このトートバッグ以外ありえない! オタ活の戦利品をスムーズにインできる「買いまわりトート」に筆者も喝采

長らくのオンラインイベント続きのせいで感覚を忘れていたが、リアルでの展示会や見本市の取材では、いつもカバン選びが難しいのである。取材中は多くの出展ブースを巡るので、もらった資料やサンプルを収納したり、名刺入れを出し入れしたり……という動作を繰り返すことになるのだが、リュックだと、いちいち背中から下ろしたり上げたりが面倒なのだ。だから基本的には肩掛けのトートバッグが便利なのだが、それでも肩紐の上げ下ろしは発生するので、万全とは言い難い。

 

なにか良いモノはないかな、と探していたところ、すごいバッグを見つけてしまった。それが、コミケなど同人誌イベント用に開発されたトートバッグである。考えれば、展示会での「資料などの紙束・小冊子をスムーズに出し入れしたい」という要望は、まさに同人誌イベントで必要とされる所作とまったく同じなわけで。そんなの、便利に決まってるぞ。

 

オタ活トートに取材バッグの最適解があった!

サンスター文具によるオタ活向けバッグブランド「ジョイカバ」から、2022年7月に発売されたのが「カウモ 買いまわりトート A4」である。見た目はごく普通のトートバッグって感じで、特になにかすごい機能を秘めているようには見えない。

 

ところが、筆者はもう「今後、展示会取材はこのトート以外ありえない」と断言しちゃうぐらいにハマっているのだ。

サンスター文具
ジョイカバ
カウモ 買いまわりトート A4
3500円(税別)

 

↑最大のポイントは、このサイドファスナーだ

 

先にも述べた通り、展示会取材でとにかく面倒なのが、資料の受け取り。両手にカメラやメモを持った状態で、バッグの肩紐を下ろして、資料を受け取って収納して、また肩紐を上げて……手間が多すぎて、いつも軽くパニックなのだ。

 

それが、側面(左右両方)にサイドファスナーを備えた「買いまわりトート」さえあれば、すべては驚くぐらいスマートに済んでしまうのである。

↑カタログやペーパー類をもらったら、サイドファスナーを開いて……

 

↑ガバッと大開口。肩紐を下ろすことなくA4サイズの紙モノがスルリと入る

 

サイドファスナーをジャッと下げて、もうそこからバッグ内部にアクセスできるので、資料を突っ込んだら、ファスナーを上げて終わり。肩紐の上げ下ろしが発生しないだけで、「マジか……!」ってくらいにラクなのだ。さすが同人誌イベント専用に作られただけあって、紙束・小冊子を出し入れするスムーズさは圧倒的である。

 

また、前面のポケットは名刺入れを入れておくにもジャストなサイズ感だ。ここならバッグ内よりも取り出しやすいので、とっさの名刺交換にも対応しやすいはず。なんならケース型の名刺入れは使わず、ポケットに直で名刺を入れて運用する(もう片方のポケットに、もらった名刺を入れておく)のもアリかもしれない。

↑位置的にも手が届きやすく出し入れしやすい前面ポケット。ただしマチがないので、厚みのあるものは入れづらい

 

ちなみにオタ活で用いる場合、このポケットは缶バッジをびっしりつけて痛バッグ化したり、Dリングにアクキー(アクリルキーホルダー)をぶら下げたり、といった使い方になるようだ。

 

見えないところも取材&オタ活にチューニング済み!

素材はかなり分厚いポリエステル生地を使っているので、頑丈さに関しては文句なし。しかもそれに加えて、表裏にそれぞれ芯材まで入っているので、安心感は半端ない。イベントや取材後に満員電車に乗っても、押されて中が潰れる心配はほぼないと言っていいだろう。

↑バッグの端を掴んで水平にしても垂れないほど、ガッチリと硬い芯材入り

 

↑底板(写真の黒い部分)は取り外し可能。使わないときは大型の内ポケットに入れておくと紛失しないだろう

 

マチのあるトートバッグに大量の紙束を入れると、バッグの底がボッコリと沈んで不格好になってしまうので、硬い底板付きなのもありがたいポイントである。ちなみにこの底板は、単にバッグの中に敷いてあるだけなので、取り外せばバッグ自体を薄くして畳むことも可能。

 

また、背面にはループも付いており、キャリーバッグのハンドルにセットできるのもありがたい。出張取材のときなどは、この有無で地味に機動力が変わってくるのだ。

↑旅行や出張が多い人にはマストな背面ループ。あるとキャリーを転がすのがラクなのだ

 

また、これは取材用バッグとしてはあまり関係ないが、同人誌の買いまわりで助かるのが、バッグ内部にある大きなフラップである。自身の趣味全開で購入した同人誌は、他人に見られると正直恥ずかしいもの。だから、買った本の上からこのフラップをかぶせてしまえば、上から覗き込まれてしまう心配がないというわけ。イベント後の電車移動なども、これなら安心だ。

 

同人誌イベント常連の知人が、「このトートを作った人、我々の気持ちを理解しすぎている!」と叫んだほどである。

↑オタ活にうれしい目隠しフラップがあれば、何を買ったか周囲から見られずに済む

 

ちなみにこのトート、プレミアムバンダイでの限定品なので、準備数に達すると終売となってしまう。現時点ではまだ販売されているが、気になったなら一刻も早くゲットすることをオススメする。

 

ビジネスバッグは“大容量”と“ON/OFF対応”が人気! リモートワーク時代のオススメモデル10選

働く環境の多様化が進むなか、ビジネスバッグのトレンドも大きく変わりつつある。いま、特に注目を集めているのが、仕事道具をまとめて持ち運べる大容量モデルだ。そこで今回の「GetNavi FASHION LABO」は、リモートワーク時代にマッチした最新のリュックとトートバッグを紹介する。

※こちらは「GetNavi」 2021年5月号に掲載された記事を再編集したものです。

 

大容量とシンプルな外観がビジネスバッグの決め手

ここ数年、ビジネスウエアのカジュアル化に伴い、ビジネスバッグに対するニーズも大きく変わってきた。リュックやトートが一般的に使われるようになり、素材も定番のレザーに代わり、ナイロンが人気を獲得している。

 

そこで今回は、リモートワークの普及で、オン/オフのボーダーラインがより曖昧になりつつある昨今、どちらのシーンでもシームレスに使える最新のリュックとトートバッグを集めてみた。

 

こだわったのは、収納力の高さとデザインのシンプルさ。そして、素材は軽さや機能性に優れつつ、見た目の上質感も両立していること。いずれもバッグ専業メーカーのアイテムなので、クオリティの高さは折り紙付きだ。これを機に、自分に合った“大容量”のバッグを探してみてほしい。

 

【TOPIC】プロが教える!ビジネスバッグの選び方

●素材は上質感のあるものを選ぶ

●色は黒などシックなものに

●形状は四角いフォルムがベター

防水加工などの付加価値よりも、ビジネス用途では素材の上質感が重要。色は服装を選ばない黒が無難だ。書類やPCが入れやすいスクエア形状を選ぶべし。

 

[SELECTION 1] より快適に進化した高機能リュック

その1.汗汚れ問題を解決する“洗えるビジネスリュック”

ace.

WP パック

2万9700円

●サイズ:W280×H390×D110mm

身体に触れるパッド部分を取り外して洗える画期的な機能を搭載。ショルダーパッドは荷物量などに応じて、負荷軽減とズレ落ち軽減の2タイプから選べる快適設計を採用した。

 

↑背面に保護パッド付きのPC用スペースを装備。フロント側にはスマホサイズのポケットを2つ備える

 

↑背胴からショルダーハーネスまでを取り外せる仕様。汗汚れが気になるパッド部分を洗濯機で丸ごと洗える

 

その2.リモートワークに必要な一式をまとめて収納&取り出し可能

マスターピース

wall

3万6300円

●サイズ:W270×H410×D95mm

本体表面にテフロン加工を施し、優れた撥水性・防汚性を実現。メイン収納部に付属した脱着式のワークパッドを使い、PCやペンを分けて収納できる。背面のスタンドで自立するのも魅力。

 

↑ワークパッドには電波を遮断する特殊な生地を使ったポケットを搭載。スキミングによるデータ窃盗が防げる

 

↑フロント下部に横長のファスナーポケットを装備。底部がPVCメッシュなので、濡れた傘の収納にも最適だ

 

その3.創業25周年を飾る新作多機能リュック

オロビアンコ

SEMPRE

4万7300円 4月中旬発売予定

●サイズ:W290×H420×D170mm

シーンを選ばないデザイン性と実用性を両立した、オロビアンコ創業25周年目の新作。横持ちできるサイドハンドルの搭載に加え、キャリーケースとのセットアップも可能など利便性が高い。

 

↑フロント部にはポーチのような形の立体的なポケットを3つ装備。使用頻度の高いアイテムを出し入れしやすい

 

↑本体生地にはワッシャー加工を施したナイロンツイルを採用。ナチュラルな風合いと高級感が共存する

 

[SELECTION 2] 自転車通勤にも最適!ON/OFFリュック

その1.イギリスの注目ブランドにサイズ感や素材をイチから別注

シーシックス×アーバンリサーチ

Oppenheimer バックパック

2万2000円

●サイズ:W290×H420×D85mm

「TOKYO PACK」がコンセプト。電車で邪魔にならないサイズ感をはじめ、都市生活での使用を目的に、アーバンリサーチがデザインや素材をイギリスのバッグブランドにイチから別注した。

 

↑大きく開く2層式で、荷物へのアクセスが容易。どちらも前後にポケットを備え、小物類の収納がしやすい

 

↑フロントの大型ポケットはマグネット式フラップを採用。スマホや財布を必要なときに素早く取り出せる

 

その2.シームレスに使えるブリーフィング別注モデル

ブリーフィング×グリーンレーベル リラクシング

NEO URBAN PACK

2万4200円

●サイズ:W295×H430×D153mm

グリーンレーベル リラクシングによるブリーフィングの別注モデル。素材には500Dコーデュラナイロンを使い、様々なシーンでシームレスに使えるデザインと機能性を実現した。

 

↑PCスリーブやファスナーポケットを多数装備。シューズスペースをつなげれば、メイン室内の拡張が可能だ

 

↑バッグ下部にシューズを入れるスペースを完備。ジム通いの際にトレーニングシューズを持ち運ぶのに便利だ

 

その3.特別な配色を採用した店舗限定デイパック

ポーター

PX TANKER デイパック

4万8400円

●サイズ:W305×H415×D140mm

「タンカー」シリーズを展開するコンセプトショップ「ポーター エクスチェンジ」の限定モデル。充実した収納スペースに、表面の生地と異なる色のテープを組み合わせた特別な配色がポイントだ。

 

↑メイン層とクッション材を入れた後層の2層式。両サイドには小物収納に最適な各種ポケットを備える

 

↑スナップボタンによる開閉式のサイドポケット。内部にはビニールポケットとメッシュポケットが付属する

 

[SELECTION 3] こだわり素材の本格派 ON/OFFトートバッグ

その1.フライングスーツの機能的なディテールをバッグにアレンジ

ポーター

ポーター フライング エース 2Way トート バッグ

4万5650円

●サイズ:W355×H360×D100mm

1950年代初頭に製造された米空軍のナイロン製飛行服のディテールをモチーフにしたトートバッグ。生地から金具にいたるまで、耐久性に優れた素材を日本の高い技術力で新開発した。

 

↑内装に吊りポケットやPC用スペースを設置。ハンドルは長めで、アウターの上から肩にかけても余裕がある

 

↑ファスナーの開閉でマチ幅の拡張が可能。荷物の容量に合わせて、メイン収納部の広さを調整できるのもうれしい

 

その2.人気のブラスボタンシリーズに世界初の新素材ver.が登場

トフ&ロードストーン

ブラスボタン27

3万7400円

●サイズ:W400×H305×D135mm

撥水加工処理を含浸させた、東レによる世界初の新素材2.7mm厚ポリエステルスエードを採用。美しい1枚仕立てが品の良さと洒落感を演出する。手洗いが可能な点も同素材ならではの特徴。

 

↑内装にはスマホサイズのオープンポケットを2つ搭載。外ポケットはファスナー付きで、財布の収納にも向く

 

↑ブランドのアイコンでもある真鍮金具。モダンなデザインと調和し、さりげなくエレガントな表情を加える

 

その3.レーベル初登場となるレザーハンドル採用のトート

マンハッタンポーテージブラックレーベル

ペリートートツイルバッグ

4万2900円

●サイズ:W380×H345×D160mm

大人のアーバンライフ向けラインより、レザーハンドル採用の舟形トートが初登場。幅広いシーンに適応する収納力に加え、天ファスナーを搭載しているのでセキュリティも高い。

 

↑フロント側と背面に1つずつポケットを装備。内装には、小物を仕分けしやすい各種ポケットを備える

 

↑背面にはオリジナル仕様のカラビナが付属。家やクルマのキーを掛けておけば、バッグの中で見失う心配がない

 

【NEXT TREND】カスタマイズできる拡張式のバッグに注目!

街なか/アウトドア、ワンマイル/旅行など用途に応じて拡張する新発想のバックパックがブレイクの兆し。本体各部に備えられたナイロンテープやウェビングテープ部分に複数のポーチを装着することで、カスタマイズが楽しめる。

 

ブリーフィング

AT-SLIM PACK

2万2000円

●サイズ:W280×H420×D145mm

 

(左)AT-BOX POUCH L

9350円

●サイズ:W220×H140×D60mm

 

(中)AT-FLAP POUCH TALL

7150円

●サイズ:W100×H220×D60mm

 

(右)AT-FLAP POUCH M

7150円 4月下旬再入荷予定

●サイズ:W130×H160×D50mm

 

<装着時>

 

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人気ブランドでも1万円以下!? 「格安ファッション」アイテムをスタイリストがチェック!

価格が安い、安すぎてちょっと心配になってしまうくらいの格安アイテムを、プロ・専門家が徹底的にチェック! 独自機能やおすすめポイントなど、良いところも悪いところも含めて惜しみなくレビューをお伝えしていきます。今回のテーマはバッグやスニーカーといった「ファッション」です。

 

“安かろう悪かろう”の時代は終焉し、価格・品質ともに満足できるハイコスパ品が着実に増えている昨今のファッション界。とりわけ、人気ブランドの1万円以下で買えるトートは必見です。

 

【○×判定した人】

スタイリスト・宮崎 司さん

メンズファッション誌を中心に活躍。洋服はもちろん、バッグやスニーカーなど小物のトレンドにも精通しています。

 

低価格化と品質向上の両立を果たしたアイテムが豊作

ファッション分野ではファストファッションが定着し、ブランド間の競争が激化。それに伴い、ファストファッションブランドではクオリティの向上が図られる一方、ハイエンドなアイテムを主力とするブランドからも、手に取りやすい価格帯の商品が登場しています。

 

その傾向がもっとも顕著なカテゴリーが、バッグです。例えば、ポーターやブリーフィングでは、デイリーに使える1万円以下のトートバッグがラインナップ。機能こそ必要最小限ですが、品質やデザインには妥協が一切なく、どちらも完成度がきわめて高かったです。

 

ウエアでは、春夏も人気だったGUのテーラードジャケットが秋冬も出色の出来。シーズンごとに買い替えるアイテムと割り切れば、自信を持ってオススメできる一着です。

 

また、アスレジャーの流行を受け、機能的なファッションアイテムがユニクロや無印良品でも広く展開。スニーカーやパーカーなどの出来がなかなかでした。

 

ぜひ今回のレビューを参考に、賢く取り入れてみてほしいです。

 

その1

サブバッグとしても使える絶妙サイズのシンプルトート

ポーター

TRIP トートバッグ

実売価格9180

ポーターらしい意匠と強度を備えた縦型トート。サイズ的に取り回しがしやすく、普段使いから旅行でのサブバッグまで様々な用途で活躍します。もちろん、品質保証のメイド・イン・ジャパン。

↑大きく開く開口部は、天マチが付いたファスナー仕様。そのため、トートバッグにありがちな荷物の飛び出しや“中身まる見え”の心配がありません

 

↑表面には210デニールのリップストップナイロン生地を使用。摩擦に強く、カギ裂きができても広がりにくい特性を持つため、気兼ねなく使えます

 

【check】

ポケット設計:〇

小物類をスッキリ整理できる

「前面にファスナーポケットを1つ、内装にオープンポケットを2つ装備。小物類や使用頻度の高いものを整理して収納できます」(宮崎さん)

 

ハンドル設計:×

手持ちにはハンドルが長い

「肩掛けするには問題ないが、手持ちだとハンドルが若干長め。体型や用途に応じて、ハンドルの長さを調節できるとより便利かも」(宮崎さん)

 

パッカブル設計:〇

巾着袋にコンパクトに収納

「携帯用の巾着袋が付属。コンパクトに折りたたんで収納できるため、旅行や出張時のサブバッグとしても持ち運びしやすいですね」(宮崎さん)

 

総評

「スマートな設計でオールマイティに使えます。ハンドルの長さは好みが分かれますが、収納力や携帯性は過不足なし。実用性を満たしています」(宮崎さん)

 

その2

アウトドアなムード漂うブリーフィング屈指の個性派

ブリーフィング

PSトート M

実売価格9720

ポリエチレンシートとロープを組み合わせた、数あるブリーフィングのプロダクトのなかでも異彩を放つトート。トレンドのアウトドアミックススタイルとも好相性なアイテムです。

↑ボディに使われているのは、耐候性と不透水性に優れたポリエチレンシート。一般的には、レジャーシートでおなじみの素材です

 

↑開口部はスナップボタン式のため、スムーズな開け閉めが可能。また、外側もウェビングテープで強度もしっかりと確保されています

 

【Check!】

容量:〇

小ぶりなのにたっぷり大容量

「マチが広いため、使ってみると収納力は見た目以上でした。また、サイドから底にかけてテープで補強されており、強度も高くて安心です」(宮崎さん)

 

デザイン性:〇

アウトドア感を巧みに融合

「ハンドルにはクライミングロープを使用。軽さと強度の両立に加え、アウトドア好きにも刺さるアイテムに仕上がっています」(宮崎さん)

 

ポケット設計:×

ポケットは両側に装備希望

「内装には片側にオープンポケットを装備。ただ、マチはないため、スマホや財布のボリュームを考えるともうひとつくらい欲しいかも」(宮崎さん)

 

総評

「平均価格3〜4万円のブリーフィングがまさかの1万円で買えるのはうれしい。ユニークな素材使いがいいですね。内装ポケット以外は大満足です」(宮崎さん)

 

 

その3

質量はたったの186g!! 激軽×激安ニットスニーカー

ユニクロ

ニットライトスニーカー

実売価格3229

アッパーにブリーズニット素材を使用したニットスニーカー。ソールやパーツも単色でまとめたシンプルなデザインと細身なフォルムは、様々なコーデに対応。黒との2色展開。

↑つま先から踵まで厚めのクッションが入った着脱式のインソールを搭載。足裏に吸いつくような、ふかふかな履き心地が心地いいです

 

【Check】

素材:〇

夏向きな軽さと通気性

「ポリエステル製のニットアッパーは、とにかく軽くて通気性が抜群。炎天下で履いてもムレず、不快感は皆無でした」(宮崎さん)

 

着脱:〇

ゴム紐で着脱がラクラク

「ドローコード式なのでフィット感の調整が自由自在。また、紐がゴムのため、スライダーを緩めなくても脱ぎ履きができました」(宮崎さん)

 

アウトソール:×

ソールが結構柔らかめ

「ソールは屈曲性に優れている反面、スポーツブランドのニットスニーカーよりも素材が柔らかい。ちゃんと試着してから購入を!」(宮崎さん)

 

総評

「軽くて涼しいニットスニーカーの特徴に加え、スタイリッシュなデザインも秀逸。ファッションアイテムとしての汎用性が非常に高い一足です」(宮崎さん)

その4

気負わずデイリーに着られるキレイめジャケット

GU

テーラードジャケット

実売価格5389

クラシカルな雰囲気漂う千鳥格子柄の2ボタンジャケット。ラペルに毛芯を使用し、型崩れしにくい立体的なロールを実現するなど、低価格ながら細部の作り込みもぬかりありません。

↑裏地は、背部分の下3分の2ほどカットされた背抜き仕立て。夏でも暑苦しさを抑え、また動きやすいためストレスない着心地が味わえます

 

【Check】

素材:〇

レーヨン混素材で肌触りよし

「表地はレーヨン混で、柔らかくてサラッとした肌触りが特徴。シワがつきにくいため、デイリーに惜しみなく気軽に羽織れます」(宮崎さん)

 

肩周りの立体感:〇

肩周りのモタつき感なし

「タイトすぎない、ナチュラルなラインを描く肩周りがいい感じ。アームホールなどもモタつきのないスタイリッシュな仕上がりです」(宮崎さん)

 

全体のシルエット:×

シルエットは体型を選ぶかも

「ウエストはシェイプされていますが、身幅がややゆったりめ。そのため、細身の人が着るとややカジュアルな印象が強まるかも」(宮崎さん)

 

総評

「シルエットは好みが分かれますが、価格を考えれば、素材や作り込みは上々。定番の千鳥格子柄なので、長く愛用できるのもいいですね」(宮崎さん)

 

 

文/井上ダイスケ

発想が規格外! このバッグと小物が「消防用ホース」でできているだと!?

いまWebを中心に話題となっている、バッグ・雑貨ブランド「らうらうじ-second hose-」をご存知でしょうか? 「らうらうじ-second hose-」は、大阪に本社を構えるかばん製造業「サンワード」のオリジナルブランドで、バッグのほかウォレットや文房具などを手がけています。

見た目の色鮮やかさにも惹かれますが、実際に製品を触ってみて驚くのは、その素材感。一見すると、フォークロアな手織り繊維にも見えますが、とにかく頑丈で強く引っ張ってもビクともしません。柔道着などに用いられる刺し子などを連想させます。実は、少し……いや、かなり意外なものが素材に使われているのですが、一体何だと思いますか?

 

答えは「消防用のホース」。消防車に積まれている、あの放水時に使用するホースです。バッグもウォレットもペンケースも「らうらうじ-second hose-」の商品はすべて、この消防用ホースからできているんです!

 

【製品の詳細・購入はコチラ!】

らうらうじ-second hose-

 

消防用ホースってそもそも一体どんなもの?

なぜ、消防用ホースがバッグや雑貨に生まれ変わったのでしょうか。まずは、そもそも消防用のホースがどのように作られているかというところからご説明しましょう。

 

消防用のホースには厳密な規格があります。素材のタテ糸には、ポピュラーな毛羽のある紡績糸「スパン糸」に比べ、 引っ張り強度に優れた「バルキーフィラメント糸」という糸が用いられています。この糸にはタテ方向への伸びが少なく、汚れにも強く、洗浄後の乾燥も早い、という3つのメリットがあり、それが消防用ホースの丈夫さを支えているのです。

↑左から、スパン糸(紡績糸)、フィラメント糸、バルキーフィラメント糸。このうち「らうらうじ-second hose- 」の素材に使われるのは、かさ高加工されたフィラメント糸「バルキーフィラメント糸」。スパン糸より引っ張り強度に優れ、タテ方向の伸びが少ないのが特徴です

 

「らうらうじ-second hose- 」は、このホースの頑丈さに加え、鮮やかな彩色にも着目し、未着色のホースではなくカラーホースを使っていることも大きな特徴です。

↑「らうらうじ-second hose- 」の商品に用いられているカラーホース。単色もあれば、パターンが入ったものもあります

 

カラーホースは、糸の製造段階で 顔料で着色した原着糸を織り込んでいるので、表面だけ染色したホースに比べると、色褪せに強く、鮮やかな色合いが長持ちします。また、彩色されたあとも軽さや素材自体のしなやかさを損なうことがないので、バッグ素材にも適しているというわけです。さらに、この製法は、廃水処理や乾燥工程をなくし、環境への負荷を低減した省エネ製法なので、 エコで環境にやさしいという利点もあります。

↑原着織り込み式方式を採用し、糸の時点で着色されたポリエステルの原着糸(写真左)。生地の外側だけを塗装する外面加工方式(写真右)に比べ、色の変化が少なく、発色が長持ちします

 

消防用ホースはどのようにしてバッグに生まれ変わる?

ここまでご説明してきたように、消防用ホースはバッグの素材として優秀な素質を秘めています。とはいえ、もとは消防用ホースなので、約20mの長さに対し横幅は10cm程度しかありません。ですから、バッグ素材としてリユースするには一筋縄ではいきません。

 

その工程は、筒状になったホースの左右をカットして平らにする作業からスタートします。平面状になったら、次はこれを10cm×1mに加工してテープでつなぎ合わせ、1m×1mのサイズに整えていきます。そのうえで、抜き型を使い、ようやくバッグに用いる素材の完成です。

↑廃棄された消防用ホースからピックアップされた素地。それぞれが幅10cm、長さ1mに揃えられ、これをつなぎ合わせていくことで商品に使われる素材となります

 

拡大してみると……

↑それぞれが美しく配列され、これが消防用ホースだとは思えないほどの鮮やかさ。リユースされたことで、捨てられる運命に合った素材も、まさに息を吹き返した印象です

 

↑裏面にはTPU(熱可塑性ポリウレタン)をライニング。そのため防水性にも優れています

 

なぜ消防用ホースをリユースしたのか? 商品化には意外な苦労も

「らうらうじ-second hose- 」が使う消防用ホースは、いったん製造されながらも「規格外」と認定され、本来であれば産業廃棄物として処分されてしまうはずだったものを再利用しています。消防用ホースのリユースを思い立った理由を、サンワードの代表取締役である池田智幸さんに聞きました。

「消防用ホースは、直接人命につながるものですから、規格そのものがとても厳しく、製造の過程で少しでも傷が付いたり、厚みや長さが違うと規格外品となり、 産業廃棄物として捨てられてしまいます。ホースとして使えなくても、未使用のまま捨てられるのはとても残念で、もったいないですよね」(池田さん)

 

そこで池田さんは消防用ホースで、何か作れないだろうかと考え、エコや社会貢献への思いとホースの素材特性から、自社で作るバッグへの転用にたどり着いたといいます。

↑廃棄処分が決定した規格外の消防ホースの山。どれも未使用できれいなものばかりですが、ちょっとした傷があったり、わずかに寸法が違うだけでも産業廃棄物となり、捨てられてしまいます

 

ただ、当初は勝手の違うこの素材の扱いに苦慮したのだとか。

「素材が硬く、筒状にした際のクセがついていますから、そのままでは通常のミシンが使えません。また、バッグはふつう、内まとめといって、裏返しの状態で作ってから表向きに引っ繰り返すのですが、あまりに頑丈で内まとめしてから引っ繰り返すことができない。そのため、最初から表向きにして縫製する外まとめにしています。工程1つ1つが試行錯誤の連続で、発想から商品化までに約1年半はかかりました」(池田さん)

 

こうした努力のかいがあり、丈夫でカラフルな独創性に満ちたバッグは想定を超えたヒット商品となりました。

 

ただ、製造面の悩みもあります。それは、規格外品は意図的に作られているわけではないので、安定した素材の調達ができない点。例えば緑のホースが欲しくても、緑の規格外品が出るのを待つしかありません。色によって長く品切れ状態が続く、また売れていても補充されない背景には、そうした事情があったのですね。多色展開で発売しても、ワンデリバリーで終わってしまう商品も多いとのこと。気に入ったカラーと出会ったら、その場で買うのが「らうらうじ-second hose- 」の商品を手に入れるコツといえるでしょう。

 

【商品ラインナップ】ペンケースからサイフ、ショルダーバッグまで勢揃い!

ハンドルブックカバー
2160円

背表紙に取り外し可能なハンドルの付いたブックカバー。手で持ったり、バッグに付けることもできます。中にはICカードを収納可能なポケットを装備。サイズは約幅23×高さ17.5×奥行き2cm。

 

ペンケース
1728円

横型タイプなので口の部分にペンを差しておくこともできます。丈夫で防水性にも優れているので、日常使いにはぴったり。サイズは約幅19.5×高さ10cm。

 

ポーチ
2160円(Sサイズ)/2808円(Lサイズ)

バッグに入れるメイクポーチや、旅行へ出かける時の貴重品入れ、チケット入れとしても使える便利な多目的ポーチ。メッシュポケットも付いています。サイズはSサイズが約横20×高さ14.5cm、Lサイズが約幅30×高さ22cm。

 

ウォレット
6264円

ボタン式小銭入れも付いたマジックテープ開閉式の二つ折りウォレット。キーチェーンが付けられるリングも付属しています。蛍光色を含む全12色展開。サイズは約幅10×高さ10.5×奥行き3.5cm。

 

ハンディボックス
1944円(Sサイズ)/2160円(Lサイズ)

ペン立てのほか、デスクまわりの小物収納に便利な多機能ボックス。内生地にはペットボトルリサイクル繊維を使いエコにも配慮しています。サイズはSサイズが約幅7.5×高さ11.5c×奥行き7.5cm、Lサイズが約横9×高さ15×奥行き9cm。

 

ショルダーバッグ
2万4840円

A4ファイルや雑誌が余裕で入るフラップ付きのショルダー。大容量ポケットが2つあり、見た目以上に高い収納量を誇ります。全10色展開。サイズは約幅37×高さ26×奥行き11cm、ストラップ約75~130cm。

 

バレル トートバッグ
1万9440円

A4ファイルやペットボトルなどたくさんの持ち物を収納可能。ジム用バッグとしても使えます。口はホックで留められ、ポケットも豊富。全10色展開。サイズは約幅34×高さ44×奥行き14cm、持ち手56cm。

 

スクエア トートバッグ
1万7280円

シャープなデザインと大容量収納が特徴のスクエアトート。ファスナー付きなどポケットも多く、荷物の整理もラクラク。全8色展開。サイズは約幅38×高さ46×奥行き18cm、持ち手49cm。

 

【製品の詳細・購入はコチラ!】

らうらうじ-second hose-

 

この夏には初のリュックもスタンバイ!

可能な限り規格外のカラーホースを集め、バッグ、小物、文房具を展開する「らうらうじ-second hose- 」。ルーム用バスケットなど、新しいアイテムも積極的に投入することで、女性ファンも増えています。

 

池田社長の情熱はとどまることがなく、「この夏はリュックを予定しています。重さの問題や形の工夫などがあり、なかなか開発が進まなかったのですが、ようやく納得のいくものが仕上がりました」とのことなので、今後のラインナップにも期待したいですね!

 

写真/湯浅立志(Y2)