1万円を切る「スマホ連携テプラ」を家で使い倒す10のアイデアとは? 編集者が実際に使ってレポート!

スマホが暮らしの中心に居座って久しい。ラベルライターの代名詞「テプラ」といえば、小さなキーが並んだ本体をイメージする人が多いかもしれないが、ご多分にもれずテプラにも、スマホと連携するモデルが生まれた。キーを廃したスッキリした見た目とともに、専用のスマホアプリによって豊富なテンプレートを駆使しながら、簡単に多彩なラベルを作れるようになったのだ。

 

ちなみにテプラにおけるスマホ連携タイプは、感熱式のテープを使用する「〈テプラ〉Lite LR30」(文房具総選挙2020の分類する・印をつける部門で第3位)を皮切りに、「〈テプラ〉PRO SR-MK1」通称 “MARK”(文房具総選挙2021のデジアナ文房具部門で第1位)が、上位シリーズPROモデルとして登場。

 

“MARK” は同時にリリースされた専用アプリ「Hello」のテンプレートの充実ぶりと、そのテンプレートのデザインを繊細に表現できる高精細ヘッド、プロダクトデザイナー・柴田文江氏が監修したインテリア性の高いデザインなど、実用一辺倒だったテプラのイメージをいい意味で裏切ったモデルである。

↑左が“MARK”(税込1万8700円)、右が新モデルの「SR-R2500P」

 

そして2023年に登場したのが「ラベルプリンター〈テプラ〉PRO SR-R2500P」だ。“MARK” と同様スマホと連携し、十分な基本機能を有しながら8800円(税込)と、数万円するモデルが相次いでいたテプラにおいて、1万円を切るエントリーモデルとして投入された、間違いなく注目のモデル。事実、今回「文房具総選挙2023」にもノミネートを果たしている。

文房具総選挙2023「分類する・印をつける」部門にノミネート

 

ということで、今回は「SR-R2500P」を実際に自宅で使い、エントリーモデルらしからぬお値段以上の価値を探ってみたので、ぜひ参考にしてほしい。

 

キングジム
ラベルプリンター「テプラ」PRO SR-R2500P
8800円(税込)

2023年1月下旬、“スマホテプラ” に仲間入りしたエントリーモデル。手頃な価格ながらPROシリーズにラインナップし、テープは耐光性に優れるインクリボンへの熱転写式。扉を開けてテープを出し入れでき、窓から中のテープを確認できる点は “MARK” と異なる。

 

・手軽に移動させられる電池駆動

本体サイズは約幅134×厚み54×高さ145mmで、上の写真で確認できるように “MARK” とほぼ同じサイズ。別売りの単三形の乾電池か充電池6本で駆動する。ACアダプタがないので部屋のなかでのちょっとした持ち運びも簡単だ。

 

・スマホとBluetoothで連携

「テプラ」の電源をオンにし、スマホのBluetooth設定画面から「SR-R2500P」を選んでタップすれば、スムーズに接続される。

 

・対応するテープカートリッジは4〜18mm幅

対応するテープ幅は418mm。基本の白ラベルをはじめ、りぼん、アイロン転写ラベルなど、使えるテープカートリッジはPROシリーズ用の28種、テープ幅も含めると250種超となる(20234月時点)。

 

・iOSとAndroidのそれぞれに対応したアプリを2種用意

専用アプリは「Hello」「TEPRA LINK 2(テプラリンク2)」に対応。

 

↑「TEPRA LINK 2」はいわば“マニュアル操作”。アプリを開くと設定内容が一覧でき、そのまますぐにラベルを編集、印刷できる。UIは至ってシンプルで、使う人を選ばない

 

↑もうひとつのスマホアプリ「Hello」でも一から設定しラベルを作れるが、特徴は豊富なテンプレートからデザインを選べること

 

「Hello」には、おしゃれなテンプレートがシーンごとに用意されている。従来のラベルだと視認性は高いがちょっと味気ない、と感じていたなら、「Hello」で好みのテンプレートを探し、必要な部分を編集すればおしゃれなラベルを即作成できるのだ。

 

以降のレポートでは、アプリはこの「Hello」の方をおもに使って、家のなかのさまざまなラベリングのアイデアを見つけてみた。まずはキッチンから。

 

01.形や容器がバラバラなフードコンテナはテンプレのデザインで統一

食品やツールなど、効率的な整理収納が欠かせないキッチン。とくに食品はフードロスを減らすためにも、ラベリングでどこに何があるのか、自然と目に入るようにしたいもの。「キッチン」カテゴリに用意されたテンプレートから選んで印刷。ラベルの色・幅・デザインの統一感があれば、キッチンにも統一感が生まれる。

 

↑「テンプレート選択」>>「キッチン」から同じ構成で複数柄を用意したテンプレをチョイス

 

↑中身によって柄をそれぞれ割り当て、「Hello」らしい遊び心あるデザイン性を取り入れた

 

02.同じラベルを一括作成! さらに角丸ではがれにくく

続いて、スパイスの小さな瓶。いくつもあると、一見するとどれがなんだかわからず、使う時は地味に面倒だ。それぞれラベルで表示すればわかりやすい! といたってシンプルなハナシ。貼れる面積が小さめなので、枠線でデザインされたすっきりしたデザインのテンプレートで統一。「一括作成」を使えば、同じテンプレートで異なる文言を一気に編集・印刷が可能で、時短になる。

 

↑「一括作成」からテンプレートを選択。印刷枚数は必要な分だけ追加でき、テキストを編集するのみ。何度もテンプレ選択画面に戻る手間なく、一気に印刷できる

 

↑ちなみに、何度も手で触れることでテープがめくれないよう、四隅は別売りのハサミ型トリマー(RT36W)で角を丸くカット

 

03.「マットラベル」を選んで上からボールペンで書き込み

文房具総選挙にノミネートする本商品。続いて、文房具に関連して活用を試みた。まずは小物を整理収納するボックスにラベリング。表面がマットなラベルを使えば、紙箱でも質感を損なわないうえ、上から油性ボールペンなどで書き込めるので、日付などを空欄にしたテンプレートを選べる。

 

例えば過去の旅行で溜まったポストカードやチケット、パンフレット、現地の通貨などをまとめてイン。旅先はあらかじめプリントしたが、ここに日付を付記して、中身をわかりやすく、また記憶を辿りやすくできる。

 

↑「テンプレート選択」>>「リビング」に用意された、日付とナンバリングが記せるテンプレート

 

04.透明&マットラベルで下地を重ねたり色をのせたり、彩りをプラス

Helloは、趣味や日々のトレーニングを記録するためのテンプレートも豊富。手書き調にデザインされた日付やキーワードのフォントを組み合わせれば、イラストが苦手なユーザーでもおしゃれにデコれるので、記録すること自体が楽しくなりそうだ。

 

使うテープカートリッジは、こちらも断然、透明のマットラベルがおすすめ。上から書き込みができるだけでなく、下の文字を活かしたり下に色柄を敷いたりできるので、手帳を自作する際に重宝する。

 

↑「一括作成」>>「テンプレート選択」>>「手帳」に進み、複数ある日付ラベルからチョイス。一括作成により「MON」(月曜日)から「SUN」(日曜日)まで一気に作成でき、数字を編集するだけ。透明ラベルなら写真のように、マスキングテープを貼った上からラベルを貼り重ねることで、華やかさを出せる

 

ラベルにカラーをのせる場合は、油性ペンか色鉛筆がおすすめだ。ラベルの上から塗るとほんのり、下に仕込めばくっきりと、発色の違いも楽しめる。

 

05.見た目にも配慮して“自分印”をつけ、取り違いをなくす

リビングや洗面所で、家族のアイテムを整理したり共有したりする際にも、「SR-R2500P」とHelloの組み合わせが活躍。オリジナルの絵文字を豊富にラインナップしているのもHelloのメリットで、例えばお揃いで使用者がわからなくなりがち、でも間違えられたくない歯ブラシや化粧品などには、“自分印”として決まった絵文字をラベリングしておく、という解決策がある。

 

ちなみに、「SR-R2500P」でラインの細い手書き調イラストを選択する場合は、テープ幅は9mm以上を選ぶと線がきれいに表現されやすい。

 

06.絵文字で定位置を示し、お片づけのくせづけに

家に子どもがいる場合は、忘れ物防止や片付けに「SR-R2500P」とHelloが味方してくれる。例えば、いつのまにか散逸してしまう図鑑。しかも全巻が揃っていない場合はますます行方不明になりやすいが、分厚いので比較的定位置も決めやすい。テキスト編集で数字ラベルを作ったり、Helloにアップされた絵文字を使ったりして、マーキングしてあげると片付けがはかどる。

 

↑恥ずかしながら、こちらがBefore

 

↑After。巻数がある場合は、なるべく似たフォントで整理してあげるとわかりやすい

 

↑図鑑のテーマに合致した絵文字で場所を知らせる、という手もある

 

こうして「テプラ」を使って物の定位置を決めてあげることで、子ども自身で片付けをするきっかけを作れる。

 

07.「マグネットテープ」に印字して持ち物カードを自作

忘れ物をなくすためには、玄関や勉強机の上などに持ち物リストをつくっておくのがおすすめ。「SR-R2500P」で「マグネットテープ」に印字し貼り剥がしが簡単なステッカーにしてしまえば、ホワイトボードを使って必要な持ち物が一目瞭然に。空いたスペースにはもちろん、マーカーでメッセージなどを書き込むことも可能だ。

 

↑「SR-R2500P」はエントリーモデルながら、テープ幅さえ合えばマグネット付きラベルなどちょっと変則的なテープにも対応

 

08.同時発売の「クラフトラベル」でギフトにメッセージをオン

「SR-R2500P」の発売と同時で、新ラベルのクラフトラベルが「テプラ」PROテープカートリッジに追加された。これを使えば、ちょっとしたプチギフトにも雰囲気のあるラベルで思いを込められる。「テンプレート選択」>>「デコレーション」に進み、好みのテンプレを選択。ギフトに添えたいテンプレートがたくさんアップされている。

 

09.好きな格言を整った文字でさりげなく仕込む

Helloに豊富な手書き調イラストを使おうとすると、必然的に太めのテープカートリッジを使うことになるが、あえて細めのテープに級数小さめに文字を配してプリントしてみたい時もある。先人の名言や格言を、自分だけにふと目に入る場所に仕込むようにしてはいかがだろう。手書きではなくフォントを使うことでフラットな気持ちで受け止められるのも、ささやかながらメリットだ。

 

↑完全なマニュアル操作では、「TEPRA LINK 2」に軍配が上がる。今回はテープ幅の割にテープ長が長くなったため、テープ幅ごとにテープ長が固定されている「Hello」ではなく、「TEPRA LINK 2」を使用した

 

10.高精細ヘッドで手書きイラストをラベル化

10個目のアイデアは、冒頭で紹介した “MARK” に譲りたい。ここまで紹介してきた「SR-R2500P」より、“MARK” の本体価格が約1万円高い理由に、テープ幅24mmにも対応している、また360dpiの高精細ヘッドを搭載しているということがある。

 

↑“MARK” の対応テープ幅は4〜24mm。写真は上が24mm、下が4mm。テープ幅のバリエーションが広い分、用途も広くなる

 

上の写真を、冒頭の「SR-R2500P」で印字した4mm/18mmラベルの写真とよくよく比べてみると、“MARK” のほうが印字のエッジがくっきりしていることがわかるだろう。搭載する高精細ヘッドにより、この“繊細なラインも表現できる”というメリットが発揮されるのが、手書きイラストや写真を印字できる機能である。

 

↑「クラフトラベル」に子どものイラストと手書きメッセージを印字。心温まる、唯一無二のラベルになる

 

↑手書きのイラストや文字をスマホの写真フォルダに保存し、「Hello」に取り込むだけ。気に入ったテンプレートにレイアウトし、濃度を調整して完成だ

 

「Hello」にあらかじめ用意されたテンプレートは、長年の「もうちょっとオシャレなラベルを作りたい」というニーズに着実に応えたが、ユーザーオリジナルのコンテンツがラベルになる、これもまたもうひとつの楽しみだろう。

 

 

このように “MARK” には1万8700円なりの価値があるわけだが、翻って「SR-R2500P」は、解像度こそ “MARK” に及ばないものの、同じスマホアプリを使えることで、キッチンや洗面所の整理から子どものお片付け、自身の手帳づくりまで、エントリーモデルながら家中で八面六臂の活躍ぶり。これは、お値段以上の価値がある、と言って間違いないだろう。

 


キングジム
ラベルプリンター「テプラ」PRO SR-R2500P
8800円(税込)

 

 

文・写真/和田史子(GetNavi web編集部) 写真/湯浅立志 [商品]

キーボード無し&期限をリマインド! 斬新すぎる新時代の「テプラ」をレビュー【動画ダイジェスト】

仕事や勉強など、作業がはかどる機能をもつ「はかどり文房具」の頂点を、ファンの厳正なる投票で決定する「文房具総選挙」。2021年の文房具総選挙で、トレンド部門「デジタルと連携してはかどる! デジアナ文房具部門」部門の部門賞に輝いたのが、キングジムのラベルプリンター「テプラ PRO SR-MK1」です。

 

GetNaviのYouTubeチャンネル「GetNaviチャンネル」では、同イベントで各部門の1位に輝いたアイテムを新人編集部員・小山雅斗(以下、小山くん)がレビューする動画を公開中。今回は、この「テプラ PRO SR-MK1」(通称:テプラMARK)のレビュー動画をダイジェストでお届けします。

↑今回レビューする「テプラ PRO SR-MK1」を手にする小山くん

 

キングジム
ラベルプリンター <テプラ>PRO SR-MK1
1万6500円(税込)

 

スタイリッシュな見た目がたまらない! 新世代のテプラ

「テプラ PRO SR-MK1」は、ラベルプリンターとしておなじみの「テプラ」の1機種。今までのテプラにはない、スタイリッシュなデザインが特徴です。

 

商品を持ちながら小山くんは「まず、気になるのがこのデザインですよね。僕が想像していたテプラって、キーボードがついていて、いかにも事務用品という見た目だったんですけど。これ見てみると、本当にテプラなの? って疑ってしまうくらいスタイリッシュですし、オブジェとして置いておいても違和感がないような見た目になっています」とデザインを絶賛。

その後、キーボードがない代わりにスマホでデザインして、印刷できるということを解説しました。

 

さらに、このテプラは、ACアダプタでも乾電池でも動くとのこと。「これはいいですよね。やっぱりテプラってちょこちょこって持ち歩くこともありますし、電池だけだといざというときに使えなくても困るので、どちらも対応しているのはありがたいなと思います」と小山くん。

 

スマートフォンアプリを使ったラベル作りに挑戦

今回、小山くんはスマートフォンアプリを使用してラベル作りに挑戦しました。

↑「専用アプリもおしゃれ」と小山くん

 

アプリには、プリセットから作成する「クイック作成」、細部まで自分で決められる「こだわり作成」のほか、ボディソープ、シャンプー、コンディショナー、すべてにおいてデザインを統一してラベルを作りたいという際に便利な機能があります。

 

今回、小山くんは「クイック作成」を使用して、ラベルを作ってみた様子。

↑まずはアプリとテプラをペアリング。「電源ボタンがゆっくり点滅したら、ペアリングできている証拠です」と小山くん

 

豊富なデザインの中から、小山くんは容器用のラベルを選択。

 

デザインをチョイスしたら、あとは文字を入力して、そのまま印刷を選択すれば完成! なんとも簡単です。

 

「わー! できてるできてる! めちゃくちゃかわいいです!」と小山くん。「今回は、塩を作りましたが、砂糖を作るならここに“砂糖”と入力するだけなので簡単ですね」と絶賛していました。

 

続いて、こだわり作成のページから、イニシャルと日付が入るタイプシールの作成にもチャレンジ。

 

1つ1つのパーツを拡大したり、入力し直したりしながら……

 

「Thank you 小山雅斗ラベル」を作成しました。

 

↑動物のスタンプも簡単にチョイスして、なごみ系のラベルを作成できます

 

まるでリマインダー! 注目のタイムラベル機能とは?

また「テプラ PRO SR-MK1」には、登録した日付にアラームを送ってくれるリマインダーのような機能、タイムラベル機能が搭載されているのも注目です。

 

例えば、精肉の賞味期限をラベルで作った際に、アプリ側でもその賞味期限をお知らせしてくれるといった機能。

タイムラベル機能を使うには、アプリでマイラベルを選択し、印刷履歴から印刷したラベルを選びます。

 

そこからタイムラベル設定画面に飛び、アラームをかける日を編集すると、タイムラベル設定一覧に指定した時間が出るようになります。賞味期限はもちろん、課題の提出時間などを設定するのにも便利ですね。

 

以上のインプレッションによって導き出された、小山くんの結論。

 

詳しくは動画をご覧ください

 

文=於 ありさ

 

片付けの基本はラベリング収納!ラベルプリンターでできる“自然と片付く”収納術

キングジムの「テプラ」と、ブラザーの「ピータッチ」。ラベルプリンターの2大ブランドが、そろって新モデルを発表しました。いずれも本体デザインはおしゃれで、部屋に出しておいても違和感のないデザインに。また印字は高解像度化されて細かな文字のニュアンスや表現が可能になったうえ、対応するスマホアプリを一新して、テンプレートを充実させたことがポイントです。

 

それによって、今まではオフィスなどで必要に迫られて文字を入力し、ラベルを作っていたのが、「かわいいラベルを作りたいから作る」「ラベルで個性を表現する」という、動機さえ変えてしまうような進化が起きそうです。

 

そもそも部屋の片付けにも活用されてきたラベリング。次世代モデルを駆使した、ラベリング収納のアイデアを紹介しましょう。

 

↑ラベルプリンターとは、シールタイプのテープを本体に挿入してラベルを作る機械のこと。作ったラベルを収納グッズに貼ることで、中身が見えなくても何が入っているかわかる、“片付く収納”を実現できます

 

今回は、整理収納が確実にできるようになる“5つの鉄則”を掲げ、そのひとつに「ラベリング」の重要性を伝えている整理収納アドバイザーの能登屋英里さんに、新しいラベルプリンターを使った収納のコツを教えていただきました。

 

能登屋英里流「ラベリングの5つの鉄則」

1. 適正量を決める
2. 行動動線と物の高さを意識
3. 使用頻度別に分ける
4. グルーピングする
5. 定位置管理とラベリング

 

家にある物を仕分けて収納場所を決めたら、後でどこに何が入っているかわからなくならないよう、ラベリングすることが大切なのだそう。また、出して使ったらラベルを貼ったところに戻す、というクセづけもでき、あちこちに置いてしまわないようにもなるのです。

 

最新の注目ラベルプリンター1「ピータッチキューブ」

太くて見やすいラベルが印刷できる! 36mm幅に対応した最新の「P-TOUCH CUBE」

brother「P-TOUCH CUBE(PT-P910BT)」
2万8000円+税(編集部調べ)


グッドデザイン賞も受賞したブラザーの「ピータッチキューブ」。最新モデルはさらにひと回り大きくなり、36mm幅という太いラベルも印刷できるようになりました。この新モデル専用で同時にリリースされたスマホアプリ「P-touch Design&Print2」では、豊富なテンプレートからシーンや用途に合わせて選べるほか、ラベルにしたい文字をスマホカメラで撮影すると、自動でテキスト変換される「テストスキャン」機能も便利です。

↑「初期のモデルを使っていたのですが、その頃よりテープの種類も豊富で、キラキラしたシールやニュアンスのある色味のものなどもあります。小さなロゴやイラストもとてもきれいに印刷できるので、細かいものに貼ることもできます」(整理収納アドバイザー・能登屋英里さん、以下同)

 

・ピータッチキューブを使ったラベリング術

1.食材に貼るラベルは見てすぐわかるように太いテープで

新しい36mmのラベルで作ったのは、梅酒の瓶のラベル。ガラスなど透明な背景に貼っても読み取りやすいカラーと、同じような見た目のものを間違えてしまわないよう太いテープをチョイスしています。

 

「梅酒のような保存食は、仕込み日がわかることが大切ですよね。あとどのくらいで飲めるかな? とか、まだ大丈夫かな? と、日付がはっきり読み取れるように大きめの文字にしました」

 

こちらはスパイスラック。同じく太いテープでラベリングすることで、文字を大きくでき、小麦粉や塩、砂糖など、一見同じように見えるものを調理中に瞬時に見分けられるようになります。

 

「梅酒とスパイスは別の色のテープを使っていますが、フォントは同じような雰囲気のものに合わせました。同じゾーンにあるものはテイストを揃えると、ごちゃごちゃした印象になりません」

 

2. 洗剤など市販のラベルは外してオリジナルラベルでスッキリ!

洗剤のラベルはカラフルなものが多い傾向にあります。それは剥がして、必要な情報だけをラベルプリンターで印刷したオリジナルラベルに張り替えるのが、能登屋さん流の片づけ法。色数を減らし、生活感のあるものを置かないようにすることで、ただ置いてあるだけでも整っているように見えるマジックなのです。

 

「洗剤は、使い方など必要な部分だけを印刷して貼ります。このように細かい文字で4行になってもきれいに印字でき、使うときもパッケージのどこに書いてあったか探さなくて済むので楽ですよ」

 

洗濯機やキッチンまわりは、市販品のラベルでごちゃごちゃした印象になってしまいがちですが、こうしてラベルを外しておくと目立たず、整った印象を与えてくれます。

 

「詰め替え用などでボトルを購入する場合は、同じサイズのものやフォルムが似ているものを買うと、それだけでも整って見えるのでおすすめです」

 

【番外編】ラッピングにも使えるリボン印刷

テープだけではなく、リボンにも印字できるのが最新のラベルライターの魅力。好きな言葉を印字でき、お店のラッピングのような仕上がりになります。

 

↑手作りのりんごジャムは、瓶に入れてラベルを貼り、先ほどのリボンで飾りつけ

 

「ラベルやリボンをオリジナルで作っただけで、お店で買ったようなラッピングにできてプレゼントするのも楽しくなりますよね。フリマアプリや、ECサイト『minne』などで手作りの品物を売っている方も多いですし、ラベルプリンターを使うと、商品自体のクオリティも高く見えます」

 

次に紹介するのは、テプラの新モデル「MARK」と、これを使ったラベリング収納のアイデアです。

 

最新の注目ラベルプリンター2「テプラ MARK」

ラベルプリンターの草分け的存在! イラストで遊べる「テプラ」

キングジム「テプラ PRO <MARK>(SR-MK1)」
1万5000円+税


ラベルプリンターの代名詞として定着している、キングジムの「テプラ」。およそ30年に誕生した際は、ダイヤルで操作する設計でしたが、馴染みがあるのはキーボードと小さな液晶窓が付いたタイプでしょう。それが新作では、「ピータッチキューブ」と同様、キーもディスプレイもないシンプルなボックスに。カーキとベージュというカラーラインナップも新鮮です。

 

「hello」と名付けられた、スマホの専用アプリで操作。印刷したラベルに、日時や曜日などアラームを設定して紐付け、ゴミ出しや保存食のリマインダーとして活用できる「タイムラベル」機能も便利です。

 

↑「テンプレートが充実していて、文字の位置やデザインをスマホの画面で感覚的に動かすことができるので、自分のこだわりに合わせた微調整ができるのが魅力です。写真やイラストを取り込むこともでき、さらにオリジナル感のあるラベルが作れます。マスキングテープの種類があるのもかわいくておすすめですね」

 

・テプラ MARKを活用したラベリング術

1. 家族で共用するものはイラストを使ったラベルで視覚的に区別

収納ボックスの外見が似ていてわかりづらい場合は、ラベルを貼って識別しましょう。家族で住んでいる人はとくに、家族全員がどこに何があるかを理解することで、それぞれが片付けを積極的に行うようになります。

 

「ゴミ箱にラベリングしたら、5歳の娘がゴミを“燃えるか、燃えないか”で理解できるようになってきました。そうやって意識してゴミを捨てることも、エコへの第1歩ですよね」
「ゴミ箱にラベリングしたら、5歳の娘がゴミを“燃えるか、燃えないか”で理解できるようになってきました。そうやって意識してゴミを捨てることも、エコへの第1歩ですよね」

こちらは日常的に使うマスクと薬箱。イラストを使うことで目に入りやすく、読まなくていいのが親切なラベルの作り方なのだそうです。

 

「人間は視覚から入る情報に左右されやすいので、読むよりも見て感覚でわかるようにイラストを添えると、考えずに物を選べます。同じような素材や色で合わせて収納している方はとくに、ラベルにイラストがあった方が、物が取りやすくなります。テプラはテンプレートにかわいくて使えるイラストが多いので、そういったイラストも活用するといいですね」

 

続いて、能登屋さんご夫婦で使っている文房具の収納ボックス。

 

「同じ箱に並べて貼るときなどは、同じデザインのテンプレートを使うと見た目もスマート。文字とイラストだけを変えたいときも、アプリで簡単に作れて一気に印字できるので、とても手早くできます。ラベルを作るのに時間がかかってしまうと、ラベルを張り替えなくてはならなくなったときに面倒だなという思いが先行してしまって、いつの間にかラベルとは違うものが入っている……ということになりかねません。パッと作れて貼れるのも、ラベリングの大切なポイントです」

 

2. ラベルを貼って場所を決めることでモノが迷子にならない!

頻繁には使わない文房具やお薬手帳、ハンコなどは、玄関脇のスペースに収納されていました。細かく分類しておくことで、探し物をせず必要なものを取り出せるようになっています。

 

「左側のファイルボックスは、無印良品で購入した薄いグレーのもの。それに合わせてグレーのテープをチョイスしました。右側は中身が見えるよう透明のボックスにしたので、それを邪魔しない透明のテープで作っています」

 

粉ものや乾物など、ストックや使いかけの食品でごちゃごちゃしやすいキッチン収納も、入れる場所を決めてラベリングしておきます。

 

「いただいたものや予定外のものを収納するスペースも確保しつつ、いつも使うものはきちんと置き場を作っておきます。我が家もストックはするのですが、ストック用に決めた場所に入る分だけにしておくことで、モノがあふれないようにしています。コロナ禍で備蓄する方も増えたと思うのですが、本当に備蓄が必要なものかどうかも合わせて考えてみましょう」

 

3. つい増えていってしまうものは場所を決めてラベリング

「洗面所兼脱衣所に置いているパジャマボックスは、それぞれの名前で管理し、そこに入る分だけを買うようにしています。家族が多い方は名前でラベリングするのもおすすめ。自分の棚は自分で管理してもらえるようになると、家事が増えません」

 

こちらは5歳のお子さんの洋服ボックス。自分で取り出せるように、イラストもつけています。

 

「子どもの洋服は、サイズアウトしたものや汚れてしまったものを定期的に見直して、いつでもスッキリと片付いている状態にしておきます。自分で取り出したり片付けたりできるような空間を作ってあげることが、子どもへのお片付けの学びにもなると思いますよ」

 

4. 防災グッズは消費期限を外側にラベリングすることで入れ替えも簡単

普段はベッドサイドに置いてある防災グッズ。備蓄用の食料品や水などは消費期限をラベリングすることで、開けなくても換える時期がわかって便利です。

 

「テプラのラベルはこんなに小さな文字でもきれいで、読みやすいフォントも揃っています」
↑「テプラのラベルはこんなに小さな文字でもきれいで、読みやすいフォントも揃っています」

 

「ちなみに、食料品や水は5年や10年単位で保管できるものもありますが、防災意識を高めるためにも我が家では1年程度のものを購入しています。5年で交換となると、結構忘れてしまいがちなのですが、1年であれば毎年同じ時期に交換すればいいので、必要なときに期限が切れていた! ということも防げますよ」

 

 

収納や片付けは、苦手な人にとっては苦痛な作業でもありますよね。でも、ラベルプリンターでラベルをデザインすることが楽しくなると、片付けへのハードルはぐっと下がります。せっかく片付けた場所をいつまでも美しいまま保つために、ラベリングを試してみましょう。

 

【プロフィール】

整理収納アドバイザー / 能登屋英里

住宅収納スペシャリスト、インテリア・リノベーションアドバイザー。
神戸芸術工科大学工業デザイン学科ファッションデザインコース卒業。夫・娘(4歳)と自らデザインしフルリノベーションした築50年の52㎡(1LDK+WIC)マンションに在住。15年のアパレルディスプレイで培ったバランス感覚と、整理収納のプロとしての知識で、実用×おしゃれな収納を実現。現在は個人宅の整理収納・インテリアアドバイスを始め、リノベーションコンサルやメディア執筆などで幅広く活動中。

 

ラベリングでタスク管理だと!? キングジムの新テプラ「MARK」が暮らしを助けるガジェット化

ちょっと前まではオフィスにしかなかったツールが、最近じわじわと家庭に進出しつつあるのをご存知だろうか? 本棚にあるファイルにラベルシールを貼るための、あの“ラベルライター”がいま、ホームユースとしてかなりの人気アイテムとなっているのだ。

 

なかでも、ラベルライターの代名詞ともなっている「テプラ」(キングジム)は、女性をターゲットにした「ガーリーテプラ」シリーズや、ローコストな感熱ラベルの「テプラLite」シリーズなど、かなり早くから家庭へ入り込むのを狙っていた感が高い。

 

実は家庭内には、ラベルを貼ると便利な場所というのが意外と多い。キッチンのスパイスラック然り。押し入れの衣服収納然り。趣味のコレクション整理にもマストだし、子どもの持ち物に貼る大量のお名前シールだって、テプラがあれば手間がグッと減らせる。

 

要するに、ラベルライターがあれば生活のクオリティ爆上げ、が期待できるのだ。

 

そこで「じゃあウチでも導入してみるか」となった場合だが、まず検討してみてほしいのが、2020年10月に発売されるテプラ最新機種である。

 

「MARK」は“ご家庭テプラ”のベストチョイス!

10月1日発売のテプラPRO「SR-MK1 MARK」(以下、MARK)は、Bluetooth接続のみのコンパクト&シンプルなテプラである。

 

従来にもBluetoothでスマホと接続可能なテプラ「SR5500P」があったが、この「MARK」はUSB接続なども省いた、PROシリーズ初のスマホ専用機ということになる。

キングジム
ラベルプリンター「テプラ」PRO
SR-MK1「MARK」
1万5000円(税別)

 

デザインは「ボールサインノック」や「オピニ使い分けボールペン」など文房具も数多く手がけているプロダクトデザイナー、柴田文江氏によるもの。

 

オフィス用のルックスではないのはもちろん、従来の「ガーリーテプラ」シリーズのファニー過ぎる“女性だけを狙いました感”もない。いかにも家庭にあるべき、生活用ツールという佇まいである。これなら、リビングやキッチンなど、自宅のどこにあっても違和感はなさそうだ。

↑電池は本体底部に。別売りのACアダプタでも給電は可能だ

 

駆動は基本的に単3形乾電池6本。先にも述べた通り、接続はBluetoothのみなので、完全ワイヤレスでどこでも場所を選ばず使うことができる仕様だ。

 

この辺りの手軽さは、同じく“ご家庭用テプラ”として人気の「テプラLite LR30」でも体感したが、ラベルを作ろう! と考えてから実際に貼り終わるまでのスピード感に直結しているように思う。家庭用は絶対に完全ワイヤレスがラクだ。

キングジムの“スマホ「テプラ」”と専用テープをレビュー!アプリでサクサク操作でき片付けがはかどる
https://getnavi.jp/stationery/443239/

 

ただ、「テプラLite LR30」と大きく違うのが、「MARK」はテプラPROシリーズであるということ。つまり、感熱シールではなく、すでに膨大なラインナップがある既存のPROテープカートリッジを使うことができるわけ。

↑対応カートリッジはテープ幅4mm~24mm。リボンやアイロン転写など、特殊な物にももちろん対応している

 

また、Liteの感熱シールはコストが安くて導入しやすいが、印字が約1年ほどしかもたないというのが大きなデメリット。長く掲示しておきたいラベルには、やはりPROテープを使うのが正解だ。

↑ひと目見て分かる通り、キーボードもなにもない。ラベル作成から印刷設定まで、すべてを専用アプリで行う

 

「MARK」でもうひとつ気になるのは、熱転写用のサーマルヘッドだ。写真やイラストなどを美しくプリントするために、シリーズ最上位機種と同等の高解像度360dpiヘッドを搭載しているのである。これまでのラベルのイラストといえば、ドットが目立つ荒いもの……というイメージが強かったが、それらとは確実に一線を画すクオリティでの出力が可能となっている。

 

画像は、アプリ側からjpg、pngが出力できるので、例えば家族やペットの写真、店舗のロゴマークなど、いろいろなものをラベルにインサートして使えるのだ。

 

それ以外の性能(印字速度やカット機能)は同価格帯の普及機とほぼ変わらないので、逆に「よくぞ高精細ヘッドを搭載してくれた」という感じではある。

↑特別に同じデータを360dpiと180dpiのサーマルヘッドで出力したもの。当たり前だけど、その差は歴然

 

ただ、欠点……というほどでもないのかもしれないが、Bluetooth接続で少し疑問に思う部分はあった。スマホ本体側の設定でBluetoothのペアリングを行ったあと、さらにアプリ側からも印刷前に接続ボタンを押す必要があるのだ。

 

なぜそんな手間が必要なのかはよく分からないが、とにかく毎回これは面倒だ。キングジム製品は無線をつかむのがイマイチ下手……というのはもはや負の伝統とも言えるのだが、もしかしたらそのあたりを確実に解消するための仕様かもしれない。実際、このダブル接続の成果なのか、今のところラベル作成中に接続が勝手に切れたりといったトラブルは体験していない(従来機はたまにあって、イライラしたのだ)。

 

画期的なインターフェース「Hello」アプリ

これまで、テプラをスマホから印字する場合は「TEPRA LINK」というアプリを使用していたが、「MARK」ではインターフェースとして専用アプリ「Hello」(Android/iOS)のみを使用する。その結果、ラベル作成の流れがこれまでとまったく違ったものになっている。

 

正直に言うと、むしろ本体よりもこの「Hello」が、今回の新テプラ最大のキモと言っていいだろう。

↑「Hello」と「TEPRA LINK」の画面。これが同じ製品シリーズのインターフェースとは、信じられない

 

「Hello」を起動してまず現れるのは、「TEPRA LINK」のような文字入力画面ではなく、キッチン/リビング/お名前付け/洗面・バス……といった、シーンごとに分けてズラズラっと並べたInstagram風のオシャレな写真。これはラベルテンプレートのカタログ画面で、写真は「このラベルを貼るとこんな感じになるよ」というイメージ画像なのである。

 

つまり、写真を見て「あー、調味料入れにはこのラベルを使えばおしゃれになるのか」と想像できるし、気になったものを選んで印字すれば、そのまま実際に自分の暮らしに取り入れられるというわけだ。

 

テプラを買ったはいいけど、どう使ったらいいか分からないとか、期待していたほどおしゃれにラベルが作れない……なんてがっかりしたり宝の持ち腐れとなってしまうのを、これなら解消できるはず。

↑ローンチ時点でのテンプレート数は200種以上。さらに今後も増えていくという

 

写真を選択すると、テンプレートの拡大画像とおすすめの用途、おすすめのテープ幅が表示される。ここで作成ボタンを押すと、いよいよ文字入力へと進むのだが、その前にもうひとつ、作成モードの選択がある。

 

モードは「クイック作成」「一括作成」「こだわり作成」の3つ(テンプレートによっては選べないものもある)。クイック作成はラベルのメイン文字だけを書き換えるもので、非常に簡単。初心者はまずこれだけで充分に使えるだろう。

↑一括作成モードは、同じテンプレートのラベルをまとめて出力可能。今までになかった機能だが、これは便利!

 

「一括作成」は、例えば調味料ラベルであれば、同じフレームで中の表記だけ砂糖・塩・小麦粉などと書き換えたものを、一括してプリントアウトできるモード。見た目の揃ったラベルがまとめて作れるので、これはすごくありがたい。

 

最後の「こだわり作成」は従来テプラの入力に近く、テンプレート内のフレームやフォント、文字サイズなども自由に加工できるようになっている。

↑次々と出力されるラベル。印字速度は、最近の上位機種で慣れた身としては「ちょっとのんびりしてるな」と感じる程度

 

各モードで文字を入力したら、あとは印字ボタンを押すだけ。「MARK」から出力→オートカットされて、ラベルの出来上がりだ。

 

一応、テンプレートにはそれぞれおすすめのテープ幅があるのだが、印字時には現在本体内にセットされているテープ幅を検知して、サイズが違った場合は「そのまま出力するか」を確認してくれる。そのままでOKした場合は、セットされたテープ幅に合わせて拡大・縮小も自動で行ってくれる親切設計である。コレ、意外と重要な機能だ。

↑調味料ラックがオシャレかつ分かりやすくなって嬉しい(たまに小麦粉と片栗粉を間違えてたから)

注目すべき新機能「タイムラベル」とは?

もうひとつ、「Hello」の重要な新機能が「タイムラベル」機能。これは、出力したラベルに日時や曜日を紐付けし、設定したタイミングでスマホにアラーム表示を出すことができるというものだ。(現状、試用中のベータ版では曜日設定は不可だが、ローンチまでには対応するという)

↑ラベルに日時を紐づけておけば、手作り総菜の消費期限が通知で届く

 

例えば、ゴミ箱に貼る「可燃ごみ」ラベルに「毎週火曜・金曜」、「びん・缶・ペットボトル」ラベルに「毎週水曜」を設定することで、それぞれの曜日になるとアプリから通知が来て教えてくれるという仕組み。これなら、ラベル自体に「可燃ゴミ=毎週火・金」のように余分な情報を入れなくても済むので、見栄えがゴチャつかずスッキリだ。

 

SNSでもよく話題になる「テプラのラベルをベタベタ貼るとダサい」問題を解決するひとつのアイデアとして、これはなかなか面白い。情報を周知するのには向かないが、備忘ラベルとして役立つだろう。

 

結論。「MARK」+「Hello」はテプラの歴史を変えるかも!

さて、実際に使ってみた感想としては、とにかくアプリ「Hello」の斬新さが際立っている。「MARK」がスマホ専用ということで、インターフェースはこのアプリのみ。つまり「Hello」の使い勝手がそのまま「MARK」の評価につながるわけで、当然ながらキングジム側もかなり練り込んできたな、という印象は受けた。

 

なによりラベルは多彩なテンプレートから作る前提なので、いきなり文字の編集に入れる「TEPRA LINK」とは挙動も発想も全くの別物だ。その点では、以前からテプラを使っているユーザーには受け入れづらい部分も多いかもしれない。筆者も最初に触れたときはかなりギョッとしたし。

↑「Hello」は、作成画面をピンチアウトで拡大できるので、小さなラベルのデザインも操作しやすい。これも「TEPRA LINK」ではできなかったので、ささいながら助かる

 

逆に、本機から初めてテプラを使う人にとっては、カタログ形式で作りたいラベルを選べるのはとても簡単だし、親切な設計だと思う。

 

というか、アプリ上でおしゃれな写真を見ながら「このラベル作ってみたい!」「これも貼ると便利かも!」など考えるのが、とても楽しいのである。テプラを作るのにワクワクするって、そんな体験、今までにしたことがない。

 

テプラをホームユースで広めるためには、これは間違いなく大正解なやり方だろう。もしかしたら、「Hello」の登場は、長いテプラの歴史の中でもかなり重要なターニングポイントになるんじゃないだろうか。

 

そんな「Hello」が提唱するテープの楽しみを受けて出力できる能力を持つのが「MARK」というわけで、この組み合わせはかなりすごいぞ。家庭でラベリングをやってみたい、興味があるというなら、間違いなく導入すべき逸品だ。なにより、発売から30年を超えるロングセラーシリーズの歴史が変わる瞬間に立ち会うチャンスなんて、そうそうあるものでもないだろう。

 

 

「きだてたく文房具レビュー」 バックナンバー
https://getnavi.jp/tag/kidate-review/

 

身のまわりのものをオシャレにラべリング! 新フォントやデザインを収録した女子のための「ガーリーテプラ」

キングジムは、デザイン性の高いフォントや女性に人気のモチーフを絵文字などに採用したラベルライター「テプラ」PRO SR-GL2を11月24日に発売します。カラーはコーラルピンクで、価格は1万2960円。

20171107-i01 (1)↑テプラ PRO SR-GL2

 

今回発売されるラベルライター「テプラ」PRO SR-GL2は、本体デザインをさらに洗練させ、クラシカルなモロッカン調のエンボス加工を施した縫製カバーと「テプラ」本体を一体化し、コスメポーチのようにファスナーを開いて使うデザインが特徴です。人気のフォントや絵文字、フレームなどにも新デザインを追加し、シンプルなラベリングからラッピングやデコレーションまで様々なニーズに対応するバリエーション豊かなデザインを取り揃えています。

↑ディテールにこだわった作り↑ディテールにこだわった作り

 

20171107-i01 (4)↑女性らしいフォントやデザインを多数収録

 

機能としては、「月」「日」「曜日」と「デザイン枠」を組み合わせて、オリジナルの「日付シール」が簡単に印刷できる「日付シール」印刷機能を新搭載。手帳や写真を彩る「日付シール」を簡単に作成できます。

20171107-i01 (10)↑日付シールの作成例

 

また、「デザイン」と「文字」を組み合わせて、オリジナルの「イニシャルマーク」を作ることができる「イニシャルマーク」作成機能に新デザインを追加し、持ち物に付ける目印や贈り物のラッピングに利用するなど幅広く活用できます。

20171107-i01 (5)↑イニシャルマークも作成可能

 

そのほか、子どもの持ち物などに付ける「お名前タグ」を簡単に作れる印刷機能を新たに搭載。別売の「テプラ」PROテープカートリッジりぼんと「お名前タグメーカー」を使えば、時間のかかる名前タグ作りを簡単に行うことができます。

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「ピッとコード」ボタンを押すと、入力した文字や記号と一緒に、iPhone内の写真やメモなどのデータとひも付けられる二次元コードシールも作成可能。出力したコードを専用iOSアプリ(無料)で読み取り、iPhone内のデータを選択してひも付けすると、そのコードを読み込む度に端末内でひも付けたデータを簡単に呼び出せます。

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さらに、ラッピングに最適なマット素材のギフトシールが作成できる「テプラ」PROテープカートリッジ ギフトシールも同時発売されます。ガーリー「テプラ」と併用すれば、多彩なフレームやフォントを使ったデザイン性の高いギフトシールを作成することができます。

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人気のガーリー「テプラ」がデザインや機能を一新してリニューアル。見た目がかわいいだけでなく、フォントや絵文字、フレームなど、新デザインを多数搭載し機能も充実しています。ぜひチェックしてみてください。

 

【SPEC】
サイズ/質量:約W180×H62×D117mm/約510g(乾電池・テープカートリッジ除く)
入力:JIS配列キーボード式(かなめくり方式対応)
表示:8文字×4行
プリンタ:サーマルヘッド(180dpi・96dot) 、熱転写PRO印刷方式
最大印刷幅:13.5mm(18mm幅テープ使用時)
テープカートリッジ:PROテープカートリッジ4・6・9・12・18mm
辞書・文字数:学習機能付き熟語変換、約6万3000語、5323文字
文字サイズ:6段階
内蔵書体:漢字/3書体、かな/7書体、英数/8書体
外枠・表組み:外枠/81種、表組み/4種
装飾:飾り字/5種
文字間隔:2段階、英数字プロポーショナル方式
印刷行数:1~5行
カッター:オートカッター
電源:ACアダプタ(別売)、単3形アルカリ乾電池 ×6本(別売)または単3形充電式ニッケル水素電池×6本(別売)