ダイソン8製品が「Amazon ブラックフライデー」が登場! 掃除機、ヘアケア製品がセール対象に

ダイソンが「Amazon ブラックフライデー」に参加し、掃除機、ヘアケア製品など合計8製品がセール対象となります。

 

先行セール11月27 日0:00~11月28日 23:59と、「Amazon ブラックフライデー」11月29日 0:00~12月6日 23:59の両期間を通じて、セール価格で購入できます。一部をご紹介します!

 

記事のポイント

アタッチメントが充実した、Amazon限定のお得なパッケージのコードレス掃除機が、Amazon ブラックフライデーの期間限定で、お求めやすくなります。軽量かつパワフルで、水拭きも掃除機がけもできる「Dyson Digital Slim Submarine」や、ドライヤーとスタイラーといったヘアケア製品もセール対象です。在庫がなくなり次第終了するので、気になる方はお早めに!

 

・フロアケア製品

セール対象製品は、「Dyson Digital Slim Submarine」、「Dyson V12 Detect Slim Fluffy Plus」、「Dyson V8 Origin」の3台です。

 

「Dyson Digital Slim Submarine」は、小型、軽量なのにパワフルな吸引力を実現するモーターを搭載したDigital Slimに、ウェットローラーヘッドが搭載されたモデル。掃除機がけ後の仕上げの水拭きもできます。

↑「Dyson V12 Detect Slim Fluffy Plus」

 

・ヘアケア製品

人気のドライヤーとスタイラーがセール対象になっています。

 

「Dyson Supersonicヘアドライヤー」は、髪の水分量を守りながら速乾を叶えるだけでなく、付属のなめらかツールでシルクのような指ざわりに仕上げるとのこと。「Dyson Airwrapマルチスタイラー」は、ドライもスタイリングもでき、濡れた髪を乾かしながら自然な巻き髪を作れます。

↑「Dyson Supersonicヘアドライヤー」

二酸化窒素を1.5倍除去するダイソンの空気清浄機「De-NOxシリーズ」

ダイソンは、同社の空気清浄機の最上位となる「De-NOxシリーズ」3機種を、ダイソン公式オンラインストアおよびダイソン直営店、その他一部家電量販店などで2024年10月7日より順次販売します。

 

ラインナップは、空気清浄機・扇風機・ヒーターの機能を備えた「Dyson Purifier Hot+Cool HP2 De-NOx 空気清浄ファンヒーター」(直販価格8万8999円)、空気清浄機・扇風機・加湿器の機能を備えた「Dyson Purifier Humidify+Cool PH2 De-NOx 加湿空気清浄機」(同9万9000円)、空気清浄機・扇風機の機能を備えた「Dyson Purifier Cool PC2 De-NOx 空気清浄ファン」(同7万8999円)の3機種。

ダイソン「De-NOxシリーズ」

 

記事のポイント

有害物質とされる二酸化窒素の除去力を強化した空気清浄機のシリーズ。特に都市部は排気ガスによる汚染が増加しているということで、大きな通り沿いやクルマ通りの多いエリアに住んでいる方は導入してみるとよいかもしれません。

 

自動車の排気ガスや燃料の燃焼などが原因で空気中に排出されるNO2(二酸化窒素)は、呼吸器疾患の原因にもなるとされる有害物質。ダイソンのDe-NOxシリーズは、汚染物質であるNO2を従来のダイソンの空気清浄機シリーズに比べて1.5倍多く除去することができます。

 

De-NOxシリーズに新たに搭載された「K‐カーボンフィルター」は、炭酸カリウム(K2CO3)を豊富に含み、空気汚染の原因となるNO2を従来の活性炭フィルターよりも最大1.5倍多く除去します。

 

また、NO2のほかにも、室内の木材製品やカーペット、塗料、壁紙などから発生するホルムアルデヒドも検知し、分解、除去します。

 

気流を増幅させる独自設計の送風口で、遠くにある空気の汚れまでも引き寄せて空気を循環させる独自のAir Multiplierテクノロジーにより、部屋全体の空気を浄化します。

 

De-NOxシリーズ全機種が「MyDysonアプリ」に対応しており、遠隔で空気清浄機能や加湿機能の操作、そして室内と屋外の空気質情報をリアルタイムで確認することが可能。さらに、スマートホーム機器の新たな共通規格Matterにも対応しており、インターネット接続を使うことなく、規格が異なるIoTデバイスをシームレスに管理できます。(※Matterは2025年より対応)

製品名 Dyson Purifier Hot+Cool HP2 De-NOx

空気清浄ファンヒーター

Dyson Purifier Humidify+Cool PH2 De-NOx

加湿空気清浄機

Dyson Purifier Cool PC2 De-NOx

空気清浄ファン

機能 空気清浄機

ヒーター

扇風機

空気清浄機

加湿器

扇風機

空気清浄機

扇風機

消費電力 最小6w/最大40w
(温風モード:最大1400w)
最小2w/最大50w 最小6w/最大40w
空気清浄能力適用床面積(畳) 9畳(30分) 12畳(30分) 12畳(30分)
25畳(60分) 36畳(60分) 35畳(60分)
(8畳を浄化する目安27分) (8畳を浄化する目安22分) (8畳を浄化する目安22分)
暖房能力
適用床面積(畳)
10畳/5畳(コンクリート住宅)
6畳/4畳(木造住宅)
加湿能力
適用床面積(畳)
10畳/6畳(350mL/h)
本体サイズ(mm)
(高さ×幅×奥行き)
764mm×248mm×248mm 923mm×312mm×312mm 1,050mm×220mm×220mm
本体質量(kg) 5.55kg 8.12kg 4.91kg

 

ダイソン
「De-NOxシリーズ」
2024年10月7日発売
直販価格:7万8999円~9万9000円(税込)

 

水拭きと掃除機がけを同時に! ダイソン初の水拭きクリーナー「Dyson WashG1」

ダイソンは9月12日、水拭きと掃除機がけを同時に実施できる初の水拭きクリーナー「Dyson WashG1」の国内発売を発表しました。ダイソン公式サイトでは9月20日から、家電量販店などでは10月7日から順次販売開始します。

 

記事のポイント

オーソドックスな吸引式ではないものの、掃除機としての機能もしっかり使える二刀流のクリーナーです。給水などの作業がある都合上、手入れは一般的な掃除機よりも大変そうではありますが、汚れやすいリビングダイニングルームの掃除などで重宝しそうですね。

 

吸水性の高いマイクロファイバー素材のウェットローラーと独自の給水システムを搭載。ヘッド内蔵のブラシバーがウェットローラーに付着した固形ゴミや髪の毛をダストトレイへ、アルミニウム製プレートが汚れた水をかき取り汚水タンクへと送ることで、1度のストロークにより水拭きと掃除の効果を同時に得られるとしています。固形物と水分がまざった汚れをまとめて取り除けるほか、給水量を汚れの種類に合わせて4段階でコントロールすることで、様々な状態の汚れに対応できるとのことです。

↑毎分250回転のウェットローラーがゴミを巻き込んで集めつつ、水拭きもしてくれます

 

フローリング、タイル、ラミネート、ビニールの床など、水拭き可能な床材であれば幅広く利用可能。独自の分離テクノロジーにより、内部の固形ゴミと汚水を分離することで、掃除からゴミ捨てまでを手軽で衛生的に実施できるとしています。

↑給水モードは合計4つ。汚れにあわせて選択できます

 

ウェットローラーやクリーナー内部のセルフクリーニング機能も搭載されており、毎掃除後のウェットローラーの手洗いは不要。水タンクは開口部が大きく取られており、使用後の手入れで汚水に触れてしまわないよう配慮されています。

 

価格はオープン。

熱ダメージを抑えてストレートヘアを実現!「Dyson Airstrait ストレイトナー」がついに日本上陸

ダイソンは、風の力で自然なストレートヘアをつくる「Dyson Airstrait ストレイトナー」を2024年8月1日より順次発売。本製品は昨年5月のアメリカNYで発表され、各国ですでに販売されているモデルです。

「Dyson Airstrait ストレイトナー」はヘアアイロンのように高温のプレートを使って髪をストレートにするのではなく、風の力で乾かしながら、髪をストレートにするストレートドライヤー。過度な熱によるダメージから髪を守り、濡れた髪を乾かしながらストレートにすることができるとのこと。2つのモードがあり、ウェットモードでは、濡れた状態の髪を乾かしながらストレートに、ドライモードでは、乾いた髪からも使用することができます。自然な動きやボリュームを保ちつつ、ツヤのあるストレートヘアへ導くといいます。

 

ヘアスタイリングの悩みを解決

ダイソン グローバルヘア調査によると、消費者はヘアスタイリングに関する大きな3つの悩みを持っているということが分かりました。1つ目は、スタイリング時の過度な熱によるダメージ。2つ目は、思い通りの仕上がりにならないという悩み。60%の女性がストレートヘアを好みながらも、ヘアアイロンや縮毛矯正では自然なストレートにならないと感じています。そして3つ目の悩みは、スタイリングにかかる時間を短縮したいというものでした。

 

「Dyson Airstrait ストレイトナー」は、これらの悩みを解決するために開発されました。高温プレートではなく、風の力を利用して髪をストレートにするため、ヘアアイロンに比べて過度な熱によるダメージを抑えることができ、より自然な仕上がりになります。そして、濡れた髪を乾かしながらストレートにできるので、ドライとスタイリングを同時に行うことで時間を短縮することができます。

 

コントロールされた風により、素早く乾かしながらストレートに

「Dyson Airstrait ストレイトナー」には、本体のアームに沿って、1.5mmの開口部が2つあります。この開口部から気流を加速させ、高速の気流が下方向に発生します。風が45°の角度で噴射され、1つの噴射口へと収束することで、髪を整えながらなめらかでツヤのあるストレートにすることができます。高速エアブレードが搭載されているので、短時間でかつ髪の強度を保ちながら自然なストレートヘアに。夜、髪を乾かす際に使用することで、翌朝もまとまりのある髪を実現します。

 

テクノロジーによりスタイリングを科学する

髪をスタイリングするには、髪の毛1本1本の内部の水素結合を切断し、その形状を変えることで形を記憶する必要があります。これには、高温の熱または水分が必要です。濡れた状態の髪から風の力でスタイリングすることで、髪の内部の水素結合が切断された状態から、乾かす過程で自然に再結合されるため、高温の熱を与えなくても縮れ毛やうねりを抑えられ、自然なストレートに仕上げることができます。最適な風量と風の流れをコントロールすることで、ダメージを抑えながら、ボリュームと自然な動きを保ちつつ、ストレートヘアを実現することができるといいます。

 

Dyson Hyperdymiumモーター

「Dyson Airstrait ストレイトナー」は、ダイソンのヘアケア技術の代名詞でもあるHyperdymiumモーターを搭載しています。小型・軽量でパワフルなモーターは、1秒間に約11.9リットル以上の空気を送り込み、これにより、最大3.5キロパスカルの風圧が発生し、濡れた髪を乾かしながら、同時にストレートに仕上げるのに必要な風量を発生させます。また、モーターは27mmと小型で、片手に収まるサイズです。

 

インテリジェント・ヒートコントロール

ダイソンの他のヘアケア製品同様、「Dyson Airstrait ストレイトナー」にはインテリジェント・ヒートコントロールが搭載されています。ガラスビーズのサーミスタ(温度センサー)が1秒間に約30回、気流の温度を測定し、マイクロプロセッサーに送られ、ヒーターエレメントを制御し、風量が必要な温度を超えないようにします。これにより、過度な熱によるダメージを防ぎ、髪の輝きやボリュームや動きを保ち、自然なストレートヘアを実現します。

 

製品ラインナップ

「Dyson Airstrait ストレイトナー」は、日本限定で定番カラーとなる「セラミックピンク」、直販限定の「ダークブルー/コッパー」の2色展開です。

ダイソン

商品名:Dyson Airstrait ストレイトナー

価格:オープン価格

風量調整(段階):2段階(低、高)

風温調整(段階):6段階●ウェットモード:80℃/100℃/115℃ ●ドライモード:90℃/105℃/BOOST(最大温度)

本体サイズ:330mm × 41mm × 60mm

本体重量:0.99kg ※ケーブルとプラグを含む

ケーブルコードの長さ:1.98m

キレイな風を遠くまで! 風量もサイズもビッグなダイソン空気清浄機「Dyson Purifier Big + Quiet」をチェック

ダイソンの空気清浄機は、リング形状をした「羽根のない扇風機」としても知られています。その特徴的な形状からダイソンのアイコン製品のひとつでしたが、今年はまったく異なる新シリーズが登場しました。それが新製品となる「Dyson Purifier Big + Quiet」(ダイソン ピュリファイアー ビッグアンドクワイエット/以下、Big + Quiet)シリーズ。

 

新シリーズ最大の特徴は、なんといってもそのパワフルさ。最大100m2の広いスペースの空気を清浄化可能で、オフィスなどの業務用途にも利用できるレベルの風量があるといいます。実際のところ新製品はどうなのか? 発表会にてBig + Quietシリーズの実機をチェックしてきました。

↑新製品はスタンダードな「Dyson Purifier Big + Quiet」(写真右)と上位モデルの「Dyson Purifier Big + Quiet Formaldehyde」(写真左)。両者の違いは「ホルムアルデヒド」を分解できる触媒フィルターの有無とカラーのみ

 

ダイソン史上もっともパワフルな送風性能

新製品最大の特徴は風のパワフルさ。一般的なフィルター式空気清浄機は、本体に吸い込んだ空気をフィルターで濾過して汚れを取り除きます。つまり、どれだけフィルターが高性能でも、空気を「吸い込む」性能が低ければ無意味なのです。しかも、パワーが弱いと汚れた空気をキレイにするのにも時間がかかります。そのため、空気清浄機はフィルター性能とともに風量も重要。そこで、新シリーズは風量を従来モデルの2倍に強化しました。なんと10m先まで送風できる力強さがあるそうです。

↑発表会会場では、Big + Quietの風でシャボン玉を飛ばすデモンストレーションも行われました。シャボン玉は空気中のゴミよりかなり重いにもかかわらず、8m以上しっかり飛んでいました

 

↑独特の形状で気流を制御します。送風角度をリモコンで上下0°、25°、50°に変更できます。左右の角度変更は手動のみ。思った場所に風をピンポイントで送風できる形状は、ダイソンの個人向け空気清浄機「Dyson Pure Cool Me」に似ています

 

風量を強化したためか、本体サイズと重量は名前の通りなかなかのもの。本体サイズは両モデルともに幅41.5×奥行43.4×高さ83cm、重量は写真のスタンダードモデルが11.8kg、上位モデルは11.9kgほどあります。重量はありますが、底面に5個のキャスターを配置しているので移動は指先だけでもスムーズにできました。このサイズ感とパワフルさのため、ダイソンはクリニックや店舗、ホテルなどの業務用途での利用にも期待しているといいます。

↑新製品発表会に登壇したダイソンの空調家電カテゴリーのエンジニアであるテオ・ジョーンズ氏と新製品Big + Quiet。人と並ぶと大きさの印象がわかるでしょうか

 

↑発表会で用意されていた設置イメージ

 

静かな音を実現した3つの技術

ところで、風が強力になるほど気になるのが駆動音。空気清浄機は24時間つけっぱなしという家庭も多いため、うるさい空気清浄機は生活の邪魔になりかねません。Big + Quietは「Quiet(静か)」という名前の通り静音性にもこだわっています。

 

Big + Quietが静かである理由は大きく3つ。ひとつは「ヘルムホルツサイレンサー」と呼ばれる本体頭部分にある空間。この空洞に特定の周波数の音を捉えることで、不快な音を低減させます。

 

2つめはモーターの固定方法。モーターをコンプレッサー内に柔らかく固定することで、モーター回転時の振動を逃がして音の発生を抑えます。

 

最後に「ラビリンスシールド」とよばれる特殊構造。凹凸のある構造体に空気の通り道を作ることで、騒音になりやすい「空気の逆流」を抑えます。これら3つの技術で、Big + Quietは最小21.7dB、最大風量時でも42.7dBとかなり静かです。

↑Big + Quietのカットモデル。指の先にあるギザギザしている構造体がダイソン独自の「ラビリンスシールド」

 

これはうれしい! HEPAフィルターの寿命が約5年に伸びた

フィルターによる空気清浄については従来通り。ウイルスレベルの0.1μm以下の超微粒子まで99.95%除去できるHEPAフィルターに、有害ガスなどの除去ができる活性炭フィルターを搭載。さらに、Big + Quiet Formaldehydeモデルのみホルムアルデヒド分子を水と二酸化炭素に分解する「酸化分解触媒フィルター」を搭載します。

↑本体中央部分にカラー液晶モニターを搭載。リモコン操作でPM2.5などの粒子やガス、ホルムアルデヒドのレベルを表示できます。IoT製品なので、スマートフォンと連携して空気の汚れの推移をスマートフォン上にグラフで表示させることも可能です

 

個人的に嬉しいのが、HEPAフィルターの交換時期が大きく伸びたこと。従来のダイソン製空気清浄機のHEPAフィルター交換目安は約1年でしたが、新製品はHEPAフィルターの大きさを従来の3.8倍に増やしています。これにより、なんとフィルター寿命は最長5年まで伸長。HEPAフィルターは比較的高価な消耗品なので、これはかなり大きなメリットです。ちなみに、活性炭フィルターの交換目安は約2年。ホルムアルデヒド用の酸化分解触媒フィルターは汚れを分解するため、交換の必要はありません。

↑本体の頭部分を外し、外装を引き抜くとHEPAフィルターがお目見え。筒状のHEPAフィルターを引き抜くと、下から活性炭フィルターが出てきます。写真は中央奥がHEPAフィルター。左が活性炭フィルターを巻き付けたBig + Quiet本体

 

↑Big + Quiet Formaldehydeの活性炭フィルターを一部外したところ。活性炭フィルターは分厚い柔らかなシート形状です

 

風量も大きいぶんサイズも大きい

魅力的な機能が多いBig + Quietですが、もちろん気になる点もあります。ひとつは本体の大きさ。従来製品より本体サイズが大きくなったので、狭い部屋では設置が難しいということ。また、従来までのリング形状の空気清浄機は「空気清浄ファン」というジャンルでしたが、新Big + Quietは「空気清浄機」に分類されています。このため風量はアップしているのですがファン(扇風機)としての利用は想定されていません。従来あった左右の自動首振り機能もなくなりました。「空気清浄機としての性能」を追求するため、余計な機能はそぎ落としている製品だという印象です。

 

最初に説明したように、空気清浄機が空気をキレイにするには「高性能なフィルター」「パワフルな送風性能」のどちらも欠かせません。新製品は従来製品の2倍の風量を確保することで、空気清浄機としての性能がパワーアップ。さらに、ダイソンらしい独自性に溢れたデザインも健在です。ダイソンが好きで空気質にこだわりたいなら、ぜひチェックしてほしい製品ですね。

プロが断言した、ヒット確定の水拭きスティック掃除機はコレだ!

コロナ以前の日常がほぼ戻ったいま、気付けば2023年も後半戦に突入。この先売れるアイテムと流行るコトを各ジャンルのプロたちに断言してもらった。見逃し厳禁! NEXTトレンドの波に乗り遅れるな!

※こちらは「GetNavi」2023年9,10月合併号に掲載された記事を再編集したものです。

私が選びました!

家電ライター 近藤克己さん

生活家電を中心に、雑誌やウェブ媒体で執筆活動を行う。レビューや検証記事では常にユーザー目線を大切にしている。

 

厄介な水拭き掃除も屈まずにラクラク行える

夏場は素足で過ごしたくなるが、フローリングの床が皮脂でベタついて不快になりがち。こまめに水拭き掃除をすればよいのだが、雑巾がけはちょっと気が重い。

 

「使い捨てフロアシートは手軽ですが、食べこぼしなどの大きな汚れは引き伸ばしてしまうだけだし、固形物には対応困難。また、ちょっと頑固な汚れは力を入れてゴシゴシ擦る必要も。一方スティッククリーナーなら、ローラーの回転とヘッドの重みにより、ある程度の汚れなら2~3往復できれいに取れるし、吸引するので固形物にも対応できる。面倒でうんざりする拭き掃除が、家電の力でウンとラクになります」(近藤さん)

 

2019年、ドイツの清掃機器メーカー・ケルヒャーから水拭きコードレススティッククリーナーが登場。以降、中小メーカーから同類のモデルが発売されてきたが、今年になって大手から対応機が続々とリリースされている。

 

「ヘッドを取り替えれば通常掃除と水拭きが切り替えられるダイソン、水拭きに特化することで軽量化を実現したAQUA、乾拭きできるハイアール、除菌と乾燥もできるアンカーと、百花繚乱。自分のライフスタイルに合わせて選べるようになりました」(近藤さん)

 

さらに、なんとロボット掃除機大手ロボロックまでも参入し、ますます盛り上がりそうだ。

 

【その①】専用洗剤とお湯が使え固形物や水分もきれいに清掃

AQUA

水拭きフロアクリーナー WIPEL(ワイプル) AQC-WX1P

「水拭き」と「床掃除」を同時に行えるコードレスクリーナー。固形物や水分を吸い取りながら同時に水拭きもできるので、タイパは上々だ。専用洗剤とお湯が使用可能で、皮脂汚れやペットの排泄物などで汚れた床も屈んで手作業で拭き取る必要がなく、ラク&清潔に掃除ができる。

水拭き/吸引:ヘッド一体型

ローラー回転速度:550回転/分

給水カップ容量:400ml

本体質量:約3.4kg

↑付属の充電台にセットしてブラシ洗浄ボタンを押すと、自動で回転ブラシをクリーニング。お手入れが簡単で常に清潔を保てる

 

↑本体約3.4㎏と軽量かつコンパクトな設計なので、取り回しがしやすい。部屋の移動や、階段の上り下りも容易だ

 

↑ 本体前面の給水カップから回転ブラシへ水を供給。水を含んだブラシが汚れを拭き吸い取り、ブラシの汚れと汚れた水を回収カップへ回収する

 

シンプルな構造だから実現した軽量ボディ

水拭き専用で、給水カップに水がない状態では稼働不可です。日常のドライな吸引掃除はできませんが、専用機ゆえにシンプルな構造で3.4㎏の軽さを実現しています。軽さは正義!(近藤)

 

【その②】水拭き・吸引・乾拭きが可能なマルチパワフル吸引が◎

ハイアール

MIZUKI JC-M1A

全国ビルクリーニング技能競技会1位を獲得した清掃のプロと共同開発。汚れを吸引しながら水拭き・乾拭きを行う「マルチパワフル吸引」を搭載し、1台で家中の汚れや床材を清掃する。

水拭き/吸引:ヘッド一体型

ローラー回転速度:500回転/分

給水タンク容量:600ml

本体質量:約4.0kg

↑ローラーブラシの回転と、水拭き時のジャストな供給量の水が、落ちにくい汚れにアプローチ。汚れを拭き取り、素足が気持ち良い床に!

 

和風家屋の掃除にぴったりの一台です

乾拭き用のドライ吸引モードがあり、畳の部屋など水拭きしたくない部屋でも活躍。縁側や廊下は水拭き、畳の居室は乾拭きと同時に 吸引など、和風家屋にも最適です。(近藤)

 

【その③】110℃スチーム&オゾン水で掃除をしながら床を除菌

アンカー・ジャパン

マッハ V1 Ultra

クラファンサイトで9600万円以上の売上を達成。世界初のスチームとオゾン水によるW除菌機能を搭載し、細菌の99.9%を取り除き、食べこぼしや皮脂、ペットの足裏汚れなど目に見えない床の汚れまで掃除できる。

水拭き/吸引:ヘッド一体型

ローラー回転速度:非公表

浄水タンク容量:820ml

本体質量:約5.7kg

↑1万6800Paの吸引掃除と、フローリングやタイル等の水拭き掃除に対応。急速床乾燥機能により水分や拭き跡が残らない

 

床の乾燥までこなす多機能ぶりは特筆

強力な吸引力で日常の掃除、110℃スチーム&オゾン水で水拭き&除菌、さらに床の乾燥までカバーする多機能・高性能モデル。広いマンション住まいにオススメの一台です。(近藤)

ダイソンが水拭きスティッククリーナー界に降臨! やっぱりNEXTヒット間違いなし

コロナ以前の日常がほぼ戻ったいま、気付けば2023年も後半戦に突入。この先売れるアイテムと流行るコトを各ジャンルのプロたちに断言してもらった。見逃し厳禁! NEXTトレンドの波に乗り遅れるな!

※こちらは「GetNavi」2023年9.10月合併号に掲載された記事を再編集したものです。

私が選びました!

家電ライター 近藤克己さん

生活家電を中心に、雑誌やウェブ媒体で執筆活動を行う。レビューや検証記事では常にユーザー目線を大切にしている。

 

コードレスクリーナーの絶対王者が「水拭き」に参入して市場が活性化!

ダイソン

Dyson V12s

Detect Slim Submarine コードレスクリーナー ダイソンストア

同社初の水拭き機能を搭載したコードレス掃除機。自動給水・吸着・かき取る技術を組み合わせたSubmarineウェットローラーヘッドにより、床を水浸しにすることなく、適量の水で水拭きができる。目に見えにくいホコリも光で可視化するFluffy Opticクリーナーヘッド、ベッドやソファなどにも最適な毛絡み防止スクリューツールなども同梱。

水拭き/吸引:ヘッド別体型

ローラー回転速度: 900回転/分

給水タンク容量:300ml

本体質量:約3.2kg

 

厄介な水拭き掃除も屈まずにラクラク行える

夏場は素足で過ごしたくなるが、フローリングの床が皮脂でベタついて不快になりがち。こまめに水拭き掃除をすればよいのだが、雑巾がけはちょっと気が重い。

 

「使い捨てフロアシートは手軽ですが、食べこぼしなどの大きな汚れは引き伸ばしてしまうだけだし、固形物には対応困難。また、ちょっと頑固な汚れは力を入れてゴシゴシ擦る必要も。一方スティッククリーナーなら、ローラーの回転とヘッドの重みにより、ある程度の汚れなら2~3往復できれいに取れるし、吸引するので固形物にも対応できる。面倒でうんざりする拭き掃除が、家電の力でウンとラクになります」(近藤さん)

 

2019年、ドイツの清掃機器メーカー・ケルヒャーから水拭きコードレススティッククリーナーが登場。以降、中小メーカーから同類のモデルが発売されてきたが、今年になって大手から対応機が続々とリリースされている。

 

「ヘッドを取り替えれば通常掃除と水拭きが切り替えられるダイソン、水拭きに特化することで軽量化を実現したAQUA、乾拭きできるハイアール、除菌と乾燥もできるアンカーと、百花繚乱。自分のライフスタイルに合わせて選べるようになりました」(近藤さん)

 

さらに、なんとロボット掃除機大手ロボロックまでも参入し、ますます盛り上がりそうだ。

↑5段階の捕集設計に加えHEPAフィルターを搭載。0.1ミクロンもの微細な粒子も99.99%捕らえ、浄化された空気を排出する

 

↑Submarineウェットローラーヘッド。幅いっぱいに適量の水を行き渡らせ、回転するたびに床を水拭きしながら、汚れをかき取る

 

↑今年4月新登場の Fluffy Opticクリーナーヘッド。従来のクリーナーヘッドの2倍のホコリを可視化し、床面をより広く照らし出す

 

<ヒットアナリティクス>水拭きニーズへの対応が掃除機業界の新トレンドに

「水を自動供給し、汚れを拭き取って吸い上げて、汚れたローラーを自動洗浄。ホコリや髪の毛程度なら水拭きと同時に吸い取ることも可能です。今年続々新モデルが登場し、あのダイソンが参入してきたことで市場拡大に拍車がかかりそう」(近藤さん)

要望もあるけど、「Dyson Zone」は確実に新しいデバイス感を放った製品だ

ダイソン初となるウェアラブル製品、「Dyson Zone空気清浄ヘッドホン」が日本で5月23日に発売された。

 

Dyson Zoneはダイソンが得意とする空気清浄機能を搭載したヘッドホン。ヘッドホンのハウジング部分のコンプレッサーで外気を取り込み、2層構造のフィルターで微細な粒子を除去して、きれいな空気を口元に届けるのが大きな特徴となっている。

↑Dyson Zone

 

ではどのような環境で使うと、身をもってDyson Zoneの良さを体感できそうか。最近だと考えられるのは、カナダの森林火災が影響を及ぼしているといわれるニューヨークだ。微細な「PM2.5」などの粒子状物体が占める濃度は、ニューヨークで過去最大レベルとなっており、実際にマスク姿で黄色く霞んだ街を歩く人の様子も多方面で報じられている。

 

一方の日本はどうかというと、ニューヨークほど身体に害を与える環境ではないように思う。「tenki.jp」で主要都市のPM2.5分布予測を確認したところ、黄色やオレンジ色で「非常に多い」「極めて多い」と示されているのは、日本ではなくお隣の韓国や中国だった。これは6月28日時点でのデータだ。

↑tenki.jpで示されたPM2.5分布予測(6月28日時点)

 

ダイソンによるプレゼンテーションの際も、大気が汚染されている主な街としてニューヨークや中国が紹介され、「日本がめちゃくちゃ汚れている」という発言はなかった。Dyson Zoneの空気清浄機能について身をもって体感するなら、日本を離れて使う必要がありそうだ。

 

少し長い前置きになったが、必要にかられて使用する製品ではない。だが、ジャンルとしては新しく、製品の完成度は気になるところ。そこで、今回Dyson Zoneを試してみた。

 

シールド装着の手間はあるものの、マスクよりも快適

実際に装着してみると、シールドからの風当たりは心地良く、夏場は特に口元が蒸れてくるマスクを長時間しつづけるよりは快適。心地良い空気が口元に当たっていて、蒸し暑い季節にはもってこいだ。

↑シールドから口元にやや涼しい風が当たる感覚だ

 

いい空気を吸っている感はあり、フィルターを通して送られてくる空気を不快に感じることはなかった。ハウジング部の静電フィルターは0.1μmまでの粒子状汚染物質を99%キャッチして、カリウムを含むカーボンフィルターが二酸化窒素(NO2)や二酸化硫黄(SO2)などの酸性ガスを捕らえるとのこと。交換は1年に1回のペースで良いという。

↑微細な汚染物質をキャッチし、きれいな空気を口元のシールドに届けるイメージ

 

口元に最も近いシールドは口や顎に直接触れない構造で、装着時に圧迫感や不快感を覚えることはなかった。

 

だが、ヘッドホンを装着する度にマグネットでシールドを装着しなければならず、これが面倒だと感じる。シールド内のメッシュ部分を水で洗えるのと、ヘッドホン単体として使えるようにシールドの取り外しができる利点はあるわけだが、それにしても装着時にすぐに外れてしまうのが難点だ。

↑シールドはマグネットで装着できるが、外れやすい

 

↑メッシュ部分を取り外して、水で洗える

 

MyDysonアプリで周囲の空気の状態がわかる

MyDysonアプリを使うと、Dyson Zoneの状態を一目で確認でき、空気質やフィルターの寿命などがわかる。後述するアクティブノイズキャンセリング機能のオン/オフはヘッドホンのイヤーカップをダブルタップするか、MyDysonアプリから切り替えることも可能だ。

↑MyDysonアプリ。空気質やヘッドホンの状態、フィルター交換が必要かどうかまで教えてくれる

 

↑ヘッドホンのハウジング部分のカバーを外せば、フィルター交換ができる

 

各項目の中でも特に良いのが空気質のリアルタイムモニタリングだ。これはほかのサイトからデータを引っ張ってきているわけではなく、Dyson Zoneのセンサーが捉えた二酸化窒素(NO2)や、そのほかの酸化ガスの濃度に基づき周囲の空気質を視覚的に表示するもの。空気が汚れているのか、それともきれいなのか、というデータを色付きのグラフで示す。

 

・赤色:とても汚れている(9.0+)

・オレンジ色:汚れている(7.0から8.9)

・黄色:やや汚れている(3.0から6.9)

・緑色:きれい(0から2.9)

 

都内近郊の自宅と都内で試したところ、自宅は緑色できれいな空気質、都内では黄色でやや汚れているという結果となった。ただ、空気質がわかっても、どのようなタイミングでシールドを装着すれば良いのかがわからない。たとえば、アプリで「空気質が悪いです。シールドを装着しましょう」といった注意喚起があると、さらにわかりやすいだろう。アプリのアップデートに期待したい。

↑空気質のグラフとその説明文。どちらもアプリ内で確認できる

 

ヘッドホンとしてはどう?

ではヘッドホン単体で見るとどうか。

 

Dyson Zoneは空気清浄機能とは別にもうひとつの機能を搭載する。アクティブノイズキャンセリング機能だ。

 

ヘッドホンのコンプレッサーは、1分間に最大9750回転する。ただ、コンプレッサーの回転数が高くなるに連れて、大量の空気が移動するとともにノイズも発生する。それを防ぐため、コンプレッサーを内部で吊り下げる構造とし、振動がほかの部品に直接伝わらないようになっている。

↑吊り下げ式のコンプレッサー。振動がほかの部品に伝わりにくくするための工夫だという

 

それに加えて、逆位相の音の波形を生み出すアクティブノイズキャンセリングによって、モーターの回転音や外部のノイズをかき消している。これが実に優秀で、ヘッドホンのハウジング部分にコンプレッサーが埋め込まれていることを忘れてしまうほど、静寂に包まれる。もちろん、完全に消えるわけではなく、若干コンプレッサーの音や車の走行音などは聞こえるが、数メートル離れた人の話し声は聞こえない。アクティブノイズキャンセリング機能をオフにすれば、それらの音はハッキリと聞こえる。

 

音質はどうだろう。テクノやダンスミュージックは、かなりズッシリ耳元で音が鳴る印象だ。ギター1本のフォークソングもカッティングの音がよく聞こえるし、ボーカルや楽器の定位感も損なわれず自然に再現できている。ただ、音数が少ない曲ほどスーというコンプレッサーの音は少し気になる。集中して音楽を楽しみたい場合は厄介だろう。

↑送風量を調節して「低」にして、アクティブノイズキャンセリング機能をオンにしても、コンプレッサー音は微かに聞こえる。どうしても気になる場合は送風を「OFF」にすれば良い

 

とはいえ、コンプレッサーの音を除けば、全体的な聞こえのバランスは良い。低音域や高音域が極端に際立って聞こえることはないし、バスドラムやタム、スネアドラム、ハイハットなども欠けることなくクリアに聞こえる。

 

新しいデバイスを持っている感はあるものの、今後に期待したい部分も

短期間ながら実機を試すと、やはり新しいデバイスを持っている感は確実にある。ヘッドホンはどれも見飽きた、という人にも試す価値はありそうだ。空気清浄機をヘッドホンに詰め込む技術力にはあっぱれだし、息がしづらいマスクをするよりもやや涼しい風が当たって快適なのは確か。

 

とはいえ、新しいデバイスだけにもちろん要望もある。約670gという重さや、目新しさからくる、街で装着したときの気恥ずかしさがあり、結果的に空気清浄機とヘッドホンは別でもいいかもしれない、と思わせる。約12万円の価格も難しいところ。

↑手にするとズッシリとした重さを感じる。装着していると頭や首回りが疲れる

 

ただ、裏を返せばそこには改善の余地があるわけで、今後の進化に期待したいところだ。

 

【フォトギャラリー】(画像をタップすると閲覧できます)

「吸引だけじゃ物足りない!」キレイ好き層にダイソン初の水拭きコードレス「サブマリン」が刺さりそう

ダイソンは水拭きもできる「Dyson V12s Detect Slim Submarine(ダイソン V12s ディテクト スリム サブマリン)」(直販価格12万1000円)と、同社のコードレス史上最もパワフルな「Dyson Gen5detect Absolute(ダイソン ジェンファイブ ディテクト アブソリュート)」(同12万1000円)の2モデルを発売しました。

↑水拭きもできる「Dyson V12s Detect Slim Submarine」(左)と、同社のコードレス史上最もパワフルな「Dyson Gen5detect Absolute」(右)

 

Dyson V12s Detect Slim Submarineはダイソン初の水拭き機能を搭載したモデルで、付属する「Submarineウェットローラーヘッド」を装着することで、「自動給水」から「汚れを吸着」、「汚れを汚水トレイにかき取る」まで自動で行う機能によって床を水拭きできます。吸引掃除と同時に水拭き掃除は行えませんが、これ1台で吸引掃除から水拭き掃除まで一通り行えるのが大きな魅力です。

 

一方、Dyson Gen5detect Absoluteは、毎分最大13万5000回転を実現した最新の「第5世代Hyperdymiumモーター」を搭載。ダイソンのコードレス史上で、最もパワフルであることを売りにしています。0.1μmもの微細な粒子を145回折りたたんだ全長1.9mのフィルターによって99.99%捕えるのが大きな特徴です。

 

ローラーに自動で給水し、汚水はトレイにためる仕組み

パワフルなDyson Gen5detect Absoluteも魅力ですが、標準質量が3.2kgとかなり重いことが惜しいところ。やはり注目は、ダイソン初の水拭き機能を搭載するDyson V12s Detect Slim Submarineです。

 

付属するSubmarineウェットローラーヘッドは、容量300mlの給水タンクと容量360mlの汚水トレイを搭載。8つの自動給水ポイントから毎分18mlの水をウェットローラーに供給し、均等に水を行きわたらせて水拭きを行います。吸着した食べこぼしや液体、皮脂、小さなゴミなどは、内部のステンレススクレイパーがかき取って汚水トレイに排出される仕組みです。1回の給水で最大110m2(約66畳)の床面を水拭き掃除できるとのこと。

↑Dyson V12s Detect Slim Submarineに付属するSubmarineウェットローラーヘッド

 

Submarineウェットローラーヘッドはモーター駆動するものの、吸引機能は搭載していないため、水分などを吸い込んでモーターが壊れる心配は全くありません。なお、吸引掃除をする場合は、付属のFluffy Opticクリーナーヘッドなどを使う必要があります。

↑Submarineウェットローラーヘッドの仕組み。ウェットローラーに接するステンレススクレイパーが汚れをかき取ります

 

↑発表会場では巨大なSubmarineウェットローラーヘッドの模型も展示されていました

 

Submarineウェットローラーヘッドは薄型設計になっており、家具の下など掃除がしにくい場所でもゴミや食べこぼしを水拭きできます。使用後のウェットローラーと本体ケースは希釈した家庭用洗剤によって水洗いが可能なほか、食器洗い乾燥機にも対応しているのでメンテナンスもラクだといいます。

↑Submarineウェットローラーヘッドはワンタッチで分解でき、汚水トレイと給水タンク部、ウェットローラーを取り外せます

 

光でホコリを可視化できるヘッド搭載で吸引掃除も抜かりなし

Dyson V12s Detect Slim Submarineには、光でホコリを可視化できる「Fluffy Opticクリーナーヘッド」も付属しています。2021年に登場した「Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド」に比べて床面をより広く照らし出し、約2倍のホコリを可視化できるようになりました。

 

また、吸気口に設置したピエゾセンサーによってゴミの量とサイズを常に計測。床面の種類やゴミの量によって吸引力を自動調整する機能も備えています。

 

発表会では重曹などをFluffy Opticクリーナーヘッドで掃除するデモと、こぼしたコーヒー、クレヨンによる落書きなどをSubmarineウェットローラーヘッドで掃除するデモが行われました。Fluffy Opticクリーナーヘッドは光でホコリを可視化してキレイに吸い取り、こぼしたコーヒーやクレヨンによる落書きは、Submarineウェットローラーヘッドがしっかりと落とす過程を見ることができました。

↑Fluffy Opticクリーナーヘッドは光でホコリを可視化しながら掃除を行えるのが魅力です

 

↑重曹はしっかりと吸い取ったものの、クレヨンによる落書きは残りました

 

↑ヘッドをSubmarineウェットローラーヘッドに変更。通った後はクレヨンが消えています

 

↑こぼしたコーヒーもこの通りキレイになりました

 

Dyson Gen5detect Absoluteのパワフルさも魅力

発表会ではDyson Gen5detect Absoluteの吸引力の強さについてのデモも行われました。深い溝からゴミを吸い取るデモ、ベッドにベビーパウダーをまき、ベッドパッドとシーツ越しに吸い取るデモが行われました。

↑すき間の奥に詰まったプラスチックのボールのようなものを吸い取るデモ

 

↑左端の浅い溝だけでなく、右端の深い溝からもすべて吸い取りました

 

↑ベッドにベビーパウダーをまき、ベッドパッドとシーツをかぶせた上からDyson Gen5detect Absoluteで吸い取るデモ。ゆっくりと前から後ろに2回に分けて掃除をします

 

↑ベッドパッドとシーツを取り外したところ、掃除機をかけたところ(上部分)だけキレイになりました

 

↑吸い取ったベビーパウダーはこの通りクリアビン(ダストケース)に捕集

 

欲を言えば、このパワフルさでSubmarineウェットローラーヘッドにも対応していれば、“最強”のコードレススティック掃除機になれたのに……その点が少し残念なところです。

 

吸引掃除では物足りなくなったユーザーに刺さる製品

コロナ禍がようやく収まりつつある中で、リモートワークから通勤に戻る会社も多いと思いますが、コロナ禍約3年間の中で我々の生活スタイルが大きく変化しました。室内の清潔感にこだわる方が増えたためか、吸引掃除だけでは足りずに水拭き掃除もしたい、してほしいと思う人は多いのでしょう。その証拠に、ロボット掃除機でも吸引掃除に加えて水拭き掃除を行えるモデルが人気になっています。

 

しかし、水拭き掃除ができるロボット掃除機でも、クレヨンによる落書きのような頑固な汚れはなかなか落とせないのが実情。Dyson V12s Detect Slim Submarineはそんな汚れでもしっかりと落とせるため、「部屋の隅々まで自分の手でしっかりと掃除機がけや水拭き掃除をしたい」という人にはぴったりの製品なのかもしれません。

↑発表会には家事代行サービスを提供するベアーズ取締役副社長で全国家事代行サービス協会 会長を務める高橋ゆきさんが登壇しました。掃除のコツについて「ホコリは乾いているうちに取り除くのがポイントで、汚れは水分を与えて濡らすとふやけて取り除きやすくなります」と語りました。さらに「から拭き、仕上げみがきが拭き掃除のプロにとって重要なポイントです」とのことでした

 

ヒット商品の裏には父から学んだ「意志の強さ」が。ジェイク・ダイソンに聞く、ダイソン哲学と今後

ジェイク・ダイソン氏は創業者ジェームズ氏の長男にして、ソフトウェア、AI、コネクティビティを含む技術開発を主導するチーフエンジニアだ。ダイソン社の未来を担う彼に、同社の哲学と今後について訊いた。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

「コネクティビティが鍵を握る未来はとてもエキサイティングです」

ジェイク・ダイソン

ロンドンのセントラル セント マーチンズ大学で工業デザインを学び、プロダクトデザイナーの道へ。2015年に同氏設立の「ジェイク ダイソン ライト」社がダイソンに統合。現在ダイソンのウェアラブル製品などを統括する。

 

父から「絶対諦めないこと」「恐れないこと」を学んだ

ジェイク氏はプロダクトデザイナーとしてLED照明の開発・製造・販売を行う会社を運営。2015年にダイソン参画後は、ソフトウェア分野のキーマンとなっている。また彼は、父ジェームズ氏が5127個の試作を経て画期的なサイクロン掃除機を開発する過程を間近で見ていた証人でもある。

「父は当時、コーチハウスで様々な実験をし、数多くのアイデアを試していました。父がサイクロン掃除機の仕組みを思いつき、それを段ボールで試作した日のことも覚えています。ただ、その後も父は毎日悪戦苦闘していました。たった2人のサポートスタッフと父だけで、段ボールで作った試作品から信頼性のある掃除機を実際に作り上げたんです。当時コンピュータもない環境で、3人で画期的なサイクロン掃除機を完成させたのは本当にスゴいことだと思います」(ジェイクさん・以下同)

また、当時ジェームズ氏は米国企業との5年に渡る訴訟問題にも苦しんでいた。

「当時の父は訴訟関係の分厚い書類を、蛍光ペンで線を引きながら毎晩毎晩読んでいました。父のスゴいところは独学でエンジニアになり、独力で法律を学んで訴訟に対峙したことです。また彼は独学のマーケッター、独学のセールスマンでもあった。すべてを現場で経験しながらイチから学んでいった。それによってとてもバランスの取れたクレバーな起業家になれたのだと思います。私が父から最も影響を受けたのは『意志の強さ』。10年間も掃除機の開発を続けて決してギブアップしなかった。自分を信じて、ついに何かを達成できることを証明しました。当時は巨大な多国籍企業が市場をリードし、父は単なるピーナッツに過ぎなかった。でも『俺は怖くない。絶対やるぞ!』と言い続けた。『絶対諦めないこと』と『恐れないこと』を父から学びましたね」

↑ジェイク氏が開発を手がけたDyson Solarcycleデスクライト。日時とGPSに基づき自然光をトラッキングし、光の質を調整する

 

エキサイティングな発想は自由な研究から生まれる!

ダイソンの最大の特徴で、哲学と言えるのが「エンジニアファースト」の姿勢。同社は利益のうち他メーカーを遥かに凌ぐ割合を研究開発に充てている。1万4000人以上いる社員の約3分の1がエンジニア・科学者なのも驚きだ。

「『研究』は消費者に見えない部分。我が社では科学者が製品開発の裏で自由に色々な実験・研究をしていて、そこから非常にエキサイティングなアイデアが生まれます。そしてそれを基にエンジニアリングを行う。『このアイデアがこの問題を解決するのではないか!』と気づいたときに開発を進めるんです。ダイソンの将来にとって重要なのはこれまで同様、あくまで『研究』と『実験』です」

 

一方で、時代に合わせて変わってきたことは、エンジニアの仕事の仕方だとジェイク氏は語る。

 

「製品開発のプロセス、研究、発見、そしてエンジニアリングはいまも昔もいっしょ。変わったのはほかの分野・領域に目を向ける部分ですね。世界の様々な領域を見て問題を解決しようとするようになりましたし、掃除機から扇風機、ヘアドライヤー、ヘッドホンと常に新たな興味深い分野に目を向けるようにもなりました」

現在ジェイク氏は、ダイソンの最新製品カテゴリであるウェアラブル部門を統括。画期的なDyson Zone空気清浄ヘッドホンの開発も彼が主導した。

「『大気汚染』はダイソンが解決したかった社会問題のひとつ。空気清浄できるウェアラブルなものを魅力的なかたちで実現したかった。そこで気づいたのが、街中にはヘッドホンをしながら移動している人が多いこと。そのときオーディブルなヘッドホンと空気清浄機は完ぺきな組み合わせだ、この2つが問題解決への正しいアプローチだと考えました。また、私たちにはオーディオ・アコースティックの経験値があります。10年20年と掃除機を静音化する取り組みを続けてきましたし、空気清浄機やヘアドライヤーの静音化にも取り組んできました。気流のノイズの理解、モーターや電子装置の理解・知見が数多くあり、オーディオヘッドホンに関してもベストなサウンドクオリティを提供できる自信があったのです。それでも開発前にはヘッドホンについてたくさん学びましたし、今後もさらに研究していきたいと考えています」

 

今後は「ロボティクス」と「コネクティビティ」が重要

今年創業30周年、日本法人設立25周年を迎える同社は、空気清浄ヘッドホンやロボット掃除機など新製品を続々と発表。世界的テクノロジーカンパニーとしての存在感をますます高めている。

「我々の将来のビジョンは『継続して製品のポートフォリオを拡大していくこと』と『より多くのテクノロジーを生活に生かせるようにすること』。『新分野への投資』も継続していきます。それによって、どんどん新しい領域を切り開いて、イノベーションを続けていきたい。特に『ロボティクス』には非常に興味深い未来があります。さらに、今後は『コネクティビティ』が大きな役割を担うようになるでしょう。『製品をどう使うか』という意味でも、『ひとつの製品がほかのどの製品に反応するか』という意味でも、『コネクティビティ』は重要なテーマです」

 

「ダイソンの複数の製品が連携し合う未来は?」との質問には、「すべてのプロダクトをコネクトできるようにして、我々が製品をモニターできるようにしている」と答えてくれた。

「これは私たちの会社にとっても消費者にとっても重要なポイント。1個の製品が何かを検知したとき、それがほかの製品と関わることがあれば、製品はもっと改善できます。そしてそんな可能性があるなら、我々はそのコネクティビティをどんどん拡大していきたい。すでに我々はそれを基に、独自のエコシステムを確立しています。ヘアケアプロダクトもウエアラブルプロダクトもいろんなものを検知できるようになっている。我々にとって、未来はとてもエキサイティングなのです!」

↑5月23日に行われたプレスカンファレンスではジェイク氏と創業者のジェームズ氏が登壇。Dyson Zoneなど新製品の魅力をアピールした

12人のダイソン・ラバーに聞いた、「ダイソンのここが好き!」「忘れられない思い出!」

ダイソンラバーは各界に多数存在。ここでは、日ごろ本誌制作に携わる識者や執筆陣のなかでも特にダイソン愛の強い12名が集結し、思い出やアツい想いを語ってもらった。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【#1】

家電女優 奈津子さん

SDN48メンバー在籍時、劇場が秋葉原の電気街に近かったことで家電の魅力に目覚め「家電アドバイザー」を取得。Instagram @natsuko_kaden

「多くの製品のレビューや、エンジニアさんへのインタビューをしてきました。常識だけにとらわれず、研究・分析を重ねて常に新しい概念を打ち出す姿勢は学ぶ点が多く、クールで毎度シビレます。ダイソン、ラブ♡」

 

【#2】

家電ライフスタイルプロデューサー 神原サリーさん

新聞社勤務、ライターを経て現職。情報発信のベースとして「家電アトリエ」を構え、様々なメディアで活躍する。

「愛用中の『エアラップスタイラー』に、G-Forceをイメージした心躍るカラーの記念モデルが出たのを知ってすぐに購入! 素焼きの陶器のようで、使うたびにその滑らかな手触りに感動しています。」

 

【#3】

家電ジャーナリスト 安蔵靖志さん

デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆。家電のスペシャリストとして、テレビやラジオなどにも出演する。

「2013年2月に、シンガポールに新設したばかりのモーター製造工場『ダイソン ウエスト パーク』を訪問し、最新のデジタルモーター V4を見学しました。これを搭載するハンドドライヤー『エアブレード』シリーズは未発売だったこともあり、日本発売を待ち遠しく感じたのを思い出します。」

 

【#4】

家電王 中村 剛さん

2002年「TVチャンピオン」のスーパー家電通選手権で優勝。現在は家電王として動画「くらしのラボ」を毎週配信中。

「TVチャンピオンで優勝した当時、サイクロン式の先駆けとして日本に登場したのが、ダイソンデュアルサイクロン技術を採用した『DC05』。これの『永久使用フィルター』がクイズの問題でした。」

 

【#5】

動画クリエイター Masuoさん

YouTubeチャンネル「MasuoTV」「MasuoGames」などを運営。ゲーム実況やスポーツほか、マルチに活躍する。

「昔からダイソンに憧れていたのですが、ひとり暮らしの部屋にはやや大きいのでためらっていました。3年くらい前、小さくて軽い『デジタル スリム フラフィ』が登場し、即購入。うれしくて動画でも紹介しましたし、イメージ通りの使いやすさで掃除をする頻度が爆上がり!

 

【#6】

本誌副編集長/現家電担当 青木宏彰

「家電コーディネーター」の資格を持ち、市場動向にも詳しい。製品評価では機能性に加えて、デザインも重視する。

「『スーパーソニック』のかつてない空洞デザインと圧倒的な大風量には驚かされました。ドライヤー業界、いや美容業界全体に“風穴を開けた”ゲームチェンジャーと言えるでしょう。」

 

【#7】

家電ライター コヤマタカヒロさん

キッチン家電やデジタル、PCに精通するライター。「米・食味鑑定士」の資格を持ち、料理家電の検証記事も多数手がける。

「最初に触れたのは兄が購入した『DC12』でした。そのときに憧れ、いまでも愛用しています!」

 

【#8】

家電芸人 松橋周太呂さん

「家事えもん」の愛称で知られる家事・家電芸人。「掃除能力検定士5級」の資格を持ち、掃除は趣味でもある。

一番感動したのは、初めてフラフィクリーナーヘッドを体感したとき。微細な塵まで吸い切り、サラサラなあの床の感触をいまでも足の裏が覚えています。その後もさらに進化を続けているこのヘッドは、ダイソンの掃除機で最も特筆すべきポイントだと思っています。」

 

【#9】

家電ライター平島憲一郎さん

白物家電全般を手がける。特に掃除機・調理家電に明るく、本誌レビュー記事の多くを執筆。本特集のメインライター。

「2011年3月末、ダイソンの日本オフィスで本国のデザインエンジニアを取材。東日本大震災直後で日本駐留ビジネスマンの多くが一時帰国するなか、日本に残って対応してくれたことに感激しました。」

 

【#10】

白物・美容家電ライター 田中真紀子さん

白物・美容家電を得意とする。ユーザー目線を大切にした主婦ならではの感性で検証やレビューを行う。

「『スーパーソニック』が初めて登場したとき、とんでもないドライヤーが出てきたと度肝を抜かれました。基幹技術はそのまま、いまもツールで進化し続けているのがスゴいです。」

 

【#11】

本誌元家電担当(2014〜16年) 小林史於

本誌家電担当を経て現在はGetNavi webに移籍。本誌在籍中、ジェームズ・ダイソン氏にインタビューした経験あり。

「『V6 マットレスプレス』で自宅の布団を掃除したら、吸い取ったゴミの成分を教えてくれるというモニターに参加。ダニ類の数合計832頭という結果に衝撃を受けたのを覚えています。」

 

【#12】

本誌元家電担当(2009〜10年) 大槻剛史

子煩悩な元編集部員、現営業マン。自宅ではドライヤー等を愛用。軽いヘッドは幼い息子にも扱えて、重宝している。

「ダイソン製品は発表会の撮れ高が常に高く、連載の『おひろめ』でマンガにしたほか、本誌サイズに小型化した『DC26』を原寸大で掲載。校了間際に会場で取材しながらネバッて記事化した思い出があります!」

数字で驚くダイソン! 4372億円、2400万台、6000人…果たして何を示す?

ダイソンは、革新的なプロダクトと、それを支える技術にこだわる「テクノロジーカンパニー」を標榜している。ここでは様々な数字を通してそのこだわりに迫ろう。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

【5127個】

世界初のサイクロン掃除機の完成に要したプロトタイプの数

ジェームズ・ダイソン氏は1983年に初のサイクロン掃除機を発明するまでに、約4年で5127個のプロトタイプを試作。毎回、変更部分は1か所だけにして、その変更で何が変わるか見極めた。成功までの5126回の“失敗”はまさに正解に至るまでの重要なプロセスだった。

↑ジェームズ氏は段ボールからABS樹脂まで様々な素材を使ってプロトタイプを試作した

 

【6000人】

全社員数の3分の1以上がエンジニアと科学者

ダイソンは家族経営企業でありながら世界全体で1万4000人を超える従業員を雇用。そのうち約6000人がエンジニアや科学者である。エンジニア・科学者が社員の3分の1以上を占める企業は異例で、「テクノロジーカンパニー」を標榜するダイソンの姿勢が顕著に現れている。

↑グローバル本社内のロボット研究所の様子。日々、様々なテストを行い知見を蓄積している

 

【4372億円】

テクノロジーの研究開発に投資した額

ダイソンは昨年、テクノロジーの研究開発に27億5000万ポンド(約4372億円/※)を投資する5か年計画を発表。エンジニア、科学者、ソフトウェア開発者からなるグローバルチームを持ち、個体電池セル、デジタルモーター、ロボット工学、AIなどの開発に取り組んでいる。

↑シンガポール初の市営発電所をグローバル本社として改築。様々な研究機能を備え、24時間稼働している

 

【200回】

超過酷な耐久性テスト1セットの回数

ダイソンには「拷問コース」と呼ばれる試験コースがあり、機械的テスト装置を大量に導入するだけでなく、粗暴な家庭よりさらに過酷な条件で試験を実施。数百人が製品を壊すべく最大限に乱暴に扱う。そして200回使用するごとに写真撮影して記録を残している。

↑ダイソンの本社工場にあるテスト施設では、掃除機など各種製品の挙動も試験している

 

【3万6000エーカー】

ダイソン家が運営する農地の総面積

ダイソン家は2012年に「ダイソンファーミング」を設立。19年からカーボンニュートラルを実現し、いまや3万6000エーカーの農地を所有する英国最大の単一生産者に。隣接する嫌気性消化装置で暖めた15エーカーの最新鋭ガラスハウスでは甘み満点の英国産イチゴを栽培している。

↑巨大な温室で70万株のイチゴを栽培。毎年収穫される750トンを英国で販売している

 

【390件】

「ジェームズ ダイソンアワード」の若者支援件数

ジェームズ ダイソン財団が主催する国際エンジニアリングアワード「ジェームズ ダイソン アワード」は、2005年の初開催以来、世界中の若者の発明を計390件支援。受賞をきっかけに作品の製品化や起業を果たした若者も多い。2023年の同アワードは初めてポルトガルで開催される。

↑アワードでは受賞者への賞金授与のほか、アイデアを多くの人に届ける機会を提供

 

【2400万台】

自社工場で1年に作る小型高速モーターの台数

ダイソンは世界最小の高速モーターを自社開発。組み立て工程をロボット化した工場で年間2400万台のモーターが製造される。シンガポールとフィリピンでは完全自動化された工場が24時間稼働。なお、モーターの他社への供給は行わない。

年表で振り返るダイソンの軌跡! 日本初上陸の1986年から今までをプレイバック

1998年にダイソンが日本法人を設立して今年で25年を迎える。ここでは、時代を彩った数々の名品・ヒット商品を紹介しつつ、その輝かしい軌跡を改めて振り返る!

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ジェームズ氏開発の画期的な掃除機は日本で製造販売した

ダイソン社の日本法人設立は1998年だが、創業者ジェームズ・ダイソン氏と日本の関係はさらに10年以上遡る。彼は1983年にはすでに紙パックが不要なサイクロン掃除機を発明していたが、そのライセンス契約を結ぶ相手が見つからずにいた。そんななか興味を示したのが日本の商社エイペックス。彼らはこの革新的なサイクロン掃除機を称賛し、シルバー精工が製造を担当、1986年「G-Force」と名付けられ日本で発売されたのだ。ここで得たライセンス料が、のちのダイソン設立の元手になった。

 

その後もダイソンと日本は格別な関係を持ち続ける。2004年発売のキャニスター型「DC12」は日本の住宅環境に配慮しコンパクト収納を実現した日本専用モデル。2009年発売の「DC26」も同社史上最小・最軽量モデルとしてヒットし、日本マーケットでの人気を決定づける契機となった。

また、ダイソンは同社の戦略上重要な製品をまず日本で発表することも多い。例えばダイソン初のロボット掃除機「Dyson 360 Eye」や、同社初の美容カテゴリ製品「Dyson Supersonic」を初披露したのは日本だった。さらに直営店「Dyson Demo」も、その世界1号店を2015年に東京・表参道にオープンしている。

 

ジェームズ氏をはじめダイソンの多くのキーマンは「日本の消費者はテクノロジーに敏感だ」と語る。ときに手厳しい日本のユーザーの要望はダイソンにとっても刺激的なようだ。今後もダイソンが画期的な製品やテクノロジーを発表し、日本のユーザーがそれを熱狂を持って迎え入れる、両者の”蜜月関係”は長く続くはずだ。

 

年表で振り返る、僕らのダイソンの“今まで”

【1986年】G-Force

↑ジェームズ氏による世界初のサイクロン掃除機。当時25万円で発売されたが、たちまち人気製品に。1991年には国際デザインフェアで賞を受賞した

 

【1998年】ダイソン株式会社設立

日本オフィスを東京・半蔵門に構え、販売業務をスタート。これを機に、日本の住環境に適した製品開発も始まった。

 

【2004年】Dyson DC12

↑ホースを巻きつけてコンパクト収納を実現した日本専用モデル。初搭載の「ダイソンデジタルモーター」は同社掃除機の基幹技術に

 

【2007年】Dysonリミテッドエディション DC16

↑同社初のハンディ掃除機「DC16」とイッセイ ミヤケのコラボモデル。三宅一生氏と親交が深いジェームズ氏は2007年のコレクションの舞台デザインを担当した

 

【2009年】Dyson DC26

↑ 日本の住環境を考慮して開発。高い吸引性能・サイクロン性能を維持しつつ同社キャニスター史上最小・最軽量(当時)を実現した

 

【2011年】Dyson Digital Slim DC35マルチフロア

↑ハンディながらアルミパイプやモーターヘッドを付属し床掃除に対応。コードレス掃除機カテゴリ誕生の端緒となった

 

【2014年】Dyson Airblade Tapハンドドライヤー

↑独自のAirbladeテクノロジーにより、手洗いと乾燥をシンク内で完結。シート状の高速風が吹き出し手を乾かす。空港など多くの施設で採用

 

【2014年】Dyson 360 Eye ロボット掃除機

↑サイクロン機構と独自の360°ビジョンシステム搭載の市販第1号モデル。当時360度カメラで部屋全体を視認する技術は画期的だった

 

【2015年】Dyson Pure Cool 空気清浄ファン

↑独自の“羽根のない扇風機”に、PM0.1レベルの微粒子も99.95%捕集する空気清浄機能を搭載。夏にきれいな空気で涼めると人気に

 

【2016年】Dyson Supersonicヘアドライヤー

↑約4年の毛髪科学研究と約600個の試作を経て完成。モーターの技術と緻密な温度制御で大風量かつ髪ダメージのないヘアドライを実現した

 

【2023年】Dyson Micro Plusコードレスクリーナー

↑床上の微粒子レベルの ゴミを照らし出すLED ライトを搭載。0.1μmの 微粒子も99.99%除去 するHEPAフィルター 搭載モデルも直販限定 で発売中だ

 

なぜ、ダイソンは革新的テクノロジーを次々に生み出せるのか

ダイソンはイギリス、シンガポールなど世界10か所にエンジニア・リサーチ拠点を有し、従業員の3分の1以上がエンジニアや科学者。テクノロジー研究開発への投資額27億5000万ポンドも破格だ。後進育成にも積極的で、2017年に大学を開校。授業料無料で、会社で働きながら学べ、給与も全額支給される。各種教育機関への寄付も行っている。

↑2019年にシンガポールに本社機能を移転。英国統治時代の1920年代に建てられたセントジェームズ発電所を、本社兼研究開発施設に改装した

 

↑ジェームズ ダイソン財団は英国ケンブリッジ大学に約800万ポンドを寄付。エンジニアリング施設での研究・プロトタイプ製作などに役立てられた

 

↑次世代のデザインエンジニアリングを支援するジェームズ ダイソン アワードを2005年から毎年開催。これまで100万ポンド以上の賞金が授与された

バズった理由は斬新な見た目だけじゃない! ダイソンの空気清浄ヘッドホンはココがすごい!

ダイソンは、サイクロン掃除機からヘアケア製品まで卓越した技術で我々を常に魅了し続けている。今回は日本法人設立25周年を記念し、常に斬新なモノづくりで世界を魅了し続ける唯一無二のテクノロジーカンパニーを深掘り!

 

まずは、満を持して日本市場に登場した斬新すぎる空気清浄ヘッドホンをフィーチャー。有識者にいち早くレビューしてもらった様子をお届けする。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

クリアなサウンドに加えノイキャンの効きも問題なし

ダイソン

Dyson Zone 空気清浄ヘッドホン

空気清浄機能を搭載した画期的ヘッドホン。不要なノイズや歪みを極限まで抑え、幅広い周波数帯でクリアな音質を実現する。8つのマイクを使ったノイズキャセリング機能も秀逸。浄化された空気を専用シールドを通して鼻と口に供給し、快適な呼吸を実現できる。

SPEC●再生周波数帯:6Hz〜21kHz●最長運転時間:50時間(音楽再生のみ)/4時間(空気清浄モード)●充電時間:約3時間●サイズ/質量:W240×H200×D210mm/本体595g(非接触型シールド着用時670g)

 

高品質なノイキャンヘッドホンに空気清浄機能を融合

独創的なアイデアと高い技術力で、画期的な製品をいくつも生み出してきたダイソンだけに、同ブランド初のヘッドホンも超が付くほどの個性派。パーソナル空気清浄機であり、オーティオ機器でもある、これまでに類のない製品だ。

↑付属の非接触型シールドを装着すれば常に浄化した空気での呼吸が可能。マスク装着の暑苦しさがなく、屋外でも快適に過ごせる

 

↑付属の非接触型シールドを装着すれば常に浄化した空気での呼吸が可能。マスク装着の暑苦しさがなく、屋外でも快適に過ごせる

得意の空気清浄機能はさておき、気になるのはダイソン初のヘッドホン機能。正直あまり期待はしていなかったが、想像以上にしっかりしたサウンドに仕上げられていた。端的に言えば清々しい印象のクリアネスなサウンド。低域はそれなりのボリュームを持っているが、破綻のないバランスの整った音を聴かせてくれた。宇多田ヒカルもサラ・オレインもYOASOBIも、ちょっとだけハスキーな、伸びやかで美しい歌声だ。また、アコースティックギターや金管楽器も、印象的な音色を奏でてくれた。Bluetooth+AACコーデックの接続でこの音質はなかなかのものだ。

↑MyDysonアプリを使って様々な設定や操作、イコライジングなどができる。周囲の空気質や騒音レベル、充電残量の確認も可能

一方、ノイズキャンセリング効果は、まずまずの精度と強さを感じた。耳障りなファンノイズなどもしっかり抑えてくれるので、屋外でより実力を発揮するだろう。

 

騒音と空気汚染からユーザーを守ります!

チーフエンジニア

ジェイク・ダイソン

「我々は掃除機の開発において音響の研究を行っており、音のデータの蓄積がありました。いまや各都市の大気汚染は深刻。ヘッドホンと空気清浄機を一体化させ、試行錯誤して開発しました」

 

<Close Up>二重フィルターで有害物質を除去

左右のイヤーカップにコンプレ ッサーと二重構造のフィルター を搭載。静電フィルターが0.1 μmの微粒子も99%捕集し、カー ボンフィルターが都市汚染の代 表的な酸性ガスを吸収する。

 

私がCheckしました!

AVライター 野村ケンジさん

ヘッドホン・イヤホン、DAPなどウェアラブルオーディオに明るい。TBSテレビ開運音楽堂「ノムケンLab」に出演中。

ダイソンのロボット掃除機ならやっぱり凄いんでしょ? こだわりの細部を深掘り!

ダイソンは、サイクロン掃除機からヘアケア製品まで卓越した技術で我々を常に魅了し続けている。今回は日本法人設立25周年を記念し、常に斬新なモノづくりで世界を魅了し続ける唯一無二のテクノロジーカンパニーを深掘り!

 

まずは、満を持して日本市場に登場したロボット掃除機の新モデルをフィーチャーし、有識者にいち早くレビューしてもらった様子をお届けする。

※こちらは「GetNavi」2023年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

先進のモーターとナビ技術で部屋中を強力かつ効率的に清掃

ダイソン

Dyson 360 Vis Nav ロボット掃除機

ロボット掃除機屈指のパワーを誇り、床を賢く効率的に掃除する360シリーズの新モデル。360度カメラで周囲を視認、26個のセンサーと独自のSLAM技術で障害物を避けつつ部屋中を効率良く掃除する。D字型形状採用と新搭載のエッジノズルで壁際のゴミも逃さず捕集。

SPEC●サイクロン技術:Radial Root Cycloneテクノロジー●ナビゲーション技術:360°ビジョンシステム●段差乗り越え:最大2.1cm●最長運転時間:約50分●充電時間:2.5時間●サイズ/質量:W330×H97×D345mm/4.5kg

 

常識にとらわれないダイソン、アッと驚く機構で隅まできれい

一般的なロボット掃除機には、部屋の隅や壁際にあるゴミをかき集めるために回転するサイドブラシがある。それが当たり前と思われていたが、「Dyson 360 Vis Nav」がそんな常識を一蹴。本機は驚きの機構を備える。

↑独自開発のDyson Hyperdymiumモーターを搭載。毎分最大11万回転し、フローリングの溝の微粒子ゴミもパワフル吸引する

 

サイドブラシはなく、前方にブラシと吸引口を備えたD型のデザイン。ブラシは3種類のブラシを組み合わせたもので、幅が広く、一度に広範囲を掃除できる。実際に稼働させると、微細なホコリからペットのトイレ砂のような大きなゴミまで逃さず一気に吸い込んだ。フローリングの溝に溜まった細かいゴミまでかき取っている。

↑カーボンファイバーなど3種のブラシを融合したブラシバーでゴミを除去。カーペット奥のゴミは硬いナイロンブラシでかき取る

ロボット掃除機が苦手としてきた壁際のゴミは、サイドブラシではなくエッジノズルで解決している。壁を検知すると自動で赤いノズルがサイドから飛び出し、そのまま隅のホコリを取り除いて壁際を離れると引っ込む。まわりの状況も検知しており、家具などもきちんと見分けて避けている。

↑通常時は本体横に格納されている「エッジノズル」。壁を検知すると自動的に作動し、隅々までゴミやホコリを吸引する

360ビズナビは、スティック掃除機がそのまま自走しているような、掃除力を極めたモデル。美しい佇まいもダイソンならではだ。

 

検知能力の向上で高度なビジョンシステムを確立

チーフエンジニア

ジェームズ・ダイソン

「我々は1999年にロボット掃除機のプロトタイプを作るも発売には至らず、そこでビジョンシステムの必要性を痛感しました。新製品は検知能力が洗練され、その課題を克服しています」

 

<Close Up>魚眼レンズ&カメラで経路を判断

魚眼レンズとカメラを用いた「360°ビジョンシステム」を採用。天井や家具など多くの参照地点を基に自己位置や掃除が必要な場所などを判断し、最も効率的な掃除経路を自動設定する。

 

私がCheckしました!

家電プロレビューアー 石井和美さん

ダイソンのロボット掃除機はデザインも色も好き。戸建てのテストスペース「家電ラボ」で4年前のモデルを愛用中。

【ダイソン話題の2製品 発表会詳細レポ】Dyson 360 Vis NavとDyson Zoneは何が魅力?

ダイソンは1998年の日本法人設立から25周年を記念し、2023年5月23日に「Dyson Japan 25th anniversary Press conference」を開催。プレスカンファレンスにはダイソン創業者兼チーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏とチーフエンジニアのジェイク・ダイソン氏が登壇し、ロボット掃除機「Dyson 360 Vis Nav」や空気清浄ヘッドホン「Dyson Zone 空気清浄ヘッドホン」などを発表しました。本記事ではその様子をレポートします。

 

冒頭に登壇したジェームズ・ダイソン氏は、同氏が初めて手がけた掃除機「G-Force」(日本のApex社が発売)が日本で発売されてから日本との縁が始まり、「1998年にはApex社からライセンスを買い戻してダイソン日本法人を設立しました」と語りました。

↑ダイソン創業者兼チーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏

 

また、「製品を開発する中で、テクノロジーを駆使して小型化するだけでなく、日本の家庭にぴったりな製品を作ったものが、実は世界的に受ける」(ジェームズ・ダイソン氏)ことがわかったとのこと。

 

【Dyson 360 Vis Nav】独自モーターと10個のサイクロンで強力な吸引力

新製品として登場したDyson 360 Vis Navは2015年10月発売の「Dyson 360 eye」、2019年3月発売の「Dyson 360 Heurist」に続く3世代目のロボット掃除機です。

↑2023年5月23日に発売されたロボット掃除機、Dyson 360 Vis Nav(直販価格は税込み18万9200円)

 

毎分最大11万回転する独自開発のDyson Hyperdymiumモーターに、約10万Gの遠心力を生み出す10個のサイクロンのほか、魚眼レンズを用いた「360°ビジョンシステム」で部屋のマッピングや自己位置推定を同時に行ないながら、くまなく部屋を掃除するナビゲーションシステムを搭載しています。

↑毎分最大11万回転する独自開発のDyson Hyperdymiumモーター(写真左)と魚眼レンズを用いた「360°ビジョンシステム」(写真右)

 

↑Dyson 360 Vis Navのスケルトンモデル。合計10個のサイクロン機構を内蔵しています

 

Dyson 360シリーズは本体最前面にブラシバーを搭載する「D型シェイプ」に近いスタイルが特徴ですが、Dyson 360 Vis NavではさらにD型シェイプに近付いています。そのブラシバーは、フローリングから大きなゴミを取り除く柔らかいナイロンブラシ、静電気の発生を抑えて床の溝からホコリをかき集めるカーボンファイバーブラシ、カーペットの奥からゴミをかき取る硬いナイロンブラシの3つを組み合わせた「トリプルアクションブラシバー」を、シリーズで初めて搭載しました。

↑初搭載の「トリプルアクションブラシバー」

 

↑ブラシバーはレバーを回すだけで簡単に取り外しができます

 

ルンバのようなサイドブラシ非搭載。でも自動で出てくる「エッジノズル」を搭載

さらに特徴的なのが新搭載の「エッジノズル」です。アイロボットの「ルンバ」シリーズをはじめとして、多くのロボット掃除機は片側面もしくは両側面にサイドブラシを搭載し、壁際などにあるゴミやホコリをかき集める機構を採用しています。しかしDyson 360シリーズは「サイドブラシを横で回転させるとホコリが舞い上がってしまう」(ジェームズ・ダイソン氏)という理由でサイドブラシを搭載していませんでした。

 

とはいえ、メインブラシバーだけでは壁際のゴミやホコリを取りきれないというのが実情でした。そこで新たに搭載したエッジノズルは、壁を検知すると自動で飛び出し、壁際のゴミやホコリを吸引できるようになっています。

 

「壁を検知するとエッジノズルが自動的に出てきて、壁の隅までしっかり集じんします。まさに本当のインテリジェントな掃除機です」とジェームズ・ダイソン氏は自信を見せていました。

↑エッジノズルは、通常時は本体左側面に収納されています

 

↑壁を検知するとエッジノズル(本体左側の赤いノズル)が飛び出し……

 

↑壁際のゴミやホコリを吸引する仕組みです

 

微細な粒子を1秒間に最大1万5000回計測する「ピエゾセンサー」を搭載し、ゴミの量が多いと検知すると自動的に吸引力を高める機能も備えています。

 

“ルンバブル”の条件を突破。三度目の正直に期待したいところ

本体はDyson 360シリーズ最薄となり、高さ9.9cmの場所まで掃除できるようになりました。また、デュアルリンクサスペンションを搭載し、最大2.1cmの段差を乗り越えることも可能です。

 

Dyson 360 eyeは高さ120mm(幅242×奥行き230mm)、Dyson 360 Heuristは高さ120mm(幅230×奥行き240mm)と、コンパクトながら高さがあるため、“ルンバブル”(ルンバが入れる高さ)の家具の下には入れないという弱点がありました。しかしDyson 360 Vis Navは高さ97mm(幅330×奥行き345mm)になったことで、ルンバブルの条件とも言える「高さ10cm」の壁をギリギリ越えています。

 

ちなみにルンバシリーズの最新モデルの「ルンバ コンボ j7+」は高さ87mm(幅339mm×奥行き339mm)。Dyson 360 Vis Navは、ほぼ双璧レベルにまで仕上がっています。

 

吸引力の違いや細かい使い勝手について比較することはできませんでしたが、エッジノズルを携えて“三度目の正直”に挑む、ダイソンのチャレンジには期待したいと思います。

 

【Dyson Zone】高域から低域まで解像感が高く、ANC効きもかなり良好なヘッドホン

ダイソン初のウェアラブル製品となるDyson Zoneは、付属のシールドを取り付けることでパーソナル空気清浄機として使えるオーバーヘッドタイプのBluetoothヘッドホンです。

↑ヘッドホンに空気清浄機能を搭載したDyson Zone(直販価格は税込み12万1000円~)

 

開発をスタートした経緯についてチーフエンジニアのジェイク・ダイソン氏は次のように語りました。

 

「センサーを搭載したバックパックを背負って都市部を歩き回る調査をしたところ、大気汚染が大きな問題で、外でもきれいな空気を提供する必要があると気付いたのです。そこで高音質のヘッドホンに空気清浄機能を搭載しました」(ジェイク・ダイソン氏)

↑Dyson Zoneを見せるチーフエンジニアのジェイク・ダイソン氏

 

ヘッドホンの性能としては、内蔵する11個のマイクのうち8個を使って集音することで周囲の音を打ち消すアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載。マイクは1秒間に38万4000回周囲の音をモニタリングし、最大38dBまで低減できるとのことです。

 

Φ40mmのネオジムスピーカードライバーを搭載し、周波数帯域は6Hz~21kHz。内蔵バッテリーで最大50時間の再生が可能です。

↑Dyson Zoneの模型

 

発表会で試聴してみましたが、高域から低域まで解像度が高く、低域の無駄な突き上げ感のない自然な音作りにとても好感が持てました。ANCの効きもよく、イヤーカップを2回タップすることでANC機能をオン・オフできるのですが、オンにした途端に周囲の音がスーッと消えるのを感じられました。会場のスタッフから「音楽が聞こえますか?」という質問が投げかけられたようですが、その声がほとんど聞こえないほど良好な効き具合でした。

 

シールドはきれいな空気を吸えるかもしれないけど、においと収納が気になる

付属の取り外し可能なシールドは、ワンタッチで本体前面にマグネットで取り付けられるようになっています。装着するとイヤーカップからフィルターを通して清浄化された空気が口元に流れ込む仕組みです。フィルターは0.1μmの微粒子を約99%捕集する静電フィルターと、酸性ガスなどを捕らえるカーボンフィルターを組み合わせています。

↑付属するシールドはマグネットで着脱できるようになっています

 

「汚れた空気がイヤーカップ内のフィルターを通して、シールドから99.9%のきれいな空気を直接ユーザーの口や鼻に届けます。外出先でも、公共交通機関や飛行機でも素晴らしい音を聞きながらきれいな空気を吸えるというわけです」(ジェイク・ダイソン氏)

 

装着してみると、製造されたばかりだからか、新車のようなにおいが感じられました。しばらく使い続けるとにおいを感じなくなるのかもしれませんが、同じにおいがし続けるのは気になるところです。

 

また、シールドは人の顔の凹凸に合わせてデザインされていることもあり、コンパクトに収納できるような仕組みもありません。ワンタッチで着脱できるのはいいのですが、飛行機などに乗る際にはどのように収納できるのかについても気になるところでした。

↑筆者が装着してみたところ

 

空気清浄ヘッドホンとしてはマイナス面も少し気になりました。しかし「空気清浄機をウェアラブルにするためにヘッドホンに付けた」というコンセプトの割に、音質面では高域や低域の無理な協調感のないかなり真面目な音作りをしているのには好感が持てるところです。

 

ダイソンらしいビビッドなカラーリングにも賛否はありそうですが、かなりチャレンジングでユニークなものづくりもダイソンならではという印象でした。

 

そのほか、限定カラーのヘアケア製品「Ceramic Pop」シリーズも発表されました。ジェームズ・ダイソン氏いわく「3製品のどれも『G-Force』をオマージュし、G-Forceで使っていたカラーをあしらった」製品とのこと。

↑「G-Force」のカラーリングをあしらった限定カラーのヘアケア製品「Ceramic Pop」シリーズ。左からDyson Supersonicヘアドライヤー、Dyson Airwrapマルチスタイラー、Dyson Corraleヘアアイロン

 

↑Dyson Zoneを持つジェイク・ダイソン氏と、限定カラーのDyson Supersonicヘアドライヤーを持つジェームズ・ダイソン氏

 

【フォトギャラリー】画像をタップすると閲覧できます。

約7年の開発期間を経て生み出されたダイソン “最強の”ロボット掃除機「Dyson 360 Vis Nav」がついにお目見え

注目プロダクトをナビゲート。今月はダイソンが約7年の開発期間を経て発売したロボット掃除機「Dyson 360 Vis Nav」を紹介!

※こちらは「GetNavi」 2023年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

モーターとサイクロンの匠・ダイソンが突き進む独自路線

ロボット掃除機
発売中

ダイソン
Dyson 360 Vis Nav
(ダイソン スリーシックスティー ビズナビ)
ダイソンストア価格18万9200円

独自開発のDyson Hyperdymium™モーターを搭載。毎分最大11万回転し、同社ロボット史上最強の吸引力を実現した。360°ビジョンシステムとSLAM、26個のセンサーを組み合わせ、部屋の隅々まで正確かつ効率的に清掃。

SPEC●最大稼働時間:約50分●充電時間:約2時間30分●音声コントロール:Googleアシスタント、Amazon Alexa●サイズ/質量:W330×H97×D345㎜/4.5kg

 

第3弾も唯我ダイ尊なスタイリングにアッパレ

まず、筆者の第一印象は「薄くてワイド」。歴代モデルでは高さがありつつ幅がコンパクトなのが特徴的だったが、本機では高さ97㎜、幅は330㎜に刷新。しかも本体先頭に幅いっぱいのブラシバーが搭載され、D型形状となったのが新鮮だ。同社初、3種類のブラシを組み合わせフローリングやカーペットなどのゴミをしっかりとかき集め、新搭載のエッジノズルで壁際のホコリも収集しやすく進化している。

 

そして長年磨き上げたモーターでパワフルに吸い尽くし、サイクロンの遠心力でゴミと空気を分離。HEPAフィルターを通してきれいな空気だけを排気するわけだ。頭脳の進化ぶりも特筆。使い勝手は次号(GetNavi8月号)で詳しく紹介したい。

↑Dyson Hyperdymium™モーターを搭載。毎分最大11万回転し、パワフルな吸引力を実現する。10個のサイクロンが10万Gもの遠心力を創出。微細なホコリを空気から分離してクリアビンの中に捕らえ、変わらない吸引力を実現する
↑魚眼レンズを用いた360°ビジョンシステムを搭載。室内を360度視認し、周囲を正確に把握する。またSLAMが情報処理し、常に効率的な清掃経路を設定

 

↑MyDysonアプリでスケジュールの設定や運転モードの切り替え、制限エリアの設定などが可能。また吸ったゴミの量をマップ表示できるのも安心感あり

 

↑ソフトなナイロン製、硬いナイロン製、カーボンファイバー製の3種を組み合わせたブラシバーで、床やカーペットのゴミを捕集。エッジノズルで壁際もカバーする

 

↑密閉性の高い5段階の捕集性能とHEPAフィルターを搭載。0.1ミクロンもの微細な粒子を99.99%捕らえて逃がさない。排気もきれいなのがありがたい!!

 

【HISTORY】

<日本発売 第1弾>

Dyson 360 Eye
(ダイソン スリーシックスティー アイ)

2015年10月、独自のデジタルモーター、サイクロン技術、ビジョンシステムを備え堂々登場し、業界騒然。本体幅230㎜、高さ120㎜。

 

<日本発売 第2弾>

Dyson 360 Heurist
(ダイソン スリーシックスティー ヒューリスト)

2019年3月発売。学習能力、レンズ、センサー、アプリ連携機能が大きく改良され、より効率性が向上した。本体サイズは360 Eyeと同様。

 

【NEW RELEASE】

ほかにもキャラ立ちな新製品が続々!!

Dyson Purifier Big+Quiet 空気清浄機
●日本での展開有無は未定

同社で最もパワフルな空清として発表されたばかり。新技術により10m先まで空気を循環させ、広い部屋の空気を浄化する。運転音の低減にも配慮。

 

Dyson Zone
空気清浄ヘッドホン
ダイソンストア価格12万1000円〜

高品質なノイズキャンセリングヘッドホンに空気清浄機能を融合。約1年前に発表された“怪作”がついに発売へ!!

 

 

文/青木宏彰(本誌)

最新ダイソンは見えるホコリが2倍! 掃除が断然楽しくなる「Dyson V12 Detect Slim Absolute」を詳しくレポート

ダイソンは2023年4月5日、コードレススティック掃除機の最新モデル「Dyson V12 Detect Slim Absolute」(実売価格11万円/税込・以下同)を発表しました。こちらは2021年に発売された「Dyson V12 Detect Slim」の進化版。ウイルスを含む0.1μmの微細な粒子を99.9%捕集するHEPAフィルターを搭載するほか、床上のホコリを高出力グリーンLEDによって可視化する「Fluffy Opticクリーナーヘッド」も搭載しています。

↑ダイソンのコードレススティック掃除機の最新モデル「Dyson V12 Detect Slim Absolute」

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

ライトを照射できる幅が約2倍に広がった

光で可視化する仕組みは2021年発売の「Dyson V12 Detect Slim」に初搭載した「Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド」が最初ですが、新モデルのFluffy Opticクリーナーヘッドは従来製品に比べてライトを照射できる幅が約2倍に広がったことから、より多くのゴミやホコリを可視化できるようになりました。

↑新搭載の「Fluffy Opticクリーナーヘッド」

 

↑写真下がレーザー光を使った従来モデルの「Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド」で、写真上が高出力グリーンLEDを使った最新モデルの「Fluffy Opticクリーナーヘッド」です。光の範囲が広がっているのが分かります

 

↑Fluffy Opticクリーナーヘッドで床上のホコリを可視化したところ。肉眼ではなかなか確認できない肉球型のホコリの塊が可視化できました

 

吸引したホコリは吸気口付近にある「ピエゾセンサー」によって毎秒最大約1万5000回もの頻度で検知し、その結果を液晶ディスプレイに表示する機能も引き続き備えています。床上のゴミを可視化するだけでなく、どのようなサイズのゴミやホコリをどれだけ吸い込んだのかを可視化できるようになっています。

↑本体上部に搭載する液晶ディスプレイには、吸引したホコリの量がサイズごとに表示されるほか、残り運転時間も表示されます

 

ピエゾセンサーでゴミの量が多いと検知すると吸引力を高め、ゴミが少なくなると吸引力を下げる「オートモード」も搭載。そのほか、液晶ディスプレイにはフィルター掃除の時期やメンテナンスに関するお知らせも表示されるようになっています。

↑オートモード(左)とエコモード(右)

 

HEPAフィルターが吸い込んだ細菌やウイルスを逃がさない

発表会には、ダイソン リード セパレーション システムエンジニアのケント・ビーン・リー氏がオンラインで登壇し、Dyson V12 Detect Slim Absoluteが搭載するHEPAフィルターは「細菌やウイルスなど、0.1μmもの小さな物質まで捕集でき、吸い込んだゴミやホコリが空気中に再放出されないような機密性も確保しています」とアピールしました。

↑0.1μmの微小物質を捕集できるHEPAフィルターを搭載

 

↑発表会にオンラインで登壇したダイソンのケント・ビーン・リー氏

 

発表会では、微小物質を再放出しないことを確認できるデモが行われました。掃除機でホコリを吸い込んでいる最中、センサーをフィルターに近づけてもPM2.5の数値が上がることはありませんでした。

↑ベビーパウダーを吸い込ませたクッションを叩くと(左)、センサーがPM2.5を検出しました(右)

 

 

↑その後、Dyson V12 Detect Slim Absoluteで床上のホコリを吸い込みます

 

↑ホコリを吸い込んでいる最中にも、PM2.5の数値が上がることはありませんでした

 

ダイソン掃除機で最軽量の「Dyson Micro Plus」も2機種発売

Dyson V12 Detect Slim Absoluteに加えて、ダイソン史上最軽量かつコンパクトなコードレススティック掃除機「Dyson Micro Plus」シリーズも発表。こちらは2020年発売の「Dyson Micro 1.5kg」の進化版で、「Dyson Micro Plus」(実売価格7万6560円)と「Dyson Micro HEPA Plus」(実売価格7万6560円)の2機種がリリースされました。

 

どちらも本体重量が約1.5kgで、Dyson V12 Detect Slim Absoluteと同じFluffy Opticクリーナーヘッドを搭載。Dyson Micro HEPA Plusは0.1μmの微細な粒子を捕集するHEPAフィルターを搭載しています。

↑写真左からDyson Micro Plus、Dyson Micro HEPA Plus、Dyson V12 Detect Slim Absolute

 

↑Dyson Micro Plusで掃除をしているシーン

 

発表会では亀田総合病院の清掃マネージャーを務めているプラナ代表取締役社長の松本忠男氏が登壇。掃除の重要性について語りました。

 

松本氏は、掃除機を選ぶ上で重要なポイントとして、「排気が室内のホコリを舞い上げないこと」と「吸い込んだホコリを室内に噴出しないようにする気密性」の2つを挙げました。

 

「掃除機に吸い込んでも、フィルターを通さずにすき間から逃げていってしまうこともあります。せっかく小さなウイルスレベルまで吸い込んでいるのに、気密性が悪くて外に放出してしまったら意味がありません。排気の問題とウイルスレベルの気密性はすごく重要なので、掃除機を選ぶときには、この2つを特に重視して頂けたらと思います」(松本氏)

↑プラナ代表取締役社長の松本忠男氏は「排気」と「ウイルスレベルの気密性」が重要だと語りました

 

前出のケント・ビーン・リー氏も、ダイソンが排気性能を一つの大きな柱として研究開発している理由を次のように語りました。

 

「ホコリの中にウイルスが潜んでいることを皆さんの多くは気付いていません。しかし、それらを取り除くことで人々の健康に寄与していきたいという考えから、新技術の開発を進めているのです」(ケント・ビーン・リー氏)

 

今回発表されたDyson V12 Detect Slim Absoluteが、HEPAフィルターと本体の気密性によって微小物質を再放出しないという点は、正直なところ可視化が難しいためなかなか実感ができません。ただし、レーザーで床上のホコリを可視化できることと、吸い込んだホコリの量をディスプレイで可視化できることは確か。それが、Dyson V12 Detect Slim Absoluteの大きな魅力になっています。また、従来モデルより可視化できるホコリの量が約2倍になったとのことなので、さらに掃除が楽しくなるかもしれませんね。

高級ホテルに設置されそうなエコなハンドドライヤー、ダイソンから発売

ダイソンは、同社の中で最も省エネ性と速乾性に優れたHEPAフィルター搭載のハンドドライヤー、Dyson Airblade 9kJ (ダイソン エアブレード ナイン ケージェー)を1月26日より発売します。価格はオープン価格となっています。

 

消費エネルギーを抑えた、速乾ハンドドライヤー

手の乾燥は速く衛生的に行うだけではなく、 使用に必要なエネルギー効率にも責任を負うべきだ、という考えから生まれた本製品は、音響からデザインまでの全てを見直ししたそうです。10秒で手が乾くだけでなく、モーターと気流テクノロジーにより、エコモードで使用した場合ペーパータオルに比べて 1回の乾燥で排出する二酸化炭素量を最大 88%も削減するとのこと。

搭載されているモードは2つ。強モードでは、毎分最大 75,000 回転するダイソン デジタルモーターV4 が1秒あたり20Lの空気を送り出し、わずか10秒で手を乾かすことができます。オフィスやレストランなどの比較的利用頻度が少ないトイレに推奨されているエコモードでは、1回の乾燥でCO2排出量を2.1gに抑え、12秒で手を乾かします。ちなみに、ペーパータオルを使用した場合のCO2排出量は17.1gだそう。

 

また、フリース状のグラスHEPAフィルターを採用し、トイレの空気中に浮遊する微粒子(細菌とウイルスを含む) を 99.97 %カット。衛生的に使用できます。

2022年、家電のプロが「本気でほしい!」と思った6つの掃除機

家電のプロが2022年に使った掃除機のなかで、「本気でほしい」と思ったモデルは何でしょうか? クリーナーのレビューを多数手がける家電ライター・平島憲一郎さんに語ってもらいました!

 

【その1】ペットの抜け毛問題をスッキリ解決してくれる!

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Complete

実売価格7万7300円

抜群の吸引力、暗い場所だけでなく明るい場所でもゴミを浮き上がるように可視化するレーザー光技術、人やペットの毛が絡まないFluffyヘッド(ナイロンフェルト製ローラーを搭載したヘッド)など、ほぼ文句なしの機能と性能を誇るDyson V12 Detect Slim。唯一の弱点はFluffyヘッドがカーペットやラグの奥に潜む微粒子ゴミを除去しにくいことでした(カーペットに使えるツールはあるが効率が悪い)。そこでDyson V12 Detect Slim Completeには、従来のFluffyヘッドに加えて新たにMotorbarクリーナーヘッドを搭載。このヘッドはブラシでカーペット上もパワフルにゴミ除去できるうえに毛がらみ対策も万全で、ついにあらゆる床面をストレスなく掃除可能になりました。

↑Motorbarクリーナーヘッド

 

さらに、別売のペットグルーミングキットを使えばペットの毛をブラッシングしながら同時に抜け毛を吸引可能。ペットの抜け毛はヘッドブラシにも絡みやすく、猫を2匹飼っている我が家でも悩みの種ですが、同モデルはその悩みをスッキリ解決してくれます。まさに、救世主的なアイテムといえますね。

↑別売のグルーミングツールを使用すれば、ブラッシングしながら抜け毛を吸い込めます

 

【その2】軽さは何と1.1㎏! 自走式ヘッドも搭載

日立

ラクかるスティック PV-BL3J

実売価格4万3340円

わが家では現在重さ1.4kgの軽量コードレススティックを使っていますが、そのモデルを使い始めたときの掃除の快適さは驚きでした。 PV-BL3Jは、それよりさらに300g軽い1.1kg。しかも吸引力は十分強いうえに自走式パワーヘッド採用でゴミをしっかり捕集します。微小なゴミも目視しやすい緑色LEDライトの搭載、毛がらみしにくいヘッドブラシなど、掃除の面倒ごとを大幅に軽減してくれる工夫が満載なのもうれしいポイント。軽量で使いやすく集じん力も高い、かつお手入れのストレスが少ない掃除機を求める人には最適な1台です。

 

ちなみに、ゴミ捨てやお手入れストレスをより軽減したい人には、紙パック式採用で手を汚さずゴミ捨てでき、ダストカップの掃除の手間も不要の「かるパックスティック PKV-BK3K」(実売価格6万860円)という選択肢もあります。

【その3】掃除が楽しい! 新しい掃除体験を求める人には激推しのモデル

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner Lite

実売価格6万4900円

まさに「床上を滑る」異次元の操作感が話題を集めた従来モデル・BALMUDA The Cleanerの弱点だった重さ(約3.1kg)を改善。約0.9kg軽量化することで、その快適な操作感を実際の掃除で体感できるようになりました。独自のホバーテクノロジーと下重心構造、手のひらにすっぽり収まる棒状のハンドルにより、フロアワイパーのようにストレスなくヘッドを操作でき、長時間掃除しても手首や腕が疲れません。まさに「掃除するのが楽しくなる掃除機」で、新しい掃除体験を求める人には激推しのモデルです。

 

【その4】モップを天面まで持ち上げるから毛足の長いカーペットも安心

アイロボット

ルンバ コンボ j7+

実売価格15万9800円

フローリングとカーペットが混在するフロアを手間なしで吸引&水拭きしたいならこれがオススメ。他の2in1モデルは吸引&水拭きモードで掃除する場合にカーペットへの進入を回避するので、掃除終了後にモップパッドを外してカーペット上のみ再度吸引掃除を行う必要があります。なかにはカーペットを検知するとモップをリフトアップする機種もありますが、リフトする高さが短いので毛足の長いカーペットだとカーペットが濡れてしまうことも。その点、本機はモップパッドを天面まで持ち上げるため、毛足の長いカーペットがある部屋でもフローリングの吸引&水拭きとカーペットの吸引をシームレスに行えます。障害物の回避性能も優秀です。

↑センサーがカーペットを認識すると、モップパッドを支えるアームが起動。パッドを天面まで持ち上げるため、カーペットが濡れることもありません

 

【その5】吸引&水拭き&自動ゴミ収集機能アリでこの価格はおトク

エコバックス

DEEBOT N8 Pro+

実売価格5万5000円

吸引&水拭き&自動ゴミ収集機能を搭載して、走行性能もそこそこ優秀な高コスパのロボット掃除機を求めるならこのモデルはかなりオススメ。吸引力は最上位モデルには劣りますが、実際は水拭きも同時に行うため、通常の生活には十分なレベルで床の清潔さを保てます。

 

カーペット自動回避機能を備えているので、水拭きの際にカーペットを濡らす心配もなく、スマホアプリのマップ上での進入禁止エリアの指定も簡単。スマートスピーカーを使って音声で掃除を始められるのも便利です。同社の最上位モデルの半額以下の価格でここまでの機能・性能が手に入れられるのは超おトクと言えます。

 

【その6】空気を吹き出すブロワー機能とデザインが魅力

AQUA

HANDY DUO!AQC-HH700

実売価格1万5190円

近年はスリム&軽量、かつ吸引力の強いハンディ掃除機が人気。本機はそうした特徴に加え、豊富なアタッチメントを付属し、多彩な掃除に対応できるのが魅力です。特にキレイな空気を吹き出すブロワー機能は、通常の掃除機では掃除しにくい窓のサッシなどを手早く掃除できるうえ、簡易空気入れとしても使えてアウトドアでも重宝します。

↑空気を吹き出すブロワー機能を搭載

 

また、シンプルなモノトーンのデザインで、充電台に設置した姿もオシャレ。リビングボードなど目立つ場所に置いても悪目立ちすることもありません。ハンディ掃除機はサッと取り出して使えるのが重要なので、部屋置きしやすいデザインなのはうれしいですね。

コードレス掃除機にも「自動ゴミ収集」の波が来た! 家電のプロが教える最新トレンド【掃除機編】

今回は、掃除機のトレンドを紹介! 掃除機は「使いやすさ」重視の傾向が進み、個々のニーズに細かく対応する製品が増加している。ブロワーや液体吸引など業務用の機能を取り入れたハンディ機、メンテの手間を軽減するスティック機などが話題だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年12月号に掲載された記事を再編集したものです

 

私が解説します!

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事やお試しレビューを執筆。掃除機ジャンルのトレンドにも精通する。

 

トレンドキーワードその1 

自動ゴミ収集ドック搭載スティッククリーナー

ロボット掃除機でおなじみの「自動ゴミ収集」機能は、ゴミ捨ての手間を解消して厚い支持を獲得。その波は高級スティックモデルにも及び、新トレンドに。

 

【その1】掃除モードやゴミ収集の自動化で掃除がより快適に

シャーク

EVOPOWER SYSTEM iQ+ コードレススティッククリーナー

実売価格7万9750円

ゴミの量に応じて掃除モードを自動調節し、短時間で効率良く掃除。自動ゴミ収集ドック採用でゴミ捨ては月1回で済む。ボタンひとつでパイプが曲がる機能により、ベッド下も屈まず掃除可能。

SPEC●連続運転時間:約14〜50分(iQモード・スティック時・バッテリー2個使用時)●充電時間:約3.5時間●付属品:ブラシ付き隙間用ノズルほか●サイズ/質量:W258×H1040×D114mm/約2.0kg

 

[平島’s Check]

自動ゴミ収集ドックや掃除モードの自動切替に加え、LEDライト付きヘッドなど便利機能が満載。吸引力も19%向上し、よりパワフルになりました。

 

【その2】ストレスフリーな掃除を徹底追求した大人気モデル

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機 MC-NS10K

実売価格7万2600円

自動ゴミ収集ドック採用で本体のスリム化と軽快な操作性を実現。ドック内のゴミをナノイーXで除菌し、ゴミのニオイ発生を抑える。毛がからみにくいブラシの採用でお手入れの負担も大幅減。

SPEC●集じん容積:スティック0.05L/クリーンドック0.8L●連続運転時間:AUTO約10〜15分●充電時間:約3時間●付属品:すき間用ノズルほか●サイズ/質量:W213×H1030×D130mm/1.5kg

 

[平島’s Check]

ドックからの本体取り出し・収納がスムーズ。ゴミ捨ても月1回で、掃除への心理的ハードルがぐっと下がります。空間に馴染む上品なデザインも◎。

 

トレンドキーワードその2

毛がらみ防止ヘッド搭載スティッククリーナー

掃除機のブラシの毛がらみ除去は手間がかかる。コロナ禍でペットを飼う家庭が増えた昨今、毛がらみ防止ヘッドを採用したモデルが支持を集め始めている。

 

【その1】吸引力も毛がらみ対策も万全でペットがいる家庭に激推し!

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Complete

実売価格8万3600円

ペットの毛の除去力が高いMotorbarクリーナーヘッドを付属。ヘッド内のくし型ブレードがブラシに巻き付いた毛を取り、毛がらみを防ぐ。目に見えない微細なホコリも可視化するレーザー機能付きヘッドも搭載。

SPEC●サイクロン技術:Root Cyclone テクノロジー●連続運転時間:最長60分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W250×H1130×D234mm/約2.4kg(Motorbarクリーナーヘッド装着時)

 

[平島’s Check]

同梱の3種のヘッドはほぼ毛がらみなし。ペットをブラッシングしつつ、抜け毛を吸引するツール(別売)もペットオーナーには超魅力的です。

 

【その2】パワフル吸引に加えメンテのしやすさも出色

パナソニック

パワーコードレス MC-SB85K

実売価格6万3360円

前出のMC-NS10Kでも採用する「からまないブラシ」を搭載。フィルターレスの完全サイクロンを実現し、面倒なフィルター掃除が不要になった。吸込仕事率150Wのハイパワーで抜群の吸引力を実現。

SPEC●集じん容積:0.17L●連続運転時間:HIGH約6分/AUTO約16〜約28分/LONG:約35分/約85分(付属ノズル使用時)●充電時間:約3時間●サイズ/質量:W253×H1130×D193mm/2.0kg

 

[平島’s Check]

円すい型ダブルブラシの回転でからんだ毛を解き、吸い取る機構が優秀。見えないゴミの取り残しが防げるクリーンセンサーも魅力です。

 

ダイソン未発売の空気清浄ヘッドホンに新情報、科学的アプローチで高音質を実現か

ダイソンは12月8日、同社初のウェアラブルデバイスである「Dyson Zone」の、オーディオ部分の仕様を公開しました。

↑Dyson Zone

 

Dyson Zoneは、外出先でも浄化された空気と、高品質な音響システムで騒音を遮断できる、ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン。2022年3月に発表されましたが、これまで詳細な仕様などは公開されてきませんでした。ですが、ここにきてヘッドホンの詳細が明らかになった形です。

 

まずバッテリーについて、オーディオ再生のみであれば最大50時間の再生が可能。空気清浄機能とオーディオ再生を合わせると約4時間再生できます。また、USB Type-C経由で100%まで3時間で充電できるとのこと。

 

騒音を遮断するとあるだけに、アクティブノイズキャンセリングも搭載。内蔵されている8個のマイクを使い、1秒間に38万4000回も周囲の音をモニタリングしているそうです。これにより、20Hzから20kHz範囲のノイズを最大38dbまで低減可能といいます。

 

通話用に2個のマイクも搭載し、通話や音声録音、音声コントロールもできます。通話時は、それぞれのマイクからの信号を組み合わせることで装着している人の後方や横からのノイズを除去するビームフォーミングにより、より明瞭でクリアな音声通話を実現しているとのこと。

 

音質面においては、ダイソンのエンジニアが音響を研究したほか、ユーザーへのトライアルで検証するなど、科学的なアプローチで作りこんでいったとしています。

 

作りこんだ部分のひとつは、音の歪みを徹底的に抑えたこと。ドライバーのほか、電子機器、構造、素材など、各部分で発生する歪みを最小限にするよう設計しているそうです。

 

ドライバーは40mm径を搭載し、再生周波数帯域は6Hz~21kHz。低音、中音、高音までの、可聴帯域全体にわたってよりクリアな音を実現したといいます。

 

加えて、科学的な指標とユーザーへのテストを基に、明瞭で繊細な音質を実現するために、周波数カーブを最適化する独自のEQ設定を採用。これによりHi-Fiなオーディオ体験が可能になったとのこと。EQは独自のスマホアプリで設定可能です。

↑アプリ画面

 

また、装着の快適性にもこだわっており、遮音性と両立させるために、従来のイヤークッションよりもあえて平たくし、耳の角度に合わせてクッションの角度を設定。最適な快適性を実現したそうです。

 

製品は2023年1月に中国で先行販売を予定しており、その後3月にアメリカ、英国、香港、シンガポールで販売予定です。日本での販売は未定。

 

これまで空気清浄の分野でリードを続けてきたダイソンなので、ヘッドホンとしてはやや落ち着いた性能になると想像しそうなところ。ところが、科学的なアプローチでオーディオ部分もしっかりと作りこまれていそうな仕様が公開されました。あとは日本での販売アナウンスを待つだけですね。

↑空気清浄の装置を付けるとこのようなイメージに

ダイソンが「ペットの毛」対策に本気出した! 新ヘッド搭載クリーナーと直接かきとるツールを発売

ダイソンは新しいMotorbarクリーナーヘッドを搭載したコードレスクリーナー「Dyson V12 Detect Slim Complete」(直販価格10万2300円・税込)8月24日から発売します。

↑Motorbarクリーナーヘッド(後述)を装着した状態のDyson V12 Detect Slim Complete

 

毛絡みを自動で解消するMotorbarクリーナーヘッドが付属

↑スタッフさんが用意した粉ゴミで書いた文字を、容赦なく吸い取る様子。このあと跡形もなく吸引できました

 

「Dyson V12 Detect Slim Complete」には、通常のLaser Slim Fluffyクリーナーヘッドに加えて、新しいMotorbarクリーナーヘッドが付属します。このMotorbarクリーナーヘッドには、絡まる毛をほどく櫛(くし)から着想を得たコーム型のブレードを搭載。らせん状に配置されたブラシに絡まる毛をほどき、自動で犬、猫、人間など様々なタイプの毛絡みを解消するとのこと。強力な吸引力を組み合わせることで、毛絡みを解消しながら、カーペットやフローリング、畳など、さまざまな床タイプを掃除し、大きなゴミや微細なホコリまで同時に除去するといいます。

↑Motorbarクリーナーヘッド

 

↑ブラシを外した状態Motorbarクリーナーヘッド。黄色で囲んだ部分が絡まる毛をほどくためのコーム型ブレード

 

ペットのベッドやソファ、車内の掃除に適した毛絡み防止スクリューツールも付属。円錐型のブラシバーが搭載されており、直径が長い方から短い方へ回転しながら移動させることで、毛が絡むことなくクリアビンに吸い上げられるとのこと。

↑円錐型のブラシバーを搭載した毛絡み防止スクリューツール

 

別売でペット向けのグルーミングツールも同時発売

このほか、直販限定の別売でペット向けのグルーミングツール(販売名称は「ペットグルーミングキット」で、直販価格8800円・税込)を同時発売。同ツールはペットをブラッシングしながら抜け毛をすばやく吸い込み、ペットの毛に付着するフケなども手軽に除去できるツールです。こちらはダイソンコードレスクリーナーの製品本体に直接取り付けるか、延長ホースを介して装着可能です。

↑Dyson V12 Detect Slimにグルーミングツールを延長ホースでセットした状態

 

グルーミングツールには364本のブラシが35°の角度で配置されており、抜け毛を捕らえながらペットの毛並みに合わせて快適なグルーミングを実現するとのこと。また、抜け毛だけではなく、ペットの毛に付着するフケやダニの死骸などをすばやく吸い込んで除去。抜け毛やフケなどはそのままクリアビンの中に捕らえられるといいます。

↑ツールの背面を押すと細かいブラシが溝の間から露出し、ペットの毛をかきとります

 

↑モデルのワンちゃんに使用

 

↑ブラシにはワンちゃんの毛がたくさん(左)。ブラシを引っ込めてクリーナーの電源を押すと、あっという間に毛が吸い込まれていきました(右)

 

ペット同伴で新製品を体験できるイベントも開催

↑二子玉川ライズ ガレリアのイベント会場

 

また、ダイソンは2022 年8 月26 日(金)~28 日(日)まで、先述の新製品を体験できるイベントを東京・二子玉川ライズ ガレリアで開催します。開催時間は平日10:00~20:00で、土・日は9:30~20:00。入場は無料。ペット同伴でも参加可能で、ペット同伴でお越しの方には無料のドッグラン、トリマーによるグルーミングサービスやポラロイド撮影サービス、SNSフォトスポットなどを展開するといいます。その他、参加者には抽選会も実施予定とのこと。興味のある方は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

↑ワンちゃんのダミーでグルーミングツールを試せるスペース

 

↑ペット同伴の方が製品を試せるスペース

 

ダイソンのクリーナー、空気清浄ファンが期間限定でおトクになる!「ダイソンウィーク」初開催

ダイソンは、7月8日(金) から7月20日(水) の期間にて、ダイソン公式ストア限定で「ダイソンウィーク」を開催します。

 

クリーナー上位モデルや軽量モデルもセール対象

「ダイソンウィーク」は今年初めて開催するイベントで、期間限定で特定の製品のセールを行うほか、下取りキャンペーンや購入時特典などを展開。ダイソンのクリーナーの上位モデル「Dyson V12」シリーズや本体質量1.9kgの軽量クリーナー「Dyson Digital Slim」、空気清浄機と扇風機の機能を併せ持つ「Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン」なども対象となっています。

↑レーザーで微細なホコリの視認性を高める上位モデル「Dyson V12」シリーズ

 

なお、同イベントは各店舗の在庫がなくなり次第終了の予定。事前登録サイトへ登録すると、タイムリーに最新情報が届くとのことで、この機会を見逃したくない人はぜひチェックしてみてください。

 

<ダイソンウィーク開催概要>

● 実施期間: 7月8日(金)午前10時30分から7月20日(水)午後4時30分まで

●実施店舗: ダイソン公式ストア……全国のDyson Demo各店舗(東京都・表参道、埼玉県・越谷、千葉県・木更津、静岡県・御殿場、兵庫県・神戸三田)、ダイソン公式オンラインストア、ダイソン公式楽天市場店およびダイソン公式PayPayモール店 ※取り扱い製品は店舗によって異なります

●主な対象製品: ※下取りキャンペーンや購入時特典も展開予定、製品によって内容は異なります

【コードレス掃除機】
Dyson V12シリーズ: レーザーが微細なホコリを可視化し、見逃し掃除を防ぎます。

Dyson Digital Slim: 本体質量1.9kgを実現、軽量性と高い集じん性能のバランスに優れた一台です。

【空調家電製品】
Dyson Purifier Cool 空気清浄ファン: 1 台で空気清浄機、扇風機の2役として使用でき、不快なニオイを脱臭し、清浄な空気を室内にパワフルに循環します。

【ヘアケア製品】

Dyson Supersonic Ionicヘアドライヤー: 低温のやさしい風でありながら、髪をすばやく乾かします。

Dyson Airwrapスタイラー: 過度な熱ダメージを防ぎ、濡れた髪から風でスタイリング。ドライからスタイリングまで一台で叶えます。

Dyson Corrale ヘアアイロン: 独自のフレックスコッパープレートで髪の毛を優しく包み込み、熱ダメージを半分にするコードレスヘアアイロンです。

ダイソンの課題は「2本ブラシの掃除機」がクリアした! 少人数世帯が高く評価する「オムニグライド」の魅力と開発の経緯

2021年4月、ダイソンから今までとは異なるアプローチのコードレス掃除機が発売されました。ヘッドに2本のブラシを搭載し、軽いかけ心地で掃除ができる「Dyson Omni-glide(ダイソン オムニグライド)コードレスクリーナー」(以下、オムニグライド・直販価格 税込6万9300円)です。奇しくも同時期、バルミューダからも2本のブラシを搭載した「BALMUDA The Cleaner(バルミューダ ザ・クリーナー)」が発売。さらに今年5月には、さらにコンパクト化&吸引力がアップした新モデル「BALMUDA The Cleaner Lite」(バルミューダ ザ・クリーナー ライト)」が発売されたのは既報の通りです。

 

国内でも屈指の知名度と注目度を誇る2メーカーから、立て続けに2本ブラシのコードレス掃除機が発売されると、「2本ブラシってそんなにいいの?」と思う人も多いのではないでしょうか。そこで今回改めて、ダイソンのオムニグライドの魅力を探るべく、開発の経緯やいままでのダイソンと違う点について、シンガポールのデザインエンジニアに話を聞きました。

 

全方向に駆動するまったく新しいクリーナー

↑「Dyson Omni-glideコードレスクリーナー」を自宅でも使ってみました

 

まずは、オムニグライドがどのような製品かご紹介しましょう。その特徴は、今までのダイソンクリーナーとはまったく異なります。従来モデルは手元部分に大きなハンドル、その近くに大きなモーター部とクリアビン(ダストカップ)がついており、パイプの先にヘッドがあります。ヘッドに搭載されたブラシはもちろん1本。モーターのパワーや重量、機能に差こそあれ、基本的にはこの構成です。

↑最上位モデル「Dyson V12 Detect Slim Total Clean」(実売価格10万2300円)。毎分最大12万5000回転のモーターや11基のサイクロンを備え、パワフルな吸引力を発揮する

 

一方のオムニグライドの見た目は従来モデルと大きく異なり、ハンドルやモーター部が直線上にあります。さらにヘッドには「Omnidirectional Fluffy(オムニダイレクショナル フラフィ)クリーナーヘッド」と呼ばれる2本のブラシと4つのキャスターを搭載。2本のブラシは内側に回転するため押しても引いてもゴミが吸引できるほか、浮いているようなかけ心地が味わえます。さらに4つのキャスターにより、前後だけでなく左右斜めと全方向にヘッドが動かせます。

↑オムニグライドはハンドルやモーター部が直線上にある

 

筆者も使ってみましたが、今までのダイソンを使ったことがある人なら、おそらく「こんなにも違うのか」と驚くはず。フワッと軽い力で動かせるのはもちろん、横にも斜めにも動くので、掃除したい場所にピタッとアプローチでき、ストレスを感じさせません。軽やかに掃除する、とはまさにこのこと。

↑いすやテーブルの足回りにもスムーズに回り込みます

 

↑180度寝かせた状態で掃除ができるのも、ダイソンでは初の機能。ソファやベッドの下も掃除しやすくなりました

 

やはり横に動くというのは本当に便利。「動かせるのは前後のみ」という制約から解放され、掃除したい場所に自由に動かせるようになりました。

 

実際、この軽快なかけ心地は今までのダイソンユーザーとは異なる層に高く評価され、ダイソンによると「すき間時間にササっと掃除したい」と考える少人数世帯の購入が増えたそう。特にこのコロナ禍、95%の人が昨年と同等もしくはそれ以上の頻度で掃除をしている(「グローバルダスト調査2021」より)ことから、忙しくても確かな吸引力で手軽に掃除が行えるオムニグライドが選ばれたようです。

 

困りごとを解決していったらオムニグライドに行き着いた

では、このオムニグライドはどのようにして生まれたのか、開発秘話をシンガポールのデザインエンジニア、ヴィヴィアン・ティウさんにインタビューしました。

↑ダイソンのデザインエンジニアRDDフロアケアのヴィヴィアン・ティウさん。マンチェスター大学で機械工学の修士号を取得して卒業後、2019年にダイソンに入社。Dyson V12 detect SlimおよびDyson V15 Detectの光学設計に携わり、ヘッドのレーザー技術を開発

――オムニグライドはいままでとは全く異なるコンセプトですが、どのような経緯で誕生したのでしょうか。

 

ティウさん 私たちは常にエンジニアマインドをもってグローバルに市場調査を行い、ユーザーの困りごとを解決するために研究開発に行い、より吸引力が高いモデル、吸引力と軽さを両立したものなどを世に送り出してきました。こうして1つずつ着実に困りごとを解決していくなかで、まだ解決できていなかったのが、「都市部のコンパクトな家に住んでいて、忙しいけれど手軽にきれいに掃除したい」というニーズです。私たちはそれを解決するために、このオムニグライドを開発しました。

 

――なぜブラシを2本搭載しようと思われたのでしょうか。

 

ティウさん 「短時間で効率的に掃除したい」というニーズに応えるため、前に押しても後ろに引いてもホコリがしっかり吸えるよう、2本のローラーをそれぞれ内側に回転するようにしました。それによって2倍とはいきませんが、掃除効率が大幅にアップします。また内側に回転させることによって中央に集められた空気の圧力が高くなり、軽く浮き上がることで、軽快な浮遊感が得られます。これも「手軽に掃除したい」という問題の解決につながると考えたわけです。

 

――開発で難しかった点や時間がかかったところがあれば教えてください。

 

ティウさん ダイソンとしての吸引力は確実に担保しつつ、軽いかけ心地、浮遊感を実現するのが難しかったですね。ヘッドが床にくっつきすぎても浮遊感は出せませんし、浮きすぎると今度はゴミがしっかり取れません。この適切な距離感を導き出すのに時間がかかりました。またキャスターの位置も難しく、場所が悪いとヘッドに引っかかったり、ゴミを弾いたりしてしまうので、適切な場所を見つけるまで苦労しました。オムニグライドは2020年7月に韓国で初めて販売されましたが、そこに至るまでに1年半近くを要しています。

↑2本のブラシ、4つのキャスターの適切な位置が吸引力と浮遊感を実現しているそう

 

↑吸引力も十分です

 

――これは今までのダイソンとは異なる方向性の掃除機と考えていいでしょうか。

 

ティウさん いいえ、ダイソンの理念は創業以来変わっていません。それは冒頭にもお伝えしたように、エンジニアマインドをもってユーザーの困りごとを解決したい、というもの。オムニグライドも、その一環で生まれました。異なる方向性ではなく、より幅広い選択肢を用意することで、ユーザーが生活様式に合わせて選べるようになったと考えています。特に特定の市場に向けて開発したものではありませんが、靴を脱ぎ、床の近くで生活するライフスタイルの日本には非常にマッチしているのではないでしょうか。

 

部屋の空気よりきれいな空気を排出する

――では最後に、ダイソンならではの強みを教えてください。

 

ティウさん ダイソンといえば吸引力が注目されることが多く、私たちも常に高性能なモーターを開発し続けています。このオムニグライドには、毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーターを搭載しています。そしてもう1つ、ダイソンが創業以来取り組んでいるのが、もう1つの大きな困りごとであるハウスダストの除去。ダイソン微生物研究ラボでは25年以上ハウスダストの研究を行っており、世界各国のホコリのサンプルには何が含まれているか、それを取り除くためには何が必要か、常に研究し続けているのです。

 

そのため、ダイソンクリーナーには、高性能なフィルターが搭載されており、オムニグライドに関しては5段階にわたりゴミを捕集する設計により、0.3μmもの微細な粒子を99.99%捕らえ、部屋の空気よりきれいな空気を排出します。清潔性に敏感になっている今だからこそ、掃除機は吸引力だけでなく、排気にも安心してお使いいただけるものを提供したいと思っています。

↑ダイソンのコードレス掃除機には高性能フィルターが搭載されているため、顔の近くから排気が出ても安心です

 

2本のブラシによって軽快な浮遊感が得られ、横にも斜めにも動くためストレスを感じさせない点、前に押しても後ろに引いてもホコリがしっかり吸える点など、メリットの多いオムニグライド。ダイソンならではのパワーやきれいな排気も魅力です。特にコンパクトな住宅にお住まいで、掃除機の取り回しにストレスをためている方は、ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

家電のプロが「掃除が楽しくなる機能」に夢中! いま買うべき「最新家電の傑作」コードレス掃除機編

昨今のライフスタイルに適した生活家電の注目のアイテムを、家電に精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです

 

ホコリがまる見えの緑色レーザーが掃除を超楽しくする

【コードレススティッククリーナー】

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

実売価格10万2300円

ホコリを可視化するレーザー機能搭載のスティック掃除機。豊富なアタッチメントを活用すれば、狭い隙間や布団も1台で掃除できる。毎分最大12万5000回転のモーターや11基のサイクロンを備え、パワフルな吸引力を発揮。

SPEC●集じん容積:0.35ℓ●最大稼働時間:約60分●充電時間:約3.5時間●アタッチメント:ダイレクトドライブクリーナーヘッド、毛絡み防止スクリューツールなど6点●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm/2.2kg

 

いままで面倒だった掃除が、コレですっかり楽しくなったと言う近藤さん。ホコリを可視化するレーザー機能に夢中だ。

 

「一見ゴミがないと思われるフローリングも、レーザーを当てると意外にホコリだらけ。見つけづらい白毛や茶毛のペットの抜け毛も一目瞭然です。ここにホコリがあった、あそこにも抜け毛があると探し回るうちに、家中の掃除機がけが完了。掃除を楽しみながら習慣化できます。そしてやはりダイソンは、吸引力がスゴい。1回の掃除で、ホコリがたんまり取れます。カーペット用の『ダイレクトドライブクリーナーヘッド』は、ブラシが密着して腕の力を使うぶん、繊維奥のホコリまで取れて満足感が格別。『毛絡み防止スクリューツール』も洗面所や、ペットの定位置であるソファとこたつの掃除にもってこいです。スイッチがトリガー式からボタン式になったのもポイント。グリップを握り続けるストレスがなくなりました」

↑「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が付属。カーペットの掃除に特化したブラシが、繊維の奥からかき出すようにホコリを取り除く

 

↑微細なホコリの視認性を高めるレーザーを装備。照明下のフローリングでもくっきりと浮き上がって見え、ゴミの取り逃しを防ぐ

 

↑吸引口のセンサーがゴミを計測し、手元のディスプレイにリアルタイムで表示。サイズと量に応じて吸引力が自動で調整されるので効率的だ

家電ライター

近藤克己さん

家電&デジタル系を中心に執筆活動するライター。レビューや検証記事では、“オジさん目線”に定評アリ。

 

プロが注目するクリーナーベスト3を発表!「いま、欲しいモノランキング」スティック掃除機編

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、クリーナーの注目商品を独自の視点で番付してもらった。コードレススティック掃除機のトレンドは、「吸引力」と「軽さ」の追求から、ネクストレベルへ。各社が掃除へのハードルを下げる仕掛けづくりに注力している。ゴミ捨てやメンテの省手間化にも要注目だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです

 

2022年 スティック掃除機選びの3か条

1.吸引力と軽さの両立は掃除機選びの基本の“き”

本体の軽さは掃除機がけのしやすさに直結する重要ポイント。しかし、軽さのみ重視してゴミ取り能力が不十分だと逆にストレスが増えてしまう。両要素のバランスがうまく取れた機種を選ぶべし。

 

2.ゴミの視認性を高める機能の有無に注目!

目視が難しい微細なゴミも可視化する機種はゴミが除去できている安心感を高め、掃除へのモチベーションを上げてくれる。センサーやライトなどゴミの視認性を高める機能の有無をチェックしよう。

 

3 ゴミ捨てやメンテの省手間性もチェック!

掃除機の吸引力維持に不可欠なゴミ捨てやノズルブラシの手入れは、できれば避けたい作業のひとつ。ゴミ捨ての負担軽減機能やブラシの毛がらみ防止機能を備えた機種は、掃除の心理的負担を軽くする。

 

私が選出しました

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般のレビュー記事を執筆。コードレススティック掃除機や自動調理鍋、炊飯器の検証記事も多数手がける。

 

「吸引力」と「軽さ」だけで選ぶ時代はもう終わった‼

コードレススティック掃除機の分野では「軽量化」のトレンドが一段落。「軽さ」というベーシックな価値にプラスαの機能を加えたモデルが続々登場している。

 

注目株は、ゴミの視認性をレーザーで高めるダイソンと、LEDで高める日立。明るい部屋でも床の微細なゴミを照射してくっきり浮かび上がらせることで「床がいかに汚れているか」「掃除後に床がいかにきれいになったか」が一目瞭然となり、掃除へのモチベーションを一気に高めてくれる。

 

一方、メンテ面での最旬トレンドは、パナソニック MC-NS10Kの自動ゴミ収集機能。掃除後に本体内のゴミをクリーンドックに移送することでゴミ捨ての頻度を軽減した。さらに、手元重量の軽さを追求することで、パワフルな吸引力と小回りが利いた快適な操作性を両立させている。

 

なお、今回取り上げた3機種は共通して、ノズルブラシに毛がらみ抑制機能を搭載している。これは在宅時間が増えた昨今においてマスト機能となるはずだ。

※以下の「アタッチメント数」は収納用ブラケットや専用充電ドックなどを除く

 

第3位 軽さに加えて最旬トレンドを押さえた実力派

日立

パワかるスティック PV-BL50J

実売価格8万3360円

【最大稼働時間:60分】(標準モードでパワフルスマートヘッド・ミニパワーヘッド非使用時)

【ノズル:パワフルスマートヘッド】

【質量:1.4kg】

【アタッチメント数:5】

1.4kgの軽さに加え「ゴミくっきりライト」「からまんブラシ」など旬の機能をカバー。ヘッドの押し引きに合わせて後方フラップが開閉し、押しても引いてもパワフルにゴミを除去する。ダストケース内のゴミを圧縮しフィルターへのゴミのからまりを抑制。お手入れがラクだ。

SPEC●集じん方式:サイクロン式●集じん容積:0.15ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:ゴミくっきりライト●付属品:ミニパワーヘッド、ハンディブラシ、ほうきブラシほか●サイズ:W230×H1010×D230mm

↑三次元形状のファンで風の流れを効率化し、高効率モーターとの組み合わせで風量を従来比で約10%向上。これにより本体の軽さとパワフルな吸引力を両立した

 

↑「からまんブラシ」はブラシの先端をループ毛状にすることですき間に髪の毛などを入り込みにくくし、ブラシの毛がらみを軽減。ブラシのメンテナンス性が高い

 

↑ヘッドには白色のLEDに加え、緑色のLEDを搭載。緑色は目視で最も明るく感じる波長に近く、照らしたゴミとその影の差が大きくなり、はっきりと視認できる

 

【IMPRESSION】 いま求められている機能をバランス良く取り入れた1台

「ゴミの視認性はダイソンにわずかに及ばないものの、実用性は文句なし。吸引力と軽さをうまく両立し、ヘッドの毛がらみも少ない、機能のバランスが取れたモデルです」(平島さん)

 

第2位 “ゴミの可視化”をレーザーで実現し吸引力も抜群

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

実売価格9万7900円

【最大稼働時間:約60分】(エコモードでモーター駆動のないツールを使用時)

【ノズル:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド】

【質量:2.2kg】(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)

【アタッチメント数:6】

目視しづらい微細なホコリもレーザーでくっきり照らし出し、取り逃しを防止。毎分最大12万5000回転の新型モーターを採用し、吸引力は従来比の1.5倍(※)を実現した。ナイロンフェルト製のローラーヘッドは大小のゴミを逃さず除去し、毛がらみもしにくい。

SPEC●集じん方式:サイクロン式(Root Cycloneテクロジー)●集じん容積:0.35ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:グリーンレーザー、ピエゾセンサー●付属品:ダイレクトドライブクリーナーヘッドほか●サイズ:W250×H1095×D234mm

※:Dyson Digital Slimとの比較

↑レーザー光を絶妙な角度で照射し、見えにくいホコリや微粒子ゴミも浮き上がるように可視化。明るい場所でもゴミの有無がはっきり分かる

 

↑手元に液晶ディスプレイを搭載。吸気口のセンサーで計測したゴミのサイズと量がリアルタイムでわかりやすく表示される

 

↑クリアビンをゴミ箱の奥に差し込んで手元のレバーを引くと、ホコリが散らずにゴミ捨て可能。ゴミに触れずに捨てられるのがうれしい

 

【IMPRESSION】 レーザーで視認性上々! やや重いがパワーは特筆モノ

「レーザー照射で、衝撃的な量のゴミが浮かび上がります!! 質量は3モデルのなかでは重めですが、吸引力抜群でバッテリー持ちも優秀。ヘッドの毛がらみがほぼないのも魅力です」(平島さん)

 

第1位 ダストボックスを分離することでゴミ捨て頻度を減らし操作性も向上

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機「パワーコードレス」MC-NS10K

実売価格6万5340円

【最大稼働時間:約15分(AUTO)】(満充電・電池初期/20 ℃時。部屋の形状・床の状態・バッテリーの状態により異なる)

【ノズル:からまないブラシ】

【質量:1.5kg】

【アタッチメント数:1】

充電台に自動ゴミ収集機能を備え、本体からダストボックスを分離した画期的モデル。手元重量0.45kgの軽い操作性で、ほうきやフロアワイパーのようにスムーズに床掃除できる。毛がらみを除去する手間が減ると好評の「からまないブラシ」も搭載。

SPEC●集じん方式:紙パック式(クリーンドック)●集じん容積:スティック本体0.05ℓ/クリーンドック0.8ℓ●充電時間:約3時間(※)●ゴミ可視化機能:クリーンセンサー●付属品:すき間用ノズル●サイズ:W213×H1030×D130mm、クリーンドック:W134×H417×D282mm

※:周囲温度20 ℃時。周囲温度、使用時間など使用条件により異なる(電池が空状態から充電を開始した場合)

↑目に見えない約20μmのハウスダストもクリーンセンサーで検知。ゴミを見つけるとランプが赤く点灯、なくなると青色点灯し、きれいになったことを確認できる

 

↑「からまないブラシ」を搭載。2本の円すい形ブラシで毛が径の細い中央部に移動し、ブラシから解けて吸引する。髪の毛やペットの毛がからみにくい

 

↑掃除機をクリーンドックに戻すとドック内のモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに回収。約1か月ぶんのゴミを貯められる。紙パック内のゴミは「ナノイーX」で除菌・脱臭

 

↑クリーンドック(充電台)と正対する向きに本体を立てかけて充電。掃除開始時も持ち手を手前に引けばすぐ取り出せる

 

【IMPRESSION】 ゴミ捨て頻度が少なくパワーと軽さのバランスも◎

「微細なゴミもセンサーで検知し、ランプの色で把握可能。クリーンドック採用で本体質量1.5kgを実現しつつ、『パワーコードレス』ならではの吸引力も十分に確保されています」(平島さん)

 

レーザーで「衝撃的な量のゴミ」が浮かび上がる! 家電のプロが注目するダイソンのクリーナーをチェック

本誌でおなじみの評論家やインフルエンサーたちに、“いま欲しいモノ”をリサーチする企画。今回は、クリーナーの注目商品を紹介する!

※こちらは「GetNavi」 2022年×月号に掲載された記事を再編集したものです

 

“ゴミの可視化”をレーザーで実現し吸引力も抜群

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

実売価格9万7900円

【最大稼働時間:約60分】(エコモードでモーター駆動のないツールを使用時)

【ノズル:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド】

【質量:2.2kg】(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)

【アタッチメント数:6】

目視しづらい微細なホコリもレーザーでくっきり照らし出し、取り逃しを防止。毎分最大12万5000回転の新型モーターを採用し、吸引力は従来比の1.5倍(※)を実現した。ナイロンフェルト製のローラーヘッドは大小のゴミを逃さず除去し、毛がらみもしにくい。

SPEC●集じん方式:サイクロン式(Root Cycloneテクロジー)●集じん容積:0.35ℓ●充電時間:約3.5時間●ゴミ可視化機能:グリーンレーザー、ピエゾセンサー●付属品:ダイレクトドライブクリーナーヘッドほか●サイズ:W250×H1095×D234mm

※:Dyson Digital Slimとの比較

↑レーザー光を絶妙な角度で照射し、見えにくいホコリや微粒子ゴミも浮き上がるように可視化。明るい場所でもゴミの有無がはっきり分かる

 

↑手元に液晶ディスプレイを搭載。吸気口のセンサーで計測したゴミのサイズと量がリアルタイムでわかりやすく表示される

 

↑クリアビンをゴミ箱の奥に差し込んで手元のレバーを引くと、ホコリが散らずにゴミ捨て可能。ゴミに触れずに捨てられるのがうれしい

 

【IMPRESSION】 レーザーで視認性上々! やや重いがパワーは特筆モノ

「レーザー照射で、衝撃的な量のゴミが浮かび上がります!! 質量は重めですが、吸引力抜群でバッテリー持ちも優秀。ヘッドの毛がらみがほぼないのも魅力です」(平島さん)

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般のレビュー記事を執筆。コードレススティック掃除機や自動調理鍋、炊飯器の検証記事も多数手がける。

ヘッドホン×空気清浄機!? ダイソン初のウェアラブルデバイスは“ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン”……「Dyson Zone」発表

ダイソンは、同社初のウェアラブルデバイスである「Dyson Zone」(ダイソン ゾーン)を3月30日に発表しました。一部地域で2022年秋から、Dyson Demoやその他店舗、Dyson.comなどのオンラインで販売を開始する予定ですが、現時点で日本での展開有無や時期は未定です。

 

同製品は、外出先でも浄化された空気と、高品質な音響システムで騒音を遮断できる、ノイズキャンセリング機能付き空気清浄ヘッドホン。これまでの同社製品の中で最も小さいモーターが、各イヤーカップ内に配置されています。

 

非接触型シールドは、屋外での横風にも対応できる設計で、浄化された空気を鼻と口に送り届けます。非接触型シールドは着脱可能です。

 

静電フィルターは、ハウスダスト、花粉、細菌など、PM 0.1レベルの粒子を99%捕捉し、活性炭フィルターは、NO2(二酸化窒素)、SO2(二酸化硫黄)、オゾンなど、都市部のガスを捕捉します。

 

空気浄化モードは低、中、高、自動の4種類で、自動モードでは、搭載された加速度計によって、必要に応じて浄化速度の高、中、低を自動的に切り替えます。

 

ANC(アクティブノイズキャンセリング)テクノロジーにより、騒音を遮断し、音楽の没入感を向上させています。ANCモードは、豊かで没入感のあるオーディオ体験を提供する「アイソレーションモード」、非接触型シールドを下げるとアクティブになり、バッテリーの電力を節約するために浄化を自動的にオフにする「会話モード」、緊急のサイレンや情報のアナウンスなどの重要な音を増幅し、周囲の状況を認識できるように設計された「トランスペアレンシーモード」の3種類を搭載。

 

オーディオ再生のみで使用可能。空気清浄、オーディオ再生、ANCの3つを同時に使用する場合は、非接触型シールドの装着が必要です。

 

マスク着用が求めらる場合は口の周りを密閉するコミュニティフェイスカバーを、FFP2準拠のフェイスカバーが必要な地域ではFFP2フェイスカバーを、それぞれ使用できます。各フェイスカバーは同梱予定です。

「ダイソン史上最軽量モデル」の実力は? 家電のプロが「Dyson Micro 1.5kg」を8項目で詳しくチェック!

ダイソンのコードレスクリーナー「Dyson Micro 1.5kg」はその名の通り、標準質量がわずか1.5㎏のダイソン史上最軽量モデル。軽くなったのはいいですが、実際のゴミの除去性能や使い勝手がどうなのかが気になるところ。では、実際に使ってテストしてみよう! ということで、掃除機の検証企画でおなじみの家電ライター・平島憲一郎さんが本機を隅々まで徹底的にテスト。「吸引力」「操作性」「静音性」「ゴミ捨て」「お手入れ」「設置性」「汎用性」「独自機能」の8項目にわたってチェックしました!

※本記事は、軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画を再編集したものです

 

【今回テストした機種はコチラ】

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出するという。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

【その1】フローリングとカーペットで吸引力をチェック!

【テストの内容はコチラ】

今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。

 

フローリング上でのテストでは、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

↑手前から重曹、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂、細かくちぎった脱脂綿、長さ15cmのポリエステル製人工毛を順番に置き、ゴミ除去能力をテストしました

 

【フローリングでの吸引力テスト結果はコチラ】

猫砂がわずかに残る以外はすべてのゴミを除去

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

「標準モード」でテスト。猫砂がわずかに取りきれずに残っているほかは、すべてのゴミを除去できていました。また、ヘッドが通過した端から端まで残さず重曹が取れていることに注目できるでしょう。ヘッドは中央の吸込口付近が最も吸引力が強く、端のほうになるほど吸引力が落ちるため、掃除機によっては端に微細なゴミの取り残しが残るものですが、その点Dyson Micro 1.5kgはしっかり重曹が除去できていました。

 

一方、ヘッドの回転が強すぎて、吸引しきれずヘッドから猫砂が少し飛び出してしまいました。実際の掃除ではヘッドを引くときに残ったゴミも捕集できるので、それほど問題はないと思われます。

↑独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)を採用。赤と青のナイロンフェルト製ローラーブラシで大きなゴミも微細なゴミもまとめて包み込むため、ヘッド前面が大きく開いていてもヘッド内部の吸引力を維持できます

 

↑写真のように同機のヘッドは前面カバーが大きく開放され、大きめのゴミを押しのけることもありません。カバーから床面までの距離(すき間)を測ったら約32mmありました

 

【カーペットでの吸引力テスト結果はコチラ】

重曹がカーペットの繊維の奥に多く残る結果に

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

Dyson Micro 1.5kgは「MAXモード」でテスト。カーペットではフローリングとはまったく違った結果となりました。まず粒子が細かく、比重が重い重曹がカーペットの繊維の奥に残ってしまっています。コルクパウダーと脱脂綿もわずかに残りました。これは恐らく、回転ブラシがローラー形状のため、カーペットにゴミを擦り付ける形になったためではないかと思います。ただ、猫砂の取り残しがわずかだったのは意外でした。これは下がカーペットのため猫砂が滑りにくく、外に弾かれることなく吸引されたためでしょう。

 

ちなみに、「MAXモード」でカーペットを掃除すると、カーペットへの吸い付きが強すぎて、掃除がしにくいことがわかりました。カーペットの材質との相性もあると思いますが、場合によっては「標準モード」を使ったほうがいいでしょう。

 

【ついでにチェック!】

ミニモーターヘッドをカーペットに使ってみた!

ちなみに、本機には「ミニモーターヘッド」という付属ツールが同梱されています。これはふとんやソファなどの掃除に使う小型のパワーブラシなのですが、こちらはブラシ毛を採用しています。通常のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)で苦手だったカーペットでの重曹で吸引テストをしてみました。

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

 

「標準モード」でテストしたところ、ヘッドと前面カバーのすき間が狭いため最初は少し重曹を押していましたが、ソフトローラークリーナーヘッドと比べると大幅に取り残しが減りました。ハンディクリーナーなので力が入れやすく、片手でカーペットを押さえながら掃除できたのもスムーズに掃除できた理由です。ちょっとしたカーペット上の汚れを除去するなら、ミニモーターヘッドを使うのもアリですね。なお、最初は「MAXモード」でテストしたのですが、これも吸い付きが強すぎて掃除がしにくかったため、「標準モード」であらためてテストし直しました。

 

【その2】操作性・静音性をチェック!

【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

コードレススティックの掃除機がけのしやすさは、標準質量(本体、延長パイプ、ヘッドの重さの合計)とヘッドの首振りのスムーズさ、人力での掃除機がけをアシストするヘッドブラシの回転力が重要です。今回はこの3項目に加え、ソファ下など高さのない場所や家具と壁のすき間などへのヘッドの進入しやすさ、掃除の快適さを高めるアシスト機能などを確認。さらに、前回の「吸引力」と内容が類似しますが、掃除機の取り回しと大きな関わりを持つ「壁際でのゴミの取れ具合」を検証(壁際に重曹をまいて吸引)します。このほか、広い住居スペースの掃除をする際に問題となる連続運転時間や、充電時間もスペック上でチェックしていきます。

 

各モデルの静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。

↑掃除機を稼働していない状態での騒音レベルが33.6dBA(※)前後の環境でテストしました ※dBA…音圧レベルを人間が感じ取れる周波数で補正したもの。より人間の聴感に近い騒音レベルを表します

 

【操作性テストの結果はコチラ】

従来モデルのユーザーが驚く軽さ。ボタン式採用で負担も軽減

製品名にも入っているように標準質量は1.5kgで、ダイソンの掃除機とは思えぬ(失礼!)軽さ。ダイソンの従来モデルのユーザーがこれを使ったら、快適な操作感にショックを受けると思います。

↑Dyson Micro 1.5kgはダイソンのコードレススティックのなかでも群を抜く軽さ。片手でラクラク持ち上げられ、小柄な人や年配の人でも軽快に使いこなせます

 

ヘッドの操作性について詳しく見ていきましょう。ヘッドは自走する感覚はありませんが、前後の移動は十分にスムーズです。左右の首振りは5機種中で最も軽い印象。軽すぎて思った以上に首が振れてしまうこともしばしばでした。また、畳の上ではわずかに動きが重く感じることも。これは他のモデルにはあまり感じなかったことです。

↑ヘッドは左右90度ずつしっかりと首振りできました

 

また、テーブルの脚周りを掃除するときなどに、ヘッドを脚にくっつけたまま横向きにスライドさせたくなりますが、本機の場合この動きがやりにくかったです。ヘッドを一度戻して首振りしなおせば済むことですが、少し気になりました。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

ヘッドが従来よりスリムになったぶん、家具の下など高さのない場所での掃除はスムーズ。ただ、本体を横倒しにして床にベタづけはできないため、ヘッドがギリギリ入る高さだと、奥まで掃除するのは難しそうです。一方、低い場所を掃除しているときでもヘッドの首振りができたのはメリットでした。

 

運転オン/オフは従来のトリガー式でなく、ボタン式。掃除中ずっとトリガーを引き続ける必要がなく、腕への負担がかなり軽くなったと感じました。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

壁際のゴミを取るならMAXモードがおすすめ

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では、ローラーが届かない部分にゴミの取り逃がしがありました。ナイロンフェルト素材のローラーは床にピッタリ密着するため、ヘッドの内側の吸引には効果的ですが、ヘッドの外側には吸引力が及びません。そのため、壁際の掃除ではブラシ毛採用のヘッドより不利になります。ただし、MAXモードにすると取り残しが減ったので、壁際をしっかり掃除したいときはMAXモードで掃除するか、付属のすき間ノズルを使ったほうがいいでしょう。

 

連続運転時間は通常モード(エコモード)でモーター駆動のないツールを使った場合、最長約20分。Micro Fluffyクリーナーヘッドなどモーター駆動ツールを使った場合は約18分、強モードなら約5分の連続運転ができます。バッテリーの充電時間は約3.5時間。

 

運転音はモーター音が気にならず好印象

エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBA。実際に聴いた印象でも、モーター音はほとんど気にならず、風切り音も耳障りな印象は比較的少ないです。ブラシを回転させるモーター音がほとんど聞こえないのも好印象。一方、MAXモードにすると騒音レベルは73.3dBAとなり、さすがに風切り音がうるさく感じました。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

【その3 】ゴミ捨て・お手入れをチェック!

【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】

ゴミ捨て頻度に関わるダストカップ容量と、ゴミを捨てるまでの手順をチェック。また、ゴミ捨てを容易にする機能や工夫も合わせて確認しました。

 

お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】

ゴミに触れずにゴミ捨て完了。ブラシの毛絡み除去がほぼ不要なのもとにかく便利!

クリアビン(ダストカップ)の容量は非公表(一部通販サイトには0.2Lとの表記あり)。ゴミ捨ての手順は、まず本体から延長パイプを抜き、赤いレバーを押しながらクリアビンを前に押し出すと底部のふたが開いてゴミ捨て、という2ステップ。ゴミに触らずゴミ捨てできるのは大きなメリットです。

↑パイプと本体の接続部にある赤いボタンを押すとロックが外れるので、そのままパイプを引き抜きます

 

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます。ふたが開く際にホコリが舞うので、ゴミ袋でクリアビンを包む、ゴミ箱の奥までクリアビンを突っ込んでふたを開けるなど、工夫をするのがおすすめ

 

本体集じん部内の、ステンレス製のシュラウド(筒型のメッシュのパーツ)には髪の毛やペットの毛が絡まりやすいですが、ゴミ捨て時にクリアビンを押す際に、ゴム製のスクレイパーが絡まった毛ゴミをこそげ取ってくれます。

↑クリアビンの根元の赤いリングがスクレイパー。これがシュラウドの表面をスライドしながら毛ゴミを取り去ります

 

↑落ち切らなかった毛ゴミがあった場合は、クリアビンを外して捨てることができます

 

クリアビンと集じん部のお手入れについては、クリアビンは水洗い不可で、水に濡らして固く絞った布などで拭き掃除する必要があります。なお、本体後部のフィルターは取り外して水洗いできます。

↑クリアビンは本体から外して拭き掃除。本体後部のフィルター(青紫の部分)は取り外して水洗いできます

 

↑特にホコリがたまりやすいクリアビンのふたの溝は布巾などで拭き取ればOKです

 

ちなみに、クリアビンを本体に戻すとき、うまく戻せず苦労しました。戻す際に本体とクリアビンの溝をぴったり合わせる必要があるので、最初に溝の位置を確認しながらクリアビンを外すのがオススメです。

↑クリアビンの側面にある2本の溝と、本体下部のガイド部分にある2本の溝がうまくかみ合うようにスライドしてクリアビンを取り付けます。ここがきちんとかみ合わないと、クリアビンが途中で身動きが取れなくなることもあるので要注意

 

ヘッドブラシに関しては、ナイロン製ローラー形状のため、髪の毛やペットの毛がほとんど絡まず、毛絡み除去の必要がないのが大助かりです。さらにこのブラシは水洗いにも対応。簡単に清潔な状態に戻すことができます。

↑ヘッドの端にあるキャップを外せば、ローラーブラシは簡単に取り外せます。毛絡みしにくいうえに汚れも水で洗って簡単に落とせるのは助かります

 

【その4】設置性・汎用性・独自機能をチェック!

【設置性・汎用性・独自機能のテストの内容はコチラ】
「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな各モデルの特徴的な機能を確認していきます。

 

【設置性のテスト結果はコチラ】

壁掛け式ブラケットを使い省スペースかつ安定した収納が可能

本機は壁掛け式の「収納用ブラケット」を付属。「収納用ブラケット」は壁などに固定したうえで、ハンドル部をソケットに挿し込んで収納します。深くしっかりと挿さるため、ぶつかっても外れて落ちることがなく安心です。また、ブラケットに充電プラグをセットできるので、ソケットにハンドルを挿し込めば自動的に充電開始。掃除機本体から充電用コードが垂れている状態にならず、見た目もスッキリします。

↑Dyson Micro 1.5kgを収納用ブラケットにセット。自重でしっかり挿さるため収納時の安定度は高いです。また、ブラケットには付属ツールも装着可能。普段よく使うツールをまとめて収納できて便利です

 

ただし、この収納ブラケットは壁にネジ止めしなければならないのがネック。特に賃貸住宅に住む人など壁に穴が開けられない人は、ブラケットを使わず壁に立て掛けて収納・充電するか、ブラケットを取り付けるための“柱”を用意する必要があります。もしくは、ちょっと値段は高くなりますが、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Pro(直販価格6万9300円・税込※価格は編集部調べ)を購入する選択肢もあります(いまのところDyson Micro 1.5kg用の充電ドックは単体では販売されていません)。

 

【汎用性のテスト結果はコチラ】

少数精鋭のアタッチメントで幅広い掃除に対応

掃除機の汎用性に直結する付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニ モーターヘッド」の3つ。少数ながら狭いすき間や棚、寝具類の掃除、さらにクルマの中の掃除など幅広く対応できます。これに、延長パイプに付属ツールを装着しながら掃除できる「ツールクリップ」がつきます。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

「コンビネーション隙間ノズル」はブラシを出し入れすることで、狭いすき間の掃除や置物などについたホコリをブラシで払いながらの掃除など幅広い用途に対応できます。

↑「コンビネーション隙間ノズル」のブラシを収納した状態

 

↑ブラシを出した状態

 

↑「ミニ モーターヘッド」はコンパクトサイズながらモーター駆動のブラシを搭載し、パワフルにゴミを除去

 

↑硬質ブラシ毛を採用しており、ふとんやベッド、ソファ、クルマの座席周りなどの掃除に最適。ローラーヘッドが苦手なカーペットの掃除にも使えます

 

【独自機能のテスト結果はコチラ】

Micro Fluffyクリーナーヘッドによるゴミ除去力は圧巻!

独自機能に関しては、何と言っても大きなゴミから微粒子ゴミまでしっかり除去でき、毛絡みもほぼない「Micro Fluffyクリーナーヘッド」が他モデルにない魅力です。「Micro Fluffy クリーナーヘッド」は一般的なブラシ毛ではなく、ソフトなナイロンフェルト素材のローラー形状のヘッドを採用。フェルトでゴミを包み込んで捕らえるほか、ヘッド前面が大きく開いていても吸引力を高いままキープできるため、大きいゴミも小さいゴミもパワフルに除去してくれます。さらに、独自モーターと高性能バッテリー、高性能サイクロンによる遠心分離で、バッテリー残量がなくなるギリギリまで吸引力が落ちずに掃除できるのも特徴です。

↑ナイロンフェルト素材を採用した「Micro Fluffy クリーナーヘッド」

 

【その5】テストのまとめ・こんな人にオススメ!

本機は、ダイソンの「独自機能」である「Micro Fluffyクリーナーヘッド」による抜群のゴミ取り能力と軽快な操作性を両立しているのが最大の魅力。床のゴミや汚れを“面”で根こそぎ取り切る爽快さは、一度使うとヤミツキです。よりスピーディな掃除を望む人にはマストな一台と言えるでしょう。また、同ヘッドは毛絡みがほとんどないため、お手入れの手間が大幅に減るのも魅力。小さい子どもがいてお菓子の食べこぼしなど大きめのゴミが多い家庭、ペットを飼っていて大量の毛ゴミに悩む家庭には特にオススメです。ただし、カーペット上のパウダー系ゴミの除去はやや苦手なので、基本的にフローリングが多い家庭に向いています

【軽量クリーナー8項目テストまとめ】人気5モデルを隅々まで検証した結論は?

軽量コードレススティック掃除機の注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の性能と使い勝手を多角的に検証する連載企画もいよいよラスト。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回、「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックした第4回の検証結果を機種ごとに振り返り、それぞれどんな人にオススメかを考えていきます!

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は2020年モデル。2021年8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μm以上の微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

大きめのゴミもラクラク除去! 毛絡みもほとんどなし

まず「吸引力」(ゴミ取り能力)に関しては、フローリング上では文句なし。特に粒径の大きな猫砂は、量が多いせいもあってほかのモデルが取り残しを見せるなか、1ストロークでほとんどのゴミを取り切っていました。これはナイロンフェルト素材のローラーヘッドを採用したダイソン独自の「Micro Fluffyクリーナーヘッド」によるものです。ただ、このヘッドは万能ではなく、カーペットの繊維の奥に入り込んだ重曹のかき取りは苦手。その一方で、他モデルが苦労したカーペット上で猫砂除去は、フローリング以上に完璧でした。なお、壁際では、前方のローラーヘッドが届かない部分で取り残しが多く見られました。

↑本機が搭載する「Micro Fluffyクリーナーヘッド」。ナイロンフェルト製のローラーブラシで大きなゴミも微粒子ゴミも包み込んで捕集します。ほかのモデルと異なり、ヘッド前面カバーが大きく開いているために、吸引力テストでも大量の猫砂をどんどん取り込んで吸引できていました

 

「操作性」については、標準質量1.5kgという軽さとヘッド操作のスムーズさで、予想以上に軽快に掃除できます。運転ボタンがトリガー式からボタン式になり、掃除中ずっとトリガーを引いていなくてはならない負担がなくなったのもメリット。ヘッドが従来よりスリムになり、これまで入れなかった場所に入れるようになったのもうれしい点です。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

唯一気になったのは、ヘッドを横向きにスライドしにくかった点。一度ヘッドを引いて方向転換すれば問題ないのですが、ほかの操作が軽快だっただけに、この操作にひと手間増えるのがやや残念でした。連続運転時間は最長約20分で、強モードだと約5分。エコモード(標準モード)でも十分パワフルなので、普段の掃除はエコモードで行えばOKです。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

「静音性」テストにおいて騒音計で騒音レベルを測定したところ、他のモデルとの差はわずか。実際に耳で聞いた印象もかなり静かで、特にエコモードでは耳障りな風切り音などもありませんでした。以前はダイソンの掃除機というと「音がうるさい」という評価でしたが、最近のモデルは他社の静音モデルと肩を並べるくらい運転音が静かです。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

「ゴミ捨て」に関しては、パイプを抜いてレバーを押せばゴミ捨てできる手軽さが秀逸。クリアビンの形状が変わり、以前よりゴミ袋の奥に突っ込んでゴミ捨てできるようになり、ホコリの舞い上がりを抑えやすくなったのもうれしいポイントです。

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます

 

「お手入れしやすさ」については、ローラー型ヘッドの毛絡みがほぼ皆無で、お手入れの必要がないのが本当に助かる! 特に犬や猫などのペットを飼っている家庭には大きなメリットです。 一方、クリアビンの水洗いができない点は残念。ただしクリアビンの内側に多少の粉ゴミがくっついていても吸引力には影響しないので、気にならない人には問題ないでしょう。

 

「設置性」については、壁掛け式の「収納用ブラケット」を設置できる家なら文句なし。壁際設置なので生活のなかで邪魔になりにくく、ブラケットに設置すれば多少ぶつかっても倒れません。ただし、ブラケットは壁にねじ止めする必要があるので、賃貸マンションなどで壁に穴が開けたくない人は、ブラケットを使用せずに使うか、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Proを買うか、市販のダイソン掃除機対応収納スタンドを買うか、という選択になります。

↑Dyson Micro 1.5kgを壁掛け式の収納用ブラケットに収納。電源プラグをブラケットに装着すれば、掃除機をブラケットにセットと同時に充電開始できます。ブラケットには「コンビネーション隙間ノズル」などの付属ツールも収納可

 

「汎用性」につながる付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニモーターヘッド」の3種類。ただし、「コンビネーション隙間ノズル」はホコリをブラシで払いながらの掃除とすき間掃除の2Wayに対応。「ミニモーターヘッド」もベッドやクルマの座席などマルチな場面に利用でき、ツールの数以上の汎用性がありました。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

【こんな人にオススメ!】

本機は、ダイソンの「独自機能」である「Micro Fluffyクリーナーヘッド」による抜群のゴミ取り能力と軽快な操作性を両立しているのが最大の魅力。床のゴミや汚れを“面”で根こそぎ取り切る爽快さは、一度使うとヤミツキです。よりスピーディな掃除を望む人にはマストな一台と言えるでしょう。また、同ヘッドは毛絡みがほとんどないため、お手入れの手間が大幅に減るのも魅力。小さい子どもがいてお菓子の食べこぼしなど大きめのゴミが多い家庭、ペットを飼っていて大量の毛ゴミに悩む家庭には特にオススメです。ただし、カーペット上のパウダー系ゴミの除去はやや苦手なので、基本的にフローリングが多い家庭に向いています

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

使いやすさにこだわり、家中をストレスなく掃除できる

EC-AR5Xの特徴は、すべての掃除をスムーズに行うための工夫が満載であること。標準質量1.2kgの軽さとヘッドの適度な自走性により、軽い力で掃除できます。また、「ペタッとヘッド」により棚の下のすき間や家具と壁の狭いすき間もヘッドを付けたままスムーズに掃除できるのもポイント。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

掃除機にあらかじめ「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」を装着しておくことで、狭いすき間の掃除や卓上の掃除も床面掃除の流れのまま行えます。専用充電器と着脱式バッテリー2個を付属しており、最長約100分の連続掃除が可能。予備のバッテリーを充電できるので、バッテリーが切れて掃除が中断してしまうリスクも低減できます。また、掃除中に物を動かす際など、本体グリップから手を離すとセンサーが検知して自動で運転を停止するので、掃除を中断するのもカンタン。このほか、ちょいかけフックで椅子やテーブルなどにサッと立てかけられるなど、かゆいところに手が届く機能が揃っています。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、掃除機を置いて物をどけるなど、ほかの作業をしたいときに便利です

 

吸引力テストでは、粒径の大きい猫砂の捕集にやや難ありでした。ただ、今回はテストということでゴミの量を多めにしたため、吸引が追いつかなかった面も。実際の生活で床に落ちている程度の猫砂なら、それほど問題にならないでしょう。それ以外のゴミ除去に関しては、カーペット上でのコルクパウダーの取り残しがやや多く見られた程度。特にカーペットの重曹はかなり上手に除去できていました。壁際の掃除も、5モデルのなかでは最もしっかりできた1台でした。

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくしています

 

ゴミ捨てまでの手順はダストカップの脱着と、カップの“ふた”となっているフィルターカバーの脱着の2ステップ。特にEC-AR5Xはゴミ捨て時に押すボタンの表示がわかりやすく、ここにもメーカーの使いやすさへのこだわりが感じられました。お手入れのしやすさに関しては、ダストカップ周りから回転ブラシ、付属ツールまで水洗いに対応。回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒な印象を持ちました。

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます

 

掃除中の運転音に関しては、自動モードだと高域の風切り音がわずかに気になるものの、うるさいという印象はなし。設置性については、専用スタンド台付属で、しかもバッテリーは着脱して充電器で充電するタイプのため、非常に設置の自由度が高いです。本体は手に取りやすい位置に置き、充電器は目立たない部屋の隅で行う、という使い方も可能です。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられます

 

汎用性に関しては付属ツールが「スグトルブラシ」や「ハンディノズル」など3つとやや少なめ。ただし、それらをすべて装着しながら掃除できるため、棚の掃除をするときも専用ツールを取りに行く必要がないのが便利だと感じました。

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能

 

【こんな人にオススメ!】

本機を含むシャープのRACTIVE Airシリーズは軽量・高機能コードレススティックの先駆的な存在だけに、軽いだけでなく細部に至るまで使いやすさに配慮した設計になっているのが見事です。吸引力も毎日の掃除には問題ないレベル。床掃除からほかの掃除への切り替えがラクなこともあって、何よりストレスの少ない掃除機を求める人には最適だと思います。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

吸引力・操作性が優秀で、平均点の高いモデル

本機はフローリングの吸引力テストでは、サイズの大きな猫砂の除去にやや問題があったものの、それ以外のすべてのゴミをほぼ除去。カーペット上でも多くのゴミをしっかり吸引できていて、特に猫砂は取り残しはかなり少なくなりました。壁際のゴミ除去もほぼ完璧で、吸引力は5モデルのなかでもかなり優秀な部類に入ると思います。

 

操作性に関しては、パワーヘッドの自走性の高さが魅力。ヘッドも左右に滑らかに動いてくれます。標準質量は5モデルのなかでは重いほう(とはいえ1.6kgで十分軽い!)ですが、掃除の軽快さは他モデルにまったく劣りません。

↑MC-SB51Jのパワーヘッドの自走性は、5モデルのなかで日立と並んで最もパワフル。スイッチを入れるとグングン前に進むイメージで、ほとんど負担を感じずに掃除できます

 

静音性について、本機は5モデルのなかで最も耳障りではない印象だったのですが、ひとつ問題が。本機はクリーンセンサーを搭載し、ゴミを見つけると自動で吸引力アップします。このセンサーの精度がかなり高く、掃除中に吸引力アップしている時間が長いのです。そのぶん効率的にゴミが除去できるのですが、吸引力をアップしている間はそれなりにうるさいです。どうしても運転音が気になる場合は、クリーンセンサーの感度設定を下げるという方法もあります。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると、赤く点灯して吸引力をアップします

 

ゴミ捨ては本体からダストボックスを外し、そこからフィルターを外してゴミを捨てるスタイル。お手入れの面では、ダストボックス周りや回転ブラシ、ふとん清潔ノズルが水洗いに対応し、汚れをサッと洗い流せます。また、回転ブラシはブラシ毛採用モデルのなかでは比較的毛絡みが少ないです。ダイソン並みとまではいきませんが、ブラシの毛絡み除去の手間が少しでも減るのはメリットです。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

一方、設置性に関しては、他のモデルのように専用スタンドや壁掛け式ブラケットが付属しておらず、やや見劣りしてしまいます。ただ、本体底部にゴム製のストッパーがついていて、充電中に壁に立て掛けておく際、滑って倒れにくいのは良かったポイント。これは掃除中に掃除機を家具や壁に立て掛ける際にも便利です。

↑通常は壁に立て掛けて設置。バッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置

 

付属ツールは2つのみ。ふとんやベッドの掃除に特化した「ふとん清潔ノズル」がついているのが特徴ですが、汎用性はやや低いです。

 

独自機能で特に注目なのは、先述のクリーンセンサー。約20μmの目に見えないゴミまで検知してランプが点灯し、同時に吸引力をアップします。特にふとん掃除の場合など「細かいゴミが本当に取れているのか?」と、気になりながら掃除している人も多いと思いますが、本機のランプが消え吸引力がもとに戻ると「ちゃんと掃除できた」実感が湧き、安心感が生まれます。

 

もうひとつの注目は、ヘッドの「壁ぎわ集じん」機能。前面カバーを薄型化することで回転ブラシがより壁近くまで届いて壁ぎわをしっかり掃除できるというもの。実際、壁際での重曹除去性能を試したところ、特に優秀でした。

↑回転ブラシをヘッド前面に近づくようデザイン。さらに前面カバーを薄くし、壁ギリギリのゴミにもブラシが届いて吸引できるようになっています

 

【こんな人にオススメ!】

このように、MC-SB51Jは設置性・汎用性以外はかなり平均点の高い一台です。吸引力を見ても、フローリングではカーペットや壁際でのゴミ除去力は優秀で、主に床の掃除をしっかり行いたい人にはマッチしそう。部屋の隅にうまく立て掛けるスペースが作れるなど、立て掛け収納に不安がない方や、市販のクリーナースタンドを用意できる方にはオススメできると思います。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

多彩な便利機能・独自機能で幅広い掃除をより快適に行える

本機は5モデル中最も軽い標準質量1.1kgを実現。軽量化のみにとどまらず、操作のしやすさ・掃除の快適性を高める工夫も凝縮されたモデルとなっています。「使いやすさを極める」という方向性はシャープと近いと言えるでしょう。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみると、まさに掃除機とは思えないほど

 

掃除してまず感じるのは軽量モデルとは思えない自走パワーの強さ。手はほとんど添えているだけでヘッドが勝手に前に進み、細かい操作も自在かつ軽快に行えます。ヘッドを押しても引いてもパワフルにゴミを除去できる「シンクロフラップ」、暗い場所でもゴミのある場所を照らしながら掃除できる「白色LEDライト」はPV-BL2H独自の機能です。

↑ヘッド前面にLEDライトを装備。暗い場所で床面を明るく照らしてくれるため、ゴミやホコリがどこにあるかが確認しやすいです

 

吸引力(ゴミ取り能力)は他モデルと比べるとわずかに劣る印象。フローリングでは猫砂のほか、コルクパウダーもやや取り残しが見られました。カーペット上では重曹の除去はまずまず優秀でしたが、猫砂と脱脂綿、コルクパウダーの取り残しが多め。壁際の重曹を吸引するテストでは、通常モードだとやや取り逃しがありましたが、強モードにすることでほぼ取り切れました。

 

運転音は、耳ざわりの柔らかい運転音だったのが印象的。風切り音などの高音部はそれほどうるさくないですが、ヘッドブラシがモーター回転する低い音はやや気になります。

 

ゴミ捨ては他モデルと同じ2ステップですが、ボタンを押してゴミ捨てできるため、ゴミに触るリスクが低いのが特徴。ダストカップ底部にたまったゴミを圧縮し、ホコリを舞いにくくする機能や、ふたが開くときにゴミを押し出す機能もついていて、快適なゴミ捨てをサポートしてくれます。ほかの多くの機種と同様、ダストカップ~フィルター周りと回転ブラシ、各種アタッチチメントが水洗いに対応。回転ブラシの毛絡み除去は面倒ですが、ブラシがベルト駆動でないため着脱しやすいのは助かりました。

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

設置性に関しては、専用スタンドを同梱し、付属ツールもスタンドに収納可能なのがポイント。付属ツールはどこにしまったかわからなくなりがちなので、収納する場所があるのはメリットです。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリム。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

汎用性では、付属ツールが3個と特に多いわけではありませんが、他のモデルにない「ほうきブラシ」を付属しているのが特徴。小物の多い引き出しのほか、サッシの溝や網戸の掃除に便利です。

↑長いブラシ毛の中の細いチューブからゴミを吸引するため、文房具のたくさん入った引き出しの中などもホコリだけ除去できます

 

【こんな人にオススメ!】

軽さと使いやすさを追求する点から「方向性はシャープと近い」と書きましたが、違いを挙げるなら、本機のほうが便利機能の数が多い点でしょう。特に自走性の高さ、白色LEDライト、ほうきブラシは魅力十分。床掃除からほかの掃除への切り替えのしやすさ、連続運転時間ではシャープに分がありますが、圧倒的な軽さに加え、PV-BL2Hの独自機能に魅力を感じる方は、こちらを選ぶといいでしょう。

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

多機能かつアタッチメント豊富で、幅広い掃除をそつなくこなせる

吸引力に関しては、フローリングでもカーペットでも、猫砂の除去にかなり苦戦。一方、猫砂以外は大きなゴミの取り残しはありませんでした。壁際の重曹の除去は自動モードでは取り残しが多かったものの、ターボモードを使うとほぼ取り残しはありませんでした。

 

操作性では、ヘッドブラシの自走パワーは十分。左右の首振りもじっくり検証するとわずかにぎこちなさを感じる程度で、普段掃除しているぶんにはまず不便は感じないでしょう。さらに「ほこり感知センサー」を装備し、「ゴミの量が多い」と判断すると赤ランプを点灯。吸引力も自動でアップするため、室内をしっかり掃除できます。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します

 

静音性の検証ではヘッドブラシのモーター音がやや耳につく程度で、それほどうるさくは感じません。ほこりセンサーによって吸引力をアップしても、パナソニックのクリーンセンサーほど音量変化は大きくなかったのも印象的でした。ターボモードはさすがに風切り音が目立ったものの、全体に他モデルより高音域が抑制されていると感じました。

 

ゴミ捨ては他モデル同様2手間で、お手入れ面でもダストカップ周りや回転ブラシ、静電モップが水洗い対応でした。なお、回転ブラシは定期的な毛絡み除去が必要です。

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

設置性に関しては、同梱の充電スタンドに掃除機をセットすることで安定した収納が可能。スタンドにセットすれば充電スタートし、充電中に本体からコードが垂れ下がることがないので見た目もスマートです。また、付属するツールをすべてスタンドに収納できるのも助かります。

↑充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑ふとん用ヘッドやフレキシブルホースなど多彩な付属ツールは充電スタンドにまとめて収納できます

 

SCD-L1P-Bは、床掃除以外に対応できるアタッチメントをなんと5種類も搭載。汎用性は5モデルのなかでもピカイチです。特に“売り”なのが静電モップです。こちらは掃除中に気になったテレビや収納棚などのホコリを除去でき、モップについたホコリは充電台にセットした掃除機でスマートに吸引できます。さらにバッテリーが着脱式で、バッテリーを買い足して連続運転すれば、最長80分の掃除も可能になります。

↑延長ホースにナイロンケースを装着し、そこに静電モップを収納。これで静電モップをつけたまま床掃除でき、ホコリが気になる場所ですぐにモップを取り出して使えます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

【こんな人にオススメ!】

「マルチツールセット」という名を冠するだけあって、本機はとにかく多機能でアタッチメントが豊富なのが特徴。また、吸引力や操作性など各検証項目でほぼ平均かそれ以上の成績を残していて、猫砂の除去以外は大きく劣るポイントがありません。部屋中の幅広い掃除をそつなくこなせる掃除機を探している人には文句なしの一台。特に掃除中にテレビ周りや置物などのホコリが気になる人には、最適なモデルと言えるでしょう

↑豊富なアタッチメントが魅力。写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

第1回で「吸引力」を、第2回で「操作性」「静音性」を、第3回で「ゴミ捨て」「お手入れ」を、第4回で「設置性」「汎用性」「独自機能」をチェックしてきた連載も今回で終了。検証を通して、ダイソンは大きなゴミも取り切る吸引力、シャープは軽さと使いやすさ、パナソニックはフローリング、カーペットを問わずゴミを吸う総合力の高さ、日立は軽さと独自機能、アイリスオーヤマはアタッチメントの豊富さなど、それぞれの強みが浮き彫りになった結果となりました。これら各モデルの個性がみなさんの生活にマッチしたのなら、日々の掃除はもっと楽しいものに変わるはず。今回の「まとめ」で気になったモデルがあれば、ぜひもう一度連載記事を見直して頂き、納得のいく選択をして頂ければ幸いです!

「ダイソンの逆を行くモデル」がホントに良かった! 2021年「プロが本気でほしくなった掃除機」3選

2021年に発売された掃除機で、家電のプロが高く評価したモデルは何なのか? それは、「個人的に自宅で使いたいモデル=本気でほしい掃除機」を聞けばいい! というわけで今回は、検証企画で数多くの最新クリーナーに触れてきた家電ライター・平島憲一郎さんにお願いし、3つのモデルを挙げてもらいました。そのうち2モデルは言わずとしれたあのブランドの新製品……ですが、残りのひとつは「いままでの掃除の概念を変える」画期的なモデルとのこと。平島さんのオススメのコメントとともに紹介していきます!

 

【その1】「掃除しなきゃ!」という心理的ハードルを下げてくれる

パナソニック

パワーコードレス MC-NS10K

実売価格7万2600円(税込)

掃除後のゴミを自動で収集するクリーンドックを新開発。掃除が終わるごとに、本体のフィルターケースにたまったゴミをクリーンドック内の紙パックに自動で収集します。これにより、スティック本体のゴミ捨てが不要になり、クリーンドックのゴミ捨ては月1回でOKに。ダストボックスを分離したことで、本体はスリムかつ軽量となり、手元にかかる重量も約0.45kgと軽く、軽快に操作できます。また、クリーンドックには微粒子イオン「ナノイーX」の放出デバイスを搭載。掃除後にスティックを戻すと、1日あたり約4時間「ナノイーX」が放出され、紙パック内に集めたゴミを除菌・脱臭します。

SPEC●充電時間:約3時間●運転時間:HIGH約6分、AUTO約10~15分●集じん容積:スティック0.05 L、クリーンドック0.8 L●サイズ/質量:スティック幅213×奥行130×高さ1030mm/1.5 kg、クリーンドック幅134×奥行282×高さ417mm/13.0 kg

↑掃除が終わったら、そのままヘッドをクリーンドック(充電台)にスライドさせればOK。すぐにクリーンドックが本体のゴミを吸い取ってくれます

 

↑クリーンドックの紙パックにゴミを溜めるしくみ

 

【平島さんのオススメコメント】

ゴミ自動回収機能でゴミ捨ての手間を大幅に減らせるのが本当に便利。他の掃除機メーカーも、「その手があったか! 」と悔しく思っているのではないでしょうか。クリーンドックからの着脱のスムーズさ、「からまないブラシ」採用でブラシの毛がらみの手間が大幅に減ることなど、掃除中だけでなく、掃除前と掃除後の手間を減らすことで、「掃除しなきゃ!」という心理的ハードルを下げてくれます。連続運転時間は短いのですが、気になる場所をちょこちょこ掃除するのに最適。運転時間を延ばし、一度で部屋中の完結させるダイソンとは別のアプローチながら、掃除の概念を変える製品だと思います。

 

【その2】「いますぐ掃除したい!」と思わせる“ザワザワ感”がある

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim

実売価格8万6900円(税込)~

※写真はDyson V12 Detect Slim Total Clean

先端にレーザー照射ユニットを備えたヘッドを新搭載。下方1.5度の角度にレーザー光を照射し、肉眼では見えにくい微小なホコリを可視化します。吸気口のピエゾセンサーで吸引したゴミのサイズと量を計測し、液晶画面にリアルタイム表示。ゴミの量に応じて吸引力を自動調整し、ゴミの多い場所ではパワフルに掃除しつつムダなバッテリー消費を抑えます。吸引力は従来モデルのDyson Digital Slimの1.5倍、最長運転時間も約60分になり家中の掃除に対応。

SPEC●充電時間:約3.5時間●最長運転時間(クリーナーヘッド/非モーター駆動ツール):エコモード約50分/約60分、中モード約30分/約30分、強モード約5分/約5分●クリアビン容量:0.35L●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm/2.2kg(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)

↑レーザーの照射で床のホコリが浮かび上がります

 

↑本体背面の液晶ディスプレイには、吸引したゴミのサイズと量を表示

 

【平島さんのオススメコメント】

こちらは掃除のハードルを下げるというより、一度掃除を始めるとやめられなくなる掃除機。ホコリを見つけてちょっと掃除するつもりがその先にホコリがあり、それを掃除し終えるとその先にもまたホコリが見え、結局、部屋中を掃除してしまう……という。明るい室内でも緑色のレーザー光で微小なゴミをはっきり照らし出す、光と影のコントラストに「いますぐ掃除したい!」と思わせる“ザワザワ感”がありますね。特に、床に落ちたペット(猫)の毛に「こんなに落ちていたのか」と驚きました。掃除後の床にゴミがまったくない爽快感もピカイチ。ゴミを残さず取り除く“ミッション・コンプリート”感も感じられ、これまでにない掃除体験が味わえました。

 

【その3】先駆者としての「一日の長」を感じる。デザインにも惚れた!

アイロボット

ルンバ i3+

実売価格7万9800円(税込)

インテリアに馴染むファブリック調のグレーボディを採用。付属するクリーンベース(自動ゴミ収集機)は、ルンバ本体がベースに戻るたびにダストボックスの中身を吸引し、内部の紙パックにゴミを収納してくれます。クリーンベースは最大60日分のゴミを収納できるため、ゴミ捨ての手間が減るのがメリット。独自のゴム製のデュアルアクションブラシと、10倍にアップしたパワーリフト吸引で、大きなゴミからハウスダスト、ペットの毛まで逃さず取り除きます。家具の下に挟まれることがないよう、リアクティブセンサー(バンパーセンサー)で上部の圧力を感知し、後退する機能も搭載。スマートスピーカーにも対応しています。

SPEC●充電時間:約3時間●稼働時間:最大 75分(清掃完了まで 自動充電&自動再開)●クリーニングシステム:3段階クリーニングシステム●サイズ/質量:φ342×H92mm(本体)、W310×D390×H490mm(クリーンベース)/約3.2㎏(本体)

↑本体のゴミを自動で排出し、クリーンベース内の紙パックに取り込みます

 

↑上部の圧力を感知するリアクティブセンサーテクノロジーを搭載。奥が低くなっている家具の下など狭い場所への進入を回避します

 

【平島さんのオススメコメント】

自動ゴミ収集機を付属したモデルとしてはリーズナブルな価格設定(9万9800円)だったルンバ i3+が、10月の価格改定でさらに7万9800円に値下げし、より高コスパになりました。掃除後のゴミ捨て不要なのがとにかく快適で、掃除のことを考えるのは掃除の前に床上の小物をザッと片付けるときだけ。多少のコード類が床上にあっても、巻き込み防止機能が付いているため、ほぼ走行不能になることがありません。基本のゴミ除去性能も文句なしで、様々な状況に最適な動きで対応する点を含め、ロボット掃除機の先駆者らしい「一日の長」を感じました。洗練されたファブリック調デザインにも惚れ惚れします。

 

【教えてくれたのはこの方!】

家電ライター

平島憲一郎さん

数多くのクリーナーを検証してきた家電のプロ。実体験に基づいた詳細なレポート記事に定評があり、GetNavi webでは1万字を超える濃厚レビューが好評を集めています。

ダイソンのブラックフライデーセール開催! 掃除機などが最大37%オフ

ダイソン(Dyson)は11月18日から30日の期間、掃除機などの人気製品をお得に購入できるブラックフライデーセールを開催します。セール対象となる製品は掃除機や空気清浄機、デスクライトで、最大37%オフの価格で入手可能です。また、直販店にて対象商品を購入すると、5500円相当の隙間ノズルがプレゼントされるキャンペーンも実施します。

※価格は全て税込です

 

ブラックフライデーセール対象商品の一例

Dyson Cyclone V10 Fluffy Black (SV12 FF BK)

付属品:クリーナーヘッド1点、掃除ツール4点

セール価格:3万9800円(37%オフ)

通常価格:6万4000円

 

Dyson V8 Slim Fluffy+(SV10K SLM COM)

付属品:クリーナーヘッド1点、掃除ツール6点

セール価格:4万2800円(21%オフ)

通常価格:5万4800円

 

Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄機能付ファンヒーター(HP00 IS N)

セール価格:4万700円

通常価格:6万3800円

 

Dyson Pure Hot+Cool Link 空気清浄機能付ファンヒーター(HP03 IS)

セール価格:4万6200円

通常価格:7万7000円

 

Dyson Lightcycle デスクライト

セール価格:5万325円(25%オフ)

通常価格:6万1000円

「軽くて万能な掃除機」はどれ? 人気5モデルの「設置性・汎用性・独自機能」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第4弾。

設置のしやすさや付属ツール、独自機能をチェック!

「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回、「ゴミ捨て」「お手入れ」を検証した第3回に続き、今回は設置しやすいかどうか「設置性」をチェック。さらに、付属ツールを使い床面以外の掃除にどのくらい対応できるかという「汎用性」、各モデルの“売り”となっている「独自機能」をチェックしたいと思います!

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【テストの内容はコチラ】

「設置性」に関しては、充電台・収納スタンドの有無、収納のしやすさ、収納後の安定性、充電のしやすさなどをチェック。「汎用性」は付属ツールをチェックしつつ、それを使ってどれだけ幅広い場所を掃除ができるかを確認します。最後に「独自機能」として、これまでに解説した機能も含め、掃除機選びのポイントになりそうな各モデルの特徴的な機能を確認していきます。

 

<テストの結果はコチラ>

エントリーその1】 ダイソン Dyson Micro 1.5kg

【設置性】壁掛け式ブラケットを使い省スペースかつ安定した収納が可能

本機は壁掛け式の「収納用ブラケット」を付属。「収納用ブラケット」は壁などに固定したうえで、ハンドル部をソケットに挿し込んで収納します。深くしっかりと挿さるため、ぶつかっても外れて落ちることがなく安心です。また、ブラケットに充電プラグをセットできるので、ソケットにハンドルを挿し込めば自動的に充電開始。掃除機本体から充電用コードが垂れている状態にならず、見た目もスッキリします。

↑Dyson Micro 1.5kgを収納用ブラケットにセット。自重でしっかり挿さるため収納時の安定度は高いです。また、ブラケットには付属ツールも装着可能。普段よく使うツールをまとめて収納できて便利です

 

ただし、この収納ブラケットは壁にネジ止めしなければならないのがネック。特に賃貸住宅に住む人など壁に穴が開けられない人は、ブラケットを使わず壁に立て掛けて収納・充電するか、ブラケットを取り付けるための“柱”を用意する必要があります。もしくは、ちょっと値段は高くなりますが、専用充電ドックを付属したDyson Micro 1.5kg Pro(直販価格6万9300円・税込※価格は編集部調べ)を購入する選択肢もあります(いまのところDyson Micro 1.5kg用の充電ドックは単体では販売されていません)。

 

【汎用性】少数精鋭のアタッチメントで幅広い掃除に対応

掃除機の汎用性に直結する付属ツール(アタッチメント)は「コンビネーション隙間ノズル」「卓上ツール」「ミニ モーターヘッド」の3つ。少数ながら狭いすき間や棚、寝具類の掃除、さらにクルマの中の掃除など幅広く対応できます。これに、延長パイプに付属ツールを装着しながら掃除できる「ツールクリップ」がつきます。

↑写真左から卓上ツール、ツールクリップ、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル

 

「コンビネーション隙間ノズル」はブラシを出し入れすることで、狭いすき間の掃除や置物などについたホコリをブラシで払いながらの掃除など幅広い用途に対応できます。

↑「コンビネーション隙間ノズル」のブラシを収納した状態

 

↑ブラシを出した状態

 

↑「ミニ モーターヘッド」はコンパクトサイズながらモーター駆動のブラシを搭載し、パワフルにゴミを除去

 

↑硬質ブラシ毛を採用しており、ふとんやベッド、ソファ、クルマの座席周りなどの掃除に最適。ローラーヘッドが苦手なカーペットの掃除にも使えます

 

【独自機能】Micro Fluffyクリーナーヘッドによるゴミ除去力は圧巻!

独自機能に関しては、何と言っても大きなゴミから微粒子ゴミまでしっかり除去でき、毛絡みもほぼない「Micro Fluffyクリーナーヘッド」が他モデルにない魅力です。「Micro Fluffy クリーナーヘッド」は一般的なブラシ毛ではなく、ソフトなナイロンフェルト素材のローラー形状のヘッドを採用。フェルトでゴミを包み込んで捕らえるほか、ヘッド前面が大きく開いていても吸引力を高いままキープできるため、大きいゴミも小さいゴミもパワフルに除去してくれます。さらに、独自モーターと高性能バッテリー、高性能サイクロンによる遠心分離で、バッテリー残量がなくなるギリギリまで吸引力が落ちずに掃除できるのも特徴です。

↑ナイロンフェルト素材を採用した「Micro Fluffy クリーナーヘッド」

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

【設置性】バッテリーが外せるため、掃除機設置の自由度は他モデルを凌駕!

EC-AR5Xには専用のスタンド台が付属。さらに、バッテリーは本体から外して同梱の充電器で充電するので、本体の近くにコンセントがある必要がなく、設置性は極めて高いと言えます。なお、スタンド台に付属ツール(アタッチメント)は収納できませんが、本機はすべてのアタッチメントを掃除機に搭載したまま掃除できるので、まったく問題はありません。

↑スタンド台には金属製のアームがついていて、ここにパイプを立て掛けて収納するため、見た目以上に安定して立て掛けられました。充電はほかの場所でできるので、コードもなく見た目もすっきり

 

↑ちなみに、掃除中のスタンド台に圧迫感がないのも好印象です

 

【汎用性】アタッチメントは3つだが、ほかの掃除への切り替えは超スムーズ!

付属ツール(アタッチメント)は「スグトルブラシ」「ハンディノズル」「すき間ノズル」の3つ。これに「すき間ノズル」をパイプに装着するための「ツールホルダー」が加わります。寝具類の掃除への対応が弱いものの、床面以外の掃除への対応力はまずまず。何より「スグトルブラシ」の採用など、様々な掃除への切り替えが他モデルよりスムーズにできるのが大きなメリットです。さらに本体が軽いので、高い場所の掃除も軽快に行えます。

↑写真左からツールホルダー、スグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズル

 

↑スグトルブラシはパイプの先端に装着。装着した状態でパイプをヘッドに接続でき、部屋の隅や壁際などを掃除したいとき、ヘッドの中央部付近を足で軽く押さえながらパイプに付いているレバーを引くと、ヘッドが外れてスグトルブラシが使えるようになります。ヘッドは接続部がそのまま立った状態(写真)になるので、再びパイプを接続するのも、立ったまま簡単に行えます

 

↑ハンディノズルを本体先端に装着したままパイプに接続可能。パイプを抜くと(写真)、すぐに机や棚の上などの掃除ができます

 

↑ツールホルダーを使うことで、パイプにすき間ノズルを装着可能。すき間ノズルは家具のすき間や窓のサッシなどの掃除に便利です

 

【独自機能】使いやすさを追求した様々な機能を搭載

EC-AR5Xの他モデルにない魅力は単に軽さに安住するのでなく、圧倒的な使いやすさを追求したところ。機能で言うと、スグトルブラシの着脱機能や本体が床についた状態で掃除できる「ペタッとヘッド」、掃除中にちょっと掃除機を置いてほかの作業をするときに便利な「ちょいかけフック」、掃除中グリップを離すと自動で運転を一時停止する「グリップセンサー」など多数挙げられます。また、バッテリーが着脱式、かつ2個搭載しているので片方が切れてももう片方に交換が可能。長時間の掃除に対応できるだけでなく、突然のバッテリー切れに対応できるという安心感につながります。

↑掃除機本体を床につくまで倒してもヘッドが浮かずに掃除できる「ペタッとヘッド」を採用。ソファの下など高さ6cmのすき間にも入り込んで掃除できるほか、壁際の狭い場所の掃除にも便利です

 

↑本体裏側に、滑りにくいゴム製の「ちょいかけフック」を装備。テーブルやキッチン台など平らな場所にも安定して置けます。ラウンド形状で、椅子の背などにも簡単に掛けられるのが便利

 

↑本体ハンドル部分に赤外線センサーを搭載。ハンドル部から手を離すとセンサーが検知して運転を一時停止。握ると自動で運転再開します。ムダなバッテリー消費を手間なくカットできます
↑バッテリー充電器&バッテリー2個つきで、充電中にもうひとつのバッテリーで掃除を続けることが可能。掃除機の設置場所と充電場所を分けられるので、充電は目立たない場所で行うこともできます

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

【設置性】ゴム製ストッパーつきで壁に安定して立て掛けて収納できる

同機には充電台(スタンド台)が付属していないため、壁や家具などに立て掛けての設置となります。子どもやペットがぶつかって倒れないよう、設置場所はどうしても部屋の隅のほうになり、かつコンセントの近くでなければならないので、設置性に関しては制約があると言えます。ただし、本体後方の壁に当たる部分には滑り止め用のゴムがついていて、立て掛けた状態でも安定します。掃除中にちょっと立て掛けたときも掃除機がずれて倒れるリスクが少ないのは助かるところ。

↑通常は壁に立て掛けて設置。ちなみにバッテリーは内蔵式で、電源プラグを本体に挿して充電することになります

 

↑本体後方底面にゴム製のストッパーを設置。ヘッドがよほど前にくるか斜めに立て掛けるなどしない限り自然に倒れることはありません

 

【汎用性】「ふとん清潔ノズル」で寝具類の掃除にも対応

付属ツールは「ブラシ付きすき間ノズル」と「ふとん清潔ノズル」の2つ。他モデルに比べると“少数精鋭”ながら、棚などの掃除や寝具類の掃除にもひと通り対応できます。

↑写真左が「ブラシ付きすき間ノズル」。右が「ふとん清潔ノズル」。「ふとん清潔ノズル」は水色の回転ローラーがふとんについたホコリやダニの死骸、フンなどを叩き出し、青のブラシで吸込口にかき込みながら吸引します

 

↑「ブラシ付きすき間ノズル」は隙間を掃除できるほか、ブラシを下げれば対象を傷つけずに掃除できます

 

【独自機能】クリーンセンサーで目に見えない微粒子ゴミの有無も確認できる!

MC-SB51Jの独自機能として注目なのは「クリーンセンサー」。約20μmの微粒子まで検知しランプが赤く点灯、同時に自動で吸引パワーをアップします。ダニの死骸やフンのサイズが約20μm、スギ花粉が約35μmなので、アレルギー対策として有効。何より肉眼では見えないフローリングやふとんの上の微粒子が除去できたと確認できる「安心感」が最大のメリットです。

↑本体操作パネル部にクリーンセンサーのランプを装備。センサーが粒径約20μm以上のゴミを見つけると赤く点灯して知らせます。ゴミの量が多くなるにつれ、点灯から点滅、早い点滅に移行。吸引力も変化するので、それでもゴミの有無がわかります

 

さらに本機のパワーヘッド(パワーノズル)には壁際のゴミまでしっかり吸引できる「壁ぎわ集じん」機能を搭載。V字型に植毛したブラシにより、吸引力が弱くなるヘッドの両端のゴミも中央に集めて吸引できること、ブラシの毛の植毛密度が高いため、髪の毛やペットの毛、綿ゴミなどが毛絡みしにくいことも見逃せないメリットです。また、本体レイアウトも人が歩くときの腕の振りに近い動きで操作できるように設計されているとか。確かに同機は質量1.6kgと今回試した5モデル中最も重いですが、スムーズな操作という意味では、他モデルと大きな違いは感じられませんでした。

↑ヘッドの前面カバーを薄型にすることでブラシが壁際まで届く構造。検証でも壁と床の境目の微粒子ゴミ(重曹)をしっかり吸引できていました

 

↑ブラシ毛をV字型に並べることでかき取ったゴミを中央に誘引。ブラシ毛の密度が高いのも見た目でわかります

 

↑持った手からヘッドまでが直線上に並ぶうえ、ハンドル部に突起をつけることで手とハンドルがしっかりフィット。余計な力を入れることなく掃除機を操作できます

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

【設置性】コンパクトなスタンドにセットすれば見た目もスッキリ!

PV-BL2Hは専用のスタンド台を付属。スタンドのアーム部上方にある溝に延長パイプのフックを差し込むことで本体を収納します。設置場所は、延長コードを使わない限りはコンセントの近くになりますが、付属ツールもスタンドにまとめて収納できるので、設置性はまずまずと言えるでしょう。

↑スタンド台は比較的コンパクトで本体もスリムなので、設置したときの見た目の圧迫感は少ないです。付属ツールの「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」もスタンド台に収納できます。充電プラグは本体に挿す方式で、充電中にコードが垂れるのがやや残念

 

延長パイプ裏のフックとアームの溝を深く差し込むことで、掃除機を安定して収納できます。パイプもアームも色が黒なので、うまく挿し込めているかわかりにくいのがやや難点。うまく挿し込めないと自重で倒れてしまうので、慣れるまでは収納時にしっかり挿さっているのを確認する必要があります。

 

【汎用性】網戸掃除にも使える「ほうきブラシ」など3つのツールと軽量設計で部屋を立体的に掃除できる

付属ツールは上のキャプションでも触れた「すき間用吸口」と「ほうきブラシ」、さらに本体と延長パイプの接合部に装着する「ハンディブラシ」の3つ。特徴的なのは「ほうきブラシ」で、サッシの溝や網戸などの掃除で活躍します。ふとん類に対応するツールはありませんが、本体は5モデル中最軽量で、テーブルや机、棚からエアコン周りなど高い場所まで、部屋中の掃除はひと通り対応できると思います。

↑写真左から「ハンディブラシ」「すき間用吸口」「ほうきブラシ」
↑ほうきブラシはほうきのように毛足の長いブラシと細いチューブが組み合わさっていて、ブラシでホコリを落としながらチューブの先端から吸引。文房具など小物が多い引き出しも、小物は吸い込まずホコリだけ除去できて便利です。また、網戸に絡まったホコリもブラシでかき出しながら効率よく吸引できます(ただし掃除後はブラシが汚れるので洗浄が必要)

 

【独自機能】軽さ・自走性・ゴミ除去力という“基本”にこだわった独自技術を装備

PV-BL2H独自の技術・機能としてまず挙げるべきは高い軽量化技術。ファンモーターの小型化・軽量化と強い吸引力を両立しつつ、延長パイプの軽量化、ヘッドの小型軽量化などでパワーヘッド搭載モデルとしてはトップクラスの軽さ(1.1kg)を実現しています。さらにこれだけ軽量化しながらも、ヘッドの自走性が5モデル中でかなり高い点も驚くべきところ。

↑PV-BL2Hが採用する3Dファンモーター。ファンを三次元形状にすることで風の流れを高効率化。小型でもハイパワーを実現しています。さらにモーター素材にアルミを採用してより軽量化してます

 

↑延長パイプで強度が必要な部分とそうでない部分をコンピュータ解析で探し出し、部分的に延長パイプを薄肉化して軽量化に貢献。実際に延長パイプだけ持つと驚くほど軽いです

 

さらにパワーヘッドにも高機能が凝縮されています。ヘッドの押し引きに後方のフラップが同期する「シンクロフラップ」搭載により、ヘッドを前に押すときだけでなく引くときもゴミをしっかり吸引してくれます。ヘッドに白色LEDライトを備えているのも5モデルのなかで本機だけ。暗い場所でもゴミの有無を確認しながら掃除できるのは大きなメリットです。

↑人差し指で押しているのがシンクロフラップ。これがヘッドの押し引きに合わせて開閉し、押すときはヘッド内のゴミが後方に取り残されるのをせき止めつつ内部の吸引力も維持します。一方、引くときはフラップがヘッドの前側に「開く」ことで後方のゴミをヘッド内に取り込みます

 

↑ヘッド前面中央に白色LEDライトを装備。薄暗い部屋やベッドの下などの床面を明るく照らし、ゴミの有無が確認ができます

 

↑ちなみに本機にもパナソニックと同様、本体底部にゴム製のストッパーがついています。掃除中にものを動かしたいときなど、掃除機を壁に安定して立て掛けられます

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

【設置性】掃除機本体と付属ツールすべてをスタンドに設置できる!

SCD-L1P-Bにはセットするだけで充電できるスタンドを付属。掃除機をセットしたあとに電源プラグを本体に挿す手間がないのが便利です。また後ほど紹介しますが、同機には多彩な付属ツールを同梱。それらのツールがすべてスタンドに収納できるのもうれしいポイントです。

↑「フレキシブルホース」(延長ホース)や「布団用ヘッド」など5種類のアタッチメントとクリーニングブラシをすべてスタンドに設置可能。充電アダプターのプラグをスタンドに装着すれば、掃除機のセットと同時に充電開始できます。掃除機本体から充電コードが垂れないので、見た目にもスッキリ

 

↑スタンドに本体を収納する際は、延長パイプ裏側のコネクターの溝に充電スタンドの支柱部分のフックがかみ合うように挿し込みます

 

↑挿し込む深さが割と深めでセット後は安定している印象。スタンドの支柱が延長パイプのコネクターを失敗なく挿し込める形状になっているのも、配慮が感じられます

 

【汎用性】6種類のアタッチメントで家中を効率よく掃除できる

本機の付属ツール(アタッチメント)は静電モップも含め6種類と、今回検証した5モデルのなかでは最も多彩。ふとん掃除から窓のサッシ、ブラインドカーテンなど幅広い掃除に対応できます。

↑写真上段左から「布団用ヘッド」「ミニヘッド」「すき間ノズル」「ブラシノズル」、中段は「静電モップ」で下段が「フレキシブルホース」

 

↑掃除機本体と付属ツールの間に「フレキシブルホース」を挟むと、片手で掃除機を持ちながらもう片方の手でツールを操作でき、こまごまとした掃除がよりスムーズに行えます

 

【独自機能】ホコリをサッと取り除ける静電モップや「ほこり感知センサー」も搭載!

アイリスオーヤマのスティッククリーナーの独自機能であり、ユーザー評価も高いのが「静電モップ」です。これはモップの毛を帯電させることで様々な場所についたホコリを吸着除去できるツール。モップを収めるケースが掃除機の延長パイプに装着できるため、床掃除の途中でテレビについたホコリが気になるときなどにモップをサッと取り出して使えるのでとても便利。モップについたホコリは充電スタンドの台座部分にある吸込口から吸引でき何度も繰り返し使用可能。汚れが目立ってきたら水洗いもできます。

↑ナイロンケースからモップを引き抜くときに静電気が発生。モップが帯電し、ホコリを吸着しやすくなります

 

↑ブラインドの掃除は面倒ですが、静電モップならブラインドの羽根の間に差し込んで横にスライドさせるだけでホコリを取ることができます

 

↑充電スタンドに掃除機をセットし、掃除機を自動モードで起動。吸込口にホコリのついた静電モップを差し込み前後に動かすと、除電プレートで静電気を除去しながらホコリを吸い取ります

 

また、本機は「ほこり感知センサー」を装備。センサーが感知したゴミの量によってランプの色が変わります。また、自動・セーブモードを選択するとランプの色が変わるだけでなく吸引力も変化。こうした仕様はパナソニックと基本的には同じですね。

↑ゴミの量が少ないとダストカップ側面のランプが緑色に点灯

 

↑ゴミの量が多いとランプが赤く点灯します。吸引力の変化は、パナソニックよりも少なく感じました

 

バッテリーは着脱式になっていて、別売のバッテリーを買い足せば最長80分の連続運転も可能。ただ、いまのところ専用充電器はなく、充電スタンドか本体を介してしか充電できません。掃除しながらの充電ができないのは、効率重視派にはやや物足りないかも。とはいえ、しょっちゅうバッテリーを取り替えて連続掃除する人でなければ、掃除機をスタンドに立てたら充電開始できるほうが手間がかからず便利だと思います。

 

今回の検証のまとめ

【設置性】設置の自由度はシャープが高く、ダイソンは壁掛け式で安定的に設置できる

設置性について5モデルを分類すると、スタンド台収納タイプがシャープ、日立、アイリスオーヤマ、壁掛け式がダイソン、壁や家具への立て掛けタイプがパナソニックとなりました。

 

スタンド台を使った収納では、日立とアイリスオーヤマがアーム(支柱)にフックを差し込むタイプ、シャープがアームのパイプガイド部に立て掛けるタイプ。設置が容易なのはシャープでした。

 

収納時の安定性が最も高いのは壁掛け式のダイソン。ただし、収納用ブラケットはネジ止めが必要なので、壁に穴を開けたくない人、開けられない人は立てかけ収納するか、別途ブラケットを取り付けられるスタンドを用意する必要があります(ダイソン対応の掃除機スタンドはニトリなどで販売されています)。

↑壁掛け式のダイソンは安定性が高いですが、壁へのネジ止めが必要

 

また、ダイソンは収納用ブラケットにセットすれば自動的に充電開始となるのも便利。アイリスオーヤマも充電スタンドの支柱に掃除機を立て掛ければ充電スタートとなります。一方、充電器を付属するシャープはスタンドの設置場所と充電場所を分けられ、設置場所の自由度がより高いと言えます。

↑シャープはバッテリーのみを外して充電できるのがメリット

 

パナソニックはゴム製のストッパー(滑り止め)がついていますが、壁などへの立て掛けタイプのため、収納時の安定性はやや低め。倒れないか不安という人は市販のクリーナースタンドを用意するのも手です。

 

【汎用性】ツール数ではアイリスオーヤマ、掃除のスムーズな切り替えではシャープが優秀

汎用性で各モデルを比べると、まず一番アタッチメントの数が多かったのはアイリスオーヤマ。静電モップを含む6つのツールを駆使して高所の掃除から布団の掃除機掛けまで幅広い用途に対応できます。ダイソンはふとんやベッド、ファブリックソファ、クルマの座席掃除などに活躍するミニモーターヘッド、ブラシのあるなし2通りで使えるコンビネーションノズルなど多用途で使えるツールが多く、アタッチメント数は3つながら多彩な掃除が可能。パナソニックのアタッチメントは、ブラシ付きすき間ノズルとふとん用ノズルの2つと数としてはやや寂しさがあります。

↑アイリスオーヤマのツールは6つを用意しており、汎用性は高いです

 

一方、シャープはアタッチメント(付属の吸込口)はスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルの3つながら、それらをすべて搭載したまま床掃除ができ、床掃除から別の掃除に、あるいは床掃除中に別の掃除に切り替えるのをできるだけスムーズにしようというコンセプトが垣間見られます。日立も床掃除中にパイプを外せばハンディブラシが現れ、棚やテレビ台などのホコリ取りに素早く移行可能。さらに本機は同社独自のほうきブラシを付属しているのも特徴。ほうきブラシは網戸の掃除や小物がたくさん入っている引き出しの掃除などに大活躍してくれます。

 

【独自機能】パナソニックとアイリスオーヤマはゴミの「見える化」を高める機能に注目! 日立は使いやすさでトップクラス

独自機能に関してはダイソンはMicro Fluffy クリーナーヘッドによる高いゴミ除去力が特筆モノ。シャープはスグトルブラシやちょいかけフックなど使いやすさ、掃除のストレスをできるだけなくすための工夫が満載です。

 

センサーによるゴミの「見える化」を実現しているのはパナソニックとアイリスオーヤマ。個人的にこの機能は、ゴミを見つけるだけでなくゴミがなくなったのを確認でき、掃除できたのを実感できる機能としても非常に有効だと感じます。さらにパナソニックは、ゴミが残りやすい壁際の集じんに強いヘッドを開発し、床の掃除の精度を高めました。一方でアイリスオーヤマはアタッチメントの充実により、幅広い場所の掃除をカバーしようという姿勢が顕著。特に静電モップは静電気による効率的なホコリ除去から充電スタンドを使ったモップの除電・ホコリ吸引まで上手にシステム化できています。

↑ゴミが多い場所ではランプが赤く点灯するパナソニックのクリーンセンサー

 

軽さと自走性能を高め、快適な操作性をより高めているのが日立。ヘッドを押しても引いてもゴミ除去効率を高めるシンクロフラップ、白色LEDヘッドなど独自の機能も多く、使いやすさでは今回検証したなかでも1、2位を争うモデルだと思います。

 

次回は、これまで4回にわたって行ってきた比較検証をもとに各モデルの特徴をまとめ、どんなユーザーに適しているかまでおさらいしたいと思います。

ダイソン、ホルムアルデヒドも分解する1台3役の加湿空気清浄機

ダイソンは10月13日、1台で3役の機能を搭載した「Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機」と、「Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機」の2機種を発表。同日からダイソン直営店、ダイソンお客様相談室、公式オンラインストアなどで順次発売を開始します。公式オンラインストアでの価格は、Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機が9万9000円(税込)、Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機が8万8000円(税込)です。

 

Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機は、精度の高いセンサーと、酸化分解触媒フィルターを搭載。0.1μの粒子の500分の1の大きさしかない、有害なガスであると言われるホルムアルデヒドを正確に検知、分解できるとしています。

↑Dyson Purifier Humidify+Cool Formaldehyde 加湿空気清浄機

 

また、現行品の構造をくまなく分析し、製品内部にあった隙間を高い圧力で密閉したうえ、厳格な基準を設けている欧州規格「HEPA H13 グレード」の基準を満たすフィルターを搭載することで、花粉、ハウスダスト、ウイルスを捕集。さらに、PM 0.1レベルの微細な粒子を99.95%閉じ込め、有害なガス・ニオイまでも取り除くそうです。

 

このほか、シンプルで衛生的なメンテナンスを実現するために、「加湿お手入れ」機能を搭載。加湿フィルター、タンク、チューブなどの給水システム全体を洗浄可能です。

 

本体サイズは約幅312×奥行き312×高さ923mmで、重さは約8.21kg。

 

一方の、Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機には、ホルムアルデヒドを検知するセンサーや酸化分解触媒フィルターが非搭載。HEPA H13 グレードのフィルターは搭載されているため、ハウスダストや花粉、ウイルス、ニオイを捕らえることは可能です。

↑Dyson Purifier Humidify+Cool 加湿空気清浄機

 

本体サイズは約幅312×奥行き312×高さ923mmで、重さは約8.05kg。

「軽くてゴミ捨てがラクな掃除機」はどれ? 人気5モデルの「ゴミ捨て・お手入れ」を一気にチェック!

最近の軽量コードレススティック掃除機は単に「軽い」だけでなく、「吸引力」「機能性」を兼ね備えた上級モデルが人気。そのなかでも注目の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)を多角的に検証していく連載企画の第3弾。「吸引力」を検証した第1回、「操作性」「静音性」を検証した第2回に続き、「ゴミ捨て」と「お手入れ」のしやすさをチェックしていきたいと思います。

 

 

ゴミ捨てやお手入れがラクな製品を選べば掃除のストレスが減る!

掃除機を選ぶ際には、基本性能とともに、掃除後のゴミ捨てや掃除機そのものの手入れ(メンテナンス)のしやすさもチェックすべき。ゴミ捨てをしにくい機種だとついサボりがちになり、それが掃除機の吸引力低下や本体の故障につながります。さらに、ダストカップやフィルター、ヘッドの回転ブラシのメンテナンスを怠ると、集じん力に影響が出ることも。特にヘッドブラシに絡まった髪の毛やペットの毛の除去はかなり大変なので、こうしたお手入れの手間が少ない機種を選ぶほうが、結果的にストレスなく部屋をキレイに保てるわけです。

 

というわけで、今回は5モデルのゴミ捨ての手順、ダストカップ~フィルター、ヘッドブラシのお手入れの手順を、詳細にチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト内容はコチラ】

ゴミ捨て頻度に関わるダストカップ容量と、ゴミを捨てるまでの手順をチェック。また、ゴミ捨てを容易にする機能や工夫も合わせて確認しました。

 

お手入れの面では、ダストカップと集じん部の分解・組み立て、掃除のしやすさを確認。それらのパーツが水洗いに対応しているかどうかをチェックしました。さらに、掃除機のメンテナンスで最も面倒な作業のひとつである、ヘッドブラシの毛絡み除去のしやすさも検証しました。

 

【ゴミ捨て・お手入れのテスト結果はコチラ】

【エントリーその1】ダイソン Dyson Micro 1.5kg

ゴミに触れずにゴミ捨て完了。ブラシの毛絡み除去がほぼ不要なのもとにかく便利!

クリアビン(ダストカップ)の容量は非公表(一部通販サイトには0.2Lとの表記あり)。ゴミ捨ての手順は、まず本体から延長パイプを抜き、赤いレバーを押しながらクリアビンを前に押し出すと底部のふたが開いてゴミ捨て、という2ステップ。ゴミに触らずゴミ捨てできるのは大きなメリットです。

↑パイプと本体の接続部にある赤いボタンを押すとロックが外れるので、そのままパイプを引き抜きます

 

↑クリアビンの裏側にある赤いレバーを押すとクリアビンがスライド。そのまま押し続けると底のふたが開いてゴミが下に落ちます。ふたが開く際にホコリが舞うので、ゴミ袋でクリアビンを包む、ゴミ箱の奥までクリアビンを突っ込んでふたを開けるなど、工夫をするのがおすすめ

 

本体集じん部内の、ステンレス製のシュラウド(筒型のメッシュのパーツ)には髪の毛やペットの毛が絡まりやすいですが、ゴミ捨て時にクリアビンを押す際に、ゴム製のスクレイパーが絡まった毛ゴミをこそげ取ってくれます。

↑クリアビンの根元の赤いリングがスクレイパー。これがシュラウドの表面をスライドしながら毛ゴミを取り去ります

 

↑落ち切らなかった毛ゴミがあった場合は、クリアビンを外して捨てることができます

 

クリアビンと集じん部のお手入れについては、クリアビンは水洗い不可で、水に濡らして固く絞った布などで拭き掃除する必要があります。なお、本体後部のフィルターは取り外して水洗いできます。

↑クリアビンは本体から外して拭き掃除。本体後部のフィルター(青紫の部分)は取り外して水洗いできます

 

↑特にホコリがたまりやすいクリアビンのふたの溝は布巾などで拭き取ればOKです

 

ちなみに、クリアビンを本体に戻すとき、うまく戻せず苦労しました。戻す際に本体とクリアビンの溝をぴったり合わせる必要があるので、最初に溝の位置を確認しながらクリアビンを外すのがオススメです。

↑クリアビンの側面にある2本の溝と、本体下部のガイド部分にある2本の溝がうまくかみ合うようにスライドしてクリアビンを取り付けます。ここがきちんとかみ合わないと、クリアビンが途中で身動きが取れなくなることもあるので要注意

 

ヘッドブラシに関しては、ナイロン製ローラー形状のため、髪の毛やペットの毛がほとんど絡まず、毛絡み除去の必要がないのが大助かりです。さらにこのブラシは水洗いにも対応。簡単に清潔な状態に戻すことができます。

↑ヘッドの端にあるキャップを外せば、ローラーブラシは簡単に取り外せます。毛絡みしにくいうえに汚れも水で洗って簡単に落とせるのは助かります

 

【エントリーその2】シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

ゴミ捨ての行程はスムーズ。ダストカップ周りがすべて水洗いできる

ダストカップの集じん容積は0.13L。ゴミ捨ての手順は本体からダストカップセットを外し、さらにダストカップからフィルターカバー部を取り外してゴミを捨てます。その際は取り外しボタンを使いますが、表示がわかりやすく初めてでも簡単にゴミ捨てできます。

↑ダストカップセット上部のグレーの「カップ取り外しボタン」を押すと、カップセットが本体から外れます

 

↑左手親指部分にある黄色い「ゴミ捨てボタン」を押すと、ダストカップからフィルターカバー部が外れてゴミ捨てできます。筒型フィルターに巻きついた髪の毛やペットの毛は、フィルター下部をフィルター上部から引き抜くと簡単に捨てられます

 

メンテナンスは簡単で、本体に付属のクリーニングブラシで各パーツについたホコリを掃除できるほか、ダストカップ、高性能プリーツフィルター、筒型フィルター、フィルターカバーのすべてが水洗いできます。

↑クリーニングブラシはダストカップセットを外した本体内側に収納。使いたいときに見つからない、ということがないので便利です
↑左のダストカップ、中央の集じん部、右の高性能プリーツフィルターが水洗い対応。中央の集じん部はさらにフィルターカバー+筒形フィルター上、筒形フィルター下の2つに分解できます。ちなみにフィルターカバーのゴミ捨てボタンには「押す ゴミ捨て」としっかり書かれており、ゴミ捨ての際に迷うことがありません

 

ヘッド部の回転ブラシは毛絡み除去がやや面倒。ブラシはベルト駆動タイプなので、お手入れの際に取り外し、お手入れ後はまた装着する必要があります。これが慣れないうちはかなり手間取ります。

↑回転ブラシを外したところ。ヘッド左側の細いベルトとブラシ左側のグレーのギア部分を取り付けるのがやや面倒です

 

↑ダストカップセットのほか、回転ブラシや付属ツールのスグトルブラシ、ハンディノズル、すき間ノズルもすべて水洗い対応。プリーツフィルターなどは半日~1日かけてしっかり乾かす必要がありますが、汚れが一瞬でさっぱり洗い流せるのはとても爽快です

 

【エントリーその3】パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

ダストボックス周りや回転ブラシは水洗い可。ブラシの毛絡みがしにくいのもうれしい

ダストボックス容積は0.3Lですが、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ゴミ捨て時には取り外しボタンを押しながらダストボックスを外し、次にダストボックスからネットフィルターを外す2ステップでゴミ捨てできます。

↑左手親指の横にあるネットフィルターつまみを押しながらフィルターをダストボックスから外し、ゴミ捨てします

 

↑写真はゴミ捨て後にダストボックスを本体に装着しているところ。ダストボックスを外す際は、フィルターカバーの横にあるグレーの取り外しボタンを押し下げてロックを外します

 

ダストボックス周りや回転ブラシなどは水洗いに対応。静電気でなかなかキレイに落ちない微粒子ゴミも一瞬で洗い流せます。ただし、プリーツフィルターは風通しの良い場所に丸1日置いてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左のダストボックス、中央のネットフィルター、右のプリーツフィルターはすべて丸洗い可。本体とダストボックスの間についているプレフィルターも水洗い可能です

 

↑ダストボックスの裏側にお手入れブラシを装備。ダストボックスやフィルターのホコリを落としたいときにサッと取り外して使えます

 

ヘッドの回転ブラシは他モデルに比べてブラシ毛が密に植えられているせいか、テストした限りはかなり毛絡みが少ないと感じました。ブラシはベルト駆動で着脱がやや大変ですが、毛絡み除去の頻度が減るのはうれしいポイントです。

↑本機で筆者宅のリビングを掃除したあとの回転ブラシ(ブラシカバーを外した状態)。他のブラシ毛採用モデルでは髪の毛やペットの毛がある程度絡んでいましたが、本機ではまったく毛絡みが見られませんでした

 

【エントリーその4】日立 ラクかるスティック PV-BL2H

「からまんプレス構造」が便利。フィルター類の汚れも水でスピーディに洗い流せる

ダストケースの集じん容積は0.15L。ゴミ捨ての際は、ダストケース正面の取り外しボタンを引きながらケースを取り外し、次にダストケース下の「ゴミ捨てボタン」を押してゴミを捨てます。ゴミに触れずに捨てられますが、ペットの毛などが多い場合は内筒フィルター周りにゴミが絡まりやすいので、その場合はフィルターを外してゴミ捨てする必要があります。

↑水色の「ダストケース取り外しボタン」を引くとロックが外れるので、そのままダストケースを手前に引いて外します

 

↑ダストケース底部にある水色の「ゴミ捨てボタン」を押すと底のふたが開いてゴミ捨てできます。その際、オレンジの内筒フィルター部がバネ仕掛けで前にせり出して、ゴミを押し出してくれます

 

↑空気の流れを利用してダストケース下部に集めたごみをしっかり圧縮するとともに、内筒フィルター内に毛ゴミが絡みにくくなる「からまんプレス構造」を採用。少量のゴミだとダストケースの底部だけにゴミがたまり、ゴミ捨てがラクです。ただしゴミがたまりすぎるとメッシュフィルターまでゴミが回ってしまうので、こまめにゴミ捨てするのが良さそう

 

お手入れ面ではダストケース、各種フィルターから回転ブラシ、各種付属ツールまで、数多くのパーツが水洗い対応になっています。特にクリーンフィルター(プリーツフィルター)、スポンジフィルターのゴミはお手入れブラシだけで除去するより、水洗いするほうが断然スピーディ。ただし、洗浄後は24時間以上かけてしっかり乾燥させる必要があります。

↑左から内筒フィルター、ダストケース、スポンジフィルター、クリーンフィルター。ダストケースにはお手入れブラシが装着されています。これらはすべて水洗い可能。クリーンフィルターのひだの奥にたまった微粒子ゴミは取り除くのが面倒ですが、水で流しながらお手入れブラシでかき出すことでスムーズにゴミ除去できます

 

↑ダストケース周り、回転ブラシのほか、写真奥にあるハンディブラシ、すき間用吸口、ほうきブラシも水洗いできます

 

回転ブラシはシャープ同様毛絡みしやすく、引っかかった毛ゴミを取り除くのがやや手間。ただしブラシはベルト駆動ではないため、お手入れする際の着脱は簡単でした。

↑ヘッドから回転ブラシを取り外したところ。回転ベルトがないため、カバーを取ったらすぐにブラシを取り外せます。回転ブラシの左右両端が色分けされているのがとても親切。装着するときも、ヘッドの黄緑の部分にブラシの黄緑の側をセットすることがひと目でわかります

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

ダストカップや回転ブラシのほか付属ツールの静電モップも丸洗いできる!

ダストカップ容量は0.3Lながら、メーカーが推奨する集じん容積は0.15L。ダストカップに表示された「ゴミ捨てライン」までゴミがたまったらゴミ捨てがオススメです。ゴミ捨ての手順は、ダストカップ底部のボタンを押してロックを外し、本体からダストカップを取り外してからダストカップ内のサイクロンユニットを外してゴミを捨てます。

↑サイクロンユニットの両側のつまみを持ちながらダストカップから抜いてゴミ捨てを行います

 

↑ゴミ捨て後にダストカップを本体に戻すときは、まずダストカップ上部の溝を本体側のつめに掛けてから、ダストカップ下部を「カチッ」と音が鳴るまで押し込みます。多くの機種はダストカップ下部にフックがあるので、このタイプは珍しいです

 

メンテナンス面ではシャープやパナソニック、日立と同様ダストカップ周りが水洗いに対応。カップやメッシュフィルター、排気フィルターなどに付着したゴミをかき取るのに使うクリーニングブラシも付属しています。ヘッド部の回転ブラシはシャープや日立同様、長く使うと毛絡みができるのがやや面倒。またブラシがベルト駆動なので、手入れする際の着脱にも最初は手間取るかも。

↑左からダストカップ、サイクロンユニット下部、サイクロンユニット上部、スポンジフィルター、排気フィルター。すべて水洗いでき、メンテナンスの手間を軽減できます

 

↑サイクロンユニット上部のメッシュフィルターに絡まった毛ゴミは付属のクリーニングブラシで除去。クリーニングブラシはダストカップに装着するタイプでなく、充電スタンドなどに別途収納します。使いたいときにすぐに取り出せないのが惜しい……

 

↑回転ブラシはベルト駆動。構造はシャープやパナソニックと基本的に同じです

 

↑ダストカップ周りのほか、写真奥にある回転ブラシと静電モップが水洗いに対応。特に静電モップは使っているうちにホコリの付着が目立ってくるので、それを一瞬で除去できるのは助かります

 

【今回の検証のまとめ】

ゴミ捨ては全モデル2手間で完了。ダストカップの水洗いとブラシの毛絡みに違いが出た

ゴミに触りたくないならダイソンと日立がベター

ゴミ捨てのしやすさに関しては全モデル2手間で完了し、とてもスムーズ。特にダイソンと日立はゴミ捨てボタンがついていてゴミに触らずゴミ捨てできます。近年のダイソンの掃除機はクリアビンが延長パイプと一直線に配置される構造になっているため、ゴミ捨ての際にクリアビンをゴミ箱の奥まで突っ込みやすくなっており、ホコリが舞いにくいのもうれしいポイント。ただし、ダイソンも日立もゴミがたまってくるとフィルター部にゴミがつくようになり、これをブラシなどで取るときはゴミに触れるリスクが高くなります。

 

また、モデルによって集じん容積の差が多少ありますが、それはあまり意識しなくても良いように感じました。というのも、集じん容量ギリギリまでゴミをためようとすると結局上限を超えてゴミをためがちですし、そこまでゴミがたまると吸引力が落ちるうえ、メッシュフィルターなどに絡みついたゴミを取る手間が増えます。どのモデルもたった2手間でゴミ捨てできますので、掃除後のこまめなごみ捨てを習慣づけておきましょう。

 

ダイソン以外はダストカップ周りがすべて水洗いできる

メンテナンスについては、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマがダストカップ周りの水洗いに対応。掃除機本体もキレイな状態で使いたい人にはこれは大きなメリットです。ちなみにダイソンもローラーヘッドは水洗いできて、その部分は評価できます。……とはいえ、できればクリアビンも水洗いに対応してほしいところ。

 

一方、回転ブラシのお手入れ、特に毛絡み問題に関しては「ほぼ毛絡みゼロ」のダイソンが優秀。また、パナソニックの回転ブラシも毛絡みが少なく、好印象でした。同社が上位モデルで採用する「からまないブラシ」には及ばないとはいえ、今回試したMC-SB51Jのブラシも毛絡み除去の手間を十分軽減できると思います。一方、回転ブラシの着脱しやすさについては、ベルト駆動でないダイソンと日立が有利です。

 

そのほか細かい話ですが、ダイソンはお手入れブラシが同梱されておらず、別途用意する必要あり。また、アイリスはお手入れブラシを搭載本体に装着できないのが惜しいところでした。

 

次回は、5モデルの「設置性」「独自機能」「汎用性」をチェックしていきたいと思います。

家電のプロはダイソン、日立の最新モデルをどう見た? コードレススティック掃除機5項目チェック

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。人気の同カテゴリのなかで、“いま購入時に押さえておきたいキーワード”とともに、最新モデルのそれぞれの魅力を明らかにしていく!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

<コードレススティック掃除機>

Trend Keyword「ゴミの見える化」

「軽量かつハイパワー」「フロアワイパー的な操作感」など、コードレススティック掃除機はトレンドが細分化している。「目視しづらい微細なホコリの可視化」が叶うモデルにもご注目を。

 

私がチェックしました!

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事などを執筆。クリーナーにもこだわりが強く日立製品を愛用。

 

「ゴミの見える化」でモチベが格段にアップ

せっせと掃除機を動かしても、「本当にゴミが取れているのだろうか」と不安になる場面は多々ある。特に、微細なホコリなどは目視しづらく、取り逃しやすい。従来から暗い場所を照らすLEDライトやゴミの有無を知らせるセンサーランプで“見える化”を推進する掃除機は人気だったが、今季、ダイソンと日立からその点を強化したユニークなモデルが登場した。

 

Dyson V12 Detect Slimはグリーンレーザーをフローリングなどに絶妙な角度で照射。明るい場所でもゴミがはっきりと浮かび上がる。さらに捕集したゴミの量を、花粉、ダニの死骸など粒子のサイズ別にディスプレイで表示。取れたゴミと量を瞬時に把握できて、モチベーションが上がる。

 

日立のPV-BL30Hは、白色に加え緑色のLEDライトをヘッドに採用。明るい昼間でもホコリや微粒子ゴミをしっかり照らし出す。軽量なうえ、ヘッドを押しても引いてもゴミが吸えるなど工夫が満載で、使い勝手は文句なしだ。

 

【その1】レーザー照射で微粒子をまんべんなく浮かび上がらせて取り逃しを防ぐ

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

ダイソンストア価格9万7900円

目視しづらい微細なホコリをグリーンレーザーで可視化し、取り逃しを防ぐ。吸引したゴミの量やサイズはセンサーで検知・計測。量とサイズは液晶ディスプレイでリアルタイムで数値化される。毎分最大12万5000回転のモーターにより吸引力が従来比50%アップ(※)。

※:Dyson Digital Slimとの比較

SPEC●ヘッド:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:毛がらみ防止スクリューツールほか●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm(※)/2.2kg

※:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時

 

集じん技術:Root Cycloneテクノロジー

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

クリアビン容量:0.35l

※:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑ヘッドの端から下向き1.5度の角度でレーザー照射。実際に使うと明るい場所でも写真よりはるかにくっきりと極小ゴミの存在を確認できた

 

↑ナイロンフェルト製ローラーで大小のゴミを包んで除去。その間のカーボンファイバーブラシが床面の静電気発生を抑える

 

↑吸気口に搭載したピエゾセンサーがゴミの量とサイズを計測。結果は手元の液晶ディスプレイにリアルタイムでグラフと数値で表示される

 

↑クリアビンで大きなゴミ、サイクロン部で微細なチリ、後方のフィルターで微粒子など本体全体でゴミを捕集。排気は部屋の空気よりきれいになる

 

↑ヘッドの左右への首振りが滑らか! 家具の隙間にもスムーズに入り込んで、ホコリを逃さず取り除くことが可能だ

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

高いゴミ取り性能に加えレーザー照射と液晶表示で楽しさを提供

レーザーのホコリ可視化性能が秀逸で、照射範囲内の微細ゴミをまんべんなく目視できる。吸引力もヘッドのゴミ捕集力も高く、カーペット用ヘッドも付属し様々な床に対応。“軽量志向”モデルと比べれば重いが、操作性は上々だ。クリアビンは水洗い不可だが、毛がらみしにくく水洗い対応のローラーブラシは便利。

 

[5点満点で評価]

吸引力:5.0/5.0

ブラシ性能 5.0/5.0

操作性:4.0/5.0

ゴミの見えやすさ:5.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.5/5.0

 

【その2】白と緑のLEDを計7灯搭載し広範囲で照らしてゴミを見つけやすく

日立

スティッククリーナー(コードレス式)パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

ヘッド先端の白色+緑色LEDライトで明るい部屋の微細なホコリを“見える化”。標準質量1.4kgの軽快な使い心地と、独自開発のモーターによるパワフルな吸引力を両立した。バッテリーは着脱式で、別売の電池を買い足せば1時間以上の連続掃除も可能だ。

SPEC●ヘッド:パワフルスマートヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:2WAYすき間ブラシ、ふとん用吸口、ハンディブラシほか●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

集じん技術:からまんプレス構造

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

ダストケース容量:0.15l

※:標準モードでパワフルスマートヘッド非使用時

 

↑計7灯のLEDライトによる圧倒的な明るさで、細かいゴミがよく確認できた。ただし、光が強すぎてゴミの陰影が出にくい場面もあった

 

↑ヘッドの回転ブラシには毛がからみにくい「からまん機構」を採用。ブラシがヘッドの前側に付いているため、壁際のゴミにもしっかり届く

 

↑独自開発のモーターはファンを三次元形状にして空気の流れを効率化し、強力パワーを獲得。モーター素材にアルミを使い、軽量化も実現した

 

↑ブラシ後方のフラップがヘッドの動きに合わせて開閉。ヘッドを引く際もゴミを吸引でき効率的だ

 

↑ヘッドを浮かさず掃除機を床面まで倒せる「ペタリンコ構造」を採用。棚やソファ下などのすき間も高さ10cm以上あれば入り込める

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

広範囲のLED照射と軽い操作性で使い勝手は上々

本機の最大の魅力は軽さと操作性。LEDライトは広範囲のゴミの状況を把握でき、掃除の快適性に大きく寄与。吸引力は軽量モデルとしては合格。押しても引いてもゴミを吸うヘッドなど様々な工夫も好印象だった。メンテ面ではダスト容器・回転ブラシなどが洗えるうえ、ブラシの毛がらみ防止機能もまずまずだった。

 

[5点満点で評価]

吸引力:4.0/5.0

ブラシ性能:4.0/5.0

操作性:5.0/5.0

ゴミの見えやすさ:4.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.0/5.0

 

【Other Choice】

【その1】「からまないブラシ」でノズルの毛がらみを除去する手間がほぼ不要に!

パナソニック

コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-SBU840K

実売価格9万9000円

髪の毛やペットの毛がからむのを抑える画期的なブラシを採用。同社コードレススティック史上最高の吸引力で微細なゴミも逃さない。「親子のノズル」で家具の隙間もスムーズに掃除可能。

SPEC●ヘッド:パワーノズル(からまないブラシ搭載)●バッテリー:内蔵式●付属ツール:ふとん清潔ノズル、ペタすき間ノズル、すき間用ノズルほか●サイズ/質量:W253×H1150×D218mm/2.6kg

 

集じん技術:サイクロン式

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約3時間

ダストボックス容量:0.2l

※:ロングモードでノズルブラシ回転オフ時

 

【その2】軽量性とパワーを高レベルで両立して清掃効率が格段にアップ

シャープ

コードレススティック掃除機「RACTIVE Air POWER」EC-SR5

実売価格5万3520円

従来比約1.4倍の吸引力と、質量1.6kgの軽量設計を両立。回転数が従来比2倍のブラシとくし歯形バンパーで絨毯の奥のゴミも捕集する。ソファの掃除に便利な小型ヘッドなど付属品も充実。

SPEC●ヘッド:倍トルヘッド(自走パワーアシスト)●バッテリー:着脱式●付属ツール:スグトルブラシ、コンパクトふとん掃除ヘッド、はたきノズルほか●サイズ/質量:W243×H1030×D179mm/1.6kg

 

集じん技術:遠心分離サイクロン

最長運転時間:約90分(※)

充電時間:約80分

ダストカップ容量:0.2l

※:弱モードで付属吸込口(すき間ノズル等)使用、バッテリー1個使用時

 

【その3】ホコリセンサーや静電モップなど独自の便利機能が満載

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格4万3780円

ゴミ取り性能は落とさずに本体と自走式ヘッドを軽量化。センサーが床上のゴミの量をランプの色で通知する。掃除中に棚などのホコリをサッと取れる静電モップクリーンシステムも搭載。

SPEC●ヘッド:自走式「軽量」パワーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:静電モップ、すき間ノズル、ブラシノズル、ミニヘッド、布団用ヘッドほか●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg(モップ帯電ケース含まず)

 

集じん技術:遠心分離サイクロン+準HEPAフィルター

最長運転時間:約40分(※)

充電時間:約4時間

ダストボックス容量:0.3l

※:セーブモード時

 

【その4】日常使いに十分な吸引力を備えたスタイリッシュな紙パックタイプ

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

質量1.4kgながら吸込仕事率70Wで日常使いに十分な吸引力。センサーがゴミを検知すると自動で吸引力を上げる。除去したゴミは抗菌仕様の紙パックで捕集し、ゴミに触らず捨てられる。

SPEC●ヘッド:自走式ヘッド●バッテリー:内蔵式●付属品:すき間ノズル、使い捨てダストパック25枚(本体に1枚装着済み)●サイズ/質量:W235×H1050×D135mm/1.4kg

 

集じん技術:抗菌ダストパック

最長運転時間:約30分(※)

充電時間:約2.5時間

紙パック容量:約0.25l

※:自動モード時

ゴミの見えやすさは満点! ダイソンの最新モデルを家電のプロが5項目でチェック

運転時間が伸び、吸引力が向上したことで、いよいよ実用性が高まってきたコードレススティック掃除機。今回は、ダイソンの最新モデル「Dyson V12 Detect Slim」の魅力を探るべく、家電ライターの平島憲一郎さんが5項目でチェックした!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

レーザー照射で微粒子をまんべんなく浮かび上がらせて取り逃しを防ぐ

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

ダイソンストア価格9万7900円

目視しづらい微細なホコリをグリーンレーザーで可視化し、取り逃しを防ぐ。吸引したゴミの量やサイズはセンサーで検知・計測。量とサイズは液晶ディスプレイでリアルタイムで数値化される。毎分最大12万5000回転のモーターにより吸引力が従来比50%アップ(※)。

※:Dyson Digital Slimとの比較

SPEC●ヘッド:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド●バッテリー:着脱式●付属ツール:毛がらみ防止スクリューツールほか●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm(※)/2.2kg

※:Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時

 

集じん技術:Root Cycloneテクノロジー

最長運転時間:約60分(※)

充電時間:約3.5時間

クリアビン容量:0.35l

※:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑ヘッドの端から下向き1.5度の角度でレーザー照射。実際に使うと明るい場所でも写真よりはるかにくっきりと極小ゴミの存在を確認できた

 

↑ナイロンフェルト製ローラーで大小のゴミを包んで除去。その間のカーボンファイバーブラシが床面の静電気発生を抑える

 

↑吸気口に搭載したピエゾセンサーがゴミの量とサイズを計測。結果は手元の液晶ディスプレイにリアルタイムでグラフと数値で表示される

 

↑クリアビンで大きなゴミ、サイクロン部で微細なチリ、後方のフィルターで微粒子など本体全体でゴミを捕集。排気は部屋の空気よりきれいになる

 

↑ヘッドの左右への首振りが滑らか! 家具の隙間にもスムーズに入り込んで、ホコリを逃さず取り除くことが可能だ

 

【家電ライター・平島のインプレッション】

高いゴミ取り性能に加えレーザー照射と液晶表示で楽しさを提供

レーザーのホコリ可視化性能が秀逸で、照射範囲内の微細ゴミをまんべんなく目視できる。吸引力もヘッドのゴミ捕集力も高く、カーペット用ヘッドも付属し様々な床に対応。“軽量志向”モデルと比べれば重いが、操作性は上々だ。クリアビンは水洗い不可だが、毛がらみしにくく水洗い対応のローラーブラシは便利。

 

[5点満点で評価]

吸引力:5.0/5.0

ブラシ性能 5.0/5.0

操作性:4.0/5.0

ゴミの見えやすさ:5.0/5.0

お手入れのしやすさ:4.5/5.0

 

家電ライター

平島憲一郎さん

白物家電を中心に製品紹介記事などを執筆。クリーナーにもこだわりが強く日立製品を愛用。

「軽くて本当に使いやすい掃除機」はどれ? 人気5モデルの「操作性・静音性」を一気にチェック!

近年のコードレススティック掃除機は「軽量タイプ」が人気。しかもただ軽いだけでなく、十分な吸引力(ゴミ取り能力)と高い機能性を兼ね備えた高級モデルに注目が集まっています。

今回はそんな「軽量・高機能」なコードレススティックの最新機種のなかから、人気の5ブランド(ダイソン、シャープ、パナソニック、日立、アイリスオーヤマ)の最新モデルを取り上げ、さまざまな角度から実力を検証。フローリングとカーペットでの吸引力をテストした前回に続き、今回は軽量モデル一番のメリットとなる「操作性(取り回しの良さ)」、さらに「静音性」をチェックしていきたいと思います。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円(税込)

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8000円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(すき間ノズル等の付属吸込口使用時)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※画像は昨年モデル。8月26日より運転時間とパワーが進化した新製品が発売されている

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円(税込)

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円(税込)

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円(税込)

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

【操作性・静音性テストの内容はコチラ】

コードレススティックの掃除機がけのしやすさは、標準質量(本体、延長パイプ、ヘッドの重さの合計)とヘッドの首振りのスムーズさ、人力での掃除機がけをアシストするヘッドブラシの回転力が重要です。今回はこの3項目に加え、ソファ下など高さのない場所や家具と壁のすき間などへのヘッドの進入しやすさ、掃除の快適さを高めるアシスト機能などを確認。さらに、前回の「吸引力」と内容が類似しますが、掃除機の取り回しと大きな関わりを持つ「壁際でのゴミの取れ具合」を検証(壁際に重曹をまいて吸引)します。このほか、広い住居スペースの掃除をする際に問題となる連続運転時間や、充電時間もスペック上でチェックしていきます。

 

各モデルの静音性についても検証。ここでは市販のデジタル騒音計を使い、騒音計から1.5m離れた場所で騒音レベルを測定しました。ただし、今回は生活空間での測定であり、あくまで参考値とお考えください。騒音の数値とは別に、実際に聴いた音の印象も解説します。

↑掃除機を稼働していない状態での騒音レベルが33.6dBA(※)前後の環境でテストしました ※dBA…音圧レベルを人間が感じ取れる周波数で補正したもの。より人間の聴感に近い騒音レベルを表します

【操作性テストの結果はコチラ】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

従来モデルのユーザーが驚く軽さ。ボタン式採用で負担も軽減

製品名にも入っているように標準質量は1.5kgで、ダイソンの掃除機とは思えぬ(失礼!)軽さ。ダイソンの従来モデルのユーザーがこれを使ったら、快適な操作感にショックを受けると思います。

↑Dyson Micro 1.5kgはダイソンのコードレススティックのなかでも群を抜く軽さ。片手でラクラク持ち上げられ、小柄な人や年配の人でも軽快に使いこなせます

 

ヘッドの操作性について詳しく見ていきましょう。ヘッドは自走する感覚はありませんが、前後の移動は十分にスムーズです。左右の首振りは5機種中で最も軽い印象。軽すぎて思った以上に首が振れてしまうこともしばしばでした。また、畳の上ではわずかに動きが重く感じることも。これは他のモデルにはあまり感じなかったことです。

↑ヘッドは左右90度ずつしっかりと首振りできました

 

また、テーブルの脚周りを掃除するときなどに、ヘッドを脚にくっつけたまま横向きにスライドさせたくなりますが、本機の場合この動きがやりにくかったです。ヘッドを一度戻して首振りしなおせば済むことですが、少し気になりました。

↑ヘッドをテーブルの脚に沿ってずらそうとしたのですが、回転するソフトローラークリーナーヘッドの影響なのか、ヘッドを横にスライドしようとすると抵抗がありました

 

ヘッドが従来よりスリムになったぶん、家具の下など高さのない場所での掃除はスムーズ。ただ、本体を横倒しにして床にベタづけはできないため、ヘッドがギリギリ入る高さだと、奥まで掃除するのは難しそうです。一方、低い場所を掃除しているときでもヘッドの首振りができたのはメリットでした。

 

運転オン/オフは従来のトリガー式でなく、ボタン式。掃除中ずっとトリガーを引き続ける必要がなく、腕への負担がかなり軽くなったと感じました。

↑本体上部の電源ボタンを押すと運転開始。その上の「MAX」ボタンを押すと吸引力がアップします

 

壁際のゴミを取るならMAXモードがおすすめ

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では、ローラーが届かない部分にゴミの取り逃がしがありました。ナイロンフェルト素材のローラーは床にピッタリ密着するため、ヘッドの内側の吸引には効果的ですが、ヘッドの外側には吸引力が及びません。そのため、壁際の掃除ではブラシ毛採用のヘッドより不利になります。ただし、MAXモードにすると取り残しが減ったので、壁際をしっかり掃除したいときはMAXモードで掃除するか、付属のすき間ノズルを使ったほうがいいでしょう。

 

連続運転時間は通常モード(エコモード)でモーター駆動のないツールを使った場合、最長約20分。Micro Fluffyクリーナーヘッドなどモーター駆動ツールを使った場合は約18分、強モードなら約5分の連続運転ができます。バッテリーの充電時間は約3.5時間。

 

運転音はモーター音が気にならず好印象

エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBA。実際に聴いた印象でも、モーター音はほとんど気にならず、風切り音も耳障りな印象は比較的少ないです。ブラシを回転させるモーター音がほとんど聞こえないのも好印象。一方、MAXモードにすると騒音レベルは73.3dBAとなり、さすがに風切り音がうるさく感じました。

↑エコモード(標準モード)での騒音レベルは66.3dBAでうるさいとは感じません

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

「スグトルブラシ」「ちょいかけフック」など使い勝手を高める機能が多数

標準質量は1.2kg。ヘッドブラシの自走性は比較的弱めですが、手に持った感覚は驚くほど軽いです。ヘッドの操作もストレスがなく、特に左右の首振りがスムーズでした。

↑本体からヘッドまで全部合わせて1.2kg。長さも985cmと5モデル中最も短く、小柄な人でも扱いやすいと思います

 

↑ヘッドは左右それぞれ90度に首振り可能。テーブルの脚周りの掃除でも、左右に非常に滑らかに動いてくれました

 

本体を床にペタッとつけてもヘッドが浮かないので、ソファやスチール棚の下など低い場所も奥のほうまで掃除可能。低い場所にヘッドを入れたままヘッドを首振りさせることも、まずまずスムーズにできました。また、本体が軽量なので高い場所もラクラク掃除できます。

↑本体が床にペッタリついてもヘッドは浮き上がらず、掃除を続けられます。低い場所の掃除に最適です

 

↑本体が軽いので、エアコンなど部屋の上部の掃除もさっさと済ませられます

 

EC-AR5Xで最も重宝するのが「スグトルブラシ」です。これはワンボタンでヘッドが外れ、狭い場所が掃除しやすい小型ブラシが露出する機能。いちいちアタッチメントを取りに行く手間がかからず、毎日の掃除が極めてスムーズになります。

↑床掃除の最中にすき間掃除をしたいとき、片足でヘッドを押さえながら本体下のレバーを引くと簡単にヘッドが外れ、スグトルブラシが露出。すき間掃除が終わったら、簡単に元に戻せます

 

またセンサー機能では、フローリングやカーペットなど床の状況を検知して吸引力を自動調整する、床面検知機能に注目。掃除モードを「自動」にするとこの機能が働くので、カーペット上でいちいち吸引力を上げる、という手間が減ります。また、本機は「グリップセンサー」も装備。これは掃除中にグリップから手を離すと運転を一時停止し、握りなおすと運転再開する機能です。掃除中に椅子を動かしたりする際に手動で電源オフにする必要がないのがとても便利です。さらに本体裏に「ちょいかけフック」がついていて、掃除中にテーブルやイスなどにサッと掛けられるのも重宝しました。

↑掃除中にグリップから手を離すと自動的に運転を停止。もう一度握ると再び運転を始めます

 

↑本体後ろにゴム製の「ちょいかけフック」を装備。ラウンド形状なので椅子の背などにかけても安定し、テーブルに立てかけても滑りにくいため、ちょっと掃除機をどけて他の作業をしたいときに便利です

 

壁際の掃除は優秀。バッテリー2個付属で運転時間は長い

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除では自動モードを使用したところ、ほぼすべての重曹を取り切っていました。壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみ薄っすら残る程度。自動モードでこの取れ具合は優秀です。

 

連続運転時間は弱モードでモーター駆動のヘッドを使わない場合、最長約50分。モーター駆動ヘッド使用時は弱モードで35分。自動モードなら約23分、強モードは約9分です。ただ、EC-AR5Xは着脱式バッテリーを採用し、バッテリーを2個付属。これを連続して使えば、掃除できる時間は2倍になり、弱モードなら最長100分の掃除が可能になります。充電時間もバッテリー1個につき約80分とスピーディです。

↑EC-AR5Xはバッテリー2個とバッテリー充電器を付属。バッテリーが切れたら別の充電済みバッテリーに交換し、その間に空のバッテリーを充電しておく、という使い方もできます。本体ごと充電する必要がないので場所を取らないのもメリット

 

自動モードでも高域の風切り音がやや気になった

自動モードでの騒音レベルは66.3dBA。全体に「うるさい」という印象はないですが、やや風切り音のような高い音が気になりました。強モードにすると騒音レベルは72.1dBAに。風切り音がかなり大きくなり、またブラシが回転する低いモーター音も耳につくようになりました。

↑自動モードでの数値はダイソンとほぼ同じ

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

パワフルな自走式ヘッドやクリーンセンサーで快適に使える

標準質量は1.6kg。シャープや後述する日立のモデルを持ったときに比べるとわずかに重みを感じますが、比較しなければ十分軽快に使えます。特に優れているのはヘッドブラシの自走性の高さ。首振りがなめらかで、細かい取り回しがスムーズに行えます。

↑ヘッドブラシの回転力は本当にパワフル! 手に持っているだけでヘッドが勝手に前に進みます

 

↑左右それぞれ90度近くまで可動。本体のグリップ(持ち手)を軽くひねるだけでキビキビと首振りしてくれます

 

↑グリップの内側に適度な突起があり、細かく動かすときもしっかりホールドできます。グリップが大型なので、掃除する場所に応じて握る位置を変えることも可能

 

また、家具の下など、高さのないすき間の掃除も本体を倒しながら快適にできました。便利だったのが、本体を倒し、低い場所にヘッドを突っ込んだ状態でも首振りがスムーズにできたこと。他機種ではそもそもその状態で首振りできなかったり、一度首を振ると元に戻せなかったりすることが多く、ヘッドの方向を変えるには一度その場所からヘッドを引き出さなければならないことも。その点は丁寧に作られているなと感心しました。

 

さらに、MC-SB51Jにはゴミを見つけるとランプが赤く光り、自動で吸引力を上げる「クリーンセンサー」がついています。このセンサーは感知力が高く、少量のゴミにも反応するのが便利。逆に、ランプがつかなくなると「キレイになった」という実感がわきました。

↑ゴミが多いとクリーンセンサーが赤く点滅し、吸引力がアップ。センサーは約20μmの微粒子(ダニの死骸・フンなど)にまで反応。スギ花粉(約35μm)も逃さず除去できます

 

「壁ぎわ集じん」機能で壁際のゴミ取り力は文句なし

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際のゴミ取り力は5機種中最も優秀でした。「AUTO」モードで検証したところ、重曹はほとんどを除去。「HIGH」モードにすると、壁の下のすき間にわずかに残っていた重曹もほぼ取り切りました。本機のヘッドは、壁際のゴミまでしっかり吸い込む「壁ぎわ集じん」機能を搭載。これも今回の優秀なテスト結果を生んだ要因のひとつと思われます。

↑ブラシの位置が前面にあり、かつヘッド前面カバーが薄いため、ブラシが壁際までしっかり届いてゴミを捕集できます

 

運転時間の目安は、「AUTO」モードでパワーヘッド使用時は約10~22分、すき間ノズルなど付属ノズル使用時だと約30分。「HIGH」モードだと約6分となります。充電時間は約3.5時間です。

 

落ち着いた運転音。「HIGH」モードでもそれほどうるさく感じない

オートモードでの測定値は63.4dBA。モーター音も風切り音もあまり気にならず、5モデルのなかでは最も落ち着いた運転音に感じられました。ただし、上記の測定値はゴミがないときの騒音レベル。同機はクリーンセンサーで自動的に吸引力がアップするため、掃除中に突然音量アップすることがあります。

 

「HIGH」モードでの測定値は68.5dBA。「AUTO」モードでセンサーが働いたときもこのくらいの騒音レベルでした。モーター音も風切り音も、他の機種ほど「うるさくなった」という印象はありませんでした。

↑「AUTO」モードの数値は優秀

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

最軽量1.1kgと自走式ヘッドの推進力で操作のストレスはほぼナシ

標準質量は、5モデル中最も軽い1.1kg。さらにヘッドブラシの自走パワーが強力で、手は本当に「添えているだけ」という感覚で力を入れずに掃除機がけができます。ヘッドも左右にスルスル滑る感じで、家具の端や壁際などの細かい場所の掃除も極めてスムーズでした。

↑重さ1.1kgは実際に持ってみるとまさに「掃除機とは思えない」軽さ。これでパワフルな吸引力やモーター駆動のブラシヘッドを搭載しているのはスゴいです

 

↑延長パイプには、自動車の部品の軽量化にも活用されている「トポロジー最適化」という技術を採用。強度的に厚みが必要な部分と必要でない部分をコンピュータで解析し、写真の凹凸形状と組み合わせながらパイプを部分的に薄肉化し、強度保持と軽量化を両立したそう

 

↑軽量なのにヘッドの自走性が高いのが驚き。ヘッドがどんどん前に行こうとするのを、手首で制御しながら掃除している感じです。長さもシャープとほとんど同じコンパクトさで、背が低い人もラクに使いこなせます

 

高さのない場所でも、本体をペッタリ床につけてヘッドを突っ込み、ラクラク掃除できました。ヘッドの前後幅が小さく、壁と家具のすき間などにも横向きにして入れることができるので、サクサク掃除できます。

↑本体を床につけてもヘッドが浮き上がらないので、家具下などの掃除にも便利

 

ヘッド中央前面にLEDライトを搭載。廊下や納戸、ベッドの下など薄暗い場所ではこのLEDライトでゴミの有無がわかるので、とても掃除しやすかったです。

↑ヘッドにLEDライトを搭載

 

↑LEDの光でゴミが取れているのか確認できるのが便利です

 

標準モードでの壁際の取り残しも、強モードなら解消できる

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、標準モードだと床と壁の間に重曹が少し残ってしまいました。シャープやパナソニックに比べると、取り残しがやや多かった印象です。強モードだと、壁の下のすき間に入り込んだ重曹のみうっすら残ったものの、ほぼ吸引・除去できていました。壁際のゴミ取り能力はまずまずといえるでしょう。

 

連続使用時間はパワーヘッドを使わない標準モードで最大約45分、パワーヘッド使用時は約30分。強モードでは約8分稼働します。ホコリなど通常のゴミなら標準モードでも十分除去できるので、掃除は通常モードで行うと良いでしょう。充電時間は約3.5時間です。

 

高い音は控えめ。ブラシが回転する低音がやや気になる

標準モードでの騒音レベルは64.5dBA。風切り音のような高い音がそれほどうるさく感じられず、耳ざわりは柔らかでした。ただし、ヘッドブラシが回転する低い音はやや気になります。一方、強モードでの騒音レベルは71.0dBA。このモードになると風切り音がかなりうるさく感じられます。そのぶん低音があまり気にならなくなりました。

↑標準モードでの騒音レベル

 

【エントリーその5】アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

操作性は良好で、ゴミの量に合わせて吸引力も自動調整

標準質量は1.4kgで、ヘッドブラシは自走性が高く、シャープや日立並み…とまではいかないものの操作感は軽快です。ただ、他の4機種と比べると、ヘッドの左右の首振りの際にわずかなぎこちなさを感じました。本体が床にペタッとつくので、家具下など高さのないスペースの掃除もスムーズです。ベッド下などでの首振りは、本体位置を下げながら徐々に左右に振ればOK。方向を変えるときは一度ヘッドを外に出すことで問題なく行えました。

↑自走式パワーヘッド採用。なおかつヘッド自体の重さも従来モデルより約60%カットしていて、軽快に操作できます

 

本機はパナソニックの製品同様、ゴミセンサー(ほこり感知センサー)が搭載されています。センサー感度は高く、わずかなゴミにも反応してランプが赤く光ります。また、自動モード、セーブモード時にはゴミの量に合わせて吸引力も自動調整します。ランプが大型で視認性が高いのもメリットです。

↑ゴミが少ないとダストカップ部分が緑に点灯します

 

↑ゴミが多いと赤に点灯

 

そのほか印象的だったのは、カーペットを掃除する際に、ヘッドがカーペットに吸い付く力が他の機種に比べて弱めだったことです。本機には「標準/セーブ/自動/ターボ」と4種の吸引モードがあり、「標準」だとそれほどくっつかず、自動だとちょっとくっつきが強くなる程度でした。

 

壁際は自動だとやや惜しい。バッテリー追加購入で長時間の掃除にも対応

【壁際の吸引テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

壁際の掃除は、自動モードだと床と壁の間にやや多めに重曹が残ってしまいました。一方、ターボモードではわずかに取り残しがあったものの、壁と床のすき間に入り込んだ重曹もほとんど取り切っていました。

 

連続使用時間は標準モードで約15分、セーブモードで約40分、自動モードで約22分。ターボモードでは約8分となります。ちなみに本機は着脱式バッテリーを採用しており、バッテリーを追加購入して交換すれば、稼働時間を倍増させることも可能。充電時間は約4時間です。

↑バッテリーは本体底部後方に収納。ふたをスライドするだけで簡単に取り外せます

 

吸引力アップにつれて音量は上がるが、高音域が耳につかない

自動モードでゴミがない場所での騒音レベルは65.0dBA。ヘッドブラシが回転するモーター音が耳につく一方、風切り音はそれほどうるさくありませんでした。自動モードでほこり感知センサーによってゴミを感知した場合は66.6dBAにアップ。パナソニックと比べると、吸引力アップ時の音量変化はより少なく感じました。

 

ターボモードでの騒音レベルは69.6dBA。標準モードやターボモードにすると風切り音は大きくなりますが、他のモデルほど高音域が耳につかないのが印象的でした。ちなみにセーブモードではブラシの過回転が止まるため、測定値は56.2dBAとさらに静かになりました。

↑自動モードでゴミがない場所での騒音レベル

【テストのまとめ】操作性はどれも文句なし。快適さをアップする工夫に注目

国内メーカーは使い勝手を高める付加機能が光る

今回は全モデルが軽量だったこともあり、基本的な操作性は文句なし。特に日立のPV-BL2Hは、1.1kgという軽さに加えてヘッドの自走性も高く、驚くほど軽快に掃除機がけができました。また、日立に次ぐ軽量1.2kgのシャープ EC-AR5Xも操作は超スムーズ。さらにスグトルブラシの採用など、掃除の快適さをアップさせる工夫が満載で、家具の隙間なども手軽に掃除したい人にオススメです。

 

Dyson Micro 1.5kgは、ダイソンの歴代製品のなかでトップクラスの軽さ、操作のしやすさが光ります。独自のソフトローラークリーナーヘッドは横にスライドする動きに惜しい部分もありますが、そこは同ヘッドのゴミ捕集性能の高さとトレードオフの関係にあるといえそうです。

 

ゴミセンサーは「掃除した感」がほしい人にオススメの機能。この機能を搭載したパナソニックのMC-SB51Jは、今回のモデルのなかではやや重めながらヘッドの自走性が高く、家具下など低い場所の掃除も快適でした。また、同じくゴミセンサー機能搭載のアイリスオーヤマ SCD-L1Pも自走式軽量ヘッド、着脱式バッテリーの採用など、独自の視点で掃除のしやすさを高めていると感じました。

 

壁際の掃除では独自の工夫をした2メーカーが有利に

壁際の掃除ではシャープとパナソニックが優秀。シャープはヘッド前面のバンパーの形状をくし歯状に変え、パナソニックはヘッドの前面カバーを薄型にするなど、壁際のゴミを吸引しやすくする工夫を施した結果が表れた形です。一方、ダイソン、日立、アイリスオーヤマは標準モード/自動モードでは壁際掃除がやや苦手な印象。ただし、テストに使った重曹はかなり比重が重い粒子なので、比重が軽い綿ゴミやホコリなら取り残しは少ないと予想できます。

 

連続使用時間を最も使用頻度が高いであろう自動モードや標準モードで比較すると、日立が約30分と長い点に注目。また、シャープは付属のバッテリーを2個使えば46分の掃除が可能なので、より広いフロアを掃除したい人にオススメです。

 

どのモデルも耳障りな風切り音を低減

静音性では、全モデルとも耳障りに感じる音の要素を低減する工夫がなされていると感じました。特に高音域の風切り音は、自動モード/標準モードならどれもほぼ気にならないレベル。深夜でなければ、ご近所に気を遣わず掃除できると思います。特にパナソニックは自動モード・強モードともに5モデルのなかでも静か。ただし、クリーンセンサーが働くと急に音量が上がるので、掃除中の運転音が気になる人はクリーンセンサーの感度設定を変更すると良いでしょう。

 

次回は5モデルの「ゴミ捨て」と「お手入れのしやすさ」を検証したいと思います。

「軽くて本当に吸う掃除機」はどれ? 人気5モデルの「吸引力」を一気に検証!

ここ数年、コードレススティック掃除機の分野では「軽量化」がトレンドになっています。しかも単なる「軽量化」でなく、高機能・高性能な上位モデル・高級モデルの「軽量化」です。

吸引力が強く多機能な掃除機は魅力的で、誰でもほしくなるもの。でも以前のモデルは、パワーがあって機能も多いぶん重くて使いづらい部分も多くありました。なかには機能がシンプルで、吸引力が多少落ちても掃除したいときにサッと使える軽量モデルを買い足す人も少なからずいました。

 

そんななかで、近年は軽量モデルに対する要求も高度化。「軽くてもやっぱりガンガン、ゴミを吸ってほしい」「便利機能は多いほうがいい」というユーザーのワガママに答えたのが、上記の「軽量・高級モデル」なわけです。

ということで現在市場に出ている「軽量・高級」なコードレススティック掃除機は、以前の軽量モデルと比べるとはるかに優秀! とはいえ、製品ごとに得意なこと、不得意なことの微妙な違いがあります。そこで今回は、コードレススティックの人気メーカーの製品5モデルをピックアップし、その性能や機能の違いを徹底的にチェックしていきたいと思います。

 

その第1回は、基本の「吸引力」(ゴミ除去性能)について検証します。

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ダイソン史上最軽量ながら高いゴミ除去能力を実現

 

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg

実売価格5万3900円

ダイソンのコードレススティック史上最軽量の1.5kgを誇るモデル。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymiumモーターと独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)により、大きなゴミから微粒子ゴミまでパワフルに取り除く。0.3μmの微粒子を99.99%キャッチし、部屋の空気よりきれいな空気を排出。最長運転時間は約20分(※)、強モードでは最長約5分の連続運転が可能だ。●サイズ/質量:W207×H1091×D222mm/1.5kg

※:モーター駆動でないツールをエコモードで使用した場合

 

エントリーその2

着脱式バッテリーを2個付属し最長約100分の連続掃除が可能!

シャープ

RACTIVE Air EC-AR5X

実売価格4万8340円(税込)

モーターとパイプの軽量化で重さ1.2kgを実現。小型軽量ながら高効率のモーターを開発し、メイン掃除機としても十分使えるパワーで掃除できる。バッテリー1個あたりの最長運転時間は約50分(※)で、同梱の予備バッテリーを付け替えれば最長約100分の連続運転が可能。立ったまま吸込口を着脱してすき間掃除に移行できる「スグトルブラシ」など便利機能も多数。●サイズ/質量:W210×H985×D150mm/1.2kg

※:付属吸込口(すき間ノズル等)使用時

 

エントリーその3

クリーンセンサーや壁際まで届くパワーノズルなどでゴミの取り逃がしを低減!

 

パナソニック

パワーコードレス MC-SB51J

実売価格3万9240円

小型ながら吸込仕事率100Wの吸引力と使いやすさを備えた機種。クリーンセンサーが約20μmの見えないゴミまで検知しランプを点灯、自動的に吸引力をアップする。独自形状のパワーノズルが壁際までしっかり届いて逃さずゴミ除去。毛先がY字のブラシと硬質ブラシの2種類のブラシ毛を採用し、フローリングから絨毯まで幅広い床質に対応。●サイズ/質量:W220×H1106×D182mm/1.6kg

 

エントリーその4

破格の軽さ1.1kgに加え、掃除の快適さを高める機能も満載!

 

日立

ラクかるスティック PV-BL2H

実売価格4万3300円

本体や延長パイプ、ヘッドの徹底的な軽量化で標準質量1.1kgを達成。新開発の「ハイパワー3D ファンモーター」で空気の流れを効率的に制御し、軽さと強力吸引を両立した。ノズルには拭き専用の毛「かるふきブラシ」を採用し、ゴミを吸引しながらフローリングに貼りついた菌も拭き取る。暗い場所でゴミを照らし出すLEDライトをヘッド前面に搭載するなど使い勝手への配慮も万全。●サイズ/質量:W205×H994×D230mm/1.1kg

 

エントリーその5

静電モップなど豊富なアタッチメントで家中の掃除をサポート!

 

アイリスオーヤマ

充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

実売価格3万8700円

同社サイクロン史上最軽量の1.4kgながらパワフルな吸引力と豊富な便利機能も兼備。自走式パワーヘッドのパワーは落とさずヘッドの重さを約60%カットし、狭い場所も快適に掃除できる。人気の静電モップクリーンシステムやほこり感知センサーも搭載。付属ツールは5種類を備え、家中を快適に掃除できる。準HEPAフィルター搭載で0.3μmの微粒子を99.5%以上捕集。●サイズ/質量:W224×H1035×D235mm/1.4kg

 

フローリングとカーペットで吸引力をテスト!

【テストの内容はコチラ】

今回のテストでは、フローリング上とカーペット上でのゴミの除去具合をチェック。それぞれの床面に重曹、コルクパウダー、猫砂、脱脂綿+人工毛を順番に置き、それぞれを1ストロークでどれくらい除去できるか検証しました。

 

まずはフローリング上でのテストを行いました。ここでの吸引力設定は、実際の掃除で最もよく使うであろう「標準モード」、センサー機能搭載機種では「自動モード」を採用しました。

↑フローリングの床面に、手前から重曹、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂、細かくちぎった脱脂綿、長さ15cmのポリエステル製人工毛を順番に置き、ゴミ除去能力をテストしました

 

【フローリングでのテスト結果】

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

猫砂がわずかに残る以外はすべてのゴミを除去

【テスト画像のギャラリー】※タップすると画像がポップアップします

「標準モード」でテスト。猫砂がわずかに取りきれずに残っているほかは、すべてのゴミを除去できていました。また、ヘッドが通過した端から端まで残さず重曹が取れていることに注目できるでしょう。ヘッドは中央の吸込口付近が最も吸引力が強く、端のほうになるほど吸引力が落ちるため、掃除機によっては端に微細なゴミの取り残しが残るものですが、その点Dyson Micro 1.5kgはしっかり重曹が除去できていました。

 

一方、ヘッドの回転が強すぎて、吸引しきれずヘッドから猫砂が少し飛び出してしまいました。実際の掃除ではヘッドを引くときに残ったゴミも捕集できるので、それほど問題はないと思われます。

↑独自のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)を採用。赤と青のナイロンフェルト製ローラーブラシで大きなゴミも微細なゴミもまとめて包み込むため、ヘッド前面が大きく開いていてもヘッド内部の吸引力を維持できます

 

↑写真のように同機のヘッドは前面カバーが大きく開放され、大きめのゴミを押しのけることもありません。カバーから床面までの距離(すき間)を測ったら約32mmありました

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

多くのゴミを逃さず吸引するも、猫砂の吸引はやや苦手

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「自動モード」でテスト。猫砂以外は逃さず吸引し、特にコルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はヘッドが近づいてきた時点で吸われ始めていました。一方猫砂は、カバーに大きめのゴミが通れるすき間があるため、徐々にヘッド内に回収されていきましたが、問題はそのあと。ブラシでかき取ったものの本体内に吸引できず、多くの猫砂が床面に残ってしまいました。

↑EC-AR5Xのヘッド裏。回転ブラシには硬さの違う2種類のブラシ毛を採用。赤い毛のほうが硬めでややよじれのある、ホコリなどをキャッチしやすい毛質でした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーに床面とのすき間が広い部分と狭い部分を設けることで、吸引力を高めつつ大きめのゴミも回収しやすくなっています。ちなみにカバーから床面までの距離は最も狭い場所が約2.5mm、最も広い場所が約7.5mmありました

 

エントリーその3パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

通常のゴミは問題なし。猫砂は苦手でヘッド両端に重曹がわずかに残る

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「オートモード」でテスト。コルクパウダーと脱脂綿、髪の毛はしっかり除去できましたが、猫砂は取り残しが目立つ結果に。猫砂の量が多かったこともあり、猫砂エリアを通過するときは猫砂に“乗り上げる”感覚もありました。また、重曹は両端に少し取り残しが見られますが、これはヘッド両端のブラシがない部分で起こった取り逃がしのようです。

↑MC-SB51Jのヘッド裏。上記の「ヘッド両端のブラシがない部分」とはグレーのフェルト地が貼られている部分のことです。回転ブラシは同社独自の「V字型」をしており、この形状により吸引力の強いヘッドの中央部にゴミが集まりやすくなるのだそう。さらにヘッド前面のカバーが薄く、ブラシがヘッドのより手前まで届くようになっているのも特徴です

 

↑同機のヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4.5mmでした。ところどころに大きめのゴミを取り込むための“溝”がありますが、今回テストしたように猫砂が堆積している状態だと取り切れないこともありそうです

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

綿と髪の毛はキレイに吸引。猫砂に苦戦し、重曹、コルクパウダーが少々残る

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「標準」モードでテスト。脱脂綿と髪の毛はキレイに吸引しましたが、猫砂はヘッドが上に乗り上げる感じで、かなり残ってしまいました。また、ヘッドが通過した両端に重曹がうっすら残っているほか、コルクパウダーも周りに少し弾いてしまっていました。

 

↑PV-BL2Hのヘッド裏です。シャープEC-AR5Xとよく似た、2種類のブラシ毛の組み合わせで、赤い毛が硬くよじれていてゴミをよりかき取りやすい形状になっていました

 

↑ヘッド前面カバーから床面までの距離は約3mm。カバーは薄いゴム素材で、今回の猫砂も少量が散らばった状態ならうまく取り込めるのかもしれません

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

猫砂の取り残しは少なめで、重曹にわずかな取り残し

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「自動モード」でテスト。猫砂以外はおおむね取れていますが、重曹にわずかに取り残しが見られました。猫砂は押し出されつつ前に弾かれるものも多かったですが、残った量は比較的少なめでした。

↑SCD-L1P-Bのヘッド裏です。ブラシ毛の硬さは他モデルに比べると柔らかめでした

 

↑ヘッド前面の写真。前面カバーから床面までの距離は約4mmでした

 

【カーペットでのテスト結果】

続いて、カーペット上でのゴミ取り性能をチェックしてみました。カーペット上では繊維の奥に潜るゴミも多いため、その掃除機で最も吸引力の強いモードを基本にテストしました。

 

エントリーその1ダイソン Dyson Micro 1.5kg

重曹がカーペットの繊維の奥に多く残る結果に

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Dyson Micro 1.5kgは「MAXモード」でテスト。カーペットではフローリングとはまったく違った結果となりました。まず粒子が細かく、比重が重い重曹がカーペットの繊維の奥に残ってしまっています。コルクパウダーと脱脂綿もわずかに残りました。これは恐らく、回転ブラシがローラー形状のため、カーペットにゴミを擦り付ける形になったためではないかと思います。ただ、猫砂の取り残しがわずかだったのは意外でした。これは下がカーペットのため猫砂が滑りにくく、外に弾かれることなく吸引されたためでしょう。

 

ちなみに、「MAXモード」でカーペットを掃除すると、カーペットへの吸い付きが強すぎて、掃除がしにくいことがわかりました。カーペットの材質との相性もあると思いますが、場合によっては「標準モード」を使ったほうがいいでしょう。

 

【ついでにチェック!】

ミニモーターヘッドをカーペットに使ってみた!

ちなみに、同機には「ミニモーターヘッド」という付属ツールが同梱されています。これはふとんやソファなどの掃除に使う小型のパワーブラシなのですが、こちらはブラシ毛を採用しています。通常のソフトローラークリーナーヘッド(Micro Fluffyクリーナーヘッド)で苦手だったカーペットでの重曹で吸引テストをしてみました。

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「標準モード」でテストしたところ、ヘッドと前面カバーのすき間が狭いため最初は少し重曹を押していましたが、ソフトローラークリーナーヘッドと比べると大幅に取り残しが減りました。ハンディクリーナーなので力が入れやすく、片手でカーペットを押さえながら掃除できたのもスムーズに掃除できた理由です。ちょっとしたカーペット上の汚れを除去するなら、ミニモーターヘッドを使うのもアリですね。なお、最初は「MAXモード」でテストしたのですが、これも吸い付きが強すぎて掃除がしにくかったため、「標準モード」であらためてテストし直しました。

 

エントリーその2シャープ RACTIVE Air EC-AR5X

重曹の除去は優秀! 脱脂綿とコルクパウダーでやや取り残しあり

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EC-AR5Xは「強モード」でテスト。同機にはさらにパワフルな「フルパワーモード」もあるのですが、これは5秒使うと強モードに戻るので、テストには使いませんでした。

 

テスト結果は、重曹がかなり除去できていて、取り残しが少なかったです。ダイソンと違ってブラシ毛を採用しているメリットでしょう。ただし、両端にはタテに筋が入るような状態で、重曹の取り残しがありました。脱脂綿の取り残しもわずかに見られます。コルクパウダーはやや取り残しが多い印象ですが、猫砂の取り残しはフローリングと比べて大幅に減っています。カーペットは下が沈むため、ヘッドと床面のすき間が狭い掃除機でも、大きめのゴミが取りやすいのでしょう。また、前面カバーのあいだにすき間があるおかけで、かなりの量の粒ゴミをヘッド内に取り込めていました。なお、このモデルもヘッドのカーペットへの吸い付きは強い印象です。

 

エントリーその3】 パナソニック パワーコードレス MC-SB51J

細かいゴミはバランス良く吸引。猫砂が惜しい

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「HIGHモード」でテストしましたが、結果はなかなか優秀。まず重曹はシャープEC-AR5Xよりわずかに劣るものの、かなり優秀な取れ具合でした。コルクパウダーと脱脂綿もわずかにカーペットの繊維に引っかかっていますが、シャープより取り残しは少ない印象。1ストロークでこれなら通常の掃除にはほぼ問題ないと思います。猫砂はヘッドが通過した両端に取り逃がしたものと、吸い切れずにヘッド前面まで押してしまったぶんが少し残る程度。ただし、本体に回収できなかった猫砂があったようで、掃除後にヘッドを持ち上げるとパラパラと落ちてきました。

 

エントリーその4日立 ラクかるスティック PV-BL2H

重曹の除去は優秀。コルクパウダーと猫砂でやや取り残しあり

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「ターボモード」だと摩擦が大きすぎるのかブラシの回転が止まってしまうので、「強モード」でテストしました。重曹の取れ具合はほんのわずかにシャープに及ばない程度。パナソニックや後述のアイリスオーヤマとは互角、という印象です。両端部分にやや多めの取り残しが見られました。コルクパウダーと猫砂はヘッドカバーを通過できず、前面に押し出す格好に。特にコルクパウダーは細かい粒がカーペット全体に残ってしまいました。猫砂と脱脂綿は吸い切れなかったものが前面にたまって残る形に。

 

エントリーその5アイリスオーヤマ 充電式サイクロンスティッククリーナー マルチツールセット SCD-L1P-B

重曹やコルクパウダーの除去力に優れる一方、猫砂が取り切れず

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「ターボモード」でテスト。重曹は見た目ではパナソニックや日立と同程度取れていました。コルクパウダーの除去は、5機種のなかでもダイソンに次ぐ優秀さです。一方、猫砂に関しては写真では上手に取れているように見えますが、カーペットの継ぎ目をめくるとそこに大量に潜り込んでしました。また掃除後にヘッドからダストボックスに回収し切れなかった猫砂がパラパラ落ちてきたのも残念でした。

 

【テストのまとめ】ダイソン、シャープはフローリングメインの家庭がオススメ。パナソニック、日立、アイリスは汎用性が高い

 

フローリングテスト結果/ダイソンが大きい粒ゴミの捕集に威力を発揮

フローリングに関して優秀だったのはDyson Micro 1.5kg。特にゴミのなかでもサイズが大きい猫砂の捕集に威力を発揮していました。ただ、猫砂以外の重曹やコルクパウダー、脱脂綿など小さいゴミ、軽いゴミの吸引では他モデルも十分なパワー。シャープEC-AR5X、アイリスオーヤマSCD-L1P-Bは重曹もコルクパウダー、脱脂綿、髪の毛をほぼ完璧に除去。パナソニックMC-SB51Jはヘッドが通過した端の部分に重曹がわずかに残る程度でした。また、日立PV-BL2Hはヘッドの端が通過した部分に重曹が少し残ったほか、コルクパウダーをわずかに弾いて取り逃がしていました。ただし、それらはもう一度ヘッドで吸えばすぐ取り切れるので、実際の掃除ではまったく問題ないでしょう。

 

カーペットテスト結果/重曹の除去で国内メーカーが有利

一方カーペットの掃除では、ブラシ毛を採用しないDyson Micro 1.5kgは重曹の除去がうまくできませんでした。逆にブラシ毛採用の4モデルは重曹の除去は比較的良好で、特にシャープ EC-AR5X、次いでパナソニック MC-SB51J、アイリスオーヤマ SCD-L1P-Bでよく重曹が取れていました。他方、猫砂についてはほとんどを取り切ったダイソンが相変わらず有利。パナソニックもヘッドが通過したあとは端の部分を除きほとんどの猫砂を除去できていました。

 

この結果を踏まえて、各モデルがどんな家庭にオススメか考えてみました。まずDyson Micro 1.5kgは大きめなゴミが床面に多く見られがちな、小さい子どものいる家庭やペットを飼っている家庭にオススメ。フローリングがメインの家ならぴったりです。シャープ EC-AR5Xもカーペット掃除がやや苦手な印象で、フローリング中心の家にオススメ。パナソニック MC-SB51Jはカーペットの掃除がほかのモデルより得意な印象。フローリングでも猫砂以外はほぼ完璧にゴミ除去できており、「吸引力」目線で幅広い家に対応できると思います。同じくアイリスオーヤマ SCD-L1P-Bも猫砂以外のゴミなら、フローリング/カーペットともバランスよく捕集。「吸引力」では汎用性が高いと思います。日立はカーペット上での猫砂とコルクパウダーの捕集力ではパナソニックにやや劣るものの、フローリング/カーペットとも苦手な印象はなく、どんな家庭でも使えるでしょう。

 

ローラーヘッド採用のダイソンのみ傾向が違いますが、ほかの機種については、ゴミ除去力が大きく違うわけではありません。ですからそれを理由に購入する掃除機を選ぶより、今後検証する「操作性」や「お手入れ」「汎用性」を見て製品を選ぶべきでしょう。

 

次回は「操作性・静音性」について検証したいと思います。

ダイソン最新フラッグシップ機「V12 Detect Slim」を6項目で超濃厚チェック!「掃除のやる気」を高めるレーザーに大興奮!

昨年来のステイホームで家族が家にいる時間が増えたことも影響し、コードレススティック掃除機への注目度が上昇。それに呼応してか、昨年後半から高機能コードレススティックの雄、ダイソンが精力的な製品発表を続けています。2020年10月には最軽量モデルの「Dyson Micro 1.5kg」、2021年4月には「滑るような掃除機がけ」を実現する全方向駆動モデル、「Dyson Omni-glide」をリリース。翌5月には同社の最上位モデルが刷新されました。

 

今回は最上位モデルの「Dyson V12 Detect Slim」のなかで、フローリング用とカーペット用の2つのヘッドが付いた「Dyson V12 Detect Slim Total Clean」をお借りし、じっくり試してみました。本機の最大のトピックは、床上のゴミを見つけやすくするレーザー照射ユニットの採用。ヘッド部にLEDライトを搭載し、暗い場所でのゴミ検知をアシストする掃除機は以前からありますが、今回はそれらとどう違うのか? 大いに気になって使ってみたところ、これが予想を超える満足度! 以下でその使用感を詳しく紹介していきたいと思います。

【今回テストした機種はコチラ】

先端にレーザー照射ユニットを備えたヘッドを新搭載

ダイソン

Dyson V12 Detect Slim Total Clean

実売価格9万7900円(税込)

先端にレーザー照射ユニットを備えたヘッドを新搭載。下方1.5度の角度にレーザー光を照射し、肉眼では見えにくい微小なホコリを可視化します。吸気口のピエゾセンサーで吸引したゴミのサイズと量を計測し、液晶画面にリアルタイム表示。ゴミの量に応じて吸引力を自動調整し、ゴミの多い場所ではパワフルに掃除しつつムダなバッテリー消費を抑えます。吸引力は従来モデルのDyson Digital Slimの1.5倍、最長運転時間も約60分になり家中の掃除に対応。

SPEC●充電時間:約3.5時間●最長運転時間(クリーナーヘッド/非モーター駆動ツール):エコモード約50分/約60分、中モード約30分/約30分、強モード約5分/約5分●クリアビン容量:0.35l●サイズ/質量:W250×H1095×D234mm/2.2kg(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)

 

実際に使って6項目を詳しくチェック

ではさっそく製品チェックしていきましょう。チェック項目は今回注目のレーザー照射による「ゴミの視認性」に加え、掃除機の基本である「ゴミ除去性能」「操作性」さらに「ゴミ捨て/お手入れのしやすさ」「設置性」「拡張性」の6項目としました。

 

【その1 ゴミの視認性をチェック】

いままで見えなかったゴミがはっきり見え、「次へ次へ」と掃除したくなる!

実は本機を実際に試すまで、筆者はレーザーの効果については正直半信半疑でした。LEDライトで床を照らすタイプの掃除機は何度も試したことがあり、家具と壁の隙間やベッドの下など薄暗い場所の掃除に便利ですが、役立つ場所は限定的。それはレーザーになってもそれほど変わらないんじゃないか?……と。

 

ところが使ってみてその考えは180度変わりました。いや、このレーザー、スゴい! 光が当たると、明るい場所でも微小なホコリがまさに“浮き上がって”見えます。これはレーザー光が床面に対し下向き1.5度の角度で照射されているのと、光が当たるホコリと床面とのコントラストが緑色光で高められるのが理由とのこと。さらに感動するのは、微粒子ゴミまみれの床面にヘッドを一度走らせ、ヘッドを手元に戻すと、(当たり前ですが)ゴミがすっかりなくなっていたことです。

↑フローリング上に重曹の粉を撒き、その視認性を検証。レーザーが照射されない状態では重曹が目立ちませんが(写真上)、レーザーを照射すると重曹がくっきりと浮かび上がりました(写真下)

 

「ええ〜っ、レーザー当てたら床がゴミだらけ!」

「おお、掃除機かけたら床がきれいになった!!」

「じゃあその先はどうなってる?」

「うわ、ここもゴミがいっぱい!」

「うほほ、またきれいになった!」

 

という具合に、どんどん次の場所、次の部屋を掃除したくなるわけです。特に筆者の家では猫を2匹飼っていて、その抜け毛がすごいのですが、本機を手に取ると、「その毛を掃除したい!」というモチベーションが爆上がりしました。

↑レーザー照射ユニットはヘッドの片側、高さ7.3mmの位置に設置されています。床面とほぼ平行にレーザーを照射し、床面があまり光らず、微小ゴミだけが明るく照らされる絶妙な照射角度です。ちなみに、このレーザー設定はフローリング用。カーペット上ではそれほど効果は感じられませんでした。

 

↑自宅の廊下を掃除。この1〜2時間前に一度廊下の掃除機がけをしているのですが、その後猫が走り回ると早くも廊下にはたくさんの毛が落ちていました

 

↑そのまま前に1回掃除機のヘッドを走らせて、ヘッドを戻してゴミの取れ具合を確認。先ほどの毛はすべてなくなっていました

 

また本機は、床面に落ちているゴミだけでなく、吸引した微粒子ゴミの総量も“見える化”します。粒子サイズを10μm、60μm、180μm、500μmの4つに分類し、それぞれの検知数を液晶ディスプレイに表示します。これにより、自宅でのダニの死骸の多さや、花粉の季節に花粉の量が増えていることなどがよりリアルに実感でき、掃除のモチベーションが高められるわけです。

 

10μmは花粉など、60μmは微細なホコリや剥がれ落ちたヒトの皮膚のかけら、180μmはダニの死骸や細かい砂、500μmは砂糖粒程度の大きさだそうです。以下の写真はわが家の掃除直後のゴミの量ですが、10μmと60μmの粒子サイズのゴミの多さに愕然としました。ともあれ「ゴミの視認性」に関しては文句なし。それ以上に「掃除のやる気」を高めてくれる機能として非常に有効だと感じました。

↑本体背面の液晶ディスプレイに吸引したゴミの量を表示

 

【その2 ゴミ除去性能をチェック】

フローリングでは大小のゴミを1ストロークで除去!

今回は、フローリングとカーペット上での集じん性能を検証。それぞれの上に重曹、脱脂綿、フェイクの毛髪、コルクパウダー、猫砂を撒き、オートモードでの掃除機がけ1ストロークでの取れ具合をチェックしました。

 

フローリングではすべてのゴミを1ストロークで除去。ナイロンフェルトとカーボンファイバーブラシを融合したローラー形状のLaser Slim Fluffyクリーナーヘッドで、重曹の微粒子から大きめな猫砂まで完璧に吸引しました。特に重曹は、掃除機のなかにはヘッド両端の吸引力が弱く、吸い残してしまう機種もあるのですが、本機はヘッドの端から端まで残さず取り除いていました。

↑Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド

 

↑フローリングに写真左から重曹、脱脂綿とフェイクの毛髪、粒径1~2mmのコルクパウダー、直径3mm×長さ6~7mmの猫砂を順番に撒き、掃除機がけしました

 

↑すべてのゴミを逃さず捕集。粒の大きい猫砂はローラーヘッドの回転で若干前に弾きましたが、それも1ストローク中にしっかり取り切りました

 

↑上記のゴミをまとめて壁際に撒いて、Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドでのゴミの取れ具合を確認

 

↑床と壁(巾木)の隙間に入り込んだ重曹以外は、ローラー形状のヘッドで完璧に捕集できていました

 

カーペットでは繊維の奥に潜ってしまう微小ゴミも

一方、カーペット上での吸引力テストでは、重曹とコルクパウダーがわずかにカーペットの毛の奥に絡まって残りました。

↑カーペットの上に重曹、脱脂綿、毛髪、コルクパウダー、猫砂を撒き、オートモードで1ストローク掃除

 

↑カーペットが白っぽいのでわかりにくいですが、わずかに重曹と脱脂綿、コルクパウダーの取り残しがありました。かなり繊維が絡み合っているタイプのカーペットだったので、ヘッドの回転で繊維の隙間に入り込む微小ゴミも一定程度あったようです

 

ちなみに今回テストしたモデルには、Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドのほかにカーペット用にダイレクトドライブクリーナーヘッドも付属しています。そこでこのカーペット専用ヘッドのゴミ除去力もテストしてみました。

↑付属のダイレクトドライブクリーナーヘッド

 

↑ヘッドを「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」に替えてテスト

 

すると、重曹の取り残しはLaser Slim Fluffyクリーナーヘッドより減りましたが、コルクパウダーの取り残しはあまり変わらず。脱脂綿がカーペットに絡まって残っている部分も多いです。また、猫砂の取り残しが多いのも意外でした。

 

今回使ったカーペットとの相性もありそうで、ダイレクトドライブクリーナーヘッドがあらゆるカーペットに万能というわけではないようです。ただ、今回はあくまで1ストロークでのテスト。実際にはカーペット上を何度も掃除機がけしますし、今回もテスト後に軽く掃除機をかけただけで、きれいにゴミが除去できました。

 

【その3 操作性をチェック】

スリムなヘッドで家具の下もスイスイ掃除できる

本体と延長パイプ、Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドを組み立てた標準質量は2.2kg。ヘッドの回転力もあって操作は非常に軽快で、首振りもスムーズです。ヘッドがスリムなので、スチール棚やチェストの下など高さのない場所に潜り込んで掃除できるのも便利。筆者はふだん質量1.4kgのスティック掃除機を使っていて、本機で長時間掃除すると手首にやや負担を感じましたが、3LDK程度の家の掃除にはほぼ支障ないと思います。

↑本体の持ち手を左右に軽くねじるだけで、ヘッドがスムーズに首振り。スムーズすぎて、思った以上に首を振りすぎるときもあります

 

↑Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドの高さは実測で約5cm。高さ約8cmの空気清浄機の下にもスイスイ入り込んで掃除できました

 

運転時間はクリーナーヘッドを使って最長約50分、オートモードなら約30分が目安。床掃除をメインに、付属ツールを使って棚やベッド、ソファなどをササッと掃除するには十分なスタミナでしょう。バッテリーは着脱式で、予備バッテリーを買い足せばより長時間の掃除も可能です。

↑背面の液晶ディスプレイの下にある赤いボタンを押すと運転モードの変更が可能。「エコ/オート/強」に切り替えできます。モード切り替えは運転中と運転停止中のどちらでも可能です

 

ボタン式になって手首への負担は減った

ちなみに、これまでダイソンのコードレススティックはトリガースイッチが定番でしたが、本機はボタン式を採用。トリガー式は指を離せばすぐ運転オフできるため、バッテリー残量の節約になる一方、掃除の間ずっとトリガーを引き続けると腕が疲れます。

 

近年はバッテリー性能も上がっているので、いちいち運転を止めるよりも、掃除中の負担が少ないボタン式にするのは合理的。ただ、トリガー式ボタンと違い、掃除をオン/オフするのに両手が必要なので、モノをどけたりしながら掃除するのにやや不都合を感じました。

↑本体上方の赤い電源ボタンを押して運転のオン/オフを切り替えます

【その4 ゴミ捨て/お手入れのしやすさをチェック】

ゴミ捨ては手間なし。ヘッドもお手入れがほぼ不要だがクリアビンの掃除はやや面倒

ゴミ捨ての手順は、本体から延長パイプを抜き、クリアビン(ダストカップ)のレバーを押すだけ。底のフタがパカッと開いて、ゴミに触れずにゴミ捨てできます。クリアビンの奥に残った毛ゴミもそのままクリアビンを押し出すことで捨てられます。

↑クリアビン裏側の赤いレバーを手前に押すとフタが開いてゴミ捨て可能。フタがかなりの勢いで開くので、クリアビンをゴミ箱の奥に突っ込んでから開けるのがオススメ

 

↑クリアビンを前に押し出すとき、赤いゴム製のスクレイパーがシュラウド(金属製のメッシュ部分)に付着した毛ゴミやホコリをこそげ取るのが便利です

 

お手入れ面では、クリアビンの掃除がやや面倒に感じました。残念なのは水洗いができないこと(クリアビンは水に濡らして固く絞った布巾で拭きます)。また、掃除後に外したクリアビンを本体に装着するとき、クリアビンの溝と本体ガイドの溝をうまく合わせるのにやや手間取りました。

↑クリアビン背面の赤い「1」ボタンを押しながらクリアビンを押すと本体から外れます

 

↑クリアビンの底のフタ裏にたまったゴミがやや取りにくかったです。きれい好きの人は気になるかも

 

本体後方のフィルターとLaser Slim Fluffyクリーナーヘッドのローラー(回転ブラシ)部分は、取り外して水洗い可能です。ローラーヘッドは髪の毛やペットの毛などが絡みにくく、お手入れがとてもラクですが、さらに水洗いにも対応しているのでメンテナンスの負担が減りました。

↑本体後部の紫のパーツがフィルター。反時計回りに回すと簡単に外れます。フィルター洗浄後はしっかり水を切り、最低24時間風通しの良い場所で乾燥させます

 

↑Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドのローラーは取り外しが可能

 

↑ローラーは水道水を流しながら軽くこすって汚れを除去。これも完全に乾くまで最低24時間乾燥させます

 

ちなみに本機にはもうひとつ、ダイレクトドライブクリーナーヘッドが付属していますが、こちらは水洗い不可。また、硬いブラシでカーペットなどのゴミをかき取る方式のため、どうしてもブラシに毛が絡んでしまいます。ただ、一般のブラシヘッドと比べてブラシ毛の量が少ないので、毛絡み除去はそこまで大変ではありませんでした。

↑カーペットの吸引力テスト後のダイレクトドライブクリーナーヘッド。それなりの脱脂綿ゴミが絡み付いていましたが、除去するのはそこまで苦になりません

 

【その5 設置性をチェック】

自立型の充電ドッグが付いて設置が圧倒的にラクになった!

ダイソンのコードレススティックは、壁掛け式の収納用ブラケットに設置するのが基本。しかし、賃貸住宅では壁に穴を開けられないことも多く、万人に使い勝手が良いというわけではありませんでした。これに対し、Dyson V12 Detect Slimは全ラインナップに自立型の専用充電ドックを付属し、スマートな収納が可能。台座も直径約28cmで設置スペースを取りません。この充電ドック採用でダイソンのコードレススティックはより多くの家庭で使いやすくなりました。

↑ドックの色は白を基調としており、部屋置きしても圧迫感があまりありません

 

↑充電ケーブルはドックのポールの溝にはめ込み可能。見た目にもスッキリ使えます

【その6 拡張性をチェック】

毛ゴミ除去力が高く、お手入れしやすい毛絡み防止スクリューツールが秀逸

Dyson V12 Detect Slim Total Cleanには、前述のLaser Slim Fluffyクリーナーヘッド、ダイレクトドライブクリーナーヘッド、専用充電ドックを含め、10個の付属ツールを同梱。なかでも注目なのが毛絡み防止スクリューツールです。

↑同梱のアタッチメントは左上から右にコンビネーションノズル、ツールクリップ、ダイレクトドライブクリーナーヘッド、延長ホース、隙間ノズル、左下が毛絡み防止スクリューツール、右下がフトンツール。このほか、Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド、収納用ブラケット、専用充電ドックが付属します

 

毛絡み防止スクリューツールは円錐型のブラシバーを採用。巻き取った髪の毛やペットの毛は、径が小さい円錐の先端に素早く移動することで毛絡みせずに本体内に吸引することができます。わが家でも猫が寝ているベッドやクッションをこれで掃除したのですが、クッションに付いていた大量の毛を一瞬で除去。ブラシに毛絡みはまったくありませんでした。

↑毛絡み防止スクリューツールを装着した状態

 

↑猫用ベッドの掃除に毛絡み防止スクリューツールを使用。ベッドへの吸い付きもまったくなく、スムーズに使えました

 

ちなみにこのツール、毛絡みせず毛ゴミを強力にかき取れるということで、カーペットの掃除にも使ってみました。すると、これが超優秀。ただし、ブラシ幅は小さいので、カーペット全体を掃除するのは大変そうです。この技術をダイレクトドライブクリーナーヘッドに応用したら、カーペットの掃除がずいぶんラクになるかもしれませんね。

↑吸引テストで使ったカーペットに重曹、脱脂綿、人工毛髪、コルクパウダーを撒き、毛絡み防止スクリューツールでテスト

 

↑ヘッドがカーペットに吸い付くこともなく、それでいてコルクパウダーだけほんの数粒取り残しがある以外は、見た目では完璧に除去できていました

 

↑ヘッド後方のフェルト部分に脱脂綿やカーペットの繊維が付着していますが、毛絡み防止スクリューツールのブラシにはまったく毛ゴミは付いていません

 

ほかにもコンビネーションノズルや隙間ノズル、フトンツールが付いて、床面以外の様々な掃除に対応。延長ホースを使うと片手に掃除機本体、片手にノズルを持つことで細かい掃除もスムーズに行えます。さらにクルマの中の掃除にも便利です。

↑延長ホースにコンビネーションノズルを装着してソファを掃除。片手で掃除機本体を持ち、もう片方の手は軽量のブラシのみ動かせばいいので、細かい掃除には最適です

 

↑延長パイプにコンビネーションノズルを付けてエアコン外側の掃除

 

↑延長パイプにツールクリップを装着すれば、コンビネーションノズルや隙間ノズルを付けた状態で床面掃除が可能。掃除中に棚やテレビ周りなどの気になる場所を掃除したいときもすぐに対応できます。また、専用充電ドックのポールにツールクリップを装着し、付属ツールを設置しておくこともできます

【検証のまとめ】

掃除のモチベーションがMAXに! 特にペットのいる家庭にオススメ

Dyson V12 Detect Slimの魅力は何よりレーザー照射ユニットで掃除のモベーションが一気に上がること。これまでなら床の気になるホコリをちょちょっと掃除して終わりだったのが、リビング全体、さらに廊下、寝室、仕事部屋など、家中を“ついつい”掃除してしまうようになりました。ふだん、筆者が仕事用に借りた家電製品にそれほど関心を示さない妻も、本機だけは「これいい!」と絶賛しています。

 

なかでもペットを飼っている家や、髪の長い女性が多い家などは、本機は間違いなく大活躍します。特にフローリング中心の家とは相性抜群。吸引力もバッテリーのスタミナも十分ですし、ヘッドの操作性も優秀なので掃除がサクサク進むと思います。

 

設置性・拡張性は文句なし。メンテ性も合格点以上で、幅広い家庭が満足するはず

ゴミ捨ては延長パイプを外してレバーを押す2行程で終了。お手入れに関して、Laser Slim Fluffyクリーナーヘッドは面倒なヘッドブラシの毛絡み除去がほぼ不要なのが超便利(これもペットがいる家などに有利なポイントです)。クリアビンが水洗い不可なのが気になる人も多いでしょうが、筆者の場合は特に気にせず使うと思います。

 

専用充電ドックが付属されるようになり、設置性も大幅にアップしました。付属ツールも豊富で家中の掃除に対応。なかでも毛絡み防止スクリューツールは布団やベッド、ペット用品周り、カーペットのちょっとした掃除など幅広い用途に使えそうです。

 

ちなみに先ほどから筆者は「ペットがいる家に最適」と何度も言っていますが、もちろんペットのいない家にもオススメ。ダイソン直販価格は9万7900円(税込)とかなりのお値段ですが、家電量販店などで試して気に入った人は「買って後悔なし」、それどころか「大満足」できる製品だと思います!

「取り回しは人生イチ」新人編集者がダイソン「Omni-glide」に大興奮!【2分で読めるレビュー動画ダイジェスト】

GetNaviでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回は2021年4月に発売されたダイソンのコードレスクリーナー「Dyson Omni-glide」(ダイソン オムニグライド・以下Omni-glide、直販価格税込6万4900円~)のダイジェスト動画をお届け。実際に部屋を掃除し、私物の旧モデル(V6シリーズ)と比べながら使い勝手をレビューしていきます!

 

全方向に動くヘッドに注目!

↑今回、小山くんがレビューするのはダイソンのコードレスクリーナー「Dyson Omni-glide」

 

Omni-glideの箱を開封するときから興奮気味の小山くん。まず、本体がコンパクトであることに驚いたようです。

 

「本体がめちゃくちゃ細いです! あと、今回のダイソンはトリガーではなく、ボタン式なんですね。ハンドルもほぼ棒ですよ。本当にスティック状になっています。そして、何といっても一番の注目ポイントは全方向に動くヘッド。これで狭いところまで入り込めるのが特徴だそうなので、使ってみて使用感をお伝えしようと思います!」

↑開封した小山くん。スタイリッシュなデザインにビックリ

 

↑各種ノズルや充電ドックなども付属されています

 

まずは小山くん、これからチェックするポイントから教えてくれました。

 

「僕が掃除機で気になる点はまずは吸引力。さすがにダイソンなので大丈夫だとは思うんですが、これだけコンパクトになっても吸引力はあるのかという点を見ていきたいと思います。あとは電池持ち。やっぱりスティックタイプだとすぐに電池が切れちゃって、一回の掃除で充電が挟まるとかがあると面倒じゃないですか。その辺は見ていきたいなと思います。あとは軽さ。これに関しては、すでに持った段階でめちゃくちゃ軽いです。あとは、どれだけ取り回しがしやすいのか、あとは音ですよね。掃除機の音って気になる方が多いんじゃないでしょうか。あとはゴミの捨てやすさやデザイン性についても見ていきたいと思います!」

↑本体に各部品を差し込むだけで組み立て完了!

 

自分の思った通りにヘッドが動く!

家全体を掃除し終わった小山くん。果たしてOmni-glideは彼の期待に応えてくれたのでしょうか?

 

「僕が一番最初に思ったことは、ヘッドが思い通りに動くということです。今まで僕が使っていたダイソンに比べて、『左に行きたい』とか『こういう線で動きたい』というのを実現してくれる掃除機だと思いました。壁に沿って動きたいと思ったときに、自分の思った通りにヘッドが動いてくれるんですよ! これが(昔のダイソンと比べて)違いを感じたところですね

↑自由自在に動くヘッドは癖になるような操作感!

 

2番目に感じた点は、ボタン式なのでずっとトリガーを押す必要がなくて、すごくラクです今までのダイソンはトリガーを引きっぱなしにする必要がありましたが、これだと一度ボタンを押せばずっと使えます! 右手から左手に持ち替えて奥に入れたいというときも、ずっと電源がついているのがいい。細かいところをキレイにするにはラク。スティック形状もいいですね!

↑ボタン式かつスティック形状なので、左右の持ち手の入れ替えもスムーズ!

 

吸引力の高さとバッテリーの持ち時間、運転音の静かさにビックリ!

さて、小山くんが気にしていた吸引力とバッテリーの持ちはどうだったのでしょうか。

 

吸引力はまったく問題ないです。さすがダイソンさん! ゴミを吸うのに吸引力が足りないとは思いませんでした。その点に関してはいままでのダイソンもさすがだったし、Omni-glideも小さくなったからといって吸引力が落ちたと感じることはありませんでした。電池の持ちもまったく問題ないですね。スペック上もいままでのものと使える時間に変わりはないですが、Omni-glideはいままでより取り回しが良くなったことで、掃除が早く終わるんですよ。なので、バッテリーの持ちもまったく問題ないと思います!

↑十分な吸引力で、いつも以上にゴミが取れました!

 

もう1つ、小山くんがびっくりしたのがOmni-glideの静かさ。普段、愛用しているダイソンの旧モデルと音の聴き比べをしてみたところ……。

 

「めちゃくちゃ静かじゃないですか? もう一段階強いモードもあって、それでも旧モデルと同じかそれ以下ぐらい。耳に刺さるような音じゃなくて、これなら周りの部屋とかで聞いていてもうるさくないんじゃないかな、と思います

 

先述の通り、操作性に関しても大満足だったご様子。

 

「取り回しについても言うことないですね。この形、やりやすい。ヘッドの部分も、360°回りますので、こんな動きするのか? ってくらい、自由自在に使えます。取り回しは、僕が人生で使った掃除機のなかで一番ですね」

↑たまったゴミは、ワンタッチで簡単に捨てることができました

 

それでは最後に小山くん、Omni-glidを使ったまとめのひとことをどうぞ!

 

「これがあれば間違いないんじゃないかな、と思います。かなりストレスなく使える掃除機だと思いました。ぜひ、いま掃除機の買い替えを考えている方、一人暮らしでこれから掃除機買うんだよ、という方はこちらを検討してはいかがでしょうか。吸引力は間違いないですし、自由自在に動いて、デザインもスタイリッシュでカッコイイ。非の打ちどころのない掃除機になっていると思います!

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の電気圧力鍋やシェーバーを試した動画も公開中。ぜひチェックしてみてください!

【今回紹介した動画】

デュアルブラシが掃除を変える!家電プロレビュアーが解説する最新「コードレススティック掃除機」選び

自宅にいることが多くなった今、コンパクトで手軽に掃除ができる「コードレス掃除機」の需要がますます拡大しています。それに伴い、各メーカーから高性能モデルが続々と登場。なかでも最近発売が続いているのが、ヘッドに2本のブラシを搭載した、“デュアルブラシ型”の掃除機です。

 

2020年末に話題となったバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」や、ダイソンの「Dyson omni-glide」は、デュアルブラシ掃除機の代表例。今回は、デュアルブラシのメリットや搭載モデルの選び方を、家電プロレビュアーの石井和美さんに教えていただきました。

 

コロナ禍で変化した掃除機トレンド
今後はますます「手軽さ」が求められる時代へ

技術革新により、ますます進化するコードレス掃除機。そのトレンドと、背景にある消費者のニーズはどう変わってきているのでしょうか?

 

「コードレス掃除機は『吸引力が弱い』というイメージを持つ人が多かったため、これまでは吸引力の強い掃除機に注目が集まっていました。でも、そのニーズはコロナ禍で変化しつつあると感じています。

家にいる時間が長くなり、掃除をする頻度が増えた今、消費者のニーズは『より気軽にサッと掃除ができる掃除機』へとシフト。扱いやすい軽量化モデルや、力を入れなくてもごみを吸うことができるもの、手入れが簡単なものなど、“手軽さ”をより追求した掃除機が多く発売され、人気を博しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

こんな人にオススメ! 注目の“デュアルブラシ掃除機”4モデル

ブラシが2つあるデュアルブラシ掃除機も、“掃除の手軽さ”を追求した上で開発されたものばかり。とはいえ、その目的と方向性は各社さまざまだと石井さんは話します。現在発売されている4つのデュアルブラシ掃除機の特徴と、どういった人に向いているのかを、解説していただきました。

 

1. 話題をけん引する、独自の浮遊感が魅力の「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

 

デュアルブラシ掃除機の国内での先駆けとなったのが、2020年11月に発売されたバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」。独自の「ホバーテクノロジー」により、浮遊感のあるかけ心地を実現しています。

 

「『BALMUDA The Cleaner』は、2つのブラシを内側に回転させることで床との摩擦を減らし、浮いているかのような感覚で掃除できるのが最大の魅力です。さらに、ヘッドが360度くるくると回転するため、操作は自由自在。いろいろな方向に動かすことができるので、これまでの“押して引く”掃除スタイルよりも、短時間でササッと掃除することが可能になりました」

 

↑起動するとヘッドに搭載された2つのブラシが内側に回転し、床との摩擦を軽減。まるで浮いているかのような感覚で掃除が可能です

 

↑柄が長いので、両手で持ちながらほうきのように掃除することが可能。たたずまいもスタイリッシュで、どんなインテリアにも馴染むデザイン性も魅力

 

「ヘッドが大きめなので、広いフローリングのある家にお住まいの方にはオススメです。しかし、浮遊感がある分、少し吸引力は弱め。カーペットやラグが多いお部屋にはあまり向いていないかもしれません。

また、稼働中はとても軽いかけ心地なのですが、本体自体の重さが3.1kgあり、持ち上げたり移動させたりする際は重たく感じる人も多いかもしれません。そのため、女性よりも男性にオススメしたい掃除機ですね。浮いているかのようなスムーズなかけ心地はとても気持ちいいので、パートナーの男性に掃除をしてもらうきっかけにもなるのでは、と思います」

 

【Spec】
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分・強モード10分
・付属品=ハンディハンドル・すきま用ノズル・充電スタンド・充電アダプター・メンテナンスブラシ

 

2. ダイソン史上、最高の操作性を兼ね備えた「Dyson omni-glide」

ダイソン「Dyson Omni-glide Complete (SV19 OF)」 
6万4900円+税

 

韓国で2020年7月に先行発売され、好評を博していた「Dyson omni-glide」。2021年4月に満を持して、日本でも発売となりました。「BALMUDA The Cleaner」と同様、2つのブラシを搭載することで“浮遊感”と“自由自在な操作性”を実現した、ダイソンの掃除機のなかでもより操作性に特化したモデルです。

 

↑「オムニダイレクショナル フラフィクリーナーヘッド」には、360度回転するホイールと、2本のブラシを搭載。床面との抵抗を抑え、スムーズな操作が可能となりました

 

「バルミューダの『BALMUDA The Cleaner』と同じように、2本のブラシの効果で床を滑るような、なめらかなかけ心地を実感できる掃除機です。縦にも横にも動かすことができるので、障害物の周りもストレスなく掃除することができます。従来モデルと比べると吸引力が弱いと感じる人もいるかもしれませんが、押しても引いても大小のごみをよく吸い取ってくれるので、より効果的に掃除できます」

 

↑「ミニモーターヘッド」に付け替えれば、ハンディクリーナーとして布団やマットレス、車の中なども掃除可能。その他にも、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」や、机の上の掃除に最適な「卓上ツール」が付属しています

 

「バルミューダと異なっている点は、『フローリング専用』と言い切っているところ。しかし、付属のアタッチメントである『ミニモーターヘッド』に付け替えれば、ちょっとしたラグの上なども掃除可能です。広範囲は大変かもしれませんが、玄関やキッチンのマットなどを掃除する際にとても便利です」

 

↑専用の自立式充電ドック。再度にはアタッチメントを収納することができ、より手軽に付け替えられます

 

「さらに注目は、専用の充電ドックが付属している点。本体と各種アタッチメントを収納できる自立式です。これまでの充電ドックとは違い、壁にネジで取り付ける必要がないので、賃貸住宅に住んでいる方も安心してお使いいただけます。ごみを見つけた時に、ぱぱっと手に取って掃除することができるのは高ポイント。こまめに掃除をしたい方にはオススメです」

 

↑ワンタッチで簡単に捨てられる仕様。フィルターやブラシバーは取りはずして水洗いが可能なので衛生的です

 

「溜まったごみの捨てやすさもメリットです。ダストボックスのボタンを押しながら下にスライドさせることで開閉し、ごみやほこりに触れることなく捨てることができます」

 

 

「また、ヘッドが小さ目でクルクルと動くので、家具の下や隙間など、細かい部分も掃除しやすいんです。ひとり暮らしの方にも向いているコンパクトな掃除機だと思います。かつ本体が1.9kgととても軽く、女性も扱いやすいモデルです。

逆に、広い家を掃除する際は、少し時間がかかってしまうかもしれません。ダイソンからはさまざまなモデルが発売されているので、自分の家に合った掃除機を選んでみてはいかがでしょうか」

 

【Spec】
・製品重量=1.9kg
・最長稼働時間=20分
・付属品=ミニモーターヘッド・コンビネーション隙間ノズル・卓上ツール・収納用ブラケット・専用充電ドック

 

バルミューダとダイソンは、より「かけ心地」や「操作性」を追求したデュアルブラシ掃除機でした。次に紹介するのは、また別の方向性で2つのブラシを搭載した掃除機です。

 

3. パワフルな吸引力でごみを逃さない「TORNEO VC-CL3000X」

東芝「TORNEO(トルネオ)VC-CL3000X」
8万7780円(実勢価格)

 

バルミューダとダイソンが、吸引力を弱めてでも使い勝手を重視したモデルなのであれば、東芝の「TORNEO VC-CL3000X」は、より吸引力を追求したパワー重視型のモデル。2本のブラシも、その吸引力を高めるために搭載されていると言います。

 

「東芝の『TORNEOシリーズ』は、メーカーのプライドをかけたフラッグシップモデルです。なかでも2021年2月に発売された最上位機種の『VC-CL3000X』には、2本の異なるブラシを搭載した新開発の『オシドリヘッド』を採用し、シリーズ史上No.1のごみ取れ性能を実現しています」(家電プロレビュアー・石井和美さん 以下同)

 

↑新開発の「オシドリヘッド」。2本の異なるブラシをそれぞれ異なる方向に回転させ、中央の吸引口に向かってごみをかきこむことができます

 

「前方のブラシは正回転、後方のブラシは逆回転と、2本のブラシを異なる方向に回転させることでごみをからめとり、中央の吸引口に集める仕様。絨毯やカーペットのごみもしっかりとかきだすだけでなく、フローリングは拭き掃除も同時に行うことができ、床の菌を99%除去する優れものです。

掃除機をかける際、押して引いてを繰り返すと思いますが、実は押している時ってあまりごみを吸い取っていないんです。しかしこの掃除機は、押した時にもしっかりとごみを吸うことができるよう開発されているので、掃除時間の短縮につながるというメリットがあります」

 

↑目詰まりしやすいサイクロン部のプリーツフィルターをなくした「フィルターレスサイクロン構造」。これにより吸引力は99%持続。さらに、強力な気流でごみを圧縮するトルネードプレス構造で、ごみを約1/4に圧縮するので、ごみ捨ても簡単です

 

「独自のサイクロン技術でゴミ詰まりを抑えているため、吸引力が99%持続。掃除中吸引力の低下を気にしなくていいので、ストレスなく掃除できます。しかし、それだけハイクラスな機能を搭載しているので、少し本体は重たく感じてしまうかもしれませんね。

とにかく吸引力重視なので、1週間分まとめて掃除したい人や、とにかくしっかり掃除をしたい! という人にオススメです」

 

【Spec】
・製品重量=約2.9kg
・最長稼働時間=標準 約 40分・おまかせ:約10分~30分・強モード 約 10分
・付属品=ふとん用ブラシ、2WAYブラシ、すき間ノズル、お手入れブラシ、充電台

 

4. 髪の毛が99%以上からまない「パワーコードレス MC-SBU840K」

パナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」
6万円前後(実勢価格)

 

2020年7月に発売されたパナソニック「パワーコードレス MC-SBU840K」も、2本のブラシを搭載した掃除機のひとつです。

 

「『パワーコードレスシリーズ』は、パワフルな吸引力に加えて、髪の毛やペットの毛がからみにくい『からまないブラシ』を搭載しているのが最大の特徴です。これまで紹介したデュアルブラシ掃除機とは異なり、2つの円錐状のブラシをV字に配置しているのがポイントです」

 

↑中央に向かって先端が細くなる円すい形のダブルブラシ構造を、V字に配置したヘッド。真ん中に髪の毛を集め、中央で吸い込む仕様。99%以上の髪の毛がからみつかない実証結果も

 

「それぞれのブラシを高速回転させることで、サイドでからめとった髪の毛を中央へと移動、真ん中の吸引口で吸い込むという構造になっています。さらに従来製品と比べて、ブラシの毛量を1.9倍にアップ。よりキャッチした毛がブラシにからみにくいように改良されています。

面倒なブラシの手入れの手間を軽減できるので、髪の毛の長い女性や、ペットを飼っている人にオススメしたい掃除機です」

 

【Spec】
・製品重量=2.6kg
・最長稼働時間=強 約6分・自動 約18分~30分・ロング 約40分~90分(ノズルブラシ回転オフ)
・付属品=ふとん清潔ノズル・ペタすき間ノズル・すき間用ノズル・ロングホース・充電台

 

 

デュアルブラシ掃除機と言っても、その目的と用途はそれぞれ異なっています。それぞれの機能をよく見極めて、自分のライフスタイルに合った掃除機を探してみてください。

 

【プロフィール】

家電プロレビュアー / 石井和美

家電プロレビュアー歴15年。白物家電や日用品の製品レビューを中心に、新聞、雑誌、WEB媒体や企業のオウンドメディアなどでも多数執筆中。家電をテストするための一戸建てのレビューハウス「家電ラボ」のオーナー。
HP=http://kaden-blog.net

 

ダイソン、髪へのダメージを抑えながらまとめるコードレスヘアアイロン「Dyson Corrale」を発売

 

ダイソンは、コードレスヘアアイロン「Dyson Corrale」を発表。6月23日からダイソン直営店、ダイソン公式オンラインストア、ダイソンお客様相談室、百貨店、提携ヘアサロン、各家電量販店で順次発売を開始しています。価格は5万3900円(税込)です。

 

Dyson Corraleは、髪の接地面の形状を毛束に合わせて柔軟に変化させながら髪をまとめる独自の「フレックスプレートテクノロジー」を搭載。滑らせるごとに毛束の全体に均一に熱を加え、テンションをかけることができるため、毛束が広がったり、散らばったりすることがないとしています。また、熱だけに頼らずスタイリングできるため、髪へのダメージを抑えることができるそうです。

 

 

本体は丸みを帯びており、使用する際にカールやウェーブを作りやすいほか、先端が熱を帯びない設計のため、しっかり持ってのコントロールが可能。ショートヘアからロングヘアまで、1台でさまざまなスタイルに対応できるとのこと。

 

また、温度設定は165度、185度、210度と3段階に設定できるほか、コードレスで最長30分のスタイリングが可能なバッテリーを搭載。充電は約40分で90%、約70分でフル充電できます。

掃除機や調理家電などの新製品をプロがレビュー!注目の生活家電8選

夏を前にして各社から新製品が続々リリース。そこで今回は、早くも話題沸騰のダイソンのニュータイプ掃除機のほか、調理家電や空調家電の注目モデルを紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2021年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私がチェックしました!】

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般の新製品紹介やレビューを執筆。掃除機や炊飯器などの検証企画も多く手掛ける。

 

【その1】滑るように軽快な操作感で掃除が圧倒的に楽しくなる!

コードレススティッククリーナー

ダイソン

Dyson Omni-glide

実売価格6万4900円

前後左右360度にヘッドを滑らせてゴミを除去する新しい掃除スタイルを実現したスティッククリーナー。ヘッド前後に2つのナイロンフェルトブラシを配置。ヘッドを押す際も引く際も大小のゴミを強力に吸引する。本体は床面に180度ベタ付きでき、家具下などの狭い隙間の掃除もスムーズだ。

SPEC ●ヘッド:Omnidirectional Fluffy クリーナーヘッド●充電時間:約3.5時間●最長運転時間:エコモード約20分(非モーター駆動ツール使用時)/強モード約5分●サイズ/質量:W208×H1077×D132mm/1.9kg

 

まるでフロアモップのように自由な動きで掃除機がけ可能

Dyson Omni-glideは、同社の掃除機のなかでも特に「操作性」を追求した機種といえる。従来の掃除機は、ヘッドの横を掃除するのに一度ヘッドを引き方向転換するかヘッドを持ち上げる必要があった。だが、本機は持ち手を軽くひねるだけでヘッドの向きを変え、滑らかに横移動できる。

 

特に家具が多い場所の掃除しやすさは格別で、まさにフロアモップのように自由な動きで掃除が行えた。電源スイッチがトリガー式でなくボタン式で、左右の手で持ち替えながらの掃除もスムーズだ。

 

またダイソンならではの吸引力も健在。毎分最大10万5000回転のモーター吸引と2本のフェルトブラシで、大きなゴミから微小なチリまで捕集。8基のサイクロンや高機能フィルターで、0.3μmの微粒子も99.99%取り除く。

 

気になる場所のゴミをスイスイ除去し、かつてない掃除機がけの楽しさを体感できる本機で、掃除のモチベーションはよりアップする。

 

↑最大10万5000回転/分のモーターなど先進技術を小型ボディに凝縮。9万8000Gの遠心力を生むサイクロンで微粒子ゴミも分離捕集する

 

↑3つのアタッチメントを付け替えて、フローリングの掃除以外にも対応。ミニモーターヘッド(写真中央)はふとんやソファの掃除にも使える

 

↑本体裏のスイッチを押しながらクリアビンを前に押し出すとふたが開く。ゴミに手を触れずに捨てられるので衛生的だ

 

【プロのインプレ!】ヘッドが360度回転して軽やかに掃除!

「ヘッドが360度くるくる回転、家具の隙間も手早く掃除し、すぐ次の場所に移れる快適さは一度味わうと“虜”。コンパクトなヘッドは、狭い場所での操作性も秀逸。汚れが気になったらサッと使う掃除スタイルに最適です」(平島さん)

 

↑ヘッドのネックが360度回転。ヘッドを縦向きに椅子の間に入れたりするなどの動きも自由自在だ

 

↑2つのブラシの間にキャスターホイールを4個装備。これにより縦横斜めにスライドする動きが可能になる

 

【Other Choice】

【No.1】「ごみくっきりライト」で小さな塵も照らし出す!

日立

パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

1.4kgの軽量ボディとパワフル吸引を両立。ヘッド部には白と緑のLEDライトを備え、暗所でもゴミがくっきり見える。バッテリーは着脱式で別売電池と連続使用も可。

SPEC ●集じん容積:0.15L●連続使用時間:強運転約8分、標準運転約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

【No.2】絨毯、畳もお手の物の「オシドリヘッド」を搭載!

東芝

トルネオV コードレス VC-CL3000X

実売価格6万1580円

逆方向に回転する2本のブラシを新採用し、前方に押すだけで往復掃除したようにゴミが取れる。2段構造のサイクロン技術で微細なチリや花粉を99.9%分離する。

SPEC ●集じん容積:0.2L●連続使用時間:強モード約10分/標準モード約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W257×H1125×D220mm/2.9kg

 

【その2】精米後時間が経った乾燥米も新米のようにおいしく炊ける!

炊飯器

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格11万円

新米も、精米後時間が経って乾燥した米も、おいしく炊き分ける炊飯器。火力、可変圧力、高温スチームを米の鮮度や銘柄に合わせて制御可能。追い炊き時に米の状態に合わせてスチーム温度を変える新技術でパサつきなく甘み満点のごはんに炊き上げる。

SPEC ●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:ダイヤモンド竃釜●食感炊き分け(銀シャリコース):13通り●銘柄炊き分け:63銘柄●消費電力:1210W●サイズ/質量:約W275×H234×D361mm/約7.7kg

 

↑専用アプリでは炊飯した銘柄が日本地図に表示される。日本全国の米を食べたい人にはより達成感が得られる機能だ

 

↑ごはんをまとめ炊きして冷凍する人向けに「冷凍用ごはん」コースを搭載。再加熱後もほぐれやすく仕上がる

 

【プロのインプレ!】自宅の乾燥した米が新米のようにみずみずしい味に!

「開封後3週間ほど経った自宅の米を使って炊飯したところ、本当に新米のようなみずみずしい炊き上がりに! 銘柄炊き分けでは、その年の出来に応じて毎年炊き方を調整するこだわりがスゴい。まさに“コメ好き”にはたまらない一台です」(平島さん)

 

↑本体ふた部分の圧力センサーで釜内圧力を検知。可変圧力使用時の減圧スピードの違いで米の乾燥度を見極め、炊飯の仕方を調整する

 

【その3】一台16役の器用な圧力鍋が時短調理をラクラクサポート!

自動調理鍋

ティファール

ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP

実売価格2万7940円

圧力調理や低温調理、「蒸す」「煮る」「炒め」などの機能に新たに「発酵」「ベイク」「無水調理」を追加した電気調理鍋。栄養とうまみの凝縮したラタトゥイユやパンなどが作れ、一台16役で使える。容量3Lで4人ぶんの調理が可能だ。

SPEC ●調理容量:3L●最大圧力:70kPa●搭載モード:圧力、蒸す、煮る、炒め、低温、無水、発酵、ベイクなど全16モード●コード長:約1.5m●消費電力:700W●サイズ/質量:約W260×H283×D285mm/約4.2kg

 

↑操作パネルに16モードすべてを表示。ボタンを押して選ぶだけのシンプルな操作で調理ができる

 

↑62度の側面角度がついた球状ポット(内鍋)を採用。優れた熱循環を生み出し、ごはんもふっくら炊き上がる

 

【プロのインプレ!】パン作りでは想像以上に本格派の焼き上がりで驚いた

「パン作りに挑戦してみましたが、生地がしっかり発酵し、想像以上に本格的な香りと焼き上がりに! 120〜150℃の温度設定で炒め物もでき、卓上ですべての調理を行えます。ファミリー世帯はもちろん、単身世帯にもオススメできる、マルチな電気調理鍋です」(平島さん)

 

↑22〜59℃まで1℃刻みで温度設定ができる発酵機能を新搭載。パン作りで大切な生地の発酵も失敗なく行える

 

【その4】室内の空気の除菌・脱臭と集じん・加湿を一台で完結!

除菌脱臭機

日立

次亜塩素酸除菌脱臭機 ジアクリン ZP-GA1000T

実売価格11万円

次亜塩素酸とフィルターのW効果を用いた除菌脱臭機。除菌や脱臭に効果の高い次亜塩素酸を本体内で生成し、加湿フィルターに浸透させて空気をきれいにする。プレフィルターの「自動おそうじ」機構搭載でお手入れもラク。空気清浄・加湿機能も備え、通年で使える。

SPEC ●清浄時間:10分(8畳/次亜塩素酸モード)/7分(8畳/空気清浄モード)●毎時最大加湿量:約550ml(次亜塩素酸モード)/約800ml(加湿モード)●タンク容量:約2.2L●運転音:15〜55dB●サイズ/質量:W360×H669×D278mm/13.3kg

 

↑フラップ、送風口、プレフィルターにステンレス素材を採用。ステンレスに含まれる金属イオンが接触した菌を抑える

 

↑背面パネル内側にプレフィルターの自動掃除ユニットを搭載。運転48時間ごとに上下に動き、ホコリを除去する

 

【プロのインプレ!】特有の“塩素臭”なしにペットのトイレ臭を見事に抑制!

「次亜塩素酸特有の、プールのような塩素臭がないのにペットのトイレのニオイが本当に気にならなくなりました。1時間ごとにターボ運転で室内の空気を強制循環させる『快速花粉コース』は花粉の季節に重宝します」(平島さん)

 

↑事前準備は水タンクに水と塩化ナトリウム1包を入れるだけ。専用ユニットで電気分解して次亜塩素酸を生成

 

【その5】グリルはもちろん炊飯まで可能な超絶トースター!

オーブントースター

アラジン

グラファイト グリル&トースター CAT-GP14A

3万9000円

トーストやグリルに加え、低温調理や煮物・炊飯など8つの調理メニューを搭載。温度センサーとマイコン制御でトーストの温度・焼き時間を自動設定し、極上のトーストを焼き上げる。専用のグリルパンを使ってチキンも丸ごと1羽調理可能だ。

SPEC ●ヒーター:グラファイトヒーター+石英管ヒーター●温度調節つまみ:40〜90℃(5℃刻み)/100〜320℃(10℃刻み)●焼けるトーストの枚数:4枚●サイズ/質量:W391×H276×D391mm/約7.1kg

 

↑グリルパンに加えて、すのこ、炊飯釜が付属。グリルパンは蓋にもなる浅型と容量が約2倍にアップした深型の2種類を用意

 

↑付属の炊飯釜を使う「炊飯」モードを搭載。熱伝導性の高いアルミ製釜が、短時間で土鍋のように炊き上げる

 

【プロのインプレ!】ローストビーフなど本格調理にも対応のマイコン技術が優秀

「遠赤グラファイト技術とマイコン制御でトーストが外サクッ、中モッチリの食感に! 熱の立ち上がりが0.2秒でオーブン調理が予熱不要なほか、温度管理が重要なローストビーフなどの低温調理も失敗なく行えます」(平島さん)

 

↑加熱速度の速い遠赤グラファイトで一気に焼き、トースト内の水分を保持。中がモチモチに仕上がる

 

【その6】高品位なデザインと最上級の空気清浄性能を兼備

空気清浄機

カドー

LEAF720

13万9700円

SPEC ●適用床面積:65畳●フィルター構成:プレフィルター/光触媒活性炭フィルター+特殊活性炭フィルター/抗菌HEPAタイプフィルター/特殊活性炭フィルター●運転音:34〜59dB●サイズ/質量:約W423×H714×D297mm/約18kg

 

↑空気の状態を3色LEDで可視化。周囲の明るさに応じてLED照度を調節するため、就寝時も眩しくない

 

↑本体天面に強化ガラス製タッチパネルを搭載。シンプルかつ高級感のあるデザインで、操作性も文句なし

 

【プロのインプレ!】ホコリやウイルスが床に落ちる前に取り切る王道モデル

「大風量ファンと高性能フィルターでホコリやウイルスなどが床に落ちる前に除去する発想は合理的です。HEPAフィルターに抗菌機能を加えたのも時流に合っています。シンプルかつ上質なデザインも魅力的!」(平島さん)

 

↑本体内のツインブーストファンが毎分13.8m3の空気を浄化。室内に入った有害物質も人が吸う前に除去

 

【その7】ユーザーの現在地を冷蔵庫が検知してクレバーに節電運転!

冷蔵庫

パナソニック

IoT対応冷蔵庫 NR-F607WPX

実売価格42万5180円

スマホのGPSと連携する冷蔵庫。ユーザーが自宅から離れると自動で節電運転が始まり、登録したスーパーなどへの滞在を確認すると予冷運転の開始を問う通知が届く。業務用レベルの急速冷凍機能を備え、食品の細胞の破壊を抑えておいしく冷凍できる。

SPEC ●定格内容積:600L●年間消費電力量:252kWh/年●クーリングアシスト機能:はやうま冷凍/はやうま冷却●除菌・脱臭機能:全室ナノイーX●サイズ/質量:W685×H1828×D745mm/116kg

 

↑アプリ内留守番モードの画面。スマホの位置情報で「外出」を検知するとすぐに節電モードへ移行する

 

↑微凍結パーシャル機能は、肉や魚が凍るギリギリの約−3℃で食品の酸化を抑制。豚肉なら14日鮮度を保つ

 

【プロのインプレ!】冷蔵庫内の食材の残量をスマホで確認し買い忘れが防げる!

「節電機能とともに優秀なのが、ストックマネージャー機能。卵や牛乳などアプリに登録した食材を冷蔵室内の重量検知プレートに載せると、出先から残量をスマホで確認できます。これで買い忘れや買い過ぎによる食品ロスを防げて超便利!」(平島さん)

 

【その8】スマートに一体化したゴミ箱と掃除機で清潔な室内を維持

ゴミ箱+掃除機

サンコー

センサー式ゴミ箱掃除機 吸っちゃうダストボックス

1万2800円

センサー付きの自動開閉式ゴミ箱が付属ツールを装着し掃除機に変身! 本体にフィルターを内蔵し、きれいな空気を排出する。ゴミ箱には市販のゴミ袋やレジ袋を使用可。キャスター付きで、掃除機がけも快適に行える。

SPEC ●ゴミ箱容量:6L●吸込仕事率:59W●センサー電源:単三形乾電池3本●ケーブル長:4.5m●付属品:ゴミ袋30枚、延長管2本、ホース、床用ノズル、隙間用ノズルほか●サイズ/質量:W252×H410×D252mm/4.44kg

 

↑天面のセンサーに手をかざすと自動でふたが開き、5秒後に閉まる。本体に触れずにゴミ捨てでき、ニオイも防げて便利だ

 

↑本体内のゴミバケツにフィルターを装着。排気はすべてこのフィルターを通って放出するので、部屋の空気を汚しにくい

 

【プロのインプレ!】掃除機置き場が不要で掃除後のゴミ捨てもなくしたのが画期的!

「掃除機の設置場所を節約でき、掃除機で吸ったゴミを捨てる手間まで解消できる“コロンブスの卵”的アイテム。フィルターは水洗いでき、お手入れも超簡単! モノを増やしたくないワンルームや個室での使用に最適です」(平島さん)

 

↑掃除機のホースや延長管を本体の四隅に装備。各パーツをすぐ組み立てて使え、収納場所も増えない

ついにダイソンが「ゴミの見える化」に乗り出した! 最新モデル「V12 Detect Slim」3つの進化ポイント

ダイソンはコードレスクリーナーの新モデル「Dyson V12 Detect Slim(ディテクトスリム)」シリーズを発表しました。7個のツールが付属する「Dyson V12 Detect Slim Fluffy 」(SV20 FF)が8万6900円(税込・以下すべて同)、ダイレクトドライブクリーナーヘッドなど10個のツールが付属する「Dyson V12 Detect Slim Total Clean 」(SV20 ABL)が9万7900円。直販限定でLED隙間ノズルが付属する「Dyson V12 Detect Slim Absolute Extra」(SV20 ABL EXT)は10万2300円。

↑「Dyson V12 Detect Slim」のサイズ/質量はW250×H1095×D234mm/2.20kg。最長運転時間はエコモードで約60分、中モードで約30分、強モードで約5分。充電時間は約3.5時間(写真のモデルはDyson V12 Detect Slim Total Clean )

 

【進化ポイント1】レーザーでホコリを浮かび上がらせる

Dyson V12 Detect Slimの特徴は、同社史上初、グリーンレーザーを採用したLaser Slim Fluffy クリーナーヘッドを搭載したこと。正確な照射角度で調整されたレーザーが床の見えないホコリを可視化して、取り逃しを防ぐといいます。

↑光源を床から7.3mmに設置し、1.5度の角度でクリーナーヘッドを取り付けました。最適な位置、角度に設定したことで、レーザーを「薄い刃のように」照射し、ゴミを可視化するとのこと

 

↑オンライン発表会のデモ。確かに板状に照射されたグリーンレーザーが粉ゴミを浮かび上がらせていました

 

【進化ポイント2】吸引したゴミの量やサイズをリアルタイムで表示

もうひとつの新機能は、吸引したゴミの量やサイズをピエゾセンサー(圧電センサー・圧力で帯電する圧電物質を活用して圧力を計測するもの)で検知・測定し、リアルタイムで液晶ディスプレイに表示できること。これにより、掃除の結果を数値で把握することが可能になります。また、吸引モードを「オートモード」に設定すると、検知したゴミの量に応じて自動でモーターの吸引力を高めるため、バッテリーを効率よく使える利点もあるとのこと。

 

なお、ゴミを可視化するセンサーを搭載し、ヘッドにLEDを採用するといった付加機能は元々日本のメーカーが得意とする分野。ダイソンがこれらをカバーし、グレードアップさせることで、より優位に立とうという狙いが見てとれます。

↑粒子の計測は1秒間に最大1万5000回行われ、液晶ディスプレイ(右上)にリアルタイムで表示されます

 

↑液晶ディスプレイの棒グラフは、左から花粉レベル(10μm以上)、微細なホコリレベル(60μm以上)、ダニの死骸レベル(180μm以上)、砂糖の粒子レベル(500μm以上)の数値です。残りの運転時間も確認できます(下)

 

【進化ポイント3】新開発の毛絡み防止スクリューツールが付属

さらに、付属ツールとして、円錐形の毛絡み防止スクリューツールを新開発。吸引された毛髪やペットの毛は、ブラシバーの直径が長い方から短い方へ回転しながら移動し、絡むことなくクリアビンへ吸い上げられるとのこと。また、ブラシはゴミをしっかりかき出す形状のため、寝具やソファ、車内やカーペット掃除にも適しているといいます。なお、円錐形で毛絡みを抑えるブラシといえば、パナソニックが開発した「からまないブラシ」が挙げられますが、ダイソンがこれに追随したのは興味深い点です。

↑毛絡み防止スクリューツール。ブラシの径が写真右に向かって細くなっています。なお、右上に設けた空間には、気流を整える効果があるとのこと

 

↑毛絡み防止スクリューツールをセットした状態

 

↑髪の毛を絡まずに吸うデモが行われました

 

パワフルなモーターを引き続き搭載

このほか、毎分最大12万5000回転するパワフルで小型なDyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーターを従来機より引き続き踏襲。微細なホコリから大きなゴミまでしっかり吸引したうえで、11個のサイクロンが生み出す最大10万Gの遠心力により、ゴミやホコリを確実に分離するとのこと。0.3μmもの微細な粒子を99.99%捕らえ、部屋の空気よりもきれいな空気を排出するという密閉性の高い構造も健在です。バッテリーは簡単に着脱でき、取り外した状態でも充電が可能。予備の着脱式バッテリー(別売)と交換して使うこともできます。なお、起動方式は同社おなじみのトリガー式ではなく、ボタン式スイッチを採用。

↑シンガポールのモーター製造拠点でDyson Hyperdymiumモーターを手にするダイソン創業者のジェームズ・ダイソン。モーターは2秒間に1台のペースで生産され、年間で1300万台生産されるとのこと

 

↑ボタン式スイッチを採用。トリガー式と違って指を離しても掃除が続けられます

 

トリガー式ハイエンドモデル「Dyson V15 Detect」も同時発売

さらに吸引力を高めたトリガー式のハイエンドモデル「Dyson V15 Detect」シリーズも同時に発売されています。こちらは 「Dyson V15 Detect Total Clean」 (SV22 ABL)が10万8900円、直販限定でLED隙間ノズルが付属する「Dyson V15 Detect Absolute Extra 」(SV22 ABL EXT)が11万3300円です。サイズ/質量はW250×H1086×D250mm/2.61kg(Laser Slim Fluffyクリーナーヘッド装着時)で「Dyson V12 Detect Slim」(2.20㎏)よりやや重くなっています。

 

わずかな空気の漏れも許さない! 「PM 0.1でもほぼ完封」のダイソン空気清浄機

ダイソンは、1台で空気清浄機・扇風機・ヒーターの3役として使用できる「Dyson Purifier Hot+Cool空気清浄ファンヒーター HP07」と、1台で空気清浄機・扇風機の2役として使用できる「Dyson Purifier Cool空気清浄ファン TP07」を発表しました。HP07は5月26日からの発売で、直販価格は8万1400円。TP07は発売中で、直販価格は6万8200円。


↑Dyson Purifier Hot+Cool空気清浄ファンヒーター HP07(左)のサイズはH764×Φ248mm、空気清浄能力の目安は9畳30分、25畳60分。Dyson Purifier Cool空気清浄ファン TP07(右)のサイズはH1050×Φ220mm、空気清浄能力の目安は12畳30分、35畳60分

 

製品内部のわずかな空気の漏れをふさぎ、運転音もカット

本製品は、製品内部のわずかな空気の漏れもふさぎ、さらに空気清浄性能を高めています。現行品の構造をくまなく分析したうえで、24か所あったわずかなすき間を高い圧力で密閉。厳格な基準を設けている欧州規格HEPA H13フィルターを組み合わせることで、PM 0.1レベルの微細な粒子を99.95%閉じ込め、有害なガス・ニオイまでも除去するとのこと。花粉やハウスダスト、ウイルスも捕らえます。

 

運転音を最大20%低減した音響設計も特徴。本製品の開発では、ダイソン マレーシア開発センターの音響室でテストと設計を繰り返し、運転音の改善に取り組んだそう。製品から空気が出る開口部を広げることで空気と製品表面の摩擦を抑制。空気清浄性能を維持しながら、前モデルと比べて運転音を最大20%低減することに成功したといいます。

 

また、風を遠くまで届けるAir Multiplierテクノロジーも健在。気流を増幅させる独自設計の送風口により、遠くにある空気の汚れまでも引き寄せて、部屋全体の空気を清浄します。このほか、Dyson Linkアプリと接続することで、空気の状態をどこからでもモニターし、コントロールすることも可能。最大350°の首振り機能を備え、設置スペースはA4サイズに収まる程度と、置き場所を選ばないのもうれしいところ。空気の質にこだわりたい方は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。

 

ダイソン初「全方向駆動クリーナー」出た! 最新モデル「オムニグライド」発表会で操作感とディテールを詳しくチェック

ダイソンは、同社初となる全方向駆動コードレスクリーナー「Dyson Omni-glide(ダイソン オムニグライド)コードレスクリーナー」を発表。今回は、その発表会で使った実機について、詳しくレポートしていきます。なお、本機は4月7日(水)に発売済で、直販価格は6個のツールが付属する「Dyson Omni-glide Complete(SV19 OF)」が6万4900円(税込)。直販限定で7個のツールが付属する「Dyson Omni-glide Complete+(SV19 OF COM)」が6万9300円(税込)。

↑Dyson Omni-glideのサイズ/質量は幅208×奥行1077×高さ132mm/1.90kg(バッテリー、パイプ、標準クリーナーヘッド含む)。最長運転時間(クリーナーヘッド/非モーター駆動ツール)はエコモード 約18分/約20分、強モード 約5分/約5分で、充電時間は約3.5時間

 

あらゆる方向に滑らかに動かせるヘッドを新開発

ダイソン オムニグライドの大きな特徴は、ヘッドが前後左右斜めとあらゆる方向に滑らかに動かせること。ヘッドの底部には360°回転する4つのキャスターホイールを配置しており、床面との抵抗を抑えたことで、全方向へスライドさせることが可能となりました。

↑こちらが「Omnidirectional Fluffyクリーナーヘッド」。指で触れている部分がキャスターホイールで、全部で4か所あります。ちなみに、ブラシの青と赤の部分が床を傷つけずに大きなゴミを取るナイロンフェルトブラシ。黒い部分が微細なゴミを除去するカーボンファイバーブラシです

 

↑テニスのバックハンドのように、片手で横に払うような動きも可能

 

↑ヘッドを滑らせるようにしてスムーズにゴミを吸い取りました。ユーザーは特に力を入れていない様子です

 

あらゆる方向に曲がるネック構造を採用し、手首を回転させるだけでヘッドの向きを変えることが可能。手首の動きだけで、イスの脚に沿わせて掃除することもできます。さらに、前後に配置された2つのブラシバーは連動して同じ速度で回転するため、押しても引いても大きなゴミから微細なホコリまでを同時に吸い取ります。このヘッドをダイソンは「Omnidirectional Fluffy(オムニディレクショナル フラフィ) クリーナーヘッド」と名付けました。

 

ヘッドが小さめで小回りの良さは抜群

実際に使ってみると、確かにスルスルと思い通りの方向に動かすことができます。ほうきのように左右に往復させたり、壁に沿って動かしたり、狭い隙間にヘッドを滑りこませたりできるうえ、ヘッドが小さめで本体も軽いので、小回りの良さは抜群です。

↑ヘッドをタテにして、すきまにさし込むことも可能です

 

また、モーターやサイクロン、クリアビン、フィルター、ハンドルを直線的に配列した設計を採用。これにより、ソファやベッドなど低い家具の下もフラットに寝かせてさし込むことができ、スムーズに掃除できます。

↑直線的な構造のため、ほぼ水平に倒してベッドの下にヘッドを入れることができます

 

 

ダイソン自慢の強力なモーターも健在。毎分最大10万5000回転するDyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーターを搭載し、パワフルで変わらない吸引力を実現しました。また、製品全体で5段階にわたりゴミを捕集する設計により、0.3ミクロンもの微細な粒子を99.99%捕えるとのこと。加圧ゴムシールが捕集したゴミが空気中に漏れるのを防ぎ、部屋の空気よりもキレイな空気を排出するとしています。

↑小型軽量ながらパワフルなモーターを搭載

 

電源スイッチは常時ONで操作できるボタン式を採用

続いて、本体の細部を見ていきましょう。電源スイッチは従来のトリガー式ではなく、ボタン式を採用。常時電源ONで操作できるので、持ち方や持ち手を自在に変えて操作する本機にとってはこのほうが便利です。バッテリーはハンドル部分に内蔵され、着脱が可能。別売のバッテリーを購入して交換して使うことも可能です。ゴミ捨ては従来モデルと同様、ゴミに触れることなくワンタッチで行えます。

↑ボタンはハンドル部分に2つだけ。上が電源ボタンで、下がMAX(強)モードのボタン

 

↑バッテリーはカンタンに取り外しできます

 

↑ゴミ捨ての様子。本体裏の赤いスイッチを押しながら、クリアビン(ダストボックス)を前にスライドさせれば、フタがパカッと開いてゴミが自然に落ちるしくみ

 

3種類のアタッチメントと専用充電ドックが付属

付属のアタッチメントはミニ モーターヘッド、卓上ツール、コンビネーション隙間ノズルの3種類。直販限定のDyson Omni-glide Complete+にはLED隙間ノズルも付属します。

↑左からミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル、卓上ツール

 

↑パイプを外して卓上ツールを装着すると、コンパクトなハンディクリーナーに

 

↑ミニ モーターヘッドを装着するとふとんクリーナーに。適度な吸い付き感があって、ゴミをしっかり吸い取れている感覚があります

 

↑コンビネーション隙間ノズルは、先端にブラシをスライドさせて使用可能。接するモノを傷つけずに掃除できます

 

このほか、3つのアタッチメントを収容できる自立式の専用充電ドックが付属。本体とツールをすっきりと収納しながら常時充電ができ、次の掃除のときにもすぐに取り外して使うことができます。

↑白のカラーリングで清潔感のある専用充電ドック。すべてのツールを左右のパイプにスポッとはめて収納できます

 

「BALMUDA The Cleaner」と比べずにはいられない

ちなみに、ダイソン オムニグライドを見た家電メディア関係者がおそらく全員、思ったことがあります。それは、本機が昨年11月に発売されたバルミューダの「BALMUDA The Cleaner」によく似ている……ということ(ダイソン オムニグライドは韓国で昨年7月に先行発売)。2つのブラシによる浮いているような操作感、ヘッド底部のローラー(キャスターホイール)、自在に曲がるジョイント部……そっくりですね。

↑バルミューダの「BALMUDA The Cleaner」(実売価格5万9800円)。2つのブラシをそれぞれ内側に回転させ、床面との摩擦を低減。クリーナー自体が浮いているかのようなの操作感を実現するとともに、2つのキャスターを搭載してあらゆる方向への移動を実現しています

 

そっくりなアイテムなので、比べずにはいられない……! というわけで、ダイソン オムニグライドとBALMUDA The Cleanerの使用感を(記憶を頼りに)比較してみると、BALMUDA The Cleanerのほうが浮いている感触があり、移動の滑らかさで言えばこちらが上という印象です。また、ヘッドの大きさはBALMUDA The Cleanerが幅300mm、ダイソン オムニグライドは幅208mmなので、一度に掃除できる面積はBALMUDA The Cleanerのほうが大きいといえるでしょう。

 

なお、バルミューダは約3.1㎏とやや重いですが、メインとなる機構がヘッド付近に配置され、重心が下部にあるため、滑らせて操作するぶんには本体の重さを感じることはありません。とはいえ、やはりヘッドを持ち上げて段差やモノを避けるような動作は苦手。一方、ダイソン オムニグライドは重心がハンドル側にあり、重さは1.90㎏と軽量です。その点、段差やモノが多い狭小な住宅では、軽くて小回りの利くダイソン オムニグライドが活躍する場面も多いはず。シンプルな大空間にはBALMUDA The Cleaner、モノが多く狭い住宅にはダイソン オムニグライド、といった住み分けが成立するかもしれません。あとは、“メカメカしい”掃除機が好きならダイソン、ミニマルなイメージを好むならバルミューダ、とデザインで選ぶか。ちなみに、アタッチメントの種類と完成度はダイソンに軍配。現状ではこのようなイメージです。あとはユーザーがどのように反応するのか、面白いモデルであることは間違いないので、引き続き注目して見ていきましょう。

↑日本の品質部門を統括するジェームズ・シェール氏。「床の上で過ごすことが多い日本人にとって、素足で感じられる清潔さが必要。本機はそれを実現できる新しい製品」と語りました

 

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【2021冬 コードレススティック掃除機6選】バルミューダからも登場!賃貸や狭小住宅にもおすすめの手軽で高機能な最新モデルは?

家で過ごす時間が増えるなか、その時間を快適に過ごすためには、気になるたびにこまめに掃除をして、きれいな部屋を保つことが大切です。とはいえ、やっぱり掃除は大変だし、ちょっと面倒。そう感じている人も多いのではないでしょうか?

 

そこでおすすめしたいのが、スティック型のコードレス掃除機。コンパクトで気軽に使えるだけでなく、吸引力やごみの捨てやすさなど、掃除に便利な機能がどんどん進化しています。今回は、自分に合った掃除機選びのポイントや、今買い替えたい最新のスティック型掃除機について、家電のトレンドや機能に詳しい家電ライターの田中真紀子さんに教えていただきました。

 

掃除機を買い替えるなら“コードレススティック型”がおすすめ

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」

 

キャニスター型に加え、スティック型やロボット型など、多様化している掃除機。それぞれにメリットがあるので、自分のライフスタイルに合わせて選択することが大切です。

 

なかでもコードレススティック型掃除機は、コンセントの位置を気にせずにいつでもどこでも掃除ができ、コンパクトで収納場所も取らないなど、賃貸物件などコンパクトな家に住んでいる人にはぴったりです。そんなスティック型掃除機は、近年ますます注目を集めていると田中さんは言います。

 

「スティック型掃除機のニーズは年々伸びていたのですが、2019年にはメイン機として支持を集めていたキャニスター型の需要を上回る結果となりました。スティック型は吸引力が弱い、稼働時間が短いという印象をお持ちの方もいると思いますが、各メーカーの技術革新により、改善されつつあるんですよ。

さらに最近は新型コロナウイルスの影響で、おうちにいる時間が増え、掃除をする頻度が高まったという話をよく耳にします。そんなとき、パッと手に取れて、使い勝手がいいスティック型掃除機が1台あると、とても便利だと思います」(家電ライター・田中真紀子さん、以下同)

 

自分に合った掃除機を選ぶ際に注目したい3つのポイント

いざ、掃除機を買い替えよう! と思いたっても、メーカーも機種もいろいろとあって迷ってしまいますよね。そこで、実際に田中さんがスティック型掃除機を選ぶ際に注目しているポイントを3つ教えてもらいました。掃除機選びの参考にしてみてください。

 

ポイント1. まずは自分が気に入るデザインを

田中さんがまず注目するのは、掃除機のデザイン。メーカーによって強みはそれぞれあれど、機能的にはほぼ互角になってきているそう。そのため、自分の好きなデザインの掃除機を選ぶことは、重要なポイントのひとつだと話します。

 

「自分の好きなデザインでなければ、部屋の隅に置いたり、押し入れに収納してしまったりする人が多いと思います。そうなってしまうと、掃除機を目にする機会が必然的に減ってしまうので、『掃除をしよう!』という気持ちも薄れてしまうのではないでしょうか。最近のスティック型掃除機は、スタイリッシュで洗練されたデザインのものも多く発売されていますので、自分の好きなデザインを見つけて、掃除へのモチベーションを上げることも大切ですよ」

 

ポイント2. 稼働時間は、自分のライフスタイルに合わせてチェック

次に注目すべきは、稼働時間。充電式のスティック型掃除機は稼働時間が限られていますので、特に確認しておきたいポイントです。

 

「稼働時間の長さは、自分のライフスタイルに合わせてチェックしていきましょう。週に1回、家中を掃除するような人は、稼働時間が長めの機種を選んで。逆に、毎日こまめに掃除をするような人にとっては、そこまで重視しなくていいポイントかもしれません。稼働時間の長い掃除機は、バッテリーが大きいのでどうしても重たくなりがち。どの要素を重視するべきなのか、一度自分の掃除スタイルを見直してみるといいかもしれませんね」

 

ポイント3. 付属のアタッチメントにも注目

掃除機を買うと、付属品としてついてくるアタッチメント。豊富なアタッチメントがあれば、1台で家中を掃除することができます。

 

「すきまノズルやふとんの掃除に使うヘッドなど、付け替えるだけでいろいろな場所を掃除できるアタッチメントは要チェック。メーカーや機種によって個性的なアイテムを用意していたりするので、本体の性能だけでなく、忘れずに確認しておきましょう」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」に付属するアタッチメント

 

家電のプロがおすすめ! 最新スティック型掃除機 6選

掃除機選びのポイントを踏まえ、具体的におすすめの最新のスティック型掃除機を紹介していただきました。

 

1. 浮いているかのような新感覚! バルミューダ初の掃除機「BALMUDA The Cleaner」

バルミューダ「BALMUDA The Cleaner」
5万4000円+税

家電ファンから近年、注目を集めているプロダクトメーカー、バルミューダからついに掃除機が発売しました。

 

「『クイックルワイパー』にヒントを得て作られたこの掃除機は、360℃回転するヘッドがなによりの魅力。小回りが利くので、椅子や机の下や、家具の隙間なども思い通りにお掃除できます。また、“ホバークラフト”のようにスムーズなかけ心地も特徴です。実際に起動してみると、いままでに経験したことのないような浮遊感に、本当に驚きました。長い廊下があるお家や、床面が広いお部屋にお住まいの方は思わずかけたくなるはず。ぜひ試してほしいですね」

 

ホバークラフトに着想を得たヘッドが独創的。2本のブラシがそれぞれ内側に回転し、床面との摩擦を減らします。運転を開始したとたん“浮いている”ような感覚になるような、軽い取り回しには驚くはず

 

ユニバーサルジョイントによって360度の方向にスティックを曲げられ、椅子の下などにもスイスイ潜り込みます

 

「スイッチはスティック上部の1つのみ。1度押したら起動、長押しで強モードに移行できます。シンプルな操作性も注目のポイントです」

 

「洗練されたデザインも魅力の1つ。1本のほうきのようなスタイリッシュな見た目で、立てかけておくだけでもとってもおしゃれ。すっきりとシンプルなインテリアを好まれる方にオススメです」

 

【商品情報】
・カラー=ホワイト、ブラック
・製品重量=約3.1kg
・最長稼働時間=標準モード30分/強モード10分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディハンドル、すきま用ノズル、充電スタンド、充電アダプター、メンテナンスブラシ

 

2. 憧れのダイソンの掃除機を軽く取り回しやすくした「Dyson Micro 1.5kg」

ダイソン「Dyson Micro 1.5kg」
5万9000円+税

ダイソンから、1.5kgの最軽量モデルが登場しました。ダイソンならではの高い吸引力と、微細なホコリも99.99%捕らえて逃がさない、圧倒的な捕集力が特徴です。

 

「吸引力が強く、ハイスペックな機能が満載なダイソンの掃除機は、どうしても重く感じる人が多かったようです。しかし、10月に発売された『Dyson Micro』は、1.5kgと超軽量。本体も小型化され、小柄な女性やご年配の方でも扱いやすいように改善されました。本当に軽いので、エアコンや家具の上など、高いところも難なく掃除できますよ」

 

定評ある吸引力、集塵力は健在。8つのサイクロンと独自開発のパワフルなモーターによって、0.3μmもの微細なホコリを99.99%キャッチしながら、吸引力をキープします。

 

アタッチメントには、布団やマットレスの掃除に便利な「ミニモーターヘッド」や、高所の掃除に便利な「コンビネーション隙間ノズル」などを搭載。床の掃除だけでなく、さまざまな場面で活躍します

 

「ダイソンの掃除機は、もっとパワフルな吸引力を誇るモデルや、アタッチメントがさらに豊富についているモデルなど、多種多様です。今回、最軽量モデルの『Dyson Micro』が発売されたことで、より選択肢が広がったのだと思います。吸引力を重視したいのであれば、最上位モデル、扱いやすさを重視するのであれば『Dyson Micro』と、自分にあったモデルを見つけてみてください」

 

【商品情報】
・カラー=シルバー
・製品重量=1.5kg
・最長稼働時間=20分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ミニモーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル、卓上ツール、収納用ブラケット、ツールクリップ

 

次のページで、そのほかの4モデルをチェックしてみましょう。3モデル目は、日本人のニーズをぎゅっと凝縮した米国ブランドです。

3. 米国ブランドながら日本人のニーズをぎゅっと凝縮した「EVOPOWER SYSTEM」

シャーク「EVOPOWER SYSTEM」
CS401J(マルチフロア対応)=4万5000円+税

CS200J(フローリング専用)=3万円+税

ハンディクリーナーで絶大な人気を誇る、アメリカの掃除機ブランド「シャーク」が、今年8月にスティック型掃除機を発売しました。登場したのは、マルチフロア対応の「CS401J」(写真左)と、フローリング専用の「CS200J」(右)の2種。特徴は、何と言っても日本人の掃除スタイルをとことん調査して設計された、デザインと機能性だと田中さんは語ります。

 

「日本の住環境に適したサイズ感や、シンプルで無駄のないフォルム、日本人の感性にマッチするよう考えられたカラーリングなど、どんなインテリアにもなじむ高いデザイン性を兼ね備えています。もちろん機能性も抜群です。マルチフロア対応機種に搭載されているブラシローラーは、髪の毛が絡みにくい仕様。その他にも、ワンタッチで手を汚さずにごみが捨てられたり、スタンドに立てたままハンディ部分だけ引き出せたりと、手間を省くために計算された機能の数々は注目です」

マルチフロア対応モデルでは、ヘッドに「ブラシレスパワーフィン」を新開発し搭載。床にしっかり密着し、大小のゴミをすくい取れるうえ、髪の毛やペットの毛などの絡みつきを解決しています

 

「さらに、11月に発売となった数量限定のFLEXモデル『CS501J』は、ボタン1つでパイプを曲げることができる機能付き。かがまずに家具の下を掃除することができるので、より快適に掃除することができますよ」CS501J(マルチフロア対応FLEXモデル)5万円+税

 

【商品情報】

CS401J(マルチフロア対応)
・カラー=ロイヤルブルー、メタリックグレイ
・製品重量=約1.9kg
・最長稼働時間=最大24分(バッテリー2個使用時)
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、ミニモーターヘッド、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(2個)

CS200J(フローリング専用)
・カラー=ルビーレッド、ノルディックブルー
・製品重量=約1.5kg
・最長稼働時間=最大12分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ブラシ付き隙間用ノズル、マルチノズル、布団ノズル、充電ドック兼アクセサリースタンド、リチウムイオンバッテリー(1個)

 

4. 軽くても抜群の吸引力をもつパナソニック「パワーコードレス」

パナソニック「パワーコードレス(MC-SB51J)」
オープン価格(実勢価格=5万円前後)

パナソニックのパワーコードレスシリーズは、キャニスター型の吸引力にも匹敵するパワーが自慢のスティック型掃除機です。2020年7月に発売した最上位機種「パワーコードレス MC-SBU840K」は、メーカー独自の「からまないブラシ」が搭載され、髪の毛やペットの毛も難なく吸い込みます。様々な機種が発売されている同シリーズですが、田中さんのオススメは10月に登場した、軽量モデルの「MC-SB51J」なのだとか。

 

「最上位モデルのハイスペックな仕様はとても魅力ですが、賃貸やひとり暮らしの人には十分すぎるかもしれません。そこでおすすめしたいのが『MC-SB51J』。1.6kgと軽量にもかかわらず、持ち前のパワフルな吸引力も両立。また、目に見えないごみまで逃さない『クリーンセンター』が搭載されているので、取りこぼしなくお掃除することができます。どんなインテリアにも馴染む、ナチュラルなベージュの色味も素敵ですね」

 

モーターには、コンパクトながら最適な回転数でハイパワーを出力する「小型モーター」を搭載。強力な吸引力と軽さを両立しています

 

花粉やダニのフンなど、約20 μmのハウスダストまで検知するクリーンセンサーを搭載。ゴミがあると赤色に点灯し集中的に掃除すべき箇所がわかります。また自動運転ならゴミの量に合わせてパワーを制御し、効率よく運転します

 

【商品情報】
・カラー=ベージュ
・製品重量=1.6kg
・最長稼働時間=自動モード 約10分~22分/強モード 約6分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ふとん清潔ノズル、ブラシ付きすき間ノズル

 

5. 1.1kgと驚愕的軽さの日立「ラクかるスティック」

日立「ラクかるスティック(PV-BL2H)」
オープン価格(実勢価格=6万5000円前後)

日立の最新機種は、何と言っても1.1kgと驚愕の軽さが特徴です。これまでのスティック型掃除機にはなかった最軽量モデルで、より気軽に、快適に掃除することができます。しかし、軽いだけではない魅力が満載だと、田中さんは話します。

 

「家中を掃除できる吸引力や、フローリングの磨き効果もある『かるふきブラシ』、吸い込んだごみをぎゅっと圧縮して捨てやすくする『からまんプレス構造』など、日立の技術力がぎゅっと凝縮された掃除機です。また、引き出しの中を掃除する際に便利なアタッチメントの『ほうきブラシ』も要チェック。吸込み口がチューブ状になっているので、クリップなどの小物を吸い込まず、ほこりだけを吸い込むことができるユニークなアイテムです」

 

空気の流れを利用しダストボックスに溜まったゴミを圧縮するので、捨てる際にまとめて捨てられる上、内筒に髪の毛が絡まりにくいのもポイント

 

メインとなる「パワフル スマートヘッド light」のほか、「すき間用吸口」「ハンディブラシ」など個性的なアタッチメントが充実。とくに田中さんも注目の「ほうきブラシ」は、チューブ状の吸込口を持ち、クリップなど軽量な小物を吸ってしまうことなくごみだけを吸引するので便利

 

【商品情報】
・カラー=シャンパンゴールド
・製品重量=1.1kg
・最長稼働時間=標準 約30分/強 約8分
・集塵方法=サイクロン式
・付属品=ハンディブラシ、ほうきブラシ、すき間用吸口、延長パイプ、スティックスタンド、ACアダプター、お手入れブラシ

 

6.“紙パック式”搭載でゴミ捨てが楽なツインバードの最新モデル

ツインバード「コードレススティック型クリーナー」
オープン価格(実勢価格=1万9800円+税)

新潟県燕市に本社を置く日本の家電メーカー、ツインバード。2020年11月に発売された最新モデルは、安価で購入できるだけでなく、吸引力もしっかり。シンプルでスタイリッシュなデザインも注目です。

 

「ツインバードの掃除機は、スティック型には珍しい紙パック式を採用しています。紙パック式は、サイクロン式よりもホコリの舞い散りが軽減されるので、よりクリーンにごみを捨てることができます。紙パックはランニングコストがかかると不安に思う方も多いかもしれませんが、購入時には約約2年分(25枚)の使い捨てパックが付いてくるそうですよ。手頃な価格なので、ひとり暮らしの方も手に取りやすいのが、なによりの魅力です」

 

集塵システムには、微細なタルク粉も99.6%キャッチする不織布素材をした紙パックを採用し排気もクリーン。捨てる際もゴミの舞い上がりがなく快適です

 

ヘッドは自走式なのでカーペットの上でもスムーズに操作でき、関節部のジョイントとボールキャスターの効果で、フルフラットにできるなど取り回しも自在

 

【商品情報】
・カラー=メタリックグレー
・製品重量=約 1.4 kg
・最長稼働時間=自動モード 約30分/強モード 約7分
・集塵方法=ダストパック式
・付属品=ACアダプター、延長管、パワーブラシ、すき間ノズル、収納フック、使い捨てダストパック×25 (本体に1枚装着済み)

 

「自分にあった掃除機を見つけるためには、自分のライフスタイルを見直して、デザイン、機能、値段など、何を一番重視するかをまず考えてみてください。そうすれば、あなたにピッタリの1台が見つかるはずです」

 

【プロフィール】

家電ライター / 田中真紀子

白物家電、美容家電を中心に、雑誌、ウェブなどで執筆。家電製品の検証やレビュー記事では、主婦目線を大切にした感性に定評がある。ベビー用品、生活雑貨、医療など、暮らしにまつわる記事も手がける。近年は専門家としてコラム執筆やメディア出演も多数。
ブログ=https://ameblo.jp/makiko-tanaka89/entry-12313996618.html

 

冬の新作家電続々登場! コードレススティック掃除機、価格帯別“買い”3選

今冬の家電市場では、例年以上に魅力的な新製品が続々と登場している。ここでは、なかでも注目を集めるジャンルを取り上げて、価格帯別にトレンドと“買い”のポイントを解説。さらに、各価格帯でプロが認めたイチオシのアイテムも紹介していく。今回取り上げるのは、コードレススティック掃除機。コードレススティック掃除機は、ゴミ取り性能と連続使用時間、掃除アシスト機能の豊富さで価格が変わってくる。自宅の掃除に本当に必要なスペックを見極めつつ、現実的な価格帯のなかから最適な一台を選ぼう。

※こちらは「GetNavi」 2021年1月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

★最新コードレススティック掃除機、 “買い”のポイント

吸引力や本体の軽さだけでなく、取り回しもよく吟味する

・付属アタッチメントや稼働時間など本当に必要なスペックを見極める

・部屋置きできるデザインは使用頻度が上がり、部屋をきれいに保ちやすい

 

私たちが解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

家電コーディネーターの資格を持つ編集者。コードレススティック掃除機の比較検証企画も数多く担当している。

家電ライター

田中真紀子さん

白物家電や美容家電などの検証記事を多数執筆。コードレススティックの最新モデルも数多くお試ししている。

 

軽さと使いやすさのバランスに秀でた製品が増加

近年のコードレススティック掃除機市場は、軽量化がトレンドに。だが、今季はその傾向が変化し始めたと、業界に詳しい家電ライターの田中真紀子さんは語る。

 

「これまで吸引力・軽量化が追求されてきましたが、いまは『大切なのは吸引力や軽さだけではない』というムードに。使いやすさのバランスを訴求したものが増えています」(田中)

 

特にその傾向を明確に打ち出したのが、パナソニックのパワーコードレスだ。従来の高い吸引力に加え、新構造の「からまないブラシ」を搭載し、ノズルの手入れの手間を大幅に軽減した。

 

「クリーンセンサーで目に見えないゴミも検知して知らせるなど、部屋の清潔さにとことんこだわる人にはオススメです」(青木)

 

さらに、デザインがオシャレなモデルも各価格帯で増えている。
「見た目が良く部屋置きできると掃除を始めやすく、結果的に室内をきれいに保てます」(田中)

 

【《松》クラス】予算額7万円以上

この価格帯の機種は、軒並み吸引力や使いやすさの総合力が高い。あとは「吸引力とメンテナンス性」「吸引力と軽さ」など、推しポイントが自分に合ったモデルをチョイスしよう。

 

【No.1】パワフルな吸引力と使い勝手が優秀!! ブラシはほぼメンテ不要に

パナソニック

コードレススティック掃除機 パワーコードレス MC-SBU840K

オープン価格

同社コードレススティック史上最高の吸込仕事率約200Wを誇る。髪の毛やペットの毛がからみにくい「からまないブラシ」を採用し、毛ゴミを取り除く手間がほぼない。床掃除からすき間掃除へとアタッチメント交換なしで移行できる「親子ノズル」を装備。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約3時間 ●付属品:ペタすき間ノズル、すき間用ノズル、ふとん清潔ノズル、ロングホース ●サイズ:W253×H1150×D218mm

最大稼働時間 約90分(※1)
ノズル からまないブラシ
質量 2.6kg(スティック時)
アタッチメント数 4

※1:ロングモード使用でノズルブラシ回転オフ時

 

↑ノズル前方のカバーを薄くし、ブラシが前まで届く設計に。ゴミが残りやすい壁ぎわまでしっかり掃除できる

 

↑円すい形のダブルブラシを両側から駆動。高速回転で毛ゴミを中央部に移送し、2本のノズルの間から吸い取る

 

↑リチウムイオン電池を8セル搭載の大容量バッテリー採用。パワフル吸引と最大約90分の長時間稼働を両立する

 

↑クリーンセンサーで見えないゴミも検知。ゴミが多いとランプが赤く点滅し、きれいになると青く点灯する

 

<クロスレビュー!>

微細ゴミも逃さず吸い尽くしたい人に激オシ

「普段使用しているクリーナーのあとにこれを使ったら、微細ゴミが驚くほど取れました。センサーの点灯できれいになったことが実感でき、部屋をとことんきれいにしたい人にオススメです」(青木)

 

吸引力もスタミナも抜群でコード付きのように心強い

「吸引力が高く運転時間も長いので、家中掃除できてコード付き掃除機のような使い方が可能です。『からまないブラシ』の採用で、お手入れが格段にラクなのも大きなメリットですね」(田中)

 

【No.2】同社最強の吸引力と豊富な付属品で家中カバー!

ダイソン

Dyson V11 Absolute Extra (SV15 ABL EXT)

実売価格9万7900円

同社のコードレススティック掃除機で最も吸引力の強いハイエンドモデル。フローリング用とカーペット用2種類のノズルをはじめとする多彩なアタッチメントを備え、家中カバーできる。稼働残り時間は液晶ディスプレイに表示され便利だ。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、LED隙間ノズル、専用充電ドックほか ●サイズ:W250×H1134×D246mm

最大稼働時間 約60分(※2)
ノズル Fluffy TM クリーナーヘッド&ダイレクトドライブクリーナーヘッド
質量 2.76kg
アタッチメント数 8

※2:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑毎分最大12万5000回転の高速駆動を誇る自社開発モーターを搭載。微細ゴミも大きなゴミも強力に除去する

 

↑フェルト素材採用のクリーナーヘッドが大小のゴミを包み込んで逃さず吸引。髪の毛もからみづらい

 

↑付属の「LED隙間ノズル」はノズル全体が光る設計。家具の間を広範囲に照らして掃除できるのがうれしい

 

<クロスレビュー!>

様々なシーンで大活躍! 運転音が静かなのも◎

「カーペット用ノズルも備え、あらゆる床面で高いゴミ除去力を発揮。かつ運転音は思いのほか静かです。バッテリー残量が表示され、吸引モードによって表示時間が変わるのも秀逸!」(青木)

 

ノズルが床に密着しゴミをぐんぐん吸引する!

「業界トップクラスの吸引力。ノズルが床に密着し、どんなゴミもぐんぐん吸い込みます。追加購入したバッテリーを付け替えれば最長120分掃除でき、大掃除の際も活躍します」(田中)

 

【No.3】1.6kgと軽量ながらじゅうたんのゴミもパワフルに捕集

シャープ

コードレススティック掃除機RACTIVE Air POWER EC-SR5

実売価格7万4050円

新開発モーターと高電圧バッテリーの組み合わせで、フルパワー時の吸引力が従来比で40%アップ。質量1.6kgでパワーと軽さをハイレベルに両立した。ブラシ用モーターの進化により、じゅうたんや壁ぎわのゴミも逃さず捕集する。

SPEC ●集じん方式:遠心分離サイクロン ●集じん容積:0.2L ●充電時間:約80分(バッテリー1個)●付属品:すき間ノズル、はたきノズル、コンパクトふとん掃除ヘッドほか ●サイズ:W243×H1030×D179mm

最大稼働時間 約90分(※3)
ノズル 倍トルヘッド
質量 1.6㎏(スティック時)
アタッチメント数 6

※3:付属吸込口(すき間ノズルなど)使用時

 

↑回転数が従来比2倍の「倍トルヘッド」と、櫛歯型バンパーでじゅうたんのゴミをしっかりとかき出す。壁ぎわのゴミも効率良く除去可能だ

 

↑エアコンなど高いところの掃除に便利な「はたきノズル」をはじめ、アタッチメントが多彩。部屋中の掃除が一台で完結する

 

<クロスレビュー!>

80分充電&最長90分稼働のバッテリー性能が秀逸!

「80分でフル充電でき、最長90分掃除可能なのはスゴい!  松クラスのなかでは断然軽量なモデルで、ノズルも自走性が高く、使用中の身体への負担が少ないのがうれしいです」(青木)

 

軽さ・パワー・拡張性・使いやすさの総合力が高い

「軽くてパワフル、アタッチメント豊富と性能バランスが良いです。ムダなバッテリー消費を防ぐセンサーや、掃除中にサッと立てかけられるフックなど、使いやすさへの配慮も見事」(田中)

 

【《竹》クラス】予算額4万円〜7万円

竹クラスは、松クラスよりも吸引力・稼働時間は落ちるものの、特徴ある機能を前面に打ち出した製品が多い。長所がはっきりしているぶん、わが家に適した機種を選びやすいとも言える。

 

【No.1】日本の住環境に最適化したダイソン史上最も軽い掃除機

ダイソン

Dyson Micro 1.5kg (SV21 FF)

実売価格6万4900円

ノズルやサイクロン、バッテリーの技術はそのままに、質量1.5kgを実現。モーターの再設計で強力に吸引できるうえ、45%小型化したノズルで取り回しがよりラクになった。電源がボタン式になり、長時間連続で掃除しても疲れにくい。

SPEC ●集じん方式:Radial Root Cyclone(TM) テクノロジー ●集じん容積:非公表 ●充電時間:3.5時間 ●付属品:ミニ・モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズルほか ●サイズ:W207×H1091×D222mm

最大稼働時間 20分(※4)
ノズル Micro Fluffy TM クリーナーヘッド
質量 1.5kg
アタッチメント数 5

※4:エコモードでモーター駆動のないツール使用時

 

↑人間工学に基づき、重心がハンドルに近い重量バランスを実現。手で持つと1.5kgよりさらに軽く感じられる

 

↑5段階の捕集設計で0.3μmの微細なホコリを99.99%キャッチ。部屋の空気よりきれいな空気を排出する

 

<クロスレビュー!>

軽くてもダイソン品質! 音は静かで排気もきれい

「軽さのみならず、ゴミ取り性能もさすがのクオリティ。排気もきれいで運転音も十分静かです。『ダイソンを使ってみたいけれど、重いのがちょっと……』という人は満足できるはず」(青木)

 

圧倒的な軽さに驚き!! 吸引力や運転時間は十分

「ダイソンがここまで軽量化したことが驚き。吸引力や運転時間はV11より落ちますが、日常使いには十分です。本体の長さも短めなので、小柄な人もムリなく使えます」(田中)

 

【No.2】体感重量は1kg未満! 軽い使い心地がクセになる

エレクトロラックス

コードレス掃除機 Well Q7 WQ71-2BSWF

実売価格5万4780円

豊富なアタッチメントを付属し、高い場所、寝具まで家中掃除できる。掃除機の重心が下に設定され、体感重量は1kg未満と軽快な使い心地を実現。掃除の途中に自立させられるのも便利だ。

SPEC ●集じん方式:サイクロン方式 ●集じん容積:0.3L ●充電時間:約4.5時間 ●付属品:スーパーロングノズル、UVベッドノズルほか ●サイズ:W258×H1105×D140mm

最大稼働時間 約50分(通常モード)
ノズル パワープロフロアノズル
質量 2.8kg
アタッチメント数 6

 

<クロスレビュー!>

ふとん用UVノズルまで付いて5万円台はコスパが高い

「フロアノズルが床上を滑るように移動して、ラクに使うことができます。ふとん掃除用のUVライト付きノズルも付属して、この価格はコスパ◎」(青木)

 

デザイン性・吸引力が優秀! フローリングに向いている

「同社ならではのデザイン性と、吸引力が魅力。特にフローリング掃除に強いタイプで、フローリングの溝のチリまで取り逃しません」(田中)

 

【No.3】サッと取り出してすぐに使える日本家庭のための掃除機

シャーク

Shark EVOPOWER SYSTEM コードレススティッククリーナー CS401J

実売価格4万9500円

日本家庭の声を反映し、取り出してすぐに使えるスリムデザインを採用。ヘッドのフィン状ローラーが床面に密着してムラなくゴミを捕らえる。アクセサリーは手を使わずワンタッチで充電台から着脱可。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:非公表 ●充電時間:約3.5時間(バッテリー1個)●付属品:ミニモーターヘッド、マルチノズル、布団ノズルほか ●サイズ:W267×H1005×D124mm

最大稼働時間 24分(※5)
ノズル ブラシレスパワーフィン
質量 約1.9kg
アタッチメント数 4

※5:スティックでバッテリー2個使用時

 

<クロスレビュー!>

スリムなデザインで置き場所の自由度が高い

「スリムなデザインでどこに置いても部屋に溶け込みやすく、手に取りやすい場所に置けます。ヘッドがブラシレスで、手入れもラク」(青木)

 

床掃除の操作感が軽く本当にストレスなく使える

「計算された長さと重量バランス、自走ヘッドで操作が軽やか。充電台からハンディ部だけ引き抜いて使えるなど、使っていてストレスフリー!」(田中)

 

【《梅》クラス】予算額2万円〜4万円

この価格帯のクラスは運転時間が短めのものが多く、ワンルームでの使用や汚れをスポット的に掃除する用途がオススメ。購入時には、アタッチメントなど+αの機能に注目して選ぼう。

 

【No.1】自走式ヘッド搭載で操作がラク!! コンパクト収納もうれしい

日立

スティッククリーナーPV-B200H

実売価格3万480円

自走式ヘッド搭載でラクに動かせる。ノズル前面が壁に付くと前から底面に風が流れる「きわぴた構造」を採用し、壁ぎわのゴミもスッキリ吸引できる。捕集したゴミはサイクロンの力で圧縮し、ゴミ捨て頻度を低減。

SPEC ●集じん方式:サイクロン式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約4時間 ●付属品:ブラシ吸口、すき間用吸口、充電台ほか ●サイズ:W270×H1100×D170mm

最大稼働時間 約40分(標準モード)
ノズル スムースヘッド(自走式)
質量 2.8kg
アタッチメント数 2

 

↑ノズル前方にLEDライトを装備。家具のすき間など暗い場所でもゴミがよく見え、取り逃がしを防げる

 

↑掃除が終わったらハンドルを折りたたんでコンパクトに収納可能。自立構造なので部屋に出しっぱなしでもOKだ

 

↑スティックから本体を取り外せばハンディ掃除機に。付属のすき間用吸口を装着し、狭い場所の掃除にも対応できる

 

<クロスレビュー!>

スティックからハンディへの切り替えがとてもスムーズ

「本体を立てたままハンディ部を取り出せるのは、使ってみるととてもスムーズでありがたい。ヘッド幅が27cmあり、1ストロークで広範囲を掃除できるのもメリットです」(青木)

 

重心が下にあるので手元が軽く操作しやすい

「足元重心タイプで手元が軽いので、長時間掃除しても疲れにくいです。ノズルのLEDライトやゴミ圧縮などの機能も魅力的。本体が重めなので、そこだけ店頭でチェックを」(田中)

 

【No.2】静電モップまで本体に装備! 多彩なツールで幅広い掃除に対応

アイリスオーヤマ

極細軽量スティッククリーナー SBD-E4P

実売価格3万7180円

床掃除をしながら付属の静電モップでテレビ周りなどのホコリを手軽に除去。ヘッドの自走感も上々だ。さらにミニヘッドなど多彩なツールが揃い、屋内からクルマの中まで1台で幅広く対応できる。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●紙パック容量:0.3L ●充電時間:約3時間 ●付属品:静電モップ、ミニヘッド、布団用ヘッド、フレキシブルホースほか ●サイズ:W255×H1039×D190mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル 自走式パワーヘッド
質量 1.7kg(※6)
アタッチメント数 7

※6:モップ帯電ケース含まず

 

<クロスレビュー!>

アタッチメントが豊富でこの価格は満足度が高い

「自走式ヘッドに5種類のアタッチメントに静電モップが付いて3万円台は良心的。連続稼働時間は短めなので、毎日少しずつ掃除する人向き」(青木)

 

掃除動線にばっちりハマった静電モップが超便利

「床以外のホコリをすぐに取れる静電モップがとにかく便利。紙パック式なのでゴミ捨て時にホコリが舞うのが気になる人にオススメです」(田中)

 

【No.3】ゴミセンサーなどの高機能をシンプルデザインのボディに搭載

ツインバード

コードレススティック型クリーナー TC-E263GY

実売価格2万1780円

1.4kgと軽量ながら豊富な機能を搭載。「ゴミセンサー」がゴミを感知して吸引力の強弱を自動制御し、ソファの奥など見えにくい場所の掃除をサポートする。インテリアになじむムダのないデザインも魅力だ。

SPEC ●集じん方式:紙パック式 ●集じん容積:0.25L ●充電時間:約2.5時間 ●付属品:すき間ノズル、収納フックほか ●サイズ:W235×H1050×D135mm

最大稼働時間 約30分(自動モード)
ノズル パワーブラシ(自走式)
質量 約1.4kg
アタッチメント数 1

 

<クロスレビュー!>

排気がきれいなので子育て世帯にもピッタリ

「紙パック式で、専用紙パックには抗菌仕様の不織布素材を使用しており排気がきれい。壁掛け式の充電台で、床に収納場所を取らないのも◎」(青木)

 

家具やモノが多い部屋でも小回りが利くのがうれしい

「シンプルでスタイリッシュなデザインが好印象。軽量なうえノズルが左右に180度動くため、モノが多い狭い場所でもスイスイ掃除できます」(田中)

 

【Topic1】あのバルミューダから新感覚の掃除機が登場!

空気清浄機やトースターなどで圧倒的なブランド力を誇るバルミューダから、掃除機が発売されて話題に。ユニークなコンセプトに要注目だ。

バルミューダ

BALMUDA The Cleaner

実売価格5万9400円

水面に空気を噴出して浮揚するホバークラフトに着想を得て開発。ダブルブラシの高速回転でゴミを除去しつつ床面との摩擦を低減し、浮いているような操作感を実現。持ちやすいスティックハンドルと低重心設計で思い通りに操作できる。質量3.1kg。

 

↑回転するブラシが浮遊感を生む。さらに、ヘッドの360度スワイプ構造により従来にない自由自在な動きを実現

 

↑椅子の脚の間など狭い場所も軽やかに走行。フローリングのほか、フロアカーペットや畳も問題なく掃除できる

 

【Topic2】ハンディもデザインと付属ツールをチェック!

ハンディタイプのクリーナーはデザイン性がさらに多彩。スリムなボディや、収納時のコンパクト性などがセレクトのカギとなる。

 

【No.1】

シャーク

Shark EVOPOWER Plus W35P

実売価格2万8050円

スリムボディにパワフルな吸引力を装備。フローリング用延長ノズルでちょっとした床掃除にも対応できる。充電バッテリー2個搭載。●サイズ/質量:W53×H419×D61mm/約620g

 

【No.2】

レコルト

コードレス スティッククリーナー

実売価格1万3200円

落ち着いたデザインでどんな部屋にも違和感なく置ける。DCモーターによる強力な吸引力で微細ゴミから食べこぼしまでスピーディに除去。●サイズ/質量:W58×H344×D58mm/約515g

 

【No.3】

ツインバード

コードレスハンディークリーナー サットリーナサイクロンff

実売価格1万6500円

床用吸込口を使いスティックでも使える。6つのツールと本体を充電台にコンパクト収納可能だ。伸縮ホース内蔵の「マジックパイプ」も便利。●サイズ/質量:約W345×H180×D105mm/約1kg

【ブラックフライデー2020情報】ダイソンのブラックモデルが2万円以上値引き!? セールは12月1日昼前まで

アメリカで親しまれている11月第4週の金曜日「ブラックフライデー」のセール。近年はこの日にセールを行う流れが日本にも波及しています。GetNavi webでは、2020年のブラックフライデーに向けて、気になるセール情報をピックアップしてお届けしていきます。

 

ダイソン公式ストアでBlackモデルがセール中!

ダイソンでは、Black Fridayのキャンペーンをダイソン公式オンラインストアで実施中です。

 

コードレス掃除機(Dyson V10 Fluffy)や空気清浄機能付ファンヒーター (Dyson Pure Hot+Cool) などのBlackカラーモデルが対象製品となり、たとえばDyson V10 Fluffyなら、通常6万4000円のところ今回は3万9800円と、大幅値引きされています。なお、公式オンラインストアに加え、Dyson Demoストア(全国5店舗)でも同様のキャンペーンを展開予定です。

 

キャンペーン期間は12月1日(火)の午前11時30分まで。気になるダイソン製品があるという方はこの機会に入手しましょう!

日本に向けて、ダイソンが「軽さ」で攻めてきた! 同社史上最軽量の「Dyson Micro 1.5kg」発売

ダイソンは、日本の住環境向けに研究開発した軽量コードレスクリーナー「Dyson Micro 1.5kg」を10月8日より発売します。Dyson Micro 1.5kgの直販サイト価格は6万4900円。

↑Dyson Micro 1.5kg。サイズはW207×D1091×H222㎜で、スティック時の本体質量は1.5㎏

 

高い捕集性能を維持しながら、同社史上最軽量の1.5㎏を実現

Dyson Micro 1.5kgは、同社史上の最軽量となる1.5㎏の軽さが最大の特徴。従来のFluffyクリーナーヘッドを45%小型化 した、新Micro Fluffyクリーナーヘッドを採用しています。ダイレクトドライブモーター、ソフトなナイロンフェルトブラシや静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシにより、髪の毛が絡みにくく フローリングや床の溝から、大きなゴミから小さなホコリまで同時に吸い取るとのこと。また、パワフルな吸引力を実現する小型のDyson Hyperdymiumモーターを搭載。さらに軽量化されたバッテリーが最適に動作するよう、Dyson Hyperdymiumモーターの回路基板設計を徹底的に見直し、より太い直径の銅巻線を採用しているといいます。

↑クリアビン内の分離、メッシュフィルター、サイクロン機構、プレモーターフィルター、ポストモーターフィルターなどにより、微細なホコリを99.99%閉じ込めます

 

微細なホコリを99.99%閉じ込め、部屋の空気よりもきれいな空気を排出する高い捕集性能も実現。ダイソンのエンジニアは、フィルターのフレームを最小限に削り、122回折り畳まれた1.6メートルのPTFEメンブレン(フィルター材)を収納するスペースを確保することができました。その結果、他のダイソンコードレスクリーナーと同等の高い捕集性能を実現し、5段階の捕集設計で微細なホコリを99.99%閉じ込めることに成功したとのこと。

 

サイクロン機構は、8個のルートサイクロンで構成された同社史上最小の機構を採用。緻密に調整され配列されたサイクロンが9万6000Gもの遠心力を生み出し、微細なホコリを空気から分離してクリアビンの中に捕らえ、変わらない吸引力を実現しています。

↑8個のルートサイクロンで構成された同社史上最小のサイクロン機構

 

また、より快適な操作性を実現するバランス設計を採用。人間工学に基づき、手元がより軽く感じられるよう、重量バランスを再設計しているとのこと。従来のトリガー式ではなく、ボタン式を採用しており、電源ボタンを押すだけで掃除を継続できます。最長運転時間は、クリーナーヘッド使用時だとエコモード 約18分/強モード 約5分、非モーター駆動ツール使用時だとエコモード約20分、強モード 約5分。

↑トリガー式ではなく、ボタン式を採用

 

付属ツールはベッドやソファなどに使えるミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル、卓上ツールなど3種類。なお、直販限定のDyson Micro 1.5kg Pro(直販価格8万300円)も同時に発売され、こちらはLED隙間ノズル、専用充電ドックが付属します。

 

そんなに長時間の掃除はしないけれど、軽くて吸引力の高い掃除機がほしいという方、ぜひDyson Micro 1.5kgに注目してみてください。

↑付属ツール。左から卓上ツール、ミニ モーターヘッド、コンビネーション隙間ノズル
↑直販限定のDyson Micro 1.5kg Pro

 

どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

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どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

どう違う? 全然違う! ダイソンの「日本向け小型軽量モデル」の新旧を比較

ダイソンはこのほど、日本のユーザーニーズに応えたコードレスクリーナー「Dyson Digital Slim」(ダイソン デジタル スリム)を発売しました。新製品は簡単に言うと、小型軽量になり、バッテリーが脱着できるようになったものです。あれ? そういえばダイソンは昨年、日本向けに小型軽量モデル「Dyson V8 Slim」(以下V8 Slim)を発売したよね。これといったい何が違うのだろう? と、疑問に思いながら取材に行ってきました。そこには、V8 Slimとは似て非なる、全く新しい製品が待っていたのです。

↑6月22日から販売を開始しているDyson Digital Slim。スティック時のサイズは幅250×長さ1100×高さ233mm、スティック時の質量は1.90kg(バッテリー・パイプ・Slim Fluffyクリーナーヘッド装着)

 

フラッグシップモデル「V11」シリーズを全面的に改良

昨年発売したV8 Slimは、2018年に発売された「V8」シリーズをベースに日本人のニーズに合わせて改良したモデル。一方、最新モデルのDyson Digital Slimは、2019年4月に発売されたフラグシップモデル「Dyson V11」(以下V11)シリーズを日本市場に合わせて全面的に改良したものです。つまりはV8 Slimに比べて機能・性能が格段に向上しているということ。

 

まず形状からしてV8 Slimとは大きく異なります。V8 Slimはパイプとサイクロン部分が直角に交わっているのに対し、Dyson Digital Slimはパイプとサイクロン部分が直線的に接続され、空気が一直線に入るインライン形状を採用。モーターのパワーを効率的に伝えて吸引力を落とさない構造になっています。また、搭載するモーターは新開発の「Dyson Hyperdymium(ダイソン ハイパーディミアム)モーター」で毎分最大12万回転。V8 Slimの10万7000回転から大幅に性能がアップしています。クリーナーのもっとも重要な要素である吸引力が、V8 Slimに比べて飛躍的にアップしているということですね。

↑上から「Dyson V11」、「Dyson Digital Slim」、「Dyson V8 Slim」。Dyson Digital SlimはV11のフォルムと機能を継承しながら、V8 Slimよりコンパクトで軽量になりました

 

↑Dyson Digital Slim本体のカットモデル。吸い込んだ空気が真っ直ぐにサイクロンに入ってくるインライン形状となっています。サイクロンの後ろには新開発の小型で強力なDyson Hyperdymiumモーターが一直線上に配置されています

 

運転の残り時間を分・秒単位で表示するディスプレイを搭載

Dyson Digital Slimは、機能面でも飛躍があります。V11同様、本体背面に液晶ディスプレイを搭載しました。運転モードによる残りの時間を分・秒単位で表示するので、掃除中にバッテリーが切れてしまったという失敗を防げます。液晶ディスプレイでは吸引モードのほか、メンテナンス時期の告知、エラーおよびエラーからの復帰の方法などを表示します。

↑本体トップ部に液晶ディスプレイを搭載し、バッテリーの残り時間やメンテナンス時期を表示します

 

バッテリーをワンタッチ着脱式にしたのは「長く使ってもらうため」

Dyson Digital Slimには、V8 SlimにもV11にも無い、新しい機構が追加されました。それは、バッテリーがワンタッチ着脱式になったこと。従来のスティッククリーナーもバッテリーの取り外しが可能でしたが、ドライバーを使ってネジを外す必要がありました。それが、Dyson Digital Slimはボタン一つで簡単に取り外すことができるようになったのです。この点について、同社のフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデントであるジョン・チャーチル氏は以下のように説明します。

 

「Dyson Digital Slimは、エコモードで最長約40分の運転が可能で、家中を掃除するのに40分で十分だと考えています。今回、バッテリーを簡単に取り外せるようにしたのは、経年劣化によりバッテリー性能が落ちることで製品寿命自体が短くなることを防ぐため。長く製品を使ってもらいたいので、バッテリーを簡単に交換できるようにしたのです。ただ、1台のバッテリーでは足りないという家庭もあるでしょうから、ワンタッチ脱着式にしたことでこの不満は解消できるでしょう」

↑バッテリーの底部フロントにある赤いレバーを使って、ワンタッチでバッテリーが取り外せます

 

↑外したバッテリーは付属のACアダプターに挿して直接充電できます

 

↑オンラインインタビューに答えるフロアーケアカテゴリーのバイスプレジデント、ジョン・チャーチル氏

 

交換バッテリーは付属のACアダプターで充電可能。専用バッテリーが7月末発売予定で価格は未定です。Dyson Digital Slimの運転時間はエコモードで最長約40分で、中モードで約25分、強モードでは約5分となります。じゅうたんを敷いた部屋が多い、ペットを飼っている、小さな子どもがいるなど、強モードを多用する家庭にとってはバッテリーが簡単に交換できるのはありがたいことです。

↑Dyson Digital Slimのラインナップ。左から、「Fluffy Pro」(直販限定モデル。Slim Fluffyクリーナーヘッドほか付属ツール10点、直販価格9万7900円・税込)、「Fluffy+」(同9点、同8万6900円)、「Fuffy」(同6点、同7万5900円)、「Fluffy Origin」(同4点、同6万4900円。充電ドックはなし)

 

V11に比べて25%軽量化し、パーツの小型化も実現

そして、これだけ機能てんこ盛りなのにもかかわらず、Dyson Digital Slimの重量は1.9kgとダイソン史上最軽量! V11に比べて25%も軽量化に成功しています。液晶パネルを搭載したにもかかわらず、V8 Slimの2.15kgより軽くなっているから驚き。また、サイズに関してもV11より20%小さくなっています。

↑手前がV11、奥がDyson Digital Slim。並べてみると大きさの違いが一目瞭然です

 

メインパイプがV11より15%短くなり、先に説明したDyson Hyperdymiumモーターも15%小型化、フィルターも19%小型化しています。サイクロンは吸気口の部分に曲線的なフォルムを採用することで、サイクロン内部での空気の流れをよりスムーズにでき、その結果、狭いスペースに11個のサイクロンコーンを配置することができたため、V11より5%小型化しています。

 

そして、もっとも大きく変わったのが「Slim Fluffyクリーナーヘッド」。ブラシバーの素材には、航空機に使われているアルミニウムを採用することで、耐久性を高めながら軽量化。直径も29%細くすることで小型化も実現できました。この結果、クリーナーヘッドはV11比で40%小型化、40%軽量化できたのです。

↑Slim Fluffyクリーナーヘッドのカットモデル。ブラシバーの素材にアルミを使用することで軽く丈夫に細く作ることができ、ブラシモーターを効率よく内蔵できるようになりました

 

↑上段がV11、中段がDyson Digital Slim、下段がV8 Slim。Dyson Digital SlimのヘッドはV11に比べてかなり小型になり、家具の多い日本の家屋で使いやすくなりました

 

もう一つ、Dyson Digital Slimで初めてのことがあります。それは、クリアビンが水洗いできるようになったこと。クリアビン自体はプラスチック素材なのでこれまでも水洗いができないことはなかったのですが、ダイソンでは推奨していません。というのも、クリアビンを水洗い後、乾燥が不完全な状態で本体にセットした場合、接触面から水分が電子部品に流れ込んで故障の原因となるからです。

 

その点、Dyson Digital Slimでは電子部品をクリアビンから完全分離することでこの問題を解消しています。これにより、クリアビンの汚れが気になる場合には、ガシガシ水洗いができるようになったのです。

↑クリアビンが水洗いできるようになりました。本体フィルター、ブラシバーも水洗い可能です

 

ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが違う!

さて、それでは実際に使ってみましょう。手に持った最初の感想は「軽い!」の一言。これまで説明してきた通り、物理的に重量が減っているのは当然なのですが、操作しているときの軽さの質がV8 Slimとは全く違うのです。数値の差ではない何か。その1つはヘッドの首の関節の滑らかさです。

 

V8 Slimも関節が滑らかではあったのですが、新モデルDyson Digital Slimはさらにその一歩上を行っています。首を右左に回した時に、V8 Slimは曲げる途中のほんの一瞬、わずかにストレスがかかる箇所があるのですが、Dyson Digital Slimではそれが全く感じられず、極めてスムーズ。これは、パイプとクリアビンが直線上にあることに関係がありそうです。V8 Slimを左右に回すと、クリアビンが左右に振られる感覚が手元にわずかに伝わるのですが、Dyson Digital Slimは左右に振られる感触はないのです。椅子やテーブルの脚周りをくるくる掃除するのがスゴくラクになりそう。

↑写真では伝わりづらいのですが、ヘッドとパイプをつなぐ関節の柔らかさが神がかっており、手首の返しがとてもラクです

 

グリップとトリガーが握りやすくなって、手首への負担が減った

グリップの工夫も見逃せません。少しわかりづらいのですが、グリップがV11およびV8 Slimに比べて若干細くなっています。手が小さい日本人にとっては、握りやすく疲れにくくなるのは間違いありません。スイッチとなるトリガーも形状を変更しています。ダイソンのスティッククリーナーはトリガーを引いている間だけ稼働する仕様なので、掃除しているときはずっとトリガーを引きっぱなし。ゆえにとても重要なパーツなのですが、Dyson Digital Slimのトリガーは湾曲形状にすることで指をかけやすく、滑りにくく、少ない力で押し続けることが可能に。これらの工夫により、手首に掛かる負担も大幅に軽減されました。

↑中央がDyson Digital Slim。左のV8 Slimと右のV11に比べてブリップが細くなっているのがわかるでしょうか

 

↑Dyson Digital Slim(下)はトリガーが湾曲して指をかけやすくなっています

 

↑Dyson Digital Slimの「Fluffy Pro」と「Fluffy+」にはLED隙間ノズルが付属します。家具の隙間の掃除に便利です

 

仕事柄、ダイソンのモデルを毎年見て触って使ってきて、そのたびに「これは良いものだ」と思ってきました。ところが今回のDyson Digital Slimは、「歴代のモデルを大きくまたいで越えた」と思えるほど、完成度の高さを感じました。この軽さ、コンパクトさ、取り回しやすさ、握りやすさは大きな魅力。まさに、日本人のためのスティッククリーナーといえます。

 

なお、フラッグシップのV11も引き続き販売。V11はDyson Digital Slimに比べると大きくて重いものの、12万5000回転のモーター、運転時間最長60分のバッテリー、たくさんのゴミが溜め込める大きなクリアビンという特徴があり、とにかくパワーが欲しい人、広い自宅を1回で掃除したい人、こまめにゴミ捨てするのが面倒な人にはV11が最適です。今後はこのV11とDyson Digital Slimが、同社ラインナップの強力な柱となっていくのは間違いありません。

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ダイソン新作がヘルシー路線を強化!? 「光を読むライト」と「空気を読むファンヒーター」のやさしい機能

ダイソンが都内で新製品発表会を開催。新製品として「Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター」と、「Dyson Lightcycle タスクライト」の2製品を発表したほか、なんと23.75カラットの金箔が施された「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」も新カラーとして紹介されました。

↑新製品2機種を発表。中央はダイソン CEO ジム・ローウェン氏

 

夏は扇風機、冬はファンヒーターとして使えるアイテムの新モデル

↑Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター

 

Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーターは、部屋の空気を清浄しながら、冬はファンヒーター、夏は扇風機として使える製品の新モデル。LCDディスプレイを備え、Dyson Linkアプリ対応で、検知、清浄、循環、温風の4つの機能を持ち、コンクリート住宅10畳/5畳、木造住宅6畳/4畳に対応。本体サイズは764×248×248mmで、重さは5.70kg。カラーバリエーションはホワイト/シルバーと、アイアン/ブルーの2色。2018年10月17日発売予定で、価格はオープン価格となっています。

↑本体下部から空気を吸引し、独自の技術「エアーマルチプライアー」で、ループ(輪)から空気を遠くまで届けます。中央にはLCDディスプレイを搭載

 

↑内部構造。中央に高効率のブラシレスDCモーターを搭載。上部のループ周囲には、空気を温めるPTCセラミックプレートを搭載しています

 

フィルターの素材を増量し、PM0.1レベルの微細粒子も99.95%除去

空気清浄フィルターとしては、2018年4月に発表されたDyson Pure Coolのフィルターと同じものが採用されており、涼しい風が不要な季節は背面から排気できる「ディフューズモード」も装備。機能面では2018年4月に発売された空気清浄ファンヒーター「Dyson Pure Cool」に温風機能がついたコンパクト版と考えればいいでしょう。

↑活性炭フィルター(左)と360°グラスHEPAフィルター(右)

 

本体のLCDディスプレイは、室内の空気の状態を可視化します。センサーが部屋の汚染物質を検知すると、PM2.5/PM10/VOC(揮発性有機化合物)/NO2(二酸化窒素)のうち、何を検知したのかリアルタイムに表示。同時に温度、湿度センサーが室内の温度と湿度を計測して表示します。空気清浄用のフィルターは、前モデルと比べてHEPA材を60%増量したほか、活性炭フィルターの活性炭の量も3倍に。PM0.1レベルの微細粒子を99.95%除去することが可能で、ホルムアルデヒドなどの有害なガスや花粉などのアレル物質、ニオイなどを取り除きます。

↑部屋の空気を可視化するLCDディスプレイ

 

Dyson Link アプリでは室内外の空気がモニターできる

温風は設定温度になったら自動的に停止。室温が低下すれば自動的に再始動するなど、ムダなく自動的に部屋を暖めます。また、45°から最大350°の首振り機能や15分から9時間までのタイマーも備えています。

↑コンパクトなリモコン。右下から2番目が背面から排気できる「ディフューズドモード」のボタン

 

Dyson Link アプリでは、室外の空気状況をモニターしながら、室内も同時にチェック。外出先からリモコンとして本機をコントロールすることもできます。また、フィルターの状態や交換タイミングも確認できます。

↑Dyson Linkアプリ

 

サイズはコンパクトになりながら、温風機能がついた最新のオールオンワンモデル特に日本のワンルームにはぴったりな製品といえそうです。1年中利用できるのもうれしいですね。

目と身体に優しく長持ちな「Dyson Lightcycle タスクライト」

↑Dyson Lightcycle デスクライト

 

Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーターと同時に発表された「Dyson Lightcycleタスクライト」は、自然光をトラッキングし、太陽光のサイクルに合わせて最適な光を実現するLEDデスクライト。光束は1120ルーメン、照度は1194ルクス。2700〜6500ケルビンの範囲で色温度を変更できます。カラーバリエーションは、ホワイト/シルバーとブラック/ブラックの2色。10月3日よりダイソン直営店、ダイソン公式オンラインストア、各家電量販店で順次発売予定。実売予想価格は6万9120円となっています。

↑「Dyson Lightcycleタスクライト」

 

↑直販限定モデルとして、より高さのある「Dyson Lightcycle フロアライト」も用意されます

 

本機は、独自の3 Axis Glide(スリーアクシスグライド)モーションにより、高さやアームの長さを軽く押すだけでスムーズに変えられます。見た目は前モデルに似ていますが、光の広がりや色温度の調整機能、明るさなどが改良されたとのこと。

 

光が直接目に入らない設計で、より自然に近い色を再現

ヘッド部分には、3個の暖色系LEDと、同じく3個の寒色系LEDが、先端の7角形の小さなリフレクターの中に埋め込まれています。影ができにくく、光源が直接目に入らない仕組みになっているのが大きな特徴。なお、演色評価指数(※)は90Ra以上とのことで、より自然に近い色が楽しめることになります。

※演色評価指数……自然光が当たったときの色をどの程度再現しているか(演色性)を示す指標で、Raを単位としています。自然光が当たったときと同様の色を再現した状態だとRa100。通常の蛍光灯の演色性はRa60~70程度です

↑ヘッド部分。7角形のリフレクターの中にLEDが埋め込まれています

 

また、真空密閉された銅管を使って熱を逃す独自の「ヒートパイプテクノロジー」により、常に効率的にLEDを冷却。明るさと光の質が60年間保てる長寿命も特徴です。

↑真空の銅管を用いたヒートパイプテクノロジーを使った冷却サイクルを採用

 

作業面の明るさを一定に保つセンサーも搭載

基本操作はアームの上にある細長いスライダーをなでるように触ることで操作できます。アームの下にはアンビエント照明センサーとボタン、人感センサー、トラッキングボタンを配置。アンビエント照明センサーは、常に作業面の明るさを一定に保つ機能を持ち、人感センサーは、人を検知しなくなると2分後に自動的に消灯。1平方メートル内に入ると再び点灯します。

↑左が色温度、右が明るさを調整するスライダー

 

↑アームの下にセンサーやボタンを配置

 

また、スマートフォンとBluetoothで接続し、Dyson Link アプリと連携することで、「学習」「リラックス」「作業」「ブースト」と、シーンごとに最適な光を選択できるほか、カスタマイズで自分の好みに合った設定を保存することできます。USB-C充電端子も備えるため、充電や他の機器の接続も可能。

↑アプリでの操作画面

 

↑USB Type-Cのポートが1つついています

 

現在地の光に応じた最適な光を提供し、体内時計を正常に保つ

また、ダイソン グローバルカテゴリー ディレクター サム・バナード氏によると、「現代人は1日の90%を屋内ですごしている。照明のおかげで1日が長くなって活動できるが、誤った時間に誤った光にさらされると、悪影響を与えることがわかった」とのこと。

 

そこで、本機には、Bluetoothで接続したスマートフォンのGPSで測定された現在地の、自然光の色温度と明るさをトラッキングする機能を搭載。これに応じた最適な光を提供することで、人間の身体が持つ24時間周期のサーカディアンリズムを乱さないとしています。睡眠負債が話題となっている昨今、こうした機能の搭載はうれしいですね。有害物質を取り除いてくれる先述の「Dyson Pure Hot+Cool 空気清浄ファンヒーター」も合わせて、同社が身体への影響に配慮している点に好感が持てます。

↑体内時計にやさしい光もサポート

 

金箔が施された「Dyson Sypersonic ヘアドライヤー」の新色も

↑「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」のブルー/ゴールド

 

発表会では、「Dyson Sypersonic ヘアードライヤー」の豪華版も発表されました。新たに追加されたのはブルー/ゴールド。9月14日よりダイソン直営店、ダイソンお客様相談室、ダイソン公式オンラインストアにて順次発売予定。価格は6万4800円となっています。デザインしたのはチーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏で、23.75カラットの金箔が施されているのが特徴となっています。こちらは大切な人への贈りものに最適ですね。

↑本体とアタッチメントが収納できる赤い収納ボックスも付属

 

猛暑を乗り切る夏の快適家電! 楽天フラッシュセールでお得商品6選

ボーナスセールも終盤に差しかかりましたが、家電を買い替えるには夏休み期間がちょうど良いタイミング。しかし安価な買い物ではないので、どんな家電を購入するか悩んでいるという声も少なくありません。楽天市場では、掘り出し物の家電製品をお値打ち価格で大放出するフラッシュセールを開催します。期間は7月31日午前10時~8月7日午前9時59分までの8日間。8月1日0時からお得なクーポンを利用開始します。お得な商品が目白押しなので必見ですよ!

 

セール特設ページはコチラ

 

[その1]

赤外線で床温度を測るエアコン


三菱電機
霧ヶ峰 MSZ-GE2217
楽天市場実売価格4万2800円

床温度センサー「フロアアイ」によって、快適な室温を調節するエアコンです。一般的なエアコンについているセンサーは、部屋の上部の温度しか測りません。しかし床温度までエアコンが把握してくれれば、普段人がいる位置を適温でしっかりキープ。

 

【ここがポイント】

フロアアイは「冷房節電」設定時に、床温度を測りながら「冷房」と「爽風」を自動で切り替えます。また「ねむりモード」を設定することにより、睡眠時は冷やし過ぎも防止。エアコンをつけっぱなしで寝てしまい、寒くて目が覚めることもありません。高温多湿なこの時期に嬉しい強・標準・弱の3モード除湿機能も搭載。洗濯物を部屋干しする時にも役立ちます。

 

[その2]

最新テクノロジーで部屋全体の空気を徹底的に清浄!


ダイソン
空気清浄ファン Pure Cool TP00
楽天市場実売価格3万6480円

PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去する、ただひとつの空気清浄ファン。空気の汚れ具合を検知して微細な汚染物質まで捕集し、清浄された空気を部屋中に循環させます。高い密閉性を持つ「グラスHEPAフィルター」は、花粉・バクテリア・ウイルス・PM 2.5を除去。さらに活性炭を3倍に増やしたフィルターで、ガスやニオイなども取り除いてくれますよ。

 

【ここがポイント】

ダイソンならではのスタイリッシュなデザインも特徴の1つで、手入れが大変な羽根やカバーがついていません。置き場所を取らず、部屋の限られたスペースを有効に活用できます。また空気清浄機としてだけでなくサーキュレーターとしても使えるので、季節を問わず1年中活躍すること間違いナシ!

 

[その3]

「10年交換不要フィルター」でお手入れがラクな除湿機


コロナ
除湿機 CD-P6318
楽天市場実売価格1万3700円

部屋干しの衣類乾燥にも便利なコロナの除湿機です。縦に長いスリムなデザインで、3.5Lのビッグタンクを搭載。最大除湿量は1日約6.3Lを誇り、分かりやすい操作パネルや満水を知らせてくれるメロディー機能もついています。

 

【ここがポイント】
一般的な除湿機は本体にカビが発生しないよう、マメに手入れする必要が。しかし除湿機内部を清潔に保つ「内部乾燥モード」が、面倒を省いてくれます。また「10年交換不要フィルター」が採用されているので、頻繁にフィルターを交換する必要もありません。

 

[その4]

温度・湿度を調節してダニの繁殖を防ぐ布団クリーナー

レイコップ
布団クリーナー レイコップ RP
楽天市場実売価格3万7584円

夏になると、人は一晩に約500mlもの汗をかくといわれています。「レイコップ RP」なら、約70℃に温められた空気で布団の水分をしっかり除去。温風を通すことで湿度を調節し、表面だけでなく内部の温度も上げてくれます。部屋の湿度が高くなりがちなこの時期は、ダニの大量発生も心配。繁殖しにくい環境をつくるためにも、温度や湿度を調節することが重要です。

 

【ここがポイント】

布団の快適さをより向上させるため、「ドライエアブロー」が採用されています。除菌効果のある16WのUVランプ(紫外線)に加え、「たたきパッド」も4つ搭載。パワフルな機能によって、使えば使うほどハウスダストが発生しにくいふとん環境が作られていきます。

 

[その5]

スマートフォンで操作できる? 超薄型設計のロボット掃除機


ECOVACS ROBOTICS
ロボット掃除機 DEEBOT SLIM2
楽天市場実売価格1万9800円

高さ5.7cmという超薄型設計により、狭い隙間にも対応できるロボット掃除機が登場。掃く・吸い込み・モップ掛けを一度にこなせる掃除システムが組み込まれ、細かい汚れをふき取って床をきれいにします。決まった時間に清掃を行うタイマー機能や、バッテリーの残量が少なくなると自動的に充電台に戻る機能も搭載。

 

【ここがポイント】

掃除機をスマートフォンに連動させることもできます。専用アプリをインストールしてWi-Fiでつなげば、スマートフォンで操作可能。前進や回転などの方向制御や、清掃モードの変更、タイマー設定なども思いのまま。外出先でも操作できるので、帰宅する前に掃除を済ませておけます。

 

[その6]

どんなヒゲも徹底カットする5枚刃の電気シェーバー

パナソニック
メンズシェーバー ラムダッシュ ES-LV7C
楽天市場実売価格2万1200円

肌にやさしく密着して、圧倒的な深剃りを実現した5枚刃のメンズシェーバーです。回転・前後のスライド動作を加えた「5Dアクティブサスペンション」を搭載し、様々な方向に伸びたヒゲを徹底カット。肌に押しつけてみれば、柔軟に動く刃に驚きますよ。

 

【ここがポイント】

ヒゲの除去率がアップした「パワークイックスリット刃」によって、5枚刃がさらに進化。長くて寝ている毛もしっかり起こします。さらに誤操作を防ぐ「スイッチロック(電子式)」機能も搭載。バッグなどに入れて持ち運ぶ際、勝手にスイッチがオンになって充電が切れてしまう心配もなくなりますね。

 

協力:楽天市場

最新モデルが1万円OFFに!? ダイソンが「コード付き掃除機」に引導を渡す下取りキャンペーン

ダイソンは、3月20日に行われたDyson Cyclone V10 コードレスクリーナーの発表会で、「今後はコード付きキャニスター掃除機の開発は行わない」と宣言しました。これは、同社のコードレススティック掃除機が、コード付きに負けないパワーと十分なスタミナを得たという自信の表れ。そんな同社は、コード付きからコードレスへの買い替えをより強力に後押しすべく、「最大10000円OFF コード付き掃除機 下取りキャンペーン」を実施しています。

他社のコード付き掃除機でも、下取りに出せばダイソンのコードレスが最大1万円引きに!

本キャンペーンはその名の通り、コード付き掃除機を下取りすることを前提に、購入する同社コードレススティック掃除機に応じて、表示価格から最大1万円を割引するキャンペーン。その大きな特徴は、下取りに出すコード付き掃除機の「メーカー、機種を問わない」ということ。つまり、他社製品でも、どんな安いモデルでもOKというわけです。極端にいえば、家に眠っているボロボロの掃除機でもいいということですから、ハードルはグッと下がりますね。ちなみに、最新にして最上位シリーズの「Dyson Cyclone V10」は、1万円OFFの対象商品。「Dyson Cyclone V10 Fluffy」を選んだとすれば、直販価格7万5384円のところ、6万5384円になるというわけです。

↑キャンペーンで1万円OFFになる最新機種Dyson Cyclone V10 Fluffy

 

なお、本キャンペーンは、対象製品(※)を「ダイソン公式オンラインストア」で購入するか、表参道、横浜、御殿場、広島にある「Dyson Demo 直営店」、あるいは「ダイソンご注文専用ダイヤル」で購入する際に利用できます。キャンペーン期間は7月31日まで。この機会に、ダイソンのコードレスにおトクに乗り換えてみてはいかがでしょうか。

※対象製品はDyson Cyclone V10 Absolutepro [SV12 ABL]、Dyson Cyclone V10 Fluffy+ [SV12 FF COM]、Dyson Cyclone V10 Fluffy [SV12 FF]、Dyson Cyclone V10 [SV12 FF OLB]、Dyson Cyclone V10 Animal+ [SV12 AN COM]、Dyson V8 Fluffy [SV10 FF3]、yson V7 Fluffy [SV11 FF2]、Dyson V7 Motorhead [SV11 ENT]、Dyson V7 [SV11 FF OLB]、Dyson V7 Motorhead Origin [SV11 EX]

編集部が選んだ売れたモノ・バズったものランキング11~1位。1位に輝いたのはTVから火がついたデジタル製品

いま、勢いよく売れてるモノだけを厳選! 家電、オーディオ、デジタル機器から、クルマ、ゲーム、文房具、食品までオールジャンルで「ヒットの背景」をおさらいしつつプロが改めて「オススメのポイント」を解説します。売れてるモノには、ちゃ~んと理由があるんです!! 本記事では編集部独自の2018年のヒットランキングを作成。

 

11位から1位までを発表! 数多くのヒット商品、話題の商品が生まれた2018年上半期のなかで、もっとも勢いのある商品はコレだ!

 

【11位】

筆圧感知スタイラス付属で用途が広がる「HUAWEI MediaPad 」

HUAWEI
HUAWEI MediaPad
M5 Pro
実売価格4万9460円(LTEモデル)、
4万770円(Wi-Fiモデル)

筆圧感知・傾き認識に対応したタッチペン付属の10.8インチタブレット。4基のスピーカーを搭載し、クリアなサウンドを楽しめる。約2.9時間でフル充電が可能。8.4インチモデルも用意する。

SPEC●OS:Android 8.0●CPU:HUAWEI Kirin960●メモリ:4GB●ストレージ:64GB●ディスプレイ解像度:2560 x 1600ドット●サイズ/質量:W258.7×H171.8×D7.3㎜/約500g

 

 

【10位】

トリプルカメラを搭載した大画面スマホ「NTTドコモ HUAWEI P20 Pro HW-01K」

 

NTTドコモ HUAWEI
P20 Pro HW-01K
実質価格5万7024円

6.1インチ有機ELディスプレイを搭載したハイエンドモデル。指紋認証および顔認証に対応する。画像荒れを抑えた5倍ハイブリッドズームや本格的なポートレートモードに対応するトリプルカメラも魅力だ。

SPEC●OS:Android8.1●CPU:HUAWEI Kirin970●メモリ:6GB●ストレージ:128GB●ディスプレイ解像度:1080×2240ドット●サイズ/質量:W74×H155×D7.9㎜/180g

 

 

【9位】

画面占有率はなんと91%! 圧巻のベゼルレスディスプレイ「HUAWEI MateBook X Pro」

快進撃を続けるファーウェイが送り出した極細ベゼルの13.9インチモバイルノート。その性能やデザイン性、さらにコスパの高さから「ポストMacBook Pro」とも称され、注目を集めている。

HUAWEI
MateBook X Pro
(MAW29CH75CNCNAUA)
実売価格22万6580円

画面占有率約91%のディスプレイには、3000×2000ドットの高解像度液晶を採用。sRGB
100%の色再現性や1500:1というコントラスト比を実現しており、迫力ある美しい映像を楽しめる。約14.6㎜の薄さと約1.33㎏の軽さも魅力だ。

SPEC●OS:Windows 10 Home●CPU:インテル Core i7-8 550U●メモリ:16GB●ストレージ:512GB SSD●ディスプレイ解像度:3000×2000ドット●バッテリー駆動時間:約12時間●サイズ/質量:W304×H217×D14.6㎜/1.33㎏

 

 

↑Webカメラはキーボード上に配置。使用時だけポップアップさせる仕組みなので、セキュリティリスクも軽減できる
↑キーボード上部の電源ボタンには指紋認証を搭載。電源オフの状態から約7.8秒という起動の早さもうれしい

 

↑本体側面にはUSB Type-CおよびThunderbolt 3端子に加え、USB端子も搭載。新旧問わず様々な周辺機器を接続可能だ

 

 

【MateBook X Pro ヒットのツボ】
「ほぼ画面」の極細ベゼルが話題に

画面占有率91%の極細ベゼルは注目度高。動画視聴に適した3000×2000ドットの高解像度ディスプレイや、4スピーカーによる高機能なサウンドシステムにも高い評価が寄せられた。

 

充実のスペック&拡張性で弱点の少ないスリムPC

ファーウェイが5月に発表した新しいノートPCは、画面占有率91%の極細ベゼルや高解像度ディスプレイが注目され、発売前から高い期待が寄せられた。

「ベゼルが細く、13・9インチという大きめの液晶を搭載しているにも関わらず、ボディサイズは大型化していない点が秀逸です。ベゼルレスデザインを突き詰めるために、通常はディスプレイ側に置くWebカメラを、キーボード側に埋め込むという徹底ぶりもすごい。スペックも充実していて、特に上位モデルは、この薄さ、このサイズの製品としては満点に近いと思います。インターフェイスも、SDカードスロットこそないものの、USB Typeーcや通常のUSB端子を用意するなど、十分に実用的。弱点の極めて少ない製品です」(ジャーナリスト・西田宗千佳さん)

 

 

【8位】

独自の音響&デザインが映像への没入感を高める「ブラビア KJ-55A1」

有機ELテレビ市場はソニーとパナソニックが拮抗中。ただし、ソニーは昨年5月発売のブラビア A1シリーズ1機種でこのシェアを獲得している点が見事だ。6月に各社が新モデルを投入したため、市場に大きな変化がありそう。

ソニー
ブラビア KJ-55A1
実売価格41万7600円

スタンドを背面に備えるユニークなデザインの有機ELテレビ。背面のアクチュエーターなどでパネルを振動させて音を鳴らす、独自の音響システムを採用する。2017年6月の発売から約1年間、1機種で同社のシェアを担った(※)。

※:今年6月に有機ELのA8Fシリーズが登場

 

■有機ELテレビ メーカー別シェアトップ3

1位: ソニー… 37.5%
2 位:パナソニック… 36.0%
3 位:LGエレクトロニクス… 23.6%

●BCN調べ。2018年1?5月の販売台数シェア

【7位】

価格は従来モデルと据え置きでスペックが向上した「格安4Kテレビ」

昨年6月のドン・キホーテの参入から始まった格安4Kテレビブームは、ノジマやゲオなどのPBを巻き込んで拡大。続々と新モデルが登場中だ。価格を抑えながら、着実にスペックを向上させている。

 

「HDR」規格に対応して映像の明るさがアップ!

情熱価格PLUS
LE-5001TS4KH-BK
実売価格5万9184円

 

ドンキ4Kテレビの第4世代は、高輝度映像を表示できる「HDR(HDR10)」規格に対応。映像の明るさがアップした。従来モデルに引き続いてダブルチューナー搭載で、2番組同時録画が可能だ。55V型、60V型もラインナップ。

SPEC●接続端子:HDMI×3、RCA入力×1、LAN×1、USB×1、ヘッドホン出力×1ほか●4Kチューナー:非搭載●コントラスト比:5000:1●サイズ/質量:約1125×705×244㎜/約11.9㎏(スタンド含む)

↑背面の右下に接続端子類を集約。HDMI端子を3基備えるが、そのうち4K/60p信号の入力に対応するHDMI 2.0端子は1基だ
↑50V型では、ディスプレイ部の厚さが約8.6㎝で、スタンドの奥行きは約24.4㎝。それほど場所を取ることなく設置可能だ

 

75V型の超大画面モデルが20万円以下の破格値で登場!

オプトスタイル
OPTVISION 75UDK800R
実売価格19万9800円

75V型の超大画面で20万円以下を実現したハイコスパモデル。LG製の液晶パネルを採用する。NetflixやdTVなどの4Kネット動画サービスに対応し、HDRの高輝度映像で楽しめる。4K/60p入力に対応するHDMI 2.0端子を1基搭載。

SPEC●液晶パネル方式:IPS●接続端子:HDMI入力×3、RCA入力×1、LAN×1、USB×1、ヘッドホン出力×1ほか●4Kチューナー:非搭載●サイズ/質量:W1681×H1047×D333㎜/約30.5㎏(スタンド含む)

 

【格安4Kテレビヒットのツボ】
大手メーカー製を買えない人が流れている

液晶テレビは大画面化が進み、大手メーカーの4Kテレビは50V型クラス・20万円台のモデルが主流に。それらを敬遠した一般層が、同サイズの格安4Kテレビに流れている。

 

 

ドンキの4Kテレビは累計で2万台以上を販売!

昨年6月にドン・キホーテのPB製品として登場した50V型・5万円台の4Kテレビは話題を呼び、瞬く間に完売。その後ハイペースで後継モデルがリリースされ、今年3月に発売された第3弾までの累計販売数は2万台を超えた。

 

折しも、今年12月からBS・110度CSで新4K放送が始まることがアナウンスされ、世間の4Kテレビに対する関心が高まりつつある。大手メーカーもエントリーラインを拡充して間口を広げているとはいえ、50V型は安くても10万円台。性能は比べるべくもないが5万円台のインパクトは絶大で、「とりあえず4KならOK」なユーザーを奪われている。

 

「5月に発売されたドンキ第4弾モデルのウリは、高輝度映像を表現できる『HDR』規格への準拠。HDCP 2・0に対応するHDMI 2・0端子を備えており、専用のチューナーさえあれば、新4K放送の信号も受信可能です。格安4Kテレビは“安いだけじゃない”新たなフェーズに突入しました!」(GetNavi・テレビ担当・川内一史)

 

 

【6位】

「完全ワイヤレス」は第2世代が登場!

耳栓型の完全ワイヤレスイヤホンは、人気モデルの第2世代が続々と登場。音質や機能がブラッシュアップされ、好評を博している。

 

スポーツモデルとして初めてデジタルNC機能を搭載

ソニー
WF-SP700N
実売価格2万1600円

ソニーの完全ワイヤレス最新モデルは、IPX4相当の防滴性能を備えたスポーツ仕様。左右独立型スポーツモデルとして世界で初めてデジタルノイズキャンセリング機能を搭載した。外音取り込みに対応し、屋外使用も安心だ。

 

 

MiGLOテクノロジーにより安定したワイヤレス接続を実現

モダニティ
EARIN M-2
実売価格3万2180円

完全ワイヤレスの“元祖”EARINの第2世代。NFMI(近距離磁気誘導)技術などを採用したMiGLOテクノロジーにより、高いバッテリー性能とオーディオ品質、そして安定したワイヤレス接続を実現した。ハンズフリー通話にも対応。

 

【5位】

ストリーミング時代の新スタイルは「ながら聴き」! 耳をふさがないイヤホン

ランニングやサイクリングといったスポーツシーンや、部屋で家事をしているときなどに音楽をBGMとして流す“ながら聴き”スタイルに最適。周囲の音がある程度聞こえるため、アウトドアでも安全性が担保される。

 

作業をしながら手軽に音楽を聴くのに最適!

ambie
ambie wireless earcuffs
1万2960円

イヤリングのように耳を挟んで装着する、ネックバンドタイプのワイヤレスイヤホン。耳穴に挿し込まない設計のため、周囲の音を聞き取り可能で、鼓膜への負担も小さい。ソニーの技術を生かしたドライバーを採用し、音質もまずまず。

SPEC●Bluetooth対応コーデック:SBCほか●マイク方式:ECM(エレクトリックコンデンサマイク)●バッテリー:125mAhリチウムポリマー電池●サイズ:約W720×H15×D7㎜(ネック部375㎜)

 

↑音声アシスタントからハンズフリーでスマホ操作が可能。手が濡れているときなどに便利だ

 

↑独自の音導管設計により、耳穴に挿し込まなくても音がしっかり鼓膜へ届く。音漏れにも十分な配慮がなされている

 

環境音と再生中の音楽がブレンドされて聴こえる

ソニーモバイルコミュニケーションズ
Xperia Ear Duo XEA20
実売価格3万2270円

周囲の音と再生中の音楽がブレンドされる「デュアルリスニング」を実現した完全ワイヤレスモデル。音声やヘッドジェスチャーにより、スマホからの発着信やLINEメッセージの送受信、音楽再生などをハンズフリー操作できる。

SPEC●Bluetooth対応コーデック:SBC、AAC●ドライバーユニット:10㎜ダイナミック型●急速充電:約7分充電で約1時間再生●防滴:IPX2●サイズ:約W17.5×H59.6×D10.2㎜

 

↑スマホアプリで使い方が表示される。LINEメッセージの送受信なども快適に行える

 

↑左右独立型でも装着感は快適。NFMI(近距離電磁誘導)を採用し、接続も安定している

 

【耳をふさがないイヤホン ヒットのツボ】
音質よりも手軽さを重視する傾向に

音楽ストリーミングサービスの普及で、音質よりもスマホで手軽に聴けることを重視するユーザーが増加。ハンズフリー通話や音声アシスタント呼び出しなど、機能も充実している。

 

 

オーディオだけでなくスマート機器として高評価

いまや音楽はストリーミングサービスによる「聴き放題」が主流。コンテンツにこだわるよりも、環境や気分に応じて楽しむユーザーが増えている。そこで、“ながら聴き”という提案をして成功を収めたのがambieだ。ワイヤレス版が4月に発売されると、3週間で初回生産出荷ぶんが在庫切れとなるほど爆売れした。

 

「音楽再生中に環境音や人の声も普通に聴こえるのは不思議な感覚。屋外でジョギング中でも安全に使えるのはもちろん、食事中の咀嚼のノイズや風切り音が聞こえないなど、オーディオ性能が秀逸です。また、常にスマホとつながっていることで、メッセージを確認したり、店を検索できたりするのは、あらためて便利だと感じました」(マンガ家・鈴木みそさん)

 

そのスマート機能をさらに高めたのが、完全ワイヤレスのXperia Ear Duo。センサーを内蔵し、音声だけでなくジェスチャーによる操作に対応している。

 

 

【4位】

これまで不可能だった電気による本格土鍋炊飯を実現「かまどさん電気」

sirocaが伊賀焼の窯元「長谷園」と共同開発した「かまどさん電気」は、長谷園の大人気土鍋「かまどさん」を軸に炊飯方式を開発。これまでの電気炊飯器にない、土鍋本来のふっくらした味わいが評判に。

土鍋炊きの絶品の味わいをボタンひとつで堪能!

長谷園 × siroca
かまどさん電気
実売価格8万6184円

伊賀焼の人気土鍋を電化。土鍋と相性のいいシーズヒーターを採用し、ガス炊きを再現する加熱プログラミングでふっくら甘く、かつさっぱりした後味に炊き上げる。土鍋がごはんの水分を絶妙に保ち冷めても美味だ。

SPEC●炊飯容量:1.0合~3合●消費電力:1300W●炊飯モード:白米・玄米・雑穀米・おかゆ・おこげ●タイマー予約:最大13時間●操作方式:タッチパネル●独自機能:土鍋乾燥機能●サイズ/質量:W300×H261×D300㎜/約7.6㎏

 

↑「長谷園」七代目当主、長谷優磁さんは土鍋炊きの味に対し、どんな妥協を許さなかった。そのこだわりが画期的な電気土鍋炊飯器を生んだ

 

↑本機に搭載の「かまどさん」は炊飯後のごはんの余分な水分を吸い、冷めると水分を戻す。だから時間の経過に関わらずごはんがおいしい

 

↑素焼きした土鍋「かまどさん」に釉薬をかけ、その後本焼きを行う。釉薬には加熱時に遠赤外線を多く発生させる素材を使っている

 

↑熱源に暖房器具などに使うシーズヒーターを採用。炊飯前に予熱工程を入れるなどしてガス炊きの味わいを再現している

 

【かまどさん電気 ヒットのツボ】
IHの家庭にも「土鍋ごはん」の夢を叶えた

累計80万台を売り上げる炊飯用専用土鍋の電気化に、料理好きが歓喜!! 「土鍋で炊きたいけど手間がかかりそう」「そもそも自宅キッチンはIH」という人のニーズにも応えた。

「ガイアの夜明け」で特集され高額ながら出荷数は約1万台に!

人気土鍋の電気化とあって、発売前からメディアにたびたび登場。テレビ番組「ガイアの夜明け」で開発現場が特集され、ネットで話題を集めた。価格は8万円台と高額だが、発売4か月弱で出荷台数約1万台と順調だ。

 

 

ガス炊きの土鍋ごはんが好きな人も満足の炊き上がり

炊飯器分野はバーミキュラなど異業種や新興メーカーが開発した新発想の製品が話題。「かまどさん電気」も新進気鋭のsirocaが伊賀焼の窯元「長谷園」とコラボした画期的な一品だ。家電コーディネーターの戸井田園子さんは同製品の注目ポイントを次のように解説する。

 

「長谷園は、火加減が難しい土鍋炊飯を容易にした炊飯用土鍋『かまどさん』を作る有名窯元。土鍋は、多孔質で水分調整機能が自然に備わっているおかげでおいしいごはんが炊け、根強い人気があります。本製品では、熱源にIHでなくシーズヒーターを使うことで、土鍋の特性を損なうことなく電化に成功しました」(戸井田さん)

 

実際に使った戸井田さんによると、その炊き上がりはふっくらとしつつしっかりした歯応えで、土鍋ごはんを愛する人も満足できる仕上がりだと言う。

 

「デザインも高級感があり、工芸品と工業製品が見事に融合。価格は高くても、いままで土鍋を愛用してきたこだわり派には響いています。ガス炊きの手間を省略しつつ、IHヒーターの家庭でも使える点も魅力的です」(戸井田さん)

【3位】

肉を回しながら焼く豪快さと文句ナシのおいしさが話題になった「ロティサリーグリル&スモーク」

自宅で本格的な炙り肉料理ができると大人気に。かたまり肉を回転させながら焼く仕組みもインパクト抜群だ。テレビ番組などメディアへの露出も多く、「家電大賞2017」ではグランプリを獲得した。

パナソニック
ロティサリーグリル&
スモークNB-RDX100
実売価格5万5000円

ローストビーフなど本格派の肉料理ができるグリル。かたまり肉を回転させながら遠近赤外線ダブル加熱で内部をしっとりジューシーに焼き上げる。燻製機能やオーブン、トースター機能も装備し、日常使いでも大活躍。

SPEC●消費電力:ロティ約990W/燻製約840W/グリル・オーブン約1350W●温度調節:120?240℃(7段階/燻製は除く)●オートメニュー数:8●サイズ/質量:W405×H280×D416㎜/約8.6㎏

 

↑1分間に2.5回転して上火で均一に加熱。「均一に焼けない」という不満を解消した( *50Hzの場合)

 

↑ローストビーフを作ると、外はこんがり、中は絶妙なさくら色に。肉の歯切れも素晴らしい。これをボタンひとつでできるのがスゴい

 

↑→遠赤外線で外をこんがり、近赤外線で中をしっかり加熱する。ゆっくり加熱することでたんぱく質の凝集を抑え、柔らかく仕上がる

 

ロティサリーグリル&スモーク ヒットのツボ】
肉ブームを背景に手軽さ・おいしさが大好評

近年、肉の年間消費量は増加傾向に。グルメ界隈でも「ローストビーフ」ブームが続いている。本機は自宅で手軽においしく肉の炙り焼きができるとして、“肉食系”の心を掴んだ。

 

家電大賞グランプリも受賞! 「アメトーーク!」オンエア後、1週間で約1000台売れた!

 

昨年末の「アメトーーク!SP」家電芸人回で紹介された際にはMCやゲスト、観客を軒並み唸らせ、放送後1週間で約1000台を売り上げた。また、一般の方のみの投票で決まる「家電大賞2017」でもグランプリを獲得。

 

 

360度回転して焼く機能はプロ級の味で見た目も映える

ロティサリーグリルは、当編集部と「家電Watch」編集部主催の、「家電大賞」でのグランプリ受賞も記憶に新しい。家電のプロ・戸井田園子さんは改めてその最大の魅力を、「肉を360度回転させて焼く炙り焼き機能」と言う。

 

「肉が回転する様子を見ているだけで気分が盛り上がりますよね!まさに家族で楽しむ〝魅せる〟家電で、ホームパーティの主役間違いナシという感じです」(戸井田さん)

 

なお、この機能は単に見た目だけでなく、調理法としても実に理にかなっていると言う。

 

「遠近赤外線による加熱、低速回転機構、細かな温度制御が見事で、特にかたまり肉を焼くと絶品の仕上がりに。火加減が難しいローストビーフもボタンひとつでプロの味が再現できます」(戸井田さん)

 

さらに、食材の風味がワンランクアップする燻製機能、一度に4枚のトーストが焼けるトースター機能など、便利機能も満載だ。

 

「冷凍パンモードも搭載。直径25㎝のピザも余裕で焼ける。グリル、燻製、オーブン、トースターと1台4役で使えて、ヒットも納得です!」(戸井田さん)

 

 

【2位】

コード式の存在意義を奪い去ったコードレス掃除機の決定版!「Dyson Cyclone V10 Fluffy」

Dyson Cyclone V10は、集じん力、スタミナ、ゴミの捨てやすさなど、多くの要素を強化した “頂上”モデル。ダイソンの従来モデルに不満があった人や、コードレス自体を買い控えしていた人も満足できる一台だ。

ダイソン

Dyson Cyclone V10 Fluffy
実売価格7万5362円

ダイソンのクリーナー史上、最強かつ最小・最軽量の新型モーターを採用。サイクロンなどの配置の直線化で気流ロスも低減し、吸引力がV8よりアップした。また、連続稼働時間が60分に延び、充電1回で家中の掃除が可能だ。

SPEC●サイクロン技術:Radial Rootサイクロン(14気筒)●ノズル:ソフトローラークリーナーヘッド●サイズ/質量:W250×H1232×D245㎜/2.58㎏

 

↑モーター回転数はV8の11万回転に対し、本機は12万5000回転。斜線型インペラの羽根を部分的に重ね、送風効率も向上

 

↑クリアビン横の赤いレバーを押し下げ、底ぶたを開いてゴミ捨て。クリアビンをゴミ箱の奥に突っ込めて、チリが外に舞いにくい

 

↑ハンドル底部に新たにゴム素材の滑り止めを設置。掃除中の壁への立てかけや、収納ブラケットなしの立て置きが可能に

 

■集じん力から細かい使い勝手まですべてに隙なし! 現行Fluffy3機種スペック比較

Dyson Cyclone V10 Fluffy
●実売価格 7万5362円●質量 2.58kg● 充電時間 約3.5時間●最長使用時間 約60分

Dyson V8 Fluffy
●実売価格 6万4584円●質量2.61kg● 充電時間 約5時間 ●最長使用時間  約40分

Dyson V7 Fluffy
●実売価格 5万3784円●質量 2.47kg●充電時間 約3.5時間●最長使用時間 約30分

 

ダイソン社はV10機以降コードレスに専念! 業界を牽引する同社の主力商品に

チーフ・エンジニアのジェームズ・ダイソン氏はDyson Cyclone V10発売を機に「もうコード式は開発しない」と宣言。ダイソンはコードレス掃除機シェア上位だが、なかでもV10は主力として売れている。

 

【Dyson Cyclone V10 Fluffy ヒットのツボ】
「ダイソン史上最強の吸引力」に業界激震

近年は、コードレス掃除機市場が伸長。各社がダイソンをベンチマークに続々と製品投入しているなか、V10は「ダイソン史上最強の吸引力」として数々のメディアが取り上げた。

 

 

一直線のデザインで吸引力も使用感もさらなる高みへ

ダイソンはコードレススティックの代名詞として認知度も信頼性も圧倒的。今春発売のDyson Cyclone V10は、その性能をさらなる高みに引き上げた機種と評価が高い。家電コーディネーターの戸井田園子さんは、モーターやバッテリーの進化とともにデザインの変化にも注目する。

 

「ヘッドからパイプ・モーター・排気まで一直線になったため、空気の流れがまっすぐになりました。これによって少ないエネルギーで効率良く吸引でき、集じん力がさらに向上。その効果がデザインをひと目見ただけでわかるのが、ダイソンらしいと思いました」(戸井田さん)

 

また、戸井田さんは基本性能の向上に加え、実際の使用感もより良くなったと絶賛する。

 

「デザインが一直線になり掃除中の手首の負担が軽減された印象。音もより静かになり、3段階の吸引力切り替えやハンドル裏に滑り止めがつくなど、細部まで改良が施されています。長年の課題だったゴミ捨ても、圧倒的にスムーズになりました」(戸井田さん)

 

従来の弱点を克服しさらに完成度を高めたV10は、すでにダイソンクリーナー使っている人も買い替えたくなる魅力が満載だ!

 

 

 

【1位】

“家電芸人”がテレビ番組で絶賛した効果で品薄になった「ネックスピーカー」

テレビ番組で紹介されたことをきっかけに、首にかけるタイプのひとり用スピーカーが大ブレーク。自宅でも映画や音楽などを臨場感たっぷりに楽しめて、騒音で周囲に迷惑をかけることもないと評判となった。

 

低音に合わせて振動し臨場感を高めてくれる!

↑装着イメージ

ソニー
SRS-WS1
実売価格2万6840円

背中から鎖骨へのラインに沿ったアーチ形状と、インナークッションにより、長時間の使用でも疲れにくく快適。操作ボタンが大きく、装着時も押しやすい。低音に合わせて本体が振動するため、映画鑑賞やゲームプレイ時に、作品の世界に没入できる。

SPEC●実用最大出力:1W+1W●スピーカーユニット:Φ30㎜径スピーカー×2●付属品:送信機、充電台、ACアダプター、音声ケーブルほか●サイズ:約W210×H75×D205㎜

 

【impression】
ふわりと広がる音質で映画鑑賞にピッタリ!

「映像視聴に適した、耳まわりでふわりと広がる音質。動きながら使用するには少し大きいため、ソファなどに腰かけて家族には迷惑をかけずに自分だけ大音量で聴く、という使い方に向いています」(湯浅さん)

 

↑耳を包み込むように響くスリットと、音の方向性を整えるスロープ形状のディフューザーを装備。調音ダクトが音の特性を均一に

 

 

↑左右のスピーカーに搭載したパッシブラジエーターが低音を増強。音とリンクする振動の強さは、強・中・弱の3段階から調整が可能だ

 

上向きのスピーカーにより音がダイレクトに耳へ届く!

↑装着イメージ

 

ボーズ
SoundWear
Companion speaker
実売価格3万4560円

両側に配置された上向きスピーカーと、首元に搭載する独自技術「ウェーブガイド」の組み合わせで、深みのある豊かなサウンドを実現。15分の充電で最大2時間再生できる急速充電に対応する。防滴仕様のため、夏場に汗をかいて濡れても心配無用だ。

SPEC●接続端子:Micro-B USB入出力端子●付属品:本体カバー(ブラック)、充電用USBケーブル●対応アプリ:Bose Connect(無料)●サイズ:約W178×H190×D44㎜

 

【impression】
軽量で首や肩への負担がほとんどなくて快適!

「肌触りが良く、首や肩への負担もほとんどない重さや形状です。ボーズらしく低音がとてもキレイで、迫力もあります。起動時にバッテリー残量と接続機器を読み上げてくれるのは便利」(湯浅さん)

↑フレキシブル設計のネックバンドに、11インチのウェーブガイドを2基搭載。深みがありつつもスッキリとしたサウンドを実現している

 

↑両端にあるドライバーユニットは上向きに設置されている。音が耳に向かって一直線に届くため、気になる音漏れを最小限に抑えられる

 

↑形状固定ワイヤーを内蔵し、身体に合わせて曲がり具合を変形可能だ。シリコンがねじれを適度に調整して、首まわりにフィットさせる

 

 

 

デュアルマイクには高性能ノイキャン機能を搭載

 

 

↑装着イメージ

 

JBL
SOUNDGEAR
実売価格2万1470円

31㎜径スピーカー4基とバスブーストのユニットを搭載し、臨場感あふれるサウンドを楽しめる。ハンズフリー通話用のデュアルマイクは、高性能ノイズキャンセリング機能と、声をクリアに抽出する機能を搭載。低ノイズの音声で快適に会話できる。

SPEC●実用最大出力:3W×2●インピーダンス:32Ω●スピーカーユニット:Φ31㎜径スピーカー×4、バスブーストユニット●付属品:microUSBケーブル●サイズ:約W210×H75×D205㎜

↑電源とBluetooth接続ボタンは装着時に右肩辺りに位置するので手が届きやすく押しやすい。電源はスライド式で、押し損ねもない

 

↑31㎜径スピーカー4基とバスブーストのユニットを首元に搭載する。JBLならではの迫力あるサウンドをダイレクトに楽しめる

 

↑低遅延のapt-X low latencyコーデックにも対応。VRゲームなど、映像と音声の同調が重視されるコンテンツでも快適に楽しめる

 

【imression】
全域に渡って高音質で定位感も感じられる

「低音から高音まで、広帯域に渡って高音質です。音が耳元だけでなく広がりを持って鳴り、定位感もあります。スライド式の電源は一回で確実にオンオフができるので、ストレスがありません」(湯浅さん)

 

【ネックスピーカー ヒットのツボ】
「アメトーーク!」で紹介されて売上急上昇!

「アメトーーク!」の家電芸人回(3月4日放送)で、土田晃之さんがソニーのSRS-WS1を紹介したことで大ヒット。市場が急拡大し、他社からもライバル機が続々と登場している。

 

 

 

ステレオ再生では常にべスポジをキープできる!

「きっかけはテレビ番組で取り上げられたことですが、ここ最近イヤホンリスニングによる難聴が問題になっているのも、ネックスピーカーのヒットを後押ししました」

 

そのように分析するテクニカルライターの湯浅顕人さんも、ネックスピーカーの魅力に取りつかれたユーザーのひとりだ。

 

「ステレオで聴くためには左右スピーカーの中間というベストポジションを常にキープしたいのですが、家事や作業などでどうしても一箇所にはいられません。かといってイヤホンやヘッドホンを自宅で使うのは煩わしさがあります。そこで両方のいいとこ取りであるネックスピーカーが手放せなくなっているんです」(湯浅さん)

 

再生方式は3モデルで少し異なる。ソニーはBluetooth非対応で、同梱の別体送信機をテレビなどと有線接続し、これを経由してWiーFiでワイヤレス再生を行う。ボーズは、再生機と直接BTで接続。JBLも本体はBT再生のみ対応だが、テレビ用BT通信機を同梱するSOUNDGEAR BTA(実売価格2万6870円)もラインナップする。

 

全てのペット愛好家に朗報! ペットともっと仲良くなれるガジェット4選

せっかくペットを飼っているのであればもっと仲良くなりたいし、たくさんの時間を共有したいですよね。しかし仕事や家事が忙しくて、「構ってあげられていないな…」と感じている人も多いはず。そこで、今回はあまり時間が作れなくてもペットとの絆が深まるかもしれない便利グッズをご紹介。最新のガジェットで快適なペットライフを始めてみてはいかが?

出典画像:エクストラン 公式サイトより

 

[その1]

仕事中も愛犬の様子が観察できるカメラ

出典画像:Tomofun 公式サイトより

Tomofun
Furbo ドッグカメラ
「Furbo」はお留守番中の愛犬を見たり、話しかけることもできるドッグカメラ。スマホと連携しているため、外出中でも自宅にいる愛犬の姿を眺めたりこちらから声をかけることが可能です。カメラには高感度マイクと高性能スピーカーも搭載されているので、愛犬が吠えたらスマホに自動通知が。いち早く何が起きているか確認できれば防犯性も高められますね。

 

<注目ポイント>
・赤外線暗視機能搭載
・3分でできる簡単な初期設定
・愛犬が吠えるとスマホに通知
同製品には、最高品質のカメラ機能がついています。160°のワイドアングルで部屋の隅々まで映し出せるうえ、夜でも愛犬がどこにいるのか把握できる赤外線暗視機能も搭載。さらに4倍ズームに対応し、動画や写真撮影もできます。

 

[その2]

愛犬視点の世界を体験できるアイテム

出典画像:GoPro 公式サイトより

GoPro
Fetch
「Fetch」は、防水・防塵の小型ビデオカメラ「GoPro」が取りつけられる犬用のハーネス。取りつけ位置は胸部と背中の2カ所なので、食事風景や走っている時の景色など様々な愛犬視点の世界を楽しめます。体重7kg~54kgまでの犬に対応したハーネスは、小さい犬でもチェストマウントを外して調節可能。

 

<注目ポイント>
・愛犬の視点で風景を撮影
・GoProを守るカメラストラップも付属
・体重7kg~54kgの犬に対応
洗濯できる水に強い素材を使用しているため、水中や水しぶき、泥なども問題ありません。どれだけ動いても愛犬の負担にならないよう、すべての調節箇所にパッドが入った柔らかい構造。カメラの取りつけや取り外しも簡単にできるので、ちょっとした散歩の時にも使いたいですよね。

 

[その3]

グルーミングしながら抜け毛も吸引!

出典画像:dyson 公式サイトより

ダイソン
dyson groom
ペットをグルーミングしながら抜け毛も処理してくれる「dyson groom」。上下2つに分かれて配置されたブラシの間に吸引機がついた構造なので、効率よく抜け毛を吸い取って部屋を汚しません。はじめからブラシ全体が35°に曲がっているため、力がかかってもまっすぐな姿勢を保って抜け毛が取り除きやすくなっています。

 

<注目ポイント>
・片手で操作できるシンプルなフォルム
・ブラシの長さを調節可能
・少ないブラッシングで抜け毛を取り除ける設計
少ないブラッシングで抜け毛を取り除けるような設計が施され、愛犬にとっても快適なグルーミングを実現。長さを調節できるブラシはミディアムからロングコートの犬に適しており、巻き毛の犬種には不向きのようす。

 

[その4]

ラジコンのように動いて家のすみずみまで調査するカメラ

出典画像:エクストラン 公式サイトより

エクストラン
ilbo
「ilbo」は固定式カメラとは違い、部屋の気になる場所に移動してその場の映像をすぐにチェックできる移動式お留守番カメラ。お手持ちのスマホやタブレットと連携しており、画面に表示されるカーソルキーを使ってラジコンのようにカメラを動かすことができます。

 

<注目ポイント>
・カメラの角度調整が可能
・音声通話機能を搭載
・部屋の温度も測定
カメラの角度を変えられるので、天井に近い位置も映せます。音声通話機能を使いながらカメラを動かせば、ペットの良い遊び相手になってくれるかもしれませんよ。もちろんペットを見守るだけではなく、防犯面でも大活躍間違いナシ。

集じん力「5」はダイソンだけじゃない! 最新コードレス掃除機6モデル、家電のプロが4項目で採点したら

ダイソンの独壇場だったスティッククリーナー市場に、国産メーカーも様々なアプローチで新製品を投入して、いまや群雄割拠に。今回は、最新モデル6機種を集め、吸引テスト(※)と使い勝手の面でプロが実力を検証しました。

※吸引テストでは、床にシリアル5gと重曹10gを撒き1往復して、集じん性能を検証しました

 

【チェックした人】

家電コーディネーター

戸井田園子さん

テレビや雑誌、Webなど幅広い媒体で活躍しています。

 

【その1】高い集じん力とスタミナで家中の掃除もこれ一台!

ダイソン

Dyson Cyclone

V10 Fluffy

実売価格7万5380

毎分最大12万5000回転を誇る新型モーター採用などで、コード付きを凌ぐ吸引力を実現。直線的な風路設計で吸引効率が向上しました。独自のローラー型ヘッドで大小のゴミを同時に捕集。クリアビンの形状変更でゴミ捨ても快適です。●サイズ:W250×H1232×D245㎜、質量:2.58kg

【吸引テスト】

Before

After

フェルト素材のローラーヘッドがシリアルも重曹も包み込んで、根こそぎ吸引。「前進」の段階で、すべてのゴミを吸いこんでいました

 

↑赤と青紫のナイロンフェルトで、大きなゴミを捕らえます。静電気を抑える黒いカーボンファイバーブラシで、微細なホコリまでも吸い取ります

 

↑アタッチメントは4種。ソファや布団の掃除に適したミニモーターヘッド、ブラシの出し入れ可能なコンビネーションノズルなどです(※)

※:専用のブラケットも付属

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×5

操作性:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4

アタッチメント:☆×4

吸う力の強さは圧倒的で特にフローリングと好相性

「高い集じん力で、ロール型ヘッドがフローリングで活躍。本体がやや長く、背が低い女性は若干扱いにくいかも。ゴミ捨てはパイプを外す必要がありますが、従来機よりラク」(戸井田)

 

【その2】軽さとハイパワーを両立し様々な場所を掃除しやすい

 

東芝

トルネオV コードレス

VC-CL1400

実売価格4万7280

毎分最大約11万回転のパワフルなモーターで吸引。本体やヘッドなどに軽量で丈夫なグラスファイバーを採用し、標準質量1.9kgを実現しました。窓サッシのレールにたまった砂も吹き飛ばすエアブローノズルなど付属品も充実します。●サイズ:W266×H1030×D224㎜、質量1.9kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」で床面に薄く重曹が残ったが「バック」でその重曹も吸引。掃除後にヘッドを持ち上げると、シリアルが少しこぼれました

 

↑ヘッド部のゴミの吸込み幅を従来機種より広く取り、集じん効率を改善。自走式で軽いタッチで進み、床や壁面のゴミを取り除きます

 

↑エアブローノズルや布団用ブラシなど計5個を用意。付属品用ホースを使うと右手で本体、左手でアタッチメントを持ててラクです

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×5

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

集じん力から拡張性までバランスが取れた一台!

「普段使いには十分な集じん力。重心バランスが良く、掃除の負担感が少ない。8気筒の本格サイクロン式で唯一、気筒部分まで丸洗い可能。付属品が充実し細かい掃除もカバーできます」(戸井田)

 

【その3】狭い場所もノズルの交換せずにそのまま掃除できる

パナソニック

iT(イット)

MC-SBU510J

実売価格5万1840

持ち手をひねるとヘッドが縦(Ⅰ字)になるので、そのまま家具などの隙間の掃除ができます。壁に当たるとヘッド前部が開き、壁際のゴミも除去可能。●サイズ:W252×H1160×D153㎜、質量:2.2kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」でシリアルを全部除去。薄く残った重曹も「バック」で吸引しました。ヘッドからのこぼれもありませんでした

 

↑ヘッド前方の横滑り用ローラーで壁際も快適に掃除。Y字ブラシが、ゴミを確実に吸込口に運びます

 

↑すき間用ノズルとペタすき間ノズルを付属しています。大きめの隙間なら標準の「くるっとパワーノズル」で対応可

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×4

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×3.5

小さなゴミの吸引力は十分に備えている

「大きいゴミはヘッドを浮かせて取る必要があるものの、吸引力は十分。操作感はやや重く感じますが、『くるっとパワーノズル』は便利です」(戸井田)

 

【その4】ヘッド前面の開閉で大小のゴミをしっかり集じん

日立

パワーブーストサイクロン

PV-BEH900

実売価格4万9200

前進時はヘッド前面が開き大きなゴミを、バック時は閉じて微細ゴミをしっかり吸引。多彩なツールを装備し、車中など様々な場所を掃除できます。●サイズ:W255×H1012×D308㎜、質量:2.1kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」の段階でシリアルと重曹をすべて吸いこみました。今回の検証では、ダイソンに劣らぬ見事な結果に

 

↑ブラシに拭き専用毛(緑)を装備。フローリングに付着した菌も拭き取ります。ブラシは水洗い対応

 

↑ミニパワーヘッド、ハードブラシ、スマートホースなど。ツールの種類は随一です

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×5

操作性:☆×4

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

ヘッドの戻りでも強力に吸引する機構が◎

「ヘッドを後ろに引いてもしっかり吸う独自機構が◎。ツールは豊富ですが、組み合わせが多く煩雑に感じる一面も。ゴミ圧縮機能付きでゴミ捨てが快適」(戸井田)

 

【その5】吸引パワーも使いやすさもさらに進化した極軽タイプ

シャープ

RACTIVE Air

EC-AR2SX

実売価格6万2290

軽量ボディに吸引力が従来比約1.3倍の「フルパワーモード」を搭載。手元レバーでヘッドが外れ、棚を掃除しやすい「スグトルブラシ」に切り替わります。●サイズ:W222×H980×D220㎜、質量:1.5kg

【吸引テスト】

Before

After

「前進」でほぼすべてのゴミを吸い「バック」で残りのゴミも除去。ヘッド下に少しシリアルが残りました

 

↑極細繊維をループ加工したブラシを採用。微細な汚れも逃さず絡め取ります

 

↑ふとん掃除パワーヘッド、縦横に曲がるすき間ブラシなど豊富。部屋中の掃除が可能です

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4.5

操作性:☆×5

メンテナンス性:☆×4.5

アタッチメント:☆×5

負担の少なさは随一でパワー・スタミナも十分!

「とにかく軽く、掃除しやすい。一般的な家庭では吸引力不足も感じません。バッテリーが2個付属し、外して充電できるのも◎」(戸井田)

 

【その6】床も隙間もふとんにも対応! 1台3役で使えるクリーナー

 

エレクトロラックス

エルゴラピード・リチウム

プレミアム ZB3324B

実売価格5万6820

スティック、ハンディ、ふとん掃除機の3役で使えます。下重心のため軽い力で動かせて、ヘッドも小回りが効きます。フィルターは微粒子をほぼ除去。●サイズ:W265×H1070×D140㎜、質量:2.5kg

【吸引テスト】

Before

After

吸引力は強いですが、ブラシの回転で左右に弾いたシリアルが少し残りました。重曹は「前進」でほぼ集じんしました

↑強力な電動ノズルを採用。ブラシに絡まった髪の毛などをカットして吸引する機能を搭載します

 

↑ふとん用ヘッド、布用ノズル、隙間ノズル、延長ホースなど種類が豊富。アタッチメント収納袋も付属します

 

【戸井田さんの採点はコチラ!

集じん性能:☆×4

操作性:☆×4.5

メンテナンス性:☆×4

アタッチメント:☆×4.5

フロア掃除に強いので床がフラットな家に最適

「足元に重心があり、フロア掃除はラクですが、敷居などの段差乗り越えは腕に負担がかかります。本格ふとん用ヘッドが付くのは魅力的」(戸井田)

【今日の1冊】夏のボーナス! 買いたい家電が多すぎる――『GetNavi 2018年7月号』

先日、2018年1月〜3月期の国内総生産(GDP)が年率0.6%マイナスになったとのニュースが流れてきました。そのニュースでコメンテーターの方が、「中古品売買の割合が高くなったことも影響しているんですかね〜」なんて話をしていましたが、私自身も確かに最近「中古品」を買うこと、そして自分が中古品を売ることに抵抗がなくなってきたなと感じます。

 

しかし、奥さん! そろそろ夏のボーナス時期ですよ!!  欲しかったアレとかコレとか、年に一度のお祭りだと思って新品を買っちゃいませんか? ボーナスの使い道は貯蓄するという方も多いかもしれませんが、今の最新家電に変えるだけで、生活スタイルもガラリとチェンジさせてくれるんですっ。今回は『GetNavi 2018年7月号』(GetNavi 編集部・編/学研プラス・刊)より、夏のボーナスでゲットしたい最新家電をご紹介します。

 

 

ボーナス前に買ってしまった「BALMUDA The Toaster‎

これまでオーブンレンジでパンを焼いていたのですが、焼き目もつかないし、なんと1枚のトーストを作るのに13分もかかっていました。日に日に帰宅時間が遅くなる旦那…、朝はいつもギリギリで朝食も食べたり食べなかったり。毎日の始まりの朝がシャキ! っとならず、夜も遅く疲れも取れていないようだから心配だなー、と思っていたある日「バルミューダのトースター買ったw」と旦那からメールが!

 

これからボーナス入るのに!?  いきなり家電買っちゃう!?  と、驚いたのですが、それが大正解でした。パンも3分で焼き上がり、焼き目もバッチリで、なにより美味しい。時間短縮になっただけでなく、「朝は美味しいパンを食べたい」という思いからか、帰ってくる時間も少しずつ早くなり、朝起きるのも余裕を持てるようになりました。

 

私も朝食をほとんど食べていなかったのですが、毎朝美味しそうな香りが漂うので食べるようになり、バルミューダが私たちの生活スタイルを変えたんです!!(笑)こうなってくると、他にもいろんな家電が欲しくなってきちゃうんですよね。

 

 

ビギナーは「ルンバ641」から始めよう

毎日のお掃除、面倒ですよね。人がいれば汚れるし、人がいなくてもホコリはたまる。我が家の掃除は、気になる汚れは気がついた時に乾拭きしつつ、週末に2人で1時間くらいかけてしっかり掃除をしております。そんなに広い家じゃないのに、ゆっくりしたい週末に掃除で時間を取られるのもなぁなんて思っていると、3万円台でルンバが買えるというではないですか! 今回は家電ライターの田中真紀子さんが「ルンバ641」を試した感想が掲載されていたので、こちらでご紹介させていただきます!

 

「3万円台というお手頃な価格なのに、さすがはルンバ!! ︎ 基本スペックが高く、価格以上の賢さ・清掃力を兼ね備えています。ロボット掃除機ビギナーさんなら、十分満足できる1台です」

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

17畳のリビング・ダイニングでお試ししたそうなのですが、ボタンをピッと押すだけで部屋の中を縦横無尽に走り、約40分で終わったそうです。ゴミは自分で掃除していた時よりもたまっていて、自分でやるよりもキレイになったんだとか。

 

さらに驚きなのは、充電がなくなったらルンバさんは自分で充電しに戻るんですって! 実売価格は3万9880円とのことなので、ボーナスさえあれば手が届く価格ですよね。うーん、欲しい(笑)。

 

 

やっぱり「ダイソン」も欲しいなぁ

ロボット掃除機もいいですが、コードレススティッククリーナーも気になりますよね。今までコードがついていて当たり前の掃除機でしたが、コードレスを家電量販店でお試ししてみたらとにかく使いやすい! 「スイスイスイ〜」という響きがぴったりだなと感じました。最近CMでも話題になっている「Dyson Cyclone V10 Fluffy」は、毎分最大12万5000回転をする新型モーターが搭載されており、重さは2.58キロ。ダイソンの魅力を家電コーディネーターである戸井田園子さんにチェックしたとのことなので、コメントを見てみましょう!

 

「高い集じん力で、ロール型ヘッドがフローリングで活躍。本体がやや長く、背が低い女性は若干扱いにくいかも。ゴミ捨てはパイプを外す必要がありますが、従来機よりラク」

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

なるほど。ちなみに実売価格 7万5380円とちょっとお高めなダイソン価格! ただ面倒な掃除も、軽い力でゴミを吸い込み、あっという間にキレイになるお部屋を見れば気分も上がって生活スタイルも変わっちゃうかもですね!

 

ロボット掃除機にするか、コードレススティッククリーナーにするか、要検討ですね!

 

 

省エネは当たり前! 体感温度を予測する「霧ヶ峰 FZシリーズ」

賃貸で暮らしていると、「エアコンを買う」というのはなかなかない機会なので、最新のエアコンについて全く知らなかったのですが、最近のエアコンはデザインもスタイリッシュでオシャレですし、専用アプリをダウンロードすると自宅外からスイッチをオンにすることもできたり、冷房・暖房だけでなく空気清浄の機能がついているなどすごすぎてついていけないレベルまで進化していました。特に「ムーブアイ」で有名な霧ヶ峰は最新AIを搭載したものすごいエアコンに進化していたんです!

 

センサーが住宅機能、外気温や日射熱など熱源の影響を感知。室温が変わる前に各人の体感温度を先読みし、冷暖房を行う

(『GetNavi 2018年7月号』より引用)

 

どれだけ賢いの!?

 

さらに、運転が停止していても室温が28度以上になると冷房を開始してくれる機能まであるんです! 「暑すぎて寝れない」「冷房で冷えてコリが…」とか悩むことがなくなるってことですもんね。ちなみに実売価格は32万1840円。さすがにお高い買い物ですし、賃貸の方はなかなか替えられないと思いますが、ボーナスをどーんとエアコンに使える日を楽しみに頑張って働こうと思います(笑)。

 

『GetNavi 2018年7月号』には、夏のボーナスもらえないから引き続き節約生活だよーという人にも優しい「Amazon 楽天市場 ベストバイ」特集も紹介されています。家電だけでなく、食料品やインテリアなどお得に買える売れ筋アイテムがたっぷり紹介されているので、自分へのご褒美として『GetNavi 2018年7月号』を楽しんでみてはいかがでしょうか?

 

 

【書籍紹介】

GetNavi 2018年7月号

著者:GetNavi編集部(編)
発行:学研プラス

読者の「賢い買い物」をサポートする新製品情報誌。話題のスマートフォンから薄型テレビ、パソコン、デジタルカメラまでベストバイを断言!

kindlleストアで詳しく見る
楽天Koboで詳しく見る
Bookbeyondで詳しく見る

【2018年版】ダイソンのコードレス掃除機、値段が違うと何が違う? 比べなきゃわからない主要4モデルの意外な「差」

NEW!! 新製品登場につき2018年5月16日更新

ダイソンのコードレススティック掃除機に興味はあるけれど、複数のモデルがあってその違いがよくわからない……という人も多いはず。そして、各モデルには価格の差がありますが、その差はいったいどこから来ているのでしょうか? というわけで今回は最新モデルDyson Cyclone V10 Fluffyをはじめ、Dyson V8 Fluffy、Dyson V7 Fluffy、Dyson V7 Motorheadの主要4種類を比較し、その違いを明らかにしてみました。違いさえわかれば、出費を抑えて自分のニーズに合ったモデルを納得して買うことができるはず。ぜひ掃除機選びの参考にしてみてください!

 

【関連記事】

NEW! 2018年4月20日更新 ダイソン最新コードレス「V10」どこが進化した? 使い倒したライターが「圧倒的に快適」と語る意外なメリット

NEW! 2018年3月30日更新 「思い出すと、温かい気持ちに…」ダイソン創業者、日本への愛と最新モデル「Dyson Cyclone V10」を語る

ここまで吸うか…? 最上位コードレス「ダイソンV8」で編集部をお掃除したら、怖いくらいの「取れ高」が!

【コードレス掃除機比較】カーペットの吸引力テストでガチすぎる結果が…最優秀は「ダイソンではない」あの海外モデル!

【超濃厚レビュー】ダイソンの新スティック掃除機「Dyson V8 Fluffy」に感動! 「実際どうなの?」という疑問&使い勝手を全解説

 

 

【今回比較する4モデルはコチラ】

その1

新モーター搭載&最長約60分の運転時間を実現した最新モデル

Dyson Cyclone V10 Fluffy

↑画像クリックで最新の楽天市場の価格情報サイトにジャンプします(以下同)

2018年3月発売の新モデル。ダイソン史上、最小・最軽量でもっともパワフルな「ダイソン デジタルモーター V10」を採用しています。14個のサイクロンを本体の周りに同心円状に配置することで、空気がより効率的にサイクロンを通過するようになりました。バッテリーは6セルから7セルに増え、最長約60分の運転時間を実現しています。

 

その2

最長40分運転できる2016年発売のハイスペックモデル

Dyson V8 Fluffy

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2016年発売のハイスペックモデル。「ダイソン デジタルモーター V8」を搭載し、従来モデルの「V6」シリーズと比べて15%向上したパワフルな吸引力が特徴です。また、運転時間も最長30分の「V7」シリーズと比べて10分間長く、最長約40分の運転が可能です。「V10」発売に伴い、パイプのカラーをオレンジからパープルに変更。

 

その3

2017年に発売された「いいとこ取り」の中位モデル

Dyson V7 Fluffy

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2017年発売のスタンダードモデル。エントリーモデルの「V6」シリーズとハイエンドモデル「V8」シリーズのいいとこどりを実現し、「V8」シリーズに劣らない機能性を備えつつも価格を手ごろに抑えています。「ソフトローラークリーナーヘッド」を搭載し、床面を傷つけずホコリとゴミを効率的に取り除きます。

 

その4

カーペットのゴミをパワフルに掻き取るダイレクトドライブクリーナーヘッド搭載機

Dyson V7 Motorhead

↑画像クリックで最新の楽天市場の価格情報サイトにジャンプします

「ダイソン デジタルモーター V6」をベースにエネルギー効率を改良した「ダイソン デジタルモーター V7」を搭載したモデル。「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」を採用し、硬いナイロンブラシがカーペットに入り込んだホコリやゴミを掻き取ります。付属オプションは「コンビネーションノズル」と「隙間ノズル」のみのシンプルな構成で、そのぶん値段が抑えられています。

↑今回比較する4モデルの発売年月と実売価格(※実売価格は編集部調べ)。最上位モデルのDyson Cyclone V10 Fluffyに比べると、Dyson V8 Fluffyは1万800円、Dyson V7 Fluffyは1万6200円、Dyson V7 Motorheadは2万5920円安くなっています

 

【モーター・サイクロンの違い】

「V10」は従来モデルよりモーターの回転数がアップし、よりパワフルに

2016年登場の「ダイソン デジタルモーターV8」は前モデルの「ダイソン デジタルモーター V6」を改良したもの。出力は350Wから425Wへアップし、最大吸引力も100AWから115AWへと約15%向上しています。また、2017年には「ダイソン デジタルモーター V6」をベースにエネルギー効率をアップさせた「ダイソン デジタルモーター V7」も登場しました。

 

これらはすべて毎分11万回転ですが、「V10」シリーズに搭載された「ダイソン デジタルモーター V10」は、「ダイソン デジタルモーター V8」よりも軽量・小型ながら毎分最大12万5000回転と回転数がアップ。1600℃の高温で硬化させたセラミック素材を採用することで、スチールの3倍の硬度をもちながら密度を半分に。さらに、インペラー(羽根車)をモーターの前部から後部へ移したことで、引き込まれた冷風がモーターの温度を下げて高回転を実現。回転数が上がったことで、「V8」シリーズよりもパワフルな吸引力を実現しています。

↑ダイソン デジタルモーター V10

 

また、「V10」シリーズでは14個のサイクロンが本体の周りに同心円状に配置され、発生する7万9000G以上の遠心力によって、さらに効率的にゴミやホコリを空気から分離できるようになりました。

 

【構造とゴミ捨ての違い】

「V10」は直線的な配置でゴミ捨てもしやすくなった

「V8」シリーズまではクリアビンがパイプに対して垂直に配置されていたことで、空気の流れが直線的ではありませんでした。最新の「V10」シリーズはサイクロンとクリアビンを従来から90°回転させ、ヘッド、パイプ、モーター、排気までが一直線となる構造を実現。これによって空気がスムーズに流れ、吸引力が向上しています。

↑左が従来モデルのDyson V8 Fluffyで右が最新モデルのDyson Cyclone V10 Fluffy。クリアビンの向きの違いに注目

 

↑上が「V8」で下が「V10」。「V8」は空気の流路に曲線がありますが、「V10」の流路は直線的で効率的です

 

また、構造の改良にともなって、ゴミ捨ての方法も変わりました。「V8」までのシリーズは、掃除機を手首で支えながら横に持ち、レバーを引き上げてクリアビンにたまったゴミを下に落とす方式でした。一方、「V10」シリーズはクリアビンが90°回転して配置されているため、ゴミをワンタッチで捨てやすくなり、ゴミ箱の奥にクリアビンを差し入れやすくなっています。

↑「V8」までのゴミ捨て。レバーを上に引き上げると、クリアビンの底が開き、シュラウド(中央の網状の部分)のゴミをスクレイパー(赤い部分のへら)がこそげ落としてくれます

 

↑「V10」のゴミ捨て。ハンドルを向ける方向とレバーを下げる方向が同じなので、力を入れやすいです。スクレイパーがシュラウドのゴミをこそげ落とすのは「V8」と同じ

 

【ヘッドの違い】

「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」はカーペットで力を発揮

ダイソンのコードレススティック掃除機は基本的に、モーターの違いとヘッドの違いがモデル名称となっています。名称に「Fluffy」とつくモデルは、柔らかいナイロンフェルト素材で覆われたローラーを採用した「ソフトローラークリーナーヘッド」を採用。ローラーが床面との密閉性を保ちながら、大きなゴミも小さなゴミも巻き込んで捕らえます。また、髪の毛やペットの毛がローラーに絡みにくいのもメリット。どちらかといえば、カーペットよりフローリングの掃除を得意としています。

↑こちらがソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトで覆われた赤と青の部分は、大きなゴミを捕らえるのに役立ちます。赤と青の地の継ぎ目にある黒い帯状の部分は、カーボンファイバーブラシ。こちらは微細なゴミを除去する役割があります

 

一方、「V7 Motorhead」に搭載されている「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は、ソフトローラークリーナーヘッド開発以前から採用されている従来型のヘッド。カーボンファイバーとナイロン素材の2種類のブラシが回転し、ゴミをかき出します。髪の毛などはブラシに絡みやすいですが、カーペットの掃除には強力なパワーを発揮します(フローリングにも対応)。

↑こちらがダイレクトドライブクリーナーヘッド 。クリーナーヘッド内部にパワフルなモーターを搭載。 硬いナイロンブラシが、カーペットに入り込んだホコリやペットの毛までもかき取るとともに、静電気の発生を抑えるソフトなカーボンファイバーブラシが微細なホコリやペットの毛までもかき取ります

 

【LED表示の違い】

「V8」と「V10」はバッテリー残量を3段階で表示

「V8」シリーズにはハンドル底部にLED表示が装備され、バッテリー残量が3段階で表示されます。さらに「V10」シリーズにはバッテリー残量以外に、「詰まり表示」やフィルターユニットの洗浄を促すランプ表示なども新たに追加されました。

↑左が3段階でバッテリー残量を表示する「V8」のLED表示で、右が「V10」の表示。「V10」は、バッテリー残量(写真右)、パイプ詰まり(写真中央)、フィルター関連の表示を行います(写真左・消灯中)

 

また、「V10」シリーズのハンドル底部にはゴムグリップが新たに採用され、壁に立てかけておく際に便利になりました。

↑「V10」に採用されたハンドル底部のゴムグリップ。これがあるおかげで、壁に立てかけたときの安定感が違う!

 

【運転時間・充電時間の違い】

「V10」は「V7」と同じ充電時間で、2倍の運転時間を誇る

運転時間は「V7」シリーズが最長30分(モーター駆動のヘッド使用時は約20分間)、「V8」シリーズが最長40分(モーター駆動のヘッド使用時は最長30分)だったのに対し、「V10」シリーズでは最長60分(ソフトローラークリーナーヘッド使用時は最長40分)と長時間の運転が可能になりました。

 

充電時間は「V7」シリーズが約3.5時間、「V8」シリーズが約5時間、「V10」シリーズが約3.5時間となっていて、「V10」シリーズの充電効率の良さが目立ちます。

 

また、運転モードは「V7」「V8」シリーズは「強/通常」の2モードでしたが、「V10」シリーズでは「強/パワー2/パワー1」の3モードに増え、フローリングやふとんなど、掃除する場所に応じて調整できるようになっています。なお、運転音は「V8」の場合、従来モデル「V6」の半分に抑制されており、ダイソンの課題とされていた運転音の問題も克服しています。

↑「V10」は3段階でパワーの切り替えが可能です

 

【付属品の違い】

「Dyson V7 Motorhead」は付属品を省略して価格を抑えた

「Dyson V7 Motorhead」の付属品は「コンビネーションノズル」「隙間ノズル」「収納用ブラケット」のみ。ほかのモデルには付属している「ミニ モーターヘッド」と「ミニ ソフトブラシ」が省かれている分、価格が抑えられています。

↑左からミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、ミニソフトブラシ

 

↑「V8」に「ミニ モータヘッド」を装着したところ。ふとんやイス、ソファなどの掃除に便利です

 

収納用ブラケットは、壁などにネジ止めし、そこに掃除機本体をセットすることで収納と充電を同時にできるもの。各機種に標準で付属しています。

↑「V10」の↑収納用ブラケット。透明の台座と本体が上部だけで接合され、可動するようになりました

 

【サイズ・質量の違い】

「V10」がもっとも大きく、「V8」がもっとも重い

ダイソンのコードレスは、バッテリーなどのパーツが手元に集中しているため、重く感じることはありますが、操作するうえでは問題ありません。一番小さく軽量なのは重さ2.40kg、長さ1198mmの「V7 Motorhead」です。一方、今回の4つのモデルのなかで、もっとも重いのは「V8 Fluffy」で2.61kg。「V10 Fluffy」は性能は上がっていますが質量は2.58kgと、「V8 Fluffy」よりもわずかに軽量化が図られています。

 

【結論】

性能ではV10が抜けているが、軽量なV7も狙い目

「Dyson Cyclone V10 Fluffy」は最大使用時間が約60分と長く、最新モーター搭載で吸引力も向上。ゴミ捨ての機構も改良され、性能、使いやすさとも頭ひとつ抜けている印象です。V8との差は1万800円なので、V8を選ぶなら、少し頑張ってV10を選ぶのがオススメ。ただし、V10、V8とも、本体質量がV7に比べて重くなっているので、その重さが許容できるか否か、店頭で試してみるのが得策です。

 

なお、V8の運転時間は最長約40分ですが、トリガースイッチ(※)を切っている時間もあるので、40分という表示以上の時間を運転できる印象。1軒家を隅々まで掃除するならV8以上がオススメですが、夫婦世帯や一人暮らしならV7シリーズでも十分です。フローリング中心の家に住み、本体の重さと価格を抑えたい人にはDyson V7 Fluffy、カーペット中心の部屋に住み、軽いモデルを気軽に使いたい人はDyson V7 Motorheadがぴったり。どのモデルも基本性能は十分なので、自分がどこまで望むのか、じっくり検討して最適なパートナーを決めてください。

※トリガースイッチ……ダイソンのコードレスに採用されているスイッチ。指で引いている間だけONになります

楽天市場でのダイソンの最新価格情報は以下をチェック!

Dyson Cyclone V10 Fluffy

Dyson V8 Fluffy

Dyson V7 Fluffy

Dyson V7 Motorhead

 

【こちらもチェック!】

「V10」シリーズ4種類の違いは「付属ヘッド」と「付属品」の違い

「V10」シリーズには4種のモデルが用意されていますが、違いがわからないという人も多いはず。実は、モーターや運転時間などの性能はどれも同じですが、付属ヘッドと付属品に違いがあります。「V10 Fluffy」はもっとも付属品が少なく、「ミニ モーターヘッド」「コンビネーションノズル」「隙間ノズル」「ミニ ソフトブラシ」「収納用ブラケット」の5点。

 

「V10 Animal+」と「V10 Fluffy+」は付属品の内容は同じですが、ヘッドが「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」か「ソフトローラークリーナーヘッド」かで区別されています。また、両者にはフトンツールと延長ホース、高所を掃除するためのアップトップアダプターが付属していますが、「ミニ ソフトブラシ」が付属していません。

 

「V10 Absolutepro」はいわば「全部入り」。2種類のヘッドと8種類の付属品のすべてが揃っています。「V10」の性能を味わい尽くすなら、Absoluteproを選びましょう。

↑左からV10 Fluffy、V10 Animal+、V10 Fluffy+、V10 Absolutepro。V10 Absoluteproのみ、2種類のヘッドが付属しています

 

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Dyson Cyclone V10 Fluffy

Dyson Cyclone V10 Animal+

Dyson Cyclone V10 Fluffy+

Dyson Cyclone V10 Absolutepro

 

協力:楽天市場

 

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2017年7月11日更新記事

ダイソンのコードレススティック掃除機に興味はあるけれど、複数のモデルがあってその違いがよくわからない……という人も多いはず。そして、各モデルには価格の差がありますが、その差はいったいどこから来ているのでしょうか? というわけで今回はDyson V8 Fluffy、Dyson V7 Fluffy、Dyson V6 Siimの主要3種類を比較し、その違いを明らかにしてみました。違いさえわかれば、出費を抑えて自分のニーズに合ったモデルを納得して買うことができるはず。ぜひ掃除機選びの参考にしてみてください!

 

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【今回比較する3モデルはコチラ】

その1

パワフルな吸引力と長時間稼動が魅力のハイエンドモデル

Dyson V8 Fluffy(ダイソン ブイエイト フラフィ)

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画像クリックで楽天の販売サイトにジャンプします

2016年に発売された現行の最新シリーズの基本モデル。小型ながら高性能の「ダイソンデジタルモーターV8」を搭載しています。前シリーズ「V6」と比べて15%向上したパワフルな吸引力が、最長40分間持続するようになりました。運転音も大幅に改善(50%低減)しています。

 

その2

「いいとこ取り」を実現した新発売の中位モデル

Dyson V7 Fluffy(ダイソン ブイセブン フラフィ)

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画像クリックで楽天の販売サイトにジャンプします

2017年発売の新モデル。エントリーモデルの「V6」とハイエンドモデル「V8」のいいとこどりを実現し、V8に劣らない機能性を備えつつも価格を手頃に抑えています。ソフトローラークリーナーヘッドを搭載し、床面を傷つけずホコリとゴミを効率的に取り除きます。

 

その3

シンプルな構成のモーターヘッド搭載タイプ

Dyson V6 Slim(ダイソン ブイシックス スリム)

20170710-s3-1

画像クリックで楽天の販売サイトにジャンプします

2017年発売のV6シリーズの新モデルで、モーターヘッド搭載タイプ。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットから効率よくゴミをかき出します。従来シリーズに付属していた布団用のミニモーターヘッドを省略し、構成がシンプルになっています。

↑今回比較する3モデルの発売年月と実売価格。最新のDyson V8 FluffyはDyson V6 Motorheadと比べて2万円超の価格差があります
↑今回比較する3モデルの発売年月と実売価格。V7 FluffyとV6 Slimは2017年発売の最新機種です。価格では、V6 SlimとV7 Fluffyは9050円、V7 FluffyとV8 Fluffyは1万1470円の差があります

 

【ヘッドの違い】

上位2機種は床掃除に威力を発揮するソフトローラーを採用

20170710-s1-23head

ダイソンのコードレススティック掃除機は、基本的にヘッドの違いがモデルの特徴になっています。「ソフトローラークリーナーヘッド」は、柔らかいナイロンフェルト素材で覆われたローラーで、V7 FluffyとV8 Fluffyが採用。一般的なヘッドが弾きがちな大きなゴミも床面との密閉性を保ちながら巻き込むため、一度で大きなゴミも小さなゴミも取ることができます。また、髪の毛やペットの毛が絡みにくいのもポイント。どちらかといえば、カーペットよりフローリングの掃除を得意としています。

↑こちらがソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトで覆われた部分は、大きなゴミを捕らえるのに役立ちます。赤と青の地の継ぎ目にある黒い帯状の部分は、カーボンファイバーブラシ。こちらは微細なゴミを除去する役割があります

 

一方、V6 Slimに搭載されている「モーターヘッド」はソフトローラークリーナーヘッド開発以前から採用されている従来型のヘッド。カーボンファイバーとナイロン素材の2種類のブラシが回転し、ゴミをかき出します。髪の毛などはブラシに絡みやすいですが、カーペットの掃除には強力なパワーを発揮します。

↑カーボンファイバーブラシとナイロン素材のブラシを搭載しています。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットやラグから効率よくゴミを掻き出します。
↑こちらがモーターヘッド。カーボンファイバーブラシとナイロン素材のブラシを搭載しています。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットやラグから効率よくゴミを掻き出します

 

【モーターの違い】

V8は出力が従来比で15%アップした最新モーターを搭載

20170710-s1-23motor_R

「ダイソンデジタルモーターV6」は、毎分11万回の回転を実現。4極磁石を搭載することで、前モデルの「V2」よりも1.5倍のパワーを生み出すことに成功しました。その「ダイソンデジタルモーターV6」をさらに進化させたのが、2016年登場の「ダイソンデジタルモーターV8」。出力は350Wから425Wへアップし、最大吸引力も100AWから115AWへと約15%も向上しています。

 

また、2017年5月にはV6を改良し、エネルギー効率をアップさせた「ダイソンデジタルモーターV7」搭載機も登場しました。

↑
↑ダイソンデジタルモーターV8

 

【運転音の違い】

V8、V7はV6と比べて運転音を大幅に低減

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V8 Fluffy、V7 FluffyはV6 Slimと比べて運転音の大幅な低減に成功。モーターまわりの空気の経路を調整して乱流を減らし、振動を吸収する素材を採用するなどして、性能を落とすことなく、運転音を従来比で50%削減しました。運転音が気になるという人は、V8 Fluffy、V7 Fluffyを選ぶのがオススメです。

 

【ダストボックスの違い】

V8、V7はゴミをこそげ取るスクレイパーを搭載

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V8 Fluffyでは、ゴミ捨ての機構が刷新され、さらに使いやすくなりました。ゴム製のスクレイパーが搭載され、ゴミを溜めるクリアビンを空にするときに、同時にシュラウド(サイクロン機構下部の網目部分)に付着したゴミをこそぎ落としてくれます。これによって、シュラウドに詰まったゴミやホコリを手で落とす手間が不要になりました。新製品のV7 FluffyもV8 Fluffyのシステムを踏襲しています。

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↑V7 Fluffyのダストボックス部。V8 Fluffyと同様、上部のレバーを引くと、シュラウドがせり上がり、ゴミが自然に下に落ちます。その際、赤いスクレイパーがシュラウド周辺にまとわりついたゴミをこそぎ落とします

 

↑V6シリーズのダストボックス部。赤いレバーを引くと、クリアビンの底が開くだけ
↑V6シリーズのダストボックス部。赤いレバーを引くと、クリアビンの底が開くだけ

 

【使用時間・充電時間の違い】

上位に行くにしたがって10分ずつ運転時間が増える

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V8 Fluffyには、V6 Slimよりエネルギー密度が高いリチウムイオンバッテリーが採用されています。これによりパワフルな吸引力を維持したまま、V6に比べて2倍の運転時間(最長40分間)を実現しています。これは日本の家庭で行われている1回の掃除に充分な運転時間になっています。中間モデルにあたるV7 Fluffyは運転時間もやはり中間で、V8 Fluffyより10分短く、V6 Slimより10分長い約30分間となっています。

 

ただし、V8は運転時間に比例して充電時間はやや長め。V6、V7が充電時間約3時間半なのに対し、V8は約5時間となっています。

 

【付属品の違い】

V7以上は布団用のツールが付き、V8は高所用のツールが付属

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V8 Fluffyのみ、手が届きにくい高所の掃除に便利なアップトップアダプターを用意。また、V8 Fluffy、V7 Fluffyにはマットレスなどに使えるミニ モーターヘッドが付属していますが、V6 Slimではこれを省略しています。

↑ミニモーターヘッドはソファやマットレス、クルマの中などの掃除に最適
↑V8 Fluffy、V7 Fluffyに付属するミニモーターヘッドはソファやマットレス、クルマの中などの掃除に最適

 

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↑3種類すべてに付属する収納用ブラケット(写真)。壁や棚などに固定することで、充電しながらスッキリと収納できます

 

【サイズ・質量の違い】

軽さ重視ならV6を選ぶのもオススメ

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意外に見落とされがちな重要ポイントが重さ(質量)。 V6 Slimと比べると、V8 Fluffyは約500gも重くなっています。手元に重心が来る設計なので、それほど掃除中に重さを感じることはありませんが、やはり移動などを考えると、本体が軽いに越したことはありません。特に非力な女性や高齢者は、V6 Slimを検討するのも良さそうです。また、上のクラスになるほど、サイズが大きくなっているのも特徴。V7 Fluffyは性能や価格と同様、質量も3者のほぼ中間です。

 

【結論】

スペック重視ならV8だがV6にも十分な魅力あり

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V8 Fluffyは最大使用時間が約40分と長いうえ、最新モーター搭載で吸引力も向上し、スペックでは頭ひとつ抜けている印象。ソフトローラークリーナーヘッドの搭載により、フローリングの掃除を得意としています。ただし、スペックが向上したぶん本体質量も重くなっているので、その重さが許容できるかどうか、店頭で試してみるのが得策。以上を踏まえると、V8はフローリングの部屋が多い広い家を、一気に掃除したい人にオススメです。

 

V8 Fluffyほどの性能は必要ないものの、それなりの使用時間を確保しつつ、運転音を抑えたいという人にはV7 Fluffyがオススメ。V8 Fluffyに比べて運転時間が10分短いのを除けば、V8 Fluffyの機能をほぼ網羅しているのが特徴です。一方、ダイソンの吸引力は魅力ながら、本体の重さと価格を抑えたいという人、カーペットの掃除がメインという人にはV6 Slimがぴったりです。とはいえ、V6 Slimにプラス約9000円で、機能性が一気にハネ上がるV7 Fluffyが手に入るわけですので、長く使うことを考えたら多少ムリをするのもアリ。上記の結果を参考に、集じん力に優れたダイソン機、ぜひ導入を検討してみてください。

 

【ダイソンのコードレス掃除機の使用レポート記事はコチラ】

NEW! 2018年4月20日更新 ダイソン最新コードレス「V10」どこが進化した? 使い倒したライターが「圧倒的に快適」と語る意外なメリット

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ここまで吸うか…? 最上位コードレス「ダイソンV8」で編集部をお掃除したら、怖いくらいの「取れ高」が!

「文句なしのコスパ」「こっちで十分」と家電ライター大絶賛! ダイソン最新コードレス「Dyson V7 Fluffy」使用レポート

 

【そのほかの注目モデル】

ヘッドにモーターを搭載しペットの毛をパワフルにかき取る

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画像クリックで楽天の販売サイトにジャンプします

Dyson V7 Animalpro(ダイソン ブイセブン アニマルプロ)

実売価格6万1750円

「ダイソンデジタルモーターV7」を搭載したダイレクトドライブクリーナーヘッド搭載モデル。ナイロンブラシとカーボンファイバーブラシの2種構成はモーターヘッドと同様ですが、クリーナーヘッド内部にパワフルなモーターを搭載し、ペットの毛もしっかりかき取ります。

 

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以下、2017年4月4日公開記事 ※生産終了のモデルあり。在庫限りの製品、中古製品を検討する際にご参照ください

ダイソンのコードレススティック掃除機に興味はあるけれど、複数のモデルがあってその違いがよくわからない……という人も多いはず。そして、各モデルには値段の差がありますが、その差はいったいどこから来ているのでしょうか? というわけで今回はDyson V8 Fluffy、Dyson V6 Fluffy、Dyson V6 Motorheadの人気の3種類を比較し、その違いを明らかにしてみました。違いさえわかれば、値段を抑えて自分のニーズに合ったモデルを納得して買うことができるはず。ぜひ新生活の掃除機選びの参考にしてみてください!

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【今回比較する3モデルはコチラ】

その1

パワフルな吸引力と長時間稼動が魅力の最新モデル

Dyson V8 Fluffy(ダイソン ブイエイト フラフィ)

20170404-s2 (1)

2016年に発売された現行の最新シリーズの基本モデル。小型ながら高性能の「ダイソンデジタルモーターV8」を搭載しています。前シリーズ「V6」と比べて15%向上したパワフルな吸引力が、最長40分間持続するようになりました。運転音も大幅に改善(50%低減)しています。

 

その2

2015年発売のソフトローラークリーナーヘッド搭載モデル

Dyson V6 Fluffy(ダイソン ブイシックス フラフィ)

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2015年発売の「V6」シリーズ。ポストモーターフィルターなどにより微細な粒子を99.97%以上捕らえます。ソフトローラークリーナーヘッドを搭載しており、ナイロンフェルト素材で覆われた柔らかいローラーが、床面を傷つけずホコリとゴミを効率的に取り除きます。

 

その3

カーペットから効率よくゴミをかき出す2015年発売モデル

Dyson V6 Motorhead(ダイソン ブイシックス モーターヘッド)

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2015年に発売された「V6」シリーズのモーターヘッド搭載モデル。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットから効率よくゴミをかき出します。なお、今回紹介する3モデルは、すべてミニモーターヘッドが付属し、ふとんクリーナーとしても使えます。

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↑今回比較する3モデルの発売年月と実売価格。最新のDyson V8 FluffyはDyson V6 Motorheadと比べて2万円超の価格差があります

 

【ヘッドの違い】

モーターヘッドはカーペットで力を発揮

↑ヘッドの違い

ダイソンのコードレススティック掃除機は、基本的にヘッドの違いがモデルの特徴になっています。「ソフトローラークリーナーヘッド」は、柔らかいナイロンフェルト素材で覆われたローラーが特徴。一般的なヘッドが弾きがちな大きなゴミも床面との密閉性を保ちながら巻き込むため、一度で大きなゴミも小さなゴミも取ることができます。また、髪の毛やペットの毛が絡みにくいのもポイント。どちらかといえば、カーペットよりフローリングの掃除を得意としています。

↑こちらがソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトで覆われた部分は、大きなゴミを捕らえるのに役立ちます。赤と青の地の継ぎ目にある黒い帯状の部分は、カーボンファイバーブラシ。こちらは微細なゴミを除去する役割があります

 

一方、モーターヘッドはソフトローラークリーナーヘッド開発以前から採用されている従来型のヘッド。カーボンファイバーとナイロン素材の2種類のブラシが回転し、ゴミをかき出します。髪の毛などはブラシに絡みやすいですが、カーペットの掃除には強力なパワーを発揮します。

↑カーボンファイバーブラシとナイロン素材のブラシを搭載しています。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットやラグから効率よくゴミを掻き出します。
↑こちらがモーターヘッド。静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除き、硬いナイロンブラシがカーペットやラグから効率よくゴミを掻き出します

 

【モーターの違い】

V8は出力が従来比で15%アップした最新モーターを搭載

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ダイソンデジタルモーターV6は、毎分11万回の回転を実現。4極磁石を搭載することで、前モデルの「V2」よりも1.5倍のパワーを生み出すことに成功しました。そのダイソンデジタルモーターV6をさらに進化させたのが、2016年登場のダイソンデジタルモーターV8。出力は350Wから425Wへアップ、最大吸引力も100AWから115AWへと約15%も向上しています。

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↑ダイソンデジタルモーターV8

 

【ダストボックスの違い】

V8はゴミをこそげ取るスクレイパーを搭載

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V8シリーズでは、ゴミ捨ての機構が刷新され、さらに使いやすくなりました。ゴム製のスクレイパーが搭載され、ゴミを溜めるクリアビンを空にするときに、同時にシュラウド(サイクロン機構下部の網目部分)に付着したゴミをこそぎ落としてくれます。これによって、シュラウドに詰まったゴミやホコリを手で落とす手間が不要になりました。

 

シュラウドには、滑らかな表面の化学エッチング加工ステンレススチールが採用され、また、クリアビンの容量もV6シリーズより大きくなっています。

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↑V8シリーズのダストボックス部。上部のレバーを引くと、シュラウドがせり上がり、ゴミが自然に下に落ちます。その際、赤いスクレイパーがシュラウド周辺にまとわりついたゴミをこそぎ落とします

 

↑V6シリーズのダストボックス部。赤いレバーを引くと、クリアビンの底が開くだけ
↑V6シリーズのダストボックス部。赤いレバーを引くと、クリアビンの底が開くだけ

 

【使用時間・充電時間の違い】

V8は使用時間が2倍で充電時間が長い

20170404-s2 (10)

V8シリーズには、V6シリーズよりエネルギー密度が高いリチウムイオンバッテリーが採用されています。これによりパワフルな吸引力を維持したまま、V6シリーズに比べて2倍の運転時間(最長40分間)を実現しています。これは日本の家庭で行われている1回の掃除に充分な運転時間になっています。

 

ただ、長時間運転に比例して充電時間はやや長め。V6シリーズが約3時間半なのに対し、V8シリーズは約5時間となっています。

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↑直接プラグを本体に挿し込んで充電できるほか、付属の収納用ブラケット(写真)を利用して充電できます

 

【サイズ・質量の違い】

軽さ重視ならV6を選ぶのもオススメ

20170404-s2 (11)

意外に見落とされがちな重要ポイントが重さ(質量)。 V6 Motorheadと比べると、V8 Fluffyは約500gも重くなっています。手元に重心が来る設計なので、それほど掃除中に重さを感じることはありませんが、やはり移動などを考えると、本体が軽いに越したことはありません。特に非力な女性や高齢者は、V6シリーズを検討するのも良さそうです。また、上のクラスになるほど、サイズが大きくなっているのも特徴。

 

【結論】

スペック重視ならV8だがV6シリーズにも十分な魅力あり

Dyson V8 Fluffyは最大使用時間が約40分と長いうえ、最新モーター搭載で吸引力も向上しており、スペックでは頭ひとつ抜けている印象。ソフトローラークリーナーヘッド搭載により、フローリングの掃除を得意分野としています。表にはありませんが、騒音も他モデルに比べて50%低減しているのもポイント。ただし、スペックが向上したぶんだけ本体質量も重くなっているので、その重さが許容できるか否か、店頭で試してみるのが得策です。以上を踏まえると、Dyson V8 Fluffyはフローリングの部屋が多い広い家を、一気に掃除したい人にオススメです。

 

また、フローリング中心の家に住み、V8 Fluffyほどのパワーが不要で、本体の重さと価格を抑えたい人にはDyson V6 Fluffyがオススメ。カーペット中心の部屋に住み、軽いモデルを気軽に使いたい人はDyson V6 Motorheadがぴったりです。どのモデルもそれぞれ十分な魅力を持っているので、新生活の新たなパートナーとして検討してみてください。

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【そのほかの注目モデル】

ヘッドにモーターを搭載しペットの毛をパワフルにかき取る

Dyson V8 Animalpro(ダイソン ブイエイト アニマルプロ)

実売価格6万1820円

20170404-s2 (5)

「V8」シリーズのダイレクトドライブクリーナーヘッド搭載モデル。ナイロンブラシとカーボンファイバーブラシの2種構成はモーターヘッドと同様ですが、クリーナーヘッド内部にパワフルなモーターを搭載し、パワーが40%以上向上。ペットの毛もしっかりかき取ります。

 

高い吸引力を保ちつつ付属品を省略して手ごろな価格に

Dyson V6(ダイソン ブイシックス)

実売価格3万7440円

20170404-s2 (4)

モーターヘッドを搭載した「V6」シリーズの基本モデル。ふとんに使えるミニモーターヘッドや壁に掛ける収納用ブラケットなどが省かれているため、手ごろな価格となっています。

 

人気No.1! ダイソンの新しい空気清浄タワーファンは空気の汚れ“まる視え”

家電大賞2017 空気清浄機部門で1位を獲得したダイソンの空気清浄機に、待望の新モデルが登場。汚れの検知・清浄・循環の性能がさらに向上した。その実力と使用感をいち早くレポートする。

 

空気の汚れの「視える化」で清浄効果をリアルに体感

このDyson Pure Coolは、空気清浄機能が絶大。なかでも便利に感じたのは、センサーで検知した空気の状態を本体のディスプレイに表示できることだ。この機能は実際に使ってみると非常に安心感あり。PM10とPM2.5は1㎥ごとの量をμg表示。数値は数秒ごとに変化して、空気がきれいになるのが実感できた。ちなみに、高性能フィルターのおかげか、ネコのトイレのニオイも気にならなくなった!

 

また、最大350°の首振り機能も◎。部屋のどこに置いても部屋中の空気をかき回せ、サーキュレーターとしても大活躍だった。ディフューズドモードも超便利。ボタンひとつで風を身体に直接当てずに空気清浄できてうれしい!

 

 

Dyson Pure Cool 空気清浄ファンは空気清浄に不可欠な「3つの性能」が進化していた!!

効率的な空気清浄には汚れの検知、フィルターによる高度な清浄、部屋中の空気を循環する気流が不可欠。最新モデルでは、これら3大要素が進化しているのがわかる!!

 

【01:検知】

インテリジェントセンサーで汚染物質を細かく検知。フルカラーLCDディスプレイで瞬時にレポート

↑インテリジェントセンサー搭載。PM10(花粉、アレル物質)やPM2.5、VOC(揮発性有機化合物)やNO2(二酸化窒素)を物質別に検知する

 

↑検知した空気の状態はフルカラー液晶画面に瞬時に表示。総合的な空気の状況のほか、汚染物質ごとの量や室温・湿度も表示できる

 

 

【02:清浄】

活性炭フィルター × グラスHEPAフィルターでPM0.1レベルの微粒子も99.95%除去

高密度のグラスHEPAフィルターでPM0.1レベルの微細粒子を99.95%除去。さらに活性炭フィルターの活性炭を従来比3倍に増量し、ニオイや有害ガスもよりパワフルに捕集・除去(※1)可能に。

 

↑9mのHEPAマイクログラスファイバーをプリーツ状に200回以上折った高密度なHEPAフィルターを採用。超微細な粒子まで確実にキャッチする

 

スマホアプリもアップグレード

Dyson LinkアプリがVer 4.1に。室内の空気清浄の履歴を汚染物

 

ディフューズドモードも搭載

送風を後方に限定するディフューズドモードを新搭載。風に当たることなく空気清浄でき、より快適に通年利用できるようになった。

 

 

【03:循環】

吸気量がアップ! 首振り角度は350°で部屋の隅々まできれいな空気を送り届ける

周りの空気を巻き込むエアマルチプライアー技術で大風量を実現。吸気量が増量し、より素早い空気清浄を行う。最大350°の首振り機能で、室内の空気をパワフルに循環。

↑空気を遠くまで送り届ける送風技術と最大350°の首振りで、清浄な空気が部屋の隅々まで到達。同時に、汚染された空気も確実に本体内に取り込む!

 

 

Dyson Pure Cool
空気清浄タワーファン
オープン価格

空気清浄機と扇風機の2 in 1タイプ。吸気量が従来モデルからアップし、アレル物質から有害ガスまで徹底捕集(※1)。新搭載の350°首振り機能で、部屋の隅々まできれいな空気を循環させることが可能だ。センサーで検知した汚染物質の量は、本体のディスプレイで“視える化”されて安心。

SPEC●空気清浄能力 適用床面積:12畳(30分)/34畳(60分)●フィルター:360°グラスHEPAフィルター+活性炭フィルター●風力切替:10段階●首振り角度:45°/90°/180°/350°●サイズ/質量:φ223×H1054㎜/5.06㎏

 

 

【私が使ってみました!】

家電ライター・平島憲一郎

空調家電をはじめ生活家電全般の記事を数多く担当。自宅でネコとともに暮らしている。

 

 

【家電大賞2017 受賞モデル】

Dyson Pure Hot + Cool Link 空気清浄機能付ファンヒーター
オープン価格

空気清浄機に暖房・涼風運転機能を搭載した3 in 1モデル

ファンヒーター、扇風機の機能を搭載し、3Wayで使える空気清浄機。高性能フィルターでPM0.1を99.95%取り除く。室内・屋外の空気の状況をスマホアプリで確認することも可能だ。

SPEC●空気清浄能力 適用床面積:8畳(30分)/23畳(60分)●暖房能力 適用床面積(※2):コンクリート住宅8畳/4.5畳、木造住宅6畳/3畳●サイズ/質量:φ222×H632㎜/4.01㎏

 

「きれいな空気で暖房や涼風運転できて画期的」(43歳男性・会社員)

「PM0.1まで除去できて安心」(33歳女性・主婦)

↑グラスHEPAフィルターと活性炭フィルターで、花粉やアレル物質、ホルムアルデヒドなどの有害ガスまで除去。清浄な空気を部屋に送り出す

 

「空気の状態をアプリで確認できて◎」(33歳男性・会社員)

↑Dyson Linkアプリで、室内・屋外の空気の状態をモニタリング。リモコン機能により、外出先や本体から離れた場所から遠隔操作することも可能だ

 

 

 

Dyson Pure Cool

空気清浄テーブルファン
オープン価格

空気の汚れのリアルタイム表示や350°首振りなど、タワーファンと同様の機能を搭載した卓上タイプ。タワーファン同様、メンテナンス面もフィルター交換のみで簡単だ。

SPEC●空気清浄能力 適用床面積:12畳(30分)/36畳(60分)●サイズ/質量:W352×H691×D223㎜/4.72㎏

 

 

※1:自社および第三者機関[Fraunhofer(ドイツ)、CHEARI(中国)]が実施した酢酸、アセトアルデヒド、アンモニア((社)日本電機工業会規格(JEM1467))、ホルムアルデヒド、ベンゼン(中国標準規格(GB/ T18801))、NO2(自社規格(DTM-003282)) の測定試験結果(括弧内は準拠した規格を示す)。実際の使用状況により除去率が異なる。前記以外の有害ガスについては確認していない
※2:50㎜断熱材あり/断熱材なしの目安。(社)日本電機工業会(JEMA)の基準に基づき、1畳=1.65㎡として算出

 

 

ダイソン公式ホームページ www.dyson.co.jp

ダイソン最新コードレス「V10」どこが進化した? 使い倒したライターが「圧倒的に快適」と語る意外なメリット

この春、ダイソンからコードレススティック掃除機の待望の新シリーズ、「Dyson Cyclone V10 (ダイソン サイクロン ブイテン )コードレスクリーナー」が発売されました。今度のモデルはモーター、サイクロン、バッテリーという掃除機の中核パーツがすべて進化。集じん性能ではコード式キャニスター掃除機をも凌ぐとダイソン社は豪語しています。さらに「コンセントの抜き差しや収納が面倒なコード式キャニスターはもう必要ない」と宣言し、ダイソン社はキャニスター型掃除機の開発をやめてしまいました。

 

「コード式掃除機に引導を渡した」最新モデルの実力を検証!

↑Dyson Cyclone V10 Fluffyを手にするダイソンの創業者、ジェームズ・ダイソン氏

 

さて、同社に「コード付き掃除機の開発が不要」と決意させる契機となったDyson Cyclone V10 コードレスクリーナー。実際のところ、実力はどれほどのものなのか……? その疑問に答えるべく、今回は同シリーズのスタンダードモデル「Dyson Cyclone V10 Fluffy」(ダイソン サイクロン ブイテン フラフィ・以降V10)の徹底テストを実施。基本の「フローリングの集じん力」「カーペットの集じん力」に加え、「操作性」「ゴミ捨てしやすさ/メンテナンス性」「設置性」「独自機能」「拡張性」で7項目で検証していきたいと思います。

 

【テストする機種はコチラ】

パワーも連続運転時間も向上し、ダイソンの掃除機はネクストレベルへ

ダイソン

Dyson Cyclone V10 Fluffy 

実売価格7万5384円

コード式掃除機を超える集じん性能を実現したコードレススティック掃除機。従来モデル(Dyson V8 Fluffy)のモーターに比べ約半分の質量ながら、毎分最大12万5000回転(V8は11万回転)を誇るダイソン デジタルモーター V10を搭載。サイクロン内に発生する7万9000Gもの遠心力で、微細なゴミまで効率よく分離集じんします。また、モーターの小型化などにより、ヘッドからパイプ、モーター、クリアビンを直線上に配置することが可能になり、ロスが減って吸引力がアップしました。さらに、バッテリーのセルの数が6つから7つに増えたことで最長運転時間もこれまでの40分から60分に延長。ゴミの捨てやすさや収納のしやすさも向上しています。

SPEC●サイクロン技術:Radial Root(ラジアルルート) サイクロンテクノロジー(14気筒)●ノズル:ソフトローラークリーナーヘッド●充電時間:約3.5時間●運転時間:約60分(モード1)、約30分(モード2)、約8分(MAXモード)●サイズ/質量:W250×H1232×D245mm/2.58kg

 

【テストその1 フローリングでの集じん力は?】

フローリングでは弱運転でも十分な集じん力を発揮

集じん力はフローリングとカーペットの2つの場所で検証を行いました。それぞれに、粒ゴミとしてペットのトイレ用砂(おから砂)20g、粉ゴミとして重曹を20gを撒くとともに、長さ5cm×幅1~2mmに切った紙ゴミ1gを幅30cm×長さ70cmの範囲に撒いて1ストロークだけ走行。各ゴミがどれだけ取れたかを視認しました。

 

ちなみに、本機は「パワーモード1(弱モード)」「パワーモード2(通常モード)」「MAXモード(強モード)」の3段階で吸引力を切り替えられます。ダイソンの新製品発表会時に「フローリングはパワーモード1、カーペットはパワーモード2で十分」との説明があったので、今回のテストでもまずはそれに準じてテストしました。

↑30cm×70cmのスペースに3種類のゴミを撒き、前方に1回だけ掃除機を動かして集じん。ヘッドが通った場所と通らなかった場所の差を見せるため、ヘッドの幅より少し広めに撒いています

 

フローリングでの走行では、パワーモード1で猫砂と紙ゴミは完全に集じんできましたが、ヘッドの右端部にわずかに重曹の筋が残りました。また、フローリングの目地の中にもところどころに重曹が残っていました。ちなみに、これをパワーモード2で集じんすると、フローリング上の集じんは完璧でしたが、目地にわずかに重曹が残りました。とはいえ、ネコ砂と紙ゴミの集じんはほぼ完璧。重曹に関しても、通常これだけの粉を掃除することはありませんし、残った重曹もパワーモード1でも2ストロークでキレイに吸引することができました。通常の掃除なら十分すぎる集じん力といえるでしょう。

↑ヘッド右端部にわずかに残る重曹の筋は、ヘッドの走行をアシストする小型車輪付近に位置します。おそらくヘッドの構造上、弱モードだと吸引力が弱くなる場所ができるようです。また、クリーナーヘッドの回転が早くて前方に弾き飛ばされてしまう猫砂もわずかにありました

 

【テストその2 カーペットでの集じん力は?】

紙ゴミがやや残るも、従来モデルより集じん率はアップ

↑毛足が短めの1畳カーペットに、フローリングと同様のゴミを同様の範囲に撒いてテストしました

 

カーペットでの走行では、パワーモード2で猫砂と重曹は集じんできましたが、紙ゴミが少しだけ、カーペットの起毛部分に固まるように残りました。V8で検証したときもそうだったのですが、ダイソン独自のソフトローラークリーナーヘッドでカーペット上を掃除すると、細長い紙くずはローラーヘッドの周りをくるっと周回して前のゴミと固まった状態でカーペットにくっつく場合があるようです。ただ、残った紙くずの量は、従来モデルのDyson V8 Fluffy(以降V8)をテストしたときよりかなり少なくなった印象です。なお、試しにカーペット上をMAXモードで掃除したところ、猫砂と重曹はしっかり集じん。紙くずはわずかに残ったとはいえ、その量はパワーモード2に比べて格段に少なくなりました。

↑紙ゴミがところどころに固まって残っています。カーペットの毛に絡まっているわけではなく、もう一度走行するときれいに集じんしました

 

↑MAXモードで掃除したところ。後方にわずかながら紙ゴミが残っただけで、集じん力は優秀

【テストその3 操作性は?】

前後の動きはスムーズで、軸が安定していて首振りがしやすい

ヘッドの前後の動かしやすさ、左右の首振りのしやすさ、細かく動かせるかなどをチェック。掃除中の手首への負担も検証しました。さらに、パソコン台など高さのない場所の掃除のしやすさも確認しました。

 

ヘッドの前後の移動は、ソフトローラークリーナーヘッドの回転力の助けもあって極めてスムーズ。左右への方向転換も容易でした。ただ、ソフトローラークリーナーヘッド自体は他社モデルと比べると重い部類に入るため、例えばテーブルの足回りなどを細かく掃除するのはやや苦手。ヘッドの幅の広さを活かして、ある程度大きな動きで掃除するのに向いています。また、軽めのカーペットを掃除する際は、ヘッドが生地に密着してやや掃除しにくい点は、従来モデルと同様です。

↑左右の首振りはスムーズ。V8のときよりヘッドの首振りの可動域が広がっている印象です

 

↑テーブルの脚元を掃除しているところ。この位置からヘッドを左右にずらす操作は、やや手首や腕の力が必要になります

 

ダイソン氏から聞いた「方向転換の際はトリガーを切る」という技に目からウロコ

ちなみに、本機はトリガースイッチを採用しており、この特性を利用して手首に負担をかけずに使う方法があります。具体的には、方向転換する際にトリガーを一度切り、方向が定まったら再びトリガーを引くという使い方。単純ですが、こうすることで指に力を込めながら動かす必要がなく、身体ごと方向転換ができるので、手首に余分な負担がかからないというわけです。これは、トリガーを引いた瞬間にモーター回転数がMAXになるからこそ、ストレスなく実行できること。実はこの方法、ダイソンの創業者ジェームス・ダイソン氏に取材した際、ダイソン氏本人から直接教えてもらったもの。実際にやってみると、その快適さに「なるほど、これがダイソンの使い方なのか!」と目からウロコが落ちる思いでした。

 

また、本機から「吸い込み口~サイクロン~クリアビン」の配置が一直線上に変更となり、これが操作性にもいい影響を与えていると感じました。配置が一直線になることで軸に安定感が出て、左右に首を振るときの重心がこれまでより安定している印象です。

↑V8まではハンドルの前にサイクロンとクリアビンがありましたが、V10ではそれがなくなりました。掃除機本体を横に倒す動きも、これまでよりスムーズに感じます

 

また、高さのない場所の掃除についても問題なし。筆者の自宅のパソコンデスクの下は高さが約10.5cm、奥行きが40cmほどありますが、デスクの奥までヘッドがしっかり届いて掃除できました。一方、少し高さのある場所はやはり本体の重みが手首にかかり、軽さを追求したモデルと比べると、ラクラク掃除できる、とまではいきませんでした。その点はアタッチメントを活用すればよさそうです。

↑PCデスクの下も10cm程度の高さがあれば快適に掃除できます

 

また「収納性」の項でも触れますが、新モデルのハンドル下部にゴム製の滑り止めが付いたのもポイント。掃除中に物を動かしたいとき、掃除機を壁や棚の側面に立てかけられるようになったのが便利でした。

 

耳障りな音の成分が抑えられ、運転音はさらに静かになった印象

充電時間はV8の5時間から大幅に短縮され3.5時間に。連続運転時間もV8の最大40分から、V10では最長60分(※)と1.5倍に伸びました。これにより、一般的な戸建て住宅も1回のフル充電で掃除できるとのこと。体力のない筆者の場合は20~30分掃除するのが限界なので、十分な運転時間といえます。

※ソフトローラークリーナーヘッド使用時は最長40分

 

ちなみに「操作性」からは若干外れますが、夜遅くの掃除などのしやすさに関係する「運転音」(静音性)についても触れておきます。ダイソンの掃除機は、集じん性能が高い一方、かつては「音がうるさい」というイメージがありました。これは前機種のV8で大幅に改善されましたが、新モデルではさらに静かになったイメージです。従来モデルのV8で感じた、運転音の中の「耳障りに感じる成分」が減った印象が本機でも感じられました。

 

特に、新モデルでの「パワーモード1」(弱モード)はとても静かで、家族がテレビを見ている中で掃除してもまったく問題なし。「MAXモード」(強モード)はさすがにうるさいですが(それでもV6以前のモデルと比べるとかなり静か)、このモードは「ここぞ!」というときしか使わないので、筆者はそれほど気になりません。ただし、防音性があまり高くない集合住宅に住んでいる場合は、深夜の「MAXモード」での使用は控えたほうがいいかもしれません。

↑本機から運転モードが写真のように3段階で切替られるようになりました。切り替えスイッチは本体上部にあります

 

【テストその4 ゴミ捨てしやすさ/メンテナンス性は?】

パーツの配置が変わったことで「ゴミ捨てが圧倒的に快適」になった

実は筆者が、V10で最も便利なったと感じたのがゴミ捨てです。ダイソンのコードレススティック掃除機はゴミ捨てがワンタッチでできるのがウリで、これまでは片手で掃除機を水平に持ちながら、クリアビン(ダストカップ)の底ぶたをゴミ箱の真上にくるように調整し、もう一方の手で開放レバーを引く必要があり、少なからず腕や手首に負担がかかっていました。一方、新製品のV10ではサイクロンの向きが水平方向になったため、掃除機の向きを真下に向けて、クリアビンをゴミ箱に突っ込んでゴミを捨てする方式になりました。

 

これにより、手首や腕の負担が大幅に減り、まさにワンタッチでゴミ捨て可能に。掃除が終わったらサッとゴミを捨ててすぐ収納、という流れが実にスムーズで、こまめなゴミ捨ても面倒に感じることがなくなりました。また、これまでゴミ捨て時に気になっていたホコリの舞い上がりも、ゴミ箱の奥までクリアビンを突っ込めるようになったことで、ホコリの舞い上がりがまったく気にならなくなりました。

↑従来モデル、V8のゴミ捨てシーン

 

↑本体を真下に向けてゴミが捨てられるので、ハンドルを持つ腕がとてもラクです。なお、実際のゴミ捨ては、ゴミが散らないよう、ゴミ箱の奥まで突っ込んで底ぶたを開けました

 

ローラーは取り外しが可能でメンテナンスがラク

メンテナンス面では、クリアビンとヘッドを定期的に掃除する必要があります。クリアビンは透明なぶん、ハウスダストなどの微細な汚れが気になるものですが、微細ゴミのクリアビン内側への吸着が弱くなっており、従来機種ほど掃除に手間取らなくなった印象があります。ただし、底ブタのパッキン部分などは汚れが取りにくいので、気になる人はクリアビンを外して水洗いするのがいいでしょう。

↑クリアビンはサイクロンやシュラウド(中央の網状の部分)から外して汚れを取ったり水洗いしたりできます

 

一方、ヘッドはソフトなナイロンフェルトを使っているため、一般的なブラシヘッドのように髪の毛やペットの毛がほとんど絡まないのが魅力。もし長い糸や毛が絡んでも簡単にローラーを外して取り除けます。ヘッドが汚れたら簡単に水洗いできるのもうれしいポイント。

↑ソフトローラークリーナーへッドはここまで分解できます。クリーナーヘッドもその上の小ブラシも水洗い可能

 

さらに、V8ではフィルターがサイクロンの真ん中と、本体後方の2か所に付いていましたが、V10ではそれが本体後方のポストフィルターのみになり、手入れの手間が半減しました。

↑ポストフィルターの手入れは、水洗いするだけ。最低1か月を目安に定期的に冷水で洗浄することが推奨されています

 

【テストその5 設置性は?】

収納ブラケットなしの立てかけ収納がついに可能になった

従来モデルの収納は、付属の「収納用ブラケット」を壁などにネジ止めし、そこに掃除機本体をセットすることで収納と充電を同時にできる、というものでした。最新モデルでは収納用ブラケットに掛けることもできますが、「壁にネジ穴を開けたくない」という人のために、本体のみで壁に立てかけて収納することも可能になりました。V10の本体ハンドル部の底に新たにゴム製の滑り止めが付いたためです。また、滑り止めが付いたことで、掃除中にちょっと壁に本体を立てかけて別の作業をする、ということも可能になりました。いままではいちいち下に本体を置く必要があったので、これは助かります。

↑壁に立てかける際に、このゴム製グリップが壁に当たるように置きます。ちょっとした工夫ですが、安定して立てかけることができます

 

↑ヘッドと延長パイプと本体ができるだけ垂直になるように置いたら、このように壁に立てかけられました

 

とはいえ、収納用ブラケットが付けられる家なら、やはりこれに掛けて収納するのが、同時に充電もできて便利です。新モデルの収納用ブラケットでは、掃除機を取り外す際に下部が浮くため、よりスムーズに取り出せることができるようになりました。

↑収納用ブラケットは、透明の台座と本体が上部だけで接合され、可動するようになりました。掃除機をフックから外す場合、本体下部を手元に引き寄せながら持ち上げることで、これまでよりスムーズに掃除機を取り出すことができます

【テストその6 独自機能は?】

ソフトローラークリーナーヘッドに加え、アラーム表示機能を新搭載

ダイソンのコードレススティック独自の機能、装備で、まず挙げられるのはソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトが床にピッタリ付くことでヘッド内の吸気口を負圧の状態にキープし、ゴミをパワフルに吸引できます。また、ナイロンフェルトの間に施した黒いカーボンファイバーブラシがフローリングに張り付いた細かいホコリをかき取ります。また、フェルトが負圧状態を維持できるのでヘッド前面を大きく開放でき、大きなゴミも小さなゴミもしっかり捕集できるのも魅力です。

↑ローラーヘッドの赤と紫の部分がナイロンフェルト。間の黒い部分がカーボンファイバーブラシ。透明なヘッドカバーも、前面が大きく開いています

 

ただし、ひとつ問題になるのが、ソフトローラークリーナーヘッドで壁際を掃除した場合。壁にヘッドが密着したとき、ヘッドと壁、床の間にわずかに三角形の隙間ができます。通常の掃除機はヘッドと床面の間に隙間があり、吸引気流で軽いゴミならある程度吸い込み可能。ですがソフトローラークリーナーヘッドはナイロンフェルトが床に密着するため、三角形の隙間にあるゴミが集じんできません。これは付属の隙間ノズルなどで掃除する必要があります。

↑壁際に重曹を撒いて吸引。壁際では、ソフトローラークリーナーヘッドと壁、床の間にわずかな隙間ができるため、パワーモード1だと吸い残しが出ます

 

先述したワンタッチのゴミ捨て機能もダイソンならではの機能で、V10になってゴミ捨てがより簡単になったのもうれしいポイントです。さらに、V10になってLED表示を新たに装備。バッテリー残量が4段階で確認できるほか、延長パイプなどにモノが詰まったときの表示や、フィルター洗浄などを促すランプ表示も新たに追加されました。

↑青いバッテリー残量表示の左に、「U」の字のような表示が見えますが、これが「詰まり表示」のランプです

 

【テストその7 拡張性は?】

付属アタッチメントにミニソフトブラシが加わり全4種類に

↑左からミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、ミニソフトブラシ。ミニソフトブラシは従来モデルDyson V8 Fluffyにはなかったもの。Dyson Cyclone V10 Fluffyから標準装備になりました

 

本機は、ミニモーターヘッド、コンビネーションノズル、隙間ノズル、ミニソフトブラシの4個のアタッチメントを付属しています。ミニモーターヘッドは内部にブラシ駆動用モーターを搭載した幅約145mmの小型ヘッドで、ベッドのマットレスやクルマのソファ、カーペットなどの掃除に最適。コンビネーションノズルは先端のブラシを出し入れすることで、机の上や棚などを快適に掃除できます。

↑ミニモーターヘッドは硬質ブラシ付きで、ベッドなどのハウスダストもパワフルに除去できます

 

↑コンビネーションブラシのブラシを下げた状態。こちらは凹凸のある場所やデリケートな部分の掃除に便利です。強い吸引力でゴミをまとめて吸いたいときはブラシを引っ込めて使うのがオススメ

 

隙間ノズルはソファの溝や家具の隙間を掃除するのに便利。ミニソフトブラシは毛が柔らかいので、テレビやパソコンの画面や障子などの掃除に適しています。なお、Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナーでは、6種類のアタッチメントがセットになった「Dyson Cyclone V10 Fluffy+」(実売価格8万6184円)や、7種類のアタッチメントとダイレクトドライブクリーナーヘッドが付属する「Dyson Cyclone V10 Absolutepro」(実売価格9万9144円)など、より付属品を充実させたモデルもあります。

↑ミニソフトブラシは柔らかい毛先で家具などを傷つけず、ホコリだけ優しく取れます。テレビのディスプレイなどの掃除に便利

 

【検証のまとめ】

基本性能から細かい配慮に至るまで、進化を実感できるオススメの1台

V10を検証した結果、集じん力からバッテリーのスタミナ、操作性、ゴミの捨てやすさやメンテナンス性、収納性とすべての面で進化を遂げているのがわかりました。特にこまめに掃除をする身としては、ゴミ捨てがしやすくなったのと、掃除中に本体を壁に立てかけられるようになったのは、非常に大きなメリットだと感じました。

↑ゴミ捨て時に赤いレバーを下に押し下げる際、シュラウド(細かい穴がたくさんある、大きめのゴミを分離するためのステンレスメッシュ)の表面についたホコリを赤いゴム製パーツが削り取って、そのままゴミ箱に捨てられます。シュラウドの目詰まりを防ぎ、掃除の手間も大幅に省ける工夫です

 

ただし、家具やモノが多い部屋で細々と掃除したい場合は、他社が出している質量1kg台の軽量モデルと比べるとやや不利。本機には大きなゴミも小さなゴミもまとめて集じんできるソフトローラークリーナーヘッドがあるので、1ストロークを大きめに取って掃除するのが向いています。その意味では、ある程度の広さがある戸建てやマンションに向いているといえそうです。

↑小さな子どもがいる家など、大小のゴミが床に落ちていることが多い家庭では、Dyson Cyclone V10 Fluffyは大いに活躍します

 

設置性では、収納用ブラケットをネジ止めしたくない人向けに、ハンドル下部に滑り止めが付いたのがポイント。もちろんブラケットを使う人も、掃除中に壁にちょっと立てかけられ、滑り止めの恩恵は十分受けられます。唯一、ソフトローラークリーナーヘッドの特性上、壁際のゴミが取りづらいのが惜しい点。

↑ハンドル下部の滑り止め

 

ともあれ、今回の検証で、集じん力の向上から滑り止め、ランプ表示の追加に至るまで、本機があらゆる面で進化を遂げたのが実感できました。特に、これまでコード式キャニスター掃除機を使っていて、コードレススティックの吸引力とバッテリーの持ちに不安を感じていた人、本機に乗り換えると、多くの面でその快適さを体感できると思います。ダイソンユーザーで買い替えを考えている人、他のコードレススティック掃除機に物足りなさを感じる人にも、間違いなく本機がオススメ。「コード式キャニスターはもう必要ない」と同社が豪語するのも納得の性能でした。

「隙間」がないから、汚れた空気の逃げ場ナシ! ダイソン空気清浄ファンのフィルターに見る「細かい工夫」

ダイソンは、扇風機と空気清浄機の1台2役が特徴の空気清浄ファン「Dyson Pure Cool」の新モデルを発表。「検知」「清浄」「循環」の3つの機能を強化し、大幅な進化を果たしています。筆者個人としては、風が直接肌に当たらず、寒く感じない送風モードに注目したいところ。4月12日の発売にともない、その製品説明会が開催されたので、以下でレポートしていきます。

↑「Dyson Pure Cool 空気清浄ファン」は、床置き用のタワーファン(写真左から2製品)と、テーブル等に置けるテーブルファン(写真右から2製品)を用意

 

もっとも体内に取り込む量が多いのが空気

新製品は空気清浄機能を強化していますが、なぜダイソンがここ日本で空清に力を注ぐのか。その前提として、国立研究開発法人産業技術総合研究所主任研究員の篠原直秀氏が、日本の屋内空気環境を説明しました。

↑国立研究開発法人産業技術総合研究所主任研究員の篠原直秀氏

 

「1990年代から住宅の高気密化・高断熱化が進んだ結果、換気性が悪くなり室内の空気質が悪化していきました。人は1日に平均約20㎥の空気を体内に取り込んでおり、水を含めほかのどんな飲食物より摂取量が多い。また、1日のなかで自宅で過ごす時間は55-85%、職場や学校を入れると実に1日の90%を室内で過ごしています。いかに室内の空気環境が大切かがわかります」(篠原氏)

↑人間が1日に摂取するもので、空気が最も量が多くなっています

 

室内は屋外よりも多くの化学物質があふれている

また、室内は実に多くの化学物質があふれています。カーテンには難燃剤として有機リン酸エステル類、クローゼットには防虫剤としてパラジクロロベンゼン、壁の合板・壁紙の接着剤としてホルムアルデヒドといったVOC(揮発性有機化合物)、キッチンのガスコンロや石油ストーブ、窓を開けた時に入る車の排気ガスからはNO2(二酸化窒素)。さらに、ホコリや花粉、PM2.5といった微粒が漂っています。

↑家の中には様々な空気汚染物質が浮遊しています

 

「規制によって屋内の化学物質の濃度は下がっていますが、屋内と屋外の比率を見ると、ほとんどの物質で屋内のほうの濃度が高くなっており、屋内の対策が必要なことがわかります。新たな化学物質が登場しているほか、日本の場合はカビも問題となります。高温多湿でカビが生えやすいうえ、冬も高気密住宅内で加湿器を使うことで、窓や壁が結露してカビの温床になっています。こうした有害物質を除去するには、換気、空気清浄機、こまめな掃除といった複数の対策を組み合わせることが効果的です」(篠原氏)

↑屋内と屋外を比較すると、空気が閉じ込められているぶん、屋内のほうが化学物質の濃度が高くなっています

 

室内環境を整えるため重要なのが「検知」「清浄」「循環」の3つの機能

このような背景を踏まえて、「Dyson Pure Cool 空気清浄ファン」は開発されました。ダイソン ヘルス アンド ビューティー部門のバイス プレジデントであるポール・ドーソン氏は、「日本の室内環境を整えるためには、3つの機能が重要。『室内にどのような汚染物質があるのかを検知する機能』『それを捕らえて清浄する機能』、そして『きれいな空気を循環させる機能』です」と説明します。

↑ダイソン ヘルス アンド ビューティー部門のバイス プレジデントのポール・ドーソン副社長

 

3つのセンサーで感知した情報をディスプレイに表示

まず“検知”ですが、今回新たに3つのセンサーを搭載しました。レーザー計測によって粒子物質の量を検出・分析する微粒子(ホコリ)センサー、VOCやNO2を検出する有毒ガス・ニオイセンサー、そして温度・湿度センサーの3つです。これらセンサーが汚染物質を検知すると、新搭載のカラーLCDディスプレイにその種類が表示され、リアルタイムで処理する様子を見ることができます。「実際のリビングと同じ空間を作り、7万5000時間のテストを経て作り上げたアルゴリズムによって、ベンゼンやホルムアルデヒド、二酸化窒素、一酸化炭素などを検知できるようになりました」とドーソン氏。

↑センサーによって空気の汚れの原因と量がわかります。こちらはホルムアルデヒドやベンゼンなどの有害なガスの濃度を知らせる表示

 

↑リアルタイムで清浄の状況が確認できます

 

フィルターと活性炭の量を増やし、パッキンで隙間を埋めて汚れた空気を逃さない

次に空気を清浄する機能のポイントですが、まず、外装のフィルターケースに従来より60%多いHEPA剤(高性能フィルター)を導入。グラスHEPAフィルターには、従来より3m長い9mのものを200回以上折ってプリーツ状にしたフィルターを搭載し、PM0.1レベルの微粒子を99.95%除去します。有害ガスやニオイを吸収する活性炭フィルターも、従来比で活性炭の量を3倍以上に増やしました。

↑9メートルの長さのグラスHEPAフィルターを200回以上折りたたみ、360°の全方向から清浄できます

 

「汚染物質やニオイをフィルターに1回通しただけで、全てを確実に除去することが重要。日本市場の上位3ブランドのモデルは、吸い込んだスモークが吹出口から出てきているが、ダイソンは全く出てきません。これは、吸い込んだ空気を完全に清浄しているからです」とドーソン氏は胸を張ります。

 

これはフィルター周りの構造の違いによるものです。一般的な空気清浄機の場合、各種フィルターは本体に簡易的にセットされているだけで、フィルターと本体の間には隙間があります。そこから清浄されていない空気が再度部屋に排出されるのに対し、ダイソンの場合は、フィルターの周囲をゴムパッキンで囲み隙間を作りません。このため、吸い込まれた空気は余すところなくフィルターで清浄されてから排出されます。なお、フィルターは清掃などのメンテナンスは不要で、交換目安は約1年間(1日12時間使用の場合)。

↑フィルターの周囲にゴムパッキンがあり、本体にセットすると隙間がなくなります

 

↑国内上位3ブランドと比べた排気のデモ。他のブランドは吸った煙が上部の吹出口から出ていますが、ダイソンは吹出口から煙が出ません

 

毎秒290Lの空気を送り出し、350°の首振り機能で空気を循環

最後はきれいな空気を循環させる機能について。360°全方向から吸い込む空気清浄部本体と、毎秒290Lの空気を送り出すAir Multiplier テクノロジーに加えて、350°の首振り機能が部屋中の空気を強力に循環させます。従来、首振り機能は70°しかありませんでしたが、新製品では45/90/180/350°の4段階に調節できるようになりました。

↑循環性能のデモ。6メートル離れたところから吹き出した煙もしっかりと吸引しました

 

↑首振り機能は45-350°まで4段階調整できます

 

さらに、従来は正面方向にしか送風できませんでしたが、「冬が寒い」というユーザーの声を受け、新たにディフューズモードを搭載しています。これは、本体側面に設けたスリットから後方45°に向けて吹き出すもので、開口部を広くしてワイドな風を送り出すことにより寒さを低減し、さらに風の音も小さくなりました。

↑新搭載のディフューズモードでは内部でバルブを切り替え、本体横のスリットから後方45°に向けて風を送り出します。風が人に当たらないので冬でも寒くありません

 

アプリ対応もスマートスピーカー対応は「様子見」状態

スマートフォン用の「Dyson Link アプリ」も新しくなりました。オン/オフ、首振り角度の調節、風量の調節、予約/スケジュールなどのリモコン機能のほか、本体のセンサーで捉えた自室の空気の状態をいつでもどこでもモニターでき、空気清浄機能の効果も確認できます。

↑Dyson Link アプリではリモコンでできる操作が可能なほか、室内外の空気環境の状況やフィルターの交換時期などが確認できます

 

なお、本機はWi-Fi機能を搭載していますが、今回はスマートスピーカーとの連携機能には非対応です。ドーソン氏はその理由について次のように説明しました。

 

「当社としても対応を検討はしています。スマートスピーカーは複数の規格があるので、どれがユーザーにとって最適なのかを見ているところ。スマートインテリジェンス製品において最も重要なのはシンプルなこと。ユーザーがITに詳しくなくても簡単に設定、操作ができるものを選びたいです」

 

Dyson Pure Coolは「これまでにない新しいカテゴリだ」

また、ダイソンではDyson Pure Coolを、空気清浄機とも扇風機とも呼ばず「空気清浄ファン」と呼んでいます。「われわれは新しいカテゴリを誕生させようとしています。Dyson Pure Coolは空気清浄と空気を循環させるファンの機能を持った、これまでにない製品だと考えているからです。売り場でも、古いカテゴリに入れるのではなく、新しい売り場を作っていきたい」とドーソン氏は意欲を見せました。

 

また今回は“cool”の発表でしたが、ダイソンでは温風機能付きモデル“hot&cool”もラインナップしています。その後継機の開発については、「これから先、また『エキサイティングな新製品を用意している』とだけ答えておきます」と、ドーソン氏は不敵な笑みを浮かべました。温風で肌に当たって乾燥することを嫌がる人も多いので、ぜひディフューザーモードを搭載した“hot&cool”も期待したいところ。あるいは、よりエキサイティングな新機能を持つ新モデルが出る可能性も……。今後もダイソンの空気清浄ファンから目が離せません。

↑床置き用のタワーファン(写真右)が7万2144円、テーブル等に置けるテーブルファン(写真左)が5万9184円(ともに税込、ダイソン公式オンライストア価格)。カラバリはホワイト/シルバー、アイアン/ブルーの2種類を用意(テーブルファンのアイアン/ブルーは直販限定)。サイズおよび質量は、タワーファンが高さ1054×幅223×奥行き223mm/5.06kg、テーブルファンが高さ691×幅352×奥行き223mm/4.72kg。交換フィルターの価格は、グラスHEPAフィルターが4000円、活性炭フィルターが3000円(ともに税別)

日本のこと、どう思ってる? ダイソン創業者に直接聞いてみた

この春、掃除機メーカーの雄、ダイソンから待望の最新モデル「Dyson Cyclone V10(ダイソン サイクロン ブイテン) コードレスクリーナー」が発売されました。モーター、サイクロン技術、バッテリーを一気に見直し、ゴミ捨てから収納方法に至るまで、すべてに改善を加えた同モデル。コードレススティック掃除機カテゴリのみならず、コード式キャニスターを含むすべての掃除機に対し、圧倒的優位性を改めて示した1台と言えます。

↑新製品のDyson Cyclone V10 コードレスクリーナー。直販サイト価格7万5384円

 

画期的なコードレス「V10」発表後のジェームズ・ダイソン氏にインタビュー

3月20日に行われたDyson Cyclone V10 コードレスクリーナーの記者発表会には同社の創業者であり、社長、およびチーフエンジニアであるジェームス・ダイソン氏その人が登場。同モデルの「進化ポイント」について解説しつつ、「この掃除機の登場で、すべてのコード付き掃除機に別れを告げることになる」と断言しました(なお、今後同社ではコード付きキャニスター掃除機の開発は一切行わないとのことです)。

今回、GetNavi web編集部は、発表会直後のJ.ダイソン氏にインタビュー。Dyson Cyclone V10の開発秘話に加え、ダイソン氏と日本との関係、同社の未来に至るまで、貴重なお話を聞くことができました。

 

――まずは、今回発売されるDyson Cyclone V10 コードレスクリーナーの開発意図について。「コード付きと同等のパワーを持つコードレス掃除機を作る」ことがテーマだったとのことですが。

ジェームス・ダイソン氏(以下ダイソン氏) 元々、私たちがコードレススティック掃除機において重要だと考えたのは、壁に掛けた状態からすぐに掃除を始められるこの形状でした。従来のコード付き掃除機は、「コードを取り出してコンセントに差し込んで」「掃除が終わったらまたコードを抜いて収納して」というのがいちいち不便だった。そんなコードの部分、あるいはホースの部分はもはや不便な要素でしかなかったので、それらを取り払おうと考えたんです。そしてその目的は、モーターとバッテリーに非常にパワーのあるものを導入することで、実現しました。いまや家のあらゆる場所を掃除できるコードのない掃除機を作ったわけですから、今後はコード付き掃除機を使う必要はないと思っています。

 

コードを取り払うための最も高いハードルはモーター開発だった

――その目標を達成するのに、最も高いハードルだったのは何ですか?

 

ダイソン氏 モーター開発です。新開発したダイソン デジタルモーター V10は、回転数が毎分12万5000回転と非常に高速なんですが、この開発がすごく大変でした。特に難しかったのは、トリガーを引くたびに、回転数をゼロから12万5000回転に一気に加速する技術ですね。また、カーペットからフローリングに移るとき、ブラシバーの抵抗が少なくなるんですが、それに合わせてモーターの出力を自動で調節できる機能も備えています。

↑ダイソン デジタルモーター V10

 

風路がストレートになったのは、モーターの進化があってこそ

――今回のモデルで見た目にも大きく変わったのが、風路がストレートになるようサイクロンとクリアビンの配置を変えたこと。新モデルのサイクロンとクリアビンのデザインが決まるまでに2500以上のプロトタイプが作られたそうですが、発表会会場にあった最初のプロトタイプは、すでに風路がまっすぐになる配置になっていましたね。

 

ダイソン氏 おっしゃる通りです。本体の中ではモーターが真ん中に入っていますが、そのためにはモーターの直径を抑えなければなりませんでした。V10のモーターと(従来製品の)V8のモーターを比べて見ていただければわかりますが、重さが約半分になっただけでなく、直径も大幅に小型化しています。これにより、本体の真ん中にモーターを収めることが可能になったわけです。

↑従来機のDyson V8 Fluffy(左)とは違い、Dyson Cyclone V10 Fluffy(右)はヘッドからパイプ、モーター、排気までが直線状に配置されています

 

↑上が従来モデルで下がV10。V10はムダなく効率的な空気の流れを作ります

 

――実現されたまっすぐな風路の配置を見ると、従来のモデルは空気の経路が複雑で、直線的な空気の流れのほうが自然だと感じてしまいます。いままで、それが実現できなかった理由は何ですか?

 

ダイソン氏 単純に思いつかなかったからです(笑)。ただ、もう少し真面目な話をすれば、従来のモーターを中央に入れようとすると、本体がものすごく長くなってしまう。その意味でも、ダイソン デジタルモーター V10のおかげで今回の形状が可能になったのです。

 

日本向けの開発が世界仕様になったこともある

――今回の新製品、Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナーに関しては、日本市場向けに開発した部分はあったのでしょうか?

 

ダイソン氏 それはないですね。アメリカでは、クリアビンはもう少し大きいですが。日本の製品はアメリカのバージョンと比べてクリアビンがより小さいです。

↑Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナーのクリアビン

 

↑パイプを外して、クリアビン横の赤いレバーを引き下げると底ぶたが開き、ゴミ箱へダイレクトにゴミを排出できます

 

――ヨーロッパのバージョンも日本と同じサイズなんですか?

 

ダイソン氏 ヨーロッパでは、アメリカのサイズと日本のサイズ、両方を提供しています。面白いことに、最近のUKの家は、日本の家より狭いことも多いんです。また、実はアメリカのNYのアパートは、5年ごとに部屋の平米数が半分になってきているんですよ。ですから、世界は「家の大きさ」という意味では似た状況になってきています。

 

――では、元々日本向けの仕様だったものが、世界仕様になった、という部分はあるのでしょうか?

 

ダイソン氏 そうですね。そのひとつの例が「フラフィ」(ソフトローラークリーナーヘッド)です。これは元々、日本向けに開発したもの。開発した理由は、日本人には「床にやさしくしてあげたい」という気持ちがあるからです。それが他の国のみなさんにも受け入れられるようになりました。

↑「フラフィ」こと「ソフトローラークリーナーヘッド」。その名の通り、やわらかい素材で大小のゴミを包み込んで集じんします

 

コードレススティックは「掃除機の未来」であると信じている

――いま日本では、多くの掃除機メーカーがダイソンをひとつの目標として製品を開発しています。実際、国内メーカーの方とお話しをすると、「ダイソンは……」という話題がよく出てくる。そして、日本のメーカーは、まだコード付き掃除機の開発は続けるでしょう。こうした日本のメーカーについて、どのような考えをお持ちですか?

 

ダイソン氏 あまり考えたことがないです。もちろん、私たちはまだコード付き掃除機は製造してはいますが、開発はやめてしまいました。開発の労力はすべてコードレススティック掃除機に、そしてモーター、バッテリーに充てています。なぜなら、私たちはこれが掃除機の未来であると信じているから。それ以外にも、世界中のどこの国でも、我々のコードレススティックを買った方は、それ以降、家にあるコード付き掃除機を使わなくなっているんです。そういうお客様の声を聴きながら方針を決めているわけで、競合メーカーについては、我々が何かを申し上げることはできません。我々は、自分たちのなすべきことをやるだけです。

 

掃除機で培った技術を応用し、自動車業界の既成概念を“破壊”する

――ダイソン社は2020年を目処にEV(電気自動車)への参入を表明しました。今回Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナーに投入された技術の中にもEVに応用できる技術はたくさんあるんでしょうか?

 

ダイソン氏 もちろん! バッテリーの開発もデジタルモーターの開発もそうですし、ロボット掃除機「Dyson 360 Eye」のために開発したナビゲーション技術「360°ビジョンシステム」もEVに応用できます。ほかにも空気清浄機の空気を処理する技術や空気を冷却・温める技術など、多くの技術が応用できると考えています。

↑同社のロボット掃除機「Dyson 360 Eye」は、360°を一度に撮影できるカメラを本体上部に搭載

 

そういう意味では、私たちがEV開発に着手することにしたのは自然の流れでした。また、より広い視点で見ても、自動車産業はいま「変革の時代」「変化の時代」を迎えています。私たちの参入は、自動車業界の既成概念を“破壊”する、良いタイミングだったと思っています。

 

初来日を思い出すと、温かい気持ちになる

――ちなみに、ダイソン氏が開発した掃除機の初号機「G-Force」を取り扱ったのは日本の商社、エイペックスだそうですね。当時を振り返ってどんな思いが湧き上がってくるか、語っていただけませんか?

ダイソン氏 当時のことを考えると、とても温かい気持ちになります。というのも、私は1985年に初めて日本に来たのですが、来日当日に私が訪れた会社は、私が作った掃除機をすべて分解して、そのひとつひとつの部品について、すごく愛情を込めて語り始めたんです。そんな光景を、私はほかのどの国でも見たことがなかった。

 

私はエンジニアであり、デザイナーでもありますが、エンジニアでない普通の人々までそういう技術を理解していて、なおかつ愛していた、という新しい経験に感銘を受けました。私は日本語を喋れませんが、昔から日本には「心地いい国」というイメージを持っていますし、日本に来ると、いつも「モノを愛して、技術を理解している人たちの中にいる」と実感します。

 

それと、私が思うに、イギリス人は日本人と似ていますね。私たちは思っていることを表に出しません。世界中を見ても、イギリスと日本だけが思っていることをちゃんと言わないんです(笑)。でも私は、それはいいことだと思いますよ。

 

――日本人の「職人気質」に通じるものがあると?

 

ダイソン氏 そうですね。モノに対する、モノの「美」「機能」「素材」に対する愛情、熱意が素晴らしい。例えば、私は日本のスチールは世界最高だと思っていて、私たちの作るデジタルモーターの中でも日本のスチールを使っています。

 

自分にはかなり「日本人的」な感覚がある

ダイソン氏  まあ、私は典型的なイギリス人ではないし(笑)、自分自身をちょっと変わった人間だと思っています。だから、’85年に初めて来日したときは、まるで“仲間”のもとに戻ってきた気持ちがしましたよ。

 

――いま、ご自分のことを「変わった人間」とおっしゃいましたが……。

 

ダイソン氏 はい。私はモノが好きで、エンジニアリングが大好きで、モノがどういう風にデザインされているかについて、すごく興味を持っています。また、モノに触ったときにどんな感触なのか、そういったことにも強い興味があります。それはかなり「日本人的」な感覚だと思いますね。

 

――ダイソンさんは、日本市場を大変重視してくださっていますが、初来日での体験が影響を与えている部分もあるのでしょうか。

 

ダイソン氏 はい、もちろんです。(日本の方は、)技術、デザインをちゃんと理解してくれているみなさんですから。日本の製品を見るとそれが明らかで、他の国にはそういうそういう特徴はないんです。また、日本は私たちにとってトップマーケットのひとつでもあります。ある意味、私たちの最大の成長の理由はアジア、日本や中国、韓国にあるんです。それに、私たちの会社は、イギリスらしくもないし、アメリカやドイツらしくもない。むしろアジアの、日本らしい企業だとも思っています。

↑若き日のダイソン氏(左)と掃除機の初号機「G-Force」(右)

 

――ダイソンさんにとって日本は“第二の故郷”とも言えると?

ダイソン氏 おっしゃる通りです。もうイギリスに少し近かったら良かったんですが(笑)。ところで、UKがEUから離脱しましたね。私は「ブレグジット(Brexit)派」(※)なんですが、これによって自由貿易が可能になり、日本ともより近い関係になれると思っています。ブリュッセル(EUの本部がある場所)経由ではなくて、英国が直接日本とやりとりできるのはうれしいことです。

※ブレグジット(Brexit)……Britain(英国)とExit(離脱)を組み合わせた造語。ブレグジット派はEU離脱に賛成という意味

 

「納得のいく製品ができなければ発売しない」スタイルは今後も続ける

――今後、掃除機以外、EV以外で挑戦したい分野はありますか?

 

ダイソン氏 もうそれで十分じゃないですか?(笑) ほかにも照明や、ハンドドライヤー、ヘアドライヤーなどにはすでに参入していますし。ただ、私たちはたくさんの多様化したポートフォリオを持とうとは考えていない。私はそれよりも集中することが好きで、いまは「EV」という集中できる対象ができたのをうれしく思っています。

 

――たしかに、十分かもしれませんね(笑)。さて、いま「集中」とおっしゃいましたが、今回のDyson Cyclone V10 コードレスクリーナーのサイクロン部分でも2500以上のプロトタイプが作られました。「フラフィ」(ソフトローラークリーナーヘッド)の開発にも12年をかけられたとか。ダイソンさんは本当に妥協を許さない方ですね。

ダイソン氏 おっしゃる通り、妥協は許しません。私たちは商業的なプレッシャーがあっても、うまく機能する製品でなければ発売しない。というのも、我が社には株主がいないから。私が唯一の株主なので、株主を喜ばせる必要もない。私たちがやりたいことをやり、しっかりと製品ができたときに発売する、というやり方でずっとやってきました。それはすごくラッキーだったと思いますね。もっとも、最初に起業したときに誰も投資してくれなくて、結果的に私が投資するほかなかった…という面もあったのですが(笑)。

 

――このスタイルは今後もずっと続けていくんですか?

 

ダイソン氏 そうですね。いまは一緒に仕事をする息子がいて、彼も私と同じ考えなので、 そのやり方は続けていくと思います。

こうして、ダイソン氏へのインタビューが終了。時間にして30分程度でしたが、新製品の開発秘話から、コードレスへの強い思い、EV開発を含めた今後の展開まで、たっぷりと語っていただきました。印象に残ったのが、日本への深い親愛の情。特に、初来日の様子を語るときの本当に懐かしそうな表情を見て、それを強く実感した次第です。同時に、自らを「日本的」と語るダイソン氏が職人魂を込めて作りこんだ「Dyson Cyclone V10 コードレスクリーナー」。改めて、その性能を確かめてみたくなりました。

ダイソン氏の自信がスゴイ! コードレスの未来形「V10」が新登場

「もうダイソンはコード式クリーナーを作りません!」。ダイソンの創業者であり、チーフエンジニアのジェームズ・ダイソン氏はこう高らかに宣言しました。そう言わしめたコードレスクリーナーの新製品「Dyson Cyclone V10」(ダイソン サイクロン ブイテン、以下V10)とはどういう製品なのか? ジェームズ・ダイソン氏が来日し、自らプレゼンを行った発表会に参加してきました。

↑ジェームズ・ダイソン氏

 

「コードレスでコード式と同じパフォーマンス」がミッション

V10の開発に向けた最初のブリーフィングでダイソンのエンジニアが与えられたミッション。それは、「コード式と同じパフォーマンスを発揮するコードレスクリーナーを作りましょう。それができるだけの技術をわれわれは既に持っているのだから」だったそう。モーターから本体形状、ヘッドまで、ありとあらゆるパーツを見直した結果、制作したプロトタイプは2500体以上にものぼるとのことです。

↑エントリーモデルのDyson Cyclone V10 Fluffy

 

5100億円以上を投じてモーターを大幅に改良

まずは、心臓部であるモーター。ダイソンはこれまで日本円にして5100億円以上をモーターの開発に投資してきましたが、その集大成といえるのがダイソンデジタルモーターV10(以下、DDM V10)です。前モデルのV8に比べて重量が約半分の125gと軽量化に成功。にもかかわらず、回転数はダイソン史上最高速の毎分12万5000回転にアップしています(V8は225g、毎分11万回転)。

↑DDM V10を持つジェームス・ダイソン氏。こんな小さいモーターが毎分12万5000回転のパワーを持っています

 

モーターの部品には衛星など航空宇宙工学に使われる素材を採用し、軽量化と剛性の両立を実現したとのこと。また、制御基板に圧力センサーを搭載し、使用場所の高度・気圧等を把握・分析、異なる環境下でも性能が変わらないよう微調整する機能も搭載しました。なお、DDM V10の開発には10年かかったそうです。

↑DDM V10のカットモデル。8極設計で、1秒間に最大1万6000回電流を切り替えてインペラーを駆動させます

 

主要部を直線状に配し効率的な空気の流れを作った

本体形状も大きく変更されました。従来はパイプに対して直角にサイクロン部分が配置されていましたが、V10ではパイプ、モーター、サイクロンを直線上に配置しています。同心円状に配置された14個のサイクロンの内部の空気は最高時速193kmに達し、7万9000G以上の遠心力を生み出します。これにより、大きなゴミから目に見えない微細な粒子までを空気から分離し、捕集するのです。


↑上が従来モデルで下がV10。パイプ、サイクロン、モーター、フィルターを直線的に配置することで、無駄なく効率的な空気の流れを作ります

 

バッテリーパックの改良で運転時間が60分に延長

バッテリーパックも改良されています。7セル構造でV8より小型・軽量化されたにもかかわらず、稼働時間は60分に伸びています(モーターヘッドを使用しない場合)。

 

「われわれのトリガー方式がここで重要になってくる。トリガーを離せばスイッチが切れることで無駄な電力を消費せず、かつ、バッテリーセルが冷却され、本来の性能を回復する時間を与えてくれる。これにより、実際の運転時間はさらに30%ほど伸ばすことができる」(ダイソン氏)

トリガーを握っている時間は1回あたり5秒程度。それを繰り返すことでバッテリーの無駄使いがなくなり、モーターヘッドを使用しない場合では最長80分まで運転時間を伸ばすことが可能だといいます。

 

形状の改良でゴミ捨てや家具の下の掃除もより簡単に

ゴミ捨てもより簡単になりました。本体からホースを外し、クリアビンの横の赤いレバーを操作することでワンタッチでゴミ捨てが可能。ゴミ箱に向かって直線的に操作できるので、周りにゴミを撒き散らすことなくスムーズに捨てられます。


↑腕の動きから一直線にゴミを捨てられるので、ゴミ箱から外すことなく、ストンと捨てられそうです

 


↑本体下にぶら下がっていたクリアビンがなくなってので、ソファの下にもヘッドが入りやすくなりました。ヘッドは90°回転するので家具の隙間も掃除もカンタン

 

V10のサイズ/質量は、幅250×長さ1232×高さ245mm/2.48kg。価格は、通常モデルのDyson Cyclone V10 Fluffy(フラフィ)が7万5384円(税込、直販ストア先行販売限定特価・以下同)。ヘッドやアタッチメントなど付属ツール10個が同梱された最上位機種のV10 Absolutepro(アブソリュートプロ)が9万9144円。

↑上位機種に付属するアップトップアダプターは自在に曲げられるので、高いところの掃除もラクラクです

 

「すべての掃除機に取って代わる」と語る納得の仕上がりに

「非常にパワフルで使いやすいコードレスクリーナーが完成した。われわれはこれがクリーナーの未来形と考えており、これがすべての掃除機に取って代わるだろう。V10の登場をもって、コードのついたすべてのクリーナーに別れを告げる」と、ダイソン氏は自信に満ちた笑顔を見せました。

掃除するたびにコードを伸ばしてコンセントに差し込み、大きな掃除機本体を後ろに引き連れて家中を掃除して回るキャニスタータイプよりも、さっと取り出せてさっと使えるコードレススティックは確かに便利です。以前は、コードレスは吸引力が弱いという弱点がありましたが、それをダイソンが打ち破り、ここにきてさらにバッテリー問題も解決しました。


↑ハンディ使用時。クリアビンがぶら下がっていないと重心が安定して、むしろハンディ時が使いやすく感じました

 

現在、国内市場におけるスティックタイプの台数構成比は4割弱で、キャニスタータイプと拮抗しています。また、スティックタイプのうち7割がコードレスとなっており、既にコードレススティッククリーナーは成長著しい分野です。V10の登場によって、コードレススティッククリーナー市場の拡大がさらに加速することは間違いないでしょう。

 

ダイソンはEV(電気自動車)分野への参入も表明していますが、V10による小型パワフルモーターとロングライフバッテリーの発表はその試金石となりそうです。今後の動きから目が離せませんね。

アレルギー性疾患は「5歳まで」が重要! 空気から子どもの健康を考えるプロジェクトが始動

近年、家庭における空気清浄機の需要が高まっています。これからシーズンを迎える花粉症や、インフルエンザなどの各種ウイルス、PM2.5などの有害物質を取り除くことで、快適な生活を送ろうという意識が高まっているのがその理由でしょう。特に、お子さんのいる家庭では、ぜんそくやアトピー性皮膚炎といったアレルギー性疾患に対する予防策として、空気環境には気を遣っていることでしょう。

そんな背景のもと、呼吸器疾患の予防と知識啓発を行っている一般社団法人クリーンエア(JCAA)は、さまざまなパートナーとともに「子どものいる室内環境の向上をめざしたプロジェクト」を開始。その第一弾として、ダイソンをパートナーに迎え「子どもの健康を考えた環境づくり」をテーマにしたセミナーを2018年2月27日に開催しました。ここでは、その模様をレポートします。

 

胎児から5歳までの環境がその後のアレルギー性疾患に影響を及ぼす

↑橋本 修氏

 

第1部は、JCAAの理事長を務める橋本 修氏が登壇。「子どものアレルギー発症の仕組みとその防ぎ方」というテーマで講演を行いました。

 

現在の日本の家屋は、密閉性が高いという特徴があります。人間にとっては快適な空間ですが、それはダニやカビといったアレルゲンの繁殖にも最適な環境。そのため、ぜんそくや花粉症、アレルギー鼻炎といった疾患が増加しているそうです。

↑近年は喘息・アレルギー疾患が増加中

 

以前は、症状が出てから治療を行うという取り組みだったのが、最近では予防をするという流れになっており、JCAAはアレルギー性疾患がどのようなメカニズムで発症するのか、そしてどのように予防すればいいのかということの啓発を行っています。

 

アレルギー性疾患の発症は、遺伝的因子のほか、環境的因子も大きく影響を及ぼしています。特に、胎児から5歳までの環境が重要とのこと。この時期に健康的な生活を送ることで、アレルギー性疾患の予防に繋がるのです。

↑ダニの量が多いと喘息を訴える年齢が若くなることを示すグラフ

 

今後、JCAAは、ダイソンとの協業を皮切りに、さまざまな生活シーンの空気環境の向上を目指した活動を続けてくとのことです。

 

空気を可視化することで室内環境の大切さを再認識

第2部は「子どものいる室内環境の大切さ」というテーマで、ダイソン コミュニケーションズ部の神山典子氏が登壇。JCAAと共同で行った保育園における空気清浄プロジェクトについての報告が行われました。

このプロジェクトは約3週間、ダイソン製の空気清浄器「Dyson Pure Hot+Cool Link」などを46か所の保育園に88台設置。その結果、最大26%の空気質の向上が認められたそうです。

また、生徒の活動が少ない昼寝やおやつの時間は空気の汚れは低く、逆に活発に活動している時間は空気が汚れることが判明。この結果を受けて、保育士の方々が保育所内の空気清浄の大切さに気付くきっかけになればと、神山さんは話しました。

 

空気環境への意識の高まりに期待したい

第3部は、呼吸器内科の医師であり、3児の母親である古川典子医師と、ブログ「ままはっく」を運営するママブロガー、まなしばさんによるトークセッション「子どもが健やかに育つために、私たちができること」です。

↑古川典子医師

 

古川医師は、家全体の掃除はもちろん、布団に掃除機をかけたり、カーペットやじゅうたんの掃除、加湿器内部の掃除なども行うことで、子どもがアレルギー性疾患になる確率を低くできると話します。

↑ママブロガーのまなしばさん

 

一方、1児の母であるまなしばさんは、子どもを預けている保育園の環境改善について気にかけているとのこと。空気清浄機の設置やふとんの管理など、保育園側の意識がさらに高まることを期待したいということでした。

 

見えない空気だからこそ意識をして子どもを守るべき

今回のセミナーを通して、普段目に見えないためにあまり意識していない「空気」というものに、さまざまなアレルゲンがあるということ、そして幼児時代に予防をすることで、その後のアレルギー性疾患の発症率が大きく変わることがわかりました。

 

特に、1日の多くを過ごす室内の空気環境が大切。効果的な掃除や空気清浄機、加湿器の使用により、アレルゲンを大幅に減少させることで、発症を抑えることができます。

小さなお子さんは、自分でアレルゲンから身を守ることはできません。大人が注意をして、快適な空間を維持することが、アレルギー性疾患の一番の予防策。その点、ダイソンの空気清浄機能付き扇風機やファンヒーター(上写真)ならば、スマートフォンやタブレットで空気の様子を可視化できるので、見えない空気を意識することが可能です。アレルギー性疾患の予防を考えるなら、ダイソンを有力な選択肢として検討してみてはいかがでしょう。

ダイソンを装備した「ベアーズレディ」があなたの家へ! 最新クリーナーと家事代行が一度に試せる無料キャンペーン

家事代行サービスを行うベアーズは、毎月抽選で100名に「家事代行・ダイソン気軽に試し隊 募集」キャンペーンを6月30日まで実施します。

 

ダイソンの最新コードレスクリーナーと家事代行サービスが無料で体験できる!

家事代行サービス・ベアーズは、日本市場でビジネスを開始して20周年。その節目の年に、クリーナーの分野で大きなシェアを誇るダイソン社の協力を得て、大規模な無料体験キャンペーン企画を開始しました。

↑ベアーズの取締役副社長で、家事研究家の高橋ゆきさん↑キャンペーンについて語るベアーズの取締役副社長、高橋ゆきさん。家事研究家としても有名で、多数のメディアに登場しています

 

その内容は、家事のプロである「ベアーズレディ」がダイソンの最新コードレスクリーナーを携えて、当選者の自宅を訪問。ダイソンコードレスクリーナーの紹介と掃除デモンストレーションを行い、家事代行サービス2時間を無料で実施してくれます。

 

無料体験(家事代行2時間+ダイソン最新コードレスクリーナー)の流れは次の通り。まずは、ダイソン最新コードレスクリーナーの体験(30分)から。普段使っている掃除機を掛けたあと、再度ダイソン最新コードレスクリーナーをかけることで、その差を体感することができます。

 

その後の家事代行お試し体験(2時間)では、ベアーズレディが風呂・キッチン・洗面所・トレイをお掃除。家庭にあるお掃除道具で、希望に合わせて掃除してくれます(※)。すべてが終わったら、SNSで感想をつぶやけばOK。

※広さや状態により、掃除か所の相談をする場合もあります

 

家事代行+ダイソンクリーナーをいちどに無料体験できるとは、かなりオトクなキャンペーンですね。以下の条件に当てはまる人は、ぜひ応募してみはいかがでしょうか。

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出典画像:ベアーズホームページより

 

<応募条件>
・日本国内に住んでいる20歳以上で、東京都(島部除く)・横浜市・川崎市在住の方
・一般的なコード付き掃除機を利用&ダイソン未体験
・在宅で普段使っている掃除機との掃除比較が可能な方
・掃除中の様子・感想を、Facebook・Twitter・Instagramのいずれかで指定ハッシュタグをつけて公開投稿できる方
※応募には複数SNSのアカウントが必要です

「家事代行・ダイソン気軽に試し隊 募集」特設サイト
https://www.happy-bears.com/lp/dyson2018/

質感だけで「さすが」と絶賛された空清のブランドは? 家電のプロが教える「置きたくなる」オススメ空気清浄機

花粉除去に効果的な空気清浄機を、IT・家電ジャーナリストの安蔵靖志氏にガイドしてもらう本企画。第1回では空気清浄機選びのポイントと、ダイキンのモデルについて語ってもらい、第2回では、パナソニック、シャープのラインナップについて語っていただきました。今回は、お手入れのしやすさやデザイン性にこだわったモデルを見ていきましょう!

 

教えてくれるのはこの人!

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安蔵靖志(あんぞう・やすし)
IT・家電ジャーナリスト。家電製品総合アドバイザー(プラチナグレード)。AllAbout 家電ガイド。ビジネス・IT系出版社を経てフリーに。デジタル家電や生活家電に関連する記事を執筆するほか、家電のスペシャリストとしてテレビやラジオ、新聞、雑誌など多数のメディアに出演。KBCラジオ「キャイ~ンの家電ソムリエ」に出演中。その他ラジオ番組の家電製品リサーチや構成などにも携わっています。

 

お手入れの手間を減らしたいなら日立がオススメ

――人によってこだわりたいポイントも変わってくると思います。たとえば、空気清浄機はお手入れが面倒という人も多いですよね。

 

安蔵 そうですね。その点、お手入れをラクにしたいという人に注目してほしいのが、日立のEP-NVG110です。こちらは、運転時間の積算48時間ごとに1回、プレフィルターにたまるゴミを「自動おそうじユニット」で自動的に取り除いてくれます。

 

取ったゴミは、抗菌処理を施したダストボックスに溜まり、年に1回捨てるだけでOK。とにかくお手軽です。今後、Wi-Fiを搭載して室内の空気の「見える化」に対応すれば、もっと高く評価したい製品ですね。なお、前回紹介したシャープのKI-HP100とKI-HX75も、フィルターの自動掃除に対応しています。

 

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格6万2370円

背面両サイドから広面積で一気に吸い込む「ワイドスピード集じん」で8畳の部屋をわずか6分でキレイにします。さらに空気を斜めに吹き出すことで花粉を素早く集める「快速花粉気流」という機能も装備。同社従来比で約2.5倍の速度で花粉を集めます。通常の空清自動運転と比べ、PM2.5をスピード清浄する「PM2.5センシング」も搭載。本体カラーはシャンパンゴールドとブラウン。

 

日立 自動おそうじ クリエア EP-NVG110のスペック

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デザイン重視ならカドーも注目

――デザイン重視という点では、安蔵さんオススメのモデルがあるとか。

 

安蔵 はい。以前にも話しましたが、空気清浄機は、デザインで納得できないものを買ってはダメ。それが常に目に入るわけですから、ずっと後悔することになります。その意味で、カドーの「AP-C200」には注目してほしいですね。直径242mmの継ぎ目のないスリムな円柱形で、デザイン性は抜群。設置場所を取らず、カラーもブラック、ホワイト、シルバーの3色からインテリアに合うものが選べます。空気の状態が青、黄色、オレンジの3段階で表示されるのもわかりやすいですね。

 

メーカーによると、活性炭の優れた吸着力と、可視光で反応する光触媒技術によって、フィルターに付着した汚れを分解し、1年間はお手入れもせずに使い続けられるとのこと。デザイン重視で手間がかからない製品を探しているなら、ぜひ選択肢に入れてほしいです。

 

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カドー
AP-C200
実売価格5万2920円

ボディ全面に吸引口を設置し、360°どこからでも空気を吸い込み、キレイな空気を真上に送り出して拡散します。空気新型光触媒「フォトクレアシステム」を採用し、フィルターをセルフクリーニングすることで、フィルターの長寿命化を実現。フィルターは0.09μm以下のPM2.5もキャッチします。ブラック、ホワイト、シルバーの3色を用意。

 

【AP-C200のスペック】

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ほかにはない質感で、所有する喜びを感じさせるのがブルーエア

――デザインでいえば、スウェーデンのメーカー、ブルーエアのデザインに引かれる人も多いですね。

 

安蔵 ブルーエアはシンプルなフォルムのなかに、北欧らしさを感じさせるデザインが秀逸。とにかく、ボディの質感が極めて良い。部屋に置いているだけで満足できる、所有する喜びを感じさせる……そこまで思わせてくれるものはブルーエア以外ないんじゃないでしょうか。

 

――フォルムだけでなく、質感も重要なんですね。

 

安蔵 他社からもデザインの優れた製品が出て来るようになりましたが、それでも質感がプラスチックのようなものも多くて。それに比べると、見ているだけで触りたくなる質感は「さすが」の一言です。

 

――ブルーエアはラインアップも豊富ですが、どれを選べばいいでしょうか?

 

安蔵 広めのリビングやスモールオフィスに設置するなら、「Blueair Classic 480i」がオススメ。シンプルで大風量、ボディはスチールで質感も最高です。Wi-Fi内蔵で、スマホと連携して空気の見える化に対応しており、スマホから遠隔操作で運転も可能です。

 

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ブルーエア
Blueair Classic 480i
実売価格9万5760円

空気清浄スピードの速さに定評がある「Blueair Classic」シリーズのミドルレンジモデルです。高性能フィルター技術と粒子イオン化技術を組み合わせた特許技術「HEPASilent テクノロジー」を搭載。目の粗さの異なる3枚の素材を重ねて折り畳んだ独自開発のフィルターを採用しており、汚れの捕集力が高く、目詰まりしにくいのが特徴です。Wi-Fi機能を搭載し、専用アプリで屋内や屋外の空気環境をモニタリングできます。

 

安蔵 コスパが高いのは、「Blue by Blueair Blue Pure 221 Particle」。実売3万円台ながら適用畳数が~47畳まで対応します。ちょっと縦長のキューブ形状で、本体の下半分の全周から空気を吸って上部から吐き出します。操作は本体側面の中央に付いた「Blue」のロゴの入った丸いボタンに触れるだけと超シンプルです。子どもでも操作できますね。

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ブルーエア
Blue by Blueair

Blue Pure 221 Particle
実売価格3万540円

33㎝四方の角型ボディに高い空気清浄力を搭載。多層構造の筒型フィルターで360°集じんし、清浄な空気を大風量で上方に放出します。Wi-Fi機能とセンサーは非搭載。

 

――ブルーエアにはほかにも、グッドデザイン賞などを受賞した「Blueair Sense+」や、約2万円の「Blue Pure 411 Particle + Carbon」といったラインナップもあります。これらはどうですか?

 

安蔵 Blueair Sense+はシンプルで飽きのこないボタンレスのデザインで、6色で展開しているため、インテリアに合わせて選べます。また、Wi-Fi搭載で、エアーモニターの「Blueair Aware」(別売・実売価格2万4250円)との連携も可能。インテリア性にこだわりつつ、空気の見える化を堪能したい人にオススメです。

 

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ブルーエア
Blueair Sense+
実売価格4万7830円

スチール製の本体に強化ガラスを組み合わせたミニマルデザインで各国のデザイン賞を受賞。特許技術「HEPASilent テクノロジー」を搭載するほか、天面に手を滑らせて操作するモーションセンサーを採用します。Wi-Fi機能も搭載。カラバリはポラールホワイト、ウォームグレー、リーフグリーン、ミッドナイトブルー、ルビーレッド、グラファイトブラックを用意します。

 

安蔵 一方、Blue Pure 411 Particle + Carbonはコンパクトな円柱状で、カバーフィルターを気分やシーズンで着せ替えられるのがユニーク。低価格ですし、一人暮らしのワンルームに初めて導入するようなケースにはピッタリですね。友達が遊びに来た時の話のタネにもなりそうですし、贈り物にも良さそうです。ただ、ブルーエアはデザイン、機能とも優秀ですが、いずれも加湿機能を備えていないのが惜しい。でも、これだけオシャレなら、加湿器を別途用意してもいいかな、と思っちゃいますね(笑)。

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ブルーエア
Blue Pure 411Particle + Carbon
実売価格1万9440円

小型ボディに独自の粒子イオン化技術とフィルター技術を装備。360°吸引で花粉から生活臭まで強力に除去します。カラフルなプレフィルターは着せ替え交換できるのが特徴。

 

【ブルーエアラインナップのスペック】

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二台目需要に応えるダイソンのPure Hot+Cool Link

――このほか、ややユニークな立ち位置になりそうなのが、扇風機、ファンヒーター、空気清浄機の1台3役のダイソンの「Dyson Pure Hot+Cool Link」かと思います。こちらは、どう評価しますか?

 

安蔵 1台3役で設置スペースが節約できるのはいい。ただ、空気清浄機として評価するのは、少し違うかな…という気もします。メイン機能は温風も出る扇風機ですから、「扇風機一台分のスペースで暖房も空気清浄も利用できる」と捉えるべきですね。空気清浄機としての能力は今回紹介した他社製品と比べると、決して高くありませんが、「Dyson Link アプリ」で室内や地域の空気の状況が見えるので、モニターとして利用するのもアリだと思います。モニターとして使うなら、温風機能はありませんが、よりコンパクトかつ安価な「Dyson Pure Cool Link テーブルファン」(実売価格4万3470円)を導入するのもアリですね。

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ダイソン
Dyson Pure Hot+Cool Link
実売価格6万3530円

空気を浄化しながら、温風と涼風を送り出すことができる、通年で使用しやすいファンヒーター。HEPAフィルターを搭載し、0.1μmレベルの微細な粒子を99.95%まで除去できます。

 

安蔵 あるいは、空気の汚れがちょっと気になるけれど、そこまで悩んでいないという場合や、すでに空気清浄機やヒーターを一台持っていて、気流制御などの性能にやや不満があるので、組み合わせて使いたいと場合にもオススメ。部屋がL字型といった複雑な間取りの場合は空調に死角ができるケースが見受けられるので、そういう家庭に向いていると思います。その意味では、ヒーターなしの「Dyson Pure Cool Link タワーファン」(実売価格5万6540円)は、高さがあって風量も出るので、こちらを選んだほうがいいでしょう。

 

【ダイソン 空気清浄機能付ファンヒーター Dyson Pure Hot+Cool Linkのスペック】

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「デザイン」と「空気の見える化」を重視して、後悔しない選択を!

――3回にわたって、各メーカーの主要モデルをひと通り見てきました。選び方について、もう一度「これだけは覚えておいてほしい」というところはどこでしょう。

 

安蔵 とにかく「邪魔にならないデザイン」が第一。室内に設置したときに邪魔に感じるデザインだと、時間が経つにつれて使わなくなってしまいます。一方、「空気が見える化」できるWi-Fi対応モデルは、効果が目に見えるので、使うモチベーションが続くのがメリット。この2つを重視しつつ、コストやお手入れの手間を加味して選びましょう。ぜひ、部屋にずっと置いて後悔しない製品を選んでください!

なぜ「飛行機の整備士」が家庭用の「ダイソン」を使うのか? 宮崎の航空会社がダイソンのコードレス掃除機に決めたワケ

ダイソンといえば、強い吸引力を武器に、コードレス掃除機の国内トップシェアをひた走るブランド。家庭用のイメージが強いですが、なんと、Solaseed Air(ソラシドエア)という航空会社の整備士が、業務で使用しているというウワサが耳に入ってきました。しかし、同社はなぜ、通常の業務用掃除機ではなく、ダイソンを選んだのでしょうか? そのナゾを解くため、羽田空港・新整備場駅近くのソラシドエア東京オフィスを訪れて整備士さんを直撃。導入の経緯をはじめ、どんな作業に使い、実際に使ってどうだったか? など、気になる点を聞いてきました!

20180201-s2-00↑ソラシドエアの航空機

 

限られた時間で飛行機を整備し、安全に飛ばすのが整備士の使命

ソラシドエアは宮崎県宮崎市に本社を持つ、地域密着型の航空会社。東京(羽田)-九州、沖縄-九州、神戸、中部、石垣を結ぶ空の便が充実しており、大手に比べ格安の料金で利用できるのが魅力です。それでは、早速、同社の整備士さんにインタビューしていきましょう!

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「はじめまして。整備士の榊原美咲(さかきばら・みさき)です!」。おお、思っていたより若い! 聞けば、2016年入社で、実務に就いてまだ2年めとのこと。整備士になった動機を聞くと、「子どものころに乗った飛行機で、窓から見えた整備士さんたちを見て、『あの人たちカッコイイ!』と思ったのがきっかけです」とうれしそうに答えてくれました。また、整備士という仕事については「飛行機を安全に飛ばす使命感と責任感、また、それを行う技術と知識を持つプロフェッショナルな仕事だと思っています!」との熱いお言葉。その初々しい表情に、こちらも思わず笑みが浮かんでしまいます。ちなみに、整備士ってどんなことをするんですか?

 

「当たり前なのですが、整備士は機体を整備するのが一番の仕事です(笑)。朝、飛行機が出発する前に整備して、日中は便の発着の合間の30分ほどの時間で急いで整備。飛行機がすべてのフライトを終えて帰ってきた夜も、また作業をします。具体的には、パイロットから異常がないかヒヤリングしつつ、タイヤを点検・交換したり、エンジンに不具合があった場合はコンピュータで原因を調べたりもします」(榊原さん・以下敬称略)

↑整備を行う↑機体の点検を行うソラシドエアの整備士

 

「整備士の清掃」は企業理念から派生した独自の取り組み

あれ、業務内容に掃除が含まれていないみたいですが、ダイソンはどこで使うのでしょう? 聞けば、もともと整備士の仕事には機内の掃除は含まれていないそう。整備士が清掃を行うのは、ソラシドエア独自の取り組みのようです。では、その取り組みの内容と意図は何なのか? 企画の担当者である同社整備企画グループの佐野一斗(さの・かずと)さんが答えてくれました。

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「『整備士が機内の掃除をする』という新たな取り組みを始めたのは、2017年の7月から。通常、客室の清掃は委託先の専門スタッフが行いますが、限定的に1日のなかで1時間程度、整備士が機内の清掃を行います。これは、当社の企業理念から派生したもの。当社は『空から笑顔の種をまく』を合い言葉に、お客様や地域の方々に親しみやすい航空会社を目指しています。ただ、整備士という立場で、それを実現するのは難しいですよね。そこで、整備士がより機体に愛着を持ち、お客様に快適な旅を提供するために、この取り組みを企画しました」(佐野)

 

なるほど、この取り組みは、整備士さんに「企業理念を自分ごととして捉えてほしい」という会社からのメッセージ。そして、いつもは表に出ない整備士の方々が、お客様のために「隠れたおもてなし」をする貴重な機会だったのです。確かに、床やシートを整備士さんたちが掃除したんだな……と想像すると、その存在がもっと身近に感じられますよね。

 

ダイソンAnimalproだと疲れずに掃除できてニオイや音も気にならない

そして、この取り組みに使われているのが、ダイソンの上位モデルのひとつ「Dyson V8 Animalpro(ダイソン ブイエイト アニマルプロ・以下Animalpro)」。こちらは、ダイソンの最新シリーズのなかでも、特にヘッドのかきとる力が強いタイプ。現在は羽田に3台、5つのステーションに1台ずつ、合計8台が配備され、整備士さんに使用されているそうです。では、実際に使ってみた印象を、榊原さんに聞いてみましょう。

20180201-s2-20 (9)↑ソラシドエアで使われているDyson V8 Animalpro

 

「前に使っていた業務用のキャニスタータイプは、コードをいちいち付け替えるのが面倒でした。その点、Animalproはコードを気にせず、掃除したい場所がすぐに掃除できます。軽いので、私のような女性でも疲れずにずっと掃除を続けられるのもいい。あと、業務用は音もニオイもキツかったんですが、Animalproは全然気にならないんですよ。とにかく、すごくいいです!」(榊原)

 

普通のコメントに思えますが、さすがは整備士さん、観察眼が鋭い。例えばニオイの部分。実は掃除機からのニオイの原因は、排気に混ざった微細なゴミのニオイがほとんどだそう。その点、本機は2層15個のサイクロン機構「2 Tier Radial™ サイクロン」(ツーティアー ラジアル サイクロン)で強力な遠心力を発生させ、ニオイの原因となる微細なゴミをきっちり分離。0.3ミクロンもの微細な粒子を99.97%以上捕集したうえで、「最後のひと押し」として、排気口にポストモーターフィルターを設置しているとのこと。

↑ダストカップの上部にあるのが「2 Tier Radial™ サイクロン」。小さな円すい形が寄り集まった独特の形状です。後部に取り付けられた青い部分がポストモーターフィルター ↑ダストカップの上部にあるのが「2 Tier Radial™ サイクロン」。小さな円すい形が寄り集まった独特の形状です。後部に取り付けられた青い部分がポストモーターフィルター

 

豊富なアタッチメントを使い分け、機内の隅々まで掃除する

そして、音の部分でいえば、音響工学に基づく設計を採用し、運転音が従来機に比べ50%も低減。音質も改善し、耳障りな成分を抑えているそうです。榊原さんの指摘は、実に的を射ていたわけですね。ほかにも気づいた点はありましたか?

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「アタッチメントが多いのがうれしい! いろいろな場所で使い分けができるから、コックピットなど、たくさんの機器があるデリケートな場所でも役に立ってくれています。例えば、足元にペダルがある場所は、ノズルを使って、グッと手を伸ばして吸引。操作パネルの上は、コンビネーションノズルのブラシ部分を延ばして使えば、スイッチ類を傷めず掃除できます。それから、お客様の座るシートは、かきとる力が強いミニ モーターヘッド。空気が出入りするダクトは、細長い隙間ノズルを使います。天井にあるダクトは延長ホースを使って掃除していますね」(榊原)

↑コンビネーションノズル↑コンビネーションノズルを使った操作パネルの掃除

 

↑シートを掃除する際は、ミニ モータヘッドを装着します↑シートを掃除する際は、ミニ モータヘッドを装着します

 

掃除を怠るとセンサーがうまく働かないことも

場所に応じてしっかりとアタッチメントを使い分け、念入りに掃除をしているんですね。ちなみに、もし掃除を怠ってしまうと、どのような悪影響が出るのでしょうか?

 

「吸排気のダクトが汚れてくると、お客様にも見えてしまいます。ホコリが詰まっているダクトから空気が出てきたときに、パーッとホコリが一緒に舞うかもしれないじゃないですか。それを見たらお客様も『うわー』って思いますよね。あとは、温度センサー。お客様の座ったときにちょうど真上のあたり、スポンジ状の部分に隠されています。もし、そこにホコリが詰まってしまうとセンサーがうまく働かなくなり、温度調節に悪影響が出て、お客様に不快な思いをさせてしまいます。整備の目線でいえば、そうした部分の細かいホコリもしっかり取ってくれるのがうれしいですね」(榊原)

↑ダクトは硬いブラシがついたハードブラシと延長ホースを組み合わせてお掃除します↑ダクトは硬いブラシがついた「ハードブラシ」と「延長ホース」を組み合わせてお掃除します

 

自由自在に動くジョイント部分もお気に入り

加えて、「萌えポイント」と称する、榊原さんならではの気に入った点があるとか。

 

「私の『萌えポイント』はこのヘッドとパイプを接続している球形の部分なんです。この機構がいいですよね! 飛行機のシートの下は器物が多いので、本来はそこを掃除するとなると、自分が苦しい姿勢を取らなければいけません。でも、Animalproは、この球形のジョイント部分がグリグリ動くので、立ったまま手首を動かすだけでヘッドが届いてくれます。ここが一番の『萌えポイント』ですね(笑)」(榊原)

↑ヘッドとパイプを接続する球状の部分が、榊原さんの「萌えポイント」↑ヘッドとパイプを接続する球状の部分が、榊原さんの「萌えポイント」

 

実は、この点もご明察。この球状の部分には「Ball™テクノロジー」と呼ばれる独自技術を搭載。小さい回転半径で素早い方向転換を可能とし、正確なコントロールを実現します。キャニスター型掃除機に使われている技術ですが、実は、Animalproにも搭載されているんです。

 

ゴミが取れる「エビデンス」と「現場のモチベーション」を考慮してダイソン導入を決定

では、ひととおりダイソンの魅力を聞いたところで、いよいよ本題。安価な業務用掃除機はいくらでもあったはずなのに、なぜ高価な家庭用のダイソンを選んだのでしょうか? 佐野さんに聞いてみました。

 

「当初は、通常の小型掃除機を使ったり、大きな業務用の掃除機を借りて使ったりしていたんですが。ダイソンが私のまわりで話題になっていて『使ってみたいな』という個人的な思いがありまして(笑)。Animalproを1台買って検証してみたんです。ウチの部では何かを始めるとき、まず検証してみて、エビデンス(証拠・根拠)を出すという文化がありまして。すると、業務用も吸引力はすごいんですが、実際に取れたゴミを計測して比べてみたらAnimalproのほうが取れていて。家庭用なのにスゴいなあと」(佐野)

↑高い集じん力に貢献するAnimalproのダイレクトドライブクリーナーヘッド 。クリーナーヘッド内部にパワフルなモーターを搭載。 硬いナイロンブラシがカーペットに入り込んだホコリやペットの毛までもかき取るとともに、静電気の発生を抑えるソフトなカーボンファイバーブラシが微細なホコリやペットの毛までもかき取ります↑高い集じん力に貢献するAnimalproのダイレクトドライブクリーナーヘッド 。クリーナーヘッド内部にパワフルなモーターを搭載。 硬いナイロンブラシがカーペットに入り込んだホコリやペットの毛までもかき取るとともに、静電気の発生を抑えるソフトなカーボンファイバーブラシが微細なホコリやペットの毛までもかき取ります

 

かつては技術部でエンジニアをしていたという佐野さん。独自にデータを出すとはさすがです。そして、その厳しいエンジニア目線で見たうえで、そのお眼鏡にかなったのがダイソンだったというわけですね。さらに、「ダイソンだったら現場のモチベーションが上がると思った」と佐野さん。その辺り、榊原さんはいかがでしょう?

 

「たしかに、Animalproで掃除をすると、吸った汚れが目に見えるんですよね! 細かいホコリもたくさん取れるので、クリアビンのなかに、どんどん粉ゴミがたまっていくのが見えて。よしよし、これは取れてるなあと(笑)。仕事だというのを忘れてすごく楽しくなります。しかもワンタッチで、ゴミを一発で捨てられるから気持ちいい!」(榊原)

↑Animalproのクリアビン。取れたゴミが見えるので、成果がわかりやすいメリットがあります↑Animalproのクリアビン。取れたゴミが見えるので、成果がわかりやすいメリットがあります

 

↑ゴミ捨て機構がこちら。レバーを上に引き上げるとクリアビンの底が開き、同時にクリアビン内のスクレイパー(へら)が内側にこびりついたゴミをこそげ落としてくれます ↑ゴミ捨て機構がこちら。レバーを上に引き上げるとクリアビンの底が開き、同時にクリアビン内のスクレイパー(へら)が内側にこびりついたゴミをこそげ落としてくれます

 

企画に必要な「違い」を出すため、目を引くボディも魅力だった

「現場が一番なので、楽しく掃除をできるというのはありがたいですね。また、こういった企画には、ある程度目に見える『違い』を出したい。その点、通常の業務用にはない、Animalproの目を引くボディも魅力でした。余談ですが、整備士だけでなく、オフィスワークの社員も、定期的に機内清掃に取り組むというイベントを行っていて。そういうときは、『ダイソンが使いたい』とみんなで取り合いになります(笑)。気持ちを盛り上げてくれて、きっちり成果も出してくれるんですね。導入して本当によかったなと思います」(佐野)

20180201-s2 (3)↑Animalproで床を掃除する様子。サイクロンの独特の形状と赤いパイプが目を引きます

 

ちなみに、お二人のご自宅ではダイソンを使っているのでしょうか?

 

「持ってないんですー。Animalproを使う前に、コードつきのものを買っちゃっていて。あとから『こんないいのがあったんだ』と思って、少し後悔しました。これが家にあったらコードレスでラクだし、吸い方がぜんぜん違うし、毎日掃除するのになぁ、と(笑)」(榊原)

 

「私も本当に欲しいんですけど…うちで使ってるのは普通の掃除機ですね(笑)。実は、整備課長が自宅で使っていまして、『いいよー、ダイソンは』って言うんです。ダイソンのおかげで、整備課長は家で率先して掃除をしてるみたいですね。ダイソンなら、女性のみならず、男性でも楽しく掃除ができると思います」(佐野)

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と、それぞれの思いを熱く語ってくれたお二人。お話を総合してわかったことは、Animalproが、まず佐野さんの企画者目線、およびエンジニア目線をクリアしたことで導入が決まったということ。実際に使用された現場では、榊原さんの整備士として、女性としての要求を完全に満たしたということになります。そして、いうまでもなく「飛行機の機内」は起伏に富み、デリケートな機材も多い過酷な環境。ここで十分に活躍できたということは、家庭でも間違いなく活躍できるという確かなエビデンスになります。また、「あそこは清掃に力を入れている」と顧客に印象づけるなら、宿泊施設や飲食店が導入してもいいですね。飛行機の整備士がお墨付きを与えたAnimalpro、ぜひみなさんも試しては?

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コードレス掃除機、どれが買い?――GetNaviが贈るお悩み解決バラエティ番組「クラベスト」第2回放送中!!

GetNaviと、アクトオンTV(J:COM 701ch.などで放送中)がタッグを組んだモノクラベ番組「クラベスト!」(毎月24日更新)。第2回目の今回、目利きたちがプレゼンするのは「コードレス掃除機」です!!

 

クラベスト第2回「コードレス掃除機」はコチラでご覧いただけます!

 

 

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MCはこの人
タレント ホリさん

木村拓哉、武田鉄矢、えなりかずき、テリー伊藤などのネタでおなじみのモノマネ芸人。家電好き。

 

 

【今回のお悩み】コードレス掃除機、どれが買い?

 

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茶々元真央さん
「コンバットマガジン」などで活躍中のサバゲーアイドル。都内の学校で家庭科を教える現役の教師でもある。

 

 

【3人の目利きがコードレス掃除機をプレゼン】

 

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タレント 井上咲楽さん
太い眉毛がトレードマークの現役JKタレント。本企画にはSNSなどの情報を元に一般ユーザー代表として参戦。

【咲楽イチオシ】
吸引力が15%アップし最大運転時間も2倍に!!

ダイソン
Dyson
V8 Fluffy
実売価格5万8860円

新開発のモーターを搭載したことで、従来機のV6に比べて運転音が1/2になりながら吸引力は15%も向上! また、新型バッテリーの採用により、最大40分の長時間運転も可能となった。

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女優・タレント 奈津子さん
芸能活動のかたわら、家電アドバイザー(エグゼクティブ等級)の資格を取得。家電の品評・執筆もしている。

【奈津子イチオシ】
女性も操作しやすい1.5㎏の超軽量モデル

シャープ
RACTIVE Air
プレミアムパッケージモデル
EC-A1RX
実売価格6万5530円

 

業界最軽量の標準質量1.5Kgを実現した「ラクティブ エア」の特別仕様モデル。着脱式の大容量バッテリーが2個付属するほか、ふとん掃除用ヘッドや隙間を掃除しやすい新開発ノズルも同梱される。

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GetNavi編集長 野村純也
生活家電やデジタル製品の最新トレンド・新作情報に精通。GetNaviのプライドをかけて熱烈プレゼンを行う!

【野村イチオシ】
T字⇔I字に変化するノズルが面白い紙パック式

パナソニック
iT(イット)紙パック式
MC-PBU510J
実売価格6万2440円

 

手首をひねるだけで家具と壁などの隙間を容易に掃除できる「くるっとパワーノズル」を搭載。紙パック式ながら効率的に空気を通す独自の風路設計により、サイクロン式と同等の吸引力を誇る。

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パナソニックのiTは手入れ不要の紙パック式

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ホリ さぁ、始まりました「クラベスト!」。この番組では、欲しいモノがあるんだけど何を買えばいいのかわからない、そんな方のために最強の目利きたちがイチオシの逸品をプレゼンします。今回の相談者は、サバゲーアイドルとして活動する一方、現役の教師でもある、茶々元真央さん!

 

茶々元 よろしくお願いします。

 

ホリ さて、茶々元さんはコードレス掃除機を探しているそうで。

 

茶々元 はい。いま使っているのが10年選手なので、そろそろ最新のものに買い替えたいと思って。

 

ホリ 最新モデルは、10年前からかなり進化してそうですね。では早速、プレゼンしてもらいましょう。まずは、野村編集長!!

 

野村 私がオススメするのは、パナソニックのiTです。最大の特徴は名前の由来でもあるノズルの形状でして。手首をひねるとT字型からI字型に変形するんです。

 

ホリ なんと! 先端のノズルを替えずに隙間を掃除できるんだ!

 

野村 はい。もうひとつの推し機能が、「ハウスダスト発見センサー」です。約20μmの微細なゴミまで検知して手元のランプで知らせてくれるので、キレイになったことがひと目でわかります。

 

茶々元 私、ハウスダストアレルギーなので、その機能にはすごく惹かれますね。

 

ホリ あと、よく見たら、コードレスなのに紙パック式なんだ。紙パックだと使っているうちに吸引力が落ちるんじゃないの?

 

野村 ご心配なく。iTはパナソニックがキャニスター掃除機で培った独自の風路技術により、高い吸引力をキープ。しかもゴミを効率的に圧縮するので、ゴミ捨ては月1回程度で済むんです。

 

茶々元 紙パック式はゴミ捨てが手軽なのがいいですね!

 

ホリ さすがは野村編集長、いきなり勝負あったか!?

 

 

軽さで選ぶならシャープ優勢。ダイソンはさらに吸引力UP

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ホリ 続いては、奈津子さん!

 

奈津子 私のイチオシは、シャープのRACTIVE Airです。実はこれ、私が実際に自宅で使っている機種なんですよ。

 

ホリ  それは強い! 毎日使って便利さを実感しているわけですから、説得力ありますよ?。

 

奈津子 一番の推薦理由は、何と言ってもその軽さ! たったの1.5kgなので、例えばエアコンの掃除だってラクにできちゃいます。ぜひ持ってみてください。

 

茶々元 ホントだ! すっごく軽い! 長物の銃より軽いかも。

 

ホリ 比較対象が独特すぎ(笑)。

 

奈津子 そして、もうひとつのポイントが、着脱式のバッテリーが2個付属している点です。掃除中ももう1個のバッテリーを充電しておけるので、トータルで60分使用することができます。

 

茶々元 お客さんが来るときとか、しっかり掃除したいときはそれくらい連続して使えると便利かも。

 

ホリ おっと、こちらもなかなかの高評価。咲楽ちゃん、大丈夫?

 

咲楽 お任せください! 掃除機といえば、やっぱりこれを外すことはできません。ダイソンのV8 Fluffyです!

 

ホリ 出ましたッ! いま、掃除機を買おうというとき、真っ先に候補に挙がりやすいブランドだね。

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咲楽 人気の秘密は、おなじみのパワフルな吸引力。しかもこのV8は、運転音が半分になったのに吸引力は15%も向上してます。その証拠に、ホラ、この通り。マットレスにベビーパウダーを撒いてその上にシーツをかけて、V8で吸うと……シーツ越しでもこんなにたくさん吸い取れるんです!

 

ホリ (木村拓哉のモノマネで)ちょ、マジかよ!!

 

咲楽 先端のソフトローラークリーナーヘッドにもご注目を。前部が大きく開いた独自形状により、大小のゴミを一度に吸い込むことができるんです。

 

ホリ すげー! 大きさの違うゴミを全部一気に吸い込んでる!

 

咲楽 さらに、排気がニオわないのも大きなポイントで。実は、吸った空気よりも、本体から出る排気のほうがキレイなんです。

 

茶々元 ホントだ。全然イヤなニオイがしない!

 

ホリ いやー、今回も甲乙つけがたい逸品ぞろいだ。さて、ジャッジは!?

 

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【結論】
相談者・茶々元さんが選んだのはコチラ

ダイソン
Dyson V8 Fluffy

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「それぞれ魅力的でしたが、やっぱりダイソンの、コードレスとは思えない吸引力の強さが決め手になりました。想像していたよりも運転音がずっと静かなことにも驚きました。欲しいです!」(茶々元さん)

 

 

information

ビックカメラ 新宿西口店では「クラベスト!」コーナーを展開中!!

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ビックカメラ 新宿西口店(東京)では、「クラベスト!」の特設コーナーを展開中。番組内で紹介された製品が展示されており、自由にじっくりお試しできます!

ビックカメラ新宿西口店

http://www.biccamera.co.jp/shoplist/shop-016.html

ビックカメラのネットショップ「ビックカメラ.com」はコチラ!

https://www.biccamera.com/bc/main/

あの掃除機のダイソンが2020年までにEVスポーツクーペを市販化する!?

サイクロン掃除機やファンヒーターでお馴染みのイギリスの家電大手ダイソンが、なんと電気自動車の開発を開始したことを発表。「スポーツカーでも格安でないもの」という情報以外、その実態は明かされることはなかったが、このたび、2ドアのスポーツクーペになるのではないかという情報が入り、予想CGが作られた。直接的なライバルは「テスラ・ロードスター」あたりになりそうな雰囲気である。

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ショルダー型ボディから2ドアクーペでありながらリアの居住性にも配慮したことが伺えるが、注目はやはりフロントだ。掃除機などで培ったノウハウを活かしたダイソン自慢の大型エアインテークが、サイドにもエアスクープを配置。バンパーのLEDデイタイムランニングライトバーがサイドのラインと一体感を持たせたデザインとなっている。

 

また、バッテリーには既存の2倍の容量に加え、安全性でも有利な「ソリッドステート(全個体)電池」をリチウムイオン電池に代えて採用予定だという。

 

ダイソンはこのプロジェクトのためにアストン・マーティンから技術者を引き抜き、20億ポンド(約3080億円)を投資して、2年以上前から400人体制で開発を進めており、早ければワールドプレミアは2019年秋になるという。

求む! 世界を変えるアイデア――若きエンジニアを応援する「ジェームズダイソンアワード」に集まった度肝を抜く製品ベスト5

吸引力の落ちない掃除機、羽根のない扇風機、熱くないドライヤー。数々の革新的な家電を開発しているダイソン。そのダイソンの創始者であるジェームズ・ダイソン氏が、若いエンジニアを支援する目的で設立されたのが「ジェームズダイソン財団」だ。

 

ジェームズダイソン財団では、若いエンジニアのための国際的なアワード「ジェームズダイソンアワード」を主催。応募資格は、プロダクトデザインやエンジニアリングを学んでいる学生、および過去4年以内に卒業した人。チームでの応募も可能だ。

 

第12回目となる2017年は、世界23か国、1027の作品の応募があった。そのなかから、日本国内での審査を通過した5作品が国際最終審査へ進出。そして、うち3作品が国際最終審査のTOP20へ入賞した。この記事では、昨年12月に行われた国内受賞作品表彰式セレモニーの様子と、国際TOP20に選ばれた3作品の受賞者へのインタビューをお届けする。

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授賞式には国内審査通過5作品が登場

ジェームスダイソンアワードのテーマは、一貫している。そのテーマとは「問題を解決するアイデア」。日常生活におけるあらゆる問題を、テクノロジーで解決しようというのがテーマ。決まったジャンルがなく、毎年のテーマ設定もない。それだけに、応募するエンジニアは長い時間をかけて作品の開発に当たることも可能だ。

 

今年のセレモニーでは、まず国内審査員と過去の受賞者、そして今年の受賞者のパネルディスカッションからスタート。パネラーは、国内審査員を務めるジャーナリスト・コンサルタントの林 信行氏、2015年、2016年と国内受賞をしている山田泰之氏、そして2017年の国内最優秀賞を受賞した孫 小軍(そんしょうぐん)氏が登壇。

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↑林 信行氏↑林 信行氏

 

↑山田泰之氏↑山田泰之氏

 

↑孫 小軍氏↑孫 小軍氏

 

それぞれ、このアワードの魅力や受賞後の変化、そして審査員から見たアワードの成長などについて語った後、これからのデザイナーやエンジニアに求められる資質や、今後のアワードへの期待などを述べていた。

 

続いて国内審査員である林 信行氏と、デザインエンジニアでありTakramディレクターの緒方壽人氏による講評があった。

↑↑Takramの緒方壽人氏(左)と林 信行氏↑↑Takramの緒方壽人氏(左)と林 信行氏

 

林氏は「歴史的にジェームズダイソンアワードは福祉や医療関係の作品が多いが、今年は幅広いバリエーションの応募がありました。必ずしも深刻な課題だけではなく、視野を広げて審査をしました」とコメント。緒方氏は「発見した問題に対する問いの立て方と、それをどのように解決していくかという過程、そしてものづくりをしてプロトタイピングをしていくプロセス。この3つのポイントを重視して評価を行いました」と、評価のポイントを説明していた。

 

今回の国内応募は、過去最高の50作品。審査には5時間を費やしたという。そして選ばれたのが次の5作品だ。

 

国内第5位 ReverseCAVE: VRデバイドを解決するためのパースペクティブ共有技術

製作者:石井 晃氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
鶴田真也氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
鈴木一平氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)、
中前秀太氏(筑波大学大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻)、
皆川達也氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)

概要:VRゲームなどの仮想空間を楽しむには専用のヘッドマウントディスプレイ(HDM)が必要となるため、プレーヤー以外にはVRで何が行われているのかがわからない。そこで、空間を覆う半透明スクリーンと多数のプロジェクター等で構築される “ReverseCAVE”システムを開発。VR空間がスクリーンに映し出されることで、VRプレーヤーと観客が同時にVR空間を楽しめる。

 

国内第4位 Telewheelchair

製作者:橋爪 智氏(筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科 図書館情報メディア専攻)、
鈴木一平氏(筑波大学 情報学群 情報メディア創成学類)、
髙澤和希氏(筑波大学大学院 図書館情報メディア研究科 図書館情報メディア専攻)

概要:遠隔からの操作が行える電動車いす。遠隔操作技術と360度カメラ、そしてAI技術を組み合わせることで、障害物検知や環境認識を実現。介助者がいなくても安全な走行を行うことができる。

 

国内第3位 ~Cuboard~クローラユニットシステムを用いた雪上にて走行可能な小型モビリティ

製作者:寺嶋瑞仁氏(長岡技術科学大学大学院 工学研究科 機械創造工学専攻 兼 ㈱CuboRex 代表取締役社長)、
上脇優人氏(長岡技術科学大学 工学部 電気電子情報工学課程 兼 ㈱CuboRex 勤務)、
冨田 青氏(長岡技術科学大学 工学部 電気電子情報工学課程 兼 ㈱CuboRex 勤務)、
パドロン ファン氏(長岡技術科学大学大学院 工学研究科 電気電子情報工学専攻 兼 ㈱CuboRex 勤務)

概要:雪深い地域では自転車やバイクといった交通手段が使えない。必然的に自動車に依存することになるが、渋滞などを引き起こし移動に時間がかかる。そこで、手軽に雪上を移動できるモビリティを開発。片手で持てる重量で、雪国での冬場の移動を快適にする。

 

国内準優秀賞 Digital Garden

製作者:ベン バーウィック氏(東京大学大学院工学系研究科 建築学専攻 修了、現 オーストラリア在住)

概要:太陽光発電などが注目されるなか、集合住宅ではソーラーパネルの設置がしづらいため、なかなか普及していない。そこで、折り紙工学によりデザインされたソーラーパネルを開発。太陽光による発電ができるほか、パネルの照り返しで部屋の内部も明るくする。

 

国内最優秀賞 SuKnee -障害者のモビリティを高めるロボット義足

製作者:孫 小軍氏 (東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻)、
菅井文仁氏 (東北大学大学院 工学研究科 修了、現 東京大学大学院 情報理工学系研究科 創造情報学専攻 特任助教)、
佐藤翔一氏 (慶應義塾大学 環境情報学部 卒業、現 東京大学 生産技術研究所 研究員)

概要:既存の義足は動力を持たないものが多く、歩行中に転びやすい。そこで、生態メカニズムに基づいてロボット技術と人間の筋肉を模倣する独自のアクチュエータを開発し、軽量コンパクトな電動アシスト付き義足をデザイン。疲れにくく自然な歩行が行える。

 

以上5作品が国内最終審査を通過。このうち3作品が、国際審査のTOP20に入賞した。日本のエンジニアリングのレベルが高い証拠と言えるだろう。

 

国際TOP20受賞者にインタビュー

ここからは、国内受賞作品のうち、国際TOP20に入賞した3組の受賞者のインタビューをお届けする。開発の経緯やアワードへの応募動機、そして今後の展開などを伺った。

 

SuKnee -障害者のモビリティを高めるロボット義足 開発チームリーダー孫小軍氏

↑現在は東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻。一度社会人を経験し、再度大学で義足の開発・研究を行っている↑現在は東京大学大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻。一度社会人を経験し、再度大学で義足の開発・研究を行っている

 

――開発のきっかけは?

私は右足が義足です。義足で生活をしていると、現在普及しているタイプでは動きづらいということを実感していました。大学卒業後、いったんは大手メーカーに勤めていましたが、いまの義足よりももっといいものを作りたいという思いから退社し、現在は大学で義足開発をしています。

↑手前が現在のプロトタイプ。後ろにあるのが次期プロトタイプ。デザインをさらに追求し、足首も稼働するようにするという↑手前が現在のプロトタイプ。後ろにあるのが次期プロトタイプ。デザインをさらに追求し、足首も稼働するようにするという

 

――いままでの義足と大きく違うところは?

動力がついているところです。現在の義足は動力がなく、ユーザーが自分で動かさなければいけません。SuKneeには、バッテリー、モーター、制御のためのボード、電気基板、角度センサー、力センサーなどを内蔵しており、ユーザーが動かそうとするとその状態を検知して、義足自体が動きます。

↑義足の中には基板や配線、モーターやセンサーなどが組み込まれている。今後はこれらをもっとすっきりさせ、さらなる軽量化を目指す。素材もカーボン製にしたいとのこと↑義足の中には基板や配線、モーターやセンサーなどが組み込まれている。今後はこれらをもっとすっきりさせ、さらなる軽量化を目指す。素材もカーボン製にしたいとのこと

 

――義足は結構身体に負担がかかるものなのですか?

歩行中、義足とつながっている残った足の部分を自分で振り出さないといけません。その部分は疲れやすいですね。長期的には腰などにも負担がかかります。

 

――歩行時の疲労を軽減してくれるんですね。

もうひとつは、イスから立ち上がるときに必要な力も軽減されます。義足をしていると、立ち上がるときに反対側の足の力で立ち上がる必要があります。若いうちはいいのですが、高齢者になるとそれも難しくなり、寝たきりになってしまうこともあります。SuKneeならば、義足自体が立ち上がるときにサポートしてくれるので、楽になります。

 

――ジェームズダイソンアワード参加のきっかけは?

義手義足という福祉分野は、現在ヨーロッパの2社が世界70%というシェアを持っている寡占的な市場になっているため、新規参入が厳しい状態です。しかし、2014年にイクシーという義手を作ったチームが国際準優秀賞を受賞して、その後広がりがあったのを見て、我々も国際的な広がりの期待ができるこのアワードを目指そうと思いました。

 

――今後はどのような展開を考えていますか?

今年の秋には大学を卒業するので、その後はベンチャー企業を立ち上げて商品化を進めていきます。2020年に東京でパラリンピックが開催されるので、まずはそこで競技者の方たちの日常生活で使っていただけるよう、2019年の商品化を目指しています。

↑新しいプロトタイプはまだモックの状態だが、デザインがスマートになっている。足首が動く義足というのはこれまでにあまりないそうなので、その点にも期待したい↑新しいプロトタイプはまだモックの状態だが、デザインがスマートになっている。足首が動く義足というのはこれまでにあまりないそうなので、その点にも期待したい

 

~Cuboard~クローラユニットシステムを用いた雪上にて走行可能な小型モビリティ 開発チームリーダー寺嶋瑞仁氏

↑長岡芸術大学大学院の学生であり、株式会社CuboRexの代表取締役社長でもある寺嶋氏↑長岡芸術大学大学院の学生であり、株式会社CuboRexの代表取締役社長でもある寺嶋氏

 

――なぜ雪上を移動するためのモビリティを開発しようと思ったのですか?

私は和歌山出身なのですが、大学入学のために新潟県長岡市で一人暮らしを始めました。すると冬の積雪がすごく、冬場はほぼ家から出られないんです。当初はクルマを持っていなかったですし、クルマを持つと維持費もかかる。そこで、手軽に雪上を移動できるものを作ろうと思いました。

↑↑あえて使用感のあるものを展示。上部のスケートボード部分は市販品を利用している↑あえて使用感のあるものを展示。上部のスケートボード部分は市販品を利用している

 

――雪上を走るために工夫されている点は?

防水機構には気を遣いました。動力部分に水が入ってはいけないので、中身をパッケージングしたり、ケーブルを防水にしたり。また、外部からの負荷を逃がすための工夫もしています。

↑雪上での運用を考慮し動力部分やバッテリーなどの防水加工には気を遣っているという↑雪上での運用を考慮し動力部分やバッテリーなどの防水加工には気を遣っているという

 

――新しい技術は搭載されていますか?

クローラーベルトの構造が新しいですね。本来ならば金属を連結させたり、ゴムで作ったりするのですが、これはプラスチックを採用しています。構造はお風呂のふたと同じなんです。戦車のようなクローラーでは重たくなってしまいます。また製作にも特殊な機械が必要になったりするのですが、我々の構造ならば比較的安価で作れます。ここに関しては特許も取得しています。

↑特許を取得しているクローラーベスト。構造的にはお風呂のふたと同じ。プラスチック製で軽量↑特許を取得しているクローラーベスト。構造的にはお風呂のふたと同じ。プラスチック製で軽量

 

――ジェームズダイソンアワードに参加しようと思ったきっかけは?

これまで、ビジネスコンテストには何回は出たことがあるのですが、私はエンジニアなので、ビジネスモデルが描けないんです。でもジェームズダイソンアワードは、課題とその解決方法、そしてプロトタイプがあれば評価してもらえるので、ビジネスモデルを描かなくていいという点が非常によかったなと思います。

 

――すでに起業してビジネスにされていると思いますが、今後はどういう展開を考えていますか?

当初は雪上移動のための乗り物と考えていたのですが、展示会などでの反応を見ると、レジャーの側面での需要が大きそうなんです。なので、レジャー施設やテーマパークにレンタルという形で卸して、メンテナンスなどで収益を上げていくというビジネスモデルを考えています。あとは、量産できるよう我々の体制を整えることが課題ですね。

 

Telewheelchair 開発者 橋爪智氏、鈴木一平氏、髙澤和希氏

↑左から高澤氏、橋爪氏、鈴木氏。鈴木氏は国内第5位のReverseCAVE開発にも参加↑左から高澤氏、橋爪氏、鈴木氏。鈴木氏は国内第5位のReverseCAVE開発にも参加

 

――車いすで遠隔操作というのは珍しいと思うのですが、なぜそこにスポットを当てたのですか?

橋爪:一番の目的は、高齢化社会といわれるなかで、介護者の負担を減らしたいというものです。

 

高澤:これまでの車いすは、1台に1人付いていなければいけなかった。しかしTelewheelchairならば、遠隔地に1人いて、複数の車いすを管理できるので、人件費の削減にもつながると思います。

↑ベースとなるのは市販の車いすのデザインを改良してもらったもの。電動車いすなので自走も可能↑ベースとなるのは市販の車いすのデザインを改良してもらったもの。電動車いすなので自走も可能

 

――VRはどういうところに使われているのですか?

高澤:車いすの上、ちょうど介護者の目線に360度カメラがありまして、そこからの映像を見ながら遠隔地のパソコンで車いすを操作します。360度カメラなので、後ろを向いたり横を向いたりすることが可能です。

 

――AIはどのような効果があるのですか?

高澤:映像のなかの物体認識をしています。もし人が近づいてきたら判断し、距離が近ければ危険と判断してアニメーションを出したり、車いすをストップします。

 

――どのような現場で使われることを想定していますか?

橋爪:介護施設ですね。一番車いすを使う場面は、介護施設だと思うので、まずはそこにフォーカスしていきたいと思っています。

↑操作系とは別に画像は放送用のHDMI送信機を使用。車いすを含め、全部Amazonで購入できるという。手軽にアップデートできるのもメリットのひとつ↑操作系とは別に画像は放送用のHDMI送信機を使用。車いすを含め、全部Amazonで購入できるという。手軽にアップデートできるのもメリットのひとつ

 

――介護者の負担が減る以外のメリットはありますか?

橋爪:心理的な面のメリットがあります。車いすに乗られる方というのは高齢者が多いのですが、介護の方に車いすを押してもらったりするということに申し訳なさを感じ手いることが多いんです。しかし、自動運転の車いすならばその罪悪感も軽くなるようなんです。実際に介護現場でテストをしたときに、そのような声が上がってきました。

 

――今回国際TOP20に入賞したことについての感想はありますか?

橋爪:これまで国内のコンペで賞を取ったことはあるのですが、国際的なアワードでの受賞は初めてだったので、すごくうれしいですね。国内だけでなく世界的に知っていただけるというコンペはなかなかないので。受賞してからいろいろと取材依頼などもいただいております。ロシアのメディアにも載っていたんですが、内容が読めないんですよ(笑)。

 

アイデアと技術がある若きエンジニアの登竜門

ジェームズダイソンアワードは、学生および若いエンジニアが参加できるアワードだ。冒頭でも記したが、テーマは「問題を解決するアイデア」だ。このテーマが変わることはない。今回の受賞作品を見ればわかるとおり、私たちの生活のなかにはさまざまな問題がある。そのような問題を見つけられる着眼点と、解決するためのアイデア。そして課題解決のための技術力。この3つを備えていれば参加できる。

 

ジェームズダイソンアワード2018の応募開始は3月、締め切りは7月。1人でもよいし、チームでもよい。エンジニアのための国際的なアワードは数少ない。技術で世界を変えたいという想いがある人は、ぜひ応募してみてはいかがだろう。

 

家電のプロは「最新の空気清浄機」をどう見たか? 主要5モデルの実力チェック!

今シーズン登場した大手空気清浄機メーカーの最新モデルは、各社の最新技術を投入した意欲作揃いです。そんな最新モデルのなかから5機種を厳選。“家電のプロ”戸井田園子さんが、それぞれの実力をじっくり検証しました。

 

チェック人

家電コーディネーター 戸井田園子さん

戸井田

消費者目線に立った製品評価でおなじみ。空気清浄機の主要機種は欠かさず自宅でチェックしています。

 

空気清浄機利用者の悩みは花粉と面倒なフィルター掃除

空気清浄機の最近のトレンドは「花粉・ニオイ除去」「メンテナンスの軽減」。花粉除去に関しては、室内で気になる空気の汚れに「花粉」を上げる声が多く、それに対する機能を各社強化しています。メンテナンスに関してはフィルター掃除の自動化の流れができつつあります。

 

今回試した5機種のなかで、パナソニックと日立は花粉除去に効果的な気流制御技術を採用しています。ニオイ除去ではダイキンがツインストリーマにより有害化学物質を分解し、脱臭力が従来の2倍に向上。ダイソンは花粉からニオイ、有害ガスまで捕集できる高機能フィルターを採用しています。フィルターの手入れの手軽さでは、自動掃除機能採用の日立とシャープに注目。さらに「IoT化」もトレンドのひとつに。シャープはAIoTクラウド連携の自動運転機能を強化し、新たな可能性を示しています。

 

その1

花粉撃退気流など様々な気流で室内の空気を清浄!

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パナソニック

加湿空気清浄機 F-VXP90

実売価格8万3850円

ハウスダストのなかでも重い花粉を効率的に吸引する気流など多彩な気流を搭載。花粉除去性能は従来の約2倍に向上しました。OHラジカル量がナノイーの10倍の「ナノイーX」で脱臭力もアップ。●サイズ/質量:W398×H640×D268㎜/11.8㎏ ●空気清浄適用床面積〜40畳 ●空気清浄時間8畳/約7分 ●最大加湿量870㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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2本の気流で床上の花粉を本体下部に導き吸引。送風と吸気が干渉せず、花粉が舞い上がりにくいです。

 

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フィルターは簡単に着脱。集じんフィルターは掃除機でホコリ除去。脱臭フィルターは手入れ不要です。

 

戸井田’s CHECK 

状況を先読みする独自のプログラムで快適!

「多彩な運転モードで集じん性抜群。状況を先読みするなど、独自のプログラムで自動運転し、人が操作しなくても快適性を高めてくれます」

 

その2

AIで空気環境や使い方を学び最適な自動運転を選択

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シャープ

プラズマクラスター加湿空気清浄機 KI-HX75

実売価格8万1460円

AIが空気環境や使い方を学習する機種。クラウド上のAIと連携し、花粉の時期には自動で花粉除去運転に切り替わります。空気清浄の効果が実感できるモードやフィルター自動掃除機能を装備。●サイズ/質量:W405×H666×D316㎜/約12㎏ ●空気清浄適用床面積〜34畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量750㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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部屋の隅々に風が行き渡る循環気流を実現。プラズマクラスターがホコリの静電気を除去し、効率良く集じんします。

 

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本体背面の「自動掃除パワーユニット」がプレフィルターを定期的に掃除。ゴミ捨ては約半年に1回。

 

戸井田’s CHECK 

人工知能が自ら考えて空気清浄するのが新しい

「AIで状況に合わせて運転する次世代型。フィルター自動掃除で手入れを軽減し、プラズマクラスターで付着菌やニオイの抑制も期待できます」

 

その3

増強したストリーマで花粉や有害ガスを分解

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ダイキン工業

加湿ストリーマ空気清浄機 MCK70U

実売価格6万3500円

●サイズ/質量:W395×H600×D287㎜/12.5㎏ ●空気清浄適用床面積〜31畳 ●空気清浄時間8畳/9分 ●最大加湿量650㎖/h ●フィルター交換目安約10年

放電量を増やしたツインストリーマでフィルターに捕集した花粉を芯まで分解。有害ガスの分解スピードや脱臭性能が2倍に向上しました。集じん力が持続する「TAFUフィルター」を新採用。

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集じん力が持続する「TAFUフィルター」を搭載し、電気集じんユニットをなくしたことで、メンテナンス性が向上しました。

 

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フィルター上部に2つのストリーマユニットを搭載。フィルターに効率良く照射できる設計です。

 

戸井田’s CHECK 電気集じん部を省略してメンテの手間を軽減!

「独自の電気集じんの長所を残しつつ、電気集じん部をなくして手入れを省手間化。加湿を併用しても空気清浄能力が落ちないのは同社のみです」

 

その4

従来比約2.5倍の吸い込み速度で花粉を素早く捕集する!

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日立

自動おそうじ クリエア EP-NVG110

実売価格9万1580円

8畳の清浄時間わずか6分の高性能モデル。従来機種の約2.5倍の吸い込み速度の気流で花粉を素早く捕集する「快速花粉」気流を新搭載しました。自動掃除機能でプレフィルターの清潔さを維持。●サイズ/質量:W360×H673×D291㎜/13.4㎏ ●空気清浄適用床面積〜48畳 ●空気清浄時間8畳/6分 ●最大加湿量約800㎖/h ●フィルター交換目安約10年

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背面両側からワイドに吸気。「快速花粉」気流は斜め前への送風で花粉の多い床上付近に気流を起こします。

 

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緑色の自動お掃除ユニットが、運転48時間ごとにプレフィルター上を移動しながらホコリを除去。

 

戸井田’s CHECK 

自動掃除機能をはじめメンテのしやすさが光る

「自動お掃除機能搭載に加え、前面パネルがガラス製で手入れがラク。洗って脱臭力が回復する脱臭フィルターを採用しているのも魅力です」

 

その5

PM0.1や有害ガスを高性能フィルターで徹底除去

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ダイソン

Dyson Pure Hot+Cool Link

空気清浄機能付ファンヒーター

実売価格6万5780円

360°集じんの空気清浄機と扇風機、ファンヒーターを融合。フィルターの活性炭量を増やし、室内の有害ガスの捕捉・分解能力を高めました。専用アプリで室内の空気の状態をモニター可能。●サイズ/質量:W222×H632×D222㎜/4.01㎏ ●空気清浄適用床面積〜8畳 ●空気清浄時間畳/約30分 ●加湿機能非搭載 ●フィルター交換目安約1年(※1日12時間使用の場合)

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PM0.1レベルの粒子を99.95%除去し、清浄な空気で送風。ホルムアルデヒドなどのガスも逃しません。

 

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360°グラスHEPAフィルターはメンテ不要で1年で交換。手入れは本体に付いたホコリの除去のみです。

 

戸井田’s CHECK 

空気清浄できる涼風・暖房機器として大活躍!

「いち早くIoTに対応した機種。純粋な空気清浄機としてより、きれいな空気で涼風・暖房できるのがうれしい。設置性も群を抜いています」

 

番外編

デザインで選ぶ加湿器

2017年下半期は、加湿機能が充実しているうえに洗練されたデザインの製品が続々と登場しています。部屋に置いて使うものだからこそ、インテリア性も十分に考慮して選びたいですね。

 

デザインで選ぶ加湿器その1

上から水を注ぐだけのタンクレス構造!

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バルミューダ

Rain Wi-Fiモデル

実売価格4万9680円

上から水を注いで給水できる加湿器。本体に取り入れた空気を酵素フィルターで分解し、清潔な蒸気で加湿します。操作は本体上部のリングを回して押すだけ。スマホ操作も可能です。●サイズ/質量:φ350×H374㎜/約5.7㎏ ●加湿方式気化式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約17畳 ●最大加湿量600㎖/h ●給水ボウル容量4.2ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その2

大容量の流線型ボディで給水の手間が省けて便利

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シロカ

5L加湿器 SD-C111

実売価格5980円

たまご型ボディがインテリアとしても楽しめる加湿器。容量5ℓで、最大加湿量でも約12時間加湿できる。超音波式なのでミストが熱くならず、子どものいる家庭でも安心。●サイズ/質量:約φ230×H300㎜/約1.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約5.0ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その3

除菌とカルシウム除去性能が大幅に向上した超音波式

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カドー

超音波式加湿器

STEM620

実売価格4万5900円

床や壁が濡れないマイクロミストで部屋全体を加湿。特殊抗菌プレートが水槽内のカビや雑菌を99.9%以上除菌します。水道水内のカルシウム成分除去性能も大幅アップ。●サイズ/質量:φ270×H855㎜/4.3㎏ ●加湿方式超音波式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・27畳 ●最大加湿量600㎖/h ●タンク容量2.3ℓ

 

デザインで選ぶ加湿器その4

のびやかなラインで床濡れを軽減する加湿器

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ドウシシャ

ハイブリット式加湿器

実売価格1万7150円

インテリア性の高いデザインを採用したハイブリット式。高さ89㎝の吹出口からミストを放出することで床濡れを防ぎます。加湿量を4段階で調整可能です。●サイズ/質量:約φ200×H890㎜/約2.2㎏ ●加湿方式ハイブリッド式 ●適応床面積※プレハブ住宅洋室の場合・約10畳 ●最大加湿量350㎖/h ●タンク容量約3.0ℓ

「何だこのスタミナは…?」編集部の大掃除で「Dyson V8 Fluffy」を使ってみたら、アメージングが止まらない!

今年も、GetNavi編集部に大掃除の季節がやってきました。実は、編集部では通常、社内規定で決まった備品しか使えないことになっています。部内で使っているキャニスター掃除機、置物を引きずってるみたいで、ホント吸わないんだよな……イヤだな~、イヤだな~と考えていた折。ダイソンさんから最上位のコードレス掃除機、Dyson V8 Fluffy(ダイソン ブイエイト フラフィ ※以下V8)をお貸し出し頂けるとのお話が。これは、ぜひ大掃除で使用させて頂きたい! さらに、その成果を記事化しよう! という流れになりました。

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とはいうものの、実際に使ってみたら、バッテリーがすぐ切れたり、ゴミがちょっとしか取れなかったり、なんてことがないかしら……。一瞬、そんな不安が頭をかすめましたが、実際に使ってみたら、その心配はまったくのとりこし苦労で、すべてが想像以上だというのが判明。以下でその一部始終を見ていきましょう。

 

ちなみに、筆者は2015年発売の旧機種、Dyson V6 Fluffy(以下V6)の愛用者。V6と比べて最新モデルV8はどこが進化したのか? という点も合わせてレポートしていきます。

製品の公式ページはコチラ

 

バッテリー残量がわかるLEDライトに注目!

まずは、掃除の前に本機を充電(充電時間は5時間が目安)。おっ、グリップの下あたりにV6には付いていなかったものがありますね。3つに並んだLEDライトです。なるほど、3段階で充電状態がわかるわけですか!

↑V8に搭載されたLEDライト。バッテリーが減るにつれて、3つあるランプが1つずつ減っていきます。↑V8に搭載されたLEDライト。バッテリーが減るにつれて、3つあるランプが1つずつ減っていきます。

 

コレなら充電できているという安心感があるし、電源が切れそうになったら、優先すべき場所を先にお掃除できます。またV8は、運転時間が最大40分に延長された(旧機種のV6は最大20分)点が特徴ですので、バッテリーがどんな風に減っていくのか、その点も見ものですね。

 

モノが多い編集部のデスク周りから掃除をスタート

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さて、大掃除の当日。雑然としてモノが多い編集部のデスク周りから掃除を始めました。床の材質は毛足の短いカーペット。筆者は、発表会で本機を触ったことがありますが、実際に掃除の現場で使用するのは初めてです。使ってみると、やっぱり使用感が軽いですね。当たり前ですが、コードがないからコードをさばく手間が要らないし、ヘッドはモーター搭載でスイスイ動かせます。ヘッドはスムーズに曲がるので、乱雑に置かれた荷物の周りもキワまでしっかりお掃除できます。

 

そうそう、特にデスクの下が汚れるものですよね。イスをどけてみると、ふせんやメモパッドの切れ端…でしょうか? 床に散乱したゴミに向けてヘッドを1往復。すると、まるで手品のようにスムーズにゴミが消えています。

↑デスク下のゴミも……↑デスク下のゴミも……

 

↑この通り、キレイさっぱり↑この通り、キレイさっぱり

 

おお、掃除していると、見た目にはゴミがないような場所でも「カチカチ」という音がしますね。粒のようなゴミも大量に取れているようです。さすがはV8。V6に比べ、吸引力の約15%アップを実現した「ダイソン デジタルモーター V8」と、2層15個のサイクロン機構「2 Tier Radial™ サイクロン」(ツーティアー ラジアル サイクロン)のなせるワザでしょうか。さらに、ソフトローラークリーナーヘッドが、大小のゴミも包み込んで集じんするため、どんなゴミも本機からは決して逃れられない、というわけです。

↑ダストビンの上に位置する2 Tier Radial™ サイクロン↑ダストビンの上に位置する2 Tier Radial™ サイクロン

 

↑こちらがソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトで覆われた部分(赤と青の部分)は、大きなゴミを捕らえるのに役立ちます。大して、黒い帯の部分は微細なゴミを集じん↑こちらがソフトローラークリーナーヘッド。ナイロンフェルトで覆われた部分(赤と青の部分)は、大きなゴミを捕らえるのに役立ちます。対して、黒い帯の部分は微細なゴミを集じん

 

「騒音50%カット」はダテじゃない

掃除を続けていると、元家電担当の女性編集部員W氏が「でも、本当に音小さくなりましたよね~」と、感心した様子で話しかけてきました。「昔は『ダイソンは音がね……』って言われてましたけど、いまはあんまり気にならなかったですから」。……確かに、従来機のV6ユーザーの筆者もそう思っていました。

 

V6はヴイイイイ(同時に高音がキーーンと鳴る)という感じなのですが、V8はフィィィィという感じ。高音の耳障りな振動や風切り音が消えて、音が全体的に柔らかくなっています。従来比で騒音を50%カットしたというのもダテではありません。これなら、夜でも気にせず掃除できそうですね。

↑「音が静かです」と語る若手社員の小林。“学研グループでもっとも声が小さい”といわれる彼の声も、V8の運転音が小さいため聞き取れました↑「音が静かです」と語る若手社員の小林。“学研グループでもっとも声が小さい”といわれる彼の声も、V8の運転音が小さいため聞き取れました

 

付属アタッチメントでデスク上からイス、高所まで掃除できる

ひと通り床掃除をしたあとは、付属のアタッチメントを使っていきましょう。アタッチメントは、ヘッドを取り外して使えます。まずは、コンビネーションノズルから。こちらは、先端のブラシを引き出して使えるタイプで、傷つけたくないものを掃除するのに便利です。今回は、お礼を期待する意味も込め、別の編集部員のデスクを掃除。テーブルの上はもちろん、キーボードや電話の上などもキレイになりました!

↑コンビネーションノズルは、キーボードや電話の掃除にも使えます↑コンビネーションノズルは、キーボードや電話の掃除にも使えます

 

↑コンビネーションノズルでお掃除すると、デスク上の白さが増した印象に。のちにデスクの主に感想を求めると、「確かにキレイになりましたけど、勝手に掃除するのはやめてくださいね」と真顔でお答え↑コンビネーションノズルでお掃除すると、デスク上の白さが増した印象に。のちにデスクの主に感想を求めると、「確かにキレイになりましたけど、勝手に掃除するのはやめてください」と真顔でご返答

 

さらに、延長管の先にコンビネーションノズルをつければ、掛け時計の上やライトの傘といった高所のお掃除もカンタン。一方、細く平たい隙間ノズルは、壁際や家具の隙間、窓のサッシなど、「掃除しにくいから…」と見て見ぬ振りをしていた場所に使えます。

↑延長管の先にコンビネーションノズルを付け替えると、こんな高いところまでラクにお掃除できます↑延長管の先にコンビネーションノズルを付け替えると、こんな高いところまでラクにお掃除できます

 

↑延長管+隙間ノズルでコピー機の横の気になる隙間もカンタンに掃除できました↑延長管+隙間ノズルで、コピー機の横の気になる隙間もカンタンに掃除できました

 

もうひとつ、忘れてはならないアタッチメントがミニ モーターヘッドです。こちらはモーターの力で固めのブラシを回転させ、ベッドからソファ、クルマのシートなどのゴミを除去するもの。コレがあれば、ふとん用掃除機を別に買う必要がなく、付着したペットの毛にも有効とあって、使い方の幅が一気に広がります。今回は、編集部の布製のイスをお掃除してみたところ、ホコリで白く汚れていた部分がキレイになり、輝くような黒を取り戻しました!

↑ミニ モーターヘッドを付けた状態↑ミニ モーターヘッドを付けた状態

 

↑白くホコリをかぶっていたイスの台座が、鮮やかな黒を取り戻しました!↑白くホコリをかぶっていたイスの台座が、鮮やかな黒を取り戻しました!

 

新機構の採用でゴミ捨てが超気持ちいい

ある程度ゴミが取れたところで、ここでいったんゴミ捨て。実は、ゴミ捨ての機構もV6と比べて進化しているんです。V6はゴミがシュラウド(ビン内部の網状の部分)にまとわりついて、落とすのが手間だったのですが、V8の場合は違います。上部の赤いレバーを引くと同時に、内部の赤いスクレイパー(へら)がまとわりついたゴミをこそぎ落としてくれるんです。V6時代の不便を知っているだけに、これは本当に気持ちがいい。ゴミがたまればたまるほど、大きなカタルシス(精神の浄化)が味わえますよ。

↑サイクロンの後ろにある赤いレバーに手を掛け、上に引くとゴミが落ちる仕組み。同時に赤いシリコン製のスクレイパーが、シュラウドのまわりのゴミをこそげ落とします↑サイクロンの後ろにある赤いレバーに手を掛け、上に引くとゴミが落ちる仕組み。同時に赤いシリコン製のスクレイパーが、シュラウドのまわりのゴミをこそげ落とします

 

↑↑シュラウドを拡大してみると、ゴミがキレイに落ちているのがわかります

 

バッテリーがなかなか減らない!

ちなみに、ここまででバッテリーが切れる気配はまったくナシ。それどころか、3つのLEDがひとつも消えていません。ウソ、まだ3分の1も使っていないってこと? というわけで、電池の持ち具合を試すべく、編集部の外へ出ていろいろな場所を掃除してみました。たとえば、以下写真のようなフローリング。

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一見、ピカピカの床に見えますが、ものの5分もV8でかけてみると、パウダー状のゴミがどんどんたまっていくのがわかりました。この細か~い粉じんまで取れるのもダイソン機の特徴。強い吸引力に加え、先述のソフトローラークリーナーヘッドの黒い部分(カーボンファイバーブラシ)が、微細なゴミを除去する働きを持つため、床の細かい粉じんが取れてツルッツルになるわけですね。

↑ヘッドの黒い帯の部分がカーボンファイバーブラシです↑ヘッドの黒い帯の部分がカーボンファイバーブラシです

 

続いて、階段。それでもバッテリー表示が減らないので、エレベーター前のムダに広いスペースも掛けてみたところ、ようやくライトが1個減りました。続いて、会議室、公共パソコンスペース、コピー機の設置スペース、荷物置き場などを続けてお掃除。また、「ダイソン来てるんだって?」と、ウワサを聞きつけた隣の編集部にも呼ばれて出張しました。

↑階段もラクラク↑階段もラクラク

 

↑様々な場所に呼ばれて出張。自分が人気者になった気がしましたが、人気者なのはV8です↑様々な場所に呼ばれて出張。自分が人気者になった気がしましたが、人気者なのはV8です

 

ゴミを検分すると、あらゆる種類が取れていた

と、ここまで使い倒して、ようやくLEDライトが残り1つに。おいおいV8、いったいどうなっているんだい? 撮影をしながらとはいえ、もう2時間以上は掃除しているぞ…! 指で押したときだけ運転するトリガー式なので、運転しっぱなしということはないのですが、これはちょっと信じられないスタミナです。もうお掃除する場所がないですよ……。

 

取れたゴミは以下写真の通り。とはいえ、これでも全体で取れたゴミの半分くらいです。ご覧の通り、ありとあらゆる種類のゴミが取れていますね。髪の毛やら、輪ゴムやら、湿った綿ゴミやら、ウロコ状のカピカピしたものやら……。両手のひら一杯ぶんの、こんもりとしたゴミが取れました。

↑これだけのゴミが取れました! 拡大すると気持ち悪いので少々遠くから撮影↑これだけのゴミが取れました! 拡大すると気持ち悪いので少々遠くから撮影

 

「機能」と「華」をあわせ持つV8はやはりイノベーティブだった!

最後に、今日1日の成果をほめてもらうため、GetNavi紙版の野村編集長に掃除の終了を報告。野村は筆者の仕事に大いに満足した様子で、以降、筆者は「お掃除部長」に任命されることに……。これは…出世といっていいのか?

↑「おめでとう。今日から君がお掃除部長だ」と野村。野村編集長、それは違います。V8を手にした瞬間、誰もが「お掃除部長」になれるのだから……↑「おめでとう。今日から君がお掃除部長だ」と野村。野村編集長、それは違います。V8を手にした瞬間、誰もが「お掃除部長」になれるのだから……

 

筆者の立場はさておき、V8の能力には改めて驚かされました。パワー、スタミナ、静音性、汎用性……どれを取っても想像以上。特に感銘を受けたのがスタミナです。スペック上では、満充電で運転時間が最大40分となっていますが、体感では2時間以上使えるイメージ。これなら、かなり大きな一軒家でもくまなく掃除できるはず。

 

騒音の課題やゴミがシュラウドにこびりつく問題も完全に克服しており、ちょっと文句のつけようがありませんね。「バッテリーがすぐ切れたらどうしよう」とか、「吸わなかったらどうしよう」とか、失礼なことを考えてすみませんでした……。

↑バッテリーがなかなか終わらないので、こんな広いスペースもお掃除しました↑バッテリーがなかなか終わらないので、こんな広いスペースもお掃除しました

 

加えて、「さすが」と思うことがもうひとつ。掃除をしているうちに、周囲の人々が羨望のまなざしでワラワラと寄ってきて、「使いたい」という人が続出。そして、使った誰もが「欲しい!」と口々に言うのです。

 

その理由はもちろん、機能性の高さもありますが、一見してそれとわかる色使い、有機的な曲線を描くサイクロンの造形を含め、“何かしら「華(はな)」があるから”という気がするのです。使っていると、特別な高揚感があるアイテム。そんなV8は、確かにイノベーティブでアメージングなモデルでした。本機さえあれば、年末の大掃除はもちろん、日々の掃除も楽しくなることでしょう。新年を迎えたあとも、末永く家庭を清潔に保ってくれるのは間違いありません。

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年末年始を快適に――ダイソンのコードレスクリーナーとファンヒーターを格安でゲットできるDyson MEGA SALEを開催!

いよいよ師走が迫っていますが、年を越すまでにしなければいけないのが「大掃除」。普段は掃除しないところを綺麗にするので、手ごわい汚れがあったりと苦労しますよね。またこの時期、本格的な寒さ対策も必須です。楽天市場では、ダイソンの商品をここでしか買えないお値打ち価格で大放出する「Dyson MEGA SALE」を開催中。お得な価格でダイソン製品が手に入るこのチャンスをぜひお見逃しなく!

 

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パワフルな吸引力と便利なツール付き

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ダイソン
DC35 モーターヘッド

セール価格 2万9808円

多くのコードレスクリーナーは、使っていくうちに吸引力が低下して細かいごみが詰まるためメンテナンスが必要に。ダイソンの「DC35 モーターヘッド」は、高度なサイクロン技術によって細かなごみまで分離します。フィルターが目詰まりしないため、吸引力も変わらない丈夫な掃除機。内蔵された「ダイソンデジタルモーター」は、毎分最大10万4000回転の高い吸引力を実現しています。

 

【ここがポイント】
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家の掃除に便利なツールが付属。硬いナイロンブラシが細かなごみやホコリ、アレルゲンを取り除く「ミニモーターヘッド」、狭い隙間や溝など届きにくい場所の掃除に役立つ「隙間ノズル」、凹凸のある個所を漏れなく綺麗にしてくれる「コンビネーションノズル」が同梱されています。掃除機の中に溜まったごみもワンタッチで捨てられるお手軽さ。年始年始の大掃除をラクチンにしてくれるおススメのアイテムですよ。

 

部屋の空気よりもきれいな排気! を誇る画期的なコードレスクリーナー

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ダイソン
V6 Fluffy Extra

セール価格 4万3092円

従来のクリーナーヘッドを根底から見直して、革新的な技術が採用されたコードレスクリーナー「V6 Fluffy Extra」。ナイロンフェルトで大きなゴミを捕らえると同時に、カーボンファイバーブラシが微細なホコリを取り除きます。ごみの大きさに左右されることなく、床面をすみずみまで掃除できる優れものだから年末大掃除に大活躍すること間違いなしです。

 

【ここがポイント】
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ダイソン自慢の吸引力を実現するモーターがさらに進化した「ダイソン デジタルモーター V6」。パワフルな吸い込みに加えて、掃除機が排出する“アレルゲン”を徹底的に抑えてくれます。2層に配置された15個のサイクロンが同時に機能する、“2Tier Radialサイクロン”機能が微細なごみを除去。さらに“ポストモーターフィルター”が、アレルゲンやバクテリアのような0.3ミクロンの粒子を捕らえます。

 

1台に「暖房」「冷房」「空気清浄」の機能を備えた万能ファンヒーター

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ダイソン
Dyson Pure Hot+Cool(HP01)2015年モデル

セール価格 4万8400円

ダイソンのファンヒーター「Dyson Pure Hot+Cool(HP01)2015年モデル」は、部屋全体をムラなく暖めたり涼しくしてくれるだけでなく、空気清浄機能も備わっています。内蔵された“高性能HEPAフィルター”はPM0.1レベルの粒子を吸い込んでくれるので、空気は常に綺麗な状態をキープ。1台で3つの役割を果たしてくれる万能アイテムです。

 

【ここがポイント】
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安全面にも考慮しており、ファンヒーターが転倒した際は自動的に停止。また風を送る部分のプレートは温度調節を正確に行うため、ヒーター特有の臭いが発生することもありません。その他にも自動温度制御機能、スリープタイマーなど快適な睡眠に欠かせない機能があるので、子どもがいる家庭やハウスダストに敏感な人にはおススメの逸品です。

 

2016年モデルはアプリと連動して遠隔操作も可能!

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ダイソン
Dyson Pure Hot+Cool Link(HP02)2016年モデル

セール価格 4万9800円

2015年の“Dyson Pure Hot+Cool”がさらに進化した「Dyson Pure Hot+Cool Link(HP02)2016年モデル」は、スマートフォンのアプリと連動した新機能を追加。「Dyson Link アプリ」をダウンロードしてファンヒーターと同期すると、室内の温度や湿気、空気の状態をリアルタイムで把握できます。

 

【ここがポイント】
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「Dyson Link アプリ」の嬉しいポイントは、汚染物質を自動で検知&除去してくれる「オートモード設定」。リモコン機能も備わっているので、屋外にいても遠隔操作ができます。また好きな日時に予約運転の設定ができる「スケジュール機能」、フィルターの交換時期を知らせてくれる「フィルター寿命」告知機能などの役立ち機能が目白押しです。

 

高性能なコードレスクリーナーで大掃除はラクラク。さらに冬の寒さや乾燥などを防げるファンヒーターもあればより快適に過ごせます。憧れのダイソンをお手頃価格でゲットできる「Dyson MEGA SALE」、ぜひ楽天市場の特設サイトをチェックして下さい!

 

協力:楽天市場

コレ見て「空気清浄機はいらない」って言える? フィルターで知る「部屋の空気は汚れている」という真実

以下の2枚の写真、何だかわかりますか? 実はこれ、空気清浄機のフィルターなんです。上はブルーエア社、下はダイソン社のモデルのもの。どちらも通常の室内で数か月使っていただけで、このような状態になってしまったのです。部屋の空気がどれほど汚れているか、一目瞭然ですね。特にこれからの季節は窓を閉め切ることが多くなり、空気の悪さを実感することも。以下でもう少し詳しく見ていきましょう。

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「空気が淀んでいるが窓は開けたくない」というジレンマを抱える人が多い

10月24日、ダイソンによる空気清浄機を活用するためのメディア向けのセミナーが行われました。ここで公表されたユーザーアンケート(ダイソンとベネッセが共同で実施)によると、1年の中で12月~4月の期間は「室内の空気が良くない」と感じている人が多いとのことです。同期間は、寒さや花粉の影響で窓を開けない人が多いことが理由です。部屋の空気が淀んでいるのが気になる、でも窓は開けたくない、というジレンマを多くの人が抱えているのです。

↑ダイソンの調査(同社の空気清浄機能付ファンヒーター「ダイソン ピュア ホット&クール リンク」のユーザーで妊娠中または子どものいる女性117人)によると、12-4月の5カ月間は窓の換気が減るため、室内の空気が良くないと感じています↑ダイソンの調査(同社の空気清浄機能付ファンヒーター「ダイソン ピュア ホット&クール リンク」のユーザーで妊娠中または子どものいる女性117人)によると、12-4月の5カ月間は窓の換気が減るため、室内の空気が良くないと感じています

 

一方、中古住宅のリノベーションを手がける株式会社ニューユニークスの代表であり一般社団法人リノベーション住宅推進協議会理事の臼田英司氏は、同社に寄せられるリノベーションリクエストで3番目に多いのが「風通しの良い家」だと明かします。

↑ニューユニークスの臼田英司代表↑ニューユニークスの臼田英司代表

 

「帰宅時に玄関を開けたときにムワっとした淀んだ空気を感じている人が多い。ところが、オープンで風通しの良い家を作りたいと思う反面、花粉や自動車の排気ガスで室内の空気が汚れるのがイヤだから窓は開けたくない……。特にマンションの場合、寝室は一番奥に配置するので空気が淀みがち。寝室の室内側に小窓を開けたりオープンな寝室を作ることもあるが、住宅設備として解決できない場合もあります」(臼田氏)

↑臼田氏が手がけたリノベーション住宅。ベッドルームを2枚の板で仕切るだけのオープンな環境にしています↑臼田氏が手がけたリノベーション住宅の例。ベッドルームを2枚の板で仕切るだけのオープンな環境にしています

 

窓をほとんど開けなくてもフィルターはホコリでびっしり

その点、ダイソンでインテリジェンスエンジニアを務めるオーウェン・ルノー氏は、自社の空気清浄機能付ファンヒーター「Dyson Pure Hot+Cool Link」(ダイソン ピュア ホット&クール リンク)が「日本の冬の室内環境改善に最適なツールだ」とアピールします。

↑オーウェン・ルノー氏とダイソン ピュア ホット&クール リンク。同機は、空気清浄機能と扇風機・ヒーター機能を併せ持つ1台3役のモデル。センサーとネットリンク機能内蔵で、スマホから室内環境のモニターと本機の操作が可能↑オーウェン・ルノー氏とダイソン ピュア ホット&クール リンク。同機は、空気清浄機能と扇風機・ヒーター機能を併せ持つ1台3役のモデル。センサーとネットリンク機能内蔵で、スマホから室内環境のモニターと本機の操作が可能

 

「その理由の1つめは、360度グラスHEPAフィルターがPM0.1レベルの超微粒子を99.95%キャッチし、室内に再放出しないからです。PM0.1は肺から取り込まれて血流にまで到達すると言われているのですが、一般的な空気清浄機は清浄スピードを重視するあまり、PM0.1レベルの超微粒子を通してしまうんです」

 

ここで、ルノー氏はダイソン ピュア ホット&クール リンクの使用済みフィルターを示しました。鎌倉市の新築一戸建てに家族3人で暮らす家庭の寝室で3000時間(4か月間毎日24時間)使用されたものです。奥さんが花粉症で大の虫嫌いのため窓はほとんど開けないとのこと。それなのに、フィルターはホコリでびっしりです。PM0.1は目に見えないので確認できませんが、ダイソン製品はこれだけ空気清浄能力が高いとのアピールです。

↑家族3人暮らしの一軒家で4か月間連続使用したオーウェン・ルノー氏と、ダイソン ピュア ホット&クール リンクのフィルター↑家族3人暮らしの一軒家で4か月間連続使用したオーウェン・ルノー氏と、ダイソン ピュア ホット&クール リンクのフィルター

 

2つめが、室内の空気を循環させるパワー。こちらは、Dyson Pure Cool Link(ダイソン ピュアクール リンク)タワーファンを使ったデモとなりますが、製品の前に大きなシャボン玉発生装置を置き、シャボン玉を5m以上飛ばす実験を見せてくれました。「空気よりかなり重いシャボン玉が5m飛ぶので、空気はさらに遠くまで飛んでいます。5mとは、8畳間の対角線の距離。これにより、一般的な寝室の四隅までしっかり風を届けることができるのです」(ルノー氏)。空気清浄機の周りの空気だけを循環させるのではなく、部屋全体の空気を循環させて清浄するパワーがあるとしています。

↑ヒーター機能がないトールタイプのダイソン ピュアクール リンクによる実験ですが、シャボン玉が5m近く飛んでいました↑ヒーター機能がないトールタイプのダイソン ピュアクール リンクによる実験ですが、シャボン玉が5m近く飛んでいました

 

ダイソンによると、タバコの煙やウイルスがPM0.1前後と言われており、それがゆえ、ダイソンはPM0.1レベルの超微粒子の除去にこだわっているそうです。ダイソンの調査では、日本国内で販売されている空気清浄機10機種とPM0.1の除去率を比較したところ、ダイソンのモデルが圧倒的に高かったとのこと。

↑ダイソン ピュア ホット&クール リンクはPM0.1レベルの超微粒子とウイルスもキャッチ↑ダイソン ピュア ホット&クール リンクはPM0.1レベルの超微粒子とウイルスもキャッチ

 

平日の場合、1日の中で最も長い時間を過ごすのが寝室。寝室は布団のホコリ、その中に潜むダニのフンや死骸、クローゼットの中には外出から帰ってきたスーツやコートなど、アレル物質がいっぱいです。リビングには空気清浄機を設置している家庭は多いと思いますが、寝室ではまだ使っていないという家庭も多いのでは? かくいうわが家もまだ寝室は未導入。これまで気にしていませんでしたが、ホコリいっぱいのフィルターを見せられたら、さすがに考えも変わってきます。この冬は、寝室に空気清浄機を導入すべきか……そう真剣に考えさせられたセミナーでした。

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