シワ・ニオイだけでなく花粉も低減!ティファールの衣類スチーマー「スチーム ラフレ」

グループセブ ジャパンは、ティファールブランドより衣類スチーマー「スチーム ラフレ」を4月から販売します。日本向けに特別に開発された製品で、大量スチームでシワもニオイもまるごとリフレッシュできるとのこと。

記事のポイント

コンパクトかつ立ち上がりの速さで、時間のない朝などにもすばやく利用しやすいハンディスチーマー。アイロンとしても利用可能なので、これ1台で衣類ケアを完結させるのも良いかも。

 

ティファール史上最小モデルで、本体サイズは約幅170×奥行70×高さ126mm、重量は約680g(水タンクが空のとき)を実現。収納性が高く、立ち上がりは電源オンから19秒と早いため、すばやく利用できるのも特徴です。

 

17g/分のパワフルなスチームにより、衣類のシワ取りはもちろん、ウイルス除去・除菌、アレル物質・花粉低減、殺ダニ効果、脱臭などの効果が得られるとのこと。ボタンを1回押すだけで1分間自動でスチームが出続ける「ワンプッシュおまかせスチーム」機能付きで、指も疲れにくいとしています。

 

また、スチームアイロンとしても利用可能。すべりの良いかけ面と、「ダブル先細りチップ」により、ボタン周りなど細かい部分にもスムーズにアイロンがけができるそう。また、大容量140mlの水タンクは透明仕様なので、水の残量を確認しやすくなっています。

 

カラーは、アイボリーホワイトとチャコールグレーの2色展開。

 

グループセブ ジャパン
スチーム ラフレ
販売価格:1万7800円(税込)

旅行先に「マイ衣類スチーマー」どうですか? 折りたたみできる軽量モデル「アクセススチーム コンパクト」

グループセブ ジャパンは2024年11月、衣類スチーマー「アクセススチーム コンパクト」を発売します。

記事のポイント

パワフル連続スチームで人気の衣類スチーマー「アクセススチーム」シリーズから新たに登場したのが「アクセススチーム コンパクト」。簡単に折りたたむことができ、コンパクトになるので自宅はもちろん、外出先や旅行先でも活躍するはず!

 

アクセススチーム コンパクトは、コンパクトに折りたためる衣類スチーマー。従来品(※1)と比べて約130gも軽くなり、重量わずか670gと軽量で疲れにくいのもうれしいポイント。

※1:アクセススチーム ポケット

↑折りたたんでコンパクトになるので持ち運び、収納に便利

 

↑壁などにフック掛けできるようリングが付いているので、収納場所にも困りません

 

↑平均16g/分(※2)の大量スチームなので一気にシワをのばすことができ、時短にもつながります ※2: 使用条件によっても異なります

 

↑ウールなど毛足の長い素材の毛を起こしながらスチームをあてることで、ふっくらした仕上がりにするアタッチメントブラシ(左上)。収納ポーチ付き(左下)

 

ティファール
「アクセススチーム コンパクト」
参考価格:8100 円(税込)

フッ素コート“じゃない方”のティファールは正直どう? 新作フライパンをモノ好きサロンメンバーが1週間使って感じたこと

フッ素樹脂コーティングのフライパンで知られる「ティファール」から、独自の最新セラミックコーティングを施した新たなフライパンシリーズ「IHセラミックグライド アースグレー」が登場しました。独自のセラミックコーティング「Inoceram(イノセラム)」により、長持ちするこびりつきにくさを実現。洗う時にも、汚れがすべるようにツルっと落ちるのが特徴なのだとか。

↑本体にはリサイクルアルミを採用し、環境にも配慮した設計です

 

ティファール
IHセラミックグライド アースグレー フライパン 20cm

6710円(税込)

 

果たして本当にこびりつかないのか? 「モノ好き」を自認する、GetNaviの有料会員向けサービス「GetNavi Salon」のメンバーが、「IHセラミックグライド アースグレー(20cm)」を実際に使ってみてレポートします。

GetNavi Salonメンバー
おゆきさん

それまで使っていたフライパンについて、こびりつきや、フチ側の焼きムラに悩みアリ。

 

野菜炒め、アヒージョ、炒り卵……こびりつき度はいかに?

今回、このフライパンを使って、野菜炒め・アヒージョ・炒り卵の3メニューを調理してみました。特に炒り卵は、こびりつくことなく作れたことがありませんでした。

(1) 野菜炒め:葉物はフライパンに引っ付きやすいのですが、つるんとしたコーティングのお陰で炒めやすい!

(2) アヒージョ:オリーブオイルの節約で、少量のオリーブオイルでアヒージョ風が作れました。以前から使っているティファールの鍋の蓋(20cmサイズ)がフライパンにピッタリだったので使用しました。

(3) 炒り卵:炒り卵用のフライパンとしてつくられたんじゃないかと思うくらい、出来上がるまでこびりつかなかったです。フライパンのコーティングの良さが一番強く感じられたのが、炒り卵でした!

↑写真提供=おゆきさん

 

試した料理はどれも、こびりつかなかったので、つけ置きいらずで洗う時も楽々ストレスフリーでした。フライパンのコーティングが剥がれないように、研磨剤が入ってないスポンジが良さそうです。

↑おゆきさん作、アヒージョ。写真提供=おゆきさん

 

底面の熱伝導がすごい! 食材に均一に火が通って、おいしく仕上がる

「IHセラミックグライド アースグレー」の熱伝導の良さは、薄焼き卵を作った時によくわかりました。

↑おゆきさん作、薄焼き卵。写真提供=おゆきさん

 

コンパクトな20cmだと副菜を作るのに便利で、大きめの魚・肉料理なら26cmか、28cmのサイズがよいと思います。

 

おしゃれなアースグレーカラーに、ティファールで初めての木目調のハンドルで、滑りにくくなっていて握りやすかったです。満足できるフライパンでした!

↑アースグレーの本体と木目調のハンドルで、ナチュラルなデザイン

 

こびりつきが無いだけで、こんなにストレスなく料理が出来るのだとあらためて感じました。こんな人におすすめです。

・時短で料理したい、楽に洗い物をしたい方
・少量の油で調理できるので、健康的な食事をとりたい方
・キッチン周りをおしゃれにしたい方

 

IHセラミックグライド アースグレー フライパン 20cm/6710円(税込)
IHセラミックグライド アースグレー フライパン 26cm/8250円(税込)
IHセラミックグライド アースグレー フライパン 28cm/9020円(税込)
IHセラミックグライド アースグレー ディープパン 26cm/9680円(税込)

「あっという間にすぐに沸く」ティファールから定番ケトルが新デザインで登場

グループセブ ジャパンは、電気ケトル国内売り上げNo. 1(※1)の「ティファール」から「アプレシア ロック 0.8L」を2024年9月に発売します。

※1ユーロモニターインターナショナル調べ;コンシューマーアプライアンス2023年版;2022年日本国内における小売販売台数

軽くてコンパクトな「アプレシア」シリーズより、デザインとカラーバリエーションを一新したのが「アプレシア ロック 0.8L」。本体重量は約770gと軽量でハンドルが持ちやすく、コンパクトなので置き場所にも困りません。新しいデザインは、マット仕上げになってインテリアに馴染みやすく、カラーバリエーションも一新してホワイト、ブラック、アイボリーの3色。キッチンやダイニングの雰囲気に合わせて選べます。

 

あっという間にすぐに沸く「アプレシア ロック 0.8L」は、カップ1杯分(140mL)なら約1分(※2)で沸騰できるので、忙しい朝や急な来客でも大丈夫。電気代も1カップわずか約0.73円*と家計にも優しい電気ケトルです。

※2 水温・室温23度の条件で、記載量が沸騰するまでの時間。沸騰後、しばらくすると自動電源オフ機能が働きます。
*電気代は1kWh/31円(税込み)で計算。自動電源オフ基準にしています。

 

さらに、スリムな注ぎ口で湯量をコントロールしやすくなり、簡単に美味しいドリップコーヒーを淹れることが可能です。本体の両側にある目盛り付きの窓で、湯量や沸騰状態がひと目で確認できます。

 

また、安心機能も充実しています。うっかり倒れてもお湯がこぼれにくい「お湯漏れロック機能」や、やけどのリスクを抑える省スチーム設計のほか、オートオフ機能、空焚き防止機能も付いているので、安心して使えます。

 

衛生面では、注ぎ口にカバーが付いているのでほこりが入りにくく、水あかが付きにくい「ウルトラポリッシュ底面」を採用しているので、こまめなお手入れなしでも清潔に保ちます。フタは取り外し可能で口が広く、内部に手やスポンジを入れて簡単にお手入れできます。

 

1.軽量&コンパクト

本体重量は約770g(※)なのでどなたでも持ちやすい軽さです。さらにコンパクトなので、置き場所にも困りません。

※本体のみ(電源プレートを含まない)

 

2. 使いやすい機能がいろいろ

スリムな注ぎ口と持ちやすいハンドルで湯量をコントロールしやすく、ドリップコーヒーも淹れやすい。本体の両側にある目盛り付きの窓で、湯量や沸騰状態がひと目で確認できます。

 

3. ハイパワーで約1分のスピード沸騰

カップ1杯分(140mL)なら約1分(※1)で沸騰。忙しい朝や急な来客でも大丈夫。清潔な水を飲みたい分だけすぐに沸かすことができます。電気代はわずか約0.73円(※2)。

※1 水温・室温23度の条件で、記載量が沸騰するまでの時間。沸騰後、しばらくすると自動電源オフ機能が働きます。
※2 電気代は1kWh/31円(税込み)で計算。自動電源オフ基準にしています。
*最低水量300mL以上でのご使用をお勧めしています。

 

4. 安心機能

うっかり倒しても安心!「転倒お湯漏れロック機能」付き。本体のフタ部分についた「給湯ロックボタン」が上がっている時は、「転倒お湯漏れロック機能」が働き、倒れてもお湯がこぼれにくい設計になっているためうっかり倒れてしまっても安心です。

※ボタンを押した状態(給湯)にすると、お湯を注ぐことができます。
※転倒お湯漏れロック機能が働いても、お湯が少量流れでる場合があります。

このほか、注ぎ口から蒸気が出にくい省スチーム設計でやけどのリスクを抑えます。オートオフ/空焚き防止機能で、消し忘れの心配もありません。

 

5. いつでも清潔

注ぎ口は、カバーが付いているのでほこりが入る心配がありません。本体の底面は、ウルトラポリッシュを採用しており、水あかが付きにくい仕様になっています。

 

6. お手入れも簡単

フタは取り外しが可能で、お手入れ時にもフタが邪魔になりません。口が広いので、内部に手やスポンジを入れてお手入れできます。

 

7. スタイリッシュな新デザイン

これまでのツヤのある質感からマットな質感にリニューアル。上品なデザインとおしゃれな形状で、キッチンやダイニングのインテリアに合わせやすくなりました。

 

アプレシア ロック 0.8L

■参考価格(税込み)*:7288円
■製品サイズW×D×H:約220 × 150 × 200mm
■製品重量(電源プレートを含む):約970g
■内容量:800mL

*本記事記載の価格は参考価格であり、再販売価格を拘束するものではありません。

 

「ジャスティン」シリーズもデザインとカラーバリエーションを一新

使いやすい大容量ケトル「ジャスティン」シリーズからも、デザインとカラーバリエーションを一新した「ジャスティン ロック 1.2L」が登場。

 

大容量1.2Lサイズは、3人以上のご家庭にぴったりなサイズで、飲み物のほかにも、パスタなど大量のお湯を必要とする料理シーンでも活躍します。新しいデザインは表面がマットで上品な質感になり、インテリアに馴染みます。

酷暑をしのぐ家電は? 2024年家電業界で話題間違いなしの3つのキーワード

前回は「2024年上半期ベストヒット」として、家電のトレンドや売れた製品を紹介しましたが、今回はその下半期版として、「何がくるのか?」というネクストトレンドを3つのキーワードでまとめました! 家電編は今回も家電ライターの小口 覺さんに解説をしていただいています。

 

キーワード01【酷暑対策家電】

2024年も命の危険を感じるほどの酷暑続き。そうしたなか、注目されているのがソニーのウェアラブルサーモデバイスキット「REON POCKET」です。ネックバンドで首裏に装着し、首周りや背中の体表面を直接冷やしたり温めたりできるアイテムで、4月に発売された5代目「REON POCKET 5」は、新開発のサーモモジュールと放熱機構を搭載しています。

 

「ペルチェ素子で体温を奪って涼しくしてくれるアイテムです。昔よりパワーアップして、電池効率が良くなったうえ、着実に冷やす機能になっています。音も静かになりました」(小口さん)

 

そのほか小口さんが注目しているアイテムが、アイデア家電メーカー・サンコーの「ひんやり蒸れない『リュックスペーサー』」(2024年5月発売)。

 

「リュックを背負うと汗で背中がビショビショになるじゃないですか。そこでリュックと背中の間にかませて、ファンで空気を流して冷却するアイテムです。リュック自体にファンがついているものもありますが、今使っているリュックがそのまま使えるのがメリットです」

 

キーワード02【すっきりキッチン家電】

コンパクトでコードレスなキッチン家電もネクストトレンドになりそう。まずはコードレスミキサー。米家電メーカー・シャークニンジャの「Ninja Blast コードレスミキサー」(2024年2月発売)や、ロングセラーのビタントニオ「コードレスマイボトルブレンダー」などが代表的存在です。

 

「バッテリーに充電できて、使う場所に制限がない。しかもそのまま飲める! 一般的なブレンダーはいざ使う時に、出してコードを差してからスタートじゃないですか。これは最初のハードルが低く、使用頻度も高まります」(小口さん)

 

もうひとつ、小口さんが推すのがコードレスのエスプレッソメーカー。ティファール「クイックレマ」(2024年5月発売)は、B5判よりも小さいコンパクトサイズで約1.4kgと軽量。どこでも気軽に本格的なエスプレッソが楽しめます。

 

「エスプレッソマシンってドカーンとデカいのを想像すると思うんですけど、これは普通の小型のドリップコーヒーマシンくらい。コンセント周りは炊飯器とか、固定の家電が占めるじゃないですか。コードレスなら変な話、寝室に置いても使えるし、ちょいちょい動かしても使える。スマホと共通のUSB Type-Cで充電できるので便利です。アウトドアでも使えますね」(小口さん)

 

家電がコードレスになることで、新しいアクティビティが生まれる予感がします。

 

キーワード03【飛躍するロボット掃除機】

高付加価値競争と価格競争がそろそろ限界に近づいているという見方もあるロボット掃除機。しかし、まだ飛躍の余地はあると小口さんは言います。まずは中国の家電メーカー・スイッチボットの「お掃除ロボットS10」(2024年5月)。吸引と水拭きが同時にできるロボット掃除機で、世界初という小型水交換ステーションを完備し、水道に直接つなげて給排水する仕組みとなっています。

 

「ゴミステーションと水ステーションが別々にあって、水ステーションは洗濯機の給排水管に接続するんです。ゴミを一旦集めてから、水ステーションに行って給水します。また、価格も約12万円で全部入りです」(小口さん)

 

機構を2つに分けたことで複雑になりすぎず、コストも下がっています。

 

中国の家電メーカー・エコバックスの窓拭きロボット掃除機「Winbot W2 OMNI」(2024年3月発売)も画期的。窓拭きロボット本体とステーションがコードでつながり、コンセントいらずの窓拭きを実現しています。

 

「ステーションと掃除機がセットになっていて、コンセントをいちいち差さなくても良いんです。ステーションを窓のところにボンと置いて、掃除機をポンと窓に貼ると、ウィーンと掃除をしてくれます」(小口さん)

 

ロボット掃除機の進化は今後も要チェックです。

 

 

まとめ/柚木安津

「炊飯器の頂点に立つ」ティファール自信作「ザ・ライス」の実力は? 使った印象と意外な注意点をレポート

グループセブジャパンのブランド「ティファール」といえば、取っ手のとれるフライパンなどキッチン用品メーカーとして有名。日本で電気ケトルブームを仕掛けたほか、いま流行りの電気圧力鍋も他社に先駆けて発売するなど、キッチン家電でも国内で数多くの実績を残しています。そのティファールが国内初の炊飯器「ザ・ライス 遠赤外線IH炊飯器5.5合」(実売価格価格4万6310円)を発売しました。

↑「ザ・ライス 遠赤外線IH炊飯器5.5合」。本体サイズは幅312×奥行258×高さ232mm、質量約5.1kg、炊飯容量5.5合、定格消費電力1150W。本体カラーはブラックとメタリックの2種類を用意

 

ティファールが満を持して炊飯器市場に参入!

ティファールがこれまで国内で炊飯器を販売していなかったのは少々意外ですが、グループセブジャパンのアンドリュー・ブバラ社長によると「実はティファールとしては25年の開発の歴史があり、世界でこれまで1億台の販売実績があります」とのこと。「新製品はその技術を活かし、炊飯器の頂点に立ちます。お米の革新と言っても過言ではありません」と、ブバラ社長が自信満々に語る「ザ・ライス」とはどんなものなのか。発表会に参加するとともに、自宅でも使ってみましたので、その内容をレポートします!

↑「ザ・ライスは炊飯器の頂点に立つ」と自信を見せるグループセブジャパンのアンドリュー・ブバラ社長

 

ふたの内側に遠赤外線ユニットを搭載

アジア圏を中心に1億台を売り上げてきたティファールの炊飯器。当然、日本でも発売にしないかという話は本国から何度も来たそうですが、やはりここはお米の国ニッポン、ごはんの味には世界一厳しい市場です。売り場にはたくさんの高級炊飯器が並ぶなか、生半可な製品では戦っていけないと開発を続け、今回、ようやく発売に至ったとのこと。

 

「ごはんの美味しさは国によって定義が異なります。日本では粒立ち、甘み、ふっくらもっちりで香りが高いことが美味しいごはんの基準。ティファールはそこを目指しました」(小型家電製品プロダクトマネジメント部の山田香菜子シニアプロダクトマネージャー)。

↑「遠赤外線が直接お米に熱を与えることで、ハリがあり、甘みを閉じ込めたごはんが炊きあがります」と山田香菜子シニアプロダクトマネージャー

 

他社の炊飯器にはないティファールだけの仕組みとして、ザ・ライスではふたの内側に遠赤外線ユニットを搭載しました。遠赤外線が炊飯中の米に向けて放出されることで、米一粒一粒に直接熱が届き、米の表面にハリを与えるとともに、甘みを閉じ込めます。

↑ふた裏の遠赤外線ユニットと高火力IHが美味しさの秘密

 

↑炊飯中はふたの裏から遠赤外線が放出される(写真はイメージ)。遠赤外線自体が熱を持っているわけではなく、米の表面に到達して吸収された瞬間に熱に変化し、米の芯まで熱を伝える

 

↑炊飯中はふた表面の赤いインジケーター(「ふつう」表示の上)が動き、遠赤外線が放出されているイメージを視覚的に伝える

 

内釜は発熱効率の高い鉄と熱伝導性に優れたアルミの組み合わせで素早く全体的に熱を伝え、約3mmの厚釜が熱を蓄えて高火力を維持します。加えて、釜底と釜上部に55度の角度を施すことで釜内部に大きな対流を生み出し、加熱ムラを防ぎます。

↑内釜は上下に55度の角度をつけることで内部に大きな対流を起こす

 

↑内釜は底浅で広めの土鍋のような形状。遠赤外線を受ける面積を大きくするため、このような形状になった

 

これらにより、粒立ちの良い、食べごたえのあるごはんが炊き上がるとのこと。グループセブによると、一般的なIH炊飯器に比べて粒立ち感は約8%アップ、甘みは約31%アップしているとのことです。

↑ザ・ライスで炊いたごはんは粒立ち、甘みともにアップ。形崩れせず、ふっくらハリのあるごはんに炊き上がる

 

この遠赤外線は保温時にも活用されています。断続的に遠赤外線を放出するとともに、側面の加熱ベルトと底面IHの組み合わせで釜内の温度を均一に保ち、長時間の保温でも美味しさを維持できるとしています。

↑保温中も断続的に遠赤外線が放出される

 

珍しい「長粒米」を含む10種類の炊飯メニューを用意

炊飯メニューは、白米/無洗米/玄米/雑穀米/長粒米/すしめし/炊き込み/冷凍ごはん/お粥/玄米・雑穀粥の10種類。日本向け炊飯器で長粒米、いわゆるインディカ米の専用モードがあるのは珍しいです。長粒米は主にインドや東南アジアで生産されており、アジアで炊飯器を売り上げてきたノウハウが詰まっているといえるでしょう。

 

また、冷凍ごはんメニューでは弾力が約4%アップ、粒立ち感は約6%アップするとのこと。白米と無洗米モードでは、やわらか/ふつう/かための3種類の炊きあがりが選べます。早炊き、エコ炊飯のコースも用意しており、2つの時間をセットできる予約タイマーも搭載。

↑通常炊飯5種類、メニュー5種類の計10種類の炊き方が選べる。通常炊飯とメニューの掛け合わせはできない。白米と無洗米のみ、やらか/ふつう/かための3種類の食感を選べる

 

↑内釜には長粒米専用の目盛りがある。無洗米の目盛りは白米とは独立しており、白米に比べて若干水量が上がっている

 

なお、製品発表会にはタレントの優香さんとお笑いコンビのスピードワゴンが登場、事前にザ・ライスを自宅で使用した感想を披露しました。

↑優香さんは「毎日食べても飽きない美味しさ。ハリがあって食べごたえあり、食べていくとどんどん甘くなって本当に美味しい」とのこと

 

↑「どんな料理とも合うごはん。お米の持っているポテンシャルを最大限に引き出す炊飯器。お米ってこんなに美味しいんだと思わせてくれる」と語るスピードワゴンの小沢さん

 

↑ティファール公認の「ザ・ライス師匠」を襲名した井戸田さんは、「炊き上げた時に、一粒一粒がしっかり感じられる。お米の食感が残りながら、柔らかさも感じて、旨味と甘みも感じられる」とコメント

 

こりゃウマい! 粒立ちがはっきりと感じられる炊き上がり

続いて、発表会後に手配してもらった実機を使って実際に炊いてみました。「無洗米」モード、「ふつう」で2合を炊いてみたところ、ティファールが言う通り、粒が立っています。表面はツヤツヤしており、粒が大きめ。口に含んでみると、粒立ちがはっきりと感じられます。さらさらして粘りがないため、口の中ですぐにぱらりと解けます。まるでパラパラチャーハンのよう。

 

食感はちょっと硬めでお米の粒が感じられる噛みごたえとなっていて、もちもちしておらずさっぱり。それでいてふっくら、潤いもあります。最初は甘み控えめかな? と思ったのですが、噛んでいるうちにじわじわと甘みが感じられます。“あ、わたし今、米を食べてる”と、はっきり実感できる炊き上がりでした。こりゃウマい!

↑発表会の後にデモ機を借りて試食してみた。粒が大きくふっくらしているけど、米の表面がしっかりと形を保っており、噛みごたえのあるごはんに炊き上がった。さっぱり、それでいて甘みがあるので、どんな料理にも合う

 

ごはん単独だけでも美味しいのですが、粘りがなくさっぱりした食感は、海苔や梅干し、納豆などのごはんのお供によく合います。卵かけご飯にしても水っぽくならず、お米の形を感じながら食べられるのもいい。カレーや丼もの、チャーハン、おにぎりにも合いそう。

 

長時間の保温より冷凍モードがおすすめ

ただ、保温ごはんには注意が必要です。10時間程度の保温ならば、ごはんの表面に乾きが見られ、「ちょっと硬くなったかな」といった程度でしたが、20時間にもなるとごはんが乾いて硬くなりました。保温時の電気代も考えると、炊き上がりから半日以上を放おっておくなら、冷凍したほうが良いでしょう。なお、冷凍モードで炊いて粗熱を取ってから冷凍したごはんは、解凍後もみずみずしくて美味しかったです。

↑若干黄色みがかり、表面は乾いて硬くなっている

 

↑冷凍モードで炊き上げた後に冷凍し、レンジで解凍したごはんはみずみずしさを保ち、ハリ・ツヤがあって美味しかった

 

なお、お手入れは内釜、内ふたに加えて、蒸気口の水洗いが必要で、蒸気口が3分割となるため、若干の手間がかかります。また、内釜の底に角度ついており、接地面積が小さいので米を研ぐ時にグラグラするため、片手でしっかりとホールドする必要がありますが、底が浅いことで米が研ぎやすく、洗いやすいというメリットがありました。

↑内釜に加え、内ふたと外ふたについている蒸気口を水洗いする必要がある

 

↑蒸気口は5つのパーツに分解する必要があり、ちょっと手間がかかる

 

価格はミドルクラスに位置する「ザ・ライス」ですが、炊いたお米の食感・食味はハイエンドにも引けをとらない仕上がりになっていました。グループセブでは今後、ティファールブランドで炊飯器を毎年発売していき、エントリーモデルやハイエンドモデルといったラインアップも揃えていく考えです。これまで、炊飯器は国内ブランドが圧倒的な強さを見せてきましたが、ティファールの参入で、その勢力図が変わる可能性も。今後、フランスのブランドがどこまで日本人の舌を満足させてくれるのか、とても楽しみです。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

自動調理鍋・電気圧力鍋はどれがいい? 人気5モデル徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。 そこで、編集部では自動調理鍋の人気モデルを集め、その個性と実力を徹底的にチェック。どのモデルがどんなユーザーにおすすめなのか、実際に使って結論を出してみました!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、家電担当の松永舞香

 

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

アイリスオーヤマ

「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、カロリー別にレシピを逆検索できるのが特徴。

 

エントリーその2

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。

 

エントリーその3

 

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用しています。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も特徴的です。

 

エントリーその4

ティファール

クックフォーミーホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理後は自動で排気してくれるので、減圧時間を短縮できサクッと次の調理に移れます。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。

 

エントリーその5

パナソニック

IHジャー炊飯器 「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。「キッチンポケット」アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。
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【調査その1 味と食感】

ここでは「味・食感」を調査。①カレーと②豚の角煮、③ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします。

①カレーの味と食感の傾向は?

同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

野菜が柔らかく、甘み豊かでサラッとした味

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

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②豚の角煮の味と食感の傾向は?

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

脂のコクが強く、適度にジューシー

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

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③ごはんの味と食感の傾向は?

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェックしました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

もっちりして粘りが強い仕上がり

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

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【調査その2 操作性】

ここでは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ

豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメ。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

検索手段が豊富で拡張性も優秀

大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューはないが、シンプルな操作でわかりやすい

ワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

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【調査その3 独自機能】

ここではそれぞれのモデルが持つ独自機能について検証。各モデルで注目の独自機能をピックアップし、その使い勝手と料理の出来ばえを調査します。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

「カロリー選択機能」でレシピをカロリーから選べる

レシピをカロリーで選べる「カロリー選択機能」を搭載。自動調理の中に「カロリーで選ぶ」という項目があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めることが可能です。

↑自動調理の中に「カロリーで選ぶ」があり、さらに100kcalごとに分類。その中のリストからメニューを決めていきます

「レシピの出合い方としては新しくて着眼点がナイスですね。ただ、ダイエットとなるとカロリーだけじゃなく糖質も気になるご時世なので、糖質で検索できるともっとうれしいと思います」(山田)

「『野菜シュウマイ』は1個39kcalで100kcal以下のメニューなんですけど、1人で4個食べたら116kcalですよね。食べる量でも変わってくるので、そのあたりもカバーできたらいいなと思いました」(小山)

このほか、グリル鍋として活用できる「2WAY仕様」も特徴で、「一石二鳥なのがいい。グリル鍋を持っているけどあまり使わない家庭であれば、これに買い替えて旧モデルは処分するというのもアリ」と、高評価の声が上がりました。

↑フタを外せばグリル鍋に。卓上で取り分けしやすい高さ設計になっているのもポイントです

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

下準備にも活躍する「まぜ技ユニット」を装備

最大の独自機能は、メニューに合わせて最適なタイミングで具材をかきまぜる「まぜ技ユニット」。ポテトのつぶしやアイスやホイップクリームの泡立てなど、調理の下準備の段階から活躍します。

↑「まぜ技ユニット」を本体にセットし、開いた状態  ※撮影のため「まぜ技ユニット」を伸ばした状態にしています。使用時には折り畳んだ状態でセットしてください

「お菓子作りで手間がかかる生クリームの泡立てを代行してくれるのはうれしいですね。コロッケの具も作れるので、自家製というハードルが高い料理にも挑戦するモチベーションになりそう。料理好きな人が時短の手助けのために活用するという点でも便利な一台だと思います」(松永)

このほか、ふたつの料理を同時に作れる「上下2段同時調理」という機能もあり、「料理好きな人や家事をこなす時間がない忙しい人目線でのメリット」との声が上がりました。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載

市販のジッパー付き食料保存袋に食材や調味料を入れ、2品まで同時に作れる「パック調理」を搭載。休日などにまとめて冷凍常備菜を作ることが多い人にぴったりです。

↑「パック調理」では、ジッパー付き食料保存袋をセットしたら、指定の位置まで水を注いで加熱していきます

「惜しいのは、あまり大量に作れないところ。市販のジッパー袋っていくつかサイズがありますが、Lには対応してないんですよね。用途としては、作り置きして冷凍ストックを頻繁にするような人にはありがたいはず」(小山)

このほか、内鍋がホーロー製という点も大きな魅力。「コンロで直火調理できるのはうれしい」「ホーロー鍋は1万円ぐらいするものもあるから、それを考えるとお得」など、高評価の声がいくつも上がりました。

↑ホーロー鍋を採用した内鍋。重量はありますが、メリットが多く調理の幅が広がります。専用の鍋ブタ付き

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短を叶えるハイパワーの「圧力調理」は大きなメリット

時短に貢献する「圧力調理」に注目。消費電力が900Wでパワーが強いので、より時間が短縮できます。料理が好きで手作りしたいけどあまり時間がかけられない多忙な人にイチオシ。

↑「クックフォーミー」は圧力をかけるための密封構造となっており、フタを閉める際はガシャッとロックします

「ティファールはコンロ用の圧力鍋でも有名で、フライパンもトップブランドですよね。内鍋の熱効率にも、これまで培ってきた様々なノウハウが注ぎ込まれている気がします」(小山)

「時短が求められる世の中において、やっぱり速く調理できるのは大きなメリット。起きてすぐ朝食や弁当の準備、帰宅してすぐに夕食といった、家事で大忙しなパパやママの味方になってくれるでしょう」(山田)

このほか、210種と大量の自動メニューが内蔵されている点にも注目。本機のディスプレイで材料やその分量まで教えてくれる「ナビするレシピ」があるのも便利です。

↑カラーのレシピブックも付属し、バラエティに富んだ料理を作れます

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

随時アップデートされるレシピをダウンロードできる!

本機の独自機能は、随時アップデートされるレシピを独自の「キッチンポケット」アプリを通じて本機にダウンロードできること。なかでも、米国発のフードセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修のレシピが楽しめるのは大きな魅力です。

↑「アボカドのライムスープ」はカットした玉ねぎ、ズッキーニ、トマト、ひよこ豆などを入れ、アプリからメニューを選んで送信。本機の炊飯ボタンを押せば調理スタートです

「『ライス&クッカー』のユニークなレシピは新体験を提案するという価値もありますよね。レシピが随時追加されていくワクワク感も、本機の醍醐味だと思います」(山田)

「ここ数年でおうち時間が増えたなか、外食でトレンドメニューに触れる機会が減った人は多い。そういった層にもアプローチできるし、おしゃれな料理はホームパーティのメニューとしても活躍するはず」(小林)

このほか、製品名が「ライス&クッカー」なだけに、炊飯機能も充実。コースは多岐にわたり、お米は玄米や雑穀米などにも対応。エコ炊飯、早炊き、すし・カレー用、冷凍用、おかゆなど細かく炊き分けができます。

↑一般的な「銀シャリ」モードで炊き上げたごはんは、専門性を生かしたワンランク上のおいしさでした

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【調査その4 設置性・お手入れ】

ここでは、本体の大きさ、重さ、デザインを加味して設置性をチェック。使用後のお手入れのしやすさも踏査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

コンパクトで軽く、カジュアルなデザインが◎

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

サイズは大きめだが、デザインには高級感あり

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がない場合もあります」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

洗練されたデザインで圧迫感がない

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

コンパクトで、丸みのあるかわいらしいデザイン

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメ」(松永)

洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、そのぶんスピーディに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

コンパクトかつインテリアになじむすっきりしたデザイン

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

「IoT対応で高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【調査のまとめ】各モデルはどんなユーザーにオススメか?

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

初心者や少人数世帯にオススメしたいオールマイティなモデル

専用アプリはありませんが、豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。内蔵メニューは十分な数を網羅しており、料理はどれもクセのない味わいに仕上がる印象です。

 

ただし、圧力鍋なので洗うパーツが多く、お手入れの際は少々手間がかかります。ボディはコンパクトで設置性は上々。炊飯器やグリル鍋としても使えるため、家電を置くスペースが限られた世帯にはうれしいところ。約2万円とリーズナブルな点も含め、新生活を始める一人暮らしや少人数世帯、電気圧力鍋を初めて使う人にオススメできるモデルです。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

全ての面で完成度の高い王道タイプ

価格が7万円を超え、設置にややスペースを取りますが、「ホットクック」は総じて完成度の高いモデル。女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい、素材の味を生かした料理の味に好感が持てるほか、メニューの検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。

 

お手入れの面では、「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの分解する必要はなく、洗う点数は少ないため、負担に感じることは少ないでしょう。全ての面でレベルが高い王道タイプといえます。多少高くても安心できるモノがほしい、専用レシピサイトを活用して定期的に追加される新しいメニューに挑戦したい、という方にオススメのモデルです。

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ホーロー鍋でシンプルに調理したい方にぴったり

ホーロー鍋の優れた蓄熱性が活かされているためか、クオリティの高い料理が仕上がるイメージ。カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力です。操作性の面では、専用アプリやワンタッチの自動メニューがなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要ですが、そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメです。直火調理できるホーロー鍋が付属しているのも大きなメリット。炊飯時に米がホーロー鍋にくっつくのは難点ですが、洗うパーツは3点でOKとお手入れはカンタンです。

 

IoT機能や自動調理機能を使うより、手動メインでシンプルに使いたい方、ホーロー鍋がもたらす価値に魅力を感じる方、デザインの良い調理鍋を求めている方にはぴったりのモデルです。

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

時短効果が高く、忙しいご家庭にオススメ

内蔵メニューは210種と多彩なのが大きな特徴。カレーは具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味に仕上がりました。豚の角煮はシンプルな味わいながら、圧力調理でわずか30分で完成するのが大きな魅力。ごはんはパラッと硬めで、噛み応えもある炊き上がりで、カレーライスやチャーハンに使うとよく合いそうです。

 

操作面では、本体で自動メニューを探す方法がやや限られますが、アプリでのメニュー検索は快適(アプリと本体の連携はナシ)。ディスプレイに調理手順を表示する「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にはぴったりです。ただし、圧力調理を行うため、お手入れのパーツがやや多い点に注意。

 

総じて、ハイパワーな圧力調理による時短効果に魅力を感じる忙しいご家庭や、210種もある多様な内蔵メニューを活用してレパートリーを増やしたい方、「ナビするレシピ」を使って本体のみで調理を完結させたい方にはぴったりの一台です。

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

炊飯重視の少人数世帯・アプリ操作に抵抗がない世代に親和性が高い

カレーや豚の角煮は濃厚な味わいに仕上がる傾向。「炊飯器」と冠するだけあって、ごはんは上品な甘さと粒立ちが際立つワンランク上の炊きあがりになりました。操作性はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向けと言えるでしょう。コンパクトなボディと洗練されたデザインにより、設置性は良好。洗うパーツは2点のみでお手入れはカンタンでした。

 

総じて、料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、手ごろな価格やスマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高いモデル。また、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭に向いています。コンパクトかつ炊飯器/調理鍋の1台2役なので、家電の設置スペースを節約したい住宅事情の方にもオススメのモデルです。

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「角煮30分」の時短がたまらん! ティファール電気圧力鍋「クックフォーミー」7項目チェックで魅力を探る

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。編集部ではそんな自動調理鍋の人気モデルを集め、その実力を徹底的に調査。今回は、圧倒的な時短調理を可能とするティファールの「クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP」を徹底的にチェックします!

※本稿は5~6月に掲載した自動調理鍋を検証する連載企画を再編集したものです

 

【今回テストした機種はコチラ】

ティファール

クックフォーミーホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理後は自動で排気してくれるので、減圧時間を短縮できサクッと次の調理に移れます。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑食材が準備できたらダイヤル中央のOKボタンを押します

 

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【調査その4】操作性をチェック!

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

「クックフォーミー」は前面のカラー液晶と、OKボタン付きのダイヤルで操作します。検索カテゴリーは「材料」「レシピ」「マニュアル調理」「お気に入り」があり、メインとして使うのは「レシピ」になります。というのも、「材料」は「芋類」か「炊飯」しかないからです。

 

また、内蔵レシピ数が210と豊富な一方で「メニュー番号で探す」のような機能はなく、レシピ検索時は「メインディッシュ」→「豚の角煮」といった流れでカテゴリーから検索する必要があります。頻繁に作る料理は「お気に入り」に登録するといいでしょう。

 

本機には液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」という機能があり、付属のレシピブックがなくても下準備から調理までを行うことが可能。これにより、レシピブックを見なくても調理できるため、迷うことはありません。一方で、下準備はできたか、フタは閉めたか、など確認のフローが多く、都度OKボタンを押して進めていくので、煩わしいと感じる人がいるかも。

↑パネルはカラー液晶。イラスト付きの「ナビするレシピ」で調理工程を表示する点もユニークです

 

なお、本体とリンクすることはありませんが、専用アプリ「クックフォーミー」が用意されているのもポイント。食材やレシピ名からの検索が可能で、季節やイベント系レシピを掲載するなど、献立選びやメニュー作りをサポートしてくれます。

↑アプリのレシピ検索画面。冷蔵庫にある食材からレシピ検索することもできます

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【調査その5】独自機能をチェック!

時短を叶える高性能な「圧力調理」は大きなメリット

「クックフォーミー」の独自機能は「圧力調理」。前述のアイリスオーヤマ「ヘルシープラス KPC-MA3」も電気圧力鍋ですが、「クックフォーミー」は消費電力が900Wでパワーが強く(「ヘルシープラス」は800W)、消費電力が高いほうが予熱時間も短くなるので、より時間短縮できるといえるでしょう。

↑「クックフォーミー」は圧力をかけるための密封構造となっており、フタを閉める際はガシャッとロックします

 

前回の検証記事で調理したカレーと豚の角煮の調理時間は、どちらも約30分で完成。「ヘルシープラス」ではともに60~65分かかりました。前者のほうが高価なぶんハイパワーということかもしれませんが、いずれにせよ「クックフォーミー」は本機ならではの「圧力調理」に着目して検証していきます。

↑今回、断トツのスピードで調理できた「クックフォーミー」製の豚角煮

 

圧力調理がなぜ時短につながるのか。それは、密閉して圧力を上げることで水の沸点温度が高くなり、具材への火の通りが早くなるためです。「クックフォーミー」は114℃の高温調理が可能に(普通の鍋は最高100℃)。編集部では販売元であるティファールの知見にも関係しているのでは?という意見も出ました。

「ティファールはコンロ用の圧力鍋でも有名で、フライパンもトップブランドですよね。内鍋の熱効率にも、これまで培ってきた様々なノウハウが注ぎ込まれている気がします」(小山)

「時短が求められる世の中において、やっぱり速く調理できるのは大きなメリット。起きてすぐ朝食や弁当の準備、帰宅してすぐに夕食といった、家事で大忙しなパパママの味方になってくれる一台って気がします」(山田)

 

搭載レシピの見せ方にひと工夫、ふた工夫アリ

「クックフォーミー」の独自性としてもうひとつ挙げたいのが「搭載レシピの多さ」です。和洋中210種のメニューが内蔵され、専用アプリを使えばどこでも簡単にレシピ検索が可能。献立も悩むことなく決められ、レシピのマンネリ解消にもなる本機能についても検証しました。

↑カラーのレシピブックも付属し、バラエティに富んだ料理を作れます

 

ここでは「レシピ数が多いのはいいこと」という声がありつつも、「多いのであれば、もっと検索しやすいとうれしい」という意見も。例えばレシピブックの各料理に番号をふり、それを本機で番号呼び出しできるような機能があればすぐに検索できる、というものです。

 

ただ、「クックフォーミー」はレシピブックがなくても本機のみで材料やその分量まで教えてくれる「ナビするレシピ」があるのも特徴のひとつ。こちらはユーザーの好みがわかれる部分ですが、「番号でも呼び出せるともっといい」という声が編集部の総評でした。

 

【調査その6】設置性をチェック!

コンパクトでデザインは丸くなめらかな印象

「クックフォーミー」は2.0Lの調理容量に対して、サイズが幅324×高さ268×奥行き314mmで重さが約4.798kg。同じ容量で圧力鍋の「電気圧力鍋ヘルシープラス」よりやや大きく、重さがあるのはハイパワーであること(消費電力900Wで100Vぶん高出力)、レシピ数など機能のバリエーションが多いからかもしれません。

↑「クックフォーミー」の3Lタイプで、調理容量は2L。レシピ数は210種、専用レシピ本要らずの「ナビするレシピ」など多機能

 

約1.5mの電源コードが付きますが、マグネット式ではありません。プラグが台形の形をしているので上下構わず差せるわけではなく、「地味な部分だけど意外に面倒かも」という声が上がりました。

↑カラーは、今回使用したホワイトのほかにブラックがラインナップしています

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメです」(松永)

 

【調査その7】お手入れをチェック!

大小様々なパーツがあるため要注意

今回比較したモデルで、最もお手入れパーツが多かったのが「クックフォーミー」。「電気圧力鍋ヘルシープラス」同様に圧力鍋の宿命を背負っているのですが、こちらはさらに注意が必要でした。

↑大小様々なパーツが取り外せます。画像中央の受け皿のような部品が内ブタから取り外しにくく、球状の部品が転がるので要注意

 

内鍋はしっかりしたコーティングで洗いやすいものの、両サイドの取っ手が大きめなのがやや難点という声も。また、細かいパーツが多く紛失のリスクも背負っているので手洗いを推奨。シンクの排水溝にも落ちないよう、注意が必要です。

↑セラミックコーティング加工された内鍋。底には凹凸があり、食材がこびりつきにくく洗いやすい

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、スピーディーに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

 

【調査のまとめ】

時短効果が高く、忙しいご家庭にオススメ

内蔵メニューは210種と多彩なのが大きな特徴。カレーは具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味に仕上がりました。豚の角煮はシンプルな味わいながら、圧力調理でわずか30分で完成するのが大きな魅力。ごはんはパラッと硬めで、噛み応えもある炊き上がりで、カレーライスやチャーハンに使うとよく合いそうです。

 

操作面では、本体で自動メニューを探す方法がやや限られますが、アプリでのメニュー検索は快適(アプリと本体の連携はナシ)。ディスプレイに調理手順を表示する「ナビするレシピ」があるので、レシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にはぴったりです。ただし、圧力調理を行うため、お手入れのパーツがやや多い点に注意。

 

総じて、ハイパワーな圧力調理による時短効果に魅力を感じる忙しいご家庭や、210種もある多様な内蔵メニューを活用してレパートリーを増やしたい方、「ナビするレシピ」を使って本体のみで調理を完結させたい方にはぴったりの一台です。

アナタは全部ご存知ですか!? 2022年上半期売れたモノSELECTION「家電・デジタル」18選

早いもので、2022年ももう下半期!! ここでは、上半期に売れたモノ・話題になったコトを「家電・デジタル」カテゴリから総ざらいしていく。……さて、アナタは全部ご存知ですか!?

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【その1】レトルト亭

レトルト食品を湯沸かし不要でパウチごと温める斬新家電

【レトルト専用調理器】

2022年1月発売

アピックスインターナショナル

レトルト亭 ARM-110

実売価格7680円

お湯を使わずにレトルト食品を温められる調理器。レトルト食品を袋のまま投入し、本体に内蔵された低温ヒーターでパウチを挟み込んで温める。本体サイズは約W255×H200×D80mmとスリムなので、限られたスペースにも設置しやすい。

 

↑定格消費電力200Wと省電力なので電子レンジとの同時使用も安心。レンジでご飯を温めるなど並行して調理すれば時短になり、アツアツをいただける

 

↑ダイヤルを回すだけの簡単操作。目盛りの「小盛」は180g、「普通」は260g、「大盛」は300gまでがそれぞれで調理できる容量の目安だ

 

レトルト食品生産数量の推移(※1)によると、レトルト食品市場は10年間で概ね伸長傾向にある。例えばカレーは約1.1倍、シチューは約1.4倍、スープ類は約1.5倍の増加(※2)を記録しており、コロナ禍で引き続き市場の成長が見込まれる。

※1:公益社団法人日本缶詰ビン詰レトルト食品協会、2020年最新データおよび2011年以降推移データ
※2:それぞれ2020年と2011年の生産箱数に基づく

 

最近では丼ものや惣菜も登場しており重宝されているが、一方でお湯を沸かすのを手間に感じる人は多い。また、パックごはんやパスタもレンジで準備しようとすると時間がかかることも。そこで活躍するのが、レンジも湯沸かしも不要なレトルト亭だ。レンジでごはんを温めながら、パスタを茹でながら、カレーやパスタソースは本機にセットすれば、実に効率的。時短だし、先に温めていたごはんが冷めてしまうこともなく、アツアツを楽しめる。パウチごと温められるのでラップも要らず、洗い物とゴミを最小限に抑えられるのもうれしい。

 

商品化に際しては同社内でも、「レトルト食品の利便性を考えればレンジ1台で十分なのでは」といった、懐疑的な意見があったという。そこで生活者にダイレクトに訴求できるプラットフォームを試金石とするべく、クラウドファンディングを実施。結果として応援購入総額2200万円超、サポーター数3100人という実績を残し、その有用性を証明した。

 

各種メディアでの紹介やSNSでの反響も追い風となり、1月末の一般発売から4月末までの3か月間で約4万7000台を売り上げている。ライフスタイルの多様化に合わせて、さらなる利便性、安全性、省エネ性を追求する同社のプロダクトに今後も注目だ。

 

【ヒットの裏付け】クラファンで注目を集め一般販売も想定以上の好発進

試験的に行ったクラファンで購入総額2200万円以上を達成。バラエティ番組「家事ヤロウ!!!」の2022年ヒット予測で本誌編集長・川内が推薦して第1位に輝き、業界で話題を呼んだ。一般販売も好調。

 

コレも話題に!

ボタンひとつで温玉も作れる失敗知らずのゆで卵調理器

アピックスインターナショナル

ゆで卵調理器 エッグマイスター AEM-420

実売価格4490円

生卵をセットして注水、スイッチを押せば一度に4個のゆで卵が完成。固ゆでや半熟、コンロでは温度調節が難しい温泉卵も簡単に作れる。昨年4月の発売から1か月間で年間目標の3倍にあたる3万台、1年間で6万5000台を売り上げた。

 

ネクストヒット!? 同社の注目家電

ソーラー充電でき多彩なシーンで活躍!

アピックスインターナショナル

SOTOMO ソーラーパワーファン APF-560

実売価格1万1880円

背面にソーラーパネルを備え、屋内外問わず使える折りたたみ式の扇風機。太陽光発電した電気は内蔵バッテリーに蓄電されるので、アウトドアでの使用や停電時にも重宝する。USB接続で外部デバイスへの給電も可能。

 

【その2】バルミューダ×スタバ

独自のチューニングを施し店舗のおいしさを自宅で再現

【コーヒーメーカー】

2021年11月発売

バルミューダ

BALMUDA The Brew STARBUCKS RESERVE LIMITED EDITION

6万4900円

「スターバックス リザーブ」ブランドとコラボした限定モデル。カッパーとダーククロームが目を引く、洗練されたデザインが特徴だ。精緻な温度制御などの技術は踏襲しつつ、スターバックスの豆に合わせた専用の抽出モードを搭載。

 

↑モードはHot/Iced、サイズは店舗と同様にShort/Tallから選択可能。ドリッパーにはブランドロゴがあしらわれ、細部まで世界観にこだわった

 

【ヒットの裏付け】予約開始時は即完売で現在は販売店舗拡大中

店頭では予約開始から半日で、販売サイトでは2日間で完売。“おうちカフェ”需要が高まるなか、自宅でスタバ体験ができる唯一のコーヒーメーカーとしてファンの熱視線を集めた。

 

【その3】セカンド冷凍庫

省スペースで設置しやすく冷蔵庫の冷凍室の容量不足を解消

【冷凍庫】

2021年7月発売

AQUA

スリムフリーザー AQF-SF10K

販売終了

横幅36cm、高さ145cmのスリムボディながら容量102Lを実現。家具の間などデッドスペースに設置できると評判に。食材の大きさや形状に合わせてバスケットと棚を使い分けられるのも魅力。シンプルなデザインがインテリアに調和する。

 

↑現在は後継機種AQF-SF11M(実売価格5万1700円)が発売中。新色シャインブラックが加わり、サイズは変えずに容量が105Lに増加した

 

↑4段の引き出し式バスケットとガラス棚は取り外し可能。ガラス棚はフラットなので、型崩れが心配な食品も傾けることなく出し入れできる

 

【ヒットの裏付け】冷凍食品の消費が増えて冷凍庫も需要増

共働き世帯の増加やコロナ禍により冷凍食品や食材のまとめ買いをする人が増えたことで、ホームフリージングの需要が急増。当初想定した2倍以上の売れ行きで生産が追い付かず、数か月に渡って品薄状態が続いた。

 

【その4】Chiiil(チール)

リビングや寝室にも馴染む重ねて使えるデザインが斬新

【冷凍庫】

2022年4月発売

日立

Chiiil R-MR7S

実売価格8万5310円

キッチン以外のスペースにも置きやすい新コンセプトの冷蔵庫。グレー系を中心に10色のバリエーションを揃え、室内のレイアウトに合わせて選びやすい。最低約2℃から最高約16℃まで2℃刻みの温度調節と、庫内の棚の位置調整が可能。

 

↑本体サイズはW559×H750×D420mm。リビングや寝室など様々な部屋に設置しやすく、2台を組み合わせて縦置き・横置きもできる

 

【ヒットの裏付け】GREEN FUNDINGで目標の7倍を達成

昨年12月から3か月間クラファンサイトで先行予約を行い、目標の7倍以上にあたる720万円超を達成。ショールーム「蔦屋家電+」の展示でも冷蔵庫に見えないデザイン性を評価する声が多く寄せられた。

 

【その5】水硬度炊き分け炊飯器

硬度が高い水道水でもふっくらおいしく炊き上げる

【炊飯器】

2022年4月発売

東芝ライフスタイル

真空圧力IHジャー炊飯器 炎匠炊き RC-10ZWT

実売価格11万5080円

真空圧力IHジャー炊飯器のフラッグシップモデル。地域で異なる水硬度に合わせて炊き方を調節する新機能「水硬度炊き分け」を搭載する。熱対流の回転方向を切り替える加熱方式を採用し、米本来の甘みを引き出す。

 

↑内釜は大きな熱対流を起こす丸底形状を採用。加えて、より効率的に対流させるために中央部分に膨らみを設けた

 

↑業界初(※)のカラータッチ液晶を採用。ベースカラーはブラック/ホワイトに切り替えられ、非使用時は表示が消えるノイズレス仕様だ
※:国内家庭用100Vジャー炊飯器において(2022年4月20日発売)

 

【ヒットの裏付け】水硬度炊き分けが好評で出荷台数は従来機の4倍以上

従来の炊飯器にはなかった、水の硬度に合わせて炊き分ける新機能に惹かれるユーザーが多数。生産・出荷台数は、従来機種(RC-10ZWP)と比べ昨対4倍以上、シェアも昨対2〜3倍以上で推移している。

 

【その6】LOCABO

炊くだけで糖質をカット! 2台目炊飯器としての需要増

【炊飯器】

2021年7月発売

forty-four

糖質カット炊飯器 LOCABO

実売価格1万4800円

糖質が米に付着しないよう炊飯する機能を搭載。炊き上がりのおいしさにもこだわり、水分量・火力・蒸気量の調整を重ねた独自製法「LOCABO炊き」を採用する。サイズはW255×H220×D220mmで、省スペースで収納できるのも魅力。

 

↑炊飯時に水に溶け出した糖質(でんぷん)が外釜に溜まる二重構造。糖質最大45%、カロリー最大44%カットを叶える

 

↑炊き込みごはんもできる玄米炊飯機能や、炊き加減調整機能を搭載。スチームモードでは内釜を使って蒸し野菜も作れる

 

【ヒットの裏付け】クラファンで大注目!家電量販店でも上位に

昨年実施されたクラファンでは、開始から2週間ほどで応援購入総額7800万円以上を達成。手軽に糖質をカットでき、置き場所もとらないので2台目の炊飯器として購入者に喜ばれている。

 

【その7】テイエール

茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略

【電気ケトル】

2021年10月発売

ティファール

テイエール 1.5L

実売価格1万4000円

7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。

 

↑タッチパネル式電源プレートを採用。飲み物に合わせて7段階(60/70/80/85/90/95/100℃)の温度設定が可能だ

 

↑茶こしの底を取り外せるので、残った茶殻も取り除きやすい。日々使うモノなので、手入れのラクさも購入の決め手に

 

【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成

1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。

 

【その8】BONECO

空気の質を追求するブランドのスタイリッシュな空気清浄機

【サーキュレーター兼空気清浄機】

2022年4月発売

BONECO

BONECO F220CC Clean & Cool Fan

3万9800円

スイスの老舗家電メーカーが“空気の質”にこだわり開発。キレイになった空気を強力なファンで室内の隅々まで循環させることで、効率的に快適な空間を実現する。最大運転音約60dBの静音設計で、夜間などシーンを問わず活躍する。

 

↑00.3μmまでの粒子を捕集するESPフィルターと、除菌効果のあるUV-Cライトを搭載。マグネット式カバーはすぐに外せてフィルターの手入れも簡単だ

 

【ヒットの裏付け】確かなブランド力が日本でも受容された

世界三大デザイン賞のひとつ「レッドドット・デザイン賞」受賞機種のデザインを踏襲。衛生意識の高まりを受け、クラファンで目標の407%を達成。国内一般販売が実現した。

 

【その9】DEEBOT X1

モップへの給水から洗浄・乾燥まで全自動化

【ロボット掃除機】

2022年3月発売

エコバックス

DEEBOT X1 TURBO

15万9800円

家庭用ロボット世界シェア2位の同社が発表したフラッグシップライン。5000Paのパワフルな吸引力に加え、モップへの給水から洗浄・乾燥までを自動で行う水拭きシステムを備える。独自のAI音声アシスタント「YIKO」による音声操作も可能。

 

↑中央のメインブラシと1対のサイドブラシを装備。写真下部の「加圧回転式デュアルモップ」は180回転/分で汚れを落とす

 

↑120万画素、148.3度の超広角レンズを有する高性能HDRカメラを搭載。AIが障害物を識別し、マッピングしてくれる

 

【ヒットの裏付け】モップの自動洗浄・乾燥機能に注目

モップの洗浄から乾燥までを自動化した革新性が話題に。「TURBO」はクラファンで先行販売を実施し、5400万円超で目標達成。同シリーズで自動ゴミ収集機能を搭載した最上位モデル「OMNI」も売れ行き好調だ。

 

【その10】セパレートコードレス

ダストボックスを分離してゴミ捨ての手間を軽減

【コードレススティッククリーナー】

2021年10月発売

パナソニック

セパレート型コードレススティック掃除機 「パワーコードレス」 MC-NS10K

実売価格6万5340円

ダストボックスを本体からセパレートした、新発想のスティッククリーナー。手元重量0.45kgの軽い操作性でスムーズに床掃除できる。クリーンセンサーが目に見えない約20μmのハウスダストまで検知し、キレイになるとライトが赤→青点灯に。

 

↑「からまないブラシ」を採用。円すい形のダブルブラシが髪の毛やペットの毛を自然に除去し、手入れの際の負担を軽減

 

↑本体をクリーンドックに戻すとモーターが起動し、本体内のゴミをドック内の紙パックに自動収集。都度のゴミ捨てが不要に。ダストボックスをなくしたことで本体のスリム化にも成功

 

【ヒットの裏付け】発売から半年間で計画の185%を記録

掃除後の手入れやゴミ捨てを負担に感じる人が多いという同社の調査結果に基づいて本機を訴求。昨年10月の発売から今年4月までの集計で販売計画の185%を売り上げている。

 

【その11】NFT

圧倒的な取引量とユーザー数で世界最大のNFTマーケット

【NFTマーケットプレイス】

2017年12月開始

OpenSea

“NFT版Amazon”ともいわれる、アメリカのスタートアップ発の一大マーケットプレイス。NFTの制作から出品までは手数料がかからないので一般の利用者も始めやすく、8歳男児が自由研究で描いた絵が最高160万円相当で二次流通した事例も。ETHほか多数のブロックチェーンに対応。

 

↑ナイキは昨年末、NFTブランドのRTFKTを買収。今年4月にはメタバースで着用できるバーチャルスニーカーを発表した

 

↑現代美術家・村上隆のNFTアートも話題に。「Murakami.Flowers Seed」は6月8日現在8098ドルの値が付いている

 

Non-Fungible Tokenの頭文字をとった「NFT」は、非代替性トークンと和訳される。デジタル空間のアートや音楽などコンテンツにブロックチェーン技術を適用。唯一性が担保されたデジタル資産として、制作者・所有者を証明できる点で画期的だ。マーケットプレイスを通じて売買され、二次流通の取引では制作者に一定の手数料が支払われるのが主流。コンテンツ・権利分野のビジネスを中心に、新たな価値の創出が期待されている。

ここで紹介するOpenSeaは、昨年3月に2300万ドル、同7月に1億ドル、今年1月に3億ドルの資金調達を実施。設立からわずか4年で評価額15億ドルを突破し、現在世界最大のマーケットプレイスとして君臨している。

昨年のNFTの市場規模は、一昨年と比べて約70倍(※)に成長。所有権において現行の法整備では不十分であるなど課題も残るが、大手企業や著名人の参入、意外な作品の高騰などセンセーショナルな話題は尽きない。まだルールや活用方法が模索されている状況なので、いま興味がないという人も今後の動向に注視してほしい。
※:フランス・BNPパリバ傘下の調査会社ラトリエのレポートよると、NFT市場の2020年取引額は約2.5億ドル、2021年取引額は約176億ドル

 

【ヒットの裏付け】今年1月の取引額が過去最高の50億ドルに

NFTは昨年から急激に注目され始めた。Googleトレンドを参照すると検索数のピークとなっている今年1月には、OpenSeaでの取引額が過去最高の50億ドル/月を計上した。

 

このマーケットプレイスも注目!

クレカも使えてNFT初心者にやさしいシステム

Rakuten NFT

トレーディングカードのように、ショップから「パック」を購入するシステム。獲得したNFTは個人間で取引ができる。2月のサービス開始以来、アニメやJリーグ、歌手などのコンテンツが展開。クレカ決済や楽天ポイントも利用可能だ。

 

アーティストのファンに向けた特典を用意

Fanpla Owner

音楽アーティストのファンサイトを手掛けるFanplusが5月に開始。アーティストに特化しエンタメ領域のNFTコンテンツを展開する。NFT保有者向けの先行チケット販売や限定コミュニティの提供など、実利的な付加価値も提供予定。

 

アスリートたちのパフォーマンスがNFTで蘇る

META ALL-STARS

トップアスリートに着目した、3月オープンのプラットフォーム。第1弾ではプロ野球・新庄剛志、第2弾ではフィギュアスケート・浅田真央のコレクションをラインナップに加えた。個人間のマーケット機能は今後拡充される予定。

 

【その12】M10 HD

必要十分な内蔵メモリでエンタメ視聴も快適

【タブレット】

2022年3月発売

レノボ・ジャパン

Tab M10 HD(2nd Gen)

3万6080円(ZA6W0116JP)

薄型・軽量設計の10.1型Androidタブレット。4GB(RAM)/64GB(ROM)メモリを搭載し、快適に操作できる。1280×800ドットのワイドIPSディスプレイは視野角が広く、ファミリーでの動画視聴がしやすい。音声検索にも対応。

 

↑背面に800万画素のアウトカメラを搭載。サウンド面では、フロントスピーカーとドルビーアトモスで臨場感のある音場を実現。動画や音楽、ゲームなどのエンタメを満喫できる

 

↑厚さ約8.25mmのメタルボディに質量約420gの薄型軽量設計。スマホ用充電器などと共用しやすいUSB 2.0 Type-Cポートを備える

 

【ヒットの裏付け】実売台数ランキングでApple製品に肉薄

BCNランキング(※)「タブレット」部門ではiPadが上位を占めるなか3月、4月ともに3位と健闘。10.1型高解像度ディスプレイで動画視聴やゲームを楽しみやすいと好評だ。
※:PC・デジタル家電のマーケティング調査を行うBCNがPOSデータを基に集計した売れ筋ランキング

 

【その13】ハイブリッドチェキ

多彩な撮影エフェクトとクラシックな風合いを兼備

【インスタントカメラ】

2021年12月発売

富士フイルム

instax mini Evo

実売価格2万5800円

レバーを引くとその場でプリントされるチェキ。各10種類のレンズ/フィルムエフェクトの組み合わせで、100通りの写真表現ができる。アプリ連携でスマホの写真データを共有し、チェキプリントすることも可能。

 

↑背面に3.0インチのTFTカラー液晶モニターを搭載。画面を見ながら撮影して、選択中のエフェクトもひと目で確認できる

 

↑エフェクト選択はダイヤル式を採用。操作音までこだわったアナログな操作感で、“作品を創る”楽しさを味わえる

 

【ヒットの裏付け】デザインが好評で計画の2倍以上を販売

世界三大デザイン賞から「iFデザイン賞」「レッドドット・デザイン賞」を受賞した、高級感あるクラシックなカメラデザインが好評。2021年度は国内で計画の2倍以上を販売した。

 

【その14】EOS R3

高速連写と高画質を両立し多様なシーンに対応する

【ミラーレス一眼】

2021年11月発売

キヤノン

EOS R3

実売価格74万8000円(ボディ)

フルサイズ裏面照射積層型CMOSセンサーと、映像エンジン「DIGIC X」を新搭載。電子シャッター撮影時には、AF/AE 追従で最高30コマ/秒の高速連写と高画質を両立した。高速性能を拡充し、プロやハイアマチュアのニーズに応える。

 

↑電子シャッターが約30コマ/秒を実現。従来のミラーレス機では難しかった、スポーツなどの素早い動きが撮影可能に

 

↑ブラックアウトフリーな電子ビューファインダーを搭載。表示パネルはシームレスな応答性を誇る約576万ドット有機ELだ

 

【ヒットの裏付け】現在は緩和されたが納品半年待ちが続いた

2300台/月を生産(※)しているが、国内をはじめ世界各国から注文が殺到。発売から約6か月間は半年待ちとなっていた。「視線入力」など直感的な操作性がプロ・アマ問わず支持される。
※:発売時から最需要期にかけての平均値

 

【その15】ゲーミングネックスピーカー

臨場感抜群の音響でゲーマーも納得

【ネックスピーカー】

2021年10月発売

パナソニック

ネックスピーカーシステム SC-GN01

実売価格1万9260円

人気ゲーム「FF XIV」のサウンドチームの協力で実現した4chネックスピーカー。RPG/FPS/ボイス強調と、3モードを切り替えられる。シリコンゴム製のパッドを採用し、質量約244gと軽量で、長時間プレイでも快適。

 

↑ボイスが届きやすい「エコーキャンセルマイク」を搭載。ゲームサウンドの干渉を抑え、快適なボイスチャットを叶える

 

↑側面に配したボタンでサウンドモードの変更やミュートの操作ができる。ゲームを中断せずに切り替えられて便利

 

【ヒットの裏付け】革新的な音響設計にゲーマーからの予約殺到

4基のスピーカー設計が革新的な「FF XIV」推奨モデルとして話題に。昨年10月の発売時には予約が殺到し、年明けの配送となる人が続出した。

 

【その16】ZE3000

独自開発の音質設計で残響や低域も鮮明

【ワイヤレスイヤホン】

2021年12月発売

final

ZE3000

実売価格1万5800円

新開発ドライバーの搭載により超低歪サウンドを実現。一音一音が埋もれず明瞭に聞き分けやすく、残響音までクリーンに拾える。IPX4の生活防水や、再生/停止と通話/終話のタッチ操作など、機能面も充実。

 

↑有線イヤホン設計のノウハウを生かした特徴的な形状。耳に接触するのは3点のみで圧迫感がなく、誰でもフィットしやすい

 

↑抜群の遮音性が好評の、ソフトな着け心地に仕上げたイヤーピース「TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様」を同梱。SS/S/M/L/LLの5サイズを揃える

 

【ヒットの裏付け】発売3か月時点で年間予想の3倍を販売

独自機構を実装し、従来の完全ワイヤレスイヤホンでは難しかった、低域の調整や自然なボーカルの聴こえを実現。発売3か月で年間販売予想の300%を達成している。

 

【その17】ミライスピーカー

音量そのままで聞こえやすく高齢者の家族に好評

【テレビ用スピーカー】

2020年5月発売

サウンドファン

ミライスピーカー・ホーム

実売価格2万9700円

テレビの音量は上げずに、音の伝え方を変換することで聞こえ方を改善するスピーカー。空間全体に音が広がる設計で、部屋のどこでもくっきりと聞こえる。サイズはW86×H143×D212mmと小型でテレビ台などに設置しやすい。

↑AC給電とテレビから本体イヤホンジャックへの端子接続のみで準備OK。機械の操作が苦手な人でも使いやすい

 

↑特許取得の「曲面サウンド」技術を採用。年配者には聞こえづらい高音域も、特殊な音波で広範囲に届けられる

 

【ヒットの裏付け】在宅時間増も影響し販売2年目で昨対4倍

在宅時間の増加もあり、発売1年目の販売台数1万台強から2年目は5万台強まで伸長。家族のテレビ音量に悩まされている人からの需要が多いほか、PCに接続して使う人も。

 

【その18】チューナーレステレビ

Android TV搭載で“動画派”には必要十分

【チューナーレステレビ】

2021年12月発売

ドン・キホーテ

AndroidTV機能搭載チューナーレススマートテレビ

2万1780円(24型)、3万2780円(42型)

チューナーを非搭載とし、低価格を実現したスマートテレビ。Chromecast機能を使えば、スマホ画面をミラーリング表示して大画面で楽しめる。ノートPCのデュアルモニターとして活用することもできる。

 

↑地上波放送は見られないが、Android OSを搭載し充実のネットコンテンツを満喫できる。HDMI端子を3基備え、接続端子も十分

 

↑NetflixやYouTube、Amazon Prime Videoなどの人気サービスにはリモコンから素早くアクセス。音声操作にも対応

 

私が解説します

テクニカルライター

湯浅顕人さん

本誌AV記事などのテスターとしておなじみ。AV以外にもPCやガジェット、アウトドアなど幅広い知識を持つ。

 

チューナーレステレビの人気について湯浅さんは語る。
「ドンキのテレビは、放送を視聴するためのチューナーを外し、ネット動画視聴に特化。Android TVを搭載したスマートテレビなので、ネットに接続するだけで動画配信や動画共有サービスが楽しめます。チューナー非搭載とはいえ、42V型のフルHDテレビが3万円台前半なら、売れるのは当然。さらに、NHK受信料の支払い義務が発生しないのも大きなポイントです」(湯浅さん)

とはいえ“テレビ”である以上、放送を見たい気持ちも湧いてくる。
「リアルタイムにこだわらなければ、テレビ視聴アプリを利用して番組は見られます。しかも、TVerなどの見逃し配信なら無料です。近年、テレビ番組をリアルタイムで視聴しない人が増えていますが、そういったスタイルのほうが便利だと思う人にはぜひオススメします」(湯浅さん)

また、スマート化の波はプロジェクターにも押し寄せている。
「Android(OSやTV)搭載のプロジェクターも人気です。前出の“放送をリアルタイム視聴しない層”のなかにはテレビを常時置かなくていいと考えている人が一定数います。そういう層が、“たまには大画面で見たい”とプロジェクターを購入しているのでしょう」(湯浅さん)

 

【ヒットの裏付け】若者から支持を集め、初回生産6000台が1か月でほぼ完売

昨今では、自宅では動画配信サービスが視聴できれば十分という若年層も多い。20~40代を中心に人気で、初回生産ぶんの6000台は1か月でほぼ完売。5月までの累計で1万台以上を売り上げている。

 

コレもAndroid対応!

持ち運びやすいサイズでネット動画もゲームも投影可能

【モバイルプロジェクター】

2019年6月発売

アンカー・ジャパン

Nebula Capsule II

実売価格6万7160円

500ml缶よりコンパクトなモバイルプロジェクター。Android TV 9.0を搭載し、HD解像度で最大100インチの映像を投影できる。単体でスマホと連携が行えるほか、HDMIケーブルでレコーダーやゲーム機と接続可能。

 

↑独自のオートフォーカス機能を採用。様々な場所へ持ち運んで使用しても、面倒な調整不要ですぐに高精細な映像を楽しめる

 

正当に進化した最新型はファミリーに最適

【ホームプロジェクター】

2022年6月発売

popIn

popIn Aladdin 2 Plus

実売価格10万9800円

シーリングライトとスピーカーが一体の3in1プロジェクターの最新モデル。ワイヤレスHDMIアダプター(別売)によって、手持ちのゲーム機や映像機器、PCの画面も投影できるのが特徴。より好みに合ったコンテンツを大画面で楽しめる。

 

↑Android 9.0を搭載し、さらに同社オリジナルの動画配信サービスやアプリも提供。子どもから大人まで、豊富なコンテンツを楽しめる

ティータイムのひと手間を省略! 茶こし内蔵電気ケトル「テイエール」

早いもので、2022年ももう下半期!! そこで、上半期に売れたモノ・話題になったコトを総ざらい! 今回は「家電」カテゴリの“売れたモノSELECTION”から、電気ケトル「テイエール 1.5L」を紹介。

※こちらは「GetNavi」2022年8月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

テイエール

茶こし内蔵のケトルでティータイムのひと手間を省略

【電気ケトル】

2021年10月発売

ティファール

テイエール 1.5L

実売価格1万4000円

7段階の温度コントロール機能と保温機能を備えた電気ケトル。取り外し可能な茶こしに茶葉を入れれば、そのままティーポットとして使用できる。本体は割れにくい耐熱強化ガラス製で湯量がわかりやすく、ニオイ移りも少ない。

 

↑タッチパネル式電源プレートを採用。飲み物に合わせて7段階(60/70/80/85/90/95/100℃)の温度設定が可能だ

 

↑茶こしの底を取り外せるので、残った茶殻も取り除きやすい。日々使うモノなので、手入れのラクさも購入の決め手に

 

【ヒットの裏付け】活躍シーンが幅広く4か月で年間目標達成

1年間の売り上げ目標を4か月で達成。温度設定、保温、煮出し機能により、様々な飲み物を最小限の手間で作れるのが好評だ。お茶や紅茶のほか、漢方の煮出しに活用する人も。

忙しい朝こそ使いたい! ティファール史上最速、最軽量の衣類スチーマー「アクセススチーム ファースト」が登場

グループセブ ジャパンは9月、家電ブランド「ティファール」から衣類スチーマー「アクセススチーム ファースト」を発売します。参考価格は税込9000円。

↑製品サイズ:W110×D130×H300mm、製品重量:約725g(水タンクが空のとき、本体のみ、コード部分含む)、注水量:70 ml、スチーム量:平均約16g/分(※使用条件等により異なる)、定格消費電力:1100W

 

電源を入れてわずか15秒で立ち上がる

本機は、ティファール史上最速の立ち上がり時間が特徴。電源を入れてから立ち上がるまでの時間は15秒と短く、忙しい朝や出かける前にサッとケアができて便利です。さらに、ティファール史上最軽量の725gなので、疲れにくく手軽に使用可能。平均16g/分のパワフル連続スチームが繊維の奥までしっかり浸透し、衣類をハンガーにかけたままでも繊維をしっかりほぐしてシワを伸ばします。

使い方は電源を入れてスチームトリガーを引くだけなので、初心者でも簡単。本体から水タンクを取り外せるので、給排水もラク。付属のアタッチメントブラシは、シワを伸ばしながらブラッシングもできるので、コートやニットなどの毛並みを整えたり、毛くず・ホコリを取ったりしながらシワ伸ばしが可能です。このほか、蒸気によってウイルス除去・除菌、花粉・アレル物質低減、脱臭、殺ダニなどにも活用できます。

 

ティファール製品で最もスチーム量が多い「アクセススチーム フォース」はスチーム量が約23g/分なのに対し、「アクセススチーム ファースト」はスチーム量は落ちますが、それでも平均16g/分は十分なスチーム量。立ち上がり時間が短く、軽くて取り回しの良さも期待できるため、忙しい朝にかける場合にも役立つはず。バランスの取れた衣類スチーマーを探している方は、ぜひ注目してみてください。

↑ティファールの衣類スチーマーのラインナップ

5大人気メーカーの「自動調理鍋」、毎日使いやすいのはどれ? 編集部員が徹底調査

自動調理鍋の人気製品について、これまで「味」「操作性」「独自機能」と各回でじっくりチェックしてきた本企画。今回はそれぞれの「設置性・お手入れ」にフォーカスを当て調査します。

 

▶過去の調査記事はコチラ
「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!
「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた
「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!
自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明
自動調理鍋は「独自機能」に決定的な差が!人気5モデルを編集部員&プロで徹底調査
時短の定番「自動調理鍋」…プロが大注目する2番手機能は?

設置性は実生活においてとても重要。本体が重すぎると一度棚の奥にしまってしまうとなかなか取り出さなくなってしまうし、キッチンに置いたときや食卓に設置したときの圧迫感も、大事なポイントですよね。また、使用後のお手入れ方法も気になるところ。

 

今回も前回と同様、GetNavi webの家電担当とフードアナリストの中山(筆者)が、生活のシーンをイメージしながらユーザー目線で徹底調査しました!

↑検証メンバー。左から筆者の中山、家電担当の小林、大型家電担当の松永、動画担当の小山、編集長の山田

 

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

 

【設置性】

コンパクトかつ落ち着きのあるデザイン

本機のサイズは幅300×高さ224×奥行き301mmで、重さが約3.9kg。今回の5製品のなかでは比較的小さく、重さは最軽量です(調理容量は2.0Lで大差なし)。卓上でグリル鍋としても使用することを想定し背が低く設計されており、コンパクトさは秀逸といえるでしょう。また、マグネットプラグ式の電源コードは約2.0mと、今回のなかでは最長でした。

↑一部に木目調のパーツを配したカジュアルなデザイン。そこまで重厚感はありません

 

カラーはブラック、グレー、グリーンの3色(使用モデルはグリーン)。欧米のキャセロール鍋を思わせるデザインや、マットやパステル系を用いた落ち着きのある配色で、インテリアにもマッチしそうです。

↑キッチンにもなじみ、極端な生活感は出ない印象

 

実寸、存在感ともに圧迫する要素がなく、キッチンやインテリアに溶け込むデザイン性は優秀。比較的コンパクトなのでしまう際にもかさばらず、しまわずに棚などに置いてあっても馴染むでしょう。

 

「かわいらしいデザイン。コンパクトかつ軽めで出し入れしやすく、女性に刺さる魅力が多いですね」(松永)

 

「全体的に軽やかで重厚な高級感はないですけど、チープさはない洗練されたデザイン。収納性もよく、家が広くないという人にもオススメな一台」(小山)

 

【お手入れ】

パーツが細かく洗いづらいという宿命があり

「電気圧力鍋ヘルシープラス」は圧力調理鍋のため、フタ内部の設計が緻密です。パーツも多くて洗浄にやや手間がかかりますが、これは圧力鍋ならではの宿命。洗う際にはなくさないよう注意が必要で、細かいパーツは食洗機(食器洗い乾燥機)で洗わないほうがベタ―です。なお、本機はグリル鍋としても活用できるようにフタが丸ごと外れるのもポイント。

↑パーツが細かく、パッキンが洗いづらい、水はけも悪いなどは圧力鍋の宿命。ただし本機の内鍋は持ち手がないうえに軽く、コーティングも優秀。扱いやすさでは好評でした

 

↑小さいパーツは洗浄もしづらいため、特に注意を

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【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

 

【設置性】

多機能なぶんサイズは大きめ

調理容量2.4Lに対し、サイズは幅345×高さ256×奥行き305mmで約5.8kg。今回比較した5モデルのなかで最も調理容量が多く多機能なぶん、サイズも大きめ。カラーはレッド系とホワイト系があり、ほかのキッチン家電に赤が多ければ前者を。そうでなければ、後者を選ぶと全体にマッチするでしょう。

↑使用モデルはレッド系。サイズ、重さともになかなかのものがあります

 

「ホットクック」は丸みを帯びた優美なデザインですが、大きいぶんキッチンやキッチンボードに置く場合でもスペースを取ります。なお、電源は約1.4mのマグネットプラグ式コードが付いてきます。

↑レッド系は華やかな色調。落ち着いた印象を好む人にはホワイト系がオススメです。2021年発売の新モデルでは、2.4Lモデルで約13%減の省スペース化を実現しました

 

「『ホットクック』は独自機能の『まぜ技ユニット』をフタに装着する仕様なので、そのぶん大きくなるのかも。無線LAN連携できたり、しゃべったりと多彩なので、機能性を重視する人向けですね」(小林)

 

「サイズは大きいけど、ゴツくはなく品格を感じるデザイン。キッチンやダイニングがラグジュアリーな雰囲気の家庭であれば、棚に置いてもマッチ」(山田)

 

【お手入れ】

想像以上に洗いやすいが「まぜ技ユニット」の水切りに注意

独自機能「まぜ技ユニット」のパーツがあるものの、洗う点数は少ない「ホットクック」。コーティングが施された内鍋は軽めで洗いやすく、想像以上に手入れは簡単だという意見が多かったです。

↑右端の黒いパーツが「まぜ技ユニット」

 

ひとつ懸念として上がったのが「まぜ技ユニット」の水切りについて。内部に水が残りやすい設計のため、乾かすのに時間がかかるのがネック。

↑「まぜ技ユニット」自体は調理後もあまり汚れない印象ですが、食洗機ではウイングの1本1本まで洗いにくいため、手で洗うのがオススメです。

 

「『まぜ技ユニット』の水切りはやや面倒ですが、分解する必要はなく手入れのしやすさでは合格点。『まぜ技ユニット』はすべてのレシピで必須のパーツではないので、洗う必要がないときもあるからそこまで気にならないでしょう」(山田)

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【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

実売価格3万3000円

 

【設置性】

大きさや重さを感じさせないスタイリッシュさ

2.3Lの調理容量で、サイズは幅285×高さ225×奥行き310mm。重さは約7.0kgと、今回のなかで最重量の「STAN.」。サイズも大きめながら、洗練されたデザインで強い主張はないといえるでしょう。この重さは、頑丈で直火調理ができるホーロー製の内鍋による部分が大きいのかもしれません。

↑「STAN.」は奥行きこそそれなりにありつつも、幅はすっきり。本体の持ち手は底部にあり、1.4mのマグネットプラグ式コードが付きます

 

インテリアに馴染む佇まいが「STAN.」のデザインコンセプトで、実際に置いてみても美しさはお見事。本体の大きさや重さはあるものの、落ち着いた印象です。

↑クリエイティブユニット「TENT」とコラボレーションした、日常生活に溶け込むシンプルなデザイン性がウリの「STAN.」。カラバリは写真のブラックと、ホワイトがあります

 

ホーロー製の内鍋は直火調理できるのも特徴。コンロ用の鍋としても使える点を踏まえれば、7kgという重さは気にならないかもしれません。編集部からもデザイン性の高さが好評でした。

 

「大きさや重さを、スタイリッシュなデザインでやわらげている好例。キッチンでも卓上でも圧迫感がなく、スマートに使えると思います」(小山)

 

「棚へ収納する際も、『置く』というか『飾る』感覚。上品な高級感をもった、美しいプロダクトですね」(松永)

 

【お手入れ】

課題があるとすれば炊飯後の洗浄だけ

洗うパーツが3点でOKと、手軽さでも好評だった「STAN.」。ホーロー製の内鍋は重いのですが、「気になるレベルではない」「熱効率のいいホーローのメリットのほうが勝る」という声のほうが多数でした。

↑内鍋、内フタ、水受け皿の3点。食洗器でも洗いやすく、細かいパーツがないので紛失する心配もありません

 

ホーローの内鍋にご飯がくっつくので、炊飯後のお手入れは大変な印象でした。コーティングされていないので、炊飯した後は漬け置きが必要。自動調理鍋で炊飯もしたいという人は、この点も考慮しておきましょう。

↑内鍋は取っ手までホーロー仕様。他パーツとのつなぎ目がなく、ガシガシ洗えます

 

「炊飯後の手入れが大変なのは、ホーロー鍋ならでは。それ以外の手入れは簡単で、油切れも良好。基本的にはストレスなく使える一台」(松永)

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【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

 

【設置性】

コンパクトでデザインは丸くなめらかな印象

「クックフォーミー」は2.0Lの調理容量に対して、サイズが幅324×高さ268×奥行き314mmで重さが約4.798kg。同じ容量で圧力鍋の「電気圧力鍋ヘルシープラス」よりやや大きく、重さがあるのはハイパワーであること(消費電力900Wで100Vぶん高出力)、レシピ数など機能のバリエーションが多いからかもしれません。

↑「クックフォーミー」の3Lタイプで、調理容量は2L。レシピ数は210種、専用レシピ本要らずの「ナビするレシピ」など多機能

 

約1.5mの電源コードが付きますが、マグネット式ではありません。プラグが台形の形をしているので上下構わず差せるわけではなく、「地味な部分だけど意外に面倒かも」という声が上がりました。

↑カラーは、今回使用したホワイトのほかにブラックがラインナップしています

 

「デザインよりも基本性能や機能の豊富さに注力している印象。でも大きすぎるわけではないので、棚などへの出し入れはしやすいと思います」(小林)

 

「全体的に丸くなめらかで、どこかかわいらしさもあります。本国フランスならではの、舶来っぽいデザインが好きな人にはオススメです」(松永)

 

【お手入れ】

大小様々なパーツがあるため要注意

今回比較したモデルで、最もお手入れパーツが多かったのが「クックフォーミー」。「電気圧力鍋ヘルシープラス」同様に圧力鍋の宿命を背負っているのですが、こちらはさらに注意が必要でした。

↑大小様々なパーツが取り外せます。画像中央の受け皿のような部品が内ブタから取り外しにくく、球状の部品が転がるので要注意

 

内鍋はしっかりしたコーティングで洗いやすいものの、両サイドの取っ手が大きめでやや難点という声も。また、細かいパーツが多く紛失のリスクも背負っているので手洗いを推奨。シンクの排水溝にも落ちないよう、注意が必要です。

↑セラミックコーティング加工された内鍋。底には凹凸があり、食材がこびりつきにくく洗いやすい

 

「圧力鍋の手入れは手間がかかりますが、スピーディーに調理できる点は大きなメリット。時短をどうとらえるかによると思います」(小林)

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【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

 

【設置性】

炊飯器をベースにしたコンパクトさと様式美

炊飯容量0.09~1.0Lに対し、W250×H201×D321mmで約5.0kgの「ライス&クッカー」。外観のデザインは炊飯器がベースになっており、幅や高さは今回のなかで最もコンパクトでした。

↑カラバリはホワイトのみ。また、使用時以外は表示されないタッチパネル式を採用しているので、文字情報が少なくスタイリッシュです

 

炊飯器をベースにしたデザインや設計には、編集部内でメリットとデメリットがあるとの意見で一致。メリットは、電源コードが本体に収納できる巻き取り式であること。長さが1.0mなので「もっと長いと嬉しい」という声がありつつも、収納式は高評価でした。

↑白一色で統一感のあるデザインは、キッチンやダイニングでの馴染み方も抜群。「黒もほしい」という声もありました

 

一方でデメリットは、ハンドルのバランスの悪さ。というのも、ハンドルをつかんで持ち上げた際に重心が不安定になるのです。とはいえ、ハンドル部分にしゃもじを収納できるコンパクトさ、洗練されたデザインには賞賛の声が多数上がりました。

 

「炊飯器って、出しっぱなしになる家電。日用品であるその一台がこれだけすっきりしていて、しかも調理鍋としても使えるのはうれしい」(小山)

 

「やや重めなのは、内釜に高級な『ダイヤモンド竈釜』を採用しているからかも。炊飯器をメインとして使うならあまり持ち運びはしないし、多少重くてもいい」(山田)

 

【お手入れ】

洗うパーツは2点のみでお手入れ簡単

今回最も洗うパーツの数が少なかった「ライス&クッカー」。対象は内釜と内フタ(ふた加熱版)のみ。

↑内フタのパッキンは取り外し不要ですが、内側に汚れが残りやすいので丁寧に洗いましょう

 

洗うパーツが2点のみというのは、実体験としてもきわめてスピーディー。また、内釜に持ち手がないので洗いやすいという点も高評価でした。

↑内フタには「うま味キャッチャー」という突起があるものの、こちらもパッキン同様取り外さずに流水洗いでOK

 

「『ライス&クッカー』はIoTで高性能ですが、ハードウェアは実にシンプルで手入れもカンタン。洗い物が面倒な人にはうれしいですね」(小林)

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【設置性・お手入れの調査のまとめ】

アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」はコンパクトで軽く、カジュアルなデザインも良い。圧力鍋のため細かいパーツが多く、手入れにはやや手間がかかるが、リーズナブルに電気圧力鍋を使いたい人にはオススメ。

 

シャープ「ホットクック」は容量があるぶんサイズも大きめで、デザインには高級感があり。手入れは比較的簡単で使い勝手も良好。棚に置くなら、キッチンやダイニングが広めの家のほうがよさそう。

 

象印マホービン「STAN.」はサイズが大きめながら、洗練されたデザインが秀逸。キッチンでも卓上でも圧迫感がなくスマートに使える。洗浄パーツは少ないが、炊飯した場合は米がこびりつく点に留意を。

 

ティファール「クックフォーミー」は比較的コンパクトで、丸みのあるデザインが特徴。洗浄は細かいパーツが多く大変だが、圧力鍋の時短を享受したい人、海外デザインが好きな人向けの一台。

 

パナソニック「ライス&クッカー」は炊飯器がベースでサイズは小さめ。インテリアになじみやすい、すっきりとしたデザインも特徴。洗浄はきわめて簡単で、ミニマルライフに重きを置く人、手入れに時間をかけたくない人には特にイチオシ。

 

次回は過去回をおさらいしながら「全体まとめ」をレポートします。

 
 
撮影/中田 悟

指一本でも動かせるって?「ティファール史上最高のすべり」を実現したコード付きアイロン

グループセブ ジャパンは、2022年7月、「ティファール」ブランドからコード付きスチームアイロン「スチームグライド グリーン FV2889J0」を発売します。参考価格は1万1000円(税込)

↑SPEC●サイズ/質量:W133×D305×H155mm/約1285g●注水量:280 mL ●スチーム量/通常スチーム最大15g/分、ターボスチーム最大20g/分、ジェットスチーム最大75g/分 (使用条件等により異なる)●定格消費電力:1300W●コード長/約2.0m

 

エナメル素材を2重コーティングしてすべりを強化

「スチームグライド」は、「ティファール史上最高のすべり」と表現する滑らかなかけ心地が特徴。熱伝導に優れ、熱が逃げにくいエナメル素材を2重コーティングし、かけ面のすべりを強化。「指一本でも動かすことができるなめらかさ」を謳っており、軽く押すだけで衣類の上をすべるように動かせるとのこと。キズに強く、耐久性にも優れているといいます。

パワフルなスチームも健在。ハンドルのボタンを押すと、瞬間的に大量のスチームが出る「ジェットスチーム」では、1分間のスチーム量が従来品の60gから75gにアップ。しつこいシワをピンポイントで伸ばすことができるといいます。「通常スチーム」でも最大15g/分と十分なスチーム量。加えて、新搭載の「ターボスチーム」では、約5秒間、最大20g/分のパワフルスチームを出すことができます。こちらはある程度広い範囲で重点的にシワを伸ばしたいときに便利とのこと。

襟元やボタン周りなどの細かい部分もラクにかけられるスリムなヘッド、ハンガーに掛けたままでもスチームをかけられるバーチカルスチーム、水漏れ防止機能、使わずに放置すると自動的に給電が止まる自動停止安全装置、ワンタッチスプレー(霧吹き機能)なども搭載しています。パワフルでかけ心地が良いアイロンを探している方は、ぜひ注目してみてください。

自動調理鍋は「王道・シンプル・割り切り…」どれがいい? 人気5モデル「操作性」の調査でベクトルが明らかに違うと判明

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデルです。今回は各モデルで実際に調理し、「操作性」の違いをチェック。マイナーな部分ではありますが、各モデルまったく違う方向性を目指していることから、調査の結果、極めて大きな違いがあることが判明。以下で詳しくお伝えしていきます!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

【調査内容】操作や検索のしやすさ、手順のわかりやすさをチェック!

まずは、ディスプレイの視認性やボタンなどの操作のしやすさをチェック。続いて探しているメニューや機能にスムーズにアクセスできるか、検索のしやすさをチェックしつつ、メニュー検索のパターンの豊富さについて確認。このほか、調理手順がわかりやすいかどうかを確認しました。専用のアプリがある場合は、アプリの検索・操作のしやすさや拡張性も調査しています。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

多様な機能を本体だけでスムーズに操作できる

専用のアプリはナシ。メニュー検索などの操作は、前面の液晶パネルを見ながら木目調のダイヤルと「決定」「戻る」など4つのボタンで行います。ダイヤルなのでサクサクと選択ができ、その動きもスムーズ。パネルの大きさも十分です。

↑基本的なレシピは「自動メニュ―」に登録されており、全108種(ヘルシーメニュー52種+通常メニュー56種)の料理が選べます。このほか「手動メニュー」、よく使うレシピを登録できる「お気に入り」、内鍋の汚れやにおいを落とす「お手入れ」、代表的なメニューだけを表示する「かんたんモード」、レシピサイトのQRコードを表示する「レシピサイト」を用意

 

また、メニューは「カテゴリーで選ぶ」「五十音順で選ぶ」「食材で選ぶ」「レシピ番号で選ぶ」(番号は付属のレシピブック参照)など様々な方法で検索できるのが便利。なかでも、「カロリーで選ぶ」は“ヘルシープラス”というモデル名にも通じる、本機の独自性といえるでしょう。

↑自動メニューを「カロリーで選ぶ」機能がユニーク

 

詳細な作り方はレシピブックと公式サイトに掲載。分量も工程の順番も本体の操作に沿ってわかりやすく書かれているので、迷わず調理できます。

「専用アプリやメニュー提案機能などはないですが、本体だけでシンプルに使いたい人にはうれしいですね」(小山)

 

「ダイヤルが使いやすく、検索もスムーズ。説明書を見なくても多様な機能を選べる、親切な設計だと思います」(山田)

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

アプリやクラウドサービスと連動した拡張性が光る

「ホットクック」の液晶パネルの文字は大きめで視認性がよく、使用頻度の高いボタンは大きくなっているなど、使い勝手を高める配慮は見事です。ボタンのタッチも違和感なく反応し、パネル回りにも王道感アリ。このパネルを見ながら、主に上下キーと「スタート/決定キー」で操作します。

 

メニューの検索手段は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「予約メニューから探す」「メニュー番号で探す」「最近作ったメニュー」と豊富に用意。145(自動133+手動12)のメニューのなかから、スムーズに選べます。

↑「メニューを選ぶ」「手動で作る」「ダウンロードメニュー」といった調理機能のほか、「あたため直し」「お手入れ」「設定」モードも備えています。なお、無線LAN接続時にお知らせがあると、「COCORO KITCHEN」のランプが点滅

 

本体だけで操作できるのはもちろん、アプリ「COCORO HOME」および、クラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」と組み合わせてメニューをダウンロードできるIoT仕様になっているのも大きな特徴

 

ブラウザでアクセスできるクラウドサービス「COCORO KITCHENレシピサービス」は、オススメメニューを提案してくれるうえ、ホットクックユーザーの人気ランキングや食の興味など、様々な切り口からメニュー検索できるのがうれしいところ。随時レシピが追加されていき、ダウンロードすることでレパートリーが広がるのも魅力です。

↑「COCORO KITCHENレシピサービス」では、「調理中」や「急上昇ランキング」などが表示され、メニュー選びの参考になります

「ホットクックは自動調理鍋のパイオニアなだけに、よく考えられているなと感じます。メニュー数が豊富なのに検索でつまずかないし、アプリと連動した拡張性も優秀。さすがですね」(小林)

 

「COCORO KITCHENレシピサービスでは、ほかのユーザーがどんな料理を作っているかがわかるから、参考になるんですよね。このほかレシピ投稿できる『ホットクック部』やオンライン講座『ヘルシオ教室』など、コミュニティ的な要素があるのも面白いと思います」(山田)

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

自動メニューがないぶん操作はシンプル

「STAN.」は、天面の液晶パネルとボタンで操作するタイプ。パネルは横に細長い設計で温度と時間を表記する数字の部分は大きく、それ以外の文字は小さめで、電源オフ時には時計としての機能を果たしています。各ボタンは「保温/取り消し」「予約」「スタート/再加熱」の3つが大きめ。押し心地はスムーズですが、「戻る」や上下のボタンがないので、数字の設定などで狙った位置を超えてしまった場合は後戻りができず、やり直す必要があるのが少し面倒でした。

 

パネルには、あらかじめ「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」といったカテゴリーが最初からすべて表示されています。そこからひとつ選んだのちに時間(メニューによっては温度も)を設定し、「スタート/再加熱」ボタンで調理を開始。

↑調理する際は、カテゴリー→時間(メニューによっては温度も)→決定と3ステップ。慣れるまでは、付属のレシピブックや公式サイトを見ながら操作することになるでしょう

 

自動メニューが本体にあらかじめ登録されているわけではなく、調理時間なども入力する必要がありますが、慣れてしまえば実にシンプル。ワンタッチでダイレクトにメニューを選びたい人と、ここは好みが分かれる部分かもしれません。

 

なお、アプリはないものの、公式サイトにはレシピブック掲載の33レシピに加え、公式サイトのオリジナルレシピ98種類のメニューを掲載(ミールキットを除く・2022年4月時点)。食材からレシピ検索ができるほか、特集記事や著名人ユーザーの声がまとまっていて、よりよいライフスタイルを提案する構成となっています。

↑公式サイトのレシピ検索で「じゃがいも」を検索した例

 

「自動メニューがプログラムされてないぶん、メニュー検索の必要すらナシ。調理できるカテゴリがあらかじめ一覧表示されているので、ある意味わかりやすいです。こういう割り切り方もアリですね」(松永)

 

「慣れちゃえば、むしろこのシンプルさは使いやすいのかも。アプリ連携やメニュー提案機能などはないんですが、スタイリッシュな公式サイトでレシピを検索するのも楽しいです」(山田)

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

レシピ本要らずの「ナビするレシピ」が活躍

「クックフォーミー」は前面のカラー液晶と、OKボタン付きのダイヤルで操作します。検索カテゴリーは「材料」「レシピ」「マニュアル調理」「お気に入り」があり、メインとして使うのは「レシピ」になります。というのも、「材料」は「芋類」か「炊飯」しかないからです。

 

また、内蔵レシピ数が210と豊富な一方で「メニュー番号で探す」のような機能はなく、レシピ検索時は「メインディッシュ」→「豚の角煮」といった流れでカテゴリーから検索する必要があります。頻繁に作る料理は「お気に入り」に登録するといいでしょう。

 

本機には液晶パネルに食材や分量、調理手順も表示してくれる「ナビするレシピ」という機能があり、付属のレシピブックがなくても下準備から調理までを行うことが可能。これにより、レシピブックを見なくても調理できるため、迷うことはありません。一方で、下準備はできたか、フタは閉めたか、など確認のフローが多く、都度OKボタンを押して進めていくので、煩わしいと感じる人がいるかも。

↑パネルはカラー液晶。イラスト付きの「ナビするレシピ」で調理工程を表示する点もユニークです

 

なお、本体とリンクすることはありませんが、専用アプリ「クックフォーミー」が用意されているのもポイント。食材やレシピ名からの検索が可能で、季節やイベント系レシピを掲載するなど、献立選びやメニュー作りをサポートしてくれます。

↑アプリのレシピ検索画面。冷蔵庫にある食材からレシピ検索することもできます

 

「本体の『材料』からもっとメニューが選べたらいいな、と思いましたが、そこはアプリで検索してね、という考えなのでしょう。確かに、アプリでの検索が快適なので不自由は感じないですね」(小林)

 

「同梱レシピブックには、ほぼカテゴリと材料のみの掲載。本体に『ナビするレシピ』があるので、それで十分ということですね。レシピブックを見るのが煩わしいという人にはオススメかも」(小山)

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

スマホアプリから検索&操作するIoT仕様

「ライス&クッカー」は、天面に浮き上がるように表示されたボタンに触れて操作するタッチパネル式を採用。操作が可能なボタンだけ表示されることや、独自のステータス表記(炊飯調理時は「Co」、お手入れ機能時は「CL」等)など、慣れるまではわかりづらさがありますが、使わないときに存在を消すことから生まれる引き算の美学は実にスタイリッシュ。スマホアプリを重視している点などからも、若者がコアターゲットであることがうかがえます。

↑スタイリッシュな天面ディスプレイ

 

基本的に専用のスマホアプリ「キッチンポケット」を駆使して操作するので、本体パネルはほとんど使いません。ふだんスマホを扱うのと同じ感覚で、写真やメニュー名を見ながら検索、決定、本体に送信という手順です。よって、スマホを使い慣れている人ならスムーズに操作できるでしょう。アプリには自動調理メニューが複数ラインナップ(2022年5月12日現在で28種類)。なおかつ今後もレシピは追加されていくので、拡張性も期待できます。

↑例えばカレーなら、「キッチンポケット」の「カレー」レシピを選び「炊飯器へ送信」ボタンを押して準備完了。その後、「ライス&クッカー」の「炊飯」ボタンを押すことで本体が送信内容を承諾し、調理が始まります

 

アプリ内の調理カテゴリーは「炊飯コース」と「調理コース」に分かれています。「炊飯コース」では炊飯だけで25種の炊き分けが可能。「調理コース」では「自動」と「手動」があり、「自動」に用意されたなかから直感的にメニューを選び、本体に送信して調理するという流れです。なお、本機にレシピブックは付属しませんが、これもスマホアプリで使うことを想定しているからでしょう。

↑自動調理のレシピ。写真付きで選びやすいです

 

「徹底してアプリに振り切っているのが潔いですね。操作はほぼスマホで完結するので、スマホネイティブ世代はこちらのほうが使いやすいはず」(山田)

 

「レシピブックが付属しませんが、不自由は感じません。自動メニューの数は現時点でそれほど多くはないですが、食のセレクトショップ『DEAN & DELUCA』とのコラボメニューもありますし、今後はどんな新メニューが配信されるのか楽しみです」(松永)

 

【操作性の調査のまとめ】

●アイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス」は豊富な検索手法とダイヤルで使い勝手は良好。操作性や視認性にも大きな死角はナシ。アプリこそないものの、内蔵メニューも十分な数を網羅しており、特にエントリー層にオススメできます。

 

●シャープ「ホットクック」は、大きめの文字と反応の良いボタンを備えた王道タイプ。検索手段が豊富で、アプリやクラウドと連動した拡張性も優秀。ユーザー間のコミュニティも充実しており、“全部盛り”の操作性を求めるユーザーにイチオシ。

 

●象印マホービン「STAN.」はワンタッチの自動メニュー登録がなく、カテゴリー選択と調理時間の手動設定が必要。そのぶん操作性はシンプルでわかりやすいです。レシピブックを参照することに抵抗がない人、操作のわかりやすさを求める人にオススメ。

 

●ティファール「クックフォーミー」は本体のカテゴリーから自動メニューを探すタイプ。アプリでのメニュー検索も快適。「ナビするレシピ」があるのでレシピブックを読むことが煩わしい人や、手順ひとつひとつを確認しながら作りたい慎重派にぴったり。

 

●パナソニック「ライス&クッカー」はアプリ使用を前提とした割り切った仕様で、本体での操作はほとんどナシ。アプリで直感的にメニューが検索でき、追加メニューが配信されるなど拡張性が期待できます。スマホの扱いに慣れた若年層のユーザー向け。

 

次回は「独自機能」を調査していきます。

撮影/中田 悟

「ウマいごはんが炊ける自動調理鍋」はどれ? 人気5モデル全部炊いて徹底チェック!

自動調理鍋(電気鍋・電気圧力鍋)は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで実際に炊飯し、味や食感の傾向、炊飯器としての実用性についてお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分を活用した調理で、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

ごはんの味・食感と炊飯器としての実用性をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

ごはんの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「豚角煮が極上すぎた自動調理鍋」はどれだ? 人気5モデルで徹底調査してみた

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルで豚の角煮を実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

肉の柔らかさや味のしみ込み具合をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

豚の角煮の味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

「カレーがマジで旨かった自動調理鍋」はどれだ? 人気5機種の違いを調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そこで、編集部では自動調理鍋の人気の5モデルを集め、その実力を徹底的に調査しました。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

取り上げたのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今回は、各モデルでカレーを実際に調理し、味や食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。

 

シンプルなカレーの手順と味をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

カレーの味と食感の傾向まとめ

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

撮影/中田 悟

※本稿は5月1日に公開した 自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査! を再構成した記事です

自動調理鍋の「味と食感」はどう違う? 人気5モデルを3つのメニューで徹底調査!

自動調理鍋は、材料を入れて放っておくだけで料理が仕上がる便利なアイテム。昨今はおうち時間の増加による内食ニーズも手伝って、自動調理鍋の存在感がさらに増してきています。ただ、どのモデルにどんな特徴があるのか、自分の家庭にはどのモデルが合うのか、把握できずに悩んでいる方も多いはず。そんな方たちのために、GetNavi webができることはないものか? いや、ならば我々が読者に代わって調査すれば良い! ……というわけで、編集部では自動調理鍋の人気モデ  ルを集め、その実力を徹底的に調査することに。

↑今回調査した5モデル。左からアイリスオーヤマの電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3、ティファールのクックフォーミーホワイト 3L CY8701JP、シャープの水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G、パナソニックのIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101、象印マホービンのSTAN. 自動調理なべ EL-KA23

 

今回取り上げるのは、アイリスオーヤマ、シャープ、象印マホービン、ティファール、パナソニックの5モデル。今後は、各モデルの「味・食感」「操作性」「独自機能」「設置性・お手入れ」を調査し、「まとめ」を含めた5本の連載記事として掲載。メーカーが謳う機能が生活にどう役立つか、実際のところはどうだったのか、使った者にしかわからない「本音の部分」を伝えるべく、調理と試食、ディスカッションを重ね、レポートしていきます。第1回となる今回は、「味・食感」を調査。カレーと豚の角煮、ごはんを実際に調理し、味・食感の傾向の違いをお伝えします!

↑今回は、5人のメンバーで自動調理鍋を調査。左から、フードアナリストの中山秀明(筆者)、家電担当の小林史於、編集長の山田佑樹、動画担当の小山雅斗、調理家電担当の松永舞香

 

【今回テストした5機種はコチラ】

エントリーその1

ヘルシーメニュー52種類を搭載し、合計カロリーからメニュー検索ができる

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:6種類●内蔵レシピ:108●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W300×H224×D301mm/約3.9kg●カラー:ブラック、グレー、グリーン

アイリスオーヤマ

電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

実売価格2万1780円(税込・以下同)

圧力調理や無水調理などの6種類の調理方法が可能な電気圧力鍋。「低糖質」「塩分控えめ」「高たんぱく質」「食物繊維」「低カロリー」「発酵」「糖質カット」などのヘルシーメニュー52種類を搭載し、全108種類のメニューから選択して自動で調理できます。自動メニューを選択する際、合計カロリーから検索する機能も搭載。「なべモード」を使用することで「グリル鍋」としても使用でき、卓上で鍋料理も可能です。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、甘み豊かでサラッとした味

●豚の角煮の味・食感は、脂のコクが強く、適度にジューシー

●ごはんの味・食感は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

 

エントリーその2

「まぜ技ユニット」の進化で、泡立てや食材をつぶす工程が可能に

SPEC●調理容量:2.4l●調理機能の種類:12種類(手動)●内蔵レシピ:145(うち手動メニュー12)●予約機能:あり●消費電力:800W●サイズ/質量:W345×H256×D305mm/約5.8kg●カラー:レッド系、ホワイト系

シャープ

水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

実売価格7万7000円

食材の水分のみで調理し、栄養素を多く残す「無水調理」が可能なほか、加熱の進行に合わせてかき混ぜを行う「まぜ技ユニット」を搭載。「まぜ技ユニット」は最大回転スピードを約2倍にアップさせ、クリームの泡立てができるほか、かき混ぜのプログラムが進化したことで、食材のつぶしや卵の溶きほぐしなども可能になりました。 無線LAN接続でクラウドから新たなメニューをダウンロード可能で、500以上のクラウドメニューからユーザーごとの使用状況に応じたおすすめメニューを提案してくれるのが便利。本体幅を約13%削減した新デザインを採用し、省スペース化を実現しています。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、ごろっとした具材のうまみが生きたバランス型

●豚の角煮の味・食感は、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●ごはんの味・食感は、もっちりして粘りが強い仕上がり

●素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすい。ほったらかしで作れるレシピが多い点も魅力。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

 

エントリーその3

蓄熱性の高い「ホーローなべ」を採用し、素材のおいしさを引き出す

SPEC●調理容量:2.3l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:7つのコース×時間設定(レシピブック掲載レシピ33、公式サイトオリジナルレシピ98 ※ミールキットを除く・4月27日時点)●予約機能:あり●消費電力:900W●サイズ/質量:W285×H225×D310mm/約7.0kg●カラー:ブラック、ホワイト

象印マホービン

STAN. 自動調理なべ EL-KA23

実売価格3万3000円

シンプルな操作性と生活に溶け込むデザインを目指した家電シリーズ「STAN.」の自動調理鍋。「カレー/シチュー」「スープ」「煮物」「米調理」は、材料を入れて作りたいレシピのコースを選ぶだけで調理できます。内鍋には蓄熱性が高く、素材のおいしさを引き出す「ホーローなべ」を採用。なべはガスコンロの直火にかけられるうえ、付属のふたを使用して鍋ごと冷蔵庫で保存できるのが便利です。食材の水分のみで調理する「無水調理」や、ジッパーつき食品保存袋を活用して同時に最大2品まで簡単調理ができる「パック調理」も可能。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、とろみとコクが豊かなタイプ

●豚の角煮の味・食感は、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●ごはんの味・食感は、甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に鍋に米がくっつくのは難点ながら、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

 

エントリーその4

193種類の時短レシピを含む210種類ものレシピを内蔵

SPEC●調理容量:2.0l●調理機能の種類:7種類●内蔵レシピ:210●予約機能:あり(※1)●消費電力:900W●サイズ/質量:W324×H268×D314mm/約4.798kg●カラー:ホワイト、ブラック(品番CY8708JP)

ティファール

クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

実売価格3万9700円

内蔵レシピ210種類を誇る電気圧力鍋。圧力調理時間15分以内の時短レシピ(※2)を193種類搭載しており、予熱時間も早いため時短調理が可能です。圧力調理後は、自動で排気してくれるのがうれしいところ。内蔵レシピから作りたい料理を選ぶと、本体の液晶画面に食材・分量・調理手順を表示してくれるのが便利です。マニュアル操作の調理方法を組み合わせて、自由にオリジナルの調理レシピを作ることも可能。「クックフォーミー専用アプリ」を活用すれば、調理手順の確認や献立の選択、買い物リストの作成も簡単です。

※1:予約設定は、「圧力調理」時のみ設定可能です。 肉、魚介類、卵や牛乳などの生ものを調理するときは、予約設定をしないでください。食材は室温に置いておくと、状態が悪くなるおそれがあります ※2:加圧時間は食材を切るなどの準備時間と予熱時間は含みません

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味

●豚の角煮の味・食感は、シンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●ごはんの味・食感は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

 

エントリーその5

アプリで自分仕様にアップデートできる炊飯&調理器

SPEC●調理容量:炊飯容量0.09~1.0l●調理機能の種類:炊飯25種類●内蔵レシピ:28(2022年4月時点 ※レシピはアプリから送信)●予約機能:あり(炊飯のみ)●消費電力:1200W●サイズ/質量:W250×H201×D321mm/約5.0kg●カラー:ホワイトのみ

パナソニック

IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX101

実売価格4万2900円

調理機能も備えた IoT対応の炊飯器。炊飯コースは、「キッチンポケット」アプリで25通りから3つのコースを選び、本体に登録して使用するため、シンプルな操作が可能です。炊飯コースはアプリで簡単に入れ替えることができます。調理専用プログラムも搭載しており、アプリからレシピを送信すれば、食材をセットするだけでほったらかしでスープや煮込み料理、ケーキなど多様なメニューを調理できます。調理レシピは発売時の10種類に加え、食のセレクトショップ「DEAN & DELUCA」監修メニューを含む新レシピを随時配信。カラバリはホワイトのみ。

【調査の結論】

●カレーの味・食感は、野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がり

●豚の角煮の味・食感は、ジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味

●ごはんの味・食感は、上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

●炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

【調査その1】カレーの味と食感をチェック!

カレーはもっともポピュラーかつシンプルな料理ゆえに、ごまかしがきかないうえ、各モデルの違いも如実に出るはず。ここでは、同じカレールーを使い、にんじん、じゃがいも、たまねぎ、肉を使ったもっともシンプルなカレーのレシピを2人分で調理。調理手順を振り返りつつ、カレーのルーの粘度や味わいの違い、食材への火の通り具合や味のしみこみ具合、煮崩れの有無、食材の味が生きているか、などをチェックしていきます。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

自動メニューから選んで最後にルーをとかす

本機のカレーは、登録されているメニューから専用レシピを選ぶだけ。最後にルーをとかす工程はあるものの、操作は比較的カンタンです。

↑具材はカレー用の豚肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじんという一般的な内容。この時点でルーは入れません。レシピ記載の肉は牛ではなく豚。そのため今回5機種のうち4つはビーフカレーですが、本機のみポークカレーとなります

 

調理手順は、あらかじめ登録された「自動メニュー」から「レシピ番号で選ぶ」をセレクトし、レシピ番号「40」のカレーに合わせて「決定」を押します。選択をする際はボタンを何度も押すのではなく、ダイヤル式で回せる点がスピーディで扱いやすいと思いました。

↑まずはルーなしで55分間、具材を煮込んでいきます

 

55分煮込んだら、圧力表示ピンが下がっていることを確認して「保温 / 取消」ボタンを押します。そしてフタを開け、「手動メニュー」→「なべモード」→「火力3」と選びルーを投入。全体にとろみがついたら完成です。なお、レシピには「ルーは細かく砕いておく」という指定がありましたが、煩わしいと思う人は砕かないでもいいでしょうし、顆粒やペーストタイプのルーを使ってもいいでしょう。

↑完成まではトータルで約65分。あとからルーを入れる工程を推奨しているのは、ルーを入れて圧力調理をすると香りなどが飛んでしまうから、ということでしょう。手間はかかるものの、味へのこだわりを感じます

 

玉ねぎの甘みが生きたサラッとマイルドなカレーに

↑圧力調理によるものか、玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込んでいる印象。一方でじゃがいもはそこまで煮崩れしていないのが好印象

 

カレーのとろみは少なく、ややサラッとしています。これは、水蒸気が逃げずに煮詰まらないためかもしれません。一方で、野菜などの仕上がりに関しては編集部員から「圧力調理の力はさすが!」という意見が多く出ました。玉ねぎが柔らかく煮込まれてルーにとけ込み、全体的には甘みが豊かでやさしい味わいになっていました

「野菜のやわらかさは十分すぎるほど。にんじんは甘みが十分に引き出されていて、おいしいです!」(小山)

「肉はちょっと硬め。豚肉の赤身が多い部位を使っているからかも」(山田)

ほかの4機種がビーフカレーというのもあり、このポークカレーの味わいは比較的マイルドな印象。肉を牛にしたり、豚でも脂が多めなバラ肉を使うとワイルドな味わいになるでしょう。

↑じゃがいもはルーにとけ過ぎていないものの、しっかり熱が入っていて口どけ良好

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

メニュー検索はスムーズ。調理は放っておくだけ

本機は、ルーも含めた具材を内鍋に全て入れて、レシピからカレーを選べばOK。独自の「まぜ技ユニット」が、自動的に具材をかきまぜて調理してくれます。

↑「ホットクック」の伝家の宝刀「まぜ技ユニット」(写真右のフタ裏についているパーツ)を装着して調理。また、食材の水分を活用しながら調理するので水は少なめでOK(今回はルー推奨のレシピ表示より、約250mL減らしています)

 

↑「まぜ技ユニット」を開いた状態

 

具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます。機器の操作は「メニューを選ぶ」→「カテゴリーで探す」→「カレー・シチュー」→「ビーフカレー」→「調理を開始する」で決定。もしくは、「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.063(ビーフカレー)」→「調理を開始する」などでもOKです。

↑レシピの検索は「カテゴリーで探す」「食材で探す」「メニュー番号で探す」など、何通りかのパターンから探すことができるのが便利です

 

調理を開始したら、あとは待つだけ。「ホットクック」の名前の由来の通り、約45分放っておくだけで完成します。

↑45分で完成。ちょうど良いとろみに仕上がりました

 

あっさりめの味わいながら、素材のうまみが感じられる

↑具材がゴロゴロッとした、カレーのお手本のような仕上がり。色味は比較的黄色っぽく感じます

 

ルーの味は比較的にあっさりしているものの、素材の甘みを感じるおいしさ。「まぜ技ユニット」の効果か、素材にもムラなくしっかり熱が入っている印象でした。

「ルーはややあっさりした味ですが、素材の旨みがとけこんでいるのがわかります。濃厚な味が好きな人は、水分を減らすかルーの量を増やすのがオススメ」(山田)

「具材が大きいのに、それぞれの熱の入り具合が絶妙ですね。肉も野菜も、それぞれ素材の旨みが感じられておいしい!」(小林)

↑具材はどれも柔らかくて絶品。味の染み込みは標準的でしたが、寝かせれば味が染み込んでもっとおいしくなりそう

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

操作はシンプル。「設定時間=調理時間」ではない点に注意

「STAN.」は、具材と一緒にルーを入れるレシピなので、調理もノンストップで行えます。操作は「コース」を押して「カレー / シチュー」を選び、時間を指定する「分」キーで「25分」に設定して「スタート/再加熱」を押すだけ。時間設定は「1回押す=1分」というものですが、長押しすることで加速します。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。ルーも入れます

 

↑時間を「25分」に設定してスタート

 

ちなみに、ここで設定した「25分」というのは、完成までの時間ではありません。鍋に張った水の沸騰に約30分かかり、そこから25分なのでトータルの調理時間は約55分となります。

↑カレーのとろみや色は、やや濃いめ。ぽってりとして、おいしそうなビジュアルです

 

とろみとコクが豊かでリッチな味わいに

↑じゃがいもとにんじんは、煮崩れせず、比較的形がしっかりしている印象。玉ねぎはちょうど良いくたくた感に

 

味わいは実にハイクオリティで、じゃがいもとにんじんは形はしっかりしていながら、やわらかい食感。厚さ2.0mmのホーロー鍋を採用していて、その高い蓄熱性で具材にしっかり熱が通ったからでしょうか。その味わいには、編集部員からも好評の声が多数上がりました。

「これはいい! 素材の甘みが感じられるし、とろみのあるカレールーと相まってリッチなウマさに仕上がっています」(山田)

「肉は若干硬めですかね。ただ、野菜の食感は絶妙で味のしみこみが良く、コク豊かなカレーソースも絶品です!」(小山)

↑じゃがいもはほっくり、ねっとりとした食感。味も良くしみこんでいます

 

【エントリーその4】

ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

煮込む前に手動で炒める手間はあるものの、調理時間は短い

「クックフォーミー」のカレーは、今回の検証したモデルのなかで最も工程が多くなりました。操作自体に大きな難しさはないものの、煮込む前にルーと水以外の材料を入れ、手動で炒める工程が加わります。この炒める工程を省かないあたりに、フライパンなどキッチン用品メーカーとしての矜持を感じました

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。カレールーのほか、サラダ油やおろしにんにく、おろししょうがも加えます

 

ビーフカレーを作る際は、まず「レシピ」→「メインディッシュ」→「ビーフカレー」と選びOKボタンを押し、「2人分」をプッシュ。なお、今回使用した3Lタイプで作れる量は「2人分」のみとなります。

 

調理時間が表示され、OKボタンを押すと「下準備」の一覧が表示されます。これはパネルに食材や分量、調理手順を表示してくれる「ナビするレシピ」という機能の一部。付属のレシピブックを見なくても、本機のナビゲートに沿っていけば下準備ができるのです。

↑食材が準備できたらダイヤル中央のOKボタンを押します

 

↑予熱が始まったら、「ナビするレシピ」の表示に従ってルーと水以外の材料を入れて炒めます

 

肉を炒めて色が変わったら水を加え、OKボタンを押します。次にガシャッと圧力鍋特有の流れでフタをし固定すると、予熱を経て圧力調理がスタート。ここまでいけば、あとはたった13分で完成。前半の予熱や炒める工程で10~15分程度かかるので、トータルでかかる時間は25~30分。ほったらかし調理はできないものの、調理自体はスピーディです

↑最後にルーを加えてとかせば完成です。サラダ油が入っているので、色味は艶やか。また、にんにく、しょうがが加わっているので香りにパンチがあります

 

具材のやわらかさが際立ち、ルーのインパクトが大きい

↑ルーはサラッとした印象。なお、同じく圧力調理タイプのアイリスオーヤマ「電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3」以上に、玉ねぎがとけていました

 

圧力調理による具材のやわらかさに評価が集まったほか、煮込む前に肉を炒めているからか、「うまみが前面に出ている」との声も。ルーのパンチの強さを評価する声も上がりました。

「調理は短時間ながら、圧力調理だから熱がしっかり入っています。具材がやわらかくて甘みも十分」(小山)

「具材への味のしみこみ具合はそれほどでもないですが、ルーの味わいは良し。にんにくとしょうがの効果もあって、インパクトは絶大ですね」(小林)

↑玉ねぎがとけ気味だった一方、じゃがいもはほっくりしていてやわらかさは十分です。二段階調理を抜きにしても、短時間でしっかり煮込んだカレーが作れるのは大きなメリット

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

スマホアプリで検索&操作するIoT色の強い一台

「ライス&クッカー」は、IoT色を強く打ち出しているモデル。そのため、パナソニックの「キッチンポケット」アプリをスマホにダウンロードし、アプリに機器を登録してから使います。最初こそ慣れが必要ですが、アプリで直感的にレシピ検索できる点はスマートで、今後の拡張性も見逃せません

 

カレーを調理する際は、具材を入れたら「キッチンポケット」アプリを起動。「カレー」レシピから「炊飯器へ送信」ボタンを押し、炊飯器本体の「炊飯」ボタンを押すと調理が始まります。

↑具材は牛肉、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん。肉は角切りではなく薄切りを使うこと、ルーを最後に入れることが特徴です

 

↑「キッチンポケット」アプリから本機を選び、「自動」→「カレー」→「炊飯器へ送信」の順にクリック

 

調理は予熱から始まり、それが終わると約30分で煮込み工程が完了します。ブザーが鳴ったらフタを開けてルーを投入。とけるまで混ぜたらフタを閉め、5分程度寝かせたら完成です。

↑水分が適度に抜け、じゃがいもがほど良くとけたことで、とろみの強いテクスチャーに。色も濃いめです

 

2日目カレーのような、ホームメイド感あふれる濃厚な味

↑薄切り肉とドロッとしたルックスで、ホームメイド感が漂う仕上がりです

 

豊かなとろみも相まって、凝縮感のある味わい。コク深く濃厚なテイストに、ドロドロなカレーが好きな編集部員から感動の声が多数上がりました。また、薄切り肉にはそれならではの良さがあるという意見も。

「どこか2日目のカレーを思わせる熟成感があって、ウマい!」(山田)

「薄切り肉は角切りほどの弾力はないものの、カレーソースやライスとの一体感がイイですね。ドロっとしたルーは大好物!」(小山)

↑熱がしっかり入った、ほろほろのじゃがいも。でんぷん質がほど良くとけ、カレーのとろみにも寄与している印象です

 

【調査その2】豚の角煮の味と食感をチェック!

豚の角煮は肉を分厚く切る料理だけあって、肉の柔らかさや味のしみ込み具合に差が出るので、その点を重点的にチェック。調理時間もチェックしました。

 

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

調理工程はいたってシンプル。約1時間で完成

「電気圧力鍋ヘルシープラス」の角煮は、シンプルな工程でほったらかしで調理できます。具材を鍋に入れたら、真ん中に1cmの穴をあけたアルミホイルで落としぶたをしてセット完了。フタをして、「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→「1」(豚の角煮のプログラム)を選択すればOK。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。酒、みりん、しょうゆ、砂糖、水で煮込んでいきます

 

↑トータルの調理時間は約1時間で完成。煮汁に濁りはあまりなく、比較的ライトなルックスです

 

圧力調理でしっかり加熱され、脂身のコクが際立つ味

↑盛り付けた様子。肉の色は薄めで、煮汁に染み出た脂はきめが細かいです

 

肉に対する野菜や調味料の分量にもよるのか、肉自体の味は比較的あっさり。ただ、圧力調理と落しぶたの効果で肉にしっかり熱が入っており、肉汁があってうまみも豊かに感じました。

「赤身の部分は少し硬いかな。味のしみこみはそれほどありませんが、甘みが強く、脂のコクを感じる味わいです」(小林)

「“ほろほろ”とまではいかないものの、脂身はやわらかくてジューシーでした」(松永)

↑肉はしっかり加熱されており、圧力調理の実力の高さを感じました

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

一度肉の油抜きを行うトータル90分の調理

豚の角煮には「まぜ技ユニット」は不要。ただ、肉の油抜きの工程を推奨しているため、二段階調理となります。ほったらかしで作れたカレーとは、ここが大きな違いだといえるでしょう。

↑豚の角煮には「まぜ技ユニット」を使いません。豚バラブロック、白ねぎの青い部分、しょうが、水を入れ、まずは肉の油抜きの下ごしらえをします

 

まずは味付けせずに加熱して、肉の油分やアクを取ります。そのため機器の設定も、「手動で作る」→「スープを作る(まぜない)」→「約30分」→「調理を開始する」という工程でいったん水で煮込みます。

 

第一段階が終わったら内鍋を軽く洗い、油抜きした肉と調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水)に加えて、にんにくとしょうがも投入。「メニューを選ぶ」→「メニュー番号で探す」→「No.068(豚の角煮)」→「調理を開始する」で本調理開始(「カテゴリーから探す」などでもOK)。トータルで約90分かかりました。

↑完成。肉の分量が多いレシピのため、肉の存在感があっておいしそうです

 

肉本来のうまみが味わえる満足度の高い仕上がり

↑分厚くカットした肉が特徴。とはいえにんにくが入るので、香りにはパンチがあります

 

肉が主張するダイナミックな味わい。肉本来のうまみに煮汁の味が適度に染み込んだおいしさで、一晩ほど煮汁に漬けこんでおけば、さらに味がしみるのが想像できます。編集部員からは、満足度の高さと油抜きの効果を実感する声も。

「油抜きをしているぶん、肉のうまみと煮汁の味がうまく一体化してますね。にんにくの力強さもしっかり感じられます」(山田)

「これだけぶ厚いのに、肉のやわらかさや煮汁のしみ具合も十分。バランスの取れた味です」(小林)

↑大きな肉は迫力満点。しっかり火が通っており、肉のほぐれ感も上々です

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

肉の油抜きありで合計95分のこだわり調理

「STAN.」の角煮も「ホットクック」同様に、油抜きを推奨。本体の操作は、油抜きと本調理でそれぞれ行うため、カレーの調理ほどスムーズではありません。手間があるぶん、おいしさにこだわっているということでしょう。

 

まずは鍋に豚バラ肉と水を入れてセット。「コース」→「温度調理」→「調理温度」→「100℃」に設定し、「分」を「15分」に設定して「スタート / 再加熱」ボタンをオンにします。この工程で豚肉の油とアクを抜き、鍋を軽く洗ってから本調理へ。

 

油抜きをした豚肉のほか、昆布、長ねぎ、しょうが、調味料(酒、しょうゆ、砂糖、水を入れて)を入れてセット。「コース」→「煮物」→「時」「分」を「1時間20分」に設定→「スタート / 再加熱」ボタンで煮込み調理を始めます。

↑15分の一次調理と、1時間20分の二次調理で、合計は95分。油抜きをした効果で、アクや濁りはほとんど出ていません

 

肉質がほろほろで、うまみの複層性を感じる

↑余計な脂が落とされた、という表現がよく似合う、すっきりとしたルックス。時間が経っても煮汁の表面に白く浮く脂の量が少なく、手間をかけたかいがあったと感じました

 

昆布をはじめ、素材のうまみの複層性を感じるレベルの高い味。長時間じっくり火を入れているからか、赤身の部分でもしっとりやわらかく、弾力も申し分ありません。調理はややハードルが高いものの、その味わいには編集部一同が感動していました。

「肉質がほろほろで、口に入れるとろろける! レベチな角煮です!」(小山)

「ベタッとした重さがなくて、味わいはどこかやさしくまろやか。小料理屋の一品を思わせる、上品な角煮ですね」(山田)

↑ほろほろの肉に上品な味がしみ込んだ、ハイクオリティな味。手間と時間はかかるものの、格別のおいしさです

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

30分のほったらかしで作れるカンタン調理

カレーでは炒める工程があった「クックフォーミー」ですが、角煮はほったらかしで完成。具材を入れ、レシピを検索したらほったらかしで作れます。

 

操作は、「レシピ」→「メインディッシュ」→「豚肉の角煮」→「2人分」と選択。調理時間や下準備の一覧などを確認してOKボタンを押したら準備完了です。フタを閉めて固定し、予熱を経て圧力調理がスタート。このまま待てば約30分でスピーディに完成します。

↑具材は豚バラブロック、ねぎの青い部分、しょうが。しょうゆ、砂糖、みりん、酒、水で調味します

 

↑圧力調理時間15分で完成。さすがは圧力鍋です

 

肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ

↑脂は多めに浮いてきますが、濁りやアクはそこまで多くありません

 

調理時間が短いため、味の染み込み具合は弱めですが、肉と煮汁の味をストレートに感じるおいしさ。時間をかける余裕がないときはオススメだという意見が上がりました

「欲をいえばもっとやわらかいほうがいいけど、調理の速さを考えれば十分。これだけスピーディかつ手軽に、豪華な一品を追加できるのは大きなメリットです」(小林)

「あっさりしたシンプルな味。もっと寝かせたら味がしみてさらにおいしいんでしょうね」(小山)

↑調理時間が短いためか、肉の色は薄め。脂身はサクっとした歯ざわりです

 

【エントリーその5】パナソニックIHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

手動調理で40分のシンプルな手順

「ライス&クッカー」には豚の角煮のレシピがないため、ルーローハンのレシピを参考に、オーソドックスな具材を使って40分の手動調理で仕上げます。手動調理ながら、操作手順はシンプルでカンタン。

↑具材は豚バラブロック、長ねぎ、しょうが。調味料は酒、しょうゆ、砂糖、水など

 

カレーの仕上がりは最もとろみのあるテクスチャーで、味わいも濃厚だった「ライス&クッカー」。豚の角煮ではどうなるのか、が気になるポイントです。

↑完成した角煮はこってりしていてツヤもある印象です

 

ジューシーかつ濃いめの味付けで、ごはんやお酒が進む味

↑調理時間が40分と比較的短い調理時間ながらも、堂々たる仕上がり

 

味わいは、カレーと同様にパワフルな方向性。適度にジューシーで、カレーと同様、濃いめの味付けとなっていて、ごはんやお酒が進みそう。味の濃さだけではなく、肉の食感も高評価でした。

「煮汁は適度に水分が飛んでいて、味が濃いめ。若い人は特に好きなんじゃないでしょうか」(山田)

「肉はしっとり感とともにプリッと弾力があって、専用レシピじゃなくても十分おいしかったです!」(松永)

↑プリっとした脂身が印象的!

 

【調査その3】ごはんの味と食感をチェック!

家電の設置スペースが限られている家庭では、自動調理鍋を炊飯器としても使いたいニーズがあるはず。そこで、各モデルで炊いたごはんの食感や甘み、粒立ちなどの違いをチェック。併せて炊飯器としての実用性があるか(簡単に炊飯できるか、鍋のお手入れがカンタンか)を調査しました。

【エントリーその1】アイリスオーヤマ 電気圧力鍋ヘルシープラス KPC-MA3

弾力と粘りがちょうど良いオールマイティなごはん

↑炊飯は「自動メニュー」→「レシピ番号で選ぶ」→レシピ番号「32」と選び、「決定」で調理開始。70分で炊き上がります

 

「電気圧力鍋ヘルシープラス」には「白米」「低糖質米」「玄米」「赤飯」「炊き込みご飯」と数種の炊飯モードがあり、そのなかの「白米」で炊飯。炊きあがったごはんの食感はやわらかめで、粘りも強め。甘みも感じられ、オールマイティなごはんが炊けるという印象です。

「弾力と粘りがちょうど良くてバランスが取れています。満足感もありますね」(山田)

↑粒立ち良好。ふっくらとした、やわらかそうなルックスです

 

なお、本機はフタが丸ごと取れる構造なので、開ける際に内側に付いた蒸気の水滴がこぼれないよう注意が必要。内鍋が軽く本体に固定されていないため、しゃもじでごはんを混ぜるとき、内鍋が回ってしまうことがありました。

 

【エントリーその2】シャープ 水なし自動調理鍋ヘルシオ ホットクック KN-HW24G

あっさりしていてやわらかく、素朴な味わい

↑「手動で作る」→「ごはんを炊く」→「合数を選択」→「調理を開始する」→「スタート」で炊飯開始。調理時間の目安は、1&2合は約50分、3&4合は約55分、5合は約60分です

 

お米の量によって調理時間が変わる「ホットクック」は、手動で炊飯しますが、操作はシンプル。炊きあがったごはんはもっちりしていてやわらかめ。粘着力がやや強く、粒立ちはあまり感じられません。

「あっさりしていてやわらかく、素朴な味わいですね。かつての給食のごはんを思い出すような……。好き嫌いが分かれる味かもしれません」(小林)

↑粒はしっかりめの見た目ですが、意外にもちもちしていてやわらかめでした

 

【エントリーその3】象印マホービン STAN. 自動調理なべ EL-KA23

ふっくら、もっちりとしていて甘味も豊か

↑「コース」→「米調理」を選び、「時」キーで「1時間」に設定。「スタート / 再加熱」で炊飯が始まります

 

お米専用の「米調理」に、調理時間や温度設定を組み合わせることで白米やおかゆなど様々な米料理を作れる「STAN.」。シンプルなごはんは約1時間で炊き上がります。食感はふっくら、もっちりとして粒立ちも良好。甘みも豊かで高評価でした。

「適度な弾力で、口のなかでふんわりほぐれる感じ。さすが、炊飯器も強い象印。おいしいです!」(山田)

なお、ホーロー鍋の内側がコーティングされておらず、ごはんがくっつく点に注意が必要です。

↑ツヤがあって、ふっくらとしたルックス。粒立ちも見事です

 

【エントリーその4】ティファール クックフォーミー ホワイト 3L CY8701JP

カレーやチャーハンに合いそうな硬めの食感

↑「材料」→「米」→「白米」→「合数」の4ステップで炊飯がスタート。浸水や蒸らしを含め、60分弱で炊き上がります

 

「クックフォーミー」は「材料」メニューのなかに炊飯レシピがあり、「白米」のほか「白米がゆ」「玄米」「もち米」などを用意。米の浸水に30分、炊き上がり後の蒸らしに15分かかるものの、予熱10分、加圧3分でパワフルに炊くのが特徴です。食感はかなりパラッとしたタッチ。硬めが好きな編集部員からは特に好評でした。

「硬めなぶん粒がよく立っていて、しっかり噛みごたえがあります。カレーライスやチャーハンなどによく合いそう。甘みは普通ですね」(小山)

↑見た目もソリッドな印象。本機で作った先述のサラッとしたカレーには、実によく合う食感でした

 

【エントリーその5】パナソニック IHジャー炊飯器「ライス&クッカー」SR-UNX1

上品な甘味が感じられ、粒立ちの良さはバツグン

↑「銀シャリ」コースを選び「炊飯」を押してスタート。約52分で炊き上がります

 

25通りの炊飯コースのなかから、「銀シャリ」を選択して炊飯。炊飯に軸足を置いているだけあって、同社の高級炊飯器に搭載されている「ダイヤモンド竈釜」と「おどり炊き(大火力IH)」を搭載しており、その上品な味や粒立ちの良い食感には感動の声が上がりました。

「ほどよい甘みがあって、弾力もちょうどいい。粒立ちはバツグンで、口のなかでひと粒ひと粒がパラッとほぐれていきます。これはウマい!」(山田)

↑ふっくらとした見た目で、ツヤも上々

 

 【味・食感の調査のまとめ】

3つのメニューの味と食感の傾向は?

カレーの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は甘み豊かでサラッとした味

●「ホットクック」はごろっとした具材のうまみが生きたバランス型で、ほったらかしできる点もうれしいところ

●「STAN.」もほったらかしOKで、カレーの味はとろみとコクが豊かなタイプ

●「クックフォーミー」は具材を炒める手間がかかるものの、具材がやわらかく仕上がり、力強い味でした

●「ライス&クッカー」は野菜のとけ込んだとろみが特徴で、濃厚な仕上がりに

 

豚の角煮の味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は脂のコクが強く、適度にジューシー

●「ホットクック」は油抜きの手間はあるものの、肉のうまみとパンチを感じる満足度の高い仕上がり

●「STAN.」は油抜きの手間は必要ながら、肉の質感、奥深い味わいの面からワンランク上の味わいに

●「クックフォーミー」はシンプルな味ではあるものの、圧力調理で30分という時短が魅力

●「ライス&クッカー」はジューシーかつ濃厚な、ごはんやお酒が進む味という傾向に

 

ごはんの味・食感

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、やわらかめで粘りも強めのオールマイティなごはんが炊ける

●「ホットクック」はもっちりして粘りが強い仕上がり

●「STAN.」は甘みと弾力が豊かで、口のなかでふんわりほぐれる粒立ちも魅力

●「クックフォーミー」は、パラッと硬めで、噛み応えもしっかりした炊き上がり

●「ライス&クッカー」は上品な甘さと粒立ちが際立つ、ワンランク上の炊きあがり

 

各モデルはどんなユーザーにオススメか?

●「電気圧力鍋ヘルシープラス」は、どんな料理もそつなくおいしい仕上がりにしてくれ、しかも圧力調理できる点が秀逸。なるべく手軽に、時短調理をしたい人にオススメ

●「ホットクック」は、素材の味を生かしたナチュラル派の料理に仕上がる傾向にあり、女性やミドル以上の世代でも受け入れやすいでしょう。ほったらかしで作れるレシピが多い点も見逃せません。ただし、ごはんの味は好みが分かれる

●「STAN.」は、ホーロー鍋の優れた蓄熱性を生かしたワンランク上のクオリティを求める人向け。炊飯時に米が鍋にくっつくのは難点ですが、カレーも角煮もおいしく仕上げる実力は魅力

●「クックフォーミー」は、質実剛健でストレートな味わい、圧力鍋による時短調理が魅力。レシピ内蔵数は210と圧倒的に多いので、レパートリーを手軽に増やしたい人にはぴったり

●「ライス&クッカー」は、炊飯の実力が極めて高いので、ごはんの味を重視したい家庭向け。料理は濃いめの味わいに仕上がる傾向にあり、スマホでの操作が中心という点も含めて、若者や新婚世帯などに親和性が高い

 

次回は「操作性」を調査していきます。

撮影/中田 悟

 

手で淹れるコーヒーがプロの味に⁉︎ ハンドドリップのために作られたティファールの電気ケトル

グループセブ ジャパンはティファールから、お湯の温度と注ぎ口にこだわり、家でもプロのようにドリップできる電気ケトル「カフェコントロール1.0L」を、4月より発売します。価格は1万8500円(税込)となっています。

 

ワンランク上のハンドドリップを実現し、お家時間を豊かに

本製品は、おいしいハンドドリップコーヒーに欠かせない要素である「お湯の温度」と「注ぎ方」にこだわり、自宅で淹れるコーヒーをワンランク上の仕上がりにしてくれる電気ケトルです。製品の最大の特徴である細い注ぎ口は、狙った場所に注ぎたい分量のお湯を注げる形状になっており、コーヒー粉の上に少量ずつ、ゆっくりとお湯を注げるようになっています。また、温度設定は40℃〜100℃まで8段階の設定が可能で、コーヒーのおいしさを引き出す80℃〜95℃前後の湯沸かしはボタン一つで完了。60分の保温機能も付いています。

↑少量ずつ、ゆっくりとお湯を注げるように設計された注ぎ口

 

本体サイズは、幅約170×奥行き290×高さ235mmで、内容量は1L、重さは約1150gとなっています。お湯が沸くと自動的にスイッチがオフになる設計です。シックなブラックのステンレスボディも魅力の一つで、キッチンだけでなくリビングに置いてもスタイリッシュに見えそうです。

 

お家のコーヒーをおいしく淹れることに特化した電気ケトル「カフェ コントロール1.0L」。新生活や長引くおうち時間のお供に、検討してみては。

ティファール史上最高のスチーム力!「アクセススチーム フォース」でシワ伸ばしも花粉・ウイルス対策もバッチリ

グループセブ ジャパンは、ティファールから同社史上最高のスチーム量を実現した衣類スチーマー「アクセススチーム フォース」を、3月より発売します。実売予想価格は1万7500円(税込)となっています。

 

 

パワーアップしたスチーム量で頑固なシワもキレイに

本製品は、同社の「アクセススチーム」シリーズと比べてスチーム量が1分間で平均3gもアップした平均23gのスチームを噴射。史上最高のスチーム量となったことで、ハンガーにかけた衣類のシワもサッと伸ばせます。また、約3倍のスチームを噴射する「瞬間3倍パワフルスチーム」も搭載。特に頑固なシワを集中的にケアします。スチーム量を控えた「デリケートモード(平均14g/分)」では、シルクやカシミヤなど繊細な素材の手入れが可能です。

 

スチームヘッド部分は、セラミック素材のヒーティングプレートを採用。熱くなったヒーティングプレートを衣類にあてながらシワを伸ばすことで、さらにキレイな仕上がりになるのだとか。

↑セラミック素材のヒーティングプレート

 

本体は従来品より60g軽い約1160g(水タンクが空のとき)となっており、ハンガーにかけた衣類でもラクに手入れできます。スチーム発生までは、わずか25秒なので使いたい時にいつでも使えます。

 

衣類のシワ伸ばしだけでなく、カーテンやクッションなどのファブリックの脱臭、ウイルス除去や花粉の抑制にも使えるのも便利です。

↑シワ伸ばし以外の効果

やはり「スチーム量は正義」だった! ティファールの衣類スチーマー「アクセススチーム プラス」は手応えがまったく違う【動画レビューダイジェスト】

GetNavi webでは、YouTubeチャンネルの「家電トーク」にて、編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)が便利な家電や最新のガジェットを紹介する動画を公開中。今回は、1分間に平均20gという圧倒的なスチーム量を誇るT-fal(ティファール)の衣類スチーマー「アクセススチーム プラス」(実売価格9320円・税込)のレビュー動画をダイジェストでお届け。実際にシワシワのシャツを使って、その実力を小山くんが検証します!

↑小山くんが普段から愛用しているというティファールのアクセススチーム プラス。スチーマーに特化した独特の形状が目を引く

 

シワシワのシャツで実力チェック!

これまで他社の2WAYタイプのスチーマーを使い、思うようにシワが取れずに悩まされてきたという小山くん。アクセススチーム プラスと出合い、思った以上にシワが取れることに驚き、普段使いではもっぱら本機を使用するに至ったそう。さっそく、その性能を見ていきましょう。

↑小山くんはアクセススチーム プラスと出合って、普段はアクセススチーム プラスを使い、「ここぞ」というときはアイロンを使う、という使い分けに落ち着いたとか

 

まずは黒いロングカーディガンにスチームを当てて、スチーム量をチェック。画像ではちょっと見えづらいですが、下から蒸気が勢いよく噴き上がっているのがわかります。

 

「見えますか? 肉眼で見るとスチームがかなり大量に出ています。このぐらい強いスチームが出ます」

↑動画で見ると、カーディガンの肩口まで白いスチームが大量に出ている様子が確認できる!

 

続いては、ハンガーにかかった青いシワシワのシャツの左半分だけにスチームを当て、シワの取れ具合を左右で比べていきます。

 

「軽く引っ張りながら、スチームを当てて(上から下へ)ゆっくりおろしていくような感じになります。胸の部分をやってみたんですけど、わかりますでしょうか? 結構伸びてますよね! 胸に関してはもうほぼシワがない形になっていると思います!」

↑ハンガーにかけたままかければOKなので、アイロン台は不要。ただし、蒸気は熱いので要注意

 

↑右側と比べて、明らかにスチームを当てた左側のシワがしっかり取れています

 

シワを取る実力だけでなく、水を入れるタンクの大きさも魅力のひとつ。

 

「僕が以前使っていたものは、このタンクが小さくて。ロングカーディガンだと1枚全体をかけるのに、2回水を入れ替えなきゃいけなかった。これはタンクが大きいので、安心していけちゃいますね。シャツなら2~3枚は行けちゃうんじゃないかな」

↑本体底部にセットするタンクは185mLという大容量で、一度の給水でたっぷり使える!

 

シワが取れていくのが感覚でわかる!

シワシワだった袖にもスチームを当てていく小山くん。スチームが繊維の奥まで浸透してくれるのが実感できるそう。

 

「スチーム量がかなり多いので、しっかり生地にスチームが入り込んでいくのがわかるんですよね。柔らかくなった生地のシワが取れてるって感覚がやっていてわかります。これは以前使っていたスチーマーにはなかった感覚ですね」

 

さらにもうひとつ検証。今度はシャツの右側に普通のアイロンをかけてシワの取れ具合を比較してみました。

 

「これ、遠目で見るとそんなに違いが見えないかな。近くで見ると、普通のアイロンのほうがしっかりシワが落ちている印象はありますが、日常使いだったら僕はこっち(スチーマーで伸ばした左側)で全然いいんじゃないかなと」

↑左側はアクセススチーム プラス、右側は普通のアイロンをかけたシャツ。遠目では違いはほとんどわからない

 

普段使いならスチーム量の多いアクセススチーム プラスがオススメ!

最後に、実際に比較検証をしてみた小山くんの感想をどうぞ。

 

「普段使いだったら、僕はティファールのアクセススチーム プラスがいいんじゃないかなと思います。やっぱりアイロン台を出す手間もないですし、ササッと当てるだけでいい精神的な手軽さがすごくあって、普段はこちらを使用しています。ただ、やっぱりデートとか、営業で得意先の方に会わなきゃいけないとか、そういう特別なタイミングでは普通のアイロンをかけたほうがいいのかな、と。どういうラインまではOKで、どういうラインからNGみたいなものって個人によって違うと思うので、今回のこちらの動画を参考にして、ぜひそのあたりは考えてみてください。『ある程度シワが取れればいい』という方は全然スチーマーで大丈夫ですし、スチーマーを購入するのであれば、このティファールさんのアクセススチーム プラスを選ぶのがオススメ。正直、『スチームの量=正義』ですから!」

↑普段の身だしなみのアイテムとして大活躍してくれること間違いなし

 

YouTubeチャンネル「家電トーク」では、小山くんが話題の家電を実際に試してみた動画を公開中。本稿では触れられなかったエピソードもあるので、こちらもぜひご覧ください!

【今回紹介した動画はコチラ】

シワ取りもウイルス除去も1台で! ティファールの衣類スチーマーを編集部の3人が「もう手放せない」と語る理由

服をハンガーにかけたままで手軽に衣服のシワ伸ばしができる衣類スチーマー。最近ではスチームによるウイルス除去や除菌(※1)、脱臭性能も注目されています。なかでも、ティファールの「アクセススチーム プラス」は、スチーム量が業界No.1(※2)。今回はそんな「アクセススチーム プラス」を、GetNavi編集部の3人がお試し。それぞれが抱えていたリアルな悩みが解消され、「もう手放したくない」と実感するに至ったナマの声をお届けします!

 

【3人のお悩みを解決するモデルはコチラ】

ティファールの衣類スチーマー「アクセススチーム プラス」(オープン価格)

平均20g/分(※)のNo.1(※2)パワフルスチームで頑固なシワも素早く伸ばせるモデル。185mlの大容量水タンクを備え、1回の水でたっぷりスチームがけできます。除菌・ウイルス除去(※1)・脱臭・殺ダニなどの効果も。

SPEC●定格消費電力:1200W●スチーム量:平均20g/分(ターボ)、平均14g/分(デリケート) (※)●連続運転時間:約9分(ターボ時)●水タンク容量:185㎖●付属品:ヘッドカバー、アタッチメントブラシほか●サイズ/質量:W130×H283×D141㎜/約1220g ※使用条件等によっても異なります

 

【ケース1】ファッション好き20代独身編集部員・小山雅斗の場合

「自分が求めていたものはコレだ」と実感!

↑小山雅斗/GetNavi webのYouTube担当で、20代独身。ベーシックアイテムでは価格を抑えたファストファッションを活用しつつ、気になる高額アイテムも購入し、日々コーディネートを楽しんでいます

 

「ファッションは大きな楽しみのひとつ」という小山雅斗。GetNavi webの公式YouTubeチャンネルに出演する彼は、普段から清潔感のある身だしなみを意識しているそう。現在は、アイロンとしても衣類スチーマーとしても使える「2wayタイプの衣類スチーマー」を使用中。ただ、そのシワ取り性能には不満があったとか。

 

「いままで使っていた他社の製品は、かけ面のプレートを服にグイグイ押しつけないとシワが落ちないんです。スチーム量が少ないからか、なかなかシワが取れなくて、時間もかかるのが悩みでした。でも、ティファールの『アクセススチーム プラス』を使ってみて『自分が求めていたものはコレだ!』と実感しました。スチーム量が多いからだと思いますが、シワを取るスピードが全然違いますね。特にTシャツやジャケット、パンツなど、シワがつきやすいコットン素材での効果は絶大でした!」

↑「アクセススチーム プラス」は平均20g/分のNo.1(※2)大量スチームが魅力。想像よりはるかに早くシワが取れます

 

「アクセススチーム プラス」のシワ取り性能をチェック!

↑厚手のコットンジャケットの場合

 

↑厚手のコットンパンツの場合

 

今後は、「アクセススチーム プラス」を使って、頻繁に洗えない冬物の衣類を積極的にケアしていきたいとのこと。

 

「僕は焼肉や中華などの飲食店に行ってコートにニオイがつくのがイヤで。フレグランス系の消臭スプレーを使いつつ、これって自分の身体や服にとっていいのかな? …… ってずっと悩んでいたんです。でもスチームなら薬剤を使わず安心だし、シワのケアと脱臭を一度にできて一石二鳥。付属のヘッドカバーを使えば、カシミアなどちょっと高いセーターにも使えるのがうれしいですね!」

↑こんなにスチームが多いので、頻繁にケアしにくいウールのコートのケアに重宝します!

 

小山は「アクセススチーム プラス」を使用することによって、これまで以上にオシャレが楽しめるようになったそう。

 

「シワ伸ばしの時間がないときは、ついシワがつきにくい服を選んでしまいがち。効率重視でオシャレを楽しめないのはイヤだな…‥と思っていましたが、シワが簡単に伸ばせる『アクセススチーム プラス』なら、着たい服がいつでも着られる。だから、オシャレを楽しみたい人には、マストなアイテムだと思います!」

 

 

【ケース2】ペットを飼う共働き子育てパパ・川内一史の場合

ウイルス除去・除菌(※1)では「これまでにない安心感」があった!

↑川内一史/GetNavi本誌の編集長で、2歳の男の子を持つ30代のパパ。5歳のネコも飼っています

 

川内一家は、衛生面にはかなり気をつけているとのこと。だからこそ、日ごろから布マスクやアウターのウイルス除去、除菌はしておきたいと思っているそう。

 

「いままでは薬剤系の除菌スプレーや脱臭スプレーを使っていましたが、子どもとネコがいますし、自分のためにもできれば使いたくないところ。だから、水蒸気だけで除菌(※1)ができる『アクセススチーム プラス』にはすごく興味がありました。実際、洗って乾かしたあとの布マスクを仕上げでスチーム除菌したり、ちょっと近所に買い物に出たあとこまめに除菌したりするのに便利でした」

↑布マスクの除菌(※1)に気軽に使えるのもポイント(除菌・ウイルス除去の効果は家庭で使用する布製マスクに限定されます)

 

また、「アクセススチーム プラス」で、頻繁には洗えない身の回りの物を除菌する際に重宝したそう。

 

「子どものスニーカーや毛糸の腹巻といったアイテムは、毎日洗うものではないので、スチームで手軽にケアできたのが良かったです。また、子どもやネコが直接触れる布製のソファは、汗や皮脂汚れがついているはず。ウイルスや雑菌が繁殖していないか心配でしたが、これだけのスチーム量があるなら、繊維の奥までしっかり除菌できそうです。ふとんや枕でのダニの繁殖も心配ですが、『アクセススチーム プラス』ならしっかりとケアできそうですね」

↑放出された高温の細かい蒸気の粒が菌やウイルスを除去し(※1)、ダニを死滅させます。スチーム量がトップクラスの「アクセススチーム プラス」は、広範囲かつ繊維の奥まで除菌効果が期待できます ※イラストはイメージです

 

↑キャンバス地のスニーカーもパワフルスチームでウイルス除去・除菌(※1)

 

↑気になるソファも手軽にケアできます

 

さらに川内は、「アクセススチーム プラス」のウイルス除去・除菌機能に関して「安心感が違う」と語ります。

 

「ソファやスニーカーといった、いままで頻繁に『洗ったりケアができないから』と見て見ぬふりをしてきたモノが一気に除菌できて、とても清々しい気持ち。薬剤を使わずに水蒸気だけでOKというのも、これまでにない安心感があります。子育て世帯・ペットを飼う世帯では、大活躍してくれるアイテムですね。ちなみに、ワイシャツなどのアイロンがけは妻、簡単なスチームがけは私、という家事分担ができ、その点でも“家庭円満”になった気がします(笑)」

 

【小山と川内の感動の声を動画でチェック!】

 

 

【ケース3】使い勝手に不安を持つ30代ズボラ女性・鈴木翔子の場合

予想以上に使いやすくて、衣類スチーマーのイメージが変わった!

↑鈴木翔子/GetNavi本誌のフードを担当する30代女性編集者。夫と二人暮らし。以前はアイロンを使っていたが、現在はシワが寄らない服を着用するようにしています

 

「自分はとにかく面倒臭がり」という鈴木は、「アクセススチーム プラス」を使うにあたり、不安を感じていたそうです。

 

「見た目が思っていたより大きくて重そうに感じていました。以前、別の衣類スチーマーを使ったときも、服をどれくらい引っ張るのか、かけ面をどれくらい押し付ければいいのかわからず、モヤモヤしたままだったんです」

 

今回は、事前に基本的な使い方を学んでから自宅でお試し。衣類スチーマーのイメージが大きく変わったそうです。

 

「見た目はちょっと大きいけど、使ってみると意外に取り回しがしやすいです! ヘッドがうまく指の付け根に乗って、予想以上に簡単で負担なく使い続けられました。トリガーを引き続けなくても蒸気が出るトリガーロックが付いているので指が疲れないし、スチームがけする角度を自在に調整できるのもいい。結果的に、シワ伸ばしがすごく早くストレスなく終わりますね!」

↑簡単にシワ伸ばしができる操作感に驚く鈴木。自然な手首の角度のままでストレスなく使えるのもポイントです

 

↑人間工学に基づき、製品の重心が手元に来る設計を採用。安定感があり、上下に繰り返し動かしても腕が腕が疲れにくいです

 

↑円で囲んだ部分がトリガーロック。下にスライドさせるとトリガーから指を離してもスチームが放出され続けます

 

さらに鈴木は、「アクセススチーム プラス」は使うときの心理的ハードルがアイロンより低いのが良いと感じたそう。衣類スチーマーならではの仕上がりにも満足しているといいます。

 

「私のようにズボラな人のほうが向いてるかも。アイロン台を出すとなると大仕事ですが、ハンガーにかけたままでこれだけラクに使えるなら積極的に使いたいです! 洗ったり干したりが面倒なニットのケアや、ニオイが気になる夫のジーンズなどにガンガン使いたいですね(笑)。また、アイロンで仕上げるとパリッとしすぎて“ラフなこなれ”感がなくなりがちですが、これならTシャツやスウェットなどのカジュアルウェアがふんわり自然に、かつシルエットを生かして立体的に仕上がるのもいい。適度なラフさを残しながら、見ぎれいなイメージを出したい人にはオススメの製品だと思います!」

 

 

3人が揃って「アクセススチーム プラス」の実力を高評価!

今回のレビューでは、ライフスタイルやライフステージが異なる3人のレビュアーが「アクセススチーム プラス」を高く評価。小山は「シワ取り性能」、川内は頻繁にケアしにくいアイテムを水蒸気で除菌(※1)・脱臭できる「安心感」、鈴木は「快適な操作性」に魅力を感じるとともに、日ごろ抱えていた悩みが解消され、喜びの声を上げていました。これも圧倒的なスチーム量と、人間工学に基づいた設計の妙がなせるワザ。「アクセススチーム プラス」は、文句なしにオススメできる1台と言えるでしょう。

 

ちなみに「アクセススチーム」シリーズには、記事内でご紹介したNo.1(※2)パワフルスチームの「プラス」に加え、軽量な「ライト」、香りづけもできる「ピュア」、コンパクト収納ができる「ポケット」と、豊富な4種類をラインナップ。ぜひ最適な一台を選んでみてください!

↑大量のスチーム噴射が魅力のティファール「アクセススチーム」シリーズ。写真左から「ライト」「ピュア」「プラス」「ポケット」

 

 

※1:外部機関による試験によりスチームを当てた布表面において、除菌(試験は2種類の菌にて実施)、およびウイルス除去(試験は2種類のウイルスにて実施)を確認済み。詳細はt-fal.co.jpまで。効果は使用条件等によっても異なります

※2:外部機関において2017年調べ。外部機関および自社において、2021年調べ。加圧式タイプを除く

執筆/平島憲一郎 撮影/島本一男(BAARL)

「電気圧力鍋の丸パン」に幸せを感じた! ティファール「ラクラ・クッカー プラス」は3万円でもオトク感あり

電気圧力鍋といえば、時短調理の味方。数ある電気圧力鍋のなかでも、機能の多さを売りとするのがティファールの最新モデル「ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP」(以下ラクラ・クッカー プラス)です。2020年に発売された「ラクラ・クッカー コンパクト 電気圧力鍋」が1台10役だったのに対し、ラクラ・クッカー プラスはなんと1台16役! さらに作れる料理の幅が広くなっています。

 

そんなラクラ・クッカー プラスを実際に使ってみると、従来の電気圧力鍋のイメージが大きく変わりました。それは、「電気圧力鍋は単に時短調理するための調理家電ではない」ということ。ひと手間かけた料理が作りたい人にもうれしい進化ポイントがあったんです! 一体どんな魅力がプラスされたのか、ご紹介していきましょう。

 

新搭載モード「発酵」と「ベイク」で憧れのパン作り

ラクラ・クッカー プラスは、4人分の調理や4合までの炊飯が可能な電気圧力鍋です。サイズは5.5合炊きの炊飯器と同じくらいで、サイズ感やシンプルなデザイン性は前モデルとほぼ同じです。

↑サイズは約幅260×奥行き285×高さ283mm、重さは約4.2kg。内容量は満水3.0L/調理2.0L。蒸し料理用の蒸し台、炊飯用カップ、レシピブックが付属する

 

今回、筆者が特に気になっていた新機能が「ベイク」モードです。パン生地の発酵から焼き上げまでが可能で、オーブンがなくてもパンやケーキが焼けるのだとか。わざわざオーブンを使うのは面倒だなというときも、これなら気軽に作れるのでは? ……と期待に胸が膨らみます。

 

筆者はパン作り初心者なので、今回はシンプルな「丸パン」を作ることにしました。まずはボウルで生地作り。ラクラ・クッカー プラスを使ったパン作りで大変なのはここだけです。生地ができたら鍋に薄くバターを塗り、生地を置いてフタを閉めます。

↑パン作りに慣れていないので、生地をこねるのは少し苦労した。この手間さえクリアすればかなり気軽にパン作りが楽しめそう

 

このときの調理モードは「発酵」。そう、ラクラ・クッカー プラスは発酵モードが搭載されたのも大きな進化なんです! 発酵モードではパン生地だけでなく、甘酒や塩麴なども作れるので、これも汎用性の高そうな機能ですね。

↑発酵モードでは22〜59度までの温度設定が可能。丸パンの一次発酵は35度で40分となっている

 

焼き上がった丸パンはほかほか&ふかふか!

一次発酵を終えた生地は2倍ほどに膨らんでおり、しっかり発酵が進んでいることがわかります。ここからは二次発酵へ。生地のガスを抜き、表面がなめらかになるように丸め直したら、再度35度で40分発酵させます。

↑一次発酵させたことで生地がふんわり膨らんでいるのがわかる。パン作りは発酵に時間がかかることに改めて気付いた

 

二次発酵を終えた生地は先ほどよりもしっかり膨らんだように見えます。約2倍になっていれば発酵は終わり。あとはフタを閉め、「ベイク」モードの130度で35分焼くだけ。

↑二次発酵を終えたら、ガスを抜かずにそのままベイク工程に移る。発酵が終わるタイミングで手を加える必要があるので、完成までほったらかしというわけにはいかない

 

焼き上がった丸パンはこちら。オーブンとは違い、鍋肌に接している部分のみ焼き目が付くので全体的には白っぽい仕上がりです。「まぁ丸パンってこんなイメージだよな」と思いながら食べてみると……ほかほか&ふかふかで幸せな気分に! 正直、少し手間はかかったのですが、“焼きたてのパン”で気持ちが満たされてチャラになった気がします。

↑パン作りに慣れていない筆者でもしっかりパンが焼けた。直径20cm以上あるのでかなり大きい

 

筆者の印象として、ラクラ・クッカー プラスでパンを焼くのは、ホームベーカリーに比べると面倒でした。しかし、ホームベーカリーを買っても頻繁に使うかどうかわからないという人や、家電を増やすのを躊躇する人には、パンを焼く以外の機能をたくさん備えたラクラ・クッカー プラスがおすすめです。

 

「発酵」モードで自家製クリームチーズも簡単に作れる

最近は発酵メーカーを持っている人も多いのではないでしょうか。自家製のヨーグルトや甘酒作りを楽しめるので、健康を意識するなら持っていて損はありません。ラクラ・クッカー プラスの「発酵」モードも専用機と同等の機能を備えるので、かなり大きな強みです。

 

筆者はチーズが好きなので、同梱のレシピブックに出ていた「クリームチーズ」を作ってみたところ、初めてでも失敗なく作れました。牛乳、生クリーム、プレーンヨーグルト、レモン汁、塩を混ぜて59度で40分発酵したら、ザルに流し入れて水分をしっかり切り、冷蔵庫で2〜3時間おけば完成です。発酵したあとに少し時間はかかるものの、フレッシュなクリームチーズはミルキーな感じがして、既製品とはまた異なるおいしさがありました。

↑水分を切るのに時間がかかるが、寝る前に冷蔵庫に入れておけば、翌朝に食べられる。自家製なら、食べる前にレーズンを加えるなどのアレンジがしやすい

 

この機能に関しては、わざわざ発酵メーカーを買わなくても、同じことができるのが大きなメリットになっていると感じます。ただし、甘酒や塩麴は調理時間が5時間ほどかかるので、その間はほかの料理に使えない点に注意が必要です。

 

「レシピモード」の角煮やカレーは時間設定不要で作れる

そして、最後にラクラ・クッカー プラスの基本機能にも触れていきましょう。本機は無水調理、圧力調理、炒め調理、低温調理、蒸す、煮る、もち米やお粥にも対応した炊飯といった機能に対応。加えてカレーや豆類、角煮、なべをワンタッチで作れる「レシピモード」を搭載しています。

↑「レシピ」ボタンを押して「角煮」を選ぶと、自動的に20分に設定された

 

前モデルでは「カレー」と「角煮」、「肉じゃが」だけでしたが、新モデルでは「肉じゃが」がなくなり、「豆類」と「なべ」が追加されています。いずれも使用頻度の高いメニューなので、これらの料理がレシピブックで時間を確認しなくても作れるのが便利。

 

今回は、「レシピモード」で「豚肉の角煮」を作ってみました。圧力がかかるまでの予熱時間は季節や気温、食材の温度、調理量などによって変わりますが、この場合は約10分かかりました。その後20分の圧力調理を終えたら、フタの蒸気排出ボタンを押して蒸気を抜きます。多くの電気圧力鍋は自然に圧力が抜けるのを待つことで味を染み込ませるのですが、時間がかかるのがネック。その点、ラクラ・クッカー プラスは一瞬で圧力を逃せるので完成までの時間が早いのがいいですね。

↑蒸気排出ボタンを押して蒸気を抜くと、圧力表示ピンが下がる。これがフタを開ける目印になる

 

豚肉の角煮は30分で作ったとは思えない仕上がりに

完成した角煮は、30分という短時間で作ったとは思えない仕上がりです。ただし、長時間煮込んだ角煮に比べると、肉の柔らかさや味の染み込み方がもう少し欲しいので、最後に「煮る」モードで煮詰めてもいいかもしれません。自分なりに作り方を工夫できる点は、通常の圧力鍋を使ってきた人にとってもうれしいはず。“家庭の味”を追求したい人にはこの自由度の高さが魅力です。

↑30分でここまでのクオリティに仕上がるのには驚くはず。ただし、作ってすぐに食べるより、少し時間を置くと予熱でじっくり味が染み込むのでそちらもオススメ

 

ラクラ・クッカー プラスの実売価格は税込で3万250円となっており、1台16役ということを考えれば、かなりのおトク感すらあるように思えます。特にホームベーカリー、発酵メーカーを持っていないけれど、気になっている人には響くはず。逆に、すでにそれらを持っている人は、電気圧力鍋としての時短の効果や、ほったらかし調理ができる点に着目するといいでしょう。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

頑固なシワもきれいに伸ばせる、ティファール最新衣類スチーマー「アクセススチーム ピュア」が9月発売

 

グループセブ ジャパンは、ティファールから衣類スチーマー「アクセススチーム ピュア」を9月に発売します。参考価格は1万8700円(税込)です。

 

アクセススチーム ピュアは、大量のスチームを繊維の奥まで浸透させ、頑固なシワの原因をサッとほぐせることから、ティファールの衣類スチーマーの中でも高い人気を誇る「アクセススチーム」シリーズの新モデル。平均22g/分の連続スチームにより、衣類をハンガーにかけたままでも、シワをきれいに伸ばせるとしています。また、本体のターボボタンを長押しすると約3秒ジェットスチームが続く「3倍パワフルスチーム」を搭載しています。

 

 

なお、スチームの成分は水のみになっているため、部屋中の布製品を安心安全にお手入れ可能とのこと。さらに、除菌のほか、花粉対策や脱臭、殺ダニ効果、アレル物質対策にも効果的としています。

 

 

 

このほか、用途に合わせて付け替えできる3種類のマルチパッドや、好みのフレグランススプレーで香りを付けられる「香りづけタブレット」が付属します。

 

 

本体サイズは約幅130×奥行き170×高さ280mm、重量は約1.1kg(水タンクが空の状態)。また、注水量は200mlとなっています。

掃除機や調理家電などの新製品をプロがレビュー!注目の生活家電8選

夏を前にして各社から新製品が続々リリース。そこで今回は、早くも話題沸騰のダイソンのニュータイプ掃除機のほか、調理家電や空調家電の注目モデルを紹介します!

※こちらは「GetNavi」 2021年7月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

【私がチェックしました!】

家電ライター

平島憲一郎さん

生活家電全般の新製品紹介やレビューを執筆。掃除機や炊飯器などの検証企画も多く手掛ける。

 

【その1】滑るように軽快な操作感で掃除が圧倒的に楽しくなる!

コードレススティッククリーナー

ダイソン

Dyson Omni-glide

実売価格6万4900円

前後左右360度にヘッドを滑らせてゴミを除去する新しい掃除スタイルを実現したスティッククリーナー。ヘッド前後に2つのナイロンフェルトブラシを配置。ヘッドを押す際も引く際も大小のゴミを強力に吸引する。本体は床面に180度ベタ付きでき、家具下などの狭い隙間の掃除もスムーズだ。

SPEC ●ヘッド:Omnidirectional Fluffy クリーナーヘッド●充電時間:約3.5時間●最長運転時間:エコモード約20分(非モーター駆動ツール使用時)/強モード約5分●サイズ/質量:W208×H1077×D132mm/1.9kg

 

まるでフロアモップのように自由な動きで掃除機がけ可能

Dyson Omni-glideは、同社の掃除機のなかでも特に「操作性」を追求した機種といえる。従来の掃除機は、ヘッドの横を掃除するのに一度ヘッドを引き方向転換するかヘッドを持ち上げる必要があった。だが、本機は持ち手を軽くひねるだけでヘッドの向きを変え、滑らかに横移動できる。

 

特に家具が多い場所の掃除しやすさは格別で、まさにフロアモップのように自由な動きで掃除が行えた。電源スイッチがトリガー式でなくボタン式で、左右の手で持ち替えながらの掃除もスムーズだ。

 

またダイソンならではの吸引力も健在。毎分最大10万5000回転のモーター吸引と2本のフェルトブラシで、大きなゴミから微小なチリまで捕集。8基のサイクロンや高機能フィルターで、0.3μmの微粒子も99.99%取り除く。

 

気になる場所のゴミをスイスイ除去し、かつてない掃除機がけの楽しさを体感できる本機で、掃除のモチベーションはよりアップする。

 

↑最大10万5000回転/分のモーターなど先進技術を小型ボディに凝縮。9万8000Gの遠心力を生むサイクロンで微粒子ゴミも分離捕集する

 

↑3つのアタッチメントを付け替えて、フローリングの掃除以外にも対応。ミニモーターヘッド(写真中央)はふとんやソファの掃除にも使える

 

↑本体裏のスイッチを押しながらクリアビンを前に押し出すとふたが開く。ゴミに手を触れずに捨てられるので衛生的だ

 

【プロのインプレ!】ヘッドが360度回転して軽やかに掃除!

「ヘッドが360度くるくる回転、家具の隙間も手早く掃除し、すぐ次の場所に移れる快適さは一度味わうと“虜”。コンパクトなヘッドは、狭い場所での操作性も秀逸。汚れが気になったらサッと使う掃除スタイルに最適です」(平島さん)

 

↑ヘッドのネックが360度回転。ヘッドを縦向きに椅子の間に入れたりするなどの動きも自由自在だ

 

↑2つのブラシの間にキャスターホイールを4個装備。これにより縦横斜めにスライドする動きが可能になる

 

【Other Choice】

【No.1】「ごみくっきりライト」で小さな塵も照らし出す!

日立

パワかるスティック PV-BL30H

実売価格7万7550円

1.4kgの軽量ボディとパワフル吸引を両立。ヘッド部には白と緑のLEDライトを備え、暗所でもゴミがくっきり見える。バッテリーは着脱式で別売電池と連続使用も可。

SPEC ●集じん容積:0.15L●連続使用時間:強運転約8分、標準運転約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W230×H1010×D230mm/1.4kg

 

【No.2】絨毯、畳もお手の物の「オシドリヘッド」を搭載!

東芝

トルネオV コードレス VC-CL3000X

実売価格6万1580円

逆方向に回転する2本のブラシを新採用し、前方に押すだけで往復掃除したようにゴミが取れる。2段構造のサイクロン技術で微細なチリや花粉を99.9%分離する。

SPEC ●集じん容積:0.2L●連続使用時間:強モード約10分/標準モード約40分●充電時間:約3.5時間●サイズ/質量:W257×H1125×D220mm/2.9kg

 

【その2】精米後時間が経った乾燥米も新米のようにおいしく炊ける!

炊飯器

パナソニック

スチーム&可変圧力IHジャー炊飯器 SR-VSX101

実売価格11万円

新米も、精米後時間が経って乾燥した米も、おいしく炊き分ける炊飯器。火力、可変圧力、高温スチームを米の鮮度や銘柄に合わせて制御可能。追い炊き時に米の状態に合わせてスチーム温度を変える新技術でパサつきなく甘み満点のごはんに炊き上げる。

SPEC ●炊飯容量:0.5〜5.5合●内釜:ダイヤモンド竃釜●食感炊き分け(銀シャリコース):13通り●銘柄炊き分け:63銘柄●消費電力:1210W●サイズ/質量:約W275×H234×D361mm/約7.7kg

 

↑専用アプリでは炊飯した銘柄が日本地図に表示される。日本全国の米を食べたい人にはより達成感が得られる機能だ

 

↑ごはんをまとめ炊きして冷凍する人向けに「冷凍用ごはん」コースを搭載。再加熱後もほぐれやすく仕上がる

 

【プロのインプレ!】自宅の乾燥した米が新米のようにみずみずしい味に!

「開封後3週間ほど経った自宅の米を使って炊飯したところ、本当に新米のようなみずみずしい炊き上がりに! 銘柄炊き分けでは、その年の出来に応じて毎年炊き方を調整するこだわりがスゴい。まさに“コメ好き”にはたまらない一台です」(平島さん)

 

↑本体ふた部分の圧力センサーで釜内圧力を検知。可変圧力使用時の減圧スピードの違いで米の乾燥度を見極め、炊飯の仕方を調整する

 

【その3】一台16役の器用な圧力鍋が時短調理をラクラクサポート!

自動調理鍋

ティファール

ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP

実売価格2万7940円

圧力調理や低温調理、「蒸す」「煮る」「炒め」などの機能に新たに「発酵」「ベイク」「無水調理」を追加した電気調理鍋。栄養とうまみの凝縮したラタトゥイユやパンなどが作れ、一台16役で使える。容量3Lで4人ぶんの調理が可能だ。

SPEC ●調理容量:3L●最大圧力:70kPa●搭載モード:圧力、蒸す、煮る、炒め、低温、無水、発酵、ベイクなど全16モード●コード長:約1.5m●消費電力:700W●サイズ/質量:約W260×H283×D285mm/約4.2kg

 

↑操作パネルに16モードすべてを表示。ボタンを押して選ぶだけのシンプルな操作で調理ができる

 

↑62度の側面角度がついた球状ポット(内鍋)を採用。優れた熱循環を生み出し、ごはんもふっくら炊き上がる

 

【プロのインプレ!】パン作りでは想像以上に本格派の焼き上がりで驚いた

「パン作りに挑戦してみましたが、生地がしっかり発酵し、想像以上に本格的な香りと焼き上がりに! 120〜150℃の温度設定で炒め物もでき、卓上ですべての調理を行えます。ファミリー世帯はもちろん、単身世帯にもオススメできる、マルチな電気調理鍋です」(平島さん)

 

↑22〜59℃まで1℃刻みで温度設定ができる発酵機能を新搭載。パン作りで大切な生地の発酵も失敗なく行える

 

【その4】室内の空気の除菌・脱臭と集じん・加湿を一台で完結!

除菌脱臭機

日立

次亜塩素酸除菌脱臭機 ジアクリン ZP-GA1000T

実売価格11万円

次亜塩素酸とフィルターのW効果を用いた除菌脱臭機。除菌や脱臭に効果の高い次亜塩素酸を本体内で生成し、加湿フィルターに浸透させて空気をきれいにする。プレフィルターの「自動おそうじ」機構搭載でお手入れもラク。空気清浄・加湿機能も備え、通年で使える。

SPEC ●清浄時間:10分(8畳/次亜塩素酸モード)/7分(8畳/空気清浄モード)●毎時最大加湿量:約550ml(次亜塩素酸モード)/約800ml(加湿モード)●タンク容量:約2.2L●運転音:15〜55dB●サイズ/質量:W360×H669×D278mm/13.3kg

 

↑フラップ、送風口、プレフィルターにステンレス素材を採用。ステンレスに含まれる金属イオンが接触した菌を抑える

 

↑背面パネル内側にプレフィルターの自動掃除ユニットを搭載。運転48時間ごとに上下に動き、ホコリを除去する

 

【プロのインプレ!】特有の“塩素臭”なしにペットのトイレ臭を見事に抑制!

「次亜塩素酸特有の、プールのような塩素臭がないのにペットのトイレのニオイが本当に気にならなくなりました。1時間ごとにターボ運転で室内の空気を強制循環させる『快速花粉コース』は花粉の季節に重宝します」(平島さん)

 

↑事前準備は水タンクに水と塩化ナトリウム1包を入れるだけ。専用ユニットで電気分解して次亜塩素酸を生成

 

【その5】グリルはもちろん炊飯まで可能な超絶トースター!

オーブントースター

アラジン

グラファイト グリル&トースター CAT-GP14A

3万9000円

トーストやグリルに加え、低温調理や煮物・炊飯など8つの調理メニューを搭載。温度センサーとマイコン制御でトーストの温度・焼き時間を自動設定し、極上のトーストを焼き上げる。専用のグリルパンを使ってチキンも丸ごと1羽調理可能だ。

SPEC ●ヒーター:グラファイトヒーター+石英管ヒーター●温度調節つまみ:40〜90℃(5℃刻み)/100〜320℃(10℃刻み)●焼けるトーストの枚数:4枚●サイズ/質量:W391×H276×D391mm/約7.1kg

 

↑グリルパンに加えて、すのこ、炊飯釜が付属。グリルパンは蓋にもなる浅型と容量が約2倍にアップした深型の2種類を用意

 

↑付属の炊飯釜を使う「炊飯」モードを搭載。熱伝導性の高いアルミ製釜が、短時間で土鍋のように炊き上げる

 

【プロのインプレ!】ローストビーフなど本格調理にも対応のマイコン技術が優秀

「遠赤グラファイト技術とマイコン制御でトーストが外サクッ、中モッチリの食感に! 熱の立ち上がりが0.2秒でオーブン調理が予熱不要なほか、温度管理が重要なローストビーフなどの低温調理も失敗なく行えます」(平島さん)

 

↑加熱速度の速い遠赤グラファイトで一気に焼き、トースト内の水分を保持。中がモチモチに仕上がる

 

【その6】高品位なデザインと最上級の空気清浄性能を兼備

空気清浄機

カドー

LEAF720

13万9700円

SPEC ●適用床面積:65畳●フィルター構成:プレフィルター/光触媒活性炭フィルター+特殊活性炭フィルター/抗菌HEPAタイプフィルター/特殊活性炭フィルター●運転音:34〜59dB●サイズ/質量:約W423×H714×D297mm/約18kg

 

↑空気の状態を3色LEDで可視化。周囲の明るさに応じてLED照度を調節するため、就寝時も眩しくない

 

↑本体天面に強化ガラス製タッチパネルを搭載。シンプルかつ高級感のあるデザインで、操作性も文句なし

 

【プロのインプレ!】ホコリやウイルスが床に落ちる前に取り切る王道モデル

「大風量ファンと高性能フィルターでホコリやウイルスなどが床に落ちる前に除去する発想は合理的です。HEPAフィルターに抗菌機能を加えたのも時流に合っています。シンプルかつ上質なデザインも魅力的!」(平島さん)

 

↑本体内のツインブーストファンが毎分13.8m3の空気を浄化。室内に入った有害物質も人が吸う前に除去

 

【その7】ユーザーの現在地を冷蔵庫が検知してクレバーに節電運転!

冷蔵庫

パナソニック

IoT対応冷蔵庫 NR-F607WPX

実売価格42万5180円

スマホのGPSと連携する冷蔵庫。ユーザーが自宅から離れると自動で節電運転が始まり、登録したスーパーなどへの滞在を確認すると予冷運転の開始を問う通知が届く。業務用レベルの急速冷凍機能を備え、食品の細胞の破壊を抑えておいしく冷凍できる。

SPEC ●定格内容積:600L●年間消費電力量:252kWh/年●クーリングアシスト機能:はやうま冷凍/はやうま冷却●除菌・脱臭機能:全室ナノイーX●サイズ/質量:W685×H1828×D745mm/116kg

 

↑アプリ内留守番モードの画面。スマホの位置情報で「外出」を検知するとすぐに節電モードへ移行する

 

↑微凍結パーシャル機能は、肉や魚が凍るギリギリの約−3℃で食品の酸化を抑制。豚肉なら14日鮮度を保つ

 

【プロのインプレ!】冷蔵庫内の食材の残量をスマホで確認し買い忘れが防げる!

「節電機能とともに優秀なのが、ストックマネージャー機能。卵や牛乳などアプリに登録した食材を冷蔵室内の重量検知プレートに載せると、出先から残量をスマホで確認できます。これで買い忘れや買い過ぎによる食品ロスを防げて超便利!」(平島さん)

 

【その8】スマートに一体化したゴミ箱と掃除機で清潔な室内を維持

ゴミ箱+掃除機

サンコー

センサー式ゴミ箱掃除機 吸っちゃうダストボックス

1万2800円

センサー付きの自動開閉式ゴミ箱が付属ツールを装着し掃除機に変身! 本体にフィルターを内蔵し、きれいな空気を排出する。ゴミ箱には市販のゴミ袋やレジ袋を使用可。キャスター付きで、掃除機がけも快適に行える。

SPEC ●ゴミ箱容量:6L●吸込仕事率:59W●センサー電源:単三形乾電池3本●ケーブル長:4.5m●付属品:ゴミ袋30枚、延長管2本、ホース、床用ノズル、隙間用ノズルほか●サイズ/質量:W252×H410×D252mm/4.44kg

 

↑天面のセンサーに手をかざすと自動でふたが開き、5秒後に閉まる。本体に触れずにゴミ捨てでき、ニオイも防げて便利だ

 

↑本体内のゴミバケツにフィルターを装着。排気はすべてこのフィルターを通って放出するので、部屋の空気を汚しにくい

 

【プロのインプレ!】掃除機置き場が不要で掃除後のゴミ捨てもなくしたのが画期的!

「掃除機の設置場所を節約でき、掃除機で吸ったゴミを捨てる手間まで解消できる“コロンブスの卵”的アイテム。フィルターは水洗いでき、お手入れも超簡単! モノを増やしたくないワンルームや個室での使用に最適です」(平島さん)

 

↑掃除機のホースや延長管を本体の四隅に装備。各パーツをすぐ組み立てて使え、収納場所も増えない

1台なんと16役! 発酵→ベイク」でパンも焼けるティファール「ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋」

グループセブ ジャパンは、ティファールから「ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP」を発売します。参考価格は3万250円(税込)。

↑「ラクラ・クッカー プラス コンパクト電気圧力鍋 CY352AJP」のサイズは約W260×D285×H283mm、質量は約4.2kg。容量は3.0Lで、最大圧力は70kPa(一定)。蒸し台(蒸し料理用)、炊飯用カップ、レシピブックが付属

 

1台10役から16役にパワーアップ

本製品は、昨年発売した「ラクラ・クッカー コンパクト電気圧力鍋」が進化した新モデルで、従来の1台10役から16役に増強されました。デジタルディスプレイに表示される16種類のモード(調理モード:8種類/炊飯モード:4種類/レシピモード:4種類)から選ぶだけで、簡単に料理が作れます。

↑食材を入れて、ボタンを押すだけで料理が完成

 

調理モードは、従来の「圧力」「蒸す」「煮る」「炒め」「低温」のほかに、「無水」「発酵」「ベイク」が加わりました。これにより、食材の旨みが凝縮される無水モードで肉じゃがやラタトゥイユを作ったり、22~59℃で温度設定ができる発酵モードで、ヨーグルトや味噌などの発酵食品を作ったりすることもできます。さらに、この発酵モードでパンの生地を発酵させ、そのままベイクモードでふっくらモチモチのパンを焼くことも可能です。

↑新たに追加された「発酵」と「ベイク」モード

 

また、炊飯モードにはこれまでの「白米」「玄米」に加えて「餅米」「お粥」を追加。レシピモードには人気の定番料理である「カレー」「角煮」に加えて「豆類」「なべ」を新たに追加しています。

↑炊飯モードでは「餅米」「お粥」、レシピモードでは「豆類」「なべ」を新たに追加

 

このほか、従来モデルから踏襲する圧力モードでは、通常の鍋と比べて最大1/3まで調理時間を短縮することが可能。低温モードでは、60~90℃の低温でじっくり加熱してお肉料理を柔らかくジューシーに仕上げます。

↑圧力モードは調理時間を最大1/3まで短縮します

 

最大12時間の予約調理機能や最大24時間の自動保温機能も搭載。容量は3Lあり、料理は最大4人分、炊飯は4合まで炊くことができます。また、内ぶたやポット(内鍋)を取り外して洗うことができるので、使用後のお手入れもカンタン。105レシピを掲載するレシピブックが付属するので、忙しい平日は時短に活用し、時間のある週末には手の込んだ本格調理に挑戦するといった使い分けも可能です。より多機能に進化した「ラクラ・クッカー コンパクト電気圧力鍋」。新生活をサポートする心強い味方として、ぜひ注目してみてください。

スチームの量で選ぶのが正解! 衣類スチーマーシワ取り徹底検証

衣類スチーマーは、服をハンガーにかけたまま手軽にシワが伸ばせる便利なアイテムです。そんな衣類スチーマーの存在意義はもちろん、服のシワを伸ばすこと。では、服のシワを伸ばすために、最も重要なことは何でしょうか? それはズバリ「スチーム量」です!

私が解説します!

GetNavi編集部 家電担当

青木宏彰

生活家電およびファッション関連企画の編集を担当。仕事柄、あらゆる衣類スチーマーを試してきたが、スチーム量の少ないタイプはシワが伸びず避けるように。

 

衣類スチーマーのスチーム量は多いほうがいい

まずは以下の写真をご覧ください。上が最大スチーム量20g/分(※)とNo.1パワフル連続スチームを誇るティファールの「アクセススチーム プラス」。下が一般的な衣類スチーマーです。スチーム量がまったく違うことがおわかり頂けるはず。

※:使用条件等によって異なる

【スチーム量の違い】

衣類のシワは、洗濯したあと繊維が絡まった状態で乾燥し固まることでできるもの。スチームをかけると、繊維が柔らかくなってほぐれ、繊維がきれいに並んだ状態に戻ります。また、スチーム量が多いほどスチームが繊維の奥まで浸透し、繊維がほぐれシワが伸びやすくなります。

 

【今回検証に使う「No.1パワフル連続スチーム」を誇るモデルはコチラ

ティファールの衣類スチーマー「アクセススチーム プラス」(オープン価格)

平均20g/分(※)のパワフルスチームで、一般的な製品(スチーム量 平均11g/分)よりも素早くシワが伸びます。185ml大容量の水タンクを備え、一度の給水で何着もスチームがけが可能。トリガーを引いた状態でロックでき、長時間使っても指が疲れにくいのもうれしいところ。※使用条件等によって異なる

SPEC●定格消費電力:1200W●スチーム量:平均20g/分(ターボ)、平均14g/分(デリケート) (※)●連続運転時間:約9分(ターボ時)●水タンク容量:185㎖●付属品:ヘッドカバー、ブラシほか●サイズ/質量:W130×H283×D141㎜/約1220g

 

「スチーム量が多い=シワが取れる」かどうか徹底検証!

今回は、スチーム量が多い=キレイにシワが取れることを実証すべく、アクセススチーム プラスと一般的な衣類スチーマーを使い、5種類の衣類で検証してみました。同じ衣類の左側を一般的な衣類スチーマーで、右側をアクセススチーム プラスでスチームをかけて、その違いをレポートします!

 

1.メンズ服

まずは男性用のジャケットとカーゴパンツ、カーディガンで違いをチェック。特に、分厚い生地のジャケットについたガンコなシワが落ちるのか注目です!

 

【コットンジャケットの場合】

ポケットのほか、裾や袖の部分に違いが出た!

やや厚手のコットンジャケットから検証。全体にムラなく頑固そうなシワがついています。

 

袖や裾含めて全体的にシワが美しく伸びて、満⾜感のある仕上がりに。ポケット部分もかなりシワが取れて、ジャケットのフォルムもしっかり出ています。一方、左は裾や袖に特に多くシワが残ったほか、ポケットのシワがなかなか取れませんでした。服のシルエットもやや清潔感に⽋け残念な印象。

 

【カーゴパンツの場合】

サイドのポケット周りはその差が歴然

厚手のデニムのカーゴパンツでテスト。生地が厚いぶんシワを取るのは難しそうですが、果たしてうまく取れるでしょうか?

 

左側にはシワがまだかなり残っていますが、アクセススチーム プラスでかけた右側は、しっかりとシワが伸びています。特に、サイドのポケット周りはその差が歴然。所要時間も、一般的な衣類スチーマーに比べて半分程度でした。

 

【カーディガンの場合】

細かいシワの取れ方や仕上がりに差が出た

スチームがけする前のカーディガン。襟や裾をはじめ全体にまんべんなくシワがついており、シルエットも崩れています。

 

左側は脇や袖の部分に細かいシワが残りましたが、アクセススチーム プラスを使った右側は同じ時間でしっかりシワが取れました。ふんわりした質感も蘇り、上々の仕上がり。

 

2.レディース服

続いては、女性用のタイトスカートとワンピースで検証。シルエットの違いやドレープ、ギャザーといった装飾的な部分でどんな差が出るか注目です。

 

【タイトスカートの場合】

表面の凹凸の目立ち方が大きく違う

レーヨン・ナイロン混紡のタイトスカートで検証。レーヨンはシワになりやすい素材で、洗濯後にシワ伸ばしせずに干すと、こんなにシワがついてしまいます。

アクセススチーム プラスを使った右側は十分にシワが伸びていて、シルエットもきれいに出ています。一方、左側はシワの凹凸が目立ちます。

 

【ワンピースの場合】

仕上がり時間とドレープの美しさが違う!

薄手のコットン素材のワンピースで検証。ギャザーが洗濯ジワと一体化して、より強いシワが入っています。

 

左側もかなりシワが取れましたが、裾の部分にシワが残り、丈も少し縮んでいます。一方、右側のアクセススチーム プラスはより短時間で洗濯ジワがしっかり取れて、丈も自然な印象に伸びました。ギャザーがはっきり出たうえに、ボディ部分のドレープもナチュラル。このあたりは、衣類スチーマーならではの仕上がりです。

 

上の検証結果の通り、一般的な衣類スチーマーと、スチーム量の多いアクセススチーム プラスでは、シワの取れ方に大きな違いが出ることがわかりました。「なかなかシワが取れないな……」とガッカリしていた人は、スチーム量の少ないモデルを選んでしまったのかも? これから衣類スチーマーを選ぶ際は、ぜひ「スチーム量」を基準に選んでみてください!

 

【検証の様子を動画で見たい方は以下をチェック!】

 

 

実は、使い方を間違っている人も多い!

さて、スチーム量の多い衣類スチーマーを使っても、「シワが取れない」とガッカリする人がいます。そんな人は、衣類スチーマーの使い方が間違っているのでは? ここでは、ありがちな「間違った使い方」と「正しい使い方」をチェックしていきましょう。

 

【間違った使い方】片手しか使わない、生地から離して使う

片手でスチームを当てるだけだと、シワを伸ばす力が働かないのでシワが伸び切りません。また、衣類スチーマーを服から5cm以上離してしまうと、スチームが繊維の中に浸透しません。

 

【正しい使い方】もう一方の手で裾を引っ張りつつ、かけ面を生地に押し当てるようにゆっくりと動かす(※)

*素材によっては付属のヘッドカバーをセットして使用

かけ面は生地に少し押し付けゆっくり動かすと、上手にシワを伸ばせます。

 

なお、衣類スチーマーは、アイロンのようにパリッと仕上がると期待されがちですが、アイロン台の上でプレスするわけではないので、シャツの襟や袖のカフス周りのシワを伸ばすことは苦手。用途に合わせて使い分けするようにしましょう。

 

アクセススチーム プラスは除菌(※1)・脱臭(※2)にも効果的

衣類スチーマーで除菌・脱臭ができるのは“高温スチーム”だから。服などの繊維に付着した菌を高温で除去。また、ニオイの元となるニオイ分子をスチームと一緒に気化させて脱臭します。

 

例えば、布マスクを洗う時間がないときなど、アクセススチーム プラスでサッと除菌できるのは便利。また、キャップやぬいぐるみなど洗いにくいモノを除菌・脱臭する場合にもが有効です。水と熱だけを使って除菌するので、薬剤を使う必要がないのもうれしいですね。

↑パンツハンガーのピンチや洗濯ばさみに挟んで吊るすと、スチームをあてやすいです

 

↑洗いにくい服飾品の除菌・ニオイ対策にも有効

 

このように、今回はティファールのアクセススチーム プラスと一般的な衣類スチーマーとでシワ取り能力を検証しましたが、シワ取りのスピードに加え、細かい部分のシワの伸び方にも大きな違いが出るのがわかりました。製品選びで最優先すべきは「スチーム量」であることが証明された形ですね。さらに、マスクや洗いにくいモノの除菌・脱臭ができるのもうれしい限り。衣類スチーマーの購入を考えている人は、アクセススチーム プラスを選べば、まず「間違いなし」と言えるでしょう!

撮影/島本一男 スタイリング/小野塚雅之

 

【編集後記】

企画を通して、衣類スチーマーの基準を示すことができた

「衣類スチーマーを選ぶ基準がわからない」。そんなユーザーの声に対し、今回の検証で「スチーム量」というひとつの基準を示すことができた点をうれしく思います。お気に入りの服だったけれど、シワが伸びないから着なくなった……などという悲しい出来事も、本製品ならば未然に防ぐことができるはず。GetNaviチームとしては、スチーム量で選ぶのは間違いのない選択肢であり、アクセススチーム プラスが多くの人の問題を解決するアイテムだと確信しています。

 

また、編集部では衣類スチーマーが間違った使い方をされることが多く、「アイロンとまったく同じ効果がある」と誤解するユーザーがいることも理解していました。その点、今回はティファールの提案により、文字数を割いて「間違った使い方」や「正しい使い方」を解説することができ、あえて同アイテムの不得意な部分にも言及することができました。ユーザーファーストの情報を提供する有意義な機会を与えてくれたことに対し、改めて同社には感謝したいです。本記事によって、多くの読者が衣類スチーマーの便利さを実感し、快適なファッションライフを送る契機となれば幸いです。

 

※1 除菌●試験依頼先:一般財団法人日本食品分析センター●試験報告書発行年月日:2017年10月20日●試験報告書発行番号:第1701386002-0101号●試験方法:かけ面(高温時)を押し当てた菌付着布(試料)の除菌確認●評価方法:試料にスチームを連続噴射(ターボモード)。試験は2種類の菌で実施。●試験結果:99%以上の除菌効果●対象部分:衣類 ※2 脱臭●試験依頼先:一般財団法人日本食品分析センター●試験報告書発行年月日:2017年10月20日●試験報告書発行番号:第17109215001-0101号/第17109218001-0101号/第17109221001-0101号/第17109207001-0101号●試験方法:ニオイを付着させた布と脱臭した布のそれぞれのニオイの強さを採点評価●評価方法:パネリスト12人による官能評価●試験結果:各ニオイでの採点において、有意差が認められる(有意水準1%)●対象部分:タバコのニオイ、汗のニオイ(アンモニア)、防虫剤のニオイ(ナフタレン系)、焼き肉のニオイ

調理家電を試しまくった「食のプロ」が選ぶ「2020年の感動アイテム」3選

今西絢美さんは、「おいしいものナビゲーター」として、調理家電やグルメの記事を多数執筆する食のプロ。2020年にはGetNavi webでも多彩な調理家電をレビューしてもらいましたが、なかでも今西さんが気に入ったアイテムは何なのか……知りたいとは思いませんか? 今回は、2020年にレビューした調理家電のなかから、お気に入りのアイテム3点を厳選してもらい、感動のコメントとともに紹介します!

 

【その1】「とろりとした食感と蜜の甘さはいまでも忘れられません! 」(今西)

ドウシシャ

焼き芋メーカー タイマー付き TWFU-100

販売時価格1万3000円前後

2019年末に発売された、最大60分までセット可能なタイマー付きモデル。上下の焼き芋プレートでさつまいもを挟んでおき、温度と時間を設定するだけでカンタンに焼き芋が完成します。焼き芋プレートのほか、ホットサンドに利用できる平面プレートも付属。現在は、後継モデルの「焼き芋メーカー タイマー付き WFV-102T」が実売価格8770円で販売されています。

 

【ライター今西さんの感動コメント】

「この焼き芋メーカーで作る焼き芋のとろりとした食感と蜜の甘さはいまでも忘れられません! 自宅でこんなに本格的な焼き芋が作れるなら、外で焼き芋を買うのがもったいなくなります。付属の平面プレートに付け替えればホットサンドメーカーとしても使えて、ちょっとしたおかずも作れるので、想像以上に汎用性が高かったのもお気に入りの理由です」

レビュー記事はコチラ

↑上下2枚のプレートでさつまいもを挟んで加熱するしくみ。大きなさつまいもはカットして収めました

 

↑焼き上がりは最高でした!

 

【その2】「内鍋があるだけで利用シーンがグッと広がることに驚きました」(今西)

ラドンナ

Toffy 電気グリル鍋 K-HP2

実売価格1万2900円

容量3.5Lの電気グリル鍋。最大1200Wの高火力で、火力は無段階調整ができ、保温~240℃まで細かく調整が可能です。「煮る」「炊く」「焼く」「蒸す」と便利に使える鍋に加えて、直径122×深さ50mmの内鍋とたこ焼きプレートが付属します。

 

【ライター今西さんの感動コメント】

「電気グリル鍋はこれまでいろいろなものをレビューしてきましたが、内鍋がひとつあるだけで湯豆腐やチーズフォンデュ、火鍋(二色鍋)が楽しめるなど、利用シーンがグッと広がることに驚きました。また、たこ焼きプレートが付属し、デザインもおしゃれなのに1万2900円という手ごろな価格なのも心惹かれた理由です。別売の焼き肉プレートを使えばホットプレートにもなりますし、一台で何役もこなすのは収納スペースが限られた家で暮らす人にもうれしいはず」

レビュー記事はコチラ

↑内鍋を使ったチーズフォンデュ

 

↑別売の「Toffy 電気グリル鍋用焼肉プレート K-HP2-GP」(3850円)を使ってサムギョプサルも楽しみました

 

【その3】「コンパクトなサイズはまさに理想!  炒めモードもお気に入り」(今西)

ティファール

ラクラ・クッカー コンパクト 電気圧力鍋 CY3501JP

実売価格1万9210円

容量3Lで2~4人分の調理ができる電気圧力鍋。調理時間を最大1/3まで短縮する「圧力調理」や「蒸す」「煮る」「炒める」「低温調理」などの5つの調理モードをはじめ、3つのレシピモード、2種類の炊飯モードを搭載しています。12時間までの予約調理や保温再加熱も可能。サイズは幅26×奥行き28.5×高さ28.3cmとコンパクトで、キッチンに置きやすいのが魅力です。

【ライター今西さんの感動コメント】

「すでに圧力鍋を持っている筆者が、買い替えを本気で考えるきっかけになった電気圧力鍋です。炊飯器よりもひと回り大きいくらいのコンパクトなサイズはまさに理想! 圧力鍋としての性能だけでなく、炒めモードがあるので、わざわざフライパンを使った下ごしらえをしなくていいのもお気に入り。内蔵メニューが多い同社の電気圧力鍋『クックフォーミー』も魅力ですが、普段からある程度料理をする人には本製品で十分だと思います」

レビュー記事はコチラ

↑調理は材料を入れてスイッチを入れるだけ。チャーシューやサバの味噌煮がカンタンに作れました

 

↑「蒸す」で作ったじゃがバターはホクホクした最高の仕上がりに!

 

「自動調理家電の不安」をスッキリ解消! 累計約350万台の電気圧力鍋がコンパクト化してアプリに対応

グループセブ ジャパンは、ティファールの電気圧力鍋「クックフォーミー」シリーズから、ミニサイズの「クックフォーミー 3L」を10月に新発売します。希望小売価格は5万7000円。

↑「クックフォーミー 3L」のサイズはW324×D314×H268mmで、カラバリはブラックとホワイトの2色を用意

 

人気の電気圧力鍋をコンパクト化し、専用アプリもリリース

電気圧力鍋「クックフォーミー」は、世界累計約350万台の販売台数を誇る一方、よりコンパクトな製品を求める声が多くあがっていました。その声に応えたのが「クックフォーミー 3L」です。210種類の豊富な内蔵レシピやカンタンな操作方法はそのままに、呼び容量(内鍋の満水容量のこと)を半分の3Lに。本体の幅・高さは約5㎝、奥行は約4㎝コンパクトになり、限られたスペースでも収納しやすくなりました。内蔵レシピは210種類のうち圧力調理時間15分以内の時短レシピは193種類。オリジナルレシピを作るときは、マニュアル操作で調理方法を組み合わせて自由に作ることができます。

↑前菜、メインディッシュからデザートまで、内蔵レシピは合計210種類を用意

 

さらに、献立づくりの強い味方になる「クックフォーミー専用アプリ」をリリースします。同アプリを活用すれば、空き時間を使って「検索」や「冷蔵庫の中」といった機能で効率のよい献立づくりが可能。買い物リストの作成もできるので、調理をスタートするまでの準備時間の時短にもつながります。アプリでは、内蔵レシピの調理手順を写真でわかりやすく表示してくれるので、迷わず調理できます。また、お気に入りのレシピをグループ別にまとめる機能も便利です。

カラーはブラックとホワイトの2色。ブラックカラーは、本体の下部が質感の異なるマットブラック、ホワイトカラーはマットシャンパンゴールドが配色され、見た目もスタイリッシュ。キッチンカウンターに置いたままの「見せる収納」にもぴったりです。自動調理家電はほしいけれど、使い勝手に不安を覚えていた方、置き場所がなくてあきらめていた方は、アプリ対応でコンパクト化した「クックフォーミ― 3L」を検討してはいかがでしょうか。

この世から服のシワをなくす気か? ティファール「身だしなみ家電」に全力投球!

調理器具・家電大手のティファール(T-fal)は、同ブランドがこの春で日本上陸20周年を迎えるにあたり、新製品を発表しました。発表されたのは、衣類スチーマーや電気ケトル、同社の象徴とも言うべき調理器具のフラグシップモデルなど、春からの新生活にピッタリの製品ばかりです。

 

衣類スチーマー2種含む衣類向け家電を発表

↑衣類スチーマー「アクセススチーム ライト」(左)と「アクセススチーム プラス」(右)

 

衣類をハンガーにかけたままシワを伸ばせる衣類スチーマーは、軽量エントリーモデルの「アクセススチーム ライト」(実売価格1万670円)と大量の蒸気で手早くシワを伸ばせる「アクセススチーム プラス」(実売価格1万3910円)の2種類が発表されました。両製品とも3月発売予定。

 

ティファールの衣類スチーマーの中でもフラグシップモデルに位置するのが、「アクセススチーム プラス」。シルクなどのデリケートな素材向けにスチームの量を少なめにした「デリケートモード」と、大量のスチームで一気にシワを伸ばす「ターボモード」を用意しています。また、連セラミック素材の「ヒーティングプレート」は、スチームでほぐしたシワをよりキレイに伸ばす役目を果たします。

↑「アクセススチーム プラス」

 

一方、エントリーモデルとなる「アクセススチーム ライト」は、水タンクの容量を少なめにするなどして、運転時の軽量化を実現。主に女性をターゲットとし、腕が疲れないことをコンセプトにしています。

↑「アクセススチーム ライト」

 

ゲストで登壇したフリーアナウンサーの加藤綾子さんは、衣類スチーマーの現役ユーザーらしく、ご自宅でもよく使用しているとのこと。

↑加藤綾子さんもアクセススチームの威力にご満悦の様子

 

加藤さんほどキレイな衣装を沢山持っていれば衣類スチーマーも出番が多いと思いますが、残念ながら、筆者はシワになるような服は着ないため、いままで無縁の家電製品でした。しかし、花粉対策やタバコのニオイを除去に効果もあるということで、洗濯しづらい上着に使ってみたくなりました。

 

最大スチーム量毎分140gって… モンスター級のアイロン「アルティメット」

また、衣類スチーマーとアイロンが一体化した2WAYタイプの「トゥイニー ジェットスチーム」と毎分最大140gもの大量スチームを発生させる「アルティメット」の新機種も発表されました。

 

「トゥイニー ジェットスチーム」(実売価格6350円)は、ハンディタイプのアイロン。衣類をハンガーに掛けたままスチームを噴射しながらシワを伸ばすことができるうえ、アイロン台でアイロンをかけることもできる2WAYタイプとなっています。こちらは3月発売予定。

↑「トゥイニー ジェットスチーム」

 

↑フッ素樹脂で処理されたかけ面。スベスベのかけ心地

 

スチームアイロンのフラグシップモデルとなる「アルティメット」(実売予想価格2万3000円・税抜)は、4月発売予定。毎分最大140gのジェットスチームが特徴で、ガンコなシワもサッと伸ばすことが可能です。先述の「アクセススチーム プラス」が毎分最大20gですから、いかにスチーム量が多いかがわかるはず。また、特殊セラミックを採用したかけ面には、エナメル素材をダブルで施したコーティングを採用。こちらはティファール初の仕様で、スベリの良さが33%もアップしているとのこと。

↑スチームアイロン「アルティメット」

 

熱くならない電気ケトルとフライパンの新作も

「♪取っ手の取れるー」のCMでおなじみのティファールだけに、調理家電と調理器具の新作も登場しました。

 

電気ケトルの「セーフ・トゥ・タッチ 1.0L」(実売価格7970円)は、本体を2重構造にすることにより、沸騰しても表面が熱くならないのが特徴です。こちらは3月発売予定。

↑「セーフ・トゥ・タッチ 1.0L」

 

また、ティファールといえば、フライパンや鍋などの調理器具が主力商品。今回は同ブランドの中でもフラグシップシリーズとなる「エクスペリエンス」に、「ウォックパン 28cm」(実売価格1万4000円・税抜)や「エッグロースター 15×20cm」(実売価格7000円・税抜)など、新たなアイテムが追加されました。こちらは3月発売予定。

↑「ウォックパン 28cm」(左)と「エッグロースター 15×20cm)」(右)

 

「エクスペリエンス」シリーズは、シェフも使用するプロスペック仕様となっていますが、「エクスペリエンス」(体験)の名の通り、プロ気分をご家庭でも体験できる逸品となっています。たしかに、こんな調理器具で料理を作ろうものなら、自分が料理上手になった気分が味わえるかもしれませんね。(ただし、こちらは取っ手は取れません!)

豚の角煮が「圧倒的に上質」に仕上がる「自動調理鍋」って? 家電のプロが最新4モデルの実力をチェック!

時間のかかる煮込み料理を、手間なく柔らかく仕上げてくれるのが自動調理鍋。無水調理や、圧力の自動調節機能を備えたモデルなどで市場が盛り上がっています。今回は、なかでも話題の4機種を厳選し、各メーカーの公式レシピの材料・作り方通りに、「豚の角煮」を調理。家電のプロが仕上がりをチェックしました。果たして、どんな違いが出たのか? 以下で一気に見ていきましょう!

 

私たちが試食しました!

家電コーディネーター 

戸井田園子さん

戸井田

幅広い媒体で活躍する家電のプロ。

 

家電ライター 

平島憲一郎さん

平島

生活家電中心に性能検証記事などを執筆。

 

シャープと象印は下茹でが必要だが仕上がりは圧倒的!

自動調理鍋は、調理に時間をかけたくない共働き世帯などで“ほったらかし調理”ができるとして人気。今季は無水調理対応モデルが増えたり、AIoT連携モデルが登場したりと選択肢がますます広がりました。各社対応メニューはカレーや肉じゃがなど多彩ですが、今回は豚の角煮を作って比べてみました。

 

比較の結果、圧倒的に上質な仕上がりだったのがシャープです。箸でつかむと肉が崩れるほどの柔らかさ。象印も肉の繊維の1本1本に味が染みていました。ただし、いずれも下茹でと煮込みの2段階加熱が必要で、多少の手間はかかります。

 

一方ティファールは、調理時間が30分ということもあり、柔らかさではやや物足りず。シロカも調理時間が短く、柔らかさ、味の染み込みともにいまひとつ。ただこの2機種も加熱時間や加圧時間が調節可能。長めに煮込めば、より上質な仕上がりが期待できます。

 

その1

やさしい圧力で柔らかい食感と味の染み込みを実現

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ZOJIRUSHI

自動圧力IHなべ

煮込み自慢 EL-MB30型

実売価格4万円

1.2気圧のやさしい圧力で食材を柔らかくし、味をしっかり染み込ませます。自動調理、予約調理、無水調理、保温機能を新搭載し、料理の幅がより広がりました。●サイズ/質量:約W290×H250×D375㎜/約7.0㎏●容量:1.5ℓ●豚の角煮の調理時間:約2時間●最大圧力:非公表●自動調理メニュー数:147(麺茹での3メニューを除く)

【独自機能はコレ】

「可変圧力」と「一定圧力」で食材が柔らかくなり、味も染み込みます。おまかせ予約調理や無水調理など機能も多彩。

【角煮の仕上がりはコチラ】

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肉の柔らかさはシャープに並びます。照りは、今回試した4機種のなかで最も出ていました。

「丁寧な調理で、時短よりも『おいしさ』を追求。可変圧力ならではの味の染み込みと柔らかさですね」(戸田井)

「箸で切れる柔らかさながら、繊維感が適度にあって食べ応えを感じます。味の染み込みも文句なしです」(平島)

【まとめ】

肉は柔らかかつ食べ応えあり。タイマー調理は50レシピに対応しています。内蓋は構造が複雑で、鍋も肉のアクがやや取れにくいです。

 

その2

旨みが濃厚な無水調理がボタンひとつで簡単に完成

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シャープ

ヘルシオ ホットクック

KN-HW24C

実売価格7万5000円前後

かくはんユニットを搭載し、食材と調味料を入れるだけで絶品の無水調理ができます。AIoTクラウドと連携し、献立提案や新メニューの追加が可能です。●サイズ/質量:W395×H249×D305㎜/約6.5㎏●容量:2.4ℓ●豚の角煮の調理時間:約1時間30分●最大圧力:1気圧●自動調理メニュー数:130

【独自機能はコレ】

AIoTクラウドと連携しユーザーの好みを考えたメニューを提案。かき混ぜ機能付で無水調理でも焦げ付きません。

【角煮の仕上がりはコチラ】

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箸をつけるとほろりと崩れる柔らかさ。調味料の染み方も絶妙で油っこさも少なかったです。

「下茹で後に長時間かけて煮るという工程で、仕上がりは良い。肉も柔らかく、味も馴染んでいますね」(戸田井)

「繊維部分は箸が簡単に入り、脂身はプルプル。肉はもちろん脂身にもしっかり味が染みていました」(平島)

【まとめ】

柔らかさも染み込みも文句なし。手順をレシピ集なしに確認できるのも便利。鍋のこびりつきは「お手入れ機能」でスムーズに取れます。

 

その3

無水調理や予約炊飯などもお手ごろ価格で実現!

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シロカ

電気圧力鍋

SP-D121

実売価格2万7000円

圧力調理、無水調理、蒸し調理、炊飯に対応。圧力時間を自由に設定でき、食材を好みの柔らかさに微調整できます。調理後は自動で保温モードに。●サイズ/質量:約W220×H249×D238㎜/約2.7㎏●容量:1.3ℓ●豚の角煮の調理時間:約30分●最大圧力:約1.7気圧●自動調理メニュー数:59

【独自機能はコレ】

最大12時間の予約炊飯機能付きで、“ちょっと炊き”したいときに重宝。小型サイズで、キッチンでジャマになりにくいです。

【角煮の仕上がりはコチラ】

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実際の味よりも見た目のつゆの染み込みが良くない印象。肉質はまずまず柔らかかったです。

「もう少し時間をかければもっと肉が柔らかくなり味も馴染みそう。加圧時間があと5分長ければベター!」(戸田井)

「アルミホイルを落とし蓋にして作りますが、味の染み込みはやや弱い。肉がもう少しほぐれるとうれしい」(平島)

【まとめ】

柔らかさ・染み込みがやや物足りません。タイマーは炊飯時のみ使えます。洗うパーツはティファールより少なく、鍋のこびりつきはナシ。

 

その4

共働き世帯の食事作りを多彩な時短レシピで補助

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ティファール

Cook4me Express

CY8511JP

実売価格6万4800円

圧力調理時間15分以内のレシピ136種を含む150種のレシピ内蔵の自動調理家電。「圧力調理・蒸す・炒める・煮込む」を組み合わせたマニュアル調理も可能です。●サイズ/質量:W380×H325×D350㎜/6.5㎏●容量:6.0ℓ●豚の角煮の調理時間:約30分(準備時間10分を含む)●最大圧力:約1.69気圧●自動調理メニュー数:150

【独自機能はコレ】

内蔵レシピが従来の60種から150種類に大幅増。料理の手順を画面で説明してくれるので、失敗しにくいです。

【角煮の仕上がりはコチラ】

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調理後やや時間を置いたほうが◎。レシピに脂抜き工程がないせいか、脂感が残りました。

「高温で、短時間で一気に調理するため、味の染み込みや肉の柔らかさはやや物足りなさがあります」(戸田井)

「少し歯応えが残り、できたては味の染み込みが足りない印象。時間を置くと断然味が染みていました」(平島)

【まとめ】

今回試した機種の中ではダントツで調理時間が短く、共働きの家では重宝しそうです。洗うパーツは多めですが、鍋のこびりつきは皆無です。

 

「料理は修行中です」という人こそ使うべき! 時短電気鍋「クックフォーミー」の新作を使い倒してわかったこと

ティファールの電気圧力鍋「Cook4me Express(クックフォーミー エクスプレス)」が2017年10月に登場した。2015年6月発売の「Cook4me(クックフォーミー)」に続き第2世代目になる。Cook4meシリーズの大きな特徴は本体前面にディスプレイを内蔵しており、用意する食材や手順をディスプレイで確認しながら数多くの内蔵レシピを使って時短調理ができる点にある。

 

ここ数年、シャープの「ヘルシオ ホットクック」や象印マホービンの「煮込み自慢」、愛知ドビーの「バーミキュラ ライスポット」など、自動調理が可能な電気鍋が数多く登場しているが、これらに対してCook4meシリーズの強みはどこにあるのか。使い勝手はどうなのか。試してみることにした。

↑グループセブ ジャパンが2017年10月に発売したティファールの「Cook4me Express」↑グループセブ ジャパンが2017年10月に発売したティファールの「Cook4me Express」

 

庫内容量が約6Lと大きく大家族でも安心して使える

まずはそのサイズ。幅38×奥行き35×高さ32.5cmで、重さは約6.5kgと、かなりのサイズと重量だ。丸みを帯びたフォルムとカラーリングはなかなかインパクトが強く、キッチンに置いたら目立つという印象を受ける。ただ、サイズが大きいだけに庫内容量も約6Lと大きく、6人ぶんのおかずまで作れるようになっている。

 

Cook4meシリーズの特徴は、圧力調理によって「時短調理」が可能な点と、用意する食材、調理手順を本体の画面で確認しながら調理を進められる点にある。内蔵レシピは150。そのうち、圧力調理が15分以内で終わる「時短レシピ」が136個も搭載されている。従来モデルは時短レシピが50個だったので、大幅に増えたことになる。

 

では、まずは圧力調理の定番である「豚肉の角煮」から作ってみることにしよう。前面の「OK」ボタンなどを押すと自動的に電源がオンになり、「材料」、「レシピ」、「マニュアル調理」、「お気に入り」というアイコンが並ぶ。

↑Cook4me Expressの操作部。画面の下に「OK」ボタンの付いたジョグダイヤルと「戻る」ボタンが配置されている↑Cook4me Expressの操作部。画面の下に「OK」ボタンの付いたジョグダイヤルと「戻る」ボタンが配置されている

 

「レシピ」を選んで「OK」ボタンを押すと、「前菜」、「メインディッシュ」、「デザート」、「時短レシピ」という画面が出てくるので、「メインディッシュ」を選択し、ダイヤルを回して「豚肉の角煮」を選ぶ。すると作る量を2人分、4人分、6人分から選べるので選択し、準備時間、調理時間の目安が出たら確認して「OK」を押す。

↑「メインディッシュ」を選ぶと、対応するメニューが一覧表示される(左)、作る量(人数)を選択すると準備時間と調理時間の目安が表示される(右)↑「メインディッシュ」を選ぶと、対応するメニューを一覧表示(左)。作る量(人数)を選択すると準備時間と調理時間の目安が表示される(右)

 

続いて、用意する食材が一覧表示される。これはもちろん先ほど選んだ分量によって変わってくるので、はかりや計量スプーンなどを使ってしっかりと準備しよう。「OK」を押したら「レシピを開始しますか?」と表示されるので、「はい」を選んだままにして「OK」を押して進む。

↑食材の一覧表示↑食材の一覧表示

 

「豚肉の角煮」は工程がシンプルで簡単においしく仕上がった

豚肉の角煮の場合、ここで全部の材料を鍋に入れてフタをするように指示が出るので、その通りにして進めていく。そこからは放っておくだけで、約20分で調理が完了する。豚肉の角煮については、拍子抜けするほど簡単だ。

↑すべての食材を内鍋に入れ(左)、上部のフタを閉めて固定するよう指示がある(右)。あとは待つだけ↑すべての食材を内鍋に入れ(左)、上部のフタを閉めて固定するよう指示がある(右)。指示に従ってあとは待つだけ

 

↑豚肉の角煮の食材を入れ(左)、20分経つと右の写真のように仕上がる↑豚肉の角煮の食材を入れ(左)、20分経つと右の写真のように仕上がる

 

↑豚肉の角煮のできあがり↑豚肉の角煮のできあがり

 

レシピによって調理の手順に注意しないと失敗する恐れあり

ただし、次に作った「メカジキのトマト煮込み」は失敗してしまった。これは熱した内鍋で玉ねぎやにんにくを炒め、メカジキに焼き色を付けてから煮込むという手順になっている。しかし表示されているレシピがシンプルな上に事前に手順も教えてくれないので、最初に何をしていいのかが分からないのだ。

 

筆者の場合、豚肉の角煮と同じように材料をすべて入れてしまったため、玉ねぎの甘さを引き出してにんにくの香りを引き立たせ、メカジキに焼き色を付けてから煮込む……といった本来の作り方ができなかった。できあがった料理はなかなかの味だったが、こういう勘違いによる失敗がないように「まずは内鍋を予熱してから野菜を炒めるので、何も入れずにおいてください」といったガイドが欲しいと感じた。材料を入れればいいのか、入れてはダメなのか。入れたあとはフタをすればいいのか、してはダメなのか。慣れると分かってくるのだが、そのあたりに最初は戸惑いを感じた。

↑最初からぐつぐつと煮込まれてしまった↑「野菜を炒めてメカジキに焼き色を付ける」という本来の手順が踏めず、材料をすべて入れてしまったため、最初からぐつぐつと煮込まれてしまった

 

↑最終的に仕上がった「メカジキのトマト煮込み」。どうなることかと思ったものの、思いのほかおいしく仕上がった↑最終的に仕上がった「メカジキのトマト煮込み」。どうなることかと思ったものの、思いのほかおいしく仕上がった

 

ツメの甘さはあるが、「万能さ」を活かして幅広いレシピが調理可能

メカジキのトマト煮込みではちょっと失敗したものの、それ以降はおおむねうまく作ることができた。

↑クラムチャウダーはバターとベーコン、野菜を炒めて小麦粉を振りかけてから、あさりや水を入れてかき混ぜる。材料に「温めた牛乳」とあったのだが、なぜか電子レンジで温めた牛乳を入れて混ぜればできあがりというスタイルだったのが不思議に感じた↑クラムチャウダーはバターとベーコン、野菜を炒めて小麦粉を振りかけてから、あさりや水を入れてかき混ぜる。最後に温めた牛乳を入れて混ぜればできあがり

 

↑できあがったクラムチャウダー↑できあがったクラムチャウダー

 

↑鯛めしは塩焼きした鯛の切り身と、洗ってから30分吸水させてからザルに上げたお米、水に浸けた昆布などを準備しておく(左)。右は完成した鯛めし↑鯛めしは塩焼きした鯛の切り身と、洗ってから30分吸水させてからザルに上げたお米、水に浸けた昆布などを準備しておく(左)。右は完成した鯛めし

 

↑なかなかおいしく仕上がった↑なかなかおいしく仕上がった

 

Cook4me Expressの特徴の1つとして「万能さ」が挙げられる。「圧力調理」、「蒸す」、「炒める」、「煮込む」という4つの調理法を組み合わせることができるのだ。そのためにレシピの幅も広いのだが、「放っておけないレシピ」というのも数多くあるように感じた。「放っておけない」というのは、食材をセットしたら途中の工程で調理がストップし、ユーザーが作業をしてからでないと次に進まないケースのこと。

 

例えばチャーシューの場合、かたまり肉を煮込むため、ある程度煮込んだらひっくり返して煮込まなければならない。そのため調理が一時ストップしてアラームのような音で呼び出されるのだが、キッチンにいないと気付かずに無駄な時間を過ごしてしまう。キッチンにいさえすれば問題ないのだが、「調理中に何か別の仕事をしたい」という人はせわしないので注意したい。その点、最初に準備時間と調理時間の目安が表示されるのはいいが、できれば簡単でいいので、全体的な調理の工程を確認できればいいと感じた。

↑チャーシュー(煮豚)に挑戦。豚肩ロースと豚バラ肉を使って作った↑チャーシュー(煮豚)に挑戦。豚肩ロースと豚バラ肉を使って作った

 

↑チャーシュー(煮豚)は煮汁が少ないので、片方を煮込んだらひっくり返すという工程が途中に入る↑チャーシュー(煮豚)は煮汁が少ないので、片方を煮込んだらひっくり返すという工程が途中に入る

 

↑完成したチャーシュー。煮汁に漬け込んでおくとさらにおいしくなる↑完成したチャーシュー。煮汁に漬け込んでおくとさらにおいしくなる

 

また、食材を用意する際、例えば「ミートボールのトマト煮込み」の場合はミートボールの材料、ソースの材料、仕上げ用の材料といったように表示が分かれていたが、レシピによってはそれが分かれていない場合もあった。「1の工程で一緒に入れるもの」、「2の工程で一緒に入れるもの」というのが事前に分からないと、バットや計量カップなどを余計に用意しなければならない。レシピ自体はよくできていたので、若干の詰めの甘さが気になるところだ。

↑こちらは「ミートボールのトマト煮込み」。かなりおいしく仕上がった↑こちらは「ミートボールのトマト煮込み」。かなりおいしく仕上がった

 

おいしい料理が時短で作れて料理が覚えらえるのも魅力

Cook4me Expressはマニュアル調理機能も搭載しているものの、料理の工程を経験則で覚えてしまっている人向け、というよりは、レシピを見ながら作れるため、「これから料理を覚えたい」という人に向いているように感じた。調理工程の表示にやや不親切な部分はあるが、慣れればすぐに問題なくなるだろう。本機は「食材をセットすれば放っておくだけ」というものではなく、キッチンから離れずに使うイメージではあるが、圧力調理で時短が可能なのはなかなかの魅力。作った料理はどれも非常においしかったので、料理を覚えたいという人には本当にオススメだ。