雨の中でも良音再生するポータブルスピーカー! プロ厳選「感動のサウンド」を奏でる最新機器

スマホのスピーカーでは物足りないが、コンポまではちょっと……という人にオススメなのが、ポータブルスピーカー。スマホとワイヤレスでつなぐだけで、やっかいな設定もなく手軽に良音が楽しめる。多くが小型・軽量で持ち運びできるので、自宅だけでなく外出先でも使えて便利だ。

 

感動のサウンドを奏でる、ワンランク上の最新ポータブルスピーカーを、テクニカルライターの湯浅顕人さんが紹介する。

 

Beats「Beats Pill」は内部がアップグレードされ、サウンドがパワフルに進化

Beats
Beats Pill
実売価格2万4800円

 

大型化した独自のレーストラックウーファー、再設計されたツイーターなど内部がアップグレードされ、部屋中を満たすパワフルなサウンドを創出。USB-Cケーブルでつなげば、優れた音質のロスレスオーディオを楽しめる。

 

サイズアップした独自のレーストラックウーファーを搭載。動かせる空気が90%増加し、より深みのある低音を実現した。

 

ロスレスオーディオの再生に対応。USB-CケーブルでPCやスマホ、DAPなどとつなげば、ロスレスオーディオの高解像度なサウンドを楽しめる。

IP67等級の防塵・ 耐水性能を持ち、プールやビーチ、雨の中でも安心。最大24時間持続するバッテリーを備え、日帰りキャンプなら余裕で稼働する。

 

湯浅’sCheck!
PCとつないで高音質なロスレスサウンドを堪能

「固定されたツイーターによる、中高音域の美しさが魅力。PCにUSB接続すると、ロスレス音質で出力できる外部スピーカーとして使え、ゲームや動画鑑賞を遅延を気にせず楽しめます」

 

ソニー「ULT FIELD 1」はコンパクトなボディながら、パワフルでクリアなサウンド

ソニー
ULT FIELD 1

実売価格1万7860円

 

アリーナの最前列にいるような臨場感を体感できる一台。ウーファーとツイーターを搭載し、コンパクトボディながらパワフルな低域とクリアな高域を再生する。縦置き、横置きどちらでも使用可能なので、置き場所を問わず楽しめる。

 

IP67等級の防水・防塵性能を備え、バスルームでもリスニングを楽しめる。サビにも強く、ビーチなどのアウトドアでも活躍。

 

ULTボタンを装備。ULT POWER SOUNDをオンにすると、ダイナミックな低音を創出する。ウーファーとツイーター搭載により幅広い音域をカバー。

 

湯浅’sCheck!
音楽を手軽かつ良音で楽しみたい人に!

「重低音の大迫力と、高域の美しさを兼ね備え、正面から向かい合って高音質で楽しみたい人向けです。防水・防塵だけでなく防錆性能も備え、風呂や海岸で高音質を楽しみたい人にも◎」

 

ビクター「ポータブルワイヤレススピーカー」は小型ながら上質なサウンドと豊かな音楽空間を楽しめる

ビクター
ポータブルワイヤレススピーカー SP-WS02BT
実売価格1万9800円

 

デスクトップサイズの小型ボディながらウーファーとツイーター、大型のパッシブラジエーターを搭載。クリアな中高域と重厚な低音のステレオ再生を満喫できる。エンクロージャーに天然木を採用し、インテリアにもなじむ。

 

ボディに天然木を採用。天然素材ならではの温もりのある質感が楽しめる。天面にはビクターを象徴する「ニッパー(犬のマーク)」のプリントも。

 

中央にウーファー、左右にシルクドームツィーター、リアに大型パッシブラジエーターを搭載。クリアな中高域と重厚な低音のステレオ再生が実現する。

 

湯浅’sCheck!
もう1台増設すれば、より広大なステレオ再生

「美しいウッドデザインは、場所を選ばず雰囲気を盛り上げてくれます。左右にツイーターを搭載し、1台でステレオ再生でき、2台つなげてさらに広がりのあるステレオシステムも構築可能」

 

アンカー「Soundcore Motion X500」は空間オーディオを搭載し、豊かな立体音響を再現

アンカー・ジャパン
Soundcore Motion X500
実売価格1万9990円

 

空間オーディオ搭載のHi-Fiモデル。独自の空間オーディオアルゴリズムと3つのドライバーにより、部屋全体を包み込むような立体音響を実現する。LDACコーデックに対応し、ワイヤレスでも原音に近いクリアな音楽を再現。

 

ボタンひと押しで、①空間オーディオ+低音強化、②空間オーディオ強化、③標準の3つのモードの切り替えが可能。シーンに合わせて使える。

 

15Wのフルレンジドライバーを正面に2基、10Wのフルレンジドライバー1基を上部に搭載。最大40Wの迫力サウンドを実現する。

 

湯浅’sCheck!
部屋全体に広がる音を存分に楽しめる

「360度に音が放出される空間オーディオで、部屋の中央に置いて全体に音の広がりを楽しめる。大出力なので、広めの部屋でも隅々まで音が行き渡り、食事や家事をしながら聴けます」

 

「Sonos Roam 2」はWi-Fi接続にも対応し、スマートスピーカーとしても活躍

Sonos
Sonos Roam 2
実売価格2万5800円

 

430gの軽量ボディながら、大型スピーカーに迫るクリアで深みのあるきめ細やかなサウンドを実現。1回の充電で最長10時間連続再生、IP67の防水・防塵設計で、アウトドアでも活躍する。Wi-Fi/Bluetooth接続に対応。

 

ツイーターとミッドウーファーを1基ずつ搭載。スピーカーの音響構造に合わせてチューニングされた2基のデジタルアンプも内蔵する。

 

「Sonosアプリ」を用意。ダウンロードしてWi-Fiに接続すると、ストリーミングサービスへアクセスしたり、流行の曲を検索したりできる。

 

湯浅’sCheck!
置き場所や環境を選ばず、どこでも良音を堪能できる

「省スペースな縦置きでも、安定した横置きでも、自動的に最適な音響に調整。水だけでなく砂や泥、暑さにも強い設計とあいまって、不安定な地形の岩場などでも高音質を楽しめます」

 

私が選びました!
テクニカルライター:湯浅顕人さん

AV機器やPC、ガジェットなど幅広くカバーするライター。週末にはキャンプをエンジョイするアウトドア派でもある。

 

※「GetNavi」2024月12号に掲載された記事を再編集したものです

 

アップルとソニー、「Apple Vision Pro」向け「PlayStation VR2 Senseコントローラー」を共同開発!

アップルとソニーは、ヘッドセットの「Apple Vision Pro」が「PlayStation VR2 Senseコントローラー」に対応するように共同開発を進めていると、米ブルームバーグが報じています。

↑VRゲームを改善するために秘密兵器を導入

 

Apple Vision Proは本体外部に搭載したカメラにより、腕や指の動きを読み取ることで操作できます。「PlayStation 5」や「Xbox」のコントローラーでもApple Vision Proを操作することは可能ですが、VRゲームに必要な「6自由度(6DoF)」に最適化されていないという問題があります。

 

ブルームバーグによれば、アップルとソニーのパートナーシップは数か月前から話が進められており、Apple Vision ProのオプションアクセサリーとしてPS VR2 Senseコントローラーが導入されるとのこと。現在、PS VR2 Senseコントローラーは単品で販売されていないので、アップルの小売店やオンラインストアから販売される可能性があると指摘されています。

↑PlayStation VR2 Senseコントローラー(画像提供/MacRumors)

 

さらに、Apple Vision ProとPS VR2 Senseコントローラーを組み合わせることで、オフィス作業などの生産性タスクやメディア編集にも利用できるそう。ユーザーはコントローラーのサムスティックト方向パッドでスクロールし、トリガーボタンで選択操作ができると言います。

 

現時点では、いつApple Vision ProがPS VR2 Senseコントローラーに対応するのかは不明。進展に期待しましょう。

 

Source: Bloomberg via MacRumors

【家電大賞】シリーズ史上最もパワフル! 小型IoTデバイスが夏も冬もビジネスパーソンを温度でサポート

提供:ソニーサーモテクノロジー株式会社

モノ・トレンド情報誌「GetNavi」および同ウェブメディア「GetNavi web」と、家電と暮らしの情報サイト「家電 Watch」による年に1度の総合家電アワード「家電大賞」。今年で10回目となった「家電大賞2024-2025」が現在開催中。ノミネートのなかからGetNavi注目モデルを紹介する!

 

ウェアラブルタイプの冷温デバイスとして高い人気を誇るREON POCKET。第5世代となる「REON POCKET 5」では、駆動時間と冷却機能が向上するなどさらなる進化を遂げた。夏だけでなく、冬にも大活躍する同モデルの魅力を探った。

 

今夏に話題となったソニーの〝着るクーラー〟温めもできてビジネスシーンで一年じゅう大活躍

REON POCKET 5 ウェアラブルサーモデバイスセンシングキット RNPK-5T

No.188
スマート家電部門
本誌注目モデル

ソニー

REON POCKET 5 ウェアラブルサーモデバイスセンシングキット RNPK-5T

直販価格1万9800円

首元に装着して本体接触部分の体表面を直接冷やしたり温めたりできる“着るクーラー”。新開発のサーモモジュールと放熱機構を搭載し、従来比(※1)最大約1.8倍(※2)の駆動時間と最大約1.5倍(※3)の吸熱性能を実現した。行動や環境に合わせた冷温の自動切り替え機能も強化。

SPEC●充電池持続時間:COOL 約17時間〜約4時間/WARM 約8時間〜約4時間●充電時間:約170分(満充電)、約100分(約90%まで充電)●サイズ/質量:約W125×H23×D137㎜/約153g(※4)

 

冷温を自動で切り替え最適な温度制御を行う

2024年の夏も記録的な猛暑に見舞われたが、これからは寒さが身に染みる季節がやってくる。そんな日本の四季の“暑さ”“寒さ”を温度でサポートしてくれるのがREON POCKET 5だ。

↑本体の熱を逃がすエアフローパーツが進化。ジャケットを着ればほとんど目立たない。ビジネスとカジュアルに合わせた2種類が付属する

 

先代機と比べて、冷却機能が向上するとともに、より長時間の使用が可能に。さらに、静音性も改善されるなど進化を遂げている。

 

同製品といえば“夏”のイメージが強いが、実はこれから迎える冬場にも活躍。搭載されるサーモモジュールは、冷却だけでなく温熱効果を併せ持つので、冬場はぬくぬくと身体を保ってくれる。また、冷温熱を自動で切り替える機能を備え、寒暖差の激しい季節の変わり目や、寒さと暑さが入り混じる一日も、環境の変化に合った温度調整が可能なのもうれしい。

 

コンパクトかつスタイリッシュ、さらに静音性も優れ、一年を通じてビジネスパーソンをサポートしてくれる逸品だ。

※1:RNP-4との比較 ※2:レベル1〜4時の駆動時間を比較した場合。使用状況、環境により変動する ※3:最大冷却レベルの吸熱性能と(動作開始60分の平均吸熱量)を比較した場合。使用状況、環境により変動する ※4:ネックバンド4(RNPB-N4)、エアフロ—パーツ(ショート)装着時

 

【POINT 01】冷却性能が大きくアップし駆動時間も約1.8倍に延長

吸熱性能が従来比で最大約1.5倍となり冷却性能が大きく向上。高い温度環境下での冷却パフォーマンスがさらにアップした。駆動時間は最大冷却レベルのCOOLレベル5で約4時間、 COOLレベル4では約7.5時間となり、従来比で最大約1.8倍長く使用可能。

↑REON POCKET 5は、高い温度環境下での冷却パフォーマンスがさらに向上。装着5分経過後の安静状態で体表面温度は、室温35℃で23.0℃、室温30℃では21.2℃に冷却(⚫RNP-5のCOOLレベル5使用時。RNP-4のCOOLレベル4使用時。ただし使用状況、環境により変動する)

 

【POINT 02】動作音が最大約1/5に抑えられビジネスシーンで使い勝手向上

サーモモジュールの大型化により、最大1.8倍の冷却効率を実現。よりパワフルな冷却と、長時間駆動に。また放熱ファンの構造の見直しなどにより、本体から発生する動作音を最大約1/5に低減、静音性が大きく向上してビジネスシーンでの使い勝手がアップした。

↑ペルチェ素子という半導体モジュールを搭載。通電すると片側が冷え、反対側が温まるため、COOL時は温まった側をファンで排熱し冷却する

 

【POINT 03】センシング機能がさらに進化し最適な冷却を速やかに提供

同梱のデバイス「REON POKECT TAG」と連動することで、TAGのセンサーが周辺の温度と湿度を検知し、周りの環境に合った温度に自動で調整。COOL(冷却)とWARM(温熱)の切り替えを自動調整する「SMART COOL⇔WARM MODE」も搭載する。

↑「REON POCKET TAG」。内蔵のセンサーでTAG周辺環境の温度や湿度を自動で計測し、REON POCKET本体の制御をさらにスマートに行う

 

【POINT 04】スタイルに合わせて2つのパーツが選べる

本体から出る熱を首裏に逃がして冷却を維持するエアフローパーツが2種類付属。Tシャツなどのカジュアルシーンにはショートサイズ、Yシャツ着用のビジネスシーンにはロングサイズなど、スタイルに合わせて使い分ければ、目立たず効率的に排気できる。

↑ショートサイズは、Tシャツなど低い襟でも目立たない短い形状で後方にしっかり排気する

 

↑ロングサイズは、首や背中の形状に合わせてYシャツの襟まで伸び、目立たず効率的に排気する

 

【POINT 05】冷温両対応だから冬でも活躍する

同製品は冷温両対応で、温め(WARM)も可能。 WARM(MODE)レベルは1〜4段階あり、 好みに合わせて調整できる。冷却と温熱の切り替えを自動調整する「SMART COOL⇔WARM MODE(※5)」を使えば、環境の変化に合った温度に調整してくれる。

↑ペルチェ素子は極性(プラスとマイナス)を変えると、冷却/温熱の入れ替えが可能。この原理を活用している

 

↑室温15℃の環境下、安静状態で5分経過後に計測した結果、体表面温度は41.5℃に上昇

 

※5:REON POCKET TAGとREON POCKETを連携させる必要がある

 

<家電大賞2024-2025に投票しよう>

今回紹介したソニー「REON POCKET 5 ウェアラブルサーモデバイスセンシングキット RNPK-5T」は現在開催中の2024年を代表する家電を決定する「家電大賞 2024-2025」のスマート家電部門にノミネート中。投票者には抽選で超豪華な最新家電も当たるので、ぜひチェックしてください!

 

▼投票&プレゼント応募はコチラ

https://kaden.watch.impress.co.jp/docs/column_special/1636031.html

 

お値段なんと11万9980円!「史上最高の映像美」を誇る「PS5 Pro」が11月7日に発売

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PlayStation史上最高の映像美を実現するコンソールゲーム機「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)を、2024年11月7日(木)より、希望小売価格11万9980円(税込)、699.99USドル、699.99ポンド、799.99ユーロにて発売します(※1)。

※1 北米の価格は税抜き、欧州の価格は税込みです

 

PS5 Proは、これまで以上に高精細なグラフィックを滑らかな高フレームレートで実現(※2)し、PlayStation史上最も先進的かつ革新的なコンソールとして、PS5商品群のラインアップに加わります。ストレージには2TBのSSDを搭載し、DualSense ワイヤレスコントローラーを1台同梱。また、最新の無線通信技術であるWi-Fi 7に対応しており、本規格に対応している地域で利用できます。

※2 これらの機能は、PS5 Pro向けに強化された一部のPS5ゲームでのみ利用できます。PS5 Proによって強化される機能は、ゲームごとに異なります

 

GPUのアップグレード

PS5 Proに搭載するGPUは、現行PS5のGPUと比較してコンピュートユニットの数が67% 増加しているほか、GPUメモリも28%の高速化を実現しています。これにより、ゲームプレイ時のレンダリング速度が最大で45%アップし、これまで以上にスムーズなプレイ体験が可能となります。

 

進化したレイトレーシング

従来からさらに進化したレイトレーシング機能を追加したことで、よりダイナミックな光の反射と屈折の表現が可能となりました。これによって、現行のPS5と比べて2倍、ときには3倍の速度で光線を投射することができます。

 

AIによる解像感向上

PlayStationスペクトルスーパーレゾリューション(PSSR)を導入します。本機能は機械学習ベースの技術を活用したAIによるアップスケーリングで、映像のディテールを大幅に追加することで、極めて鮮明なビジュアルを実現します。

 

PS5 Proの外観は、PS5ファミリーのデザインを踏襲。初期型のPS5と高さは同じ、現行販売しているPS5と幅が同じサイズながら、より高性能なスペックを備えています。また、Ultra HD Blu-rayディスクドライブの取り付けに対応しています。

 

PS5 Proは11月7日(木)より、全国のPlayStation取り扱い店舗にて発売、日本国内における予約受付は9月30日(月)午前10時より順次開始します。

※「PlayStation」、「PS5」および「DualSense」は株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントの登録商標です。

 

ソニー・インタラクティブエンタテインメント「PlayStation 5 Pro」(PS5 Pro)

希望小売価格:11万9980円(税込)

ソニーから1万円のめちゃ小さい完全ワイヤレスヘッドホン登場!

ソニーは、Bluetooth対応密閉型完全ワイヤレスヘッドホンで、同社史上最小サイズとなる「WF-C510」 を9月13日から発売します。市場想定価格は1万円前後(税込み)。

記事のポイント

小型化を実現したエントリーながら、高音質化にもこだわったところが製品の見どころ。1万円程度で手に入るところも魅力です。手ごろな価格のイヤホンがほしいけど音をないがしろにもしたくない人にとってはいい選択肢となるでしょう。

本商品は従来機「WF-C500」から約20%小型化し、質量は左右各4.6gと軽量になりました。小さいながら、ソニー独自の高音質技術DSEE(Digital Sound Enhancement Engine)搭載により、圧縮された音源をCD音質相当まで高音質化。さらに、「360 Reality Audio(サンロクマル・リ アリティオーディオ)」の再生も可能で、全方位に広がる音に包まれるような、新たな音楽体験を味わえるとのこと。また、好評だった外音取り込み機能も備えます。

 

本体の小型化に伴い、充電ケースも薄型に進化。WF-C500と比較するとケース体積は約23%ダウンし、重量も約31gなので持ち運びしやすいモデルです。気になる充電の持ちは、本体のみで約11時間、付属のケースでの充電と合計して約22時間の音楽再生が可能。「クイック充電」では、5分間の充電で最大約1時間再生できます。

 

ケースの質感はマットに仕上げ、カラーはブルー/イエロー/ブラック/ホワイトの4色展開となっています。

 

ブランド名(メーカー名):ソニー
商品名:WF-C510
市場想定価格:1万円前後

【西田宗千佳連載】ソニーだからできるテレビ戦略「映画推し」

Vol.140-3

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマは、国内メーカーから登場するテレビの違いについて。ソニーのテレビは「映像配信が生んだ映画需要」に賭ける姿勢が見えてくる。

 

今月の注目アイテム

パナソニック

ビエラ Z95Aシリーズ

実売価格36万6300円(55V型)

↑新世代有機EL「マイクロレンズ有機EL」の採用で、高コントラストかつ美しい映像を実現。Amazon「Fire TV」の機能を内包し、ネット動画もテレビ番組も同じ画面で表示することができ、簡単に見たい番組を探せる

 

映像配信の普及により、パナソニックはテレビで使っているOSを、AmazonのFire OSに変更した。同じような「配信による変化」は、もちろん他社にも大きな影響を与えている。

 

実は今年のソニーの戦略も、映像配信の普及を受けてのものであったりする。ソニーは今年のBRAVIAにおいて、製品自体も大型・高輝度の製品を軸にしている。日本も含めリビング向けのテレビは世界的に大型化傾向が進んでいるのだが、それを受けての選択である。

 

そこで全世界共通のキャッチフレーズとしたのが「CINEMA IS COMING HOME(映画が家にやってきた)」。読んで字の如く、映画推しだ。発色をはじめとして、映画のクリエイター達が劇場のために作り上げた表現を忠実に再現する機能を搭載した。

 

配信が普及したことで、高画質な映画を楽しむハードルは著しく下がった。ディスクの売り上げは下がってきており、画質的にも体験的にも、「劇場+配信」という形が映画の基本となりつつある状況だ。

 

そして、テレビの大型製品で特に見られているのはなにか……と考えたときに、それは「映画である」ということになり、映画むけの機能強化が中心になっている。単に大型のテレビを作るのではなく、機能的にもプロモーション的にも“大型テレビで映画を楽しむには”という軸が徹底されている。

 

中でもわかりやすいのが、いわゆるフラッグシップモデルを「有機EL」ではなく「ミニLED搭載液晶」としたことだ。一般的な印象として、「もっとも高画質なディスプレイ技術は有機EL」と考えている人が多いのではないだろうか。それは必ずしも間違いではなく、多くのメーカーがフラッグシップを有機ELとしている。

 

だがソニーは方向性を変えた。有機EL採用の「BRAVIA 8」シリーズは、画質と薄型デザインを求める層に向けたものとし、今年モデル向けの最新技術にはミニLEDを採用して「BRAVIA 9」に搭載した。

 

実は、今年モデルの「BRAVIA 7」シリーズは、昨年のミニLED採用フラッグシップ機とほぼ同等の性能を持っている。昨年モデルを少しお買い得にしたうえで、さらに新しい技術を、あえて有機ELではなくミニLEDの方に入れた。

 

BRAVIA 9には、ソニーセミコンダクタと共同開発した新しい「LEDドライバー」が搭載されている。その結果、発色をコントロールできるゾーン数が劇的に増加し、明るさも昨年モデルに比べ50%アップしている。映像編集業務に使うマスターモニター「BVM-HX3110」のノウハウを注ぎ込み、発色もマスターモニターに合わせた。すなわち、「映画制作の環境に近いもの」を目指したわけだ。ソニーが映画制作向けの機器を多数作っており、それらを使う制作現場からのフィードバックを受けやすい環境であるためにできることだ。

 

こうした変化は、技術だけだと消費者にはわかりづらい。そこで「CINEMA IS COMING HOME」という、「映画に絞る」大胆なプロモーションに打って出た……ということでもある。

 

では他はどうなっているのだろう? 次回のウェブ版ではREGZAの動きを説明してみたい。

 

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酷暑をしのぐ家電は? 2024年家電業界で話題間違いなしの3つのキーワード

前回は「2024年上半期ベストヒット」として、家電のトレンドや売れた製品を紹介しましたが、今回はその下半期版として、「何がくるのか?」というネクストトレンドを3つのキーワードでまとめました! 家電編は今回も家電ライターの小口 覺さんに解説をしていただいています。

 

キーワード01【酷暑対策家電】

2024年も命の危険を感じるほどの酷暑続き。そうしたなか、注目されているのがソニーのウェアラブルサーモデバイスキット「REON POCKET」です。ネックバンドで首裏に装着し、首周りや背中の体表面を直接冷やしたり温めたりできるアイテムで、4月に発売された5代目「REON POCKET 5」は、新開発のサーモモジュールと放熱機構を搭載しています。

 

「ペルチェ素子で体温を奪って涼しくしてくれるアイテムです。昔よりパワーアップして、電池効率が良くなったうえ、着実に冷やす機能になっています。音も静かになりました」(小口さん)

 

そのほか小口さんが注目しているアイテムが、アイデア家電メーカー・サンコーの「ひんやり蒸れない『リュックスペーサー』」(2024年5月発売)。

 

「リュックを背負うと汗で背中がビショビショになるじゃないですか。そこでリュックと背中の間にかませて、ファンで空気を流して冷却するアイテムです。リュック自体にファンがついているものもありますが、今使っているリュックがそのまま使えるのがメリットです」

 

キーワード02【すっきりキッチン家電】

コンパクトでコードレスなキッチン家電もネクストトレンドになりそう。まずはコードレスミキサー。米家電メーカー・シャークニンジャの「Ninja Blast コードレスミキサー」(2024年2月発売)や、ロングセラーのビタントニオ「コードレスマイボトルブレンダー」などが代表的存在です。

 

「バッテリーに充電できて、使う場所に制限がない。しかもそのまま飲める! 一般的なブレンダーはいざ使う時に、出してコードを差してからスタートじゃないですか。これは最初のハードルが低く、使用頻度も高まります」(小口さん)

 

もうひとつ、小口さんが推すのがコードレスのエスプレッソメーカー。ティファール「クイックレマ」(2024年5月発売)は、B5判よりも小さいコンパクトサイズで約1.4kgと軽量。どこでも気軽に本格的なエスプレッソが楽しめます。

 

「エスプレッソマシンってドカーンとデカいのを想像すると思うんですけど、これは普通の小型のドリップコーヒーマシンくらい。コンセント周りは炊飯器とか、固定の家電が占めるじゃないですか。コードレスなら変な話、寝室に置いても使えるし、ちょいちょい動かしても使える。スマホと共通のUSB Type-Cで充電できるので便利です。アウトドアでも使えますね」(小口さん)

 

家電がコードレスになることで、新しいアクティビティが生まれる予感がします。

 

キーワード03【飛躍するロボット掃除機】

高付加価値競争と価格競争がそろそろ限界に近づいているという見方もあるロボット掃除機。しかし、まだ飛躍の余地はあると小口さんは言います。まずは中国の家電メーカー・スイッチボットの「お掃除ロボットS10」(2024年5月)。吸引と水拭きが同時にできるロボット掃除機で、世界初という小型水交換ステーションを完備し、水道に直接つなげて給排水する仕組みとなっています。

 

「ゴミステーションと水ステーションが別々にあって、水ステーションは洗濯機の給排水管に接続するんです。ゴミを一旦集めてから、水ステーションに行って給水します。また、価格も約12万円で全部入りです」(小口さん)

 

機構を2つに分けたことで複雑になりすぎず、コストも下がっています。

 

中国の家電メーカー・エコバックスの窓拭きロボット掃除機「Winbot W2 OMNI」(2024年3月発売)も画期的。窓拭きロボット本体とステーションがコードでつながり、コンセントいらずの窓拭きを実現しています。

 

「ステーションと掃除機がセットになっていて、コンセントをいちいち差さなくても良いんです。ステーションを窓のところにボンと置いて、掃除機をポンと窓に貼ると、ウィーンと掃除をしてくれます」(小口さん)

 

ロボット掃除機の進化は今後も要チェックです。

 

 

まとめ/柚木安津

ソニー「BRAVIA 9」シリーズ登場。4K BRAVIA史上最高の輝度で自宅での映像鑑賞がもっとリッチに

ソニーは、より鮮やかな色彩と、きめ細やかで明暗がはっきりした描写を実現する、Mini LEDバックライト搭載の4K液晶テレビ「BRAVIA 9」シリーズなどを発表。8月10日から順次発売します。

 

今回登場したのは、Mini LEDモデルやQD-OLEDモデル、4K有機ELなど合わせて全4シリーズ12機種。いずれの製品にも、クリエイターが意図した映像を忠実に再現できる「スタジオ画質モード」や、各種コンテンツの信号をテレビが識別し、最適な画質に自動調整する「Prime Video 画質モード」が搭載されています。

 

サイズや型名、発売日などは以下の通りです。

商品名 シリーズ名 サイズ 型名 発売日 価格
 

Mini LEDバックライト搭載
4K液晶テレビ

 

BRAVIA 9
(XR90)

85V型 『K-85XR90』  

8月10日

 

 

 

 

 

 

オープン価格

75V型 『K-75XR90』
65V型 『K-65XR90』
 

Mini LEDバックライト搭載
4K液晶テレビ

 

BRAVIA 7
(XR70)

85V型 『K-85XR70』  

8月31日

75V型 『K-75XR70』
65V型 『K-65XR70』
55V型 『K-55XR70』
 

QD-OLEDパネル搭載
4K有機ELテレビ

 

A95L

65V型 『XRJ-65A95L』  

8月10日

55V型 『XRJ-55A95L』
 

4K有機ELテレビ

 

BRAVIA 8
(XR80)

77V型 『K-77XR80』  

8月31日

65V型 『K-65XR80』
55V型 『K-55XR80』

 

フラッグシップモデルのBRAVIA 9は、ピーク輝度を最大約1.5倍に高め、4K BRAVIA史上最高の輝度を実現。さらに、新開発のLEDドライバー「XR バックライト マスタードライブ」を搭載し、より緻密にMini LEDバックライトを制御することで、きめ細やかで明暗がはっきりした描写が堪能できるようになっています。

 

音の立体感、クリアさも強化されています。テレビ本体のスピーカーに、音を壁と天井に反射させて上方向から届ける「ビームトゥイーター」を追加したうえ、サウンドバーなどとの接続時に、テレビをセンタースピーカーとして使用できる「アコースティックセンターシンク」機能も進化し、より高精度な音響調整を行えるようになりました。

↑テレビ背面の「ビームトゥイーター」と、テレビのフレームを振動させて高音域の音を前に届ける「フレームトゥイーター」のイメージ

 

「BRAVIA 7」シリーズは、2023年発売のフラッグシップモデル「X95L」シリーズと同じバックライト制御技術「XR バックライト マスタードライブ」を搭載しています。さらに、LEDバックライトの分割数やピーク輝度についても、X95Lシリーズと同等の性能を備えているといいます。

 

「A95L」シリーズは、従来機種の「A95K」シリーズと比較し、ピーク輝度が最大2倍に向上しています。QD-OLEDパネルの純度の高い発色と、プロセッサー「XR」の映像処理技術「XR トリルミナス マックス」を掛け合わせ、より明るく鮮やかな色彩を繊細に表現できます。

 

「BRAVIA 8」シリーズは、プロセッサー「XR」が有機ELパネルの能力を最大限に引き出し、ピーク輝度を最大1.2倍に向上させています。明暗がくっきりとした、高コントラストな映像表現が可能です。壁掛けにも適した薄さで、リビングに溶け込む美しいデザインです。

 

ソニーからコンパクトで高い描写性能のミラーレス一眼カメラ「VLOGCAM ZV-E10 II」が登場

ソニーは、APS-Cミラーレス一眼カメラ「VLOGCAM ZV-E10 II」と、APS-C対応の標準パワーズームレンズ『E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II』を8月2日から発売します。実売予想価格は以下のとおりです。

VLOGCAM ZV-E10 II:15万3000円前後

VLOGCAM ZV-E10 II+E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II(K kit):16万4000円前後

VLOGCAM ZV-E10 II+E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II+E 55-210mm F4.5-6.3 OSS(X kit):18万6000円前後

E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS II:3万5000円前後

※すべて税込

 

記事のポイント

スタンダードモデルの位置づけですが、フルサイズ機の「α7Ⅳ」や「VLOGCAM ZV-E1」などで培った技術を盛り込みつつ、ZVシリーズで好評だったコンパクトさを備えた、いいとこどりな製品。これからデジカメで写真を始めたい人にとってはいい選択肢となりそうです。

 

幅広いクリエイターに支持されているという「VLOGCAM ZV-E10」の、第二世代モデルとして登場したVLOGCAM ZV-E10 II。APS-Cサイズの有効約2600万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」と、最新の画像処理エンジン「BIONZ XR」を搭載し、高い描写性能を実現しました。また、動画と静止画で好みの画作りが簡単にできる「クリエイティブルック」や、映画のワンシーンのような表現で撮影できる「シネマティックVlog設定」機能なども搭載。クリエイターにとって創作しやすいモデルとなっています。

 

また、近年SNS投稿で主流となっている縦向き動画撮影に適したユーザーインターフェースに対応したほか、動画専用の電子式手ブレ補正機能「アクティブモード」で、歩きながらの撮影も快適になりました。加えて、ライブストリーミングやデータ転送を快適に行なえるよう接続性も向上したとのことで、まさにSNS時代を生きる我々にうってつけです。

 

サイズは、約幅114.8×高さ67.5×奥行き54.2mm、重さ約377g(バッテリーとメモリーカード込み)。小型軽量ながら大容量バッテリーを搭載し、連続動画撮影時間は約195分です。

 

高い解像精度のパワーズームレンズ

E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS IIは、焦点距離16mmから50mmをカバーするAPS-C対応の標準パワーズームレンズです。 非球面レンズ4枚とED(特殊低分散)ガラス1枚を効果的に配置し、高い解像性能を実現。最大撮影倍率0.215倍、最短撮影距離は0.25m(ワイド端)/0.30m(テレ端)と近接撮影性能にも優れているのが特徴です。

 

重さ約107gと軽量なのもうれしいポイントです。

 

なお、本機の発売を記念して、VLOGCAM ZV-E10 IIと対象レンズやマイク、アクセサリーなど関連商品の同時購入で最大1万円キャッシュバックされるキャンペーンも実施されます。

ソニーの新ミッドレンジスマホ「Xperia 10 VI」登場、スリムながらロングバッテリー搭載

ソニーは、最新のミッドレンジスマートフォン「Xperia 10 VI」を発表しました。カラーバリエーションはブルー、ブラック、ホワイトを用意。発売は7月上旬以降を予定しています。

 

Xperia 10 VIは、約5000mAhの大容量バッテリーを搭載しながらも、重量約164gの軽量設計を実現したスマホです。サイズは縦約155mm、横約68mmで片手でも操作しやすいコンパクトさに収まっています。また、背面パネルには半透明の樹脂材を採用し、柔らかい色合いのデザインも特徴としています。

 

耐久性にも優れており、防水・防塵性能はIP65/68規格に準拠したほか、ディスプレイには「Corning Gorilla Glass Victus」を採用しています。

 

チップセットには、Snapdragon 6 Gen 1 Mobile Platformを採用し、従来機種よりも約10%動画再生時間が向上した省電力性を備えています。

 

撮影面では「Video Creator」アプリを搭載しました。撮影した写真や動画を簡単に編集し、約1分でショート動画を作成できるとしています。また背面には、16mm、26mm、52mmの3つの焦点距離に対応した2眼カメラを搭載しており、光学2倍相当で画質劣化を抑えて撮影可能とのこと。加えて、好みの色味で撮影できる「ルック」機能も搭載しています。

 

ディスプレイは、約6.1インチのフルHD+有機ELを採用したうえに、BRAVIAの技術を取り入れた「トリルミナスディスプレイ for mobile」を搭載しています。これにより、ポケットサイズでありながら没入感のあるシアター体験を楽しめるそうです。

 

フロントステレオスピーカーは、従来機種よりもダイナミックレンジが広がり、より自然な音質バランスと音量を実現。また3.5mmのオーディオジャックも搭載しているほか、ワイヤレス伝送時のコーデック技術「LDAC」にも対応しています。さらに、ソニー独自のAI技術「DSEE Ultimate」により、ストリーミングサービスなどの音源をハイレゾ相当の高音質で再現します。

写真の表現力にこだわったフラッグシップモデル、ソニー「Xperia 1 VI」登場

ソニーは、フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VI」を発表しました。通信事業者モデルとSIMフリーモデルを用意し、それぞれのラインアップは下記のとおりです。

 

通信事業者モデル

ブラック、プラチナシルバー/12GBメモリー、256GBストレージ/6月上旬発売

 

SIMフリーモデル

ブラック、カーキグリーン、プラチナシルバー、スカーレット/16GBメモリー、512GBストレージ(ブラック、カーキグリーンのみ)・12GBメモリー、512GBストレージ(全色)・12GBメモリー、256GBストレージ(全色)/6月21日(16GBメモリー、512GBストレージモデルは8月23日)

 

Xperia 1 VIは、85mmから170mmまでの焦点距離を持つ望遠光学ズームレンズを搭載したスマホ。自然な色味と豊かなぼけ表現で人物の表情を美しく捉えることができるとしています。また、最大倍率約2倍のテレマクロ撮影が可能で、肉眼では捉えられない細部まで高精細に写し出すとのこと。これにより、花の中心部や小さな被写体のディテールまで鮮明に撮影できます。

 

イメージセンサーには、ソニー独自の「Exmor T for mobile」が搭載されており、低照度環境でもノイズを抑えたクリアな写真が撮影可能。さらに、AIを活用した姿勢推定技術が導入されており、被写体の骨格を認識して高精度なAF(オートフォーカス)追従が可能です。

 

カメラアプリはクイック設定での切り替えが簡単になるなど、インターフェースを刷新。さらに、プロ動画モードが追加され、タッチトラッキング中に明るさや色味の自動調整が可能で、詳細な設定とともに動画の撮影ができます。

 

ディスプレイは、ソニーのテレビ「BRAVIA」の高画質を再現するAI画質調整技術「Powered by BRAVIA」と、直射日光下での視認性を向上させる「サンライトビジョン」機能を搭載しています。さらに、進化したフルステージステレオスピーカーは、大音量時の歪みを低減し、低音域の性能が改善されることで、迫力と臨場感のある音響体験を楽しめるとのこと。

 

ゲームプレイにおいてはアシスト機能「ゲームエンハンサー」に新機能「FPS Optimizer」を搭載し、プレイ環境に応じてCPUやフレームレートを最適化します。加えて、Snapdragon 8 Gen3 Mobile PlatformのElite Gaming機能により、高速で快適なゲームプレイを実現するとしています。

2台同時接続に対応! 映画の世界に入り込んだような臨場感が味わえるソニーのネックスピーカー「HT-AN7」

ソニーはネックスピーカー「HT-AN7(BRAVIA Theatre U)」を、6月14日に発売します。市場想定価格は4万円前後(税込)。

 

同製品は、XRプロセッサ搭載BRAVIAと、別売りのトランスミッターを接続することで、Dolby Atmosなどの立体音響を再生可能。

 

ユニットサイズを拡大した新開発X-Balanced Speaker Unitを採用し、クリアなサウンドと迫力ある低音を楽しめます。

 

また、これまで要望が多かったという、Speaker Add機能を用いた2台同時接続に対応しています。

 

バッテリー持続時間約12時間ロングバッテリーを搭載。急速充電にも対応し、10分の充電で約60分の再生が可能です。

 

アジャスタブルネックバンド機構の採用により、首の太さなど個人の体形に合わせた幅調整が可能です。内部はソフトマテリアル素材を採用し、装着感も向上させています。

 

同梱ケーブル・変換アダプターを使用して、PlayStation 5のコントローラーやPCなどとの有線接続(Audio-in)に対応。低遅延でゲームをプレイできます。

サウンドバー単体で360立体音響を味わえる! ソニー、サウンドバー「HT-A9000」「HT-A8000」とホームシアターシステム「HT-A9M2」を新たに発売

ソニーはサウンドバー「HT-A9000(BRAVIA Theatre Bar 9)」「HT-A8000(BRAVIA Theatre Bar 8)」と、ホームシアターシステム「HT-A9M2(BRAVIA Theatre Quad)」を6月1日に発売します。市場想定価格は、HT-A9000が21万円前後(税込)、HT-A8000が14万円前後(税込)、HT-A9M2が33万円前後(税込)。

↑HT-A9M2

 

今回発売となる各製品は、いずれも「360 Spatial Sound Mapping」による立体音響体験を味わうことができるほか、ソニー独自のアップミキサーにより、地上波放送やストリーミングなどの2chコンテンツも立体音響化して楽しめます。なお、HT-A9000、HT-A8000ともに、サウンドバー単体で360 Spatial Sound Mappingに対応しています。

↑サウンドバー単体「360 Spatial Sound Mapping」イメージ

 

スピーカー位置や視聴位置に応じた自動音場補正機能を搭載。視聴位置はスマホアプリ「Sony|BRAVIA Connect」を使用することで、ワンタップで識別し、その場所に最適化します。さらにHT-A9M2は、部屋の環境(音響特性)も検出した高精度な最適化も行なえます。

↑アプリ「Sony|BRAVIA Connect」

 

HT-A9000とHT-A8000はクリアなダイアログと高音質が特徴の2ウェイスピーカーを搭載。サイドスピーカーによる広がりのあるリアルなサラウンドが楽しめます。小型化を行ない設置性を高めたスリム筐体で、リビングに調和するミニマルなデザインです。

↑HT-A8000

 

HT-A9M2は迫力の低音と立体的な音の広がりが楽しめる3ウェイスピーカーを搭載。設置方法は棚/台置きと壁掛けの2パターンが選択でき、ワイヤレス接続で自由度の高いレイアウトが可能です。

↑HT-A9M2

ボタンひとつで低音強化、ソニーの新スピーカー「ULT FIELD 1」「ULT FIELD 7」

ソニーは4月16日、ワイヤレスポータブルスピーカー「ULT FIELD 1」および「ULT FIELD 7」を発表しました。発売日と市場推定価格(税込)は下記のとおりです。

↑ULT FIELD 1。ブラック/オフホワイト/フォレストグレー/オレンジの4色をそろえます

 

ULT FIELD 1 4月26日発売 2万円前後

ULT FIELD 7 5月24日発売 6万6000円前後

 

両モデルはともに、重低音に特化した新たなシリーズ「ULT POWER SOUNDシリーズ」として登場した新製品です。ソニーによると、ワイヤレススピーカーを購入する際にユーザーは重低音に注目しているとのこと。今回の新モデルはそうしたニーズに沿って発表したといいます。

 

ULT FIELD 1は自分の部屋やお風呂、アウトドアなど、好きな場所に持ち運んで使うことを想定したモデル。約幅206×奥行き76×高さ77mmとコンパクトながら、ダイナミックな低音を実現しています。スピーカーユニットは低域を担当するウーファーと中高域を担当するトゥイーターの2way構成。加えて、低域を強化するパッシブラジエーターを2基搭載しています。

 

またユニークなのは「ULTボタン」の搭載で、ボタンを押して「ULT POWER SOUND」モードをオンにするだけで低域とパワー感を高めてくれます。オンオフは専用アプリ「Music Center」でも切り替えられます。

↑本体操作部の端に搭載されたULTボタン。低域を強化し、音楽のパワー感を向上させてくれます

 

本体はIP67の防じん/防水に加え、防錆性も備えているため、お風呂場などで使用可能。さらに落下の衝撃に強く、高い耐久性を実現しています。また、横置き縦置きに対応しているうえに、ストラップも付いているので、好きな場所に設置しやすくなっています。

↑縦置き横置きとストラップで、シーンを選ばず使えます。なお、360度スピーカーではありません

 

このほか約12時間持続するバッテリー、ハンズフリー通話などの機能を採用しています。コーデックはAAC/SBCに対応。

 

ULT FIELD 7は自宅での音楽鑑賞や、アウトドアなどの際に大人数で音楽を楽しむのに向いているモデル。サイズは約幅512×奥行き222×高さ224mm、重さ約6.3kgと大きめです。

↑ULT FIELD 7。カラバリはブラックの1色展開

 

スピーカーの構成はウーファー2基とトゥイーター2基、パッシブラジエーター2基。ウーファーは振動板の面積を大きくした「X-Balanced Speaker Unit」を採用することで、パワフルな重低音を実現しているそうです。またトゥイーターも直径約46mm径サイズにすることで、広い帯域の再生に対応。これらのバランスを調整することで、重低音とクリアなボーカルを再現しているとのこと。

↑真ん中にウーファー、両サイドにトゥイーター、両端にパッシブラジエーターを搭載

 

こちらもULTボタンを搭載。深い重低音を再生するULT1、パワー感を強調した重低音を再生するULT2の2モードに対応しています。Music Centerからの切り替えも可能です。

 

このほか、約30時間持続するバッテリー、IP67の防じん/防水および防錆性能、縦置き横置き、LDAC/AAC/SBCコーデックなどに対応しています。

 

なお、カラオケでの使用を想定し、マイク/マイク・ギター端子とマイク入力時のキーコントロールボタン、マイクエコーボタン、オーディオ入力端子、音楽再生と給電が可能なUSB端子を搭載しています。

↑背面にインターフェースがまとまっています

「ソニー史上最高の重低音体感」ヘッドホン新モデル「ULT WEAR」が登場

ソニーは4月16日、Bluetoothヘッドホンの新モデル「ULT WEAR」を発表しました。市場想定価格は3万3000円(税込)で、発売は4月26日を予定しています。

 

ULT WEARはソニーが新しく作った、重低音に特化した「ULT POWER SOUNDシリーズ」の製品。新シリーズとしては同時に、ワイヤレススピーカーも発表されています。

 

ソニーによると、オーバーイヤータイプのヘッドホンは2021年度から2024年度にかけて右肩上がりで伸びている市場とのこと。また、ソニーの製品では「WH-1000XM5」のような高級ヘッドホンを買う10~20代の若年層が増えているといいます。これらによって、オーバーイヤーヘッドホンが伸びている要因のひとつに、若年層の存在があると考えているそうです。加えて、独自のアンケートでは迫力の重低音を楽しみたいと思っている人が多いことがわかったとのこと。

 

ULT WEARは、そうしたニーズに応えるために、ターゲットを若年層に寄せた製品になっています。

 

本体には、専用に設計した40mmのドライバーユニットを搭載。振動板の可動性を高めることで迫力のある重低音再生が可能なほか、クリアな中高域を実現しているといいます。さらに、重低音の魅力を引き出すチューニングを掛け合わせることで、「ソニー史上最高の重低音体感」や自然で広い音場感を楽しめるとのこと。

 

ヘッドホンには、重低音をさらに強化するチューニングを施す「ULTボタン」を搭載。「オフ」/「深い低域を強調するULT1」/「さらにパワー感を強調するULT2」のモードに切り替えられます。ソニー史上最高の重低音体感が得られるのはULT2にしたときです。

↑ボタンを押すと重低音が強化されるULTボタン

 

ヘッドホンの性能として求められるノイキャン性能も強化。「統合プロセッサーV1」を搭載したうえ、4つのマイクでノイズを除去するデュアルノイズセンサーテクノロジーを採用し、WH-1000XM5/「WH-1000XM4」に次ぐノイキャン性能を実現しています。

 

統合プロセッサーV1はクリアな高音質も実現するほか、圧縮音源をCD音質相当までアップスケーリングする「DSEE」、高音質コーデックのLDACにも対応しています。なお、ヘッドホンのハードウェアとしてはハイレゾ/ハイレゾワイヤレスには非対応です。

 

このほか、風ノイズなどを低減するマイク周辺機構の新設計、頭の動きに合わせて音の聞こえる方向が変化する「ヘッドトラッキング」対応、ノイキャンオンの状態で約30時間のバッテリーなどを実現しています。

↑製品のカラバリはブラックのほかにフォレストグレーと

 

↑オフホワイトを用意

5Gでデータ転送やストリーミングが可能なソニーのトランスミッター「PDT-FP1」を見てきた

ソニーは、カメラと写真映像の見本市「CP+2024」(2月22日〜25日に開催)の会場に、最新デジタルカメラと関連製品を多数出展。この会場には、3月22日に発売されるポータブルデータトランスミッター「PDT-FP1」の実機もありました。

 

 

PDT-FP1は、5G通信を利用して、ソニーαシリーズで撮影した静止画や動画をクラウド上にアップロードする無線通信機。スマートフォンをひと回り大きくしたようなボディを持ち、高速・低遅延の通信能力によりライブストリーミングもできます。

 

ボディの外周部に埋め込まれた、通信特性を高める独自のアンテナ構造と配置により、国内外の5Gミリ波帯やSub6通信、通常の5G通信などの幅広い周波数帯(バンド)に対応。差し込み式のSIMに加え、eSIMにも対応し、通信環境に応じて、SIMを切り替えてデータを転送することも可能です。

 

背面には、カメラと接続するためのUSB Type-C端子(データ転送用)、HDMI Type-A端子(映像転送用)、LAN端子(データ転送用)、そして給電・充電用のUSB Type-C端子が設けられています。

 

256GBのストレージを内蔵し、microSDスロットも搭載。バッテリー容量は5000mAhで、背面のスリットの奥にはヒートシンクと冷却ファンを搭載し、大量のデータ転送や長時間のライブストリーミングを安心して行なえます。

 

このPDT-FP1は、ソニーのデジタルカメラと有線接続するだけで、静止画や動画を取り込み、指定したFTPサーバーやソニーのクラウドサービスに自動転送できます。OSはAndroidを採用しており、静止画転送ワークフロー用アプリ「Transfer & Tagging」やαシリーズのリモート撮影とクラウドへのデータ転送が可能な「Creators’ App」などが使えます。

 

カメラやリグに取り付ける際には背面の三脚ネジ穴を利用します。6.1インチの大型有機ELを持つ外部ディスプレイとして利用しつつ、動画の転送やストリーミング撮影をすることで、映像制作のワークフローをスムーズにできるでしょう。

 

本体サイズは、約高さ170×幅80×厚さ26.6mmで、重量は約308g。希望小売価格は15万9500円(税込)です。

 

なお、カメラ関係の新製品では、2月22日に発表されたばかりのソニーαシリーズ用のズームレンズ「FE 24-50mm F2.8 G」に注目が集まりました。F2.8の明るさを持ちながらコンパクトで、「α7CR」「α7C Ⅱ」「VLOGCAM ZV-E1」などにジャストフィットです。

ユニークな音質! PS5対応の最高級ワイヤレスヘッドホン「PULSE Elite」をレビュー

PlayStationに関わるデバイスとサービスを手がけるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から、独自の無線オーディオ技術である「PlayStation Link」によるロスレス・低遅延伝送を実現したワイヤレスヘッドホン「PULSE Elite」が2月21日に発売を迎えます。本記事では、スマホによるゲームプレイや、音楽再生にも幅広くメリットを実感できるワイヤレスヘッドホン、PULSE Eliteの上手な楽しみ方をレポートします。

↑SIEの新しいワイヤレスヘッドホン「PULSE Elite」をレポートします

 

今回のレビューのため、発売前にSIEからPULSE Eliteの実機を借りることができました。音質や機能は商品版の実機を試していますので、購入検討の材料になれば幸いです。

 

独自のロスレス&低遅延再生技術に対応

PULSE EliteはPlayStation 5(以下:PS5)に対応する周辺機器として発売されます。位置付けはSIEによるワイヤレスヘッドホンのフラグシップ。ソニーストアの販売価格は1万8981円(税込)です。

 

SIEは2020年にワイヤレスヘッドホン「PULSE 3D」を発売しています。こちらはPS5が対応する立体音響技術「Tempest 3Dオーディオ」にサウンドを最適化したヘッドホンです。PS5側のサウンド設定を整えてから、3Dオーディオ対応のPS5タイトルをプレイすると迫力のサウンドに包み込まれます。

 

PULSE EliteもPS5と組み合わせてTempest 3Dオーディオを楽しめるヘッドホンです。加えて、最新モデルであるため、SIE独自のロスレスオーディオと低遅延伝送を実現するPlayStation Linkに初めて対応したワイヤレスヘッドホンであることが大きな特徴です。さらにPULSE 3Dにはなかった、Bluetoothオーディオ再生の機能を追加しました。

↑専用のトランスミッターによるロスレス低遅延伝送、PlayStation Linkを採用しました

 

なお、筆者はPlayStation Linkに初対応した左右独立型のワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」もレポートしています。PlayStation LinkをPS5で楽しむ方法についてはPULSE Eliteも一緒です。合わせて読みながら参考にしてください。

 

ソニー初の平面型ドライバー搭載ヘッドホン

PULSE Eliteは本機のために設計したPlanar Magnetic Driverを搭載しています。日本語にすると「平面磁界駆動型」という方式のドライバーで、簡略化して平面型ドライバーと呼ばれたりもします。先行発売されたPULSE Exploreも平面型ドライバーを搭載するワイヤレスイヤホンです。

 

平面型ドライバーの特徴は歪みがなく滑らかで、自然な音の聞こえ方に近いリスニング感が得られることです。

↑PULSE Eliteのために設計したPlanar Magnetic Driverを搭載しています

 

ドライバーの製造に高い技術力を要することから、一般的なダイナミック型ドライバーほどは広く普及していません。ソニーによる平面型ドライバーを搭載するヘッドホンは本機が初めてです。

 

ふたつの製品が誕生した背景には、2023年の夏にSIEと米AUDEZE(オーデジー)とのパートナーシップが締結され、平面型ヘッドホンのスペシャリストであるオーデジーの技術が新しいPULSEシリーズに注入されたことにあります。

 

ゲームの世界により没入できるリアルなサウンド

では、平面型ドライバーを搭載するヘッドホンはどんな音がするのでしょうか。今回は、PULSE Eliteに付属するPlayStation Link USBアダプターをiPhone 15 Proに接続して、Apple Arcadeのゲーム「FANTASIAN」をプレイしてみました。

 

音を聴いてみると、解像度が高く、音場の見晴らしが優れているのがわかります。戦闘シーンでは細かな効果音がとても鮮やかに聞こえてきます。FANTASIANのように、音楽にも凝ったゲームをプレイする際にはサウンドのディティールを自然に引き出せるPULSE Eliteのようなヘッドホンがあると没入感が深まります。

↑iPhoneでプレイするゲームのサウンドも臨場感満点。PlayStation Linkによりワイヤレス音声が遅延しません

 

また、PULSE Eliteは中高音域がとても伸びやかで開放的です。密閉型のヘッドホンであることを忘れそうになるほど、空間再現も広大。続けてApple Musicで音楽を再生してみました。女性ボーカルは声の潤いと艶っぽさが魅力。まるで耳もとでボーカリストが歌っているような生々しい距離感です。

 

クラシックピアノの演奏は楽器の音色をとても鮮やかに、少し温かみを加えて再現します。余韻の煌めき感が若干強調されているようにも感じましたが、PULSE Eliteの持ち味として楽しめます。

 

一方で低音はやや線が細い印象も受けました。ただ音の芯は力強く安定感があります。たとえばロック・ポップス系の音楽を聴くと、低音がグンと鋭く立ち上がる緊張感が心地よいです。

 

PULSE Eliteはおおらかな鳴りっぷりのよさと、ディティールの繊細な再現力が併存するユニークなヘッドホンです。スケール感の大きなファンタジー系のアクションRPGやFPS/TPSなどのゲームをプレイすると、活き活きとしたサウンドにのめり込めると思います。

 

PS LinkとBluetoothの音質に差は?

冒頭でも触れたとおり、PULSE EliteはPlayStation Linkと、通常のBluetoothオーディオ再生に対応しています。ただ、Bluetooth再生時には特に低遅延モードのような機能がないので、映像とサウンドの同期に万全を図りたいのであればPlayStation Linkの低遅延伝送モードを選ぶべきです。

↑Bluetoothによる接続にも対応。音楽再生にも活用できるワイヤレスヘッドホンです

 

テストとして、iPhoneにGarageBandアプリを入れて鍵盤楽器を演奏してみました。画面をタップして弾いた音に対して、Bluetooth再生の場合はヘッドホンから聞こえてくる音が明らかにもたついてしまいます。対するPlayStation Linkは鍵盤をたたいた瞬間に音が鳴ります。音楽ゲームやシューティングなどのプレイ、またはiPhoneのGarageBandのように簡易な音楽の演奏、制作が楽しめるアプリにもPULSE Eliteの低遅延伝送が活きてきます。

 

なお、Bluetooth接続時とのサウンドを聴き比べると、PlayStation Linkで再生した方が、音が力強く立体的でした。スマホやタブレットの場合はUSBトランスミッターを変換アダプターでつなぐ必要があり、ケーブルがぶらぶらする感覚が煩わしく感じるときもあります。でも、それを補って余りあるほどサウンドの高音質化が図れます。トランスミッターがむやみにスマホのバッテリーを消費することもないので、スマホゲームや音楽を聴く際も基本はPlayStation Linkがベターです。

↑USBトランスミッターをつなぎ替えるだけで、iPhoneからMacに素早くスイッチして使えます

 

さらに、USBトランスミッターをスマホからPCにつなぎ替えるだけで、ヘッドホンの接続先が即座に切り替わります。たとえばPC側はPlayStation Linkでつなぎ、スマホにはBluetoothでペアリングして2台の機器で同時にサウンドを聴く「デュアルデバイス接続」もユニークな機能です。友だちとスマホで通話しながら、PCでプレイ中のゲーム音声を同時に聴くという使い方もできました。

 

仕事のビデオ会議にも使える高いマイク性能

音声通話といえば、PULSE Eliteは本体左側のアームに収納できるブームマイクの音質が良好でした。

 

主にゲーミング用途を想定して搭載するマイクですが、装着しているユーザーがいる場所の周辺ノイズを抑えるAIノイズリジェクション機能が強力。ユーザーの声だけが明瞭に聞こえてきます。イヤーパッドのクッションが柔らかく、また一度のフル充電から約30時間のバッテリー持ちを実現しているので、ビデオ会議用のヘッドセットとしてなど、仕事にもPULSE Eliteが便利に使えそうです。

 

ただ、装着感についてはヘッドバンドの長さがやや短いため、筆者のように頭のサイズが大きいとイヤーパッドに耳が収まりきらない、あるいはイヤーパッドが眼鏡のフレームに接触してしまうことがあるかもしれません。購入を検討する際には、必ず実機を試着するべきです。

↑柔軟に曲がって形を変えるヘッドバンド

 

もうひとつ注意点を挙げるならば、PULSE Eliteにはノイズキャンセリングと外音取り込みの機能がありません。密閉型ヘッドホンなのでパッシブな遮音性能も十分に高いのですが、どちらかと言えば屋外よりも環境騒音の少ない室内で使った方が本領を発揮します。

 

体験してみてほしいヘッドホン

以上、スマホゲームから音楽、楽器演奏に仕事までと、あらゆる用途でレポートしてきましたが、2万円以内で平面型ヘッドホンの自然で滑らかなサウンドと、PlayStation Linkによるロスレス・低遅延再生を満喫できるのは魅力に感じました。PULSE Eliteはぜひ体験してみてほしい、その価値アリなワイヤレスヘッドホンです。

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

ソニー、大人数・広い場所にピッタリな大音量ワイヤレススピーカー「SRS-XV500」

ソニーは1月23日、屋内外で使える大音量のワイヤレススピーカー「SRS-XV500」を発表しました。市場想定価格は6万円前後(税込)で、2月2日から発売します。

 

SRS-XV500は、友人/家族が集まったときや体育館で部活やサークル活動をするとき、さらにはイベント時に大音量で使うことを想定したワイヤレススピーカーです。約140×140mmの矩形ウーファーを採用したX-Balanced Speaker Unitを搭載。加えて、従来モデルの「SRS-XP500」よりも大きい直径60mmツイーターを搭載することで、歪みの少ない高域再生が可能になったうえに、低域をウーファーに集中させられるようになったとしています。

↑スピーカーユニットの配置イメージ

 

また、ダクトを前面に配置したことで、重低音もより強化されているとのこと。

 

バッテリーは約25時間駆動のため、電源に繋がずほぼ1日は使用可能です。またIPX4の防滴仕様となっているほか、移動時に持ち運びやすいハンドルを製品上部と底部に設置。これらにより、場所を問わず使いやすくなっています。

 

また、インターフェイスも豊富で、マイク入力およびマイク/ギター入力、オーディオ入力、スマホなどと接続するUSBを装備。加えて、マイク入力時のキーコントロールやエコーボタンも備えています。

 

音楽に合わせて光るライティング機能も搭載。ソニー製オーディオ機器を操作するアプリ「Fiestable」や「Music Center」を使って光り方を変更することもできます。

 

本体サイズは約269×564×294mm、重さは約11.2kg。

違いはなに? ソニーのゲーミングワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」「INZONE Buds」を同時にレビュー

PlayStationに関わるデバイスとサービスを手がけるソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)から、初めてのゲーミングオーディオ向け左右独立型ワイヤレスイヤホン「PULSE Explore」が12月6日に発売されました。

 

今回はその新製品をSIEから借り受けることができました。本記事では、ソニーが10月末に発売したゲーミングオーディオ向けの左右独立型ワイヤレスイヤホン「INZONE Buds」との違いについても整理しながら、ふたつのイヤホンを比較レポートします。

↑ソニーが同時期に発売したゲーミング用ワイヤレスイヤホン、PULSE Explore(左)とINZONE Buds(右)を比較レポートします

 

ソニーから登場した、2種類のゲーミングワイヤレスイヤホン

PULSE ExploreはソニーのPlayStationブランドを冠する「PlayStation 5対応周辺機器」として発売されるイヤホンです。一方のINZONE(インゾーン)はソニーのゲーミングギアのブランドで、設計・開発はソニーのオーディオ部門のエキスパートが手がけています。

↑PlayStation 5対応のアクセサリーとして発売されたPULSE Explore

 

↑ソニーのゲーミングブランドであるINZONEのワイヤレスイヤホン、INZONE Buds

 

ふたつのイヤホンはともに全国の家電量販店やAmazonなどのECサイトで購入できます。12月6日時点のソニーストアでの販売価格はPULSE Exploreが2万9981円(税込)、INZONE Budsが2万9700円(税込)です。カラーバリエーションはPULSE Exploreがホワイト1色ですが、INZONE Budsにはホワイトとブラックの2色が用意されています。

 

どちらも「ソニーのイヤホン」であることに変わりはないものの、製品が搭載する機能や“音づくり”に細かな違いがあります。

 

接続比較:トランスミッターの形状とBluetooth接続で違い

まず共通点として、ふたつのイヤホンは、どちらも専用のUSBトランスミッターを使ってPlayStation 5と遅延の少ないデジタル無線接続を実現しています。またBluetoothでスマホやタブレットにつないで音楽を聴いたり、イヤホンに内蔵するマイクでハンズフリー通話を楽しんだりする機能もあります。

 

ただ、USBトランスミッターはコネクターの形状がそれぞれに異なっています。PULSE ExploreはUSB-A、INZONE BudsはUSB-C。ゲーミングPCだけでなく、スマホやタブレットで使われることも想定して汎用性の高いUSB-Cのトランスミッターを選択したINZONE Budsに対して、PULSE Exploreはハイスピード伝送対応のUSB-Aを備えるPlayStation 5に仕様を最適化しているようです。

↑PULSE ExploreのUSBトランスミッター。充電不要ですが、イヤホンと別途持ち歩く必要があります

 

もうひとつ、接続まわりで異なるのは、Bluetoothオーディオの使い勝手です。PULSE ExploreはBluetoothオーディオのスタンダードな規格「Classic Audio」に対応しています。巷に広く普及するオーディオコーデックであるAAC/SBCによる接続が可能なので、iPhoneにiPadやAndroid OSを搭載するモバイルデバイスのほか、Bluetoothオーディオの機能を持つオーディオ機器やスマートテレビにも簡単に接続して楽しめます。

 

一方のINZONE BudsはBluetoothオーディオの仕様に少しクセがあるワイヤレスイヤホンです。なぜならClassic Audioには非対応で、新しい規格である「LE Audio」のみをサポートしているため。対応するオーディオコーデックもLC3限定です。

↑INZONE BudsはLE Audioに対応するスマホなどのデバイスにのみBluetooth接続ができます

 

Bluetooth接続自体は簡単です。PULSE Exploreはケースにイヤホンを装着した状態で、ケースに設けたペアリングボタンを長押しするとLEDが青色に点滅してペアリングモードになります。

 

INZONE Budsはケース背面のペアリングボタンから接続を開始します。筆者が使っているスマホの中ではGoogle Pixel 8シリーズがINZONE BudsとLE Audioで接続して使えました。

↑PULSE Exploreはケースのペアリングボタンを長押しするとBluetoothペアリングモードに切り替わります。AAC/SBCによるBluetoothオーディオに対応するさまざまなデバイスとのワイヤレスリスニングが可能

 

使い勝手比較:扱いやすいPULSE Explore、自由度の高いINZONE Buds

Bluetoothオーディオの仕様にクセがある代わりに、INZONE Budsは充電ケースに収納できる超コンパクトなUSBトランスミッターをスマホのUSB-C端子に接続するだけで、とてもシンプルに高音質・低遅延なワイヤレスオーディオが楽しめます。

 

筆者も以前に実機を試してレポートしていますが、もはやBluetoothによるワイヤレス再生が必要ないと思えるほどに、USBトランスミッターによるリスニングが快適すぎます。トランスミッターをUSB-Cコネクターに差し換えるだけで、iPhone 15 ProからMacBook Air、さらにはGoogle Pixel 8と自由自在に切り替えながら使えます。

↑INZONE BudsのUSBトランスミッター。iPhone 15シリーズやiPadのUSB-C端子に接続して使えます

 

↑INZONE BudsのUSBトランスミッターはイヤホンと一緒に充電ケースに入れてチャージができます

 

INZONE Budsはいろんなデバイスと組み合わせの自由度が高いワイヤレスイヤホンですが、豊富な機能の設定に欠かせない専用ソフトウェア「INZONE Hub」がWindows OSにしか対応してないところが課題です。

 

話を戻してPULSE Exploreには、本体の設定などに使うモバイルアプリがそもそもありません。潔い仕様です。リモコンもボタン式なので操作はすぐに覚えられるし、あまり深く考えずに使いこなせました。

 

主要機能比較:大きな違いは今や定番となった機能の有無

さらに2つのイヤホンの主な機能について、差分をチェックしてみましょう。以下、重要な機能の比較をピックアップして表を作ってみました。

 

【PULSE Explore|INZONE Buds:主な機能の比較表】

  PULSE Explore INZONE Buds
ドライバー方式 平面型 ダイナミック型
アクティブノイズキャンセリング
外音取り込み
リモコン ボタン タッチセンサー
無線低遅延伝送 PlayStation Link/トランスミッター使用時 2.4GHzワイヤレス接続/トランスミッター使用時
Bluetoothオーディオ(コーデック) ○(AAC/SBC) ○(LC3)
バッテリー 約5時間(イヤホン単体)/約15時間(ケースによる充電を含む) 約12時間(イヤホン単体)/約24時間(ケースによる充電を含む)
立体サウンド ○(360 Spatial Sound for Gaming)
専用ソフトウェア INZONE Hub
ハンズフリー通話 ○(AIノイズリジェクション)
防滴 IPX4相当
複数送信デバイスへの同時接続 ○(PlayStation Link+Bluetooth)
USBトランスミッター USB-A/充電不要/外付 USB-C/イヤホンケースで充電・収納可
PlayStation 5のUSB端子 USB-A:背面側に挿せる USB-C:正面側に挿せる

 

PULSE ExploreとINZONE Budsを使ってみて、一番大きな違いを感じたポイントは「アクティブノイズキャンセリング機能の有無」でした。

 

INZONE Budsにはソニーが1000Xシリーズのワイヤレスイヤホンの開発により培った高機能で強力なアクティブノイズキャンセリング機能が搭載されています。一方、PULSE Exploreにはノイズキャンセリングの機能そのものがありません。電車や飛行機の中など、大きめの騒音に囲まれる場所であればINZONE Budsの方がゲームサウンドにしっかりと集中できると思います。

 

外音取り込み機能についても同様です。ゲーム中に周りから話しかけられることも想定できるので、ノイズキャンセリングはともかく、PULSE Exploreには外音取り込みの機能を付けてほしかったところです。

 

サウンドの遅延比較:PlayStation 5と接続してみたところ……

ここからはサウンドの遅延速度を確かめていきましょう。PlayStation 5を用意して、プリインストールされているゲーム「ASTRO’s PLAYROOM」や「Marvel’s Spider-Man 2」「グランツーリスモ7」などのタイトルをプレイしてみました。

↑PlayStation 5でPULSE ExploreとINZONE Budsを試してみました

 

イヤホンに付属するUSBトランスミッターを、PULSE ExploreはPlayStation 5のUSB-A端子(背面側)、INZONE BudsはUSB-C端子(正面側)に装着します。PlayStation 5をラックなどに置いてしまうと背面側のUSB-A端子に手が届きにくくなるものの、見た目にはUSBトランスミッターが飛び出て見えないメリットもあります。

 

どちらのイヤホンもあらかじめ付属のUSBトランスミッターとペアリングされているので、あとは耳に装着するだけでサウンドが聴こえてきます。音声信号の遅延は、ひと言でいえば「感じない」ほど。少なくとも今回試したゲームタイトルは快適に遊べました。

↑PULSE ExploreのUSBトランスミッターはPlayStation 5の背面にあるUSB-A端子に装着します

 

↑INZONE BudsのUSBトランスミッターはPlayStation 5正面側のUSB-C端子に装着が可能

 

音質比較:異なるドライバー方式による音への効果は?

肝心ともいえる、PULSE ExploreとINZONE Budsの「音質」も比べてみました。どちらもiPhone 15 ProにUSBトランスミッターを接続して、デジタル無線接続によるサウンドを聴き比べています。楽曲はApple Musicで配信されている原田知世のアルバム「恋愛小説4〜音楽飛行」から「My Cherie Amour」を選びました。ボーカルとピアノ、ギターにベースとドラムスを中心としたアコースティック楽器によるセッションです。

↑iPhone 15 Proをリファレンスにして音質をチェックしました

 

PULSE Exploreはカスタム設計のプレーナーマグネティックドライバー、つまり平面型ドライバーを搭載するイヤホンです。ドライバーの仕様について詳細は明かされていませんが、長く平面型ドライバーを搭載するヘッドホン・イヤホンを商品化してきた米AUDEZE(オーデジー)をSIEが買収してパートナーシップを結んだことから、AUDEZEの技術が本機に搭載されている可能性もあります。

 

これを踏まえてPULSE Exploreのサウンドをチェックしてみました。平面型ドライバーは生音に近い透明感と、滑らかな“音の質感”が楽しめるところに特徴を持つ技術ですが、PULSE Exploreのサウンドは特に前者の「透明感」を強く感じました。

 

ボーカルの輪郭が明瞭に描かれ、ピアノやパーカッションの高音がキラリと光るような煌びやかな中高音域を特徴としています。低音は量感よりもスピード感重視で筋肉質。「グランツーリスモ7」をプレイすると、特にタイトに絞り込んだ低音が炸裂して楽しめました。

 

INZONE BudsはノイズキャンセリングをONにして聴きました。とても解像度が高く、音楽のディティールに肉薄できるリアリティに大満足。ダイナミックドライバーらしい活き活きとしたサウンドの躍動感を楽しめます。ボーカルとバンドの楽器の距離感を生々しくイメージできる立体的な音場の広がり感じられました。

 

ゲームサウンドは声が張り出してくるように力強く聴きやすい印象。「グランツーリスモ7」では低音だけ暴れる感じがなく、自然とゲームの世界に没入できるような、心地よく包みこむ中低音域の一体感が味わえます。

 

PULSE Exploreは課題もあるが、日常でも快適に使える

さて、PULSE Exploreはスマホやタブレットなど、モバイル端末でも快適に使えるワイヤレスイヤホンなのでしょうか? いくつかの注意点はありますが、答えは「イエス」です。

 

改めてBluetooth接続については、一般的なワイヤレスイヤホンと同じように簡単にできるので申しぶんありません。

 

また、PULSE Exploreは低遅延のロスレスオーディオを提供する新技術「PlayStation Link」を採用しています。USBトランスミッターを接続したPlayStation 5やPlayStation Portalで機能する技術です。

 

ただ、変換アダプターなどを介してUSBトランスミッターを接続したスマホでも機能するようです。iPad miniに接続してGarageBandアプリのキーボードをたたいてみましたが、操作に対して音が遅れることなく聴けます。GarageBandによる音楽創作にもPULSE Exploreは心地よく使えそうです。

↑iPad miniにPULSE Exploreを組み合わせてみました。GarageBandによるキーボード演奏もレスポンスは上々。心地よくプレイできます

 

しかし、注意点の1つとしては、USBトランスミッターのサイズがINZONE Budsのものに比べると大きめなので、変換アダプターなどを使ってスマホに接続するとゲームの操作は少しやりづらくなることです。プレイ環境はうまく整える必要があるでしょう。

↑PULSE ExploreのUSBトランスミッターをアップル純正のUSB-CーUSBアダプターを使ってiPhone 15 Proに接続

 

もう1つの注意点は、先述したとおり、PULSE Exploreにはアクティブノイズキャンセリングと外音取り込みの機能がありません。イヤーピースによるパッシブな遮音性能は十分に確保されていますが、飛行機の機内など大きな騒音に囲まれる場所では音声が聞こえづらくなるかもしれません。いろいろな環境で試しながら、PULSE Exploreからベストパフォーマンスが引き出せる場面を見つけたいところです。

 

以上を踏まえれば、日常の音楽再生やハンズフリー通話もPULSE Exploreで快適に楽しむことができました。

 

INZONE Budsと近いカテゴリの製品であり、価格もほぼ同じのため、選ぶ際に悩みそうですが、よくよく見ると違いもあり、その違いから用途も決まってくるのではないでしょうか。とはいえ、どちらの製品も完成度は高いため、年末年始に購入を検討すべきワイヤレスイヤホンとしておすすめしたいと思います。

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

ソニー、AIを活用した「DualSense」を開発中? 海外で特許が公開される

PlayStation 5用のワイヤレスコントローラー「DualSense」は発表当時、ハプティック(触覚)フィードバックやアダプティブトリガーなどの新機能が注目を集めました。もしかしたら、そのDualSenseの新バージョンが開発されているかもしれません。そんな可能性を示す特許文書が新たに公開されたと海外メディアが報じています。

↑新機能を開発中?

 

ゲーム情報メディアのGameRantは、11月30日に公開された特許を発見。そこでは、機械学習モデルを使ってプレイヤーの行動をモニターし続け、いつ手助けが必要になるかを判断する予測支援ソリューションが説明されています。

 

「プレーヤーが行き詰まりそうだ」とこのシステムが判断した場合、コントローラーのボタンを点灯させて注意を引きつけ、次の操作を提案するという流れのようです。

↑新たに公開された特許。ゲームに詰まるとボタンやスティックを光らせて操作を教えてくれる仕組み

 

こうしたボタンのヒントは、コントローラーのタッチパッドにも表示されます。例えば、「Xボタンを押す」「スティックを左に」「R1を押す」という具合。DualSenseのタッチパッドをタッチ画面に置き換える可能性を示す特許は以前にも申請されていました

 

点灯するのはトリガーを含むボタンだけではなく、左右のアナログスティックも対象となっているようです。

 

こうした機械学習によるプレイヤーのサポートはかなり目新しい考えですが、操作を助けるためにボタンを点灯させるアイデアは前例がないわけではありません。例えば、最近のRazer製ゲーミングキーボードは全てRazer Chroma Profilesに対応しており、開発者もプレイヤーもゲームごとに操作キーを分かりやすくするようにライティングを変えることができます。

 

ただし、ソニーが特許を取得したとしても製品化されるとは限りません。データや統計を提供するStatistaによれば、ソニーは2022年だけで1400件近い特許を申請しており、それらが全て実用化するとは考えにくいでしょう。

 

とはいえ、最近のゲーミングPCは「光る」のがお約束。そのブームがPS5や家庭用ゲーム機にもやって来るのかもしれません。

 

Source:GameRant

立体音響を手軽に実現! プロが厳選したサウンドバー2選

テレビの音だけでは物足りない、とセカンドシステム導入を考えているならサウンドバーがおすすめだ。本記事では、液晶や有機ELなど手持ちのテレビの音声を手軽にグレードアップできるサウンドバーからプロが厳選した2機種をピックアップ。テレビと連携できるアクティブスピーカーの情報もお見逃しなく!

※こちらは「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が解説します

オーディオライター 野村ケンジさん
ハイエンドシステムから、ヘッドホン・イヤホンまで幅広い知識を持つ。テレビやラジオなどでも活躍中。

 

バースピーカーのみで3.1ch構成を実現

ソニー
HT-S2000
実売価格7万1500円

幅80cmのコンパクトなボディながら、3基のフロントスピーカーとデュアルサブウーファーを搭載。Dolby AtmosやDTS:Xの立体音響規格に対応し、独自のサラウンド音場技術と合わせて、リアルなサラウンド音場を生成する。

 

SPEC●再生チャンネル:3.1ch●実用最大出力:250W●HDMI端子数:入力−/出力1●周波数帯域:非公表

 

↑新アプリ「Home Entertainment Connect」を採用。リモコンが近くにない場合でも、手元のスマホからすぐに機器の操作が行える

 

↑フルレンジ3基とバスレフウーファー2基を内蔵。センタースピーカーの搭載により、声の聴き取りやすさが向上した

 

野村‘s Check

セカンドシステムに最適なコンパクトさ

「高さ方向の立体音響を表現する『Vertical Surround Engine』技術により広がり感のあるサラウンド音声が楽しめます。コンパクトかつスマートなデザインもセカンドシステムにピッタリ!」

 

様々なエンターテインメントを最適な音場で楽しめる!

ヤマハ
SR-B40A
実売価格4万4200円

Dolby Atmosに対応し、TRUE SOUNDなど独自の音響技術と合わせて、放送番組から動画配信まで多彩なコンテンツを没入感の高い音場で楽しめる。ワイヤレスサブウーファーが付属しており、気軽に設置して迫力の重低音を体感できる。

 

SPEC●再生チャンネル:17.1ch●実用最大出力:200W●HDMI端子数:入力−/出力1●周波数帯域:33Hz〜22kHz

 

↑Dolby Atmosに対応。独自のTRUE SOUNDと相まって、没入感が高く自然で作品の持つ空気感を表した音場を再現する

 

↑eARC/CEC対応のHDMIを装備。ケーブル1本でテレビと接続でき、非圧縮の7.1ch音声信号やHDオーディオも伝送できる

 

野村‘s Check

映画や音楽が手軽に“いい音”に!

「独自のバーチャルサラウンド技術よる、広がり感のある空間表現が見事。音楽向け “ステレオモード” の完成度も高く、映画も音楽も楽しめます。テレビの音を少しいい音にしたい人にオススメ」

 

コレもチェック!

ELAC
Debut ConneX DCB-41
実売価格8万8740円

ドイツ・ELAC社のアクティブスピーカー。Bluetooth接続に加え、ARC対応のHDMI端子も備えており、テレビと連携もできる。フォノ・アンプを搭載したRCA入力を備え、MMカートリッジのターンテーブルをダイレクトに接続可能。

 

 

SPEC●再生チャンネル:2ch●実用最大出力:100W●HDMI端子数:入力1/出力−●周波数帯域:50Hz〜25kHz

 

↑入力はHDMI(ARC対応)、USB-B(最大96kHz/24bit対応)、光デジタル、Bluetooth(aptX対応)、アナログRCA(LINE/Phono切替)

 

野村‘s Check

テレビとオーディオをまとめるのに便利

「HDMI端子を搭載しているので、テレビのスピーカーとしても使用可能。サラウンド再生はできませんが、テレビとオーディオをひとつのシステムにまとめられる便利な製品です」

テレビの音が物足りない…だったら、JBLのサウンドバーはどう?

薄型テレビの音はひと昔前に比べて良くなっているものの、まだ物足りなさを感じる製品も多い。そこで本記事では、液晶や有機ELなど手持ちのテレビの音声を手軽にグレードアップできるJBLのサウンドバー2機種をピックアップ。

※こちらは「GetNavi」 2023年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が解説します

オーディオライター 野村ケンジさん
ハイエンドシステムから、ヘッドホン・イヤホンまで幅広い知識を持つ。テレビやラジオなどでも活躍中。

 

テレビの内蔵スピーカーに満足できなければコレを!

サウンドバーとは、コンパクトなバー型スピーカーのこと。設置が簡単で、手軽に迫力あるサウンド再生が楽しめる。テレビの内蔵スピーカーに物足りなさを感じている人に最適なテレビオプションだ。現在、本体のみの「ワンボディ」と、本体とサブウーファーで構成される「2ユニット」が主流で、前者は手軽さ、後者は迫力の重低音を求める人向き。上位モデルのなかにはJBL「BAR 1000」のように、リアスピーカー付属モデルもあり、より奥行き感のあるサラウンドを満喫したい人にオススメだ。

 

JBLのシアターサウンドを自宅で手軽に満喫できる!

JBL
BAR 500
実売価格7万1500円

7基のスピーカーを搭載したサウンドバー本体と、大口径のサブウーファー1基からなる5.1chシステム。独自の「Multi Beam」技術とDolby Atmosのハイブリッド方式により、手軽にリビングで本格的な立体音響を再現できる。

 

SPEC●再生チャンネル:5.1ch●実用最大出力:590W●HDMI端子数:入力1/出力1●周波数帯域:35Hz〜20kHz

 

↑サブウーファーには上位モデル「BAR 1000」と同じ出力数の大口径ユニットを搭載。身体に響く深い重低音を創出する

 

↑AirPlay 2、Alexa MRM、Chromecast built-inに対応。300以上のオンライン音楽ストリーミングサービスにアクセス可能だ

 

↑2Way構成のセンター左右用スピーカー5基に加え、両端にサラウンド用ビームフォーミングスピーカー2基を搭載する

 

野村‘s Check

空間オーディオのリアルな音場が楽しめる

「独自のMultiBeamによるリアルサラウンドに加え、バーチャルハイトスピーカー内蔵によってDolby Atmosにも対応。手軽に空間オーディオが楽しめるので、セカンドシステムにピッタリです」

 

無線リアスピーカー搭載のリアル7.1.4chシステム

JBL
BAR 1000
実売価格10万8170円

こちらは、Bar 500のハイエンドモデル。Dolby AtmosやDTS:Xに完全対応する7.1.4chサラウンドシステム。サウンドバーとワイヤレス・サブウーファー加え、充電式ワイヤレス・リアスピーカーを備え、最高峰の没入感とかつてない臨場感を体感できる。

SPEC●再生チャンネル:7.1.4ch●実用最大出力:880W●HDMI端子数:入力1/出力3●周波数帯域:33Hz〜20kHz

 

↑無線リアスピーカーと「MultiBeam」技術と採用。Dolby AtmosとDTS:Xの7.1.4chの立体音響を再現する

ソニーがディズニー100周年記念の完全ワイヤレスイヤホンやヘッドホンを発売

ソニーは11月21日、Disney100周年を記念した「Disney 創立100周年記念モデル」を発売しました。ラインアップは完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N/D100」、ワイヤレスヘッドホン「WH-CH720N/D100」、ウォークマン「NW-A306/D100」です。

 

発売した製品は、Disney創立100周年限定デザインを刻印。WF-C700Nは、充電ケースに描き起こしされたオリジナルデザインのミッキーマウスとミニーマウスを、ハウジングにはDisney創立100周年のアニバーサリーロゴを刻印しています。

↑ソニーの完全ワイヤレスイヤホンとしてはエントリーにあたる「WF-C700N」

 

↑ハウジング。カラーはホワイト1色です

 

WH-CH720Nはハウジング部分に、オリジナルデザインを刻印。指揮をとるミッキーマウスのほかに、チップとデール、「リロ・アンド・スティッチ」のスティッチなど、さまざまな作品のキャラクターとアニバーサリーロゴがデザインされています。

↑エントリー向けのWH-CH720N。カラーはブラック1色です

 

NW-A306は、本体背面にDisney創立100周年記念のオリジナルデザインを刻印しています。ロゴの前で、クラシックな絵柄のミッキーマウスとミニーマウスが踊っているデザインです。

↑エントリークラスのウォークマンであるNW-A306。カラーはブルーです

 

製品はすべて受注販売で、店頭在庫はありません。受注は11月21日10時から開始しており、2024年1月31日まで受け付けています。製品のお届けは受注後約3週間前後で、受注状況によっては時間が延びる可能性があるとのこと。

 

価格はWF-C700Nが1万9000円(税込、以下同)前後、WH-CH720Nが2万4000円前後、NW-A306が4万8000円前後です。

 

なお、一部全国の家電量販店や、ソニーストア銀座・札幌・名古屋・大阪・福岡天神では、サンプル展示もあるそうです。デザインが気になる人は実機を見てから検討するとよいかもしれません。

対応環境が限定的だけどすごくイイ、ソニーの完全ワイヤレス「INZONE Buds」をiPhoneで試した

ソニーがゲーミングブランドのINZONE(インゾーン)から左右独立型のゲーミングワイヤレスイヤホン「INZONE Buds(WF-G700N)」を発売しました。このイヤホン、付属のUSB-Cトランシーバーを使うと2.4GHzワイヤレスによる「超低遅延」でゲームを快適に楽しめます。

 

ルックスも「PlayStation 5」っぽくてカッコイイのですが……、対応するOSが「Windows 11/10」に限られるのが懸念点。では、USB-Cを搭載する新しいiPhone 15で使えないのでしょうか? 実機をソニーから借りて試してみました。

↑USB-Cを搭載するiPhone 15シリーズで、ソニーのゲーミングイヤホン「INZONE Buds」(税込2万9700円)を試してみました

 

ソニーから最強ゲーミングイヤホン登場の予感。ただし対応環境が限定的……

INZONE Budsは「ゲーミングイヤホン」です。一般的なワイヤレスイヤホン以上に低遅延が求められます。

 

PCやゲーミング機器と、イヤホンとの間の伝送遅延を徹底的になくすため、接続方式をBluetoothではなく2.4GHzデジタル無線を採用。左右イヤホンのほか、USB-C接続のトランスミッター(送信機)がペアになっている製品で、専用の充電器ケースに入れて一緒にチャージができます。

↑イヤホンとUSBトランシーバーを同時に充電できるケースを採用

 

また、本機はノイズキャンセリングと外音取り込みの機能を搭載します。フル充電の状態から最長11時間(ノイキャンON時)の連続使用に対応するタフネスも魅力のひとつです。

 

基本のワイヤレス接続はデジタル無線方式なのですが、実はAndroidスマホについては新しいBluetoothオーディオの技術であるLE Audio(エルイーオーディオ)に対応します。というか、INZONE Buds はLE Audioにしか対応しません。

 

LE Audioはいま私たちが当たり前のように使っているBluetoothオーディオの仕組みと少し違う技術です。そのため残念ながら「LE Audioに対応していないBluetoothオーディオ機器ではINZONE Budsが使えない」のです。

 

LE Audioじゃない方の、より広く普及する「Bluetooth Classic Audio(EDR)」の側にも低遅延伝送ができるオーディオコーデックは存在するのですが、ソニーはあえてLE Audio対応の一択に絞り込んだ格好です。

 

Pixel 8 ProでBluetooth LE Audio接続を試す

では、LE Audioで接続できるスマホはどれぐらいあるのでしょうか? 国内で発売されているスマホでは、今のところソニーのXperiaシリーズの上位モデルなど、一部のスマホに限られるのですが、先頃グーグルのPixel 8シリーズがLE Audioに対応しました。

 

筆者がPixel 8 Proで試したところ、LE Audio(LC3コーデック)でペアリングして、オーディオの入出力(リスニングと通話)がどちらも可能でした。

↑Google Pixel 8 ProにINZONE Budsのトランシーバーを接続

 

↑Pixel 8 ProはINZONE BudsとのBluetooth LE Audio接続にも対応しています

 

さらに実験してみたところ、Android 12、Android 13を入れたPixel 6 ProではINZONE BudsがBluetooth機器のリストに出てこないため、ペアリングの段階から不可でした。

 

OSをAndroid 14にアップデートしたPixel 7で試すと、INZONE Budsのペアリングはできるものの音が鳴らず、サウンドの再生ができません。INZONE BudsをBluetooth LE Audio接続で楽しめるグーグルのスマホは、今のところGoogle Pixel 8シリーズに限られそうです。

 

iPhone 15 Proと使えるのか? できたこと・できなかったこと

さて、今回のテーマは「INZONE BudsをiPhone 15で楽しむ方法」です。iPhone 15によるBluetooth接続の実験結果は「アウト」でした。iPhoneやアップルのデバイスがLE Audioに対応していないからです。Bluetooth機器のリストにイヤホンが表示されないため、ペアリングができません。

 

やはりiPhone 15の場合、INZONE Budsは2.4GHzデジタル無線接続が基本ということになります。その使い方を詳しく紹介しましょう。

 

INZONE Budsのワイヤレスイヤホンとトランシーバーは、あらかじめペアリングされています。そのため、USBトランシーバーを筆者のiPhone 15 Proに挿すだけで音楽を聴いたり、内蔵するマイクによるハンズフリー通話を楽しんだりできました。ノイキャンや外音取り込みの機能もバッチリ動きます。

↑INZONE Budsを飛行機の中などで試しました

 

本体左右のタッチセンサーリモコンも正しく動作するのですが、ひとつ不便なところがあります。INZONE Budsの豊富な機能の設定に必要な専用アプリ「INZONE Hub」がWindows OSにしか対応していないため、リモコン操作の設定をiPhoneから変更できません。何が不便かと言えば、初期設定時にはリモコンに割り当てられていない「音楽の再生と一時停止」がイヤホンから操作できないことです。

 

さらに、INZONE Hubアプリがないと、イヤホンの本体設定だけでなく、ステレオ収録されたゲーム音声を7.1chサウンドに再現できるバーチャライザーの「360 Spatial Sound for Gaming」やイコライザー機能なども使えません。いくつかの機能が使えないことは譲るとして、イヤホンのリモコン設定を変えられる機能だけでもiPhoneユーザーに解放してもらいたいです。

 

ワイヤレス伝送は確かに超低遅延で気に入るポイント多し

ただ、リモコンの件を除けば、筆者はINZONE Budsがとても気に入りました。iPhoneユーザーにも利便性を実感できるワイヤレスイヤホンだと思います。

 

2.4GHzデジタル無線接続の低遅延性能は期待以上です。Apple Arcadeで配信されているゲームの音声が遅延なく快適なうえに、GarageBandでピアノの鍵盤をたたいてみても音が遅れずに聞こえてきます。これは感動的でした。iPad版の音楽制作アプリ「Logic Pro」を使って音楽を制作しているクリエイターの方にも、モニタリングに使える左右独立型のワイヤレスイヤホンとしてINZONE Budsがおすすめです。

↑ワイヤレスイヤホンの場合、大抵遅延が気になってしまう「デジタル楽器の演奏」も、デジタル無線接続のINZONE Budsは見事に克服しています

 

また、INZONE BudsはUSBトランシーバーを差し替えるだけで、接続先のデバイスを素早くスイッチできます。iPhoneにiPad、Mac、Pixelスマホで試しましたが、トランシーバーを差し替えて10秒前後でリスニングとハンズフリー通話がすぐに使えます。Bluetoothペアリングのように切り換え操作で時間を取られないので、すごく快適です。

↑USBトランシーバーを挿し換えるだけで、iPhoneからMac、Pixelスマホへの接続切り替えが素早く完了します

 

トランシーバーには「PS5/Mobile」と「PC」を切り換えるスライドスイッチがあります。どちら側に設定してもiPhoneで問題なく使えました。

 

イヤホンにもBluetoothモードとUSBトランシーバーモードの切り替えが存在します。左右のイヤホンを同時に約1秒長押しすると、ボイスガイドが流れてモードが切り替わります。LE Audioに対応するスマホにBluetoothで接続したいときに、機器リストにINZONE Budsが表示されない場合はモードを切り替えてみましょう。

 

ゲーミング向きのサウンドチューニング

INZONE Budsのサウンドは解像度が高く、中高音域の抜けの良さとクールな音色が印象的でした。音楽再生はボーカルの輪郭が鮮明。ゲームや映画を再生してみてもやはりダイアローグが聞きやすいと感じます。加えて効果音の粒立ちが鮮やかで、雄大な音場描写も魅力的です。

 

INZONE Budsには、ソニーの左右独立型ワイヤレスイヤホンのフラッグシップ「WF-1000XM5」と同じ、ソニーの独自開発による8.4mm「ダイナミックドライバーX」が搭載されています。それでいて、INZONE Budsの方が低音域のバランスをやや抑えめにしているように感じられます。WF-1000XM5の方が音楽の密度が高くウォームな音色。反対にINZONE Budsの方は音場の見晴らしの良さが特徴的です。

 

Amazon Music UnlimitedのUltra HD音質のコンテンツで試してみたところ、INZONE Budsはデジタル無線接続と、Androidの場合はBluetooth接続でも最大48kHz/24bitの高音質再生ができました。音楽再生を楽しむためのワイヤレスイヤホンとしても贅沢な仕様です。

↑INZONE Budsは最大48kHz/24bitの高音質ワイヤレス再生に対応しています

 

ノイズキャンセリングや外音取り込みにも1000Xシリーズの開発から得たノウハウが活きています。特に室内では周囲にいる人の話し声がよく消えるので、ゲームはもちろん映画・アニメの細かな音も明瞭に聞こえます。

 

一方、飛行機にも乗って試しましたが、低いエンジン音が持続的に聞こえるようなノイズは1000Xシリーズのイヤホンの方が強く抑え込む印象です。

 

IZNONE HubアプリがiOSに対応すれば、iPhoneでもブレイクする予感

INZONE Buds は1000Xシリーズの左右独立型ワイヤレスイヤホンに比べると本体は少し大きめですが、フィット感は安定します。筆者は最新のWF-1000XM5よりも「PS5っぽい」未来的なデザインが好みに合いました。

 

使い始めのころはiPhone 15に挿したUSBトランシーバーが、ゲームを楽しむ際などに邪魔な感じもしましたが、慣れれば気にならないサイズ感だと思います。もちろん欲を言えばもっと小型化してほしいですが。

 

それでも、USBトランシーバーをiPhoneやMac、Pixelスマホの間で挿し替えるだけですぐに使えるので、筆者はINZONE Budsを仕事用のワイヤレスイヤホンとしても1台手に入れたくなりました。iPhoneでINZONE Hubが使えないという大きな課題も残っていますが、ここはソニーにぜひIZONEシリーズの普及拡大のために避けては通れない「頑張りどころ」としてチャレンジしてもらいたいと思います。

 

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“一芸重視”が最適解!プロが推す高コスパスマホ5選

すべてのスペックが高いハイエンドモデルは当然満足度が高いが、格安モデルには一抹の不安もある。注目は手の届きやすい価格ながら、一部の仕様がハイエンドモデル並みな“一芸スマホ”。長期の使用でも満足できるモデル選びをプロがナビゲートする。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。
●価格は直販サイト、取り扱いキャリアにより異なる場合があります。

 

【私が教えます!】

モバイルライター・井上 晃さん

スマートウオッチやスマホを中心に、デジタルアイテム全般を精力的に取材。情報誌やウェブメディアに幅広く寄稿する。

 

【バランスの良さ】
ミドルレンジ以上の体験ができる圧倒的コスパの「a」シリーズ

Google
Google Pixel 7a

実売価格:6万2700円

6.1型のミドルレンジモデルで、プロセッサーには上位機種と同じTensor G2を搭載。「a」シリーズとしては初めてワイヤレス充電にも対応した。画面内蔵型の指紋センサーに加え、顔認証もサポート。

SPEC●CPU:Google Tensor G2●ディスプレイ:6.1インチ(1080×2400)●メモリ+ストレージ:8GB+128GB●背面カメラ:広角64MP+ウルトラワイド13MP●サイズ/質量:W72.9×H152×D9.0mm/193.5g

 

↑IP67の防水防塵をサポートしており、水回りや屋外での利用も安心だ。耐傷性能も備える

 

↑「Google フォト」内の「ボケ補正」機能を使えば、動きが激しくてブレてしまった被写体を鮮明に補正できる
↑「Tensor G2」はGoogleが独自開発したプロセッサー。第1世代より電力効率が20%向上、機械学習処理が60%高速化している

 

【ここに一芸アリ!】

「望遠カメラこそ備えませんが、コンピューテーショナルフォトグラフィーを生かした撮影で、十分満足できるでしょう。最低5年間のセキュリティアップデートが保証され、長期使用を見据えやすいのもポイント」(井上さん)

 

【カメラ性能】
イチバン安いiPhoneだが頭脳は13シリーズと同等

Apple
iPhone SE

実売価格:6万2800円

2022年3月に発売された第3世代モデル。チップセットにはA15 Bionicを搭載し、5G通信もサポートする。現状のiPhoneラインナップでは、4.7型の画面とTouch ID内蔵のホームボタンを備える貴重な選択肢だ。

SPEC●CPU:A15 Bionic●ディスプレイ:4.7インチ(750×1334)●ストレージ:64 GB●背面カメラ:12MP●サイズ/質量:W67.3×H138.4×D7.3mm/144g

 

↑背面カメラは約1200万画素の単眼。「スマートHDR 4」や「フォトグラフスタイル」などの機能にも対応する

 

【ここに一芸アリ!】

「超広角や望遠への切り替えはできないものの、撮影した写真の質感などを機械学習によって最適化する『Deep Fusion』はしっかりサポート。高倍率ズームや夜景などの厳しい環境でなければ十分キレイな画質です」(井上さん)

 

【エンタメ性能】
21:9のスリムなディスプレイと高音質ステレオスピーカーを搭載

ソニー
Xperia 10 V

実売価格:6万7100円

7月上旬に発売されたXperiaシリーズにおける普及価格帯モデル。約6.1型の有機ELディスプレイを搭載し、21:9のアスペクト比も健在だ。背面カメラは超広角(800万画素)、広角(4800万画素)、望遠(800万画素)の3眼。

SPEC●CPU:Qualcomm Snapdragon 695 5G Mobile Platform●ディスプレイ:約6.1インチ(1080×2520)●メモリ+ストレージ:6GB+128GB●背面カメラ:超広角8MP+広角48MP+望遠8MP●サイズ/質量:約W68×H155×D8.3mm/約159g

↑Xperia 10シリーズでは初となるフロントステレオスピーカーを搭載

 

【ここに一芸アリ!】

「細長い画面は動画の“ながら視聴”に最適。サウンドは内蔵スピーカーでも十分楽しめるほか、『DSEE Ultimate』もサポートするので、ワイヤレスヘッドホンなどでストリーミング音源をより良い音で楽しめるのもナイス」(井上さん)

 

【画面の美しさ】
4万円台ながら6万円台の競合に見劣りしない高画質

OPPO
OPPO Reno9 A

実売価格:4万6800円

「Reno7 A」の後継に当たるミドルレンジ機で、約6.4型のフルHD+有機ELディスプレイを搭載。背面カメラは広角(4800万画素)、超広角(800万画素)、マクロ(200万画素)の3眼だ。IP68の防水防塵やおサイフケータイにも対応。

SPEC●CPU:Qualcomm Snapdragon 695 5G●ディスプレイ:約6.4インチ(1080×2400)●メモリ+ストレージ:8GB + 128GB●背面カメラ:広角約48MP+超広角約8MP+マクロ約2MP●サイズ/質量:約W74×H160×D7.8mm/約183g

 

↑画面のリフレッシュレートは可変で90Hz/60Hzをサポート。タッチサンプリングレートも最大180Hzある

 

【ここに一芸アリ!】

「背面はガラス素材が採用されたうえ、同社が『OPPO Glow』と呼ぶ加工も施されており、質感が良くなりました。4万円台でありながら、画面は有機ELで90Hzに対応。6万円台の競合にもそれほど見劣りしません」(井上さん)

 

【バッテリー性能】
ミドルレンジでは異例の画面仕様と強化されたバッテリーに注目!

サムスン
Galaxy A54 5G

実売価格:6万9850円

Galaxy A53 5Gの後継として5月に発売。約6.4型の有機ELディスプレイを搭載する。背面カメラは標準(5000万画素)、超広角(1200万画素)、マクロ(500万画素)の3眼。5年間のセキュリティアップデート保証もポイント。

SPEC●CPU:Exynos 1380●ディスプレイ:約6.4インチ(1080×2340)●メモリ+ストレージ:6GB+128GB●背面カメラ:超広角12MP+広角50MP+マクロ5MP●サイズ/質量:約W76.7×H158.2×D8.2mm/約201g

 

↑従来通りリフレッシュレート120Hzをサポートするほか、新たにHDR表示にも対応。映像の質にこだわれる仕様だ

 

【ここに一芸アリ!】

「120HzのリフレッシュレートとHDRを兼ね備えたハイエンド並みのディスプレイが魅力。さらにバッテリー持ちが強化され、ビデオ再生時間が従来機の最大18時間から21時間まで増えたことも見逃せません」(井上さん)

 

想定用途に合った特性を重視して選ぶのが正解

昨今は本体価格10〜20万円というハイエンドスマホが多い一方、“スマホは使えれば良い”と割り切る人は安価なモデルに目が行きがち。だが1〜3万円台のモデルを選ぶと、プロセッサーの処理性能や防水仕様、ストレージ容量など思わぬところで不満が出やすいので注意が必要だ。

 

その点、4〜6万円台で手が届くミドルレンジモデルは現実的な選択肢として注目。プロセッサーなどの基本性能や独自の機能が充実しており、使い勝手もストレスを感じにくい程度に洗練されているモデルが数多く発売されている。

 

「一部の仕様がハイエンド並みというモデルも増えていますので、カメラやディスプレイなど、想定用途にあった特徴さえ押さえておけば、長期使用を見据えても十分に満足できるでしょう。例えばGoogle Pixel 7aはプロセッサーとして上位モデルと同じ『Tensor G2』を搭載。処理性能と電力効率が向上しています。サムスンのGalaxy A54 5Gは120Hz・HDRの有機ELディスプレイを備え、高画質で動画を楽しむことができます」(井上さん)

アクティブスピーカーからスマートスピーカーまで−−識者がオススメするコスパ最高のスピーカー5選

音の出口となるスピーカーは、サウンドの要。コスパモデルならアクティブ、ワイヤレス、ポータブルなど、使用シーンに合わせて使い分けできる! 識者がオススメする5台のスピーカーを紹介。

※こちらは「GetNavi」2023年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

テレビ音声もハイレゾ音源も躍動感溢れるサウンドで!

ELAC
Debut ConneX DCB41

実売価格:8万9350円

ドイツの老舗ブランドELACのアクティブスピーカー。Bluetooth接続に加え、ARC対応のHDMI端子も備えており、テレビと連携もできる。フォノ・アンプを搭載したRCA入力を備え、MMカートリッジのターンテーブルをダイレクトに接続可能。

SPEC●ドライバー:19mm ソフトドームツイーター、115mm ポリプロピン・コーン型ウーファー●出力:50W×2 クラスDアンプ内蔵●周波数特性:50Hz〜25kHz●サイズ/質量:W140×H245×D
203mm/3.5kg(アクティブ側)

 

↑サブウーファー専用の出力端子を搭載。別途サブウーファーを追加すれば、より迫力ある低音が楽しめる。

 

 

【ここが価格以上!】

「高価なアンプを別途買い揃える必要がないのがアクティブスピーカーの魅力。「激安!」という価格ではありませんが、多彩な入力端子を備え、コレ1台で家中の機器に使えることを考えればコスパは高いでしょう」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

「光デジタル入力からフォノイコライザー付きアナログRCA入力まで豊富な入力端子を装備。HDMI端子もあり、テレビやPC用のスピーカーとして活用できます。音質、機能性(特にHDMI搭載)の両面で望外です」

 

奥行きのある立体音響がポータブルで楽しめる

アンカー・ジャパン
Soundcore Motion
X600

実売価格:1万9990円

空間オーディオ対応のポータブルスピーカー。部屋全体を包み込むような立体音響が満喫できる。独自のアルゴリズムによりリアルタイムで音楽や音声を解析し、スピーカーそれぞれに最適な音を分配して立体音響を実現。

SPEC●対応コーデック:SBC、LDAC●再生可能時間:最大12時間●充電時間:約6時間●出力:50W●防水:IPX7●サイズ/質量:約W310×H170×D81mm/約1930g

 

↑5基のドライバー(ツイーター5W×2/ウーファー15W×2/フルレンジ10W×1)を搭載。50Wの高出力を実現した

 

【ここが価格以上!】

「独自の空間オーディオシステムを搭載し、360度に広がる豊かなサウンドを実現。ハイレゾコーデックLDACに対応し、50Hz〜40kHzというワイドレンジと併せて、迫力と繊細さを兼ね備えたサウンドを楽しめます」(AVライター・野村ケンジさん)

 

防水・防塵と十分なスタミナはアウトドアで大活躍!

ソニー
ワイヤレスポータブルスピーカー
SRS-XB100

実売価格:8750円

独自のスピーカーユニットにより、音のパワフルさとボーカルの明瞭さが向上。低域を効果的に増強するパッシブラジエーターを搭載し、迫力あるサウンドを鳴らす。2台をBluetooth接続すれば立体感のあるステレオ再生が可能。

SPEC●ドライバー:約φ46mmフルレンジ●対応コーデック:SBC、AAC●再生可能時間:約16時間●充電時間:約4.5時間●防水:IP67●サイズ/質量:約φ76×H95mm/約274g

 

↑独自の偏心ユニットを搭載。最適化された重量バランスを備えたオフセンターユニット設計により、クリアなサウンドを実現した

 

【ここが価格以上!】

「防水・防塵なので、リビングだけでなくバスルームやアウトドアなど、シーンごとにスピーカーを用意しなくて済むのでおトクです。2台用意すればステレオになり、段階的にグレードアップできるのもうれしいポイント」(テクニカルライター・湯浅顕人さん)

 

大口径ドライバーを採用した高音質ゲーミングモデル

SteelSeries
Arena 3

実売価格:1万9990円

圧倒的に大きな4インチ径のドライバーを採用。ゲームサウンドの澄み切った高音、生き生きとした中音、パワフルな低音を忠実に再現する。可変可能なスピーカースタンドを採用し、ベストなリスニングポジションを調整可能。

SPEC●ドライバー:4インチフルレンジ●接続:3.5mmステレオミニ、Bluetooth●周波数特性:50Hz〜20kHz●サイズ/質量:W104.9×H126.2×D196.1mm/1129g

 

↑ゲーミングでは最大クラスとなる4インチの有機繊維のコーンを使ったスピーカードライバーを搭載。迫力のサウンドを創出する

 

【ここが価格以上!】

「Bluetooth接続のほか、PCやプレーヤー用の3.5㎜アナログ端子も装備。ヘッドセットも接続できます。シンプルな機能性ですが、デスクトップでのPCゲームにピッタリのサイズ感、迫力サウンドは十分に魅力的!」(AVライター・野村ケンジさん)

 

部屋のどこに置いても高音質サウンドが響き渡る

LGエレクトロニクス
XBOOM360 XO3

実売価格:3万5360円

音が360度に広がり、スピーカーを部屋のどこに置いても高音質なサウンドを楽しめる。3Wayシステムがバランスの取れたサウンドを創出し、ダイナミックな音の感動を余すことなく表現。アプリで1677万色ものライティングカラー調整が可能だ。

SPEC●チャンネル数:1.1ch●対応コーデック:SBC、AAC●出力:50W●接続:3.5mmステレオミニ、USB Type-C、Bluetooth●サイズ/質量:W165×H327×D165mm/約3.2kg

 

↑独自技術を使用した最適なリフレクター構造により、サウンドがあらゆる方向に広がる。どこにいても歪みが少なく明瞭かつ立体的に聞こえる

 

【ここが価格以上!】

「シルクドームツイーター、グラスファイバースピーカー、ウーファーで構成されるスピーカーシステムにより、繊細と迫力を併せ持つサウンドを実現。高級感のあるフォルムに反して、価格は意外とお手ごろです」(AVライター・野村ケンジさん)

ソニーのINZONEから完全ワイヤレスヘッドセット「INZONE Buds」登場、「勝利に導く音質設計」を実現

ソニーは、ゲーミングデバイスブランドの「INZONE」から、完全ワイヤレスのゲーミングヘッドセット「INZONE Buds」を発表。10月27日に発売します。ソニーストアでの価格は2万9700円(税込)です。

 

INZONE Budsはこれまでソニーのオーディオ製品に搭載された独自技術をゲーム向けに最適化したほか、ノイズキャンセリング機能や高い通話性能、長時間駆動のバッテリーなどを備えた製品です。

 

ドライバーは、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンのフラッグシップモデル「WF-1000XM5」に搭載された8.4mm径のユニット「ダイナミックドライバーX」を採用。音の定位感が優れているうえに、ゲームにおいては微細な音もとらえられるとしています。また、プロeスポーツチーム「Fnatic」と協力し、プロ選手が実際のゲームプレイ環境で製品テストをするなどによって、プレイヤーを勝利に導く音質設計を実現したそうです。

 

ソニーではおなじみの「360(サンロクマル)立体音響」の技術も採用しています。ゲーム向けに最適化された「360 Spatial Sound for Gaming」を搭載し、ゲーム本来の7.1chサウンドをいかした高い臨場感を再現できるとのこと。さらに、ノイズキャンセリング機能も搭載しており、たとえばシューティングゲームなどでわずかな音も聞き取りやすくなるといいます。

 

ゲーム機との接続は、USBトランシーバーを使用して30ms未満の遅延に抑えた2.4GHzワイヤレス接続に加え、Bluetooth オーディオ「LE Audio」での接続が可能。また、電力消費を効率化するチップセット「低消費電力プロセッサーL1」を新たに開発し、USBトランシーバーを搭載した完全ワイヤレスヘッドセットとしては業界最長クラスをうたう、約12時間のバッテリーを実現しています。なお、付属のケースで充電すると合計で24時間の使用が可能。クイック充電にも対応しており、5分の充電で約60分使用できるとしています。

 

また、ソニーは同時にワイヤレスゲーミングヘッドセット「INZONE H5」も発表しています。ハウジング上に設けたダクトで低域をコントロールして迫力のある音を実現したり、約260gの軽量などで装着性を高めたりしています。

 

INZONE H5は10月27日発売で、市場想定価格は2万5000円前後(税込)です。

ソニー「Xperia 5 V」が国内で販売、完成度は高いけどよりカジュアルに

ソニーは9月20日、プレミアムスマホの新モデル「Xperia 5 V」を国内市場で発売すると発表。発売は10月中旬以降を予定しており、SIMフリーモデルの端末価格は14万円前後(市場想定価格)です。

 

Xperia 5 Vは、フラッグシップスマホ「Xperia 1 V」に次ぐ位置づけのモデルです。メインカメラのセンサーには、Xperia 1 Vと同型の「Exmor T for mobile」を搭載。日中・夜間といった時間や屋内外などの撮影シーンを問わず、クリアで高精細な撮影ができるとしています。

 

背面カメラは16mmと24mmの2眼構成ですが、24mmカメラは光学2倍相当のズームによって48mmの撮影も可能。48mmで撮影したときは、4800万画素の部分をクロップして、1200万画素で記録するため、画質が劣化しないとしています。

 

また、AIによる深度推定によってぼけ表現も進化しているほか、プリセットされている画作り機能「クリエイティブルック」によって、好みの色味を設定することもできます。

 

動画の性能については、新たに音楽を合わせた動画を簡単に作成できる編集アプリ「Video Creator」を搭載しました。撮影した素材を選んで、動画の長さと音楽を選択するだけで編集が可能。オリジナルコンテンツを素早く作れます。なお、Video Creatorの中には、プリセットの楽曲も用意されており、それらの楽曲を採用すれば商用でも動画を使用できます。

 

ディスプレイは6.1型の有機ELを搭載しており、比率は21:9を採用しています。加えてソニーのテレビ「ブラビア」の高画質エンジン「X1 for mobile」によって美しい映像を再現。また、新開発のスピーカーアンプも搭載しており、コンテンツを楽しむにも向いています。

 

このほか、ゲームを楽しむアシスト機能「ゲームエンハンサー」も引き続き搭載しています。

 

スペックは、SoCがSnapdragon 8 Gen 2、メモリーが8GB、バッテリーが5000mAhで、5Gはsub 6のみ。ストレージはSIMフリーモデルと通信事業者モデルで違いがあり、SIMフリーモデルは256GB、通信事業者モデルは128GBとなっています。

 

加えて、SIMフリーモデルと通信事業者モデルの違いはFMラジオで、通信事業者モデルはFMラジオに対応しています。

 

本体サイズは154×68×8.6mmで、重さは182gです。

↑カラバリはプラチナシルバー、ブルー、ブラックの3色

 

Xperia 5シリーズはこれまで、上質感やハイエンドにふさわしい機能を訴求してきましたが、今回のXperia 5 Vは製品サイトを見てもわかるとおり、かなりカジュアルな紹介になっています。製品の完成度の高さは保ちつつ、今後は若い人などをターゲットにしていくことになりそうです。

無線でハイレゾ再生が楽しめる!? プロが解説する注目DAP・ワイヤレススピーカー3選【2023年上半期で売れたモノSELECTION デジタル編】

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。本記事では「デジタル編」から、高音質で楽しめる注目のワイヤレススピーカーとDAPの3モデルを紹介。専用機ならではの良音再生や無線でもハイレゾ再生が楽しめるなど、ヒットの秘密を解説してくれるのはAVライターの野村ケンジさんとAV評論家の藤原陽祐さんだ。

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【ワイヤレススピーカー】ハイレゾ再生にも対応したストリーミング時代の飛行船

Bowers & Wilkins
Zeppelin
実売価格10万8900円
2022年3月発売

2007年(※)にiPhone / iPod用スピーカーとして登場したZeppelinの4代目モデル。専用のMusicアプリですべての設定や操作が行える。Deezer、Spotify、Amazon Musicほか音楽サブスク再生(ハイレゾ対応)なども可能だ。

※ 国内発売は2008年

 

↑3Way5スピーカーによる構成。左右にツイーターとミッドレンジ・ドライブ・ユニット、中央に150mmの大口径サブウーファーを搭載する

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>AV評論家 藤原陽祐さん
新聞記者、専門誌編集を経てフリーに。イヤホンからハイエンドオーディオまで明確に論評する。

 

伝統あるブランドの艶やかな音が堪能できる

「世界的なスピーカーメーカーB&Wが手がけたHi-Fi志向の強いワイヤレス・スマートスピーカー。96kHz / 24bitのハイレゾ・ストリーミングサービスに対応し、フレッシュで艶やかなサウンドが楽しめます」(藤原さん)

売れ行き:★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★

 

【DAP】あらゆる音源を専用機ならではの良音で再生

ソニー
ウォークマン NW-A300シリーズ
実売価格4万6200円(NW-A306)
2023年1月発売

最大約36時間再生が可能な “ストリーミングウォークマン” 。ワイヤレス再生時や音楽サブスク利用時に音質アップスケーリング機能「DSEE Ultimate」を適用可能だ。64GB(A307)と32GB (A306)をラインナップ。

 

↑金を添加した「高音質はんだ」を採用し、音の広がりと定位感が向上。基板配置を最適化し、S / N感(※)もアップした

 

※:S / Nとは、シグナル(S)に対するノイズ(N)比率のこと。実際の聴感としてのクリアさについて、「S / N感が良い」「高S / N」などと表現する

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>AVライター 野村ケンジさん
ヘッドホン・イヤホン、DAPなどに明るい。TBSテレビ開運音楽堂「ノムケンLab」に出演中。

 

専用プラグでつなぐとより高音質で楽しめる

「上位モデルと同じ4極3.5mmコネクタを用いた “グラウンド分離” を採用。専用プラグを利用すると、さらに音質が向上します。Blue toothのLDAC接続にも対応しており、ニュアンス表現の巧みさもなかなかです」(野村さん)

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★★★

 

【DAP】有線でも無線でもハイレゾ再生が楽しめる

Shanling
M0Pro
実売価格1万9770円
2023年3月発売

2018年にヒットした超小型DAP「M0」の最新作。手のひらに収まる小型サイズながら、最大384kHz/32bitまでのPCMとDSD128の再生が可能だ。LDACに対応し、ワイヤレスでもハイレゾの高音質が楽しめる。

 

↑別売の「3.5mm to 4.4mmバランスアダプタ」(実売価格1980円)。4.4mmのバランス出力が可能になる

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>AVライター 野村ケンジさん

 

この価格でこの装備と機能。ヒットも納得の一台です

「DACにESS社製『ES9219C』をデュアル搭載し、端子も3.5mm5極端子を用いたバランス出力を採用。BluetoothはLDACやaptXに対応するうえ、USB DAC機能も備えるなど高コスパです。初回ロットは1週間で完売」(野村さん)

売れ行き:★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★★★

フルシリコンの有線イヤホンが快適な “寝ホン” へ誘う。注目のイヤホン・ヘッドホン3選【2023年上半期で売れたモノSELECTION デジタル編】

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。本記事では「デジタル編」から、注目のイヤホン・ヘッドホン3モデルを紹介! ヒットの秘密をAVライターの野村ケンジさんに教えてもらいました。

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私が教えます

AVライター 野村ケンジさん
ヘッドホン・イヤホン、DAPなどに明るい。TBSテレビ開運音楽堂「ノムケンLab」に出演中。

 

TWS】クラファンMakuakeで9166%を達成した大注目モデル

SOUNDPEATS
Opera 05
1万3999円
2022年7月上旬一般発売

イヤホン専門ブランドとして13年の歴史を持つ同社のTWS。LDACコーデックに対応し、Bluetooth接続でハイレゾの高音質が楽しめる。本機「05」は3基のドライバーを搭載した贅沢な仕様で、2基構成の「03」も同時発売。

 

↑同社のフラッグシップモデルだけにリッチな仕上がり。素材や塗装にこだわっており、見た目でも愉しめる

 

【ヒットのシンソウ】

フィット感に優れるうえANC効果も上々

「耳側の形状に工夫が凝らされていたり、楕円形ノズルを採用されていたりすることで高いフィット感と高性能なANC効果を確保。サウンドは、細やかなディテール表現と迫力の良さを巧みに両立させています」(野村さん、以下同)

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★★★

 

【有線イヤホン】フル・シリコン構成によりリラックスできる装着感を実現

AZLA
ASE-500
実売価格2860円
2022年10月発売

ドライバーとケーブルを除く本体からイヤーピースまでをフル・シリコン構成の有線イヤホン。柔らかく、突起のない形状なので、寝ながらでも快適に使用できる。超小型高性能ドライバーを搭載し、サウンド面も文句なし。

↑5.7mmドライバーを搭載。シリコン筐体でドライバーを包み込む設計によりフィッティングを向上させている

 

↑直線的な振動板の動きと最適化されたモーターによる低歪みを実現。クラス最高レベルの性能を誇る

 

【ヒットのシンソウ】

寝転びながらでも 安心して聴ける

「シリコン素材で全体が覆われた小型のイヤホン本体により、日本では寝転がりながらでも使える“寝ホン”として高い人気を得ています。スピード感があるクリアなサウンドが特徴で、低域の量感も十分」

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★

 

【ヘッドホン】立体音響などの制作に適したクリエイター向けモデル

ソニー
MDR-MV1
実売価格5万9400円
2023年5月発売

ヘッドホン内部の反射音を低減する背面開放型音響構造を採用し、立体的な音響空間での優れた空間表現が可能。立体音響など様々な音源の奥行きや細部まで、クリエイターが意図した音楽表現を精緻に再現する。

 

↑専用開発のドライバーユニットを搭載。超広帯域再生や広ダイナミックレンジ再生を実現し、立体音響音源の定位感や空間情報を表現する

 

↑背面開放型のハウジング音響構造を採用。信号処理で付与された反射音への影響を抑えて正確に音場を再現する

 

【ヒットのシンソウ】

脚色のないストレートなサウンドが好印象

「各サイトの売り上げランキングで有線モデルとして唯一上位に食い込むなど、瞬く間に人気モデルとなりました。一切の脚色がないストレートなサウンド表現や揺るぎない定位で、プロ・アマ問わず好評です」

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★★★
影響力:★★★★

快適な装着感で “ながら聴き” に最適! プロ厳選の「フローティングイヤホン」3選【2023年上半期で売れたモノSELECTION デジタル編】

『GetNavi』が選ぶ「2023年上半期売れたものSELECTION」。本記事では「デジタル編」から、フローティングイヤホンをピックアップ。装着感とサウンドのバランスが良く、ながら聴きにうってつけと人気が高い理由とおすすめモデルを、AVライターの野村ケンジさんに教えてもらいました!

※こちらは「GetNavi」 2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

フローティング型は “ながら聴き” に最適

続々と新製品が登場するオーディオ機器のなかでも、ここ数年最も勢いがあるのがイヤホンだ。なかでもTWS(完全ワイヤレス)は人気を牽引している。

 

「TWSなどのカナル型イヤホン(先端にイヤーピースが付いているタイプ)は、遮音性の高さや音漏れの少なさから、特に日本国内では絶大な人気を誇ります。しかし、周りの音が聞こえにくい特性が逆にデメリットとなり、屋外では危険を伴うなど、やや使いづらさを感じることも。また、耳穴に押し込むので、長時間使い続けるのを負担に感じる人もいます。それを解決してくれる骨伝導イヤホンも登場していますが、音量や音質の面でまだまだ改良の余地があります」(野村さん、以下同)

 

そんななか、昨今注目を集めつつあるのが、耳穴の前にドライバーを配置する構造の「フローティングイヤホン」だ。

 

「フローティング型のイヤホンは、耳に対する身体的負担がほとんどなく、ごく一般的なダイナミック型ドライバーを搭載するため、音質面でも優位性があります。明るい高音と深みのある重低音を楽しめるだけでなく、周囲への音漏れも低減。特に、屋外で “ながら聴き” をする機会が多い人にとっては、ベストな選択肢と言えるでしょう」

 

耳穴を圧迫されることなく快適に高音質を楽しめる

Shokz
OpenFit【オープンイヤーTWS(2023年4月 GREEN FUNDING開始)】
2万1397円 (GREEN FUNDING早割)

骨伝導イヤホンで知られるShokz初のオープンイヤーTWS。クラファンで約1万人、2.5億円以上の支援を得て国内のイヤホン系では歴代1位に。イヤーバッズを耳の周りに装着するため、耳穴を塞ぐことなく快適に音楽を聴ける。

 

↑2つのパーツで構成される超軽量コンポジット振動板を採用したドライバーユニットを搭載。振動板の周りのポリマーリングが豊かなサウンドを実現する

 

↑専用の「Shokz App」を使えば自分だけの音をカスタマイズ可能。イコライザー調整や、ボタン機能のパーソナライズなどが簡単に行える

 

↑2層構造のリキッドシリコンを採用したイヤークッションコアが、あらゆる耳の形状にフィット。長時間でも快適にリスニングが可能だ

 

【ヒットのシンソウ】

<証言者>AVライター 野村ケンジさん
ヘッドホン・イヤホン、DAPなどに明るい。TBSテレビ開運音楽堂「ノムケンLab」に出演中。

 

装着感が良く音漏れもなしサウンドのバランスも上々

「耳掛け型なので圧迫感がなく、TWSのように耳から落ちる心配もなし。サウンドは中高低のバランスが良く、ボーカルもしっかりと耳に届きました。フローティング型ながら音漏れも気になりません」

売れ行き:★★★★★
革新性:★★★★
影響力:★★★★★

 

【コレもヒット!】

耳の前にスピーカーが浮き快適な装着感と高音質を実現

ソニー
Float Run
実売価格1万8700円

耳の前に浮いたスピーカーから音が流れるため、圧迫感や耳の周りの骨の振動がなく、違和感や疲れを抑えられる。大音量になりやすいランニング時などにもオススメだ。

 

↑耳穴に何も入れない快適な装着感と高音質を実現。ランニングなどのスポーツ時や、ながら聴きなどに最適だ

 

フローティング&軽量でより快適にリスニング可能

nwm
パーソナルイヤースピーカー nwm MWE001
実売価格8250円

両耳9gの軽量かつオープンイヤー構造により、着けていることを忘れてしまいそうなイヤホン。有線タイプなので充電がいらず、音切れの心配もなく、快適に良音を楽しめる。

 

↑パーソナライズドサウンドゾーン(PSZ)技術を初採用。耳を塞がなくても、音漏れを逆相で打ち消すことで最小限に抑える

分離するスピーカー、ソニー「HT-AX7」レビュー。ちっちゃい分身どこに置く?

↑ソニーのHT-AX7。ソニーストアでの価格は7万7000円(税込)

 

「立体音響」なる言葉をご存知でしょうか? 3Dオーディオと呼ぶこともありますが、これは音場を三次元的に捉える方式のこと。アップルの空間オーディオ、ソニーの360 Reality Audio、あるいはDolby Atmosなど、各メーカーが独自のシステムを提案しており、近年特に注目されている技術です。

 

右耳と左耳の2方向から聞こえているはずの音が、上や後ろなど、立体的な奥行きをもって感じられるのが立体音響の魅力。ただし、そのサウンド表現には技術的な難しさや、複数のスピーカーが必要になるなどの課題がありました。いわば映画館のような聞こえ方を再現するようなものですからね。

 

こうした課題を「スピーカーを好きな場所に置けるようにすれば良いのでは?」と、おもしろいアプローチで解決してきたのが、今回レビューするワイヤレススピーカー「HT-AX7」です。かなり独特な構造をしていますよ。

 

リアスピーカーを分離させて、立体的な音場を形成

↑一見するとスタンダードなワイヤレススピーカー

 

見た目こそシンプルでおしゃれなスピーカーですが、TOP画像を見てもわかるように、上部の円盤型の部分は取り外しが可能。つまり、オーバル型の本体(フロントスピーカー)+円盤型のリアスピーカー×2基の、合計3基のスピーカーが1つになっているんです。

↑天面はシリコンカバーで覆われており、再生や音量操作ボタンはカチッと押し込んで操作

 

使い方は一般的なワイヤレススピーカーと同様で、Bluetoothでスマホやタブレットと接続するだけ。映画鑑賞とも相性が良いため、テレビと無線接続するのもオススメです。

↑リアスピーカー設置部には充電端子が備わっている

 

フロントからリアスピーカーを取り外すと、その下には充電端子があります。フロント本体への充電はUSB Type-Cを使いますが、リアスピーカーへはフロント側から無線で給電するわけですね。バッテリー駆動時間はスピーカー全体で約30時間です。

 

リアスピーカー自身の裏側はこんな感じ。中央の丸い部分が充電端子で、本体の端子側に接触させると充電が可能です。

↑リアスピーカーの裏側には、電源ボタンやLRの向きが印字されている

 

↑インテリアのような優しい雰囲気を与えるファブリックカバー

 

フロントもリアスピーカーも、同色のファブリック素材で覆われています。ガジェット感が抑えられており、モダンなインテリアのようにも見えますね。

 

スピーカーのスペックは、フロントが49×71mmのドライバーを2基搭載、エンクロージャーはパッシブラジエーターを採用。リアスピーカーは60mmのドライバーを1基ずつ搭載し、エンクロージャーにはアコースティックサスペンションを採用しています。

 

前と後から音を出せば、それはもう確実に立体的

フロントとリアを分離させることによるメリットは、立体音響空間を即座に形成できること。映画館のような立体的な音響体験を、場所を選ぶことなく作り出せるのが最大の特徴です。

 

オフィシャルの動画では「ミニマルシアター」と銘打っており、ホームシアターのミニマル版を意識している感がありますね。ソニーは立体音響を形成できるスピーカーを数多く手掛けていますが、その多くは複数のスピーカー設置&購入が必要でした。HT-AX7なら、そうした複数購入が不要になるわけです。

↑リアスピーカーは頭の背後に置くのがベスト

 

たとえばこうして、ソファの背もたれにリアを配置し、自分の正面にはフロントを配置。この状態で音楽や映画を鑑賞すると、立体的な音響を感じられるわけです。ソファはテレビに向かって配置してあることが多いため、スピーカーをテレビと接続すれば、まさにミニマルシアターを構築できますね。

 

気になる音質は、音楽を再生すると音が正面からではなく全方位から聞こえる感覚があります。ジャンルによってはその効果がわかりにくいものもありますが、「普通のスピーカーとは違うな」という感じはしました。ちょっとした、包まれ感があります。

 

一方、音楽ではなく映画を視聴すると「効果音があちこちから聞こえる!」と、立体音響のウマ味をダイレクトに感じました。たとえば騎馬隊が突撃するシーンでは、蹄の音や剣戟の音などが四方八方から聞こえてきて、かなり映画館っぽい印象に。リアを背後に置いた場合と、あえてフロントに戻した場合とで比較してみましたが、格段に臨場感が違いました。

↑上向きではなく、あえて角度をつけて配置すると聞こえ方が変わる

 

リアから出る音は中低音がややカットされており、フロントから出ている音とチューニングが異なります。立体音響を作り出す「SOUND FIELDエフェクト」を、ボタンを押してオフにすると、フロントとリアとが同じ音を再生するようになります。こうなると部屋全体で同じ音が鳴ってくれるため、複数のスピーカーを繋ぐペアスピーカーのような使い方が可能です。リビングにはフロントを、キッチンにはリアを配置して、同じ音楽を楽しむといった使い方ですね。

↑スピーカー本体の持ち運びはスムーズ。あちこち設置してみて、お気に入りの場所を探すのも一興

 

従来のホームシアターのように、聴く場所を固定する必要がなくなったのは画期的。しかし、実際にフロントとリアをベストな場所に配置できるかは、ご家庭の間取りに左右されるでしょう。ソファがないお家もありますし、かといって床置きするのも気が引けるものです。

↑デスクの左右に置いても、一応の広がりは感じられる

 

たとえばデスクに置いて使うなら、無理してリアを背後に置かず、リスナーの左右、離れた位置に配置するという方法も。壁際に配置すると音が回り込んでくれるため、いくらか立体感は強まります。

 

タブレットでの映画視聴が特にオススメ。部屋全体を音楽部屋にすることも

HT-AX7はアプリでの細かいコントロール(低音の音量やリア単体の音量調整など)が可能なため、テレビよりもスマホやタブレットと繋ぎたくなります。しかし、映画を見るならテレビのような大画面で見たくなるのも事実。こうなると、アプリが使えてかつスマホよりも大画面であるタブレットとの接続がベストとなります。公式PVでもタブレットと繋いでいましたね。

↑デザイン性が高いため、ポンと置いていても絵になる

 

使い方としては、普段は一般的なポータブルスピーカーのように定位置に据え置いて、映画に没入したいときには、好きな場所にリアを設置してミニマルシアターを形成する、といった形が良いんじゃないかなと。普段から無理にリアを分離させて使おうとする必要はないでしょう。

 

一方で、音楽再生をする場合はフロントとリアを部屋の離れた場所に配置して、部屋全体をミュージックルームのようにするのもおもしろいですよ。これならリスニングポジションも問わないので、かなり気軽に使えます。低音をマシマシにすれば、かなりのパーティ感を醸し出せます。

 

などなど、HT-AX7はさまざまな使い方を提案できるスピーカーでした。3つに分割できるスピーカーがあったら、皆さんならどんな場所で鳴らしてみたいですか?

 

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ノイキャンの「静寂」がすごい、ソニー最新イヤホン「WF-1000XM5」発売前レビュー

ソニーが、ノイズキャンセリング機能を搭載する左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンの新製品「WF-1000XM5」を9月1日に発売。人気の「1000X」シリーズ最新モデルの実力を、発売前に先行レポートします。

 

ニーズに応え、順当に進化してきたソニーの1000Xシリーズ

1000Xはソニーのワイヤレスヘッドホン・イヤホンの中でも、最高品質のサウンドとノイズキャンセリング機能を持つ製品だけに与えられるシリーズネームです。左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンは2021年にソニーが発売した「WF-1000XM4」以来、約2年ぶりの新製品。完全ワイヤレスイヤホンは間にM2を飛ばしていますが、2017年に登場した初代のWF-1000Xから順当な進化を続けてきました。

↑WF-1000XM5。製品名末尾のM5は「マーク5」を意味しています

 

完全ワイヤレスイヤホン全体を見渡しても、進化を遂げたり新たなニーズが誕生したりしています。たとえば、耳を物理的に覆う・塞ぐだけでなく、音声信号の電気的な処理によって、音楽リスニングに不要な環境ノイズだけを消去する「アクティブノイズキャンセリング」は、今から10年前だとヘッドホンの特別な機能として注目されていました。

 

現在は完全ワイヤレスイヤホンも、上位クラスのモデルを中心にノイズキャンセリング機能を搭載する製品が普及しています。ソニーの1000Xシリーズやアップルの「AirPods Pro」、ボーズの「QuietComfort Earbuds II」などに代表される人気のモデルを、街中や電車・飛行機で活用しているユーザーを見かける機会も増えました。筆者も手荷物をコンパクトにできるので、最近はもっぱら完全ワイヤレスイヤホンを外出時に持参しています。

↑2017年に発売された初代のWF-1000X

 

↑2019年に発売された“2代目”のWF-1000XM3

 

さらにコロナ禍を経て、ハンズフリー通話にも使えるワイヤレスイヤホンがリモートワークの音声コミュニケーションに欠かせないツールになりました。特に完全ワイヤレスイヤホンはビデオ通話の際に装着したまま動き回ることができますし、見た目も目立ちにくいことから有線イヤホンよりも使いやすく、人気を博しています。

 

こうした背景のもと、2021年の発売以来、ユーザーの音楽リスニングから音声コミュニケーションまで広くサポートしてきたのがWF-1000XM4であり、後継機として最新機種のWF-1000XM5が登場したわけです。

 

では、どのようなアップグレードを果たしたのか、新旧モデルを比べながら紹介します。

 

鳴りっぷりのよい新開発ドライバー。ハイレゾワイヤレス再生の音がひと味違う

最初は音質を比較しました。新旧1000Xシリーズのワイヤレスイヤホンはともに、ソニーが開発した「LDAC(エルダック)」というBluetoothオーディオの伝送技術により、ワイヤレス接続でハイレゾ再生を楽しめます。スマホやオーディオプレーヤーの側もLDACに対応している必要があるので、今回はソニーの「Xperia 1 V」をリファレンスにして聴き比べました。

↑WF-1000XM5とLDACで接続可能なソニーのスマホ、Xperia 1 Vでハイレゾの楽曲を聴きました

 

ソニーはWF-1000XM5のために音の心臓部となるドライバーユニットを新しく設計・開発しました。「ダイナミックドライバーX」と名付けたユニットは、WF-1000XM4のユニットよりも口径サイズが大きくなっています。また振動板の素材や構造も変更。結果、WF-1000XM5はよりパワフルで余裕のある鳴りっぷりが魅力的です。

 

ボーカルの質感はきめ細かく、ピアノやギターの音色は自然な鮮やかさで再現します。リズムは立ち上がりが鋭く、肉付きも充実。ベースやドラムスの低音はWF-1000XM4に比べてスムーズで伸びやかです。Amazon Music Unlimitedなどで配信されているYOASOBIの『祝福』『群青』、上原ひろみのアルバム「Silver Lining Suite」から『ジャンプスタート』などの楽曲を聴くと、WF-1000XM5によるハイレゾワイヤレス再生の懐の広さ、立体感の向上ぶりがよくわかると思います。

 

なお、WF-1000XM5にはLDAC接続に対応していないiPhoneと組み合わせた場合でも、ハイレゾ級の高品位なワイヤレスオーディオ再生を楽しめるアップスケーリング機能「DSEE Extreme」が搭載されています。専用アプリの「Sony | Headphones Connect」から機能をオンにすると、AIによる機械学習をベースにしたリアルタイム解析アルゴリズムにより、ボーカルや楽器などそれぞれの音源に最適なアップスケーリングを行ないます。

 

DSEE Extremeは「音がピカピカに磨かれる」というよりも、「極めてナチュラルな音に包まれる臨場感」といった印象。YouTubeやゲームの音声にも有効なので、いろんなコンテンツでその効果を確かめてみてください。

↑iPhoneとの接続時にはDSEE Extremeをオンにするとハイレゾ級の高音質再生を楽しめます

 

ノイズキャンセリング機能は静寂のクオリティが高い

続いてノイズキャンセリング機能を体験してみます。ソニーは「世界最高のノイズキャンセリング品質」を実現したことが、新しいWF-1000XM5の特徴であるとしています。

 

ノイズキャンセリング機能の出来映えを測る基準は、イヤホン自体の消音性能の「強さ」だけではありません。どんなユーザーの耳にも快適にフィットする装着性能の高さも大事です。

 

その点、新しいWF-1000XM5は、WF-1000XM4から小型・軽量化しています。重さは約20%、体積は約25%もサイズダウンしました。また、イヤホン本体は曲線を活かしたデザインにしたことで、耳にとても心地よくフィットします。ソニー独自設計の「ノイズアイソレーションイヤーピース」も、WF-1000XM4に付属するものから形状をブラッシュアップしたことで装着安定性を向上させました。

↑左がWF-1000XM5、右がWF-1000XM4。イヤホン本体のサイズがかなりコンパクトになりました

 

↑左がWF-1000XM5、右がWF-1000XM4に付属するソニー独自開発のイヤーピース。耳に装着して固定しやすい形状になっています

 

ほかにも内蔵するICチップの改良、環境音を集音するためのマイクの追加、先述したドライバーユニットのパワーアップなど、数々の変更が加えられています。WF-1000XM4と聴き比べるとWF-1000XM5は特に人の話し声のほか、エアコンのファンが回る音や自動車のモーター音など、持続的に響く低い音のノイズがよく抑えられています。

 

さらにWF-1000XM5は、音楽再生時にも自然な消音効果がかかります。ソニーが掲げるノイズキャンセリング性能の「世界最高品質」の意味とは、ほかのノイズキャンセリング機能を搭載するワイヤレスイヤホンに比べて、消音モード時の「静寂のクオリティ」が高いことだと筆者は考えます。クラシックやジャズの静かな楽曲を聴いてみると、WF-1000XM5は全体にノイズが少なく、立体的な音像をシャープに描いてくれるのです。

 

消音効果が単純に強くかかるのではなく、音楽と無音の合間に漂う空気感のようなものも丁寧に存在感を引き立てます。WF-1000XM5でヒラリー・ハーンの『パガニーニ:24の奇想曲 第24番』を聴いてみたところ、生命力あふれるバイオリンの音と、めくるめく表情の変化に圧倒されました。録音された音楽や映画の音声を聴いているのに、まるでコンテンツの中に入り込んで音に包まれているような、生々しい体験に触れられるところに「ソニーのノイキャン」の凄みがあります。

 

疲れない装着感。AIにより通話性能も強化

イヤホンが軽いと、長時間身に着けていても疲れを感じにくくなるため、オンライン会議などハンズフリー通話での使用にも適しています。ただし、イヤホンの装着感は人それぞれに耳の形が異なることを前提として「相性の良し悪し」によって評価する必要もあります。

 

筆者の場合、WF-1000XM4ぐらいの、少し大きめなイヤホンの方が耳穴の中だけでなく、外耳にも触れて安定するので、屋外で移動しながら音楽を聴きたいときに安心感があります。そしてあくまで筆者の印象ですが、曲線を活かしたWF-1000XM5のデザインは柔らかな印象があり、WF-1000XM4まで続いたガジェット的なイメージが一変しています。両者を並べてみるとデザインの好みが割れそうです。

 

WF-1000XM5の購入を真剣検討する段階では、ぜひショップなどに展示されている実機の外観をよく見て、できれば試着してみることをおすすめします。

↑左がWF-1000XM5、右がWF-1000XM4。新機種はケースも含めてよりコンパクトに、柔らかなデザインになっています

 

最後にハンズフリー通話について補足しておきます。WF-1000XM5は内蔵するマイクの改良を図り、さらに集音した音声からAI解析により通話に不要なノイズ成分だけを消す「ボイスピックアップテクノロジー」を搭載しています。試しに、家族にWF-1000XM5とWF-1000XM4を交互に装着してもらい、通話音声を聴き比べてみました。WF-1000XM5の方がノイズに強く、またユーザーの声を拾って力強く伝えるマイク性能を実感できました。

 

通話性能の高さに加えて、たとえばパソコンとスマホのように、同時に2台までのデバイスに接続して待機状態にできるマルチポイントにも対応しているので、WF-1000XM5はビジネスシーンでも使いやすいコミュニケーションツールになると思います。

 

4万円のワイヤレスイヤホンの価値を体験してほしい

WF-1000XM5はソニーが最高品質にこだわった完全ワイヤレスイヤホンです。その分、ソニーストアでの発売時価格は4万1800円(税込)と高価ですが、フラグシップの実力を見れば価格も相応しいと筆者は感じました。いまの完全ワイヤレスイヤホンに求められる最高のクオリティと、思いつく限りの多彩な機能をWF-1000XM5が備えていることを考えると、むしろコスパの高いワイヤレスイヤホンであるとさえ言えます。

 

ソニーにはいま、ノイズキャンセリング機能を搭載する左右独立型の完全ワイヤレスイヤホンとして、1万円台で買えるエントリークラスの「WF-C700N」や、軽量設計を追求した2万円台のハイエンドモデル「LinkBuds S」もあります。それぞれ用途に最適化したイヤホンたちなので、比較検討をした際に、無理に4万円もかけて1000Xシリーズを選ぶ必要はもちろんありません。

 

ただ、いまお気に入りのワイヤレスイヤホン、ワイヤレスヘッドホンを持っている方も、一度WF-1000XM5の実力を体験する価値はあると思います。

 

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ソニー「世界最高」クラスのノイキャン性能実現したイヤホン「WF-1000XM5」発表

ソニーは7月25日、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「WF-1000XM5」を発表しました。市場想定価格は4万2000円(税込)前後で、9月1日から発売します。

 

市場でも高い人気をほこる「WF-1000XM4」の後継にあたるモデル。人気の一方で、賛否両論あるというノイズキャンセリング性能や本体サイズの大きさからくる装着感、発売当初マルチポイントに対応できていなかったなど、ユーザーから出ていた要望に応えたといいます。

↑WF-1000XM5のブラック

 

ノイズキャンセリング性能については、JEITA基準で完全ワイヤレス型のノイズキャンセリングヘッドホンとして、世界最高とうたっています。前モデルに搭載されていた、特に高音域のノイズ処理に強い「統合プロセッサーV1」が、WF-1000XM5では「統合プロセッサーV2」にアップデート。リアルタイムのノイズキャンセリング処理を可能にし、環境に合わせてノイズキャンセリング性能を最適化するといいます。

 

加えて、新たに「高音質ノイズキャンセリングプロセッサーQN2e」を搭載。複数のマイクを正確に制御することで、ノイズキャンセリングの実力を向上させています。このプロセッサーにより、イヤホン本体内に搭載するマイク数も6個に増加。片耳にデュアルフィードバックマイクとフィードフォワードマイクがあることで、低域のノイズキャンセリング性能が高まっています。

↑2つのプロセッサーを搭載

 

↑片耳に搭載されているマイク。すぐ下で触れますが、マイクやプロセッサーが増えているにも関わらず、本体は軽量化しています

 

装着感はまず、前モデルから重さが約20%減っており、片耳約5.9gを実現。また、さまざまな人種の耳データと耳の形状を感性評価しながら設計しており、耳の内面にフィットする形状を採用したほか、本体を小さくして耳の干渉を減らしたり、耳から本体が飛び出す部分を少なくしたりしています。

↑プラチナシルバーのモデル。イヤホン片耳のサイズは前モデルの約7.3gから約5.9gに軽量化し、ケースも約41gから約39gになっています

 

なお、今回からイヤーピースにS/M/Lに加えてSSサイズも付属しています。

↑付属品

 

↑イヤーピースは単体でも9月1日に発売されます。一部モデルを除く、ソニーのインイヤーイヤホンで使用可能です。市場想定価格は各サイズ2000円(税込)前後

 

完全ワイヤレスイヤホンの中でもはや当たり前となりつつあるマルチポイント接続は、もちろん対応。OSを選ばず2台同時接続が可能です。

 

音質面では、ドライバーユニットに独自開発の8.4mm径を採用しています。振動板にはドーム部とエッジ部で異なる素材を組み合わせており、柔らかいエッジ部分が低音域を、軽量で高剛性のドーム部が伸びのある高音域を再生します。

↑新開発の「ダイナミックドライバーX」

 

ソニーならではの高音質技術「DSEE Extreme」や、立体音響技術「360 Reality Audio」にも対応しています。

↑WF-1000XM5の発売時から、対象のイヤホンで利用できるスマホアプリ「Headphones Connect」の新機能「ファインド・ユア・イコライザー」。好みの音のバランスを選択していって、直感的に音質の調整が可能です

 

1年ごとに更新の安心サポートも提供

WF-1000XM5の登場に合わせて、完全ワイヤレスイヤホン向けのサービスも新しくなり、「ヘッドホン ケアプランワイド」の提供が始まります。片方のイヤホンをなくす、あるいは落下による水濡れや落下時の破損に対して、提供や修理などで対応するサービスです。利用料金は1年で3300円(税込)。利用期間は1年ですが、申し出がない限り自動で1年間更新され続けます。

 

メーカー保証内容相当の修理は、何回でも無償で修理するほか、水濡れや破損などの事故についても1回目は無償で、2回目以降は修理費用の50%オフで対応します。1年間の更新後に破損した場合は、再び1回目という扱いになるので無償で修理に対応するとのこと。

 

また、片方のイヤホンの紛失についてはWF-1000XM5の場合5500円(税込)で対応と、一定の免責額で提供を受けられます。こちらは1年間の利用期間の間、1回利用可能です。

 

保証範囲は機器ごとなので、複数台持っていてサービスを受けるのであれば、1台ごとに契約が必要になります。提供開始は7月25日の10時からで、サービス開始時の対象機器はWF-1000XM5のみ。ただし、9月1日になると下記の機種もサービスに対応します。

 

LinkBuds S(WF-LS900N)

LinkBuds(WF-L900)

LinkBuds UC for Microsoft Teams(WF-L900UC)

WF-XB700

WF-C500

WF-C700N

 

なお、ソニーストアで購入履歴のある人、My Sony IDを新規取得した人は初年度50%オフクーポンを利用できるため、初年度は1650円(税込)となります。また、既存の「紛失あんしんサービス」は、ヘッドホン ケアプランワイドに切り替わっていくとのこと。

【西田宗千佳連載】「大ヒットしなくても良い」? ソニーが「Project Q」を作る理由とは

Vol.128-4

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはASUSから発売された小型ゲーミングPC「ROG Ally」。ニッチながら市場を構築している中、もうひとつの市場である「リモートプレイ関連機器」にも目を向けていく。

 

ゲームをいろいろな場所で遊ぶには、「ゲームやPC自体をいろいろな場所に持ち運ぶ」以外にもやりようがある。そのひとつが、俗に「リモートプレイ」と呼ばれるやり方だ。PCやゲーム機本体でプレイした映像と音をネット経由で別の機器に送り、操作は逆に、遠隔地にある機器からゲームを実行している本体に送る。

 

PlayStationでは3以降「リモートプレイ」として実装され、現在のPlayStation 5でも使われている。Xboxでも同様に「Xbox リモートプレイ機能」があり、利用可能だ。PCの場合、Steamに「Steam Remote Play(Steam Link)」という同様の機能がある。

 

これらは、家庭内LANや外出先のネットワークを経由してゲームをプレイするものなので、動作に遅延などがあることが課題とされてきた。現在もその問題が100%解消されたわけではないものの、Wi-Fiの技術が進化したこと、光回線や5Gなどが普及したことなどから、以前に比べるとプレイの質が高くなっている。

 

なによりもメリットは、「本体ほど性能が高い機器を求めない」こと。スマホでもプレイできるが、それはスマホ側がゲームを動かしているのではなく、あくまで映像を表示しているからでもある。

 

結果として、小型ゲーミングPCのような高価な機器を買わなくても、手持ちのスマホやPCでゲームが遊べる場所が増えることになる。ただ、コントローラーを使ったプレイの快適さを求め、「リモートプレイ用のコントローラー」などの製品も登場している。ニッチだが、利用者が増えてくればそれも無視できない量、ということなのだ。

 

そういう意味で驚きのニュースもあった。ソニー・インタラクティブエンタテインメントが、年内にリモートプレイ専用端末「Project Q」を発売すると発表したことだ。

 

リモートプレイ端末は携帯ゲーム機そのものではない。その機器だけを買ってもゲームができるわけではないので、専用機器を作っても、ゲーム機ほどたくさん売れることはないだろう。そんなニッチな端末をわざわざ作って勝算はあるのだろうか……? と考えるゲーム業界関係者は少なくない。

 

筆者も「大ヒットはしない」と考える。だが、ソニーは「それでも良い」と思っているのではないか。前述のように、リモートプレイを使う人の数はじわじわ増えている。大画面で快適に遊べるものを作れば、「リモートプレイ専用コントローラー」よりは売れるかもしれない。そんなニッチな需要を埋めに行くだけでも、もはやビジネスとしてはバカにできない数量になりつつあるのかもしれない。

 

小型ゲーミングPCがニッチだと思われながらも市場を構築してきたように、リモートプレイ関連機器も、同じようにじわじわと市場価値を上げてきている、と考えると、いまのさまざまな現象の辻褄が合うのである。

 

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ソニー、AIチップ搭載でフルサイズに迫るAPS-Cのミラーレス一眼「α6700」発表

ソニーは、APS-Cサイズのミラーレス一眼カメラ「α6700」を発表。ボディ単体とズームレンズキットを発売します。発売日は7月28日で、市場想定価格はボディ単体で21万8900円(税込)、レンズキットが26万2900円(税込)です。

 

α6700は、フルサイズ一眼カメラ「αシリーズ」や映像制作用カメラ「Cinema Line」の静止画・動画性能を、コンパクトなボディに搭載したモデルです。「α7R V」と同じAIプロセッシングユニットを搭載し、「リアルタイム認識AF」で高精度に被写体を認識。顔が隠れていたり、顔が見えにくい姿勢でも被写体をとらえて追尾します。加えて、従来のα6000シリーズの人物や動物はもちろん、新たに鳥、昆虫、車や列車、飛行機も被写体としてとらえてくれます。

 

 

また、APS-Cサイズで有効約2600万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」と最新の画像処理エンジン「BIONZ XR」を搭載しており、高い描写力を発揮します。さらに、常用ISO感度が静止画・動画ともに100~32000(静止画の拡張感度は50~102400)で、高感度でノイズを抑えた撮影が可能です。これらにより、静止画では人物や植物などの被写体を自然な色合いで撮影できるとしています。

 

動画では、6K相当の解像度を凝縮し、4K映像に出力が可能。4K120Pの動画記録に対応しています。また、Cinema Lineで培った「S-Cinetone」を搭載しており、人の肌を美しく描写して被写体を際立たせた撮影ができます。このほか、カメラが自動的に構図を変更する「オートフレーミング」も搭載しています。

 

本体サイズは約幅122×奥行き75.1×高さ69mm、重さは約493gです。

 

お詫びと訂正:初出時、一部表記に誤りがございましたので、お詫びするとともに訂正いたします。

ソニーのブラビアでFF16を体験、驚いちゃうくらい映像美がすごい!

ソニーでゲームといえば真っ先に思い浮かぶのはPlayStationでしょう。しかし、これだけゲームが盛り上がりを見せている中で、家庭用コンソール機だけに注力しているわけではもちろんなく、ほかのカテゴリでも力を入れています。そのひとつがテレビです。

 

今回、ソニーがブラビアのゲーミング機能にフォーカスした体験会を実施。その様子をレポートしていきます。

↑大画面の有機ELブラビアでFF16を体験

 

高画質なブラビアでゲームを楽しむ新機能を公開

ブラビアといえば、高画質/高音質に力を入れてきたブランドです。2023年の主なラインナップは、赤・緑・青がそれぞれ独立して発色する「QD-OLED」パネル搭載のフラッグシップモデル「A95K」シリーズを含めた4K有機ELテレビ3シリーズ、miniLEDバックライト搭載の「X95L」を含む4K液晶テレビ6シリーズとなっています。

 

なかでも、4K有機ELテレビ3シリーズと、液晶テレビの上位モデルX95L、「X90L」、「X85L」の3シリーズには、独自のプロセッサー「XR」を搭載。人が映像を見るときに注視するポイントを検出し、カラーやコントラストといったさまざまな要素を個別にではなく、横断的に分析・処理することで、人の目が感じる自然な美しさを表現してくれます。このXR搭載ブラビアは、特に高画質なシリーズといえるでしょう。

 

こうして培ってきた高画質をゲームでも楽しめるように、ソニーは2023年に新機能として「ゲームメニュー」をリリースしました。利用できる機能に若干の差はあるものの、2022~2023年に登場したブラビアにこのゲームメニューを対応させています。

 

ゲームメニューの機能は、表示画面のサイズを変更できる「画面サイズ調整」、FPSなどで的を狙いやすくする「クロスヘア/クロスヘアタイプ」、画面を明るくしてゲーム内の暗所を見やすくする「ブラックイコライザー」、映像の乱れを低減する「残像低減」の4つ。このうち画面サイズ調整はまだ非対応で、今後のソフトウェアアップデートで利用可能になる予定です。

↑ブラビアのリモコン操作で、画面下部に表示されるゲームメニューの設定を変更できます

 

それぞれの機能を利用できるシリーズは下記のとおり。

画面サイズ調整 クロスヘア/クロスヘアタイプ ブラックイコライザー 残像低減
4K有機ELテレビ A95K、A90K、A80K、A80L A95K、A90K、A80K、A80L A80L A95K、A90K、A80K、A80L
4K液晶テレビ X95L、X90L、X85L、X80L、X75WL、X95K、X90K、X85K、X80K、X80WK X95L、X90L、X85L、X80L、X75WL、X95K、X90K、X85K、X80K、X80WK X95L、X90L、X85L、X80L、X75WL X95L、X90L、X85L、X80L、X75WL、X95K、X90K、X85K、X80K、X80WK

 

体験会ではブラックイコライザーをメインに試用しました。

 

ぱっと見の明るさがわかる液晶、息をのむ映像美を楽しめる有機EL

体験会に用意されたブラビアは、4K液晶の最上位であるX95Lと4K有機ELのA95K。また試用ゲームタイトルは『FINAL FANTASY XVI』(FF16)です。スクウェア・エニックスはブラビアのうち、4K有機ELのA95K/A80L、4K液晶のX95L、X90L、X90Kシリーズを「公認画質」に定めています。FF16を楽しむうえで、最適な画質を有しているというお墨付きを与えているわけです。

↑85V型のX95L
↑77V型のA95K

 

公認するだけあって、どちらのブラビアも文句なしの画質でした。以下、体験した編集長・山田のコメントを交えながらレポートしていきます。

 

X95Lを見たときに、すぐにわかるのは明るさです。薄暗いレンガ造りの中を進むシーンでは、薄暗さを表現しつつも見えづらくなることはなく、ゲームプレイに支障をきたさない明るさを保っています。このあたりは、miniLEDバックライトによる恩恵を受けているものと感じられます。

↑X95Lで見たときの、城の中を移動している最中の画面。明かりが少ないため本来であればもっと暗く、見えにくいはずですが、全体的に明るく表示されているので、画面の奥の方まで見通せます

 

一方のA95Kは、夜の漆黒の闇と、そこで揺らめく炎や魔法のまばゆい輝きを体感できます。その両方を同時に表現し切るパフォーマンスを備えているので、特にストーリーを展開するムービーシーンは、まさに息をのむ映像美として画面に没入できます。

↑A95Kで見たときの、夜の屋外のムービーシーン。炎で明るく照らされた場所と、建物周辺の影や月明かりによるレンガの色表現が見事に描き分けられています

 

↑A95Kで見たときの、夜の屋外で戦闘しているシーン。写真だと見えにくいかもしれませんが、左奥の松明の間に木製の扉があり、そのあたりが黒く潰れることなく表現されているのが特徴的です

 

編集長・山田のレポ

4K液晶→4K有機ELの順番で矢継ぎ早に視聴したのだが、最初、液晶だと気づかなかったぐらい高コントラスト。あとで有機ELの画面を観てようやく、「さっきのって液晶でした?」となったのは驚き。

 

また、新製品のブラビアの多くのモデルがFF16公認画質ということで、ゲームをするときの画質は圧巻。古いレンガや木の経年劣化した感じ、鎧の鈍い金属の質感、人物の髪1本1本にわたる微細な表現などが余すことなく描かれていると感じた。

 

画面全体の明るさを持ち上げるブラックイコライザー

続いて、ブラックイコライザーをオンにしたときのゲーム画面を視聴してみました。

 

先に述べたように、液晶テレビのX95Lはそもそも画面が明るく、体験会中、ゲーム画面で暗くて見えにくいシーンはありません。それでもブラックイコライザーをオンにすると、画面の明るさが持ち上がることがはっきりとわかりました。

 

ブラックイコライザーは、画面の暗い場所を明るくするものではなく、画面全体を明るくします。そのため、明かりのない暗所では視認性が上がり、特に効果を感じられます。ただ、気になる点でいうとノイズです。これはテレビによるものなのか、ゲームによるものなのかははっきりしませんが、暗いところが明るくなると画面のノイズが目立つ場面がありました。ですので、ゲームの映像を楽しみたいときは、あえて暗いままにしておくなど、要所で切り替えて使うのがよさそうです。

 

【ブラックイコライザーが効いた画面をまとめてチェック】(画像をタップすると閲覧できます)

 

 

クリエイター向けながら、ゲーム用途で注目集まるモニターヘッドホン

体験会では、5月に発売されたクリエイター向けのモニターヘッドホン「MDR-MV1」も用意されていました。発売後、立体的な空間表現による音の定位のよさが、「敵の足音がわかりやすそう」「音の方向性がわかる」などの理由からゲーム用途で注目を集めているそうです。また、長時間使用にも適した装着性も、長い時間ゲームを楽しむ人にとってはうれしいところ。実際にゲーム用に購入する人もいるといいます。

↑MDR-MV1は主に、音響エンジニアやクリエイターが音楽制作する際に活躍するヘッドホン

 

そこで、普段からゲームを楽しむ山田が体験してみました。

 

編集長・山田のレポ

体験してみてわかったのは、音を「演出」するのではなく「情報」として捉えるのに適したヘッドホンだということ。ゲーマーからの草の根で評価が広がっていっていると聞いたが、それも納得できる、素直でシンプルな音が聞こえてくる。ひとつひとつの音が独立して聞こえてくるため、たとえばシューターゲームで銃声の位置なども把握できそうに感じた。

 

ソニーだとゲーミングブラントとして、INZONEのヘッドホンもあるが、こちらは「しっかり演出が施された、わかりやすい音」。音の鳴りがさすがで、たとえばレーシングゲームのエンジン音やエキゾースト音が耳いっぱい、頭いっぱいに広がり、高揚感が断然アップする。どちらを選ぶべきかはゲームジャンルや、どのように作品を楽しみたいかによるだろう。

 

画質や音質で、普段接しているコンテンツの印象が変わるのはよくあること。普段何気なく遊んでいるゲームでも、ブラビアで楽しむか別で楽しむかで体験としては変わってくるでしょう。とはいえ、ゲームを楽しむのに高価なブラビアは……、と踏みとどまる人も多いはず。そうした人の背中を押す機能が、今回のゲーミング機能といえそうです。

 

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シアター空間を持ち運ぶ、ソニー新コンセプトのスピーカー「HT-AX7」登場

ソニーは7月6日、手軽にシアター空間を作れるポータブルなスピーカーセット「HT-AX7」を発表。7月21日に発売します。市場推定価格は7万7000円(税込)前後です。

 

家の好きな場所でシアター空間を楽しむ、新コンセプトな製品

スマホやタブレットなどのモバイル端末とともに、家の好きな場所に持ち運んでシアター空間を楽しめる、ソニーとしては新しいコンセプトの製品。約306mm幅のフロントスピーカー1基と、薄型の円形リアスピーカー2基がセットになっていて、パーソナルなシアター空間を作りだしたり、部屋中を均一な音で満たしたりできます。

↑上がフロントスピーカーで、下の円形がリアスピーカー。フロントスピーカーは約幅306×奥行き123×高さ94mmで、重さ約1.4kgです。リアスピーカーは直径122×高さ39mmで、重さは1個あたり約0.3kg

 

ホームシアターのように楽しむ場合は、視聴者から半径1~1.2mの範囲に、三角形になるようにスピーカーを設置。加えて、独自のエフェクト「SOUND FIELD」をオンにします。SOUND FIELDは、ソニーの360度立体音響技術「360 Spatial Sound Mapping」をHT-AX7向けにチューニングしたうえ、音をリアルタイムに分析して臨場感のある音にアップミックスする機能。このスピーカー3基と独自エフェクトにより、モバイル端末で映像を視聴する際、2chコンテンツを立体音響で楽しむことができます。

↑3基のスピーカーを設置して立体音響を楽しむときのイメージ。1~2人分の空間を立体音響にできるそうです

 

設置はたとえば、フロントスピーカーをテーブルに、リアスピーカーをソファの背もたれ上部に置くことを想定。それぞれのスピーカーで高さが若干違っても立体音響に影響はないそうです。また、画像のようにベッドのような安定しにくい場所においても問題ないとのこと。

 

部屋中を均一な音で満たす場合は、3基のスピーカーを、部屋を囲うように設置。またSOUND FIELDをオフにすることで、40平方メートル以内(約24畳)であれば部屋のどこにいても同じように聴こえるとしています。

 

デバイスとフロントスピーカーの接続はBluetoothで、スピーカー同士は2.4GHzを利用した独自技術で接続します。これにより、たとえばリアスピーカーがほかのデバイスと接続されることはありません。なお、HT-AX7を複数用意して接続ということはできず、基本的には3基のスピーカーセットと、モバイル端末での接続となります。

 

スピーカーはX-Balanced Speaker Unit搭載。音を広げる仕組みも

スピーカーユニットは、フロント/リアともに、音圧の向上や歪みを抑えてクリアな音質を実現したX-Balanced Speaker Unitを採用。フロントスピーカーはフルレンジスピーカーを2基、本体左右にパッシブラジエーターを2基搭載しています。また、リアスピーカーは、指向性の広さとクリアな高音を両立させたフルレンジスピーカーを搭載。従来の振動板に比べて浅型にしたことで、音を綺麗に広げているといいます。

↑リアスピーカーのユニットイメージ

 

本体はバッテリー駆動で、再生時間は約30時間。充電はフロントスピーカーのUSB Type-Cポートから。リアスピーカーはフロントスピーカー天面のくぼみに置くと充電されます。充電時間はフロントスピーカーが約4時間で、リアスピーカーは約4.5時間。なお、フロントスピーカーはType-C経由による急速充電に対応しており、約10分で約2.5時間再生できます。

↑リアスピーカー真ん中のへこみとフロントスピーカー天面のくぼみを合わせると充電が可能。なお、リアスピーカーは右チャンネルと左チャンネルが分かれています

 

↑フロントスピーカー天面には本体操作ボタンも付いています

 

このほか、2台の機器に同時に接続できるマルチポイント接続や、セットアップやリモコンとして使えるスマホアプリ「Home Entertainment Connect」に対応しています。

↑フロントスピーカーの足部分にUSB Type-Cポートを搭載。基本的にはワイヤレスで楽しむのが前提のため、ほかのポートはありません

 

↑本体底面に手を入れやすいくぼみを設けて持ち運びやすくしています

 

ホームシアターは基本大型テレビと接続するもの。ですが、最近では視聴環境が変化しており、テレビだけでなく、スマホやタブレットを使用して、好きな場所で視聴するのが当たり前となっています。そのなかで、“シアターを持ち運ぶ”ことで、映像や音楽を楽しめるようにしたのがHT-AX7。立体音響を手軽に楽しめることから、注目を集めそうです。

ソニーヘッドホン「WH-1000X M5」がブルーノート東京とコラボ! 特典コンテンツ付きで発売

ソニーは6月20日、ブルーノート東京とコラボしたワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM5 Midnight Blue -Blue Note Tokyo Edition-」を発表。期間限定で受注販売します。価格は6万4900円(税込)前後。注文の受付期間は、6月20日(火)13時~8月21日(月)24時です。

 

WH-1000XM5は2022年に発売した、ノイズキャンセリング性能に優れたBluetooth対応ヘッドホン。発売から1年が経過していますが、根強い人気を誇る製品です。

 

今回のコラボは、「上質な音楽体験を提供する」という共通点を持つほか、製品の新カラー「Midnight Blue」の名称とブルーノート東京に親和性があること、ブルーノート東京に観客の歓声や拍手を収録するソニーのオーディエンスマイクを取り入れるなどでかねてから親交がある、といった理由から実現したといいます。

 

購入特典として、オリジナルのパッケージには「BLUE NOTE TOKYO」のロゴが入っているほか、シリアルナンバーを刻印したオリジナルコースター、360 Reality Audio(サンロクマル・リアリティオーディオ)スペシャルコンテンツ視聴用のシリアルコード付きチケットが同梱されています。

 

 

スペシャルコンテンツは、スマホアプリの「360 Reality Audio Live」で視聴可能。配信されているのは、「Blue Horizon」、「Sky Dance」、「Izumi Medley」の計3曲で、ブルーノート東京の音響エンジニアが監修しています。なお、コンテンツは限定ということもあり、ダウンロードして楽しむことはできないほか、視聴できるのは販売終了の8月21日から約1年間限定となっています。

 

ヘッドホンの仕様は通常モデルと同様で、「高音質ノイズキャンセリングプロセッサー QN1」と「統合プロセッサーV1」による優れたノイズキャンセリング性能や、専用設計30mmドライバーユニットなどによる高音質を実現しています。

 

販売はソニーストアや各ECサイトで、注文を受けて生産するとのこと。家電量販店でも注文は受け付けているといいいます。

2.5cmの距離から80型の映像を投写できるアイテムも! 極上ビジュアルを堪能できるビジュアル機器3選

テレビ放送をはじめ、ネット配信サービスやBDソフトなど……近年のビジュアル機器では多様なコンテンツ視聴が可能に。それらの上質な映像を独自の技術により、快適かつ極上に描き出す最新機器を紹介する! 今回はソニー「ブラビア XRJ-65X95L」とエプソン「dreamio EH-LS800W」、LGエレクトロニクス「32SQ730S-W」をピックアップ!

※こちらは「GetNavi」2023年6月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私が選びました】

テクニカルライター・湯浅顕人さん

AV機器をはじめ、PC・ガジェットなどデジタル全般に明るい。本誌ではテスターとして多くの機器を検証する。

 

次世代液晶パネルと独自回路が異次元の画音を創出

●写真は75V型(XRJ-75X95L)

【4K液晶テレビ】

ソニー
ブラビア XRJ-65X95L

実売格47万3000円

Mini LEDバックライト搭載モデル。進化した認知特性プロセッサー「XR」がバックライトを自在に制御し、従来機よりもハイコントラストな映像を実現する。サウンドも、フレーム自体を震わせて高音域の音を出す独自の音響技術により映像との定位感が向上している。

SPEC●画面サイズ:65V型●チューナー:BS4K/110度CS4K×3、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4、USB×2ほか●サイズ/質量:W1443×H846×D
341mm(標準スタイル)/33.7kg

 

↑従来の約1/100サイズのMini LEDバックライトを搭載。XRプロセッサーや駆動技術などにより高コントラストな映像を実現した

 

【この超絶ワザで酔いしれる!】Mini LED+認知特性プロセッサー

人の目が感じる自然な美しさを再現

「バックライトに微細粒子のMini LEDを搭載。それを認知特性プロセッサー『XR』が制御することで、“人間が観て美しいと感じる映像”になるように輝度や色合いを調整します。制御システムの改良により、前モデルよりコントラスト・輝度ともに向上しました」(湯浅さん)

 

壁際約2.5cmの設置で80インチの大画面投影が可能

【ホームプロジェクター】

エプソン
dreamio EH-LS800W

実売価格45万1000円

超短焦点レンズの採用により、壁から約2.5㎝離して置くだけで80インチの大画面投影が可能な4K対応プロジェクター。面倒な歪みやピント補正がアプリで簡単に行える。ヤマハ製の2.1chスピーカーを搭載し、本体だけで迫力の3Dサラウンドを体感可能。

SPEC●方式:3LCD●スクリーン解像度:4K相当●明るさ:4000ルーメン●コントラスト比:250万:1●OS:Android TV●サイズ/質量:W695×H145×D
341mm/約12.3kg(突起部除く)

 

↑「Epson Setting Assistant」を採用。投写画面をスマホのカメラで撮影することで、自動的に画面の歪みを補正できる

 

【この超絶技巧で酔いしれる!】超短焦点

壁前の設置で最大150インチの投写が実現

「レンズを投写面からわずか約2.5cm離すだけで80型の映像を投写できるという超短焦点を実現。従来のような部屋の中央や反対側の壁際ではなく、『投写したい壁』の壁際に設置できます。間隔を約28.5cmにすれば、さらに150型の大画面に対応するのも魅力」(湯浅さん)

 

VODの視聴もPC作業もコレ1台あればOK!

【PCモニター】

LGエレクトロニクス
32SQ730S-W

実売価格8万2800円

独自のwebOS 22を搭載した、31.5インチの4K液晶ディスプレイ。本体のみでYouTubeをはじめNetflixやAmazon Prime Video、Disney+などのVODコンテンツが楽しめる。チルト角や高さの調整も行え、USB Type-C端子も備えるので、PCモニターと兼用するのも◎。

SPEC●画面サイズ:31.5インチ●パネルタイプ:VA●輝度:250cd/㎡●視野角:水平・垂直178°●接続端子:HDMI×2、USB×3ほか●サイズ/質量:W714×H487-597×D260mm/9.1kg

 

↑メインの端子は背面にレイアウト。ゲームコントローラーやPC周辺機器との接続用のUSB2.0ダウンストリーム端子は側面に配備する

 

【この超絶技巧で酔いしれる!】新パーソナルディスプレイ

1台2役で活躍するパーソナルデバイス

「独自OSの搭載で、VODやアプリのダウンロード追加が可能。将来新しいVODサービスが登場した場合にも対応されることが期待できます。マウス接続でPCのように操作でき、「PCモニター」としても「チューナーレステレビ」としても使える製品です」(湯浅さん)

【Xperia 1 V発売前インプレ】エンタメ性能は他社が容易に追いつけないレベルに

ソニーが5Gスマホ「Xperia 1 V」(エクスペリア・ワン・マークファイブ)を発表しました。携帯通信事業者を通じて6月中旬以降に発売を迎えます。ソニーが培ってきたカメラ、ディスプレイ、オーディオとプロダクトデザイン、そしてモバイル通信の先端技術を、片手に収まるスリムな本体に詰め込んだ新製品のファーストインプレッションをレポートします。

↑エンターテインメント性能がまた一段と飛躍した、ソニーのXperia 1 Vをレポート

 

贅沢仕様が突き抜けたプレミアムスマホ

Xperia 1シリーズは“ソニーのスマホ”のフラグシップモデル。2019年に誕生したシリーズは早くも第5世代まで進化しました。当然、最新のXperia 1 Vはプレミアムモデルの「Xperia 5」シリーズや、これまでのXperia 1シリーズと比べても仕様が突き抜けています。

 

Xperia 1 Vは大きさが約6.5インチ、アスペクト比が21:9の、4K/HDR対応有機ELディスプレイを搭載しています。また、メインのトリプルレンズカメラには、光学ズームにも対応する望遠カメラが含まれています。このディスプレイとカメラ周りが、Xperia 5シリーズとの大きな違いです。

↑Xperia 1 Vは一番下の望遠カメラが85ミリから125ミリまでの光学ズームに対応。望遠撮影も高精細です

 

最新のXperia 1 Vと、2022年に発売されたXperia 1 IVとの間でスペック面の違いは、クアルコムの最新モバイル向けシステムICチップ「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載したことが挙げられます。ですが、ほかにも違いはあります。

 

大きいところでは、ソニーの独自開発による新型イメージセンサーを24mmの広角カメラに搭載して、写真・ビデオの撮影性能を高めたことです。特にセンサーサイズを大判化して、画素構造も見直した結果、暗い場所での撮影性能は前機種のXperia 1 IVと比べて約2倍に向上しています。

↑Xperia 1 Vの24ミリ広角カメラに搭載する「Exmor T for mobile」。新開発の2層トランジスタ画像積層型CMOSイメージセンサーにより、低照度性能がXperia 1 IVの約2倍に向上しています

 

夜景が特にキレイ! しかも仕事でも使えるほどのカメラ

では、Xperia 1 Vのカメラはどれほどの実力を備えているでしょうか。さまざまなシーンを撮影してみました。アプリはPhotography Proを使用、撮影モードは「Auto」を選んでいます。Google Pixel 7で撮った写真とも比較してみます。

 

背面のメインカメラは24ミリの広角カメラと16ミリの超広角カメラ、そして望遠カメラには光学ズームレンズと光学式手ブレ補正を搭載したことで、遠くの景色も精細感の高い写真・ビデオとして残せます。

 

【作例フォトギャラリー】画像をタップすると閲覧できます。

 

夜景はXperia 1 Vの優秀さが際立つ被写体です。暗部を引き締めつつ、明るい箇所は色彩を豊かに引き出します。ビルの窓枠など、被写体の輪郭がとてもシャープな線で描かれるところもXperia 1シリーズの特徴です。

↑Xperia 1 Vで夜景を撮影。暗部をつぶさず、明部のテクスチャーや色合いを自然に引き出します

 

↑Pixel 7で撮影。Xperia 1 Vの写真に比べると色彩が少しくすんだ印象になりました

 

被写体が私で恐縮ですが、Xperia 1 Vのインカメラで撮影したセルフィです。Xperia 1 Vでは顔に影が落ちない、明るい写真が撮れました。同じ場所と時刻にPixel 7で撮影したセルフィと見比べてみると、出来映えにかなりの差が出ていることがわかります。

↑Xperia 1 Vのインカメラで撮影。顔が明るく撮れます。代わりに背景はやや明部が白飛び気味になる印象です

 

↑Pixel 7のインカメラで撮影。顔に影が落ちてしまいますが、背景は自然な感じに撮れます

 

続いて暗い室内で、三脚を使わずにスマホを手に持ったまま置き物を撮影しました。XperiaのAutoモードによる写真撮影時は自動的にシーンが判定されます。Pixel 7は夜景モードで撮りました。Xperiaの方は被写体の色合いをよく引き出していますが、手ブレの影響が少し出てしまったためか輪郭は甘めです。一方のPixel 7の写真は、精細感があるもののやや暗めになりました。

↑真っ暗な部屋でスマホを手に持ちながら撮影。Xperia 1 Vは輪郭が少し甘くなってしまいました

 

↑Pixel 7は、ふつうの撮影モードだと真っ暗に写ってしまうので夜景モードで撮影。暗めですが、輪郭はシャープな印象です

 

筆者はオーディオビジュアル機器をよくレビューする機会があるため、Xperia 1 Vの24mm広角カメラによる「ブツ撮り」をチェックしてみました。円筒形のスピーカーや四角いディスプレイの形にゆがみが発生することもほとんどなく、レビュー記事にも使えそうな写真を撮れたことは大きな収穫でした。

↑Xperia 1 Vによるブツ撮り。被写体の周辺があまりゆがまないので、コンデジで撮るスナップ写真の感覚で使えそうです

 

スマホの方が小回りが効くぶん、展示会やイベント、工場見学など現場の取材ではカメラとしても活躍してくれそうです。

 

精細感の高い映像はそのままに、立体的に迫る音がイイ

Xperia 1シリーズはエンターテインメント性能もプレミアムなスマホです。Xperiaは2015年に発売した「Xperia Z5 Premium」以来、高精細な4Kディスプレイを搭載するモデルを展開してきました。Xperia 1 Vは4K/HDR表示に対応する、アスペクト比21:9の縦長スリムな「シネマワイド」ディスプレイを継承しています。

 

映像を見てみると高い精細感、ナチュラルな色彩表現は歴代Xperia 1シリーズを継承していることがわかります。有機ELディスプレイの特徴を活かして自然な明暗のバランスを再現できることから、Xperia 1 Vのカメラで撮影した4K/HDRビデオを表示してみても、画面に吸い込まれるような立体感を楽しめます。

↑Xperia 1 Vで撮影した4K/HDRビデオを再生。細かなキズまで再現されています

 

音質に注目してみると、本体正面向きに配置した「フルステージステレオスピーカー」は、スマホの内蔵スピーカーとは思えないほど力強く鮮明なサウンドを再生します。

 

最新機種のXperia 1 Vでは内蔵スピーカーによるサウンドの音圧レベルを約10%上げて、低音の密度を向上。さらに、ソニー独自の立体音響技術360 Reality Audioに対応しています。対応するコンテンツをスピーカーで再生すると、手もとに映画館やコンサートホールが再現されるような没入感です。

↑Xperia 1 Vは内蔵スピーカーで360 Reality Audioのオーディオコンテンツを、迫力ある立体サウンドで楽しむことができます

 

オーディオ設定から「Dolby sound」をオンにすると、内蔵スピーカー、またはヘッドホン・イヤホンによるドルビーアトモス対応コンテンツの立体サウンドが楽しめるようになります。

 

さらに、Xperia 1シリーズはドルビーアトモス再生時の「シーン選択」や、音場やダイアローグの聞こえ方を「詳細設定」できるメニューを揃えています。これらの設定により、横方向への広がりだけでなく、高さ方向の立体感も真に迫るサウンドに没入できるところに、筆者はXperia 1 Vの実力の高さを実感しました。

 

映画など、ドルビーアトモスによる立体音響再生を楽しめるモバイル向けストリーミングコンテンツも少しずつ増えています。Xperia 1 Vなら、そうしたコンテンツも存分に堪能できるでしょう。

↑Xperia 1 Vのオーディオ設定。ドルビーアトモスの再生設定を細かく調整できるところがXperia 1シリーズならでは

 

エンタメ性能で見ると「今すぐ手に入れたい」デバイス

先にも少し触れましたが、ドルビーアトモスや360 Reality Audioなど立体音響体験をヘッドホン・イヤホンで楽しめるところも特筆すべきポイントです。

 

さらに、一般的なステレオ音源として制作されたコンテンツも、ソニー独自の「DSEE Ultimate」をオンにするとハイレゾ相当の高音質にアップスケーリングして再生します。これに加えて、ヘッドホン・イヤホン再生時に360 Reality Audioの立体的なリスニング感に近づける変換機能「360 Upmix」も利用可能。

↑ヘッドホン・イヤホン再生時にはステレオ再生を360 Reality Audioの立体感に近づける360 Upmixが使えます

 

ハイレゾ対応のBluetoothワイヤレス再生も含めて、オーディオまわりの機能はとにかく充実しています。ソニーのエンジニアは「音の良いスマホ」を意識してXperiaシリーズのサウンドチューニングを練り上げてきました。その結果、モバイルエンターテインメントプレーヤーとして、Xperia 1 Vの完成度はほかのスマホが容易に追いつけないレベルに到達していると言えます。

 

ソニーストアではこれまで、Xperia 1シリーズのSIMフリーモデルを、携帯通信事業者による発売から半年前後遅れる形で販売してきました。ですが、Xperia 1 Vはそれほど間を置かず、7月14日にソニーストアでSIMフリーモデルが発売されます。価格は19万4700円(税込)と高価です。ただ、高画質な写真や動画を撮って5G通信機能でシェアできること、あるいは4Kや立体音響コンテンツのストリーミングプレーヤーの先進性を考えれば、「今すぐにでも手に入れたいデバイス」であることは間違いないと筆者は思います。

 

【フォトギャラリー】画像をタップすると閲覧できます。

PlayStation初のワイヤレスイヤホンはかなり高音質らしい

ソニーはPlayStation Showcaseにて、PlayStationブランドとして初となるワイヤレスイヤホンを公開しました。

↑ソニーから

 

 

ソニーはPlayStation Showcaseで、PS5のゲームを遠隔プレイできる携帯ゲーム機「Project Q」を発表。同時発表された今回のワイヤレスイヤホンはPS5やPC、そしてProject Qとワイヤレス接続することができます。もちろん、スマートフォンともBluetoothでの接続が可能です。

 

ソニーによれば、PlayStationのワイヤレスイヤホンはロスレスでのサウンド再生が可能。かなり高音質な設計となっているようです。また「新たに開発した無線技術」により、低遅延での接続も可能だとしています。まさに、高音質でのゲームプレイにぴったりのワイヤレスイヤホンとなるようです。

 

PlayStationのワイヤレスイヤホンは、2023年内の発売を予定。具体的なスペックや機能などは、今後発表するとしています。PlayStationブランドとして初となるワイヤレスイヤホン、ぜひ高性能な製品の登場を期待したいものです。

 

Source: PlayStation / Twitter

PS5が遠隔プレイ可能! ソニーが新作デバイス「Project Q」の情報を一部公開

ソニーは「Playstation Showcase」で、「PlayStation 5(以下、PS5)」のゲームが遠隔プレイできるデバイス「Project Q」の情報を一部公開しました。

↑早くも待ち遠しい「Project Q」(画像提供/PlayStation Showcase)

 

Project Qは、8インチディスプレイをコントローラーで挟み込んだような形状の携帯ゲーム機。コントローラー部分の機能はPlayStation 5の「DualSense ワイヤレスコントローラー」に準拠しています。

 

プレイヤーが所有するPS5とWi-Fi経由で連携することで、インストールされたゲームを遠隔で遊ぶことができます。ゲームは最大1080p解像度かつ60pでのプレイが可能。

 

なお、このようなPS5のリモートプレイ機能はスマートフォンでもすでに利用できます。

 

Project Qは2023年に発売予定で、これから詳細が明らかにされていく予定。PS5を所有していることが条件とはなりますが、自宅のどこでも高品質なゲームプレイが可能になることは、なかなか魅力的ですね。

 

Source: プレーステーション公式 / Twitter

自撮り最強コンデジ! 「VLOGCAM ZV-1 II」がソニーから登場

ソニーは超広角ズームレンズを搭載した、新型レンズ一体型デジタルカメラ「VLOGCAM ZV-1 II」を発表しました。

↑ソニーより

 

VLOGCAM ZV-1 IIの特徴は、18mm-50mm(35mm換算)の超広角ズームレンズを搭載したこと。前モデルの「VLOGCAM ZV-1 」の24mm-70mmや、「VLOGCAM ZV-1F」の20mmと比較して、より広い画角での撮影が可能です。これにより、自撮りで自分だけでなく背景まで大きく捉えることができます。

 

 

撮影モード「シネマティックVlog設定」では、横長のシネマスコープアスペクト(2.35:1)での撮影が可能。さらにLook(ルック)やMood(ムード)といった、表現やシーンにあわせた映像表現も選べます。また複数人顔認識も可能で、グループ撮影でも顔がわかりやすいようにぼけ量が自動で調整されます。

 

センサーには有効約2010万画素の1.0型積層型イメージセンサー「Exmor RS」を搭載し、AF/AE追従最高約24コマ/秒で連続撮影や、4K30pでの動画撮影、最大5倍スローモーション撮影、最大60倍のクイックモーション撮影が可能。「商品レビューモード」「背景ぼけ切り替え」も引き続き搭載しています。本体は小型軽量設計(幅約105.5mm×高さ約60.0mm×奥行約46.7mm、重さ約292g)で、インテリジェント3カプセルマイクを搭載しています。

 

LOGCAM ZV-1 IIのカラーはブラックとホワイトの2色で、発売日は6月23日、予約販売は5月30日10時から。価格はオープンとなっています。また、シューティンググリップキットも発売されます。お手軽に高画質な自撮りが撮影できる同カメラは、SNS投稿などに活躍してくれそうです。

 

Source: ソニー

広い場所でもパワフルな音をお届け! ソニーから大型ワイヤレスポータブルスピーカー「SRS-XV800」登場

ソニーは、大型ワイヤレスポータブルスピーカー「SRS-XV800」と、小型ワイヤレスポータブルスピーカー「SRS-XB100」を、5月19日に発売します。

↑SRS-XV800

 

SRS-XV800は、約170mm×170mmの大口径ウーファーを搭載していることに加え、振動板の面積を拡大させた同社独自の「X-Balanced Speaker Unit」をウーファーに採用。迫力のある重低音と歪みの少ないクリアな音質を楽しめます。

 

持ち出し時に便利なキャリーホイールを装着。Bluetooth接続に対応し、マイク端子やギター端子、USB端子などの外部入力端子を搭載しています。また、JIS防水保護等級IPX4相当の防滴も対応しており、連続で約25時間再生ができるバッテリーを内蔵。屋内、屋外の様々な利用シーンに対応しています。

 

SRS-XB100は、同社独自の技術を活用したスピーカーユニットを採用することで、音のパワフルさとボーカルの明瞭さが向上。低域を効果的に増強するパッシブラジエーターを搭載し、迫力のあるサウンドが楽しめます。IP67の防水・防塵性能で、約16時間再生できるバッテリーを搭載しており、屋外での使用にも便利です。

↑SRS-XB100

 

スマートフォンとBluetooth接続して、ハンズフリー通話も可能。反響音を消すことでハウリングを防ぐエコーキャンセリングを搭載しており、オンライン会議時のPCスピーカーとしても活用できます。カラーはブラック、ライトグレー、ブルー、オレンジの4色展開。

 

市場推定価格は、SRS-XV800が8万円前後、SRS-XB100が1万円前後です。

ソニー新「Xperia 10 Ⅴ」はステレオスピーカーと暗所に強いカメラで、より音楽と撮影が楽しめる!

ソニーは5月11日、Xperiaの最新スタンダードモデル「Xperia 10 Ⅴ」を発表しました。

↑Xperia 10 Ⅴ。カラーは左からブラック、ホワイト、セージグリーン、ラベンダー

 

スピーカーとカメラの性能が向上した新スタンダードモデル

Xperia 10シリーズは、5000mAh以上のバッテリーを搭載する5G対応スマホとしては世界最軽量を実現しているモデル。最新のXperia 10 Ⅴも、その魅力を引き継ぎつつ、スピーカーとカメラ性能で進化を遂げています。

 

本体のフロント部分には新たに、ステレオスピーカーを搭載しました。一般的に、本体上部のフロント部分と、底面の充電端子付近にスピーカーを配置したステレオ仕様はありますが、Xperia 10 Ⅴはディスプレイを見たときに上下で前向きにスピーカーを配置。立体的に音が広がるとしています。また、音圧も前モデルのXperia 10 Ⅳに比べて約20%向上しているとのこと。

↑スピーカーを横向きにしたときに、スマホの左右から音が出て立体的に聴こえるようになっています

 

カメラはイメージセンサーを刷新。前モデルの広角レンズと比較して、暗所での性能が約60%向上しており、暗い場所でもよりきれいに撮影できるようになっています。

 

カメラの構成は超広角16mm(8MP)、広角26mm(有効画素数48MP)、望遠54mm(8MP)の3眼。加えて、光学式の手ブレ補正も搭載されているため、スタンダードモデルながら簡単にきれいな撮影が可能です。

↑カメラは上から超広角、広角、望遠の並び

 

バッテリーは前モデルと同じ5000mAh。また重さは約159gと、今回も5000mAh以上のバッテリーを搭載する5G対応スマホとしては世界最軽量を達成しています。

 

このほか、6.1インチ・フルHDディスプレイのマックス輝度が約1.5倍向上するなど、随所にアップデートが加えられています。

 

主なスペックは以下のとおり。

SoC Snapdragon 695 5G
メモリー 6GB
ストレージ 128GB
サイズ 155×68×8.3mm
ネットワーク 5G Sub6

 

↑今回、発売されたばかりの完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N」とカラーを合わせたそうです。WF-C700Nも手ごろな価格帯で手に入るのでセットで使用するのもいいでしょう

 

↑別売りで純正カバーも用意。映像視聴しやすいスタンド付きなので、フロントに搭載されているステレオスピーカーと相性がよさそうです

カメラの進化がすごい! 新センサーを搭載したソニーのフラッグシップ「Xperia 1Ⅴ」登場

ソニーは5月11日、Xperiaの最新フラッグシップモデル「Xperia 1Ⅴ」を発表しました。

↑Xperia 1Ⅴ。カラーは左からブラック、プラチナシルバー、カーキグリーン

 

フルサイズのデジカメに匹敵する撮影を実現した新センサー搭載

2019年に登場した「Xperia 1」以降、ポートレート撮影にこだわり、カメラ機能を強化してきましたが、Xperia 1Ⅴは、新しいイメージセンサーの搭載と画像処理技術で、印象的なポートレートが撮れる体験を実現したといいます。

 

イメージセンサーは、「Exmor T mobile」と呼ばれる新開発のものを搭載。センサーサイズ自体を従来のXperia 1 Ⅳから約1.7倍大きくしたほか、画素の中にあるフォトダイオードとトランジスタを2層に分離しています。

 

これにより、1層目のフォトダイオードの容量を大きく取って光をより多く取り込めるうえに、2層目のトランジスタも容積を大きくできるため、ノイズを抑える性能を高められるとのこと。結果として、Xperia 1 Ⅳの24mmレンズに搭載されているイメージセンサーと比べて低照度性能が約2倍に向上しているそうです。

↑新開発のExmor T mobile。小型ながら高感度とノイズを低減する性能を実現しています

 

また、Xperiaに搭載されている画像処理技術を加えることで、低照度でのノイズ低減性能とダイナミックレンジにおいては、フルサイズセンサーを搭載したデジカメに匹敵するレベルの撮影が可能としています。

 

さらに、カラーグレーディングを施さなくても人肌の質感をきれいに描写する「S-Cinetone for mobile」を搭載。ソニーのプロ向けカメラ「FXシリーズ」や、「αシリーズ」に搭載されているS-Cinetoneをモバイル向けにした機能で、Exmor T mobileとの組み合わせによって、暗部に発生しがちなノイズを抑えて、色合いの美しい映像に仕上げられるとのこと。

 

このほか、静止画・動画問わず利用できるカラーフィルター「Creative Look」や、真っ暗な場所でも人やシーンを明るく映す「ナイト撮影機能」などを搭載しています。

 

カメラの構成としては、16mmの超広角(12MP)、24mmの広角(静止画の場合の有効画素数は48MP)、85-125mmの間で光学ズームが可能な望遠(12MP)の3眼。このうち新センサーのExmor T mobileを採用しているのは24mmで、超広角と望遠はXperia 1 Ⅳと同様です。ただし、望遠はキャリブレーションによって解像感の向上を図っているといいます。

↑カメラは上から超広角、広角、望遠。超広角の右下にある小さい穴は声優先のマイクで、Vlogなどで正面にいる被写体の声を収音する役割をもっています

 

スピーカーは新アンプ搭載、ゲーム機能は使い勝手を向上

スピーカーは、よりパワフルかつ低ノイズを実現した新アンプによって、迫力を感じられるのはもちろん、繊細さや空気感も再現するサウンドに仕上げたそうです。

 

特に音圧は前モデルから約10%向上したほか、200Hzあたりの低音で約40%、80Hzあたりでは2倍以上も上がっており、バスドラムなどが効いた低音を再現できるとのこと。

 

ディスプレイは引き続き4K HDR対応の約6.5インチで、120Hz駆動が可能。パネルも有機ELと、従来モデルから変わりはありません。

 

また、ゲーミング面においては、ゲームプレイ環境を好みの設定に変更できる「ゲームエンハンサー」の使い勝手を向上。トップメニューからゲームプレイ中のパフォーマンス状況を確認できたり、シャッターボタンを押すだけでスクリーンショットの撮影ができたりする機能を追加しています。

↑ゲームエンハンサーの画面。画面の上部にフレームレートなどが表示されるようになりました

 

このほか主なスペックは下記のとおりです。

SoC Snapdragon 8 Gen 2
メモリー 12GB/16GB
ストレージ 256GB/512GB
バッテリー 5000mAh
サイズ 165×71×8.3mm
重さ 187g
ネットワーク 5G Sub6/5G Sub6+ミリ波

 

↑本体サイズは従来モデルとほぼ変わらず

 

↑別売りで純正カバーも用意。写真のような横置きはもちろん、縦置きにも対応しています

 

なお、今回SIMフリーモデルも同時に発表。発売は7月下旬以降で、予約は5月23日の10時から。直販サイトのソニーストアや直営店、一部家電量販店、ECサイトなどで受付を開始します。市場想定価格は19万5000円(税込)前後です。

 

SIMフリーモデルとキャリアモデルの違いは、ネットワークとメモリーおよびストレージで、ネットワークについてはSub6までの対応。メモリーとストレージは16GB/512GBを用意しています。

「iPhone 15 Pro Max」はソニーの新型イメージセンサー搭載、カメラ性能は大幅アップかも!

今年秋に発売とみられる「iPhone 15」シリーズのうち、最上位モデル「iPhone 15 Pro Max(ないしUltra)」のみにペリスコープ望遠カメラ、すなわち高い光学倍率を実現する仕組みが搭載されると噂されています。

↑画質が大幅にアップしそう

 

そうして望遠カメラが強化されるほか、iPhone 15 Pro Maxのメインカメラには新型イメージセンサーが使われ、大きく性能が上がる可能性が浮上しています。

 

昨年発売のiPhone 14 ProおよびiPhone 14 Pro Maxはメインカメラが12MP(1200万画素)から48MPに変更され、カメラのハードウェアが大きな飛躍を遂げていました。そして次期モデルについても、有名リーカーIce universe氏は最大画素数は同じながらも、より進化したソニー製の新型センサー「IMX903」が使われると予想しています。

このメインセンサーの寸法は1/1.14インチとなり、iPhone 14 Pro/Pro Maxの1/1.28インチよりもわずかに大きいそうです。一般的にイメージセンサーが大きいほど、画素数当たりに取り込める光の量が多くなり、写真の表現力が向上する傾向があります。が、それに合わせてレンズも大きくする必要があり、スマートフォンの厚みも増すことになります。

 

このサイズの変化は、以前の予想レンダリング画像でも確認された「背面カメラのバンプ(出っ張り)が大きくなる」ことと符合しているようです。さらに、噂のペリスコープ望遠カメラも加われば、写真撮影の機能は大きくパワーアップすることになりそうです。

 

Source:Ice universe(Twitter)
via:Wccftech

画質も音質も進化! Mini LEDバックライト搭載液晶テレビ「X95L」など、ソニーから4Kテレビ6シリーズ22機種が新登場

ソニーは、画質・音質ともに進化したMini LEDバックライト搭載の液晶テレビ「X95L」シリーズを5月20日に発売するほか、全6シリーズ22機種の4K有機ELテレビ・液晶テレビを、4月22日より順次発売します。

↑左から、4K有機ELテレビ「XRJ-65A80L」、4K液晶テレビ「XRJ-65X90L」「XRJ-75X95L」「KJ-65X85L」「KJ-85X80L」

 

X95Lシリーズは、映像と音の信号処理をつかさどる認知特性プロセッサー「XR」を搭載し、映像処理の精度を高め、奥行、コントラスト、色表現を強化しており、よりリアリティのある高画質な映像が楽しめます。新技術「XR クリアイメージ」は、大画面で目立ちやすい放送波やネット動画などのノイズや速い動きのブレを抑制し、精細感のある映像表現が可能です。

 

2022年発売の「X95K」シリーズと比較し、ピーク輝度は最大30%、LEDバックライトの分割数は最大20%向上。「XR バックライト マスタードライブ」によってMini LEDバックライトを自在に制御する技術を搭載しているほか、「XRコントラスト ブースター」の進化により、まばゆい明るさと引き締まった黒で、さらなる高コントラストの映像を描き出します。

↑XR クリアイメージ

 

音質面では、独自の音響技術「アコースティック マルチ オーディオ プラス」を新たに採用。新開発の「フレームトゥイーター」をフレームの裏に搭載し、テレビのフレーム自体を震わせて高音域の音を出すことで、音の広がりや声のクリアさ、定位感が向上。

↑アコースティック マルチ オーディオ プラス

 

「アコースティックセンターシンク」機能を搭載しており、ソニーのホームシアターシステムやサウンドバーと接続して使う場合、テレビのスピーカーをセンタースピーカーとして駆動し、映像内の人の声が画面から聞こえてくるような視聴体験が可能です。

↑アコースティックセンターシンク

 

市場推定価格(税込)は、X95Lシリーズ85V型「XRJ-85X95L」が99万円前後、75V型「XRJ-75X95L」が71万5000円前後、65V型「XRJ-65X95L」が47万3000円前後です。

ソニーが新型携帯ゲーム機「Q Lite」を開発中? PS5のリモートプレー用になりそう

ソニーがPlayStationブランドの新型携帯ゲーム機を開発している、と海外ゲームサイトのInsider Gaming(IG)が報じています。

↑新型携帯ゲーム機が出る?(画像はPS Vita )

 

現在の携帯ゲーム機業界では、Logitech Gの「Cloud」やValveの「Steam Deck」など、ゲームをサーバー上で処理してプレーするクラウドゲーム端末が人気です。

 

これまでソニーは、「PlayStation Portable(PSP)」や「PlayStation Vita(PS Vita)」といったゲーム機を投入してきましたが、IGによれば、ソニーの新型携帯ゲーム機はコードネームで「Q Lite」と呼ばれ、クラウドゲーム端末ではなく、「Playstation 5」と連携することでゲームをリモートプレーする端末になるとのこと。

 

Q Liteは8インチ/1080p解像度の液晶タッチスクリーンを搭載し、最大60fpsでのプレーが可能。PlayStation 5の「Dual Sense」コントローラーのように、触覚フィードバックやアダプティブトリガー、スピーカー、オーディオジャック、ボリュームボタンを搭載するそうです。

 

Q Liteは現在テスト段階にあり、2024年後半の投入が予測されている「PlayStation 5 Pro(仮称)」の前に登場するとのこと。遊ぶためにはPlayStation 5が必要など、購入のハードルは若干高めですが、新たな携帯ゲーム機の登場を楽しみにしたいところです。

 

Source: Insider Gaming via 9to5Google

フルサイズセンサー搭載で、“主役”を引き立てる! ソニーのVlogカメラ「VLOGCAM ZV-E1」

ソニーは、Vlog(ブイログ)など動画撮影に特化したVLOGCAMシリーズの最上位機種として、フルサイズイメージセンサー搭載のレンズ交換式Vlogカメラ「VLOGCAM ZV-E1」を4月21日に発売。現在、予約販売受付中です。

 

同製品は、幅約121.0mm×高さ約71.9mm×奥行約54.3mm、重さ約483gの、小型で軽量のボディが特徴。メニューと動画再生画面を音声で読み上げて操作をアシストする「音声読み上げ機能」に対応しています。

 

35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーと、最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)を組み合わせることで、静止画・動画の両面で、フルサイズならではの主役を引き立てる映像表現が可能。常用ISO感度は低感度側80~102400(静止画、動画共通。静止画拡張時40 – 409600、動画拡張時80 – 409600)で、暗い場所でもノイズを抑えた撮影ができます。

 

同社の映像制作用デジタルシネマカメラ「VENICE」の開発を通じて培った画作りS-Cinetone(エスシネトーン)を搭載。15+ストップのワイドラチチュードによる豊かな階調性能や、4K60pに対応するほか、アップグレードにより4K120p撮影も可能です。

 

最新のAIプロセッシングユニットを搭載し、「リアルタイム認識AF(オートフォーカス)」で、高精度に被写体を認識。認識できる被写体として[人物][動物][鳥][昆虫][車/列車][飛行機]などに対応します。

 

カラーバリエーションはブラックとホワイトの2種類。市場推定価格は、ボディが33万円前後、レンズキット(FE 28-60mm F4-5.6)が36万円前後です。

待ってたよ! ソニーから1万円台のノイキャン完全ワイヤレスイヤホン「WF-C700N」キタ

ソニーは4月6日、ノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「WF-C700N」を発表しました。市場想定価格は1万8000円(税込)前後です。

 

新モデルはエントリーに位置付けられる製品。ソニーとしては初めて、ノイズキャンセリング搭載の完全ワイヤレスイヤホンで価格を1万円台に抑えています。

 

完全ワイヤレスの製品だと、リーズナブルな価格の大ヒットモデル「WF-C500」があります。しかし、低価格帯でノイズキャンセリング機能を望む声も出ていました。WF-C700Nは、その声に応えた製品といえます。待ってた! という人も多かったことでしょう。

↑エントリーということもあり、カラバリが豊富。トレンドを取り入れたくすみカラーに仕上げています

 

エントリーモデルなので、「LinkBuds S」などに使われている「デュアルノイズセンサーテクノロジー」や「統合プロセッサーV1」は搭載されていないものの、高いノイズキャンセリング性能を実現。また、外音取り込み機能も搭載するほか、ノイズキャンセリングや外音取り込みの設定などが自動で切り替わる「アダプティブサウンドコントロール」に対応しています。

↑外側のマイクの前にメッシュを配置。これによって風切り音を低減しています

 

音質は高音から低音までバランスよく聴こえるようにし、特にボーカルがクリアな音作りをコンセプトにしています。同時に、幅広いユーザーに楽しんでもらうために、極力原音に近い音に仕上がっているとのこと。

 

ドライバーはLinkBuds Sと同じ、5mmのユニットを採用。小型ながら豊かな低音を表現してくれます。また、高音域を補完する「DSEE」も搭載し、ストリーミングサービスなどで圧縮された音源を、自然で広がりのある音にします。なお、対応コーデックはSBC/AACとなっています。

↑イヤホンは片耳約4.6gの軽量設計

 

このほか、IPX4の防滴設計や充電ケース含めて最大約15時間再生できるバッテリー、立体音響の360 Reality Audio対応など、基本性能もしっかり備わっています。

↑充電ケースも小型軽量で、ケースのみだと約31g

 

なお、PC・スマホと2台に接続できるマルチポイントは2023年の夏ごろにアップデートで対応予定です。

iOS 16.4、PS5のDualSense Edge ワイヤレスコントローラーに対応しました

新たに配布が始まった「iOS 16.4」などにて、ソニーの「PlayStation 5」向けコントローラー「DualSense Edge ワイヤレスコントローラー」への対応が追加されました。

↑ソニーより

 

DualSense Edge ワイヤレスコントローラーは今年1月に発売されたコントローラーで、リマッピングが可能なボタンやスティック、トリガーの感度の微調整、操作プロファイルの切り替え、コントローラー上のUIなど、豊富なカスタマイズ機能が特徴です。

 

今回はiOS 16.4だけでなく、iPadOS 16.4、macOS Ventura 13.3、tvOS 16.4でもDualSense Edge ワイヤレスコントローラーが利用できるようになっています。これまで同コントローラーの対応を待っていたApple製品のユーザーには、ありがたいニュースといえるでしょう。

 

これまでPlayStatin 5のコントローラー「DualSense」やXbox Series S/Xのコントローラー、そして「Nintendo Switch」のジョイコン/プロコンや「スーパーファミコン コントローラー」にも対応してきたApple製品。今後も、幅広いゲーミングデバイスへの対応を期待したいものです。

 

Source: MacRumors

【西田宗千佳連載】初期のEVは「運転以外でいかに良い要素を搭載できるか」が差別化ポイント

Vol.123-4

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはソニー・ホンダモビリティがCES 2023で披露したEVの話題。これから登場するEVに期待したいところを見ていく。

↑AFEELA(アフィーラ)というブランド名は同社がモビリティ体験の中心に掲げる「FEEL」を表したもの。本プロトタイプをベースに開発を進め、2025年前半に先行受注を開始し、同年中に発売を予定。デリバリーは2026年春に北米から開始する

 

EVがスマートフォンのように“ソフトで決まる”時代が来ると、どうなるのだろう?

 

もちろん、自動運転・運転補助などの出来が重要であるのは間違いない。ただ、それは当然のようにどのメーカーも競う、基本的な部分になると考えていい。そうすると、特に初期に差となってくるのは“運転以外の部分でいかに良い要素を搭載できるのか”ということだ。

 

そこでは、自動車に搭載されているセンサーをいかにほかのことに活用するかが重要になってくるだろう、と予測している。たとえば、自動車にはカメラやLiDARを使った距離センサーが搭載されているが、それを自動車や人を避けるために使うのは当然と言える。

 

だが、そのセンサーを使い「ドライバーがこれからいく場所で雨が降りそうなら教える」とすればどうだろう? ちょっとしたことだが、いままでの自動車とは違った要素が生まれる。

 

要は、スマホで「アプリからセンサーを使う」ようなものなのだ。現状では、どんな使い方が良いかはまだわからない。それはスマホのときも同じだった。だが、初期に「モーションセンサーを使ってビールを飲む画像を出す」アプリが作られたように、とてもくだらない使い方からでも、始めてみることに意味がある。そのうち、EVに向いた新しい用途が開拓されてくることだろう。

 

特に今後は、自動運転の進歩により、“自動車に乗っているが、運転はしていない”時間も長くなっていく可能性がある。そんな時間をどう快適に過ごすか、そのためにどんな機能が必要となるのか、もポイントになってくる。そこでは単に「カーオーディオが充実している」レベルを超えるなにかが求められるはずだ。自動車内のディスプレイでゲームをする機会は少ないだろうが、これから行く場所や交通状況などを3Dグラフィックスで表示するケースも増えていくので、ゲーム機クラスの処理性能を求められるようになるとも予測されている。

 

ただこうなると問題になるのは、「スマホやゲーム機は安価で、数年おきに買い替えることもできるが、自動車はそうもいかない」という点だ。ソフトで機能が変わるということは、機能アップに耐えられるだけの性能を持ち、10年単位という“クルマのライフサイクル”のなかでも、IT機器としての性能が陳腐化しない方法論を考える必要が出てくる。

 

そのためAFEELAは、発売段階から「数年先を見据えた処理性能」を搭載することになる、と考えられている。もともと高級車を狙っており、IT系のパーツで高価なものを選んでも価格面でのバランスは取れるだろう。その先には、内部のプロセッサーなどを交換できるようにするかもしれない。

 

どちらにしろ、EVでは従来の車と異なり、プロセッサーの性能なども気にする必要が出てくるだろう。そうなったらまさに“スマホのような存在”と言えるかもしれない。

 

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Xperia 1 Vの予測レンダリングが登場、デザインやイヤホンジャックに変化なし?

ソニーの次期フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 V」の予測レンダリング画像を、著名リークアカウントのOnLeaksが投稿しています。

↑OnLeaks / Twitterより

 

ソニーのフラッグシップスマートフォンとなる、「Xperia 1」シリーズ。2022年5月に発表された現行モデルの「Xperia 1 IV」では光学ズームレンズや独自のライブストリーミングモードを搭載するなど、マルチメディア性能が高められました。

 

今回投稿された画像からは、Xperia 1 Vが前モデルとほぼ同じデザインを引き継ぐことが示唆されています。また同スマートフォンは、イヤホンジャックを搭載する数少ないハイエンドスマートフォンとなるようです。画面にはアスペクト比21:9でフラットな、6.5インチディスプレイを搭載。本体寸法は約161.0×69.3×8.5mmになると報告されています。

 

背面カメラは引き続きトリプルカメラのセットアップとなるものの、わずかに飛び出しが大きくなり、カメラエッジは傾斜したデザインになる模様。LEDフラッシュもカメラアレイの内部に配置されています。ボタン類の配置に変更はないようです。Xperia 1 Vの予測スペックは、プロセッサがSnapdragon 8 Gen 2で16GB RAM、5000mAhのバッテリーを搭載。背面には1200万画素メイン+4800万画素広角+1200万画素望遠カメラが搭載されると伝えられています。

 

近日中の発表と、今年後半の発売が期待されているXperia 1 V。基本スペックの刷新だけでなく、カメラやゲーム機能などのさらなる進化にも期待したいものです。

 

Source: OnLeaks / Twitter via 9to5Google

【西田宗千佳連載】ソニー・ホンダのAFEELAに見る「EVはスマホ化する」仕組みと理由とは

Vol.123-3

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはソニー・ホンダモビリティがCES 2023で披露したEVの話題。EV設計の考え方を解説する。

↑AFEELA(アフィーラ)というブランド名は同社がモビリティ体験の中心に掲げる「FEEL」を表したもの。本プロトタイプをベースに開発を進め、2025年前半に先行受注を開始し、同年中に発売を予定。デリバリーは2026年春に北米から開始する

 

ソニー・ホンダモビリティの川西 泉社長兼COO(最高執行責任者)は、「AFEELA」のプロトタイプのデザインコンセプトについて「スマートフォン」と明言している。確かに非常にシンプルな線で構成されており、フィーチャーフォン=既存のスポーツカーと定義すると、スマートフォン=AFEELAと言いたくなるような形状ではある。

 

これはかなりコンセプチュアルな話であり、彼らとしては見た目でEVとしてのコンセプトを表したい……という意識で作ったのだろうと考えられる。

 

すなわち、自動車がガソリンベースからEVになっていくことで、フィーチャーフォンからスマートフォンに変わったような変化がやってくる、と強く主張したかった、という話である。

 

なぜそうなるのか? それはEVをどう設計するのか、という考え方の問題になってくる。

 

ソフトウェアで機能が変わるのであれば、それを司るプロセッサーや、実行に必要なメモリーなどは十分な容量が必要になる。だが、従来のガソリン車に近い考え方で自動車を作ると、「処理」は自動車を構成する部品のひとつでしかない。多少の修正は効く、アップデートが可能なように作ることはできるが、“性能が余る”ほど与えるとコストに跳ね返ってくるので、できるだけギリギリのプロセッサーしか採用されない。逆にそうなると、アップデートでできることも限られてくる。

 

過去はそれで良かった。エンジンや足回りの完成度が自動車の出来を決める部分であり、ソフトウェアは付加価値に過ぎなかったからだ。

 

だが、今後は違う。EVになりモーター駆動になると、エンジンの時代に比べ、差別化できる領域は減ってくる。

 

もちろん過去の自動車開発で培ったノウハウは重要だし、安全性能まで視野に入れると、そんなに簡単にEVを作れるわけではない。とはいえ、EVとしてのサイズや用途が異なっても、ガソリン車時代のように多数のエンジンやプラットフォームを開発する必然性は薄くなる。同じ機構のプラットフォームを、EVのサイズや用途に合わせてバッテリー搭載量を変えるなどの“カスタマイズ”でカバーできるようになってくる。

 

そうすると、EVを他社と差別化するには、ソフトの領域と、アップデートでの価値向上が大きな役割を果たすようになる。そうなると、スマートフォンの差異がソフトやそれを支えるプロセッサーで決まったように、EVについても、いかに高性能なソフトを走らせる“余力のある”ハードを搭載し、ソフトでの違いを際立たせられるのか……という話になると考えられる。

 

これはまさに、フィーチャーフォンとスマートフォンの違いである。そこでQualcommがソニーに接近してくるのも、また不思議な話ではない。

 

では、AFEELAでは具体的にどんなことができるようになるのか? その予測については、次回解説する。

 

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PS5、ついにDiscordボイスチャットに対応! システムソフトウェアのベータ版が配信

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2月2日に配信開始したPlayStation 5(PS5)システムソフトウェアのベータ版で、ユーザーから要望の多かったDiscordボイスチャットに対応したことを発表しました。

Image:SIE

 

すでにPlayStation Network(PSN)のオンラインステータスとDiscordの連携は実現していましたが、新たにPS5からDiscordボイスチャットに参加し、他のプラットフォームにいる友達と簡単にチャットが可能となりました。

 

このベータ版は日本、米国、カナダ、英国、ドイツ、フランスの一部の参加者を対象としており、使うにはこちらから登録した上で選ばれることが必須です。参加に選ばれた方は、システムソフトウェアがダウンロード可能になった時点でメールによる連絡がもらえます。

 

ベータ期間中は、まずPSNとDiscordのアカウントをリンク。その後は、モバイル機器やデスクトップ版のDiscordアプリからボイスチャットをPS5に転送することができます。詳しいやり方は、Discordの公式サイトで説明されています

 

つまりPS5でDiscordチャットをしたい場合は、毎回モバイル機器など別のデバイスで会話に参加し、それを転送する手間がかかるわけです。すでにXboxではゲーム機から直接チャットに参加できるようになっており、ソニーもいずれ同じアップデートをすると期待したいところです。

 

ほかのソーシャル機能としては、フレンドのプロフィール画面から直接シェアスクリーンをリクエスト/自分の画面をシェア可能になったり、パーティーから直接ゲームに参加できたり、[このゲームをプレイしたフレンド]タイルなどが追加されました。

 

また、1440p解像度のVRR(可変リフレッシュレート)にも対応。VRRとは、ゲーム機が出力する映像とテレビが表示するリフレッシュレートを一致させ、表示がカクついたり映像がずれるのを防ぐ機能のこと。PS5は昨年4月にVRR対応、9月に1440p対応しましたが、これら2つは連動していませんでした。

Image:SIE

 

さらにPS4セーブデータをPS5に移行するツールや、2台のPS5間で簡単にデータ転送できる機能も追加されます。

Image:SIE

 

これらベータ版の機能すべてが正式リリース版のシステムソフトウェアに実装されるとは限りませんが、今後PS5はますます便利となっていきそうです。

 

Source:PlayStation.blog

「PS Plusコレクション」が5月に終了! 『Bloodborne』や『アンチャーテッド』など名作18本をゲットしておこう

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は1日(現地時間)、ゲーム定額サービスPlayStation Plus加入者向けの特典「PS Plusコレクション」を、5月9日に提供を終了することを海外版ブログで発表しました。

Image:SIE

 

この「PS Plusコレクション」は2020年9月から、PlayStation 5を所有している加入者向けに提供されていたサービスです。現在PS Plusには料金別に3つのプランがありますが、最も安い「エッセンシャル」含めて全てのプランで利用できます。

 

その内容は、PS4世代を代表する名作ゲームの詰め合わせです。日本向けには『アンチャーテッド海賊王と最後の秘宝』や『Bloodborne』、『Fallout 4』や『The Last of Us Remastered』など18作品がラインアップされています。他のタイトルについては、こちらでご確認ください

 

まだライブラリに追加していない方も、5月9日までは間に合います。一度アカウントに登録されてしまえば、PS Plusに加入している限り、引き続きプレイやダウンロードは可能です。

 

SIEは今後も、PS Plusの「今月のフリープレイ」(全プランで利用可能)と「ゲームカタログ」(上位プランのエクストラ/プレミアムのみ)を拡充していく予定だと述べています。

 

PS PlusコレクションはPS4向けゲームではありますが、どれもやり応えのあるものばかり。今のうちにライブラリに追加しておき、時間があるときに遊べるようにしておくことをお勧めします。

 

Source:PlayStation.blog

【西田宗千佳連載】EVだけでは、自動車も社会も変わらない

Vol.123-2

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはソニー・ホンダモビリティがCES 2023で披露したEVの話題。今のEVの立ち位置をとらえ直す。

↑AFEELA(アフィーラ)というブランド名は同社がモビリティ体験の中心に掲げる「FEEL」を表したもの。本プロトタイプをベースに開発を進め、2025年前半に先行受注を開始し、同年中に発売を予定。デリバリーは2026年春に北米から開始する

 

自動車の中身を知らない人には意外なことかもしれないが、現代の自動車はすでにコンピューターなしでは成り立たない。バックモニターやナビなどにコンピューターが必要なのはわかりやすいところで、省エネ性能や排ガス規制をカバーするためには、エンジンでの微細な燃焼コントロールは不可欠。ドアの鍵制御にだってコンピューターは必須で、すでに自動車内にはネットワークが張り巡らされている。

 

とはいうものの、ここから電気自動車(EV)の普及によって起きる「ソフトウェア制御」は、もっと高度なものになる。モーターをベースとしたEVでは、効率的かつ快適に走るには、ほとんどの部分をコンピューター制御で動かす必要があるからだ。また、現在のモーター+バッテリーは、単純な馬力や燃費では、ガソリンエンジンに敵わない。そのため、加速性能の快適さや高度安全運転など、ソフトウェアの力で制御できる部分で差別化し、ガソリンエンジン車に負けない車を作らねばならない。

 

ただ、冒頭で述べたように、自動車の電気制御はすでに当たり前になっている。特にハイブリッド車が登場して以降、その重要性は高まるばかりだ。だとするなら、それがEVになっても本質的な変化ではない……と考えることもできる。

 

だから「EV」といっても、その設計思想によって、実際の自動車としてのあり方は大きく変わる。シンプルなEVとテスラのようなEVでは、考え方がまったく異なるのだ。

 

結局のところ、走るための“パワートレーン”を電気にしても、それは“自動車からのCO2排出量が下がる”だけに過ぎない。発電所の稼働量などを考えると、それだけで良いことがある、というわけでもないのだ。

 

自動車は高価で、本質的には危険な乗り物である。パワートレーンの大幅な変更は、“自動車がより安全で快適な乗り物にすること”とセットでなければ進まない。だから、自動運転や高度安全支援の話がセットで語られる。自動車の乗り方・使われ方からエネルギー供給の仕組みまで、全体が変化して初めて“ガソリンから電気へ”の変化が価値を持ってくることになり、そこでは「ソフトウェアでの処理」が重要である……ということなのだ。

 

ただ、走ることに特化したソフトウェア処理の場合、実は個人向けより、企業向けの方が大きなインパクトを持つ。メンテナンスの簡素化や自動運転・高度運転支援などの効果により、輸送管理のコストが下がることに大きな価値がある。

 

とはいうものの、ソニー・ホンダモビリティの「AFEELA」も、テスラも、個人向けのEVである。

 

個人向けのEVでは、また別の形でソフトによる進化が期待されているのだが、それはどういう部分になるのだろうか? その点は次回解説する。

 

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PS5の品不足がついに解消、お店で買いやすく! ソニーが公式に声明を発表

ソニーは30日(現地時間)、PlayStation 5(以下PS5)の品不足がようやく解消し、世界中のお店で入手しやすくなったことを公式に確認しました。

↑Image:SIE

 

公式ブログPlayStation.Blogにて、SIE(ソニー・インタラクティブエンタテインメント)のブランド / ハードウェア / ペリフェラル ヴァイス・プレジデントのイザベラ・トマティス氏は「ついに、PS5のご購入を検討されている皆さんが、世界中のPlayStation 取扱店でより簡単にPS5をお求めいただけるようになりました」との声明を出しています。

 

この発言は、今月初めに世界最大のデジタル見本市CES 2023にて、SIEトップのジム・ライアンCEOが「今後は世界中のストアでPS5を見つけるのがはるかに簡単になります」と語ったことを受けてのものです。ライアン氏はPS5の世界累計販売台数が3000万台を突破したと発表するとともに、昨年末にPS5の供給状況は改善したことを明らかにしていました

 

トマティス氏は海外版サイトで「米国、英国、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグのユーザーの皆様は、direct.playstation.comをご覧いただき、PS5本体やゲーム、アクセサリーを直接ご購入ください」と述べています。日本の公式直販サイトではPS5本体を購入できませんが、大手家電量販店などで在庫を見かけやすくなった印象があります。

 

そんな嬉しいニュースと合わせて、ソニーは新CMの「Live from PS5」も公開しています。注目タイトルをライブ中継ニュース風に紹介したもので、「Marvel’s Spider-Man 2」はスパイダーマン達が悪党を一網打尽にする、「ファイナルファンタジーXVI」は召喚獣バトルが特撮映画風に繰り広げられ、「ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク」のクレイトス親子がソリで疾走するという具合です。

 

今年は「アサシン クリード ミラージュ」や「ホグワーツ・レガシー」、『ストリートファイター6」などの新作タイトルも控えており、PS5を欲しい人すべてが入手できるよう期待したいところです。

 

Source:PlayStation.blog

【西田宗千佳連載】ソニー・ホンダが目指す「自動車のスマホ化」

Vol.123-1

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはソニー・ホンダモビリティがCES 2023で披露したEVの話題。同社がEVで目指すクルマの新しい在り方とは何か。

↑AFEELA(アフィーラ)というブランド名は同社がモビリティ体験の中心に掲げる「FEEL」を表したもの。本プロトタイプをベースに開発を進め、2025年前半に先行受注を開始し、同年中に発売を予定。デリバリーは2026年春に北米から開始する

 

スマホへの変化のようにクルマも変化していく

ソニー・ホンダモビリティは、年初に米ラスベガスで開催された「CES 2023」のソニーグループ・ブースで、同社のEV(電気自動車)「AFEELA(アフィーラ)」のプロトタイプを公開した。

 

ソニーは2020年にEVの試作車「VISION-S」を公開。2022年にはホンダとの協業による市場参入を正式に発表している。それを受け、今年は、市場投入に向けたプロトタイプを公開した……という流れだ。

 

展示自体は静止した形で行なわれたが、中身はできていて、走るクルマだ。ただ公開されたのはプロトタイプであり、そのままの形で市販されるものではない。

 

VISION-SとAFEELA・プロトタイプの最大の違いは“デザイン”だ。VISION-Sはスポーツカーらしいデザインだったが、AFEELAはかなり線がシンプルになった。

 

「まるでスマホのようだ」

 

そう思ったなら、直感は正しい。ソニー・ホンダモビリティの川西 泉社長は、AFEELAへの変化の背景にある思想を“フィーチャーフォンからスマートフォンへの変化”に例える。

 

フィーチャーフォンの時代、携帯電話のデザインは複雑だった。中身としての機能では差別化しづらかったからだ。だがスマホになると、機能の多くはソフトで実装されるようになった。差別化はハード+ソフトで行なわれるようになり、デザインはシンプル化していくようになった。

 

カスタマイズや進化がEVで当たり前になる

自動車はEVになると、ソフトウェアで制御される領域が多くなっていく。だとすれば、差別化要因はソフトウェアの進化で生まれることになるだろう。そして、デザインはよりシンプルになるのでは……。そんな発想から、デザインのトレンドから外れた、シンプルな線で構成されたAFEELAのデザインが生まれたと川西社長は語る。

 

デザインには賛否両論あると思う。その点も含め、「あくまでプロトタイプであり、製品はこのままとは限らない」と川西社長は説明する。しかし「基本的にはこのラインで行く」とも語っているので、“スマホ的な変化”を軸に据えていくことだけは間違いないようだ。

 

EVでクルマがスマホ化するとはどういうことなのか? ポイントは2つある。

 

ひとつは「カスタマイズが当たり前になる」ということ。自動車のカスタマイズといえば、パーツ交換や内装の変更を指した。だがスマホでは、アプリの入れ替えや壁紙の変更は当たり前。同じスマホでも、使っている人によって姿は違う。EVも、車内にあるディスプレイの見た目や、そこで使われる機能を自分で変えられるのはもちろん、ナビゲーションや“乗り味”など、走行に関する機能を変えられるようにもなる。

 

次は「進化」。スマホがOSのアップデートやアプリの追加で進化するように、EVも進化する。テスラのように、発売後アップデートで機能が変わる自動車も増えていくが、AFEELAも同様に、機能やアプリ追加をしていくことで、進化するEVになることを目指している。

 

もちろん、こうした要素を加えていくには、従来の自動車とは作り方を変える必要が出てくる。それはどういうことなのか? その点は次回以降解説する。

 

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耳の前にスピーカーが浮いている!? ランニングやながら聴きに最適なオフイヤーヘッドホン「Float Run」

ソニーは、耳をふさがず、耳の前にスピーカーが浮く構造のオフイヤーヘッドホン「Float Run(フロートラン)」を、2月3日に発売します。市場想定価格は税込2万円。

 

同製品は、耳をふさがない構造のヘッドホンで、周囲の音を自然に聞きながら、音楽などの“ながら聴き”を楽しめます。耳の前に浮いたスピーカーから音が流れるため、圧迫感や振動がなく、違和感や疲れの少ない音楽視聴が可能。

 

イヤーハンガー(耳にかける部分)を含めた本体設計に、耳や頭部などのさまざまな身体データを活用。様々な頭の大きさや形に合う、誰にでもフィットしやすいデザインで、長時間の使用でも快適に装着できるとしています。電池や基板などの電気部品を耳の後ろ側に配置することで重心の位置を調整しており、ランニングなどの激しく動くスポーツ時でも、安定した装着が可能です。

 

音質面では、直径16mm大口径ダイナミック型ドライバーユニットを採用。IPX4相当の防滴性能や約33gの軽量設計で、ランニングでの使用にも適しています。最大約10時間の連続音楽再生が可能で、約10分間の充電で約60分間の再生が可能な急速充電にも対応。個装パッケージは環境に配慮した、プラスチック使用量ゼロパッケージです。

最新ウォークマンNW-A300レビュー! スマホと2台持ちもオススメな音楽プレーヤーの決定版

ソニーがウォークマンの新製品「NW-A300」を発売します。スマホでいつでも音楽を聴ける時代において、Wi-Fiストリーミング再生対応のウォークマンの魅力はどこにあるのでしょうか?

↑Android 12とWi-Fi機能を搭載する、ソニーの最新ストリーミングウォークマン「NW-A300」シリーズ(イヤホンは別売)

 

ストリーミングウォークマンの新しい入門機が登場

ソニーのウォークマンといえば、カセットテープにCD/MDなど、外出先で音楽を持ち歩きながら聴ける記憶メディアとともに進化してきたポータブルメディアプレーヤーです。

 

現在のラインナップにはAndroid OSやWi-Fi機能の搭載により、インターネットに直接つながって、音楽サービスなどのストリーミングメディア再生を楽しめるモデルが充実しています。その中で、NW-A300はストリーミング対応ウォークマンの新しいエントリーモデルです。

シリーズの中でのラインナップは、内蔵ストレージの容量が64GBの「NW-A307」と、32GBの「NW-A306」があります。カラーバリエーションは同じで、グレー/ブルー/ブラックの3色。価格はオープンですが、オンラインのソニーストアではNW-A306が4万6200円(税込)、NW-A307が5万7200円(税込)で予約販売されています。

 

ストレージはmicroSDカードを装着して容量を足すこともできるので、本体価格が1万1000円ほど安価なNW-A306の方を選ぶのがひとつの手かもしれません。

 

【製品フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

上位モデルの高音質化技術を継承

NW-A300にはソニーが独自に開発するフルデジタルアンプの「S-Master HX」が搭載されているので、さまざまな有線・無線接続のイヤホン・ヘッドホンをとてもパワフルに鳴らせます。

 

さらに、上位モデルのウォークマン「WM1シリーズ」「ZXシリーズ」に採用する高音質パーツを、エントリーグレードのAシリーズにも載せるなど、技術の最適化にも力を入れてきました。内部の基板や部品を溶接する「はんだ」といった、細部の部品にもこだわり抜いたことで音の解像度と広がり感を高め、まるでライブ会場やコンサートホールで聴く音楽に近い体験を、ポータブルサイズのプレーヤーで実現しています。

 

なお、NW-A300は「ハイレゾ対応」のウォークマンですが、その実力がわかるのはハイレゾ音源の再生時に限りません。いつもはスマホやパソコンで聴いているサウンドが、NW-A300で再生すると、さらに良い音に感じられると思います。その理由のひとつが本機に搭載された、さまざまな音源を高音質化する「DSEE Ultimate」というソニーの独自技術です。

 

DSEE Ultimateは、ソニーが膨大な数の楽曲データを学習させて作り上げたAIエンジン。圧縮された音源ファイルや、音楽ストリーミングサービスの再生時にDSEE Ultimateをオンにすると、AIエンジンが楽曲に含まれる人の声やさまざまな楽器の音色、リズムや音場をリアルタイムに解析して、ハイレゾ級の音質に変換処理(アップスケーリング)します。

↑CDやストリーミングの音源をハイレゾ級の音質に変換するDSEE Ultimateを搭載。こちらも上位モデルのウォークマンではおなじみの技術です

 

その処理がとてもスムーズで、違和感のないリアルなリスニング感が得られるところに、AIを活用するDSEE Ultimateの真価があります。効果はウォークマンに有線・無線、どちらのタイプのイヤホン・ヘッドホンを接続した場合にも同様に働き、また音楽だけでなく動画やゲームアプリの音声も高音質化します。

 

Apple Musicのハイレゾロスレスもウォークマンだとシンプルに再生できる

一般的な音楽ストリーミングサービスのひとつであるApple Musicには、CDの音質を超えるハイレゾロスレス音質で配信する楽曲が数多くあります。ただ、iPhoneでApple Musicのハイレゾロスレス再生を楽しむためには、別途ハイレゾに対応するDAC内蔵ヘッドホンアンプなど、外付けオーディオ機器が必要です。

 

その点ウォークマンの場合、本体の3.5mmヘッドホンジャックにハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホンを接続して聴くだけと、ハイレゾロスレスの再生方法がシンプルです。

 

試しに、ウォークマンにAndroid版Apple Musicアプリをインストールしてハイレゾロスレス配信の楽曲を聴いてみたところ、ボーカルの声、楽器のサウンドがとても濃厚かつ新鮮です。音の輪郭が力強く描かれ、リズムの躍動感も際立っています。ボーカルやギターの高音域には透明感があり、ベースやドラムスが奏でる低音域には温かさと深みがあります。ウォークマンでコンテンツを再生すると、スマホでは再現しきれない音の幅広さと厚みが発見できます。

↑Apple Musicで配信されているハイレゾロスレスの楽曲を再生。圧倒的な情報量の豊かさを実感できます

 

また、DSEE Ultimateの効果をオンにするとサウンドの情報量がグンと増える手応えが感じられるでしょう。たとえばクラシックの弦楽四重奏を聴くと、各音域を担当する楽器のそれぞれの音色が際立ち、音の幅の広がりが豊かになることがとてもよくわかると思います。弓に弾かれる弦が小刻みにふるえる様子まで浮かび上がってくるような、細やかなディティールを描き切れるところも、DSEE Ultimateをオンにしたウォークマンの特徴です。

 

同じ曲をiPhone 14 ProとAirPods Proの組み合わせで聴き比べてみました。この組み合わせではハイレゾ再生やロスレス再生ができないため、やはりサウンドの情報量に如何ともしがたい差が現れます。AirPods Proも高音から低音までバランスの良いサウンドを聴かせる良質なイヤホンですが、リズムの抑揚とスピード感、音像の彫りの深さはウォークマンで聴くサウンドの方が真に迫る実感があります。

↑6.1インチのiPhone 14 ProとNW-A300を並べてみると、ウォークマンがとてもコンパクトなデバイスであることがわかります

 

ハイレゾワイヤレス再生のスマホもあるけど、専用プレーヤーとしての底力が違う

なおDSEE Ultimateの効果は、YouTubeの動画再生にもわかりやすく表れます。サウンドが活き活きとして、音場の見晴らしが格段に向上するからです。人の声によるナレーションがグンと近くに感じられるような生々しさがあります。

↑ウォークマンはYouTubeの音楽モノの動画コンテンツとの相性も抜群に良いです

 

また、ハイレゾロスレス楽曲の試聴は有線のイヤホンでしたが、ウォークマンはソニー独自のBluetoothオーディオのコーデックであるLDACと、クアルコムのaptX HDによるハイレゾワイヤレス再生にも対応。たとえばLDACをサポートするソニーのワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM4」で聴くと、スピーカー再生のように豊かな音の広がりが感じられます。

 

現在はLDACやaptX Adaptiveなどのハイレゾワイヤレス再生に対応するスマホが増えています。ですが、ウォークマンAシリーズはパーツや設計の高音質化にもこだわり抜いた専用プレーヤーであるからこそ、「底力」が違うと言えます。

↑LDACに対応するソニーのワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM4」で新しいウォークマンを試聴。高いディティールの再現力が実感できます

 

スマホと「2台持ち」、オススメの理由と懸念点は?

スマホなら1台で簡潔にできることを、あえてウォークマンとの2台持ちにするとしたら、メリットは「音が良くなる」ことのほかにもあるのでしょうか。

 

約113gのNW-A300シリーズには、音楽ストリーミングサービスアプリを使用で最大26時間の連続再生を楽しめる(端末にファイルを一時ダウンロードして聴くオフライン再生の場合)バッテリーが内蔵されています。あらかじめウォークマンにコンテンツをダウンロードして、移動中の再生はウォークマンに任せてしまえばスマホのバッテリーが節約できます。スマホの充電用にモバイルバッテリーを持ち歩くことを考えれば、ウォークマンとの2台持ちは大きな負担に感じられないと思います。

↑NW-A300シリーズの専用ケースを装着すると持ち運びも快適。写真はシリコンタイプの「CKM-NWA300」

 

↑ディスプレイを保護できる開閉が可能なソフトケース「CKS-NWA300」

 

一方でウォークマンにはセルラー通信機能がなく、外出時に音楽・動画のストリーミング視聴を楽しむ際には、一緒に持ち歩くスマホでテザリングしたり、Wi-Fiスポットを利用したりしなければなりません。最近はスマホで大容量のデータを使えるプランの価格がこなれてきたので、テザリングによる通信量は気にならないかもしれませんが、スマホのテザリングを起動して、ウォークマンをWi-Fiでつないで……といった手間をかけることは筆者も面倒に感じます。

 

ソニーには「外付けセルラー通信ユニット」のような専用アクセサリーなどを企画してもらいたいです。

 

パソコンと組み合わせて使うのも◎

最後に、NW-A300シリーズには、MacやWindowsのパソコンとUSBケーブルで接続してUSB-DAC内蔵ヘッドホンアンプとして使える機能があります。

 

アップルのパソコンは最近のMacBook ProやMac Studioが最大96kHz/24bitのハイレゾ対応DACを搭載するほか、抵抗値の高い高級ヘッドホンも力強く鳴らせるアンプを内蔵しているので、パソコン単体でもパワフルなサウンドを再現できます。そこにウォークマンをつなぐと、DSEE Ultimateでさまざまな音源をハイレゾ級の音質に変換したり、イコライザーを使って好みのバランスにカスタマイズしたりもできます。

 

新しいウォークマンを購入したら、ぜひUSB-DAC機能も使ってみてください。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

カメラとオーディオが大きく進化したXperia 5 IVにSIMフリーモデル登場

ソニーは1月19日、「Xperia 5 IV」のSIMフリーモデルを発表。直販サイトのソニーストアほか、ソニーの直営店、一部の家電量販店、ECサイトで順次予約販売の受付を開始します。発売は2月1日で、市場想定価格は12万円(税込)前後です。

 

Xperia 5 IVは、2022年9月に登場したハイエンドモデル。登場時点では各キャリアからの販売でしたが、今回SIMフリーモデルが登場した形です。

 

製品の仕様はキャリアモデルとほぼ同じ。カメラは、すべてのレンズに120fps高速読み出しセンサーを搭載し、すべての焦点距離で高精度に瞳を検知する「リアルタイム瞳AF」(人物/動物)、広いダイナミックレンジ、4k 120fps ハイフレームレート/スローモーション撮動画影などの撮影性能を実現しています。

 

また動画撮影は、BASICモードで「瞳AF」や「オブジェクトトラッキング」を搭載。安定した動画をエモーショナルな表現力を持って生み出すことが可能になりました。

 

ディスプレイは前モデルの「Xperia 5 III」と比較して、輝度が50%向上して視認性がアップしたほか、視聴環境に応じて、白飛びや黒つぶれを軽減し、コンテンツの明暗をしっかり再現する「リアルタイムHDRドライブ」を搭載しています。

 

スピーカーは、前モデルより最大音圧約30%、低音域(100-200Hz)の音圧が20~50%向上。スピーカーユニットには専用エンクロージャーを搭載し、筐体の振動による不要な音を抑制しています。さらにマグネット増強による駆動力の強化と、大振幅に対応する各部の構造改良が施されています。

 

キャリアモデルとの違いはストレージとFMラジオ。今回登場のSIMフリーモデルはストレージが256GB ROMと容量が増えている一方で、FMラジオには非対応となっています。

 

スペックは下記のとおりです。

カラバリ:ブラック/エクリュホワイト/グリーン
サイズ/重さ:156 ×67 ×8.2mm/172g
ディスプレイ:6.1インチ( 21:9 フルHD+ 120Hz OLED)
SoC:Snapdragon 8 Gen 1
ネットワーク:5G sub6
メモリー/ストレージ:8GB RAM/256 GB ROM
バッテリー:5000mAh

高音質技術を惜しみなく搭載! ソニーが新ウォークマン「NW-ZX707」などを発表

ソニーは1月11日、ウォークマンの新モデルとして「NW-ZX707」、「NW-A300シリーズ」を発表しました。市場想定価格はNW-ZX707が10万5000円前後(税込)、NW-A300シリーズは容量32GBモデルが4万6000円前後(税込)、64GBモデルが5万7000円前後(税込)です。発売はすべて1月27日となっています。

↑NW-ZX707

 

新モデルはNW-ZX707がハイエンドモデル、NW-A300シリーズがコンパクトモデルという位置づけです。

 

NW-ZX707は、フラッグシップモデル「NW-WM1ZM2/WM1AM2」で採用されているパーツや技術を搭載しつつ、前モデルにあたる「NW-ZX500」シリーズユーザーからの不満点を解消したとするモデル。パーツの変更により音の透明感や表現力、音の広がりや低音の力強さが向上し、高音質化が図られています。

 

一方で、前モデルユーザーからは、ストリーミングサービス利用時のバッテリー駆動時間に不満を持つ声があったそうで、NW-ZX707では改善。ストリーミングサービスのアプリ使用時で最大約22時間、ウォークマンオリジナルのW.ミュージックアプリでは最大約25時間動くバッテリーを搭載しています。

 

このほか、片手でも操作しやすいサイズ感、5.0インチとディスプレイを大型化、専用UIによる高い操作性などを実現しています。

↑本体サイズは約幅72.5×高さ132.3×奥行き16.9mm、重さは約227g

 

もちろん、フルデジタルアンプの「S-Master HX」、さまざまな形式の楽曲データを5.6MHzのDSDに変換して再生する「DSDリマスタリングエンジン」、圧縮音源をハイレゾ相当の高音質にアップスケーリングして再生する「DSEE Ultimate」といったソニー独自の高音質技術も搭載されています。

 

NW-A300シリーズは、「NW-A100シリーズ」ユーザーが満足しているポイントは進化・踏襲しつつ、不満点を改善させたとするモデル。LDAC対応のワイヤレスヘッドホンでもハイレゾ並みの高音質や、ストリーミングサービスでも高い音質といった点はそのままに、バッテリーの持ちや容量の少なさなどを改善させています。

↑NW-A300シリーズ

 

バッテリーはストリーミングサービスなどのアプリ使用時は最大約26時間、W.ミュージックアプリでは最大約36時間の再生が可能。また、容量は32GBからと増量しています。

 

音質面では、DSEE UltimateがBluetooth使用時やストリーミングアプリ使用時にも対応しました。

↑本体サイズは約幅56.5×高さ98.4×奥行き11.8mm、重さは約113g

 

アップル、ボーズ、ソニーの完全ワイヤレスイヤホンをまとめてチェック! それぞれの特徴は?

市場シェアの高いTWS人気モデルの「第2世代」が今年に入って続々登場。“AirPods”をはじめ、“QC”“LinkBuds”など、TWSブームを牽引してきたモデルのDNAを受け継いだ3アイテムが集結し、熱い火花を散らす!

※こちらは「GetNavi」 2022年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

KEY TREND ≪定番TWS2.0≫

AirPodsの登場以来、完全ワイヤレス(TWS)がイヤホンの新定番に。音質の向上に加え、機能性や使い勝手が大幅に進化した、定番モデルの第2世代に要注目だ。

 

私がチェックしました!

AVライター

野村ケンジさん

ポータブルオーディオからホームオーディオまで、音響機器全般に精通。的確な分析と評論に定評がある。

高音質の追求に留まらず機能性や利便性も重要に

今季も各社から最新のTWSが続々と登場しているが、なかでも注目度が高いのは、Apple、ボーズ、ソニーの3社。AppleはAirPods Pro、ボーズはQuietComfort Earbudsと、それぞれのフラッグシップモデルに待望の第2世代が登場した。ソニーは新機軸のリスニング体験ができるLinkBudsが今年話題を呼んだが、シリーズ第2弾のLinkBuds Sが早くもラインナップされた。

 

3モデルに共通しているのは、オーディオ機器としての基本性能がブラッシュアップされたことに加え、ウェアラブルデバイスとして高い利便性を備えること。なかでも、サウンドのパーソナライズ機能や、周囲の音を検知して自動調整するインテリジェントなANC機能の進化は目覚ましい。

 

3モデルの価格帯は2〜3万円台と安くないが、各社の知見とアイデアが詰まっており、いずれも買って損はない。数多ある製品群を前にして迷ったら、このなかから好みのものを選ぶのがベターだ。

 

【その1】音質の向上に加えANCもアップグレード

 

Apple

AirPods Pro(第2世代)

実売価格3万9800円

 

新開発のH2チップやドライバーを搭載し、オーディオパフォーマンスが向上。さらに前モデルの2倍に強化したANC機能に加えて「適応型環境音除去」機能を備え、周囲の雑音をこれまで以上に低減する。Dolby Atmos楽曲を中心とした「空間オーディオ」に対応。

 

SPEC●充電時間:5分で約1時間再生(急速充電)●最大再生時間(イヤホン/ケース込み):6時間/30時間●耐水:IPX4●イヤホン質量(片耳):5.3g

 

↑耳にしっかりフィットし、装着感は上々。スティック部分にセンサーを備え、タッチ操作ができるようになった

 

↑充電ケースにストラップループを配備。ストラップを付けてバックなどに下げれば、落下による紛失や破損を防止できる

 

↑L/M/S/XS、4サイズのシリコン製イヤーチップが付属。新たにXSが追加され、より多くの耳にフィットする

 

[野村’s Check] 耳の形に合わせて音を最適化できるように

「ANCの効かせ方が実に巧妙。音質面では、ボーカルやピアノの音色などがリアルになった印象です。パーソナライズの細かな測定により、空間オーディオの定位感や広がりも格段に向上」

NC性能★★★★★

音のクリア感★★★★

装着感★★★★

 

【その2】耳の特性に合わせて音とANC効果を自動調整

 

ボーズ

Bose QuietComfort Earbuds II

実売価格3万6300円

 

ユーザーの耳に合わせて音の周波数プロファイルを最適化する「CustomTuneテクノロジー」を搭載。ニュアンス、明瞭さ、奥行きを備え、アーティストの意図したサウンドをバランス良く再現する。ANC機能も大幅に改良され、自然な打ち消しに加え、周囲のノイズの変化にも継続的に反応。

 

SPEC●充電時間(イヤホン/ケース込み):1時間/3時間、20分で最大2時間再生(急速充電)●最大再生時間:6時間●防水:IPX4●Bluetooth Ver:5.3●対応コーデック:SBC、AAC●付属イヤホンチップ:S/M/L●イヤホン質量(片耳):6g

 

↑付属の柔らかいイヤーチップとスタビリティバンドにより、快適な装着感を実現。長時間の使用も実に快適だ

 

↑前モデルと比べて約1/3サイズダウン。片耳が6gと軽量で、充電ケースも手のひらに収まるほどコンパクトに

 

↑セットアップや様々な設定が行えるアプリ「Bose Music」。フィットテストに対応し、密閉状態を確認できる

 

[野村’s Check] ボーズならではの優れたANC機能に脱帽

「定評のあるANCがさらに進化し、とても静かで、かつ自然な効果が楽しめます。音は迫力重視に感じられた先代に対して、よりバランスの良いボーズらしいサウンドへと原点回帰しました」

NC性能★★★★★

音のクリア感★★★★★

装着感★★★★

 

【その3】外音取り込みを自在に調整でき使い勝手が格段にアップ

 

ソニー

LinkBuds S

実売価格2万6400円

 

NC機能とハイレゾ再生に対応しながら、世界最小・最軽量(※)を実現。外音取り込みによる“ながら聴き”と、高性能NCによる“没入”を切り替えて楽しめる。独自のセンシング技術の活用により、連携する音楽サービスのコンテンツを自動再生するなど、新しい音体験が可能。

 

SPEC●ドライバー径:φ5mm●充電時間:5分で60分再生(急速充電)●最大再生時間(ケース込み):NCオン時6時間(20時間)/NCオフ時9時間(30時間)●防水:IPX4●Bluetooth Ver:5.2●対応コーデック:AAC、SBC、LDAC●イヤホン質量(片耳):約4.8g

※:2022年5月9日時点、ソニー調べ。LDAC対応完全ワイヤレス型ノイズキャンセリングヘッドホンにおいて

 

↑軽量・小型化に加え、耳から飛び出す高さを抑制。イヤホンの重心が頭の近くになり、より安定した装着性を実現した

 

↑イヤホンとケース内のレイアウトを見直し、コンパクト化に成功。上位機「WF-1000XM4」と比べて40%小型化された

 

↑スマホの加速度センサーにより、4パターンの行動を検出。あらかじめセットしておいた設定に自動で切り替えてくれる

 

[野村’s Check] クリアではつらつとしたソニーらしいサウンド

「本機のウリは“外音取り込み”で、周りの音が実に自然に聴こえるのには感心しました。音のクリア感は3製品の中で最も優秀。小型軽量で装着感は良好、長時間使用も聴き疲れなしです」

NC性能★★★★

音のクリア感★★★★★

装着感★★★★★

 

 

<Topic>オーディオグラスも進化中

【その1】高音質再生が楽しめるエレガントなデバイス

 

ボーズ

Bose Frames Soprano

実売価格2万9800円

 

テンプル部に2基のスピーカーを内蔵したサングラス。耳をふさがない“オープンオーディオ”テクノロジーにより、周りの音を聴きながら、自分だけに聴こえる音楽を楽しめる。

 

【その2】音漏れを抑えた構造でクリアな音声を実現

 

ファーウェイ

HUAWEI Eyewear

実売価格3万2780円

 

128平方ミリメートルの大型振動板を搭載した指向性セミオープンスピーカーを採用。音漏れを防ぎつつ、臨場感溢れるパワフルなサウンドを楽しめる。革新的なフレーム設計で、レンズ交換も簡単。

 

【その3】アクのないデザインでオンタイムにも活躍

 

アンカー・ジャパン

Soundcore Frames Cafe

実売価格1万9990円

 

独自のOpenSurroundオーディオシステムを採用。耳の周りに設置した4基のスピーカーとカスタムオーディオプロセッサーにより、耳をふさがず高音質サウンドが聴ける。

ソニーとホンダの自動車「AFEELA」正式発表! プロトタイプ画像はこちら

ソニー・ホンダモビリティはラスベガスで開催中の家電見本市「CES 2023」にて、新ブランドの自動車「AFEELA(アフィーラ)」のプロトタイプを発表しました。

↑ソニー・ホンダモビリティより

 

AFEELAのエクステリアには、「知性を持ったモビリティがその意思を光で語りかける」ための「Media Bar」を搭載。インテリアはラウンド基調のデザインを採用し、カラーリングもシンプルなものとなっています。

 

車内外には計45個のカメラ、センサーを搭載。室内のインキャビンカメラやToFセンサーでドライバーの運転状況や走行状態をモニタリングし、不慮の交通事故を防止します。またクラウドサービスと連携して、ユーザーごとにパーソナライズされた車内環境を実現。エンターテイメント機能も充実させ、ゲーム開発会社のEpic Gamesとモビリティサービスやエンタテイメントに関する協業を始めます。さらにセンシング技術を活用した拡張現実(AR)により、直観的なナビゲーションが提供されます。

 

↑ソニー・ホンダモビリティ

 

自動運転に関しては「レベル3」も目指すとともに、市街地等のより広い運転条件下での運転支援機能となる「レベル2+」の開発を実施。最大800TOPSの演算性能を持つECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)、Qualcomm Snapdragon Digital ChassisのSoCを搭載します。

 

AFEELAはこのプロトタイプをベースに開発を進め、2025年前半に先行受注を開始。同年中に発売し、納車は2026年春に北米から開始する予定です。ソニーとホンダが本気で作った自動車、その乗り心地が実に気になります。

 

Source: ソニー・ホンダモビリティ

PS5は縦置きより横置きにすべき? 冷却用の液体金属がこぼれ落ちてしまったケースも報告

ソニーのPlayStation 5は、縦置きにも横置きにしても使うことができます。が、複数のハードウェア修理専門家が、縦置きで使い続けると一部の製品で大きな問題が起こる可能性があると指摘しています。

↑縦置きのPS5に意外な故障のリスク?

 

PS5のメインプロセッサーとヒートシンクの間には、液体金属が塗られています。効率よく熱を回収して冷却するための仕組みですが、これが縦置きの場合は問題を引き起こしてしまう恐れがある、というものです。

 

たとえば、ある修理工場のオーナーは、PS5の内部で液体金属がこぼれてしまい、下の部品にまで掛かってしまった写真をツイートしています。

これは唯一のケースではなく、長らく垂直に立てていたPS5はリスクが高く、通常版とデジタルエディションの両方に影響があり得るそうです。

 

いくつかの事例から、プロセッサーとヒートシンクの間にある「シール」(封止)が時々動き、破れてしまうことがあると判明しています。そんな場合でもPS5を横置きにしていれば、液体金属は漏れずに問題なくPS5を冷却できます。が、PS5を縦置きにしてシールに何かが起こると、液体金属が徐々に下に落ちていき、凹凸ができ、冷却能力に影響を与え、本来届くはずのない部品まで届いてしまう恐れがあるようです。

 

これはPS5全てに起こっているわけではなく、ほとんどのユーザーは縦置きで1~2年以上も問題なく使えているようです。とはいえ、もしも問題が発生すればPS5が故障する可能性もあるため、ソニーから何らかの発表があるまでは、当面はPS5を横置きにしておくほうが無難かもしれません。

 

Source:Consoles System(Twitter)

via:Wccftech

2022年は「耳を塞がないイヤホン」が大ヒット! 2023年につながるポータブルオーディオ最前線をチェック

2022年もポータブルオーディオの新たな可能性に道が拓き、音楽リスニングや音声によるコミュニケーションのトレンドがいくつも生まれました。そこで、本記事では来る2023年にもつながる「ポータブルオーディオ最前線」を振り返ってみたいと思います。

 

2022年に最もヒットしたオーディオは「ながら聴きイヤホン」

まずはワイヤレスイヤホンの話題から。今年も左右独立型のいわゆる“完全ワイヤレスイヤホン”の新製品が数多く発売されました。2020年頃から、アクティブノイズキャンセリングと外音取り込み機能を搭載するモデルがずっと好調な売れ行きをキープしていますが、2022年に割って入ったのは「耳を塞がないイヤホン」でした。

 

外殻である「ハウジング」に小さな孔を設けたり、頭蓋骨を振動させて音を聴く骨伝導方式のイヤホンが登場したりと、耳を塞がないイヤホンにもさまざまな種類の製品があります。

↑ソニーのLinkBudsは2022年に発売された耳を塞がないイヤホンの代表格

 

耳を塞がないイヤホンは音楽や通話音声を聴きながら、外の環境音にも同時に注意を向けやすいことから人気を博しています。主な用途は屋外でのジョギングなどのワークアウト、オンライン会議、そしてオーディオブックを聞きながら家事をこなすといった、「ながら聴き」です。

↑外耳に挟み込むように装着するワイヤレスイヤホン「ambie sound earcuffs/AM-TW01」

 

耳を塞がないイヤホンと相性のいい新エンタメ「Sound AR」

個人的に、耳を塞がないイヤホンは、屋外を歩きながら安全に使える点で優れていると感じます。そのメリットを活かせる、新しいスタイルのエンターテインメントが2022年に大きく成長しました。ソニーが提案する「Sound AR」です。

 

街の中、屋内施設など現実世界のロケーションに「音によるイベントスポット」を重ねて、現実世界の風景の上に音のエンターテインメントや音声情報によるデジタル仮想空間を再現します。ソニーのアプリ「Locatone(ロケトーン)」と、スマホとペアリングしたイヤホン・ヘッドホンを使って、各スポットに配置された音を聞きながら、仮想世界のイベントにのめり込めるところが、Sound ARの醍醐味です。

↑街の中に張り巡らされたSound ARイベントを楽しむソニーのアプリ「Locatone」

 

LocatoneによるSound ARはさまざまなイヤホン・ヘッドホンで楽しめますが、屋外を歩きながら聞くコンテンツが多めなので、耳を塞がないイヤホンと相性が良いと感じています。ソニーが2022年春に発売した「LinkBuds」シリーズも、斬新なドーナツ型のデザインが話題を呼び、「ながら聴き」にベストなワイヤレスイヤホン。そういったイヤホンを耳に着けて、足を使い、体を動かしながら音を聞いて楽しむSound ARの新たな展開に、2023年も要注目です。

 

新AirPods ProにGoogle Pixel Buds Proのアプデで、空間オーディオに広がりが

2022年は約3年ぶりにノイズキャンセリング機能を搭載するアップルのワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」の新世代機が発売を迎えました。ノイキャン効果が高くなり、サウンドもより力強い低音を出せるイヤホンに進化しています。細かなところでは、充電ケースに入れたまま「探す」アプリからリモートでイヤホン本体を探せる機能が秀逸だと思います。

↑3年ぶりにリニューアルされたアップルのノイキャン機能付きワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」

 

AirPods Proといえば、ドルビーアトモスによる「空間オーディオ」の立体音楽体験と相性の良いワイヤレスイヤホンとしても注目されています。特に最新のiPhone、iPadなどアップルのデバイスと組み合わせると、顔や体の動きに対して空間オーディオの音が連動して、よりリアルな没入体験が味わえる「ダイナミックヘッドトラッキング」を利用できます。

 

空間オーディオという立体音楽体験そのものはアップルだけのものではなく、ソニーの「360 Reality Audio」もまた同じカテゴリーのエンターテインメントに分類されます。また、グーグルも2023年1月のソフトウェアアップデートにより、Pixelシリーズのスマホとワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds Pro」の組み合わせで、空間オーディオ体験をサポートすることを予告しています。

 

グーグルのデバイスではどんなコンテンツが、どのプラットフォームと連携して楽しめるようになるのか気になりますが、2023年は空間オーディオが大いに盛り上がりそうです。

↑グーグルのワイヤレスイヤホン「Google Pixel Buds Pro」も空間オーディオ再生対応を予告しています

 

Bluetoothオーディオの新技術「LE Audio」で注目は「Auracast」

少し立ち上がりが遅れていますが、Bluetoothオーディオの新世代技術である「LE Audio」に対応するスマホ、オーディオ製品が2023年から少しずつ出揃うことも期待されています。LE Audioはハイレゾワイヤレス再生、Bluetoothオーディオを使ったVoLTEなみの高品位な音声通話などの体験が可能。個人的には、スマホなどの1台のBluetooth機器から、同時に複数のワイヤレスイヤホン・ヘッドホンへ同じコンテンツを同期させて送り出す「Auracast(オーラキャスト)」という技術が筆者は最も気になっています。

 

LE Audioに対応するデバイス、Auracast対応のサービスが出揃うと、たとえばテーマパークに出かけて、Sound ARや空間オーディオのような音響系エンターテインメントを大勢の参加者と一緒に楽しめるようになります。音楽ライブや、映像と音を組み合わせたアート作品などにも新しい可能性が見えてきそうです。2023年は「Auracast」というキーワードにぜひ注目してください。

↑Bluetooth LE Audioに対応するイヤホン・ヘッドホンなどのオーディオ機器を身に着けた複数のユーザーが、同じオーディオコンテンツを一斉に楽しめるようになる「Auracast」に注目です

 

2023年はポータブルオーディオプレーヤーが来る!?

最後に、筆者が2022年に買って「大満足のオーディオ」をひとつ紹介しようと思います。オーディオテクニカのポータブル・アナログレコードプレーヤー「サウンドバーガー」です。

 

本体にアナログレコードをハンバーガーのように挟み込んで聴くデザインがとてもユニークな製品ですが、音はBluetooth対応のヘッドホンやスピーカーで聴ける、とても実用的な製品でもあります。アナログレコードをジャケ買いしてしまったけれど聴く機械を持っていない方には、大がかりなコンポを揃えなくていいサウンドバーガーがおすすめです。……が、残念ながら本機は世界で台数を限定して販売した製品だったので、現在は好評につき完売。2023年の再販、またはレギュラー商品化を願うばかりです。

↑レコード再生が手軽に楽しめる画期的なポータブルプレーヤー「サウンドバーガー」。Bluetoothヘッドホン・イヤホンで“アナログの音”が聴けます

 

今は音楽配信サービスが広く普及していますが、アナログレコードを持ち歩きながら聴けるサウンドバーガーが注目を浴びたことで、ポータブルオーディオプレーヤーがまた勢いを盛り返すのかもしれません。2023年も年初から、私たち音楽ファンをあっと言わせるような製品が登場することを期待しましょう。

 

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憧れの75V型大画面テレビが16万円!? プロが選んだ「お買い得テレビランキング」2~4位

価格は安いのに機能はスゴい、超お買い得な家電を大特集! 今回は「テレビ」カテゴリからランキング形式で紹介しよう。AV評論家・藤原陽祐さんが選んだベスト10のなかから、今回は第2位~第4位を発表!

※こちらは「GetNavi」 2022年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【第4位】究極の画と音で至上の没入感を体感できる

実売予想価格20万9000円

【4K液晶テレビ/2022年11月発売】

ソニー

4K液晶テレビ ブラビアXR XRJ-50X90K

高精度な映像分析を行う認知特性プロセッサー「XR」を搭載。人が目で見るような、自然な美しさで映像を描き出す。カメラが視聴環境の最適化などを行う「BRAVIA CAM」(別売/実売価格2万4200円)に対応。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×3、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4、USB×2ほか●音声最大出力:20W●サイズ/質量:W1119×H715×D286mm/14.1kg

 

↑「直下型LED部分駆動」に対応。バックライトを小さなブロックに分けてコントロールすることで高コントラストを実現する

 

↑独自の「アコースティック マルチ オーディオ」を採用。4つのスピーカーを個別のアンプが制御し、リアルな視聴体験を生み出す

 

 [ココが価格以上!] 見栄えのいい同社らしい映像が楽しめる

「VAパネルと直下型LEDの組み合わせで、色濃く高コントラストな画像を描きます。「XR」はコントラスト、色再現ともにやや表現がオーバーになる傾向はありますが、見栄えのする映像はソニーらしい」(藤原さん)

 

【第3位】憧れの超大画面が16万円台で手に入る!

実売価格16万8000円

【4K液晶テレビ/2022年7月発売】

ハイセンス

75A6H

視野角の広いADSパネルを採用。部屋のどこからでも美しい映像が楽しめる。様々なコンテンツやシーンに合わせて映像処理を行う映像エンジンにより、クラスを超えた高画質を実現。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×1、地デジ/BS/110度CS×2●接続端子:HDMI×3、USB×2ほか●音声最大出力:30W●サイズ/質量:W1677×H1036×D356mm/26.5kg

 

↑映像エンジン「NEOエンジンLite」を搭載。4Kコンテンツはもちろん、地上波も衛星放送もネット動画も滑らかな4K映像で描く

 

↑従来よりも小型のLEDを敷き詰めた直下型バックライトを採用。高輝度のLEDを素早く点滅させることで残像感を低減する

 

[ココが価格以上!] レグザの血統を受け継ぐ「75V型」がこの価格!

「『NEOエンジンLite』は、4K復元やAIネット映像高画質処理など、レグザの血統を感じさせます。輝度、色ムラが多少気になるものの映像は緻密で、滑らか。この価格で75V型の超大画面は魅力的」(藤原さん)

 

【第2位】AIが人の顔や空などを検知し映像を自動調整する

実売価格16万5020円

【4K液晶テレビ/2022年7月発売】

シャープ

AQUOS 4K液晶テレビ 4T-C50EN2

画像処理エンジン「Medalist S3」を搭載。100万以上の映像を学習したAIが、人の顔や空などを高精度で検知するとともに、番組ジャンルの情報に合わせて映像を自動調整する。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4、USB×3ほか●音声最大出力:35W●サイズ/質量:W1126×H739×D253mm/約21.5kg

 

↑広色域技術「リッチカラーテクノロジー」を搭載。「AIオート」で開発したカラーマッピングで、色彩表現力が大きく向上する

 

↑低反射を叶える素材を表面に採用した「N-Blackパネル」。屈折率を変化させ、気になる外光や照明の映り込みを抑える

 

[ココが価格以上!] 明るく鮮明な映像でリビングに最適

「照明などの映り込みを抑えながら、引き締まった黒を表現する『N-Blackパネル』を搭載。AQUOSらしい明るくメリハリの効いた映像は、明るい視聴環境と相性が良くリビングユースにオススメです」(藤原さん)

 

私が選びました!

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者・専門誌編集者を経てフリーに。わかりやすい解説と核心を突いた評論で読者からの信頼も厚い。本誌ほか多くの媒体で活躍。

 

プロがオススメする「5万円4Kテレビ」って? お買い得テレビランキング8~10位

価格は安いのに機能はスゴい、超お買い得な家電を大特集! 今回は「テレビ」カテゴリからランキング形式で紹介しよう。AV評論家・藤原陽祐さんが選んだベスト10のなかから、今回は第8位~第10位を発表!

※こちらは「GetNavi」 2022年10月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【第10位】Android TVに対応し多彩なネット動画を堪能

実売価格5万4800円

【4K液晶テレビ/2021年6月発売】

TCL

43P615

Android TVを搭載した4Kチューナー内蔵液晶テレビ。HDRは、「HGL」をはじめ「HDR10」「Dolby Vision」の規格に対応し、これまでのテレビでは表現できなかった明るさや鮮やかな色彩、暗部のディテールを表現できる。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×2、地デジ/BS/110度CS×2●接続端子:HDMI×2、USB×1ほか●音声最大出力:20W●サイズ/質量:W970×H624×D253mm/7.2kg

 

↑「マイクロディミング」機能を搭載。画面を1296のゾーンに分割し、映像情報を詳細に分析することで、風景の奥行き感をリアルに映し出す

 

↑サウンドシステムは、3次元のリアルな音場を実現するDolby Atmosに対応。音が周囲や頭上を移動する、包まれるような臨場感を体感できる

 

 [ココが価格以上!] HDRをほぼカバーしつつ多彩なネット動画にも対応

「4K液晶のエントリーモデルですが、Dolby Vision/HDR10/HLGなど実質的にHDRフル対応で、立体音響Dolby Atmosもサポート。Android TVにより、多くのネット動画配信も楽しめるのも魅力です」(藤原さん)

 

【第9位】約2万円の爆安価格ながら必要十分な基本機能を装備

実売価格2万800円

【ハイビジョン液晶テレビ/2022年6月発売】

MAXZEN

J32CH06

日本製の映像エンジンを搭載したハイビジョンテレビ。ハイコントラストなVAパネルにより、黒の表現に優れたメリハリの効いた映像を楽しめる。Wチューナーを備え、視聴中に裏番組録画が可能だ。

SPEC●チューナー:地デジ/BS/110度CS×1●接続端子:HDMI×2、USB×1、LAN×1ほか●音声最大出力:10W●年間消費電力:50kWh●サイズ/質量:W732×H481×D180mm/4.3kg

 

↑正面コントラストに優れるVAパネルを搭載。しっかりと黒色を表現し、明るく美しい映像を描き出す。バックライトは直下型LEDを採用

 

↑「ゲームモード」を備える。FPSやアクションゲームでもボタンを押すタイミングにタイムラグが少なく、ストレスがなくプレーできる

 

 [ココが価格以上!] 地デジやBSだけで十分な人にうってつけの一台

「パネル画素数は1366×768とフルHDに届かないが、地デジやBSの多くのチャンネルにほぼ合致。4K放送には興味がなく、とにかく安いテレビが欲しい人にオススメ」(藤原さん)

 

【第8位】最新のAI技術により自動で最適な画質に調整

実売価格26万5450円

【4K液晶テレビ/2022年7月発売】

パナソニック

4K液晶ビエラ TH-75LX800

AIがシーンに合わせて映像を自動で最適化する「オートAI」を搭載。ユーザーは設定を変更せずに、あらゆるコンテンツを最適な画質で楽しめる。多くのVODに対応し、多彩な4K動画を視聴可能だ。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×2、地デジ/BS/110度CS×2●接続端子:HDMI×3、USB×2ほか●音声最大出力:20W●サイズ/質量:W1673×H1036×D365mm/約32.0kg

 

↑HDR規格に対応。シーンに応じてHDRトーンマッピング処理を変化させる新技術により、高輝度域でも色鮮やかな映像を実現する

 

↑サウンドシステムは10Wのフルレンジスピーカーを2基搭載。Dolby Atmosにも対応し、内蔵スピーカーだけで立体音響を楽しめる

 

 [ココが価格以上!] 上位機に迫る機能搭を備える75V型ではかなり割安!

「液晶ビエラのスタンダードモデル。『オートAI』やDolby Atmosなどに対応しつつ、機能を絞り込むことで価格を抑えています。パナソニックの75V型がこの価格はお買い得!」(藤原さん)

 

 

私が選びました!

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者・専門誌編集者を経てフリーに。わかりやすい解説と核心を突いた評論で読者からの信頼も厚い。本誌ほか多くの媒体で活躍。

 

ソニー、メタバースなどで手軽に活用できそうなモバイルモーションキャプチャーデバイス「mocopi」発表

ソニーは11月29日、自分の動きをデータ化する“モーションキャプチャー”を実現できる小型デバイス「mocopi」(モコピ)を発表。2023年1月下旬に発売します。ソニーストアでの価格は4万9500円(税込み)です。

 

mocopiは、500円玉より少し大きい丸形のデバイスを体に装着し、スマホアプリで接続することで、アプリ内のアバターを自分の動きとリアルタイムに同期させることが可能。モーションキャプチャーとして収録、保存できます。

 

保存したデータはMP4形式の動画として編集や配信に使用できるほか、BVH形式のデータにして3DCG編集ソフトの「Unity」「MotionBuilder」に取り込んだり、VRアプリ「VRChat」のアバターとして使用したりできます。

 

デバイスは頭にひとつ、両手首にひとつずつ、腰にひとつ、両足首にひとつずつの、計6個を装着。付属のバンドとクリップで固定するだけなので、専用のスーツなどは不要です。デバイスとスマホはBluetoothで接続します。なお、接続できるスマホと対応OSは以下のとおり。

Android
Xperia 5Ⅳ、Xperia 1Ⅳ、Xperia 5Ⅲ、Xperia 1Ⅲ、Xperia 5Ⅱ、Xperia 1Ⅱ/Android 11以降

iOS
iPhone 14 Pro Max、iPhone14 Pro、iPhone14 Plus、iPhone14、iPhone 13 Pro Max、iPhone13 Pro、iPhone13、iPhone 12 Pro Max、iPhone12 Pro、iPhone12/iOS 15.7.1以降

↑装着する部位ごとに色分けされているので、付け間違えはなさそう

 

↑付属のバンドとクリップにデバイスを装着して使うので手軽

 

アプリ内では収録・保存のほかに、動くアバターや背景色の変更、さらには口元を合わせるリップシンクも可能となっています。

↑収録画面

 

↑こちらはイメージだが、実際のスマホアプリでは激しいダンスもリアルタイムに合わせてくれる

 

まだまだ根強い人気のVTuberや、盛り上がりが注目されるメタバース内でのコミュニケーションで必要な、アバター制作を手軽にできるデバイスとして期待が集まりそうです。

PS VR2の先行予約開始! 購入条件にご注意を

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は次世代VRヘッドセット「PlayStation VR2 “Horizon Call of the Mountain” 同梱版(以下、PS VR2)」の先行予約応募の受付を開始しました。

↑ソニーより

 

PS VR2は4K解像度/HDRディスプレイや110度の視野角、90/120Hzのフレームレートを実現した、次世代のVRヘッドセット。コントローラーには新型モデル「PlayStation VR2 Senseコントローラー」が採用され、フォービエイテッド・レンダリング(プレイヤーの中心視野ほど高解像度になり、視野の外側に行くに従い低解像度で描画する手法)などの新機能も搭載されています。

 

PS VR2は2023年2月22日に7万4980円(税込)で発売されます。なお今回の応募販売では、応募数が販売予定台数を超えた場合は抽選となります。また、以下のような販売条件がもうけられています。

1.日本のソニーアカウントを持っていること

2.応募するソニーアカウントでサインインしたPS5またはPS4で2021年11月1日から2022年10月31日までの期間に20時間以上のゲームプレイがあること

3.応募するソニーアカウントがMy Sony IDとサインインID共通化されていること(2022年1月19日以降にMy Sony IDを新規登録された方はすでに共通化されています)

 

PS VR2の応募はこちらの公式ページから、2022年11月27日(日)午後11時59分まで受け付けています。当選結果は、2023年1月10日(火)から1月末までにかけて段階的に連絡される予定です。購入手続きはオンラインのソニーストアのみとなり、クレジットカードでの支払いのみが利用可能です。

 

Source: ソニー

合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」がスタート。第一弾はエンタメ重視の高付加価値車

ソニーとホンダによる合弁会社「ソニー・ホンダモビリティ」が10月13日、新会社設立記者会見を開催し、新会社として今後の方向性や商品計画が明らかになりました。そこでは新会社として今後の方向性や商品計画などが説明され、両社による新たなモビリティがいよいよ動き出すことになったのです。

 

すべては2020年1月に登場した『VISION-S』がきっかけ

↑ソニーがEVコンセプトとして発表しているSUVの「VISION-S02」(左)と、「VISION-S01」(右)

 

振り返れば、ソニーがEVコンセプト『VISION-S』を発表して世間を驚かせたのが、2020年1月に米国ラスベガスで開催されたCES2020でのことでした。この時は予告なしで公開されたことに加え、そのあまりに高い完成度から「ソニーがEV(電気自動車)を発売するのか?」「日本版テスラになるのか」などと、騒然としたのを思い出します。

 

その後、ソニーはコロナ禍でオンライン開催となったCES2021で、欧州を舞台にテスト走行する映像を公開。VISION-Sが単なるモックアップでないことを映像を通して訴え、“ソニー製EV”の誕生への期待はますます高まったのでした。

 

そして、2022年1月、事態は大きく動きます。ソニーはその第二弾「VISION-S02」を発表し、その席上でソニーの吉田憲一郎CEOが2022年中にもEVの販売を検討する新会社「ソニーモビリティ」を設立すると宣言したのです。

↑2022年1月に開催されたCES2022では、ソニーの吉田憲一郎CEOが2台のEVコンセプト「VISION-S」を前に、ソニーとしてEVの市場投入計画を宣言した

 

そして3月、新たな発表が再び世間を騒がせました。なんとソニーとホンダが新たな合弁会社を2022年中に設立し、電気自動車(EV)の共同開発と販売、モビリティ向けサービスの提供について共同で事業化することを発表したのです。この瞬間、それまで噂ばかりが先行していた“ソニー発のEV”がいよいよ現実味を帯びることとなったのでした。

 

2025年前半にオンラインにて受注開始。デリバリーは翌2026年から

↑新会社設立の目的について、そのコンセプトについて説明したソニー・ホンダモビリティ代表取締役 会長 兼 CEOの水野泰秀氏

 

では、10月13日の新会社設立記者会見で明らかにされたのはどんな内容でしょうか。まず明らかにされたのは今後の行動計画です。それによると、ソニー・ホンダモビリティが第一弾車両を発表するのは2025年前半で、同時にオンラインでの受注を開始します。そして2026年春に北米でデリバリーを開始し、日本国内向けには2026年後半を予定。その先には欧州での展開も視野に入れているとのことでした。

 

生産はまず北米で行い、状況次第では日本での生産もあり得るとのことです。ただ、ソニー・ホンダモビリティはいわゆる企画会社であって、生産はすべて本田技研工業に委託する形となるため、本田技研工業の生産計画に左右されるとのことでした。

 

気になるのは発売される車両の概要でしょう。会見に登壇したソニー・ホンダモビリティの代表取締役会長兼CEOの水野泰秀氏は、「ソニーが培ってきたネットワーク技術やエンターテイメント性を備えたかつてない高付加価値のクルマ」であると説明しました。個人的には、ソニーでいえば“ウォークマン”的な、ホンダで言えば“HONDA e”的な、よりカジュアルなモビリティの誕生を期待していましたが、そうではないようです。

 

むしろ、エンターテイメント性に高付加価値を求めるのであれば、それこそソニーが提案してきた『VISION-S』シリーズがそれに近い形なのかもしれません。VISION-Sにはダッシュボードの左右いっぱいにビルトインされたディスプレイ、360リアリティオーディオを組み込んだシートが組み込まれていました。それはまさに“動くAVルーム”そのものです。

 

走行中でもエンタメが楽しめる自動運転レベル3に対応

↑第一弾は「ソニーのエンターテイメント性を加えた高付加価値のモビリティになる」と説明するソニー・ホンダモビリティ代表取締役 社長 兼 COOの川西泉氏

 

一方、ホンダには世界で初めて自動運転レベル3の認証を受けた技術があります。レベル3を実現していれば、渋滞中などの一定条件内の利用にはなりますが、運転中にディスプレイを凝視しても構わなくなります。つまり、この組み合わせこそがソニー・ホンダモビリティが目指す“高付加価値なモビリティ”の一つの形と言えるのではないでしょうか。

 

ソニー・ホンダモビリティの代表取締役社長兼COOの川西泉氏は、自動運転のレベル3やレベル2+についても言及し、その実現のために「800TOPS以上(1秒当たり800兆回以上)の演算性能を発揮する高性能SoC(System on Chip)を採用する」と説明していました。このスペックから自動運転の性能を推察するのは困難ですが、少なくとも言及する以上は相応の高性能を発揮する状態でリリースされるのは間違いないでしょう。

 

会見が終わり、あとは記念写真かと思った時、ステージ上のスクリーンに浮かび上がったのは「January 4, 2023 in Las Vegas」の文字。これは年が明けた1月4日より米国ラスベガスで開催される「CES 2023」を指していることは明らかです。これまでソニーはこのCESでVISION-S関連の重要な発表を行ってきただけに、おそらくソニー・ホンダモビリティによる第一弾が披露されるのかもしれません。そんな期待を抱かせ、この日の会見は終了しました。

 

「ソニーモビリティ」としての別の展開はあるのか?

↑会見終了後、改めて握手を交わして記念写真に応じた川西COO(左)と水野CEO(右)

 

ただ、会見で明らかにされていない件が残っています。それは2022年1月にソニーの吉田CEOが発表した「ソニーモビリティ」の具体的な行動計画に対する言及は一切なかったこと。実は3月に行われたホンダとの合弁会社設立発表の際、吉田CEOは「ソニーが提供するサービスのプラットフォームをホンダ車以外の自動車メーカーにも使ってもらうこと」と発言していました。これはもしかしたら、別ブランドでの展開も視野に入れているということなのでしょうか。

 

ただ、それでもソニーが独自に展開することはないでしょう。生産を委託するにせよ、家電メーカーが自動車の販売を独自に進めることはリスクが大き過ぎるからです。あくまでエンターテイメント性を極めたプラットフォームの提供だけにとどめ、いわゆる“Sony inside”みたいな展開が インフォテイメントシステムなどを通して発展していくのではないかと考えます。

 

このあたりを担当者に尋ねてみましたが、「現状では発表できるものは何もない」とのこと。もし、ソニーのプラットフォームがホンダ車以外で展開されるのであれば、個人的にはここでこそウォークマン的なモビリティを期待したいところです。いずれにしろ、まずは来年のCES2023での展開に注目していきたいと思います。

 

 

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新開発AIプロセッシングユニット搭載! 被写体認識AF性能と高解像を備えた、ソニー「α7R V」

ソニーは、α7Rシリーズの第5世代モデルとなる、フルサイズミラーレス一眼カメラ「α7R V」を、11月25日に発売。予約販売の受付を11月1日10時に開始します。市場推定価格は税込56万円前後です。

 

同製品は。AIプロセッシングユニットによるディープラーニング技術や処理能力が向上したことにより、「リアルタイム認識AF」で、より高精度かつ多種類の被写体を認識します。人物撮影時には、複雑な姿勢であったり、顔が隠れていたりしたとしても、最新の姿勢推定技術を用いて被写体を精度高く捉え、追尾することが可能。「α7R IV」と比較して、人物の瞳の認識精度が約60%向上しています。認識できる被写体は、従来の人物、動物のほか、新たに鳥や昆虫、車や列車、飛行機も認識可能になりました。α7R IVより広い約79%(静止画撮影時)のエリアに、最大693点の像面位相差点を高密度に配置し、高精度なAFが可能です。

 

画質面では、35mmフルサイズ裏面照射型CMOSイメージセンサーと、従来比最大約8倍の高速処理が可能な最新の画像処理エンジンBIONZ XR(ビオンズ エックスアール)を組み合わせることで、有効約6100万画素の解像性能を最大限に引き出し、被写体を細部まで高精細に描写します。また、高解像性能を引き出す8段ボディ内手ブレ補正機能も搭載しています。

 

動画性能は、高精細8K(7680×4320)24p撮影に対応するほか、4K60pや4:2:2 10bit記録などの性能を有し、高精細動画を撮影できます。

 

従来のチルト液晶モニターとバリアングル液晶モニターの利便性を兼ね備えた、新開発の4軸マルチアングル液晶モニターを搭載し、縦位置でも横位置でも角度を自由に調整できます。解像度約944万ドットの電子ビューファインダーによる高い視認性や、CFexpresspress TypeAメモリーカードに対応するデュアルスロットを搭載し、ストレスのない高解像撮影が可能です。

専門家がパワープッシュする、ソニーの新有機ELパネル「QD-OLED」搭載の最新テレビ

2022年の新作テレビは、革新的な技術を投入したモデルが大豊作で、市場はにわかに活気づいています。今回は大注目の「新有機EL」について、専門家に聞きました!

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

モノ知りインフルエンサー

デジタル・メディア評論家

麻倉怜士さん

執筆活動のほか、大学講師を務めるなど多方面で活躍。本誌でも「麻倉怜士のデジタル進化論」を連載中。

 

【新有機EL】純度の高い発色と広視野角が魅力

有機ELは量子ドット技術を搭載した「QD-OLED」に注目。

 

「格段に発色が良く、明部の色抜けも少なく、視野角が広いなどの長所があります。国内でこのパネルを使ったのは現在ソニーだけですが、今後他社もハイエンド機に採用してくるでしょう」(麻倉さん)

【新有機ELテレビ】

2022年7月発売

ソニー

ブラビア4K有機ELテレビXRJ-55A95K

実売価格47万3000円

RGB(赤・緑・青)が独立して発色する新しい有機ELパネル「QD-OLED」を搭載。認知特性プロセッサー「XR」による映像信号処理技術との組み合わせにより、明るく自然で鮮やかな色彩表現を実現しました。パネルを振動させて音を出す独自の音響技術を採用し、画と音がシンクロします。

SPEC●チューナー:BS4K/110度CS4K×3、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4ほか●音声最大出力:60W●サイズ/質量:W1225×H728×D280mm(※)/31.0kg(スタンド含む)
※:フロントポジション設置の場合

 

↑認知特性プロセッサーの画質処理と、高純度の発色が可能なパネルにより色再現領域を拡大。自然で色鮮やかな色彩表現を実現

 

↑QD-OLEDパネルの採用により、従来の有機ELを上回る広い視野角を実現。壁掛け設置などで斜めから見ても明るく色鮮やかな映像を楽しめます

 

↑快適な視聴をサポートする「ブラビアカム」が付属。自動画音質調整やビデオチャット、ジェスチャーコントロールなど多彩な機能を備えます

 

有機ELに明るさとさらなる高画質を求める人に

これまで有機ELパネルはどこのメーカーも「白色OLED」一択でしたが、新有機EL(QD-OLED)が誕生し今季から選択肢に加わりました。QD-OLEDは明部の色再現に優れ、視野角がより広いのが特徴。究極の有機EL画質を堪能したい人は要注目です。

 

ヒットアナリティックス:国内はソニーのみだが他社の参入が待たれる

これまでとは異なる有機ELパネルで先進性は抜群。画質コンシャスなユーザーからは支持されるはずです。現状国内で製品化しているのはソニー1社でまだ高価ですが、将来的に他メーカーも参入すれば価格も下がり、高画質テレビのカテゴリーとして確立されるでしょう。

超広角単焦点のボケ! ソニー「VLOGCAM ZV-1F」がショート動画撮影に便利そう

ソニーは広い画角と大きなボケが特徴のVlogカメラ「VLOGCAM ZV-1F」を発表しました。

↑ソニーより

 

VLOGCAM ZV-1Fは自撮りに適した、超広角20mm(35mm版換算)開放F値2.0の単焦点レンズと、2010万画素のメモリー一体型1.0型積層型CMOSイメージセンサー「Exmor RS」を搭載。広い画角と美しいボケを実現しています。背面ディスプレイはフリップ式で、自撮りも簡単。さらに、話し手の声をクリアに録音する指向性3カプセルマイクを搭載しています。

 

本体は幅105.5mm×高さ60mm×奥行46.4mmで、重さ約256gとコンパクトサイズ。ディスプレイのタッチ操作にも対応しています。また切り替えボタンで、スローモーションやクイックモーションの撮影が可能。動画撮影でも、セルフタイマー機能が利用できます。

 

動画と静止画のそれぞれに、肌の色と顔の明るさを最適化する機能を搭載。また、美肌効果も3段階の調整が可能です。またお気に入りのシーンやクリップに印をつけるショットマーク機能では、そこを中心に15秒、30秒、60秒だけを切り出してスマートフォンに転送することも可能です。

 

VLOGCAM ZV-1Fは10月19日から予約を開始し、28日から販売を開始。価格はオープンで、店頭予測価格は8万3000円前後となっています。単焦点カメラと聞くとすこし使い方が難しそうですが、むしろスナップ撮影では画角選びに迷わずに、気軽に撮影が楽しめそうです。

 

Source: ソニー

toio×リアル脱出ゲーム、異色のコラボ公演! toioとともに謎を解く「机の上の魔王城からの脱出」10月13日より開催

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、謎解きイベント「リアル脱出ゲーム」を企画運営するSCRAPと協業し、キューブ型ロボットトイ「toio(トイオ)」を活用した、新作リアル脱出ゲーム「机の上の魔王城からの脱出」を、10月13日から東京ミステリーサーカスで開催します。

 

今回開催となる同公演は、プレイヤーが、机の上のおもちゃの世界に閉じ込められてしまうという設定。城にいる魔王が閉じ込めた人間をおもちゃに変えてしまうということを知り、プレイヤーたちはその世界で出会ったおもちゃたちと協力して、謎や試練を乗り越え魔王を討伐し、脱出を目指すというストーリーです。

 

toioは、紙に埋め込まれた「目に見えない位置情報」を読み取れることが特徴の小さなロボット。同公演では、toioのトッティ、ジェシカと一緒に魔王討伐を目指します。彼らとプログラミングを通じてコミュニケーションを取り、その行動をきっかけに謎を解き進めていきます。プログラミングの知識は一切不要で、机の上の世界で出会ったおもちゃたちとの協力と、プレイヤーの閃きが、脱出のカギとなります。

 

開催期間は2023年1月9日まで。1チーム最大4名で、制限時間は60分(所要時間約120分)です。

 

チケット料金(税込)は、前売りの場合、平日一般3500円、学生3200円、グループチケット1万2800円。土日祝&ハイシーズンは一般3800円、学生3500円、グループチケット1万4000円。当日は、平日一般3800円、土日祝&ハイシーズン一般3500円、グループチケット1万4000円。土日祝&ハイシーズンは一般4100円、学生3800円、グループチケット1万5200円。

「外音取り込み」搭載の「ながら聴きNCイヤホン」に注目! NEXTトレンド予測【家電・デジタル編】

Withコロナがすっかり定着し、新しいライフスタイルやムーブメントが生まれてゆくなか、2022年の下半期はどうなっていく……? これから売れるモノ、流行るコトを各ジャンルのプロたちに断言してもらった。今回は、完全ワイヤレスイヤホンのソニー「LinkBuds S」をご紹介!!

※こちらは「GetNavi」 2022年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

【ながら聴きNCイヤホン】 着けっぱなしでもNCと外音取り込みを切り替え

私が紹介します!

カーITジャーナリスト

会田 肇さん

自動車雑誌の編集を経てフリーに。カーナビやドライブレコーダーのほか、先端の自動運転技術なども詳しい。

流行りの外音取り込みとNC高音質の没入感を両得(会田)

【完全ワイヤレスイヤホン】

2022年6月発売

ソニー

LinkBuds S

実売価格2万4200円

高性能NC機能を備えるハイレゾ対応のワイヤレスイヤホン。「アンビエントサウンド(外音取り込み)モード」を搭載し、音楽と周囲の音の聞こえを両立する。片方あたり質量約4.8gの小型軽量設計で常時装着も快適。

 

 

↑スマホの加速度センサーを利用してユーザーの行動を判別。あらかじめ設定すれば、NCと外音取り込みが自動で切り替わる

 

ヒットアナリティクス

音漏れ低減や高音質に加え外音取り込みで価値を創出

NC対応ワイヤレスイヤホンがヒットするなかで、外音取り込み能力に注目が集まっている。本機は外音取り込みレベルを20段階から調整可能。“没入”と“ながら聴き”を両立する新しいスタイルを提案した、象徴的なモデルと言えるだろう。

 

「買って損なし」の最新/定番ベストバイ。各ジャンルのプロが断言! いま買うべき最新傑作モノ

各ジャンルの有識者たちに“栄誉ある”金字塔的アイテムを聞き込み。最新のテクノロジーを結集したベストバイをドドンと紹介していく!!

 

トレンドのデジタルガジェットを、各ジャンルに精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”の数々を紹介する。いま何を買うべきか、迷った際の指針にしてほしい!

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

その1 処理能力が飛躍的に高まり画像調整や動画の編集がサクサクできる!

【ノートPC】

Apple

MacBook Pro

23万9800円〜(14インチ) 29万9800円〜(16インチ)

新開発チップ「M1 Pro」「M1 Max」の搭載により処理性能が向上。ミニLEDバックライトを採用した液晶ディスプレイを備え、高輝度・高コントラストを実現した。M1チップの13インチモデル(14万8280円〜)もあり。

 

SPEC●チップ:Apple M1 Pro/Apple M1 Max●ディスプレイ:Liquid Retina XDRディスプレイ●サイズ/質量:W312.6×H15.5×D221.2mm/1.6kg(14インチ)、W355.7×H16.8×D248.1mm/2.2kg(16インチ/M1 Max)

 

私が激推しします!

本誌デジタル担当

上岡 篤

デジタルアイテム全般に明るく、特にPCの知識は編集部イチを誇る。私用のノートPC購入を検討中。

 

MacBook Proをテストした編集部・上岡は、ポテンシャルの高さに驚きを隠せない。

 

「一昨年にM1チップが発表されたときも驚きでしたが、M1 Pro/Maxはそれを上回る衝撃を受けました。いずれのチップもその飛躍的な性能で、画像や映像のプロのハイレベルな要求に応えてくれます。負荷が軽い作業は2つの高効率コアが行い、8つの高性能コアが負荷の高い作業を受け持つM1プロセッサの採用で処理能力が飛躍的に高まり、画像調整や動画の編集も実にスムーズ。私も趣味で一眼レフで撮った4K動画を編集するのですが、自分のPCだととてつもなく時間がかかります。でも、本機で試したところ、半分以下の時間で作業完了。YouTuberなど、日々動画を撮影して配信している人には力強い相棒になるでしょう」

 

また、画質の向上も見逃せない。

 

「ディスプレイの進化ですね。14インチ、16インチともにハイコントラストなLiquid Retina XDRを搭載。ダイナミックレンジが広いので、風景写真などの編集の際、夕景の微妙な光加減も的確に表示してくれます。また、SDXCカードスロットが復活して、写真や動画のデータが取り出しやすくなったことも特筆!」

↑革新的なパフォーマンスに加え、最大21時間(※)というMac史上最長のバッテリー駆動時間を実現。ロケ先など過酷なシーンでもプロをしっかりサポートする
※16インチモデルでのビデオ再生時間

 

↑M1のアーキテクチャをベースに、CPUやGPUを強化した「M1 Pro」と「M1 Max」。後者のほうがGPUコア数が多く、グラフィック性能が高い

 

 

↑二重に酸化被膜処理を施したMagic Keyboardを搭載。トレードマークのTouch Barに代わり、LEDバックライトを備えた物理ファンクションキーを採用した

 

直感操作をできるマウスでさらに作業効率アップ!

Apple

Magic Mouse

8800円

表面を指先で触れることで様々なジェスチャー操作が可能なマルチタッチセンサーを搭載。ウェブページのスクロールなどに便利だ。昨年発売の最新モデルから、編み込み式のUSB-C – Lightningケーブルが同梱する。

 

↑1回の充電で約1か月以上駆動可能。Lightning(充電)ポートが本体底面にあるため、充電中は使用できない

 

その2 ハイスペックなカメラ機能を備え撮影の仕事にも使える

【スマートフォン】

ソニー

Xperia PRO-I

実売価格19万8000円

1.0型イメージセンサーを搭載するモデル。同社ミラーレス一眼や上位コンデジなどのパーツやテクノロジーを受け継ぐとともに、4K HDR対応有機ELディスプレイや即時データ伝送を行える5G通信機能を備える。

 

SPEC●CPU:Snapdragon 888 5G●内蔵メモリ:12GB(RAM)、512GB(ROM)●カメラ:約1220万画素/約800万画素●ディスプレイ:約6.5インチ有機EL/4K/21:9/HDR対応/120Hz駆動●サイズ/質量:約W72×H166×D8.9mm/約211g

 

私が激推しします!

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやスマートウオッチなどを中心に新製品やサービスを取材。情報誌やウェブメディアに寄稿する。

 

カメラ機能に特化したスマホの人気が高まっている。なかでも「PRO」の名を冠し高い撮影性能を誇るXperia PRO-Iを、井上さんは推す。

 

「約20万円と、決して安い買い物ではありません。パッと見、エントリークラスのXperiaと大きな違いはありませんが、中身はネーミングが示すように、静止画や動画を高い次元で追求するプロも納得のモデル。単に1インチセンサーのカメラを搭載しただけではなく、ハイレベルな用途を想定した撮影アプリも備わり、仕事道具として十分活躍します。また、シューティンググリップや外付けディスプレイなど、周辺機器も豊富なので、予算があれば柔軟な使い方に対応可能です」

 

どのように使うかのイメージもすでに広がっている。

 

「YouTubeやSNSなどに戦略的な動画投稿をする機会があるのならば、凝った動画を撮影するうえで、ぜひ入手して利用したいです。5Gにも対応しているので、容量無制限の通信プランなどを契約しておけば、現場で撮影したデータをその場で共有することもできるでしょう。これまではいくつものプロ用機材を使わなければできなかったことがスマホ一台で完結するのはスゴいことです」

 

↑本機に搭載する1.0型イメージセンサー「Exmor RS」。同社のプレミアムコンパクトカメラ「RX100 VII」のものを本機向けに最適化している

 

↑本体側面のシャッターボタン。こちらもRX100シリーズで使用されているスイッチ部品を用いて、カメラ同様の使い心地を実現した

 

↑動く被写体を追い続ける「オブジェクトトラッキング」を搭載。タップした被写体にピントを合わせることも可能で、動画撮影時も被写体を逃さない

 

トリプルカメラを搭載で7万円弱のハイコスパスマホにも注目!

Xiaomi

Xiaomi 11T Pro

実売価格6万9800円(8GB+128GB)

日本初登場のXiaomi旗艦モデル。7万円弱ながらSnapdragon 888を搭載し、1億800万画素メインを含む3眼カメラも備える。生活防水やおサイフケータイ対応など、使い勝手も抜かりない。

↑HDR10+の撮影に対応。10億色以上の色を使って、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く、細部まで鮮明に表現できる

 

その3 他の追随を許さないアプリ数で多様な楽しみ方が広がる

【VRヘッドセット】

Meta

Meta Quest 2

実売価格3万7180円(128GB)

完全ワイヤレスのオールインワン型VRヘッドセット。VR機器として世界トップシェアを誇る。昨年8月には、64GBモデルに代わり、価格据え置きで128GBモデルが登場し、実質的な値下げとなった。

 

SPEC●充電時間:約2.5時間●稼働時間:2〜3時間●RAM:6GB●ディスプレイパネル:高速スイッチLCD●ディスプレイ解像度:片目あたり1832×1920ピクセル●サイズ/質量:W191.5×H142.5×D102mm/503g(ヘッドセット)

 

私が激推しします!

デジタルライター

武者良太さん

VR SNSやメタバースなどに詳しいライター。近著に「メタバースの歩き方」(往来ブックス)がある。

 

VRデバイスに精通する武者さんも、Meta Quest 2は傑作だと評する。

 

単体で使えるアプリの豊富さが圧倒的。『Oculusストア』と『App Lab』を合わせると1100以上のアプリが配信中で、ライバル機をまったく寄せつけない領域に達しています。例えば、ソーシャルVRアプリの『VRChat』なら、リアル空間を再現したワールドや、異世界感たっぷりのワールドが目白押しで、開放的なバーチャルツアーを楽しめます。長期化するステイホームでストレスが溜まっている人は、一度試す価値アリです」

 

活用の幅はエンタメ以外にも。

 

「2DのブラウザーやAndroidアプリ画面の複数表示も可能。対応するワイヤレスキーボードと併用すれば、マルチモニター環境をどこにでも持ち歩き仕事できます」

 

VRの課題である“酔い”も本機では改善されているという。

 

「本機はゲーミングPCと接続時に、最高120Hzのフレームレートの映像を表示。高品質で滑らかな映像体験ができ、酔いにくさにもつながります。マッチするなかで最廉価なのが、ASUSのゲーミングPC。GPUの高騰が続いているので、手ごろに入手できるいまが買いどき!」

 

↑プレイエリアを設定できる「ガーディアン」機能を搭載。室内でも家具などにぶつからないように、安全に楽しめる

 

↑解像度が向上したディスプレイで映像に没入できる。ヘッドセットに内蔵されたスピーカーが臨場感あるサウンドを鳴らす

 

ゲーミングPCと接続すればVRコンテンツがよりリッチに!

ASUS

TUF Gaming F15 FX506HM

実売価格18万9800円(FX506HM-I7R3060BEC)

Core i7搭載のゲーミングPC。GPUはNVIDIA GeForce RTX 3060を採用し、専用ケーブル「Oculus Link」と接続すればPCVRを楽しめる。メモリ16GB、ストレージ512GB(SSD)。

 

↑冷却システムと通気口を備え、長時間に及ぶ白熱したプレイにも最適。内部にホコリが溜まるのも抑える

 

その4  auキャリアのLTE内蔵でスマホと同じ番号で利用可能

【スマートウオッチ】

サムスン

Galaxy Watch4

実売価格3万8764円(40mm LTEモデル)

au取り扱い店にて販売中のLTE対応スマートウオッチ。KDDIが提供するサービスに加入すれば、単体で通話やメール、インターネットが利用できる。Googleと共同開発した新OSを採用し、音楽や健康など豊富なアプリも魅力。

 

SPEC●ディスプレイ径:約30mm●バッテリー容量:247mAh●最大使用時間:約40時間●内蔵メモリ:1.5GB(RAM)、16GB(ROM)●OS:Wear OS Powered by Samsung●GPS:対応●サイズ/質量:約W39×H40×D10mm/約26g

 

私が激推しします!

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PCやデジタルガジェット、AVに詳しいライター。王道系からニッチな製品まで、くまなくチェックする。

 

ガジェットなら何でも試す湯浅さんはスマートウオッチも様々なモデルをチェック済みだが、本機の特異性に注目した。

 

「何と言ってもLTE内蔵という点に惹かれます。iOS端末は先行していますが、Androidユーザーにとって本機は比類なきスマートウオッチ。有料のサービスに加入する必要はありますが、単体で電話の発着信ができます。利用しているスマホとペアリングして同じ電話番号を使用可能。スマホをどこかに置き忘れたような場合でも、いつも腕に着けている本機から電話してクイックに探す、といった使い方ができるのも心強い。健康系のセンサーも充実し、心拍数や血中酸素濃度はもちろん、体脂肪率、骨格筋なども測定できます。トレーニングを開始すると自動的に検出して記録、ワークアウトの種類を選択する手間も要りません。アプリも豊富で、基本性能は高水準です」

 

↑指を約15秒当てるだけで、微弱な電流の流れから身体の状態を測定。体内の水分量や体脂肪率、筋肉量などを予測して一覧表示する

 

↑背面のセンサーを刷新。心拍数などから体組成をリアルタイムに把握し、毎日の健康管理に役立つ情報を提供してくれる

 

その5 有線・無線の同時接続でゲーム音とチャットが聞ける

【ゲーミングヘッドセット】

EPOS

H3 Hybrid

実売価格2万120円

Bluetooth対応の密閉型ゲーミングヘッドセット。ケーブルでゲーム機との有線接続と、スマホなどの端末とのBluetooth接続が同時に行え、友人と通話しながらのプレイも快適だ。適切に角度がついたイヤーカップはフィット感抜群。

 

SPEC●充電時間:1.5時間●最大再生時間:37時間(Bluetooth接続時)●互換性:Mac OS X、PS4、PS5、Switch、Xbox One、Xbox Series Xなど●ケーブル長:2m(USB)●サイズ/質量:W183×H176×D90mm/298g

 

私が激推しします!

ゲームライター

岡安 学さん

ゲーム誌の編集部を経てフリーライターに。eスポーツやデジタルガジェットを中心にメディアで活躍中。

 

eスポーツの取材も行う岡安さんは、通話をしながらゲームを楽しんでいるライト層に本機が有用だと言う。

 

「このモデルは有線と無線(Bluetooth)で2つのデバイスと同時接続でき、ゲームの音声とチャットの音声をミックスして、ヘッドセットから聞くことが可能。PCではゲームのみを起動し、スマホでチャットアプリを開いて、音声チャットをしながら快適に遊べます。PCでチャットアプリを起動することもできますが、プレイ中のラグや遅延を抑えるためには、なるべくPCに負荷を掛けないようにしたいですね。上位モデルの『H3PRO Hybrid』は、専用ドングルを備え、低遅延でゲームサウンドを楽しめます。FPSや格闘ゲーム、リズムゲームなど、eスポーツに採用されるような、競技性が高く遅延が命取りになるゲームを本気でプレイするなら、選択肢になるでしょう」

 

↑跳ね上げればミュートになるブームアームマイクは、磁石による着脱式。イヤーカップ内にサブのマイクを搭載し、外出時の通話も困らない

 

その6 卓越した音声通話技術によりオンライン会議にも最適

【完全ワイヤレスイヤホン】

テクニクス

EAH-AZ60

実売価格2万8000円

独自の音響構造により臨場感溢れるリアルな高音質を実現。ハイレゾ相当の音声伝送が可能なLDACに対応し、ワイヤレスながらハイレゾ音質を楽しめる。また、自分の声だけをクリアに相手に伝える通話音声処理により快適に通話できる。

 

SPEC●ドライバー:φ8mm密閉ダイナミック型●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC●連続再生時間:約7.5時間(NCオフ時)●充電時間:約2時間(本体)/約2.5時間(充電ケース)●防水性能:IPX4●質量:約7g(片耳)

 

私が激推しします!

本誌編集長

川内一史

長年オーディオ記事を担当。特にイヤホン・ヘッドホンに詳しく、数多くの新製品を日々チェックしている。

 

AV機器の記事を担当する本誌編集長の川内は、完全ワイヤレスイヤホンをパワープッシュ。

 

「私の激推しはテクニクスのEAH-AZ60。このモデル最大のウリは、卓越した通話性能です。左右合計8つのマイクと独自の『JustMyVoice』プロセッサーにより、周囲のノイズと発話者の声を拾い上げて自動で解析。最適な処理をすることで、クリアな声をしっかり届けられます。駅のホームにいる際に電話がかかってきたり、カフェからビデオ会議に参加したりしたときなども、相手に不快な思いをさせずに済みます。また、マルチポイントに対応しており、例えばスマホとノートPCに同時接続が可能。移動中などはスマホで音楽を聴いていても、すぐにデバイスを切り替えてオンライン会議に参加することができ、文字通りマルチに使えます。イマドキのワイヤレスイヤホンは、オーディオ用だけでなくビジネス用としてもシームレスに使えることが重要なポイントになりますが、その点もバッチリです」

 

肝心の音質面も抜かりはない。

 

「オーディオ性能も価格以上に高いですね。特に低音の表現が豊かで、解像感もバツグン。ノイズキャンセリングの精度も高いので、どこでも音楽の世界に浸れます」

 

↑ビームフォーミングや音声解析などの技術を組み合わせた「JustMyVoice」テクノロジーを搭載。通話音声をはっきりと伝達できる

 

↑片耳4つ(合計8つ)のマイクを搭載。音声解析を1秒間に1万5000回以上行い、発話者の声だけを高精度に検出する

 

↑アプリ「Technics Audio Connect」のUIを一新。ノイズキャンセリングなど機能別に分類され、目的の機能を選びやすくなった

 

身近になった開放型ヘッドホンスピーカーライクな音を味わえる!

オーディオテクニカ

ATH-HL7BT

実売価格1万9800円

オーディオビギナーにはハードルが高かった開放型ヘッドホンが、ワイヤレス化&リーズナブルな価格設定によって身近な存在に。開放型ならではの自然な音の鳴りや余韻が手軽に楽しめる。

↑オーバーヘッドながら220gと軽量。2層構造のイヤーパッドにより、最適な音響空間と高い装着性を実現した

 

その7 最高のクオリティの映像で感動の光を体感できる

【レーザープロジェクター】

ビクター

D-ILAプロジェクターDLA-V90R

実売価格275万円

世界で初めて8K60p入力に対応。最新のLSIを搭載し、8Kの情報量を入力から液晶パネル(D-ILAデバイス)まで瞬時に処理して8K信号を正しく表示できる。4K120p入力にも対応し、最新ゲーム機もサポート。

 

SPEC●表示デバイス:0.69型4K「D-ILA」×3●明るさ:3000lm●コントラスト比:10万:1●投写サイズ:60〜300型●HDMI端子:2●サイズ/質量:W500×H234×D528mm/25.3kg

 

私が激推しします!

デジタル・メディア評論家

麻倉怜士さん

雑誌や書籍の執筆のほか、大学講師を務めるなど多方面で活躍する。「麻倉怜士のデジタル進化論」を連載中。

 

画質には厳しい目を持つ麻倉さんは、プロジェクターにこそ大画面テレビでは味わえないスペシャルな魅力があるという。

 

「直視型のテレビの本質は“情報性”。ディスプレイから押し出された高精細な情報を持った光がこちらに向かってきます。一方、光源から照射された光をスクリーンに反射させるプロジェクターは“感動性”を体感できる。目だけでなく、全身で感動の光を感じることができます。そのなかでもDLA-V90Rの映像は別格。技術的な完成度はもちろんのこと、画づくりも極上のレベルにあります。HDMI2.1の採用により、8K60p/4K120p信号の再生が可能になったことをはじめ、独自のレーザー光源技術『BLU-Escent』の搭載や、HDRの最新規格『HDR10+』への対応など、最新の映像技術が集結。現在得られる最高のクオリティの映像を存分に楽しめます

↑上下左右4方向へのシフトを実現した新開発「8K/e-shiftXテクノロジー」を搭載。画素を0.5画素シフトすることで解像度を倍増化する

 

↑フルアルミ鏡筒を採用した16群18枚のガラスレンズを搭載。100mmの大口径に加え、EDレンズも5枚使用する

 

その8 リアリティ溢れる8K映像を75V型の超大画面で堪能

【8K/4Kテレビ】

シャープ

AQUOS XLED 8T-C75DX1

実売価格80万円

バックライトに小型のLED(mini LED)を採用した8K/4K液晶テレビ。エリアごとの明暗をきめ細かく制御する「アクティブmini LED駆動」と量子ドットによる光波長変換技術により、輝度やコントラスト、色域が飛躍的にアップした。

 

SPEC●チューナー:8K×1、4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4、USB×2ほか●サイズ/質量:W1655×H1009×D310mm/約45.0kg(スタンド含む)

 

私が激推しします!

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者・専門誌編集を経てフリーに転身。わかりやすい解説と核心を突いた論評で多媒体で活躍する。

 

有機EL機の台頭が著しい大型テレビ市場だが、シャープが新技術を投入した大型液晶シリーズを発売した。同モデルについて、藤原さんはこう語る。

 

「mini LED次世代ディスプレイ技術を用いた8K対応モデルです。正面のコントラストに優れるVA液晶で、mini LEDバックライトと量子ドット技術の組み合わせで、より明るく、鮮やかな再現性を実現。とにかく明るく、黒も適度に締まるので、日差しが差し込むような明るいリビングでも、色鮮やかで高コントラストの映像が楽しめます。サイズは65V/75V/85V型と超大型のラインナップですが、オススメは等身大の8K映像の醍醐味が体験できる75V型。現状8K放送はNHKのBS8Kのみですが、YouTubeなどのネット配信で良質な8Kコンテンツが増えつつあります。4Kを凌駕するリアリティに富んだ映像を堪能できますよ」

↑低反射広視野角の「N-Wideパネル」を採用。照明などの映り込みを抑える

 

↑「アクティブmini LED駆動」を採用。高コントラスト・高輝度・広色域を実現した

 

その9 上位モデル譲りの処理能力を備え使い勝手も抜群

【デジタル一眼カメラ】

ソニー

α7 Ⅳ

実売価格32万8900円(ボディ)

新開発の約3300万画素センサーと画像処理エンジンを搭載したミラーレス一眼。上位機譲りの処理能力を備え、階調表現や色再現度などの画質が進化したほか、AF精度も向上した。5.5段ぶんの5軸手ブレ補正に対応。

 

SPEC●撮像素子:約3300万画素 35mm判フルサイズ●レンズマウント:ソニーEマウント●ディスプレイ:3.0型103万6800ドット(バリアングル式)●撮影設定登録:9モード(本体)●サイズ/質量:W131.3×H96.4×D79.8mm/約658g

 

私が激推しします!

フォトグラファー

永山昌克 さん

ポートレートや商品撮影を得意とする写真家。雑誌やウェブでカメラやガジェットのレビュー記事の執筆も行う。

 

プロカメラマンとして活躍する永山さんは、本機が価格以上の実力を秘めていると語る。

 

「小型軽量かつ高画素を実現する優秀なモデルで、ソニーのほかのカメラと比べると、コスパの高さが光ります。画像処理エンジンは上位機種にも搭載されている最新世代のものを採用するとともに、高画質機能も多数搭載。人気のルック『S-Cinetone』も受け継いでいて、動画撮影時は特筆すべきキレイな仕上がりに。同社の30万円前後のラインナップでは初めて4K60pの動画撮影に対応し、フルサイズのHDMI端子を採用した点も大きなポイントです」

 

ほかにも進化点は数多くある。

 

「露出補正ダイヤルが改良されてカスタマイズ可能に。動画と静止画の切り替えスイッチが新設されたのも便利ですね。静止画モードと動画モード、それぞれの設定値が個別に記憶できるようになり、1台2役で使えるようになったのはうれしいです。また、同社のカメラはアクセサリーも充実。ソニーEマウントを採用しており、交換レンズが豊富という優位性も忘れてはなりません。大容量データを記録する用途を想定するなら、『CFexpress』カードがマストバイ。防塵・防滴性など、タフさの面でも恩恵は大きいですね」

 

↑「クリエイティブルック」は10モードから選べ、彩度やシャドウなどさらに細かい調整も。設定を保存しておけば、容易に思い通りの写真や動画が撮れる

 

↑フルサイズながら小型・軽量のハイブリッド機として快適な操作性を実現。ダイヤルを回して静止画、動画、S&Qモードの切り替えが行える

 

↑最上位機種でも採用する最新の画像処理エンジンを搭載。AFや画質調整などのリアルタイム処理を一括で行い、遅延時間が短縮された

 

大容量データを素早く書き込むならCFexpressカードが最適!

ソニー

CFexpress Type A メモリーカード CEA-Gシリーズ

実売価格2万6400円(80GB)

連続撮影した写真や高ビットレート動画など、大容量データの書き込みに適したメモリーカード。落下強度7.5m、IP57の防塵防水性能を備えるなど、厳しい環境での撮影にも耐えうるタフさを誇る。

↑連写した静止画や4K動画などの大容量データをPCへ転送するのに最適。読み出し速度は最大で約800MB/sだ

ゲームプレイもゲーム配信も存分に楽しめる! “ゲーム”に特化した「Xperia 1 IV Gaming Edition」発表……「Xperia 1 IV(SIMフリーモデル)」も

ソニーは、「Xperia 1 IV Gaming Edition」「Xperia 1 IV(SIMフリーモデル)」を発表しました。

 

Xperia 1 IV Gaming Editionは、ゲームプレイヤーとゲーム配信者向けの様々な機能を実装したXperia 1 IV。

 

ゲームプレイヤー向けには、ゲーム用に作られたγチューニングで、暗いシーンを意図的に明るく表示し、隠れている敵や障害物の視認性を高める「L-γ レイザー」、帯域ごとの音量調整で、勝つために必要な特定の音を際立たせる「オーディオイコライザー」、ヘッドセットの形状に特化したマイクチューニングで雑音を除去する、ボイスチャットマイクの最適化などを搭載しています。

↑L-γ レイザー

 

ゲーム配信者向けには、最大120fpsのなめらかな映像で記録する「120Hz ハイフレームレート録画」や、ボタンを押した約30秒前から録画される「RT レコード」機能などを搭載。また、「ゲームエンハンサー」から簡単にゲームプレイのライブ配信が可能で、視聴者のコメントをオーバーレイで表示することができるほか、配信時の画面レイアウトも簡易的にカスタマイズ可能です。

 

Xperia 1 IV Gaming Editionの発売は10月14日、市場想定価格は19万円前後です。

 

Xperia 1 IV(SIMフリーモデル)は、ブラック、アイスホワイト、パープルのカラーバリエーションで、RAMが16GB、ROMが512GBと、現在各キャリアで発売中の「通信事業者モデル」(RAM12GB/ROM256GB)よりも増えているのが特徴です。

 

環境に配慮した新パッケージを採用し、竹やさとうきび、市場で回収したリサイクル紙を由来とする、同社独自開発のオリジナルブレンドマテリアルを使用しています。

 

Xperia 1 IV(SIMフリーモデル)の発売は9月16日、市場想定価格は17万5000円前後です。

独自の冷却システムでゲームを快適に! LAN接続も可能なゲーミングギア「Xperia Stream for Xperia 1 IV」

ソニーは、Xperia 1 IVに装着して使用するゲーミングギア「Xperia Stream for Xperia 1 IV」を発表しました。

 

同製品は、「Total cooling system」を搭載し、独自構造による気流でスマートフォン両面の効果的な冷却が可能。背面の一部をペルチェで冷やす方式よりもフレームレートが落ちにくく、パフォーマンスの持続性にも優れています。また、新UIの「ゲームエンハンサー」により、熱の状況に応じた効率的なファン制御が可能です。

 

デザインは、eスポーツチーム「SCARZ」が監修を行い、FPSゲームプレイヤーによって分かれる、4本指、5本指での持ち方をどちらも想定した、長時間プレイしても持ちやすい形状を考案。ギアの着脱はカバー型の簡単な構造で設計しているので、普段はスマートフォンとして、使いながら、ゲームをするときだけギアを装着することができます。通信影響も考慮し、無線インターネット通信のパフォーマンスが下がることがないかを、確認しながら設計されています。

 

3.5mmオーディオジャック、HDMIポート、LANポート、充電用USBポートの、4つのポートを搭載。HDMIポートはFHD 120Hz出力。LAN接続により、大会さながらの安定接続で、快適にゲームプレイが可能です。

 

発売は10月14日、市場想定価格は2万4000円前後です。

AV評論家によるおすすめイヤホン&ヘッドホン8選と、推し活もながら聴きでも“いい音”で音楽を聴くべき理由

この30年でオーディオを取り巻く環境は激変しました。リビングにサラウンドシステムやオーディオセットがあったのは、一世代前のこと。今はもっぱら自宅にいても、音楽はiPhoneなどスマートフォンで再生し、耳にはイヤホンやヘッドホンをつけて楽しむ時代です。

 

では、いまどんな“オーディオ”がトレンドになっているのでしょうか? AV機器評論家の折原一也さんに近年のブームと傾向、おすすめアイテムを解説していただきました。

 

音質の違いはハッキリわかる!
“いい音”っていったい何?

スマホで音楽を聴くことが主流になって以来、よく使われてきたのが、iPhoneに付属していた有線イヤホンです。それが今では付属しなくなったことに加え、iPodをはじめとする携帯型音楽プレイヤーが続々と姿を消したことで、新たにイヤホンやヘッドホンを購入する、という流れが急速に普及したといいます。

 

「現在、さまざまなイヤホンやヘッドホンが開発されていますが、音質の違いがハッキリしてくるのは1万円くらいのものから。iPhoneに付属していたイヤホンと聴き比べると、誰にでも明らかな違いがわかります。
品質の良いイヤホンやヘッドホンは、歌声も細かい音まで聴き取ることができ、低音もしっかり響きます。メインの歌だけでなくさまざまな楽器の音、コーラスなど、緻密に作られている音楽をくっきりとした音で聴くことができるのです。ファンに届けたいと思って作った楽曲を、最大限よい形で受け取ることができるので、“推し”のこだわりにも触れられるかもしれません。なるべくいい音質で聴くことをおすすめしたいです」(AV機器評論家・折原一也さん、以下同)

 

昭和から令和まで一挙解説!
音楽を取り巻く歴史はどう変わったか?

そもそも音楽を個人的に楽しむようになったのは昭和初期。ラジオ放送が始まり、レコードやラジカセが普及していきました。そこから1980年代までは、「音楽は家で聴くもの」として楽しまれてきたのです。

 

ところが、1979年にソニーからウォークマンが登場したことで、「音楽を外で聴く」という歴史が新たにスタートします。

 

「カセットはCDになりMDになりと形を変えましたが、それでも当時は、家で音楽を聴くことがメインでした。オーディオセットを自宅に置くことがステータスになっていたり、中高生はCDコンポを誕生日にねだったりしていたんです」

その主従関係が変わったきっかけは、やはり2001年に登場したiPodの存在。ポータブルオーディオという概念が急速に進み、iPhoneが新登場します。

 

「このころから外で音楽を聞く人が増え、それにともなって自宅で音楽を聴くときにもポータブルオーディオを使う人が増えてきました。音楽プレイヤーもさまざまありましたが、スマホの一人勝ちで、現在でも音楽再生デバイスはスマホが主役です。また、はじめはCDを取り込んでスマホで再生する、という方法をとっていましたが、そのうちCDを買わずとも音楽をダウンロードできるようになりましたよね。ただ、ダウンロード販売にはそれなりにお金がかかり、そこまでは普及しませんでした。スマホで音楽を聴くという用途では、YouTubeで音楽を再生する方がメジャーでしたね」

 

2015年からはApple Music、Spotify、Amazon musicなどのストリーミングサービスが開始。ダウンロードよりも手軽で安く、さまざまな楽曲を楽しめる月額制の音楽配信サービスは、瞬く間に広がりました。

 

「2017年に登場したiPhone7にイヤホンジャックがなくなり、それが基になってワイヤレスイヤホンの普及が進みました。有線のものは安価なので今でも中高生が使っていますが、今は新たに販売されるイヤホンの8割がたがワイヤレスになっています」

 

ある世代以上の人にとっては、家にいてもイヤホンをして音楽を聴くということに驚くかもしれませんが、騒音の問題などもあり、今はかなりの割合の人が、家でもスマホ+イヤホンで音楽を楽しんでいるのです。

 

折原さん推薦のワイヤレスイヤホン 3

1.ノイズキャンセリングと外音取り込みを切り替えられる

ソニー「LinkBuds S」2万4000円+税

「外部の騒音をカットしてくれるノイズキャンセル機能が搭載されているだけでなく、外の音を取り込んでながら聴きもできるよう、アンビエントサウンド(外音取り込み)モードが搭載されているのが大きな特徴です。電車移動のときなどにはノイズキャンセルに、在宅ワークなどではながら聴きに切り替えられるので、かなり使い勝手のよい製品です」

 

2.ハイエンドオーディオブランドによるエントリーモデル

Final「ZE3000」1万4364円+税

「Finalは20万円ほどするイヤホンを製品化しているなど、かなりハイエンドなオーディオブランドです。超高級ながらも、音楽マニアにウケがいい良質なイヤホンを作る会社の、エントリーモデルがこちらです。やさしい音がするのですが、これは有線イヤホンと同等の音質を出すために、内部のスピーカーを自社設計しているからとのこと。音質にこだわりたい方におすすめです」

 

3.ビギナーにおすすめの高コスパモデル

JVC「HT-A5T」3900円+税

「上記2つよりもかなり価格を抑え、4000円ほどで購入できるイヤホンです。ワイヤレスイヤホンを初めて買う方や中高生におすすめです。また、電車移動しているときに片耳だけなくしてしまう方が多く、遺失物でイヤホンが届くのが本当に多いと聞いています。片耳だけでは使えませんから、なくす心配のある方もこのくらいの価格のものを使ってみるのがいいでしょう。安価な中でも信頼できる音質で、コストパフォーマンスが高いですよ」

 

「しっかり聴き」VS「ながら聴き」
コロナ禍で「ながら聴き」に軍配があがる

イヤホンのトレンドはコロナ禍においても変化がありました。それは“ながら聴き”するためのイヤホンの売れ行きがよくなった、というところだそう。

 

「イヤホンには、しっかり耳を塞いで音楽を聴くタイプのものの他に、耳の穴を塞がず骨を通して音楽を聴く骨伝導のように、外の音を聞きながら音楽も聴けるタイプのものがあります。骨伝導イヤホンは5年以上前からありますが、ランニングをしたり自転車に乗ったりする人に向けた商品という認知が高く、すべてのユーザーが対象というわけではなかったんです。しかしここ3年で、外の音を拾いながら音楽も聴きたいという方が増えたんですね。それはコロナ禍になって在宅ワークが進んだことにあります。音楽を聴きながら作業しつつ、家族の呼びかけやインターフォンは聞き取りたい、というときや、オンライン会議の声を聴きながら別のことをしたい、というふうに、ながら聴きが求められる場面が増えたのです」

 

折原さん推薦の「ながら聴き」イヤホン 3

1.耳へのストレスがかからない骨伝導タイプ

Shokz「OpenMove」1万800円+税

「骨伝導タイプで耳の穴を塞がず、ながら聴きにうってつけの製品です。従来のイヤホンと比べると、骨を介して聴覚に伝わるという性質上、音質のよさは限られてきますが、骨伝導でもこれほどの音質なら充分。長時間つけていても耳へのストレスがかからないので、作業しながら聴いていたいという方にもぴったりです」

 

2.世界初、物理的な“穴”から周囲の音を取り込む

ソニー「LinkBuds」2万1000円+税

「骨伝導ではなく、イヤホンそのものに穴があいているという世界初の構造のイヤホンです。穴を通して外の音が聞こえるように設計されていて、かなり軽量でコンパクト。ソニーの完全ワイヤレスイヤホン史上最小で最軽量です。ながら聴きとしては音質もいいですよ」

 

3.耳を解放するメガネ型イヤホン

ファーウェイ「HUAWEI Eyewear(ウェリントン型フルリム)」2万9800円+税

「ファーウェイは大手通信機器メーカーです。メガネ型でテンプルの部分から音が鳴る製品で、軽く、つけ心地も楽だと思います。テレワークが長くなったり、イヤホンをずっとつけていて耳が痛くなったりしたときに、このHUAWEI Eyewearに切り替えるのもありですよね」

 

在宅なら歓迎!?
コロナ禍で人気再燃するヘッドホン

もともと日本では、存在感があって街なかで目立つヘッドホンの需要が少なかったそう。帽子をかぶりにくい、ヘアスタイルが制限されるなどの理由もあったでしょう。そこへ、リモートワークが進み、ヘッドホン需要も高まってきているようです。電車の中ではつけられなくても、在宅時には使いたいと感じる人が増えたことや、ゲームに使うヘッドホンも人気です。

 

1.ワイヤレスかつノイズキャンセルつき、高音質と三拍子揃ったヒット作

ソニー「WH-1000XM5」4万5000円+税

「日本のメーカー初のヒット商品で、ワイヤレスかつノイズキャンセルつき、高音質と三拍子揃ったアイテムです。イヤホンよりももちろんかさばりますが、自宅でも外でもじっくり音楽を聴く目的で指名買いする方も増えており、一台あるといいなと思える商品です」

 

2.ボイスチャットもできるマイク付きのヘッドホン

Corsair「HS65 SURROUND」1万2000円前後(実売価格・編集部調べ)

「こちらは有線で、ブームマイクがついているタイプのヘッドホンです。対戦相手や仲間とボイスチャットしながら進むPCゲームの流行で、このタイプが売れ行きを伸ばしています。オンライン会議など、話す必要のある場面でも使うことができるので、遊びにも仕事にも使えて一石二鳥でもあります。ここ1〜2年で急速に伸び、若い女性にもユーザーが増えています」

 

自分の世界を大切にしたいときに、あるいは心地よく仕事をするために、音楽はもう暮らしの一部になっていると言えるでしょう。日頃のストレス解消にも、よい音質でリラックスできるような鑑賞タイムを過ごせたらいいですね。

 

【プロフィール】

AVライター / 折原一也

1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年よりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員も務めている。

Xperia新モデル「Xperia 5 IV」発表! カメラやオーディオが大きく進化

ソニーはXperiaの新モデル「Xperia 5 IV」を発表しました。近年のXperiaで顕著なプロユースも叶えるエンタメマシン化が、Xperia 5でも実現されています。前モデル「Xperia 5 III」から、主にディスプレイ、カメラやオーディオで大きく進化。その詳細をお届けします。

 

カラーバリエーションはブラック、エクリュホワイト、グリーンの3色。156×67×8.2mmで前モデルよりコンパクトながら、バッテリー容量は5000mAhに増加。ワイヤレスチャージやおすそわけ充電に対応しています。(※Xperia 5 III…157×68×8.2mm、4500mAh)

 

ディスプレイも前モデルと比較し、輝度が50%向上して視認性がアップしたほか、視聴環境に応じて、白飛びや黒つぶれを軽減し、コンテンツの明暗をしっかり再現する「リアルタイムHDRドライブ」を搭載しています。

 

カメラは、すべてのレンズに120fps高速読み出しセンサーを搭載。後述する「リアルタイム瞳AF」や広いダイナミックレンジ、4k 120fps ハイフレームレート/スローモーション撮動画影などの撮影性能が実現されました。

 

動画撮影は、4K 120fpsのスローモーション撮影が可能なほか、BASICモードで「瞳AF」や「オブジェクトトラッキング」を搭載。安定した動画をエモーショナルな表現力を持って生み出すことが可能になりました。

 

写真撮影では、20fpsのAF/AE連写撮影とHDRにより、豊かな色彩と高コントラストな写真が撮れる「HDR連写」が可能です。

 

また、すべての焦点距離で高精度に瞳を検知する「リアルタイム瞳AF」(人物/動物)や、AIによる距離情報解析によって、動く被写体にもピントを合わせ続けることができる「リアルタイムトラッキング」を搭載しています。

 

フロントカメラはセンサーサイズが従来の1/4インチから1/2.9インチへと大きくなり、4K HDR撮影に対応。画素数も800万画素から1200万画素にアップしました。明るくノイズが少ない自撮りが可能です。

 

新構造のフルステージステレオスピーカーは、前モデルより最大音圧約30%、低音域(100-200Hz)の音圧が20~50%向上。スピーカーユニットには専用エンクロージャーを搭載し、筐体の振動による不要な音を抑制。マグネット増強による駆動力の強化と、大振幅に対応する各部の構造の改良が行われています。

 

クラウドプロセシングで、ノイズや部屋の残響特性の除去を行い、真空管マイクの周波数特性やスタジオ録音機材の繊細・良質な響きを再現し、ハイクオリティのレコーディング体験を提供する「Music Pro」も搭載しています。(※月額課金制。初月100MBのデータ高音質化まで無料)

 

その他、「ゲームエンハンサー」のライブストリーミング機能では、視聴者のチャットをオーバーレイで表示可能なほか、ストリーミング画面のレイアウトを簡単にカスタマイズ可能です。

 

Xperia 5 IV SPEC●SoC:Snapdragon 8 Gen 1 Mobile Platform ●ディスプレイ:6.1インチ 21:9 FHD+ 120Hz OLED ●RAM:8GB ●ROM:128GB、256GB ●リアカメラ:1200万画素(16mm超広角・24mm広角・60mm望遠) ●バッテリー:5000mAh ●サイズ:156×67×8.2mm ●質量:172g

ソニー、スマホゲーム開発会社「Savage Game Studios」を買収! 新たにモバイルゲーム開発部門も設立

ソニーは29日、モバイルゲーム開発会社のSavage Game Studiosを買収したことや、新たに設立するPlayStation Studiosのモバイル部門に加入させることを発表しました。

↑Image:Sony

 

「コンソール用ゲーム機用の開発とは別に」つまりPS4やPS5用ゲーム開発部門とは独立して運営され、そもそも「PlayStationや私たちのゲームになじみのない消費者」=プレステのゲームを触ったこともなく、あるいは知らない人たちにゲームを届ける目標が強調されています。

 

このSavage Game Studiosはまだゲームを制作したことがないようですが、共同創設者らは世界的に大成功を収めた数々のIP関連のモバイルゲーム開発に関わっていたそうです。そしてPlayStationの新規および既存のIPをベースに、外出先でも楽しめる「革新的なゲーム体験」に力を入れていくとのことです。

 

また、Savage Game Studiosは現在「未発表の新しいAAA級モバイルライブサービスアクションのモバイルゲーム」に取り組んでいると述べつつ、それ以上の詳細は明かしていません。

 

ここでいうライブサービスとは「基本無料でアイテム等で課金」するゲームのことで、ソニー傘下にあるBungie開発の「Destiny 2」が成功を収めているスタイルです。今のところ「Destiny 2」はPS4/PS5やPC版に限られていますが、スマートフォン向けに広げて行くのかもしれません。

 

ソニーは今年5月の事業説明会でも、今後はゲーム部門でPCとモバイル部門の比率を増やしていく方針を打ち出していました。PS4/PS5とモバイルとは完全に色分けされており、どうやらPS Vitaのようなモバイルゲーム機を再び投入する気はなさそうです。

 

Source:PlayStation.Blog

PlayStation 5が5500円アップへ…買うなら値上げ前の今?

ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、「PlayStation 5(以下、PS5)」の価格を改定すると発表しました。残念ながら、日本でも9月15日(木)から値上げとなっています。

↑Rokas Tenys/Shutterstock.com

 

これまで、日本では「PS5(Ultra HD Blu-rayディスクドライブ搭載版)」が5万4978円(以下すべて税込)、「PS5 デジタル・エディション」が4万3978円にて販売されていました。しかし、9月15日からは以下の価格となります。

 

PS5(Ultra HD Blu-rayディスクドライブ搭載版):6万478円

PS5 デジタル・エディション:4万9478円

 

というわけで、どちらも5,500円の値上げとなっています。これについて、ソニーは「世界中で発生している物価の上昇や、好ましくない為替の動向」が原因だと説明しているのです。

 

なお値上げは日本だけでなく、欧州、中東、アフリカ、ラテンアメリカ、カナダでも予定されています。PS5が欲しい方は、9月15日の値上げ前に買ってしまったほうがいいかもしれませんね。

 

Source: PlayStation.Blog

【連載】ミドルエイジのためのTechTrend/ソニー「REON POCKET 3」で、夏以外でも‟暑さ”に備える

今回は、最先端の涼感デジタルガジェットを活用して、この夏の暑さを私がどう乗り切ったかをお話します。この夏、筆者はソニーが発売した“着るクーラー”「REON POCKET 3(レオンポケット3)」を暑さ対策のために活用しました。

 

繰り返し使えるソニーの“着るクーラー”

レオンポケット3は首もとの肌に直接当てて体を冷やすウェアラブルデバイスです。小さな本体の中には、電圧を加えると発熱/吸熱(冷却)するペルチェ素子と呼ばれる部品が組み込まれています。ノートパソコンやデジタルカメラなど、モバイル機器の熱を抑えるための冷却システムにもよく使われる部品です。

 

このペルチェ素子による冷感効果を、ステンレスパネルを介して肌に密着させることで得られるところにレオンポケットの特徴があります。様々なセンサー部品、ユーザーの肌の表面温度を検知して最適な温度に調整するアルゴリズムも含めて、ソニーの最先端技術がこの手のひらサイズのガジェットに詰まっています。

↑ソニーが今年発売した“着るクーラー”の最新モデル「REON POCKET 3」

 

レオンポケットを首もとに装着する理由は、近くに集まる血管やリンパ節を冷やすことで全身に涼感を伝えるためです。ソニーからはレオンポケットを首もとに収納するための専用シャツが発売されていますが、同じソニーが発売するレオンポケット専用のネックバンドがあれば、男女服装を問わず身に着けることができます。身体を冷やしすぎることがないので、ミドルエイジの暑さ対策にピッタリなデバイスといえるのではないでしょうか。

↑首もとに装着して、ペルチェ素子の吸熱効果により涼感を得るガジェットです

 

本体の設定や操作はiOS/Android対応のモバイルアプリ「REON POCKET」から行います。寒い季節にはポケットサイズの暖房器具としても使えるオールシーズンアイテムです。価格は1万4850円(税込)ですが、内蔵バッテリーを充電して繰り返し使えるのでしっかり元が取れると思います。

 

ハンディファンや冷感ウェア。それぞれの長短所

レオンポケット3のほかにも、様々な夏の涼感ガジェットがあります。

 

コンパクトなハンディファン(扇風機)は、手持ちタイプやネックバンドスタイルまで様々なバリエーションが揃っています。値段が手頃なところも魅力です。

 

手持ちタイプのハンディファンは、歩きながら使う時に片方の手がふさがってしまうのが難点。ネックバンドスタイルのファンも含めて、ビジネスの商談や会議など緊張感が漂う場面では堂々と使いにくいところもあります。対するソニーのレオンポケット3は装着していても目立たないので、人に知られることなく涼めるメリットがあります。

↑ハンディファンも夏定番の涼感ガジェットになりましたが、動作音も鳴るので、会議などビジネスシーンでは使いづらいアイテムです

 

扇風機型の冷却ファンを内蔵するベスト(ウェア)もあります。レオンポケット3は炎天下の屋外での使用が推奨されていませんが、作業服メーカーなどが開発したファン内蔵ベストの中には暑い日の屋外作業にも使えることをアピールする製品があります。

 

ファン内蔵ベストは衣服の中で勢いよく風を循環させて涼感を得る仕組みなので、ダウンジャケットのように着ぶくれした様子に見えてしまいます。周囲にファンノイズも聞こえるため、使用できる場面が限られます。

 

家電メーカーの山善が今年発売した涼感ウエア「DIRECT COOL」シリーズは、凍らせたペットボトルの水をウェア全体に張り巡らせたチューブに循環させて体を冷やすというユニークな水冷式の製品です。動きやすく、ファンノイズもない涼感ウェアとして要注目です。課題は本体の充電と冷水の用意がともに必要になることでしょうか。

↑山善が発売した涼感ウエア「DIRECT COOL」シリーズ。水冷式のベストタイプなので静かに涼しくなれるところが特徴です

 

使い捨ての涼感アイテムは経済的なのか

ドラッグストアに足を運ぶと様々な涼感アイテムが見つかります。体を拭くシートやスプレータイプの商品は使い捨て・使い切りのものが多く、必要な時に買い足しながら気軽に使えます。

 

これらの涼感アイテムは、充電やアプリとの接続も必要ないため誰でも簡単に使えます。一方で使用後はゴミになったり、季節が過ぎて余ったぶんは無駄になりがちです。

↑ドラッグストアなどで販売されているボディシートも夏には欠かせません。気軽に使い捨てられますが、使用後はゴミになるところが難点

 

最近は冷蔵庫で凍らせたゲル状の保冷剤を中に詰めて繰り返し使える冷感アイテムもあります。手軽でエコな反面、毎度使う前に凍らせる手間と時間がかかったり、涼感が長い時間続きません。夏が来るたびに買い換えたりすると、結果的にはあまり経済的といえないかもしれません。

 

レオンポケット3は本体が防水・防汗仕様ではないため、体を激しく動かすスポーツ中の使用には不向きです。ソニーでは、レオンポケット3を気温35度以上の炎天下で長時間使うことを控えるようユーザーに伝えています。本機に限らず、あらゆるガジェットや涼感アイテムに頼り切って炎天下の屋外に身を乗り出すことは危険です。できる限り日陰に身を隠したり、水分補給をまめに心がけるようにしましょう。

 

外出時に万一、本体のバッテリーが切れてしまうとレオンポケットも役に立ちません。外で長時間使う予定が見えている場合は、USBケーブルとモバイルバッテリーを一緒に持ち歩くと安心です。バッテリーの容量にもよりますが、レオンポケット3を最も強い冷却レベルに設定しても最大約8時間まで連続して涼めます。

↑REON POCKETはモバイルバッテリーに対応。屋外で長時間、涼感を落とすことなく使い続けられるところも魅力的です

 

自宅やオフィスにいる間はエアコンを少し高めの温度に設定したうえで、レオンポケット3を併用すると電気代の節約にもつながります。高齢の家族を熱中症から守るヘルスケアデバイスとしてもレオンポケット3が使えそうです。本機も含めて様々な涼感アイテムを併用しながら暑い夏を攻略したいものです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

動画は特筆すべき仕上がりに、ソニーの「α7 Ⅳ」はコスパ高い

各ジャンルの有識者たちに“栄誉ある”金字塔的アイテムを聞き込み。最新のテクノロジーを結集したベストバイをドドンと紹介していく!!

 

トレンドのデジタルガジェットを、各ジャンルに精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”の数々を紹介する。いま何を買うべきか、迷った際の指針にしてほしい! 今回はソニーの「α7 Ⅳ」だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

上位モデル譲りの処理能力を備え使い勝手も抜群

【デジタル一眼カメラ】

ソニー

α7 Ⅳ

実売価格32万8900円(ボディ)

新開発の約3300万画素センサーと画像処理エンジンを搭載したミラーレス一眼。上位機譲りの処理能力を備え、階調表現や色再現度などの画質が進化したほか、AF精度も向上した。5.5段ぶんの5軸手ブレ補正に対応。

 

SPEC●撮像素子:約3300万画素 35mm判フルサイズ●レンズマウント:ソニーEマウント●ディスプレイ:3.0型103万6800ドット(バリアングル式)●撮影設定登録:9モード(本体)●サイズ/質量:W131.3×H96.4×D79.8mm/約658g

 

私が激推しします!

フォトグラファー

永山昌克 さん

ポートレートや商品撮影を得意とする写真家。雑誌やウェブでカメラやガジェットのレビュー記事の執筆も行う。

 

プロカメラマンとして活躍する永山さんは、本機が価格以上の実力を秘めていると語る。

 

「小型軽量かつ高画素を実現する優秀なモデルで、ソニーのほかのカメラと比べると、コスパの高さが光ります。画像処理エンジンは上位機種にも搭載されている最新世代のものを採用するとともに、高画質機能も多数搭載。人気のルック『S-Cinetone』も受け継いでいて、動画撮影時は特筆すべきキレイな仕上がりに。同社の30万円前後のラインナップでは初めて4K60pの動画撮影に対応し、フルサイズのHDMI端子を採用した点も大きなポイントです」

 

ほかにも進化点は数多くある。

 

「露出補正ダイヤルが改良されてカスタマイズ可能に。動画と静止画の切り替えスイッチが新設されたのも便利ですね。静止画モードと動画モード、それぞれの設定値が個別に記憶できるようになり、1台2役で使えるようになったのはうれしいです。また、同社のカメラはアクセサリーも充実。ソニーEマウントを採用しており、交換レンズが豊富という優位性も忘れてはなりません。大容量データを記録する用途を想定するなら、『CFexpress』カードがマストバイ。防塵・防滴性など、タフさの面でも恩恵は大きいですね」

 

↑「クリエイティブルック」は10モードから選べ、彩度やシャドウなどさらに細かい調整も。設定を保存しておけば、容易に思い通りの写真や動画が撮れる

 

↑フルサイズながら小型・軽量のハイブリッド機として快適な操作性を実現。ダイヤルを回して静止画、動画、S&Qモードの切り替えが行える

 

↑最上位機種でも採用する最新の画像処理エンジンを搭載。AFや画質調整などのリアルタイム処理を一括で行い、遅延時間が短縮された

 

大容量データを素早く書き込むならCFexpressカードが最適!

ソニー

CFexpress Type A メモリーカード CEA-Gシリーズ

実売価格2万6400円(80GB)

連続撮影した写真や高ビットレート動画など、大容量データの書き込みに適したメモリーカード。落下強度7.5m、IP57の防塵防水性能を備えるなど、厳しい環境での撮影にも耐えうるタフさを誇る。

↑連写した静止画や4K動画などの大容量データをPCへ転送するのに最適。読み出し速度は最大で約800MB/sだ

甲子園のヒーロー「斎藤佑樹」が今思うこと、これからのこと。そしてお気に入りのモノとは?

昨季限りでプロ野球のユニフォームを脱いだ斎藤佑樹は、言わずと知れたかつての“甲子園のヒーロー”だ。2006年夏、早実のエースだった斎藤が駒大苫小牧・田中将大選手(現東北楽天ゴールデンイーグルス所属)と繰り広げた、引き分け再試合に持ち込まれたほどの死闘は、今も語り継がれている。そして16年後、今年の甲子園では始球式をつとめたうえ、仙台育英が悲願を果たした決勝戦では解説席に現れ、“神解説”と大きな話題を集めた。

 

斎藤佑樹はいま何を考え、どこへ向かうのか。これまであまり明かされなかったプライベートも含めて、ざっくばらんに語ってもらった。

 

↑インタビューの間は常に笑顔が絶えず、気さくにトークを展開。現役を引退してから、「表情が穏やかになった」と言われることが多いという

 

「ゲットナビ、めちゃめちゃ好きなんですよ! この3年くらい毎号読んでます。インタビューのオファーをいただけて本当にうれしかったです」

 

ポーカーフェイスで、寡黙で、ストイック。筆者が野球選手としての斎藤佑樹に抱いていた印象とは異なる——多少のリップサービスはあったにせよ——社交的で自然体な青年の姿がそこにあった。家電やガジェット、時計、クルマなどモノ全般の情報に広くアンテナを張るという斎藤さんが、いま特に凝っているのは写真撮影だという。

 

「風景や空を撮ることが多いですね。月の周期は常にチェックしていて、満月を撮ったり、逆に星がキレイに見える新月のときを狙ってみたり。星空を撮りたいときは、街の灯りが少ないところまでクルマでパッと出かけることもあります。この間、北海道の美瑛町にある白金青い池という有名な観光スポットに行ったんですが、かなり良い写真が撮れました」

 

「達成感を得られるのが写真の魅力。いつか個展を開いてみたいです」

 

愛用するソニーα7SⅢは元々、現役時代に自身の投球フォームを記録してチェックするために購入したもの。趣味としての撮影を本格的に始めたのは現役を退いてからのことだが、すぐにのめり込んだ。

 

「カメラが好きなのは、撮影で達成感を得られるからかもしれません。僕は子どものころから野球の練習やトレーニングをして、試合で結果を出すことで達成感を得てきました。写真もそれと似ているところがあって、撮るものを事前にリサーチしたり、自身の撮影技術を高めたり、色々な準備をして撮影に臨みます。その結果として良い写真が撮れたら達成感を味わえる。写真を見た人からそれを褒めてもらえればさらにうれしいですね。腕を磨いて良い写真がたくさんストックできたら、いつか個展を開いてみたいと思っています」

 

斎藤佑樹のフェイバリットアイテム 1

●ミラーレス一眼
ソニー「α7S Ⅲ」実売価格44万9900円(ボディ)

有効1210万画素の裏面照射型CMOSセンサー「Exmor R」を搭載。画像処理エンジンは新開発のBIONZ XRを採用し、最高感度は拡張でISO409600を実現する。新開発の放熱構造により、長時間の4K動画記録も可能だ。

 

「フォームチェック用カメラが、趣味での相棒になりました」

「投球フォームを動画で記録してチェックするために購入しました。現役引退してその用途はなくなりましたが、いまでは趣味の撮影での相棒となりました。特に星空や夜景を撮るのが好きで、いつでも撮れるよう持ち歩いています」

 

カメラに限らず、あらゆることに対してこだわりが強いほうだという。現役時代はもちろん、引退したいまでも身体のケアには人一倍気を使っているが、特に意識を高く持つのが「睡眠」だ。

 

「2020年の秋にヒジの靭帯を断裂して新しい医療を受けていたんですが、そのときに先生から『再生に必要なテストステロンと成長ホルモンの分泌には、質の良い睡眠が必須』と言われたことがきっかけで、こだわるようになりました。たまに寝違えることがあったので、まずはしっかりデータを取ってマットレスの硬さを見直し、シーリー製の柔らかいものに変えました。これは肌触りも良くてストレスを感じることがなく、とても気に入っています。寝室のエアコンと加湿空気清浄機は国内メーカー製の高性能モデル。あとは、ディフューザーを使って、リラックスできるシトラス系の香りで部屋を満たすのもポイントです。天井に取り付けたポップインアラジンでヒーリング系の映像と音楽を流しながら寝ています。現役時代から移動中に寝るタイプじゃなかったぶん、自宅の睡眠空間にこだわりを持っているんです」

 

毎日欠かさないジムトレーニングも、ボディメンテナンスに対するこだわりのひとつだ。パーソナルトレーナーをつけて、ハードなメニューで自分を追い込んでいる。

 

「現役時代よりしっかりやってるんじゃないかっていうくらいで、終わったあとはヘロヘロになってます。スーツをカッコ良く着こなせる肉体を目指していて、ベンチプレスをしっかりやっています。現役時代は胸回りの可動域を広げるためにベンチプレスをやっていなかったので新鮮です。魅せる肉体に仕上がってきてますよ」

 

本来は「とても好き」だという酒も、質の高い睡眠やジムトレーニングといった毎日の“ルーティン”を守るために控えている。

 

「20代のころはチームメイトとハメを外すこともありました(笑)。米国アリゾナでのキャンプ中、後輩の(杉谷)拳士とクラフトビール専門店に繰り出したり……。ただ30歳を過ぎてから節制し始めて、引退後も酔うほど飲んだ日はありません。毎日活動するなかで、酒に酔ったことで思うようにいかなくなってしまうのがイヤなんです。翌日に何もなければハメを外しても良いのですが、毎日やるべきことはあるので、あまりそういう気になりませんね。最近流行っている低アルコール飲料や、お酒テイストのノンアルコール飲料は結構好きです。この間初めてノンアルワインを飲みましたが、思っていた以上に美味しくて驚きました」

 

↑本誌を毎月愛読する理由は「モノだけじゃなくて、トレンド全体を把握できるのが良い」から。ほかにも様々なメディアをチェックしている

 

「メタバース空間を活用して、何ができるか考えています」

 

インタビューの合間にも本誌をパラパラとめくり、「このカメラが欲しいんですよね〜」とか「この家電って本当に良いんですか?」と気さくに尋ねてきた斎藤さんが、最も興味を示していたのは「メタバース」の特集記事だ。

 

「新しいことがやりたくて、いま勉強しているところです。コロナ禍で気軽に外出できない状況が続くなか、スポーツ界にもメタバースの波が必ず来ます。例えば、北海道日本ハムファイターズの本拠地は2023年に新球場へ移転することが決まっていますが、道内の人でないと実際に訪れるのは難しい。そこで、メタバース空間内に球場や周辺施設を再現できれば、これまでにないエンタテインメントビジネスが生まれると思うんです。アバターが着るユニフォームなどグッズも販売できるし、バーチャルならファンと選手との交流もさかんになるはず。僕も何かアイデアを出してファイターズや野球界を盛り上げたいという気持ちがあります。メタバース空間内に僕が撮った写真を並べて個展を開くというのも良いですね(笑)」

 

次のステージへ進むためインプットを続ける斎藤さんに、“いま一番やりたいこと”を聞いた。

 

「色々とありますが……今年の夏に富士山に登る予定です。そこで達成感を味わえると思いますし、ビジネスへの活力も得たいですね」

 

野球界で幾度も頂点に立った斎藤佑樹は、新たなる高みを目指してスタートを切ったところだ。

 

斎藤佑樹のフェイバリットアイテム 2

●一体型VRヘッドセット
Oculus「Oculus Quest 2」実売価格3万7180円(128GB)

Meta(旧Facebook)が展開するシリーズ最新モデル(現在はMeta Quest 2に名称変更)。スマホやPCなどと接続せずに使えるスタンドアローン型で、頭部だけでなく全身の動きに対応する高いトラッキング性能を備える。

「メタバースを楽しむため、真っ先に購入しました」

「『メタバース』に興味を持って勉強するようになり、まず購入したのがコレです。いまのところはVRChatを楽しんだり、シューティングゲームをプレイしたりといった用途ですが、今後どんどんやりたいことが増えるはず!」

 

斎藤佑樹のフェイバリットアイテム 3

●照明一体型プロジェクター
ポップイン「popIn Aladdin 2」実売価格9万9800円

LEDシーリングライトとプロジェクター、スピーカーが一体となったデバイス。Android 9.0を搭載し、YouTubeなどの動画配信サービスをはじめとする様々なコンテンツを楽しめる。フルHD画質で最大120インチの投写が可能。

「ベッドルームに設置して、月の映像に癒されています」

「ベッドルームに設置して映像と音を楽しんでいます。以前は寝る前にNetflixで映画をよく見ていたのですが、いつも途中で落ちてしまって最後までたどり着けなくて(笑)。いまは月の映像を見て癒されながら寝ています」

 

斎藤佑樹のフェイバリットアイテム 4

●電子レンジ
バルミューダ「BALMUDA The Range」実売価格4万7850円

ムダを削ぎ落としたシンプルなデザインが特徴。自動/手動での温めや解凍モードなどをダイヤルで直感的に設定できる。オーブン機能も備え、パンなどの発酵にも対応。操作音にギターサウンドを採用しているのもユニークだ。

「シンプルなデザインが気に入り、バルミューダで揃えています」

「白物らしくない、シンプルでオシャレなデザインのバルミューダがお気に入り。このレンジのほか、BALMUDA The ToasterやBALMUDA The Potなどを揃えて、キッチン回りで統一感を出していますね」

 

Profile

斎藤佑樹

早実高3年時の夏の甲子園で激闘の末に優勝を飾り、一躍全国区のスターに。早大入学後からすぐに主戦投手として活躍し、4年時には主将も務めた。2010年のドラフト会議では1位指名で4球団が競合した後、北海道日本ハムファイターズに入団。プロ入り後は度重なるケガに悩まされながらも11シーズンを送り、21年に現役引退。同年12月に株式会社斎藤佑樹を設立した。
Instagram @yuki____saito

 

撮影/千葉タイチ

 

※『GetNavi』2022年4月号のインタビュー記事を再構成し、転載したものです。

待ってました! PlayStation VR2は2023年初頭に発売決定!

プレイステーション公式アカウントは、次期VRヘッドセット「PlayStation VR2(以下、PSVR2)」を2023年初頭に発売すると発表しました!

↑プレイステーション公式/Twitterより

 

PlayStation VR2は2016年に発売されたVRヘッドセット「PlayStation VR」の後継モデルで、4K HDRディスプレイや110度の視野角、90/120Hzのなめらかなフレームレート、フォービエイテッド・レンダリング(プレイヤーの中心視野ほど高解像度になり、視野の外側に行くに従い低解像度で描画する手法)などの先進技術を搭載。さらに、新型コントローラー「PlayStation VR2 Senseコントローラー」もデザインと機能が一新されています。

 

 

ゲームタイトルとしては、『バイオハザード ヴィレッジ』『Horizon Call of the Mountain』などの投入を予定。さらに、ヘッドセットを装着したままで周囲を見渡せる「シースルービュー」などの新機能も追加発表されています。

 

今回のアナウンスでは、具体的な発売日や価格は明かされていません。投入地域についても言及はありませんが、日本語でのアナウンスということもあり、日本でも真っ先にローンチされることを期待したいものです。

 

Source: プレイステーション公式/Twitter

PS4、Xbox Oneの倍以上も売れていたことが裁判資料から明らかに

前世代のゲーム専用機、ソニーのPlayStation 4(以下「PS4」)がマイクロソフト(以下「MS」)のXbox Oneより2倍以上も売れていたことが、ブラジルの裁判資料から明らかになりました。

PS4の世界販売台数はXbox Oneの倍以上だった!

 

これはMSがゲーム大手企業アクティビジョン・ブリザードの買収につき、ブラジルの規制当局CADE(日本の公正取引委員会に相当)との裁判で提出した文書から確認されたことです。

 

それによれば(17~18Pの段落46)「前世代でソニーはゲーム機の販売台数がXbox(One)の2倍以上を記録」したと書かれています。

 

今年1月、ソニーはPS4が全世界で1億1700万台以上も売れたことを確認し、最も人気あるPlayStation 2(1億5500万台以上)には及ばないにせよ、歴代で最も売れたPSハードだと述べていました。

 

 

かたやMSはゲーム専用機の販売台数をあまり明かしていませんが、もしも今回の裁判資料での主張が正しければ、Xbox Oneシリーズ(廉価モデルのSや強化型のXを含む)はその半分程度、つまり5000~6000万台だったようです。

 

今回の裁判文書には、MS自らが認識しているゲーム機市場の位置づけや、ソニーの新世代ハード(PlayStation 5、以下「PS5」)と直接競合せずに「ゲーマー中心」のXboxゲームパスを推進したいとの意向も示され、Xboxゲームパスへのアクティビジョン・ブリザードの持つコンテンツの収録は市場の『転機』(独占)を意味する」との主張に反論しています。

 

さらに「“デバイス中心”のビジネス戦略から、より消費者に重きを置く“ゲーマー中心”のサービスへと移行する」意図についても詳しく説明されています。

 

また「ゲーム機戦争」という言葉が使われ、「ブランドへの忠誠心のため」Xboxは次世代/現世代のサイクルでも「PlayStationが引き続き市場で強い地位を占める」ため、うまく競争できないともほのめかされています。

 

つまりXbox Series X|SをPS5よりも多く売ることはすでに諦めている、ゲーム専用機の市場を独占するつもりはない。今後はゲーム機戦争から降りて、スマートフォンやタブレットでも遊べるゲームサブスクリプション+クラウドゲーミングに軸足を移す、ということでしょう。

 

ゲーム機メーカーは1台当たりの儲けが少ない薄利多売であり、ソフトを供給するサードパーティからのライセンス料で稼ぐビジネスモデルであることは広く知られています。すでに初代Xboxを送り出してから20年以上が経ち、MSもハードウェアでの競争から降りて、Office 365と同じような定額サービスに移行したいのかもしれません。

 

Source:CADE
via:Eurogamer

マイクロソフト、ソニーがXboxゲームパス妨害のため「ブロッキング代」を支払っていると主張!

米マイクロソフト(以下「MS」)は、開発者がXboxゲームパスにゲームを提供することを邪魔するため、ソニーが「ブロッキング権」の代金を支払っていると主張していることが報じられています。

↑マイクロソフト VS. ソニー

 

この主張はブラジルの経済擁護行政委員会(CADE/日本の公正取引委員会に相当)に提出された文書に書かれたものであり、MSによるゲームパブリッシャー大手アクティビジョン・ブリザード買収に関する審査の一部となっています。

 

なぜ買収が審査されているかといえば、Xboxプラットフォームを持つMSが巨大なゲームソフト企業を買収することが独占禁止法に違反しているかどうかを調べるためです。

 

さてMSがCADEに提出した書類では「ゲームパスの拡大を続けるMSの能力は、そうした成長を抑えようとするソニーの願いにより妨げられてきた」と述べられています。ソニーはゲーム開発者がゲームパスやその他の競合するサブスクリプション(定額制サービス)にコンテンツが追加されるのを防ぐため「ブロッキング権代」を開発者に支払っているとのことです。

 

もしもソニーがゲーム開発者に「他のサブスクにゲームを提供させない」ために追加でお金を払っているのが本当だとしても、それが問題だとは限りません。資金などを支援したゲームプラットフォームが、開発者に期限付きで競合プラットフォームに提供しない契約を結ぶのはよくあることです。

 

たとえばPC版『シェンムー3』がEpic Gamesストア時限独占となり、Steam版は1年遅れとなったこともありました。ゲームのパブリッシングに関する契約は複雑になりがちで、公正か不公正かをたやすく判断はできません。

 

MSにしても、同社のアプリストアで扱うPCゲームの販売手数料が本来は30%のところを、ストリーミングの権利を引き換えに12%に引き下げることを検討していたとの機密文書が明らかにされていました

 

そもそもMSがソニーを批判しているのは、同社がアクティビジョン買収につき、『Call of Duty』(以下「CoD」。アクティビジョンが開発・販売)シリーズがかけがえのない存在であり、Xbox独占になればゲーム機の売れ行きにも影響を与えるとして、要は反対する意見をブラジル政府に出しているためです。

 

すっかりMSとソニーの泥仕合になった印象もありますが、CoDシリーズは全世界的に大人気シリーズのため、PS5への提供を辞められては困るというソニーの心配も理解はできそうです。

 

一応はMS側も「現在ある(マルチプラットフォームの)契約を守り、今後もCoDシリーズをPlayStationに提供し続けたい意向」を表明してはいますが、さらに「時限独占にしない」など譲歩を求められるかもしれません。

 

 

Source:CADE(Word doc) 
via:The Verge

【西田宗千佳連載】ソニーのINZONEは「ゲーマーに認めてもらう」ことを目指す

Vol.117-3

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回は、ソニーのゲーミングブランド「INZONE」について解説。ソニーが持つ強みをどう活かしているのかを見ていく。

↑ソニーが6月に発表したPCゲーミング向けオーディオ・ビジュアルデバイスのブランド「INZONE」

 

ゲーミングPC向け製品市場の特徴は2つある。

 

ひとつは、「完全な個人向け」。家族と共有するものではないし、どれが良いか、という判断は“欲しい人”自身が決める。高額な製品は家族全体でシェアすることが多いが、趣味性が高いものは話が変わってくる。カメラはその最たるものだが、ゲーミングPCやその周辺機器も似ている。重要なのは、購入する個人の好み・目的への合致だ。

 

2つめは、オンラインでの購入比率がほかの商品以上に高いこと。ごく少数のゲーミングPCに強い店や専門店を除くと、品物を店頭に置いている例は少ない。いかにオンラインで訴求するかが重要な市場だ。その場合には、どちらかといえばスペックと価格のバランス、いわゆる「コスパ」重視になりやすい。

 

ソニーはこうした市場に、比較的価格の高い製品を投入してきた。理由は、ゲーミングPC関連市場を「良い製品を支持してくれる市場」と判断してのものだ。

 

たとえばPCディスプレイ。ビジネス向けは完全に価格勝負になっており、高価格なものは一部の「クリエイター向け」だけになっている。だが、遅延を短くし、画質にもこだわったものを「ゲーマー向け」として売った方が、市場規模は大きく単価も高くなるし、なにより、しっかり注目してもらえる。

 

テレビは家族と相談しないと買えないが、趣味のゲーミング・ディスプレイはまた別。従来ならなかなか成立しにくかった、「個人向けの高価なディスプレイ」という市場が、ゲームを軸にして成立するようになってきたというわけだ。

 

もちろん、同じようなことはどのメーカーも考えている。しかし、そこではやはり、「ソニー」というブランドと画質に対するノウハウは有利な要因になる。

 

ヘッドホンも同様で、過当競争の感があるスマホ・オーディオ向けとは違う市場で、同じノウハウを活用した製品を売ることが、市場開拓につながる。

 

ただし、ソニーには弱みもある。

 

AV機器やPlayStationブランドでの知名度はあっても、ゲーミングPCの世界では新参者、という点だ。ゲーマーの世界はゲーマー同士で、この10年ほどで市場が醸成されてきた。遅延や操作性などで、ゲーミングPCならではの要素が多く、評価は「ゲーマー」というインナーサークルにいないと高まらない。

 

ソニーとしては、今年出した初代モデルは、「自信作でもあるが、ゲーマーへの挨拶でもある」ようだ。これが受け入れられるかどうかで、来年以降のビジネスも決まる。同社は今年ヒットしなければ、という考え方ではなく、「ここからどうゲーマー内部での評価を高めるか」を考えているようだ。

 

では、もうひとつの「ゲーミングPC市場」に取り組む日本メーカー、NECパーソナルコンピュータはどう市場を攻めようとしているのだろうか? その点は次回解説する。

 

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ソニー、PS5の「拍手」システム廃止を予告。あまり使われていなかったから……

PlayStation 5には発売当初から「拍手」システムがありました。オンラインマルチプレイゲームで一緒にプレイした人に拍手を送って、感謝の気持ちを伝えられるしくみです。

PlayStation 5

 

ソニーはこの「拍手」システムを2022年秋には廃止する予定だと発表しました。その理由は「予想していたほど使われていなかったから」だそうです。

 

もともと「拍手」システムは、オンライン協力プレイでの交流を促すために導入されたもの。拍手には「協力的」や「フレンドリー」、「フェアプレイ」や「リーダー」の4種類があり、それぞれ何個もらえたかがPSNのプロフィールに表示されます。

↑Image:SIE

 

でも公式リリースによれば「予想していた使用率には達しなかった」とのこと。そのため一度リストラして努力の方向を見直し、「コミュニティがお互いにポジティブなメッセージを送り続けることを推奨」すると述べています。つまり、拍手とは別の方法でゲーム仲間を褒め合える方法を探るようです。

 

この機能が削除されると、拍手を送ったり受け取ったりもできなくなり、すでに獲得していた拍手も消えてしまう模様です。それでも、まだピンチを助けてもらったのに感謝を伝えていないプレステ仲間がいるようであれば、今のうちに拍手を送っておくのがいいのかもしれません。

 

残念ながら1つの機能はもうすぐ去りますが、新たな機能がやって来る予定です。先月、ソニーは新たなロイヤリティプログラム「PlayStation Stars」 を発表しています。

 

これはゲームをプレイしたりトーナメントに優勝するなど様々なクリア条件を満たすことで「ロイヤリティポイント」を獲得でき、「コレクティブル(デジタルアイテム)」というご褒美も用意されるというもの。現在は初期テスト中ですが、一般公開を楽しみに待ちたいところです。

 

Source:PlayStation.com
via:The Verge

【西田宗千佳連載】ソニーの中でも例外、ゲーミングブランド「INZONE」の狙いは何か

Vol.117-2

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回は、世界におけるゲーミングPC市場と、ソニーのゲーミングブランド「INZONE」に注目する。

↑ソニーが6月に発表したPCゲーミング向けオーディオ・ビジュアルデバイスのブランド「INZONE」

 

ゲーミングPCは世界中で販売が広がっている。2021年10月に調査会社IDCが公開した調査結果によると、世界でのゲーミングPCおよびゲーム向けディスプレイの合計出荷台数は、2021年第2四半期に1560万台へと伸びた。これは19.3%増の成長で、IDCは2025年まで成長が続くと予測している。ゲーミングPCの出荷台数が5230万台、ゲーミングディスプレイの出荷台数は2640万台に到達するという。

 

PCの全世界出荷台数は3億数千万台と言われており、ゲーミングPCはその数%、というところではある。だが、絶対数は十分に大きく単価も高いので、皆ビジネスに乗り出しているわけだ。

 

ゲーミングPCは、コロナ禍で伸びた市場でもある。ゲーム関連は、ゲーミングPCだけが伸びたわけではなく他の機器もコロナ禍の「巣ごもり需要」で伸びている。だが、PCとしてビジネス向けよりも単価が高いうえに、ディスプレイやヘッドホン、キーボードにマウスと、派生製品が多く、市場としては魅力的である、というのが各社共通の見解だ。

 

一方、ゲーミングPC自体も含め、一般的なPC向けとは売れる製品が異なる、というのもまた事実であり、イージーに作った商品は意外とヒットしづらい。

 

例えばキーボードは、いくらでも低価格な製品はあるのだが、反応速度やキーの同時認識など、ゲーム向けにカスタマイズすべき要素を備えていないと売れない。そうしたモノを、eスポーツのプロプレーヤーやYouTuberなど、ゲームファンに訴求力のある層と連携して売っていく、マーケティング上の工夫も必要になる。

 

そうした部分は海外市場が先行している。日本はPC向けゲーム市場がコロナ禍になって立ち上がってきたところはあるので、海外市場から日本に参入する企業の方が多いし、国内市場向けにやっているところは、海外でのゲーミングPC市場から学んで進めているところがほとんどだ。

 

ソニーの「INZONE」はゲーミングPC向けとしては後発であるが、販売が「日本だけではない」ところがポイントになる。

 

ご存知のように、ソニーは世界的なブランドだ。だが、販売している製品は国によってかなり異なる。家電製品全体を見たとき、世界中で同じ製品が売れるジャンルの方が少ない。販売ルートも商品の好みも違う市場に対応するには、「その国で売れる」製品を作る必要がある。

 

そうした傾向は白物家電で顕著なのだが、ソニーが扱うテレビやスピーカーですら、完全に同じラインナップを売っているわけではない。

 

例外はスマートフォンやカメラくらいだろうか。

 

実は、INZONEはその“例外”にあたる。世界中で盛り上がるゲーミングPC市場は、どの国でもニーズが近い。だから、「世界中で売れる良い製品」を作って売ることが大きなビジネスになり得る。ソニーが参入したのは、そうした市場の特質を読んでのことでもあるのだ。

 

では、ソニーはどこを強みとするのか? その点は次回解説していく。

 

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楽しみの幅が広がる! ロボットトイ「toio」のオリジナルマット印刷サービス開始

ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、「toio(トイオ)」の新たなサービスとして、ネット印刷サービスを展開するグラフィック社と提携し、手軽にtoio用オリジナルマットが作成できる、グラフィック社の新サービス「toio用プレイマット・カード オンデマンド印刷サービス」を開始したことを発表しました。

 

toioは、専用マットとの組み合わせにより、位置情報を正確に読み取ることが可能になるキューブ型ロボット。同サービスにより、toioの位置制御情報が施された専用マットにユーザーが自らデザインした図柄を印刷することができるようになります。

 

作成したオリジナルマットを、ビジュアルプログラミング「toio Do(トイオ・ドゥ)」を活用したサンプルプログラムやその他のプログラミング言語/ツールを活用したアプリケーションと組み合わせることにより、より魅力的な独自のコンテンツを楽しむことができます。

 

また、SIEが開発した規定デザインマット「ダンジョン迷路マット」「宇宙マット」「コトバハカセマット」も、同サービスより購入可能。3種類の規定デザインマットに対応するサンプルプログラムはtoio Doで提供されており、このデザインのマットを使って、すぐにtoioで遊ぶことができます。

 

印刷は10枚から可能で、作成・購入したマットをサンプルプログラムと一緒にプログラミング教育の教材として利用することや、家族や友達へ配布し一緒に楽しむなど、様々な場面で活用できます。参考価格は10枚2940円(税込)。

【西田宗千佳連載】日本でも本格化する「ゲーミングPC」の波

Vol.117-1

 

本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回のテーマはNEC PCのLAVIE GX発売がきっかけとなる、日本製ゲーミングPCの本格化。海外と比べ低い普及率はどう高まっていくのか。

↑実売価格21万9780円からのNEC PC「LAVIE GX」。上位モデルのCPUは第12世代 インテル Core i7-12700F、グラフィックスはNVIDIA GeForce RTX 3060を搭載し、クリエイター向けPCとしても十分なスペックだ。PC向けゲームに精通した技術者が、ゲームを快適にプレイできる環境設定などをアドバイスするサポートが1年間利用できる

 

NEC PCとソニーがゲーミングPCに注目

NECパーソナルコンピュータ(NEC PC)は、ゲーミングPC「LAVIE GX」を7月14日に発売した。同社は40年前に発売された「PC-9801」をゲーミングPCの元祖と位置付け、24年ぶりの市場再参入と言っている。だが、このあたりについては当時のPC事情からすると異論のある人も多そうだ。

 

ここで重要なのは、NEC PCのような日本市場を中心としたPCメーカーが、ゲーミングPCに注目しているという点にある。NEC PC執行役員の河島良輔氏は、「海外ではゲーミングPCの比率が15%に伸びている。この製品だけですぐに大きな売り上げ比率の増加にはならないと思うが、数年かけていろいろな製品を増やしていけば、最終的に海外に近い比率まで伸びるのではないか」と期待を語る。今回は“リビングにおけるゲーミング・デスクトップ”というコンセプトだが、ほかの形の製品も考えていく計画であるという。

 

同じように、ゲーミングPCの世界に期待をかけるのがソニーだ。といっても、PCを売るわけではない。ソニーはあらたに「INZONE」というブランドを作り、ゲーミングディスプレイやゲーミングヘッドセットを販売する。

 

個人向け市場、特に若者向け市場でゲーミングPCの利用が伸び、関連機器市場も大幅に拡大している状況がある。だが一方で価格重視でもあり、“良いものを作れば売れる”と考えたため、ソニーは差別化できると確信し、参入を決めたのだ。ソニーは日本国内だけのビジネスではなく、世界中でINZONEブランドを展開する。「BRAVIA」や「α」、「ウォークマン」に並ぶサブブランドを立ち上げたと考えれば、ソニーの力の入れようも想像できる。

 

コロナ禍で大きく伸びたPC向けのゲーム市場

両社がゲーミングPC市場への参入を決定した理由には、コロナ禍が大きく影響している。日本は家庭用ゲーム機が強く、ゲーミングPCは海外に比べ弱い傾向にあった。だがコロナ禍においては、世界中でゲーム市場が大幅に伸びた。そのなかでは家庭用ゲーム機だけでなくPC市場が大幅に拡大しており、日本でも状況は同様だ。

 

NEC PCの発表会に登壇した、カプコンCS第二開発統括編成部の砂野元気氏は、「カプコンが販売する数百タイトルにおいて、PC向けが占める割合は3割まで伸びている」と話す。そこまで大きくなってきているならば、ゲームメーカーはPC対応ゲームを拡大するし、PCメーカーや周辺機器メーカーも、ゲーミングPC市場を重視するのも当然と言える。

 

ゲーミングPCは、キーボードなどの要素を除くと“高性能で十分なエアフローを備えたPC”でもある。これまで高性能PCはクリエイターもしくは業務向けという側面が強かったわけだが、味付けを変えればゲーマー向けにもなる。ディスプレイなどの周辺機器も同様だ。

 

ただ、単なる高機能製品ではもうゲーマーは満足しなくなっている。“ゲームに向く要素”がより重要になり、海外ではその追求が進んでいるためだ。

 

では、各社はどこで差別化を図っていくのか? コロナ禍でゲーミングPCが増えた本当の理由は何なのか? そうした部分は次回解説する。

 

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PS5、新機能のテストをスタート。1440p解像度やゲームリストが追加!

ソニーはPlayStation 5につき、要望の多かった1440p解像度への対応テストを開始しました。日本を含む一部地域の参加者にPS5システムソフトウェアのベータが配布され、一足早く数々の新機能を試してもらうことになります。

↑Image:Sony Interactive Entertainment

 

なお、ベータプログラムはこちらから申込みでき、抽選での参加となります。

 

今回のベータでは1440p解像度(垂直解像度が1440ピクセル)でのHDMI映像出力に対応し、対応しているPCモニターやテレビで新たな解像度を選べるようになりました。1440pに対応しているゲームはネイティブ1440p解像度で楽しむことができ、4Kなどさらに高い解像度に対応しているものは1440pまで落とすことで、アンチエイリアシング(ジャギーを抑える)が改善する場合もあります。

 

ベータ版ソフトをインストールしたPS5では、設定から[スクリーンとビデオ]>[1440p出力をテスト]でHDMI接続している画面が1440p対応かどうかを確認できます。その一方で、VRRは1440pに非対応とも警告されています。

↑Image:Sony Interactive Entertainment

 

また最新ベータ版では、ゲームを整理しやすい「ゲームリスト」が追加されました。まずゲームリストを作成し、追加したいゲームを選び、リストに名前を付け……ということで、Windows PCやiPhoneで言うところのフォルダに近い感覚のようです。

↑Image:Sony Interactive Entertainment

ゲームリストは最大15個まで作成でき、各ゲームリストには100タイトルまでゲーム追加が可能。ディスク版、デジタル版、ストリーミング版を追加することや、同じゲームを複数のゲームリストに追加もできます。

 

さらに、新たなソーシャル機能もあり。パーティメンバーにゲームプレイの画面をシェアするよう頼んだり、フレンドがプレイしているゲームに参加できる通知も追加されます。また、スタンプやボイスメッセージをグループに送ったり、3Dオーディオとステレオの違いを聴き比べて、好みの設定を選ぶこともできます。

 

これらの新機能はベータプログラム参加者を対象としてテストしてから、今後数か月のうちに全てのPS5ユーザー向けに展開される予定です。インディーゲームを山ほど買っている人には、ゲームリストが便利な機能となりそうです。

 

Source:Playstation.Blog

プレステ公認! おしゃれなiPhone合体コントローラーが海外登場

周辺機器メーカーのBackboneは、iPhoneに合体させて利用するゲーミングコントローラー「Backbone One – PlayStation Edition」を海外発表しました。こちら、PlayStationからの公式ライセンスを受けた製品となります。

↑ Backboneより

 

Backbone One – PlayStation EditionはPlayStationに対応したコントローラーで、「エレガントな色、素材、仕上げは、PS5のDualSenceワイヤレスコントローラーのデザインからインスピレーションを得ている」と案内されています。

 

本体にはPlayStation専用のボタンとXboxのアナログスティックの配置を採用しています。そしてモバイルアプリ「Remote Play」を利用すれば、PS4およびPS5のタイトルをiPhoneでストリーミング再生しつつ、ゲームプレイを楽しむことも可能です。

 

コントローラーの電源はiPhoneから取得するので、充電は不要。また、イヤホンジャックを利用し、イヤホンやヘッドホンでサウンドを再生することもできます。

 

海外テックメディアのThe Vergeによれば、本コントローラーはApple ArcadeやXbox Game Pass、Stadiaでのゲームプレイに対応。ただし、ボタンの表示と入力がコントローラーと一致しない可能性が高いそうです。

 

Backbone One – PlayStation Editionの海外価格は99.99ドル(約1万3000円)で、米国やカナダなどにて販売中。おしゃれかつ高品質なBackboneのPlayStation対応コントローラー、ぜひ日本への投入を待ちたいものです。

 

Source: ソニー via 9to5Mac

ヘッドセットを装着したまま自分の周りが見られる!「 PS VR2」の新機能が公開

ソニーは、次期VRヘッドセット「PlayStation VR2(以下、PS VR2)」に搭載される、シースルービューなどの複数の機能をブログにて公開しています。

↑(画像提供/ソニー)

 

PS VR2は初代モデル「PlayStation VR」の後継VRヘッドセットで、本体デザインやスペック、コントローラーを一新。ヘッドセットに搭載されたカメラでプレーヤーの動きを検知する「インサイド・アウト・トラッキング」や、「視線トラッキング」などの機能が搭載されます。

↑シースルービューを使えば、こんなこともできる(画像提供/ソニー)

 

新機能のシースルービューでは、ヘッドセットを装着した状態でも自分の周囲を見ることが可能。これにより、ヘッドセットの装着後にコントローラーを探すことができるようになります。ゲーム映像と周囲の映像の切り替えは、ファンクションボタンの押し込みやPS VR2の設定から可能。

 

PS VR2では別売りのPS5用HDカメラを使用することで、PS VR2を装着したまま自分の姿を録画し、配信することができます。また、ヘッドセットとコントローラーを組み合わせて、PS VR2のプレイエリアをカスタマイズすることも可能。

 

さらに、VRゲームコンテンツを360度の視界で楽しめる「VRモード」や、仮想空間上の巨大な画面で通常のゲームやメディアコンテンツが楽しめる「シネマティックモード」も搭載されます。

 

かなり高性能なVRヘッドセットとして登場するであろうPS VR2。リリース時期は未発表ですが、期待は高まるばかりです。

 

Source: PlayStation.Blog