次元が違った… “冬の怪物”を謳う「横浜ゴムの最新スタッドレス」を雪上&氷上で試乗

冬まっただなかの某日、自動車メディアを対象とした横浜ゴム「スタッドレスタイヤ勉強会」が北海道・旭川市神居町にある「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」で開催された。特に今回は昨年新設した屋内試験場も初披露。同社の自信作「ice GUARD6」(IG60)のほか、この日のために特別に用意したタイヤを使い、圧雪路と氷上という特別な場でタイヤが持つ面白さを体験することができた。その内容をご紹介しよう。

20180228_y-koba2_ph01-02_R↑“冬の怪物”を標榜するヨコハマの最新スタッドレスタイヤ「ice GUARD6」

 

20180228_y-koba2_ph03_R↑横浜ゴム「スタッドレスタイヤ勉強会」は、晴天に恵まれる良好なコンディションの中で行われた

 

溝なしスリックタイヤで雪上走行!?

勉強会で用意されたメニューは、「コンパウンド(ゴム)比較」「パターン比較」「冬用タイヤ3種の屋内氷盤比較」「冬用タイヤ3種のハンドリング比較」の4項目。冬用タイヤの主流となっているスタッドレスタイヤの特性を学習することを目的に、それぞれを自らの運転で体験しながら進められた。体験試乗の場となったのは、新設された屋内試験場と、圧雪された広場の2つ。ここでの試乗車はトヨタプリウス(4WD)であった。

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20180228_y-koba2_ph02-2_R↑今年1月、旭川にある横浜ゴムの「北海道タイヤテストセンター(TTCH)」に建設された屋内試験場。全長119m、全幅24m、室内高(最高部)8.8m、延床面積は約2,860㎡

 

最初に体験したのは「コンパウンド比較」。実はこれが1番面白かった。なんと溝が一切ないスリックタイヤでの比較だったのだ。「スリックタイヤで雪上を走れるの?」そう思われがちだが、体験してみると驚いたことにきちんとグリップする。その理由は気温が低いためにタイヤと圧雪路のすき間にスリップの元となる水膜ができないからで、厳寒地の北海道ならではの走行だから可能となった体験なのだ。

20180228_y-koba2_ph04_R↑興味深かった「コンパウンド比較」。溝なしのスリックタイヤでコンパウンドの違いによるグリップ力の差を体感した

 

ここで用意されたスリックタイヤは、欧州で普及しているウインタータイヤ用と、日本で一般的なスタッドレスタイヤ(IG60)用のコンパウンドで作った2組。どちらもグリップはするわけだが、8の字走行を繰り返していくとやはり外側へのふくらみ方が明らかに違ってくる。当然ながらIG60用のほうがふくらみが小さい。これはIG60の柔らかいゴム素材が路面を包む込むようにしていることに着実なトラクションにつながっているからだ。

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20180228_y-koba2_ph05-02_R↑スリックタイヤ同士で比較するとコンパウンドの違いで、明らかなグリップ力の差が出た

 

また、屋内試験場ではスリックタイヤのまま氷上でのブレーキ性能を試した。当然ながらウインタータイヤよりもIG60スタッドレスのコンパウンドのほうが制動距離は短く済んだ。これはスタッドレス用のゴムが、氷上での巻き上げた水を排出できる特性を備えているためで、コンパウンドの違いでタイヤ性能はこんなにも差が出るのかと思い知らされた。

20180228_y-koba2_ph07_R↑屋内試験場ではスリックタイヤのまま氷上でのブレーキ性能を比較した

 

20180228_y-koba2_ph08-1_R↑IG60とウインタータイヤを氷上で比較した結果。制動距離でこれだけの違いが出た

 

タイヤパターンによる「排水性」の違いで制動距離に差

次に行った体験試乗は「パターン比較」。IG60に採用されたタイヤパターンのメリットを体感するための試乗だ。前モデル「IG50 Plus」のコンパウンドで作ったIG60を用意し、これを製品版であるIG50 Plusと比較した。これはコンパウンドであるゴムの性能を同一とし、パターンの違いでどれだけの性能差が出るかを体験するものだ。ただ、圧雪路での8の字走行では、正直この違いがわかりにくかった。加速して制動することを繰り返すと、IG50 Plusでもしっかりとしたハンドリングを伝えてきたからだ。

20180228_y-koba2_ph06_R↑「パターン比較」では、前モデル「IG50 Plus」のコンパウンドで作ったIG60を用意し、これを製品版であるIG50 Plusと比較した

 

違いがハッキリしたのは氷上での制動テストだった。実際に氷上でのブレーキは制動のタイミングや速度の一時が難しかったが、印象として明らかにIG60のパターンのほうが制動距離は短かった。横浜ゴムによればIG60はIG50 Plusに対して15%の制動距離短縮を実現しているのだそうだ。パターンごとの排水性の違いが制動距離に明らかな差をもたらしたのだ。

20180228_y-koba2_ph08-2_R↑パターンによる違いを氷上で比較。IG60では排水性を高めており、それが好結果を生み出した

 

ちなみに、この屋内試験場は大型車の走行試験も行える。勉強会の後半では大型車による制動テストの様子も公開された。ABSを効かせながら制動していくのは迫力満点だ。ぜひ次の動画をご覧いただきたい。

冬用タイヤ3種比較ではウインタータイヤが健闘するもIG60が圧勝

最後に体験したのが、「冬用タイヤ3種のハンドリング比較」「冬用タイヤ3種の屋内氷盤比較」だ。ここでは、IG60のほか、ウインタータイヤ「BluEarth WINTER V905」、ヨコハマが北米向けに発売するオールシーズンタイヤ「Avid ASCEND S323」を加えた3種類のタイヤで、圧雪路と氷上の2パターンを体験した。ともに日本では未発売のタイヤだ。試乗車はトヨタのミニバン「NOAH」。これを約1kmの圧雪路と屋内氷盤試験路で行った。

20180228_y-koba2_ph09_R↑「冬用タイヤ3種のハンドリング比較」はミニバンのトヨタNOAHで行った

 

20180228_y-koba2_ph10_R↑3種の冬用タイヤ。左からウインタータイヤ「BluEarth WINTER V905」、最新スタッドレスタイヤ「ice GUARD6」、オールシーズンタイヤ「Avid ASCEND S323」

 

結果はIG60の圧勝だった。圧雪路での安定した走り、氷上での制動力の高さ、このいずれもが能力で他を上回ったのだ。ただ、これは当初より予想できたこと。横浜ゴムがわざわざ最新のスタッドレスタイヤを体験走行させて、それが性能的に劣っていたのでは話にならない。そんななか、想像以上に高い走破性を実感させたのがウインタータイヤだった。これは欧州で普及が進んでいるタイヤで、それが雪上でもしっかりとしたグリップ力を示したのだ。

20180228_y-koba2_ph12_R↑最も大きな差となったのが氷上性能。これだけ違うと「ice GUARD6」の安心度が魅力となる

 

もちろんIG60と比較して氷上での性能差は大きかった。しかし、このタイヤは降雪地帯で使うタイヤではなく、むしろ高速走行性能にも気を配った冬用タイヤとして現地では販売されている。東京のように普段は降らない雪が突然襲ったときなどに効果的なタイヤと言っていい。それだけに絶対的なグリップ力ではIG60よりも劣るが、このグリップ力は雨天時などのウェットな路面ではメリットを発揮するだろう。

 

一方のオールシーズンタイヤ。主として北米で普及しているタイヤで、横浜ゴムによれば雪上や氷上性能よりも耐摩耗性を重視して開発されているタイヤなのだという。つまり、除雪が行われている幹線道路までゆっくり走ることさえできれば十分というニーズに応えているのがオールシーズンタイヤなのだ。それだけに3種の中でも最も走破性で見劣りがした。もちろん夏タイヤよりは効果はあるけれど、少しでも雪深い場所を走るとなれば、オールシーズンタイヤでは役不足となることを思い知らされた。

20180228_y-koba2_ph11_R↑冬タイヤとは言え、雪上走行での安心感はタイプによって大きな違いが出た

 

最後にIG60の走行フィーリングだが、圧雪路では路面に対する密着度が高いためにかなり安心して走れる。特にステアリングを切った時の追従性はかなり高く、これが安心感につながっているのは間違いない。しかも圧雪路での突き上げ感もしなやかな印象で、乗り心地はかなり良好な印象だ。スタッドレスタイヤは何かと乗り心地が悪いと言われがちだが、IG60に限ってはそんなことはない。横浜ゴムが自ら“冬の怪物”としてPRしているように、IG60はこれまでと次元の違ったスタッドレスタイヤであることは間違いないようだ。

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自分じゃできないから嬉しい!――面倒な“持ち込み”“取り付け”が一切不要になる「楽天タイヤ取付サービス」に期待の声!!

ネットでもクルマのタイヤは購入できますが、「自分ではホイールにタイヤを取り付けられない」「どこに取り付けを頼んだらいいかわからない」という人も多いはず。しかし、12月4日にグランドオープンした「楽天タイヤ取付サービス」に、ネットからは「楽天で低燃費タイヤ買うどー!」「ホイールからのタイヤの着脱交換は、個人ではできないから嬉しい」と期待の声が上がっています。

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「楽天タイヤ取付サービス」とは!?

楽天タイヤ取付サービス」とは、「楽天市場」でタイヤを購入すると全国約500のサービス加盟店にて、専門スタッフがタイヤを取り付けてくれるサービスのこと。利用者は、「楽天市場」出店店舗で対象のタイヤと「タイヤ取付チケット」を同時に購入し、“取り付け希望日時”を伝えることで店舗にて取り付けサービスを受けることが可能になります。

20171206reese_1↑「楽天タイヤ取付サービス」のトップ画面。12月18日の9:59までグランドオープン記念のポイント5倍キャンペーンを実施中です(画像クリックで楽天タイヤ取付サービスのページに移動できます

 

取り付けの流れは、タイヤと「タイヤ取付チケット」を購入した「楽天市場」出店店舗が、ユーザーの登録住所に近い加盟店を指定。タイヤは購入した店舗から取り付けを行う加盟店へ直送されるため、タイヤを持ち込むことなくサービスを受けられるのが嬉しいところ。

出典画像:「楽天市場」タイヤ取り付けサービスより出典画像:「楽天市場タイヤ取付サービス」より

 

このサービスがネットで拡散されると、「そうきたか! って思った」「これいいね! 通販で激安タイヤ買っても取り付けを自分でやらないといけないのが問題だった」「こういう便利なサービスがもっと増えたらいいなぁ」などの期待の声が。

 

タイヤは13~16インチ、17インチ、18インチのスタッドレスタイヤとサマータイヤから選択が可能です。サービス対象商品は、対象店舗で販売している国内メーカー(ブリヂストン、ダンロップ、ヨコハマ、トーヨー、ファルケン)のタイヤおよびタイヤ・ホイールセット。

出典画像:「楽天市場」タイヤ取り付けサービスより出典画像:「楽天市場タイヤ取付サービス」より

 

「タイヤ取付チケット」の料金プランは“タイヤのみ”購入の場合1本1900円(税抜)~、“タイヤ・ホイールセット”購入の場合は1本1100円(税抜)~。交換するタイヤの大きさや本数によって料金は異なりますが、手軽にサービスを受けることができます。

出典画像:「楽天市場」タイヤ取り付けサービスより出典画像:「楽天市場タイヤ取付サービス」より

 

タイヤの取り換え時期っていつ頃がいいの?

ところで、タイヤはどれくらい使ったら取り換え時期なのか、ご存知ですか? タイヤの溝が1.6mm以下になると“スリップサイン”が現れ、買い替え時を教えてくれます。溝が“1.6mm以下”になって走行を続けていると道路交通違反になるため、スリップサインが出てきたらタイヤを交換しましょう。

 

また、車に乗る機会が少なく「タイヤがすり減ってない」という人も、10年以上経ったタイヤは見た目に問題が無くても交換することが推奨されています。さらに、タイヤの“ヒビ”も要注意。ヒビは空気圧不足、劣化などによって起こります。車種や乗り方によって異なりますが、タイヤを変えておよそ4年ほど経つとゴムの劣化でヒビが生まれ、パンクなどの原因に。ヒビが出てきたら早期の交換が推奨されています。

 

これまで少し面倒だったタイヤ交換がラクになる「楽天タイヤ取付サービス」。まずは愛車のタイヤがどんな状態か確かめてみてはいかがでしょうか?

 

協力:楽天市場