さくっとdocomo withスマホの真実を教えます。「MONO MO-01K」編

ドコモの新プラン「docomo with」。特定のスマートフォンを購入すると、毎月の料金が1500円引きになるというお得なプランです。対象機種には3万円~4万円前後と安価なモデルが揃っています。個性があるdocomo withのスマートフォンから、4機種をチョイスしてレビューしたいと思います。1機種目は「MONO MO-01K」です。

 

↑MONO MO-01Kは、一括端末料金は2万5272円で低価格なdocomo withの端末中でもっとも安価なモデル

 

この価格を実現した理由のひとつは、同時期に発売された他の機種よりも低いグレードのチップセットを搭載し、性能を抑えたこと。そして、ワンセグ、おサイフケータイといった機能が大胆に省かれています。とはいえ、製品からは、ただ機能を抑えて“格安”にしただけではない工夫も見てとれます。

 

デザイン・持ち心地

両面にガラスを使った筐体に安っぽさは感じません。白や黒でシンプルにまとめたデザインは、どんなコーディネートにも合うでしょう。この価格のモデルながら、防水にはしっかり対応。本体の側面にはマナーモードへの切り替えスイッチを備えていたり、底部にはストラップホールを用意していたりと、普段使いを意識した細やかな配慮がみられます。

 

↑赤い部分はマナーモードの切り替えスイッチ

 

↑ストラップホールが用意されている

 

ツヤツヤした背面はタイルのようで手触り良好。ただし、箱型の形状のため、手に包むように持つと手のひらに角が当たってしまいます。持ち方は工夫した方がよさそうです。

 

↑背面は至ってシンプル。タイルのようなツヤ感があります

 

ディスプレイ・操作性

画面は5インチと、最近の主流のサイズを搭載。ディスプレイの解像度はHDと、ハイエンドモデルに比べると抑えめ。画質も若干青みが強く、荒さが目立つ印象ですが普段使いでは気にならない程度でしょう。

 

メモリは3GBと、安価なモデルにしては大容量を搭載しているので、Webサイトの閲覧や、動画の再生など、一般的な操作でひっかかりを感じることはなさそうです。性能が低いとはいえ、電話やメール、SNSといった機能には十分こなせます。

 

docomo withシリーズで共通のドコモ製アプリのほか、電卓や時計、ノート、レコーダーといった単機能のツール系アプリをひと通り搭載。32GBの内蔵ストレージのうち約23GBが空き領域となっており、アプリや写真の追加には十分対応できそうです。なお、おサイフケータイ、ワンセグは搭載していません。

 

カメラ

メインカメラは約1320万画素、インカメラは約500万画素。オートでの撮影のほか、シャッタースピードなどを設定できるマニュアルモードも利用できます。また、複数枚の写真から合成写真を作れる「オーバーレイ」モードなど、ひと癖ある機能も備えています。

 

↑カメラのマニュアルモード。露出やシャッタースピードなどを細かく設定できる

 

↑東京駅で撮影。細部を拡大すると、のっぺりした印象を受ける箇所はあるものの、レンガもきちんと描写されている。画角は広めで、景色を大胆に切り取ることも可能

 

↑秋葉原の夜景。全体に明るく描写されていますが、拡大するとほぼ潰れており、明るい看板の白飛びも目立つ

 

↑食事の写真。青がやや強く写りがちなので、美味しそうに撮るにはホワイトバランスを手動で調整した方がよさそう

初心者に最適、2台目スマホという選択肢もアリ!

MONO MO-01Kは、docomo withシリーズでの中ももっとも安価な機種です。ただし、操作性やカメラの品質は価格以上といって良く、まさに“格安”という言葉がふさわしいモデルに仕上がっています。特にコストパフォーマンスを重視する人には、間違いなくおすすめできるモデルです。シンプルなデザインで、必要十分な機能を備えているため、初めてスマートフォンを使う人にも使いやすいでしょう。

 

また、スマートフォンをバリバリ活用している人が、2台目スマホに選ぶにもいい選択肢となるでしょう。ドコモのシェアプランを活用すると毎月の料金も安く維持できます。

設定が簡単・通信品質も満足!Y!mobileのクラウドSIM対応Wi-Fiルーターを試す

今年の春にドイツへ出かけた時に、現地でデータ通信に活用するつもりでSIMカードを購入しました。ところがホテルに着いてから、説明書に書かれている通りに開通設定をしてもまったく通信ができず。

 

 

滞在地から離れている空港近くのショップでSIMを買ってしまったので、文句を言いに行く時間の余裕もなく…。仕方がないので日本から持参したスマホで国際ローミングサービスを使って対処しましたが、海外パケットし放題のエリア内で4日間使っただけで、最終的には結構な出費になっていました。そして先日、アメリカまで出張する用事があったので同じ失敗を繰り返すまいと策を講じていたところ、Y!mobileから発売されている「Pocket WiFi海外データ定額」のサービスと、専用モバイルWi-Fiルーター「Pocket WiFi 701UC」を試す機会と巡り会うことに。

 

本機の大きな特徴は世界100以上の国と地域を対象に、セットアップも簡単なクラウドSIMが使えることです。仕組みとしては、海外用のSIMカードを調達したり、Wi-Fiルーターをレンタルするよりも楽になるはずですが、実際のところはどうだったかをレポートしたいと思います。

 

現地通信用のSIMカードが要らない。「クラウドSIM」に対応するWi-Fiルーター

Pocket WiFi 701UC(以下:701UC)は、最先端の“クラウドSIM”のサービスに対応するWi-Fiルーターです。クラウドSIMとは、通信端末に埋め込まれたSIMカードをクラウドサーバーから認証・制御して通信を行う技術です。1台の端末に対して複数のSIMを割り当てることができるので、例えばユーザーが通信サービスのエリアや方式が異なる地域を頻繁に移動する旅行や出張の機会に真価を発揮します。現在クラウドSIMのサービスを提供する事業者はいくつかありますが、今回テストした701UCはuCloudlinkの「CloudSIM Platform」に対応しています。

 

701UCのWi-Fiルーター端末もuCloudlinkが開発したものです。FDD/TDD/AXGPによる高速4Gデータ通信だけでなく、3G/2Gのネットワークまで幅広くカバーしています。端末が対応する最高通信速度は下りが72Mbps、上りが37.5Mbps。筆者が今回旅するアメリカではスペック上問題なく使える速度です。Wi-Fi通信はIEEE802.11b/g/nをサポート。最大5台までのデバイスを同時につなげられます。

 

本体にはクラウドSIMのほか、2つのnano SIMカードスロットを搭載しています。片方のスロットにはY!mobileのSIMカードを装着して、日本国内で毎月7GBを上限とするデータ通信が使えます。そしてもう片方のスロットもSIMロックフリーなので、現地で調達したSIMカードを装着してクラウドSIMによる通信との併用もできます。

 

↑内蔵されているクラウドSIM機能のほかに、国内通信用のY!mobileのSIMともう一つの空きスロットがあります

 

やや大柄なのは5350mAhの大容量バッテリーが内蔵されていて、一緒に持ち歩くスマホを充電できるモバイルバッテリーにもなるからです。海外出張の時にはどうせモバイルバッテリーを最低1台は持ち歩くことになるので、その負担がWi-Fiルーターとまとめられるのはありがたいと言えます。

 

↑USB-A端子はスマホなど外部機器への充電用として設けています

 

毎月のランニングコストはどれぐらいかかるのでしょうか。Y!mobileが用意している、3年単位の契約になるプラン「Pocket WiFi海外データ定額(さんねん)」のサービスは月額基本料金が3980円。これに海外データ定額の月額基本料金307円を足すと、毎月の支払額は4298円になります。機種代金4万824円のルーターを36回分割払いで支払った場合、賦払金については割引・キャンペーンの対象になる場合があるので、契約時にご確認ください。

 

加えて本機を海外に持っていくと、1日90円の海外利用料金を追加で支払うことになりますが、国内利用分とは別に毎月7GBのデータ通信量が世界100以上の国と地域で使えるので魅力的です。

 

年に1・2回ほど、短い期間の海外旅行に出る機会ぐらいしかないという方には、701UCは割高な通信手段になってしまうでしょう。しかし。海外に出かける頻度が高い方、1回の滞在がそこそこ長期に及ぶため、月に7GBぐらいのデータ通信量は確保しておきたいという方にはおすすめできそうです。

 

ネットワーク品質はとても安定していた

では実際に筆者が「Pocket WiFi海外データ定額」のサービスと701UCを試した成果を報告しましょう。

 

今回の旅先はニューヨークでした。日本からJALの飛行機に乗ってジョン・F・ケネディ国際空港の第1ターミナルに到着後、わりとスムーズに出国できたのですが、途中で拾えた空港の無料Wi-Fiスポットにうまくつながらず。そのまま時間の都合でタクシーに急ぎ乗り込んでしまいました。とりあえず無事アメリカに到着したことを家族にメールで知らせたかったので、701UCを起動しました。

 

701UCの設定はとてもシンプルで迷うところがありません。海外に到着したら本体の設定メニューを開いて「その他」から「SIM管理」を選択。「クラウドSIM」をタップして少し待つと、ホーム画面のアンテナが全て立って4Gアイコンも表示されました。あとはスマホのWi-Fi設定からホーム画面に常時表示されているアクセスポイントとパスワードを入力するだけ。ネットブラウジングやメールの送受信がサクサクとできて快適でした。

 

↑設定メニューは非常にシンプル

 

↑海外に到着したら「SIM管理」のメニューから「クラウドSIM」をタップします

 

ホテルに着いてから、仕事はじめまでに時間の余裕があったので、ニューヨークの街を散策することにしました。筆者は最近、ガイドブックも持たずに海外に出てしまうことが多くなりました。滞在期間が短い出張ばかりだからということもあるのですが、Googleマップがあれば行きたい場所へのルートが電車やバスを乗り継ぐ方法まで込みで簡単に検索できてしまうからです。ということで頼みの綱であるGoogleマップと701UCを携えて、滞在初日はニューヨーク散歩を満喫しました。

 

↑iPhoneから701UCに接続。ニューヨークでは4Gの安定した接続環境が得られました

 

↑市内観光のお供に欠かせないGoogleマップも快適に表示

 

701UCは接続方法を「クラウドSIM」に設定しておくと、最も安定しているネットワークを自動で拾って切り替えてくれるので、通信品質はいつでも安定していました。筆者は今回も大勢のプレスが集まる海外の展示会を取材したのですが、プレスルームに用意されているWi-Fiは大勢の関係者が同時にアクセスするため、不安定で使えないことがよくあります。今回は接続品質が安定している701UCを携帯していたため、仕事がとてもはかどりました。

 

↑通信が混み合いがちなプレスルームでもひとりサクサクと仕事ができました

 

ビジネス旅行とはいえ、ホテルの部屋に戻った後は自由に過ごせる時間もあったので、自宅のBDレコーダーにWi-Fi経由でアクセスして、サッカーW杯の放送を視聴しました。レコーダーのリモート視聴機能を使うと、大事なスポーツの試合などもリアルタイムにチェックできるので便利です。大勢の滞在客がシェアしながら使うホテルのWi-Fiだと、映像が途切れたり盛大にノイズが入ってテレビの映像が満足に見られないことも多いのですが、701UCのネットワークはとても品質が良く安定していました。

 

↑最大5台までの端末に同時接続が可能。ホテルのWi-Fiが使い物にならなくても心配なし

 

↑仕事の合間に日本の自宅に置いてあるレコーダーのリモート視聴機能を活用して日本のテレビを楽しむことができました

 

ただしパケット通信量はそれなりに使うので、あまり頻繁に使いすぎると7GBはあっという間に消費してしまうかもしれません。Y!mobileの「Pocket WiFi海外データ定額」サービスは毎月7GBのデータ通信量を超えてしまうと、海外の場合は月末まで64kbpsの低速モードに切り替わってしまい、翌月まで通常速度に戻せないので注意が必要です。

 

海外旅行の通信確保が、これでもう心配不要

クラウドSIMのサービスに対応する701UCを使ってみると、海外に出てからSIMカードの買い出しや、面倒な端末の設定が要らず、すぐにインターネットに接続できる環境が確保できる頼もしさを強く感じました。「設定が簡単」「通信品質が良い」ことも本機の大きな魅力です。不慣れな土地で、通信インフラを確保するためにやきもきする時間が要らないので、ビジネスユースには大変心強いアイテムになります。

 

今回は滞在先が1か所で、飛行機の乗り継ぎもアメリカ国内だったので、クラウドSIMの接続先切り替えを特に意識することもなかったのですが、例えばヨーロッパ内の複数の国をまたがって移動する旅行に出かける時には701UCが大活躍してくれると思います。毎月4300円前後のランニングコストもかかりますが、日本国内にいるときにも使えるので、海外に出る機会の多い方は、総合力で701UCの導入を検討してみる価値がありそうです。

 

 

 

この秋、macが変わります!「macOS Mojave」、9大アップデートをおさらい

6月上旬のWWDC 2018で発表された「macOS Mojave(モハベ)」。砂漠の名を冠した新バージョンでは、どんな機能が使えるようになるのでしょうか。速報を見逃した人のために、今回は秋に控える9つの更新について、概要をおさらいしていきたいと思います。

 

1)黒を基調にした画面デザインも選べる

macOS Mojaveでは、デスクトップを暗い色調にする「ダークモード」が登場します。標準のアプリケーションもすべてこのモードに対応。ツールバーとメニューが目立たなくなり、表示されるコンテンツに集中できます。

 

↑「ダークモード」ではUIが暗くなる。「システム環境設定」でオンにすればよい

 

また、時刻に合わせてデスクトップ画像を変更する「ダイナミックデスクトップ」機能も実装。砂漠の昼から夜への移ろいが再現されます。

 

2)ごちゃごちゃした画面とおさらば

しばらく使っているうちにデスクトップがごっちゃごちゃ―—。そんな経験をお持ちなら、新搭載の「スタック」機能が大活躍するかもしれません。

 

↑デスクトップ画面がすっきり。カーソルでスタックの上をなぞるとスタック中のファイルをチェックできる。クリックでスタックが拡大する

 

スタック機能を活用すると、自動的にファイルがフォルダに振り分けられます。どのように振り分けるのかというルールは、ユーザーがカスタマイズ可能。日付やタグなどのファイル属性に基づいて、ファイルを分類できます。例えば、種類ごとに分類した場合、画像や、書類、スプレッドシート、PDFなどで仕分けが実行されます。

 

3)ファイル管理や編集はスムーズに

Finderには、新たに「ギャラリー表示」が追加されます。プレビュー表示の視認性が高まり、ファイルのメタデータをすべて表示可能に。

 

↑4つある表示形式のうち、右端を選択

 

クイックアクションでは、画像の回転やパスワードによる書類保護などを素早く行えます。また、ファイルを指定してスペースバーをタップすると起動する「クイックルック」では、トリミング編集やマークアップ操作などをその場で実行可能。

 

4)iOSでおなじみのアプリケーションが登場

iOSで提供されていた「News」「株価」「ボイスメモ」「ホーム」などのアプリが使えるようになります。インタビューを録音したり、家電のコントローラーとして活用したりするなど、より便利になる予感。

 

↑「ボイスメモ」などのアプリがMacのアプリケーションとして登場

 

なお、2019年後半には、こうしたフレームワークがデベロッパ向けにも提供されます。iOSのサードパーティ製アプリがMac上でも動くようになる日は近そうです。

 

5)「Group FaceTime」に対応

iOS 12のアップデートでも紹介された「Group FaceTime」をサポート。最大32人でビデオ通話を行えます。話している人が大きく表示されるなど、画面は動的に変化します。

 

↑「Group FaceTime」では、複数人でビデオチャットが可能

 

ちなみに、iPhoneやiPadを使う相手とも通話可能。Apple Watchはオーディオのみの対応となります。

 

6)Mac App Storeのアップデート

App Storeのデザインが刷新されます。 左端にタブが表示され、目的にあったアプリケーションを検索できるように。タブは、「Discover」 「クリエイティブ」 「仕事効率化」 「ゲーム」 「開発」などに大別されます。

 

↑「Work(仕事効率化)」タブのイメージ

 

また、ビデオによる紹介も掲載されるので、ダウンロード前の動作のチェックも可能になります。

 

7)「いいね」ボタンを表示しない

safariのプライバシーとセキュリティ対策が強化されます。許可なくユーザを追跡するソーシャルメディアの「いいね」ボタンや「シェア」ボタン、コメントウィジェットをブロックできるようになるのがトピックです。

 

↑Facebookのトラッキングについての承認画面

 

また、システム構成に基づく追跡防止や、パスワードの自動作成、パスワードの使い回し警告機能なども搭載。さらにカメラやマイクの使用や、メールやメッセージなどへのアクセスには、ユーザの許可が必要になります。

 

8)動画で画面を録画しやすくなる

スクリーンショットのオプションも充実します。例えば、画面上の一部分を動画で記録できるように。

 

↑選択した領域を動画として記録できる選択肢がある

 

スクリーンショットを撮ると、サムネイルが画面の隅に表示されるようになります。そこをクリックするとメニューが表示される仕組みです。

 

9)iPhone・iPadのカメラを連携

iPhoneのカメラを連携する機能も登場します。「連携カメラ(Continuity Camera)」と表現された同機能では、Macの近くにあるiPhone・iPadのカメラを利用して、撮影やPDFスキャンを実行可能。

 

↑iPhoneでデータを撮影するとMac上の画面(人型になっている部分)に即時に反映される流れ

 

なお、連係カメラは、「メール」「メモ」「Pages」「Keynote」「Numbers」などに対応します。利用するには「編集」メニューで「写真を挿入」を選択すればOKです。

 

以上、macOS Majaveで注目したい9つのアップデートでした。ちなみに、メールで絵文字の追加が簡単に行えるようになり、日本語発音による英単語入力の対応など、その他の改良もありますので、リリースされたら一通り試してみてくださいね。

お台場エリアで「充電」に困ったら、このスタンドを探してみてください

スマホのモバイル端末が普及した現代社会において、外出時におけるモバイル端末の充電ニーズは非常に高まっています。そこで、東京電力エナジーパートナーとゆりかもめは、ゆりかもめ沿線を中心としたお台場エリアを対象にモバイルバッテリーのレンタルサービス「充レン(ジュウレン)」の実証実験を開始しました。期間は12月31日まで。

ゆりかもめ沿線を中心としたお台場エリアにはイベント会場や商業施設が多数存在し、モバイル端末の充電を必要とするユーザーが多いと想定されます。そこで実証実験では、モバイルバッテリーの貸出・返却手続きを簡単に行うことができるレンタル機器を本エリア内に複数設置しました。

レンタル機器は、ゆりかもめの各駅(新橋駅、汐留駅、お台場海浜公園駅、台場駅、テレコムセンター駅、 青海駅、国際展示場正門駅)と、東京臨海高速鉄道りんかい線(東京テレポート駅)、アクアシティお台場、カレッタ汐留、グランドニッコー東京 台場、ダイバーシティ東京プラザ、デックス東京ビーチ、東京ビッグサイト、日本テレビ、フジテレビの計16か所に20台を設置。1台のレンタルスタンドには30個のモバイルバッテリーを設置できます。

 

利用するにはまず、レンタル機器の液晶画面(タッチパネル)にてスマホ充電コネクタを選択し、メールアドレスを入力します。そして、あとはクレジットカードによる簡易的な決済手続きのみでモバイルバッテリーを借りることが可能。しかも、レンタル機器が設置されている場所であれば、どこへでも返却することができます。

 

貸し出されるモバイルバッテリーはケーブル一体型で、充電したい機器に合わせて、Lightning、micro-USB、USB Type-Cの3種類の端子形状から選べます。容量は4200mAh。

 

価格はレンタル当日から翌日24時までの利用で、1台300円(税別)。レンタル当日から3日目以降は24時間毎に追加料金300円(税別)が発生します。4日目の24時以降も利用する場合は、ユーザーの買い取りとなり3000円(税別)の代金がかかります。

 

駅や商業施設などに設置されたレンタルスタンドで充電済みのモバイルバッテリーを借りられるサービス。12月31日までの期間限定ですが、ゆりかもめ沿線を中心としたお台場エリアで展開されているので、もしスマホの充電が必要な場合は活用してみてはいかがでしょうか。

 

【西田宗千佳連載】スマホの「マルチカメラ」、使い方は千差万別

「週刊GetNavi」Vol.68-2

1台のスマートフォンに搭載されるカメラの数は増え続けている。最初に「多カメラスマホ」が出たのは、意外と古い。2014年に米Amazonが発売した「Fire Phone」は、フロントカメラを4つも搭載していた。といっても、カメラの画質を上げるためではない。4つのカメラによって傾きや人が画面を見ている状況を検出し、立体感のある画像表現をもたらす「ダイナミックパースペクティブ」という機能を実現するためのものだった。

↑Amazon「Fire Phone」

 

現在、一般的になりつつある「2眼のスマホカメラ」は、当初、使用するレンズの画角と焦点距離を変え、いわゆる「望遠」を実現するために登場した。こうした2眼の特性は、写真の背景をぼかす「ポートレートモード」などにも生かされている。2014年9月に登場した「iPhone 6 Plus」以降のiPhoneを筆頭に、いまもほとんどの「2眼スマホカメラ」はこの手法を採用している。なかにはLGエレクトロニクスのフラッグシップ製品(現行機種であれば「V30+」)のように、「標準」と「広角」をセットにして、より広角を重視した製品もあるが、「標準」レンズと「望遠」レンズを組み合わせて使う機種がほとんどである。

 

そこに、デュアルカメラをまったく違うアプローチで使ったメーカーが出てくる。「P20 Pro」を作ったファーウェイだ。2016年に発売した「P9」では、すでに輝度用のモノクロセンサーと、彩度用のRGBセンサーの2つを組み合わせて写真を作る、という手法が採用されていた。それから2年、ファーウェイはこのやり方を磨き、「P20 Pro」を生み出した。そして、ソニーも新型「Xperia XZ2 Premium」で、輝度+彩度でカメラを分けるデュアルカメラアプローチを採ってきた。

 

画角・焦点距離でレンズとセンサーを分けるのはもはや当然のアプローチであり、次の展開が輝度・彩度でセンサーを分けるやり方、という感じだろうか。

 

と思いきや、そこでまた別のアプローチを採用してきたのがシャープだ。シャープは「AQUOS R2」で、動画用と静止画用でセンサーを分けた。

↑シャープ「AQUOS R2」

 

いまとなっては意外に思われるだろうが、昔のデジカメは動画機能が弱かった。実は、動画に求められる機能と静止画に求められる機能とでは、微妙に要件が異なるのである。そのため初期には、デジカメとビデオカメラは別の商品であり、使っているセンサーも別だった。いまや十分共用は可能だが、それでも、画質を突き詰めるのであれば、静止画と動画はセンサーを分けた方がいい。しかも、両方のセンサーがあれば、動画と静止画を、高画質な形で同時に撮影ができる。単純な画質とは違う軸で戦いに挑んできたわけで、いかにもシャープらしいやり方といえる。

 

では、センサーの使い分けはどう画質に影響し、どのように高画質化を果たしているのだろうか? そのあたりは次回Vol.68-3にて。

 

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LINE「Clova」は日本人に最も合うAIアシスタント? 家からクルマへと広がるその世界観に思うこと。

LINEが6月28日に事業戦略説明会を開催しました。イベントで特に注目されたのは独自のAIアシスタント「Clova(クローバ)」周辺の新しい取り組み。

 

【関連記事】

LINEの「AIスピーカー」が増えるらしい――“ディスプレイ付き”やミニオンズとのコラボなど見てきました!

 

今後は自動車でもClovaが使えるようになったり、AIアシスタントの声がカスタマイズできたりするようになるそうです。これって実は、みんなが期待していた”理想的なAIのカタチ“なのでは?LINEがClovaについて発表した新しい戦略を振り返りながら、それぞれの期待値を評価してみましょう。

 

スタートから1年。着実に成長するClova

説明会の壇上でClovaのプレゼンテーションを担当したのは同社取締役CSMOの舛田淳氏でした。舛田氏は「2017年10月にClova初のデバイスであるスマートスピーカー『WAVE』を発売して以来、ユーザー皆様からのフィードバックを得てAIはますます賢くなっています」と切り出しました。

 

↑LINEの事業戦略説明会に登壇して、Clovaのプレゼンテーションを担当した舛田淳氏

 

舛田氏によると、実はClovaの音声認識の「正確さ」についてはもともと高いレベルにあったのだとか。実際に筆者もWAVEを自宅で使っていますが、音声コマンドへの応答のスピード感はイマイチでも、日本語のコマンドに対する返答の精度はGoogleアシスタントに引けを取らないように感じます。反応速度についても舛田氏は「発売時に比べると、ずっと速くなっている」とアピールしています。

 

「対応するスマートスピーカーや、ソニーの「Xperia Ear Duo」のようなスマートイヤホンも増えて、Clovaのユーザーは昨年10月に比べて、現在は10倍近くにまで増えています。キャラクター性の強いClova Friendsシリーズのおかげで、ユーザー層も女性や高齢者の方やお子様も多く、いわゆるガジェット好きの男性ばかりではありません。Clovaは”家族のパートナー・アシスタント“として成長しています。」(舛田氏)

 

↑昨年の秋から順調なペースで増えているClova対応のスマートオーディオ機器。ソニーからClova搭載のイヤホンXperia Ear Duoも今年の春に発売されている

 

もしClovaが好きなキャラクターの声で反応してくれたら?

舛田氏は「これからClovaのここを強くしたい」ポイントとして、「音声認識・キャラクター・スキル」の3つを掲げました。スマートスピーカーは呼びかけてもいないのに起動すると、なんだかシラけてしまうどころか不気味ですよね。そんな誤反応が起きないように、音声認識のチューンアップを地道に鍛えてきて、現在は「ウェイクワードの誤認識率が発売時から1/3程度に減っています」と舛田氏は胸を張ります。スマートスピーカーでClovaを起動するときに声をかけるウェイクワードは「クローバ」のほかに「ねえ、クローバ」も追加されています。

 

↑Clovaをユーザーにもっと愛されるAIアシスタントにするために、LINEでは「音声認識率」「キャラクター性」「スキルの拡充」を3大強化ポイントに掲げている

 

↑ClovaはWAVEの発売以来、音声認識の精度やディープラーニングによる知識が着実にアップしていると説明

 

LINEではClovaに「キャラクター性」を持たせていくことで、AIアシスタントに対する親しみやすさを高めていくことも戦略のひとつとしています。なぜかといえば「シンプルで無機質、画一的なAIアシスタントがキャラクター性を持てば、よりユーザーの生活に溶け込めるから」だと舛田氏が考えを説いています。

 

6月にはClova Friends miniのドラえもんコラボモデルが数量限定で発売されて、速攻で売り切れたことがLINEの仮説を証明しています。反響に気を良くしたのか、秋には「ミニオンズ」とのコラボモデルも追加されるそうです。舛田氏はこれからもキャラクターとのコラボ販売は積極的にやっていきたいとしています。

 

AIアシスタントやスマートスピーカーをキャラクター化できる要素は外観だけではありません。LINEが目をつけたのはAIアシスタントの「声」でした。「もし将来、好きなアイドルや声優、恋人や家族の声がスマートスピーカーにセットできたら愛着が湧いてきませんか?」という舛田氏の問いかけに、筆者も妙に納得させられました。もし自分が好きな声優の潘めぐみや桑島法子の声で話しかけてくれるスマートスピーカーがあったら迷わず買います。

 

Clovaの声はプロの声優を起用して、生声からの音声合成により膨大な声のデータベースを数百時間以上をかけて制作したそうです。毎度そんな手間がかかるようでは、もう他の声優を使って1から作り直してもきっとビジネス的にも割が合いません。そこでLINEは最新の「DNN TTS(ディープ・ニューラル・ネットワーク テキストtoスピーチ)」という技術を使って、夢を実現しようとしています。

 

↑Clovaの声を好きなアニメキャラやアイドルの声に変えられるようになるかも

 

簡単に言うと、今あるClovaに“声まね”をしてもらうための音声合成技術なのだとか。

 

↑ある人物の声紋を認識して、Clovaがその人の“声まね”ができるようになる「DNN TTS」の技術が活かされるそうです

 

その成果は、舛田氏が自分の声から「DNN TS」の技術を使って作ったという「マスダ・クローバ(仮称)」のデモンストレーションを撮影した動画をぜひ見て下さい。

 

 

AIアシスタントの「声で遊べる」ようになったらと思うと筆者もワクワクしてきました。スマートスピーカーがいよいよブレイクする引き金になると思います。

 

Clovaに“スキル”と呼ばれるプログラムを追加すると、例えば同じホームネットワークに接続されているスマート家電を声で操作できるようになります。今は連携できるスマート家電も少ないため、Clovaのスキルが目立たないところもありますが、いよいよLINEでは外部パートナーがスキルをつくるためのソフトウェア開発キット「Clova Extensions Kit(CEK)」を公開予定。

 

↑外部のエンジニアがClova向けのスキルを開発しやすいように開発キット「CEK」が公開される

 

ローソンや東急ハンズ、大手証券会社などパートナーはCEKを使った連携サービスの開発を始めています。またパナソニック、東芝にシャープ、三菱など大手家電メーカーもClovaと連携するスマート家電の開発に乗り出しているようです。

 

Clovaを搭載するデバイスのユーザーは、今年の夏にオープンを予定する「スキルマーケット」から、使いたい機能をWAVEなどスマートスピーカーにインストールして楽しめるようになります。

 

↑夏にはユーザー向けのClovaスキルマーケットがオープンする

 

どうせなら役に立ったり、楽しいスキルの登場に期待したいですよね。LINEではCEKの公開に合わせて、開発者を後押しするためのコンテスト「LINE Boot Awards」を立ち上げます。賞金はなんと1000万円。

LINEはトヨタやフォードなど、大手自動車メーカーがコネクテッドカーのための共通プラットフォームとして立ち上げた「SDL(Smart Device Link)コンソーシアム」のメンバーです。Clovaを搭載するコネクテッドカーのコンセプトは、昨秋の東京モーターショーや今春のMWC2018でも紹介されていましたが、今後は「Clova Auto」と名付けて、冬のローンチに向けて開発を加速させます。

 

↑車載用Clovaはあらためて「Clova Auto」として今年の冬にデビュー

 

舛田氏は「ハンドルを握る手が離せないクルマの中でこそ、ClovaのようなAIアシスタントや音声入力インターフェースが活きる」と述べています。筆者もそう思います。でも車内にスマートスピーカーやスマホを置いてClovaを立ち上げておく感じだと見栄えもしないし、かえって危ないと思います。車内空間とより一体になったClova対応機器が欲しいですよね。LINEの事業説明会にはトヨタ自動車の常務役員 長田准氏がゲストとして登壇して、今年のクラウン、カローラ スポーツ、プリウスPHVなど新車両に搭載するナビゲーションシステムにClova Autoがビルトインされると発表しました。

 

さらに「LINE My Car Account」というサービスも立ち上げて、LINEとの連携も高めます。クルマに乗る前に自宅でナビの目的地を検索・設定したり、残燃料のチェックなどがスマホとLINEからできるようになります。

 

↑車に乗る前に、スマホのLINEからClova Autoにコネクトして、ナビのマップ登録やガソリン残量、エアコンの温度設定などができるように

 

車載通信機(DCM)を搭載していないクルマにも後付けでClova対応にできるナビゲーションシステムも、クラリオンなどSDLコンソーシアムに加盟する専業メーカーから年末以降に出揃いそうです。

 

↑Clova HomeとClova Autoに、ユーザーのスマホにインストールされているLINEがつながってAIを便利に活用できる環境を整えていく

 

舛田氏はプレゼンテーションの結びとして、「家庭から自動車、スマホのLINEアプリまでシームレスにつながる “Clova Everywhere=どこでもクローバ”」というテーマを壇上で掲げました。

 

スマートスピーカーやコネクテッドカーなど、AIアシスタント搭載のハード機器が充実するだけで普及が進むのだろうかと疑わしく思うかもしれません。実は今回のLINEの事業戦略発表の中には音楽配信サービスのLINE MUSICに音楽ビデオコンテンツを追加することや、LINEショッピングには欲しい商品をAIを使った画像検索で探せる新機能「ショッピングレンズ」などが発表されました。これらの新機能が、同時発表されたディスプレイ付のClova搭載スマートスピーカー「Clova Desk」に連携すれば、視覚的な体験が充実していよいよAIが私たちの生活に浸透してくるかもしれません。

 

↑LINE MUSICにはミュージックビデオのコンテンツが拡充される。スマホやタブレット、ディスプレイ付のClova Deskで楽しめるようになりそう

 

↑LINEショッピングには、画像認識AIを活かした「ショッピングレンズ」の機能が追加。アイテム画像をたよりに、商品を取り扱っているショップが探せる

 

Clovaは日本人の感性に一番マッチするAIアシスタントになれるのでは?という期待がわいてくる発表内容でした。

 

 

ホテルの無料貸し出しスマホ「handy」、テザリング機能で国内旅行者にもメリットアップ?

ソフトバンクとhandy japanは7月2日、都内で共同発表会を実施。資本・業務提携を締結したことを明かしました。「handy」は、ホテル宿泊者が無料で利用できるスマホの貸出しサービスとして知られていますが、ソフトバンクと提携して今後どういったことを実現していくのでしょうか?

 

※過去のhandyの取り組みについては下記の記事を参照。

(1)これぞ新時代のアメニティ! 無料・無制限で使える「客室備え付けスマホ」がついに日本上陸!

(2)「客室スマホ・handy」が理にかなった次の一手。激増する訪日外国人の悩みを「スマートパンフレット」は解決するか?

 

今回、「handy」とソフトバンクが共同開発する領域は「Hotel IoT」「Travel Agent」「Media」の3領域に大別されます。

 

ルームキー替わりになる「Hotel IoT」として

既存のホテルの客室管理システムと連携し、スマートロックや無人チェックアウト、清算業務の自動化などを実現するといいます。handyそのものにルームキーの機能を搭載することで、鍵の紛失や再発行、民泊での鍵の受け渡しといった、鍵の管理を容易にすることを目指します。フロントの行列を解消する効果も見込めるとのこと。

 

↑無料スマホ「handy」がカギとして活用できるように。チェックアウトもフロントに並ばずに、オンラインで完結する

 

支払いもまとめられる「Travel Agent」に

宅配、配車サービスとの連携や、決済サービスを拡充させるといいます。最大のポイントは、「handy」のスマホを通して、すべての支払いを宿泊料金と一括清算できるようにすること。外出時の支払いも、ホテルの客室に紐づけて行えるようにする方針です。

 

また、インルームダイニングのオーダーなどもhandyから可能に。さらに、すべてのhandy端末で、テザリングオプションが無料で利用できるようになるといいます(※ホテル側の要望があった場合に限る)。手持ちのスマホがある人にとっても利用メリットがあるサービスとなりそうです。

 

↑外出時の支払いをホテルの宿泊費用と併せて清算できるように

 

「Media」として活用も検討

VRコンテンツ配信プラットフォームを構築し、スポーツ観戦やアニメ、ホテル施設案内、その他のオプショナルツアーを体験できるようにするといいます。また、handyから取得したビッグデータは、ソフトバンクのIoTプラットフォームに蓄積されたデータと合わせて分析され、宿泊施設内の案内、提携店舗のクーポン、地域観光や防災などの情報提供を実施するとのこと。

 

↑handy Japanの勝瀬 博則 代表取締役社長は「取得したビッグデータを解析し、自動化に繋げて、戦略的にマーケットデータを提供して、日本のために貢献したい」と述べる

 

handyは、1年前に国内向けにサービスインしてから約24万客室に設置されました。handy曰く、これは国内ホテルの客室の3割弱に相当する数だとのこと。勝瀬氏は、handyについて「年間で8600万人の宿泊者向けメディアへ成長した」といい、「端末の利用率は宿泊者の約6割で、訪日旅行者の利用率はさらに高い」とも述べています。つまり、年間で5000万人強がhandyを手にしていることに。その影響力は未知数ですが、興味深い試みです。

 

↑説明書きと共に設置されているので、見かけたらぜひ触ってみよう

 

さて、筆者も宿泊先でhandyに触れたことがあるのですが、正直なところ普段スマホを持ち歩いている日本人なら、敢えて利用する必要はないかな、と感じていました。大抵のことって、手持ちのスマホで済んでしまうんですよね。

 

しかし、今後はホテルによってテザリング機能が利用できるようになるといいます。国内旅行でも、もしモバイルWi-Fiルーター替わりに使えるのならば、手持ちのスマホと併せて使ってみても良いかも、という気になりました。

月額300円に1Mbps死守!? LINEモバイルがソフトバンク回線を使って格安スマホの限界に挑む

LINEモバイルは7月2日、ソフトバンク回線を利用したサービスの提供開始を発表しました。また「スマホ代 月300円キャンペーン」などのサービスもあわせて発表されました。

 

↑ゲストとして登場した女優・のんさん。新CMにも引き続き出演が決まっている

 

ソフトバンク回線では、ドコモ回線で提供されてきたものと同じ料金プランが用意されます。SIMフリー端末のほかに、ソフトバンクが販売したスマホでは、iPhone 5s以降のiPhone、iPad(第6世代)、2017年8月以降に発売されたAndroid端末などがSIMロック解除なしで利用可能です。

 

↑新料金プランの概要

 

スマホ代がたったのスリーコイン

これからLINEモバイルを利用する際に魅力的なのが、月額基本料が6か月間ずっと300円になる「スマホ代 月300円キャンペーン」。たとえば、通常月額1200円の「LINEフリープラン」は月額300円、月額1690円の「コミュニケーションフリープラン3GB」は月額790円というように、900円の割引が半年間続く仕組みです。

 

 

キャンペーンは、7月2日(月)から8月31日(金)の期間中に音声通話SIMを契約、利用開始した人を対象とし、ドコモとソフトバンク両回線の全プランに適用されます。また同じ期間内であれば、ドコモとソフトバンクの両回線間でのキャリア変更にかかる手数料も無料です(回線変更の申し込みは7月6日正午から)。

新たにソフトバンク回線を契約する人には、「データ容量2倍キャンペーン」も魅力です。月300円キャンペーンと同じ期間中に、ソフトバンク回線の新規契約、またはソフトバンク回線への変更をすると、全プランで1か月に利用できるデータ容量が2倍に増量されます。

 

 

増量期間は7月と8月の2か月間で、利用開始日が7月中の場合は7月と8月、開始日が8月中の場合は8月の容量が2倍となります。なお、増量したデータ容量を翌月に繰り越すことはできません。

 

ソフトバンク回線における「データフリー機能(旧『カウントフリー』機能。「LINE」や「Twitter」などのSNSを利用した際のデータ通信量がカウントされない)」への対応は、2018年秋頃を予定しているため、このキャンペーンはそれまでのデータ容量を補うものといえます。

 

速度重視ならソフトバンク回線

 

ソフトバンク回線の通信速度を定点観測し、LINEモバイルの公式サイト上に公開する「格安スマホ最速チャレンジ」も発表されました。月に1度でも測定結果が1Mbpsを下回った場合は、ソフトバンク回線のユーザー全員に1GBのデータ容量をプレゼントするという思い切った企画です。測定の開始は7月末を予定しています。

 

↑「スマホそのままコンシェルジュ」は、現在使用しているスマホをSIMだけ差し替えてそのまま使いたいユーザーに向けて、オンライン/オフラインともに契約などの相談が気軽にできる接点を増やす取り組み。現在、全国に69店舗を展開しているが、今夏中に100店舗にまで拡大していくとのこと

 

ソフトバンクとの提携によって、強力な新サービスを投入したLINEモバイル。格安スマホデビューを検討している方は、今こそこの機に始めてみてはいかがでしょうか?

 

【西田宗千佳連載】「3つ目」に増えるスマホカメラの意味

「週刊GetNavi」Vol.68-1

 

トリプルカメラで高感度&ズームを実現

NTTドコモが取り扱うファーウェイの最新スマートフォン「P20 Pro」が早くも人気を博している。その理由は、カメラの画質にある。このP20 Pro、暗いところに圧倒的に強いのだ。ISO感度は、静止画撮影時で「102400」と一眼レフ並になっている。また、光学3倍のズームにも対応しており、こちらもスマホとしてはかなりのもの。こうした特性を生かして、ノイズの少ない写真が撮影できるようになっている。

↑ファーウェイ「P20 Pro」

 

そもそもP20 Proの写真画質が良い理由は、センサーの使い方にある。P20 Proは背面にあるメインカメラが「3つ」になっており、各カメラの特性がすべて異なっているのだ。

 

ファーウェイ製スマホのカメラ機能の最大の特徴は、色情報を撮影するカメラと、輝度情報を撮影するモノクロのカメラを分けていることにある。これは、以前から同社が採っていたアプローチで、P20 Proでは色情報用のRGBカメラとして、4000万画素で1/1.7インチのものと、800万画素のものを使っている。ちなみに800万画素のカメラは望遠用なので、ほとんどのシーンでは、センサーサイズが大きく、光をよりたくさん取り込める4000万画素のセンサーが使われている。こうして色情報と輝度情報を別のカメラで撮影し、合成することで、色々なシーンに合わせた画像を作り出すわけだ。

 

さらに、P20 Proで大きく改善されたのがズームだ。一般的にスマホのズームは、画像を拡大する「デジタルズーム」と、画角・倍率の異なるレンズとカメラを2つセットにし、それを切り替えることによる「光学ズーム」の両方が使われる。ただし、後者の「切り替え式光学ズーム」も、ズームレンズを装備した一般的なデジカメとは異なる点に留意していただきたい。従来は、スマホのカメラは多くて2つで、ファーウェイも同様だった。同社は「色情報と輝度情報」でカメラを分ける方式を採用していたので、ズーム用のカメラは使っていなかったのだ。だが、P20 Proではズーム用にもカメラが用意されており、結果的に「3つ」のカメラが背面に並ぶことになった。

 

複数カメラの搭載はスマホメーカーならでは

このように、カメラとレンズを複数並べることで、カメラの画質や機能を充実させていく方法は、スマホのカメラならではのものといえる。なぜなら、スマホメーカーは、撮影した映像はソフトウエア的に加工することで、初めて「写真」や「動画」になると考える傾向が強いからだ。そもそもスマホカメラは、小さなレンズによる不利をカバーするため、ソフトウエア処理の比率が高い。ファーウェイのカメラにしても「色情報と輝度情報」を分けている時点で、合成しないと映像はできない。この方式で自然な絵を作るには、シーンを認識したうえでのソフト処理が欠かせず、だからこそ同社はカメラの「AI処理」もウリにしているのだ。

 

このようにスマホのカメラを2つ、3つと増やしていくのは、昨今のハイエンドスマホの流行そのものである。では、他社はどのように画像を処理しているのか? 画質の傾向はどうなっているのか? そのへんは次回のVol.68-2以降で解説していく。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

LINEの「AIスピーカー」が増えるらしい――“ディスプレイ付き”やミニオンズとのコラボなど見てきました!

「声」で操作ができて、AIアシスタントを内蔵するスマートスピーカーといえばグーグルの「Google Home」シリーズやアマゾンの「Echo」シリーズが有名ですが、LINEも独自のAIアシスタント「Clova(クローバ)」を搭載するスマートスピーカーを発売していることをご存知ですか?そのLINEが本体にディスプレイを合体させた「Clova Desk」など、秋以降の発売を予定するスマートスピーカーの新製品を発表しました。

 

LINEのAIアシスタント「Clova」は日本語の音声コマンドの認識力に優れていて、昨年10月の発売後もソフトウェアのアップデートにより定期的に操作性を改善。そのClovaを搭載するスマートスピーカーには現在、初代モデルの「WAVE」のほか、LINEによる音声通話が楽しめる「Clova Friends」とこちらをコンパクトにした「Clova Friends mini」があります。そしてClova Friends miniには数量限定で“ドラえもん”とのスペシャルコラボモデルがあります。

 

28日に開催されたLINEの事業説明会に登壇した取締役CSMOの舛田淳氏は、今後もClovaのAIをますますブラッシュアップして賢く鍛え上げていくと宣言していました。そしてAIの強化だけでなくハードウェア、つまりスマートスピーカーの商品ラインナップも積極的に増やしていく方針を発表。その一つが液晶ディスプレイ付きのスマートスピーカー「Clova Desk」です。

 

↑タッチ液晶付きのスマートスピーカー「Clova Desk」

 

今回の新製品は小型のポータブルテレビのような形をしています。なぜスマートスピーカーにディスプレイが必要なのでしょうか?理由はスマートスピーカーをもう使ったことのある方ならすぐピンときますよね。音声コマンドに対して帰ってくる答えが、音声だけだと心もとないことってありませんか?例えば「あしたの天気」や「ペンネアラビアータのレシピ」をスマートスピーカーに聞いて、帰ってくる答えがぜんぶ「音声だけ」だと、特に後者についてはまったくイメージがわいてきません。音楽配信サービスで“リラックスできる音楽”のプレイリストを再生中に、「おっ、この曲いいな!」と思った時に、画面にタイトルやジャケ写のイメージがすぐ画像やテキストで視覚的にも確認できたら最高ですよね。

 

そんなわけで、今年の冬にLINEが発売を予定する“画面付きスマートスピーカー”が「Clova Desk」です。本体には7インチ・カラー表示のタッチ液晶を搭載。カラバリは白とブラックが準備されています。

 

↑音声で検索した天気や交通情報などが目で見てもわかるので便利そう

 

フロント側にカメラが内蔵されていて、ビデオ通話に使ったり、ユーザーの顔を認識してユーザーのお気に入りのコンテンツを表示するというような使い方ができるようになりそうです。ホームネットワークにつながっているスマート家電をWi-Fi経由で操作して、操作の結果が音声+映像情報でわかるようになるのでとても安心です。またWAVEと同じように、赤外線信号を使ってテレビやエアコンなどを操作できる機能も搭載します。本体にバッテリーが内蔵されるので、家の中を持ち歩きながら使うこともできそうです。先日アマゾンもディスプレイを搭載したスマートスピーカー「Echo Spot」を日本で発売することを明らかにしたばかり。ディスプレイ付きスマートスピーカーでもまた、「Echo対Clova」による対決の火蓋が切られます。

 

↑本体はなかなかスリム。ディスプレイの角度は変えられない

 

↑ディスプレイのトップに操作ボタンと2つのマイクが乗っている

 

 

あとはClova Friendsと小さいminiに、アメリカの人気アニメキャラ「ミニオンズ」のコラボモデルが加わります。

 

↑左がミニオンズのClova Friends mini、先日発表されたドラえもん版も

 

基本機能はブラウン&サリーのモデルと一緒。発売は今年の秋を予定しています。ミニオンズ・ラバーには必携のアイテム!? 将来ITのエキスパートを目指す、お子様の情操教育にもぴったりな贈り物になりそうです。

 

↑ミニオンズとコラボしたClova Friendsは秋発売を予定

前面カメラもデュアルなスマホ「HTC U12+」、10万超の価値を知るべく握った

HTC 日本は6月27日、同社スマホの新フラグシップモデルとなる「HTC U12+」を国内向けに発表しました。背面・前面それぞれにデュアルカメラを搭載し、端末を握って操作できる「エッジセンス」機能もパワーアップ。早速その詳細をチェックしましょう。

 

楽天モバイルなどのMVNOが取り扱い

HTC U12+は、5月23日にグローバル版が発表済み。今回は改めて国内向けに発表されました。想定実売価格は10万2600円で、既にオンラインの予約が開始されています。出荷開始は7月20日以降となる予定。なお、予約購入では先着500名に5000円クーポンが提供されます。

 

↑HTC U12+の背面は角度によって色合いが変化する

 

オンラインでは、HTC e-Shopのほか、Amaozon.co.jpでも販売。また、楽天モバイル、IIJmioなど数社のMVNOでも取り扱われます。

 

ボタンレスデザインを採用

HTC U12+は、約6インチのクアッドHDディスプレイを搭載。縦横比は18:9となり、従来機U11に比べて2.1mmほどスリムになっています。物理キーがなく、感圧センサーを駆使したボタンレスデザインを採用している点も特徴です。

 

IP68の防水・防塵性能やFeliCaチップもしっかり備えます。RAMは6GB、ROMは128GB、CPUにはSnapdragon 845を搭載。バッテリーは3500mAhです。

 

↑カラーバリエーションはグローバル版と同じ3色となる。左から「セラミックブラック」「フレームレッド」「トランスルーセントブルー」。トランスルーセントブルーは背面がやや透けている

 

前面・背面ともにデュアルカメラ

背面カメラは1200万画素(広角)+1600万画素(望遠2倍)というデュアル構成。望遠レンズとデジタルズームを合わせてシームレスな10倍ズームを実現します。

 

↑カメラボタン右横のアイコンをタップして、背景ぼかしの機能を切り替えられる。自動と手動の2種類を選択可能だ。

 

一方の前面カメラも、800万画素+800万画素というデュアル構成に。背面と同様に背景ぼかしを実行できます。

 

↑ARステッカー機能も搭載

 

動画撮影は音にもこだわります。動画撮影時にズームすると録音もその方向にフォーカスする「音声フォーカス」機能は、従来機より踏襲。音量は60%増加し、フォーカスは33%向上しているとのこと。また、正面方向の音を強調して録画する「オーディオブースト」も搭載します。

 

↑ズームしやすいUIも採用

 

オーディオに関しては、ウーファ+ツィータという構成のデュアルスピーカーを搭載。「aptX HD」や「LDAC」もサポートするので、ワイヤレスでも高音質を楽しめます。

エッジセンスが進化

同Uシリーズでは、端末の側面を握って操作する「エッジセンス」が採用されていました。U12+では、同機能が「エッジセンス2」にアップデートされています。

 

具体的には、握るだけでなく、「持つ」「ダブルタップ」といった操作にも対応。

 

↑端末下部側面を握る。設定しておいた機能が起動する。長押しにも対応

 

↑持っていることも認識。「スマート回転」を選択すると、端末下部側面を握ったまま横に倒しても画面が勝手に回転しない

 

↑側面をダブルタップ。小さな半円の印が表示される。デフォルトでは片手操作用の画面が起動

 

SIMフリーモデルとしては高額だが、カメラ性能には期待

前モデルに相当するHTC U11は、当初au・ソフトバンクで発売され、後日SIMフリーモデルも発売されました。しかし、今回はまずSIMフリーモデルとして登場しています。となると端末代金のサポートがあまり期待できません。10万円オーバーの価格はおサイフとの相談が必須でしょう。

 

一方で、カメラ機能には期待大。特に同機が搭載する「HDRブースト2」機能では、明るすぎるシーンやコントラストの差が大きいシーンでノイズを軽減可能。逆光でもクリアな撮影が行えます。

 

↑「HDRブースト」機能も改良された

 

じっくり検証したわけではないですが、従来から逆光撮影のクオリティが高いHTCだけに、同機でも日中や夕刻の描写で力を発揮してくれるのではないかと期待できます。また、フォーカスについても、フルセンサーPDAFに加え、レーザーAFにも対応したということで、従来よりも幅広いシーンで活用してくれるはずです。

全シチュに対応! スマホをなくした時のスムーズな探し方総まとめ

スマホをなくした。そんなとき、どうしたらよいでしょうか。必ずやっておきたい行動は2つあります。1つはスマホの位置を確認すること。もう1つは機能をストップさせることです。「なくしたスマホに電話を掛ける」「立ち寄ったお店に電話する」など一般的な対応と合わせて実行することをおすすめします。

 

(1)スマホがどこにあるのか調べよう

スマホを探すのに便利なサービスがあります。iPhoneなら「iPhoneを探す」、Androidなら「端末を探す」という機能です。なお、どちらも遠隔操作で強制的にスマホからサウンドを鳴らせます。外出先で紛失した場合はもちろん、部屋の中で見失った際にも捜索に活用できるでしょう。ただし、スマホ側で設定をオフにしている場合には、これらのサービスは利用できなくなるので注意が必要です。

 

iPhoneを探す(アプリから)

まず「iPhoneを探す」を使うには、失くした端末以外にiPadなど別のiOSデバイスがあると便利。アプリとしてプリインストールされているので、これを起動して、Apple IDでサインインします。

 

↑iPadで「iPhoneを探す」を起動し、サインイン

 

↑デバイスを選択すると場所が表示される。地図下部にある「アクション」をタップすると「サウンドを鳴らす」「紛失モード」「iPhoneを消去」などの遠隔操作を実行可能

 

iPhoneを探す(ブラウザから)

手元にパソコンしかない、という状況では、ブラウザからiCloud.comにアクセスし、同機能を活用しましょう。ただし、端末を利用した二段階認証が有効になっていると、サインインできないこともあります。

 

↑ブラウザからアクセスする場合には、「iCloud.com」にアクセスし、Apple IDでサインインしてから「iPhoneを探す」機能を選択

 

↑デバイスを選択すると場所が表示される。こちらもアプリと同様の遠隔操作を実行可能だ

 

Androidを探す(アプリから)

続いて、Androidを探すには「端末を探す」を使います。Android端末が手元にある場合には、「Google Playストア」から「Find My Device」というアプリをインストールして利用しましょう。

 

↑「Find My Device」をインストールし、Googleアカウントでログイン

 

↑デバイスを選択すると、位置が表示された。「音を鳴らす」や「端末の保護とデータ消去を設定」という遠隔操作を実行できる

 

Androidを探す(ブラウザから)

一方、Android端末が手元にない場合には、ブラウザ版の「端末を探す」を利用します。こちらも二段階認証には注意が必要。

 

↑ブラウザで「端末を探す」にアクセスする

 

↑デバイスを選択すると位置が表示された。こちらもアプリと同様の遠隔操作が可能

 

(2)機能を停止しよう

前述したサービスを使って、遠隔で端末を保護してみましょう。ロックを設定していなかった場合でも、遠隔で新たにロックを設定可能。勝手に端末を使われて、情報流出や、金銭的被害に繋がることを避けられます。

 

iPhoneにロックを掛ける

まずは「iPhoneを探す」にある「紛失モード」を利用します。同機能では、単に画面ロックを掛けられるだけでなく、ロック画面にメッセージや電話番号を表示できます。「拾ったらここに電話して~」って伝えられるわけです。なお、端末機能を端末のロックを解除すると、「紛失モード」は自然にオフになります。

 

↑画面はiPadのアプリより。アクションの一覧から「紛失モード」をタップし、「紛失モードをオンにする」をタップ

 

↑6桁のパスコードを入力。既にロックが設定されている場合には、この手順は省かれる

 

↑ロック画面に表示させる電話番号を入力し、「次へ」をタップ

 

↑ロック画面に表示されるメッセージが表示される。修正も可能だ。問題なければ「完了」をタップ

 

↑iPhoneのロック画面にはこのように表示される

 

そのほか、Apple のサポートページによると、紛失モードを有効にしている際には下記のような状態になると記載があります。

 

・メッセージや通知の受信時や、アラームの作動時には、デバイスでアラートの表示やサウンドの再生は行われません。

・電話やFaceTime通話が着信した場合も引き続き受けることが可能です。

・デバイス上でApple Pay用に設定されたクレジットカードやデビットカードは、デバイスがオフラインでも停止されます。そのデバイスではApple Payも無効となります。ロックを解除してiCloudにサインインすると、停止したカードをデバイス上で再度使用できるようになります。

 

Androidにロックを掛ける

Androidは、「端末を探す」の操作で遠隔でロックを掛けられます。「端末の保護とデータ消去を設定」をクリックすると、「端末を保護」と「端末データを消去」という2つの選択肢が現れます。

 

↑画面は「端末を探す」のブラウザ版より。「端末の保護とデータ消去を設定」をクリックし、続けて「端末を保護」をクリック

 

↑パスワードを入力し、「端末を保護」をクリックしよう

 

↑ロック画面にパスワード入力が求められるようになった

 

なお、一応Googleのヘルプページを参照すると「端末を探す」機能から「端末を発見した人から返却してもらえるよう、メッセージや連絡先電話番号をロック画面に追加できます」と記載されていますが、今回の手順では表示されませんでした(※Android 8.0のGalaxy S8を使用)。

 

ちなみに、おサイフケータイを使用していた場合には、別途キャリアに連絡して、下記のようなサービスで遠隔ロックを適用してもらえるので覚えておきましょう。

 

NTTドコモ(事前申し込み不要):おまかせロック

au(要事前申し込み、有料):位置検索サポート

ソフトバンク(事前申し込み不要):安心遠隔ロック

 

キャリアに連絡して利用を中断する

スマホが盗難されていた場合には、通話機能が勝手に利用される恐れもあります。通話放題でない場合に高額請求が来たら困りますね。海外で紛失した場合はそのリスクも高まります。

 

端末の位置情報を検索して、手元に戻らない可能性が高いと判断したら、キャリアに連絡して利用中断をお願いしましょう。また、「iPhoneを探す」や「端末を探す」からデータをリセットすることもできるので、情報を守るため事前にこちらを併用しておくと良いかもしれません。

 

ただし、これらの作業を行うと、その端末への連絡が取れなくなったり、位置情報がつかめなくなったりします。あくまでも最終手段として考えておいてください。

 

↑キャリアごとに緊急時の連絡先が用意されている

 

NTTドコモ:盗難・紛失したときは

au:盗難・紛失でお困りのとき

ソフトバンク:紛失・盗難にあったとき

 

なお、格安SIMでも、基本的にはこうした対応をとってくれる窓口が用意されていますので、紛失時には連絡を取りましょう。

ソニー「wena wrist」からみるスマートウォッチの最新デザイン

スマートウォッチもApple watchをはじめ、ずいぶんと数が増えました。なかには、普通の時計と変わらないデザイン性を持ったものも少なくありません。今回は、ソニー製スマートウォッチの最新ニュースから、そのデザイン性の高さを感じて頂けたらうれしいです。

 

ソニーは、ベルト型スマートウォッチ「wena wrist」シリーズの発売2周年を記念し、限定ヘッド『「wena × beams」Chronograph Solar』を7月26日に発売します。wena wristシリーズは、おサイフケータイや活動ログの計測に対応した腕時計バンド型のスマートウォッチ。ヘッド(文字盤)には好みの文字盤を組み合わせられます。

 

↑「wena × beams」Chronograph Solar、想定実売価格は4万9550円

 

2周年限定モデルはwenaの人気ヘッド「Chronograph Solar」をベースに、BEAMSのデザインアレンジを加えてブラッシュアップ。普段使いにもスポーツシーンにも似合うスタイリッシュなモデルに仕上げられました。

 

「wena wrist」シリーズのどのバンドと組み合わせても似合うデザインになっており、シーンにあわせてバンドを使い分けられます。なお、wena wristシリーズのバンドは別売りです。

 

↑wena wrist proにマッチする精密な造形

 

↑wena wrist leatherと組み合わせてカジュアルシーンにも

 

文字盤の秒針・時針とインデックスは蓄光仕様となっており、暗いところでも時刻をはっきり確認できます。ソーラームーブメントを搭載し、電池交換が不要で半永久的に動作します。

 

↑暗闇でも時刻が分かる蓄光仕様

 

↑背面には「wena × beams」のロゴ入り。パッケージも限定仕様に

 

さらに、「wena × beams」Chronograph Solarの購入者から先着222名に、「wena × beams」特製のレザーブレスレットが当たるキャンペーンも実施。自分好みのデザインを腕元にあしらえるスマートウォッチ、この機にぜひ手にしてみてください。

画質・音・使い勝手を総チェック! docomo withきっての高性能スマホ「LG style」を使い倒した!

NTTドコモが6月22日に発売したLGエレクトロニクス製の「LG style L-03K(以下、LG style)」をいち早く使ってみた。

 

LG styleは「docomo with」対象機種として発売される。「docomo with」とは、対象機種を購入すると、その機種を使っている限り、毎月の利用料から1500円割引されるサービスだ。ほとんどのプランが対象となるため、例えば、シンプルプラン(980円)+ベーシックパック(2900円〜)+spモード(300円)で利用する場合は、月額2680円〜でドコモのスマホを使えることになる。その代わり、「月々サポート」は適用されないが、端末代金も4万176円と、お手ごろな価格設定となっている。

 

従来のdomoco with対象機種は、主に初めてスマホを使う人に向けたエントリーモデルが中心だった。しかし、LG styleは約5.5インチのフルHD+ディスプレイを搭載し、CPUは1.8GHzのオクタコア、メモリ(RAM)は4GBという、かなり使いこなしている人でも満足できるスペックを備えている。

 

↑今年のトレンドともいえる5.5インチの縦長ディスプレイを搭載

 

↑背面には約1620万画素カメラと指紋センサーを搭載

 

5.5インチの大画面と持ちやすさを両立

LG styleは、画面アスペクト比が18:9の「FullVision」ディスプレイを搭載。画面サイズは約5.5インチで、解像度はフルHD+(1080×2160ドット)。これは、ハイエンドモデルを中心に、スマホの新しいトレンドとなっているスタイルだ。画面が縦に長く、しかも左右のベゼルが細いので、持ちやすいことが利点。LG styleの横幅は約69mmなので、電話をかけたり、メールをチェックしたりといった基本操作は片手で行えるはずだ。

 

↑手に持つと「5.5インチモデルとは思えないほどコンパクト」という印象

 

↑右側面に電源ボタン

 

↑左側面に音量ボタン

 

↑左側面にあるスロットには、nanoSIMとmicroSD(最大400GB)をセットできる。なお、内蔵ストレージは64GB

 

↑底部にUSB Type-Cのポートとイヤフォンジャック

 

カラーバリエーションは、ブラック、ブルー、ホワイトの3色。筆者の手元にあるのはブラックとブルーの2台だが、ブラックは背面パネルが光沢仕上げでリッチな手触り。ブルーはサラサラとした手触りで、背面と側面で微妙に色を変え、落ち着いた上品なデザインになっている。

 

↑左からブラック、ブルー、ホワイト

 

この機種に限らず、LGエレクトロニクス製のスマホは、ディスプレイの画質には定評がある。そのうえ、LG styleは表示領域が広いため、ウェブやSNSなどが見やすいことはもちろん、写真や動画を見る際の迫力もワンランクアップするだろう。

 

↑写真や動画を見る迫力がアップ

 

↑ワンセグにも対応。ワンタッチでフルスクリーン再生に切り替えられる

 

カメラは外側が約1620万画素、内側が約800万画素と、ミドルクラスのスマホとして標準的なスペック。起動もオートフォーカスも速いので、ストレスなく撮影を楽しめる。画面が大きいので、撮影時に構図を決めやすく、撮影した写真や動画を見る迫力が増す。現在使っている機種のカメラの性能にもよるが、機種変更することで、撮影することが楽しくなる人も多いだろう。

 

↑外側カメラで撮った作例。非常に鮮やかな色で撮影でき、被写体に近づいて撮影した場合は、背景は適度にぼける

 

↑外側カメラで撮った作例。ワイドな画角で撮れることも利点

 

↑内側カメラで撮った作例。ポートレートモードにして、美肌効果を「1」と「10」にした結果。ナチュラルな補正が行われるようだ

 

LG styleのカメラはソフトウェア面での独自機能が充実している。ここ1〜2年、SNSでシェアするために写真を撮る人が増えているが、いわゆる “インスタ映え” する写真を撮りやすい機能が充実。例えば、自分が見本としたい写真をガイドとし、同じ構図の写真が撮れる「ガイドショット」。正方形の写真を撮影できる「スナップショット」は、撮った写真を画面下半分にプレビューした状態で、それを見ながら次の写真が撮れる。さらに、画面を上下に2分割し、外側と内側の両方のカメラで撮影できる「マッチショット」も楽しめる。また、撮影した写真を、すぐにSNSで共有することもできるのも便利だ。

 

↑撮影モードの選択画面

 

↑理想とする写真を半透過させて構図を決められる「ガイドショット」

 

↑「マッチショット」は、上下それぞれで外側カメラか内側カメラを選択でき、上下の入れ替えも可能

 

↑4枚を連続で撮って1枚の正方形写真が作れる「グリッドショット」も、さまざまな楽しみ方ができそう

 

↑撮った写真をすぐにSNSやメールで共有できる機能も搭載

 

実用向きの独自機能も備えている。「Qレンズ」という機能で、撮った写真からビジュアル中心のSNS「Pinterest」を検索でき、QRコードリーダーとしても使える。

 

↑「Qレンズ」を起動して、自分のカメラを撮影した結果

LG styleは、IPX5/8の防水とIP6Xの防塵に対応していることに加えて、耐衝撃、耐振動、耐日射など、米国国防総省が定めるMIL規格の14項目もクリアしている。長く使い続けたい人にも安心だ。

 

このクラスではなかなか大容量な2890mAhバッテリーを搭載していることに加えて、約35分の充電で約50%をチャージできる急速充電にも対応している。筆者が実際に使った感覚としては、標準的な使い方であれば、1日は余裕で持つが、2日は厳しいという印象。フル充電から1日使って、夜に充電をし忘れたとしても、電池がある程度残っているはずで、そこから急いで充電しても、その日に必要な充電はあっという間に行えるのではないかと思う。

 

↑省電力モードも備えている

 

セキュリティ面では、背面に指紋センサーを搭載している。加えて、顔認証にも対応しており、両方を登録して、状況に応じて使い分けることができる。なお、顔認識は、いろいろな角度から顔を捉えて登録することで精度を上げることも可能。Androidの標準的な顔認識から一歩リードしている印象だ。

 

↑指紋センサーは人差し指で触れやすい位置に配置

 

↑顔の登録時に、顔を左右上下に動かして、認証の精度を上げる機能も備えている

 

なお、指紋センサーには、なぞることで通知パネルを表示/非表示したり、2回タッチしてスクリーンショットが撮れるといったショートカット機能も備えている。内側カメラで自撮りする際にシャッターとして使う設定もできる。

 

↑ショートカットは初期設定ではオフになっていて、必要なものだけをオンにする仕組み

LG styleは、外観だけでなく、画面のデザインにもこだわりが感じられる。読みやすいフォントで表示され、機能を説明する文章もわかりやすい。ユーザービリティに優れたスマホと言っても差し支えないだろう。

 

↑「設定」のメニューに表示される項目がわかりやすい

 

↑動作が鈍くと感じたときに、簡単にチェックして改善できる「スマートドクター」は重宝しそう

 

↑スクリーンショットに手書き文字を記入したりもできる

 

ホーム画面は、ドコモ独自の「docomo LIVE UX」がプリセットされているが、LG独自のホーム画面にも変更できる。すべてのアプリをホーム画面に表示するか、標準的なAndroid端末と同じようにホーム画面とアプリ一覧画面を分けるタイプにするかを選択可能。さらに、ホーム画面に表示するアイコン数や、アイコンの形を変更することもできる。ある程度、使い慣れた段階で、自分なりのカスタマイズを行うと、より愛着が湧き、使い勝手も向上するだろう。

 

↑ホーム画面が3タイプから選べる

 

↑テーマの変更にも対応

 

LG styleを1週間ほど使ってみて、個人的に、期待していた以上に満足度が高かったのが「Hi-Fi Quad DAC」によって音質が向上することだ。この機能は「V30+」など、LGエレクトロニクス製の上位モデルにも搭載されているのだが、イヤフォン使用時、デジタル音源のノイズや歪み低減し、オリジナルの音に近づけられるというもの。ハイレゾ音源など、そもそも高音質の音源でのみ有効な機能だと思っていたのでが、「Google Play Music」を再生しても、ボリュームがアップし、音に厚みが増し、広い音域で音質がクリアになることを体感できた。

 

↑自分好みの音質に調整できる機能が充実。「DTS:X 3D Surrond」は内蔵スピーカーに有効

 

↑クイック設定パネルで素早くオン/オフができる

 

大事なことなので、もう一度書いておくが、LG styleは「docomo with」対象機種だ。これに機種変更するだけで、スマホ利用料が毎月1500円も安くなるのだ。防水・防塵・耐衝撃で、ワンセグ、おサイフケータイにも対応。妥協せずに節約できるモデルと言っていいだろう。

【水中ドローンの秘密・後編】 話題先行の「水中ドローン」。そのリアルな性能はどうなのか? 水中映像を沢山撮ってきた

機械を水中を潜らせ、水中を探索する水中ドローン。前回は、その実体を水中ドローン社の土生修平さんにお聞きしましたが、後編の今回は、実際の水中ドローンを多摩川の水中に入れた様子を動画でご紹介します。

 

↑水中ドローン社代表の土生修平さん。趣味の釣りを通して水中ドローンに出会い、その素晴らしさに感動して、事業を興されたという、まさにミスター・水中ドローン

 

↑水中ドローン社の城市啓太さん。技術面での解説だけでなく、多摩川での実地体験にも協力してくださいました

 

 

実際に水中ドローンを水中に入れてみた!

水中ドローン社がある渋谷でのインタビューを終え「実際に動いてるところも見たいですね」と土生さんに言うと、「じゃあ、川に行ってみますか」とありがたいお返事。さっそく多摩川へと向かいました。

 

現場に着き、土生さんのクルマのハッチバックから出されたのは先ほど説明を受けた水中ドローン。コンパクトで大人1人で十分持てる約10kgという重量も、扱いやすそうに映りました。

 

わずか5分ほどの手際良いセッティングを終え、城市さんの手で、水中ドローンは素早く水中へと沈んでいきます。

 

 

 

水中ドローンを操作してみよう!

どんどん沈んでいく水中ドローン。頭ではわかってはいるものの、高価な水中ドローンが沈んでいく様子にやや不安を覚えながらも、土生さん、城市さんは淡々と操作。

 

モニタリングは専用パソコンと、操作はXboxのコントローラ。まるでゲームのようですが、これが一番便宜的とのこと。パソコンのモニタを見ると、川の中を動く水中ドローンとそこで暮らす魚たちの姿がありました。

 

 

水中ドローンが撮った動画がこれ

実際に水中ドローンが撮った動画がこれ。まるで自分自身が水中にいるかのようです。ときどき水中の壁にぶつかったりしながらも、すぐに軌道修正できるのも水中ドローンの魅力のように思いました。

 

モニタ動画中の右上にあるのが機械の水平状態を表示するグラフで、これを参考に水中ドローンを操作していきます。

 

 

水中ドローンを引き上げよう!

ひと通りモニタリングを試した後、水中ドローンを引き上げることに。水中の壁や地面に結構ガツガツぶつかっていた水中ドローンですが、無事に帰還することは出来るのでしょうか?

 

命綱兼データ通信用のケーブルを巻き上げ、水中ドローンを陸に持ち上げると、やはり城市さんはまず水中ドローンの損傷を細かくチェック。今回は特に何の問題もなく、帰還となりました。そして、濡れた水中ドローンを拭き、そのまままたクルマに詰め込み取材を終えました。

 

 

まだ市場規模は小さい水中ドローンですが、この機能を使って広がる未来は果てしなく大きいと感じました。興味のある方、ぜひ水中ドローン社のサイトもチェックしてみてください!

 

水中ドローン社公式ストア

https://underwaterdrone.stores.jp/

 

 

撮影:我妻慶一

登山事故を防ぐために…アウトドアのプロが教える「山のスマホ徹底活用術」

山でスマホは使えない……。そう思い込んでいる読者の方も多いでしょう。でも今や、登山・アウトドアはスマホアプリで快適になる時代。位置情報を確認できる地図アプリ、山の天候をチェックするお天気アプリなど、「山で使えるアプリ」が増えてきました。安全で楽しい登山のため、事前に準備しておきたいアプリをご紹介しましょう。

■「道迷い」にはこのアプリ

毎年、GWやお盆休みになると登山事故のニュースが後をたちません。先日も、新潟県の五頭連峰で親子が亡くなりました。遭難事故の原因として一番多いのは「道迷い」。登山道から外れず地図やコンパスを持ち歩くなど、登山の基本をしっかり守っていても迷うときは迷うものです。

 

そんなとき、GPS機能付きの地図アプリは重宝します。GPSと聞くと、バッテリーの消耗が心配なりますが、安心してください。オフラインで使えるものが増えています。紙の地図と地図アプリを併用し、「道迷い」に備えましょう。

 

◎山と高原地図アプリ

登山地図といえば、おなじみ「山と高原地図」(マップル)。全61エリア、約1500の登山地図を有料で閲覧できます(1エリアにつき500円)。GPS機能に対応しており、現在地確認はもちろん、登ったルートの記録も登山専用サイト「ヤマレコ」で簡単にシェア可能。オフラインでも使えますので、機内モードに切り替えバッテリーを節約しましょう。

 

◎山と高原地図ホーダイ

「山と高原地図アプリの別バージョン。月額400円で全エリアの地図が見放題になります。機能は上記のアプリと同様。さまざまなエリアの山へ行くなら、こちらの方がおトクです

 

◎YAMAP

登山以外だけでなく、スキー、トレイルランニング、渓流釣り、自転車などアウトドア全般に対応しているGPSアプリ。山ごとに詳細な地図が載っています。オフラインでも使えることと、登山ログを記録する機能が便利。しかも無料。

 

◎ジオグラフィカ

無料の登山地図アプリ。登山を予定している山の地図を事前にチェックすると、地図のキャッシュが保存されます。音声でルートを案内したり、スマホを振るとしゃべったりと多機能です。

 

こうして便利なアプリはどんどん出てきていますが、やはり登山の際は紙の地図を必ず持参しましょう。スマホのバッテリーが切れてしまえばアプリは使えません。ちなみに私はバッテリーを消耗させないよう、使用時間を必要最低限に抑えています。標高が高く、気温の低いところではあっという間に消耗してしまいます。現在地の確認、緊急時の連絡手段としてうまく活用すればスマホは登山者の力強い味方。ただ、電池が切れたり壊れたりする可能性があるので万全とは言えません。その点、やっぱり紙の地図が安心です。

 

■地図以外で役立つアプリと、スマホの便利機能

地図アプリ以外の便利なアプリをご紹介しましょう。

 

◎雨かしら? 

2時間前から1時間先までの雨雲の動きを、日本地図に重ねて見られるアプリ。便利なのが、雨雲の色で雨足の強さがわかるところ。登山前に雨雲の様子を確認し、無理のない山行プランを立てましょう。

 

◎山カメラ

登山で見つけた遠くの山にカメラを向けると、その山の名前が表示されるというアプリ。「あの山は何だろう?」という素朴な疑問が解決するだけでなく、正しい登山ルートにいるかどうかを確認できます。なお、「東京スカイツリー」などのランドマークも教えてくれます。

 

◎フラッシュライト 

スマホにあらかじめ搭載してあるライト機能を本物の懐中電灯のように使えるアプリ。オンオフでつけたり消したりできるうえ、ストロボや点滅モードがあり、点滅の速さの調整も可能です。

 

◎星座表

夜空にスマホをかざすと、その場所に輝いている星座の名前を教えてくれるアプリ。ただ見ているだけでも飽きません。曇天時でも、かざさなくても使えます。

 

アプリ以外にも、スマホのこんな機能が使えるかもしれません。たとえばストップウォッチ。最初にポイント間のタイムを計り、地図の目安と比べて自分の歩行が早いか遅いか確認すると、その後の行動の目安時間が導き出せます。また、時計やコンパスの機能は、実物を忘れたときに重宝します。カメラ機能は、登山中の美しい風景を写すだけでなく、帰りのバスの時刻表や、登山道入り口の案内図、登山中の掲示物をメモ代わりに写すのに便利。熊鈴のかわりに、スマホで音楽を流しながら歩くこともあります。バッテリーの残量をしっかり確認しながら、賢く便利に使いたいものです。

 

【著者プロフィール】

アウトドアナビゲーター 渡部郁子

アウトドアナビゲーター、温泉ソムリエ。JFNラジオ「JOYFUL LIFE」ほか、山と温泉と音楽をテーマに「人生を豊かにする情報」を様々なメディアで発信中。子どもにやさ しい温泉や山、フェス情報など、子どもといっしょに楽しむアウトドアスタイルを提案している。

【急げー!】Amazonの液晶搭載スマートスピーカー「Echo Spot」を予約するなら6月24日までに必ず…!

Amazon.co.jpは、円形のディスプレイを備えたスマートスピーカー「Amazon Echo Spot」の予約販売を開始しました。7月26日より出荷される予定です。

 

↑Amazon Echo Spot。実売価格1万4980円

 

Echo SpotはAmazonのスマートスピーカーで初めてディスプレイを搭載したモデル。動画ニュースの再生やネットワークカメラの表示など、画面表示を生かした機能を利用できます。

 

例えば、Echo Spotに「今日の天気は」と質問すると、音声で応答するだけでなく、画面に天気のアニメーションが表示されるので、ひと目で分かります。

 

↑天気予報もアニメーションでわかりやすく表示

 

Alexaスキルでは、画面に現れたAIアナウンサーがニュースを読み上げる「NHKニュースのヨミ子」や、画面でレシピを確認できる「DELISH KITCHENの簡単レシピ検索」、歌詞を見ながらカラオケの練習ができる「カラオケJOYSOUND」などの新スキルが登場。ネットギア製のネットワークカメラ「Arlo」と組み合わせて使えば、Echo Spotで宅内外に設置したカメラの映像を確認できます。

 

フロントカメラを搭載しており、今後、Echo Spot同士やスマートフォンとのビデオ通話機能が追加されます。また、Echoシリーズ同士で、音声メッセージを送ったり、別の部屋にあるスピーカーを通じて会話する「呼びかけ機能」なども提供される予定です。

 

部屋に馴染むスタイリッシュなキューブ型デザインで、カラーはブラックとホワイトの2色。普段は時計を表示させて、目覚まし時計としても使えます。

 

↑使わない時は時計を表示しておくことができる

 

従来のAmazon Echoシリーズと同様に、声で呼びかけて音声で応答する機能はもちろん利用可能。内蔵スピーカーのほか、Bluetooth出力機能や3.5mmオーディオ端子を搭載するので、音楽再生などを外部スピーカーで楽しむこともできます。

 

6月24日まで、Echo Spotを2台同時に購入すると、2台目が半額で購入できるキャンペーンを実施中。Echo SpotとAlroのネットワークカメラを同時購入すると15%オフになるキャンペーンも実施されています。ビデオ通話や動画ニュースの表示など、まるでテレビと電話機が一体になったような新機能も含めて、要注目のスマートスピーカーです。

【watchOS 5の10大進化ポイント】プロが断言、この秋「Apple Watch」が熟します!

iPhoneやMacのOSがアップデートするたび、新機能の登場に胸躍る。Apple Watchだって同じです。どうやら今秋に大きく進化するようです。6月上旬のWWDC 2018では、Apple Watch用の次期OSである「watchOS 5」が発表されました。今回は秋に進化を控える10個のポイントについて、おさらいしたいと思います。

 

↑WWDC 2018で「watchOS 5」が発表された

 

1)友達とのダイエット競争が白熱へ

Apple Watchといえば、やっぱりヘルスケアですよね。watchOS 5では、運動量をリングで表示する「アクティビティ」アプリについて、新機能が登場します。

 

↑目標値の達成率を元に算出したポイントで競い合う

 

その名もずばり「競争」。1週間単位で、運動量を競い合えるようになりました。リアルタイムの順位や、勝負が明確に通知されて、しかも勝った方はトロフィーをゲットできるって……。運動好きの友達がいれば楽しくなりそうです。

 

2)「ヨガ」も「ハイキング」も計測できる

「ワークアウト」は、ランニングやウォーキングをするときに、タイムや消費カロリーなどを計測するのに使うアプリです。

 

↑「Hiking(ハイキング)」の測定ができる

 

watchOS 5では、新しい測定可能種目として「ヨガ」と「ハイキング」が登場します。従来は「その他」という項目で「まあいっか…」と思いながら計測してきた人も多いはず。各種目の愛好者には嬉しい知らせです。そうそう、Apple WatchはSeries 3になって「高度」も測定できるようになっていましたよね。ってことは、「ハイキング」で高低差のログとかとれるのかな。

 

3)ガチのランナーでも嬉しい計測機能が

ランニングを「ワークアウト」で計測するときって、「計測時間」や「平均のペース」「心拍数」「移動距離」が表示されます。日頃のジョギングで使うくらいならこれで十分なんですけれど、「タイム狙うぞ!」ってトレーニングしている人の中には、少しだけ物足りないと感じる人もいたのかも。

 

↑「ROLLOING MILE」が直前のペース、「AVG. MILE」が平均ペースの意味

 

watchOS 5では、表示される項目が増えます。「1分間あたりのステップ数」や「直前の走行ペース」などが確認できるように。こうした項目を重視するランナーには朗報ですね。あとは屋外ランニングの際に、目標ペースより遅いか早いかを通知してくれる機能も追加されます。筆者はこれがありがたいな。

 

4)「あっ…測り忘れた」も予防してくれるって

たまーにやっちゃいます。本当にたまーに。せっかく5キロとか10キロ走ったのに、計測アプリのスタートを忘れていて、走り終わってからショックを受けること。あとは、走り終わったのにストップし忘れて、気づいたらタイムと電池残量が大変なことになっていること。

 

↑測定し忘れのまま走り出したらこんな通知が表示される

 

watchOS 5だと、こういう凡ミス減りそうです。走り出しと走り終わりを自動で検知して、「スタート/ストップしますか?」ってレコメンドしてくれるから。

 

5)ラジオだってストリーミングで聴ける

watchOS 5では、「Podcast」アプリが新登場。普段から聴いているお気に入りの配信がある人は、Apple Watchでも聴けるようになります。聴くときには、AirPodsみたいなワイヤレスイヤホンを接続してくださいね。

 

↑英語表記だと複数形になって「Podcasts」。ストリーミング再生にも対応

 

ちなみに、従来もApple Watchには「Radio」というアプリが表示されていましたが、これはApple Musicの中の「Radio」タブをピックアップしたものでした。

 

6)新機能「トランシーバー」が登場

そもそもApple Watchって「電話」も「メッセージ」も使えるんですけど、新たな選択肢として「トランシーバー」という機能が登場します。

 

↑「トランシーバー」はいわゆるボイスメッセージ機能だ

 

内容は至ってシンプル。「TALK」と書かれたアイコンをタップして話すと、それがボイスメッセージとして相手に送信されるっていうもの。なんだか純粋に楽しそう。ちなみに、受信側は「いまはトランシーバー受けません」っていう設定も可能。会議中とかに急なボイスメッセージが鳴っちゃうかも……という心配は要りません。

 

7)もう“Hey Siri”って言わないで

「Hey Siri、今日の天気は?」とはもう言いません。「今日の天気は?」だけでOKになります。watchOS 5では、Apple Watchを口元に近づけるだけで、Siriが起動するんです。すごく魅力的。

 

↑冒頭に「Hey Siri」って付けずに質問してOK

 

どうやら、文字盤を確認する動作もちゃんと識別するらしい。だから、パッと画面を見て、うっかりSiriが起動しちゃったなんて事態はあまりなさそう。

 

8)iPhoneで作成したSiri Shortcutsも使える

「iOS 12」では、Siriにオリジナルのボイスコマンドを登録できる「Siri Shortcuts」機能が登場します。作成したコマンドは、Apple Watchでも使えるんです。「watchOS 5で進化するポイント」って表現しちゃうと少しだけ語弊があるかもしれませんが、そこはご愛嬌。

 

↑「Siri Shortcuts」が連携すると便利だ

 

例えば、「家に帰るよ」って言うと、地図でナビゲーションが起動して、家族にメッセージが送信されます。iPhoneで一度設定しておけば、Apple Watchからでも使用可能に。既に書きましたが、Apple Watchでは「Hey Siri」も言わなくてよくなるので、上手く連携させたらとても便利になりそうな予感がします。

 

9)文字盤から起動できるアプリが増える

Siri関連でもう一つ。Siriの文字盤も、パワーアップします。表示されるショートカットが増えて、「スポーツの試合結果」や「通勤時間の目安」なんかも表示されるようになるんだって。

 

↑サードパーティ製アプリもSiri文字盤に表示される

 

「Nike+ Run Club」や「Mobile」など、サードパーティ製のアプリを操作するカードも使えるようになるそうです。今後どんなアプリが対応していくのか楽しみですね。

 

10)通知から直で操作できるように

通知の役割が大きく変わるかもしれません。基調講演では「インタラクティブな通知」として説明されましたが、要は通知内に操作用のボタンが表示されるようになります。

 

↑「インタラクティブ」って直接操作できるみたいな意味だと思っておけばいい

 

例えば、「Yelp」アプリからの通知なら、予約の時刻や人数を変更できるようになるとのこと。これは筆者の妄想を含みますが、「そろそろいつもの時間だよ。走りますか?」→「Yes/No」みたいな通知とか、増えるのかもしれません。

 

最後に、watchOS 5をサポートするモデルは、Apple Watch Series 1以降。初代Apple Watchでは利用できません。また、iOS 12のiPhone 5s以降とセットで利用する必要があります。そして繰り返しとなりますが、watchOS 5は今秋にリリースされる予定。もうしばらく首を長くして待ちましょう。

【水中ドローンの秘密・前編】 一般向けに作ったら、なんと企業にヒット! 「水中ドローン」をめぐるストーリー

空を飛ぶドローンが一般に認知されるようになって数年が経ちますが、最近新たに話題になっているのが「水中ドローン」。機械を水中を潜らせ、水中を探索するためのものですが、市場はまだ小さく、その実体もイマイチ掴みきれません。今回は日本で唯一の水中ドローン専門業者、その名も水中ドローン社の土生修平さんに、水中ドローンのすべてを聞きました。

 

↑水中ドローン社代表の土生修平さん。趣味の釣りを通して水中ドローンに出合い、その素晴らしさに感動して、事業を興されたという、まさにミスター・水中ドローン

 

 

日本は遅すぎた水中ドローン開発

――最近よく耳にする水中ドローンですが、空中を舞う、いわゆるドローンが登場してから開発されたものなのでしょうか?

 

土生修平さん(以下:土生) いえ、実は水中ドローンは歴史のある製品で、1960年代からアメリカ、イギリス、それとノルウェーの3か国で開発が進んでいたものです。ですからもう50年以上の歴史がある製品なんです。

 

これら先進国では、国がお金を投資して、水中を探索するロボットの開発を推進していたわけですが、日本では確かに耳慣れないですよね。弊社で本格的に水中ドローンの事業を始めたのもまだ1年くらい前です。

 

私は趣味で釣りをやっていたんですけど、なかなか下手クソでウマく釣れないわけです。そこで「水中にカメラを入れて、魚がいるところが見つけられないものだろうか」と思い、色々と調べていったところ、シリコンバレーで、水中ドローンの開発キットが売られているのを見つけまして。さっそく輸入して自分で組み立ててみたわけですが、これがすごかったんです。

 

作りやすく性能も良く、魚も沢山見られると(笑)。そこに感動しまして、「これは日本人にももっと知られるべきだし、きっと喜ばれるはずだ」と思い、弊社で取り扱いを始めるようになったんです。

 

↑水中ドローン社で取り扱ういくつかの製品のうち、代表的ハイスペックモデル。機能を最優先した無骨とも言える外観がヤケにカッコ良い

 

 

これまでの水中ドローンは1点ごとの特注が主流だった

――では、日本で水中ドローンを開発、販売されているところはそれまでになかったんですか?

 

土生 一般消費者に向けて販売されているところはありませんでした。

 

ただし、例えばNHKが水中映像を撮影するために特注で水中ドローンを作るとか、防衛関係や資源開発機関などでは、あくまでもワンオフ、一点モノとして水中ドローンを作り、採用してきたという例は多数ありました。

 

ただ、こういったプロ向けの特注水中ドローンというものは非常に高額なんです。1台で4ケタ万円することもザラで、一般消費者が購入するのは現実的でなかった。

 

そんななかで、私が出合った前述の水中ドローンの開発キットは、50万円前後と、その20分の1、10分の1くらいの値段で買うことができます。また、オープンソースで設計情報も公開されているので、直しやすく、メインテナンスも楽で使いやすい。そこも、これを広めたいと思った理由でした。

 

↑水中ドローン社の製品は、いずれも設計情報が公開されたものばかりで、メンテナンスやカスタムもしやすく、比較的安価なのが魅力です。価格帯は100万円前後と、それまでに比べればかなりの低価格を実現

 

 

 

水深300メートルまで潜れるモデルもある

――水中ドローン社で扱いを始めた製品は、水中何mまで潜り、操ることが出来るのでしょうか?

 

土生 弊社で扱っている水中ドローンでも、いくつかのグレードがありますが、だいたい水深30m~100mくらいは潜れます。さらに、5月にリリースした商品は300mまで潜ることができます。

 

――すごい潜りますね。それでもやはり一般消費者をユーザーに想定されているんですか?

 

土生 そうなのですが、釣り人を想定して販売を始めたところ、蓋を開けてみたら、ご購入いただく方の9割以上が企業ユーザーでした。

 

造船、漁業関係、建設コンサルタント、国の研究所など。これは想定外だったのですが、一方で「やはり水中ドローンのプロからの需要はかなり強いのだな」と思いました。同時に、水中ドローンが一般消費者に広まれば、例えば釣りだけでなく、様々な場面で活躍するかもしれないなと思いました。

 

↑技術面では、水中ドローン社のスタッフ、城市啓太さんが案内してくれました。大学で工学技術を学んだという城市さんもまた、水中ドローンの進化に魅せられたひとり

 

 

独特のスラスター配置で、ほぼ90度のカクカクした機敏な旋回も可能

――この水中ドローンですが、いわゆる空飛ぶドローンとは何が共通するんですか?

 

土生 空飛ぶドローンと動作原理的には同じです。実際、空飛ぶドローンを水中に入れても、しばらくの間は動きます。

 

ただ、水が入ると、やがて壊れてしまいますから、そのためにモーターにはブラシレスタイプを採用し、必要な部分のみ防水加工して作られたのが水中ドローンということになります。

 

――どうやって左右、前進後進などを操作するのでしょうか?

 

土生 スラスターという推進機が6つ付いているのですが、このスラスターを使って動作させます。

 

普通の船や潜水艦ですと、例えば左に曲がろうとしたときに、ある程度ゆったり旋回して左方向に行きます。しかし、水中ドローンの場合は、このスラスターのおかげで、左に曲がろうとしたときは、いきなりほぼ90度くらいでガクンと左に方向転換することができます。この機敏なところはウリの一つです。

 

――ライトやカメラは、もちろん水中専用のものですよね?

 

土生 もちろん、そうです。水中ドローンは前述の通り、基本の製作キットを組み立てれば、各ユーザーが様々なカスタマイズをすることが可能なので、一概には「これ!」と言い切れませんが、いま見ていただいているこの水中ドローンの場合、ライトが4基付いており、1基で1500ルーメンの明るさを実現します。

 

また、自動で明るさを調整するカメラが付いており、それを有線でつないだパソコンなどでモニタリングするというシステムになっています。

 

――それだけの機能を持って、重量的にはどれくらいですか?

 

土生 ケーブルなど諸部品込みで20kgくらいです。一般的に使うにあたっても無理のない重量ですから、より親しんでいただけると思います。

 

↑スラスターと呼ばれる推進機。このおかげで機敏な動きを実現

 

↑中央に搭載されているフルHDカメラ。レンズは小さいが、水中での撮影に十分力を発揮する

 

↑様々な機能を搭載しながら、総重量約20キロと扱いやすいのも魅力

 

 

水中ドローンに秘める様々な可能性

――素朴な疑問として、水中で水中ドローンがどこかにいなくなったり、あるいはサメか何かにかじられるようなことはないんですか?

 

土生 まず、命綱兼データ通信用ケーブルで繋いで水中に投入しますので、これがいなくなるということはないです。切れることも考えられなくはないですが、ケーブルにはケブラー繊維とツイストペアケーブルが4対入っていて切れにくく、さらにその4対のうち1対には水中GPSが入っているので、視覚で見失ったとしても、データで現在位置を確認することができます。

 

また、サメ問題ですが(笑)、海外のメーカーさんの動画で確かにかじられたのを見たことがあります。でも、その動画の絵的には「これは人間の手持ちカメラでは撮れない」というもので、なかなか迫力がありました。人間がサメにかじられたら大変ですが、あくまでも水中ドローンは機械ですからね。

 

そういった意味でも人間がこれまでできなかった水中探索、水中撮影を実現させるのが水中ドローンです。もっと様々なシーンで活躍する可能性を秘めた製品だと思います。人間のパートナーとして、これからもっともっと浸透していくと良いなと思っています。

 

↑横から見た水中ドローン。水中での様々な障害から、できる限り機械を守る構造になっています

 

 

↑ライトスペックモデル(参考商品)の水中ドローン。販売は未定だそうですが、これまで紹介したモデルよりも、さらに低価格を実現できそうだとのことです

 

 

ここまで話をうかがい「実際に水中で動くところを見たいですね~」と申し出たところ、なんとそのまま「川まで行ってやってみますか」と、土生さん。なんという太っ腹! というわけで次回は、実際に水中ドローンを川で動かした様子を動画でお届けいたします。お楽しみに!

【本日発売】SIMフリーでしか買えない「AQUOS sense plus」 、IGZO大画面に防水おサイフ対応

シャープから、SIMロックフリーのAndroidスマートフォン「AQUOS sense plus」が本日発売されました。これまでのシャープのSIMフリースマホは、大手キャリア向けスマホと共通のハードウェアを採用し、一部の仕様を変えて提供されていました。今回のAQUOS sense plusは「シャープ初のSIMフリー専用モデル」とうたう、SIMフリー市場で提供するためだけに設計されたモデルです。

 

↑AQUOS sense plus。カラーはホワイト、ベージュ、ブラックの3色。MVNOの「BIGLOBEモバイル」では、ドコモ網/au網の両方に対応する端末として販売。BIGLOBEモバイルでの価格は月額1650円の24回払い(総額4万2768円)となる

 

シャープが強みとするIGZO液晶を採用した5.5インチのフルHD+のディスプレイを搭載。縦横比18:9と縦長になっています。テレビのAQUOSで培った技術などを活用し、色の表現力を高めています。動画を色鮮やかに再生する「バーチャルHDR」機能も搭載しています。メインカメラは1640万画素で、ペットなどに素早くフォーカスを合わせるAF性能の高さを特徴としています。インカメラは800万画素で、自分撮り用をきれいに撮れるフラッシュを搭載します。

国内モデルの個性をいかした機能性

SIMフリーモデルでは希少な防水・防塵性能を備え、おサイフケータイにも対応。おサイフケータイはモバイルSuicaや楽天Edy、iDなどに対応し、Google Payも使えます。

 

ホームボタンには指紋認証センサーを備え、素早く安全にロックを解除できます。緊急警報に対応し、緊急地震速報やJアラートなども受信可能です。OSはAndroid 8.0で、発売から2年間のアップデートと、その間の最大2回までのOSバージョンアップを保証するとしており、最新OSで長く使えます。

 

チップセットはミドルレンジモデル向けの「Snapdragon 660」(オクタコア)を搭載。メモリーは3GB、ストレージは32GBで、最大400GBのmicroSDXCをサポートします。AQUOS sense plusは、SIMフリー専用として開発されながらも、キャリアスマホと遜色ない機能を搭載するモデルです。「防水・おサイフケータイは外せない」と考える格安SIMユーザーにとって、有力な選択肢となるでしょう。

浴室での動画視聴も捗る!Amazon.co.jpのデジタルガジェット6選

スマートフォン周辺機器を中心に、暮らしが少し便利になるアイテムをピックアップ。よく見かけるようなモノでも、使ってみると実はユニークな機能を備える傑作がAmazon内で多く発見されました。本誌AV担当の編集部員・川内がレビューします。

 

 

【レビューした人】

GetNavi本誌AV担当/川内一史

音質や画質だけでなく、日々の視聴でストレスがかからないよう使用感にこだわります。コスパも重視。

 

 

【01】表面に備えた極小の吸盤で壁にピタッと貼り付けられる!

WAYLLY

WAYLLY iPhoneケース

2980円

極小の吸盤でできた新素材「ナノサクション」を採用。平面に押し当てることで真空状態となり、ピタッと貼り付けられます。金属やガラスのほか、滑らかな素材なら自然に剥がれることはまずないので、浴室のタイルに貼り付けての動画鑑賞も安心して行えました。

●スマホの落下を完全に防止するものではありません

 

↑ある程度滑らかな素材ならピタッと貼り付きます。落下の心配なくスマホで動画を楽しめました

 

 

【02】USB出力ポートを3基備え、アウトドアでの非常事態に対応

RuiPu

モバイルバッテリー ソーラーチャージ

2888

24000mAhの大容量で、iPhone 6なら8回フル充電可能。USB出力ポートを3基(2A×2、1A×1)備え、3台同時に急速充電できるのが魅力です。ソーラーパネルを搭載するためアウトドアでも活躍しますが、給電速度は落ちます。あくまで非常用として考えたいです。

 

↑3台同時でも十分な給電パワーを誇ります。LEDライトを2つ搭載し、アウトドアで便利に使えます

 

 

【03】日本語→英語/中国語/韓国語の翻訳がネット接続不要で約0.2秒!

ログバー

ili(イリー)音声翻訳機

2万1384

日本語で話しかけると、英語、中国語、韓国語のいずれかに翻訳できるデバイス。「ワンフレーズの旅行会話」に特化することで高い精度を実現しました。ネット接続不要で、通信環境が不安定な海外でも使えるうえ、最速約0.2秒の高速翻訳を実現。スムーズな会話が行えます。

 

↑驚きの速さで翻訳。短い旅行会話に特化しているため、本当に「使える」訳を学べます

 

 

【04】落とし物の位置をスマホに通知するだけでなくTileからスマホを探すこともできる!

Tile

Tile Mate

1941

落とし物に取り付けた本機をスマホから鳴らすだけでなく、本機からスマホを鳴らして探せるため、自宅などで有効に使えます。全世界のユーザーがクラウドでつながるコミュニティを用意するのも特徴。他のユーザーの落とし物を発見した際に場所を通知することができます。

 

↑サイズは約W34.0×H4.7×D34.0㎜、質量6.1gでキーホルダーにつけてもOK。スマホと最大30mまで通信可能です。IP57防塵・防水対応

 

 

【05】「置くだけ」充電しながらの動画視聴に最適!

NANAMI

Quick Charge 2.0

2000

最新のiPhoneをはじめとする「Qi」対応スマホを「置くだけ」で充電可。2つのコイルを内蔵するため充電面積が広く、スマホを横に置いても問題ありません。ヨットをイメージしたスタンドの傾きにより安定性が高く、スマホを置いたときの角度は絶妙。動画視聴に最適でした。

 

↑デスクトップで使用すると、画面のアングルがちょうど目線と合います。充電中の操作も快適です

 

 

【06】赤外線LEDライトを6個備え動体検知&アラーム通知機能を搭載

PECHAM

ネットワークカメラ

4999

留守の間の部屋の様子を、接続したスマホでモニタリングできる。赤外線LEDライトを搭載するうえ、自動で切り替え可能な暗視モードを備え、夜間の見守りにも最適。動体を検知すると、アラームと撮影した静止画の送信でスマホへと知らせる機能が便利です。

 

↑外出時に不審者が侵入した際は、録画しつつスマホに通知。“鉢合わせ”のリスクも低減します

 

 

●実売価格やサービス内容、ランキングは、2018年6月13日現在、編集部調べの情報です。最新の価格やサービス内容はAmazon.co.jpでご確認ください

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新ZenBook Proはタッチパッド内蔵で新次元のPCへ! ASUSの新PC群をチェック!

ASUS JAPANは、2018年夏秋モデルのPC新モデルを6月22日より順次発売します。新モデルは「ASUS」「ROG」の両ブランドをあわせて全17製品33モデルのラインナップ。なかでもASUSブランドのフラッグシップモデル「ZenBook Pro 15 UX580」は、タッチパッドに画面を備えた「ScreenPad」を初めて搭載します。

 

ScreenPadは、一般的なタッチパッドのように操作できるのはもちろん、専用のミニアプリを起動できます。また、サブディスプレイとして、ブラウザーの画面や動画などを表示できます。

 

↑ZenBook Pro 15 UX580。7月中旬発売。想定実売価格はCore i9搭載の「UX580GE」が37万7784円、Core i7搭載の「UX580GD」は26万9784円

 

ミニアプリには、ランチャーや音楽再生、カレンダー、テンキーなどを用意。スマートフォンのホーム画面からアプリを表示するときのように、タッチパッドから登録したソフトウェアを起動できます。

 

PC内の音楽やSpotifyを再生する音楽プレイヤーも搭載。YouTubeを再生する機能も備え、メインのディスプレイで書類を書きながら、音楽や動画を再生するといった使い方もできます。

 

↑スマートフォンのホーム画面のようにアプリを起動できるランチャー

 

↑音楽プレイヤーアプリ

 

テンキーはタッチパッド全体に大きく表示可能。Microsoft Officeとの連携機能も用意し、アプリに応じたツールが自動で起動します。例えば、Excelでは数字を入力できるテンキーが表示され、PowerPointではプレゼンテーションモードへの切り替えなどのショートカットボタンが現れます。

 

↑テンキーを表示

 

↑Excelの起動中は、数字入力やセルの色設定などのショートカットを表示

 

ScreenPadは、5.5インチのフルHDとスマートフォンと同じくらいの小さなディスプレイですが、サブディスプレイとしても利用できます。もちろん、サブディスプレイの表示中もタッチパッドのスクロールやマルチタッチでの操作も可能です。また、タッチパッドのミニアプリが必要ないときは、画面表示をオフにすることもできます。

 

なお、ScreenPadは今後、開発者向けのSDK(開発キット)が公開される予定で、オリジナルアプリを開発して配布できるようになります。

 

↑タッチパッドの表示は専用キーで切り替えられる

 

↑仕事をするふりして動画やSNSをチェックする使い方も……?

 

ZenBook Pro 15シリーズは、タッチパッド以外もフラッグシップモデルにふさわしいスペックを備えています。ディスプレイは15.6型で、ScreenPadに加えて、4台までの外部モニターを接続可能。別売りのスタイラスペンを用意すればペン操作にも対応します。

 

↑夜明け前をイメージしたカラー「ディープダイブブルー」

 

「ZenBook Pro 15 UX580GE」は、4K液晶を装備する最上位構成。CPUに第8世代のCore i9-8950Kプロセッサーを搭載し、単体GPUのNVIDIA GeForce GTX 1050 Tiを装備。メモリーは16GB、ストレージは1TBのSSDとゲーミングPCにも匹敵するハイスペック構成となっています。一方で、重さは約2.01kgに抑え、厚さも18.9mmと、薄く仕上げられています。

 

「ZenBook Pro 15 UX580GD」は、ScreenPadや4K液晶ディスプレイなどを備えつつ、CPUをCore i7-8750Hに、GPUをGeForce GTX 1050に、SSDを512GBにそれぞれグレードダウンし、価格を抑えたモデルです。

 

タッチパッドを搭載しないモデル「ZenBook Pro 15 UX550GD」もラインナップ。第8世代Corei7プロセッサーやGeForce GTX 1050などは搭載しつつ、「UX580GD」からScreenPadを省略。ディスプレイもフルHD解像度に抑えて、実売希望価格は21万5784円に。低価格に重さも約1.86kgと軽量化しています。

そのほか、ASUSの夏秋モデルでは、ラインナップが一新。薄型軽量が特徴の「ZenBook S」やディスプレイを回転させてタブレットのように使える「ZenBook Flip S」などは、CPUが第8世代Coreプロセッサーに更新されるなど、スペックの強化が図られています。

 

↑薄型軽量の「ZenBook S UX391UA-8550」。13.3型ディスプレイにCore i7 8550Uを搭載。価格は24万8184円
↑ディスプレイを回転させてタブレットのように使える「ZenBook Flip 14」も登場。CPUはCore i5-8250Uで、GPUとしてGeForce MX150を装備。価格は14万184円

 

そのほか、OSにWindows 10 Sを搭載して4万円切りの低価格を実現した「VivoBook Flip」など、低価格ノート「VivoBook」シリーズの新製品も登場。モニター一体型の「Zen AiO」シリーズの新製品も発表されています。

 

↑3万9744円のWindows 10 S搭載ノート「VivoBook Flip」。タブレットのように変形する機構も装備

 

↑モニター一体型の「Zen AiO ZN242GDK-I58300H」、価格は15万984円

 

ゲーミングブランドの「ROG(Republic of Gamers)」からは、ゲーミングノートながら普段使いも意識した薄型ノート「ROG ZEOHYRUS M GM501GS」が発表されました。ROG ZEOHYRUS Mは、第8世代のCorei7プロセッサーやGPUのGeForce GTX 1050などを装備。「GPUモード」を切り替えられるのが特徴で、普段使いでは内蔵GPUメインで省電力に動作させつつ、ゲームプレイ時はGeForce GTX 1050をフル稼働してパフォーマンスを確保できます。天板を開いて給気口を展開する、独特な冷却機構も搭載しています。

 

↑スタイリッシュなデザインに高性能を詰め込んだ「ROG ZEOHYRUS M」。価格は31万2984円

 

ROGブランドでは、そのほか、オーバークロック対応のタワー型デスクトップPC「ROG STRIX GL12」など、計3製品8モデルが発表されています。

 

多くのモデルが発表されたASUSの夏秋モデルですが、やはり注目はScreenPad搭載の「ZenBook Pro 15 UX580」でしょう。スマートフォンサイズのディスプレイをタッチパッドに置くという斬新なアイデアですが、使い方次第で他にはない快適さが得られそうです。

なじみ力の高いデザイン! ベルキンのワイヤレス充電器に洒落たアップルストア限定版

ベルキン(Belkin)は、iPhone用のワイヤレス充電器「BOOST↑UP Special Edition ワイヤレス充電パッド」を発売しました。Apple Store各店とApple Online Storeだけの限定販売となる製品です。

 

↑BOOST↑UP Special Edition ワイヤレス充電パッド、実売価格8618円

 

従来製品よりひと回り小さくなり、充電パッドの基部にはステンレススチールで装飾。スタイリッシュな雰囲気で、iPhone Xにも似合います。パッドの表面はシリコン製のマット素材を配置し、iPhoneを置いても滑らないようになっています。

↑カラーはホワイトとブラックの2色

iPhone 8/8 Plus/Xでは、最大7.5Wの高速ワイヤレス充電をサポート。一般的なQi充電器よりも短い時間で充電できます。厚さ3mmまでのケースを装着していても、そのまま充電できるのも特徴です。

 

↑給電の状況は側面のインジケーターに表示される

 

なお、Galaxy S9やXperia XZ2など、Qi規格に対応している機種なら、iPhone以外のスマートフォンでも充電できます。

 

高速充電はもちろんのこと、シックなデザインでどこに置いても使えそうですね。iPhoneのデザインに合うワイヤレス充電器を探しているなら、Apple Storeをのぞいてみると良さそうです。

スポーツから買い物まで腕元で管理! ガーミンの新GPSウォッチ「fenix 5 Plus」

ガーミンジャパンは、スマートウォッチ「fenix 5 Plusシリーズ」を6月28日に発売します。

 

↑fenix 5 Plusシリーズ。大きさやバッテリー容量が異なる3タイプの展開で、小型版のfenix 5S Plus(写真左)、標準サイズのfenix 5 Plus(写真中央右、写真右)、大型のfenix 5X Plus(写真中央左)というラインナップ。価格は9万6984円~14万184円

 

アウトドア系のGPSデバイスに強いガーミンだけに、スマートウォッチもGPS搭載。日本のみちびきやロシアのGLONASS、欧州のGalileoといった各国の位置情報衛星の電波の受信も対応し、世界中で位置情報を取得できます。

 

地図機能では、日本の道路地図と地形図や登山地図を搭載。GPSと併用することで、オフライン環境でもナビを利用できます。

 

↑日本地図をプリインストール。オフラインでもナビが使える

 

心拍計や加速度センサーなどを内蔵しており、さまざまなスポーツのアクティビティログ機能を搭載。運動時のパフォーマンスを記録して、スマートフォンアプリなどで振り返ることができます。

 

fēnix 5 Plusシリーズは、「Garmin Pay」という決済機能を搭載。三菱UFJ-VISAデビッドカードを登録して、時計をかざすだけで支払いが可能です。Visaのタッチ決済の加盟店にはマクドナルドやTSUTAYAなどの店舗が名を連ねています。

 

↑Garmin Payとして、Visaのタッチ決済(Visa payWave)に対応

 

そのほか、本体のストレージに搭載した音楽の再生、スマートフォンの通知表示や音楽のコントロールなど、スマートウォッチとして機能を一通り揃えています。

 

ディスプレイは1.2インチの円形で、直径は30.5mm。10気圧防水に対応。稼働時間は計測モードやバリエーションにより幅があり、時計表示のみのウォッチモードでは最大6~18日間、GPSと光学心拍計を動作させた状態で最大10~30時間となっています。

 

強みとしている多くのスポーツに対応したログ計測機能はそのままに、決済や音楽再生機能も追加されたfenix 5 Plusシリーズ。毎日のトレーニングなら、スマートフォンを持ち歩かずに使えるようになりました。スマートウォッチとしては高級機ですが、日々のトレーニングから本格的なトレッキングやツーリングまで記録したいという方にはピッタリな製品です。

今夏最注目スマホ「HUAWEI P20シリーズ」3機種を撮り比べてみました!

今夏のスマホ市場において台風の目になりそうな「HUAWEI」。3大キャリアから、それぞれ異なる端末を発売し、SIMフリーのハイエンドモデルとミドルレンジモデルもリリース。これからスマホを買う人は、どこに行っても「HUAWEI」というロゴを冠した端末を見かけることになると思います。各モデルについては以下の記事でも紹介しています。

 

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歴代機を知り尽くした上で断言! ファーウェイ新スマホ「P20 Pro」は予約必至です。

ファーウェイの新SIMフリースマホ「P20/P20 lite」登場! F値1.6デュアルライカレンズで手持ち夜景撮影!

スマホカメラの一般常識を覆した――異彩を放つ「ライカ×ファーウェイ」スマホはいかにできたのか?

 

とりわけ注目されているのが、日本ではNTTドコモが独占販売する「HUAWEI P20 Pro」。ライカが監修したトリプルカメラを搭載するハイエンドモデルで、大型のイメージセンサーを搭載し、デジタル一眼レフカメラ並みの高感度撮影もできるというモデルです。AI専用のプロセッサを内蔵するチップセット「HUAWEI Kirin970」を搭載し、AIによる最適な設定や手ブレ補正が行われることも特徴です。

 

↑約6.1インチの有機ELディスプレイ(1080×2240ドット)を搭載するHUAWEI P20 Pro

 

↑背面には4000万画素(カラー)+2000万画素(モノクロ)+800万画素(ズーム)のトリプルカメラを搭載。一括価格10万3680円で、機種変更時の実質価格は5万7024円

 

グローバル市場でP20 Proと並んで、フラッグシップモデルとして人気を集めているのが「HUAWEI P20」。こちらはP20 Proより、ひと回りコンパクトで、ライカ監修のデュアルカメラを搭載。カメラのスペックもP20 Proに比べると若干低いものの、AI内蔵のチップセットを搭載し、P20 Proとほぼ同じ機能を楽しめます。このP20は日本ではSIMフリーで、量販店、オンラインストア、MVNOで購入できます。

 

↑約5.8インチの液晶ディスプレイ(1080×2244ドット)を搭載するHUAWEI P20

 

↑背面には1200万画素(カラー)+2000万画素(モノクロ)のデュアルカメラを搭載。市場想定価格は7万5384円

 

そして、もう1台、「HUAWEI P20 lite」というモデルも発売されました。このモデルは、国・地域によっては機種名が異なる戦略的な商品。日本では、昨年6月の発売以来、ロングヒットを続ける「HUAWEI P10 lite」の後継機種という位置付けです。「P lite」としては初めてデュアルカメラを搭載していますが、ライカの技術を用いられていません。なによりもコストパフォーマンスを重視するモデルで、ストレージ容量が64GBのau(KDDI)版と、32GBのSIMフリー版が販売されています。

 

↑約5.84インチの液晶ディスプレイ(1080×2280ドット)を搭載するHUAWEI P20 lite

 

↑背面には1600万画素+200万画素のデュアルカメラを搭載。au版の一括価格は3万2400円で、機種変更時の実質価格は1万6200円。SIMフリー版の市場想定価格は3万4538円

 

HUAWEI P20シリーズ3機種の最も大きな違いはカメラです。そこで、3機種で同じ被写体・シーンを撮影して比べてみました。上位モデルのほうがキレイな画質で撮れることは言うまでもありませんが、写真の画質にも好みってありますね。P20 ProとP20の画質に大きな差を感じないのであれば、格安SIMで使えるP20を選ぶのが得策でしょう。また、お手頃なP20 liteの画質で満足できそうなら、P20 liteを選ぶのが賢明です。

比較1■部屋の窓から青空を撮ってみた!

 

↑P20 Proで撮影。肉眼で見る以上に空が青く写った

 

↑P20で撮影。わりとナチュラルな色味で明るく撮れた

 

↑P20 liteで撮影。上位モデルと比べても遜色がないかも?

 

比較2■東京駅の夜景を撮ってみた!

 

↑P20 Proで撮影。手持ちで撮った手ブレを抑え、鮮明でシャープな写真が撮れた

 

↑P20で撮影。P20 Proのメリハリある発色には及ばないものの、十分明るく撮れた

 

↑P20 liteで撮影。やや暗く、ディテールも粗くなった。しかし、実際の明るさはこの程度だった

 

比較3■そこいら辺に咲いている花を撮ってみた!

 

↑P20 Proで撮影。花の色も葉の色も鮮やかに撮れた

 

↑P20で撮影。P20 Proに比べると、やや落ち着いた色味になった

 

↑P20 liteで撮影。ある意味リアルなのだが、上位モデルに比べると、もうちょっと鮮やかに撮れたらいいのになぁと

 

比較4■照明が暗めのレストランで料理を撮ってみた!

 

↑P20 Proで撮影。やや暗めの室内だったが、ソースの光沢もしっかり表現できた

 

↑P20で撮影。P20 Proとほぼ同じ画質で撮れた

 

↑P20 liteで撮影。上位モデルに比べると、赤みが弱い印象

 

比較5■職場で何気ないスナップを撮ってみた!

 

↑P20 Proで撮影。比較的ナチュラルな画質で撮れた

 

↑P20で撮影。P20 Proとほぼ同等の明るさで撮れた

 

↑P20 liteで撮影。肌の色の補正がやや不自然かも?

 

どうですか? HUAWEI P20 Proの画質は、他メーカーのハイエンドモデルと比べても、頭ひとつ抜きん出ているように思います。実際、カメラの性能を評価したスコアを公開する「DxOMark」というサイトで、スマートフォン部門で1位に選ばれています。ですが、HUAWEI P20も、その「DxOMark」で総合3位(写真画質では2位)という評価を受けています。

 

HUAWEI P20 Pro/P20ともに、AIにより、カメラまかせで最適な設定が行われます。これはプロが撮影した1億枚以上の写真を分析して作られたアルゴリズムによるもので、19の被写体・撮影シーンの認識されるとのこと。しかし、たとえば「花」と認識された場合でも、花の色や、その場の明るさなど、諸条件によって細かい設定は異なるそうです。

 

↑デフォルトの「写真」モードで被写体にレンズを向けるだけで、AIが認識したモードが表示

 

ライカではないHUAWEI P20 liteも、3万円台のスマホにしてはキレイに撮れると思いませんか? 今回は比較しませんでしたが、P20 liteは1600万画素のインカメラを搭載し、セルフィーの機能にも力が入っています。

 

↑顔を認識してエフェクトを付けられる「ARレンズ」は、P20 Pro/P20にはない機能

 

もちろん、カメラの性能だけではスマホを選べませんよね? 最後に、HUAWEI P20シリーズ3機種の基本スペックの違いも掲げておきます。参考にしてくださいね。

 

 

【追記】

初出時、「DxOMark」でのランクに基づき、記していた文言を変更させて頂きました。具体的には、「写真画質限定のランクにおいてはHUAWEI P20が2位である」ことを追記し、他機種の総合ランクについての文言は削除致しました。

【使い込みレビュー】3階一戸建てで検証! Google Wifi3台セットの実力は?

去る4月、Googleから新しいハードウエアが登場しました。「Google Wifi」は家庭内などでWI-Fi環境を作り出せる無線機能付きルーターです。固定回線に接続することで、WI-Fi経由でインターネット接続が可能になります。実売価格は1万6200円/4万2120円(1機/3機セット)。製品の概要については以下の記事も参考にしてみてください。

 

【関連記事】

極めてストレスフリーなネット環境をもたらす「Google Wifi」、プロは優秀なアプリ管理も注目!

 

↑GoogleブランドのWi-Fiルーター。設定にはスマホが必須。通信速度は5GHzで最大867Mbps、2.4GHzでは最大300Mbps。暗号化技術としてWPA2-PSKを採用しており、512MBメモリと4GBのストレージを内蔵している。本体サイズは直径106.12mm、高さ68.75mm、重さは約340g

 

Google Wifiの特徴は複数の本体を利用することで、家庭内のどこからでも安定的にWi-Fi接続ができるようになる「メッシュネットワーク」を構築できることです。例えば一戸建てで、1階にWi-Fiのアクセスポイントを設置している場合、2階や3階などの、離れた部屋からは接続できなかったり、速度が低下したりしていました。しかし、Google Wifiでは複数の本体を宅内の様々な場所に置くことで自動的に最も安定的に通信できる本体を選んで通信します。

 

このため、本体を各階に設置しておけば、スマートフォンを持って1階から3階に移動しても、何か操作することなく、自動的に切り替えて通信を続けることができるのです。

 

↑最大の特徴であるメッシュネットワークを使うためには3台セットがおすすめ。この3台で、大規模な住宅でも対応できるとしている。ただし、それでも足りない場合、メッシュネットワークには最大32台まで接続できる

 

3台の端末が相互に接続して自動切り替え

さらに一般的なWi-Fiルーターでは2.4GHzと5.0GHzの2つの周波数が利用されていて、接続する機器によって接続するSSIDを選ぶ必要があります。ちなみに、PCやスマホなどはより高速な5GHzが使えますが、IoT機器などは2.4GHzのみ対応であることが多いです。

 

しかし、Google Wifiでは「ネットワークアシスト」機能を搭載、2.4GHzと5.0GHzを意識することなく自動的に選んで接続します。さらにWi-Fiの電波は複数のチャンネルを選択できますが、これも自動選択が可能。近いエリアにあるアクセスポイントが使っていない、空いているチャンネルを選んで通信してくれるのです。特にこちらが選択することなく、いつでも快適なネットワーク環境を保てるわけです。

 

設定はスマートフォンから

では早速設定してみましょう。利用するには最初にスマートフォンに「GoogleWifi」アプリをインストールします。これはAndroid用だけでなく、iOS用も用意されています。あとはスマートフォンのBluetooth機能をオンにしておくだけ。アプリの指示に従って進めて行くだけ。プロバイダーの接続設定やWi-Fiの名称やパスワードは入力する必要がありますが、それらも全てスマートフォン上でできるのでスムーズです。

 

↑「Google Wifi」アプリを起動してセットアップを開始

 

↑固定回線のログイン情報などを入力する

 

↑スマホとの接続には本体背面のQRコードを利用する

 

スマートフォンとGoogle Wifi本体はBluetoothで接続したあと、背面にあるQRコードを撮影するだけで、自動的に認識できる仕組み。アプリ上で入力した各種設定が本体側に転送されて自動的に設定できます。

 

↑設定が進んだところ。スマホで入力した設定が本体に転送される仕組み

 

1台目の設定が完了すると、アプリから追加機器設定をするか確認が表示されます。ここで残りの台数を選択すると、メッシュネットワークの設定が行われます。2台目以降は、スマートフォンとの接続ができると、あとは自動的に設定できます。

 

↑2階のダイニングにメッシュ用の本体を1台設置

 

↑3階の階段上にも1台設置。Wi-Fiが届いている場所に置く必要がある

 

3階建ての筆者宅ではインターネット回線のある一階にメインのWifiポイントを設置し、2階と3階にメッシュポイントを配置した。設定が終わると自動的にネットワーク接続のテストなどが行われ、必要に応じてファームウェアのアップデートなども適用されます。それらが完了したら接続は終了。これまでは電波が弱く、Wi-Fiの利用が厳しかったかった3階でもメッシュネットワークの効果により通信速度がしっかり出ていました。

 

↑2台目、3台目で設定が終わるとネットワークの構築は完了

 

さらにこれまでは一階にWi-Fiルーターを設置していたものの、2階では電波の届きが悪かったので、別のWi-Fiアクセスポイントを設置していました。このため、2階に上がったときは、自分でアクセスポイントを切り替える必要がありましたが、Google Wifiならアクセスポイントを意識することなく、自動的に切り替えてくれます。これは非常に便利でした。

 

また、端末がある場所を狙って電波を送るTXビームフォーミング機能も搭載しているため、より安定して通信できます。

 

↑アプリのテスト機能で通信速度や接続性が確認できる

 

↑これまでほとんど繋がらなかった3階でも100Mbpsを超える通信速度が出た

Google Wifiは機能が充実しているのも魅力です。例えば、ゲストWi-Fi機能を用意。様々な機器が繋がっている、自宅のWi-Fiとは別のSSIDを来客に伝えられるため、セキュリティやプライバシーを気にすることなく、Wi-Fiを提供できます。

 

↑不特定多数に提供できるゲスト用のSSIDを別途用意できる

 

また、子どものインターネット接続を制限できる「ファミリーWi-Fi」機能を搭載。深夜のインターネット接続などを時間で禁止したり、子どもに見せたくないサイトなどをブロックすることができます。さらにアプリの詳細設定からはポート転送などの、より高度な設定も可能です。

 

↑就寝時間に元付いた利用可能時間の設定やアダルトコンテンツなどを制御できる

 

↑よりきめ細かい設定もスマホから行える

 

Google WifiはWi-Fiルーターとしては決して安くありませんが、メッシュネットワークやスマートフォンアプリから各種設定ができる点などは非常に便利だと感じました。特に1台のWi-Fiルーターではなかなか全部屋をフォローできない一戸建てでは、メッシュネットワークが有効です。各階に設置することで、家の中を自由に動き回ってもWi-Fiを切り替える必要がありません。子どものネット利用にも気遣った機能性など、Google WifiはWi-Fiやネット、スマホなどに詳しくない家族でも安心して使えそうな一品です。

Qiと大容量を使った細かくて便利すぎるオウルテックのバッテリー

オウルテックは、スマートフォン周辺機器を2製品発表しました。モバイルバッテリーや充電器など、多くのメーカーが販売している製品ですが、今回の製品は細かな工夫が施されているひとひねりあるアイテムです。

 

厚さ10mm、USBで使えるワイヤレス充電器

「Qi ワイヤレス充電器 CS-QI5W」は、iPhone 8やGalaxy S9などをワイヤレス充電できる充電器です。USB電源からの給電で動作するため、パソコンやモバイルバッテリー、USB充電器などを電源に使えます。コースターと同じくらいの大きさの本体で、重さも約70gと軽く、持ち運びにも便利です。

 

↑Qi ワイヤレス充電器 CS-QI5W、6月22日発売、直販価格は2322円

 

電源につないで、スマホを載せるだけで給電が可能。充電の状態を知らせるLEDインジケーターも備えています。95×95×10mm、重さは約70g。ワイヤレス充電の出力は5W/1Aです。

 

3台同時に充電できる薄型モバイルバッテリー

「大容量10,000mAhで3台同時にかしこく充電できるモバイルバッテリー OWL-LPB10006」は、その名の通り3台同時に給電できるモバイルバッテリー。USB Aポート2基とUSB Type-Cポート1基を同時に稼働して、3台の機器へ合計3.1A出力で給電できます。厚さ16mmの薄型ながら、スマートフォンを4回、満充電にできる1万mAhの大容量があります。

 

給電端子としてUSB Type-CポートまたはmicroUSBポートを利用可能。大きさは約68×16×144mm、重さは約216gです。なお、2月からモバイルバッテリーも対象となった国の安全基準「PSE規格」に適合しています。

 

↑大容量10,000mAhで3台同時にかしこく充電できるモバイルバッテリー OWL-LPB10006、6月25日発売、直販価格は4238円、カラーはブラックとホワイトの2色

 

今回の製品でできることは今までの周辺機器とそれほど変わりませんが、かゆいところに手が届くような細かい“便利さ”が揃っています。今使っている機器に不満があるなら、試してみてはいかがでしょうか。

超得すぎる楽天モバイル「スーパーホーダイ」の細かい変更点まとめ

楽天モバイルが6月14日、新製品・新サービスの発表会を開催しました。新たなラインナップとして発表されたのは、ファーウェイ製の「HUAWEI P20」と「HUAWEI P20 lite」。どちらもファーウェイが6月11日に発表済みのモデルですが、楽天モバイルで購入すると特典があります。

 

Webで購入した場合は、HUAWEI P20購入者に200個限定で「HUAWEI アクティブ ノイズキャンリング イヤホン」、HUAWEI P20 lite購入者には数量限定で「オリジナル手帳型ケース」と「オリジナル液晶保護フィルム」がプレゼントされます。

 

また、すでに楽天モバイルを使っていて、Webで機種変更する場合は、どちらのモデルも端末代金が10%割引され、ファーウェイ製品を使っている場合は、さらに1000円割引されます。

 

↑ライカのダブルレンズカメラを搭載する「HUAWEI P20」。ショップ価格は7万5384円だが、Webで機種変更+1000円割引適用後は6万6765円。

 

↑AI専用プロセッサーを内蔵し、被写体にレンズを向けるだけで、最適な設定が行われることが特徴

 

↑19:9の縦長ディスプレイ&デュアルカメラを搭載するミドルレンジモデル「HUAWEI P20 lite」。ショップ価格は3万4452円で、Webで機種変更+1000円割引適用後は3万4円

 

どちらも6月14日(木曜)20時からWebでの受付を開始。6月15日(金曜)からショップで発売されます。

 

好評の料金プラン「スーパーホーダイ」のリニューアルも発表されました。

 

新しい「スーパーホーダイ」は、最低利用期間を1年、2年、3年から選べて、3年を選んだ場合は、「長期割」として、月額基本料が毎月1000円×2年間割引されます。また、選択する最低利用期間に関係なく、楽天会員は「楽天会員割」として月額500円×2年間割引されます。

 

↑新「スーパーホーダイ」の割り引きの仕組み。おそらく全員が「楽天会員」にはなるはずなので、誰でも月額500円の割り引きは適用され、さらに、2年継続利用もしくは3年継続利用を選んだ場合は、割り引きが追加される。なお、契約した最低利用期間内に契約を解除した場合は、1万584円の契約解除料が発生する

 

たとえば、月に2GBまでの高速通信を使える「プランS」の場合、そもそもの月額基本料は2980円ですが、2年間は1480円で使えます。しかも、追加料金なしで10分以内の国内通話はかけ放題で、2GBを超過しても、最大1Mbpsで通信できます。

 

さらに、楽天の「ダイヤモンド会員」に達している人は、1年間だけですが月額500円の割引も追加されます。つまり、プランSなら月額980円から利用できるわけです。

 

↑従来は5分以内の国内通話がかけ放題だったが、7月からは「10分以内」に拡張される。これは、現行の「スーパーホーダイ」加入者も対象となる

 

従来の「スーパーホーダイ」は、プランS(2GB)、プランM(6GB)、プランL(14GB)の3つでしたが、月に24GBまで使える「プランLL」が追加されました。

 

「スーパーホーダイ」は、同じく国内通話のかけ放題を含むプランを提供するY!mobileとUQ mobileに対抗するプランと言っても差し支えないでしょうが、今日のプレゼンテーションでは、その競合2社に対する優位性を力説する一幕もありました。

 

↑楽天モバイルと同じく、順調に加入者を増やしているY!mobileとUQ mobileのプランに対するアドバンテージをアピール

 

さらに、複数回線を契約する人にお得な「プラス割キャンペーン」も始まります。2回線目以降は事務手数料と月額基本料が3か月無料になる割り引き施策は引き続き提供し、期間限定でスマホ本体が1円〜になります。もちろん、どの機種でも1円で買えるわけではなく、1万円未満の端末が1円になり、1万円を超える端末の場合は1万円が割引されるとのこと。家族で格安スマホに乗り替えようかなぁ〜と検討している人には絶好のタイミングかもしれませんね。

 

↑機種によっては、1円でスマホをもう1台買える

 

最新「自動翻訳デバイス」を現地出身の人はどう評価する? スマホで使える「Google翻訳」編

海外旅行で役に立つ翻訳ツールを検証する本企画。オフラインで利用できる「ili(イリー)」や、双方向翻訳に対応する「POCKETALK(ポケトーク)」を取り上げてきましたが、最後のシメは「Google翻訳」です。実際に英語・中国語・韓国語を母国語とする立場の人に協力していただき、使用感について伺いました。

 

ili編はこちら/POCKETALK編はこちら

 

↑左から順に、検証に協力してくれた、リンさん(中国語)、コリンさん(英語)、イムさん(韓国語)の3名

 

さて、「Google翻訳」は皆さんご存知の通り、Googleが提供しているオンラインの翻訳サービスです。無料で使えますし、スマホのアプリも提供されています。翻訳したい言語のデータを予めダウンロードしておけば、オフライン環境でも使用できます。

 

スマホアプリを対話形式で使用する場合には、中央にあるマイクのアイコンをタップすればOK。下部の「日本語」をタップして喋れば、翻訳語のテキストを音声で発話してくれます。

 

――皆さんは、Google翻訳を既に使ったことあると思います。そもそも、Google翻訳の良いところって何でしょうか?

 

↑イムさんは、外国語を学習するという観点で「Google翻訳」を気に入っているようだ

 

「iliやPOCKETALKと違うのは、翻訳したテキストの履歴まで表示されることですよね。あとで見返して自分で言えるようにできる。発音もわかるようになります」(イムさん)

 

――ふむふむ。

 

「海外に行くときって、いくつかの単語やフレーズが分かれば何とかなっちゃうじゃないですか。例えば“すみません”とか“ありがとうございます”とか。そういう言葉の読み方をGoogle翻訳で見れば、覚えやすいし、実際に使いやすかったですね。もちろん、長い文になると読み方が全部表示されなかったりしますけど」(イムさん)

 

――確かに、そうですね。リンさんはどうですか?

 

「Google翻訳は、やっぱり辞書的な使い方をしますね。会話的に使ったことも何度かありますが、音を出して聞かせるというより、画面に表示させた文字を見せるようなイメージ。旅行でカジュアルに使うならiliの方が良いかな」(リンさん)

 

ちなみに、中国では、「グレート・ファイヤーフォール」と呼ばれる検閲システムがあるので、一部地域を除き、オンラインでGoogle翻訳をそのまま使おうとすると弾かれてしまいます。渡航時に使用したい場合はあらかじめ言語データをダウンロードしておくなどの準備が必要です。

 

――コリンさんは?

 

「スマホのカメラに写したテキストを翻訳できる機能も便利だよね」(イムさん)

 

↑やはり英語圏ではメジャーなツールらしい

 

「カメラで撮った場合、自分が知りたい部分だけなぞれば、その部分だけ訳すこともできますからね」(イムさん)

 

Google翻訳では、テキスト入力のほか、音声、撮影、手書きなど、様々な入力方法があります。この点がほかの翻訳ツールとは異なるメリットと言えるでしょう。

 

例えば、読み方が分からない漢字やハングルなどは、読み方を調べるよるも、カメラで読み取ったり、手書きで入力した方が素早く検索できます。音声入力だけのツールと比較すると自由度が高くなります。

 

――普段はどういった方法で入力していますか?

 

「いつもはタイピングして翻訳して、結果を見せたり、スピーカーのボタンを押して音声で聴かせたりしてるよ」(コリンさん)

 

――初対面の人に対してGoogle翻訳を介して会話したことがありますか?

 

「あるある。よく間違っていることもあるけどね。一応会話はできると思う」(コリンさん)

 

「んー、ないですね」(リンさん)

 

↑Google翻訳の経験談を語るイムさん

 

「僕は、たまたま友達になった人とお酒を飲みに行くことになっちゃったことがあって(笑)。とは言え、自分は英語があまり得意ではなかったので、Google翻訳使って会話したことありましたよ」(イムさん)

 

――え、イムさん凄いっすね。ちなみにどのくらいの時間?

 

「たぶん30分くらいでした」(イムさん)

 

――なんと。

 

「やっぱりたまにおかしい訳になるんですけど、それでも言いたいことは大抵伝わるから、なんとかなりました」(イムさん)

 

さて、3人の結論は?

 

――はい、今回皆さんには、「ili」や「POCKETALK」も触っていただきました。この2つと比較すると「Google翻訳」ってどうでしょう? 実際どのツールに一番魅力を感じましたか?

 

↑それでは順にどうぞ

 

コリンさんの結論 → 「やっぱり、イエスとかノーで質問できるときはiliが便利だよね。でもそれ以外のときなら、POCKETALKかGoogle翻訳を選ぶべきだと思う。その2つなら僕はGoogle翻訳の方が使いやすいな。まぁ、極論言うと全部持っているのが一番良いかも(笑)」

 

なんて完璧な回答。企業の広報の方かと一瞬疑ってしまいました(笑)。

 

リンさんの結論 → 「iliは意思を伝えるのが一方通行になってしまうので、私はコミュニケーションを取るという意味ではPOCKETALKが良いかな。Google翻訳は“辞書”という認識なので、ちょっと違うんです」

 

筆者も感じましたが、相手の懐に入り込んで会話したいなら、POCKETALKが魅力的ですね。きっと目新しいデバイスもアイスブレイクになるはず。

 

イムさんの結論 → 「僕は、言語が異なる人と話そうとするのだったらGoogle翻訳を選びます。自分の口で実際に話したいんですよね。翻訳して表示した文を読んで、実際に喋りながら会話を続けたいんです」

 

なるほど、イムさんの意見もわかります。簡単な文法を理解している言語だったら、これがベストかもしれませんね。

 

iliやPOCKETALKは空港のレンタルで利用できるようになりましたし、営業ツールとして企業に採用されることも増えているようです。そして、Google翻訳ならスマホでも使えます。今後海外旅行に行く際、これらの翻訳ツールを携帯することを検討してみてはいかがでしょうか? コミュニケーションを積極的に取れれば、ちょっと楽しく旅できるかもしれませんね。

 

あらためてili編を読みたい人はこちら

あらためてPOCKETALK編を読みたい人はこちら

スマホを触らず操作できる時代まもなく! スマートリング「ORII」が可能にすること

スマートフォンをハンズフリーで使いたいけれど、ヘッドホンを常に耳にかけておくのは面倒なものです。眼鏡をかけている人ならなおさらのことでしょう。またスマートフォンのAIアシスタントを呼び出すときに、ポケットから端末を取り出すのも面倒なものです。

 

香港のスタートアップ「Origami Labs」が開発したスマートリング「ORII」は、通話したいときだけ指先を耳元に当てて通話ができる指先に取り付けるスマートリングです。マイクも内蔵されているので音声通話はもちろんのこと、SiriやGoogleアシスタントを呼び出すこともできるのです。

 

↑骨伝導を利用するスマートリング・ORII

 

ORIIは切手をひと回り小さくした程度の本体にリングがついており、そのまま指先に取り付けて利用します。充電は専用の充電台を利用。バッテリー容量は50mAhで連続通話1時間、スタンバイ45時間、またテキストメッセージの読み上げ200通以上が可能とのこと。充電時間1時間なので、外出先で万が一電池がなくなってもすぐに充電可能です。

 

本体はちょっとエレガントなデザインにも感じられます。それもそのはずで、イタリアのプロダクトデザイナーで日本でもグッドデザイン賞を受賞した経歴を持つAndrea Ponti氏がデザインを手がけているそうです。IPX7の防水にも対応しているので屋外での利用も安心です。

 

↑切手大の本体にリングがついている

 

スマートフォンとORIIはBluetoothで接続して使います。専用アプリでは個別に通知の設定が可能。ORIIはスマートフォンの着信、SMS受信、SNSのメッセージ受信の通知に対応。しかも通知だけではなく、届いたメッセージの読み上げ機能も持っているのです。

 

↑色は2色を展示。本体ボタンは左右どちらにもある

 

ORIIを指にはめておき、スマートフォンに電話がかかってくればORII本体のLEDライトが知らせてくれます。ORII本体のボタンを押しはめた指先を耳元にタッチすると、ORII本体が振動し骨伝導を通じて耳に音を伝えてくれるのです。ヘッドホンとは異なり直接耳に振動を伝えるので、騒音の激しい場所でも相手の声をしっかりと聞くことができます。

 

↑耳の下に指をあてれば骨伝導で音が伝わる

 

またSMSやSNSのメッセージが通知すると。それを音声で読み上げてくれる機能も搭載しています。対応するアプリはFacebook、Facebookメッセンジャー、WhatsApp、WeChatなど。スマートフォンの画面を見なくとも、指先を耳に当てるだけでメッセージを確認できるわけです。

 

↑専用の充電台

 

さらにORII内蔵のマイクを使って音声通話ができるほか、Siri、Googleアシスタントを呼び出すこともできます。そして「メッセージを送って」「予定を教えて」「タイマーをセットして」といったスマートフォンの操作をORIIから行うことができるのです。もちろんスマートフォンはポケットやカバンの中に入れたままこれらの操作が行えます。

 

↑指先でも邪魔にならないサイズ。スマートフォンをポケットから取り出す頻度が減るだろう

 

Origami Labsの共同創業者のWong氏の父親は視覚障害を持っており、スマートフォンの画面を見ずに操作できるデバイスを考えた結果、ORIIの開発に至ったとのこと。またOrigamiという社名の由来は日本の折り紙からつけられたもの。ORIIの可能性は1枚の紙から様々なものを生み出す折り紙に通じるものがあります。

 

ORIIは2018年6月に台湾・台北で開催されたCOMPUTEX TAIPEI2018で製品化目前の試作品の展示を行っていました。骨伝導による音声の聞き取りはクリアで、使う時だけ耳に当てればよい操作も便利に感じられました。すでにクラウドファンディングで資金調達に成功しており、定価は129ドルになるとのこと。

 

↑発売は6月からの予定。日本登場も期待したい

 

順調に開発が進めば6月にも最初の製品が出荷されるそうです。日本展開も考えているとのことで、スマートフォンのヘビーユーザーのみならず、年配の方がスマートフォンを簡単に使うことができるようになるかもしれません。製品の登場が期待されます。

「Xperia Hello!」を無料で2か月レンタルできる、体験モニター募集中!

ソニーモバイルは、コミュニケーションロボット「Xperia Hello!」のモニターキャンペーンを開始しました。抽選で25名のモニターに、約2か月間、無料でレンタルされます。キャンペーンページにて、7月1日23時59分まで応募を受け付けています。

 

Xperia Hello!は、ニュースや天気予報を聞いたり、LINEやSkypeで通話したりできる家庭用コミュニケーションロボットです。声での操作に対応し、スマートフォンの操作に慣れていなくても利用できます。

 

↑Xperia Hello!、直販価格16万1870円

 

ニュースや天気、LINEなどの新着情報は自発的に読み上げて通知。表情やしぐさで感情を表すこともできるので、まるでペットのように親しめるロボットになっています。

 

キャンペーンにあわせて、ソニーは「Xperia Hello!」をテーマにしたムービー「離れて暮らす家族をつなぐ Xperia Hello! 篇」を公開しました。田舎で暮らすおじいさんにプレゼントされたXperia Hello!が少年に変身。Xperia Hello!を通じて都会にいる家族との交流していく様子を描くなかで、Xperia Hello!の機能を紹介しています。

 

 

Xperia Hello!が気になるけど購入検討で踏みとどまっていた方、この機会にぜひキャンペーンに応募してみてください!

【西田宗千佳連載】似て非なる「3DoF」と「6DoF」、VRらしいアプリの開拓はこれから

「週刊GetNavi」Vol.67-4

現状、スタンドアローンVR機器のビジネスにおいて、「Oculus Go」は、ライバルに一歩先んじているのは間違いない。理由は、「低価格」を実現し、そのうえで「この価格で実現できる新しい体験をすばやく提供する」ことに知恵を絞った作りになっているからだ。「ごろ寝VRシアター」で映像を見たり、VR空間で友人とチャットをしたり、ちょっとしたゲームを楽しんだりするのであれば、Oculus Goは十二分な性能を備えている。

↑Oculus Go

 

だが、低価格を実現し、映像体験に軸を絞ったがゆえに、Oculus Goは、スマホVRからあまり大きくジャンプしなかった。それに対し、レノボとGoogleがタッグを組んで開発した「Mirage Solo」は、スマートフォン用のVR技術を使いつつも、より本格的なVR体験を目指した技術が搭載されている。

↑「Mirage Solo」

 

違いは「ポジショントラッキング」にある。

 

Oculus GoもMirage Soloも、そして、ほとんどのスマホ用VRも、自分を中心に「向いた方向の映像が見える」点に変わりはない。頭を中心に360度、どちらを向いても位置は把握できる。これを「3 Degree of Freedam(3DoF)」と呼ぶ。これだけでも、かなりリアルなことは間違いない。

 

だが、3DoFでは「頭やからだの位置」は把握していない。部屋の中を自由に歩き回るには、頭の位置を正確に把握すること、すなわち「ポジショントラッキング」が必要になる。3DoFにポジショントラッキングを追加した状態を「6 Degree of Freedom(6DoF)」と呼ぶ。PC用のハイエンドVRやPlayStation VRは、この6DoFに対応している。そして、Mirage Goも、6DoFに対応する「WorldSence」という技術が使われている。

 

といっても、Mirage Soloの場合、HMDをつけていると外の様子は見えない。だから部屋を歩き回ると、現実問題として危険だ。そのため、自分を中心に半径75cmの距離しか移動できないようになっている。

 

「そんな狭いんじゃ意味がない」

 

そう思われそうだ。確かに、映像を見るだけなら、こんなに移動範囲の狭い6DoFはあまり意味がない。

 

しかし、冷静に考えてみてほしい。座ったまま「手前にあるものをのぞき込む」動作をする時、頭はどう動くだろうか? 頭が前に動くはずだ。椅子に座って上半身しか動かないような場合であっても、人間の自然な動きとしては、「頭の位置に沿った視界」が再現されるほうが望ましい。すなわち、より自然でリアルな体験を実現するなら、6DoFは「あるほうが望ましい」のである。

 

いまはまだ、Mirage Solo向けのアプリが少ない。しかし、今後6DoF対応のアプリが増えていくのであれば、「自然なVR体験」としては、Oculus GoよりもMirage Soloのほうが有利になる。PC用のハイエンドVRの代わりに使うなら、Mirage Soloのほうが機能差が少なく、アプリ開発は容易である。そのため、個人向けとしてはOculus Goが有利だが、企業で専用アプリケーションを作ったり、アトラクション用に大量導入したりするならば、Mirage Soloのほうが向いているのでは……という分析もある。

 

現在VR用HMDを開発している企業の間では、6DoF対応のものを作るのが主流だ。それがVRとしてはより望ましいからである。今年後半から来年にかけて出てくる機器では、Mirage Solo以外にも「スタンドアローン型で6DoF」のものが増えてくる。2年もすれば、6DoF搭載型が主流になっているだろう。

 

だが、Oculusもそれは十分わかっている。それでもOculus Goが3DoFであるのは、「完璧ではないが、それでも体験に足る製品を、とにかく低価格で出して広げること」が重要だ、と判断したからであり、そこに向けて商品を磨いたからである。

 

Mirage Soloはここからの成長によって、大きく化ける可能性がある。その過程を楽しむのもまた魅力だと思う。一方で、価格はOculus Goより高い。両者を分けたのは、「いまを採る」か「明日を採るか」なのだ。

 

●次回Vol.68-1は「ゲットナビ」8月号(6月23日発売)に掲載予定です。

 

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美しき素材「クラリーノ」のiPhone Xケース「折り鶴/ ORIZURU」、折り紙の如く自在に変形する手帳型

クラレは、iPhone X用ケース「折り鶴/ ORIZURU」の販売をクラウドファンディングサイト「Kibidango」にて開始しました。「折り鶴/ ORIZURU」は、人工皮革「クラリーノ」を使った手帳型ケース。折り紙のように変形してスタンドになるという機能性も取り入れられています。

 

↑「折り鶴/ ORIZURU」。想定価格は5980円。Kibidangoでは2980円~3500円で販売

 

折り鶴/ ORIZURUが採用するクラリーノは、本革に近い質感を備えたクラレの看板商品。なめらかな手触りと耐久性、ケースにピッタリな特徴を備えています。

 

ケースのデザインはプロダクトデザイナーの吉田茂氏が担当。iPhoneに装着するケース本体と、手帳の”表紙”に相当するカバー部分を別のパーツにすることで、さまざまな機能を持たせています。

 

↑ケース本体とマグネットで装着できるカバーの組み合わせ

 

ケース本体にカバー装着すると、縦開きの手帳型ケースに。接続はマグネットで簡単に脱着もでき、、カメラを使いたいときなども手軽で、ケース部だけをホワイトボードなどに装着することできます。

 

カバーをその表面にある凹凸模様に沿って折りたたんで、iPhoneスタンドに変形することも可能。置いたまま操作しやすい角度から、立てて動画を見る角度まで、折り方によってさまざまな形にさまざまな角度で固定できます。

 

↑折り方を変えて自由自在の角度で固定。まさに折り紙

 

カバー裏側にはマイクロファイバーを採用しているため、iPhoneを優しく保護しつつ画面拭きとしても使えます。繊維素材を長年手がけてきたクラレの素材に、プロダクトデザイナー吉田氏による機能美が加わった「折り鶴/ ORIZURU」。質感も機能もこだわるユーザーは要注目です。

 

↑質感と機能美もこだわるならピッタリ

 

最新「自動翻訳デバイス」を現地出身の人はどう評価する? 互いに意思疎通できる「POCKETALK」編

海外旅行で役に立つ翻訳ツールを検証する本企画。前回はオフラインで利用できる「ili(イリー)」についてご紹介しましたが、今回は「POCKETALK(ポケトーク)」を取り上げます。実際に英語・中国語・韓国語を母国語とする立場から、使用感について聞いてきました。

 

「ili」編はこちら

 

↑左から順に、検証に協力してくれた、リンさん(中国語)、コリンさん(英語)、イムさん(韓国語)の3名

 

POCKETALKは、63言語で使える手のひらサイズの通訳デバイスです(※2018年1月時点)。見た目は小型のモバイルWi-Fiルーターくらいといった印象。英語だけでなく、中国語、韓国語、フランス語、タイ語、ベトナム語などを用いて双方向のコミュニケーションができます。

 

翻訳機能を使うには、言語を指定してからボタンを押したあとに、デバイスに向かって喋りかけます。すると翻訳されたテキストが発話されます(※一部言語を除く)。搭載されているディスプレイには、文字でも表示される仕様。なお、画面には履歴が20件まで表示されるので、それを選択して再生することも可能です。連続使用は公称値で約6時間となっています。

 

↑「POCKETALK」のカラーは白と黒の2種類。価格はPOCKETALK単体で2万6784円、本体+専用グローバルSIM(2年有効)のセットで3万2184円、専用グローバルSIM(2年有効)のみで1万800円

 

さて、POCKETALKを目にするのは、皆さん初めてだったようで、早速質問が出てきました。

 

「ディスプレイを触って操作するのですか?」(リンさん)

 

――いいえ。下のボタンを使って操作します。

 

↑矢印の部分で操作する。表面を軽くタップして操作する

 

「左に表示されているのが入力する言語で、右に表示されるのが翻訳される言葉ですか?」(イムさん)

 

――いいえ、入力も翻訳も双方向です。入力したい言語側のボタンをタップします。言語を変更するときにはダブルタップします。

 

↑日本語から韓国語に翻訳したい場合には、左の矢印(<)をタップ。翻訳語の言語を変更したいときには、変更したい言語の側の矢印をダブルタップする

 

↑同機の「操作方法」

 

筆者もそうでしたが、初めて見た人は「これどうやって使うんだろう?」と感じますね。デザインそのものは、シンプルだとは思いますが、誰もが初見で操作を理解できるほどではありません。つまり、海外旅行先で初めて使う相手に渡すと、その度に操作説明が必要になるわけですね。これはちょっと面倒な部分かも。

 

また、ネットワークに関しての質問もでました。

 

「使うときはWi-Fiが必要なの?」(コリンさん)

 

――Wi-Fiでも使えます。SIMカードもセットできます。

 

入力した音声はクラウド上で翻訳するため、使用時にはネットワークに接続している必要があります。Wi-Fiに接続するか、あるいはSIMカードをセットした状態で利用しましょう。専用グローバルSIMを挿入すれば79の国と地域で通信できます。

 

「そっかぁ。それじゃ僕は、その点はiliの方が好きだな。場所によって使えなくなる心配もなさそうだし」(コリンさん)

 

言語数にこだわらなければ、ネットワーク接続が不要で、翻訳スピードが速い「ili」に好印象を抱く人もいました。

 

さて、実際に日本語をそれぞれの言語で訳してみて、意思疎通が取れるか確認してもらいました。検証したテキストは前回と同じく、[料金はいくらですか?][禁煙席はありますか?][試着してもよいですか?][日本語を話せるひとはいますか?]など。

 

――英語の翻訳はどうでしたか?

 

「問題ないと思う。語彙の数はiliよりも多いね。双方向だからお互いに意思疎通できる点も良い。会話したいならこっちですね」(コリンさん)

 

――道や駅で突然知らない人に渡されても抵抗感ない?

 

「うん、大丈夫。ボタン押して話すだけだからね」(コリンさん)

 

↑リンさんがPOCKETALKを検証

 

――中国語の翻訳はどうですか?

 

「うん“中国語”は大丈夫。発音はiliもPOCKETALKも明瞭でしたけど、こっちの方が人間的ですね。iliはロボットっぽかった」(リンさん)

 

――ちょっとお二人で会話してみてもらえますか?

 

コリンさん&リンさん
「ゴニョゴニョ……」
「ゴニョゴニョ……」

 

「……大丈夫でした」(リンさん)

 

――ちょっ、完全に置いてかれた(笑)。どんな流れだったのか教えてください!

 

「えっと、一部抜粋すると(コリン「日本が好きですか?」)→(私「好きですよ、あなたは?」)→(コリン「ええ、日本人の人柄が好きです」)みたいな感じでした」

 

ちょっと何回か通じない場面もあったようでしたが、言い方を選択することで、最終的には意思疎通が取れたようです。ただし、これはお二人とも国際的な理解を持った人物だからこそかもしれません。

 

使う際には、なるべくシンプルなフレーズで、短文で分かりやすく。これはどの翻訳ツールを使うときも共通する基本のようです。

 

――韓国語の翻訳はどうでしたか?

 

「んー……韓国語の声、めちゃめちゃ声低いですね(笑)。モソモソ喋るのであまり聞き取りやすくないです」(イムさん)

 

↑イムさん曰く、韓国語の音声が低すぎるとのこと

 

「特に語尾を伸ばすような印象を受けました。日本語だと“喫煙席ありますかぁ~”みたいな。この人疲れてんのかなぁ?って思いますね(笑)。意味は合ってましたよ」(イムさん)

 

「iliの方はロボット的でテンション高過ぎましたけど、POCKETALKは低すぎますね(笑)。あと、やはり発音的には、POCKETALKの方が人間に近いです」(イムさん)

 

――翻訳の質はどうでしたか?

 

「“試着してみて良いですか?”は、iliだと“試着”の変換が上手くいきませんでした。でも、こちらは自然にできていました」(イムさん)

 

言語によっては、こうした差があるようです。試してみると色々と分かるもんですね。

 

深くコミュニケーションするのに適している

POCKETALKのメリットはやはり、双方向のコミュニケーションができること。注意点は通信環境が必要となることでしょう。検証した人の認識も、ある程度共通していました。

 

↑リンさんはPOCKETALKに好印象を抱いたようだった

 

「人とコミュニケーションするなら、POCKETALK選びますね。前回のiliは片方向のツールなので、最低限の意志を伝えるには良いけど、“コミュニケーション”はとれないですもん。使われる側だとしたら、相手の言う事だけわかって、こちらの意思が伝えられないのはちょっと困る。ちなみに、Google翻訳は“辞書”と認識しているから、私はこういう場面だと使わないかも」(リンさん)

 

前回紹介した「ili」は「海外旅行先で自分の要望を最低限伝える」ためのツールでした。だからこそ、片方向の翻訳のみに対応し、オフラインで使えるという仕様だったわけです。

 

一方のPOCKETALKは、通信が必要になる代わりに、多くの言語に対応し、双方向の翻訳ができます。じっくりと腰を据えて意思疎通をするには、利用価値が高い製品です。文字での表示がある点もポイント。公式サイトで「観光、ビジネス、語学学習などで使える」と謳っているように、観光以外でも使えることに注目したいですね。

 

同企画の3回目は、Google翻訳について。後日改めて紹介します。

 

あらためてili編を読みたい方はこちら

ファーウェイの新SIMフリースマホ「P20/P20 lite」登場! F値1.6デュアルライカレンズで手持ち夜景撮影!

ファーウェイ・ジャパンは6月11日、「P」シリーズの最新機種「HUAWEI P20」と「HUAWEI P20 lite」をSIMフリーモデルとして発表しました。両機とも11日より予約を開始しており、15日(金)に発売されます。販路は、ファーウェイ・オンラインストアのほか、MVNO、家電量販店、ECサイトなどを予定します。

 

手持ちで夜景撮影できるP20

「HUAWEI P20」は、約5.8インチのフルHD+ディスプレイを搭載。画面の縦横比は18.7:9となり、やや縦長です。チップセットにはAIプロセッサーを内蔵したKirin 970を備え、急速充電にも対応します。

 

↑画面上部にはノッチがある。設定で目立たなくすることも可能

 

背面には、F値1.6のライカレンズのデュアルカメラ(約2000万画素モノクロセンサー+約1200万画素RGBセンサー)を搭載。同社お馴染みの「ポートレートモード」や、「ワイドアパーチャ」機能を使用できます。また、「猫」や「フード」など、19種類のシーンや被写体を自動で認識することもポイント。

 

最大の注目点は、1/2.3インチの大型イメージセンサーにより、薄暗い環境でも明るく撮れること。加えて、手ブレ補正機能「HUAWEI AIS(AI Image Stabilization)」の効果により、三脚を使用せずに夜間モードで撮影できます。

 

↑発表会に登壇した写真家の内田 ユキオ氏は「夜景は黒で再現されると美しくないが、P20ではしっかり濃紺に表現にされる」、と述べる。スライドにはP20による作例

 

一方、インカメラは2400万画素。ポートレートモードでは、ビューティー補正機能に加え、陰影を強調できる「3Dライティング」機能もサポート。

 

また、オーディオに関しては、「Dolby Atmos」をサポート。対応コンテンツを視聴する際に、臨場感のあるサウンドを楽しめます。また、Bluetooth ヘッドフォン(※同梱はされない)を介してハイレゾ音源を再生可能です。

 

↑カラーバリエーションは「ミッドナイトブルー」「ブラック」「ピンクゴールド」の3色を展開

 

同機の想定実売価格は7万5384円。なお、購入から90日以内に発生した画面破損は、1回限り無償修理の対象となります。

 

P20 liteはインカメラのピクセル活用に技あり

キャリアの今夏モデルで発表されている「HUAWEI P20 lite」が、SIMフリーモデルとしても発売されます。同機は、約5.84インチのフルHD+ディスプレイを搭載。こちらはアスペクト比19:9となり、P20 Proとやや比率が異なります。プロセッサーは、Kirin 659となります。

 

↑同機もノッチを備える

 

アウトカメラは約1600万画素+約200万画素。こちらも「ポートレート」や「ワイドアパーチャ」機能をサポート。一方、インカメラは約1600万画素で、4つのピクセルを1つのピクセルとして活用して受光感度を4倍に高める「ライトフュージョン」技術を採用します。

 

↑「ARレンズ」では、アニメーションのスタンプを被写体に重ねて表示できる

 

同機の想定質バイ価格は、3万4538円。なお、同機はauVoLTEをサポートするため、KDDI回線のサービスでも運用可能です。

 

↑カラーバリエーションは「クラインブルー」「サクラピンク」「ミッドナイトブラック」の3色展開となる

 

夜景カメラ戦国時代に、SIMフリーはP20の無双か

今夏のキャリアスマホは、夜景撮影を強化しているものが多い印象。例えば、「Galaxy S9/S9+」はF値1.5のレンズや、複数枚の写真を合成してノイズを抑える技術により、暗所でも明るい撮影を可能にします。また、「Xperia XZ2 Premium」は、超高感度で暗所の動画を撮れるようになります。

 

一方、「HUAWEAI P20」は、この流れに「手持ちで綺麗に夜景が撮れる」というアプローチを取りました。三脚なしで使えるというのが、プロのカメラマンではない一般ユーザーとしては嬉しいところ。実機を使い込んでいないので精確な評価は避けたいですが、会場のデモを見た限りでは、かなり鮮明な写真が撮れている印象を受けました。

 

↑実機が触れるイベントも開催される。気になる細部はぜひ触って確かめてほしい

 

前述の通り、同機はSIMフリーモデルとして展開します。格安SIMユーザーや、二台目のスマホをちょっとプレミアムにしたい人におすすめですね。というか、もしAndroidのSIMフリースマホで夜景撮影を狙うなら、これ一択になるのかな。

 

富士通「はじめての『じぶん』パソコン」はプログラミング教育の”お道具箱”? 安心機能が満載の小学生専用パソコン

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は12日、子ども向けのノートパソコン「はじめての『じぶん』パソコン」と銘打つ、「LIFE BOOK LHシリーズ」など、ノートパソコンの新製品を発表しました。

 

小学校でのプログラミング教育の導入が進むこの時代、はじめての「じぶん」パソコンは小学生が最初に使うノートパソコンとして開発されました。頑丈さ、有害サイトからの保護機能、学習教材など、子どが安心して使える機能を搭載しています。

 

↑「はじめての『じぶん』パソコン」、LIFEBOOK LHシリーズ。クラムシェル型の「LH35/C2」(想定価格:8万円強)と、2 in 1コンバーチブル型の「LH55/C2」(想定価格:10万円強)がラインナップ。発売日はともに7月26日予定。

 

子どもが画面に近づき過ぎずに作業できるよう、画面サイズは大きめの14型。ノートパソコンタイプのほか、2in1タイプもラインナップ。2in1タイプはディスプレイを回転させてタブレットのような形で使える上、タッチペンでの操作にも対応します。

 

 

上位モデルの想定価格は10万円強とですが、製品発表会ではFCCL社長の齋藤邦彰氏から「10万円を切る価格を目指したい」と言及されました。

 

まるでパソコンのお道具箱、持ち歩けるケースが付属

持ち運びが多い小学生のために、お道具箱型のケースが付属するのも特徴です。本体と一緒にACアダプターやマウスなどの付属品や、授業配られたプリントが入るスペースを用意しており、使い終わったらパソコン関連の道具をすべてまとめて収納できます。

 

 

子どもが荒っぽく扱っても壊れないよう耐加圧設計になっており、天板の周囲には落下や衝撃に備え、本体も子どもも傷つけないようにラバー素材を配置しています。本体は無塗装で仕上げ、シールを貼っても塗装が剥がれる心配がありません。

 

パソコン学習もできる「FMVまなびナビ」

はじめての「じぶん」パソコンの発表とあわせて、月額制の新サービス「FMVまなびナビ」もスタートします。FMVまなびナビは、子ども向けの学習サービスをセットにしたパッケージ。教科学習から英会話、プログラミングなどを、学びたい内容にあわせて選べるコース形式で提供されます。

 

 

小学校の勉強をサポートするサービスとして、教科学習サービス「スマートドリル」や、マンツーマンのオンライン英会話サービス「Kimini英会話」に対応。プログラミングサービス学習ではビジュアルプログラミング言語「Scratch」や、ゲーム「マインクラフト」を活用した学習サービスを用意。また、競い合ってタイピングを学習できる「ふくまろタイピング」も利用できます。

 

 

契約者には、FMVブランドのパソコンの修理代金サポートや、新PC購入時に使えるクーポンなどが用意されています。

 

プリインアプリも充実

プリインストールアプリでは、子ども向けの専用メニューアプリ「@メニュー」やプログラミング教育ソフト「プログラミングゼミ」を搭載。パソコンの基礎的なスキルを養う教材が揃っています。

 

 

そのほか、ふくろうのキャラクター「ふくまろ」がパソコンの正しい使い方をアドバイスする「みまもりユーティリティ」や、フィルタリング、SNSなどの制限機能、利用状況の確認に対応した見守りアプリも搭載されています。

 

 

LIFEBOOK LH35/C2は、14型のHDディスプレイ搭載のノートパソコン。CPUにCeleron 3865U、メモリーは4GB、ストレージは128GBのSSDです。

 

インターフェースにはUSB A端子×3、有線LAN、HDMI 2.0、オーディオ端子、SDカードスロットなどを搭載。キーピッチは19mmで、キーストロークは1.5mmです。

 

バッテリー起動時間は7時間程度。大きさは338×247×24.7mm。重さは1.5kg程度。お道具箱型のケースで周辺機器と一緒に持ち歩けます。なお、オフィスソフトは非搭載となっています。

 

↑2 in 1型のLH55/C2

 

共通のスペックで2in1のコンバーチブルタイプの筐体を採用したモデル「LIFEBOOK LH55/C2」も用意されています。同モデルはキーボード部を回転させて、タブレットのように使えます。タッチパネルを搭載し、アクティブペンが付属しています。

はじめての「じぶん」パソコンのほか、FCCLは2種類のノートPCを発表しています。

 

↑顔認証対応モデルが追加された「AHシリーズ」。MR、128GB SSD対応の上位機「AH77/C2」(想定価格:22万円強)、SSD非対応の「AH53/C2」(想定価格:20万円強)が7月26日発売予定。フルHDディスプレイ搭載のエントリー機「AH45/C2」(想定価格:17万円前後)が7月12日発売予定、フルHD非対応の「AH42/C2」(想定価格:14万円強)が6月21日発売予定となる。

 

プレミアムノート「AHシリーズ」の新モデルでは、新たに「Windows Hello」対応の顔認証カメラを搭載した構成を追加。電源ボタンを押すだけで簡単にログインできるようになりました。AHシリーズのうち2製品では、CPUが最新の第8世代Core i7プロセッサーに変更されています。

 

「AHシリーズ」は15.6型の液晶ディスプレイを搭載。狭額縁の液晶ディスプレイで迫力のある映像を楽しめます。上位構成ではBlu-rayドライブを搭載するほか、「Windows MR」もサポート。メインのパソコンとして十分に活用できる充実したスペックを備えています。

 

↑よりスタイリッシュなデザインになった「FHシリーズ」。チューナー、HDMI出力対応の上位機「FH77/C2」(想定価格:22万円前後)が6月21日発売予定。チューナー非対応以外は同スペックの「FH70/C2」(想定価格:20万円強)、HDMI出力が非対応となるエントリー機「FH52/C2」(想定価格:16万円強)が7月12日発売予定となる

 

また、4辺狭額縁の一体型PC「FHシリーズ」では、付属のキーボードとマウスがリニューアル。より省スペースになり、打ち心地も改善されています。

 

「FHシリーズ」は、リビングにおいても違和感がないスタイリッシュなデザインのディスプレイ一体型モデル。CPUは第7世代のCore i7またはCeleronで、用途にあわせて選べる多様な構成が魅力です。27型の大画面やテレビチューナー搭載モデルも選べます。

 

今回の新製品の中でも、子ども向けの「はじめての『じぶん』パソコン」は今までに無いジャンルの製品と言え、注目に値します。プログラミング学習や英会話など、新しい教育が求められている時代、保護者も付いていくのは大変です。「じぶん」パソコンはそんな新しい学習スタイルを1台で用意してくれる、小学生のお父さん、お母さん方には要注目の製品です。

【全方位レビュー】+1万円以上の価値を確信! モトローラのSIMフリースマホ「moto g6 plus」は使うほど良さに気付く

モトローラ・モビリティ・ジャパン(以下、モトローラ)が、6月8日にSIMフリースマホの新機種3モデルを発売した。1万9980円のエントリーモデル「moto e5」、3万1104円のミドルレンジ「moto g6」、そして4万1904円のミドルハイモデル「moto g6 plus」という、価格で勝負するラインナップだ。そのなかの最上位モデル「moto g6 plus」をいち早く使わせてもらえる機会を得た。1週間ほど使った、率直なレビューをお届けしたい。

 

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モトローラの1万円台でも満足な「moto e5」や上位機「g6/g6 plus」など超コスパスマホを触った!

 

縦長ディスプレイを搭載し、持ちやすさも実現

moto g6 plusは、CPUはクアルコムのSnapdragon 630(2.2GHzオクタコア)、RAMは4GBで、ストレージは64GB(最大128GBのmicroSDで拡張可能)。ミドルクラスの上位に位置付けられる仕様で、日常的な用途においては、さらに性能が高いCPUを搭載するハイエンドモデルと比べても、使用感に遜色はないはずだ。実際に、アプリの起動やウェブページのスクロールなど、キビキビと操作でき、今のところ、ストレスを感じることはない。

 

ディスプレイは5.94インチ。解像度はフルHD(1920×1080ドット)を縦方向に拡張した「フルHD+(1920×1080ドット)」で、画面アスペクト比はハイエンドスマホのトレンドとなっている18:9だ。そのため、横幅は持ちやすい75.5mmに押さえられている。ちなみに、5.5インチ画面であるiPhone 8 Plusの横幅は78.1mmなので、「画面サイズのわりにスリム」と言って差し支えないだろう。ちなみ上部にノッチ(切り欠き)はなく、ベーシックなデザイン。大きめの受話口を備えているが、受話口がスピーカーも兼ねている。

 

↑5.94インチのフルHD+ディスプレイを搭載。IPS方式の液晶を採用し、発色がよく、視野角も広い

 

↑メリハリ感のある画質で、文字の視認性も高い

 

moto g6 plusは、前面だけでなく、背面パネルにもガラスを用いている。背面は一見ブラックに見えるが、光があたると鏡のように反射し、濃いブルーに見えたりもする。カラー名は「ディープインディゴ」。この1色しかなく、ほかの色は選べないが、多くの人に好まれる色だと思う。

 

↑多層コーティングのガラスを用いた背面。左右にカーブを施す3Dガラスを採用

 

背面パネルは両サイドにカーブが施されている。このため、手にフィットしやすく、持ちやすさに貢献している。ただし、ガラスということもあり、ツルツルとした手触りなので、うっかり落としてしまいそうになることも。落下防止用のリングを付けたり、スマホケースに入れて使うのが無難だろう。SIMフリースマホは、ケースの種類が少ない機種もあるが、モトローラの「Moto G」シリーズは、グローバルでの売れ筋商品ということもあり、Amazon.co.jpなどで購入できるケースの種類は比較的多い。

 

↑右サイドに電源ボタンと音量ボタンを搭載

 

↑底部のUSB Type-cの接続口。3.5mm穴のイヤフォンジャックも搭載

 

自然なボケ味を出せるデュアルカメラ。夜景もキレイに撮れる

背面にはデュアルカメラを搭載。レンズがF1.7で1200万画素センサーのカメラと、レンズがF2.2で500万画素のカメラの組み合わせだ。2つのレンズにより、被写界深度をコントロールでき、一眼レフで撮ったかのような、背景を美しくぼかした写真も撮影できる。

 

昨年発売された「Moto G5S Plus」や「Moto X4」もデュアルカメラを搭載しているが、moto g6/g6 plusでは、「カメラ」アプリがより使いやすく進化している。従来モデルではメニューから「深度の有効化」を選択して撮影することで、背景をぼかすことができた。新モデルでは、撮影モードから「ポートレート」を選択すると、背景をぼかして撮影できる。できることに変わりはないが、初めてデュアルカメラを使う人でも、迷わずに使いこなせるように思う。なお、撮影モードには、従来モデルから引き続き「スポットカラー」「フェイスフィルター」という機能があり、「スローモーション」や「タイムラプス」も追加されている。

 

↑撮影モードの選択画面。人物を際立たせる「ポートレート」、主要被写体を切り抜いて他の写真と合成する「カットアウト」を選択すると、デュアルカメラが有効になる

 

↑カメラアプリの設定画面。自撮りした写真の左右反転のオン・オフを設定したり、シャッター音をオフにできるなど、ユーザーの使い方に合わせた細かい設定が可能

 

↑「ポートレート」で撮影すると、手前の人にピントに合わせて、背景をぼかした写真が撮れる

 

↑撮影後に、後方にいる人にピントを合わせて、手前をぼかす写真も編集できる

 

↑「ポートレート」は、人物写真でなくても、背景をぼかしたいときに使える

 

↑「カットアウト」は、人物など撮影して切り抜ける機能

 

↑切り抜ける被写体を他の背景に合成できる

 

moto g6 plusは、暗所での撮影性能が強化されたこともセールスポイント。ここは下位モデルのmoto g6に対するアドバンテージでもある。実際、夜景を撮影しても、画質がさほど粗くならず、手ブレも抑えられるように感じた。

 

↑夜景を撮った作例

 

↑もちろん昼間は、さらに鮮明な画質で撮れる

 

↑被写体を認識して情報を検索するスマートカメラ機能も搭載。QRコードの読み取りにも対応

 

↑物体を認証した結果画面の例

 

インカメラにも高画質カメラを採用している。レンズはF2.2で、有効画素数は1600万画素。「フェイスビューティ」という補正機能も備えていて、自動、手動、オフから選択できる。実際に撮ってみて感じたのは、美肌補正がやり過ぎず、盛り過ぎず、ちょうどいいこと。肌荒れや老化が気になる男性にも重宝するのではないかと思う。なお、前面にもLEDフラッシュを搭載しているのだが、その光量もちょうどよく思えた。白飛びを嫌ってフラッシュを使わないようにしている人も試してみる価値があると思う。

 

↑「フェイスビューティー自動」で、女性が自撮りした作例

 

↑同じく「フェイスビューティー自動」で、男性が自撮りした作例

 

↑夜間にフラッシュなしで自撮りした作例

 

↑フラッシュを点灯させても、顔が白くなり過ぎたり、背景が暗くなり過ぎたりしない

 

モトローラは「Pure Android」を採用するメーカーだ。Pure Androidとは、メーカー独自のカスタマイズを施さない、本来のAndroid OSを意味する。ホーム画面、アプリ一覧画面、クイック設定パネルは、Googleが設定したユーザーインターフェイスをそのまま生かしている。Googleは、かつて自社ブランドで「Nexus」シリーズを販売し、現在は海外で「Pixcel」を展開しているが、それらと同じ操作性で使えるというわけだ。ちなみに、ワイモバイルが販売している「Android One」シリーズも、機種によってメーカーは異なるが、いずれもPure Androidだ。

 

Pure Androidのメリットは、まず、操作性がわかりやすいこと。同じ用途の複数のアプリが入っていて、どちらを使えばいいかと迷うこともない。また、OSのアップデートがあった場合に、比較的早く対応してくれることも期待できる。

 

↑ホーム画面

 

↑アプリ一覧画面

 

↑クイック設定パネル

 

↑「設定」画面

 

Pure Androidを採用した上で、モトローラのスマホには独自機能も追加している。moto g6 plusは、それらの独自機能にフル対応している。たとえば、本体を2回振り下ろすとフラッシュライトを点灯でき、手首を素早く2回ひねるとカメラが起動し、続けて同じ動作をするとインカメラに切り替わる。また、3本の指で画面を長押しするだけでスクリーンショットを撮れる機能も搭載。これらの機能は「Motoアクション」というが、なくても困らないが、一度使うと手放せなくなる機能だ。

 

↑moto g6 plusに搭載されているモトローラの独自機能。ただし、音声で操作する「Motoボイス」は日本語に対応していない

 

↑「Motoアクション」は使う機能だけをオンにできるが、どれも使う価値アリ

 

↑片手で操作しやすい画面表示にも切り替えられる

 

顔認証と指紋認証を併用できるのも便利。2つを使い比べると、顔認証のほうがスピーディーにアンロックできて便利だと感じたが、暗い場所、あるいはマスクを着けていたりして、顔が認証されない場合に指紋を使えるのは非常に便利だ。

 

↑顔認証は、スクリーンショットを撮るのに苦労するほど一瞬で登録が完了する。つまり、顔を立体的に認識するのではなく、平面での認証なので、精度としてはiPhone Xの「Face ID」より低いだろう。

 

↑ディスプレイの下に指紋センサーを搭載。この指紋センサーにナビゲーションキー(戻る/ホーム/履歴)の機能を割り当てることも可能

 

LTEの対応周波数も多く、ドコモ、au、ソフトバンクのプラチナバンドにも対応しているので、好きな回線で利用可能。nanoSIMを2枚セットでき、同時に待ち受けする「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」にも対応している。2枚のnanoSIMを挿して、なおかつmicroSDも装着できることも、このmoto g6 plusの大きな魅力。

 

バッテリーは標準的な使い方であれば1日は余裕で持つであろう3200mAh。15Wのターボパワー充電器も同梱している。moto g6 plusは一見、スタンダードなAndroid端末に見えるが、実際に使ってみると、徐々に便利さに気づく。個人的な感想ではあるが、噛めば噛むほど味が出るスルメのような端末ではないかと。4万1904円だが、実売価格が5万円台でもおかしくない仕上がりだ。

 

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モトローラの1万円台でも満足な「moto e5」や上位機「g6/g6 plus」など超コスパスマホを触った!

愛猫家に朗報! シャープがネコを大病から守る「IoTトイレ」を開発

シャープといえば家電やテレビ、スマートフォンのメーカーですが、新たにペット事業に乗り出しました。第1弾としてネコの健康管理をIoT技術でサポートする「システムトイレ型 ペットケアモニター」を発表しました。ネコの尿や回数などを分析することで、ネコがかかりやすい病気の早期発見に役立つのだそうです。

 

↑ネコのトイレ型の健康管理ツール「ペットケアモニター」。直販価格は2万6784円

 

ネコの祖先を辿っていくと、もともと砂漠の生き物だそう。腎臓が小さいため、泌尿器系の病気にかかりやすいといいます。ネコの平均寿命が延びているなかで、腎不全はガンに次いで2番目に大きな死因となっています。獣医師の間では、「腎不全を早期発見できれば、ネコの寿命はあと5年伸ばせる」と言われているのだとか。一方で、ネコは獣医師の診察を受けるのを嫌がることが多く、飼い主による普段の観察が重要とされています。

 

本製品は、そんな普段の観察をサポートし、病気をいち早く発見するためのツールなのです。トイレとして使うことで、ネコの尿の量や回数、体重などを記録できます。取得したデータを元に、アプリでネコの健康状態を表示。病気につながる兆候があれば、いち早く知らせます。

 

↑ネコの診断状態をアプリで表示

ペットケアモニター単体では、1匹のネコの健康状態を記録できます。多頭飼いの飼い主は、別売の「個体識別バッジ」をネコの首輪につけることで、それぞれのネコを区別して記録できます。

 

↑「個体識別バッジ」を取り付ければ、3匹まで識別可能

 

当面は、シャープが7月末にオープン予定の直販サイト「COCORO STORE」でのみ取り扱われることになります。なお、ペットケアモニターを利用するためには、月額315円クラウドサービス「COCORO PET」への加入が必要です。

 

↑ペットケアモニターの仕組み

ネコのおしっこを毎日チェックするのはなかなか難しいことですが、実は命を左右する情報の手がかりが含まれています。それをアプリで手軽に確認して、万一の病気を防ぐことができたなら、3万円弱という価格以上の価値がありそうですね。

驚きの本体価格7744円! 格安中の格安スマホ「FLEAZ BEAT」は初SIMフリーの最適解!

コヴィア(covia)は、SIMフリースマホの新機種「FLEAZ BEAT」を発売しました。実売価格は1万9224円ですが、SIMカードとセットで契約すると本体価格が7344円で購入できます。

 

↑FLEAZ BEAT。カラーはブラックとインディゴブルーの2色。大きさは約146×71.8×8.9mm、重さは約161g

 

まさに格安スマホですが、OSは最新のAndroid 8.0で、5インチHDディスプレイを装備するなど、現代の標準的な装備は備えています。MediaTek製のオクタコアCPUを搭載し、メモリーは3GB、ストレージは32GBという構成です。

 

最近のスマートフォンにしては珍しく、電池パックの交換に対応。ガラケーのように、予備の電池パックを持ち歩いて入れ替えるといった使い方もできます。

 

通信機能では、2枚のSIMの同時待受に対応。1台のスマートフォンで2つの回線を利用できます。今までフィーチャーフォン(ガラケー)を使っていたユーザーなら、今まで使っていた回線を待受専用で使い、もう片方に格安SIMの回線を挿すことで、通信料を抑えるといった使い方もできますね。

 

FLEAZ BEATを7344円で購入できるのは、NTTレゾナントが運営する「gooSimseller」で格SIMカード付きの「らくらくセット」を申し込んだ場合です。月額1728円~で利用できる格安SIM「OCN モバイル ONE」の音声通話SIMが付属します。なお、SIMカードは契約から6カ月以内に解約した場合は解約金がかかる点に注意が必要です。

 

↑インディゴブルーはgooSimsellerの限定カラー

 

大手キャリアで販売されているようなスマートフォンと比べると機能が劣る部分はありますが、新品のスマートフォンとしては破格の値段です。すでにスマートフォンを使っている方も、2台目の端末として使い分けるのも便利かもしれません。

【西田宗千佳連載】「シアター」から「コミュニケーション」へ広がるVRの可能性

「週刊GetNavi」Vol.67-3

スタンドアローンVR機器において、最初の重要なコンテンツはなにか、といわれれば、筆者は「ごろ寝シアター」だ、と答える。VR機器は、視界のすべてを映像で置き換えるものだ。そこに「自分しかいない映画館」を作り、数百インチの大画面で映画を観るのは快適で新鮮な体験だ。特にOculus Goは、頭に機器を固定するためのバンドがゴム製で、寝転がってもゴツゴツとした感触がない。だから、ベッドやソファに寝転がれば、手軽に「天井方向に映画館のスクリーンがある」ような体験ができる。

↑Oculus Go

 

こうしたパーソナルホームシアターは、1996年に発売されたソニーの「グラストロン」が目指していた方向性であり、2013年にOculus Riftが登場するまで、「頭につけるディスプレイ」全般が目指していた未来そのものである。実際、これまでにもスマホ用VRがある程度人気を博し、「映像を見る」用途で広がったが、こうした市場はアダルトコンテンツが中心。結局のところ、さほど大きなビジネスには成長していない。

 

スタンドアローンVR機器が拓く「ごろ寝シアター」であれば、あらゆる映像をシアターの中で楽しめる。映像配信サービスの普及により、ネットにさえつながっていれば映像が楽しめるようになったことが、こうした機器の可能性を広げているのだ。そういう意味では、「今の世の中だから可能になった」、スタンドアローンVRならではの使い方と言えるだろう。

 

とはいえ、ごろ寝シアターだけがスタンドアローンVRの価値ではない。次に大きな価値となるのが「コミュニケーション」だ。Oculus Goには純正アプリとして「Oculus Rooms」というものが用意されている。これは、友人同士がバーチャル空間内に作った部屋に集まり、音声でのコミュニケーションを行う、というものだ。部屋の中では、写真や動画を一緒に見ることもできる。

 

バーチャル空間でのコミュニケーションは、これまでのビデオ会議よりも「一緒にいる感覚」が高い。バーチャル空間での自分は、簡素化された3Dのキャラクターになる。映像のほうがリアルだろう……と思えるが、実はそうではない。話に合わせて顔が動いて視線があったり、手を動かしたりできると、とたんに「実在感」が高まる。人間の脳が「そこにいる」と感じる際には、映像のリアルさよりも、会話に合わせて身振り・手振りがあるといった、非言語的なコミュニケーションが成立することのほうが重要なのだろう。

 

気軽にバーチャル空間で会えるようになると、コミュニケーションのあり方は変わる。ビジネス的な視点だけで見ても、「ミーティングの形の変化」は、大きな金銭的価値を持っているはずだ。

 

バーチャル空間でのコミュニケーション要素を持ったアプリは意外と多く、「一緒に映画を見る」「一緒にライブ中継を見る」といったアプリも登場し始めている。ただ、Oculusが標準でこうしたコミュニケーション系サービスを複数用意した一方、Mirage Soloのプラットフォームを提供するGoogleは、それらを用意していない。OculusのほうがVRビジネスの将来について、明確なビジョンを持っているため、こうした差が生まれているのではないか……と思える。

 

では、Mirage SoloはOculus Goに対して一方的に劣っているのだろうか? 実際には、そうではない。両者の違いについては、次回のVol.67-4で解説する。

 

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ベルリンの壁と関係!? 旧東ベルリンの人気地区が「シリコンアレー」となったワケ

ベルリンの壁の崩壊以降、空洞化していたベルリン経済にミラクルを引き起こしたのが、実はスタートアップ企業たちでした。2017年のベルリンGDPは1366億ユーロと崩壊後の約3倍を記録し、ベルリンは「貧しい首都」のイメージを変えつつあります。そのスタートアップ企業の立地ですが、一体ベルリンのどこに位置しているのでしょうか? 本稿では「シリコンアレー」「ベルリンバレー」と呼ばれる、ベルリンのスタートアップ密集地を紹介し、ベルリンの壁との関係について考察してみます。

 

ベルリンの東側に集中するスタートアップ

ドイツ経済になくてはならない存在となったスタートアップ企業。約1800のスタートアップがベルリンで活動しているといわれます。ジョブプラットフォームを提供する「Honeypot」では、そのなかで成功している約10%を抽出して企業のロケーションを調査。その結果を見ると、多くはベルリンの東側に集中しています。

 

特に多いのが旧東ベルリンのプレンツラウアーベルク地区で、「Zalando」や「Wooga」など成功したスタートアップ企業もこの地域にあります。そのなかで最も集中しているのが、地下鉄駅「ローザ・ルクセンブルク・プラッツ(Rosa-Luxemburg-Platz)」の近くにある「トール通り(Tor Straße) 」沿い。ベルリンのシリコンバレー、通称「シリコンアレー」と呼ばれているのがこの通りです。

エコノミストのクリストファー・モラー氏は、トール通りが「シリコンアレー」になった理由として、クールなカフェやバー、映画館などが多く、ファウンダー(会社の創始者)がクリエィティブで都会的な雰囲気を好むためだと言います。また、周辺にファウンダーの居住地が多いことも理由に挙げています。

↑トール通りの位置。南に1.4キロ(or電車で6分)行くとベルリンの中心街になる。

 

ベルリン・コワーキングスペースの先駆けの1つとしてすっかり有名になった「ザンクト・オーバーホルツ(St.Oberholz)」もトール通り沿いに位置しています。

また、ベルリンの東側にあるものの、旧西ベルリンに属していたクロイツベルク地区にもスタートアップ企業が集まっています。この地域とプレンツラウアーベルク地区はかつて壁があった場所に近く、多くのカフェやレストラン、クラブがあるベルリン市民に人気のエリアです。

↑クロイツベルク地区の位置。北に約3.2キロ(or電車で約20分)行くとベルリンの中心街になる。

ベルリンの壁と関係があった? ベルリンの歴史的魅力

さて、そもそもなぜベルリンがスタートアップの聖地となったのでしょうか? まず、他国の大都市と比べて、当時はベルリンの家賃や生活費が安かったこと、カフェやレストラン、クラブ、映画館やコンサートホールなどの文化施設、そして魅力的なイベントが多いこと、英語が話せる人が多く、ドイツ語が必要ないことなどの理由が挙げられます。

 

しかし、ここでは、ベルリンの壁が与えた影響について考えてみたいと思います。ベルリンが辿ってきた特殊な歴史が起因する一種独特の自由な雰囲気は、スタートアップのロケーションにも影響を与えていると言えるでしょう。

壁の建設で、西ベルリンは四方を壁で取り囲まれた街――「東ドイツに浮かぶ孤島」――となりました。西ドイツの他都市に行くためには東ドイツを経由する必要があり、当時西ベルリンにあった企業は、地の利が悪いことから西ドイツの他の都市に移転。ベルリン経済は深刻な影響を受けました。

 

そこで政府は、西ベルリンを魅力的な都市にするために様々な特典を与えました。そのなかでも特に若者に魅力的だったのが、兵役の免除とカフェやクラブなどの閉店時間がないこと。壁で囲まれ孤立した西ベルリンは自由かつ一種変わった空間を提供していたようで、アナーキストや左翼のほか、海外からもデビッド・ボウイを始めとする多くのミュージシャンやアーティストたちが集まり、ナイトライフが盛んになっていました。

壁が崩壊すると、西ベルリンのバーやクラブはこぞって家賃の安い東ベルリンに移動。かつて壁があったエリアはしばらくアナーキーな無法地帯になりましたが、そこにある自由で前衛的な雰囲気からベルリン特有のテクノ文化やクラブが生まれました。

 

現在ファウンダーに人気のある場所はまさに、旧東ベルリンや元壁があった近くのカフェやクラブがあるエリア。いまはなき西ベルリンの文化や壁が崩壊した後のアナーキーな時代の名残を残す場所なのです。既存の企業に迎合せず、自分を信じ新しい生き方を作るスタートアップのファウンダーたちは、アナーキーな時代に「存在していた何か」に魅力を感じているのかもしれません。

【西田宗千佳連載】VRはスマホの隆盛から生まれた

「週刊GetNavi」Vol.67-2

5月に相次いで登場した「スタンドアローンVR機器」である「Oculus Go」と「Mirage Solo」には、共通の技術的特徴がある。それは、スマートフォン由来の技術が使われている、ということだ。両機種とも使っているプロセッサーはQualcommのSnapdragonシリーズ。OSのコアとしてはAndroidを採用しており、そこからカスタマイズしたものになっている。そもそも、Mirage SoloはGoogleがスマホ向けVRプラットフォームとして作った「Daydream」を使っているし、Oculus Goの元になったのは、サムスンのGalaxy向けに開発されたデバイスである「Gear VR」である。

↑Oculus Go

 

コンパクトでそれなりにパワフルな機器を作るには、現状、PCのアーキテクチャでは無理があり、スマートフォン由来のものを使うのが理に適っているというわけだ。

 

だがそもそも、VRの技術進化はスマートフォンと大きく関係しており、今回のスタンドアローンVRの登場も、その流れのなかにある。

 

現在のVRは、2012年に初期の開発者向けバージョンが公開された「Oculus Rift」が源泉だ。1990年代のVR機器との最大の違いは、とても「安い」ことだった。理由は、スマホの普及によって、ディスプレイパネルやモーションセンサーの価格が落ち、それらを流用してVR機器が作れるようになったことにある。その後、スマホを差し込む簡易型の「スマホVR」が登場したが、これも、Oculus Riftが実現した仕組みが「スマホそのものでも実現可能なものであった」ことに起因している。

 

一方で、現在のハイエンドVR機器やスタンドアローンVRは、スマホの部品をあまり流用していない。モーションセンサーやプロセッサーは共通のものを使うが、肝心のディスプレイパネルは「VR専用開発」のものが主流である。

 

なお、技術的な素性は似ているが、スマホに最適なディスプレイとVRに最適なディスプレイは異なる。その背景には、VRはこれから数が増えると想定されており、ディスプレイメーカーがVR専用パネルの製造を行うようになっていることがある。しかも、それらは、スマホ向けの需要を見込んで用意したが、技術の進化で時代遅れとなった設備や、生産量の関係で余剰となった製造ラインを流用する形で作られている。Oculus GoもMirage Soloも、ジャパンディスプレイの同じVR用液晶を採用しているとみられているが、これはまさに、古い世代のスマホ向け液晶ディスプレイのラインを大幅に改修し、VR用液晶のラインに転用したもので作られている。

 

スマートフォンの増加によって、様々な最先端部品の製造コストが変化した。スマホ以降に登場したデジタルガジェットは、その影響を受けて作られているのだが、VR機器は特に直接的な関係があり、「VRはスマホの子ども」的な部分があるのだ。

 

では、「スマホの子ども」であるVRの先端に位置するスタンドアローンVRは、どんなコンテンツやサービスを我々にもたらすのだろうか? その点は次回のVol.67-3以降で解説していきたい。

 

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物理キーボードを極めきる!「BlackBerry KEY2」は”ショートカット”がさらに便利に

FOXは、物理キーボード搭載のAndroidスマートフォン「BlackBerry KEY2」を今夏発売します。「BlackBerry」は、かつてはRIM社(現BlackBerry社)が製造していたスマートフォンの先駆けともいえるデバイスです。現在は中国のTCLコミュニケーション社が設計・製造を引き継ぎ、Androidスマートフォンとして開発されています。

 

↑BlackBerry KEY2、実売価格はSilverモデルが7万9800円、Blackモデルは8万9800円

 

新モデルのBlackBerry KEY2は、物理キーボードが前モデルから21.6%も拡大。より打ちやすくなりました。キーボードをなぞってカーソル移動やスクロールといった操作に対応します。もちろん、画面もタッチパネルとなっています。

 

さらに、BlackBerry独自の”ショートカット機能”が改良されました。この機能はキーボタンを押すことと設定したアプリを起動できるというものですが、これまではホーム画面だけで利用できる機能でした。

 

今回、ショートカット機能を起動するための「スピードキー」が追加され、キーを組み合わせて押すことででどの画面からでも利用できるようになりました。

 

↑「スピードキー」搭載で、どの画面でもキーボードショートカットに対応

 

SIMロックフリー端末として販売。今回から新たにauのネットワークをサポートし、国内の3大キャリアで利用できるようになりました。最大225Mbpsの高速で通信できるキャリアアグリゲーションも対応しています。

 

OSはAndroid 8.1 Oreoを搭載。プライバシーやセキュリティを確保する「DTEK by BlackBerry」や、メールやSNSを一元管理する「BlackBerry Hub」、メッセンジャーの「BBM」など、BlackBerry製のアプリがプリインストールされています。日本語入力アプリはバイドゥ製の「Simeji」を搭載し、日本語変換の性能を向上させています。

 

背面カメラはデュアルカメラで、ぼかし撮影などに対応。クアルコム製のオクタコアチップセットは「Snapdragon 660」を搭載し、メモリは6GBとなっています。

 

↑1200万画素+1300万画素のデュアルカメラを搭載

 

カラーはSilverとBlackの2色で、一部の仕様と価格が異なります。SilverはデュアルSIM(LTEと3Gの2回線同時待受)をサポートし、ストレージ容量が64GBという構成。BlackはシングルSIMで、ストレージ容量は128GBとなっています。

 

↑カラーによって一部の構成が異なる

 

タッチ操作のスマートフォンが主流となるなかでも、根強い人気を誇る物理キーボード搭載スマートフォン。慣れてしまうとキーボードなしでは物足りないと思えてくるほど独自の魅力があります。最新スペックも加わった貴重なモデルを、試してみてはいかがでしょうか。

モトローラの1万円台でも満足な「moto e5」や上位機「g6/g6 plus」など超コスパスマホを触った!

6月7日に、モトローラがSIMフリースマホの最新モデルを発表しました。ラインナップは、実売価格1万9980円の「moto e5」、3万1104円の「moto g6」、4万9104円の「moto g6 plus」の3機種です。先に価格を挙げたのは、どのモデルも超お買い得だから。それぞれ+1万円の価格設定でもおかしくはない高コスパモデルです。6月8日から、量販店、eコマース、一部のMVNOで販売されます。

 

↑左からmoto g6 plus、moto g6、moto e5

 

1万円台で18:9ディスプレイ、指紋センサーを搭載「moto e5」

「moto e5」は、モトローラが初めて日本市場に投入する「Eシリーズ」の製品です。これまで、日本向けには、ハイエンドの「Zシリーズ」、ミドルハイの「Xシリーズ」、ミドルレンジの「Gシリーズ」を展開していますが、Eシリーズは、想定価格が200ドル以下のエントリークラスを扱うシリーズです。

 

エントリーモデルとはいえ、moto e5は、見た目には微塵もチープさはありません。トレンドともいえる画面アスペクト比が18:9の縦長ディスプレイを搭載し、背面には指紋センサーも備え、さらに4000mAhの大容量バッテリーも内蔵しています。メインカメラはシングルレンズですが1300万画素で、フロントカメラは1500万画素。2枚のSIMを挿して、同時に待ち受けられる「デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)」にも対応しています。

 

↑5.7インチのHD+(1440×720)ディスプレイを搭載するmoto e5

 

↑カラバリはファインゴールド(左)とフラッシュグレー(右)の2色

 

CPUは1.4GHz×クアッドコアで、RAMは2GB。動画編集や3Dゲームなど、負荷の大きい操作には不安がありますが、普段づかいでパフォーマンスに不満を感じることはないはずです。

 

デュアルカメラを搭載する「moto g6」「moto g6 plus」

「moto g6」と「moto g6 plus」は、デザインと基本機能が共通する兄弟モデルです。moto g6は、CPUがSnapdragon 450(1.8GHz×8コア)、RAMが3GBで、5.7インチのフルHD+(2160×1080)ディスプレイを搭載。moto g6 plusは、CPUがSnapdragon 630(2.2GHz×8コア)、RAMが4GBで、5.94インチのフルHD+ディスプレイを搭載しています。

 

↑moto g6 plus(左)がmoto g6(右)よりも、ひとまわり大きい

 

背面のメインカメラは、どちらも1200万画素+500万画素のデュアルカメラですが、1200万画素カメラのレンズのF値は、g6がF2.0で、g6 plusがF1.7。g6 plusのほうが暗い場所での撮影に強く、また、オートフォーカスが速いこともアドバンテージとしています。

 

↑いち早く借りたモデルで夜景を撮った作例

 

デュアルカメラは、深度センサーによって背景をぼかして撮影できることが特徴。しかも、撮影後にピントを合わせる位置をかけたり、ボケの度合いを調整したりといった編集もできます。タップした色だけを残して、ほかはモノクロで写す「スポットカラー」での撮影もでき、あとから編集もできます。

↑ポートレートモードで撮影。撮影後にぼかしを調整できるのが便利

 

フロントカメラは1600万画素で、自動でも手動でも設定できる「フェイスビューティ」も搭載しています。このフェイスビューティは、“盛り過ぎない” ナチュラルな補正が特徴。実際に自動補正を試してみたところ、女性はもちろん、男性も納得できる画質で撮れました。

 

↑フロントカメラでの自撮り作例。フェイスビューティは自動にした

 

↑自然な補正なので、自撮り男子にも重宝しそうだ

 

指紋認証&顔認証で、セキュリティも万全

moto g6/moto g6 plusは、どちらも背面にもガラスを用いた高級感のある質感に仕上がっています。18:9の縦長ディスプレイを採用しているので、大画面のわりには横幅が細いことに加え、背面のエッジに3Dカーブが施されているため、手にしっくりと馴染みます。

 

↑デザインのクオリティーはハイエンドモデル並み。カラーはディープインディゴのみ

 

ディスプレイの下には指紋センサーを搭載。さらに、フロントカメラを用いた顔認証にも対応しています。どちらか1つを選ぶのではなく、両方を使うことができるので、普段は指紋でロックを解除して、手袋を着けている時は顔で、あるいは普段は顔認証を使って、マスクを着けているときは指紋で、という使い分けができます。

 

どちらも国内3キャリアのネットワークに対応し、デュアルSIMデュアルスタンバイ(DSDS)にも対応。しかも、2枚のSIMとmicroSDを同時にセットできる3スロットを備えています。

 

国内のSIMフリースマホ市場は、幅広いラインナップを展開するファーウェイとASUSの “2強” 状態が続いています。今夏の購入を検討しているのなら、価格以上の機能・品質で2強に勝負を挑むモトローラも見逃せませんよ。 moto g6 plusをいち早く使い倒したレビューも近日中に公開します。参考にしてくださいね。

目標金額の6700%達成!! 格安なためにかえって怪しいポケットサイズ高性能PC「Mi MINI PC」

Windows 95の発売から20年以上が経ち、コンピューターの主役はデスクトップからラップトップ、そしてスマートフォンやタブレットへと移りました。しかし、あらゆるデバイスが高性能になり、人々のワークスタイルも多様になるなかで、どんどんマーケットに出てきている新種のデバイスがあります。それは、タブレットやスマートフォンの利便性を持ちながらも、外付けスクリーンに接続することで従来のデスクトップの快適さも味わえる「ミニPC」です。

 

そんなガジェットの代表格が昨年オランダの会社Ockelによって開発されたミニPC「Sirius A」です。GetNaviでも「ポケットに入るほど小さいサイズでありながら、6インチのタッチスクリーンを持つWindows 10搭載の立派なコンピューター」として紹介させて頂きました。

 

移動中やちょっとした隙間時間にはタッチスクリーンで作業をし、オフィスや自宅ではディスプレイとキーボードに接続する。こんなスタイルが新しいスタンダードになるかも、と紹介させて頂きましたが、その後も続々とミニPCが新しく発表されています。特に低価格で話題沸騰中なのがIndiegogoで1億5000万円弱の資金を集めているポケットサイズのミニPC、「Mi Mini PC」です。

 

128GBの容量、8GBのRAM、Windows 10で2万円以下

基本コンセプトはOckelによるSirius Aと同じです。128GB、8GBのRAM、そしてWindows10搭載、タッチスクリーン付でHDMIやUSB-Cといった各種ポートがついているポケットサイズのミニPC。しかし、驚きなのは破格の約1万7500円で早期予約を受け付けていることです(配送料別)。

 

最終的に一般販売された時の価格は約3万3000円を予定しているとのことですが、それでもSirius Aが7万円を越えていることを考えるとかなり格安なことが分かります。

 

CPUは2.56GHz Intel Atom x7、ポートはHDMI、USB、USB-C、イーサネットポートを備えているようです。Bluetooth接続、Wifi(デュアルバンド)はもちろん、折りたたみ式のキーボードまで付いてくるとのこと。ディスプレイに接続して作業もできれば、5インチのタッチスクリーンでそのまま操作もできます。OSはWindows 10の他にもAndroid 5.1 OSを選ぶことも可能。バッテリー持続時間は6時間です。

スピーカーもイヤフォンジャックもついているので移動中の映画やドラマ視聴にも最適。もちろんゲームにも使えます。ゲーム用のコントローラーアドオンは20ドル追加で購入可能。

ビジネスシーンでも、従来ではラップトップやタブレットで行っていたプレゼンのスライドコントロールといった作業もこれでできます。

 

さらに、50ドルの追加料金を払うだけでストレージを512GBにアップグレードすることも可能。

こんな価格がなぜ実現できるのか?

高スペックに対してあまりに価格が安いので、コメント欄には「本当にこんな価格が実現できるの?」「現状のマーケットで見つけられる最安値の中国性のSSDでも512GBは168ドルはするけど」といった疑問の声が殺到しています。キャンペーン元である香港のチームは、パーツを大量に一度に仕入れることでこの価格を実現すると説明。SSDの製造元はどこなのかという質問に対しては「Kingstonです」と回答し、RAMの製造元(Hynix)やLCD(5ポイントのマルチタッチ)などに関する懐疑的なユーザーたちからの質問にもきちんと答えています。それでも「こんな価格が実現できるなんて信じられない」というコメントはいまでも書き込まれているので、実際にプロダクトがユーザーたちに届き、実際の感想がネットに登場するまでは疑問の声を集め続けるのでしょう。

記事執筆時点でキャンペーン終了まであと3日ほどとなっていますが、すでに目標金額の6700%となる1億5000万円近くの資金を集めています。タブレットでもなく、スマホでもない、汎用性の高いミニPCに対する需要が高いことがよく分かりますね。

 

現代ビジネスマンの自由な働き方を応援! 最新スペックの14型モバイルノートLet’s note「LV7」シリーズ

パナソニックは、モバイルPC「Let’s note(レッツノート)」シリーズの2018年夏モデルとして「LV7」、「SV7」、「XZ6」、「RZ6」の4モデルを6月15日から発売します。

 

新たに登場した「LV7」シリーズは、14型の大画面ディスプレイと高速CPUの第8世代インテル Coreプロセッサーを搭載したモバイルノートPC。デスクワーク主体の使い方をされる14型ノートPCの処理性能を高速化することで、従来はデスクトップPCで行われてきた処理を、モバイルPCに置き換えることを提案。仕事の場所や時間に縛られることなく、高負荷な作業も可能にし、業務の生産性向上や働き方改革を支援するとしています。

↑レッツノート LV7シリーズ

 

モバイルPCを高性能化する場合、CPUの発熱に対応する必要がありますが、LV7シリーズは優れた冷却性能により高負荷時の処理性能を落とさず、高速性能を長時間持続します。

 

また、出張時などにも安心して使用できるよう、省電力化と大容量バッテリーで約19.5時間の長時間駆動を実現。クアッドコア(4コア)を搭載した14.0型以上の光学式ドライブ内蔵パソコンとして、世界最軽量約1.25kgを実現しています。

 

このほか、高速伝送が行えるThunderbolt 3とUSB Power Deliveryに対応したUSB3.1 Type-Cポートを搭載。汎用性のあるUSB3.0ポートやHDMI出力のほか、プロジェクターなどに接続するVGA端子も装備しています。

 

最新CPUを搭載したLV7シリーズは、新しい働き方を求められる現代のビジネスマンの心強い味方になってくれそうですね。

Appleが認めた最新のスマホアプリってどんな作品? 開発者3人をWWDCで直撃

Appleは6月4日(米国現地時間)、WWDC 2018の会期中に「Apple Design Awards 2018」の受賞者を発表しました。同賞は、優れたディベロッパーの才能・技能・創造性を表彰するもので、計10組のチームに授与されました。今回は、3名の受賞者にインタビューをする機会を得たので、彼らにWWDC 2018で発表された技術で、最も気になったもの」について尋ねてみました。

 

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翻訳アプリに、「画面を見なくてよい」というユーザー体験を。

1人目は、翻訳アプリ「iTranslate Converse」を開発したKrasimir Hristovさん。オーストリアのグラッツという街に拠点を置く、20名のチームで、同アプリを開発しました。受賞については、「“やったぞ!”という気持ちがありましたよ。これは、我々にとって画期的なことでした」と語ります。

 

↑iTranslateのプロジェクトリーダーであるKrasimir Hristovさん

 

同アプリの最大の特徴は、UIが非常にシンプルなこと。まずは、アプリを起動して、言語を指定します。画面上を3Dタッチしながら話すと、話しかけた言葉を設定した2言語のどちらかで認識して、もう片方へと翻訳します。対応言語は、日本語を含む38言語。7日間は無料で試せますが、その後は4,99USD/月などの料金を支払うサブスクリプション制へと移ります。

 

↑3Dタッチをしながら話す。使い方はそれだけだ

 

Hristovさんは、同アプリを開発した動機について、「翻訳アプリには操作が煩雑なものが多いんです。そこで、より“会話”そのものに集中できるように、シンプルなデザインを追求しました。他者がテクノロジーにフォーカスするなかで、我々はユーザーエクスペリエンスに焦点を当てたんです」と語ります。また、開発のポイントについては「最も重要だったのは、画面を見なくてよくするということ。3Dタッチを利用することで、画面上に表示されたボタンを確認しなくて済むようにしました。ただスマホを持っていればよいので、相手の顔を見て会話できるようになります」と述べています。

 

ちなみに、同アプリにはApple Watch版もリリースされています。同じように画面をタップして話すだけで使えるほか、腕の角度によって、文字表示の向きが手前と奥で入れ替わるので、相手とコミュニケーションが取りやすいデザインになっています。実はこちらも2017年に「App of the year」のApple  Watch部門を授賞しています。

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)最も気になっているのは、「自然言語」を認識する新しいAPIです。自然言語の認識というのが、私たちが興味を持っているところ。ぜひ使ってみたいと思います。また、「ARKit 2」も今後の開発に活かせるかどうか、チェックしてみたいと思っています。

 

子どもとスマホの関係を改めて考える

2人目は、子ども向け音楽アプリ「BANDIMAL」を開発したYAYATOYのディベロッパーであるILARI NIITAMOさん。フィンランドのヘルシンキに拠点を置きます。社員は4名ですが、内3名でこのアプリを開発したとのこと。受賞については、「ちょっと衝撃的でした。一瞬“え…”ってなりましたよ(笑)。ステージに登ったときはドキドキしちゃいました。でもとにかく、とても幸せです」と驚きを隠せない様子でした。

 

↑「BANDIMAL」を開発したディベロッパーのILARI NIITAMOさん

 

同アプリの名前は、「バンド」と「アニマル」を掛け合わせた造語。その名の通り、動物たちを選択して、バンドを構成していきます。まず、動物を選び(これが楽器を選ぶのに相当する)、その動物の演奏パターンを指定します。3匹の動物に、それぞれ演奏指示を出したら、パーカッションのエフェクトを追加して、作曲は完了します。画面に文字は一つもなく、キュートなイラストで作られているのが特徴。小さな子どもでも、直感的な作曲体験ができます。同アプリの価格は480円。

 

↑画面内に文字の説明が一つもなく、触っているうちにルールに気づく。下部にある点々を触ることで、演奏パターンを変更できる

 

NITAMOさんは、同アプリの開発動機について「元々は2015年に“LOOPIMAL”というアプリを作ったのが始まり。こちらは一つのシークエンスしかありませんでした。BANDIMALでは、より本来の作曲に近いことが行える。少し複雑になったんです」と語ります。また、開発のポイントについては「インターフェースを限りなく洞察的なものにする、という一つのルールに基づいて作っています。ただ、デバイスによって表示領域が異なるので、いろいろと試行錯誤を繰り返した部分もあります」と述べています。

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)「Screen Time」ですね。子ども向けのアプリを作る身としては、やはり「スマホ依存」について気にしています。しかし、これだけデジタルデバイスが普及した世の中で、どうやって子どもを切り離すか、という部分はよくわかりませんでした。なので、Screen Timeのような機能が登場したのは、とても喜ばしいことです。私たちは、「制限」について一旦忘れて、良いアプリを開発することに注力できそうです。

ゲームは経験を共有し、アートとの接点にも存在する

3人目は、ゲームアプリ「Florence」を開発したMountainsのクリエイティブディレクター、KEN WONGさん。オーストリアのメルボルンに拠点のスタジオを構えており、このアプリは4人で製作したといいます。受賞については「名誉なことだと思います。Appleのデザインとは、私たちにいつもインスピレーションを与えてくれるものです。ですから、Appleが私のこと、私たちの作品のことを認めてくれたというのは、とてつもなく嬉しいことでした」と冷静ながらも、喜びを表現していました。

 

↑MountainsのクリエイティブディレクターであるKEN WONGさん。アプリ製作にはUnityのエンジンを使っているが、デザインはまず紙におこし、そこからワコムのタブレットと、フォトショップでデジタル化しているという

 

同アプリは、何の変哲もない一般女性「フローレンス・ヨー」の日常に寄り添う形で進行していきます。朝起きて、歯磨きして、母親と電話で話して…。一コマ一コマが、何気ない日常のシーンで演出されています。そして、それぞれに小さなパズル(あえて「パズル」と言うほど小難しいものではないが)が構成されていて、それをクリアしながら物語を進めていきます。その魅力は、じわじわとクセになる、あるいは琴線にふれてくるような、優しい描写にあります。なお、アプリの価格は360円です。

 

↑主人公の日常を、まるで小説をめくるように、課題をクリアして読み進める。文字表現は少なく、直感的な操作がポイントとなる

 

WONGさんは、元々コンセプトアーティストで、その後アートディレクターの経験を経て、ゲームデザイナーとなったという経歴の持ち主。数年前に数々の賞を受賞したアプリ「Monument Vally」のデザインにも携わった人物です。同氏は、Florenceを開発したきっかけについて、以下のように語ります。ーー「Monument Vallyを作ったときに、素晴らしい体験をしました。いろんな人とのつながりができたんです。そこから新しいチームを作り、こういった体験ができるアプリを作りたいと思いました。普段ゲームをしない人にも響くような形で……。誰でも共感できるテーマってなんだろうと考え、恋愛を中心とした人間関係について扱うことにしました」。

 

「元々ゲームが大好きだったんです。任天堂もCAPCOMも大好きなんです」とWONGさんは述べます。「ゲームとは、アートになり得ります。一番重要なのは、お互いの経験を共有できる、そして美しいものをつくるということです。このアプリでは、キャラクターの体験を通して、自身との共通点を見つけてほしい。例えば、愛とか男女の恋愛について、私が思っていることをゲームに反映できますよね。ゲームをした人には、私の考えを分かってもらえるでしょう。ゲームというのは、常にアートとの接点に存在するのです」

 

Q)今回のWWDCで発表されたなかで、最も気になったものは何ですか?

A)「ARKit 2」がすごく面白いですね。アプリのデモをみる限り、Appleの古典的な非常に良いデザインだなぁと感じます。つまり「魔法的」なんだけれど、ちゃんと「現実的」に動くということです。我々の次回作に使うかどうかは、正直まだわからないですけどね。

 

筆者のようなユーザー目線からみると、機能に着目してしまうので、「Siri Shortcuts」や「Group FaceTime」が気になるものです。しかし、やはりディべロッパー視点で注目するポイントは異なりますね。三者三様な回答ではありましたが、トップディベロッパーが注目する「自然言語認識のAPI」や、「ScreenTime」、「ARKit 2」は、今後のアプリケーション製作に関して、大きな役割を担いそうです。

 

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ソニーの学習リモコン「HUIS」をフォトフレームに! お気に入り待受機能に対応

電子ペーパーの学習リモコン「HUIS REMOTE CONTROLLER」が、お洒落なフォトフレームに変身するアップデートの提供が開始されました。

 

ソニーが発売した「HUIS」は、ディスプレイに電子ペーパーを搭載して、ボタンのレイアウトを自由にデザインできる学習リモコン。今回、ソフトウェアバージョン4.6へのアップデートにより、「お気に入り待受画面」の機能が追加されました。

 

↑HUIS REMOTE CONTROLLER、実売価格2万7950円

 

お気に入りの待受画面機能は、待機状態のHUISに好きな壁紙を表示する機能。イラストや写真、カレンダーなど好きな画像をディスプレイに表示できます。HUISのディスプレイは電子ペーパーを採用しているので、同じ画像を表示している間はディスプレイに電力を消費しません。いざ使いたいときに電池切れ、という心配もなく利用できます。

 

↑どんな待受画面にするかはアイデア次第

 

待受状態のHUISを手に取ると自動でリモコン画面に切り替わり、置いてから1~2分程度で待受状態に戻るようになっており、リモコンとしてもスムーズに使えます。待受画面はWindows/Macのアプリから設定できます。

 

このほか、ソフトウェア バージョン4.6のアップデートでは、アイリスオーヤマや東芝、ドウシシャ、日立、三菱電機、山善などの家電のプリセット設定も追加されています。

 

↑飾れる学習リモコンで部屋をすっきり整理しよう

 

複数の家電のリモコンをまとめて便利に使うだけでなく、置いておくとインテリアにもなる学習リモコン「HUIS」。たくさんのリモコンが転がっているリビングに1台導入すると、部屋がすっきりまとまりそうですね。

 

振って”応燕”! 野球ウェアラブル「funband」に東京ヤクルトスワローズモデル

野球応援を楽しくするウェアラブル端末「funband(ファンバンド)」に、東京ヤクルトスワローズモデルが仲間入りしました。

 

funbandは、スマートフォンと連携してつかる、腕時計型のウェアラブル端末。普段は球団ロゴ入りのデジタル腕時計として使えます。試合中には、スコアや打席の状況を振動やLEDの光でも通知、速報をディスプレイ上でチェックできます。

 

↑「funband」東京ヤクルトスワローズモデル、実売予想価格は1万800円

 

試合中に端末を振ると、その動作を「応援アクション」としてカウント。funbandを着用したスワローズファンの応援アクションの合計が「応援パワー」として表示され、”応燕”の盛り上がりを感じられます。

 

球団や選手に関連する情報配信機能も搭載。シーズン中もオフ期間も、スワローズの最新情報が毎日配信されます。

 

スマートフォンとはBluetoothで連携。スマートフォン側に専用アプリをインストールする必要があります。funbandのサービスは、月額120円の利用料がかかりますが、購入から1年間は無料で利用できます。

 

なお、今回のスワローズモデル以外にも、funbandには日本ハム、楽天、ロッテ、ソフトバンク、巨人、DeNA、中日、阪神、広島の各球団のモデルが販売されています。

 

今日は球場に行けないという日でも、オフィスから速報をチェックしつつ”応燕”もできるfunband。熱い燕党には必携のデバイスかもしれません。

22世紀になったかと思った…!! LINEのスマスピ「Clova Friends mini」にドラえもんモデル

LINEは、ドラえもんとコラボしたスマートスピーカー「Clova Friends mini(ドラえもん)」を6月1日に発売しました。実売価格は5400円。全国の量販店やLINE Clova公式サイトなどで数量限定で販売されます。

 

見た目にも愛らしいドラえもんの形をしたスマートスピーカー。ドラえもんと会話できる「ドラえもんトーク(Clova)」を搭載しています。

 

↑ドラえもんがスマートスピーカーに

 

↑大きさは約72×72×109.7mmと小ぶり。2000mAhのバッテリー搭載で外でも使える

 

「ねぇClova、ドラえもんにかわって」と話しかけると、スピーカーが「僕ドラえもんです。君と話せて嬉しいよ。」とドラえもんの声で応答。ドラえもんとの会話ではおなじみ「ひみつ道具」も登場。例えば「お腹すいたー」と話しかけると、「グルメテーブルかけがあれば、どんな料理でもすぐに出せるよ」と、ひみつ道具を紹介してくれます。

 

ドラえもんの応答の中に隠されたひみつ道具は51種類。ほかにも、大好物のドラ焼きや、弱点のネズミに関する話をすると、ドラえもんらしい反応を見せてくれます。会話の内容は、今後アップデートで順次追加される見込みです。

 

このほか、「Clova Friends」の通常の機能も、もちろん使えます。LINEのスマートスピーカーならではと言えるのがLINEアプリとの連携機能。スピーカーに話しかけて、LINEアプリのメッセージを聞いたり、メッセージを送ったり、無料通話をかけたりできます。他にも、ニュースや天気といった情報の読み上げ、音楽再生、翻訳などに対応しています。

 

また、3月に公開された「映画ドラえもん のび太の宝島」ともコラボ。作中に登場したキャプテン衣装が「Clova Friends mini(ドラえもん)」の着せ替えグッズとして発売されました。こちら限定200着の限定販売で、販売場所も藤子・F・不二雄ミュージアム(川崎市)と楽天ブックスだけというレアものです。

 

↑キャプテンドラえもんの特注着せ替えグッズ、実売価格は1万9872円

 

使ってみると便利な機能が満載のスマートスピーカー。見た目もかわいらしいドラえもんとなると、ますます話しかけたくなりそうですね。数量限定とされているので、気になる方は早めのチェックをおすすめします。

スマホ対応でめちゃ便利に! 従来機ユーザーがソニーの電子ペーパー新サイズ「DPT-CP1」を試した

以前に本誌で筆者がレビューしましたソニーのデジタルペーパータブレットに、新しいA5版サイズの「DPT-CP1」が6月5日より発売されます。従来のA4版「DPT-RP1」との違いや、本機の発売に合わせて追加したPCアプリの新機能をレポートしたいと思います。

↑左が新しいA5版のDPT-CP1。右側のA4版DPT-RP1に比べるとサイズが一段と小さくなったことがよくわかります

 

デジタルペーパーの特徴は書かれた文字の視認性が高く、消費電力がとても少ないこと。液晶タブレットのように表示のためのバックライトを必要としないため、薄型の製品が開発できます。ソニーは以前にデジタルペーパーを搭載した電子書籍「Reader」を商品として販売していたこともありますが、当時と比べて今のデジタルペーパーは描画応答速度も格段に速く安定しています。iPadのようにカラー表示はできませんが、液晶の画面にスタイラスペンがコツコツと当たる書き味が苦手という方には、このソニーのデジタルペーパーのサラサラとした、鉛筆で紙に文字や絵を描くのに近い感覚をぜひ一度は体験してみることをおすすめします。

 

筆者はいま、昨年発売されたA4版デジタルペーパーのDPT-RP1を仕事用として愛用しています。これまでは原稿のアイデアを書きとめたり取材のメモを取るときは紙のノートと、“こすると消えるフリクション”を使っていましたが、DPT-RP1を使うようになってから、ノートとフリクションの替え芯を買う機会がめっきりと減りました。ノートに書いたメモはしばらくすると書き込んだところがわからなくなりがちですし、ノート自体が場所を取るようになってやがては捨ててしまいます。DPT-RP1のドキュメントはPDFファイルとして電子化して保存できるので、例えば半年以上前に発売された製品をレビューする依頼が急に舞い込んできた時にも、当時の取材メモをすぐに参照できるのが頼もしいところ。

 

さらにDPT-RP1は重さが約358gと下手な紙のノートや手帳よりも軽く、ページめくりは左右スワイプでOKなので、展示会やイベントを取材している時に落ち着いてメモが取れるようになりました。

 

それから、ニュースリリースや製品のプレゼンテーション資料のデータファイルをPDFにして、DPT-RP1に読み込んでから移動中にチェックするという使い方も便利。電子ペーパーディスプレイの解像感が高いので、文字がとても読みやすいですし、取材の時に撮影した写真をコンタクトシートファイルにしてDPT-RP1に読み込んでから、使えそうな写真をピックアップするときの時短にも役立ってます。

↑デジタルペーパーの解像度が高いので、PCで作成したドキュメントのビューワー用途にももってこい。読み込めるのがPDFファイルのみなのがやや残念。電子書籍やPPT、DOC、JPEGファイルなどもダイレクトに読めるようになればうれしいのですが

 

A5版のDPT-CP1はA4版モデルから基本的な機能を踏襲して、デザインもそのまま小さくなったといっていいほど。では、変わった点はどこでしょうか。

 

ひとつは当然ながら小さく・軽くなっています。ディスプレイのサイズは10.3型。A5と言えば、わが家にある比較対象的なデジモノではiPad Pro 9.7インチのサイズ感が比較的近かったので、参考までに写真を撮ってみました。

↑10.3インチのCP1を9.7インチのiPad Proとサイズを比較するとだいたいこんな感じ

 

↑A4変型のGet Navi誌とサイズを比較

 

質量は約240gと、A4サイズのDPT-RP1よりも118gほど軽くなっています。本体の厚みは5.9mmと変わりません。サラサラとしたリアパネルの触り心地、カラーはA4版と一緒です。

 

16階調グレースケール表示のディスプレイはE-ink社の電子ペーパー「Carta」を採用。解像度は1404×1872ドット(220dpi)。ディスプレイがより小さくなったぶん、DPT-RP1よりも約10%の精細な表示が可能になっています。

↑PhotoshopのコンタクトシートをPDFにして送っていただいたファイルをRP1でチェック。記事で使う写真をザッと確認する作業が捗ります

専用のスタイラスペン(DPTA-RS1)はDPT-RP1に付属するものとまったく一緒。サイズまで一緒なので、A5版のDPT-CP1の側面に装着すると、本体がペンに“だっこされてる感”がDPT-RP1よりも少し強いです。

↑専用のスタイラスペン(DPTA-RS1)

 

↑専用のスタイラスペンを装着したところ

 

このスタイラスペンは鉛筆やボールペンのように“替え芯”が必要で、フェルトタイプとポリアセタール樹脂素材の2種類が用意されています。筆者は筆圧が強いので、RP1をほぼ毎日使っていて、だいたい3~4週間で交換時になります。替え芯のランニングコストがかかるところがiPad Pro×Apple Pencilとのひとつの違いにもなります。

↑替え芯が必要な点が特徴

 

何はともあれ、DPT-RP1よりも圧倒的に小さくなったA5版モデル。まわりによく「ブラックジャック(間 黒男)が往診の時に持ってるカバンみたいだね」と言われるほど大きなバッグを持ち歩く筆者のようなノマドワーカーにはA4版のサイズ感も気にならないものですが、実はデジタルペーパーの購入をためらっていた理由はサイズ感だったという、女性のビジネスパーソンの皆さんにはDPT-CP1をぜひ手にとってみてほしいです。これなら普段から持ち歩けそうですね。

 

筆者も使ってみて、展示会のイベント取材に出かける機会には、片手でよりいっそう持ちやすくなったA5版のDPT-CP1のほうがベターだと感じました。ただ、原稿のアイデア出しの時には画面を大きく使えるA4版のほうが、なぜか伸び伸びと頭が働いている手応えがあります。懐に余裕があれば両方ほしいです。RP1を持っている人はCP1を安く買える優待サービスみたいなのはアリでしょうか、ソニーさん?

 

スマホアプリ対応で使い勝手が大幅アップ

DPT-CP1の発売に合わせて、先行発売のDPT-RP1でも使える便利な「モバイルアプリ」のローンチと、PC用アプリ「Digital Paper App」の機能強化が実施されています。筆者もそれぞれを試してみました。

 

まずモバイルアプリの「Digital Paper App for mobile」は、Andorid版とiOS版がどちらも無償でダウンロードできます。当初アプリが対応するモバイル端末は“スマホだけ”で、タブレット向けにネイティブ化はされていないのでご注意下さい。

↑モバイルアプリ「Digital Paper App for mobile」。デジタルペーパーのドキュメントをスマホでチェック、送信ができるようになりました

 

モバイルアプリはデジタルペーパーとスマホを同じWi-Fiネットワーク、またはNFCなどでペアリングしてWi-Fiダイレクト接続で使用します。PC用アプリに比べるとできることはシンプルですが、デジタルペーパーで作成したPDFファイルをスマホにワイヤレスで送って閲覧したり、外出先から共有することが可能になるのは便利。クラウドストレージへの保存も楽々。スマホ→デジタルペーパーの方向へPDFファイルの取り込みもできるので、会議やプレゼンに必要なファイルをクラウドに入れておけば、外出先にいてもデジタルペーパーでピックアップできます。

↑デジタルペーパーを直接Wi-Fiにつなぐことができなかったので、スマホにインストールされているアプリを使ってPCレス環境でも共有が可能になるのは大歓迎です

 

読み込んだPDFを、別途PDFファイルの編集に対応するアプリがスマホにインストールされていれば、簡単なコメントを付けて仕事仲間に送ることもできそうです。ただPDFファイル編集などについてはやはりPCに読み込んだ方が何かと楽でしょう。

↑Adobe Acrobatアプリで開いて簡単なコメントを付けてから送ることもできました

 

PC用アプリに追加された機能の数々は何気にとても画期的です。まず今回は取材のために借りたDPT-CP1をPC用アプリ「Digital Paper App」に接続するときに、筆者がいつも使っているDPT-RP1とのペアリングが接続するたびに解除されるのは面倒だなと思ったのですが、アップデートによって複数台のソニーのデジタルペーパーをペアリングしておいて、切り替えながら使えるようになりました。メニューの「Digital Paper App」のプルダウンメニューに「デジタルペーパーの切り替え」が項目として加わっています。

↑PC用「Digital Paper App」もバージョンアップにより機能を追加。複数台のデジタルペーパーのペアリングが切り替え可能になります

 

デジタルペーパーをPC用アプリに接続している最中に、スクリーンに表示されている内容をプロジェクターなど外部の映像機器に出力(スクリーンキャプチャー)できるようになりました。アプリの右上メニューから「スクリーンキャプチャー」を選択します。

 

複数ページにまたがるファイルは、ツールバーを表示してから選択できるようになる「ページ一覧」を選択するとページ数が表示されるようになっています。任意のページに一発で移動できるダイレクトページジャンプも新機能。ほかにもドキュメント表示をページの向きに合わせて自動で回転させる機能が乗ったり、Adobe Acrobatで作成したPDFフォームも読み込めるようになっています。

 

A4版のRP1でびっしり詰めて書いたファイルを、A5版のCP1に読み込んでみても読みやすく最適化して表示してくれます。スマホやタブレットほど万人に受けるアイテムではないかもしれませんが、ハマる人にはピッタリハマる電子ペーパーといえるでしょう。2種類のサイズ使いこなせば、最強のライターになれそうな気がしてきます。今回のレビューで試用してすっかり物欲を刺激されてしまいました。

 

WWDC 2018でリアルに実感! iOS 12の大型アップデートでiPhone/iPadは別次元の使い勝手に

Appleは6月4日の午前10時より(米国現地時間)、開発者向けイベント「WWDC 2018」(ワールドワイド・ディベロッパーズ・カンファレンス)を開催しました。ネット上で密かに噂されていたようなハードウェアこそ発表されませんでしたが、純粋に次期OSのアップデートについて、多くのことが発表されました。本記事では、多くのiPhoneユーザーにとって重要になりそうなポイントをピックアップ、「すこ〜し先の未来はこうなる」ということを、伝えたいと思います。

 

iPhone/iPadを使って、あちこちでテレビ電話会議が始まる

皆さん、「FaceTime」は使ったことありますか? iPhoneやiPadに標準搭載されているビデオ通話アプリです。ビデオ通話を使っているかどうかは人それぞれでしょうが、遠く離れた家族や、友人、恋人と連絡を取るのに、使える有効な手段です。

 

iOS 12では、このFaceTimeが進化します。紹介された新機能の名は、「Group FaceTime」。最大32人でのビデオ通話を可能にします。通話中の画面では、大きさの不揃いな正方形が左右交互に並び、それぞれの正方形の中に通話相手の顔が表示されます。この画面は常に動的で、誰かが言葉を発すると、その人物の枠がポンッと大きくなる仕組みです。

 

↑ダブルタップすることで特定の人物を大きく表示することも可能

 

5〜6人の友人や同僚が集まって「ちょっとやってみようぜ」と、この機能を試す日も近いでしょう。ITに親しい会社なら、これを使ってちょっとした社内会議を行うこともあるかもしれませんね。同機能は、MacやiOSデバイスで利用可能。Apple Watchではオーディオのみ利用できます。

 

「いやいや、顔を出して話すとか恥ずかしい」という人もいるでしょう。そんなとき、iPhone Xなら「アニ文字」機能が使えます。前面カメラ(TrueDepthカメラ)を利用して、自分の顔をキャラクターに変換できるのです。このアニ文字機能もちょっと進化します。まず、選べるキャラクターが少し増え、おばけ、コアラ、トラ、Tレックスが使えるようになります。そして、新たに舌の動きも反映されるようになります。

 

↑「アニ文字」と「Memoji」でGroup FaceTimeをしている様子

 

また、「Memoji(ミー文字)」という自分自身の顔をスタンプで再現する機能も新登場。こちらは顔を自動で読み取ってスタンプに……、という機能ではなく、パーツをカスタムしていき、自身の好みのキャラクターを再現できるというもの。手動で手間はかかるものの、どうせ最初の一回だけでよいので、さほどストレスはないでしょう。むしろ好みに応じて自由に調整できる分、実用的です。

 

子どもの「使いすぎ」を予防するため、家族ルールが定められる

iPhoneやiPadは非常に便利なツールですが、そこに時間を取られすぎてしまうのはよくありませんよね。子どもが使う場合には、なおさらでしょう。今回発表された「Screen Time」という新機能では、こうしたリスクを軽減する工夫が施されました。

 

↑Screen Timeの画面イメージ

 

Screen Timeを活用すると、毎日どのくらいの時間、アプリやウェブサイトを使っていたのかがわかります。どのくらいの通知が届き、何回iPhoneやiPadを手に取ったのか……。自身の使い方を振り返り、改善するヒントが得られるわけです。

 

また、子どもがファミリーシェア機能を使っている場合には、親は子どものScreen Timeのレポートを見ることができます。そして、「どのくらいの時間までiPhoneやiPadを使っていいよ」という制限をかけられるようになります。使ってはいけない時間、常に使っても良いアプリなどを細かくカスタマイズ可能。子どもを持つ家庭では、改めてiPhoneやiPadの使い方について考える場が設けられることでしょう。

 

ちなみに、より快適性を高める機能としては、「おやすみモード」や「通知」の改良も告知されました。特に、通知はカスタマイズがロック画面から行えるようになります。また、スレッド単位で通知がまとめて表示されるため、一括削除もできるようにより、快適な操作性が実現しそうです。

 

Siriを一生懸命カスタマイズして、ベストな組み合わせを探りたくなる

iOS 12では「Siri」を強化する「Shortcuts」アプリが登場します。ここからクイックアクションをカスタマイズすることで、複数の操作をまとめて行えるようになります。これはかなり便利になりそうです。

 

Shortcutsアプリでは、特定のタスクを処理するためのコマンドを設定できます。これをタップやボイスコマンドで呼び出せるわけです。キーノートでは、「家に向かうよ(Heading Home)」といって、スマートホーム関連の連携機器を一度に起動する例が印象的でした。iPhoneの画面には、マップアプリが起動し、自宅へのナビゲーションが表示され、ラジオでお気に入りのチャンネルが再生され、家族に通知のメールが送られ、家ではエアコンが起動して……。嗚呼、なんて未来感。何をどう使うかは使い手のカスタマイズ次第ですからね。

 

↑ショートカットの使用例。周辺機器と連動したり、買い物をしたりするなどなど

作成したShortcutsに関しては、HomePodやApple Watchからでも利用できるそうです。ふむふむ。つまり、iPhoneのショートカットで「走るよ」とコマンドを作っておけば、Apple WatchでSiriを起動し「走るよ」と指示することで、家の鍵が自動で閉まり、音楽が再生され、ワークアウトが起動し、帰ってきたときのためにエアコンがオンになり、外出中の家族にSMSで連絡が届くというわけですね。筆者の妄想がどこまで実現可能なのかは、現段階ではまだわかりませんが、夢は膨らみます。

iPadを持ってみんなでテーブルを囲む、対戦ゲームが始まる

すでにARを活用したアプリが大分増えてきましたよね。ゲームや、学習、道案内など、いろんなことに活用されています。今回も「ARKit 2」が発表されました。今後登場するARアプリにも変化が生まれそうです。

 

ARKitで一番印象的だったのは、AR空間を人と共有できるという機能。特定の場所にARが紐づけられることで、複数人で同じARを同時に楽しめます。会場では、テーブルの上にARで積み木が表示され、パチンコを打ち合うというゲームのデモが実施されていました。ルールはよくわからなかったのですが、見るからに楽しそうでした。

 

従来、iPhoneやiPadで使えるARアプリといえば、自分一人の画面で完結するものがほとんどでしたが、今後は「他人と共有する」ことをウリにしたアプリが増えてくるでしょう。また、ARの状態が保存されるようになるのも特徴です。「ちょっと休んで続きから……」なんてことは、いままでのARアプリではできませんでしたが、今後はそういったアプリも登場するはず。

 

↑LEGOを認識してARが作成される。その空間を2人で同時に楽しめる

 

また、実際のモノに対して、ARの描写を重ねることも可能になります。キーノートのデモでは、レゴで作成した建物を認識して、周囲に建物や道を拡張。そこに動くキャラクターを設置して複数人で操作していました。

 

ちなみに、新しいオープンファイルフォーマットとして「USDZ」が採用されます。これは映画制作スタジオの「Pixer」とコラボして作られたもの。同フォーマットを利用することで、何ができるようになるかというと、メッセージやSafari、メール、ファイルといったアプリで、3Dのオブジェクトを表示できるようになります。

 

↑鯉が3Dで表示される

 

例えば、デモでは記事中の鯉のイメージが3Dとなって表示されている様子が紹介されました。つまり、この記事に写真が挿入されているように、3Dのデータを挿入して、iPhoneで表示できるようになるわけですね。多くのウェブサイトが新しい表現にチャレンジするきっかけになるかもしれません。

 

そのほかいろいろ改良される

iOS 12になることで、機器のパフォーマンスが向上します。例えば、カメラ起動は70%高速化し、キーボード表示も50%高速化します。iPhone 5s(2013年発売)以降のデバイスをサポートするので、旧機種をお使いの人も忘れずにアップデートするようにしましょう。

 

また、本記事で取り上げた機能以外にも、さまざまなアップデートが施されています。例えば、「写真」アプリの検索機能が強化。また、アルバムをiCloud上で友達と共有しやすくなった点も忘れてはいけません。

 

プライバシーに関しては、Safari上でサイトの「共有」ボタンを非表示にできるようになり、トラッキング防止が強化されています。「ボイスメモ」もリニューアルされるし、iBooksは「Apple Book」に名称を変えます。「株価」のニュース連携に、Siriの翻訳が40言語以上に拡大されるなど、細かく挙げていくとキリがありません。

 

WWDCでの発表は、開発者向けのもの。一般ユーザーの手に届くまでは、もう少々かかります。新しい機能にワクワクが止まりませんが、夏が終わるまで、首を長くして待ちましょう。

【西田宗千佳連載】スタンドアローンVRがもたらす「ごろ寝シアター」の世界

「週刊GetNavi」Vol.67-1

 

相次いで登場してきた独立型VRデバイス

5月1日、Facebook傘下のOculusは、PCやスマホと接続する必要がなく、単体で使える「スタンドアローンVR」機器の「Oculus Go」を発売した。同日米国で開催されていたFacebookの開発者会議「F8」で、本機が発表されると、いきなりウェブ上で販売が開始された。そのOculus Go発売と時を同じくして、レノボもスタンドアローンVR機器の「Mirage Solo」を投入。こちらは、GoogleのVR向けプラットフォームである「Daydream」準拠の機器である。どちらも非常によくできたデバイスであり、VRの世界を大きく変えるのは間違いない。

↑Oculus Go

 

↑Mirage Solo

 

これまでVRは、PCやPS4とつないで使う「ハイエンドVR」か、スマートフォンを簡易的なヘッドセットに差し込んで使う「スマホVR」の2つに大別できた。前者は、最先端の環境で、リッチな体験ができる。しかし、ケーブルが邪魔で、PCなどとヘッドセットの接続は面倒。トータルのコストも高く、「誰でも気軽に、日常的に」という世界ではなかった。

 

一方でスマホVRは、誰もが持っているスマホをそのまま使えて、簡易的なぶん、ヘッドセットが安価なことなどが魅力だった。しかし、画質が悪く、体験も「ちょっと映像を見るだけ」で、VRとしての深みがない。このタイプのVRを体験した結果、「VRってこんなもんか」と落胆した人もいたはずだ。

 

だが、Oculus GoとMirage Soloは、それら2つのあいだに位置する存在だ。価格はハイエンドVRより安く、ケーブルなどもないので気軽に使える。一方でディスプレイやレンズなどの設計が最適化されているため、スマホVRと比べると段違いの画質で、ハイエンドVRにも見劣りしない。ハイエンドVRほどできることに幅がなく、アプリも高度ではないが、それでも、いままでのスマホVRよりもずっと本格的なVRアプリが楽しめるのだ。

 

独立型VRデバイスはAV機器としても魅力的

「ああ、ゲームの話ね」

 

そう思った人は、ちょっと認識を改めて欲しい。VRが気軽になることは、我々に新しい価値をもたらす。それは「ホームシアター」だ。VRの本質は、自分の視界を映像で置き換えることで、360度すべてをディスプレイにしてしまうことにある。映画館のような巨大なスクリーンを配置し、「自分だけの映画館」を手軽に作れるというわけだ。ハイエンドVR機器では実現されていた要素だが、これがスタンドアローンVRでは、さらに実用的になった。特に、ヘッドバンドがやわらかいゴム製のOculus Goは、「寝転がって天井方向に巨大なスクリーンを出す」という使い方に向いているため、自分だけの「ごろ寝シアター」を簡単に生み出せる。これは、過去のどのAV機器にもなかった魅力だ。

 

この時期に、単体で使える新しいVRプラットフォームが相次いで登場してきたことには、実は理由がある。

 

その理由とはいったい何なのか? レノボとOculusの違いは? 将来AV機器はどうなるのか? こうした点については次回のVol.67-2以降で解説する。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

楽天koboの入門機が進化! 「Kobo Clala HD」は8GB、シリーズ最小に加えて新機能も搭載

楽天koboシリーズの入門機が進化しました。楽天は、電子書籍リーダー「kobo」の新モデル「kobo clara HD」を6月6日に発売します。ストレージは8GBにアップ。小説などなら約6000冊、コミックなら約150冊を保存できます。画面サイズは6インチで、シリーズの中では最小。重さも166gと軽量です。

 

↑kobo clara HD、実売価格1万4904円

 

kobo clala HDは、上位モデルにしか搭載されていなかった機能も追加されています。その1つが「高速ページめくり」。画面を長押しすると、指を動かすことなくページめくりができます。マンガを流し読みするときや、推理小説で前に出てきたページを振り返りたいときに便利な機能です。

 

フロントライトも上位モデルと同じ技術「ComfortLight PRO」搭載のライトにグレードアップ。この技術では周囲の環境光にあわせて明るさや発色を自動で調整するもので、昼間の読書には明るい白色、寝る前の読書には目に優しいオレンジ色と、快適なライトで読書できます。

 

↑周囲の環境にあわせて発色を変えるフロントライトを搭載

 

別売で3色のカバーを発売。カバーの蓋に連動して電源をオン・オフにできるほか、スタンドのように立てかけて読書が楽しめます。

 

↑Kobo Clara HD専用スリープカバー。実売価格は3758円。カラーは写真のローズレッドのほか、ブルー、ブラックの3色をラインナップ

 

楽天kobo電子書籍ストアで販売されているPDF形式の電子書籍のほか、EPUBやjpeg、HTMLファイルなどの表示が可能。サイズは約157×111×8.3mm。バッテリーの持続時間は数週間で、microUSB端子から充電できます。なお、上位モデルが対応している生活防水については、kobo clala HDは非対応となっています。

 

防水性能こそないものの、画面解像度や機能は上位モデルに引けをとりません。koboを初めて使う方だけでなく、コンパクトな電子書籍リーダーがほしいという方にもオススメな製品です。

ゲーミングモニター選びのポイントは!? プロが教える初心者にオススメなPCモニター4選

海外だけでなく国内でも盛り上がりを見せ始めているe-Sports市場。前回紹介したゲーミングPCに引き続き、今回はゲーミングモニターをライターの岡安 学さんにセレクトして頂きました。

↑岡安 学さん

 

ゲーミングモニターは“速度”が命

「ゲーミングPCよりもある意味重要なのが、ゲーミングモニターです。応答速度が重要なゲームにとって、遅延が大きかったりリフレッシュレートが低かったりするモニターはストレスに直結します」と語る岡安さん。

 

「ゲーミングモニターを選ぶ上で重要なポイントは、1.応答速度2.リフレッシュレート3.画面サイズの3点です。応答速度はPCから出力したゲーム映像が画面に表示されるまでの速度。これが短いほど、時間のロスが少なく速く反応できるわけです。リフレッシュレートは1秒間に何回画面を書き換えられるかの数値。この数値が高いと残像感がなく、解像感が高く感じられます。またサイズですが、通常モニターはテレビを含め、大型サイズが推奨されますが、あまり大きすぎると、画面の情報を一気に見られなくなってしまい、視線が大きく動き、ゲームをするにはロスになることもあります。なので、近距離でも視野に入れやすい24インチくらいがオススメです。またテレビでは広視野角のIPSパネルが重用されていますが、応答速度が最優先のゲーミングモニターではTNパネルの方がベストです」(岡安さん)

 

初心者にオススメのゲーミングモニターはコレ

1.お手ごろ価格のエントリーモデル

ASUS
VG245H

実売価格2万2840円

VG245Hは24型フルHD液晶モニター。応答速度は1msでリフレッシュレートは75Hzと、フルHD60fpsのゲームであれば問題なく使えます。画面ちらつきを防ぐフリッカーフリー技術も搭載しており、画面が見やすく、疲れにくい仕様。手頃な価格ということもあり、初めてのゲーミングモニターとしては最適です。

 

2.高機能なハイスペック機

Acer
XF250Qbmidprx

実売価格4万2984円

XF250は24.5型フルHD液晶モニター。1msの応答速度と240Hzのリフレッシュレートで、動き速いのゲームにも対応したハイスペック機。その分、価格も高めですが、240Hzのリフレッシュレートのモデルのなかでは比較的お手ごろ。ディスプレイ回転機能のほか、専用メガネが必要となりますが3Dの表示もできます。2画面表示ができるPiP/PBPやブルーライトカット機能も搭載。

 

3.バランスの取れたスタンダードモデル

アイ・オー・データ機器
GigaCrysta EX-LDGC241HTB

実売価格3万55円

ゲーミングモニターの基本となる1msと144Hzのリフレッシュレートはしっかりと押さえた24型のフルHDモニター。HDMI端子が3つ用意されており、ゲーミングPC以外にもコンソールゲーム機やHDDレコーダーなどの同時接続をすることもできます。フリッカーレスやブルーライトを低減させるブルーリダクションも搭載。

 

4.ゲームに合わせた画面調整が可能

iiyama
GB2488HSU-B3

実売価格3万7560円

1ms、144Hzの24型フルHDゲーミングモニター。HDMI RGBレンジ調節や黒レベル調整で、暗い場所の色つぶれなどを軽減します。オリジナルのi-Style Color機能により、スポーツゲームやシューティングゲーム、シミュレーションゲームなどゲームの種類に合わせた画面調整を選択可能。ゲーム以外にも標準やテキストなどのモードも用意されています。モニターが90度回転するので、縦シューティングもフルサイズで楽しめます。

 

エントリー機からハイスペック機まで幅広いモデルを選んで頂きましたが、ぜひお手持ちのゲーミングPCと組み合わせてe-Sportsを楽しんで下さい!

e-Sportsブーム到来! これからPCゲーム始める人にオススメなゲーミングPC4選

ゲームがスポーツのように競技化され、プロゲーマーが活躍する「eスポーツ」が近年話題となっています。海外ではすでに大規模な大会も開かれており、日本国内でも団体が立ち上がるなど、今後ますます盛り上がりを見せると予想されています。

 

eスポーツでは、アーケードゲーム機や家庭用据え置き型ゲーム機、スマホゲームなど様々なゲームが使われますが、主流はPCゲーム。とくに高性能なグラフィックボードを搭載した「ゲーミングPC」が一般的に使用されます。そこで今回は、これからPCゲームを始める方にオススメなゲーミングPCを、eスポーツに詳しいライターの岡安 学さんにセレクトして頂きました。

↑岡安 学さん

 

選ぶポイントは「どのゲームタイトルをやりたいか」

岡安さんいわく、「ゲーミングPCを購入するときに重要なのが、どのゲームタイトルで遊ぶかということ」とのこと。「例えば『マインクラフト』のようなゲームであれば、それほどのスペックは必要ありません。いま人気のサバイバルゲーム『PUBG』など、高い処理性能が要求されるゲームを遊ぶには、快適に遊べるだけのスペックが必要となります」(岡安さん)

↑PUBG

 

また、どれくらいのスペックが必要なのかについては、「CPUはゲームによりますが、インテルであればCore i 3かCore i 5で十分。GPUは『PUBG』でもGTX 1060まであれば十分で、それ以下でも動かすことはできます。『ストリートファイターV』や『フォートナイト』であればGTX 670くらいでもOKです。メモリは8GBあれば問題ないかと。最初の1台として購入するなら、そこまで高スペックなものを選ばず、遊んでいるうちに不満を感じたら買い換える、くらいの気持ちで検討してもよいでしょう」(岡安さん)

 

初心者にオススメのゲーミングPCはコレ

1.AMD Ryzen搭載モデル

パソコン工房
LEVEL-M0B3-R72-RNJ

直販価格11万2980円(基本構成/税別)

CPUはAMDの「Ryzen 7 2700」を使用。8コア16スレッドとCore i7並の性能です。GPUは「GTX 1060」と基本的にはどのゲームでも快適に遊べます。税込で13万円を切るので、ミドルクラスの価格で、それより一段階上の性能を持っている印象。通常のゲームだけでなく、4KのゲームやVRも十分に楽しめますよ。

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:AMD Ryzen 7 2700/AMD B350 ●GPU:GeForce GTX 1060 (3GB) ●メモリ:8GB ●ストレージ:HDD 1TB  ●インターフェイス:USB 3.1×2(背面)、USB 3.0×6(側面2、背面4)、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI、VGA、DVI-D、DVDマルチドライブ ●電源:500W ●サイズ:W190×H356×D410mm

 

2.小型モデルをお探しならコレ

ASUS
ROG GR8 II(GR8 II-T085Z)

直販価格16万1784円

大型なボディの多いゲーミングPCにおいては、比較的小型なモデル。しかしながらCPUはCore i5、GPUは「GTX 1060」を搭載しており、ゲームをするには十分なスペックです。縦置きした時の上部に向かって先細りとなっているのデザインも特徴的です。

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i5-7400 ●GPU:GeForce GTX 1060 (3GB) ●メモリ:8GB ●ストレージ:SSD 128GB、HDD 1TB  ●インターフェイス:HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.4 with G-Sync×1
、USB 3.1 type C ×1、USB 3.1 type A×1、USB 3.0×4(正面×2、背面×2)  ●サイズ:W88×H281.3×D299mm

 

3.GTX 1060搭載で10万切る高コスパ機

マウスコンピュータ G-TUNE
NEXTGEAR-MICRO im600SA1

直販価格9万9800円(基本構成/税別)

GPUにGTX 1060を搭載したモデルとしては、最安値となるゲーミングPCです。その分、いろいろ省いているので、光学ドライブやカードリーダなどはBTOオプションで設置する必要があり、その場合は価格もアップします。ただ、ゲームマシンとして特化するのであれば、そのあたりは無くても問題ありません。

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i5-8400 ●GPU:GeForce GTX 1060 (3GB) ●メモリ:8GB ●ストレージ:HDD 1TB  ●インターフェイス:DisplayPort ×3、DVI-D×1、USB 3.1 ×4、USB 3.0×1、USB 2.0×4 ●電源:500W ●サイズ:W196×H417×D430mm

 

4.最初の1台にオススメなGTX 1050 Ti搭載モデル

レノボ
Legion Y520 Tower Core i5

直販価格9万9684円

GPUはGTX 1050 Tiです。プレイするゲームによっては、GTX 1060と差を感じてしまいますが、最初の1台として考えれば十分でもあります。ストレージは1TBのHDDと128GBのSSDを搭載。基本的にゲーム専用機として使うのであれば、SSDによる高速起動の恩恵を得られるので快適です。

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i5-8400 ●GPU:GeForce GTX 1050 Ti (4GB) ●メモリ:8GB ●ストレージ:SSD 128GB、HDD 1TB  ●インターフェイス:DisplayPort ×1、DVI-D×1、、HDMI×1、USB 3.0 ×6、USB 2.0×2 ●電源:450W ●サイズ:W182×H402×D468mm

 

次回はゲーミングPCと組み合わせたいPCディスプレイを紹介します。お楽しみに!

今なら1200円お得! ワイヤレス充電器なのに防水な「F305W」は水中に1分沈めても壊れません

iPhone 8が対応して身近になったQi規格のワイヤレス充電。スマートフォンを充電パッドに置くだけという手軽さが魅力です。そんな中、Spigenから防水性能を持つワイヤレス充電器「F305W」が発売されました。

 

従来機から対応機種も増えており、iPhone X、iPhone 8、iPhone 8 Plus、Galaxy S9/S9+、Galaxy Note 8、Galaxy S8/S8+、LG V30+などさまざまなスマートフォンで利用できるようになっています。

↑直販価格は5990円。Amazon.co.jpの同社ストアでは発売記念セールとして20%オフの4790円で販売されている

 

↑カラーはブラックとホワイトの2色

 

多くの製品が登場するようになったワイヤレス充電器ですが、今回のF305Wには、防水対応という他にはない特徴があります。IP6X/IPX7相当の防水・防塵性能を持ち、机の上で水などをこぼしても壊れない設計になっています。

 

↑水中に1分沈めても壊れないIPX7相当の防水性能

 

また、厚さ4.7mmと、マグカップ用のコースターと同じくらいの薄い形状もポイント。持ち運びも苦になりません。スマートフォンを載せる面と底部には滑り止めのゴムパッドが付いており、しっかりと固定することができます。コンパクトな上に主張しないシックなデザインなので、会社のデスクに置くための1台にはピッタリかもしれません。

 

使い慣れると手放せなくなる便利さのワイヤレス充電。対応スマホを持っている人ならF305Wは要チェックです。

月に約100時間見放題のau×Netflix新プランは、月25GBと動画配信がセットで5500円~!

auは、動画配信サービスのNetflixと提携を発表。スマートフォンの新プラン「auフラットプラン25 Netflixパック」を2018年夏以降に提供します。

 

↑スマートフォンで観られる動画サービスNetflixと大容量の料金プランがセットに

 

新プランは、スマートフォンの大容量通信サービスと動画配信サービス「Netflix(ベーシックプラン)」と「ビデオパス」がセットになったパッケージプラン。毎月25GBという大容量の通信で、動画サービスを思う存分楽しめます。

 

基本プランに「スーパーカケホ」を選んだ場合、料金は月額5940円~(割引適用後の1年間)。これまで毎月20GBのプランを利用していた人なら、差額はプラス1080円。その分だけ毎月プラス5GBの通信容量と、通常なら月額1309円かかるNetflixとビデオパスが利用できるというイメージです。

 

↑料金プランのイメージ(画像内の金額は税別)

 

新プランは、「月間25GB」の大容量プラン1種類。他の容量は選べません。実は、この25GBという容量には意味があります。新プランの発表会ではその理由が語られました。

 

「25GBあれば毎月100時間の動画配信を視聴できる。100時間というと、動画配信が普及する前のテレビの視聴時間と同じくらいです」(KDDI ライフデザイン事業本部 新規ビジネス推進本部 エンターテイメントビジネス推進部長 宮地悟史氏)。

 

つまり、スマートフォンの動画配信がかつてのテレビと同じくらい視聴されていくようになると見込んで、大容量のプランをセットにした、という意図なのです。

 

もちろん、auが自前で展開するビデオパスに加え、米国発の“黒船”Netflixと提携したのもポイント。Netflixが全世界に向けて提供している膨大な動画アーカイブを、ビデオパスの持つ日本向けコンテンツで補完して、さらに充実したラインナップを提供することが狙いです。

 

↑新プランにはauが元々展開していた「ビデオパス」の月額料金も含まれる

 

現在、他キャリアも海外発の動画配信サービスとの提携を展開。以前からソフトバンクはKDDIと同じくNetflixと、またNTTドコモはスポーツ動画配信サービス「DAZN(ダ・ゾーン)」との提携をスタートしています。

 

スマートフォンは今後、次世代の通信サービス「5G」の時代に入っていきます。5G導入予定の2020年以降には、より高速な通信回線を安価に使えるようになるとされています。5G時代が到来すれば、KDDIが打ち出したように今後はさらに動画配信サービスが、かつてのテレビのように多くの人にとって身近なものになるでしょう。

最厚部で約1.8cm! サンワの超薄マウスはポッケに入れても膨らまない

サンワサプライは5月29日、ポケットに入れて持ち運べるマウス2製品を発売しました。最厚部で約1.8cm、重さは約50gと超薄型・軽量な製品ですが、それ以上の工夫が施されています。

 

↑バッグの外ポケットに入れても気にならない薄さ

 

発売されたのは、Bluetoothで接続するタイプと専用レシーバーを使うタイプの2種類。BluetoothタイプはiOSやAndroidとの接続も対応で、PC、スマートフォンやタブレットを2台同時に接続し、切り替えながら使えます。

 

専用レシーバータイプは電波障害に強い2.4GHzを使用。パソコンに取り付けるUSBレシーバーは超小型で、マウス本体に収納して持ち運ぶこともできます。

 

 

↑写真左のBluetoothタイプ(MA-BTIR116BK)は実売価格4644円、右の専用レシーバータイプ(MA-WIR117BK)は実売価格4104円

 

一般的なマウスは手に馴染むよう、横から見たら半円を描くような形状になっています。しかし、円形のものは持ち運びには適しません。そこで、このマウスでは「く」の字型に山折りする機構を搭載。持ち運び時はポケットにすっきり収納できるカード状になり、使う時は折り曲げて手に馴染む形状に変化させることができます。

 

「く」の字型に山折りすると電源が入り、板状にたたむと電源がオフに。バッグにしまうだけで電源をオフにできるので、電力消費のムダもありません。

 

 

また、低消費電力の赤外線センサーを搭載し、充電後約1か月間ほど電池が持続するので、外への持ち出しが続いても安心して使えます。マウスの課題だった持ち運びの不便さを解決した本製品。ノートパソコンだけでなく、薄型タブレットと組み合わせるのも合いそうです。

【今なら千円お得】45W出力で急速充電できる、Cheeroの大容量モバイルバッテリー「Power Delivery 45W」

ダンボー型モバイルバッテリーなどで知られる「cheero」から、Macbookも充電できる大容量のモバイルバッテリーが発売されました。今回発売された「Power Delivery 45W」は、2万100mAhという大容量が特徴。さらに、USB Power Delivery(USB PD)という充電規格に準拠し、USB PD対応のパソコンやスマートフォンを高速に給電できます。

 

↑Power Delivery 45W、実売価格5480円。Amazon.co.jpのcheero直販ストアでは、販売記念開始価格として4480円で提供されている(期間限定)

 

USB PDでの出力は最大45Wで、これは一般的なUSB給電(5V/1A)の9倍という高出力。同社が手掛けるモバイルバッテリーの中では過去最大の出力になっています。

 

USB PDによる急速充電を利用するには、充電する機器側もUSB PDに対応している必要があります。Type-C端子を搭載するMacbook、NINTENDO SwitchなどがUSB PDをサポートしているほか、USB Type-C端子搭載のAndroidスマートフォンでも対応製品が増えています。

 

↑USB PD機器への充電に使える両端Type-C端子のケーブルが付属するため、別途ケーブルを購入する必要はない

また、iPhone Xなど最新のiPhoneでも、USB Type-C-Lightning変換ケーブルを利用すればUSB PDによる急速充電を利用できます。そのほか、USB-Aポートも備えており、microUSB端子搭載のスマートフォンなど、USB PDに対応しない機器でも、最大5V/3Aの急速充電で利用できます。

 

↑本体の充電はUSB PD対応のType-C端子か、microUSB端子のどちらかを選んで利用可能。USB PD対応のACアダプターで充電すれば、2万100mAhの大容量を約3時間で満充電にできる

 

大きさは約162×79×23mm、重さは約368gと、モバイルバッテリーとしては大きめ。大容量だけに仕方ない部分ではありますが、それなりの重さがあることは事前に理解してから購入した方が良いでしょう。

 

USB PDの急速充電は、MacbookやiPhoneもサポートするなど、スマートフォンやノートパソコンでは対応機器が増えてきています。そうした機器を外出先で存分に活用するためのパートナーとして、Power Delivery 45Wは最適でしょう。

シールだからさりげないよ! 2.4×3.6cmの極小忘れ物防止デバイス「MAMORIO FUDA」

忘れ物防止デバイス「MAMORIO」のラインナップに、シールで貼るタイプの「MAMORIO FUDA(マモリオ フューダ)」が加わります。6月1日発売で、実売予想価格は2980円です。

 

 

MAMORIOは、スマートフォンのアプリと連携して、忘れ物を防ぐデバイス。大切なものに取り付けておくと、置き忘れたときに、スマートフォン宛にいつ、どこで失くしたかを通知します。

 

置き忘れた場所がわからないときにも、他のユーザーのMAMORIOアプリに検知されたときに通知が届く「クラウドトラッキング機能」を搭載。首都圏の鉄道のお忘れ物センターなどでは、MAMORIOが届けられたときに自動で通知するサービスも提供されています。

 

従来のMAMORIOは、キーホルダーなどに取り付けられるタグ型のデバイスでした。一方、今回のMAMORIO FUDAは、背面のシールで大切なものに貼りつけて利用するデバイス。チェーンなどがないノートパソコンやポータブルゲーム機、手帳などでも利用できます。

 

 

↑カラーはブラックとホワイトの2色で、レザー風のふっくらとしたデザイン。大きさは約24×36.2×3.4mm

 

内蔵の電池は交換不可の使い切りタイプで、購入から約1年間利用可能で180日経過後に、交換品を半額で購入できる”電池交換プログラム”も用意されています。

 

ありそうで無かったシール型の忘れ物防止デバイス。シンプルなデザインで高級なノートパソコンにも違和感なくなじみそうです。高価なゲーム機や重要な書類ケースなど、あなたの”大切なもの”を守る保険として導入してみてはいかがでしょうか。

PCだってオシャレに使いたい! コンパクト&スタイリッシュな「液晶一体型PC」4選

自宅で使えるデスクトップPCが欲しいけど、黒い箱のようなタワー型は邪魔になるし部屋の雰囲気に合わない……とお悩みの方にオススメなのが、液晶ディスプレイとPCが一体化した「液晶一体型PC」。ディスプレイの背面にPCパーツを搭載したデザインにより、サイズがコンパクトで設置場所も省スペースで済むのが特徴。従来のデスクトップPCのイメージを覆すスタイリッシュなデザインの機種も増えています。

↑液晶一体型PCは奥行きが短く省スペースで置けるのが特徴(写真はNEC LAVIE DA370/HA)

 

そこで今回は、インテリアにこだわる方にもオススメな一体型PCを4モデル紹介します。

 

1.スタイリッシュなメタルデザインの一体型PC

日本HP
22-b200jp
実売価格10万4220円

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i3-7100U(2.40GHz)/インテル HD Graphics 620 ●メモリ:8GB ●ストレージ:HDD 1TB ●ディスプレイ:21.5型フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB 3.0×2、USB 2.0×2、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI、SDカードスロット、ヘッドホン出力/マイク入力コンボ、DVDマルチドライブ ●サイズ/重量:W540×H402×D187mm/4.8kg

省スペースで使える奥行18.7cmの液晶画面一体型PC。ディスプレイ下部のスピーカーおよび本体スタンド部分は金属加工のデザインを施しており、高級感と安定感のあるデザインに仕上げています。ディスプレイは広視野角なIPSパネルの非光沢パネルを採用。フルHD解像度で細部まで解像度の高い映像が楽しめます。電源コネクタやUSBポートなどの端子類はすべて背面に備えており、デスク周りをスッキリ見せることが可能です。

 

2.テレビも楽しめる大画面モデル

NEC
LAVIE DA370/HA
実売価格10万2800円

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Celeron プロセッサー 3865U(1.80GHz)/インテル HD Graphics 610 ●メモリ:4GB ●ストレージ:HDD 1TB ●ディスプレイ:23.8型フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB 3.0×3、USB 2.0×2、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI、SDカードスロット、ヘッドホン出力/マイク入力コンボ、DVDマルチドライブ、アンテナ入力端子、miniB-CASカードスロット ●サイズ/重量:W546×H391×D190mm/8.6kg

大画面23.8型のフルHD液晶ディスプレイを備えた一体型PC。地デジ/BS/CSチューナー(1基)を搭載しており、アンテナ線をつないでテレビの視聴が可能。テレビを見ながらネットをチェックしたり、SNS投稿をしたりと複数の作業もラクラク行えます。ワイヤレスのキーボードとマウスが付属。キーボードは本体下に収納できるので、デスクを広々と使えます。

 

3.浮遊感のある映像が楽しめる4辺狭額フレームディスプレイ

富士通
FMV ESPRIMO FH70/B3
実売価格15万284円

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i7-7700HQ プロセッサー(2.80GHz)/インテル HD Graphics 630 ●メモリ:4GB ●ストレージ:HDD 1TB ●ディスプレイ:23.8型フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×4、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI、SDカードスロット、ヘッドホン出力/マイク入力コンボ、DVDマルチドライブ ●サイズ/重量:W558×H370×D167mm/6.5kg

空間になじむ4辺狭額フレームの23.8型フルHDディスプレイを搭載。映像が空間に浮かんでいるような感覚を楽しめます。CPUには第7世代 インテルクアッドコアCPUを採用し、重い画像の処理などもサクサク行うことが可能。ビジネスでもプライベートでもパワフルに使えます。パイオニア製のスピーカーを内蔵し、オーディオ補正にはWaves社MaxxAudioを採用。192kHz/24bitのハイレゾ音源も再生可能です。

 

4.映像も音質も高品質なエンタメPC

 

ASUS
Vivo AiO V241ICUK(I37100U)
実売価格7万2200円

●OS:Windows 10 Home(64bit) ●CPU:インテル Core i3-7100U(2.40GHz)/インテル HD Graphics 620 ●メモリ:4GB ●ストレージ:HDD 500GB ●ディスプレイ:23.8型フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB 3.0×4、USB 2.0×1、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI、ヘッドホン出力/マイク入力コンボ ●サイズ/重量:W540×H409×D165mm/5.1kg

7mm幅の狭額ベゼルの23.8型フルHDディスプレイを搭載した一体型PC。独自のSplendid機能やASUS Tru2Lifeテクノロジーにより、クリアで精細な画質を実現しています。従来モデル比2.7倍の容積になったバスレフ型スピーカーには、独自のSonicMasterテクノロジーを組み合わせ豊かな低音が楽しめます。ミュージックモードや映画モードなど5つのサウンドモードを選択できる「AudioWizard」機能も搭載。

 

インテリアにこだわる人にオススメな部屋をスッキリ見せてくれる一体型PCを、ぜひチェックしてみて下さい。

「エドテック」で変わる勉強法――大学受験の地方格差解消に高まる期待

テクノロジーの進化によって環境が目まぐるしく変化する昨今、教育業界もその例外ではありません。今回は「エドテック(EdTech)」をキーワードに、注目を集める新たな教育サービスについて、自らもオンライン家庭教師事業を手掛ける株式会社シンドバッド・インターナショナル代表取締役社長、山田博史さんに解説してもらいました。

 

【この方に聞きました!】

株式会社シンドバッド・インターナショナル
代表取締役社長
山田博史さん

 

大学受験における地域格差をなくしていく可能性を秘めている

「エドテック(EdTech)」というキーワードを聞いたことがあるだろうか? 話題の「フィンテック(Fintech)」とも似ているが、エドテックは金融ではなく、教育(エデュケーション)とテクノロジーを掛け合わせた言葉だ。いま、教育、受験勉強の場においてエドテックの活用が広がっている。

 

たとえば、インターネットを利用してパソコンやスマートフォン上で、授業を受けたり、個人指導を受けることができる。これでまでの塾通いや、紙による通信教育といったスタイルとは異なり、自宅にいながら塾を体験できるなど、新たな勉強法が浸透してきている。大学受験では、地方の高校が不利と言われ続けてきたが、エドテックは、その格差をなくしていく可能性も秘めている。

 

今春、都市部の大学合格者たちに話を聞く機会があった。合格した地方出身の現役生や浪人生たちから出てきた受験時代の悩みが、「都市部の受験生たちとの情報格差が大きい。こんなに情報量が違うとは思わなかった」「地元にはそもそも塾が少ない、選択肢がない」「難関大学を受験するにも、学校の先生があまり指導し慣れていない」といったものだった。

 

東京にいれば、ある程度の高校であれば、学校の大学受験の指導は行き届いているだろう。また、学校以外にも、大手の塾や予備校が無数にあり、個人塾、東大や医学部の専門塾まである。そのなかから自分にあった指導をしてくれる塾、あるいは進学希望先に合わせて選ぶことができる。しかし、地方にいる受験生はそうもいかない。そもそも塾も少ない。学校の先生頼みになってしまうが、それだけではどうも心もとない。

 

そんな現状を変えつつあるのがエドテックだ。エドテックを活用した、新たな教育サービスが続々と登場し、受験生たちの助けとなっている。

 

スマホ普及やYouTubeが追い風に!? エドテック事例集

エドテックの普及が急速に広がっている理由は、やはりスマートフォンだろう。中高生のスマホ普及率が高くなったことで、エドテックが身近になった。

 

エドテックを利用した教育で1番最初に話題になったのは、YouTubeでの授業動画の投稿だろう。2010年ごろから授業動画が増え始めた。個人で授業動画を投稿し、評判が良かった一部講師は、ある意味人気“ユーチューバー”となっている。また、代々木ゼミナールや東進ハイスクールなどの塾もYouTube内でチャンネルを持ち、無料で授業動画を見ることができる。

 

スマホを利用した家庭教師サービス「manabo(マナボ)」では、スマホのカメラでわからない箇所や問題を撮影して送信すると、東京大学、早稲田大学、慶應大学といった大学の学生講師が約3分でアドバイスを返してくれる。公式ホームページによると、約3000名の講師が在籍し、24時間対応できるという。月額3000円(税抜)で毎月60分まで何回も質問ができる。

 

講師の無料変更も可能で、自分にあった先生を選びやすいかもしれない。60分を使い切った場合は、60分追加購入することで利用できる。じっくり教えてもらうというよりは、ちょっとしたヒント、解決法を知りたいときに使うのにちょうど良いかもしれない。

 

教育サービス大手もエドテックに取り組む。通信教育でおなじみのZ会は「Z会オンライン個別指導」を展開する。難関大に合格したZ会のOB・OGの大学生講師を採用し、1対1でオンライン個別指導が受けられる。Z会の通信添削教材や映像講座と組み合わせて受講するスタイルが特徴だ。

 

例えば、Z会の通信教育と組み合わせたコース「サイクルズ」、Z会の映像講座とセットの「Z会の映像サポートコース」、大学入試直前の志望校対策をサポートする「過去問特訓コース」など様々なコースを用意できるのも大手ならでは。事前にZ会の教材を解いたり映像授業を受講したうえで、わからないところ、わかったつもりで終わっているところを、オンラインの個別指導で講師が確認して教えてくれる。Z会の資源をうまく活用したサービスだ。

 

最後に、僭越ながら弊社の取り組み「私大受験専門・家庭教師メガスタディオンライン」を紹介する。エドテックを思う存分活用した、より本格的な家庭教師サービスで、学生講師ではなく、プロの家庭教師がインターネットを介して指導してくれる。講師採用率が3%と厳選され、早慶上智MARCHなど難関大の合格実績豊富な講師を紹介することができる。

 

メガスタディオンライン最大の特徴は、パソコンに専用カメラを接続することで、講師が「生徒の顔」と「問題を解く手元」の両方同時に見られるシステムを利用していることだ。やはり、直接対面指導と違って、インターネットでの指導は、生徒の表情がわからず、本当に理解しているのかどうか講師が掴みづらい。この2画面同時システムを介すことで、生徒の理解度を把握しやすくなる。特に、地方に住んでいる受験生にとっては、首都圏の経験豊富な講師の授業を受けられるというメリットがあるだろう。

 

【番外編】アメリカで急成長中のエドテック

最後に番外編として、海外の事例で、アメリカで急成長中のオンラインレッスンサービス「Varsity Tutors(米ミズーリ州セントルイス)」を紹介する。Facebook社のCEOマーク・ザッカーバーグが設立した財団から5000万ドル(約53億円)投資を受けたことでも話題となり、注目を集めている。

 

アメリカでもオンラインレッスンサービスは利用者が急増中で、特に日本のセンター試験に相当する「SAT」の対策コースを提供するサービスは人気となっている。

 

このVarsity Tutorsの特徴は、下記のとおりだ。

・米国最大級のオンライン個人指導のマッチングプラットフォーム
・最短で15秒で自分にぴったりの教師が見つけられる
・約4万人の講師が登録
・1000以上のコースを提供
・プログラミングからアカデミックな学問領域まで幅広くカバー
・授業料は1時間あたり約50ドル(6000円前後)

 

さらに、大型調達資金を実現した Varsity Tutorsは、2017年に欧州最大の個人指導プラットフォームの「First Tutors」を傘下に収めるなど、海外展開も積極的に進めている。調査企業「Global Industry Analysts」では、世界の個人レッスン産業は2020年までに2000億ドル市場(約21兆円)に成長すると予測している。(ちなみに世界の教育産業の市場規模は約400兆円)。

 

この様に、受験生に向けた多種多様なエドテックサービスが世界で広がっている。日本でも、地方だから大学受験で不利という時代は、今や昔というふうになっていく可能性があると思う。

最新「自動翻訳デバイス」の語学力を現地出身の人はどう評価する? 安くて軽い「ili」編

海外旅行に行ったとき、やはり心配になるのが、現地でのコミュニケーションです。ツアーでガイドさんが付いているなら安心ですが、自由度が高い旅行だと、意思疎通は自力で行わなければいけません。

 

自身が学んだ経験のある言語なら、さほど問題ないでしょう。しかし、全く知らない言語を使う必要がある場合、事前の準備は必須となります。そんな時に活用したいのが、最近話題の翻訳ツール。伝えたい日本語を話したり、入力したりするだけで、現地の言語に変換してくれます。

 

用意したツールは「ili(イリー)」「POCKETALK(ポケトーク)」「Google翻訳(スマホのアプリ)」の3つ。

 

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↑海外旅行向け翻訳機「ili」

 

iliは2018年2月に一般向けの発売が開始された海外旅行向けの翻訳機。オフラインでの翻訳が行えるのが特徴で、iliに向かって話し掛けた日本語を英語、韓国語、中国語の3か国後に変換して発話します。価格は2万1384円。

 

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↑双方向で会話翻訳が可能なPOCKETALK

 

POCKETALKは50か国語を双方向に翻訳できる通訳デバイス。こちらも音声入力したテキストを翻訳して発話します。小さいディスプレイも備わっていて、テキスト表示も確認できるのが特徴です。ただし、使用時にはWi-Fi接続または専用SIMカードでの通信が必要となります。直販価格は2万4800円~。

 

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↑定番の翻訳アプリ、Google翻訳

 

Google翻訳は翻訳において定番中の定番とも言えるアプリ。オンラインなら、音声入力したテキストを翻訳し、音声で発話できます。カメラで文章を読み取れるのも同アプリならではのメリット。また、オフライン翻訳も限定的に可能です。指定の言語のファイルをあらかじめダウンロードしておけば、キーボードで入力したテキストのみ変換できます。スマホがあれば、無料で利用可能なのもポイント。

 

本記事では、まずiliをピックアップし、実際に英語・中国語・韓国語を母国語とする海外の人に試していただき、使用感について聞いてきました。

 

↑左から順に、検証に協力してくれた、リンさん(中国語圏)、コリンさん(英語圏)、イムさん(韓国語圏)の3名

 

iliは、棒状のデザインをしており、3つのボタンがあります。正面にある丸いボタンを長押しして、ピッと音がしたら、翻訳したい文章をなるべく簡潔に標準語で述べます。話し終わったあと一呼吸おいて指を離すと、認識したテキストを翻訳し、音声で発してくれます。

 

↑サイズはW33xH121.8xD13.0mm、重量は42g。内蔵型リチウムイオンバッテリーで通常使用時間は3日間となる

 

↑言語の切り替えは右サイドにある下側のボタンを長押しすればOK。切り替えには多少の時間がかかる

 

なお、一度翻訳した言語は、前面のメインボタンを押すと翻訳後の言語、サイド下ボタンを押すと翻訳前の言語で再生されます。相手が聴き取れなかった場合や、繰り返し使う場合に便利です。

 

ーー第一印象はどうでしょうか?
「とてもよいデザインをしてるね。ポケットにサッと入れられて持ち運ぶのに便利そうだ」(コリンさん)
「すごい軽い!」(リンさん)

 

デザインについては、皆さんとても良い印象でした。

 

多少カタコトになることがあっても、言いたいことは伝わった

さて、実際に日本語をそれぞれの言語で訳してみて、意思疎通が取れるか確認してもらいました。検証したテキストは[料金はいくらですか?][禁煙席はありますか?][試着してもよいですか?][日本語を話せるひとはいますか?]など。

 

↑ひとりずつ順番に翻訳を試してみた

 

ーーまず、中国語はどうでしょうか?
「完璧ですね。何を言っているのか充分伝わりました」(リンさん)

 

ーー続いて、韓国語は?
「ほぼ完璧です。でも[試着しても良いですか?]について、[試着]が直訳されると韓国語では、ちょっと不自然な感じになりました。口語だとあまり使わないので」(イムさん)

 

その後、[これを着てみても良いですか?]など、聴き方を工夫すると、より自然に翻訳された。

 

ーー最後に、英語は?
「うん、分かったよ。ただ[料金はいくらですか?]と尋ねると、英語の場合、それがfeeなのかpriceなのか場面で異なるから、気をつけた方が良いね」(コリンさん)

 

なるほど、[このチケットの料金はいくらですか?]のように、聴き方を工夫すると良さそうです。

 

このように、その言語でどういう表現がより自然なのかということ。そして同じ単語でも複数の表現に分かれることがあるということ。これらの影響で100点の翻訳ができないこともありました。しかし、「とりあえず伝わればOK」という観光旅行向けのツールなので、多少の誤差は気にせずに使って大丈夫そうです。

 

もし、翻訳した音声を聴いて、相手が変な顔をしていたら、日本語の言い回しを変えて、何度か試してみると良いでしょう。

ーーちなみに音声はどうでしたか?
「機械的ですねー。ロボットが喋っている感じ」(リンさん)
「僕もそう思います。でも、デパートの放送とかでよく耳にする音に似ているから、日本に来ている中国や韓国の人にとっては、不自然に感じないでしょうね」(イムさん)

 

筆者としては、機械的な音声だが、いわゆるボーカロイドの声まで機械的ではない、という印象を抱きました。小さな子ども向けのオモチャが声を出したら、きっとこんな音になるのかな。

 

オフラインのスピード感ある片方向翻訳が特徴

さて、数ある翻訳ツールのなかで、iliがユニークなのは、オフラインで音声翻訳ができること。機内や地下、都市部ではない地域など、通信環境が整っていない場所でも使用できます。SIMカードなどを契約して、通信費が発生することもありません。機種代金を支払って購入すれば、そのまま持ち運んで利用できます。こうした小回りが効くのは同機ならではのメリットですね。

 

また、自分が話した言語を、現地の言葉に翻訳するだけ、というのも同機の特徴。つまり「伝えるだけ」です。反対に現地の人の言葉を日本語に直すことはできません。これは、そもそも「海外旅行では、相手に翻訳機を渡すシーンが少ない」という前提で開発されているから。むしろスマホを取り出す手間や、見知らぬ相手に手渡すリスクを減らす意味があります。

 

↑コリンさんはiliに好印象を抱いたようだった

 

ーー片方向の翻訳について、どう思いましたか?
「Wi-FiやSIMカードが要らなくて、オフラインで使えるのは、とても便利だよね。片方向の翻訳しかできないなら、なるべくYes/Noで答えられる質問に活用すると良いのかも」(コリンさん)

 

一見不便に見える仕様ですが、海外旅行という限られたシーンでは、最低限の意思を伝えられれば充分乗り越えられることも多々。例えば、レストランに入って「おすすめはどれですか」と伝えられれば、それ以上のコミュニケーションは不要だったりするわけです。また、コリンさんが仰ったように、質問の仕方を工夫すれば、片方向翻訳のデメリットも克服できそうです。

 

↑iliの実売価格は2万1384円。販売店はこちら。なお、店舗では、海外向けモデル(英→日・中・西/中→日・英)も販売されている。

 

次回は、POCKETALKについて紹介します。特徴や使い勝手において、どんな違いがあるのでしょうか。

自然な会話ができるリアルタイム通訳イヤホンが「まさに最先端の翻訳機!」と話題沸騰

リアルタイムで自然な会話ができる通訳イヤホン「WT2」を支援するプロジェクトが、クラウドファンディングサービスMakuakeでスタート。ハンズフリーのイヤホン型翻訳機に熱い視線が注がれている。

出典画像:「異なる言語でもリアルタイムで会話可能!ワイアレスイヤホン型翻訳機『WT2』」Makuake より

 

イヤホン型翻訳機「WT2」とは?

「WT2」は専用のイヤホンとアプリを連携して、自分の言語を話しながらリアルタイムに翻訳することでシームレスな会話を可能にするアイテム。一つひとつの単語を調べる電子辞書や翻訳アプリ・通訳ツールと異なり、「1つのアプリ・2つのイヤホン」でお互いの言語による会話がサポートされる仕組みだ。

 

「WT2」には使用状況に応じた3つのモードを搭載。会議室や喫茶店など静かな環境で使用する「自動モード」、あまり静かではない環境や長文など複雑な会話に適した「人工モード」、ルートや価格の確認など簡単なやりとりに使う「質問モード」を使い分けることができる。

 

イヤホンの充電は、持ち運びにも便利なコンパクトサイズの充電ケースを使用。充電したケースを持ち歩けば、外出先で電源に接続しなくてもイヤホンを収納しておくだけで充電が行われる。ちなみに、イヤホンはフル充電で2時間のサポートが可能。

出典画像:「異なる言語でもリアルタイムで会話可能!ワイアレスイヤホン型翻訳機『WT2』」Makuake より

 

KICKSTARTERでも大成功を収めたプロジェクト

「WT2」は、これまでにクラウドファンディングサイトKICKSTARTERでも支援プロジェクトを展開。日本円換算で約3000万円を調達する成功を収めてきた。今回の支援プロジェクトは早期割り引きを適用した1万9900円コースなどを用意。残り28日(5月18日現在)で目標金額を大きく上回る、600万円以上の支援が集まっている。

 

イヤホン型の“リアルタイム翻訳機”という未来的なアイテムに、ネット上では「すごい便利アイテムが誕生したな」「まさに最先端の翻訳機。発売に向けて開発頑張って!」「ちょうど海外移住の話が出ているので期待を込めて支援します!」「海外の人と交流する機会が多いので役立ってくれそう」「がんばって語学勉強もしてるけど、これでもう一歩踏み込んだコミュニケーションができる!」といった声が溢れ返った。

 

現在の対応言語は、日本語・中国語・英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・ポルトガル語・アラビア語・ロシア語の9言語。7月~9月にかけて韓国語やイタリア語が追加され、2021年までに41カ国語に拡大されるという。よりディープな交流体験のためにも支援を検討してみては?

お値段据え置きで弱点を克服? ドンキの新2万円PCはどこが進化した?

ドン・キホーテがプライベートブランド「情熱価格」で販売している、2万円弱で買えるタブレットPC「ジブン専用 PC&タブレット」。今回、更にグレードアップした第3弾モデル「ジブン専用 PC&タブレット3」が6月8日に発売されます。

 

↑ジブン専用 PC&タブレット3。価格は従来品と変わらず実売2万1384円となっている

 

ジブン専用 PC&タブレットは、Windows 10 Homeを搭載したタブレットPC。付属のキーボードを取り付けて、ノートパソコンのように使うこともできます。

↑ノートパソコンとタブレットの2Wayで使える

今回のジブン専用 PC&タブレット3では、メモリの容量が2GB→4GBへ増量されました。メモリが増えたことによって、web表示など前モデルからぐっと捗るようになるでしょう。microSDカードスロットは最大128GBのmicroSDXCに対応し、大容量のデータを保存できるようになっています。あわせて、10.1インチのディスプレイはを強化ガラスに変更したことで、タッチ操作の感度が向上しました。

 

CPUはIntel Atom X5-Z8350、ストレージは32GBと据え置きではりますが、Office文書の編集や動画サイトの閲覧程度なら活躍しそうなモデルへと進化しました。特にメモリの増量によって、これまでよりも余裕を持って動くようになっているでしょう。2台目にノートパソコンがほしい方は、要注目の製品です。

iPhone Xを初代iPhoneに変身させるケース「Classic One」に、Appleファンは思わず見惚れるはず

Spigen JAPANは、初代iPhoneをイメージしたiPhone X用ケース「Classic One」の予約販売を開始しました。日本で発売された最初のiPhoneは、ソフトバンクから登場した2台目モデルの「iPhone 3G」ですが、Classic Oneは日本では発売されなかった初代「iPhone」をモチーフとしています。

 

↑初代iPhoneがモチーフの「Classic One」。実売価格は2690円

 

初代iPhoneのデザインは背面がクロームシルバーとブラックのツートンカラーになっているのが特徴。Classic Oneでもそれを忠実に再現しており、アップルロゴの部分はiPhone Xのデザインを生かすよう穴あきになっています。

 

↑丸みを帯びた側面をケースで再現

 

前面の縁までカバーするデザインを採用。柔らかいTPU素材と堅いポリカーボネート素材の2層で、落下時の衝撃を吸収する構造になっています。また、米軍が定めるMIL規格に準拠した耐衝撃試験を実施し、耐久性を確保しています。iPhoneを全面的に保護しながらも、装着状態でもワイヤレス充電を行えるようになっています。

 

なお、Spigenは米国のクラウドファンディングサイト「Indiegogo」で展開するプロジェクトでは、今回のClassic Oneに加え、初代iMacをイメージしたiPhoneケース「Classic C1」も発表されています。

 

↑初代iMacの特徴的なカラー「ボンダイブルー」を再現

 

↑すでに発表済みの米国では5色を展開

 

 

Classic C1は日本での発売が公表されていませんが、Spigenに問い合わせたところ、「時期は未定だが発売予定」というコメントを得られました。iPhoneシリーズの10年分の進化を取り入れたiPhone Xを、初代iPhoneのデザインで楽しめるClassic One、そして根強い支持を誇る“iMac”をモチーフとしたClassic C1。アップルファンならぜひチェックしておきましょう。

ポケットに入る大容量SSD「サンディスク エクストリーム ポータブルSSD」で、データからも手荷物からも身軽に!

サンディスクは、ノートパソコンやタブレットPCと組み合わせて使えるストレージ「サンディスク エクストリーム ポータブルSSD」を5月下旬に発売します。

 

↑サンディスク エクストリーム ポータブルSSD。ラインナップは、250GB(想定実売価格:1万6000円前後)、500GB(想定実売価格:2万3000円前後)、1TB(想定実売価格:4万6000円前後)、2TB(想定実売価格:8万8000円前後)となる

 

最近では4K動画の撮影に対応したカメラも増え、ノートパソコンでも写真編集や簡単な動画編集作業が手軽に行えるようになり、以前は敷居が高かった動画撮影も身近になってきています。

 

しかし一方で、ストレージの容量は圧迫されがち。最高の1枚を求めて数多くの写真を撮っていたら、ノートパソコンの小さいストレージが埋め尽くされていたという事態になりかねません。サンディスク エクストリーム ポータブルSSDは、そうした用途に応える製品となっています。

サンディスク エクストリーム ポータブルSSDは、携帯性と大容量を両立させたストレージです。スマートフォンよりも小さなサイズで、最大2TBまでの容量をラインナップ。耐衝撃性・耐振動に加え、防滴・防塵にも対応。、雨や水しぶき、ホコリなどに耐性があり、屋外で使うのにも適しています。

 

↑SSDの読み出し速度は550MB/秒と高速で、USB 3.1 Type-C規格もサポート。

 

良い写真が撮れたら、その場で編集まで仕上げてしまいたくなるもの。そうした時にこのストレージさえあれば、パソコンの保存領域を気にすることなく作業できますね。通信回線で送るには大きすぎる動画の受け渡しにも活躍するでしょう。

航空法規制外ってこんなに手軽なん!? 「Tello」こと革新的ミニドローンで空撮を知ろう

手軽に楽しめる入門用として最適なトイドローンが、じわじわとその数を増やしていってます。その中でも直近でひときわ注目を集めたのが、Ryze Techがドローン大手であるDJIと共同開発した、超小型ドローン「Tello」です。早々にその実機が手に入ったので、実力を検証してみたいと思います。Telloは質量が約80gと、航空法適用外の200g未満を遥かに下回る超軽量ボディが特徴です。実売価格は1万2800円。

 

↑Telloの本体。折りたたみ式ではないので、この状態のまま飛ばしたり、しまったりする。サイズ的には手のひらからはみ出る程度

 

航空法適用外となると、飛行禁止区域でも申請なしで飛行させることができるので、飛ばせる範囲が一気に広がります。もちろん、人混みや空港の近くなどでは飛ばせませんが、それでも規制適用のドローンに比べれば、飛ばす場所を厳選しなくても、ドローンを使った楽しみが広がります。

 

ただ軽いだけのトイドローンであれば、他にもたくさん発売していますが、Telloの特徴として、空中で操作していない時に安定してその場に居続けられること、つまりホバリングがあげられます。Telloは2つのビジョンセンサーと気圧センサーを搭載しているため、安定して空中でホバリングすることができるのです。ドローンの良さのひとつは、操縦している時に操作を誤ってしまっても、指を話せばその場に居続けるという安心感ですが、トイドローンのサイズ感で実現しているのはすごい。

 

↑本体底面にある2つのビジョンセンサー。これが地面との距離を測り、安定したホバリングを実現する

 

↑本体とほとんど同じサイズのバッテリー。質量の大半を占める

 

ドローンと言えば空撮です。小型ボディながら720p/30fpsの高解像度動画と、500万画素の静止画が撮影できるカメラを搭載しています。技術協力元のDJIと言えば、単品でも売られるほどの高性能ジンバルを思い浮かべる人もいると思いますが、Telloのカメラは小型なので固定式です。しかし、電子式映像ブレ補正を搭載しており、滑らかな映像で撮影できます。

 

充電は本体とUSB充電器をmicroUSBケーブルで接続するだけです。予備を購入し、いっぺんに充電したいのであれば、別売りの充電器の購入をオススメします。

 

↑720pの動画が撮影できる固定式カメラを搭載

 

↑本体にはmicroUSB端子がついており、直接充電ができる

 

↑小型ながらプロペラガードを備えている

 

操作はスマートフォンの専用アプリを使い、ソフトコントローラーを使います。ゲーム機のコントローラーでも代用可能です。離陸は専用ボタンを押して表示されるレバーをスライドさせれば自動的に離陸。一定の高さまで飛ぶとその場でホバリングしてくれます。筆者が操作してみた印象としては、非常にシンプルな離陸操作のため、初めての人でもすぐに操作できると感じました。

 

↑デフォルトでは、左側のコントローラーの上が上昇、下が下降、左右が旋回、右側のコントローラーの上が前進、下が後退、左右が左右の移動となる

 

↑画面左上の上矢印のアイコンをタップすると、離陸のポップアップが表示される

 

操縦してみた感覚としては、ちょっとセンシティブな印象でした。ドローンを操縦した経験があればなおのことそれがわかり、慣れるまでは丁寧に少しずつ動かさないと、一気に移動してしまう感じです。狭めの部屋だとあっという間に壁に到達してしまうので、どの程度の操作がTelloに反映するかをしっかり身体に叩き込んでおく必要があります。

 

スマホの画面には絶えず、Telloが撮影した映像が表示されます。たまに映像がストップしたりしましたが、基本的にはリアルタイムで表示してくれます。TelloにはストレージやmicroSDカードスロットがないので、撮影したデータはすべてスマホに記録されるので、このデータの伝送がうまくいかないと、ちゃんと撮影できない仕組みですが、そこは特に問題はありませんでした。

 

↑庭から離陸。狭いので障害物に当たらないよう、慎重に操作した

 

カメラには電子手ブレ補正機能も入っているため、ホバリングの安定性も作用して、簡単に自撮り撮影も行えました。手を伸ばしてスマホをかざすこともなく、自撮り棒よりも自由に角度、距離調整もできるので、自撮りマシンとしてもかなり優秀だと感じました。

 

せっかく航空法適用外機なので、外でも飛ばしてみました。以前、ドローン関連の取材で、屋根の点検をするサービスについて伺っていたことを思い出し、ドローンを操作して屋根の様子を確認してみることに。2階建ての民家とは言え、屋根まで飛ばすとなると、なかなかの高さになります。

 

そして高さが増すごとに風も強くなって煽られるわけですが、Tello最大の弱点と言えるのが、この風なのです。機体が軽いからこそ、航空法適用外なのですが、風に流されやすいのです。なので、ちょっと目を離した隙に風に流されて視認できなくなってしまいがちなので、十分確認を怠らず操縦しましょう。また、住宅街だとWi-Fiが混線してしまう可能性もあるので、あまり遠くに飛ばさないようにするのも大事です。

 

↑屋根の上まで到達。普段見ることができない場所が見られた

 

↑さらにもう少し高度をとって、屋根の向こう側の景色も撮影

 

Telloは、DJIのMavicシリーズなどで採用されているフライトモードを備えています。その場で1回転旋回して撮影したり、1点を中心にして周囲を1周しながら撮影したりという、自動操縦から撮影まで行うモードです。画面をスワイプした方向にフリップ(宙返り)をしたり、手のひらからトスして離陸、後方に上昇しながら撮影、バウンスしながら飛行など、様々な動作が設定されています。特に周囲を1周しながらの撮影は、自操では難易度が高いので、自動だとありがたいです。

 

↑フライトモードは全部で6パターンの動作を用意

 

イメージがわきにくいかもしれないので、実際にフライトモードで撮影した動画を2種類ご覧ください。

 

筆者を中心に360度回転しながら撮影するCircle。途中からスマホから手を離しており、自動で飛んでいるのがわかります。

 

機体の場所はそのままに360度回転しながら撮影する360°。多少、画面がぐらつくところもありましたが、基本、キレイに撮れています。

 

手軽で、操縦が簡単で、キレイな動画や写真が撮れるTello。しかも1万円ちょっとで買えてしまう価格帯となれば、もはや買わない理由は見当たりません。もし、購入するのであれば、専用ケースと予備のバッテリーも一緒に買うことをオススメします。

 

ドローンを試してみたいけど、高価であったり、安価なのは操縦しにくかったりすることが多いですが、Telloはその懸念を払拭してくれるほどの出来栄え。単純にラジコン感覚で飛ばすのも面白いですし、空撮で撮ったことのない写真を撮影する楽しみを味わってみるのも、ドローンならではの楽しみ方です。特に空撮をちょっと試してみたいという方には、かなりノーリスクでトライできる魅力的な製品と言えるでしょう。

ジェイソンの襲撃も防ぐ!? フォーカルポイントから断線知らずな「Fuse Chicken」のUSBケーブル登場

フォーカルポイントは、Fuse Chickenの「チェーンソーでも切れない」というタフなLightningケーブル8製品を発売しました。Fuse Chickenブランドのケーブルは、金属素材を編み込んで作られており、頑丈さが最大の特徴です。

 

 

ラインナップの中で最も頑丈なケーブルが「Fuse Chicken Titan Lightning to USB」(1m/1.5m)。ケーブル部には2層構造の高強度スチールを採用し、たとえチェーンソーを使って切断しようとしても切れないという強度を確保しています。さらに、ケーブルとコネクターは直接溶接されており、断線の不安もありません。

 

↑Fuse Chicken Titan Lightning to USB(1m)、実売価格4838円。1.5mタイプは実売価格5918円

 

「Fuse Chicken Bobine Flex Lightning to USB」(60cm)は、ケーブル型のiPhone用ドッグ。タフなケーブルを自由に曲げて、iPhoneを好みの角度で固定できます。スペースを取らないので、パソコンのディスプレイの横に固定したり、カーチャージャーにつなげて車の中で使ったりしても便利でしょう。

 

↑「Fuse Chicken Bobine Flex Lightning to USB」(60㎝)、実売価格4838円

 

そのほか、アルミとステンレススチール鎖を編み上げた「Fuse Chicken Armour Charge Lightning to USB」(1m/2m)などを用意。1mタイプで重さは約34gと、強度を保ちながらも軽く仕上げています。

 

「Armour」シリーズにはAndoridスマートフォンなどに対応するUSB Type-Cコネクター搭載の「Fuse Chicken Armour Charge C」(1m)もラインナップされています。

 

↑「Fuse Chicken Armour Charge Lightning to USB」(1m)、実売価格4838円。2mタイプは実売価格6134円、Type-C端子の「Fuse Chicken Armour Charge C」は実売価格4298円

 

なお、Lightning端子を備えた製品はいずれもアップルの認証制度「MFi」を取得済み。iPhoneのOSアップデートにも対応するため、安心して利用できます。

 

他社製品と比べるとやや高価なものの、強度に対する信頼感は折り紙付き。ケーブルの断線の何度も悩まされているなら、Fuse Chickenブランドを試してみてもいいかもしれません。

もう断線に悩まない! サンワサプライから1480円の高耐久Lightningケーブル登場

サンワサプライは、コネクタ部に樹脂で強化された曲げに強い高耐久仕様の断線しにくいLightningケーブル「500-IPLM021」を発売しました。直販サイト・サンワダイレクト(本店・楽天市場店・Yahoo!ショッピング店・Amazonマーケットプレイス店・Mac Supply Store)のみの限定販売で、価格は1480円。

 

本製品は、iPhone、iPad Pro、iPad、iPad mini、iPod touch(第6世代)などのLightning端子搭載機器に対応した、Apple社 MFi認証(Made For iPhone/iPad/iPod)のLightning USBケーブル。iPhone・iPadなどをPCと接続してデータの通信や充電(対応機種のみ)ができます。 また、iPhone・iPadなどをUSB-ACアダプタやUSBカーチャージャーなどと接続しても充電が可能。 Lightningコネクタ部は約4.3cmと長く持ちやすいので、抜き差ししやすくなっています。サイズは、ケーブル長が約1mで、ケーブル径は約3.5mm。

 

 

ケーブル内部には防弾チョッキの素材としても使用されるケブラー繊維を採用しています。また、ケーブル表面にはナイロンメッシュを採用し、断線に強く、引っ張りによる負荷からケーブルを守ります。

 

コネクタは樹脂で強化された高耐久コネクタ採用で、ねじれや屈曲、抜き差しによる負荷からコネクタ部を守ります。コネクタカバーはアルミ製コネクタ採用で、見た目も美しく高級感があります。

 

引っ張りなどの負荷から守るケブラー素材採用で断線しにくいLightningケーブル。寝転んでの操作やゲーム時、スタンドに置いたまま充電など、断線しやすいシーンでも本製品なら安心して使えそうですね。

毎週月曜に自分だけのプレイリストが届く! Spotifyが新パーソナライズ機能「Discover Weekly」をスタート

音楽ストリーミングサービス「Spotify」は、ユーザーが聴いたことのないオススメの曲を集めたプレイリストを毎週配信するパーソナライズ機能「Discover Weekly(ディスカバー・ウィークリー)」を5月21日より提供開始しました。

 

このディスカバー・ウィークリーは、ユーザーが日ごろ聴いている曲や、音楽の好みが似ているほかのユーザーが聴いている曲をベースに、そのユーザーがSpotify上で聴いたことがないけど、気に入ってくれそうなオススメの曲だけを30曲集めたプレイリストを自動で生成し、毎週月曜日の朝に配信する機能。ユーザーの好みを知り尽くした友人が毎週自分だけのミックステープをつくってくれているような気分になるSpotify独自の機能です。海外ではすでに提供され人気を集めていましたが、日本でも提供が開始されました。

 

ディスカバー・ウィークリーは、Spotifyで音楽を聴けば聴くほどこれを学習し、より好みに合った精度の高いおすすめをしてくれるように進化していきます。また、プレイリストに収録される曲は、毎週すべて新しいものに更新されます。

 

ちなみに、昭和歌謡が大好きなGetNavi web編集部の一條部員の初ディスカバー・ウィークリーには、西川峰子「あなたにあげる」やリンリン・ランラン「恋のインディアン人形」など激シブ曲がラインナップ。そのほか、Mr.ChildrenやDef Techなど知ってはいてもこれまであまり聴いてこなかった曲も用意され、聴きごたえのある内容となっていました。

 

いままでに聴いたことがない新たな曲やアーティストとの出会いをサポートしてくれる新機能の登場で、音楽の楽しみ方の幅を広げてくれそうです。Spotifyユーザーはぜひチェックしてみて下さい。

レノボ傘下で心機一転! 新生・富士通が今後の事業展開を発表

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)は、5月16日に“DAY1”と銘打った発表会を開催し、レノボ傘下入りしたFCCLの今後に活動について言及しました。

↑登壇した富士通クライアントコンピューティングの齋藤邦彰 代表取締役社長

 

FCCLは1981年のFM-8を皮切りに、富士通を支えるパーソナルコンピュータをリリース。1993年に登場したFMVシリーズは、現在でも販売されている人気シリーズとなっています。

↑FM-8から37年間、日本のPCを支えてきたFCCL

 

現在多くのPCメーカーが台湾などで製造しているのに対して、FCCLは川崎で開発し、島根で生産する国内生産一貫体制となっています。そのため、顧客のニーズに即座に応えることができ、さまざまな要望にも対応できるわけです。

 

なかでもビジネスや教育の分野でのBtoB市場に強く、保険セールスでは74%、小学校・中学校では66%のシェアがあり、どちらも業界シェアNo.1となっています。

↑保険セールスや小学校、中学校でのシェアNo.1。すぐに契約できるよう即時起動ができたり、子供たちがうっかり落としても大丈夫なように堅牢性を担保するなど、国内生産だからこそのフレキシブルさが結果に繋がっている

 

一方で、BtoCのPCは年々縮小傾向にありますが、15万円以上の高価格帯のPCは伸びており、そこには注力していくとのこと。高価格帯のPCといえばゲーミングPCを真っ先に思い浮かべる筆者ですが、eスポーツが注目されている今、FCCLにもゲーミングPCを出して欲しいところです。

 

そんなFCCLが今後目指していくのは、エッジコンピューティングやAIの分野の強化。今年の1月にはパソコンにAIアシスタントの「ふくまろ」を導入し、これまでのPCとの向き合い方を変えてきています。

↑AIアシスタントのふくまろ

 

今回の発表会では、Edge AIプラットフォーム「Infini-Brain」を公開。複数のAIソフトを同時に動かして、1台で様々なデータを処理することが可能です。ワークステーション10台分に匹敵する性能を持ち合わせながら、省電力も実現しています。

↑Edge AIプラットフォームInfini-Brain

 

↑Infini-Brainによるデモ画面。カメラで撮影した人物の動きを骨格表示し、解析しています

 

最後に、今回の発表会DAY1が同社の誓いの日と位置づけ、振り返った時に起点となった日にしたいと語り、DAY1000、つまり約3年後にはさらなる進化を伝えたいと締めくくりました。

 

ITや家電の発表会としては新商品のお披露目であったり、新サービスの解説であったりすることが多いですが、会社としての理念や今後展開のみを発表するというのは、それだけ意気込みがあることが伝わってきます。

 

ZenFone 5が日本にもカムバック! AIづくしの機能群で使い勝手は新たな領域に?

ASUS JAPANは、SIMフリースマホ「ZenFone」シリーズの新モデルを発表しました。フラッグシップモデルの「ZenFone 5」をはじめとした3モデルが5月18日から順次発売されます。

 

↑ZenFone 5。実売価格5万7020円。カラーはシャイニーブラックとスペースシルバーの2色

 

ZenFone 5という名を聞けば、2014年に発売されたスマートフォンを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。2014年版は画面サイズが5インチだったことからその名がつけられていましたが、今回の2018年版ZenFone 5は「ZenFone 3」→「ZenFone 4」に続くモデルということで、その名がつけられています。4年の時を経て大きく進歩したZenFone 5シリーズを紹介します。

 

ボディサイズはほぼ変わらず大画面化

ZenFone 5は、上部に切り欠きがあるフルHD+ディスプレイを採用し、上部のギリギリまでディスプレイが占める超狭額縁デザインへと進化。前世代のZenFone 4から大きさはほとんど変わらず、画面サイズは5.5インチから6.2インチへと大型化しています。

 

今回、ポイントとなるのがAIを売りにした機能を多数搭載していること。カメラや充電、着信音量の調整などの機能で、AIが取り入れられており、スマートフォンがユーザーの操作や周囲の環境を判断し、様々な設定を最適に動作させるとしています。

 

例えば、ディスプレイの明るさやカラーは「AI Display」機能が動作し、どのような環境でもディスプレイがクリアに見えるよう調節されます。「AI着信音」によって騒音の多い環境下では着信音が大きく、静かな部屋では音量を小さくといったように自動調整されます。

 

↑AIを使ったコミュニケーション機能「ZeniMoji」。表情や目線の動きをカメラが読み取り、マスコットキャラクター「禅太郎」を喋らせられる

 

「AIデュアルレンズカメラ」と名付けられたカメラは、撮りたいものに応じて標準画角(1200万画素)と広角120度(800万画素)の2つのカメラを切り替えながら使えます。被写体を判別する機能「AIシーン分析」があり、人やペット、風景など、16のシーンに応じて撮影モードが自動で切り替わります。

 

↑被写体を認識して最適な撮影モードを自動で選択

 

チップセットは1.8GHz駆動でオクタコアCPUのSnapdragon 636を搭載し、メモリは6GB。ストレージは64GBです。SIMカードはNTTドコモ、au、ワイモバイル(ソフトバンク)の3キャリアに対応し、2枚刺しが可能。両方のSIMカードで、高音質なVoLTEでの通話を待受できます(LTEの同時利用は不可)。

キャリアスマホの上級機に並ぶスペックの「ZenFone 5Z」

同時発表された「ZenFone 5Z」は、見た目こそZenFone 5 と共通だが、中身はキャリアスマホのハイクラス並みにグレードアップさせた上位機種。

 

↑ZenFone 5Z。6月下旬発売、実売価格7万5380円。カラーはシャイニーブラックとスペースシルバーの2色

 

チップセットはSnapdragonシリーズの最上位モデル「Snapdragon 845」を(2.8GHz駆動・オクタコア)を搭載。ストレージも128GBにアップしています。

 

ZenFone 5Zだけの機能として、「AIブースト」という機能も備えています。使っている状況に応じてスマホの動作を最適化することで、パフォーマンスを最大15%程度向上するとのことです。

 

 

両面デュアルカメラの「ZenFone 5Q」

「ZenFone 5Q」は、他の2機種よりややグレードを落としたモデル。しかし、他の2機種には無い特長を備えています。

 

↑ZenFone 5Q。実売価格4万2980円。カラーはルージュレッド、ムーンライトホワイト、ミッドナイトブラックの3色

 

他のラインナップにない特徴とは、「クアッドレンズカメラ」と銘打った、前面と背面の両方に搭載されたデュアルカメラのことです。インカメラでも広角カメラに切り替えて、周りの風景も写しこんだセルフィーを手軽に撮影できるという、なかなか使い勝手の良さそうな新機能。

 

↑メインカメラと広角カメラを切り替えながら撮影できる。ZenFone 5Qはインカメラもデュアルカメラ仕様に

 

6インチのHD+ディスプレイを備え、チップセットはオクタコアCPUのSnapdragon 630(2.2GHz駆動)とミドルクラスには十分な性能を持っています。メモリは4GB、ストレージは64GB。NTTドコモ、au、ワイモバイル(ソフトバンク)の3キャリアをサポート。ZenFone 5などが対応する”AI”を冠した各機能には対応しません。

 

バランスの取れたスペックでどんな注文にもそつなく応えそうなZenFone 5、キャリアスマホに比肩する高性能を誇る5Z、両面デュアルカメラという新機軸を盛り込んだZenFone 5Q。それぞれに見どころのあるシリーズですので、予算と使い方にあわせて検討してみてください。

アニメーションで後続車に意思疎通!? スムーズなコミュニケーションを図るカーディスプレイが話題

ドライバー間のコミュニケーションをスムーズに行うカーデバイス「CarWink」の支援プロジェクトが、クラウドファンディングサービスCAMPFIREでスタート。“世界初”となるコンパクトアイテムに熱い視線が注がれている。

出典画像:「CarWinkドライバー同士のコミュニケーションをスムーズにするカーディスプレイ」CAMPFIRE より

 

カーデバイス「CarWink」とは?

「CarWink」(以下・カーウィンク)は、スマートフォンの音声機能と連動してデバイス本体にアニメーションを表示。後方のドライバーに向けて、バラエティー豊かな絵文字を通じてコミュニケーションを図る。

 

例えば前方で横断しようとする人を発見して減速・停止する場合、後続車には歩行者が見えず無理な追い越しをして事故につながりかねない。そこで、専用アプリを起動したスマホに「歩行者が通行中」と声をかければ、歩行者マークがグラフィックアニメーションで表示される仕組みだ。

出典画像:「CarWinkドライバー同士のコミュニケーションをスムーズにするカーディスプレイ」CAMPFIRE より

 

多彩な絵文字が表示可能!

ほかにも、車線を譲られた際に感謝を伝える“サムズアップ”マークや減速を促す“SLOW”マークなど、多彩な絵文字を表示。これまでハザードランプやハンドサインに頼っていたコミュニケーションが、より分かりやすく後方のドライバーに伝えられることになった。ちなみに、デバイスは音声操作だけでなくリモコンを操作する感覚でワンタッチ入力も可能。デバイスにはUSB電源に加えて、バッテリーチャージに役立つソーラーパネルも搭載されている。

出典画像:「CarWinkドライバー同士のコミュニケーションをスムーズにするカーディスプレイ」CAMPFIRE より

 

同プロジェクトのリターンには、カーウィンク本体・デコレーションシール・キャリングポーチ・マイクロUSBケーブルがセットになった1万2000円コースなどを用意。プロジェクトの終了まで残り40日(5月9日現在)という段階で、既に目標達成率は202%をマークするなど高い関心を集めている。ネット上にも「すごい便利そうじゃない? 検討リストに入れよう」「これはぜひとも自動車メーカーに推奨してほしい!」「運転中にもどかしさを感じる場面もあったから、こういうアイテムを待ってました」「絵文字が可愛いし自分の好きな文字列とか出せたらもっと楽しく使えそう」といった声が相次いだ。

 

シンプルかつキュートなコミュニケーション手法によって、ドライバー同士の意思疎通をサポートする「CarWink」。プロジェクト終了までまだ時間はあるので、じっくりと支援を検討してみては?

「これは…推せる!」 ドコモの夏スマホでプロが確信を得たのは、まさかのdocomo with!?

NTTドコモは5月16日、スマホ10機種、タブレット1機種を夏モデルとして発表しました。他キャリアと共通する主要メーカーのフラグシップモデルのほか、トリプルカメラを搭載する「HUAWEI P20 Pro」や、docomo with対応の2機種にも注目です。それでは早速機種の概要を見ていきましょう。

 

縦長画面とカメラで遊べ、「Galaxy S9/S9+」

Galaxyの新シリーズは、18.5:9の縦長なディスプレイが印象的。背面カメラは、F値1.5と2.4を機械的に切り替えられるのがポイント。機能としては、新たに960fpsのスーパースローモーションに対応しました。上位機種のS9+は、デュアルカメラを採用しています。

 

↑Galaxy S9+SC–03K(5月18日発売)、実質価格6万4800円(※新規・一括で各種割引を適用した際の実質負担額を記載。税込、以下同)

 

↑Galaxy S9 SC–02K(5月18日発売)、実質価格4万6656円

 

4K HDR動画を撮ろう、「Xperia XZ2」シリーズ

Xperiaシリーズは、デザインを大きく刷新し、背面はラウンドしています。カメラはどれも4K HDR動画撮影に対応。スーパースローモーション撮影は、フルHD画質で撮れるようになりました。上位機種のXZ2 Premiumはデュアルカメラを採用し、暗所撮影の性能を向上させています。

 

↑Xperia XZ2 Premium SO–04K(今夏発売予定)、実質価格6万7392円

 

↑Xperia XZ2 Compact SO–05K(6月下旬発売予定)、実質価格3万2400円

 

なお、写真は省略しますが、Xperia XZ2 SO–03Kは5月下旬発売予定。実質価格4万7952円となります。

 

動画中にパシャと撮れる、「AQUOS R2」

AQUOS Rシリーズとしては初めて背面に2眼カメラを搭載。片方のカメラが動画専用となっていて、広角の映像が残せます。また、動画撮影中にもう片方のカメラを使って静止画も撮影可能。

 

↑AQUOS R2 SH–03K(6月上旬発売予定)、実質価格:4万9248円

 

3眼カメラで登場、「HUAWEI P20 Pro」

「HUAWEI P20 Pro」は、背面にトリプルカメラを搭載。4000万画素のカラーセンサーとモノクロセンサーで色鮮やかでボカしのある写真を撮影できます。ズーム専用レンズで5倍の光学ズームが可能。

 

↑HUAWEI P20 Pro HW–01K(6月下旬発売予定)、実質価格は5万7024円

 

元々SIMフリーモデルとして人気だった「P」シリーズ。しかし、同機はNTTドコモ限定での取り扱いとなります。

 

長く使うほどお得、「docomo with」対応の新2機種

「docomo with」とは、端末サポートがない対象機種で運用することで、毎月1500円の割引が適用される料金プランです。対象の機種はミドルレンジのモデルが中心になります。1機種目は「LG style」。18:9の縦長な5.5インチのフルHD+ディスプレイを搭載。4GB RAMと64GB ROMを備え、外部メモリも400GBに対応します。おサイフケータイやワンセグもしっかりサポート。

 

↑LG style L-03K(6月下旬発売予定)、実質価格は4万176円

 

2機種目は「arrows Be」。防水・防塵に加え、MIL規格(米国国防総省が定める物資調達基準)の23項目に準拠します。1.5mの高さからコンクリートへ落下させる独自試験もクリア。キッチンなどの水回りやアウトドアシーンでも利用しやすいでしょう。ちなみに、ハンドソープなどの泡で洗えます。

 

↑arrow Be F-04K(5月下旬発売予定)、実質価格は3万3696円

 

落としても割れない、「TOUGHBOOK」

法人向けに紹介されたのが、落下に強いタフネスモデル。エッジを立たせたフレームや強化ガラス(Dragontrail Pro)などを採用し、1.8mの高さからの過酷な落下試験をクリア。こちらもMIL規格17項目に準拠します。よく使う機能を素早く呼び起こすショートカットキーも搭載。

 

↑TOUGHBOOK P–01K(今夏発売予定)

 

タブレットでも2眼、「dtab Compact d-02K」

8インチのコンパクトなタブレットで、持ち運び用途に適しています。背面にはデュアルレンズを搭載し、焦点やボカしを自由に調整できます。ジェスチャー操作でポインタを扱えるので、料理中に手を触れずに扱える点も魅力。

 

↑dtab Compact d–02K(今夏発売予定)。価格は未定

 

ハイエンドに目が行きがちだが、「docomo with」も忘れずに!

魅力的なハイエンドモデルが並びました。しかし、今回注目したいのは、先月200万契約を突破したという「docomo with」は、長く使えば使うほど、お得に利用できるということで、利用者が急増中。

 

↑前述の通り、今回は対象機種に新たに2機種が登場。計6機種が選択できるようになった

 

新登場の「LG style」は内蔵ストレージ64GBに加え、最大400GBのmicroSDXCにも対応するので、長く使っても容量不足を回避できそるはず。また、「arrow Be」はMIL規格に準拠するタフネスモデルで、壊れにくいのがウリの一つです。

 

「docomo with」×「長く使える端末」はオススメしやすい組み合わせ。既存の「AQUOS sense」や「MONO」と比べると価格が若干上がっていますが、長期使用を前提にした場合には、敢えて新機種を選んで、快適に使い続けることも英断と言えるでしょう。

ビッグうんこも当たる! ソフトバンクセレクション10周年記念の「うんこ漢字ドリル」スマホケース

ソフトバンク コマース&サービスは、スマホアクセサリーのトータルブランドである「SoftBank SELECTION(ソフトバンクセレクション)」のブランド設立10周年記念商品として、子どもに大人気の「うんこ漢字ドリル」とコラボしたiPhone X用ケースを5月18日に発売します。価格は2952円。SoftBank SELECTION 取扱店(一部店舗を除く)およびSoftBank SELECTION オンラインショップで販売されます。

 

「うんこ漢字ドリル うんこ先生ケース for iPhone X」は、「うんこ先生」が立体的にデザインされたシリコーン製iPhoneケース。漢字検定1級レベルの難読漢字を使用し、大人でも楽しめるSoftBank SELECTIONオリジナルの例文を収録した「ミニうんこ漢字ドリル10年生」(全3種類のうち1つ)が付属します。この付属の「ミニうんこ漢字ドリル10年生」はiPhoneケースの内側に収納することが可能です。

 

また、「うんこ漢字ドリル うんこ先生ケースfor iPhone X」を購入した人のうち、当たり券が入っている15人と、SoftBank SELECTION公式Twitterアカウントをフォローして、対象のツイートをリツイートした人のなかから抽選で85人の合計100人に、高さ約158mm、幅約182mm、重さ約1.3kgでSNS映えする撮影アイテムに最適な「ビッグうんこ先生ケース for iPhone X」をプレゼントするキャンペーンも展開されます。期間は6月17日まで。

 

そして、世界最重量を目指した重さ約10kgの鉄アレイ型iPhoneケース「10kg ウルトラスーパーマッチョケース for iPhone X」も同時発売されます。SoftBank SELECTION オンラインショップのみで販売で、10個限定。対応機種はiPhone Xで、価格は1万800円。

 

「10kg ウルトラスーパーマッチョケース for iPhone X」は、SoftBank SELECTIONが製作してきた薄型で軽量なケースとは正反対のコンセプトである「世界最重量」を目指したiPhoneケースです。ケースに装着したiPhone Xで正しいトレーニングフォームを動画などで確認しながらトレーニングすることが可能。装着面の角度にもこだわっており、トレーニング中だけでなく、机などに置いた際でも画面が見やすい約25度の傾斜角度を採用しています。

 

日本一楽しい漢字ドリルのiPhoneケースや重量10kg鉄アレイ型iPhoneケースがSoftBank SELECTION10周年記念商品として登場。どちらもインパクトのあるiPhoneケースですね。iPhone Xユーザーはぜひチェックしてみてください。

プレミアム版と無料版どこが違う? もっと音楽を楽しめる「Spotify」の使いこなしテクニック7選

2016年9月に日本でサービスを開始した音楽ストリーミングサービス「Spotify(スポティファイ)」。4000万曲以上が無料で楽しめるということもあり、サービス開始時に使ってみた人も多いのではないでしょうか?

 

広告なしで使えるPremiumプランは月額980円と、Apple MusicやAWAといったほかの音楽ストリーミングサービスとほぼ同額。そこで無料のまま使い続けているという人もいれば、なんとなく使うのをやめてしまっている人もいるでしょう。でも、いまこそSpotifyは使うべきサービスなんです!

 

これまでいろんな音楽ストリーミングサービスを使ってきた筆者も、最近はSpotifyのPremiumプランに加入して愛用しています。この1年半でSpotifyはどのように進化したのでしょうか? 今回は、Spotifyをもっと楽しめる7つの使いこなしテクニックを紹介します。

 

聴けば聴くほど自分好みに進化するプレイリストがスゴい

Spotifyは、無料のFreeプランでもすべての楽曲をフル尺で楽しめます。しかも時間は無制限。ただし、Freeプランではシャッフル再生のみとなっており、楽曲の検索などはできません。より使い勝手を良くしたいなら、Premiumプランへの加入は必須。広告なしで聴けるうえに、オフライン再生や楽曲のスキップ再生、高音質設定などができるようになります。

 

1.まずチェックしたい「My Daily Mix」

Spotifyを使い続けていくと、「Home」画面上に「Daily Mix」というプレイリストが複数表示されます。これは、ユーザーの利用履歴に基づき、Spotifyが自動作成するプレイリストで、最大6個作成されます。

↑「Home」にAyamiスペシャルとして、自分のために作成されたプレイリストが表示されている(写真=左)。プレイリストごとにジャンルや特徴が異なる(写真=右)

 

筆者がSpotifyを使っている最大の理由が、このプレイリスト。出てくる楽曲が本当にドンピシャなんです! 実はこのプレイリストはAIによって作成されており、ユーザーが聴いている曲のアルゴリズムを解析し、それに近い曲を提示してくれているのだとか。

↑プレイリストの中身は日々のリスニング傾向で変化していく(写真=左)。Daily Mix内の楽曲は評価できるようになっており、聴かない曲やアーティストは除外できる(写真=右)

 

プレイリスト内の好みでない楽曲やアーティストを報告すれば、より自分に合ったプレイリストに進化していきます。Daily Mixで新たに知ったアーティストなどもたくさんあり、新たな音楽に出会うための窓口といっても過言ではありません。

 

2.好みの新曲だけ聴ける「Release Radar」

Spotifyには「Release Radar」というプレイリストもあります。ただ最新曲が聴けるだけなのかと思いきや、実はユーザーの履歴に基づいた新曲だけがまとめられるんです。

↑「Browse」で最新曲やランキングをチェックできる(写真=左)。Release RadarはSpotifyならではのレコメンド機能。「Home」画面にも表示される(写真=右)

 

フォローしていたり、よく聴いていたりするアーティストの新譜を毎週金曜に随時更新してくれるプレイリストで、いちいち最新情報を追わなくても自然と新譜が知ることができるのが特徴。

 

海外では、ユーザーが好むであろう楽曲を集めた2時間分のプレイリストが毎週月曜の朝に届く「Discover Weekly」という機能も開始しており、現在日本でも準備中なのだそう。知らない楽曲との出会いを求めている人にとっては、期待度の高い機能ですね。

 

3.青春時代の曲が聴ける「Your Time Capsule」

ほかにユニークなのは、ユーザーが10代から20代前半だった頃に聴いていたであろう楽曲をベースにした「Your Time Capsule」というプレイリスト。登録時やアカウント連携したSNSのプロフィール情報を元に年齢を割り出し、青春時代に聴いたであろう曲を自動でピックアップしてくれます。作成されたプレイリストをSNSなどで共有すると盛り上がりそうですよね。

 

このほか、野外フェスに登場するアーティストだけを集めたものや、劇場公開作品やNetflix配信作にちなんだものなど、プレイリストの充実こそがSpotifyの強みだといえます。

↑Your Time Capsuleでは、青春時代に聴いていたであろう楽曲をレコメンドする(写真=左)。夏フェスのプレイリストは人気コンテンツ。今年はフジロックのホームページ上で、ユーザーの試聴傾向を元にオリジナルのプレイリストを作成する機能があり、プレイリストはSpotify上に保存できる(写真=右)

 

4.リラックスしたいときにオススメな「Sleep」

個人的にイチオシしたいのは、「Sleep」というカテゴリのプレイリスト。「眠れぬ夜の音楽」や「MidnightChill」といった、寝るときに最適な音楽が集められており、寝付きが悪いときにはぜひ試してほしいんです。波の音や森の音などの自然音もあるので、心身ともにリラックスできますよ。

↑「Sleep」は国内外で人気のカテゴリ。ほかにも、朝やコーヒータイムなど時間やシチュエーションに合わせたプレイリストが多数用意されている

 

Spotifyでは全世界でおよそ70〜80人のキュレーターがプレイリストを作成しているそうですが、そのバリエーションの多さに驚かされます。

 

5.いまのヒット曲とこれからくる曲がわかる2つの「チャート」

レコメンドされる音楽だけでは物足りないなら、「Brows」の「チャート」内にある「トップ50」と「バイラルトップ50」を見てみるのがおすすめ。「トップ50」は純粋に再生回数を元にしたランキングとなっており、少し懐かしい楽曲でも長期的に聴かれるとランクインしているそう。

 

それに対し「バイラルトップ50」はSNSにシェアされた回数などをランキングに反映しており、旬のアーティストを知りたいときに便利。実際に、クラブでプレイするDJの人たちは海外のバイラルチャートを参照して、楽曲を選んでいるという話も聞きます。ファンがシェアすることでランキングが上がるので、新しいカタチでのアーティストへの応援にもなっているようです。

↑それぞれのランキングは日本のものとグルーバルのものが用意されている。また、国別のチャートを見ることもできる(写真=左)ランキングは毎日更新されるので、こまめにチェックしよう(写真=右)

 

最近ではInstagramのストーリーに視聴中の楽曲のプレビューを投稿できるようになり、手軽に気になった曲を共有できるのもSpotifyならでは。Instagramだけでなく、Twitter、Facebook、LINE、Messenger、メッセージなどのいろんな方法で友だちに広めてみましょう。

↑楽曲の再生中にメニューを開き、「シェアする」をタップすると共有画面が表示される(写真=左)。シェアすると、Spotifyアプリを使っていない人でも30秒のプレビューが試聴可能(写真=右)

 

6.自分のこだわりの選曲も公開できる

Spotifyといえば用意されたプレイリストを聴くだけのイメージが強いですが、Premiumプランでは自分で作成したプレイリストを他のユーザーに公開することもできます。

↑Spotifyが作成したプレイリストだけでなく、アーティストや一般ユーザーが公開しているものもある(写真=左)。「コラボするに設定」をタップすると、ほかのユーザーと一緒にプレイリストが作成できる(写真=右)

 

7.みんなでプレイリストを作れる「コラボ」機能

さらに、プレイリストを「コラボ」に設定すると、曲の追加や削除、曲順の変更が友だちとできるようになるんです。友だちと使うのもいいですし、家族でドライブ用のプレイリストを作るのも楽しそう。ただ”聴く”だけじゃない楽しみもSpotifyには隠されていたんです。

 

以上、意外と知られていない7つの便利機能を紹介してみました。SpotifyのPremiumプランは月額980円といいましたが、現在は最初の3か月だけ月額100円で利用可能。スマホはもちろん、パソコン、タブレット、スマートスピーカー、テレビなどさまざまなデバイスにSpotifyは対応しています。音楽の楽しみ方がマンネリ化しているそこのあなた、いまSpotifyを使わない手はないですね!

“骨伝導方式”を採用した最新型補聴器に3000%超えの支援殺到!

骨伝導方式を採用した聴覚補助器「ETEREO N60」の支援プロジェクトが、クラウドファンディングサービス「Makuake」でスタート。斬新なアイテムに、支援者からは「こういうのを探してました!」「まさに最高のアイテム。期待しています」と熱い視線が注がれている。

出典画像:「骨伝導で広音域と高音質を実現!カスタマイズ可能な聴覚補助器ETEREO N60」Makuake より

 

「ETEREO N60」が採用した“骨伝導方式”とは?

「ETEREO N60」で利用する“骨伝導”とは、文字通り「頭蓋骨の骨を通じて音を伝達する」という方法。従来のイヤホンは耳の中の空気を介して鼓膜を刺激・伝達するため耳を塞いでしまう形になるが、それに対して同アイテムは耳がオープンな状態に。圧迫感や閉塞感を感じないだけでなく、音が鼓膜を迂回するため鼓膜に影響を与えず、聴覚保護と聴力のさらなる損失を防ぐ仕組みだ。

 

同アイテムは、スマートフォンアプリを利用して左右の音のバランスをカスタマイズできるのが特徴。低音・高音・全体的な加減がユーザーの好みに応じて調節可能で、“お気に入り設定”に登録すれば次回以降は再設定の必要がなくなる。

 

機能だけではない魅力

出典画像:「骨伝導で広音域と高音質を実現!カスタマイズ可能な聴覚補助器ETEREO N60」Makuake より

 

ヘッドセットのようなデザインながら、わずか50gという重量で安定したフィット感を実現している同アイテム。一見しただけでは「補聴器」とわからない外観で、“補聴器をつける”ことに抵抗のあった人も心的負担が軽減されるという。また生活防水機能つきなので、「補聴器を濡らしてしまって使えなくなった」という人もひと安心。

 

日常生活だけでなく音楽鑑賞や通話時にも活用できるなど、幅広い場面で活躍するとあって興味を持つ人が続出。ネット上では「これで難聴者の未来が明るくなりましたね」「最近耳の聞こえが悪くなってきているので早く使ってみたい!」「見た目もカッコいいし性能もいいし、手元に届くのが楽しみ」「自分用にも欲しいくらいだけどまずは両親にプレゼントしようかな」「従来の補聴器を超える性能で期待大!!」といった声が溢れ返っている。

 

支援コースは先着割引を適用した「39900円」コースからと少し高額の設定だが、既に支援者が殺到。プロジェクト終了まで79日を残して、目標達成率は驚異の3301%をマークしている(5月11日現在)。39900円コースを含め2つのコースが早くも「在庫切れ」となっているので、気になる人は残り日数に関わらず検討を急いだほうがいいかも?

整理整頓の第一歩に最適!フルカラーのラベルプリンター「P-touch Color VC-500W」

身の回りの小物の整理に便利なラベルプリンター。その可能性を広げる製品が発表されました。ブラザーが6月上旬に発売予定の「P-touch Color VC-500W」は、家庭向けラベルプリンターP-touch(ピータッチ)シリーズで初めて、フルカラーのラベルを印刷できる製品です。

 

↑「P-touch Color VC-500W」。実売価格は2万390円。サイズは約W113×H116×D96㎜で、電源はACアダプターを使用。アプリのほか、USB接続したパソコンからも利用できる

 

P-touch Color VC-500Wは、P-touch(ピータッチ)シリーズで初めて、フルカラーのラベルを印刷できるようになったモデルです。

 

↑交換用カセットはラベル幅が9mm~50mmの5種類をラインナップ。50mm幅はシリーズで最大幅のラベルで、写真入りラベルもより分かりやすく表示できる

 

これまでの家庭向けラベルプリンターでは、インク1色と台紙の組み合わせを選ぶ方式が主流で、多くの色を表現する手段がありませんでした。しかし、今回のP-touch Colorでは、シアン・マゼンタ・イエローの3原色を1枚に重ねた特殊な感熱式ロールカセットを採用。手軽に扱えるカセット式でフルカラー印刷を実現しました。

 

↑インク不要の特殊な構造のロールカセット

 

フルカラーに対応したことで、写真やイラストを入れたラベルも鮮やかに表示できるように。スマートフォンアプリでラベルを作成して、Wi-Fiで接続したP-touch Colorから手軽に印刷できます。

 

↑専用のスマホアプリ「Color Label Editor」や、パソコン用ラベル作成ソフト「P-touch Editor」でラベルを作成できる

 

↑フルカラー印刷できるようになったことで、多種多様な使い方ができるように

 

フルカラー対応で表現力が大幅にアップしたP-touch Color、発想次第でさまざまな場所で活躍できるポテンシャルを秘めた製品です。

ワイヤレス化が進むスマホ市場で注目の「Qualcomm aptX HD」とは? 高音質の理由をクアルコムに聞いた

スマートフォンを中心に、従来のヘッドホン端子を廃止してワイヤレスオーディオに切り替える動きが活発になってきている。それに伴い、Bluetoothオーディオでも高音質化を求める声が強まっている。そのなかで注目を集めているのがクアルコムが展開するBluetoothコーデック「aptX HD」だ。ハイレゾを楽しむためのコーデックがほかにも登場しているが、それらとの違いをaptX HDを担当するクアルコム マーケティングマネージャー 大島 勉氏に伺った。

 

ヘッドホンのワイヤレス化が進んだきっかけとなったのは、Hi-Fiオーディオ向けプロファイル「A2DP」が登場したことによる。このA2DPの仕組みは、音声データを符号化(エンコード)した状態でデバイスへと送信し、受信した側はそのデータを復号化(デコード)することで音を出すというもの。そのソフトウェアがいわゆる「コーデック」で、A2DPでは「SBC」と呼ばれるコーデックを必須としている。これによりiPhoneやAndroid端末を含めたすべてのデバイスで対応可能となり、音楽をワイヤレスで楽しむリスニングスタイルが普及したのだ。

 

ただ、ワイヤレスでHi-Fi再生するとなると、伝送帯域が限られたSBCでは音質や遅延といった面で限界が生じる。そこでA2DP対応機器では、圧縮効果が高く音質的にも有利なオプションのコーデックを備えることとなった。それが「AAC」や「LDAC」に代表される高音質コーデックである。今回、採り上げるのはこれとは別にクアルコムが展開するコーデック「aptX」をベースとして、大幅な高音質・低遅延を実現した「aptX HD」についてだ。

 

大島氏によると、そもそもaptXのアルゴリズム原理は1980年代にイギリスで発明され、低ビットレートで伝送できる近距離の伝送技術として映画や放送などのプロの現場で使われてきたものだったという。特にエンドユーザーがaptXに直接触れたのは映画の世界だった。1990年に公開された映画「ジュラシックパーク」ではDTSによる5.1chデジタルシアターシステムが採用されたが、実はこの圧縮するスキームそのものがaptXだったのだ。この上映にあたって全米約2万4000シアターがこれに対応。これを契機に映画界でaptXが広く知られるようになった。

 

一方、aptXの名称が一般に広まったのは、やはりスマートフォンで使うBluetoothに採用されてからだ。Bluetoothは2000年代前半に登場しているが、この時に使われていたコーデックはSBCだった。この時、ヘッドホンでも知られるゼンハイザーから、「Bluetoothの音を何とかして良くできないか」との問い合わせがあったという。この問い合わせにaptXの技術者はaptXのエンコードスキームをBluetoothに使えば面白いんじゃないかとなった。ゼンハイザーはこれを機にaptXを採用したアイテムを商品化。これがコンシューマオーディオでaptXを使われ始めるきっかけとなったのだという。

 

aptX HDが高音質なワケ

ではaptX HDはなぜ音が良いのか。Bluetoothで送信できるのはビットレートで1Mbpsが限度。その限られた“土管”をどう効率よく使っているのか、ハイレゾを聴くにあたって、ここは最も気になるポイントである。

 

まず、音声圧縮の方法には、データを間引かないロスレス方式と人間が認識しにくい成分を間引くロッシー方式の2つに大別できる。aptX HDは後者のロッシー方式を採用するものの、その圧縮の方法にはいわゆる「聴覚心理」は用いず、データ量を本来のPCMの約1/4に圧縮。これは従来のaptXから踏襲したものだ。ビットレートは1/4圧縮の固定として最大576kbpsにとどめており、その意味では可変ビットレートで最大990kbpsを採用したソニーの「LDAC」と対極の位置にあるわけだ。

 

大島氏はこれについて、「実はやろうと思えばアルゴリズムを変更してビットレートをもっと上げることもできる。しかし、ビットレートに余裕を持たせることでWi-Fiが飛び交う環境でも途切れにくいメリットを生み出せた」という。確かにいくら音が良くても、音の途切れが頻発するようでは音楽を楽しむどころではなくなる。さらに大島氏は、「ビットレートが固定とすることで、処理を行うチップの要求スペックを抑えられるというメリットも生まれた」とも話す。

 

これはコンシューマ製品で展開するにあたってはとても重要なことで、ハイスペックなチップの搭載を要求すればその分だけコストは上がって採用は広まらない。高音質で安定したワイヤレス再生と、搭載するハードルを低くすることで、aptX HDは多くのユーザーに使ってもらえる環境を提供したのだ。ここへ来て受信側でもaptX HD対応機種が徐々に増え、そのロゴマークが目にするようになってきた理由にはこうした背景があったというわけだ。

↑aptX HDを採用したスマホやDAPの一例

 

ここで気になるのは、ハイレゾを楽しむユーザーがこの仕様で満足できるのだろうかということだ。実はクアルコムでは、音響工学を学ぶイギリスの大学生30人を集めて、ハイレゾ音源を96kHz/24bitのPCM音源と48kHz/24bitのaptX HDで聴き比べを実施している。その結果、「両者の差を訴える学生はほとんどなかった」(大島氏)という。また、ユーザー調査でも同様の傾向が得られたようで、「我々が選んだというよりもユーザー側の判断もあり、48kHz/24bitの採用に至った」(大島氏)わけだ。

 

遅延に対してもaptXには優位性がある。大島氏によれば、「SBCでは遅延が270msほどあったが、aptXでも100msほどとなり、低遅延に特化したaptX low latencyでは遅延を40ms未満にまで遅延を抑えられる」とのこと。これは「聴覚心理」を用いないaptXならではの効果とも言える。聴覚心理に基づいて音を間引くにはどうしても一定期間、音を分析しなければならず、その過程で遅延は避けられないからだ。

 

ちなみに大島氏の説明によれば「aptX HDが発揮するS/N比は129dBという驚異的な数値」に達しているとし、これは世の中に存在しているA/DコンバーターやD/Aコンバーターでこの値を超えるスペックを持つものはごく一部というのが現状だ。aptX HDが充分な音質を発揮している根拠のひとつといえるだろう。

 

AndroidやWindowsなどで標準搭載に

現在、ベースとなる「aptX」に加え、低遅延の「aptX low latency」とハイレゾ対応の「aptX HD」を含む計3つのプロファイルが用意されており、「aptX+aptX HD」と「aptX+aptX low latency」の2つのグループに分けてパッケージ化して展開されている。どちらもaptXを標準で備えているので、仮にイヤホンやスピーカーなどの受信側でaptX HDやaptX low latencyに対応していなくても、自動的にaptXで再生される仕様となっている。

 

大島氏によると、aptXとaptX HDのエンコーダーの実装環境はオープンソース化されており、「Android O(Android 8.0)」でこれが利用可能となった。処理に負荷がかかる聴覚心理を用いずに圧縮を行うaptX HDはエンコードの処理も比較的軽い。あくまで搭載する側の戦略にもよるが、今後登場してくるAndroid端末の多くがこの特徴を活かしてaptX HDに対応する可能性は高いものと思われる。

 

すでに450ブランドがaptXの利用契約を締結。送り出し側はAndroid端末を中心に採用する機種数が300モデル以上となり、その世に販売された対応機種総数は約25億台にまでなっているという。このなかには、世界的にシェアの高いLGや、AV系周辺機器を数多く揃えるソニーのXperiaも含まれる。オーディオプレーヤーとしては、ハイレゾ時代で人気急上昇中のAstell&Kernをはじめ、ソニー製Walkmanの最新モデルもこれをサポートする。PCについては、Windows10のOSにaptXが標準搭載されており、対応ヘッドホンをWin10のPCでBluetooth接続すればaptXでの再生となるわけだ。

 

一応、受信側はaptX HDをデコードするにはクアルコムが開発したSOC「CSR8675」を使うことが前提となり、いまのところは普及台数もそれほど多くなく、まだこれからという状況。大島氏もその辺りの事情については認めており「今後採用に向けて働きかけを強めていきたい」とする。

↑aptX HDを採用するオーディオ機器の一例

 

実際にaptX HDを体験

ここで、aptX HDをいち早く採用したハイレゾ対応DAPのAstell & Kernシリーズからエントリーモデル「AK70 MkII」と、オーディオテクニカのフルデジタル伝送ワイヤレスイヤホン「ATH-DSR5BT」を組み合わせてaptX HDのサウンドを聴いてみた。

 

AK70 MKIIは片手持ちで操作できるそのサイズ感が実に心地良く、とても扱いやすい。はじめにBluetoothのペアリングを行うのだが、両機ともaptX HDに対応している場合、接続時にaptX HDを使用しているメッセージが表示される。通常のBluetoothペアリングとまったく同じ手順で簡単に高音質再生が楽しめるのだから、今後はaptX HD対応機器かどうかもDAPやスマホ、Bluetoothイヤホン・ヘッドホンを選ぶ基準となっていくだろう。

 

試聴に際して聞いた女性ボーカルは、高音がきれいに抜けて、余韻がきめ細かく広がる感じがよく分かる。ローエンドの締まりも良好で、何よりレスポンスの良さが際立った。音質については共に新世代モデルとして見事なステップアップを遂げていることを実感できたといっていいだろう。

 

現段階ではaptX HD対応機はまだ多いとはいえないが、少なくともaptX HDが発揮する音の良さと高い安定性はも一定の評価は獲得しているわけで、今後は上位機種を中心に採用が進むことでいずれクリアされていく問題と思われる。気付いたらaptX HD対応機器を多くのユーザーが愛用していたという状況になっていくのではないだろうか。

 

キャラものと侮るなかれ! 「LINE FRIENDS」のブラウンやサリーがキュートなiPhoneケース登場

モバイル周辺機器を取り扱うロア・インターナショナルから、LINEでお馴染みのキャラクター、「LINE FRENDS」のiPhoneケースが登場しました。ケース背面には、クマの「ブラウン」やウサギの「サリー」、ヒヨコの「コニー」などをかわいらしくあしらわれています。

 

 

↑最新のiPhoneシリーズにも対応

 

 

今回発売されたケースのなかでも「ライトアップケース」シリーズは、iPhoneの通知が届くとケース全体が光る仕掛けがポイント。ただのキャラものと思いきや、意外にも便利な機能を備えているのです。

 

そのほか、キャラクターの顔を大きくあしらった「フェイス」シリーズ、理容師になったブラウンなどを描く「テーマ」シリーズ、動物に扮したブラウンがかわいらしい「ジャングルブラウン」シリーズの全4種類で、合計17パターンがラインナップされています。

 

↑さまざまなコンセプトを持った4シリーズ。「テーマ」シリーズのみ5種類、ほかケースは各4種類を用意している

 

対応機種はiPhone X/8/7/8 Plus/7 Plusの5モデル。実売価格は「ライトアップケース」が3888円、それ以外のケースは2970円です。LINEアプリでもお馴染みのあのキャラクターたちで、iPhoneの外側もトータルコーディネートしてみると、楽しい気分になれそうですね。

auの夏スマホは「デュアルカメラ」がトレンドに! そのなかでもプロが驚いた一機は?

auは5月14日、2018年夏モデルを発表しました。スマホの新機種としては、6モデルが登場。注目したいのは、デュアルカメラを搭載する機種の多さです。各メーカーのアプローチの違いに着目しながら、概要を追ってみましょう。

 

↑auの2018年夏モデル。AQUOS senseは新色が登場。かんたんケータイは本記事では割愛

ソニーモバイルは暗所撮影に注力、インカメラで3Dモデリングが可能に

ソニーモバイルの「Xperia XZ2」シリーズは、デザインを大幅に刷新。上位モデルの「Xperia XZ2 Premium」は、背面にデュアルカメラを搭載し、超暗所撮影を可能にしました。ちなみに、イヤホンジャックが廃止されたことには留意が必要。

 

↑Xperia XZ2 Premium SOV38(8月中旬以降発売予定)。サイズは5.8型で、幅はやや広めの80mm(暫定値)カメラの構成は1920万画素(カラー)+1320万画素(モノクロ)となっており、ISO51200での静止画撮影、ISO12800での動画撮影を実現する

 

↑Xperia XZ2 SOV37(5月下旬以降発売予定)。サイズは5.7型で、Premiumよりも縦長でコンパクト。セルフィーでの3D撮影や、フルHDでのスーパースローモーション撮影にも対応した

 

シャープは動画専用カメラを搭載、静止画もAIが同時に撮影

また、新たに2眼カメラを搭載したシャープの「AQUOS R2」も、2眼カメラを搭載。2つのカメラのうち、片方が動画専用カメラになっているのが特徴です。動画撮影中に、自動で静止画を捉える「AIライブシャッター」機能がユニークです。

 

↑AQUOS R2 SHV42(6月上旬以降発売予定)。サイズは6.0型。2260万画素の標準カメラと、1630万画素の動画専用カメラを備える

 

GalaxyはF値1.5の超明るいレンズを採用、スーパースローもサポート

Galaxy S9/S9+のメインカメラには、F値を1.5と2.4で機械的に切り替えるレンズを採用。暗いシーンでは、F値1.5で明るく撮影でき、明るいシーンではF値2.4に自動で切り替わる仕組みとなっています。そのほか、ステレオスピーカーになったこともポイント。

 

↑Galaxy S9+ SCV39(5月18日発売予定)。サイズは6.2型で縦長。1220万画素の広角カメラと1220万画素の望遠カメラを搭載する。960fpsのスーパースローモーション撮影も新たにサポート

 

↑Galaxy S9 SCV38(5月18日発売予定)。サイズは5.8型で縦長。S9+のメインカメラと同じ1220万画素の広角カメラを搭載する

 

ファーウェイはデュアルレンズ搭載の高コスパモデルを投入

ファーウェイからは、「HUAWEI P20 lite」が登場しました。デュアルカメラを活用し、被写体の背景をぼかせる「ポートレート」撮影が可能。撮影後に焦点位置やぼけ具合を調整できる「ワイドアパーチャー」にも対応します。

 

↑HUAWEI P20 lite HWV32(6月上旬以降発売予定)。5.8型の高コスパなミッドレンジモデルだ。カメラは1600万画素のメインカメラと約200万画素のサブカメラを搭載。インカメラの美顔撮影もユニーク

 

昨年はiPhoneやGalaxyを筆頭に、デュアルカメラ化が進んだキャリアスマホ。今夏モデルからは、ソニーやシャープのフラグシップも、ついにデュアルカメラ搭載スマホとなりました。それぞれ個性的な機能を搭載し、「使ってみたい!」と思える楽しさがありますね。

 

例えば、Xperia XZ2 Premiumは、暗所でも明るく”動画が撮れる”というアプローチに。会場では、実機のカメラを使ったデモが設置されていましたが、非常に明るい映り具合に驚きました。同機の発売は8月中旬以降とのこと。秋からはSNS上に夜景動画が増えるかもしれませんね。

 

とは言え、やはりフラッグシップ機は「お値段」も気になるところ。派手な最新機能・性能にこだわらずコストパフォーマンスを優先させるなら、ミッドレンジの「HUAWEI P20 lite」や、新色ノーブルレッドが登場した「AQUOS sense」なども、忘れずにチェックしておきましょう。

【西田宗千佳連載】年率約15%で減少、ネットの3分の1になったアメリカの「映像ディスク」市場

「週刊GetNavi」Vol.66-4

OPPOがハイエンドAV事業から撤退することに決めた理由は、同社の主戦場であるアメリカにおいて、「ディスクのビジネス」が急速に縮小していることが大きい。

 

筆者は2か月に一度はアメリカに取材に行くが、近年、量販店の「映像・音楽ソフト売り場」の縮小ぶりは目を覆わんばかりだった。アメリカの家電量販店は、日本の家電量販店の数倍の面積がある。10年前には、そのなかでかなりの領域をDVD売り場が占めていた。数千種類のDVDが棚に並んでいるのは壮観ですらあり、その頃には筆者も、日本では発売されていないDVDやBlu-rayを買い込んだものだ。

 

だが、いまや量販店において、ソフト売り場は主役ではない。面積では携帯電話やその周辺機器のほうがずっと広くなっている。

 

アメリカの映像関連業界団体であるDEG(Digital Entertainmet Group)の調べでは、2017年の映像ディスクメディアの売り上げは約47億ドル。大きな金額に見えるが、同時期のデジタル配信の累計は約136億ドルとずっと大きく、ディスク販売は年率で14%も低下している。2016年も9.55%の減少であり、減少率は拡大中だ。アメリカ市場においては、デジタルがディスクの3倍の売上になっていて、しかも、デジタルは年率15%で成長している。

 

ディスクを主軸にしたビジネスにもはや成長はなく、「どのレベルの数を維持しうるか」という世界になっている。これが海外の趨勢なのだ。

 

前回までの連載で述べたように、OPPOはハイエンドという狭い市場をターゲットにしつつも、そこで「数」を出すことで価値を担保してきた。数の担保が難しくなっていくと、彼らのビジネスモデルは崩壊してしまう。だから、業績が本格的に悪くなる前に事業からの撤退を決めたのである。

↑OPPOのUHD BDプレーヤー「UDP-205」

 

大手家電メーカーにとっても、ディスク関連のビジネスは苦しくなっていくだろう。だが、ここが重要なのだが、ディスクメディアには価値がないわけではない。Ultra HD Blu-rayもあり、品質の面でも、「所有できる」という面でも、ディスクメディアには固有の価値がある。なくなると、AVファンだけでなく映画業界も困ってしまう。

 

そのため、ディスク関連ビジネスは「しぼむが、ある程度の少ない量は維持される」形になる、と予想される。問題はその量がどのくらいになるのか、そして、日本ではどうなるのか、ということだろう。

 

正確な数字を予測するのはなかなか難しい。しかし、日本においては、そもそもディスクメディアを購入するのは、多くの場合、「こだわるファン」だけ……という状況がある。だから、アメリカほどドラスティックに落ちていくことはないのではないか、と筆者は思っている。売れ行きは下がるが、いまの半分という世界にはならないだろう。

 

というより、そもそも「日本でのディスクのビジネスは、アメリカほど伸びなかった」のだ。ディスクビジネスがもっとも成功したアメリカで、そのビジネスが急速にしぼんでいるからこそ、OPPOは撤退を決めたのである。

 

●次回Vol.67-1は「ゲットナビ」7月号(5月24日発売)に掲載予定です。

 

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極細ベゼルで良音だと!? エンタメ向け最強ノートPCなど、ファーウェイの新モデルがずらり

ファーウェイ・ジャパンは5月10日、ノート2機種、タブレット2機種のPC新製品について発表しました。それぞれの機種の特徴及び、筆者的に気になるモデルについて触れようと思います。

 

ハイエンドのノートは同社初となるタッチディスプレイ搭載

HUAWEI MateBook X Proは、第8世代インテルCore i7/i5プロセッサーを搭載する13.9インチのクラムシェル型PC。画面占有率91%の3Kタッチディスプレイを備え、持ち運びに適したサイズ感と大画面を両立。OSには、Windows 10 Home 64 ビットを採用します。電源ボタンは指紋センサーを兼ねており、ワンタッチでログイン可能です。

 

↑3000×2000ピクセルの高精細なディスプレイを搭載。カラーは「スペースグレー」のみ

 

「Dolby Atmos」をサポートし、立体的なサウンドを再現可能。クアッドスピーカー(ツイーター2基、ウーハー2基)を備え、臨場感のある音響を実現します。バッテリー持ちは、ローカル保存された動画を連続再生した場合、約12時間。コネクタには、USB Type-C×2、USB Type-A×1、ヘッドフォンジャックを備えます。

 

↑カメラがキーボードに収納されている。キーボードは防滴性能を備える

 

同機の想定実売価格は16万1784円〜。5月10日より先行予約開始、6月15日よりファーウェイ・オンラインストアや、家電量販店、ECサイトで発売されます。

 

薄型コンパクトで手頃な大画面モデルも

続いて、HUAWEI MateBook D(2018年モデル)は、第8世代インテルCore i7/i5プロセッサーを搭載する15.6インチモデル。ディスプレイ解像度はフルHDとなります。カラーバリエーションは「ミスティックシルバー」と「オーロラブルー」の2色展開。

 

↑厚さ約16.9mm、重さ約1.9kgのスリムボディだが、外出時に持ち運ぶには少々大きい。同機のディスプレイはタッチ操作不可

 

バッテリー持ちは、ローカル保存された動画を連続再生した場合、約8.5時間。コネクタには、USB3.0 Type-C×2、USB2.0 Type-A、HDMI、ヘッドフォンジャックを備えます。

 

同機の想定実売価格は9万4824円〜、5月10日より先行予約開始、5月18日よりファーウェイ・オンラインストアや、家電量販店で発売されます。

 

10.8型はWi-Fiのみ、8.4型はLTEも選択可能

Androidタブレットも2機種を展開。HUAWEI MediaPad M5 Proは、10.8インチのタブレットで、Wi-Fiモデルのみ(5万9184円〜)。一方、HUAWEI MediaPad M5は8.4インチのややコンパクトな機種となり、LTEモデル(4万9464円)とWi-Fiモデル(4万824円)を選択できます。

 

↑HUAWEI MediaPad M5 Proのカラーは「シャンパンゴールド」のみ

 

↑HUAWEI MediaPad M5 Proには、4096段階の筆圧感知をサポートするデジタルペン「HUAWEI M−Pen」が同梱される。描画時には、ペン先からレスポンスまでに若干の遅延を感じたものの、適度な摩擦感があり、書き心地は悪くなかった

 

↑HUAWEI MediaPad M5(左)とHUAWEI MediaPad M5 Pro(右)。前者は片手でホールドできるサイズ感。カラーは「スペースグレー」のみとなる。両機ともに背面は緩やかにラウンドしており、手に馴染む

 

両機は2016年に発売されたHUAWEI MediaPad M3シリーズの後継に相当。米ハーマン社によるサウンドチューニングと、ファーウェイ独自のサラウンド技術により、臨場感あるサウンドを楽しめます。特に、HUAWEI MediaPad M5 Proは、4基の高出力スピーカーを搭載。

 

両機ともに5月10日より先行予約開始、5月18日よりファーウェイ・オンラインストアや、家電量販店、ECサイトで発売されます。なお、LTEモデルについては、イオンモバイルやDMM mobileといったMVNOブランドでも取り扱われます。

 

SIMフリースマホ市場や、タブレット市場では、カメラの質感やコストパフォーマンスの高さを武器に、すでに大きな存在感を放つHUAWEI。参入から比較的日の浅いノートPC市場においても、早くも完成度の高い製品を展開してきました。

 

MateBook X Proは、大画面と音響を両立させ、エンタメ用途に最適な一台。これからノートPCの購入を検討する人にとって、有力な候補の一つとなりそうです。ただし、キーボードは、ストロークがやや深めの印象。文字入力を主体とした使い方を想定する場合には、購入前に店頭で打鍵感のチェックをおすすめします。

ディスプレイ型の照明? 写真・イラストが浮かび上がる「TURN ON THE ART」

見た目はただの透明な板、そこに明かりを灯すと……イラストが浮かび上がる! アート照明「TURN ON THE ART(ターン・オン・ザ・アート)」の製品化を目指すプロジェクトがクラウドファンディングサイトのMakuakeにて5月9日に開始されました。

 

 

プロジェクトを実施しているミヤカワは、産業用の照明機器などを扱う商社・開発メーカー。TURN ON THE ARTは、同社が液晶テレビや車載メーターなどの部品として扱っている導光板の技術をいかした製品として開発されています。

 

ガラス板にイラストが浮き出す仕組みは、「光学透明レンズインク」という特殊なインクで実現。微細なインクがLEDの光を反射してイラストを光らせる仕組みです。

 

 

Makuakeでの支援者には、好みの写真・イラストを印刷したTURN ON THE ARTが提供されます。絵柄を片面に印刷したバージョンは、実売価格3万2400円で限定90台の提供。両面に絵柄を施したバージョンも限定5台で用意されていましたが、プロジェクト開始から約1日で早くも完売となっています。

 

↑画面サイズはA3相当の約425×302mmで、厚さは18.3mm

 

↑AC電源には武具などに用いられる組紐の編み技術を応用した、白色の電源コードが使用されている

 

なお、このプロジェクトは「All or Nothing方式」で実施されています。目標金額の285万円に到達しない場合はプロジェクトが不成立となり、支援金は全額が返金されます。

 

最先端の技術を応用した幻想的なアートフレーム。部屋を彩るインテリアにしても、人の目を引き付けるディスプレイとしても活躍するでしょう。あなたならどんな写真・イラストをプリントしますか?

スマホが音声入力デバイスやプレゼンリモコンに変身する「400-SCN056」

ここ数年で飛躍的に精度が向上してきた「音声認識」技術。スマートフォンでSiriやGoogle アシスタントなどを日常的に使うようになった方も多いのではないでしょうか。

 

そんな音声入力を、パソコンで手軽に使えるようになる製品がサンワサプライの「400-SCN056」。ノートPCなどに専用のアダプターを挿すと、スマートフォンを音声入力デバイスやマウスなど、多機能な周辺機器として使うことができる製品です。実売価格は6480円。

 

 

400-SCN056の音声入力では、スマートフォンに向かって話しかけた音声をテキスト化、そのままメモ帳やオフィスソフトなどに入力できます。スマートフォンでフリック入力した文章をPC上にペーストすることも可能。音声入力した文章の翻訳にも対応します。

 

 

他にも、スマートフォンの画面をPCのタッチパッドや、プレゼンテーション用のリモコンとして使う機能も搭載。スマートフォンで手書きしたサインをパソコン上の書類に貼り付けられる電子署名機能も備えています。

 

 

 

スマホアプリはiOS 10以降のiPhoneとAndroid 4.3以降のAndroidスマートフォンに対応。パソコンはWindows 10/8.1/8/7/Vista/XPをサポートします。パソコンに取り付けるレシーバーは約59×18×9mm、重さは約9gと持ち運びも手軽。

 

小さいレシーバーを取り付けるだけでモバイルノートパソコンをより便利に活用できるこの製品、カバンの中身を減らしたいビジネスパーソンにはぴったりではないでしょうか。

「AQUOS R2」などシャープの新スマホをプロがジャッジ! 2眼は動画で使え?

シャープは5月8日、2018年夏モデルとして、背面に2つのカメラを搭載する「AQUOS R2」と、SIMフリー専用モデル「AQUOS sense plus」を発表しました。なお、両機ともに、本記事執筆時点では発売時期や販路、価格などが明らかにされていません。

 

2つ目の背面カメラは「動画」で活躍へ

「AQUOS R2」は、6.0型のWQHD+ディスプレイを搭載する新フラグシップモデル。背面には2つのカメラを備えますが、画角135度の動画専用カメラと、2260万画素のカメラを使い分ける点が、同機ならではの特徴です。

 

↑従来機のAQUOS R(5.3型)と同じ本体幅をキープしつつ、AQUOS R2は6.0型に大画面化。AQUOS R Compact(2017年10月発表)と同様に、インカメラがディスプレイ内に食い込むデザインを採用。ディスプレイの応答速度も25%向上した。指紋センサーはディスプレイ下部に配置

 

動画撮影中にシャッターボタンを押すことで、動画データのキャプチャ画像よりも、精細な写真を撮影できます。また、シャッターボタンを押さなくてもAIが最適な構図を判断して撮影する「AIライブシャッター」機能を備えます。撮影した動画と写真はセットで再生可能です。

 

↑カラーバリエーションは5種類を用意。背面カメラは縦に2つ並ぶ

 

動画撮影では、広い画角を撮影するニーズがあり、被写体を追う際に大きな手ブレが発生しやすい、背景がボケにくい方が都合が良いなどの特徴もあります。静止画撮影と比べて、ハードウェアに求められる条件が異なるために2つのカメラを分けた、とシャープは説明します。

 

↑動画撮影中にシャッターボタンをタップすると静止画を撮影できる。上記写真は静止画を撮影した瞬間の様子。ちなみに、動画撮影に使うカメラは、カメラアプリの設定から広角か標準かを選択できた

 

また、HDR映像方式の「Dolby Vision(ドルビービジョン)」と、立体音響技術の「Dolby Atmos(ドルビーアトモス)」に両対応したこともポイント。加えて、オーディオコーデックの「Dolby AC−4」もサポートしています。「COCORO VIDEO」や「ひかりTV」「UーNEXT」などで、配信される対応コンテンツを再生すれば、リアルな映像と没入感のあるサウンドを楽しめます。
 

SIMフリーモデルは大画面化して「lite」から「plus」に

一方の「AQUOS sense plus」は、SIMフリー専用モデルとして販売するミッドレンジモデル。「AQUOS sense liteより、もう少しの余裕が欲しい」という人に向けた機種になっているとのこと。

 

↑AQUOS sense plusはディスプレイが縦長に

 

↑背面カメラはシングルレンズ

 

同機は、縦横比18:9の5.5型フルHD+ディスプレイを搭載し、アプリの表示領域は約23%UPしました。また、背面カメラは約1640万画素で、2眼ではありません。IPX5/IPX8相当の防水性能を備え、おサイフケータイをサポートする点も、SIMフリーモデルとしては重要なポイントです。

 

↑カラーバリエーションは3色

 

さて、シャープは、過去に“ツインカメラ”を搭載する機種をリリースしていましたが、改めて2眼に回帰したカタチとなりました。今回のAQUOS R2では、広角の動画撮影に注力。さらに「AIライブシャッター」を搭載するなど、既存の他社機種とは異なるアプローチが面白いですね。

 

しかし、慣れない購入者からしてみると「2眼レンズならどれも同じことができる」と思いがち。メーカーや機種によって使える機能が異なることには、改めて注意して欲しいと思います。

ソフトバンク夏スマホはXperia、AQUOS、HUAWEIのスリートップ! 三者三様のカメラに注目

ソフトバンクは5月10日、2018年夏モデル6機種を発表しました。注目はフラッグシップモデルの「Xperia XZ2」「AQUOS R2」「HUAWEI Mate 10 Pro」。この3機種はそれぞれ違った特徴のあるカメラを備えています。

 

スマホ初、4K/HDR撮影対応の「Xperia XZ2」

↑「Xperia XZ2」5月下旬以降発売予定(5月18日予約受付開始)。 実質予想価格○○円

 

Xperiaシリーズの新モデル「Xperia XZ2」。注目のカメラは動画撮影を大幅に強化。スマートフォンでは初となる4K/HDR撮影に対応し、高精細で高画質な映像を手軽に撮れるようになりました。960fpsのスーパースローモーション撮影もアップグレード。フルHDの高画質で記録できます。

 

このほか、最近のトレンドを取り込み、縦横比18:9の縦長ディスプレイを搭載。置くだけ充電の「Qi」もサポートしています。ボディは前モデルまでのフラットなデザインから一新。背面は山型の3Dガラスを採用し、なめらかなカーブ形状になりました。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約5.7インチ フルHD+
●CPU:2.8GHz+1.8GHz オクタコア
●カメラ:1920万画素(背面)/500万画素(前面)
●バッテリー:3060mAh
●OS:Android 8.0
●連続通話時間/連続待受時間:約2010分/約620時間(FDD-LTE接続時)
●RAM/ROM:4GB/64GB
●サイズ/質量:約W72×H153×D11.1mm/約198g

 

写真と動画を同時に撮れる「AQUOS R2」

↑「AQUOS R2」6月上旬以降発売予定(5月18日予約受付開始)。実質予想価格○○円

 

シャープの「AQUOS R2」は、背面に2つのカメラを搭載。「ドラマチックワイドカメラ」と名付けられた動画撮影専用のカメラでは、画角135度の超広角で、ダイナミックな映像を残せます。もう片方のカメラは写真(静止画)専用で、こちらは90度の広角仕様。「AIライブシャッター」機能では、動画を撮るだけでの操作で、おすすめのシーンをAIが自動で選んで写真も残せます。

 

ディスプレイは上部のフチをギリギリまで切り詰めて縦長の6インチに。スクロール表示などをなめらかに表現する「ハイスピードIGZO」に対応。Dolbyの高画質・高音質で再生技術も新たにサポートしました。カラーは定番のブラック系とホワイト系のほか、深い赤みの「ローズレッド」をラインナップしています。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約6インチ ワイドクアッドHD+
●CPU:2.6GHz+1.7GHz オクタコア
●カメラ:1630万画素(背面・動画用)+2260万画素(背面・静止画用)/1630万画素(前面)
●バッテリー:3130mAh
●OS:Android 8.0
●連続通話時間/連続待受時間:1830分/585時間(FDD-LTE接続時)
●RAM/ROM:4GB/64GB
●サイズ/質量:約W74×H156×D9.0mm/約181g

 

ライカカメラ搭載のファーウェイ旗艦モデル「Mate 10 Pro」

↑「HUAWEI Mate 10 Pro」5月18日発売予定(5月11日予約受付開始)

 

「HUAWEI Mate 10 Pro」は、SIMフリースマホで支持を獲得してきたファーウェイのフラッグシップモデルです。Leicaブランドを冠したダブルレンズカメラ(デュアルカメラ)が特徴。モノクロ専用の高解像度カメラとカラーのカメラの組み合わせで、色味を際立たせた写真が撮影できます。

 

「Mate 10 Pro」の、もう一つの特徴はAIを活用した独自機能。カメラでは、被写体をAIが判別して、最適な設定で撮影します。さらに4000mAhの大容量バッテリーを搭載しつつ、ユーザーの利用状況をAIが把握して無駄な電力消費をカットする機能も備えています。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約6インチ フルHD+
●CPU:2.36GHz+1.8GHz オクタコア
●カメラ:2000万画素+1200万画素(背面)/800万画素(前面)
●バッテリー:4000mAh

●OS:Android 8.0
●連続通話時間/連続待受時間:950分/435時間
●RAM/ROM:6GB/128GB
●サイズ/質量:約W72×H153×D11.1mm/約198g

SIMフリーの定番「nova lite 2」がソフトバンクに

↑「HUAWEI nova lite 2」7月上旬以降発売予定

 

SIMフリースマホで定評のある「HUAWEI nova lite 2」がソフトバンクからも登場。ダブルレンズカメラにより、F値0.95~16の幅広い写真表現に対応します。フラッグシップモデルと同じ縦横比18:9の縦長ディスプレイ、厚さ7.5mmの薄型ボディなど魅力十分な普及モデルです。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約5.7インチ フルHD+
●CPU:2.36GHz+1.7GHz オクタコア
●カメラ:1300万画素+200万画素(背面)/800万画素(前面)
●バッテリー:3000mAh
●OS:Android 8.0
●連続通話時間/連続待受時間:測定中/測定中
●RAM/ROM:3GB/32GB
●サイズ/質量:約W72×H150×D7.5mm/約143g

 

頑丈でバッテリー長持ち、スマホビギナーも安心の「DIGNO J」

↑「DIGNO J」7月上旬以降発売予定

 

DIGNO Jは、フィーチャーフォンからスマホに乗り換えるユーザーにも使いやすい機能を備えた端末です。スマホ初心者向けのアイコンが大きいホーム画面、フィーチャーフォン風の文字入力機能、赤外線通信機能などを備えています。

 

MILスペックの耐衝撃性能や防水・防塵も対応し、耐久性もしっかり確保。バッテリーは2600mAhとそれほど大きくはないものの、3日以上の電池持ちを実現した省電力性も魅力です。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約5インチ フルHD
●CPU:1.4GHz+1.1GHz オクタコア
●カメラ:1300万画素(背面)/500万画素(前面)
●バッテリー:2600mAh
●OS:Android 8.1
●連続通話時間/連続待受時間:1010分/640時間
●RAM/ROM:3GB/32GB
●サイズ/質量:約W72×H145×D8.4mm/約130g

 

サポートのプロの意見を取り入れ開発「シンプルスマホ4」

↑「シンプルスマホ4」7月下旬以降発売予定

 

「シンプルスマホ4」は、シニアユーザーなど、スマートフォンの操作に不慣れな人でも使えるような工夫を取り入れた機種。ソフトバンクショップでスマートフォンの使い方をサポートするスタッフ「スマホアドバイザー」の意見を取り入れて開発されました。例えば、スマホ初心者にも好評という音声検索は、専用ボタンを押して一発で起動できます。

 

屋外でもはっきり見えるIGZO液晶ディスプレイを採用。輝度や彩度などを調整することで、眼に負担がかからない表示をするモードも搭載しています。

 

【SPEC】

●ディスプレイ:約5インチ HD
●CPU:1.4GHz+1.1GHz オクタコア
●カメラ:1310万画素(背面)/500万画素(前面)
●バッテリー:2800mAh
●OS:Android 8.0
●連続通話時間/連続待受時間:測定中/測定中
●RAM/ROM:3GB/32GB
●サイズ/質量:約W71×H143×D9.4mm/約150g

 

乗るだけ自動測定、手間いらずの「スマート体組成計」

↑「スマート体組成計2」7月下旬以降発売予定

 

「スマート体組成計2」は、モバイル通信機能を備えた体組成計です。測定は体組成計に乗るだけ。データは自動でクラウドに保存。スマートフォンから日々の健康状態を確認できます。測定忘れを防止するアラーム機能を搭載。体組成計に乗るとキャラクターが育つ「いきもの育成ゲーム」も用意されており、楽しみながら気軽に気軽に健康管理に取り組めます。

 

Xperia、AQUOSという定番ブランドに、SIMフリーで人気を博したファーウェイのMateシリーズも加わり、充実した布陣となったソフトバンクの夏モデル。どのメーカーも力を入れるカメラでは、各社が工夫を凝らした新機能を投入しています。この夏は最新のスマホのカメラを撮り比べてみてはいかがでしょうか。

【西田宗千佳連載】OPPO人気の秘密は「量産」効果、ゆえに撤退理由も「量産」問題

「週刊GetNavi」Vol.66-3

OPPOは2018年春より、経営資源をスマートフォンビジネスに集中し、ハイエンドAV機器向けのビジネスを終息する。正確には、過去に売った製品のサポートやアップデートは継続するものの、新規製品の開発と生産を行わない。

 

ビジネスを止めると聞くと、我々はどうしても「そのビジネスが不振だから止める」と考えがちだ。だが、OPPOのハイエンドAV機器事業が不振だったかというと、そうではない。日本でもアメリカでも販売状況は好調であり、「赤字事業だから止めねば大変なことになる」状況ではなかったようだ。

↑OPPOのUHD BDプレーヤー「UDP-205」

 

ではなぜ止めたのか。

 

問題は今年の話ではない。この先、OPPOのやり方では「ハイエンドAV機器事業の優位性を保てない」、そして「優位を保つと事業として将来問題が出てくることが容易に想像しうる」状況になったから、早めに止めて、社内の資源(主に生産ライン)をスマートフォンに振り向けることになったのだ。

 

背景にあるのは、アメリカ市場でディスクプレイヤービジネスが急速に縮小している、という点だ。その状況についてはまた次回解説する。ここで重要なのは、「ビジネスが縮小していることと、ハイエンドAV事業を維持すること」の関係性だ。そもそもハイエンドAV事業は、マス事業に比べて数が少ない。そして、ハイエンドAVファンはマスよりもディスクにこだわりがあり、一般的な市場のシュリンク速度よりも「遅くなる」可能性が高い。ならば、好調な事業はゆっくりと規模を縮小しつつ、好調さを維持していくのが常道に思える。

 

だが、OPPOのビジネス手法は、それを許さなかった。

 

OPPOがハイエンドAV機器で他社より有利な地位に立てたのは、同社が「他社よりもハイエンド製品を一気に、多く生産する」と決めてビジネスに臨んだからだ。製品のコストは生産量が決める。少数しか作らないものはどうしても高くつく。一方で、多くの数を作ることはそれだけ費用もかかるため、経営上のリスクになる。しかしOPPOはそれを選んだ。数は定かではないが、一般的にハイエンドAV製品は、年間数万台出荷すれば多いほうで、数千・数百といった台数のものもある。そのぶん、「高くても高品質だからいい」という顧客を捕まえるのがポイントだった。だがOPPOは、一般的なハイエンドAV製品の生産数の数倍を作り、コストパフォーマンスを維持したうえで、一気に市場を制圧する戦略を採っていた。だから「品質がいいものがお手軽」になり、ファンの人気を集めたのである。

 

だが逆にいえば、「生産量を担保できない」のであれば、他社に対する優位性を失う。今後売上が下がると、品質を保つために必要な生産量を割り込む可能性が出てくる。だからといって価格を上げられるほど、市場は甘くない。

 

ならば、赤字を出す前に一気にビジネスを畳み、手元に余る量産能力は、勝負をかけているスマホ事業にまわしたい……。これが、OPPOの判断だったのである。

 

逆にいえば、「好調」と言われるOPPOも数年先をみるとギリギリな数しか売れていかないのがハイエンドAV市場の難しさを示している。

 

OPPOの判断の源泉となったのは、「アメリカでのディスクビジネス」の減速だ。アメリカでは本当にディスクは売れなくなったのか? アメリカのAV市場はどう動いているのか? 次回のVol.66-4では、そのあたりを解説しよう。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

ソファでのMacbookの作業が快適に! バンブー素材の膝置きデスク「Slate 2.0」

美しいアルミデザインからファンの多いMacbookシリーズですが、膝の上で使うと発熱が気になりがち。そうした悩みに答えるのが“Macbook専用”をうたう、米iSkelter社の膝置きデスク「Slate 2.0」。クラウドファンディングサイト「Makuake」にて先行販売が開始されています。

 

 

「Slate 2.0」は、膝の上に置いて使える持ち運び用のデスク。MacBookを置くスペースには通気口を用意し、放熱にも配慮されています。素材には軽量で耐久性に優れたバンブー(竹)を採用。仕上げ工程では職人による手作業で研磨を行っているとしています。

さらに、デスク右側にはマウスなどを置けるスペースを確保。このスペースにマウスパッドやホワイトボードを備えたバリエーションも用意されています。

 

↑デスクスペースモデル

 

↑マウスパッドモデル

 

↑ホワイトボードモデル

 

スマートフォンを設置するための切り込みも備え、iPhoneやAndroidスマートフォン、9.7インチまでのiPadなどを立てかけることができます。

 

 

11~13インチMacBook対応モデルの大きさは52×28×2cm、重さは約1.08kg。15インチMacBook対応モデルは約57×29×2cmで、重さは約1.36kg。ビジネスバッグに入れるは大きすぎますが、自宅のソファで使ったり、車に乗せて持ち運ぶには邪魔にならないサイズでしょう。

 

 

「Slate2.0」の実売価格は1万5800円。Makuakeでは10~30%オフの先行販売価格で提供されています。暑くなるこれからの時期、ソファなどで快適にMacBookを使いたいという方にいかがでしょうか。

教師がiPadを使えば環境が変わる、熊谷特別支援学校で見たICT教育の実際

「これから美術をはじめます――。気をつけ、礼。」 高等部の教室には元気のよい号令が響き、新学期を迎えて初となる「美術」の授業が始まった。教室の中央には、長方形に整えられた大きな白い紙が敷かれている。その四辺には、同じく白い紙で作った壁が設置され、まるでビニールプールのようだ。車いすに座った生徒がその周りを囲む。クラスを担当する内田先生はおもむろにiPadと球状のロボットを手に取り、こう言う。――“今日は体育祭のポスターを描きます”。iPadを駆使した授業の「実際」を目にした。

 

内田先生が働く学校へ

舞台は埼玉県熊谷市。猛暑が訪れるたびに、ニュースでよく耳にする地名だ。熊谷市は、同県の北側に位置し、平成30年4月時点で8万5696世帯が暮らす地区。主要な駅から離れると、ちょっとした田園風景が望める、自然豊かな場所でもある。

 

そんな熊谷市の中央には、荒川に沿うようにして、秩父鉄道が東西に走る。熊谷駅から、西に数駅。市内の西端に位置するエリアに、「埼玉県立熊谷特別支援学校」がある。

 

↑埼玉県立熊谷特別支援学校は、昭和42年5月に開校した特別支援教育のための学校。昨年には創立50周年を迎えた。取材日の天候は曇りのち雨だった

 

同校は「肢体不自由特別支援学校」と呼ばれる。児童・生徒たちは、立位や歩行に困難があるが、教員のサポートを受けつつ努力できる。校内は、小学部、中学部、高等部に分かれており、小中高一貫教育で学べる仕組みが整う。

 

通学している児童・生徒数は計126名で、16の市町村からスクールバスなどで通う。寄宿舎も設置されており、集団生活を経験する場も用意されている。また、入院しながら学べる「訪問教育部」もあり、こちらの児童・生徒数を合わせると、総計151名に上る。特別支援学校としては、大規模な部類だ。

 

一方、教員は131名おり、おおよそではあるが、児童生徒1名に対し、教員が1名いることになる。手厚いサポートを行える体制が整っているわけだ。この学校に、iPadを駆使して授業を行う内田先生が勤めていると聞き、授業の様子を取材させてもらった。

 

iPadで行う、「美術」の授業

学期始めの美術の授業――。教室の中央には、白い紙が敷かれている。その周囲を8名の生徒が囲む。今回見学させてもらった「ミッキーグループ」のクラスは、歩行および認知に困難があるが努力している生徒が対象となる「重複学級」のクラスだ。今回の授業では、生徒一人に対し、教員一名が付き添い、生徒の能力に応じて適切な補助がついた。

 

↑教室ではICT機器を利用。モニターが配置され、校内用のiPad数台が用意された

 

正面には、黒板の半分ほどのサイズのディスプレイが設置され、内田先生が手に持ったiPadの画面が投影される。

 

↑「○○さん、この作品について、覚えていますか?」と語りかける内田先生。「〇〇さん」と敬称をつけて、生徒を呼ぶのが印象的だった。補助の先生方も同じで、どの先生も非常に優しく、丁寧だった

 

楽しかった昨年度の授業の思い出を、豊富な写真で振り返りながら、場の空気を和ませていく――。見慣れない報道関係者がいるせいで、緊張感が漂っていた教室に、少しずつ笑い声が響いていく。なるほど、これは黒板ではできないな、とICT機器の活用のメリットを実感した。こんなアイスブレイクがあれば、授業は楽しくなる。

 

場が和んできたところで、本題に入る。内田先生によれば、2コマで文化祭のポスターを製作するそうだ。1コマ目は、iPadとロボットを使った下絵づくり。そして2コマ目では、その下絵からインスピレーションを受けて絵を描こうというもの。今回は1コマ目の授業だった。

 

しかも、単にiPadを使ってロボットを操作するだけではない。ここから「的当てを楽しもう!」とゲーム化するのがこの授業のユニークなところだ。

 

↑まず、白い画用紙を2枚ずつ生徒に配り、それぞれの名前を書いておく。床に敷いた紙の上に、名前を書いた白い画用紙をばらまく

 

↑iPadを球状のロボットとペアリングし、ロボットに青と黄色の絵の具をたっぷりつける

 

↑床に置かれたコーンのような的に、ロボットを当てていく。生徒はiPadに表示されたUIをタッチ操作して、ロボットをコントロールする。的は10点~最大40点までの4種類が用意された

 

↑ロボットについた絵具が薄くなると「絵具おねがいしまーす!」という掛け声で、先生がすかさず塗料を追加する。先生方の手は次第に絵具まみれになっていった

 

↑得点を記録するのは生徒の役割。1ゲーム2人ずつ、5分交代で進んでいった

 

↑ゲーム形式でチャレンジするうちに、生徒は自然と笑顔に

 

↑下絵が完成。2枚のうち、どちらを採用するか、生徒自身が選択する。これで今回の授業は終了した

 

授業が終わる頃には、白い画用紙の上にカラフルな模様が完成していた。もちろん、生徒は得点で勝てたら誇らしい。そして、たとえ0点で負けてしまっても、先生は綺麗な線をたくさん描けたことをちゃんと見てくれていて、そこを褒めてくれる。――そう、これは美術の授業なのだ。

 

なぜ、下絵を描くのか?

そもそも、内田先生とは、何者か。彼は、元々施設職員として福祉の仕事をしていた。しかし、教員になりたいという想いがあり、通信教育で資格を取得。まず臨時職員という形で3年間を過ごした。その後、小学校教員の試験に合格し、初任で同校に配属された。それからもう10年が経つという。中高の美術教員としての資格も持つ。

 

↑内田考洋氏、群馬県出身。取材時点で38歳。笑顔が素敵で、情熱的な先生という印象を受けた

 

内田先生に、なぜiPadで下絵を描くのか、ということを尋ねてみたところ、興味深い答えが返ってきた。――“もっと大胆に描いて欲しいから”という理由だ。

 

下絵無しで生徒に絵を描かせると、どうしてもこじんまりした作品になってしまうそうだ。もっと大胆な色や構図で絵を描いて欲しい。そういう想いで下絵を使う工夫を始めたという。

 

“下絵を使うと、「気づき」が生まれるんです。例えば、「この線は羽に見える」とか。実際、画面からはみ出るくらいに描けるようになるので、見ごたえのある絵になっていきます。” (内田先生)

 

↑下絵を活用して描いた昨年度の作品(作者:島田亜有美さん、作品名:HAND in HAND)。こちらは画用紙ではなくキャンパスを使って躍動感のある絵が描かれている

 

一方で、こうした下絵づくりは、必ずしもiPadとロボットで行う必要はない。内田先生は、“例えば、夏に水着を着て、裸足になって足に絵の具をつけて歩いてもよい。それでも楽しめるはずです”と述べる。iPadを活用することは一つの選択肢なのだ。“授業そのものの目的が大事なので、そこは意識してやっています”、とのこと。

 

“iPadを使い始めて、自由度が広がった――”。内田先生の発する言葉からは、ICT機器活用のリアルが伝わってくる。

 

iPadを活用することで成長するチャンスが生まれる

特別支援学校では、iPadのようなツールを活用するための準備段階も重要だ。先生がプレゼンする内容を、見られるか・聞けるか、それ自体が学習内容になる場合があるからだ。何か刺激があったときに、生徒が拒否反応を示してしまうと、それは“学習”にならなくなってしまう。iPadのような機器を導入するには、生徒の段階にあわせたアセスメントが必要になる。この生徒はiPadを使って大丈夫、という段階になって、初めて授業で活用できる。

 

一方で、実際にiPadを活用できる条件が整うと、(担当の先生にもよるが)ほぼ全ての教科で使われることになるという。内田先生曰く、“iPadという教科がないので、一つの「教具」という位置づけになる”からだ。例えば、理科で災害について調べるのに使う。国語なら作文を書くときに使う、といった具合である。 手の可動域が限られてしまう場合でも、スワイプやタップで操作するiOSのUIなら、いろんなことに活用しやすい。

 

↑動画編集アプリClipsを活用した自己紹介動画の作品(作者:新井春樹さん)。AppleのEveryone Can Createのカリキュラムでも紹介されている課題だ。 “手軽で、スタンプやアニメーションで楽しくアイデアを形にできるところが、自己表現の練習にもなる”と内田先生

 

印象的だったのは、音声入力を使って、発音の練習を試みることもあるということだ。“専門家からは怒られちゃうかもしれないですけれど”――なんて笑いながら、内田先生は説明する。“例えば、Siriを使った発音の練習で、「キ・リ・ン」と分けて発音すれば認識される。そういうことに気づくことが大切なんです。もちろん、たまに誤変換されることもありますが、その生徒の場合は誤変換される内容を楽しめるから、学習のモチベーションにもなっています。”

 

iPadを活用することは、生徒が成長するチャンスを生むことにもつながるという。内田先生は、“障がいのある子にとって、刺激が少なくなってしまうことが良くない。障がいそのものではなく、障がいから起こる環境によって、成長するチャンスを逃してしまう”と指摘する。こうしたチャンスを逃さないのが、教師の腕の見せ所だ。

 

↑教室で生徒が使うiPadには、グリップ付きのケースが装着されていた

 

例えば、月曜の朝に開かれる「合同朝の会」で、気管切開をしている生徒が、「DropTalk」というアプリを使って作文を発表をした。他の生徒の前で話す貴重な機会だが、iPadというツールを活用することで、こうした機会を逃さずに、課題に挑戦できる。そして、何より、他人と繋がるきっかけにもなる。ICT機器の活用には、一言では語りつくせない魅力がある。

 

“一人一人、クリエイティブであってほしい”と内田先生は述べる。“作品をアウトプットすることをイメージしますが、そうではありません。例えば、iPadに触れると、音で聴いたり、映像や写真で見たりすることができます。そういったことに生徒が自分から手を伸ばしていければよい。友達に聞かせたり見せたり、テレビに写したりする。その子の動きがダイレクトに環境を変える。それも表現の一つなんです。そういうことを丁寧に見ていきたいですね。実際に子ども達は1年くらいかけて、着実に成長します”(内田先生)

 

行政面の課題が残っている部分も

埼玉県立熊谷特別支援学校では、多くの職員が興味を持ったため、iPadをスムーズに導入できたそうだ。校内では研修会が開催され、iPadを使った授業の「実践集」作りが行われたりした。この授業では・どんな目的で・どんなことをやりました、といった形式で、50の事例が集まったという。

 

↑「iPadを導入するのに、うちの学校ではさほど苦労しなかった」と内田先生。特別支援学校では、元々ICT機器を積極的に活用する取り組みがあった。また、そもそも教材選びに悩むことが多かった。そういった背景が関係しているという

 

現在、同校では校内の貸し出し用として20台以上のiPadを用意する。また、高等部の生徒は、就学奨励費の補助を活用して、自身のiPadを購入するケースもあるようだ。個人で所有するiPadも申請することで、持ち込める仕組みになっている。ICT機器を活用するための環境は、着実に整ってきている印象を受けた。

 

一方、行政面での課題は残っているとも、内田先生は指摘する。同校の高等部では、iPadをインターネットに無線接続するために、Wi-Fiルーターを設置しているが、生徒が校内に持ち込む端末は接続できないようになっている。これは、“情報セキュリティに関する埼玉県の条例で定まっている”(内田先生)とのことで、同校ではどうしようもない。

 

そのため、生徒や職員としては、iPadを自費購入する際にモバイル通信が可能なWi-Fi+Cellularモデルを選択する、またはWi-Fiモデルでは自身のスマホからテザリングを行うなどの工夫が必要になる。セキュリティが関わる問題ゆえに繊細ではあるが、利便性の面で改善を求める声も多いようだ。

↑iPadは目的によって、どのようにでも活用できる

 

“教員がiPadを使うことで、環境は変えられる――”、内田先生はこう断言する。iPadを実際に使う現場から、私たちが学べるものは多い。

「iPadで簡単に絵が描ける」ことを、本当にあなたは子どもに教えられますか?

日本時間で3月28日、Apple Pencilに対応した新しいiPadが発表された。機能は抑えつつ低価格を実現しApple Pencilにも対応したことで、すでに発売から一ヶ月経った現在もさらに多くの人々から注目されているモデルだ。

 

話を3月28日の発表日に戻すが、このiPadのお披露目以外にも大きなトピックがあったことを忘れてはいけない。それは、先の発表会を兼ねたスペシャルイベントがシカゴの高校で開催されたことだ。

 

本記事で注目したいのは、そのスペシャルイベントで設定されたテーマの方だ。シカゴの「高校」で開催された――の文言からもわかるように、実は同イベントは「教育」にフォーカスしたものだった。

 

↑米国イリノイ州シカゴにあるLane Tech College Prep High Schoolがスペシャルイベントの会場として使用された

 

これを聞くと、教師でもない限り、大抵の大人は「自分には関係ない」と心理的に距離を置きたくなるかもしれない。しかし、日本の教育現場にも関係してくる話なので、基本的な背景情報は知っておいて損はないはずだ。少し長くなるが、その概要を伝えたい。

 

現代日本の教育市場におけるタブレットデバイスの需要

Appleの製品展開について話す前に、まず日本の話をしたい。知っておきたいのは文部科学省が提示する「第2期教育振興基本計画」のことだ。これは平成25年の6月14日に閣議決定された計画で、2020年までに教育方法の革新を推進させ、現状の課題の解決を図る内容となっている。

 

なかでも注目しておきたいのが、ICT(情報通信技術)の活用だ。同計画では、ICT機器を取り入れるための環境づくりが目標の一つとなっている。簡単に言うと「教室に設置する機械、生徒が持ち歩くための機械はそれぞれ何台にしましょう」という目標が定められた。なお、ここでいうICT機器は、単なるパソコンだけでなく、タブレットや電子黒板なども含まれる。

 

↑従来のiPadも既にICTデバイスとして授業に利用されてきた。国内では、関西大学高等部での活用事例がAppleの公式サイト上で紹介されている

具体的には、1つの学校に対して、「コンピュータ教室に40台(大画面のPC)」「各普通教室に1台」「特別教室に6台」「設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台」を整備するという数字が掲げられている。そして、これを元に計算した「児童生徒数3.6人あたりに教室用コンピュータ1台を用意する」という目標が、目安値としてよく語られる。また、こうした環境整備を実現するために、平成29年度までの4年間で総額6,712億円の地方財政措置が講じられる(※「教育のIT化に向けた環境整備4か年計画(平成26~29年度)」に基づく)。

 

また、同じく総務省の「学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(平成28年度)」によれば、教育用コンピュータ当たりの児童生徒数は、小学校の場合で6.7人に1台が普及しているという。なお、小学校児童生徒が使う教育用コンピュータの台数は95万5323台あり、そのうちの30万1284台がクラス用コンピュータとなる。そして、そのうちの20万3156台をタブレットデバイスが占める。つまり、小学校において、クラス用コンピュータの約67.4%がタブレットデバイスを採用していることになる。

 

そして、この割合は中学校でも約65.3%、高等学校で約60.9%、特別支援学校で64.9%となっている。年代を問わず、クラス用のコンピュータにおける約6割がタブレット型コンピュータを採用しているわけだ。以下は筆者の推測を含むが、電源を確保しづらい環境下では、バッテリー持ちのよいタブレットデバイスの方が重宝するのかもしれない。また、最近のタブレットデバイスは、物理キーボードを利用できるタイプも多いため、レポート作成のようなテキスト入力作業にも対応できると想像できる。

 

ここまでの背景をまとめると、「日本の教育市場は、政府から自治体に財政措置が図られているタイミングである。そして、教室で使うICTデバイスは、タブレット型がやや多く選ばれる傾向がある」ということになる。

 

つまり、ノートPCやタブレットデバイスを取り扱うメーカーにとって、「設置場所を限定しない可動式コンピュータ40台」という部分は、無視できない市場なわけだ。ここに安いiPadが最新のチップセットを搭載して現れた。しかもApple Pencilが使える状態で登場した。今後の市場動向は、非常に興味深い。

 

ちなみに、同市場には、Appleのほかにも、GoogleがChrome OSを搭載する「Chromebook」を展開している。同社はAppleの発表会に合わせるかのように、Chrome OSを搭載するタブレットデバイスを直前に発表した。また、マイクロソフトのWindowsももちろんある。国内メーカーでは、例えば富士通なら「School Tablet」といった商品を展開していたりする。ライバルは少なくない。

 

9.7インチiPadは一般人だけでなく、教育市場に向けてもプレゼンされた

ここからはAppleが提示する教育関係の施策をかみ砕きたいと思う。これは「①学ぶための製品」「②教えるためのツール」「③カリキュラム」の3つで見ていくとわかりやすい。

 

↑スペシャルイベントの際に、ARアプリを体験した。ダムを建設して、河川の氾濫を抑えるなど、治水について学べる

 

まず、「①学ぶための製品」は、まさに新しいiPadのことを意味している。電池持ちがよく、ARのような高負荷のアプリも実行できる。Apple Pencilも使える。教育機関向けの割引も用意し(国内事情は不明だが)、値段も現実的となった。ちなみに、教職員と生徒には、無料で200GBのiCloudストレージが提供されるという特典も用意されている。

 

特に日本の場合、初等教育以外でも、画面タッチで直観的に操作できるiOSは力を発揮するだろう。iPhoneの普及率は高く、家庭で親や兄弟、あるいは自身がiPhoneを操作する環境がある。そういった意味でiOSの操作方法は親しみやすく、限られた時間のなかで課題を行わなくてはならない日本式の授業とも相性がよいはずだ。

 

要は、授業中にそもそもICTデバイスの使い方で生徒や児童が躓いてはいけない。もちろん“先生”もだ。解説映像を視聴する、資料を作成するなどの「学習のために利用する」ためのICTデバイスとしては、iOSは最適だ。もちろん「パソコンの操作を覚える」ための授業には、キーボード付きのパソコンを使えばよい。そして、その際にはデスクトップ型が並ぶコンピュータルームへ行けばよい。

 

ちなみにスペシャルイベントでは、Apple Pencilよりも安く機能が限定されたスタイラスペン「Crayon(クレヨン)」や、Bluetoothキーボード付きケース「Rugged Combo」もグローバル向けに発表された(どちらもロジテック製)。これらも教育市場での利用を考慮した際に、活用が見込まれるアクセサリーだ。ただし、現状では、日本でこれらの商品が取り扱われるかどうか、一切わからない。

 

授業中にiPadで遊ぼうとしてもできない仕組みづくり

次に「②教えるためのツール」は、教師がiPadを運用するためのシステムを意味している。まず大本の設定は、IT担当者が「Apple School Manager」を使って行う。そして、各教室の先生は、生徒を管理する「クラスルーム」アプリや、「スクールワーク」アプリを活用する。なお、Apple School Managerについては本記事では割愛する。

 

↑「クラスルーム」アプリケーションはiPadだけでなくMacでも使える

 

共有のiPadに、生徒のアカウントが一覧表示される。生徒は、自身のアカウントを選択し、パスワードや4桁のパスコードを入力して、利用を開始する。例えば、前回の授業で閉じてしまった画面があるとして、次回の授業ではその画面から起動できる。

 

教師側が「スクールワーク」アプリを活用すると、生徒全員のiPadの画面をコントロールできる。スペシャルイベントの際に、特設された模擬授業の場で筆者も生徒側として体験したが、これが興味深かった。

 

例えば、先生が「これを見てみましょう」と言いながら、特定のウェブページやPDFファイルを表示する。「このアプリで作業しましょう」と言いながら、特定のアプリの画面を表示できる。この際、使用できるアプリが1つだけにロックされるので、授業中にいたずらっ子が「ゲームアプリで遊んじゃおう」「YouTube観よう」なんて考えたとしても、そういった操作は行えない。生徒側がホームボタンを押しても反応しないのだ。

 

また、先生のデバイスには、生徒全員の画面が映っているので、どの生徒がどのくらい作業を進めているのかが、瞬時に把握できる。ちょっと進みが遅い生徒に対しては、すぐに先生が駆けつける。

 

小学校プログラミング必修化にベストマッチするカリキュラムが強み

続いて、「③カリキュラム」については、大きく2つ用意されている。まず、従来からある「Everyone Can Code」だ。これはプログラミングを教えるカリキュラムで、最終的にはAppleが用いているプログラミング言語「Swift(スウィフト)」を習得できるようになっている。

 

大まかな流れはこうだ。まずはICT機器を利用する前に、ゲームのようなアクティビティを行う。例えば「機械には事細かに指示しないといけない」ということを理解してもらう。

 

そこからiPadを活用し、「Swift Playgrounds(スウィフト・プレイグラウンド)」アプリを介して、コーディングの概念を学んでいく。キーボードで直接コードをタイプすることはないが、ゲーム感覚で、画面内のキャラクターを操作し、「関数」や「ループ」「条件文」について理解することができる。主な対象は、小学校高学年以上だ。

 

次の段階では、同じくSwift Playgroundsを用いるが、今度は現実世界のロボットを操作する。原理は同じだが、これを通じてコーディングが現実世界に関与していることに理解が深まっていく。

 

↑スペシャルイベントでは、ロボットを動かせる体験コーナーもあった。球状のロボットをプログラムで指定した通りに動かして、街の模型の中を走らせる

 

そして最終的には、Macで「Xcode」(アップル製品のアプリを開発するためのツール)を使い、プロのディベロッパーと同じ環境でコーディングにチャレンジするのをサポートする。

 

さて、日本においては、2020年度から実施される新小学校学習指導要領において、プログラミング教育が必修化する。3月30日に文部科学省から公表された「小学校プログラミング教育の手引(第一版)」では、その目的が「プログラム的思考を育む」ことにあるとしており、「プログラミングに取り組むことを通じて、児童がおのずとプログラミング言語を覚えたり、プログラミングの技能を習得したりするといったことは考えられますが、それ自体をねらいとしているのではない」とも明記されている。

 

これはまさにSwift Playgroundsがカバーしている部分であり、相性は非常に良いだろう。もちろん定められた学習指導要領と完全一致する、というわけではないだろうが、クラブ活動や教育課程外の学習活動として、教育現場で運用するメリットは充分にある。

 

一方、「Everyone Can Create」は今回新たに発表されたカリキュラムで、この秋に登場する。ビデオ、写真、音楽、スケッチという4つのジャンルにおいて、レッスンが用意される。生徒側は、iPadを活用して、製作手順や創造性を学んでいける。

 

日本の教育事情を踏まえると、こうした創作活動との相性がどこまでよいのかわからない。しかし、動画編集の仕方、写真のレタッチやスライドの作り方、簡易的なDTMの考え方、いわゆる“デジ絵”の書き方など、筆者としては「どれももっと早く学ぶ機会が欲しかったなぁ」と思える内容ばかりだ。

 

要は、iPhoneやiPadで使える「GarrageBand」アプリを使えば、簡単に作曲が行えるが、「そうした手順を正確に把握している大人はどのくらいいるだろうか?」ということではないだろうか。どことなくプログラミング教育に通ずるものを感じる。スマホを持つことが当たり前になったいまでこそ、子どもに「こんなことは簡単にできる」と知らせる機会を与えるのは意義深い。

 

余談だが、教師側にもラーニングプログラムが用意されている。こちらは「Apple Teacher」という名称で、iPadやMacの利用方法について学べるようになっている。もし上記のような内容に興味が出てきたら、調べてみるとよい。

 

最後に

現行の9.7インチiPadは、高いコストパフォーマンスを誇る。そのため、一般市場で注目を浴びているわけだが、一方で前述のような、教育市場における役割・立ち位置についても非常に興味深くはないだろうか。

 

「ICTを活用した教育」というテーマは既に学校を卒業した大人にとって、馴染みのない部分ではある。しかし、日本がどう変わっていくのか、というテーマは少なからず面白い。

 

今回、筆者が紹介できた事例や予想は限定的なものだが、これを通じてアレコレと考え、議論してもらうきっかけになれば嬉しい限りである。

消臭命! アメリカ人の興味深いトイレ観が見えてくる「Loo Loo」

アメリカ人が日本に旅行に来てウォシュレットに感動する――。そんな話を聞いたことがある人も多いでしょう。最近では少しずつアメリカでも温水洗浄便座を導入するホテルやレストラン、家庭も増えてきました。しかしアメリカでも日本では見られないトイレのデバイスがたくさん発売されています。

 

先日Kickstarterでキャンペーンを開始し、既に目標金額の5倍近くにもなる515万円を集めているデバイス「LooLoo」はアメリカのトイレ事情を象徴するような、分かりやすいプロダクトになっています。

 

エッセンシャルオイルを自動的に水面に噴射!

数年前からアメリカでジワジワと普及し始めているプロダクトに「Poo-pourri(ププリ)」があります。これはトイレで用を足す前にトイレの水にエッセンシャルオイルを吹きかけるというスプレー。用を足してもエッセンシャルオイルが水面に膜を張るので臭いを閉じ込めてくれるというプロダクトです。

日本でも多く市販されている消臭剤とは違って、物理的に水面にオイルの膜を貼って臭いを閉じ込めるというのがそのポイント。ただ良い香りを振りまくだけではないんですね。

 

LooLooはそのスプレー作業を自動で行ってくれます。便座に座った人の体温を検知して、便器に設置されたデバイスがエッセンシャルオイルを水面に噴射してくれる仕組み。

Poo-Pourriの場合は用を足す前に自分で便器の中に噴射する必要がありますが、LooLooは何も気にせず、いつも通りにしているだけで匂いがちゃんと閉じ込められるわけですね。

 

取り付けもハンドル部分で便座を挟み込むだけなので色々なデザインやサイズのトイレに対応でき、清掃も簡単。オイルと電池がセットでついてくるのでプロダクトが到着したその日から使用開始できます。

センサーがユーザーを検知するとLEDライトが光るので夜中でも安心。夜中に用を足すためにトイレに行って、蛍光灯を付けて突然の眩しさに目が痛くなることもありません。本体とオイルの充填パックが2個ついたセットが約3900円ほど(日本への発送料は約1200円)で、発送は2018年10月を予定しているとのことです。

洋式と和式の融合!?

アメリカのトイレ用品といえば、日本でも話題になった「Squatty Potty(スクワッティ・ポッティ)」があります。ユニコーンが虹色のアイスクリームをひねり出すユーモア溢れるコマーシャルで話題になりましたが、実際は医学的な研究に基づいた、快便をサポートする人気プロダクトなのです。

洋式便所でも、和式便所のような態勢で用を足すことで、痔や便秘、骨盤臓器脱、過敏性腸症候群などを防ぐ助けになるとのこと。こうして見ると、和式は素晴らしいんですね。本製品は日本のAmazonでも3000円ほどで入手が可能。「和式でしているような感覚でとても出やすく感じました。手放せない品です」「便器を壊す心配がなくスムーズに排便でき、トイレの時間も短くなりました。これがあるのとないのとでは大違い」と絶賛のコメントが書き込まれています。

 

このように、アメリカで発明されるトイレ用品には日本と異なる点があって面白いですよね。特にアメリカでは消臭デバイスがさらに便利で効果的になろうとしているのが興味深い点だと思います。アメリカの家庭ではトイレとシャワーが一緒になっていることがほとんどですので、アメリカ人は日本人よりも臭いが気になるのかもしれません。トイレの消臭デバイスがこれからどのように進化していくのか、楽しみですね。

超絶没入感を『どこでもVR』で体験! 「Lenovo Mirage Solo with Daydream」の実機をとことんレビュー

今回レビューする「Lenovo Mirage Solo with Daydream」は、「Oculus Go」、「Vive Focus」に先んじて登場したスタンドアローン型VRデバイス。スマホ、外部センサー、PCとの接続を必要としないスタンドアローン型のGoogle Daydream VRヘッドセットとして世界初の製品です。4月24日に発表、予約が開始され、5月11日に販売が開始される本製品で、実際のVR体験まで踏み込んだレビューをお届けします。

 

なお、Mirage Soloと同時に、YouTubeの新VRフォーマット「VR180」に対応し、左右180度×上下180度の立体写真や動画を撮影可能なカメラ「Lenovo Mirage Camera with Daydream」も発売されます。こちらのレビューも合わせてお伝えしましょう。

 

↑「Lenovo Mirage Solo with Daydream」実売価格は5万5296円

 

↑「Lenovo Mirage Camera with Daydream」3万8664円

 

スタンドアローン型のVRデバイスであるMirage Soloは、スクリーンレス型VRビューワーのようにわざわざスマホを装着する必要はなく、またケーブル接続型VRデバイスのようにケーブルに縛られることも、ハイスペックなPCやゲーム機を用意する必要もありません。屋外も含めたどんな場所でも、電源を入れて頭に装着すれば、すぐVRコンテンツを体験できるのが最大のメリットです。

 

そしてMirage Soloの売りが「6DoF(6自由度)」への対応。3DoFの3次元回転に3次元移動が加わるので、仮想空間を自由に歩き回れます。

 

↑3DoF(3自由度)のVRでは頭の位置が固定されるが、6DoF(6自由度)のVRでは歩く、ジャンプする、しゃがむ、のけぞるなど、VR空間の中で自由に動き回れる。ただしMirage Soloは安全性に考慮して移動できる範囲が約1.5mに制限されている

 

↑Mirage Solo本体

 

↑右側面にはmicroSDカードスロット、USB Type-C端子が用意されている

 

↑左側面には電源ボタン、ボリュームボタン、イヤフォン端子が配置されている

 

↑本体底面。左にあるボタンでゴーグルの前後の距離を調整する

 

↑付属するコントローラー。上面にはクリック可能なタッチパッド、アプリボタン(-)、ホーム(Daydream)ボタン(○)、右側面にはボリュームボタン、手前には充電用のUSB Type-C端子が用意されている

 

↑Mirage Soloには、本体、コントローラー、充電器、USBケーブル(Type-C)、専用イヤフォン、マニュアルなどが同梱される

 

OSは「Daydream 2.0」、プロセッサーは「Snapdragon 835(APQ8098)」、メモリーは4GB、ストレージは64GBを搭載。5.5インチのQHD(2560×1440ドット)IPS液晶ディスプレイを内蔵し、通信機能としてはIEEE 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 5.0を備えています。LTE(4G)通信モジュールなどによるモバイルデータ通信機能は備えていませんが、ハードウェア構成的にはスマートフォンに非常に近いです。

 

Mirage Soloで「6DoF(6自由度)」を可能にしているのが、本体前面にあるふたつのセンサー(RGBカメラ)。このふたつのセンサーにより空間内の動きを把握する「WorldSense」という技術を実現しています。

 

セットアップはAndroidスマートフォンとほとんど同じです。言語設定、Wi-Fi接続、Googleアカウントの登録……とおなじみの手順で進み、最後にチュートリアルが始まります。チュートリアルはミニゲームも盛り込まれているので、遊び感覚でコントローラーの使い方をマスターできるはずです。

 

↑VR空間の中にセットアップ画面が表示される。まるで目の前に大きなスマホの画面が表示されているよう

 

↑チュートリアルでは、主にコントローラーの使い方が解説される

 

↑チュートリアルが終わると、ホーム画面が表示される

 

さて肝心の使用感です。筆者はこれまでさまざまなVRデバイスを体験してきましたが、装着感はかなりよいです。重さは645gとそれなりにあるのですが、額のクッションで支えられているので、Mirage Solo全体が前につんのめるようなアンバランスさがありません。またフェイスクッションもアジア人の鼻の高さを考慮しているのか、外界の光が侵入してくることはなかったです。

 

↑額のクッションが功を奏し、ゴーグル全体が前にずり落ちていくことはない

 

↑ダイヤル式の調整機構で素早く脱着可能

 

VR体験は、3DoFのスクリーンレス型VRビューワーとは段違いですね。頭の動き、身体の動きがそのままVR空間に反映されるので没入感が深いです。一度6DoFのVRコンテンツを味わったら、3DoFのVR体験には戻れないほどの差がありますね。

 

しかし記事執筆時点で、6DoF対応コンテンツを見つけるのは非常に困難でした。Mirage Soloの発表会では、WorldSense対応アプリは320本以上、6DoF対応アプリは50本以上、日本語対応アプリは40本以上と発表されましたが、Playストアの製品情報には6DoFと3DoFのどちらに対応しているのか表示がありません。Mirage Solo発売までにPlayストアに6DoF対応コーナーを設けるアップデートを、Googleには強く求めたいところです

 

また、Gugenka from CS-REPORTERS.INCのVR添い寝アプリ「このすば!めぐみんとおやすみVR」(960円、秋予定)、スクウェア・エニックスのVRマンガ「PROJECT HIKARI」(価格未定、2018年予定)など日本初の6DoF対応VRコンテンツの発売にも期待しましょう。

 

↑Playストアには6DoF対応、3DoF対応などの表示はない。ちなみにこの「VR Karts:Sprint」は3DoF対応ゲーム

 

↑不時着した惑星の遺跡を探検する「Eclipse:光のエッジ」(980円)というタイトルは冒頭で6DoFに対応しておりしゃがむことができたが、ゲーム本編は3DoFに変わってしまった

 

5月1日に更新された「Blade Runner: Revelations(980円)は6DoF対応だが、記事執筆時点ではMirage SoloのPlayストアには表示されなかった。音声は英語のままだが、コマンドや字幕は日本語化されている。Mirage Soloを入手したら真っ先に購入するべきタイトル

 

↑レノボがMirage Solo用に作ったチュートリアルアプリ「VRを学ぶ」は6DoF対応。ホテルのテラスから町並みを覗き込むことも可能

 

Mirage Soloと一緒に発売されるMirage Cameraは、VRデバイスで鑑賞可能な左右180度×上下180度の写真や動画を撮影可能なデジタルカメラ。全天球の写真や動画を撮影できないかわりに、デュアルカメラにより臨場感ある3D撮影が可能です。またライブストリーミング機能も搭載しています。

 

画素数は1300万画素×2、F値は2.1、フォーカス方式は固定フォーカス。動画は3840×2160ドット/30fps、2560×1440ドット/30fps、1920×1080ドット/30fps、静止画は3016×3016ドット、2320×2320ドットで撮影可能です。

 

↑本体サイズは約105×55×22mm、重量は約139g

 

↑背面には液晶パネルが付いていないので本体だけでプレビューや、撮影した写真や動画の再生はできない。上面には、ファンクションボタン、パワーボタン、シャッターボタンが配置されている。ファンクションボタンでは撮影モードを切り替える

 

↑底面には三脚固定用のネジ穴が用意されている

 

↑左側面のカバーを開けると、microSDカードスロットと充電用のUSB Type-C端子が現われる

 

↑Mirage Cameraには、本体、バッテリー×2、キャリングポーチ、ACアダプター、USBケーブルが同梱される

 

↑スマホと接続すればプレビュー、撮影写真/動画の再生が可能なほか、GoogleフォトやYouTubeにアップロードできる

 

Mirage Cameraで撮影した写真、動画をGoogleフォトやYouTubeにアップロードすれば、Mirage SoloなどのVRデバイスで立体的なVR写真、動画として鑑賞できます。実際にMirage Cameraで撮影した写真、画像をいくつか下記に掲載しているので、ぜひご覧ください。

 

サンプル写真(1)

https://photos.app.goo.gl/VsbBJ0Dzf47MZBXR2

サンプル写真(2)

https://photos.app.goo.gl/ckVPwmim5TrIsaxn1

サンプル動画(3)

https://photos.app.goo.gl/ECCSN9bxPHWdbnwb9

 

Mirage Soloの6DoFに対応したコンテンツはまだ少ないですが、今後Oculus Go(6DoF非対応)やVive Focusが発売されることにより市場が拡大し、アプリが充実していくことは間違いありません。また手軽に立体的なVR写真、動画を撮影できるMirage Cameraなどにより、Mirage Soloで鑑賞できるコンテンツも増えていくでしょう。

 

Mirage Solo本体が6DoF対応なのに、コントローラーが3DoF対応に留まっている点は残念ですが、コストを考えれば納得はできます。Mirage Soloは本格的なVR体験を身近なものにしてくれるガジェットとしてオススメできる一台です。

 

↑どこででもVR! でも周囲の安全にはご注意を!!!

とうとう完成してしまった “リアルトランスフォーマー” 乗り込んで操縦&変形できる人型ロボ「J-deite RIDE」を見てきた

AIとロボットが花ざかりの2018年。SFやアニメの世界が現実に……と言われることも多いですが、これまで意外にも「トランスフォーマーっぽい」巨大変形ロボって実現できてなかったんですよね。あ、トランスフォーマーを知らない人に一応説明すると、アニメや実写映画化もされている「乗り物や動物の姿から人型ロボットに変形する」というアレです。

 

実際に人が乗り込んで変形できる巨大ロボット

 

「ロボットといえば、人が乗り込んで操縦できたり変形したりするものだ!」というクリエイターの熱い思いとともに、このたび試作機として公開されたのが「J-deite RIDE」(ジェイダイト・ライド)なる一体です。

 

「J-deite RIDE」は、二足歩行で移動可能な人型(ロボットモード)から、車輪走行で移動可能なクルマ型(ビークルモード)に変形できるという全高約4メートルのロボット。

 

↑これが…

 

↑こうなります。大人の身長の2倍以上というデカさ!

 

かつて、ホビー商品を中心にさまざまな変形ロボットが世に生み出されてきましたが……これはひと味違うスゴさがある。何がスゴイって、この大きさで、クルマとして走る・人型で歩くことが前提の変形システムがあり、かつ運転席に人が乗り込んで操縦ができること。

 

今回は、「J-deite RIDE」に人が乗り込み変形させる様子をカメラに収めることができました。

 

 

ビークルモードからロボットモードに変形させるときには、「ジャッキ・アップ!」というかけ声を入れるのがお約束だそうです。変形の最後には頭部が立ち上がり、胸部が閉じて目がピカッ!と光る。このあたりも、なんというか、“憧れの変形ロボらしさ”があってすばらしいですね。

 

自律思考するAIとかはないし、動きもまだモッサリしているけれど、「人が作りだした本物のトランスフォーマー第1号」という意味では大変なものが作られてしまった感じです。

 

↑顔がかなりアニメのヒーローロボ寄りにデザインされているのがポイント

 

↑ビークルモード

 

↑2人乗りのコックピット。乗り込んだときの右側席に、二足歩行ロボとして&自動車としての操作系があり、ここに座って歩行や走行、さらに変形の操作もできるようになっている

 

<「J-deite RIDE」のおもな仕様 (2018年4月時点)>

サイズ(W×D×H)ロボットモード時:4.2×2.5×3.7(m)、ビークルモード時:1.9×4.0×1.4(m)

車輪最高速度(ビークルモード):60km/h(理論値)

歩行速度(ロボットモード)100m/h(足上げ高さ 80mm)

本体重量:1,695kg

乗車定員:2人

操縦方法:内部コックピットからの有人操縦 または無線・有線による無人遠隔操縦

フレーム材質:アルミニウム合金など

外装材質:FRPなど

動力源:リチウム系バッテリー

関節数:49(腰 1、脚 4×2、腕 4×2、手先 8×2、頭 3、その他 13)

あの大河原邦男もデザインに協力。ガンダム…というか、“勇者”なロボ

「J-deite RIDE」プロジェクトには、自動変形ロボットの開発・製造を専門に行う株式会社BRAVE ROBOTICS、ソフトバンクグループでロボット・ソフトウエア事業を行うアスラテック株式会社、そこに加わったパートナーである三精テクノロジーズ株式会社の3社が参加しました。

 

その上で特筆すべきは、メカニックデザイナーとして、「タイムボカン」シリーズや「機動戦士ガンダム」を筆頭に、日本で愛され続けるアニメロボットを数多くデザインしてきた大河原邦男さんが参加していること。

 

↑大河原邦男氏によるデザインイメージ(ロボットモード)

 

↑同じく大河原氏によるデザインイメージ(ビークルモード)

 

大河原デザイン…ということもあり、その風貌はトランスフォーマーというよりは、大河原氏デザインによる1990年代のTVアニメ “勇者シリーズ”(「勇者エクスカイザー」、「太陽の勇者ファイバード」など)のロボに近い印象になっています。

 

↑「J-deite RIDE」のロゴ。こちらも“ロボットアニメっぽい”感じがたまらない

 

操縦・変形の次は「合体と飛行をやりたい」

「J-deite RIDE」の変形デモが行われたのは、東京近郊某所にある秘密工場。ここに集まった記者たちに対し、クリエイターたちがコンセプトや開発経緯を紹介しました。

 

↑「J-deite RIDE」の設計・開発を手がけたBRAVE ROBOTICS 代表取締役の石田賢司さん

 

↑「J-deite RIDE」の制御用ソフトウエアを手がけたアスラテック チーフロボットクリエイターの吉崎航さん

 

今回、「J-deite RIDE」試作機がお披露目になりましたが、実はこれに先がけて数年前に作られていたのが全高約1.3メートルの「J-deite Quarter」(ジェイダイト・クォーター)。このときには、トランスフォーマーのおもちゃメーカーであるタカラトミーもプロジェクトに参画していました。

 

そして、クルマ型から人型に変形するコンセプト、“勇者”感のあるデザインなどは継承しつつ、さらに人が乗り込める4メートルものサイズに進化させたのが「J-deite RIDE」というわけです。プロジェクトの中心人物であるBRAVE ROBOTICS 石田さんの作りたいモノ、コンセプトのブレなさはまさに称賛に値するレベル。

 

またBRAVE ROBOTICSでは、「ロボットといえば人が乗って変形・合体・飛行をするもの。自動車から人型への変形を土台に、今後は合体と飛行を模索します」とさらなる目標も掲げており、彼らの夢とロマンはとどまることを知りません。

 

 

 

 

アミューズメントパークでの事業化に向け開発が進行中!

ロボ好きの夢とロマンの塊である「J-deite RIDE」。しかし当面はもちろん一般ユーザーの手に渡るようなシロモノではないので、このコンセプトをどう実用化するのかについても語られました。

 

プロジェクトに参加しているもうひとつの企業・三精テクノロジーズは、遊園地の乗り物、劇場などの動く舞台などを手がけている会社。同社では「J-deite RIDE」の開発で培ったロボット変形テクノロジーを活用し、「今後はアミューズメントパーク向けに変形ロボット型遊戯機械の事業化に向けた開発を進めていく」という構想を明らかにしています。

 

↑三精テクノロジーズ 代表取締役副社長の大志万公博さん

 

↑アミューズメントパーク向けの量産展開イメージ(変形するゴーカート)

 

↑アミューズメントパーク向けの量産展開イメージ(パレードでの変形デモンストレーション)

 

「J-deite RIDE」は、ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で現在開催中のイベント「ゴールデンウィーク ドキドキフェスタ ~働くクルマ大集合~」にて、5月5日(土・祝)に世界初の一般公開を予定(デモンストレーションは11:00~/13:00~の2回)。ひと目見てみたい!という方はぜひこの機会をチェックしてみてください。

 

タブレットの軽快さとノートPCの使いやすさを両立! ビジネスで使える「2in1 PC」3選

近年、ノートPCのトレンドとなっているのが、タブレットとしても使える「2in1」タイプ。この2in1には、ディスプレイを360度回転してキーボード部と背中あわせにくっつけることでタブレットのように使える“回転型”と、ディスプレイ部分をキーボード部と切り離して使える“着脱型”の2種類があります。いずれも、キーボード入力の利便性と、タブレットの軽快さを両立することを目指しており、出張や外回りの多いビジネスマンに適しています。

 

そこで今回は、最新の2in1 PC3モデルを紹介します。

 

1.軽快に持ち運べる2in1 PC

マイクロソフト
Surface Pro(Intel Core m3搭載モデル/HGG-00019)
実売価格12万1100円

●OS:Windows 10 Pro ●CPU:インテル Core m3(7th Generation)/インテル HD グラフィックス 615 ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 128GB ●ディスプレイ:タッチ対応12.3型(2736×1824ドット) ●インターフェイス:USB 3.0×1、マイクロSDカードリーダー、Mini DisplayPort、Surface Connect、3.5mmヘッドセット端子 ●バッテリー:約13.5時間(Wi-Fi) ●サイズ/重量:W292×D201×H8.5mm/約768g(本体)、310g(タイプカバー)

カバーにもなる別売のキーボードを取り外せば、タブレットとしても使用できる2in1 PC。インテルの第7世代のCPUを搭載し、モバイルながらパワフルな性能を実現。前モデル比でバッテリー駆動時間も長くなっており、モバイルシーンでの使い勝手がより向上しています。別売の筆圧検知対応のタッチペン「Surfaceペン」(1万2744円)を使えば、精細なイラストなども描くことができます。

 

【キーボード】

タイプカバー(別売)は、表面にイタリア製の高級素材「アルカンターラ」を使用しており、なめらかな肌触りと高い耐久性を両立しています。キーストロークは1.3mmを確保し、薄型ながら良好な打鍵感を実現。LEDバックライトを備えているので、暗い場所でも使用できます。

 

【こんな人にオススメ】

重いノートPCは持ち歩きたくないけど、タブレットは仕事用として使いにくい……とお悩みの人にぴったりな2in1モデル。カバー兼用のキーボードは軽快に持ち運べ、使い心地も良好です。また、モバイル通信に対応したLTE Advancedモデルも選択できるので、自分の使い方にあった最適なモデルを選べます。

 

2.360度回転するディスプレイで4つのスタイルに変形

日本HP
Pavilion X360 14
実売価格10万7784円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Core i5-8250U(1.6GHz)/インテル UHD グラフィックス 620 ●メモリ:12GB ●ストレージ:SSD 256GB ●ディスプレイ:タッチ対応14型 フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.1×2、HDMI、SDカードリーダー、マイク/ヘッドホン ●バッテリー:約9時間 ●サイズ/重量:W335×D227×H19.5~22mm/約1.68kg

360度回転するディスプレイにより、「ノートブックモード」や「タブレットモード」など4つのスタイルで使える2in1 PC。最新の第8世代インテル Core プロセッサーを搭載し、パワフルな処理性能を実現。質感の高いアルミボディには、人気のオーディオブランド「B&O Play」 のテクノロジーを採用したデュアルスピーカーを搭載しており、ビジネスでもプライベートでも活躍してくれます。

↑キーボードを回転させるとタブレットのように使うことも可能

 

【キーボード】

一般的なノートPCと同等のフルサイズキーボードを搭載。脱着はできませんが、360回転させて様々なスタイルで使用できます。ヒンジ部はメタル製でスムーズに回転させることが可能。

 

【こんな人にオススメ】

2in1 PCのなかでもノートPC寄りの立ち位置のモデル。ビジネス用のノートPCとしての使い方がメインで、たまにはタブレットのように手軽にエンターテインメントも楽しみたい、という人に向いています。14型で約1.68kgというモバイルとして使うにはギリギリのサイズ・重量感。据え置きで使うことが多い人に適したモデルです。

 

3.シーンに応じて使い分けられる脱着式2in1

パナソニック
Let’s note XZ6(CF-XZ6LDAPR)
実売価格21万4010円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Core i5-7200U(2.5GHz)/インテル HD グラフィックス 620 ●メモリ:8GB ●ストレージ:SSD 128GB ●ディスプレイ:タッチ対応12型 QHD(2160×1440ドット) ●インターフェイス:(キーボードベース)USB 3.0×3、HDMI、VGA、イーサーネット (RJ-45) ポート、SDカードリーダー (タブレット部)USB Type-C×1、ヘッドセット端子 ●バッテリー:本体 約9時間、タブレット部 約4.5時間 ●サイズ/重量:W288.5×D223.7×H22mm/約1.019kg(タブレット部0.55kg)

しっかりとした作りのキーボードベースと、タブレットのようにも使えるデタッチャブルなディスプレイ部がセットになった2in1モデル。それぞれにバッテリーを搭載しており、合体させるとさらに長時間使用できる。CPUは第7世代インテル Core プロセッサーを採用し、表計算やスライドの作成などもスムーズに行える。ビジネスシーンで信頼の厚いLet’s noteシリーズだけに、堅牢性も十分。

 

 

【キーボード】

キーボードは使いやすい縦16mm横19mmのキーピッチ。シリーズ独自のホイールパッドも備えているので、マウスがなくてもスムーズに入力が行えます。オプションの専用アクティブペン「CF-VNP024U」(1万584円)を用意すれば、精密なペン入力も可能。

 

【こんな人にオススメ】

資料作成時などはクラムシェルスタイルのノートPCとして使い、外出時にはタブレット部のみを持ち運んでプレゼンなどをこなす、といった柔軟な使い方が可能。外回りの多い営業マンにオススメです。

 

ノートPCとタブレットの2台持ちをしている方は、1台で両方のメリットを兼ね備えた2in1タイプを検討してみてはいかがでしょうか。

 

電卓はスマホに食われるか? 名作とともに振り返るカシオが考える「電卓の未来」

前回は、すべてのカシオ製品のルーツとも言える電卓の歴史について聞きましたが、近年スマートフォンなどのデバイスにあらゆるツールが集約されているなかで、電卓には影響がないのか、そして、カシオが考える電卓の未来について、前回に続きカシオ計算機、尾澤慶子さん、松本 学さんにうかがいます。

 

↑カシオ計算機の尾澤慶子さん(右)、松本 学さん(左)。電卓、そしてカシオ計算機の歴史について、詳しく教えてくださいました!

 

 

【うかがったのはコチラ!】
樫尾俊雄発明記念館

カシオ計算機相談役で発明家の樫尾俊雄さん(故人)の功績、同社の歴史が見学可能。予約制で、見学を受け付けています

 

電卓で培った技術はやがて、電子辞書にも!

――電卓の薄型化競争と前後しますが、カシオ計算機では複合型電卓もいくつか発売されています。

 

はい。0.8mmの薄型電卓SL-800以前から並行し、薄型とは別の道も開拓しようと考えていました。電卓への新機能付加によって、電卓の市場をより拡大させようという試みで、まず1975年に、当時話題となっていたバイオリズムを算出できる電卓として、バイオレーターを発売します。

 

これを皮切りに翌1976年には、時計付き電卓でんクロ、さらに1979年にはメロディーを奏でるカシオメロディーなどを発売。続く1980年にはゲーム電卓のMG-880を発売し、ソフトウェアによる付加価値向上を明確にしました。

 

また、メモリー容量の増加、そしてドット表示液晶などの登場を背景に、電卓で使った技術をもとに1983年には電子手帳のPF-3000を発売しました。これは今日の電子辞書の礎となった商品でした。

 

↑1983年、当時の技術革新と、カシオ計算機が電卓で培った技術をもとに発売された電子手帳。初号機のPF-3000はアルファベットと数字のみでしたが、後の機種では漢字も扱えるようになりました
↑1980年に発売された複合電卓の発展系、ゲーム電卓の「MG-880」。右側から攻めてくる数字の標的を、左側にある同じ数字で撃ち落とすシンプルなシューティングゲームでした。後にゲーム電卓は、ボクシングやベースボールなどのゲームをテーマにした機種も加わったそうです
↑「MG-880」と同じゲーム内容を搭載し、今年復活を果たし話題となっている「SL-880」

 

「SL-880」のゲーム機能。数字の標的とUFO(ボーナス標的)を、3基のビーム砲台から撃ち落とす仕組み

 

 

関数電卓は教育にも大きく貢献!

――また、前後しますが、1970年代からカシオ計算機では関数電卓の開発も熱心にされていたようですね。

 

1959年に発売した、√計算機能を備えた14-Bというリレー計算機を起点に、エンジニア向け計算機というジャンルを確立しました。ですから、電卓の時代になって、当社が関数電卓にも積極的に取り組んでいったのは当然のことでした。

 

1972年に国産初の関数電卓fx-1を発売し、さらに2年後の1974年にハンディサイズのfx-10を発売。技術計算や統計分析などを関数電卓で行えるようになると、より複雑な計算を処理する機能が望まれるようになり、計算手順をプログラム化できるFX-502Pという関数電卓を手帳サイズで発売しました。

 

さらに関数への理解促進にはグラフ描画が有効ということで、世界初のグラフ関数電卓fx-7000Gを1985年に発売します。fx-7000Gはアメリカの数学教育に貢献した電卓として教育界で知られた機種で、スミソニアン博物館に収蔵されています。

 

↑16種類の関数キーを搭載し、1972年に発売された「fx-1」。国産初の関数電卓となった商品です。

 

↑「fx-1」からわずか2年でハンディ化されたという1974年発売のパーソナル関数電卓「fx10」

 

↑おもにエンジニア向けとして、1979年に発売された手帳サイズのプログラム関数電卓「FX-502P」

 

↑1985年に発売され、アメリカの数学教育に貢献したという世界初のグラフ関数電卓「fx7000G」

 

↑2004年発売の「fx-82ES」。分数の分母と分子を上下2段で表示し、教科書通りの表記を実現したシリーズ第一弾

 

↑2012年には、噴水の軌跡など、身の回りの事象をグラフ化できる新機能を搭載した関数電卓「fx-CG20」を発売

 

↑世界の各エリアごとの最適化を計った関数電卓の新シリーズ「ClassWiz」。「fx-JP900」は、2014年に発売された日本向けモデルで日本語表示に対応

 

↑2017年には、立体図形への理解を促す、3Dグラフ関数電卓「fx-CG50」を発売

 

↑カラー液晶で3Dグラフが表現されます

「誰にどう使ってもらうか」にこだわり抜いた多彩なカシオの電卓

――今日まで紆余曲折や時代ごとの挑戦があり、複合機、関数計算にも派生していったカシオの電卓ですが、現在の電卓にはどんなラインナップがありますか?

 

一般企業の経理、財務、簿記や金融機関をはじめとするプロのニーズを追求した電卓から、画面の角度を自由に調節できるチルト画面を採用したタイプ、個人のセンスで好きなボディカラーを選べるカラフル電卓など様々です。いずれも、買い替え需要を考慮してキー配置の大幅な変化は行わずに、細部にこだわって進化させています。

 

弊社は「誰にどう使っていただく電卓か」「誰がどの場面で使う電卓なのか」ということには徹底的にこだわり続けてきたメーカーだと自負しています。「売れている要素と、別の何かを兼ね備えさせれば良い」という考えではなく、あくまでも使う方にどういったメリットがあるかを重視して開発しています。特に経理や簿記など電卓のプロとも言える方のニーズに応える実務電卓の開発にあたっては、従来製品から継承するべき点と、進化させる点を明確にした上で、新製品開発にあたる必要があります。

 

――実務電卓の定番というと、どのモデルになりますか?

 

1983年から現在まで、モデルチェンジを繰り返しながら販売し続けているJS-20シリーズは、桁下げ、四捨五入などの実務に役立つ計算機能を初号機から一貫して搭載していて、まさに定番シリーズと言えます。太陽電池が遮られた際には内蔵電池がバックアップする機能、使い込んでも数字が消えない2色成型樹脂キー、指の動きを考えたキー形状の最適化、操作音をできるだけ抑えたキー、早打ち対応など、モデルチェンジを行いながら細部を進化させてきました。

 

2004年からは、桁数やサイズの異なる機種も含めて、これらの条件を全て満たした電卓を「本格実務電卓」と命名し、同年発売のJS-20WKはその一員となりました。

 

2015年には、本格実務電卓とは別の新シリーズをたちあげました。新シリーズは、従来機種の継承にこだわらない新デザインへのチャレンジを出発点に「電卓としての正当進化」を追求し、プレミアム電卓S100として発売しました。本格実務電卓がプロの方からご支持いただいている一方、プレミアム電卓は贈答用としても好評を博しております。

↑1983年発売の「JS-20」。カシオの実務電卓としてソーラーパワーを初採用したモデルで、その実務性によって信頼を獲得し、今日まで続く「JS-20」シリーズの源流となりました
↑「JS-20」をさらに進化させ本格実務電卓と位置づけた、2004年発売の「JS-20WK」

 

↑2015年には「JS-20」シリーズで培った実務電卓の要素を昇華させ、アルミ削りだしボディの採用など高い質感やデザイン性を追求したプレミアム電卓「S100」を発売。高価格でありながら、高い質感で人気を得ています

 

↑定番「JS-20」シリーズ用の皮ケースも登場。こちらは、本年4月24日に発売されました

 

 

ワリカン計算機の需要は減ったものの、根強い電卓支持の理由とは?

――どれだけスマートフォンで様々なことが出来ると言っても、やはり電卓は電卓として持っておきたい人が圧倒的に多いと思います。この理由はなんだと思いますか?

 

前編でお話した薄型、小型で発売したカードサイズの電卓というのは、わかりやすい用途例で言うと、「ワリカン計算」などで使われていたと思います。財布の中に入れておいて、飲食をした後に取り出して皆さんでワリカンの計算をする……というような。こういったケースではもちろん、スマートフォンで出来ますし、これくらいの機能でしたら、ガラケーの時代から電話にありましたよね。

 

ワリカン用として電卓を携帯するケースはレアになりましたが、これまで申したプロユースの分野、教育の分野においては、やはり電卓の需要はまだまだ強いですし、特に教育分野は今後も伸長の余地があると見ています。

 

世界的には、まだ関数電卓ご活用いただいていないエリアもありますので、こういったところを視野に、現場の方々の声を密にお聞きしながら、今後もより一層、電卓開発に力を注いでいきたいと考えています。

 

↑これら電卓の深く、アツい歴史は、ここ樫尾俊雄発明記念館で、実際に見学することができます

 

リレー式計算機からスタートし、電卓戦争を経て、今日まで電卓市場をリードし続けるカシオ計算機。足早ではありましたが、その深い歴史、本当に学びになりました。読んでくださった方が今使っている電卓に対する思いもまた変わるかも?

 

 

撮影/我妻慶一

【西田宗千佳連載】OPPO、ハイエンドAV機器ビジネス撤退の衝撃

「週刊GetNavi」Vol.66-1

ハイエンドAV機器の注目メーカーが突如撤退

4月3日、ハイエンドAV機器を開発・販売するOPPO Digitalは、突如、今後新製品の開発と製造を止める、と発表した。同社はコアなAVファン向けの高画質UHD BDプレイヤーである「UDP-205」や、ハイレゾオーディオ向けのUSB DAC「Sonica DAC」などの製品で知られており、AVファンの人気を集めていた企業だ。ソニーやパナソニックなどの大手家電メーカーほど身近ではないものの、ホームシアターなどの構築にこだわるファンに特化し、2010年代に入ってから、着実に業績を伸ばしてきた。直近の販売状況も決して悪いものではなく、「UDP-205」と「Sonica DAC」を軸に、ハイエンドファンから指名買いされるような状況にあった。

↑「UDP-205」

 

それが突如、今後のAV関連ビジネスを止める、と発表したことで、業界には衝撃が走った。現在販売されている商品の販売とソフトウエア改善、そしてサポートは継続されるものの、事実上、同社はAV市場から撤退することになった。これを受けて、前述の「UDP-205」は撤退発表直後から注文が殺到。日本法人には撤退発表後2日で2か月待ちという受注が発生しており、4月6日には、当面の新規受注が中止される事態となった。記事を執筆している4月上旬の段階では、今後の受注再開があるか、完全に停止されるかも明言されていない。

 

ディスクから配信への流れが米国では決定的に

同社がなぜ、好調だったAV事業を閉じるのか? 考えられる理由は2つある。

 

ひとつは、主力市場であるアメリカでのディスクビジネスが急速に悪化している、ということだ。すぐに引用可能な統計が手元にないため、印象論となって恐縮なのだが、ここ数年、アメリカの家電量販店に行くと、ディスク売り場が急速な勢いで縮小しているのが目に付いた。10年前にはDVDとブルーレイが数千種類売られていたものだが、今は店舗の片隅に、ブルーレイとUHD BDがあるだけだ。どこで話を聞いても「ネット配信」の話しか出てこない。4K・HDRによる高画質配信も実現しており、UHD BDほどではないにしろ、画質の要求にも応えている。縮小したとはいえ、日本での映像ビジネスはまだディスク抜きに成り立たないが、米国ではそうではない。

 

もうひとつは、OPPOという会社の軸足が変わってしまった、ということだ。OPPOというと、多くのゲットナビ読者の方は「スマホメーカー」だと思うのではないだろうか。両者は同じ流れを汲む会社であり、元々AV機器で成長した同社が、次に狙いを定めたのが「カメラを軸にしたハイエンドスマホ」だったのである。同社はこれまで、主にアジア市場を軸に戦ってきた。だが、今年は日本市場にも参入し、先進国市場へのビジネス拡大を進めている。そこではより多くのリソースが必要であり、「好調だが先行きは明るくない」AV事業を今のうちに閉じて、資産の有効活用を狙ったのでは……と見られている。

↑OPPO「R11s」

 

OPPOはなぜハイエンドAV事業を継続できないのか? そして、ディスクビジネスは今後どうなるのか? そのへんは次回のVol.66-2以降で解説する。

 

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Vtuberとは? それを支えるVRMとは? ドワンゴの本格展開で次なる「配信」の時代がやってくる

昨年末から、爆発的にネット界隈でトレンド化している「バーチャルYouTuber」、通称「Vtuber」をご存知でしょうか? かわいいキャラクターなど独自のアバターを使って実況や雑談を配信する配信者のことでして、引き続き注目を集め続けています。AI(という設定?)のキズナアイを皮切りに、現在も次々とVtuberが誕生していますが、ちょっと自分も興味あるなーなんて人もいるんじゃないですか?

 

そんな最中、4月16日にドワンゴが誰でも簡単にVtuberになれる「バーチャルキャスト」のサービスを発表しました。発表会ではさまざまなアプリケーションで動かせるVR向け3Dアバターファイル形式「VRM」やニコニコ本社生放送スタジオに「Vtuberパーソナリティバーチャル機能」も公開。

 

正直わからない方だとなんのこっちゃだと思います。そこで今回は、そんなVtuberに興味ありな方も、特に興味ない人にも、Vtuberがこれからの配信コンテンツを変えていく可能性があることを、バーチャルキャストの機能と共に解説したいと思います。

 

↑Vtuberを操って、他のVtuberとコミュニケーションがとれるバーチャルキャストを体験!

 

バーチャルキャストは、HTCのVRヘッドマウントディスプレイ「HTC Vive」を使用することで、好きな3Dキャラクターになりきって動画配信ができるサービスです。操作するキャラクターは配信中に切り替えることができます。

 

また、他のVtuberが配信している部屋に遊びに行く機能があり、同時に複数のVtuberを表示させることもできます。セカンドライフやPS Homeのような感じで、遊びに行きたいVtuberのところまで一気に移動できるのです。相手の配信時には、自分のアバターを追いかけて配信するので、遊びにいった先での配信画面と同じものが、自分のアカウントでも配信されるようになっています。

 

↑Vtuberの世界に入り込み、簡単に参加することができる「バーチャルキャスト」

 

↑ニコ動らしく生配信ではコメントも立体的に表示され、Vtuberがそれを持ったりすることができる

 

操作する側はHTC Viveを通して遊びに行った先のアバターが見えているため、実際に遊びに行った感覚になります。これまでVtuberは基本的にひとりで配信していましたが、バーチャルキャストによって複数のVtuberが集って、対話しながら配信することができるのです。当然、それぞれのVtuberは各配信先で操作しているので、実際に集合することはなく簡単に複数人での配信が行えます。

 

さらにバーチャルキャストで使える3Dモデルは、VR向け3Dアバターファイル形式「VRM」によって、さまざまなアプリケーションでも使えます。作ったモデルを3Dモデル投稿サービス「ニコニ立体」に投稿し、バーチャルキャストと連携し誰でも使えるように。もし3Dモデルを作れなくても、すぐにVtuberとしての活動が始められるのです。

 

↑さまざまな3Dモデル作成アプリで作ったモデルを統一のファイル形式で共有できる「VRM」を展開。写真のJpegファイルがパソコンでもデジカメでもスマホでも見られるような感じで、どの端末、ソフトでも共通して3Dモデルが見られる

 

そして3Dモデルを使った新たなサービスとして、生放送スタジオにVtuberを表示させ、実際に生放送の出演者のひとりとして、配信できるバーチャル機能がニコニコ本社のサテライトスタジオに追加されました。

 

透過型の有機ディスプレイを使いVtuberを映し出すことで、実際にそこにいるかのように、会話しながら配信することができます。このシステムは外に持ち出すことも可能とのことです。表示するVtuberのキャラクターは、自分で作ったキャラクターなどを持ち込むこともできます。基本的に上半身やバストアップの表示となるので、動く範囲も少なく、操作する人のブースもかなりコンパクト。外で利用する場合は、このブースサイズと同等のサイズを用意すれば、Vtuberを操作できるわけです。

 

↑透過型の有機ELディスプレイにVtuberを表示。このVtuberと目を合わせながら話をし、動画の配信を行う。いわば、ラジオブースでゲストとパーソナリティが話をする感じ

 

↑操作ブースは、手と顔の動きのみを検知するだけなので、このサイズでも十分だとか。顔の表情を変えるには違う操作が必要なので、手元をみせなくするか、もうひとりが操作するとのこと

 

↑実際にバーチャルキャストの体験中。HTC ViveでVtuberの世界に入り込んだ

 

↑他の配信に遊びに行っているところ。右側の女の子の顔がモザイクになっているのもバーチャルキャストの機能。真ん中の女の子は画面内にあるペンを拾って、後ろにあるホワイトボードに文字を書いている。左の女の子は視聴者のコメントの吹き出しを持っている。この画面も、それぞれの配信画面で同じものが流れている

 

Vtuber入門のハードルとなっていたであろう3Dモデル、そして3Dモデルを動かすシステムまで手軽に提供するバーチャルキャスト。簡単に説明させて頂きましたが、ただ配信を鑑賞するだけでなく自分が配信側に回る楽しみをイメージできたのではないでしょうか? Vtuber同士がひとつの画面でコミュニケーションとれるのも第2ステージに入った感じですし、Vtuberに少しでも興味ある人はものは試し。ここは一発、Vtuberはじめてみては?