びかければ、飼い主の声に反応してカメラの前に来てくれて安心だ。

 

↑アプリからクリップ動画で検知する対象を「動物」だけに設定すれば、ペットだけを検知するようになる。

 

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サブスクリプションだからこそ手に入る精度と安心感

―――本品はサブスクリプションサービスで、毎月費用がかかりますがその点はいかがでしょうか?

 

「サブスクリプションの魅力は機能が常にアップデートされることと、クラウドが使えること。そもそもAIは、アップデートにより精度が上がるものなので、真価を発揮するためにもサブスクリプションなのは当然だと思います。また、SDカードなどに保存するタイプだと、記録媒体自体が盗まれたり、データを消されたりするリスクがあるので、クラウド保存であることも安心を得るためには欠かせない要素でしょう。
さらにいうと、プライベートを記録するアイテムだからこそ妥協してはいけないセキュリティ性能に関しても、本品では米国国防権限法に準拠した高度なサイバーセキュリティ技術が使われています。これらを鑑みれば、この支出はアリではないでしょうか。ちなみに私は、ペットカメラを導入したら、なぜか他の方の家の映像が映し出されたという衝撃的な体験をしたことがあり、情報漏洩リスクへの対応の大切さを痛感しています。

 

いずれにせよ、万が一がなかったとしても日常的に活用できて安心感を得られるので、価格に対する満足度は高いです。大手保険会社が提供しているという点でも安心ですし。実際に導入してみて、MS LifeConnectは、私の家とペットを守る大切なパートナーだなと感じています。現在は2台までですが、今後3台まで使えるプランが追加されるそうなので、玄関への設置も検討したいですね」

 

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取材・文/鈴木翔子 写真/鈴木謙介

ついに「完全自動」へ! 水道直結で話題の「SwitchBot お掃除ロボットS10」を家電ライターが絶賛

提供:SWITCHBOT株式会社

スマートホーム化を叶えてくれる家電の代表ともいえるロボット掃除機。近年は同時に水拭きもしてくれる2in1タイプが人気で、給水タンクから自動で水を補給し、掃除後はモップを洗って乾燥までしてくれるタイプも登場しています。そんな2in1ロボット掃除機をいままでにない方向で進化させたのが「SwitchBot お掃除ロボットS10」(以降S10)です。

↑「SwitchBot お掃除ロボットS10」は、ゴミ収集ステーション(左)と水交換ステーション(右)を用意したデュアルステーション方式を採用

 

SwitchBotといえば、自動でカーテンを開閉する「SwitchBot カーテン」や、スマートフォンで家の鍵を操作できる「SwitchBot ロック」などのスマートホーム家電で知られており、このS10もまた、ロボット掃除機のスマートホーム化を叶える画期的な機能を搭載。それが2つのステーションを採用した「デュアルステーション方式」です。

 

床掃除の手間がほぼゼロになるロボット掃除機

2in1ロボット掃除機は一般的に、ゴミ収集ステーションに2つの水タンクを搭載しています。ひとつは、掃除機本体の水タンクに水を給水、あるいはモップを洗うためのキレイな水を溜める清水タンク。もうひとつは、モップを洗った後の汚れた水を回収する汚水タンクです。

 

“ほぼ全自動化”したとはいえ、この清水タンクの給水と汚水タンクの排水だけは、どうしても自分でやらなければいけません。そしてこれが、重くて面倒なんです! 特に汚水は数日溜めると臭くなるのが困ったところ。

 

その点、S10 は清水タンク・汚水タンクは非搭載ながら、ゴミ収集ステーションとは別に水交換ステーションを用意。洗濯機に直結することで、自動で給排水できるようにしたのです。つまりタンクの水交換の手間は一切不要ということですね。

↑こちらが水交換ステーション

 

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簡単作業で給排水ホースの接続が完了!

とはいえ、具体的にどのように設置するのか、イメージが湧かない方も多いでしょう。私自身、コンセプトを聞いた時点では「洗濯機とつなぐってどういうこと?」「うちの洗面室は狭いから置けないのでは?」などと尻込みしていましたが、まったくの杞憂でした。

 

というのも洗濯機のある洗面室に設置するのは「水交換ステーション」のみ。サイズも高さ10cm×奥行き16.5cm×幅400mmとかなりコンパクトで、高さは防水パンとほぼ同じです。ただしロボット掃除機の本体が給排水のためにやってきますので、手前1mと左右それぞれ5cmのスペースは空けておく必要があります。

↑防水パンとほぼ同じ高さなので、洗濯機の前に置いても存在感はなく、動線もほとんど妨げません

 

設置場所が決まったら、給水ホースの接続作業を行います。これまた最初は苦手意識が強かった私ですが、説明書通りに行ってみたら、難なくできてしまいました(笑)。

 

手順としては、洗濯機の給水ホースを一度取り外し、間にS10の給水ジョイントホースを接続した分岐管をはめ込んだら、再度洗濯機の給水ホースとつなぐだけ。排水ホースは防水パンの排水トラップに差し込み、必要に応じて固定します。なお給電はロボット掃除機本体から行うため、水交換ステーションは電源不要というのも便利なポイントです。

↑洗濯機の給水口に分岐管をかませるだけ。素人でも10分程度で作業が完了しました

 

なお、ご家庭によっては、給水ホースを洗濯機と接続できないことや、洗面室に水交換ステーションを置けない場合もあると思います。その場合は給水をシンク下で行うことも可能ですが、どうしても水交換ステーションを置けない場合は別売の外付け水タンクを使用する方法もあります。こちらはタンク式のため水の給排水は自分でやる必要がありますが、どこでも好きな場所に設置できるのがいいですね。

↑別売の外付け水タンク

 

SwitchBot S10用外付け水タンクのセールはコチラ

 

自動での給排水で掃除が「完全自動」に!

アプリをダウンロードし、本体をWi-Fiにつないでさっそく掃除を始めてみましたが、あまりの賢さと掃除性能の高さにすっかり感心してしまいました。何しろ自分一人で考えて行動し、ゴミ収集からモップ洗浄、給排水まで、人の手を借りずに完遂してくれるのです。

 

なかでも、自動で水を給排水してくれることが画期的! タンクに水が足りなくなったときや掃除を終えたとき、洗面室にすーっと移動し、自分で水交換ステーションに移動して給排水を済ませ、また戻ってくるのです。従来のタンク式であれば、掃除3~4回につき1回の頻度で給排水を行わなければいけなかったのが、S10だともう何も行う必要がありません。

↑必要に応じて自分で水交換ステーションにドッキング。ここで水を捨てたり、キレイな水を補充したりします

 

↑水交換前までは本体タンクに汚水が溜まっていますが(左)、交換後はキレイになりました(右)

 

給排水を終えたら、今度はゴミ収集ステーションに戻ってゴミを吸い出し、充電しながらモップを50℃の温風で乾燥してくれます。つまりユーザー自身は掃除だけでなく、使用前後も手をかける必要が一切ないということ。ついにロボット掃除機は “ほぼ全自動”から“完全自動”の域に達したのです!

 

ちなみに、ふだんロボット掃除機本体を充電するゴミ収集ステーションは洗面室に置く必要はないため、今回はリビングに設置しました。水タンクが不要なので、ゴミ収集ステーションはコンパクト。リビングにもすっきり置けます。

↑コンパクトなゴミ収集ステーションで充電するS10

 

↑ゴミ収集ステーションの紙パックは70日に1回の交換でOK!

 

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ここからは、筆者が感心感動したポイントを順に紹介していきたいと思います。

 

1.あっという間に正確なマップを構築

掃除を始めてすぐに、自分の現在の居場所を検出すると同時に、アプリ上にあっという間にマップを描き始めました。これが非常に正確! また、高精度のレーダーナビゲーションが効率的な清掃ルートを構築するため、行動に迷いがありません。掃除のときは吸い残しなく走り、給排水のために洗面室に向かうときは最短距離でスムーズに移動するので、見ていてとにかく気持ちがいい!

↑掃除が終わるころには、障害物も含めて正確なマップが完成。このマップを記憶し、次回以降も効率的に掃除してくれます。部屋やエリアを指定して掃除することも可能

 

さらにS10は、AI障害回避物システムも搭載しているため、床に置いてあるスリッパなどの障害物を避けてくれます。とはいえ、細かい障害物は巻き込んでしまう場合があるので、掃除前は念のため床を片付けたほうが安心です。

↑前面のAIカメラが障害物を検知してスムーズに回避

 

↑スリッパを認識して、ギリギリのところで華麗に避けてくれました

 

2.一度でごっそり吸い取る吸引力

掃除機なので、やはり吸引力は重視したいところですが、S10はブランド史上最強の6500Paの吸引力を搭載。日常的な使用でも吸い残しを感じたことはほとんどなく、ペットフードのような大きめのゴミも、木くずのような細かいゴミも、余すことなくごそっと吸い取ってくれました。しかもゴム製ブラシは毛が絡みにくいので、お手入れしやすいのもうれしいポイントです。

↑赤く囲った部分に茶葉をまいて吸引力を検証。茶葉の上を通り、反転して戻ったときにはキレイに吸引されていました

 

3.水拭きしながらモップ洗浄

筆者がかなり高ポイントと感じたのは、水拭きモップがローラータイプの「RevoRoll™」を採用していること。2in1ロボット掃除機のモップは、1枚のモップを押し付けながら掃除するか、2つのモップを回転させながら掃除するタイプが主流。ローラータイプはかなり珍しいのですが、水拭きはやはりコレがいい! と思うのです。

 

というのも、S10のローラーモップにはリアルタイムモップ洗浄技術「RinseSync™」を搭載し、モップについた汚れをワイパーでかき取って汚水タンクに回収してくれるから。つまり、モップの汚れを床に塗り広げることなく、常にキレイな状態を保てるということ。

 

試しに床に醤油を垂らして拭き掃除をし、すぐにモップを確認してみましたが、何度やってもモップはキレイなまま。一瞬で汚れをかき取るので、汚れているヒマがほとんどないということでしょう。これなら「汚れを塗り広げないか心配」という人も安心です。

↑醤油をつけた状態(左)から数秒走らせると、ご覧のとおりキレイになっています(右)。これなら安心して家中を掃除できますね

 

なお、拭き掃除する力ももちろんパワフル。逆回転で1㎏の圧力をかけて汚れを吸着させ、1分間に300回転して汚れを拭き取ってくれます。モップはマイクロファイバー素材なので、床を傷つけにくいのも安心。

 

また、S10は床材を検知するセンサーを搭載しており、カーペットに差し掛かると自動でモップを持ち上げてカーペットが濡れないようにしてくれるのも便利です。

↑カーペットとの境を掃除しているときの様子。モップを持ち上げているため、フローリングも濡らしていないのがわかります

 

完全にお任せできる次世代のロボット掃除機

数日間使用してみましたが、ここまで手間のかからないロボット掃除機は初めてでしたとにかく水道直結というアイデアが画期的。でも考えてみれば、洗濯機や食洗機も水道直結ですから、水を使う家電としては正しい進化であり、理に適った方式であることは間違いありません。

 

また、食洗機は分岐水栓式が使えない人向けにタンク式が登場しましたが、S10はその逆。「タンク式は大変」と感じていた人が待ち望んでいたシステムではないでしょうか。

さらに筆者が驚いたのが、その価格です。ハイエンドモデルでありながら、11万9820円(税込)とは、他メーカーのハイエンドに比べると半額近いお値段です。しかも7月11日からは25%オフという破格のセール価格で販売されるとのこと。性能から言って間違いなくお買い得ですので、ぜひ、みなさんも検討してみてください!

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なお、セール期間中は、世界最小級のロボット掃除機「SwitchBot ロボット掃除機K10+」やスマートホームの中枢であり、ファーストステップに欠かせない「SwitchBot ハブ2」も対象になるとのことですので、これを機に一気にスマートホーム化を進めてみてはいかがでしょうか。

↑「SwitchBot ロボット掃除機K10+」

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↑「SwitchBot ハブ2」

「SwitchBot ハブ2」のセールはコチラ

Alexa搭載のスマートアラームクロック「Echo Spot」が刷新! Amazonプライムデーで48%割引

Alexa搭載のEchoシリーズ新製品「Echo Spot(2024年発売)」(以下「Echo Spot」)の国内における販売・出荷が、7月9日から始まりました。

 

手軽に始められるスマートホーム

Echo Spotでは、好みに合わせてカスタマイズできる時計のデザインや色のテーマ、新たに加わったアニメーションなど、初代Echo Spotと比べてAlexaからの回答がさらにわかりやすくなりました。Echo Spotは部屋のインテリアに合わせて、ディスプレイの色をオレンジ、バイオレット、マゼンタ、ライム、ティール、ブルーの6色から選べるほか、その明るさもカスタマイズできます。Alexaに天気を尋ねると、太陽、雨雲、雪の結晶などのアニメーションとともに気温が表示され、天気が一目で確認できます。

 

ディスプレイには、音楽の再生時に曲名が表示されます。曲をスキップするには、Alexaに話しかけるか、ディスプレイをタップします。音量をコントロールするには、Alexaに話しかけるか、Echo Spotの上部のボタンで調整します。またアラーム音も、通常のアラーム音に加えて「オーロラ」、「デイブレイク」、「エンデバー」、「フラッター」の4つが新たに加わりました。

↑アラーム音が鳴ってももう少し眠っていたい時は、Echo Spotの上部をタップしてスヌーズすることも

 

鮮やかなサウンドも楽しめます。Alexaに話しかけて、Amazon Music、Apple Music、Spotifyなどお気に入りの音楽配信サービスの楽曲やポッドキャスト、オーディオブックを再生できます。

↑クリアなボーカルと重低音を再生する1.73インチの前面放射型スピーカーを搭載

 

Echo SpotをAlexa対応のスマートホーム製品と接続し、スマートフォンを使ってAlexaアプリから定型アクションをあらかじめ設定することにより、毎日のルーティンを自動化することができます。例えば、好きな音楽と優しい照明の光で目覚めることができる朝のルーティンや、音楽を再生する夜のルーティンなどを事前に設定することもできます。

↑就寝時間にあわせて照明の明るさやエアコンの温度を調整なんてことも

 

Echo Spotの通常価格は1万1480円(税込)で、カラーはブラック、グレーシャーホワイト、オーシャンブルーの3色展開となり、Amazon.co.jp( https://www.amazon.co.jp/echospot )で、本日から販売・出荷。Amazonプライム会員のユーザーについては、7月9日からプライムデー終了の7月17日23時59分まで、Echo Spotを発売記念セール価格となる48%割引の5980円(税込)で購入できます。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

スマートホームは自由でいい――Amazon「Ring」を防犯&見守り以外で使ったらメンタルに効いた

本連載ではGetNavi web編集長・山田佑樹が日々の生活で愛用している品々を紹介していきます。今回はAmazonが展開するセキュリティブランド「Ring」を自宅に導入。防犯用や見守り用に活用すると思いきや…

 

「行き届いた(ゆきとどいた)生活」をしたいと思っている。「丁寧なくらし」のように、自分なりのテーマを持って世界観を作り込むまではいかないが、自分の住まいに気を配っている状態を作りたいと考えている。

 

最近、RingのIndoor Camをリビングダイニングに設置した。RingはAmazonが展開するホームセキュリティブランド。目的は部屋の状態を可視化するためである。とはいっても、我が家はペットを飼っていない。防犯のためでもない。1日を通してそこまで部屋の中に動きがあるわけではない。Ringがターゲットとしているところから外れているのだが、それでも導入を決めたのは「ダイニングテーブル」の状態を確認するためだ。

↑Ring Indoor Cam。4980円(税込)。手ごろな価格帯なのはさすがAmazon

 

我が家では娘がダイニングテーブルで勉強をする生活が定着している。勉強が終わるたびに現状復帰してくれるならありがたいのだが、そんなものは淡い期待。毎日、参考書とノートとタブレットとスマホスタンドが放置されている。グミの空袋がある日もあれば、数センチだけ中身が残ったペットボトルが倒れている日もある。帰宅してこの状態だと、心が少し折れそうになる。

 

心にヒビが入らないように導入したのがRingだ。使い方はシンプル。定期的にRingのスマホアプリから部屋の状況を確認。テーブルがとっ散らかっていて娘もいるなら、アラートを出す。テーブルがとっ散らかっていて娘がいないなら、覚悟を決める。ほとんどないが、テーブルが散らかっていない場合は、気分が軽くなる。要は、帰宅前にダイニングテーブルを含めたリビングの状態を把握しておくことで、心の準備をしておこうというものだ。

↑ある日の様子。この日は私が撮影を色々したこともあって、テーブルの位置が変わっているうえスキャナーやトースターが放置されている…

 

もちろん、メンタル以外の効用もある。仕事柄、取材先で機材を借りたり、持ち帰ったりするケースが多い。家で撮影を行い、当日か翌日朝に記事やコンテンツをアップすることもある。ブツ撮影はリビングダイニングで行っているから、ダイニングテーブルの状況は仕事の進捗にも関わる。時間の目処がつきやすくなり、帰ってからの作業が頭の中で整理されるのだ。(ちなみに、一応記しておくが、娘の勉強監視には使っていない)

 

我が家はいつもきれいなわけではないし、体系的に整理整頓されているわけでもない。それでもRingを一台導入すると、自分の目が届かないところが減って、行き届いた生活が開ける。こんな使い方をする人はきっと少数派だろうが、スマートホームはもっともっと自由であっていいのだと思った次第だ

離れて暮らす親を見守りたい! プライバシーに配慮した「スマートホーム機器」導入のススメ

進学や就職、転勤などで親元を離れてしばらく経つと、実家で暮らす親の様子が気になるという人も多いのではないでしょうか。どちらかの親を亡くして一人暮らしになると、さらに心配も増します。スマートホーム連載第3回では、「離れて暮らす親の様子を見守りたいけど、どうすればいいかわからない」というお悩みをスマート家電で解決する方法を紹介しましょう。

 

インターネット環境がない場合は「ホームルーター」などを導入

遠隔地から見守りをするためには、「インターネット環境」もしくは「ケータイ通信機能を内蔵する見守り端末」が必要です。どちらも月額料金がかかりますが、おすすめはインターネット環境の導入です。ホームルーターなどを利用してインターネット環境を構築すれば、さまざまな機器から利用できるためです。親の健康状態が変わった場合、機器を増やして見守りレベルをアップすることもできます。

 

おすすめの方法は、SIMフリーのホームルーターと格安SIMとの組み合わせです。

 

例えば4キャリアに対応するピクセラの4G LTEホームルーター「PIX-RT100」(実売価格1万5800円/税込・以下同)なら、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの主要4キャリアに対応します。IIJmioやmineoなどの格安SIMにも対応しているので、キャリアが提供するホームルーターなどに比べて導入や運用のコストを抑えられます。例えば平日の昼12時台だけ通信速度が制限されるmineoの「マイそく(スタンダード)」プランを利用した場合、月額990円(通信速度最大1.5Mbps、データ容量無制限)で利用できます。

↑ピクセラの4G LTEホームルーター「PIX-RT100」(実売価格1万5800円)

 

もし余っているAndroidスマホがあれば、テザリングを常時オンにすることでインターネット環境として使えます。こちらも同様に格安SIMを利用すればホームルーターを導入する初期費用が不要になるため、さらに高コスパで導入が可能になります。iPhoneの場合、テザリング機能を常時オンにできないため、こうした使い方はできません。

 

人感センサーとスマートリモコンを使って“ゆるい見守り”を実現

離れて暮らしている親が元気にしているのか気になるとはいえ、いきなり「Webカメラで見守り」なんていうのはNGです。いくら家族といえど、プライバシーをしっかりと保護した上でできる見守りの方法を選択することが重要です。

 

テーマは「ゆるく見守る」です。人それぞれに起床直後やお昼、夕方、就寝前などに行うルーティーンがあると思います。ゆるく見守るというのは、そのルーティーンを行っているかどうかをさまざまなスマート家電で確認するというもの。

 

おすすめしたいのが、赤外線センサーによって人や動物の動き(熱)を検知すると、インターネット経由でスマホアプリにお知らせしてくれる「人感センサー」です。例えばリビングルームなどに人感センサーを設置しておけば、家族が家の中で活動しているかどうかをチェックできます。

 

もう一つおすすめしたいのが、温度・湿度を検知することで室内環境の見守りができる「スマートリモコン」です。スマートリモコンはスマホアプリと連携できる学習リモコンですが、そのなかでも温度・湿度センサーを内蔵する製品であれば室内環境の見守りができます。

 

高齢になると温度に対する感覚が鈍くなり、「暑い」「寒い」と感じにくくなります。体温調節機能も鈍り、のどの渇きも感じにくくなると言われています。高齢者は熱中症にかかりやすいため、特に夏場は室温が高くなりすぎていないかチェックするといいでしょう。

 

また、照度センサーを内蔵するスマートリモコンの場合、部屋の明るさも検知できます。夜に明かりがついているかがわかるため、「部屋の明るさ」でも見守りができます。

 

人感センサーとスマートリモコンのおすすめの組み合わせをいくつか紹介しましょう。

 

単体で動きを見守れるだけでなく、組み合わせると室内環境も見守れる

+Style「スマートセンサー(人感)  PS-SMT-W02」(実売価格4190円)

壁や天井付近など見通しのいい場所に設置するだけで、人の動きを検知するとWi-Fi経由でスマホアプリにお知らせしてくれる人感センサーです。電池で駆動するほか、USBケーブルで給電しながら使うこともできます。単体でWi-Fiに接続できるので、別途スマートリモコンなどのハブを購入しなくても手軽に導入できるのが魅力です。

↑人感センサーの設定画面。動きや振動を検知するとお知らせする設定ができます

 

↑人の動きや振動を検知すると、スマホに通知が届きます

 

+Styleでは、温度・湿度・照度センサーを搭載するスマートリモコン「マルチリモコン  PS-IRC-W02」(実売価格9680円)もラインアップしています。温度・湿度に加えて部屋の明るさも検知できるので、「明るくなったらアプリにお知らせする」といった使い方もできます。人感センサーも同じアプリで管理できるので、組み合わせると楽に見守りができます。

↑+Style「マルチリモコン PS-IRC-W02」

 

↑「+Style」アプリで室温や湿度、照度(明るさ)を確認できます

 

↑温湿度グラフで室温、湿度の推移を確認することもできます

 

別売の人感センサーや見守りカメラなどとも連携できるスマートリモコン

SwitchBot「SwitchBot ハブ2」(実売価格8980円)

温度・湿度・照度センサーを内蔵するスマートリモコンです。SwitchBotはスマートリモコンのほか、人感センサー、見守りカメラ、スマートカーテン、スマートロックなどさまざまな機器をラインアップしており、それらの機器を1つのスマホアプリで操作・管理できるのが魅力です。

 

別売の人感センサー「SwitchBot 人感センサー」(実売価格2780円)は単体でWi-Fiに接続することはできませんが、SwitchBot ハブ2と連携することで、人の動きと室内環境を同時に見守れるようになります。

↑SwitchBotの「SwitchBot 人感センサー」は単4電池×2個を使う電池式です

 

↑「SwitchBot 人感センサー」が動きを検知すると、スマホに通知が届きます

 

転倒を検知するとお知らせしてくれるミリ波レーダーセンサーも

Aqara「人感センサー FP2」(実売価格1万2980円)

ゆるい見守りだけでなく、さらに高度な見守りができる人感センサーも紹介しましょう。Aqara(アカラ)の「人感センサー FP2」は、ミリ波レーダーセンサーによって最大5人までの多人数検知に加えて転倒検知も可能な人感センサーです。天井に取り付けて「転倒検知」モードを選択することで、転倒を検知するとスマホアプリにお知らせすることができます。

↑見守り用途としては、壁に設置してゆるく見守る「ゾーン検知」モードと、天井に設置して転倒を検知する「転倒検知」モードを用意しています

 

↑「人感センサー FP2」が転倒を検知すると、アラーム音とともに通知が届きます

 

親が元気なうちはそこまで高度な見守りは不要かもしれませんが、足腰が弱ってきた場合はこのような機器を導入して、より高度に見守りを行うことがおすすめです。

 

スマートディスプレイで「見守り」と「コミュニケーション」を両立

本連載の第2回テーマ「子どもを見守りたい」でも紹介しましたが、映像と音声も含めてしっかりと見守りたいのであれば、音声アシスタントを内蔵するスマートスピーカーにディスプレイを搭載した「スマートディスプレイ」がおすすめです。スマートディスプレイはスマートスピーカーと同様、「アレクサ」や「OK、Google」といったウェイクワード(音声アシスタントを呼び出す言葉)の後に「ニュース」「天気予報」「今日は何の日?」などと呼びかけるだけで、さまざまな情報をお知らせしてくれます。さらに「アラームを○時にかけて」とか、「タイマーを3分でかけて」といった使い方や、計算をしてもらうといった使い方もできます。

 

このように便利な使い方ができたり、ちょっとした話し相手になったりするだけでなく、離れて暮らす家族同士でのビデオ通話もできます。セキュリティカメラとしても使えるので、人感センサーやスマートリモコンでゆるく見守る“次の一手”としてはスマートディスプレイがおすすめというわけです。

↑アマゾンのスマートディスプレイ「Amazon Echo Show 10(第3世代モデル)」(実売価格2万9980円)

 

セキュリティカメラとの大きな違いは、その“主目的”にあります。セキュリティカメラは窓や無施錠のドアなどから侵入した人を撮影して記録するほか、部屋の中にいる人やペットなどの動きを記録するといった用途がメインです。マイクとスピーカーを内蔵することで呼びかけや音声通話ができるものもありますが、双方向のビデオ通話はできません。宅内にいる人にとっては「監視カメラ」と感じてしまう場合が多いので、よほど緊急事態でもない限り、実家といえど設置するのはおすすめできません。

 

一方のスマートディスプレイは、スマートスピーカーのように情報を音声でお知らせしたり、ディスプレイに情報を表示したりするほか、スマートホーム機器を管理・操作したりするのがメイン。ビデオ通話機能やセキュリティカメラ機能はサブ機能という位置付けです。

↑スマートディスプレイなら、簡単に双方向のビデオ通話ができます

 

スマートディスプレイの多くは物理的にカメラをふさいでプライバシーを保護する機能を備えていることもあり、監視カメラとしての忌避感はそれほど持たれないのではないかと思います。

 

普段はカメラをオフにしておき、呼びかけがあった場合や自分からビデオ通話を発信した場合にカメラをオンにするといった使い方も可能。体調が悪化した場合など、継続的に様子を見守りたいことになったら、応答を待たずにセキュリティカメラとして使えるようにする設定もできます。

1.スマートディスプレイの使い勝手を覚えてもらう
2.ビデオ通話を使って孫とのコミュニケーションを楽しんでもらう
3.セキュリティカメラとして使えるように設定し、いつでも映像で見守れるようにする

といったように、段階を踏んで使い方を変えていくことが可能なのです。親と子の関係性や物理的な距離、親の体調やライフステージに応じて、ぜひ見守りに役立ててみてください。

うちの子、ちゃんと帰宅した…? 不安の解消に役立つ「見守りスマートホーム機器」のオススメをガイド

家族で暮らしていると、さまざまな悩みごとや困りごとがあると思います。その中でも子育て世帯のお悩みとして挙げられるのが「子どものセキュリティ」ではないでしょうか。

 

文部科学省「学校安全の推進に関する計画に係る取組状況調査(令和3年度実績)」によると、集団登下校(28.3%)や保護者・地域の人々による見守り(60.9%)といった人的リソースによる安全確保は行われているものの、ICTの導入による登下校管理(7.4%)などはまだまだ進んでいない状況です。共働きなどで家に大人が一人もいない状況だと、子どもがちゃんと帰宅したかどうかもわかりません。

カギを持たせるとなくしてしまうリスクがありますが、持たせないわけにもいきません。自宅にいる子どもと連絡を取りたいけど、固定電話がないので連絡が取れない。スマホを持たせるには早すぎるのでどうしよう……などなど、家庭によってさまざまなお悩みがあるのではないでしょうか。そこで今回は、子どもがいる家庭でのお悩みをスマートホーム機器で解決する方法を紹介していきましょう。

 

スマートディスプレイがあれば子どもとビデオ通話ができる

まだスマホを持たせていない子どもがいる家庭の場合、コミュニケーション手段としておすすめしたいのが「スマートディスプレイ」です。音声アシスタントを内蔵するスマートスピーカーにディスプレイを搭載したもので、天気予報やニュースなどの情報をディスプレイに表示したり、動画配信サービスや音楽配信サービスを再生したりできるだけでなく、カメラとディスプレイを使ってビデオ通話ができるのが特徴です。さまざまなスマートホーム機器を一覧して操作するコントロールパネル機能も備えているので、本格的にスマートホームを導入したいのであればぜひ導入をおすすめしたいです。

 

スマートホームでは米アマゾンの音声アシスタント「Amazon Alexa」を搭載する「Amazon Echo」シリーズ、米グーグルの音声アシスタント「Googleアシスタント」を搭載する「Google Nest」シリーズが2大巨頭です。特におすすめなのは、バラエティ豊富な機器をラインナップするアマゾンです。子育て世帯におすすめのスマートディスプレイは、10インチディスプレイを搭載する「Echo Show 10(第3世代)」(実売価格2万9980円/税込・以下同)です。

↑アマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show 10(第3世代)」

 

人の声や人の顔を認識すると、その方向に向けて自動的にディスプレイが350°回転する機能を備えており、リビングルームなどに設置すればどの方向からでもビデオ通話ができるようになります。

↑ビデオ通話のイメージ

 

ビデオ通話はスマホ向けの「Amazon Alexa」アプリ(Android/iOS対応)のほか、スマートディスプレイ同士ですることも可能です。スマホの場合、家族それぞれのAmazon Alexaアプリでニックネームを設定できます。するとEcho Showに「アレクサ、ママに電話して」などと呼びかけるだけでスマホとのビデオ通話ができるようになります。

↑スマートディスプレイからスマホに着信があるとこのように表示されます

 

↑スマートディスプレイとビデオ通話を開始したところ

 

Echo Show 10はカメラを内蔵しているため、見守りカメラとして使うことも可能です。Echo Show 10の設定画面から「カメラ」を選び、「自宅のモニタリング」の設定をオンにすると、いつでもモニタリングできるようになります。カメラで見られたくない場合は物理的なカバーでカメラをオフにできるので、プライバシーの問題もクリアできます。

↑Echo Show 10の設定画面を開いたところ。「カメラ」を選びます

 

↑「自宅のモニタリング」にチェックを入れると見守りカメラとしても使えます

 

↑画面右上のスイッチをスライドすると、物理的なカバーがカメラをふさいでくれます

 

「定型アクション」を工夫すれば、子どもの帰宅のお知らせも可能

Amazon Alexaには、さまざまな操作を自動的に行えるようにする「定型アクション」が用意されています。例えば「アレクサ、ラジコでニッポン放送を再生して」を「アレクサ、ニッポン放送」だけで呼び出せるようにできます。

 

これを活用すると、例えば「アレクサ、ただいま」と呼びかけると「お帰りなさい。冷蔵庫におやつが入っていますよ」とアナウンスするのと同時に、スマホに「○×くんが帰宅しました」と通知する……といったことを自動化できます。アナウンスはスマホアプリでカスタマイズできるので、子どもの帰宅前に「今日は8時頃に帰るから、冷蔵庫の中のおかずを温めて先に食べててね」などと変更しておくことも可能です。

 

定型アクションはいろいろとカスタマイズできますので、家族のライフスタイルに合った使い方を工夫してみるといいでしょう。

↑Amazon Alexaアプリのホーム画面から「その他」を選び、「定型アクション」を開きます

 

↑定型アクションの編集画面。スマホに通知したり、メッセージを音声でしゃべらせたりできます

 

↑スマホに帰宅の通知が届きました

 

スマートロックを導入すれば“キーレス”で玄関の出入りも可能

子どもを一人で登下校させる際に、親が不安に感じることの一つが「カギ」ではないでしょうか。カギをなくしてしまう危険もありますし、そもそもカギを持たずに出てしまう場合もあります。

 

一戸建て、もしくはオートロックのない集合住宅であれば、「スマートロック」がそうした悩みに答えてくれます。

 

スマートロックというのは玄関ドアのサムターンに後付けする形で設置する、カギの自動施解錠装置のことです。多くの製品はBluetooth通信によってスマホアプリから施解錠ができるようになっており、Wi-Fiアダプターなどを使うことで遠隔操作も可能になります。

 

おすすめの製品は、SwitchBotのスマートロック「SwitchBot ロック Pro」(実売価格1万5980円)と、「SwitchBot 指紋認証パッド」(実売価格9980円)の組み合わせです。スマートロックはさまざまなメーカーから出ていますが、スマホアプリからでしか施解錠ができない製品も少なくありません。そうするとスマホを持っていない子どもには使えないので、何らかの別売オプションが充実している製品が必要になります。

↑SwitchBotの「SwitchBot ロック Pro」(左)と「SwitchBot 指紋認証パッド」(右)

 

SwitchBotの場合、SwitchBot 指紋認証パッドを使うことで「指紋」と「暗証番号」、別売の「NFCカードキー」での解錠ができるようになります。施錠もボタン1つで行えるので、子どもだけでなく家族全員が便利にキーレス生活を送れます。

 

さらに別売のスマートリモコン「SwitchBot ハブ2」(実売価格8980円)などを用意すれば、スマートロックを遠隔操作できるだけでなく、開閉履歴も確認できます。指紋認証パッドの履歴を確認すれば、誰のどの指を使って解錠されたのかが分かるため、誰が帰宅したのかも確認できます。「子どもがちゃんと帰宅しているかどうかが不安」という方は、こちらも併せて導入するといいでしょう。

↑SwitchBotのスマートリモコン「SwitchBot ハブ2」

 

8980円は決して安くないですが、前回紹介したように本機があれば部屋の温度や湿度、明るさを確認でき、室内にあるエアコンや照明、テレビなどの赤外線リモコンを学習して遠隔操作できるようになります。温度・湿度・照度センサーを搭載しない「SwitchBot ハブミニ」(実売価格5480円)ならさらに安く手に入るので、用途に合わせて選ぶといいでしょう。

 

ちなみに、CANDY HOUSEの「SESAME 5」と「SESAMEタッチ Pro」のセット(実売価格1万2880円)も、指紋と暗証番号による解錠ができます。ただし現在、別売の「Wi-Fiモジュール2」がしばらく売り切れ状態になっているため、遠隔での操作や履歴確認ができません。Wi-Fiモジュール2さえ購入できればコスパが良くておすすめなのですが、“見守り”も必要であればSwitchBotシリーズがおすすめです。

↑CANDY HOUSEの「SESAME 5」と「SESAMEタッチ Pro」のセット

 

ぜひ安心・安全なスマートライフを

子どもの通学には心配ごとがたくさんありますが、帰宅時や帰宅後のシーンであればスマートディスプレイとスマートロックを活用することである程度解決できると思います。どちらも導入すると生活の質が確実にアップしますので、興味のある方はぜひ検討してみてください。

スマートホーム初心者が最初に買うべき!「スマートリモコン」選びの条件と使い道

進学・就職・異動など、新生活をスタートした人もゴールデンウィークが過ぎ、いよいよギアを上げるとき。ベースとなる“家”の快適化は急務でしょう。

 

一人暮らしを始めた人は、炊事や掃除、洗濯などの家事にも慣れなければなりません。生活のリズムを整えるだけでも大変ですね。一方、子どもがいるファミリーも、登下校はもちろん、共働き家庭なら子ども一人で留守番させるのが心配という人も多いのではないでしょうか。そのほかにも、離れて暮らす親が元気にしているのか心配、ペットを飼っているなら暑い日の室温が心配など。

 

こうした、暮らしにおけるさまざまな悩みごとを解決する手段としておすすめしたいのが、「スマートホーム」の導入です。

 

「スマートホーム」ってなに?

スマートホームとは、BluetoothやWi-Fiなどの通信機能を使って住宅内の家電や設備をスマートフォンなどから遠隔操作したり、質内の温度や湿度などを可視化したりできる機器やサービスの総称。

 

室温が一定の温度を超えたらエアコンの冷房が自動的につくようにすれば、ペットがいる家庭では安心してお留守番してもらえますし、遠隔操作ができれば帰宅前に部屋を冷やしておくといった使い方もできます。

 

スマート家電に買い換える?
まずは「スマートリモコン」で手軽にスマート化

スマホからの遠隔操作や動作の可視化など、スマホ連携に対応する「スマート家電」は数多くありますが、それらに今すぐ買い替えなければならないわけではありません。せっかく吟味して購入した家電を買い替えなければならないのであれば、スマートホームの導入に多大なコストがかかってしまいます。

 

その代わり、最初に導入をおすすめしたいのが「スマートリモコン」です。これはスマホ連携に対応しない既存の家電をスマート化、つまりスマート家電のように使えるようにするもの。テレビやエアコンなどの赤外線リモコンを学習して操作できるようにする「学習リモコン」は多くの人がご存じかと思いますが、その学習リモコンをWi-Fiに接続し、スマホアプリから操作できるようにするのがスマートリモコンです。

 

赤外線リモコンが付属していない家電は操作できませんが、赤外線リモコンが付属していればテレビやエアコン、扇風機、シーリングライト、空気清浄機、サーキュレーターなどさまざまな家電を遠隔操作できるようになります。

 

赤外線が届く範囲の家電しか操作できないため、各部屋に1個設置する必要がありますが、リビングの家電だけ操作したいのであれば1個で大丈夫です。リビングとベッドルームに1個ずつ設置するといった使い方もおすすめです。

 

どれを選べばいい?
スマートリモコン選びの条件

さまざまなメーカーからスマートリモコンが製造販売されていますが、特におすすめしたいのが以下の条件を満たす製品です。

 

1.温度・湿度・照度センサーを搭載するスマートリモコン
2.複数のスマートホーム機器をラインナップしているメーカーのスマートリモコン

 

1.温度・湿度・照度センサーを搭載するスマートリモコン

センサーを搭載するスマートリモコンの場合、センサーで検知した情報をスマホアプリで確認したり、その情報を基に家電を操作したりする機能を備えています。例えば温度・湿度センサーを搭載していれば、現在の室温や湿度をスマホアプリで確認するだけでなく、遠隔操作でエアコンを操作したり、「室温が30℃を超えたらエアコンの冷房を25℃設定でオンにする」といった自動操作をしたりできます。

 

スマートリモコンは赤外線リモコンの命令を家電に送信する機器なので、センサーがないと、遠隔操作を行った“結果”を確認することができません。温度や湿度が分かれば、冷房が動作しているかどうかを確認できるので安心です。

 

また、照度センサーを搭載している製品の場合、部屋の明るさを確認できます。シーリングライトがついていれば明るくなるので、それで家族が在宅している「かもしれない」ことを確認できます。これらのセンサーは必須ではありませんが、室内の状況をしっかり把握したい部屋にはセンサーを内蔵する製品の設置をおすすめします。

 

2.複数のスマートホーム機器をラインナップするメーカーのスマートリモコン

スマートリモコンを導入するだけでも、赤外線リモコンが付属する家電製品を操作できるようになって便利になりますが、さらに複数のスマートホーム機器をラインアップするメーカーのスマートリモコンなら、1つのアプリでさまざまなスマート家電を一括管理できるのが魅力。

 

複数のスマートホーム機器をラインアップしているメーカーの製品がこちら。

BBソフトサービス
+Style マルチリモコン PS-IRC-W02

温度・湿度・照度センサーを搭載するスマートリモコン。500種類以上の赤外線リモコンデータがプリセットされているため、セットアップも簡単。+Style はLEDシーリングライトやドア・窓開閉センサー、カーテンを自動で開閉するスマートカーテン、見守りカメラ、扇風機など、数多くのスマート家電をラインナップする。

 

SwitchBot
SwitchBot ハブ2

温度・湿度・照度センサーを搭載するスマートリモコン。本体前面に温度と湿度を表示するディスプレイを搭載し、タッチすることでさまざまな機器を操作できる「on」「off」ボタンを搭載。SwitchBotは、ロボット掃除機やLEDシーリングライト、玄関の鍵を開閉できるスマートロック、スマートカーテン、見守りカメラなど数多くのスマート家電をラインナップ。

 

Aqara(アカラ)
スマートリモコン M2ハブ

スマート家電と連携することで、内蔵スピーカーを使用してドアホンの音を鳴らしたり、セキュリティアラートを鳴らしたりできるスマートリモコン。Aqaraはドアや窓の開閉を検知する開閉センサーや振動センサー、見守りカメラ、スマホアプリから応答できるスマートドアホンなどセキュリティ機器が充実しているほか、スマートカーテンやテープ型のLEDライトなどもラインアップしている。

 

スマートロックも同時に導入したいのであればSwitchBot、ドアホンをスマートドアホンに替えたいならAqaraがおすすめ。+Styleはほかのブランドとは違って睡眠センサーやペット用の自動給餌機などユニークな製品が多いので、それらを利用したい人におすすめです。もちろんほかのブランドの製品を組み合わせても問題ありませんが、1つのアプリで一元管理したいのであれば、ニースに合わせてどれかのブランドを選ぶといいでしょう。

 

スマートリモコンさえあれば
「スマートスピーカー」はなくてもOK

「スマートホームを導入するのは難しそう」「お金がかかりそう」と思うかもしれません。確かに機器を導入すればするほどお金はかかりますが、スタート時点ではスマートリモコンさえあればOKなので、1万円以下から始められます。

 

スマートリモコンのアプリを導入し、指示に従って家電を登録するだけで遠隔操作や室内環境のモニタリングができるようになります。

 

操作ボタンが付いていないスマートリモコンの場合、家電の操作はスマホアプリで行います。家の中で「電気をつけて」「テレビを消して」など、声をかけるだけで家電を操作したいのであれば、音声アシスタントを搭載する「スマートスピーカー」もしくは、スマートスピーカーにディスプレイを搭載する「スマートディスプレイ」が別途必要になります。より便利に簡単に使いたいのであれば、これらの導入も検討してみるといいでしょう。

↑5インチディスプレイを搭載するアマゾンのスマートディスプレイ「Echo Show 5」とSwitchBotのスマートリモコン「SwitchBot ハブ2」のセットモデルなども。

 

スマートリモコンを導入すると暮らしはどう変わる?

ペットを飼っている家庭では、冬以外のシーズンはペットの安全のためにエアコンを付けっぱなしにしている場合も多いかもしれません。しかしスマートリモコンを導入すれば、室温が高くなるとスマホアプリにお知らせしてくれたり、オートメーション機能で自動的にエアコンを付けたりできます。エアコンを付けっぱなしにしてエネルギーや電気代を無駄遣いすることなく、ペットの安全を守れるのでおすすめです。

 

一人暮らしの部屋でも、帰宅前に室温や湿度を確認し、事前にエアコンで暖めておいたり涼しくしておいたりできるため、常に快適性を保つことができます。夏の暑い部屋に帰宅して、汗だくになりながら涼しくなるのを待つ……なんてことをしなくて済みます。

 

離れて暮らす親を見守るといった使い方もおすすめです。室温・湿度センサーを搭載するスマートリモコンなら、実家の室内環境をチェックすることも可能です。ほとんど自宅を出ないとか、いつも同じ部屋にいることが多いのであれば、室内環境をチェックして実家に連絡したり、場合によっては勝手にエアコンを付けるといった使い方もできます。

 

利便性や快適性だけでなく、安全性も向上できるので、まずはスマートリモコンから初めてみてはいかがでしょうか。

スマートホームのハブとなる「muiボード」はプロ注目のガジェットだ!

プロが厳選した最先端を行く“ヒット間違いなし!”のガジェット製品。今回は「muiボード」、「自転車用ドライブレコーダー」「充電器」を紹介!

 

こちらは「GetNavi」2023年5月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

スマートホームのインターフェースに注目! muiボード

mui Lab
muiボード

価格未定

Matterの普及で対応機器も増加中!

京都のスタートアップmui Labが手がけるスマートホームのハブとなる製品。外観は木製インテリアのようで、接続機器をタッチ操作でコントロールできる。スマートホーム製品相互接続のための標準規格である「Matter」に対応する第2世代モデルが今年春にクラファン、翌年春にはリリース予定。

 

プロも注目

照明操作や楽曲再生など、スマート機器との連携をタッチ操作に集約できるのがポイント。今後対応機器が増えていく流れに目が離せません」(モバイルライター・井上 晃さん)

 

【ヒットアナリティクス】
リリースが待ち遠しい!! 今年以降の動きに期待

スマートホーム機器の国際規格である「Matter」に対応した第2世代モデルが今年じゅうにリリースされる予定。徐々に連携できる機器が増えていく期待感がある。実力は未知数だが、スマート家電のラインナップが増えてきたいまこそ、ユーザーに訴求するか。

■先進技術:5/顧客ニーズ:4/市場の将来性:5/独自性:4/コスパ:-

 

ヘルメット着用の努力義務化に合わせて備えを! 自転車用ドラレコ

サンコー
前後両対応サイクルライト付き
自転車用ドライブレコーダー

4980円

<LEDライトも兼ねており前後どちらに付けてもOK>

microSDHCカード(最大32GB)に対応し、画角は80度、動画は1080p・30fpsで撮影できる。内蔵バッテリーで駆動し、充電時間はUSB経由で約1.5時間。録画時の動作時間は約2時間半で、ライトのみを使用する場合には約12.5時間使える。雨天時にも使用可能だ。

 

プロも注目

ライト付きなので、ハンドルやシートポストの限られた設置スペースを有効活用できます。テールライト用に赤点灯できるのも便利です」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

【ヒットアナリティクス】
ヘルメット着用に加えドラレコ設置も普及か

2つ買えば1万円以下で前後にドラレコとライトを設置できて高コスパ。近年は交通事故の自転車関与率が増加しつつあり、取締りも強化されつつある。万一の場合に正しい主張をするのに役立つアイテムだ。もちろん風景を動画で記録してあとで見返すという使い方も楽しい。

■先進技術:3/顧客ニーズ:5/市場の将来性:5/独自性:5/コスパ:5

 

 

 

【コレもCHECK】

サンコー
自転車用テールランプ
ドラレコ「バックカム」

実売価格8980円

シートポスト(サドルの支柱)に固定して使う。動画は、画角120度、1920×1080・30fpsで撮影可能。テールライトの機能も兼ねており、雨天時も使用できる。

 

PCの充電器よりもひと回り以上スリムな同時急速チャージャー

Anker
737 Charger(GaNPrime 120W)

実売価格1万2990円

<ノートPCやスマホなどを3台同時に急速充電できる>

USB-C×2とUSB-A×1の計3ポートを備えた充電器で、プラグは折りたたみ式。複数ポートを使用しても、合計の最大出力は120Wを誇る。独自技術のPowerIQ 4.0により機器に最適化した充電が可能。サイズは約80x43x32㎜で、やや細長くコンパクトだ。質量は約187g。

 

プロも注目

ノートPCを2台同時に充電できて優秀。ノートPCと高速充電対応スマートフォンをまとめて充電できるのはありがたい。手放せません!」(AVライター・野村ケンジさん)

 

【ヒットアナリティクス】
小型軽量設計は仕事でも旅行でも重宝

ノートPC2台を同時に充電できる最大120Wに対応し、3台同時充電も叶えたUSB充電器はレア。ほかにもノートPCや高速充電対応のスマホを同時に充電できるのはうれしい。片手で握れる小型サイズで軽量性に優れ、外出時も持ち運びやすい。ハイブリッドワークや出張時も重宝する。

■先進技術:4/顧客ニーズ:5/市場の将来性:5/独自性:4/コスパ:4

統一規格Matterの登場で普及する?「スマートホーム」の基礎知識と導入のしかた

2017年に「Amazon Alexa」や「Google Home」などが登場し「スマートホーム元年」とさかんに言われたものの、いまだ家庭に普及したとは言えないのが実情。ところが、2022年にアマゾンやグーグル、アップルなどが参画するスマートホーム統一規格が登場したことで、状況はかわってきています。家電エバンジェリストとして活動し、スマートホームにくわしい安蔵靖志さんに解説していただきました。

 

「スマートハウス」とは違う!? 「スマートホーム」とは何か

「スマートホーム」という言葉をご存じでしょうか? 「創エネ」「蓄エネ」「省エネ」を組み合わせた「スマートハウス」と混同されがちですが、スマートホームというのは家の中にある家電や設備などを自動化できるようにするものです。2017年に米アマゾンが「Amazon Alexa」、米グーグルが「Google Home(Google Nest)」という音声アシスタントを引っさげて日本に進出しましたが、これらを搭載するスマートスピーカーやスマートディスプレイ(画面付きスマートスピーカー)と連携することで音声による操作が可能だというのもスマートホームの大きな特徴になっています。

 

いよいよスマートホームが身近になる?

筆者はいよいよ2023年が、本当の「スマートホーム元年」になるのではないかと予想しています。これまではAmazon、Google、Appleなどが独自にスマートホーム規格を提供していたのですが、それらを横断する統一規格「Matter(マター)」が2022年に策定され、Matterに対応するスマートホーム機器が登場し始めたからです。

 

「スマートホーム機器」とはスマートフォンと連携できる家電のこと

スマートホーム機器とは、スマートフォンアプリを使って操作や状態の可視化などができる「スマート家電」や、既存の家電や設備などをスマート家電のように使えるようにする機器、人や物の動き、温度・湿度・照度を検知できるセンサー、セキュリティカメラや、ドアロックをスマート化する「スマートロック」などのセキュリティ機器を総称したものです。

 

まずはこの構成する要素を詳しく確認していきましょう。

 

・通信機能を内蔵し、単体でスマホと連携する「スマート家電」

スマート家電というのはBluetoothやWi-Fi(無線LAN)などの通信機能を内蔵し、別途アクセサリーなどを追加しなくても単体でスマホアプリやスマートスピーカーなどと連携できる家電のことです。スマホアプリで遠隔操作ができる「ロボット掃除機」や、室内環境の可視化や遠隔操作ができる「エアコン」や「空気清浄機」などが挙げられます。そのほか、ドラム式洗濯乾燥機や冷蔵庫、オーブンレンジ、電気調理鍋、LEDシーリングライトなど、スマート家電は続々と増えています。

 

・既存の家電や設備などを “スマート化” する「スマート化サポート機器」

将来的にはすべての家電や設備がスマート化、もしくはインテリジェント化するのは間違いないですが、現状ではスマート化していない家電や設備がほとんどです。そこで活躍するのが「スマート化サポート機器」です。

 

スマート化をサポートする機器の代表として挙げられるのが「スマート家電リモコン」です。スマート家電リモコンはいわゆる「学習リモコン」の一種で、照明やテレビ、エアコンなどの機器を、スマホアプリやスマートスピーカーから赤外線を通じて操作できるようにするというものです。赤外線リモコンの操作を学習できるため、赤外線リモコンが付属する家電や設備なら基本的にどれでも操作できるようになるのが大きな特徴です。

 

そのほか、給湯機のお湯はりスイッチや壁スイッチなどの物理スイッチを押したり引いたりできる「スイッチロボット」や、カーテンの開閉をスマート化できる「スマートカーテン」などもあります。

 

・人や物の動き、温度・湿度・照度を検知できる「センサー」

人やペット、物などの動きを検知する「人感センサー」や、ドアや窓の開閉を検知する「ドア・窓開閉センサー」、温度や湿度、照度など室内環境の変化を検知できるセンサーなど、各種センサーもスマートホームを構成する上で重要な要素です。

 

これらを利用することで家族の出入りや人・ペットの動きを検知して別のスマートホーム機器と連携したり、室内環境の変化に応じてスマホアプリにお知らせしたりと、さまざまな連携操作が可能になります。

 

・セキュリティカメラやスマートロックなどの「セキュリティ機器」

スマートホーム機器にはもちろんセキュリティ機器もあります。屋内外の人や物、ペットなどの動きを撮影できるセキュリティカメラのほか、ドアロックに取り付けてスマート化できるスマートロックなども家のセキュリティを向上させる上で重要な機器です。そのほか、前出のドア・窓開閉センサーなどもセキュリティ向上に活用できます。

 

スマートホームのメリットは? 操作性・快適性・安全性の向上

スマートホームのメリットとして挙げられるのが以下の3つです。

 

・家電や設備の状態の可視化と操作性の向上
・家電や設備の遠隔操作や自動化による快適性の向上
・セキュリティ強化による安全性の向上

 

一つひとつ見ていきましょう。

 

・家電や設備の状態がわかる、操作しやすくなる!

普段生活をしていて、生活環境(家電や設備)の状態を知りたいというシーンがいくつかあります。例えば春や秋の暖かい日に、自宅で留守番しているペットが暑い思いをしていないかとか、出かけた後にドアロックをしっかり閉めたかどうか確認したい、といったシーンです。

 

例えば温度・湿度センサーを搭載するスマート家電リモコンを使うと、設置した部屋の室温や湿度を外出先からチェックするだけでなく、エアコンをオンにすることも可能になります。スマートロックを導入すると、ロックの開閉をスマホアプリで行えるだけでなく、ロックの開閉状況を出先から確認し、必要に応じてロックをかけることもできます。コンセントに挿した機器を遠隔操作できるようにする「スマートプラグ」の一部には、接続した機器が使っている電力を可視化できる製品もあります。

 

スマートホーム機器を導入すると、家電や設備の状態を可視化できるだけでなく、さらにそれらの家電や設備を遠隔操作できるようになります。

 

・家電や設備の遠隔操作や自動化で快適に使える!

先ほども紹介しましたが、ペットを飼っている家庭の場合、夏はエアコンを付けっぱなしにするのが当然だと思います。しかし春や秋の場合、エアコンを付けておいた方がいいのか不要なのかが分からないという日も多いことでしょう。しかし前出の温度・湿度センサー付きスマート家電リモコンを導入すると室内環境を可視化できるので、エアコンを無駄に付ける必要がなくなります。例えば室温が30℃を超えたらお知らせする、もしくはエアコンを自動的にオンにするといった設定を行えば、ペットを危険な目に遭わせる心配もありません。利便性の向上や省エネにつながるだけでなく、快適性も向上するというわけです。

 

帰宅直前に遠隔操作でエアコンをオンにしておけば、涼しくて(もしくは暖かくて)快適な部屋に帰宅することができ、一瞬たりとも不快な思いをしなくて済みます。

 

外出中だけではありません。起床した直後にリビングのエアコンを付けておけば、起きて着替えた直後から快適な環境で過ごせます。リビングにいながらにして、寝る前のベッドルームの室温を整えておくといった使い方もできます。

 

・セキュリティが強化され安全性が高まる!

スマートホームの導入メリットとして一般的に注目されやすいのが、セキュリティカメラやスマートロックなどの導入による安全性の向上です。

 

最近は防水性能を備えるバッテリータイプのセキュリティカメラもあり、室内だけでなく屋外にも配線なしで設置できるようになっています。センサーにより人や物の動きを検知して自動的に録画する機能なども備えているため、低コストで気軽にセキュリティを強化できます。

 

また、スマートロックを導入すればドアロックの状態確認や遠隔操作が可能になります。スマート家電リモコンなどを通じて照明を遠隔操作して在宅を装うことで、出張や旅行などの長期外出時の空き巣被害を防ぐといった使い方も可能です。

 

どこから取り入れるのがベスト? スマートホーム機器の導入アイデア 3

では、スマートホーム機器はどこから導入するのが一番いいのでしょうか? 各家庭におけるニーズによって異なりますが、いくつかのパターンで紹介しましょう。

 

1.家電を自動化して便利に活用したいなら……「スマート家電リモコン」から

スマートホームのメリットをもっとも実感しやすいのは、なんといっても「スマート家電リモコン」でしょう。インターネット環境やWi-Fi(無線LAN)環境さえあれば、数千円の追加でさまざまな家電が遠隔操作できるようになります。赤外線が届く範囲の家電を操作できるため、部屋ごとに設置する必要はあるものの、エアコンを買い替えずにスマート化できるのが最大のメリットではないでしょうか。ペットを飼っている家庭ならより安心・安全な室内環境にできますし、一人暮らしで帰宅前に室内を快適な環境に整えておくというのにも便利です。

いわゆる学習リモコンをスマート化したものなので、エアコンや照明などのオン・オフ状態が分かるわけではありません。しかし温度センサーや照度センサーを搭載したものであれば、エアコンや照明の状態を推測することができます。エアコンや照明の消し忘れを確認して遠隔操作でオフにするといった活用方法もありますので、一家に少なくとも1台あると省エネにもつながります。

 

【おすすめ製品】

SwitchBot「SwitchBotハブ2」

温度・湿度・照度センサーを搭載し、遠隔操作でエアコンを付けたり、温度・湿度・照度センサーを条件にした自動化機能も備えるスマート家電リモコンです。家族がエアコンをリモコンで操作した際の赤外線を検知してエアコンの状態を把握し、外出先からでもエアコンの状態を把握できる機能を備えています。スマートホーム統一規格「Matter」に対応し、Google・Amazonのスマートスピーカーやスマートディスプレイのほか、アップル「iPhone」シリーズの「ホーム」アプリなどから機器の状態を把握したり操作したりできます。

 

2.離れた家族を見守りたいなら……「スマートディスプレイ」から

離れて住む高齢の親を見守りたい、もしくはコミュニケーションを取りたいというニーズには、音声アシスタントを内蔵し、液晶ディスプレイとカメラを搭載する「スマートディスプレイ」がおすすめです。

 

普段は日時やスケジュール、家族写真を表示するフォトフレームのように使えるのですが、スマートフォンやスマートディスプレイから呼びかけることでビデオ通話をしたり、室内の様子を映像で確認するセキュリティカメラとして使ったりできます。セキュリティカメラ機能はオフにすることもできるので、家族でもプライバシーはしっかり守れます。

 

スマートディスプレイは声をかけるだけで音楽や動画を再生できますし、音声アシスタントにニュースや天気予報を聞くといった活用法もあります。こちらも一家に1台あると便利な機器です。

 

【おすすめ製品】

アマゾン「Echo Show 10」

左右約350度回転できる10インチディスプレイを搭載するスマートディスプレイです。カメラで人の顔を認識することで、常に真正面に顔をとらえながらビデオ通話をしたり、スマホアプリでディスプレイを回転させることで室内全体を見渡せるセキュリティカメラとしても使えます。

 

3.防犯対策をしたいなら……「スマートロック」から

防犯対策にはセンサーライトやセキュリティカメラなどさまざまなものがありますが、警察庁の調べによると侵入窃盗の4割から5割は「無締まり」つまり無施錠となっています(警察庁「令和3年の刑法犯に関する統計資料」によると「無締まり」が約53.1%)。窓のこれは無施錠も含まれているのですが、玄関ドアの無施錠を防いでセキュリティを強化できるのが「スマートロック」です。スマートロックは両面テープを使ってサムターンに貼り付けることで、玄関ドアをスマホアプリなどで施錠・解錠できるようにする機器です。スマホを持たない子供がいる家庭の場合、リモコンキーなどを使ってスマホなしでも施錠・解錠ができるモデルがおすすめです。

 

【おすすめ製品】

SwitchBot「SwitchBotスマートロック+指紋認証パッド」

さきほど紹介したスマート家電リモコンと同じメーカーなので、同じスマホアプリを使って施錠・解錠ができるスマートロックです。別売りの「指紋認証パッド」を玄関の外側に装着することで、ボタン1つで施錠、指紋(100個まで登録可能)やパスコード、別売りのNFC(近距離無線通信)カードキーを使った解錠ができるようになります。スマホを持たないお子さんがいる家庭にもぴったりの組み合わせです。

 

スマートホーム機器を導入することで家の中の利便性や快適性、安全性を向上できます。いきなりすべてを導入する必要はなく、自分の興味のある機器から導入することが可能です。一度体験したら元には戻れないくらい便利で快適だと思いますので、ぜひ自分の興味のある範囲から導入してみてください。

 

プロフィール

Techジャーナリスト・家電エバンジェリスト / 安蔵靖志

一般財団法人家電製品協会認定 家電製品総合アドバイザー、スマートマスター。AllAbout デジタル・家電ガイド。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。
TW

 


提供元:心地よい暮らしをサポートするウェブマガジン「@Living」

インテリジェントホームを体験して実感――スマートホームはもう“未来ごと”じゃない!

家電のリモート操作や、不在時の見守りなど、スマートホームのメリットは多くある。一方で、「設定が面倒そう」「うまく使いこなせなさそう」などハードルを感じて、導入に踏み切れない人もいるだろう。GetNavi編集部員がインテリジェントホームを体験して、その実態を確かめた!

 

操作をカスタマイズしてガジェット好きも楽しめる

「スマートホーム」という言葉を知っていても、何ができるのかよくわからない。もしくは、初期設定や利用方法が煩雑で、コストもかかりそうなので、導入に踏み切れない。そんな人は多いだろうが、恥ずかしながら、筆者もそのひとりであった。インテリジェントホームを体験するまでは……!

 

センサーやカメラによる見守り、スマート家電の操作など、できることは実に多彩。すべてを理解して活用するのは難しい。インテリジェントホームではまず、必要十分な機能を持つスターターキットを導入。使いながら必要に応じて、モーションセンサーやスマートロック(2018年春発売予定)、そしてGoogle Homeといったオプションデバイスを追加し、システムを拡張できる。

 

センサーやスマートロックは電池で駆動するのも、地味ながら便利。スマートホーム導入時の“面倒ごと”である設置のハードルがグッと下がる。電池残量が少なくなると通知してくれるので安心だ。

 

また、Google HomeやIFTTTを使用し、自分好みに操作をカスタマイズできるのも魅力。便利なだけでなく、ガジェット好きの琴線に触れる仕様だ。

 

 

見た、聞いた、使った!
インテリジェントホームの安心・快適・便利

【安心】
センサーで部屋じゅうを見守り。一定時間反応がないときなどにメールで通知

壁やドアに人感センサーを取り付けて、部屋の見守りが可能。「例えば高齢の両親の家で、外出していないのにモーション検出されないときに、家族にメール通知するなどの設定が行えます」

1225_smartspeaker52_F_実↑広域(写真)/狭域のモーションセンサーをオプションで追加できる。いずれも人が発する赤外線を感知するタイプ

 

【快適】
家電を遠隔でコントロール。設定して自動でエアコンが起動。

外出先からスマホを使って家電を操作。「室温・湿度が設定値を超えると自動でエアコンがオンになるよう設定したり、スマートライトを遠隔で点灯/消灯して防犯に役立てたりできます」

↑2部屋の環境と、設定した照明やエアコンの状態は、外出先からスマホで確認できる。最適なコントロールが行える

 

 

【便利】
音声で家電をコントロール。キーワードを設定すれば一括で操作できる

Google Home(別売)による家電の音声操作にも対応。「『OK Google, 電気を消して』と話して操作できるほか、『OK Google, おはよう』で、照明やエアコンをオンにする設定もできます」

1225_smartspeaker52_H_実↑反対に、「OK Google, おやすみ」で、照明とエアコンをオフにすることも。ユーザー次第で使い方の幅が広がる

 

【安心】
カメラで子どもやペットを見守り。子どもが帰宅すると自動で動画を撮影&送信できる

子どもの帰宅をセンサーが検知するとカメラが自動撮影し、両親のスマホに動画を送信。「スマホとカメラを接続してリアルタイムの見守りもできるため、ペットを飼っている人も安心です」

↑IPカメラは暗視モードを備える。玄関先などに設置すれば、夜間にモニタリングして防犯対策にも利用可能だ

 

【安心】
スマートロックでリモート施錠。照明やエアコンと連携させてコントロール可能

リモート施錠管理機能で、キーフリーでドアの開閉が可能。「他のデバイスと組み合わせて、例えば『キーロックするとエアコンと照明をオフ』といったカスタマイズにも対応します」

1225_smartspeaker52_J_実↑直接の暗証番号入力やカードキー操作、スマホでの遠隔操作による施錠/解錠に対応する。セキュリティ対策は万全だ

 

【便利】
ルールを設定してデバイスを自動連携。ライフスタイルに合わせて自由にルール設定が可能

「どの機器が」「どうなったら」「何をする」というルールを設定し、デバイスを連携させられる。「カギを締めたらエアコンをOFF」「外出中に照明が点いたらパパにメール送信」という具合だ。

53_B_実後送↑専用アプリでのルール作成画面。複数のデバイスを組み合わせて、詳細なルールを設定できる。操作自体も簡単だ

 

【チェック】

LINEとIFTTTを活用すればインテリジェントホームはさらに快適!

●LINE
使い慣れたLINEを利用して簡単操作!

インテリジェントホームのLINE@アカウントと友だちになれば、トーク画面から操作が可能。照明やエアコン、スマートロックなどの状態を表示したり、家電をオン/オフしたりできる。子どもの帰宅も通知可能だ。

1225_smartspeaker52_K_実↑画面下に「まとめてON/OFF」「外出モード」など6枚の操作パネルが表示。外出先にいるときや時間がないときも手軽に操作できる

 

●IFTTT
他のアプリと連携させて家電を管理できる

様々なウェブサービスを連結できるプラットホームIFTTT(イフト)を利用可能。IFTTTは「アプレット(ルール)」を作成して活用する。天気アプリと連携して部屋の温度・湿度管理や、位置情報アプリと連携して自宅に近づくと照明を点灯させるなど、多彩な設定が可能だ。

 

【製品情報】

iTSCOM

インテリジェントホームスターターキット
実売価格7万2144円(楽天ブックス販売価格)

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楽天ブックスで販売中のキット。センサーやカメラによる自宅の見守りや、設定したスマホなどから家電のコントロールに対応する。キットには2年間のライセンスが含まれる。キットはビックカメラ一部店舗でも取り扱い中。

【楽天ブックスはコチラから】
https://books.rakuten.co.jp/event/software/intelligent-home/

 

1225_smartspeaker52_D_実↑画面下に「まとめてON/OFF」「外出モード」など6枚の操作パネルが表示。外出先にいるときや時間がないときも手軽に操作できる

 

【インテリジェントホームについて詳しくはコチラ】

http://www.intelligent-home.jp/

 

スマートスピーカーとは何が違う? 人工知能を手にした「スマートホーム」がもたらす生活

ここ最近、「スマートスピーカー」と呼ばれる製品への注目が高まってきている。スマートスピーカーとは、音声で照明をコントロールしたり、楽曲やビデオを流してくれたり、天気予報や最新ニュースを教えてくれたりする“賢いスピーカー”のことを指す。もっとも、スピーカー自体が賢いというより、インターネットで接続した先にあるAI(人工知能)が、わたしたちの発する言葉を解析し、コマンドを出すのだ。

 

では、「スマートホーム」はどうだろうか。さらに、スマートホームが人工知能を手に入れると生活はどのように変わるのだろうか。2016年12月からスマートホームを手がけてきた投資不動産ディベロップメント事業会社インヴァランス代表取締役 小暮学氏と、米 Brain of Things(以下、BoT)CEO アシュトシュ・サクセナ氏に話をうかがった。

20171215_y-koba11 (1)↑Brain of Things アシュトシュ・アシュトシュ氏とインヴァランス 小暮学氏

 

完全なスマートホームが“不完全”だった理由

まず、スマートホームとはどのようなものなのだろうか。簡単にいえば、室内にある照明器具、エアコン、給湯器などのデバイスを、IoT技術によりスマートフォンでコントロールする仕組みを備えた家のことである。

 

インヴァランスでは、自社のそのIoTシステムを「alyssa.(アリッサ)」と名付け、同名のスマートフォンアプリで操作できるようにした。「これまでの家づくりは数百年もの間、地震や火事、水害などに持ちこたえられるように構造を強くしたり、お風呂やキッチン周りなどの設備を充実させたりと、ハード面での改良に重点を置いてきました。インヴァランスではその次の段階として、ユーザーエクスペリエンスの部分が重視されるべき、と考え、IoTを住まいに組み込むことにしました」と、システム開発の経緯を小暮氏は説明する。

20171215_y-koba11 (1)↑IoTを利用して外出先でもスマートフォンから室内の機器をコントロールできるようにした「alyssa.」システムの専用アプリ

 

alyssa.がスマートスピーカーやほかのスマートホームと決定的に異なる点は、建物の建築設計から携わる会社が提供している、ということ。構造を無視して、ガス器具など火を扱う器具のコントロールシステムを後付けすることは建築基準法上難しいが、それを熟知しているデベロッパーのインヴァランスだからこそ、外出先からガス給湯器を扱うシステムも載せられるのだ。

 

このようにスマートホームとしては完璧ともいえるシステムを構築した小暮氏だが、「これでは不十分だ」と言う。「スマートホームともてはやしても、結局家の中にあるスイッチをスマホで持ち出せるようにしただけ。スマホと家をつなげた単なる“コネクティッドホーム”に過ぎず、自分たちで操作しないといけないためスマートとは言えない。それらを自動化した、本当の“スマートさ”のために、AIは必須なのです」。

 

そのように考えていたところ、AIにおける博士号を取得したアシュトシュ氏率いるAI開発ベンチャー企業BoTのプロダクトに触れ、BoTと提携。2015年に完成していた、居住者の生活パターンを学習してより快適に過ごせるAIスマートホームシステム「CASPAR(キャスパー)」を同社のスマートホームに組み込むことにしたのだ。

 

スマートホームがAIを手にすることで生じる変化とは?

アシュトシュ氏は、「CASPARを組み込んだスマートホームはインテリジェントパートナーになり得る」と言う。そして、なぜスマートスピーカーだけでは足りないのか? という質問に次のように答えた。

 

「自動車の自動運転のことを考えてほしい。実際に運転するには道路状況を確認しつつ、アクセルやブレーキ、ウィンカーやハンドルなどの操作をする必要がある。もし、これらをすべて音声でコントロールする必要があるとしたら、コマンドを出し切れるだろうか。その必要をなくすために開発されているのが自動運転のAIなのである。

同じように、家の中でコントロールしたいものは、オン/オフの切り替えだけでなく、明るさや温度など微妙に調整の必要なものがある。例えば、『映画を見たい』という場合、ディスプレイをオンにするだけでなく、カーテンを閉め、照明を少し暗くする、といった具合だ。『テレビつけて』『東側のカーテン閉めて』『少し暗くして』とすべて指示するのは大変だろう。自分だったらこうするだろう、というようなことをひとつの音声コントロールで、いわば行間を読んで先回りしてやってくれるのがCASPARのようなAI、インテリジェントパートナーなのだ」

20171215_y-koba11 (2)↑「CASPAR.AI」のマイク・スピーカー。住人は明確な指示がある場合、「CASPAR」と呼びかけるが、大抵の場合は室内各所に設置したセンサーが住人の行動を把握し、例えば、廊下を通ってトイレに行けば明かりをつけるなど、自動的に機器をコントロールする

 

最新技術を駆使したスマートホームが高齢者の自立を支援

来るべき高齢化社会に向けてもAIを組み込んだスマートホームは重要になってくる、とアシュトシュ氏は言う。

 

「もちろん、音声コントロールはスマートスピーカーやスマートホームにとって、なくてはならないものだが、それは機能の一部にすぎない。もしベッドから起き上がろうとしたとき、またはトイレに入ったときに意識を失い倒れてしまったら、声を出して助けを呼べるだろうか。CASPARなら、部屋の各所に設けたセンサーと連動しているため、住人の動作や発する音から状況を解析し、助けを呼ぶことができる。高齢者が介護施設ではなく、自分の力で生活するのに不安がないようにするのもインテリジェントパートナーの役割であるといえよう」

20171215_y-koba11 (3)↑CASPARを組み込んだ高齢者向け住まいの実験。実際にセンサーが感知するのは熱(人がどこにいるのか)や音声などだけだが、それでも行動は把握できる。ここでは住人がベッドの上で咳き込んでおり、音声センサー(右下)がそれを拾い、右上のグラフには「Coughing(咳)」と表示。咳が何度も続くようであれば、看護師が駆けつける仕組みになっている

 

実は、米国でも一人暮らしの高齢者をどのように支援するのか、といった課題を抱えているという。普通の人にとって簡単なことでも、高齢者にとっては就寝前に明かりやガスコンロの火を確認して消すといったことは難しい場合もある。そのため火災のリスクも高まっているのだ。

 

そのような課題に取り組むべくBoTは、2018年の完成に向けて米カリフォルニアに130棟の高齢者向けアパートを建設中。完成すれば、介護施設に移り住まずとも、一人暮らしをしていくことが可能になるという。

20171215_y-koba11 (4)↑部屋の各所に設置したセンサーが、住人の行動を把握。指定時刻に薬を飲む行動を取っていないようであれば、「まだ薬を飲んでいません」と服薬を促す

 

建設中の高齢者向け住宅には、異変が起きたときすぐ駆けつけられるよう担当者が24時間常駐するが、「将来的には『介護ロボット』がその役割を担えるよう、ロボティクス分野の開発もすでに行っている」とアシュトシュ氏。スタンフォード大学で博士号を取った際のロボティクス関連知識を生かし、6年後をめどに実現を目指しているという。

 

さらに、朝起きる時刻や自宅での学習時間、歯磨きなど子どもが達成すべき目標をサポートするサービスも開発中だという。「毎朝、決まった時刻に子どもたちを起こし、もちろんスヌーズ機能もつけ、歯を磨いたり勉強したりしなかったら親にレポートするといった機能もつけます」とアシュトシュ氏は笑う。
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わたしたちが子どものころに思い描いていたマンガの世界のような未来が、もうすぐそこまでやって来ているのかもしれない。

マイホーム選びの新たな選択肢だ! 米国の一大ムーブメント「タイニーハウス」に新展開

アメリカの家と聞くと大きな一戸建てを想像してしまいますが、80年代からジワジワと人気を集めてきている「タイニーハウス」というムーブメントをご存知でしょうか? 40平米以下の家に必要最低限の家具を揃えてミニマルに生活をするというこのトレンドには、テクノロジーの発展で近年とても面白い変化が訪れているのです。

 

40平米と聞くと日本では1人暮らし、または2人暮らしでも十分に生活できる広さですが、タイニーハウスで人気なのは、それよりもずっと小さい20~30平米のものです。素材の軽量化や組み立てなどの簡易化などとも合わさって、なんと今ではAmazonで注文できてしまう物も登場しているほどです。

 

Amazonで家を注文……なんともすごい世界になりましたよね。その中には作り上げられた家をそのままデリバリーしてくれるものもあります。

 

デザインも機能も多岐にわたり、いわゆるコンテナハウスから本当に小さい家の形をしたものまであります。ミニマリストな生活は良いけどキャンピングカーやコンテナハウスみたいなのはちょっと……という方にも注目して欲しいのは、近年注目を集めている「スマート」なタイニーハウス。テクノロジーの発展で、小さいけれどスマート、快適かつ贅沢なタイニーハウスが出てきているのです。

 

Covo Tiny House

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タイニーハウスメーカーのCovoが提供する「Mio」はスマートホーム照明、空調、そしてスマートセキュリティーを備えています。アレクサと連携して照明や空調をコントロールできるわけですが、ちょっとした宇宙船みたいですよね。

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デスクは、高さを調整してスタンディングデスクとしても使えます。もちろんタイヤがついているので、牽引して動かすことが可能。庭やキャンピング地などに置いて、ちょっとしたオフィスとしても使えますね。ビデオで紹介されているモデルは55インチのモニターが備えられており、いくつもUSB充電ポートが配置されているとのこと。

 

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キッチンは一般的なものより充実しています。冷蔵庫、オーブン、広いカウンター、シンクと、狭い家でも料理スペースを確保し、充実させている点は、生活の重要な要素をちゃんと理解してくれている証拠。ただ単に狭いスペースに機能を詰め込んだだけではなく、快適に生活できるかを考慮して設計されています。洗濯機もついていますよ。

 

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窓は日よけ付の大型のものが側面についているので、面積は狭くとも開放感を演出できます。デッキ部分に椅子などを置けば、テラスのように使うことも可能。

 

自分の家よりも狭いのに、タイニーハウスには不思議と贅沢感が出ていますよね。Covoは注文に合わせて設備やスタイルを変更できます。それによって価格も変わるとのことですが、典型的なモデルはだいたい680万円ほど。オプションでアップグレードすると970万円くらいになるとのことです。

 

Alpha

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Mioより遥かに洗練されたデザインとラグジュアリー感を演出しているのが、New Frontier Tiny Homesによるタイニーハウスモデルの「Alpha」です。

 

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こちらの写真をご覧ください。なんとたったの22平米なのに、この贅沢感! ジャグジー付のバスタブ、洗濯機・乾燥機も備え付けられています。キッチンでも楽しく料理ができそうじゃないですか。

 

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床下のボックスを引き出すと、ダイニングテーブルをセットアップすることも可能。友人を招いてディナーパーティーを開催することも楽しそうです。

 

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テレビでも取り上げられたAlphaのお値段は1400万円~。

 

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スマートデバイスを活用して快適さを生み出したMioに対して、Alphaはスペースを賢く組み立てて「男のロマン」を実現しています。

 

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どちらも「小さい=我慢」ではなく「小さい=大事な要素を最大限楽しむ」という発想になっていることに感心してしまいます。

 

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日本でも「ミニマリスト」という言葉が流行していますが、広大なアメリカでも「必要な物を最小限に絞って、それらを最大限に楽しむ」というコンセプトは共感を呼んでいるようです。特にスマートデバイス付きのタイニーハウスはミレニアル世代に人気があるそう。この新しいライフスタイルの動向に今後も注目です。