花粉症の方に朗報! ダイニチが「花粉」運転モード新搭載のハイブリッド式空気清浄機を発売

ダイニチは9月3日(火)に、ハイブリッド式空気清浄機CL-HB924を発売しました。実売価格は7万9610円(税込)です。

 

約2.5人に1人は花粉症! ピンポイントで悩みに応える「花粉」運転モード

環境省の花粉症環境保健マニュアル2022によると、全国の花粉症の有病率は1998年に19.6%、2008年に29.8%、そして2019年には42.5%と増加傾向にあり、約2.5人に1人が花粉症であることがわかりました(※1)。

 

そこで、「ハイブリッド式空気清浄機CL-HB924」には「花粉」運転モードを新搭載。運転開始から15分間は最大風量運転し、その後は約60分に一度、強運転で気流を循環させることで浮遊花粉をしっかり捕集します。また、内部センサーの感度を一段上げることにより、空気の状況をすばやく感知することができます。

 

「NEOH(ネオ)リフレッシュEX」で、ウイルス抑制スピードが、従来機比約3倍

新機能「NEOH(ネオ)リフレッシュEX」を搭載。ウイルスの抑制スピードが従来機比約3倍(※2)になりました。運転中や運転停止中に、プラズマ放電により集じんプレートと静電NEOHフィルターに付着したウイルス(※3)や花粉アレル物質(※4)を抑制します。

 

お手入れ忘れを防ぐ! お知らせ機能「プレフィルター交換サイン」

汚れの約75%がプレフィルターで捕集される(※5)ため、お手入れの大部分を占めるのがプレフィルター。ダイニチでは4か月に1回捨てるだけの「カンタン取替えプレフィルター」を採用しており、さらに「ハイブリッド式空気清浄機CL-HB924」では、交換時期をランプでお知らせする「プレフィルター交換サイン」を新搭載。お手入れ忘れを防止し、清潔さを保ちやすくしています。

プレフィルター交換サイン

 

カンタン取替えプレフィルター

 

ダイニチ「ハイブリッド式空気清浄機CL-HB924

希望小売価格:オープン価格

※1 【出典】環境省ホームページ
※2 ●試験機関:株式会社 食環境衛生研究所 ●試験方法:1㎥の試験空間で空気清浄機運転中にNEOHリフレッシュおよびNEOHリフレッシュEX運転を実施 ●試験対象:静電NEOHフィルターおよび集じんプレートに付着した1種類のウイルス ●試験結果(試験番号):NEOHリフレッシュは30setで99%抑制、NEOHリフレッシュEXは10set実施で99%抑制を確認(237388N-1)
※3 ●試験機関:株式会社 食環境衛生研究所 ●試験方法:1㎥の試験空間で空気清浄機運転中にNEOHリフレッシュEX運転を実施 ●試験対象:静電NEOHフィルターおよび集じんプレートに付着した1種類のウイルス ●試験結果(試験番号):10set実施で99%抑制を確認(237388N-1)
※4 ●試験機関:株式会社 食環境衛生研究所 ●試験方法:1㎥の試験空間で空気清浄機 運転中NEOHリフレッシュEX運転を実施 ●試試験対象:静電NEOHフィルターおよび集じんプレートに付着したスギ花粉 ●試験結果(試験番号):233set実施で45.6%抑制を確認(237388N-2)
※5 ダイニチの試験によるもの。数値はフィルターの除去性能です。部屋全体への除去性能とは異なります。

高付加価値モデルに「かんたんフィルタークリーナー」を搭載! ダイニチの家庭用石油ファンヒーター新モデル発売

ダイニチは8月27日に、家庭用石油ファンヒーター27機種を発売。高付加価値モデル(SGX、GRタイプ)には、上下にスライドするだけでファンフィルターの掃除ができる業界初(※1)のお手入れ機能「かんたんフィルタークリーナー」を新搭載。

※1 ダイニチ調べ。

使用者の約6割がファンフィルターの掃除不足で灯油をムダに消費している

石油ファンヒーターはランニングコストの約90%が灯油(※2)のため、「灯油のムダな消費をなくす」ことが節約のポイント。しかし、ダイニチのアンケートでは52%が「お手入れの頻度は週に1回未満」、7%が「お手入れをしたことがない」と回答。使用者の約6割が灯油をムダに消費している可能性が高いことがわかりました。

※2 <計算条件>機種:当社3.3kW機種/最大火力と最小火力から平均値を算出し、1時間を計算した場合/灯油価格:117円/L(税込)(2024年1月第1週 全国平均店頭価格資源エネルギー庁)/電力料金目安単価:31円/kWh(税込)(2022年7月改定/公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会)

 

そこで、掃除の負担を減らす業界初のお手入れ機能「かんたんフィルタークリーナー」を高付加価値モデル(SGX、GRタイプ)に新搭載。掃除機を使わずに上下にスライドするだけで、簡単にファンフィルターのお掃除ができます(※4)。

※4 使用環境や使用状況により、ほこりが取れにくい場合があります。

 

高付加価値モデルに、業界初のお手入れ機能「かんたんフィルタークリーナー」搭載

①上下にスライドするだけで簡単にファンフィルターを掃除できる

お手入れは、1週間に1度ファンフィルターを上下にスライドし、1か月に1回溜まったほこりを捨てるだけ。従来のようにファンフィルターのほこりを取るために掃除機を使う手間がなく、手軽にお手入れができるといいます。

 

②使用者の50%は61歳以上! 誰でも直観的に操作できるわかりやすいデザイン

2023年度に実施したダイニチのアンケートによると、ダイニチの石油ファンヒーターの使用者は50%が61歳以上(※5)。石油ファンヒーターは買い増しや買い替えの需要が多いため、今後も使用者層は高年齢化していく傾向にあります。そのため、誰でも直観的に操作できる「わかりやすい」スライド式を採用しています。

※5 調査元:ダイニチ工業/調査方法:WEB、ハガキ/調査時期:2023年9月~2024年3月/調査人数:7054人/調査対象:当社家庭用石油ファンヒーター購入者 単一回答/数値は小数点以下四捨五入

 

こまめにお掃除することでムダな灯油の消費が少なくなる

キレイなファンフィルターで石油ファンヒーターを運転した際の灯油使用量を「100」とした場合、ほこりのたまったフィルターは14%の灯油をムダに消費します。

 

【新】かんたんフィルタークリーナーと、【従来】抗菌※3ファンフィルターのお手入れの比較

 

ダイニチ「家庭用石油ファンヒーター」

少しでも節約したい人に朗報!「湿度設定5%刻み」を搭載するダイニチのハイブリッド式加湿器が発売

ダイニチは8月27日に、新機能「湿度設定5%刻み」を搭載した11機種を含む全25機種のハイブリッド式加湿器2024年度モデルを発売します。

 

少しでも節約したいニーズに応える新機能「湿度設定5%刻み」

多様化するニーズや節約意識に合わせ、最上位モデル「LXタイプ」を含む5タイプ11機種に、50・55・60・65・70%で湿度設定ができる新機能「湿度設定5%刻み」を搭載。

 

1シーズン(※1)の電気代を比較すると、加湿量700mL/hの機種で設定湿度60%の場合は6896円に対し、55%の場合は5516円(※2)。差額は1380円で、電気代を約20%削減できます。

※1 1日8時間で6カ月運転。
※2 HD-RXT723を標準モードで1日8時間×6か月運転することを想定した場合の数値。[環境設定]居住空間設定:プレハブ住宅14畳(天井高さ2.4m)、室内条件:室温20℃、湿度30%、外気条件:気温4.7℃、湿度53%、電気代:31円/kWh(税込)。

 

最上位モデルに直販モデルで人気色を採用

最上位モデルの「LXタイプ」に、直販サイトダイニチWebshop限定モデルの人気色「チャコールブラック」を採用。既存カラーの「スノーホワイト」「モスグレー」と併せて、3色展開となっています。

↑チャコールブラック

 

ダイニチ「ハイブリッド加湿器

加湿器はフィルター性能で選べ! お手入れが劇的にラクになる「新常識」を編集長が語る

提供:ダイニチ工業株式会社

空気が乾燥してのどや肌の不調が生じやすいこれからの季節、活躍してくれるのが加湿器だ。当たり前だが、加湿器を検討する際には加湿性能に目が行くだろう。もちろんそれも大切だが、気化式タイプの場合、同じくらい重視したいのが「フィルター性能」だ。

 

加湿フィルターは劣化や汚れに注意が必要

そもそも加湿器のフィルターとはどのようなものなのか? 気化式タイプだと、加湿フィルターは水蒸気を作り出すための重要なパーツ。水を含ませてファンの風を当て、水蒸気にして部屋に送り出すため、加湿空気を製造する拠点と言える。ゆえに、その性能が加湿力を左右するのは間違いのない事実だ。そして、加湿器のフィルターは、必ず劣化する。こまめにお手入れしたつもりでも、数シーズン使い続けると、水あかが固着してフィルター性能が落ちてしまうことも多い。また、フィルターの清潔性も重要。フィルターにカビや雑菌が繁殖したら、部屋に拡散されてしまうリスクがあるほか、ニオイが気になって加湿どころではなくなってしまうからだ。

↑カビや水あかが付いて劣化したフィルター

 

一方、空気を出す、あるいは吸い込む家電にも視野を広げてみると、それらはフィルターによって性能や電気代が大きく変わってくる。例えば、掃除機はごみを吸った空気をフィルターに通してキレイな状態で排気するが、もしフィルターが汚れて目詰まりしていたら、吸引力が落ち、汚れによるニオイに悩まされることになってしまう。エアコンも同様、フィルターがホコリで詰まっていると、本来の力を発揮できず、電気代も上がってしまう。同様に、加湿器のフィルターも汚れたり、目詰まりしたりしていたら、本来の力を発揮できない。つまり、「フィルターをキレイに保つこと=本来の性能を落とさずキープできること」であり、広い意味では「フィルターをキレイに保つこと」はフィルター性能を構成する重要な要素と言える

 

毎年フィルターが新品であるという安心感

そんなわけで、フィルター性能のキープには「フィルターをキレイに保つこと」が大事なのだが、そのためには、メーカー推奨のフィルターのお手入れをしっかりこなさなきゃ……となる。でも、これがやっぱり面倒くさい! フィルターは定期的に水洗いやクエン酸溶液などで浸け置き洗いをする必要がある。どうしてもお手入れをサボったり、忘れてしまったりして、強い罪悪感を覚えることも……。

 

その意味で、一種の革命かもしれないと思ったのが、ダイニチの加湿器が採用した「カンタン取替えフィルター」。こちらは製品本体に付属するフィルターではなく、別売の使い捨てタイプのフィルターだ。

↑別売の「カンタン取替えフィルター」。価格は1個あたり1210~1870円(税込・対応モデルによって異なる。実際は2個または4個セットで販売)

 

もともと、同社加湿器の購入時に同梱されているフィルター(6か月×5シーズン使用可能)は、2週間に1回程度、水洗いが必要で、月1回のクエン酸洗浄も必要。しかし、「カンタン取替えフィルター」に替えるだけで、その手間が劇的に省ける。何せ、お手入れとして説明するほどの工程もない。ただ取り替えて、捨てるだけ。お手入れ不要で使い続けられ、3か月たったら新しいものに交換すればOKなのだ。つまり、「カンタン取替えフィルター」は、手間を減らしてフィルターをキレイに保ち、劣化の蓄積を最小限に抑えてくれる。これだけでも立派な「性能」と言えるのではないだろうか。

 

しかも、うれしいことに「カンタン取替えフィルター」は、従来はワイドリビング用の「LXタイプ」のみの採用だったが、今年からダイニチの全加湿器で採用された

↑「カンタン取替えフィルター」の取替え方法。まずは、トレイからフィルターを取り出す

 

↑「カンタン取替えフィルター」を取り出したら、あとは捨てるだけ

 

加えて、ダイニチの加湿器はフィルターを収納するトレイのカバーに「カンタン取替えトレイカバー」を搭載する機種も多い。こちらは6か月を目安に取替えればOKで、お手入れが不要。「カンタン取替えフィルター」も併用すれば、1シーズンに1~2回取替えるだけで、お手入れをほとんどせずに性能と清潔さをキープできることになる。つまり、「カンタン取替えフィルター」と「カンタン取替えトレイカバー」を採用したダイニチのモデル=圧倒的にお手入れがラクと言っていいだろう。

↑交換するだけでお手入れ不要の「カンタン取替えトレイカバー」

 

ダイニチは「広いスペースの加湿ニーズ」にもマッチする

次に、加湿器そのもののトレンドについて触れていこう。おそらく今年はコロナ禍のピーク時に比べ、マスク着用を省くなど感染症対策への意識がだいぶ緩くなっているはず。一方、この年末年始は忘年会や新年会も復活して、人と接する機会が大きく増えるだろう。ゆえに、広いスペースに対応するモデルのニーズが高まるのは間違いない家族や来客が集う広い共用スペースを適切に加湿して、ウイルスの増殖リスクを下げるのが健康維持の良策といえるからだ。

 

市場では適用畳数が8畳程度とパーソナルな製品も多く見られるが、加湿に関しては自分だけよければいい、というスタンスは難しい。家族や来客のことを考えると、部屋の隅々まである程度均等に加湿されることが好ましいし、もっと言えば、一部屋ぶんだけ加湿しても効果的とは限らない。どうしても広いスペースをカバーするモデルが必要になってくるのだ。

 

その点、ダイニチは10畳を超える広い部屋に対応するモデルをしっかり揃えているのが強み。たとえば、リビング用の代表的なモデルである「LXタイプ」は、「HD-LX1023」なら洋室27畳、木造和室16畳(加湿量960mL/h)、「HD-LX1223」なら洋室33畳、木造和室20畳(加湿量1200mL/h)と、流行りのオープンリビングでも活躍する性能を備えている。

↑ダイニチのワイドリビング用の加湿器「LXタイプ」

 

ハイブリッド式のメリットと静音性も見逃せない!

加えて僕がダイニチの加湿器を推すもうひとつの理由、それがハイブリッド式であること

 

リビングなど広い空間で使用する加湿器としては、スチーム式や気化式が主な選択肢となるが、スチーム式はヒーターで水を沸騰させるのがメインのため電気代がかかるうえ、吹出口が熱く、やけどの危険性がある。子育て世帯やペット飼育世帯にとって最適解かは悩みどころだ。一方、気化式は加湿スピードに課題がある。

 

その点、ダイニチはフィルターに風をあてて加湿する気化式と、フィルターに送る風を加熱する温風気化式の2つを組み合わせたハイブリッド式を採用している。それぞれの弱点をうまくカバーし合い、パワフルかつ経済的。安全性も高い。

↑ハイブリッド式(気化式×温風気化式)のしくみ。ファンから送り出した風をヒーターで暖め、水を含んだフィルターに通すことで、より多くの量の水分を蒸発(気化)させる

 

もうひとつ、ダイニチの加湿器の大きな魅力が静音性だ。「本当についてるの?」と疑いたくなる静かさで、普通に生活をしていると、ついてるのかどうかわからない状態。外を走る車の音のほうが気になるくらいではないか。

 

さらにもうひとつ、デザインもいい。たとえばLXタイプは、奇をてらったり、造形が個性的だったりすることはないが、ボディ部分とタンクのコントラストが美しく映えていて、シンプルですっきりした姿はどんな部屋にも合うはず。ナチュラルな部屋でも、黒を基調にまとめた部屋でもなんなく馴染んでくれることだろう。

 

お手入れの省力化も含めた「フィルター性能」で選ぶ時代へ

最後に、僕が一番伝えたかったことをもう一度。「加湿器はフィルター性能で選ぶべし」ということ。家電をベストな状態で使うには、日ごろのメンテナンスが必要で、「お手入れしなきゃ」という細かい制約が日々のノイズとなる。その点、ダイニチの加湿器は、「カンタン取替えフィルター」採用によって、フィルターを取替えるだけだから、掃除の手間も失敗もなく、とにかく気楽。フィルター性能をリフレッシュできて、経年劣化による性能の低下も抑えられる。しかも、ダイニチの「カンタン取替えフィルター」は、ハイエンドモデルだけでなく、お手頃モデルも含めた全モデル対応となったのが素晴らしい。

 

家電に詳しくない人にとっては、家電量販店やネットで「ダイニチ」のメーカー名を見てもピンとこないかもしれない。しかし、実はダイニチは加湿器と石油ファンヒーターなどで確たるシェアを誇る会社。以前からユーザーの声を取り入れ、使いやすさの追求やお手入れの省力化に注力するほか、新潟の自社工場での製造にもこだわっている。そんな地に足のついたスタンスが、僕が信頼を寄せる根拠でもあるのだ。

 

というわけで、もうすぐ本格的な冬支度を始めるこの季節。加湿器のシーズン使い始めはダイニチの加湿器と新しいフィルターで、気持ちよくスタートしてはいかがだろう。

撮影/鈴木謙介

 

【カンタン取替えトレイカバーも搭載でお手入れがラクラク!】ダイニチ工業のおすすめモデル

【寝室やリビングにオススメ】

「カンタン取替えトレイカバー」を搭載したミディアムクラスモデル

RXTタイプ

2019年度にパワフルモデルのLXタイプに搭載して大好評だった「カンタン取替えトレイカバー」をミディアムクラスにも搭載。レジオネラ菌への対策が念頭に置かれ、徹底した清潔性が特徴です。空気取込口・トレイ・気化フィルターに抗菌加工を施し、タンクのキャップにも「Ag+抗菌アタッチメントEX」を搭載し、抗菌成分の銀イオンが水中に溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えます。給水口が広くお手入れもラク。運転音13~32dBと静音性もバツグンです。デザインも洗練されていて、2021年度グッドデザイン賞を受賞。

RXTタイプのスペシャルサイトはコチラ

 

【ワイドリビングにオススメ】

「カンタン取替えトレイカバー」を搭載したハイパワーモデル

加湿器HD-LX1223

LXタイプ

スマートリモコン対応。加湿器本体から離れた場所や外出先からでも簡単に運転操作が可能に。加湿量が最大1200mL/h※1というハイパワーで、広い部屋もしっかりうるおうので、ワイドリビングにぴったり。従来機※2と比べ設定湿度に到達するまでの時間も約30%短縮されています。一度にたっぷり入るタンクは7.0Lの大容量。タンクの上下に持ち手がある「タンクWとって」構造で、両手で持って運べます。トレイには業界初の使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を採用。1シーズンに1回※3取り替えればOKです。デザインも洗練されていて、2019年度グッドデザイン賞を受賞。

※1:HD-LX1223の場合。
※2:RXTタイプ最大の900mL/hクラスのこと
※3:1シーズンをめやすに新しいもの(別売部品)と交換してください (1シーズンを6か月、1日8時間運転、水道水の硬度50mg/L〔全国平均値〕 にて使用した場合)。なお、1シーズンに満たなくても汚れや水アカが気になる場合は交換をおすすめします。

LXタイプのスペシャルサイトはコチラ

 

【オフィスや店舗にオススメ】

ケタ違いのパワーを誇り、抗菌への配慮も充実

加湿器HD-244

PNタイプ パワフルモデル

オフィスや店舗などの大空間にぴったりなモデルで、加湿量は最大2400mL/h、適用床面積プレハブ洋室67畳(HD-PN245の場合)と家庭用加湿器No.1のパワーが特徴。タンク容量は6Lタンクが2個で12Lとなっています。トレイには業界初の使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を採用。空気取込口・トレイ・気化フィルターは抗菌加工、タンクのキャップ部には「Ag+抗菌アタッチメント」が付き、さらに操作プレートも抗菌加工となっている点に注目。

※:HD-PN245の場合。家庭用加湿器において1時間あたりの最大加湿量2400mL/h(室温20°C、湿度30%の場合)。2023年7月1日現在

PNタイプ パワフルモデルの詳細はコチラ

 

「石油ファンヒーターに見えない」スタイリッシュボディ。ダイニチの個室向け「家庭用石油ファンヒーターERタイプ」新発売

ダイニチ工業は10月5日 、個室向けの「家庭用石油ファンヒーターERタイプ(9畳向けの3.2kW機種)」を発売しました。カラーは「プレミアムマットホワイト」「ストーンブラック」の2色展開で、価格は3万3000円(税込)。直販サイト「ダイニチWebShop」限定の取り扱いとなります。

 

「家庭用石油ファンヒーターERタイプ(9畳向けの3.2kW機種)」は、空間に調和するスクエアフォルムで、温風の吹出口は目立たないように前面パネルと一体化。トレンドカラーのマットな白黒の2色を採用し、「石油ファンヒーターに見えない」スタイリッシュなデザインを実現したといいます。

 

機能面では、タンクの上下に取っ手を付けることで両手でしっかり持つことができるほか、ワンタッチで簡単に開け閉めできる「ワンタッチ汚れんキャップ」を採用するなど、給油に便利な機構を取り入れています。

 

また、センサーで室温変化を検知し、燃焼量を自動コントロール。好みの温度に合わせて賢く灯油の消費量をセーブして、快適さを損なうことなく節約できます。

 

暖房の目安は木造(戸建)で9畳(15平方メートル)まで、コンクリート(集合)で12畳(20平方メートル)まで。タンク容量は約5Lで、本体重量は8.5kg、本体サイズは429×371×307mmとなっています。

お部屋に馴染むアーキテクチャルカラー5色を採用! ダイニチのロングセラー加湿器にWebShop限定モデルが新たに登場

ダイニチ工業は、「ハイブリッド式加湿器ERXTタイプ」を発売しました。価格は3万3000円(税込)。

 

同製品は、同社のロングセラーハイブリッド式加湿器「RXTタイプ」に、日本の住居でよく使用される建築資材のアーキテクチャルカラーを採用した、同社直販サイト「ダイニチWebShop」限定モデルです。

 

カラーバリエーションは、床や家具の木材のグレー「ウォルナットグレー」、壁や床、家具の木材の明るいベージュ「オークベージュ」、玄関のタイルや壁紙の落ち着いたブルー「グレイッシュブルー」、手すりや階段などの鉄材のブラック「チャコールブラック」、窓のアルミフレームの明るいグレー「アッシュグレー」の全5色。

 

トレイに付ける使い捨てのカバー「カンタン取替えトレイカバー」と、使い捨てタイプの抗菌気化フィルター「カンタン取替えフィルター」(別売部品)により、手入れがしやすい仕様です。

 

標準搭載の、手入れをしながら長く使える「抗菌気化フィルター」のほか、汚れたら捨てるだけで手入れ不要の「カンタン取替えフィルター(2個)」がセットになっています。

15年ぶりに再参入のダイニチが導き出した空気清浄機のベストアンサー、キーワードは「ハイブリッド式」

加湿器の国内シェア1位のダイニチが、フィルター式と電気集じん式を融合した空気清浄機を発売。その魅力を3つのポイントで解説する!

 

【今回紹介する製品】

ダイニチ工業
ハイブリッド式空気清浄機
CL-HB922

実売価格 8万7780円

パワフルな空気清浄に加え、静音性、お手入れの簡単さなどユーザーの要望に向き合い開発。4方向から吸引した空気をプラズマユニットと静電フィルターで徹底浄化する。活性炭脱臭フィルターでニオイも逃さない。

SPEC●適用床面積:〜38畳●8畳を清浄する目安:7.7分●風量:最大8.6㎥/分●消費電力:53W〜3.8W●運転音:55〜15dB●サイズ/質量:W310×H540×D310㎜/約8.4㎏

 

2つの空気清浄方式の弱点をハイブリッド式が見事解消!

CL-HB922は同社が15年ぶりに市場投入した製品。開発の課題はズバリ「清浄方式」だった。一般的に、フィルター式は送風抵抗が大きいためフィルター面積が大型化し、運転音も大きくなる。一方で電気集じん式は送風抵抗は小さいがユニット洗浄が大変だ。

そんな両者の弱点を解消すべく考案したのがハイブリッド式。独自の静電NEOHフィルターとプラズマユニットを合体し、静音性やメンテ性を高めつつ約0.03μmの微粒子の捕集を可能にしたのだ。

ちなみに、加湿器大手の同社が加湿空気清浄機を作らなかったのは、空気清浄性能を最大限に発揮するには単機能がベストだと判断したから。そんな実直な製品作りの姿勢が、ハイブリッド式という画期的な製品を生み出したと言える。

 

ハイブリッド式とは?

帯電した微粒子を集じんプレートに吸着させる電気集じん式と、網の目で微粒子を絡め取るフィルター式を融合。プレートとフィルターの両方で捕集するため集じん性能が向上した。

 

【Point 01】集じん性抜群

帯電した微粒子はフィルターにも吸着するため、フィルターによる捕集力もアップ。ウイルスより小さい約0.03μmの超微粒子もしっかりキャッチできる。

 

【Point 02】お手入れがラク

プレフィルターは4か月に1回、静電NEOHフィルターと活性炭脱臭フィルターは2年に1回交換するだけ。プラズマユニットも2年に1回のつけ置き洗いで高性能を維持できる。

 

【Point 03】運転音が静か

ハイブリッド式採用により送風抵抗を抑えた集じんが可能に。特に弱運転時の運転音は、木の葉が触れ合う音より小さい15dB! 寝室で使用してもまったく睡眠をジャマしない静かさだ。

 

≪ Interview≫開発者インタビュー

開発責任者
宗村勇武

同社商品開発部に所属。ハイブリッド式空気清浄機CL-HB922の開発責任者として製品開発に携わった。

お客様のニーズを追求することでハイブリッド式を実現しました

本機の開発に際しては「お客様の本当のニーズ」を追求。ヒアリングなどを通して「パワフル」「コンパクト」「静音」「メンテナンス」をテーマに掲げました。ハイブリッド式の実現で、すべてにおいて納得のいく製品が誕生したと思います。

 

≪Impression≫ 編集部インプレッション

本誌家電担当
青木宏彰

空調機器ほか生活家電全般の記事を統括。昨年息子が誕生し、住環境づくりにとことんこだわる。

細部まで行き届いた配慮に唸らされる逸品です!

フィルター式と電気集じん式の弱点を補い合う独自の「ハイブリッド式」に拍手。ターボモードだと運転音はさすがに大きくなりますが、そのぶん集じん速度は文句なし。その後は15dBの超静音運転で快適に過ごせます。フィルター交換も4か月に1回/2年に1回で済むのもありがたい。細部まで行き届いた配慮に唸る逸品です。

プロが語る「空気清浄機の選び方」に新米ママが心から納得! ダイニチ「ハイブリッド式空気清浄機」で学ぶ「子育て最適モデル」の選び方

近年、赤ちゃんが生まれたのを機に空気清浄機を購入する世帯も増えてきました。その一方で、空気清浄機があると何が違うのか、そもそも何を基準に選んだらいいのか、悩んでいる人も多いのではないでしょうか? ワン・パブリッシング社員で、生後8か月の葵翔(あおと)くんのママである上原雅代もそんな一人。

 

そこで今回は、自身も子育ての経験があり、空気清浄機を知り尽くした家電のプロ・田中真紀子さんに空気清浄機の重要性と選び方をうかがいます。また、田中さんが特にオススメと語るダイニチ「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」に焦点を当て、子育て世帯にオススメの理由について詳しく聞いていきます!

↑ワン・パブリッシングの上原雅代と葵翔くん(左)。今回は家電ライターの田中真紀子さん(右)に教えを乞いました!

 

↑今回紹介するダイニチの「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」。微粒子を帯電させて吸着する「電気集じん式」とフィルターで捕集する「フィルター式」を組み合わせたハイブリッド式を採用。これにより、高い集じん力と、最小15dBの静音性を実現しています

 

 

子どもは空気の影響を受けやすく、アレルゲンにも配慮が必要

田中 こんにちは! 葵翔くん、ニコニコとご機嫌ですね。今、何か月でしたっけ?

 

上原 ちょうど8か月になります。最近は表情もどんどん豊かになり、つかまり立ちできるようになって、日々変化が感じられて楽しいです。毎日バタバタですけどね(笑)。

 

田中 8か月というと、離乳食も中期に入ったころかな。健康的な成長と脳の発達には、2歳までの食事が重要といわれているから、大変だとは思うけど、ハンドブレンダーとか電気調理鍋とか、便利な調理家電を上手に取り入れながら頑張ってくださいね。

 

上原 はい、頑張ります! ただ、離乳食もそうですが、最近気になっているのは、アレルギーなんです。先日、初めて卵を食べさせたところ、とりあえず大丈夫だったのですが、今後なにかしらアレルギーが出ないか心配で……。

 

田中 確かに親御さんは心配よね。特に今は約2人に1人がアレルギー持ちといわれている時代ですから。ちなみに、上原さんのお宅に空気清浄機はありますか? 空気清浄機があれば、空気中のアレル物質を捕集できますから

 

上原 それが、まだ置いていないんです。「あったほうがいいだろうな」とは思っているんですが、決めかねていて……。

 

田中 なるほど。私は医師ではないのでアレルギー疾患の原因や予防法については言えませんが、根本的な対策は、そもそものアレルギーの原因物質・アレルゲンに触れさせないこと。アレルゲンがなければアレルギー反応が起こる頻度も抑えられるわけですから。

 

アレルゲンとして有名なのは、花粉やダニのフン・ダニの死がいですよね。あと、最近の研究では、鶏卵などの食品を調理した際に鶏卵由来のアレルゲンが空気中に飛び散り、それが布団などに付着してアレルギーのリスクを高める場合もあるんです。ほかにも菌やウイルス、PM2.5など、目には見えないけど空気中には多くの汚染物質が漂っているの。

上原 ひえっ! それは怖い! 今、鳥肌が立ちました……。

 

田中 特に小さいお子さんは、大人に比べて体重あたり2倍量の空気を吸っているから、その空気が汚れていたら、身体への負担も大きくなります。しかも葵翔くんは1日のほとんどの時間を家の中で過ごしているから、体に取り込んでいる空気のほとんどが家の中の空気でしょう?

 

上原 たしかに……! 今すぐにでも、空気清浄機を置きたくなりました! でも、どんな空気清浄機を選んだらいいでしょうか。どうやって選べばいいかわからなくて……。

 

田中 いろいろな種類があって迷うわよね。そんな上原さんにはこのダイニチの「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」を強くオススメしたい。これからその理由を教えていきますね。

 

部屋中の空気を集めてウイルスレベルの微粒子まで捕集

上原 コンパクトでスッキリしたデザインですね。置いていても部屋がすっきり見えるのがうれしいです! でも、なぜこれがオススメなんですか?

 

田中 空気清浄機にとって重要な要素は大きく2つあるの。まず1つめは、基本性能である清浄能力。そもそも多くの空気清浄機の仕組みは、室内の空気を吸い込んで、内部のフィルターで空気中の有害物質を濾し、キレイになった空気を室内に戻しているわけ。なかでも、多くの空気清浄機に搭載されている「HEPAフィルター」は、0.3μm(マイクロメートル)までの微粒子を99.97%以上捕集することができるんです。

 

上原 0.3μmと言われてもピンときませんが(笑)、すっごく小さい微粒子も取れるということですよね。

 

田中 たとえば花粉の大きさがおよそ30μm、カビ菌が2~10μm、ダニアレルゲンは5μmといわれているから、そういう意味では十分ですね。ただし、HEPAフィルターは、フィルターの目が細かいので風が通る際に音が大きくなりがち。その点、ダイニチは静かな運転音を実現しつつ、HEPAフィルターと遜色のない性能を実現。ウイルスの大きさは約0.1μmと言われていますが、ダイニチは約0.03μmの微粒子もキャッチできたという実験結果もあるんです!

 

上原 それはすごいですね! ほかの空気清浄機とどこが違うんですか?

 

田中 ダイニチの空気清浄機は、室内の空気を本体底面にある吸引部から吸い込んでいて、 一番下のプレフィルターで大きなホコリを取り除くところは一般的な空気清浄機と同じ。だけど、その次からが違うんです。

 

ダイニチはHEPAフィルターではなく、いわゆる高圧放電の力でまず集じんプレートに微粒子を吸着させます。そして、その次の「静電NEOHフィルター」で花粉や細かいホコリなどを捕集する。つまり、二段構えで空気をキレイにしているんですよ! だから、送風抵抗を抑えて音を抑えつつ、たくさんの空気を効率よく清浄できるわけですね。

↑ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922は、「静電NEOHフィルター」と「プラズマユニット」を併用して静かな運転音と高い集じん力を両立しています ※1:ダイニチ社内試験によるもの。数値はフィルターの除去性能です。部屋全体への除去性能とは異なります

 

上原 なるほど、だから「ハイブリッド」なんですね! ということは、このフィルターには、ウイルスがたっぷりくっついているのかも……。それはそれで怖い(笑)。

 

田中 そこはご安心を。本体内で定期的にプラズマ放電を行うことで、集じんプレートと「静電NEOHフィルター」に付着したウイルスの活動を抑えてくれるから(※2)。ちなみにニオイを取り除く「活性脱臭フィルター」も搭載していて、これがまた優秀。わが家では犬を飼っていてニオイが気になるときもあるんだけど、電源をオンにすると家のニオイが全然違うんです!

※2:●試験機関:株式会社 食環境衛生研究所 ●試験方法:1㎥の試験空間で空気清浄機運転中にNEOHリフレッシュ運転を実施 ●試験対象:静電NEOHフィルターおよび集じんプレートに付着した1種類のウイルス ●試験結果(試験番号):30set実施で99%抑制を確認(217511N-1)

 

静音設計だから寝ている赤ちゃんの近くでも使える!

上原 もう1つの大事な要素とはなんですか?

 

田中 パワフルな吸引力ですね。せっかくすばらしいフィルターを搭載していても、そもそも吸引力が弱くて空気を空気清浄機内に取り込めなかったら意味がないでしょう。その点、この「CL-HB922」は大型ファンを搭載していて、4方向からパワフルに空気を吸い込んで、短時間で空気をキレイにしてくれるんです!

↑本体下のワイドな吸込口から強力に空気を吸引!

 

↑4方向から8.6㎥/分の大風量で空気を吸引し、室内の空気を素早く浄化。適用床面積は38畳と十分です

 

上原 それは頼もしいですね! でも、大風量だと音も大きくないですか? 子どもが寝ているときは使わないほうがいいのかな……。

 

田中 じゃあ、ちょっと運転音を聞いてみて。今、弱運転しているんだけど、ほとんど気にならないでしょう? 弱運転での運転音はわずか15dBで、これは「木の葉の触れ合う音」レベルなの。この業界トップクラスの静音性も、赤ちゃんがいるご家庭にぴったりなポイント。静かさはハイブリッド式の大きなメリットでもあるんですよ。

 

上原 なるほど、じゃあ子どもが寝ているときは弱運転にすれば大丈夫ですね。

 

田中 そうそう。静かに運転したいときは弱運転、ホコリやニオイが特に気になる時はターボ運転など、使い分けるといいですよ。ふだんはセンサーでホコリやニオイを検知したときだけファンの回転を上げるオートモードがオススメですね。

 

上原 あ、PM2.5、ホコリ、ニオイをセンサーが検知すると、ランプがつくんですね。部屋空気の状態が一目でわかるのはありがたい。あ、今バタバタとホコリを立てちゃったから、ホコリのランプがつきましたね!

 

田中 ホコリが減ったらランプが消えるから、空気がキレイになったのが実感できるのがいいのよね。私も前に鍋を焦がしちゃったら、PM2.5とニオイランプがついて、ゴーってパワフルに運転を始めて。失敗がバレちゃった感じで恥ずかしかったな(笑)。

↑PM2.5・ホコリ・ニオイをセンサーで検知すると、赤いランプでお知らせ。空気がキレイになったときは「clean air」の青いランプが点灯します

 

 

お手入れはフィルターを交換するだけ。忙しいママは大助かり!

上原 あと気になるのはお手入れですね。私が空気清浄機を使おうか迷っていたのは、「お手入れが大変」というイメージもあったから。ただでさえ、目の前の子どもの世話で忙しいのに、そこまで手が回るかな……って。

 

田中 たしかに、空気清浄機はフィルターにホコリが付いたままにしておくと吸引力が弱くなるし、集じん性能も落ちるから、通常はこまめなお手入れが必須ですよね。プレフィルターや集じんフィルターは、定期的に掃除機で吸引するモデルが多いです。しかも、加湿機能付きになると、お手入れの頻度と水洗いするパーツが増えてもっと面倒になるから、忙しい人にはオススメできませんね。

 

その点、ダイニチはお手入れが本当にラク。まず、プレフィルター(カンタン取替えプレフィルター)掃除機の吸い取りメンテナンスが不要で4か月に1回交換するだけでOK。さらに「プラズマユニット」は2年に1回、お手入れランプがついたときだけお手入れすればいいし、「静電NEOHフィルター」と「活性炭脱臭フィルター」は2年に1回交換するだけでいいの。

↑「静電NEOHフィルター」の交換は2年に1回でOK。背面からカンタンに取り出せます

 

上原 なんと、こんなに手間がかからない空気清浄機があるなんて。もっと早く知りたかった……。

 

田中 空気清浄機は毎日使うものなので、空気清浄性能の高さはもちろん、お手入れがラクだとか、快適に使い続けられることが重要なんですよ。特に赤ちゃんのいるご家庭は忙しいから、お手入れの時間なんてなかなか取れないですからね。

 

 

子育て世帯に至れり尽くせりの機能が満載

田中 …あ、私たちがおしゃべりしている間に、葵翔くん寝ちゃったね。

 

上原 こんな近くに空気清浄機があるのに、音がほとんど聞こえないってすごいですね。それに、葵翔のまわりをキレイな空気が包み込んでいると思うと、安心感が今までとは全く違います。チャイルドロックボタンがあるのもいいですね。今、つかまり立ちを始めた葵翔がちょうど触っちゃいそうな高さですし。なんだかもう、至れり尽くせりですね!

 

田中 でしょ。だからダイニチの「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」は、小さいお子さんのいるご家庭にぴったりなんです。あとは、我が家のようにペットを飼っているご家庭にもオススメ。音が静かだからペットのストレスが少ないし、抜け毛やフケ対策、ニオイ対策にいいですよ

 

上原 なるほど、いつかペットも飼いたいなと思っていたので、その点もダイニチはぴったりですね。いままで空気清浄機ってどうやって選んだらいいか、まったくピンときていなかったけど、今日のお話でよくわかりました。葵翔のためにも、さっそく導入しようと思います!

 

田中 それは良かったです。お子さんはもちろん、上原さん自身の健康のためにもぜひ空気清浄機を使ってみてくださいね。子育てで家にいることが多いなら、空気環境が良いに越したことはないんですから。

 

上原 はい、これで葵翔と一緒に毎日爽快な気分で過ごせそうです。本日はありがとうございました!

撮影/篠田麦也

3万円で憧れの自家焙煎が実現!バリスタ絶賛のダイニチ「コーヒー豆焙煎機」飲み比べレポート

加湿器と石油ファンヒーターのリーディングカンパニーであるダイニチ工業が、家庭用コーヒー豆焙煎機の新製品を発表しました。発売は2023年1月末を予定。実売予想価格は税込3万3000円です。

↑写真中央の黒い筒形の製品が「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」です

 

担当者が「当社でなければ作れない」と語る理由

ダイニチ工業がコーヒー豆焙煎機を発売するのは、これが初めてではありません。1997年に「カフェプロ」ブランドを立ち上げ、「焙煎機能付きコーヒーメーカー MC-501」を発売。2000年には「コーヒー豆焙煎機 MR-101」を発売しています。

↑左が「コーヒー豆焙煎機 MR-101」で、右が「焙煎機能付きコーヒーメーカー MC-503(MC-501の後継機種)」(撮影:中田 悟)

 

では、今回なぜ新製品を発売するに至ったのか。担当者によると理由は大きく2つあるといいます。1つは市場にコーヒー豆焙煎機は数あれど、味の満足度や焙煎の精度といったクオリティと求めやすい価格の両立に課題があると感じていたから。もう1つは、家庭で飲まれるコーヒーの量が増加している事実からです。

 

全日本コーヒー協会によると、2020年の1人あたりが1週間に飲むコーヒーは、11.5杯で2002年以降の調査で過去最高。なかでも家庭での消費量も増加しており、2020年は7.5杯と過去最高だったそう。

↑近年は外出先でコーヒーを飲む量が減っている反面、家庭で飲む量が過去最高に

 

また、コーヒーの種類別でみると、レギュラーコーヒーの消費量が増加しており、2020年にはインスタントコーヒーを超える4.4杯で過去最高に。つまり、コーヒー需要の高まりとともに、家庭で本格的なコーヒーを楽しむ人が増えているのです。

 

こうしたトレンドを受けて開発されたのが、家庭で手軽に使える本格モデル「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」。本機のポイントは①「高い焙煎精度」②「コンパクト」③「低価格」の3つです。

 

①「高い焙煎精度」については、熱風の通り道に2つの温度センサーを搭載。1つめのセンサーで熱風を狙った温度に調整し、2つめのセンサーで気温や豆量の変化による温度のずれを修正するため、常に適切な温度に管理できるといいます。②「コンパクト」については、一般的な家庭のキッチンの棚に収納でき、持ち運びがカンタンなサイズ(高さ272×幅242×奥行186mm)と質量(約2.2.kg)を実現。③「低価格」については、熱風式を採用したことで部品点数を少なくし、コストを削減。3万3000円(税込)という価格を実現しています。

↑本機は2つのセンサーによる高い焙煎制度がカギ。なお、同社が行った消費者調査「新たに焙煎機を購入する場合、もっとも重視する機能」の回答では、「操作が容易である」と「焙煎の精度」が同率1位だったそうです

 

↑焙煎方式は、渦状に下から噴き上げる熱風式。均一でムラの少ない焙煎を実現しています

 

本機について、開発担当の渡邉 玲さんは以下の通り解説してくれました。

 

「焙煎機というのは、条件次第で大きくバラつきが出る非常に繊細なマシンです。当社は開発にあたって2か所の温度センサーを設け、詳細に温度を測定しながら状況を見極め、細かく制御できる機能を実現しました。

 

この技術は、当社が長年暖房機や加湿器の開発を行ってきたなかで得た知見によるもので、特に熱の制御や送風の制御を生かしたものとなります。開発を振り返ると、このコンパクトさと価格で高品質な焙煎機能をもった機器というのは、当社以外に作れないと感じました。そう思えるほど難しかったですし、自信作です」(渡邉さん)

↑新製品のプレゼンを行うダイニチ工業、コーヒー豆焙煎機開発担当の渡邉 玲さん(撮影:中田 悟)

 

また、渡邉さんいわく、本体に価格の安い樹脂を使う一方、熱を使う機器であるため安全性の基準をクリアするのに苦労したそう。もっとコンパクトにすることも可能でしたが、サイズを追求するあまり安全性を損なうことがないよう、適正なサイズを確保したといいます。安全性が問われる石油ファンヒーターでトップを走る企業なだけあって、本機でも特に安全・安心を重視して開発されているようです。

↑操作は朝煎りから深煎りまでの5段階から選ぶだけ。焙煎は長くても20分程度で完了。手軽に家庭で焙煎が楽しめます

 

焙煎度の違うコーヒーを飲み比べ

自宅で焙煎できることの最大のメリットは鮮度です。コーヒー豆はおおむね、焙煎3日後程度から14日後までが飲みごろというのが一般的(焙煎したての豆は炭酸ガスが多く味が不安定)。ピークを過ぎると酸化によってコーヒー豆の香りが飛び、味も劣化していきます。

 

つまり、豆のポテンシャルをコントロールできるのが、自家焙煎の魅力。この日は「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」で焙煎後に数日間味安定させた、ベストコンディションの豆が計4種類用意されていました。その内訳は、「モカ・ブレンド」の焙煎度1と3(5段階中)の2種類と、「コロンビア・ブレンド」の焙煎度3と5の2種類、計4種類。それを中挽きで粉にしたものが、ハンドドリップで提供されました。

↑ダイニチ工業ではコーヒーの生豆(写真下部の2種)も数種販売。シャーレに入った写真下左の豆が「モカ・ブレンド」で、写真右が「コロンビア・ブレンド」。その上の4種類が焙煎した豆になります

 

その味は実際どうなのか? GetNavi webでは、発表会でスペシャルゲストとして参加していた渋谷の名喫茶「茶亭 羽當(ちゃてい はとう)」のバリスタ・天野 大さんにお話をうかがうことに。MR-F60Aで焙煎した豆を使って天野さんが淹れたコーヒーを吟味しつつ、天野さんに新製品の感想を聞いてみました。

↑バリスタ天野さん。バリスタ歴は20年以上で「茶亭 羽當」での勤務は15年目。「茶亭 羽當」は、サードウェーブコーヒートレンドの旗手「ブルーボトルコーヒー」の創業者が「日本で最も好きな喫茶店」と絶賛する名店です

 

まずは、コーヒーを試飲していきましょう。チェックしたのは、天野さんが飲んでみてオススメだという「モカ・ブレンド」の焙煎度1(最も焙煎が浅い設定)と「コロンビア・ブレンド」の焙煎度5(最も焙煎が深い設定)を飲み比べてみます。まずは前者の浅煎りモカ・ブレンドから。おっ、これは上品。トゲのない良質な酸味で、やさしいコクと爽やかなベリー系の甘みもしっかりと感じます。

↑左が「モカ・ブレンド」の1で、右が「コロンビア・ブレンド」の5。抽出後のコーヒーの濃淡でも違いがよくわかります

 

後者「コロンビア・ブレンド」の焙煎度5は、深いビター感と明るい柑橘系のフルーティな甘みが印象的。ミルクで割ってもおいしいと思える、しっかりとしたコクも感じます。両者とも、豆の違いに焙煎の違いが加わって、より個性が際立っている印象。これだけの違いが出るのなら、もっといろいろな豆で飲み比べしたくなりますね。続いて、本発表会の協力にあたって事前に本機を試したという天野さんに、使った感想も聞いてみました。

 

「熱風焙煎は、炭火焙煎と違って表面から直接焼かないので、豆の中から温かくして持ち味をジュワッと引き出すのが特徴。焙煎の魅力が深いところから出ますし、特に深煎りだとより効果的です」(天野さん)

↑豆の状態が新鮮かつ焙煎の状態も最適なので、お湯を回し入れたときの泡もきめ細かくてキレイ! 香りもフレッシュで、会場はおいしい空気に満ちあふれていました

 

天野さんは、浅煎りにも感銘を受けたとか。

 

「今回、初めて熱風焙煎の浅煎りでモカを飲んでみましたが、こちらもいいですね。熱風焙煎だからしっかりした甘さやまろみが出て、面白い味わいだと感じました。例えるなら、米国系サードウェーブコーヒーの浅煎りにありがちなシャープな酸味ではなく、まろやかな酸味です。豆自体もうちの店(茶亭 羽當)と遜色がないクオリティで、抜群においしいですね」(天野さん)

 

天野さんは、「僕も欲しくなりました」と語るほど本機を気に入った様子。「ぜひ、これでマンデリン(インドネシア産で、深煎りがオススメな豆)を焙煎度5で飲んでみたい」とのこと。

 

さらに、「本機を使うと、豆と焙煎のことを自然と勉強するようになるはずで、それはすごくいいこと。コーヒーがもっと好きになるはずです」とも語ってくれました。確かに、本機があれば「あの豆をこの焙煎度だと絶対ウマイ……いや、この豆をこう煎ったら一体どうなる……?」などとあれこれ想像しつつ、とことん自分好みの味を追求できますね。すでにコーヒーにハマっている方、これからハマりたい方は、ぜひダイニチの「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」に注目してみてください。

↑MR-F60Aの魅力を語る天野さん

 

空気清浄機の「ハイブリッド式」に勝算はあるか? 加湿器1位のダイニチ「良い製品ができた」と15年ぶりに再参入

新潟県新潟市に本社を置くダイニチ工業は2022年の新製品発表会を開催。「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」を10月1日に発売することを発表しました。実売予想価格は税込で約10万円を切る程度。

↑ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922

 

↑発表会でのフォトセッション。左から加湿器フィルター担当の野﨑隆宏氏、コーヒー豆焙煎機担当の渡邉 玲氏、代表取締役社長の吉井 唯氏、空気清浄機担当の宗村勇武氏

 

空気清浄機に再参入した理由は「良い製品ができたから」

ダイニチ工業といえば、石油ファンヒーターで販売数量シェア15年連続No.1、加湿器で販売金額シェア9年連続No.1と、2つのカテゴリーのリーディングカンパニー。空気清浄機は2007年に撤退して以来、15年ぶりに再参入したとのこと。空気清浄機市場はコロナ禍のニーズが一巡した感があり、なぜいま発売するのか? という疑問が湧いてきます。この「なぜいま?」の疑問に対し、同社社長の吉井 唯(ゆい)氏は、あくまで品質に納得のいく製品が開発できたからだと説明しました。

↑2022年6月に同社の代表取締役社長に就任した吉井 唯氏。発表会の冒頭で空気清浄機への再参入の理由を説明しました

 

「再参入の理由は、新型コロナウイルス感染拡大が長期化しているからではありません。空気清浄機は安定したニーズがあり、技術的にも販売の面でも加湿器と近く、次に展開していきたい市場と考えていました。最初に再参入の検討・開発を始めたのは10年ほど前。最後発ですので、市場にある商品では意味がありません。検討を始めたものの、納得できる商品には至らず断念を繰り返しました。そして3回目の挑戦で、自信をもって出せる良い製品にたどり着きました。ですから、『なぜ今なのか?』の答えは、『良い製品ができたから』ということになります」(吉井社長)

続いて吉井社長は、「加湿器のリーディングメーカーなのに、なぜ加湿機能のない空気清浄機を出したか?」という、もっともな疑問についても言及。

 

「空気清浄と加湿、2つの機能をひとつの筐体に詰め込むのはいいことばかりではありません。運転音が大きくなったり、構造が複雑でメンテナンスが大変になったり、加湿機能が中途半端になったり、本体が大きくなったりと、色々と無理が生じてしまいます。実際、加湿空気清浄機から、当社の加湿器に買い替えをされるお客様もいらっしゃいました。今回、単機能の空気清浄機にし、さらにフィルター式と電気集じん式のハイブリッド式にしたことで、静かで、メンテナンスがカンタン、パワフルでコンパクトな空気清浄機を実現しました。単機能にしたことは、空気清浄機としての最適な形を追求した結果なのです」

↑加湿複合機には音が気になる、加湿力が不足、サイズの制約から頻繁な給水が必要などのデメリットも

 

↑空気清浄機の性能を追求すると、加湿機能を搭載しないという判断になったことを説明

 

2つの方式の欠点を補う「ハイブリッド式」を採用

続いて、ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922の具体的なメリットについて見ていきましょう。本製品は、帯電させた金属板に汚れを吸着する「電気集じん式」と、不織布で汚れを絡めとる「フィルター式」の2つの方式を組み合わせた「ハイブリッド式」を採用しているのが特徴。なお、2つの方式を組み合わせる「ハイブリッド式」は、同社の加湿器でも採用されています。

↑フィルター式(静電NEOH フィルター)と電気集じん式(プラズマユニット)を組み合わせたハイブリッド式を採用

 

フィルター式は目を細かくすると運転音が大きくなるという欠点があり、電気集じん式はメンテナンスが大変という欠点があります。本製品は、両者を組み合わせることで、集じん力を維持しながらコンパクト化や静音性の向上に成功したとのこと。

 

ポイントは大風量でコンパクト、カンタンお手入れ、静かな運転音

その主なポイントは①大風量でコンパクト②カンタンお手入れ③静かな運転音の3つ。

①大風量でコンパクトについては、ハイブリッド式の採用により、それぞれの方式の集じん部品を小さくしても空気清浄能力を維持でき、風量に対し本体がコンパクトになったとのこと。底面はレコードジャケットと同じサイズ(31cm 四方) で、設置スペースが少なくて済むといいます。8.6m3/分の風量で4方向からパワフルに吸引し、コンパクトなボディの割に、適用床面積は38畳と広いのが特徴。浮遊ウイルスより小さな0.03 マイクロメートルの浮遊微粒子も捕集できるといいます。

↑4方向からパワフルに吸引。コンパクトながら38畳の広さに対応します

 

↑スモークのなかでCL-HB922を運転するデモ。あっという間にスモークが吸引されていきました(右)

 

内部でプラズマ放電を行い、発生させた低濃度オゾンでフィルター等に付着したウイルスを抑制する「NEOHリフレッシュ」機能も搭載しています。

↑「NEOHリフレッシュ」機能で捕らえたウイルスを抑制します

 

②カンタンお手入れについては、プレフィルターは4か月に1回の頻度で交換すればよく、「静電NEOH フィルター」「活性炭脱臭フィルター」はそれぞれ2年に1回交換すればOK。プラズマユニットは、2年に1回のつけ置き&すすぐだけで性能を保てるとのこと。

↑プレフィルターは4か月に1回交換すればOK。プレフィルターは片手でワンタッチで取り外せます

 

↑静電NEOH フィルター(上)とプラズマユニット(下)は、本体の側面からスライドし、カンタンに取り外すことが可能

 

③静かな運転音については、あえて目が細かく、音が出やすいHEPAフィルターを使わないのがポイント。また、風の流れを妨げないタワー型を採用して風がぶつかる音を抑え、ファンの振動音を抑える特許出願中のターボファンを採用。さらに大風量で素早く汚れを捕集することで、いち早く静かなモードに移行できるとのこと。最小運転音15dB(※)の静音運転を実現しています。

※参考:20dBの目安は木の葉がふれ合う音

 

なお、2022年10月5日~2023年1月10日、「ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922」を対象に、「現金10,000円キャッシュバックキャンペーン」を行うとのこと。こちらもぜひ注目してみては

↑振動を抑えるターボファンを採用し、静音運転に貢献

 

↑仕事や勉強、テレビの視聴や睡眠などを邪魔しない静かな運転音が魅力

 

このほか、発表会では、2023年1月末発売予定の「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」(実売予想価格3万3000円・税込)と、同社製ハイブリッド式加湿器LX タイプ用の気化フィルター「カンタン取替えフィルター」(実売予想価格2個セット税込3300円・9月10日発売)も発表されました。「コーヒー豆焙煎機 MR-F60A」については、追って別の記事で詳しくレポートします。

↑「コーヒー豆焙煎機MR-F60A」は、高い焙煎精度とコンパクトなサイズ、約3万円の低価格が特徴

 

↑加湿器LXシリーズ用の気化フィルター「カンタン取替えフィルター」。3か月に1回、汚れたら捨てるだけなので、洗浄の手間が省けます。今後は本製品に対するユーザーの反応を見て、使い捨てフィルターを他のシリーズにも投入するか判断するとのこと

 

「ダイニチらしさ」を突き詰めて、本質機能を追求した

↑CL-HB922の開発を担当した商品開発部商品開発二課の宗村勇武さん

 

発表会の終了後、ハイブリッド式空気清浄機 CL-HB922について、開発担当の宗村勇武(むねむら・いさむ)氏に話を聞きました。他社モデルと比べたとき、個人的におすすめしたいポイントは?

 

「一番は、メンテナンス性ですね。音が静かなのもメリットですが、特に面倒なのがメンテナンス。実際、動き始めたらそれで満足してしまい、放置して性能を低下させてしまう方も多いんです。その点、CL-HB922は、プレフィルターなどカンタンに捨てられる部分があるので、メンテナンスのハードルが下がり、メンテしよう、という意識を高めていただくことができます。しっかり性能を維持して、長く使っていただけたらうれしいですね」

 

開発で苦労された点を聞いたところ、他社と差別化するためのコンセプトを決定し、製品に反映させるのにもっとも苦労したといいます。

 

「コンセプトを決めるのには約1年間を費やしました。市場ではイオンを放出したり、UVや光触媒を利用したりするデバイスもありますが、ダイニチらしい製品を出すなら何をしようか? と。地味でもいい、本当にお客様に求められることは? と突き詰めた結果、まじめに空気清浄機の本質的な効果を出していこう、という方向性になりました。具体的には、基本の大風量と簡単なメンテナンス、静音性、コンパクトさといった点です。

 

これらひとつひとつを製品に落とし込むのには苦労しました。最終形を見ると、『ああ、こうなるよね』と思われるかもしれませんが、最初の試作品はまったく違う形でした。部品の送風抵抗や強度を測って組み合わせを最適化し、使い捨てフィルターを引き出せる形は何だ、開口面積を確保するならタワー型じゃないとダメだろう……と、試行錯誤するうちに、いまの形になっていったんです。この『コンセプトを製品に落とし込む』というのが一番苦労しましたね。そのうえで、品質や安全性の検査も100種類弱の数を行いました」(宗村氏)

↑製品の解説をする宗村氏

 

空気清浄機の分野では、「ハイブリッド式」というワードはあまりなじみがありませんが、この点については?

 

「空気清浄機で2つの方式を組み合わせているメーカーはありますが、『ハイブリッド式』と謳っているメーカーは、我々の認識では見たことがありません。一般的な名称ではなく、当社が使い始めたものですね。我々が考える『ハイブリッド』の概念は、当社の加湿器と同様、どちらかを使っているときと使っていないときがある、つまり切り替えができる、という点がポイントです。CL-HB922の場合は、プラズマユニットに6000V近い高電圧がかかりますので、中の部品にかかる負担が大きく、通常だと寿命が短くなってしまう。しかし、CL-HB922は自動で運転を筐体内で切り替えることができるので、空気が汚れているときはハイブリッド式で運転し、そこまで汚れていなければフィルター式のみで運転できる。静音性を高めながら、製品の性能を長く維持できる仕様になっています。その意味でも、『本当にいいモノができた』と、確信を持って言える製品ができました」(宗村氏)

 

ダイニチ工業といえば、石油ファンヒーターしかり、加湿器しかり、ユーザーの悩みを丁寧に拾い上げて対応し、誠実にものづくりをするメーカーという印象。今回もその例にもれず、納得の品質の製品が開発できるまで待ち、派手な機能に頼らず、ユーザーが本当に求める本質機能を追求した点、実にダイニチらしいと感じました。とにかくまじめなメーカーの社長、開発担当が口を揃えて「本当にいいモノができた」と語るその性能に、期待せずにはいられませんね。

 

家電のプロがレコメンド! いま持つべき最新「空調・調理家電」5選

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の空調家電や調理家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

私がCheckしました!

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

 

【その1】トレイカバーを交換するだけでアッという間にお手入れ完了!

ハイブリッド式加湿器

ダイニチ工業

HD-RXT521

実売価格2万3760円

取替えタイプのトレイカバーを採用したハイブリッド式加湿器。メンテナンスは使い捨てのトレイカバー(3枚1650円)を交換するだけで、水洗いする手間を省けるのが魅力だ。設定湿度に達するまで加湿量を約15%アップする「ターボ」モードを搭載。

SPEC●加湿量:500mL/h(※)●運転音:13〜30db(※)●連続加湿時間:10時間(※)●タンク容量:5L●サイズ/質量:W375×H375×D175mm/約4.6kg

※:「標準」モード時

 

↑トレイカバーが汚れたら新しいものに交換(1シーズンに1回程度)。面倒な手入れが不要なのがうれしい

 

↑天面の操作パネル。4つの運転モード(標準、静音、eco、のど・肌)、3段階の湿度設定(50/60/70%)が選べる

 

↑キャップに「Ag+抗菌アタッチメントEX」を装着。水中に抗菌成分が溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑える

 

【平島’s Opinion】基本性能が高くメンテナンスのしやすさも◎

加湿量や運転音、省エネ性にも優れており、ハイブリッド式なので加湿の立ち上がりも早い。基本性能は文句なしです。また、「カンタン取替えトレイカバー」は使い捨て式で、汚れたら取り外して新しいカバーと交換するだけで良いので、面倒なトレイのメンテナンスが不要。これは本当にラクですね。

 

【その2】ガス炊飯器ならではの強火力で新米がさらにおいしく炊ける

電子ジャー付ガス炊飯器

リンナイ

直火匠(じかびのたくみ) RR-055MTT

実売価格6万5780円

インテリアのトレンドに合わせ、フラットな形状とマット調のカラーを採用するなどデザインを一新したガス炊飯器。「本焚新米モード」の搭載により、ガス炊飯器ならではの強火力で新米をよりおいしく炊き上げられる。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合(0.09〜1.0L)●炊飯メニュー:本焚新米、本焚白米、白米、白米急ぎ、炊き込み、おかゆ、玄米●サイズ/質量:W277×H275×D413mm/10kg

 

↑直火による加熱に最適なアルミ製の内釜を採用。ガスならではの強火力で釜全体を加熱することができる

 

↑米の“粘り”や“こげ”の具合を、それぞれ5段階で調整可能。直火の強火力だけでなく、微妙な火加減も行える

 

↑つゆ受け枠はステンレス製。パッキン、内ぶた、蒸気口なども簡単に外して水洗いできるので、手入れがラクだ

 

【平島’s Opinion】ガス炊きの特徴と電気炊飯器の利便性を両立

ガスの強火力で炊いたごはんはふっくらモチモチの食感で甘み満点に炊き上がり、冷めてもおいしいのが魅力。そんなガス炊きの特徴と、電気炊飯器の利便性を兼ね備えています。電気炊飯器のように火加減を自動制御し、米の粘りや「おこげ」の具合をボタンひとつで調整できて優秀!!

 

【その3】空間除菌脱臭機に加湿機能が加わってさらに安心!

次亜塩素酸 空間除菌脱臭機

パナソニック

ジアイーノ F-MV4300

実売価格16万5000円

加湿機能を搭載した次亜塩素酸 空間除菌脱臭機。除菌・脱臭効果のある次亜塩素酸が部屋のニオイを素早く分解し、ニオイが衣服などの布製品に染み付くのを防ぐ。風路切替機構により、除菌脱臭しながら季節に応じて加湿量を選択可能だ。

SPEC●適用床面積:〜18畳●加湿適用床面積:〜18畳(プレハブ洋室)、〜11畳(木造和室)●定格加湿能力:650ml/h●タンク容量:約4.0L●サイズ/質量:W398×H710×D270mm/約11.8kg

↑上部の操作部では、デジタルで現在湿度の目安を1%単位で表示。エラーコードやチャイルドロック設定状況などもわかる

 

↑汚れた空気を吸引し、次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターで除菌・脱臭。キレイな空気と気体状の次亜塩素酸を放出する

 

【平島’s Opinion】次亜塩素酸の生成と手入れのしやすさが魅力

本機では次亜塩素酸を水道水と専用の塩タブレットで生成しますが、塩タブレットの自動投入機能が付いていて、ユーザーは半年に1回くらい塩タブレットの補給をするだけでOK。お手入れも基本は週1回除菌フィルター等をすすぎ洗いするだけと、とにかくメンテがラクなのが助かります。

 

【その4】時短でヘルシーに複数調理が可能な大容量ノンフライオーブン

ノンフライオーブン

エペイオス

ノンフライオーブン CP247A

実売価格2万4999円

クラス最大となる14Lの庫内容量を誇るノンフライオーブン。油を使わないヘルシー調理に加え、大容量を生かした豊富なオーブンメニューが同時に(または別々に)作れる。ロティサリーチキンやフライドポテトなども同時に調理可能。

SPEC●オーブン温度調節:50〜220℃(10℃単位)●タイマー:1分〜9時間59分●消費電力:1400W●電源:100V(50/60Hz)●電源ケーブル長:約1.2m●本体サイズ/質量:W330×H380×D370mm/9.6kg

 

↑360度高速空気循環技術を採用。上部のヒーターで食材を均一に熱し、ヘルシーなノンフライ調理を実現する

 

↑本体正面に操作系を集約。16種のプリセットボタンに加え、回転機能やタイマー機能も備える

 

【平島’s Opinion】失敗せずに多くのメニューに挑戦できる!

油を使わないヘルシーな揚げ物のほか、ロティサリー機能を使って鶏の丸焼きを作ったり、ピザを焼いたりと、パーティメニュー作りでも大活躍してくれます。食材に合わせてメニューボタンを押すだけで失敗なく調理できるので、料理初心者でも本格的な料理を楽しく手軽に作れます。おうちごはんはコレで充実間違いなし!!

 

【その5】洗練されたデザインと ジッパー付き食品保存袋を使った「パック調理」は特筆!

自動調理鍋

象印マホービン

自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

デザイン性に優れた「STAN.」シリーズの自動調理鍋。ほったらかしでも手の込んだ料理を作れる「おまかせ自動調理」や、外出中に一品できる「おまかせ予約調理」に対応する。ジッパー付き食品保存袋で簡単に調理できる「パック調理」も行える。

SPEC●最大調理容量:2.3L●設定温度範囲:40〜100℃●消費電力:900W●電源コード長:1.4m●サイズ/質量:W285×H225(ふた開き時456)×D310mm/約7.0kg

 

↑煮込み料理に適した、蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用。ふた付きなので、調理後そのまま鍋ごと冷蔵庫で保存できる

 

↑「パック調理」では、食品保存袋に食材と調味料を入れてそのまま調理可能。手が汚れることなく、後片付けも簡単に行える

 

【平島’s Opinion】外出前に食材をセットしておけば帰宅時にはアツアツ料理が完成!!

内鍋に蓄熱性の高いホーロー鍋を使っているので、ゆっくりと冷めることで食材に味が染み込み、料理がおいしく仕上がります。予約・保温機能付きで、お出かけ前に材料をセットして時間を指定すれば、帰宅後にできたてを食べられる。共働きなどで忙しい家庭にオススメです。

保存袋で調理できる「パック調理」が便利! 象印のオシャレ自動調理なべをチェック

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

洗練されたデザインとジッパー付き食品保存袋を使った「パック調理」は特筆!

自動調理鍋

象印マホービン

自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

デザイン性に優れた「STAN.」シリーズの自動調理鍋。ほったらかしでも手の込んだ料理を作れる「おまかせ自動調理」や、外出中に一品できる「おまかせ予約調理」に対応する。ジッパー付き食品保存袋で簡単に調理できる「パック調理」も行える。

SPEC●最大調理容量:2.3L●設定温度範囲:40〜100℃●消費電力:900W●電源コード長:1.4m●サイズ/質量:W285×H225(ふた開き時456)×D310mm/約7.0kg

 

↑煮込み料理に適した、蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用。ふた付きなので、調理後そのまま鍋ごと冷蔵庫で保存できる

 

↑「パック調理」では、食品保存袋に食材と調味料を入れてそのまま調理可能。手が汚れることなく、後片付けも簡単に行える

 

【平島’s Opinion】外出前に食材をセットしておけば帰宅時にはアツアツ料理が完成!!

内鍋に蓄熱性の高いホーロー鍋を使っているので、ゆっくりと冷めることで食材に味が染み込み、料理がおいしく仕上がります。予約・保温機能付きで、お出かけ前に材料をセットして時間を指定すれば、帰宅後にできたてを食べられる。共働きなどで忙しい家庭にオススメです。

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

庫内容量はクラス最大の14L! 大容量ノンフライオーブンを家電のプロがレコメンド

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

時短でヘルシーに複数調理が可能な大容量ノンフライオーブン

ノンフライオーブン

エペイオス

ノンフライオーブン CP247A

実売価格2万4999円

クラス最大となる14Lの庫内容量を誇るノンフライオーブン。油を使わないヘルシー調理に加え、大容量を生かした豊富なオーブンメニューが同時に(または別々に)作れる。ロティサリーチキンやフライドポテトなども同時に調理可能。

SPEC●オーブン温度調節:50〜220℃(10℃単位)●タイマー:1分〜9時間59分●消費電力:1400W●電源:100V(50/60Hz)●電源ケーブル長:約1.2m●本体サイズ/質量:W330×H380×D370mm/9.6kg

 

↑360度高速空気循環技術を採用。上部のヒーターで食材を均一に熱し、ヘルシーなノンフライ調理を実現する

 

↑本体正面に操作系を集約。16種のプリセットボタンに加え、回転機能やタイマー機能も備える

 

【平島’s Opinion】失敗せずに多くのメニューに挑戦できる!

油を使わないヘルシーな揚げ物のほか、ロティサリー機能を使って鶏の丸焼きを作ったり、ピザを焼いたりと、パーティメニュー作りでも大活躍してくれます。食材に合わせてメニューボタンを押すだけで失敗なく調理できるので、料理初心者でも本格的な料理を楽しく手軽に作れます。おうちごはんはコレで充実間違いなし!!

 

 

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

「メンテがラクで助かる」加湿もできる空間除菌脱臭機「ジアイーノ」をプロが絶賛!

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

空間除菌脱臭機に加湿機能が加わってさらに安心!

次亜塩素酸 空間除菌脱臭機

パナソニック

ジアイーノ F-MV4300

実売価格16万5000円

加湿機能を搭載した次亜塩素酸 空間除菌脱臭機。除菌・脱臭効果のある次亜塩素酸が部屋のニオイを素早く分解し、ニオイが衣服などの布製品に染み付くのを防ぐ。風路切替機構により、除菌脱臭しながら季節に応じて加湿量を選択可能だ。

SPEC●適用床面積:〜18畳●加湿適用床面積:〜18畳(プレハブ洋室)、〜11畳(木造和室)●定格加湿能力:650ml/h●タンク容量:約4.0L●サイズ/質量:W398×H710×D270mm/約11.8kg

↑上部の操作部では、デジタルで現在湿度の目安を1%単位で表示。エラーコードやチャイルドロック設定状況などもわかる

 

↑汚れた空気を吸引し、次亜塩素酸を含んだ除菌フィルターで除菌・脱臭。キレイな空気と気体状の次亜塩素酸を放出する

 

【平島’s Opinion】次亜塩素酸の生成と手入れのしやすさが魅力

本機では次亜塩素酸を水道水と専用の塩タブレットで生成しますが、塩タブレットの自動投入機能が付いていて、ユーザーは半年に1回くらい塩タブレットの補給をするだけでOK。お手入れも基本は週1回除菌フィルター等をすすぎ洗いするだけと、とにかくメンテがラクなのが助かります。

 

 

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

とてもガス炊きには見えない! デザイン一新のガス炊飯器を家電のプロがチェック

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ガス炊飯器ならではの強火力で新米がさらにおいしく炊ける

電子ジャー付ガス炊飯器

リンナイ

直火匠(じかびのたくみ) RR-055MTT

実売価格6万5780円

インテリアのトレンドに合わせ、フラットな形状とマット調のカラーを採用するなどデザインを一新したガス炊飯器。「本焚新米モード」の搭載により、ガス炊飯器ならではの強火力で新米をよりおいしく炊き上げられる。

SPEC●炊飯容量:0.5〜5.5合(0.09〜1.0L)●炊飯メニュー:本焚新米、本焚白米、白米、白米急ぎ、炊き込み、おかゆ、玄米●サイズ/質量:W277×H275×D413mm/10kg

 

↑直火による加熱に最適なアルミ製の内釜を採用。ガスならではの強火力で釜全体を加熱することができる

 

↑米の“粘り”や“こげ”の具合を、それぞれ5段階で調整可能。直火の強火力だけでなく、微妙な火加減も行える

 

↑つゆ受け枠はステンレス製。パッキン、内ぶた、蒸気口なども簡単に外して水洗いできるので、手入れがラクだ

 

【平島’s Opinion】ガス炊きの特徴と電気炊飯器の利便性を両立

ガスの強火力で炊いたごはんはふっくらモチモチの食感で甘み満点に炊き上がり、冷めてもおいしいのが魅力。そんなガス炊きの特徴と、電気炊飯器の利便性を兼ね備えています。電気炊飯器のように火加減を自動制御し、米の粘りや「おこげ」の具合をボタンひとつで調整できて優秀!!

 

 

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

「基本性能は文句なし」ダイニチの「ハイブリッド式加湿器」を家電のプロが高評価!

長引く巣ごもり生活を楽しく快適にする家電が百花繚乱だ。本記事では、最新の家電の実力を専門ライターにガチでチェックしてもらった!

※こちらは「GetNavi」 2021年11月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

トレイカバーを交換するだけでアッという間にお手入れ完了!

ハイブリッド式加湿器

ダイニチ工業

HD-RXT521

実売価格2万3760円

取替えタイプのトレイカバーを採用したハイブリッド式加湿器。メンテナンスは使い捨てのトレイカバー(3枚1650円)を交換するだけで、水洗いする手間を省けるのが魅力だ。設定湿度に達するまで加湿量を約15%アップする「ターボ」モードを搭載。

SPEC●加湿量:500mL/h(※)●運転音:13〜30db(※)●連続加湿時間:10時間(※)●タンク容量:5L●サイズ/質量:W375×H375×D175mm/約4.6kg

※:「標準」モード時

 

↑トレイカバーが汚れたら新しいものに交換(1シーズンに1回程度)。面倒な手入れが不要なのがうれしい

 

↑天面の操作パネル。4つの運転モード(標準、静音、eco、のど・肌)、3段階の湿度設定(50/60/70%)が選べる

 

↑キャップに「Ag+抗菌アタッチメントEX」を装着。水中に抗菌成分が溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑える

 

【平島’s Opinion】基本性能が高くメンテナンスのしやすさも◎

加湿量や運転音、省エネ性にも優れており、ハイブリッド式なので加湿の立ち上がりも早い。基本性能は文句なしです。また、「カンタン取替えトレイカバー」は使い捨て式で、汚れたら取り外して新しいカバーと交換するだけで良いので、面倒なトレイのメンテナンスが不要。これは本当にラクですね。

 

家電ライター

平島憲一郎さん

調理系から空調・ヘルスケア系まで、生活家電全般に精通。幅広い媒体へ寄稿する。

ダイニチ工業から最新ハイブリッド式加湿器登場、お手入れが楽な「RXTシリーズ」と、スマホから遠隔操作できる「LXシリーズ」

 

ダイニチ工業は、「カンタン取替えトレイカバー」対応のハイブリッド式加湿器「RXTシリーズ」と、スマートリモコンを経由してスマホで遠隔操作ができるハイブリッド式加湿器「LXシリーズ」を発表。どちらも8月2日に全国の主要家電量販店で発売します。

RXTシリーズは、加湿器を使わない理由として「お手入れに手間がかかる」ことと、トレイカバーが搭載されているLXシリーズが選ばれている理由として「お手入れが楽そう」という、独自の調査結果をもとにして開発にいたったモデルとのこと。

 

 

本体に搭載されているトレイの上にセットするだけで、面倒なトレイ本体の水洗いが不要になるカンタン取替えトレイカバーに対応。お手入れはこのカバーを交換するだけとなっています。

 

 

ラインアップは、プレハブ洋室で24畳まで対応の上位モデル「HD-RXT921」、19畳まで対応の中位モデル「HD-RXT721」、14畳まで対応の下位モデル「HD-RXT521」を用意。室温20度、湿度30%で標準モード時の加湿量は、HD-RXT921が860ml/h、HD-RXT721が700ml/h、HD-RXT521が500ml/hです。

 

市場想定価格は、HD-RXT921が3万2800円(税込)前後、HD-RXT721が2万8400円(税込)前後、HD-RXT521が2万5100円前後(税込)となっています。

 

一方のLXシリーズは、市販のスマートリモコンに対応したモデル。スマホやタブレットからスマートリモコンに指示を出し、その指示を受けてスマートリモコンから赤外線で加湿機本体を操作する仕組みです。

 

 

 

ラインアップは、プレハブ洋室で33畳まで対応の上位モデル「HD-LX1221」と27畳まで対応の下位モデル「HD-LX1021」を用意。室温20度、湿度30%で標準モード時の加湿量は、HD-LX1221が1200ml/h、HD-LX1021が960ml/hです。

 

市場想定価格は、HD-LX1221が4万3800円(税込)前後、HD-LX1021が4万500円(税込)前後となっています。

乾燥から守る「加湿器」オススメモデル紹介!

乾燥対策、ウイルス対策に効果が期待できる、オススメ4モデルを紹介する。加湿器シェア1位のダイニチは全方位的に弱点なし。パナソニックも加湿力・省エネ性・静音性など総合力の高さが魅力だ。

※こちらは「GetNavi」 2021年3月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

ダイニチ工業はすべて高水準除菌対策万全のカドーも優秀

部屋の乾燥は肌や粘膜のバリア機能を低下させるため、ウイルス対策に加湿器は必須。室内湿度50〜60%の維持がポイントだ。

 

ダイニチ工業のHD-LX1220は最大加湿量1300mLで静音性が高いなど全方位的に優秀。トレイカバーは使い捨て式で汚れたら取り替えるため、手入れがラクと好評だ。カドーのSTEM 630iはスリムなデザインに加え水回りの除菌対策、ホワイトダスト対策が施され、超音波式のなかでも安全性の信頼度が高い。

 

気化式のパナソニックFE-KXT07は加湿量や省エネ性、静音性など総合力が高く、「ナノイー」で肌のうるおいがアップするのも魅力。シャープHV-L75は内部の手入れをユーザー自ら細かくできるため、クリーン加湿にこだわる人が納得できる一台と言える。

 

【No.1】圧倒的な加湿量とメンテの手軽さが魅力

ダイニチ工業

ハイブリッド式加湿器

HD-LX1220

実売価格4万3780円(在庫僅少)

最大1300mL/hのパワフル加湿と最小13dBの静音設計で毎日ストレスなく使える加湿器。水の通り道に3つの抗菌加工を施すなど衛生面のこだわりも特筆モノだ。また、トレイに使い捨てカバーを採用し、洗う手間が省ける。

SPEC ●加湿方式:ハイブリッド式(温風気化式)●連続加湿時間:5.8時間(標準)、11.7時間(eco)●運転音:13〜34dB(標準)●消費電力(50/60Hz):665W/675W(標準)●質量:約6.4kg

 

↑吸引した空気をヒーターで温め、加湿フィルターを通すことでたっぷりの加湿を実現。湿度の変化に合わせて送風量を制御し、電力消費のムダも抑える

 

↑タンク容量は7.0L。ecoモードなら給水1回で11.7時間連続加湿できる。タンクの上下に取っ手を装備し、両手持ち可能。女性でもラクに給水できる

 

★性能のバランスが良く幅広い層にオススメ!

加湿能力、音の静かさ、メンテのしやすさなど弱点のないモデル。立ち上がりはヒーターで温風加湿し、湿度が上がったら気化式に切り替えるので、パワーの割りに電気代も抑えられる。幅広い世帯にオススメ。

 

【No.2】独自のスリムデザインで部屋中にマイクロミストを放出

カドー

超音波式加湿器

STEM 630i

実売価格4万9800円

スタイリッシュなトールデザインと優れた操作性が特徴の超音波式。高さ約85cmの吹出口から最大約1.2mの高さまでマイクロミストを放出して部屋中をうるおす。スマホアプリで出先から室内湿度の確認やリモート操作も可能だ。

SPEC ●加湿方式:超音波式 ●連続加湿時間:最大11時間 ●運転音:38〜42dB(A)●消費電力:37W(急速)、4W(間欠)●質量:約4.3kg

 

↑タンク上部のふたをスライドさせるだけで上から給水が可能。タンクを取り外すことなく水差しなどから直接水を注ぎ足せて、給水の手間が大幅に減る

 

↑フィルターカートリッジでホワイトダスト(水道水のミネラル成分の結晶)を抑制。抗菌プレートが水槽内を除菌するため、清潔な水のミストで室内をうるおすことができる

 

★ユニークなデザインと清潔性の高いミストが魅力

おしゃれなデザインで加湿量も文句なし。水道水に含まれるカルシウムを99%除去し、部屋にホワイトダストを撒き散らす超音波式の弱点を克服した。部屋の美観を損なわず加湿したい人に推奨したい。

 

【No.3】低電力でしっかり加湿し「ナノイー」でフィルターも清潔に

パナソニック

ヒーターレス気化式加湿機

FE-KXT07

実売価格3万2700円(在庫僅少)

運転効率の高いDCモーター搭載で、加湿と省エネ性をしっかりと両立。「ナノイー」放出で肌の水分量がアップするほか、運転停止中に「ナノイー」を加湿フィルターに充満させ、清潔さを保つ。最小運転音15dBで夜も眠りを妨げない。

SPEC ●加湿方式:気化式 ●連続加湿時間:6.0時間 ●運転音:15〜44dB ●消費電力:19W(お急ぎ)、4W(静か)●質量:約5.2kg

 

↑加湿トレイは凹凸のないフラットな構造。汚れをサッと拭き取れて手入れを時短できる。加湿フィルターも月に1回押し洗いするだけで、清潔な加湿を維持できる

 

↑加湿トレイ下部にイオン除菌ユニットを装備。トレイの水を除菌することで、加湿フィルターに清潔な水を供給する。イオン除菌は電力不要で、ユニットの定期交換も要らない

 

★「ナノイー」を使った肌にやさしい加湿が魅力

「ナノイー」搭載で肌にやさしい加湿ができるのが魅力。加湿トレイや加湿フィルターなど水回りのメンテがしやすく、衛生的な加湿をムリなく実現できる。電力消費の少ない気化式のなかでも総合力はトップクラス。

 

【No.4】上下両方から給水可能で毎日ラクラク加湿できる

シャープ

プラズマクラスター加湿機

HV-L75

実売価格2万7280円

気化式とヒーターのハイブリッド式で高い加湿性能を誇るモデル。「プラズマクラスター7000」を装備し、加湿しながら室内の空気を浄化する。本体天面の給水口、タンクと一体型の給水トレイのどちらからでも水を入れられる。

SPEC ●加湿方式:ハイブリッド式(気化式+ヒーター)●連続加湿時間:約5.3時間(強)/約19時間(静音)●運転音:23〜41dB ●消費電力:12W(静音)/34W(エコ強)/335W(強)●質量:約5.2kg

 

↑吸水口から給水トレイ、加湿フィルター、吹出口まで水と風の通り道はすべてパーツを取り外して洗える。本体内の汚れもタオルなどで簡単に拭き取れてラクだ

 

↑プラズマクラスターを含む清潔な風で部屋中にうるおいを届ける。プラズマクラスターには浮遊ウイルスの作用抑制や静電気抑制の効果あり

 

★パーツを取り外して細かく洗えて安心!

加湿量と省エネ性のバランスの取れた1台。プラズマクラスター単独運転もでき、通年で活躍する。風路と水路のパーツはすべて取り外して洗えるため、より清潔な加湿を望む人にオススメだ。

 

【日用品もCheck!】エタノールとオリーブ油配合で手肌を清潔にやさしく保湿

サンスター

ピュアリア うるおいin手肌すっきり洗浄乳液 240ml

1408円

70vol%エタノールとオリーブ果実油配合の洗浄乳液。エタノール成分で手肌を清潔にしつつ天然保湿成分のオリーブ油で保湿する。乳白色ジェルはベタつかず、サラッとした仕上がりに。

なぜ「加湿器はダイニチ」だったのか? 高齢者をケアする会社が「全事業所に234台導入」を決めた理由

いまだ新型コロナウイルス感染症の終息が見えないなか、インフルエンザや風邪も懸念される季節が近づいてきました。特に、高齢者が暮らす施設では、感染症対策が最重要課題の一つとなっています。その一環として、全国に140拠点以上の高齢者住宅や介護施設を展開する「学研ココファン」は、ひとつの興味深い取り組みを行いました。それは、2020年の2~3月、関連施設を含めた全事業所にダイニチ工業の大空間向け加湿器を設置したこと。導入した台数は、実に234台に上るといいます。

↑ココファンの施設に導入されたダイニチのハイブリッド式加湿器「HDシリーズパワフルモデル HD-242」

 

なぜ、それほど多くの加湿器を一度に導入したのか? 数ある加湿器のなかから、なぜダイニチを選んだのか? 実際、どんな効果が得られたのか? そのナゾを解くために、ココファンの担当者と現場の声を取材しました。

 

常にエアコンをかけているため、共用スペースの乾燥が課題だった

「ダイニチの加湿器はwithコロナの時代の必需品ですね。今後、新しい施設には必ず入れていく予定です」

 

そう語るのは、学研ココファンの都筑裕介さん。都筑さんは、2020年だけでも20拠点予定している新規施設の開設を担当しており、今回の加湿器導入プロジェクトを先導した人物です。

↑学研ココファン事業本部・開設支援課課長の都筑裕介さん

 

「私たちは、『ココファンに入っていれば安心』と思っていただけるよう、設備から空調、スタッフ教育まで万全の態勢を整えています。目指しているのは、『入居者様を病気にさせない、入院させない』ということ。そう考えた場合、重要になってくるのが加湿だったんですよ。高齢者のなかには、体温調整がうまくできない方がいらっしゃるので、施設では常にエアコンをかけています。しかし、冷房でも暖房でも空気が乾燥してしまうので、そこが難点でした。空気が乾燥すると、感染症にかかりやすくなるのは周知の事実。特に高齢者は、ひとたびインフルエンザや風邪にかかると肺炎を引き起こして入院に至る場合も高いため、予防のためにも加湿は絶対に必要だったんです」(都筑さん)

 

広い食堂に使えるパワフルな加湿器を求めて

都筑さんによると、施設には以前から加湿機能付きの空気清浄機を導入していたそう。しかし、加湿力の不足を感じることもあったといいます。

 

「共用部分の食堂が結構大きいんです。60人が一気に集まれる広さということもあって、空気清浄機1つだと加湿力が足りないと感じていました。だから、パワフルな加湿器を探していまして。そんなとき、ダイニチさんからアプローチがあったんです。調べていくうちに『いいじゃない』と。まず、目を引いたのは、1台でカバーできる加湿範囲がかなり広いこと(適用畳数がプレハブ洋室67畳)。その割にコスパも良いと感じました」(都筑さん)

↑ココファン海老名の食堂に設置した例。食堂はかなりの奥行があるのがわかります

 

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

 

加湿方式やデザイン面でもメリットがあった

とはいえ、この決断が入居者の健康を左右するものだけに、安易に即決はせず、他社モデルも含めて様々な角度から比較検討を行ったそうです。その結果、加湿方式やデザインでも、ダイニチにはメリットがあることに気づいたそう。

 

「加湿方式によっては、床が濡れてしまうもの(超音波式)があって、これは入居者様の転倒につながるのでやめようと。また、パワフルですが熱くなるもの(ヒーター式)もあり、これもヤケドにつながるので避けようと思いました。その点、ダイニチはハイブリッド式(※)で、これらの欠点がなかったんです。もうひとつ、食堂はごはんを食べるところなので、無機質なものが置いてあるとちょっと……。ということで、デザインもひとつの判断材料になりました」(都筑さん)

※ハイブリッド式……2つの方式を組み合わせたもの。ダイニチの場合は温風気化式と気化式のハイブリッド式で、水や吹出口が熱くならず、霧が出ない一方で、早く広範囲に加湿できるというメリットがあります

 

新型コロナウイルスの感染拡大が大量導入の決め手に

パワー、加湿方式、デザイン、コスパ……様々なものを考慮したうえで、ダイニチの「HDシリーズパワフルモデル」の導入を検討していた矢先のこと。新型コロナウイルスの感染拡大が始まりました。

 

「まずは感染症が減るという実績を作るためにも、数か所の施設でダイニチさんの加湿器を導入してみようか……と、検討していたところ、新型コロナ問題で『悠長なことを言っていられない!』となりまして。一気に234台の導入を決めました。導入を決めてからは速かったですね。驚いたのは納品の速さ。ダイニチさんは100台単位で注文したにもかかわらず、『わかりました』と二つ返事でスムーズに納品してくれました。いまにして思えば、ダイニチさんでよかったな、と。当時、製品によっては、コロナの影響で海外の工場がストップし、納品されないものもありましたから。その点、ダイニチさんは国産ですからね。国産なら故障も少ないかな、という期待感もあります」(都筑さん)

 

さらに都筑さんは、「withコロナの時代、加湿器は一年中使う家電になるはず。入居者の方や見学に来る方にとって、『ここは加湿器があるから安心だ』と感じていただけるのでは」と、心理面での効果にも期待を寄せていました。

↑オフィスでも「HDシリーズパワフルモデル」を2台導入しているとのこと。音が静かで給水がしやすい点が気に入っているそう

 

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

 

健康管理を徹底する「ココファン海老名」で現場の声を聞く

続いて、実際にダイニチの加湿器を設置しているサービス付き高齢者住宅「ココファン海老名」(神奈川県海老名市)の現場を取材。現場の声を聞いてみました。

↑「ココファン海老名」は、大規模再開発が進む小田急線・相鉄線「海老名」駅から徒歩8分。ショッピングモール「ららぽーと海老名」の目の前という好立地です

 

ココファン海老名では、本来5月にオープン予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言を受けて延期となり、8月1日から入居が始まりました。「コロナ下での開設となり、不安もありましたが、そのぶん気を引き締めて対策を行っています」と話すのは、同施設の事業所長・櫻井省吾さん。

↑「ココファン海老名」の事業所長・櫻井省吾さん。入居者の健康管理をスムーズに行えるよう、介護の記録をスマートフォンで行う新システムを導入するなど、入居者の健康に対する同施設のこだわりも語ってくれました

 

実際に、入居者・スタッフの入館時の検温、手洗い・うがいは徹底し、施設内は除菌水で拭き上げています。ダイニチの加湿器は、そんな同施設の玄関から入ってすぐ、食堂の真ん中に設置されていました。

 

「感染症対策には加湿が有効」と感じた経験があった

「私自身、加湿器の導入は、高齢者の感染症対策に役立つだろうと感じていました」と櫻井さん。

 

「高齢者施設では、冬になると共有スペースで感染症が広がりやすく、1人が感染すると次々に感染してしまうことがあります。そこで、ある年は人が集まる場所の近くに加湿器を置いたところ、その冬は発熱する人が格段に減ったという経験がありました。この経験から、感染症対策に加湿は重要だと実感していたんです」(櫻井さん)

 

一般的には、加湿をすることで、のどや粘膜のはたらきを守り、ウイルスの活動も抑制できるとされ、風邪やインフルエンザの予防にも効果的といわれています。なお、以前使用していたのは家庭用の加湿機能付き空気清浄機でしたが、今回導入したダイニチの「HDシリーズパワフルモデル」は、食堂を丸ごとカバーできるパワーを備えているため、安心感は大きいとのこと。

 

「当初、これだけ広い空間をまかなうには、何台か置かなければいけないだろうと思っていましたが、そうすると入居者さんがぶつかって転倒するリスクにもつながります。でもこれは1台で十分にパワフル。部屋の隅々まで湿気が届いているのが実感できるんです。なのに本体がコンパクトで驚きました」(櫻井さん)

 

なお、給水やお手入れがラクでスタッフの手間を抑えられる点も、櫻井さんのお気に入りだそうです。

↑フィルターの下にあるトレイは抗菌仕様で、フラットで洗いやすいのがポイント。なお最新の2020年モデルでは、トレイに使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を搭載し、よりお手入れがラクになっています

 

ダイニチ工業の加湿器を詳しく知りたい方はコチラ

 

入居者同士のおしゃべりを妨げない静音性も、食堂にはぴったり

パワフルながら音が静かで入居者との会話を妨げない点も、食堂に置くモデルとしてはぴったりだといいます。

 

「食堂は本来、入居者同士が触れ合えるコミュニケーションの場。おしゃべりを楽しみに食堂に来る人も多くいらっしゃいます。今はこんな状況ですので制限も多いですが、加湿器のおかげで少しは感染症のリスクも抑えられるのでないでしょうか。本格的な冬を迎える前にダイニチの加湿器を導入できたことは、大きな安心感につながると思います」(櫻井さん)

 

ダイニチの加湿器が、大空間をカバーする加湿力で入居者の健康を守り、静音性でコミュニケーションの場を妨げることなく、存在自体が安心感を与えている、というわけですね。前段で都筑さんが触れた加湿方式、デザイン、コスパ、国内生産のメリットも含め、同社が「ダイニチの加湿器を選んだ理由」が浮き彫りになったはず。体調を崩しやすい季節はもうすぐそこです。みなさんもぜひ、本稿で知ったことを参考に、これからの体調管理について考えてみてください!

 

【ダイニチ工業のオススメ加湿器はコチラ】

以下では、本編で紹介したモデルを含む、ダイニチ工業の最新加湿器をご紹介。一般的な寝室やリビングに最適なモデル(RXシリーズ)、ワイドリビングに最適なモデル(LXシリーズ)、オフィスや店舗などの大空間に最適なモデル(HDシリーズパワフルモデル)と、広さに応じた3つのシリーズを紹介します。いずれも温風気化/気化式のハイブリッド式で、パワーと省エネ性を備えつつ、吹出口が熱くならない安全性の高いモデル。ぜひチェックしてみてください!

「おやすみ快適」を新搭載。一般家庭のリビングや寝室にぴったり

ダイニチ工業

RXシリーズ

寝室やリビングにぴったりな一般家庭用モデル。マットな質感とさりげない斜めラインを施したフロントパネルを採用し、インテリア性を高めています。2020年モデルでは、静かさを重視しながら加湿する機能「おやすみ快適」を新搭載。就寝中の湿度を50%、60%、70%から好みに応じて設定できるようになりました。徹底した清潔性も特徴で、エアフィルター・トレイ・気化フィルターに抗菌加工を施すほか、タンクのキャップにも「Ag+抗菌アタッチメントEX」を搭載し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えます。タンクの給水口が広くお手入れもラク。運転音は13~32dB(ターボ運転を除く)と静音性もバツグンです。加湿量300mL/h、500mL/h、700mL/h、860mL/hの4種類を用意。

RXシリーズを詳しく知りたい方はコチラ

 

パワーとインテリア性を兼ね備え、ワイドリビングに最適!

ダイニチ工業

LXシリーズ

加湿量が最大960mL/hと1200mL/hの2機種を用意するハイパワーなモデルで、ワイドリビングにぴったり。従来機(※1)と比べ設定湿度に到達するまでの時間も約30%短縮されています。本体パネルには凹凸模様を施して石のような質感とし、光沢のあるクリアタンクを採用することで、インテリアに溶け込む美しいデザインを実現。2019年度にはグッドデザイン賞も受賞しました。一度にたっぷり入るタンクは7.0Lの大容量。タンクの上下に持ち手がある「タンクWとって」構造で、両手で持って運べます。トレイには業界初(※2)の使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を採用。1シーズンに1回(※3)取り替えればOKです。2020年モデルではRXシリーズと同様、就寝中の湿度を50%、60%、70%から選べる「おやすみ快適」を新搭載。

※1:RXシリーズ最大の900mL/hクラスのこと ※2:加湿器(単体)において。2020年4月1日現在。同社調べ ※3:1シーズンをめやすに新しいもの(別売部品)と交換してください (1シーズンを6か月、1日8時間運転、水道水の硬度50mg/L〔全国平均値〕 にて使用した場合)。なお、1シーズンに満たなくても汚れや水アカが気になる場合は交換をおすすめします 

LXシリーズを詳しく知りたい方はコチラ

 

お手入れがさらにラクになった、大空間向けのパワフルモデル

ダイニチ工業

HDシリーズパワフルモデル

記事本編でも紹介したオフィスや店舗などの大空間にぴったりなモデルで、家庭用加湿器No.1(※)のパワーが特徴。加湿量が最大1500mL/h、1800mL/h、2400mL/hの3種類を用意しています。6Lタンクを2個搭載し、長時間の運転が可能。エアフィルター・トレイ・気化フィルターは抗菌加工、タンクのキャップ部には「Ag+抗菌アタッチメント」が付き、さらに操作プレートも抗菌加工となっています。また、2020年モデルでは、LXシリーズと同様、水が溜まるトレイにセットする使い捨てカバー「カンタン取替えトレイカバー」を新たに搭載。お手入れがさらにラクになりました。

↑トレイの上にセットして使う「カンタン取替えトレイカバー」。汚れたらカバーを取り替えられるので、トレイを水洗いする手間が省けて清潔に保てます

 

※:HD-244の場合。家庭用加湿器において1時間あたりの最大加湿量2400mL/h(室温20°C、湿度30%の場合)。2020年7月1日現在。同社調べ

HDシリーズパワフルモデルを詳しく知りたい方はコチラ

 

「最新加湿器」をプロが採点! 主要5メーカーの「上位モデル」を徹底比較

新型コロナウイルスの影響もあり、おうち時間が長くなりそうなこの冬は、家族の健康対策が重要。風邪予防に効果があると言われている加湿器の、新作ハイエンド5モデルを5項目5点満点でチェックした

私が解説します!!

家電ライター 平島憲一郎さん

雑誌やウェブで生活家電のレビューや製品紹介記事を執筆。加湿器は「メンテがラクだから」とスチーム式を使用中。

 

加湿器選びでは機能・性能の優先順位を決めるのが重要!

加湿器には下記の5つの加湿方式があり、それぞれ一長一短だ。家電ライターの平島憲一郎さんは、「加湿量、メンテナンス性、省エネ性など自分のなかで優先順位を決めて選ぶべき」と語る。

 

「気化式は電気代が安めながら定期的なフィルター掃除が不可欠。スチーム式は沸騰時に除菌でき衛生的ですが、電気代がかかります」

 

そんななか近年は、各方式で除菌性能や手入れの負担を軽減できるモデルが増えてきた。

 

「特にダイニチは給水トレイの使い捨てカバーが秀逸。トレイの手入れが不要とは驚きです」(平島さん)

 

【主な加湿方式をチェック!】

●スチーム式

ヒーター加熱で蒸発させた水蒸気を室内に放出。5つの方式のなかで最も加湿力が強い。加湿時に水が沸騰するので衛生的。

メリット:加湿が最も強力。清潔さも保ちやすい。

デメリット:電気代がかかる。窓が結露しやすい。

 

●気化式

水を含ませたフィルターに風を通して放出し、室内の湿度を上げる。送風だけなので消費電力が少なく、加熱ナシで安全。

メリット:加熱しないため子どもがいる家も安心。

デメリット:加湿力が弱めでフィルター交換が必要。

 

●超音波式

超音波振動で水を微細な粒子にして加湿。省エネで、運転開始後すぐに蒸気を放出する。本体デザインの自由度が高い。

メリット:素早く加湿できて、電気代が安い。

デメリット:雑菌やスケール(※)を飛散させやすい。

※:水道水に含まれるミネラル成分が結晶化したもの

 

●ハイブリッド式(温風気化式)

気化式×温風気化式。最初はヒーターで加湿し設定湿度に達したら送風のみに切り替え、省エネ運転する。

メリット:加湿スピードと省エネ性を両立できる。

デメリット:フィルターの手入れや交換が必要。

 

●ハイブリッド式(加熱超音波式)

超音波式×スチーム式。ヒーターで温めた水を霧状に放出し加湿。水中の雑菌の繁殖抑制が期待できる。

メリット:素早い加湿と省エネ性、清潔性を実現。

デメリット:超音波式よりも電気代がかかる。

 

【最新モデルをチェック!】

【その1】加湿量・使い勝手・静かさ、すべての面で弱点なしのハイエンド機!

【加湿方式:ハイブリッド式(温風気化式)】

ダイニチ工業

ハイブリッド式加湿器 HD-LX1220

実売価格4万3780円

最大1300mℓ/hのパワフル加湿で広い空間も素早くうるおす。フィルターなど水周り3か所を抗菌加工、タンク内を洗いやすい広口にするなど清潔性と使いやすさにこだわった。最小13dBの静音運転で快眠をサポート。

SPEC●適用床面積:プレハブ洋室33畳/木造和室20畳●最大加湿量:1300mℓ/h(ターボ)●タンク容量:7.0ℓ●サイズ/質量:W390×H405×D245mm/約6.4kg

 

↑タンクは容量7ℓ。一度の給水で11.7時間(ecoモード)加湿可能だ。タンクの上下にそれぞれ取っ手が付いているため両手持ちでき、女性でもラクに給水できる

 

↑取り込んだ空気をヒーターで温め、加湿フィルターに通すことで加湿量をアップ。湿度変化に合わせて送風量を細かく制御するため、ムダな電力消費を抑える

 

↑トレイにセットできるカバーが付属。1シーズン終了後や水垢が気になった際、カバーを外して新しいものに交換すれば、面倒な洗浄の手間が省ける

 

↑本体上部にハンドルを装備。加湿器を別の部屋に移動させたいときや掃除中にちょっとどけたいときに、片手でラクラク持てる。何気ない仕様だが助かる

 

平島’s CHECK】加湿力だけでなくメンテ性の高さに感動!

「加湿力はもちろんメンテ不要のトレイと運転音の静かさに感動! タンクは大型だがダブル取っ手で給水のしやすさも改善されている」(平島)

 

【その2】マイクロミストが濃密に噴射しパワフル&スピーディに加湿

【加湿方式:超音波式】

カドー

超音波式加湿器 STEM 630i

実売価格4万9800円

高さ約85cmの吹出口から最大約1.2mの高さまでマイクロミストを放出し、室内をくまなく加湿。使用する水の除菌機能、スケール(※)の発生を抑える機能を搭載して室内の清潔さを保つ。スマホアプリで室内湿度の確認も可能。

SPEC●適用床面積:プレハブ洋室17畳/木造和室10畳●最大加湿量:600mℓ/h(急速モード)●タンク容量:約2.3ℓ●サイズ/質量:φ270×H855mm/4.3kg

 

↑タンク下のLED光で室内の湿度の状況を通知。湿度上昇に合わせ黄色〜緑〜青と変化する。タンクの給水が必要になると赤に変わる

 

↑タンク上部のふたをスライドするだけで、水差しなどを使って上から簡単に給水可能。注ぎ口が高い位置にあるので、立ったまま注げる

 

↑水槽内に、給水した水の中のカビや雑菌を99.9%除去する除菌プレートを搭載。フィルターカートリッジでスケールの発生を99%以上抑える

 

【平島’s CHECK】加湿能力は高いが、手入れはやや大変

「スイッチオンですぐに加湿開始するのがうれしい。週1程度の手入れが必要なのはやや大変。定期的な“カチッ”という音が気になる場合も」(平島)

 

【その3】「ナノイー」でフィルターを清潔に保ち小型でも部屋を強力に加湿

【加湿方式:気化式】

パナソニック

ヒーターレス気化式加湿機 FE-KXT07

実売価格2万9750円

DCモーターにより、省エネでもしっかり加湿する気化式。「のど・肌モード」では、湿度を高めの約60〜65%を目安にして自動運転する。さらに「ナノイー」運転をプラスすれば、肌の水分量・うるおいスピードがアップする。

SPEC●適用床面積:プレハブ洋室19畳/木造和室12畳●タンク容量:約4.2ℓ●最大加湿量:800mℓ/h(お急ぎモード)●サイズ/質量:W375×H375×D186mm(突起部除く)/約5.2kg

↑給水タンクは本体に左右どちら向きでもセットでき、逆に入れてしまってやり直す手間がない。ハンドルも左右どちらからでも握れる設計

 

↑加湿トレイは凹凸のないフラット構造。汚れを拭き取りやすく、手入れが短時間で済む。給水タンクの口が広くて中まで洗いやすいのも◎

 

↑駆動部には高効率なDCモーターを採用。小型ファンで大風量を生み出すことで、大型化しがちな気化式を小型化。省エネ性もアップした

 

平島’s CHECK】加湿力とお手入れのしやすさが魅力的!

「加湿フィルターとトレイが洗いやすい。加湿量も多いが、室温が低いと加湿速度は落ちる。お急ぎモードの運転音はやや大きめな印象」(平島)

 

【その4】上下2通りの給水に対応し快適かつ強力に湿度管理!

【加湿方式:ハイブリッド式(温風気化式)】

シャープ

プラズマクラスター加湿機 HV-L75

実売価格2万9480円

幅約27cmのコンパクト設計ながら気化式とヒーターのハイブリッド式でたっぷり加湿。「プラズマクラスター7000」を搭載し、空気をきれいにしながら室内をうるおす。上下どちらからでも給水でき、使い勝手も抜群だ。

SPEC●適用床面積:プレハブ洋室21畳/木造和室12.5畳●タンク容量:約4.0ℓ●最大加湿量:750mℓ/h(強モード)●サイズ/質量:W272×H455×D220mm(突起部除く)/約5.2kg

 

↑給水トレイを取り出してたっぷりめの給水、または本体天面からのこまめな給水の両方に対応。トレイが給水タンクと一体型で、手入れの手間もひとつ省ける

 

↑本体上部の給水口から給水トレイ、加湿フィルター、吹出口まで水と風の通り道はすべてパーツを取り外し可能。丸洗いできて衛生的だ

 

↑吹出口と給水トレイを取り外せば、タオルを通して中の汚れもしっかり拭き取れる。加湿フィルターが乾燥機能付きなのも便利

 

平島’s CHECK】使い勝手は文句ないが強運転の音が……

「コンパクトで加湿スピードが速く、給水、手入れのしやすさも申しぶんない。ただ強モードでの運転音41dBはやや気になる」(平島)

 

【その5】吸水した布を加熱する方式で加湿の素早さと安全性を両立

【加湿方式:スチーム式】

三菱重工冷熱

スチームファン蒸発式加湿器 roomist SHE60TD

実売価格2万680円

布が吸い上げた水だけを加熱・蒸発させる独自方式を採用し、スイッチオンからたった約1分で加湿開始。倒れても熱湯がこぼれずヤケドの心配も少ない。温度と湿度を検知し最適湿度に自動制御。イオンフィルターでスケール発生を抑える。

SPEC●適用床面積:プレハブ洋室17畳/木造和室10畳●タンク容量:約4.0ℓ●最大加湿量:600mℓ/h●サイズ/質量:W221×H308×D297mm/4.0kg

 

↑取り込んだ空気中のカビや細菌を抑制するBIOフィルターやイオンフィルターを搭載。魔法びん型のスチーム式加湿器と違い、内部構造はかなり複雑だ

 

↑ヒーターを覆う蒸発布に吸い上げられた水が、ヒーターの100℃の熱で蒸発。蒸気は空気と混ぜて放出されるので、吹出し蒸気の温度は55℃以下と安全だ

 

↑吹出口にアロマトレイを搭載。市販のアロマオイルを滴下することでアロマスチームを放出、加湿しながらリラックスタイムを過ごせる

 

平島’s CHECK】湿度上昇のスピードが速いのが好印象!

「適用床面積は小さめだが運転開始直後からどんどん湿度が上がる。トレイ内は凹凸が多くやや洗いにくい。蒸発布も定期的にもみ洗いが必要」(平島)

 

構成/えんどうまい 文/ゲットナビ編集部

美肌は空気の加湿から! 50代で肌年齢20代の皮膚科医が教える、肌の正しい保湿方法と加湿の美容への効果

冬になると、気温とともに湿度も低下し、肌のカサつきやかゆみ、喉の痛みに悩まされるという人も多いでしょう。乾燥が健康や美容、さらには肌が薄い赤ちゃんに与える影響と、その対策について、全3回で紹介していきます。

【第1回】ウイルス対策に加湿は必須! 医者が教える、部屋の乾燥が及ぼす悪影響と加湿の効果
【第2回】赤ちゃんは人生で一番乾燥肌になる時期だった! 医者が教える、部屋の加湿が赤ちゃんの健康を守る理由

 

3回目となる今回は、乾燥が美容に与える影響とその対策について、内科医・皮膚科医の日比野佐和子先生にお聞きします。アンチエイジングのスペシャリストでもある日比野先生は、50代にして肌年齢はなんと26歳という美肌の持ち主!「何歳になっても肌年齢は戻せる!」と話す美肌の秘密は、乾燥対策にあるようです。

 

【プロフィール】

内科医・皮膚科医/日比野佐和子先生

内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。医療法人康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。
大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。

 

まず、部屋の乾燥が人体に及ぼす影響をおさらいしておきましょう。

1. 空気の乾燥によって“バリア機能”が弱まり、ウイルスが侵入する

「部屋が乾燥すると、風邪を引いたり肌の老化が進んだり、いいことはありません」と日比野先生。

 

鼻や喉の粘膜が乾燥して水分が少なくなると、バリア機能が弱くなり、体内にウイルスが侵入しやすくなります。ウイルスは、低温と低湿度の条件が揃うと活性化することから、冬に風邪やインフルエンザが流行しやすくなるとも、先生は指摘します。

 

乾燥によってバリア機能が低下するのは、皮膚も同様。「健康な皮膚は、角質層に20~30%の水分を保持し、外的刺激から肌を守っていますが、乾燥するとバリア機能が低下して、肌トラブルが起きやすくなるのです」(日比野先生)

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では、日比野先生が指摘する「(空気の乾燥によって)肌の老化が進む」という点を、今回は深堀りしていきます。

 

2. 乾燥小ジワで老け顔に!

部屋が乾燥すると健康面だけでなく、美容面にも大きな影響を及ぼします。空気の乾燥により肌の水分が蒸発し、突っ張り感を感じたり、ツヤが失われたりしてしまうのです。さらに、前述のように乾燥は、肌が本来持っているバリア機能を低下させる一因に。その結果、外部からの刺激に弱くなり、かゆみや赤みを引き起こしやすくなります。

 

これは一時的な現象ですが、放置しておくとさらに恐ろしいことが! 日比野先生によると、「肌表面がしぼんだようにハリを失い、目元や口元に細かい小ジワが発生したりして、老け顔が進行する」というのです。

 

もちろん肌が乾燥する要因はほかにも、生活習慣やストレス、紫外線など様々ありますが、いずれにしても早めの乾燥対策が、美肌には欠かせないことが分かりますね。

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3. 肌のバリア機能とは?

肌は「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」という3つのバリア機能に守られています。まず肌表面を覆っているのが、皮脂と汗が混ざり合ってできた皮脂膜。“天然の保護膜”と呼ばれ、角質層に含まれる水分の蒸発を防ぎ、一定に保つ働きをしています。

 

「天然保湿因子(NMF)」は角質細胞に含まれている物質で、水となじみやすい性質から角質細胞の水分を保つ役割を果たしています。「細胞間脂質」は、角質細胞同士をセメントのようにつないでいる物質。成分の半分以上を構成するセラミドが角質層の水分を蓄え、外部刺激の侵入を防いでくれています。

↑左は正常な肌の基本構造を示したイメージ。肌の角質層には角質細胞が並んでおり、その間を「細胞間脂質」と呼ばれる脂質が満たし、うるおいを保っています。そして、そのうるおいを閉じ込め、外部の刺激から守っているのが、肌表面を覆う皮脂膜です。一方右は、乾燥した状態の肌を示した図。肌は乾燥すると、表面の皮脂膜の隙間から水分が逃げ出し、バリア機能が失われた状態に。さらに角質細胞の構造も乱れ、内部の水分も失われてしまいます

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4. 乾燥肌が紫外線を浴びるとさらに老化する!

肌が乾燥するデメリットは、表面がカサカサして皮脂が減少し、皮膚の表面が剥がれたり、小ジワができやすくなったりするだけではありません。「バリア機能が弱まっている乾燥肌は、紫外線の影響も大きく受けます」(日比野先生)。そもそも肌老化の原因の8割は紫外線が占めるといわれ、波長の長いA波(UVA)はシワやたるみの、B波(UVB)はシミ・ソバカスの原因になるとされています。

 

つまり、肌が乾燥しバリア機能が落ちている状態では、ダイレクトに紫外線を浴びてしまうことになり、肌老化が進んでしまうということ。「外出時に日焼け止めクリームを塗るのはもちろんですが、ふだんからお肌のうるおいを保っておくことも、紫外線対策としては大切です」(日比野先生)

↑皮膚は紫外線を浴びると、肌内部で「活性酸素」が発生し、細胞にダメージを与えます。その細胞へのダメージを抑えるために「メラノサイト」で作られるのがメラニン色素で、これがシミの原因に!

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5. 美肌のためにキープしたい湿度は60~65%

上記のことから、部屋の湿度を適切に保つことは、美肌を保つ観点からも非常に重要です。

 

この連載の第1回でも解説したように、一般的に冬の部屋の湿度は、ウイルスの活性化を抑制する観点から50~60%を保つのが理想とされていますが、「うるおいのある美肌のためには、湿度は高いほうがベター。理想は60~65%です」(日比野先生)

 

ただし65%を超えるとカビが発生しやすくなるので、それを超えない範囲で高湿度を保つのがよさそうです。

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6. 部屋の乾燥から肌を守るには?

では乾燥から肌を守るために、どのような対策をしたらいいでしょうか? 日比野先生に3つの方法を教えていただきました。

 

(1)【身体の外からうるおす】40℃以下のぬるめの湯に約20分浸かる

ぬるめのお風呂に20分ほど浸かることで、肌表面をうるおすことができます。ポイントは“ぬるめ”ということ。「理想は38℃前後です。40℃を超えると必要な皮脂まで流れ出し、乾燥肌が悪化してしまう原因となるので気をつけましょう」(日比野先生)。保湿効果のある入浴剤を使う場合は、添加物が入っていないものを選んで。身体や顔を洗うときは、泡をしっかり泡立て、ゴシゴシこすらず、やさしく洗います。

 

またお風呂から上がったら、きめの細かいタオル(理想は綿100%のガーゼタオル)で押さえるように水分を拭き取り、早めに保湿を。「肌のハリが気になるならセラミド配合、カサカサを抑えたいなら尿素配合、みずみずしさを求めるならヒアルロン酸配合の保湿剤がおすすめです」(日比野先生)。とくに顔には、化粧水を塗った後は乳液やクリームを重ね塗りして、うるおいを閉じ込めましょう。

 

ファンデーションを塗ったほうが保湿になる?

コロナ禍で外出する機会が減り、「最近、ファンデーションを塗らなくなった」という人も多いのではないでしょうか。“ファンデーションを塗らなければ肌に優しい”と思われがちですが、日比野先生によると、なんと「ファンデーションを塗ったほうが保湿になる」のだそう。

 

「ファンデーションが皮膚呼吸を妨げないことはすでに知られていますが、塗らないより塗ったほうが、乾燥や余分な皮脂の分泌を防止できるんですよ」(日比野先生)。特に最近のファンデーションには保湿力があるものも増えているので、外出の予定がない日も、ファンデーションは塗っておいたほうがよさそうです。

 

(2)【身体の中からうるおす】適度な水分量をしっかり摂取する

人間の体は、大人で約60%、赤ちゃんで80%を水分が占めていますが、排尿や排便、呼吸や汗から、常に水分が失われています。では体内の水分が足りなくなると、どのようなことが起こるでしょうか?

 

「みなさんもご存じの脱水症状は、実は体内のわずか2%の水分が不足しただけで起こります。さらに10%が失われると筋けいれん、20%が失われると命に関わるほど、水は人にとって不可欠なもの。当然、肌の乾燥の原因にもなるため、水分をしっかり摂取して、内側からもうるおいを与えましょう」(日比野先生)

 

適度な水分摂取量とは?

では1日にどれくらいの水分を摂るといいのでしょうか。日比野先生によると「1日1.5~2L飲むのが理想とされていますが、具体的な目安量は、年齢や体重によって異なる」のだとか。その算出方法を教えていただきましたので、あなたに必要な水分量はどれくらいか、計算してみてください。

 

体重(kg)×(※)=1日に必要な水分量(mL)
※30歳未満:40mL、30~55歳:35mL、56歳以上:30mL

 

例えば年齢40歳、体重60㎏の人の場合、1日に必要な水分摂取量は60㎏×35mL=2100mLとなります。ただし、この水分量には食事から摂取する水分も含むので、必ずしも2100mLの水を飲む必要はありません。

 

飲むタイミングは、1回200mLを目安に、朝起きてからお昼までに飲み終えてしまうのがベターだそう。「人の体は午前中が水分を排出する”デトックスタイム”になっているので、水分は一日の前半にしっかり摂っておきましょう」(日比野先生)

 

ただし、水分の摂りすぎも禁物。過剰に摂りすぎると内臓に負担がかかって疲れやすくなったり、体内の塩分が薄まって頭痛やけいれんなどを引き起こす場合があるので、目安量を参考に、その日の活動量とのバランスを見ながら調整しましょう。

 

また、キーとなるのは水分だけではありません。「良質なたんぱく質はコラーゲンや皮膚のベースとなる細胞を活性化させるほか、ヨーグルトなどの乳酸菌やオリゴ糖で腸内環境を整えることも、肌の水分保持量アップにつながることが報告されています」(日比野先生)

 

(3)【空気をうるおす】パワフルな加湿器で部屋を加湿する

肌の表面を潤すには、部屋を加湿するのが一番。コップに水を入れておいたり、洗濯物を部屋干ししたりするなどの方法がありますが、美肌のための理想的な湿度を保つには、パワフルな加湿専用機を使うのがおすすめです。

 

では加湿器を使うと、いったいどのくらい肌がうるおうのか、実際に検証してみました。

↑上は湿度30〜40%の乾燥した室内に1時間とどまった場合、下はその部屋を加湿器で湿度50〜60%にし1時間とどまった場合。それぞれの条件下での肌を、“肌カメラ”でクローズアップして撮影した。上は乾燥し、ところどころ表皮がめくれているが、下は角質層がうるおい、きめも整って血色もいい
※8畳間・天井高2.4mの生活空間で測定。

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7. 編集部おすすめの専用加湿器

ダイニチの加湿器LXシリーズは、パワフルな加湿能力を備えたハイブリッド式。設定湿度も50・60・70%から選べるので、健康や美肌に適した湿度をキープしてくれます。また室温に応じて、のど・肌のうるおいを守る湿度に自動で加湿量を調整する「のど・肌加湿」モードも搭載。


ダイニチ
LXシリーズ
HD-LX1020/HD-LX1220
オープン価格

↑ダイニチの加湿器は、加湿能力のわりにコンパクトで、置き場所を確保しやすいのも魅力。スタイリッシュなデザインは、どんな空間にもなじみます

 

【Spec】
●加湿方式:ハイブリッド式(気化式×温風気化式)
●加湿量:960mL/h(型番HD-LX1020)、1200mL/h(HD-LX1220)
●搭載モード:ターボ、おやすみ快適、標準、静音、eco、のど・肌加湿
●入/切タイマー:2・4・6・8時間
●その他搭載機能:チャイルドロック、タンクWとって、広口タンク、Ag+抗菌アタッチメントEX、抗菌フラットトレイ、抗菌気化フィルター、抗菌エアフィルター、カンタン取替えトレイカバー
●運転音:13~34dB(ターボモード除く)

LXシリーズを詳しく知りたい方はコチラ

 

取材・文/田中真紀子 写真/GetNavi web編集部 [肌カメラ]

赤ちゃんは人生で一番乾燥肌になる時期だった! 医者が教える、部屋の加湿が赤ちゃんの健康を守る理由

冬になると、気温とともに湿度も低下し、肌のカサつきやかゆみ、喉の痛みに悩まされるという人も多いでしょう。乾燥が健康や美容、さらには皮膚が薄い赤ちゃんに与える影響と、その対策について、全3回で紹介していきます。2回目となる今回のテーマは、赤ちゃんへの影響が気になる乾燥とその対策について。

【第1回】ウイルス対策に加湿は必須! 医者が教える、部屋の乾燥が及ぼす悪影響と加湿の効果

 

赤ちゃんをもつ親たちは、どういったことに不安を抱えているのでしょうか? そして、その回答とは?

 

小さな赤ちゃんをもつ親の代表として登場するのは、2020年8月に生まれた生後3か月のお嬢さまの乾燥に悩む、フリーアナウンサーの安堂サオリさん。回答、解説いただくのは前回に引き続き、内科医で皮膚科医の日比野佐和子先生です。

 

【プロフィール】

内科医・皮膚科医/日比野佐和子先生

内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。医療法人康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。
大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。

 

1. コロナ禍で迎える初めての冬。子育ての心配ごとは?

リポーターやナレーターなど、様々な分野で活躍するフリーアナウンサーの安堂サオリさんは、2020年8月に、第一子となるお嬢さまを出産。コロナ禍もあり、出産後は極力外出を控え、仕事もできるだけオンラインでこなすなど、お嬢さまの健康を考えた生活に一変したといいます。そんな安堂さんが最近悩んでいるのが、お嬢さまの肌の乾燥だそう。

 

「ここ1-2週間で急に乾燥し始めたんです。唇はガサガサだし、全身粉を吹いたようになり、皮がむけてしまうこともあるんですよ」

 

病院で保湿剤をもらうなど、ママ友からの情報を頼りに試行錯誤はしているそうですが、薬に頼らずに赤ちゃんの肌を守るには、今後どうしたらいいのでしょう? 日頃感じている疑問に対して、日比野先生に回答いただきました。

↑フリーアナウンサーの安堂サオリさん。10歳で子役モデルとして活動を開始。アナウンサー・タレントの仕事をメインに、TV番組出演やイベント司会、また、女優としてCM・映像や舞台にも出演する。プライベートでは2020年8月に第一子が誕生し、ママとして奮闘中

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2. 赤ちゃんは“人生でもっとも肌が乾燥しやすい時期”

安堂「8月に娘が生まれたのですが、実は最近になって急に乾燥がひどくなって、どうしたらいいか悩んでいるんです」

 

日比野「それは心配されたでしょうね。実は、赤ちゃんは生後3か月ごろまでは皮脂の分泌が活発ですが、それ以降は分泌量が急激に減るため、今が“人生で一番乾燥しやすい時期”なんですよ」

安堂「そうなんですか! たしかに娘も、ちょうど3か月ごろから乾燥し始めたのですが、秋になって空気が乾燥し始めたせいかと思っていました。赤ちゃんのお肌はみずみずしくうるおっているイメージがありましたが、そういうわけではないんですね」

 

日比野「赤ちゃんの皮膚は、大人の半分くらいの薄さしかなく、うるおいを守るバリア機能も未発達なので、乾燥しやすく傷つきやすいんですよ。3歳前後になれば、皮膚も発達して乾燥しにくくなってくるので、それまでは特に気を付けてあげる必要があります」

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3. 乾燥が進むと「乾燥性湿疹」になるおそれ

安堂「この先、娘の乾燥肌が進むと、どんなトラブルが起こりえるでしょうか?」

 

日比野「バリア機能が低下しているので、外部刺激に弱くなり、皮がむけたり赤く炎症を起こしたりすることがあります。さらに、ブツブツと赤い湿疹が出る『乾燥性湿疹』を引き起こすことも。赤ちゃんにとっても、かゆみや痛みがあって不快なので、夜泣きしたりぐずったりすることも増えるかもしれませんね」

 

安堂「うちの娘も皮がむけてしまって、痛々しく見えます……」

 

日比野「皮がむけると、さらに外的刺激に弱い状態になってしまうので、しっかりと保湿ケアをしてあげてくださいね」

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4. 赤ちゃんの入浴は湯温38℃前後と無添加せっけんで

安堂「お風呂では、どのように洗ってあげたらいいでしょうか?」

 

日比野「タオルやスポンジは、肌に負担になる場合があるので、手でやさしくなで洗いしてください。もし使う場合は、綿100%のガーゼタオルなら問題ないでしょう。ソープは、無添加の赤ちゃん用ソープをしっかり泡立てて。大人用のソープは、香料や防腐剤など、赤ちゃんの肌には刺激になるものが多いので、幼稚園に上がるまでは使い分けしたほうがいいですね。また、湯温にも気を付けてください」

 

安堂「湯温は、何℃ぐらいがベストでしょうか?」

 

日比野「体温より少し高い38℃前後がおすすめです。40℃を超えると、肌を守る皮脂やセラミドなどの保湿成分が抜け出し、乾燥が進んでしまうのです」

 

安堂「ぬるめがいいんですね。わが家では最近、あまりに乾燥がひどいので、ソープを使う回数は数日に1回に減らしてみたりしているのですが、これも乾燥対策になりますか?」

 

日比野「赤ちゃん用であれば、ソープを使っても大丈夫ですよ。全体的に分泌量が減るとはいえ、皮脂が出ないわけではないので、まずはきれいに洗って清潔にしてあげてください。それよりも大切なのは、お風呂上がりの保湿。ベビー用の保湿剤を塗り、水分の蒸発を防いだほうが乾燥対策になります。

 

そして、冬は空気が乾燥して肌の水分が奪われやすくなりますから、部屋の湿度は一定以上に保っておきたいですね」

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5. 赤ちゃんには部屋の湿度は50~60%が最適

安堂「赤ちゃんにとって最適な温度や湿度はどれくらいでしょうか?」

 

日比野「基本的には大人と変わらず、夏場で25~28℃、冬場は18~22℃、湿度に関しては年間を通して40~60%が理想的です。ただし赤ちゃんの場合、この目安を大きく外れると、健康状態に影響を与えると言われていますので、大人よりきっちり管理してあげることが大切です」

 

安堂「最近は空気も乾燥しているので、娘が大きな口を開けて泣いているのを見ると、口から菌やウイルスが入るんじゃないかと心配になってしまいます……」

 

日比野「大きな口を開けなくても入ることはありますし、そもそも赤ちゃんが泣くのは止められません(笑)。それよりは、空気中のウイルス対策を考えるのが先決かもしれませんね。そういった観点からも、赤ちゃんがいる部屋の湿度は、50~60%をキープしたほうがいいと思います」

 

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6. 部屋の空気環境は湿度計で見守ると安心

安堂「では、湿度は、どのように管理すればいいでしょうか? 例えば、赤ちゃんの様子を見て、なにかアラートになるような反応はありますか?」

 

日比野「赤ちゃんがぐずったり、夜泣きしたりする理由は様々ですが、おむつも替えたし、ミルクもあげたし、ほかに理由が思い当たらないという場合、乾燥を不快に感じているからかもしれません。

 

ただ、お肌がカサカサしたり、唇がひび割れしたり、見た目で分かる状態になってから対策するようでは遅いのです。大人とは肌が受ける感覚が違うことを心に留めて、湿度計で正確に空気の状態を管理したほうがいいですね」

↑赤ちゃんのやわらかくデリケートな肌を守ってあげられるのは大人だけ。少しでも快適に過ごせるよう、お部屋の湿度にも気を配りたいですね

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7. 加湿のしすぎは赤ちゃんにも逆効果!

安堂「逆に、“加湿のしすぎ”が赤ちゃんに悪い影響を与えることはあるでしょうか?」

 

日比野「湿度は65%を超えると、今度はカビが発生しやすくなってきます。カビは、種類によっては、アレルギーや肺炎の一因にもなりますので、実は過加湿にも注意が必要なんです。湿度計でチェックするほか、設定湿度に達すると自動で加湿を一時停止する加湿器を使用したりするといいですね」

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8. 赤ちゃんにやさしい加湿器の選び方

安堂「湿度の管理も意外と難しいんですね。では、赤ちゃんのためには、どんな加湿器がいいでしょうか?」

 

日比野「50~60%の湿度をしっかり保てるパワフルなタイプがいいですね。さらに過加湿にならないよう、設定湿度に達したら自動でパワーを抑える湿度コントロール機能があると安心です。また、加湿器によってはカビや雑菌を放出してしまうものもあるようなので、きちんと内部で抗菌してくれるかどうかもチェックしたほうがいいでしょう」

 

安堂「仕事柄、喉を痛めないよう湿度管理には気を付けていたつもりでしたが、赤ちゃんに関わる空気環境については、知らないことがたくさんあって驚きました。どうもありがとうございました」

 

皮膚をはじめ、バリア機能が未発達の赤ちゃんに対しては、加湿器を選ぶ際も十分に配慮する必要があります。もしものことが起こらないよう、以下の点をチェックしてみてください。

【赤ちゃんのための加湿器選びのポイント】

(1) 方式によっては、カルキ類や雑菌が噴霧される場合もあるので、方式や手入れのしやすさ、抗菌加工の有無もチェックしましょう。

※以下で紹介しているダイニチの加湿器は、「ハイブリッド式(気化式×温風気化式)を採用しています

(2) ずりばいやハイハイをはじめた赤ちゃんが、誤って触れてしまわないよう、吹出口や注入された水が熱くならないタイプが安心です。

(3) 誤って操作してしまうのを防げる、チャイルドロック機能がついたモデルがおすすめ。購入したら、置き場所にも注意しましょう。

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9. 編集部おすすめの加湿器

ダイニチの加湿器は、気化式・温風気化式を組み合わせたハイブリッド式。湿度に応じて運転方式を切り換えることで、電気代を抑えます。湿度は、50・60・70%から設定でき、設定湿度に達するまではパワフルに加湿、その後は過加湿にならないよう、自動で湿度をコントロールします。のどやお肌を守るため、室温に応じてできるだけ高い湿度を保ちながら自動でコントロールする「のど・肌」モードも搭載。

 

また、どんな空間にも合わせやすいスタイリッシュなデザインも魅力です。現在の湿度は、デジタル表示されるので、現在の状態が一目で把握できます。


ダイニチ
RXシリーズ
HD-RX320/HD-RX520/HD-RX720/HD-RX920
オープン価格

 

↑加湿器の風の経路や部品形状などを徹底研究することで、業界トップクラスの静音性を実現。最大でも「ささやき声」程度とされる30㏈(500mL/hクラスの場合。ターボ運転を除く)、最小では、一般の人が聞き取れる最小音とされる13㏈という静かさで、赤ちゃんの安眠を妨げません

 

↑内部には、フラット構造で手軽にお手入れできる「抗菌フラットトレイ」をはじめ、トレイ内のカビや雑菌の繁殖を抑える「抗菌気化フィルター」、タンク内の雑菌の繁殖を抑える「Ag⁺抗菌アタッチメントEX」、室内の空気から捕らえた雑菌・カビ・アレル物質(スギ花粉・ダニの死骸)の繁殖を抑える「抗菌エアフィルター」と、4つの抗菌加工パーツを搭載しています

 

【Spec】

●加湿方式:ハイブリッド式(気化式×温風気化式)
●加湿量:300mL/h(型番HD-RX320)、500mL/h(HD-RX520)、700mL/h(HD-RX720)、860mL/h(HD-RX920)
●搭載モード:ターボ、おやすみ快適、標準、静音、eco、のど・肌加湿
●切タイマー:2・4・6・8時間
●その他搭載機能:チャイルドロック、広口タンク、Ag+抗菌アタッチメントEX、抗菌フラットトレイ、抗菌気化フィルター、抗菌エアフィルター(HD-RX320は除菌フィルター)
●運転音:13~32dB(ターボモード除く)

RXシリーズを詳しく知りたい方はコチラ

 

取材・文/田中真紀子 撮影/中田 悟

ウイルス対策に加湿は必須! 医者が教える、部屋の乾燥が及ぼす悪影響と加湿の効果

冬になると気温とともに湿度も低下し、肌のカサつきや喉の痛みに悩まされるという人も多いのではないでしょうか。冬の乾燥が人体に与える影響は、実は私たちが思っている以上に甚大です。

 

今回は、メディアでも引っ張りだこの内科医で皮膚科医の日比野佐和子先生にインタビュー。乾燥が健康や美容、さらには肌が薄い赤ちゃんに与える影響と、その対策について、3回にわたって紹介していきます。

 

【プロフィール】

内科医・皮膚科医/日比野佐和子先生

内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。医療法人康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。
大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学特任准教授。同志社大学アンチエイジングリサーチセンター講師、森ノ宮医療大学保健医療学部准教授、(財)ルイ・パストゥール医学研究センター基礎研究部アンチエイジング医科学研究室室長などを歴任。現在はアンチエイジング医療における第一人者的な立場として、基礎研究から最新の再生医療の臨床に至るまで幅広く国際的に活躍するとともに、テレビや雑誌等メディアでも注目を集める。プラセンタ療法を含む再生医療においてのパイオニアでもある。

 

まずは、そもそもなぜ冬になると空気が乾燥するのか、その仕組みを確認しましょう。

1. 冬に部屋が乾燥する理由とは?

冬になると湿度が下がる原因は、「空気が含むことができる水蒸気の量(飽和水蒸気量)が、温度によって変動する」という空気の性質にあります。空気は、温度が高いと多くの水蒸気を含むことができますが、温度が低くなるとその水蒸気量も少なくなるのです。

 

このような状態で室内で暖房器具を使うと、室内の水蒸気量は変わらないのに、温度が上がって空気が含むことのできる水蒸気量が増え、相対的に湿度が下がります。そのため、室内は乾燥した状態になってしまうのです。

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2. 冬に最適な室温は18~22℃、湿度は50~60%

そうなると室内の湿度の管理が非常に重要になってきますが、日比野先生によると「快適に過ごせる温度と湿度は、夏と冬では異なる」といいます。「たとえば気温が高い夏に湿度も高いと、ジメジメと不快に感じますよね。逆に気温が低い冬でも、湿度を上げてあげると実際の気温以上に体感温度は上がります」(日比野先生)。

 

ちなみに日比野先生がすすめる温湿度は、夏は気温が25~28℃で湿度が45~60%、冬は気温が18~22℃で湿度が55~60%。特に湿度に関しては、乾燥するとウイルスが活性化する観点からも、「年間で50~60%は常にキープしておくといいですね」。

↑体感温度をサーモグラフィーで計測した試験結果。同じ室温25℃でも、湿度30%(左)と60%(右)では、ここまで体感温度が違います
※【試験条件】HD-244を使用。ダイニチ工業恒温恒湿室約3.5畳。室内温度25℃、湿度30%と60%の比較。同社ホームページより

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3. 肌や粘膜のバリアで菌やウイルスの侵入をブロック!

乾燥すると喉が痛くなったり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなったりするなど、体調面で様々なトラブルが起こりやすくなりますが、実際に何が起こっているのでしょうか?

 

「乾燥すると肌や粘膜を覆っているバリア機能が弱くなるので、外部からの菌やウイルスの攻撃に弱くなります。たとえば鼻の粘膜の湿度が保たれていれば防げたはずのウイルスやアレルゲンの侵入を許してしまうことに。さらにドライアイやドライマウスを引き起こすこともありますね」(日比野先生)

 

一方で、冬はウイルスの活動にとっても好条件。「ウイルスは、低温かつ低湿度の環境下で活性化することがわかっています(※)。冬に風邪やインフルエンザが流行するのは、そのためです」(日比野先生)。つまり冬に病気を予防するためには、寒さ対策と同時に、加湿による湿度管理が重要になってくるというわけです。

※Hemmes,J.H. et.al. Nature. 1960;188:430-1.

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4. 新型コロナ対策は換気が重要! 換気と加湿を両立するには?

ところで最近は、新型コロナウイルス対策として、定期的な換気が推奨されています。目安としては「30分に1回以上、2方向の窓を数分間程度開ける」のがよいとされていますが、窓を開けるとせっかく加湿しているのに湿度が下がってしまいそうですよね。そこで日比野先生に、換気と加湿を両立するコツを聞きました。

 

「湿度が設定できる加湿器を使うといいですね。換気で多少湿度が下がっても、すぐに設定湿度まであげてくれるので、さほど心配はいりません」。特にパワフルなタイプであれば、短時間で湿度が回復するので、加湿能力も確認するといいでしょう。

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5. とはいえ、加湿しすぎは逆効果!

ここまで加湿の重要性を聞いてきましたが、「実は加湿しすぎもよくないんです」と日比野先生。湿度は65%までは健康面でメリットが多いものの、それを超えると今度はカビが発生し始めると言います。「カビが発生すると家具やカーテンが黒ずむだけでなく、カビ胞子を吸い込むことで、肺に深刻な病気を引き起こすこともあります」。

 

通常、冬に湿度が65%を超えることはあまりありませんが、加湿器を使い続けて過加湿状態になったり、水蒸気が空気の流れが悪いところに滞ったりする可能性も。加湿器を使う場合は、室内に湿度計を設置したり、設定湿度に達すると自動で加湿を一時停止する加湿器を使用したりして、過加湿にも注意したほうがよさそうです。

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6. では、部屋はどうやって加湿する?

では室内を加湿するにはどのような方法があるでしょうか? 簡単にできるものから、効果的に湿度が上げられるものまで、代表的な方法を6つ紹介します。

 

1. 部屋で湯を沸かす

やかんや鍋でお湯を沸かすことで発生する蒸気を部屋に放出する方法。短時間で湿度が上げられます。ただし蒸気量が多いため周囲が濡れたり、熱いお湯で火傷したり、さらには水分がなくなるまで放置して空焚きしてしまわないよう、注意しましょう。

 

2. 霧吹きでミストを空中散布する

霧吹きなどを使って空間にミストを噴霧する方法。一時的ですが、顔回りなどの空間を潤す効果が期待できます。精製水にアロマオイルなどを垂らし、香りを楽しめば一石二鳥。水は使用する都度入れ替え、清潔な水を散布するようにしましょう。

 

3. 部屋干しをする

洗濯物を部屋干しすると、乾く工程で水分が蒸発するので加湿効果が得られます。部屋干し臭や雑菌が空間に浮遊するのを防ぐために、洗濯時に部屋干し用洗剤を使うと安心。

 

4. バスルームを開放する

入浴後、バスルームの扉を開放しておけば、こもった蒸気が室内にも広がり加湿に。乾燥が気になる時は、バスタブのフタも開けておくと効果がさらにアップします。ただし、過加湿にならないよう、また小さな子どもがいる場合は事故につながらないよう注意しましょう。

 

5. 簡易加湿器を使う

ボトルやトレイに入れた水をフェルトなどの素材にジワジワと浸み込ませ、それが蒸発することで加湿効果が得られる加湿器。デスクなどに置いて顔回りを加湿したいときにおすすめ。最近は100円ショップでも入手できます。

 

6. 加湿器を使う

家電製品の加湿器。様々な方法で蒸気を作り出し、噴出します。他の方法に比べて加湿効果が高く、短時間で室内の湿度が上げられるのが特徴。機種によっては適切な湿度を管理することができます。

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7. 加湿器を使うならどう選ぶべきか?

ひと口に加湿器といっても、種類はさまざま。最近は加湿専用機のほか、加湿機能がついたエアコンや空気清浄機、さらには除湿機能までついた除加湿空気清浄機も登場しています。

 

これらの製品は、1台で使いたい機能を網羅してくれているため、部屋が狭かったり、何台も置く場所が確保しづらい日本の住宅事情にマッチしている半面、多機能がゆえに操作が難しかったり、本体が大きくなったり、お手入れの工程が複雑になったり。また、パワーが足りずに十分な加湿量を得られない場合もあります。一方で加湿専用機は、加湿に特化しているためパワフルで、お手入れも簡単に済ませられるタイプが多くなっています。

 

さらに加湿器には大きく分けて、「超音波式」「スチーム式」「気化式」「ハイブリッド式」と4つの加湿方式があります。

 

1. 超音波式

水に超音波振動を与え、発生したミストを送り出す。電気代は抑えられるが、水中の雑菌や水道水のカルキが室内に放出、付着する可能性も。

 

2. スチーム式

ヒーターで水を加熱し、蒸気を送り出す。やかんで湯を沸かすのと同じ方式で、加湿能力は高いが電気代が高く、熱い湯の扱いに注意が必要。

 

3. 気化式

フィルターに水を浸透させ、ファンで風を当てて蒸発させることで加湿する。雑菌が少なく電気代も抑えられるが、加湿は緩やか。

 

4. ハイブリッド式

複数の方式を組み合わせたもの。一例として「気化式×温風気化式」は、上記気化式をベースに、湿度が低いときは温風を当てて気化を早め、パワフルに加湿する。

 

それぞれの特徴を踏まえたうえで、使用シーンやライフスタイルに合ったものを選びましょう。

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8. 加湿器は、実は一年中活躍する家電だった!

さて加湿器というと、秋冬だけに活躍する季節家電だと思っている人も多いのではないでしょうか。ところが、日比野先生によると「加湿は一年中必要」なのだとか。

 

「美容と健康の視点からも加湿はとても重要で、美肌のためにも私は年間を通して50~60%は維持したほうがいいと考えています」。特に夏場は湿度が高いため、加湿の必要はないと思われがちですが、「エアコン冷房を使うと、思っている以上に空気が乾燥している場合もある」と日比野先生。エアコンの風に直接当たらないことは大前提に、夏でも湿度をチェックし、必要に応じて加湿器を使ったほうがいいそうで、加湿器はもはや一年中活躍する家電といっても過言ではないようです。

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9. 編集部おすすめの加湿器

上記を踏まえたうえで編集部がおすすめしたいのが、ダイニチのハイブリッド式。ダイニチといえば、石油ファンヒーターで知られていますが、実は加湿器でも国内販売で大きなシェアをもち、実績のあるブランドです。

 

ダイニチは国内生産にこだわり、製品の設計から組立、検査に至るまで、すべて新潟の工場で実施。加湿パワーはもちろん、静音性やお手入れのしやすさにも配慮するなど日本のユーザーに寄り添ったものづくりが評価され、2020年10月には、加湿器の累計生産台数が300万台を突破しています。


ダイニチ
LXシリーズ
HD-LX1020/HD-LX1220
オープン価格

 

↑ダイニチのLXシリーズには、トレイに使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」を搭載。加湿器を使ううえでネックとされるお手入れの手間が省けるようになりました

 

【Spec】
●加湿方式:ハイブリッド式(気化式×温風気化式)
●加湿量:960mL/h(型番HD-LX1020)、1200mL/h(HD-LX1220)
●搭載モード:ターボ、おやすみ快適、標準、静音、eco、のど・肌加湿
●入/切タイマー:2・4・6・8時間
●その他搭載機能:チャイルドロック、タンクWとって、広口タンク、Ag+抗菌アタッチメントEX、抗菌フラットトレイ、抗菌気化フィルター、抗菌エアフィルター、カンタン取替えトレイカバー
●運転音:13~34dB(ターボモード除く)

LXシリーズを詳しく知りたい方はコチラ

 

取材・文/田中真紀子

もっと夜にうるおいを! パワーとデザインで好評の加湿器が「おやすみ快適」機能を新搭載

ダイニチ工業は、ハイブリッド式加湿器のハイエンドモデル「LXシリーズ」の新製品2機種を発売しました。実売価格は、HD-LX1020(適用床面積:木造和室16畳/プレハブ洋室27畳)が4万480円、HD-LX1220(適用床面積:木造和室20畳/プレハブ洋室33畳)が4万3780円です。

↑LXシリーズ(写真はHD-LX1020)。カラバリはサンドホワイト(左)とモスグレー(右)

 

就寝中でも好みの湿度に設定できる「おやすみ快適」を新搭載

2019年に発売され、パワフルな加湿力と洗練されたデザインで好評を博したLXシリーズ。今年発売の新モデルでは、就寝時の使用を想定し、静かさを重視しながら加湿する新機能「おやすみ快適」を搭載。眠りにつくまでの1時間は静かさを優先して最小運転音で運転し、その後は好みの設定湿度に合わせた加湿運転でうるおいもキープします。

 

なお、従来の就寝時を想定したモード「おやすみ加湿」では、設定湿度を50%から変更できませんでしたが、新機能「おやすみ快適」では50%、60%、70%からお好みの湿度を設定できるとのこと。睡眠中に、より強いうるおいを求めるユーザーにとってはうれしい機能ですね。

↑「おやすみ加湿」のイメージ。表示部の明るさを抑えてくれるのもポイント

 

このほか、LXシリーズは、従来モデルから好評だった「カンタン取替えトレイカバー」を引き続き採用。「カンタン取替えトレイカバー」を抗菌フラットトレイの上にセットすることで、トレイ本体に水アカや汚れが付着するのを防ぎます。汚れたらカバーを取り替えて使うので、トレイを水洗いする手間が省けて清潔に保てます。

↑汚れたら取り替えて使える「カンタン取替えトレイカバー」

 

タンクの上だけでなく、下にもとってを取り付けた「タンクWとって」も採用。7.0L入る大容量のタンクは満水にすると約7.7kg の重さとなりますが、両手でしっかり持てるので給水作業を安定してラクに行えます。

↑両手でタンクが持てる「タンクWとって」

 

なお、先述の「カンタン取替えトレイカバー」は、同社の大容量モデル「HDシリーズパワフルモデル」(適用床面積:木造和室25畳~/プレハブ洋室42畳~)の新製品3機種(HD-154 実売価格5万6980円/HD-184 同6万2480円/HD-244 同7万1280円)にも新採用されました。こちらもぜひ注目してみてください。

↑新たに「カンタン取替えトレイカバー」を採用した「HDシリーズパワフルモデル」

 

この石油ファンヒーター、使ってみたい! 新潟・ダイニチ工業の「動く羽根モデル」に未来を感じる

ダイニチ工業という会社をご存じでしょうか。「よく知らない」「聞いたことがない」……そんな人が多いかもしれません。実はダイニチ工業は、家庭用石油ファンヒーターで11年連続業界シェアNo.1、加湿器で5年連続業界シェアNo.1を獲得しているリーディングカンパニー。新潟県の新潟市に本社を構え、新潟での開発・生産にこだわり、安全性と信頼性を大切にしている実力派の企業なのです。

↑写真中央がダイニチ工業 代表取締役社長の吉井久夫氏、写真左が開発本部 空調機開発部 部長の堀江 淳氏、写真右が営業本部 東日本営業部 部長の中嶋純一氏

 

そのダイニチ工業が、創業以来初となる東京での新製品発表会を開催しました。今年で石油ファンヒーターは誕生してから40年。石油ファンヒーターの良さをもう一度しっかりアピールしたい、そんな想いが、今回の東京での発表会開催につながったそうです。

 

「石油ファンヒーターの市場は成熟していますが、製品はまだまだ成熟しているとは思っておりません」とは、ダイニチ工業代表取締役社長・吉井久夫氏の言葉。石油ファンヒーターはエアコンの普及によって淘汰されていく運命か……と思いきや、「速暖力」「部屋全体を足元から暖める」「加湿効果がある」といったメリットから、まだまだ根強い人気を得ているとのこと。エアコンとの併用も効果的とのことで、実際に、業界全体での石油ファンヒーターの売上は、2015年から右肩上がりに推移しています。

↑ダイニチ工業代表取締役社長・吉井久夫氏

 

「商品や事業は『30年が寿命』とよく言われています。石油ファンヒーターはそこから10年も延びて今年が40年目です。本音では『エアコンに撲滅されるんじゃないか?』という思いでやってましたが、ところが生き延びている。エアコンと共存できるということがわかりまして、それならばもっとアピールをしていこうと。40年経ってもまだ商品開発ができて、さらにいい商品が出てくる。これはやっぱり、大々的に説明会をしないわけにはいかないと思ったわけです」(吉井社長)

 

家庭用石油ファンヒーターその1「SGXタイプ」

動くフラップを含む5枚の羽根が遠くまで効率よく温風を届ける

↑石油ファンヒーターのプレミアムモデル「SGXタイプ」

 

それでは従来モデルより性能がアップしたという今回の新製品をチェックしていきましょう。まず、目玉といえるのが石油ファンヒーターのプレミアムモデル「SGXタイプ」です。本機には、ダイニチ工業として初となる可動式のフラップ3枚を吹き出し口に搭載。2枚の固定ルーバーを加えた5枚の羽根で、温風が上昇しがちな小火力時でも温風を遠くまで届け、足元から部屋全体をムラなく暖めます。

↑フラップの動きが見やすくなるようにカットしたモデル。フラップが閉じた状態(上写真)から外側の三枚のフラップが、内側に倒れこむように可動する(下写真)のがわかります

 

↑2枚の固定ルーバーが上部からの温風を受け止めて前方へ流し、3枚の動くフラップが火力に応じて温風の方向を変えます

 

「ルーバーが動くという試みは他社さんもすでにやっていたのですが、暖房の効率を実際に測ってみますとそれほど効果的ではない……というのがわかりまして。当初は、『それならウチがやることじゃないな』とも思ったのですが、やってみたらどうなるかと。羽根の枚数を増やしたり、奥にもルーバーをもう一個設置したりといろいろな試行錯誤をした結果、非常にいい性能になりました」(吉井社長)

 

ダイニチ史上最高というこの「SGXタイプ」は従来機種と比べ、小火力時で温風の到達距離と床面温度30℃以上のエリア面積がそれぞれ約30%もアップしています。

↑従来の固定ルーバー機(下)との比較。SGXタイプ(上)は動くフラップにより、小火力時でも温風の吹き上がりを抑えて遠くまで温風を届けます

 

細かい工夫の積み重ねで持ち前の「速暖」に磨きをかけた

また、着火時間も40秒から35秒に短縮。「実は、1980年、ウチが最初に作ったのヒーターの着火速度は40秒。長い間、その着火時間は変わっていませんでした。今回、5秒しか縮まっていないですが、ついに35秒に。他社さんだとタイマーで朝、運転を開始する前に予熱して『すぐつきますよ』と言っているところもありますが、我々はゼロの状態からスイッチを入れたら35秒で火がつく。なお、今回は画期的な開発があって5秒縮まったわけではなく、『あそこの鉄板をちょっと薄くできないか』『ここの溶接をどれだけ少なくできるか』といった、本当に細かい工夫の積み重ねで5秒の短縮に成功したんです」(吉井社長)

 

真冬の寒い時期は、一刻も早く身体を温めたいもの。わずか5秒の短縮といえど、ユーザーにとってはありがたいですね。

↑従来機の着火時間をさらに短縮し、35秒のスピード着火を実現。さらに、火力をアップするオートターボ運転で素早く部屋を暖めます

 

このほか、未燃ガスを燃やしきることで、消火時のニオイを従来比で約40%低減。操作しやすく見やすい角度を追求して操作パネルを23.4度に傾け、使用頻度に応じてボタンを配置するなど、操作性も向上させています。このSGXタイプ、温度ムラが少ない、素早く暖まってクサくない、使いやすいとあれば、これはぜひ使ってみたいですね。寒い冬には大活躍しそうなモデルです。

↑操作性と視認性を考慮し、操作パネルには23.4度の傾斜をつけました

 

↑SGXタイプの操作部。運転の入/切や温度設定などの基本操作のボタンは右側に、省エネ、タイマーなどのお好み操作は左側に整理して配置しました。液晶部分にある8段階の油量モニターも同社の大きな特徴です

 

実売価格は税込で「FW-3718SGX」(木造10畳/コンクリート13畳)が3万8700円前後、「FW-4718SGX」(木造12畳/コンクリート17畳)が4万7400円前後、「FW-5718SGX」(木造15畳/コンクリート20畳、40秒着火)が5万3800円前後を想定しています。

↑SGXシリーズのカラバリは左からコズミックブルー、ロイヤルブラウン、クールホワイト

 

【家庭用石油ファンヒーターその2「FZタイプ」】

業務用と同等のパワーと、家庭用の使いやすさを併せ持つモデル

↑ホワイトとブラックのツートンカラーが特徴のFZタイプ

 

石油ファンヒーターではもうひとつ、「FZタイプ」もお披露目されました。こちらは業務用石油ストーブ10kWモデルと同等の出力を誇り、家庭用石油ファンヒーターとしてはNo.1の暖房力となるモデル。木造26畳/コンクリート35畳の広い部屋もハイパワーでしっかり暖めてくれます。実は、わざわざ業務用石油ストーブを購入して家庭で利用するケースも多いようで、それが今回の業務用と同等のパワーを持った石油ファンヒーター開発のきっかけとなったそう。

↑事務所や店舗などでの使用を想定した業務用のFMタイプを発売したところ、意外にも35%が一般家庭で使われていたことが判明。この事実が、FZタイプの開発のきっかけとなりました

 

ストーブ型ではなくファンヒーター型なので壁際に設置でき、場所を選ばないのも長所。さらに給油もカートリッジタンク式で、石油ストーブと違い室外での給油が可能です。デザインは、ホワイトとブラックのツートンカラーでインテリアになじむ配色。実売価格は税込7万7600円前後を想定しています。

↑業務用のFMタイプ(左)は、四方に送風するため部屋の中央寄りに配置するほかなく、給油はその場で行う必要がありました。それに対し、今回発売するFZタイプ(右)は、送風が1方向なので壁際に設置でき、給油はタンクを取り外して別の場所で行えるのがメリットです

 

【加湿器「RXシリーズ」】

静音性などの特徴に加え、Ag+抗菌アタッチメントで清潔性をアップ

↑加湿器の「RXシリーズ」は、インテリアに溶け込むデザインも特徴

 

ダイニチ工業が2003年に発売を開始した加湿器は、同社の新たな柱となっている分野。同社はエアコンが拍車をかける冬場の室内乾燥を抑えるという意味でも、ニーズが高まってきているといいます。

 

今回の新製品「RXシリーズ」(温風気化・気化のハイブリッド式)は、従来機からの静音性や国内生産・3年保証などの特徴を踏襲しつつ、レジオネラ菌をはじめとした抗菌対策を念頭に置き、より一層の清潔性が図られたのがポイント。空気取込口・トレイ・気化フィルターに抗菌加工を施した従来の「トリプル除菌」に加え、もうひとつの水の通り道であるタンクのキャップに着目。キャップに「Ag+抗菌アタッチメント」を取り付けることで抗菌成分の銀イオンが水中に溶け出し、タンク内の雑菌の繁殖を抑えます。

↑風の経路などを改良したRXシリーズは静音性が大きな特徴。「運転していないのかと確認するほど静か」「寝室用として大満足」とのユーザーの声が寄せられるそうです

 

↑タンクのフタの青い部分がAg+抗菌アタッチメント。抗菌成分が水に溶け出し、水のヌメリやニオイを抑制します。先述のレジオネラ菌への抗菌効果も確認されました

 

RXシリーズ4機種は、「HD-RX318」(木造和室5畳/プレハブ洋室8畳)が1万9300円前後、「HD-RX518」(木造和室8.5畳/プレハブ洋室14畳)が2万2500円前後、「HD-RX718」(木造和室12畳/プレハブ洋室19畳)が2万5800円前後、「HD-RX918」(木造和室14.5畳/プレハブ洋室24畳)が3万0100円前後の実売価格を想定。

↑RXシリーズのカラバリは、左からプレミアムブラウン、クリスタルホワイト、シェルピンク、ネイビーブルー

 

さらに業務用の「HDシリーズ パワフルモデル」には「抗菌操作プレート」を搭載。毎日触れる操作プレート表面の雑菌の繁殖を抑えて清潔さを維持します。「HD-153」(木造和室25畳/プレハブ洋室42畳)は5万1700円前後、「HD-183」(木造和室30畳/プレハブ洋室50畳)は5万7100円前後、「HD-243」(木造和室40畳/プレハブ洋室67畳)は6万5700円前後の実売価格を想定しています。

↑HDシリーズ〔パワフルモデル〕

 

SGXタイプはもちろん、FZタイプも市場を拡大する可能性がある

最後に、吉井久夫社長にお話をうかがいました。初めて発表会をするだけあって、今回のSGXタイプは社運を賭けたモデルだったのでは?……と水を向けてみると、「ぜんぜん! 社運なんか賭けてないよ!! ダメなときはダメですし(笑)。とはいえ、製品に自信はある。受注もけっこうあるんですよ。ただ、それもまだ流通側が反応してるだけで、バイヤーさんは『いいじゃない!』とは言ってくれているんですけど。実売につながるかはフタを開けてみないとわからない」

↑記者の質問に対し、ざっくばらんに答える吉井社長

 

吉井社長は、フラッグシップのSGXタイプだけではなく、大型モデルのFZタイプにも大きな期待をかけているそう。

 

「FZタイプも評判が良くて。いままで、家庭用ファンヒーターは7kW台が上限でしたが、FZの10kWというパワーは、ひょっとしたら新しい商品として受け入れられるかも。2017年にも加湿器の大きいモデルを出して、『あんな大きいもの、どこで使ってるんだ?』と思っていたら、一般の家庭でも使っているんですよ、意外と。部屋が広いと、そうそう湿度は上がらないですから。それと同様、FZも新しいマーケットを作ってくれたら。これは期待したいですね」

 

今回の発表会を通して、ダイニチ工業とは小手先ではない、まじめな開発を行っている会社なんだな……とのイメージが伝わってきました。特に、動く羽根で遠くまで温風を届けるGXタイプと、家庭用で最大のパワーを誇るFZタイプ。その性能によって、ダイニチ工業は「石油ファンヒーターはまだまだこれからだ!」と雄弁に語っているようです。有名メーカーを押さえてトップシェアを握る加湿器も然り。静音性・国内生産という優位性に安住せず、抗菌対策を強化した点、顧客の要望にひとつひとつ丁寧に応えている様子が見てとれました。今年の冬は、そんなまじめな会社が作った製品、みなさんも大いに注目してみてはいかがでしょう。

撮影/我妻慶一

「寝室の加湿器」でこれ以上の選択があるの? 濃厚レビューでダイニチRXシリーズ「夜のスゴさ」が明らかに!

冬本番を迎え、寒さとともに注意したいのが空気の乾燥です。風邪やインフルエンザのウイルスは、湿度の高い状況では水分が吸着してすぐに地面に落ちてしまう一方、湿度40%以下になると水分が蒸発して軽くなり、空気中を漂いやすくなります。また、低湿度になると、目やのどの粘膜も乾燥し、感染リスクもアップ。ですから、室内で快適に過ごすには40〜60%を目安に湿度コントロールするのが重要とされています。加えて、空気の乾燥は肌の乾燥につながり、しわ、しみ、たるみの原因になることも。その意味で、乾燥を防ぐ加湿器は冬の必需品になってくるわけです。

 

シェアNo.1メーカーの最新モデルの使用感はどうなのか?

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そこで今回紹介するのが、定評のあるダイニチ工業の最新モデルです。 「ダイニチ」の名を耳にしたことがないという方も多いかもしれませんが、実は全国主要家電量販店での販売台数・金額シェアともに4年連続1位(※)の大手メーカー。気化式と温風気化式のハイブリッド方式を採用し、加湿スピードの向上と省エネ性を両立しています。また、「業界No.1」という運転音の静かさも特徴とのこと。ただし、それはメーカーが言っていることで、「実際に使ってみなければ、本当の性能はわからない」というのが多くのユーザーの本音ではないでしょうか。そこで今回は、同社の最上位モデル“RXシリーズ”の14畳タイプ(プレハブ洋室)「HD-RX517」を2週間にわたって使用し、実際に感じた点をレポートしていこうと思います。

※全国有力家電量販店の販売実績集計/GfK Japan調べ 2013~2016年度(年度=4月1日~3月31日)加湿器 メーカー別数量・金額シェア ダイニチ(全国有力家電量販店の販売実績集計/GfK Japan調べ)

↑今回テストするHD-RX517。サイズ/質量はW375×H375×D175mm/約4.6kg。適用床面積は木造和室〜8.5畳、プレハブ洋室~14畳。RXシリーズは本機を含め、プレハブ洋室8畳/14畳/19畳/24畳の4種類がラインナップされています↑今回テストするHD-RX517。サイズ/質量はW375×H375×D175mm/約4.6kg。適用床面積は木造和室〜8.5畳、プレハブ洋室~14畳。RXシリーズは本機を含め、プレハブ洋室8畳/14畳/19畳/24畳の4種類がラインナップされています

 

ハイブリッド式の採用で、素早く加湿し消費電力も抑える

まずは加湿機能の基本から解説していきましょう。本機は同社の特徴である「ハイブリッド式」を採用し、室内が低温・低湿なときにはヒーターで作り出した温風がフィルターを通過することで、より素早く加湿することができます。また、湿度が設定値に到達するとヒーターがオフになり、より消費電力が少ない気化式加湿に切り替わるので、電気代を抑えることができます。さらに、最新モデルは設定湿度に達するまでの加湿量が約15%アップする「ターボ運転」モードを新搭載し、より素早い加湿が可能になっているとのこと。

↑ターボ運転を使用したシーン。送風口に手をかざすと、加湿する風が真上に送風されているのがわかりました。風が直接身体に当たらないので快適。また、加湿開始後の温風気化運転でも、送風口の風はまったく熱くなっていませんでした↑ターボ運転を使用したシーン。送風口に手をかざすと、加湿する風が真上に送風されているのがわかりました。風が直接身体に当たらないので快適。また、加湿開始後の温風気化運転でも、送風口の風はまったく熱くなっていませんでした

 

湿度は50%/60%/70%の3段階で設定可能。運転モードは設定湿度に合わせて加湿量を自動調節する「標準」モードのほか、風量を抑える「静音」モード、気化式のみで運転する「eco」モード、室温が低温状態ではのどや肌のコンディションを考えて湿度70%以上まで加湿、部屋が暖まると60%程度まで湿度を自動で下げる「のど・肌」モードの4種類を搭載しています。

 

寝室、リビングでの加湿テストでは十分な加湿力を発揮

まずは本機の加湿力を、鉄筋コンクリートマンションの6.5畳の寝室で試してみました。今回は、室温約20℃、湿度約36%の状態から「標準」モード・湿度60%に設定して運転をスタートしました。

 

スタートして10分後にはすでに加湿器本体の湿度モニターは57%を表示し、15分後には61%に。その後60〜65%で推移しました。筆者はふだん、寝室では加湿力の強い他社製のスチームファン式加湿器を使っているのですが、加湿スピードではそれにまったく劣らない印象。その後も加湿を続けましたが、現在の湿度に応じて加湿量を調節し、加湿しすぎを抑えてくれました。過度の加湿は結露、およびカビの原因となるので、これはありがたいです。

 

次に本機を約19畳のLDKに移してテスト。湿度38%から運転を始めたところ、10分後には48%、20分後には55%、30分後には設定湿度の60%に到達。37分後にMAXの63%になり、最小の風量に自動的に切り替えてくれました。

↑19畳のリビングに設置して加湿テストを実施↑19畳のリビングに設置して加湿テストを実施

 

もちろん、19畳のリビングは適用畳数(14畳)より大きな部屋ですので、部屋全体で見れば加湿ムラがある可能性はあります。とはいえ、モニター値で約30分で20%以上加湿してくれたわけですから、十分な加湿力といえます。

 

さらに、ここから「のど・肌」モードに切り替えて1時間運転したところ、湿度は70%に上昇。ここまでくると、確かに湿度を肌で感じるようになり、のどがラクになって、「ああ、潤っているな」というのが実感できます。より強く潤いを求める方は、この「のど・肌」モードを常用してもいいでしょう。

 

操作パネルはシンプルで、各アイコンが表示されたボタンを押すたびに、湿度設定や運転モードが切り替わります。これなら取扱説明書がなくても、誰でも問題なく使えるレベル。湿度表示モニターも黒地に緑色の表示で、視認性は高いです。強いて言えば、ですが文字はもう少し大きい方が、年配の方などには親切かなと思いました。

 

「おやすみ加湿」を搭載し、就寝中の使い勝手が抜群

本機は加湿性能とともに、その静かさも印象的でした。標準モードでの最大運転音は30dB(ターボ運転時は35dB)。30dBというのは人の声で言うと「小さなささやき声」程度だとか。運転開始時の音量がこれに当たりますが、静かな室内でつけたときに、意識すれば「運転しているな…」と感じる程度で、日常生活ではほぼ気にならない運転音だと思います。さらに湿度が設定温度に達したあとの最小運転音はなんと13dB。生活の中では運転していることに気がつかない音量で、寝つきが悪い人でもこれなら快適に眠れるはずです。実際、筆者の妻は音に敏感で、日によってクルマが外を通る音が気になって眠れないことがある、でも耳栓はイヤという人なのですが、就寝中に本機を運転しても、まったく気にならなかったようです。

↑寝室で使用してその運転音をチェック↑寝室で使用してその運転音をチェック

 

就寝中といえば、筆者が特に便利だと思ったのは「おやすみ加湿」機能です。「おやすみ加湿」モードは、ボタンを押して最初の1時間を最小音量の13dBで運転し、その後「静音運転」モードで、室内湿度に応じて13dB〜23dBで運転します。つまり、眠りにつくまでは静かさを優先し、睡眠中は静かさに加え加湿もしっかり行う、という考え方です。

 

さらに同モードを選択すると操作部のランプも最初の1時間は「おやすみ加湿」のランプのみ点灯し、その後はランプと湿度表示のみ点灯。表示部の明るさも、通常より7割減光されます。寝るときにはできるだけ室内を真っ暗にしたい、という人にはオススメですね。

↑「おやすみ加湿」では、最初の1時間はランプのみ点灯↑「おやすみ加湿」では、最初の1時間はランプのみ点灯

 

タンク・トレイが洗いやすく、「お手入れサイン」が便利

さて、意外に知られていないのですが、加湿器選びで重要なのがメンテナンス性。手入れせずに使い続けると、雑菌やカビが発生し、加湿の際にそれらを部屋中にまき散らすことになります。どの加湿器もメンテの作業は避けて通れないゆえ、手入れのしやすさは使い勝手を大きく左右します。気化式や本機のようなハイブリッド式で、お手入れが必要なのは給水タンク、タンクや加湿フィルターが乗るトレイ、気化フィルター(加湿フィルター)、外部から空気を取り入れる吸気口のフィルターの4か所になります。

↑本機のタンク容量は5.0ℓで、目安約10時間の連続運転が可能↑本機のタンク容量は5.0ℓで、目安約10時間の連続運転が可能

 

↑タンクを外すと、青い気化フィルターが取り出せます↑タンクを外すと、青い気化フィルターが取り出せます

 

その点、本機のタンクは給水口が大きく、水が入れやすくて洗いやすいのが特徴。トレイと気化フィルターには、それぞれ抗菌加工が施され、雑菌の繁殖を抑える仕様となっています。ただし、水道水のミネラル分によって次第に水アカが付着するため、2週間に一度の掃除が必要。これを面倒だと感じる人も多いでしょうが、清潔に部屋を加湿するには不可欠な作業です。とはいえ、トレイがフラットで洗いやすいため、洗うのが面倒と思うことはありませんし、気化フィルターはトレイから取り出し水洗いして汚れを拭くだけ。吸気口のフィルターは週に1回程度、フィルターについたホコリを掃除機で吸い取ればOKです。

↑吸水口が広く、手を入れて中をスポンジで掃除できます↑吸水口が広く、手を入れて中をスポンジで掃除できます

 

↑気化フィルターを設置するトレイは抗菌仕様。フラットで洗いやすくなっています↑気化フィルターを設置するトレイは抗菌仕様。フラットで洗いやすくなっています

 

なお、気化フィルターは月に1回程度、クエン酸洗浄をすると、フィルターが長持ちします。クエン酸洗浄は、水にクエン酸を溶かして約30分〜2時間の漬けておき、その後すすぎ洗いをすればOK。クエン酸洗浄には、100円ショップなどで買えるファイルケースを使うと、水とクエン酸の量が少なくて済むため、便利です。ちなみに、本機は運転時間にかかわらず、電源プラグをコンセントに挿してから2週間後に「お手入れサイン」が点灯。サインのおかげで、うっかりメンテし忘れることがないのもうれしいですね。

20171128-s1kai (24)↑気化フィルターのクエン酸洗浄では、100円ショップのファイルケースを利用するのがオススメ。クエン酸はダイニチWeb Shop(24時間受付・送料無料)で324円(税込)で販売しています

 

この冬のパートナーにふさわしい実用性に優れたモデル

最後に、2週間使ってみた印象をまとめてみましょう。気化式加湿器は、濡れたフィルターに風を送って気化させる方式のため、加湿スピードが遅いというデメリットがあります。ですが、今回試したHD-RX517は、ヒーターで熱した風を気化フィルターに送るという方式でその問題を解決。特に寝室で使ったときは、運転開始時にぐんぐん湿度が上がっていくのが“肌”で感じられました。

 

静音性に関しては文句なし。テレビがついていたり、家族が会話したりしているリビングでは、ターボ運転時の35dBでも運転音が気になることはまずないでしょう。また、寝室で「おやすみ加湿」を使えば、入眠時には13dBという、人が聴き分けられる最小レベルに近い音量で運転できます。特に、「就寝中は加湿器マスト」という方には、真っ先にオススメできる機種だといえるでしょう。取っ手付きで移動がラクなので、ふだんはリビングで使い、寝るときは寝室に移動、という使い方も可能です。

↑上部には取っ手が付いているので、本体の移動もカンタンです↑上部には取っ手が付いているので、本体の移動もカンタンです

 

今回の試用で、本機は基本の加湿性能を重視しつつ、最も活躍してほしい「寝室」での使いやすさにこだわった、極めて実用性の高いモデルだと感じました。本体に3年のメーカー保証が付いているのも、品質への自信の表れ。この冬、パートナーとするにふさわしい、価値のあるモデルだと感じました。

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撮影/高原マサキ(TK.c)