早くも2025年の本命登場か!? テクニクスの最新完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ100」最速レビュー

テクニクスから待望の新フラッグシップ完全ワイヤレスイヤホン、「EAH-AZ100」が発表されました。完全ワイヤレスイヤホン市場はすでに成熟しており、最近は機能面でのサプライズが難しくなってきています。そんななかで、EAH-AZ100は同社らしいサウンドへのこだわりに加え、これまでにない新たな機能を用意してきました。その進化ポイントを詳しく見ていきましょう。

テクニクス
ワイヤレスステレオインサイドホン「EAH-AZ100」
オープン(予想実勢価格39,600円前後・税込)
2025年1月23日発売予定

 

フラッグシップ有線イヤホンのドライバー技術を採用

まずは製品の概要から。テクニクスの完全ワイヤレスイヤホン初代機は2020年4月登場の「EAH-AZ70W」。そして2023年6月には、現行の最上位モデル「EAH-AZ80」が発売されました。モデル名を見ると数字が10刻みでステップアップしていることがわかりますが、今回は一気に3桁の「100」となったことからも、その力の入れようが窺えます。

↑コンパクトな充電ケースは高級感ある仕上がり

 

販売予定価格は税込39,600円前後で、EAH-AZ80の税込36,630円と大きくは変わっていません。ですが、ユーザーから寄せられた要望に応えてさらなる改良が施されており、特にドライバーまわりは“別モノ”と呼べる設計になっています。

 

具体的には、完全ワイヤレスイヤホンとして初めて「磁性流体ドライバー」を搭載。これはフラッグシップ有線イヤホン「EAH-TZ700」のドライバー技術を活用したもので、磁性流体と極薄エッジ、アルミニウム振動板の組み合わせによって、低域再生能力を高めるとともに、歪みのない自然な再現性を実現するとしています。

 

また、完全ワイヤレスイヤホンとしてのハウジング形状の制限があるなかで、アコースティックコントロールチャンバーやハーモナイザーなどの内部パーツの配置を工夫し、よりEAH-TZ700に近い音質の実現を目指した設計となっているようです。

 

さらに、音声データが伝送される際の音質劣化を防ぐ「ダイレクトモード」の搭載や高音質コーデックLDACへの対応、新規格のLE Audioをサポートするなど、高音質再生へのこだわりが満載されています。

 

イヤホン本体の小型・軽量化で装着感を高めたことに加え、イヤーピースには特許出願中のEAH-AZ100専用品をXS/S/M/ML/Lの5サイズ用意。多くの人にフィットするよう配慮されているのもポイントです。

↑特別に開発された3層構造のイヤーピースは、音を外に逃がすことなく鼓膜に届ける役割を担っています

 

自分だけでなく、相手の声をクリアにして通話できる新機能

機能面では、業界最高クラスのノイズキャンセリング性能を実現(2024年10月31日現在、同社調べ)。電車や飛行機内などのノイズや、人の話し声の帯域をより強力に除去できるようになっています。さらに、周囲の騒音状況やユーザーの耳の形状にあわせて最適化するアダプティブ・ノイズキャンセリング機能を新採用。外音を取り込むアンビエントモードも、周囲の音がよりクリアに聴こえるように強化されています。

 

実際にそのノイズキャンセリング性能はかなり強力で、近くで稼働する空気清浄機の音を完全に抑え込むことができました。そして、それだけ効果があるにもかかわらず、再生音への影響がほとんど感じられないのも嬉しいところ。ノイズキャンセリング機能は常にオンにして使用するのがオススメです。

 

そして面白いのが通話性能の向上です。ビームフォーミング技術や音声解析技術などの組み合わせによる独自の通話音声処理技術「JustMyVoice」が、AIによって進化。通話時に自分の声をクリアに届けるだけでなく、相手の声をノイズ除去してクリアに受け取ることもできる業界初の新機能「Voice Focus AI」を搭載しました。

↑イヤホン本体にはノイズキャンセリング・通話用のフィードフォワードマイクとフィードバックマイク、そして発話検知用マイクを左右合計で6つ搭載しています

 

イヤホンを通してハンズフリー通話する際には、たしかに自分の声がちゃんとキレイに届いているかは気になるところですが、実際の使い勝手としては相手の声がはっきり聴こえることが重要です。そこに着目したのは画期的なアイディアではないでしょうか。

 

また、Dolby Atmos(ドルビーアトモス)による空間オーディオに対応したのもトピック。イコライザーの調整バンドも増えており、それぞれの機能は「Technics Audio Connect」アプリから設定することができます。

↑「Technics Audio Connect」アプリから細かな設定が可能。Voice Focus AIの確認として、自分の声が通話相手にどう届くかを確かめることもできます

 

このほか、バッテリー持続時間も改善されていて、イヤホン本体のみで約10時間、充電ケース併用で約28時間となりました(ともにノイズキャンセリングオン/AAC再生時)。3台マルチポイント接続も踏襲するなど、前モデルから良いところを引き継ぎながら、使い勝手の面もしっかり進化させています。

 

試聴結果は…圧倒的な解像度で楽曲の魅力が際立つ

それでは、いよいよEAH-AZ100のサウンドを確認していきましょう。特徴的なのは、極めて高解像度であること。そして、いわゆるS/Nの良いサウンドであり、「音源に収録されている音しかしない」とでも言うべき再現性です。

↑LDAC接続でサウンドをチェックしました

 

どの帯域も過不足のないバランスの取れたサウンドキャラクターで、色付けのないフラットな表現はモニタライクとも言えますが、豊かな情報量と余裕ある抑揚表現によって、ずっと聴いていたくなるような深みのある鳴り方をしています。

 

Mrs.GREEN APPLE「ライラック」では、イントロのギターソロとカッティング、ベースラインが明瞭に描き分けられ、その時点でEAH-AZ100の解像度が同価格帯の完全ワイヤレスイヤホンのなかでも頭一つ抜けていることが伝わります。Aメロに入ってもボーカルをむやみに目立たせるようなことはせず、どの音にも満遍なくスポットが当たっているかのように耳に飛び込んできます。

 

この表現力によって、楽曲の魅力がポジティブな意味で際立つように感じます。たとえばAQUA TIMEZ「ALONES」では浮遊感のある電子音が存在感を増して、サビの疾走感がより高まります。その一方、骨太な中低域が下支えすることで、浮遊感に引っ張られて楽曲の印象が軽くなってしまうことを防いでいます。おかげで楽曲の持つ力強さとポップさが、良いとこ取りで感じられるようになっています。

 

基礎的な再生能力が非常にハイレベルなので、苦手なジャンルというものがありません。音数の多い現代的な楽曲からクラシックまで、それぞれの楽曲の旨味を堪能させてくれるはずです。あえて個人的な好みを挙げるとするならば、tuki.「晩餐歌 (弾き語りver)」やPEOPLE 1「紫陽花」といった静けさのあるボーカル曲は、EAH-AZ100のS/Nの良さと解像度が活かされて楽しめるように思います。

 

さすがはテクニクスと言うべき注目の完全ワイヤレスイヤホン

↑マルチポイント対応など使いやすい機能を備えた高音質な完全ワイヤレスイヤホンに注目

 

このようにEAH-AZ100は、全方位に弱点のない、流石はテクニクスのフラッグシップといった仕上がりになっています。

 

2025年のはじめから、いきなり今年の完全ワイヤレスイヤホンランキングの上位候補が現れました。オーディオ好きなら見逃せない一品、ぜひチェックしてみてください。

 

「有線のような高音質」テクニクスが完全ワイヤレスイヤホン最上位「EAH-AZ80」発表

パナソニックは5月29日、テクニクスから完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「EAH-AZ80」と「EAH-AZ60M2」を発表しました。発売は6月15日を予定しており、市場想定価格はEAH-AZ80が3万6000円(税込)前後、EAH-AZ60M2が2万7700円(税込)前後です。

 

いま完全ワイヤレスに求められるのは5つの要素

パナソニックは製品開発にあたり、独自で市場を調査。それによると、完全ワイヤレスイヤホンを選ぶ際に、ユーザーは音質を重視する傾向が高いことがわかったそうです。一方で、完全ワイヤレスイヤホンよりも有線イヤホンの方が音質が良いという認識が強いとのこと。

↑完全ワイヤレスイヤホンを取り巻く環境を調査した結果

 

また、完全ワイヤレスイヤホンの利用シーンを見るとエンタメを楽しむほかに、テレワークの普及による通話が増えているといいます。

 

そうした市場を見た結果、パナソニックでは、いまの完全ワイヤレスイヤホンに求められるのは、「音質」「通話音質」、それらを支える「ノイズキャンセリング」「装着感」「使いやすさ」の5つであると断定。新製品はこうしたニーズに応えるべく開発されたものだとしています。

 

「有線イヤホンのような高音質を、ワイヤレスで」がコンセプト

EAH-AZ80は、テクニクスの完全ワイヤレスイヤホンとして新たなフラッグシップにあたるモデル。一方のEAH-AZ60M2は「EAH-AZ60」の後継に位置づけられるモデルです。

↑EAH-AZ80

 

音作りの方向性としては両モデルともに、低域を強調したり、イヤホン側で音に「味付け」したりすることなく、アーティストが表現する音をそのまま再現することを考えたとしています。

 

EAH-AZ80は「有線イヤホンのような高音質を、ワイヤレスで」をコンセプトに開発されています。10mm径ドライバーの振動板には、テクニクスの有線イヤホン最上位モデル「EAH-TZ700」に搭載されたアルミニウム振動板を採用。きめ細やかな音と広い音場を実現しています。

 

また、EAH-AZ60で取り入れられた独自の音響構造「アコースティックコントロールチャンバー」と「ハーモナイザー」を引き続き採用。アコースティックコントロールチャンバーはドライバーの空気の流れをコントロールして正確な低音を再現し、ハーモナイザーはドライバー前方の空気の流れを最適化することで良好な高音を実現しているそうです。

↑EAH-AZ80の内部構造

 

↑従来モデルだと、サウンドモードがオフのときにEQによって若干音質が劣化していたそうです。新モデルはその劣化を抑える「ダイレクトモード」を搭載

 

ノイズキャンセリングもEAH-AZ60で採用された「デュアルハイブリッドノイズキャンセリング」機能を搭載しています。イヤホン本体外側のマイクでノイズを拾い、デジタル処理を実行。また耳の中のノイズを消すためにイヤホン本体内側にもマイクを設けています。さらに、内側のマイクはノイズキャンセリング処理に遅延が出ないよう、専用のチップで制御しているとのこと。仕組みは同じながら、EAH-AZ60に比べると会話の帯域である中高音のノイズキャンセル性能が向上しているといいます。

 

通話においては、独自の通話音声処理技術「JustMyVoice」をアップデート。風によるノイズ環境でも発話の明瞭度が上がるよう発話用マイクを進化させたほか、発話の音声解析アルゴリズムを改善させることで音声のこもり感を抑えているといいます。

↑JustMyVoiceのアップデートポイント

 

このほか、EAH-AZ80は装着性を高めるために、耳の「コンチャ」と呼ばれるくぼみに収まるよう設計。さらに、完全ワイヤレスイヤホンとしては珍しい、最大3台のデバイスにマルチポイント接続を可能にするなど、使い勝手を向上させています。

↑装着性の改善のため、試作や試験を重ねた結果、耳のコンチャに収まる形状に行きついたそうです

 

対応コーデックはSBC/AAC/LDAC。またバッテリーはノイズキャンセリングオンの状態で約7時間の音楽再生が可能、充電ケースを含めると約24時間です。本体重量片耳で約7g。防水はIPX4相当となっています。

 

EAH-AZ60M2は、紙に近い素材のバイオセルロース振動板を採用した、8mm径のドライバーを搭載したモデル。本体内部の機構やJustMyVoiceの進化、3台のマルチポイント接続対応、対応コーデックやバッテリーなどは上位モデルと同様です。

↑EAH-AZ60M2

 

デュアルハイブリッドノイズキャンセリングについては仕組みは同じですが、性能は前モデルと同等となっています。また、本体形状は耳のコンチャに収まる形ではなく、しずく型を採用しています。

「買って損なし」の最新/定番ベストバイ。各ジャンルのプロが断言! いま買うべき最新傑作モノ

各ジャンルの有識者たちに“栄誉ある”金字塔的アイテムを聞き込み。最新のテクノロジーを結集したベストバイをドドンと紹介していく!!

 

トレンドのデジタルガジェットを、各ジャンルに精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”の数々を紹介する。いま何を買うべきか、迷った際の指針にしてほしい!

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

その1 処理能力が飛躍的に高まり画像調整や動画の編集がサクサクできる!

【ノートPC】

Apple

MacBook Pro

23万9800円〜(14インチ) 29万9800円〜(16インチ)

新開発チップ「M1 Pro」「M1 Max」の搭載により処理性能が向上。ミニLEDバックライトを採用した液晶ディスプレイを備え、高輝度・高コントラストを実現した。M1チップの13インチモデル(14万8280円〜)もあり。

 

SPEC●チップ:Apple M1 Pro/Apple M1 Max●ディスプレイ:Liquid Retina XDRディスプレイ●サイズ/質量:W312.6×H15.5×D221.2mm/1.6kg(14インチ)、W355.7×H16.8×D248.1mm/2.2kg(16インチ/M1 Max)

 

私が激推しします!

本誌デジタル担当

上岡 篤

デジタルアイテム全般に明るく、特にPCの知識は編集部イチを誇る。私用のノートPC購入を検討中。

 

MacBook Proをテストした編集部・上岡は、ポテンシャルの高さに驚きを隠せない。

 

「一昨年にM1チップが発表されたときも驚きでしたが、M1 Pro/Maxはそれを上回る衝撃を受けました。いずれのチップもその飛躍的な性能で、画像や映像のプロのハイレベルな要求に応えてくれます。負荷が軽い作業は2つの高効率コアが行い、8つの高性能コアが負荷の高い作業を受け持つM1プロセッサの採用で処理能力が飛躍的に高まり、画像調整や動画の編集も実にスムーズ。私も趣味で一眼レフで撮った4K動画を編集するのですが、自分のPCだととてつもなく時間がかかります。でも、本機で試したところ、半分以下の時間で作業完了。YouTuberなど、日々動画を撮影して配信している人には力強い相棒になるでしょう」

 

また、画質の向上も見逃せない。

 

「ディスプレイの進化ですね。14インチ、16インチともにハイコントラストなLiquid Retina XDRを搭載。ダイナミックレンジが広いので、風景写真などの編集の際、夕景の微妙な光加減も的確に表示してくれます。また、SDXCカードスロットが復活して、写真や動画のデータが取り出しやすくなったことも特筆!」

↑革新的なパフォーマンスに加え、最大21時間(※)というMac史上最長のバッテリー駆動時間を実現。ロケ先など過酷なシーンでもプロをしっかりサポートする
※16インチモデルでのビデオ再生時間

 

↑M1のアーキテクチャをベースに、CPUやGPUを強化した「M1 Pro」と「M1 Max」。後者のほうがGPUコア数が多く、グラフィック性能が高い

 

 

↑二重に酸化被膜処理を施したMagic Keyboardを搭載。トレードマークのTouch Barに代わり、LEDバックライトを備えた物理ファンクションキーを採用した

 

直感操作をできるマウスでさらに作業効率アップ!

Apple

Magic Mouse

8800円

表面を指先で触れることで様々なジェスチャー操作が可能なマルチタッチセンサーを搭載。ウェブページのスクロールなどに便利だ。昨年発売の最新モデルから、編み込み式のUSB-C – Lightningケーブルが同梱する。

 

↑1回の充電で約1か月以上駆動可能。Lightning(充電)ポートが本体底面にあるため、充電中は使用できない

 

その2 ハイスペックなカメラ機能を備え撮影の仕事にも使える

【スマートフォン】

ソニー

Xperia PRO-I

実売価格19万8000円

1.0型イメージセンサーを搭載するモデル。同社ミラーレス一眼や上位コンデジなどのパーツやテクノロジーを受け継ぐとともに、4K HDR対応有機ELディスプレイや即時データ伝送を行える5G通信機能を備える。

 

SPEC●CPU:Snapdragon 888 5G●内蔵メモリ:12GB(RAM)、512GB(ROM)●カメラ:約1220万画素/約800万画素●ディスプレイ:約6.5インチ有機EL/4K/21:9/HDR対応/120Hz駆動●サイズ/質量:約W72×H166×D8.9mm/約211g

 

私が激推しします!

モバイルライター

井上 晃さん

スマホやスマートウオッチなどを中心に新製品やサービスを取材。情報誌やウェブメディアに寄稿する。

 

カメラ機能に特化したスマホの人気が高まっている。なかでも「PRO」の名を冠し高い撮影性能を誇るXperia PRO-Iを、井上さんは推す。

 

「約20万円と、決して安い買い物ではありません。パッと見、エントリークラスのXperiaと大きな違いはありませんが、中身はネーミングが示すように、静止画や動画を高い次元で追求するプロも納得のモデル。単に1インチセンサーのカメラを搭載しただけではなく、ハイレベルな用途を想定した撮影アプリも備わり、仕事道具として十分活躍します。また、シューティンググリップや外付けディスプレイなど、周辺機器も豊富なので、予算があれば柔軟な使い方に対応可能です」

 

どのように使うかのイメージもすでに広がっている。

 

「YouTubeやSNSなどに戦略的な動画投稿をする機会があるのならば、凝った動画を撮影するうえで、ぜひ入手して利用したいです。5Gにも対応しているので、容量無制限の通信プランなどを契約しておけば、現場で撮影したデータをその場で共有することもできるでしょう。これまではいくつものプロ用機材を使わなければできなかったことがスマホ一台で完結するのはスゴいことです」

 

↑本機に搭載する1.0型イメージセンサー「Exmor RS」。同社のプレミアムコンパクトカメラ「RX100 VII」のものを本機向けに最適化している

 

↑本体側面のシャッターボタン。こちらもRX100シリーズで使用されているスイッチ部品を用いて、カメラ同様の使い心地を実現した

 

↑動く被写体を追い続ける「オブジェクトトラッキング」を搭載。タップした被写体にピントを合わせることも可能で、動画撮影時も被写体を逃さない

 

トリプルカメラを搭載で7万円弱のハイコスパスマホにも注目!

Xiaomi

Xiaomi 11T Pro

実売価格6万9800円(8GB+128GB)

日本初登場のXiaomi旗艦モデル。7万円弱ながらSnapdragon 888を搭載し、1億800万画素メインを含む3眼カメラも備える。生活防水やおサイフケータイ対応など、使い勝手も抜かりない。

↑HDR10+の撮影に対応。10億色以上の色を使って、明るい色はより明るく、暗い色はより暗く、細部まで鮮明に表現できる

 

その3 他の追随を許さないアプリ数で多様な楽しみ方が広がる

【VRヘッドセット】

Meta

Meta Quest 2

実売価格3万7180円(128GB)

完全ワイヤレスのオールインワン型VRヘッドセット。VR機器として世界トップシェアを誇る。昨年8月には、64GBモデルに代わり、価格据え置きで128GBモデルが登場し、実質的な値下げとなった。

 

SPEC●充電時間:約2.5時間●稼働時間:2〜3時間●RAM:6GB●ディスプレイパネル:高速スイッチLCD●ディスプレイ解像度:片目あたり1832×1920ピクセル●サイズ/質量:W191.5×H142.5×D102mm/503g(ヘッドセット)

 

私が激推しします!

デジタルライター

武者良太さん

VR SNSやメタバースなどに詳しいライター。近著に「メタバースの歩き方」(往来ブックス)がある。

 

VRデバイスに精通する武者さんも、Meta Quest 2は傑作だと評する。

 

単体で使えるアプリの豊富さが圧倒的。『Oculusストア』と『App Lab』を合わせると1100以上のアプリが配信中で、ライバル機をまったく寄せつけない領域に達しています。例えば、ソーシャルVRアプリの『VRChat』なら、リアル空間を再現したワールドや、異世界感たっぷりのワールドが目白押しで、開放的なバーチャルツアーを楽しめます。長期化するステイホームでストレスが溜まっている人は、一度試す価値アリです」

 

活用の幅はエンタメ以外にも。

 

「2DのブラウザーやAndroidアプリ画面の複数表示も可能。対応するワイヤレスキーボードと併用すれば、マルチモニター環境をどこにでも持ち歩き仕事できます」

 

VRの課題である“酔い”も本機では改善されているという。

 

「本機はゲーミングPCと接続時に、最高120Hzのフレームレートの映像を表示。高品質で滑らかな映像体験ができ、酔いにくさにもつながります。マッチするなかで最廉価なのが、ASUSのゲーミングPC。GPUの高騰が続いているので、手ごろに入手できるいまが買いどき!」

 

↑プレイエリアを設定できる「ガーディアン」機能を搭載。室内でも家具などにぶつからないように、安全に楽しめる

 

↑解像度が向上したディスプレイで映像に没入できる。ヘッドセットに内蔵されたスピーカーが臨場感あるサウンドを鳴らす

 

ゲーミングPCと接続すればVRコンテンツがよりリッチに!

ASUS

TUF Gaming F15 FX506HM

実売価格18万9800円(FX506HM-I7R3060BEC)

Core i7搭載のゲーミングPC。GPUはNVIDIA GeForce RTX 3060を採用し、専用ケーブル「Oculus Link」と接続すればPCVRを楽しめる。メモリ16GB、ストレージ512GB(SSD)。

 

↑冷却システムと通気口を備え、長時間に及ぶ白熱したプレイにも最適。内部にホコリが溜まるのも抑える

 

その4  auキャリアのLTE内蔵でスマホと同じ番号で利用可能

【スマートウオッチ】

サムスン

Galaxy Watch4

実売価格3万8764円(40mm LTEモデル)

au取り扱い店にて販売中のLTE対応スマートウオッチ。KDDIが提供するサービスに加入すれば、単体で通話やメール、インターネットが利用できる。Googleと共同開発した新OSを採用し、音楽や健康など豊富なアプリも魅力。

 

SPEC●ディスプレイ径:約30mm●バッテリー容量:247mAh●最大使用時間:約40時間●内蔵メモリ:1.5GB(RAM)、16GB(ROM)●OS:Wear OS Powered by Samsung●GPS:対応●サイズ/質量:約W39×H40×D10mm/約26g

 

私が激推しします!

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PCやデジタルガジェット、AVに詳しいライター。王道系からニッチな製品まで、くまなくチェックする。

 

ガジェットなら何でも試す湯浅さんはスマートウオッチも様々なモデルをチェック済みだが、本機の特異性に注目した。

 

「何と言ってもLTE内蔵という点に惹かれます。iOS端末は先行していますが、Androidユーザーにとって本機は比類なきスマートウオッチ。有料のサービスに加入する必要はありますが、単体で電話の発着信ができます。利用しているスマホとペアリングして同じ電話番号を使用可能。スマホをどこかに置き忘れたような場合でも、いつも腕に着けている本機から電話してクイックに探す、といった使い方ができるのも心強い。健康系のセンサーも充実し、心拍数や血中酸素濃度はもちろん、体脂肪率、骨格筋なども測定できます。トレーニングを開始すると自動的に検出して記録、ワークアウトの種類を選択する手間も要りません。アプリも豊富で、基本性能は高水準です」

 

↑指を約15秒当てるだけで、微弱な電流の流れから身体の状態を測定。体内の水分量や体脂肪率、筋肉量などを予測して一覧表示する

 

↑背面のセンサーを刷新。心拍数などから体組成をリアルタイムに把握し、毎日の健康管理に役立つ情報を提供してくれる

 

その5 有線・無線の同時接続でゲーム音とチャットが聞ける

【ゲーミングヘッドセット】

EPOS

H3 Hybrid

実売価格2万120円

Bluetooth対応の密閉型ゲーミングヘッドセット。ケーブルでゲーム機との有線接続と、スマホなどの端末とのBluetooth接続が同時に行え、友人と通話しながらのプレイも快適だ。適切に角度がついたイヤーカップはフィット感抜群。

 

SPEC●充電時間:1.5時間●最大再生時間:37時間(Bluetooth接続時)●互換性:Mac OS X、PS4、PS5、Switch、Xbox One、Xbox Series Xなど●ケーブル長:2m(USB)●サイズ/質量:W183×H176×D90mm/298g

 

私が激推しします!

ゲームライター

岡安 学さん

ゲーム誌の編集部を経てフリーライターに。eスポーツやデジタルガジェットを中心にメディアで活躍中。

 

eスポーツの取材も行う岡安さんは、通話をしながらゲームを楽しんでいるライト層に本機が有用だと言う。

 

「このモデルは有線と無線(Bluetooth)で2つのデバイスと同時接続でき、ゲームの音声とチャットの音声をミックスして、ヘッドセットから聞くことが可能。PCではゲームのみを起動し、スマホでチャットアプリを開いて、音声チャットをしながら快適に遊べます。PCでチャットアプリを起動することもできますが、プレイ中のラグや遅延を抑えるためには、なるべくPCに負荷を掛けないようにしたいですね。上位モデルの『H3PRO Hybrid』は、専用ドングルを備え、低遅延でゲームサウンドを楽しめます。FPSや格闘ゲーム、リズムゲームなど、eスポーツに採用されるような、競技性が高く遅延が命取りになるゲームを本気でプレイするなら、選択肢になるでしょう」

 

↑跳ね上げればミュートになるブームアームマイクは、磁石による着脱式。イヤーカップ内にサブのマイクを搭載し、外出時の通話も困らない

 

その6 卓越した音声通話技術によりオンライン会議にも最適

【完全ワイヤレスイヤホン】

テクニクス

EAH-AZ60

実売価格2万8000円

独自の音響構造により臨場感溢れるリアルな高音質を実現。ハイレゾ相当の音声伝送が可能なLDACに対応し、ワイヤレスながらハイレゾ音質を楽しめる。また、自分の声だけをクリアに相手に伝える通話音声処理により快適に通話できる。

 

SPEC●ドライバー:φ8mm密閉ダイナミック型●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC●連続再生時間:約7.5時間(NCオフ時)●充電時間:約2時間(本体)/約2.5時間(充電ケース)●防水性能:IPX4●質量:約7g(片耳)

 

私が激推しします!

本誌編集長

川内一史

長年オーディオ記事を担当。特にイヤホン・ヘッドホンに詳しく、数多くの新製品を日々チェックしている。

 

AV機器の記事を担当する本誌編集長の川内は、完全ワイヤレスイヤホンをパワープッシュ。

 

「私の激推しはテクニクスのEAH-AZ60。このモデル最大のウリは、卓越した通話性能です。左右合計8つのマイクと独自の『JustMyVoice』プロセッサーにより、周囲のノイズと発話者の声を拾い上げて自動で解析。最適な処理をすることで、クリアな声をしっかり届けられます。駅のホームにいる際に電話がかかってきたり、カフェからビデオ会議に参加したりしたときなども、相手に不快な思いをさせずに済みます。また、マルチポイントに対応しており、例えばスマホとノートPCに同時接続が可能。移動中などはスマホで音楽を聴いていても、すぐにデバイスを切り替えてオンライン会議に参加することができ、文字通りマルチに使えます。イマドキのワイヤレスイヤホンは、オーディオ用だけでなくビジネス用としてもシームレスに使えることが重要なポイントになりますが、その点もバッチリです」

 

肝心の音質面も抜かりはない。

 

「オーディオ性能も価格以上に高いですね。特に低音の表現が豊かで、解像感もバツグン。ノイズキャンセリングの精度も高いので、どこでも音楽の世界に浸れます」

 

↑ビームフォーミングや音声解析などの技術を組み合わせた「JustMyVoice」テクノロジーを搭載。通話音声をはっきりと伝達できる

 

↑片耳4つ(合計8つ)のマイクを搭載。音声解析を1秒間に1万5000回以上行い、発話者の声だけを高精度に検出する

 

↑アプリ「Technics Audio Connect」のUIを一新。ノイズキャンセリングなど機能別に分類され、目的の機能を選びやすくなった

 

身近になった開放型ヘッドホンスピーカーライクな音を味わえる!

オーディオテクニカ

ATH-HL7BT

実売価格1万9800円

オーディオビギナーにはハードルが高かった開放型ヘッドホンが、ワイヤレス化&リーズナブルな価格設定によって身近な存在に。開放型ならではの自然な音の鳴りや余韻が手軽に楽しめる。

↑オーバーヘッドながら220gと軽量。2層構造のイヤーパッドにより、最適な音響空間と高い装着性を実現した

 

その7 最高のクオリティの映像で感動の光を体感できる

【レーザープロジェクター】

ビクター

D-ILAプロジェクターDLA-V90R

実売価格275万円

世界で初めて8K60p入力に対応。最新のLSIを搭載し、8Kの情報量を入力から液晶パネル(D-ILAデバイス)まで瞬時に処理して8K信号を正しく表示できる。4K120p入力にも対応し、最新ゲーム機もサポート。

 

SPEC●表示デバイス:0.69型4K「D-ILA」×3●明るさ:3000lm●コントラスト比:10万:1●投写サイズ:60〜300型●HDMI端子:2●サイズ/質量:W500×H234×D528mm/25.3kg

 

私が激推しします!

デジタル・メディア評論家

麻倉怜士さん

雑誌や書籍の執筆のほか、大学講師を務めるなど多方面で活躍する。「麻倉怜士のデジタル進化論」を連載中。

 

画質には厳しい目を持つ麻倉さんは、プロジェクターにこそ大画面テレビでは味わえないスペシャルな魅力があるという。

 

「直視型のテレビの本質は“情報性”。ディスプレイから押し出された高精細な情報を持った光がこちらに向かってきます。一方、光源から照射された光をスクリーンに反射させるプロジェクターは“感動性”を体感できる。目だけでなく、全身で感動の光を感じることができます。そのなかでもDLA-V90Rの映像は別格。技術的な完成度はもちろんのこと、画づくりも極上のレベルにあります。HDMI2.1の採用により、8K60p/4K120p信号の再生が可能になったことをはじめ、独自のレーザー光源技術『BLU-Escent』の搭載や、HDRの最新規格『HDR10+』への対応など、最新の映像技術が集結。現在得られる最高のクオリティの映像を存分に楽しめます

↑上下左右4方向へのシフトを実現した新開発「8K/e-shiftXテクノロジー」を搭載。画素を0.5画素シフトすることで解像度を倍増化する

 

↑フルアルミ鏡筒を採用した16群18枚のガラスレンズを搭載。100mmの大口径に加え、EDレンズも5枚使用する

 

その8 リアリティ溢れる8K映像を75V型の超大画面で堪能

【8K/4Kテレビ】

シャープ

AQUOS XLED 8T-C75DX1

実売価格80万円

バックライトに小型のLED(mini LED)を採用した8K/4K液晶テレビ。エリアごとの明暗をきめ細かく制御する「アクティブmini LED駆動」と量子ドットによる光波長変換技術により、輝度やコントラスト、色域が飛躍的にアップした。

 

SPEC●チューナー:8K×1、4K×2、地デジ/BS/110度CS×3●接続端子:HDMI×4、USB×2ほか●サイズ/質量:W1655×H1009×D310mm/約45.0kg(スタンド含む)

 

私が激推しします!

AV評論家

藤原陽祐さん

新聞記者・専門誌編集を経てフリーに転身。わかりやすい解説と核心を突いた論評で多媒体で活躍する。

 

有機EL機の台頭が著しい大型テレビ市場だが、シャープが新技術を投入した大型液晶シリーズを発売した。同モデルについて、藤原さんはこう語る。

 

「mini LED次世代ディスプレイ技術を用いた8K対応モデルです。正面のコントラストに優れるVA液晶で、mini LEDバックライトと量子ドット技術の組み合わせで、より明るく、鮮やかな再現性を実現。とにかく明るく、黒も適度に締まるので、日差しが差し込むような明るいリビングでも、色鮮やかで高コントラストの映像が楽しめます。サイズは65V/75V/85V型と超大型のラインナップですが、オススメは等身大の8K映像の醍醐味が体験できる75V型。現状8K放送はNHKのBS8Kのみですが、YouTubeなどのネット配信で良質な8Kコンテンツが増えつつあります。4Kを凌駕するリアリティに富んだ映像を堪能できますよ」

↑低反射広視野角の「N-Wideパネル」を採用。照明などの映り込みを抑える

 

↑「アクティブmini LED駆動」を採用。高コントラスト・高輝度・広色域を実現した

 

その9 上位モデル譲りの処理能力を備え使い勝手も抜群

【デジタル一眼カメラ】

ソニー

α7 Ⅳ

実売価格32万8900円(ボディ)

新開発の約3300万画素センサーと画像処理エンジンを搭載したミラーレス一眼。上位機譲りの処理能力を備え、階調表現や色再現度などの画質が進化したほか、AF精度も向上した。5.5段ぶんの5軸手ブレ補正に対応。

 

SPEC●撮像素子:約3300万画素 35mm判フルサイズ●レンズマウント:ソニーEマウント●ディスプレイ:3.0型103万6800ドット(バリアングル式)●撮影設定登録:9モード(本体)●サイズ/質量:W131.3×H96.4×D79.8mm/約658g

 

私が激推しします!

フォトグラファー

永山昌克 さん

ポートレートや商品撮影を得意とする写真家。雑誌やウェブでカメラやガジェットのレビュー記事の執筆も行う。

 

プロカメラマンとして活躍する永山さんは、本機が価格以上の実力を秘めていると語る。

 

「小型軽量かつ高画素を実現する優秀なモデルで、ソニーのほかのカメラと比べると、コスパの高さが光ります。画像処理エンジンは上位機種にも搭載されている最新世代のものを採用するとともに、高画質機能も多数搭載。人気のルック『S-Cinetone』も受け継いでいて、動画撮影時は特筆すべきキレイな仕上がりに。同社の30万円前後のラインナップでは初めて4K60pの動画撮影に対応し、フルサイズのHDMI端子を採用した点も大きなポイントです」

 

ほかにも進化点は数多くある。

 

「露出補正ダイヤルが改良されてカスタマイズ可能に。動画と静止画の切り替えスイッチが新設されたのも便利ですね。静止画モードと動画モード、それぞれの設定値が個別に記憶できるようになり、1台2役で使えるようになったのはうれしいです。また、同社のカメラはアクセサリーも充実。ソニーEマウントを採用しており、交換レンズが豊富という優位性も忘れてはなりません。大容量データを記録する用途を想定するなら、『CFexpress』カードがマストバイ。防塵・防滴性など、タフさの面でも恩恵は大きいですね」

 

↑「クリエイティブルック」は10モードから選べ、彩度やシャドウなどさらに細かい調整も。設定を保存しておけば、容易に思い通りの写真や動画が撮れる

 

↑フルサイズながら小型・軽量のハイブリッド機として快適な操作性を実現。ダイヤルを回して静止画、動画、S&Qモードの切り替えが行える

 

↑最上位機種でも採用する最新の画像処理エンジンを搭載。AFや画質調整などのリアルタイム処理を一括で行い、遅延時間が短縮された

 

大容量データを素早く書き込むならCFexpressカードが最適!

ソニー

CFexpress Type A メモリーカード CEA-Gシリーズ

実売価格2万6400円(80GB)

連続撮影した写真や高ビットレート動画など、大容量データの書き込みに適したメモリーカード。落下強度7.5m、IP57の防塵防水性能を備えるなど、厳しい環境での撮影にも耐えうるタフさを誇る。

↑連写した静止画や4K動画などの大容量データをPCへ転送するのに最適。読み出し速度は最大で約800MB/sだ

駅で電話も不快にさせない、通話性能抜群のテクニクス「EAH-AZ60」

各ジャンルの有識者たちに“栄誉ある”金字塔的アイテムを聞き込み。最新のテクノロジーを結集したベストバイをドドンと紹介していく!!

 

トレンドのデジタルガジェットを、各ジャンルに精通するプロがレコメンド。新商品のなかでも、後世に残る“傑作”の数々を紹介する。いま何を買うべきか、迷った際の指針にしてほしい! 今回はテクニクスの完全ワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」だ。

※こちらは「GetNavi」 2022年4月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

卓越した音声通話技術によりオンライン会議にも最適

【完全ワイヤレスイヤホン】

テクニクス

EAH-AZ60

実売価格2万8000円

独自の音響構造により臨場感溢れるリアルな高音質を実現。ハイレゾ相当の音声伝送が可能なLDACに対応し、ワイヤレスながらハイレゾ音質を楽しめる。また、自分の声だけをクリアに相手に伝える通話音声処理により快適に通話できる。

 

SPEC●ドライバー:φ8mm密閉ダイナミック型●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC●連続再生時間:約7.5時間(NCオフ時)●充電時間:約2時間(本体)/約2.5時間(充電ケース)●防水性能:IPX4●質量:約7g(片耳)

 

私が激推しします!

本誌編集長

川内一史

長年オーディオ記事を担当。特にイヤホン・ヘッドホンに詳しく、数多くの新製品を日々チェックしている。

 

AV機器の記事を担当する本誌編集長の川内は、完全ワイヤレスイヤホンをパワープッシュ。

 

「私の激推しはテクニクスのEAH-AZ60。このモデル最大のウリは、卓越した通話性能です。左右合計8つのマイクと独自の『JustMyVoice』プロセッサーにより、周囲のノイズと発話者の声を拾い上げて自動で解析。最適な処理をすることで、クリアな声をしっかり届けられます。駅のホームにいる際に電話がかかってきたり、カフェからビデオ会議に参加したりしたときなども、相手に不快な思いをさせずに済みます。また、マルチポイントに対応しており、例えばスマホとノートPCに同時接続が可能。移動中などはスマホで音楽を聴いていても、すぐにデバイスを切り替えてオンライン会議に参加することができ、文字通りマルチに使えます。イマドキのワイヤレスイヤホンは、オーディオ用だけでなくビジネス用としてもシームレスに使えることが重要なポイントになりますが、その点もバッチリです」

 

肝心の音質面も抜かりはない。

 

「オーディオ性能も価格以上に高いですね。特に低音の表現が豊かで、解像感もバツグン。ノイズキャンセリングの精度も高いので、どこでも音楽の世界に浸れます」

 

↑ビームフォーミングや音声解析などの技術を組み合わせた「JustMyVoice」テクノロジーを搭載。通話音声をはっきりと伝達できる

 

↑片耳4つ(合計8つ)のマイクを搭載。音声解析を1秒間に1万5000回以上行い、発話者の声だけを高精度に検出する

 

↑アプリ「Technics Audio Connect」のUIを一新。ノイズキャンセリングなど機能別に分類され、目的の機能を選びやすくなった

 

身近になった開放型ヘッドホンスピーカーライクな音を味わえる!

オーディオテクニカ

ATH-HL7BT

実売価格1万9800円

オーディオビギナーにはハードルが高かった開放型ヘッドホンが、ワイヤレス化&リーズナブルな価格設定によって身近な存在に。開放型ならではの自然な音の鳴りや余韻が手軽に楽しめる。

↑オーバーヘッドながら220gと軽量。2層構造のイヤーパッドにより、最適な音響空間と高い装着性を実現した

7色の限定カラーが映える! テクニクスのあのターンテーブルに50周年モデル「SL-1200M7L」登場

パナソニックは、テクニクスブランドのターンテーブル「SL-1200シリーズ」の発売50周年を記念した特別仕様モデル「SL-1200M7L」を5月27日に発売します。台数限定で、グローバルで1万2000台限定の販売を予定しています。実売価格は税込12万円。

↑50周年記念モデル「SL-1200M7L」(カラー:ホワイト)

 

同シリーズの第1号機となる「SL-1200」が発売されたのは1972年のこと。モーターがスピンドルを介して直接ターンテーブルを回転させる“ダイレクトドライブ方式”を採用しており、安定した回転を得られるとして評価されました。

 

その後継機となる「SL-1200MK2」(1979年発売)は、ピッチコントローラーを上下にスライドさせる“フェーダー型”に改良され、ディスコやクラブにおける定番機となりました。

↑SL-1200シリーズ 50年の歩み

 

今回発売される50周年記念モデルは、2019年発売の「SL-1200MK7」をベースにしたもの。最大の特徴は、ストリートカルチャーをイメージした7色の限定カラーを採用していること。定番のブラックのほか、ホワイト、レッド、ブルー、グリーン、イエロー、ベージュをラインナップしており、好みやインテリアなどに合わせて好きなカラーを選ぶことができます。

↑ストリートカルチャーを意識した7色の限定カラーが特徴

 

このほか、トーンアームにはゴールドカラーを採用したほか、トップパネルには記念モデルを表す「50th Anniversary」の銘とシリアルナンバーを刻印したプレートを搭載。また、ゴールドカラーロゴ入りのスリップマットなど、付属品も特別仕様となっています。

↑7つの特別仕様

 

機能面では、SL-1200MKシリーズの操作感を継承しており、78回転や逆回転もできる再生機能、±8%、±16%のピッチ調整に対応したピッチコントローラーを備えています。

↑ピッチコントローラーを備えています

 

また、アルミダイキャストとグラスファイバーを20%混入したABSによる2層構造のシャーシや、メンテナンスやブースのレイアウトが変更しやすい着脱式の電源/PHONOケーブル端子など、テクニクスならではの高音質化技術が惜しみなく投入されています。

 

昨今では、コロナ禍の影響でDJのクラブやイベント出演の機会が減り、オンラインでDJプレイを配信をすることが増えているそう。その際、DJの手元の動きを写すことも多く、SL-1200M7Lのようなカラフルなターンテーブルは動画映えも抜群です。これからDJ配信を始めたいと考えている方は、ぜひ50周年記念モデルをチェックしてみてください。

 

【フォトギャラリー(画像をタップするとご覧いただけます)】

プロと読者が注目する「完全ワイヤレスイヤホン」3製品を大調査!!

ノイズキャンセリング機能やスタミナが向上するなど、進化がめざましく、最近は2〜3万円台に良作が続々登場。盟主・Apple AirPods Proに勝るとも劣らない3製品の実力をチェックした。

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです。

2022年 完全ワイヤレスイヤホンの3か条

1 もはやNCは必須!精度やモードに注目

周囲の音を打ち消す「ノイズキャンセリング(NC)」は、もはやマストの機能。最新モデルでは、複数のマイクやプロセッサーによる精度の向上、外音取り込みモードの多彩さなどに注目したい。

 

2 長時間の使用も快適な装着感の良さを重視

歩行中にズレたり落ちたりしないことは第一条件。加えて、昨今テレワークで使う機会が増えたこともあり、長時間着けても耳が痛くならないかもチェックすべき。通話時の音声処理にも要注目だ!

 

3 スタミナ性能に加えて急速充電への対応も要確認

有線タイプと違い、充電が必要なワイヤレスではバッテリーの性能が重要。イヤホン本体で10時間以上(NCオフ時)持つ機種が理想だ。さらにNCオン時の再生時間や、急速充電への対応も確認すべし。

 

私が選出しました

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PC&AV&ガジェットのライター。常に音楽を聴いているので、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリー切れに気をつけている。

 

音楽リスニングだけでなくテレワーク需要も増加

かつての完全ワイヤレスイヤホンは、「音が途切れる」「バッテリーが持たない」などの欠点を抱えていた。しかし現在ではそうした問題は大幅に改善されている。イヤホンジャックのないスマホが増えたこともあり、いまやイヤホンの主力とすらいえるジャンルだ。

昨今、音質の向上に加え、中〜上位製品では付加価値も求められている。例えば街なかでも安全に使える外音取り込み機能や、テレワークで必要な通話性能などだ。

ソニーのWF-1000XM4は、ユーザーの状態や位置によって自動的にNCや外音取り込みをオン/オフする機能を搭載。テクニクスのEAH-AZ60は、ビームフォーミング技術や音声解析により、通話の音声をハッキリと相手に伝達できる。そしてゼンハイザーのCX Plus True Wirelessは、わずか10分の充電で1時間のリスニングが可能なため、急な外出時も安心だ。

いずれもApple AirPods Proと同価格帯。用途を踏まえつつ、好みの製品を選ぼう。

 

第3位 最上位機種と同等のパーツで妥協のない高音質を楽しめる

ゼンハイザー

CX Plus True Wireless

実売価格2万1780円

 

ドライバー:φ7mm密閉ダイナミック型
連続再生時間:最大8時間(NCオフ時)
防水性能:IPX4相当
質量:約6g
※質量はイヤホン2つの合計の数値

ハイレゾ相当の高音質を楽しめるコーデック・aptX Adaptiveに対応。NCと外音取り込み機能を備えるほか、通話中には周囲の騒音を低減して自分の声を相手へクリアに届けられる。イヤーピースはXS、S、M、Lの4種類が付属。

SPEC●対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP●対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX Adaptive●充電時間:1.5時間(フルチャージ)/10分(1時間作動)●通信方式:Bluetooth Ver.5.2

 

↑専用アプリ「Smart Control」。ノイキャンのオン/オフやイコライザーの設定、タッチ操作パネルの機能割当などができる

 

↑同社の最上位機種と同等の「TrueResponseトランデューサー」を採用。全帯域にわたって高解像度なサウンドを実現した

 

【IMPRESSION】 付加機能は最小限だがノイキャン性能と音質は確か

「専用アプリは機能満載というわけではありませんが、ノイキャンで騒音がしっかり除去されますし、音質はクセがなく原音に忠実。極めてコスパの高い製品といえます」(湯浅さん)

 

第2位 「内」と「外」2つのマイクにより高精度なNCを実現

テクニクス

EAH-AZ60

実売価格2万8000円

 

ドライバー:φ8mm密閉ダイナミック型
連続再生時間:約7.5時間(NCオフ時)
防水性能:IPX4相当
質量:約7g
※質量はイヤホン2つの合計の数値

96kHz/24bitのハイレゾ音源をワイヤレス再生できるLDAC対応機。音響構造にこだわり、低域・ボーカル・高域と全体にわたってリアルな高音質を実現した。通話時に自分の声だけをクリアに相手に届けられる通話音声処理技術を採用。

SPEC●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC●充電時間:約2時間(本体)/約2.5時間(充電ケース)●通信方式:Bluetooth Ver.5.2

 

↑通話用マイク(上)と騒音検知マイク(下)に金属メッシュを使用し、空気の乱れを抑制。デジタル制御と合わせ、風切り音を低減する

 

↑NCと外音取り込みは専用アプリでレベルを設定可能。アナウンスを聞き逃したくない場合などはレベルの調整ができる

 

【IMPRESSION】 騒音がピタリと止まる高性能ノイキャンに驚き

「装着感は非常に安定しており、ランニングなどの激しい動きでもまったく落ちる不安を感じませんでした。15分の充電で約80分(NCオフ時)使えるので、急な外出でも安心です」(湯浅さん)

 

第1位 周囲の状況に合わせて最適なNCと外音取り込みを行う

ソニー

WF-1000XM4

実売価格3万1050円

 

ドライバー:φ6mm密閉ダイナミック型
連続再生時間:約12時間(NCオフ時)
防水性能:IPX4相当
質量:約7.3g
※質量はイヤホン2つの合計の数値

ワイヤレスながら、最大転送速度990kbpsのLDAC規格に対応し、ハイレゾ品質での再生が可能。前モデル(1000XM3)を超えるNC性能を誇り、乗り物などの低周波ノイズから音声などの日常ノイズまで広い帯域にわたって騒音をカットする。充電ケースはQi規格のワイヤレス充電に対応。

SPEC●対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC●充電時間:約1.5時間●充電方法:USB/ワイヤレス(いずれもケース使用)●通信方式:Bluetooth Ver.5.2

 

↑自社開発の統合プロセッサーV1。高度な処理能力により、ノイズを低遅延で処理する。複数の機能を統合することで小型化にも成功した

 

↑ノイズアイソレーションイヤーピース。高い遮音性能を持つとともに、独自開発のポリウレタンフォーム素材で特に高音域ノイズを減衰させる

 

↑専用アプリでアダプティブサウンドコントロールに対応。静止、歩行、走行、車内などを検知し、NCや外音取り込み機能のレベルを自動設定する

 

↑イヤホンと耳の接触面を増やすような形状に設計。耳の複雑な凹凸にもフィットしやすい形なので、快適に使用できる

 

【IMPRESSION】 耳栓状のイヤーピースがノイキャン効果を増強!

「NCをオンにすると、騒音が劇的に低減します。バッテリーはNCオフなら最大12時間再生可能なスタミナが魅力。イヤホンが大きいためやや心配でしたが、外れることはありませんでした。広い空間と厚みを感じるサウンドも素晴らしい」(湯浅さん)

2つのマイクにより高精度なNCを実現したワイヤレスイヤホン「EAH-AZ60」

ノイズキャンセリング機能やスタミナが向上するなど、進化がめざましく、最近は2〜3万円台に良作が続々登場。盟主・Apple AirPods Proに勝るとも劣らない注目製品をテクニカルライター・湯浅顕人がチェック。

※こちらは「GetNavi」 2022年3月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

「内」と「外」2つのマイクにより高精度なNCを実現

テクニクス

EAH-AZ60

実売価格2万8000円

 

ドライバー:φ8mm密閉ダイナミック型
連続再生時間:約7.5時間(NCオフ時)
防水性能:IPX4相当
質量:約7g
※質量はイヤホン2つの合計の数値

96kHz/24bitのハイレゾ音源をワイヤレス再生できるLDAC対応機。音響構造にこだわり、低域・ボーカル・高域と全体にわたってリアルな高音質を実現した。通話時に自分の声だけをクリアに相手に届けられる通話音声処理技術を採用。

SPEC●対応コーデック:LDAC、SBC、AAC●充電時間:約2時間(本体)/約2.5時間(充電ケース)●通信方式:Bluetooth Ver.5.2

 

↑通話用マイク(上)と騒音検知マイク(下)に金属メッシュを使用し、空気の乱れを抑制。デジタル制御と合わせ、風切り音を低減する

 

↑NCと外音取り込みは専用アプリでレベルを設定可能。アナウンスを聞き逃したくない場合などはレベルの調整ができる

 

【IMPRESSION】 騒音がピタリと止まる高性能ノイキャンに驚き

「装着感は非常に安定しており、ランニングなどの激しい動きでもまったく落ちる不安を感じませんでした。15分の充電で約80分(NCオフ時)使えるので、急な外出でも安心です」(湯浅さん)

2022年 完全ワイヤレスイヤホンの3か条

1 もはやNCは必須!精度やモードに注目

周囲の音を打ち消す「ノイズキャンセリング(NC)」は、もはやマストの機能。最新モデルでは、複数のマイクやプロセッサーによる精度の向上、外音取り込みモードの多彩さなどに注目したい。

 

2 長時間の使用も快適な装着感の良さを重視

歩行中にズレたり落ちたりしないことは第一条件。加えて、昨今テレワークで使う機会が増えたこともあり、長時間着けても耳が痛くならないかもチェックすべき。通話時の音声処理にも要注目だ!

 

3 スタミナ性能に加えて急速充電への対応も要確認

有線タイプと違い、充電が必要なワイヤレスではバッテリーの性能が重要。イヤホン本体で10時間以上(NCオフ時)持つ機種が理想だ。さらにNCオン時の再生時間や、急速充電への対応も確認すべし。

テクニカルライター

湯浅顕人さん

PC&AV&ガジェットのライター。常に音楽を聴いているので、完全ワイヤレスイヤホンのバッテリー切れに気をつけている。

数年前とは別格のサウンドが楽しめる! 完全ワイヤレスイヤホン最新4モデルをプロがチェック

ここでは読者人気の高い家電カテゴリを取り上げ、“いま購入時に押さえておきたいキーワード”とともに、最新モデルの魅力を明らかにしていく。今回は、完全ワイヤレスイヤホンを紹介!!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

<完全ワイヤレスイヤホン>

Trend Keyword《音質カスタマイズ》

人気沸騰中の完全ワイヤレスイヤホンでいま注目されている機能が、音質のカスタマイズ。スマホの専用アプリを使ってイコライザーやサウンドエフェクトを設定し、好みの音質に調整できるというものだ。これに対応する最新4機種の実力をプロがチェックした!

 

私がチェックしました!

AVライター

野村ケンジさん

ポータブルオーディオ、ヘッドホンに詳しいライター。年間300種以上の製品を試聴する。

サイズによる音質の制約をアプリを使った機能で克服

周囲の騒音を除去するアクティブノイズキャンセリング機能や、逆に周囲の音を聞こえやすくする外音取り込み機能は、完全ワイヤレスイヤホンの上位機種ではもはや必須となりつつある。

 

最新トレンドとして挙げたいのが、専用のスマホアプリを使っての音質カスタマイズだ。帯域ごとに音の大きさを変えられる「イコライザー」で、例えば低音やボーカルだけを強調するといった調整ができるモデルが増えている。また、「ポップス」や「ニュース」など聴くジャンルに応じて設定されたサウンドエフェクトを選択できる機種もある。あらゆる使用シーンで、より自分の好みに応じた音質で聴けるようになっているのだ。

 

サイズの制約がある完全ワイヤレスイヤホンは、有線タイプやネックバンドタイプに比べて音質的に不利なのは事実。しかし最新モデルでは、高音質コーデックの採用やサウンドチューニングの向上により、数年前とは別格の良質サウンドが楽しめるようになっている。

 

【その1】業界最高クラスのNC性能を実現

ソニー

WF-1000XM4

実売価格3万3000円

従来機に比べ、NC性能が低音から高音まで全域で向上。イヤーピースの遮音性と装着感も高められた。同社の立体音響技術「360 Reality Audio」に対応し、音質をユーザーごとに最適化した空間表現が可能に。

SPEC●対応コーデック:SBC、AAC、LDAC●対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP●伝送帯域(A2DP):20Hz〜40kHz(LDAC)●充電時間:約1.5時間●Bluetoothバージョン:5.2

 

ドライバー:φ6mm密閉ダイナミック型

連続再生時間:約12時間(NCオフ時)

防水性能:IPX4相当

質量:約7.3g

 

↑豊富な耳形状データを元に、耳の凹凸に干渉しにくい形状を実現。快適な装着感だ

 

↑同社専用の「Headphones Connect」アプリ。NCや外音取り込みのレベルを細かく調整可能

 

【Impression】

ハイレゾ音源の魅力をしっかりと感じられる良サウンド

新開発のイヤーピースで遮音性と装着感が向上。アクティブノイズキャンセリングの効き具合は自然で違和感がない。帯域バランスは低音がやや強めだが、高域がしっかりまとめられているのでとても聴きやすく、長時間リスニングも聴き疲れのない良サウンド。LDAC対応で、ワイヤレスでもハイレゾ品質を楽しめるのもイイ。

 

[5点満点で評価]

解像度:5.0/5.0

低音の迫力:4.0/5.0

装着感:4.5/5.0

アプリの操作性:5.0/5.0

機能性:5.0/5.0

 

【その2】一流アーティストがサウンドチューニングを手がけた異色作

 

 

ANIMA

ANW01

実売価格1万6980円

サウンドプロデューサーのTAKU INOUE氏がサウンドチューニングを監修。視聴環境や音楽ジャンル、生活シーンに応じたチューニングパターンを選択できる。音質プロファイルはダウンロードで追加可能。

SPEC●対応コーデック:SBC、AAC、optX●対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP、SPP●充電時間:約1時間30分(イヤホン)●Bluetoothバージョン:5.1

 

ドライバー:φ6mmダイナミック型

連続再生時間:約6時間(aptX接続時)

防水性能:IPX7相当

質量:約4g

 

↑独自開発のドライバーで採用している「CoClear振動板」。小型軽量化と音質を両立した

 

↑アプリ「ANIMA Studio」。音質カスタム用データの追加やシステムボイスの変更などが行える

 

【Impression】

クラブミュージックが似合う心地良い重低音を響かせる

オートペアリング、Bluetooth 5.1の接続安定性、AAC/aptXコーデック対応による良音、MEMS型マイク搭載による聴き取りやすい通話音声、防水性能など、最新トレンドの多くを押さえた性能が光る。チューニング機能では、「NIGHT」は低音の響きが心地良い重低音、「MIDNIGHT」はキレの良い迫力の重低音が楽しめる。

 

[5点満点で評価]

解像度:3.5/5.0

低音の迫力:5.0/5.0

装着感:4.5/5.0

アプリの操作性:3.5/5.0

機能性:4.0/5.0

 

【その3】テクニクスの音響技術による高音質サウンドが魅力

テクニクス

EAH-AZ70W

実売価格2万7000円

テクニクスの音響技術による高音質とハイレベルのノイズキャンセリングを両立。Bluetoothアンテナとタッチセンサーを共用することで小型化と安定した接続性を実現した。高性能マイクの採用で通話も快適。

SPEC●対応コーデック:SBC、AAC●充電時間:約4時間(イヤホン+充電ケース同時)、急速充電:15分(約70分再生/NCオン時)●Bluetoothバージョン:5.0

 

ドライバー:φ10mmダイナミック型

連続再生時間:約6.5時間(NCオン時)

防水性能:IPX4相当

質量:約7g

 

↑振動板の素材や本体の構造は音響特性に優れ、原音の躍動感と豊かな空間性を実現

 

↑専用アプリ画面。好みの音質にカスタマイズできるイコライザーや、本体を探す機能を備える

 

【Impression】

ワイヤレスと思えない自然で良質な音を楽しめる

Bluetooth接続とは思えない良質な音が楽しめる。人間らしさを感じる生き生きとしたボーカル、自然な音色のアコースティック楽器など、テクニクスならではの音楽性の高いリアリティ志向のサウンド。接続安定性も高く、見通しの良い市街地では30m離れても接続が切れなかった。NCは自然で、オン/オフ時の音質差が小さい。

 

[5点満点で評価]

解像度:4.5/5.0

低音の迫力:4.0/5.0

装着感:4.0/5.0

アプリの操作性:4.5/5.0

機能性:4.5/5.0

 

【その4】ピュアオーディオの手法を応用して高音質化

NUARL

N6 Pro2

実売価格1万6500円

振動板やボイスコイルにこだわった「NUARL DRIVER[N6]v5Xモジュール」を内蔵。内部配線には損失の少ない銀メッキ加工の7N OCCを採用するなど、ピュアオーディオに用いられる手法を用いて高音質を実現した。

SPEC●対応コーデック:AAC、SBC、aptX、aptX Adaptive●対応プロファイル:A2DP、AVRCP、HFP、HSP●充電時間:1.5時間●Bluetoothバージョン:5.2

 

ドライバー:φ6mm

連続再生時間:約10時間(SBC/AAC)

防水性能:IPX4

質量:約7g

 

↑左右共通の3ボタンで片側のみでも使用可能。通話が高音質で耳を圧迫しないため、テレワークにも適する

 

↑専用アプリ「N6 Connect」。音質カスタマイズのほか、ボタンの機能設定などが可能だ

 

【Impression】

利便性や安全性はそのままに音質がより向上している

シリーズ前モデルで好評だった「左右共通の3ボタン」や「安全なバッテリー」などの基本性能はそのままに、さらに音質を追求。サウンドはエネルギッシュで勢いがありつつ、細部の描写をしっかりと拾い上げる質の良さも併せ持つ。アプリからイコライザーの切り替えができるなど、手軽に音質カスタマイズが可能となっている。

 

[5点満点で評価]

解像度:4.5/5.0

低音の迫力:4.5/5.0

装着感:4.0/5.0

アプリの操作性:4.5/5.0

機能性:4.0/5.0

 

【Other Choice】

コレも注目! U-1万円は“超コンパクト”がトレンド

1万円以下で手に入るエントリーモデルは、“超”小型軽量化がトレンド。イヤホン本体だけでなく、充電ケースもコンパクト化が進んでいるが、チップの改良によりスタミナは十分だ。

 

【Choice.1】シリーズ最小モデルはスマホアプリでイヤホンを探せて機能も充実!

GLIDiC

Sound-Air TW-4000

実売価格8030円

本体も充電ケースもコンパクトでかわいらしい。カスタムイヤホンメーカー監修の独自イヤホンで、快適なフィット感も実現した。外音取り込み機能を備え、イヤホンを着けたまま周囲の音を聞き取れる。

 

ドライバー:φ6mmダイナミック型

連続再生時間:約6時間

防水性能:IPX4

質量:約4g

 

【Choice.2】リラックスできる、聴き疲れしない自然な音質

ag

COTSUBU

実売価格6480円

シリーズ最小・最軽量モデル。オートペアリングや自動片耳モードなど、使いやすい機能を追求した。オーディオブランドfinalがチューニングしたサウンドは、聴き疲れしない自然な仕上がりだ。

 

ドライバー:φ6mmダイナミック型

連続再生時間:約5時間

防水性能:IPX4

質量:約3.5g

 

【Choice.3】上位モデルの高音質を受け継いで小型軽量化

NUARL

N6 mini

実売価格9770円

同ブランドの上位機種にも採用される「”NUARL DRIVER” [N6]v3」を搭載。全帯域にわたってキレとパワフルさを両立させたサウンドを再生する。Bluetoothは高音質コーデックのaptXにも対応。

 

ドライバー:φ6mmダイナミック型

連続再生時間:約8時間(SBC/AAC再生時)

防水性能:IPX7

質量:約4.5g

 

●アイコンの「質量」はすべてイヤホン片耳の数値

完全ワイヤレスとは思えない良質な音!テクニクスの最新イヤホン実力チェック

完全ワイヤレスイヤホンの最新モデルをプロが検証する企画。今回は、AVライターの野村ケンジさんがテクニクスの最新モデル「EAH-AZ70W」を5項目でチェックした!

※こちらは「GetNavi」2021年9月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

テクニクスの音響技術による高音質サウンドが魅力

テクニクス

EAH-AZ70W

実売価格2万7000円

テクニクスの音響技術による高音質とハイレベルのノイズキャンセリングを両立。Bluetoothアンテナとタッチセンサーを共用することで小型化と安定した接続性を実現した。高性能マイクの採用で通話も快適。

SPEC●対応コーデック:SBC、AAC●充電時間:約4時間(イヤホン+充電ケース同時)、急速充電:15分(約70分再生/NCオン時)●Bluetoothバージョン:5.0

 

ドライバー:φ10mmダイナミック型

連続再生時間:約6.5時間(NCオン時)

防水性能:IPX4相当

質量:約7g

 

↑振動板の素材や本体の構造は音響特性に優れ、原音の躍動感と豊かな空間性を実現

 

↑専用アプリ画面。好みの音質にカスタマイズできるイコライザーや、本体を探す機能を備える

 

【Impression】

ワイヤレスと思えない自然で良質な音を楽しめる

Bluetooth接続とは思えない良質な音が楽しめる。人間らしさを感じる生き生きとしたボーカル、自然な音色のアコースティック楽器など、テクニクスならではの音楽性の高いリアリティ志向のサウンド。接続安定性も高く、見通しの良い市街地では30m離れても接続が切れなかった。NCは自然で、オン/オフ時の音質差が小さい。

 

[5点満点で評価]

解像度:4.5/5.0

低音の迫力:4.0/5.0

装着感:4.0/5.0

アプリの操作性:4.5/5.0

機能性:4.5/5.0

AVライター

野村ケンジさん

ポータブルオーディオ、ヘッドホンに詳しいライター。年間300種以上の製品を試聴する。

テクニクスの真髄! 最上位ターンテーブル「SP-10R」は開発者もニヤリと笑みが溢れる一台

2017年秋にドイツ・ベルリンで開催されたIFAで、パナソニックが初めてお披露目したテクニクスのアナログターンテーブルのフラグシップモデル「SP-10R」と、フルシステムの「SL-1000R」がいよいよ日本国内で3月27日から受注生産を開始します。

↑ダイレクトドライブターンテーブルシステム「SL-1000R」

 

気になる日本での販売価格はオープンですが、SL-1000Rが160万円前後、SP-10Rが80万円前後になる見込み。相応のアンプとスピーカーを組み合わせたらウン百万円の豪華なシステムになりそうです。発売日は5月25日を予定しています。

 

テクニクスの宇都宮「モノづくり革新センター」を訪問

パナソニックは3月に、SP-10R/SL-1000Rをはじめテクニクスの上位クラスの製品が生産されている栃木県・宇都宮の拠点「パナソニック モノづくり革新センター」で新製品説明会を開催。テクニクスの製造ラインも見学することができました。

↑テクニクスのハイエンドモデルの生産拠点、パナソニック モノづくり革新センターを訪問した

 

栃木県といえば古くからモノづくりが盛んな地域として知られています。例えば近年とても有名なのは“いちご”。「とちおとめ」や「スカイベリー」などのプレミアム・いちごの品種は栃木県の名産としても全国に名を轟かせています。ほかにも益子焼の美しい陶器の生産地として、または餃子の消費量が全国でナンバーワンの地域として栃木県を知る人も多いのでは。

 

パナソニックは全世界で様々な種類の家電製品を販売する総合家電メーカーです。その生産拠点はアジアのマレーシアとインドネシア、中南米のブラジル・メキシコなど地球規模に広がっています。今回訪問したモノづくり革新センターは2012年に同社の宇都宮工場から発展するかたちで設立されました。現在は4K有機ELテレビやテクニクスのオーディオ製品の上位モデルがこちらで生産されています。今回発表された新しいアナログターンテーブルも2018年に製造ラインが稼働を始めました。

↑4K有機ELテレビやテクニクスのオーディオ製品の上位モデルを生産

 

パナソニックのモノづくり革新センターは質の高い製品を製造するための施設であると同時に、モノづくりを支える「技術」や「人材」を育むことも使命として帯びている特別な場所。4K有機ELテレビやテクニクスの製品は1台あたりの部品点数も多く設計も複雑です。精度を高くキープしながら、しかもたくさんのユニットを効率よく製造するために求められる作業のオペレーションは、ここモノづくり革新センターで確立され、練度を高めながらパナソニックの全世界に広がる生産拠点に“ひな形”として共有されます。パナソニックのすべての製品が高い品質をクリアしたできる理由を、私たち記者もモノづくり革新センターを訪れることで初めて知ることができた次第です。

 

開発者も胸を張る、テクニクスの最上位アナログプレーヤーの出来映えとは

まずは5月に国内で発売されるテクニクスの新しいアナログターンテーブルがどんな製品なのか、説明会に登壇したテクニクス製品のCTO(チーフ・テクニカル・オフィサー)を務める井谷哲也氏のコメントから概要を振り返ってみましょう。

↑テクニクス製品の開発を統括するパナソニック アプライアンス社 テクニクス事業推進室CTOの井谷哲也氏

 

「SP-10R」はターンテーブル本体、「SL-1000R」はシャーシやトーンアームを含むフルシステムとして発売されます。どちらもテクニクスのオーディオ製品のトップシリーズである「Reference Class」に加わります。

↑ダイレクトドライブターンテーブル「SP-10R」

 

アナログレコードプレーヤーにあまり詳しくない方は「ターンテーブルだけがあっても音が聴けないのでは?」と不思議に思うかもしれません。実は、アナログレコードプレーヤーというオーディオ機器は、それがハイクラスな製品になるほど本体を構成するパーツを交換して、自分好みのサウンドを追求できる仕組みになっています。SP-10Rはアナログレコードプレーヤーの中でも心臓部分になるターンテーブルと、その動きを制御するコントロールユニットのセットになります。

 

こちらの部分をごっそりと、シャーシと呼ばれる筐体に装着して、好みのトーンアームやカートリッジを組み合わせて楽しめる、いわばトップ・オブ上級者向けのシステムが「SP-10R」だとすれば、復活したテクニクスのフラグシップモデルを中心に、アナログレコードを再生できる環境を1からつくってみたいという、いいモノに徹底的にこだわるアナログ入門層に最適なフルシステムが「SL-1000R」というわけです。

 

SP-10Rはテクニクスが1975年に発売した「SP-10MkII」や、1981年発売の「SP-10MkIII」とターンテーブルのサイズや形状に互換性を持たせています。つまり、旧機種をずっと愛用していたという方は、既存のリスニング環境を活かしながらSP-10Rが楽しめることになります。

↑1981年発売の銘機「SP-10MkIII」

 

↑1975年発売の「SP-10MkII」にアクリルのシャーシを装着したもの。ターンテーブルのサイズは互換性があるので、シャーシを流用できる

 

「現代テクニクス」の音を実現した

「テクニクスのアナログターンテーブルにとって、技術の要になっているのがコアレス・ダイレクト・ドライブ・モーターです」と語る井谷氏は、最新のSP-10R/SL-1000Rには基本思想からさらに発展させた「現代テクニクス」のターンテーブル技術が搭載されていると強調しています。アナログレコード再生にとって、ターンテーブルの回転軸の歪みは音質に悪い影響を与える最大の敵。テクニクスでは不要な振動の発生源にもなり得る「コア=鉄芯」を廃して、重量級のターンテーブルプラッター(=皿)のスムーズで安定した回転を実現しています。

↑両面コイルを採用したコアレス ダイレクトドライブモーター

 

さらに回転部の信頼度と精度を高めるため、2016年から発売する「SL-1200G」シリーズに搭載するモーターに改良を加えて、基板の片面に9個ずつ、角度を60度ずつずらしながら12極18個のコイルを配置。モーターの力を最大限に引き出しながら、回転ムラの発生を徹底して抑えています。

 

ターンテーブルの回転を制御するコントロールユニットも、ユニット自体から発生するノイズがターンテーブルに伝わらないように独自のノイズ補正回路を搭載しています。フロントパネルに設けた有機ELの表示窓にはコンマ2ケタ精度で回転数を表示。回転ピッチ調整も細かく変更できる機能が、いかにもハイエンドなアナログプレーヤーらしいですね。

 

そしてユニークな機能をもうひとつ。SP-10R/SL-1000Rともに、ターンテーブルにトーンアームベースを最大3台まで拡張できます。つまり3種類のアームを装着して、音の違うアームやカートリッジの組み合わせに素速くスイッチしながらアナログ再生が楽しむことができます。この機能がない場合はトーンアームやカートリッジを毎度交換しなければなりません。もっともその手間こそ愛おしいと思える方がアナログ再生を極められるのかもしれません。

↑別売のトーンアームベースが最大3本まで取り付けられる

 

熟練の「匠」たちが1台ずつ手作りで組み上げる

テクニクスのフラグシップモデルであるターンテーブル「SP-10R/SL-1000R」は、宇都宮のモノづくりセンターで1台ずつ、丁寧にハンドメイドで生産されます。モノづくりセンターで行われる工程は大別すると「組み立て」「検査」「包装」の3つになります。組み立てはチリやホコリのない、清潔な空気環境も徹底的に管理された専用室の中で熟練した作業員がクリーンな作業着に身を包んで行います。

↑モノづくり革新センターの一角にあるテクニクスの製造ライン

 

テクニクス製品の組み立てラインは、熟練したスタッフたちが集まって1人が1台の商品を組み上げていくオペレーション体制を採っています。ターンテーブルとコントロールボックス、それぞれを構成する全パーツが台車に並べられ、スタッフがパーツを一つずつ確認しながら丁寧に、かつテキパキと素速く組み上げていました。

↑熟練したスタッフが1台ずつターンテーブルを組み上げていた

 

重量級のターンテーブルプラッターは大人の男性でも片手で持ち上げるのは難しいほど重量級。重さは約7.9kgにもなります。プラッターは3層構造になっていて、真鍮製のプレートとアルミダイカストのボディを12個のタングステンウェイトを外周に配置して接続。大きな慣性モーメントを得ています。検査に当たるスタッフは、組み立てられたプラッターを高速で回転させながら重さの偏りをチェック。回転バランスがずれていると、余分な振動のもとになって音に歪みが発生します。偏りを見つけた場合は、その箇所を削りながらバランスを微調整するとのこと。

↑総重量7.9kgという重量級の3層構造プラッター

 

↑組み上げた後にプラッターの回転精度を専用の検査機で確認する

 

全体が組み上がったターンテーブルは、さらにセンター内の専用測定室で検査用レコードを使いながら、全数の回転ムラを検査していきます。この作業にも長年に渡ってオーディオ製品を手がけてきた、テクニクスとパナソニックのノウハウが詰まっています。

↑センター内の専用測定室。検査用レコードを使いながらターンテーブル全数の回転ムラを検査する

 

この日の取材では同じ部屋にセットされていたSL-1000RとReference Classのコンポーネントによる組み合わせを試聴することができました。そのサウンドは、驚くほど見通しがクリアで解像感も高く、明瞭な定位と立体感。深々と沈む低音。目の前に広がる音楽に吸い込まれそうになりました。ハイレゾを超えて、最先端のオーディオ技術から“アナログを超えるアナログ”が生まれたような強い印象を受けました。

↑↑モノづくりセンター内のテクニクス専用試聴室でSL-1000Rのサウンドを聴いた

 

↑ドナルド・フェイゲンの名盤「The Nightfly」を再生

 

世界に広がるパナソニックの高度なモノづくりの技術

パナソニック モノづくり革新センターでは質の高い生産体制を確立して、他の生産拠点に知見を広げるために「モノづくり道場」をセンター内に設けて、スタッフのスキル向上にも力を入れています。

 

センター内で組み立てや検査の作業に当たる生産パートナー企業のスタッフは、モノづくりセンターに入所するとまず最初に2日から最大5日にわたる独自の教育プログラムを受講。プログラムの項目は安全管理から製造の知識習得、さらにはドライバーによるビスどめ、ラジオペンチやピンセットなど工具の扱いなど多岐に及んでいます。そして一定のレベルに到達したスタッフだけが生産の現場に立つことができるのです。プログラムは各々のスタッフが持っている能力を最大限に発揮しながら、適材適所に人材を置いてスムーズなオペレーションを実現することにも重きを置いています。

↑スタッフは現場に立つ前にモノづくり道場でビスどめやラジオペンチの扱い方など実技を学ぶ

 

現場に出た後も、スタッフは技術の習熟度を高めるほど「帯(オビ)」と呼ばれる評価スコアを獲得できるシステムが導入されています。そして最高位である「赤帯」を獲得すると「匠」の称号を授与。モノづくりセンター所長の阪東弘三氏は「匠のレベルまで訓練されたメンバーで丁寧にテクニクス製品を組み上げ、最新の測定技術を組み合わせながら出荷まで品質管理を徹底して行っている」と述べていました。

↑モノづくり道場にて。スタッフは保有するスキルによって「黒帯」「赤帯」といった名称の評価が与えられる

 

パナソニックでは3月28日からパナソニックセンター東京・大阪のリスニングルームにSP-10R/SL-1000Rを公開します。また代官山のT-SITEでは3月28日から4月1日まで期間限定の試聴イベントも開催されます。ひと皮も、ふた皮もむけて生まれ変わったテクニクスの最新フラグシップ・アナログターンテーブルの音は必聴ですよ。