ケンウッド初の360°ドラレコ「DRV-C750」(プロト版)をレビュー! あおり運転対策に使えるか?

社会問題化している“あおり運転”。そんな不安に答えてくれるとして人気急上昇中なのが「360°撮影対応型」ドラレコです。このタイプのドラレコは既に各社から登場していますが、ケンウッドも満を持してついに「DRV-C750」で初参入。8月下旬に発売することになりました。今回はそのプロトタイプのインプレッションレポートをお届けします。

↑ケンウッド初の360°撮影対応ドラレコ「DRV-C750」、実売想定価格4万3010円(税込)。ガラス面に密着させて取り付けるため、走行中のブレもほとんど発生しない

 

運転中、駐車中、クルマのまわり前後左右360°見守ります

360°撮影対応ドラレコは、超広角レンズを下向きにセットすることで、一台で前方・左右に加え、車室内から後方の録画が可能。そのため、併走車による幅寄せをはじめ、万一発生してしまった車内でのトラブルに対しても映像で捉えることができるのです。まさに昨今のあおり運転対策として、活用価値が一気に高まっているのがこのタイプのドラレコと言えるでしょう。

 

とはいえ、念頭に置くべき注意点もあります。1枚のセンサーですべての撮影領域をカバーするため、一部分を切り出すと当然ながら粗い画像となります。ケンウッドが発売するDRV-C750はこうした弱点を、同社が培ってきた映像技術で克服。360°撮影をしても十分な解像度と画質を確保できるドラレコとしているのです。

↑DRV-C750の本体サイズは、W74mm×H86.1mm×D32mm。画面はモニター上で2分割表示した状態。右側には本体右サイドにあるスイッチに対応したアイコンが表示される

 

テストでは、DRV-C750を運転席側に取り付けることにしました。なぜかと言うと、一般的にドラレコは視界を妨げないようルームミラー裏側に取り付けることが多いのですが、360°撮影対応であれば運転席の様子も捉えられるようにしないと意味がないからです。ただ、車両によってはルームミラーなどが邪魔になってしまう可能性もあり、少なくともその辺りを考慮して、前方向と左右はきちんと撮影範囲に収まるよう、取り付けることに気をつけたいですね。

 

車両に取り付けたDRV-C750本体は、360°撮影対応ドラレコという割にかなりコンパクト。取り付けるアタッチメントが本体をガラス面に直付けするような格好となっており、これが全体をコンパクトに見せるのに効果を発揮しているのでしょう。さらにこのスタイルだと走行中のブレも抑えられますから、ダブルでメリットをもたらしていると言えます。

 

本体は2.4型モニターを備えた一体型で、カメラ部は本体下に水平360°を撮影する専用カメラを装備。撮影モードは360°を一画面に映し出す「ラウンドモード」のほか、前方から左右を低歪率で再現する「パノラマモード」、クルマの前後を上下2分割の「前後2分割」、クルマの前後左右を4分割する「前後左右4分割(マルチアングル)」の4モードです。どの表示がベストなのか迷うところですが、個人的には通常は前後2分割モードにしておき、必要に応じて「PinP(Picture in Picture)」でリアカメラを挿入するのがベストな使い方のように思えました。

↑ラウンドモードでは周囲を1枚の映像で表現できる

 

↑パノラマモードでは前方向と左右、車内を捉えられる

 

↑2分割モードでは前方向をパノラマで撮影し、車内と左右+後方を捉える

 

↑4分割モードでは前方向と車内、左方向/右後方の映像を分割表示する

 

このモニター上の表示、各モードは本体右サイドにあるスイッチで切り替えられますが、記録そのものはメニューで設定した録画モードが反映されます。ただ発売までにリリースされる専用アプリを使えば、パソコン上で各モードに切り替えが可能ということです。

↑DRV-C750のメインメニュー。全部で2ページしかなく、階層も浅いので分かりやすい

 

各設定は右サイドに並んだスイッチによって行います。メニューはケンウッドらしい分かりやすい構成となっており、階層も深くないので各種設定で迷うことは少ないと思います。静止画撮影ボタンや手動撮影(イベント撮影)ボタンも右側面にあり、思いついたときにすぐに押せるのは使いやすかったですね。またデフォルトでは、ディスプレイがONになると設定したモードで撮影した映像がモニターされますが、設定をOFFにすることも可能です。

↑DRV-C750の操作スイッチがある右側面。上からメニュー(電源は長押し)/画面切替/静止画撮影/手動イベント録画の各スイッチ

 

撮影した映像は「DRV-C750」だけでなく、パソコンのWindows Media Playerでも撮影したモードで再生できます。パソコン上で再生してみると、その画質の良さに驚かされました。とにかくその映像が自然なのです。正確には鮮明さという観点では前後2カメラのドラレコよりは劣ります。しかし、発色もきちんとしており、メリハリもあって目で見た雰囲気とそれほど変わらずに再現できていたのです。

↑パノラマモード表示中に手動でイベント記録。スイッチを押した5秒前とその後15秒間の映像を上書きされないフォルダに保存される

 

360°撮影対応ドラレコらしく、前方だけでなく左右もしっかりと捉え、車内は多少暗くなっても十分な明るさで映し出していました。解像度も先行車が遠く離れていなければナンバーもしっかりと視認できるレベル。ただ、この状態では後方の様子はほぼ確認することはできません。そこで、本機では別売りでリアカメラ「CMOS-DR750」を用意しました。

↑別売りのリアカメラ「CMOS-DR750」、実売想定価格1万1440円(税込)。リアガラスのスモーク処理に対応する「スモーク・シースルー」機能を備えた

 

このカメラは、リアガラスのスモーク処理に対応する「スモーク・シースルー」機能を備えており、このカメラを組み合わせることで、後方から左右に回ってくる車両の動きまでもつぶさに撮影できるようになるのです。カメラとしても低ノイズであることで、テストの結果、夜間であってもクリアに後方を撮影できていることが確認できました。

↑リアカメラCMOS-DR750でスモークガラス越しに撮影

※写真はナンバー部に一部加工しております。

 

テストにお借りした機材はプロトタイプであるため、「画質や機能面で不安定さがあるかもしれない」という条件が付いていました。しかし、トラブルはほとんどなく、何よりもこの画質の良さに360°撮影対応ドラレコに対する見方が大きく変わったというのが正直な感想。DRV-C750は“あおり運転”対策というだけでなく、日々の思い出を記録するドラレコとしてもドライブをしっかりとサポートしてくれることでしょう。

 

【フォトギャラリー(画像をタップすると閲覧できます)】

 

【あおり運転に屈しないドラレコ選び07】全方位撮影により 前後左右に死角なし――ユピテル Q-02cの場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

ユピテル
Q-02c
実売価格6万4800円

【録画:約680万画素/画面:非搭載/レンズ画角:全方位720°/GPS:搭載】

全方位撮影に対応する初のドラレコとして話題となったシリーズの第2弾。ソニー製裏面照射CMOSセンサー「STARVIS」を搭載し、高解像度撮影を可能にしました。専用ビューアソフトでは、録画した全方位の映像と走行情報などを同時に確認できます。

 

ドラレコとしての性能がブラッシュアップされた

全方位で撮影できるQシリーズの第2弾となる本機は、ドラレコとしての使い勝手を磨き上げました。例えば、衝撃を検知して記録しているあいだに新たな衝撃が加わった場合、2回目以降の衝撃もひとつのファイルとして続けて記録可能に。また、GPS機能を搭載したことで日時・速度・走行軌跡など多彩な情報も同時に記録。別売の電源ユニットを追加すれば、最大約12時間に渡って駐車監視も行えます。モニターは非搭載ですが、PC用ソフトで映像を再生可能。映像の拡大や縮小、スロー再生やコマ送りなどにも対応しています。

 

【設置イメージ】

■フロント

↑360°撮影するためフロントウインドウのルームミラーを避けた位置に取り付け。ここでは運転席側

 

↑専用ソフトを使えば希望のアングルで映像をチェックできる。解像感は甘めだが、周囲の状況は十分に確認可能だ

 

■夜間

↑やや荒れ気味だが、状況を把握するぶんには問題ない。高性能センサー「STARVIS」搭載の効果を発揮していた

 

↑カメラアングルを上下に90°調節可能。設置する場所に応じて自由に取り付けられる

 

 

↑PC専用ソフト「PC Viewer」で再生。Gセンサーによるクルマの動きなどもチェックできる

 

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

 

画質:4
機能性:4
操作性:4
コスパ:2

総合評価:B

全方位撮影だけでなく総合的な能力も優秀

全方位撮影のユニークさだけでなく、画質や使い勝手も十分優れている点は評価したい。ただ、価格はかなり高いです。

 

【あおり運転に屈しないドラレコ選び06】最大5日間にわたって駐車監視が行える――オウルテック OWL-DR06-BKの場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

オウルテック
OWL-DR06-BK
実売価格1万5800円

【録画:約310万画素/画面:2.7インチ液晶/レンズ画角:水平113°/GPS:搭載】

310万画素のCMOSセンサーとF1.8の明るいレンズを搭載し、昼夜を問わず鮮明な映像を記録可能。GPSを搭載したことで正確な記録位置を特定しやすくなり、日付や時刻も自動で設定されます。最大5日間にわたって行える、動体検知機能も秀逸です。

 

GPSをマウントに搭載し本体のコンパクト化を実現

本機のGPSレシーバーとバッテリーは、カメラではなく取り付け用のマウントに内蔵するのがポイント。操作系統は、本体上部と左側面に配置しました。これらにより、本体のコンパクト化に成功しています。

スーパーHD撮影に対応するセンサーと明るいレンズを組み合わせることにより、映像の解像度は十分。コントラストも上々で、見やすい画質に仕上がっています。内蔵バッテリーフル充電で最大5日間まで待機して対応する、駐車監視機能も装備。センサーが衝撃や動体を検知すると、自動で記録が始まるので安心です。

 

【設置イメージ】

■フロント

■リアにつけた場合

↑GPSアンテナとバッテリーをマウントに内蔵して小型化。ケーブルの処理もスッキリとしている

 

↑コントラストが高く輪郭もクッキリとした映像は、状況把握に最適。前方を広範囲に捉える画角の広さも併せ持つ

 

■夜間

↑輝度は低くなるが、色合いが浅くなったり映像が甘くなったりすることはほとんどない。レンズの明るさが効いている

 

【動画はこちらから】

↑フレームレートは27.5fps。LED信号と周期が重なることで起きる“消滅”問題を解消した

 

↑電源オフの状態でも最大5日間待機。センサーが振動を検出すると自動で録画を開始する

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:5
機能性:4
操作性:3
コスパ:5

【総合評価:A+】操作にわかりにくさもあるが全体に優秀でコスパが高い

「この価格では画質も機能もかなり優秀。ボタン操作にわかりにくさもありますが、重要なところはシンプルです」(会田さん)

【あおり運転に屈しないドラレコ選び05】高性能センサー&レンズでクリアで歪みのない映像に――データシステム DVR3000 の場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

データシステム
DVR3000
実売価格1万3859円

【録画:約350万画素/画面:3.0インチ液晶/レンズ画角:水平125°/GPS:搭載】

約350万画素の高性能センサーと、透過率が高い6層ガラスレンズの組み合わせにより画質を追求。クリアで歪みのない映像を実現しています。画面を180°回転させられるため、接地部を下にした状態でダッシュボードに備え付けることも可能です。

 

テレビに映しても粗さが気にならない高精細映像

本機最大のウリは、高画質な映像。スーパーHD(2304×1296)画質で記録でき、対向車のナンバープレートはもちろん、遠めにある道路標識や看板なども鮮明に表示されます。映像を大画面テレビで出力しても、粗さはさほど気にならないほど。HDR機能により、トンネルを出た瞬間のように明暗差の激しいシーンでも、白トビすることはありませんでした。

広角6層ガラスレンズを採用したカメラは、画角がかなり広め。走行中のシーンを隅々まで高精細に映し出せるので、アクシデント時の証拠映像としても安心です。

 

【設置イメージ】

■フロント

■リアにつけた場合

↑電源ケーブル端子が目に入るが、本体は薄型で設置性も高い。操作スイッチも押しやすい位置に

 

【動画はこちら】

 

↑解像度が高くメリハリの効いた画質で、周囲の状況を鮮明に記録。明暗差の激しいシーンも落ち着いた映像に

 

■夜間

↑店の看板など、ライトを照射した範囲以外も文字をしっかりと読み取れた。ノイズも少なく映像の品位が高い

 

↑表示画面を180°回転させられる。ダッシュボードなどに逆位置で設置することが可能だ

 

↑テレビに直接つないで映し出せるHDMI出力端子を装備。ドライブの思い出としても映像を楽しめる

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:5
機能性:4
操作性:4
コスパ:5

【総合評価:S】トータルで能力が高くかなりお買い得!

「画質は申し分なく、機能性や操作性も目立った不満はありません。この性能で1万円台はかなりお買い得でしょう」(会田さん)

【あおり運転に屈しないドラレコ選び04】夜間には感度を高め キレイな映像を撮れる――インバイト FineVu CR-3000Sの場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

インバイト
FineVu CR-3000S
実売価格5万5530円

前方と後方を同時に録画できる2カメラ式を採用。前後ともにフルHD/30fpsの高画質で記録できます。夜間撮影時の感度を高める「ナイトモード」を搭載したほか、前方衝突、車線逸脱、先行車発進をアラートしてくれる3つの運転支援システムも備えています。

【録画:約400万画素/画面:3.5インチ液晶/レンズ画角:水平107°/GPS:搭載(外付け)】

 

タッチ式モニターを採用し、誰でも手軽に操作できる

本機は、フロント用カメラには3.5インチの大型液晶モニターを搭載するため、本体はかなり大きめ。設置場所によっては走行中に多少気になることがあるかもしれません。とはいえ、この大型モニターはタッチパネル方式を採用。わかりやすく表示されているアイコンをタッチしながら設定が行えるので、ドラレコを初めて使う人でも、迷わず操作できるでしょう。

ヒューズボックスから電源を取れる常時電源コードが付属しているのもメリット。これを使えば、エンジンオフ時に発生したアクシデントもしっかり記録できます。

 

【設置イメージ】

■フロント

↑フロントはまるでデジカメがぶら下がっているようだが、リアカメラはコンパクト。GPSは外付け

 

■リア

 

↑解像感はそれほど高くないものの、メリハリがあって見やすい映像。逆光でも鮮明に撮影できていた

 

■夜間

↑光が少ない場所でも、映像が甘くなることなく鮮明に撮れる。ノイズもうまく抑えられていて見やすい映像

 

【動画はこちらから】

 

↑モニターが非常に大きく、走行時の視認性も高い。画質も良好で、映像もキレイに描写する

 

↑メニュー構成がわかりやすくアイコンで表示。タッチ操作の反応も良好で、操作性は抜群だ

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:4
機能性:5
操作性:5
コスパ:3

【総合評価:A】タッチパネルを生かした操作性の高さは抜群

「タッチ操作の快適さに加えて、前後カメラの切り替えをワンタッチで行えるのも便利。そのぶん価格は高いです」(会田さん)

【あおり運転に屈しないドラレコ選び03】セパレートタイプで設置の自由度が高い――セルスター CSD-610FHRの場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

 

セルスター
CSD-610FHR
実売価格3万610円

カメラ部とレコーダー&モニター部を別体とするモデルで、カメラ部をフロントだけでなくリアにも簡単に取り付け可能。ソニー製のセンサーを採用し、画質を高めています。別売のレーダー探知機を併用することでGPS受信も行えるように。

【録画:約200万画素/画面:2.4インチ液晶/レンズ画角:水平107°/GPS:オプション対応】

 

9mのケーブルが付属しリアへの設置も行える

本機はセパレートタイプを採用したことで、カメラ部が小さいのが特徴。フロントウインドウのどこに設置しても走行時に邪魔と感じることはないのはメリットです。また、9mのカメラ接続ケーブルが付属するのもうれしいポイント。これにより、リアにもカメラを手軽に取り付け可能で、「あおり運転」対策としては、かなり有効なモデルといえます。

センサーには、ビデオカメラに広く使われているソニー製Exmor CMOSを採用。暗所での撮影を得意とするセンサーなので画質に期待しましたが、いまひとつ性能を生かせていないのが残念です。

 

【設置イメージ】

■フロント(モニター)

↑モニターを見やすい位置に設置できるのはうれしい。カメラ部は小さいためほとんど目立たない

 

■リア

 

↑走行シーンでは、若干映像が流れる印象。フルHDのわりに解像度が低く感じたものの、対向車のナンバーは確認できる

 

■夜間

↑夜間に撮影すると全体に荒れた画質となる。大きめの看板が判別できる程度で、証拠映像で使うには少し不安だ

 

【動画はこちらから】

 

↑暗所特性に優れるソニー製Exmor CMOSを採用。夜間でも鮮明な映像の撮影を目指した

 

↑レコーダー部をフロントに設置しても、リアまでケーブルが余裕で届く。設置性は抜群だ

 

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:2
機能性:3
操作性:4
コスパ:3

総合評価:B】設置性の高さは魅力だが画質には課題がある

「設置性の高さがメリットですが、それ以外に見るべきものはありませんでした。特に画質はお世辞にも良いとは言えません」(会田さん)

【あおり運転に屈しないドラレコ選び02】高画質と長時間録画を両立する最上位モデル――ケンウッドDRV-830の場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

ケンウッド
DRV-830
実売価格3万2830円

【録画:約400万画素/画面:3.0インチ液晶/レンズ画角:水平132°/GPS:搭載】

同社の最上位モデル。3.0V型の大型液晶モニターを搭載し、走行映像が見やすいのが特徴です。microSDカードスロットを2基備え、フルHDの約1.8倍の情報量を持つ高精細なWQHD映像でも、最長約21時間記録できます。前方衝突警告など3つの安全運転支援機能も備えています。

 

メニューガイド表示など使い勝手を高める配慮

本機の特徴は、高画質映像のデータを長時間録画するためにmicroSDカードスロットを2基備えている点。両方にカードを挿しておけば、一方がいっぱいになったとき、自動でもう一方への記録に切り替わる「リレー録画」にも対応しています。HDRによる画質補正が高精度に行われ、昼夜を通してバランスの良い映像が得られます。

 

操作系でも、使い勝手を高める配慮が随所に。メニュー操作画面におけるわかりやすいガイド表示や、静止画記録や緊急時のイベント記録などをワンタッチで行える点が好印象です。

 

【設置イメージ】

■フロント

■リアにつけた場合

↑画面が大きいため、走行中に見えるところに設置したい。視界確保を優先するならルームミラー裏側に

 

 

↑映像は高精細で、道路標識や対向車のナンバーも鮮明に読み取れる。水平132°の広角レンズのため撮影範囲も十分に広い

 

■夜間

↑全体に明るく撮影されている印象。浮き気味になりがちなノイズもうまく抑えられていて、映像は十分クリアだ

 

 

↑ボタンワンタッチでマイクのオン/オフを切り替え。会話の内容を記録したくないとき便利

 

↑リレー録画対応のmicroSDXCダブルスロット。HD画質なら最長約53時間も記録可能だ

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:4
機能性:5
操作性:5
コスパ:4

【総合評価:A】操作性が洗練されていてストレスなく使える!

「必要な機能を必要なときに操作できて、ストレスなく使えるのが魅力。画質もバランスの良い仕上がりです」(会田)

【あおり運転に屈しないドラレコ選び01】前後両方のカメラでフルHD撮影できる!――コムテック ZDR-015の場合

「あおり運転」とは、前方の車両に対して車間を極端に詰めたり、並走しながら幅寄せしたりする迷惑行為のこと。これによる事故やトラブルが多発し、社会問題となっています。もし被害者となったときに証拠として利用できる可能性があるのが、ドライブレコーダーの映像です。万一の事態に備えて、ドラレコの導入を検討してみましょう。

 

コムテック
ZDR-015
実売価格2万7800円

前後カメラを同梱し、いずれもフルHD解像度の映像を撮影できます。HDR/WDRに対応したことで、白トビや黒つぶれ、逆光にも強いのが特徴。6つの安全運転支援機能を備えるほか、カーナビのGPS受信や地デジ受信への影響を抑えるノイズ対策も万全です。

【録画:約200万画素/画面:2.8インチ液晶/レンズ画角:水平115°/GPS:搭載】

 

 

2.8インチのモニターに撮影映像を2画面表示可能

フルHD撮影に対応する2つのカメラで前方と後方の映像を同時に記録できる本機は、あおり運転対策として心強い一台。前後カメラの映像はスイッチひとつで切り替えられ、後方映像をワイプとして2画面表示することも可能です。モニターのサイズは2・8インチと大きめで、視認性も上々。

専用のビューワソフトを使えば、撮影した映像をPCで確認できます。Gセンサーの作動状況や、走行軌跡も合わせて表示されるのが面白いです。駐車監視では最大12時間の録画に対応。ただし別売のキットが必要で、配線には手間がかかります。

 

【設置イメージ】

■フロント

■リア

↑フロントカメラは大きめだがケーブルの収まりは良好。前後カメラの切り替えなど操作しやすい
↑今回試したなかでは解像度は高くないが、対向車のナンバーも十分読み取れる。記録用としては十分のクオリティだ

 

■夜間

↑映像が甘くなったり、色が浅くなったりはせず、雰囲気を忠実に伝える。ライト照射による白トビもなかった

 

↑リアカメラもフロント用と同じ200万画素センサー内蔵で高画質。小型で設置の自由度が高い

 

↑先行車の発進や車線逸脱などを知らせる6つの運転支援機能を搭載。安全運転をサポートする

 

 

 

【AV&自動車評論家・会田 肇さんの評価】

自動車雑誌編集者を経てフリーに。カーエレクトロニクス全般に精通し、ドラレコも数多く試用する

画質:4
機能性:4
操作性:4
コスパ:3

【総合評価:B】2カメラでも扱いやすく昼夜を問わず画質が安定

「前後シーンを確実に捉え、扱いやすさも上々。昼夜を問わず安定した画質も及第点だ。価格は少し高くなったのがネックかも」(会田さん)