PCも“SIMフリー”の時代! Wi-Fiルーターを持ち歩かなくてもOKなモバイルノートPC3選

出先や出張先でモバイルノートPCからインターネットに接続する場合、これまではモバイルWi-Fiルーターを活用するのが一般的でした。モバイルWi-Fiルーターは月額3000円程度で契約でき、高速・大容量通信ができるのが特徴。しかし、ルーターを常に持ち歩かねばならず、バッテリーの充電などにも気を配る必要があります。

 

最近ではスマートフォンを介してネットに接続する「テザリング」が人気となっていますが、こちらもスマホのバッテリーに気を配ったり、契約プランの通信制限を超えないように気を使わねばならず、手軽な反面、常用するにはやや不自由なところも。

 

そんななか、国内外のPCメーカーからは直接SIMカードを挿入してモバイル通信が行えるLTE対応のノートPCが登場しています。スマホで普及しているMVNOのように、手ごろな料金で利用できる格安SIMを使えば、月1000円程度からモバイル通信が可能。ノートPCだけで通信できるので、ルーターやスマホのバッテリーを気にする必要もありません。

 

今回はLTE対応の最新モバイルノートPC3モデルを紹介します。

 

1.キーボードに定評のあるモバイル機

レノボ
ThinkPad X280(20KFA01RJP)
実売価格27万5507円

●OS:Windows 10 Pro ●CPU:インテル Core i5-8250U(1.6GHz)/インテル UHD グラフィックス 620 ●メモリ:8GB ●ストレージ:SSD 256GB ●ディスプレイ:ノングレア12.5型 フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB Type-C×2、USB 3.0×2、HDMI、マイクロSDカードリーダー、マイク/ヘッドホン ●バッテリー:約15.4時間 ●サイズ/重量:W307.7×D209.8×H17.8mm/約1.13kg

ビジネス用ノートPCとして定評のあるThinkPadシリーズの最新モバイルモデル。前モデル「X270」よりも薄型・軽量化を果たし、より持ち歩きやすく進化しました。また、堅牢性も高く、米国国防総省が定める調達基準「MIL-SPEC」にも準拠。LTEモジュールを内蔵し、nano SIMカードを挿すだけでモバイル通信が利用できます。第8世代インテル Core プロセッサー(Coffee Lake-S) 搭載。

 

【SIM/LTE】

nano SIM対応(対応LTEバンド:1/3/8/18/19/26/28/41)

主要キャリアのネットワークに対応しているので、ほとんどの国内SIMフリーサービスで安心して使用可能。SIMカードスロットは本体の背面にあり、手軽に抜き挿しできます(マイクロSDカードリーダー兼用)。複数の端末でSIMカードを使い回している人には便利です。

 

【こんな人にオススメ】

ThinkPadシリーズの特徴であるタイピングしやすいアイソレーションタイプキーボードを搭載。ディスプレイも目が疲れにくいノングレア(非光沢)仕様で、長時間の文字入力作業に最適です。書類作成やテキスト入力をメイン用途で考えている人にオススメ。

↑ThinkPad独自のトラックポイントを備えたキーボード

 

2.珍しいDVDマルチドライブ搭載モバイル機

パナソニック
Let’s note SV7(CF-SV7LFGQR)
実売価格23万40円

●OS:Windows 10 Pro ●CPU:インテル Core i5-8250U(1.6GHz)/インテル UHD グラフィックス 620 ●メモリ:8GB ●ストレージ:SSD 256GB ●ディスプレイ:ノングレア 12.1型 WUXGA(1920×1200ドット) ●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×3、HDMI、VGA、イーサーネット (RJ-45) ポート、SDカードリーダー ●バッテリー:約14時間 ●サイズ/重量:W283.5×D203.8×H24.5mm/約1.024kg

12.1型のコンパクトボディにDVDマルチドライブを搭載したビジネス向けモバイルノートPC。シリーズ伝統のシルバーボディと天板のボンネット構造を採用し、高い堅牢性を実現。最新の第8世代インテル Core プロセッサー(Coffee Lake-S) 搭載により、高い処理性能と省エネルギー性を両立しています。USB Type-CはUSB PD(Power Delivery)に対応しており、USBコネクタからの給電が可能。USB PD対応の大容量モバイルバッテリーを使って充電することもできます。

 

【SIM/LTE】

nano SIM対応(対応LTEバンド:1/3/8/18/19/21/28/41)

主要キャリアのネットワークに対応しているので、ほとんどの国内SIMフリーサービスで安心して使用可能。SIMカードスロットはバッテリーパックスペースにあり、基本的にはSIMカードを挿したまま使うことになります。本体にはワイヤレス通信を簡単にON/OFF切り替えられる「無線切り替えスイッチ」を搭載。省電力化にも役立ちます。

↑スイッチの切り替えで簡単にワイヤレス通信をON/OFFできる

 

【こんな人にオススメ】

モバイルノートPCとしては貴重なDVDマルチドライブ搭載モデル。CD-RやDVD-Rなどを使ったデータの受け渡しやディスクメディアの読み・書きが必要なビジネスマンに最適です。

 

3.海外でも使えるグローバルな1台

VAIO
VAIO S13(VJS13290111B)
実売価格19万2013円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Core i5-7200U(2.5GHz)/インテル HD グラフィックス 620 ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 128GB ●ディスプレイ:ノングレア13.3型 フルHD(1920×1080ドット) ●インターフェイス:USB 3.0×3、HDMI、VGA、イーサーネット (RJ-45) ポート、SDカードリーダー ●バッテリー:約12時間 ●サイズ/重量:W320.4×D216.6×H15~17.9mm/約1.06kg

VAIO S13シリーズで初めてLTEに対応。第7世代インテル Core プロセッサー(Kaby Lake)を搭載し、モバイルノートPCでもパワフルな性能を実現しています。Windows 10のストアアプリからデータプランを購入して通信できる「Windows 10データプラン」対応SIMを同梱。必要な時に必要な分だけ購入できるプリペイド型なので、無駄なくデータ通信が行えます。本体のカラーはブラックとシルバーを用意。

↑カラーはシルバーとラックの2色から選べる

 

【SIM/LTE】

micro SIM対応(対応LTEバンド:1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/21/25/26/28/29/30/38/39/40/41/66)

豊富なLTEバンドに対応しており、国内のキャリアのほか海外キャリアにも対応。キャリアアグリゲーションに対応しているので、下り最大450Mbpsの高速通信も行えます。ほかのモデルと異なりmicro SIMなので注意が必要。SIMカードスロットは底面に備えています。

 

【こんな人にオススメ】

LTEバンドは幅広い帯域に対応。海外で現地のSIMカードを購入して使用するなど、世界各地でモバイル通信が利用できます。また、同梱されるSIMカードで「Windows 10データプラン」を利用すれば、SIMカードを入れ替えることなく世界各地のキャリアのデータプランを購入可能。海外出張が多いビジネスマンにオススメのモデルです。

 

社外や出張時にノートPCでネット通信をよく利用する方は、LTE対応のモバイルノートPCを検討してみてはいかがでしょうか。

 

いまこそマウスを見直すべきだ!! 画期的なアイデアが詰まったイチ押しマウス4選

パソコン操作に欠かせないアイテムといえばマウス。最近では、体に負担をかけない最新鋭のマウスが続々と登場しています。そこで今回は、画期的な新機能が搭載されたマウス4選をご紹介。手首に負担をかけないマウスや空中操作を可能にしたレシーバータイプなど、イチ押しのアイテムをピックアップしました。この機会にチェックしてみては?

出典画像:プレスリリースより

 

[その1]

“人間工学”デザインを採用したニュータイプマウス

サンワサプライ

有線ブルーLEDエルゴマウス MA-ERG12
サンワサプライの「MA-ERG12」は、“人間工学”を取り入れたエルゴマウスです。人間工学(エルゴノミクス)とは、人間の自然な動きや体勢を元にモノをデザイン・設計すること。同商品には従来の“マウスの上から手を乗せる方式”ではなく、“横から手を添える方式”を採用しています。自然な角度でマウスを握れるため“手首のひねり”が軽減。マウス操作を長時間行っても手首に負担がかからないので、腱鞘炎の予防になります。

 

<注目ポイント>
・人間工学デザインを採用した「エルゴマウス」
・手首の負担を軽減して腱鞘炎の予防に
・有線タイプとワイヤレスタイプの2種類を用意
マウス側面には「戻る」と「進む」ボタンがついており、webブラウザ上の操作が快適に行えます。また「カウント切り替えボタン」付きで、用途に合わせて素早くポインター速度の変更が可能。有線タイプ「MA-ERG12」のほかにワイヤレスの「MA-ERGW13」もあるので、好みの方を選んでください。

 

[その2]

ユニークな形状のオンリーワン・マウス

Contour Design

UNIMOUSE
ユニークな形状をしたマウス「UNIMOUSE」は、「クリックボタン」が傾くように設計されています。また傾斜の角度は最大35度まで調節可能。手の形やサイズに関係なく指がフィットするので、手首に負担をかけない快適なマウス操作を実感できます。

 

<注目ポイント>
・「クリックボタン」が傾くユニークなデザイン
・自由に調節できる「親指サポート部」
・人差し指の負担を減らす「ミドルクリックボタン」
親指を置く箇所「親指サポート部」は、前後に移動したり角度を自由に調節できます。さらに左右のクリックボタンは人差し指・薬指にジャストフィット。クリック1回で“ダブルクリック”してくれる「ミドルクリックボタン」も備わっているので、人差し指の負担が軽減されるはず。

 

[その3]

横になりながら使用できる“空中操作”を実現

サンワサプライ

プレゼンテーショントラックボール 400-MA089
「400-MA089」は、空中のマウス操作を可能にした画期的なアイテムです。使い方はUSBタイプのレシーバーをパソコンに装着し、マウスを向けるだけ。球状の「トラックボール」を操作すればカーソルを的確に動かせます。横になりながらでもパソコンが使えるので、リラックスしてインターネットを満喫しましょう。

 

<注目ポイント>
・空中のマウス操作を実現した“プレゼンテーションマウス”
・手の平サイズの小型タイプ
・手が疲れない“トリガー形状”のクリックボタン
同商品は小型サイズで、重量はたったの約69g。カバンに入れても邪魔にならず、外出先でも手軽に使用できます。クリックボタンには、長時間握っていても疲れにくい“トリガー形状”を採用。他にもwebの「戻る・進む」やスライドショーの「開始・終了」など、計6種類のボタンを搭載しています。

 

[その4]

世界で活躍するゲーマーを参考にして作られた“ゲーミングマウス”

ASUS

ROG Gladius Ⅱ Origin
ゲーミングマウスの「ROG Gladius Ⅱ Origin」は、PCのゲーム操作に特化しています。同商品には5000万クリックを保証する「オムロン製マウススイッチ」を採用し、高い耐久性を実現。「光学センサー」の性能は「最大読み取り解像度12000DPI」や「最大認識速度250IPS」とマウスの中でもトップクラスで、高速かつ精密な操作性を体感できます。

 

<注目ポイント>
・耐久性に優れたゲーミングマウス
・高速&精密な反応をする「光学センサー」
・「かぶせ持ち」「つかみ持ち」「つまみ持ち」の3種類に対応
世界で活躍するトッププロゲーマーは、「かぶせ持ち」や「つかみ持ち」、「つまみ持ち」といった独特なマウスの使い方をします。「ROG Gladius Ⅱ Origin」はこの3種類の持ち方に対応し、ハイレベルなプレイが可能に。マウスにはLEDイルミネーションが埋め込まれていて、稼働させるとマウスが赤色や紫色などに光ります。周りと差をつけるワンランク上のマウスをゲームプレイに活用しましょう!

約50年前の「電卓戦争」をカシオとともに振り返るーーなぜカシオは生き残ったのか?

言うまでもなく、世界中の様々なシーンで使われている電卓。現在、日本国内での電卓は主にカシオ、キヤノン、シャープの3社製に集約されますが、その歴史はバラバラであり、そして各社とも異なる思いが隠されているようです。今回は、独自に開発した計算機の事業化を目的に樫尾四兄弟によって興され、ご存知の通り今日は巨大な電子機器メーカーとなったカシオ計算機の、尾澤慶子さん、松本 学さんにうかがいます。

 

↑カシオ計算機の尾澤慶子さん(右)、松本 学さん(左)。電卓、そしてカシオ計算機の歴史について、詳しく教えてくださいました!

 

 

 

【うかがったのはコチラ!】

樫尾俊雄発明記念館

カシオ計算機は、樫尾忠雄(故人)・樫尾俊雄(故人)・樫尾和雄(現 会長)・樫尾幸雄(現 特別顧問)の樫尾四兄弟が中心となって設立。樫尾俊雄発明記念館は、多くの発明を考案した俊雄さんの自宅の一部を一般公開しているもので、俊雄さんの功績、同社の歴史が見学できます。見学は予約制となっています。

 

 

そろばんVS計算機の日米試合を見た樫尾俊雄が、計算機開発に一念発起!

――カシオ計算機は、世界的な電子機器メーカーですが、現在はどんな商品があるのでしょうか?

 

時計、電子辞書、楽器、デジタルカメラ、レジスター、データプロジェクターなど様々な商品を開発しています。こういった多様な商品の礎となったのはやはり計算機、いまの電卓の開発でした。

 

――計算機開発にも長い歴史があるようですが、ご説明ください。

 

6歳の時、エジソンに感動して発明家を志した樫尾俊雄は、1946年に逓信省を退官し、樫尾四兄弟の長兄が営む樫尾製作所に参加しました。あるとき、そろばんと当時の計算機による日米対抗試算試合の新聞記事を見ます。そのとき、樫尾俊雄は「そろばんは神経、されど計算機は技術なり」というメモを残しました。

 

やがて、俊雄は1949年に開催された「第1回ビジネスショウ」を訪れ、モーターで歯車を動かす電動計算機を見て、計算機の将来性を確信し、長兄の忠雄に事業化を持ちかけます。

 

電動計算機は、歯車を高速で回転させながら計算していくため、騒音の問題がありました。また、歯車は摩耗に対する耐久性の高い素材で製作する必要があり、さらに高度な加工技術が必要でした。そこで俊雄は、歯車をまったく用いない純電気式の計算機を開発することにし、先ずはソレノイドを用いた計算機を1954年に試作します。続く、1956年にはリレー(継電器)を用いた計算機の開発を始めました。

 

――このリレー式計算機は翌年1957年に発売され、後のカシオ計算機の母体となった商品ですね。

 

そうです。弊社の礎であることはもちろん、電卓(電子式卓上計算機)のルーツと呼ぶにふさわしい計算機です。四則演算の機能、操作法、表示方法は現代の電卓とまったく同じですが、電卓との大きな違いは演算素子が電子ではなく電気部品のリレーを使っており、卓上型ではなく事務机くらいの大きさだったところです。

 

↑樫尾俊雄発明記念館のほか、国立科学博物館にも収蔵されているカシオ計算機製計算機第1号(14-A型)

 

↑当時は珍しかったテンキーを搭載

 

【実際に動かしてもらってみた!】

リレーの電磁石スイッチによって計算中。これは割り算をしている最中で、計算し終えるまでに何秒もかかりましたが、音はパタパタというリレーの動作音のみで、思ったより静かでした。

 

 

シャープ、キヤノンに遅れを取ったカシオ計算機

――このリレー式計算機は発売後、ヒットしたと聞いています。

 

大手企業や研究機関を中心に普及していきました。しかし、1962年にイギリスのサムロック・コンプトメーターさんが、真空管を使った初の電子式卓上計算機(電卓)を発売します。国内では1964年にシャープさん、そしてキヤノンさんがトランジスタを用いた電卓を発売するなど、電子化で弊社はやや遅れを取るカタチとなってしまいました。

 

――技術革新の波が押し寄せた時代ですね。

 

そうです。

弊社はリレー式計算機の新製品開発を継続しながら、トランジスタを用いた電卓の試作も進めていました。1965年5月に弊社が開催した流通向けの内覧会では、リレー式計算機の新製品よりも、まだ試作段階だった電卓への期待が圧倒的に高かったことをきっかけに、弊社もリレーからトランジスタへの全面転換を決意します。

 

その後たった3か月でトランジスタを使った弊社初の電卓を完成させ、同年9月に発売するに至りました。これが001というモデルです。「後発となるからこそ革新的な機能がないといけない」という思いのもと、電卓初のメモリー機能を搭載していました。

 

↑1965年に発売となったカシオ計算機初の電卓、001。「001」の名称には、加減算の速度が0.01秒と速かったことと、電子時代のゼロ地点から再スタートをする同社の気構えが込められていたそうです

市場参入メーカーは40~50社にも至った電卓戦争

――やがて電卓は一般に広まっていきます。

 

1960年代後半~1970年代初頭のマーケットは、大手電機メーカー、事務機メーカー、計測器メーカーなどが続々と電卓市場に参入するようになりました。

 

――それだけ多くの企業が参入した理由はなんだったのですか?

 

一つは電卓の機能、演算素子の進化が挙げられます。それまでの演算素子は、電子回路を1チップに納めたICが主流でしたが、やがてICよりも集積度の高いLSIに移っていったからです。

 

初のLSI電卓は1969年にシャープさんが発売し、1971年には単3電池で駆動するハンディサイズのLSI電卓をビジコンさんが発売しました。そして、同じ1971年には、アメリカのテキサス・インスツルメンツさんが外販を目的とした電卓用のLSIを開発し、日本に供給し始めます。これによって、電卓の開発実績に乏しい企業でも参入が容易となりました。

 

これらの経緯で、電卓市場へは一時期40~50社が参入したと言われ、各社入り乱れての熾烈な戦いが強いられました。実際、市場は驚異的なスピードで成長し、生産量は毎年2倍以上のペースで伸び続け、1970年には1000億円市場に。この時代の市場争いは「電卓戦争」とも呼ばれました。

 

――やがて、その電卓戦争の雌雄を決した製品はナンだったのですか?

 

1972年、弊社が開発した、世界初のパーソナル電卓、カシオミニでした。当時、電卓の最普及価格帯は4万円程度まで下がっていましたが、これらはあくまでも事務用のものです。

 

それを「一家に一台」普及を掲げ、それまでの3分の1以下となる1万2800円の価格を実現し、発売後10か月で100万台ものヒットに至りました。

 

↑1960年代後半から続いた電卓戦争に決着をつけたカシオミニ(1972年)。あまりのヒットで、業界では「カシオミニショック」とも呼ばれたほどだそうです

 

 

なぜ、カシオミニは3分の1の価格を実現できたのか?

――しかし、何故そこまでの低価格を実現できたのでしょうか?

 

確かにいくら技術の進展があったとしても、4万円だった商品をいきなり3分の1の価格に落とすことは困難です。しかし、そこで弊社はある決断をしました。

 

それまでの計算機は事務用ですので、10桁表示が主流でした。当時の技術では、この桁数は回路と表示の複雑さ、つまりコストに非常に影響するものでした。そこで「個人向け」「家庭向け」ということを想定し、表示を6桁に抑え、かけ算の答えについては桁送り方式で12桁まで判る方式を考案しました。つまり、個人用ならば99万9999円まで表示できれば充分だと判断したのです。この6桁仕様のLSIを弊社で独自設計し、用途を伏せてLSIメーカーに大量発注することで大幅なコストダウンを実現させたのです。

 

――「用途を伏せて」というのがすごいですね。

 

新世代の電卓用だと判ってしまうと、有望市場向けということで、価格交渉の難易度が高まる可能性がありました。また、LSI発注の段階で半導体業界に知れ渡ってしまうと、電卓他社が追随する要因にもなり得ることから、用途を伏せて発注するのが得策と判断したのです。

 

これらによってカシオミニは大幅なコストダウンを実現したわけですが、かつて40~50社あった市場参入メーカーは、撤退が相次ぎました。特に「多角化」「品揃え」のうちの一つとして電卓を手掛けていた企業にとっては「全社のリソースを電卓に集中する」という決断は出来なかったのです。

 

↑カシオミニの当時のフライヤー。シリーズ機も合わせた累計で1000万台を突破した大ヒット商品だったそうです

 

 

0.1mm単位の薄型化をめぐって続いた電卓戦争・第二幕

――これらのことで電卓市場のメーカーはカシオ計算機、キヤノン、シャープの3社に集約されます。

 

はい。ただし、この後も、言わば「電卓戦争・第二幕」のような競争が繰り広げられるようになります。まず、1973年にシャープさんが表示に液晶を採用した電卓を、さらに1977年には厚さわずか5mmというボタンレスの手帳サイズ電卓を発売します。

 

つまり薄型化による差別化が盛んになっていったわけですが、弊社では1978年に厚さ3.9mmの名刺サイズ電卓、LC-78を発売しました。以降、しばらくの間はシャープさんと当社の間で0.1mm単位で競い合う薄型化競争が続くようになります。

 

そして、1983年にはクレジットカードサイズの電卓、SL-800を発売します。これは厚さわずか0.8mmという極薄のもので、以降は、これよりも薄い電卓は出現していません。結果的に、このSL-800をもって、薄型化競争は収束したと言って良いかもしれません。

 

↑いち早く液晶・薄型電卓を手掛けたシャープに遅れを取りながらも1978年、カシオ計算機が満を持して発売したLC-78。厚さ3.9mm、名刺サイズで発売された実現

 

↑1970年代後半から続いた薄型化による電卓戦争・第二幕に終止符を打ったカシオ計算機の「SL-800」。この開発は、後のカシオ製品の小型化、高性能化にも寄与したそうです

 

深過ぎます、カシオ計算機と電卓の歴史……。ですが、この後もまだまだ続きます。次回は、複合型電卓、そして現在に至るまでのカシオの電卓について、さらにお聞きします。お楽しみに!

 

 

撮影/我妻慶一

小さくて超安定するドローン「Mavic Air」で遊べ! 空飛ぶ高級カメラと言いたくなる画質に感動するよ

小型ドローンのMavicシリーズのなかで、さらに小型部類に入るMavic Airは、携帯ゲーム機並のサイズながら3軸ジンバルと4Kカメラを搭載し、本格的な空撮を楽しめる折りたたみ式ドローンです。

 

3方向検知やGPSなどさまざまなセンサーを搭載しており、操作も至極簡単に行えます。既存の製品で言うと、最上位機のMavic Proと入門機SPARKのちょうど中間に位置する製品です。後ろ側にもセンサーがついているので、実はMavic Proよりも高機能な部分もあったりします。
けれども、3軸メカニカルジンバルでブレの無い動画の撮影ができ、最大4K30fpsの高解像度の映像の記録もできるため、機能面はMavic Pro同等と言っても過言ではありません。最大伝送距離もMavic Proと同じく80mなので、ほぼ同じ画質、距離での空撮ができるわけです。

 

打って変わって重さは430gとSPARKに近い感じのいいとこ取りです。最大飛行時間も21分とSPARKの16分、Mavic Proの30分の間です。前置きが長くなりましたが、早速ウキウキで飛ばしてみました。

 

 

Mavic Airには専用のケースがついており、一見するとニンテンドー3DSかな?と思うほどの小ささです。ここに折りたたまれたMavic Airが入っています。プロペラを展開してみても、サイズ感はあまり変わらない感じです。付属のプロペラガードを取り付けてみて、ちょっと大きくなった感じです。同梱されているコントローラーも小型サイズ。スマホを装着することで空撮した映像をライブで見ながら操作することもできます。手に持った第一印象としては、とにかく軽いってことですね。本体とコントローラーを持ち歩いてもまったく苦にならない重さで邪魔にはなりません。

 

↑専用ケースにすっぽりと入り、持ち運びやすくなっている。ケースはハードケースで鞄の中に入れても衝撃などで破損する心配は少ない

 

↑プロペラを展開した状態

 

↑プロペラガードを装着。ガードはアタッチメント式で簡単に取り外しができる

 

↑コントローラーにスマホを装着したところ

 

起動する前に、スマホに専用アプリを入れてペアリング、手順に合わせて進めていきます。ローカライズされていないのでちょっと戸惑うかも知れませんが、そんなに複雑ではないので、たぶんすぐに扱えると思います。ペアリングには本体のQRコードをアプリのカメラ機能で読み込むのですが、ちょっとQRコードの位置がプロペラの影になりがちで、室内だと読み込みづらい印象でした。

 

さて、いざフライトです。

 

本体とコントローラーをリンクさせたらフライトを開始します。スマホアプリには自動離陸ボタンがあるので、自動的に離陸し、一定の高さ(1メートルちょっとくらい)まで上がると、ホバリングして滞空し続けてくれます。このホバリングこそドローンの真骨頂なわけですが、Mavic Airは小型ながら、かなり安定したホバリングをみせてくれます。

 

↑何も動かしていないと滞空状態になるので、操作にパニクってしまったら、操作レバーから手を離すのが基本

 

今度は高度を取ってみようかと上昇してみます。みるみるMavic Airの大きさが小さくなっていき、目を離すと視認できなくなるかも知れないくらいまで飛ばしてみました。スマホの画面では40~50メートルくらい。一応、最大伝送距離が80メートルなので、まだまだ飛ばせそうですが、視認できる範囲での飛行となるとこれくらいが限度なのかも。まあ、40メートルと言うとビルの13階くらいに相当するので、結構な高さですよ。

上空に上がれば、それだけ風も強くなり、スマホの画面では強風注意の表示が出ました。その状態でもホバリングは安定しており、流されることはありませんでした。このあたりは本当に安心感がありますね。

 

↑20メートル過ぎあたりで、目視だとかなり小さくなっていく

 

↑40メートルくらいからの撮影。良い感じで空撮感が出ている!

 

他の小型ドローンだと、安定性もさることながら、バッテリー持ちが悪く少し飛ばしただけで、すぐにバッテリー残量の低下を示すアラートが出たりすることが多いです。しかしMavic Airの場合、最大21分飛ばすことができ、実質10分以上は楽しめます。

 

10分楽しめれば、結構満足できるので、やはりこの位のバッテリーは欲しいところです。もちろん、何回も飛ばしたくなりますし、何人かで飛ばす場合は、その人数分の予備バッテリーは用意したいところですが。

 

プロペラの動作音、風切り音も微小です。格段に静音というわけではないので、室内で飛ばしたりするときには音が気になったりしますが、もちろん外では気にならないのでこのあたりもありがたいところです。

飛ばしたあと、撮影した写真もみてみましょう。

 

↑撮影当時、咲き誇っていた満開の桜を上空から撮影

 

↑自撮りもバッチリ!

画質的には満足がいくものでした。解像感は高いですし、奥行き感も感じられます。高度から撮影できるドローンならではの画角はこれまでになく魅力的です。超望遠デジカメや360度カメラ、水中デジカメなど、機能特化のカメラを使った時と同様の感動がありますね。ある意味、特殊なデジカメと言っても良いかも知れません。

そういう意味では鞄の中にいつでも忍ばせておけるサイズはありがたいです。あとは飛ばす場所がもっとあれば良いのですけどね。

 

極めてストレスフリーなネット環境をもたらす「Google Wifi」、プロは優秀なアプリ管理も注目!

Googleは4月25日、新しいWi-Fiルーター「Google Wifi」を発表。4月26日よりGoogleストアおよび対象店舗にて発売しています。価格は1台で1万6200円。3台パックも用意され、こちらは4万2120円となります。

 

Google WifiはコンパクトなWi-Fiルーターです。カラーは白で、プラスティック製。サイズはお茶碗くらいあります。側面の真ん中には、横にラインが一本入っています。

 

↑Google Wifi。サイズは直径106.12 x 高さ68.75mm、重量340g。プロセッサはクアッドコアのARM CPU(各コア最大710MHz)、メモリは512MB RAMと4GB eMMC flashを搭載

 

 

特徴は、新たに搭載する「Network Assist」技術により、空いている最適なチャンネルをスキャン可能なこと。帯域については、2.4GHz(低速だが通信距離が長い)と5GHz(高速だが通信距離が短い)の2種類が存在しますが、端末の位置によって最適な方へと接続できます。

 

ハードウェアとしては、電波をより強力で広範囲に広げることができる増幅器と長距離アンテナを内蔵しています。形状を丸くしたため、360度をカバーしやすいのも特徴です。

 

↑底面にはギガビットイーサネットポートx2と、micro USB Type-C

 

メッシュWi-Fi機能もサポートし、複数のGoogle Wifiを連携して、通信エリアを拡大できることもポイント。さまざまな間取りの住宅に対応できます。

 

↑3台セットでも販売。同社が提示する例では、約85㎡のマンションや中規模住宅だと1台、85~170㎡の大きめの住宅なら2台、170~255㎡のさらに大きな住宅や、複雑な構造の住宅では3台が必要となるという

 

複数のGoogle Wi-Fiを設置した場合は、Network Assistにより、最寄りの最速なWi-Fiポイントに自動的に接続されます。

 

設定はスマホなどから「Google Wifi」アプリを介して行います。同アプリはAndroid(4.0以上)のほか、iOS(8以上)でも利用可能です。セットアップは3ステップで可能。アプリをインストールし、Google Wifiを電源とモデムに接続、そして、ネットワークに接続したスマホでアプリの指示に従って操作を行えばOKです。セットアップには、Googleアカウントを使用します。

 

同アプリからは、動画をストリーミング視聴する端末の通信を優先させる設定が可能。また、「Famaily Wi-Fi」機能では、使用できる時間帯をあらかじめ定めておくことで、例えば子どもが使っているデバイスの接続を管理できます。

 

↑同発表会には、ハードウェア部門のプロダクトマネージャーであるALEX KING氏が登壇。Google Wifiは、3年ほど前から開発に着手してきたという

 

セキュリティ対策については、ソフトウェアの自動更新を行うようになっています。また、セキュアブートにより同社が認証したソフトウェアのみが作動する仕様になっています。

 

機能面を見て思ったのは、家庭用Wi-Fiルーターとしてはやや高額ですが、3台セットで購入でき、アプリから管理しやすいのは魅力的だなという点。「こんな製品待っていた!」とビビッと来た人は、Googleストアで詳細をチェックしてみてください。

ドンキで見つけた「驚安ガジェット」5選! 流行アイテムをコスパ重視で実現していた

ドン・キホーテのデジタル製品は、Bluetoothスピーカーやアクションカメラなどの流行を取り入れ、家電量販店に負けない品揃えを実現しています。ここでは、コスパにも優れた製品の数々を一挙紹介します!

 

【その1】アウトドアにも適した防滴機能と携帯性

URBAN NOTES
ポータブルワイヤレススピーカー M300
3980円

オリジナルのブランドライン「URBAN NOTES」シリーズのラウンド型ポータブルスピーカー。Bluetooth、AUXに対応し、カラビナ付きで携帯性に優れています。防水等級IPX5なので、アウトドアやホームパーティにも最適。本体カラーは5色展開。

操作スイッチは、すべて本体前面に配置。直感的に操作できるデザインになっています。

 

入力端子は充電用USB端子、AUX端子、microSDカードスロットに対応しています。

 

【コチラも注目】

このほかにも、防水等級IPX4~6でBluetooth、AUXに対応したおすすめのポータブルスピーカーを紹介。シンプルで飽きのこないデザインです。

ポータブルワイヤレススピーカー M200
2980円

防水等級IPX4でBluetooth、AUX対応のスピーカー。スクエア型のデザインは、インテリアやデスク周りのアクセントに。小さいながら実用最大出力は4W。

 

 

ポータブルワイヤレススピーカー M400
4980円

防水等級IPX6でBluetooth、AUX対応のスピーカー。パッシブラジエーター搭載で低音の厚みを増強します。実用最大出力4W+4Wのキレのある中高域サウンドが◎。

 

【その2】270°旋回する首振り角度でどんな場所でも視聴が快適

情熱価格
7型液晶ポータブルDVDプレーヤー
5980円

DVD視聴以外にUSB、SDカード再生機能付きのコンパクトなポータブルDVDプレーヤー。オーディオCDをUSB、SDカードに録音することも可能です。270°の首振り角度とリモコンによって、置き場所を選びません。SPEC●サイズ/質量:W205×H40×D164㎜/約700g

首振り角度は、右回り180°、左回り90°の270°旋回。見やすい角度に調節できます。

 

画面を表向きに畳んでの再生も可能。電車の移動中など、手持ちでDVD鑑賞を楽しめます。

 

【その3】動画に適した映像美ながら市場最安値を実現!

情熱価格
MUGA ストイックPC
1万9800円

市場最安値にこだわったブランド初のノートパソコン。1920×1080ピクセルの高解像度フルHD画面に加え、視野角が広い高精細IPSパネルを搭載。動画再生時、どの角度からでも美しく臨場感ある映像が楽しめます。SPEC●OS:Windows 10 HOME 64bit ●システムメモリ:2GB ●ディスプレイ:14.1インチ ●サイズ/質量:約W329×H20×D219㎜/約1.2㎏

 

【その4】プロが選んだ音域を光とともに体感せよ!

DJKOO プロデュース
2.1chワイヤレススピーカー
「SENSATION」
9980円

DJ KOO氏がプロデュースする2.1chワイヤレススピーカー。音質へのこだわりはもちろん、LEDライトによるド派手なイルミネーションによって、室内をクラブのように演出します。本体背面にあるつまみで、低音を自分好みで調整可。

サテライトスピーカー、サブウーファー、コントローラーが青く光る。明るさの調節も可能です。

 

【その5】アクティブシーン対応のアクセサリが満載

ACTIVEGEAR
フルHDカメラ
4980円

アクティブシーンでの活用を追求したブランドライン「ACTIVEGEAR」のフルHDカメラ。水深約30mまで使える防水ケースのほか、自撮り棒、自転車やバイク、 ヘルメットに装着できるマウントといった10点のアクセサリが付属し、臨場感あふれる撮影ができます。

防水ケースが付属。

最大動画解像度は1080p、最大静止画解像度12MPとなっています。本体カラーは5色展開。

 

流行のガジェットをコスパ重視で手に入れる

本稿で紹介しているポータブルワイヤレススピーカー M300の本体に配置されたスイッチは、「電源」、「再生(一時停止)」、「音量減」、「音量増」のわずか4つ。Bluetooth接続にも対応し、持ち運びにも便利な充電式ですが、ディスプレイ表示は付いていません。多機能化著しいデジタル家電において、潔いまでの簡素さ。

 

しかし、このシンプルさこそ驚安の秘密。機能を絞ることによってコスト削減を実現しているのです。ワイヤレススピーカーやパソコン、アクションカメラなど、出費を抑えて、流行の製品、ガジェットを手に入れたい人には、ドンキのデジタル製品はきっと魅力的に映るでしょう。

※本記事の商品情報は、2018年3月時点のものです。商品や価格は予告なく変更されたり、店舗によってはお取り扱いがなかったりする場合があります。

 

【もっと詳しく知りたい方はコチラ!】

ドン・キホーテ&業務スーパー 殿堂入りベストバイ
680円+税/学研プラス

ドン・キホーテの激安テレビ&家電から業務スーパーで大人気の大容量食品まで、おトクなアイテムだけを集めた1冊。紹介している商品はすべて専門家のお墨付きを得たものばかり。注目度が高いホームセンターの逸品もピックアップ!

【傑作電卓10選】54年間の電卓開発の歴史で、キヤノンがやってきた結構なチャレンジ

どれだけスマホが進化したとしても、何かを計算する際には、やっぱり電卓が一番。特に計算ミスが許されないお金の計算などでは、電卓はこれ以上にない計算機と言って良いでしょう。現在、日本国内での電卓は主にキヤノン、カシオ、シャープの3社に集約されますが、その歴史はバラバラであり、そして各社とも異なる思いが隠されています。ここではシリーズで電卓の歴史を辿ります。第1回目の今回は、当時カメラが主要な商品だったキヤノンの電卓参入の歴史を、キヤノンマーケティングジャパン・濱田真司さんにうかがいます。

 

↑キヤノンマーケティングジャパン・電卓・ポインタ商品企画課の濱田真司さん。同社製電卓だけでなく、電卓カテゴリーのあらゆる歴史に詳しいお方です

 

 

198年分の曜日がわかる電卓!?

――キヤノンの長い電卓の歴史のなかでは、実験的な商品も数多く登場したようですね。

 

濱田真司さん(以下:濱田) はい。いまあったら売れるんじゃないかと思うような、結構チャレンジしている商品を出していました。1901年~2099年までの198年分の曜日を搭載したオートカレンダー付計算機。そして、ラジオを搭載した計算機。職業別の換算ができる電卓……。

 

――職業別の換算ってどんなことですか?

 

濱田 職種によって用いる単位が違う場合がありますよね。例えば大工さんなら尺や貫などを用いるので、これをメートル法にワンタッチで変換出来るように開発された電卓を出している時期がありました。

また、億、万、千の単位キーを搭載したモデル。これは現在も後継機種が販売されており、弊社の電卓のベストセラーとなっています。

 

【傑作電卓01】オートカレンダー付計算機「QC-1」

↑198年分のカレンダーと曜日がわかる電卓、「QC-1」。ボディのシルバーメタリックと合わせて、当時考えられた近未来的な印象

 

【傑作電卓02】ラジオつき電卓「RQ-1」

↑電卓とラジオと時計が合体した「RQ-1」。「衝撃のデビュー」とありますが、確かに電卓とラジオの融合は当時の市場では衝撃だったに違いありません

 

【傑作電卓03】職業別計算機「FC-4」

↑職業別計算機、「FC-4」。日本古来の尺貫法だけでなく、ヤード・ポンド法のほか、海里まで変換できます

 

【傑作電卓04】億万単位電卓「LC-40U」

↑キー配列に億、万、千を配列することで簡単に億万単位を計算できた「LC-40U」。現在もキヤノンの電卓の代表的な機能です

パソコンからマウス電卓も

――さらに電卓から派生したパソコンもあったようですね。

 

濱田 はい。弊社では一時パソコンを作っていた時期がありますが、これも電卓の技術から派生したものですね。オプションとしてタブレットが商品化されていたり、当時としては先進的だったようです。

 

――電卓そのものでも色々なチャレンジがあったのですか?

 

濱田 パソコンのキーボードの横に置くテンキーに電卓の機能を加えたものや、マウスと電卓が一体になったものも発売しました。テンキー電卓は販売店の要望を商品化したものです。マウス電卓は当時の新入社員のアイデアを採用して商品化したものですが、あまり売れなかったようですね(苦笑)。でも、お客さまはじめ、いろいろな方の声を商品化につなげるという気概はこれからも持ち続けていきたいです。

 

【傑作電卓05】テンキー電卓

↑一見、普通の電卓にも見えますが、これ実はパソコン用のテンキーボードに電卓機能を搭載させたもの

 

 

【傑作電卓06】マウス型電卓

↑普通のマウスかと思ってパカっと開けると、電卓になるというモデル。斬新なアイデアでしたが、支持は得られなかったそうです

 

 

 

日本人が使いやすい「千万単位」電卓

――斬新な開発も数多く行ってきたキヤノンの電卓商品ですが、以降、ヒットとなったり定番化した商品はどんなものですか?

 

濱田 近年、弊社の代表的電卓となっているのが千万単位機能がついた商品ですね。主に経理などビジネスで大きな金額を計算される方に重宝されています。

これは千、万などの大きな単位を一発で入力、表示できるもので、数字の後に単位ボタンを押せば簡単に大きな単位の数字が入力でき、さらにディスプレイに単位を表示して見やすくしたものです。銀行のATMでお馴染みの方式ですが、このタイプの電卓は他社さんではほとんど見かけないものです。

また、アパレルショップや飲食店などでは、抗菌仕様と清潔感あるデザインの抗菌シリーズが人気です。そして、ビジネスシーンで使いやすい機能とデザイン性を両立したビジネス電卓や、シニアの方向けに機能を絞り込んで開発したくっきりはっきり電卓など、様々なタイプの商品があります。

 

【傑作電卓07】千万単位電卓

↑キヤノンの定番電卓であり、千万単位が計算しやすいモデル「HS-1220TUG」。ATMと同じ入力方式ですが、他社にはほぼないものだそうです

 

 

【傑作電卓08】抗菌シリーズ

↑抗菌シリーズ「HS-1201T」。フラットで清潔感あるデザインです

 

 

【傑作電卓09】くっきりはっきり電卓

↑大型液晶を搭載し、数字を読みやすくしたくっきりはっきり電卓「LF-80」。電池交換しやすい単4電池を採用

 

【傑作電卓10】ビジネス電卓

↑スタイリッシュなビジネス電卓「KS-1220TU」。カラーバリエーションは4色

 

 

いまも根強く支持される電卓市場

――どれだけスマホが進化しても電卓は電卓として、絶対に必要だと思っています。やはり、大事な計算には使い慣れているものでないと不安……というのが大きいのだと思うのですが。

 

濱田 そうですね。使い手だけでなく、特に店舗での接遇やビジネスシーンなどでは電卓を使うことが、お客様の安心感や信頼につながると思いますし、そういった意味でも電卓の存在価値はなくならないと思っています。

 

――実際、現在の電卓市場はどうなっているのでしょうか?

 

濱田 電卓市場は一般的に500万台前後と言われていますが、これだけスマートフォンやパソコンが普及している状況と合わせて見ても、奮闘していると考えていますし、この先も電卓の市場が急激に縮小することはないと考えています。

 

一方で、今後電卓の機能が飛躍的に発展することは考えにくい。それよりはこれまで培ってきた経験やお客様の声を、時代のニーズに合わせて少しづつ変化させていくことで、これからもお客さまにご支持をいただける商品を提供し続けていきたいと考えています。

 

 

いつも身近にあり、親しんでいる電卓の裏側ではこんなに深い話があったとは想像できませんでした。これを知って改めて電卓を使ってみると、ちょっと感動ですよ。

 

 

撮影/我妻慶一

 

 

 

カメラ、電卓、プリンター。キヤノンの歴史を繋ぐ「電卓」という特殊なプロダクト

どれだけスマホが進化したとしても、何かを計算する際には、やっぱり電卓が一番。特に計算ミスが許されないお金の計算などでは、正確でより使いやすい電卓はこれ以上にない計算機と言って良いでしょう。現在、日本国内での電卓市場は主にキヤノン、カシオ、シャープの3社に集約されますが、その歴史はバラバラであり、そして各社とも異なる思いが隠されています。ここではシリーズで電卓の歴史を辿ります。今回は、当時カメラが主要な商品だったキヤノンの電卓参入の歴史を、キヤノンマーケティングジャパン・濱田真司さんにうかがいました。

 

↑キヤノンマーケティングジャパン・電卓・ポインタ商品企画課の濱田真司さん。同社製電卓だけでなく、電卓カテゴリのあらゆる歴史に詳しいお方です

 

 

カメラ用に考えていたブランド名が電卓に

――キヤノンさんが電卓市場に参入されたのは1960年代ですね。

 

濱田真司さん(以下:濱田) はい。1950年代にはカメラメーカーとしての「キヤノン」というブランドは認知していただけるようになっていました。しかし、カメラだけではこれ以上の成長は厳しいかもしれないと考え、新分野への挑戦として、エレクトロニクスの分野で新しい商品を作っていこうと考えたのが、1960年代の序盤の時期だったようです。

 

――そのうちのひとつが電卓だったのでしょうか?

 

濱田 そうです。きっかけはやはりカメラでした。カメラのレンズを作るときは、緻密な計算が不可欠で、実際に開発時には機械式計算機を大量に使っていました。しかし、この時代はまだ電子式でなく、歯車を組み込んで計算していくという機械式で、騒音も激しく複雑。操作するためだけの計算員というオペレーターが必要なほどでした。

これを電子化することで、より便利で手軽なものは出来ないだろうかと考え、企業向けに電子式の卓上計算機を開発したんですね。これがキヤノン電卓の原点となった、「キヤノーラ130」というモデルです。ちなみに、「キヤノーラ」というブランド名は、当初、カメラの名称候補のひとつだったようです。

 

キヤノーラ130

 

 

世界初のテンキーを搭載したキヤノン製電卓

――定価はいくらくらいだったのですか?

 

濱田 当時の正価で39万5千円ですので、相当な高額商品だったと思います。ただ、当時の国家予算の単位だった兆を表現できる桁数だったことと、世界初の10キー式電卓ということで好評を得たようです。

 

――10キー配列はそれまでになかったのですか?

 

濱田 ありませんでした。それまではフルキーと言って、例えば1の桁で0~9、そして10の桁でも0~9と桁ごとに10個のボタンが配列されているものでした。それをテンキーに集約し、いまの電卓にも継承されていることを考えれば、画期的な開発だったと思います。

しかし、これは弊社に限ったことではないのですが、1960年代後半から1970年代にかけては、トランジスタの価格が安くなったことで参入企業も増え、一般の個人にも電卓が広まっていきました。反面、価格競争が起きるようになり、どのメーカーもかなり厳しい状況だったようです。そのなかで生き残るための戦略商品として、プリンター電卓を開発しました。

 

――まさに卓上レジスターのようなモデルですね。

 

濱田 電卓で計算したものを、紙で残しておくためのもので、主に金融機関で使われることが多いものでした。いまもその後継モデルは多くの金融機関様でご利用いただいています。

 

プリンター電卓

↑1973年に初代が発売され、45年経ったいまも大きなモデルチェンジをせず販売され続けているプリンター電卓「MP1215」シリーズ。現在は8代目として「MP1215-D Ⅶ」がラインナップされています

電卓は変化させてはいけない商品!?

――当時といまのモデルを見比べても、40年ほど経つというのにさほど変化がありませんね。

 

濱田 このプリンター電卓は現在までに8代のモデルチェンジをしているのですが、実はあまり大きな変化は加えていないんです。何故かと言うと、これは電卓という商品特有の理由があるからなんです。

 

――どういうことでしょうか?

 

濱田 それまでの操作性を変えてしまうと、毎日のように電卓を活用される職業の方にとってみれば、些細なキー配列や打感の違いも大きなストレスやパフォーマンスの低下につながりかねません。そういった意味では「変えない」こともお客様の満足度を高めるひとつの要素になる場合もあります。

 

↑キー配列はもちろん、キー個々のくぼみ一つとってみても、「こだわっています」と濱田さん

 

 

電卓開発が、キヤノンのその後の多くの商品に影響を与えた

――「変わらない」商品がある一方で、1980年代には電卓をベースにしたまったく新しいモデルも登場しますね。

 

濱田 電子英語辞典、電子漢字辞典、そしてワープロですね。デジタル技術を応用した新しい商品開発にも熱心に取り組んでいました。電子辞典にしてもワープロにしても、当時の最先端のデジタル技術を投入したものでした。いまの弊社には、カメラやプリンター、複写機というイメージがあると思いますが、電卓開発で培われた多くの技術や人材がその後のカメラの電子化やプリンター、複写機などの開発に貢献したんです。

 

↑慣れた手つきで電卓を押す濱田さん。キヤノン製電卓には細やかな配慮がなされていると自負されていました

 

 

一見シンプルに見える電卓ですが、知れば知るほど奥が深い世界です。後編の次回は、電卓から派生したさらなるチャレンジ商品、そして現在のキヤノン製電卓の秘密についてお聞きします。お楽しみに!

 

 

撮影/我妻慶一

【GW開催】人気ゲームで本格プログラミングを体験!! キッズ向けワークショップが銀座の老舗百貨店で開催

2020年に小中学校でも必修化される、プログラミング教育。「子どもに習わせたい習い事」を調べたランキングでは上位にランクインするなど、注目を集めています。また小・中学生向けのプログラム教室も人気で、特にGWや夏休みなどはすでに教室の予約が満員のところも。

 

ただ、プログラミングと聞くと難しそうなイメージがあり、いきなり教室に定期的に通わせる……というのは、少しハードルが高いと感じるパパ・ママも多いようです。

そこでぜひおすすめしたいのが、1回限りでのイベントで体験できるワークショップ。特に、人気ゲームの教材を使ったワークショップなら、子どもが興味をもちやすいでしょう。このGWに東京・銀座の老舗百貨店「松屋銀座」で初めて開催されるプログラミング教室もその1つです。

このイベントは、親子や3世代で銀座を楽しめる取り組みのひとつとして、松屋銀座と学研プラスがコラボして開催するもの。

 

ワークショップでは、「Hour of Codeマインクラフト」(https://code.org/minecraft)という学習ツールを使って、大人気ゲーム「マインクラフト」のキャラクターを、プログラミングで動かしながら課題をクリアしていくという内容です。タブレットで学習するので、パソコンやプログラミングに慣れていない子どもでも、安心して参加でき、プログラミングの楽しさを体験できます。

また、タブレットを触る前に「プログラミングって何?」がわかるレクチャーからスタートするのも、このワークショップならでは。「Hour of Codeマインクラフト」のキャラクターの動作を、設置されたマス目の上で行うミニゲームは、子どもたちにも大人気です。ワークショップの最後には、オリジナルのプログラミングを完成させる課題も用意。論理的に物事を考える力や、問題を1人で解決する力が身につきます。

 

1日2回開催で各回20名の少人数で行うこのワークショップ。専用サイトからの事前申し込み制なので、受講希望の方はお急ぎを!

 

《「Hour of Codeマインクラフト」ワークショップ開催概要》

○開催日時:4月29日(日・祝)11:00〜/14:00〜(ワークショップは約2時間を予定)

○会場:松屋銀座 8階バンケットルーム(東京都中央区銀座3-6-1)

○対象:小学1年生〜中学3年生

○定員: 各回先着20名様

○参加費:2700円(税込)

※ささやかなお土産付き

 

◇学研テックプログラムとは

学研テックプログラムは、70年の教育の歴史を持つ学研が新たに取り組む小・中学生向けのプログラミングスクールです。物事を論理的に考える力や、学校では学べないプレゼンテーション力、自分のアイデアを形にするまでの苦労と喜びを、たくさんの子どもたちと一緒に学んでいきます。

 

世界初のスタンドアローン型! 仮想世界を自由に歩き回れるVRデバイス「Mirage Solo」が国内発売

「Gear VR」などスマホを装着して使用する「スクリーンレス型VRビューワー」は、ケーブル接続型VRデバイスと比べて手軽に体験できるという利点がある一方で「3DoF(3自由度)」という仕様から「頭を動かせる」VR体験に留まっていました。

 

レノボ・ジャパンから4月24日に発表および予約受付開始、5月11日より店頭で発売される「Lenovo Mirage Solo with Daydream」は、スタンドアローンVRとして世界で初めて「6DoF(6自由度)」に対応。3DoFの3次元回転に3次元移動を加えた、仮想空間を自由に歩き回れる真のVR体験を可能にします。

↑中央が「Lenovo Mirage Solo with Daydream」(5万1200円)。左が同時に発表されたVR180対応カメラ「Lenovo Mirage Camera with Daydream」(3万5800円)

 

↑ケーブルなどの物理的制約がないので自由度が高い

 

単体でVRが楽しめるスタンドアローン型の「Mirage Solo」

Mirage Soloは、グーグルの「WorldSense」技術を採用したスタンドアローンVRデバイスです。前面にふたつのカメラを搭載し、インサイドアウト方式のモーショントラッキングを実現。アウトサイドイン方式のケーブル接続型VRデバイスのように外部センサーを設置することなく、Mirage Soloだけでどこでも手軽にVRコンテンツを楽しめる手ごろさがウリ。

↑Lenovo Mirage Solo with Daydream。手前は同梱されるモーショントラッキングコントローラー

 

ゴーグル内には、SoC「Snapdragon 835」、4GBメモリー(RAM)、64GBストレージ(ROM)を内蔵。WQHD解像度(2560×1440ドット)の液晶パネルディスプレイも備えており、スマホを装着する「Gear VR」などとは異なり単体で動作します。視野角は110度です。プラットフォームとしては「Daydream」を採用し、これまでGoogleのスクリーンレス型VRビューワー「Daydream View」用にリリースされてきたVRコンテンツがそのまま動きます。

 

本体サイズは269.5×204.0×179.9mm、重量は645g。4000mAhのバッテリーが内蔵されており、約2.5時間連続で駆動します。

↑本体カラーはムーンライトホワイト一色。額部にクッション、頬部にゴム素材が使われており、片手で調整可能なストラップ機構が用意されています。装着感は良好です

 

↑本体にはUSB Type-C端子やmicroSDカードスロットを備えており、メディアに収録されたコンテンツを直接再生できる

 

VR180対応のデュアルカメラ「Mirage Camera」

同時に発表された「Lenovo Mirage Camera with Daydream」は、YouTubeの新ビデオフォーマット「VR180」に対応したVRカメラ。1300万画素のデュアル魚眼カメラが搭載されており、左右180度×上下180度の視野角で4K解像度(3840×2160ドット)の動画を撮影可能です。YouTubeの電子式6軸手ぶれ補正技術が採用されており、ブレの少ないVR映像を楽しめます。

↑Lenovo Mirage Camera with Daydream

 

記録媒体は本体内の16GBストレージ(ROM)またはmicroSDカード(最大128GB)。IEEE820.11b/g/n/ac、Bluetooth 4.2の通信機能を備えており、YouTubeやGoogleフォトに直接アップロードしたのち、すぐにMirage Soloで鑑賞可能です。

↑Mirage Cameraのサイズは105×55×22mm、重量は139g。2200mAhのバッテリーを内蔵しており、連続で2時間撮影できます

 

Mirage SoloはこれまでリリースされたDaydreamのコンテンツを動作させられますが、従来のソフトは当然3DoFで動作します。そこで6DoF対応コンテンツの充実が期待されるところですが、4月24日の発表会ではグリー、スクエア・エニックスから6DoF対応コンテンツのリリースが発表されました。

↑グリーが発表した6DoF対応VRコンテンツ「釣り★スタ VR」は最大6人まで同時対戦可能

 

↑スクウェア・エニックスが発表した6DoF対応VRコンテンツ「PROJECT HIKARI」はマンガの世界に入り込めるような体験ができる

 

3DoFのVRコンテンツではMirage Solo本来のVR体験を味わえません。従来のDaydream対応コンテンツの6DoF化、ケーブル接続型VRデバイスからのDaydreamプラットフォームへの移植を強く期待したいところです。

 

GW中のエンゼルスチケットが4ドル! アメリカ在住者が教える「チケットアプリ」がコチラ!

日本では、チケット購入・入場の確認強化や転売サイトのサービス停止など、チケット販売は厳しく管理・規制されています。その一方、アメリカでは「手に入らないチケットはない」と言われるほど様々な販売・転売サービスが存在。そこで、今回は簡単にイベントを検索できて、しかもチケットを安く購入できるアプリサービス「Gametime」をご紹介します。オンライン完結なのでチケットの受け取りも簡単。これまでアメリカでスポーツの試合やエンターテインメントを見ることを諦めていた方は必見です。

 

「Gametime」とは?

英語が分からなくても、簡単にチケットを検索・購入できるモバイル特化のチケットアプリ「Gametime」。アメリカへの旅行・出張が決まれば、まずこのアプリをダウンロードしましょう(アメリカのアプリストアからダウンロードがでない方は同社のウェブサイトで利用可能)。

アプリを開き、全米60都市のなかから滞在先のエリアを選択すると、スポーツ、音楽、舞台の3つに分類された、各都市で開催されるイベントがズラリと並びます。目ぼしいイベントをタップし「滞在中の日付」と「人数」を選択すると、購入できる座席の一覧が表示されます。

GameTimeのウリは表示の見やすさとバリエーションです。スタジアムの座席表から購入可能な座席が俯瞰的に見られることに加え、座席から見た光景がVRの様に表示され、スポーツ競技やコンサートのステージの臨場感を確認することができます。

アメリカのチケット事情は日本と異なり、二次流通やお客さん同士の売買も一般的に行われるため、驚くような価格でスポーツやエンタメを堪能できるときがあります。例えば、NBAのクリッパーズの試合は3ドル(手数料込みで8ドル/取り扱いない場合もあり)で買えたり、テレビ中継に映りそうな前から数列目の座席でも70~80ドルで購入できたりします。

また、大谷選手が入団したアナハイムに拠点を置くロサンゼルス・エンゼルスの試合は、日本のゴールデンウィーク期間中の試合も1枚4ドル(ただし2席セット販売のため8ドルで、手数料は別途10ドル)から観戦できたり、ロサンゼルス・エンゼルスのベンチに近い3塁側の席も73ドルから購入したりすることができます(2018年4月24日現在)。

 

そもそも米国ではチケットに定価という概念が存在しないため、このようなことが可能なのですが、チケットがいつも安くなるとは限りません。この逆も起こります。アメフトのスーパーボウルや各スポーツのオールスターゲームなどのチケットは高騰することが必至。数十万円の値段で取引されることもあります。

 

このように、チケット価格はものによって変動しますが、チケットの受け取りはいつでも簡単です。このアプリで取引されるほとんどのチケットは購入完了後、メールで電子チケットが送られてくる仕組み。つまり、会場でスマホの画面を見せるだけで入場できるため、郵送や会場などでの複雑なやり取りもなく、短期滞在や英語が苦手な方も安心して利用できるのです。

 

アメリカでの行き先が決まったら、このGametimeで情報を確認して、チケットと予定を確保することをオススメします。または先にイベントとチケットの情報を確認して、そこから旅のスケジュールを決定されてもよいかもしれませんね。いずれにしても、Gametimeはアメリカ旅行の必需品。このアプリであなたの旅をもっと楽しくしてみませんか?

 

企業キャラクターの「AI化」加速するか? 「gooのAI」の新たな試みに対するプロの見解

NTTレゾナントは4月19日、自社で独自開発する「gooのAI」について、企業向けとなるセミオーダーソリューションの販売を開始しました。また、5月からはニュースアプリにgooのAIを利用した新機能を搭載することも発表されました。

 

企業のキャラクターを生かしたAIチャットが作れるように

まず、「gooのAI」について概要を紹介しておきましょう。gooのAIは、NTTレゾナントが独自に開発した技術です。ポータルサイト「goo」を通じて蓄積したインターネットに関わる技術やノウハウと、NTTグループのAI関連技術「cerevo」を活用して開発されています。

 

そもそも自然でスムーズな対話を実現するには、膨大な量の対話に関するデータと、文脈理解が必要。gooのAIでは、約3000万件の「教えて! goo」のデータを活用。そして、ディープラーニングを用いて、文脈理解の精度を高めています。世界初(※同社調べ)となる「長文回答生成」技術が行えることもポイントです。

 

導入実績としては、恋愛相談を行う「教えて!goo 恋愛相談オシエル」(2016)や、旅行プランを提案する「goo旅行AI」(2017)といった自社サービス、そして日本テレビ放送網が提供したTVドラマ連動型AI会話サービス「AIカホコ」(2017)や、ANAが提供する「#hawaii24」のAIチャットサービス(2018)などが挙げられます。

 

↑教えて!goo恋愛相談オシエルでは、人生相談といった明確な答えのない質問に対し、複数の文を組み合わせ、自然な回答を生成できる

 

↑AIカホコは、TVドラマと連動して作中のキャラクターを模したAIと対話できるサービスだった

 

今回発表された「goo AI ×Design(グー・エーアイ・クロスデザイン)」は、このgooのAIを活用した自然対話型AIのセミオーダーソリューションとなります。コンサルティングからAIサービスの創出までを一貫して支援し、企業の持つキャラクターを生かした「キャラクターAI」を生み出せることがメリット。

 

↑「goo AI ×Design」という名称で、ニーズに合わせたコミュニケーションチャネルを製作できるサービスを提供へ

 

ECサイトにおける商品レコメンドや、旅行分野での観光プロモーション、ゲーム分野におけるユーザーロイヤリティ向上施策などで運用できると想定でき、それぞれのニーズに合わせたチューニングを行えます。

 

ニュースアプリが進化し、情報感度を見直すツールへ

「gooのニュースアプリ」は2018年1月に提供を開始したサービスです。コンセプトは「大好きをもっとそばに」となっており、知りたい事柄に関するキーワードを利用者が自らフォローする仕様を採用していました。同サービスにAIが導入し、機能をアップデートします。

 

今回の発表では、AIを活用し、日頃の行動履歴からAIが自動的に判断して、利用者に適した専用のカテゴリを自動的に生成するようになると明かされました。例えば、SNSや動画サイトなどからも情報を収集してきて、自動でカテゴリを生成します。

 

また、位置情報に応じて、沿線のイベント情報や、近所のお店などの情報を発信。配信に関しても、利用者に適したタイミングで行います。例えば、朝はビジネス、夜はエンタメを中心に、といった具合です。

 

↑gooのニュースアプリに新搭載される「インフォグラフ」機能

 

さらに、AIが興味関心を分析してグラフ化する「インフォグラフ」機能も搭載されます。編集部が設定した職種ごとのモデルケースと比較して、自身の情報感度を見直すことができます。

 

AIを活用したカテゴリーの自動追加やインフォグラフのような分析機能に関しては、ユニークな試みではありますが、どこまで消費者ニーズがあるのかという疑問が残ります。行動履歴を分析されることには抵抗を感じる人もいるでしょうし、情報感度の指標はどこまで実用的なものなのか現時点で判断がつきません。

 

果たしてこれらの新機能はユーザーに受け入れられるのか。実際に同サービスが提供されるまで、評価は保留しておきたいと思います。

iPhone Xと実は違う! SIMフリースマホ 5機種の「デュアルカメラ」画質&機能比較

デュアルカメラはミドルクラス以上のSIMフリースマホでは、もはや当たり前になってきました。ここではデュアルカメラを搭載する代表的なモデルのカメラのスペックと特徴を比較。デュアルカメラならではの背景ぼかし写真も撮り比べてみました。なかにはデジカメ並みの画質を実現するものも!

 

【解説する人】

ITライター 村元正剛さん

モバイルを専門分野とするライター。スマホの活用術を教えるムックの編集も手がけています。

 

カメラの組み合わせは機種によって異なる

ファーウェイがライカと共同開発したダブルレンズカメラを搭載したスマホが注目を集めて以降、デュアルカメラを採用するSIMフリースマホが続々とリリースされています。ひと口に「デュアル」と言っても、その組み合わせは機種によって異なります。「標準+望遠」「標準+広角」といったレンズの組み合わせのほか、「モノクロ+カラー」「昼間用+夜間用」という2種類の画像センサーを併用するモデルもあるのです。

 

デュアルカメラには背景をぼかせるという利点もありますが、ボケを実現する仕組みやボケ味の調整方法にも差があります。ボケを多用する人は、その違いを見極めて、自分好みの表現ができる機種を選びましょう。

 

iPhone Xのデュアルカメラは標準+望遠の組み合わせ

iPhone Xのカメラはワンタッチで望遠に切り替え可能。背景を美しくぼかせる「ポートレート」モードには望遠側のレンズが使われます。

 

【その1】ライカレンズとAIの力でデジカメ並みの画質を実現

ファーウェイ

HUAWEI Mate 10 Pro

実売価格 8万9974円

老舗カメラメーカー・ライカと共同開発したダブルレンズを搭載し、ライカが認めた画質で撮影できることが魅力。AIによるリアルタイムの被写体認識や、自然な背景ぼかし効果も特徴です。【最大2.36GHz オクタコア】【6GB RAM/128GB ROM】【6.0インチ/2160×1080】【リアカメラ1200万画素+2000万画素】

 

実写作例

ライカのダブルレンズとカラー+モノクロのセンサーを搭載

開口部F1.6のダブルレンズを搭載し、2000万画素モノクロと1200万画素RGBのダブルセンサーを搭載。800万画素のインカメラのF2.0レンズもライカ製です。

 

 

↑「ワイドアパーチャ」を有効にすると、F値を0.95〜16で設定して撮影可能。撮影後のボケ味の調整もできます

 

【評価&デュアルカメラでできること】

いま買えるスマホのなかで最高峰のスペックを実現

AI専用のプロセッサーを内蔵した先進的チップを搭載。電池は4000mAh。耐水・防塵にも対応しています。デュアルカメラの切り替え:△ 撮影時のボケ調整:○ 撮影後のボケ調整:○

 

【その2】ポートレートも風景写真も思いのままに撮れる!

ASUS

ZenFone 4(ZE554KL

実売価格 6万1344円

メインカメラにはF1.8の明るいレンズを採用し、ピクセルサイズが1.4μmの大型センサーを搭載。120°の広角カメラにワンタッチで切り替えられることも魅力。デュアルスピーカーも搭載。【2.2GHzオクタコア】【6GB RAM/64GB ROM】【5.5インチ/1920×1080】【リアカメラ1200万画素+800万画素】

 

【実写作例】

標準レンズと広角レンズをワンタッチで切り替えられる

1200万画素の標準カメラ+800万画素の広角カメラという組み合わせで、標準カメラでは背景を多少ぼかせるポートレート撮影も可能です。前面カメラは800万画素。

↑標準側&「ポートレート」モードで撮影。全体的にやや暗めに写りました。大きくはありませんが、背景ボケはナチュラルでした

 

 

↑標準または広角をワンタッチで切り替え可能。標準側で「ポートレート」を選択すると、背景を若干ぼかせます

【評価&デュアルカメラでできること】

6GBメモリを備え実用上は十分

CPUやバッテリーで最上位に及ばず。ただ、6GBメモリを搭載するなど、ミドルハイ機としては十分です。デュアルカメラの切り替え:○ 撮影時のボケ調整:× 撮影後のボケ調整:×

【その3】高画質カメラと広角カメラが合体

モトローラ

Moto X4

実売価格 5万8104円

ダブルレンズで撮影した画像は、撮影後に背景ボケを調整できることはもちろん、背景をモノクロにしたり、差し替えたりといったことも可能。ガラスを用いた質感の高いデザインも魅力です。【2.2GHzオクタコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.2インチ/1920×1080】【リアカメラ1200万画素+800万画素】

 

実写作例

撮影時も撮影後もボケを自在にコントロール

1200万画素デュアルピクセルAFカメラと800万画素広角カメラの組み合わせで、深度を有効にして、背景をぼかすことも可能。前面カメラは1600万画素。

↑「深度の有効化」で、背景ボケの度合いを最大に設定して撮影。手前の被写体の一部までぼけてしまいました

 

↑標準側で「深度の有効化」を選択すると、背景ボケの度合いを7段階から選べます。広角側では深度を有効にできません

 

評価&デュアルカメラでできること

スペック以上に満足度が高い多才モデル

カメラ以外は減点があり、ミドルハイスペックという結果に。防水にも対応するなど、使い勝手は◎。デュアルカメラの切り替え:○ 撮影時のボケ調整:○ 撮影後のボケ調整:○

【その4】アジアで大人気のカメラフォン

OPPO

R11s

実売価格 6万2510円

世界第4位のシェアを誇るOPPOの日本進出第1弾。背面のデュアルカメラは撮影シーンを選ばず、明るく撮れることが特徴。2000万画素の前面カメラは独自のAIビューティー機能を備えます。【2.0GHzオクタコア】【4GB RAM/64GB ROM】【6.01インチ/2160×1080】【リアカメラ2000万画素+1600万画素】

 

【実写作例】

暗い場所では、受光面積が広いセンサーに自動切り替え

F1.7のダブルレンズを搭載し、昼間撮影では1600万画素カメラを使用。夜間撮影には、センサーの有効面積を4倍にする2000万画素カメラを使用します。

↑「ポートレート」モードで撮影。非常に明るく鮮明な画質。背景ボケはさほど大きくないが、自然な仕上がりです

 

↑「ポートレート」モードを選択すると、背景をぼかした写真を撮影できますが、ボケの調整には非対応

 

評価&デュアルカメラでできること

普段使いのスマホに十分なスペック

セールスポイントのカメラとディスプレイはとても優秀です。CPUやメモリなどでやや点を落としました。デュアルカメラの切り替え:× 撮影時のボケ調整:× 撮影後のボケ調整:×

【その5】新生フリーテルのフラッグシップモデル

フリーテル

REI 2 Dual

実売価格 3万9744円

MAYA SYSTEMという会社が端末開発・販売事業を引き継いだフリーテルの最新フラッグシップ。1300万画素のデュアルカメラに加えて、1600万画素で広角のフロントカメラも搭載しています。【2.0GHzオクタコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.5インチ/1920×1080】【リアカメラ1300万画素+1300万画素】

 

【実写作例】

カラー+モノクロのWセンサーでボケの調整も自由自在

1300万画素RGBセンサー+1300万画素モノクロセンサーの組み合わせ、レンズのF値は2.2。2つのカメラで深度を測定し、任意のボケ味に調整できます。

↑ピントを合わせた部分は鮮明に映りましたが、近くにある物までぼけてしまうなど、ボケ方は不自然でした

 

↑「ボカシ」というメニューがあり、絞り値をF0.9〜F16の範囲で設定可能。撮影後にボケ具合を変更することも可能です

 

評価&デュアルカメラでできること

幅広いユーザーが満足のミドルハイスペック機

カメラ以外尖ったところがない、バランスのよいチャートに。価格を考えれば十分に健闘しています。デュアルカメラの切り替え:× 撮影時のボケ調整:○ 撮影後のボケ調整:○

 

何が違うの、スマートウォッチ!初心者が選ぶべき4選を徹底比較

「スマートウォッチ」という言葉は皆さんご存知でしょうが、どんな商品があるかは分からないという人も多いのでは? 今回はディスプレイをタッチして操作する4種類の代表的なモデルをご紹介。各機の概要と、健康管理という側面にフォーカスして、それぞれの特徴を解説します。

 

おなじみのApple Watch Series 3の実力は?

Apple Watchは、Appleが販売するスマートウォッチ。「watchOS」を採用しており、iPhoneとペアリングして利用します。2014年に初代「Apple Watch」が発表されてから3年以上が経過。いまでは、第3世代に相当する「Apple Watch Series 3」が最新モデルとなります。

 

↑「Apple Watch Series 3」の38mm・Nike+モデル。

 

 

同製品には、LTE通信が可能なモデルも選択でき、iPhoneを大手通信会社で契約している場合、専用のオプションプランを契約すれば、Apple Watch単体でモバイル通信を利用可能。iPhoneの電源を切った状態でも、あるいは屋内にiPhoneを置いて外出してしまった場面でも、ウォッチから電話を掛けられます。Apple Musicのストリーミング再生も可能です。Siriを用いた音声操作もできます。

 

↑Nike+モデルのバンドは通気性に優れており、丸一日装着していても蒸れにくい。ランニングなど、汗をかくワークアウトで活躍する

 

↑背面には光学式の心拍センサーを搭載。リアルタイムに心拍数をチェックできる

 

ケースは38mmと42mmの2種類。ケースおよびバンドも複数の組み合わせを展開しており、素材・種類によって価格が異なります。

 

↑アプリ一覧の画面

 

防水・防塵性能を備えるので、腕時計OKのプールや海水浴場でも使用可能。屋外のランニング中に雨が降ってきても故障を心配せずに使用し続けられます。そのほか、Apple Payが利用できることもメリット。Suicaを登録して、公共交通機関の利用やコンビニの決済に利用できるので、ちょっとした外出やワークアウトの際に、サイフを持ち歩く必要がなくなります。

 

↑ワークアウトの際の画面。ディスプレイサイズはコンパクトながら、文字表示がはっきりと見えるので、視認性もよい。GPSで経路のログも残る

 

運動の測定については、「アクティビティ」と「ワークアウト」の2種類のアプリを標準搭載。前者は日常生活で、どのくらいのカロリーを消費したのかモニターできます。後者はランニングなどの運動中のデータを測定できるアプリです。

 

↑Nike+モデル(38mmケース)では、総重量が50g台前半となる。マラソンなどの長距離を走る場合でも、使い勝手はよい

 

【Apple Watch Series 3(Nike+)の5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★★

拡張性:              ★★★★★

電池持ち:           ★★★★

見やすさ:           ★★★★

運動利用:           ★★★★★

 

【ここが良い】

  • iPhoneとの連携がしやすい&初期設定が分かりやすい
  • 軽くてかつ文字盤も見やすいので運動利用に最適
  • 運動しながらApple Musicを単体でストリーミング再生できる

 

【ここはやや注意】

  • Androidでは利用できない
  • LTEモデルは固定費が発生する
  • 画面がずっと点灯しているわけではない

 

AndroidユーザーならWear OS by Googleを検討しよう

一方、Android搭載のスマホを使っている場合には、「Wear OS by Google(旧Android Wear)」というOSを搭載したスマートウォッチを検討するとよいでしょう。多くのブランドからこうしたデバイスが登場しているので、一概にどれが良いかは判断しかねますが、自身の好きなデザインやブランドで選択するのがよいと思います。ネットで購入する場合には、Wear OS by Googleをサポートしている比較的新しい機種を選びましょう。

 

初期設定時には、Wear OS by Googleアプリからペアリングを行います。実はiOS版の同アプリも存在するので、iPhoneでも利用可能。ただし、このアプリを常に起動していないと接続が途切れますし、利用できる機能は限定されます。

 

↑「Diesel On」。ディスプレイが常に点灯しており、使用時以外にはアンビエント表示に切り替わる。時針らしいデザインというメリットがあるが、バッテリー消費量は多い

 

また、完全に円形のディスプレイを搭載しているモデルがオススメです。比較的古いモデルでは、ディスプレイが円形でも下端に切れ込みが入っていて、デザイン的に美しくありません。

 

本記事では、例として「ディーゼル」ブランドのスマートウォッチ「Diesel On」を取り上げます。

 

↑同モデルのバンドは革製で運動利用には適さない。ケースは防水対応だが、バンドはあまり濡らしたくない

 

 

↑同機のケースには心拍計が付いていない。リアルタイムに心拍数を計測したい場合には、心拍計が搭載された別ブランドのWear OS by Googleを選択したほうがよい

 

同機は、先述のWear OS by Googleを搭載。ディスプレイは完全に丸く、サイドにはリューズのほかに2つのボタンがあります。Wear OS by Googleのスマートウォッチは基本的な構成がほぼ一緒ですが、こうしたボタンの有無は機種によって異なるので、チェックしたいポイントです。

 

また、「OK Google」で音声操作が行えたり、手首をひねって操作するジェスチャー操作も利用できるのも特徴です。

 

↑「Step Goals」アプリから、1日の目標歩数を設定できる(200~30000歩)

 

 

↑Wear OS by Googleでは、筋力トレーニングの回数測定ができる

 

運動利用に関して、Wear OS by Googleでは、「Fitエクササイズ」というアプリが基本となります。ランニングやウォーキングの測定のほか、筋力トレーニングを測定できるのがポイントです。例えば、ベンチプレスやラットプルダウンなどを行った際に、腕の動きを検出して、候補の種目を提示。レップ数も自動で入力してくれます。重さは手動で入力する必要があります。

 

↑ただし、同機は重量が100g近いため、運動利用には向かない

 

 

【Diesel Onの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★

拡張性:              ★★★★★

電池持ち:           ★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★

 

【ここが良い】

  • AndroidでもiPhoneでも利用できる
  • アナログ腕時計に引けをとらないケースの重厚感
  • 非使用時にもディスプレイが省電力で点灯する

 

【ここはやや注意】

  • 重い&心拍計非搭載なので本格的な運動には不向き
  • ディスプレイ常時点灯のためバッテリー消費は早い
  • Wear OS by Googleの初期設定は、初心者にはやや難しい

 

 

 

Galaxyユーザーなら迷わず「Gear S」シリーズを選ぶべし

Androidのなかでも、サムスンのGalaxyシリーズを使っているなら、「Gear S」シリーズがオススメ。同シリーズは「Tizen(タイゼン)」をベースにしたウェアラブルOSを搭載しています。日本で入手できる現状の最新モデルは「Gear S3」で、「Frontier(樹脂バンド)」と「Classic(革バンド)」の2モデルを展開中。

 

ちなみに、Galaxy以外のAndroidや、iPhoneもペアリング可能。前者は「Gear Manager」、後者は「Gear S」アプリを通じて設定します。ただし、Galaxy以外では、一部の機能が利用できません。

 

↑「Gear S3 Frontier」のディスプレイサイズは約1.3インチ

 

最大の特徴は、ベゼルをくるくるっと回して操作できること。まるでダイバーズウォッチを触っているような感覚で、最小限の画面タッチで操作を行えます。ちなみに、右サイドにはバックキー(上)とホームキー(下)という物理ボタンも搭載。

 

↑ベゼルをくるくると回して操作できる。そのため、UIも円を意識したものになっている

 

 

↑Frontierのバンドは樹脂製。ただし、ちょっと脱着しづらい

 

 

↑背面には、光学式の心拍センサーが搭載されているが、LEDの数が少ないため精度は低め

 

 

運動に関しては、目標の歩数を設定できたり、ワークアウト時のデータを記録できたりするなど、基本をしっかり押さえている印象。

 

↑ランニング記録時の画面

 

 

↑心拍ゾーンの推移をグラフで確認できる

 

 

特徴的なのは、スマートウォッチ単体でもデータを後から見返しやすいということでしょう。なお、GPSもサポートするので、経路の情報も保存されます。

 

↑重量は軽くもなく、重すぎもせずといったところ。運動でも利用できるギリギリの範囲。ただし、マラソンなど、長距離走で使うには、不向きだ

 

 

【Gear S3 Frontierの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★★

拡張性:              ★★★

電池持ち:           ★★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★★★★

 

【ここが良い】

  • ベゼルを回す操作感が良い
  • GPSや防水をサポートし、運動測定にも適する
  • ワイヤレス充電用のドッグが付属する

 

【ここはやや注意】

  • 樹脂バンドの着脱がスムーズにしづらい
  • 細かい機能をフル活用するにはGalaxyで使う必要がある
  • マラソンなどの長距離走で使うには少しずっしり感じることも

 

拡張性にこだわらないなら「Fitbit Ionic」もあり

 

最後に紹介するのは、ウェアラブル健康デバイスで有名な「Fitbit(フィットビット)」が展開するスマートウォッチです。従来は、ディスプレイのないアクセサリータイプのデバイスを中心に展開してきましたが、スマートウォッチ黎明期に話題となった「Pebble(ぺブル)」を買収。その技術を取り込み、タッチディスプレイを搭載するスマートウォッチを発売するに至りました。

 

「Fitbit Ionic(フィットビット・アイオニック)」は、そんな同社が発売した新モデル。OSには独自のFitbit OSを採用。カラーディスプレイを搭載していて、タッチ操作が可能です。また、防水性能を備えるほか、本体に音楽を保存しておきワイヤレスイヤホンから再生できるなど、同社のラインナップのなかでは、ハイエンドに相当する仕様となっています。

 

↑「Fitbit Ionic」(写真はスレートブルー&バーントオレンジ)は、スクエア型の角張ったディスプレイがユニーク。バンド表面には凹凸で模様が描かれ、樹脂製だがチープさを感じないデザインになっている

 

ケースの側面には、左側にひとつ、右側にふたつの物理ボタンを備えます。左側のボタンは、ホームボタンのように機能。右上のボタンは短く押すと当日のログを、長く押すと音楽プレイヤーを起動します。右下のボタンは短く押すとエクササイズアプリをクイック起動、長押しすると通知一覧を確認できます。

 

↑バンド(「クラシック」タイプ)は樹脂製で、形状を維持できる程度に堅い。先端にピンがついていて、固定する仕様になっている。内側は滑らかで肌ざわりも良いが、滑らかな表面は汗をかくと蒸れやすい。付け替えも可能

 

 

↑背面には心拍センサーを搭載。GPSも内蔵する

 

 

運動に関しては、「エクササイズ」と「Coach」アプリの2つがメインとなるでしょう。前者はランニングなどの7種目の測定が可能。後者では、3つのワークアウトプログラムを実行できます。

 

↑「Coach」アプリでは、短いアニメーションで運動の解説があり、その後運動するための時間が表示される

 

 

また、ランニングの動作を検知し、自動でランニングモードに移行する機能も備わっています。

 

↑軽量さは4モデルのうち随一。普段使いでも軽やかに使用できるだろう

 

 

ちなみに「Fitbit Pay」機能にも対応していますが、日本ではFitbit Payがまだ使えません。

 

【Fitbit Ionicの5項目評価】

使いやすさ:       ★★★★

拡張性:              ★★

電池持ち:           ★★★★★

見やすさ:           ★★★★★

運動利用:           ★★★★

 

【ここが良い】

  • スクエア型のユニークかつ見やすいディスプレイ
  • iPhoneでもAndroidでも利用可能
  • 質量が非常に軽い

 

【ここはやや注意】

  • ケースがステンレス製なので肌ざわりはやや冷たい
  • 提携しているアプリは限定的
  • 充電端子(マグネット式)があり充電に少し手間がかかる

 

春はスマートウォッチデビューに最適な季節です。使い慣れれば、どれも面白い端末ですので、自身の環境や目的、好みにあった機種があれば、ぜひ挑戦してみてください。

※本記事の内容は2018年3月時点にレビューした情報を元にしています。ソフトウェアの詳細はアップデートで更新される可能性がありますので、ご留意ください。

シリコンバレー御用達! アメリカの医療に革命を起こしている「One Medical」

「インフルエンザかな?」と寒気がしても、10日先まで予約が取れないってどういうこと――?

 

「体調不良は自力で薬局行って直せ」と言われたらどうしますか? アメリカ生活で一番恐れていたのがこの医療事情。高熱でフラフラしているときに自ら対処法を考え、薬剤師さんと優雅に相談し、陳列棚にずらりと並ぶ同じ効用の薬からとっさに判断し最適な薬を見つける……なんてことはできません。

 

「医療もビジネス」の自由診療の国、アメリカ。医者単位に患者がつくシステムで、風邪をこじらせても簡単には医療サービスにはたどりつけません。予約は必須ですが、下手すると10日間先まで予約が取れないことも。近所にあるクリニックに飛び込みで診療してもらえるような自由度は極めて低いのです。そのお医者さんが旅行中だったりすれば待たされるのが普通。急患で電話しても「命に別状があれば911で救急車を呼んで。そうでなければ5日先ね」となるのも珍しくありません。

 

しかし最近、この不便なアメリカの医療サービスを改善するべく、デジタル医療のオンデマンドサービスが登場。「One Medical(ワンメディカル)」といい、医療コンシェルジュサービスとカテゴリされて、全米でトレンドになっています。年間利用料(2018年2月現在、149ドル)を支払うと、One Medicalのクリニックになら、どこでも行けるというものです。

 

山手線内ほど広いサンフランシスコ市内でもクリニックが30か所ありますが、One Medicalを使うとユーザー目線で空いている時間を選んで、オンデマンド診療が受けられます。訪問予約診療はもちろん、オンラインビデオ診療や、軽度のアレルギー症状対処ならメールでの診療サービスも受けられます。ちなみにシリコンバレー全域(サンノゼやクパチーノなど)にも多数あり、テクノロジー企業の従業員御用達ブランドとして定着しています。

おしゃれで合理的なオンデマンドサービス

One Medicalの最大の特徴は、クリニックがおしゃれなこと。デザイナー家具でモダンに彩られていてホテルのロビーのようです。「医療コンシェルジュ」と謳っているだけあって、アポの時間になると医者がわざわざ出迎えて「今日はどうしましたか?」と握手を求めてくるのです。

 

合理的な予約システムも人気の理由でしょう。病院検索はスマホのアプリを使って簡単にでき、今いる場所、クリニック単位、医者指定、どこでも誰でもいいから空いているところなど色々選べます。アレルギー関連や皮膚荒れなど、軽度のものであればビデオ診療も便利。訪問診療も30分単位できっちり区切られていて、必ずその時間で終わるのも嬉しい限りです。

 

また、夜中や休日もアプリのメール機能などを使い24時間対応してくれます。筆者も元日深夜にアレルギー症状をこじらせて、気管支炎になってしまい焦ってしまいました。しかし、このオンデマンド・メールサービスにより最適な薬の処方箋が2時間ほどで手に入り、翌日の夜にはすっかり心身ともに回復した経験があります。日本ではとうの昔から当たり前のことですが、アメリカで「風邪をこじらせても安心」な医療環境ができたというのは非常に画期的なことなのです。

5段分の手ブレ補正を内蔵した中判ミラーレスGFX用望遠レンズ「フジノンレンズ GF250mmF4 R LM OIS WR」

富士フイルムが、中判ミラーレスカメラGFXシリーズ用の望遠レンズ「フジノンレンズ GF250mmF4 R LM OIS WR」を発表した。35mm判換算で198mm相当をカバーし、5.0段分の手ブレ補正機構を内蔵している。2018年5月下旬発売予定。希望小売価格 443,500円(税別)。

解像力と豊かなボケ味を生かして、被写体を強調した風景撮影やポートレート撮影などが楽しめる

 

■テレマクロ的な撮影も楽しめる
10群16枚のレンズ構成のうちEDレンズ2枚とスーパーEDレンズ1枚を採用し、色収差を徹底的に抑制。撮影距離による色収差の変動を抑制して、最短1.4mまでの近接撮影を可能とした。最大撮影倍率は0.22倍で、大きなボケを生かしたテレマクロ的な撮影も楽しめる。

 

■AF性能
高速・高精度で静かなリニアモーターを採用。電源オフ時や再生時には、リニアモーターを固定して不要な振動を抑えることができる。あらかじめ設定した位置に素早くピントを移動できるフォーカスプリセット機能、フォーカス範囲を制限してAF速度を高速化するフォーカスリミッターを搭載。鏡筒の先端部にはフォーカスコントロールボタンを配置し、AFやフォーカスロックなど好みの機能を割り当てることができる。

 

■防塵・防滴構造
軽量で堅牢性に優れたマグネシウム合金を採用。18か所にシーリングを施した防塵・防滴構造と、-10℃までの耐低温構造を備えている。最前面のレンズには、撥水・防汚効果があるフッ素コーティングも施した。

GFX 50SにGF250mmF4 R LM OIS WR を装着したところ

 

■アクセサリー
焦点距離を1.4倍に拡大する「フジノン テレコンバーター GF1.4X TC WR」も同時発売予定。「GF250mmF4 R LM OIS WR」と組み合わせれば、画質を劣化させることなく350mm(35mm判換算 277mm相当)までの望遠撮影が可能になる。希望小売価格は110,500円(税別)。F値は1段暗くなる。

GF1.4X TC WR(左)と、GFX 50S + GF250mmF4 R LM OIS WR + GF1.4X TC WR の組み合わせ(右)

 

さらに、マクロ撮影領域を拡大するマクロエクステンションチューブ「MCEX-18G WR」(全長約18mm)と「MCEX-45G WR」(全長約45mm)も同時発売予定。希望小売価格は、いずれも49,500円(税別)。

MCEX-18G WR(左)とMCEX-45G WR(右)

 

■GF250mmF4 R LM OIS WR の主な仕様

●マウント FUJIFILM Gマウント ●焦点距離 250mm(35mm判換算 198mm相当) ●レンズ構成 10群16枚(EDレンズ2枚、スーパーEDレンズ1枚) ●絞り羽根枚数 9枚(円形絞り) ●画角 12.5° ●開放絞り F4 ●最小絞り F32 ●最短撮影距離 1.4m ●最大撮影倍率 0.22倍 ●フィルター径 φ82mm ●サイズ(最大径×全長) φ108×203.5mm ●質量 1,425g ●付属品 レンズフロントキャップ FLCP-82、レンズリアキャップ、LCP-002、レンズフード、三脚座、レンズポーチ

ライカSL用の広角ズームレンズ「ライカ スーパー・バリオ・エルマーSL f3.5-4.5/16-35mm ASPH.」

ライカカメラが、フルサイズミラーレスカメラ「ライカ SL」用の広角ズームレンズ「ライカ スーパー・バリオ・エルマーSL f3.5-4.5/16-35mm ASPH.」を発表した。日本国内の発売日は2018年5月予定、価格は777,600円(税込)。

「ライカ バリオ・エルマリートSL f2.8-4/24-90mm ASPH.」「ライカ アポ・バリオ・エルマリートSL f2.8-4/90-280mm ASPH.」に続く3本目のライカSL用ズームレンズ。堅牢性に優れ、アウトドアでの過酷な状況下を含めた幅広い撮影シーンで活用できる。

 

■光学性能
非球面レンズや異常部分分散ガラスを採用し、諸収差を補正。また、マウント形状の改良とレンズ表面のコーティングにより、フレアやゴーストを防止。絞り開放からズーム全域で卓越した描写性能を発揮する。

 

■AF性能
AF駆動にはステッピングモーターを採用。ほぼ無音の高速オートフォーカスを実現する。

 

ライカSL装着時。本レンズの発売に合わせてライカSLのファームウェア Version 3.2も公開予定

 

■主な仕様

マウント ライカLバヨネットマウント(35mmフルサイズ) ●焦点距離 16〜35mm ●レンズ構成 12群18枚(非球面レンズ2枚) ●画角(対角線/水平/垂直) [16mm時]105.6°/ 95.3°/ 72° [24mm時]84.7°/ 74.4°/ 53.7° [35mm時]64.6°/ 55.5°/ 38.7° ●開放絞り [16mm時]F3.5 [35mm時]F4.5  ●最小絞り F22  ●最短撮影距離 25cm  ●最大撮影倍率 [16mm時]1:7.7 [35mm時]1:3.7  ●フィルターサイズ E82  ●サイズ(最大径×長さ) φ88×123mm ●質量 990g

【西田宗千佳連載】デジタル市場に欠けている「新人発掘」の能力

「週刊GetNavi」Vol.65-4

日本の電子書籍ストアは、その性質上、旧作のまとめ買いが大きな収益源になっている。まとめ買いは客単価の上昇につながるし、まとめ買いした顧客はそのストアを利用し続ける「固定客」になる可能性が高い。だから、電子書籍ストアは「まとめ買い」を推進することについては積極的である。

↑Amazon「Kindle Oasis」

 

一方、旧作重視の方針は、出版界全体の成長を考えるとプラスとは言い難い。過去の作品は重要だが、出版の世界は、常に新しいものが生まれることで成長してきた部分がある。新しいものが売れづらいということは新人を発掘しづらいということであり、将来の可能性を狭める結果になりかねない。

 

紙の書籍の世界でも、「新人発掘の困難さ」は大きな課題だ。過去には雑誌がその役割を担っていたのだが、雑誌の市場が急速にシュリンクしたため、雑誌だけでは新人を発掘して育てる役割を担えなくなりつつある。

 

代わりにその役割を果たしているのがウェブだ。ウェブの無料コミック誌や小説投稿サイトは、新人の登竜門となってきている。しかし、これも十分な役割を担えていない。無料メディアであるがゆえに、新人に十分な報酬を与えることができないからだ。現状、ウェブメディアからのマネタイズは「単行本化」で行われるのが一般的である。しかし、電子書籍の市場は旧作が中心であり、新人の単行本を発掘して売る機能が弱い。紙の市場でのビジネスのほうがまだ大きいのだが、書店の力も弱っており、結果、新人の著作の販売量は落ちてきている。

 

紙と電子書籍を比較し、電子書籍のコミックの市場が伸びてきたのは良いことだ。だが、両者の市場特性が異なり、電子書籍が「新人発掘の場」になっていないことは、出版業界全体にとってはプラスとは言い難い。雑誌のもっていた「新人発掘」の機能をどう電子書籍やウェブで実現するかが、喫緊の課題である。

 

旧作の電子書籍(特にコミックス)の販売手法では、日本が他国に先駆けて、販売数量を増やす売り方を見つけ、市場を活性化した。そのバイタリティを、新作の販売増加と新人発掘の機能に活かして欲しいと思う。当然、各電子書籍ストアの人々は、その方法論を考え続けているはずだ。

 

まったく同じ問題は、一足先に物理メディアからネット配信へと移行が進んでいた音楽でも起きていた。そんな音楽市場も、この新人発掘問題については完全な解決策を見いだせていない状況だ。

 

ただ、YouTubeのような広告による無料メディアからの収入確保の方法が見えてきたことや、SNSを介したマーケティング手法によってネット配信の視聴につなげる方法論が見えてきたこともあって、「新人がネットからヒットを生み出す」例が、アメリカなどでも見られるようになってはきた。アメリカの音楽市場は、一時停滞したものの、今はネット配信が牽引する形で大きな成長期を迎えている。そのなかで、新人をいかにネットから生み出すか、というテーマに取り組んで、成果がすこしずつだが出始めたところだ。

 

日本の電子書籍市場も、「コミックで紙を抜いた」ことを良しとせず、「新人発掘を含めた健全な成長」を目指さなくてはいけない。それが出来たとき、初めて出版は「紙かデジタルか」で迷う必要のない市場になるだろう。

 

●次回Vol.66-1は「ゲットナビ」6月号(4月24日発売)に掲載予定です。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

「聴く読書」は普及するか――「FeBe」から「audiobook.jp」にリニューアルした最大手創業者の話で見えてきた未来

2007年から10年もの間「FeBe」(フィービー)として親しまれてきたオトバンクのオーディオブックサービスがリニューアルした。新名称は「audiobook.jp」(オーディオブックドットジェーピー)。

 

なぜこのタイミングなのか、リニューアルして何が変わったのか、どのような狙いがあるのか、などをオトバンク創業者であり代表取締役会長でもある上田 渉氏に聞いた。

 

 

「聴く読書」オーディオブックの認知度を上げ、ハードルを下げたい

――2007年にサービスを開始して、日本最大のオーディオブックサービスに成長し、親しまれてきた「FeBe」ですが、なぜ「audiobook.jp」としてリニューアルすることにしたのでしょうか。

 

↑オトバンク代表取締役会長 上田 渉氏

 

オトバンク代表取締役会長 上田 渉氏(以下、上田):ありがたいことに、サービス立ち上げからずっとユーザー数が増え続けており、2017年度では、年間登録者数は前年比3倍という勢いで新規ユーザーが増えています。恐らく、スマートフォンの普及率が上がったことと、スマートスピーカーの登場が影響しているのかもしれません。

 

とはいえ、オーディオブックというコンテンツの需要はあっても認知度はまだまだです。そこで、コンテンツとしての一般名称とサービス名称を一緒にすれば、オーディオブックの普及や認知度アップにもっと拍車がかかるのではないか――そう考えて、よりわかりやすい名称に変更したんです。

 

――変わったのは名称だけなのでしょうか?

 

上田:いえ、これまでアラカルト販売(1コンテンツごとの売り切り)だけでしたが、聴き放題サービスも提供できるようになりました。現在、オトバンクでは2万3000点以上のコンテンツを有していますが、聴き放題ではそのうち1万点を月額750円で楽しんでいただくことができます。

 

↑「audiobook.jp」アプリの聴き放題サービス画面(左)。約1万点が対象になるという(右)

 

――他社のオーディオブック聴き放題サービスの月額1500円などと比較すると、その半額で本の聴き放題がかなうということになりますね。

 

上田:オーディオブックをまずは試していただきやすく、気軽に導入しやすい価格帯を意識しました。とはいえ現状最新作は含まれていませんので、欲しい場合はアラカルト販売で購入いただくことになります。聴き放題では、落語、文芸、ビジネス書、語学学習などさまざまなジャンルの有名タイトルを楽しんでいただければ、と。

 

オーディオブックって、1冊1500円ぐらいするものもあるんですが、試したことのない人や、これから聴いてみようかな、と思っている人がいきなりその金額を出すのって難しいですよね。いちおうサンプル版を作品ごとにご用意していますが、それだけでは良さがわかりづらい。

 

また、ファーストコンタクトであれば、できれば良質なオーディオブックに触れていただきたい。それなら、まるまる一冊、いや、それ以上聴いていただき、オーディオブックならではの読書の良さを知っていただければと思い、この価格設定にしました。

 

最初の登録から30日間は無料ですので、オーディオブックへのハードルはかなり下がったんじゃないかな、と思います。

 

注)audiobook.jpの聴き放題では、月ごとではなく、登録日を起点に月額料金が発生する。初回30日間無料なので、4月18日に登録すれば、翌月5月17日までは無料期間、18日に初回の課金が発生、以降は毎月同日に課金が行われる。

 

――聴き放題に登録した人でも、audiobook.jpのWebサイトを見ていて欲しい新作があれば、同じアカウントで単品購入できるんですか?

 

上田:できます。気になるコンテンツの「商品情報を見る」から、「購入手続きへ」と進んでいただくと購入画面が出てきます。購入後はユーザーアカウントのライブラリに自動的に登録されますから、そのままアプリでお聴きいただけます。

ユーザーの要望を取り入れながら成長するaudiobook.jpサービス

――audiobook.jpアプリの特徴を教えてもらえますか?

 

上田:ライブラリに追加した本はダウンロードできるので、通信環境のないところや飛行機の中などでご利用いただけます。また、ちょっとだけ戻りたい、進みたいという場合には30秒ぶん“戻る”“進む”がワンタップでできるようになっていたり、スリープタイマーも搭載しています。また、人気機能である再生速度の変更は、0.5倍速から4倍速までスライダーを使って行えます。

 

オーディオブックのヘビーユーザーならではの要望を取り入れて改良したところもあります。ライブラリーを整理したいというニーズがあったので、新たに「お気に入り」フォルダを追加。「最近追加した項目」「最近再生した項目」に埋もれることなく、いつでもお気に入りの本にアクセスできるようになりました。

↑アプリのコンテンツタイトル画面。30秒「戻る」「進む」ボタンなどが見える(左)。再生速度を微調整するスライダー。一気に倍速を変えることも可能(中央)。スリープタイマーや「お気に入りに追加」機能も(右)

 

――要望があれば、どんどん取り入れて改良していく?

 

上田:ユーザビリティーはどんどん高めていきたいので、ご要望はどんどん寄せていただきたいですね。真剣に検討して、機能を追加していきたいと考えています。

 

また、不定期ではありますが、アラカルト販売の作品を期間限定で聴き放題として配信するというキャンペーンも行います。例えば、4月6日~5月3日は、小野大輔さんが主演・朗読された「世界から猫が消えたなら」(川村元気著・マガジンハウス刊)や、大川 透さんがゾウの姿をした神様を演じる「夢をかなえるゾウ」を聴き放題で楽しんでいただけます。

 

――audiobook.jpは、ユーザーと一緒に成長していくだけでなく、驚きも提供してくれそうですね。

 

「ながら読書」がオーディオブックの可能性を広げていく

音楽を聴くように、気軽に読書体験ができるのがオーディオブックの良さ

 

 

上田:忙しい日常生活の中で本を読むのは大変という方もいらっしゃると思います。読書って、目を使う能動的な行為ですから。でも、オーディオブックなら、流しておけば自動的に耳に入ってくる、受動的な読書がかないます。気軽に取り掛かることができる。

 

もちろん目で読む読書の良さもありますが、オーディオブックは耳さえ空いていればできる読書なので、耳が暇なときに使ってもらえたらうれしいですよね。

↑オーディオブックの利用シーン。ほぼ「ながら」で読書を楽しんでいる様子が見て取れる

 

――車で移動中にも良さそうですよね。

 

上田:手はハンドル操作に使っていますし、目は周りを注意して見るのに使っていますから、相性はいいですよね。最近の自動車のオーディオは、スマートフォンと連動できるものが多いですしね。

そのほか、ランニングや家事のお供に、またお風呂などでも耳で読書ができます。農作業のときに聴いている、という声もいただいています。日々、忙しくしていると、それだけにかかりきりになってしまいますが、世界を広げてくれる読書を、作業を中断することなく可能にするオーディオブックは、現代人にもってこいのコンテンツなのではないかな、と感じています。

聴いてみて面白かったら、今度は目で読む本も買って、受ける印象の違いを楽しんでいただく、というのもいいですよね。受動的に楽しめるオーディオブックをぜひ読書の入り口にしていただければと思っています。

 

筆者も「聴く読書」を楽しむひとりで多種サービスの聴き放題で「聴く読書」を楽しんできたのだが、月額利用料が1000円を超えると、動画や音楽ストリーミング配信サービスなどでよく見かける980円(3桁!)に比べて高いと感じてしまう層がいることも理解できる。

 

しかしそれが、わずか750円で、国内オーディオブックのパイオニア オトバンクの制作した上質なコンテンツが(1万点とはいえ)聴き放題になるという。これからスマートフォンを利用する人が減ることはないだろうし、スマートスピーカーも多くの家庭で使われることだろう。それらと相性の良い「聴く読書」オーディオブックは、audiobook.jpの開始で、普及に弾みがつくに違いない、と上田氏の話を聞きながら感じた。

 

どう思う? 賛否両論の「脳を冷凍保存して意識をアップロードする」プロジェクト

シード投資とビジネス育成で大胆なスタートアップを世に出してきたシリコンバレーのベンチャー・キャピタル「Yコンビネータ−」。これまでの投資先にはDropboxやAirbnbと現代のテック・スタートアップの最先端を走る大ビジネスが並んでいます。

 

そんなYコンビネーターがサポートする「Nectome」がいま大きな話題を呼んでいます。なんと生きた状態の脳に特別な薬品を流し込み、冷凍保存することでニューロンのつながりを何百年も保存してしまうというもの。テクノロジーが発展した未来で、この状態からコンピューターに脳の持ち主の意識をアップロードできることを想定したサービスです。

公式サイトでは「意識をアーカイブするというゴールに取り組みます」と大宣言しています。現時点で開発を進めているのは上記の「脳の神経細胞の接続を保存したまま冷凍保存する」という技術。しかし、そこからコンピューターに意識をアップロードするという技術の開発はまだまだ遠い未来の話のようです。

 

公式ウェブサイトのタイムラインでは2021年までにはネズミの保存された脳から、ハイレベルの記憶を抽出に成功する予定とのこと。

 

「そんなSFみたいな話は、どうせすぐに消えてしまうでしょ」と思ってしまいそうになりますが、Nectomeにはトップレベルの神経科学者であるMITのEdward Boyden氏も参加し、政府からの助成金も獲得しているのです。

 

既に豚の脳では、電子顕微鏡ですべてシナプスが見ることができるほど良い状態で保存するということに成功しているとのこと。さらにMIT Reviewのレポートによると、今年2月には人間の女性の死後2.5時間経った後の脳を「アルデヒド安定化冷凍保存(ASC)」と呼ばれる方法で保存したとのこと。女性の死因、年齢、彼女が支払った金額については公開されていませんが、この研究はもうそこまで進んでいるのです。

 

こちらはNectomeが紹介する、ASCによって保存されたウサギの神経細胞を電子顕微鏡で捉えた様子です。

まだ技術は完成はしていないものの、1万ドルを払えば、ウェイティングリストに登録することができるそうです。既に希望者は25人。そのなかにはYコンビネーターのプログラムを創始した投資家の一人である32歳のSam Altman氏も含まれており、彼は自分が生きている間に「意識のデジタル化はきっと実現するだろう」とMIT Reviewの取材に答えています。

この方法で脳の神経接続を保存するためには脳が”新鮮な状態”であることが重要だとのこと。メインのユーザーとして想定しているのは何らかの疾患が末期に達した患者となっています。患者を人工心肺につなぎ、全身麻酔をし、防腐処理のための薬品を頸動脈から脳へと流し込む。もちろんこの処置をすることで患者の身体は死んでしまいますが、この少し恐ろしいプロセスによって、もしかしたら将来的に自分の意識が生き返るかもしれません。

 

MIT Reviewを含め、海外メディアでは「既に終末期を迎えた患者にとっては希望を与えるサービスかもしれない」「もし自分が末期の病気に苦しんでいれば、この方法で安楽死を選ぶ可能性は高い」といった声を紹介しています。

 

ちなみにカリフォルニア州では終末期の患者に対する安楽死は合法のため、Nectomeは「このビジネスも問題がないはずだ」と弁護士の見解を述べています。

 

これまではSF映画やアニメーションの世界の話だった「意識のデジタル化」ですが、「この技術がいずれ実現する」ことを前提として、こうして現実社会に登場してきたわけです。しかし、「実現しない可能性の高いものに対して誤った期待を持たせている」「自殺を促してしまう危険性がある」といった専門家たちから批判の声も多く上がってきているようです。

 

それでも、「この世界にいつか戻って来れるかもしれない」という希望が持つパワーは非常に大きいもの。今後も希望者の数は増えることが予想されます。はたしてこれが「生きることの意味」を変えてしまうのか、大きな議論の幕が開けられたのではないでしょうか。

障がい者支援の最前線――アメリカで見た最先端テクノロジーと社会の仕組みに思うこと

CSUN2018(障がい者のための支援技術会議)は、主に視覚と聴覚の障がいを扱った展示会兼講座発表の場だ。第33回目となる今年は、アメリカはサン・ディエゴで開催。展示会場には世界中から障がい者向けの商品やサービスが並んだ。

 

音で、振動で、レーザーで――視覚障がい者の自立を支援するさまざまなアプローチ

会場には、盲導犬を連れた方や、白杖を持った方が、来場者の半数近くいた。1人で歩いている方も多く、世界では障がい者の自立がかなり進んでいることを実感する。白杖を使った歩行訓練を受けなければ、視覚障がい者が自立歩行をするのは難しいというが、その意識はアメリカではかなり高そうだ。

実際に、視覚障がい者の自立歩行を補助する商品がいくつもあった。

 

その1つが、RightHear(https://www.right-hear.com/)だ。施設の要所要所に卵ほどの大きさの機器を取り付ける。使用者はスマホやiPhoneにアプリを入れるだけだ。すると自分がいまどこにいて、その先に何があるのかをソフトが音声で説明してくれる。同行者がいなくても、1人で不自由なく歩くことを目的として作られたという。

 

予想もつかない方法でサポートを行う製品もあった。

 

BrainPort V100(https://www.wicab.com/)は、ヘッドバンドを装着し、四角い板を口に入れる。するとカメラに映った映像の情報が振動によって舌に伝わるという。暗い・明るいを検知することで、自分が歩くべき道や、取るべきものが認識できるとのこと。10時間ほどの訓練で使えるようになるそうだ。

 

サンプル映像では、使用者がトラックを走ったり、地面に置いてあるボールを蹴ったりと、かなりアクティブに動いていた。商品を口に含まなければいけないため、会場で試すことはできなかったこともあり、画期的ではあるが想像を超えたところにある製品だ。

また、メガネ型の映像装置がいくつか発表されていた。これらは、カメラが捉えた映像をメガネで視るというもの。その際、ズームイン・ズームアウトや色調変更、明暗などが自在に変更できる。

特に興味深かったのは、ロービジョン(全盲ではないが、見えにくさによって日常生活に不自由さを感じている人)の方のための商品を多数開発しているZOOMAX(http://www.zoomax.co/)の新作だ。メガネタイプのカメラを装着するところはほかの商品と変わらない。しかし特筆すべきは視野欠損のある方のために、画像をカスタマイズできるところ。例えば中央が欠損しているなら、その部分にある画像を別の箇所に表示することができる。個人的には画像はほかのどの商品よりもクリアに感じた。メガネはもはや近視や遠視を矯正するだけのものではないようだ。

また、QD LASER(http://www.qdlaser.com/)のRETISSA Displayは、網膜に直接レーザーを当てて画像を映すというもの。そう聞くと恐ろしげだが、身体にはまったく問題がないという。装着してみると、目の前に見える風景の手前にデジタルの画像が現れ、SFで観る世界のようだ。このシステムは網膜が生きていれば使えるとのことで、白内障など角膜の病気で視野が濁っている人に効果が高いという。

Googleからは、肢体障がいの方に向けたスプーンが発表された。マヒなどで手が震えたり、思うように手が動かせない人でも、簡単にスプーンでものがすくえる。手が震えていてもさじの部分には振動が伝わりにくく、またすくったあとにどんなに傾けても、さじの部分は水平を保っているため、すくったものがこぼれない。

こちらは動画で見ていただくとわかりやすいかもしれない。

 

アメリカで感じた日本との違いと障がい者の自立を促す社会の仕組み

冒頭でも書いたが、驚いたのは、会場には1人で歩いている視覚障がい者がたくさんいたこと。白杖をついている人、盲導犬を連れている人……気を抜いていると白杖や盲導犬に足が当たってしまいそうだった。歩きながら、周囲に意識をめぐらさずにはいられない。

 

しかし考えてみれば、これは当たり前のことだ。日本では視覚障がい者からも車いすユーザーからも「歩きスマホが恐い」と聞く。それだけ私たちは普段から彼らに気を遣わせているのだ。

 

「ポケモンGO」が流行ったとき、歩きスマホが特に問題視されたが、その際知人が「車いすの人なんて周りにいないし」と言っていたことが印象的だった。こうした意識がますます彼らを外出させにくくしていることに気づくべきだろう。

 

新橋駅で、エレベータを探して駅員に道を尋ねている外国人車いすユーザーを見かけたことがある。多くの車いすユーザーは、外出前に行き先の経路をチェックし、エレベータの場所や段差の有無を調べるという。日本の街は、まだまだ「誰もがフラリと出かけて楽しめる」場所ではないのだ。

 

一方、今回訪れたアメリカでは、エレベータの場所を表示してあるなど、小さな気遣いがあちこちに見られた。例えば、ミッドウェイミュージアム(https://www.midway.org/)は、航空母艦であるにもかかわらず、船内のほとんどすべての場所で車いすが利用できた。アクセスできないエリアについては展示スペースで体験が可能だ。手話と音声解説ツアーも対応している。こうした配慮は法律で定められているという。同国において障がい者は「守るべきもの」ではなく、彼らの自立を促す社会の仕組みが整っていることを強く感じる旅だった。

 

2020年に東京パラリンピックがやってくる。海外からさまざまな障がいのある方が来日するだろう。そのときに、世界に恥じないユニバーサルなインフラや意識を持っていることを私たちはアピールすることができるのだろうか。まだまだ道のりは遠いように思う。

最新テクノロジーは障がい者をどう支援する? 世界最大級のカンファレンスに参加してきた

先日、世界中から5000人以上が参加する世界最大級の支援技術やユニバーサルデザイン、アクセシビリティのカンファレンス「CSUN2018」(障がい者のための支援技術会議)に参加してきた。第33回目となる今年は、アメリカはサン・ディエゴで3日間にわたって開催。その会場で展示されていたアイテムを紹介していきたい。

 

障がい者雇用のバリアを取り払うビジネス関連ツール

日本では2018年4月から、障がい者の法定雇用率が段階的に引き上げられる。東京パラリンピックを控え、パラスポーツ選手は売り手市場が続くというが、狭き門だ。多くの企業は、現場での雇用を検討することになるだろう。展示会場ではビジネス関連ツールが多く並び、世界的にも障がい者雇用に関して積極的な姿勢がうかがえた。

 

まずはそのなかの1つ、聴覚障がい者向けの電話CaptioCall(https://captioncall.com/)をご紹介しよう。

 

こちらは、相手が話した言葉をAIが即座に文字化してパネルに表示することができる電話機器。話者はそれを読めばいい。ただしこちらからの発信は音声になるので、口頭での会話能力は必要だ。テレフォンオペレーターはどちらかというと視覚障がい者の雇用が多いイメージがあるが、こうした機器によってそのバリアが取り払われていくのだろう。

視覚障がい者向けとしては、ポータブルなスキャナー各種が出展されていた。

 

こちらの機器はiPad程度の大きさで、カメラで読み込ませた画像から文字を取り込むことができる。文字の拡大、コントラストの変更が可能で、弱視や色弱の人が個別に読みやすい表示に変更することが可能だ。OCRで取り込んだ文字を音読することもできる。

こうしたスキャナー&OCR&音読のシステムは、主に教育現場で使用されているという。障がいのある子どものなかには、言葉を覚えることは問題がなくても、文字を読むことが不得手な場合もあるそうで、その不得手をこうした機器でサポートしようというわけだ。

 

こうしたサポート機能のついた機器は、対応している言語が英語やスペイン語といった話者の多い言語が中心で、日本語対応のものはまだまだ少ない。こうした海外の製品が日本に上陸するまでには時間がかかりそうだ。日本で独自の商品を開発するか、日本語対応を待つことになるだろう。

 

通常のレジュメと点字を手軽に印刷できるプリンターが画期的!

続いてご紹介するのは、点字プリンターとしても使えるEasyTactix(http://www.sinka.co.jp/#/)。

使用するのは特殊加工されたペーパー。プリンターで加熱することで表面が膨らむ仕組みだ。展示会場では大音量で展示物をプリントしている機器がいくつかあったが、このEasyTactixは従来のように紙に物理的に凹凸を加えて印刷するわけではないので、大きさも、音も、比較にならないほど小さい。

そのうえ、ワードやエクセルで作ったファイルを、アドオンソフトを入れることでワンクリックで点字に変換できるため、通常のレジュメと点字の両方を準備しなければならない書類などを作成する際に便利だ。すでに公共施設などでの引き合いがあるという。

 

また、インクジェットプリンターとあわせて使うと、凹凸のついた立体画像がプリントできる。視覚障がい者向けだけではなく、手軽に立体デザインを印刷できるのだ。サンプルで置いてあった畳みやメロンのプリントは、触って見ると驚くほど実物に近かった。

 

海外で進むWEBのアクセシビリティの徹底ぶりに驚き

CSUNでは展示のほかに、朝8時~17時まで、20もの会場で同時に講義が開催される。そちらのほうがむしろメインとも言えそうだ。そこでは最新の研究発表や製品紹介、各種事例などの発表がある。当然、すべての講義を見ることは不可能(しかも言語はすべて英語)だが、気になるものをピックアップして聴講してみた。

 

自分が理解できそうなテーマを選んだこともあるが、驚いたのは、海外(主にアメリカ)ではWEBのアクセシビリティがかなり徹底されているということ。「Web Accessibility Testing 101: A Checklist for Beginners」という講義を聴講してみたが、そのリストの多さに驚いた。項目も多岐にわたり、これが初心者向けかと思うほどの量だ。

 

また基本的に、弱視、色弱などの人のための色選びや表示の仕方などの気遣いがなされている。例えば、人によっては黄緑と黄色の区別がつきにくい。そのため、色のピースを組み合わせるゲームなどでは、色だけではなくピースのデザインも変えるなどの配慮がなされている。円グラフは、色を分けるだけではなく、各区分けの間に白い線を入れるだけで、見やすくなる。こうした配慮は今後、デザイナーとして当然持つべき知識になっていくのだろう。

ほかの講義を聴講した人によると、アメリカでは障がい者が閲覧しにくいデザインのWEBサイトを構築した場合、多額の賠償金を請求されることもあるという。日本ではまだそのような訴訟を耳にしたことはなく、まだまだ健常者主体の社会なのだと実感させられた。

携帯大手3社による新SMSサービス「+メッセージ」を5月から提供へ。モバイル専門家はどう見る?

NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社は4月10日、新サービス「+メッセージ(プラスメッセージ)」の提供開始について合同で記者会見を開催しました。同サービスは、3社のスマホ・タブレットを利用するユーザーが使用可能となり、2018年5月9日から提供される予定です。なお、MVNO(格安SIMを運営する事業者)などへの提供は、導入希望に応じて検討するとのこと。

 

要はSMSが進化して文字数制限撤廃&スタンプ対応へ

「+メッセージ」は、3社のユーザーであれば、文字数を気にすることなくチャット形式でメッセージやスタンプ、写真・動画(最大100MB)を送受信できるサービスです。スタンプは専用の「スタンプストア」からダウンロードする仕様で、サービス開始時で500点の無料スタンプが提供されます。

 

↑+メッセージの画面。携帯電話番号がわかれば誰にでもメッセージを送信できる

 

最大のメリットは従来のSMSと同様、IDとパスワードを登録することなく、携帯電話番号を使用してメッセージがやりとりできること。

 

複数人でグループを作成してメッセージをやりとりすることも可能。また、受け手がメッセージを開封したことが把握できる機能として「既読」の表示も用意され、設定でオン・オフを切り替えられます。

 

従来のSMSでは他社携帯電話番号宛ての場合、「最大全角70文字のテキストと絵文字」のように送受信の制限がありました。これと比較すると、+メッセージはより使いやすいサービスになっているのがわかります。

 

↑+メッセージで採用するRCS(リッチコミュニケーションサービス)は、SMSの後継として標準化された規格。39カ国、50キャリアで商用サービスとして提供されている

 

一方で、連絡先に登録していない不明な差し出し人からメッセージが届くと「未登録」というアイコンが表示されます。セキュリティ面でもメリットあることがアピールされました。

 

OSに関しては、iOS 9.0以上、Android 4.4以上をサポート。なお、auではSMS(Cメール)、ソフトバンクでは「SoftBankメール」のアプリに関してバージョンアップが必要となる場合があります。

 

利用料金は基本的にパケット通信料のみ。有料スタンプの販売などについては、検討段階ということで詳細は明かされていません。

 

↑株式会社NTTドコモ、スマートライフビジネス本部スマートライフ推進部コミュニケーションサービス担当部長の藤間良樹さんは「お客様からは他社にメッセージを送れない、この絵文字が送れないなど、多くの不満が送られて来ている。こういった過去の経験を踏まえて今回のサービスでは、提供前からキャリア間で仕様を統一した」と述べる

 

↑KDDI株式会社、商品・CS統括本部商品企画本部サービス企画部部長 金山由美子さんは「ユニバーサルサービスとして、UI面でも安心して使える部分にこだわってつくってきた」と述べた

 

↑ソフトバンク株式会社、テクノロジーユニット モバイル技術統括IoT事業推進本部 事業開発統括部 AIデータコンサルティング部 部長千葉芳紀さんはメインターゲットについて「SMSを使っている人に使ってもらいたい。そういった人から周りに普及していけばよい」と述べた

 

将来的には企業とユーザーをつなぐプラットフォームへ

+メッセージは企業からユーザーへのお知らせや各種手続きなどを送信するためにも利用されるとのこと。「総合的なコミュニケーションプラットフォーム」を目指すといい、まさに「LINE」を想起させます。

 

NTTドコモ藤間氏はこうした利用について「単に広告を送るのではなく、必要な情報を送っていく。例えば、カスタマーセンターの申し込みなど、チャット形式で実現したい」と述べています。

 

↑アプリの配信については各社、およびOSごとに異なる

 

アプリの提供方法については、キャリアやOSによって異なります。5月以降に各社が発売するAndroidスマホについては、同アプリがプリインストールされる形で提供されます。また、既存機種についてはアプリダウンロードや既存のアプリのバージョンアップで提供される予定です。

一方、iOSではAppStoreからアプリをインストールして使うことになります。その他の詳細については、各社のホームページで確認してみてください。

LINEに置き換わるサービスとなるのか?

従来のSMSが+メッセージへと進化し、キャリアを問わずに、そして従来の制限を気にせずに使えるようになるのは喜ばしいことです。しかし、LINEのユーザーがそのまま移行するということはまずないでしょう。今後もLINEはLINEとして従来通り機能するはずです。

 

例えば、親しい相手や家族とのプライベートな連絡はLINEを使う。仕事関係の知り合いなど、電話番号しか知らない相手に、緊急で確認をとるときには、+メッセンジャーを使う。しばらくは、個人個人でこういった使い分けがされるでしょう。おそらくSMSの使い道とほぼ同じになるのかな、と想像できます。

 

一方で、筆者としては+メッセンジャーのシンプルさに魅力を感じました。LINEは既に機能が追加されすぎていて、画面がごっちゃごちゃ。ニュースや広告でアプリも重くなってしまっています。良心的な言い方をすればプラットフォームとして充実してきたわけですが、ユーザーからしてみれば全容を把握しづらくなったとも言えます。

 

こうした煩わしさを解消する目的で、思い切ってシンプルな+メッセージに移行するのも良いでしょう。特に、子どもやご年配の両親に新しくスマホを持たせる際には、(ごっちゃごちゃな画面の)LINEの使い方を教えるより「みんなで+メッセンジャーを使おう」と割り切った家族ルールを作るのも一つの手。こんな事例が繰り返されていけば、少しずつ利用率も上がっていくのかなと思います。

 

+メッセージも将来的にLINE化を目指すようですが、ぜひともシンプルである魅力も忘れずに開発して欲しいところです。なにはともあれ提供開始は5月9日から。実際に使えるようになるまで、もう少し待ちましょう。

 

注目の資格「ドローン管制士」とは?「ドローン ザ ワールドクラブ」が新たなビジネス展開を発表

ドローンに関するコンテンツの開発や運営を行うドローンネットは、4月4日よりドローンビジネスの活用を支援する「ドローン ザ ワールドクラブ」のスカイビジネス会員の展開を開始しました。

 

ドローン ザ ワールドクラブは、ドローンの写真の売買ができるフォトストックサイトの「SKYSTOCK(スカイストック)」、遠隔でドローンの様子がわかるシステムの「DRONE SCOPE(ドローンスコープ)」、ドローン操縦者とドローンを使った業務を委託したい会社をマッチングさせる「SKYCLOUD(スカイクラウド)」、ドローンスコープの管制官の育成や登録を行う「ドローン管制士」の4つの業務で展開しています。

↑ドローンネット 執行役員 営業本部長 野尻 孝さん

 

↑ドローンネット 執行役員 営業管理本部長 北野圭一さん

 

 

スカイビジネス会員になるための入会金などはかかりませんが、月額費用として7980円(税別)が必要となります。会員になると4つのコンテンツの48のオリジナル商品とサービスを受けられることができます。また、サービスや商品は今後も増えて行く予定です。

↑スカイビジネス会員になると、48のコンテンツの恩恵を受けられるようになります

 

↑ドローン空撮素材専門のマーケットプレイス「SKYSTOCK」。写真や動画の販売は会員のみとなっているが、購入は誰でも可能

 

注目の資格「ドローン管制士」とは?

4つの業務のなかで特に注目したいのが、ドローン管制士です。今年の夏に解禁されると目されているドローンの遠隔操作(目視外飛行)をする上でも重要な資格となります。このドローン管制士は、現場にいるドローンパイロットにドローンスコープを使って遠隔から指示を出すことができ、現場の映像などをリアルタイムで確認することができるようになっています。

↑今夏の解禁が見込まれている目視外飛行。将来的には山間部のみならず、都市部での荷物輸送にも展開される予定

 

ドローン管制士になるには、「ドローン管制士4級」の資格が必要で、ドローン ザ ワールドの会員が受講することができます。この「ドローン管制士4級」は、5月18日よりドローン ザ ワールド東京麹町DN店と仙台フォーラス店にて開講するとのこと。さらに6月1日より各店舗でも順次開講する予定です。

 

↑ドローン管制士4級の講習の開始に先駆け、すでに資格を保有しているドローンネットの管制士。女性の活躍が見込める職業としても注目されている

 

「ドローン管制士4級」は公的な資格ではない民間資格ですが、スカイクラウドでドローン業務を委託したい企業にとってのひとつの指針にはなりそうです。

 

店舗運営も拡大。アイドルユニットも

ドローン ザ ワールドはドローン製品の販売やドローンサービスの情報発信の場として、実店舗の展開もしています。先のドローン管制士4級の講習なども受けられるようになっており、各都道府県に最低でも3店舗を設置するとのことで、2021年には300店舗に拡大する計画です。それにともないスカイビジネス会員の登録者数も2021年に3万登録を目指すとのこと。

↑各店舗にはドローンの体験場なども用意され、さまざまなドローンに関する相談ができる

 

また、ドローンネットは、2017年11月に芸能事務所のホリプロとのタイアップにより、歌って踊れて飛ばせるドローンアイドルユニット「DRONE VENUS(ドローンビーナス)」も結成。航空法の知識や操縦技能をドローンビーナス全員が身に付けて発信していくことで、ドローンを安全に、楽しく使えることをアピールしていくそうです。

↑ドローンネットは、ホリプロとタイアップし、日本初となる女性タレント限定の「ドローンビーナス」を結成するなど、エンタメ&情報サービスのコンテンツを事業展開

 

ドローンの商用利用が間近に迫ってきているのは確実で、ドローン管制士はまさに新しい職業として定着する可能性を秘めています。気になる人は、いまのうちにドローン ザ ワールドの店舗に話を聞きに行ってもいいかもしれませんよ。

 

2画面スマホで変わる暮らしーー『M Z-01K』が提案するミニマムライフ(提供元:ZTE ジャパン)

先月、NTTドコモから発売されたZTE製スマホ『M』。ユニークな画面のスマホということで、今期のNTTドコモラインナップでもひときわ異彩を放ち、多くの注目を集めている端末ですが、みなさんはどんな印象を持ちましたか?

 

大画面そのものに興味を持った方もいるでしょう。変形するというギークなルックスが刺さった方もいるでしょう。なかには使うのが難しそうで、ちょっと自分には合わないかも…なんて思った人もいるのでは? 独特なスタイルですものね。

 

ペンのように生活必需品となったスマホは、毎日気負うことなく使えそうと感じるものを選びたいですよね。その観点でいくと、『M』の独創性はちょっと抵抗があるかもと感じるかもしれません。でも違うんですよ。『M』の画面という個性は、あなたの生活をスマートに演出してくれる機能性の表れなのです。

 

ドコモオンラインショップ 『M』特集ページはコチラ

 

 

洗練されたデスクでシームレスに仕事ができる

私たちが普段使っている情報端末を見てみましょう。電話やメッセンジャー、チャットツールとして使うスマートフォンに、大画面なタブレット。またオフィスや自宅のデスクにはパソコンを置いているという方が多いでしょう。

 

ファイルやデータはクラウドサービスを使ってオンラインで共有するから、ひと安心。これこそデジタル時代の生き方…と言ってもいいのですが、実際にはモバイル回線へのアクセス機能を持たないタブレットやパソコンを使っていると、インターネットアクセスの手間がかかりがちです。

 

ならばこそ、どこにいてもネットが使えるスマートフォンで多くの作業をしたいもの。「でも画面が小さいからなー。ブラウザとメッセンジャーの同時利用とかしにくいもんなーという悩みは『M』で解決しましょう。

 

 

『M』は2つの画面をつなげて1つの大画面としても使えるスマホ、というだけではありません。2つのアプリを同時に表示して使うことができるマルチな性能を持っているのです。2つのアプリを同時に表示できる画面モードはシームレスなビジネスワークをこなすのにピッタリ。予定の確認、データや文章の入力も思いのまま。ブラウザでネットにアクセスして、そこから得た情報を元に書類を作るといった作業も得意です。

 

2画面モードは、学生や資格試験を目指す社会人など勉強をする時も便利です。『M』の2画面を使って、片画面で授業動画を見ながら、もう片画面で電子化されたテキストや単語帳アプリ、ほかWeb画面を開くといった使い方が可能です。紙のテキストを持ち歩かないといけないという考え方は、『M』で変わる可能性があります。

 

プレゼン用のファイルなどを作り込みたいときは、大画面モードにチェンジしましょう。タブレット級の大画面で全体を見渡しやすくなるから、生産性が大幅にアップします。もし『M』をデスクワーク用に使うとしたら。パソコンにマウス、キーボードなどを断捨離しちゃいましょう。そしてデスクの上にのせるのは『M』と充電用ケーブルのみ。ダウンサイジングここに極まれり。限り在るスペースを有効活用できますよ。

 

リラックスタイムに大画面で映画&電子書籍三昧

ディスプレイを開いたときの画面サイズは約6.8インチ。スマ―トフォンとは思えないほどの大画面さは、動画視聴にピッタリです。クリアで色鮮やかな発色だから、ダイナミックさも一段と増すものです。

 

 

画面サイズから考えると226gという軽さもキーポイントです。手に持ったときにさほど重さを感じないんですよね。ディスプレイを開いた状態で持ちやすい形状となっているのも見逃せません。指をひっかける段差があるため、グリップ性も高い。こんなに大画面で、こんなに持ちやすくていいの? と驚きますよ。

 

だからソファに沈み込みながら、またはベッドに潜り込みながら『M』を持ち上げて動画を見るのもラクラク。ストレスフリーなのに高い充実感を得られます。読書派の方もリアルに本を開いてページをめくっているかのように読み進められますから。マンガも小説もビジネス書も見やすさ抜群。また、同じリラックスしたシチュエーションということで言えば、写真のように先述の語学学習も同様にできるのもメリットですね。

 

また、ちょっとした気分転換にスマホゲームをしたいときにも、『M』は便利。コンテンツによりますが、大画面で見やすさと迫力が増して、ゲームの楽しさを再発見したという声もあるようです。

 

タブレットもいいのですが、サイズのせいもあってビジネスバッグに入れっぱなしのことが多いですよね。だからリラックスしたいとき、わざわざ取り出しにいくのが面倒くさい。『M』ならそんなことはありません。常に一緒にいるスマートフォンなのに、大画面動画ビューワーとしても使えるモデルなのです。

 

どんな場所もたった一台でエンタメ空間になる

映画などの動画を楽しむとなると、画面の大きさだけではなくスピーカーの品質も重視しなければなりません。音が小さい、音が軽いとなると、せっかくの映像の迫力もスポイルされてしまうもの。

 

映像の世界への没入感を強めてくれるサウンドに関しても、『M』は実力派です。外付けスピーカークラスの大音量なデュアルスピーカーは意外なほどにドスっとくる低音も得意。EDM(エレクロニック・ダンス・ミュージック)のような曲を再生しても、しなやかで輪郭がピッと立ったベースラインが飛び出てきます。また、映画館などでも導入されているドルビーアトモスを採用しているので、広い空間でも立体的なサウンドを体感できるでしょう。

 

ディスプレイを少し開き、卓上に立たせてみましょう。映像が見やすくなりますし、音の粒立ちもよくなります。これでデスクの上だけではなく、キッチンもリビングもベランダでさえもエンタメ空間に早変わり。場所を選ばずに、コンテンツに思う存分ハマれます。

 

 

外観がシンプルなデザインというのも魅力ですね。そしてスタンドいらずでビューイング&リスニングなスタイルとなるのも『M』のいいところ。手のひらサイズのスペースがあればどこでもエンタメを楽しめます。

 

高級コンデジ並のカメラを手のひらに

『M』は2030万画素という、高画質なカメラを搭載しています。隅々までシャープに描く実力をもっており、スナップ写真も本気の撮影も得意です。手軽にSNS投稿ができるだけでなく、より人の目を惹く高品位な写真が撮影できるのです。わざわざ高級コンデジを持ち歩かなくても、『M』があればキレイな一枚がいつでも撮れるメリットは大きいでしょう。

 

 

またディスプレイをL字型に開いて立たせると、三脚いらずで撮影できるのもいいところ。どこでも固定で撮影できるので、夜景などの暗所でも仕上がりの良い一枚が撮れます。

 

手に馴染む1画面スタイルでも使いたい

2画面にばかり注目してしまいますが、ディスプレイを畳んでおけばスタンダードな1画面のスマートフォンとしても使えます。5.2インチのディスプレイサイズに激細ベゼル。想像をはるかにこえて握りやすいボディに仕上がっています。

 

電話やLINEをするときなど、ストレートなコミュニケーションをするならむしろ1画面のほうがいい。多機能でガジェット感あふれる2画面スタイルと、シンプルisベストな1画面スタイル。両方をいつでも使い分けられるからこそ、『M』の万能っぷりがキラっと光ります。

 

 

ヒンジ部分が出っ張っていますが、これが指の第一関節にちょうどひっかかるんです。これ、普通のスマートフォンより持ちやすくない? 思ってたよりも軽いし。と、驚きながら、細部までしっかりと作り込まれたことがわかります。

 

2画面を活用して着実なコミュニケーションを

仕事が終わったのに、急に「打ち合わせがしたい」というオーダーが入っても焦る必要はありません。パソコンがない、タブレットがない、そんなシーンでも『M』があれば大丈夫。1つのアプリの画面を2画面で表示するミラーモードを使いましょう。二人で同じ画面を見ることができるから、ストレートに、そして端的にビジョンの共有ができます。このプレゼンテーション力の高さも『M』の魅力ですね。

 

実は、パーティのときにもミラーモードが欠かせないんです。話題にあがったネット上のコンテンツをミラーモードで映し出せば、より多くの人に見てもらえるでしょう。反対側に座っている人から、逆さに見えちゃってよくわからない、なんてクレームもありません。むしろ「もっと見せて!いろいろ見せて!」と頼まれることになるでしょう。

 

 

資料をコピーして配る。なんてフローはもうおしまいにしましょう。2つの画面それぞれに同じアプリ・コンテンツを表示できる『M』なら、資料の内容をダイレクトにシェアできるのですから。

 

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大人も納得のスタイリッシュデザイン

 

 

“変形可能”な2画面スマートフォンという珍しさに目がいきますが、無駄な装飾がないスタイリッシュなデザインを身にまとっていることも『M』の特長。ディスプレイを開いた状態でもその装いはとてもシックです。

 

 

サイドパネルに備わるボタンも、スマート。電源ボタンには指紋認証センサーが組み込まれており、合理的な構成となっています。電源ボタンの下にある「ファンクションキー」を長押しすれば、カメラアプリを起動できますし、すばやく2回続けて押せばスクリーンショットも撮れます。

 

 

両画面ともになだらかなラウンドスタイルの2.5Dガラスを採用。握ったときにしっとりと手に馴染みます。プライベートだけではない。ビジネスシーンでもフル活用できるスマートフォンだからこそ、この大人っぽさが大事なのです。

 

特殊な仕様のスマートフォンはユーザーを選びがち。しかし『M』は違います。1画面で使えばスタンダード。さらに2画面&大画面を活かし、スマートフォンとは思えないほどの生産性の高さを誇りますし、動画や電子書籍などのコンテンツも心ゆくまで楽しめます。

 

最後に、本記事をつくるにあたり実際にプロのモデル、スタイリストに『M』を使ったインプレッションをインタビューした動画を、本機が提案する暮らしのイメージと共にお届けしたいと思います。どういった暮らしを過ごせるのか、文字だけでは伝わりきらないその空気感を感じていただけたら幸いです。

 

 

ミニマルを極めたい。しかし機能性も高くあってほしい。そんな贅沢なお願いを叶えてくれるのが『M』。あなたの生活を支えてくれる相棒として注目すべき存在です。

 

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スチール撮影/篠田麦也 動画制作/Funusual Inc. スタイリング/大井慎弥 モデル/関根洸太(HEADS)
撮影協力/Journal standard Furniture渋谷店/TEL:03-6419-1350 SEMPRE HONTEN/TEL:03-6407-9081 Felisi 青山店/03-3498-6912 芽の巣山

 

※4つの表示モードは、アプリによっては一部利用できないものがあります。

※2画面モードは、アプリによっては起動した際、大画面モードに切り替わる場合があります。

4つの画面モードをアクティブに切り替えよう!2画面スマホ『M Z-01K』の使いこなし術(提供元:ZTE ジャパン)

5.2インチ×2枚という、独特なディスプレイを持っている個性派スマホの『M』。開いたときはタブレット級の広大な画面となるのが最大の特徴であり、魅力です。

 

しかも大画面に変身するだけではありません。ディスプレイの表示モードが複数用意されているんです。

 

2画面で1つのアプリの画面を表示する「大画面モード」、それぞれのディスプレイに2つのアプリを同時に表示する「2画面モード」、メインディスプレイとサブディスプレイに同じアプリの画面を表示する「ミラーモード」があり、さらに1つのディスプレイのみ表示する「通常モード」が選べます。折りたたんだときは「通常モード」となります。

 

本記事では、実際に端末を使ってみてわかった、なかなかすぐに理解しづらい各表示モードの使いこなし術を伝授したいと思います。

 

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切り替えはカンタン。ディスプレイを開いた状態で、ナビゲーションバーの『M』アイコンをタップして使いたいモードを選択するだけ。希望のモードを表示するまで、ポンポンと2タップでOKなんです。このお手軽感のあるUIだからこそ、『M』のディスプレイモードを積極的に切り替えて使いたくなります。

 

4つの画面モードを使いこなそう

 

【その1:大画面モード】

 

まず「大画面モード」からご覧ください。ほぼ正方形の画面となり、見通せる範囲がグッと広がります。キーボード表示時も、メインの画面の大半を覆うことはなくスッキリ。実際の液晶で目にしても、メインディスプレイとサブディスプレイの間はベゼルがあるために完全なシームレスとはなりませんが、それでも2mmほどと極細なので、あまり気にならないんですよね。

 

【その2:2画面モード】

 

メインディスプレイとサブディスプレイそれぞれで異なる機能やアプリを操作できるのが2画面モードです。マルチタスクのときに大活躍するモードです。ちなみに、画面下部のナビゲーションバーは、各画面の下部をタップすれば瞬時に移動します。

 

【その3:ミラーモード】

 

「ミラーモード」は縦持ちだと同じ画面がそのまま表示されますが、横持ちにすると上下反転表示となります。サブディスプレイを90度くらいに開き、『M』をテーブルの上に置くことで、同じコンテンツを真向かいにいる人といっしょに楽しめます。

 

【その4:通常モード】

 

一つの画面のみ使用するのが「通常モード」です。アウトカメラでの使用時は通常モードとなります。ちなみに、アウトカメラ選択時は、パノラマ、長時間露光、スーパーナイトなど、撮影での各種効果も選べます。

 

画面モードについて理解いただいたところで、ここからは筆者が実機を使ってわかった使いこなし術を具体的に紹介していきましょう。


【使いこなし術01】
コンテンツをフルに楽しむなら大画面モード

 

大画面ならではの楽しみといったら、やはり動画再生でしょう。動画コンテンツは16:9のアスペクト比のものが大半ですが、最近はスマホを縦持ちしたときでも見られるようにと、正方形の動画も増えつつあります。そういった動画を見るのに、「大画面モード」の画面の大きさとアスペクト比が、効く!

 

2画面モードでは1つのディスプレイで動画を全画面表示、もう1つのディスプレイにコンテンツの情報を表示することもできます。いいね!をしたり、コメントを書いたり、シェアをしたいという願いを叶えてくれる2画面ディスプレイでもあるんです。

 

↑全画面表示で動画を再生しない場合でも、1画面のフルサイズで再生しながら関連動画など別情報をながめられる

 

個人的におっ!と思ったのが、音楽系アプリです。コントロール部が2画面いっぱいに広がるので操作しやすい! 演奏も作曲も、直感のままに楽しめます。

 

↑パッドを使うシーケンサーアプリを全画面表示すれば、より直感的に音楽制作ができる

 

もちろんマンガなどの電子書籍もGOOD。メインディスプレイ側とサブディスプレイ側は厚みが違うのですが、その差がちょうどいいグリップとなるんですね。だから持ちやすいし見やすい。これは読書がはかどります。

 

↑もちろん全画面表示ならタブレットいらずの視認性を誇る

 

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【使いこなし術02】
大画面モードは移動中のマップ確認もラクラク

 

 

Googleマップなどの地図アプリの見やすさにも感動します。普通のスマホと比べて表示領域が広いから、周囲に何があるかの確認がしやすい。やはり大画面って正義なんだな、と染み入ります。

 

またテキストや表、プレゼン用のデータなど、オフィスワークなデータの確認や編集も「大画面モード」が生きるシーン。前述しましたが、キーボードを表示した状態でも各種データを大きく見取れるんですよね。ちょっとの修正だったらノートパソコンやタブレットを使わなくていいや。そう思わせてくれます。

 

↑ファイル管理は一覧性が高く効率的に行える

 


【使いこなし術03】
積極的に実況したくなる2画面モード

 

 

1台のスマホで動画再生と、SNSチェックができるようになる時代がくるなんて…。生配信のチャンネルならSNSでの盛り上がりも一緒に楽しめるという贅沢も。『M』、素晴らしすぎます。

 

いや、むしろ自分から実況しちゃうのも手ですね。自宅でも、カフェでも、電車の中でも盛り上がっている番組のことをポスト&ポスト。同じように実況しているユーザーとも仲良くなれるかもしれません。

 


【使いこなし術04】
PCいらずのマルチタスク作業も2画面モードでカバー

 

 

カレンダーを見ながらメールをする、WEBで情報を検索しながらレポートを書く、画像や動画を選びながらコンテンツを作る…といった、マルチタスクな作業も『M』があれば1台で難なくこなせます。いままでだったらパソコンを使わなくちゃ、テーブルのある場所探さなくちゃ、といったビジネスワークなシーンでも、『M』のディスプレイを開いて2つのアプリを平行して使うことでカバー! 立ちながらでも作業できますよ。

 

↑ライターとしては、1台で取材の音声データを写真と合わせて整理していけるのが便利だった

 

個人的に大ヒットだったのが、画像編集アプリとブログ投稿アプリやSNSアプリの並列利用ですね。キャッチーなビジュアルを作り込んでのニュースの投稿がサクサクと行えます。

 

↑FacebookとTwitterなど異なる性質のSNSを同時閲覧できる

 


【使いこなし術05】
同じ動画を見て同じ時間を共有できるミラーモード

 

 

すごく面白い or ためになる動画をみつけた! 眼の前にいる友達にも教えたい! といったときは「ミラーモード」の出番です。『M』のディスプレイをちょっとだけ開いてテーブルに置けばセッティング完了。同じ動画を見て、ここのシーンがいい、あそこのシーンが凄いと話が盛り上がること間違いありません。


【使いこなし術05】
プレゼン時にも使いたいミラーモード

 

 

向かい合わせに座った人と同じ画面を見ることができる。ということは、プレゼンにも活用できますね。こちらが画面をスクロールして間違いなく相手に内容を伝えられますし、「さっきのところ、もう一度見せて」という要望にもすぐに応えることができます。いま流行しているWEB上のコンテンツなどを伝えるのにもピッタリ。取引先の相手だけではなく、上司や部下とのランチ時にも活用しちゃいましょう。

 


【使いこなし術06】
自撮りで使おう通常モード

 

 

カメラ系のアプリを使う際は、「通常モード」にしましょう。眼の前の景色を撮る際にも、自撮りするときにも、ディスプレイを閉じて「通常モード」にしちゃえば便利です。カメラアプリを起動するファンクションキーも押しやすくなりますよ。なお『M』には、ほかのスマホのようなインカメラはありません。でもこれはむしろメリット。高解像なカメラを使っての自撮りができるということですから。

 


【使いこなし術07】
片手で持ちやすい5.2インチのスマホとして使える通常モード

 

急ぎで調べ物をしなければならないとき、電話をするとき、音楽を聴くとき、また大きな画面を必要としないアプリを使う際も、「通常モード」で使いましょう。ポケットからさっと取り出して、普通の5.2インチスマホとして活用できます。また「通常モード」はエコでもあるんですよね。バッテリーの消費を抑えて、長時間使い続けられますから。

 

スマホとタブレットのいいとこどりな『M』

閉じれば5.2インチ、開けば7インチ級の画面に一変する『M』は、エンタメによしビジネスによしなスマホです。ディスプレイが開く仕様って飛び道具感があるかなと思いきや、トータルでの使い勝手のよさが格別なんですよ。

 

大画面を生かしてタブレット的にも使えますから、スマホとタブレットの両方を持ち歩かなくてもいいやという人も増えるでしょう。また、大画面モードでキーボードを大きく表示してノートパソコン的にも使えるマルチタレントでもあります。効率重視な人にとっても、エンタメコンテンツを思う存分楽しみたい人にとってもマストなモデルといえるでしょう。おすすめです。

 

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※4つの表示モードは、アプリによっては一部利用できないものがあります。

※2画面モードは、アプリによっては起動した際、大画面モードに切り替わる場合があります。

今年はブラックパネルで登場! 真っ赤なボディが目を引く「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」

アップルは、iPhone 8/8 Plusの新色として「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」を4月9日に発表しました。4月10日21時30分より予約を受け付け、4月13日から販売が開始されます。

 

(PRODUCT)REDは、購入することでアフリカのエイズ対策プログラムを支援することができる取り組み。製品の売上から生み出された資金が、「世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)」に直接寄付されます。

 

今回発表された「iPhone 8/8 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」は、販売中のiPhone 8/8 Plusとスペックや価格、ストレージ容量(64GB、256GB)は変わらないものの、外装に真っ赤なカラーを採用。また、「iPhone 7/7 Plus (PRODUCT)RED Special Edition」ではホワイトのフロントパネルでしたが、今回はクールなブラックパネルが採用されています。

 

iPhone Xでは(PRODUCT)REDモデルは発売されませんが、(PRODUCT)RED製品としてiPhone X用レザーフォリオが同じく4月10日21時30分より受付開始となります。

 

この春、スマホの機種変を検討している方は、ひときわ目立つ鮮やかなレッドカラーが人気の(PRODUCT)REDモデルをぜひチェックしてみて下さい。

あなたは新iPad派、それともiPad Pro派? どちらを買うべきか分かる10個のチェックポイント

Apple Pencilに対応したiPad(9.7インチ)が登場しましたが、既存のiPad Pro(10.5インチ)も魅力的です。いざ買うとなるとどちらにすべきか悩ましい!  そこで、両者を比較しながら10個のチェックポイントを設定しました。どちらを購入するべきか、自分に合ったモデルが分かります。

 

~Yes/Noで答えてYesの数をチェックしてみよう~

 

【1】できれば予算は5~6万円以下に抑えたい

【2】スマホを持っているからあまりiPadでは撮影しない

【3】音楽を聴くときにはイヤホンを使うことが多い

【4】お気に入りのゲームアプリは縦画面だ

【5】使う場所は自宅内がメイン

【6】電子書籍はあまり読まない方だ

【7】Apple Pencilは使いたいが、そこまで描き味にはこだわらない

【8】常にスマホやPCの充電を怠らない

【9】海外で通信手段を安く確保する方法を知っている

【10】子どもに持たせるためにiPadの購入を考えている

 

YESとNOどっちの数が多かったでしょうか? それでは早速解説を始めたいと思います!

 

~解答~

Yesが多いほど、あなたは新しいiPad(9.7インチ)向き。特にYesが6~10個ついた人なら、今すぐ同モデルを購入しても不満なく使えるでしょう。一方で、Noが多いほどiPad Pro(10.5インチ)向きの可能性大です。Apple Storeなど、実機が展示してある店舗を訪れて、実際に触って確かめてみた方が良いかもしれません。

 

それでは各項目の解説をしていきます。なお、本記事で以下「iPad Pro」と呼称するモデルは「10.5インチモデル」のことを指しています。12.9インチモデルでは価格やスペック値に差がありますので、ご留意ください。

 

【1】できれば予算は5~6万円以下に抑えたい

ペン付きで新iPadなら約5万円! コストパフォーマンスで選ぶなら絶対的に新iPad

↑新しいiPad(左)と10.5インチiPad Pro(右)。後者の方がベゼルが細い。※特に記載がない場合、写真は以下同順

 

 

新しいiPadの最大の魅力はそのコストパフォーマンスです。Apple Storeで購入する場合、Wi-Fiモデルでよいなら、32GBモデルで4万824円~で入手可能です。これがiPad Proだと64GBで7万5384円~となります。さらにApple Pencilを付けると別途1万1664円かかるので、新しいiPadでは計5万2488円となります。iPad Proだと8万7048円。

 

たとえば初めてiPadを使う人、これから自分の中でタブレットの細かい用途を見極めたいという人なら、絶対的に新iPadをおすすめします。やはり、予算に見合うかどうかは重要です。無理せずお得なモデルを買うのか、ちょっと奮発して長く使える良いモデルを買うのか。まずはここを検討しましょう。

 

【2】スマホを持っているからiPadではあまり撮影しない

iPadはインカメラの写りがやや粗い。iPad Proなら問題なし

↑iPadのカメラは一回り小さい。上部のアンテナもデザインが異なる

 

 

 

 

 

両機のカメラには違いがあります。画素数を比較すると、新iPadは背面800万/前面120万、iPad Proは背面1200万/前面700万です。

 

最近のiPhoneに慣れてしまっている人では、前面120万画素だと、画質が少し粗く感じてしまうはず。iPadを旅行に持ち歩いてインカメラで記念撮影をしたいなら、この点も考慮に入れておくとよいでしょう。撮影した写真を大画面に表示したり、大きく印刷したい場合はなおさらです。

↑背面カメラで撮影した写真を比較。iPad(左)のデータを引き伸ばしてサイズを揃えているが、粗さはそこまで気にならない。iPad Pro(右)がやや暗い印象があるが、自然光で撮影したため雲の動きで光量の差が出てしまったようだ。ここはあまり気にしないで欲しい

 

↑同じく前面カメラで画質を比較。この程度のサイズなら差はそこまで気にならない

 

↑iPad(120万画素)とiPad Pro(700万画素)の写真は、引き延ばすと精細感に差がでる。髪の毛の写り具合を比べると分かりやすい

とは言え、画質にこだわらなければこのくらいでも十分。「スマホを持っていなくて、初めてタブレットを持つ」という年配の両親にプレゼントする――といった場合には、120万画素のインカメラでも十分楽しめるでしょう。

 

【3】音楽を聴くときにはイヤホンを使うことが多い

スピーカー性能はiPad Proが優れるが、イヤホンを使うなら差はなし

↑青い丸がサウンドのイメージ。iPad Proは4か所のスピーカーで高音質を実現

 

スピーカーの数に違いがあります。新iPadにはスピーカーが下部側面に2基搭載されています。一方のiPad Proには四隅にそれぞれ搭載されているので、計4基のスピーカーから音が出ます。iPad Proはスピーカーのサウンドがかなり良いです。気になる人は店頭で試してみるといいかもしれません。

 

リビングルームに立てかけてApple Musicを再生すれば、もはやBluetoothスピーカーとか不要です。一方で新iPadだとそこまでの満足感はありません。しかし、AirPodsみたいなお気に入りのイヤホンがあって、そもそもスピーカーを使わないというのであれば、このデメリットはあまり気にしなくてもOKです。

 

【4】お気に入りのゲームアプリは縦画面だ

新iPadの音も縦向き&手持ちならそんなに悪くない

 

前述の通り、ハイエンドモデルと比べたら新iPadのスピーカーはやはりiPad Proと比べると少し見劣りします。スピーカーも、2基が両方下側面に配置されているので、横向きで持つと片側からしか音がでません。でも縦向きで再生するならiPadでも結構良い音します。手で持って扱うときには、音量も充分です。

 

例えばYouTubeを視聴するとき、ゲームアプリを楽しむとき、iPadの向きはどうなりますか? もし、縦画面が多いという人なら新しいiPadでも不満なく使えるかもしれません。一方で、「横画面で視聴することが多い」「横画面のゲームアプリを楽しみたい」と言う場合には、4基のスピーカーで左右の偏りがないから立体的なサウンドが楽しめるiPad Proを選んだ方がよいでしょう。

 

【5】使う場所は自宅内がメイン

新iPadのディスプレイは明るい場所だと見えづらいことがある。iPad Proは反射が低減される

 

↑暗所での見え方はさほど変わらない

 

↑窓際だと新iPadが白く反射してほとんど見えなくなっている。ガラス表面も全体的に白くぼんやりしている。一方のiPad Proは比較的反射が抑えられていて、かろうじて表示している写真内の空や花の色も視認できる

 

新iPadは9.7インチのRetinaディスプレイ(2048×1536ピクセル)を搭載します。一方、iPad Proは10.5インチのRetinaディスプレイ(2224×1668ピクセル)を搭載します。どちらも画素密度は264ppiで、両者に差はありません。しかし、iPad Proにしか採用されていない性能がいくつかあります。まずは「フルラミネーションディスプレイ」「反射防止コーディング」の2点に注目しましょう。

 

「フルラミネーションディスプレイ」は、要するに映像が表示されているディスプレイと、表面にあるカバーガラスの間に隙間がないことを意味します。さらにかみ砕けば、新iPadではタッチするガラスと映像の間に隙間がありますが、iPad Proではこの隙間がなく、映像そのものをタッチしている感覚で使えます。また、隙間が無くなることで光の反射も抑えられます。iPad Proでは、さらに反射防止コーティングも施されているわけです。

 

夜間の室内などで使う分には、新iPadでも視認性に問題はありません。一方で、太陽光のような強い光源のある場所――つまり屋外や窓際など――で使うならばiPad Proの方が見やすく表示されます。

 

【6】電子書籍はあまり読まない方だ

iPad Proには「紙の白さ」を再現する機能があるが、新iPadは非対応

前項とも関連してきますが、「True Toneディスプレイ」という機能もiPadは非搭載です。iPad Proなら利用できます。こちらは「白」の表現がよりアナログの紙に近くなるという機能です。周囲の光源に合わせて、白の表現が変化します。やや赤みを帯びた暖かみのある色味になります。

 

電子書籍を読む場合には、長時間余白部分の白さと対面することになります。機械的な青みの強い白よりも、より自然な紙の白さが再現された方が、目が疲れにくくなるはず。長時間のブラウジングをする場合も同様です。しかし、「電子書籍は読みません」あるいは「長時間のブラウジングはしません」という人は、この機能の有無にそれほどこだわる必要はないでしょう。

 

【7】Apple Pencilは使いたいが、そこまで描き味にはこだわらない

Apple Pencilの書き心地の差は絵描きくらいしかわからない微々たるもの。でも、こだわるならiPadよりiPad Proの方が良い

 

↑「Adobe Photoshop Sketch」で実際にそれぞれの機種で絵を描き、筆の反応と書き心地を比較した

 

両機ともApple Pencilが使えます。しかし、使い心地が完璧に一致するというわけではありません。スペック上では、ディスプレイの「リフレッシュレート」が異なります。これは「画面が更新される速さ」のようなもの。iPadが60Hzで、iPad Proが120Hzとなります。つまり、iPad Proの方が2倍の頻度で画面を書き換えているというわけです。

 

普段のタッチ操作では、どちらでもあまり問題ありません。しかし、Apple Pencilを活用する場合には、iPad Proの方が滑らかな操作感を味わえます。実際に使用した上で、筆者は「iPadには書き出し時の微妙なタイムラグがあるのに対し、iPad Proにはほとんどない」と感じました。

 

また、「摩擦」というか「硬さ」と言うか――。書き心地についても、若干の差がありました(主観的な評価であり、筆者の推察を含みます)。例えば、濃い線を描こうとしてペンを強めに引くときに、iPad Proのディスプレイは少したわむようで、引っかかりが強くなるんです。一方、iPadは画面が堅くて、強く書いても摩擦が変わらない。こうした理由から、長く描いて疲れないのはiPad Proの方かな、と思いました。

 

メモ書きや、写真のレタッチ、書類の修正指示などに使うなら、こうした部分は無視できます。しかし、細かい描画を目的にするならiPad Proの方が心地よく使えるはず。

 

【8】常にスマホやPCの充電を怠らない

iPadでBluetoothキーボードを使うと、キーボードも充電しなくてはいけなくなることも。iPad Proはスマートコネクター対応キーボードが使えてこちらは充電不要

 

↑iPadでソフトウェアキーボードを表示している様子と、iPad ProでSmart Keyboardを装着している様子

 

両機の大きな差として、「Smart Connector(スマートコネクター)」の有無があります。新iPadは非搭載ですが、iPad Proには搭載されています。

 

つまり、外付けの物理キーボードを使いたいと思った場合に、新iPadではBluetooth接続のキーボードを使う必要があります。そして、そういったキーボードは充電が必要というケースも多いのです。キーボードの充電を毎日欠かさずにできる、もしくは急な充電に対応できる周辺機器の用意があるなら問題ありませんが、ちょっとズボラな人だと、いざ使いたい場面でキーボードが電池切れ……、なんてことも起こりがち。その際にはソフトウェアキーボードで入力しなくてはいけません。

 

↑「Smart Keyboard」にある「Smart Connector」という端子。ここをiPad Pro側の端子に、磁石でカチッと接続する。それだけで、自動的に接続が完了し、キーボード側への給電も行われる

 

一方、iPad ProではSmart Connector対応のキーボードが使えます。こちらは同端子から給電もできるので、キーボード側の充電作業が不要。つまり、キーボードのバッテリーが切れて使えなくなるというケースが一切ありません。ビジネスシーンで使いたいならiPad Proの方が安心です。

 

【9】海外で通信手段を安く確保する方法を知っている

新iPadは別売りのApple SIM対応。iPad ProはApple SIM内蔵。でもプリペイドSIMを購入して使う場合に差はない

 

↑iPad ProはApple SIMが内蔵されているので、SIMカードを挿さなくても「モバイルデータ通信」の設定項目からプリペイドの通信プランを購入できる

 

前提知識として、本体価格が少し高くなりますが、Wi-Fi+Cellularモデルを選択すれば、SIMカードをセットすることでモバイル通信を利用できます。また、Apple Storeで購入したモデルや、SIMロックを解除したモデルなら、海外で現地の通信が行えるプリペイドSIMをセットして利用することも可能です。

 

加えて注目したいのが、「Apple SIM」の存在。iPad Pro(Wi-Fi+Cellularモデル)には、これが内蔵されています。言い換えると、「設定」アプリ内の操作でプリペイドの通信プランを購入できるようになっています。海外旅行ではプリペイドSIMを購入する手間が省けます。また、国内でも通信プランの長期契約をしたくない場合――例えば、年に1・2回だけモバイル通信を利用したいなど――に都合がよいです。

 

とは言え、実は新iPadでもカード状で販売されている「Apple SIM」を購入してセットすれば同じことができます。また、プリペイドSIMの購入方法を知っていれば、より安い通信プランを選択できることもあります。ちょっとした知識があれば、新iPadでも使い勝手の差を埋められるはずです。

 

【10】子どもに持たせるためにiPadの購入を考えている

新iPadのチップセットはiPhone 7と同様。学習向けのARアプリも使えるし、プログラミングの勉強にも使える

 

「教育」をテーマに発表された端末ですからね。子どもに持たせようかな、なんて考える人も多いのではないでしょうか。価格を考慮すると、「iPad mini 4」(128GB・Wi-Fiモデルで4万9464円)よりも安い。つまり、iPadシリーズで一番安いですので、必然的に選びやすいですね。

 

新しいiPadはiPhone 7と同じ「A10 Fusion」チップを搭載します。iPad Proが搭載する「A10X Fusion」チップには劣りますが、それでも性能は充分です。処理の重いアプリもサクサク動きます。

 

例えば、ARアプリをサポートしているので、学習向けのARコンテンツが出てきたらすぐに試せます。また、プログラミングを覚えさせたければ、「Swift Playgrounds」アプリを活用できます。もちろん前述の通り、Apple Pencilもサポートするので、お絵描きにも使えますね。子どもに持たせるならコレで十分です。

 

終わりに……

以上、10個のチェックポイントでした。もし「自分はiPad Proの方が良いかも?」と思った人は、一回り大きい12.9インチというサイズも選択できるので、こちらも忘れずに。

「家具組み立て代行」を始めたIKEAから見えてくる「派遣サービス」の次世代トレンドとは?

約半年前、IKEAが、日常生活の掃除や配達、引っ越しなどを代行してくれる労働力を手配するスタートアップ・サービス「TaskRabbit」を買収して話題になりました。

 

IKEAの家具組み立て代行サービスに使うのではないか」と多くの人が推測していたわけですが、先日IKEAが公式に「組み立て&取り付けサービス」の開始を発表。TaskRabbitを使ったこのサービスは、IKEAで購入した家具の組み立て代行を注文できるというもので、なんと購入の24時間後からの予約が可能となっています。IKEAのウェブサイトにも既に特設ページができていますが、まずはニューヨークとサンフランシスコの合計6つの店舗で始めるとのこと。

価格はアイテム毎に設定されたフラット料金。事前にいくらかかるかも把握でき、課金はちゃんと家具が完成したときに行われるという点も安心です。最低価格は36ドルとのこと。下の写真はウェブサイトに掲示されているソファーの組み立て代行の料金表です。

 

ソファーの価格が300ドル未満であれば組み立て料金は89ドル、3000ドル以上になると779ドルかかります。アメリカで気になるのは、これにチップが含まれるかどうか。恐らくシステム上はチップを払う必要はないけれども、慣習で現場に来てくれたスタッフにチップを払う人は多いように思います。

 

本サービスではテレビを壁に設置するといった作業もできる一方、サービス対象外の商品もあります。主にキッチン家具やバス家具がそれに当たり、電気の配線や水道管回りなどの工事が必要な家具は専門の業者に頼んでくださいということのようです。

 

どのアイテムが組み立てサービスに対応しているかはウェブ上で確認できます。商品のページ上に「assembly」の表示があれば対応可。本サービスの開始により、オンラインで購入し、自宅まで持って来てもらい、TaskRabbitで組み立ててもらうという贅沢なことも可能になりましたね。ちなみにIKEAARVRを素早く取り入れて、自宅における商品シミュレーションも発展させつつあるので、将来的にはお店に行かずに家具を購入することも一般的になるかもしれません。

AIを活用した「代行サービス」が主流へ

 

 IKEAのように店舗で家具を販売している企業が組み立てや設置のスタッフを手配するというサービスは最近のトレンドでもあります。今回のIKEAの発表に合わせたかのように、WalmartHandy.comを利用してテレビを壁に設置したり、本棚などの家具を組み立てたりするスタッフを派遣するサービスを始めました。

 

ウォールストリート・ジャーナルでTaskRabbitCEOが語ったところによると、タスカー(作業を代行する労働力)とタスク内容のマッチング作業も、いずれは人ではなくAI主導にしようとしているようです。現在マシーンラーニングでそのアルゴリズムを開発中とのこと。

 

既にTaskRabbitはAmazonエコーの音声コマンドでタスク代行を注文できるようにシステムを開発しているとのこと。最終的にAIによって自動的にタスクの振り分けが可能になれば、仲介部分を完全にマシーンに任せて、音声アシスタントに「部屋の掃除をしてほしい」と注文すればスタッフが現れるなんてことが可能になるわけです。

 

このような適材適所の人材派遣には、これまでは経験と知識を持った派遣会社の社員たちの協力が必要だったわけですが、マシーンラーニングの成果でそれもどんどんと効率化されつつあるようです。IKEAの家具組み立て代行サービスにもその片鱗が感じられますね。

「遺伝子診断」で睡眠をサポート!? 世界中が興味津々の「Dreamlight」

睡眠をサポートするデバイスは色々なものが世に出ています。温度を調節するマットレス、光で起床を誘導するアイマスク、睡眠パターンをモニタリングしてくれる枕、枕元でホワイトノイズや波の音を出して睡眠を誘導してくれるサウンドデバイスなど。しかし、そんな競争の激しい睡眠ガジェット市場で一際注目を集めているのが「Dreamlight」です。現在Indiegogoで予約受付中のこの製品は既に13万ドルを超える資金を獲得しているのです。

 

遺伝子テストとシワ取り機能

とにかく機能がてんこ盛りのハイクオリティ睡眠ガジェットになっているDreamlight。そんななかでも特に注目を集めているのが「遺伝子テストの結果と組み合わせてユーザーの睡眠パターンに最適な睡眠・起床リズムを提案」してくれる機能と「寝ている間に赤外線によって目元のシワ取り治療をしてくれる」というものです。遺伝子テストとシワ取りの機能が付いた睡眠ガジェットはこれまでなかったのではないでしょうか。

 

アメリカで人気の「23andMe」といった遺伝子テストでは既に「レム睡眠を長くする遺伝子傾向の人は朝型である」といった結果が出ています。Dreamlightは、これと実際にモニタリングしたユーザーの睡眠パターンを組み合わせて、「最善の睡眠と目覚めについてのアドバイスを行い、『カフェインの摂取は控えた方がよい』などの事実に基づいたアドバイスをユーザーに合わせて行う」とのこと。これは次世代の睡眠ガジェットの感がありますね。

 

赤外線美容治療についても「Dreamlightの赤外線光治療は睡眠中に目の周りの血流を促進させ、肌のキメと健康を改善します。赤外線光はすでに幅広く使われている治療法で、2014年のUS National Library of Medicineの研究によると肌のダメージを良くするという結果も出ています」と説明しています。

 

Indiegogoのコメント欄では「妻と娘のために買った」「バレンタインデーに妻に贈るために買う」といった声もたくさん書き込まれています。健康な睡眠と美容のためになる本製品は確かに多くの人に喜ばれそうなプレゼントですね。

もちろん、睡眠をサポートするデバイスとしてもよく考えられたプロダクトとなっています。マスク全体にプレッシャーがかかるのではなく、目の周りなど圧力を不快に感じるところは圧迫されないようにデザインされているとのこと。それでいてマスクには心拍数モニター、起床と睡眠を誘導するためのライト、そしてヘッドフォンといった睡眠をサポートするための技術がしっかりと装着されているわけです。

 

寝返りや心拍数をモニターして睡眠パターンを分析し、最適な起床時間を設定することで、アラームではなく光や心地よい音楽や環境音で徐々に目を覚ましてくれるそうです。アラームの音で突然叩き起こされるよりもずっとリラックスした状態で起きられそうですね。

 

睡眠する時にはオレンジ色の光によって深呼吸を誘導してくれます。埋め込まれているヘッドフォンからはホワイトノイズや雨の音、音楽といったリラックスできる音を出すことが可能ですが、どんな音が心地よいかはユーザーによって違いますよね。そこで、Dreamlightはアプリで音の性質を細かく調整できる仕組みになっています。自分にとってベストな音を作ることができるわけですね。

また、飛行機での移動が多い方はアプリ上で目的地と次の移動の時刻などを入力することで、少しずつ目的地の時刻に合わせた睡眠パターンへとシフトさせてくれます。これで時差ボケも防げるかもしれません。

マスクの生地部分は取り外せるようになっており、洗濯が可能。毎日使うものだからこそ、清潔に保てるのは嬉しいです。またUSB充電に対応しているのでどこでも気軽に充電が可能です。

「Dreamlightはユニークかつ実際的な機能を持っており、睡眠もさらに良質な休息となります。試したけれどたしかに効き目がありました」と海外メディアにも多く取り上げられています。特に遺伝子データとの組み合わせは多くの人の興味を集めており、コメント欄にも「これは素晴らしいアイデア!」と多くの声が書き込まれています。

 

私たちが生きていくうえで欠かせない睡眠には、光や音、時間、体質など色々な要素が組み合わさっています。Dreamlightはそれらを網羅しているので、多くの人たちが使いたくなるのも納得。遺伝子テストもセットになったパッケージが約2万8400円(発送料別)となっており、発送は今年の4月となっています。

スマホ写真のクオリティUPが劇的! スマホカメラの機能を拡張するイチ押しグッズ4選

最近はスマートフォンの機能をグレードアップさせる便利グッズが数多く登場しています。そこで今回は、カメラ機能を拡張するイチ押しスマホグッズ4選をご紹介。その場でインスタント写真がプリントできるミニプリンターや本格撮影を可能にするグッズなど便利アイテムを集めたので、ビビッときたら早速使ってみましょう!

出典画像:「エム・エス・シー」公式サイトより

 

その場でインスタント写真をプリント

Prynt

PRYNT POCKET

iPhoneがインスタントカメラに早変わりするアイテム「PRYNT POCKET」。ポケットサイズの同商品をiPhoneにセットしてから撮影すると、その場でインスタント写真がプリントできます。友人との集合写真や特別なイベントの時などに活用して、家族や友だちと思い出の1枚を共有しましょう。

 

<注目ポイント>
・取りつけるだけでインスタントカメラに早変わり
・動画にも対応した「拡張現実(AR)」機能
・カラーバリエーションは3色用意

写真だけでなく動画にも対応した「拡張現実」機能。「PRYNT」の専用アプリをインストールしてからiPhoneとドッキングすれば、10秒のAR動画が撮影できます。録画後にプリントした写真をアプリでスキャンすると、AR動画が自動で再生。写真をプレゼントする際に「サプライズメッセージ」としてAR機能を使ってみては?

 

スマートフォンなのに一眼カメラの機能が楽しめる

miggo

PICTAR ONE

「PICTAR ONE」は、一眼カメラ的機能や操作性が楽しめるiPhone用カメラグリップです。本体には「シャッターボタン」や「ズームリング」、「露出補正ホイール」など一眼カメラと同様のコントロールボタンを設置。スマートフォンで本格的な撮影をしたい方は必見です。

 

<注目ポイント>
・一眼カメラの機能や操作性を再現したiPhone用カメラグリップ
・本格的な撮影を実現する9種類の「プリセット」機能
・スマートフォンと同期する新機能「超音波システム」

本体と併用するアプリには、マニュアルフォーカスやISO優先などが設定できる9種類の「プリセット」を内蔵。またバッテリー消費が少ない「超音波システム」は、Wi-FiやBluetoothを使わずにスマートフォンと同期できます。スマートフォンの落下を防ぐ「ネックストラップ」や「ハンドストラップ」などの付属品も充実しています。

 

3つのスマホ用レンズでさまざまな撮影が可能に

AUKEY

3in1スマホレンズ(0.63倍広角+15倍マクロ+198°魚眼) PL-A3

3つのスマホ用レンズがセットになった「PL-A3」。撮影範囲が広い「広角レンズ」やアーティスティックな写真が撮れる「マクロレンズ」、“魚が水中から空を見上げたときに見える視界”のような写真が撮れる「魚眼レンズ」の3種類を揃えています。何気ない風景をオシャレに撮影して、オンリーワンの写真を残しましょう。

 

<注目ポイント>
・「広角」「マクロ」「魚眼」の3種類のスマホ用レンズ
・“ケラレ”を最小に抑えた「3重レンズ構造」
・iPhoneやAndroid、タブレットに対応

同商品は、レンズフードが写り込んでしまう“ケラレ”を最小にした3重レンズ構造を採用。使用できる機種は幅広く、iPhoneやAndroidスマートフォン、iPadなどのタブレットにも対応しています。取りつけ方はクリップを挟むだけなので脱着がラクチン。

 

ズーム機能に特化したスマホ用望遠レンズ

サンワサプライ

iPhone・スマホ望遠レンズキット

スマートフォンのズーム機能はデジタルズームの場合が多く画質が悪くなりがちですが、「スマホ望遠レンズキット」を使用すればキレイな写真が撮影できます。遠くの被写体を12倍まで拡大する「ズーム機能」や、画質が落ちない「光学ズーム」を搭載。子どもの運動会や動物園など、望遠撮影する際に役立つ機能が目白押しです。

 

<注目ポイント>
・望遠撮影しても画質が落ちない「光学ズーム」
・被写体を12倍まで拡大可能
・長時間の撮影に便利な「三脚」

「スマホ望遠レンズ」の先端についた“フォーカスリング”を回せばピント調整が可能。また手ブレを抑えてくれる「三脚」も付属しているので、長時間の撮影をする時に役立つはず。使い慣れたスマートフォンで撮影したい人は、ズーム機能に特化した同商品を活用してみては?

【最新スマホ5機種・プロ評価】キャリア系Androidスマホはハイスペックの個性派が狙い目

基本的な性能は横並びになりつつあるキャリアのハイエンドモデル。しかし、唯一無二の独自機能を備える機種が増えてきて、それがiPhoneとの差別化にもなっています。使う人によっては、ぐ〜んと満足度が高まりそうな “ハイスペック+α” の個性派スマホを紹介します。

※実質価格は、新規契約もしくは機種変更時の端末価格から、月々サポート(NTTドコモ)やアップグレードプログラムEX(au)の割引分を引いたものです

 

【解説する人】

ITライター 井上 晃さん

スマホやスマートウォッチに精通するライター。海外に出向いて最新トレンドを取材することも。

 

【採点項目】

操作性:本体のサイズ感は適正か? ホーム画面は迷わずスムーズに操作できるか? を評価しました。

パフォーマンス:「Antutu Benchmark」というアプリでパフォーマンスをテスト。実際の使用感も加味しました。

カメラ:背面カメラのスペックと画質を評価。使える独自機能がある場合は加点要素としました。

独自機能:その機種ならではの独自機能の役立ち度をチェック。レア度と汎用性を重視して評価しました。

 

個性派の筆頭は「M」と「Note8」

日本ではiPhone Xも好調で、iPhoneはますますユーザーの裾野を広げています。しかし、スマホの使い方は人それぞれ。自分なりの満足度を追求するなら、必要十分なスペックを備えつつ、さらに “一芸” も備えた個性派モデルも検討したいところ。最注目は2画面スマホ・M。

 

「1画面を2分割するマルチウィンドウでは満足できなかった人に最適な1台です」(井上さん)

 

ほかにもペンで操作できるGalaxy Note8は、実はアナログ派も重宝するといいます。

 

「ちょっとしたメモを書くために手帳を手放せない人でも、Note8があれば、手帳を持ち歩く必要はなくなるかも」(井上さん)

 

 

【その1】2つのディスプレイを自在に使い分けられる

NTTドコモ/ZTE

M Z-01K

実質価格 4万2768円

2面ディスプレイを搭載し、2つのアプリを同時に利用したり、画面を連結させて大きな画面でウェブや動画を見たりできることがメリット。「dマガジン」など電子雑誌の閲覧にも最適です。【最大2.2GHzクアッドコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.2インチ/1920×1080 ×2】【リアカメラ2030万画素】

 

操作性:★×5

フツーのスマホとしての使い勝手も上々

折りたたみ時の横幅を約72㎜に抑え、一般的なスマホと同じ感覚で操作できる。2画面ゆえの厚さや重さはありますが、使い勝手は良いです。

 

パフォーマンス:★×4

ハイエンドらしい処理能力を有する

CPUはSnapdragon 821で、RAMは4GB。ベンチマークのスコアは、ライバルより少し劣りましたが、実用上の差はあまりありません。

 

カメラ:★×4

20メガピクセルカメラは自撮りがラク

折りたたみ構造を生かし、約2030万画素カメラを1基搭載。高画質セルフィーを撮れるのは◎。ただし、使いこなすには慣れが必要です。

 

独自機能:★×5

2画面をフレキシブルに使い分け可能

目的・用途に合わせて、2つの画面を使い分けられるのが最大の魅力。「大画面」「2画面」「ミラー」「通常」の4モードを利用可能です。

 

【ここが個性派】タブレットのようにも使える

スマホの画面ではウェブや地図が見づらいという人には、2画面を連結する大画面モードが最適。このほか、2人で向き合って同じ画面を見ることもできます。

↑約6.8インチの大画面で地図やウェブ、動画を見ることができます

 

↑半開きにして立てて、2つの画面で同じ動画を再生することも可能です

 

 

【その2】便利な「Sペン」がさまざまな場面で活躍!

 

NTTドコモ・au/サムスン電子製

Galaxy Note8

実質価格 7万6464円(NTTドコモ)

大画面とペンで操作できることが特徴のハイエンドモデル。録音しながらメモを書いたり、撮った写真に説明を入れたりと、使い方は人それぞれ。デュアルカメラも備えています。【最大2.35GHz オクタコア】【6GB RAM/64GB ROM】【6.3インチ/2960×1440】【リアカメラ1220万画素+1220万画素】

 

操作性:★×5

安定したホールド感で快適に操作可能

大画面ですが、画面比率は18.5:9で縦に長い。横幅は約75㎜で、ホールド感は良好。画面を分割するマルチウィンドウ機能も使いやすいです。

 

パフォーマンス:★×5

アプリの切り替えも圧倒的にスピーディ

今回紹介した5機種のなかで最高スコアを記録。6GBメモリの恩恵で、マルチタスクなど負荷の大きい作業もキビキビとこなせます。

 

カメラ:★×5

広角+望遠のデュアルカメラが◎

デュアルカメラは広角+望遠の組み合わせです。広角カメラはF1.7のレンズで、光を効率よく取り込む「デュアルピクセルセンサー」を採用。

 

独自機能:★×5

Sペンがスマホの用途を広げてくれる

本体から抜き出せるSペンを装備。とっさにメモを書いたり、写真を切り抜いたり、動くメッセージを送ったり、多彩に使用できます。

 

【ここが個性派】Sペンで翻訳することも可能!

Sペンのペン先はわずか0.7㎜で、4096段階もの筆圧を検知。ただ文字を書けるだけでなく、ペン先をかざした部分を拡大したり、翻訳したりもできます。

↑Sペンで大きく書いた文字を、罫線上にきれいに並べて記録できる機能もあります

 

↑外国語のサイトを見ている際、Sペンをかざした部分を素早く翻訳できます

 

【その3】先進的なカメラ機能とデザインが魅力 

NTTドコモ・au・ソフトバンク

 ソニーモバイルコミュニケーションズ製

 Xperia XZ1

 実質価格 3万1104円(NTTドコモ)

シャッターを押した直前の画像も記録される「先読み撮影」など、先進的なカメラ機能を搭載。ディスプレイ画質の美しさや音楽再生機能の充実度にも定評があります。 【最大2.45GHz オクタコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.2インチ/1920×1080】【リアカメラ1920万画素】

 

操作性:★×5

美しいデザインとスマートな操作性を両立

画面の大きさと持ちやすさを両立するちょうどいいサイズ感。側面の電源ボタン兼指紋センサーも使いやすいです。

 

パフォーマンス:★×5

キビキビと動作して快適に操作できる

 Snapdragon 835という高性能CPUを採用しており、ベンチマークテストの結果も最高クラスでした。

 

カメラ:★×5

高画質はもちろん、遊べる機能も搭載

メモリ一体型の「Motion Eye」カメラシステムを搭載。先読み撮影やスーパースローモーション撮影が可能です。

 

独自機能:★×4

人の顔や立体物を3Dで撮影できる

「3Dクリエーター」に対応し、人物の顔をスキャンして3Dデータを作成・活用できます。用途の広がりに期待。

 

【ここが個性派】

作った3D画像はARで遊べる

「3Dクリエーター」で作成した3D画像は、「ARエフェクト」として撮影時に表示したり、オリジナルフィギュアを注文したりできます。

 

↑自分自身の3Dアバターを作成して、AR世界で遊べるのがユニーク

 

【その4】アウトドアで安心して使えるタフネス仕様

 

au/京セラ製

TORQUE G03

実質価格 3万9960円

米国国防総省が定める耐久試験19項目と、京セラ独自の耐海水・耐荷重試験をクリアした頑強モデル。昨夏からロングヒットを続け、3月に新色レッドが追加されました。【2GHzオクタコア】【3GB RAM/32GB ROM】【4.6インチ/1280×720】【リアカメラ1300万画素+200万画素】

 

操作性:★×3

濡れた指先でもタッチ操作が可能

本体サイズのわりに画面が小さく、視認性はやや悪い。濡れた手や、手袋をしていてもタッチ操作できるのは◎。

 

パフォーマンス:★×3

ミドルクラスとして標準的な動作性

スコアは振るいませんが、基本的な操作はサクサクとこなせます。動画編集など、負荷が大きい用途には不向き。

 

独自機能:★×5

ダイレクトボタンの設定が自由自在

左側面にダイレクトボタンを搭載。よく使うアプリをワンタッチで起動したり、簡易ライトを点灯したりできます。

 

カメラ:★×4

“アクションカメラ”としても使える

1300万画素カメラと200万画素の広角カメラを搭載。ランニング等の活動データを画像に重ねて記録できます。

 

【ここが個性派】アウトドアで役立つアプリが◎

 電子コンパスや日の出・日の入り時間がわかるアプリを標準搭載。気圧、潮の満ち引き、スキー場の積雪情報なども素早く調べられます。

 

↑気圧や高度がわかる「Barometer」アプリもプリインストール

 

 

【その5】トレンド機能が全部入りの欲張りモデル

 

au・ソフトバンク/HTC製

HTC U11

実質価格 4万3200円(au)

F1.7のレンズと高感度センサーを搭載したカメラ、ノイズキャンセリング付きイヤホンなど、先進装備が満載のハイエンドスマホ。握って操作する独自機能も魅力です。【最大2.45GHz オクタコア】【4GB RAM/64GB ROM】【5.5インチ/2560×1440】【リアカメラ1200万画素】

 

操作性:★×4

持ちやすさは△でもアプリが秀逸

感圧センサーの採用ゆえか、約5.5型で幅76㎜と、少し大きめです。ただ、独自のホームアプリの使い勝手は◎。

 

 

パフォーマンス:★×4

ゲームや動画視聴も快適に楽しめる

昨年夏発売モデルですが、性能は依然トップクラス。スコアでわずかにトップに劣りましたが、十分優秀です。

 

カメラ:★×5

シンプルな操作性でキレイに撮れる

一般的なスマホのカメラよりも画素が大きい撮像センサーを搭載。画質の良さは海外の評価機関のお墨付きです。

 

独自機能:★×4

よく使うアプリを握るだけで素早く起動

両側面の下部に感圧センサーを搭載。握るだけで様々なアプリを起動できる「エッジ・センス」は便利です。

 

【ここが個性派】楽しく活用できる「エッジセンス」

「エッジセンス」の初期設定では背面カメラが起動します。Googleアシスタントを素早く起動できるように設定するのもオススメ。

↑握るだけでカメラが起動し、もう1度握るとシャッターが切れます

 

 

【西田宗千佳連載】日本の電子書籍ストアは「旧作を多数売る仕組み」で世界をリードする

「週刊GetNavi」Vol.65-3

前回解説したように、電子書籍には在庫のリスクが基本的に存在しない。そのため、紙の書籍とは本質的に異なるビジネスが展開されている。

 

もっとも大きな違いは「まとめ買い」を推進していることだ。紙の書籍は、書店で在庫しにくいだけでなく、個人の視点でいえば場所を取る。特に巻数の多いコミックは、家に置いておくことさえ難しく、購入に対する心理的なハードルになっている。電子書籍は場所を取らないため、そうした問題が起きない。だから、「費用ではなく場所がハードルになっている」顧客に対して売るためには、電子書籍が適しているわけだ。そもそも、コミックを含め、毎月大量に本を買う、という人は少数派だ。文字物の本については、年間1、2冊買えばいいところ……という人がほとんどであり、出版市場は「大量に本を買う少数の人々」に支えられている構造、といっていいほどだ。

 

一方、電子書籍ストアは、書店に対して圧倒的に不利な点がある。それは「本が売っているかどうか、検索しないとわかりづらい」ことだ。画面の上は案外狭い。比較的情報量を増やせるPCの画面であっても、同時に表示できるのは数十冊程度だ。だが、書店の棚は、一気に数百・数千冊を展示できる。書店を一回りする方が、電子書籍ストアを一生懸命見るより、簡単に多数の書籍と出会える。だからそもそも、「まだ知らない本」と出会うには、電子書籍ストアより、書店の方が有利なのである。

↑Amazon「Kindle Oasis」

 

そのため電子書籍ストアでは、頻繁にセールを開き、注目を集めて購入につなげる施策が採られている。特に多いのは、全巻まとめて買うとポイントが多く還元される、といったパターンだ。また、割り引きキャンペーンも数多く行われている。コミックや小説が原作のドラマや映画は多く、それらとの連動キャンペーンも多い。

 

なにかにつけてキャンペーンを行い、販売サイトのトップページやSNSで告知をし、それを販売の機会につなげる、という手法が、現在の電子書籍ストアを支えている。こういうやり方だと、評価の定まっていない新作よりも、ある程度知名度のある旧作の方がプロモーションしやすい。このことが、電子書籍における「新作と旧作の比率」を決める大きな要因であることは間違いない。

 

意外に思われるかもしれないが、このような「電子書籍の売り方」の面で、日本は世界の最先端を行っている。他国では、日本のように積極的なキャンペーンも、割り引き施策も行われてはいない。紙の書籍と同列にプロモーションされるだけで、「電子書籍ならではの売り方」の開拓について、日本の電子書籍ストアは非常に積極的だ。Amazonも、他の電子書籍ストアに引きずられる形でビジネスを行っている部分があるくらいだ。

 

一方で、こうしたやり方が出版業界を救う形になっているかというと、そうでもないのが問題となっている。なにが問題なのか? そのあたりのことは次回のVol.65-4で解説する。

 

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電球に埋め込むとは天晴れ……アメリカ人が脱帽したセキュリティーカメラ「LightCam」

カメラの小型化が進んで、屋内にも屋外にも様々な目的のセキュリティーカメラの設置が可能になりました。子ども部屋で寝ている赤ちゃんをリモートで確認できたり、裏庭に誰かが侵入していないかをモーションセンサー付のカメラで監視できたり、様々な場所で活躍しています。

 

しかし、セキュリティーカメラとして使う場合、パッと見て設置しているのが分かってしまうと元も子もありませんよね。カメラに撮影されていると分かっていて空き巣や窃盗を行う人はいないでしょう。そうかと言って、隠れた場所に電源を引いて、ちょうど良い角度でカメラを設置するとなると、かなり本格的な工事が必要になったり。そんな悩みを簡単に解決してくれるスマートなプロダクトがいま、Indiegogoで注目を集めています。

 

電球として設置できるセキュリティーカメラ「LightCam」

アメリカには売れそうなプロダクトを有名な一流投資家たちにプレゼンテーションする人気テレビ番組「シャーク・タンク」がありますが、Indiegogoで「シャーク・タンクに出演するべき!そしたら歴史を作れるよ」と大絶賛のコメントを受け取っているのが「LightCam」です。こちらの紹介ビデオを見ていただくとそのスマートさが一目瞭然。

本製品は、電球のソケットに差し込む形で電灯としても機能するセキュリティーカメラになっているのです。電源はソケットから供給されるので、追加の電源をひっぱる必要はなし。

 

電球部分は縦に伸ばしたり縮めたりすることができるので、使いたい場所やランプの形状に合わせて自然な大きさに調整することができます。

 

そして、ランプの下の部分には小さなHDカメラ(1080p)が備わっています。こちらのビデオではカメラがよく分かるように本体とは違う色が使われていますが、最終プロダクトではもっと目立たないデザインと色使いになるとのこと。

もちろん、カメラ部分は360度回転させることができ、伸ばして角度を変えることもできます。

 

人の視線の高さの電灯に忍ばせることも、天井から通常の電灯として吊るすことも可能。

電源を延長コードで持ってこないといけない場所でも、ランプの中の電灯につながっていれば、カメラのための電源だとは気付かれないでしょう。

本製品は既に存在するソケットに挿入するだけなので、屋内の部屋はもちろん、雨にも耐えられるので庭やベランダなど屋内、ガレージなどにも気軽に設置できます。

 

カメラを隠すという点でも優れていますが、インテリアやエクステリアの邪魔にならないという点でも有り難いですよね。

 

メモリを内蔵しており、最長で7日間の撮影を記録することができるそうです。もちろん、自分が利用しているクラウドサービスとつなげれば半永久的に撮影を続けることも可能。

 

モーションセンサーも備わっているので、カメラが動きを検知すればスマートフォンに通知を送ることもできます。また、赤外線ライトによる夜間撮影も可能なので、暗い場所や夜間でも大丈夫。セキュリティーデバイスとしての実用度が高そうですよね。

さらに、スピーカーとマイクも内蔵されています。玄関先に設置すれば訪問客とマイクを通して会話できるように設計されているのですね。「名案!」と絶賛される理由が分かります。

 

本製品に対するコメントには「このプロダクトの応用方法は数え切れないよ!」という声もあり、予約購入者たちがいかに興奮しているのかが伝わってきます。

 

料金は1つ1万1600円、2つセットで2万1000円ほどとなっています(発送料別)。発送は今年8月の予定。セキュリティを強化したいけど、大きな予算はないというご家庭には最適なデバイスです。

 

4~6万円台のお手ごろノートPCはどこを見て選ぶべき? あなたに合った1台はコレだ

春から進学や就職でパソコンが必要になったけど、どの製品を買っていいのかわからない、とお悩みの方も多いのではないでしょうか。出来れば安く済ませたいけど、目的に合ってないと困る……という方のために、お手ごろな4~6万円台のモデルを厳選してセレクト。スペックやサイズ、デザインなどをチェックして、自分の使い方にあった1台を見つけて下さい。

 

1.モバイルにも使える14型ノート

Acer
Aspire 1(A114-31-A14P)
実売価格4万2380円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Celeron N3350(1.10GHz)/インテル HD Graphics 500 ●メモリ:4GB ●ストレージ:64GBフラッシュドライブ ●インターフェイス:USB 3.0×1、USB 2.0×2、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI ●バッテリー:約9時間

最大180度まで画面が開く14型HD(1366×768ドット)フルフラットディスプレイ(タッチ非対応)を採用。使用環境に合わせて最適な角度で作業ができます。ブルーライトを抑制する「Acer BluelightShield」機能により、長時間のパソコン作業時にも目の負担を軽減します。また、タッチパッドの精度向上により、様々な機能を直感的に操作可能。誤操作タッチ無効機能も搭載し、ミスタッチを防ぎ効率よく作業することができます。

 

【デザイン】

カラーはシンプルな「オブシディアンブラック」のみ。180度開く「フルフラットディスプレイ」搭載で、見やすい角度に調整できます。

 

【CPU/メモリ】

CPU:インテル Celeron N3350(1.10GHz)/メモリ:4GB

CPUは省電力タイプですが、複雑な処理や編集などを行わないのであれば十分。メモリは標準クラスです。

 

【サイズ/重量】

W343×D245×H17.95mm/約1.7kg

14型で1.7kgとやや重めで、日常的に持ち歩くのは厳しいでしょう。

 

【こんな人にオススメ】

約1.7kgという重量は持ち歩くには少し重め。基本的には自宅用として使い、たまに持ち歩くこともある、という人にオススメです。まったく外には持ち出さないというのであれば、画面がより大きな15型や17型の製品も候補に入ってきます。低価格ノートPCとしては標準的なスペックですので、ネットの閲覧やメール・文章作成などで困ることは少ないでしょう。ストレージは最低限なので、クラウドやSDカード、USBメモリなどを活用する必要があります。

 

2.タブレットのように使える11.6型ノート

日本HP
x360(ベーシックモデル)
実売価格6万1020円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Celeron N3060(1.60GHz)/インテル HD Graphics 400 ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 128GB ●インターフェイス:USB 3.1×1、USB 2.0×2、SDカードスロット、HDMI、ヘッドホン/マイク ●バッテリー:約9時間

360度回転する11.6型HD(1366×768ドット)ブライトビューディスプレイ(タッチ対応)により、タブレットのように使うことも可能。使用用途に合わせて4つのモードで使うことができます。ディスプレイは光沢のあるタイプなので、動画や写真を鑑賞するのに最適。128GBのSSDを標準装備しており、PCの立ち上げやデータの読み込みも高速に行えます。

 

【デザイン】

さわやかな「スノーホワイト」の本体は、天板部に立体的なストライプテクスチャーを採用。画面のタッチ操作にも対応しているので、スマホやタブレットのように使えます。

【CPU/メモリ】

CPU:インテル Celeron N3060(1.60GHz)/メモリ:4GB

CPUはN3350よりも一世代古いBraswell世代で、処理性能は低め。ただし、低価格モデルとしては珍しく、ストレージにSSDを採用しておりPCの起動などはクイックに行えます。

 

【サイズ/重量】

W300×D205×H18.5mm/約1.4kg

モバイルとして使えるサイズ・重量なので、持ち歩きも苦になりません。

 

【こんな人にオススメ】

コンパクトな11.6型で、持ち歩くことが前提の人にオススメ。CPUの処理性能はやや低めなので、複雑な表計算や動画の編集などに使いたい人には向きません。タッチパネル操作に対応している低価格モデルは多くないので、タッチ操作を求めている人にも◎。

 

3.ビジネスマンに人気のThinkPad

レノボ
ThinkPad L570(20JQ000RJP)
実売価格5万7900円

●OS:Windows 7 Professional 32bit SP1 (日本語版)※Windows 10 Pro 64bit ダウングレード権行使 ●CPU:インテル Celeron 3955U(2.00GHz)/インテル HD Graphics 510 ●メモリ:4GB ●ストレージ:HDD 500GB ●インターフェイス:USB 3.0×4、VGA、Mini DisplayPort、イーサーネット (RJ-45) ポート、SDカードスロット、ヘッドホン/マイク ●バッテリー:約8.8時間

ビジネス用ノートPCとして定評のあるThinkPadシリーズの15.6型メインストリームモデル(解像度は1366×768ドット)。プロジェクター接続に使われることが多いVGAや豊富なUSBポートなど、ビジネス用途に欠かせない端子類が充実しています。また、キーボードのホームポジションに指を置いたまま、指先で素早く操作できるThinkPad独自のトラックポイントに加え、マルチ・ジェスチャーに対応したトラックパッドを採用。タッチパネル操作には対応していないものの、高い操作性を有しています。

 

【デザイン】

ブラックに赤を効かせたThinkPadらしいデザイン。キーボードに定評があるブランドだけに、キータッチにこだわる人にオススメ。

 

【CPU/メモリ】

CPU:インテル Celeron 3955U(2.00GHz)/メモリ:4GB

CPUはノートPCのための省電力モデルですが、N3350などのNシリーズよりも性能は高め。ストレージはHDDで、SSDやフラッシュメモリよりも読み取り速度が遅めですが、その分大容量となっています。

 

【サイズ/重量】

W377×D255×H27.6mm/約2.38kg

15.6型は据え置き用ですので、サイズや重量はそれほど気にならないでしょう。

 

【こんな人にオススメ】

文章作成や表計算ソフトなど、とにかくキーボードをよく使う人にオススメ。ディスプレイはHD解像度の非光沢(ノングレア)なので、動画や写真を鑑賞するのには不向きです。

 

4.同価格帯でワンランク上のスペック

マウスコンピューター
m-Book B504E
実売価格5万7024円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:インテル Celeron N3450(1.10GHz)/インテル HD Graphics 500 ●メモリ:4GB ●ストレージ:SSD 240GB ●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×1、USB 2.0×2、VGA、HDMI、SDカードスロット、ヘッドホン、マイク ●バッテリー:約5.4時間

今回の4機種のなかでは唯一のフルHD(1920×1080ドット)モデル。光沢(グレア)タイプの15.6型ディスプレイを搭載しているので、動画や写真鑑賞にも最適。液晶を持ち上げるとキーボード部に傾斜が生まれるリフトアップ構造により、タイピングがしやすくなっています。USBやVGAなど端子類も充実しており、ビジネスでもプライベートでも使える1台です。

 

【デザイン】

ホワイトを基調に黒を合わせたバイカラーのボディを採用。背面にはマウスのロゴをあしらっています。

 

【CPU/メモリ】

CPU:インテル Celeron N3450(1.10GHz)/メモリ:4GB

CPUは、処理性能の優れたクアッドコアモデルを搭載。SSDストレージとあいまって、キビキビと快適に使用できます。ヘビーユースを考えている方は、メモリを8GBに増設してもよいでしょう。

 

【サイズ/重量】

W377×D259×H22.8mm/約2.0kg

据え置きタイプながら薄型デザインを採用。バッテリー持続時間は約5.5時間とほかの機種に比べて短いので、基本的には電源コードを挿したまま使うと考えたほうがよいでしょう。

 

【こんな人にオススメ】

価格は抑えたいけど、スペックは妥協したくないという人にオススメ。コストを抑えるためにバッテリー性能がトレードオフになっていますので、モバイル用には不向きです。

 

この春、進学や就職などでノートPCの購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

ネオン輝く世界一の繁華街・新宿にリンゴマークが! 4年ぶりの新店舗「Apple新宿」が7日オープンへ

Appleは4月7日(土)、同社直営店舗の「Apple新宿」をオープンします。ドアオープンは午前10時です。これに先立ち、5日(木)に報道機関向けの内覧会が開催されました。新店の開業は、2014年に「Apple表参道」がオープンしてから4年ぶりのこととなります。

 

なお、オープン当日には、店舗オリジナルのTシャツとピンバッチが特典として用意されるようです。展示・販売されるわけではないようなので、特典をゲットしたい人は早めに訪れるのがよいかもしれませんよ。

 

6KディスプレイにネオンサインっぽいApple新宿ロゴが

さて、同イベント冒頭には、Appleシニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏が登壇。Apple新宿の開業について、以下のように述べました。

↑Appleシニアマーケットディレクターのデニー・トゥーザ氏

 

「新宿は独創性と自己表現の伝統を持つ、活気に満ちたエリアです。エンターテインメント、ビジネス、そして文化の中心地であります。私たちはこのストアを、そんな新宿の中心にある、“タウンスクエア”――つまり街の広場にしたいと考えています。コミュニティにとっての集まる場所。みなさんに集まっていただき、お互いに繋がりを築いてもらう。学ぶためのインスピレーションを得て、自らの“クリエイティビティ(広い意味での創造性)”を解き放ってもらう。そういう場所です。そして、私たちのストアは、そのような場に命を吹き込むようにデザインされています」

 

Apple 新宿は、新宿三丁目駅からすぐ、伊勢丹 新宿店の真ん前に位置する「新宿マルイ本館」の1階に入居します。通りに面した店舗正面は、長さ37mの開放的な全面ガラスで覆われ、同社の建築物に共通する見通しの良いデザインが採用されています。

 

 

店舗に入ると、正面には大型6Kのビデオウォールが設置されており、その前には膝の高さほどのイスが並びます。このスペースは「フォーラム」と呼ばれ、Apple製品の活用法などを学べるプログラム「Today at Apple」を実施する際にも使用されます。

↑店舗内に入ると、正面奥の壁にディスプレイがあり、その手前に椅子が並ぶ。そして両脇に製品展示の机が広がる

 

店舗内には、実際に製品を体験できるよう、iPhoneやiPad、Macなど、90以上の製品がインターネットに接続しています。また、壁にはアクセサリーや関連商品も展示されます。そのほか、製品修理やテクニカルサポートなどを行う「Genius Bar」も設けられます。無料のパーソナルセットアップにも対応するとのこと。

 

同店舗には160名以上のスタッフが勤務し、その平均在勤年数は6年。国内または海外の他のストアでの勤務経験があるスタッフが大部分を占めるそうです。

 

体験型プログラム「Today at Apple」をチェックしよう

先ほども触れましたが、Apple新宿では、iPhoneやiPadなどの活用法などを学べる「Today at Apple」というプログラムが実施されます。これは既存の他店舗と同様。

↑内覧会にて筆者もClipsを用いて動画を撮影・編集する方法を学べるプログラムを体験した

 

こうしたプログラムは「How To」「Music Lab」「Studio Hours」「Quick Start」「Basics」「Photo Walks」などのジャンルに分類されます。そして、こうしたジャンルごとにも様々なテーマが用意されます。公式サイト(https://www.apple.com/jp/today/)にアクセスすると、日程ごとにどんなプログラムが実施予定か分かるので、ここから予約すれば参加できます。例えば、すでに予約で満員ではありますが、4月7日には「How To:iPhoneで写真を撮ろう」というプログラムが実施されることがわかります。

↑iPadやApple Pencilを活用したプログラムも用意される

 

なお、Apple新宿のオープンを契機に、iPad&Apple Pencilを使い、「Procreate」アプリを用いてオリジナルの家紋をデザインするプログラムが始動します。ちなみに、「家紋」がテーマになるのは、日本オリジナルの試みのようです。

 

日本一の乗降客数を誇る新宿だけに、新店舗のオープンで利便性が高まる人も多いのではないでしょうか。新宿に立ち寄った際は、ぜひApple新宿に足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

Uberと同じくらい改革的! アメリカ人の心を捉えた買い物代行アプリ「Instacart」

仕事で忙しいときや体調が悪くなったときに、誰かに買い物を頼みたくなることがありますよね。休日を家でゆっくり過ごしたいときは外に出掛けるのも億劫。でも、スーパーに行かないと今夜食べる物がないというジレンマに陥ることがあります。

 

そこで便利なのが、米サンフランシスコで急成長を遂げる話題の「Instacart (インスタカート)」です。

 

インスタカートは、アメリカで人気急上昇中のオンデマンド型買物代行サービスです。ユーザーはスマホ上で同サービスに登録されている小売店から好きなものを好きなときに注文。すると、あなたの好きな時間に品物が届きます。

 

驚くべきは配達時間の速さ。荷物は最短1~2時間という早さで手元に全部届くのです。時間の節約になるのは確実。

 

インスタカートは、生鮮食品の即時配達からはじまり、いまではホールフーズ(オーガニックで有名な高級スーパー)、コストコ、セーフウェイ(割と一般的なスーパーマーケット)、ペットショップ、酒屋チェーンのBevmo、ドラッグストアチェーンのCVS、おしゃれな料理器具を扱うSur La Tableなど計135もの小売店と提携しています。シリコンバレーの投資家たちの間でも何かと話題の企業です。

 

年間利用料149ドルのエクスプレスメンバーになると、1回35ドル以上の買物であれば、最短1時間以内の即時配達が無料になります。日時指定も1時間単位で設定可能。シリコンバレーではもう当たり前のクラウドソーシングを利用し、ショッパー(実際に店舗で買物代行する人)が買ったものを、別の配達人が届けてくれるというモデルです。店舗側にもインスタカート専用のレジ列や保管ロッカーがあったりします。

 

お目当ての商品がない場合には注文の変更や返金もできます。代行人が買物をはじめると合図がきて、電話やチャットでリアルタイムにコミュニケーションできるので安心。代行人はちゃんと顔がみえるので、まさにテクノロジー時代の御用聞き「三河屋さん」といったところでしょうか。さらに、定期的に利用しているとAIのおかげか、必需品の一覧やおすすめ商品、クーポン、代替品なども表示されます。

インスタカートは、アメリカ人にとってUber(オンデマンド配車サービス)と同じくらい革命的でした。日本では国土も狭いので郵便局も配達網も十分に発達し、十分なサービスを受けられます。しかし、アメリカはともかく大きて広いので「配達は遅い。遅れる。時間指定なんて夢のまた夢!」というのが現実(Amazonですら翌日配送が限界で、数日遅延もざらにあります)。アメリカ人もそれに慣れていたわけです。しかし、それがスマホやクラウドソーシング、シェアリングエコノミーで変わり、「今すぐ、ここにほしい」が実現されたわけです。ちなみに、インスタカートの創業者はAmazon出身とのこと。

 

また、アメリカは売っている商品も店舗も大き過ぎます。牛乳1本にしても4リットルという量(重いです)。売り場は一般的に東京ドームの半分くらいあり、レジでも延々と並びます。この不便な買い物を誰かが代わりにやってくれたら……というニーズに答えているのがインスタカートなのです。また、ほとんどのお店が店頭で買うのと同じ価格を設定していることも、このインスタカートの良い所といえるでしょう。

 

【西田宗千佳連載】「在庫リスク」が電子書籍の売れ方を決める

「週刊GetNavi」Vol.65-2

↑Amazon「Kindle Oasis」

 

電子書籍ストアにおいては、新作と旧作を比べると旧作の販売数のほうが多いのだという。正確な統計があるわけではないが、電子書籍ストアへのヒアリングに基づく筆者の推計では、おおむね新作2に対して旧作8、といった割合であるようだ。

 

それに対して、一般的な書店では新作書籍のほうがずっと売れる。店内を見回しても、旧作の姿は意外と目立たない。

 

なぜこのような違いが生まれるのか? もっとも大きく影響しているのは「在庫」に対するリスクである。

 

どんなベストセラーでも、ヒットコミックでも、売れやすいのは「新しい」もので、過去のものは時間の経過とともに売れにくくなる。これはすべてのものに共通する法則であり、電子書籍であろうが紙であろうが違いはない。だが、在庫リスクに対する考え方が根本的に違うため、紙と電子書籍ではビジネスの手法が大きく変わる。

 

在庫は、紙の書籍に関するビジネスにおいて、もっとも大きなリスクである。紙の本は「生産」して「仕入れ」て「在庫」しないと売れない。製造したものを備蓄して販売するという意味では、食料品や家電製品とまったく変わらないのだ。

 

書店にも出版社にも無限の倉庫があるわけではないし、持っていると「資産」として計上されるため、経営上のリスクになる。だから本は自然と、「売れる可能性のあるものは店頭を含めた流通内に置く」「売れなくなって来ると出版社の倉庫に戻り、倉庫が埋まりきる前に、古いものから断裁処分していく」ことになる。出版流通の制度は複雑で、説明しようとすると本連載の趣旨から外れていくのでざっくりと状況だけを述べるが、現状書店は「売れるものだけを在庫し、売れなくなるとすぐに出版社へ返品する」形になっている。だから、よほどの巨大書店でない限り、「比較的新しい本しか在庫がない」のが基本で、その結果、新しい本しか売れない。当然といえば当然の話だ。

 

だが、電子書籍ストアはまったくビジネス構造が異なる。在庫をいくらもっても、リスクはまったくない。売れる本でもそうでない本でも、同じ「データベース上の情報」でしかない。書籍のデータは出版社から仕入れるが、電子書籍ストアは「原本のデータをコピーして顧客に売るビジネス」であり、在庫という考え方がないのだ。

 

だから、いくら古い書籍を在庫してもリスクは小さい。販売手数料の問題もあり、永続的に販売リストに載り続けるわけではないが、それでも、よほどのことがない限り、一度販売リストに載れば、ずっと販売が続く。

 

そうなると、過去に人気だった作品、定評のある作品を売っていくことは、非常に効率の良いビジネスになる。だから「過去の作品をまとめ読み」するビジネスが、電子書籍ストアでは重要になるのだ。結果的に、すべての新刊は過去の名作と横並びで競争することになる。そうすると、新刊の販売比率は自然と落ちていき、旧作との併存になっていく。

 

新作と旧作が競い合うという現象は、音楽や映画など、すべてのコンテンツの「デジタルストア」で同様に起きている。過去の作品を売ることはコンテンツ提供側にとってもメリットが大きく、重要なビジネスモデルである。

 

では、そんななかで、電子書籍ストアはどうやって販売促進をしているのか? そのあたりは次回のVol.65-3以降で解説しよう。

 

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【西田宗千佳連載】「デジタルコミックが紙を抜いた」インパクトは本物か

「週刊GetNavi」Vol.65-1

日本の電子書籍市場は当初からコミックが中心

2月26日、出版科学研究所は2017年のコミック市場規模を発表した。その発表のなかで注目を集めたのが、コミック単行本の売上に関して、電子版(1711億円)が紙の書籍(1666億円)を上回った、というニュースだ。

 

このことは、出版業界を超え、世間一般に広くインパクトをもって受け止められた。「電子書籍なんてまだまだ」と思っている人が多いなかで、紙を超えた、という数字にはやはり驚きがある。実のところ、電子書籍を長く取材している筆者にとっても、少々意外な出来事であった。

 

日本の電子書籍の市場は、2011年頃からプラットフォーマーが増えはじめ、2012年秋に、アマゾンが日本でも「Kindle」をスタートしたことで、本格的に加速しはじめた。市場を牽引している。日本の場合、もともと出版市場を牽引しているのは雑誌とコミックであり、特にコミック市場は質・量ともに、世界に類を見ないほど充実したものになっている。だから、コミックが電子書籍市場を牽引するのも当然のことだ。

 

インプレス総合研究所が2017年7月に公開した調査によれば、2016年度の日本の電子書籍市場は1976億円で、そのうち8割をコミックが占める。だから、出版科学研究所による調査の2017年のデジタルコミック市場が1711億円、という数字は、多少大きめではあるが、不可能なものではない。

 

電子版のコミックの好調は「まとめ買い」が支える

このような好調さの背景には、電子書籍版のコミックを出版するのが珍しいものではなくなったことがある。いまだ紙でしか発売されていないタイトルももちろんあるが、メジャーなタイトルは、紙版の発売と同時(あるいは若干の遅れ)で電子書籍版が登場するようになっている。また、過去の作品であっても、販売が見込める人気作は、随時電子書籍化されている。

 

また、コミック特有の動きでり、市場の牽引に寄与しているのが「まとめ買い」だ。コミックは小説と異なり、人気作品の巻数が多い。だが、紙版だと、20巻・50巻・100巻を超えるような人気作品を、歯抜けなくすべて在庫している書店は非常に少なく、さらに購入後、自宅に置こうとすると場所の制約が大きい。これが電子書籍であれば、そうした問題はないのだ。そのため、電子書籍ストアはヒット作の「まとめ買い」キャンペーンを積極的にしかけている。ストアを工夫して1クリックで全巻が買えるようにしたり、全巻を買うと割引やポイント還元などの形でおトクになるようにしたり、といった施策を用意して、大人がコミックをまとめ買いしやすい環境を作っているのである。

 

こうした事情もあり、デジタルコミック市場では過去作と新作の販売割合が、紙の市場とは大きく異なる……と言われている。正確な統計はないが、筆者が電子書籍ストアから聞いている話だと、新作2割対過去作8割、という状況だそうだ。紙では新作のほうが圧倒的に売れるため、様相はまったく違う。やはり電子書籍の強みは「売れるタイトルの多彩さ」なのだ。

 

では、なぜこのような違いがあるのだろうか? そのあたりのことは次回のVol.65-2以降で解説する。

 

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戦闘機・高級車で使われてきたヘッドアップディスプレイを愛車に搭載! ワイヤレスHUD「Hudly Wireless」が話題

ワイヤレス・ヘッドアップディスプレイ「Hudly Wireless」が、クラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」に登場。戦闘機や高級車などに用いられているHUD(ヘッドアップディスプレイ)に憧れる人は多いようで、目標金額を大きく上回る支援が寄せられた。

出典画像:ワイヤレス・ヘッドアップディスプレイ『Hudly Wireless』上陸!!」CAMPFIRE より

 

憧れのHUDを愛車に搭載!

HUDとは、視界を遮らない透明なディスプレイに情報を映す装置のこと。例えば車でカーナビの情報や速度計などを見るときはフロントガラスから視線を落とさなくてはいけないが、HUDがあれば視線を上げたままドライブに必要な情報が得られる。

出典画像:「ワイヤレス・ヘッドアップディスプレイ『Hudly Wireless』上陸!!」CAMPFIRE より

 

HUDは以前から戦闘機や一部の航空機などで使用されており、また1988年には自動車に初めて搭載された。以降高級車を中心にHUDが自動車業界でも採用されてきたが、一般自動車のユーザーにとってはまだまだ馴染みのない装置だろう。

 

そんなHUDをどの自動車にも搭載できるのが、今回注目を集めた「Hudly Wireless」。このディスプレイはiOSやAndroidとワイヤレスで接続でき、ドライバーのために最適化された専用のアプリを表示させることが可能。もちろんGoogle MapやWazeといった既存のナビアプリなどにも対応している。

出典画像:「ワイヤレス・ヘッドアップディスプレイ『Hudly Wireless』上陸!!」CAMPFIRE より

 

ディスプレイの解像度は「800×480」で、同クラウドファンディングの特設サイトによると「市販されたHUDの中で屈指の解像度」なのだそう。また30度の視野角をもつ1:1ディスプレイを採用しているので、どの角度からでもディスプレイの情報を確認できる。

 

さらにスマホの音声操作に対応させることで、ハンズフリーの操作性も実現。多機能なHUDを自分の車に搭載できるとあって、SNSなどでは「これは未来すぎる!」「ひたすら格好良い! 欲しい!」「ドラゴンボールのスカウターみたい」といった声が相次いだ。

 

24時間以内に支援金額が300%突破!?

気になるリターンは、「Hudly Wireless」本体や電源ケーブルなどのワンセットが割引価格で手に入るというもの。例えば2万8500円のコースでは、31%OFFの値段で同商品を購入できる。

 

そんな同クラウドファンディングは、募集開始から24時間以内に支援金額が目標金額の300%を突破。3月28日現在では目標金額50万円に対し、781%にあたる390万9500円もの金額が集まっていた。視界を遮らずに“頭を上げたまま”情報を確認できるヘッドアップディスプレイ。気になった人は、自分の愛車にも取り付けてみてはいかが?

リピート率85%以上! 米国で話題のAIスタイリスト「Stitch Fix」を使ってみた

2017年11月、34歳の女性が社長を務めるスタートアップが、ニューヨーク市場で上場を果たし話題を集めました。その会社は、AIスタイリストによる商品提案型のサービスを提供する「Stitch Fix」です。売上1000億円、時価総額は2000億を超え、人々の「洋服を買う」という体験をまったく新しいものにしてくれています。本当に通常のネットショッピングよりも満足する購入体験ができるのか? 実際にそのサービスを利用して検証してみました。

 

Stitch Fixってどんなサービス?

Stitch Fixとは、通常のネットや実店舗でのショッピングとは異なり、自分で商品を選ぶのではなくAIとスタイリストが自分に合った商品を提案してくれるサービスです。同社の3500人のスタイリストと80人以上のデータサイエンティストのチームが、独自のアンケートとSNSの分析で顧客の好みに合ったアイテムを選んで届けてくれる仕組み。手順は以下の通りです。

 

①独自のアンケートに回答(サイズ・好み・ライフスタイル・予算など。10~15分程度を要する質問)

 

②到着日を選択すると、洋服や小物類が5点自宅に届く。この段階でスタイリング料20ドルが課金される(混雑状況にもよるが早い場合は3日〜5日程で到着)

 

③気に入ったものは購入、それ以外は無料で返品可。同封されている袋に入れて郵便局で送るだけ(すべて購入の場合は全品25%オフ)

 

④選んだ服と選ばなかった服の理由をアンケートに記入しフィードバックを送る(次回の購入につなげる)

 

では、実際に使ってみましょう。

実際に答えた質問は50問程度。「ゆったりとした服が好き」「これは嫌」といったデザインの好みなどを細かいところまで聞かれました。さらに、実際の服の絵を見せて4段階で好きか嫌いかを聞く質問もあり、好みを捉えてくれた気がしました。

 

アンケートに回答し、最速の発送日を選択しました。荷物は5日後に到着。箱もかわいく、自分用にカスタマイズされた福袋を開けるような非日常体験にワクワクしました。

届いた5点は紺のサンダル、チェックのシャツ、リゾート風のロングドレス、デニムジャケット、そしてストレートジーンズです。

 

気に入ったのはサンダルとジーンズ。私は足の形に合う靴をなかなか見つけられないのですが、このサンダルはぴったりで履き心地も抜群。デザインも気に入ったので値段を見る前から買うことを即決していました。ジーンズは、ウエスト、長さ、履き心地がすべてパーフェクト。欲しかった色でもあったのでこちらも購入しました。他の商品は日常使いできるイメージが湧かずに返却することにしましたが、サイズはぴったりでした。

 

最後はフィードバックアンケートに回答。また春になったときに注文をしたいと思ったので、今回選ばなかった理由や次はどんなものが欲しいかを丁寧に書きました。返品するアイテムも指定の袋に入れて、郵便局に行くだけなのでとても簡単でした。

今回試してみて、私はStitch Fixをまた利用したいと思いました。理由は3つあります。一つ目は、実際に商品が届くまで何が送られてくるかわからないワクワク感。2つ目の理由は、細かなアンケート回答とスタイリストの存在によって、送られてくる商品提案の質が高いからです。私の好みもある程度捉えていました。

 

3つ目の理由は、毎回フィードバックを送るため、次回の満足度はもっと上がるという期待感があるから。回数を重ねていく度に、AIとスタイリストが身体のサイズや自分の好みを学習してくれるので、次はより良い提案が来るだろうと思ってしまいます。

Stitch Fixには、他にも顧客を魅了する仕掛けがあります。届いた5点の洋服それぞれに合わせたコーディネート案を提案してくれるため、着用したイメージが湧きやすいです(上の写真の右側)。また、スタイリング料の20ドルは、どれか1着でも買えばその購入に充てられる仕組みなので、「最低1着は買わないと損」という気持ちにさせられます(上の写真の左側は価格表)。

 

テクノロジーとビジネスモデルで注目を集めるStitch Fixは、昨年の冬の時点で250万人のアクティブユーザーを獲得しています。さらに、リピート率は85%以上。ここからはユーザーの満足度が高いということが分かります。

 

「オンラインで洋服を買う」という手軽さだけでなく、品質も良く、服を選ぶ楽しさもあるStitch Fix。初回の利用は紹介やプロモーションコードを利用すると、20ドルのスタイリング料が無料になるので、アメリカに行く際はぜひ試されてみてはいかがでしょうか。

 

IoTライフはレオパレス21のLeo-LINK「三種の神器」で手軽に始めよう!

モノのIoT化が進むいま、スマホなどで家じゅうのアイテムを管理できるスマートホームが注目を集めている。レオパレス21の賃貸住宅では、先進のIoT住環境を備えたLeo-LINKを新築物件に導入。手軽にスマートホームシステムを実現している! そこで、スマートホームに関心を持つGetNaviデジタル担当の川内一史が実際に体感してみた。

 

 

IoT初心者はもちろん上級者も楽しみ方は無限に

IoTやスマートホームに興味はあるものの、導入に二の足を踏んでいる人は多い。ユーザーの高いハードルとなっているのが、機器選びとセッティングの難しさだ。

 

レオパレス21の賃貸住宅で導入されている「Leo-LINK」は、そんなハードルを軽やかに飛び越える。スマホで家電を操作できるLeo Remoconや、テレビでネットコンテンツを楽しめるLife Stick、スマホをカギの代わりに使えるLeo Lockなど先進のIoT住環境を、新築を中心に備えているためだ。これらのデバイスは初期設定の手順も非常にシンプルで、〝情弱〟でもすぐ使い始められる。一度その便利さを体感したら、離れられなくなることうけあいだ。

 

IoT上級者であれば、スマートスピーカーを組み込んで家じゅうの家電を音声操作できるようカスタマイズするのも楽しい。また、「Leo Lockが施錠されたら、照明とエアコンをオンにする」などと任意でルールを設定して連携させるのも可能となる。Leo-LINKなら、つながる楽しさを無限に広げられるのだ。

 

 

【Leo-LINK三種の神器1】

Life Stick

テレビに接続するだけで膨大なコンテンツを視聴!

Android TV対応のセットトップボックスデバイス。テレビに接続して、L MOVIE powered by U-NEXTやYouTubeなどのネットコンテンツを楽しめる。暮らしをサポートする「マイルーム」へのアクセスも可能。

 

↑音声操作に対応。リモコンのマイクボタンを押して話せば、コンテンツの検索などが行える

 

【Life Stickでできること】

・CSやネットのコンテンツを思う存分テレビで堪能

・Wi-Fiルーターとして最大8台の機器を接続

・入居内容やゴミ出しなど管理に関する情報を確認

 

●IMPRESSION

本格ゲームも楽しめるからエンタメはコレ一台でOK

「動画だけでなく、L GAME powered by G-clusterで本格的なゲームを楽しめるのがうれしい点。コレ一台あれば自宅でエンタメは十分です。小型デバイスなので、邪魔になりません」

 

 

【Leo-LINK三種の神器2】

Leo Remocon

部屋じゅうの家電を操作できる高機能な学習リモコン

Wi-Fiと赤外線通信機能を搭載する学習リモコン。スマホやタブレットを使って、テレビやエアコン、照明などを操作可能だ。温度・湿度・照度センサーを内蔵し、外出先からスマホなどを介して部屋の環境を確認できる。

 

↑背面にLAN端子などを搭載する。赤外線で家電を操作するため、遮蔽物を置かないよう注意

 

【Leo Remoconでできること】

・テレビ、エアコン、照明など部屋じゅうの家電を操作

・内蔵する各種センサーで部屋の状態を外から確認

・スマートスピーカーと連携して音声だけで家電を操作

 

●IMPRESSION

セッティングが簡単で1、2分で使えるようになる

「アプリをインストールすれば、部屋じゅうの家電のデータが自動で更新。1、2分で使えるようになります。IoTのセッティングの煩雑さにハードルを感じている人へオススメです!」

 

 

【Leo-LINK三種の神器3】

Leo Lock

スマホをかざすだけでドアの施錠・解錠ができる

スマホをかざすことで施錠・解錠ができる、ドア用スマートロックデバイス。交通系ICカードをカギとして使えるほか、暗証番号を手で入力しての施錠・解錠も行える。外出時に締め忘れた際は、遠隔施錠にも対応する。

 

↑タッチ式のカードキーが配布される。スマホを持っていない人でも利用できるのはうれしい

 

【Leo Lockでできること】

・スマホやICカードでドアを手軽に施錠・解錠

・カギをかけ忘れた際はスマホで遠隔から施錠

・緊急時にはワンタイムで暗証番号を発行

 

●IMPRESSION

鍵のつまみを手で回すので施錠し忘れを防げる

「スマホをかざしたあとに、鍵のつまみを手動で回すことで施錠・解錠するシステムを採用。これにより、カギのかけ忘れを防げるだけでなく、節電できるというメリットもあります」

 

 

 

IoT住環境「Leo-LINK」 http://www.leopalace21.jp/land/apartment/brand/IoT.html

そっと忍ばせるだけ。手帳やPCの居場所を追跡する“カード”

【「毎日、文房具。」が●●な人にすすめたい文房具】大事な手帳に潜ませるカード式トラッカー

アナログの手軽さや安心感から、まだまだ手帳を使う人も多いと思います。私自身も、アナログの手帳やノートを愛用し続けているひとりです。

大切な予定、あるいは大切な記録が書き込まれた手帳は、時にお金よりも価値が高い存在になります。少し大げさに言うと、手帳は一文字書き始めた瞬間から、あなただけの世界にひとつだけの一冊になり、けっして代わりのきかない存在になるということです。実際に「財布は落としてもいいけれど、手帳は絶対に失いたくない」という人もいるくらいです。

 

私も手帳を愛用して毎日を暮らしていますから、もし手帳を失うと、さまざまな計画やアイデアメモ、また出会った人たちとの記録や思い出が失くなることになります。当然、生活に及ぼすダメージはお金を失うことよりも大きいです。財布をなくしたとしてもお金はまた稼げばいいし、クレジットカードなどは再発行ができますからね。

 

さて今日は私が、手帳を失くさないために、また万が一失くしても見つけることができるように手帳に忍ばせている、あるアイテムをご紹介します。それがこちらです。

↑「Tile Slim」3650円/ソフトバンクセレクション

 

これは「Tile」という落し物を探すためのスマートトラッカーの「Slim」というもっとも薄いタイプのものです。大きさは54mm×54mmで、厚さは2.4mmとクレジットカード約2枚分。

 

手帳のカードポケットにも難なく収まるサイズです。

 

【使い方】

Tile Slimは、スマートフォンなどとあらかじめBluetoothでペアリングさせて使います。ペアリングができれば準備は完了。

 

これでアプリを立ち上げれば「近くにあります」と表示され、近くに手帳があることがわかります。

 

「近くにあるのに、見つからない、どこにあるかわからない!」というときはアプリの「探す」を押せば、手帳に入れておいたTile Slimからメロディーが鳴りますので、簡単に見つけることができます。

 

万が一手帳を落としてしまった場合には、この接続(ペアリング)が切れてしまった場所がわかります。例えば、その場所がさっきまでいたカフェを指し示していたら。まずはカフェに連絡をすればよいですね。

 

もし接続が切れたところからさらに手帳が移動してしまった場合、たとえば電車で紛失した場合や誰かがその手帳や荷物を違う場所に移動させてしまった場合でも、「Tileコミュニティー」を使ってさらに追跡することも可能です。

 

Tileコミュニティーとは、世界中にいるTileアプリユーザーがコミュニティーとなって協力し合い、みんなで落し物を探すことができるシステムです。落し物をした人のTileから発信されている電波をTileアプリユーザーが受信すると、その位置情報を保有者のアプリに通知し、落し物場所が確認できる仕組みです。ちなみにデータの送信はバックグラウンドで行われるため、他人に情報が知られることはありません。

 

大切な大切な手帳や、仕事の記録を残したノートなどに「Tile Slim」を入れておけば、万が一の場合でも安心ですね!

 

こんなあなたにオススメ

・手帳をなくして慌てたことがある人
・落としもの、探しものをよくする人
・手帳に大切な記録を残している人

 

【筆者プロフィール】

毎日、文房具。

2014年9月に創刊した文房具の魅力を紹介するウェブマガジン。文房具が大好きなライターたちが、良いと感じた文房具を厳選して紹介するほか、最近では文房具売り場のプロデュースやメーカーとのコラボ企画の運営など、活躍の幅を広げている。

もうアプリで“盛る”必要ナシ! アドビ「飲むフォトショップ」でレタッチ効果を実感

アドビ システムズは、飲むだけで画像を盛ることができる「飲むフォトショップ」を4月1日より発売します。

 

飲むフォトショップは、撮影後のレタッチ作業を物理的にカットすることができる、まったく新しいフォトショップ。飲むだけで面倒なレタッチの必要が無くなります。

 

アドビが独自開発した “フォトショップロテイン” は、Adobe Sensei を二アレストネイバー法で成分圧縮し、世界で初めてナノマシンに配合することに成功。それにより最適なソリューションで身体を物理レタッチすることができます。体内に取り入れられたナノマシンは、スマートオブジェクト化され増殖し、血管を通して全身をまわり、被写体選択機能で指定された、ピクセル細胞を抽出します。そのデータをAdobe Sensei が解析し、細胞レベルで身体をレタッチします。すべてのピクセルを最適化することにより、アンチエイリアスの効いた美しい筋肉が出力されます。これにより、PC上でレタッチ作業を行わなくても、理想の身体を表現できます。

 

その驚くべき効果は?

GetNavi web編集部では、発売前の飲むフォトショップを入手し、その効果を試してみました。実験台となったのは、最近ますます体重の増加が止まらないという30代の一條編集部員。

 

飲むフォトショップを水に溶かして一気に飲み干してもらいます。フォトショップらしい鮮やかなブルーの液色が食欲を減退させる効果も期待できそうですね。気になるお味は、「さっぱりフルーティーで、普通のプロテインよりも飲みやすいです」とのこと。

 

飲み干すと、すぐにレタッチ効果が現れます。運動不足でたるんだ身体はみるみる引き締まり、自然なシェイプに。簡易的なレタッチアプリにありがちな不自然な空間のゆがみなども見られません。「飲むだけですぐに憧れのマッスルボディにレタッチできるのがうれしい! これならもう厳しいダイエットやトレーニングも不要ですね」と喜ぶ一條部員。

 

ダイエットやトレーニングが続かない、忙しくでジムに通う時間がないという方は、ぜひ「飲むフォトショップ」を試してみて下さい。

最新ゲーミングPCでeスポーツを始めよう! 初心者にオススメしたいノートPC4選

近年注目を集めているeスポーツは、ゲームで競う新時代の競技。日本でも大会が開催され、将来的にはオリンピック競技としても採用が検討されるなど話題となっています。そんなeスポーツを本格的に始めてみたいなら、ゲーム用に設計された“ゲーミングPC”がオススメ。一般的な据え置き型ゲーム機よりもカスタマイズの自由度が高く、周辺機器も充実しています。

 

ゲーミングPCを選ぶポイントは、「CPU/メモリ」、「GPU」、「排熱機構」の3点。最新のPCゲームは高い映像処理能力を必要としており、そのためにはGPUと呼ばれる映像処理チップの性能が重要となります。一般的なPCではGPUはCPUと統合されていますが、高度な映像処理を必要とするゲームを動かすためには単体のGPUが求められます。GPUが非力だと、映像の解像度が落ちたり動きがガタガタになってしまうことも。お財布と相談しながら、できるだけ性能の高いGPUが搭載されているモデルを選びましょう。

 

また、高性能なGPUは多くの電力を消費し、大量の熱を発します。そのためGPUを冷やす排熱機構が重要となります。とくにスペースに余裕のないノートPCタイプは、排熱がスムーズにいかないとオーバーヒートして電源が落ちてしまうことも。ファンやヒートパイプなどを備えたモデルを選びましょう。

 

今回は、初めてゲーミングPCを選ぶ人におすすめなエントリーモデル4機種をご紹介します。

 

1.初めての1台にオススメなエントリーモデル

Acer
Aspire VX15
実売価格13万3034円

●OS:Windows10 Home(64bit)●ストレージ:HDD 1TB●ディスプレイ:ノングレア15.6型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約6時間●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×2、USB 2.0×1、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI 、ヘッドホン、SDカードスロット●サイズ/重量:W389×D265.5×H28.9mm/約2.5kg

背面にデザインされた排熱孔が印象的なゲーミングノートPCのエントリーモデル。入門機ながらCore i5やGeForce GTX 1050を搭載するなど、PCゲームをプレイするために最低限必要なスペックはクリアしています。次世代型802.11ac 2×2 MIMO技術を搭載しており、Wi-Fi接続でも高速通信が可能。持ち運んでどこでもPCゲームが楽しめます。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Intel Core i5-7300HQ(2.5GHz/TB時3.5GHz)/メモリ:8GB(DDR4)

CPU、メモリともゲーミングノートPCとしては及第点。ほとんどのゲームでスムーズにプレイできるでしょう。メモリの増設および変更はできないので、ゲームをしながら生配信などを考えている人は注意!

 

【GPU】

NVIDIA GeForce GTX 1050(4GB)

GTX 10シリーズのなかでもコスパに優れた「GTX 1050」を搭載。最新の3Dゲームなどはやや荷が重いものの、エントリーモデルとしては十分な性能を持っています。

 

【排熱機構】

リア部に2つのファンと排熱孔を搭載。実用的でデザインにもこだわっており、効率的にPC内部を冷やすことができます。

 

 

2.ハイブリッドストレージでスピード+大容量を実現

ASUS
R.O.G. STRIX GL703VM-EE062T
実売価格13万円

●OS:Windows10 Home(64bit)●ストレージ:SSD 256GB+HDD 1TB●ディスプレイ:ノングレア17.3型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約3.1時間●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.0×4、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI 、Mini DisplayPort、ヘッドホン/マイク、SDカードスロット●サイズ/重量:W415×D280×H24mm/約3.0kg

高速なSSDと大容量のHDDを組み合わせたハイブリッドストレージを採用。OSの立ち上げなどは高速なSSDで、データの保存はHDDと使い分けることで効率よく動作させることができます。Wi-Fiは802.11ac 2×2 MIMO対応。液晶画面のリフレッシュレートは最大120Hzで、よりなめらかに映像を映し出します。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Intel Core i5-7300HQ(2.5GHz/TB時3.5GHz)/メモリ:8GB(DDR4)

CPUおよびメモリはエントリークラスの標準的なスペックとなっています。ほとんどのゲームは問題なくプレイできるでしょう。

 

【GPU】

NVIDIA GeForce GTX 1060(3GB)

VRゲームにも対応する「GTX 1060」を搭載していますので、将来的にVRゲームでも遊びたいと考えている人にオススメ。

 

【排熱機構】

高い冷却効果を発揮する2つのファンを搭載したデュアルクーリングシステムを採用。ゲームに熱中しているときも、PCをクールに保ちます。

 

3.ワンランク上の性能を備えたハイエントリー機

日本HP
OMEN by HP 15-ce015TX(パフォーマンスモデル)
実売価格18万8773円

●OS:Windows10 Home(64bit)●ストレージ:SSD 256GB+HDD 1TB●ディスプレイ:ノングレア15.6型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約5時間●インターフェイス:USB Type-C×1、USB 3.1×3、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI 2.0、Mini DisplayPort 、ヘッドホン/マイク、マイク、SDカードスロット●サイズ/重量:W388×D275×H24.8mm/約2.63kg

CPUやGPU、メモリなどエントリークラスよりもワンランク上のスペックに仕上げられたハイエントリーモデル。注目はノートPC用にデザインされた最新GPU「Max-Q Design」シリーズを搭載していること。こちらは電力を効率よく使えるよう最適化されており、処理能力のほか、静音性や放熱性も向上しています。PCを長く使いたいのであれば、最初から高めのスペックを選んでおくのも手です。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Intel Core i7-7700HQ(2.8GHz/TB時3.8GHz)/メモリ:16GB(DDR4)

CPUおよびメモリはエントリークラスよりもワンランク上の仕様。ゲームしながらネット動画を再生するなど、同時に複数のことを行うことができます。

 

【GPU】

NVIDIA GTX 1060 with Max-Q Design(6GB)

ノートPC用にデザインされた最新GPUを採用。ノートPCでもより美しいグラフィックが楽しめます。

 

【排熱機構】

2つの大型ファン、ヒートパイプのカバー面積拡大、エアフローの改善により高い冷却性能を実現。ゲームプレイ時もしっかり内部を冷やしてくれます。

 

 

4.余裕のあるグラフィックス性能が決め手

DELL
Inspiron 15 7000 ゲーミング(スタンダード)
実売価格12万6144円

●OS:Windows10 Home(64bit)●ストレージ:SSD 256GB●ディスプレイ:ノングレア15.6型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:駆動時間非公表●インターフェイス:USB 3.0×3、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI 2.0 、ヘッドホン/マイク、SDカードスロット●サイズ/重量:W384.9×D274.73×H25.44mm/約2.65kg

真っ赤なボディが目を引くエントリーモデル。GPUに性能とコストパフォーマンスのバランスがとれた「GeForce GTX 1050 Ti」を採用し、余裕のあるグラフィック処理を行えます。Wi-FiはMIMO非対応(1×1)なのでワイヤレス通信は遅め。有線LAN接続できる環境がオススメです。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Intel Core i5-7300HQ(2.5GHz/TB時3.5GHz)/メモリ:8GB(DDR4)

CPUおよびメモリはエントリークラスの標準的なスペックとなります。上位のプラチナモデルを選択すればメモリが16GBになるので、自分の用途と照らし合わせて選びましょう。

 

【GPU】

NVIDIA GeForce GTX 1050 Ti(4GB)

「GTX1050」より処理性能をやや高めた「GTX 1050 Ti」を搭載。少しでもグラフィック性能を上げたいけど、コスパも重視したいという人に人気のGPUです。

 

【排熱機構】

背面の冷却用通気孔と大型のデュアル冷却ファンの配置を最適化し、冷却効果を最大化。効率的に排熱できます。

 

 

ゲーミングPCを手に入れて、今後ますます盛り上がっていくと見られるeスポーツをいち早く体験してみてはいかがでしょうか。

すべてが桁違いな「auひかりホームX(テン) 10ギガ」、実際のメリットは? 専門家に活用シーンを聞いてみた

最近、ネット動画の表示が重い、ダウンロードが以前より遅くなった……と感じることはないでしょうか。これは何も気のせいではなく、家庭のネット環境はそのままなのに、配信される動画が4K対応になるなどコンテンツのほうが日に日にリッチになっているから、という理由が考えられます。

 

そんななか、3月1日から受付が始まったKDDIの新サービス「auひかりホームX(テン) 10ギガ」が大きな注目を集めています。なんとこちら、個人宅向けとしては“世界最速”(*)を謳う、上り/下り最大10Gbpsを提供するサービスなのです!

*個人宅向けFTTHサービス市場 (月額100ドル未満) で上り下り速度が共に10ギガのサービス。【2018年1月付けOvum調査報告に基づく】

 

■サービスの詳細・提供エリア・申込みはコチラ↓
https://www.au.com/cmp/hikari_kousoku/

 

頭ひとつ抜きん出た速さ! 無線LAN利用でも超高速

“世界最速”や“10ギガ”と言われてもピンとこないかもしれませんが、現在の家庭(ホーム)向けに提供されている光回線の主流は1Gbps。これが一気に10Gbpsというのは衝撃的! これだけでも飛び抜けて高速だということがわかります。

 

しかも、提供される新ホームゲートウェイ「BL1000HW」(ルーター的役割の機器)も高性能で、最新の無線LAN規格「Draft IEEE 802.11ax」に対応し、無線LANの速度は最大2.4Gbpsとこちらも超高速。無線LAN利用でも頭ひとつ抜きん出た高速データ通信が可能です。

 

では、この「auひかりホームX(テン) 10ギガ」を実際に家庭に導入した場合、日常生活にどのようなメリットや変化があるのでしょうか。今回は2人の専門家に話をうかがいました。

 

【専門家に聞きました!①】

家族間での“帯域幅”争奪戦に終止符! さまざまなシーンで活躍

まずはPC/デジタルライターの後藤 宏さんに、世界最速「auひかりホームX(テン) 10ギガ」のメリットについて、わかりやすく説明していただきました。

【Profile】

後藤 宏さん

“パソコンはともだち”が口癖のPC好きデジタル系ライター。機器のスペックはもちろん、通信速度やオンラインサービスにも、オタク特有のツッコミを入れる、めんどうな人。

 

――まず、「auひかりホームX(テン) 10ギガ」の注目ポイントはどこになりますでしょうか?

後藤 宏さん(以下、後藤):本サービスで注目すべきは10Gbpsまでのデータ伝送に耐えられる“帯域幅”です。4K動画のストリーミング視聴も、オンラインゲームの対戦も、1つのサービスを利用するだけなら「auひかりホーム 1ギガ」でも、レスポンスはあまり変わらないでしょう。

 

しかし、それらを同時に利用した場合、従来の環境ではデータの伝送が間に合わず、タイムラグが発生してしまいます。例えるなら、「華厳滝」と「ナイアガラ」の違いですね。水が落ちる速度自体の違いというよりも、水の“量”が変わるイメージです。

 

近年では動画をはじめ、ほとんどのコンテンツが大容量化していますし、ネットサービスが浸透している現在では、快適に生活するために欠かせない要素と言えます。

 

――確かに、家族と一緒に生活していると、休日などはちょうどネットを利用する時間が重なってしまうことって多いですよね。具体的にはどういった人におすすめですか?

後藤:先に挙げたとおり、「auひかりホームX(テン) 10ギガ」最大のメリットは、同時にたくさんのデータを伝送できること。これまでは、複数の端末から同時にネットサービスを使おうとすると、速度が遅くなっていました。

 

例えば、動画配信サイトで4K動画を視聴していると、それだけで多くの帯域幅を占有してしまいます。なので、家族の誰かが同じタイミングでネットショッピングを利用しようとすると、お互いに影響しあって動画のバッファが追いつかずに再生が止まってしまったり、買いたい商品の画像がなかなか表示されなかったりする場合があります。家族で帯域幅の争奪戦になっていたんですね「auひかりホームX(テン) 10ギガ」なら、従来の「auひかりホーム1ギガ」から帯域幅がかなり増えるので、そういった状況でも快適に利用できるようになります。

 

このことから考えて、「auひかりホームX(テン) 10ギガ」は、家族がそれぞれパソコンを利用していて、高品位なネット動画やネットショッピング、ストリーミング形式の音楽サービスを存分に楽しみたいといった家庭にイチオシ。無線LANも高速なので、スマホ利用でも快適です。

 

――動画配信サービスやネットショッピングの話が出ましたが、それ以外のシチュエーションで「auひかりホームX(テン) 10ギガ」を導入するメリットはありますか?

後藤:アプリやOSのアップデートにも効果絶大です。OSやアプリのアップデートはデータ量が大きい場合がありますが、予期せぬときに処理が始まってしまっても、10Gbpsなら超快速に処理が完了するはずです。ほかにも、動画のダウンロード時間の短縮にもつながります

 

――それでは、後藤さんご自身が「auひかりホームX(テン) 10ギガ」を導入したら、どのような使い道を考えていますか?

後藤:音楽ストリーミング配信サービスで音楽を流しっぱなしにしながら、ネット動画を観たり、ネットショッピングを楽しんだりといった使い方をしたいですね。

 

また、個人的にビジネス用として1TBのオンラインストレージを利用しているのですが、家で仕事をしているようなケースで動画や画像といった大容量データをオンラインストレージを介してスタッフ間で共有する場合などにも活用したいです。

 

――ここまでは現状でのメリットをうかがってきましたが、今後普及する可能性のあるテクノロジーで、通信速度の速い「auひかりホームX(テン) 10ギガ」が活躍しそうなものがあれば教えてください。

後藤:スマートスピーカーをはじめ、今後はネットにつながり、AIの活用を前提としたIoT家電がますます増えて、データのやりとりも大きくなってくると予測されます 。たとえば、家具を買う前に部屋にマッチするかどうかを調べられるよう、家庭内にダイレクトに3Dデジタルデータを投影するなど、AR(拡張現実)・MR(複合現実)を利用する場面も今後は広がってくると思います。

 

そういった環境になったとき、不可欠となるのが大容量データの同時伝送に耐えられるネット回線です。大容量な帯域幅を確保できる「auひかりホームX(テン) 10ギガ」が活躍するでしょう。

■サービスの詳細・提供エリア・申込みはコチラ↓
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【専門家に聞きました!②】

「ここまで必要か!?」というほど衝撃! 動画を見る側も配信する側にもメリット

続いてゲーム/デジタルライターの岡安 学さんにも話をうかがいました。

【Profile】

岡安 学さん

ゲーム雑誌の編集者を経て、フリーライターとしてウェブや雑誌などで活躍中。近年は、デジタル機器を中心に家電からeスポーツまで幅広いジャンルで執筆を行なう。

 

――最初に「auひかりホームX(テン) 10ギガ」の発表を聞いたとき、どのように思われましたか?

岡安 学さん(以下、岡安):正直、「ここまで必要か?」という思いが頭をよぎるほど速いなという印象でした。10Gbpsですから、これまでとは単位がいきなり変わってしまいましたよね。

 

――実際に「auひかりホームX(テン) 10ギガ」を家庭に導入すると、どのようなメリットが考えられるでしょうか?

岡安:例えばVR(仮想現実)ですね。VRの映像は最近、4Kや8Kに対応するなど大容量化しています。安定して通信ができると、高画質のまま滑らかな映像が体験できます。VRは没入感が高いので、途中で止まったり動きが悪くなったりすると興醒めしてしまうんですよね。いまはまだ10Gbpsレベルの回線が必要なほど高ビットレートのVR動画はあまりないと思いますが、将来的には必要になると思います。

 

ほかには、オンラインゲームの配信にもいいですね。オンラインゲームをしながら、その動画を配信するイメージです。ゲーム画面をストリーミングで流すとともに、本人のプレイ映像をワイプで送信すると、両方のデータ量がかかるので、高画質で配信するにはデータ量が高いほうが途切れずに安定します。

 

――もし、岡安さんが「auひかりホームX(テン) 10ギガ」を導入したら、どのように利用してみたいですか?

岡安:ストリーミング動画をいくつも平行して観る、というのも楽しいかもしれません。例えば東京オリンピックで8K配信があるかはまだわかりませんが、4台のモニタにそれぞれの競技を映して、同時に楽しむとか。もちろん再生機器などいろいろ必要なんですけど、こうすればいい場面を見逃すこともありません。

 

――最後に、「auひかりホームX(テン) 10ギガ」が始まったことで、今後どういったサービスが普及していきそうでしょうか?

岡安:オンラインストレージの容量がテラ単位になってきていますが、それがもう少し安価に使えるようになれば、10Gbpsの高速が生きてきます。自分のPCのHDDからデータを読み込むが如く、オンラインストレージからデータを読み込めるようになり、自分の手元にストレージを用意しなくて済むようになるでしょう。

 

ここまで専門家2名にメリットや具体的な利用方法についてお話をうかがいましたが、VR体験や動画視聴、ストリーミング再生・配信など、さまざまなシーンで活躍することがわかりました。もちろん、通信する相手側の状況によっても通信状態は変化しますが、この超高速の10Gbps回線の登場・普及は、近い将来、IoT化が当たり前となった暮らしやオンラインストレージを活用した仕事スタイルなど、日々の生活に大きな変化もたらしそうです。

■サービスの詳細・提供エリア・申込みはコチラ↓
https://www.au.com/cmp/hikari_kousoku/

 

気になる月額料金や対象エリアは?

「auひかりホームX(テン) 10ギガ」は、まだサービス開始当初ということもあって、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県の一部に提供エリアが限定されています。気になるお値段は、「auひかりホーム 1ギガ」の利用料にプラスして、高速サービス利用料として月額1280円の追加で利用可能。この金額で“世界最速”(* ※)を実感できるとしたら、現状に不満のある人にとってはかなり有力な選択肢となりそうです。詳しい料金体系については次の表をご覧ください(表記の金額はすべて税抜です)。

*個人宅向けFTTHサービス市場(月額100ドル未満)で上り下り速度が共に10ギガのサービス。【20181月付けOvum調査報告に基づく

ベストエフォート型サービスです/速度は通信環境により大幅に低下します。

★1:本サービスはベストエフォート型サービスです。記載の速度は技術規格上の概ねの最大値であり、実使用速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境、回線の状況などにより大幅に低下する場合があります。ホームゲートウェイ内蔵の無線LANご利用(有料)時の通信速度は、最大2.4Gbps(Draft IEEE802.11ax)または1.7Gbps(IEEE802.11ac)です。接続先までの通信速度は機器の能力に依存します。<推奨パソコンスペック>●LANポート10GBASE-T以上●LANケーブルカテゴリ6a以上 ★2:3年単位で自動更新されます。解約・プラン変更された場合、契約解除料15,000円がかかります(更新期間を除く)。 ★3:au one netで「口座振替・クレジットカード割引」適用時。 ★4:4年目以降はauスマートバリュー加入限定の割引適用時。auスマートバリューへのご加入が無い場合は割引はありません。【高速サービスの最低利用期間について】高速サービス利用から12ヶ月以内に解除された場合、高速サービス解除料2500円がかかります。【解約時の回線撤去について】解約時には光ケーブル撤去工事(工事費28,800円)が必要です。 ★5:高速サービス利用料が日割の場合、割引額も日割です。 ★6:auスマートバリューによるauスマートフォンなどへの割引があった場合、その翌月に高速サービス利用料を割引します 。

 

【速度変更について】1ギガ、5ギガ、10ギガサービス間の速度変更のお申込みも可能です(対象エリア内に限ります)。1ギガサービスからの速度変更につきましては、機器の交換のみでお使いいただけます(一部工事が必要な場合もございます)。なお、機器交換手数料は無料です。今後変更になる場合は、事前にお知らせします。
*1:光回線の引込み工事後にお客さまのご都合で課金開始日前にお申込みを取り消される場合は、キャンセル料として初期費用相当額を請求します。 *2●開通月の翌月から割引します。●本割引に期限はありません。割引条件や割引金額が変更となる場合があります。変更となる場合は事前にお知らせいたします。

10Gbpsのスピードを最大限に享受するためには、ある程度のPC環境などが整っていないと活かせませんが、今後、動画などのコンテンツがますますリッチになっていくなかで「10ギガプラン」の必要性が高まっていくのは確実。

 

新作映画やスポーツ配信を美しい映像で堪能したい、4Kや8Kの臨場感抜群のVRをスムーズに体験してみたい、OSやアプリのアップデートにいつもイライラさせられている、ネット動画やストリーミング形式の音楽サービスなどを快適に楽しみたい……といった方は、検討の価値が大いにありますよ!

※提供エリアは東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の一部です。

 

■サービスの詳細・提供エリア・申込みはコチラ↓
https://www.au.com/cmp/hikari_kousoku/

 

提供:KDDI

持ち歩き楽々なビジネス向けノートPCはどれ? デザイン/メモリ/サイズ/UIでチェック

この春、高校や大学を卒業して社会人になるという方も多いのではないでしょうか。いままではスマホやタブレットでよかったけれど、社会人になると書類を作成したり表計算アプリを使ったりと、どうしてもキーボードがついたノートパソコンが欲しくなります。そこで今回は、ビジネスに最適なノートPC4機種をご紹介します。

 

ビジネスでノートPCを使うなら、最初にチェックしておきたいのが「ディスプレイの大きさ」と「サイズ/重量」。外出や出張などで持ち運ぶことが多いビジネスPCは、画面の大きさが11~13型までのものを選びましょう。15型以上のものは持ち運んで使うには不向きです。また、毎日カバンに入れて持ち歩くなら厚さや重さも重要。持ち歩くのが苦にならないように、できるだけ薄くて軽いモデルを選びましょう。厚さは20mm以内、重さは最大でも1.5kg以内が目安です。

 

また、PCの性能を左右するCPUは価格に直結する要素。ネットやメールのチェック、簡単なオフィスソフトの使用であればCeleronクラスでも十分ですが、イラストや画像を多用したパワーポイントの作成や複雑な表計算なども行うのなら、Core iシリーズを搭載したモデルを選んだほうがいいでしょう。メモリは4GBが標準ですが、同時に多くのアプリを立ち上げることが多いなら8GBに増設することをオススメします(機種によっては増設できない場合もあります)。

 

1.クラス最軽量で持ち歩き楽々

富士通
LIFEBOOK UH75/B1
実売価格14万6800円

●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Core i5-7200U(2.5GHz)●GPU:Intel HD Graphics 620●メモリ:4GB●ストレージ:SSD 128GB●ディスプレイ:ノングレア13.3型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約8.3時間

13.3インチのフルHD液晶を搭載しながらも、超軽量と超薄型を両立して実現しているのが特徴。重さはわずか約761gと、13.3型クラスでは世界最軽量を実現しています。また、薄型でありながら有線LANコネクタやSDカードリーダーなど、ビジネスシーンでも使い勝手を損なわない拡張性もポイント。出張や社外での打ち合わせなど、PCを持ち運ぶことが多いビジネスマンにぴったりの1台です。

 

【デザイン】

カラーは「ピクトブラック」と「サテンレッド」の2色。ビジネスシーンで使いやすいシンプルデザインです。

 

 

【CPU/メモリ】

CPU:Core i5-7200U(2.5GHz)/メモリ:4GB

Core i5シリーズを搭載しており、複雑な表計算やパワーポイントなどのアプリもサクサク快適に使えます。メモリは4GBと標準クラスですが、複数のアプリを同時に立ち上げたり、ブラウザのタブをたくさん開いたりといったヘビーユースにはやや物足りないかも。

 

【サイズ/重量】

W309×D212.5×H15.5mm(突起部含まず)/約761g(ピクトブラック)、約764g(サテンレッド)※バッテリー含む

とにかく薄く軽いのが特徴。バッテリー込みで800gを切っているので、毎日持ち運んでも苦になりません。また、ただ軽いだけでなくタフネス性も兼ね備えています。

 

【インターフェイス】

USB Type-C×1、USB 3.0×2、イーサーネット (RJ-45) ポート、HDMI 、ヘッドホン/マイク、SDカードスロット

薄型ボディなのに、インターフェイスは充実。有線LANもアダプターなしで接続できるので、オフィスで使う際に便利です。

 

2.大容量バッテリで長時間使用もOK

 

LGエレクトロニクス
LG gram(13Z980)
実売価格13万2300円

●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Core i5-8250U(1.6GHz)●GPU:Intel HD Graphics 620●メモリ:4GB●ストレージ:SSD 128GB●ディスプレイ:グレア13.3型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約27時間

重量わずか965gと軽量ながら、72Whの大容量バッテリーを搭載することで、約27時間の連続使用が可能。急速充電に対応しており、20分の充電で約4時間30分駆動します。さらに、USB Type-Cをはじめ、USB3.0、HDMI、ヘッドホンなど各種端子と、microSDスロットを搭載。マグネシウム合金を使用したフルメタルボディを採用し、米国国防総省の耐久試験もクリアしています。13.3型のほか、14型、15.6型もラインナップしています。

 

【デザイン】

カラーは「ホワイト」と「ダークシルバー」の2色。マグネシウム合金を使ったボディは、薄くても高い堅牢度を誇ります。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Core i5-8250U(1.6GHz)/メモリ:4GB

第8世代のCore i5シリーズを搭載しており、インテル ターボ・ブースト・テクノロジー適用時は最大3.40GHzまで高速動作することが可能。普段の消費電力を抑えながら、パワーが必要なときにもしっかり対応できます。メモリは4GBで標準クラス。

 

【サイズ/重量】

W305.9×D211.8×H15.5mm/約965g ※バッテリー含む

15.5mmの薄型ボディながら、大容量バッテリーを搭載したことにより約27時間という長時間使用が可能。泊まりの出張でも安心して使えるが、そのぶん重量はやや重め。

 

【インターフェイス】

USB Type-C×1、USB 3.0×2、HDMI 、ヘッドホン、microSDカードスロット

こちらもインターフェイスはビジネス用として十分。DTS Headphone:Xを搭載しており、ヘッドホンをつないで迫力の音声を楽しむことができます。

 

3.ペン入力ができるタブレットライクな1台

Acer
Spin 1(SP111-32N-A14P)
実売価格5万9000円

●OS:Windows 10 Home ●CPU:Celeron N3350(1.1GHz)●GPU:​Intel HD Graphics 500 ●メモリ:4GB ●ストレージ:64GBフラッシュドライブ●ディスプレイ:11.6型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約8時間

360度回転する11.6型ディスプレイを搭載し、ノートPCとしてもタブレットライクにもシーンに合わせて4つのモードで使用可能。Windows Ink対応のAcerアクティブスタイラスペンが標準で付属し、1024段階の筆圧検知で、手書きメモや高精細な描写にも対応します。

 

【デザイン】

クロスブラシのヘアライン仕上げにより、サラサラな手触りのテキスタイルタッチを実現。カラーはビジネスで使いやすいブラック系のみ。360度回転するキーボードにより、4つのモードで使用できる。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Celeron N3350(1.1GHz)/メモリ:4GB

Celeron N3350はネットやメール、簡単なオフィスソフトを使うなら十分ですが、Core iシリーズと比べるとパワーは落ちます。また、メモリは一世代前のDDR3Lのため、スピードは遅め。価格を取るのか、性能を重視するのか検討しておきましょう。

 

【サイズ/重量】

W290×D200×H14.1mm/約1.3kg

厚さ14.1mmと、まるでタブレットのようにも使える薄型ボディが特徴。重さは1.3kgとやや重めですが、持ち歩きできる許容範囲です。

 

【インターフェイス】

USB 3.0×1、USB 2.0×1、HDMI、microSDカードスロット

USBは計2口とやや少なめ。特筆すべきは、Windows Ink対応のスタイラスペンが付属し、手書きが手軽にできること。ペンタブ的に使うことができるので、キーボードもペン入力も両方欲しいという方にオススメです。

 

4.アルミボディのスタイリッシュモデル

 

日本HP
Envy 13(ベーシックモデル)
実売価格9万7800円

●OS:Windows10 Home(64bit)●CPU:Core i3-7100U(2.4GHz)●GPU:Intel HD Graphics 620●メモリ:4GB●ストレージ:SSD 256GB●ディスプレイ:13.3型フルHD (1920×1080ドット)●バッテリー:連続使用約14時間

高級感のあるアルミニウム製のメタリックボディを採用したスタイリッシュなモバイルノートPC。画面の左右の縁が目立たないナローベゼルにより、コンパクトながら大画面を実現しています。90分で90%の充電を行えるファストチャージ機能により、忙しい朝や仕事の合間にサッと充電することが可能。Bang & Olufsenと共同開発されたクアッド・スピーカーにより、高音質で音楽や動画を楽しめます。

 

【デザイン】

カラーは「シルクゴールド」のほか、楽天市場限定として「ナチュラルシルバー」も用意。光沢のあるエッジやタッチパッド部のダイヤモンドカットなど、メタルの質感を生かしたデザインは女性にもオススメ。

 

【CPU/メモリ】

CPU:Core i3-7100U(2.4GHz)/メモリ:4GB

Core i3シリーズを搭載しており、モバイルとして使うなら十分なパワーを発揮します。メモリは4GBで標準クラス。

 

【サイズ/重量】

W305×D215×H14mm/約1.24kg

今回の4機種では最も薄い14mm。ボディはアルミ製で、堅牢度が高いぶんやや重め。

 

【インターフェイス】

USB Type-C×2、USB 3.1×2、マイク/ヘッドホン、microSDカードスロット

USBは4口と多めに搭載。HDMIは搭載していませんが、USB Type-CがDisplay Portに対応しています。

 

この春、進学や就職などでノートPCの購入を検討している人は、ぜひ参考にしてみて下さい。

 

歴代機を知り尽くした上で断言! ファーウェイ新スマホ「P20 Pro」は予約必至です。

ファーウェイが、3月27日(現地時間)にフランス・パリで開催した新製品発表会で、スマートフォンの最新フラッグシップ「HUAWEI P20」シリーズを発表しました。

 

↑1900年に建てられたという「グラン・パレ」で発表会を開催

 

HUAWEI Pシリーズは、2年前に発売されたHUAWEI P9で初めてライカと共同開発したダブルレンズカメラを搭載し、撮影画質には徹底的にこだわってきたシリーズです。今回発表された「HUAWEI P20」と「HUAWEI P20 Pro」も、もちろんライカレンズを搭載したハイエンドモデル。ですが、もはやセールスポイントはライカだけじゃないんです。センサーの改良により、画質が飛躍的に向上し、AIによる撮影シーン判別がさらに賢くなり、しかも手持ちでもシャープな画質で夜景が撮れちゃったり……。

 

↑自社開発のAIプロセッサーを内蔵している優位性をアピール

 

↑カラバリは2モデル共通の4色のほか、P20には「Champagne Gold」もある

 

発表会の直後に、上位モデル・HUAWEI P20 Proのサンプル機が配られたので、そのすごさをいち早く体感することができました。実際の作例も交えながら、新モデルの特徴を紹介していきますね。

夜景の撮りやすさはスマホ史上No.1かも!

HUAWEI P20 Proは、6.1インチ(1080×2440ドット)の有機ELディスプレイを搭載。画面占有率を高めるために、フロントカメラの部分に切り欠き(ノッチ)を設けたデザインで、一見iPhone Xに似ています。が、比べてみるとiPhone Xよりノッチの面積はかなり狭いです。また、ノッチの左右を黒く表示して、ノッチが目立たない画面表示に切り替えることもできます。

 

↑6.1インチの大画面を搭載しつつも「意外に持ちやすい」という印象

 

最大の特長は背面のトリプルレンズカメラ。本体を横向きにした状態の右からF2.4レンズで8メガピクルセルの3倍望遠カメラ、F1.8レンズで40メガピクセルのRGB(カラー)センサーのメインカメラ、そしてF1.6レンズで20メガピクセルのモノクロセンサーのカメラという構成になっています。

 

↑背面パネルは美しい。特に「Twilight」が美しい

 

↑右から望遠、カラー、モノクロという並び

 

スマホのカメラとしては最大級の1/1.7インチの画像センサーを搭載し、デジタル一眼レフ並みの「102400」というISO感度を実現していることもセールスポイント。望遠カメラが追加されたため、ワンタッチで3倍ズームに切り替えられ、さらに、5倍でも画質が劣化しない「ハイブリッドズーム」にも対応しています。

 

↑iPhone XやGalaxy S9+よりも圧倒的に大きい画像センサーを搭載

 

↑「写真」モードで「1×」で撮影

 

↑「3×」に切り替えて撮影

 

↑「5×」にしても、画質を劣化させずにズームアップできる

 

AI処理に特化したプロセッサーを内蔵するCPUを搭載していることもHUAWEI P20シリーズの大きな利点です。その恩恵で、500以上の撮影シチュエーションを素早く判別し、最適な設定が行われます。もちろん、それをオフにしたり、手動の「PRO」モードで自分なりの設定で撮ることもできます。

 

AIを利用する「AIイメージスタビライゼーション」も搭載。手持ちでも夜景を鮮明に撮れる「夜間」モードを搭載し、ビデオの画質も向上しているようです。さらに、これは他社への追随ではありますが、最大960fpsで撮影するスーパースローモーションにも対応しました。

 

↑自分のカメラとHUAWEI P20 Pro(右)のビデオ撮影時のブレ補正を比較するデモも実施

では、実際にHUAWEI P20 Proで撮った写真をご覧ください。発表会の直後、わずかな時間に撮った写真です。まだ使いこなしていないなのに、ここまで撮れるのは、すごいと思いませんか? 筆者はHUAWEI P9でライカ画質に魅せられて、その後、2年弱の間に、P10 Plus、Mate 10 Proと新機種に乗り換えているのですが、このP20 Proも日本で発売されたら即買いします。まだ発売は決まっていませんが、予約したいです(笑)。

 

↑会場にいたモデルさんを撮影。背景を自然にぼかせる

 

↑曇り空の夕暮れ時だったが、明るく撮れた

 

↑料理も自然な色のままで、美味しそうに撮れた

 

↑夜景写真の画質は圧巻

 

↑シャッタースピードが長くなるが、手ブレは補正される「夜間」モードで撮影

 

↑モノクロで撮っても、いい感じに

 

フロントカメラもライカレンズでF2.0。24メガピクセルなので、自撮りも高画質で楽しめます。背景をぼかせる「ポートレート」モードを搭載し、顔を立体的に認識してライティング効果を加える「3Dポートレートライティング」という新機能も備えています。「ビューティモード」も試してみましたが、補正が自然で、男でも使えるじゃん!という印象でした。

 

↑普段自撮りをしないで、構図も表情もイマイチですが、肌は「ビューティレベル2」でほどよく補正された

 

↑夜景をバックにすると、やや白飛び気味に

 

もちろんHUAWEI P20 Proの魅力はカメラだけでに限りません。4000mAhの大容量バッテリーを搭載していて、IP67等級の防水・防塵にも対応。指紋認証に加えて、顔認証にも対応し、約0.6秒でロックを解除できます。安全性については、もう少し使い込んでみないとなんとも言えませんが、指紋か顔か、使いやすいアンロック手段を選べるのはいいですよね。HUAWEI P20 Proはヨーロッパでは4月6日発売で、899ユーロ(約11万7800円)です。

 

スタンダードモデルP20のカメラ性能も侮れない!

スタンダードモデルに位置付けられるHUAWEI P20は、5.8インチ(1088×2244ドット)の液晶ディスプレイを搭載。P20 Proよりも、ひと回り小さいですが、そのぶん持ちやすいサイズ感と言えます。

 

↑HUAWEI P20は、P20 Proを若干小さく、片手操作がしやすそう

 

↑背面にはデュアルカメラ

 

機能面でのP20 Proとの大きな差分はカメラ。P20の背面カメラは、F1.8レンズ&12メガピクセルのRGBセンサー+F1.6レンズ&20メガピクセルのモノクロセンサーという組み合わせです。前モデルのHUAWEI P10も12メガピクセルRGB+20メガピクセルモノクロという組み合わせでしたが、レンズのF値は2.2でした。P20はレンズから光を取り込む効率が大きく向上したことに加え、画素サイズが1.55µmと大きく、センサーサイズは1/2.3インチとなり、光を感じ取る効率もアップしています。

 

P20 Proと同じように「夜間」モードを搭載し、スーパースローモーションも楽しめます。フロントカメラはP20 Proと同じスペックで、「3Dポートレートライティング」にも対応しています。

 

HUAWEI P20は、ヨーロッパでは3月27日発売で649ドル(約8万5000円)なので、「3倍ズーム」「5倍ハイブリッドズーム」が必須でなければ、P20 ProよりもP20のほうがコスパは高いでしょう。

 

日本でも売ってほしい! ポルシェデザインの3眼モデル

なお、発表会の最後に、ポルシェデザインとコラボした「HUAWEI Mate RS」も発表されました。筆者の記憶が正しければ、ポルシェデザインモデルはMate 9、Mate 10に続く第3弾。従来は高級志向のデザインが特長でしたが、今回のHUAWEI Mate RSはリッチな輝きを放つ本体デザインはもちろん、HUAWEI P20 Proと同じ仕様の3眼カメラを搭載。さらに、HUAWEI初となるディスプレイ内蔵型の指紋センサーも搭載しています。背面にも指紋センサーがあるので、利用シーンに応じて、どっちに触れてもアンロックできるという仕組みです。

 

↑HUAWEI Mate RSのRedモデル

 

↑背面パネルは見た目が美しいだけでなく、手触り感もリッチだった

 

↑Blackモデルの背面パネルは、とことん光沢を極めた黒で、鏡のような輝きだった

 

HUAWEI Mate RSは4月12日発売で、6GB RAM/256GBモデルが1695ユーロ(約22万2000円)。6GB RAM/512GBモデルが2095ユーロ(約27万4400円)と、ターゲットを絞ったモデルです。

 

なお、どのモデルも日本での展開は「検討中」とのこと。されど、前モデルHUAWEI P10シリーズに引き続き、HUAWEI P20シリーズが日本で発売される可能性は高いでしょう。日本では、MVNO(格安SIM事業者)向けに「HUAWEI P20 lite」といった機種も登場しそうな気がします。ポルシェデザインのHUAWEI Mate RSは、従来の同モデルの展開(中国とヨーロッパの一部でのみ販売しているらしい)を考えると、日本で発売される可能性が低いかも……。

OPPOスマホの急成長ぶりには理由があった! OPPO本社&工場で目撃した徹底した良品作り

今年2月に日本市場に参入したスマホメーカー・OPPOが、日本のメディアに本社と工場の一部を公開するプレスツアーを実施しました。OPPOは中国で2004年に設立され、2011年に初のスマートフォンを発売。それから、わずか5年後の2016年には年間出荷台数が中国で1位に、そして2017年にはアジアで1位、世界で4位にランクインするなど、急成長を続けているメーカーです。

 

とは言え、日本での知名度は、まだゼロに近い状態。店頭で手にして気になっても、「OPPOって何? 大丈夫なの?」と購入を躊躇する人もいるのでは……。今回のプレスツアーの主旨は、新製品のアピールではなく、「OPPOがどんな会社かを知らせたい」というところにあったようです。

 

日本に参入しているアジアのメーカーがこうしたプレスツアーを開催することは時々あり、筆者も何度か取材しているのですが、今回のOPPOほど、いろいろ見せて、撮影させてくたメーカーは記憶にありません。それくらい “本気” なんだと思います。

 

約1万人が勤務する巨大工場に潜入

では、中国広東省東莞にあるOPPO本社の様子を、写真を中心にレポートしたいと思います。ちなみに、写真はすべて日本でも発売中の「R11s」というスマホで撮影しました。

 

↑中国・深圳から車で1時間ほどでOPPO東莞本部に到着。普通のオフィスビルに見えるが、ここが工場

 

今回、見学させてもらったのは、SMTセンターと、完成した製品の品質をチェックする工程。撮影NGの条件で組み立て工程を見学させてもらえる予定もあったのですが、残念ながら、それは中止になりました。筆者の推測ですが、4月に発売する新製品の組み立てがフル稼働していて、社外の人は入れない状況だったのではないかと。

 

↑ロビーに展示されていたジオラマ。手前の建物は現在建設中で、左側にある建物がわれわれ取材陣が見学した工場

 

↑約22万平米の広大な敷地内には、社員住宅も。中国全土で約3万人が勤務していて、ここ東莞本部には約1万人。社員のほとんどが、ここまたは近隣にある社員住宅に住んでいるそう

 

スマホの基盤の生産ラインを大胆公開!

まず、見せてもらったのはSMTセンター。SMT(Surface mount technology)とは直訳すると「表面実装」。プリント基盤に細かい電子部品を取り付ける工程で、完全にオートメーション化されていて、最終的に人の目によるチェックが入るという流れでした。

 

↑SMTセンターでは、写真のような基盤が作られている

 

↑1シートに4枚の基盤があり、あとで切り離されるとのこと

 

↑部品が実装されるライン

 

↑近づいて見ると、ホイールに部品のシートが巻かれていて、それらがひとつずつ貼り付けられていくよう

 

↑ラインの最終工程では、エプソン製のアームロボットも活躍していた

 

↑モニターに表示される情報および、人の目でミスがないかをチェック

 

品質チェックテストは約150種類に及ぶ

続いて案内されたのは、QE(Quality Engineering)という品質試験する部門です。ここで行われる試験は、大きく電気性能試験、構造試験、環境劣化試験に分けられ、全部で150以上に及ぶそうです。

 

↑例えば、この機械では、スマホを10cmの高さから裏表それぞれ1万回落下させ、その他の4面からも各2000回落下させ、合計28000回の落下実験後に、内部構造に損傷の兆候がないかを確認している

 

↑スマホに圧力をかけたり、ねじったりという、ユーザーの様々な使用状況を想定したテストも実施

 

↑静電気を発生させた状況での動作性もチェック。乾燥する気候の地域では重要らしい

 

↑工場内のあちこちにスローガンが。奥の2人の男性は、スマホを最大1.8mの高さから大理石の平板に自由落下させるテストを行っている

 

↑試験後のスマホをチェックする社員たち

 

ちなみに、OPPOの社員の平均年齢は29.5歳。そもそも会社の歴史が浅いということもありますが、積極的に若い世代を起用し、早くからチャンスを与えて、育成するシステムも作っているそうです。また、若い世代が働きたくなる環境も作っているようです。

 

↑敷地内にある食堂で美味しい料理をいただいた。OPPOのスマホは、料理もきれいに撮影できる

 

深圳オフィスも快適そうな雰囲気

工場見学の翌日、深圳市内にあるオフィスにも行ってきました。ビルの4フロアを占めていて、CEOの部屋があったり、管理部門、デザイン部門などがあるそうです。

 

↑深圳オフィスはデスクワーク中心。部門によっては、席を固定しないフリーアドレスになっていた。「どこから来たのですか?」と話しかけられて、他愛のない会話を楽しんだり、カジュアルな雰囲気が感じられた

 

↑ランニングマシンなどが設置されたジムは、昼休みや終業後に使い放題

 

↑ヨガやダンスのレッスンが行えるスタジオも

最新モデル「R15」がまもなく発売!

OPPOは専売店が多く、それもアジア地域で成功を収めた要因になっているようです。深圳市内にあるお店に行ってみました。そこで4月1日発売予定の最新モデル「OPPO R15」の実機に触れることができました。

 

OPPOのスマホは、ユーザーインターフェイスがiPhoneに似ていることも指摘されていますが、最新のR15は、iPhone Xと同じように、ディスプレイの上部にノッチ(切り欠き)があり、ますます “似ている感” が強まっていました。もっとも、ノッチは多くのメーカーが採用していて、今年のブームになりそうな気配ですが(笑)。日本発売は未定です。

 

↑中国だけでなく、東南アジアでも増えてきたOPPOショップ

 

↑画面アスペクト比が19:9で、6.28インチの有機ELディスプレイを搭載したR15

 

↑背面にはデュアルカメラの指紋センサーを搭載。左が「夢鏡版(ドリームミラーエディション)」という上位モデルで、艶やかなグラデーションのデザインに仕上がっているほか、一部のスペックが右の「通常版」を上回る

 

↑R15は3月31日に発表会が開催され、4月1日からは発売開始。それを告知する広告のキャッチコピーは「年軽造未来(若者が未来を作る)」

 

先にも書きましたが、スマホメーカーが本社や工場の内部をここまで公開するのは異例のこと。その理由についてたずねたところ、「隠す必要がないことはすべてお見せしますし、話しますよ」といった回答でした。比較的新しいメーカーながら、すべて自社で開発・製造し、品質管理まで行っていることの自信の表れと言えるかもしれません。

 

筆者も、今回の取材を通してOPPOのスマホがますます好きになりました。工場がすごかったとか、働いている人が感じがよかったとか、そういう理由ではありません。いや、それもあるんですが、それ以上に、OPPOのカメラの実力を再認識させられました。ここまで撮れたら、もはや取材にはデジカメは要らないのではないかと!

 

(撮影/村元正剛)

新iPadがiPad Proより3万円以上安いけど、もしかして”神タブ”ですか?

先日発表された9.7インチiPadの新モデルは、新たに「Apple Pencil」をサポートしました。Apple Pencilは従来、「iPad Pro」シリーズでしか対応していなかったので、「興味はあるけどまだ使っていない」という人も多いはず。新iPadの登場で、改めてApple Pencilが欲しくなる人が続出するかもしれません。

 

とはいえiPad Proではできるけど、新iPadではできないこともあります。ここをしっかり見極めて、自身に最適なモデルをチェックしましょう。

 

ペンは使えるけど物理キーボードはワイヤレス接続のみ対応

今回アップデートされたのは、9.7インチの「iPad」。従来モデルとスペック上の情報を比べると、チップセットが「A9チップ+M9モーションコプロセッサ」から「A10 Fusion+M10コプロセッサ」へと変更されています。また先述の通り、新たにApple Pencilをサポートした点がトピックです。

 

↑現在展開しているモデルは、「iPad Pro」が12.9と10.5インチで、「iPad」が9.7インチ、「iPad mini 4」が7.9インチとなる

 

今回のアップデートで、iPadの新モデルでもApple Pencilが使えるようになったわけですが、iPad Proとの機能・性能差は残っています。例えば、iPad Proでは「Smart Connecter」の端子が側面に備わっていて、対応のキーボードを接続して利用できます。この利点は、iPad Proからキーボード側に給電を行いながら利用できるため、充電が不要ということ。

 

一方、新しい9.7インチiPadには、このSmart Connecterは搭載されていないため、物理キーボードを活用したい場合には、Bluetooth経由で接続するアクセサリーを選択しなくてはなりません。つまり、キーボードの充電も必要となるわけです。

 

↑各モデルのアクセサリーの対応状況

 

そのほか、自然な紙の白色を再現する「True Toneディスプレイ」機能や、カメラの「4Kビデオ撮影」および「光学手ぶれ補正」機能などは、iPad Proのみが対応しています。新しいiPadではサポートしていません。ほかにもカメラの性能には細かい差があります。

 

また、スピーカーの数についても、iPad Proが4基である一方、新しいiPadは2基となります。Touch IDもiPad Proでは第2世代が用いられますが、iPadでは第1世代のままです。

 

LTEモデルの場合、Apple SIMのサポートも気になるところ。iPad Proでは端末に内臓されていますが、iPadでは別途購入したカードを挿入する必要があります。

 

↑各モデルの価格をみると、新しいiPadのWi-Fiモデル(32GB)が一番安いのがわかる

 

一方、価格を比較すると、iPad Proの10.5インチ・Wi-Fiモデル(64GB)は実売価格が7万5384円。片や、新iPadのWi-Fiモデル(32GB)は4万824円で前モデルから据え置き。先述のような機能差はあれど、コストパフォーマンスを考えるとiPadが有力な選択肢となることがわかりますね。

 

特に別売のApple Pencilの1万800円も合わせると、iPad Proなら約8万6000円〜、iPadなら約4万1600円〜となります。つまり3万円以上も安くApple Pencilが使える環境を整えられるわけですから、従来コスト面で購入を躊躇してきた人にとって、間違いなく魅力的なモデルになります。

 

なお、新iPadについては、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3社でも取り扱われることが明らかになっています。こちらの価格にも注目ですね。

 

教育市場を見据えての発表

さて、今回のスペシャルイベントはアメリカ・イリノイ州シカゴにある高校の講堂で開催されました。背景にあるテーマは「教育」。実は、前述の「iPad」のアップデートは、同社の教育への取り組みのアップデートへ直結するんです。

 

↑今回のAppleスペシャルイベントが開催された「Lane Tech College Prep High School」の講堂

 

例えば、iPadが新しいチップセットを搭載したことで、処理の重いARアプリもスムーズに使えるようになります。画面上に立体的な情報が表示されるので、視覚的な理解を深めることにつながります。

 

具体的には、美術館や博物館の展示をディスプレイ越しに再現したり、カエルの成長過程を学びつつ解剖を擬似的に体験したりするアプリのデモなどが行われました。また、教科書の表紙自体がARのマーカーとなっていて、カメラを向けると関連した立体映像が表示されるという展示もありました。

 

↑タッチアンドトライ会場がないという異例の構成。端末が展示される代わりに、いろんな側面からの学習を体験できた

 

もう一つ注目しておきたいのが、新たに対応したApple Pencilを使って、「iWork」アプリへ書き込みが行えるようになること。作成したスライドや資料に手書きのイラストや注釈が加えられるわけです。同機能はアプリのアップデートにより実現します。

 

↑「Pages」「Numbers」「Keynote」に対してApple Pencilで直接描き込めるように

 

体系的な学習はプログラミングだけでなくクリエイティブにも広がる

iPadを利用する「学び」には、能動的に取り組まなくてはいけない課題が多く用意されています。例えば、同社では以前より「Everyone Can Code」という体系的な学習プログラムを用意していました。「Swift」というAppleの用いるプログラミング言語について、コーディングの基礎から順を追って学べるカリキュラムです。

 

↑今回の会場ではロボットやドローンを操作する体験ができた

 

例えば、「Swift Playgrounds」アプリを使って、プログラミングの概念を体系的に学べます。キーボードで直接コードを入力するわけではないので、実践的な書き方を覚えられるわけではありませんが、ゲーム感覚で子どもに「プログラムとはなんぞや」という部分を概念的に理解させるには非常に有効です。最終的には、ロボットやドローンを操作することにつながり、コーディングの実用性を理解させることにつながります。

 

今回のスペシャルイベントでは、こうした学習プログラムとして新たに「Everyone Can Create」掲げられました。こちらは「Clips」を用いて動画作品を製作したり、「GarageBand」を使って作曲を行ったりするものです。写真やスケッチも含まれます。まさにiPadが強みとする領域ですね。

 

↑「GarageBand」で作曲を行う画面

 

会場では、テーマを工夫してほかの学習と結びつけることがアピールされました。例えば、何かを覚えさせるための替え歌を使ったり、韻を踏んだ詩をテーマにした動画を作成したりするといった具合です。

 

クレヨンも教育市場向けに登場

最後になりましたが、新しいiPadは教育機関向けに、いくつかの特典が付与されることが明らかになっています。発表時のスライドに表示された価格では、一般向けが329USドル〜であるのに対し、教育機関向けが299USドル〜。つまり30USドルほど割引になると説明されました。日本国内向けに展開する場合もおそらくこうした特典が用意される可能性が高いですが、具体的な割引額などは明かされていません。

 

また、教育機関向けのiPadには、iCloudのストレージが200GB提供されます。通常が5GBなので、195GB分増量されます。

 

↑ロジテックのCrayon(クレヨン)も登場

 

アクセサリーとしてはロジテックから「Crayon(クレヨン)」というスタイラスペンが用意されました。Apple Pencilのように筆圧検知はないものの、ペン先の角度検知はサポート。Lightningコネクタ経由で充電を行います。

 

クレヨンの価格は、Apple Pencilの約半額。そしてペン自体の形状が角ばっているので、Apple Pencilのように机の上を転がりづらいという点もメリットでしょう。

 

↑同社からは「Lagged Combo」というキーボード付きケースも登場した

 

ただし、こうしたアクセサリーは教育機関向けの販売を想定していると思われます。一般向けに取り扱われるかどうかは不明です。

 

こうした教育市場への取り組みが背景にあると分かれば、iPadがApple Pencilに対応した理由も納得できますね。とは言え、やはり一般向けの商品として、一段と魅力的な製品になったと感じてしまうのは筆者だけではないはず。もし「キーボードは要らないんだ。ペンが使いたいんだ」と思うなら、買いです。ただ、ディスプレイやスピーカーにもこだわりたいなら、iPad Proも併せてチェックしておくことをお勧めします。

Apple Watchでジム活が捗っちゃうなあ! 日本上陸した「GymKit」でジム通いへの意識がさらに高く

Apple Watchについて、watchOS 4で導入されたテクノロジー「GymKit(ジムキット)」をご存知でしょうか? これは2017年6月のApple 世界開発者会議 (WWDC)で発表されたもので、ジムに設置された対応フィットネスマシンとApple Watchを連携できるようにするためのプラットフォームのこと。実は、オーストラリア、米国、ヨーロッパ、中国、香港に続き、3月15日から日本でも利用できるようになりました。

 

 

Gymkitについては、「テクノジム」「ライフ・フィットネス」「シュウィン」など、世界シェアトップクラスの7メーカーとパートナーシップが結ばれています。今回はまず、ライフ・フィットネス社製のマシンが日本に導入されたということで、筆者も早速体験しにいってきました。なお、同社が提供するマシンでは、「トレッドミル」「エリプティカル」「インドアバイク」「ステッパー」で対応しています。

 

LifeFitness社PresidentのJaime Irickさんは、「LifeFitnessでは、世界中のフィットネス愛好家の方、フィットネスクラブ、そしてパートナーにとって最適なプラットフォームであることを目指している。その3者にとってGymKitのテクノロジーは最高の成果を提供してくれるだろうと考えている」といった旨をコメント。また、「LifeFitness のマシンでは年間約10億のワークアウトが行われている。将来的にこの大部分がApple GymKitで使われるだろう」とも述べています。

 

↑GymKit対応マシンの例。リカベントタイプのインドアバイクで、Apple Watchを連携できる

 

今回訪れたのは、24時間年中無休で使えるフィットネスジム「エニタイムフィットネス」の恵比寿店。同ジムでは、ひとつのキーを用いて国内および海外にある3500以上のジムすべてを利用できるのが特徴です。店舗により異なり、利用頻度の高い店舗の価格が適用される仕組み。なお、恵比寿店の場合には、9180円/月となります。

 

そもそも、ジムでトレッドミル(ランニングマシン)などを利用すると、Apple Watchに表示される心拍数や消費カロリーと、マシン側に表示されるデータが異なってしまうという課題がありました。さらにトレーニングが終了した際に、せっかくマシン側で測定したデータを、持ち帰ることができませんでした。GymKit対応のフィットネスマシンが普及すると、こうした状況の改善が期待されます。

 

国内のANYTIME FITNESSのメインフランチャイザーであるFast Fitness Japan 代表取締役社長COOの土屋 敦之さんは 「GymKit導入は、利用者にとっての快適さをさらに高めるサービスであり、ジム・日常生活問わずApple Watchを通じて運動や健康状態をモニタリングできるようになれば多くのお客様に喜んでもらえるのではないかと思う」とコメントしています。

 

フィットネスマシンを実際に使ってみた

まず、Apple Watchを対応マシンに近づけるとNFCが反応して、両者がBluetooth経由で接続されます。NFCとBluetoothの2段階になっているので、不要な自動接続を防げます。

 

初回は確認画面が表示されるので、「続ける」をタップ。トレッドミルの場合、その後「室内ランニング」か「室内ウォーキング」を選択。Apple Watchではワークアウトアプリが起動し、マシン側には集約された情報が表示されます。

 

↑マシンにある「NFC」のマークにApple Watchを近づけてから、ウォッチ画面上で確認操作を行う。するとワークアウトアプリが起動し、マシン画面にデータが共有される

 

Apple Watchからトレッドミルへは身長・体重、心拍数などのデータが送られます。一方、トレッドミルからApple Watchへは、ランニングのペースや傾斜などの情報が送られます。Apple Watch側では、消費カロリーが計算され、それがトレッドミルへと送り返されてモニターに表示される仕組みです。

 

↑ワークアウト中に表示されるマシン側の画面。「時間」「距離」「カロリー」「心拍数」「ペース」「メッツ」「傾斜率」「速度(KPH=km/時)」「経過時間」「アクティブカロリー」「合計カロリー」が確認できる

 

マシンの画面左下にある停止ボタンをタップすると、一時停止状態に。そのまま終了を選択すれば、測定が終わり、サマリー画面が表示されます。この状態で、Apple Watchにもデータが共有されていることがわかりました。

 

接続を解除するとトレッドミルにある個人情報は消去されるようになっています。また、測定データはiPhoneの「ヘルスケア」アプリや「アクティビティ」アプリで管理できます。

 

↑iPhoneの「アクティビティ」アプリからワークアウトの結果が確認できる。LifeFitnessのマシンを使ったことも記録されていた

 

ついに日本上陸を果たしたGymKitですが、連携具合はとても滑らかでした。使い勝手もよく、筆者の通うジムにも早く導入されれば良いのに、と願うばかり(笑)。今後も普及が進めば、多くのジムで見かけるようになると思うので、Apple Watchをお使いの皆さんは、ぜひ試してみてくださいね。

安いのは魅力だけど、不便はないの? “格安スマホへのハードル”を飛び越えろ!

「格安スマホに乗り換えて通信費を節約したいけど、不便はないか、ちょっと不安……」 そんな“格安スマホへのハードル”=よくあるギモンについて、半年前にBIGLOBEモバイルに乗り換えたGetNavi編集部・小林が答えます!

 

本誌編集部・小林利行

通信費を節約すべく、半年前にBIGLOBEモバイルに乗り換え。決め手は「エンタメフリー・オプション」!

 

 

【Before】端末代を入れると月額1万円超え!

ストリーミング音楽サービスやYouTubeを利用し、毎月の通信容量は7~8GBで20GBは使い切れていなかった。下記に端末代金1620円/月を加え、毎月1万円以上かかっていた。

 

 

格安スマホへのハードル①

Q.通信速度が遅かったり、つながりにくかったりする?

A.動画も途切れず再生できています!

「電車移動中にYouTubeの動画を見る機会が多いのですが、再生中に途切れてしまったり、解像度が低かったりしたことはありません。通信速度は場所や時間帯によって大きく変動するものですが、実用上は問題なしです」(小林)

 

●マルチキャリアに対応

BIGLOBEモバイルの場合2種類の回線から選べ、それぞれのキャリアの端末を引き続き使用可能(※1)。タイプDは下り最大788Mbps/上り最大50Mbps、タイプAは下り最大708Mbps/上り最大50Mbpsと、2種類ともスピーディー(数値はすべて理論値)。

 

 

※1:au端末については、2017年8月以降に発売されたスマホはタイプAのSIMカードをSIMロック解除なしで利用できます。(それ以前に発売された端末はSIMロック解除が必要です)
※2:au 4G LTE回線を利用

 

 

格安スマホへのハードル②

Q.アフターケアは大丈夫?

A.故障や破損に備えるオプションがあります!

●BIGLOBEモバイルの場合、保証サービスは2種類!

「水没や破損でスマホが使えなくなると困りますね。『BIGLOBE SIM端末保証サービス』は、月額500円(税別)で4万円までの修理・交換費用を年2回まで保証してくれるAndroid端末向けのサービス。『BIGLOBE端末あんしんサービス』ではBIGLOBEで購入した端末が動作不能になった際に交換機を届けてくれます。また、BIGLOBEモバイルが販売するiPhone 6s/SEはAppleの保証サービス『AppleCare+ for iPhone』に申し込めます」(小林)

 

 

格安スマホへのハードル③

Q.格安SIMは会社の合併などのニュースを聞くけど……

A.BIGLOBEならプロバイダーとして有名だし30年以上の実績がある会社だから安心です

「格安SIMは競争の激しい業界だけに、会社が合併や吸収されることも。しかし、老舗大手プロバイダーであるBIGLOBEは30年以上の実績があり、安心して使い続けられます」(小林)

↑昨年9月にロゴを刷新。モバイル事業に注力し、各種サービスを提供中だ

 

 

格安スマホへのハードル④

Q.選べる端末が少ないんじゃないの?

A.BIGLOBEモバイルは15機種以上を用意!

「乗り換えと同時に端末も変えたい場合、格安SIMキャリアの端末ラインナップが気になるもの。その点、BIGLOBEモバイルは最新のAndroid端末に加え、人気のiPhone 6s/SEも用意。15機種以上から選べます」(小林)

シャープ製 AQUOS R compact SH-M06:液晶を自由な形状で設計できる新技術を生かし、本体は小型ながら約4.9インチを実現

 

ASUS製 ZenFone 4 Max(ZC520KL)
HUAWEI製 HUAWEI nova lite 2

 

ASUS製 ZenFone Max Plus(M1)

 

 

格安スマホへのハードル⑤

Q.基本使用料に通話が含まれていないと通話料が高くなってしまうのでは?

A.“通話料別で思わぬ請求”を防ぐ“選べる通話オプション”を用意

「多くの格安SIMは基本使用料に通話料が含まれていません。BIGLOBEモバイルは国内通話料が20円(税別)/30秒ですが、基本料無料の専用電話アプリ『BIGLOBEでんわ』を使ってかけると10円(不課税)/30秒と半額に。『BIGLOBEでんわ』のオプションには最大60分通話可能な『通話パック60』や、3分以内の通話が何度でも可能な『3分かけ放題』が用意されています(ともに月額650円[不課税])。さらに、4月2日からは最大90分通話可能な『通話パック90』、10分以内の通話が何度でも可能な『10分かけ放題』(ともに月額830円[税別])がスタート。これらを上手に使えば通話料も節約できます!」(小林)

 

 

格安スマホへのハードル⑥

Q.スマホ+タブレットの2台持ちや家族のスマホとデータ容量をシェアできる?

A.BIGLOBEモバイルなら最大4枚のシェアSIMを追加可能!

「BIGLOBEモバイルでは、3GB以上のプランで容量のシェアが可能。シェアSIMカード(データ200円/月・税別[タイプDのみ]、音声900円/月・税別)を最大4枚まで追加し、複数の端末で分け合えます」(小林)

 

●シェアSIMで容量を分け合える

↑4枚SIMを追加し、5人で分け合える。容量を無駄なく使うことが可能だ

●上記は初期費用別。利用内容に応じて音声通話料、SMS送信料がかかります。

 

 

格安スマホへのハードル⑦

Q.動画を見たり、音楽を聴いたりしていると、容量が不足して結局節約できないのでは?

A.「エンタメフリー・オプション」をつければ対象のサービスを通信容量に制限なく楽しめます!

「私の通信容量消費の大半はYouTubeの動画とSpotifyの音楽。2つともBIGLOBEモバイルの『エンタメフリー・オプション』の対象なので、気兼ねなく楽しめるし、容量不足に悩まされることもないし、大満足です!」(小林)

エンタメフリー・オプション対象サービス
月額480円~[税別]

●YouTube●YouTube Kids●U-NEXT●AbemaTV●Google Play Music●Apple Music●Spotify●AWA●Amazon Music●radiko.jp

(2018年2月1日現在)

 

 

格安スマホへのハードル⑧

Q.iPhoneでは使えない?

A.SIMを差し替えるだけで使えるしBIGLOBEモバイルでは「6s」と「SE」の取扱いも

「私は2年前に購入したiPhone 6sにBIGLOBEモバイルのSIMを挿して使用中。SIMフリーモデルだけでなく、NTTドコモ回線、au回線(※1 ※2)に対応したモデルならば、各タイプのSIMを申し込めばOKです。6sやSEも購入できます!」(小林)

 

Apple製 iPhone 6s :4.7インチの人気モデル。30fpsの4Kビデオが撮れる12メガピクセルカメラを搭載する

 

Apple製 iPhone SE:4インチのコンパクトモデル。搭載チップは「6s」と同じ「A9」でキビキビと動作する

 

 

【After】ハードルを越えて乗り換え!

端末はこれまで使っていたiPhone 6sのままBIGLOBEモバイルに乗り換え。「エンタメフリー・オプション」で動画・音楽を楽しみ、通話は1200円分(最大60分)利用できる「通話パック60」でカバー。月額3000円弱とかなり節約できた!

【月額約-5600円で年間約6万7200円分も節約!】

 

 

いま乗り換えると1万800円をキャッシュバック!

BIGLOBEモバイルでは、4月1日までに音声通話SIMで3GB以上の対象プランに申し込み、13か月以上利用すると1万800円もキャッシュバックされる。月額の通信費に換算すると、1年目は700円~(税別)と激安で使用できることになる!(初期費用が別途かかります)

 

 

 

 

Nintendo Switch関連最強のアイテムか? 外遊びの夢が広がる「OJOプロジェクター」に大注目!

ゲーム機対応型のマルチプロジェクターが、クラウドファンディングサイト「Makuake」に登場。大画面と迫力のサウンドでゲームをプレイできるとあって、ゲーム好きからは「是非これでゲームしてみたい!」といった声が上がっている。

出典画像:「120インチの大画面でプレイ!世界初!?のゲーム機対応マルチプロジェクター登場!」Makuake より

 

野外でもゲームができる「OJOプロジェクター」

今回注目を集めたのは「OJOプロジェクター」というマルチプロジェクター。なんといっても特徴的なのは、Nintendo Switchをプロジェクターにセットすることで、簡単に大画面でプレイできるところだ。

出典画像:「120インチの大画面でプレイ!世界初!?のゲーム機対応マルチプロジェクター登場!」Makuake より

 

またプロジェクターは「30~120インチ」まで映すことができ、4Kの高解像度にも対応。さらに5Wスピーカーが搭載されているので、深みのある重低音がゲームプレイを盛り上げてくれる。

出典画像:「120インチの大画面でプレイ!世界初!?のゲーム機対応マルチプロジェクター登場!」Makuake より

 

屋外での使用も想定されており、20400mAhのバッテリーを内蔵しているため1回の充電で連続4時間のプレイが可能。Nintendo Switchと「OJOプロジェクター」をキャンプやバーベキューなどにもっていき、みんなで対戦しても面白いかもしれない。

出典画像:「120インチの大画面でプレイ!世界初!?のゲーム機対応マルチプロジェクター登場!」Makuake より

 

ちなみにHDMI端子もついているので、Nintendo Switch以外のゲーム機やスマートフォンなどを繋ぐことも可能。同クラウドファンディングには、支援者から「これは欲しい!」「実際にプレイするのが楽しみ」といった声が相次ぎ、目標金額30万円に対して155万2600円(3月23日時点)もの金額が集まっている。

 

ゲーム“ガチ勢”がプロジェクターに求めることとは?

同クラウドファンディングの特設サイトでは言及されていなかったが、ゲームのプロジェクターの中には「出力遅延」に重きを置いた商品もある。これはディスプレイ内で発生する、コントローラーの入力が映像として表示されるまでの遅延のこと。1秒にも満たない遅延がほとんどなのだが、いわゆる“ガチ勢”と呼ばれる人々にとっては致命傷なのだそうだ。

 

以前Twitterでは、光の速さでも日本からブラジルまでの所要時間が3F(1F=1/60秒)かかるという事実が話題に。つまり日本とブラジルでネット対戦をするとどんな回線でも3Fの遅延が生じてしまうため、「光が遅すぎる」との名言が生まれた。これには元陸上選手の為末大も、Twitterで「すごい世界」と驚きを露わにしている。

 

そのためゲームプレイを想定した各種出力デバイスは、日々“低遅延”を目指して進化している模様。例えば「HT2150ST」というプロジェクターは、一般のモードとは別に「ゲームモード」を搭載。マイクロ秒単位の応答速度と低遅延を実現させた。そしてプロジェクターではないが、「GigaCrysta」というディスプレイは、「0.05フレーム」の低遅延モードを搭載。一般的な人からは「1Fの違いなんてわかるの?」という声も聞こえてくるが、それほどゲーマーには「出力遅延」が重要視されているということだ。

 

一言でゲーマーといっても、ゲームプレイに臨む姿勢や好きなゲームのジャンルは様々。今後ゲーム用のプロジェクターはどのように進化していくのだろうか。

えっ、NASAが雲の写真を募集中? スマホから送るだけで解析に協力できる

アメリカ航空宇宙局(NASA)というと、世界トップクラスの秀才が集まり、一般人には到底理解しがたい難解な問題に取り組んでいる……と思われるかもしれませんが、現在、一般人でも気軽にNASAのプロジェクトに参加できるものがあるんです。それが、スマートフォンで雲の写真を撮って、NASAに送るというもの。

 

人工衛星だけでは認識しにくい雲の形状を把握

現在NASAが一般市民に広く協力を呼びかけているのが、スマートフォンで雲の写真を撮影し、送信する「Citizen Science Cloud Observation Challenge」。NASAでは、「雲及び地球放射エネルギー観測装置(CERES)」という人工衛星を利用した機器を使って、地球規模で雲の観察を行っています。しかし、最新テクノロジーを駆使していても、CERESですべての雲のタイプを認識していくのは簡単ではないのだとか。特に冬から春に季節が移り変わる今の時期は、雲の形状も大きく変化するシーズンなのだそう。

 

そこで、市民に雲の写真を送信してもらい、CERESから送られる衛星画像と、地上から撮影した画像が合致するか解析し、CERESの精度を確認する等研究に利用されるのです。

 

ちなみに、現在あるCERESは全部で6台で、最新のものは2017年11月18日に打ち上げられ、2018年1月5日からデータの測定を開始したばかりです。

 

市民参加型プロジェクト

このプロジェクトはNASAが呼びかけているものですが、「GLOBE(グローブ)」と呼ばれるプログラムの一貫です。GLOBEは、一般市民や学生たちにデータ収集に参加する機会を作り、地球環境や地球のシステムについて理解を深めることを目的に1995年に発足したプログラムで、日本を含めた世界120か国が参加しています。

 

今回の雲の観察のような気候に関するものの他にも、このプログラムは水質や土壌など様々なものを調査しています。2017年には、ジカ熱やテング熱などの媒介となる蚊について、蚊がいる場所や蚊の幼虫の有無などを世界で一斉に調べるプロジェクトも実施。市民が参加することで、研究者だけでは限界があった広範囲のデータ収集が可能になり、地球環境や生活環境改善などに生かされているのです。

 

NASAへ雲の写真を送る方法は?

では、「Citizen Science Cloud Observation Challenge」に参加し、雲の写真をNASAに送るにはどうしたらいいでしょうか。方法はいくつかありますが、専用アプリ「GLOBE Observer」を利用するのがとても簡単。アプリを起動して「GLOBE clouds」を選択し、指示に従って一日最大10枚の写真をアップロード。雲の形状や撮影日時、場所などを入力するだけです。

 

NASAでは「雲を観察する専門家である必要はありません。とにかく外に出てみてください。雲を観察すればするほど、データ収集も気軽にできるようになるでしょう」と呼びかけています。

 

このプロジェクトによる雲の写真の応募期間は2018年4月15日まで。参加者の年齢制限はありません。アプリは英語での表示になりますが、NASAの世界規模のプロジェクトに参加してみたい方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

日本を訪れる外国人も多数利用。「マッチングアプリ」で異性と知り合うことの危険性と自衛策

2018年2月、大阪市西成区のヤミ民泊でバラバラ遺体が発見されました。被害者は語学堪能な20代の女性会社員。加害者は米国籍の20代男でした。二人をつなげたのはマッチングアプリの「Tinder」。加害者の男は、被害者以外にも10人を超える日本人女性と接触していたようです。マッチングアプリとは何なのか、なぜ利用者が増えているのか。改めて解説しましょう。

現在地情報から異性を検索

マッチングアプリは異性との出会いに使われるアプリの一つ。Tinder以外にも、「Pairs」「Omiai」「タップル誕生」など、さまざまなサービスがあります。実名制SNSのFacebook経由で登録するものが多く、いわゆる「出会い系アプリ」より信頼できるとされています。

 

Tinderは、自分のプロフィール設定と現在地情報をもとに表示される異性の写真を、気に入ったら右にスワイプ、気に入らなかったら左にスワイプして使います。右にスワイプした場合、相手に通知がいき、了承されれば「マッチング」となります。

 

マッチング後は、2人でメッセージを交換できるようになります。また、写真として表示される異性は現在地から「〇キロ圏内にいる人」のため、時間をおかず直接会いやすいのも特徴です。マッチングしたユーザーは、SNSなどの連絡先を交換することが多いようです。

 

Tinderを語る際に忘れてはならないのは、外国人ユーザーの多さです。英語に対応しているため、「外国人と知り合える」と評判が広がっています。日本を訪れる外国人が異性の知り合いを作りたいときに便利、というわけです。

 

絶対に忘れてはならない最低限の自衛策

マッチングアプリは、無料でも使えるという気軽さがウケ、大学生や20代OLなど、若い人たちに流行っています。

 

ある大学の1年生に聞いたところ、同級生でマッチングアプリを使って異性の友人を作る人は少なくないそうです。学内で自分のスマホからアプリを立ち上げると、大学の知り合いが表示されたのでドキッとしたという話も聞きました。

 

Facebookなど他のSNSと連携させると、顔や実名、交友関係や所属などが明らかになるため、相手に安心感を抱きやすいでしょう。しかし、実在の人物ということは分かっても、その人間性や本心までは分かりません。

 

ネットを通じて面識のない人に会うことは、安全とは限りません。どうしても会いたい場合は、日中の明るい時間帯に、なるべく複数で、人が多い場所で、といくつか条件を決めておきましょう。加えて、誰にいつどこで会うかを、家族や友人などに伝えておくようにしましょう。今回のような事件に巻き込まれる可能性を自覚し、最低限の自衛策を施してから、会うようにしてください。

 

【著者プロフィール】

ITジャーナリスト 高橋暁子

元小学校教員。Webの編集者などを経て独立、現職。
書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、企業などのコンサルタント、講演、セミナーなどを手がける。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。SNSやスマホの安心安全利用等をテーマとして、テレビ、雑誌、新聞、ラジオ等のメディア出演経験も多い。

「心の歯ブラシ」で心を整える! 1日5分で日々がポジティブになる「Five Minute Journal」のススメ

ストレスが溜まっていても日々のスケジュールに追われ、自分の気持ちのケアは後回しにしてしまっているという方は多いのではないでしょうか。そんな人にオススメなのが手帳型ノート&スマホアプリの「Five Minute Journal」です。

 

朝、ほんの数分間メモを取ることで、ポジティブな気持ちに焦点を当てて1日を過ごすことができ、1日の終わりにもう一度数分間メモを取ることにより、ポジティブな出来事に気持ちを向け、その気持ちを味わい、忘れがちな小さな幸せにも感謝することができます。

 

その名の通り、1日に5分もあれば書くことができるので、いままで日記が続いたことがない人でも「これなら続けられる」と思える日記なのです。

 

何冊も自己啓発の本を読み、理論を理解したつもりになっても、実際にその理論を実践する事に苦労する人は多いのではないでしょうか。理論を実践に結びつけるためのツールとして、UJ RamdasとAlex Ikonnによって開発されたのがこのジャーナルです。

 

2013年に最初に発売されたのは手で書き込むタイプのノートバージョンだったのですが、その後、2016年に携帯アプリバージョンが開発されました。携帯電話さえ手元にあればいつでも書き込むことができ、手軽に写真を加えることもできるアプリバージョンを筆者は利用しています。

1日の始まりにアプリを立ち上げると、毎日、日替わりでポジティブな引用文や「知らない人に微笑みかけてみよう」「自分にご褒美をあげよう。キャラメルラテ?ココア?」などといった「Daily Challange」がスクリーンに表示されます。これを見ると「さぁ、今日も頑張ろう!」という気持ちになります。

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そして、3つの項目を記入します(下記)。

 

1 – What are you grateful for?(あなたがありがたいと感じていることは?)

2 – What will I do to make today great? (今日を素晴らしい日にするためにできることは?)

3 – Daily Affirmation. I am… (どんな自分になりたいか?)

 

そして夜、寝る前に今日を振り返ります。1日の終わりに記入する項目は以下の通り。

 

1 – 3 Amazing things that happened today… (今日起こった素晴らしい出来事を3つ。)

2 – How could I have made today even better? (今日をより素晴らしい日にするためにするべきだったことは?)

 

1日5分で書ける手軽さに加え、このジャーナルの特別な所はポジティブなことに気持ちが向くようにデザインしてあること。朝晩わずか数分ずつ、このジャーナルを利用して自分の気持ちと向き合うことで、確かに自分の気持ちの前向きな変化を感じられます。

 

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1日の始まりの、最初の項目に私がよく記入するのは「家族」「健康」「友達」といった身近にある当たり前のようなこと。身近にあるからこそ、つい感謝の気持ちを忘れがちですが、そんな当たり前の日常がどれだけ「自分にとって価値のあることなのか」を自分自身に思い出させる効果があります。

 

そして、1日の終わりに記入する項目を見て「さて、どんないいことがあったけ?」と、本当に些細な事でもその日一日のポジティブな事を探して思いをめぐらせます。

 

また、悪いことばかりが起こったと思える日でも「今日起こった嫌だったこと」を書く項目がありません。そのため、「滑って転んで腰を痛めた」の代わりに「滑って転んだけれど、骨折などの大事に至らずに済んだ」と、ネガティブなこともポジティブなことに書き換えなくてはならず、実際にそう書いているうちに「あぁ、よかった」と本当に思えるようになるから不思議。最後に、「今日をより素晴らしい日にするためにするべきだったこと」を考え、今後の自分の意識の改善へとつなげます。

 

このジャーナルの発案者が、これは「心の歯ブラシ」であるとインタビューで述べていますが、まさにその通り。毎日、自分の一番近いところにある幸せや大切なものは、心を掃除してクリアにしていないと見えなくなってしまうものなのです。

 

「Five Minute Journal」を記入するほんの数分、自分のポジティブな気持ちを探すことにより、ハッピーなことが自分の身の回りにいかに多く溢れているかに気付き、そして自分を不機嫌にする事柄がいかに些細なことであるというように感じられるようになります。知らず知らずのうちに自分の意識がトレーニングされているのですね。

「ドラえもんの秘密道具かな?」 シャープのペン型スキャナー辞書「ナゾル2」が早くも話題!

4月19日にシャープから、“ペン型スキャナー辞書”の新シリーズ「ナゾル2」が発売されることが分かった。言葉をなぞるだけで意味が調べられる未来的なガジェットに、早くも熱い視線が注がれている。

出典画像:プレスリリースより

 

「ドラえもん」の秘密道具?

同アイテムは、先端のスキャナー部で文字をなぞって読み取るだけと使い方は至ってシンプル。約2秒で液晶ディスプレイに単語や熟語の意味が表示される。2016年に登場した「ナゾル」の後継機で、今回は発音を確認できる音声機能が新たに搭載。言葉の意味に加えて読み方や発音を確認することで、より効果的な学習支援につながりそうだ。

 

発売されるのは、「BN-NZ2E(英語モデル)」と「BN-NZ2C(中国語モデル)」の2機種。 英語モデルには日常語に加えて、理工・ITや法律などの専門用語も豊富に収録された三省堂「グランドコンサイス英和辞典」と「グランドコンサイス和英辞典」を搭載。さらに、この1台で英和と和英に切り替えて使用することができるのも利便性を高めている。

 

一方の中国語モデルには、新語や経済・金融など幅広いジャンルの言葉を収録した小学館「中日辞典 第2版」と「日中辞典 第2版」を搭載。ピンイン入力の代わりに、なぞるだけで意味と発音を確認することが可能となった。

 

また、「単語帳学習機能」を使えば覚えたい単語を最大100件まで登録する機能を搭載。進化を遂げた万能アイテムにネット上は早くも話題となっており、「なにこのアイテムめっちゃ欲しい!」「ドラえもんの秘密道具かな?」「発音機能搭載キターーー!!」「辞書使って調べるの面倒だったからこれは有り難い」「学生時代に持ってたらもっと勉強が楽しかったろうなぁ」といった声が相次いでいる。

出典画像:「シャープ」公式サイトより

 

「ナゾル」ユーザーの感想は?

気になる使い勝手や機能性だが、参考として「ナゾル」発売時のモニタリングアンケートがシャープ公式サイトに掲載されている。アンケート結果によると、“使ってみてよかった点”として「小型・軽量で持ち運びしやすい」「操作が簡単」といったポイントが挙げられていた。利用シーンについてのアンケートでは、「言葉の意味を調べる」に次いで「書籍を読む」という声が(国語モデル)。学習目的として使えるだけでなく、小説や雑誌など読書のタイミングでも活用されているようだ。

 

この機会に、まるでSF映画に出てくるようなアイテムを手にしてみては?

キャタピラー社製のSIMフリースマホがタフすぎる! 濡れた手や手袋でも操作できる「CAT S41」レビュー

オンキヨーが国内市場で販売する「CAT S41 SMARTPHONE(以下CAT S41)」は、建設機械を開発・製造している米国の多国籍企業キャタピラー社が世に送り出したタフネスSIMフリースマホ。過酷な建設現場を知り尽くしている同社だからこそ、そこで求められているタフネス性能、機能を豊富に盛り込んでいます。

↑オンキヨー「CAT S41 SMARTPHONE」(実売予想価格6万5000円前後)

 

OSはAndroid 7.0を採用。CPUは2.3GHzのオクタコア、メモリー(RAM)は3GB、ストレージ(ROM)は32GBを搭載し、Gorilla Glass 5でカバーされた5インチフルHD(1920×1080ドット)ディスプレイ、そして1300万画素リアカメラ/800万画素フロントカメラを採用しています。サイズは75×152×12.95mm、重量は220gです。厚みはかなりありますが、ケース装着後のスマホと極端に差はありません。

↑本体前面。ディスプレイ下部には、戻る、ホーム、タスクキーが物理ボタンとして装備されています

 

CAT S41はスペック的に最新フラッグシップスマホより抑えめですが、そのぶんタフネス性能に注力されています。耐衝撃性能は米国国防省規格「MIL-STD-810G」に準拠し、高さ1.8 mからのコンクリートへの落下試験をクリアー。また、水深2mに60分間浸しても起動可能で、粉塵の侵入を高いレベルで防護する防水・防塵規格「IP68」に準拠しています。

↑本体背面。樹脂製のカバーで保護されており、傷がつきにくく、また滑り止めの効果も得られます

 

↑nanoSIMカード、microSDカードスロットは樹脂製のカバーで密閉されています

 

本体右側面には電源ボタン、ボリュームボタンが配置されています。本体左側面にはnanoSIMカード、microSDカードスロットとプログラムキーを搭載。nanoSIMカード、microSDカードスロットは樹脂製のカバーで密閉されています。

↑右側面には電源ボタンなどを配置

 

↑左側面に黄色のプログラムキーを搭載

 

注目すべきは過酷な環境での使い勝手。戻る、ホーム、タスクキーはすべて物理的なボタンで、ユーザーが自由にアプリの起動などを割り当てられるプログラムキーも装備しています。手袋越しでも確実な操作が可能なわけです。

 

左側面に備える黄色のプログラムキーにはアプリケーションの起動を割り当てられます。たとえば「カメラ」アプリをプログラムキーに割り当てれば、電源ボタン(電源オン)→プログラムキー(カメラ起動)→ボリュームボタン(撮影)と押していくだけで、画面をいっさい操作せずに撮影が可能なわけです。

 

プログラムキーには、短く押す、長く押すのふたつの操作にそれぞれ異なるアプリケーションを割り当てられます。「水中モード」は水中で撮影するために、タッチパネルのすべての機能を無効にするモードです。

 

ほかにも過酷な環境下で操作するための機能が実装されています。一般的なスマホは手が濡れている状態だと操作しにくくなることがありますが、CAT S41は指を水に浸けた直後でも問題なく認識します。さすがに画面全体が濡れている状態では誤反応が発生しましたが、水滴がいくつか付着している程度なら問題ありません。今回試したかぎりでは、野菜などを水洗いしながら操作したり、雨の降っているなかで利用するぐらいなら、誤反応なく活躍してくれるという印象でした。

 

またCAT S41には「設定→ディスプレイ」のなかに「手袋モード」が用意されています。このモードを有効にすると、冬用の厚手のバイクグローブをはめていても、タッチパネル操作が可能です。小さなボタンや文字リンクを押すのは難しいですが、スワイプ操作は快適に行なえます。

 

オンキヨーからは同じくキャタピラー社の4.7インチディスプレイ搭載スマホ「CAT S60 SMARTPHONE」が発売されていますが、5インチディスプレイを採用するCAT S41のほうが操作しやすく感じました。また側面が金属むき出しのCAT S60よりも、樹脂製パーツでカバーされているCAT S41のほうが落とした時に傷が目立たなそうです。

 

CAT S41は保護ケースを装着しなくても端末自体が高いタフネス性能を備えています。日常のアクシデントはもちろんのこと、登山やトレッキングなどのアウトドア環境でも安心して扱える端末といえそうです。タフに使えるSIMフリースマホをお探しの方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

さらなる通信費節約の兆し? IIJが始める「フルMVNO」をわかりやすく解説!

IIJ(インターネットイニシアティブ)が、3月15日から日本初の「フルMVNO」という新サービスを開始しました。

 

MVNO(Mobile Virtual Network Operator)とは、大手キャリアの通信回線設備を借りて、自社ブランドで通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者のことです。IIJはMVNOとして、法人向けに「IIJモバイル」、コンシューマー向けに「IIJmio」というサービスを提供しています。そこに “フル” の新サービスが追加されたわけです。

 

“フル” とは、どういう意味なのか?  どんなメリットがあるのか? できるだけ、わかりやすく説明したいと思います。

 

フルMVNOとは、端的に言えば「基地局以外のすべてをコントロールするMVNO」です。これまでのMVNOは、たとえばNTTドコモのネットワークを使うサービスの場合、ドコモから借りたSIMを使用し、それをスマホに挿すと「NTT DOCOMO」というピクトが表示されました。一方、フルMVNOでは、IIJが作ったSIMを使います。IIJがオリジナルのデザインで製造・販売でき、そのSIMをスマホに挿すと「NTT DOCOMO」ではなく「IIJ」というピクトが表示されます。

 

↑IIJがフルMVNOサービスで用いるSIMカード

 

↑筆者のDSDS(2枚のSIMを挿せる)対応のスマホに挿してみた。2枚目のSIMの事業者名として「IIJ」が表示された

 

加入者を管理する機能が持てることもフルMVNOの特長です。具体的には、SIMの利用を開始したり、一時停止したりといったコントロールが、IIJ独自で行えるようになります。例えば、通信を使わない時期は一時的に利用停止にして、通信費をセーブしたりもできるわけです。万一、紛失したり、盗難に遭ったりした場合に、即利用停止の措置を講じらえるという安心感も高まります。

 

↑MVNOにとって「HLR/HSS」という加入者管理機能を持てることが大きなメリット

 

従来のMVNOでは、海外ローミングサービスは、大手キャリアが提供するサービスに依存する必要がありました。ドコモ回線を使うMVNOの場合は、通話はドコモの「WORLD WING」という国際ローミングサービスが適用されますが、通話料は決して安くありません。また、データ通信の国際ローミングは適用されず、別途モバイルルーターを借りたりする手間が生じました。一方、フルMVNOでは、IIJが独自に提携した海外のMVNOとの接続も実現する見通しです。

 

↑バックアップ回線の提供や、独自の海外ネットワーク接続など、各種オプションサービスが大手キャリアよりも安く提供される可能性も

 

フルMVNOは、大手キャリアの通信設備は利用するものの、ユーザー側には、そのキャリアの名前も特徴もほとんど見えません。要するに、日本国内はもちろん、国際的にも独立した移動体通信事業者となるわけです。

 

↑従来のMVNOを「ライトMVNO」と呼んだ場合の、フルMVNOとの比較

 

↑従来型のSIMだけでなく、IoT向けのチップSIMも提供予定

 

最大の特徴は「SIMライフサイクル管理」

フルMVNOは3月15日、まず法人向けサービスから開始されました。最大の特徴は、SIMを利用しない期間はサスペンド(中断)できる「SIMライフサイクル管理」。使い方によっては、通信費を大幅に節約できそうです。多彩なプランが用意され、契約の規模によっては、オリジナルのデザインやピクト表示も依頼できるそうです。

 

↑「SIMライフサイクル管理」イメージ。使わない期間の利用費を節約できる

 

4月2日からは訪日外国人向けの「Japan Travel SIM」も発売。IIJが自ら開通作業を行えることなどから、回線維持費用を軽減でき、マルチサイズSIM(標準、micro、nanoに対応)が提供されるので、利用者の利便性も向上するはずです。

 

↑訪日外国人向けのSIMもフルMVNOに。価格はオープンだが、ビックカメラでは1.5GBが1998円、3GBが3024円と案内している

 

2018年度の早い時期に、コンシューマー向けのIIJmioでも、「タイプI」という名称でフルMVNOサービスを開始することが予告されています。具体的なプラン内容や料金は発表されていませんが、従来よりも多様なプランやオプションが実現することを期待できます。

 

↑一般向けの格安SIM「IIJmio」のフルMVNOサービスは今年の夏までに開始予定。将来的には、大手キャリアの海外ローミングよりも安価な海外渡航時向けサービスの導入される見通し

 

↑フルMVNOは、あらゆる物がネットワークにつながる時代に向けてIIJが戦略的に取り組んでいる事業

 

フルMVNOも、従来通り、SIMフリーのスマホやタブレットで利用できます。筆者はいち早く試してみましたが、SIMを認識させるために2度の再起動が必要だったことを除けば、従来のMVNOと違いはありませんでした。ただし、従来のドコモ回線を使う「タイプD」は、ドコモのスマホであればSIMがロックされていても使えましたが、フルMVNOの「タイプI」は、ドコモ回線を利用するものの、ドコモのスマホをそのままで使うことはできません。事前にSIMロックを解除しなければならないので注意しましょう。

スマホのAIって何ができるの?LG「V30S ThinQ」からトレンドの一端を探る

いまのスマホのトレンドってなんだろうか――。背面に2つのカメラがあり、縦長のディスプレイで大画面だけど幅が広すぎずに持ちやすい。インカメラには美肌加工が標準搭載されている。こうした特徴をもつ機種がずらっと市場に並ぶ。そして、もう1つポイントを挙げるならAI機能は外せない。

 

去る2月下旬から3月初旬にかけて、スペイン・バルセロナではモバイルの祭典「MWC(モバイルワールドコングレス)」が開催されていた。業界的には、様々なメーカーがグローバルに新製品をお披露目する注目のイベントだ。同会場に展示された機種のなかには、やはりAI機能をウリにした製品も見受けられた。

 

 

LG「V30S ThinQ」の概要について

本記事でフォーカスしたいのは、LG Electronicsだ。同社は、大規模な発表会は設けず、グローバル向けに新モデルの情報をひっそりと発表した。新端末の名称は「V30S ThinQ(シンキュー)」。国内でも販売されている「V30」シリーズの最新モデルで、本年1月に米ラスベガスで開催されたCESで同社が発表した新開発のAIプラットフォーム「ThinQ」と連携する。まずは3月ごろに韓国で発売される予定だ。

 

↑「V30S ThinQ」。見た目は「V30+」と近い

 

端末の外観は、従来機「V30+」とほぼ同じ。スペック面でも大きな違いはない。6.0型のアスペクト比18:9となる有機ELディスプレイを搭載。サイズはD75.4×H151.7×D7.3mm、質量は158gとなる。

 

↑背面カメラは、1600万画素/F1.6/画角71度の標準レンズと、1300万画素/F1.9/画角120度の広角レンズを搭載するデュアル仕様。前面カメラは、500万画素/F2.2/画角90度の広角レンズを搭載する

 

チップセットにはSnapdragon 835を採用。6GB RAM+128GB ROMが基本となり、上位モデルも展開する。外部メモリは最大2TBまでのmicroSDをサポート。オーディオに関しては、Quad DACを搭載し、高音質再生を楽しめる。

 

↑カラーバリエーションは、「New Moroccan Blue」と「New Platinum Gray」の2色に絞られた

 

AI関連機能はカメラと音声コマンド

さて、V30S ThinQでは、AI関連機能が追加されている。カメラアプリと「OK Google」を起点とする音声コマンドの2種類だ。カメラアプリに関連するAI機能には、「QLens」と「AI CAM」の2つがある。

 

↑「QLens」で被写体を画像検索

 

まず「QLens」は、被写体をカメラで認識し、インターネット上で画像検索する機能だ。主に「ビジュアルショッピング」「ビジョンサーチ」という2つの機能が重要になる。前者では、「Amazon.co.jp」などと連携し、オンラインショッピングが行える。後者では「Pinterest」などと連携し、画像検索が可能だ。

 

こうした画像検索機能は、Googleの画像検索などでは既に広く認知されているが、最近はスマホのカメラで撮影してそこから直接検索できるようになってきている。例えば、GoogleがPixelに限定して提供していた「Google Lens」は、Android端末向けに公開される(英語限定?)という話も出てきている。

 

また、サムスン電子のGalaxyシリーズでは「Bixby(ビクスビー)」というAI関連機能が既に搭載されている。こちらはカメラで読み込んだ画像を翻訳できる「Google翻訳」的な機能も新搭載すると発表しており、LGよりも先行して開発が進んでいる印象だ。

 

一方の「AI CAM」は、被写体を8つのカテゴリで認識し、最適なパラメータを自動で適用するというもの。HUAWEIの端末などにも、既にAIを活用した類似機能を搭載した端末が登場している。利用者側の感覚でいうと、デジタルカメラでいう「おまかせモード」のような撮影機能に近い。しかし、そもそもスマホは「おまかせ」で撮るのが基本だ。シーンをオートで認識する機能自体にユーザーが新鮮味を感じることはないだろう。

 

とは言え、AI CAMについては、画面上に映し出されるオブジェクトに対し、リアルタイムに認識した文字を表示する工夫が施されており、これがユニークでもある。「人」や「建物」「飲み物」など、被写体をリアルタイムに認識していると分かるので、「なるほど、いまAIが頑張ってくれているのか」、と利用者は想像しやすい。利便性の面でメリットがあるかどうかは分からないが、カメラを色んな被写体に向けて見たくなる楽しさがあった。

 

ちなみに、AIの名を冠したカメラ機能としては、ASUSのZenFoneシリーズが搭載を予告している「AIフォトラーニング」などもある。これは、好みの補正具合を学習するというもの。ユーザーの選択が蓄積されることで、利便性が向上するタイプの機能だ。今後こうした機能を搭載する機種が、続々と現れるのではないかと予想できる。

 

 

音声コマンドは「OK Google」を起点に

V30S ThinQの話に戻ろう。音声コマンドについては、Googleアシスタントと密に連携をとり、LG製の家電などを操作できる機能が追加された。「ThinQ」との連携はここで行われるようだ。

 

例えば、OK Googleを基点に、「エアコンをつけて」「オーブンの状態は?」など、直接的な操作コマンドが利用可能となる。LG家電との連携操作も実行でき、「OK Google, Ask LG to search stretching video on USB on TV.(意:オーケーグーグル、LGにテレビのUSBからストレッチのビデオを探して)」といった言い回しも使える。

 

↑MWC会場で実施されていたプレゼンテーションの様子

 

残念なのは、「LG ThinQ」が、まだ発表されてから日が浅く、まだ詳細が明らかになっていないということだ。特に日本のように対応家電が普及していない国もある。まずは韓国内での対応が優先される段階である。とは言え、家電メーカーとして強いボックボーンを持つLGだからこそ、こうしたAI連携の開発はアピールすべきポイントであることも理解できる。

 

家電連携の分野では、「Google Home」を始めとするスマートスピーカー勢も無視できないが、LGとしては「スピーカーよりもスマホのほうがよりパーソナルなデバイスである」と考えている。スマホのAI関連機能を強化することで、将来的により活用しやすい家電連携のプラットフォームを構築していく狙いだ。この点は、家電を取り扱うスマホメーカー各社の戦略に共通する部分だろう。

 

↑音声コマンドでスマホと連携できる家電は、今後もじわじわと増えるだろう

 

「AI(人工知能)」「機械学習」などのキーワードを聴くと、まるでSF作品に登場するような大それた機能を想像してしまう。しかし、カメラの例のように、実際にはインターネットブラウザやアプリなど、ほかのツールを通じて今まででも実行できる機能が多いことが分かる。それをスマホに標準搭載し、素早く行えるようにしていくのが、現状のスマホに搭載されるAI機能の実態だ。今後もこうした機能が増えていくと思うが、我々も身構えずに使っていけば、すぐに当たり前の機能として自然と受け入れられるはずだ。

ZTEの次期エース機となるか? MWCにて「Blade V9」タッチ&トライ! 2つ折り端末「M」後継機のニュースも

ZTEはスペイン・バルセロナで開催されるMWC(モバイルワールドコングレス)の会期に併せて、「Blade」シリーズの新モデル「Blade V9」「Blade V9 Vita」を発表しました。MWC会場にて同製品に触れることができたので、その概要をご紹介します。なお、両機ともに3月からグローバル向けに出荷されますが、ファーストローンチの対象国に日本は含まれません。

 

また、同社Senior Vice OresidentのJacky Zhang氏は、会期中に設けられたグループインタビューにて、次期フラグシップについても言及しました。

 

そもそも同社はスマホを複数のブランドで展開しています。「Blade」シリーズでは、エントリー帯の「E」シリーズと、ミッドレンジ帯の「V」シリーズをラインナップ。今回発表されたBlade V9の価格も、299ユーロ(執筆時で約3.9万円)、Blade V9 Vitaでは269ユーロ(約3.5万円)となり、どちらもミッドレンジ帯に属します。

Bladeシリーズは正当進化へ

Blade V9は、5.7インチのフルHDディスプレイを搭載。アスペクト比は18:9となり、やや縦長。側面はメタルフレームで、背面には角度によって見え方が変化する「オーロラガラス」を使用。また、指紋センサーは、背面に備わっています。

 

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↑Blade V9。サイズはW70.6xH151.4xD7.6mmで、質量は140g。バッテリーは3200mAh

 

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↑指紋センサーは、背面に備わる。中央にはZTEのロゴ

 

OSはAndroid 8.0、プロセッサーにはSnapdragon 450(1.8GHz、オクタコア)を搭載します。3GB RAM + 32GB ROMまたは4GB RAM + 64GB ROMの2モデルを展開し、どちらも外部メモリは最大256GBのmicroSDをサポート。背面カメラはデュアル方式を採用。1600万画素のメインカメラに加え、500万画素のサブカメラで距離情報を取得します。これにより撮影した写真の背景のボケ具合を後から調整可能。一方の前面カメラは1300万画素となります。

 

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↑「AR」モードでは、画面上にアニメーションを表示して撮影できる

 

対応する通信帯域は下記の通り。なお、SIMカードスロットは、nano SIMを2枚セットでき、片方がmicroSDカードと兼用です。

・4G – LTE FDD:700/800/850/900/1800/2100/2600
・3G – UMTS:850/900/2100
・2G – GSM:850/900/1800/1900

Blade V9 Vitaは樹脂製ボディに

一方、廉価モデルとなるBlade V9 Vitaは、5.45インチのHD+ディスプレイを搭載。18:9のアスペクト比は上位モデルと同じです。背面は樹脂製となります。

 

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↑Blade V9 Vitaは、V9と比べると若干ディスプレイが小さくなる

 

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↑こちらも背面に指紋センサーを搭載

 

OSは同じくAndroid 8.0ですが、チップセットはSnapdragon 435を搭載。2GB RAM+16GB ROMまたは3GB RAM+ 32GB ROMの2モデルを展開します。

 

背面カメラはこちらもデュアル式で、1300万画素のメインレンズに200万画素のサブレンズを合わせて使用。前面カメラは800万画素となり、スペック上の数値でV9よりも劣ります。

新フラグシップ「AXON M2」を開発中!

 

今回のMWC 2018では、ZTEのSenior Vice PresidentであるJacky Zhang氏にグループインタビューする機会を得ました。同氏は「AXON M」(日本ではNTTドコモより「M Z-01K」として発売)について、いくつかコメント。

 

↑AXON Mは2つのディスプレイを搭載する、2つ折りの端末だ。今年1月に米国にて開催された「CES 2018」ではイノベーションアワードを受賞。1月20日には中国で発売された
↑AXON Mは2つのディスプレイを搭載する、2つ折りの端末だ。今年1月に米国にて開催された「CES 2018」ではイノベーションアワードを受賞。1月20日には中国でも発売された

 

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↑ZTE Senior Vice PresidentのJacky Zhang氏

 

「AXON Mについては、発売後たくさんのフィードバックが得られている。一部の人しか興味がないかと思いきや、当初想定していなかった利用方法が次々に提案されることもあった。また、女性のユーザーが多いことにも驚いている。新しいカテゴリーの商品として、UI・UXを改善させていきたい」(同氏)

 

また、AXON Mがシリーズ化するかどうかについては「“AXON”というハイエンドシリーズを残した上で、その中で“AXON M”というシリーズを展開したい」とのこと。「得られたフィードバックや、蓄積した開発経験を生かして“AXON M2”という次の製品の開発を始めている」(同氏)とのこと。もちろんまだ発売時期などの詳細な情報は、一切出ていません。

 

インタビューの詳細については、後日改めてお届けいたします。

初代から雲泥の進化を遂げた、ワコムの新型液晶タブレット「Cintiq Pro」予約開始直前レビュー!

ワコムは同社の液晶タブレット「Cintiq」シリーズの最新モデル2機種と、液晶タブレットがPC不要で単独起動できるユニット「Wacom Ciniq Pro Engine」を発表しました。まもなく予約が開始するとのことで、実機レポートを行いたいと思います。

 

大画面にペンでそのまま描ける液晶タブレット

今回発表されたモデルは23.6型モニター搭載の「Wacom Cintiq Pro 24」と32型モニター搭載の「Wacom Cintiq Pro 27」の2モデルです。

↑「Wacom Cintiq Pro 24」

 

Cintiq Pro 24は解像度が4K(3840×2160ドット)の24インチモニターを搭載した高精細液晶ペンタブレットで、ハードウェアキャリブレーション(モニターの色味を調節する機能)にも対応した、まさにプロ仕様。ワコムと言えば、ハリウッドを始め、世界中のクリエイターがプロの現場で使用されているほど支持を得ているペンタブレットメーカーです。Cintiq  Pro 24もそんなクリエイターのニーズに応えたモデルと言えるでしょう。

 

Cintiq Pro 24には、「Wacom Pro Pen 2」によるペン入力に対応した「ペンモデル」とタッチ操作も可能な「ペン&タッチモデル」の2つのバリエーションがあり、直販価格はそれぞれ25万7040円(税込)と31万1040円(税込)となっております。双方とも3月20日から予約開始、3月29日発売予定。

 

また、32型の4Kモニター搭載の「Wacom Cintiq Pro 32」も年内には発売予定であることが明かされました。

 

↑「Wacom Cintiq Pro 32」

 

Cintiq Pro 24、32の双方に共通する特徴として、4Kの高精細なモニターに特殊なアンチグレア加工を施し、周囲の映り込みやペンの描き味などを紙に近づけています。また、8192段階の筆圧や、ペン先の位置と描画位置のズレ(遅延)を軽減させることに成功。最前線で活躍するプロのニーズに応えた仕様となっています。

 

↑サイドにはUSB3.0ポートも搭載

 

↑「Wacom Pro Pen 2」。ペン先は標準とフェルトの2種類

 

↑タッチホイールを搭載した「Express Key Remote」。ワイヤレス仕様なので左右どちらにも配置可能で利き腕を問わない

 

ドッキングさせるだけで液タブがパソコンと化す「Wacom Cintiq Pro Engine」

 

Cintiq Pro 24/32の背面には、今回新発売されるPCモジュール「Wacom Cintiq Pro Engine」をドッキングさせることが可能なスロットが搭載されています。通常、液晶タブレットはパソコンに接続して使いますが、Cintiq Pro Engineは、CPUやメモリを搭載したパソコンの本体のようなもので、これをCintiq Proにドッキングさせることで、液タブがオールインパソコンとして単独で動作するようになります。

 

Cintiq Pro EngineはCPUにIntel Core i5HQを搭載したモデルと、Intel XEONを搭載したモデルの2ラインナップ。直販価格は、Core i5HQモデルが31万1040円(税込)で、XEONモデルが39万7440円となっており、3月20日から予約が開始され、発売は3月29日の予定となっています。

 

 

↑Cintiq Proの背面にはこのようなスロットが……

 

↑ココにCintiq Pro Engineをドッキングさせます

 

また、液タブの高さや角度の調節が可能な「Wacom Ergo Stand」の発売も予定されています。このスタンドは、液タブをパソコンモニターとして使うときなどは立てたり、回転させて使用することも可能で、まさにスケッチブックやマンガの原稿用紙を回して作画するニーズにピッタリなスタンドとなっています。

 


↑「Wacom Ergo Stand」、発売日や価格などの詳細は未定

 

では、そのプロスペックとやらの描き味はいかに?

筆者は長年のWacomの板タブ(液晶がついていないペンタブレット)ユーザーでして、いつかは液晶タブレットに移行したいと考えていました。しかし、初代Cintiqが発売された当時、試し書きしたところ、とても動作がモッサリしており、描くペン先に描画が追いついてこないのです。ペン先が通り過ぎた後、送れて線が描画されるといった動作で、とても紙に描いている感覚とは言えませんでした。また、描いた線がペン先とズレて描画されてしまう、俗にいう「視差」と言うヤツにも残念な気持ちに。そんなこともあり、現在でも板タブを使用しております。

 

では、進化を果たしたという今回の新型Cintiqはどうでしょうか。

 

↑ペン入力デバイスのデモ機には必ずラクガキを描き逃げする筆者

 

まず、前述の「視差」はほぼナシと考えてOKです。これは、精密なイラストを描いたり、3DCGのデザイナーにはウエルカムな性能でしょう。次に、描画の遅延ですが多少あるものの初代に比べれば大幅に改善されていると感じました。初めて液晶タブレットを使う人には、多少違和感があるかもしれませんが、従来のCintiqユーザーであれば十分許容できるレベルに達したと言えます。

 

肝心の描き味ですが、標準のペン先は多少スベる気がします。最も、一日中ペンを握って描く職種の人にとっては、これぐらいのスベリのほうが疲労が低減するかもしれません。一方、フェルトペン先は、紙にサインペンで書いている感覚という先入観があったのですが、それほどひっかりもなく、こちらもスベリが良い感触。例えるなら、ホワイトボードにマーカーで描く感触に似ていると感じました。可能であれば、もう一段階、引っかかりが強めなペン先があると幅広いニーズに対応できると思います。

 

しかし、今回の新型Cintiq Proですが正直欲しくなりました。特に32インチモデルは、眼前一杯に広がるキャンバスのようで、素人な筆者でもプロ気分が味わえます。ただし、これをデスクに置いてしまうと、他の仕事ができなくなるので、イラスト専用のデスクを用意するか、Wacom Ergo Standのリリース待ちと言ったところでしょうか。ま、高額なので買えないんですけどね!

 

↑ゲットナビ非公式キャラクター「ナビ夫」

 

【西田宗千佳連載】ソニーに残る「モバイル」の課題

「週刊GetNavi」Vol.64-4

2018年4月1日より、ソニーの社長は平井一夫氏から、吉田憲一郎氏へと交代する。吉田氏は平井ソニーでCFO(最高財務責任者)を務めた人物であり、平井氏の片腕と言っていい。吉田氏の意見は平井氏の舵取りに大きく影響していたといわれており、今後の吉田氏によるソニーの運営も、基本的には平井路線の継承……というより、平井・吉田路線を継承し、自らの企業運営をしていくことになるのだろうと予想できる。

 

そのなかで、吉田氏はどこに注力するのか?  吉田氏は「バランスシート(経営上の収支状況)の改善は緒についたばかり」としており、基本的には各事業の収益性改善と評価に力を注ぐであろうと思われる。

 

そこで気になるのは「モバイル」事業だ。前回解説したように、モバイルはソニーのなかでも問題の多い部門である。日本ではXperiaは人気のスマホだが、世界全体で見ればシェアは低い。中国メーカーとの競争が激しい一方、ハイエンド市場はごく少数の企業で寡占されており、そこに割って入るのは難しい。そのため、平井ソニー時代には、すでに「規模を追わない」姿勢になっている。それでも、売上規模は2017年度予測値で7400億円と大きい。儲からないのに売上は大きく、ちょっとした市況変化で容易に赤字に転落しうることがモバイル事業の問題点で、本来は、さらに抜本的な「高付加価値型へのシフト」もしくは「事業の刈り込み」が必須である。ただ、スマートフォンは、今後出てくる新たな技術の礎となるもので、事業を止めてしまうと次の時代への足がかりがなくなる。こうしたジレンマが、今、ソニーのモバイル事業の流れを不透明なものにしている。

↑Xperia XZ1

 

モバイル市場の先行きに左右されるという意味では、好調であるはずの半導体事業も例外ではない。スマートフォンは普及期から定着期を迎えた。毎年のようにハイエンドスマートフォンがどんどん売れる、という状況ではなくなりつつある。これまでも、スマートフォン向けイメージセンサーは、各地のスマホ市場の売れ行きに左右され、ソニーの収益に影響を与えてきた。この先、スマートフォン向けイメージセンサーの売上が安定的に伸びるとは考えづらく、「ハイエンドスマホ向け一本足打法」からの脱却は必須なのだ。そのため、自動車などの新しいジャンルにも目を向けてはいるものの、これが大きく収益に貢献するのは2020年より先になりそうだ。

 

堅調に見えるゲームも、数年のうちにはプラットフォーム更新の時期が来る。「PS5」が出るのかどうかはわからないが、PlayStation 4事業も、あと1、2年のうちに「次」を見据えた収益構造に変化する必要がある。

 

こうしたことを、吉田新社長は当然考えているはず。だから、どこかひとつが上手くいかないだけで全体が崩れるようなビジネスモデルではなく、トラブル・変動に強い体質を目指すだろう……というのが、筆者の読みだ。特に、半導体を含めた技術投資がどの方向へ向かうのか、慎重に見極めたいと思っている。

 

●次回Vol.65-1は「ゲットナビ」5月号(3月24日発売)に掲載予定です。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

ついに最強の夜景カメラに!グローバル版Galaxy S9/S9+の実力を早速試してみました

Galaxyシリーズの最新モデル「Galaxy S9」「Galaxy S9+」が3月16日にグローバル向けの発売を迎えます。今回、発売に先駆けてこれらのグローバル仕様の実機を1週間ほど手にする機会を得ましたので、先行レビューをお届けします。なお、同機の国内での発売予定については、未だ明らかになっていません。

 

なお、既に速報記事でも同機の概要をお伝えしていますが、今回は速報で伝えきれなかった「カメラ」と「セキュリティ」のレビューを中心にご紹介しましょう。まず、Galaxy S8とS9の背面を比べてみると、アウトカメラの周辺にあった指紋センサーの位置が、カメラの真下に移動しましたことが分かります。

 

↑左手にS8、右手にS9。どちらも縦横比18.5:9の「インフィニティディスプレイ」を搭載するのが特徴で、ホームボタンはない点は共通する

 

両機種を手に持ってみると「あれ、ちょっとだけ重くなったかな?」という印象を受けました。微妙な差異があるようです。若干ですが、S9の方が高密度に感じました。

 

実は、Galaxy S8が150gであるのに対し、Galaxy S9は163gあります。約13g増となりました。サイズを見てみると、[(S8国内仕様)約W68×H149×D8.0 mm]→[(S9グローバル仕様)W68.7×H147.7×D8.5mm]ですね。幅が増し、高さが減り、厚みが増えています。

 

そのほか、ディスプレイの上端にあるセンサー・カメラ類が目立たなくなりました。細かく見ると、下側面のスピーカーの形状も変わっています。

 

「S8」→「S9」で何が新しくなったのか?

勘の鋭い方は、「重くなったからには、性能がアップしているはず!」と思ったことでしょう。速報でもお伝えしたところではありますが、何が変わったのか、注目したいポイントをまとめてみました。

 

↑基本スペックを中心に新旧機種の情報を比較。黄色いマス目が変わったところだ

 

カメラが明るさに応じてF値を切り替える

さて、多くの方が一番気になるところは、やはりアウトカメラが進化したということでしょう。

 

↑S9(左)はシングルレンズ、S9+(右)はデュアルレンズを搭載する

 

S8ではF値が1.7でしたが、S9では1.5となっています。そして、S9では、このレンズが機械的に絞りを2段階で調整できる機構を備えていることもポイント。暗い場所ではF1.5で撮影しますが、明るい場所での撮影では、F2.4へと切り替わります。

 

一方、Galaxy S9+は、デュアルレンズ化を果たしました。S9と同じくF1.5またはF2.4の広角レンズを搭載し、加えてF2.4の望遠レンズも備えます。

 

今回は、実際にGalaxy S9+のアウトカメラを用いて、いくつか写真を撮影してみました。どのくらい写り方が変化したのか、旧機種のS8と出来栄えを比較してみましょう。

 

↑バルセロナの夜の街並み。F1.7のS8(左)とF値1.5のS9+(右)で撮影した。手前に広がる建物の屋上など、後者の方が明らかに明るく撮れていることがわかる

 

↑バルセロナの朝日を望む。F1.7のS8(左)と、S9+(右)で撮影した。太陽周辺の白飛びが少ないことから、S9+のレンズが明るさに応じてF値が2.4に切り替わったと推定できる

 

カメラの綺麗さは文句なしですね。F1.7でも十分明るいカメラでしたが、F1.5になったことで、より夜景に強くなっています。また、F2.4への切り替えがあるおかげで、明るいシーンで影響なく撮れている点もよい。カメラについては文句なしですね。

 

なお、S9/S9+の「自動」モードでは、F値は自動で切り替わります。もし、狙ったF値で撮影したいならば、「プロ」モード」を使うことで、F値を手動で切り替え可能です。

 

S9とS9+のカメラで使える撮影機能はここが違う

ちなみに、S9とS9+のカメラには、シングル・デュアルレンズという違いがありますが、機能として何が異なるのでしょうか。Galaxy Note8の情報を追いかけていた人ならわかると思いますが、そうでない人も多いと思うので、改めてご紹介しておきます。

 

結論から言うと、S9+では2つのレンズを切り替えて撮影できます。光学2倍相当の望遠レンズに切り替えることで、画質を落とさずに、少し遠くにある写真を撮影できます。

 

しかし、差はそれだけではありません。実は、どちらも撮影した写真の背景ぼかしを調整する機能を搭載しますが、実は両者で少し異なる部分があるんです。

 

↑S9で使える「選択フォーカス」(左)とS9+で使える「ライブフォーカス」(右)の背景調整の違い

 

S9では「選択フォーカス」という撮影モードが備わっています。このモードで撮影した写真は、撮影後に焦点を選択可能。ただし、焦点の合わせ方が「単焦点(遠くがボケる)」「遠焦点(手前がボケる)」「パンフォーカス(手前も奥もくっきり)」の3種類しかありません。

 

一方、S9+では、「ライブフォーカス」という撮影モードが使えます。「背景ぼかし」というスライダが表示されるので、度合いを調整することで、被写体の背景をふんわりとボカせます。ちなみに、「選択フォーカス」はこちらでは使えません。

 

また、S9+のデュアルレンズでは、「デュアルキャプチャ」機能が利用可能。望遠レンズで背景ボカし撮影をしながら、同時に広角レンズで背景をボカさない撮影が行えます。被写体を強調する撮影と、背景を活かした記念撮影を同時に実行できるというわけです。

 

↑S9+の「ライブフォーカス」で撮影した写真(左)と、同じく「デュアルキャプチャ」で自動保存された広角レンズの撮影写真(右)。背景のボケかたと画角に違いがある

 

スローモーションも撮影できるようになった。

S9/S9+では、960fpsのスーパースローモーションも撮影できるようになりました。ソニーのXperiaなどでは既にお馴染みなので、機能としてはさほどインパクトはありません。

 

しかし、Galaxyのユニークなところは、簡単な操作によって、これにBGMを付加したり、逆再生データをGIFファイルとして出力できたりすること。単なるスローモーションでは使い道は少ないですが、よりシェアしやすい素材として加工できます。

 

こちらもS9+で実際に撮影してみました。

 

 

Galaxy S9+で「スーパースローモーション」を使って撮影した、バルセロナの「Sant Medir祭り」で参加者がキャンディを投げる瞬間です。

 

スーパースローモーションには、自動と手動の2種類の撮影があります。「自動」の場合、スマホをしっかりと固定し、画面に表示された黄色い枠の中で狙った被写体が動くのを待ち構えよう。動きが検出されたら、そのタイミングがスーパースローになります。

 

一方、手動では、スーパースローにしたい場面を狙ってボタンを手動でタップします。自動で検知しづらい被写体では、こちらの方が撮影しやすいでしょう。

 

ちなみに、編集を行うことで、トリミング操作やスーパースローモーションで捉えた各場面を有効にするかどうかの選択が可能です。BGMの選択も行えます。最後に「保存」をタップすることで、編集内容が保存されます。

 

↑ギャラリーの編集で、スローモーションを有効にする部分と長さを選択(左)。そしてBGMを選択して保存する(右)

 

また、「ムーブ(繰り返し再生)」「リバース(逆再生)」「スウィング(折り返し再生)」の3種類のエフェクトを追加できます。これらは「ギャラリー」アプリで、スーパースローモーションの動画を開き、画面右上のメニューから「詳細」を選択。「スーパースロークリップ」の欄に表示される一覧から選択できます。スローのシーンは各エフェクトを選択した後に、選べます。保存するとGIFファイルとして出力されます。BGMを付けることはできません。

 

 

スーパースローモーションで撮影した素材をGIFファイルに出力してみました。個人的には、リバースやスウィングでの編集が気に入りました。気軽に面白い映像を作成できるので、多くの人にとって楽しみやすいのではないでしょうか。

 

顔認証と虹彩認証を合わせて使えるのは便利

セキュリティに関して、顔認証と虹彩認証を併用する「インテリジェントスキャン(Intelligent Scan)」も、S9/S9+で新たに搭載された機能の一つです。これを有効にすると、ロック画面上に目のアイコンと顔のアイコンが順に表示されます。指紋認証と顔認証が順に行われているのでしょうね。認証自体は素早く完了し、ロックが解除されます。

 

↑認証中は左上の赤いライトが光る。顔から20cm以上離れた距離で端末をまっすぐ持とう

 

発表会での説明では、周辺の光量やマスク装着の有無で、2つの認証の比率を調整しているとのことでした。実際に筆者が試したところ、口元を手で隠しているときにも、画面が解除されました。また、周囲が真っ暗な場所でも、画面が解除できました。

 

明るい環境では、顔認証で素早くロックが解除可能。そして、先述の通り、顔認証が使えないような場面でも、虹彩認証が活躍して、不便なくロックが解除できました。使い勝手は非常に良好です。とくにマスクを着けていても解除できるのが良いですね。

 

また、目を閉じた状態では、ロックは解除されませんでした。寝ているときに第三者にロックを破られる心配もなさそうです(一方、通常の顔認証だとロックが解除されてしまいます)。

 

加えて、同機には指紋センサーも搭載されています。インテリジェントスキャンと指紋認証を両方登録しておき、シーンに合わせて使いやすい方を選択するという使い方もよいでしょう。

 

↑Galaxy S9+のバリエーション

 

Galaxy S9/S9+はS8/S8+の正統進化モデルとして、カメラ性能、および使い勝手の面で、確実に向上させています。繰り返しとなりますが、国内販売は未定。ただし、S9/S9+の国内販売が決まれば、Galaxyファンをうならせること間違いありません。

 

ファーウェイは日本市場をどう見ているのか? 日本のPC&タブレット市場への展望を聞く

HUAWEI(ファーウェイ)は、2月26日から3月1日(現地時間)にて開催されたMWC(モバイルワールドコングレス)にて、ノートPCやタブレットデバイスを発表しました。これらの新モデルは、日本でも発売されるのか。同会期中にファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波(ゴ・ハ)氏にグループインタビューする機会を得ましたので、その様子をお伝えいたします。

 

↑ファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョン プレジデントの呉波氏

 

――MWCで発表された新製品について、日本国内での発売は決まっていますか?

「日本は、ファーストローンチの範囲に入っています。発売時期は第2四半期となります。“MateBook X Pro”、“MediaPad M5”シリーズは間違いなく発売されるでしょう」(呉波氏、以下同)

 

↑「MateBook X Pro」は、クラムシェルタイプのWindows 10搭載ノートPC。現行の「MateBook X」の上位機種に相当する。13.9インチかつ、画面占有率91%のベゼルレスなディスプレイと、キーボードに潜んだWebカメラが特徴的だ

 

↑「MediaPad M5」は8.4インチと10.8インチの2モデルを展開。「M5 Pro」は筆圧感知のスタイラスペンをサポートする

 

「2月24日には、ヨドバシカメラにて初のHUAWEIショップを開設いたしました。こちらのショップでは、パソコン、タブレット、スマートウフォン、Wi-Fiルーター、さらにウェアラブル製品が展示されます」

 

――ショップの出店についてはいつ頃から計画がありましたか?

「2016年の下期、確か8月ごろだったと思いますが、そのころから出店計画がスタートしていました。当時は出店するにあたって、ROIを試算したのですが、その結果がなかなか満足する数値にはならなかったんです。候補地としては、銀座の八丁目に100平米くらいのお店が上がっていました。ほかには、表参道の原宿との大きな十字路で、いまはアディダスがはいったところも候補でした。

 

しかし、そういった場所に出店すると、大きな赤字になってしまうことがわかったので、“出店するために出店する”のではなく、しっかりとした目的意識を持つことが重要だという考えに至りました。

 

今回、ヨドバシカメラのマルチメディアAkibaへ出店することになりましたが、いい機会になりました。もちろん今後新しく出店する際も、ROIを基準としていくことに変わりはありません。弊社としては、性急に大量のショップを展開して、最終的に採算が合わなくなる局面を避けたいと思っています。中国や日本以外の話ですが、他の中国メーカーで、一気に店舗を開設して、同年末に大量に店舗を閉鎖したところがありました。こういったことになるとブランディングという意味では失敗だと考えています」

 

―― MateBook X Proは競争力がある商品だと思いますが、どういう人に売っていきたいですか?

「今回のMateBook X Proでは、初めて本格的なPC市場に入り込んでいくと考えています。

 

MWCでも、たくさんの日本人のお客様を迎えたのですが、ご覧になったお客様たちの多くから、“自分も一台欲しい”という言葉を頂いています。各部材も選りすぐりのものを使っていますので、ぜひ“そろそろパソコンを買い換えたい”という人たちに手に取ってもらいたいです。

 

実はこのPC市場に参入して2年経ちますが、弊社はいままで保守的な販売戦略を取ってきました。まずはPC業界の関連企業――例えば、ディストリビューターや、リテーラー、サービスプロバイダーなど――との関係づくりに努めてきました。ここから徐々により市場にマッチした製品を提供していきたいと考えています。ですので、弊社のPC製品に関しては、短期間でどのくらいのシェアを取りたいとか、どのくらいの台数を売りたいとか、そういった目標を達成する段階ではないと認識しています。しばらくは様子を見ながら、販売戦略を決めていきたいと思います」

 

――2年間PCを投入してきて、手応えはどう?

「そうですね。過去2年間にわたり、業者およびユーザーから非常に良いフィードバックを頂いています。PC製品に対して、日本の消費者の皆さんからSNSに上がってきた意見などは、弊社の方で集めて、次世代にしっかり反映されるようにしています。

 

先ほど申し上げた通り、数値目標は定めていないのですが、自分なりに日本のPC市場について、いろいろ理解はしてきています。特徴的なのは、2つの“60%”という数値です。1つ目は15インチ以上のPCが全体の60%を占めているということ。そして、2つ目は全体の60%がBtoBの販路を通して販売されているということです。

 

しかし、弊社はいまでも14インチ以下の商品を集中して出していますし、BtoCの市場に注力しています。ですので、今後シェアを上げていくためには、どうしても主流となる15インチ以上のもの、そしてBtoB販路のものに寄せていかないといけないでしょう。とは言え、今の段階では、消費者のニーズの理解、そして業界との関係づくりに専念していきたいと思っています。

 

ちなみに、販売台数に関して言いますと、2017年の1月と比べた場合、30倍くらいに増えました。ですので、まずやるべきこと――例えば、ちゃんとした製品作り、販路の構築、企業との関係作り――を行って、そして口コミが着実に増えていくようにしておけば、自然と販売台数が増えていくのだと思っています」

 

――2 in 1パソコンとタブレット、今後どちらを重視していきますか?

「2 in 1というスタイルは、将来的に欠かせないものだと思っています。これはAndroidでもタブレットでも共通することです。既に展開している製品シリーズを、途絶えさせることは考えていません。2 in 1については、最も消費者の使用習慣にふさわしいものを探っていきたいと思っています。

 

こうした製品に関しては2つの用途があると考えています。1つは仕事用途、1つはエンタメ用途です。ですので、今後もこの2つの用途を中心に製品を展開していきます」

 

――「MediaPad M5」シリーズは2サイズを展開しますが、日本ではどちらにニーズがあると考えていますか?

「やはり、買う人と使う人によって決まると思いますね。実は、いまタブレットを購入しているエンドユーザーには“スマホを使っていない人”が多いことが分かっています。実際、フィーチャーフォンのユーザーが、Androidタブレットを自身にとっての初めてのスマート端末として購入されることが多くいらっしゃいます。

 

タブレットを買う消費者は50歳以上の人が多くて、ここはたまたまフィーチャーフォンを使っているユーザー層でもあります。この方たちは、タブレットをスマートフォンみたいに使われます。例えば、公園に行くと、こうしたユーザー層の方々が、タブレットをスマホの代わりにして写真を撮る光景を目にするでしょう。

 

こうした傾向とニーズを把握して、そのニーズにあったタブレットを弊社から出してきました。弊社のタブレットはiPadよりもカメラ機能が優れていると自負しています。こうしたことによって、日本市場に認めていただき、早いスピードで受け入れられてきたのだと思っています」

 

――Pシリーズの最新機「P20」の予告がありましたが、現行の「P10」ではどういう反響がありましたか?

「P10シリーズを昨年6月に発売して以来、その売れ行きは我々の予想を上回りました。販売数量に限らず、顧客満足度や人気度が多くのランキングで上位に入っています。中でも“P10 lite”が一番よく売れています。発売してから8か月が立ちましたが、今年に入ってから第二の盛況を迎えていて、最後のピークに達していると考えています。

 

Pシリーズが日本でこうした実績を出せたことは、われわれとしても非常に満足しています。ですので、今後も同シリーズについては、継続的に後継機種を展開していきたいと考えています。おかげさまで“~lite”というブランドが、代表的なセグメントとして普及してきて、他社様の製品にも“~lite”という名前を見かけるようになりました」

 

――「P20」シリーズも日本で発売されると期待していいですか?

「はい、必ず日本で発売します。第一次の販売国に含まれています」

 

↑バルセロナで見かけた「P20/P20 Pro」の広告

 

筆者が、MWC2018が開催されたバルセロナの街中を歩いている間にも、P20/P20 Proを予告する広告を各所で頻繁に見かけました。こちらは3月18日に改めて発表される予定。近い未来、ノートパソコン、タブレットと合わせて、日本で話題になりそう

Google Homeユーザーが「買ってよかった!」と思った3つのポイント

「スマートスピーカー」が日本で発売されて、ようやく半年が経ちます。便利だとはよく耳にするものの、具体的にどんなことができるのかわからない、という人は多いでしょう。

筆者も会社では「Google Home」を、自宅では「Amazon Echo」を愛用しているのですが、本当はもっと便利に使えるのではないかと目下、模索中。すでに使っている人でも、筆者と同じく試行錯誤を続けている人がほとんどではないでしょうか?

 

そこで、生活に取り入れてさまざまな使いこなしを試している人を直撃。『iPadバカ』の著者でもあり、新しいガジェットやデバイスはひととおり試すのが信条、「Google Home」も発売と同時に入手したという商品開発コンサルタントの美崎栄一郎さんに、愛用中のGoogle Homeの魅力について聞きました。

 

1. スイッチを探らずに照明を点けられる

「Amazon Echo」や「Clova WAVE」など、現在いくつものスマートスピーカーが日本でも発売されています。そのなかから美崎さんがGoogle Homeを選んだのは、今後対応機器が増えそうだったからだといいます。それは、美崎さんが使い始めて一番便利になったと感じているのが“家電の操作”だからなのです。

 

Google Homeはスマートスピーカー、つまりインターネットにつながるスピーカーなので、同じインターネット回線上にある対応家電を声で操作することができます。この対応家電が発売時から多いのが、Google Homeの強みのひとつです。

 

「Google Homeを導入して一番ありがたいと思ったのが、連携している照明のオン/オフを声でできることです。1階から2階に移動するときに両手が塞がっていても、『OK Google、電気を点けて』というだけで照明が点くんです」

↑フィリップスの「Hue」など、Google Homeに対応した電球を連携させれば、声での操作が可能になる。

 

これまでは照明を点けるために、両手に持っていたものがあればいったん置いてから、また夜真っ暗な家に帰ってきた場合は壁を手で探ってスイッチを探し、電気を点けるというひと手間がありましたが、これがなくなったのは美崎さんの生活においてささやかなようでいて、実際は大きな変化だったのだとか。

 

美崎さんはエアコンのオン/オフや温度調整、加湿器のオン/オフ、ロボット掃除機の操作などにもGoogle Homeを活用していて、これらもすべて声で操作しているそうです。

 

「Suicaがここまで普及したのは、“切符を買う”という動作をなくして、本来の目的である“電車に乗る”という行為がスムーズにできるようになったから。エアコンを操作するときも、目的はリモコンを触ることではなく、オン/オフや温度調整をすることです。これまでは誰かに“エアコンをつけて”とお願いしていたのを、その“誰か”がGoogle Homeに交代してやってくれている感じですね」。

 

ロボット掃除機があらぬ方向に行ったときには、「止まって」と言ってストップさせるシーンもあるそうで、まるで犬に「待て」と言っているような気分になるのだとか。こう聞くと、Google Homeを導入すると、まるで家族が増えたように感じるようになるのかもしれません。

 

2. 文字入力のストレスから解放される

Google Homeが家電と連携できるとはいえ、家電を対応モデルに買い替えなければ、その利便性の恩恵には預かれません。ならばと、美崎さんがGoogle Homeをおすすめする理由はほかにもあります。

 

それは「スマホでの文字入力をしなくて済む」こと。

 

たとえば、スマホやタブレットで表示した対応コンテンツを、Wi-Fiを介してテレビに表示できるデバイス「Chromecast」。これをテレビに接続してGoogle Homeと連携すると、「OK Google、かわいい猫の動画を見せて」と話すだけで、YouTubeで“かわいい猫の動画”を検索し、テレビで再生してくれるのです。

↑Google Homeは「YouTube」や「Netflix」などの動画の検索、早送りなどの音声操作に対応する

 

「話しかけるだけでいいというのは、圧倒的にラク。“書く”という動作に比べ、“話す”というのは原始的ですよね。スマホでの文字入力は一定の学習が必要ですが、音声入力なら文字入力ができなくてもいいんです。老眼が始まった人にとっても、これは大きな強みになります」

 

また、仕事中は「OK Google、タイマーを15分後にセット」と話して時間を区切って作業をしたり、「OK Google、ニュースを教えて」と話してニュースを聴いたりしているそうです。とくに、好きなタイミングでニュースを聴けるのは、放送時間を待たなければいけないテレビのニュース番組を見るよりも便利ですね。

 

すでにiPhoneでは「Siri」、Androidでは「Googleアシスタント」がスマホの操作をサポートしてくれていますが、出先でいきなり話しかけるのはためらわれる人が多いはずです。しかし、Google Homeは室内での使用を前提としたものなので、操作時の恥ずかしさを感じることはありません。

 

さて3つめの「できること」とは? スマートスピーカーの本領発揮! といえる機能がありました。

3. 音楽再生時こそスマートスピーカーの本領発揮

Google Homeは、スマホとBluetoothで接続して単なるスピーカーとして使うこともできますが、せっかくなのでスマートスピーカーならではの機能も活用したいところ。なかでも美崎さんが気に入っているのが、楽曲の再生中にアーティスト名や曲名を教えてくれる機能だといいます。

 

「Google Homeを使い始めて『Google Play Music』を使うようになりました。普通のBluetoothスピーカーと違い、楽曲の再生中に『OK Google、この曲は何?』と聞くだけで、アーティスト名と曲名を教えてくれるんです。また、学習を重ねれば自分が好きな曲だけを再生してくれるようになるのも、スマートスピーカーならではですね」

↑「OK Google」や「ねぇGoogle」と話しかけるとライトが点灯し、音声の聞き取りモードになる。対応している音楽アプリは「Google Play Music」だけでなく、「Spotify」や「うたパス」なども

 

美崎さんがGoogle Homeを使い始めて、唯一気になっているのが、ディスプレイがないことだとか。

 

たとえば、「OK Google、明日の天気は?」と尋ねたときに、耳と目で確認できると安心です。今年の後半には、JBL、Lenovo、LG Electronics、ソニーがディスプレイ搭載モデルを発売するそうなので、今後の進化にも期待したいところです。

↑写真は今年発表されたLenovoのスマートディスプレイ。10インチモデルは249ドル、8インチは199ドルで、アメリカでは今夏発売予定。日本での発売は未定

 

日々のくらしのなかで「ちょっと面倒かも」と思っていたことが、もしくは面倒なことすら気づいていなかったことが、話しかけるだけで解決するスマートスピーカー。こんなに便利なアイテムを使わない手はありませんよ。

 

【プロフィール】

商品開発コンサルタント / 美崎栄一郎

1971年、横浜生まれ大阪育ち。大阪府立大学大学院工学研究科を卒業後、花王で約15年勤務し、「アタック」「ニュービーズ」「ワイドハイター」などの日用品から、化粧品のブランドである「レイシャス」「ファインフィット」まで幅広く手がける。その後独立し、現在は商品開発コンサルタント、ビジネス書作家、講演家として活動中。

 

取材・文=今西絢美

 

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iPad Proがあればこれだけできる――出張でも使えるiPad Pro実践テクニック7選

果たして仕事に使えるのか――。iPad Proの購入を検討するとき、どんな操作が行えるのか、悩む人も多いでしょう。

 

筆者は初代iPad Pro 12.9インチモデルを使い、実際に取材業務を行っています。取材および原稿の執筆はもちろん、写真の編集までする必要がありますが、そうした作業はすべてiPad Proで行えます。職業によって目的となる作業は異なりますが、今回は筆者の利用経験を参考に、iPad Proを用いた実践的なテクニックをいくつかご紹介します。

 

【1】まずアクセサリーを揃えよう

iPad Proの機能を最大限に活用するためには、必ず周辺機器を揃えましょう。ビジネスシーンで活用するには、キーボードは必須。Apple Pencilも写真編集や、PDFへの書き込みに役立つので揃えた方が良いです。また、Apple Pencilのホルダーがないキーボードやカバーの場合には、1000円弱くらいで適当なホルダーを買えば持ち運びやすくなります。

 

↑筆者は初代iPad Proにロジクール製のキーボードを合わせて使っている。「Smart Connector」対応なので、キーボード自体の充電は不要。同製品はバックライトが付いているので、暗い発表会場でも文字を打ちやすい

 

Appleの公式サイトでは、純正アクセサリーも販売中。キーボードのバックライトなどにこだわらなければ、こちらのほうがデザインの統一感が出ますので、併せて検討してみてください。そのほか、SDカードからのデータ取り込むためには、専用のアダプタが必要となります。スクリーン上に画面を転送する機会が多い人は、HDMIケーブルのアダプタも用意しておくとよいでしょう。

 

【2】2つのアプリを同時に表示すべし

iPad Proを活用する際に必須となるのが、アプリ画面を2つ同時に表示する操作です。まず、通常通りにアプリを起動したら、画面下部をスワイプアップ。「ドッグ」と呼ばれる画面が表示されます。

 

↑画面下部に表示される「ドッグ」。使用頻度が高いものを配置しておこう。別のアプリを起動している際には、画面下部をスワイプアップすると表示される

 

ここからアプリアイコンをドラッグ&ドロップ。すると、画面の手前に2つ目のアプリが小さく表示されました。この画面は左右の端のどちらかに表示できます。移動方法は、上部のバー部分をタッチして、そのまま左右に移動させるだけ。なお、一時的に非表示にするには、画面右端でさらに右へ移動させればOK。再表示するには、画面右端を左へとスワイプします。

 

↑2つ目のアプリが浮いた状態で仮表示される。ここではメモアプリをメインに、写真アプリをサブに表示した

 

さて、2つのアプリをじっくりと使いまわすには、さらに別の表示方法を活用しましょう。先ほどの浮いた画面の上側にあるバーを下向きに軽くスワイプして手を離します。すると、完全に画面が2つのアプリで分割されました。

 

↑2つのアプリを同時に使うには、このスタイルがおすすめ

 

切れ目の部分には、中央にバーが表示されています。ここをタッチして左右に移動させると、画面表示の割合を変更可能。大体4分割されているので、[1:3][1:1][3:1]のなかから、使いやすい比率で選択しましょう。

 

屋根の上には危険がいっぱい――ドローンで日本の屋根を安全に管理する「日本屋根ドローン協会」が発足

先日、都内にて「日本屋根ドローン協会」の設立発表会が開催されました。日本屋根ドローン協会は、ドローンを使って屋根の点検を円滑に行えるように、屋根の点検補修をするリフォーム業者や瓦業者など屋根事業のスペシャリストとドローンアプリ開発会社、大学、弁護士などドローン技術に関わる有識者が理事を務める団体です。

 

日本屋根ドローン協会発足の理由としては、点検の安全性と人員不足の解消が挙げられています。一般に、屋根の点検は職人が屋根にハシゴをかけ屋根にのぼり、目視で確認します。このとき、命綱などを付ける慣習はなく、屋根から転落する事故が起きているとのことです。その数、年間846件もあり、そのうち40件が死亡事故となっています。

↑屋根点検は命綱や足場もなく屋根を歩いて点検をしなくてはならない

 

さらに職人の数は1997年をピークに右肩下がりで減っており、現在はピーク時から28%も減ってしまっています。

↑年間40件もの死亡事故が発生。また、職人のなり手も少なくなっています

 

そこでドローンの出番というわけです。実際にドローンで屋根の点検をすると屋根にのぼる必要がないので、安全に点検ができるようになります。また、点検作業もこれまで2時間近くの時間がかかっていましたが、ドローンであれば約10分で完了することもあるそう。さらに屋根から人が撮影したよりも上空から撮れるので、屋根全体を撮影することができ、側面などさまざまな角度から撮影でき、より細かい点検作業ができるようになるわけです。お客さん側からしても、すべての点検場所が確認できるので、ちゃんと点検できているか、余計な場所の補修まで見積もりに入っていないかといった確認もできます。

↑屋根の点検を行うドローン。カメラの性能やドローンの安定性などを考慮し、DJIのファントムが推奨されています

 

↑アプリはドローン専用のものではなく、屋根の点検のために新たに作成されたもの。今後は映像から屋根のサイズが測れるような機能も搭載していくとのこと

 

小さっ! ゴルフシミュレーターの常識を覆す「スーパーデバイス」が日本上陸!

クラウドファンディングサービス「Makuake」に、ゴルフシミュレーターの「ファイゴルフ」が登場。ゴルフ愛好家の強い味方になるだけでなく、ゴルフ未経験でも楽しめるとあって注目を集めている。

 

 

ゴルフシミュレーター「ファイゴルフ」とは?

出典画像:「スイング分析とゲームを同時に。未経験者も楽しめるゴルフシミュレーターファイゴルフ」Makuake より

 

ヤベツジャパンがクラウドファンディングを展開する同商品は、2017年5月に「キックスターター」で成功を収めたプロジェクトとしても話題に。「Makuake」でも3月初頭の段階で30万円の目標額をはるかに超える約250万円が集まっており、改めて注目度の高さを伺わせた。

 

ゴルフクラブや練習器に取りつけるセンサーデバイスの重量はたった10g。あとはスマートフォンアプリを実行すれば、スイングにパッティング、クラブヘッドの速度などを難なく分析。高価なスクリーン型ゴルフトレーニングセットを購入しなくても、スマホをテレビにつなげればさらに大きな画面で楽しむこともできる。さらに、アプリには世界的に有名なゴルフ場を3Dマップで実装。継続的なアップデートが行われるということで、さまざまな“ゴルフ場体験”ができそうだ。

出典画像:「スイング分析とゲームを同時に。未経験者も楽しめるゴルフシミュレーターファイゴルフ」Makuake より

 

最大4人まで楽しめるゲームモードでは、初心者や女性、上級者別のレベルに応じて難易度の調節が可能。2018年後半には、オンラインマルチゲームやイベント大会がオープンする予定になっている。

出典画像:「スイング分析とゲームを同時に。未経験者も楽しめるゴルフシミュレーターファイゴルフ」Makuake より

 

 

低価格のゴルフシミュレーターが実現!

気になるアイテムのお値段だが、「Makuake」で選択できるコースを見てみると、ゴルフクラブを模した「スイング練習器」が税込みで1936円。センサーデバイスは予定販売価格が2万2700円となっているが、支援コース用に早割り設定があるほか練習器とセットになった1万6460円のコースもある。

 

家庭内の限られた空間でもトレーニングができるとあって、ゴルフファンからは喜びの声が続出。ネット上には「インドアゴルフがこの値段で実現するのは素晴らしいですね」「アイテムの発送が待ち遠しい!」「これからは練習場に行けなくても楽しくトレーニングできそう」「これを機会にゴルフの練習始めてみようかな」といった声が相次いだ。

 

ちなみに、プロジェクトページではQ&Aも公開中。コンパクト設計のアイテムながら、「お部屋やリビングで練習をする際には天井の高さや周りの障害物など必ず安全を確認してから練習してください」という注意喚起も。周囲に注意しつつ、自分のフルスイングを確認してみては?

午前注文、午後配達では遅い!! 中国で大人気のアプリ「盒马」の配達時間は驚異の最速30分

みなさんは毎日の食材の買い物はどうしていますか? 会社帰りのコンビニは便利だけれど、お弁当にビール、おつまみと買っていたらいつの間にか重い荷物に。しかも、ビニール袋を下げて帰宅しなければなりません。家庭がある方なら、週末にスーパーで買いだめするのがパターンになりがち。せっかくの休みには自分の好きなことをしたり、家族で遊んだりする時間をもっと取りたいと思いませんか?

 

今回ご紹介するのは、思い立ったらすぐに注文ができて、自分の希望する指定時間が細かく設定できる中国のアプリスーパー「盒马」(「カバ」と読む)。帰りの電車のなかでポチっとして、帰宅する頃に自宅で受け取ることだってできるのです。これぞまさに上海のスピード感です。

 

ネットスーパーは日本にも中国にもたくさんありますが、パソコンで注文しなければならないお店が多いですよね。一方、今回ご紹介する盒马は完全スマホ対応。専門のアプリをダウンロードすれば、商品の注文から支払いまですべて手のひら上で完結できてしまいます。中国のアプリなので中国語が必須なのですが、幸い日本人は漢字を理解できますし、商品の写真が見やすい上に注文もしやすく、日本人が好むメーカーの商品も取り扱っているので、上海在住の日本人の利用者も少なくありません。

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ただ「サクッと注文できてしまう手軽さ」なら、きっと他のネットスーパーでも可能なことだと思います。“盒马”はなぜ「絶対的人気」を誇っているのでしょうか?

 

その理由は「スピード」です。友人の最速記録では、注文から自宅に届けられるまでの時間がたったの30分だったそう。注文してちょっと一服していたらすぐに商品が届いたと言うのですから、これには驚かされました。配達エリアギリギリのところに住む私の経験では、注文から到着までおおよそ1時間くらいです。一度配送指定時間を過ぎてしまったことがありますが、指定時間が過ぎる10分前にきちんと電話をくれて、どれくらい遅れそうなのかを教えてくれたので、困ることはありませんでした。配達員の時間意識やお客さんに対する態度も比較的好感を持てました。

 

では、この会社はどのようなシステムでこんなスピーディーな配送を実現しているのでしょうか? とても気になったので実店舗に視察に行って来ました。

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上の写真は、お店の青果売り場と調味料売り場の様子です。どうでしょうか? 商品がとても見やすく、整然と陳列されていますね。これは来店客のためのみならず、従業員が作業をしやすくするために考慮したものなのです。店内数か所にこうした保冷バッグが掛かっている場所があるのですが、注文が入ると店内にいる従業員がスマホとスキャナーを手に、注文を受けた商品を保冷バッグに詰め込み、配送部門に届けるシステムになっています。店内から配送部門への移動は、天井に設置されたレールを通じた画期的なシステムになっており、店内を回っている時に商品たちが頭上を移動する姿を何度も見かけました。

 

店内だけでなく店外もスムーズな配送を考慮した設計になっています。配送部門に届けられた商品は、検品と同時に専用の発泡スチロールケースに移し替えられ、配達員の電動バイクに乗せられます。入居するビルと何度も交渉したのではと見受けられる、専用の出入りスロープが設けられていて、交差点で信号待ちをしている間だけでも、7台のバイクが商品を乗せてスロープから上がって来ていました。

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実店舗の視察では、これまでのスーパーでは見ることがなかった様々な工夫が店内外のあちらこちらで垣間見ることができました。そのような創意工夫と最新ネットワーク技術の組み合わせで、最速30分で届けられるシステムが実現しているのですね。盒马があれば前日に注文を忘れてしまっても大丈夫ですし、早く食事の支度に取りかかりたいときに、いつ商品が届くのか待ちぼうけになることもありません。

 

これから盒马は小売革命を起こしていくのでしょうか? 中国各地にどんどん広がりつつあるこのサービスから目が離せません。

【西田宗千佳連載】「エレクトロニクス復権」を掲げた平井ソニーの戦略

「週刊GetNavi」Vol.64-2

平井一夫氏がソニーの社長になったのは、2012年4月のこと。前任はテレビ局CBSの社長も務めたハワード・ストリンガー氏だった。平井氏の社長就任はストリンガー氏の後押しがあってのものだ。「2世代続いて、エレクトロニクスと縁遠い、エンターテインメント系事業を推す社長の就任」と見られ、「エレクトロニクスのソニー」という印象が薄れるのでは……との観測もあった。平井氏が社長に就任した当時、ソニーの業績回復に期待する声はそれほど大きくなかったのだ。平井氏がまずリストラと構造改革に手をつけた時にも、「エレクトロニクスの領域はこのまま減り、ソニーはもっともっと小さい会社になる」と思った人も多いようだ。

20170404_y-koba2 (7)↑ソニーの平井一夫社長

 

だが、結論からいえば、平井氏の戦略は「エレクトロニクスそのものの復権でソニーの業績を立て直すこと」だった。平井氏はかなり意識的に「ソニーの本業はエレクトロニクスである」と強くアピールしていった。

 

では、どんな手法を使ったのか? 簡単に言えば「止血と利益率改善」である。

 

まず、ソニーのなかでは成長が難しいPC事業の「VAIO」を切り離し、投資ファンドに売却したのち、ソニーからは独立した「VAIO株式会社」とした。テレビやカメラの事業も本社から切り出したものの、こちらは完全子会社としてソニーの傘下に置き、独立採算制として利益率を高める手法を採る。

 

これらの措置は、ソニーの収益に悪影響を及ぼす赤字構造を解消するためのものだ。2000年度後半から2013年頃まで、ソニーのエレクトロニクス事業を蝕んでいたのは、「低価格製品の大量生産・大量販売」というモデルだった。技術の進化によってデバイスのコストが下がり、他社と似たスペックのものを安く作ることが容易になった。かといっていたずらに販売数量を増やせば売上が上がる一方で、利益率は下がる。特に昨今は、中国・韓国メーカーとの価格競争も厳しい。もはや「デバイスを調達して組み上げる」力では、他国と日本メーカーの間の差は小さく、大量に利益率の薄い製品を売っていくというモデルではうまくいかないのだ。だが、目の前で「売上」は立っているだけに、こうしたモデルを止めづらいのも事実である。

 

だが、平井氏はまずこのモデルからの脱却を徹底した。一時的に売上は落ちるだろうが、価格勝負からは一斉に引き、価格の安さでしか戦えない商品ジャンルを減らし、高付加価値型の製品のみを残す形にしたのである。高付加価値製品であればソニーの独自性を出せるし、利益率も高い。「売上より利益率」を明確化することが、平井氏のエレクトロニクス事業復活の軸足だった。とてもシンプルな戦略だが、これを徹底したことが、2014年頃から明確に実を結び、エレクトロニクス事業の復権に結びついたのだ。

↑↑画面を振動させて音を出す独自技術「アコースティック サーフェス」を搭載した有機ELテレビ「ブラビア A1シリーズ」

 

高付加価値型製品を作るということは、デザインや機能で工夫しないと生き残れないということでもある。そのことは、ユニークだったり高性能だったりする製品への注力を生み、ブランド力の点でもプラスに働いている。昨今のソニー製品は、5年前のものに比べ面白くなったと思うが、その背景にあるのは間違いなく「高付加価値型へのシフト」なのだ。

 

ただし、これらの施策がうまくいったとしても、エレクトロニクスとは異なる2つの収益軸がなければ、「エレキのソニー」復権はなかった。その一方で、計算とは違って、うまくいかずに終わった「3本目の柱」も存在している。それらがなんなのかは、次回のVol.64-3以降で解説する。

 

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米保険会社が「プロスペクト理論」を使った健康アプリを開発! 「アメとムチ」でAmazonのギフト券と交換できる「Go365」

新年の抱負で「今年こそはダイエット!」と決めたものの、年末年始で増えた体重を戻すのは至難の業。2月に入ってもう脱落、ダイエットを諦めかけているという方も多いのでは?

 

ここアメリカでは肥満が大問題。保険会社もあの手この手で健康促進につながるサービスを提供しています。そこで今回は、筆者が加入している保険会社を例に、運動を頑張りたくなるように設計されている健康アプリを紹介します。

 

健康に関するあらゆる取り組みを可視化してポイントに換算

筆者は家族で「Humana」という保険会社に加入しています。同社は「Go365」という健康アプリと提携しており、健康に関する取り組みをポイントとして貯めることが可能。例えば、歯科検診や眼科検診などの検診に行くと500ポイント、何も問題がなければさらに50ポイント、ジムへの入会で100ポイント付与されます。また、FitbitやApple watchなどのウェラブル端末と連携していて、日々の歩数100歩で1ポイントが加算されたり、睡眠時間や運動した時間など健康に関するあらゆる取り組みをポイントとして換算したりします。

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ポイント数はアプリで常に確認できます。自分の日々の頑張りがポイントとしてたまっていくのが見えると嬉しくなるのが人間の心理。さらに、家族でポイントを合算できるので、休みの日には「ポイント稼ぎにみんなで散歩行こう」などということも増えました。

 

ポイントを貯めても、カタログブックや決められた商品だけではやる気も出ないもの。そこでGo365では、ポイントの使い道としていろいろな特典が選べるようになっていて、ためたポイントはギフト券やレストランやカフェの食事券、映画のチケット、慈善団体への寄付、Fitbitなどのウェアラブル端末などラインアップは様々です。

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筆者がいつも選ぶのはAmazonで使えるギフト券。有効期限もなく、一度に使い切る必要もありません。夫婦でためたポイントは半年でアマゾンギフトカード約$75にもなりました。お小遣い感覚でちょっと得した気分になります。

 

本アプリでは他の加入者の取り組みやコメント、ポイント数を見ることも可能。他の人の頑張りを見て「自分もやらなきゃ!」と刺激を受けることもあります。

 

また、FitbitやApple watchで一日の歩数やカロリー、心拍数などから運動した時間を常に見ることができます。平日は仕事で歩き回ったり、休日は息子と公園に行ったりと自分の成果を常に確認できることが励みになりました。逆に目標歩数やカロリーを達成できないと損していると考えるようになり、ちょっとした時間でも室内で腹筋をしたりスクワットをしたりと、目標達成のために隙間時間にも体を動かす習慣がつきました。

 

Go365は「インセンティブ」を与えることで、ユーザーの行動を変えることに成功しています。運動して得たポイントをモノなどに交換できることが刺激となり、運動する意欲が向上。その一方、心理的なインセンティブも考慮されており、例えばアプリを通して他の加入者と励まし合うことができるなど、継続的に健康増進を行っていけるように設計されています。

 

さらに、本アプリにはもう一つ「プロスペクト理論」というものが適用されています。これは「人は利益を得るときは確実性を優先し、損失を被るときはリスクを負ってでも最大限に回避したい」という考え方で、簡単にいうと「得する以上に損をしたくない」ということです。ウェラブル端末で目標達成のためのゴールが常に可視化されているので、仮に疲れるなどのリスクがあったとしても、ユーザーは目標を達成できないことで生じる損失(例えば、ポイントが付与されない、消費カロリーがゼロ)を回避するために行動するわけです。

 

つまり、Go365はアメとムチを効果的に使ってユーザーのモチベーションを維持しているのですね。

 

このように、アメリカの保険会社にはスマホと行動経済学の理論を使って、お客様のやる気を継続させるための施策を行っているところがあります。ダイエットで成功したい方はぜひ類似の仕組みを見つけて、トライしてみてはいかがでしょうか。

カシオ「プロトレック・スマート」で、できる最新連携アプリ9選! 登山/釣りなどアウトドアをほぼ網羅

カシオは先日、スマート・アウトドアウォッチ「プロトレック・スマート」に関して、海外アプリ9社とのパートナーシップ契約を発表しました。筆者はゴルフと登山が趣味で、かつデジタルガジェットが大好きなため、少し前からプロトレック・スマートを実際に使用しています。自分が使っているギアがどのように進化するのか、非常に興味があります。

 

先日行われた発表会の冒頭で、あいさつに立ったカシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員は、「当社の時計事業は全世界的に非常に好調に推移している」と語りました。好調さの要因はそのポジショニングにあります。

 

カシオによると、2017年のリスト型ウエアラブルデバイスの世界市場規模は約1兆3,000億円ほど。その内訳は、Apple Watch等のスマートフォン連携型スマートウォッチが約8,000億円、活動量計機能を搭載したアクティビティトラッカーが約3,000億円、そして、「プロトレック」をはじめとしたGPSを搭載した独自OSのスポーツウォッチが約2,000億円。スポーツウォッチの市場規模は最も少ないが、ユーザーの目的明確化が進んでおり、自分が求める使用シーンに合ったスポーツウォッチのニーズが高まっているとのことです。

 

↑カシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員↑カシオ計算機の伊藤重典取締役専務執行役員

 

カシオでは、GPS搭載スポーツウォッチ市場は今後さらに拡大していくと見ており、その中でシェアを獲得していくために3つの戦略を進めていくとしています。1つ目は、登山やウインタースポーツなどタフな環境下でも使用できるデザイン。「G-SHOCK」の性能を受け継いでいるプロトレックは、米国防省のMIL規格準拠の耐久性能を有しています。2つ目はマップ機能。スマホに繋がっていなくても、時計の画面に表示された地図で自分の位置を確認でき、それまでの軌跡も表示できます。3つ目が充実したアプリラインアップ。その第一歩として、今回9社のパートナー契約を進めました。

 

↑GPS搭載スポーツウォッチの市場シェアは、全体の15%ほどですが、カシオでは今後の成長率が最も高いカテゴリーと予測している↑GPS搭載スポーツウォッチの市場シェアは全体の15%ほどだが、カシオでは今後の成長率が最も高いカテゴリと予測している

登山ルートを外れるとバイブで警告する「ViewRanger」

では、提携9社のアプリを詳しく見ていきましょう。まずは、トレッキングアプリの「ViewRanger」。現在、全世界370万人が登録し、毎日誰かがアドベンチャーを計画し、実行しているという人気のアプリです。また、世界的にプロのレスキューチームによる救助活動にも活用されているそうです。

 

ViewRangerは、登山を楽しむユーザー向けにオフラインでも利用できる山岳地図を提供しており、現在22カ国のトレッキングマップと、山岳ガイドや旅行代理店、一般ユーザーが作った15万ものトレッキングルートが登録されています。ユーザーがこの登録ルートを利用すれば、時計に表示されるマップに沿って歩いてゆくことで道に迷う心配がありません。時計を見ていない場合でも、道の分岐点でバイブにより注意を促し、ルートを外れた場合にもバイブでアラートしてくれるので安心。自分が歩いた時間、距離、高度のログも記録できます。

 

↑「ViewRanger」は世界中の山岳地図がオフライン環境でも使え、GPS機能で常に自分の位置を把握できる↑「ViewRanger」は世界中の山岳地図がオフライン環境でも使え、GPS機能で常に自分の位置を把握できる

GPSを使ってゴルファーをサポートする「HOLE19」

「HOLE19」はゴルフナビゲーションアプリです。GPS機能で自動的に近くのゴルフ場を検索し、プレイするコースを選べばショットごとにグリーンまでの位置が分かる仕組みです。ホールの切り替えは自動的に行われるので、ユーザーは一度スタートすればほぼ時計に触る必要がありません。将来的には、コースマップの表示やスコアカンター機能も搭載する計画です。

 

↑「HOLE19」はGPS機能により、コース上で自分の位置からグリーンまでの距離が分かります(写真中央)。表示は、上からグリーンの奥、中央、グリーンの手前↑「HOLE19」はGPS機能により、コース上で自分の位置からグリーンまでの距離が分かる(写真中央)。表示は、上からグリーンの奥、中央、グリーンの手前

ユーザー同士のデータがマリンスポーツの楽しみを増幅させる「Glassy Pro」

サーフィンやスタンドアップパドル、カイトサーフィンなど、マリンスポーツを楽しむためのソーシャルアプリが「Glassy Pro」。世界25万人のユーザーによって、世界1万5,000カ所のサーフィン・スポットのデータが登録されています。プロトレックユーザーはサーフィンした日時と、1回ごとのライドのスピード・距離といったパフォーマンスを自動登録でき、同アプリを利用している友人同士でデータの共有もできます。天気情報から、7日間の波・うねりを予測する機能も搭載。

 

↑世界で25万ダウンロードされている「Glassy Pro」。カラー地図でサーフィンスポットが見られ、各地の波・うねり予想もあるのでライドの計画を立てやすい↑世界で25万ダウンロードされている「Glassy Pro」。カラー地図でサーフィンスポットが見られ、各地の波・うねり予想もあるのでライドの計画を立てやすい

 

AI解析で釣れる魚の種類、時間帯、仕掛けが分かる「FISHBRAIN」

「FISHBRAIN」は、世界最大規模のスポーツフィッシングアプリです。現在、世界500万ユーザーによって釣った魚の種類、サイズ、釣れたスポット、時間帯・餌・仕掛けといった、釣果が360万匹分登録されています。そのデータをAI解析し、それぞれのスポットでどの時間帯に、何が最も釣れるかという情報が確認できるのです。「釣りの最中は餌などを触って手が汚れているのでスマホを操作したくない。ボートフィッシングでは、海にスマホを落とすリスクがあるので取り出すことも避けたいだろう。プロトレックは手首上で素早く確認できるので、まさにFISHBRAINに最適のギアだ」(CEOのJohan Attby氏)。

 

↑「FISHBRAIN」のJohan Attby氏↑「FISHBRAIN」のJohan Attby氏

 

↑500万ユーザーによる360万の釣果データにより、どこで、いつ、何が、どんな餌・仕掛けで釣れたかが分かる↑500万ユーザーによる360万の釣果データにより、どこで、いつ、何が、どんな餌・仕掛けで釣れたかが分かる

 

運動を検知してトレーニングできるアプリ群も

スイミングを楽しんでいる人には「MySwimPro」。あらかじめ作ったトレーニングメニューに沿って時計がリアルタイムにコーチングし、自分のスイミングの分析もしてくれます。変わり種としては、乗馬アプリの「Equilab」がラインアップされています。

 

乗馬中の動きをセンサーで計測し、ライドの軌跡、馬の歩容、馬の体力消耗度をデータ化、チーム内で情報共有できます。体を鍛えたい人向けにはシンプルな「Exercise Timer」を用意。自分でプログラムを作成、時計の指示に従いトレーニングをするだけで効果的なエクササイズができます。

 

↑「MySwimPro」はスイミングのトレーニングに最適なアプリ。予めプログラムした練習メニューに沿って時計がコーチングする↑「MySwimPro」はスイミングのトレーニングに最適なアプリ。予めプログラムした練習メニューに沿って時計がコーチングする

 

↑乗馬アプリの「Equilab」はライドの軌跡や時間・速度、馬の消費カロリーなどのログを記録↑乗馬アプリの「Equilab」はライドの軌跡や時間・速度、馬の消費カロリーなどのログを記録

 

ジムトレーニングに最適な「Exercise Timer」。自分のペースでスタート・一時停止ができ、トレーニング内容のログも記録できるジムトレーニングに最適な「Exercise Timer」。自分のペースでスタート・一時停止ができ、トレーニング内容のログも記録できる

ゾンビに捕まらないように走れ!

今回、代表者は来日しませんでしたが、「Ski Tracks」と「Zombies,Run!」の2つのアプリもパートナー契約しました。「Ski Tracks」はスキーやスノーボードの滑走データを記録するアプリ。滑走ごとに時間、距離、スピードを測定・記録し、GPSによりどのゲレンデを滑ったかも記録します。1日の合計、平均、高度差も分かります。また、あらかじめ特定の地点をマークしておけば、ゲレンデから外れて迷った場合でも、マーク地点に誘導してくれる機能もあります。今年はバブル世代がゲレンデに戻り始めていますが、自分のスピードを測り、友人と競うなんて、当時にはとても考えられない楽しみ方です。

 

↑「Ski Tracks」で自分の滑走スピードが見られるのは、これまでにないスキー・スノボの新しい楽しみ方。友人と競い合うのも面白そう↑「Ski Tracks」で自分の滑走スピードが見られるのは、これまでにないスキー・スノボの新しい楽しみ方。友人と競い合うのも面白そう

 

「Zombies,Run!」はランナー向けのアプリですが、走った距離、時間、スピードを測定・記録できるだけでなく、小説家が作ったストーリーの中で走ることができるというユニークな仕組みです。名前の通り、ゾンビに追いかけられるというストーリーですが、ユーザーが走ることによってストーリーが展開していく、ハラハラドキドキのアプリです。ただモクモクと走るだけでなく、ゾンビに捕まらないように走るのは、マラソントレーニングや健康のためのランに、新しい楽しみを提供してくれそうです。

 

↑「Zombies,Run!」でゾンビに追いかけられるタイミングはインターバルトレーニングを考慮したもの。↑「Zombies,Run!」でゾンビに追いかけられるタイミングはインターバルトレーニングを考慮したもの。

 

これら9つのアプリの総ダウンロード数は全世界で約2,000万(スマートフォンベース)。カシオとしては、この提携により、世界2,000万人にプロトレック・スマートが認知され、販売拡大へとつながることを期待しています。カシオの中村寛取締役副社長執行役員は、「本日のパートナーシップ契約発表は、カシオが本気でスマートウォッチ事業に取り組んでいくという意思表明。スポーツやアウトドアアクティビティ時にスマートフォンを使用するは難しい。自分のパフォーマンスやログを記録するにはウエアラブルは最適であり、今後、この市場は必ず拡大する。カシオはアウトドアを楽しむ人に新たな楽しみ方を提供していきたい」と力説しました。今後さらにほかのアウトドアスポーツアプリとの提携を進めていく計画です。

 

カシオ計算機の中村寛取締役副社長執行役員 カシオ計算機の中村寛取締役副社長執行役員

 

自然の中で行うアウトドアスポーツは時に、命にかかわる危険と隣り合わせの場合もあります。単純にログをとるだけならば、それぞれのスポーツに最適化した専用デバイスがありますが、GPSで自分の位置が分かり、同時に地形データ、気象データなどを見られるのは非常に便利で、かつ安心感があります。自分でもトレッキングで使ってみて分かったのですが、紙の地図とプロトレック・スマートのGPS地図機能を併せて利用することで、道に迷うことなく安心して山登りが楽しめました。今、シニア世代で軽登山を楽しむ人が増え、さらに山ガール・森ガールも引き続きブームとなっています。2,000メートル級だけでなく、低山でも入念な準備をしないと遭難する危険は高いのです。読図(地形図を読み解くこと)ができない初級者にこそ、プロトレック・スマートのようなデジタルギアが必須ではないでしょうか。

 

↑3月16日に世界限定1,500個を販売する限定色「フローライトホワイト」バージョン↑3月16日に世界限定1,500個を販売する限定色「フローライトホワイト」バージョン

 

↑昨年11月に発売したWSD-F20X。バンド部分が取り外し可能で、スキーウエアなど厚手の冬装備の上からでも装着できるロングタイプのクロスバンドを付属する↑昨年11月に発売したWSD-F20X。バンド部分が取り外し可能で、スキーウエアなど厚手の冬装備の上からでも装着できるロングタイプのクロスバンドを付属する

 

また、サイクリングやスキューバダイビング、スカイダイビングなど、プロトレック・スマートにアプリ対応していないアウトドアスポーツはまだまだたくさんあります。圧力センサー・加速度センサー・ジャイロセンサー・磁気センサーといったプロトレック・スマートに搭載されている各種センサーがどのように各種スポーツアプリと連携し、新しい楽しみ方を提供してくれるか、とても楽しみです。

【CP+2018/リコー】フルサイズ一眼レフ「PENTAX K-1 Mark II」と参考出品レンズの体験コーナーが大人気!

リコーブースでは、2月に発表された「PENTAX K-1 Mark II」と参考出品の35mmフルサイズフォーマット対応単焦点レンズ「HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW(仮称)」を実際に試せるカウンターが大人気。また、触ることはできないがAPS-Cフォーマット用の超広角ズームレンズ「HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW(仮称)」も参考出品され、こちらにも人だかりができていた。リアルレゾリューションシステムなどで超高解像度化したペンタックスKマウントのカメラに対応できる新レンズからは目が離せない。

 

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カウンターには4月下旬発売予定の「PENTAX K-1 Mark II」がずらりと並んでおり、手に取って操作感などを試すことができる。エンブレム以外の外観は従来機「K-1」とほぼ同じで操作感もほぼ変わらないが、最高ISO819200を誇る高感度性能や5軸5段手ブレ補正、手持ちでも使えるようになったリアルレゾリューションシステムIIなど、その中身は大幅に進化している。

 

また、従来機「PENTAX K-1」にもアップグレードサービスが発表された。こちらはメイン基板を交換し「K-1」を「K-1 Mark II」相当にアップグレードするというサービス、2018年5月21日~2018年9月30日までの期間限定サービスだが、従来機ユーザーをサポートする同社の姿勢はユーザーにとってありがたい。

 

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参考出展の「HD PENTAX-D FA★50mmF1.4 SDM AW(仮称)」は実際に触って試すことができる。本レンズは、リアルレゾリューションシステムで超高画素化する写真に対応するために、新基準で設計・製作された高画質スターレンズシリーズ初の製品だ。高解像度なレンズに仕上がっているが、ただシャープなだけではなく、ボケ味にもこだわっているという。レンズ構成は焦点距離50mm前後のレンズでよくある逆ガウス形ではなく、前群に補正レンズを持ったガウス形という珍しい形。実際手にしてみると、光学性能を重視しているためか標準50mmレンズにしてはサイズが少し大きいが、妥協のない絵作りを感じさせてくれるレンズだ。

 

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新基準で設計・製作された2代目のスターレンズとなる「HD PENTAX-DA★11-18mmF2.8ED DC AW(仮称)」。APS-Cフォーマットに対応した大口径の超広角レンズだ。

 

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F2.8という明るさを生かして天体写真や暗い場所での風景写真などで使われることを想定しており、任意の位置でピントを固定できるフォーカスクランプ機能や、レンズヒーター(天体撮影時の結露防止用品)を巻くための溝が設けられている。

 

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また、レンズマウントは絞りレバーの付いたKAF3マウントで、初期のAPS-Cフォーマットのカメラにも対応している。

 

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ブース前方の華やかなスペースでは、2017年9月に発売された360°カメラのハイエンドモデル「RICOH THETA V」のデモンストレーションが行われ、人だかりができていた。興味はあってもなかなか体験したことのない方にはぜひ試してみてもらいたい。体験コーナーはVR(バーチャルリアリティ)に対応、視聴者が見ている方向にあわせて音が変化するのも再現できるというシステムを体験することができる。実際に体験してみたが、飛行機が着陸する場面は迫力満点。見る方向を変えるのにあわせて音も変化、まさにその場にいるようなリアリティだった。

 

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360°カメラ「RICOH THETA V」のファームウェアがアップデートされ、OTGケーブルを使うことで本体からUSBメモリーに直接データが転送できるようになった、会場ではデモを体験できる。

 

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THETAの心臓部であるメインプロセッサー「Snapdragon」やレンズ内部など、各パーツのサイズや位置関係がはっきり見られる技術展示。メカファンにはとっても楽しいCP+名物のカットモデル展示だ。

 

〈写真・文〉青柳敏史

なんとキズを自己修復! クールなデザインで機能的なスマホケース4選

現在ではさまざまな種類が販売されている「スマホケース」。長い間同じケースを使っていると、「新しいモノに買い替えようかな」と悩んでしまうこともありますよね。そこで今回はクールなデザインで機能的なスマホケース4選をご紹介。頑丈で壊れにくいケースやインパクト抜群のイラストなど、イチ押し商品をピックアップしているのでこの機会に買い替えてみては?

 

シンプルなビジュアルなのに機能性抜群!

出典画像:「AndMesh」公式サイトより出典画像:「AndMesh」公式サイトより

AndMesh
iPhone Xケース Mesh Case

硬すぎず・柔らかすぎず・ベタつかない新素材の「エラストマー」を採用した「iPhone Xケース Mesh Case」。握った時に心地よい「ラウンド構造」や、米軍MIL規格準拠のドロップテストをクリアした「耐衝撃性&保護性」が備わっています。デザインはシンプルですが、見た目からは想像できないほどの頑丈さと使い心地は必見。

 

<注目ポイント>

・硬すぎず・柔らかすぎず・ベタつかない新素材「エラストマー」

・米軍MIL規格準拠のドロップテストをクリアした「耐衝撃性&保護性」

・握った時に心地よい「ラウンド構造」

「iPhone X」に搭載されている“Qi充電”にも対応しています。ケースを装着したままワイヤレス充電ができるので、充電器のコードが邪魔になる心配がありません。ケースカラーは、「ブラック」「グレー」「ネイビー」「レッド」の計4色とバリエーションが豊富です。ケースをつけるとiPhone側面のボタンが隠れてしまいますが、軽く押せば反応する設計になっているのでご安心を。

 

大人気シリーズの「STAR WARS」を描いた「基板アート」

出典画像:「PCB ART moeco」公式サイトより出典画像:「PCB ART moeco」公式サイトより

PCB ART moeco
FLASH DEATH STAR 基板アート iPhone Xケース 黒

世界中で大人気の映画「STAR WARS」に出てくる“デス・スター”が描かれた「FLASH DEATH STAR」。ケース裏面には「基板アート」が施されており、インパクトがあるデザインが特徴的です。スーパーレーザー部に埋め込まれた「LED」は赤色に発光。他にない作り込まれたビジュアルの同商品をお見逃しなく!

 

<注目ポイント>

・インパクト絶大の「基板アート」

・ ケースが割れにくい「TPU素材」を採用

・ スーパーレーザー部に埋め込まれた「赤色LED」

ケースにはTPU(熱可塑性ポリウレタン)素材を採用。TPUとは、しなやかな弾力性と硬質プラスチックのような強靭さを持った高分子化合物です。「脱着しやすい」「ケースが割れにくい」などさまざまなメリットがあり、デザイン性だけでなく機能性も充実しているのが魅力的。

 

世界中から人気を集める南カリフォルニア発「耐衝撃ケース」

出典画像:「プリンストン」公式サイトより出典画像:「プリンストン」公式サイトより

URBAN ARMOR GEAR
UAG Galaxy Note8用ケース

南カリフォルニア発URBAN ARMOR GEAR社の耐衝撃ケース、Galaxy Note8用ケースが登場しました。独自の耐衝撃設計が、あらゆる方向からの衝撃を緩和。危険が多い自然の中でも安心してスマートフォンを操作できるので、アウトドア好きの人は必見のアイテムです。

 

<注目ポイント>

・アメリカが定めた試験法規格をクリアした高い「耐衝撃性」

・アウトドアにぴったりの機能が満載

・特徴がそれぞれ違う3タイプのケース

同商品は、それぞれ特徴が違う3タイプのケースを用意。高い耐衝撃性と軽量デザインを実現した「Monarch Case」や、快適な操作性の「Plasma Case」、透明ボディを採用した「PLYO Case」があります。どれも高い耐衝撃性を備えており、アメリカ国防総省が定めた試験法規格をクリア。世界中から愛されている「UAG」の最新版を試してみましょう。

 

iPhoneのビジュアルを活かすスマホケース

出典画像:「My Case Shop」公式サイトより出典画像:「My Case Shop」公式サイトより

Just Mobile
iPhone X TENC

美しいフォルムが特徴の「iPhone X TENC」。ケースに“耐衝撃性弾性素材”を使用しており、細かな傷がつきにくい「自己修復機能」を実現しています。ケースは、iPhoneの見た目を損なわないように高透明度の素材を採用。スリムでコンパクトなデザインなので、iPhoneの色やロゴなども隠れる心配がありません。

 

<注目ポイント>

・細かい傷を目立たなくする「自己修復機能」搭載

・iPhoneの外見を損なわない高透明度のケース

・保護性・防塵性が高いデザイン

ケースの背面には「ポリカーボネート」、フレーム部分は「TPU」をとり入れているので着脱がラクチン。また保護性・防塵性が高い設計になっており、スマホが壊れる原因を漏れなく解消しています。シンプルなデザインが好きな人にはぴったりのアイテムなので、ぜひチェックしてみて。

新生「ZenFone 5」誕生! ASUSの新たな3モデルは、再びSIMフリースマホの名機となれるか?

スペイン・バルセロナで開催中のMWC(モバイルワールドコングレス)の会期中に、ASUSから新「ZenFone 5」シリーズ3モデルが発表されました。「ZenFone 5」という商品名は、日本でもSIMフリースマホの黎明期に話題となったため、記憶に残っている人も多いでしょう。同シリーズのナンバリングは「5→2→3→4→?」と続いてきましたが、ここに来て改めて「ZenFone 5」という名称で新モデルが登場しました。

 

今回発表されたのは、「ZenFone 5z」「ZenFone 5」「ZenFone 5 Lite」の3モデル。発売時期については、まず3月に「5 Lite」が、続いて4月に「5」、6月に「5z」が予定されます。なお、日本国内での取り扱いについては詳細が明らかになっていません。

 

↑ZenFone 5と5zは同じ筐体となり、チップセットなどが異なる↑ZenFone 5と5zは同じ筐体となり、チップセットなどが異なる

 

ZenFone 5 Liteは4つのカメラを搭載

発表会場では、まずZenFone 5 Liteについて紹介されました。発売時期は3月、価格は明らかになっていません。カラーバリエーションは「Moonlight White」「Rouge Red」「Midnight Black」の3色を展開。

 

↑ZenFone 5 Liteは6インチのフルHD+(2160x1080ピクセル)ディスプレイを搭載↑ZenFone 5 Liteは6インチのフルHD+(2160×1080ピクセル)ディスプレイを搭載。アスペクト比は18:9で、画面占有率80.3%

 

同機は背面・前面合わせて計4つのカメラが搭載されます。背面には1600万画素カメラと画角120度の広角カメラが、前面には2000万画素カメラと画角120度の広角カメラが備わります。

 

↑カメラは背面中央に位置し、2つのレンズが縦に並ぶ↑カメラは背面中央に位置し、2つのレンズが縦に並ぶ

 

↑インカメラを2つ搭載↑インカメラを2つ搭載

 

↑前面・背面を問わず、広角撮影が可能↑前面・背面を問わず、広角撮影が可能

 

カメラアプリ画面に表示される人のアイコンを選択して、レンズを切り替え広角レンズ使用時に、動画を撮影することも可能。幅広いシーンで活用できそうです。その他スペックについて、チップセットはSnapdragonの630または430の2種類を採用。バッテリーは3330mAhとなります。SIMカードスロットは2つで、兼用ではないmicroSDカードスロットも備えます。また、NFCに対応し、Google Payを使用可能。

 

ZenFone 5/5zはあの端末にそっくり

ZenFone 5および5zには、アスペクト比19:9の縦長ディスプレイが搭載されます。上部には凹型のくぼみ(ノッチ)があり、iPhone Xそっくり。発表会では、「ノッチがiPhone Xよりも小さいぞ!」とアピールされており、むしろ潔さを感じます。ただし、iPhone Xのようにノッチ部分に高度なカメラシステムが搭載されている訳ではありません。

 

180301tama06↑ZenFone 5(5zも同じ筐体となる)。ディスプレイは6.2インチフルHDで画面占有率は90%

 

180301tama07↑カラーは「Midnight Blue」「Meteor Silver」の2種類。質量は155g

 

180301tama08↑背面カメラのみデュアル仕様。ZenFone 5 Liteとは異なり、左上部分に位置する。メインカメラは1200万画素でF値1.8。サブカメラは画角120度の広角となる。なお前面カメラは1つのみで800万画素・F値1.2

 

デザイン以外で、ZenFone 5 Liteと異なるポイントはチップセットです。「5」はSnapdragon 636、「5z」はSnapdragon 845を搭載。AI機能を含む「ZenUI 5」を採用します。例えば、カメラアプリでは、16の撮影シーンを認識して、撮影条件を自動的に最適化可能。カメラのUIには、画面右上にシーンのアイコンが表示されます。例えば雪や夕日などのシーンを認識します。また、画像加工について、ユーザーの好みを反映していく「Photo Learning」機能も備えます。

 

180301tama09↑インカメラの撮影で「人」を認証。画面右上に人型のアイコンが表示されているのがわかる

 

そのほか、アプリ起動が早くなったり、バッテリー寿命が伸びる「AI Boost」機能も搭載します。

 

180301tama10↑「ZeniMoji(ゼニ文字)」では、ライブストリーミングで通話しながら禅太郎(ZenFoneシリーズのキャラクター)になれる

 

展示機にはまだ実装されておらず、会場では試すことができなかった。最後にスペックについて、「5」はRAM 4GB+ROM 64GBまたはRAM 6GB+ROM 64GB。一方、「5z」はRAM 6GM +ROM 64GBまたはRAM 8GB+ROM 128GB or 256GBとなります。 通信速度は前者が降り最大600Mbps、後者が1.2Gbpsをサポート。バッテリーは共通して3300mAhを搭載します。

 

180301tama11↑5zの価格は479ユーロ(執筆時点で約6.2万円)

 

価格については、「ZenFone 5z」が約6.2万円程度であると明かされましたが、ほかの2機種は未定のまま。どうやらSnapdragon 845を搭載する他者製品と比べて、まずは同機の安さをアピールする意図があったようです。かつて、日本のSIMフリースマホ市場に火をつけた「ZenFone 5」。同名の新モデルは再び日本に上陸し、SIMフリーを盛り上げてくれるのでしょうか。

ラッピングはラベルライターで。ブラザー「ピータッチキューブ」ならキュートなアレンジが自在

ラベルライターといえば、オフィスで使うビジネス用途のイメージが強いですよね。私も職場でファイルや備品に貼るシールを作成するくらいしか使ったことがなく、普段使うイメージはありませんでした。

 

しかし、最近は女性ユーザーも多く、ラベルライターがおしゃれなものになりつつあるんです。その代表的なモデルが、ブラザー工業の「P-TOUCH CUBE(ピータッチキューブ)」。ラベルライターをどのように普段使いするのか気になるところ。そこで今回は、ピータッチキューブを使ったワークショップがあると聞いたので、潜入してきました。

 

ピータッチキューブならスマホで簡単に操作できる

事務用品として使われるラベルライターは、本体についた小さなキーボードを打って操作するのが一般的ですが、このピータッチキューブは、スマホでデザインを決定、文字を挿入、印刷までできます。小さなキーボードで画面を操作しなくていいので時短にもなり、幅広いデザインが選べるので自分好みのラベルが作れます。

↑最新モデルの「PT-P710BT」。サイズは、幅約128㎜×奥行き67㎜×高さ128㎜。実売価格は、1万3910円。対応するラベルの太さは3.5mm~24mm幅↑最新モデルの「PT-P710BT」。サイズは、幅約128㎜×奥行き67㎜×高さ128㎜。実売価格は、1万3910円。対応するラベルの太さは3.5mm~24mm幅

 

↑ギフト用や収納用などさまざまなテンプレートを用意。自分だけのオリジナルラベルも作成できる↑スマホアプリにはギフト用や収納用などさまざまなテンプレートを用意。自分だけのオリジナルラベルも作成できる

 

実際に使ってみて驚いたのは、‟テープの種類の豊富さ“です。本体にセットするテープの種類によって、完成したラベルの雰囲気もガラリと変わります。「マスキングテープ」は無地や柄などが20種類以上、「おしゃれテープ」は8種類あります。シールのほかにも、リボンとして使える「りぼんテープ」や、アイロンで衣類などに貼り付けられる「布テープ」など、さまざまな場面で活用できるテープがたくさん揃っているんです。

 

プレゼントボックスを作ってみよう

今回のワークショップは、「お世話になったあの人に『ありがとう』を贈ろう!」と題した、ブラザーとユーハイムのコラボイベントです。バウムクーヘンで有名なユーハイムがオンライン限定で販売する「やさしいバームクーヘン」のパッケージに、ブラザーの「ピータッチキューブ」とカッティングマシン「スキャンカット」を使ってラッピングしていきます。

 

ワークショップの参加者は女性が中心で、和やかな雰囲気。テーブルの中央に置かれた、ピータッチキューブで作ったラベルとリボンを使って箱をラッピングしていきます。

↑講師は、ピータッチキューブの監修にも携わったラッピングデザイナーの山田てるみさん(正面)↑講師は、ピータッチキューブの監修にも携わったラッピングデザイナーの山田てるみさん(正面)

 

まずはバウムクーヘンの白い箱に、花柄の厚紙を貼ります。リボンを選び、箱に貼った厚紙の端に乗せるようにセットします。

↑白いリボンとピンクゴールド系のリボンを選択。ラッピングするときは、右下に「Juchheim」の文字が来るように包むのがラッピングのルールとのこと↑白いリボンとピンクゴールド系のリボンを選択。ラッピングするときは、右下に「Juchheim」の文字が来るように包むのがラッピングのルールとのこと

 

同じように、ピンクゴールドのリボンを縦に貼り付け、短くカットしたリボンを交差する場所に置きます。ここで、ピータッチキューブのラベルが登場。

↑「HEARTFUL PRESENT Thank you」と書かれている。左から、プレミアムシルバー、プレミアムホワイト、マットブラック。プレミアムシルバーとプレミアムホワイトは、ラメでキラキラしているので贈り物にもぴったり。ブラックを使えば印象が引き締まる↑「HEARTFUL PRESENT Thank you」と書かれている。左から、プレミアムシルバー、プレミアムホワイト、マットブラック。プレミアムシルバーとプレミアムホワイトは、ラメでキラキラしているので贈り物にもぴったり。ブラックを使えば印象が引き締まる

 

私はプレミアムホワイトのラベルをチョイスしてみました。

↑交差したリボンの上にラベルを貼ることで、すべてをまとめて接着できる↑交差したリボンの上にラベルを貼ることで、すべてをまとめて接着できる

 

紙とリボンを切って貼って、ラベルを添えただけで、より気持ちのこもったプレゼントに仕上がりました。ひと手間を掛けるって大事ですね。上品な仕上がりにも大満足です。

 

プチギフト用のラッピングにも使える

もうひとつ、プチギフト用に使えるちょっとしたアレンジ術も教えてもらいました。こちらはとても簡単で、すぐにでも真似できちゃいそうです。

↑プレミアムシルバーのラベルを選択。クッキーのプレゼント用なので、「sweets」と書かれたデザインを使用。双葉の形に切り抜かれた緑の紙は、カッティングマシンの「スキャンカット」で切り抜いたもの↑プレミアムシルバーのラベルを選択。クッキーのプレゼント用なので、「sweets」と書かれたデザインを使用。双葉の形に切り抜かれた緑の紙は、カッティングマシンの「スキャンカット」で切り抜いたもの

 

やり方は、双葉の紙を封筒の上部にセットして、上からラベルを貼ったら完成。10分とかからず出来上がるのに、かわいい仕上がりなので受け取った方はうれしくなっちゃいますよね。

↑完成したラッピング。クッキーや飴などのプチギフト用(左)、バウムクーヘンなど大きなギフト用(右)

 

実際に2種類のラッピングをしてみて、簡単に楽しく、かつおしゃれにプレゼントを飾ることができました。これなら塩コショウなどのキッチン小物をかわいく見せたり、パーティーに出す紙コップにひと工夫できたりと、ビジネス用途だけでなく普段使いで活躍すること間違いなしですね。

 

ほかにも参考にしたいラッピングのサンプルが展示されていたのでご紹介します。リボンテープを使ったラッピングは、見た目も華やかでプレゼントにピッタリ。また、お祝い袋には透明ラベルを貼ることで、簡単にアレンジできます。

↑粘着面のないリボンテープに文字や柄を印刷することも可能。リボンテープは、ネイビーブルー(左)とワインレッド(右)の2種類↑粘着面のないリボンテープに文字や柄を印刷することも可能。リボンテープは、ネイビーブルー(左)とワインレッド(右)の2種類

 

 

↑透明テープを使えば、お祝い袋にかわいいイラストや文字を入れられる↑透明ラベルを使えば、お祝い袋にかわいいイラストや文字を入れられる

 

手ではできない複雑なデザインも「スキャンカット」ならおまかせ

今回のラッピングで使用した「スキャンカット」は、切り抜きたい模様をスキャンして、外形をそのままくり抜いて模様をカットしてくれるアイテム。手では作れない複雑な模様も、スキャンカットを使えば簡単に作れるんです。

↑価格は約8万円。カッティングマットにセット。紙以外にも、布やプラスチック、ステッカーなどが切れる↑「スキャンカット」の価格は約8万円。紙以外にも、布やプラスチック、ステッカーなどが切れる

 

使い方はシンプルで、ディスプレイをタッチして内蔵されている模様や自分で作成したデータを選ぶだけ。1000以上の模様と、15種類のフォントが内蔵されています。

↑ピータッチキューブのラベルとスキャンカットでくり抜いた紙でアレンジ。裏に写真を貼って、メッセージカードとしてプレゼントするのもよさそう↑ピータッチキューブのラベルとスキャンカットでくり抜いた紙でアレンジ。裏に写真を貼って、メッセージカードとしてプレゼントするのもよさそう

 

1台持っていれば活躍すること間違いなしの「ピータッチキューブ」。お誕生日やお祝いごとのプレゼントで、ピータッチキューブを使ってラッピングをしてみてはいかがでしょうか。

大幅に価格安! HPが「メーカー」の鍵を握る業務用3Dプリンター「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」を発表

米国で話題となった書籍「MAKERS」において、著者のクリス・アンダーソンは、「アイデアがあれば、製造に関する専門知識や大がかりな設備がなくても誰もが1人メーカーになれる」時代がやって来ていると述べています。これがいわゆる「パーソナルファブリケーション(個人が自宅の机やガレージでものづくりを行うこと)」という考え方です。

 

その「1人メーカー」にとって重要な役割を果たすのが3Dプリンターです。この機器によって、デジタルデータを基にして立体物を簡単に造形することができるようになりました。この技術革新が、家内制手工業(生産者が道具や原材料を自ら調達し、家において手作業で生産し、販売する生産形式の一形態)ならぬ「家内制“機械”工業」の実現を後押ししています。

 

そんな3Dプリンターを開発しているのがアメリカのHP(ヒューレット・パッカード)です。ロサンゼルスで開催された「SOLIDWORKS World 2018」で同社は業務用3Dプリンターシステム「HP Jet Fusion」を新発表しました。

20180223_kubo14↑ HP 3Dプリンティング部門プレジデントStephen Nigro氏

 

HPは既に3Dプリンターをリリースしていますが、現行モデルでは価格は数千万円台と個人やベンチャー企業には手が届かないものでした。

 

今回発表された「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」の価格は5万ドル(日本円換算約543万円)からとなっており、個人で購入するのは厳しいかもしれませんが、中小規模の企業には手の届く価格帯となりました。

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「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」には造形色が白黒の「HP Jet Fusion 340/540」と、フルカラーの「HP Jet Fusion 380/580」が存在します。

 

従来、新製品のプロトタイプを作るには金型から作成する必要がありました。当然ながらそれには時間とコストがかかります。しかし、「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」のような3Dプリンターを利用することで、金型を作ることなしにプロトタイプを簡単に作ることができるわけです。

 

プロトタイプが作れると、ユーザーテストを実施することもでき、市場に受け入れられそうかどうか高い精度で判断することも可能となります。

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HPのプレスリリースによると「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」は同価格帯の競合他社の3Dプリンターと比べてもだいたい数倍速いとのこと。プロダクト設計→プロトタイプ製作→ユーザテスト→改良→製造のプロセスをグッと短縮できそうです。中小企業に重宝されそうですね。

 

「HP Jet Fusion 300/500シリーズ」はすでに受注を開始しており、2018年後半に出荷を始める計画とのことです。

 

(取材協力:ダッソー・システムズ)

「保育園の連絡帳」はスマホの時代へ! 子どもの1日の活動を見える化する「Brightwheel」

毎日の保育園の連絡帳は共働き家庭ではちょっと重荷ですよね。細かなお願いごとも、朝のバタバタで先生に伝えるのを忘れてしまうこともよくあります。日本の保育園では連絡帳をスマホで管理する動きが広がっているということもあり、「このデジタル時代に手書きで記入しなきゃならないの?」とついつい思ってしまいます。

 

でも親が一番気になるのは、保育園で一日のほとんどを過ごしている子どもの様子。そこで、アメリカのデイケア(保育園)はあるテクノロジーを導入しています。

 

「Brightwheel」というアプリがあれば、先生とのやりとりをスマホのメッセージで送ったり、おやつやお弁当を食べた量、お昼寝の時間、トイレに行った回数まで、保育園での様子が全部分かるのです。

 

便利な機能を搭載した「Brightwheel」

本アプリには便利な機能がいくつかあります。まずは「デイリーアップデート」。入園から退園まで子どもが何をしていたのかがリアルタイムに分かります。例えば、朝のスナックや昼のランチはどのぐらい食べたか、オムツを替えた時間、お昼寝の時間などです。筆者の息子はちょうどオムツ外しの時期なので、オムツ替えとトイレに行ったときとの違いが見られるのが嬉しいところ。

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「写真が届く」機能もあり、日常の様子が写真でも送られてきます。イースターでエッグハントをしたときやサンクスギビング、クリスマスパーティー、粘土遊びなど、様々な写真を見ることが可能。以前通っていたデイケアでは、息子に「今日は何したの?」と聞いてもまだ上手く話せないこともあり、なかなかデイケアでの様子を知ることはできませんでしたが、スマホで写真を見せながら、「今日はこんなことをしたんだね。水遊びはどうだった?」と具体的に聞くことで、感想を教えてくれるようになりました。

 

「先生とのコミュニケーション」も役に立ちます。朝、連絡帳で伝え忘れてしまったことや気になることなど、ほんの些細なことでも先生とスマホで気軽に連絡が取れます。デイケアに通い始めの頃、いつも涙なしにはお別れできなかった息子ですが、10分後には先生から「もう泣き止んでお友達と楽しそうに過ごしているので安心してくださいね」と写真付きで送られてきたのでとても安心できました。「お昼寝中に咳が出ていた」「明日はプールの日だから用意を忘れずに」など細かな連絡がスマホでいつでも確認できるので便利です。

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「離れた親とシェア」も私のお気に入り。これを使えば、祖父母が日本にいながらアメリカに住む孫の様子が毎日分かるのです。息子がデイケアに通うようになってから私も仕事を始めたので、日本に住む両親には息子の写真や様子を毎日事細かに伝えるのはなかなかできなくなりました。

 

しかし、このアプリはログイン情報を共有すれば、離れて住む家族も見ることができます。両親からは「今日のパーティーは楽しそうだったね」「トイレトレーニング頑張っているね」など、アプリを見て連絡が来るようになりました。

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「デイケアの保育料もアプリで管理」という機能(オプション)もあります。クレジットカードを事前に登録すれば、保育料を自動的に支払うことができ、そのお知らせと明細がアプリを通して見ることができます。

 

アメリカでは、2月に「Tax back」といって日本でいう確定申告のようなものがあります。保育料はこのtax backでほぼ全額戻ってきますが、その申請には保育料を支払った明細が必要となります。アプリで送られてきた明細をこれに使うことができるので、デイケアも親も時間と手間の節約に役立っています。

 

ヘリコプターペアレントにとっては鬼に金棒

子どものデイケアでの様子を、保育士や子ども、家族、離れて住む両親といつでも「シェア」できることが「Brightwheel」の一番便利なところ。すべての情報をスマホで管理できるので、いつでもどこでも簡単に確認することができます。また、病気や災害などの緊急時の連絡も取りやすく、保育士と親の関係を深めるというメリットも付け加えておくべきでしょう。

 

その反面、「子どもを監視しているようで気持ち悪い」「手書きの連絡帳やお便りのほうが温かみがあって良い」などと思う方もいるでしょう。しかし、とにかく手間を省いて時間を節約したいと思う親や、子どもの教育に過剰なほど介入する「ヘリコプターペアレント」がたくさんいることを考えると、現代のアメリカでは「Brightwheel」のようなデジタルが選ばれるのかもしれません。

 

「ベスト・オブ・ちょっと良いスマホ」 を狙う、Wikoの次期モデル「VIEW 2 Pro」はデュアルカメラでイメチェン!

フランス発祥の新興スマホメーカー「Wiko(ウイコウ)」は2月26日(スペイン現地時間)、バルセロナで開催されるMWCの会期に併せ、新モデルを発表しました。今回発表されたのは「VIEW 2」および「VIEW 2 Pro」の2モデルです。

 

そもそもWikoといえば、日本国内でもSIMフリー市場で数機種のスマホを発売しています。今回の「VIEW」シリーズも既に上陸済みということもあり、今回発表された2機種にも国内導入の期待が高まります。

 

「VIEW 2」および「VIEW 2 Pro」はサイズを含め、外観はほぼ同一。ただし、カメラモジュールをよく見ると、前者がレンズ1つなのに対し、後者がデュアルレンズ仕様になっています。

 

180228tama02↑VIEW 2(右)の価格は199ユーロ。VIEW 2 Pro(左)は299ユーロとなる。日本円に直すと、執筆時のレートでそれぞれ約2.6万、約3.9万円

 

ディスプレイは両者で共通。サイズは6インチで、解像度はHD+となります。また、アスペクト比は19:9となり、上部にはインカメラを避けるように凹型のくぼみが配置されました。背面には指紋センサーが配置されます。

 

180228tama03↑流行りの縦長ディスプレイを採用

 

カラーバリエーションはVIEW 2が「Gold」「Anthracite」「Grey」の3色。VIEW 2 Proが「Gold」「Anthracite」の2色となります。OSはAndroid 8.0でピュアなAndroidを搭載。CPUには、VIEW 2がSnapdragon 435(オクタコア、1.4GHz)、VIEW 2 ProがSnapdragon 450(オクタコア、1.8GHz)を搭載します。メモリは前者が3GB、後者が4GB。ストレージは前者が32GB、後者が64GBを積みます。バッテリーは共通して3000mAhです。

 

カメラの違いは広角レンズのサブカメラがあるかどうか

VIEW 2/2 Proの大きな違いは、先述の通り、背面カメラにあります。VIEW 2は1300万画素カメラを1つ、VIEW 2 Proは1600万画素のデュアルカメラを搭載。フルHD画質の動画撮影で、手ぶれ補正をサポートします。

 

180228tama04↑VIEW 2(左)とVIEW 2 Pro(右)のカメラを比較

 

また、後者はカメラアプリ上のボタンをタップすることで、画角120度の広角撮影が可能に。デュアルカメラの活用はメーカーによって数種類ありますが、VIEW 2シリーズは、LGのV30シリーズに近い路線となりました。加えてスローモーション撮影が行えるのも、Proだけの機能です。

 

180228tama05180228tama06
↑通常と広角撮影を切り替え可能(VIEW 2 Proのみ)

 

1600万画素のインカメラを搭載した点もポイント。両機の背面・前面カメラはともに、被写体の背景をぼかせます。エフェクトは0〜100まで1刻みで調整可能。

 

180228tama07↑インカメラでは背景をぼかしたり、美肌加工を施せる

 

撮影後もボカシ具合を調整できますが、こちらはVIEW 2 Proの背面カメラでぼかし撮影を行ったときに限られます。実機で検証したところ、背景だけでなく、手前に存在する被写体をぼかすことも可能でした。また自動で被写体を追う「Live Auto Zoom」も搭載。

 

180228tama08↑背景をボカした写真で、ピント位置とボケ度合い再編集(VIEW 2 Proのみ)

 

低価格なモデルが目立つWikoですが、「VIEW 2」「VIEW Pro」は2〜4万円に収まるミッドレンジ帯。日本市場にも、「ちょっと良い端末」を狙って登場してくるのか否か、今後も注目です。

Android派も納得! iPhoneデビューこそ“X”を選ぶべき5つの絶対的理由!

バルセロナでは現在、年に一度開催されるモバイルの祭典、MWC(モバイル・ワールド・コングレス)で賑わっています。刺激的な新たなスマホや技術の発表に触発されている人も多いはず。そんななか、ケータイ・スマホの購入を検討する人もいるのではないでしょうか。

 

新端末が続々姿を表していますが、まず検討に入るモデルといえば、やはりiPhoneでしょう。特に最新端末である「iPhone X」は、発売からしばらく経ちますが、いまから購入しても決して遅くないと言える魅力のあるモデルです。そこで、本記事では「初めてiPhoneを使う人」にとって、iPhone Xが最もオススメできると断言できる、5つの絶対的理由をご紹介します。

 

【絶対的理由1】iPhone同士の連携がうれしい

きっと皆さんの周りにもiPhoneを使っている人がいるでしょう。そもそも、iPhoneを使っている人が身近にいれば、操作が分からなくなったときに「ちょっとこれどーするの?」と訊けます。そして大抵の場合、そうした疑問を解消してくれるはずです。身近にこうした“iPhoneのベテラン”が多いのが、初心者にとって一番のメリットかもしれません。

 

また、iPhone同士で使える便利な機能があります。例えば、「AirDrop(エアードロップ)」が良い例です。これはすぐ近くにいるiPhoneユーザーに写真や動画を素早く共有できる機能のこと。機能をオンにして、送信先を指定するだけで、写真を渡せます。無線通信を利用するので、ケーブルなどで接続する必要はありません。

 

↑「AirDrop」を活用すると、近くのiPhoneに写真などのデータを素早く共有できる。iPhoneだけでなく、iPadなどのApple製デバイスにも共有可能だ↑「AirDrop」を活用すると、近くのiPhoneに写真などのデータを素早く共有できる。iPhoneだけでなく、iPadなどのApple製デバイスにも共有可能だ

 

iPhoneを使う理由については、「直観的に分かりやすいから」「使いやすいから」といったことをよく耳にしますが、こうした部分は人によっても異なることがあるでしょう。しかし、「iPhoneを使っている人がたくさんいて、そうした人に質問できる。そして連携も取りやすい」というのは、iPhoneを使おうとする誰しもに共通するメリットです。

 

【絶対的理由2】Androidからもすんなりと移行できる

では、なぜiPhoneのなかでも「X」に注目するのか。その一つの理由は、操作性でAndroidに共通する部分があるから。例えば、iPhone Xには、ホーム画面に戻るための物理ボタンがありません。いままでAndroidのスマホをずっと使ってきた人にとって、端末側面にあるボタンと、画面上のボタンで操作するのは、きっと朝飯前でしょう。

 

180228tama11↑iPhone Xには、ほかのiPhoneシリーズと違い画面下部に「ホームボタン」がない

 

また、機内モードやWi-Fiのオン・オフを切り替えるためのスイッチも画面の上端から現れます。この点もAndroidを使ってきた人なら違和感なく使える部分です。ちなみに、Androidと違うのは、画面上端がスッキリしていること。特に設定をカスタマイズしなくとも、通知を知らせるアイコンがバンバンと表示されたりしません。

 

180228tama12↑画面上端の右端を下へスワイプすると、Wi-Fiなどをオン・オフできるスイッチの画面「コントロールセンター」が表示される。反対にほかのiPhoneでは、画面下から上へスワイプする

 

なお、データ移行については「Move to iOS」というAndroid向けアプリが提供されていますので、参考にしてみてください。ちなみに、初めてスマホデビューするという人にとっては、ホームボタンがない最新の操作方法に慣れておけるというメリットがありますよ。

 

【絶対的理由3】バッテリー関連の管理が気楽である

ほかのiPhoneに比べて、バッテリー持ちが良いというのもiPhone Xならではの特徴です。これはディスプレイに有機ELを採用している点が大きいでしょう。

 

ざっくり原理を説明すると、液晶ディスプレイでは、バックライトが常に点灯しています。黒を再現するには、シャッターでその光を遮るんです。一方、有機ELディスプレイでは、明るいところがピンポイントで光る仕組みのため、バックライトが不要。つまり、真っ黒なところは、何も光りません。これが節電につながり、さらに黒の表現が美しくなる理由です。

 

180228tama13↑iPhone Xのディスプレイには有機EL(OLED)が採用されている。有機ELを使ったスマホの特徴は、電池持ちがよいこと。そして、黒に深みが出てコントラストが美しくなることだ

 

また、最新のiPhone Xおよび8/8 Plusならワイヤレス充電にも対応します。「Qi(チー)」という規格に対応した充電パッドを購入すれば、ケーブルを接続せずに充電できます。

 

180228tama14↑Qi対応のワイヤレス充電パッドにiPhone Xを置くだけで小まめに充電できる

 

例えば、会社のデスク――。または、自宅の書斎、キッチンの棚、ベッドサイド――。普段スマホを置いている場所に、こうしたチャージャーを設置することで、小まめに充電が可能になります。充電コードを接続し忘れて困った、なんて事態はもう起こりません。

 

【絶対的理由4】画面が大きいから見やすい。でも持ちづらくない

iPhone Xのディスプレイは、対角線で5.8インチという大型。数字だけ見ればiPhone 8 Plus(5.5インチ)より画面がデカい。それなのに、端末の横幅はそれぞれ70.9mmと78.1mm。つまりiPhone Xのほうがスリムなのに画面は大きいということになります。

 

180228tama15↑動画コンテンツを視聴するには最適だ。動画再生中にピンチアウト(2本の指で拡大するような操作のこと)すれば、最大表示に切り替わる

 

また、水滴で誤動作を起こしづらくなっていることも、ほかのiPhoneに比べるとメリットと言えます。半身浴をしながらのんびり動画を視聴したい、といったシーンで、画面に水が付いてもiPhone Xならへっちゃら。軽く画面の水気を拭きとれば、それほどイライラせずに操作できちゃいます。

 

180228tama16↑水滴がついた状態でも、ある程度は画面タッチで操作できる。ちなみに、言うまでもないが、充電しながら浴槽で使用するのは危険なので絶対に控えよう

 

【絶対的理由5】2つのカメラを使い分ける流行りの機能が体験できる

スマホを使う理由の半分が、「電話」そのものより「カメラ」である、という人も多いのではないでしょうか。やはり新しいスマホを買うなら、最先端の機能を試せる方ほうがワクワクしますよね。スマホのカメラの性能はここ数年で大きく進化しました。画素数が大きくなり、レンズが明るくなり――、そしてついには、カメラのレンズが2つ付くようになりました。

 

180228tama17↑iPhone XやiPhone 8 Plusにもカメラが2つ付いている

 

この2眼カメラが搭載されているおかげで、iPhone Xでは背景をボカして、雰囲気の良いポートレート写真を撮れます。「ちょっと古いコンパクトデジカメより綺麗なのかも?」と感じる人も多いでしょう。

 

180228tama18↑2倍の光学ズームを使えば、手元の影や周囲のモノが邪魔になる構図でも、綺麗に撮影できる

 

180228tama19↑iPhone Xで「ポートレートライティング」を活用した作例。背景がボケている

 

また、iPhone Xと8 Plusを比較すると、前面カメラに違いがあります。iPhone Xは前面カメラでもポートレート撮影が可能。また、顔認証機能「Face ID(フェイスアイディ)」によって、ロック解除やアプリ購入時の認証を行うことができます。

 

180228tama20↑iPhone Xでは前面に「TrueDepthカメラ」というシステムを採用している。ちょうどディスプレイの凹型のくぼみ部分にこのカメラのシステムが配置されている画面は「アニ文字」というiPhone Xオリジナルの機能

 

180228tama21↑iPhone Xの前面カメラでは「ポートレート」モードで背景をボカし、ライティングが悪い場所でも顔を明るく調整できる

 

iPhone Xだけでしか使えない撮影機能があると、記念撮影のときにはきっと大活躍。「せっかくならiPhone Xのカメラで撮ろうよ」なんて依頼で、盛り上がれると良いですね。最後になりましたが、iPhone Xの価格は11万2800円~。小さくない買い物になるかもしれませんが、いま初めて使うiPhoneなら、長く大切に使う前提で、絶対に後悔しないものを選んでください。

“自前ハイレゾ”はじめました――スタジオにオリンパスLS-P4を持ち込めばプロレベルのクオリティで録れる!

ICレコーダーの用途は、会議や商談の録音などといったビジネスシーンだけのものではない。高音質なハイレゾフォーマットで録音できるオリンパスのリニアPCMレコーダーLSーP4なら、趣味の音楽活動にも活用できる。試用してその実力をチェックした!

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高音質録音だけでなく編集の多機能ぶりにも驚き

日本の楽器演奏人口は500万人以上いると言われている。せっかくなら演奏を高音質で録って残したいし、上達にも生かしたい。そう考える人も少なくない。とはいえ、レコーディングなどというと予算も手間もかかり、趣味で気軽に行うにはハードルが高い……。そんな悩めるミュージシャンにオススメなのがLSーP4だ。

 

ハイレゾフォーマットによる高音質録音もさることながら、本機の特徴は編集における多機能ぶり。既存の音楽データにオリジナルの演奏や歌を重ね録りできる「オーバーダビング」や、入力が小さいときにPCレスで適正音量に変換できる「ノーマライズ機能」などには、プロミュージシャンも舌を巻くほどだ。コンパクトなICレコーダーで、手軽にプロ品質の“自前ハイレゾ”をはじめよう。

 

 

【バンドマンがLS-P4を使って実感!】

原音さながらのフラットな良音でノイズも少ないのがスゴすぎです!

LS-P4の性能を、メジャーデビュー経験もあるミュージシャンが実際に使用して体感。本機の音質と使い勝手について、マニアックな視点も交えながらリアルに語ってくれた!

 

【使った人】

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雑誌編集者・高橋真之介さん
2000年にtokyo-mirai名義でメジャーデビュー。バンド解散後に編集者へ転身も、自宅にスタジオを設置するなど音楽活動は継続

 

【使えるPoint 01】

3つの高性能マイクで立体的な音が録れる!

20180220実99_C↑カバーで隠れているが、2基のマイクのセンターに低域用の無指向性マイクを1基搭載する。オフにすることも可能

 

指向性を変えられるため楽器に合わせて録音可能

ステレオ感を際立たせる90°設計のマイク2基のセンターに、低域に強い無指向性マイクを搭載するシステム「TRESMIC」を採用。この内蔵マイク使用時で20Hz~20kHzの広帯域をカバーする。「マイクは指向性を変えられるため、ボーカルや楽器に合わせて録音できるのが素晴らしいです」(高橋さん)

 

 

【使えるPoint 02】

FLAC96kHz/24bitのハイレゾ音源で録れる!

20180220実99_D↑録音する形式や、サンプリング周波数/量子化ビット数を設定可能。ハイレゾからMP3フォーマットまで対応する

 

フラットかつ低ノイズな音でそのままサンプリングにも!

最大96kHz/24bitのFLAC形式で録音可能。CD音質を超えるハイレゾ音源ながらコンパクトなサイズとなるため、長時間のレコーディングに対応する。「音が良すぎて怖いほど。原音さながらの音で録れて、ノイズも少ないです。生ドラムのサンプリングなどもそのままで使えそう」(高橋さん)

 

 

【使えるPoint 03】

PCに接続しなくても本体のみで編集できる!

携帯用とは思えないほどの高度な編集機能を搭載

20180220実99_E↑リニアPCMレコーダーとして初めて「フェードイン・フェードアウト」機能を搭載。曲と曲との間を自然につなげる

 

音源データをPCに移さなくても、本体内で編集できるのもメリット。通常なら専用ソフトを必要とするような高度な編集にも対応する。「『オーバーダビング』は、使いこなせればハンパなく素晴らしい。携帯用レコーダーに『ノーマライズ』を搭載するのも驚きました」(高橋さん)

 

高橋さんの結論

音質・機能性・携帯性が高くミュージシャンの強い味方に!

20180220実99_F

下手なオーディオインターフェースをかませるよりも、LS-P4だけで良い音が録れることにビックリしました。このままでDAW(※1)に入れても十分なクオリティ。編集機能は多彩で携帯性も高いので、ミュージシャンにとっては本当に“使える”相棒になりますよ!

 

※1:Digital Audio Workstationの略。コンピュータを使用する音楽制作ソフトウェアで、デジタルの音源データを自在に編集できる

 

 

高音質&多機能なLS-P4は用途が多彩!こんなシュミレコも楽しめる!

LS-P4は楽器演奏の録音だけでなく、様々な趣味のレコーディング(=シュミレコ)にも高音質で対応。機能をフル活用して満喫しよう。

 

①語学学習

シーンをセレクトして最適な録音ができる!

20180220実99_J

シーンを選んで最適な録音設定に。「講義」ならズームマイク機能が働いて話者の声を捉える。

 

繰り返し聴くことで正しい発音を身に付ける

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外国語のリスニングやスピーキングをマスターするには、反復練習が欠かせない。ネイティブ講師の声を録音して繰り返し聴くことで、正しい発音が身に付くはずだ。

 

②音鉄

イヤなウインドノイズも効果的にカット

20180220実99_kae

屋外では風の騒音は意外に気になるもの。ウインドシールド WJ2(※2)で効果的に低減しよう。
※2:別売品。希望小売価格5118円

 

発車メロディや走行音など様々な楽しみ方がある

20180220実99_G

鉄道ファンのなかでも、各種の「音」を収録して楽しむ層を指す音鉄。発車メロディや車内・ホームのアナウンス、踏切の音や列車の走行音など、様々な楽しみ方がある。

 

【製品情報】

オリンパス
リニアPCMレコーダー
LS-P4
オープン価格(実売価格2万1600円前後/オリンパス オンラインショップ参考)

 

高音質のままファイルサイズをコンパクトにできるFLAC形式に対応し、最大96kHz/24bitのハイレゾ録音が行えるICレコーダー。独自の3マイクシステムで広範囲の周波数特性をカバーする。Bluetooth対応デバイスとの無線接続も可能。

 

SPEC●記録形式:リニアPCM、FLAC、MP3●内蔵メモリー:8GB(microSDカードスロット1基搭載)●電源:単4形乾電池1本またはオリンパス製ニッケル水素充電池1本●サイズ/質量:W39.6×H108.9×D14.4mm/75g(電池含む)

20180220_実98_B↑USB端子を搭載し、PCにそのまま接続して音声データを移動できる。使用しないときは本体内に格納しておける

20180220実98_C↑電池の脇にmicroSDカードスロットを1基備える。メモリーを最大で32GB拡張できるため、高音質録音時も安心だ

20180220実98_D↑片手に収まるほどのコンパクトサイズ。バッグやポケットに入れていつでも気軽に持ち歩けるので、使い勝手が良い

 

 

撮影:高原マサキ(TK.c)

 

【リニアPCMレコーダーLS-P4について詳しくはコチラ】

https://olympus-imaging.jp/product/audio/lsp4/

究極の撮影機能を片手に集約! ソニー「Xperia XZ2/XZ2 Compact」をバルセロナで試してみた

ソニーモバイルコミュニケーションズは2月26日(スペイン現地時間)、バルセロナで開催されているMWC(モバイル・ワールド・コングレス)にて、Xperiaの新モデル「Xperia XZ2」「Xperia XZ2 Compact」を発表。また、スマートプロダクトの新商品として、「Xperia Ear Duo(エクスペリア イヤー デュオ)」も出展しました。

 

Xperia XZ2はデザインを一新

「Xperia  XZ2」は従来のデザインを一新。3Dグラスを使用し、自然のなかの光をイメージした「Ambient Flow(直訳:周囲を取り巻く流れ)」という新コンセプトで設計されています。サイズはW72xH153xD11.1mm。質量は197g。IP65/IP68の防水防塵性能を備えます。

 

↑5.7インチのディスプレイはアスペクト比18:9でHDRをサポート。解像度はフルHD+となる。表面には、対傷性に優れるCorningのGorilla Glass 5を使用↑5.7インチのディスプレイはアスペクト比18:9でHDRをサポート。解像度はフルHD+となる。表面には、対傷性に優れるCorningのGorilla Glass 5を使用

 

外観の大きな変化は3つ。背面が緩やかにラウンドしていること、指紋センサーとカメラが背面中央に配置されたこと、そしてイヤホンジャックが廃止されていることです。

 

↑Xperia XZ2(背面)。カメラと指紋センサーが中央に位置する。カラーバリエーションは「リキッドブラック」「リキッドシルバー」「ディープグリーン」「アッシュピンク」の4種類↑Xperia XZ2(背面)。カメラと指紋センサーが中央に位置する。カラーバリエーションは「リキッドブラック」「リキッドシルバー」「ディープグリーン」「アッシュピンク」の4種類

 

CPUはSnapdragon 845を搭載。RAMは4GB、ROMは64GBで、外部メモリは最大400GBのmicroSDXCをサポートします。

 

XZ2限定の機能はワイヤレス充電と「振動」

さて、上位モデルであるXZ2限定の機能は2つ。まず、Qi規格のワイヤレスチャージに対応しました。また、「ダイナミックバイブレーション」という新機能を搭載。音楽や動画を視聴中に、端末がブルブルと震えます。

 

↑ダイナミックバイブレーションでは、音の波形に合わせてアクチエーターが振動する。設定から機能をオフにすることも可能だ↑ダイナミックバイブレーションでは、音の波形に合わせてアクチエーターが振動する。設定から機能をオフにすることも可能だ

 

ちなみに、フロントステレオスピーカーは、音圧も向上。より臨場感のあるサウンドを楽しめるようになりました。

 

↑対応コンテンツを再生中、音量を調整するスライダの下部に、振動を4段階で調節するバーが表示される↑対応コンテンツを再生中、音量を調整するスライダの下部に、振動を4段階で調節するバーが表示される

 

また、動画コンテンツの視聴時には、HDR対応コンテンツでなくても高精細・高コントラストな状態にアップコンバートされます。これは高画質エンジンのX-Realtity for mobileの進化によるものです。

 

↑従来機(左)とZX2(右)のディスプレイ表示を比較。新モデルの方がコントラストが高いのがわかる↑従来機(左)とZX2(右)のディスプレイ表示を比較。新モデルの方がコントラストが高いのがわかる

 

カメラ機能は正当進化

続いてカメラについて。背面カメラは、1920万画素。スマホとして世界初となる4K HDRの動画撮影をサポートしています。これにより、動画撮影中も、背景の白飛びを防げたり、夜景を美しく撮影できたりするとのこと。

 

↑カメラのUI上に、「HDR」をオンにできるスイッチが表示される。機能をオンにすると画面が少し暗くなるような印象を受けた↑カメラのUI上に、「HDR」をオンにできるスイッチが表示される。機能をオンにすると画面が少し暗くなるような印象を受けた

 

また、960fpsのスーパースローモーションを選択する際に、フルHD解像度での撮影が可能となりました。

 

↑スーパースローモーションの撮影時に、フルHD解像度を選択できる↑スーパースローモーションの撮影時に、フルHD解像度を選択できる

 

3Dのイメージをスキャンできる「3Dクリエーター」機能もアップデート。従来は背面カメラでしか利用できませんでしたが、インカメラでもこれをサポート。自撮りで使えるようになりました。

 

↑3Dクリエーターは自分で撮影できるように↑3Dクリエーターは自分で撮影できるように

 

「Xperia  XZ2 Compact」は性能面での差は少ない

Xperia XZ2 Compactは、一回り小さい5.0インチのディスプレイを搭載。サイズはW65xH135xD12.1mmとなり、一般的な男性の手なら片手でしっかりと握れるでしょう。168gという質量は、大きさの割には、若干重みを感じました。

 

↑Xperia XZ2 Compactは片手で扱えるサイズ感。カラーは「ブラック」「ホワイトシルバー」「モスグリーン」「コーラルピンク」の4種類↑Xperia XZ2 Compactは片手で扱えるサイズ感。カラーは「ブラック」「ホワイトシルバー」「モスグリーン」「コーラルピンク」の4種類

 

こちらも背面がラウンド。表面はフロストガラスのような質感で、サラッとしています。

 

↑こちらも指紋センサーが背面にある。XZ2に比べると、カメラはやや上端部に位置↑こちらも指紋センサーが背面にある。XZ2に比べると、カメラはやや上端部に位置

 

そのほか、先述のXZ2独自機能を除けば、ネットワーク対応に微妙な違いがある以外は、特にスペック上の大きな違いはさほどありません。

 

Xperia Duoは首を横に振って操作できる

タッチ操作できるプロジェクター「Xperia Touch」などでお馴染みの「スマートプロダクト」という商品群からは、フルワイヤレスイヤホンの「Xperia Ear Duo」が登場しました。カラーは「ブラック」と「ゴールド」の2種類。

 

↑Xperia Ear Duo。重さはそれぞれ10.6g。連続駆動時間は4時間↑Xperia Ear Duo。重さはそれぞれ10.6g。連続駆動時間は4時間

 

↑充電ケース(直径89mm、厚み25mm、質量76g)にセットすると3回フル充電できる。7分充電すれば、1時間利用可能。なお、ケースそのものはUSB Type-Cで充電↑充電ケース(直径89mm、厚み25mm、質量76g)にセットすると3回フル充電できる。7分充電すれば、1時間利用可能。なお、ケースそのものはUSB Type-Cで充電

 

同機は耳の穴を塞がない「デュアルリスニング」を提案するデザインがユニークです。ヘッドジェスチャー操作では、たとえば首を左右に振って、曲送りが可能。右側のデバイス表面をゆっくりとスワイプすることで、音量の調整も行えます。そのほか、ソニーエージェントテクノロジーによる音声コミュニケーションにも対応。

 

↑耳に装着するとこんな感じに↑耳に装着するとこんな感じに

 

最後になりましたが、Xperia XZ2シリーズの出荷時期は3月とのこと。国内販売についての詳細は不明ですが、久しぶりにデザインを一新したXperiaに注目です。

 

ちなみに、会場では将来的に搭載が見込まれるデュアルカメラについても予告されました。各社デュアルカメラの活用方法には差がありますが、ソニーはどうやら暗所撮影に特化する模様。近い将来の登場に、期待が高まります。

早速、Galaxyの最新モデル「S9/S9+」をレビュー! 新機軸カメラ&新認証機能の使い勝手は?

サムスン電子は2月25日(現地時間)、スペイン・バルセロナで開催される見本市「MWC(モバイル・ワールド・コングレス)」に先立ち、「Galaxy S」シリーズの新モデル、Galaxy S9/S9+を発表しました。グローバル向けには、3月16日から出荷される予定です。

 

同機はF値1.5となるレンズを採用し、夜景撮影に強くなるなど、カメラ機能を強化。オーディオも、新たにドルビーサウンドにも対応するなど、従来機より進化を遂げています。また、アクセサリーとしては、「DeX Station」の後継に当たる「DeX Pad(デックスパッド)」も発表されました。日本国内での取り扱いについては、まだ不明ですが、一足先にその詳細について確認しておきましょう。

 

【デザイン】従来機を踏襲しつつ若干変わった部分も

Galaxy S9/S9+のディスプレイ面については、基本的に従来モデル(Galaxy S8/S8+)のデザインが踏襲されていますが、細かい改良も加えられています。5.8インチまたは6.2インチの縦長な有機ELディスプレイ(インフィニティディスプレイ)を搭載するのは従来機通り。インカメラ部分にある一部センサーが目立たなくなり、よりシンプルな外観になっています。同社はこれを「Deep-Black Screen」と表現。

 

↑「Galaxy S9」(左)と「Galaxy S9+」(右)のディスプレイ面。比率は縦18.5:横9となる。解像度は1440x2960ピクセルで、HDRコンテンツにも対応する↑「Galaxy S9」(左)と「Galaxy S9+」(右)のディスプレイ面。比率は縦18.5:横9となる。解像度は1440×2960ピクセルで、HDRコンテンツにも対応する

 

↑同じくS9/S9+の背面。後者にはカメラが2つ付いている↑同じくS9/S9+の背面。後者にはカメラが2つ付いている

 

一方、背面のデザインは指紋センサーなどの配置が変わりました。従来はカメラの横に位置しましたが、本機ではカメラの下へと移っています。また、S9+では、背面にデュアルカメラを搭載しました。2つのカメラは縦に並びます。

 

↑S8(日本販売モデル、左)とS9の背面カメラ周辺を比較↑S8(日本販売モデル、左)とS9の背面カメラ周辺を比較

 

【スペック】スペックはほぼ前機種を継承

スペックについて、OSにはAndroid 8.0を搭載。CPUは販売国によって異なりますが、Exynos 9801(2.0GHz+1.9GHz、オクタコア)または、Snapdragon 845(2.6GHz+1.7GHz、オクタコア)の2種類から選択されます。RAMはS9が4GB、S9+が6GBを搭載。ROMは両機とも64GBが標準となり、外部メモリとして最大400GBのmicroSDカードをサポートします。

 

↑カラーバリエーションはS9/S9+共に、右から「Midnight Black」「Lilac Purple」「Titanium Grey」「Coral Blue」の4種類。写真はS9+↑カラーバリエーションはS9/S9+共に、右から「Midnight Black」「Lilac Purple」「Titanium Grey」「Coral Blue」の4種類。写真はS9+

 

そのほか、バッテリーはS9が3000mAh、S9+が3500mAhを搭載。IP68相当の防水防塵性能も備えます。サイズ/質量は、S9がW68.7xH147.7xD8.5mm/163g、S9+がW73.8xH158.1xD8.5mm/189gとなります。
 

【カメラ01】背面カメラはF値1.5の明るいレンズを搭載

背面カメラの構成は、S9が1200万画素・F値1.5のメインカメラを搭載。S9+が1200万画素・F値1.5のメインカメラと、1200万画素・F値2.4のサブカメラを搭載します。

 

さらに、両機で共通するF値1.5のメインカメラでは、機械的な「絞り」の機能が備わっており、F値が1.5と2.4で調整される仕組みになっています。

 

↑S9+の背面カメラ。上のレンズには、よく見ると絞りらしき機構が……↑S9+の背面カメラ。上のレンズには、よく見ると絞りらしき機構が……

 

こうした明るいレンズにより、より夜景を鮮明に捉えることができるようになりました。また、明るい環境下では、F値を2.4に調整することで、不要な光の取り込みを制限し、ノイズを抑えられるとのこと。

 

【カメラ02】新機能にスーパースローモーション撮影を採用

機能としては、スーパースローモーション撮影を新たにサポート。機能自体はさほど珍しくありませんが、被写体の動きを検知して自動で有効になることや、35種類のプリインストールされたBGMを当てはめられること、そして「ムーブ」「リバース」「スウィング」という3種類の動きを選択して、GIFファイルに変換できることなどがユニークです。

 

↑960fpsのスーパースローモーションにも対応。写真はBGMを選択する画面↑960fpsのスーパースローモーションにも対応。写真はBGMを選択する画面

 

なお、スーパースローモーションで撮影した画像は、ロック画面の壁紙にも設定できます。

 

そのほか、「Bixby Vision」という同社のAIを活用したカメラ機能では、新たに画面内のテキストのリアルタイム翻訳に対応。また、食事のカロリーを表示する機能も紹介されました。

 

↑プレゼンテーション時のスライドより。Bixby Visionでカロリー計算している画面例↑プレゼンテーション時のスライドより。Bixby Visionでカロリー計算している画面例

 

【カメラ03】インカメラは顔認証と虹彩認証を合わせたセキュリティシステムに対応

インカメラは800万画素・F値1.7となります。AFをサポートし、リアルタイムの背景ボカシ撮影も可能です。新機能としては、「AR Emoji」が搭載されます。どことなくiPhone Xの「アニ文字」を意識した機能ですね。

 

↑AR Emojiでアバターを作成してみた。アバターが妙にリアルだ。えっ、コレ似てるのか? 似てないのか? 自分だと分からん↑AR Emojiでアバターを作成してみた。アバターが妙にリアルだ。えっ、コレ似てるのか? 似てないのか? 自分だと分からん

 

同機能では、自身の顔をアバターとして登録し、それを元に54種類のスタンプを作成できます。

 

↑メッセージアプリで顔のアイコンをタップすると、作成したスタンプを選択して送信できる↑メッセージアプリで顔のアイコンをタップすると、作成したスタンプを選択して送信できる

 

また、セキュリティに関しては、顔認証と虹彩認証を組み合わせた「Intelligent Scan」機能を新搭載。同機能では、周囲の光量や、マスク装着の有無など、シーンによって顔認証と虹彩認証の比率を調整。セキュリティを担保しつつ、より利便性の高い認証を実現しています。

 

↑赤外線センサーとRGBセンサーを連携し、認証を行う仕組み↑赤外線センサーとRGBセンサーを連携し、認証を行う仕組み

 

【オリジナル機能】「App Pair」をホーム画面に設置できるようになった

昨年の「Galaxy Note8」の発表時に搭載された「App Pair」機能は、Androidの2つのアプリを同じ画面上に表示できる機能を有効活用できるというものでした。エッジスクリーンに表示されるアイコンにあらかじめ2つのアプリを指定しておくことで、地図と音楽再生、メッセージとYouTubeのように、決まったセットでマルチタスク画面を起動可能。縦長画面を活かせる重要な機能です。

 

今回発表された内容によると、この「App Pair」のアイコンがエッジスクリーンだけでなく、ホーム画面上にも設置できるようになります。

 

↑ホーム画面上にあるApp Pairのアイコンをタップするとアプリが2画面同時に起動する。作製方法は、マルチタスク画面で境界をタップし、五角形に+のアイコンをタップというもの↑ホーム画面上にあるApp Pairのアイコンをタップするとアプリが2画面同時に起動する。作製方法は、マルチタスク画面で境界をタップし、五角形に+のアイコンをタップというもの

 

↑2アプリを同時に起動した画面↑2アプリを同時に起動した画面

 

【オーディオ性能】Dolby Atmosをサポートしスピーカー音量が1.4倍に

スピーカーの音量は従来機と比較して、約1.4倍になりました。チューニングはAKGが行い、新たに「Dolby Atmos」に対応。対応の音源を再生する場合に、より臨場感のあるサラウンドを体験できます。

 

↑ステレオサウンドが楽しめる。さらにDolby Atomos対応音源では、映画館の音響のように、音の動く方向がわかる。鳥が飛んでいく方向や、車の走る向きなどが伝わりやすい↑ステレオサウンドが楽しめる。さらにDolby Atomos対応音源では、映画館の音響のように、音の動く方向がわかる。鳥が飛んでいく方向や、車の走る向きなどが伝わりやすい

 

DeX StationはよりコンパクトなDeX Padに進化

Galaxy S8/S8+/Note8では、「DeX Station」という専用のドッグに装着することで、ディスプレイ上にパソコン風の画面を表示できました。

 

今回そのDeX Stationの後継に相当する「DeX Pad」が発表されました。従来はドッグに設置した端末を直接操作することはありませんでしたが、DeX Padに装着したGalaxyはタッチパッドとして活用できます。また、構造上イヤホンジャックにケーブルを繋げたままでも、ドッグに装着できるようになりました。

 

↑今回発表された「DeX Pad」。より薄くなり、デザインが一新された。純正のカバーをそうちゃくしたままGalaxyを設置できる↑今回発表された「DeX Pad」。より薄くなり、デザインが一新された。純正のカバーをそうちゃくしたままGalaxyを設置できる

 

最後に、繰り返しとなりますが、Galaxy S9/S9+の日本発売については現時点では未定。とは言え、2018年の夏モデルに登場すれば、主要なモデルの一つになるのは間違いありません。DeX Padの国内販売があるのかどうかも含め、今後の動向に注目です。

“3種の高速化”で時間を生み出す魅惑の進化を遂げた! 新レッツノートCF-SV7は時短力が違う!

写真や音楽、動画などコンテンツが大容量化した昨今、データ編集はもちろん、移動やバックアップといった管理でも時間を取られがちになってきた。そこで求められるのが“時短力”だ。「レッツノート CF-SV7」なら余計な待ち時間をカットできる!

 

 

12.1型のモバイル機に新世代の“時短力”を凝縮

新世代CPUの搭載が進み、基本性能が大きく向上した冬春モデルPC。なかでも一際目を引くのが、軽量でありながら、十分な頑丈さと処理能力を合わせ持ったモバイルPC・レッツノート CFーSV7だ。本機の“時短力”は、日常のあらゆる場面で、ストレスを軽減してくれる。

 

アプリケーションが多機能化し、扱うデータが大容量化している現在では、貧弱なスペックのPCでは、処理時間が肥大化しがち。また、セキュリティが重要なビジネスシーンで使うなら、ID認証は必須だが、いちいちパスワードなどを入力する時間と手間の積み重ねは、無視できないロスとなる。

 

そんななかCFーSV7は、CPUに第8世代のインテルR Core(TM)プロセッサーを搭載し、新世代のインターフェース規格“Thunderbolt(TM) 3”対応することで、高速処理・高速転送を実現。また、顔認証でのサインインにも対応しており、様々なシーンで“時短”が可能だ。

 

 

CF-SV7の「時短力」、ヒミツはこの“3種の高速化”にアリ!

●高速化1
クアッドコアCPU&新型ファンによる高負荷でも安定した〔高速処理〕

処理性能アップに重要なのは、やはり“CPU”。本機は、従来の同クラス製品に比べてコア数が増加したクアッドコア仕様のインテルR Core(TM)プロセッサーを採用。5年前のモデルと比べて処理性能が約2.4倍(※1)になっている。また、新開発の冷却ファンを搭載することで、高負荷でも高い処理性能を維持できる設計を採用した点も見逃せない。

 

キャプチャ

CPUは高温になると処理性能が低下する。本機は、冷却効率が高いファンを備え、高いパフォーマンスを維持できる。

 

20180220letsnote_36-37実36-4↑ブレードの枚数増加や放熱フィン形状の最適化で、CPUを効率的に冷却できるファンを新開発

 

【こんな場面で時短!】
クアッドコアCPUでサクサク動画編集
20180220letsnote_36-37実1

各種作業のなかで、特にCPU性能がモノを言うのは動画編集だ。エンコードする時間は、CPUのコア数と動作周波数が大きく影響する。クアッドコアCPUの本機なら動画編集も超快適だ。

 

 

●高速化2
Windows Hello対応の顔認証でパスワード不要の〔高速サインイン〕

ビジネスシーンで、意外に時間を浪費しているのがパスワード認証だ。一度ならわずかな時間も、積み重なると膨大になる。そこで重宝するのがWindows Hello対応の顔認証。いちいちパスワードを入力する手間と時間を省くことができる。

 

①初期登録

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パスワードロックを顔認証で解除するため、まずはユーザーの顔を登録する。

 

②認証

20180220letsnote_36-37実37-3
ロックされた状態でも、カメラがユーザーの顔を捉えれば顔認証を即実行。

 

③即復帰!

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ロックが解除され、デスクトップ画面が表示される。即座に作業を再開可能だ。

 

20180220letsnote_36-37実37-5↑ディスプレイ上部にフルHDカメラを内蔵。映し出されたユーザーの顔で素早く認証する

 

【こんな場面で時短!】
面倒な入力の手間を省いて時短化

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ビジネスユースではセキュリティを高めるため、ちょっとした離席でもパスワードによるロックが必須。顔認証でロックを解除できる本機なら、1日何十回とあるこうした場面を省略可能だ。

 

 

●高速化3
新世代インターフェースThunderbolt(TM) 3の対応で可能になった〔高速転送〕

ストレージの大容量化に伴い、扱うデータサイズも肥大。特に動画や音楽、写真などは高画質・高音質化が進み、データのバックアップ作業なども長時間に及びがちだ。本機は、最高40Gbpsに対応する最新規格Thunderbolt(TM) 3に対応しており、USB3.0の約8倍(※2)でデータを転送可能。待ち時間を大幅にカットできる。

キャプチャ

 

20180220letsnote_36-37実37-6↑左側面の手前にThunderbolt(TM) 3対応USB3.1 Type-Cポートを装備。対応機器であればデータ伝送は超高速だ

 

【こんな場面で時短!】
ケーブル1本で多彩な機器を接続可能

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Thunderbolt(TM) 3の魅力は、高速転送で映像出力などにも対応し、様々な機器を接続可能なこと。ケーブル1本で外部モニターなど各種周辺機器をスムーズに接続でき、時短につながる。

 

 

CF-SV7はレッツノートならではの「軽量&頑丈」「長時間駆動」「使いやすさ」が◎

最新の技術を投入して“時短力”にこだわったCF-SV7は、従来モデルで培ってきたモバイルPCのノウハウもしっかり継承。“レッツノートならでは”の使いやすさが凝縮されている。

【使いやすさ】快適に打てるキーボード

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タイプミスを抑える「リーフ型キーボード」を採用。キーストロークが深く、しっかりとした打鍵感も◎。

 

【長時間駆動】軽くてもバッテリーは長持ち

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脱着&交換可能なバッテリーを採用。バッテリーパック(S)でも、約14時間駆動(SSDモデル)を実現した。

 

【軽量&頑丈】おなじみの頑丈設計を継承

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ボンネット構造の天板で頑丈さを確保。76cm落下試験や100kgf加圧振動試験なども、クリアしている。

 

 

レッツノートらしく端子類も超充実!

プレゼンテーション1

 

ステレオスピーカー搭載でビデオ会議もより快適に!

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キーボードの奥にステレオスピーカーを配置。音声が聴き取りやすく、Skypeを利用した会議も快適だ。

 

 

レッツノートを愛用するライターはCF-SV7をこう見た!

性能も拡張性も魅力十分!

第8世代インテルR Core(TM) プロセッサーと独自の放熱設計によってモバイルPCとは思えないほど、安定した高性能が得られます。PCオタク的にも、周辺機器と組み合わせてさらなる時短を実現できる拡張性は魅力大。メインマシンとして使える能力は十分にあります。

20180220letsnote_36-37実37-11↑モバイルバッテリーなどから手軽に充電できるUSB PD対応はうれしい。バッテリー切れになっても、即対処可能だ

 

20180220letsnote_36-37実37-12↑Thunderbolt(TM) 3は外付けGPUボックスを接続可能で、グラフィック処理を高速化できる。4K映像の出力なども余裕!

 

【こんなふうに使いたい!】
Thunderbolt(TM) 3とUSB PDでさらに時短!

第8世代インテルR Core(TM) プロセッサーと独自の放熱設計によってモバイルPCとは思えないほど、安定した高性能が得られます。PCオタク的にも、周辺機器と組み合わせてさらなる時短を実現できる拡張性は魅力大。メインマシンとして使える能力は十分にあります。

 

 

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PCライター・後藤 宏
パソコンを斜め上に使うオタクライター。薄軽だけにこだわらず、質実剛健さを優先するレッツノートが大のお気に入り。

 

 

パナソニック
レッツノート CF-SV7
オープン価格

12.1型モバイルノート。クアッドコアCPUを搭載するなど、パワフルなスペックが魅力だ。

 

 

新レッツノート春モデルはラインナップも充実!

脱着式2 in 1モデルや14型の大画面タイプなど、あらゆるシーンに対応できるラインナップを用意。使い方に合わせて、最適なモデルを選べる。

モビリティをとことん追求したデタッチャブルPC

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パナソニック
レッツノート CF-XZ6
オープン価格

ディスプレイ側(タブレット部)が分離して、タブレットPCとしても使える2 in 1モデル。タブレット部だけなら約550g(※6)と軽量で、持ち歩きやすさは抜群。

 

コンパクト設計を実現しながら実用性も兼ね備えた名機

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パナソニック
レッツノート CF-RZ6
オープン価格

ディスプレイを回転させるだけでタブレットPCになる2 in 1モデル。10.1型クラスのコンパクト設計だが充実のインターフェースで、実用性に優れる。

 

大画面設計で作業しやすいモバイル機

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パナソニック
レッツノート CF-LX6
オープン価格

14型ディスプレイを採用した大きめモバイル。画面が大きく、文字が見やすいため、書類作成などの作業も快適。質量は約1.275㎏(※7)と大画面でも軽量だ。

 

 

※1:目安であり、測定条件の違いにより異なる場合があります※2:USB3.0との比較。転送速度は規格上の理論値であり、実際の転送速度を示すものではありません。実際の転送速度は、使用環境などにより変わります。Thunderbolt(TM) 3を使用するときのケーブルは、Thunderbolt(TM) 3対応の正規認証品をご使用ください。ケーブルによっては、適正なデータ転送ができない場合があります ※3:USB3.1(Gen1/2)、USB Power Delivery、Thunderbolt(TM) 3、DisplayPort(TM) Alternate Modeに対応しています。USB Type-C(TM)対応のすべての周辺機器の動作を保証するものではありません ※4:3840×2160ドット(30Hz/60Hz)、4096×2160ドット(30Hz/60Hz)表示可能 ※5:容量2GBまでのパナソニック製SDメモリーカード、容量32GBまでのパナソニック製SDHCメモリーカード、容量64GBまでのパナソニック製のSDXCメモリーカードの動作を確認済み。すべてのSD機器との動作を保証するものではありません ※6:CF-XZ6LDAPRタブレット部:内蔵バッテリー(S)の場合。質量は平均値につき、各製品で質量が異なる場合があります ※7:CF-LX6LDGQR:バッテリーパック(S)装着時。質量は平均値につき、各製品で質量が異なる場合があります

 

撮影:高原マサキ(TK.c)

 

 

商品に関する問い合わせ先

パナソニック https://panasonic.jp/cns/pc/index.html

パナソニックストアでも好評発売中(jp.store.panasonic.com/pc/

 

 

仙台高専の在校生がInstagram超えのSNSを開発!? CAMPFIREの「Hello world project」が斬新

高等専門学校生の“ものづくり”を支援する「CAMPFIRE」のクラウドファンディングサービス「Hello world project」が、第2弾となるプロジェクトをスタート。「仙台高等専門学校」(以下、「仙台高専」)が開発を進める新しい「コミュニケーションアプリ」の支援を募った。

出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より

 

グループSNS「Plink」とは?

出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より

 

今回プロジェクトに挑戦するのは、「仙台高専」の在校生トリオ。生産システムデザイン工学専攻1年の山崎泰晴をチームリーダーに据え、筋肉系プログラマー・鈴木公章、英語に堪能な翻訳者・渡邊友章といった面子が揃った。

 

彼らが開発しようとしているアプリは、グループSNS「Plink」。「People link, Plus link(人の繋がりをもっと大切に)」というコンセプトのもとで開発されるアプリで、SNSに画像を投稿する際の「撮る・作る・投稿する」という工程をグループで共有できる。

 

しかしなぜ彼らは「Plink」の開発に乗り出したのだろうか。「CAMPFIRE」の特設サイトによると、近年はSNSの進歩によりネット上のコミュニケーションが促進されているが、友達やカップルといった“小さなコミュニティ”の繋がりは薄れているという。例えば画像の撮影や加工を個人で行うInstagramなどのSNSでは、デート中でもカップルが各々のSNSに写真を投稿することに没頭して会話が少なくなりがちに。

出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より出典画像:「【仙台高専発スタートアップ】グループSNSでInstagramを超えます!」CAMPFIRE より

 

そこに目をつけた「仙台高専」トリオは、写真を投稿するまでの過程を“狭いコミュニティで”共有できる「Plink」を作ることに。同クラウドファンディングでは、「東京進出するための資金」と「会社登記のための費用」に利用するスタートアップ費用として、50万円の目標金額を設定した。

 

2月21日時点では目標金額の10%にあたる5万3000円しか支援が寄せられていないが、募集終了までは残り18日あるので、今後の展開にも注目していきたい。

 

過去の「Hello world project」

ちなみに「Hello world project」の第1弾には、イノシシ狩りを超効率化する「IoT罠」が登場。「木更津工業高等専門学校」の3年生が中心となって進められたプロジェクトだが、SNSなどでは「面白い発想だと思う。実際に田舎の農家にとってイノシシの存在は死活問題」「色々とツッコミ所はあるけど、学生が問題解決に向けて頑張ってるのは素敵だと思う」との声が。目標金額を20万円に設定し、見事50万3000円もの金額を集めた。

 

“モノづくり”に関しては国内最高峰の教育機関である高等専門学校。そんな彼らの技術を発信している「Hello world project」は、これからも多くの斬新なプロジェクトを見せてくれるかもしれない。

この春ユーチューバ―デビューしたい人にピッタリ! TASCAM「MiNiSTUDIO」に限定スペシャルパッケージ登場

インターネット上での動画配信を盛り上げるTASCAM(タスカム)のオーディオインターフェイス「MiNiSTUDIO」シリーズから、マイクとヘッドホンを同梱したスペシャルパッケージが数量限定で登場しました。直販価格は、「MiNiSTUDIO CREATOR US-32-SP」が1万7280円、「MiNiSTUDIO CREATOR US-42-SP」が1万9440円。

 

MiNiSTUDIO シリーズは、動画配信を面白くするためのテクニックのひとつ、「音声演出」ができるオーディオインターフェースです。拍手や歓声などの効果音を、「PONボタン」を押すだけで瞬時に呼び出し、放送を盛り上げることが可能。また、司会者やゲストの声を変化させるボイスエフェクトやリバーブも搭載。ワンアクションで声に変化を加えることで、番組がさらに盛り上がります。本体には高音質回路を搭載し、マイクをつなぐだけでクリアなサウンドを得られます。

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ラインナップは、1台で手軽に配信をスタートできるマイク内蔵のエントリーモデル「MiNiSTUDIO PERSONAL」と、 音楽制作にも利用できる本格モデル「MiNiSTUDIO CREATOR」の2モデル。

gn160427-04 (6)↑MiNiSTUDIO CREATOR

 

gn160427-04 (3)↑MiNiSTUDIO PERSONAL

 

スペシャルパッケージでは、同社のコンデンサーマイク「TM-80」とヘッドホン「TH-02」がセットになっており、高音質なインターネットライブ配信や音楽制作をすぐに始めることができます。

20180226-i01 (2)↑コンデンサーマイク「TM-80」

 

↑ヘッドホン「TH-02」↑ヘッドホン「TH-02」

 

「この春からYouTubeやニコニコ生放送などで動画配信を始めたい」、「音質の良い動画を作りたい」、「本格的にパソコンで作曲を始めたい」という方は、マイクとヘッドホンがセットになったスペシャルパッケージを、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【西田宗千佳連載】社長交代でソニーはどうなるか

「週刊GetNavi」Vol.64-1

 

過去20年来トップの業績で復活を果たした

その発表は突然のことだった。

 

2月2日、ソニーは、4月1日付けで、現社長兼CEO(最高経営責任者)の平井一夫氏が代表権のない会長に、現CFO(最高財務責任者)の吉田憲一郎氏が社長になると発表した。

↑aiboを抱いて発表会の舞台に立つソニーの平井一夫社長↑新生aiboの発表会に登壇したソニーの平井一夫社長

 

同日には、平井氏・吉田氏同席での記者会見も行われており、4月以降の新しい経営体制についても説明された。

 

こうした企業のトップ交代というと、すぐに「引責」という言葉が思い浮かんでしまうが、今回のケースは決してそういうものではない。むしろ、ソニーの業績はここ20年で最高の状態にあるのだ。2017年度第3四半期(2017年10月~12月)の営業利益は、前年同期比の279.8%増となる3508億円。2017年度通期予測では、売上高が8兆5000億円、営業利益が7200億円となっている。この結果は過去20年来トップの実績であり、苦境を伝えられ続けたソニーの「復活」を印象づけるものだった。

↑PlayStasion 4 Pro(グレイシャー・ホワイト)↑PlayStasion 4 Pro(グレイシャー・ホワイト)

 

そんな状況でなぜ平井氏が社長を辞めるのか? それは、ひとことで言えばいまが「良い区切り」であるからだ。ソニーの中期経営計画は3年単位で立案される。2017年度は平井ソニーにとって2度目の中期経営計画の最終年にあたり、業績の改善は、中期経営計画の達成を意味する。中期経営計画を節目とするならば、平井氏が次に辞める機会はさらに3年後となる。しかし、「ソニーの体質変化」という責務を実現したいま、経営計画も次の段階に移行する必要がある。だから、平井氏は「いま辞める」と決めたのである。平井氏はあまり自分のポジションに拘泥する人物ではない。社長交代に関する会見でも、「企業にトップが複数いてはいけない。これからのトップは吉田さん」と明確に語り、会長になるも代表権は持たず、経営トップは完全に吉田氏に移譲する考えを示した。

 

ソニーのトップになる吉田氏とは何者か?

新しくソニーのトップになる吉田憲一郎氏は、これまで平井氏の右腕としてソニーの改革を率いてきた人物であり、特に、財務体質の健全化・自己資本比率の見直しといった戦略の中核を担ってきた。以前より、「平井氏が社長を退くのであれば、後を継ぐのは吉田氏」との下馬評はあり、その人事自体に意外性はなかったと言える。吉田氏はソニーに入社以降、主に財務畑を歩いてきたが、2000年以降は「So-net」ことソニーネットワークコミュニケーションズへ出向。ネットワークサービスと新規事業開拓に手腕を振るってきた。財務面での知見とスピード感のある経営、という面ではソニー随一の人材で、平井氏も三顧の礼でソニーネットワークコミュニケーションズから本社に迎え、自らの右腕とした経緯がある。

 

そんなこともあり、吉田氏によるソニーの舵取りは、まずは平井路線の継承であり、さらなる企業体質の強化が主軸になると思われる。

 

では、そんな新しい体制となるソニーから、どんな製品が出てくるのか? 平井ソニーは過去のソニーとどう違っていて、吉田ソニーはそこからさらになにが変わるのか?

 

そのあたりのことは次回のVol.64-2以降で解説する。

 

週刊GetNavi、バックナンバーはこちら

「ドローンそろそろ派」に朗報! 入門ドローンの筆頭・KUDORNE「4K Nano Drone」を飛ばしてみた

空撮映像が手軽に撮れるアイテムとして、すっかり定着したドローン。ただ、実際に飛ばそうとすると、航空法で飛行禁止区域が定められていたりと多くの規制が存在し、なかなかハードルが高いのが実情です。そんな中、注目を集めているのが“トイ・ドローン”などと呼ばれる軽量なドローンです。200g以下の機体は航空法の飛行許可申請の対象外となるので、 比較的自由に飛ばせるのがその理由になります。

 

こうしたトイ・ドローンはカメラが付いていても、低解像度であることが多いのですが、KUDRONEの「4K Nano Drone」(実売価格:2万7400円)という製品は、その名の通り4K解像度での撮影が可能。どんな感じで使えるのか、試してみました。

 

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クラウドファンディングサービス「Indiegogo」で瞬く間に目標金額を突破し、製品化された4K Nano Drone。こんな感じのケースに入っているので、アウトドアに持ち出して飛ばすのにも便利です。

 

↑ケースも片手で持ち運びできるサイズ感で便利↑ケースも片手で持ち運びできるサイズ感で便利

 

早速飛ばすための準備をします。本体にバッテリーとmicroSDカードを挿し込みます。バッテリー込みでの本体重量は86gと軽量。USBで接続するコンパクトな充電機も付属しているので、モバイルバッテリーでも充電できます。この種のトイ・ドローンはバッテリーの持続時間が短く(このモデルは最長8分)、撮影しながら飛ばしているとすぐにバッテリーが切れてしまうため、手軽に充電できる機能は必須です。

 

↑文字通り手のひらサイズ。目のように光る青色LEDがカッコいい↑文字通り手のひらサイズ。目のように光る青色LEDがカッコいい

 

↑スマホで本体を操作する。「Kudrone」のアプリをダウンロードし、Wi-Fiでドローン本体と接続しておけばOK。2回目からは、アプリを起動すると自動接続する↑スマホで本体を操作する。「Kudrone」のアプリをダウンロードし、Wi-Fiでドローン本体と接続しておけばOK。2回目からは、アプリを起動すると自動接続する

 

↑アプリを起動して、画面の右上にある自動離陸ボタンをタッチするとプロペラが作動。画面上のバーをスワイプすると離陸が始まる。勝手に離陸してしまわないように配慮されている↑アプリを起動して、画面の右上にある自動離陸ボタンをタッチするとプロペラが作動。画面上のバーをスワイプすると離陸が始まる。勝手に離陸してしまわないように配慮されている

 

↑飛んだ飛んだ!↑飛んだ飛んだ!

 

↑小さな機体ですが、GPSとジャイロセンサーを搭載しているので、機体は精密に自動制御される。ただ、なにぶん軽量なので風の影響は受ける様子。↑小さな機体ですが、GPSとジャイロセンサーを搭載しているので、機体は精密に自動制御される。ただ、なにぶん軽量なので風の影響は受ける様子。

 

ソニー製の4K対応カメラを搭載しているだけあって、映像はなかなかキレイです。以下の動画を観てもらえればわかりますが、飛ばしながら撮影しても映像がブレることもなく、遊具の色も精細に再現されています。速度が上がると、周辺部にややブロックノイズが入っているように感じられますが、気になるレベルではありません。このクオリティであれば、手軽に空撮体験ができそう。ただ、感度はあまり高くないようで、日が暮れてくると撮影は厳しい感じでした。

 

 

動画だけでなく、静止画を撮影することもできます。ただ、静止画を撮影する際は、ドローンを動かしながらだとブレてしまうため、一度動きを止めてから撮影したほうが良さそう。機体が静止していれば、きちんとピンの合った写真が撮れます。カメラの映像は、スマホの画面に常に表示されているので、それを確認しながら画角が決められるのも便利でした。

 

↑撮影した静止画。草木も明瞭に撮影できている↑撮影した静止画。草木も解像度高く明瞭に撮影できている

 

本当は趣味の自転車で走っているところなどを撮影したかったのですが、動くものを追従しながら撮影するには、機体のコントロールをきちんと練習したほうが良さそう。基本的な動きを身に付けるには、風の影響を受けない屋内で練習するのが良さそうです。屋内でも飛ばしてみましたが、風に流されることがないので、とても安定していて、コントローラーから手を離せばその場に静止してくれるので、初心者でも安心して飛ばすことができます。

 

空撮用のドローンとしては、DJIの「Phantom」シリーズや「Mavic」シリーズが有名ですが、導入には初期投資が大きいのが悩みどころ。冒頭に触れたように飛ばす場所が限られてしまうのもデメリットです。手軽に飛ばせてそれでいて高画質の撮影が楽しめる、4K Nano Droneのようなモデルはドローン入門用にはうれしい存在になりそうです。

 

実際に空撮を手がけている本職のドローン・パイロットの人たちに聞いても、軽量なトイ・ドローンは機体をコントロールするテクニックを練習するには適しているとのこと。「Phantom」シリーズなどの高級機には多くのセンサーが付いていて、風の中でも機体を制御してくれますが、ドローンを自由に操る技術を身に付けるには、そうした制御がないモデルで練習しておく必要があるようです。手軽に空撮を楽しみながらテクニックを身に付ける。そんな使い方がマッチしているように感じました。

スマホで“カワイイ”は作れる! OPPO「R11s」で1週間の自撮り生活

みなさん、OPPO(オッポ)という名前をご存知ですか? 私はつい最近知ったのですが、初めてOPPOの名前を聞いたとき、「なにそれカワイイ」という印象でした。しかし、よくよく聞いてみると、“アジアでNo.1”、そして“グローバルでNO.4”のシェアを誇る、中国のスマホメーカーでした。

 

早速、“カメラフォン”とも呼ばれるOPPOスマホの真骨頂であるカメラ機能をメインに、R11sを1週間使ってみた様子をご紹介します。結論から言うと、「とりあえず、R11sを持ってれば、自撮りもインスタ映えもバッチリ」の1台でした。

↑女性の手には少し大きいかなという印象だが、薄いので持ちやすい↑OPPO R11s

 

ビューティモードで自然に“盛れる”

R11sの1番の魅力は、2000万画素のインカメラ。しかも、R11sは、「A.I.ビューティセンサー」という美顔技術を搭載しており、被写体の性別や年齢、肌の色などを分析して、200万以上のデータからその人にとっていちばん良い補正をしてくれるんです。

↑ビューティモードで撮影。目の大きさや肌の色合い、輪郭が補正された。補正具合は、「オート」「1~6段階」から選べる↑ビューティモードで撮影。目の大きさや肌の色合い、輪郭が補正された。補正具合は、「オート」「1~6段階」から選べる

 

このビューティモードでは、ナチュラルに、肌がつるんときれいに撮れました。すっぴんでもこわくない、とさえ思える補正具合です。よくある美顔アプリのように、加工や補正によってまわりの空間がゆがんだりすることなく、肌や目がきれいに補正されるのはうれしいところ。“自然”な仕上がりというのも高ポイントです。

 

もちろん、このビューティーモードは男性にもオススメ。一般的な美顔アプリでは、男性も女性と同じように補正するので仕上がりが不自然になってしまいますが、R11sの場合は、肌はなめらかにしつつも、男らしさの象徴でもある眉毛やヒゲはあえて活かして処理が施してくれます。ただし、補正具合は3以上になるとやりすぎ感が出るので、1~2あたりがおすすめ。

20180220-i04 (3)↑男性をビューティモードで撮影

 

日中の自撮りの仕上がりには満足ですが、夜間の場合はどうでしょうか。夜間や暗い室内で撮影すると、顔のあたりが暗くなりがちですよね。しかし、ビューティモードで撮影すると、夜でも顔はしっかり明るくきれいに撮れました。

↑夜にビューティモードで撮影。夜間でも明るく撮れるのも魅力のひとつ↑夜にビューティモードで撮影。夜間でも明るく撮れるのも魅力のひとつ

 

おしゃれな背景ぼけでインスタ映えを狙う

R11sの背面にあるメインカメラは、1600万画素と2000万画素の2つのカメラによる“デュアルカメラ”を搭載。デュアルカメラは、機種やメーカーによってどのように活用するのかが異なりますが、R11sの場合は撮影する場所の明るさによって使い分けるというパターンを採用しています。日中や明るい場所などの普段使いでは1600万画素のカメラを、夜景や暗い室内などの暗所で撮影するときは2000万画素のカメラを自動で切り替わる仕組み。

 

個人的にとくに気に入ったのが、「ポートレートモード」。背景をぼかして被写体を際立たせることができ、インスタ映えするおしゃれな写真が撮れるんです。

↑ポートレートモードの全体撮影モードで撮影。近距離と全体を映すモードが選択できる↑ポートレートモードの全体撮影モードで撮影。近距離と全体を映すモードが選択できる

 

 ↑ポートレートモードで撮影。花びらの色はくっきりと、背景はぼけて対象物が際立つ↑ポートレートモードで撮影。花びらの色はくっきりと、背景はぼけて対象物が際立つ

 

↑ポートレートモードで撮影。小さな水滴も捉える↑ポートレートモードで撮影。小さな水滴も捉える

 

↑ポートレートモードで撮影。ランプのまわりがぼけて、ランプの光が印象的な仕上がりになった↑ポートレートモードで撮影。ランプのまわりがぼけて、ランプの光が印象的な仕上がりになった

 

ワンタッチで2倍にズーム撮影できる機能も便利です。スマホでズーム撮影をすると画質が粗くなることが多いのですが、R11sはきれいな画質のままでぐっと近づけます。

 

とことんインスタ映えを狙いたい! おしゃれに写真を加工したい! という人におすすめな機能が、「エキスパートモード」です。このモードでは、デジタル一眼カメラのようにホワイトバランスやシャッター速度などを自由に調整できます。使いこなすにはカメラの知識が必要ですが、より凝った写真を撮影できるようになりますよ。

↑通常モードで撮影(左)エキスパートモードで撮影(右)。ホワイトバランスや、明るさ、ISOなどを調整することで、写真の雰囲気をがらりと変えられる↑通常モードで撮影(左)エキスパートモードで撮影(右)。ホワイトバランスや、明るさ、ISOなどを調整することで、写真の雰囲気をがらりと変えられる

 

真っ赤なかわいいカバーが付属でついてくる!

普段iPhoneを使っていると、どうしてもAndroidスマホの使い方に戸惑うのですが、R11sは下からスクロールすると操作パネルが表示されるなど、iPhoneに似ている点があって使い勝手がいいと感じました。

 

次に注目したいのが、付属の真っ赤なスマホカバー。一般的に、スマホの付属品といえば充電ケーブルくらいしかありませんよね。しかしこのR11sには、なんと初めから本体のカラーに合わせたスマホカバーがついてくるんです。

↑パッと赤が目を引くおしゃれなスマホカバー↑パッと赤が目を引くおしゃれなスマホカバー

 

正直、第一印象は、「赤が強すぎじゃない?」と思いましたが、見慣れるとさほど気にならず、むしろ愛着が沸いてきました。道を歩いていて、真っ赤なスマホカバーを付けている人もあまり見かけないので、個性的でいいかもしれません。カバーの手触りはぴたっとしていて、すべらずに手にフィットします。ちなみに、赤はちょっと……という人には、ほかにもブラックとゴールドの2色があるので、ご安心を。

 

ふたつ目は、「顔認証」でのロック解除です。最近、iPhone Xの顔認証搭載が話題になりましたが、なんとこのR11sにも搭載されているんです。普段iPhone 8を使用している私は指紋認証で満足していましたが、いざ顔認証でのロック解除を体験してみると……早い! 便利! ラク! と、すっかり気に入ってしまいました。スマホをチラ見するだけで、瞬時に画面が開く。顔認証のスピードに驚きました。

↑円の中に顔を入れて登録する↑円の中に顔を入れて登録する

 

なお、自分の顔写真を使ってロックが解除されるか試してみましたが、解除はされませんでした。しかし、顔が似ている人や写真で解除できてしまう可能性もあるそうなので、その点はご留意ください。

 

カラバリは、シャンパーニュ(ゴールド)ブラック、レッドの3色展開で、価格は5万7980円(税抜)。ビックカメラとヨドバシカメラで発売中です。

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安価な端末が多いSIMフリースマホのなかではややお値段が張りますが、インスタ映えや自撮りというキーワードが気になる人にはとくにおすすめな1台。この価格に見合うかどうか、ぜひ一度、店頭でカメラ性能に触れてみてはいかがでしょうか。

 

NASAの特殊繊維と防弾チョッキ素材を採用!? 車もけん引できる充電ケーブルが話題

クラウドファンディングサイト「Makuake」に、とにかく頑丈な充電ケーブル「ウルトラケーブル」が登場。驚きの頑丈さに注目が集まり、多額の支援が寄せられている。

出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より

 

NASAの「特殊繊維」と「防弾チョッキ素材」で頑丈さを追求!

 

出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より

 

「ウルトラケーブル」は、これまで様々な“頑丈すぎる”スマートフォン用アクセサリを世に送り出し、世界中を驚かせてきたX-ONEブランドの製品。今回、X-ONEはスマートフォンを充電するためのケーブルに、なぜかNASAで使用している“ベクトラン繊維”や“防弾チョッキ素材”を採用。そのほか超耐久性の金網など数多くの素材を折り重ね、より強固なケーブルを目指した。

出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より出典画像:「『軍用素材』+『防弾チョッキ素材』= 車も余裕で引っ張れる急速充電ケーブル登場!」Makuake より

 

その結果、“車”をけん引できるほどの充電ケーブル「ウルトラケーブル」が完成。「Makuake」の特設サイトには様々な実験動画が掲載されているのだが、これによると車に「ウルトラケーブル」を繋いで手で引っ張ったり、車と車を繋いで引っ張ることもできるそうだ。

 

また頑丈さに余程自信があるのか、同製品にはもれなく「製品2年保証」が付与されるとのこと。万が一「ウルトラケーブル」が断線してしまった場合でも、購入から2年以内であれば無償で新品と取り替えてもらえる。

 

ひたすら頑丈さを追求した充電ケーブルの登場に、ネット上では「やっぱ充電ケーブルは強度が大事だよね! いざという時は車も引っ張らなくちゃいけないし」「まさに漢(おとこ)」と面白がる声が続出。なかには「これまで数多くのケーブルを切ってきたからこれは助かる!」「これで年に一回の恒例行事になってたケーブル交換からようやく解放されるのか」と喜ぶ人も。

 

ちなみに“充電機能”のほうも優れているようで、通常の2倍速い「高速充電」にも対応。さらに「Apple」が定める性能基準を満たした「MFi認証」も取得しており、「iPod」や「iPhone」、「iPad」といった商品との完全な互換性を備えている。

 

募集開始からたった5時間で目標金額をクリア!

「Apple」製品だけでなく、「Micro USB」や「Type-C」といった規格にも対応している「ウルトラケーブル」。そんな同商品には様々なスマホユーザーから支援が寄せられ、募集開始からたった5時間で目標金額の30万円を達成した。その後も支援者が殺到し、2月16日現在では目標金額の227%に当たる68万2178円もの支援金額が。募集終了まではまだ69日も残されているので、今後もさらに金額を伸ばしていきそうだ。

 

同クラウドファンディングのリターンは、「ウルトラケーブル」を割引価格で購入できるというもの。ケーブルの長さは「1.5m」「2m」「3m」の中から選べるほか、カラーバリエーションも「ブラック」「シルバー」「ピンク」「ゴールド」などが用意されている。あまり無茶な使い方は避けた方が良さそうだが、気になった人は一度その頑丈さを体感してみてはいかが?

【徹底検証】LINE、Amazon、Appleのスマートスピーカーで“買い”はどれだ!?

国内では先んじて発売されたLINEの「Clova WAVE」や、世界トップシェアの大本命「Amazon Echo」、2018年発売といわれるもいまだ謎の多いApple「HomePod」の3モデルが、着々とGoogle Home包囲網を張っています。それぞれの“切り札”となる機能をチェックしました。

 

私が比較しました:ジャーナリスト西田宗千佳さん

西田

スマートスピーカー市場の動向に精通。成功のカギは「パートナーデバイス」にあると見ている。

 

パートナー戦略でリードするAmazon Echoが優位

Google アシスタント搭載スピーカーが賑わう一方で、その他の音声アシスタント搭載モデルも盛り上がりを見せています。

 

国内メーカーとしてひとり気を吐いているLINEのClova Waveが10月に発売されると、およそ1か月後には米国市場で約70%のシェアを誇る大本命Amazon Echoが上陸。スマートスピーカー市場はまさに群雄割拠です。ジャーナリストの西田宗千佳さんは、Amazonの「連携力」が躍進の切り札になると語ります。

 

「AmazonはLINE、Googleからひと足遅れて11月に日本市場へ参入しましたが、パートナー戦略で他社を一歩も二歩もリード。盤石の体制を整えつつあります。LINEは、少なくとも現段階では音声認識の完成度で劣っており、早期改善が必須です」

 

また、日本での発売は未定ながら、2月にアメリカ、イギリス、オーストラリアで発売開始となったAppleのHomePodも、大注目のスマートスピーカー。実機のデモは行われておらず、西田さんはこれについての明言を避けましたが、今後の動向が注目されます。

 

ついに日本に上陸した世界一のスマートスピーカー

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Amazon

Amazon Echo

実売価格1万1980円

音声アシスタントAlexaを搭載。「スキル」と呼ばれるコマンドを呼びかけて、天気予報やニュースの読み上げやスマート家電の操作、飲食店でのテイクアウト予約注文といったサービスを利用できます。カラバリは3色を用意。

 

「Alexa」搭載スピーカーでできること

・Amazon Musicを利用して音楽を再生

・スポーツ試合の結果や次の予定を知る

・スマートホームをコントロール

・ショッピングリストやTo-Doリストの管理

・飲食店のテイクアウト注文

20171219_suzuki20↑上位モデルのAmazon Echo Plus(1万7980円)もラインナップ。スマートホームの操作が容易に行えるハブを内蔵しています

 

Amazon Echoの切り札! 連携サービスが多彩で気軽に始められる

国内での発表時点で100社以上の提携パートナーが存在し、265もの「スキル」を用意。スマート家電の操作やニュースの読み上げほか、娯楽やお役立ち情報などのサービスが満載で、誰でも気軽に始められます。

20171219_suzuki19↑エントリー機のAmazon Echo Dot(5980円)。機能は上位機と共通します

 

音質・機能ともにスタンダードで無難なセレクト

「音質・機能ともに、まさに“スタンダード”。本機かGoogle Homeのどちらかを選べば、まず失敗しないでしょう。価格も抑えられています。メッシュ部の交換が難しいのは欠点かも」

 

音声でメッセージも送れる日本メーカー希望の星

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LINE

Clova WAVE

1万4000円

AIアシスタントClovaを搭載。音楽再生や天気予報の案内、スマート家電の操作のほか、音声でLINEメッセージの送信もできます。バッテリー駆動にも対応し、宅内の好きな場所に持ち出して使用可能。

 

「Clova」搭載スピーカーでできること

・音声でLINEのメッセージ送信

・LINE MUSICを利用して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・天気予報や運勢などの案内

・BTスピーカーとして音楽を再生

 

Clova WAVEの切り札! LINE MUSICを聴き放題で1万2800円の格安価格に

同社が手がける音楽ストリーミングサービスLINE MUSICの利用(12か月間聴き放題)と本体がセットで1万2800円に。キャンペーンは2018年1月31日まで実施中です。4000万曲以上が聴き放題で楽しめる。通常料金は月額540円〜です。

20171219_suzuki24↑LINE MUSIC

 

20171219_suzuki25↑4つのマイクに加えて、ノイズキャンセリング機能を搭載。あらゆる方向からの音声を高精度で認識できます

 

音質は上々だが、アシスタントの完成度に疑問

「現状では音声アシスタントの完成度はいまひとつで、操作性には不満があります。他モデルと比べてサイズが大きく場所を取るのもネックですが、そのぶん音質は良好です」

 

国内発売が待望されるAppleの秘密兵器

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Apple

HomePod

349米ドル(未発売)

音声アシスタントSiriを搭載。Apple Musicと連動して音楽を手軽に楽しめるよう、アーティストやレーベルなど固有名詞の学習を強化しました。カスタムA8チップによる低音の管理をはじめ、音質に注力します。

 

「Siri」搭載スピーカーでできること

・部屋の中でどこに置かれているのか認識

・Apple Musicと連動して音楽鑑賞

・スマート家電のコントロール

・最新ニュースや天気予報のチェック

・iOS「ホーム」アプリと連動

20171219_suzuki29↑iPhoneなどと同じように、「Hey Siri」と話しかけてからリクエスト。本体に6個のマイクを搭載し、高精度での音声認識を実現します

 

HomePodの切り札! オーディオ機能を強化して最強のホームスピーカーに

それぞれにアンプを搭載した7個のビームフォーミングツイーターのカスタムアレイなど、オーディオ機能を強化。Apple Musicとの連携により、快適なリスニングを実現します。

20171219_suzuki28↑Apple Musicとの連携を強化。音楽・アーティスト関連の音声認識や検索の精度を高め快適に使えるように

 

「HomePodは、現時点ではまだ実機デモが行われておらず、詳細はベールに包まれています。日本での発売は未定ですが、2018年以降になるといわれています」

 

 

電車に乗ったらなんか混んでる……を事前に予測! 「Yahoo!乗換案内」アプリにイベントなど一時的な混雑まで予測する新機能

ヤフーが提供するモバイル向け乗換検索アプリ「Yahoo!乗換案内」(iOS/Android)は、ビッグデータを活用し、AI(機械学習)で当日から5日分の電車内や駅の混雑を予測する新機能「異常混雑予報」の提供を開始しました。これは、イベントなどによる一時的な混雑を予測するもので、事前に混雑を避けて迂回ルートを計画することをサポートします。

20180219-i01 (4)↑Yahoo!乗換案内アプリの路線検索結果画面

 

「Yahoo!乗換案内」は、すべての機能を無料で利用できるスマートフォン向け乗換検索アプリ。新たに追加された「異常混雑予報」は、首都圏の主要26路線において、スポーツ行事やコンサートなどのイベント開催で混雑が予測される場合、当日から5日分の未来の車内や駅の混雑度を3段階・10分単位で表示する機能。同時に、混雑が予測される駅名も表示します。

20180219-i01 (1)↑運行情報画面

 

さらにその沿線に関するつぶやきをTwitterから抽出し、混雑の理由を推測できます。また、検索結果に混雑が予測されるルートが含まれる場合、検索結果画面に3段階(いつもよりやや混雑、いつもよりかなり混雑、いつもよりはげしい混雑)の混雑度アイコンを表示します。

20180219-i01 (3)

 

「異常混雑予報」を利用することで、「今日は渋谷でライブかな? 30分くらい早く家を出よう。」「帰りはいつもと違う路線で帰ろう」など、時間をずらしたり迂回ルートの利用を考慮できるので、混雑のピークを避けイライラを解消しスムーズな移動ができます。

 

なお「異常混雑予報」は、ユビキタス領域において最も権威ある国際会議「UbiComp 2016」にて、論文として採択された研究成果をもとに実用化されたもの。月間約4000万人の利用者を誇るスマートフォン・パソコン向け乗換案内サービス「Yahoo!路線情報」で集積した膨大なデータを活用し、これらの経路や日時などのビッグデータを組み合わせ、AIを利用して「どの路線でいつ、異常な混雑が起こるのか」の予測を行うことが可能となっています。

 

【対象路線(26路線)】

・東京メトロ
半蔵門線、南北線、東西線、銀座線、丸ノ内線、千代田線、有楽町線、副都心線

・JR東日本
山手線、中央総武線(各停)、総武線(快速)、埼京川越線、京葉線、京浜東北根岸線、湘南新宿ライン、中央線、横浜線

・都営地下鉄
大江戸線、三田線、新宿線

・その他
京王線、東急田園都市線、東急東横線、小田急小田原線、りんかい線、ゆりかもめ線

 

イベントやライブなどによる混雑が起こりやすい沿線をよく利用する方は、便利な予測機能を新たに備えたヤフーの乗換案内アプリを試してみてはいかがですか?

「21世紀の産業革命」はすぐそこに! 世界中の”モノづくりギーク”が熱狂する「SOLIDWORKS World 2018」レポート

「SOLIDWORKS World」というイベントをご存知でしょうか?

 

世界最大の家電見本市「CES」ほど有名ではありませんが、SOLIDWORKS Worldは、世界中のメイカーが製作した最新プロダクトを並べ、3Dプリンターなど製造業における最先端テクノロジーを紹介する大規模なイベントです。20回目となる今年は2月4~7日まで米国ロサンゼルスで開催。今回、筆者も初めて取材してきました。

 

SOLIDWORKSはダッソー・システムズが開催

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SOLIDWORKS  Worldは、過去に紹介した「バーチャル・シンガポール」プロジェクトを運営するフランスのダッソー・システムズが開催しています。同社はバーチャル世界に特化しており、製品設計用「3Dモデリング(スマート製品などの分野で使われるシステムエンジニアリングの1つ)」というコンセプトをもとに様々なソフトウェアを開発し、航空宇宙、防衛、ハイテク、建築、エネルギー、自動車など幅広い産業に提供しています。顧客は140か国に22万社以上いるとのこと。

 

同社が展開する様々なブランドのなかに、3D設計やデータ管理、シミュレーションなどの機能を提供する3D-CADソフトの「SOLIDWORKS」があります。同製品は直感的に製品設計でき、部品同士の干渉や強度検討なども可能。世界中に数百万人のユーザーがいます。SOLIDWORKS  Worldは主にそのユーザーイベントとなっており、世界各国から5000人以上の人たちが集まり、新開発または開発中のテクノロジーやアイデアに触れ、刺激を受けていきます。このイベントは一言で言えば、「モノづくりのエンタメパーク」です。

 

SOLIDWORKS World 2018では、その「SOLIDWORKS」を利用して少人数でプロダクトを設計し、短期間でプロトタイプを製作して改良を重ね、精度の高いプロダクトをリリースしている企業を数多く見かけました。それらのプロダクトが世の中に送り出されるプロセスは、数年前に読んだ元Wired編集長クリス・アンダーソン氏の著書「MAKERS」の内容を彷彿させるものでした。

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同書では、CADなどのデジタル設計ツールの性能向上や3Dプリンターの登場によってプロトタイプの製造が容易になったこと。Webの製造受託サービスが普及したことで製造のインフラが容易に利用できるようになり、それによって製造業が大企業から個人の手に渡る世界がより現実味を帯びてきていると述べられていました。

 

クリス氏はこれを「メイカーズ革命」と呼びましたが、SOLIDWORKS  Worldはそれが強く実感できる場でもありました。

 

イベントではその3D-CADソフト「SOLIDWORKS」を活用してデザインしたプロダクトが数多く紹介されました。以下に紹介します。

20180216_kubo03↑ プロダクトのジャンルは幅広く、バットマンが乗る「バットモービル」をプレゼンする会社も

 

20180216_kubo04↑ 歩行アシストロボット

 

20180216_kubo02↑ エンジン付きのサーフボード

 

20180216_kubo08↑ 東京とサンフランシスコ間を5時間半で飛行する超音速旅客機(既に設計済みで近々テスト飛行予定)

 

すべてのプロダクト設計に共通していたのが、SOLIDWORKSを活用することでプロダクト設計が容易になったという点。このソフトウェアは強度不足な部分や熱がたまりやすい部分、振動に弱い部分を自動でシミュレーションし、条件に耐えうる設計へ変更することができます。

 

また、3Dでプロダクトを分かりやすく表現できるため、設計者と生産現場との情報共有を捗らせます。これが迅速で精度の高いプロダクト製造につながっているのです。

 

このような機能がベンチャー企業や個人の製造業への参入を容易にしているとも言えそうですが、幅広いジャンルのプロダクトの設計や製造を、インターネットにつながったコンピューター上のデジタルツールでシームレスに行えるようになったというのは驚くべきことではないでしょうか。

20180216_kubo07↑ 会場に走って駆け込んでいくイベント参加者たち

 

「SOLIDWORKS World」には世界中からまさに「モノづくりギーク」ともいえる人たちが集結しており、会場は熱気で溢れ、さらに一種のモノづくり仲間意識のような不思議な空気さえ漂っていました。

 

次回以降よりSOLIDWORKS Worldで取材した世界中のメイカーたちのプロダクトについて順次ご紹介していきます。

 

(取材協力:ダッソー・システムズ)

360度動画もヌルヌル再生! 世界最速の光回線「NURO 光」が爆速過ぎた件

いまやテレビもネットに接続する時代。料金の安いIP電話やスマホのWi-Fi接続の利用もあり、多くの世帯で固定回線を導入しています。それも高速をうたう光回線が常識となりました。

 

でも、自宅のネットが遅いと思ったことはありませんか? スマホやパソコンで動画配信を視聴しているとカクついたり、Webサイトの反応が悪かったり。特に夕方から夜に掛けて人々が帰宅してネットを始める時間帯は回線混雑が顕著になり、速度が一気に低下してしまいます。これは、動画サイトやネット配信によるストリーミング視聴が一般的になってきたことに加え、最近では4K動画などのリッチコンテンツも増えてきたため、通信回線がひっ迫しているのが一因ともいわれています。せっかくの光回線なのに通信速度が遅かったら意味がありませんね。

 

そこで、今回は速いと評判の光回線を体験してきました。どの通信事業者も光回線は「速い」ことを強調していますが、今回、ご紹介する回線は“世界最速”をうたっているほどの自信を持っているよう。いったいどれくらい速いのか、どうかご覧あれ。

 

実測値で驚愕の600Mbpsオーバーの光回線とは?

その高速光回線のサービスは、皆さんも一度は耳にしたことがあるであろうソニーネットワークコミュニケーションズが運営する「NURO 光」です。

 

取材で訪れた同社のデモルームでは、NURO 光について詳しい説明を受ける前に、まずはこれを見ろ! といわんばかりにいきなり目の前でPCによる通信速度の測定テストが実施されました。平日の日中で、ピークのランチタイムは過ぎた直後。果たしてどれくらいの速度が出るのか、と期待していたところ、なんと下りで689.7Mbps、上りで489.6Mbpsものハイスピードが叩き出されました(有線LAN接続)。

↑下りで700Mbps弱、上りも500Mbpsほど出ています↑下りで700Mbps弱、上りも500Mbps弱ほど出ています

 

NURO 光では、通信速度をより高速化できる「G-PON」という規格を採用することで、下り最大2Gbps、上り最大1Gbpsの高速光通信を実現しているとのこと。回線はNTTの光ファイバーを借りて利用していますが、ほかの通信サービスと混在しない独立したケーブルを使用しているため、混雑も少なくいつでも快適な速度でインターネットへのアクセスが可能となっているそうです。

 

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ちなみに、取材に同行したGetNavi web編集部・一條氏の自宅のマンションタイプの光回線(下り最大200Mbps、上り最大100Mbps)の速度(有線LAN接続)を計測してもらった結果は以下の通り。平日日中という空いている時間帯ですので、規格値に対して速度は出ているほうですが、それでも下りの速度は10倍以上違います。

↑有線LAN接続時↑NURO 光と比べると下りで10倍以上の差

 

さすがにコレだけの速度差があれば、鈍感な人でも体感できるレベル。昨今ではキャリア回線のLTEなら100Mbpsオーバーになる場合もありますが、100Mbps以下は遅いといわざるを得ません。

 

NURO 光のデモルームで、4K動画やPlayStation VRを使った360度映像のストリーミング視聴も体験させてもらいましたが、読み込みに待たされたり再生中に処理落ちによるカクツキが起こることもなく、極めてスムーズに視聴することができました。Netflixをはじめとする動画配信サービスでは、4Kの高画質コンテンツのストリーミングも開始されていますので、そのようなリッチコンテンツを楽しみたい人には特におススメです。

20180214-i01 (12)↑PlayStation VRで360度動画を視聴。読み込みで待たされることもなくスムーズに見ることができた

 

ちなみにNUROから貸与されるONU(ホームゲートウェイ)というネットワーク機器にはWi-Fi親機の機能も搭載されていて、スマホやNintedo Switchなどでワイヤレス通信するときも高速でデータをダウンロードできます。自前のiPhone Xで速度を計測させてもらったところ、下りで356Mbps、上りで455Mbpsというすさまじいスピードに。ゲームアプリなど重いデータのダウンロードも、この速度ならあっという間に完了しそうです。

↑NURO光ににWi-Fiで接続したiPhone Xの通信測度↑NURO 光にWi-Fiで接続したiPhone Xの通信速度

 

でも、お高いんでしょう?

コレだけ高速だと料金もさぞかし高いのでは? と思いますが、実は思いのほか高額ではなく、キャンペーンを利用するとお得になることも。2GbpsのNURO 光の月額料金は、回線利用料金やプロバイダ料金、無線LAN、セキュリティサービス込みで4743円(税別)。このほかに、初期費用として初回のみ契約事務手数料として3000円と工事費用4万円がかかりますが、工事費用は30分割することで毎月の割引額と相殺され、30カ月の利用で実質無料となる仕組みです。

 

下記は、2月入会のキャンペーンを利用し、2年間の継続利用契約で工事費を30分割した場合の料金。最初の1年間は月額料金が2980円(税抜)になります。

 

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思ったほど高額ではありませんよね? 5000円前後で携帯キャリアが提供しているスマホとのセット割と比較しても大差ないことが解ります。また、ソフトバンクのスマホユーザーであれば、NURO 光を契約することで、スマホの料金が最大1000円(税抜)割引になるのも魅力の1つ。さらに、IP電話やひかりTVなどのオプションサービスも充実しています。

 

ただし、このNURO 光は現在の時点で提供エリアが、関東、東海、関西エリアに限られていることに注意が必要です。住まいが対象エリア内にあるかは公式サイトで調べることが可能なので、気になる方はまずチェックしてみましょう。

 

さらに超爆速の回線も

NURO 光には、前出の最大2Gbpsよりもさらに高速な10Gbpsのプランも提供されています。10Gbpsは世界最速とのことで、ネットワーク対戦をするプロゲーマーやサーバーを提供している個人にも愛用されているとのこと。月額料金は6480円。最初の1年間は3980円で利用できるキャンペーンも実施されています。

 

この10Gbps回線で速度を計測してもらったところ、なんと下りは4Gbps弱を記録。一般家庭の用途としてはいささかトゥーマッチな気もしますが、来たるべきIoT社会に備えて、いまのうちに超高速回線を契約しておくのも悪くありません。

20180214-i01 (9)↑NURO 光 10Gの実測値

 

筆者的には、混雑時でも下りで100Mbpsを下回らなければ、速度的には問題ないと考えますが、例えば格闘ゲームをネット対戦していて、回線が遅いせいで負けたと言い訳しないために、「心の保険」として、2Gbpsや10Gbpsの回線を敷設するのもありでしょう。また、回線品質の高さに対して料金は良心的といえるので、たとえば格安SIMでスマホを使っている人は、携帯キャリアのセット割り引きが適用されないことを考えると、NURO 光は有力候補な選択肢。また、オフィスなどに敷設している回線では、多くのパソコンやタブレットを接続することを考えると高速であることに越したことはありませんね。

 

最近、自宅のネットが遅いなあ……と感じている方は、NURO 光への乗り換えを検討してみてはいかが?

 

 

安室奈美恵のライブをスマホで体感せよ! NTTドコモから2つの無料アプリが登場

NTTドコモは、デビュー25周年を迎える安室奈美恵さんのライブパフォーマンスを体感できる8KVRアプリ「namie amuro×docomo VR stage」を本日2月16日より配信します。期間は9月16日まで。

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本アプリは、スマホで楽しめる8KVR(※)ミュージックビデオとして、無料で高精細な視聴体験ができるもの。「namie amuro×docomo VR stage」では、2017年11月よりOAを開始した安室奈美恵さん出演のTVCMで使用されている楽曲「How do you feel now?」のスペシャルパフォーマンスが観られます。スマホで観ることのできる高精細8KVRのミュージックビデオは世界初で、360°VR映像向けにオリジナルの振付を準備し、自由な視点でパフォーマンスが楽しめます。

※:8KVRは水平方向に一周約8000ピクセルで撮影した映像を360°全天周パノラマ映像に加工したVR動画

 

「namie amuro×docomo VR stageアプリ」詳細

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■提供期間:2018年2月16日(金)~2018年9月16日(日)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0(RAM2GB以上)②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-04J/SO-03H/SO-01G/DM-01H/L-01K/MO-01J/SC-04J/SH-04H
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 7 Plus/iPhone SE/iPhone 6/iPhone 5s
■利用方法:アプリダウンロード ①Google Play ②AppStore 「vrstage」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

また、2月17日よりスタートする安室奈美恵さん全国ツアー「namie amuro Final Tour 2018 ~Finally~」をさらに楽しくスペシャルなライブ体験ができるアプリ「ENJOY LIVE APP」を6月4日まで配信しています。本アプリでは、ライブ会場内で非可聴音に反応してコンテンツを見ることができるスペシャルな体験やライブに向けて安室奈美恵さんにメッセージを送ることができるコンテンツなど、ライブ体験をより楽しめる仕掛けになっています。

 

「namie amuro×docomo ENJOY LIVE APP」詳細

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■提供期間:2018年2月8日(木)~2018年6月4日(月)
■推奨環境:①Android 5.0~8.0②iOS 10.0~11.2
■動作確認端末:①SO-01J/SO-02J/SO-03J/SO-04J/SO-01H/SO-02H/SO-04H/SO-01G/SO-02G/SO-03G/SO-04G/SC-04J/SC-02H/SC-05G/SC-04F/SH-04G
②iPhone X/iPhone 8/iPhone 8 Plus/iPhone 7/iPhone SE/iPhone 6s/iPhone 6/iPhone 6 Plus
■利用方法:アプリダウンロード①Google Play ②AppStore  「enjoylive」で検索
■アプリ使用料:無料(アプリケーションダウンロードや情報取得時の通信料は有料)

 

2018年9月16日付けで芸能界を引退する安室奈美恵さん。世の中を常にリードし続けてきた彼女のライブパフォーマンスと、ハイクオリティな8KVR映像をスマホで体験してみてはいかがでしょうか。

【イライラするワード】図形内にうまく文字をレイアウトする3つの方法

ワードで図形内に文字を入れる際、「文字の位置が思うように調整できない……」なんてことはないでしょうか。特に上部の空きが気になりますよね。図形内で文字を上に移動するには、行間隔を狭めるのがコツです。あるいは、内部余白を小さくしても上に移動します。また、図形と文字を別々に作り、重ねて位置を調整することも可能。それでは1つ1つ詳しく解説していきましょう。

116-01↑文字が一部隠れています。文字サイズを小さくすれば回避できますが、上に移動すれば表示できそうです

 

【方法①】

行間隔を狭める

行間隔を狭めるには、行間を「固定値」に設定し、間隔を指定します。

116-02↑図形内の文字をクリックし、カーソルを表示します

 

116-03↑「ホーム」タブで「段落の設定」ボタンをクリックします

 

「段落」画面が表示されます。

116-04↑「行間」で「固定値」を選択し、「間隔」で行間隔を指定します。行間隔は文字サイズより大きい数字を指定します。最後に「OK」ボタンをクリックします

 

行間隔が変わり、文字が上に移動します。

116-05↑文字が上に移動します

 

【方法②】

図形内の上余白を小さくする

図形内の上余白を小さくするには、「図形の書式設定」画面でテキストボックスの上余白を指定します。

116-06↑図形を選択したら、「書式」タブで「図形の書式設定ボタンをクリックします

 

「図形の書式設定」画面が表示されます。

116-07↑「レイアウトとプロパティ」タブをクリックし、「テキストボックス」の「上余白」欄で余白を指定します。ワード2010では、「テキストボックス」タブをクリックし、「内部の余白」の「上」欄で変更します

 

図形内部の上余白が小さくなり、文字が上に移動します。

116-08↑文字が上に移動します

 

【方法③】

別々に作った図形と文字を重ねる

図形と文字を重ねるには、テキストボックスに文字を入力し、透過に設定します。透過は、テキストボックスを選択し、図形の塗りつぶしと図形の枠線をそれぞれ「なし」に指定。図形と文字の位置は、上下中央揃えを使うと上下のセンターに調整できます。

116-09↑図形を描き、テキストボックスを作成し文字を入力したら、テキストボックスを選択します

 

116-10↑「書式」タブで「図形の塗りつぶし」の「▼」ボタンをクリックし、メニューから「塗りつぶしなし」を選択します

 

図形の背景が透明になります。

116-11↑「書式」タブで「図形の枠線」の「▼」ボタンをクリックし、メニューから「枠線なし」を選択します

 

図形の枠線が透明になります。

116-12↑図形を選択し、Ctrlキーを押したままテキストボックスをクリックして2つの図形を選択します

 

116-13↑「書式」タブで「配置」ボタンをクリックし、メニューから「上下中央揃え」を選択します

 

図形と文字が上下中央揃えになります。

116-14↑図形と文字が上下のセンターで揃います

 

図形内で文字を上に移動するテクニックはいかがでしょうか。試してレイアウトを整えてみましょう。

【西田宗千佳連載】日本での「スマートスピーカー」市場の勝者はどこか

「週刊GetNavi」Vol.63-4

スマートスピーカー市場も、アメリカでは「第二フェーズ」に入った感がある。それに対して日本は、製品の市場投入が英語圏に比べて1年以上遅くなり、ようやく去年秋に商品が出たばかりである。

 

日本でも、現状の2トップがAmazonとGoogleであるのは間違いない。LINEは、音声アシスタントの完成度の点でまだキャッチアップしきれていない。一方、アメリカと日本で大きく異なるのは、AmazonとGoogleのシェアの差である。アメリカでは圧倒的な強さを誇るAmazonだが、日本では1月末現在でもEchoが「限定的な販売」に留まっていることもあって、シェアを伸ばせていない。一方でGoogleは家電量販店などで積極的な販売を行っており、販売の中心はGoogle Homeになっている。

↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)↑Google Home(左)とAmazon Echo(右)

 

こうした結果、日本でのシェアではGoogleがAmazonを凌駕しており、世界的にも珍しい状況になっている。今後、Amazonが販売を全面解禁した時、シェアがどう推移するかは興味深いところだ。とはいえ、いずれにせよ、日本では海外ほどAmazonとGoogleの間にシェアの差が生まれず、激しい競争を繰り広げることになりそうだ。

 

筆者は、日本における競争のポイントが2つある、と思っている。

 

ひとつはやはり家電連携、特にテレビだ。

 

日本のテレビは特に複雑な商品で、音声アシスタントによって操作が簡便化されるなら、消費者にとってもプラスになる。4Kテレビへの買い換えは進んでおり、その時に音声アシスタント内蔵であることは、魅力のひとつになるはずだ。現状、テレビへの食い込みではGoogleが先行しており、有利な要素のひとつと考えられる。

 

AmazonのAlexaについては、海外から「Alexa対応家電」がもっとたくさん上陸すると、状況が変わってくるのではないか、と感じる。日本での家電連携ではGoogleアシスタントの方が充実している印象だが、世界に目を向けると、非常に多くの種類の家電があり、Googleアシスタントよりも分厚い市場を構成している。そうした「海外からの影響」がどのくらい日本にもやってくるか、という点の評価が、Amazon陣営の日本での評価を大きく分けるのではないだろうか。

 

LINEは現状、こうした争いに入っていくには実力が不足している。しかし、市場はまだ成長期にも入っていない。市場が本格的な成長期に入る前にソフトを進化させることができれば、マスへの訴求力・知名度の点ではかなり優位であり、巻き返しも不可能ではない。といっても、猶予は数か月もないと思われるので、改善は待ったなしだ。

 

そういう風に考えると、海外と日本では市場環境がかなり異なっているのが見えてくる。海外と日本でシェアトップが異なる可能性もあるし、市場を分け合う可能性もある。「日本語」という特殊事情に加え、市場のスタートが1年遅かった、という点が、大きく影響しているわけだ。
消費者としては、ここで「勝ち馬」を見抜かなければいけない状況を強いられるのではなく、「どれを買っても損をしない」のが理想なのだが、なかなかそうはいかない。現状、AmazonとGoogleのどちらを買っても大きく損はしないと思うが、海外ほどシェアトップの行方がはっきりしていない、ということは理解しておいた方がいいだろう。

 

●次回Vol.64-1は「ゲットナビ」4月号(2月24日発売)に掲載予定です。

 

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マウスの握り方って1つじゃないの!? 3通りの握り方に対応したLEDマウス「NEO FIT」

バッファローは、新デザインのBlueLEDマウス「NEO FIT(ネオ・フィット)」を3月上旬に発売します。種類は2.4GHz無線タイプと有線タイプで、それぞれS・Mサイズの2種類。カラーはブラック、レッド、ホワイトの3色展開で、全12製品をラインナップします。直販価格は2030円~3218円。

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「NEO FIT」は、誰もが握りやすい形状を追い求めた新デザイン「3Wayホールド」を採用したマウス。マウスの持ち方には「かぶせ持ち」「つめたて持ち」「つまみ持ち」の3種類があります。従来の人間工学に基づいてデザインされたマウスは、一般的に「かぶせ持ち」と呼ばれる握り方で握りやすいよう設計されており、そのほかの握り方は考慮されていないものがほとんどです。

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本製品では、これら3種類どの持ち方でも握りやすいよう設計された「3Wayホールド」形状のほか、マウス上部を尖らせることで、「かぶせ持ち」の際に掌の中央に当たって安定感・フィット感を高める「バックボーンフォルム」形状を採用しています。「つめたて持ち」「つまみ持ち」の場合に親指で保持することを意識し、親指グリップ部を広く設計されており、外側に傾けた形状が手首への負担を軽減します。

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また、2つのサイドボタン、ホイールボタンに各種機能を呼び出せるショートカットキーを割り当てられるほか、任意のキーの組み合わせでオリジナルのショートカットキーを作成できます。さらに、上部中央に配置された「カーソル速度変更ボタン」を押すだけで、1000dpiと1600dpiの2種類のカーソル速度を切り替え可能。解像度の違うディスプレイ間を移動する際や、細かな作業を必要とするアプリケーションを使用する際に役立ちます。

 

マウスの動きを読み取る光学センサーには高感度BlueLEDセンサーを採用。また、すべてのボタンに音圧レベルを抑えクリック時のカチカチ音を低減する「静音スイッチ」のため、図書館やカフェなど静かな場所でも周囲を気にせず使用できます。

 

種類は2.4GHz無線タイプと有線タイプの2種類。2.4GHz無線タイプは、省電力性に優れており、単3形アルカリ乾電池1本で約3年使用可能。しかも電池残量が少なくなると「カーソル速度変更ボタン」上部に搭載されているLEDの点滅で知らせてくれるため、突然の電池切れを防ぎます。

 

誰もが握りやすい新しいマウスを目指した無線・有線BlueLEDマウス「NEO FIT」。ぜひその使いやすさを試してみてはいかがでしょうか。

「メールが届いたよ」E-Mailのように、「リアルの郵便物」が届いてもスマホ通知してくれるデバイスは期待半分不安半分

郵便物や宅配便の受け取りは、せっかちな現代人にとって悩みの1つ。「今日届くはずなんだけど、届いてるかな……」と期待しながら郵便箱を覗きに行くという経験は誰にでもありますよね。玄関に郵便物が入れられる人は簡単にチェックできますが、マンションなどの集合住宅や郵便箱が外にある家はポストを見に行くだけでもちょっと面倒。何度も見に行くのは億劫です。「郵便物がポストに届いたらスマホに通知してくれたらラクなのに。そんなガジェットはないかな……」

 

そんなガジェットはKickstareterにありました。その名も「Mynder」です。スマートフォンがあれば誰でも簡単に使えるこの製品は現在、同クラウドファンディングでキャンペーンを行っています。いまのところ一部の人にはウケているようですが、資金を調達できるかどうかは分かりません。

 

本製品の仕組みは簡単です。まず、センサーが付いた小さなデバイスを自分の郵便箱の中に設置します。そのデバイスは郵便物が箱の中に入れられる瞬間を検知して、ユーザーのスマートフォンにメッセージまたはメールで通知してくれます。

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誰でも簡単に使えて、「日常の面倒な郵便物の確認を減らす」という目的にフォーカスしているMynder。ハードウェア自体にはプリペイドのSIMカードを装着するようになっており、携帯電話の電波が届く所であれば、どこでも機能します。細かいWi-Fi設定や面倒な年間契約などは一切必要なし。アプリをダウンロードする必要もなく、プリペイドの残額が足りなくなれば金額を追加するだけです。そうすれば、世界中どこにいても通知を受け取ることができるのです。

メッセージ形式だけでなく、電話をかけて音声メッセージでの通知も行ってくれるので、機械が苦手な家族のために購入してあげても良いかもしれません。

 

バッテリーは1回の充電でなんと1年間も持続するとのことなので、ありがたいですね。

 

開発したJames Mallettさんはカナダ在住。冬になると軒先に雪が大量に積もるそうです。雪のなか少し離れた郵便箱を見に行くために雪の山を一生懸命ショベルでどかして、ふたを開けたのに郵便物はなし。そんな虚しいことが毎週のように続くのに疲れて、このプロダクトを思いついたとか。

 

 

Jamesさんのような場合でなくても、「郵便箱を見に行ったけど、すでに家族が取りに行っていた」ということは私たちにもよくありますよね。Mynderは複数のユーザーに通知を送ることもできるので、そのようなことも防げそうです。

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現在キックスターター上で資金獲得キャンペーンを実施中。いまなら1つ6800円ほどで予約購入可能(日本への発送は約1700円の発送料が必要)。今年10月に発送予定となっています。

 

キャンペーン終了まではまだ1か月以上ありますが、資金獲得は苦戦している模様。コメント欄には「私は郊外によくある郵便箱を使っているけど、これは長い間悩まされてきた問題を解決してくれる良いプロダクト!」といった声が書き込まれています。確かにテクノロジーが発達した現代において、何度もポストを見に行くということはアナログかもしれません。

 

ただし、都市部では必要のないチラシが多かったり、あまり興味を惹かないキャンペーンハガキがガンガン入ってきたりと、本当に必要な手紙や書類よりもジャンクメールが多いのも実情。両者を区別できる、もう一歩進んだ機能がないと、E-Mailのように迷惑メールだらけになってしまうかも。そのあたり、上手い活用方法ができれば、便利なガジェットとして普及していくかもしれません。