既存カーポートの増設にチャレンジ!手作りカーポート実例集【5】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

既存カーポートの空いている箇所に単管パイプで増設!

手前右側がDIYで増設した部分

 

製作者Profile&カーポートDATA
由埜さん(27歳)/DIY歴…7年/製作期間…12日/製作費用…7万5000円/サイズ…幅3000×奥行5000×高さ2500mm

 

家族で使う4台止められる駐車スペースには3台分のカーポートが建てられていたが、由埜さんが主に駐車するのはちょうど屋根がない部分。駐車中の夜露や、冬場の車の雪かきの手間を省きたいという思いから、単管パイプによるカーポートの増設にチャレンジした。柱は片側にしか立てていないが、積雪時など屋根に大きな負荷がかかっても耐えられるよう、屋根の端が既存のカーポートの上に載っかるような構造にしている。垂木はスギの角材を使用。単管パイプと木材は黒く塗装したので、高級感が出ているのもポイント!

 

既存のカーポートの端に載っかるように、ポリカ波板の屋根をかけた

 

既存カーポートとの屋根のすき間を埋めるために、キリの板で水切りを製作

 

こちらは背面部分の水切り。既存カーポートの形状に合わせて曲線に切っている

 

柱は各種金具とボルトを使い、ブロック塀と地面に固定している

 

上部は垂木クランプを使い、ブロック塀に引っかけるような形で固定

 

中央ふたつはレベルバンドで固定

 

基礎部分はベース金具とアンカーボルトで固定

 

*この記事のデータや内容は2016年2月時のものです。

暑いぞ、おい!DIYで自宅の庭にプールを作ろう!~実例編~

全身の肌をじりじりと焼き尽くすような、強い日差しが降り注ぐ季節がやってきました。そんな猛暑を乗り切るには水浴びするのが一番。今年の夏は自宅の庭で、DIYでプール開きをしてみませんか?夏休み中の子どもたちも喜ぶこと間違いなし!

夏にだけ出現する孫のための大型木製プール

プール横には、はしごと飛び込み台(滑り止めシートつき)を併設

 

製作者profile
T・Kさん(70歳)/高知県/DIY歴40年

 

毎年夏に遊びに来る孫のために庭に設置しているという、T・Kさんお手製のプールは長さ5000×幅2500×深さ1000mmと超ビッグサイズ。これだけ大きいと、水の量と木枠にかかる水圧も相当なものになるため、木枠の周囲に骨組みを追加し、さらに木枠と地面を金具+ボルトで固定。強力な水圧にも耐えられるように設計した。なお、シートはビニールハウス用のビニールシートとブルーシートの2重構造になっている。

水は井戸水を使用しており、遊んでいるとき以外は水中ポンプで水を撹拌。排水は水中ポンプで半日かけて汲み出している

 

自宅屋根にワイヤーを張り、滑車を使った手作りロープスライダーもある

 

木枠の外側に骨組みを追加。さらにL字金具とボルトを使って木枠と地面(コンクリート)を固定している

 

これなら手軽に作れる!子ども用の六角形プール

普段は膝ぐらいの高さまで水を張って遊んでいる

 

製作者profile
NPO法人プレーパークせたがや(東京都世田谷区)
「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーとした子供向けの冒険遊び場“プレーパーク”を運営。
https://playpark.jp/

 

解体現場からもらってきた端材で作った六角形のプールは、2×材で組んだ骨組みに、半分に割いたコンパネを内側に張って製作。1辺につき2本の杭(2×材)を打ち込み、水を多く入れる際はさらに木枠の外周にロープをぐるりと巻きつけて補強するそうだ。

ブルーシートをかけていない状態。1辺1800㎜の六角形。小石などを踏んでも痛くないように床面にはゴザを敷いている
排水は木枠と地面の間のすき間から水を一気に出し、園内に掘った溝をつたって排出される

 

子どもたちに大人気!ウォータースライダーつきプール

斜面はコンパネ、エコパネル、アルミレジャーマット、フロアシートの4重構造

 

製作者profile
NPO法人プレーパークせたがや(東京都世田谷区)
「自分の責任で自由に遊ぶ」をモットーとした子供向けの冒険遊び場“プレーパーク”を運営。
https://playpark.jp/

 

プレーパーク(右下カコミ参照)内の数ある遊具の中でもとくに人気だったのが、この高さ2.5mのウォータースライダー(現在は解体)。使用資材は主に廃材の柱材や2×材で、たくさんの子供たちが一斉に乗って遊ぶため、耐久性と安全面にこだわった。傾斜は36度、斜面の幅を広げ(2700mm)、プールの床にはゆるやかな傾斜をつけたりと、試遊するたびに何回か改良を加えていき、この形に落ち着いたそう。

【ウォータースライダー側面図】*単位はmm。スジカイなどは省略

 

製作中の様子。斜面の横の階段は、根太を多めに入れて補強している。幅は700mm

 

プールつきのウッドデッキで庭がリゾート空間に大変身!

排水用の水中ポンプを噴水代わりにして遊ぶ阿部さん親子。給水は水道につないだホースで行ない、2時間弱で溜まる(水圧の弱い地下水を使用)

 

製作者profile
阿部勝利さん(47歳)/福井県/DIY歴8年

 

2010年7月に製作を思い立った阿部さんが、何がなんでもその夏のうちに1回は遊びたいという思いから急ピッチで作業を進め、トータル8日間で作りあげたのがこのプール付きウッドデッキ。手順は、掘った地面の底にコンクリートを敷き、ブロックを並べたら全体にモルタルを塗り付け。その後はモルタルに水色の水性ペンキを塗り、プールの縁に木枠をつけて、周囲にデッキを作りつけた。なお、地面の穴は約2.5m四方で深さは約60cm。なんと3日間かけてスコップを使って掘ったというから驚きだ!

 

【構造イメージ図】

プールの内寸は約1500×1500mm。深さ約450mm

 

排水は地下に浸透させるタイプだ

 

すべて排水させるのに4日ほどかかるので、水中ポンプで強制的に排水し、庭の芝生の水まきに使っている

 

普段はデッキの床と同じ構造のパーツでプールにフタを閉めている

 

プールに入るときは、キャスターをつけた板をフタの下に入れ、持ち上げながらずらしてプールの横に設置すれば高さがぴったり合う

 

*この記事のデータや内容は2016年8月時のものです。

単管パイプの超幅広カーポート!手作りカーポート実例集【4】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

トラスに組んで強度をアップ!雨水利用つきの単管パイプカーポート

超幅広な自転車置場&カーポート。見た目を考えて全体を黒色に塗装している

 

製作者Profile&カーポートDATA
安藤さん(51歳)/DIY歴…15年/製作期間…約30日/製作費用…約20万円/サイズ…幅8500×奥行5500・2700×高さ2500mm

 

自宅の駐車スペースが斜面ということで、市販のカーポートを立てることができなかったため、単管パイプで自作することにした安藤さん。特徴的なのはインターネットを参考に組んだという桁。柱をつなぐ横方向の2本のパイプ同士を、短いパイプを斜めに組み(トラス構造)強度を上げている。完成後には雨どいを取り付け、雨水利用も実施。これだけの屋根面積があると、一度雨が降ればかなりの量が取水でき、集めた水は洗車の仕上げや家庭菜園の水やりに役立っているそうだ。

桁のトラス部分。短いパイプを縦と斜め交互に細かく組んでいる

 

垂木には木材を使用。垂木クランプで固定

 

ポリカ波板の屋根。道路側に傾斜しているので、雪止め金具を取りつけている

 

基礎はコンクリート枡を2段重ねした型枠にセメントを流し込んで作った

 

雨水タンク。水が溜まりすぎると底から排水されるというオーバーフロー設計

暑いぞ、おい!DIYで自宅の庭にプールを作ろう!~プランニング編~

全身の肌をじりじりと焼き尽くすような、強い日差しが降り注ぐ季節がやってきました。そんな猛暑を乗り切るには水浴びするのが一番。今年の夏は自宅の庭で、DIYでプール開きをしてみませんか?夏休み中の子供たちも喜ぶこと間違いなし!

パターン1・日曜大工感覚で作る!解体も可能な木枠+シートタイプ

1、水圧に耐えられる構造にする
浴槽の構造は、角材や2×材などで骨組みを作り、合板で壁を取り付けるのが一般的。ここで注意しておきたいのは、水圧は水の深さが深いほど高くなり、思っているよりも水圧の力は強いということ。解体するのであればできるだけ簡単な構造にしておきたいが、壊れてしまっては元も子もないので、なるべく頑丈に作っておこう。

2、大きいシートで全体をすっぽり覆う
木枠のすき間からの水漏れを防ぐにはブルーシートなどを使う。シートはなるべく厚手のもので、サイズはプール全体を覆える大きさであればOK。さらに防水性にこだわるなら、池作りに使う防水シートを使う手もある。

3、杭などを立ててさらに補強する
底面に近いほうが水圧が高く、耐久性が不十分だと木枠の下部が広がって倒壊して水が溢れてしまう。倒壊を防ぐためには木枠の外側にあてがうように杭を立てたり、骨組みにスジカイを入れるなどしておくと安心だ。

 

パターン2・耐久性にこだわる!コンクリートでガッチリ固定タイプ

1、穴掘りは重機を使うのがおすすめ
シャベルで地道に手掘りするのも手だが、広くて深いプールを作りたいときや、地盤が固くて掘り進めることができないときはミニユンボを利用するといい。操作方法は建設機械レンタル店でもひと通り教えてくれるが、不安な人はメーカーの技能講習を受けるといい。自分の敷地内で乗るのであれば特別な免許はいらないので、ぜひトライしてみよう。

2、ブロック、砕石+ワイヤーメッシュを下地に使う
コンクリートで浴槽を作るタイプは耐久性の高さ、さらに地面の下に設置するのであれば水圧のことを考えなくてもいいのがメリット。よくガレージの基礎として用いられる、コンクリートブロック布基礎を地面の下に作るイメージで作れる。側面は鉄筋を入れながらブロックを積み、全体をコンクリートでカバー。底面には砕石を突き固めてワイヤーメッシュを張り、ベタ基礎にして耐久性をアップさせてもいい。

3、排水方法を決めておく
底面に排水口を作り、地下に配管をつないで排水するといった方法もあるが、底面に勾配をつけたりする手間を考えると、DIYでは水中ポンプなどを使って排水するのがベター。また、あまり水を入れ替えない使い方をする場合は、電動フィルター(ろ過機)の設置が必須になる。

4、最後にコンクリートの塗装もしておきたい
使うときだけ水を入れる場合でもコンクリートは劣化していくので、コンクリート用の塗料で多少なりとも防水対策を施しておく。ウレタン系のプール専用塗料は取り扱いが難しいため、DIYではあらかじめ防水剤を混ぜたりFRP樹脂などを使おう。

 

パターン3・いろいろ選べる!簡単施工で高品質なキットタイプ

1、市販のキットプールは種類が豊富!
家庭用の大型ビニールプールといえば、INTEX社(外国製)などが有名だ。その他の素材ではFRPや木製などがあり、形も長方形や円形などさまざま。次回は、DIYで設置できる組み立て式のプールを厳選して紹介していくので、チェックしておこう。

2、プールつきデッキにカスタマイズ
キットのプールをそのまま庭に置いて楽しむのもいいが、せっかくならばプールの周囲にウッドデッキを作って、リゾート感あふれる庭を演出してみよう。泳ぎ疲れたときの休憩所としても使うことができ、プールと床板の高さを合わせればハシゴやステップがなくてもプールに入ることができる。

3、穴を掘って埋め込んで設置してもOK
プールの大きさに合わせて穴を掘って整地し、地中に埋めて常設するのもひとつの方法。ビニール製のプールを設置する際は、土の重みで変形しないようにブロックで囲ったりしておくといい。

 

イラスト◎丸山孝弘

広々デッキつきで使い勝手は抜群!手作りカーポート実例集【3】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

DIYの作業スペースも兼ねたルーフデッキつきカーポート

製作者の堀江さんはもともと美術教師を務めていたこともあって、フェンスのデザインもおしゃれだ

 

カーポートの上は約15平米の広々としたガーデンリビング!

 

製作者Profile&カーポートDATA
堀江和憲さん(64歳)/DIY歴…20年/製作期間…約60日/製作費用…約45万円/サイズ…幅3500~4900×奥行3800×高さ3250mm

 

アルミカーポートの屋根が強風で飛ばされたのをきっかけに、より丈夫なカーポートを作ることを決意した堀江さん。あれこれと試行錯誤をし、どうせならと工具棚や作業台を設置。さらに屋根の上がウッドデッキになったマルチなカーポートを作り上げた。以前のアルミカーポートの柱はそのまま使い、90mm角のスギ材を固定。柱の数も片側3本から両脇9本に。カーポート奥の柱は母屋の壁とも固定し、柱と根太の接続にはボルトを使うなど、耐久性にトコトンこだわっている。

カーポート内。車1台を止めるにはゆとりがある広さ

 

ひとりDIYだったので、屋根は一度組んでからロープを使って引き上げた

 

車を移動させればDIYの作業場としても活躍する

 

工具収納箱の背面の壁材にはポリカ波板を使用

シンボルツリーを囲む八角形のガーデンベンチを作ろう・DO IT!手作りガーデン【1】

DIYビギナーでもすぐに真似できて、おしゃれな庭にグレードアップできるエクステリアアイテムの作り方を紹介する本企画。今回は、シンボルツリーを庭に植えている人におすすめのベンチ作りにドゥーパ!編集部がチャレンジ!

 

角度切りとビス留めの練習にもなる!

木を中心にしてぐるりと囲むように設置するベンチは、公園や街の広場などでもよく見かける定番のガーデンアイテムだ。木陰でお茶を楽しめたり、庭作りでの休憩所としても使えるので、庭に大きな木を植えているのであれば、その太さに合ったベンチをDIYしてみよう。ただ、円形となるとなかなかハードルが高くなるので、ここでは円形よりも手軽に作れる八角形のベンチを提案したい。

製作の一番のポイントは、角度定規と丸ノコで行なう「角度切り」。八角形なので67.5度の角度切りで材を大量にカットするのだが、少しでも狂うとうまく組めずに座板同士にすき間が生じてしまうといった問題がある。そこで今回は、細い板で座板のつなぎ目を隠すようにし、多少角度が狂っていても見た目にはわからないように設計。角度切りにあまり神経質になる必要はないのでぜひチャレンジしてほしい。

なお、木材は耐候性の高い105×20mm角のハードウッド(サイプレス)を使っている。ビス留めの際は必ず下穴をあけることを心がけよう。

 

今回は常緑樹のヤマボウシをシンボルツリーに見立て、ジャストサイズのベンチを製作する

 

【座面の上面図&脚の構造図】

【木取り表】*単位はmm

材の種類 サイズ 数量 使用部位
サイプレス(20×105) 型紙に合わせる 32 座板
380 16
400 8 座板受け
320 8
420 8 脚の補強材
サイプレスを割いた材(20×52.5) 400 8 座板の桟
約480 8 つなぎ目隠し材

【その他の資材】
スリムビス(35、45mm)、型紙用の合板、塗料

材料費…約3万7000円

 

【主な使用道具】
丸ノコ、ノコギリ、インパクトドライバー(ドライバービット、2㎜径ドリルビット)、丸ノコ用平行定規、角度定規、スピード定規、分度器、アルミアングル(定規として使用)、サシガネ、メジャー、鉛筆

 

STEP1 座面を作る

*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

 

STEP2 脚を作る

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STEP3 補強材・目隠し材を作る

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STEP4 塗装後、ツリーの周りに設置する

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写真◎福島章公、ドゥーパ!編集部

ヒノキの間伐材でログ風に!手作りカーポート実例集【2】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作りカーポートを紹介!

 

間伐材をふんだんに使ったログハウス風カーポート

屋根材(オンデュリン・長さ2m)を基準に設計。カーポートの幅が軽トラの車幅ギリギリになってしまったので、柱を少しだけ削っている

 

製作者Profile&カーポートDATA
金子 昇さん(52歳)/DIY歴…24年/製作期間…3カ月/製作費用…2万6000円/サイズ…幅2000×奥行5200×高さ2300mm

 

知り合いの製材所から不用品としてもらったヒノキの間伐材で作られたカーポート。庭の外観を壊さないようにと、道路から見える2面だけ壁をつけてログハウス風に演出している。残りの2面は、作業道具が取り出しやすいようにあえてつけていないそうだ。柱の基礎は、半分に切った廃材のオイル缶(高さ170㎜)を埋め、缶の中にセメントを流し込んで自作した。ほかにも解体した家屋のガラスで窓を作ったり、壁材には丸太を製材した際に出る端材を使うなど、なるべくお金をかけずに作ることにこだわった。

 

カーポート内。壁下の基礎はコンクリートブロックで、骨組みは2×4材で製作した

 

間伐材はチェンソーで加工して羽子板ボルトで固定している

 

車体をすべて収めると車のドアが開かなくなってしまうため、柱の手前で停めるようにして、奥を農機具置き場にした

木製にこだわったDIYカーポートは暖かみのある仕上がりに!/手作りカーポート実例集【1】

ガレージの手作りはなかなかハードルが高い…と思っているそこのアナタ!まずは、ガレージよりも手軽なカーポートを作ってみるのはどうだろう。夏場の強烈な日差しを遮り、雨や雪から愛車を守ってくれる、こだわりの手作り車庫を紹介!

 

ハードウッド&レンガ基礎のおしゃれカーポート

ブロック塀には漆喰を塗っている。温もりが感じられる仕上がり

 

製作者Profile&カーポートDATA
Kさん(34歳)/DIY歴…2年/製作期間…2週間/製作費用…約20万円/サイズ…幅3500×奥行4500×高さ3000mm

 

<記事内ギャラリー>

 

温かみがあって、年月を経ることでいい風合いが出るようにと、木製にこだわって製作されたカーポート。駐車スペースのサイズをもとに正確な図面を書き、必要な資材はインターネットで購入。構造材のほとんどはハードウッドで、強度を上げるためにボルトで接合している。基礎もレンガで作るなど、見栄えにもこだわった。さらにカーポート奥には階段も製作。これで、雨に濡れずに直接車までアクセスできるようになり、奥さんからは雨が降るたびに「カーポート作ってよかったね」と言われるなど、使用感・出来栄えともに大満足!

 

車を出した状態。屋根材には波板を使い、雨どいも取りつけている

 

玄関側の柱にはミニフェンスを設置。ネットを取りつけたので、ガーデニングも楽しめるようになっている

 

玄関とカーポートをつなぐ階段。庭の雰囲気と合わせ、レンガとコンクリートブロックで製作した

 

柱はL字金具とアンカーボルトでブロック塀に固定

 

基礎石代わりにレンガを使用。さらに基礎パッキンをかませて柱を立てている

 

*この記事のデータや内容は2016年2月時のものです。

セルフビルドの家にベンチつきストーブをIN!DIYerの自作薪スト&ロケスト集【1】

床を撤去して地面に設置
地元の大谷石をフル活用した自給暮らしを支えるベンチつきストーブ

セルフビルドした家の雰囲気に合ったヒートベンチつきストーブ。なお、煙突は2階の寝室まで延ばしており、焚き口と煙突の最上部の高低差は約4.5m。横引きの長さはベンチ部分、2階部分ともに約4mずつある

Profile
七田紹匡さん(54歳)/栃木県在住/材料費…約4万円/製作期間…約3年

 

セルフビルドした家で自給自足の生活を送る「エコヴィレッジみより」の七田紹匡さんは、10年ほど前に農業体験で訪れていたWWOOFer(*欄外参照)が持ってきた本『ロケットストーブ』で初めてロケストの存在を知る。その性能とアイデアに魅せられ、直感的に「これは作るしかない」と思い、本誌の121号でも紹介した石窯暖炉と並行してロケットマスヒーター作りに着手した。

ストーブとヒートベンチはかなりの重さになると予想したので、床の大引きの一部を撤去して直接地面の上に設置することに。土台には解体現場からもらい受けた大谷石、ヒートベンチの煙道の一部には同じく廃材の土管を使用。さらに蓄熱層に使ったベントナイト(粘土の一種)の量をなるべく減らせるよう、庭から採取した砂と石を骨材にして混ぜ、製作コストを抑えた。

「部屋の中もストーブの装置の一部。同じ構造のストーブでも、住んでいる環境、家の構造によってパフォーマンスは変わるので、まずは作ってみて使ってみないとわからない。失敗してもやり直せばいいんです」(七田さん)。

現に、七田さんのストーブも完成から2年が経つが、これまでに煙突の引き方を2回変えており、現在の煙道レイアウトに落ち着いた。満足のいく形になるまで、改造を繰り返してブラッシュアップできるのもDIYロケストの魅力といえる。

*WWOOFer(ウーファー)とは、金銭のやり取りを行なわずに農業体験や人と人との交流をする「WWOOF(ウーフ)」において、ホスト側のお手伝いをする人々のことを指す言葉。

 

天井の梁から網を吊り下げ、ストーブからの輻射熱を利用して食材を乾燥。写真は切り干し大根を作っているところ

 

ストーブ天板は250℃程度まで上昇する。煮込み料理なども可能

 

焚き口は深さがあるので、焚き始めは火バサミで薪の位置を調整する

 

本体は耐火レンガを角筒状に組んだヒートライザーにドラム缶をかぶせた

ストーブ設置部分の下地にはコンクリートを打ち(約100mm厚)、耐火モルタルで接着しながら耐火レンガを積んでヒートライザー&バーントンネルを製作。そして、ヒートライザーの周りをガルバリウム鋼板で筒状に覆い、パーライトとベントナイトを混ぜた断熱材を充填。大谷石とコンクリートで形成した土台にドラム缶を載せ、耐火モルタルですき間を埋めてヒートライザーを囲った。

ストーブ本体。中央の焚き口はカットしたペール缶にラス網を巻き、耐火キャスタブルでコーティング。鉄板は知り合いの鉄工所にドーナツ状にカットしてもらった

 

焚き口の横にコンクリート枡を設置。焚き口からの伝導熱で低温調理が行なえる。夜、食材を入れておくと翌日の昼食のいいおかずになるとのこと

 

ヒートライザーに断熱材をコーティングしたところ。ガルバリウム鋼板は鉄製のボルトで固定した(七田さん撮影)

 

ヒートライザーの周りに大谷石を積み、ベニヤ板の型枠にコンクリートを流し込んで土台を製作。この上にドラム缶を載せてヒートライザーを囲った(七田さん撮影)

 

ヒートライザーの製作。接着用の耐火モルタルは薄く塗り、目地が重ならないように積んだ(七田さん撮影)

 

ヒートベンチの先から延ばした煙突で2階の寝室も同時に暖める

煙突を天井まで延ばす際に、「どうせなら2階も暖房できるのでは?」と思いついた七田さん。2階に延ばした煙突を横引きし、むき出しのままで簡易的なベンチを製作した。

排熱が2階に到達するころには表面温度は30℃台まで下がっているが、最低気温が-15℃を下回るような日でも、小さな石油ストーブを併用するだけで部屋が暖められるようになった

 

煙突の屋外部分には断熱材を巻きつけて凍結を防止。木酢液は煙突のつなぎ目から下にチューブを延ばしてポリタンクにためている

 

大谷石で構成したヒートベンチの煙道は途中から2本に分岐

ヒートベンチは解体材の大谷石を組んで製作。L字形に折れ曲がっており、折れ曲がった先で煙道は2本に分かれる。その煙道には土管を使い、ベントナイト+砂+石を混ぜたものを蓄熱層とし、表面を漆喰で仕上げた。なお、最初の完成以来、煙道は使い心地を確かめながら2度変更している。1度目の変更時は煙の引きがよすぎて熱がもったいなかったので、完成当初のように煙道を分岐することにして排煙の滞留時間を長くしたとのこと。

L字形のヒートベンチ。木製の背もたれがあり、座り心地は上々

 

完成当初の煙道。2階とは別に、居間から続くサンルームにも煙道を延ばしていた(七田さん撮影)

 

1度目の煙道経路変更。以前は火入れすると、サンルームの縦の煙突が冷えすぎたせいか煙がまったく引き込まれず逆流することがあった。そこで、サンルームの暖房は諦め、しっかり機能していた2階の煙突のほうに折り返して1本化することに(七田さん撮影)

 

ヒートベンチの製作の様子。ストーブに近いほうのベンチには点検口を設けている(七田さん撮影)

 

蓄熱材を充填したところ。なるべく多く石を詰めて、ベントナイトはそのつなぎとして使う程度の量に留めている(七田さん撮影)

写真◎佐藤弘樹

近未来的デザインのメタリックなアーチガレージ!キットで作るワークスペース【1】

サイズやオプションが自由自在、デザインも豊富なキットガレージ。大きなプラモデル感覚でガレージ作りを楽しむのも選択肢のひとつ。

 

KIT / Model-P(GARAGE ONE)
メタリックなアーチガレージでオンリーワンの隠れ家を手に入れろ

まるで宇宙船の中のような質感と形状のユニークなガレージ。壁が鋼板なのでどこにでもマグネットを接着できる

 

Profile
大石 豊さん(43歳)、神奈川県在住、DIY歴25年

Garage Spec
材料費…15万円(キット代、組立工賃除く)
製作期間…約1年

他の人とは違うオンリーワンのガレージが欲しい、そんなあなたにアメリカンスチールスパン社のキットガレージを紹介したい。ガルバリウムのメタリックな外壁、アーチを描く形状。大石豊さんもこのモダンなデザインのガレージにひかれたひとりだ。母屋わきという施工現場の形状に合わせ、ハーフアーチの特注モデルをオーダーした。

このガレージの特長は自立型で内部に柱が不要。その高さをいかした空間づくりを楽しめることだ。大石さんの場合、頭上にふたつの大きさのデッキを固定し、ガレージ内部を3層構造に。1階はバイクカスタムの作業スペース、ハシゴを上がったロフトは読書やPC作業を行なうミニ書斎、最上段の大型シェルフはキャンプ道具など雑貨の収納スペースとして利用。見事、縦に空間を使い分けている。

「ガレージ本体は業者に建ててもらったんですが、2時間くらいで組み立て完了。そのスピードに驚きました。使用して約2年、雨漏りもなくノートラブルです」

母屋に自室がない大石さんは、平日夜、休日のほとんどの時間をここで過ごすという。バイクメンテやカスタムはもちろん、書類作業もロフトで片付けるのだとか。

「これがない生活は考えられない」まるで友人に宝物を見せる少年のように、うれしそうな表情を浮かべる大石さん。その充実したガレージライフが垣間見えた。

 

アメリカンスチールスパン社、Model-Pを半割にしたような特注ガレージ。寒川町の工務店に組み立てのみオーダー

 

1階は愛車HONDAモンキーZ 50Jのカスタム作業用フロア。かれこれ10年カスタムを続け、完全に別物のバイクに。右に見えるのが母屋の壁と勝手口。アクセスも抜群

 

ロフトに上がった様子。写真左が最上段のシェルフ。小さなちゃぶ台にノートPC、狭いながらも(狭いからこそ)居心地のいい男の書斎

 

ロフトに上がるハシゴは真ん中で折りたたむことが可能。1階で集中して作業する際は、ハシゴを上げて空間を広く使う

 

ロフトのフレームは平鋼を溶接した自作の棚受けと単管パイプで支えている

 

ガレージのアーチと母屋の壁の接続部分。母屋壁に大きなアングルを固定し、そこにアーチ部材を載せて固定。すき間にコーキングを打設して仕上げている

 

暑い季節は床置きタイプの冷風機を使用。それでも暑い場合は母屋の勝手口を開けて、エアコンの冷気を取り入れるのだとか(笑)

 

Kit Garage Info
近未来的なデザインのガルバリウムガレージ

豊富なラインナップのアメリカンスチールスパン社のガレージの中から大石さんがチョイスしたのはModel-P。これをベースにカスタムした特別モデルだ。メタリックでユニークなデザインはもちろん、内部に柱不要の構造、サビに強いガルバリウム鋼板の外壁も大きな特長。サイズは13タイプ、写真のガレージはP16-12(幅5140×奥行4635×高さ3610㎜)で価格は158万円(税込)。ほかのサイズや価格など詳細は下記まで。

株式会社ガレージワン
http://garageone-inc.com/
TEL:0120・009・788

 

写真◎佐藤弘樹

自宅を大胆リノベ!火をこよなく愛するDIYerの薪ストーブ導入ドキュメント

壁をぶち抜いて部屋を増築!憧れの薪ストーブライフを実現

使用薪ストーブはノザキ産業の2300型。本体サイズは幅513×奥行413×高さ698mm

2005年に都内にに家を建て、花壇やガーデンシンクなどコツコツと庭作りを進めてきた小山内繁さん(44歳)。北海道の実家では薪ストーブを使っていたこともあり、庭や自作のサンルームにて古い薪ストーブによる火遊びを楽しんでいたが、灰や排煙で自宅が汚れ始め、また、小さな子どもには直火は危ないということもあり奥さんから薪ストーブ禁止令を出されてしまう。

大好きな薪ストーブを思う存分使うことができず、くすぶった思いが続いていたある日、知人から「薪ストーブを買い替えて、余ったノザキ製の薪ストーブがあるんだけど欲しい?」という話が小山内さんのもとに舞い込む。この好機を逃すまいと、薪ストーブの室内設置のDIYを決意した小山内さんが取ったのは、出窓がある居間の壁をぶち抜いて薪ストーブを置くための部屋を増築するという方法。その案に奥さんは賛成するはずもなかったが、小山内さんは水面下で計画を進め、なんと、奥さんが出かけている間に壁に穴をあけて後戻りできない状態にして、無理やり納得(諦め?)させた。スタートこそかなり思い切ったことをしたが、施工は勢いで進めることなく、安全性には十分配慮。薪ストーブを自力で設置した先人たちの知恵を借り、約1年かけて薪ストーブの設置スペースを完成させた。

ホームセンターやネット通販のセール品を活用したことで、材料費は約4万円まで抑えることができ、大満足の出来。「点火してから私が火を楽しめるのは最初の15分だけで、暖かいから格好の洗濯物干しのスペースになってしまうんです(笑)」と、製作前は渋っていた奥さんにとっても有効な空間になってなにより。いやぁ、めでたしめでたし!

 

薪ストーブ小屋外観。外壁は下見張り仕上げ。完成したのは昨年の春前なので、本格的に使用する時期になったら煙突を自宅の屋根上まで延ばすそうだ

 

ストーブの両側面には赤レンガを積んで蓄熱させている。炉内は正方形に近く、最大で約40cmの薪を入れられる

 

天板に鍋を置いて、焼きリンゴや煮込み料理などの薪ストーブクッキングも楽しんでいる

 

 

 

煙突の屋根出し

室内から伸びた木枠にはガルバリウム鋼板の屋根を取りつけた。すき間は防水テープとコーキング剤で埋めてある

 

内側にケイカル板を張った木枠を屋根に取りつけ、その中に煙突を通している

 

ミニ薪棚

壁に設置したミニ薪棚。屋外からも開けられるようにしたので薪の補充がしやすくなっている

 

内外から断熱した炉壁

炉壁内側はGLボンドで石膏ボード、壁タイルを張り、白モルタルで目地埋めして仕上げた

 

小屋の基礎も兼ねた炉壁。鉄筋を入れながらコンクリートブロックを積み上げ、外側はスタイロフォームで断熱した

 

自宅壁の開口

写真内点線が、もともと出窓つきの壁があった部分

 

出窓下の壁を完全に開口する前の様子。開口時に出た断熱材は壁のすき間に詰めて再利用した

 

1段下がった炉台

水洗いしやすくするために、タイル敷きの炉台はあえて自宅の床から下げた位置に設置している

 

ガラスブロックの壁

採光性をよくするために、ストーブ背面の壁はガラスブロックを積み上げて製作。強度を出すために目地にはワイヤーメッシュを入れてある

 

出窓の再利用

自宅壁の開口時にはずした出窓は、増築部の側面に設置した

写真◎冨田寿一郎、製作者提供

作品づくり成功への近道!2×材の選び方と使い方

ビギナーこそ2×材の特徴を知り、いい状態のものを使うことが大事。木材購入の秘訣4カ条をドゥーパ!編集部が伝授します!

 

成功の秘訣1 サイズを知る

2×4という名前は木口が2インチ、幅が4インチのサイズが由来となっているが、実寸法は異なっているため注意が必要。2×材の種類は多く、基本の2×4のほかに、幅が異なる2×6(ツーバイシックス)や、半分の厚さの1×材(ワンバイ材)、束柱によく使われる4×4(フォーバイフォー)などが日本では一般的に流通している。長さもいろいろあり、基本的にはフィートで表記されているので、覚えておくと設計する際に役立つ。おおよそのミリサイズは以下にまとめたのでチェックしてほしい。

【一般的な2×材のサイズ表】

材の種類 厚さ×幅サイズ
1×2材 19×38mm
1×3材 19×63mm
1×4材 19×89mm
1×6材 19×140mm
1×8材 19×184mm
1×10材 19×235mm
1×12材 19×286mm
2×4材 38×89mm
2×6材 38×140mm
2×8材 38×184mm
2×10材 38×235mm
4×4材 89×89mm

 

【ft(フィート)換算表】

3ft 914mm
4ft 1220mm
6ft 1830mm
8ft 2440mm
10ft 3048mm
12ft 3650mm

 

 

成功の秘訣2 樹種にもこだわってみる

2×材に採用されている代表的な樹種は「SPF」。これはスプルース(トウヒ)材、パイン(マツ)材、ファー(モミ)材が混在したもので、それぞれ性質が似通っているため一括して製材&出荷されている。売り場に置いていないホームセンターはほぼないといってもいいだろう。ショップによっては、違う樹種の2×材もあるので作品に合わせて使い分けるのも面白そうだ。

 

・ホームセンターで手に入りやすい樹種

SPF
美しい白い木肌を持った北米生まれの針葉樹。加工性がよく、切断もビス打ちも容易に行なえるのでDIY向き。屋外の湿気には弱いため塗装が必須。

ホワイトウッド
オウシュウトウヒとも呼ばれている。性質はSPFとほぼ同じだが、木が若いうちに製材されるので、SPFよりも節が少なかったり小さかったりするのが特徴。

 

・ひと味違う樹種や変わった種類の2×材と類似材
※表記価格は2019年4月取材時の参考価格になります。また、現在は取扱いを休止している場合があります

スギ国産材
主に宮崎県で生産される飫肥杉(おびすぎ)を使った2×4規格の木材。輸入材の2×4材と比べると、軽量で加工しやすいのが特徴。指定長さカットに対応。塗装品もあり。(WOODPRO)
2×4/38×89×1900mm/1240円(無塗装・税別)

 

ヒノキ国産材
木肌のよさと独特な香りで人気のヒノキの規格材。狂いが少なく、耐久性、耐水性が高いのが特徴。1×材、2×材と近いサイズ感覚で使うことができる(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
桧特等AD材/20×85×2000mm/390円
桧特等AD材/40×85×2000mm/578円

 

防腐加工材
SPF材やレッドウッド材に防腐・防蟻剤を加圧注入し、耐久性を高くした木材。色目は緑色がかっている。腐りにくいため屋外使用に向いており、防腐塗料で塗装すればさらに耐久性がアップ(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
1×4/19×89×1830mm/228円
2×4/38×89×1830mm/578円

 

ウエスタンレッドシダー
北米原産のヒノキ科の針葉樹。褐色の木肌に細かくてきれいな木目が魅力。狂いが少なく、均一で軽い材なので加工がしやすい。さらに腐朽にも強く、湿気が少ない低い場所なら無塗装でも耐久性が期待できる(ウッディロバート)
2×4節付/40×90×1820mm/1190円
2×4クリア/40×90×1820mm/3770円

 

インテリア2×4
パイン集成材を2×4サイズに加工し、塗装を施した木材。寸法安定性に優れ、反りや曲がりが発生しにくい。ディアウォールやラブリコなどの突っ張り金具の支柱として使うのに最適。カラーはクリアー、ホワイト、ライトブラウン、ダークブラウンの4色(ジョイフル本田 千葉ニュータウン店)
2×4/38×89×2440mm/2480円

 

イエローシーダー
北米原産ヒノキ科の針葉樹。淡い黄色と独特の香りが青森ヒバに近いことから、ベイヒバとも呼ばれている。完全KD材(人工乾燥)で、暴れが少なく耐久性も高い。乾燥後はプレーナーで磨きあげている(木工ランド)
2×4/40×90×1800mm/1200円

 

ホワイトオーク
北米産のブナ科の広葉樹。ウイスキーやワインの樽材によく使われている。色は淡黄白色。耐久性は高いが重厚で強靭な材なので、ビス打ちの際は下穴加工が必須(木工ランド)
1×4クリアー/19×89×1800mm/1900円

 

ツーバイ材棚板用
棚板をはめるため(大入れ継ぎ)の深さ11㎜の溝が彫られた2×4材。ディアウォールやラブリコなどの突っ張り金具の支柱として使うのに最適。1×材用(20mmの溝を彫ったもの)と2×材用(39mmの溝を彫ったもの)の2種類をラインナップ(オカモク)
1×材用/38×89×2440mm/2180円
2×材用/38×89×2440mm/2180円

成功の秘訣3 状態のいい材を見極める

とくにSPFは大量生産されていることもあり、どうしても状態の「いい材」と「悪い材」が出てきてしまう。店頭に並んでいるものがすべていい材というわけではないので、以下のチェックポイントを押さえて、購入前によく吟味しよう。状態のいい材を使えば、作品の仕上がりがよくなるのはもちろん、加工するのも楽になるため軽視できない。

 

・節の位置と状態をチェック

節とは、木の枝の跡を表す茶色い円形模様のこと。節は非常に堅く、カットするときに刃が通らなかったり、組み立てるときにビス打ちができなかったりする。節が少ないものを選び、避けながら木取りするのが基本。また、節の状態も確認しておこう。生き節(周りの繊維とかみ合った節)は問題ないが、死に節(凹凸やヒビがあったり、周囲が黒かったりする節)はすっぽりと抜け落ちることがある。幅広の材にはとくに表れやすい。

とくに木端にある節は見逃しやすく、写真のように欠けやすいので避けるのがベター

 

・反りやねじれをチェック

SPFは早く成長する針葉樹ということもあって、反りやねじれが出やすい。曲がったものをそのまま木取りして使うと寸法が狂ったり、収まらない原因となるので、1本1本確認してなるべく真っすぐなものを買うようにしよう。

 

反りやねじれは木材と目線を合わせ、木口側から見てチェックする

 

・仕上がりにこだわるなら木目の向きを気にしよう

木材は丸太からの取り方によって、大きく柾目板(まさめいた)と板目板のふたつに分けられる。さらに丸太の樹皮側を木表、中心側を木裏と呼び、これらは材の木口を見れば判別できる。とくに板目板は収縮すると木表側に反る性質があるので、家具作りなどでは木目の向きは重要だ。たとえば箱ものは木裏を外側、引き出しは木表を外側にして作るのが一般的。テーブルの天板は基本的にはきれいなほうの木表を表面に使うことが多いが、木目の好みなど場合によっては木裏を表面に出して使ってもいい。

 

 

成功の秘訣4 木取りの仕方を覚える

資材を購入したら、いよいよ必要な分だけ部材を切り出す「木取り」を行なう。一見簡単に見えるこの作業も、注意しておきたいポイントがいくつかある。とくに忘れがちなのは、材を切断するときに使うノコギリや丸ノコの刃の厚みを計算に入れること。たとえば「長さ1830mm材を半分にカットしたら、ちょうど915mm!」ということにはならない。なので、あらかじめ長さに余裕を持って設計しておくのが大切。

 

・必要寸法の長い材から先に取る

1本の材から複数の材を取りたいときは、まずサイズの長いほうから取るのが基本。短いものから取っていくと、最後に長い材が取れなくなってしまった……という事故を防げる。

このポイントを守れば、用意する資材の数や、最後に出る端材を減らせるメリットも

 

・カットに使う刃の厚みも考慮する

カットするために使う刃には数ミリの厚みがある。この厚みを考慮しながら余裕を持たせて設計していないと、木取りの際に足りない部分が生まれ、最終的にサイズの狂った作品ができあがってしまうこともあり得る。材はあとからカットしたり削ったりして減らすことはできても、増やすのは非常に難しく手間もかかるので注意したい。

刃の種類にもよるが丸ノコなら2mm前後が一般的。また、薄い刃のノコギリにもごくわずかな厚みが存在するので要注意

シンプルながら機能は充実!DIY軽キャンパーファイル【7】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

写真◎竹内美治

 

シンプルながら機能は充実!車中泊を知り尽くした男の軽キャンパー

リアからの様子。右側にキッチン、左側にバーカウンターを設えている。ベッドは普段から展開しており、ふたり乗りに構造変更を行なった

【ベースカーDATA】
車種=スズキ・エブリイ/グレード=PC/走行距離= 13万km/ボディのカラーリング=オリジナル(全体はタカラ塗料の世田谷ベースカラー、バンパーはマットブラックをエアブラシで塗装)/搭載家電・装備=ソーラーパネル、シンク、FFヒーター、カセットコンロ、換気ファン、ノートパソコン、クーラーボックス

 

フロントからの車内。奥にはミニバーカウンターを設えた。バーカウンターの下スペースにはFFヒーターを設置

 

収納もたっぷりなキッチンスペース。アイアン塗装やカッティングシートを張ってブルックリンスタイルに演出した

 

シンク構造。ベッド下に収納したポリタンクからホースで給水している。排水管はもともとの穴を利用して車外へ出し、バケツにためてから流している

 

両サイドの上部には扉つきの収納スペースが。その下のパイプは濡れたタオルなどを乾かすのに便利だとか

 

白い布製の自作カーテンの縁には磁石が仕込んであり、しっかり固定できるようになっている

 

ベッドのフレームには角材や2×材を使用。スタイロフォームを敷き詰め、その上に車中泊グッズを収納している

 

ベッドフレームをはずし、サイドの棚を残した状態。棚は直接ビス留めして固定した

 

【オーナーDATA】

ATさん(47歳)、福岡県在住、DIY歴3年

製作期間/1年

製作費用/約15万円

ベッドサイズ/幅1000×奥行1900×高さ約100mm(ベッド寝床から天井の高さ約1000mm)

ベッド寝床の素材/ファルカタ集成材(12mm厚)+ウレタンフォーム(50mm厚)+合皮生地

車中泊をするようになったきっかけ/ITの仕事を辞めたあとに、テントを背負って歩いて九州1周にチャレンジしました。その道中で軽トラキャンパーを発見して、帰宅後に作ってみたいと思ったのがきっかけですね。まずは車のことを知ろうと思って整備士の仕事を始め、中古で買った傷だらけのエブリイをカスタムしました。

車内のカスタムテーマ/手探りの精神でとりあえず作ってみて、旅をして使ってみての繰り返しです。旅をしながらビルダーさんにインタビューして、面白そうなことや良さそうな部分を取り入れています。

寝るときのスタイル/夏はゴザを敷きタオルケット。冬は布団を持ち込んで、極寒のときは寝袋も使っています。

夏・冬の対策方法/夏は換気ファンを回しながら、リアの自作網戸を下ろしてリアゲートを少し開きながら固定して寝ています。また、1万円台という安さに魅かれてFFヒーターを設置しましたが、起動時に最高5kwは電力を食うしパワーも高すぎてあまりおすすめはしません(笑)。でも「寒くてもこれがあるから大丈夫」という安心感は得られました。

車内での自炊事情/自炊するときはパスタを茹でたり、米を炊いたりすることが多いです。長旅が多いのでサラダを買って野菜をとるようにしています。

思い出の旅ルート/日本海沿いに北海道まで進むルート。日本って大きいなぁと思いました。日本2周ぐらい旅しましたが、九州って改めていいところだなと思いましたね。日帰り温泉施設が多くて安い!(笑)

車中泊カスタムのアドバイス/車内全体にはGAINAという断熱塗料を塗りました。正直、断熱効果は真夏以外はそこまで体感できていないのですが、防音や結露防止につながったのが大きかった。激しい雨の日は天井の雨音が鳴り響いて寝られない。また、冬場朝起きたときに断熱していない鉄部分は水滴がすごい。極寒地ともなると、その結露が凍っていたりもするので、断熱って大事だなと思いました。

イレクターパイプをフル活用!DIY軽キャンパーファイル【6】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

 

イレクターパイプをフル活用した車内は狭さを感じさせず快適

サイドから見た車内。中央にはイレクターパイプを支柱にしたダイニングテーブルがある

【ベースカーDATA】
車種=ダイハツ・アトレー/グレード=カスタムターボRS“リミテッドSAⅢ”/走行距離=10万9000km/ボディのカラーリング=ブラックマイカメタリック、ボンネット:オレンジ(ラバースプレー)/搭載家電・装備=ソーラーパネル、テレビ、換気ファン、扇風機、電気毛布、デジタル温度計

 

ベッド展開時はテーブルをバラし、床板パーツをはめ込む。フロントシートを傾けてできたすき間にも床板パーツを入れることで、奥行1900mmの広さを確保することができた

 

ベッドのフレーム。脚底にはネジを回すと高さが微調整できるパーツを取りつけている

サイドのフレームにはメッシュパネルを固定し、ハンギング収納。また、11.6インチのテレビは好きな位置・角度に調整できるようになっている

 

ポータブル電源「suaoki PS5B」を搭載。フレームにバンドを巻きつけて固定している

 

【オーナーDATA】

田島輝久さん(54歳)、群馬県在住、DIY歴20年

製作期間/1カ月

製作費用/約13万円

ベッドサイズ/幅1200×奥行1900×高さ250mm(ベッド寝床から天井の高さ890mm)

ベッド寝床の素材/コンパネ(9mm厚)+ウレタンフォーム(60mm厚)+合皮生地

車中泊をするようになったきっかけ/「ニッポン城めぐり」という位置情報アプリにハマり、全国の城跡を巡るのが趣味になりました。遠い場所だと宿泊しなければならないので、節約するために車中泊仕様にカスタムしました(取材時は1745/3000城を制覇!)。

車内のカスタムテーマ/軽ワンボックスという狭い空間をいかすため、大人ふたりがくつろげて楽に就寝できることを優先した作りに。軽キャンパーの雑誌などを参考に構造を決め、ベースはすべてイレクターパイプで作り、バラせば元の状態に戻せるようにしています。

寝るときのスタイル/コールマンの3シーズンシュラフを1年中使っています。

夏・冬の対策方法/夏はスライドドアに取りつけた網戸と、パソコン用ファン3連で自作した換気ファンを回して換気。ファンはスピードコントローラーで無段階調整ができます。冬は電気毛布を使えば快適です。

思い出の旅ルート/四国での城跡巡りが思い出深いです。風景がなんとなくいいなぁと思い、走行中もとても楽しかったです。テレビを設置したことで、地方の番組を楽しめるようにしたのもよかったですね。

車中泊カスタムのアドバイス/大容量のポータブル電源を使っていますが、車中泊するなら導入をおすすめしたいですね。100Vコンセント、シガーライターソケット、USB出力など多用途に使えて非常に便利です。

リモートワークにも便利なライティングデスクを作ってみた!/デザインにこだわった「本当に欲しい」2×材家具作り【1】

さまざまな接合テクニックを取り入れた引き出しつきの作業机。作品づくりをとおして、ノミ、ノコギリ、カンナといった手工具の基本的な使い方も同時に身についちゃいます。

 

脚は斜めカットでスマートに。表面からビスが見えないように組み立てたので見栄えもいい

 

天板受けを利用した引き出しは小物入れに便利

 

丸ノコで木材を縦に割く作業とノミを使ったホゾ継ぎ、切り欠きがキモ

椅子に座ってパソコン作業をするのにぴったりなテーブル作り。本体に使うのは2×2、2×4、2×10、1×4、1×6材といろいろな種類の2×材・1×材を使っているが、用意する本数はそれほど多くない。

このテーブルは平はぎ継ぎ、ホゾ継ぎ、切り欠き、埋め木など、さまざまな木工技を駆使して組んでいるのが特徴。これらの作業はポイントを押さえれば決して難しいことではない。表面からはビスが見えなくなり見栄えよく仕上げられるので、ぜひチャレンジしてみよう。

脚の2×10材はそのままだと太く無骨な印象を与えるので、斜めにカットしてスマートに見えるように仕上げている。さらに天板受けにスライドレールを固定し、引き出しを取りつけた。引き出しは13mm厚の集成材と2.5mm厚の合板で箱を組み、余った1×6材で前板を隠し、上端を切り欠いて取っ手代わりにしている。

なお、塗装はブラウンのワックスを使用。組み立て前にその都度ウエスで拭き塗りしている。完成後にはデザインのアクセントとしてレッドを入れてみた。

 

【ライティングデスクの構造図】*単位はmm

【用意した資材・木取り表】
2×4材(厚さ38×幅89×長さ1830mm)1本、1×4材(厚さ19×幅89×長さ1830mm)1本、2×10材(厚さ38×幅89×長さ1830mm)1本、1×6材(厚さ19×幅140×長さ1830mm)3本、2×2材(厚さ38×幅38×長さ1830mm)1本、集成材(厚さ13×幅100×長さ1830mm)1本、カラー合板(厚さ2.5×幅450×長さ914mm)1枚

 

 

【用意したその他の資材】
丸棒(10mm径)、スライドレール(3段式、350mm)、ビス(10/51/75mm)、スリムビス(30/50mm)、木工用接着剤、ブライワックス(ジャコビン)、ターナーミルクペイント(ゴールデンレッド)、ウエス、塗料バケツ、ハケ

 

材料費…約7000円(塗料は除く)

 

【主な使用道具】

インパクトドライバー(ドライバービット2番、10/12mm径ドリルビット)、丸ノコ、オービタルサンダー、ベルトサンダー、丸ノコ用平行定規、丸ノコ用角度定規、スピード定規、クランプ(F型、ハンディ)、メジャー、サシガネ、カッター、鉛筆、両刃ノコギリ、アサリなしノコギリ、胴付きノコギリ、ノミ(9、15、24mm)、カナヅチ、カンナ

 

Step1 平はぎ継ぎで天板を作る

1×6材を割いて角を落とし、木工用接着材で接合してフラットな天板を作る。

 

 

Step2 脚を作る

脚と底脚はホゾ継ぎで接合。さらに底脚は貫を固定するために切り欠いておく。

 

 

Step3 天板と脚を組み立てる

天板と脚をひっくり返して、天板受けと貫をビスでそれぞれ固定する。

 

 

Step4 引き出しを作る

天板受けにスライドレールを固定し、集成材と合板で組んだ箱を取りつける。最後に1×6材の化粧板を張れば完成。引き出しの位置は左右どちらでもいいのでお好みで。

 

 

Step5 天板を仕上げる

装飾と補強を兼ねて、天板の木口に細く割いた1×材を取りつける。丸棒を使った埋め木と呼ばれるテクニックを使う。

 

*小さく表示されている写真はクリックすると大きく表示されます。

 

*掲載データは2019年4月時のものです。

製作◎関 英利/写真◎冨田寿一郎、編集部

釣り仕様の車中泊カスタム!DIY軽キャンパーファイル【5】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

 

アウトドアギアをたっぷり収納できる釣り仕様の車中泊カスタム

リアから見た車内。ベッドに使った赤色の生地が、chiharuさんの好きなブランドCHUMSのカラーとマッチしている

【ベースカーDATA】
車種=スズキ・エブリイ/グレード=JOINターボ/走行距離=7000km/ボディのカラーリング=ムーンライトバイオレットパールメタリック/搭載家電・装備=ソーラーパネル、扇風機、USBランタン、ノートパソコン、タブレット

両サイドの天井部のシェルフ。棚板はもともとあった穴を利用して大サイズのL字金具でビス留め。丸棒を柱に立て、自転車用のゴム紐で落下を防止

 

リア側のテーブルは滑り止めシートを張った棚板に載せているだけなので、折りたたみの脚を展開すれば好きな位置にすぐ移動できる

 

ベッド下引き出しの化粧板はカウンターテーブルとしても使える

 

両サイドの下段の棚&テーブルの受けは、棚受け金具でもともとあった穴に固定

 

木製のロッドホルダー。もともとあった穴を利用し、ボルトで天井に固定。中央側の棚板はコードストッパーで吊っているので高さの調整もできる

 

【オーナーDATA】

chiharuさん、東京都在住、DIY歴5年

製作期間/2カ月

製作費用/約3万円

ベッドサイズ/幅1200×奥行1800×高さ350mm(ベッド寝床から天井の高さ1000mm)

ベッド寝床の素材/ユニット畳+グランドパット(クッションフェルト)+3層構造のレジャーシート(表面:裏起毛、中:クッション、裏面:防水加工)

車中泊をするようになったきっかけ/出かけるときに気軽に休憩できる場所が欲しかったのと、身軽に出かけたかったからですかね。まだ、車中泊を始めたばかりなので、これからたくさん思い出を作っていきたいです。

車内のカスタムテーマ/大好きなCHUMSギアとともに空間を作りあげることと、車体に穴などをあけることなく作ることを意識しました。リアの車内のテーブルは取り外しができ、さらに脚をつけたので外でも使えます。

寝るときのスタイル/ベッドに敷きパッドを敷いて、チャムスのシュラフとコールマンのインナー毛布を使っています。

夏・冬の対策方法/まだ、猛暑を体験していないのですが、リアに自作網戸を取りつけ、USB扇風機を回して過ごしています。冬は湯たんぽを使いながら防寒着を着込んでいます。

車内での自炊事情/まだ、コーヒーを淹れるくらいですが、これからいろいろと調理もしてみたいです。

車中泊カスタムのアドバイス/ベッドには荷物をなるべく置かないようにすると居心地も快適に! そのため、収納スペースは多く作るといいと思います。

2匹の愛猫と快適に過ごせる!DIY軽キャンパーファイル【4】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

 

2匹の愛猫と快適に過ごせる広々ベッドの軽キャンパー

リアから見た車内。テーブルは1×材で組んだ脚に集成材の天板を載せて製作。さらに両サイドに棚を設置した

【ベースカーDATA】
車種=スズキ・エブリイ/グレード=JOINターボ/走行距離=3万1516km/ボディのカラーリング=ブルーイッシュブラックパール3/搭載家電・装備=扇風機、換気ファン、地デジアンテナ

荷台部分のベッドのフレームにはピッタリサイズの本棚を利用。幅600×奥行170×高さ890mmサイズのものを2セット寝かして設置した

 

純正アクセサリーのバー、ロッドホルダー、メッシュパネルなどを使って製作した天井収納

 

リア側のカーテンレールは長いL字金具を使って固定

 

サイド上部のミニシェルフ。アシストグリップの接合部にL字金具を挟み固定している。側板を曲線切りして、ぴったり収めたのもポイント

 

運転席にあるのは猫用のお立ち台。ハンドルがあたる部分は切り抜いて、水平になるようにしている

 

【オーナーDATA】

高田日出男さん(59歳)、北海道在住、DIY歴11カ月

製作期間/1カ月半

製作費用/約3万5000円

ベッドサイズ/幅1200×奥行2500(助手席部分込み)×高さ210mm(ベッド寝床から天井の高さ960mm)

ベッド寝床の素材/コンパネ(12mm厚)+ウレタンフォーム(30mm厚)+高弾性ウレタンスポンジ10mm+合皮生地

車中泊をするようになったきっかけ/2匹いるうちの1匹は事故にあった拾い猫なのですが、背骨が折れていて下半身付随でオムツ猫になってしまいました。旅行に行きたくても置いて行けないので、愛車で車中泊できるようにDIYしました。

車内のカスタムテーマ/ベッドは市販の軽自動車用ベッドキットを参考に製作。助手席を倒した高さにベッドの高さも合わせました。猫のためのバリアフリーです。

寝るときのスタイル/パジャマに着替えてシュラフと毛布を使っています。

夏・冬の対策方法/北海道なので夏は網戸と扇風機で十分です。基本的に出かけるのは4~10月なので、冬は車中泊をしていません。

思い出の旅ルート/北海道最北端の宗谷岬に行ったとき。記念碑の向かいの高台においしいホタテラーメン屋があって、食べ終わって店を出たら、同じエブリイバンで旅行中の子どもと猫連れの若夫婦に遭遇。話を聞くと車中泊で沖縄から来たとのことでビックリ!

車中泊カスタムのアドバイス/ランタンの持ち込み、目隠しの方法、平らなベッド作りが大事になるでしょうか。ベッドのクッション材は板材より各サイズ5㎜ずつ大きくすると、端の中央部分が膨らんで、車内にキチッと収められるような感じがします。

ナチュラルテイストの軽キャンパー!DIY軽キャンパーファイル【3】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

 

木装+鉄素材+エイジング塗装ナチュラルテイストの軽キャンパー

リアから見た車内。天井と壁には断熱材を詰め、全体をスギの羽目板で木装

【ベースカーDATA】
車種=スズキ・エブリイ/グレード=JOINターボ/走行距離=4万2000km/ボディのカラーリング=オリジナル(タカラ塗料のサンドカーキをハケとローラー、バンパーはチッピングブラックをスプレー缶塗装)/搭載家電・装備=ソーラーパネル、換気ファン、ノートパソコン、クーラーボックス

使用済みのスケートボードをリサイクルして作った吊り棚。ボルト、蝶ナットを支柱に使い、ねじ込T足という金具で天井に固定

 

天井には流木を使用したスノーボードラックを設置

 

右サイドの棚。コーヒーアイテム、バッテリー、ペーパーを収納

 

ベッド下引き出し。しまう道具の大きさに合わせて、仕切りのサイズを決めた

【オーナーDATA】

Tenカラーズさん(37歳)、愛知県在住、DIY歴10年

製作期間/1年

製作費用/約3万円

ベッドサイズ/幅1770×奥行1200×高さ120mm(ベッド寝床から天井の高さ1050mm)

ベッド寝床の素材/構造材に1×6材や1×2材、天板にパイン集成材(18mm厚)

車中泊をするようになったきっかけ/スノーボードと釣りが趣味なので、良い条件を求めて車中泊するようになりました。

車内のカスタムテーマ/パタゴニアの「worn wear プロジェクト」に登場する、木装したトラックに感動して同じようにデザイン。木と鉄の組み合わせた雰囲気がお気に入りです。また、フォスター・ハンティントンの書籍『VANLIFE』にも影響を受けました。

寝るときのスタイル/木材の寝床に登山用のクローズドセルマットを敷き、その上にインフレーターマットを敷きます。寝袋は季節に合わせて変えます。真夏はブランケットをかけて寝ます。

夏・冬の対策方法/夏は扇風機、網戸、簡易的な換気扇を使用。基本的には標高の高い場所に泊まっています。とくに長野県が多いですね。寝袋はスペックの高いものを使い、着るもので調整しているので、冬もとくに不便はありません。

車内での自炊事情/基本はお湯を沸かすだけ。コーヒーだけはこだわって淹れています。食事は旅先のおいしいものをリサーチして食べています。

思い出の旅ルート/夏の北海道。数年前に妻と一緒に10日間かけて1周したことが思い出です。

車中泊カスタムのアドバイス/キャンプ場以外の場所では、すべての動作が車内で完結できるようにしています。自分は積載するアイテムに合わせて、収納を考えて製作しました。おかげで、無駄なものはなく、片づいた状態が維持しやすいので、撤収・移動が素早くできます。トランポとして使う予定がある方は、寝床にマットなどを張りつけずに「敷く」というのも快適度を上げるポイントかと。

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【7】引き違い戸(アクリル板)編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

見せる収納でおしゃれな空間を演出 引き違い戸(アクリル板)

透明なアクリル板を使った中身の見える扉作り。飾った物を外から愛でることのできるコレクションケースに最適だ。施工は上下のレールを両面テープで張り、カットしたアクリル板を張るだけと想像以上にイージー。開口部の大きさ、レールの溝の深さから戸(アクリル板)の大きさを計算しよう。ビギナーにもオススメな扉のひとつだ。

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作例では幅553×奥行300×高さ361㎜のボックスを製作

アクリル板をトリマーで彫り込んで引き手とした

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1800mm)2枚、ガラス戸レール(3mm/長さ1000mm/上部と下部)それぞれ1本、アクリル板(270×320×厚さ3mm)2枚、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル、トリマー(10mm径ストレートビット)、ストレートガイド、金ノコ、サシガネ、メジャー、両面テープ(幅10mm)

【木取り表】*背板はなし
336×273mm 2枚 板戸
300×523mm 2枚 天板・底板
300×360mm 2枚 側板

【引き違い戸(アクリル板)の製作手順】*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【6】引き違い戸(板戸)編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

省スペースな扉の代表格 引き違い戸(板戸)

収納家具の扉の定番のひとつでもある引き違い戸。そのメリットは開き戸のように開閉のためのスペースがいらず、左右両方から開けられること。また開けたままの状態でキープできるので、食器棚などにぴったりだ。一方、デメリットは戸が片側ずつしか開かないので、間口が小さく、戸が前後に重なるぶん有効奥行が狭くなる。戸を上手に入れるには、溝の深さ、戸の大きさ、すき間の細かい設計がポイントとなる。

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作例では幅553×奥行300×高さ361mmのボックスを製作

 

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1820mm/長さ910mm)それぞれ1枚、ステンチリ返し引き手(90mm)1セット

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、6mm径ドリルビット)、トリマー(10mm径ストレートビット)、ストレートガイド、サシガネ、メジャー

【引き違い戸の側面図】*単位はmm *金具は省略

【木取り表】*背板はなし
336×273mm 2枚 板戸
300×523mm 2枚 天板・底板
300×360mm 2枚 側板

【引き違い戸(板戸)の製作手順】*一部SNSでは表示されません。本サイトでは閲覧いただけます

車とDIY大好きオヤジが作る収納たっぷり軽キャンパー!DIY軽キャンパーファイル【2】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

 

車とDIY大好きオヤジが作る収納たっぷり軽キャンパー

フロントから見た車内。リア側の棚は取り外し可能。さらに突っ張り棒を使い、2段にしている

【ベースカーDATA】
車種=ダイハツ・アトレーワゴン/グレード=カスタムターボR/走行距離=3万8000km/ボディのカラーリング=プラムブラウンクリスタルマイカ/搭載家電・装備=ソーラーパネル、カセットコンロ、換気ファン、冷蔵庫、カーボンヒーター、送風機、テレビ、スピーカー

リサイクルショップで入手した本棚をリメイクした収納スペース。小分け用の箱はゴム紐で動かないように固定。テーブルは折りたたみ式

 

イレクターパイプでフレームを組んだベッド下には1×材で製作した引き出しを設置

 

スピーカーを仕込んだ扉を開くと、掛け布団と枕を収納したスペースがお目見え

 

大川さんが最初に作ったオーバーヘッドシェルフ。化粧合板をサンバイザーと天井の間に固定し、縁にL型ウレタンスポンジを貼りつけた

 

天井にもイレクターパイプをビスで取りつけ、送風機やティッシュの固定に使用

【オーナーDATA】

大川博士さん(53歳)、東京都在住、DIY歴20年

製作期間/約4年

製作費用/約10万円

ベッドサイズ/幅1220×奥行1780×高さ1000mm(ベッド寝床から天井の高さ960mm)

ベッド寝床の素材/コンパネ(12mm厚)+ウレタンフォーム(30mm厚)+合皮生地

車中泊をするようになったきっかけ/年齢も年齢なので外装はいじらず、でも車内は充実したものにしようと思い、キャンピングカーが好きだったこともあって車中泊仕様にしてみました。

車内のカスタムテーマ/いろいろと荷物を積んだままでもくつろげるように、収納はたくさん作るようにしました。

寝るときのスタイル/寝袋の窮屈した感じが苦手なので、マットレスと布団を持ち込んでいます。

夏・冬の対策方法/夏は冷風機+寒気ファンを使用。リアには網戸も取りつけたので、リアゲートを少し開いて固定すれば快適に過ごせます。いつか冷風機も自作してみたいですね。冬はカーボンヒーターで車内を暖めています。

思い出の旅ルート/車いじりが好きすぎて、ちゃんとした車中泊は実はまだ近場で数回しかしたことがないんです(笑)。でも仮眠はよくするのですが、今のところ居心地は上々ですよ。

車中泊カスタムのアドバイス/ベッドはガタつかないように、ぴったりサイズで作ることが一番大事ですかね。ぐらついていると走行中に音が鳴るのが気になりますし、寝心地にも非常に関わってきます。

車内収納・車中泊アイデアが盛りだくさん!DIY軽キャンパーファイル【1】

アナタの愛車も”旅仕様のクルマ”に早変わり!「コレだ!」と思うアイデアを盗み、自由気ままな旅に出かけよう!

写真◎製作者提供

 

木目調のシェードと天井収納で新型ジムニーをより使いやすく

フロントからの車内。シェードは黒のプラダンボールに、木目調のシートをすき間をあけながら張りつけた。中に仕込んだネオジム磁石で窓に固定

【ベースカーDATA】
車種=スズキ・ジムニー/グレード=JB64/走行距離=4000km/ボディのカラーリング=シフォンアイボリーメタリック/搭載家電・装備=モバイルソーラーパネル、ポータブル電源、電気毛布、ノートパソコン、クーラーボックス

 

イレクターパイプとネットで作った天井収納。カラビナでいろいろなアイテムを吊るせる

ベッドモードにするときはフロントシートを倒し、イレクターパイプと合板で組んだ寝台を置いてフラットに。この上にマットを敷いて就寝している

 

助手席に作ったミニテーブル&ドリンクホルダー。L字金具でダッシュボードに固定

 

道具入れのボックス。リア側のフレームにアイボルトを取りつけ、ロープをヘッドレストまで延ばして動かないように固定している

 

【オーナーDATA】

halichi64さん(42歳)、三重県在住、DIY歴5年

製作期間/約2週間

製作費用/約1万5000円

ベッドサイズ/片側の幅500mm×奥行1700×ベッド寝床から天井の高さ800mm

ベッド寝床の素材/コンパネ合板(21mm厚)+サーマレストマット

車中泊をするようになったきっかけ/もともと車中泊には興味があったが、当時乗っていた車がダイハツ・コペン(オープン2シーター)で車中泊ができなかった。そして新型ジムニーの購入を機にやりたかった車中泊を始めました。まだあまり車中泊できていないのですが、今後は野営などもしてみたいです。

車内のカスタムテーマ/シンプルな作りにして展開・撤収を簡単にできるように考えた。また、天井収納もいろいろなものを吊り下げられるような構造にしています。

寝るときのスタイル/モンベルの寝袋(ダウンハガー800#1)を使っています。

夏・冬の対策方法/冬はポータブル電源で電気毛布を使っています。最近、マキタの充電式ファンを導入したのでこれから活躍してくれそうです。

車内での自炊事情/車内での料理はあまりしないですが、コーヒーが好きなのでお湯を沸かして豆を挽いて飲んでいます。

車中泊カスタムのアドバイス/サーマレスト1枚じゃクッション性が足りないかもと感じているので、エアマットの購入を考えています。

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【5】上開きドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

頭上の収納家具にコレ!上開きドア

下から上に向かって開閉する構造上、目線より上の高さの収納にぴったりの扉だ。キッチン吊戸棚はもちろん、冷蔵庫の上のデッドスペースのように、縦に短く横に長いスペースにも向いている。デメリットは高い場所に取りつけることが多いので、開閉動作がやや煩わしく、環境によっては照明や火災報知器などに干渉してしまうケースも。上手に取り入れて、快適な収納環境を実現したい。下開きドア同様、扉の大きさ、重さで、ステーを左右2個使う場合もある。

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下開きドア同様、任意の位置でドアを保持できるフリーストップステーを採用

 

作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作

【使用する資材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、フリーストップステー(上開き用)1個、スライド蝶番(105度開き/19㎜かぶせ)本体と座金それぞれ1組、木製取っ手、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、4mm径ドリルビット)、ボール盤(35mm径フォスナービット)、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし
400×430mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【上開きドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【4】下開きドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

扉を水平に保持して棚板に下開きドア

ステーとドロップ蝶番を組み合わせることで、下側を支点に開いた扉が水平な位置で保持され、そのまま棚板として使うことができる。収納とデスクを兼ねるライティングビューローなどに見られるが、大型キャビネットの一部に採用するなど、アイデア次第で強い味方になる。ステーはフリーストップステーを採用。トルクの調整ができるので、いきなりバタン!と開くことを防ぐことができる。扉の大きさ、重さで、ステーを左右2個使う場合もある。

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作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作

 

フリーストップステーは六角レンチでトルクの調整が可能。任意の位置で扉を保持できる

 

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、フリーストップステー(下開き用)1個、ドロップ蝶番(48mm)1組、マグネットキャッチ1個、木製つまみ(30mm)1個、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番)、ボール盤(30mm径フォスナービット)、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし
400×430mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【下開きドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【3】耐震ドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口”Good”丈夫(グッジョブ) Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房DIY好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

セーフラッチでドアをロック「耐震ドア」

プッシュボタンとスライドラッチを組み合わせたセーフラッチで、ドアを閉めた状態でロック。地震の揺れでもドアが勝手に開かないので、頭上に設置した収納棚や食器棚にぴったりな扉だ。プッシュボタンを押しながら扉を引けばオープン。なお、使用したセーフラッチはスガツネのSL-211。製品により固定方法や適応板厚など違うので注意してほしい。

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プッシュボタンを押している間のみロックが解除される仕組み

 

【使用する木材と金物】

ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、セーフラッチ1個、蝶番(38mm)1セット、木製取っ手(64mm)1個、ビス(32mm)適宜

【使用する道具】

丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、4mm径ドリルビット)、ボール盤(15mm径/26mm径フォスナービット)、T型ボックスレンチ、キリ、サシガネ、メジャー

【木取り表】*背板はなし

400×430mm 1枚 扉
300×394mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

【セーフラッチの取りつけ側面図】*単位はmm

 

【耐震ドアの製作手順】

DIYでキャンプ家具を作ろう〜【2】焚き火用ヘキサテーブル

キャンパーが欲しいギアNo.1のテーブルを超ローコストかつお手軽に作っちゃおう!

ファミリーキャンプの必須アイテムをスギ板で製作。天板と脚はホゾ継ぎで接合。ビスやクギは一切不要

組み合わせ次第でミニテーブルやロングテーブルに変身!

 

関 英利 Hidetoshi Seki

SEKI WOODWORKS主宰。千葉県いすみ市在住。サーフィンと木工を愛するナイスガイ。

キャンパーに大人気の六角形の焚き火テーブル。既製品では約2万円で販売されているこのテーブル。今回はスギの野地板をチョイスし、超ローコストで製作。サイズは小誌125号の本連載で作った焚き火台の使用を想定した。材料は野地板5枚と革ひも6本のみ、製作難易度も低いので、ぜひビギナーも遊び感覚で気軽にチャレンジしてほしい。

 

製作のポイントだが、まず天板の60度カットを正確に行なうこと。丸ノコと角度定規を使った角度切りのいい練習になる。木取りした天板には脚を固定するホゾ穴とひも通し穴をあける。

 

天板と脚の固定はホゾ継ぎ。ホゾ穴の幅が狭いと脚を差し込むのが大変だし、幅が広いとすぐに抜けてしまう。できるだけシビアにホゾとホゾ穴の加工を行なうように。ひも通し穴は使用するひものサイズによって、径の大きさを変えてもいい。作例では革ひもを使ったが、ガイラインやパラコードを使うと、よりアウトドアテイストを高められる。

 

今回はクリアのチークオイルを塗装して、ナチュラルテイストに仕上げた。ぜひ手持ちの焚き火台のサイズに合わせ、製作を楽しんでもらいたい。

収納時は天板、脚をそれぞれ重ね合わせ、連結用の革ひもでしばっておけば省スペース

 

6枚に分かれている天板は革ひもで連結する

 

テーブルの組み立ては天板のホゾ穴に脚を差し込むだけ

 

【主な使用道具】


インパクトドライバー(12mm、15mm径ドリルビット)、丸ノコ、ジグソー、オービタルサンダー、丸ノコ用角度定規、ノコギリ、ノミ、サシガネ、F型クランプ、ハンドサンダーなど
*塗装道具は除く

【用意した資材】

スギ野地板(厚さ12×幅180×長さ1820mm)5枚、革ひも(鹿革レース吟付/厚さ2×幅3×長さ900mm)6本、チークオイル(クリア)

【木取り表】

長さ(単位はmm) 数量 使用部位
スギ野地板 700 6 天板
250 12

仕上がりサイズ…幅1440×奥行1220×高さ250mm(展開時)
厚さ120×奥行1220×高さ250mm
材料費…約1250円(塗料は除く)

 

【製作のポイント1】
木取りする

【製作のポイント2】
天板の加工

【製作のポイント3】
脚の加工

第13回「木と合板」写真コンテスト開催中

東京都は新木場にある木材・合板博物館が主催する写真コンテストが開催中。第13回となる今回のテーマは「木と人とのつながり」。学校や市民ホールといった公共建築や住宅などの建物、橋や門などの建築物に使われている「木」や「合板」をとらえた写真や、木と人とのつながりをとらえた写真を対象としている。応募資格は日本在住者のみ(年齢・国籍問わず。プロは不可)。その他、応募方法などの関連リンクをチェック!

第12回林野庁長官賞作品「青紅葉に染まる」村上 正幸

●募集期間…8月31日(火)まで
●問い合わせ…木材・合板博物館(公益社団法人PHOENIX)

【となりのカインズさん】ドゥーパ!編集長のロングインタビュー記事が公開

全国に店舗を展開するホームセンター、カインズホームのwebメディア「となりのカインズさん」にてドゥーパ!編集長、設楽のインタビュー記事が公開されました。「DIY雑誌編集長が伝えたいものづくりの大切さ」というテーマのロングインタビューで、あれやこれやざっくばらんに話しています。ぜひご覧ください!

DIYで小屋を作るためのノウハウを詰め込んだ一冊!『小屋を作る本2021』

ドゥーパ!特別編集のムック本『小屋を作る本2021』が好評発売中!

 DIYerが手作りした小屋の実例集、DIY初心者にもわかりやすく解説した基本テクニック&資材ガイド、さらに小屋が完成するまでの工程を完全リポートする小屋作り実践記事などを収録。 本書を読めば、憧れの小屋作りの実現にグッと近づくこと間違いなし!

 

Part1 厳選・手作り小屋実例集

庭に作ったカフェ小屋や、キャンプギアを収納する秘密基地、自然豊かなフィールドに建てた宿泊小屋、さらにツリーハウス、工房小屋、茶室、キッズハウス、見晴らし小屋など、それぞれにこだわりが詰まった多彩な小屋を一挙に紹介。小屋作りの参考になるのはもちろん、眺めているだけでも楽しくなる。

 

Part2 小屋作りのためのテクニックガイド

材料の切り方いろいろ、固定の仕方いろいろなど、小屋作りに関連するDIY基本テクニックを詳しく解説。このガイドをチェックすれば、きっとビギナーも小屋作りを実現できるはず。

 

Part3 実践・小屋作り完全マニュアル

「できるだけ手軽に作る」をコンセプトに実践した小屋作りの製作手順完全リポート。同じように作業すれば、ご覧の小屋が完成するというわけ。さらに小屋の室内をヴィンテージウッディに仕上げる内装施工手順完全リポートも収録。

猫のための家具と遊具の作例がいっぱい!『DIYで作る猫との暮らし』

ドゥーパ!特別編集のムック本『DIYで作る猫との暮らし』が好評発売中!

ごはん台、トイレカバー、ニャンモックスタンドなどからキャットタワーやキャットウォークまで、猫のための家具と遊具の作例をたっぷりと収録しています。

 

また、猫の家具や遊具いっぱいの手作りの部屋の実例集や猫DIYに役立つ基本テクニックまで網羅。猫との住まいづくりの参考としてお楽しみいただけるのはもちろんのこと、愛猫のために家具や遊具を手作りしたい!というDIY派な飼い主さんの願いを叶える1冊になっています。

 

PART 1 猫と私のための手作りの部屋

猫が遊んだり、くつろいだり、外のパトロールを楽しむことができる手作りのキャットタワーやキャットウォークがある部屋の実例集。猫ちゃん専用のお部屋まで。

 

PART2 DIYを始める前に知っておきたいこと

愛する猫ちゃんに安全に使ってもらうために事前に知っておきたい猫のカラダのことやDIYのキホン。

 

PART3 猫のための家具を作ろう

猫ちゃん必携のごはん台、トイレカバー 、ニャンモックスタンドなどの作り方。

 

PART4 猫のための遊具を作ろう

猫ちゃんを迎え入れたその日から猫ちゃん以上に飼い主が欲しくなるのがキャットタワーとキャットウォーク。猫ちゃんが思う存分、遊べる仕掛け満載の遊具。

塗料を買ってJCBギフトカードをあてよう!ガードラック「サンクスキャンペーン」開催中

塗料メーカーの和信ペイントで[ガードラックアクア]、[ガードラックラテックス]の購入者にJCBギフトカード2000円分が抽選で300名にあたるキャンペーンを開催中。応募方法は、期間中に対象商品(0.6㎏、0.7㎏、1.4㎏、3.0㎏、3.5㎏)を購入したレシートをハガキに添付、またはレシートを撮影した画像を応募フォームから送信。詳細は下記URLまたはQRコードを読み取ってチェック。

●応募受付期間…2021年3月1日~10月31日のレシートが対象(応募締切は11月10日まで)
●問い合わせ先…和信ペイント
TEL:0480・48・2725
https://www.washin-paint.co.jp/

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【2】プッシュドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公

堀口丈夫 Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房 D I Y 好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

ワンタッチで扉が開く

プッシュドア

プッシュドアは取っ手がいらないので見た目がスッキリ! 軽く押したら開く操作性の高さも魅力だ。簡単に開閉できるので、システムキッチンのキャビネットドアにも採用されることが多い。一方、押し出すバネの力が決まっているため、扉が重かったりする場合は不向き。インセットの扉向きの固定方法となる。

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作例では幅430×奥行300×高さ400mmのボックスを製作。扉を押せばラッチのバネが飛び出し、扉が開く仕組み

 

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ18×幅400×長さ1820mm)1枚、プッシュラッチ(マグネット式)1個、蝶番(38mm)1セット、ビス(32mm)適宜

 

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番)、キリ、サシガネ、メジャー

 

【木取り表】*背板はなし
370×400mm 1枚 扉
300×394mm 2枚 天板・底板
300×400mm 2枚 側板

 

【プッシュドアの製作手順】

暮らしに合わせた開き方を選べ! 収納扉作りの極意【1】フラップドア編

収納家具を作るうえで重要なポイントになるのが扉の固定方法。設置場所の環境、用途に合わせて最適な扉を取りつけるのが、快適な収納空間を実現するセオリーだ。ここではシーンに合わせた7つの扉の製作方法を紹介。空間にベストマッチする金具選びと扉の納め方を学ぼう。

写真◎福島章公/イラスト◎丸山孝広

堀口丈夫 Takeo Horiguchi

東京都世田谷にある木工専門シェア工房「みんなの木工房 D I Y 好き。(だいすき)」主宰。各種工具の使い方から製図の方法までを指導するDIYアドバイザー。https://www.diysuki.com/

 

扉が内部に収納できる

フラップドア

収納家具本体に扉をスライドさせて収納することのできるフラップ扉。作例では取っ手とキャッチをつけて箱の中に収めたが、図書館のラックのように扉の下端を伸ばし、棚板をつければディスプレイラックにもなる。好きな雑誌の最新号が出るたびにディスプレイ棚に置き換える作業は室内の小さな模様替えにもなる。

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作例では幅430×奥行300×高さ330mmのボックスを製作

【使用する木材と金物】
ラジアタパイン集成材(厚さ15×幅300×長さ1820mm/長さ910mm)それぞれ1枚、木ダボ(6㎜径×長さ30mm)4本、木製取っ手(64㎜)1本、マグネットキャッチ1個、ビス(32mm)適宜

 

【使用する道具】
丸ノコ、ドライバードリル(プラスビット1番/2番、6㎜径ドリルビット)、トリマー(1/4インチストレートビット/丸面ビット)、ストレートガイド、キリ、サシガネ、メジャー、木工用接着剤

 

【フラップドアの側面図】※単位はmm

 

【木取り表】*背板はなし
297×298mm 1枚 扉
300×400mm 2枚 天板・底板
300×330mm 2枚 側板

 

【フラップドアの製作手順】

DIYでキャンプ家具を作ろう【1】焚き火スタンド&ハンガー

溶接なしで作れる焚き火ギアセット。火床のメッシュは交換可能で経済的。お手軽アイアンDIYでタキビストに変身だ!

溶接は一切不要の焚き火スタンド作り

キャンパー必携の焚き火スタンド&ハンガーのセット。簡単に作るコツは精度の高さが必要な加工箇所をホームセンターの加工サービスを利用して済ませてしまうこと。今回、脚となる角パイプのカットと穴あけ、アタッチメントとなるアルミチャンネルのカットと穴あけを加工室にオーダー。これだけで製作のハードルがグッと下がる。かかる費用は1500円ほど。もちろん、スチールカッターやグラインダーで自ら挑戦してもいい。

 

市販品の焚き火スタンドの脚にはパイプが使われていることが多いため、ここではあえて角パイプをチョイス。X状に広げたスタンドに火床となるステンレス金網を載せ、ハトメのついた四隅と丸カンボルトを差し込むことで組み立てる。

 

火床となるステンレス金網だが、1mで2枚分の火床が製作可能。度重なる使用で火床がヘタっても、交換できるのがうれしいところ。材料費も1枚あたり約700円と経済的。
焚き火ハンガーは丸鋼とアイナット&ボルトを使った超シンプルなもの。溶接テクニック不要のアイアンDIYを楽しんでほしい。

収納時の焚き火スタンド&ハンガー。コンパクトにまとまるので、キャンプ場への持ち運びもラクラク

 

【焚き火スタンド・各パーツ】

 

【主な使用道具】

クランプ、両面ハトメパンチ、カッター、プライヤー、インパクトドライバー(ドライバービット/12㎜径ドリルビット)、メジャー *ホームセンターで加工に使用した工具は除く

 

【用意した資材】

角パイプ(厚さ1.6×13mm角/長さ1000㎜と2000mm)それぞれ1本、アルミチャンネル(厚さ2.4×30mm角/長さ300mm)1本、丸カンボルト(M8×70mm)4本、ステンレス金網(#24/幅500×長さ1000mm)1枚、トラスネジ(M5×長さ25mm)4本、ナット(M5)4個、ワッシャー(M5)8枚、両面ハトメ(12mm)適宜、丸鋼(13mm径×長さ1820mm)1本、アイナット(W3/8サイズ)2個、六角ボルト(半ネジ/M10×長さ220mm)2本、耐熱スプレー(黒)

 

【木取り表】

長さ(mm) 数量 使用部位
角パイプ(13mm角) 600 4
アルミチャンネル(30mm角) 30 2 アタッチメント
ステンレス金網(#24) 470角にカット 2 火床

仕上がりサイズ…幅450×奥行450×高さ300㎜(展開時)
材料費…約5000円(加工代、塗料は除く)

 

【製作のポイント1】
脚の組み立て

 

【製作のポイント2】

火床の加工

 

【製作のポイント3】

焚き火ハンガーの組み立て

キャンプブーム&DIYブームで、キャンプギアも自作が主流の時代に!? 『DIYでキャンピングギアを作る本Vol.2』

オリジナルキャンプギアを作る本の第2弾『DIYでキャンピングギアを作る本Vol.2』が好評発売中!

 

 

同書は、2018年に発売し9刷を重ねたムック「DIYでキャンピングギアを作る本」の第2弾。昨今のアウトドアブームやDIYブームによって、キャンピングギアを自作する人が急増しているなか、「ドゥーパ!」編集部が総力を挙げて、キャンパーたち自慢のオリジナルギアを全国で取材。手作りキャンプアイテムのアイデアとテクニックが満載の一冊です。

 

テーブルをはじめ、チェア、スパイスボックス、コーヒードリッパースタンド、コット、ストーブなどの実例集は、折り畳みテクニックなどの便利機能から、既製品のカスタムまで、キャンパーならではのDIYアイデアが多数掲載されています。

 

「キャンプギアDIYレシピ・10選」のページでは、編集部も実際に製作したギアをはじめ、厳選した10個のキャンプギアの製作過程や、道具の使い方などを図面付きで詳しく紹介。「ホームセンター活用術」では電動工具を持っていないビギナーでもハイレベルなキャンプギアが作れるホームセンター使いこなし技、さらにキャンプに役立つグッズも紹介しています。

 

また、自然の素材を使い、シンプルな道具と技術で野営を楽しむキャンプスタイル「ブッシュクラフト」の基本テクニックから、枝を削り出したスプーンの作り方といった作品集まで、初めてでも楽しめる入門ガイドを掲載。丸太を使ったへぎ皿の削り出しや、ロープワークを使ったトライポット作りなどを、詳しく解説しています。

 

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:本体1600円+税

発売日:2021年4月8日

判型:A4変形

誰でも応募できる!溶接作品コンテスト「溶接人杯2021」開催中

プロ・アマ、個人・グループ問わず、全国の溶接に携わる人を対象とした、溶接作品コンテスト「溶接人杯(ようせっちゅうはい)2021」が開催中。鉄彫刻や造形作品が対象のアートスタイル部門、実用性のある家具や道具が対象のホームスタイル部門のどちらかのコースを選択して応募しよう(ひとり1作品のみ)。グランプリ受賞者には豪華賞品も! 募集要項などの詳細は下記URLをチェック。


●募集期間…8月15日(日)まで
●問い合わせ…溶接人杯運営事務局(スター電器製造)
メール:welderscup@welder.co.jp

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「木工派DIYer」に捧げる省スペース工房収納アイデア集【2】

「十分な作業場所が確保できない……でも木工を思う存分楽しみたい!」。そんな理想と現実の狭間で悩んでいる木工LOVERに向けて、目からウロコの空間活用術をどどーんと紹介!

 

ロフトつきの趣味小屋に取り入れたハシゴの設置方法&工具収納アイデア

小屋の背面にある勝手口から見た工房内。パイン材を使ったカウンターテーブルが渡邊さんの主な作業場所

 

工房小屋外観。壁は漆喰仕上げ。サイズは幅3185×奥行3640mmで、約11.6平米ある

 

profile

渡邊和行さん(47歳)
岐阜県在住/DIY歴7年/施工費用40万円

当初は材料置き場として製作をスタートさせた小屋だったが、仕上がりにこだわっているうちに、物置にはもったいないと感じ、急遽工房仕様に路線変更。そのため内装は発展途上ではあるものの、マネしたい省スペースアイデアがすでにいくつもあったので紹介したい。

 

idea1 ひと工夫加えた収納ボックスは機能的で工具の出し入れがしやすい

渡邊さん曰く「スライド丸ノコの台が完成しておらず、いまいちレイアウトを決めきれていない」とのこと。そのため、まだあまり収納は作っていないのだが、そんななかでも、背板がスノコ状になった扉つきの収納箱と、デッドスペースを活用するために作ったハシゴ下の収納棚に着目。どちらもちょっと変わった構造になっていて面白い。

ハシゴ下にある収納ボックス。前と横2方向から引き出す形にしたので、引き出しの奥行が短くなり物が取り出しやすくなっている

 

扉つきの工具収納。棚板はスノコ状の背板に引っかけているだけなので、自由に配置を変えられる

 

idea2 作業スペースをより確保するためロフトへ上がるハシゴは収納が可能

「工房に遊び心を取り入れたかった」と話す渡邊さんは、小屋の高い しやすい天井をいかしてロフトを製作。常にハシゴがかけてあると邪魔になるため、ロフトの床の一部を開閉式にして、折りたためるタイプのハシゴを設置した。なお、ハシゴはロフト専用の既製品を使用。10年ほど前に知人から譲り受けたものを取ってあったそう。

ロフトの床を開けると折りたたまれたハシゴが降下。また、その下の収納ボックスは、ハシゴを展開してもギリギリ邪魔にならないサイズになっている

トリマーで作る!アメリカンヴィンテージファニチャー【No.01】〜ベッドサイドテーブルを作る

トリマー&ルーターを使いこなす本格木工企画。天板や引き出しの飾り面取り、本体下部のデザインカットで、古き良きアメリカンヴィンテージの世界観を演出した。就寝前に読む本、飲み物、目覚まし時計などの置き場に最適。

写真/佐藤弘樹

 

 

村上英敏 Hidetoshi Murakami

正統派パイン家具にこだわる家具職人。アメリカで家具作りを学んだ経験から、さまざまな工具を合理的に活用する技術は折り紙つき。千葉県柏市にオーダー家具ショップ「ポプリローカルファニチャー」を構える。トライトンスーパーマイスターとして、さまざまなイベントでトライトン製品の講習も行なっている。YouTubeチャンネル「Triton Super Meister村上英敏の家具作り教室」でプロのテクニックを発信中!
https://www.popurri.co.jp/

 

今回、ポイントとなるトリマー&ルーターテクニックは3つ。

天板には形状の異なる2種類のビットで表裏両面を飾り面取りすることで、装飾性と高級感をアップさせている。摺り桟と棚板は単純な突き合わせではなく、通し大入れ継ぎを採用。これは4枚刃ビットを使い、板厚と同じ幅で深さ3㎜の溝を彫り、材を差し込んで接合している。なお、背板と引き出しの底板は小穴作りと呼ばれる継ぎ手の一種で接合。これはストレートビットで彫った深さ5㎜の溝に材をはめて組んでいる。

 

引き出しの前板・先板と側板の直角接合はドロワーロックジョイントビットで行なう。箱作りによく用いられる包みアリ組み継ぎはダブテールジグという特殊な道具が必要になるが、ドロワーロックジョイントビットならビットの突き出し量を変えずに、フェンスの位置と加工材の向きを変えて切削するだけで、クギやビスを使わない強固な箱を簡単に作ることができる。ビギナーだけでなく、効率を追求する上級者にもおすすめしたい1本だ。

 

【主な使用道具】

テーブルソー、インパクトドライバー(ドライバービット+2番、2.8/8㎜径ドリルビット、皿取り錐つき2.8㎜径ドリルビット)、ドライバードリル(ポケットホールジグ用ドリルビット)、ジグソー、ビスケットジョイナー、ポケットホールジグ、トリマー、トリマー用平行定規、ルーター、ルーターテーブル、ランダムサンダー(サンディングパッド180番/240番)、耐水ペーパー(1500番)、メジャー、留めスコヤ、ハタガネ、サシガネ、ノミ、カナヅチ、直定規、筆、ウエス、マスキングテープ、ハケ

 

【その他の材料】

スライドレール(3段引き、長さ200㎜)1セット、ビス(12/32㎜)、座つきなべ頭ビス(25㎜)、ダボ(8㎜径)、ビスケット(10/20番)、木工用接着剤、瞬間接着剤、引き出し取っ手1個

 

【用意した塗料】
油性ステイン(ウォールナット)、ウレタン塗料(クリア)

 

CHECK!

ビスケットジョイナーとポケットホールジグを使えば簡単に材が接合できて作品の質も大きく向上!

今回、天板の接ぎ合わせと幕板の接合にはビスケットジョイナーを使用。溝に入れるビスケットが木工用接着剤の水分を吸って膨らみ固まることで強固な接合が行なえる。また、摺り桟と棚板の接合にはポケットホールジグを使用。これは、ビスの斜め打ちのガイドとなる下穴をきれいにあける道具。一度使えば、その仕上がりの良さに手放せなくなるはずだ。

ビスケットジョイナー。使用するビスケットのサイズにダイヤルを合わせ、ビスケットジョイナーのセンターラインを材の墨線に合わせてセット。本体を押し込むと刃が飛び出して材に溝を彫る。写真はDEWALT(デウォルト)製でネットで3万8000円程度

 

溝に入れるビスケット。サイズは0番、10番、20番の3種類

 

ポケットホールジグ。ジグの線と材の墨線を合わせてジグに材を固定。専用ドリルをポケットホールの穴に差し込んで、材に穴をあける。写真のモデルは現在非売品だが、手ごろなモデルならネットで5000円程度から購入できる

 

Step1 天板を加工する

【天板裏面の溝位置】

 

STEP2 摺り桟と棚板を加工する

【右側板の溝位置】※左側板は左右対称

Step3 側板、幕板、脚を加工する

 

Step4 モールディングの加工と塗装

 

Step5 各部材を組み立てる

 

Step6 引き出しを作る

「木工派DIYer」に捧げる省スペース工房収納アイデア集【1】

「十分な作業場所が確保できない……でも木工を思う存分楽しみたい!」。そんな理想と現実の狭間で悩んでいる木工LOVERに向けて、目からウロコの空間活用術をどどーんと紹介!

 

約3畳の空間をフル活用!作業台にはなんと大型工具を計6機も搭載!

左側に並ぶ3つの作業台はそれぞれが独立しているので、自由に動かせる

 

作業効率の良さを重視して、工具類はすぐ手に取れる作業台近くに集約した

 

profile

谷口雄一さん(43歳)
広島県在住/DIY歴22年/施工費用約73万円

 

雨の日でも作業ができる場所が欲しくなり、活用できていなかった裏庭に製作したデッキつきの工房小屋。昨年の「第21回ドゥーパ!DIY大賞」のドゥーパ!賞を見事受賞したが、本誌132号での登場時は建物作りを終えたばかりの状態だった。

 

「夢の工房が完成し、子どもたちの学習机を作るために作業環境を整えていたら1年経っていました……(笑)」と話すオーナーの谷口雄一さん。それもそのはず。延床面積約5・6㎡の小屋に、木工作業台3つ、壁面を余すことなく使った工具収納棚、安全ネットつきのロフト収納、集じんシステム、照明、折りたたみテーブル……などなど、これだけの機能を詰め込んだのだから驚きだ。

 

小屋製作の構想から約3年。まずは家族から急かされているという学習机作りのために工房にこもって、バリバリ木工に勤しんでいきたいと谷口さんは意気込んでいる。

外観はオスモカラーを塗り分けてカリフォルニアスタイルにデザイン。また、デッキは平らな場所から敷地境界線まで飛び出すように作ったので、一部が高床式になっている

 

ウエスタンレッドシダー材で製作したデッキには、ハンモックやブランコを設置したことで、子どもたちも楽しめるスペースに

 

 

idea1 使いやすさを追求した充実の収納スペース

工房内の内寸は幅約1700×奥行2340㎜。この限られたスペースをなるべく活用すべく、壁パネルの間柱の間や、片流れの屋根裏部分も余すことなく収納として利用。谷口さん曰く「狭さが逆に利点になるように、欲張って詰め込んでみました」とのことで、必要なものがすぐ手に届くという、作業効率を重視した収納作りを心がけた。

作業台上に作りつけた工具用の壁掛け収納は扉でもある

 

扉を開くとビット類が収納されている

 

ロフト収納棚には端材などを保管。カーテンのように開け閉めできる安全ネットを設置したので、棚板いっぱいに物を置いても落ちてくる心配はなし

 

idea2 使用頻度の低いテーブルは折りたたみ式で省スペース化

作業台の対面にはテーブルを設置。ここは図面を置いたり、外を眺めながらひと息つける場所として活用している。普通に天板を取りつけると作業スペースが奪われてしまうため、折りたたみ式にすることで解決した。なお、天板受けは内壁と同じ材のOSBで製作。あまり目立たない部分ではあるが、デザイン面でもしっかりこだわっている。

テーブルの受け材は壁パネルのフレームに蝶番で固定。天板裏と受け材にはマグネットを仕込んでいるので位置決めも楽ちん

 

idea3 大型電動工具をコンパクトに収めた多機能な作業台3種

すべて幅600㎜に設計された作業台は、サイズをコンパクトに抑えつつ、便利な機能が多数搭載されている。とくにこだわったのは「小さな工房でも活躍できる」という点。テーブルソーやスライド丸ノコを載せた作業台は広げることが可能。ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台の回転式天板は、海外の木工家がYouTubeにアップしている作例を参考に製作したそうだ。

<スライド丸ノコ&ボール盤台>

台のスライドをアシストするレールには、コの字型のアルミチャンネルを使用

 

台部分はどちらも前後にスライド可能。未使用時はコンパクトに収納できる

 

<テーブルソー&ルーターテーブル>

フェンスは着脱式。延長用の天板を装着すれば、大きな木材でも作業可能

 

延長用の天板は、トグルクランプで本体に装着した穴あきタイプのL字アングルに、蝶ネジで固定する

 

<ベルトディスクサンダー&手押しカンナ台>

天板を回転式にすることで、場所を取るふたつの卓上電動工具の省スペース化に成功!

 

天板は、ハンドルを回してロックをはずし、19㎜径のパイプを軸に回転する仕組み

 

DIYで小屋作りを楽しむ「超実践的!小屋作りガイド」〜『ドゥーパ!』2021年8月号〜

日本で唯一のDIY専門誌『ドゥーパ!2021年8月号』(発行:株式会社キャンプ/代表取締役社長:豊田大作)が7月8日に発売!

 

・第1特集は「超実践的!小屋作りガイド」
特集の目玉はセルフビルドリポート3本立て! 人気急上昇のサウナを編集長自らが2×4工法で作る、サウナビルドドキュメントを筆頭に、軸組工法で作る東屋風小屋、資材材と廃材で作るドームハウスをラインナップ。いずれも図面や使用資材や材料費、加工方法など実践的な情報満載でお届けします。三者三様、工法はもちろん、デザインや用途によって変わる構造やテクニックの違いもお楽しみに。

DIY実例集は「小屋を作り、小屋で暮らす」と題し、実際に小さな小屋を作って暮らしを営む2組の夫婦を紹介。その他、新潟のユニークなセルフビルドプロジェクトや古材・廃材をメインにした小屋作りも。「読めば作れる」にこだわった、実用情報満載のリポートにもご注目ください!

 

・第2特集は「古民家リノベ成功術」
地方移住やデュアルライフのベースとして、注目が高まる古民家。本特集では、現代住宅にはない魅力を持った古民家を、DIYでオンリーワンの住まいに変えるアイデア&テクニックを一挙公開! 基礎・土台・床、外壁・内壁、キッチン・トイレ・浴室など、スペースごとにズームアップ。古民家ならではのトラブルや注意点も併せて紹介しています。DIYリノベで古民家のポテンシャルを引き出し、オンリーワンの住まいを作ろう!

 

 

・バラエティあふれる連載にも注目!
溶接を駆使したアイアンDIY、トリマー&ルーター木工、さらにはレザーソーイングやグリーンウッドワークなど、さまざまなジャンルのもの作りの魅力を個性あふれる作家とともにお届けします。その他、自給自足の田舎暮らしエッセイやDIYにまつわる法律相談など読み物も充実。こちらもお見逃しなく!

 

【書籍概要】

著者:ドゥーパ!編集部

定価:1100円(税込)

発売日:2021年7月8日

判型:A4変形