森の響きを自宅で! 貴重な「会津桐」を使ったウッドヘッドホンをオンキヨーが発売

オンキヨー&パイオニアは、オンキヨーブランドより、和楽器に用いられる 「桐」 素材と 「彫り」 の技法を採用した密閉型ヘッドホンを、クラウドファンディングサイト「未来ショッピング」で先行販売します。募集期間は2018年8月1日~9月30日。先行販売先着特典プランとして、桐ヘッドホンと特製オリジナルヘッドホンスタンドのセットが限定15セットで30万円(税別)で販売されます。

 

このヘッドホンは、ハウジングに高級和楽器にも用いられる「会津桐」を採用。和楽器の筝の内部に施される「綾杉彫り」 を施すことで、ハウジング内部の定在波を防ぎ、桐素材の響きを生かしています。

↑和楽器のようにハウジングに「彫り」を入れている

 

さらに、自然素材由来のセルロースナノファイバーを世界で初めて100%使用した振動板(特許出願中)を採用した50mm径ドライバーを搭載し、クリアな広帯域再生を実現。ハイレゾ音源にも対応する80kHzの超高域まで再生します。ユニットのベースにはマグネシウム合金を採用し、不要な共振を抑制しています。

↑セルロースナノファイバーを100%使った振動板

 

ヘッドバンドと立体形状のイヤーパッドには高級車のシート等に使われる高級素材アルカンターラを使用。リケーブルに対応しており、3.5mmステレオミニケーブルと2.5mmバランスケーブルの2本が付属します。

↑桐箱に入れてお届け

 

さっそく試聴させてもらったところ、まず驚いたのは密閉型ヘッドホンにもかかわらず開放型のような広がりのある音場が感じられたこと。メタルハウジングのソリッドな音とは異なるウッドハウジングならではの自然な響きが味わえます。サウンドは味付けの少ないモニター寄り。「原音再生を目指して音作りをした」というように、音源そのものの良さを確認できる音となっていました。

 

この桐のヘッドホンは、神田万世橋にオープンした同社のショールーム「ONKYO BASE」に展示され、試聴も可能となっています。プレミアムな桐材を使ったヘッドホンの音を聴きに、ショールームへ足を運んでみてはいかがでしょうか?

ワイヤレス×ハイレゾ×ノイキャンって多機能にもホドがある! パナソニック「RP-HD600N」の完成度に刮目せよ!

ノイズキャンセリングヘッドホンといえば、ひと昔前はケーブルの途中に大きな電池ボックスがあり、そこに乾電池を入れて使うものが主流だった。歩きながら使うには電池ボックスが邪魔で、さらに乾電池を用意するのもなかなか面倒で、購入してみたものの飛行機に乗るときくらいしか使わなくなった……という人も多いのではないだろうか。しかし近年、電池ボックスも邪魔なケーブルもない次世代のノイズキャンセリングヘッドホンが次々に登場している。今回は、2018年2月にパナソニックが発売した話題のノイズキャンセリング機能付きBluetoothヘッドホン「RP-HD600N」を紹介したい。

↑パナソニック ワイヤレスステレオヘッドホン「RP-HD600N」(マルーンブラウン)

 

まずRP-HD600Nの特徴をサラッと見ていこう。もっとも注目したいのは、同機はワイヤレスヘッドホンでありながらノイズキャンセリング(NC)機能を備えていること。ハウジングの外側と内側の計4つのマイクで周囲の騒音を測定することで、より強力に騒音を抑えることができる。さらに、環境に合わせてNC強度を3段階に調節することも可能だ。なお、NC機能を省いた下位モデル「RP-HD500D」という機種もラインナップされている。NC機能が不要であればHD500Dのほうが価格も手ごろなので、欲しい機能に合わせて選びたい。

 

次に注目したいのが、同機は多彩なBluetoothコーデックに対応していること。特に、ワイヤレスでもハイレゾ相当(※)の高音質が楽しめる「LDAC」と「aptX HD」の2つに両方対応しており、対応するスマホやポータブル音楽プレーヤーと組み合わせれば高音質なワイヤレス再生が実現する。音質よりも利便性が優先されがちなワイヤレス接続時だが、これなら十分に満足のいく音質で音楽を楽しむことができる。

※:Bluetooth接続時はLDAC対応で最大96kHz/24bit再生(有線接続時はハイレゾ再生)

 

最後に押さえるべきポイントはデザイン。カラーはシックな3色を用意しており、スーツ姿に合わせても悪目立ちしない。また、「3Dボールジョイント機構」と「エルゴノミック3Dイヤーパッド」により、長時間装着していても耳が痛くならない快適な装着性を有している。スイーベル機構によりコンパクトな形状にすることができ、ビジネスバッグに入れて持ち運びやすくなっている点も見逃せない。

↑左からブラック、オリーブグリーン、マルーンブラウン

 

モニター調の繊細で素直なサウンド

まずは基本的な性能から詳しくチェックしていこう。筆者は毎日の通勤時にスマホとBluetoothイヤホンで音楽を聴いているので、それに合わせてiPhone SEと組み合わせて音質をチェックしてみた。RP-HD600Nの対応コーデックはSBC、aptX、AAC、aptX HD、LDACとほぼ現行のBluetoothコーデックを網羅しているので、スマホでも音楽プレーヤーでも最適な音質で伝送することができる。

 

RP-HD600Nの音質的なキャラクターは、一言で表現するなら「モニターライクで繊細なサウンド」といえるだろう。パナソニックがハイエンドクラスのヘッドホンに採用している「超多層フィルムMLF(Multi Layer Film)振動板」搭載機に共通する特徴だが、ダイナミックなサウンドを聴かせるというよりは、淡々と高解像度で分析的なサウンドを奏でる印象だ。

↑ハイレゾ再生に対応するMLFを振動板に採用

 

↑ハウジングの内側に玉虫色に光るMLF振動板が見える

 

他社のヘッドホンでは、低音を強調したり、音場を広く感じさせるために響きを付与したり、いわば“音にお化粧を施す”ものも多いが、このRP-HD600Nはとにかくタイトでフラット。低音も高音も強調せず、極めて淡々と鳴らすので、日ごろから個性的な味付けがされたヘッドホンやイヤホンを聴いていると、やや素っ気無く感じる人もいるだろう。このタイトな音色の実現には、新制振構造・制振材料を採用した「制振フレーム」が一役買っていると思われる。

↑新開発の「制振フレーム」

 

音楽のジャンルでいえば、アコースティックで落ち着いた楽曲や、しっとりしたジャズボーカル、室内管弦楽などの小規模なクラシック音楽にマッチする。逆に、勢いやノリを重視するロックや、重低音が重要なダンスミュージック、壮大でダイナミックな音が求められる交響曲などはやや地味に聴こえてしまうかもしれない。

 

ワイヤレスでもここまで高音質に

ここでプレーヤーをiPhone SEからハイレゾポータブル機「AK70 MkII」に変えてみる。同機はaptX HDに対応しているので、RP-HD600Nとの組み合わせならば、高音質なワイヤレス再生が楽しめるのだ。AK70 MkIIとペアリングを行うと、「aptX HDを使用している」というメッセージが表示される。

↑aptX HD対応の「AK70 MkII」とペアリングしたところ

 

aptX HDでハイレゾ音源を再生すると、iPhone SEで聴くのとはあきらかに違ったワンランク上の音質に変化する。これまで感じていた窮屈さのようなものが解消され、音の見晴しがよくなったような印象だ。ワイヤレス接続は音がよくないから……と敬遠していた方でも、きっと満足できるのではないだろうか。

 

さらに同機は付属のケーブルを利用することで有線接続にも対応する。aptX HDやLDACでも十分に高音質で聴けるのだが、AACやSBCに比べるとやはり有線接続のほうが音質的なメリットがあるといえる。外出時にはワイヤレスで軽快に、自宅でゆったり音楽を楽しみたいときには有線接続で、というように使い分けるのもいいだろう。また、有線時は電源オフでも音が聴けるので、バッテリーがなくなったときやバッテリーを節約したいときの対応手段としても使える。もちろん有線接続時にNC機能をオンにすることも可能だ。

 

ノイズキャンセリング機能の効果は絶大

続いて、ノイズキャンセリング(NC)機能を試してみよう。RP-HD600Nは、集音用マイクをハウジングの外側に配置する「フィードフォワード方式」と、ハウジング内側のドライバーユニット側に配置する「フィードバック方式」の両方の方式を採用したハイブリッド方式となっており、強力に騒音を打ち消すことができる。また、前述したとおり、3段階にNC効果の効きめを調節することができるので、航空機のなかや電車での移動中、騒がしいカフェなどシーンに応じて使いわけられるのが特徴だ。

 

NCモードは、本体のボタンを押すたびにモードA(強)→モードB(中)→モードC(弱)と強度を切り替えることができる。オフにしたいときはボタンを長押しすればOK。NCのオン/オフによる音質の変化は小さいので、騒音を感じる環境下では積極的に使っていきたい。

↑NCボタンを押すとモードを変更できる。ボタンには突起があるので装着しながらでも操作可能

 

筆者が通勤で使うJR山手線および地下鉄車内で各モードを試してみたところ、やはりモードAがもっとも強力に騒音を抑えられると感じた。NCをオンにした途端に、電車の走行音が消えノイズレスな空間に瞬間移動したような気分になる。音楽を楽しむのに最適な環境が手軽に実現できるわけだ。ただし、場合によっては耳への圧迫感のようなものも感じられたので、この感じが苦手な人はほかのモードを選ぼう。

 

また、個人的に非常に便利だと感じたのは、音楽再生中に本体の右ハウジングを押さえると、再生音やNC効果を一時的に低くして周囲の音を聴きとりやすくする「ボイススルー機能」だ。日ごろカナル型イヤホンを使っていると、電車内での突発的なアナウンスが聴き取れず、急な停車や発車できない理由などを聞き逃してしまうことがたびたびある。しかしこのRP-HD600Nなら、サッと右ハウジングに触れるだけで、音楽を停止したりヘッドホンを外したりしなくても周囲の音が聞き取れるので、急な車内アナウンスにも瞬時に対応できるのだ。これは、通勤や外回りなど電車での移動が多いユーザーにはありがたい機能だろう。

↑右側のハウジングに触れるだけで「ボイススルー機能」が動作する

 

他社のノイキャンヘッドホンと異なる点は、NCをオンにしていても“人の声”は通すところ。モードAだと遠くから聞こえるような感じになるものの、音楽を停止していると隣の人の会話が聴き取れる。このため電車のアナウンスなどの聞き逃しは減らせるものの、他人の会話も聞こえるので完全な静寂にはならない。電車の走行音や航空機内の邪魔な騒音だけを消す、というコンセプトなのだろうが、他社品のように周囲の音をすべからく絶縁するような効き方ではないので、その点は注意が必要だ。

 

持ち運びしやすく長時間再生も可能

最後にデザイン面や装着性などに言及しておこう。RP-HD600Nは、ダークでマットなカラーリングを採用しており、レザー調のヘッドバンド、イヤーパッドと、いぶした金属のようなメタリックなハウジング部がシックな印象を与える。大人の男性が装着していても変に浮かないシックなデザインだ。スーツ姿にもマッチするだろう。

 

また、頭や耳の形状に合わせてグリグリ動かせる「3Dボールジョイント機構」と、人間工学に基づいて設計された「エルゴノミック3Dイヤーパッド」により、快適な装着性を実現しており、長時間つけていても快適。海外ブランドのヘッドホンなどは、人種による頭の形状の違いからか、長い時間装着していると頭や耳が痛くなるものもあるが、このあたりの装着性のよさはさすがパナソニックだ。

 

本体は使わないときはたたんでおけるスイーベル機構を採用しているので、ビジネスバッグなどにスッと収めることができ、カバンのなかで邪魔になりにくいのもうれしい。さらに、フル充電しておけば最大約20時間(ノイズキャンセリングオン時)のワイヤレス再生が可能なので、1泊2日くらいの出張なら充電せずに使うことができる。往復2時間の通勤でも1週間は余裕で使えるので、週末に充電しておくだけでOKだ。

 

以上の点から、RP-HD600Nは以下のような人にオススメといえる。

・電車や新幹線、飛行機などでの移動が多い人

・カフェやファミレスなどでも集中して仕事や勉強をしたい人

・ワイヤレスでもイイ音で音楽を聴きたい人

・デザインにこだわったシックなヘッドホンが欲しい人

 

多機能でありながらデザイン性も兼ね備えたRP-HD600Nは、こだわりのあるGetNavi世代の男性にぜひ試してもらいたいヘッドホンだ。

 

● Qualcomm aptX is a product of Qualcomm Technologies International, Ltd. Qualcomm is a trademark of Qualcomm Incorporated, registered in the United States and other countries, used with permission. aptX is a trademark of Qualcomm Technologies International, Ltd., registered in the United States and other countries, used with permission.
● LDACおよびLDACロゴはソニー株式会社の商標です。

ワイヤレスも高音質時代へ! 新生オラソニックから高音質Bluetoothスピーカー「IA-BT7」登場

インターアクションは、Olasonic(オラソニック)ブランドのハイレゾ対応Bluetoothスピーカー「IA-BT7」を6月8日に発売します。カラーはウォルナットとシルクホワイトの2色で、実売予想価格は3万円前後。

↑IA-BT7(ウォルナット)

 

オラソニックは、2010年に発売された卵型のUSBスピーカー「TW-S7」をはじめ、CDジャケットサイズのオーディオシステム「NANOCOMPO」シリーズなどでヒットを飛ばしたオーディオブランド。2017年10月に東和電子からインターアクションに事業移管され、新生オラソニックの第一弾となる製品が「IA-BT7」となります。

 

IA-BT7は、世界最高音質のBluetoothスピーカーをめざし、SOZOデザインの技術協力のもと開発されました。ワイヤレス再生の肝となる自社開発のBluetoothモジュールにはクアルコム製CSR8675を採用し、ワイヤレスでもハイレゾ相当の音質で伝送できる「aptX HD」(24bit/48kHz)、「LDAC」(24bit/96kHz)の2つの高音質コーデックに対応。そのほか、SBC、AAC、aptXといったコーデックもサポートしています。

↑基板の設計なども自社で行っている

 

本体は、Bluetoothスピーカーとしては異例となる木製キャビネットを使用。リアルウッドならではの豊かな響きが楽しめます。カラーは、木目が美しいウォルナットと、四重にピアノ塗装を重ねたシルクホワイトの2色をラインナップしており、インテリアになじむ高いデザイン性も特徴です。

 

↑木製キャビネットを採用

 

スピーカーは、左右に57mm径のフルレンジユニット、中央に大口径110mm径のサブウーファー、背面に低音を強化するパッシブラジエーターを搭載。さらに、スピーカー同士の相互干渉のないバイアンプ構成により、コンパクトなサイズからは想像もできないほど臨場感のあるサウンドを再生します。

↑実際のスピーカーユニット

 

↑背面にはパッシブラジエーターを備える

 

また、Bluetooth入力のほか、ステレオミニ接続によるアナログ入力端子も搭載。すべての入力音源をレートコンバーターにて波形成形するとともに、24bit/96kHzまでアップコンバートして再生します。これにより、ケーブル接続したAIスピーカーやその他のオーディオ機器などの音源もハイレゾ相当の高音質で楽しむことが可能です。本体はAC電源駆動でバッテリーは備えておらず、屋内での据え置き使用を想定しています。

 

最終的な音質のチューニングは、安室奈美恵や福山雅治、今井美樹など数多くのトップアーティストのレコーディングに携わるミキサーズラボが担当。レコーディングスタジオの空気感を感じられるマスタークオリティのサウンドに調整されています。

 

【SPEC】

●対応コーデック:SBC、AAC、aptX、aptX HD、LDAC ●最大出力:10W×2(高音用)+20W(低音用) ●サイズ/重量:W275×H144×D65mm/2.2kg ●付属品:AC電源アダプター、AC電源ケーブル

 

コンパクトボディからは想像できない豊かな響き

新製品発表会では、初めにインターアクションの代表取締役副社長 木地伸雄さんが登壇。スマホやデジタルカメラのイメージセンサー向け光学精密機器市場において国内外で高いシェアを誇る同社が、オラソニックブランドを受け継いでオーディオ製品市場に参入したことについて説明しました。同社では、IA-BT7のような高音質デバイスとAI、AR/VRのような最新技術を融合させ、高音質な仮想現実技術の創出を目指すとしています。

↑インターアクションの木地伸雄 代表取締役副社長

 

また、音質の最終的なチューニングを行ったミキサーズラボの内沼映二会長や、技術協力を行ったSOZOデザインの山本喜則CEOも来賓として招かれており、開発時のエピソードを披露しました。

↑左からインターアクションの木地伸雄 代表取締役副社長、SOZOデザインの山本喜則CEO、ミキサーズラボの内沼映二 会長

 

会見途中では実機によるデモンストレーションも行われましたが、コンパクトなサイズからは想像できないほど豊かでクリアなサウンドが響き、広い会場にもかかわらず、その空間を十分に満たす高音質な音色に思わず参加者からは驚きの声が。大音量で再生しても音が割れることなく、大口径サブウーファーが繰り出す低音がしっかり感じられました。

 

同社のオラソニック事業部 マーケティング部長を務める清水潤一さんによれば、今後IA-BT7用のインシュレーターなどのアクセサリー展開も検討中ということで、オーディオファンの期待に応えるワイヤレススピーカーの今後の展開に期待が膨らみます。

ファンなら2つとも入手したい! オンキヨーが“シュタゲ”コラボのDAPとイヤホンを予約限定で販売

オンキヨーは、想定科学アドベンチャー「STEINS;GATE」とコラボしたDAP(デジタルオーディオプレーヤー)「DP-S1A S;G」と、イヤホン「SE-CH9T S;G」の2種を期間限定で予約販売します。予約はe☆イヤホン5店舗およびWEB本店、オンキヨー通販サイト「ONKYO DIRECT」で受付。予約受付期間は2018年4月26日11:00から6月25日(木)20:00まで、発送は8月末日より順次となります。

 

オリジナルUIやライブ音源収録など特典満載のDAP

「DP-S1A S;G」は、作中のラボメンバッジを元に制作したオリジナルロゴを本体背面に、「STEINS;GATE」のロゴをバンパーケース正面右サイドにレーザー刻印したオリジナルデザインを採用。バンパーケースもセットとなっており、作品の世界観を表現しています。

 

さらに、同社のコラボモデルとしては初のオリジナルUIを採用。「STEINS;GATE」プロデューサー松原達也氏のデザインによるオリジナルUIが、起動画面や終了画面、各種アイコン等に使用されています。また、プリインストール曲として、4月30日に開催予定の「科学アドベンチャーライブ2018 –SINGULARITY-」のライブ音源から4曲を収録するなど、ファンにはうれしい仕様が盛りだくさんとなっています。

 

本機は、ハイレゾ音源や高効率の圧縮技術を使ったMQA音源の再生に対応し、DSDは5.6MHzまでのネイティブ再生、FLAC/WAVは192kHz/32bitまでの再生に対応。また、DAC部から出力端子までをフルバランス回路設計を採用し、ESS製SABRE DAC「ES9018C2M」とアンプを2基ずつ搭載することでクリアで広がりのある音を実現しています。さらに、通常のバランス駆動方式(BTL)に加え、独自のActive Control GND駆動方式により、優れた定位感と奥行きのあるサウンドも楽しめます。

 

内蔵ストレージは16GBで、2枚のマイクロSDカードを使用可能。最大528GBまで拡張でき、ハイレゾ音源を豊富に持ち運べます。特典として、専用の画面保護ガラス「DPA-DT021B1」もプレゼント。直販価格は8万円(税込・送料込み)です。

 

DAPと合わせて使いたいバランス接続対応のイヤホン

ハイレゾ対応のイヤホン「SE-CH9T S;G」は、ラボメンバッジとともに作品の世界観を象徴するデザインを施したアルミプレートを両ハウジングに装着。2.5mmL型4極バランスケーブル「JAC-BM12C1」を付属し、「DP-S1A S;G」などのバランス出力対応モデルと接続することで、より解像度の高い広がりのあるサウンドを楽しめます(3.5mmステレオミニ端子のアンバランスケーブルは付属しません)。

 

本機は、50kHzの超高域まで再生する新開発9.7mm径ドライバーを搭載。躍動感のある低域再生に加え、ハイレゾ再生に最適な伸びのある高域再生を可能にしており広帯域再生を実現します。また、筐体の内部から外部に向かう通気部にチューブを使った「Airflow Control Port」(特許出願中)を設け、低音の音圧バランスを最適化することで、引き締まった低音とクリアな中音を再生。ノズル部にはアルミ製ハウジングと真鍮製ノズルの2層構造となっており、不要な共振を抑えます。

 

購入特典として、イヤホンと着脱式ケーブルをつなぐプラグ部分を保護するコネクターシールド「JAC-CS01(B)」をプレゼント。直販価格は2万円(税込・送料込み)です。

 

両コラボモデルは、2018年4月30日に中野サンプラザにて開催される「科学アドベンチャーライブ2018 –SINGULARITY-」のオンキヨーブースに出展され、実機を用いたハイレゾ楽曲の試聴を実施。試聴された方から先着500名に描き下ろしイラストA4クリアファイルがプレゼントされます。

 

「STEINS;GATE」シリーズのファンにはたまらない仕様が満載のコラボモデルは、2機種合わせて使うことでより世界観やハイレゾ音源を楽しめるものになっています。ぜひチェックしてみて下さい。

傷や破損もへっちゃら! ハイレゾ再生にも対応するパイオニアDJのヘッドホン「HDJ-S7」

パイオニアDJは、高音質・高耐久性・高機能性を追求したオンイヤー型のDJ向けヘッドホン「HDJ-S7」を5月下旬に発売します。カラーはブラックとホワイトの2色展開。実売予想価格は2万5000円前後(税抜)。

↑「HDJ-S7」(ブラック、ホワイト)

 

プロフェッショナルモデル「HDJ-S7」は、40kHzの高音域まで再生可能なハイレゾ対応の新開発の40mm径HDドライバー(High Definition Driver)を搭載。キック音などの低音は力強く豊かに表現し、伸びやかな高域再生により細かな音も良く分かる高解像度を実現。クリアで抜けの良い中高音でスネアやハイハットなど、DJミックスに必要な音を大音量の現場でも正確にモニタリングできます。

↑新開発の40mmHDドライバー

 

また、ケーブルグランド線を左右それぞれ独立した構造にすることで、従来モデルよりも左右のチャンネルセパレーションを改善。ハウジング上部にはバスレフ方式のチャンバー(空気室)を搭載することで、高い遮音性と低域のレスポンス向上を実現しています。

↑バスレフ方式のチャンバーを備えている

 

本機は従来よりも厳しい水準の自社耐久試験に加え、アメリカ国防総省が制定したMIL規格(MIL-STD-810G)に準拠した試験をクリアしており、DJプレイに必要な高い耐久性を備えています。そのほか、前方向のスイーベル稼働域を45度までに限定することにより、特に首にかけた状態からのモニタリングがスムースに行えるようになっています。

 

同梱されているキャリングケースは、世界中をフライトで飛び回るプロフェッショナルDJのためにスーツケースに収納しやすいようコンパクトにデザインされており、頑丈な素材を採用することで長時間の移動でも傷や破損を防ぎます。また、USBデバイスやSDメモリカードを収納できるポケットを設けてあります。

 

長時間のDJプレイをストレスなく行えるよう設計されたプロフェッショナルDJヘッドホン「HDJ-S7」は、DJだけでなく一般的な音楽リスニングにもオススメ。クラブミュージックがお好きな方はぜひチェックしてみてください。

 

【SPEC】
●型式:密閉・ダイナミック型 ●再生周波数帯域:5Hz~40000Hz ●インピーダンス:48Ω ●出力音圧レベル:107dB ●最大入力:2000mW ●接続コード:1.2mカールコード(伸長時 約3.0m)、1.6mストレートコード ●質量:215g(コード含まず) ●付属品:6.3mmテレオ標準プラグアダプター(ネジ式)、キャリングケース

ももクロ10周年の記念コラボウォークマンはファン必携! こだわり仕様&ベスト盤全曲ハイレゾ収録

ソニーマーケティングは、「ももいろクローバーZ」結成10周年を記念して、ウォークマンAシリーズ「MOMOIRO CLOVER Z 10th ANNIVERSARY MODEL –Hi-Res Special Edition-」をソニーストアで販売を開始しました。6月11日10時まで期間限定&数量限定販売で、価格は2万9880円(税別)。また、「ももいろクローバーZ」公式ファンクラブ「ANGEL EYES」でもファンクラブ会員限定で販売されています。

 

「MOMOIRO CLOVER Z 10th ANNIVERSARY MODEL –Hi-Res Special Edition-」は、10周年を記念した「ももいろクローバーZ」特別ロゴと「桃」と「四つ葉のクローバ」をあしらった「ももクロ」の家紋マークが本体背面パネルに刻印されているほか、ホーム画面のメニューアイコンや音楽再生時の操作ボタンなども「ももいろクローバーZ」の特別仕様になっています。

 

 

また、5月23日発売される10周年記念ベストアルバム収録曲(全曲)に加え、本モデルでしか手に入らない限定リミックス音源を、全曲ハイレゾ音源でプリインストール。歴代楽曲タイトルをコラージュした、オリジナルデザインのパッケージなど、細部までこだわった仕様になっています。

 

ももクロの結成10周年を記念した貴重なコラボモデルは、ファンならずとも必携の1台ですね!  期間限定&数量限定なので、欲しい方はお早めに!

 

この春ハイレゾ&スポーツ始めたい人に! パナソニックからお手軽価格のイヤホン3種登場

パナソニックは、手軽にハイレゾを楽しめるエントリークラスのイヤホン「RP-HDE1」と、防水仕様のBluetoothイヤホン「RP-BTS55」「RP-BTS35」を2018年4月20日より発売します。

 

ハイレゾ入門にオススメなエントリーイヤホン

「RP-HDE1」は、耳への装着時に前方と後方を支えるダブルホールド形状を採用し、安定した装着感を実現。耳にぴったりフィットして、高い遮音性を発揮します。

 

また低域から高域までクリアに再生する新設計の11mm径HDドライバーを搭載し、ハイレゾならではの解像感と明瞭感のある音質を実現しています。

 

ラインナップは、5色のカラーバリエーションを用意する「RP-HDE1」に加え、スマホでの使用に便利なマイク/リモコン付きの「RP-HDE1」も用意。用途に応じて選ぶことができます。実売予想価格は、HDE1が5000円前後、HDE1Mが6000円前後。

 

【SPEC】
●インピーダンス:18Ω●音圧感度:110dB/mW●再生周波数帯域:5Hz~40kHz●最大入力:200mW●質量:約14g(ケーブル含む)●付属品:イヤーピース(S/M/Lサイズ)、 コードアジャストホルダー

 

スポーツにぴったりな防水イヤホン

「RP-BTS55/BTS35」は、IPX5相当の防水設計を採用したスポーツ向けのワイヤレスイヤホン。耳の形に合わせて変形可能な「フレキシブルイヤークリップ」を採用し、激しい動きでも外れにくく安定した装着性を実現します。

 

上位モデルの「RP-BTS55」は、暗い場所で光って装着者の視認性を高める「ブルーエッジLEDライト」を搭載。また、ケーブルに搭載したリモコンを操作することで、スマホなどに搭載された音声アシスタント機能を起動することが可能。選曲や電話の発信などをハンズフリー操作で行えます。

 

急速充電に対応し、15分充電で約70分再生可能。フル充電時には約6時間連続再生できます。Bluetoothコーデックは、BTS35がSBCのみ、BTS55はSBCとAACに対応しています。実売予想価格は、RP-BTS55が1万円前後、RP-BTS35が8500円前後。

 

【SPEC】
●再生周波数帯域:18Hz~20kHz●対応コーデック:SBC(BTS55のみAAC/SBC)●付属品:イヤーピース(S/M/Lサイズ)、 USB充電ケーブル(0.1m)、キャリングケース(BTS55のみ)

 

この春より新生活をスタートし、ハイレゾ音源を聴いてみたり、ジョギングなどのスポーツを始めたりすることをお考えの方は、ぜひチェックしてみて下さい。

 

机の上がライブホールに!? ACROのデスクトップオーディオは音が目の前に浮かぶような臨場感

アーティストのライブやコンサートに足を運ぶと、音楽は耳だけでなく、全身で音のシャワーを浴びながら聴いているから気持ちいいんだということに気がつくものです。柔らかなハーモニーに包まれたり、重低音が腹の底を突き上げてくるような体験に、思わず涙したり、コンサート会場で踊り出してしまったという方も多いのでは。

 

そんな音楽を聴くことによって得られる感動を、CDやレコード、音楽ファイルを聴きながら手もとでも再現してみたくなるもの。でも、イヤホンやヘッドホンは没入感こそ得られるけれど、音が体にぶつかってくるような迫力がいまひとつと感じるかもしれません。そんなふうに感じている方は、ぜひ一度スピーカーを使って音楽を聴いてみてほしいと思います。音楽をカラダに浴びながら、まるでライブやコンサートの会場に迷い込んでしまったようなリアリティが自宅にいながら再現できるはず。音楽が部屋いっぱいに満たされると、自然と音楽ソースの「品質=クオリティ」にも耳が気が付くようになります。「ハイレゾはCDよりもさらに高音質」といわれていますが、ハイレゾが再生できるスマホでは実感が沸かなかったという方も、スピーカー再生だと意外にあっさりと「いい音」がわかってしまった、なんてこともよく聞く話です。

 

ただし、スピーカー再生にも弱点はあります。まずポータブルオーディオプレーヤーとヘッドホン・イヤホンの組み合わせに比べると、再生機器を置く場所がどうしても必要に。マンションにお住まいの場合など、環境によっては夜中に大きな音を鳴らせない場合もありますね。そして、これから初めてスピーカー再生環境を導入するという方にとっては、自分の好みに合う製品をあれこれ吟味するプロセスは楽しいと感じる反面、次第にそのプロセスが面倒に感じられてしまう気持ちもわかります。

 

まとめると、「コンパクトに置けて」「大きな音が出しづらい夜にも楽しめる」「おすすめのアンプとスピーカーの一体型システム」があればいうことなしですよね。そこで今回、おすすめしたい最適な製品があります。Astell&Kernのデスクトップオーディオ向け新シリーズ・ACROのDAC内蔵アンプ「L1000」(直販価格11万9980円/発売中)と、スピーカーシステムの「S1000」(ペア12万9980円/3月24日発売)です。

 

↑DAC内蔵アンプ「L1000」

 

↑スピーカーシステム「S1000」

 

あのAKが手がけるACROシリーズとは?

Astell&Kernといえば、もう国内では人気も定着したハイレゾ対応ポータブルDAPの先駆者的ブランドです。2012年の秋に発売されたブランド初のハイレゾ対応ポータブルDAP「AK100」はいまや伝説の銘機。最近ではコンパクトで、カジュアルにハイレゾ再生が楽しめるスタンダードモデルの「AK70 MkII」も人気ですね。そのAstell&Kernが本気でチャレンジしたデスクトップオーディオシステムがACROシリーズです。

↑AK70 MkII

 

アンプのL1000は、最先端のハイレゾ音源を高品位な音で再生できる旭化成エレクトロニクスのハイエンドDAコンバーター(DAC)チップ「AK4490」を内蔵。左右のチャンネル用に1基ずつDACチップを乗せたことで、分離感が鮮明で滲みのないステレオ再生が楽しめます。ハイレゾ音源のファイル形式はリニアPCM系から、滑らかなアナログライクな音が特徴といわれているDSDと呼ばれる形式まで様々に分かれています。L1000は現在あるメジャーなハイレゾ音源のほぼすべてをサポートしているので、一度導入すれば長くメインのデスクトップオーディオシステムとして活躍してくれます。

 

夜間の音楽リスニングにも最適なヘッドホン出力も装備。通常の3.5mm/3極、6.3mm/3極の端子はもちろん、左右のチャンネルセパレーションに富んだ高音質なバランス接続の音が楽しめる、2.5mm/4極、4極XLRのバランス出力端子まで備えに抜かりなし。ベストコンディションでヘッドホン・イヤホンリスニングが楽しめます。

 

背面のスピーカー端子は汎用性の高い形状としています。本稿ではデザインや音の作り込みをピタリと合わせた、同じブランドのACROシリーズのS1000をレコメンドしていますが、他社のスピーカーを組み合わせてもOK。アンプの斜めにスラントしたデザインと、大型のダイヤルボリュームは本体をデスクトップに置いたときの操作性を一番に考え抜いています。

 

アンプに組み合わせるプレーヤー機器は今回MacBook Airを使っています。もちろんWindowsのノートPCと組み合わせてもOKです。アンプの背面にあるmicroUSB端子にUSBケーブルで接続します。Astell&KernのポータブルDAPをはじめ、USBオーディオ出力に対応する、スマホも含むポータブルオーディオプレーヤーとUSBケーブルでつないでプレーヤに保存した音楽を聴くこともできます。

 

スピーカーはサイズマッチを図ったS1000が今回の推しモデルです。アルミニウム製のエンクロージャー(本体ボックス)もスタイリッシュな佇まいがL1000によく合います。高域用のトゥイーターは19mm、中低域用のフルレンジドライバーは50mmで、ともにデンマークScanSpeak社の高音質スピーカーユニットを搭載しています。筐体をバスレフ構造にすることで、低音域を効果的に増幅します。再生周波数帯域は高域が40kHzに到達するハイレゾ対応。

 

スピーカーとしても、ACROシリーズ以外のアンプと自由に組み合わせが選べるように汎用的なスピーカー端子を採用しています。

 

アンプをUSBケーブルでMacBook Airに接続して、アンプとスピーカーの間はスピーカーケーブルにつなぐだけ。アンプに電源を入れれば再生準備は完了です。

 

ヘッドホンでは体験できないリアリティ

実際にハイレゾ音源を再生してみたところ、コンパクトで省スペース設計なのに、まるでコンサートホールにいるように感じてしまうほど豊かな広がり感が味わえました。ワイドな音の広がりには限界が感じられません。クラシックのオーケストラを聴くとホールのイメージが浮かんできます。ボーカルの定位が鮮明で、目をつぶるとすぐ側にアーティストが立って歌をうたっているように思えてしまうほど、音に生々しいリアリティがあります。

 

高品位なトゥイーターの効果によるものなのか、ピアノや金管楽器の煌めき感も非常にリッチです。弱音も音の粒がしゃきっと立っているので、立体的な演奏を体で感じながら聴く醍醐味が味わえます。

 

コンパクトなサイズのスピーカーなので低音の量感は少し控えめに感じられましたが、音の芯がしなやかで、打ち込みのインパクトがとても強いので力不足にはまったく感じません。クリアに突きぬけるようなEDMやポップス系の楽曲の軽やかさは、むしろこのアンプとスピーカーのペアにしか出せない魅力といえるかもしれません。

 

イチオシはやはりボーカルものの楽曲でしょうか。声に窮屈さがなく、艶っぽさが匂い立つような余韻を楽しむことができました。ふだんはジャズやポップスの女性ボーカルものを中心に聴いているという方には必聴のシステムです。

 

いま自宅にアンプを搭載していないパッシブタイプのスピーカーがあるという方は、まずはL1000から導入して、愛用しているスピーカーでPCによるデスクトップ再生環境を構築するところから始めてみてはいかがでしょうか。もし将来、よりパフォーマンスの高いスピーカーや、いま使っているものと音の違うスピーカーを試してみたくなっても、L1000と組み合わせることができる発展性が確保されています。もしスピーカーも新たにということであれば、デザインマッチや省スペース設置ができるACRO S1000の導入を検討する価値があります。正面だけでなく、上下左右から心地よい音楽に包まれるスピーカーリスニングの醍醐味を、ぜひ多くの方々に味わってみてほしいと思います。

 

新生Aurex第2弾はカセットテープの音声もハイレゾ化してしまうCDラジカセ「TY-AK1」

東芝エルイートレーディングは、カセットテープやCDの音源もハイレゾ相当の高音質で再生できるCDラジオカセットレコーダー「TY-AK1」を3月下旬に発売します。実売予想価格は2万7000円前後(税抜)。

 

↑TY-AK1(サテンゴールド)

 

Aurexシリーズ第2弾となる本製品は、「様々な音源をハイレゾ音質に。」をコンセプトに、ハイレゾ音源を楽しめるほか、カセットテープやCDの音源もハイレゾ相当にアップコンバートして再生。SDカードとUSBメモリーへの録音や、ワイドFM(FM補完放送)対応のにも対応しています。

 

また、カセットデッキを省き、BluetoothとPC接続に対応した「TY-AH1」(実売予想価格2万2000円前後)もラインナップ。こちらは4月下旬の発売予定。

↑TY-AH1(ブラック)

 

「TY-AK1」は、コンパクトなサイズのボディに40kHz以上の高域が再生可能な2ウェイスピーカーと、実用最大出力40Wのデジタルアンプを搭載しており、SDカードとUSBメモリーのハイレゾ音源を忠実に再現します。現行機種の「AH1000」では96kHz/24bitの音源まで対応していましたが、本製品では、音楽CDの約6.5倍の情報量をもつ192kHz/24bitの音源にも対応。スタジオ原曲に近い高音質で、今までとは違う鮮明で躍動感まで表現することが出来ます。

 

さらに、CDやMP3などの圧縮音源(非ハイレゾ音源)を圧縮する過程で失われたデータを補完することで、音質をハイレゾ音源相当の周波数帯域と高解像度音源に変換する機能を搭載。CD、MP3、ラジオだけでなく、カセットテープ(「TY-AK1のみ」までの音源の変換も可能になり、現在の音源にだけでなく、昔聞いていた音楽も最新の音質でよみがえります。

 

また、テープ再生切替により、これまでのノーマルテープに加えて、ハイポジションテープ(TYPEII)再生にも対応しています。

 

本体には移動に便利な大型ハンドル、リモコンが付属しているので、いつでも気軽に快適に好きな音源の音楽を楽しめます。カセットテープやCDをSDカードまたはUSBメモリーへ録音することや、ラジオのタイマー予約録音、カラオケも楽しめる機能も備えたAurexのCDラジカセ「TY-AK1」を、ぜひチェックしてみて下さい。

3000円台の「ハイレゾイヤホン」は使える? ステップアップに最適なパイオニア「SE-CH3T」ミニレビュー

オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、ハイレゾ音源の再生に対応したパイオニアブランドのカナル型イヤホン“CH3”「SE-CH3T」を3月9日に発売します。実売予想価格は3400円前後(税抜)。カラーはブラック、ゴールド、レッド、ピンク、シルバーの5色をラインナップしています。

 

CH3は、ダイヤモンドよりも硬いといわれる“グラフェン”を振動板にコーティングした5.5mmマイクロドライバーを搭載。ハイレゾ音源に対応する伸びのある高域から躍動感のある低域までの広帯域再生を実現しています。

 

また、精密切削によるアルミニウム製筐体により、ドライバーから発生する不要な共振を抑制し、クリアな中・高音とタイトで迫力ある低音を実現。筐体にはアルマイト処理を施し、金属ならではの輝きのある高い質感を表現しています。

↑アルミニウム筐体に5.5mm径のマイクロドライバーを搭載

 

スマホでの通話が可能なコントロールBOX付ケーブルを採用。プラグはL字型の3.5mm4極プラグで、リケーブルには対応していません。一般的な装着方式に加え、耳かけ式のオーバーイヤースタイルにも対応しています。

 

【保存版】ソニー超定番ヘッドホン「MDR-1AM2」はどこまで進化した? シリーズ新旧3モデルを比較&レビュー

ソニーからハイレゾ対応のポータブルヘッドホン「MDR-1AM2」が発表されました。過去に発売された“MDR-1シリーズ”の系譜を辿りながら、特に現行モデルの「MDR-1A」と比べたデザインと機能性、そして音質がどのように変わったのか比較してみたいと思います。

↑ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホンの新旧モデルを比較してみた。右側が3月10日に発売される「MDR-1AM2」。左が「MDR-1A」↑ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホンの新旧モデルを比較してみた。右側が3月10日に発売される「MDR-1AM2」。左が「MDR-1A」

 

ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホン「MDR-1」シリーズの系譜を辿る

ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホンの歴史は2012年10月に発売された「MDR-1R」に始まります。筆者も本機を長らく愛用してきたユーザーの1人です。当時は2~3万円前後のなかなかお手ごろな価格で愛機を購入したように記憶しています。まだいまほどハイレゾ対応の機器やソフトが多くなかったため、MDR-1Rは音質とポータビリティ、そしてコストパフォーマンスのバランスがよいポータブルリスニング用のハイレゾ対応ヘッドホンとして目立つモデルでした。ヘッドホンのデザインについては音質とともに色々と好みが分かれるところだと思いますが、筆者はシンプルで高級感も醸し出していたMDR-1Rのルックスも気に入って購入を決めました。

↑MDR-1R↑MDR-1R

 

MDR-1Rは発売後に好評を得て、めでたくシリーズ化される運びとなりました。2013年秋には「MDR-1R MkII」が発売されましたが、こちらはパッケージに同梱するケーブルの組み合わせを変えたマイナーチェンジ版でした。続く2014年10月に発売された後継機「MDR-1A」で大きくアップデート。ドライバーユニットを大胆に改良して、再生周波数帯域はMDR-1Rの4Hz~80kHzから、MDR-1Aでは3Hz~100kHzに拡張されています。そしてバランス接続に対応したのもMDR-1Aからでした。本機は現在、大手家電量販店などで2万円台前半ぐらいの価格で買えるので、まさしく狙い目の時を迎えているヘッドホンです。

↑MDR-1A↑MDR-1A

 

そして2015年3月にはMDR-1AをベースにしたBluetoothワイヤレスヘッドホン「MDR-1ABT」が発売されました。本機はBluetoothでハイレゾ相当の高品位なワイヤレスリスニングが楽しめる「LDAC」のコーデックに初めて対応したヘッドホンとしてマイルストーンになりました。本体にDACとアンプ、バッテリーなど色々と内蔵しながらワイヤードのMDR-1Aと変わらないポータビリティを実現した点も見逃せません。

 

“M2(マークツー)”はMDR-1Aと比べてどこが進化したのか?

MDR-1Aの発売から約3年半を迎えて、3月10日に発売される最新モデル“M2(マークツー)”はどこがアップデートされたのでしょうか。音やデザインなど細かく見ていきましょう。

 

まず気になるデザインですが、並べてみるといくつかの大きな違いが見えてきます。今回は互いにシルバーのカラーバリエーションを用意。新モデルのM2はハウジングだけでなく、イヤーカップのハンガーやヘッドバンドのスライダーまでマットなシルバーになって全体に落ち着いた印象を受けます。ヘッドバンドやイヤーパッドの外皮はブラウンからライトグレーになり、全体に統一感のあるシングルトーンとしています。スライダーの素材がステンレスからアルミニウムに変わったのは軽量設計も重視したためでもありますが、おかげで全体的にクールなルックスに。ただ、トラディショナルなオーディオ機器らしいMDR-1Aのほうが見た目には好みという方もいると思います。

↑ルックスを比較してみると、MDR-1AM2はトーンが落ち着いた印象。MDR-1Aはブラウンとシルバーのツートンカラーになる↑ルックスを比較してみると、MDR-1AM2はトーンが落ち着いた印象。MDR-1Aはブラウンとシルバーのツートンカラーになる

 

↑ヘッドバンドのスライダー部分も左側MDR-1Aの煌びやかなステンレスに対して、MDR-1AM2ではマットな質感のアルミニウムに変更されている↑ヘッドバンドのスライダー部分も左側MDR-1Aの煌びやかなステンレスに対して、MDR-1AM2ではマットな質感のアルミニウムに変更されている

 

新しいM2では本体がMDR-1Aよりも38gも軽くなって、200gを切る約187gに質量を抑えています。手にとって比べると違いは明らか。筆者はポータブルヘッドホンは軽いことが正義だと信じていますので、これはプラスの機能改善と受け止めていますが、もしかするとハイレゾ対応ヘッドホンとしてはこの軽さが頼りないと感じる人もいるかもしれません。そこはぜひ音を聴いて実力で判断して欲しいと思います。

 

せっかくこんなに軽くなったのだから、本体をコンパクトに折り畳めるコラプシブル設計も採用して欲しかったところ。WH-1000XM2のように小さく畳むことができたら限られたバッグのスペースがもっと有効に使えそうです。ただMDR-1シリーズのようなプレミアムモデルが“折り畳める”ことについては賛否が分かれそうです。

 

本体が計量化されたことで装着感が格段に良くなりました。やはりポータブルヘッドホンにとって軽さは大事。MDR-1AM2は音楽を聴いているあいだ、ヘッドホンを身に着けていることを忘れさせてくれます。MDR-1AM2はイヤーパッドがMDR-1Aよりも若干薄くなっているように見えますが、これは中のクッション素材を最適化したことによるもの。長時間身に着けていると素材が耳まわりにゆっくりと馴染んでくるような素材に変わっています。

↑イヤーパッドは右側のMDR-1Aのものは耳の裏側の厚みを変えて音漏れを少なくしている。かといってMDR-1AM2の遮音性が低いわけではなく、装着していると徐々に耳にフィットしてくるような新しいクッション素材に変更されている↑イヤーパッドは右側のMDR-1Aのものは耳の裏側の厚みを変えて音漏れを少なくしている。かといってMDR-1AM2の遮音性が低いわけではなく、装着していると徐々に耳にフィットしてくるような新しいクッション素材に変更されている

 

↑イヤーカップのサイズ感を比較。搭載されているドライバーユニットの口径は同じだが、右側MDR-1Aの方がイヤーカップが若干大きく見える↑イヤーカップのサイズ感を比較。搭載されているドライバーユニットの口径は同じだが、右側MDR-1Aの方がイヤーカップが若干大きく見える

 

耳のまわりをグッとグリップするようなMDR-1Aの着け心地に比べると、だいぶ自然なフィット感が得られます。耳の後ろ側のイヤーパッドを厚めに設計したMDR-1Aは、確かに音漏れがとても少なかったものの、夏が近づくとイヤーパッドに熱がこもる感じもありました。M2のイヤーパッドは外皮の触感がサラッとしていて、スティッチ(糸の縫い目)が耳のまわりに当たらないように縫製も工夫しています。

 

機能性については前回、MDR-1AM2の単体レビューで紹介した通りですが、ケーブルが本体着脱式で、対応するリケーブルと交換して好みの音が探求できます。MDR-1AM2の商品パッケージには3.5mm/4極のリモコン付ステレオミニケーブル(アンバランス接続)と、バランス接続用として4.4mm/5極端子のケーブルが同梱されています。どちらも長さは約1.2m。ウォークマンとスマホ、据え置き型のヘッドホンアンプなど色んな製品との組み合わせを買ってすぐに楽しめるのが特徴です。

 

専用のキャリングポーチが少し固めのナイロン素材から、MDR-1AM2では柔らかいナイロン素材に変更されています。ポケットの内側はフリースのようになっているのでヘッドホンの外装に余計な傷が付くことはないと思います。ただ、MDR-1Aまでの固めのポーチの方が筆者は信頼が置けて好みでした。

↑左側がMDR-1Aのキャリングポーチ。外側の素材が少し固めだったが、MDR-1AM2のポーチは柔らかくなっている↑左側がMDR-1Aのキャリングポーチ。外側の素材が少し固めだったが、MDR-1AM2のポーチは柔らかくなっている

 

「1AM2×1A×1R」歴代モデルと音を聴き比べてみる

肝心の音質を比べてみます。MDR-1AM2とMDR-1Aのほかに、筆者が使い込んできたMDR-1Rも用意しました。リファレンスのポータブルオーディオプレーヤーはハイレゾ対応ウォークマン「NW-ZX300」。3.5mmアンバランス接続のケーブルで聴いた音を比べています。

↑左端に用意したのがシリーズの初代モデルMDR-1R。MDR-1AM2(中央)、MDR-1A(右端)と音を聴き比べた↑左端に用意したのがシリーズの初代モデルMDR-1R。MDR-1AM2(中央)、MDR-1A(右端)と音を聴き比べた

 

ジャズのビッグバンドの演奏を聴いてみます。「ルパンIII世 PART IV オリジナル・サウンドトラック」から「ルパンIII世のテーマ 2015」では、MDR-1Aの熱のこもった低音のうねりが炸裂。足場がどっしりとして安定感あふれる演奏を楽しめます。同じ曲をMDR-1AM2で聴くと、中高域の見晴らしが良くなったような印象を受けます。反対に低域は少し細くなったようにも感じますが、芯の強さは変わらず。何より低音の切れ味とスピード感がグンと増しているので、よりいっそう緊張感のあるスリリングなサウンドに包まれる手応えがあります。アグレッシブなジャズ、ロックやダンスミュージックにとても良く合いました。

20180220-i01 (11)↑MDR-1AM2はZX300とトーンが統一されている

 

ライブ録音の作品はMISIAの「星空のライヴIII@山中湖シアターひびき」から「Everything」を聴いてみました。MDR-1Rは、今になって最新のモデルと比べてしまうと情報量や音の広がり感がイマひとつのように感じられてしまいました。それほどMDR-1Aから最新モデルのM2までステップアップしていく段階で、情報量の豊かさ、細かな音の一粒ずつにフォーカスが合う解像度の高さが実感できました。ボーカルはハイトーンがとても伸びやかで、細かいニュアンスが自然と飛び込んでくるので、アーティストとの距離感が一段と間近に感じられます。1Rから1A、M2にヘッドホンをスイッチしていくと、まるでとコンサートホールの遠くの席から徐々にアーティストの目の前のプラチナ席に場所を移りながら聴いているようでした。

 

最新モデルのMDR-1AM2で一番品質が向上したと感じる部分はボーカルの表現力です。最近のポータブルオーディオのトレンドに合わせて、自然さを損なわない範囲でボーカルや楽器のメロディラインを前に張り出したようなフレッシュな音に仕上がっています。声の繊細なニュアンスが浮き彫りになってリアリティが高まっています。筆者はふだんから“歌もの”の曲ばかり聴いているので、どちらかと言えばM2の進化は大歓迎です。

 

MDR-1シリーズには、初めてその音を聴いたときの鮮やかさと豊かな情報量のインパクトが毎日使い続けるうちに深く馴染んできて、やがてこの音以外に満足できなくなってしまうようなユーザーを惹きつける不思議な力があります。まるで主食のご飯、パンのようなヘッドホンといえるのではないでしょうか。ハイレゾ以外の音源を聴く時にもその実力は十分に発揮されます。シリーズ最新モデルのMDR-1AM2は間違いなくこの春、要チェックのヘッドホンです。

 

 

“自前ハイレゾ”はじめました――スタジオにオリンパスLS-P4を持ち込めばプロレベルのクオリティで録れる!

ICレコーダーの用途は、会議や商談の録音などといったビジネスシーンだけのものではない。高音質なハイレゾフォーマットで録音できるオリンパスのリニアPCMレコーダーLSーP4なら、趣味の音楽活動にも活用できる。試用してその実力をチェックした!

20180221_recorder

 

 

高音質録音だけでなく編集の多機能ぶりにも驚き

日本の楽器演奏人口は500万人以上いると言われている。せっかくなら演奏を高音質で録って残したいし、上達にも生かしたい。そう考える人も少なくない。とはいえ、レコーディングなどというと予算も手間もかかり、趣味で気軽に行うにはハードルが高い……。そんな悩めるミュージシャンにオススメなのがLSーP4だ。

 

ハイレゾフォーマットによる高音質録音もさることながら、本機の特徴は編集における多機能ぶり。既存の音楽データにオリジナルの演奏や歌を重ね録りできる「オーバーダビング」や、入力が小さいときにPCレスで適正音量に変換できる「ノーマライズ機能」などには、プロミュージシャンも舌を巻くほどだ。コンパクトなICレコーダーで、手軽にプロ品質の“自前ハイレゾ”をはじめよう。

 

 

【バンドマンがLS-P4を使って実感!】

原音さながらのフラットな良音でノイズも少ないのがスゴすぎです!

LS-P4の性能を、メジャーデビュー経験もあるミュージシャンが実際に使用して体感。本機の音質と使い勝手について、マニアックな視点も交えながらリアルに語ってくれた!

 

【使った人】

20180220実99_A
雑誌編集者・高橋真之介さん
2000年にtokyo-mirai名義でメジャーデビュー。バンド解散後に編集者へ転身も、自宅にスタジオを設置するなど音楽活動は継続

 

【使えるPoint 01】

3つの高性能マイクで立体的な音が録れる!

20180220実99_C↑カバーで隠れているが、2基のマイクのセンターに低域用の無指向性マイクを1基搭載する。オフにすることも可能

 

指向性を変えられるため楽器に合わせて録音可能

ステレオ感を際立たせる90°設計のマイク2基のセンターに、低域に強い無指向性マイクを搭載するシステム「TRESMIC」を採用。この内蔵マイク使用時で20Hz~20kHzの広帯域をカバーする。「マイクは指向性を変えられるため、ボーカルや楽器に合わせて録音できるのが素晴らしいです」(高橋さん)

 

 

【使えるPoint 02】

FLAC96kHz/24bitのハイレゾ音源で録れる!

20180220実99_D↑録音する形式や、サンプリング周波数/量子化ビット数を設定可能。ハイレゾからMP3フォーマットまで対応する

 

フラットかつ低ノイズな音でそのままサンプリングにも!

最大96kHz/24bitのFLAC形式で録音可能。CD音質を超えるハイレゾ音源ながらコンパクトなサイズとなるため、長時間のレコーディングに対応する。「音が良すぎて怖いほど。原音さながらの音で録れて、ノイズも少ないです。生ドラムのサンプリングなどもそのままで使えそう」(高橋さん)

 

 

【使えるPoint 03】

PCに接続しなくても本体のみで編集できる!

携帯用とは思えないほどの高度な編集機能を搭載

20180220実99_E↑リニアPCMレコーダーとして初めて「フェードイン・フェードアウト」機能を搭載。曲と曲との間を自然につなげる

 

音源データをPCに移さなくても、本体内で編集できるのもメリット。通常なら専用ソフトを必要とするような高度な編集にも対応する。「『オーバーダビング』は、使いこなせればハンパなく素晴らしい。携帯用レコーダーに『ノーマライズ』を搭載するのも驚きました」(高橋さん)

 

高橋さんの結論

音質・機能性・携帯性が高くミュージシャンの強い味方に!

20180220実99_F

下手なオーディオインターフェースをかませるよりも、LS-P4だけで良い音が録れることにビックリしました。このままでDAW(※1)に入れても十分なクオリティ。編集機能は多彩で携帯性も高いので、ミュージシャンにとっては本当に“使える”相棒になりますよ!

 

※1:Digital Audio Workstationの略。コンピュータを使用する音楽制作ソフトウェアで、デジタルの音源データを自在に編集できる

 

 

高音質&多機能なLS-P4は用途が多彩!こんなシュミレコも楽しめる!

LS-P4は楽器演奏の録音だけでなく、様々な趣味のレコーディング(=シュミレコ)にも高音質で対応。機能をフル活用して満喫しよう。

 

①語学学習

シーンをセレクトして最適な録音ができる!

20180220実99_J

シーンを選んで最適な録音設定に。「講義」ならズームマイク機能が働いて話者の声を捉える。

 

繰り返し聴くことで正しい発音を身に付ける

20180220実99_I

外国語のリスニングやスピーキングをマスターするには、反復練習が欠かせない。ネイティブ講師の声を録音して繰り返し聴くことで、正しい発音が身に付くはずだ。

 

②音鉄

イヤなウインドノイズも効果的にカット

20180220実99_kae

屋外では風の騒音は意外に気になるもの。ウインドシールド WJ2(※2)で効果的に低減しよう。
※2:別売品。希望小売価格5118円

 

発車メロディや走行音など様々な楽しみ方がある

20180220実99_G

鉄道ファンのなかでも、各種の「音」を収録して楽しむ層を指す音鉄。発車メロディや車内・ホームのアナウンス、踏切の音や列車の走行音など、様々な楽しみ方がある。

 

【製品情報】

オリンパス
リニアPCMレコーダー
LS-P4
オープン価格(実売価格2万1600円前後/オリンパス オンラインショップ参考)

 

高音質のままファイルサイズをコンパクトにできるFLAC形式に対応し、最大96kHz/24bitのハイレゾ録音が行えるICレコーダー。独自の3マイクシステムで広範囲の周波数特性をカバーする。Bluetooth対応デバイスとの無線接続も可能。

 

SPEC●記録形式:リニアPCM、FLAC、MP3●内蔵メモリー:8GB(microSDカードスロット1基搭載)●電源:単4形乾電池1本またはオリンパス製ニッケル水素充電池1本●サイズ/質量:W39.6×H108.9×D14.4mm/75g(電池含む)

20180220_実98_B↑USB端子を搭載し、PCにそのまま接続して音声データを移動できる。使用しないときは本体内に格納しておける

20180220実98_C↑電池の脇にmicroSDカードスロットを1基備える。メモリーを最大で32GB拡張できるため、高音質録音時も安心だ

20180220実98_D↑片手に収まるほどのコンパクトサイズ。バッグやポケットに入れていつでも気軽に持ち歩けるので、使い勝手が良い

 

 

撮影:高原マサキ(TK.c)

 

【リニアPCMレコーダーLS-P4について詳しくはコチラ】

https://olympus-imaging.jp/product/audio/lsp4/

【速報レビュー】ソニーの超定番ヘッドホンがリニューアル! 「MDR-1AM2」をウォークマンとXperiaで試してみた

ソニーからハイレゾ対応のポータブルヘッドホン「MDR-1AM2」が3月10日に発売されます。実売予想価格は3万円前後。カラーはブラックとシルバーの2色が用意されます。

 

今回は2012年に誕生した大ヒットモデル「MDR-1R」の系譜に連なるこの銘機の実力を、2回のレポートに渡って様々な角度から紹介したいと思います。第1回目のレポートでは、MDR-1AM2とハイレゾ対応のポータブルオーディオプレーヤー“ウォークマン”「NW-ZX300」や「Xperia XZ1」につないで実力を検証してみました。

↑ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホン最新モデル「MDR-1AM2」。2014年発売のMDR-1Aから約3年半ぶりのアップデートを遂げた↑ソニーのハイレゾ対応ポータブルヘッドホン最新モデル「MDR-1AM2」。2014年発売のMDR-1Aから約3年半ぶりのアップデートを遂げた

 

定番ヘッドホンがリニューアル

ソニーはノイズキャンセリング対応のBluetoothワイヤレスヘッドホン「WH-1000XM2」や、ホームリスニングをメインに想定したフラグシップ“Signature”シリーズ「MDR-Z1R」など、ハイレゾ対応のヘッドホンに多彩なラインナップを揃えています。今年の3月に発売されるMDR-1AM2はポータブルオーディオプレーヤーやスマホと組み合わせればアウトドアでの音楽リスニングに活躍するだけでなく、室内でのオーディオ・ビジュアルコンテンツの鑑賞にも最適なオールラウンダー。ハイレゾ対応のプレミアムモデルながら、本体が軽量・コンパクトなので“ポータブルヘッドホン”と呼んでも差し支えないモデルです。

 

本機の原型となるハイレゾ対応ポータブルヘッドホンのMDR-1Rは、まだポータブルオーディオでハイレゾを聴くための製品やコンテンツが現在ほど充実していなかった2012年10月に発売されました。価格は30975円(税込)。“3万円のヘッドホン”と聞くと、ちょっと高いなと感じる方もいるかもしれませんが、ハイレゾというキーワードにピンと来る人がまだ少なかった頃にも関わらずMDR-1Rは今も銘機として語り継がれるほどのヒットモデルになりました。理由は色々と考えられると思いますが、敢えて大きな3つの要因を挙げるとすれば「音質」「機能性」「ポータビリティ」が優れていたことではないでしょうか。そのMDR-1RのDNAが、最新モデルのMDR-1AM2にどのような形で受け継がれているのでしょうか。

20180220-i01 (10)↑MDR-1R

 

バランス接続でいい音を満喫

「音質」の核心を支えるのはMDR-1Aから引き続き採用する40mm口径のHDドライバーユニットです。ドーム型のLCP(液晶ポリマー)振動板にアルミニウム薄膜をコーティングして、全帯域に渡るフラットなバランスを実現しています。再生周波数帯域はMDR-1Aから変わらず3Hz~100kHzをカバーしていますが、ボーカルの明瞭度が上がるように振動板のドーム部の剛性を高めています。

↑ハウジングの上部側面に通気孔を設けて、鋭く正確なリズム音を再現するビートレスポンスコントロールは歴代モデルから継承する高音質再生のための技術だ↑ハウジングの上部側面に通気孔を設けて、鋭く正確なリズム音を再現するビートレスポンスコントロールは歴代モデルから継承する高音質再生のための技術だ

 

ドライバーユニットを覆うグリルには数学の「フィボナッチ数列」という数の並び方から導き出したという、ひまわりの花のようなデザインを採用しています。編み目のサイズを均等にすることで、空気の伝搬がより滑らかになる効果が得られるというもので、フラグシップヘッドホンの「MDR-Z1R」にも採用されています。

↑イヤーカップの中をのぞき込むと花のような模様の「フィボナッチパターン」を採用するグリルが見える↑イヤーカップの中をのぞき込むと花のような模様の「フィボナッチパターン」を採用するグリルが見える

 

MDR-1Aと同じくオーディオプレーヤーやアンプとのバランス接続にも対応しています。多くのポータブルオーディオプレーヤーや、いまや音楽プレーヤーとしてもお馴染みのスマホには「アンバランス接続」に対応する一般的な端子が搭載されています。プラス極にアンプ(正相)からの音声信号、マイナス極にグランド/アースをそれぞれ伝送して、ヘッドホンの左右ドライバーユニットを合計2台のアンプ回路で動かす仕組みになっています。

 

対する「バランス接続」の場合は左右のグランド側にも逆相のアンプが接続されます。つまり片側のドライバーユニットを2台ずつ、左右で合計4台のアンプ回路を使って鳴らすという仕組みになっています。バランス接続の場合は個々のアンプにかかる負担が減るので、さらに余裕を持ってドライバーユニットを動かせるようになります。入力されたオーディオ信号に対する反応はより鋭く、正確さを増してくることは音を聴いても明らかなはず。グランド/アースを共有するアンバランス接続の場合と違って、左右チャンネル間の信号干渉が生まれないため、ステレオイメージの鮮度も高くキープされます。

 

アンバランス接続は多くの場合が3.5mmのステレオミニ端子を使いますが、バランス接続には色々な方法があります。いま最も広く普及しているのは「2.5mm/4極」の細めの端子ですが、最近ではソニーのウォークマンやヘッドホン・イヤホンの上位モデルを中心に通称“ペンタコン”と呼ばれる、端子が太く安定性に優れていて、音質面でも優位と言われる4.4mm/5極の端子によるバランス接続に対応する機器も増えてきました。

 

ケーブル交換で自分好みの音にカスタマイズができる

MDR-1AM2は、本体左側から片出しのケーブルが着脱交換できる「機能性」にも優れたヘッドホンです。本体パッケージには1.2mのアンバランス接続用ケーブルのほか、同じ長さの4.4mm/5極端子のバランス接続用ケーブルが同梱されています。ヘッドホン側の端子は3.5mm/4極のミニプラグ。ソニー純正のアクセサリーとして販売されている、米キンバーケーブルと共同開発した8芯編み構造のケーブル「MUC-S12SB1」などこだわりのアクセサリーと交換しながら、自分の好みに合わせて音をカスタマイズしていく深い楽しみも得られます。

↑ヘッドホンには2種類のケーブルが付属する。左側が4.4mm/5極のバランスケーブルの端子↑ヘッドホンには2種類のケーブルが付属する。左側が4.4mm/5極のバランスケーブルの端子

 

「ポータビリティ」についても、MDR-1Aからさらに進化しています。ケーブルを含まないヘッドホン本体だけの質量を比較すると、MDR-1Aは約225g、MDR-1AM2は約187gと38gも軽くなっています。その違いは手に持つとすぐにわかるほど明らか。ヘッドバンドのアームは素材をステンレスから軽量・高剛性なアルミに変更。部材の内側をくり抜いて空洞にする“肉抜き”処理も要所に織り交ぜて、ドライバーユニットもボイスコイルやポールピース、マグネットなど細かな部品を徹底的に軽量化しました。この軽さはふだんから長時間音楽を聴く人には大きな魅力に感じられるでしょう。

 

外観はカラーリングを落ち着きのあるマットなシングルトーンに統一。今回は「シルバー」のカラーバリエーションの実機を借りてみました。ヘッドバンドやイヤーパッドの外皮をブラウンからグレーに変更して、付属ケーブルの色も本体に合わせたクールなルックスに仕上げています。ブラックとともにウォークマン「NW-XZ300」と色を合わせたそうです。筆者はMDR-1Aのオーディオ製品らしいトラディショナルな外観と比べて、ずいぶん若返りした印象を受けました。ただ、ルックスは重厚感のあるMDR-1Aの方が好きだという人がいても不思議はないと思います。

↑こちらはシルバーモデル。カラーリングは明るいトーンのシルバーとライトグレーをコンビにした↑こちらはシルバーモデル。カラーリングは明るいトーンのシルバーとライトグレーをコンビにした

 

↑イヤーカップの色合いはマットに仕上げた。イヤーパッドとの接続部分にきらりと輝くクロームフィニッシュのパーツをレイアウトしている↑イヤーカップの色合いはマットに仕上げた。イヤーパッドとの接続部分にきらりと輝くクロームフィニッシュのパーツをレイアウトしている

 

ウォークマンとXperiaを組み合わせて音を聴いてみた

MDR-1AM2のサウンドを、まずはウォークマン「NW-ZX300」と組み合わせて、アンバランス接続とバランス接続の音を聴き比べてみました。楽曲は川本真琴のアルバム「ふとしたことです」から、『1/2』(ハイレゾ 96kHz/24bit)を選んでいます。

↑ウォークマン「NW-ZX300」のシルバーと色合いを統一している↑ウォークマン「NW-ZX300」のシルバーと色合いを統一している

 

アンバランス接続でも中高域の透明感や、特にボーカルの鮮度の高さは抜群によいヘッドホンであることが実感できます。低域はだぶつかず、スピード感も鮮やか。細かなリズム音まで立体感に富んでいて、息を呑むほど広い音場が展開します。音のない無音の一拍ずつから、演奏者の緊張感が肌に伝わってくるようです。

 

バランス接続のケーブルに変えてみます。NW-ZX300は本体トップの位置にアンバランスとバランス接続の端子を1基ずつ搭載していますが、それぞれに対応するケーブルをつなぐだけで面倒な本体設定も要らず、手軽にバランス接続の音が楽しめるプレーヤーです。

↑NW-ZX300は本体のトップにアンバランスとバランス接続用のジャックを搭載している↑NW-ZX300は本体のトップにアンバランスとバランス接続用のジャックを搭載している

 

バランス接続のサウンドはやはり芯が強くコシもしなやか。底力の違いを感じさせます。ピアノの演奏にいっそう熱がこもってきました。ウッドベースの低音はベルベットのように柔らかくてふくよか。エレキの乾いた旋律の余韻が気持ち良くいつまでも耳に残ります。そしてこれがフィボナッチグリルの効果なのか、アンバランス接続の時よりもボーカルの立体感がさらに一歩前に浮き出てきました。ハイトーンは抜けが爽やかで、余計な雑味を感じさせません。演奏者の息づかいまで間近に感じられるようになりました。もしこのプレーヤーとヘッドホンの組み合わせを手もとに揃えることができれば、バランス接続をメインで使うことをおすすめします。

 

最後にAndroidスマホの「Xperia XZ1」につないで、先ほどと同じ楽曲を聴いてみました。スマホと組み合わせて聴くMDR-1AM2のサウンドも歯切れ良く滲みなし。ボーカルのビブラートや息づかいの繊細な表情を浮き彫りにします。筆者の印象では、Xperiaシリーズのハイレゾ対応機は繊細なニュアンスの表現は得意ながら、出音のパワー感が足りないところがあるので、特に屋外で音楽を聴くと物足りなさを感じてしまうことがありました。MDR-1AM2との組み合わせで聴くと、スマホのボリュームをむやみに上げなくても、音楽のディティールが自然と見えてきました。イヤーパッドによる密閉感と遮音性能がとても高いことも奏功しているようです。

↑Xperia XZ1との組み合わせでも音質を検証した。アンバランス接続用のケーブルはシングルボタンのリモコン付き↑Xperia XZ1との組み合わせでも音質を検証した。アンバランス接続用のケーブルはシングルボタンのリモコン付き

 

なお本体に付属する3.5mm/4極のケーブルはシングルボタンのリモコン付き。Andoridスマホ、iPhoneともにレスポンスの良いリモコン操作と、クリアな音声通話ができます。もしリモコンなしの3.5mmステレオミニケーブルの方がベターということならば、ソニー純正のアクセサリーとして発売されているケーブル「MUC-S12SM1」も使えます。MDR-1A専用の交換アクセサリーはMDR-1AM2と互換性が確保されているので安心です。

 

ハイレゾじゃなくてもいい音が実感できる

最新モデルのMDR-1AM2は、SpotifyやApple Musicなどの定額制音楽配信の音源や、CDからリッピングしたお気に入りの楽曲も活き活きとした音で鳴らしてくれるヘッドホンです。いま手もとにハイレゾ作品は持っていないという方でも、本機の魅力は十分すぎるほど感じられるはず。遮音性能がとても高いので、アクティブノイズキャンセリングヘッドホンは苦手という方にもアウトドアで使い倒せるヘッドホンとしておすすめです。音楽の再生環境にはこだわりたいという方はとにかくぜひ一度は聴いてみて欲しいと思います。

 

ハイレゾデビューするならコレ! 定番「AKシリーズ」の血を受け継いだエントリーDAP「ACTIVO CT10」

電車の中や街中で耳にイヤホンを挿し、音楽を楽しんでいる若者たち--ほとんどの方がスマートフォンを使ってますよね。最近ではハイレゾに対応したスマホも増えてきてはいますが、まだまだMP3などの圧縮音源を聴いている人が多いのではないでしょうか。また、データ容量の大きいハイレゾ音源は、ただでさえストレージが不足しがちなスマホに入れるのは大変ですよね。

 

そこでオススメしたいのが、”音楽好きな若者にハイレゾ音源を楽しんでほしい”という思いで開発されたDAP(デジタルオーディオプレーヤー)「ACTIVO CT10」です。これは、ハイレゾ音楽配信サイト「groovers Japan」が立ち上げたオーディオブランド「ACTIVO」の第1弾となる小型のハイレゾ対応オーディオプレーヤー。若い世代でも手に入りやすい300ドル前後の価格帯で発売予定のこの製品、お値段はお手ごろでも音質は完全に本格派。なぜなら、高級オーディオブランド「Astell & Kern」によるモジュールが搭載されているからです。

↑ACTIVO CT10。ボディカラーはクールホワイト↑ACTIVO CT10。ボディカラーはクールホワイト

 

Astell & Kern製モジュール「TERATON」を搭載

ポリカーボネート製のラウンドしたフォルム、コンパクトで軽量なボディとカジュアルな印象を受ける「CT10」ですが、その音質は本気です。実はgroovers Japanと、AK70 MKIIやSP1000といったAstell & Kernブランドを展開するIRIVERとはグループ会社。つまり、Astell & Kernで培われた技術力がCT10にも生かされているのです。

 

CT10には、Astel l& Kernが開発した「TERATON」が初めて搭載されました。これはクロックジェネレータ、ヘッドホンアンプ、ハイエンドDACを一体型モジュールにしたもので、金属でシールドされているため外来ノイズをしっかりと遮断します。Astell & Kernは今後、パソコン、スマートフォン、カーオーディオ、ホームオーディオなどのメーカーにTERATONを販売する事業展開を予定しています。

 

TERATONに使われているDACは、シーラス・ロジック製の「CS4398」。Astell & KernのAK70、およびAK70 MKIIにも搭載されているDACです。

↑Astell&Kern製モジュール「TERATON」↑Astell & Kern製モジュール「TERATON」

 

↑「Astelll&Kern AK70 MKII」は日本限定カラー「Sunshine Red」と「Marine Blue」が発売されたばかり(画像はSunshine Red。参考価格8万1880円)↑「Astell & Kern AK70 MKII」は日本限定カラー「Sunshine Red」と「Marine Blue」が発売されたばかり(画像はSunshine Red。価格8万1880円)

 

クアッドコアでサクサクの操作感

ハイレゾへの一歩を踏み出せない理由として、プレーヤーの”ごつさ”を感じる人が多いようです。しかし、CT10のサイズは幅65.2×高さ93.2×厚さ15.5mm、重さは約112gと非常にコンパクト。気軽にハイレゾ音源を持ち歩くことができます。

 

イヤホン端子は3.5mmステレオミニ端子によるアンバランス出力のみ。AK70などに搭載されている2.5mmのバランス出力は省かれています。出力レベルは8Ωの場合22mW、16Ωの場合は36mW。SN比は115dBです。側面には再生/停止を行える物理ボタンがあり、バッグやポケットの中に入れたままで操作することができます。

↑天面にはイヤホン端子と電源ボタンがある↑天面にはイヤホン端子と電源ボタンがある

 

↑右側面のダイアルでボリュームを調整する↑右側面のダイアルでボリュームを調整する

 

本体の内蔵ストレージは16GB、microSDカードは最大256GBまで利用できます。バッテリー容量は2500mAh。バッテリー持ちを検証してみたところ、ハイレゾ音源の購入、ハイレゾ楽曲の再生などを続けて行った結果、約7時間動作しました。

↑左側面には再生/停止ボタン、曲送りボタン、microSDカードスロットがある↑左側面には再生/停止ボタン、曲送りボタン、microSDカードスロットがある

 

ハイレゾ音源の対応フォーマットは、PCM 192kHz/24bit、DSD 5.6MHzまで対応しています(DSDは、PCMへリアルタイム変換して再生)。

 

ディスプレイは3.4型のWVGA。CPUは4コアでサクサク動作します。上下左右からのスワイプでメニューを引き出し、タップで決定する操作は、スマートフォンと同じ感覚で使えます。

↑再生画面。左寄りにディスプレイが配置されており、右サイドにホームボタンがある↑再生画面。左寄りにディスプレイが配置されており、右サイドにホームボタンがある

 

↑上から引き出すと、Wi-FiやBluetooth、イコライザーなどのオン/オフができる↑上から下へ画面をスワイプすると設定画面が現れ、Wi-FiやBluetooth、イコライザーなどのオン/オフができる

 

↑左から引き出すと、様々なアプローチで楽曲を再生できる。設定もここから行う↑左から右へスワイプするとメニュー画面に

 

ネットワークに繋げるとさらに便利

ワイヤレス通信はWi-FiとBluetooth接続に対応しています。Wi-Fi接続により「groovers Japan」から直接ハイレゾ音源を購入できます。音楽ストリーミングサービス「TIDAL」にも対応していますが、現在のところ国内では利用できません。

 

また、DLNA Linkにも対応しており、同じWi-Fiに接続しているデバイスと連携することができます。例えば、スマートフォンと接続すると、スマートフォンからCT10の曲を再生したり、停止したりという操作が可能。スマートフォンで別の作業をしているとき、CT10に持ち替えることなくCT10の楽曲を操作できるのです。筆者は「kinsky」アプリを使いましたが、ほかのDLNAアプリだとボリューム調整も可能かもしれません。

↑iPhoneからCT10を操作しているところ↑iPhoneからCT10を操作しているところ

 

DSD対応のポータブルヘッドホンアンプを接続すれば、OTGケーブルを利用してDSDのネイティブ再生も楽しめます。パソコンとの接続でUSB DACとして使用することも可能。

 

CT10は”若い音楽ファン向け”とされていますが、その音質には妥協がなく、Astell & Kernの音作りのノウハウが生かされたサウンドとなっています。すでにハイレゾ対応のプレーヤーをお持ちの方でも、普段持ちのプレーヤーとして購入を検討してもいいかもしれませんね。

 

そしてもちろん、これからハイレゾにトライしたい方々にもスマートフォンライクな操作感、モバイル性の高さ、確実に非ハイレゾとは違う臨場感を体感できる点がオススメです。「ポタフェス2017 WINTER」で展示されたようなカラバリの展開も期待したいところですが、現在はまだ未定とのこと。価格も含め、今後も注目のデジタルオーディオプレーヤーです。

 

通勤時間を音楽鑑賞タイムに変える! ハイレゾ/ノイキャン対応のBluetoothヘッドホン「RP-HD600N」

パナソニックは、高音質ワイヤレス伝送に対応したBluetoothヘッドホンを2月22日より発売します。ラインナップは、ノイズキャンセル機能付きの「RP-HD600N」(実売予想価格3万3000円前後)と、ハイレゾ相当の再生が可能な「RP-HD500B」(同2万6000円前後)の2モデル(価格はいずれも税抜)。

↑↑RP-HD600N(左からブラック、オリーブグリーン、マルーンブラウン)

 

↑↑RP-HD500B(ブラックのみ)

 

RP-HD600N/HD500Bは、SBC/AAC/aptXのほか、LDACやaptX HDといった高音質コーデックに対応したBluetoothヘッドホン。対応したプレーヤーと組み合わせることで、ワイヤレスでもハイレゾ相当の高品位なサウンドを再生できます。

 

2機種の違いは、ノイズキャンセル機能の有無。上位モデルのRP-HD600Nのみノイズキャンセル機能を搭載しており、周囲の騒音状況に応じて3つのモードからノイズキャンセリング強度を選択できます。また、ヘッドホンを装着したままアナウンスや会話に対応できるよう、右側のハウジングに触れるだけで音量が低くなり、ノイズキャンセル機能もオフになる「ボイススルー機能」を搭載しています。

↑右のハウジングにタッチするだけで外の音を録りこめる「ボイススルー機能」を搭載↑右のハウジングにタッチするだけで外の音を取りこめる「ボイススルー機能」を搭載

 

ハイレゾ音源の忠実に再生するHDドライバーには、玉虫色光沢のMLF(Multi Layer Film)を採用。数百層にも積層された超多層フィルムが不要な残響を残さず、高い応答性、広帯域・高解像度再生を実現します。さらに、新開発の「制振フレーム」により不要な振動を抑え、広がりのある音場を実現しています。

↑ハイレゾ再生に対応するMLFを振動板に採用↑ハイレゾ再生に対応するMLFを振動板に採用

 

装着感を高めるために、人間工学に基づき頭や耳の位置にフィットさせる「3Dボールジョイント機構」と「3Dイヤーパッド」を採用。優れた密閉性・遮音性と、快適な着け心地を実現しています。持ち運びに便利なスイーベル&折りたたみ機構も備えています。

 

連続再生時間は、RP-HD600Nが約20時間(ノイズキャンセリングオン時)、RP-HD500Bが約35時間(いずれもSBC再生)。

 

これまでワイヤレスは有線タイプに比べて音質が劣るとされていましたが、最近では高音質なワイヤレス伝送に対応したモデルが続々登場しています。ワイヤレスの快適性を保持しながら、高音質も楽しめるパナソニックのRP-HD600N/HD500Bで、通勤・通学や移動中にハイレゾ再生を楽しんでみてはいかがですか?

 

【SPEC】(RP-HD600N/HD500B共通)
再生周波数帯域:4Hz~40kHz
インピーダンス:38Ω
出力音圧レベル:99dB
最大入力:1000mW

カーナビもスマホ連携が当たり前に! “彩速ナビ”最上位モデル 新「TYPE Z」を体験してきた

ケンウッドは2018年の春商戦に向け、2月中旬以降に発売する新型「彩速ナビ」の新製品2モデルを東京オートサロン2018に出展した。会場では新製品を取り付けたデモカーや製品の単体展示も行い、いち早く手に触れて新製品の良さを体感できるようになっていた。

↑「東京オートサロン2018」に出展したケンウッドのブース↑「東京オートサロン2018」に出展したケンウッドのブース

 

ケンウッドではこの新型「彩速ナビ」を発表するにあたり、「AV一体型ナビはインフォメーションという領域がより重要になって来ており、従来の画一的な情報を伝えるのではなく、運転状況に最適化した案内や情報を伝えることが欠かせない」とし、それは“AV機能”“ナビゲーション機能”“インフォメーション”“ドライビングコンディション”の4つが重なる領域として反映されるという。そのコンセプトの下で発表された新製品が、“905”のモデル名を与えられた彩速ナビの最上位モデル「TYPE Z」シリーズというわけだ。

↑ケンウッドが「東京オートサロン2018」で発表した、同社のフラッグシップモデル「TYPE Z」シリーズ↑ケンウッドが「東京オートサロン2018」で発表した、同社のフラッグシップモデル「TYPE Z」シリーズ

 

スマホと連携する“スマート連携”がキーワード

「TYPE Z」シリーズは、7V型ワイド画面を備える200mmワイドの「MDV-Z905W」と180mmモデル「MDV-Z905」の2モデルをラインナップ。ケンウッドのフラッグシップモデルとして、DSDやFLAC/WAVに加え、新たに高音質コーデック「LDAC」にも対応することでハイレゾ音源に幅広く対応したことが最大のポイントとなる。特に「LDAC」への対応は、急速に増えているBluetoothワイヤレス接続での利用を重視し、使い勝手の良さとと高音質再生の両立を実現するものとして注目される。

↑「TYPE Z」シリーズは、スマート連携が大きなポイントでその拡張性の広さを訴えていた↑「TYPE Z」シリーズは、スマート連携が大きなポイントでその拡張性の広さを訴えていた

 

さらにスマートフォン(スマホ)用の定額制音楽配信アプリ「SMART USEN」にも対応したのも大きなポイントだ。「SMART USEN」は、1000を超える音楽専用チャンネルで、スマホとBluetooth接続すれば聴きたい楽曲がエンドレスで流れ続けるだけでなく、ナビ画面上ではチャンネル選択やアルバムアートなども表示も可能になる。これにより、音源を持ち込まなくても、最新の楽曲からオールデイズまで気分に合わせて楽曲を再生して楽しめるわけだ。また、昨年10月に発売した「TYPE M」シリーズに続いて、「Apple CarPlay」「Android Auto」などのスマホ連携機能を採用してもいる点も見逃せない。

↑AVシステムのとしての能力の高さもアピール。「LDAC」への対応はもちろん、一般的に需要の高い「Apple CarPlay」「Android Auto」との連携も強くアピールした↑AVシステムのとしての能力の高さもアピール。「LDAC」への対応はもちろん、一般的に需要の高い「Apple CarPlay」「Android Auto」との連携も強くアピールした

 

ナビゲーション機能も進化

新型「TYPE Z」シリーズは、ナビゲーション本来の機能としても大幅な進化を遂げた。その機能のコンセプトは、「ドライバーを真の意味でアシストしナビゲートしてくれる」(ケンウッド)ことにある。その筆頭が新開発の6軸慣性センサーだ。一般的には6軸ジャイロとも呼ばれるものだが、これを搭載したことで、GPS信号の届きにくい山岳路や立体駐車場でも正確に自車位置を割り出す、圧倒的な自車位置精度を発揮するまでになった。この機能は高精度な案内機能の実現にもつながり、これはたとえば「逆走警告」にも対応することともなった。まさに新型「TYPE Z」は社会的な問題としてクローズアップされている事象にもいち早く対応したのだ。

↑「ドライバーを真の意味でアシストしナビゲートしてくれる」ナビとして、スマホ連携で様々な情報を取り込んでくれる↑「ドライバーを真の意味でアシストしナビゲートしてくれる」ナビとして、スマホ連携で様々な情報を取り込んでくれる

 

↑ルートガイドで表示されるINFOウインドウの一例。天気情報や目的地と現在地の位置関係を感覚的に把握できるGUIも表示。写真は180mmサイズの「MDV-Z905」↑ルートガイドで表示されるINFOウインドウの一例。天気情報や目的地と現在地の位置関係を感覚的に把握できるGUIも表示。写真は180mmサイズの「MDV-Z905」

 

そして、もう一つのアシストがドライブレコーダーやETC2.0との連携だ。ケンウッドではこれを「スマート連携」と表現する。実はドライブレコーダーの需要は、“あおり運転”の抑止力としても効果が大きいと昨年あたりから急速に高まっており、その機能強化を進めたのがこの機能だ。注目は前後2つのドライブレコーダーを同時に扱える「ダブル録画機能」で、カーナビ画面には前後どちらかの映像を切り替えて表示することが可能。さらに、リア用の「ナビ連携型ドライブレコーダー」は、後方視界が見えにくい場合はルームミラー代わりになる「バーチャルルームミラー機能」も装備する。ETC2.0とのリンクでは圏央道利用時に割引にも対応した。

↑「TYPE Z」シリーズでは前後二つのドライブレコーダーを接続し、自在に切り替えて表示することができる↑「TYPE Z」シリーズでは前後二つのドライブレコーダーを接続し、自在に切り替えて表示することができる

 

また、会場ではハイレゾ再生に対応しながら手頃な価格帯を実現したカスタムフィットスピーカー「USシリーズ」との組み合わせも介。音の入口から出口までハイレゾの醍醐味を存分に味わえる強力なラインナップをじっくりと体感することができた。

↑視聴位置やスピーカー位置などを、より本格的で精密な音質調整を可能にする「プロモードEQ」搭載↑視聴位置やスピーカー位置などを、より本格的で精密な音質調整を可能にする「プロモードEQ」搭載

 

これとは別に「Google Assistant」によるデモも行われた。これは車載機に「Google Home」の機能を持たせることで実現するもので、車内から登録した自宅などのエアコンや照明のON/OFFをはじめ、鍵などのLOCK/UNLOCKを可能にするものだ。実はGoogle Assistantによるコントロールは、CES2018に出展したケンウッドのブースでも披露されており、市販ナビでの展開としてケンウッドが先鞭を付けた格好となった。

↑Google Homeをコントロールする専用アプリ「Google Assistant」を車載で利用するデモも披露された↑Google Homeをコントロールする専用アプリ「Google Assistant」を車載で利用するデモも披露された

 

多数の先端機能を搭載する新「TYPE Z」は、まさにフラッグシップの名にふさわしいモデルになっているといえる。

 

これ以上カーナビに求める機能はない!? 最新機能がてんこ盛りの“彩速ナビ”最上位モデル 新「TYPE Z」シリーズ

JVCケンウッドは、ケンウッドブランドより、「彩速」シリーズのカーナビゲーション最上位モデル「TYPE Z」シリーズ2018年新モデルを2月中旬より発売します。ラインナップは、大画面7型モニターを搭載した「MDV-Z905」(実売予想価格13万円前後)、「MDV-Z905W(200mmワイドモデル)」(同13万円前後)の2機種(いずれも税抜)。

↑↑MDV-Z905

 

20180112-i02 (2)↑ワイドモデル「MDV-Z905W」

 

Z905/Z905Wの特徴は、従来のDSD 11.2MHzやPCM 192kHz/24bitのハイレゾ音源再生に加え、ワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質を実現する「LDAC」コーデックにも対応していること。独自の高音質化技術「K2 TECHNOLOGY」により、CDやMP3などの音源もアップサンプリング処理を行うことで、高品位な音楽再生が楽しめます。

 

また、2017年10月に発売された「TYPE M」シリーズで新たに搭載された機能にも対応。渋滞表示、速度履歴など、ユーザーが必要とする情報をグラフィカルに表示する「新INFOウィンドウモード」や、Apple CarPlay、Android Autoなどのスマートフォンとの連携、スマホ向け定額制音楽配信アプリ「SMART USEN」への対応など、フラッグシップ機にふさわしい最新機能を備えています。

↑必要な情報をグラフィカルに表示する「新INFO」↑必要な情報をグラフィカルに表示する「新INFOウィンドウモード」(画面はTYPE Mシリーズのもの)

 

このほか、ナビ連携型ドライブレコーダー「DRV-N530」(フロント用)と「DRV-R530」(リア用)に対応し、クルマの前後を同時に録画可能。2月上旬発売のリアシート向け9型モニター「LZ-900」(実売予想価格2万円前後)と組み合わせて、後部座席での映像視聴を行えるなど、高い拡張性も実現しています。

20180112-i02 (4)↑LZ-900

 

車内で様々なコンテンツが楽しめるAVシステムも

さらに、スマホ連携に特化した新たなカー用AVシステム「DPV-7000」(実売予想価格8万円前後)も2月中旬に発売。Apple CarPlayとAndroid Autoに対応し、本機と接続したスマホを操作したり、アプリを利用することができます。

↑↑DPV-7000

 

また、ハイレゾ音源の再生や、ワイヤレスでハイレゾ相当の高音質が楽しめる「LDAC」コーデックに対応。テレビ放送をクリアな映像で楽しめる広感度地デジチューナーや、、地デジ番組の録画ディスクも楽しめるDVD再生機能なども備え、様々なコンテンツをこれ1台で楽しむことができます。

 

高い拡張性も有し、連携型ドライブレコーダー「DRV-N530」(フロント用)、「DRV-R530」(リア用)や、リアシート向け9型モニター「LZ-900」なども接続可能です。

 

ハイレゾ再生やスマホ連携といった最新の機能を漏らさず搭載したケンウッドの「彩速ナビ」新フラッグシップモデルは、旧モデルからの買い替えやエントリーモデルからのステップアップにも最適な1台。カーナビの買い替えを検討されている方は、ぜひチェックしてみて下さい。

【濃厚レビュー】スマホで音楽/動画再生するならコレ! MQA再生に対応した“いい音スマホ”「isai V30+」

いま国内で発売されているiPhoneを除くAndroidスマホの上位モデルは、多くがハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)音源の再生に対応しています。ハイレゾ音源にはCDのディスクに比べて数倍以上の豊富な音楽情報が収録可能。ハイレゾ音源の再生に対応するスマホなどのプレーヤーに、同じくハイレゾ対応のヘッドホンやイヤホンなどを組み合わせれば、従来よりもいい音で音楽が聴けるというわけです。今回は昨年末にKDDIが発売した注目のハイレゾ対応スマホである、LGエレクトロニクス製「isai V30+/LGV35」(以下:V30+)を紹介したいと思います。

↑KDDIが発売したLGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」↑LGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」

 

多彩なエンターテインメントが高品位に楽しめる

今回V30+の魅力として集中的に取り上げるのは本機の「オーディオ力」ですが、LGが持てるスマホのための最先端技術を惜しみなく詰め込んだ本機は、約6インチの有機ELディスプレイによる高精細な映像視聴や、カメラ機能も一流です。

↑約6.0インチ、わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ↑わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ

 

↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している

 

ディスプレイは解像度が2880×1440画素(QHD+)と高精細なだけでなく、より自然な明暗のバランスや色再現が楽しめるHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)コンテンツのネイティブ再生をサポートしています。NetflixやAmazonプライム・ビデオなどで配信されている、スマホ向けのHDR作品を再生すると、よりリアリティの高い映像の世界に没入すること間違いなし。没入感といえば、グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」のVRコンテンツを高画質&スムーズに楽しめるのもV30+の特徴です。

↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える

 

背面のメインカメラは2つのカメラユニットを搭載しています。F値1.6の明るいガラスレンズを搭載しているので、少し暗めの場所で撮影しても手ブレを抑えたシャープな写真が撮れます。まるで映画のように色鮮やでキレのある映像が取れる「Cine Effect」やスローモーション、パノラマ撮影などのトリック機能も充実しています。

↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載

 

isai V30+は「音の良さ」に要注目

筆者がV30+に最も注目しているポイントはその「音の良さ」です。おそらく毎日スマホを使っていて、多くの方々がカメラや動画再生と同じくらい、またはそれ以上に音楽を聴くことに時間を費やしているのではないでしょうか。いわゆる音そのものを愛でる音楽リスニングに限らず、動画やモバイルゲームの音声を聴くことも含めれば、スマホにイヤホンやヘッドホンを装着して、あるいは内蔵スピーカーで音を出しながら活用する機会はとても多くあります。

 

でも、かたやスマホのサウンドは、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーに比べてボリュームが貧弱だったり、解像度が少し足りなくて不満に感じているという声も少なくありません。スマホは何より通信機器であるため、内部を丁寧に設計しないと通信用のモジュールが音楽プレーヤーとして再生する音に悪い影響を与えてしまうこともあります。そして最近のスマホは「軽くて薄い」のが常識になりつつあるため、そのうえエンターテインメント系の機能に限らず、沢山のセンサーやボイスアシスタント機能などを詰め込むことが必要となれば、音楽再生のために割けるパフォーマンスは通常限られた範囲になりがちです。

 

その点、V30+は上記の映像再生やカメラまわりの機能にとことんこだわりながら、本体も薄く・軽くしてポータビリティにも妥協していません。そして驚くべきはさらにオーディオまわりの大胆な仕様も盛り込んでいることです。

 

まずピックアップしたいのは、昨年発売された「isai Beat LGV34」に引き続き採用された「Quad DAC」です。音楽専用のポータブルプレーヤーやヘッドホンアンプにも多く採用されている、ESSテクノロジー社の高性能なDACチップを4基搭載したQuad DAC回路を通すことで、音楽情報の品質劣化につながるノイズや歪みをグンと低く抑えています。

↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した

 

Quad DACの機能はヘッドホンジャックに製品をつなげば、設定アプリからメニューを「オン」に切り替えることができます。Quad DACの効果が実感できるのはハイレゾ再生の場面に限りません。例えばCDからリッピングした音源やSpotifyなどの音楽ストリーミングを聴いてみても、いままで聴こえてこなかった音にもピントが合うような高い解像感と透明な空気感に気がつくはずです。YouTubeやNetflixの動画を再生すると、豊かな音場の広がりとセリフの聴き取りやすさに差が表れます。

↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる

 

↑デジタルフィルターは3種類。MQA再生の時には無効になる↑デジタルフィルターは「Short」「Sharp」「Slow」の3種類から選択可能。MQA再生の時には無効になる

 

オーディオ機器の音のバランスは最終段階であるチューニングのノウハウによっても大きく左右されます。LGエレクトロニクスでは前機種のisai Beatに引き続き、北欧のオーディオブランドであるB&O PLAYとコラボしながら、V30+も最終的な音のバランスを整えています。

 

筆者が感じる限り、日本国内でも発売され人気の高いB&O PLAYのヘッドホンやイヤホン、ワイヤレススピーカーはいずれも変なクセを持たず、どんな音ものコンテンツも心地よいフラットなバランスで聴かせてくれるところが大きな魅力であると捉えています。V30+も音楽プレーヤーとしてまさしく同じキャラクターにチューニングされているので、映像系コンテンツの音も含めて、長時間聴いていても心地よいリスニング感が持続します。

↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている

 

ハイレゾの新技術「MQA」にも対応した

V30+はオーディオまわりの機能として新たに「MQA対応」にチャレンジしています。MQA(Master Quality Authenticated)とは、スタジオで演奏された音楽の感動をありのままリスナーの耳に届けるために、英メリディアン・オーディオが開発して、2014年に発表した高音質化のための技術。その詳細を説明しはじめると今回のレビューが終わらなくなるほど長くなってしまうので、また機会を改めたいと思いますが、スマホがこの技術を採用することのメリットをざっくりとまとめてしまうと、高音質だけれど1曲あたりのファイル容量が大きくなってしまいがちなハイレゾ音源の「音質をそのままに、ファイルサイズを小さくできる」ところにあります。

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MQAはいま据え置き型のホームオーディオ機器や、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーにも徐々に浸透しはじめているトレンドの最先端です。スマホでこの技術を採用した製品はオンキヨーのGRANBEAT「DP-CMX1」が初めてになりますが、LGのV30+はグローバルモデルとしては世界初のMQA対応スマホになります。

 

V30+でMQAの実力を存分に味わうためには、音楽コンテンツもMQAの技術によって収録されたものが必要です。現在MQA音源は国内ではe-onkyo musicで洋楽・邦楽のタイトルがダウンロード販売されています。MQAの実力は、“MQAじゃない方”の通常のリニアPCM録音のファイルと聴き比べてみるとよくわかるのですが、ひとつの作品を二つのバージョンともに買いそろえるのはお金の負担も大きいと思います。まずは北欧の高音質録音で有名なレーベル「2L」が無料で提供しているMQAのサンプル音源で聴き比べてみてはいかがでしょうか。URLは「http://www.2l.no/hires/」です。

 

リストの最上段にある作品、トロンハイム・ソロイスツ楽団とニーダロス大聖堂少女合唱団による「MAGNIFICAT/Et misericordia」の、MQA版と通常リニアPCM版をダウンロードして聴き比べてみましょう。ちなみにこの作品のMQA版、つまりスタジオマスター版は352.8kHz/24bitの高解像度で録音されていますが、その通常リニアPCM版はV30+の音楽プレーヤーアプリで再生ができないため、今回は192kHz/24bitのファイルで雰囲気を比較してみたいと思います。

↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される

 

なおV30+でMQA再生を楽しむ時には、プリインされている音楽プレーヤーアプリを使います。MQA音源を再生するとプレーヤーアプリのカバーアートの画面、左下隅にMQA作品であることを示すロゴと青いインジケーターが表示されます。

 

通常のハイレゾ版とMQA版の音の違いを比べてみた

「MAGNIFICAT」は主旋律のソプラノとコーラスによるハーモニー、弦楽器の音色などプレーヤーが備える情報量の再現力がとてもわかりやすく表れる作品です。声の透明感に張りと艶、滲みのない高音の伸びやかさなどQuad DACの実力は通常のハイレゾ版を再生してみても存分に発揮されています。どの帯域もバランス良く再現されるので、浮かび上がってくる音のイメージは鮮度やリアリティがけた違いです。

↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた

 

続けてMQA版を聴いてみると、通常のリニアPCM版で柔らかく一体につながっていた演奏が少しほぐれて、分離感の方が一段と際立つ印象。声の輪郭がよりキリッと鮮やかになり、弦楽器の低音もさらに立体感が増してきます。音と静寂とのコントラスト感が高まり、まるで大聖堂の中に満ちたひんやりとした空気まで肌で感じられるようでした。音質については通常のリニアPCM版と“どちらの方が上”というものではなく、MQA版とそれぞれの魅力を比べながら楽しめるところに醍醐味があるのだと思います。

 

V30+が本体に内蔵するストレージは約128GBと通常のスマホに比べるとケタ違いに大容量なうえに、外部ストレージとして最大256GBのmicroSDカードも使えます。普通に音楽を聴く分には十分に頼もしいストレージサイズですが、ハイレゾの音源ファイルは1件あたりの容量がとにかく大きいのが泣き所。ましてやカメラで動画や写真を撮影したり、NetflixやAmazonプライム・ビデオから映像コンテンツをダウンロードすると、あれほど余裕たっぷりだったはずのストレージがあっという間にいっぱいになっていた、なんてこともありがちです。

 

ちなみに今回試聴した「MAGNIFICAT」の1曲あたりのファイルサイズは192kHz/24bit版が185MB、マスタークオリティの352.8kHz/24bit版はなんと410MB! もし10曲以上を収録するアルバムを買って保存したら、1作品で4GB超えは必至……。そう考えるとマスター音源の品質をキープしたまま、同じ楽曲のファイルが50MBにまで抑えられているMQA版のアドバンテージが強く実感されます。

 

e-onkyo musicでは洋楽・邦楽のMQA名作をカタログに続々と追加中。e-onkyo musicならばスマホのブラウザアプリで作品を購入して、PCを介さずにスマホにWi-Fi経由でダウンロードして手軽に楽しむことができます。

↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている

 

今回はV30+からの新機能であるMQA再生に注目して音を聴き比べてみましたが、「Quad DAC」に代表される本機の音質へのこだわりは他のスマホと比べてみると、何気なくWeb動画を楽しむ時などにも明かな違いとして実感できるはずです。音の芯が強く量感も豊かなので、アウトドアでの音楽リスニングには格別の心地よさが得られます。モバイルエンターテインメントを心地よく楽しむためには“いい音”が不可欠。ひと味違うV30+のサウンドに要注目です。

 

【濃厚レビュー】スマホで音楽/動画再生するならコレ! MQA再生に対応した“いい音スマホ”「isai V30+」

いま国内で発売されているiPhoneを除くAndroidスマホの上位モデルは、多くがハイレゾリューションオーディオ(ハイレゾ)音源の再生に対応しています。ハイレゾ音源にはCDのディスクに比べて数倍以上の豊富な音楽情報が収録可能。ハイレゾ音源の再生に対応するスマホなどのプレーヤーに、同じくハイレゾ対応のヘッドホンやイヤホンなどを組み合わせれば、従来よりもいい音で音楽が聴けるというわけです。今回は昨年末にKDDIが発売した注目のハイレゾ対応スマホである、LGエレクトロニクス製「isai V30+/LGV35」(以下:V30+)を紹介したいと思います。

↑KDDIが発売したLGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」↑LGエレクトロニクスのハイエンドスマホ「isai V30+/LGV35」

 

多彩なエンターテインメントが高品位に楽しめる

今回V30+の魅力として集中的に取り上げるのは本機の「オーディオ力」ですが、LGが持てるスマホのための最先端技術を惜しみなく詰め込んだ本機は、約6インチの有機ELディスプレイによる高精細な映像視聴や、カメラ機能も一流です。

↑約6.0インチ、わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ↑わずか7.4mmの厚みサイズに最先端のイノベーションを詰め込んだ

 

↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している↑イヤホンジャックは本体のトップ側に配置している

 

ディスプレイは解像度が2880×1440画素(QHD+)と高精細なだけでなく、より自然な明暗のバランスや色再現が楽しめるHDR(ハイ・ダイナミック・レンジ)コンテンツのネイティブ再生をサポートしています。NetflixやAmazonプライム・ビデオなどで配信されている、スマホ向けのHDR作品を再生すると、よりリアリティの高い映像の世界に没入すること間違いなし。没入感といえば、グーグルのVRプラットフォーム「Daydream」のVRコンテンツを高画質&スムーズに楽しめるのもV30+の特徴です。

↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える↑より高精細なHDR映像コンテンツの表示にも対応する有機ELディスプレイを採用。アスペクト比は18対9とやや縦長でスリムに見える

 

背面のメインカメラは2つのカメラユニットを搭載しています。F値1.6の明るいガラスレンズを搭載しているので、少し暗めの場所で撮影しても手ブレを抑えたシャープな写真が撮れます。まるで映画のように色鮮やでキレのある映像が取れる「Cine Effect」やスローモーション、パノラマ撮影などのトリック機能も充実しています。

↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載↑高性能なデュアルレンズカメラを搭載

 

isai V30+は「音の良さ」に要注目

筆者がV30+に最も注目しているポイントはその「音の良さ」です。おそらく毎日スマホを使っていて、多くの方々がカメラや動画再生と同じくらい、またはそれ以上に音楽を聴くことに時間を費やしているのではないでしょうか。いわゆる音そのものを愛でる音楽リスニングに限らず、動画やモバイルゲームの音声を聴くことも含めれば、スマホにイヤホンやヘッドホンを装着して、あるいは内蔵スピーカーで音を出しながら活用する機会はとても多くあります。

 

でも、かたやスマホのサウンドは、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーに比べてボリュームが貧弱だったり、解像度が少し足りなくて不満に感じているという声も少なくありません。スマホは何より通信機器であるため、内部を丁寧に設計しないと通信用のモジュールが音楽プレーヤーとして再生する音に悪い影響を与えてしまうこともあります。そして最近のスマホは「軽くて薄い」のが常識になりつつあるため、そのうえエンターテインメント系の機能に限らず、沢山のセンサーやボイスアシスタント機能などを詰め込むことが必要となれば、音楽再生のために割けるパフォーマンスは通常限られた範囲になりがちです。

 

その点、V30+は上記の映像再生やカメラまわりの機能にとことんこだわりながら、本体も薄く・軽くしてポータビリティにも妥協していません。そして驚くべきはさらにオーディオまわりの大胆な仕様も盛り込んでいることです。

 

まずピックアップしたいのは、昨年発売された「isai Beat LGV34」に引き続き採用された「Quad DAC」です。音楽専用のポータブルプレーヤーやヘッドホンアンプにも多く採用されている、ESSテクノロジー社の高性能なDACチップを4基搭載したQuad DAC回路を通すことで、音楽情報の品質劣化につながるノイズや歪みをグンと低く抑えています。

↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した↑オーディオ製品にも多く採用されるESS TechnologyのDAC ICチップを搭載した

 

Quad DACの機能はヘッドホンジャックに製品をつなげば、設定アプリからメニューを「オン」に切り替えることができます。Quad DACの効果が実感できるのはハイレゾ再生の場面に限りません。例えばCDからリッピングした音源やSpotifyなどの音楽ストリーミングを聴いてみても、いままで聴こえてこなかった音にもピントが合うような高い解像感と透明な空気感に気がつくはずです。YouTubeやNetflixの動画を再生すると、豊かな音場の広がりとセリフの聴き取りやすさに差が表れます。

↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる↑Quad DACのメニュー画面。サウンドプリセット(=イコライザー)やデジタルフィルターの選択ができる

 

↑デジタルフィルターは3種類。MQA再生の時には無効になる↑デジタルフィルターは「Short」「Sharp」「Slow」の3種類から選択可能。MQA再生の時には無効になる

 

オーディオ機器の音のバランスは最終段階であるチューニングのノウハウによっても大きく左右されます。LGエレクトロニクスでは前機種のisai Beatに引き続き、北欧のオーディオブランドであるB&O PLAYとコラボしながら、V30+も最終的な音のバランスを整えています。

 

筆者が感じる限り、日本国内でも発売され人気の高いB&O PLAYのヘッドホンやイヤホン、ワイヤレススピーカーはいずれも変なクセを持たず、どんな音ものコンテンツも心地よいフラットなバランスで聴かせてくれるところが大きな魅力であると捉えています。V30+も音楽プレーヤーとしてまさしく同じキャラクターにチューニングされているので、映像系コンテンツの音も含めて、長時間聴いていても心地よいリスニング感が持続します。

↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている↑背面に指紋認証センサーを兼ねた電源ボタンを配置。音質のチューニングに関わったB&O PLAYのロゴも配置されている

 

ハイレゾの新技術「MQA」にも対応した

V30+はオーディオまわりの機能として新たに「MQA対応」にチャレンジしています。MQA(Master Quality Authenticated)とは、スタジオで演奏された音楽の感動をありのままリスナーの耳に届けるために、英メリディアン・オーディオが開発して、2014年に発表した高音質化のための技術。その詳細を説明しはじめると今回のレビューが終わらなくなるほど長くなってしまうので、また機会を改めたいと思いますが、スマホがこの技術を採用することのメリットをざっくりとまとめてしまうと、高音質だけれど1曲あたりのファイル容量が大きくなってしまいがちなハイレゾ音源の「音質をそのままに、ファイルサイズを小さくできる」ところにあります。

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MQAはいま据え置き型のホームオーディオ機器や、音楽専用のポータブルオーディオプレーヤーにも徐々に浸透しはじめているトレンドの最先端です。スマホでこの技術を採用した製品はオンキヨーのGRANBEAT「DP-CMX1」が初めてになりますが、LGのV30+はグローバルモデルとしては世界初のMQA対応スマホになります。

 

V30+でMQAの実力を存分に味わうためには、音楽コンテンツもMQAの技術によって収録されたものが必要です。現在MQA音源は国内ではe-onkyo musicで洋楽・邦楽のタイトルがダウンロード販売されています。MQAの実力は、“MQAじゃない方”の通常のリニアPCM録音のファイルと聴き比べてみるとよくわかるのですが、ひとつの作品を二つのバージョンともに買いそろえるのはお金の負担も大きいと思います。まずは北欧の高音質録音で有名なレーベル「2L」が無料で提供しているMQAのサンプル音源で聴き比べてみてはいかがでしょうか。URLは「http://www.2l.no/hires/」です。

 

リストの最上段にある作品、トロンハイム・ソロイスツ楽団とニーダロス大聖堂少女合唱団による「MAGNIFICAT/Et misericordia」の、MQA版と通常リニアPCM版をダウンロードして聴き比べてみましょう。ちなみにこの作品のMQA版、つまりスタジオマスター版は352.8kHz/24bitの高解像度で録音されていますが、その通常リニアPCM版はV30+の音楽プレーヤーアプリで再生ができないため、今回は192kHz/24bitのファイルで雰囲気を比較してみたいと思います。

↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される↑2Lに公開されているMQA音源から「MAGNIFICAT」を再生。カバーアートの左下隅にMQAのロゴとブルーのインジケータが表示される

 

なおV30+でMQA再生を楽しむ時には、プリインされている音楽プレーヤーアプリを使います。MQA音源を再生するとプレーヤーアプリのカバーアートの画面、左下隅にMQA作品であることを示すロゴと青いインジケーターが表示されます。

 

通常のハイレゾ版とMQA版の音の違いを比べてみた

「MAGNIFICAT」は主旋律のソプラノとコーラスによるハーモニー、弦楽器の音色などプレーヤーが備える情報量の再現力がとてもわかりやすく表れる作品です。声の透明感に張りと艶、滲みのない高音の伸びやかさなどQuad DACの実力は通常のハイレゾ版を再生してみても存分に発揮されています。どの帯域もバランス良く再現されるので、浮かび上がってくる音のイメージは鮮度やリアリティがけた違いです。

↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた↑ゼンハイザー「IE 800 S」をつないでMQA版と通常版を聴き比べてみた

 

続けてMQA版を聴いてみると、通常のリニアPCM版で柔らかく一体につながっていた演奏が少しほぐれて、分離感の方が一段と際立つ印象。声の輪郭がよりキリッと鮮やかになり、弦楽器の低音もさらに立体感が増してきます。音と静寂とのコントラスト感が高まり、まるで大聖堂の中に満ちたひんやりとした空気まで肌で感じられるようでした。音質については通常のリニアPCM版と“どちらの方が上”というものではなく、MQA版とそれぞれの魅力を比べながら楽しめるところに醍醐味があるのだと思います。

 

V30+が本体に内蔵するストレージは約128GBと通常のスマホに比べるとケタ違いに大容量なうえに、外部ストレージとして最大256GBのmicroSDカードも使えます。普通に音楽を聴く分には十分に頼もしいストレージサイズですが、ハイレゾの音源ファイルは1件あたりの容量がとにかく大きいのが泣き所。ましてやカメラで動画や写真を撮影したり、NetflixやAmazonプライム・ビデオから映像コンテンツをダウンロードすると、あれほど余裕たっぷりだったはずのストレージがあっという間にいっぱいになっていた、なんてこともありがちです。

 

ちなみに今回試聴した「MAGNIFICAT」の1曲あたりのファイルサイズは192kHz/24bit版が185MB、マスタークオリティの352.8kHz/24bit版はなんと410MB! もし10曲以上を収録するアルバムを買って保存したら、1作品で4GB超えは必至……。そう考えるとマスター音源の品質をキープしたまま、同じ楽曲のファイルが50MBにまで抑えられているMQA版のアドバンテージが強く実感されます。

 

e-onkyo musicでは洋楽・邦楽のMQA名作をカタログに続々と追加中。e-onkyo musicならばスマホのブラウザアプリで作品を購入して、PCを介さずにスマホにWi-Fi経由でダウンロードして手軽に楽しむことができます。

↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている↑洋楽・邦楽の人気作品もe-onkyo musicで配信されている

 

今回はV30+からの新機能であるMQA再生に注目して音を聴き比べてみましたが、「Quad DAC」に代表される本機の音質へのこだわりは他のスマホと比べてみると、何気なくWeb動画を楽しむ時などにも明かな違いとして実感できるはずです。音の芯が強く量感も豊かなので、アウトドアでの音楽リスニングには格別の心地よさが得られます。モバイルエンターテインメントを心地よく楽しむためには“いい音”が不可欠。ひと味違うV30+のサウンドに要注目です。

 

10か月経っても他機を圧倒する高音質! オンキヨー「グランビート」の注目すべき進化機能を総ざらい

以前にGetNavi webの企画でハイレゾ対応スマホのクロスレビューに参加させてもらった際に、高音質がウリのスマホ5モデルを聴き比べしました。揃ったスマホの数を多いと捉えるか否かは意見が分かれる所かもしれませんが、試聴した5モデルのほかにも、いま日本国内で販売されているハイエンドクラスのスマホは軒並みハイレゾ対応になっています。

 

ハイレゾスマホのクロスレビューはコチラ

“高音質スマホ”で最も音がいいのはどれだ!? 人気の5機種を一挙試聴

 

半年前のクロスレビューで見事1位に選ばれたオンキヨーの“グランビート”「DP-CMX1」は、発売から10か月近く経過した現在でも、ほかのモデルを圧倒する別格の高音質を誇るモデルとして人気となっています。スマホとしてはほかに類を見ない「バランス出力」への対応や多彩なファイル形式の音楽再生対応など、その実力の詳細は過去にレポートしていますので合わせてご覧ください。

↑↑オンキヨーのグランビート「DP-CMX1」

 

グランビートの詳細レビューはコチラ

すべての音楽好きに捧げる前代未聞の高音質設計! オンキヨーのハイレゾスマホ「グランビート」がスゴい5つのポイント

 

知られていない3つの進化ポイント

さて、そのグランビートが発売されてからまもなく1年が経とうとしていますが、本機は相変わらず高音質スマホの頂点に君臨し続けているといえます。それどころか快適に音楽再生を楽しむための機能アップデートや、ほかの製品やアプリとの連携が充実して、ますます進化を遂げています。これからハイレゾ対応のスマホや音楽プレーヤーの導入を検討している方はぜひ、グランビートが進化したポイントを押さえて選択肢に加えてほしいと思います。

 

その1:ハイレゾ対応のハード&ソフト情報に一発でアクセスできる「おすすめApp」

グランビートにはe-onkyo musicのストアで発売された新譜や、音楽プレーヤーアプリのレコメンドなど役立つ情報を集められる専用アプリ「おすすめApp」がプリインストールされています。もしかするとグランビートを長く使っているのに、このアプリに気づいていなかったという方もいるのではないでしょうか。

↑プリインされている「おすすめApp」のホーム画面。e-onkyo musicのアップデートなどがすばやくチェックできる↑プリインされている「おすすめApp」のホーム画面。e-onkyo musicのアップデートなどがすばやくチェックできる

 

アプリを開くと、トップにはe-onkyo musicが扱う新譜や人気アルバム・シングルのトップ10を表示、ユーザーの好みに合わせて音楽ジャンルごとに情報をセレクトして集めることができます。気になるタイトルのアイコンをタップするとe-onkyo musicから直接購入できるカゴに飛びます。

↑ランキングデータは興味のあるジャンルを絞って表示することも可能↑ランキングデータは興味のあるジャンルを絞って表示することも可能

 

少し脇道にそれてしまいますが、e-onkyo musicのストアで販売されている音楽タイトルはスマホでダイレクトに買うことができます。グランビートを活用すれば、わざわざPCにつないでファイルをドラッグ&ドロップで転送といった面倒な作業も必要ありません。グランビートの「Music」アプリにはダウンローダーの機能もあり、e-onkyo musicで購入した作品を制限回数に応じて端末に直接ダウンロードできるので試してみてください。

↑e-onkyo musicで購入した音源はグランビート単体でダウンロードして楽しめる。Wi-Fi接続がおすすめ↑e-onkyo musicで購入した音源はグランビート単体でダウンロードして楽しめる。Wi-Fi接続がおすすめ

 

話題をおすすめAppに戻しましょう。アップデートによって、オンキヨー、パイオニアブランドのオーディオ製品が購入できるオンラインストア「ONKYO DIRECT」へのリンクも追加されました。さらにe-onkyo musicとONKYO DIRECTのアップデート情報へのリンクは、おすすめAppの「ウィジェット」にしてグランビートのホーム画面に常駐させることができます。ホーム画面の空きスペースを長押しして表示される「ウィジェット」を選択してみて下さい。おすすめAppのウィジェットがふたつ並んでいるので、すぐに見つけられるでしょう。

↑e-onkyo musicとONKYO DIRECTはウィジェットにしてホーム画面に貼り付けておくと便利↑e-onkyo musicとONKYO DIRECTはウィジェットにしてホーム画面に貼り付けておくと便利

 

その2:アイ・オー・データ機器の「CDレコ」と連携。パソコンなしで音楽CDを取り込める

アイ・オー・データ機器の“CDレコ”シリーズは、PCレスで手軽に音楽CDをスマホやタブレットに取り込めるCDレコーダー(ドライブ)です。Android/iOSに対応する「CDレコ」アプリをスマホに入れて、Wi-FiでCDレコの本体に接続すれば、60分の音楽CDをAndroidスマホの場合は約5分で素速く取り込めます。10月末にグランビートをはじめ、オンキヨー「DP-X1」「DP-X1A」、パイオニア「XDP-300R」「XDP-100R」の各機種がGoogle PlayストアからCDレコアプリをインストールして、音楽CDが取り込めるようになりました。

↑アイ・オー・データ機器の「CDレコ」で眠りかけていたCDの音源が手軽にグランビートへリッピングできる↑アイ・オー・データ機器の「CDレコ」で眠りかけていたCDの音源が手軽にグランビートへリッピングできる

 

今回CDレコシリーズのWi-Fi対応モデル「CDRI-W24AI2」を借りて、グランビートでCDの取り込みに挑戦してみました。CDレコのドライブには電源を供給するためのACアダプターが必要ですが、スマホとの接続はWi-Fi経由になるのでケーブルは不要。CDレコアプリのガイダンスに従って、CDレコの本体を宅内のWi-Fiルーターにつなぎます。あとはドライブに取り込みたいCDディスクをセットして、アプリのメニューから「CDを取り込む」を選択。アルバム情報はグレースノートの音楽データベースから自動参照されます。

 

CDレコアプリにはプレーヤー機能も内蔵されているので、取り込んだ楽曲を選択してすぐにリスニングが楽しめます。グランビートの端末に保存されている音楽ファイルもアルバム/楽曲リストに表示され、CDレコアプリで聴いたり、プレイリストの作成も可能です。

 

CDレコで取り込んだ音楽ファイルは、もちろんグランビートにプリインされているMusicアプリからも再生できます。Musicアプリならグランビートのハイレゾアップサンプリングやデジタルフィルターなどの機能も効かせることができます。しばらく聴いていなかったCDをグランビートに取り込んで再生してみると新しい発見も得られるはずです。

↑リッピングしたCD音源はグランビートのアップサンプリングやフィルター機能を活用しながら、さらにいい音で楽しめる↑リッピングしたCD音源はグランビートのアップサンプリングやフィルター機能を活用しながら、さらにいい音で楽しめる

 

その3:音声読み上げアプリ「Notification App」が便利

オンキヨーがAndroidスマホ向けに開発した「Notification App」が11月6日から配信を開始しました。こちらのアプリをオンキヨーグループと一緒に開発したネインは、LINEやメールなどスマホに届いた通知を音声で読み上げてくれる「APlay」アプリと、対応するワイヤレスイヤホンを展開する日本の“ヒアラブル”技術を得意とするベンチャーです。

↑オンキヨーグループとネインが共同開発したスマホ向け通知アプリ「Notification App」↑オンキヨーグループとネインが共同開発したスマホ向け通知アプリ「Notification App」

 

Notification Appはグランビートとパイオニアのブランドから発売されているイヤホン「E7wireless」、ヘッドホン「SE-MS7BT」など本稿執筆時点では全部で6つのモデルに対応しています。グランビートにアプリをインストールして、設定画面からメール、SNS、ニュース、カレンダーなど届いた通知を読み上げてほしいアプリを選びます。現在の時刻を一定間隔で知らせてくれる時報機能もあります。

↑パイオニアのワイヤレスヘッドホン「SE-MS7BT」など、「Notification App」が活用できるヘッドホン・イヤホンが決まっている↑パイオニアのワイヤレスヘッドホン「SE-MS7BT」など、「Notification App」が活用できるヘッドホン・イヤホンが決まっている

 

例えば満員電車の中で手が離せないときにも通知を見逃すことがなくなるし、歩きスマホの防止にもなるでしょう。スマホとしてのグランビートの可能性をさらに広げてくれるよきコラボレーションです。オーディオプレーヤーとして、グランビートで再生している音楽に集中したい場合はNotification Appの通知や時報機能をミュートすることもできるので安心ですね。

 

グランビートはオーディオプレーヤーとしての基幹システムを安定させるため、Android OSのアップデートにはあえて対応していません。そのぶんMusicやおすすめAppなどプリインされているアプリが進化して、連携できるサービスや機器も増えていくことで常にフレッシュな環境で音楽リスニングを満喫できる最強のハイレゾ対応スマホです。

 

高音質が楽しめるだけでなく、アップデートにより機能面での進化を続けるグランビート。この年末年始にスマホの買い替えや機種変更を検討されている方は、ぜひ選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。

 

 

クラシックやジャズを聴くならコレ! GLIDiCのこだわりが詰まったハイレゾ対応イヤホン「SE-9000HR」

スマホなどのモバイルデバイスでのリスニングに特化したオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」から、ワイヤードイヤホンSEシリーズのハイエンドモデルとして「SE-9000HR」が登場した。従来の「SE-5000HR」と「SE-1000」に加え、同シリーズはエントリー・ミドル・ハイエンドの3モデルでの展開となり、予算や音質へのこだわりに応じて好みの製品を選びやすくなった。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA↑GLIDiC「SE-9000HR」(1万9800円)

 

ハイエンドにふさわしいこだわりの設計

SE-9000HRの製品コンセプトは「極み。最良の答え」。シリーズ共通のデザインコンセプトはそのままに、ハイエンドイヤホンの複雑になりがちな内部構造を独自の視点で見直して最適化したのが「SE-9000HR」というわけだ。

 

それだけにそのスペックは最上位モデルに相応しい贅沢なものとなっている。GLIDiC初となるダイナミック型のデュアルドライバー構成とし、中低域用に10mm径フルレンジを、高域用に6mm径ツイーターを同軸上に配置した新開発「Phase Matching Coaxial Driver」を搭載。これによって音色を揃えるとともに、マルチドライバーに発生しがちな音の位相差を限りなく“ゼロ”に近づけた。また、ネットワーク回路を2つのドライバーに搭載したことで、それぞれのドライバー同士の干渉を抑えることに役立っていることも見逃せない。もちろん、ハイレゾ音源の再生にも対応している。

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筐体はSEシリーズで共通とする金管楽器をモチーフとしたデザインを踏襲。アルミ素材にブラスト加工を施すことで光沢を抑える一方で、特にアウター側はダイヤモンドカットと鏡面加工により、イヤホン装着時にアクセントとなるようにデザインされている。この辺りはかなり高級志向といっていい。

↑耳元でキラリと光るダイヤモンド加工と鏡面仕上げが施されている↑耳元でキラリと光るダイヤモンド加工と鏡面仕上げが施されている

 

また、「遮音性と装着性にこだわるユーザーにも満足してもらえるように」(開発担当者)と、XS/S/M/Lの4サイズのシリコン製イヤーピース以外に、Comply製ウレタンイヤーピース(Ts-500M)を付属した。

 

ケーブルにはMMCX端子を採用し、ケーブルが傷んでしまった際には交換も可能。このケーブルにもこだわりを詰め込んでおり、素材には高純度4N OFC ケーブルに銀コートを施したものを使用。左右のクロストークを改善すべく、L/Rのグランド線を分離した4芯構造に、スマホ使用時のマイク/リモコン信号用としてもう1本の線材を加えた5芯構造の「Noiseless Hybrid Wiring」を採用している。リモコン付きケーブルは、どうしても音質の面では一般的なケーブルに劣るというイメージを覆す、モバイルデバイスに特化したGLIDiCらしいこだわりといえよう。ケーブル長も、一般的な1.2mではなく、スマホユーザーに最適な1.1mとしている。

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↑MMCX端子を採用しておりリケーブルも容易↑MMCX端子を採用しておりリケーブルも容易

 

落ち着いた響きの大人っぽいサウンド

そのサウンドについて開発担当者に伺ったところ、「コンサートホールで聴いているかのような奥行きと広がりを楽しんで欲しい。個人的にオススメのソースはクラシック」と話していた。そこで、まずはクラシック系の音楽から試聴してみた。

 

サウンドの印象を一言で表現すれば、落ち着いたゆったりとしたもの。これまでのSEシリーズは、少し中高域の明瞭感に振った印象だったが、それとは傾向を大きく変えたように思う。オーケストラを厚みのある低域をしっかり再現しながら中高域の管楽器系を高らかに響かせる。音場の広がりも十分ありながら音はしっかりと定位しており、臨場感を味わうにも十分な体力を発揮してくれる。まさに狙い通りのサウンドが出来上がったといっていいだろう。

 

一方でポップス系を聴いてみると、低域の量感がたっぷりあるもののキレは今ひとつの印象で、ポップスを聴くにはもう少し明るいキャラが欲しくなるかも知れない。その意味では従来モデル(「SE-5000HR」「SE-1000」)の方がポップス系の音楽にはマッチしているようにも思う。しかし、女性ボーカルなどはしっとりとした心地良い響きとなるので、ジャズを少し大人っぽい雰囲気で聴きたいときなどにマッチするサウンドとして楽しめそうだ。

 

また、この音作りは長時間聴いても聴き疲れが生じにくいという側面も持つ。幸い本機にはComply製ウレタンイヤーピースを付属しており、これを使えば耳あたりもグンと向上し、フィット感としても長時間使用に耐え得る仕様となっている。従来製品では少しキャラクター的に軽さを感じた人もいただろう。本機の登場により、SEシリーズ全体としてより幅広いユーザー層に対応できるようになったのは確かだ。

 

イヤホンも2wayの時代!? エレコムから低域+高域の2つのドライバーを備えた「EHP-DH1000Aシリーズ」登場

エレコムは、新開発「Axial-Acoustic 2Way Speaker System」を搭載したハイレゾ対応イヤホン「EHP-DH1000Aシリーズ」を2018年1月中旬に発売します。実売予想価格は1万4800円前後。色はブラックとレッドの2色展開となります。

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EHP-DH1000Aシリーズは、エレコムが独自に新開発した機構「Axial-Acoustic 2Way Speaker System」を搭載したカナル型イヤホン。7mm径の低音用ドライバーと、5mm径の高音用ドライバーを同軸上に備えたダイナミック型2Way構成となっています。

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低音用ドライバーは、フロントローデッド構造により不要な高域成分をカットする理想的なアコースティック2Way方式を採用し、広い周波数帯域と歪みの少ない音楽信号に対するリニアなレスポンスを実現。また、高音用ドライバーは振動板が直接外耳道に対向することにより、優れたレスポンスを発揮します。

 

高剛性オールアルミ製ハウジングはドライバーヨークから発生する不要な振動を抑制し、振動板からの音楽信号を忠実に再生するとともに堅牢性と軽量化を実現しています。

 

ケーブルにはOFCリッツ線を採用。左右のグランドケーブルを独立分離化し4線にすることで、左右間の静電ノイズ・電磁ノイズを減少させ、音の広がりと引き締まった低音を実現します。イヤーピースには、奥行2段階で調整可能な“デプスフィットイヤーキャップ”を採用し、密閉性も高めているほか、イヤーキャップの内外で硬度を変えることで、音質向上とフィット感を両立させています。サイズはS/M/Lの3サイズが付属。

 

低音用と高音用の2つのドライバーが織り成すハイファイサウンドを、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【SPEC】
●インピーダンス:14Ω●音圧感度:103dB/mW●最大入力:100mW■再生周波数帯域:10Hz~45kHz●コード:1.2m(Y型)●プラグ:3.5mm 3極ミニプラグ(L型)●質量:約11g(コード含まず)●付属品:イヤーキャップ(S/M/L)、コードキーパー、収納ポーチ

男ゴコロをくすぐるギミック満載! カスタマイズの醍醐味が味わえるハイレゾ対応イヤホン JVC「SOLIDEGE 01 inner」

この冬、JVCから自分好みの音にカスタマイズできる機能を満載した、ちょっと贅沢なイヤホン「SOLIDEGE 01 inner(HA-FD01)」が発売されます。音にこだわるイヤホンファンから、そろそろ初めてのプレミアムイヤホンに挑戦してみたいという方まで広くおすすめしたい本機の実力を、隅から隅までレビューしてみたいと思います。

20171122-i03 (3)↑SOLIDEGE 01 inner(HA-FD01)

 

JVCはこれまでにも世界初、業界初の技術を搭載した数々のポータブルオーディオを発売してきました。そのラインナップの充実ぶりは日本のオーディオブランドのなかでもトップクラスを誇ります。現在、JVCのポータブルオーディオ製品の頂点に君臨する「CLASS-S(クラスS)」の称号は、音やパーツの素材、そして細部までとことんこだわったフラグシップだけに与えられています。今回紹介するHA-FD01はCLASS-Sのラインナップに新しく加わるトップエンドのイヤホンです。

 

本機はさらにそのCLASS-Sのモデルの中で、メタル素材の特性を活かした高解像でクリアなサウンドを個性とする「SOLIDEGE(ソリデージ)」シリーズの最上位モデルでもあります。JVCがビクター時代から掲げる「原音探究」のコンセプトを継承しながら、音楽を演奏したアーティストの思いまで伝えるほどのリアリティを実現しました。

 

CLASS-SのSOLIDEGE シリーズには、今回メインで紹介する上位のHA-FD01のほか、姉妹機のHA-FD02があります。ともにフルステンレスボディを採用したインナーイヤータイプ。アウトドアでのポータブルリスニングだけでなく、室内でゆっくり音楽を聴きたい時にも最高のコンディションを約束してくれる頼もしいハイレゾ対応イヤホンです。

↑姉妹機のSOLIDEGE 02「HA-FD02」↑姉妹機のSOLIDEGE 02 inner(HA-FD02)

 

HA-FD01のプロフィールと特徴

HA-FD01にはJVCのヘッドホンの先端技術が惜しみなく詰め込まれています。ハウジングには無垢のステンレス素材の削り出しパーツを使用。シリーズ名の通りの輪郭を明瞭に力強く描ける音を実現するためには、高い強度を誇る金属であるステンレスが最適な選択肢だったからです。

20171122-i03 (1)↑ステンレス削り出しのハウジングには繊細な加工が施されている

 

サウンドの要になるドライバーには11mm口径のダイナミック方式を採用する独自の「D3ドライバーユニット」を新しく開発しています。軽くて強度の高いポリマー素材「PEN」を振動板中央のドーム部分に配置して、その周囲にはPET素材を組み合わせています。それぞれの素材が持つ特性を活かすために2種類のアモルフォスカーボンを分けて表面に処理をかけたことで、鮮明かつ心地よいディティールを再現します。この振動板を正確に伸び伸びと動かすため、チタニウム製の強固なドライバーケースに格納して、さらにユニット内部の空気室の密度にも細かなチューニングを施したことで、凛として明確な、心地よいサウンドに仕上げています。

 

SOLIDEGEシリーズの最上位モデルのイヤホンは、JVCの原音探究のコンセプトに従って、音楽ソースが本来持っている魅力をありのまま引き出すことを音づくりの基本にしていますが、同時にユーザーが聴きたい音に合わせてパーツを自由自在にカスタマイズを楽しめる要素を盛り込んでいます。そのひとつが最もユニークな機能である「Jマウントノズル交換システム」です。

↑SOLIDEGE 01 innerのノズル交換詳細↑HA-FD01のノズル交換詳細

 

通常のイヤホンは本体のノズルがハウジングと一体成形になっていますが、本機は一眼レフカメラのレンズを交換するように、マウントのロックを解除して3種類のノズルを交換することができます。ノズルは「ステンレス」「チタン」「真鍮」という3種類の金属に分かれていて、それぞれを換えると音の雰囲気がガラリと変わります。音質の違いは後ほど詳しくレポートします。

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イヤーピースはイヤホンの音質と装着感の両方に深く関わる大事なアクセサリーです。HA-FD01にはJVC独自のイヤーピースを改良した「スパイラルドット+ イヤーピース」を本機のために開発、搭載しました。内壁に設けた小さなくぼみの形状などに見直しをかけて、より一層クリアで解像度の高い音を追求しています。人肌に近い力学特性を持つという新素材が採用されているので、耳穴の中に柔らかく最適な角度でフィットしてくれます。外からの音が漏れ聞こえてくることもありません。

 

装着感を高めるために、イヤホン製品としては他に類を見ないもうひとつの工夫を凝らしています。ノズルが装着されているベースごと360度回転する「ファインアジャスト機構」です。ダイアルを回すように、ノズルのベースをぐるっと回転させて角度を変えられるので、ひとそれぞれに違う耳の形に合わせたベストフィットが得られます。ノズルを180度回転させれば、装着スタイルもループ掛け(耳掛け)とストレートポジション(通常掛け)の両方を好みに合わせながらアレンジできます。

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ケーブルはMMCXコネクタを採用する着脱式。上位モデルのHA-FD01には、本体からプラグの直前まで左右の信号線とアース線を完全分離設計にした高音質ケーブルが付属しています。後ほどまた、JVCのヘッドホンアンプ「SU-AX01」とバランスケーブルによる組み合わせと聴き比べてみたいと思います。

↑MMCXコネクタを採用↑MMCXコネクタを採用

 

音を聴いてみよう:ノズル交換も試した

はじめにHA-FD01をオンキヨーのハイレゾスマホ”グランビート”に直接つないで聴いてみます。ノズルは出荷時に装着されている、ハウジングと同じ素材のステンレスを中心にチェックしましょう。

↑FD01をグランビートにつないで聴いてみた↑FD01をグランビートにつないで聴いてみた

 

はじめにジャズピアノを聴いて、いきなりその鮮明な音の輪郭と音像の彫りの深さに圧倒されました。余分な響きがピシッと抑えられた、真冬のよく晴れた日の早朝の空のように明瞭な視界が得られます。ピアニストの指先のイメージが頭に浮かんできて、音に込めた熱量も活き活きと伝わってくるようです。ボーカル系の楽曲を聴くと、自然な声質ときめ細かなニュアンスの再現力に富んだイヤホンであることがよくわかります。まるでボーカリストが目の前に立って歌ってくれているようなリアリティに思わず息を呑んでしまいます。

 

ダンスミュージックを再生してみると、低音にもまったく曇りがないことがよくわかります。肉厚なリズムが鋭く立ち上がり、明るく弾けるようなビートが小気味良く刻まれます。空気の押し出しが鋭く、ロックやポップスのアップテンポな曲を聴いてみても目の覚めるようなリズムが冴え渡ります。演奏を残したベーシストも納得の行くリアリティと言えるのではないでしょうか。中高域と低域の分離感がとても良いので、広々としたコンサートホールのイメージが思い描けました。

 

クラシックのオーケストラによる演奏は本機が最も得意とするジャンルのひとつと言えそうです。フォルテッシモからピアニッシモまで強弱のイメージをダイナミックに描き分ける高いパフォーマンスを持っていることがわかります。そしてやはりメタルボディのイヤホンなので金管楽器との相性は抜群に良く、円やかな音のニュアンスが指先で触れられそうなほど濃厚に浮び上がってきました。弦楽器のハーモニーはまるで開放型のハイエンドヘッドホンで聴いているみたいに爽やかな後味が残ります。

 

ノズルをステンレスからチタンに換えると、音の輪郭がさらにカチッと定まってきます。ジャズピアノの音色がクールになって、ベースの音は少し線が細くなる代わりに、芯の強さを残したままスピード感が一段と増してきました。透明な静寂の中で宝石にようなピアノの音の粒が輝いて見えるような、このイヤホンにしか出せないサウンドイメージを楽しませてくれます。

 

真鍮のノズルに交換すると、今度はステンレスのノズルよりもさらに音の柔らかさと粘っこさが強く感じられるようになります。アップテンポなJ-POPの楽曲を聴くと、低いリズムがしっかりと地に足が根付いて、華やかで凛としたボーカルのイメージが真ん中の位置にキリッと定位します。オーケストラの演奏を聴いてみても、足腰がどっしりと据わった濃厚な余韻を楽しませてくれるところが真鍮ノズルならではの魅力ではないでしょうか。

 

姉妹機「02」との違いは

姉妹機であるHA-FD02と音質にどんな違いがあるのか聴き比べてみました。両モデルの仕様を比較してみると、D3ドライバーのケースに使われているメタル素材と、FD02は通常の「スパイラルドット イヤーピース」が採用されているところが特に音質に深く関わる差分になります。

 

FD02はノズル交換は非対応ですが、FD01と同じフルステンレスボディになります。やはり解像度がとても高く、音像をくっきりと鮮やかに描くイヤホンです。ひとつの違いは上位モデルのFD01よりも、ミントのように突き抜ける爽やかな余韻の感触や、オーケストラの演奏では弦楽器の煌びやかな音色に現れるように感じました。ただ底からグンと力強く立ち上がってくるような低音のパワー感はFD01に軍配が上がります。ショップなどでしっかりと聴き比べて好みに合うサウンドを選ぶことをおすすめします。どちらのイヤホンも、元もと備える豊かな音楽性が鳴らし込むほどに熟成されていく楽しみが得られそうです。

 

バランス駆動やリケーブルも楽しもう

HA-FD01はリケーブルによってバランス駆動を楽しむこともできます。左右の音楽信号の通り道を完全に分けることによって、より低ノイズでステレオ感に富み、細かなニュアンスの変化が楽しめるようになるのがバランス接続によるリスニングの魅力。今回はJVCのバランス駆動に対応するポータブルヘッドホンアンプ「SU-AX01」と、バランスケーブル「CN-HM01MB」を用意して、付属ケーブルとの音の違いを比べてみました。

↑バランス駆動に対応するJVCのポタアン「SU-AX01」↑バランス駆動に対応するJVCのポタアン「SU-AX01」

 

↑MMCX対応のバランスケーブル「CN-HM01MB」↑MMCX対応のバランスケーブル「CN-HM01MB」

 

アンプをつなぐと確かに、音場の見晴らしがクリアになりました。ボーカルもさらに凛とした精悍な表情を見せてくれます。声に雑味がなく、歌い手の息づかいまで間近に感じられるようになります。楽器の演奏も芯の力強さに磨きがかかってきます。

↑iPhone 8につないでハイレゾ音源を再生してみた↑iPhone 8につないでハイレゾ音源を再生してみた

 

ただ、HA-FD01に付属するケーブルの実力が非常に高いことも同時に思い知らされました。アンプによるバランス駆動に負けないほど音像がシャープで力強く、生命力があふれ出てくるようなサウンドを聴かせてくれます。組み合わせる再生機器やリケーブルの特徴を、HA-FD01は素直にありのまま引き出してくれました。

 

Bluetoothイヤホンにも早変わり

HA-FD01の上質なサウンドが、そのままワイヤレスでも楽しめたら最高ですよね。そんな期待にも応えるアイテムがこの冬CLASS-Sのラインアップとして発売されています。Bluetooth対応レシーバー「SU-ARX01BT」を最後に紹介しましょう。

↑クラスSシリーズのBluetoothレシーバー「SU-ARX01BT」↑CLASS-SシリーズのBluetoothレシーバー「SU-ARX01BT」

 

リケーブルに対応するHA-FD01の本体を、こちらのSU-ARX01BTに装着すればネックバンド型のワイヤレスイヤホンになります。基本的にはCLASS-Sのイヤホン対応ですが、ケーブルの先端は一般的なMMCXコネクターなので、お手持ちのMMCX採用のイヤホンで試してみるのもオススメです。Bluetoothのオーディオコーデックは高音質なaptXと、iPhoneの実力を引き出せるAACの両方に対応しています。

 

実機で試聴してみると、HA-FD01の魅力である解像感とクリアさがBluetoothリスニングでもまったく失われないことに驚くばかりです。本機には圧縮された音源をハイレゾ相当にアップコンバートするJVCの独自技術「K2テクノロジー」が組み込まれています。レシーバー本体のボタンから機能をオンにすると、ピアノやボーカルの音像が前に近づいてきて演奏に自然な立体感が生まれました。J-POPやアニソンの洗練されたアレンジやエフェクトの作り込みにも、細かいところまでピントが合って気持ちのよいリスニングを楽しめました。

 

マニアをくすぐる遊び心と、音楽好きを酔わせる豊かな表現力。SOLIDEGEシリーズ「HA-FD01」はすべてのイヤホンファンを熱くさせる要素を満載したイヤホンです。

 

【URL】

JVC CLASS Sスペシャルサイト http://www3.jvckenwood.com/accessory/headphone/special/class-s/

HA-FD01製品情報 http://www3.jvckenwood.com/accessory/headphone/ha-fd01/

HA-FD02製品情報 http://www3.jvckenwood.com/accessory/headphone/ha-fd02/

e☆イヤスタッフが濃厚レビュー! オンキヨー&パイオニアの最新DAP 4モデルを徹底試聴した!

近年、スマートフォンでは味わえない高音質な音楽再生機能を求めて、DAP(デジタルオーディオプレーヤー)の人気が高まりつつあります。なかでも、「ハイレゾ再生」や「バランス接続」といったスマホにない機能を備えたモデルが人気。

 

先日発表されたオンキヨーのrubato「DP-S1A」と、パイオニアのprivate「XDP-20」は、そんな人気の機能を押さえながら、さらに2基のDACを搭載した「Twin DAC」に、アンプも2基備えた上位モデル顔負けの本格仕様。発売中の「DP-X1A」や、ハイレゾ対応スマホGRANBEAT「DP-CMX1」を合わせ、4モデルすべて「ハイレゾ再生」「バランス接続」「Twin DAC&アンプ」に対応するなど、オーディオ上級者向けのモデルのみならず、エントリー向けモデルでも音質を妥協しないという同社の強いこだわりを感じるラインナップになっています。

 

そこで今回は、同社の最新ラインナップ4モデルを、音にこだわりのあるe☆イヤホンのスタッフ4人が試聴し、そのレビューをお届けします。 試聴には、パイオニアのハイレゾ対応イヤホン「SE-CH5T」と、2.5mmバランス端子搭載モデル「SE-CH5BL」を使用しています。

 

1.女子にもオススメなパイオニア private「XDP-20」

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実売予想価格3万6590円(2017年12月中旬発売予定)

小型&ラウンド設計で女性でも使いやすいエントリーモデル。入門機ながらDACとアンプを各2基搭載しており、バランス接続にも対応する本格仕様で、手軽に高音質で音楽を楽しめます。本体カラーは、ホワイト、ネイビーブルー、ピンクの3色をラインナップ。

 

【SPEC】■再生可能ファイル:PCM 192kHz/32bit、DSD 5.6MHzまで。MQA対応 ■内蔵メモリ:16GB ■マイクロSDカードスロット:2基(最大256GB×2) ■画面サイズ:2.4型タッチパネル ■連続再生時間:約15時間 ■サイズ/質量:W64.5×H98.2×D16mm/125g

 

private XDP-20を試聴したのは、今回のe☆イヤホン参加スタッフで紅一点となるノラさん。本体を手に取りながら、「ポータブル音楽プレーヤーは角ばったデザインのものが多いのですが、こちらは丸みがあって手に馴染みますね。今回用意して頂いたピンクは、ほかにはあまりない色なので女子にオススメ。ボリュームスイッチのところだけ色が変わっていたり、こまかなところまでデザインに気を遣っているなぁと思います」と、女性ならではの視点でチェックしていました。

20171122-i02 (2)↑e☆イヤホン秋葉原店のノラさん

 

音質については、「全体的に音のまとまりがあって聴きやすいですね。3.5mmのアンバランスで聴くと低音が前面に出る感じでゆったり聴けますが、バランスでは低音がキュッとしまって、ボーカルが前に出てきて生々しさが増します。個人的にはバランスの音が好みです」と、オーディオアイテムを扱うe☆イヤホンのスタッフだけあって、本格的なコメントです。

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2.小型ボディに上位機の技術を凝縮したオンキヨー rubato「DP-S1A」

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実売予想価格6万350円(2017年12月中旬発売予定)

コンパクトな設計ながら、上位モデルと同じくDACとアンプを各2基搭載。前モデル「DP-S1」から電源部のパーツを強化し、バッテリーシールドの厚みを3倍にしたことで、あらゆる環境下で安定した音楽再生を実現します。ボディには、制振性に優れたアルミニウム削り出しシャーシを採用しています。

 

【SPEC】■再生可能ファイル:PCM 192kHz/32bit、DSD 5.6MHzまで。MQA対応 ■内蔵メモリ:16GB ■マイクロSDカードスロット:2基(最大256GB×2) ■画面サイズ:2.4型タッチパネル ■連続再生時間:約15時間 ■サイズ/質量:W63×H94×D15mm/135g

 

rubato「DP-S1A」を試聴したのはマークさん。プレーヤー担当ということで、操作性や表示画面など細部までしっかりチェックしていました。

20171122-i02 (7)↑e☆イヤホン秋葉原店のマークさん

 

前モデルである「DP-S1」をよく知るマークさんは、「前モデルと比べ背面の質感が変わって手に馴染みやすくなっていたり、タッチパネルでの操作がよりスムーズに行えるようになっていたりと、オンキヨーのポータブルプレーヤー小型モデルの集大成といっても過言ではない出来栄え!」、とその性能の進化を絶賛。

 

「前モデルでは曲によって高域の“刺さり”が気になることもあったのですが、見事に改善されていますね。アンバランスではクセのない素直なサウンドですが、バランスで聴くと音が立体的になり声が前に出てくるので、ボーカル系をよく聴くような人はバランス接続がオススメです。持参したインピーダンスが150Ωもあるイヤホンでも聴いてみたのですが、パワーのないプレーヤーだとスカスカの音になりがちなのに、DP-S1Aはハイゲインに設定するとしっかりボリュームをとることができました。これだけパワーがあれば鳴らしにくいヘッドホンでも問題なく聴けると思います」と、持参のイヤホンでも音質をチェックするほど気に入ったようです。

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3.パワーアップしたミドルクラス機 オンキヨー「DP-X1A」

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実売予想価格6万350円(2017年12月中旬発売予定)

2015年発売の「DP-X1」の後継機で、DP-X1と比べて約3 倍の大容量になった大容量コンデンサを搭載したことでノイズ抑制し、音質を大幅に向上。内蔵メモリも2倍の64GBに増加され、2枚のマイクロSDカードを装着できる「トリプルストレージ設計」で、大容量のハイレゾファイルも大量に保存できる。もちろん2.5mmバランス接続にも対応。

 

【SPEC】■再生可能ファイル:PCM 384kHz/24bit、DSD 11.2MHz(PCM変換)まで。MQA対応 ■内蔵メモリ:64GB ■マイクロSDカードスロット:2基(最大200GB×2) ■画面サイズ:4.7型タッチパネル ■連続再生時間:約16時間 ■サイズ/質量:W75.9×H129×D12.7mm/205g

 

「DP-X1A」を試聴したのはシュガーさん。ロック系の音楽を聴くことが多いため、プレーヤーには“ノリのよさ”や“勢いのあるパワフルなサウンド”を求めているとのこと。

20171122-i02 (6)↑e☆イヤホン秋葉原店のシュガーさん

 

音質については、「耳当たりがよく聴きやすい音ですね。アンバランスだと音が分厚くて迫力がありますが、バランスでは解像感が上がり音がクリアになります。勢いのあるロックやポップス、EDMなどはアンバランスで、空間表現が大事なジャズやクラシックはバランスで、というように使い分けるとおもしろいかもしれません」と、バランス/アンバランスそれぞれの個性に応じた楽曲の聴き分けを勧めていました。

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さらに、「このDP-X1Aは、Android OSを採用しているので好みの仕様にカスタマイズできるのも魅力。動画やゲームなども高音質で楽しめます。今回はイヤホンで試聴しましたが、ぜひヘッドホンでも聴いてみたいですね」と、カスタマイズ性の高さにも注目していました。

 

4.スマホを超えた高音質を実現するオンキヨー GRANBEAT「DP-CMX1」

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実売価格8万1700円

DACとアンプを2基ずつ備えたTwin仕様に加え、オーディオ基板を分離したセパレート構造、電源のクリーン化回路など、こだわりの設計を採用したAndroidスマートフォン。DSDS(デュアルスロット・デュアルスタンバイ)に対応し、2枚のSIMカードを使い分けることも可能。2.5mmバランス出力にも対応する。

 

【SPEC】■再生可能ファイル:PCM 384kHz/24bit、DSD 11.2MHz(PCM変換)まで。MQA対応 ■内蔵メモリ:128GB ■マイクロSDカードスロット:1基(最大256GB) ■画面サイズ:5型タッチパネル ■連続再生時間:約25時間 ■サイズ/質量:W72×H142.3×D11.9mm/234g

 

GRANBEAT「DP-CMX1」を試聴したのはヒロさん。普段は楽曲に合わせてバランス/アンバランスを使い分けているというほど、音に対してこだわりをお持ちとのこと。今回は、ご本人の希望によりハイレゾ音源ではなくMP3音源をバランス/アンバランスのそれぞれで聴き比べて頂きました。

20171122-i02 (4)↑e☆イヤホン秋葉原店のヒロさん

 

「バランス接続で聴くと、アンバランスに比べて音の輪郭がしっかりして奥行きが出てきます。楽器の音が固まりになって聴こえちゃうようなところも、バランスならしっかりそれぞれの音が聴き取れるようになるので、ハイレゾだけでなくMP3などの圧縮音源も高音質で聴けますね。アップサンプリング機能は、アタックが強くなるので楽曲によって使い分けてもいいかもしれません」とコメント。

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ヒロさんがGRANBEAT「DP-CMX1」を使っていて驚いたのは、そのパワフルさ。「今回はイヤホンで聴きましたが、ボリュームの余裕がかなりあるので高インピーダンスのヘッドホンでも大丈夫だと思います」とのこと。また、「標準の再生アプリはUIが使いやすく、イコライザを直感的に調整できるので色々と音質をいじりたい人にオススメ。Android OSなので、ほかの再生アプリを使い分けられる点も魅力です」と、こだわり派らしくイコライザなどの音質調整機能や再生アプリの使い分けにも言及していました。

 

エントリーモデルから本格モデルまで、いずれ劣らぬ魅力を備えたオンキヨー&パイオニアの最新ラインナップ。あなたはどのモデルが気になりましたか? 4モデルともe☆イヤホンの特設売り場で試聴できますので、ぜひチェックしてみて下さい。

 

【インフォメーション】

オンキヨー&パイオニアでは、期間中に同社の対象製品を購入した人全員にもれなくハイレゾ音源をプレゼントする「オンキヨー&パイオニア ハイレゾ楽曲プレゼントキャンペーン」を実施中。応募者全員にe-onkyo music ダウンロードクーポン10曲分が当たるほか、さらに抽選で30曲~100曲分のダウンロードクーポンをプレゼント! 応募方法などの詳細は、キャンペーン専用ページをチェックして下さい。

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キャンペーン専用ページ http://opcampaign.com/dap2017/

 

■対象商品:オンキヨーGRANBEAT「DP-CMX1」、「DP-X1A」、rubato「DP-S1A」、パイオニア「XDP-300R」(国内販売店で購入された新品のみ)
■対象期間:11/24(金)~12/25(月)、応募締切:12/25(月)24時00分

 

【URL】

オンキヨー ポータブルオーディオ製品ページ http://www.jp.onkyo.com/audiovisual/headphone/

rubato DP-S1A製品情報 http://www.jp.onkyo.com/audiovisual/portable/dps1a/index.html

DP-X1A製品情報 http://www.jp.onkyo.com/audiovisual/portable/dpx1a/index.htm

GRANBEAT DP-CMX1製品情報 http://www.jp.onkyo.com/audiovisual/smartphone/granbeat/index.html

パイオニア ポータブルオーディオ情報ページ http://pioneer-headphones.com/japanese/

private XDP-20製品情報 http://pioneer-headphones.com/japanese/dap/xdp-20/

RAF構造でレスポンス向上! 内部気流をコントロールするハイレゾ対応イヤホン「HP-NX100」

ラディウスは、ユニット内に背圧コントロールチャンバーを設けた新開発のRAF構造(Rear Air Flow System)ドライバーを搭載したハイレゾ対応イヤホン「HP-NX100」を11月24日に発売します。カラーはブラックとレッドの2色展開で、実売予想価格は1万9980円前後(税別)。

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本機はダイナミックドライバーユニットの後方に背圧を正確にコントロールするチャンバー(気室)設けることで、振動板の高い制動性を実現する「RAF構造ドライバー」を搭載したイヤホン。振動板の振動抑制や不要な振動の発生を軽減することで、従来のドライバーに比べて音声信号に対するレスポンスの向上と余分な残響の少ない優れたトランジェント(過渡)特性を発揮します。緻密に設計されたチャンバーを配するアコースティックなアプローチにより、パワフルでありながら広い音場と高い空間表現力を実現。原音再生傾向で低音域を損なうことなくフラットな周波数特性を示します。

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振動板には、一般的なPET材に比べ高剛性で伝搬速度と内部損失のバランスがよく全帯域において高い安定性を持つPEEK材を採用。ボイスコイルにはアルミ線に銅をコーティングした「CCAW」を採用し、通常の銅線に比べて軽量なため、振動板のレスポンス向上と不要振動の低減にも期待できます。高音域の優れた伸びと、歯切れのよい低音域再生を可能とします。

 

ケーブルには高編組密度構造のナイロン編組皮膜が施されており、上質な外観に加え屈曲性、弾力性に優れています。また、ケーブルはMMCX端子で着脱が可能。イヤホンの弱点のひとつであるケーブルの断線が発生した場合でもリケーブルすることで、長く使うことができます。さらに、別売のアップグレードケーブルを使用すれば、ワンランク上の音質を楽しめます。

 

独自形状のディープマウントイヤーピースは、従来型と異なり耳のより奥でイヤーピースがフィットするため、安定した装着感と豊かな低音再生を実現します。

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ハウジングは、ドライバーユニットやMMCXコネクタなどの構成部品を装着感・音響設計上最適な位置に配置された独創的なデザイン。新開発「RAF構造ドライバー」搭載のハイレゾイヤホン、ぜひチェックしてみてください。

 

【SPEC】
ドライバー:11mm
出力音圧レベル:103±3dB
再生周波数帯域:20Hz~40kHz
最大入力:10mW
インピーダンス:17Ω±15%
プラグ:3.5mm金メッキステレオミニプラグ
ケーブル長さ:約120cm(Y型)タイプ
質量:約18g(ケーブル含む)
付属品:イヤーピース(XS、S、M、L)各1セット、収納ケース×1、ケーブルクリップ×1

Bluetoothスピーカーじゃ物足りないなら――手軽にハイレゾ再生が楽しめるオンキヨー「CR-N775」

オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、独自のパルス変換技術を搭載したハイレゾ対応のをネットワークCDレシーバー「CR-N775」と、2ウェイスピーカー「D-112NFX」「D-012EXT」を12月上旬に発売します。実売予想価格は、CR-N775が6万円前後、D-112NFXが4万6000円前後、D-012EXTが2万7000円前後(いずれも税抜)。

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CR-N775は、「コンパクトHi-Fi」というコンセプトのもと、小型のサイズながらフルサイズの単品コンポにも劣らない高音質設計を採用する「CRシリーズ」の最新モデル。CD、AM/FMラジオ、Bluetoothワイヤレス再生のほか、有線LAN接続によるネットワークオーディオやインターネットラジオ、音楽ストリーミングサービス「Sprtify」などを再生できます。

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AKM製の32bitプレミアムDAC“VERITA”シリーズ「AK4490」を搭載しており、USBメモリや有線ネットワーク経由によりPCM 192kHz/24bit、DSD 11.2MHzまでのハイレゾ音源のネイティブ再生が可能。スマホなどを使用し「e-onkyo music」のサイトから購入したハイレゾ音源を、PC端末を介さずに、本機に接続した別売のHDDに直接ダウンロードできる「e-onkyoダウンローダー」機能も備えています。

 

歪やスピーカーからの悪影響を大幅に低減した元の音楽波形に近い理想的な波形を生成する独自のパルス変換技術「3-state Bitstream」により、楽器のニュアンスや演奏の空気感まで再現する豊かな表現力を実現。回路基板はアンプ部、アナログ部、デジタル部、電源部をそれぞれ別のブロックにレイアウトしており、それぞれの信号に影響が及ばないよう設計されています。

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本体は高い質感のアルミニウム製フロントパネルとボリュームノブ採用。情報量の豊富なカラーLCD画面と直感的な操作が可能なJOGダイヤルにより、多くの情報表示とスムースな操作性を実現しています。カラーはシルバーとブラックの2色が用意されます。

 

好みで選べる2つのスピーカーも用意

CR-N775に合わせた新しいブックシェルフ型の2ウェイスピーカー2機種も用意されます。

 

「D-112NFX」は、ウーファーユニットに鉄の1/5の軽さで5倍以上の強度を持つセルロースナノファイバーを配合した独自開発の「ONF(Onkyo Nano Fiber)振動板」を採用。振動板の表面に墨を塗布する方法(特許出願中)により、表面の伝搬速度が向上しヤング率・内部ロス・SN比の改善を実現しています。また、ユニット中央には周波数特性の乱れを抑制する砲弾型のイコライザーを装備しています。

20171122-i01 (3)↑「D-112NFX」のカラーはブラウンとダークブラウンの2色(画像はダークブラウン)

 

「D-012EXT」は、不織布のコットンをベースに、アラミド繊維をハイブリッド成形した「N-OMF振動板」を採用。中央部には砲弾型イコライザーも備えています。

20171122-i01 (4)↑「D-012EXT」のカラーはブラウンのみ

 

いずれもツイーターには、中央部を駆動ポイントとするバランスドライブ構造のリング型振動板を採用。D-112EXTのみ、ツイーターのネットワークにドイツWIMA製のフィルムコンデンサーを使用しています。また、キャビネットは、独自のAERO ACOUSTIC DRIVE(エアロ・アコースティック・ドライブ)を採用したバスレフを設け、こもりのない豊かな低音を追求しています。再生周波数帯域は、どちらも60Hz~100kHzで、インピーダンスは6Ω。

 

手軽にハイレゾ再生やネットワークオーディオを楽しめるシステムコンポは、Bluetoothスピーカーの音質や音量に満足できなくなった人にオススメ! また、長年愛用したミニコンポなどからの買い替えを検討してもいいかもしれません。

これなら買えそう! GLIDiCから1万円を切る完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-5000」登場

ソフトバンク コマース&サービスが展開するオーディオブランド「GLIDiC(グライディック)」から、左右分離型の完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-5000」と、究極のハイクオリティサウンドを追求したハイレゾ対応リケーブルイヤホン「SE-9000HR」が登場した。

20171117-i04 (6)↑完全ワイヤレスイヤホン「Sound Air TW-5000」

 

取扱店はSoftBank SELECTION取扱店(一部店舗を除く)およびSoftBank SELECTION オンラインショップで、いずれも12月1日より発売される。価格はオープンだが、SoftBank SELECTION オンラインショップでの販売価格はTW-5000が9864円、SE-9000HRが1万9800円を予定(いずれも税込)。

 

11月15日の発表会では、ソフトバンク コマース&サービスからコンシューマ事業本部商品本部ME部 部長の石川純二氏、同事業本部コミュニケーション部 部長の岩永公就氏が登壇し、各製品の説明を行った。

20171117-i04 (2)↑ソフトバンク コマース&サービスの石川純二部長

 

1万円を切る完全ワイヤレスイヤホン

TW-5000は、GLIDiC初となる完全ワイヤレスイヤホンで、製品コンセプトは「すべての煩わしさからの解放」。その実現のために採用したのは、有機的な曲線を描きながら長時間使用での耳へのストレスを軽減し、優れた装着感と洗練されたデザインを両立した「ウルトラ・マルチ・フィッティング」と呼ばれる新形状だ。カラーはホワイトとブラックの2色を用意し、その質感もフタと収納部をぞれぞれグロスとマットの異なる質感で仕上げられている。

20171117-i04 (5)↑カラーはブラックとホワイトの2色

 

接続のためのBluetooth規格はVer.4.2に準拠し、左右イヤホンの接続もBluetoothで行われている。完全ワイヤレスイヤホンはBluetoothの電波が混線すると途切れてしまうことが多いが、石川氏によれば「100%途切れないわけではないが、携帯電話でも採用している筐体樹脂の中にアンテナを埋め込む方法を使って接続性を高めている」と説明している。

 

ドライバーユニットは6mm径のダイナミック型で、コーデックは高音質を重視したSBCとAACに対応。特に音作りは「ボーカルが際立つクリアな高音と豊かな中低音域を実現した」(石川氏)とのことで、実際に試聴してみるとカジュアルな雰囲気のサウンドだが、聴きやすいマイルドな音作りと感じた。

 

注目はその操作系だ。イヤホン側面のロゴマークの部分がボタンとなっており、この操作で音楽再生/通話や、音量調整、曲送り/戻しを可能としている。イヤホン内にはマイクを搭載してハンズフリー通話にも対応し、騒がしい環境下でもクリアな通話を可能にするMEMS(高感度小型マイク)とデジタルエコーキャンセリングを搭載した。

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充電用ケースはジュエリーケースのようにも見える正方形でコンパクトなもの。フタは片手でもスムーズに開閉できる造りとなっていて、イヤホンが収まる左右部分は深い窪みを作って取り出しやすい配慮がなされいる。また、無駄なバッテリー消費を防止するため、ケースから取り出せばイヤホン本体の電源が自動でオンになり、収納すると自動でオフになる設計も見逃せない。

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なお、イヤホン本体の連続使用時間は約3時間で、充電用ケースは約2回分の充電ができるバッテリー容量を持つ。充電はmicroUSB(Bタイプ)端子で行い、充電時間は本体が約1.5時間、充電用ケースが約2時間となっている。

 

リケーブル対応のハイエンドイヤホンも

一方のSE-9000HRは、GLIDiCブランドが展開するワイヤードイヤホンSEシリーズの最上位モデルとして位置づけられる。製品コンセプトは「極み。最良の答え」。同社が以前から採用してきた筐体に金管楽器のイメージを踏襲し、ハイエンドモデルとして究極のハイクオリティサウンドを追求した。

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SE-9000HRは、GLIDiC初のデュアルドライバー構成を採用し、中低域用に10mm径フルレンジ、高域用に6mm径ツィータのダイナミックドライバーを同軸上に配置した「フェーズマッチング・コアキシャルドライバー」を搭載。マルチドライバーにおける音の位相差をなくすことで、理想的な点音源を実現する独自の設計とした。

20171117-i04 (11)↑GLIDiC初のデュアルドライバー構成とし、ドライバーを同軸上に置くことで位相差を限りなくゼロに

 

なかでも注目なのは、オーディオ信号とマイク/リモコン信号を完全に分離した新たな構造設計に基づき、高純度 4N OFC ケーブルに銀コートを施した「ノイズレス・ハイブリッドワイヤリング」を採用したこと。ケーブル上にはマイク/リモコン機能も備え、モバイルのためのオーディオとしての使い勝手と、ノイズの少ないクリアなサウンドを両立させている。

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石川氏によれば、そのサウンドは「コンサートホールにいるかのような奥行きと広がりを重視した」という。会場で試聴した印象は、全体として大人しめの音作りに感じたが、レンジ感が広くヘッドホンで聴いているような気がしない。特にハイレゾ音源を聴いたときの緻密さは最上位モデルらしいサウンドを実現していると感じた。

 

ケーブル端子には、イヤフォン交換ケーブル用端子のスタンダードになりつつある「MMC端子」が採用され、本イヤホンの発売に合わせてスペア用ケーブルも準備されるという。ケーブル長はスマートフォンユーザーに最適な長さを研究し、「短か過ぎず長過ぎず」(石川氏)の1.1mとした。また、遮音性と装着性へのこだわりにも配慮して、イヤーピースにはXS/S/M/Lのシリコン製イヤーピースのほか、Comply製ウレタンイヤーピースも付属させている。

20171117-i04 (12)↑ケーブルは交換が簡単に行えるMMCX端子を採用

 

新たに2機種が追加されたことにより、GLIDiCブランドの製品は合計7機種に拡大。有線タイプのイヤホンや、ワイヤレス機種、ノイズキャンセル搭載モデルなど充実したラインナップで、ユーザーの選択肢はますます広がったといえる。

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キュートな見た目でも中身は本格派! ワンランク上の高音質が楽しめるパイオニア「private XDP-20」

オンキヨー&パイオニアマーケティングジャパンは、ハイレゾ再生に対応するパイオニアブランドのポータブル音楽プレーヤー“private”(プライベート)「XDP-20」を12月中旬に発売します。カラーはホワイト、ネイビーブルー、ピンクの3色を用意し、実売予想価格は3万4000円前後(税別)。

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また、新機種の発売にあわせ、発売中のハイレゾ対応イヤホン「SE-CH5T」にXDP-20とカラーを揃えられる新色ホワイト、ピンクを追加します。発売は2018年1月下旬で、実売予想価格は5000円前後(税抜)。

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小型ボディに本格的な機能を凝縮

private「XDP-20」は、丸みのある「Round fit」デザインを採用したハイレゾ再生対応のポータブル音楽プレーヤー。コンパクトで女性の手にもなじみやすいサイズでありながら、DAC/アンプを2基ずつ備えたフルバランス回路や、2.5mmバランス接続、256GBまでのマイクロSDカードを2枚挿せるデュアルスロットなど、本格的な仕様となっています。

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ハイレゾ音源は、192kHz/32bitまでのPCM音源、5.6MHzまでのDSD音源のネイティブ再生に加え、高効率の圧縮技術を使ったMQAフォーマットも再生可能。さらに、MP3などの圧縮音源を32bitまで拡張する「Hi-Bit32モード」やサンプリング周波数を96kHz/88.2kHz、192kHz/176.4kHzに変換する「アップサンプリング」機能を搭載し、ストリーミング音源などもハイレゾ相当に変換して楽しめます。

 

Wi-Fi機能を備えており、インターネットラジオ「radiko」や音楽ストリーミングサービスを利用可能。もちろんBluetoothにも対応しているので、ワイヤレス対応のイヤホン・ヘッドホンやスピーカーに音楽を伝送して再生することもできます。

 

本体カラーは、マットな「ホワイト」、メタリックな「ネイビーブルー」、パール調の「ピンク」の質感の違う3つのバリエーションをラインナップ。誰でも手に取りやすいコンパクトな筐体には2.4型の静電式タッチパネルを搭載。片手で操作できるUI設計や、手元を見ずに再生/一時停止、曲送り/曲戻し、音量の調整操作ができる物理ボタンを採用しています。

20171114-i01 (4)↑物理ボタンやデュアルカードスロットを搭載

 

内蔵ストレージは16GBで、マイクロSDカードを利用することで最大528GBまで拡張可能。内蔵バッテリーによる再生時間は約15時間(FLAC 96kHz/24bit、アンバランス再生、Wi-Fi/Bluetooth OFF時)。サイズ/質量はW64.5×H98.2×D16mm/125g。

↑オプションとして専用ケースも発売。↑オプションとして専用ケースも発売。左が透明タイプの「XDP-APC020(CL)」(実売2400円前後)、右がPU素材を使った「XDP-APC020(B)」(同3500円前後)、

 

プレーヤーとコーディネートが楽しめる新色イヤホン

発売中のハイレゾ対応イヤホン「SE-CH5T」は、private「XDP-20」に合わせた新色として、マットな「ホワイト」とパール調の「ピンク」をラインナップに追加。XDP-20とのカラーコーディネートを楽しめます。

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SE-CH5Tは、躍動感のある低域から伸びのある高域までの広帯域再生を実現し、ハイレゾ音源の再生に対応する新開発の9.7mmドライバーを搭載。また、筐体の内部から外部に向かう通気部にチューブを用い、低音の音圧バランスを最適化する「Airflow Control」(特許出願中)も備えています。

 

ケーブルは、左右のアース信号(グラウンド)L/Rを分離し、左右のチャンネルセパレーションを改善した「ツイストコード」を採用。耳掛け式の装着スタイルを採用することで、装着時の安定性を高め、ケーブルのタッチノイズも軽減しています。

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ポータブル音楽プレーヤーとイヤホンのカラーコーディネートも楽しめるパイオニアの新privateは、女性やお子さんへのプレゼントにも最適。ぜひチェックしてみて下さい。

業界初! ノズルを変えて3種の金属の響きの違いを楽しめるハイレゾ対応イヤホン「SOLIDEGE 01/02 inner」

JVCケンウッドは、JVCブランドより、「CLASS-S」シリーズのハイレゾ対応イヤホン「SOLIDEGE 01 inner(HA-FD01)」と「SOLIDEGE 02 inner(HA-FD02)」の2モデルを11月下旬より発売します。実売予想価格は、HA-FD01が4万円前後、HA-FD02が2万8000円前後。

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今回発売される2機種は、同社のハイエンドシリーズ「CLASS-S」の新モデル。ソリッドなデザインと高解像でキレのあるサウンドをコンセプトとする「SOLIDEGE(ソリデージ)」シリーズをさらに進化させ、クリアで伸びのある音を実現するフルステンレスボディに、「DLCドームデュアルカーボン振動板」を搭載した新開発の「D3ドライバーユニット」を搭載。カーボンコーティングしたPET振動板にDLC(ダイアモンドライクカーボン)をコーティングしたPENドームを組み合わせ、振動板の外周部には適度なしなやかさを、中央のドーム部には高い強度を持たせ、音楽を細部まで描写します。また、新設計の「アキュレートモーションエアダンパー」により、振動板の正確な動きを実現します。

20171102-i05 (1)↑SOLIDEGE 01 inner(HA-FD01)

 

↑SOLIDEGE 02 inner(HA-FD02)↑SOLIDEGE 02 inner(HA-FD02)

 

ケーブルはMMCXに対応し、脱着や交換のほかバランス接続も可能。ノズルが360度回転する「ファインアジャスト機構」によりノズル角度を任意に調整可能で、通常掛けと耳掛けの2つのスタイルに対応します。

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プレミアムモデルの「SOLIDEGE 01 inner」では、ノズルの交換により音色のカスタマイズが楽しめる「Jマウントノズル交換システム」を採用。業界で初めて「チタニウム」「ブラス」「ステンレス」の3種の交換用ノズルを付属し、好みに合わせて各金属の音色の違いを楽しめます。

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このほか、オーディオファンに支持されている同社のイヤーピース「スパイラルドット」を進化させ、業界初の新素材「SMP iFit」を採用した「スパイラルドット+(プラス)」を付属。自然な装着感とにごりを抑えたサウンドを実現しています。

 

また、2モデルを含むMMCX対応のイヤホンをワイヤレス化できるワイヤレスオーディオレシーバー「SU-ARX01BT」(実売予想価格2万2000円)も11月上旬より発売。独自の高音質化技術「K2 TECHNOLOGY」をBluetooth無線技術に最適化して搭載しており、デジタル音源化や圧縮処理により失われた音楽情報を再生成し、ワイヤレスでありながらハイレゾ相当(192kHz/24bit)の高音質再生を実現します。コーデックはSBC、AAC、aptXに対応。内蔵バッテリーにより最大7時間再生が可能です。

20171102-i05 (3)↑「SU-ARX01BT」

 

【SPEC(HA-FD01/02)】
型式:ダイナミック型
ドライバユニット:直径11mm「D3 ドライバーユニット」
インピーダンス:16Ω
音圧感度:103dB/mW
最大入力:200mW
再生周波数帯域:8Hz~52kHz
コード長:約1.2m(Y 型/MMCX対応)
プラグ:直径3.5mm 24金メッキステレオミニプラグ(FD01 ストレート型、FD02 L 型)
質量:約20g(ケーブル含まず)